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    2023.09.05 エンゲージメントカスタマージャーニー顧客体験
    NPS アンケート方法のご紹介

    NPSにおけるアンケートの実施方法の紹介

    NPSアンケートの定義とその目的

    みなさん、こんにちは。株式会社トータル・エンゲージメント・グループのCXエバンジェリストです。今日は、顧客ロイヤリティの重要性を計測する手法の一つである「NPSアンケート」について詳しく解説します。

    NPS(Net Promoter Score)は、ビジネスの成長や繁栄に必要な顧客ロイヤルティを測る効果的な指標です。このNPSを計測するためのツールが実際に顧客に体験を尋ねることになる「NPSアンケート」です。どんなに素晴らしい設問が出来たとしても、顧客にアンケートを回答頂けなければ、分析も出来ません。

    実は非常に重要になります。

    NPSアンケートの設計

    NPSアンケートの中心になるのは、「あなたは我々の会社、製品、サービスを友人や同僚に推薦する可能性はどれくらいですか?」という質問です。これに0から10までのスケールで答えてもらうことで、顧客が推奨者(Promoter)か、中立者(Passive)か、批判者(Detractor)かを判断します。質問の設計はシンプルさが鍵となりますが、フォローアップの質問を加えることでより深い洞察を得ることも可能です。

    例えば、あるソフトウェア開発会社では、NPSアンケートに「我々の製品を改善するために、何を改善すればいいと思いますか?」というオープンエンドの質問を追加しました。この結果、顧客からの具体的なフィードバックを収集することができ、製品の改善に繋げることができました。

    このときにも注意が必要です。現場でよくあることは、すごく気に入っているブランドで人には薦めたくないから0をつけられたり、勧めるような友人がいないなどから0などの回答もあります。これらのことを加味した上で設問を丁寧に設計するとが求められます。

    NPSアンケートからの洞察の活用

    収集したデータは、企業が改善すべき点を見つけ出し、そのためのアクションプランを立てるための貴重な情報源です。顧客のフィードバックを具体的なアクションにつなげるためには、結果を定期的にレビューし、チーム全体で共有することが重要です。

    私達は回答の分析の前に回収率も大事なポイントだと考えています。ブランドとのコミュニケーションが出来ていない状態で、唐突にアンケートを依頼されて答える人は非常に少なくなります。そのため業種・業界によっての平均回収率は見て取れます。

    業績好調なブランドはどの業種でも回収率は業界平均を上回ります。

    例えば、ある小売業者は、NPSアンケートから得られたフィードバックを基に、スタッフのトレーニングプログラムを見直し、改善に取り組んだ結果、NPSスコアが大幅に改善しました。

    NPSによるリレーション調査とトランザクション調査

    NPS調査の実施方法には主に二つのタイプがあります。それが「リレーション調査(Relationship Survey)」と「トランザクション調査(Transactional Survey)」です。それぞれ異なる目的と利点を持ち、ビジネスの状況や目標によって適切な形を選ぶことが重要です。

    リレーション調査

    リレーション調査は、顧客が企業やブランド全体に対して持つ感情や印象を測定するために行われます。これは一般的に定期的(例えば、年に一度や半年に一度など)に行われ、顧客の全体的な満足度やロイヤリティを測定します。リレーション調査は長期的な顧客関係を理解し、それに基づいた戦略を立てるために重要です。

    トランザクション調査

    一方、トランザクション調査は特定のインタラクションや取引(例えば、製品の購入、カスタマーサポートとの連絡など)直後に行われます。これは顧客がその具体的な体験についてどのように感じたかを即時に測定するためのもので、問題の特定と解決、サービスの改善などに役立ちます。

    よく皆さんも店頭で会計後にアンケートの依頼をされたりするものが、こちらのトランザクション調査になります。 以上、リレーション調査とトランザクション調査の違いとそれぞれの利点について簡単に説明しました。これら二つの方法を適切に組み合わせて活用することで、顧客体験の深層的な理解とその改善に繋がるでしょう。

    NPSアンケートの限界とその克服

    しかし、NPSアンケートも完全ではありません。国や文化によってスコアリングの解釈が変わること、一部の顧客しかフィードバックしない可能性があることなど、限界点は存在します。そのため、NPSアンケートは他のCX(Customer Experience)指標と組み合わせて使用することで、より広範で深い洞察を得ることができます。 さて、NPSアンケートは、お客様の声を聞き、それをビジネスの成長に繋げる強力なツールです。それをうまく活用し、より良い顧客体験を提供し、ビジネスを成長させていきましょう。

    NPSアンケートの質問項目の設定とその重要性

    NPSアンケートにおける質問はシンプルに保つことが基本ですが、状況や目的により補足的な質問を追加することもあります。その際、追加質問はNPSスコアに影響を与える可能性のある要素を抽出し、顧客体験の具体的な側面を理解するために利用されます。たとえば、「我々のサービスを評価する上で、最も重要だと思う要素は何ですか?」といった質問がこれに該当します。

    あるオンライン小売業者は、このような補足的な質問をNPSアンケートに追加しました。その結果、顧客は商品の品質だけでなく、配送スピードやカスタマーサポートの対応も重視していることが分かりました。

    これにより、同社はこれらの要素を改善するための新たな施策を策定することができました。

    NPSアンケートのデータ分析と活用

    NPSアンケートから得られたデータの分析と活用は、その価値を最大限に引き出すために重要です。これには、NPSスコアのトレンド分析、顧客セグメント毎のNPSスコアの比較、フィードバックのテキスト分析などが含まれます。

    例えば、ある自動車メーカーはNPSアンケートを通じて、顧客の評価がディーラーの対応に大きく依存していることを発見しました。それを受けて、同社はディーラー向けの研修プログラムを強化し、顧客サービスの質を向上させることに成功しました。

    NPSアンケートに対する課題と改善策

    NPSアンケートは有用なツールではありますが、その実施にはいくつかの課題があります。たとえば、回答率の向上、質問の理解度の確保、文化的な解釈の違いへの対応などが挙げられます。これらの課題を克服するためには、アンケートの設計や実施方法の工夫、他のデータ源との組み合わせなどが求められます。

    以上、NPSアンケートの基本的な考え方から具体的な実施方法、さらにはデータの活用方法までを解説してきました。この情報が、あなたのビジネスが顧客満足度を向上させ、結果として成長を遂げる一助となれば幸いです。また、NPSアンケートは一時的な活動ではなく、継続的に行うことで、その真価を発揮します。より良い顧客体験を提供するために、NPSアンケートを活用しましょう。

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