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    2024.09.17 顧客体験
    【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」

    顧客体験

    私たちTotal Engagement Group(TEG)は、10年以上にわたり国内での多様な産業での顧客体験価値の「見える化」と、その向上に取り組んできました。飲食、宿泊、小売、金融といった異なる業界で、購入・利用、高低単価、スポット・継続、有形無形商材に関わらず、一貫して体験価値の高さが成功の鍵であることが確認されています。体験価値が低い状態では、継続的な事業成長は難しいのが現実です。どこかに無理が生じます。

    これまでの経験から顧客体験価値を高めるための3つのポイントをお伝えします。

    1. 期待を超える体験の実現

    これは一番わかり易く、事前準備が出来るので再現性もあります。成功の鍵は、まず顧客の事前期待を超えるような体験を提供することです。そのためにはまずはカスタマージャーニーマップ(CJM)を持っていることが必要になります。CJM作成の過程では、顧客がどのような期待を持っているかを理解し、それを超越する要素をどのように組み込むかが重要です。その上で、実際に顧客とのタッチポイントのスタッフも理解し、常に実施されるべきものです。これまでの経験では、初めての顧客に対して、事前期待を上回る体験を提供できれば、顧客の満足度を大きく高めることがわかっています。ただ、同じ顧客が複数回来ると最初の感動はなくなり、日常になります。その後もサービス品質を維持しつつ、関係性強化に励むことが必要になります。

    2. 感情を動かすタッチポイントの設計

    顧客が利用中に感情が嬉しい方向へ動くよう、タッチポイントを設計することも大切です。現在は当たり前のサービスになっていますが、雨の日の小売店での買い物後、紙袋にビニールカバーをすることなどです。しかし、同じ体験が繰り返されると、新鮮味を失いますね。そのため感動体験を継続させれることは厳しく、感動ほどではなくとも現場スタッフの日々の顧客を喜ばせる姿勢が大切になります。

    3. 特別感を生む個別対応の重要性

    顧客が特別感を感じる対応を受けると、体験価値は高く維持されます。ここで言う特別感は、スタッフ方の丁寧な対応や親切な気配りなどになります。医療関係でも推奨度の高い企業に共通することは、丁寧な対応が多く出てきます。治療の良し悪しだけでは、NPSはそこまで高くなりません。このことはスタッフが、どのような気持ちで対応しているかが、非常に重要になります。

    今後テクノロジによる体験価値向上施策は多く出てくると思います。しかしテクノロジには限界がありますが、人間による対応は、顧客がどのように感じ、どのように対応されるかによって大きく変わります。不断の投資とともに、人間による温かみのある対応が顧客体験価値を高める鍵です。そのため、我々は顧客と従業員の両方の体験を重視し、それをビジネスの核としています。顧客の直面する問題やニーズに対して従業員がどのように反応し、解決策を提供するかが、顧客ロイヤリティの向上に不可欠です。このように、顧客体験価値の向上は、継続的な努力と組織全体の取り組みによって成し遂げられるものです。

    SHAR

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