2014.08.22
エンゲージメント
お客様の心をつかみ、コアファンの醸成につながる“接触”の心理学

アメリカの心理学者、ロバート・ザイアンス博士は、人との接触回数がどのようにその人への評価に影響するかを調べる実験を行いました。被験者に10名ほどの顔写真を次々と見せ、それぞれを見せる回数に、0回から25回の間で変化を持たせました。その後、それぞれに好意を抱く程度を7段階で示してもらったところ、一度も会ったことがない人の写真だったものの、より多くの回数を見せられた顔に対する評価がより高くなるという結果になりました。
これは、最初は未知の人や物に対しては興味も好意も湧かないものの、繰り返し接して性格や特徴を知れば知るほど、好意的な態度や印象が高まるというもので、単純接触効果(ザイアンスの法則)と呼ばれています。
営業職の方などは恐らく日々実感しているのではないでしょうか。飛び込み営業では全く相手にしてもらえないものの、何度か顔を合わせるうちに話を聞いてくれるようになり、商談成立につながることも多いと思います。まさに単純接触効果ですね。
他にもテレビで宣伝されている商品など、繰り返し目にすることで、「いい製品に違いない」なんて思ってお店で手にしてしまうこともあります。ビールを購入する時などでも、新製品には目もくれず、いつも飲んでいる銘柄に手が伸びることもあるのではないでしょうか。だからこそ繰り返し“接触”することで慣れが生まれ、それがいずれ安心感や信頼へとつながるという、単純接触効果の理論にも納得できます。
職場で社内恋愛や職場結婚が多いのも、きっと単純接触効果が影響しているのかもしれないですね。
この効果をぜひ、普段の営業や店舗運営などで意識してみてはいかがでしょう? お客様が例えば皆さんの商品やサービス、店舗のことを知ったとします。でも1回でファンになっていただくのは到底難しいこと。だからこそお客様に紹介したいものは何度も紹介し、その背景にあるストーリー、ミッション、ビジョンなどに加え、信念や理念も何度も伝えることが大切です。なぜなら前述の通り、繰り返し接するだけでなく、その人や物の性格や特徴を知れば知るほど、好意的な態度や印象が高まるからです。商品・サービスを利用しての自分の個人的な体験や感想を交えてみると、より効果が増すかもしれません。
一対一の接客も大切ですが、今ではSNSという強力なツールもあります。だからこそソーシャル時代のコミュニケーションの強みを活かし、360度(あらゆる方向から)&365日(常に接触)、という形で様々なチャネルで情報を伝えるだけでなく、常にお客様との接点を持つ努力を重ねながら、コアファンの醸成につなげていきたいですね。
引用元①:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0022103174900717
引用元②:http://en.wikipedia.org/wiki/Mere-exposure_effect
引用元③:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E7%B4%94%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E5%8A%B9%E6%9E%9C
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