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    2015.02.10 エンゲージメント
    エンゲージメントの視点で見るゴディバとバーバリーの直営化

    昨今さまざまなチョコレートブランドが増えたとは言え、バレンタインデーに贈るチョコレート・高級チョコレートの代名詞と言えばゴディバを思い浮かべる人も多いかもしれません。2014年の時点で、日本国内に約250の店舗を構えているゴディバ。そのうち127店舗は食品輸入商社大手の片岡物産がライセンスを受け運営していましたが、2015年3月をもってその契約を終了し、ゴディバ・ジャパンの直営店へと変更される予定となっています。

    もう一つ、ライセンスから直営化へ切り替えた海外ブランドにバーバリーがあります。アパレルメーカー大手の三陽商会が1970年にライセンスを受けて日本での展開を行ってきましたが、2014年5月にライセンス契約を終了すると発表、「バーバリー」と名のつくブランドは2015年7月以降、英バーバリー本社が日本法人を通じて直営展開する予定となっています。

    両ブランド共に、全ての店舗を直営化することで、世界規模でのブランドイメージ・サービス・商品の統一化や、原点に戻ったブランド再強化を狙うということなのでしょうが、エンゲージメントの視点からも興味深い点がいくつかありました。

    顧客の共感と愛着を深めるためのブランド再強化

    エンゲージメント強化に欠かせないものの一つに、共感と愛着の獲得があります。そもそもブランドが海外での展開を行いたいと考える時、すでに流通網を持ち、市場を理解している現地企業にライセンスを供与するのは、自然なことなのかもしれません。片岡物産はゴディバで日本独自のアソートを販売、三陽商会は若者をターゲットとした日本独自のバーバリーブルーレーベル・ブラックレーベルといったカジュアルラインを立ち上げ、日本市場にあった形での展開が行われたことで、共感と愛着を得て急拡大を遂げました。

    ただし前述の通り、さまざまなチョコレートブランドが増えたのは確か。アパレル市場も海外ブランドだけでなく、日本ブランドが急増しています。このように市場が激化したせいか、以前に比べて両ブランドは確固とした存在感を失いつつあります。さらに、ブランドの販売を他者が行い、ブランドイメージより売ることを優先してきたせいか、ブランドのメッセージが薄まってしまったようにも思います。選択肢が増え、さらにはSNSの台頭による口コミの拡散や多様化した顧客接点などに対応するには、ブランド再強化を行い、統一された明確なビジョンやミッションの下、ブランドの強いメッセージに共感してもらう必要があるのではないでしょうか。単に製品が好きということだけではなく、ブランドの姿勢や考え方に対して深い共感があれば、製品を購入するだけでなく、口コミをしてくれるからです。

    ブランド再強化には従業員の存在が欠かせない

    エンゲージメントを高めることで、売上・利益の拡大、持続的成長などがもたらされますが、エンゲージメントというのは、顧客だけではなく、従業員の共感と愛着も必要とするものです。

    ブランドのビジョンやミッションに共感することができれば、それに基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになります。従業員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながります。採用の時点で強く共感してくれる人材を採用する、入社後に研修などを行って浸透させる、同僚や上司がビジョンやミッションを体現する、などの企業文化があるとより効果的に共感を得られるようになります。

    愛着に関しては、優れた従業員体験の提供がキーです。これは必ずしも給料というわけではなく、この会社で働いてよかったと思えるような制度や、従業員が一丸となれるようなイベントを行うことなどが挙げられます。顧客感動を生み続けていることで有名なザッポスやリッツ・カールトンなどは、徹底した社員への権限移譲をしていますが、会社が社員一人一人の考えを尊重し、信頼しているという姿勢も愛着を生みます。愛着を生むことでブランドの製品に対する理解が深まり、事務的な言葉でなく、自分の言葉でお客様にブランドの魅力を伝える従業員が増えます。顧客にしてみたら、それこそブランドへの愛着を生むきっかけとなります。

    ブランドへの共感、愛着心、貢献したいと願う強い気持ちを持つエンゲージメントの高い従業員は、サービス向上に貢献し、利益を生み、離職率も低くなるものです。ブランド力を再強化するためには、従業員の共感と愛着の獲得を最優先させることが必要なのかもしれません。

    SHAR

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