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    2015.02.12 従業員エンゲージメント
    人間の「幸福感」はウェアラブルセンサーで測定できるか?

    先日、「幸福感の測定」に関するニュース記事を興味深く読んだ。

    日立、集団の幸福感を測定する技術を開発
    株式会社日立製作所は、集団の幸福感を身体運動の特徴パターンから、「ハピネス度」として定量化する技術を開発した。また、日立ハイテクノロジーズでは、この技術を利用して、組織活性度を計測できるウェアラブルセンサーを開発。組織活性化に向けたサービスを提供する。http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20150209_687505.html

    この記事によると、本技術開発の背景には

    幸福感(ハピネス度)が高いと、業績や健康に対して好影響を及ぼす

    という考え方がベースになっているという。

    ギャラップ社の「Q12」
    ~たった12の質問で、組織の活性度が測れる

    幸福度調査でもっとも有名なものはギャラップ社の「Q12」だ。

    調査コンサルティングのギャラップ社が、1000万人の顧客、300万人の従業員、20万人のマネジャーを調査し、生産性の高い組織とそうでない組織とのちがいを解明した。

    それが“Q12”と呼ばれる12の質問だ。

    これら12の条件が満たされれば、マネジャーは必ず生産的な職場を生み出すことができるというのが、ギャラップ社の結論だ。(この研究の詳細については「これが答えだ!-部下の潜在力を引き出す12の質問」という本が詳しい)

     

    アンケートとセンサー、幸福度を測定する2つのアプローチ

    当社でも「仕事幸福度診断」を開発中だが、これも「Q12」と同じ個人に対するアンケート式の調査になっている。

    これらアンケート式の大きな課題には、幸福度や満足度を測る調査は被験者の主観がベースになるため、個人差が出やすいということがある。 そのため、どう読み解いていくか、リサーチャーやコンサルタントの力量が必要だ。

    それに対して、今回の日立のウェアラブルセンサーは

    名札サイズのデバイスで、加速度センサーにより身体運動を計測。基準よりも活発な動きをした頻度や持続時間を集計して図表化。その分布により、高ハピネス度が発生しているかどうかを計測するという。

    こういったセンサリングベースの行動の定量化から幸福度を導くアプローチは、非常に魅力的であり大きな可能性を感じる。

    センサーで「幸福度」を測ることへの違和感

    しかし、一方で「ウェアラブルセンサーが客観的に幸福度を測定できる」という考え方には個人の体験ベースで若干の違和感をおぼえる。

    人は体調不調でも気力でカバーしたり、仕事に前向きでない時でも頑張って、明るく活動したりもする。人間は時として身体と心が一致しない行動が出来る。「ハッピーで前向きな」気持ちの振る舞いと「アンハッピーだが無理をして前向きな」気持ちの振る舞いを、ウェアラブルセンサーの物理的な計測で区別することができるのだろうか。

    センサーが計測する肉体的なデータの値に「幸福感」という言葉を使うことが、違和感の原因だ。 どちらかというと、主観の尺度である「幸福感」ではなく、客観的な「活性度」などの呼称のほうがしっくり来ると思うがどうだろうか。

    SHAR

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