2024.09.24
事例
【体験価値重視企業研究】Plan Do See
私がよく打合せで使うお店の話です。
青山一丁目と表参道の間、外苑前にある青山グランドホテル。旧ベルコモンズ跡地にできた商業施設ですが、ホテルのフロント階にあるレストラン「THE BELCOMO」はお気に入りです。
経営されているのはPlan Do See社になります。「日本のおもてなしを世界中の人々へ」というビジョンを、国や自治体から唯一無二の歴史やストーリーがある街のシンボル的施設をそのまま、リノベーションして事業展開しております。
Plan Do See(プランドゥシー)は、2001年に設立された日本発のホスピタリティ企業で、屋内でホテル、レストラン、結婚式場の運営を行っています。今後、すべての人に心に残る体験を提供することを目指しています。 Plan Do Seeは、お客様に合わせたサービスを大切にし、特に結婚式やパーティーのプロデュースに関しては、その高い企画力と細やかな対応力で高い評価を得ています。また、海外にも進出し、アジアやアメリカなどで日本のホスピタリティを取り入れた施設を展開。社員の成長を支援する教育するプログラムや、働きがいのある職場環境作りにも力を入れており、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を重視した経営を行っています。顧客と従業員の双方に愛される企業として、ホスピタリティ業界で独自の存在感覚を放ち続けています。
実際の採用難が言われている宿泊・ウェディング・飲食事業をされるただけに、採用は苦しんでいるのではと思っておりますが、数字だけ見ると全くそのようではない状況です。
以下にパーソルキャリア社のJob QTown から一部抜粋させていただきました。
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目次
「就職人気ランキング」上位300社に入っていない
東洋経済オンラインの「2万人の学生が選んだ就職人気ランキング」では、Plan・Do・Seeは上位300社圏外であることが分かりました。
同業界の企業の順位は以下の通りです。
企業名 | 順位 |
ニューオータニ | 49位 |
星野リゾート | 124位 |
Plan・Do・See | 300位圏外 |
ワタベウェディング | 300位圏外 |
Plan・Do・Seeは上位300社圏外となっていますが、ニューオータニが54位、星野リゾートが144位にランクインしていることから、人気は高いものと考えられます。
またPlan・Do・Seeは、Great Place to Work® Institute Japanが発表した調査「日本における『働きがいのある会社』 ランキング」において、2010年以降10年連続でベストカンパニー入りを果たしています。そして、2023年度からは殿堂入りを果たしていました。そのため競争率が高いことが予想できます。
新卒の採用倍率は579倍(採用人数は40人)
Plan・Do・Seeの採用倍率は、約579倍ほどになることが予想されます。
Plan・Do・Seeと競合他社のそれぞれの採用倍率を、リクナビのプレエントリー数と昨年度の採用実績をもとに算出すると、以上のようになりました。
会社名 | 採用倍率 |
Plan・Do・See | 約579倍 |
ワタベウェディング | 約394倍 |
星野リゾート | 約3倍 |
ニュー・オータニ | 不明 |
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広く知られている星野リゾートのようなブランドは人気ランキングなどでは当然高くなります。しかし、それに対して採用倍率は桁が違っている結界になっています。これはCXでの実践によるブランディングや、EXなどの情報も流通していることなどが、影響しているのではと考えています。
顧客体験(CX)の革新:心に残るサービスの提供
Plan Do Seeは、ホスピタリティ業界において、顧客体験(CX)を革新することに力を入れています。同社の施設では、ただ宿泊や食事を提供するだけでなく、訪れる人々が心に残る特別な体験を得られるよう、細部にまでこだわったサービスを提供しています。例えば、結婚式場の運営においては、新郎新婦の個性に合わせたオーダーメイドの演出を提案し、記憶に残るイベントを創り出しています。このようなサービスは、顧客満足度の向上だけでなく、口コミやリピート訪問の増加にもつながり、ブランドのファンを増やす大きな要因となっています。
従業員体験(EX)の向上:働きがいのある職場作り
Plan Do Seeは、従業員体験(EX)の向上にも積極的に取り組んでいます。同社は、従業員の意見を取り入れた職場環境の改善や、キャリアアップの支援を通じて、働きがいのある職場作りを実現しています。具体的には、定期的なフィードバックやスキルアップ研修を実施し、従業員が成長を実感できる機会を提供しています。また、社内コミュニケーションを活発化させるためのイベントや、柔軟な勤務体制の導入も行い、従業員のモチベーションを高める工夫がされています。これにより、従業員のエンゲージメントが高まり、サービスの質の向上や企業全体のパフォーマンス向上に寄与しています。
Plan Do Seeの事例からは、CXとEXを一体化することがいかに企業の競争力を高めるかが見えてきます。顧客と従業員の双方に焦点を当てることで、持続可能なビジネス成長を実現しているPlan Do Seeは、他の企業にとっても大きな示唆を与える存在です。
考えられた顧客体験(CJM)とそれを実践している組織
外苑前でランチMTGをしようとすると、リーズナブルで予約が取れるお店が殆どありません。こちらはネットからの予約もスムーズで、さらにはホテル併設のレストランだけに案内の方の対応もすごく丁寧です。そしてなによりもカジュアルなのですが、カジュアル過ぎず騒がしくない。そして来られているお客さんも、OLから近所のママさん方もいらっしゃるのですが、流石に場所柄、みなさん品があります。
そしてホスピタリティが非常によく高級レストランのような慇懃さはなく、さりとてフレンドリー過ぎず、外苑前のロケーションにあっている適度の距離感を持ったサービスがスタッフ一同出来ています。レストランなので肝心の食事ですが、もちろん美味しいのです。しかし食事メインと言うよりも、相手との会話を楽しめるように設計されているようです。
改めて、お店のコンセプト、誰を対象に何を提供するかをペルソナ、カスタマージャーニーマップに落し込み、スタッフ一同で実践されている素敵なお店です。
お近くの方は是非行かれてみてください。
顧客体験(CX)、NPSに
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トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ100社以上15,000店舗以上のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。
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