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    2021.08.06 事例
    リレーション調査によるNPS相関分析と解説、参加者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(3)

    株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)が提供している「CXコンサルティングプログラム」のメイキングチームの久保です。

    前回の記事では、急遽オンライン開催へと切り替わったCXコンサルティングプログラムの「ペルソナ・CJM(カスタマージャーニーマップ)策定」の模様を紹介しました。

    次のステップとしては、リレーション調査を行うための設問設計のすり合わせを行います。2020年~2021年の年末年始の繁忙期でお忙しい中、設問設計が無事に完了し、顧客へのアンケート依頼を行いました。

    参加企業さんが心配されていたのは、「アンケートにどれだけの顧客が答えてくれるか」でしたが、期待以上のアンケートの回収が実現できました。

    そのリレーション調査の結果をTEGが分析。その結果、浮かび上がってきた参加企業さんの強みであるKDF(key driving factors)とは。

    各社の結果と担当者さんの感想をお届けします。

    参加企業のNPS相関分析とコンサルタントの解説、参加者のコメント

    参加企業さまの調査結果の一部である「NPS相関分析」とシニアアナリスト吉澤の解説、調査結果を踏まえた参加者さまのコメントを紹介します。

    以下が、グランドールインターナショナルさんのNPS結果です。

    ネット通販としての基礎力を高く評価されている一方、届けきれていない魅力が多くある
    シニアアナリスト 吉澤のコメント

    グランドールインターナショナルさんのKDFのひとつは「対応の良さ」。ネット通販会社としての基礎力である納期や配送、問い合わせ対応が評価されていました。

    そして、サイト内の個々のコンテンツへの評価も高く、お母さんがベビー用品を選ぶときのポイントなどのコンテンツが高評価でした。

    一方で、ECサイトでの情報の届け方に課題がありました。さまざまな入口からECサイトにお客様が訪問しているため、ユーザーによって見ているページに違いがあり、サイトの総合力が少し不足しています。

    グランドールさんが運営する「O-BABY.net(オーベイビーネット)」はさまざまな魅力をもっているものの、すべてを見せきれていないため、お客様1人ひとりが感じているサイトのイメージや魅力が違う状態です。

    また、KDFとなりそうな小さな魅力をたくさんもっているので、どれかを重点的に育てていかれるといいでしょう。

    山本さん:
    自分たちが課題だと思っていたことのなかに、評価ポイントがあったことが意外でした。
    たとえば、品揃えをよくしなければと考えていましたが、「品揃えがいい」などの強みとして出ているなど。

    一方、「商品説明」が課題としてあがっていて、サイトでの商品の写真やサイズ表記などの改善が必要です。購入側がリアルに商品の大きさをイメージできることは非常に重要だと改めて認識しました。

    また、ページ数が増えているものの整理ができていないために、お客さまが目的のページにたどり着きにくく、私たちは見てほしいページも見てもらえていないことにも気づけました。

    実は、プロジェクト参加前まで、私は分析を苦手に感じていました。効果を検証して改善案を出していくべきところなのに結果に一喜一憂することが多く、なかなか改善に踏み込めていませんでした。

    しかし、このプログラムに参加したことで、ふだんの業務でもペルソナやCJMを意識するようになり、次の打ち手へのフットワークが軽くなりました。

    強みの背景となっているのは「リグナセンス」。どんな施策にもセンスが求められている

    以下が、リグナさんのNPS結果です。

    シニアアナリスト 吉澤のコメント

    強みとして、「店舗での試用や相談」「店舗の全体印象」などが多く、その背景となっているのは「センスがいい」という評価です。

    セレクトショップとしてセンスを評価されていることは非常に強みになる一方、実は今後の施策においては足かせとなる可能性もあります。
    たとえば、10%オフチケットの配布、配送などにおいても、リグナセンスを意識した手法を考える必要があるからです。

    プロジェクトを通じて、リグナさんは問題意識型の企業さんだという印象がありました。そのため、調査の設問でも課題や問題点を聞く内容が多かったです。

    しかし、用意した質問の答え以外にも、自由回答ではさまざまな情報が得られます。リグナさんは、ほめる要素のない質問が多かったため、自由回答でほめ言葉が多く出てきた印象がありました。

    村野さん:

    調査結果を見て、戦略として考えられる要素が色々と見えました。お客様の生の声を多く聞けた、よい体験ができました。

    私たちは、リグナのECサイトは使いづらく最重要課題だと思っていましたが、一定数のお客様にとっては使いやすさ・見やすさを感じていました、

    また、認識以上の評価を得られたと感じたのは、店舗スタッフに対する評価の高さです。
    店員の名前を書いてほめてくださる方もいて、接客して購入したお客様はファン化していたという気づきがありました。

    ECスタッフに対しても電話対応が迅速で丁寧だという認識はありましたが、評価が高かったため、お客さんが求めている属人性は高めていきたいと感じました。

    調査結果はスタッフ全員に共有し、個別に名前が出たスタッフはおおいに励みになったようです。

    ぶっちゃけてお話しすると、このプログラムに対して「まぁ、アンケート調査だよね」と思っていたのですが、さまざまな情報が集まったことに驚きました。

    私自身、過去に他社でアンケートをとったことはありましたが、ここまでフリーコメントを多くもらえたことはなかったので。それだけ、リグナに対する想いのある方がいてくださると思えました。

    そして、お客様のリアルな声を聞いたことで、現場ありきである重要性を再認識できましたし、「今のリソースでやれることはまだまだある」と改めて感じられました。

    TEGのリレーション調査の調査報告の特徴

    TEGはリレーション調査を行い、以下の内容を報告書として作成します。

    ・NPS相関分析:リレーション調査の結果をふまえて、強みと課題を散布図として可視化したチャート

    ・総合分析:調査結果の特徴やまとめ

    調査結果からは、どの顧客接点でのどんな行動が顧客のNPSを高めているかを把握します。(NPSとはネットプロモータースコアのことで、企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるかという指標です)

    そして、共通する事業やブランドの特性を推察・洞察して共有できる言葉にまとめるところで、「サービスやブランドの強みはここだ」といえる顧客接点が見えてきます。

    調査前の調査設計が非常に重要

    アンケートに答えていただくことは、本来、顧客とブランドとの「対話」であり、単純に質問するだけのアンケートではありません。
    「そのため、誰に、どのタイミングでの、どのように聞くのか?」が非常に重要です。

    このように、聞く行為も顧客体験であるという発想をもつことが、CX視点では欠かせません。TEGではまざまな業種や業界、ブランドに合わせた調査設計を、クライアントと共に丁寧に紡いでいきます。

    次の記事では、プロジェクトの総括、そして参加企業の経営者さまにプロジェクトを通したの成果や気づきについて語っていただきます。

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    SHAR

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