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    2025.02.09 経営
    【コラム】スタートアップとエンゲージメント:成功の鍵は「共感と熱量」

    スタートアップ

    最近、自分はスタートアップ企業の若手経営者との会食が増えています。彼らと話していて、改めて事業成長するためには、プロダクトやビジネスモデルの優位性だけでなく、「エンゲージメント」が不可欠だということです。それは、顧客や従業員、投資家といった関係者が企業やブランドとどれだけ深く関わり、熱意を持って応援するかを示す指標になります。

    私自身30年、自分でスタートアップを数回経験しており、その都度様々な障害がありました。
    経験してわかってきたことは、資金や人材が限られるスタートアップにとって、顧客ロイヤルティや従業員のモチベーションを高めることは、競争優位性を築くためだけではなく、成長のために非常に重要な要素となります。

    スタートアップが「エンゲージメントを軸にした経営」を実践するためのポイントを、具体的な事例とともにまとめてみました。

    1. 顧客エンゲージメント:単なる購入者ではなく「共創者」へ

    スタートアップは、限られたリソースの中で急成長を目指すため、広告費をかけて顧客を獲得し続けるのではなく、顧客との強い関係を築き、ファンやアンバサダーを増やす戦略が重要になります。

    成功事例:BASEの「スモールビジネス支援」

    ECプラットフォーム「BASE」は、大企業向けではなく、個人やスモールビジネス向けのサービスとして、顧客と共に成長する仕組みを構築しました。例えば、売上手数料無料キャンペーンや、初心者でも簡単にオンラインショップを開設できるUI/UXの設計により、ユーザーが「自分でもできる!」という実感を得られる体験を提供しました。

    また、BASEはユーザーとのコミュニティを積極的に形成し、成功事例を発信することで、顧客自身がBASEの魅力を広めるアンバサダーとなる仕組みを生み出しています。

    BASEの例はイノベーティブな利用者から、マスの利用者うまく継続的にサービスを成長させていったことです。当初の熱烈なファンのみの意見を聞くとニッチサービスで留まってしまいます。

    顧客エンゲージメントを高めるポイント

    1. ストーリー性を持たせる:「なぜこの事業をやっているのか?」を明確にし、顧客と共感を生むストーリーを発信する。

    2. 顧客と共に成長する仕組みを作る:ユーザーコミュニティを活用し、成功事例の共有やフィードバックの反映を行う。

    3. 体験価値を重視する:商品のスペックや価格だけでなく、購入後の体験や感情にフォーカスしたサービス設計を行う。

    そして顧客以上に重要だと私が思うのは、一緒に働く仲間です。

    2. 従業員エンゲージメント:スタートアップの原動力

    スタートアップの初期フェーズでは、限られた人材で多くの業務をこなすため、従業員の熱量が成長のカギを握ります。しかし、スタートアップは給与や福利厚生で大手企業と競争するのが難しいため、「働く意義」や「企業文化」への共感がエンゲージメント向上のポイントとなります。

    成功事例:SmartHRの組織文化づくり

    クラウド人事労務ソフトを提供するSmartHRは、創業初期から「心理的安全性の高い職場づくり」を意識した組織文化を醸成してきました。例えば、社内の意思決定をオープンにすることで、従業員が自分ごととして経営に関われる環境を作り、エンゲージメントを高めています。

    また、SmartHRでは「失敗を責めない文化」を推奨し、挑戦しやすい環境を整備することで、社員の自発的な行動を促進。結果として、短期間での急成長と、従業員の高い定着率を実現しました。

    事業成長とともに、人事制度や福利厚生の整備などバランス感覚が必要です。HRに比重が行き過ぎると、事業成長のスピードが落ちることがよくあります。本当にバランスが重要です。

    従業員エンゲージメントを高めるポイント

    1. ビジョン・ミッションを明確にする:「この会社で働くことで、社会にどんな価値を生み出せるのか?」を明確に伝え、共感を生む。

    2. オープンなコミュニケーションを推奨する:経営の透明性を確保し、従業員が意見を発信しやすい環境を作る。

    3. 挑戦しやすい環境を整える:失敗を許容し、新しいアイデアを歓迎する文化を築く。

    事業成長を落とさずに、成長するためには当初の企業文化作りが不可欠です。途中で作り直すことは、従業員がいる中でみんなのコミットを考えると難易度が高くなります。

    最近はエンジェル、ベンチャーキャピタル(VC)、コーポレートVCなど資金提供者も非常に多くなり、調達はしやすくなっております。ただ、資金には色はついていませんが、「想い」が乗ること思っています。そのためどのような方から出していただくかなどは、スタートアップ経営者にとって、非常に重要です。

    3. 投資家エンゲージメント:資金提供者ではなく「仲間」に

    スタートアップにとって投資家は、単なる資金提供者ではなく、事業の成長を共に推進する「仲間」です。特に、エンゲージメントの高い投資家は、資金提供だけでなく、経営アドバイスやネットワークの提供など、多面的にスタートアップを支援してくれます。

    成功事例:CAMPFIREのクラウドファンディング活用

    クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」は、個人投資家と起業家をつなぐ仕組みを提供し、スタートアップの資金調達のあり方を変革しました。資金を出す人が単なる「投資家」ではなく、「支援者」として事業を応援する形を取ることで、資金調達と同時にファンを獲得するという相乗効果を生み出しました。

    投資家エンゲージメントを高めるポイント

    1. 定期的な情報共有を行う:事業の進捗や課題をオープンにし、投資家が事業の成長を実感できるようにする。

    2. 投資家を巻き込む場を作る:ピッチイベントや投資家向け説明会を定期開催し、積極的な関係構築を図る。

    3. 共感を生むストーリーを語る:なぜこの事業を立ち上げたのか、どんな社会課題を解決しようとしているのかを投資家と共有する。

    まとめ:エンゲージメントがスタートアップの未来を決める

    スタートアップにとって、顧客・従業員・投資家とのエンゲージメントを高めることは、事業の成功を左右する重要な要素です。

    顧客と共創することで、ファンを生み出すマーケティングが可能に

    従業員のモチベーションを高めることで、企業文化が強化される

    投資家との信頼関係を築くことで、長期的な支援を受けられる

    エンゲージメントを意識した経営を取り入れることで、限られたリソースの中でも大きなインパクトを生み出せるのが、スタートアップの強みです。あなたの企業は、エンゲージメントをどう活用していますか?

    SHAR

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