2014.12.12
ロイヤルティ
NPS(ネットプロモータースコア)が多くの企業で取り入れられている理由とは? 調査結果で見るその効果とは?
2003年に米「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌で発表されて以降、アップル、アマゾン、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、フェイスブック、サウスウエスト航空などをはじめ、全米売上上位500社(フォーチュン500)のうち35%の企業が採用し、さらに5%の企業では経営の根幹として取り入れていると言われている指標が、ネットプロモータースコア?(以下NPS)です。
顧客ロイヤリティ測定の指標「NPS」とは
NPSとは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するものです。(下記図参照)
推奨者が批判者よりも多ければNPSの数値はプラスに、批判者が推奨者を上回ると数値がマイナスになるという非常にシンプルで分かりやすい指標です。このシンプルさが、NPSが多くの企業で受け入れられる理由となっています。
NPSの「推奨者」が行う人に薦めるという行為(口コミ)は、企業やブランドの商品やサービスに対して深い共感や愛着がなければ生まれないもの。またその口コミは、新規顧客獲得のきっかけとなるため、獲得のコストを抑える効果もあります。またファンとなった推奨者は他社へ浮気することもない”ロイヤルカスタマー”となるため、顧客離反率の低下にもつながります。
さらにNPSは収益と相関の高い指標であることも知られています。つまり NPSを向上させることができれば、それに比例して収益も向上するということ。顧客ロイヤリティの向上が収益とリンクするため、スタッフのモチベーションアップにもつながります。ただし、導入しただけで収益が向上するものではありません。NPSを共同開発したサトメトリックス社は、
NPSの導入=成功というわけではありません。NPSを導入した企業には、顧客ロイヤリティ向上のための努力が求められます。それがあってはじめて、収益の向上がもたらされるのです。
とコメントしています。これは当たり前のことですが、人気の指標を用いればそれで安泰! と勘違いしてしまう企業もあるのかもしれません。それでは効果抜群といわれているフィットネス器具を買って満足してしまい、全く使わないのと同じようなものですよね。
アンケート調査から見えたNPSの効果
オンラインアンケートのソフトウェアを提供する米SurveyMonkey社で、アメリカの607社を対象にNPSの効果を測るための調査が行われました。早速その調査結果を見ていきましょう。
上記のグラフを見ると分かる通り、NPSを導入している企業の81%が会社は成功していると感じているのに対し、NPSを導入していない企業の割合は62%となりました。ただしこれだけでNPSの効果を判断するのは難しいため、SurveyMonkey社はさらに次の調査を行いました。
違いは明らかですね。NPSを導入し、1年間で10%以上の収益成長を遂げた企業は、導入していない企業の3倍となりました。ただしNPSを導入していても、収益が25%以上減少してしまった企業の割合が多いのが目立ちますよね。SurveyMonkey社によると、これは調査だけして結果を活かさないまま放置してしまったのが原因ではないか、とのこと。NPSを上手に活用するには、NPSの分析に加え、ロイヤリティを高めるための教育・研修やプロモーション、マーケティングプラン構築など、最適化されたトータルアプローチがおススメです。
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