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    2015.06.09 顧客満足度
    これからはCCO(顧客満足担当役員)が会社の成長に貢献する時代

    CEO、CFO、COO……、これら3つの執行役員職は1990年代後半以降アメリカで主流のものとなりました。最近日本でもこの役職のスタイルを取り入れる企業が増え、バンダイではCGO(チーフ・ガンダム・オフィサー)、CTO(チーフ・たまごっち・オフィサー)なんていう役員も誕生しているほど。

    ところがアメリカでは最近、COO(Chief Operations Officer)を廃止する企業が増えてきているといいます。COOは日本語で「最高執行責任者」。実際の職務はというと、CEOが決めた事を実施する最高責任者のこと。以前であれば、アップルの故スティーブ・ジョブスのように、先見の明のあるCEOを支えるティム・クックのような存在が典型的なCOOでした。

    でもフォーチュン500(全米上位500社)とS&P500(米国の証券取引所に上場された代表的な500銘柄)のデータを見ると、2000年には48%の企業がCOOを置いていたのに、最近では36%という大幅な減少を見せるほどに。COOの廃止に乗り出した大企業には、アップル、マクドナルド、ツイッター、クロックスなどがありますが、理由としては、以前は雲の上の存在だったCEOが、より現場や顧客に近い位置で経営をすることになったことがあるようです。

    COOは減少の一途ですが、CEOが現場や顧客の状況を肌で感じながら経営する傾向が強くなってきた今、欧米で増えてきている役職がCCO(Chief Customer Officer)だと言います。日本語で言うと「顧客満足担当役員」となるでしょうか。最近のデータでは、CCOを置いている企業はFortune 500で10%、Fortune 100でも22%と少なく感じますが、「マスから個へ」と時代がシフトしている今、どんどん増えていくとみられています。

    CCOにあるべき素質とやるべきこと

    CCOの役割は業種や組織によって異なりますが、なくてはならないのが次の3つだと言われています。

    ①カスタマーエクスペリエンスへの情熱
    ②パーソナルブランド(その人ならではの強みや価値)
    ③経営ノウハウ

    そしてこれらを兼ね備えたCCOがすべきと言われているのが次の2つです。

    ①「顧客の声」を代弁する
    顧客を商品・サービスの「利用者」ではなく「購入者」として捉えてしまい、製品価値に頼ってしまうため、顧客満足度向上を叫びながらも、実際には顧客満足を軽視している企業が多くあります。だからこそCCOには顧客を「利用者」として捉え、その声を収集し、代弁する存在となることが求められます。そのために必ずしなくてはいけないことは、カスタマージャーニーマップを作り、顧客とコミュニケーションをとり、どのタッチポイントでどのような製品・サービス・情報に接触し、どのようなことを考え感じながら行動しているのかなど、顧客の心を見つめる力を養うことです。顧客の心を見つめれば、問題点や改善点が見えてきます。そこでアクションを起こし、商品・サービスの品質を高め、同時に顧客価値を高めていきましょう。

    ②「静かなる改革者」(Tempered Radical)になる
    欧米ではこれからの時代の変革の担い手が”Tempered Radical”になると考えられています。これを直訳すると「穏やかな過激派」となり意味を成さないように見えますが、要は過激で思い切った変革で組織を変えるのではなく、組織のビジョンやミッションにあった形で小さな変革を一つずつ成功させ、それを積み重ねていくことで最終的に大きな変革を成し遂げる、内からポジティブな変化を創り出す人を指す言葉です。ここでは「静かなる改革者」と表現します。

    小さくても成功体験が積み重なることで、それを見た周りの人たちに「自分にもできるかも」「自分もやってみたい」という自発的な行動が起こり、その輪がどんどん広がることで、組織も大きく変わっていきます。CCOにはその変革のきっかけとなる静かなる改革者となることが求められます。

    世界を動かすのは、英雄の強く大きなひと押しだけではありません。誠実に仕事をするひとりひとりの小さなひと押しが集まることでも、世界は動くのです。

    というヘレン・ケラーの言葉にもあるように、過激な変革を行わなくても、大きな変革は可能です。

    静かなる改革者について、より詳しく知りたい方はこちらをどうぞ↓

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    静かなる改革者―「しなやか」に「したたか」に組織を変える人々』(著:デブラ・E・メイヤーソン)

    CCOが影響を与える範囲は、顧客満足度だけでなく、顧客エンゲージメント、従業員エンゲージメントにも及ぶことが分かります。後日事例を用いてCCOの活動を詳しくご紹介しますが、CCOは企業の持続的成長に欠かせない存在となっていくのではないでしょうか。

    参考:

    The case of the disappearing chief operating officerThe Rise of the Chief Customer OfficerMeet Your Company’s New Chief Customer Officer

    SHAR

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