2016.02.16
従業員エンゲージメント
現代の企業経営の最重要課題トップ3に入る従業員エンゲージメントの高め方
成長のために、コスト削減に必死に取り組んでいるという企業も多いと思います。でもコスト削減は多くの労力を伴い、さらにはネガティブ思考にも陥りがちになりますよね。コスト削減の他に、成長につなげられるものはないのでしょうか。
ハーバード・ビジネス・レビューが企業のCEO550 人を対象に行った調査によると、多くの企業がコスト削減の優先度を落とし、他の要素を重要課題として挙げるようになってきたのだとか。では近年これら企業が最重要課題としているものは何かと言えば、
①感動を呼ぶカスタマーサービス
②効率的なコミュニケーション
③高い従業員エンゲージメントの達成
の3つ。今回は従業員エンゲージメントに焦点を当てて行きますが、まずここでおさらいをしたいと思います。
従業員エンゲージメントとは?
従業員が自社のビジョンやミッションに共感すると共に、会社に対して愛着を感じ、自社の存続・成長に積極的に関わっていこうとする姿勢のこと。こうした姿勢から生まれる行動により、接客などのサービス品質が向上し、改善や新しいアイディアの提案が増加します。離職率も低下し、勤続年数が長くなるため、知識やノウハウの伝達が可能となり、その分採用や教育にかかるコストが削減できるようになります。従業員エンゲージメントの強化は、最終的に顧客数アップ、顧客定着率アップ、売上&利益のアップ、持続的成長という結果につながります。すると従業員のモチベーションがさらに上がり、意識高くやりがいを感じて仕事に取り組むというポジティブな循環が生まれます。(下記画像参照)
従業員エンゲージメント強化による効果が大きいことから、欧米企業では取り組むことが常識となりつつあり、イギリスでは国策として掲げられているほど! エンゲージメントの低い人に比べてエンゲージメントの高い人がより努力をする確率は57%、生産性が高まる確率は20%、定着率は87%も高まることも分かっています。
ただ、従業員エンゲージメントを高めることは容易ではありません。ハーバード・ビジネス・レビューの調査でも、「自社の従業員エンゲージメントは高い」と自信を持って言えるCEOは全体の24%に留まっています。でも従業員エンゲージメントは、時間をかけてじっくり取り組むことで良い結果をもたらすものということも分かっています。
では従業員エンゲージメントはどうやって高めたらよいのか?
従業員エンゲージメントは感情に頼る部分も多いことから、どこまで定量化できるのかという議論もあります。でも例えば「今週あなたの働きがどれだけ会社に認識されたと感じましたか?」「このプロジェクトは会社のどの目標に一番貢献したと思いますか?」と言った、ただ満足度の有無を問うだけではない具体的な質問を匿名でいいので投げかけてみることで、より定量化できるデータが得られるはずです。従業員が自分や会社を見つめなおして答えることができるよう、調査を行う際には回答にある程度の時間を与えることも大切です。
これらの回答から従業員エンゲージメントを測定することができたら、これを業績と照らし合わせてみると良いと思います。従業員エンゲージメントを分析する初期段階では、多くの企業がエンゲージメントを顧客/従業員満足度と比較しています。他にも売上高成長率、顧客離反率、既存顧客の推薦による新規顧客獲得数、KPIなどとの比較もできます。
ただ、従業員エンゲージメントを最優先項目としながらも、その数値が高い企業が多くない現状を見ると、より効率的に高める方法を模索する必要があるように感じられます。
ハーバード・ビジネス・レビューの調査員は、次の要素が従業員エンゲージメントを高めるのに欠かせないと言います。
・従業員の働きを認めて称える「レコグニション」(報奨)
・従業員一人ひとりの働きが企業戦略にどのように貢献しているかの明確な理解
・マネジメントの統率力
・企業理念や目標の共有と浸透
・ベクトルのあった企業と従業員一人ひとりの目標
これに加え、脳科学に基づいたコーチングを行うコンサルタントのクリスティン・カマーフォード氏は、「信頼」が従業員エンゲージメントを高める鍵だと話します。この信頼は、マネジメント層が従業員にある程度の権限委譲をすることや、一人ひとりの働きに気づいて認め、適切なフィードバックや報奨・報酬を与えることで育まれるものです。
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