2014.10.07
エンゲージメント
顧客エンゲージメント向上、つまり「きずな」を深めるために必要な共感力
今や、ブログ、SNS、口コミサイトでの情報が溢れる時代、ウェブ上の口コミが消費者の購買決定に与える影響はますます大きくなっています。だからこそ、優良な口コミを増やしたいもの。それには、お客様の共感と愛着を得て、きずなを深めることがとても重要だと言えます。何故なら、企業の経営ビジョンやミッションに対する共感、製品・サービスに対する愛着などが、顧客エンゲージメントを高め、口コミだけでなく、次のような行動を起こしてくれるからです。
- 製品・サービスを喜んで購入する(店員に勧められたからだけではなくて)
- 製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる
- 製品・サービスを繰り返し購入する
- 製品・サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える
こうした行動を起こしてくれるお客様に対し、企業側はさらにお客様との関係を密接にしようと努力を続けます。お互いの間にある絆が深まるにつれて、お互いの価値も高まるというわけです。
ではお互いがこのような行動を起こす元となるものは何でしょうか? それは感情です。人間は一見合理的に見えて、実は感情で動くことが頻繁にあります。「人間は感情の動物」という言葉がありますが、感情が人間の行動の最大の動機となるからです。
感情を動かすきっかけとなる共感
顧客満足度を高めるためのきっかけとして、リアルモニター調査やミステリーショッピングを利用し、課題抽出をすることが一般的になってきたこの時代。でもそれがすぐ顧客満足度向上につながるわけではありません。もちろん企業側としては、課題を迅速に改善したいという気持ちがあるはずです。でも忍耐と根気を持って、時間をかけて問題の核心に向き合うことができなかったら、どんなに効果的に見えるソリューションを用いたとしても、それは骨折した腕に絆創膏を貼るようなもの。
調査のレポートを見たら取り組みたいこと。それがお客様の体験を、お客様の視点で感じてみるということ。それは匂いだったり、味わいだったり、触れた時の感触だったり、周りの雰囲気だったりと、五感をフル回転させてみましょう。そうすることで、例えばお客様が不快な思いをされたのであれば、その心境をよりリアルに体験することができるようになります。これがお客様の感情を動かすきっかけとなる共感です。
共感にも色々ある!
- 認知的共感:「あなたの考えていることが分かります」
- 情動的共感:「あなたの感じていることを感じることができます」
- 同情的共感:相手の考えていること、感じていることに基づいて、相手のためを思って行動すること
これらの共感を使って、お客様がどのように考え、感じているのかを想像してみましょう。そうすることで、お客様の体験がずっと身近なものになるからです。また、共感を使って、どこに実際の問題が隠れているのか探ってみましょう。
例えば現在帝国ホテルの代表取締役会長を務める小林哲也氏は、入社して最初の配属先となった客室係で、その道一筋50年という先輩にバスルームの掃除をこう教えられたと言います:「上から見て見えるところだけ磨いてはダメ。お客様はバスタブに横たわるので視線が低くなる。その目線できれいにする気配りが必要」。これはまさに同情的共感のなせるわざですね!
共感力はこうして高めよう!
従業員全員の共感力が高いかと言えば、決してそうではないはず。でも前述の通り、人間は感情の生き物。だから、その感情を動かすことで共感力が徐々に高まるはずです。それは社員一人一人の話に耳を傾け、取り組みに感謝し、評価する環境を作ることが効果的だと言えます。何故なら人間は貢献することに価値を見出し、貢献したいと願っているからです。こちらの記事で、株式会社LIGでは朝礼時、社長が直近でがんばっている社員を褒め倒す「ホメロス」という制度を取り入れているということをご紹介しましたが、共感力を磨くためにはぴったりと言えそうです。
最後に、リッツ・カールトン元日本支社長の高野登氏の言葉をどうぞ。
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