2018.07.08
エンゲージメント
ザッポスの新しい試み「ラスベガス・ダウンタウンプロジェクト」とは?【「ザッポスの奇跡」の”今”を見てきた】
目次
行政・投資家・起業家の三者が一体となって取り組む地域再生
トータル・エンゲージメント・グループ CEOの池田 順一です。
2015年6月14日~17日に以前より大変興味をもっていた米国ザッポス社を訪問してきました。Amazonに買収された後のザッポス社がど うなっているのか? 顧客・従業員エンゲージメントの行われ方がどうか?
- 地域貢献をテーマにした「ダウンタウン・プロジェクト」
- 最近話題の「ホラクラシー」という組織形態導入の影響
などザッポスが新しいチャレンジをし格闘する生の現場を見て聞いてきました。
これらの中には、今後、顧客・従業員エンゲージメントを高めたい企業の参考になるザッポス社の実際の様子やインタビューや、すぐに企業の業務改善や売上に貢献することは難しいものの「企業文化」や「コアバリュー」を考える参考にな る先進的な取り組みがあります。
これから数回にわけて、今回の視察レポートをお届けします。
高い顧客満足を実現しているザッポス社の今に興味がある経営者・CS担当者・人事担当者の方はぜひお読みください!
第1回はザッポスのCEO トニー・シェイが新たに取り組んでいる行政・投資家・起業家が一体となって取り組むラスベガス旧市街の地域再生「ダウンタウン・プロジェクト」です。
ザッポスのCEO トニー・シェイが新たに取り組む「ダウンタウン・プロジェクト」とは?
「ダウンタウン・プロジェクト」はザッポス社CEOのトニー・シェイが私費350億円を投資し、地域行政とベンチャー企業と協力して地域社会を豊かでクリエイティブな街に再生させる試みです。
2013年、ザッポス社は、創業以来本社があったラスベガス近郊のヘンダーソンから、ラスベガス旧市街であるダウンタウンへ移転しました。ラスベガスは大規模ホテルが立ち並ぶストリップ地区と、廃れた旧市街であるダウンタウン地区の2つから成り立っています。
ザッポス社の本社移転は、トニー・シェイが取り組むダウンタウン再生プロジェクトを身をもって実行するものでした。
「幸福なコミュニティ」と「ビジネスの成功」が同時に広がる街づくりの仕組み
トニー・シェイの投資した費用の多くは不動産取得に使われ、
- テック起業家支援施設
- ローカルビジネス支援施設
- 教育施設
などに利用されています。
「ダウンタウンプロジェクト」では、次の3つの「C」
-
- Collision (出会い)
- Co-learning (学びあい)
- Connectedness (結びつき)
を持続的かつ長期にわたって作り出すことによって、ダウンタウンをインスピレーション、起業家のエネルギー、創造とイノベーション、希望にあふれた街にすることを目指しています。
- 財務的支援
- ローカル・ビジネスとのメンターシップ・プログラム
- バックオフィス支援
などの支援を受けることによって、自社のビジネスを成長させながら、同時に地域を活性化させていく仕組みです。
昼は子供たちが遊ぶ公園が、夜はライブ演奏がある野外バーに変身
今回は、このプロジェクトによって運営される代表的な施設として、「ContainerPark」 (商業施設)と、「WORK IN PROGRESS」 (インキュベーション施設)の2箇所を視察してきました。
「ContainerPark」は昼間は子供のための遊び場になり、夜は夜風にあたりお酒を飲みながらライブが聴けるような気持ちいい空間です。
「WORK IN PROGRESS」は、日本でも増えてきたインキュベーション施設(起業家を支援するオフィス・サービス施設)に近く、特に入居している起業家者同士の交流に力を入れています。
地産地消型のオーガニック・スーパー「WHOLE FOODS MARKET」
「ダウンタウン・プロジェクト」によるベンチャー支援は、オフィスの提供だけでなく、そこで働く人とその家族の「衣・食・住」全体の整備をしています。 「食」の面では「WHOLE FOODS MARKET」という地産地消型のスーパーがあります。
アメリカやカナダなど世界に270店舗以上を持つチェーンですが、パンは遠くの工場で生産するので はなく街のパン屋さんから仕入れるといった地産地消への実験的な試みをしています。
ザッポスCEOトニー・シェイの自宅をオフィスにする次世代の起業家たち
さらに驚いたことは、トニー・シェイの自宅はテックベンチャー企業に貸出されていました。 大変デザインにすぐれた快適かつ感性が刺激されるオフィスでやる気も上がります。
実際に、このビルで働いている方にもインタビューをさせていただきましたが、みなプロジェクトの意義に共感し、自分の住む地域へ貢献したいという本気が伝わってきました。
トニー・シェイの志から始まった「ダウンタウン・プロジェクト」が企業や地域を巻き込み、どこまで成功していくのか、これからの日本の町おこしの大きな参考になるのではないかと思います。
今後も注目していきたいと思います。
アメリカ視察レポートの第1回いかがだったでしょうか?
利益の追求だけでなく地域や社会への貢献を考えるトニー・シェイの試みに参考になるところはありましたか?
顧客・従業員エンゲージメントを高めることに興味をお持ちの経営者・CS担当者・人事担当者の方は、ぜひ参加をご検討ください。
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