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    2014.08.19 従業員エンゲージメント
    従業員エンゲージメントとNPS向上のきっかけをつくる、「ブランド・パーソナリティ」への取り組み(事例あり)

    企業が打ち出すミッションやビジョンというのは、その企業のブランドイメージそのもの。それらをつなげて考えることがない企業の方々もいらっしゃるかもしれませんが、ミッション・ビジョンとブランドは表裏一体。だからこそお客様はもちろん、従業員にも分かりやすく共感できるものでありたいですよね。

    本日は企業のブランドイメージを定義する「ブランド・パーソナリティ」への取り組みを行い、従業員エンゲージメントとネットプロモータースコア(顧客推奨意向、以下NPS)向上につなげた企業の例をご紹介したいと思います。

     

    ブランド・パーソナリティが従業員エンゲージメントにもたらすポジティブな影響

    ブランド・パーソナリティとは、それぞれのブランドを表現する時に用いる、人間で言えば性格や特徴のこと。人間と同じようにブランドを「現代的」「古風」「活発」「誠実」「独特」などの言葉で評価することを指します。例えばある自動車メーカーのブランド・パーソナリティが「センスが良い」だったとします。でもそれだけでは顧客が望む安心感や信頼感などは得られません。そこで、「安全性が世界最高水準」「環境に優しい」など別のパーソナリティを持つことで、顧客のニーズを満たし、共感と愛着を得ることができます。

    イギリスのスムージーの売上高75%を誇る果実飲料メーカー、Innocent Drinksでは、従業員に対し、ブランド・パーソナリティの研修を行っています。

    こちらの研修、スタートした当初から社名をもじって“innocentification”と社内では呼ばれています。”Innocent”には、「清らかな」「純粋な」「無邪気な」などの意味がありますが、その名の通り、純粋な会社の声を研修を通して学んでもらいたいという気持ちで開発されただけあって、研修の内容は明確でいたってシンプル。

    新入社員は入社後数か月以内にこの研修を受けるそうなのですが、大胆ながらも親しみやすい同社のブランド・パーソナリティは分かりやすく、1週間の研修で社員にあっという間に浸透してしまうのだとか。同社の最初の社員であり、研修開発者のTom Fraine氏によると、こうして企業の目指す姿を共有することで求心力が高まり、それを会社の活動基盤としてベクトルを合わせて活動していくことが可能となり、従業員エンゲージメントも高まるのだといいます。研修を始めた当初からずっとメインで担当してきたのがFraine氏。そのせいかコンセプトもずれることがなく、教育コストの削減にもつながるのだとか。

    同社は、創業たった13年で英国内シェア75%、15カ国への展開を実現するまでに至りましたが、ブランド・パーソナリティの研修が従業員エンゲージメントにつながり、結果、従業員エンゲージメントフローの最終目的地にある「売上・利益の増大」と「持続的成長」が可能となったと言えそうです。

     

    ブランド・パーソナリティがNPSにもたらすポジティブな影響

    ブランド・パーソナリティ研修というものを導入してみたいけれど、どれだけ効果が見込めるのが分からない、どうしたらいいのか分からない、という企業も多いのだとか。そこで、英ヴァージン・グループの一部門で、デジタルテレビ、インターネットなどを運営するヴァージン・メディアの例を見てみましょう。

    ヴァージン・メディアではコンサルティング会社と協力し、コールセンターでのブランド・パーソナリティ研修を実施したところ、研修後は、お客様からの評価も上がり、NPSが1%上昇するごとに、売り上げも75万~150万ポンド上昇し、これまで経験したことのない効果が表れたため、会社全体での導入を決めたといいます。

    お客様アンケートでは、「最近のヴァージン・メディアは、リチャード・ブランソン(ヴァージン・グループの創設者)のDNAが感じられるようになってきた」という嬉しいコメントも。ブランド・パーソナリティは企業の特徴や、社内風土・文化だけでなく、Appleのスティーブ・ジョブスのように、人としてのブランド力が大きいこともあります。だからこそ、ヴァージン・メディアがリチャード・ブランソンというブランド・パーソナリティを企業全体で表現できるようになってきたということは、お客様にとっても、会社にとっても、一番望ましい形なのではないでしょうか。

     

    「ブランド・ランゲージ」にも注目!

    ブランド・ランゲージとはブランド・パーソナリティの一部ですが、その名の通り、企業が発する言葉のこと。媒体向け、お客様向け、取引先向け、社内向けの文調・口調など色々ありますが、社内風土や文化が最も表れやすいといわれています

    イギリスの大手書店チェーン、Waterstonesでは、ブランド・ランゲージが非常にビジネスライクだったこと、不要な専門用語を多く使っていたことで、企業全体のコミュニケーション力が落ちていたことに気づき、それぞれの店舗らしさが出るよう本格的なテコ入れをしました。

    同社がまず行ったのは、言葉を専門とするコンサルタントを招き入れたこと。彼らは従業員に心からの言葉でお客様とコミュニケーションをとることを薦めました。また本社も、それぞれの店舗にその店舗らしさが出るような表現を用いることを薦め、これまでチェーン全体で統一してきたお薦め書籍の紹介を廃止し、各店舗オリジナルの販促を任せるようになりました。これにより、以前は“顔が見えない大企業のチェーン店”から、より“親しみやすい近所のお店“へと変貌を遂げたといいます。今後は同社のウェブサイトも一新し、それぞれの店舗の特徴が出るような作りにする予定だということで、親しみやすさがますます増しそうです。

    同社が気づいたのは、何百もある店舗で本社のマニュアル通りに店舗運営をしていては、どうしても機械的で冷たくなってしまう。でも本来ならお客様に、本を買うことを楽しんでいただき、「あの店が好き!」と思っていただくことが最も大事なのではないか、ということでした。

    特に小売業やサービス業は、全てのタッチポイント(ブランドと顧客とのすべての接点のこと)において、共感と愛着を呼び、絆を深められるようにしておきたいですね。

    ブランド・ランゲージの改善がお客様の心をつかんだという意味では、以前ご紹介したJALの取り組みにも相通ずるところがあるかもしれません→「JALのFacebookに見る、批判者・中立者を推奨者に変えるための取り組み

    引用:
    (引用元:http://www.marketingweek.co.uk/analysis/marketing-tactics/training/its-about-personality-how-to-train-staff-in-your-brands-characteristics/4010971.article

    SHAR

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