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    2013.10.18 顧客エンゲージメント
    「レッスンさせて頂きありがとうございます」~徹底した「お客様目線」で顧客満足度を高め、急成長するEYS音楽教室の驚くべき接客サービスとは?

    デフォルト画像

    2009年、貸しスタジオでのレッスンを開始したEYS音楽教室(以下「EYS」)は、受講者の不満の元となっていた、従来の音楽教室の常識を打ち破る革新的なサービスを展開して急成長している企業です。2013年現在で、受講生数は全教室合計で4,000人以上に上り、わずか5年で大手の一角を占めるまでに至っています。

    EYS銀座受付スペース

    <銀座スタジオ・受付ロビー>

    現在は、自社練習スタジオを銀座、新宿、横浜、梅田に開設。青山ゴスペルチャペルと提携して、教会の荘厳な雰囲気の中でゴスペルレッスンを受けるコースを提供するなど、他にはないユニークなクラスも開講しています。

    EYSバーカウンター

    <銀座スタジオ・受付ロビーにはバーカウンターも設置!>

    EYS音楽教室が短期間で多くの顧客を獲得できた要因は、前述したように、従来の音楽教室においてしばしば講者が感じてきた「不便」や「不快」「不満」を解消する革新的なサービスを提供していることにあります。具体的には以下の8つの「サービス改革」を通じて、音楽教室業界にイノベーションを起こしたのです。(それぞれのサービスの説明文は、EYSのWebサイトから引用ママ)

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    1 楽器プレゼント

    すぐに音楽を始められるよう、レッスンコースやご希望に応じて入会時に楽器をプレゼント。独自開発を含めて、楽器の品質にもこだわっています。

    2 安くてわかりやすい料金プラン

    今までの音楽スクールは追加料金が不明瞭だったり、サービスの質もまちまちでした。EYSではシンプルな料金プランで質の良いサービスを提供します。

    3 ミュージックスタイリスト

    “時間の切り売り”をする、偉そうな講師は排除しています。正社員として採用され、プロのサービスパーソンとして徹底的に教育されたミュージックスタイリストが“価値を提供”します。

    4 補講は無料

    社会人は忙しく予定は狂いがちです。仕事が長引いてしまった時や、事前に予定が合わなくなってしまった時にも安心できるよう、補講レッスン費用は無料に致しました。

    5 レッスンオールフリー

    個人レッスン・グループレッスン共に、会員様の都合を優先します。講師の都合でレッスンスケジュールが度々変更されるようなことはありません。

    6 和楽器の家元制度改革

    家元を通じて高額な楽器を購入しなくてはならない、免状が必要、料金体系が不透明・・・時代に合わない旧態依然とした制度はEYSにはありません。

    7 Enjoy保証

    講師と相性が合わない、レッスン内容に不満がある・・・といった時には別の講師が無料で再レッスンを行う満足度保証のサービスを実現しました。

    8 バンドサービス

    音楽の楽しみ方は、楽器演奏技術の向上と孤独に向き合うことばかりではありません。新たな仲間たちとの“大人のクラブ活動”も全面的にバックアップしています。

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    どのイノベーションも、従来の音楽教室に通ったことのある方なら驚きを隠せない、すごいサービスでしょう。たとえば、楽器のプレゼント。バイオリンを習ってみようとレッスンを申し込んだら、その場でバイオリンを持ち帰ることができます。ピアノレッスンなら、なんとデジタルピアノが、また和楽器の「琴」でさえ受講申し込みすればもらえます。(かさばるので、さすがに持ち帰りではなく、別送になるそうですが)

    また、社会人にとって、特に平日夜のレッスンは急な残業などで受講できなくなることもあるもの。当日キャンセルは一般に「補講不可、返金なし」が原則ですが、EYSでは無料でいつでも補講を受けることができます。おかげで、レッスン料が無駄になることがありません。

    ?EYSレッスンルーム

    <バンド練習も可能なちょっと大きめのレッスンルーム>

    和楽器の家元制度改革もユニークです。和楽器を習う場合、レッスンというより「弟子入り」といったものになり、いろいろと細かなしきたりに従わなければなりません。師匠が勧める高額な楽器を購入せざるを得ないということもあるようです。そうした家元制度は文化・伝統を守る上で大切なことではあります。しかし、EYSではそうした家元制度に縛られることなく、純粋に和楽器を楽しむことができる機会を提供しているのです。

    EYS畳のレッスンルーム

    <和楽器用の畳敷きレッスンルーム。気分よく練習できそう>

    EYSが実現している上記の8つの改革の根底には、明確な「フィロソフィー」「サービスコンセプト」があります。EYSのフィロソフィー(「最も重要で根本的な考え方」と言い換えられるでしょう)

    「レッスンさせて頂きありがとうございます」

    という気持ち。徹底的に「お客様目線」に立った音楽教室を目指しているのです。

    この徹底したお客様目線は、EYSの運営する株式会社EYS-STYLEの代表取締役、吉岡秀和氏が既存の音楽教室を受講したときに感じた、教えてやっている」と言わんばかりの先生の態度や、教室本位の運営に対する疑問から生まれたものだそうです。

    EYSでは、お客様目線の視点ですべてが組み立てられ、運営されているのです。そして、このフィロソフィーに基づくサービスコンセプトは以下の2つです。(説明文はWebサイトから引用ママ)

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    1 Enjoy your sound

    会員様ひとり一人に対して、それぞれのライフスタイルや趣味嗜好に合った音楽レッスンや、音楽との触れ合いの場をアレンジしたサービスを提供します。音楽は、“先生”に代表される音楽を極めた人達からレッスンを通じて分け与えられるモノではありません。会員様ひとり一人の中に音楽の世界観があり、それを実現することに責任もってサポートすることがEYSの使命だと考えています。

    EYS音楽教室は、誰しもが、それぞれの音楽活動を満喫できる空間を提供します、そのためのあくなきチャレンジを続けることを宣言します。

    2 Second Community

    EYS音楽教室のバンド活動や開催イベントを通じてこれまで多くの音楽仲間が出会い、すばらしい思い出を積み重ねてきました。ご家族や兄弟でバンド活動をしている会員様も多くいらっしゃいますし、EYSで出会い結婚にまで至ったカップルも数えきれません。

    EYS音楽教室は、今後も、血縁や地縁、会社や学校といった組織の枠組みも超えて、“音楽”という共通言語で苦楽を分かち合う、会員様にとっての「第2の安心空間」でありたいと考えています。

    インターネット空間ばかりが「コミュニティ」というキーワードで賑わっていますが、「リアル」だからこそ実現できる理想のコミュニティづくりを目指しています。

    ————————————————————————-

    EYSでは、受講生1人ひとり異なる音楽の楽しみ方を大切にし、レッスンするのではなく、受講生が音楽を心から楽しめるようなレッスン、場づくりのプロデュースを行うことを大切にしているのです。

    また、音楽好きの仲間のリアルなコミュニティもサポート。単にレッスンを受けるだけでなく気の合う仲間との楽しい交流の場も提供することにより、受講生のミュージックライフがより充実したものになることを願っているのだそうです。

    さて、EYSのフィロソフィー、サービスコンセプトに基づくお客様視線のサービスを実現するため、組織体制も他の音楽教室とは一線を画しています。とりわけ特徴的なのは、「ミュージックスタイリスト」と呼ばれる講師を正社員として雇用していることです。

    これは、音楽を生業とする人たちに多く見られる生活の不安定さを解消すること、また、プロのサービスパーソンとして徹底した教育を行い、最上の価値を受講生に提供できるようにすること、そして、レッスン時間の切り売りではなく、受講生の音楽観の実現に責任を持つプロデューサーとして、受講生との長い信頼関係を築いてもらうといった狙いがあります。

    では、顧客エンゲージメントの視点からEYSのサービスを読み解いてみましょう。顧客エンゲージメントは、わかりやすく言い換えるとお客様との絆を作ること、絆を強くすることです。

    このためには、第一にお客様に、自社、あるいは自社製品やサービスに「共感」してもらうことが大事です。そしてまた「愛着」を持ってもらうことで、絆が強化されていきます。結果として、自社、あるは自社製品・サービスを繰り返し購入・利用してくれたり、友人知人に薦めてくれたり、製品・サービス改善につながる有意義な意見を積極的に提供してくれるようになります。

    では、「共感」を得るために必要なことはなんでしょうか?それは、自社、あるいは自社製品・サービスの根底にある基本的な考え方を明確化し、Webサイトを含む様々なメディアを通じて伝えることです。基本的な考え方は、フィロソフィー、哲学、理念、コンセプトなど様々な表現がありますが、要するに「わが社が大切にしている価値観や思い」のことです。こうした自社の思いを伝えることで消費者、またステークホルダー(利害関係者)の共感を勝ち得ることができます。

    EYS歴史ボード

    <EYSの誕生からの歴史も、壁掛けの大型ボードでわかりやすく語られています>

    EYSの場合、単にサービスが革新的であるということだけでなく、まさにEYSのフィロソフィーやサービスコンセプトが明確化され、かつ、Webサイトなどを通じて積極的に伝えています。このことが、見込み客・顧客の共感につながっていることは間違いありません。

    次に「愛着」を培うために必要なことはなんだかおわかりでしょうか?それは、基本的には相手本位で対応するということです。つまり、相手の利益、都合を優先してあげるということ。「自分のためにここまでやってくれるんだ!」という評価が愛着を強めてくれます。

    EYSの場合、楽器プレゼントや補講無料など、まさに相手本位のサービスを提供することで受講生の愛着を高めることに成功しています。楽器プレゼントは、お客様に対する実質的な先行投資であり、当サービスに踏み切るまでには綿密なシミュレーションが行われたそうです。なにより、決断が必要だったことでしょう。また、補講無料についても、講師の稼働時間が減少する一因ともなりますので、利益率の縮小につながるサービスです。それでも、まずお客様の利便性を優先することが最終的にはEYSにとっても利益になると考えて実施しているとのこと。

    EYS銀座スタジオ巨大水槽<銀座スタジオ受付ロビーには熱帯魚が泳ぐ巨大水槽も!>

    EYSは、これからのお客様と企業との好ましい関係性の構築・維持についてのひとつの理想モデルとして見習うべき点が多々あります。

    当ブログ記事は、株式会社EYS-STYLE執行役員、倉方宏幸氏の取材に基づいて作成いたしました。取材にご協力くださった倉方氏にはこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

    EYS-STYE倉方氏

    <倉方宏幸氏 株式会社EYS-STYLE 執行役員>

     

    ★EYS音楽教室 公式Webサイト

    http://www.eys-musicschool.com/

     

    ンクー エンゲージメントカンファレンス(第6回)に倉方氏をゲストとしてお招きすることが決定しました。EYS音楽教室の取り組みについて倉方氏からより具体的なお話をお聞きしたいと思います。

    参加希望の方はカンファレンスページをご覧ください↓

    //x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/706

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