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    2016.04.05 その他
    シンプルなアプローチで大きな効果! スタッフのモチベーションが向上し行動改善する「アファメーション(自己肯定)」と「感謝」の科学的効果

    マネジメント層や人事の方は、どうやったら部下や従業員のモチベーションを高めることができるのか、日々試行錯誤しているのではないでしょうか。モチベーションが高くなるのは、前向きで幸せな気持ちを感じている時。その気持ちを生むきっかけに「アファメーション」と「感謝の気持ち」があります。

    アファメーションとは潜在意識にポジティブな言葉をインプットすること。自分自身の考え方や物事の捉え方が変わって、人生が自分の望む方向へ進むと言われています。また、「幸福学」の第一人者であるアメリカの心理学者・ソニア・リュボミアスキー博士は、著書『幸せがずっと続く12の行動習慣』で「感謝の気持ちを表す」ことを、幸せになるための1番目の行動習慣としてあげています。

    また、コーネル大学医学部の教授らが行った研究では、「アファメーション」と「感謝の気持ち」が心だけでなく体にも良い影響をもたらすことが、科学的に実証されています。

    ポジティブ思考に関する実験で分かったアファメーションと感謝の効果

    コーネル大学医学部の教授らはまず、健康上の問題を抱えている被験者に日記を提供し、日々の自己管理の過程で、それぞれがどんな行動(例えば運動など、心と体にポジティブな影響を及ぼすもの)を取ることで症状が改善されたかを記録してもらうことにしました。教授らは2か月ごとに電話をして状況確認を行い、その定期連絡の前には、被験者に「頑張れ!」の気持ちを込めてギフトなども送りました。また、被験者に「アファメーション(潜在意識にポジティブな言葉をインプットすること。自分自身の考え方や物事の捉え方が変わって、人生が自分の望む方向へ進むと言われています)」を行ったり、日々のほんの小さなことにも大きく感謝したりするよう提案しました。

    すると、アファメーションと感謝を続けた被験者で、冠動脈疾患を抱えたグループの55%が病状改善のための運動量を達成できたのに対し、これらの行動を起こさなかったグループの達成率は37%という結果に。また、行動を起こしたグループは、起こさなかったグループよりも平均して日々5.5キロも多く歩いていたのだそう。また、高血圧症を抱えたグループの42%が投薬計画を忠実に守ったのに対し、行動を起こさなかったグループは36%という結果に。喘息を抱えたグループにおいても、行動を起こした患者は、発作を予防するために日頃の生活習慣を整えたといいます。明らかに行動に違いが見られますね。

    この実験の責任者であるメアリー・チャールソン医師(教授)は、「このようなシンプルなアプローチでも、健康改善のためにどういった行動を取ることが大事かを、心と体の両面から働きかけることができるようになります。例えば患者さんが、天気が悪いから運動したくないと思ったとします。でも、アファメーションや感謝の気持ちを持つことで生まれるポジティブな感情が、こういったマイナスの固定概念で生じる行動のブレーキを外すのに役に立つのです」と話します。

    実験から見えた、従業員に対して行うことができる働きかけ

    この実験から見えたことは、より普段から従業員に対して感謝の気持ちを表現するという働きかけが、彼らのポジティブな感情を引き出し、心身健やかな状態を保つことができるということ。経験やプライドが邪魔してしまい、部下の働きを認め、感謝の気持ちを伝えるということができないというマネジメント層の方もいるかもしれません。でも自分を認めさせようと必要もありませんし、感謝というちょっとした言動が従業員のモチベーションを高め、求められる以上の仕事をしようとする努力につながることも分かっているので、素直に感謝する姿勢を持ちたいですよね。

    また以前「社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?!」の記事でもご紹介しましたが、月間150万PVを超える「LIGブログ」で有名なウェブ制作会社・株式会社LIGは、社長が直近でがんばっている社員を褒め倒す制度「ホメロス」を導入していたり、株式会社CONY JAPANは、全員で「スイッチオン!」と叫びながら心のスイッチをオンにするジェスチャーをしたり、ポジティブな言葉や意気込みを叫ぶことで、「日本一!元気な朝礼」を行っていたりと、朝礼で感謝の気持ちやアファメーションを実践しています。こういったことを会社が働きかけてみるのも良いのではないでしょうか。

    “アファメーションのプロ“に学ぶ実践方法

    最後におまけとして、“アファメーションのプロ”とも言えるジェシカちゃんの動画をご紹介いたします。

    こちらの動画は、当時4歳だったジェシカちゃんが鏡の前で力強くアファメーションを唱えている様子を捉えたもの。YouTubeでも大人気となりましたが、彼女の小さな体から生まれるパワフルでポジティブなエネルギーには見ている方まで元気をもらえます。

    ▼ジェシカちゃんのアファメーション内容
    “My whole house is great. I can do anything good. I like my school. I like anything. I like my dad. I like my cousins. I like my aunts. I like my Allisons. I like my moms. I like my sisters. … I like my hair. I like my haircuts. I like my pajamas. I like my stuff. I like my room. I like my whole house. My whole house is great. I can do anything good. Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah. I can do anything good, better than anyone!”
    (日本語訳)
    「あたしの家って最高!あたしは何でもできるの。学校も何でも好きだし。お父さんも従弟も叔母さんも好き。家が全部好き!髪の毛も髪型も、パジャマも持ち物も部屋も、とにかく全部好きなの!あたしは何だってできる!誰よりも上手にできるの!」

    ▼ジェシカちゃんのアファメーション動画

    ジェシカちゃんの真似をしてみると、力が湧いてくるから不思議です。特に気分が上がらない月曜の朝などは、こんな風に1日をスタートしてみると、モチベーション高くイキイキと仕事に取り組めそうですよね。きっと、集中力が落ちる、気分が落ち込む、疲れやすい、などの五月病を防ぐこともできるはずです。

    参考:Mediators and moderators of behavior change in patients with chronic cardiopulmonary disease: the impact of positive affect and self-affirmation

    SHAR

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