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    2025.06.01 人的資本
    【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営

    店長研修

    この時期、様々な対面接客がある企業では、新任の店長さん向けの店長研修が多く行われています。毎回思うのは、研修終了後の満足度評価は非常に高いのですが、いざ現場復帰してみると、数日で以前と同じになってしまうことなど、研修あるあるではないかと思います。

    現場の“温度”がブランドを決める

    飲食、小売、美容、サービス業…。顧客との最前線に立つのは、いつだって“現場”です。そして、その現場の空気感を決定づける存在こそが「店長」です。

    では、企業が顧客体験(CX)を本気で向上させたいなら、最初に何をすべきか? 答えは明快で、「店長が変わること」。現場マネジメントの要である店長が、顧客体験と従業員体験(EX)の両輪に目を向けることができれば、ブランド全体の印象も変わっていきます。

    その鍵を握るのが、店長研修のあり方です。従来のような接客研修やマニュアル・売上管理重視の研修では、もはや現代の顧客ニーズや従業員の価値観には対応しきれません。今求められているのは、「人の行動の背景を理解する力」「エンゲージメントを生む関わり方」「チームの共感力を育むコミュニケーション」の習得です。最近では、スタッフのモチベーションを高めるため1on1の行い方や心理学的メソッドを取り入れたりとさざまな形があります。

    つまり、CX-EXを高められる体験価値経営を体現できるリーダー育成こそが、店長研修の進化系だといえるでしょう。

    “売上アップ”の前に必要なのは“エンゲージメント設計”

    当社では数多くの店舗型企業のCX/EXを支援してきましたが、業績が改善し、社員の定着率も上がっている企業には共通点があります。それは、「売上=結果」と捉え、「エンゲージメント=原因」と位置づけていることです。

    とある大手飲食チェーンでは、離職率の高さが課題となっていましたが、店長研修に「傾聴力」「フィードバック技術」「心理的安全性の確保」を取り入れたところ、1年で離職率が3割以上低下。さらに、現場主導でお客様アンケートの改善アクションを進めた結果、NPSが10ポイント以上上昇したという事例があります。

    このような結果を生んだ要因は、「やらされ感」を排除したこと。顧客の声をリアルタイムに現場にフィードバックし、自発的に顧客視点を取り入れる体験を通じて、現場が“CXをやる意味”を自分ごととして理解したからです。つまり、売上アップを目的にするのではなく、顧客・従業員のエンゲージメントをデザインするプロセスを“仕組み化”することが、結果として売上につながったからです。

    “意志”に頼らず、仕組みで意志を補強する

    現場を預かる店長は、プレイングマネージャーであり、チームリーダーでもあります。しかし、その役割に対する期待と支援が一致していないことも多いのが現実です。

    「数字が悪いから怒られる」「人が辞めたら補充するだけ」——そんな日々の中で、店長自身が疲弊してしまえば、当然顧客への体験価値にも影響が出ます。

    これからの時代、「育てるべきはスキルではなく意志」です。現場の判断力、スタッフへの共感力、顧客への想像力──これらを育む店長研修こそが、現場のカルチャーを一変させます。ただ、店舗に戻り日常業務に入ると意志の力だけでは、なかなか変える事が出来ません。みなさんも、経験があると思いますが、「明日から走る」、「お酒を辞める」など挫折した方も多いのではないでしょうか。

    顧客体験や従業員体験を、定期的に数値化しフィードバックすることを「仕組み化」することにより、研修で学んだ現場の判断力、スタッフへの共感力、顧客への想像力を継続的に高めることができる環境を用意してあげることが非常に大事です。

    このことは単に店長の育成だけではなく、即店舗のサービス品質向上にも効果が出て、結果数字にも貢献されます。

    特にZ世代やミレニアル世代のスタッフが増える中で、「このお店で働いていてよかった」と感じられる体験そのものが、CXの向上にもつながっていくのです。

    「店長が変わると、店舗が変わる。店舗が変わると、ブランドが変わる。」

    この好循環を生み出すために、エンゲージメントを軸に据えた店長研修の再設計が、今まさに求められています。単なるマネジメントスキルの伝達にとどまらず、「人を巻き込む力」を育てる——それが、体験価値経営時代のリーダー育成です。


    ご希望があれば、この原稿に対応した【研修カリキュラム提案】や【診断シート連動型企画】などもご用意可能です。必要に応じてお申し付けください。

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    トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ100社以上15,000店舗以上のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。
    CXにおける改善をツール提供だけでなく、全体の戦略をもとに策定・実施まで一気通貫でサポートいたします。まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください!

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