2014.10.24
エンゲージメント
顧客満足度とロイヤリティを高めるために覚えておきたいカスタマーサービスの5つのポイント
アメリカのコミュニケーションソフトウェア会社、CorvisaCloud社が行った調査によると、消費者の60%が2013年と比べて2014年はカスタマーサービスの質が改善したと感じている様子。やはりこれも、各企業のマーケティング戦略がマスから個へとシフトしたからでしょうか。
「カスタマー・サクセス・プラットフォーム」という顧客とつながるプラットフォームを提供し、顧客のための企業づくりを支援するBluenose社のCEO、ドン・マクレナン氏は、「昔に比べて、消費者の力と選択肢は大幅に増加したのではないだろうか。消費者主権と言っていいかもしれない」と話します。何故なら、インターネットやSNSの台頭により、賞賛も批判も含め、誰もが簡単にフィードバックを世界と共有することができるようになり、顧客の期待値を超えることができなければ、顧客は他の素晴らしいカスタマーサービスを求めて、いとも簡単に去ってしまうからです。
だからこそ、顧客満足を高め、ロイヤリティを強化するカスタマーサービスを心掛けたいですよね。そこでカスタマーサービスのプロ達が教えてくれた次の5つのポイントを参考にしてみませんか? 自分達を客観的に見直すきっかけになるかもしれません。
目次
1. 会社のビジョン・ミッションに強く賛同してくれる人材を雇う
素晴らしいカスタマーサービスを提供しようと思ったら、素晴らしい人材が必要です。もちろん会社の面接に来る人達は興味があり、そこで働きたいと思ってのこと。でもその背景にある理由はそれぞれで、全員が全員、ビジョン・ミッションに賛同したからではないかもしれません。もちろん入社後に研修などを通してビジョン・ミッションを浸透させていくことは可能ですが、最初から深い理解と賛同を持ってくれる人を雇った方が、より深い目標達成の追求、努力につながり、その結果として生まれるサービスにお客様もきっと感動してくれるはずです。
「ハーバード大学に入るよりも難しい」と言われているGoogle。採用面接を受けようと思ったら、最低6人の経営陣、もしくは応募先部署の従業員と話さなければいけないそうです。「ポジティブ・フィードバック」と呼ばれているこのシステム、高い採用基準を持ち、素晴らしい人材を求めるGoogleならではと言えますが、会社のビジョン・ミッションに賛同してくれる人、この人とならお互いを高められそうだと思える人を雇い、その人を次の採用活動に参加させることで、さらに素晴らしい人材を雇い、より良いサービスの提供が可能となります。
アメリカのソフトウェアディベロッパー、ThoughtWorks社で北米販売部門長を務めるRobin Copland氏は,「企業文化はその企業が提供するカスタマーサービスに大きく影響するものだ」と説明します。「こんなビジョン・ミッションを掲げる会社で働いてみたい!」という文化を持つ企業は、自然とカスタマーサービスの質が高まるからだそうです。
2. 第一印象を大切にする
面接でも初デートでも商談でも、第一印象はとても大事。企業にとっての第一印象とは、お客様を惹きつけるだけでなく、リピートしていただくにも大きな役割を果たします。イギリスで顧客エンゲージメントのソリューションを提供するThunderhead.com社の調査によると、もしカスタマーサービスで不快な思いをした場合、20%の人が不信感を抱くようになり、25%の人が競合他社へ乗り換えるという結果が出ています。でも第一印象の重要性を十分に理解している企業は、このような不信感を与えることがほとんどないのだとか。
ニューヨークの広告代理店、North 6th AgencyのCEO、Matt Rizzetta氏は「お客様が最初にあなたの企業と接点を持つ時、それが最高に思い出深くて心に響いて楽しめるものになるよう、最大の努力をしなければいけないんだ」と語ります。なぜなら、長いお付き合いをしてくださるお客様、顧客単価の高いお客様は大体、その企業と初めて接点を持った時に感動の体験をしているからだそう。大切なのはお客様のニーズを先読みし、お客様が本当に欲しいもの、欲しいと思っていた以上のものを提供すること。そうすることで、競合他社に大きな差が付き、「これを買うならこのブランド!」とお客様の中に強い思い入れと愛着が生まれるはずです。
3. 後手後手ではなく、先手先手!
大体のケースにおいて、カスタマーサービスというのは、お客様からクレームがあってから対応するなど、後手後手になってしまいますよね。ネガティブな体験をしたお客様がその企業から去ってしまう確率は、前述の調査の通り非常に高くなってしまいます。だからこそ、「先手必勝」ということわざにもあるように、先手に回って物事を早めに把握し、アクションを起こすことでクレームにつながる前に対策が打てるようになります。
「カスタマー・ライフスタイル・マネジメント」というソリューションを提供するPONTIS社のマーケティング部長、Rita Tochner氏は、カスタマーサービスのマネジメントシステムが先手に回ったものであればあるほど、カスタマー・エクスペリエンスの質も向上するし、お客様のニーズにもいち早く応えられるようになる」と話します。ビッグデータや、マーケティング活動をオートメーション化(自動化)させてくれるソフトウェア「マーケティングオートメーション」を活用することでそれが可能になるそうなので、試す価値ありですね。
4. シームレスな顧客体験を提供する
スマートフォンの普及により、お客様は企業やブランドと直接、そしてより頻繁につながることができるようになりました。成功の鍵は、店舗、ウェブ、SNSなど、どのチャンネルにおいても質の高い体験を提供すること。
ThoughtWorks社のCopland氏は、それぞれのチャンネルにおいてシームレスな体験をすることが消費者にとってのオムニチャネルの定義であり、それを当然のように期待していると話します。それを実現するにはお客様を360度全ての角度から理解できるような仕組みが必要です。
5. お客様は「大勢の中の一人」ではなく「大切な一人」として扱う
前述の通り、時代は「マスから個へ」と変化しています。だからお客様をセグメンテーションで分析するのではなく、一個人として尊重できるような教育やソリューションを活用することが求められます。個別の顧客体験を提供し、ロイヤリティを高めるには、従業員が会社のビジョン・ミッションに基づいて個々の裁量でお客様と向き合い、会話を大切にし、アフターケアなどを充実させて信頼関係を築くのが効果的です。
引用:http://www.businessnewsdaily.com/7306-customer-service-best-practices.html
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