2014.02.05
従業員エンゲージメント
<蔵出しレポート2>顧客エンゲージメント強化につながる顧客満足度、ロイヤルティ向上は、従業員エンゲージメントが出発点(NPS Conference 2014 in Miami)
Net Promoter Customer Experience 2014 in Miamiの蔵出しレポート第2弾です。
このカンファレンスでは、いくつかのNPS導入企業の事例紹介についてのプレゼンテーションが、企業の顧客体験向上を支援した外部コンサルタント、あるいは導入企業担当者から行われました。
導入企業の業種としては、ケーブルテレビネットワーク(英国のVirgin Media)を始め、SEOマーケティング会社、重電系企業(Shiemense)、PCメーカー(Lenovo)など多岐にわたり、事業環境や組織体制なども異なりますが、顧客志向の経営を追求するという点においては共通しています。
そして、なにより、NPSを経営指標として活用しつつ、収益向上を目指すうえで、どの企業においてもほぼ同じ明確な道筋=ロジックが浮かび上がってきました。それは以下のようなものです。
従業員エンゲージメント(eNPS:employee NPS) 向上
↓
顧客満足=ロイヤルティ(cNPS: Customer NPS)向上
↓
業績向上
すなわち、従業員が自分の会社の理念やミッション、ビジョンに共感し、また会社や自社ブランドに愛着を感じられるような仕組み、制度、文化を形成することによって、従業員の意欲を高め、優れた顧客体験を提供できるようになること。
そして、従業員エンゲージメントが高まり、優れた顧客体験が提供できた結果として、顧客の満足度が向上し、ロイヤルティ(シンクー的には「エンゲージメント」に差し替えたいところですが)が醸成される。
ロイヤルティ(エンゲージメント)が高まると、それはリピート購入やクロスセル、アップセル、また好意的な口コミをもたらし、企業の業績アップにつながる、という3段階のロジックです。
このロジックは以前から言われてきたことではありますが、NPSの導入が始まって既に10年が経過。世界の多くの企業が、NPSを核とした顧客体験の改善に取り組むなかで実証された「ゴールデンルール(黄金法則)」であると、もはや呼んでもいいのではないでしょうか?
このゴールデンルールにおいては、なによりも従業員に焦点を当てることが全ての出発点となります。
英国のケーブルネットワーク事業者のVigin Mediaでは、顧客体験のコンサルティング企業、Brand Biology社の支援を受けて、従業員エンゲージメント向上に取り組みました。
(Jill Dean氏、Brand Biology社CEO)
Brand Biolgy社CEO、Jill Dean氏によれば、この結果として、以下プレゼンテーションのスライドにあるように、従業員エンゲージメントは過去5年で19ポイントアップ、NPSは28ポイントアップ、業績評価指標としての株価(Shareprice)は、5ドルから50ドルへと上昇しています。
(Jill氏のプレゼンテーションスライドより)
肝心の、どうやって「従業員エンゲージメント」を向上させたのかについてはBrand Biolgyのノウハウでもあり、あまり詳細には明かされませんでしたが、カンファレンス報告会では、Jill氏のプレゼン内容についてできるだけ詳細にご紹介したいと考えております。
まずは、
従業員エンゲージメント向上→顧客満足=ロイヤルティ(エンゲージメント)向上→業績向上
というゴールデンルールが世界的に確立されつつあることをお伝えしておきます。
(執筆者)
松尾 順
株式会社シンクー
エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer)
顧客体験(CX)、NPSに
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