2016.12.06
従業員エンゲージメント
従業員定着率と満足度を向上させるためにできること
従業員定着率・満足度はどの企業も重要な経営課題としてとらえるべきものではないでしょうか。
人事にとって、企業に最適な人材を見極め、確保することは課題の一部でしかありません。企業の持続的成長のために極めて重要なのは、従業員定着率や満足度です。ただ競合社会において、これは難しい課題でもあります。
企業にとって、従業員の長期的コミットメントを促すのに最も良い方法は、従業員の価値を高めることです。企業が商業的価値を最大限に高めるために時間とお金を投資するのと同じ様に、従業員の価値も、社内・社外から見ても企業と同じような価値を持たせるべきではないでしょうか。
デジタルコミュニ ケーションツールやソーシャルメディアは、その企業で働くということが一体どういう意味を持つのか、といった従業員の心の内を共有することをより容易にしました。このように従業員が自由に考えを共有できる場所から企業が従業員価値向上に活用できるヒントを得ることで、従業員満足度を高めることができるはずです。
ツールだけでなく、実際従業員と会社側で自由に考えを共有して対話を続けることで、両者間の長期的な関係を築き上げることも可能となります。インドのマイクロソフト社の人事部長であるRohit Thakur氏によると、従業員のアイデアを聞く機会を積極的に作ったことが、同社の成功につながったのだそうです。
さらにThakur氏は、 「多くのインド企業ではまたまだ厳しいヒエラルキーが存在します。でも私たちは、フラットで協力し合う組織を望んでいるのです。組織でのポジションに関わ らず、それぞれが素晴らしいアイデアを持っていることをお互いに認め、アイデア創出の機会を設けることで、起業家精神を持ったチャレンジ精神にあふれる人材を育成することができるようになった」と説明します。
従業員に自由にアイデアを出させる会社の姿勢は、従業員満足度を高めるだけでなく、 彼らに「自分は大勢いる従業員の一人ではなく、大切な従業員の一人だ」と感じさせてくれるきっかけを作るのではないでしょうか。Thakur氏によると、 以上の取り組みを行うことで、インドのマイクロソフト社の従業員に自主性や責任感を持たせることができるようになったそうです。
想いや目標の達成について意見を交わすことの重要性
従業員の責任感を導きつつ自主性を育成するその他の方法に、従業員の評価の方法を変える事があります。これは、上司が目標や改善点を指示する代わりに、従業員間で仕事に対する想いや目標の達成について会話ができる機会を企業側が設けるというものです。
また、マネージャーとの会議でも、従業員が自身の仕事の側面やアイデアについて話すことができる機会を設けるべきです。従業員が自由に考え方を伝えることができると感じられる企業は、定着率が高まりやすくなります。
また、人材サービス会社などのサポートを受けて人材開発プログラムをデザインするといったことも、従業員ロイヤルティの向上につながります。
さらに企業には求められるのは、昇進やキャリアアップについて従業員とフランクに話せる関係を築くこと。もちろん会社も従業員も、来年どころか5年先にどうなっているか確信を持つことはできません。だからと言って、自分の仕事に将来性がないと感じる必要は全くありません。ただし、目に見えない昇進の壁は従業員の流出につながる可能性があるので、マネージャーは従業員の価値を高めるための機会について一人ひとりと話し合う必要があります。
従業員満足度を改善するために、企業が大量のデータを活用する傾向も強まっています。HR分析は現在、採用プロセスと従業員満足度の洞察を得るために多くの企業で活用されています。そして定着率と従業員が離職や定着をするのかの分析を参考にすることで企業は従業員を満足度高く定着させる方法を知ることができるようになります。
従業員定着率・満足度を向上することは簡単なことではありませんが、それが最終的に企業と従業員にプラスの効果をもたらします。従業員の価値を高めることで、企業は幸せに働き、持続的成長に貢献する従業員を生む環境を作ることができるはすです。
※この記事はENGAGE FOR SUCCESSの下記の記事を許可を得て翻訳・転載しています。
http://engageforsuccess.org/using-data-to-improve-retention-and-engagement
ENGAGE FOR SUCCESSとは? 2011年3月29日、デーヴィッド・キャメロン首相のもと、従業員エンゲージメントを高めることで、GDPを26億ポンド増加させるために「従業員エンゲージメント・タスクフォース(Employee Engagement Task Force)」と呼ばれる特別チームが結成されました。このチームのメンバーである民間企業と公共機関のビジネス・経済などのスペシャリストにより、「成功目指してエンゲージメントを高めよう(”Engage for Success”)という運動が始まりました。Engage for Successのホームページでは、従業員エンゲージメントを高めるためのアイディアやツール、事例などが多く紹介されています。 |
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