2025.04.12
顧客体験
【コラム】ファンはどう生まれるのか?

──“好き”を育てる体験価値のつくり方
ファンがついている企業、ありますよね。
前回のコラム(【コラム】顧客が熱狂する企業の「価値提供モデル」とは?)にも書いた
、スターバックスやスノーピーク、無印良品、ヤッホーブルーイング…。
どれも商品そのものは真似できるかもしれないのに、なぜかファンが離れない。
価格競争にも巻き込まれず、むしろ少し高くても選ばれ続ける。
では、ファンはどうすれば生まれるのでしょうか?
答えは明確です。「体験価値」──CX(Customer Experience)にあります。
今回は「ファンが生まれる構造」と「ファンを育てる企業の共通点」、そして自社にどう取り入れるかを考えてみます。
ファンは“感情の蓄積”で生まれる
ファンづくりの第一歩は、「一発で人を感動させる」ことではありません。
むしろ大切なのは、日々の体験の中で、少しずつ“好き”が積み重なる仕組みをつくることです。
顧客は、こんな体験をしたときにファンになっていきます。
•自分の名前を覚えてくれた(→「ちゃんと見てくれてる」)
•トラブル時に、想像以上の対応をしてくれた(→「期待を超えた」)
•商品に企業のストーリーが感じられた(→「共感できた」)
•SNSでの返信があたたかく、リアルな言葉だった(→「距離が近い」)
つまりファンとは、“好意の接点”を繰り返し積み重ねた先に生まれる存在です。
人と人の関係と同じく、「好き」が深まっていくプロセスなのです。
当社では「共感」して、「愛着」になると考えています。
ファンを育てる企業が必ずやっていること
ファンが生まれる企業は、商品ではなく“関係性”を設計しています。
その特徴を3つにまとめると、次の通りです。
①「一人称」で語っている
企業の発信が「私たちの物語」として語られているかどうか。
「私たちはこう思っています」「この商品を作った理由は…」といったストーリーの透明性が、共感と信頼を生みます。
② 顧客の声を“参加”に変えている
フィードバックをただ集めるだけでなく、商品開発・改善に取り入れ、その過程を共有している企業ほど、ファンが深く関与してくれます。
たとえば、限定商品のネーミングを顧客と一緒に考える、試作品を体験してもらうなど。
③ 関係性の“アップデート”がある
ファン関係は一度できたら終わり、ではありません。
新しい提案、サプライズ、感謝の言葉など、関係性を進化させ続ける工夫がある企業は、ファンとの距離を保ち、熱を持ち続けています。
あなたの会社でも“ファン設計”はできる
「ウチはBtoBだから」「地味な業界だから」と諦めるのは早いです。
ファンは業種を問いません。重要なのは、“誰と、どうつながりたいか”を明確にし、その体験を丁寧に設計すること。
たとえば、
•顧客にとって“最初の接点”は何か?(HP、営業、問い合わせ)
•そのとき、どんな感情が生まれているか?(安心?緊張?無関心?)
•それを“嬉しい驚き”や“自分ごと”に変える工夫ができているか?
このように、**出会い→購入→継続→紹介までの「ファン化のジャーニー」**を見える化し、小さなタッチポイントを磨き上げていくことが大切です。
最後に:ファンは“意図して育てる”時代へ
ファンづくりは偶然や運ではなく、設計できる時代に入っています。
「商品がいいから」「広告がうまいから」ではなく、“この会社、なんか好き”と思ってもらえる体験があるかどうか。
そしてその体験は、「人」がつくります。
あなたの会社の誰が、どんな想いで、どんな体験を届けているか。
そこにこそ、他社が真似できない“価値”と“熱狂”の源泉があります。
ファンは、生まれるものではなく、一緒につくるもの。
あなたの会社でも、明日から始められる“ファンづくり”、始めてみませんか?
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