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2018.11.23 コラム
Netflixの強さを見習って、NPSを高めよう!

昨年度のアカデミー賞は新興勢力のNetflix(ネットフリックス)が初受賞し、話題になりました。シリアで救助活動を行う人々をテーマにした作品「ホワイト・ヘルメット シリアの民間防衛隊」が短編ドキュメンタリー賞を受賞したことを覚えている方もいるかもしれません。

もともとはDVDの宅配サービスだったNetflixは、映画のストリーミング配信を2007年に開始し、この10年で有料加入者をゼロから1億3000万人まで増やしたのです。Netflixのほぼ10年後に設立されたSpotifyは、9年足らずで有料会員をゼロから5000万人までに増やしました。このベンチャーは今や音楽業界の20%の売り上げを誇っています。この10年でサブスクリもション・モデルが既存の映画や音楽産業を駆逐し、存在感を増しています。

Netflixの株価は最近でこそ値を下げていますが、この5年で10倍以上になっています。冒頭でも紹介したようにNetflixはオリジナルコンテンツの制作を強化しています。このコンテンツ制作のために同社は年間80億ドルを支出していると言います。

1億3000万人の加入者が毎年100ドルづつ支払えば、サブスクリプション・モデルの収入は毎年130億ドルとなり、離脱を防ぎ、会員を増やすことができれば、この収入は増加します。

Netflixが新しいコンテンツに投資する理由は2つあります。
1 新しい加入者を獲得すること(新規会員獲得)
2 現在の加入者の契約を継続させるのに役立つ(離脱防止)
制作した番組はいつまでもコンテンツ・リストにあり続け。同社の会員を満足させるのです。

新しいオリジナル・コンテンツは、新規顧客の獲得コストを引き下げ
ます。魅力的なドラマは話題になり、その魅力がメディアやSNSの口コミで取り上げられるたびに、顧客を増やします。また、既存顧客のライフタイムバリュー(既存加入者の生涯顧客価値)を高めているのです。

同社は、加入者ごとに、投資したお金の回収期間をチェックしています。ネット上での顧客の行動をチェックし、顧客のためのより良いコンテンツを提供しているのです。VOC(顧客の声)を聞きながら、オリジナル・コンテンツを制作することで、顧客体験を高めているのです。

Netflixは長期的な利益を確保するるために、短期的な支出に糸目はつけないことで、顧客との関係を強化しています。ハリウッドも、アメリカの3大地上波もNetflixに比べれば、顧客との関係は希薄です。彼らもストリーミングサービスを行なっていますが、Netflixの動きを見れば、勝ち組になれそうもありません。後発のNetflix、Hulu、Amazonの3社が動画コンテンツの勝者になっています。

NPSを高めるためには、Netflixの動きを真似すると良いでしょう。新規顧客と離脱を防ぐ彼らの考え方をカスタマー・サクセスは参考にすべきだと思います。

参考図書 ティエン・ツォとゲイブ・ワイザートのサブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

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