最近、よく耳にするようになった「ファンマーケティング」という言葉。
推されるブランドになる、ファンとの関係性を深める、ロイヤルカスタマーを育てる…
どれも素晴らしいコンセプトですし、僕自身もそれが大切なことだとずっと思ってきました。
でも、ふと思うことがあります。
**ファンマーケティングって、本当に“マーケティング”だけの話でいいんだっけ?**と。
目次
顧客のファン化だけでは、足りない。
マーケティング担当者の多くは、顧客をどうファンにするか、に注目しています。
体験設計やSNS運用、コミュニティ形成、UGCの活用など…ファンを増やすテクニックは日々アップデートされています。
だけど、どれだけ仕掛けを凝らしても、肝心の“提供する側”がそのブランドに心から共感していなければ、薄っぺらくなるだけです。
「中の人」みんながその会社のファンでないのに、外の人をファンにできるはずがないと思います。
社内にも「推される」熱量を
あなたの会社の社員は、会社の“ファン”ですか?
・うちの商品やサービスを、家族や友人に本気で勧めたいと思えるか?
・この会社で働いていることを、ちょっと誇らしく思えているか?
・もっと良くしたい、もっと多くの人に届けたいと思えているか?
そうした“内なる熱”があるかどうかが、顧客に伝わる「体験」のクオリティに直結するんだと思います。
つまり、本当に意味のあるファンマーケティングは、社内から始まるんだと思います。
「マーケティング」から「全社推し活」へ
私たちは今、「マーケティング」だけでブランドをつくれる時代にいないのかもしれません。
広告やキャンペーンの外向きの努力も大事だけど、
同じくらい重要なのが、従業員が自社に誇りを持ち、自分の仕事に意味を見出し、それを誰かに話したくなる状態をつくること。
それはまさに、「社内ファン化」。
そして「従業員による推し活」のはじまりです。
たとえば――
・朝礼でお客様の喜びの声をシェアして「うれしさ」を循環させる
・社内ラジオで、現場のこだわりや裏話を届けて、共感を深める
・働く人の“らしさ”やストーリーを、社内外に発信する
都市伝説ですが、
飲料メーカーの社員の方が、新商品発売日に駅の売店で買って電車に向かって飲むことや、出版社の方が自社の雑誌を、読み終わりにわざと網棚に置いていくなど、ロングセラーになっている商品にはそのような話があります。
そうやって従業員が会社を“推す”文化をつくっていくことで、本当の意味でファンとの関係も深まっていくのです。
これからの時代、「全員で推す会社」へ
これから必要なのは、マーケティング部だけががんばるブランドづくりではなく、全社的な“推し活”経営です。
・現場が「もっと良くしたい」と声を上げる
・開発が「これが本当にいい」と誇りをもつ
・人事が「この会社で働いてほしい」と思える
・そして、お客様が「この会社、応援したい」と自然に感じる
そうした“推されるエコシステム”が生まれたとき、企業の成長は持続可能で、誰もがうれしい「三方よし」の世界になる。
おわりに:もう、「ファンマーケティング」ってやめませんか?
“ファンマーケティング”という言葉を、
「顧客をファンにするテクニック」だと捉えるのは、そろそろ卒業してもいい。
もっと本質的に、自分たち自身がファンになれる会社をつくること。
その熱が、商品に、サービスに、接客に、伝わっていく。
それができたとき、きっと“マーケティング”なんて言葉がいらないくらい、自然にお客様がファンになってくれているはずです。
🟡 あなたの会社では、誰がいちばんのファンですか?
答えが「社員です」と言えるなら、もう怖いものはありませんよね。