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    2025.11.25 体験価値
    【コラム】「厚利少売」と体験価値
    ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー

    厚利少売

    最近、知り合いの飲食店の店長さんと話していて、

    ふと耳に残った言葉がある。

    「うちは回転率より、“あの人にまた来てもらう”ほうが大事なんですよね。」

    これを聞いたとき、まさに「体験価値重視の時代がきた」と思った。

    そして、店長と「それって、まさに“厚利少売”だよ」と盛り上がりました。

    同時に、「いまの日本のサービス業が忘れかけている大事な商いの原則だ」とも思った。

    厚利少売とは、効率ではなく“関係資産”を積み上げる戦略

    “厚利少売(こうりしょうばい)”。

    要するに、「薄利多売の逆」。

    安く大量に売るのではなく、

    “価値を認めてくれるお客さまに、適正な価格で、丁寧に届ける”商いのこと。

    でも、ここにはもっと深い意味がある。

    それは──

    「1回の客数」ではなく、「1人の生涯価値(LTV)」を大切にする姿勢

    この考え方って、実は最新のCXやLTV理論とまったく同じ方向を向いている。

    でも現場では、日々の売上や回転率の数字に追われて、

    いつのまにか“厚利少売”が消えてしまう。

    では、厚利少売はどうすれば実現できるのか?

    その答えを一言で言うなら…

    「体験価値(CX)を積み上げるしかない。」

    これに尽きる。

    なぜなら、

    厚利少売の土台にあるのは「関係性」と「信頼」。

    この2つは、広告でも値下げでもなく、

    お客さんの“体験”にしか宿らない

    言い換えれば、

    体験価値こそが、厚利少売の唯一の“仕組み”になる。

    薄利多売では絶対に生まれない「体験の蓄積」

    薄利多売型のビジネスは、どうしても“効率”が正義になる。

    スピード、回転率、来客数、広告、キャンペーン…

    とにかく“数”を追いかける。

    でも、これでは“関係”は生まれない。

    一方で、厚利少売型のビジネスは

    「あなたから買いたい」

    という感情に支えられている。

    この「あなたから」という指名買いは、

    ・丁寧さ

    ・誠実さ

    ・安心感

    ・一貫性

    ・らしさ

    みたいなものが積み重なることで生まれていく。

    そして、ここで初めて

    高単価でも離脱しない“優良顧客”

    が育つ。

    体験価値を積むビジネスは「ファンが利益をつくる」

    TEGがずっと現場で見てきたことだが、

    体験価値を大事にする店舗や企業は、

    おもしろいほど“優良顧客化”が進む。

    リピートが増える。

    口コミが増える。

    紹介が増える。

    そして最終的には、

    広告費を使わなくても利益が生まれる体質に変わる。

    これ、まさに厚利少売そのもの。

    「厚利少売」を支えるのは、数字ではなく“感情データ”

    そして、ここが一番大事なポイント。

    厚利少売をやろうとすると、

    「売上が減ったらどうするんですか?」

    「回転率が落ちたら?」

    と不安が出てくる。

    この不安を解消する唯一の方法が、

    “体験価値データ”を持つこと。

    目の前のお客さまが

    ・何に満足していて

    ・何に不満を感じていて

    ・なぜ選んでくれて

    ・どこが「らしさ」なのか

    これらを定点で見える化すると、

    売上の山谷ではなく

    関係性の伸びが見えるようになる。

    すると、経営判断がブレなくなる。

    現場も迷わなくなる。

    厚利少売を支える“新しい指標”がここにある。

    そして最後に

    僕がいろいろな企業を見ていて感じる結論はひとつ。

    「厚利少売」こそ、体験価値経営のひとつの“ゴール”であり、“成果”です。

    焦らず、売り急がず、

    目の前のお客さまと関係を積み上げる。

    それを続けていくと、

    ある日ふと、「利益が安定する」というご褒美が返ってくる。

    そしてそのとき企業は、

    「薄利多売の世界」とはまったく違う景色を見始める。

    その景色は、

    “効率”ではなく

    “感情”と“関係”がつくる効力化の未来だと思います。

     

     

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    そして、是非こちらの書籍も参考にしてください。

    厚利少売  薄利多売から抜け出す思考・行動様式

    SHAR

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