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    2025.10.26 体験価値
    【コラム】ラグジュアリーとプレミアム
    ─価格ではなく「体験」で差がつく時代─

    ラグジュアリーとプレミアム

    ラグジュアリーとプレミアムは、同じではない

    プレミアムは“優れているもの”や“機能的に上質なもの”を指し、何かと比較して良いときに使います。ラグジュアリーは“豊かさや特別な体験”を意味し、それ自体の感じた価値を表現するようです。

    たとえば、同じ価格帯のホテルでも、プレミアムホテルは「快適性・機能的」であることを重視します。一方、ラグジュアリーホテルは「滞在そのものが人生の記憶になるか」を重視します。

    ラグジュアリーとは“モノの価値”ではなく、“コトの価値”——つまり体験の質を問う概念です。

    スターバックスがただのコーヒーショップではなく“第三の場所(サードプレイス)”として世界中に愛されているのも、まさにこの「ラグジュアリー的な体験設計」にあります。コーヒー1杯500円という価格の裏には、“自分の時間を過ごす豊かさ”という体験価値があるのです。

    プレミアムからラグジュアリーへ──時代が求めるのは「共感」と「物語」

    これまでの日本企業の多くは、プレミアム型の価値づくりをしてきました。製品品質を上げる、機能を追加する、デザインを洗練させる…。

    しかし、どんなにスペックを高めても、似た商品はすぐに出てきます。だからこそ、今求められているのは「ラグジュアリー=共感体験」なのです。

    たとえば、京都の老舗旅館「星のや京都」は、設備的には最新のホテルに劣る部分があっても、宿泊者が“川のせせらぎと共に過ごす時間”に価値を感じるようデザインされています。

    また、アップルの製品が世界中で高い支持を得ているのも、単なる性能ではなく「使うことで自分が創造的になれる」という“自己実現の物語”があるからです。

    プレミアムが「上質な商品・サービス」を売るのに対し、ラグジュアリーは「自分らしい時間・感情」を売ります。

    顧客がそのブランドに“自分を重ねることができるか”—そこが最大の違いであり、体験価値経営が果たすべき役割です。

    中小企業がつくる「身近なラグジュアリー」

    ラグジュアリーというと「高級ブランドしかできない」と思われがちですが、実は小さな企業ほど強みを発揮できる分野です。

    たとえば、ある地方のパン屋さんでは、店主が毎朝お客様一人ひとりに「今日はお仕事ですか?」「昨日のクロワッサン、どうでした?」と声をかけています。

    パン自体は他店と変わらない価格帯でも、「自分のことを覚えてくれている」「心を込めてくれている」と感じるその体験が、“小さなラグジュアリー”を生み出しているのです。

    ラグジュアリーとは「高価なもの」ではなく、「相手にとって特別な時間や感情を生むこと」。

    CX(顧客体験)の本質は、ここにあります。モノからコトへ、そして「コトからヒトへ」。顧客の感情に寄り添うことこそが、これからの競争優位の源泉になるでしょう。

    まとめ:ラグジュアリーとは「人の心に残る体験」

    ラグジュアリーとプレミアムの違いを突き詰めると、企業が提供する価値の方向性が見えてきます。

    プレミアムは“上質さ”を競う領域。ラグジュアリーは“心に残る体験”を競う領域。

    商品やサービスのクオリティを上げることは当然として、その先に「どんな時間を届けたいのか」「どんな気持ちになってもらいたいのか」を設計できる企業こそが、これからの時代に選ばれ続けるのです。

    あなたの会社は、プレミアムを目指していますか?

    それとも——ラグジュアリーをつくっていますか?

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