2025.10.12
組織文化
【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値

先日の自民党総裁選で、高市早苗氏が「馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります。」と発言し、大きな話題を呼びました。
この発言に賛否はあるかもしれませんが、私は強い感動を覚えました。
その言葉の裏にあるのは、「働くとは何か」「誰のために働くのか」という、根源的な問いかけです。
近年、私たちは“タイパ”や“コスパ”という言葉に象徴されるように、効率を最優先する働き方を追求してきました。
AIが登場し、タスクは自動化され、生産性を上げることが目的化していく──。
しかし、どこかで“働くことの実感”が失われていったようにも感じます。
高市氏の発言は、そんな時代への強いアンチテーゼだったのではないでしょうか。
「効率」から「効力」へ──AI時代に問われる“実感”
これからの時代、問われるのはどれだけ効率的に働いたかだけではなく、
- *どれだけ「相手のために力を発揮できたか」**は非常に大事だと思います。
相手に喜ばれた瞬間、自分の仕事が誰かの役に立ったと感じた瞬間、
そこにこそ「効力感」という、人間にしか得られない報酬があります。
私たちトータル・エンゲージメント・グループが提唱している「体験価値(CX・EX)」も、まさにこの考え方に通じています。
CX(顧客体験)は、“お客様が感じる価値”の総体であり、
EX(従業員体験)は、“働く人が感じる誇り”の積み重ねです。
どちらも、相手のために一生懸命考え、行動した結果として生まれる「効力の体験」です。
AIが進化すればするほど、人がやるべき仕事は“考えること”や“感じること”、そして“想うこと”。
つまり、「効率」ではなく「効力」の時代に入っているのです。
“効力”が組織を変える──自分の仕事が誰かの笑顔につながる設計を
企業がこれから目指すべきは、「従業員が効力を感じられる組織設計」です。
それは単なる評価制度や成果指標だけではなく、仕事の意味を感じられる瞬間を意図的にデザインすることです。
顧客が「ありがとう」と言ってくれる仕組み、同僚同士が「あなたのおかげ」と伝え合える文化。
そうした日常の小さな“効力体験”が、従業員のエンゲージメントを高め、CXを自然と向上させていきます。
効率化の先にある“心の空白”を埋めるのは、AIでも仕組みでもなく、人が人のために働く実感。
その積み重ねこそが、企業のブランドを育て、社会の信頼を築く力になるはずです。
まとめ:働くことの“体験価値”を取り戻そう
「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります。」という言葉は、単に根性論ではなく、
「人のために働くことに誇りを持て」というメッセージだと私は受け取りました。
AIや効率化の波の中で忘れかけていた、“働く意味の原点”──。
それは、誰かのために力を尽くし、その瞬間に自分の存在意義を感じること。
これからの体験価値経営の本質は、
働く人が効率ではなく“効力”を感じられる環境をどうつくるか。
そこに、企業と個人の未来を明るくする鍵があると感じています。
顧客体験(CX)、NPSに
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