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    2025.03.16 体験価値
    【コラム】MLBの体験価値設計ー日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来ー

    日本開催MLB開幕戦

    いよいよ、日本でMLB(メジャーリーグベースボール)の開幕戦が開催されます。大谷翔平選手をはじめ日本人選手5名の活躍ということもあり、大いに盛り上がっています。これは単なる試合の開催ではなく、日本市場におけるMLBのブランド価値を高める絶好の機会であり、スポーツビジネスにおける「体験価値(CX)」の重要性を示す象徴的なイベントとなるでしょう。

    MLBは、プレーのクオリティだけでなく、「観る、応援する、体験する」すべての側面をデザインすることで、ファンの熱狂を生み出しているリーグです。今回の日本開催も、単なる試合提供ではなく、「MLBの世界観」をファンに体験してもらうための戦略的な設計がされていると考えています。

    私自身は、今回の試合は残念ながら体験することは叶いませんでしたが、MLBの体験価値設計に注目し、日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来について考てみました。


    MLBは「試合」を売るのではなく、「体験」を売っている

    現代のスポーツビジネスは、単なる「試合の勝敗」だけでファンを惹きつける時代ではありません。特にMLBは、「試合を観ること」だけでなく、「試合に関わるすべての体験」までデザインすることを考え抜いているリーグです。

    例えば、MLBの体験価値設計には以下のような要素が含まれています。

    スタジアムエンターテイメント:試合前後のショー、ライトアップ演出、選手紹介のドラマティックな映像演出

    ファンエンゲージメント強化:球場でのサイン会、選手との交流イベント、試合中のファン参加型企画

    デジタル体験の拡張:試合データのリアルタイム配信、SNSでのインタラクティブなコンテンツ

    つまり、MLBは「試合を見せる」だけでなく、ファンがその試合を「体験する」ための環境を徹底的に整えているのです。

    今回の日本開催の開幕戦でも、こうした「体験価値」を最大化するための工夫が随所に見られました。


    日本開催のMLB開幕戦が提供する「体験価値」

    ① 日本のファンに「リアルなMLB」を届ける

    MLBの試合をテレビやネットで見ることはできても、「本場の空気を感じる」ことは容易ではありません。今回の開幕戦は、日本のファンにMLBのリアルな雰囲気を直接体感してもらう貴重な機会となるように考えられているでしょう。

    例えば、

    アメリカのスタジアムを再現した球場演出(音楽・MC・照明など)

    MLB公式グッズ販売やフォトスポットの設置

    試合前の練習見学や選手とファンの交流イベント

    こうした施策により、日本のファンが「まるでアメリカの球場にいるかのような没入感」を得られるよう工夫されているでしょう。

    国内のプロスポーツチームも様々な工夫をして、選手とファンの関係を縮める努力はされています。

    ② 試合の前後にも「体験」が続く設計

    今回は開幕戦の前にドジャーズ・カブスと巨人・阪神でのたすきがけのエキシビジョンゲームも用意されており、ファンや国内チームとの交流なども考えられていました。

    また、MLBの観戦体験は、試合の時間だけで終わるものではありません。

    試合前のファンイベント(サイン会、選手インタビューなど)

    試合後のハイライト映像やSNSキャンペーン

    SNSでは、グラウンド以外の発信なども積極的に仕掛けております。

    このように、「スタジアムに行くだけで終わらない」仕掛けがあることで、ファンの体験はより深まり、「またMLBの試合を見たい!」というエンゲージメントにつながります。

    ③ デジタルとリアルの融合で観戦体験を拡張

    25年ほど前に、FOXの方とお話をした際に、アイスホッケーの中継で、リアルタイムにパックの後ろに光る尻尾をつけるデジタル技術をみせてもらい驚いた記憶があります。当時からどうやって視聴者を喜ばすかを考えていました。

    今回の開幕戦では、デジタル技術を活用した新しい観戦体験も提供されているのではないかと期待しています。

    リアルタイムのデータ分析や選手のパフォーマンス解析を提供

    SNSでのライブ配信やファン参加型キャンペーンの実施

    •MLBならではデジタル技術を使った表現(これは機材や設備の問題で厳しいかもしれませんが)

    これにより、現地に行けないファンでも、デジタルを通じてMLBの開幕戦を体験できる仕組みが整えられるのではと考えています。


    MLBのCX戦略から学ぶ、他業界への応用ポイント

    MLBの体験価値設計は、スポーツ業界だけでなく、さまざまな業界のCX(顧客体験)戦略の参考になります。

    「商品やサービス」ではなく「体験全体」を設計する

    → 企業も、単なるモノの提供ではなく、購入前後のストーリーを含めた「体験価値」を考えるべき。

    「リアル×デジタル」の融合で顧客エンゲージメントを強化

    → 例えば、イベントとオンラインコンテンツを組み合わせることで、より深い体験を提供できる。

    顧客(ファン)を「観る人」から「参加者」に変える

    → 企業が提供する価値に顧客が積極的に関与できる仕組みを作ることで、ブランドロイヤルティが強化される。

    例えば、ファッションブランドなら「リアル店舗 × オンライン試着体験」、BtoBビジネスなら「導入前後の体験ストーリーの設計」など、MLBのCX戦略は多くの業界に応用可能なヒントを与えてくれます。


    まとめ:MLBが示した「体験価値経営」の未来

    今回のMLB開幕戦の日本開催は、単なるスポーツイベントではなく、「体験価値の設計」という視点で非常に示唆に富んだ事例になるのではと考えます。

    試合のクオリティだけでなく、「観戦する体験」をトータルで設計

    リアル × デジタルを活用し、ファンとのエンゲージメントを最大化

    顧客(ファン)を「観る人」ではなく「参加する人」に変える戦略

    この考え方は、スポーツ業界にとどまらず、どんな業界にも応用可能なCXのヒントを提供してくれます。

    AIが進化し、情報があふれる時代だからこそ、企業は「体験」を通じてどのように人の心を動かせるのか?

    MLBが示したCXの未来から、そのヒントを学び、実践していくことが求められるのではないでしょうか。

    SHAR

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