2014.11.11
エンゲージメント
米スターバックス、2015年からデリバリーサービスを提供開始! 顧客エンゲージメント強化に繋がるか?!
先週の第三四半期決算発表において、スターバックスの会長兼社長兼最高経営責任者、ハワード・シュルツ氏は、カスタマー・エクスペリエンスにおける世界の核心的リーダーとして、2015年に全米で、スマートフォンのアプリ「Mobile Order and Pay」を用いてコーヒーのデリバリーサービスを開始すると発表しました。
「どこにいてもスターバックスのドリンクとフードが手に入るサービスを提供することで、我々は顧客エンゲージメントとロイヤリティのさらに一歩先を行くつもりだ。店頭で並ばなくても、毎日自分のデスクにコーヒーが届くと想像してほしい。これぞEコマースの極みだろう」とシュルツ氏は話します。
スターバックスのデリバリーが顧客エンゲージメント強化につながる理由
デリバリーサービスを提供するアプリは、注文ができるだけでなく、支払いもアプリで完了させることができるのだとか。この利便さがカスタマー・エクスペリエンスを向上させ、顧客の期待を上回り、愛着を高め、顧客エンゲージメントの強化につながるのではないでしょうか。
エンゲージメントの高い顧客は、主に次のような行動を取ると言われています。
- 製品・サービスを喜んで購入する(店員に勧められたからだけではなくて)
- 製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる
- 製品・サービスを繰り返し購入する
- 製品・サービスを友人・知人などに積極的に勧める
- 製品・サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する
- 製品・サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える
この行動が最終的に企業にとって顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長などをもたらしますが、トラフィックと売上の増加が課題となっているスターバックスだからこそ、顧客エンゲージメントの強化の重要性とその効果を理解しているのだと言えます。
スターバックスのデリバリーが顧客エンゲージメントに悪影響を及ぼす可能性
ただし、このスターバックスのデリバリーには、越えなければいけないハードルも多く存在するように思います。
・配達費はどうするのか?
→お客様は無料の配達費を期待するはず。その期待に応えるのか? だとしたらどうやって利益を得るつもりなのか?
・お客様にやり直しと言われたらどうするのか?
→アメリカはコーヒーの濃さや微妙なミルクの加減などにこだわりを持つ人が多く、バリスタがやり直しを求められることも少なくない。もしデリバリーでそのようなクレームがきたらどう対応するのか?
・トッピングはどうするのか?
スタバにはホイップクリームやシロップ、フォームミルクなどのトッピングがつくドリンクが多いが、配達までに溶けてしまったりドロドロになってしまう可能性も。配達時に提供するのだろうか? 配達時の提供が難しいものはどうするのだろうか?
など、お客様の期待値を下げ、顧客エンゲージメントに悪影響を与えかねない懸念点も多くあります。
もちろんスターバックスでは想定済みだと思いますが、これらのハードルをどう乗り越え、どのようにお客様に「Wow!」の感動体験を提供するのか、今後を見守っていきたいと思います。
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