2016.07.06
NPS
セミナーレポート【シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー
トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓です。
2011年にスタートしたエンゲージメント・カンファレンスがとうとう5年目を迎えました。
2011年当時、「エンゲージメント」と言ってもほとんどの人が「??婚約?」という反応でしたが、この1年位に世の中には大きな変化の渦がおこりはじめています。より多くの人が、20世紀型の広告・販促に頼った企業の成長に限界を感じはじめているのです。
その流れを受け、最近、
「顧客エンゲージメント」
「従業員エンゲージメント」
「カスタマーエクスペリエンス」
を次の成長ドライバーとする先駆者企業がさまざまな新しい取り組みをはじめています。
弊社のコンサルタントもクライントとの会話の中で、「エンゲージメント」をキーワードとした新しい流れがおきつつあること、この「変化」を強く実感する機会がこの数ヶ月でほんとうに増えてきました。
そのような背景もあり、今回のカンファレンスは、50席用意した会場が、2日間で満席。
(これまでも出席率は驚異的に高いセミナーでしたが、^^;)
ほぼキャンセルがないうえに出席率は90%以上でした。
今回のエンゲージメントカンファレンスへの参加状況からは、明らかにこれまでとは違う企業サイドの「エンゲージメントへの強い興味」を感じました。
目次
CS 担当者の課題を共有した本セミナーの内容
さて、
今回のカンファレンスから初の4部構成に進化しました。
【1部】
【2部】
NPS調査事例で語る ~カスタマーサポート担当者による” 先回りした顧客対応” を実現するこれからの役割~
講師: _野 一朗(株式会社トータル・エンゲージメント・グループ アカウントエグゼクティブ)
【3部】
入り口から出口まで「カスタマージャーニー」を 一気通貫で考える、統合型CRM
講師: 西出 拓 (カート・サーモン マネージャー)
【4部】
「施策をたてても実行できない!」 「社内が協力してくれない!」
CS 担当者あるあるのお悩み解決相談会
登壇: 都築 広幸, 西出 拓, _野 一朗
の4部構成でおこなわれました。
より詳細なアジェンダは下記で確認できます。
https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/928
【第1部】シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題 「 アンケート」調査活用と社内をまきこんだCS改善の「壁」
講師: 都築 広幸 (株式会社シップス CS 推進部CRM課 課長)
2010年ごろから取り組みはじめた顧客アンケートが「うまくいかない」、「機能しない」、「聞いているだけで改善しない」などの失敗を重ねた過去の歴史を振り返り、企業として「顧客の声にどう向き合うのか?」また、それを担当部門としてそれをどのように企業内に文化を埋め込んで行くのか?
その苦労と直近の取り組みから得られた「改善の糸ぐち」が紹介されました。
「NPSという指標を用いて、経営層をどう説得するのか?」や、「ロイヤルティ向上による自社への経済価値」についての説明は参加者の興味も強く、多数の方がメモをとりながら熱心に聴講されていました。
一人の批判者を推奨者にすると、〇〇万円(相当なインパクトある金額です)年間の購入額がアップすること。
新規の顧客を増やすというアプローチではなく今いる会員とどう関係を築いていくのか?
という話は、参加したCS担当者のみなさんの心の中を見事に代弁した内容でした。
【第2部】NPS調査事例で語る ~カスタマーサポート担当者による” 先回りした顧客対応” を実現するこれからの役割~
続いて、弊社コンサルタント高野からは、国内アンダーウウェアSPAブランドでの成功事例の紹介を行いました。
クライアント企業のCS担当者が「カスタマージャーニーマップ」を作成することで、多岐にわたる販売チャネルを持つ社内の統一言語化を進める一方、各チャネルのCX担当者を巻き込み課題を「自分ごと化」していった事例と成功ポイントについて説明しました。
今回の事例の成功ポイントの1つは、担当者が経営層の「Buy In(協力)」をえて
「顧客エンゲージメントを進めること」 = 「業績を伸ばすこと」
という社内の共通理解を広げながら、プロジェクトを進めたことです。
この2つの講演での取り組み事例に共通していた点は、
前提として、顧客調査は既に何度もやっていた企業であること
つまり、Phase1.5の状態です。NPS(顧客ロイヤルティ指標)に関する理解も深く、会社全体がが広告・宣伝だけに頼らない成長を模索しているレベルにある企業であったことです。
その上で、
1:カスタマージャーニーを描く工程で関係部門を巻き込む
2:顧客ロイヤルティの経済価値について業績との相関をとっている
3:経営層のBuy In(協力)をえられている
これらが重要なポイントであるということに、参加者のみなさん納得されていました。
【第3部】入り口から出口まで「カスタマージャーニー」を 一気通貫で考える、統合型CRM
最後は、カートサーモンから統合型CRMの活用について説明しました。
CRMのプロ集団であるカートサーモンの描く、カスタマージャーニーと奥の深さがかんたんに紹介されました。小売業界におけるカートサーモンはまさしく、この業界の雄であり、その国内外からえられた膨大な知見の一端が紹介されました。
特に参加者が興味をもって聞いていた講演内容は、「CRM活用で企業再建をおこなった1年半」の経験談でした。「CRM」、「NPS」、「エンゲージメント」…これらはどれも「使う道具」であって、「道具に使われる」「道具に振り回される」ことにならない注意が必要です。CRMという武器を手に、現場で汗を流し、件名に努力した結果、クライアント企業を見事に再建しコンサルタントとしての役務を全うしたという実際の経験談でした。
「CRM」も「CJM (カスタマー ジャーニー マップ)」も「NPS」も「エンゲージメント」もすべて道具にすぎません。これらの道具を使う「人間」をどう巻き込み、どう「自分ごと化」してもらうのか?
phase1 … 顧客調査を行い実態を把握
phase2 … 顧客調査の結果をもとに改善施策を実行する
このphase1からPhase2へ移行する際に、おちいりがちな落とし穴や注意点について、先駆者からの経験談とアドバイスにとんだ講演内容は、セミナー参加企業の大きな励ましと参考になったと思います。
【第4部】「施策をたてても実行できない!」 「社内が協力してくれない!」 CS 担当者あるあるのお悩み解決相談会
第4部ではこれまでのスピーカー3名が全員集まって、事前にセミナー参加者から募集した「CS担当者の悩み・質問」についてディスカッションをしました。会場からの質問、討議も活発で、短い時間ながら、熱気にみちたセッションになりました。
まとめ
広告・販促の時代から、エンゲージメントへ移行しようという過渡期。
時代の先駆者からのフィードバックや事例紹介は、もっともっと、たくさんの後続の企業へ伝えていきたいと思っています。
次回エンゲージメント・カンファレンスは、近々公表予定です。興味がある方は、こちらのフォームよりメールマガジン登録をすれば、先行のご案内をさしあげます。
これからもエンゲージメント・カンファレンスをよろしくお願いいたします。
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