2016.09.27
CS調査
「ファッション×人工知能」サービス5選 ~アパレル業界に広がるAIの可能性に迫る!
9月29日に、小売り企業向けオムニチャネル推進セミナー?「人工知能で店舗課題を発見する最新事例とカスタマージャーニーによる顧客体験デザイン」を共催する株式会社ABEJAより、寄稿された記事を紹介します。(写真引用:flickr)
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今、人工知能(AI)の発展が目覚ましい。連日数多くのメディアで人工知能に関する国内外のニュースが取り上げられている。
2016年3月15日には、Googleにより買収された人工知能開発ベンチャーの「DeepMind」が開発した人工知能ソフトウェアの「AlphaGo(アルファ碁)」が、今まで人工知能が勝てなかった囲碁で世界最強の棋士であるイ・セドル九段を4勝1敗で打ち破るという快挙を成し遂げたことで世界中が湧いた。
また、3月21日には、人工知能による小説創作を目的としたプロジェクトチーム「気まぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」の短編小説が、国内文学賞の1次審査を通過したことでも話題になった。
このように人工知能への関心は日を追うごとに高まり、その用途も多岐にわたる。
そして、近年ファッション業界においても人工知能の活用が進んでいる。今回はファッションの分野で導入が進む人工知能に焦点を当て、その事例を紹介する。
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目次
ファッションアプリ×人工知能
引用:POCKET PARCO
パルコが昨年からサービス提供をしているスマートフォンアプリ「POCKET PARCO」では、3月よりアプリ内に人工知能を導入することでレコメンド機能を強化していくという。(2016年3月18日発表。)ユーザーの購買/来店履歴、お気に入り登録履歴、記事閲覧履歴を元に、人工知能がユーザーの好みを機械学習し、一人ひとりに合わせたオススメ情報を表示する。今回導入するパーソナライズエンジンは、株式会社PKSHA Technologyの機械学習を用いたCRMソリューションにより提供されている。
パルコでは「POCKET PARCO」を従来のPARCOカードに加え、新たなCRMツールとして位置付け、2015年3月のリリース以降、積極的にマーケティングに活用してきた。今回、アプリを通じて顧客ごとにパーソナライズされた情報を発信することにより、“個”客との接点の最大化を目指しているという。
▼参照
スマートフォンアプリ「POCKET PARCO」がリニューアル、パーソナライズ機能等を強化
インスタグラムのスナップを集めたファッションメディア×人工知能
引用:ファム(FAMME)
2月22日に公開されたFAMME(ファム)はインスタグラマーのコーディネイト画像に特化したファッションメディアである。インスタグラム(Instagram)上で多く閲覧されているコーディネート画像を人工知能技術を活用して抽出し、独自のアルゴリズムで表示させている。
「FAMME」は「FAshion Machinelearning MEdia」の略で、インスタグラムをファッションの参考として利用する女性を対象にリリースされた。人気コーディネートは最新・1週間・1ヶ月ごとで集計したランキング形式で閲覧できる。気に入った画像はCLIP機能で保存できる。また、最新ファッショントレンドに関連する記事も配信。今後はユーザー同士のコメント機能や、パーソナライズされたコーディネイト画像表示機能などを導入するほか、今後はiPhoneとAndroid端末向けアプリを提供する予定だ。ネイルやヘアスタイル、メイク・コスメといったカテゴリーの拡充も視野に入れ、展開していくという。
ファッションやライフスタイルの参考となる新しいメディアに注目が集まる。
ECサイトでのWeb接客×人工知能
引用:metaps
株式会社メタップスが提供する「SPIKEオートメーション」は、人工知能がECサイト内のユーザ行動を学習し、最適なタイミングで最適な販促を実施するWeb接客サービスである。
2月22日、人工知能がウェブサイト内のユーザ行動を解析し、自動で改善レポートを生成する「AIコンシェルジュ」機能が追加された。同機能は、対象サイトのユーザ行動や業界トレンド、過去のサイトパターンなど様々な要素を機械学習によって学習することで解析精度が向上していく。
得られたデータからユーザーをいくつかのグループに自動分類し、最適なタイミングで最適なユーザーに割引クーポンやポイントなどを付与することで、購買率を最大化を図る。
▼参照
専属スタイリストによる接客サービス×人工知能
引用:PR Times
カラフル・ボード株式会社が開発した人工知能が搭載された無料のファッションアプリは、アプリ内に登録されている提携ブランドの服を、ユーザーが「好き」「嫌い」で分類することで、人工知能がファッションセンスを学習し、好みにフィットしたアイテムを提案してくれる。
現在ECサイトだけでなく、リアル店舗でも導入されている。
伊勢丹新宿店は、3月2日(水)から3月31日(木)まで本館2階のアーバンクローゼットにて「ISETAN×SENSY”FIND NEW STYLE”」を開催した。今まで人が行っていた接客に人工知能によるスタイリングが加わることで、限られた時間の中でも、手軽にファッションを楽むことのできる新しいショッピングのスタイルを提案している。
また、今回から「来店・試着予約機能」を追加。事前にお目当ての商品を決めて予約をすると、その商品を伊勢丹のスタイリストがご用意して、試着する準備を整えることで、ショッピングの時間を短縮することができるという。
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【インタビュー】人工知能が人間のセンスを学習?SENSY渡辺社長が語るテクノロジーの未来とは?
【海外事例】モバイルアプリにおけるショッピングアシスタント×人工知能
引用:VentureBeat
アウトドア用品のザ・ノース・フェイス(The North Face)は2016年4月にIBMの高性能人工知能コンピュータ「ワトソン(Watson)」を搭載したモバイルアプリをリリースする予定だという。このアプリはIBMが資金提供をしたサンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業Fluidがノースフェイスと提携し開発したものである。
使い方はいたって簡単で、小売店でスタッフに質問するのと同様に、探しているアイテムに関する様々な要望を電話に向かって話すと、アプリが最適な商品を探し出し提案してくれる。
例えば春物のジャケットが欲しいとき、形や素材など、数多くの品揃えの中から、どう選んでいいかわからない時もある。そんな時にワトソンは、「ジャケットを着てどこへ行くのか」、「それはいつなのか(着用時の気温を知るため)」、「男性用なのか女性用なのか」、「どのようなアクティビティをしようと考えているのか」、などを問い、質疑応答形式で最適なものを見つけてくれる。
▼参照
The North Face to launch insanely smart Watson-powered mobile shopping app next month
ファッション業界で人工知能の活用が当たり前になる日が来ている
引用:PixCove
ITの導入が遅れていると言われているファッション業界においても、今回紹介したように人工知能の活用に注目が集まっている。人工知能をうまくビジネスに取り込むことで、業務が効率化し人間にしかできないサービスの提供に時間を費やせるようになる。また、顧客に寄り添った新しい購買体験の提供は顧客満足度の向上にもつながるだろう。ファッション業界の人工知能活用に今後も目が離せない。
セミナーのご案内
9月29日(木)開催:小売り企業向けオムニチャネル推進セミナー?
「人工知能で店舗課題を発見する最新事例とカスタマージャーニーによる顧客体験デザイン」
本記事で紹介した「ABEJA Platform」のデモや成功事例も紹介します。
ぜひご参加ください!
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