# 株式会社トータルエンゲージメントグループ > Full Documentation: a single-file Markdown export for AI context ingestion. For an index of Markdown endpoints, see [llms.txt](https://total-engagement.jp/llms.txt). ## Posts --- title: "ワークライフバランス"と“幸せな国”ランキングで1位のデンマークの人たちの働き方 date: 2015-10-30 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/185/ --- # "ワークライフバランス"と“幸せな国”ランキングで1位のデンマークの人たちの働き方 ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドなどの北欧諸国は、税負担は大きいですが、充実した社会保障、柔軟な組織、自由度の高い働き方、高いGDPなど、理想として語られることが多いですよね。 自分らしく働くことができて、老後も不安なく生活できる北欧諸国は、OECD(経済協力開発機構)の2015年版「よりよい暮らし指標」(11の分野(住居、所得、雇用、地域社会、環境、ガバナンス、健康、生活の満足度、安全性、ワークライフバランス)の国別の指標)でも上位にランクイン。特に「ワークライフバランス」部門では1位にデンマーク、5位にノルウェー、6位にスウェーデンという結果に。(日本は31位) 今日はこのランキングで1位だったデンマークに焦点を当て、その働き方から学べることを見ていきたいと思います。 ## 国全体で“ライフ”の充実を重視するデンマーク デンマークの人たちは、家族と過ごす時間をとても大切にすると言います。だからこそワークライフバランスが重視されるのだと思いますが、実際労働時間を見てみると、通常月~金の8時~17時というのが一般的。平均すると、女性は週に35時間、男性は週に41時間という労働時間のようです。 どの国よりも雇用者が従業員の家族との時間を重要視し、“ワーク以外の時間”は育児に費やしたり家族と過ごす“ライフ”を充実させたりすることが当たり前の文化として浸透しているデンマークでは、週の規定労働時間を満たせば、終業時刻は従業員自身が設定できるというとても柔軟なフレックスタイム制もあります。女性の意識改革、男性の支援、社会制度の整備によって男女平等度世界第5位という同国では、男性も育児や家事に積極的に参加し、男性の育児休暇も最大34週間と充実。1988年に同国の政府が全ての子供たちがクオリティの高い公的保育施設を使えることを保証したこともあり、女性の就業率も76%と高い割合に。また、勤務場所も自宅に近い場所を選ぶ人が多いため、通勤時間は他国に比べてずっと短いのだとか。 そんなデンマークでは、ほとんどの人が家族との夕食の時間までには帰宅します。だからこそ“ビジネスディナー”や“会食”のようなものはほとんどなく、午後4時以降に会議を入れることはご法度。休日出勤ももちろんなく、子供の夏休みと重なる夏季には3週間の夏休みも与えられます。 ## 数字で見るデンマークの高い労働生産性 「必ず定時までには帰る」が一般的なスタイルのデンマークですが、限られた時間の中でできるだけ効率良く仕事を処理し、成果を出すことに注力しています。その生産性の高さは、次の数字を見ると分かりやすいのではないでしょうか。 **★2014年の一人当たりのGDP(名目、米ドル) **・デンマーク:60,563.62ドル(世界ランキング6位) ・日本:36,331.74ドル(世界ランキング27位) 出典:世界経済のネタ帳 **★2013年の一人当たりの年間労働時間(平均) **・デンマーク:1438時間 ・日本:1734時間 出典:OECD 日本人はデンマーク人より年間296時間も多く働いているのに、一人当たりのGDPは約24,232ドル(2015年10月のレートで約300万円)も低いなんて、生産性について真剣に考えてしまいますよね……。 ## デンマークの労働生産性が高い理由 ではなぜデンマークの人たちの生産性はこんなにも高いのでしょうか。その理由には下記のようなものがあるようです。 **・適職に就ける社会構造 **⇒転職機関の失業保険や職業訓練を充実させることで、転職を繰り返す中で適職を見つけることができるようになっている。 **・職場での誠実な信頼関係 **⇒「上司がいるから帰れない」という日本のような残業文化はなく、上司は常に部下を信頼して仕事を任せ、働いた時間ではなく成果を重要視している。問題が生じればオープンに話すことが当たり前で、問題提起をしたことが高く評価される。 **・自由度の高い働き方 **⇒成果を出せば、働く場所や時間は自由でかまわないという考え方が浸透している。 以上、いかがでしたでしょうか。デンマークの人たちの働き方を、文化も制度も違う日本が今すぐ真似することは難しいと思います。それにワークが何よりも楽しいのであれば、ライフに占めるワークの比重は自然と大きくなるでしょうし、そう考えるとワークライフバランスの捉え方は人それぞれということになります。でも一番大切なのは、そのワークライフバランスが自分自身の幸せにつながっているかどうかではないでしょうか。 幸せな気持ちで物事に取り組むと生産性が約12%も上がるという研究結果もありますが、実際GDPの高いデンマークは「幸せな国世界ランキング」で2013、2014年と2年連続で1位となっています。幸福度と生産性の関係を体現していますね。 一人ひとりが自分らしく幸せに働くために、雇用者と従業員が個々にできること、また、一緒にできることを、デンマークの例を参考に考えてみてはいかがでしょうか。 参考: 1. http://www.keyman.or.jp/at/30007366/ 2. http://diamond.jp/articles/-/42176 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 良い人材に選ばれ、魅力的と感じてもらえる企業になるために大切な「EVP」(パートII:EVP構築のための6つのステップ) --- title: "優良顧客"の開拓で事業を加速させる。戦略立案から認知獲得までを学ぶ実践セミナー date: 2025-09-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/4566/ --- # "優良顧客"の開拓で事業を加速させる。戦略立案から認知獲得までを学ぶ実践セミナー **【このようなお悩み、ありませんか?】** ・新規顧客は増えているが、なかなか「優良顧客」に育たない… ・自社にとっての「優良顧客」が誰なのか、実は明確に定義できていない ・カスタマージャーニーを作ったものの、施策に活かしきれていない ・市場での認知度が低く、商談の機会を逃している気がする ・具体的な成功事例を参考に、自社のマーケティング戦略を見直したい **一つでも当てはまるなら、このセミナーが貴社の課題解決のヒントになるかもしれません。** **【本セミナーで得られること】** 企業の成長には、継続的にサービスを利用してくれる「優良顧客」の存在が不可欠です。しかし、多くの企業がその育成方法に課題を抱えています。 本セミナーでは、優良顧客を開拓・育成するための具体的な戦略作りから、顧客視点でサービスを設計するカスタマージャーニーの策定方法、そして急成長企業も注目するタクシー広告の成功事例を交えながら、効果的な認知獲得戦略までを、一気通貫でお伝えします。 貴社のビジネスを次のステージへ進めるための、実践的なノウハウをお持ち帰りください。 **<セミナー開催概要>** **【ライブ配信】** 2025年10月 8日(水) 13:00~14:00 **【アーカイブ配信】** 2025年10月10日(金) 9:00~10:00 2025年10月14日(火) 9:00~10:00 後日、お申し込みいただいた皆様に視聴用URLをお送りします。 #### (ご都合が合わない方も、ぜひお申し込みください。) --- title: "味はそこそこ"なのに大繁盛! 顧客満足度が高いサービスに重要な「プロセス品質」をやさしく解説 date: 2015-08-05 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/227/ --- # "味はそこそこ"なのに大繁盛! 顧客満足度が高いサービスに重要な「プロセス品質」をやさしく解説 **「気のいい中年こぶとりオヤジ」**と言えばあまり聞こえはよくないので、**「マチュアなナイスミドル」**と呼ばれたい、わたちゃんです。うかうかしていると、ミドルから孫が早く欲しいシニアに行きかけてますけどね。 ## 目に見えないサービスの品質は2つに分類できる **サービスサイエンス**は、目に見えないサービスを**科学的に分類しモデル化**することにより、サービスの特性である品質のばらつきをなくし、お客様の事前期待に沿った満足度の高いサービス提供に取り組む手法です。 サービスサイエンスではサービスの品質を大きく分けて、 - **成果品質** - **プロセス品質** に分けています。 **成果品質**とは、サービスの最終的な成果です。たとえばレストランでいうと美味しい自分好みの食事がリーズナブルな値段で食べられると、いったところです。 それに対し**プロセス品質**は、注文の取り方とか、お客様の好みの聞き出し方、料理を出すタイミングや、お客様への気遣い等の**成果品質を得られるまでの応対の品質**になります。 ## プロセス品質が顧客満足度に大きな影響を与える「トラブル対応」 たとえば、**トラブル時の修理サービス**では早く正確に修理するという成果品質は満足度を上げるためには重要ですが、それにともない故障原因を報告したり、修理経過を逐次連絡しお客様の不安を和らげるといった**応対系のプロセス品質**が高い顧客満足度を得るためには重要な要素となってきます。 **▼ トラブル時の修理サービスの例** - **成果品質 **… 早く正確に修理する - **プロセス品質 **… 修理経過の連絡などお客様の不安・ストレスを軽減する 場合によっては**成果品質よりプロセス品質で顧客満足度が決まってしまう**というケースも少なくありません。 トラブル時のサービス品質については、3時間後の飛行機が先に出発して怒り爆発の実体験にもとづいた記事も書いていますので、ぜひ読んでください。 ▼参考記事 「お客様への早期情報開示」は、トラブルのリカバリーで最も重要なポイント ## 日常生活でやさしくわかる!プロセス品質の重要性 これはビジネスの現場だけでなく**身近な生活の場面**でも多く見られます。 - **味はそこそこ**だが、健康を気遣ってメニューを出してくれる定食屋 - **店は汚く美人はいなくて水割りは角でしかも高い**が、愚痴話を聞いてくれるママさんがいる錦糸町のスナック - **そのあたりにいる女の子でそんなに可愛くなく歌も下手**だけど、愛想よく握手してくれるAKB これらは、**成果品質よりもプロセス品質を重要視**して、顧客満足度を向上させ**ロイヤルティ**を得ている顕著な例です。こう考えると秋元康はサービスサイエンス的発想でプロデュースしているんですね。 ということで、僕は「マチュアなナイスミドル」を目指すのを止めて、 4. アウトプットはそこそこだけど、**相談しやすいこぶとりコンサル** を目指しプロセス品質でお客様の信頼を勝ち取ることに専念したいと思います。これもこぶとりの言い訳の一つではありますけど。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - アップル vs サムスンの数字に見る、顧客ロイヤリティと顧客満足度の関係性 --- title: 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 date: 2025-01-06 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/4085/ --- # 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 100年以上の歴史を持つ企業が成功を続ける秘訣とは? 本記事では、長寿企業に共通する顧客体験(CX)の重要性や、その実践方法を具体例とともに解説します。 ## 100年企業とは?その存在意義と特徴 100年以上続く企業は「長寿企業」とも呼ばれ、経済や社会の変動を乗り越えて存続してきたことから、多くの示唆を与えてくれます。世界では約6万社、日本国内には約3万3,000社もの100年企業が存在しており、これは世界全体の約55%を占めます。このデータは、日本が世界屈指の「長寿企業大国」であることを示しています。 これらの企業には、次のような共通点があります: - **変わらぬ基本理念**:創業時の価値観や信念を守り続ける。 - **時代適応力**:環境の変化に対応し、新しい挑戦を続ける。 - **顧客との信頼関係**:顧客の信頼を長期的に育む姿勢。 中でも、顧客との信頼関係を構築するために不可欠なのが「顧客体験(CX)」です。CXは企業が顧客と接するあらゆる場面で形成され、顧客満足度やロイヤルティに大きく影響を与えます。 ## 顧客体験(CX)が企業の長寿命化に与える影響 長寿企業にとって、CXは単なるマーケティング戦略ではなく、企業の存続を支える基盤です。CXが企業の長寿命化に与える主な影響を以下に挙げます: ### 顧客ロイヤルティの向上 CXが優れている企業は、顧客の信頼と愛着を得やすくなります。特に、100年企業では「親から子へ、子から孫へ」と家族での長期的な利用が見られることが多いです。たとえば老舗旅館や酒造メーカーでは、世代を超えた顧客ロイヤルティが事業基盤を支えています。 ### ブランド価値の強化 CXを重視する企業は、「質が高い」「信頼できる」というブランドイメージが築かれやすくなります。このブランド価値は、時代を超えて顧客から選ばれる理由となり、競争優位性を高めます。 ### 競合との差別化 CXに重点を置くことで、価格競争に巻き込まれるリスクを回避できます。たとえば、他社より価格が高くても「この企業の商品やサービスを利用したい」と思わせる力がCXにはあります。 ## 100年企業に共通する顧客体験の哲学とは? 100年企業の多くは、CXに対して独自の哲学を持っています。以下に、共通する要素を挙げてみましょう。 ### 顧客第一主義 100年企業の多くは「お客様のために」という理念を掲げ、それを具体的な行動に落とし込んでいます。たとえば、伊勢丹(三越伊勢丹ホールディングス)は「お客さま第一主義」をモットーに掲げ、接客の質や商品選定にこだわり続けています。 ### 継続的な価値提供 顧客体験は一度の成功で完結するものではありません。顧客が再び訪れたときも「期待以上の体験」を提供するために、従業員教育やサービスの改善を繰り返しています。 ### 顧客との共創 顧客との関係を単なる「消費者と提供者」という枠組みを超えたものにする企業が多いです。たとえば、老舗醤油メーカー「ヤマサ醤油」は顧客から寄せられたレシピを製品開発に反映し、新たな価値を共に創り上げています。 出典:百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない (朝日新書 194) ## CXを支える仕組みと実践例 ### 商品・サービスへのこだわり 長寿企業では、商品やサービスそのものの品質を重視する傾向があります。たとえば、京都の老舗和菓子店「虎屋」は、創業以来一貫して高品質な材料を使い、職人技を守り続けています。こうした姿勢が顧客に信頼を与え、継続的な支持を得る原動力となっています。 ### 顧客との長期的な関係構築 顧客データを蓄積し、個々のニーズに合わせた対応を行う企業も少なくありません。たとえば、ある高級旅館では、リピーターの好みや過去の宿泊履歴を徹底的に管理し、次回来訪時に特別感を演出するサービスを提供しています。 ### 時代に合わせたイノベーション 100年企業は伝統を守る一方で、時代に合わせた変化を恐れません。たとえば、老舗酒造メーカー「月桂冠」は、若年層向けに新しいデザインや味の清酒を開発し、SNSマーケティングも積極的に展開しています。 ## 成功事例:顧客体験を重視する日本の100年企業 100年企業は、顧客との関係を「長期的な信頼構築」として捉え、CX(顧客体験)の向上を基軸にした経営を行っています。以下に、具体的な企業例を深掘りし、各社がどのようにCXを実現しているのかを解説します。 ### **事例①:資生堂(SHISEIDO)— 美を通じた体験価値の提供** **創業年**:1872年 **業界**:化粧品 資生堂は、日本初の洋風調剤薬局として創業し、現在では世界的な化粧品メーカーとして認知されています。同社のCX戦略の特徴は「単なる商品販売にとどまらず、顧客一人ひとりに美の体験を提供する」という点です。 #### **CX戦略の具体例** - **対面カウンセリングの充実** 資生堂は創業当初から、顧客一人ひとりのニーズに合わせた商品提案を行ってきました。特に店舗でのビューティーコンサルタントによる対面カウンセリングは、顧客の肌の状態や悩みに寄り添い、信頼関係を築く重要な施策となっています。 - **デジタルとリアルの融合** 近年では、資生堂の専用アプリやオンラインカウンセリングサービスを通じて、店舗に来店できない顧客にも高品質なCXを提供しています。また、AR技術を活用した「バーチャルメイク」機能を提供することで、顧客が商品を試すハードルを下げています。 - **アフターケアへの注力** 資生堂では購入後のフォローも重視しており、リピート購入を促すために個別メッセージや割引クーポンを送付するだけでなく、使い方のアドバイスや肌トラブルに関する相談にも応じています。この細やかな対応が長期的な顧客満足度を高めています。 出典:資生堂が提供する顧客体験の進化とは?LINEでコンバージョン率向上 | TECH+(テックプラス) #### **成果とインパクト** - ブランドのファンである「資生堂ロイヤリスト」が多く存在し、世代を超えた顧客基盤を構築。 - 高品質な顧客体験が評判を呼び、国内外でのブランド価値を強化。 ### **事例②:トヨタ自動車(Toyota Motor Corporation)— 顧客第一主義を貫くモビリティ革命** **創業年**:1937年(前身は1926年創業) **業界**:自動車 トヨタ自動車は「お客様第一主義」を企業理念として掲げ、顧客体験を中心に据えた製品とサービスを展開しています。同社のCX戦略は、単に高品質な車を作ることにとどまらず、顧客のライフスタイル全体を支えるモビリティソリューションを提供することです。 #### **CX戦略の具体例** - **カーオーナーの満足度を高める販売後サポート** トヨタは自動車購入後のアフターサービスを徹底しています。全国のトヨタディーラーでの点検サービスや修理対応だけでなく、定期メンテナンスのリマインダーを送る仕組みを導入し、安心感を提供しています。 - **デジタル技術を活用した顧客体験の最適化** 近年、トヨタはIoT技術を搭載した「コネクテッドカー」を開発し、車両の状態をリアルタイムで確認できるアプリを提供しています。この仕組みにより、車の故障やトラブルを事前に予防することが可能になり、CX向上に寄与しています。 - **サステナブルなモビリティの提案** トヨタは、環境に配慮したハイブリッド車や電気自動車を提供することで、顧客が地球環境に貢献するという付加価値を得られる体験を作り出しています。また、カーシェアリングやサブスクリプションサービス「KINTO」などの新たなビジネスモデルで、車を所有する以外の選択肢も提案しています。 出典:TOYOTA Connected|会社情報|企業理念 #### **成果とインパクト** - トヨタは国内で最も顧客満足度が高い自動車メーカーの一つとして評価されています。 - グローバル市場においても、顧客からの信頼と支持を得て、持続的な成長を遂げています。 ### **事例③:虎屋(TORAYA)— 伝統と革新で紡ぐ顧客体験** **創業年**:1503年 **業界**:和菓子 虎屋は日本で500年以上続く老舗和菓子メーカーであり、伝統を守りながらも革新を取り入れた顧客体験を提供しています。虎屋のCXは「和菓子を通じた日本文化の体験」に重きを置いています。 #### **CX戦略の具体例** - **一客一魂の接客理念** 虎屋の店舗では、顧客一人ひとりに寄り添った接客が行われます。特に贈答用和菓子の購入時には、顧客のニーズや相手の好みをヒアリングし、最適な商品を提案する姿勢が評価されています。 - **時代に応じた商品開発** 伝統的な羊羹や饅頭だけでなく、若年層向けのモダンなデザインの和菓子や、海外展開を見据えた新フレーバーの商品も展開しています。これにより、新しい顧客層の開拓に成功しています。 - **文化価値の提供** 虎屋は和菓子に関する文化的な情報発信にも力を入れています。「虎屋文庫」という社内組織を通じて和菓子や食文化に関する書籍や展示を行い、顧客が単なる消費以上の体験を得られる場を提供しています。 出典:I・R | 虎屋の仕事 | 新卒・既卒採用 | 株式会社 虎屋 #### **成果とインパクト** - 伝統を重視しつつも革新を取り入れる姿勢が顧客からの高い支持を得ています。 - 海外展開にも成功し、日本文化を世界に広める企業として評価されています。 ### **事例④:ヤマサ醤油— 顧客と共に進化する老舗醤油メーカー** **創業年**:1645年 **業界**:食品 ヤマサ醤油は、370年以上の歴史を持つ日本を代表する調味料メーカーであり、顧客との「共創」によるCX向上を実現してきました。 #### **CX戦略の具体例** - **レシピ提案で新たな食卓体験を提供** 顧客から寄せられたレシピを公式ウェブサイトやSNSで共有することで、調味料を単なる「商品」から「食卓を豊かにする体験」に昇華しています。 - **品質への絶対的なこだわり** 原材料の選定から製造プロセスに至るまで、徹底的な品質管理を行い、顧客に「安心」と「信頼」を提供しています。 - **環境に配慮した取り組み** ヤマサは持続可能な社会を目指し、環境負荷を軽減する製造プロセスを採用。これにより、エコ意識の高い顧客からの支持を得ています。 出典:宣伝会議「ファンとのエンゲージメントを強化し、カテゴリー横断で愛されるヤマサブランドをつくる」 #### **成果とインパクト** - ヤマサブランドの醤油は国内外で高い評価を受け、ロイヤル顧客を多数保持。 - 顧客との共創により新たな市場ニーズを創出しています。 これらの成功事例は、日本の100年企業がCXをどのように戦略の核に据えているかを示しています。それぞれの企業が培ってきた「顧客との信頼関係」こそ、長寿企業としての基盤であり、持続可能な成長を支える原動力となっています。 ## 100年企業に学ぶCX改善のヒント - **顧客の声を聞く仕組みを構築する** アンケートやSNSを活用して、顧客のフィードバックを収集し、それをサービス改善に活用しましょう。 - **定期的な振り返りを行う** CXの改善は一度きりではなく、継続的な取り組みが必要です。KPIを設定し、定期的に成果を振り返りましょう。 - **時代に合わせて変化を恐れない** 伝統を守りつつも、現代のトレンドやニーズに柔軟に対応することが、顧客体験の向上につながります。 ## まとめ:顧客体験を未来への投資に 100年企業に共通するのは、顧客体験を重視する姿勢です。CXの改善は、単に顧客満足度を上げるだけでなく、企業の成長と存続を支える重要な投資といえます。今後、企業が長期的に成功するためには、顧客体験を企業戦略の中心に据えることが不可欠です。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(4/4) - カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(2/4) --- title: 10月8日13−14時 “優良顧客”の開拓で事業を加速 戦略立案から認知獲得までを学ぶ実践セミナー date: 2025-09-29 url: https://total-engagement.jp/news/10%e6%9c%888%e6%97%a513%e2%88%9214%e6%99%82%e3%80%80%e5%84%aa%e8%89%af%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%81%ae%e9%96%8b%e6%8b%93%e3%81%a7%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%82%92%e5%8a%a0%e9%80%9f%e3%80%80/ --- # 10月8日13−14時 “優良顧客”の開拓で事業を加速 戦略立案から認知獲得までを学ぶ実践セミナー --- title: 10社カンファレンス【 CX Marketing 】 「顧客起点でマーケティングを考える1日」 date: 2025-03-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90-cx-marketing-%e3%80%91-%e3%80%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e8%b5%b7%e7%82%b9%e3%81%a7%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b1%e6%97%a5/ --- # 10社カンファレンス【 CX Marketing 】 「顧客起点でマーケティングを考える1日」 --- title: 15年前の自分を超えろ! マーケティング会社のCEO(51歳)が100km走りました ~サロマ湖100kmマラソン完走レポート date: 2015-07-15 url: https://total-engagement.jp/column/information/238/ --- # 15年前の自分を超えろ! マーケティング会社のCEO(51歳)が100km走りました ~サロマ湖100kmマラソン完走レポート トータル・エンゲージメント・グループ CEOの池田 順一です。今回は個人的なチャレンジの話です。 ### サロマ湖100kmマラソンとは? 6月29日日曜日、**北海道サロマ湖の100kmウルトラマラソン**に参加してきました。 サロマ湖100kmウルトラマラソンは、マラソン好きの間では非常に知られている「100kmマラソンの草分け」といえる有名イベントで、今回が記念すべ き30回大会でした。**?雄大なオホーツク海を臨み、ワッカの大自然を全身で受け止めながら走る**すがすがしいコースです。実は15年前に、同じサロマ湖100kmマラソンに大した練習もせずにエントリーし、**55kmで敢え無くリタイア**したという経緯があり、**長いこといつかはリベンジしたいと切望していたレース**です。 会社経営のかたわらで、時間を捻出して練習を重ねての再チャレンジです。はたして、51歳にして100kmマラソンの初完走はできるのでしょうか? ### 15年前の自分を超えろ! 当日は朝2時起き、スタートは5時でした。10℃を下回る寒さでしたが、以前にも参加されてる方によると、絶好の完走日和とのこと。ここ数年はもっと暑い日の開催が多かったため、完走率も60%前後と低いのだそうです。 参加者3,000名がいっせいにスタートします。私は、練習不足と年始めに痛めた臀部を考慮した無理のないペースをこころがけましたが、**20km地点を過ぎてから痛み**が…。 友人からもらった痛み止めのロキソニンを10kmごとに飲んで、走り続けます。 5kmごとにある給水地点では必ず水分を補給し、10kmごとには携帯のエネルギージェルを食べまくります。まだ半分にもならない35kmを過ぎたあたりから、**すでに走ることが非常にしんどく**なりました。 **痛みと疲れをだましだまし走り**、なんとか55kmのトランジット(荷物預かり所)へ到着。上半身の服を着替えてリフレッシュし、いつものおまじないのRedBullを飲み、翼をもらいました。やっと**15年前の自分にリベンジを果たすためのスタートライン**に立てた。感無量!肉体はすでに疲れ切っていましたが、**大きな達成感**で高揚した私は、気持ちを新たに切り替えて、100km完走を目指して走り出しました。 ### 痛みとタイム制限との闘い ~100km完走への長い道のり ここから先はこれまでよりさらに**5kmがはるか遠く**感じられました。走っても走っても、なかなかエイド(給水所)がこない。 全身が痛むうえに、ロキソニンの飲み過ぎで意識がボッーっとしてきました。サロマ湖100kmマラソンを完走することが難しい理由は、距離や暑さだけではなく、**「タイム制限」**という足切りにあります。 すでに意識が朦朧としているので、今、**自分のタイムに余裕があるのか判断もつかない**状態でした。そんな状態でようやくエイドに着くと、ボランティアの高校生たちが**「頑張ってください!」**と力強く励ましてくれ、**「ありがとう!俺も頑張る。君たちも頑張れ!」**と元気が注入され、大変な苦痛に耐えながらも走り抜く活力をえることができました。**本当に人を想う力は素晴らしい!** ### 涙を流しながら北海道ワッカの大自然を疾走! 80kmを過ぎるとサロマ湖100kmマラソンの名物、**ワッカ原生花園という素晴らしい景色の遊歩道10km**を往復します。峠のような坂を登ると目の前に素晴らしい景色が広がる。また、泣きたくなるような景色!(もしかしたら泣いていたのかも・・・。)ここから先のコースは往復のため、復路を走るタイムの早い参加者とすれ違います。その中に一緒に参加している仲間を探しながら走るも、見つからず。脚だけ ではなく、背中も腕も全身が痛い。**人間、限界を超えだすと、体じゅうがが悲鳴をあげます。**その叫び声を聞きながら、自分との対話を楽しむ。** 「なんで、こんなことやっているんだっけ?」**** 「・・・・・・」**** 「これやってどうなるんだっけ?」**** 「・・・・・・」** **「・・・・・・」****何も答えなんか出ない。**ワッカを抜けたところで、一緒に参加していた仲間に出会いました。**途中でリタイアしていた彼らから応援をもらい**、切れかけていた集中力を取り戻すことができました。**あと少し…、****あと少し…。**いつもだったら、抜かれても気にならないが、今回は**最後の一滴まで出し切る**ように目の前の人たちを抜きながらのゴール!ついに、**15年ごしの100km完走の夢を実現**できました。やった! 自分を褒めたい! ### 100kmを完走して実感した「応援の力」 15年前、一人で参加。**10kmを10本走ればいいくらい**に思っていました。舐めていた。今回、そのときの自分にリベンジが出来ました。色々なチャレンジがあると思いますが、やると決めたら結果は置いて、**後悔しないように取り組むことの大事さ**を改めて思い知らされました。15年前よりも、マラソンの練習を重ね、補給の仕方などの知識を学び、一緒の目標に向かって、全力を出せる仲間がいて本当によかった。そしてなによりも**応援してくれた人たちへの感謝**をあらためて知ることができました。**人間はいくつになっても学び成長出来るなあ。**……。100kmを完走した次の日は北海道から九州に移動、午後には顧客を訪問しました。もちろん体は痛くてしかたがありませんでしたが、昨日私が100kmを走るチャレンジの道中で励まされ力づけられた**「応援の力」**、今度は自分のビジネスでお客様に届けたい、**お客様の成長を全力で支援したい気持ち**で、心があふれていました。自社でも**「挑戦している人を応援することの大事さ」を企業文化にして行きたいと強く決心**しました。エンゲージメント向上の取り組みは多くの企業にとって、大変チャレンジングなことになります。全力で応援します。私の目標は、多くの企業を「エンゲージメント・カンパニー」、顧客・経営者・従業員すべてが幸福でいきいきとした会社に成長するお手伝いをしていくことで す。今回、100kmマラソンを走った経験もひとつの学びにし、**お客様の一番の応援者**であれるよう、頑張っていきます。 なにか相談があればいつでも声をか けてください! ## ◆7/17(金) アメリカ視察報告セミナーのお知らせ 6月のアメリカ視察の内容をシェアするセミナーを開きます! **ザッポス社の様子を中心**にした私の講演「”ザッポスの奇跡”を見てきた!」と、NPSのカンファレンスに参加したコンサルタント 藤谷の講演の2本立てです。 セミナーの詳細・お申し込みは下記でご案内しています。 **◆2015年7月17日(金) 東京開催** **「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、顧客重視の企業づくりの理論と実践方法** **~2015年6月アメリカ視察報告会~** 顧客・従業員エンゲージメントを高めることに興味をお持ちの**経営者・CS担当者・人事担当者の方**は、ぜひ参加をご検討ください。 お申し込みお待ちしています! アメリカ視察のレポートはブログでも一部公開していきますのでぜひ呼んでください。 **第1回は利益の追求だけでなく地域や社会への貢献を考えるザッポスCEOトニー・シェイの試み**を多数の写真とともにレポートしています。**▼行政・投資家・起業家の三者が一体となって取り組む地域再生** **~ザッポスの新しい試み「ラスベガス・ダウンタウンプロジェクト」とは?** **【「ザッポスの奇跡」の”今”を見てきた vol.1】** 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます --- title: 1日6時間以上の座りっぱなしはよくない?! “座り病”を防ぐために個人や企業ができること date: 2015-11-24 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/177/ --- # 1日6時間以上の座りっぱなしはよくない?! “座り病”を防ぐために個人や企業ができること 内勤の方は、1日座りっぱなしということが多いのではないでしょうか。自分の仕事を片付ける時も、会議に参加する時も、ランチを食べる時も、基本的には座り姿勢ですよね。座ってばかりいるせいか、肩こりや腰痛に悩まされたり、運動不足になってしまったり、という方も多いはず。 アメリカとオーストラリア合同の研究によると、1日座っている時間が6時間以上の人は、ガン、糖尿病、心臓病、高血圧などを患うリスクが高まり、1日3時間しか座らない人に比べて、15年以内に死亡する確率が4割も高くなるという結果が報告されています。さらには日ごろからランニングやヨガなど、運動をしていてもこのリスクが低くなることはないというのだから驚きです。 これは“Sitting Disease”(座り病)と呼ばれ、アメリカでは深刻な病気としてさまざまなメディアでも大きく報道されました。 座ると足の筋肉の活動が止まってしまうため、代謝が落ちて血流が滞り、血液がドロドロになってしまうだけでなく、体内の脂肪とコレステロールが増加してしまいます。これが、座り病が深刻な病のリスクを高める原因だそうです。 ## 座り病を防ぐために個人ができること とても怖い座り病ですが、対処法は意外に簡単で、できれば30分に1回、最低でも1時間に1回、立ち上がってストレッチをしたり歩いたりして筋肉を動かせばOK。仕事に集中し過ぎて座りっぱなしになってしまわないよう、1時間ごとにパソコンのリマインダーなどをセットしておくとよいかもしれないですね。 さらには、日々の生活の中でできるだけ筋肉を動かす習慣を身につけるために、電車の中では座らずに立つ、エレベーター/エスカレーターではなく階段を使う、車ではなく自転車で通勤する、など、ちょっとした変化を加えて、意識的に座る時間を減らすようにしてみてはいかがでしょうか。 ## 座り病を防ぐために企業ができること Google、Facebook、Twitterなどをはじめとしたアメリカ企業が積極的に取り入れているのが、立ったまま仕事ができる“スタンディングデスク”。 Googleでは“従業員ウェルネスプログラム”の一環として希望者にスタンディングデスクが支給され、Facebookでは250人以上の従業員がスタンディングデスクを使用しているのだとか。ベンジャミン・フランクリン、トマス・ジェファーソン、アーネスト・ヘミングウェイ、チャールズ・ディケンズといった偉人たちも好んでスタンディングデスクを使っていたそうです。 座り病を防ぐだけでなく、生産性や集中力が高まるという効果があることも研究で分かっているスタンディングデスク。GoogleやFacebookのような環境をすぐ整備するのは難しいかもしれませんが、例えば、オフィスの中に立って作業ができるスペースを作ったり、立食パーティーのように立って一息入れながらコミュニケーションが取れる休憩室を作ってみたり、といったことから試してみてもよさそうです。 他には、最近スウェーデンの多くの企業が試験的に導入しはじめている“6時間労働制”が座り病の効果的な予防法の一つになるような気がします。この制度はスウェーデンが国民の幸せと生産性向上のためにと提案したものですが、実際導入した企業は効率が上がり、従業員のモチベーションも高まり、笑顔で働く人が増えたそうです。日本でもZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが導入しているそうで、似たような効果が確認されています。6時間労働制は心にも体にも良い効果をもたらすということですね。 最近では従業員一人ひとりの事情や状況にあった働き方を可能な限り支援する企業も増えてきましたが、「座り病を防ぐために何ができるだろうか」と考えることをきっかけに、従業員の心身の健康増進につながる環境を整備して、従業員満足度向上やエンゲージメント強化につなげてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力 --- title: 2015/2/24開催 エンゲージメント塾 【店長向けワークショップ】 お客様の事実を知り、明日からの接客を変えてみよう date: 2015-02-24 url: https://total-engagement.jp/column/others/309/ --- # 2015/2/24開催 エンゲージメント塾 【店長向けワークショップ】 お客様の事実を知り、明日からの接客を変えてみよう **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。 **店舗の売上向上を任されている店長のみなさま** 日ごろ、どのような改善点をされていますか? 新商品を展開し、陳列・レイアウトに工夫をこらし、集客するためにメディアへの掲載を検討し、、、、、 **でも、ちょっと待ってください! そこに「お客様の声**」って活かされていますか? ** 接客以外の業務に流されて**お客様の本当の姿を見逃してしまっている人も多いのではないでしょうか? あなたの店舗の商品・サービスを気に入ってくれて、売上を作ってくるのは「**お客様**」ですよね。でも、肝心のお客様の意見・声を日々聞いていかなければ、段々、「**お客様不在**」の企画や販促になってしまうのではないでしょうか? 店舗の売上を上げるためには、様々な手法があると思いますが、それらの手法は全てお客様に寄り添っていなければいけません。そうあるためにも、まず、**「お客様の声」をどのように店舗運営に活かせばいいのか**を学んでみませんか? 本セミナーでは、弊社エデュケーションチームのゼネラル・マネージャーであり講師でもある杉本美晴が、**実際に集めたお客様の声を使って**、ご参加される皆さまにそれをどのように店舗の運営に展開し、お客様に寄り添うことで、売上につなげていくことができるのかを**ワークショップ**を通じてお伝えします。 ## 2015年2月24日(火) 東京開催 【店長向けワークショップ】 お客様の事実を知り、明日からの接客を変えてみよう ### こんな方におすすめします ** [職務] ・店長 ・チームリーダー [業界] ・アパレルなどの小売店 ・メーカー など** ### 開催概要 日時 : 2015年2月24日(火) 19:30~21:00 ※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F プロジェクトルーム011 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料 ※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 ※定員に達した場合、抽選となります 申込み期限 : 2015年2月23日(月) 23:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~19:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 19:40~20:40 **【店長向けワークショップ】 お客様の事実を知り、明日からの接客を変えてみよう** 講師: 金城学院大学 非常勤講師 杉本 美晴 1. お客様の声を読み込んでみる ※お客様の声を知るツールを使います 2. 起こっている事実を見つめる 3. 根本の問題はどこにあるのか? 4. その問題をどのように解決するのか? 20:40~21:00 **質疑応答** ### 講師紹介 **杉本 美晴** **金城学院大学 非常勤講師** <略歴> エンゲージメントの考えを基にしたコーチング、ビジネススキル、ビジネスマナー、クレーム対応など、ヒューマンスキル研修に携わる。全国的に活動を広げながら、人事の相談などのコンサルティング業務も行っている。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 【初心者向け】顧客エンゲージメントの向上が店舗の売上を伸ばす ~その仕組みと実例紹介~ --- title: 2015/3/18(水) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> date: 2015-03-18 url: https://total-engagement.jp/column/others/295/ --- # 2015/3/18(水) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 当日のレポートを掲載しました。 https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/911 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。 リーダーとして、マネージャーとして、日々の売上目標の達成に悩んでいませんか? ・**来店数向上**のために広告を打っているが予算が縮小されそう ・**広告に変わる売上向上施策**を考えたい ・**店頭とネットで施策を展開**しているけど、どのように融合すればいいかわからない ・**顧客満足度向上**につながる施策の設計方法が知りたい ・**他店との差別化**をはかりたいが、何をすればよいか分からない 「売上アップ」に重要な要素として「来店数」があります。みなさまは、**新規来店客数を増やすコスト**と**既存顧客の再来店のコスト**、どちらが費用対効果が良いと思いますか? トータル・エンゲージメント・グループでは、既存顧客の再来店を促進する方がコストパーフォーマンスが良いと考え、そのために**顧客満足度を向上させることが重要**だと考えています。 ただ、既存顧客の満足度向上が顧客のロイヤリティを高め、売上大きく影響をあたえることがわかっていても、具体的な施策の決定・実施方法がわからずにお悩みの方は非常に多いです。そこで、今回は**「顧客満足度を高める方法」をテーマにした少人数の勉強会**を開催します。 ・成長を続ける**優良企業が顧客満足度を重視する理由**とは? ・**自店の強みや弱み、改善すべきポイント**を明確にする方法 ・顧客満足度を高め、**売上や利益をアップ**する方法 本セミナー講師による下記記事も参考にお読みください。 **▼企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは?** http://www.engagement-forum.com/emotional-engagement-is-important-for-lifetime-value **顧客満足度の向上を売上につなげたい方**は、ぜひ、この機会にご参加下さい。 参加は無料です。 講師とのコミュニケーションも取りやすいスタイルですので、きっと「なるほど!」をお持ち帰りいただけます。 ## 2015年3月18日(水) 東京開催 小売店の売上を伸ばす 「顧客感動大作戦」の作り方! ## <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> ### こんな方におすすめします ** [職務] ・経営者 ・エリアマネージャー [業界] ・小売店 ・飲食店 ・メーカー など** ### 開催概要 日時 : 2015年3月18日(水) 19:30~21:00 ※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F ミーティングルーム005 プロジェクトルーム011 **(会場となる会議室変更となりましたので、ご注意ください)** 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料 ※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 申込み期限 : 2015年3月17日(火) 23:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~19:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 19:40~20:40 **小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに>** 講師: 渡部 弘毅 (トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント) 1. 「頭で満足」と「心で満足」の違い 2. カスタマージャーとは?重要なキーワードとは? ・ 「顧客接点」「顧客体験」「顧客感情」「顧客行動」の連鎖 3. お客様とエンゲージメントを結びかつ収益を上げる顧客体験好転サイクルとは? ・ 顧客体験好転サイクルを実現する重要施策を考えてみよう!! 4. カスタマージャーニーを作成してみよう!! [1] NPSとは?NPSを使って施策を出していくにはどうするの? [2] オムニチャネル設計とは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [3] サービスサイエンスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [4] 戦略的カスタマーサービスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! 20:40~21:00 **質疑応答** ### 講師紹介 **渡部 弘毅** **トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント** <略歴> 1985年日本ユニバック(現日本ユニシス)入社。営業、企画、マーケティング業務に従事。2000年日本アイ・ビー・エムに入社し、プロジェクトマネージャーとしてCRM戦略、業務改革コンサルティングを行う。IBM認定コンサルタント(ICP)取得。2005年日本テレネットに入社し、シンクタンク組織長、経営企画室長として中期戦略や事業企画を担当。2012年ISラボ設立。経営戦略、経営企画およびCRM領域にてコンサルティング活動中。 **<活動団体>** ・日本情報システム・ユーザ協会 アドバンスド研究会 「サービスサイエンス研究プロジェクト」 ・月刊コンピュータテレフォニー 5年後のコンタクトセンター研究会 「カスタマーエクスペリエンス分科会 **<主なコンサルティング実績>** ・大手小売業のCRM戦略立案 ・大手半導体メーカーの営業プロセス改革 ・上海での大手家電メーカーのダイレクトマーケティング試行 ・大手システムインテグレータの人財戦略 ・大手旅行会社のオムニチャネルプロセス設計 **<著書>** 「営業変革 しくみを変えるとこんなに売れる」メディアセレクト 2005年11月 http://www.amazon.co.jp/dp/4861470102 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - アカデミー賞の選考を行う「映画芸術科学アカデミー」の従業員エンゲージメントが80年以上も高くあり続ける理由とは? --- title: 2015/4/14(火) 開催 エンゲージメント塾 <研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け> 接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 date: 2015-04-14 url: https://total-engagement.jp/column/others/283/ --- # 2015/4/14(火) 開催 エンゲージメント塾 <研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け> 接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 当日のレポートを掲載しました。 https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/913 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。** ** 人材育成は、どこの企業でも最も大きなテーマです。 そのために多額の費用を払って研修を実施しているのに、成果が思うように上がらなかった経験をしたことありませんか? みなさまは、研修を実施する際に、どのようにして研修プログラムを決めていますか? ・日ごろ、自分自身が感じている課題を解決するためのプログラム ・上司から指摘されている課題を解決するためのプログラム ・現場からの要望に応じたプログラム ・ユニークで信頼できる研修を展開している研修会社にまかせている? そこには、少なからず**「思い込み」**が入っているのではないでしょうか? 自分たちの経験、上司の経験、研修会社の経験など、それ自体は間違っていないと思いますが、もっと自店の課題をわかっている人がいると思います。 それは、**「来店してくれたお客さま」**です。 お客さまが、皆さまの店舗の課題を明確にしてくれます。 そして、その課題を元に研修プログラムを決めていくのが最も成果の上がる研修だと考えています。 **売上との相関性がわかる****NPS****調査を基にした研修** Appleストアやサウスウエスト航空、ザッポスやなど「顧客満足度」に敏感な欧米企業5000社以上が導入している顧客満足度計測指標Net Promoter Score (NPS®)をご存知ですか? ** **この調査をすることで **  ・自店の強みや弱み、改善すべきポイントを明確にする方法** **  ・顧客満足度を高め、売上や利益をアップする方法** が明確になってきます。 そして、そのポイントがわかってきたら、それを研修のプログラムにしてしまえばいいのです。 今回の「エンゲージメント塾」では、NPS®について**初心者の方向けに基本から売上につなげる方法、結果を研修テーマに活かすまで、ノウハウや事例を交えて丁寧にお伝えします**。 自社の研修の方向性に迷っているご担当者の方、ぜひ、この機会にご参加下さい。 参加は無料です。 講師とのコミュニケーションも取りやすいスタイルですので「なるほど!」をお持ち帰りいただけると思います。 ## 2015年4月14日(火) 東京開催 <研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け> 接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 ### こんな方におすすめします ** [職務] ・研修担当者 ・エリアマネージャー  ・経営者 ** [業界] ・小売店 ・飲食店  など ### 開催概要 日時 : 2015年4月14日(火) 19:30~21:00※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F ミーティングルーム005 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 (先着順) 申込み期限 : 2015年4月13日(月) 23:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~19:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 19:40~20:40 **接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 ** 講師: 中谷 健一 (トータル・エンゲージメント・グループ プランナー) 1. 従業員研修のプログラム内容は顧客の声から決めていく 2. 究極の顧客満足指標「Net Promoter Score®」とは 3. NPS®の指標としての使い方 4. NPS®利用の大原則 5. 活用事例の紹介 20:40~21:00 **質疑応答** ### 講師紹介 ** ** **中谷 健一** **株式会社トータル・エンゲージメント・グループ プランナー** ** **<略歴> リクルートでメディアプロデュース・新規事業立ち上げ等を経て2002年エフモード株式会社設立。モバイル通販企画・イベント企画・顧客戦略を担当。2006年トリムタブジャパン有限会社を設立。顧客視点に立脚したマーケティング戦略の企画・サイト運営コンサルティングなどを手掛ける。個人としてノマドワーキング/コワーキングの著作も。 <主なプロジェクト歴> ・大手飲料メーカーサイト コンテンツ企画・コンサルティング ・外食チェーン店 eCRM戦略企画・コンサルティング ・女性向け雑誌サイト EC/ CRM/ 新規事業コンサルティング ・外資女性向け宝飾ブランド eCRM企画 ・アパレルブランド接客改善コンサルティング **<著作>** 「どこでもオフィス」仕事術(ダイヤモンド社) **<執筆>** 月刊Web Designing 「モバイルコンテンツ最前線」 「エンゲージメントフォーラム」執筆記事 1人ひとりが課題を認識すると、研修の効果が高まる 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 2015/3/18(水) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> --- title: 2015/4/24(金) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> date: 2015-04-24 url: https://total-engagement.jp/column/others/277/ --- # 2015/4/24(金) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。 リーダーとして、マネージャーとして、日々の売上目標の達成に悩んでいませんか? ・**来店数向上**のために広告を打っているが予算が縮小されそう ・**広告に変わる売上向上施策**を考えたい ・**店頭とネットで施策を展開**しているけど、どのように融合すればいいかわからない ・**顧客満足度向上**につながる施策の設計方法が知りたい ・**他店との差別化**をはかりたいが、何をすればよいか分からない 「売上アップ」に重要な要素として「来店数」があります。みなさまは、**新規来店客数を増やすコスト**と**既存顧客の再来店のコスト**、どちらが費用対効果が良いと思いますか? トータル・エンゲージメント・グループでは、既存顧客の再来店を促進する方がコストパーフォーマンスが良いと考え、そのために**顧客満足度を向上させることが重要**だと考えています。 ただ、既存顧客の満足度向上が顧客のロイヤリティを高め、売上大きく影響をあたえることがわかっていても、具体的な施策の決定・実施方法がわからずにお悩みの方は非常に多いです。そこで、今回は**「顧客満足度を高める方法」をテーマにした少人数の勉強会**を開催します。 ・成長を続ける**優良企業が顧客満足度を重視する理由**とは? ・**自店の強みや弱み、改善すべきポイント**を明確にする方法 ・顧客満足度を高め、**売上や利益をアップ**する方法 本セミナー講師による下記記事も参考にお読みください。 **▼企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは?** https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/743 **▼前回のレポート https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/911** **顧客満足度の向上を売上につなげたい方**は、ぜひ、この機会にご参加下さい。 参加は無料です。 講師とのコミュニケーションも取りやすいスタイルですので、きっと「なるほど!」をお持ち帰りいただけます。 **※本セミナーは3/18に開催したセミナーと同一の内容になります。** ## 2015年4月24日(金) 東京開催 小売店の売上を伸ばす 「顧客感動大作戦」の作り方!<NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> ### こんな方におすすめします ** [職務] ・経営者 ・エリアマネージャー [業界] ・小売店 ・飲食店 ・メーカー など** ### 開催概要 日時 : 2015年4月24日(金) 19:30~21:00 ※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F ミーティングルーム005 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料?※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 申込み期限 : 2015年4月23日(木) 23:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~19:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 19:40~20:40 **小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに>** 講師: 渡部 弘毅 (トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント) 1. 「頭で満足」と「心で満足」の違い 2. カスタマージャーとは?重要なキーワードとは? ・ 「顧客接点」「顧客体験」「顧客感情」「顧客行動」の連鎖 3. お客様とエンゲージメントを結びかつ収益を上げる顧客体験好転サイクルとは? ・ 顧客体験好転サイクルを実現する重要施策を考えてみよう!! 4. カスタマージャーニーを作成してみよう!! [1] NPSとは?NPSを使って施策を出していくにはどうするの? [2] オムニチャネル設計とは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [3] サービスサイエンスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [4] 戦略的カスタマーサービスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! 20:40~21:00 **質疑応答** ### 講師紹介 **渡部 弘毅** **トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント?** <略歴> 1985年日本ユニバック(現日本ユニシス)入社。営業、企画、マーケティング業務に従事。2000年日本アイ・ビー・エムに入社し、プロジェクトマネージャーとしてCRM戦略、業務改革コンサルティングを行う。IBM認定コンサルタント(ICP)取得。2005年日本テレネットに入社し、シンクタンク組織長、経営企画室長として中期戦略や事業企画を担当。2012年ISラボ設立。経営戦略、経営企画およびCRM領域にてコンサルティング活動中。 **<活動団体>** ・日本情報システム・ユーザ協会 アドバンスド研究会 「サービスサイエンス研究プロジェクト」 ・月刊コンピュータテレフォニー 5年後のコンタクトセンター研究会 「カスタマーエクスペリエンス分科会 **<主なコンサルティング実績>** ・大手小売業のCRM戦略立案 ・大手半導体メーカーの営業プロセス改革 ・上海での大手家電メーカーのダイレクトマーケティング試行 ・大手システムインテグレータの人財戦略 ・大手旅行会社のオムニチャネルプロセス設計 **<著書>** 「営業変革 しくみを変えるとこんなに売れる」メディアセレクト 2005年11月 http://www.amazon.co.jp/dp/4861470102 ### 参加者のアンケートより - 頭の満足と心の満足をサービス設計全体でどう区別するかが参考になった - 全体をまとめた1枚のフローチャートが全てを物語っていた - 最新のCRM事例を網羅的に聞けて良かった - とてもわかりやすかった - 自社にあてはめて考えることができる話を聞けて良かった 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 2015/4/14(火) 開催 エンゲージメント塾 <研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け> 接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 --- title: 2015/7/17開催 エンゲージメント塾 「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、 顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ date: 2015-07-17 url: https://total-engagement.jp/column/others/237/ --- # 2015/7/17開催 エンゲージメント塾 「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、 顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 当日のレポートを掲載しました。 //x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/1039 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。 トータル・エンゲージメント・グループでは積極的に国内外のカンファレンス等に参加し、 顧客企業の皆様へ世界の最新事例やトレンドを共有しています。 今回は、 **・ザッポス社視察** (**CEO 池田順一**) ・「Satmetrix, US Net Promoter Conference」参加 (コンサルタント 藤谷 拓) 2件の海外視察から、 **・顧客重視の企業として有名な「ザッポス社」の実際の様子や現場の声** **・最新の顧客重視の企業づくりの成功事例 2社** を紹介します。 **顧客満足の向上に興味を持ち、ザッポス社の実際・アメリカの最新の手法・事例を知りたい方**は、 ぜひ、この機会にご参加下さい。 **◆【参考記事】藤谷のアメリカ視察レポート第1弾 **  こちらもぜひお読みください! NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント ~全米No.1のBtoB金融サービス企業の取り組み事例を紹介 ## ◆2015年7月17日(金) 東京開催 「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ ### こんな方におすすめします ** [職務] ・経営者  ・カスタマーサービス責任者 ・人事 ** ### 開催概要 日時 : 2015年7月17日(金) 19:30~21:20 ※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエア 会議室402 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 弊社契約中の方 …**無料** ※何名様でも,一般の方 …**5,000円**/1名様※当日お支払い下さい。 定員 : 35名 申込み期限 : 2015年7月17日(金) 11:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~20:10 **2社のNPS最新成功事例に学ぶ、 顧客重視の企業づくりとPDCAサイクル実践のポイント ** 講師: 藤谷 拓 (トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント)  1. Satmetrix, US Net Promoter Conferenceキーノート NPSからNPS2へ 2. オペレーション重視からカスタマー重視へ CCO (チーフ・カスタマー・オフィサー) 5つの役割 3. NPS活用成功事例 ~成果につながるプロジェクトの考え方、進め方 ・DIRECTV (衛星放送サービス) ・LPL Financial (保険会社) 20:10~20:20 **質疑応答** 20:20~20:30 **休憩** 20:30~21:10 **「ザッポスの奇跡」を見てきた!(仮)** 講師: 池田 順一 (トータル・エンゲージメント・グループ CEO)  1. コアバリュー 2. 実際の社内の様子 ・カフェテリア ・セレンディピティスペース ・新人教育シーン   ・インサイト 3. インタビュー 2名分 4. 総括 21:10~21:20 **質疑応答** 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 【無料】2015/5/27(水) 開催 エンゲージメント塾 <アパレル業向け> 売れる店舗はこう作る! 「リピート客の増加」「購入単価の向上」を実現するために 「顧客を知る手法」と「成功事例」を学ぶ --- title: 2015年、カスタマーサービスの未来を形作る注目のポイント5つとは? date: 2015-01-08 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/334/ --- # 2015年、カスタマーサービスの未来を形作る注目のポイント5つとは? あけましておめでとうございます。2014年~2015年の年末年始は9連休だったということもあり、仕事始めの今週はなかなか心と体が仕事についていかないという方も多いかもしれません。でも新しい年を迎え、フレッシュな心持ちで仕事に向かうのは気持ちがいいものです。少しずつ体を慣らして今年も一年がんばりましょう! さて、2015年に注目すべきカスタマーサービスのポイントとは一体どのようなものなのか、気になりませんか? 米Forbesでマーケティングを専門に記事を寄稿する、ソーシャルメディアとカスタマー・エクスペリエンスのスペシャリスト、Blake Morgan氏は次の5つに注目しているようです。ぜひ今年のマーケティング戦略をを考える際の参考にしてみてください。 ## 1.いずれは全ての顧客がマルチチャネル・ショッパーになる! 世界の最新金融ニュース、マーケット情報、市場の分析、マーケットデータ、金融情報などを提供している情報サービス会社のブルームバーグは、2015年のスマートフォンユーザーが2億人に達すると予想しています。スマートフォン関連の技術も発達し、顧客がスマートフォン上で企業のカスタマーサービスにメールやチャットをすることも簡単になってきています。最近の調査では、電話などの方法よりも、カスタマーサービス担当とのやり取りをメールやチャットで行いたいという消費者の数が、50%以上に。 こういった数字を見ると、顧客体験をカスタマージャーニーマップ化して、顧客がより問い合わせをしやすい仕組みを作ることが大事だということが分かります。クラウド技術を用いることでマルチチャネルの顧客に対応することもできますし、チャネル毎の顧客の足取りをスムーズに追うこともできます。そうして、電話、Eメール、Webフォーム、チャット、ソーシャルメディア、モバイルなど複数チャネルでの一貫したスムーズな体験を提供することで、顧客ロイヤリティと顧客維持率の向上につながります。 最近の調査では、**7000人の消費者のうち67%が、マルチチャネル・ショッピングを体験したことがあるものの、そのうち87%が、企業・ブランドやよりスムーズな体験を提供することが必要だと考えている**ようです。今年は多くの企業・ブランドが改善を加えていくのではないでしょうか。 ## 2. Webベースのセルフサービスが全てを解決してくれるわけではない! 米フォレスター・リサーチ社の最近の調査によると、これまでは電話でのカスタマーサービスの利用率が多かったものの、初めてWebベースのセルフサービス機能の利用率が電話のそれを超えたのだとか。多くの顧客は、電話でカスタマーサービス担当者と話すのが面倒と感じており、ウェブ上ですべて問題解決ができるサービスを求めている様子。だからと言って、「自動的に全て解決してくれるソフトに全て任せておけば、顧客満足度とロイヤリティ向上につながる」と考えるのは間違いです。こういった技術はカスタマーサービス戦略の一部として考慮すべきではありますが、セルフサービスで解決できない時は、簡単に担当者にコンタクトできるような仕組みを考えておく必要があります。 ## 3. ソーシャル対応のツールがさらに進化する! ソーシャル対応のカスタマーサービス支援ツールは、「あればいい」ではなく、「なければいけない」時代になりました。幸い最近は、企業・ブランドがよりソーシャル時代の顧客にマッチした体験を提供できるツールも増えました。例えばそのお客様だけが確認できるカスタムリンクを企業のアカウントを通してツイートで返すことができるようなツール、ソーシャル上でのやり取りを離れ、スムーズに電話で担当者と話ができるようなツール、お客様の問い合わせやクレームを解決できる担当者の直通電話の番号の提供を行うツールなどが挙げられます。このような技術は、お客様が個人情報を開示することなく企業・ブランドとのやり取りを行うことができるため、今日の顧客のニーズにマッチしているものだと言えます。ただし、まだまだ多くの企業・ブランドがこういったソーシャル対応のツールの導入に追いついていないそう。でも今年はより多くの企業・ブランドのニーズにあったSaaSのソリューションが増えるということで、競合に遅れをとらないよう、自社の顧客にぴったりのものを見つけ、ソーシャルを好むお客様にスムーズな体験を提供したいですね。 ## 4. 「ハウツー」のコンテンツを充実させる! ここ数年、スマートフォンでは一般的な加速度センサーや角速度センサーから、気圧センサーや湿度センサー、赤外線センサーやジェスチャ制御センサーまで、実にさまざまなセンサーやセンシング技術が開発されています。製品の使用や組み立てなどにおいてお客様が悪戦苦闘されている時、それを感知するセンサーも開発段階にあるようです。そこでそれを感知した企業ができるようになるのが、お客様が困っている部分の操作手順(ハウツー)をすぐにお客様の元へ直接お送りするということ。でもそれはあくまで将来の話。 例えば今であれば、何かをする時の方法が分からなくて困った時、Googleなどの検索エンジンを使って調べる人が大半です。何かを壊してしまってすぐに直したい時、製品を最大限に活用したい時などは、手間をかけることなくすぐに操作手順を手に入れることができたら、製品に対する満足度も上がりますよね。**顧客満足度・ロイヤリティの高い企業は、企業のYouTubeチャンネルを作り、そこで各製品・サービスの最適な活用方法や修理方法などの動画を制作し、YouTubeだけでなく企業ブログやその他のチャネルでも配信しています**。これならどの企業・ブランドにもできる上、製品・サービスの魅力などを社員が説明することで、愛着や共感を得るきっかけを作ることもできます。これらのコンテンツを作る時には、モバイルやタブレットでも快適に見られるようにしておきたいですね。 ## 5. CEOの意識がカスタマーサービスに向く! 2015年は企業のCEOがサービスを最優先させる年になると予想します。またそうなることで、カスタマーサービス関連の技術や人員への投資も増えるに違いありません。特に今年は**CCO(Chief Customer Officer/顧客満足において責任を担う責任者)の数が急激に増える**はずです。CCO委員会の調査によれば、すでに全世界でCCOの役職を持っている役員の数は450人に上り、CEOがCCOを新しく任命する企業も大幅に増えることでしょう。 引用:http://www.forbes.com/sites/blakemorgan/2014/12/22/five-trends-shaping-the-future-of-customer-service-in-2015/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - クリスマスの伝統を商品・サービス化したら大人気に! リピーターを増やし、ロイヤリティを向上させ、口コミを生むきっかけを作ったその伝統とは?! --- title: 2015年は”感情”と”エコシステム”がカスタマー・エクスペリエンス向上のキーワードに?! date: 2014-12-19 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/338/ --- # 2015年は”感情”と”エコシステム”がカスタマー・エクスペリエンス向上のキーワードに?! つい先日、”Predictions 2015: The Race From Good To Great Customer Experience (CX) Heats Up”(「2015年の予想:良いカスタマー・エクスペリエンスから素晴らしいカスタマー・エクスペリエンスへの競争は激化するだろう」)という報告書が発表されました。この中で、世界トップレベルともいわれる米フォレスター・リサーチ社のカスタマー・エクスペリエンスのアナリストが、**2015年は感情とエコシステムが最高のカスタマー・エクスペリエンスを生む鍵となる**とコメントしています。 「分かりやすく言うと、①製品の特性(競合が簡単に真似できるもの)、②セレクション(オンラインなら代替品や代替サービスが簡単に見つかる)、③価格(自社より低価格で提供しているところは簡単に見つかる)などを基盤としての顧客ロイヤリティ向上が難しくなってきた企業にとって、カスタマー・エクスペリエンスが新しい戦いの場となるのではないだろうか」という見解を述べたのが、本報告書の共著者で、フォレスター・リサーチ社のリサーチ・ディレクターであるハーリー・マニング氏。 マニング氏をはじめとする研究員の予想では、2015年は顧客の感情に焦点を当てる企業、カスタマー・エクスペリエンスのエコシステムを発展させ、競合に差をつける企業が増えるだろうとのことですが、これは具体的に言うと一体どういうことなのでしょう? ## アメリカで活発化する顧客の感情への投資 フォレスター・リサーチ社が最近行った研究で明らかになったのは、機能やユーザビリティといったものよりも、楽しさ・感動といった感情の部分が最もカスタマー・エクスペリエンスに影響を与えるということ。よって今後は、カスタマー・エクスペリエンスのデザインが重要視されるため、イノベーション創出のコンサルティング会社や、サービスデザイン会社に投資をする会社が増えるであろうと報告書にあります。 実際アメリカでは、デロイトやアクセンチュアなどがすでにこういった企業の買収を行っており、フォレスター・リサーチ社の予想では今後、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン、PwCなどもこれに続いて、イノベーション創出専門のContinuum社、サービスデザイン専門のLivework社やNurun社などを買収するだろうと予想しています。 企業の「お客様の声(Voice of Customer:VoC)プログラム」担当者も、さまざまなデータに基づいて、顧客が企業・ブランドとの接触を通してどう感じるのかを測定する予測分析を用いるサービスなどを利用し、顧客の感情を探ろうと動いているようです。 マニング氏は、これからの時代、カスタマー・エクスペリエンスを設計するにあたり、顧客の感情を重要なファクターとして考慮しなければ、顧客ロイヤリティを向上させることは非常に難しいだろうと話します。 ## カスタマー・エクスペリエンスのエコシステムの発展 本報告書は、カスタマー・エクスペリエンスのエコシステムを「カスタマー・エクスペリエンスの質を決める、顧客・従業員・パートナー・企業環境などを含む企業のあらゆる側面における関係網」と定義しています。 フォレスター・リサーチ社のアナリストは、賢い企業はカスタマー・エクスペリエンスのエコシステムを販路拡大に活用し、スタートアップ(早く成長することを意図して作られた会社)は恐らく、カスタマー・エクスペリエンスのエコシステムを他社との差別化を図るために利用するのではないか、と予測しています。 また本報告書は、「重量のない企業」が今後増えるであろうことも予測しています。これらの会社は、より早くプロトタイプを製造し、より効率のよい製造・配送サービスを提供し、レンタルで処理を行うサービスを提供する企業と契約することで「重量のない企業」となることができます。(アマゾンなどが良い例です) エコシステムにおける差別化は、顧客データ、プライバシー保護方法、認証プロトコル、支払方法などの“ソフトな部分”を効果的に活用することによって図れるものだとされています。アナリストは、グーグル、アップル、フェイスブックなどの企業は、サービスパートナーとの強固なネットワークを構築すると同時に、引き続きデータの活用やセキュリティの分野で顧客の信頼を得るための競争を続けるだろうと予測しています。 ## カスタマー・エクスペリエンスで競合他社との差別化を実現し、自社の成長につなげる マニング氏は、もちろん企業が考慮しなければいけない領域というのは多くあるが、2015年はカスタマー・エクスペリエンスが差別化要因をもたらす上で最も重要になるだろうと結論付けています。さらにマニング氏は、決してカスタマー・エクスペリエンスだけに焦点を当てるべきではないが、確実にものにしなければならないと話します。なぜなら、マーケティング、価格決定、物流とは違い、カスタマー・エクスペリエンスの分野は成熟していないため、競合よりいち早く取り組むことにより、成長を遂げることができるからです。 引用:https://www.linkedin.com/pulse/emotions-ecosystems-rule-2015-terence-chan- 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 顧客ロイヤリティを高め、顧客動向を可視化する、スターバックスとタリーズのプリペイドカード --- title: 2019年 新年のご挨拶 date: 2019-01-11 url: https://total-engagement.jp/column/column02/24/ --- # 2019年 新年のご挨拶 新年も明けて、早10日ですね。 昨年はNPSでの問い合せも増えてきて、CX(顧客体験)、EX(従業員体験)への関心が高まってきたことを感じた一年になりました。 それを踏まえて、2019年は少しでも多くの組織・企業様に、CX・EXを活用していただけることを考えていきたいと思います。 昨日からCES 2019が、米国・ラスベガスで始まりました。はじまった当初は家電見本市のような形でしたが、現在ではテクノロジーのイベントへと変わっております。出展企業も4500を超え、150以上の国から18万人以上の参加を見込れている世界最大規模を誇るテクノロジーのイベントになっています。わたしの知人も多く参加しており、FBなどでも盛況ぶりが伝わってきます。 あちらで話題になっていることは、 やはり5Gと自動車、そして デジタルからデータの活用やAIなどのようです。 当然、テクノロジーの進化は止まりません。それらと、どのように付き合うのか、またビジネスに活かすかは更に重要になってきます。 その際に、顧客目線・従業員目線で考えられる組織になっていないと、折角のテクノロジーも最大効果を得ることが出来ません。 これまでのテクノロジー革命は、アナログであったものを、ネットに置き換える形が主でした。 これから来るテクノロジー革命は、本質的にビジネスのあり方をも変えることになるでしょう。 そのためにも、先ずは今いらっしゃる顧客・従業員の状態を常に把握できる組織に変えておく必要があるのではないでしょうか? ディスラプト(破壊)時代に最も大事なことは 「顧客・従業員から愛されること」だと思っています。 今年もよろしくお願いします。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - Netflixの強さを見習って、NPSを高めよう! --- title: 2022年を振り返って date: 2022-12-29 url: https://total-engagement.jp/column/information/2556/ --- # 2022年を振り返って 2022年、干支である壬寅(みずのえとら)は、「新しく立ち上がる」「生まれたものが成長する」年だとされています。これまでの概念が変わり始める節目の3カ年。大きく時代が動いています。今年の一文字も「戦」でした。 実際に2月から始まった「ウクライナ戦争」、「オミクロン株による7・8波」、そして秋口の「円安、物価上昇」など、まさにこれまでの考え方を変えることになる転換期に差し掛かってきたと言えます。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ(TEG)も、これまでのNPS中心の「見える化」サービスから、一社でも多くの企業が顧客資本主義経営に向いていただけるように舵を切りました。 **1,5月に「YourVoice」に社内リアクション機能の追加** https://your-voice.jp/ **2,7月に「CXを現場起点で」「CXは楽しい」「クイックウィン」をテーマにコーポレートサイト再構築** https://total-engagement.jp/ **3,10月に成果コミット型研修として「FACT based WorkShop」のテストマーケティング開始** 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop(ファクトベースドワークショップ)」 の紹介 組織も徐々にではありますが、データアナリスト、マーケッター、HRコンサルタント、研修設計及び講師、などその道ビジネスをされている方々が集結してくれました。 来年2023年は、干支は「癸卯(みずのとう)で「新しい扉が開き、整い、実り始める」と言われています。 いよいよ「顧客ロイヤルティを燃料に、成長エンジンを動かす」顧客資本主義も注目をされ始めており、取り組まれる企業が増える兆しも多く感じています。 TEG一同、クライアント企業様やまだ観ぬクライアント企業様の役に立てるように、愚直にサービス改良や啓蒙活動を続けたいと思います。 本年は本当にお世話になりました。 皆様が穏やかな年の暮れ、そして年の初めをお迎えになりますよう、TEG一同を代表しましてお祈り申し上げます。 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます --- title: 2026年 謹賀新年 「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 date: 2026-01-04 url: https://total-engagement.jp/news/2026%e5%b9%b4%e3%80%80%e8%ac%b9%e8%b3%80%e6%96%b0%e5%b9%b4%e3%80%80%e3%80%8c%e3%83%93%e3%82%b8%e3%83%8d%e3%82%b9%e7%89%88%e6%8e%a8%e3%81%97%e6%b4%bb%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%95/ --- # 2026年 謹賀新年 「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 --- title: 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 date: 2026-01-04 url: https://total-engagement.jp/column/information/4750/ --- # 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 **新年あけましておめでとうございます。** 2026年は、私たちにとって大きな転換点となる一年です。 これまで10年以上にわたり、エンゲージメントという領域に携わってきた集大成として、 今年、私たちは**「ビジネス版推し活プラットフォーム」**へとリブランディングを行います。 ## なぜ「推し活」なのか 「推し活」という言葉を聞くと、エンターテインメントやアイドル文化を連想される方も多いかもしれません。 しかし、その本質は、 - **好きなものを応援したい** - **その存在を支えたい** - **成長や成功を共に喜びたい** という、深い共感と愛着に基づく行動です。 これは、顧客が企業を「推す」ときも、従業員が会社を「推す」ときも、まったく同じ構造なのです。 私たちが目指すのは、 **顧客にも、従業員にも「推される企業」になるための仕組みづくり**です。 そして、その声をリアルタイムに経営に活かし、持続的な成長を実現する── そんなプラットフォームを、2026年、本格的に展開していきます。 ## 2026年の主な取り組み ### 1.サイトリニューアルとブランドメッセージの刷新 今後、サイト全体をリニューアルし、「ビジネス版推し活プラットフォーム」というコンセプトを軸に、より分かりやすく、より共感いただけるメッセージを発信していきます。 ### **2.月1回のセミナーを継続、クライアント企業様の登壇も** 昨年に引き続き、月1回のセミナーを開催します。 今年はさらに、**実際にトータルエンゲージメントのサービスを導入いただいたクライアント企業様にもご登壇いただき**、リアルな成果や変化をお話しいただく機会を設けます。 理論だけでなく、現場の生の声をお届けすることで、より実践的な学びの場にしていきたいと考えています。 ### **3.Your Voice の大幅バージョンアップ – AIを積極活用** 私たちの主力サービスである**Your Voice**についても、2026年は大きく進化します。 AIを積極的に活用し、より精度高く、よりスピーディーに顧客・従業員の声を可視化し、経営判断に活かせる仕組みへとアップデートします。 現在、実証実験の準備を進めており、**ご興味のある企業様とご一緒にテストを行いたい**と考えています。 もしご関心がございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。 ### **4.データ取得から「仕組み化」へ – 定着支援の強化** これまで私たちは、顧客体験(CX)や従業員体験(EX)のデータを取得し、分析することに注力してきました。 しかし2026年は、その先へ進みます。 **データを取るだけでなく、それを企業の中に「仕組み」として定着させる支援**を本格化します。 どれだけ良いデータが取れても、それが経営や現場の行動に結びつかなければ意味がありません。 私たちは、声を聴き、活かし、変化を生み出し、それを継続できる組織づくりを支援していきます。 ## 10年の集大成として 振り返れば、エンゲージメントという言葉がまだ一般的でなかった頃から、 私たちはこの領域に真正面から向き合ってきました。 顧客の声を聴くこと。 従業員の想いを知ること。 そしてそれを、経営に活かすこと。 その積み重ねが、今ようやく、ひとつの形として結実しようとしています。 2026年は、その集大成の年です。 **リアルタイムに声を聴き、経営に活かし、利益を持続的に成長させる。** **そして、顧客にも従業員にも「推される企業」になる。** そんな未来を、私たちは本気で実現したいと思っています。 ## 最後に 今年も、皆様と共に学び、共に成長していける一年にしたいと思っています。 セミナーなどでお会いできることを、心より楽しみにしております。 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 株式会社トータルエンゲージメントグループ 代表取締役 池田 順一 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます - 中小企業診断協会のシンポジウムで、 代表の池田が共同執筆した論文が協会会長賞を! - 繊研新聞、取材記事 DXの前にCXを --- title: 30分でCX名著 vol.1 「顧客体験の教科書」 date: 2022-07-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2240/ --- # 30分でCX名著 vol.1 「顧客体験の教科書」 --- title: 3月19日「BtoCマーケティング」カンファレンス 集客最大化 date: 2025-03-12 url: https://total-engagement.jp/news/3%e6%9c%8819%e6%97%a5%e3%80%8cbtoc%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%80%8d%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b9-%e9%9b%86%e5%ae%a2%e6%9c%80/ --- # 3月19日「BtoCマーケティング」カンファレンス 集客最大化 --- title: 3月20日は国際幸福デー! 上司の皆さんも部下の皆さんも、感謝の気持ちを表現して幸せな職場づくりと会社の成長に貢献しませんか? date: 2015-03-20 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/291/ --- # 3月20日は国際幸福デー! 上司の皆さんも部下の皆さんも、感謝の気持ちを表現して幸せな職場づくりと会社の成長に貢献しませんか? 今日3月20日は国連が定めた国際幸福デー(International Day of Happiness)です。2012年に制定されたまだ新しい記念日ですが、幸福の追求が豊かな暮らしにつながることから、この日をきっかけに貧困などの社会問題を見つめ直そうというのが目的だそうです。 幸福の追求は豊かな暮らしだけではなく、豊かな職場づくりにもつながります。職場は1日の三分の一以上の時間を費やす場所であることから、不満やストレスを抱えてエネルギーを消耗するのではなく、幸せな気持ちで仕事をしたいと願う人はきっと多いはずです。 ## 幸せな時は仕事がはかどる イギリスで数年かけてこのような実験が行われました。 700人の被験者を2つのグループに分け、数学の問題を解くよう依頼しました。1つ目のグループにはチョコレート、飲み物、フルーツなどを無料で提供したり、問題を解く前にお笑いのビデオを見せたりしました。2つ目のグループには食べ物や飲み物などは与えず、意味も面白みもないビデオを見せました。すると、1つ目のグループの方が2つ目のグループよりもずっと回答率が高くなるという結果に。 さらに、最近家族や友人との死別などの悲しい体験をしたという被験者と、そうでない被験者の生産性を検証したところ、悲しい体験をした被験者の生産性がずっと低くなるという結果に。 これらの実験から導き出されたのは、人の生産性は幸せな時に高まるということ。実際、その生産性は10~12%の割合でアップするということが分かっています。また、幸せな人は時間をより効率的に使うということも分かっています。 仕事の質を保ったまま、仕事のペースを上げることが可能になるとのことで、幸せな従業員の多い会社はより成長が見込まれるということでしょうか。**従業員一人一人が幸せに満ちることで、その周りにいる従業員やお客様、取引先にもその幸せが広がり、結果会社が成長する……これは顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメントが高まることで期待できる結果です。** ## 幸せを引き出す感謝の気持ち 「幸福学」の第一人者であるアメリカの心理学者、ソニア・リュボミアスキー博士の研究で、 **幸福度の50%は遺伝、10%はすぐには変えることのできない生活環境(財産、健康、社会的地位、外見、パートナーの有無など)、残りの40%は日々の意識的な行動に起因する** ということが分かっています。自分の努力次第で40%も幸福度を上げることができるのであれば、今すぐにでも自分の心のあり方を見つめる価値はあるのではないでしょうか。 リュボミアスキー博士は自身の著書『幸せがずっと続く12の行動習慣』で次のような行動習慣を提案しています。 1. 感謝の気持ちを表わす 2. 楽観的になる 3. 考えすぎない、他人と比較しない 4. 親切にする 5. 人間関係を育てる 6. ストレスや悩みへの対抗策を練る 7. 人を許す 8. 熱中できる活動を増やす 9. 人生の喜びを深く味わう 10. 目標達成に全力を尽くす 11. 内面的なものを大切にする 12. 身体を大切にする―瞑想と運動 ただこの全てを実践する必要はなく、本書の中の「幸福行動診断テスト」 を行い、その結果にマッチングした4つの行動を習慣づけるのが良いとしています。その中でも今回は、1番目の行動習慣として挙げられていた「感謝」に焦点を当ててみたいと思います。 ## 感謝の気持ちが幸せな職場づくりに効果的な理由 リュボミアスキー博士は著書の中で、感謝をすることでこのような効果があると説明しています。 1. ポジティブになれる 2. 自信と自尊心が高まる 3. ストレスやトラウマに打ち克つ力がつく 4. 道徳的な行動をとれるようになる 5. 良い人間関係を築くのに役立つ 6. 他人と比較して不満を抱くことが少なくなる 7. ネガティブな感情が薄れる 8. 快楽順応(快楽・幸福感に慣れてしまうこと)を防止する 感謝をされるだけでも十分幸せな気持ちになりますが、前向きな姿勢、公平さ、寛容さ、牽引力、そして親身に相手を思いやる心に溢れた人柄を作るのが感謝の気持ちということになります。このような従業員が集まれば職場の幸福度も高まるということは容易に想像できますね。 ## ”感謝体質”(幸せ体質)になるために習慣づけたい3つのこと **1. ****感謝日記をつける **どんな些細なことでも構いません。感謝したい出来事を3~5個ほど書く習慣をつけてみてください。自分が普段書いている日記などに付け加えるのもOK。週に1回でもその効果は期待できます。 **2.****直接感謝の言葉を伝える **上司・部下・同僚はもちろん、家族や友人などへ、日ごろの感謝の気持ちを直接伝えましょう。電話でも直接あった時でも構いません。感謝の気持ちを伝えるためだけに相手を直接訪問すると、より効果的です。 **3.****感謝の手紙を書く **相手のことを考えながら、感謝の手紙を書きましょう。お互いの関係性を見つめ直すことができるだけでなく、当たり前に思ってしまっていた相手の存在の大切さを再認識することができます。手紙は渡さなくても、書くだけでも十分効果があります。 **★あわせてこちらの記事もどうぞ→「従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)という役職が増えている理由」** ** ** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントに必要な管理者の”人間観” --- title: 3枚目男も使える"ブルーオーシャン戦略" date: 2018-07-19 url: https://total-engagement.jp/column/service-science/124/ --- # 3枚目男も使える"ブルーオーシャン戦略" ## 「高付加価値」と「低コスト」が両立できる未開拓市場を探す方法 学生の頃の夏休みは式根島の青い空の下でブイブイいわしていた、わたちゃんです。 最近は、浅草の露店の藤棚の下でベロベロいわしています。 ## ブルーオーシャン戦略とは? **「ブルーオーシャン戦略」**とは、血で血を洗う競争の激しい既存市場である赤い海「レッド・オーシャン」を避けて、競争相手のいない未開拓市場である青い海、すなわち「ブルー・オーシャン」を切り開くべきという戦略です。 従来からよく知られている**ポジショニング派戦略論**のレジェンド、マイケル・ポーターの競争戦略が、「事業が成功するためには低価格戦略か差別化(高付加価値)戦略の**いずれかを選択する必要がある**」としているのに対し、ブルー・オーシャン戦略では、**低コストと顧客にとっての高付加価値は両立**し、顧客に高付加価値を低コストで提供することで、利潤の最大化を実現できると主張しています。 **マイケル・ポーターの競争戦略** … 「低価格戦略」か「差別化(高付加価値)戦略」かの選択が必要 **ブルー・オーシャン戦略** … 「低価格戦略」と「差別化(高付加価値)戦略」は両立可能 ## ブルーオーシャン戦略の実践事例「1000円カット」「任天堂」 そのためには、顧客にとって**あまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」**ことによって、企業と顧客の両方に対する価値を向上させる**「バリューイノベーション」**が必要だとしています。また、そのための具体的な分析ツールとして、**「戦略キャンバス」**などを提示しています。 書籍では日本の**10分1000円のカット店の事例**などが紹介されてます。適用事例として有名な企業としては、韓国サムスングループが組織的に実践していることが知られている他、任天堂がソニーやマイクロソフトとの競争戦略に本ブルーオーシャン戦略を応用したと言われています。 ## 3枚目男にブルーオーシャン戦略を適用すると? 一方、このブルーオーシャン戦略も私生活に適用し、3枚目男の夏休みナンパ戦略に応用できます。競争が激しい初夏はモテ男の独壇場になるため、じっと我慢しておきます。そして活動を開始するのを**盆明け**にするのです。 「今年の夏も何もなかったわ!!」とブルーになっている女性、すなわち「競争のない未開拓市場」に対して攻めることにより、低コストで高付加価値を実現し成功率アップです。別名、**「盆から男の残存者利益戦略」**ともいいます。 でもそんな盆後ブルーオーシャン戦略も一歩間違えると、未開拓どころか誰も手を出さない衰退市場で、ダボハゼのように狩猟しても利潤が一切でない可能性があるから要注意です。しかも**クラゲが繁殖**していますのでさらに注意が必要です。 くれぐれも、電気クラゲには手を出さないようにしましょう。 関連記事 / Related - コロナ禍でのちょい飲み戦略 - “アンカリング効果”の私生活利用は有効? ~衝動買いの心理学と顧客エンゲージメント - 消えてしまうサービスを形に残そう ~感動のサービス体験をお客様は忘れてしまう! --- title: 40年黒字経営を続けるサウスウエスト航空の成功の鍵は絆とコミュニケーションにあり?! date: 2015-10-23 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/188/ --- # 40年黒字経営を続けるサウスウエスト航空の成功の鍵は絆とコミュニケーションにあり?! ## 従業員との絆が結ばれているから実現できるサウスウエスト航空の高い顧客満足度 欧米にはユニークな経営手法を持った企業が多く存在していますが、サウスウエスト航空もその一つ。「顧客第二主義」「従業員の満足第一主義」というポリシーを掲げ、「いちばん大切なのは従業員だ。あなたが従業員に接する態度は、そのまま従業員が顧客に接する態度になる」という考え方を持っています。また、顧客に満足してもらうための行動を全て従業員に任せることで、お客様に楽しんでいただくための数々のサービス(機長やフライトアテンダントの個性的な機内アナウンスは有名ですね)が生まれ、顧客満足度の向上につなげています。売上もそれに比例して、1973年以来40年以上連続黒字経営を続けています。 特に驚きなのが、アメリカ同時多発テロ事件の年でさえ黒字を達成したということ。他社が大量の人員削減を行う中、サウスウエスト航空は唯一解雇を行わず、さらには赤字さえ出さなかった唯一の航空会社となりました。さらに驚くべきは、当時経営難であったにも関わらず、解雇を行わないとした会社の誠意に社員が応え、自ら減俸を申し出たということでした。 また、お客様に対する判断や行動を全て従業員の裁量に任せているサウスウエスト航空では、もし従業員の判断で挑戦したことが、結果大きな損失を伴うようなものであったとしても、解雇・降格などは行わず、その従業員の信頼を回復することを優先するとしています。 結婚式での誓いの言葉に「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」というものがありますが、サウスウエスト航空とその従業員の間にも、まるで結婚の誓いを立てる二人の間の深い絆のようなものがあると思いませんか? ## サウスウエスト航空のソーシャル時代のコミュニケーション これまで“人財”だけで十分成果を出してきたサウスウエスト航空ですが、「マスから個へ」の時代の流れを汲み、よりお客様を深く理解し、一人ひとりに即したサービスを提供しようと本社に設けたのが、リアルタイムで社員や顧客とコミュニケーションをとるための“リスニング・センター”という場所。 室内には大きなモニターが8台設置され、そこに日々何千と投稿されるSNS上のお客様の声を視覚化して表示したり、各フライトや各地域の空模様を映し出すライブカメラ、主要テレビ局のニュースなどを映したりしています。 出典:Southwest Airlines Co リスニング・センターの役目は、トラブルやクレームへの対応といった問題の解決から、会社の記念日をSNSでシェアするといったさまざまなものがあります。(デルタ航空、オランダ航空や、フォーチュン500企業も何社か同じようなリスニング・センターを導入しているそう) 機内Wifiがスタンダードとなりつつある今、リスニング・センターでは機内にいるお客様の心配の声(飛行機遅延による乗り継ぎは大丈夫だろうか、など)をSNS経由で拾い、フライトアテンダントを経由してスピーディーに問題解決に努めることでさらなる顧客満足度向上につなげることが可能となりました。 機内Wifiはサウスウエスト航空のソーシャルメディアでの存在感を増すのにも一役買っているといいます。例えば、これまでもお客様の声に耳を傾け、婚約したばかりのお客様や誕生日のお客様がいたら、機内でフライトアテンダントが盛大にお祝いをする、といったサプライズでお客様を喜ばせてきましたが、機内Wifiのおかげでその瞬間が瞬時に拡散されることが増え、よりファンが増えるきっかけとなったのだとか。 さらに注目すべきは、2006年に開設されたサウスウエスト航空の企業ブログ「Nuts About Southwest」です。アメリカの”PR News Platinum Awards”でベスト企業ブログ賞を4度も受賞し、殿堂入りしているこちらのブログには、広報担当だけでなく、パイロット、整備士、カスタマーサービス担当、インターンなど、さまざまな部署の人たちに加え、お客様の声も投稿されています。内容も、サービスやイベントの紹介だけでなく、 - 同僚の父親のために機内でバースデーパーティーを開いてくれたフライトアテンダントの紹介 - 会社を盛り上げてくれる社員の紹介 - 機内でプロポーズをされたお客様の様子 - サウスウエスト航空の機長と飛行機好きの男の子の一期一会の様子 - 人気バンドの機内コンサートの様子 - 「CEOのハロウィーンのコスチューム案募集!」 など、ユニークでバラエティに富んでいます。ストーリー性があって心に響く動画を使っているのもサウスウエスト航空ならではでしょうか。 (↑地上業務担当者が、自主的に休み時間を使ってウクレレで搭乗するお客様を楽しませる様子) しかも平日は毎日、多い時では1日2回以上の投稿が行われていて、360度(あらゆる方向)&365日(常に接触していく=Always On)を徹底し、情報を伝えるだけでなく、365日ユーザーとの接点を持つことに重点を置いています。月に15回以上ブログを更新している企業はそうでない企業と比べて、トラフィックが5倍多くなるといいますが、サウスウエスト航空は更新頻度だけでなく、共感と愛着を呼ぶコンテンツで、従業員とお客様との絆を深めているように思います。 サウスウエスト航空の事例は全ての企業が真似できるものではないと思いますが、自社に合った絆を深めるコミュニケーションの形とはどのようなものなのか、考えてみてはいかがでしょうか。 参考: Southwest Airlines Adds Social To Its Customer Engagement Strategy Marketing Benchmarks from 7,000+ Businesses 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お店の売上を900%アップさせたアパレルショップの店長がしたこと、しなかったこと --- title: 50歳以上の女性をターゲットにした化粧品は、どのように大人女性の心をつかみ、顧客エンゲージメント向上につなげているのか? date: 2015-02-06 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/317/ --- # 50歳以上の女性をターゲットにした化粧品は、どのように大人女性の心をつかみ、顧客エンゲージメント向上につなげているのか? 最近よく目にするのが、女優の宮本信子さんと原田三枝子さんが出演している資生堂「プリオール」のCM。とてもイキイキとしていて美しい二人の笑顔と、「大人の七難すんなり解決」というキャッチコピーがとても印象的です。 久本雅美さんが出演している花王「ソフィーナ プリマヴィスタ」のCMも、「50代の肌をぱっと明るく!マイナス5才肌」という心弾むキャッチコピーがつかわれていて、大人女性の興味をぐっと引き寄せたはずです。 ここ数年、50歳以上の女性をターゲットにした化粧品に力を入れているメーカーが増えてきましたが、そこには2019年に 全女性人口の50%を超える過半数が50代以上になるという背景があります。新時代を前に、メーカー各社は顧客満足の最大化を目指し、このターゲットのインサイト(本音)を徹底的に調査して商品に反映させています。そこで今日は、女性一人ひとりに歩み寄り、「年齢と上手に付き合いながら自分らしく美しくありたい」という女性の思いを反映させた資生堂「プリオール」と花王「ソフィーナ プリマヴィスタ」にのさまざまな工夫、そしてそれがどのように顧客エンゲージメントを向上させるのかを見てみたいと思います。 ## 大人女性向け化粧品に見られる工夫 (以下資生堂「プリオール」から一部紹介) **・年齢サインをきれいに見せるラインアップ** →「暗い影」「下がった印象」「シミ・乾燥による小じわ」「白髪」などの女性が悩む年齢サインを解消するため 例)50歳以上女性の80%が白髪に悩み、約4割が染めてから2週間で生え際の白髪を気にしているという調査結果をもとに、使うだけで生え際の白髪を目立たなくするカラーコンディショナーを開発 **・説明書(図)付きのメイクアップアイテム**(アイブロー、チーク、アイシャドウなど) →分かりやすさを求め、難しいテクニック・面倒なステップを省きたいという50歳以上女性のニーズに応えるため **・プッシュ式のスキンケア製品のボトル** →化粧水、乳液などの適量を分かりやすくするため **・カラー写真や大きな字で説明書が表示された商品のパッケージ** →目の力の衰えによる「見えにくい」という悩み解消のため (以下花王「ソフィーナ プリマヴィスタ」から一部紹介) **・明るく血色のいい肌色に仕上げるファンデーション** →50代以降の女性は肌の明るさが減少し、素肌の黄色みも強くなり、黄ぐすみ感が増すため **・拡大鏡をつけたファンデーションのコンパクト** →細かい部分を見やすくするためと、目の力の衰えによる「見えにくい」という悩み解消のため **・ファンデーションのふたを開けるとすぐに飛び出すスポンジ** →加齢と共にやや不自由になる指先でも使いやすくするため ## 大人女性向け化粧品が顧客エンゲージメントを高める理由 これら化粧品に共通しているのは、大人女性の本音とニーズに基づいた「顧客目線」であること。各メーカーが掲げるコンセプトやキャッチコピーも分かりやすく、女性の共感を生むものに。そして、そのニーズを満たす商品のラインアップに、愛着を覚える女性も多いのではないでしょうか。 このように共感と愛着を獲得することで、顧客エンゲージメントが高まります。この2ブランドであれば、「大人の七難すんなり解決」「化粧のりで変わるよ!-5歳肌。」という「ビジョンやミッションの的確な伝達」を行うことにより女性の共感を獲得しています。そして、細かい部分まで配慮し、悩みを解消し、女性より美しく見せる「優れた顧客体験の提供」を行うことにより女性の愛着を獲得しています。(下記顧客エンゲージメントフロー図参照) 化粧品の新市場が想像されつつある今、顧客エンゲージメントを強化することが既存商品の改善やさらなる新商品開発につながり、それが友人・知人への推奨やリピート・プレミアム価格での購入を誘発し、結果持続的成長を促すのではないでしょうか。 参考: http://www.shiseidogroup.jp/releimg/2350-j.pdf http://www.shiseido.co.jp/pr/ http://www.kao.com/jp/corp_news/2011/20110929_001.html 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 話しかけないのも接客。顧客満足度、ロイヤルティにつながる「良い関係づくり」は相手の気持ちを的確に読むことから始まる。 --- title: 5年連続「働きがいのある会社」TOP100社にランクインしている、メルセデス・ベンツUSAの従業員エンゲージメントが高い理由とは?! date: 2015-01-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/322/ --- # 5年連続「働きがいのある会社」TOP100社にランクインしている、メルセデス・ベンツUSAの従業員エンゲージメントが高い理由とは?! 米フォーチュン誌で1998年から始まったランキングに「働きがいのある会社」ランキング(100 BestCompanies to Work for)があります。毎年1月頃発表されているこちら、2014年版も先日発表されました。最近の上位常連にはGoogleやSASなどがありますが、本日注目したいのが、5年連続ランクインを果たしたメルセデス・ベンツUSA(以下ベンツUSA)。ベンツUSAが毎年ランクインするのは従業員エンゲージメントが高いから、では、従業員エンゲージメントが高い理由はどこにあるのでしょう? ## 福利厚生だけではなく教育制度の充実と会社の方針が従業員エンゲージメント向上に貢献 高級外車を扱うベンツUSAは福利厚生や待遇もハイクオリティー! 有給休暇や保険の充実はもちろん、職場でのソフトドリンク類が無料だったり、ヘルシーメニューを含むカフェテリアでのランチ、マッサージ、フィットネスのクラスなどが格安で提供されていたり、自動車メーカーならではの洗車や車のメンテナンスサービスの提供があったり……。さらに興味深いのが、従業員の結婚式での最高級クラスのベンツでのお迎えサービス、肥満が気になる従業員へのダイエットプログラムの提供、従業員へのコンシェルジュサービスの提供(荷物の発送やクリーニングなど)といった個人への待遇や、「鉄人シェフコンテスト」、誕生日パーティー、ハロウィンパーティーといったグループアクティビティ。それもこれも日々忙しく過ごす従業員が、ゆとりを持って楽しく意識高く働けるようにという会社側の配慮と思いやりによるもの。でも充実しているのは福利厚生や待遇だけではありません。 教育制度が充実しているベンツUSAでは、メンタープログラム、人材開発プランなどが提供されていて、独自の専門教育においては年間平均13時間程度受けることができる(パート・アルバイト含む)ようになっています。さらに外部での教育を受けたい場合、会社側が最大8,000ドルの支援をしてくれるのだとか。従業員の成長を願い、社内外で様々な教育制度を設けている同社ですが、この制度がお互いを高め合うという社風を作り出し、モチベーションアップや信頼関係の構築に役立っているようです。 さらに「これからの企業はカスタマーエクスペリエンスを重視すべきだ」と話す同社CEO、スティーブ・キャノン氏は、2014年に750台の従業員試乗用車に4百万ドルを投資。これも教育制度の一環で、「最高のカスタマー・エクスペリエンスを提供するためには、自分達が販売する車に普段乗ってその感覚をつかむことがとても大切だ」というキャノン氏の考えに基づいたもの。さらにキャノン氏は、**「顧客エンゲージメントを高めなければ、最高のカスタマー・エクスペリエンスを提供することは難しい」**という考えの持ち主。だからこそ、このように従業員を第一に考えた環境が整っているのでしょうね。 ## ベンツUSAの従業員の会社に対する想いを数字で見ると? ここで、ベンツUSAの従業員が会社に対して感じていることのアンケート結果をご紹介です。各質問に対し、「はい」と答えた従業員がどれだけいたのか、見てみましょう。 **①自分の成長のために挑戦できる環境がある:96% ②職場の雰囲気が良い:98% ③福利厚生・待遇が素晴らしい:96% ④オープンで自由なコミュニケーションが行われている:96% ⑤リーダーシップと人間性を兼ね備えた上司がいる:96% ⑥ベンツUSAの社員であるということを誇りを持って周りに言える:98%** 上記①~⑤に関しては前述の「福利厚生だけではなく教育制度の充実が従業員エンゲージメント向上に貢献」にあった様々なプログラムや取り組みが貢献しているようですが、⑥の誇りに思っている社員が多い背景には、ベンツが高級車ブランドであるということだけではなく、会社が様々な慈善団体に寄付をしていること(2014年は$2,200,000を寄付)や、社員に年間8時間の「有給ボランティア」を推奨し、地域への貢献を促していることなどが影響しているようです。 それにしてもこの数字の高さは驚異的ですね。「なぜベンツUSAで働くのか?」(”Why work at Mercedes Benz?”)という動画の従業員のコメントが、この高い数字を叩き出す良い証拠です。 最後に従業員エンゲージメントのフローを見てみましょう。 **CEOが発信するビジョンやミッションが的確に従業員に伝わり、福利厚生や教育制度などの優れた従業員体験を提供しているメルセデスベンツUSAは、従業員が会社に対して共感、愛着、信頼を持って働けるからこそ、雇用・教育コスト削減、離職率の低下など従業員エンゲージメントの強化につながっています。結果、毎年販売台数記録を更新し続けるという、売上・利益の拡大や持続的成長を確実に実現しているのです。** 参照: http://headlines.uk.com/mercedes-benz-usa-employee-engagement/http://www.mbusa.com/mercedes/about_us/careershttp://us.greatrated.com/mercedes-benz-usahttp://loyalty360.org/resources/article/mercedes-benz-ceo-customer-experience-is-the-new-marketing 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - フランス銃撃事件と「シャルリー・エブド」最新号~「表現の自由」と「茶化すこと」~ --- title: 60年間女性に寄り添ってきた千趣会の企業ビジョンとスローガンに見る一貫した思いとコンセプト date: 2015-03-24 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/290/ --- # 60年間女性に寄り添ってきた千趣会の企業ビジョンとスローガンに見る一貫した思いとコンセプト 買い物のスタイルは人それぞれだと思いますが、「通販が好き」という方は多いのではないでしょうか。お店まで足を運ばなくてもよい、自宅でゆっくり商品を選ぶことができるなど、魅力は色々ありますが、一番の魅力は手元に届いた商品の箱をあけるその瞬間ではないでしょうか。もちろん自分が何を買ったかは知っているわけですが、あれこれ迷って注文しているので、届けられる箱の中にはちょっとした夢が詰まっているのです。 「通販」と聞くとカタログのイメージがありますが、実際にはカタログだけでなく、ネット通販、新聞・雑誌通販、生協、テレビ通販、ネットスーパーなどがあります。「通販」という言葉に何となく「女性が好きなもの」というイメージもありますが、月に1回以上オンラインで買い物をするのは男性が約4割、女性が約5割という調査結果もあり、今では多くの人が気軽に通販を楽しむ時代になりました。 ## カタログ通販の御三家の一つ、千趣会の歴史 さて、「通販」と聞いていくつか思い浮かぶ会社がありませんか? もともとカタログ通販として始めた会社でも、時代の流れとともに今はほとんどがネット通販を行っていますが、大手カタログ通販会社の御三家と言えば、セシール・ニッセン・千趣会。その中でも「ベルメゾン」を運営する千趣会はとても興味深い歴史を持っています。 ** 1955年:女性の働く企業に出向いてこけしの頒布会を始める** ※当時は女性が喜ぶ趣味雑貨があまりなかったため、毎月届けられるかわいいこけしがヒット。そこから徐々に頒布会の商品を増やし、女性顧客を増やす。 ** ****1976****年:カタログ通販をスタート **※当時無謀と言われたファッション通販を展開し、専門店型の品揃えと生活提案型の独自のカタログスタイルを確立。 ** ****1996****年:ネットショッピングに着手 **オリジナル商品と企画力で、結婚・出産・育児など女性のライフスタイルの変化に対応している。 私も20代の頃からベルメゾンにはお世話になっていますが、まさかこけしの頒布会が原点だとは知りませんでした。「千趣会」という社名も、実はこの頒布会につけられていた「こけし千態趣味蒐集の会」が由来なのだそう。さらに、当時はこけしだけでしたが、将来何を手がけるかわからないから「千の趣の会」なら色々なことができそうだという、故行待会長の思いも反映されているそうです。会社の歴史を紐解くと、新しい発見があって面白いですね。 ## 千趣会の企業ビジョンとスローガン 千趣会は創立56周年を迎えた2011年11月、**「ウーマンスマイルカンパニー SENSHUKAI」**を新しい企業ビジョンとして制定しました。これは、“笑顔が積み重なって、しあわせは生まれる。ひとりひとりが笑顔になれば、明日はもっと素敵になる。私たちは、女性の毎日に笑顔を届けることを通じて、世界をしあわせにしていく会社です。”という企業姿勢を込めたもの。これにあわせ、新スローガン**「世界一女性を笑顔にする会社になろう」**も発表しました。 創業当初から女性が笑顔になる商品・サービスを届け続けてきた千趣会らしさが前面に出たビジョンとスローガンだと言えます。 女性一人ひとりに寄り添ってきたからこそ、女性の潜在的なニーズをくみ取り、それを商品・サービス化することで、女性の共感や愛着を得てきました。千趣会には長年にわたり蓄積されてきた約1500万人もの顧客情報があり、そのほとんどを女性が占め、2013年はベルメゾン年間購入者404万人のうち女性が95%を占めていたというのだから、やはり女性に大きな支持を得ている顧客エンゲージメントの高い企業だということがわかります。 さらに同社には通販だけでなく、女性の晴れの日を輝かせるお手伝いをするブライダル事業、働く女性の悩み解消に寄与したいという姿勢で生まれた保育園事業などもありますが、これらのコアの部分にあるのはやはり「女性を笑顔にする」というコンセプトなのです。 ちなみに、私が毎年お花見の季節になるとお世話になるベルメゾンの商品があります。それが簡単日よけポップアップテント。日焼けしたくないけれどアウトドアを楽しみたいという女性のニーズを汲んだ商品ですが、軽くて持ち運びも楽々、広げるのもしまうのも簡単な優れもの。それなのに1,990円(税抜)という安さなのです。このような商品がベルメゾンには多く揃っているからこそ、満足度だけでなく、ロイヤリティの高い女性ファンが多いのではないでしょうか。 ビジョンミッションは自分たちの想いの凝縮ですが、当然ビジネスなので、相手は誰で、何をどのように提供するのか、そしてどうなってもらえるのかを明確にする必要があります。千趣会のビジョンミッションはそこが明確であるために、これまでの変遷も全く違和感がなく、エネルギーが凝縮されているように感じます。素晴らしいですね。 参考 http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2013/130411/ http://www.jmar.biz/hot/shopping07.html http://www.senshukai.co.jp/main/top/pdf/141205_kojintoushika.pdf 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - マクドナルドの元子会社だったチポトレが、苦戦する「ファストフードの王者」を超える勢いで急成長を遂げている理由 --- title: 85%の顧客は不満・苦情を店に伝えていない~40年間のカスタマーサービス研究をまとめた「グッドマンの知見&教訓」が教えてくれる真実 date: 2015-07-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/242/ --- # 85%の顧客は不満・苦情を店に伝えていない~40年間のカスタマーサービス研究をまとめた「グッドマンの知見&教訓」が教えてくれる真実 田舎から上京して間もない20歳ぐらいの頃、新宿の美容院で「郷ひろみにしてくれ」と言ったものの仕上りがオバサンの頭になっていたので、「これじゃー、郷ひろみじゃなくてサザエさんやんけー!!」と言いたいところをぐっとおさえて、「ありがとう」と言った、わたちゃんです。おそらく苦情を言っても、「それは素材の問題です」と相手にされないでしょうけどね。 ## 「不満があっても顧客は苦情を言わない」  1件のクレームの影では9件の不満な顧客が沈黙している 戦略的カスタマーサービスのコンサルタントの第一人者であり、苦情処理と再購入決定率の相関関係や口コミの波及効果を測定した結果をまとめたことで有名なジョン・グッドマン氏は、**40年にわたるコンサルティング経験や調査結果から**。籍やセミナーを通じて様々な知見や教訓を提供しています。 その中のひとつに、**「ほとんどの顧客は苦情を申し立てない」**という教訓があります。お客様がネガティブな体験をしてもそれが苦情として企業にあがってくるのは**氷山の一角**であり、ほとんどの苦情は企業に通知されないままで**不満を抱えたまま離反していく客も多い**という教訓です。 企業は数少ない苦情でも氷山の下にいるその他大勢の顧客の代表の声だと真摯に受け止めることが重要となってきます。 ## 特にサービス業では、お客様は接客をした人に直接不満を言えない また、医者、マッサージ、美容院といった対人で接客サービスを実施するような業種では、サービスを受けた人に対する苦情になることや、直接本人に対して不満は言いにくいことから、**アンケートを取得してもお客様の本音を引き出すことが困難**で、本教訓が顕著に現れると言われています。 ## 顧客の本音・不満を引き出す方法とは? こういった業種では、サービス直後のサービス提供者が属する組織によるアンケートでなく、別の機会を設けてサービス提供者とは**別組織でお客様の評価や不満点、ニーズを積極的にヒアリングしていく**ことが重要です。 ## 言いにくい不満や要望をキャッチするために 別の組織がお客様にヒアリングする取り組み事例 通院が困難な患者に対して訪問歯科診療サービスを提供し高いサービス品質で有名なデンタルサポート(千葉市)では、医師とは別組織の担当者が患者を訪問し、治療サービスの満足度や要望をヒアリングするそうです。直接医師には言えない**ちょっとした不満や要望も積極的に受け止め改善につなげる**ことで満足度の高いサービス品質を実現しています。素晴らしい組織的な取り組みですね。 ということで、あれから30年たった僕の美容院通いで今回は「トライアスロンをしているベンチャー企業の社長風に」と注文したところ、仕上がりが「競馬している八百屋の角刈りの大将」になってしまったのですが、やはり文句が言えなくて、グッドマンの教訓を体感している今日この頃です。 関連記事 / Related - 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【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSで自社の強みを見つけ、強化する --- title: AIと10年後の仕事、CX(顧客体験)とEX(従業員体験) date: 2018-12-12 url: https://total-engagement.jp/column/column02/26/ --- # AIと10年後の仕事、CX(顧客体験)とEX(従業員体験) 池田です。最近 話題になっているAIについて考えさせられる場面がありました。 先日電車に乗っているときのこと。隣の高校生の会話が耳に入ってきました。 A「将来、どんな仕事がいいのかなあ?AIやロボットでなくなる仕事があるんだって。」 B「私はアパレル業界に就職したいなあ。」 A「アパレル業界で何をするの?」 B「最初はお店でお客さんに似合う服を提案したい。AIではできないからね。」 A「服なんてネットで買った方が安いし便利じゃん。」 B「そうだけど・・・」  私達の身の回りでも、チャットボットなどでAIが身近になっています。今年10月にはJR東日本が東京の赤羽駅で無人コンビニの実験出店したことが話題にもなりました。 これまで多くの人手で賄ってきていた仕事が、生産現場などではテクノロジーにとって変わられました。 この流れが、いよいよサービス業や小売流通業界にも迫っています。お店に行くことや、買い物に行くことが、単なる“作業”だと、テクノロジーに置換えたほうがお客さんにとっても、働く方にとっても良いのでしょう。  今後 小売業にとって、店頭にお客さんに来てもらうためには、店頭を単なる“作業”としての買い物の場所ではなく、楽しくなる場所として再定義をする必要があるのではないでしょうか。 店頭で提供する体験を、ロボットに取って代わられる作業にしてしまうか、楽しい体験にするかは非常に重要な違いになります。  カスタマージャーニーマップなどにより可視化されたものを軸に、現場を巻き込みながら新しい顧客体験を創造し、サービスレベルを追求する必要があります。 日本の小売業の現場では、勤務時間の多くが商品の受入・品出し・タグ付け・勤務シフト作りなど、バックエンド作業に追われている現状があります。商習慣の問題もありますが、人手で対応する方が安く柔軟な対応ができていたことも要因です。  しかし、働き手が減少していく今は、バックエンドはシステム化で効率を図り、フロントエンドでは顧客視点での臨機応変の対応が出来る人材育成が重要になっているタイミングなのではないでしょうか。  10年後の街並は店舗のない風景が普通になるかもしれません。もしお店があったとしても無人店舗で人気があってもロボット・・・・そのような景色は、私はあまり想像したくありません。多くのお店があり、お客さんと店員さんが楽しそうに笑顔で話している街並があり、自分も一人のお客さんとして店員さんと楽しく話をして買い物をして帰宅できるように、CX(顧客体験)やEX(従業員体験)の重要性を一層広めていきたいと思っています。  CXやEXを見直したい方、カスタマージャーニープロセスの設計を始めたい方、NPS導入のご相談にのっております。お気軽にお問合せください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 勘定的ではなく「感情的」な消費で顧客をファンにする --- title: AIに職を奪われないためにはどうすればいいのか? 職場の機械化・自動化は止まらない date: 2018-04-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/81/ --- # AIに職を奪われないためにはどうすればいいのか? 職場の機械化・自動化は止まらない photo credit: jpellgen (@1179_jp) Amount Purchased via photopin (license) ## AIはファッション業界の職を奪うのか? スマホと連動させることで体型を瞬時に測定できる**ZOZOSUIT**が発表されてもう半年近くが経ちました。このたび発送が開始されたと発表されましたが、ネット上で見ている限りにおいて、手元に届いたという人がほとんどいません。そのため、このZOZOSUITが存在するのかと疑う声すらあります。 ZOZOSUITを発表した際に、スタートトゥデイの前澤裕作社長は体の部位の数値を計測することで着ている人がかっこよく見える服を作ると宣言しました。体の部位を事細かに計測することで美しく見える黄金比を作り上げたいのだということですが、当方は極めて冷ややかに見ています。 もちろん、ZOZOSUITは壮大な試みだとは思いますが、体の部位を直線でつないだだけでは美しい服にはなりません。このZOZOSUITに限らず、世の中は現在、データとコンピュータを使用したAI(人工知能)に対する注目が集まっています。また人手不足の解消を目的とした店頭への自動レジや券売機の導入もこのAIと絡めて注目をされています。そして、それによって「AIに取って代わられる職業はなにか?」というのが一番の関心事になっているのではないかと感じます。ただ、現段階での予想はあくまでも予想に過ぎず、将来的には外れる可能性が大いにあります。居酒屋談義程度に聞き流せば良いでしょう。 たしかにレジ打ちや注文を聞き取る人はこれから必要なくなるでしょう。それこそ機械にやってもらった方がはるかに正確ですし、よしんば間違えることがあったとしても「どこが間違えたのか」を正確に見つけることができます。小売店に勤務されている人なら閉店後のレジ閉めで10円や5円合わなかったという経験がある人は数多くおられるのではないかと思います。それは絶対にどこかで釣銭を渡し間違えているか、お客から受け取った金額が間違っていたかのどちらかしかないのです。しかし、人間だとどこで間違えたのかは記憶も曖昧でわからないことが多くあります。 これを機械に置き換えれば間違いの発生率はグっと低下しますし、間違えてもどの段階で間違えたかというのが過去記録を調べれば容易にトレースできます。また間違えた原因が何なのかということも調べやすくなります。注文を聞くのも同じです。東南アジアのマクドナルドではすでにカウンター店員は廃止され、券売機で欲しい商品の券を買うようになっています。また大手居酒屋チェーンやファミリーレストランでは注文は専用のタブレット型端末で行うようになっています。通常の店員に注文することに比べて聞き取り間違いや付け忘れが圧倒的に減ります。 個人的には居酒屋などで経営者の親父さんや店員に口頭で注文することがひどく苦痛になっています。付け忘れはあまりありませんが、聞き取りの間違いによるオーダーミスは珍しくありません。タブレット型端末や券売機にすればこれはゼロになります。間違ったとしてもこちらの押し間違いなので相手に対してイライラすることはなくなります。逆に券売機やタブレット型端末を導入していない店はどうしてしないのかと疑問で仕方がありません。 例えば、牛丼のすき家やサイゼリヤはいまだに券売機もタブレット型端末もありません。そのためストレスを感じることが時々あります。しかし、すき家と同じグループ会社のなか卯は券売機が導入されていて注文時にイラっとすることはほとんどありません。同じグループ会社のなか卯に導入できるものがどうしてすき家に導入できないのか不思議でなりません。 洋服店でいえばジーユーの自動レジは極めて快適です。金額計算も瞬時に行われます。畳んで袋に入れるのはセルフですがその程度の手間はまったく面倒ではありません。むしろ、店員が畳んでくれているのをじっと待っていることの方がはるかに苦痛です。ですから、筆者は、レジはできるだけ機械にすべきだし、注文も券売機やタブレット型端末に置き換えてほしいと心より願っています。 ですが、同じ調子ですべての職種が機械に代わるとは思っていません。よく、「販売員はAIに取って代わられる」という人がいますが、幾分かは取って代わられるかもしれませんがすべての販売員が取って代わられることになるとは全く思いません。現在の洋服販売店では有名店になればなるほど販売員にマニュアルがあります。ガチガチに縛るか比較的緩やかなのかは店やブランドによって違いますが、マニュアルを基礎としていることは変わりがありません。しかし、同じマニュアルを基礎としながら「売る販売員」と「売れない販売員」の2種類が存在します。同じマニュアルを使用しているのに売れる人と売れない人の格差は激しいのです。 ## 顧客とのエンゲージメントを高めよう! では、どうしてこういうことが起きてしまうのでしょうか?それは販売員というのは、マニュアル通りにしているだけでは成り立たない職業だからといえます。お客との会話(接客トーク)には「間(ま)」というものが必ず存在します。テンポと言い換えてもいいのでしょうが、そういうものがあって、間が悪い人は会話が弾みませんし、お客も満足感は得ません。反対に間のイイ人は会話も弾みますし、お客も納得して購入します。**顧客を喜ばせる販売員が多ければ多いほど、顧客とのエンゲージメントが高まり、NPSもアップします。** 会話の「間」ということでは、落語も同じでしょう。まったく一から作り上げる創作落語と、昔から受け継がれてきた古典落語があります。古典落語の場合はストーリーもセリフも決まっていますが、同じ題材で演じても面白く聞ける落語家とそうでない落語家があります。これは間が良いか悪いかというところに大きく左右されるといえます。 そしてこの「間」だけはマニュアルでは絶対に取得することはできません。いわゆる職人の「コツ」みたいなもので独自に体得するほかないのです。そのため、将来もっとAIが発達すればどうなるかわかりませんが、現時点ではAIやコンピュータが優れた販売員に置き換わることは不可能なのです。まあ、もっともAIやコンピュータに早く置き換わってほしいくらいのダメ販売員もときどき見かけますが。(笑) 話をZOZOSUITに戻すと、究極的には数値を直線で結んだだけでは美しい服はできあがりません。肩と肘と手首を一直線に結べばそれで美しい服、体に合った服ができるかというとそうではありません。それを緩やかな曲線で結んだ方が良いこともあるのです。そしてその判断を下すのがデザイナーでありパタンナーであるのです。素人が体の各部位を計測してそれを直線で結べば良いという物ではないのです。先日、某高級テーラーを取材しました。そのテーラーでは体の各部位を測定し、それを型紙(パターン)にするのですが、出来上がったジャケットとパンツ(スーツですから)はいずれも計測したデータには基づいていない独自のアレンジが加えられています。ジャケットでいうと肘の位置を数センチ高くし、パンツは膝の位置を数センチ高くしてあります。 どうしてこういうことをするのかというと、そうすることで手脚が長く見えてスラっと見えるからです。自分の身体を他人と比べればわかるのですが、脚の長い人はどこが長いのかというと膝下が長いのです。太ももの長さは短足な人とあまり変わりません。ですから膝下が長ければそれだけ脚長に見えるのです。肘も同様です。ですからこのテーラーは美しい見え方を追求した結果、計測したデータよりも数センチ肘と膝の位置を高くするようにしているのです。こうした判断がZOZOSUITで可能でしょうか。またこうした判断をスタートトゥデイの誰が下すのでしょうか。 ですから、優れたデザイナーやパタンナーは現時点ではAIやZOZOSUITに職を奪われるということは考えにくいのです。**AIに職を奪われないために、あなたはどういう強みを磨きますか?販売員にもそれが突き付けられているのだと思います。** 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - これはNG! お客様が離れていくカスタマーサービス4例 --- title: AIチャットボット導入で失敗しないための注意点とは? ~コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2017 in 大阪 パネルディスカッションレポート date: 2017-06-13 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/102/ --- # AIチャットボット導入で失敗しないための注意点とは? ~コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2017 in 大阪 パネルディスカッションレポート こんにちは。トータルエンゲージメントグループ パートナーコンサルタントの渡部です。2017年6月1日にコールセンター/CRM デモ&コンファレンス2017 in 大阪にて5年後のコンタクトセンター研究会中間報告会でのカスタマーエクスペリエンス分科会のセミナーに登壇しました。 私は本研究会でのリーダーを担当しており、毎年この時期には大阪で登壇しておりますが、今回は**ビジネスの現場で活躍されている方2名をお招き**してパネルディスカッションを実施し、私はモデレーターとして参加させていただきました。 **非常に興味ある知見を得られたパネルディスカッション**になりましたので、本ブログでも紹介させていただきます。 ## ロイヤル顧客とのパートナーシップを築く 「オムニチャネル体験」の実践と効果 **<パネルディスカッション概要>** カスタマー・エクスペリエンスで重要となるのが、**オムニチャネル対応**です。しかし、単に顧客接点・問い合わせチャネルの選択肢を増やすだけでは、ロイヤルティは強化できません。各チャネルごとにポイントを押さえ、最適な運用をすることで、はじめて顧客のロイヤルティを強化できます。昨年から**導入企業が急増しているチャットとAIにフォーカス**し、導入のポイントや運用の注意点などについて議論・解説しました。 **<パネラー>** ヤフー CS本部 本部企画部 トレーニングマネージャー 寺下 薫 氏 ネスレ マーケティング&コミュニケーションズ本部 コンシューマーリレーションズ部 部長 野崎 善教 氏 左:ネスレ 野崎氏、右:寺下氏 モデレーター:渡部 満員御礼の会場 以下議題に沿ってパネラーの方の発表の骨子、ディスカッションからの考察を記載します。 ## 1. オムニチャネルの現状 ~ノンボイスチャネルの適用~ **<渡部(研究会知見)>** ●コンタクトセンターのオムニチャネル化はメール以外はまだ浸透度合いが低いがチャットの関しては2016年で11.7%だが、**今年ブレークして大幅に増える**だろう。 ●電話での問い合わせを敬遠するお客様が増える中で、チャネル特性とコールリーズン等の充実したい内容を考慮したオムニチャネル戦略の立案が重要となってくる。 **<ネスレ野崎様>** ●ネスレは早くからオムニチャネル化に取組んでおり、2011年にはソーシャルリスニング、2012年にTwitterアクティブサポート、チャットは2013年から開始して、**2016年にはWatsonを利用したチャットボットを開始**した。 ●**「コミュニケーションがブランドを創る」**という基本戦略のもと、消費者の対話を多くとることによるブランド価値の向上とお客様の生の声を収集するめの一連の施策としてオムニチャネルサポートを位置づけている。 **<ヤフー寺下様>** **・**ネットサービスで自動化、デジタル化になりがちな事業だからこそ**お客様の生の声を収集する**ためのオムニチャネルサポートや**お客様の声を社内に共有する仕組み**が重要。 ●チャットサポートもその一環の施策で拡大しており、メール対応数を減らすといったサポートの効率化という視点ではなく、リアルタイムに解決する機会を増やすという**お客様の満足度向上に主眼**をおいている。 ## 2.チャットサポートの適用に関して **<渡部(研究会の知見)>** ●「電話件数を減らしてコスト削減する」といった目的で問合せの多い業務に適用するのではなく、**カスタマージャーニー上の業務特性を把握**してどのプロセスに導入するかを考慮する必要がある。 ●特にヘルプデスク領域での効率化を重視した導入は、顧客満足度下げる要因にもなりかねないので慎重に設計をすることが重要である。 **<ヤフー寺下様>** **●**チャットサポート開始後、**対応件数は3年で5倍程度増えて**おり、最近では8,700件/月の件数を対応している。 ●チャット対応の満足度(6段階Top3)は87%とメールの満足度(68%)よりも高くまた、チャット対応開始によりメール対応は減っていない。むしろ増えている。 ●チャットに向いていない業務は、顧客満足度が下がりそうなエスカレーションが必要であったり、時間がかりそうな業務。 ●品質を向上させる運用のためには、電話系コールセンターでも実施しているような、**標準化、教育研修、知識の共有化を徹底して実施**すること。 **<ネスレ野崎様>** (「ネスレではコーヒーマシーンのトラブル対応等にもチャット対応しているが、満足度が下がるようなことは無いのか?どんな工夫をしているのか?」という問いに対して) ●チャットを利用すれば、**デジタルコンテンツ(写真や仕様書マニュアル)を対応途中で即座に送付**でき、電話で対応するより、正確かつ迅速に対応できるようなケースが多い。 ## 3. チャットボットの適用に関して **<渡部(研究会の知見)>** ●満足度の高いサービスは**6つのサービス品質**をお客様の事前期待に合わせて発揮することであり、**ボット対応でも同様の方法論**が使える。 ●ボット技術進化やコールリーズン等を考慮して、チャットボットを適用するサービス品質を意識した対話設計を実施することが重要となり、「心で満足」レベルまでの品質はまだ**現段階ではボットだけでは厳しい**のでは。 **<ネスレ野崎様>** ●ビジネス的は背景は直販ビジネスを増やすとともに**顧客とのコミュニケーション量を増やしたい**が、①コミュニケーターを確保できない、②応対品質のばらつきがある、③コストが量に比例して高くなる、という問題を解決するためにAIの導入を決定した。 ●サービスインまで1.5年かかったが、コンタクト量の拡大、正答率の向上、コスト削減も**順調に進んでいる**。 ●AIが万能だと思ってはいけない。特に「察する能力」はまだまだである。範囲の拡大、深さの追及、質の拡充の**3方向の進化を考慮**しながらAI適用を深めていくこと。 ●①人によるチューンUPが導入前後に必要であり、機械学習には限界がある、②人と同じコミュニケーションは難しいが、アイデア次第で自然な会話に近づけることは可能、③自動応答の時代は必ずやってくる、という前提に**中長期のコミュニケーション戦略を立てて行動**すべきである。 **<ヤフー寺下様>** ●①**AIを使って何を実現したいのか**を社内で徹底的に議論し、明確にすること、②コスト(規模にもよるが導入に2億から6億くらいかかっている企業が多い)に見合う効果を出せるかしっかり試算しておくこと、③AIとオペレータとの業務のすみ分けを導入前から考えておくこと、AI導入して成功するための注意点である。 ## 4. パネルディスカッションを終えての考察 今回はチャットやAIの技術的視点というより、**お客様視点や経営的視点での適用**に関して議論し、非常に有意な知見を得られました。 まず、オムニチャネルサポートやチャット、ボット導入は**経営レベルでのしっかりとした目的を社内でシェア**することが重要であることをあらためて理解しました。オムニチャネル、特にAI導入には数億レベルの投資が必要となってきます。それを、「はやりだから」「他社も取り組んでいるようなので、今時対応しなきゃまずいでしょう」「Watson使っていると世間に公表すれば評判がいいのでは?」といった安易な発想で取り組むと必ずと言って挫折します。 ネスレ様では、「コミュニケーション、すなわち消費者との対話がブランドを創る」という**ぶれない企業方針のもと推進**しているため、「対話量を増やす必要がある」→「オムニチャネル化」→「対話の高度化と効率化を両立させる必要がある」→「AI技術の導入」という投資と推進を重ねて、最終的には消費者と高度にパーソナライズされた対話の量と質を向上させていくことで**ブランド向上につなげる**という意思が見えました。 また、デジタルサービスの先駆者であるヤフー様では従来のメール対応から、「顧客満足度向上にはアナログ的な対応やお客様の生の声を把握することが重要だ」という基本方針のもと、**手間もコストもかかるオムニチャネル化を推進**しておりおそらくこの先は電話対応も始めることが想定され、カスタマーサポートでは効率化を目指すことが通常企業の方向性ですが、その真逆を実践していることも、このぶれない企業方針があるからだと感じました。 つぎに、AIの適用に関しては、最近ブームのように各社が導入を開始していますが、**コストも効果もなかなか出てこなくて早くもAI疲れ**になっている企業も多いように思えます。そんな中で、ネスレ様では、上述した企業方針のもと、AI技術を見極めて適用できる業務、まだ早い業務等を精査しながら時間をかけて着実に導入している様子がうかがえました。さらに、**中期的には技術的課題も解決されAIで自動化される時期が必ずやってくる**ことを信じて、未来のあるべき姿を見据えていることが分かりました。 ヤフー様はソフトバンクグループということでWatsonのおひざ元でもありますので、現在導入に向けて積極的に推進していることとは察しますが、まだ詳細は発表できないようでしたが、ネスレ様同様にしっかりとした基本方針にもとづいた着実な導入と運用を立ち上げ中と想定されました。 オムニチャネルサポートやチャット、チャットボットが言葉が先行したブームに終わることなく、**お客様のロイヤルティ向上、さらには企業の強力な施策になる**ための重要な示唆が得られたパネルディスカッションでした。 今回のパネルディスカッションについてもっと詳しく知りたい方、この記事でお伝えしたようなオムニチャネル全体を考えた顧客ロイヤルティ向上施策に興味のある方は、問い合わせフォームより気軽にご連絡ください。また、今後のセミナー案内を希望する方はメールマガジンに登録してください! 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 無意識の「逆ランチェスター」で失敗していませんか?~勝つための正しい思考法 --- title: AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 date: 2024-12-03 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4054/ --- # AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## AI時代の到来と体験価値の重要性 私たちは今、AI技術が急速に進化する変革期を迎えています。チャットボットや生成AI、自動化システムなどが私たちの生活やビジネスを変えつつありますが、この進化の中で見落としてはならないのが「人間ならではの体験価値」の重要性です。どれだけAIが高性能でも、顧客が記憶に残すのは「体験」であり、従業員のモチベーションを支えるのも「感情に響く瞬間」です。商品やサービスの差別化が難しくなる中、共感や信頼を軸とした体験が、これからの競争力の鍵となるのです。 ## **AIは効率化のツールではなく、体験価値を高めるパートナー** AIの可能性は計り知れませんが、その役割は単なる効率化に留まりません。AIの予測分析や自動化機能を活用しながら、顧客一人ひとりに寄り添った対応を設計するのは私たち人間の仕事です。また、従業員においても、AIがルーチン業務を軽減することで、創造的な仕事ややりがいのあるタスクに集中できる環境を整えることが重要です。テクノロジーを最大限活用しつつも、人間的な価値を高める視点が必要です。 ## **AI時代に問われるのは「人間的な価値」の創造** AIが進化すればするほど、「人間らしさ」の価値が高まります。技術を単に導入するだけでなく、それを活用して記憶に残る体験を提供することこそが、これからの企業や個人にとっての最重要課題です。AI時代が進む中で、「人間にしかできない価値」をいかにして形にするか。その問いに真摯に向き合うことが、未来の競争優位を築くカギになるのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(1/4) --- title: AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 date: 2025-07-22 url: https://total-engagement.jp/ai/4454/ --- # AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## **「便利」はもう驚きじゃない時代へ** いまやAIは、企業と顧客の接点を大きく変え、体験価値を生成する技術の進化とマーケティングの力で、未来の時代を切り拓いています。 たとえばECサイトでは、「あなたへのおすすめ」が高度にパーソナライズされ、広告として生成される画像や各種データを活用することで、問い合わせは24時間対応のチャットボットにより担われ、予約や変更も自動完了となっています。こうして、スムーズで便利な体験価値があらゆる業種で当たり前となる未来へと加速しています。 実際、ユニクロが運営する『ユニクロIQ』や、無印良品がLINE上で提供する自動応答サービスなど、国内においてAIによる顧客対応が日常の体験価値として定着し、トータルエンゲージメントグループの推進するエンゲージメント向上が注目されています。AIはCX(顧客体験)の“インフラ”となり、接点を「待たせない」「迷わせない」状態にまで整えることが可能になってきました。 しかし、この状況において、一つの疑問が生じます。AIで体験価値やエンゲージメントが整えば、単なる自動化されたマーケティングだけで顧客ファンが増大するのかという点です。 答えは、NOです。 ## **差がつくのは“体温”のあるやりとり** 顧客が企業に「また選びたい」「人にすすめたい」と感じる瞬間は、マーケティングの進化やtotal group engagementの結果、人間味溢れる変革が生み出す記憶に残る余白があります。 たとえば、スターバックスの例では、アプリでオーダーする利便性に加え、広告と画像を活用したトータルエンゲージメントグループ戦略が展開され、顧客が『名前を覚えてくれる』『気遣いある一言をくれる』という人としてのやりとりを通じ、体験価値を生成しています。 あるお客様は、来店時に「いつもの〇〇ですね」と笑顔で迎えられ、その対応に感動してSNSに投稿。そのポストが数万回シェアされ、“店舗の温かさ”がブランドの価値を広げました。こうした感動は、**AIが代替できない「心の動き」**によって生まれています。 私たちTEGでも、NPS(ネットプロモータースコア)を活用したCX調査を行う中で、AIでは拾えない“ちょっとした気遣い”や“表情の機微”が、体験価値を大きく左右していることを何度も目にしています。 AIは、気づかせてくれます。しかし、動かすのは人の共感力です。 ## **AI × 人間の共創で「差異化」をつくる** AIが得意とするのは、情報の生成や収集、分析、分類、自動応答の技術です。一方、人間は記憶に残る意図を読み取り、意味を創造し、職人のように体験価値を紡ぐ物語を提供します。CXの未来は、技術と人のモチベーションアップが融合し、トータルエンゲージメントグループが考える時代の変革の中で、深い体験価値へと変わっていきます。 たとえば、JALではNPSスコアをAIで分析しつつ、現場のスタッフがそれをもとに手書きのメッセージを添えたり、お客様の記録に基づいた対話を心がけたりと、テクノロジーと人間力の両輪で感動体験を演出しています。 結果として、JALは顧客満足度ランキングで常に上位を維持し、ロイヤルティの高い顧客を多数生み出しています。 ## **まとめ:CXの本質は「記憶に残る体験」** CX(顧客体験)とは、単なる“便利”を超えて、“記憶に残る瞬間”をどれだけ生み出せるか。AIはその下支えとして非常に有効ですが、本当の差は人のまなざし、声、温度感に宿ります。 AIによって接点が自動化されても、最後に“選ばれるブランド”になるのは、人間の「想像力」と「配慮」によって編まれた体験なのです。 そして、それを日々つくっているのは、現場で顧客と向き合う一人ひとりの社員やスタッフです。 AIにできることをAIに任せ、「人が人であること」に集中する。 それが、これからのCX設計に求められる新しい常識です。 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 --- title: CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 date: 2025-10-18 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/4600/ --- # CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 *〜「獲得コスト」ではなく「愛される体験」に投資する時代へ〜* 「今月のCPAが悪化しています」 「リスティング広告のCVRが落ちています」 「SNS広告のCPCが高騰していてROASが合わない」 マーケティングの現場で、日々交わされる多くの会話は「獲得コスト」が中心になります。 しかし、今この時代の流れの中で、私たちは“パラダイムシフト”を目の前にしているのではないでしょうか。 それが、**「CPA(Cost Per Acquisition)からLTV(Life Time Value)へ」の転換**です。 LTVは1980年代から言葉としては語られてきました。しかし、いよいよ具体的に取り組むタイミングがきたようです。 ## **CPAはもはや「入り口の数字」** CPAはたしかに重要です。 見込み顧客をいかに効率よく集客できるかは、すべてのビジネスにとって欠かせない指標です。 しかし、CPAはあくまで“入り口の効率性”を測る指標であり、 「その顧客がその後、どれだけ自社のファンになり、再購入し、紹介し、ロイヤルティを育んでくれるのか」までは、何も語ってくれません。 しかも、広告費の高騰やアルゴリズムの変更によってCPAは年々不安定に。 “安く獲って終わり”の時代は、もう終わりを告げています。 ## **LTVは“体験価値”のスコアである** 一方、LTVは単なる「購入金額の合計」ではありません。 その顧客が感じた**体験価値**の総和とも言えます。 ・初回体験での感動 ・スタッフとの会話で感じた人間味 ・継続することで得られたベネフィット ・「また買いたい」「誰かに勧めたい」という感情 これらすべてが、**ロイヤルティという資産**に変わり、LTVとしてビジネスに蓄積されていきます。 言い換えれば、「LTVを高める経営」は、「人の心を動かす体験を提供し続ける経営」です。 ベイン&カンパニー(Frederick Reichheld)による調査では、「既存顧客の維持率(リテンション率)を5%向上させるだけで、利益は25%〜95%増加する可能性がある」。 また**Invesp**社の調査では、新規顧客獲得には既存顧客維持の**5倍のコスト**がかかる。既存顧客は新規顧客よりも**67%高い購入単価**を示すなどの結果が出ている。 実際に当社のクライアント先でも、推奨者の批判者の1.5倍ほど高い結果になっている。 このため「このロイヤルティ層を5%増やす」というのは、全体売上や利益に対して**レバレッジの効いた成長戦略**になります。 ## **マーケターの仕事は「売る」から「応援される」へ** 今、成長している企業に共通するのは、**“ファン”を生み出すマーケティング**を実践していることです。 たとえば、スターバックスや無印良品は、単なる製品やサービスではなく、**共感されるストーリーや体験**を通じて、長期的にLTVを積み上げています。 彼らが追っているのは、**安く獲ること(CPA)ではなく、長く愛されること(LTV)**なのです。 ## **中小企業こそ「LTV経営」へ** 大手のように潤沢な広告予算がない中小企業だからこそ、 **「お金をかけずにLTVを高める工夫」=体験価値経営**に舵を切ることが、生き残る道になります。 ・来店時のちょっとした一言 ・アンケートに書かれた感謝の声への返信 ・誕生日に届く心のこもったメッセージ こうした地道な“心の接点”の積み重ねこそが、**無形資産としてのブランド力**を築いていきます。 ## **これからのマーケターに必要な視点** 今こそ問い直すべきです。 「いくらで獲れたか(CPA)」ではなく、 「いくらの価値を感じてもらえたか(LTV)」を。 そして、その価値の源泉は何か? それが、**顧客体験(CX)**であり、**従業員体験(EX)**であり、**応援される関係性**です。 数字を追うことは大切ですが、数字の“向こう側”にある**人の感情・行動・信頼**に向き合うことが、これからのマーケターの本質的な仕事になるでしょう。 ## **おわりに** 私自身、何度もCPA至上主義に振り回されてきました。 でも、今振り返って思うのは、**本当に売上を支えてくれたのは、CPAの良さではなく、LTVの深さ**だったということです。 マーケティングの“指標”が変わると、ビジネスの“意味”も変わる。 「獲得」から「関係」へ。 「効率」から「共感」へ。 あなたのビジネスは、どちらを目指しますか? 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー - 【コラム】B2Bマーケティングの進化と顧客体験の重要性 --- title: CSとは? ~カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ date: 2021-11-13 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/32/ --- # CSとは? ~カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループ 池田です。 さて、みなさんにとってCSはなんの略でしょうか? カスタマーサポート カスタマーサティスファクション カスタマーサービス カスタマーサクセス 色々ありますね。 時代的には、カスタマーサポートが一番最初ではなかったでしょうか? 私がサラリーマン時代は、まさに部署としてカスタマーサポート部ができ始めました。 それまでは顧客相談室のように、プロフィットセンターというよりもコストセンターでした。売った後のクレーム対応などを行う部署です。完全に受動的な立ち位置でした。 1990年代後半からはカスタマーサービスと訳することが多くなっていきます。それにともない顧客満足度を測ることが増え、アクティブサポート・アクティブリスニングを行う立場、お客様からのクレームや要望に対して、能動的に対応するような意味合いが含まれるようになっていきました。ただし、この時期は顧客とのやり取りが電話か店頭が主体だったため、リアルタイム性はありませんでした。 2000年に入り一気にネットが生活シーンに浸透していきました。お客様もサービス提供者も能動的な動きを可能にします。特に2010年以降、どのような企業もWebサイトを持ち、お客さまサイドもケータイからスマホにデバイスも移ったことにより、コミュニケーションがリアルタイムでできるようになりました。顧客のデータが蓄積できるようになり、顧客の体験を高める方向、つまりカスタマーサクセスへシフトしました。 最近では、毎日カスタマーサクセスのワードを目にするようになりました。(私はかなり特殊かもしれませんが)。 「穴の空いた板がほしい方に対しても」「板に穴を開けることが好きな方に対しても」サービスを提供される方は、自分の顧客が本当に何を望んでいるのかを知り、それをしっかりと叶えてこそ、ビジネスになるカスタマーサクセスの時代になるのではないでしょうか? スタートアップベンチャーなどはカスタマーサクセス視点でサービス開発をしています。これからのビジネスは、いかにカスタマー視点を全社規模で取り組めるかが、勝負になるでしょう。サービス提供者にとって、これは決して厳しい時代ではありません。自分たちのサービスを喜んで提供し、組織全員がカスタマー視点に立てる組織であれば、生き残れる世の中になるのです。 このことは、いちユーザーにとっても大変嬉しい時代になるということなのです。 【参考情報】 トータル・エンゲージメント・グループ主催イベント トータル・エンゲージメント・グループ監修の無料資料ダウンロード Designed by Makyzz 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 私たちのワークとライフをより充実させ豊かにしてくれるものは、良い関係から生まれる良い学び --- title: CS部門のKPI目標管理を楽にする実践的な方法とツール活用法 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5591/ --- # CS部門のKPI目標管理を楽にする実践的な方法とツール活用法 CS部門のKPI管理に、必要以上の工数を取られていると感じていませんか。毎週の進捗確認、Excelでの集計作業、報告資料の作成——気づけばマネジメントの大半が「数字を追いかける作業」になっている。そんな状態が続いていると、本来やるべき「顧客体験を高めること」に集中できなくなってしまいます。 目標管理の仕組みが属人化・手作業化していると、数字は追えても改善は進まない、という構造的な課題が生まれます。これは担当者の能力の問題ではありません。 **管理の設計そのものが時代に合っていない**ということです。この記事では、CS部門が目標管理を楽にするための実践的な方法と、ツール活用の考え方を体系的にお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●CS部門のKPI管理にかかる工数を減らしたいマネージャー・責任者 - ●顧客満足度の数値を追うだけでなく、改善サイクルにつなげたい方 - ●属人的な目標管理から脱却し、チーム全体で動く仕組みを作りたい方 **この記事を読むと···** - ●CS部門のKPI管理が複雑化・重労働化する構造的な原因がわかります - ●目標管理を効率化するための4つのアプローチと選び方が理解できます - ●データドリブンな改善サイクルを仕組みとして実装するための具体的な手順がわかります KPI管理が重くなる構造的課題 効率化の4つのアプローチ 実践的な導入ステップ よくある失敗と対策 ## CS部門が目標管理で直面する3つの構造的課題 - CS部門が目標管理で直面する3つの構造的課題 1 情報遅延 2 手作業集計 3 複数システム 4 管理設計 5 工数膨張 CS部門のKPI管理が「楽にならない」のには、明確な構造的理由があります。単に業務量が多いのではなく、管理の設計自体に問題があるケースがほとんどです。まずその本質を整理することが、解決への最初の一歩になります。 ### 課題① 手作業集計が生む「情報の遅延」という消耗 KPI管理の工数が膨れ上がる最大の原因は、**データ集計の手作業化**です。複数のシステムからデータを引き出し、Excelに転記し、グラフを整えて報告書に貼る——この一連の作業が週次・月次で繰り返されます。 ところが今は違います。この作業に費やした時間は、情報の鮮度が失われる時間でもあるということです。 手作業集計が持つ本質的な問題は、「ミスが起きること」よりも「情報が届くのが遅い」ことにあります。顧客満足度が下がり始めているのに、それが報告書として上がってくるのは2〜3週間後——こうした遅延が積み重なると、改善の機会を逃し続ける組織になってしまいます。データは蓄積されているのに活かせていない、という状態です。 さらに見落とされがちなのが、この集計作業がもたらす心理的な消耗です。担当者は「数字を正確に出さなければ」というプレッシャーのもとで作業を続けます。 業務量の削減だけでは解決しない。迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが行動品質の低下を招くということを、弊社はCS改善の現場で何度も実感してきました。 ### 課題② チーム間の目標ズレが引き起こす「空転」 CS部門のKPI管理が機能しない場面の多くで、チーム間・個人間の目標設定がズレているという構造問題が潜んでいます。現場スタッフが認識している優先指標と、マネージャーが追っている指標が異なる——これが「頑張っているのに数字が上がらない」という感覚の正体です。 たとえば、対応スピード(解決時間)を追う現場と、NPS(顧客推奨度)を追う管理側では、行動の優先順位が根本から違います。現場は「早く終わらせること」を最適化し、管理側は「顧客体験の質」を求める。この方向性のズレが放置されると、数字だけ見ると問題なさそうなのに顧客離脱が進む、という事態が起きます。 現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合——曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割——が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果です。目標管理の工数を減らすためには、まずこの「ズレの構造」を可視化することが不可欠になります。 ### 課題③ 属人化した管理が組織の成長を止める CS部門のKPI管理が特定の担当者に依存している組織では、**その人が変わった瞬間に管理の質がリセット**されます。「あの人だから回っていた」という状態は、一見高い成果を上げているように見えても、組織としての力ではありません。個人が体得した知識が組織の資産として残らないのです。 属人化が進む背景には、目標管理の「型」がないことがあります。何をどの頻度で計測し、どのように解釈し、どう改善につなげるか——このサイクルが明文化・システム化されていないと、自然と「詳しい人に聞く」という依存構造が生まれます。一人のスーパーマンが全体を引っ張る組織は、持続可能な成長ができません。 従業員の声を集めるだけでは改善しない、という原則はCS部門のKPI管理にも当てはまります。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、管理は数字を認識させるだけで終わります。楽に管理できる仕組みを作るとは、この「型」を組織に埋め込むことに他なりません。 📖 関連記事 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## CS部門のKPI目標管理を楽にする4つのアプローチ この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み CS部門のKPI目標管理を楽にする4つのアプローチ CS部門のK PI目… 効率化 既存ツール拡 張 コスト最小化 段階的導入 規模別選択 成熟度判断 構造的課題が明らかになったところで、具体的な解決策を見ていきましょう。効率化のアプローチは「どれが正解か」ではなく、「自社の規模・成熟度・目標に何が合うか」で選ぶことが重要です。4つのアプローチそれぞれの特徴と適合条件を整理します。 ### アプローチA 既存ツール(Slack・TeamsやCRM)の機能拡張 最も導入コストが低い方法は、すでに使っているコミュニケーションツールやCRMの通知・レポート機能を最大限に活用することです。HubSpotやSalesforceなどのCRMは、一般的にKPIダッシュボード機能を内蔵しています。これを活用するだけで、手作業での集計・転記の工数を大幅に削減できる場合があります。 具体的には、週次のKPIレポートを自動送信する設定、しきい値を超えた際のSlack通知、対応件数・解決時間などの自動集計が実現できます。初期設定に数時間〜数日の工数はかかりますが、その後は「自動で情報が届く」状態になります。 CHECK 既存ツール活用が向いているのは、すでにCRMを導入済みで活用が浅い組織、または予算を抑えながらまず自動化を試したい段階の組織です。ただし、NPSや顧客満足度の深い分析には限界があります。 ### アプローチB 専用KPI管理ツールの導入(OKR系・KPI系の違い) CS部門専用の目標管理ツールを導入するアプローチです。大きく2系統に分かれます。**OKR系ツール**(目標と成果指標を上位から下位に展開するフレームワーク)と、**KPI系ツール**(定量指標の追跡・可視化に特化したダッシュボード)です。 OKR系は「なぜその数字を追うのか」という目的の整合性を担保しやすく、チーム間の目標ズレを防ぐ効果があります。一方KPI系は、データの可視化・集計自動化に優れており、日次・週次のモニタリングを楽にする用途に向いています。どちらが良いかではなく、「目的の整合性を高めたいのか、集計・追跡の工数を減らしたいのか」で選ぶことが正解です。 ### アプローチC NPS専門のデータドリブン改善SaaSの活用 顧客満足度の定量化と改善サイクルの実装に特化したSaaSを活用するアプローチです。一般的なKPI管理ツールとの最大の違いは、**顧客の声を改善施策に直結させる設計**が最初から組み込まれている点にあります。集計・可視化だけでなく、「なぜスコアが動いたのか」「次に何をすべきか」という解釈と実装のサポートまでカバーしているのが特徴です。 株式会社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTは、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化できる設計になっています。顧客満足度が下がっている背景に従業員の心理的消耗がある——このつながりを数値で把握できることが、表面的な数字管理を超えた改善を実現する鍵になります。 こんな人におすすめ - ●NPSを計測しているが改善サイクルが回っていない組織 - ●従業員満足度と顧客満足度が連動していない課題を感じている責任者 - ●グローバルSaaSは大企業向けで自社規模に合わないと感じている中堅中小企業 ### アプローチD ハイブリッド型(推奨)——仕組みと人の伴走を組み合わせる 最も効果的な目標管理の効率化は、ツール導入単独では完結しません。ツールによる自動化・可視化と、人による解釈・判断・実装のサポートを組み合わせるハイブリッド型が、持続可能な改善を生みます。これを弊社では「伴走型の改善実装」と呼んでいます。 ツールがデータを届け、人がそのデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える——この両輪が揃って初めて、目標管理が「楽」かつ「意味のある」ものになります。FactBase Workshopのような12週間のPDCA伴走型プログラムは、まさにこの「実装の型」を組織に根付かせることを目的として設計されています。 📖 関連記事 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## KPI目標管理を効率化するための実践的な導入ステップ - KPI目標管理を効率化するための実践的な導入ステップ 1 工数マッピング 2 課題特定 3 設計工程 4 実装準備 5 導入実行 アプローチの方向性が決まったら、次は具体的な実装のステップです。驚くほど多くの組織が「ツールを入れたのに変わらなかった」という経験をしています。 その理由は、ツール導入の前後に必要な設計工程を省いているからです。以下のステップを完走することで、仕組みとして機能するKPI管理が実現します。 ### STEP 1 現状の工数マッピング——「どこが重いか」を正確に把握する まず着手すべきは、現在のKPI管理業務の全体像を可視化することです。具体的には、「誰が・何を・何時間・何の頻度で行っているか」を一覧化します。このマッピングなしにツールを選んでも、的外れな自動化に終わる可能性が高くなります。 工数マッピングで特に注目したいのは、「この作業は誰でもできるはずなのに特定の人だけがやっている」という項目です。これが属人化の温床であり、ツール化・型化の優先候補になります。 週次のKPI集計レポートを30分かけて作成しているなら、その作業は自動化できる可能性があります。一方で、「データを見てチームに伝える」「問題の原因を判断する」という工程は、人が担うべき価値ある仕事として残します。 工数マッピングのポイントは、所要時間だけでなく「この作業に迷いや不安が伴っているか」も聞き出すことです。同じ30分の作業でも、「慣れているから苦ではない」ものと「毎回どうすべきか迷う」ものでは、心理的コストがまったく異なります。マネジメントの本質は、タスク管理から心理的リソースの回復設計へシフトしている——弊社がCS改善の現場で実感してきた、根本的な変化です。 ### STEP 2 追うべき指標を絞る——「多すぎるKPI」こそ非効率の元凶 CS部門のKPIが多すぎる組織では、数字は揃っているのに何も決まらない、という現象が起きます。**追うべきKPIは原則として3つ以内**に絞ることが、効率化への近道です。「とりあえず全部計測する」は、管理工数だけ増えて意思決定の質が上がりません。 KPIを絞る際の判断基準は「この数字が動いたとき、具体的な行動が変わるか」です。数字が上がっても下がっても何も変えないのなら、それは追うべき指標ではありません。逆に、この数字が下がったら翌日に何かアクションを起こすと決められる指標こそが、真の管理指標です。 また、現場とマネジメント層が異なる指標を追っている場合は、まずこのズレを解消することが先決です。現場が対応件数を、マネージャーがNPSを追っているとすれば、チームの行動最適化の方向が分裂します。年に一度でも、「私たちが本当に大切にしている顧客体験の指標は何か」を全員で議論する場を作ることを、弊社は強くお勧めしています。 ### STEP 3 自動化の設計——人が判断すべき工程だけを残す 指標が絞られたら、次はその指標の集計・可視化・共有を可能な限り自動化します。ここで重要なのは「すべてを自動化しようとしない」ことです。自動化すべき工程と、人が関わるべき工程を明確に分けることで、仕組みとして持続できます。 自動化が向いている工程は、データ収集・集計・定型レポートの配信・しきい値アラートの通知などです。これらは人が時間と注意力を使う必要がない作業です。一方、データを見て「なぜこの数字が動いたのか」を解釈すること、改善施策を判断・実行することは、人にしかできない価値ある工程として残します。 使用中のCRMやCS管理ツールの自動レポート機能を確認する - 週次KPIダッシュボードをチーム全員が参照できる形で設定する - スコアが一定ラインを下回った際の自動アラートを設定する - 定例ミーティングのアジェンダを「数字の確認」から「数字への対応判断」にシフトする あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CS部門のKPI管理効率化に関心のある方は、弊社の月次セミナーでも実践事例を交えながら詳しくお伝えしています。 ## CS部門のKPI管理に使えるツール比較と選び方 CS部門のKPI管理に使えるツール比較と選び方 ツール機能 組織規模 vs - 導入コスト 実装難度 課題適合性 拡張性 市場にはCS部門のKPI管理を支援するツールが数多く存在します。ツール選定で最も大切なのは「機能の多さ」ではなく「自社の課題と目的に合っているか」です。以下に主な選択肢の特徴と適合条件を整理しました。 ツール種別 主な強み 課題・限界 向いている組織 既存CRM活用 (Salesforce等) 追加コストが低く即着手できる。既存データ活用 NPS・顧客感情の深い分析には限界がある CRM導入済みで活用が浅い組織 OKR管理ツール 目標の整合性担保。チーム間ズレを防ぐ 顧客満足度の計測・分析機能は別途必要 目標設定のズレが課題の組織 NPS専門SaaS (YourVoice NEXT等) CX×EX同時可視化。改善PDCAまで設計済み 専門性が高い分、導入時のオンボーディングが重要 NPS計測済みだが改善に繋がっていない組織 伴走型ワークショップ (FactBase Workshop等) 12週間でPDCAの型を組織に根付かせる 時間とコミットメントが必要。即効性より定着性重視 ツールを入れても変わらなかった組織 ### ツール選定でよくある「機能過多」の落とし穴 ツール選定でありがちな間違いは、機能が多いものを選んでしまうことです。使わない機能が多いほど、チームは「このツールは難しい」と感じ、結果として使われなくなります。導入後3ヶ月でダッシュボードを開く人がいなくなった——こうした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 選定基準の第一は「現場のCSスタッフが自分で使えるか」です。マネージャーだけが使えるツールは、属人化を解消するどころか新たな属人化を生みます。現場スタッフが日常的にデータを確認し、「今日の自分のスコアはどうか」「どこを改善すれば良いか」を自律的に判断できる設計かどうかが、長期的な定着の鍵になります。 また、グローバルSaaSは大企業向けに設計されており、中堅中小企業には過剰な機能・価格設定になっている場合があります。弊社の感覚では、店舗系ビジネスや中堅企業に必要なのは「万能ツール」ではなく「自社の改善サイクルにフィットした専門ツール」です。まずシンプルに使えることを優先して選ぶことが、長期的な成果につながります。 ### 既存SaaSとの連携可能性を確認する CS部門のKPI管理ツールを選ぶ際は、**既存システムとの連携可能性**を必ず確認することをお勧めします。SalesforceやHubSpotなどのCRMと連携できるかどうかで、導入後の工数が大きく変わります。データを二重入力しなければならない環境では、効率化どころか工数が増える可能性があります。 連携の確認ポイントは、APIが公開されているか、主要CRMとのネイティブ連携機能があるか、データのエクスポート形式が自社の他ツールと互換性があるかです。導入前にIT担当者を交えて確認することで、後から発覚する連携問題を防ぐことができます。 📖 関連記事 AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## よくある失敗パターンと、その根本的な対処法 ここまで解決策を中心にお伝えしてきましたが、実際の改善の現場では「わかっているのに変わらない」という場面に何度も直面します。その多くには共通したパターンがあります。これをあらかじめ知っておくことで、同じ轍を踏まずに完走できます。 ### 失敗① 「データを集めることが目的化」してしまう 顧客満足度調査を実施したが、その結果を改善施策に変換できないまま次の調査を実施する——この「調査止まり」のサイクルは、CS改善の現場で驚くほど頻繁に見られます。調査の結果、低スコアの項目が特定されても「だから何をすれば良いのか」が共有されず、時間が過ぎていきます。 この失敗の根本原因は、「データの収集・集計」は設計されているが「データを判断基準・行動・教育・称賛につなぐ実装の型」がないことにあります。調査ツールを導入することと、改善サイクルを回すことは別の話です。 従業員の声を集めるだけでは改善しない。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わる、ということです。 ⚠️ 調査止まりを防ぐための注意点 - ●調査実施前に「このデータを見て誰が・何を決定するか」を明確にしておく - ●スコアが一定ラインを下回った場合の「次のアクション」を事前に定義する - ●調査結果の共有会議を「報告の場」ではなく「意思決定の場」として設計する - ●改善施策の実施結果を次回調査で検証する閉ループを設計する ### 失敗② ツール導入後に「誰も使わなくなる」問題 KPI管理ツールを導入したにも関わらず、半年後にはダッシュボードを開く人がいない——この現象は、ツール選定と導入設計の問題から生まれます。特に多いのは、「管理者向けの高機能ツール」を選んでしまい、現場スタッフにとって使いにくい設計になっているケースです。 ツールが定着しない組織には共通したパターンがあります。現場スタッフがツールを使う理由・メリットを実感できていない、入力の手間がアウトプットのメリットを上回っている、誰がどのデータを見てどう使うかのルールが決まっていない——この三つが揃うと、ツールは静かに使われなくなります。 対処法は、ツール導入後最初の4週間を「定着設計の期間」として明確に位置づけることです。マネージャーが毎週ダッシュボードを参照してコメントする、週次ミーティングでツールのデータを起点に議論する——こうした「ツールを使うことが当たり前の文化」を最初の数週間で意図的に作ることが、長期定着の鍵になります。 ### 失敗③ KPIが増えすぎて全員が疲弊する 新しい指標が追加されるたびにKPIが増え、最終的に何を優先すべきかわからなくなる——これは特に成長期の組織でよく起きる現象です。「もれなく計測したい」という気持ちは理解できますが、追う指標が多いほど、現場の集中力は分散します。 解決策はシンプルです。**年に一度、KPIの棚卸しをする**ことです。 現在追っている全指標を一覧化し、「この指標が動いたとき、具体的なアクションが変わるか」を一つひとつ確認します。アクションが変わらない指標は、参考値として月次レポートに残すとしても、週次の管理指標からは外します。 管理の質は量ではなく、選択と集中の精度で決まります。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループが提供するCS改善アプローチ ここまでお読みいただいた内容を実装するにあたって、「自社だけで進めることへの不安」を感じている方も多いはずです。仕組みの設計、ツールの選定、定着までの伴走——この全体を一人のCS責任者が抱えるのは、率直に言って難しいということです。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、CS部門の目標管理の可視化から改善サイクルの実装まで、一貫してサポートしています。YourVoice NEXTによるCX×EXの同時可視化、FactBase Workshopによる12週間のPDCA伴走、そしてSimple Learningによるチーム全体へのナレッジ定着——これらを組み合わせることで、「調査して終わり」ではなく「改善が組織に根付く」状態を実現します。 弊社がこれまでの実践で実感してきたのは、ツールと伴走の両方があって初めて組織は変わる、ということです。センチュリー21ややずやなどの導入事例では、NPSスコアの改善だけでなく、リピート率や顧客維持コストの改善にまで効果が波及しています。まずは現状の課題を一緒に整理するところから始めましょう。 株式会社トータルエンゲージメントグループのサービスがおすすめな人 - ●NPSを計測しているが改善サイクルが回っていない - ●CS部門の目標管理が属人化・手作業化していて楽にしたい - ●従業員満足度と顧客満足度を一元管理して改善につなげたい まずは資料でサービス内容を確認したい方へ 弊社のホワイトペーパーでは、CX×EX同時可視化の具体的な実装方法やFRS™指標の活用事例を詳しくまとめています。無料でダウンロードいただけます。 CS目標管理の改善について無料相談はこちら ## まとめ——KPI管理を「楽」にすることで、本来の仕事に集中できる CS部門のKPI管理が重労働になる構造的な原因は、手作業集計・チーム間の目標ズレ・属人化の三つに集約されます。これらはツール導入だけで解決するものでもなく、仕組みの設計と人による伴走を組み合わせることで初めて持続的な効率化が実現します。 大切なのは「管理を楽にすること」それ自体が目的ではなく、楽になった時間とエネルギーを「顧客体験を高める本質的な仕事」に充てることです。驚くほど多くのCS組織が、数字を追いかけることに消耗し、顧客と向き合う時間が足りなくなっています。その逆転を実現することが、弊社の使命だと考えています。 - ●現状の工数マッピングで「どこが重いか」を可視化した - ●追うべきKPIを3つ以内に絞り、チーム間の目標を整合させた - ●集計・通知・レポートの自動化設計を実施した - ●ツール選定では「現場スタッフが自分で使えるか」を基準にした - ●改善PDCAサイクルを「型」として組織に定着させた - ●調査結果をアクションにつなぐ実装の型を設計した あなたの組織のCS部門が、数字追いかけ作業から解放されて、顧客体験の改善という本来の楽しい仕事に集中できるようになること——そのための伴走をしたいと思っています。まずは現状の課題をお聞かせください。 ホワイトペーパー無料ダウンロードはこちら ## よくある質問 Q. CS部門のKPI管理ツールを導入する際、最初に何から始めればよいですか?A. まず「現状の工数マッピング」から始めることをお勧めします。誰が・何を・何時間かけているかを一覧化することで、自動化すべき工程と人が関わるべき工程が明確になります。 ツール選定はその後です。先にツールを選ぶと、課題にフィットしないものを導入するリスクがあります。 Q. NPSスコアを計測していますが、改善につながらないのはなぜですか?A. NPSスコアを計測するだけでは改善しません。スコアが動いたときに「誰が・何を・いつ決定するか」という実装の型がないと、調査は消耗を認識させるだけで終わります。スコアの解釈→改善施策の立案→実行→再計測という閉ループが組織に根付いているかを確認してみてください。 Q. 追うべきKPIはどのように絞ればよいですか?A. 「この数字が動いたとき、具体的な行動が変わるか」という基準で絞ることをお勧めします。数字が上がっても下がっても何も変えないなら、それは管理指標ではなく参考値です。まず現在追っている全指標を一覧化し、この基準で一つひとつ確認すると、本当に必要な指標は3つ前後に絞られることが多いです。 Q. 従業員満足度と顧客満足度はどのように関連していますか?A. 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなくスタッフの心理的リソースの枯渇が表面化した結果である場合があります。従業員の迷い・不安・曖昧さという消耗が先に起き、それが行動品質の低下を通じて顧客体験に影響します。CS部門のKPI管理においてもEX(従業員体験)の視点を同時に持つことが、根本的な改善につながります。 Q. 中堅中小企業でもNPS専門SaaSを活用できますか?A. 活用できます。グローバルSaaSは大企業向けに設計されており価格・機能ともに過剰な場合がありますが、国内の中堅中小企業向けに設計されたNPS専門サービスも存在します。 自社の店舗数・組織規模・改善サイクルの成熟度に合ったサービスを選ぶことが、導入後の定着と成果につながります。詳細は弊社までお気軽にご相談ください。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】「売る」から「ファンを作る」へ—中小企業にこそ必要なCX視点— --- title: CX-EX「見える化」月間−「逆境をチャンスに- 体験価値をマーケティングの中心に」− date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/3252/ --- # CX-EX「見える化」月間−「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− 今年も残すところ2ヶ月になってきました。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ(TEG)では、11月を勝手にCX-EX月間として、今年一年の知見をコンパクトに5シリーズにまとめてお伝えするセミナーを企画しました。 CX−EXを高めることは、今後の事業課題に対応し付加価値の高めるための前提になります。 一つは40分程度になりますが、 今後のマーケティング施策を実行する上でも必見です。 **第一回 11月1日  1400−1440 ****「CX経営: 大企業にはできない柔軟な顧客対応の秘密」 **・大企業とは異なる規模の利点を活かして、CXを中心とした経営方法を探求します。 **第二回 11月8日  1400−1440 ****「AIとの共創: チャットGPTを活用したスリムな顧客サービスの構築」 **・リソースが限られた状況でも、AIの力でCXを最適化し、競争力を高める方法を学ぶ。 **第三回 11月15日  1300−1340(注意:この日だけ時間が一時間早いです。) ****「EXの力: 従業員経験を最適化して業績を引き上げる方法」 **・従業員経験を最適化して、限られたリソースでの業績向上の秘訣を探る。 **第四回 11月22日  1400−1440 ****「カスタマージャーニーマップ(CJM): 小さな声を大きくするアプローチ」 **・顧客の心の中に入ることで、弱者の立場からの有効なマーケティング戦略を構築する方法を紹介。 **第五回 11月29日  1400−1440 ****「現場の活性化: 少ないデータから最大の洞察を引き出す」 **・限られた情報からでも、事実に基づき現場からも戦略的判断を下す方法を学びます。 ✳タイトル・内容は変更される場合があります。 是非、お時間調整いただき、ご参加ください。 CX-EXの最新情報をお伝えします。 メンバー一同、お役に立てることを楽しみにしております。 関連記事 / Related - 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? - セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 - 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ - これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) - 【セミナーレポート】「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ --- title: CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい date: 2019-06-17 url: https://total-engagement.jp/column/column02/22/ --- # CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい 私自身これまで、企業マーケティングの世界に長く身をおいてきました。 見込み顧客を対象にしたキャンペーン、店頭やネットで興味を持ってもらった方への最後のひと押しの販売促進などを行ってきました。 ただそこで感じていたことが、企業にとっても、顧客にとってもあまりにも刹那的で情報消費のみが先行している気がしておりました。 また、場合によっては現場の従業員の疲弊を招くこともありました。 そのような中で2009年から、本当の意味での顧客・従業員視点にたったマーケティングプランが出来ないかと考えていたところに、米国で生まれたNPSを知ることになりました。 ## エンゲージメントの重要性が増してきた NPSこれを用いれば、顧客理解がすすみ単に購入いただいた顧客一見客ではなく、本当にファンになってもらい、収益にも貢献してもらえるWin-Winの関係が築ける来づけるのではないかと思いました。 これが自分とエンゲージメントの出会いになります。 その後、NPS資格取得の勉強をしにカンファレンスに参加したり、米国からVPをお呼びして日本初セミナーを実施実施したり行ってしてきました。 インターネットやスマホの浸透により、情報を取捨選択する主導権は生活者に移り、これまでのマーケティングのルールが通用しなくなりました。 具体的な変化としては * 商品のコモディティ化と価格競争 * 技術革新・新規性の頭打ち * グローバル化 * 商品サイクルの短命化 * マーケティングポジションの密集化 * ソーシャルメディアによる評価の可視化 などが上げられます。 この記事文章を読んでいる方にとっては、実際に体感されていることと思います。 また、ネットとリアルではなく、OMO(Online to Offline:オンライン トゥー オフライン)の方向に流れに急激に社会自体が変化しています。 きっと2030年には、これまでの公衆電話から電話していた時代が想像出来ないような社会になっているのではないでしょうか? きっと、今の子どもたちが社会人になるときには、現時点では想像できない社会になっているのではないでしょうか? その時ときに、「働き方」「お客様との接し方」にはどのようなに変化が起こっているしていっているのでしょうか? 私達は、そのときにこそ、顧客視点、従業員視点での企業経営が必要になっていると思っています。 ## 顧客・社員との信頼関係が不可欠になる時代 これから、ますます不確実な時代になります。なるときに、明確な基準は自社のビジョン・ミッションとそれを支持してくれる仲間、そしてその先の顧客との信頼関係が不可欠になるのではないでしょうか? 普段の人間関係に置き換えても同じで、日頃の行動・言動により信頼関係を築くことが重要になってきます。になります。 企業活動を通しての信頼関係の構築こそが、これから企業が持続成長する上で、最も基本になることだと思います。 そのためにも、是非現状のCX-EX(顧客ー従業員体験)がどのような状態かを見つめられてはいかがでしょうか? 今後、このブログを通じてCX-EXの最前線をお伝えしていきたいと考えています。 そして一社でも多くの企業がCX-EX経営に取組む、一助になればと思います。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - 顧客に聞くことの大切さ - VOCを聞くことで、生き返ったニューヨーク・タイムズの戦略 --- title: CXとブランド価値の相関性とは? date: 2024-04-30 url: https://total-engagement.jp/white_paper/3718/ --- # CXとブランド価値の相関性とは? 企業価値や商品価値を高めるには、顧客の期待を裏切らずに価値を提供し続けることが不可欠です。 そのために企業は顧客理解をし、顧客が求めている体験価値を見極めなければなりません。 その際のロイヤルティの考え方を簡単にまとめてみました。 - CXとは何か、なぜ重要なのか - ブランドロイヤルティの定義と要素 - C X と ブ ラ ン ド 価 値 の 相 互 関 係 に つ い て の 理 論 的 な 考 察 - NP S の 詳 細 な 説 明 と 顧 客 ロ イ ヤ ル テ ィ と の 関 連 性 - ブラ ン ド ロ イ ヤ ル テ ィ の 向 上 を⽬指 す た め の 具 体 的 な 取 り 組 - 結 論 と 今 後 の 展 望 --- title: CXダッシュボードで全体把握!複数チャネルのデータを一元管理するコツ date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5586/ --- # CXダッシュボードで全体把握!複数チャネルのデータを一元管理するコツ 顧客との接点が増えるほど、データはバラバラになっていく。店頭での会話、アンケート用紙、ウェブのフォーム、SNSのコメント——それぞれの場所に「声」は存在しているのに、全体像がまったく見えない。そういう状況に、貴社も心当たりはありませんか。 複数チャネルにまたがる顧客体験(CX)のデータを一元管理するという考え方は、**ところが今は違います**——かつては大企業だけの話でした。しかし2026年現在、中堅・中小の店舗ビジネスでも「CXダッシュボードで全体把握する」という実装が急速に現実的になっています。データが散在したまま経営判断を下すのと、全チャネルの状態をリアルタイムで俯瞰してから動くのとでは、改善スピードに驚くほど大きな差が生まれるということです。 **こんな方にオススメ** - ●店頭・アンケート・ウェブなど複数チャネルに顧客データが散在しており、全体像をつかめていない経営者・CX責任者 - ●NPSや顧客満足度スコアを計測しているが、改善アクションへのつなぎができていないと感じているマネージャー - ●従業員体験(EX)と顧客体験(CX)をセットで改善したいと考えているが、どこから手をつければよいか迷っている方 **この記事を読むと···** - ●複数チャネルのCXデータを一元管理するために「何が障壁になっているか」の構造が理解できます - ●CXダッシュボードで全体把握するための実装ステップと、よくある落とし穴を体得できます - ●株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチを通じて、データを「改善の仕組み」へとつなぐ具体的な方向性がわかります データが散らばる構造的な理由 CXダッシュボードの3つの要素 一元管理の実装ステップ よくある失敗パターン TEGの解決アプローチ まとめ ## CXデータが「使えない状態」になる構造的な理由 CXデータが「使えない状態」になる構造的な理由 CXデータが 「使え… データ散在 チャネル別サ イロ 比較不可 見えない損失 判断停止 データが存在するのに経営判断に使えない——この状況は、情報収集の仕組みの問題ではなく、データ構造の設計の問題です。まずここを正確に理解することが、全体把握への最初の一歩になります。 ### チャネル別サイロが「見えない損失」を生む 顧客体験データが複数チャネルに散在するとき、最初に起きるのは「比較ができない」という問題です。店頭でのNPSスコアが高いのに、ウェブ経由のリピート予約が伸びない——このギャップの原因を特定するためには、少なくとも両チャネルのデータを同じ軸で見る必要があります。ところが現実には、店頭データはエクセル、ウェブはGoogleフォーム、SNSは感覚値という状態が続いていることが多い。 この状態が続くと何が起きるか。**改善のPDCAが「感覚のPDCA」になります。 **数字を使っているように見えて、実際には担当者の印象が経営判断を動かしている。これは経営リスクであり、同時にスタッフのモチベーションを静かに侵食していく構造的な問題でもあります。 1994年の起業から30年、複数のビジネスを完走してきた経験から言えることがあります。チャネルをまたいで顧客の声を一元管理できた組織は、改善スピードが驚くほど変わるということです。それは単なるツールの話ではなく、「全体を見る習慣」が組織に根付くかどうかの問題です。 ### 「データはある」が「判断に使えない」の本質 多くの組織でよく聞くのが「データは集めているが、何が問題かわからない」という声です。これはデータ量の問題ではありません。データの粒度と文脈が、経営判断に必要な形に整っていないということです。 たとえば、顧客満足度スコアが「75点」という数字があったとします。それが先月より3点下がっているとしても、どのチャネルで、どの接点で、どの顧客層の評価が下がったのかが紐づいていなければ、対策を立てることができません。**データを集める仕組みと、データを判断につなぐ仕組みは、別物として設計する必要があります。** さらに言えば、従業員体験(EX)との連動が欠落していると、表面的なスコアの動きしか見えません。スタッフの心理的リソースが枯渇しているとき、接客品質は必ず落ちます。その因果関係をデータで「見える化」できてはじめて、真の改善が始まるということです。 ### 部署サイロが「改善責任」を曖昧にする CXデータが部署ごとにバラバラに管理されていると、改善責任が誰にもない状態が生まれます。マーケティング部門は集客数を、店舗運営は客単価を、CSチームは問い合わせ件数を追いかける——それぞれの数字は正しくても、顧客体験の全体像とはつながっていません。 この問題の根は深くて、ツールを導入するだけでは解決しません。判断基準の共有と、改善アクションまでの責任範囲の設計が必要です。データを「見る」ことと、データを「使う」ことのあいだに、多くの組織で大きな空白地帯が生まれているのが現実です。 📖 関連記事 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## CXダッシュボードで「全体把握」するための3つの設計要素 この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み - CXダッシュボードで「全体把握」するための3つの設計要素 1 誰が何の判断をするか 2 指標の統一 3 全体把握設計 4 ツール選定 CXダッシュボードを「全体把握」のために機能させるには、ツールを選ぶ前に設計思想を固める必要があります。**何を可視化するかよりも、誰が何の判断をするために見るか**を先に決める——この順番が、実装の成否を分けます。 ### 要素①:指標の統一——「何を測るか」を先に決める CXダッシュボードで全体把握するための第一の要素は、**複数チャネルで収集するデータの指標を統一する**ことです。指標がバラバラなままツールで集約しても、意味のある比較はできません。まずNPS・顧客満足度スコア・リピート率など、自社のCX改善において「核心指標」となるものを1〜2本に絞ることが重要です。 ここで見落とされがちなのが、NPSスコアの「測り方のばらつき」です。同じNPSという言葉を使っていても、質問の文言・回答タイミング・スケールの解釈が店舗ごとに異なっていると、集計値を並べても横比較はできません。指標の統一とは、ツールの統一ではなく「測定プロトコルの統一」であるということです。 弊社が開発した**FRS™(2回目来店率指標)**は、NPSのような意向スコアではなく、実際の行動データ(2回目来店)で顧客体験の質を測る独自指標です。意向と行動のギャップを可視化することで、スコアが高いのにリピートが増えないという矛盾を解消する設計になっています。指標を選ぶ際は「意向を測るのか、行動を測るのか」という視点も持っていただきたいところです。 ### 要素②:チャネル横断ビュー——「どこで起きているか」を一画面で見る 指標が統一できたら、次に必要なのはチャネルをまたいだ横断ビューです。CXダッシュボードの本質的な価値は、店頭・ウェブ・アンケート・SNSといった各チャネルの状態を同一画面で俯瞰できることにあります。これがないと、「全体として顧客体験が上がっているのか下がっているのか」が見えません。 横断ビューを設計するときに重要なのは、チャネルごとの「接触タイミング」を軸にすることです。購入前・購入中・購入後という顧客ジャーニーの時系列に沿ってデータを並べると、どのタイミングでCXが劣化しているかが一目でわかります。これが「改善施策の優先順位」の判断基準になるということです。 実際に弊社のYourVoice NEXTを活用している企業では、チャネル横断ビューを導入した後、「どこから手をつければよいかわからない」という状態から「優先度の高い接点が明確になった」という変化を実感しています。データを集めることより、データを地図として使えるようにすることが、次のステップへのつなぎになります。 ### 要素③:EX-CX連動——「なぜ起きるか」の根本を見る CXダッシュボードに従業員体験(EX)データを組み込めているか——ここが、多くの競合ツールと弊社の設計思想の分岐点です。顧客満足度が下がったとき、その原因がスタッフの心理的コンディションにあるケースは、一般的に考えられているよりもずっと多い傾向があります。 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキルの問題ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であるということです。スタッフの表情が硬い、カウンセリングが浅くなる、提案が一辺倒になる——こういった変化が静かに積み重なって、顧客が黙って離脱していく。この因果チェーンを、EXとCXを同時に可視化することではじめて捉えられます。 EX-CX連動ビューを持つダッシュボードは、CX低下の「症状」ではなく「原因」を見るためのものです。症状への対処(研修・マニュアル改訂)は続けながら、同時に根本原因(組織的な消耗要因)を取り除く設計ができるかどうか——ここが、改善が持続するかどうかを決めます。 📖 関連記事 CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## 複数チャネルのCXデータを一元管理するための実装ステップ - 複数チャネルのCXデータを一元管理するための実装ステップ 1 現状棚卸し 2 チャネル可視化 3 小さく始める 4 段階的改善 5 大きく育てる 設計思想を理解した上で、次は実際の導入手順を体得していきましょう。ここで重要なのは、**「完璧な状態になってから始める」という発想を手放すこと**です。30年の経営経験から言えば、完走できる改善には必ず「小さく始めて大きく育てる」という姿勢があります。 1 **現状の棚卸し:チャネルと指標を可視化する** まず「今どこに何のデータがあるか」を一覧化します。店頭アンケート・ウェブフォーム・レジシステム・口コミサイトなど、顧客の声が蓄積されているすべての接点を洗い出しましょう。この作業自体が、組織内の「データ認識のサイロ」を壊す最初のステップになります。 - 2 **核心指標の選定:1〜2本に絞り込む** すべてのチャネルで共通して追う「核心指標」を決めます。NPSが適しているか、FRS™のような行動指標が必要か、あるいは両方の組み合わせが有効かは、事業モデルと改善目標によって異なります。この選定に時間をかけることは、後工程の混乱を防ぐ投資になります。 - 3 **データ収集プロトコルの統一:測定方法を揃える** 指標が決まったら、各チャネルでの測定方法を統一します。質問文の文言、回答のタイミング、スケールの解釈——これらを標準化することで、はじめてチャネル横断の比較が可能になります。プロトコルの統一は地味な作業ですが、ダッシュボードの信頼性を決定づける工程です。 - 4 **ダッシュボード設計:誰が何のために見るかを定義する** 経営者層・店舗マネージャー・CSチームそれぞれが必要とする情報の粒度は異なります。経営者は全体トレンド、マネージャーは店舗別・接点別の変化、CSチームは個別フィードバック——この「見る人×見る目的」の設計をしないと、誰にとっても使いにくいダッシュボードが完成します。 - 5 **改善サイクルの設計:データを行動につなぐ「型」を作る** ダッシュボードを「見る仕組み」だけ作っても改善は起きません。「スコアが〇〇を下回ったら誰が何をするか」という判断ルールと、PDCAの回転サイクル(週次・月次)を事前に設計しておく必要があります。データを見ることと、データで動くことのあいだにある空白を埋めることが、実装の完走につながります。 ### 実装でつまずく「3つの壁」とその乗り越え方 一元管理の実装においてよく見られる壁が3つあります。**①技術的な統合の複雑さ、②組織的な合意形成の難しさ、③継続運用のリソース確保**——この3つです。どれか一つでも未解決のまま進むと、途中で止まるリスクが高くなります。 技術的な統合については、既存のSalesforceやHubSpotなどのCRMツールとAPIで連携できるかどうかを事前に確認することが重要です。ゼロから構築するよりも、既存のデータ基盤に乗せる形で始める方が、コストと時間の両面で現実的です。 組織的な合意形成については、「データを見る会議」を定例化することから始めるのが実践的です。経営者・現場マネージャー・実務担当者が同じダッシュボードを見ながら話す場を月1回でも持てると、認識の共有と責任の明確化が同時に進みます。 継続運用については、外部の伴走者を活用するという選択肢も有効です。自社内でPDCAを回し切るリソースがない段階では、専門家との協働が実装を完走させる力になります。 ### 「まず1チャネルから」始める現実的な進め方 全チャネルを一度に統合しようとすると、プロジェクトは必ず重くなります。弊社がお客様に伴走するとき、最初は「最もデータが整っているチャネル」から始めることを推奨しています。完璧な一元管理を目指すよりも、まず1チャネルで「データを見て動く」という体験を組織が積むことが、次の拡張への土台になるということです。 最初の成功体験が組織にとっての「実感」になります。スコアが可視化されて、アクションして、結果が変わった——この体験サイクルを一度完走できると、次のチャネルへの展開は驚くほどスムーズに進みます。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CXデータの一元管理と改善サイクルの設計について、より詳しく学べるセミナーを毎月開催しています。実装ステップを専門家と一緒に確認したい方におすすめです。 ## よくある失敗パターンとその構造的な原因 よくある失敗パターンとその構造的な原因 失敗パターン 構造的原因 vs - 表面的症状 対処方向性 CXダッシュボードの導入は、ツールを入れれば終わりではありません。多くの組織が途中で止まるのには、共通した構造的な理由があります。ここでは弊社が現場で繰り返し目にしてきた失敗パターンを整理します。 失敗パターン 表面的な症状 構造的な原因 対処の方向性 調査で終わる スコアは毎月出るが改善しない アクション設計がない 判断ルールとPDCA型を先に作る 指標の乱立 何を改善すべきかわからない 核心指標が決まっていない KPIを1〜2本に絞り込む ツール依存 導入後3ヶ月で使われなくなる 運用習慣が根付いていない 定例の「データ見る会議」を設定 EX-CX分断 CXスコアが改善されない EX側の消耗要因を見ていない EXとCXを同一ダッシュボードで管理 大企業向け設計 機能が複雑で現場が使えない ツール選定が自社規模と合っていない 中堅中小向けの専用設計を選ぶ ### 「調査で終わる」が最も多い失敗の根本原因 従業員の声を集めるだけでは改善しない——これは弊社が長年の現場経験から確信していることです。アンケートを実施してスコアを出すことは、問題の認識には役立ちます。しかし、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 この「調査で終わる」パターンがなぜ繰り返されるかというと、調査の設計と改善の設計が別プロジェクトとして扱われているからです。データを集めるフェーズと、データで動くフェーズを最初から一体設計することが、このパターンを抜け出す唯一の方法です。弊社のFactBase Workshopが12週間のPDCA伴走型である理由も、まさにここにあります。 ### 「ツールを入れれば解決する」という思い込みの危険 ツールはあくまで「見る仕組み」を提供するものです。見えるようになっても、見たことを行動に変える文化と仕組みがなければ、ダッシュボードはデコレーションになります。導入後3ヶ月で使われなくなるダッシュボードの多くは、**「使う人の習慣設計」がされていないことが原因**です。 ツールを選ぶ前に「誰が週次で見るか」「何を見たら何を判断するか」「改善のループをどの頻度で回すか」を決めておく。この設計があってはじめて、ツールは機能します。グローバルな大手SaaSが中堅中小企業にとって使いにくい理由の一つは、この「運用設計の複雑さ」にあると言えます。 ### 「EX-CX分断」が生む見えないコスト 顧客体験の改善だけを追いかけて、従業員体験を置き去りにした組織では、CXスコアの改善に一時的な効果が出ても、持続しないケースが多い傾向があります。スタッフが疲弊した状態で接客品質を上げようとしても、消耗したリソースは短期間でまた枯渇します。 業務量を削減しても現場の疲弊は解決しません。迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが行動品質の低下を招く——これは、弊社が複数の現場で実感してきた構造的な真実です。EXダッシュボードとCXダッシュボードを同一プラットフォームで運用することで、この連動関係を「見える化」することができます。 ⚠️ CXダッシュボード導入時の注意点 ●指標を絞らずに多数のKPIを並べると、何を改善すべきかわからなくなり、ダッシュボードが形骸化するリスクがある - ●ツールの導入と同時に「誰が・何を・いつ判断するか」の運用ルールを設計しておかないと、3ヶ月以内に使用頻度が激減する傾向がある - ●EXデータとCXデータを別々のシステムで管理すると、因果関係の分析ができず、表面的なスコア管理に終始してしまう - ●グローバルSaaS(大企業向け設計)を中堅中小企業に導入すると、機能過多・コスト過大で現場に定着しないことがある 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ ここまで読んでいただいたあなたには、CXデータの一元管理が「ツール導入」の話ではなく「改善の仕組みの設計」の話であることが伝わっていると思います。株式会社トータルエンゲージメントグループは、まさにこの「見える化→整える→成果に接続」という3ステップの完全サイクルを、中堅・中小の店舗ビジネスに届けることを使命としています。 ### YourVoice NEXT——CX×EX同時可視化のプラットフォーム **YourVoice NEXT**は、AI駆動のUGCアンケートとNPS収集を一体化し、CXとEXを同一プラットフォームで可視化するツールです。グローバルSaaSとの最大の違いは、中堅・中小の店舗ビジネスの規模と運用リソースに合わせた設計思想にあります。 大手SaaSは機能が豊富な半面、導入・運用コストが大企業向けに設定されており、30〜100名規模の組織にはオーバースペックになりがちです。YourVoice NEXTは、必要な機能に絞り込んだシンプルな設計で、現場担当者が日常業務の中でデータを見て動けるUXを提供しています。弊社の導入事例では、センチュリー21ややずやといった企業での実績があります(料金は公式サイトよりお問い合わせください)。 ### FactBase Workshop——12週間でPDCAを体得する伴走型プログラム ツールを入れるだけでは改善サイクルは回りません。**FactBase Workshop**は、12週間のPDCA伴走型ワークショップで、データを改善行動に変える「型」を組織に実装するプログラムです。 12週間という期間は、単に知識を伝えるためではなく、改善のサイクルを実際に1〜2周完走してもらうために設計されています。座学で理解するのと、実際に自社データを使って動かしてみるのとでは、体得の深さがまったく違います。「これはうちでも使える」という実感が生まれたとき、組織の文化が変わり始めます。 ### FRS™——意向ではなく「行動」で測る独自指標 弊社が商標出願を検討中の**FRS™(2回目来店率指標)**は、NPSが測る「推奨意向」ではなく、実際の行動変化(2回目来店)でCXの質を測る独自指標です。ある企業での試算では、NPSギャップ-54.8ptの発見から年間3,300〜5,000万円の改善余地が提示されています。 「スコアが高いのにリピートが増えない」という矛盾は、意向スコアと行動データのギャップから来ています。FRS™はこのギャップを可視化し、CX改善の投資対効果を経営者が理解できる言語(売上・利益)で届けることができます。また、試算ベースでは、リピート率5pt改善で年間+120万円の増分売上というシミュレーションも可能です。 こんな人におすすめ - ●NPSや顧客満足度を測っているが、改善行動につながらない状態が続いている経営者・CX責任者 - ●EX(従業員体験)とCX(顧客体験)をセットで管理したいが、ツールがバラバラで一元管理できていない方 - ●グローバルSaaSを検討したが、コストと機能過多で自社規模に合わないと感じている中堅・中小企業の意思決定者 ## まとめ——「データを地図にする」ことから始める CXダッシュボードで全体把握するということは、単にデータを集める場所を一本化することではありません。チャネルをまたいだ顧客体験の変化を一画面で捉え、EXとCXの連動を可視化し、改善行動まで設計されたサイクルを動かし続けることです。 この記事で伝えてきたことを整理しておきます。 - ●CXデータが使えない状態になる根本原因は「チャネル別サイロ」と「改善責任の曖昧さ」 - ●一元管理ダッシュボードには「指標の統一・チャネル横断ビュー・EX-CX連動」の3要素が必要 - ●実装は「まず1チャネルから」小さく始めて、PDCAを1周完走する体験が土台になる - ●「調査で終わる」パターンを抜け出すには、データを判断・行動につなぐ実装の型が必要 - ●NPSスコアだけでなく、行動データ(FRS™)でCX改善の実効性を測ることが重要 - ●EXとCXを同一プラットフォームで管理することで、CX低下の根本原因にアクセスできる あなたの組織の顧客体験データが、今どこに散在していて、誰が何のために見ているか——まずその現状を棚卸しするところから始めてみてください。驚くほど多くの「つなぎ」が見えてきます。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - ●NPSや顧客満足度を計測しているが、改善行動につながっておらず「調査で終わっている」と感じている方 - ●EX(従業員体験)とCX(顧客体験)を同一プラットフォームで一元管理したい中堅・中小の店舗ビジネス - ●データドリブンな改善サイクルを「仕組みとして」定着させたい経営者・CX責任者 株式会社トータルエンゲージメントグループのサービスラインナップ ①YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール、CX×EX同時可視化)②Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)③FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)④CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)⑤FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 CXダッシュボード導入を無料相談する ## よくある質問 Q. CXダッシュボードを導入するのに、どのくらいの期間と費用が必要ですか?A. 期間・費用は導入するツールの規模、既存システムとの連携の複雑さ、組織の規模によって異なります。一般的に、小規模な店舗ビジネスの場合、初期設定から運用開始まで1〜2ヶ月程度が目安とされています。 弊社のYourVoice NEXTの場合、料金は店舗数×単価のモデルで設定されています。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 Q. NPSだけを追っていれば、CXの改善は十分ではないのですか?A. NPSは顧客の「推奨意向」を測る有効な指標ですが、それだけでは実際の行動変化(来店・購買・継続)との相関を捉えにくい場合があります。弊社のFRS™は「2回目来店率」という行動データでCX改善の実効性を測る独自指標です。意向と行動の両方を組み合わせて追うことで、スコアが高いのにリピートが増えないという矛盾を解消できると考えています。 Q. 従業員数が少ない小規模な店舗でも、CXダッシュボードは有効ですか?A. 有効です。むしろ小規模組織こそ、一元管理の効果を実感しやすい傾向があります。 スタッフ一人ひとりの接客品質が顧客体験に直結するからこそ、EXとCXのデータを同時に見ることで、「誰のどの行動が顧客体験に影響しているか」が見えやすくなります。大規模なシステムでなくても、核心指標を1〜2本に絞ったシンプルな設計で始めることができます。 Q. 既存のSalesforceやHubSpotと連携することはできますか?A. 一般的に、主要なCRMツールとのAPI連携は技術的に可能なケースが多いとされています。弊社のYourVoice NEXTについても、既存データ基盤との連携についてはご相談ください。既存システムを活かしながら一元管理の仕組みを構築することで、導入コストと移行の手間を大きく削減できる場合があります。 Q. データを「見る仕組み」だけ作っても改善しないのはなぜですか?A. データを見ることと、データで動くことのあいだには大きな空白があります。「スコアが下がった」と認識しても、誰が何を判断して何をするかのルールがなければ、組織は動けません。 従業員の声を集めるだけでは改善しない理由も同じ構造です。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 弊社のFactBase Workshopは、まさにこの「実装の型」を12週間で体得するために設計されています。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】「また買いたくなる体験」を作るためのCX戦略 --- title: CX導入と掛け合わせたSNSマーケティング最大化術大公開! date: 2023-04-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2795/ --- # CX導入と掛け合わせたSNSマーケティング最大化術大公開! 今回のセミナーは、顧客体験とSNS活用のセミナーを企画しました。 オンライン・オフラインの境もなく、常に情報が身の回りにあるOMO時代が日常になっています。 そのような中で、どのように自社を知ってもらい、お客さまに購入や来店いただくけるか、そして継続的なお付き合いをしていただけるか、流れやポイントは大きく変わってきています。 経営者は勿論のこと、マーケティング、店舗支援、そして商品開発の担当者の方は多くの方が、この大きなトレンドの変化に対応しようとされています。 そして、答えはサイトや書籍の中にはありません。 答えは「顧客」に聞くことです。そしてその「顧客」と対話することです。 今回のセミナーは、一部で私が「OMO時代の顧客体験の重要性」についてお話させていただき、二部では株式会社BESWの代表田中さんに、「SNSマーケティングが重要なワケ」で行います。 是非、SNS担当者の方やSNSを活用されて顧客体験価値を高めたいと考えられている方は、ご参加ください。 --- title: CX施策の成果が見えるまで、どのくらい期間が必要?実践的な目安と成功事例 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5571/ --- # CX施策の成果が見えるまで、どのくらい期間が必要?実践的な目安と成功事例 CX施策を始めたのに、3ヶ月経っても成果が数字に出てこない。そんな焦りを抱えた経営者やCX責任者の方は、驚くほど多くいます。 「施策の方向性は間違っていないはずなのに、なぜ結果が見えないのか」という問いは、CXに本気で向き合っている証拠でもあります。ところが今は違います。 CX施策の成果が見えるまでの期間には、施策の種類・組織の成熟度・測定設計の質によって、明確なパターンがあるということです。 弊社がこれまで多くの企業のCX改善に伴走してきた経験から、はっきり言えることがあります。成果が出ない本当の原因は「施策のスピードが遅い」のではなく、「成果の出方を把握しないまま走っている」ことにあります。 期間の目安を体得し、適切な測定サイクルを設計すること。それだけで、CX施策の完走率は大きく変わります。 **こんな方にオススメ** - ●CX施策を導入したが、いつ成果が出るか見通しが立っていない - ●顧客満足度調査を実施しているが、改善につながっていないと感じている - ●経営層や現場にCX投資の意義を説明できず、社内合意形成に悩んでいる **この記事を読むと···** - ●CX施策の種類別・成果が出るまでの現実的な期間目安がわかる - ●成果が見えにくい構造的な原因と、その解決の方向性がわかる - ●測定設計から改善サイクルまで、実践的な実装の型を理解できる 成果測定が難しい理由 期間目安と施策別の特性 流入と成果の乖離リスク 成果を出す4つの設計原則 TEGの解決アプローチ まとめ ## CX施策の成果測定が難しい理由 CX施策の成果測定が難しい理由 体験の質を変える 1 複数ステップを経る 2 成果が顕在化 3 成果測定 4 CX施策は、広告施策とは本質的に異なります。広告は出稿した翌日からクリック数・CVRが数値として現れます。 ところがCXは、顧客の「体験の質」を変える取り組みであるため、成果が顕在化するまでに複数のステップを経る必要があります。この構造を理解せずに動いていると、成果が出ていないのか・測り方が間違っているのかの判断すらできません。 ### 「3ヶ月で成果が出ない」は施策の問題ではない CX施策の成果が見えるまでに3〜6ヶ月かかるのは、多くの場合、施策そのものの問題ではありません。成果の連鎖に必要なステップ数と、各ステップが定着するまでの時間を見込んでいないことが原因です。施策を実施してもすぐに数字が動かない理由は、顧客の行動変化が体験の積み重ねによって生まれるものだからです。 たとえばスタッフの接客品質を改善する施策を打っても、その変化を顧客が「確かに良くなった」と知覚するには、複数回の接触が必要になります。1回の体験で判断が変わることは稀で、一般的に言われているように、顧客の知覚が変わるには3〜5回の良質な体験の積み重ねが必要とされる場合があります。この期間を「効果なし」と判断してしまうことが、CX改善が途中で止まる最大の理由です。 つまり、「成果が見えない」のではなく「成果の出方を把握する設計ができていない」ということです。測定ポイントを施策実施直後に設定するのではなく、各ステップに応じた測定タイミングを設計することが、CX施策を完走するための鍵になります。 ### 調査だけでは改善しない — 実装の型がない組織の末路 顧客満足度の調査を実施している企業の多くが、実は「調査は完了しているが改善が進んでいない」という状態に陥っています。これは弊社が多くの企業に伴走してきた中で、繰り返し目にしてきた現実です。 調査結果をレポートにまとめ、課題を認識したところで止まってしまう。なぜかというと、そのデータを「判断基準・教育・称賛・PDCAサイクル」に変換する仕組みがないからです。 従業員の声を集めるだけでは改善しない。消耗要因を実際の行動変化につなぎ、サイクルを回す「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 この構造的な問題こそが、CX施策の成果測定を難しくしている最大の原因です。施策の実施→測定→改善という一連のサイクルを組織の仕組みとして根付かせること。それなしに、CX施策の成果を語ることはできません。 ### EX(従業員体験)の劣化がCXの数字を引き下げている 接客品質のばらつきやリピート率の低下は、顧客対応スキルの問題だと思われがちです。ところが今は違います。その根本原因は多くの場合、スタッフの心理的リソースの枯渇にあります。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→顧客の指名が増えない→顧客が黙って離脱する。この因果チェーンを理解せずにCX施策だけを打っても、根本の課題は解消されません。 CXの数字が動かない時、まず確認すべきはEX(従業員体験)の状態です。業務量を削減しても現場の疲弊は解決しない。 迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが行動品質の低下を招いているということです。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CXとEXの連動改善について、実践的な事例を交えて詳しく解説しています。成果が出るまでの設計を体得したい方に。 📖 関連記事 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 ## 施策別・成果が出るまでの現実的な期間目安 この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み 施策別・成果が出るまでの現実的な期間目安 - 接客品質改善:1~6 ヶ月 知覚変化 行動変化 施策種別による差異 CX施策の成果期間は「一律に何ヶ月」とは言えません。施策の種類・測定指標の選び方・組織の実装スピードによって、大きく異なります。 ここでは弊社の実践知から、施策の特性ごとに「速度感の違い」をお伝えします。あなたの組織が今どのフェーズにいるかを確認する目安として活用してください。 ### 接客品質改善:1〜6ヶ月で知覚変化→行動変化の順に現れる 接客品質やスタッフ対応の改善は、CX施策の中でも比較的成果が出やすい領域です。ただし「知覚変化」と「行動変化」は別のタイムラインで動くことを理解する必要があります。知覚変化(顧客が「良くなった」と感じる)は1〜3ヶ月程度で始まりますが、実際の行動変化(リピート率・継続率の向上)が数字として現れるのは3〜6ヶ月を見込む必要があります。 この期間中に最も重要なのは、スタッフ自身が変化の手応えを実感できる仕組みを作ることです。顧客からのフィードバックがスタッフに届く設計、改善行動が称賛される文化、それが継続する教育の仕組み。 この三層が揃ってはじめて、接客品質の改善は定着します。一方で、スタッフの心理的リソースが枯渇したままでは、どれだけ施策を打っても接客の質は改善しません。 現場の「迷い・不安・曖昧さ」を解消することが、先決事項です。 つまり接客品質改善の成果期間を短縮したいなら、EXの状態を先に把握・改善してから、CX施策を動かすという順序が重要ということです。サービス品質向上を最優先に実施し、その後で顧客との関係構築施策を展開する。この順序を体得している組織とそうでない組織では、成果の出方に驚くほど大きな差が生まれます。 ### NPS・FRS™定期測定:3〜4ヶ月でベースラインが確立する NPSスコアの定期測定を始めた場合、ベースラインとなる「自社の標準値」が確立するまでに3〜4ヶ月かかるとされています。最初の1〜2回の測定結果は、調査タイミング・回答者の偏り・季節変動などのノイズが混入しやすく、単一の数値だけで判断することは危険です。 弊社では、NPS測定に加えて「FRS™(ファーストリピートスコア)」という独自指標を活用しています。FRS™は「2回目来店率」という実際の行動変化を測るKPIで、NPSのような推奨意向だけでなく、顧客が実際に戻ってくるかどうかを定量化します。弊社の支援実績では、NPSスコアと実際の来店・継続率の間に大きなギャップが存在するケースを発見しており、この「NPSギャップ」を埋めることが改善の第一歩になります。 測定サイクルの設計は「毎月測定→4ヶ月でベースライン確立→施策実施→2〜3ヶ月後に効果検証」というパターンが現実的です。最初から完璧なスコアを求めず、まず自社の標準値を知ることから始める。その姿勢が、CX改善を長く完走するための土台になります。 ### CJM・タッチポイント改善:6〜12ヶ月を見込んだ複合設計が必要 カスタマージャーニーマップ(CJM)の設計やタッチポイント全体の改善は、CX施策の中で最も成果期間が長い領域です。6〜12ヶ月を見込む必要があります。その理由は、複数の接点を同時に改善する必要があり、各接点の変化が顧客の体験全体に統合されるまでに時間がかかるからです。 ところがこの種の施策は、期間が長い分だけ「途中で止まる」リスクも高くなります。6ヶ月目に成果が見えないからといって施策を変更してしまうと、それまでの蓄積がリセットされます。 そのため、この施策タイプには特に「中間指標」の設計が欠かせません。最終成果(リピート率・継続率)だけでなく、NPS推移・スタッフ行動変化・顧客コメントの質的変化など、複数の中間指標を月次でモニタリングする設計が必要です。 📖 関連記事 CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## 「流入と成果の乖離」に陥るCX施策の構造的リスク 「流入と成果の乖離」に陥るCX施策の構造的リスク 流入増加 - 接点増加 満足度微増 リピート率停滞 成果の乖離 CX施策を進める中で、顧客アンケートの回収数は増えている・顧客との接点も増えている・満足度スコアも微増している。それなのにリピート率や売上への貢献が見えてこない。 この「流入と成果の乖離」は、CX施策を推進する現場で最も多く起きているジレンマです。なぜこの状態が生まれるのか。 その構造的なリスクを正確に把握することが、解決への第一歩になります。 ### 「測定装置」が「改善装置」になっていない問題 CX施策の最大のリスクは、「データは集まっているが、改善につながっていない」という状態です。顧客アンケートを毎月実施している、スコアのレポートを経営会議に提出している。 それでも現場の行動が変わらず、顧客の体験が変わらず、数字も動かない。このサイクルに陥っている組織は、測定装置を持っているが改善装置を持っていないということです。 この問題の根本には、「見える化」だけで止まってしまう施策設計があります。弊社の考え方では、CX改善には「見える化→整える→成果に接続する」という3ステップが必要です。 多くのサービスが「見える化」で完結してしまい、「整える(判断基準・教育・称賛・PDCAへの実装)」と「成果に接続する(行動変化の定量測定)」が欠けています。調査は消耗を認識させるだけで終わる。 この言葉は、CX改善に取り組む組織への率直なメッセージです。 ⚠️ 「測定止まり」になっているサインを確認する ●月次のNPSレポートを作成しているが、次の改善アクションが決まっていない - ●スコアの変動を把握しているが、なぜ変動したか原因が特定できていない - ●顧客の声が現場スタッフに届く仕組みがない - ●改善施策を打った後、効果を検証する測定タイミングを設定していない - ●経営会議でCXデータが報告されるが、議題としての優先度が低い ### NPSスコアが高くてもリピートが増えない「ギャップ問題」 NPSスコアが改善しているにもかかわらず、実際のリピート率や継続率が変わらない。このギャップに直面している企業は、一定数以上存在します。 弊社の支援事例でも、**NPSギャップ-54.8pt**という大きな乖離を発見したケースがあります。年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が、スコアの数字の裏に隠れていたということです。 なぜこのギャップが生まれるのか。NPSは「推奨意向」を測る指標であり、実際に顧客が「また来る」という行動変化とは別の次元で動くからです。 推奨意向が高くても、実際に次の来店・購入・契約更新につながる体験設計がなければ、スコアは改善しても行動は変わりません。FRS™(2回目来店率)のような「実際の行動を測る指標」を組み合わせることで、このギャップを可視化し、改善の優先課題を特定することができます。 ### 現場の「違和感」を放置するとCXデータが劣化する 現場スタッフが「主体的に動かない」「ミスが増える」「会議で発言が出ない」という状態が続いているとき、それは個人のやる気や能力の問題ではありません。組織システムの不具合——曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割——が、個人の心理的リソースを無駄に消耗させている結果です。 この状態が続くと、顧客アンケートへの対応が雑になる・フィードバックの収集が途切れる・データの質そのものが劣化するという連鎖が起きます。CXデータの信頼性は、それを収集・活用する現場の状態に依存しているということです。EXの劣化はCXデータの劣化を招き、結果としてCX施策の成果測定そのものが機能不全に陥ります。 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## 成果を出すCX施策の4つの設計原則 ここまで、CX施策の成果が見えにくい理由と、その構造的なリスクをお伝えしてきました。では実際に成果を出している組織は、何が違うのか。 30年間にわたって多くの企業のCX改善に関わってきた経験から、共通する4つの設計原則が見えています。施策の種類や規模によらず、この原則を体得している組織は確実に成果を出しています。 ### 原則①:サービス品質の向上を最優先に据える 成果を出しているCX施策の第一の共通点は、「サービス品質向上を最優先に実施し、その後で顧客との関係構築施策を展開している」という順序の徹底です。この順序が逆になると、顧客接点を増やしても体験の質が伴わず、かえって不満の接点が増える結果になります。 サービス品質の向上とは、具体的には「スタッフの判断基準を明確化すること」「曖昧なルールを撤廃して役割を明確にすること」「良質な行動が称賛される仕組みを作ること」の三層です。これらは一見マネジメントの話に見えますが、実はCX改善の根幹です。 現場の「迷い」を減らすことが、顧客への「安心感」に直接つながります。マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしている。 そう実感しています。 サービス品質が安定した後に、顧客アンケート・フォローアップ施策・ロイヤルティプログラムを展開する。この順序で動いた組織は、施策開始から3〜4ヶ月でNPSスコアの安定化が実現しやすくなります。 ### 原則②:CV経路とFRS™測定を設計時点で組み込む CX施策の設計段階で、成果をどう測定するかを先に決めておく。これが原則の2つ目です。 多くの組織が「施策を打ってから、どうやって効果を測るか考える」という順序で動いています。ところが今は違います。 測定設計は施策設計と同時に行うことが、成果を可視化する唯一の方法です。 具体的には、FRS™(2回目来店率)・NPS推移・スタッフ行動変化・顧客コメントの質という複数の指標を、施策開始前にKPIとして設定します。そして測定タイミングを「施策実施1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後」と事前にカレンダーに落とし込みます。この設計があることで、「3ヶ月で成果が出ない」という焦りではなく「3ヶ月時点では知覚変化フェーズ、6ヶ月時点で行動変化を検証する」という落ち着いたPDCAが可能になります。 ### 原則③:従業員の声を改善サイクルの燃料として使う 顧客の声だけを集めていても、CX改善は完走できません。従業員の声——現場で何が起きているか・何が障害になっているか——を、判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する仕組みが必要です。この「実装の型」を持っている組織とそうでない組織では、施策の定着率に大きな差が生まれます。 弊社ではYourVoice NEXTというAI駆動のアンケートツールを通じて、CXとEXを同一プラットフォームで可視化するアプローチを提供しています。顧客満足度と従業員満足度を別々に管理するのではなく、統合して見ることではじめて「なぜCXスコアが動かないのか」の本質的な原因を特定できます。センチュリー21・やずや・門倉組など多くの企業への導入事例を通じて、CX-EXの統合可視化が改善サイクルの速度を大きく高めることを実感しています。 ### 原則④:12週間(約3ヶ月)を1サイクルとしてPDCAを回す 成果を出している組織に共通するもう一つの特徴は、12週間(約3ヶ月)を1つの改善サイクルとして設計していることです。これは弊社のFactBase Workshopでも採用している伴走型の期間設計です。 1サイクルが短すぎると効果が出る前に判断してしまい、長すぎると課題の特定が遅れます。12週間というサイクルは、施策実施→中間検証→調整→再実施という流れを1セット完走するのに現実的な期間です。 このサイクルを3回転させると36週(約9ヶ月)になります。傾向として、9〜12ヶ月のPDCAを継続した組織では、FRS™(2回目来店率)の改善効果が試算ベースで年間+120万円規模の増分売上に相当するとされる場合があります。 また離職率の改善効果として、年間144万円規模のコスト削減につながるという試算も存在します。もちろん実際の数値は組織規模・業種・施策の質によって異なりますが、継続的なサイクル設計が成果の積み上げを生む、という構造は共通しています。 サイクル 期間目安 主な成果指標 確認すべき変化 第1サイクル 1〜12週目 NPS測定開始・EX状態把握 スタッフ行動変化・顧客コメントの質 第2サイクル 13〜24週目 NPSベースライン確立・FRS™測定開始 知覚変化(顧客の「良くなった」感覚) 第3サイクル 25〜36週目 FRS™改善・リピート率変化 行動変化(実際の来店・継続率) 第4サイクル以降 37週目〜 売上・LTV・離職率への反映 財務指標・組織の自走化 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 株式会社トー タルエ… CX×EX統 合 成果期間把握 測定→改善 データドリブ ン AI駆動 可視化 ここまでお伝えしてきた課題——「成果期間の把握不足」「測定止まりの施策」「EXとCXの分断」——これらは、仕組みとして解決できるものです。株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、CXとEXを統合的に可視化・改善するアプローチを提供しています。 ### YourVoice NEXT:CX×EXを同時可視化するAI駆動ツール YourVoice NEXTは、顧客満足度と従業員満足度を同一プラットフォームで収集・分析できるツールです。競合サービスの多くがCXかEXのどちらか一方のみを対象としているのに対し、弊社はCX-EXの統合可視化を実現しています。この設計によって、「なぜNPSスコアが動かないのか」をEXの状態と照合して原因特定できるという、他社にない分析価値を提供しています。 センチュリー21・やずや・門倉組など、複数の企業での導入実績を積み上げてきました。データ収集から分析・改善提案まで一貫したサポートを提供することで、「測定装置」が「改善装置」として機能するよう設計しています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - ●NPS測定を導入しているが改善につながっていないと感じている - ●顧客満足度と従業員満足度の両方を一元管理したい - ●グローバルSaaSは高額で自社規模に合わないと感じている中堅中小企業の担当者 ### FactBase Workshop:12週間伴走型PDCAで改善を完走させる FactBase Workshopは、12週間のPDCA伴走型ワークショップです。単に施策を提案して終わりではなく、実際に組織の中で改善サイクルが回るまでを一緒に完走するプログラムです。弊社の強みは、データの分析だけでなく「実装の型」を組織に根付かせることにあります。 判断基準の言語化・スタッフへの教育設計・良質な行動の称賛の仕組み・PDCAの定例化。この四層を12週間かけて組織に実装することで、ワークショップ終了後も自走できる状態を目指します。「伴走」という言葉を弊社が大切にするのは、施策を置いていくのではなく、組織の変化を一緒に見届けるという姿勢があるからです。 ### CX Blueprint:ペルソナ&CJM設計で施策の方向性を正確に定める CX Blueprintは、ペルソナ設計とカスタマージャーニーマップ(CJM)の設計支援サービスです。CX施策の成果が出ない理由の一つに「施策の方向性が顧客の実態とずれている」という問題があります。勘や経験だけで設計した施策は、どれだけ精度高く実装しても、顧客の体験実態とのずれから成果につながらない可能性があります。 CX Blueprintでは、実際の顧客データをもとにペルソナを構築し、タッチポイントごとの体験品質を可視化します。この設計を起点に、どの接点に優先的に投資するかの意思決定を支援します。施策の完走率を高めるために、まず方向性を正確に定めることが重要ということです。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CXとEXの統合改善の具体的なアプローチについて、実践事例を交えてセミナーでご紹介しています。 ## まとめ — CX施策の成果を「見える」ものにするために CX施策の成果が見えるまでの期間は、施策の種類と設計の質によって大きく異なります。接客品質改善は1〜6ヶ月、NPS測定のベースライン確立は3〜4ヶ月、CJM全体改善は6〜12ヶ月。 この目安を体得した上で、適切な測定設計を施策開始時点から組み込む。それだけで、CX改善への向き合い方は驚くほど変わります。 成果が出ない本質的な原因は、施策の速度ではなく「測定設計の欠如」と「実装の型のなさ」にあります。調査は消耗を認識させるだけで終わってはいけない。 データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する仕組みをつなぎ、改善サイクルを完走させること。それが、CX投資を成果に変える唯一の道です。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな企業の特徴 - ●NPS測定を始めているが、改善サイクルの設計が追いついていない - ●CXとEXを統合して可視化し、根本原因を特定したい - ●グローバルSaaS(Qualtrics等)は大企業向けで、自社規模に合ったデータドリブン改善が必要 - ●施策を「置いていく」のではなく、改善を完走するまで伴走してほしい 弊社サービスラインナップの概要 ①YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール)②FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)③CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)④FRS™(2回目来店率を測る独自指標)⑤Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成)の5つのサービスを、企業の規模と課題に応じて組み合わせて提供しています。 まずは無料相談で現状を整理する - ●CX施策の種類別の成果期間目安(接客1〜6ヶ月・NPS測定3〜4ヶ月・CJM6〜12ヶ月)を理解している - ●施策開始と同時に測定設計(KPI・測定タイミング)を設定している - ●EX(従業員体験)の状態を先に把握・改善してからCX施策を動かしている - ●顧客の声を「判断基準・教育・称賛・PDCA」に変換する実装の型を持っている - ●12週間を1サイクルとしたPDCAを設計し、中間指標で進捗を確認している - ●NPSスコアだけでなくFRS™(2回目来店率)を組み合わせて行動変化を測定している あなたにも届けたいのは、CX改善は「頑張る」ものではなく「設計する」ものだという実感です。適切な期間目安と測定設計を持てば、施策の完走は驚くほど現実的なものになります。 ## よくある質問 Q. CX施策を始めて3ヶ月経ちますが、NPSスコアに変化がありません。施策を変えるべきですか?A. 3ヶ月時点では「知覚変化フェーズ」にあることが多く、スコアの変動は限定的なことがあります。まず確認すべきは、施策の方向性よりも「測定設計が正しく機能しているか」です。 測定タイミングの設定・回答者の偏り・季節変動などのノイズを排除した上で、スタッフ行動変化・顧客コメントの質的変化など中間指標を確認することをお勧めします。施策変更の判断は、6ヶ月時点のデータを見てからにすることが現実的です。 Q. 顧客満足度調査を毎月実施していますが、改善につながりません。何が問題ですか?A. 最もよくある原因は「見える化で止まっている」ことです。調査結果を認識するだけでなく、その結果を判断基準・教育・称賛・PDCAサイクルに変換する「実装の型」が必要です。 データが「気づき」に終わり「行動変化」につながっていない状態を、弊社では「測定装置はあるが改善装置がない」と表現しています。改善サイクルを仕組みとして定着させることが先決です。 Q. FRS™とNPSはどう使い分けるとよいですか?A. NPSは「顧客の推奨意向」を測る指標で、体験の質に対する感情的な評価を把握するのに適しています。一方FRS™は「2回目来店率」という実際の行動変化を測る指標です。 NPSスコアが高いのにリピートが増えないというケースでは、この2つの間にギャップが存在している可能性があります。両指標を組み合わせることで、感情的な満足度と実際の行動変化のずれを特定し、より精度高い改善優先課題の設定が可能になります。 Q. スタッフの接客品質を改善する施策を打ちましたが、なかなか定着しません。A. 接客品質が定着しない多くの場合、スタッフの「迷い・不安・曖昧さ」という心理的な消耗が残っていることが原因です。業務量の削減だけでは解決しません。 役割の明確化・判断基準の言語化・良質な行動が称賛される仕組みという三層を整えることが、定着の前提条件です。また改善施策を打つ前に、EX(従業員体験)の状態を先に把握・整えることで、施策の定着率は大きく高まります。 Q. CX改善に取り組みたいが、どこから始めればよいですか?A. まず「現状の把握」から始めることをお勧めします。顧客満足度(NPS)と従業員満足度(EX)の両方を同時に測定し、どちらにどんな課題があるかを把握することが出発点です。 その後、測定結果に基づいた優先課題を特定し、12週間を1サイクルとしたPDCAを設計します。弊社の無料相談では、現状の課題整理から始めることができます。 まずは対話から始めてみてください。 まずは資料をダウンロードして、CX改善の全体像を把握する CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - CX(顧客体験)とCS(カスタマーサクセス)の違い、ちゃんと説明できますか? --- title: CX(顧客体験)とCS(カスタマーサクセス)の違い、ちゃんと説明できますか? date: 2025-09-05 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4296/ --- # CX(顧客体験)とCS(カスタマーサクセス)の違い、ちゃんと説明できますか? 現代のビジネスにおいて、CX(顧客体験価値)とNPS(ネットプロモータースコア)は、非常に重要な指標です。CXとNPSは、競争力を高めるために不可欠な要素です。しかし、CXやNPSをどう活用すれば良いのか、具体的な方法を知らない方も多いのではないでしょうか。 本コラムでは、CXとCS(カスタマーサクセス)の違いを明確にし、CX、すなわち顧客体験価値を向上させるための具体的なステップを紹介します。CXの向上は、商品やサービスの差別化が難しくなった現代において、CX、つまり顧客ロイヤルティを高め、競争優位性を確保する鍵となります。さらに、NPSを活用したCX調査のポイントから、CXを通じたパーソナライズされた体験の提供まで、実践的なアプローチを詳しく解説します。これにより、CXを通じて顧客との接点を強化し、ビジネスの成長を促進することが可能です。CXとNPSをしっかりと理解し、体験価値を最大化する方法を探りましょう。 ## 顧客体験価値(CX)とNPSの活用方法|測定から改善まで 顧客体験価値(CX)は、顧客が商品やサービスを利用する中で感じる価値を総合的に評価する指標です。近年、多くの企業がCXの向上に注力しており、他社との差別化や幅広い顧客層の獲得に役立てています。特に、顧客体験を数値で把握し改善を図る方法として注目されているのがNPS(ネット・プロモーター・スコア)です。NPSは顧客がどれだけ自社を他人に推奨したいかを測定することで、顧客ロイヤルティや体験価値を客観的に分析できます。 具体的な活用方法として、まずNPS調査を実施し、異なる顧客層の声を収集します。これにより、現状の顧客体験の価値や課題を明確に把握することができます。その後、分析結果をもとに顧客体験価値の向上を目指した施策を立案・実行します。例えば、他社の成功事例や業界のベストプラクティスを参考にすることで、自社のCX改善にも役立てることが可能です。 本記事では、CXとNPSの基礎解説から、実際の測定方法、そして他社事例を交えた改善方法まで、顧客体験価値向上のための具体的なステップをご紹介します。 ## CX(顧客体験価値)とは ### CXと顧客満足度の違い CX(顧客体験)と顧客満足度の違いについて解説します。顧客満足度は、顧客が商品やサービスを利用した直後の満足感を測る指標であり、主に短期的な評価が中心です。これに対し、CXは企業と顧客が出会うすべての接点における体験全体をマネジメントし、長期的な関係性や顧客ロイヤルティの向上を目指すものです。実際の成功事例を見ても、CXの質を高めることで顧客ロイヤルティが強化され、結果として企業の持続的成長に繋がっています。つまり、顧客満足度が「結果」の測定に重きを置くのに対して、CXは「プロセス」全体を最適化するアプローチと言えるでしょう。 ## CXの注目される背景・重要性 ### 商品・サービスの差別化が難しくなった理由 商品・サービスの差別化が難しくなった理由を解説します。まず、顧客との接点が多様化し、顧客自身がさまざまな情報を簡単に取得できるようになったことが大きな要因です。例えば、事例1としてECサイトやSNSを利用して複数のブランドや商品を比較する顧客が増えており、競合他社との違いが見えにくくなっています。 さらに、商品やサービス自体の機能や価格だけではなく、顧客体験の向上が重要視される時代となっています。顧客は単なるモノやサービスの購入以上に、購入前後のサポートやブランドとのコミュニケーションなど、体験全体の質に価値を感じるようになりました。 このように、顧客接点の増加と顧客体験の重視が進む現代において、企業は商品の機能や価格だけでなく、顧客との関わり方や体験価値の差別化に力を入れる必要があるのです。 ### コト消費・トキ消費へのシフト 近年、顧客の消費行動は「コト消費」や「トキ消費」へと大きくシフトしています。この変化は、顧客が単なる商品購入ではなく、体験やその瞬間に価値を見出すようになったことを示しています。特に若年層を中心に、モノではなく思い出や経験を重視する傾向が顕著です。こうした傾向を受け、企業は顧客との接点を増やし、リレーショナルな関係性を構築することが不可欠となっています。 顧客体験の向上はこのシフトに対応するための重要な施策です。調査によれば、ユニークな体験を提供する企業は、顧客ロイヤルティやブランド愛着を高めやすいとされています。詳細な顧客データの分析や、個別化されたサービスの提供を通じて、より深い顧客理解を実現し、持続的な関係性を築くことが求められているのです。本稿では、このトレンドの背景や、顧客体験向上のために企業が取るべき戦略について解説します。 ### 顧客接点の多様化・複雑化の進行 現代社会においては、顧客接点がますます多様化・複雑化しています。インターネットやデジタル技術の発展により、企業とお客さまが接する場面や方法は飛躍的に増加しました。SNS、オンラインチャット、モバイルアプリなど、複数のチャネルが存在し、それぞれで一貫した顧客体験を提供することが、企業の価値向上につながります。 特に近年は、客さま一人ひとりの期待に寄り添ったパーソナライズされた体験や、即時の対応が求められています。こうした進化に対応するためには、きちんとデータを分析し、AIなど最新技術を活用することが不可欠です。顧客接点の複雑化は企業にとって課題である反面、競争力を高める大きなチャンスとも言えるでしょう。 本稿では、顧客接点の多様化・複雑化がどのように進んでいるのかを解説し、企業がどのように顧客体験を最適化し、価値を高めていくべきかを考察します。 ### 競争優位性確保の鍵としてのCX 現代の市場では競争がますます激しくなっており、企業が持続的な成長を遂げるためには、商品やサービスの品質だけでなく、顧客体験(CX)の向上が不可欠です。CXとは、顧客が企業と接するすべての場面で感じる価値や満足度を指し、その積み重ねが顧客のロイヤルティや熱意につながります。たとえば、実際の事例として、顧客からの声を迅速にサービス改善に活かす企業は、顧客満足度を大きく高めています。さらに、パーソナライズされた体験をデジタルツールで提供することで、顧客一人ひとりの期待を超える価値を創出できます。CXを強化するメリットは、単なるリピート購入にとどまらず、長期的な顧客ロイヤルティの醸成と競争優位性の確保に直結します。企業がCXを経営戦略の中心に据えることは、市場での地位を確固たるものにするための重要な鍵となるのです。 ## CXを構成する5つの要素 ### 感覚的価値(Sense)の意味 感覚的価値(Sense)とは、顧客が商品やサービスを体験する際に五感を通じて得られる刺激や印象を指します。視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚による体験は、顧客体験の質を大きく左右し、顧客のロイヤルティや満足度向上に直結します。例えば、洗練されたパッケージデザインや心地よい店内BGM、上質な素材の手触りなどの事例は、顧客に強い感覚的価値を提供し、ブランドへの愛着やリピート購入につなげる成功要因となります。 最近の調査や定量的な分析でも、感覚的価値を重視した施策が顧客体験の向上やロイヤルティの強化に効果的であることが示されています。そのため、企業は製品設計や店舗空間、広告コミュニケーションにおいて五感に訴える工夫を取り入れ、他社との差別化を図ることが重要です。感覚的価値を意識した戦略は、競争の激しい市場において顧客の心をつかむ鍵となります。 ### 情緒的価値(Feel)の意味 情緒的価値(Feel)とは、顧客が製品やサービスを利用する際に感じる感情的なつながりや満足感を指します。近年の調査や定量的なデータからも、単なる機能や価格以上に、顧客体験の質や感情的価値が顧客ロイヤルティの向上に大きく影響することが明らかになっています。たとえば、ある企業が提供した心温まるカスタマーサービスや、洗練されたデザインの店舗での体験が、顧客に強い印象を与えた成功事例が多く報告されています。このような情緒的価値を高める取り組みは、顧客との信頼関係を深め、リピート購入やポジティブな口コミを生み出す原動力となります。企業が競争の激しい市場で成長を続けるためには、定量的な調査を基に情緒的価値の向上策を講じ、顧客体験全体を戦略的に設計することが不可欠です。 ### 知的・創造的価値(Think)の意味 知的・創造的価値(Think)とは、顧客が商品やサービス、あるいは企業との一連の顧客体験を通じて得る知的刺激や新たな発見、問題解決に向けた貢献を指します。企業は幅広い顧客インタビューや調査(定量的な調査も含む)を実施することで、顧客がどのような知識や知的好奇心を求めているかを把握します。その結果をもとに、革新的なソリューションや独自のデザイン、情報提供を行うことで、顧客が新しい視点や深い理解を得られるように工夫します。この知的・創造的価値は、顧客が自身の知識を広げたり、他者と共有したりするきっかけとなり、ブランド認知や顧客ロイヤルティの向上にも大きく寄与します。したがって、知的・創造的価値を高めることは、競争優位性の確保にもつながる重要な戦略です。 ### 行動価値(Act)の意味 行動価値(Act)とは、顧客が製品やサービスを利用する中で、実際に何らかの活動や行動を起こすことを促す価値を指します。単なる購入にとどまらず、顧客体験を通じて日常生活やライフスタイルに変化をもたらすことを目標としています。例えば、フィットネストラッカーの活用が運動習慣の定着を助けたり、学習アプリが新しい知識やスキルの習得を促進する事例が挙げられます。 近年の調査によると、行動価値を重視したマネジメントを行う企業は、顧客とのエンゲージメントやロイヤルティ向上に成功しているケースが多いことが明らかになっています。企業は顧客の行動パターンを把握し、それに合わせた体験や活動を設計・提供することで、より深い顧客関係を築くことができます。また、こうした活動を通じて顧客の満足度やロイヤルティが高まることで、ビジネスの長期的な成功にもつながるのです。 ### 社会的価値(Relate)の意味 社会的価値(Relate)は、顧客体験(CX)を高めるために企業が重視すべき重要な要素です。これは、単なる製品やサービスの提供にとどまらず、顧客と企業の間に生まれる感情的・社会的なつながりを指します。実際、最新の調査では、社会的価値を重視した企業は顧客ロイヤルティを高め、長期的な成功を実現している事例が多く報告されています。たとえば、共通の価値観を打ち出したブランドコミュニティの形成や、社会貢献活動を積極的に行うことで、顧客の共感や信頼を生み出すことができます。これにより、顧客は自身のライフスタイルや価値観に合致するブランドに対して強い愛着を感じ、顧客体験全体が向上します。定量的な分析でも、社会的価値を取り入れた企業は顧客の継続利用や推奨意向が高まる傾向にあり、競争優位性の確立につながっています。したがって、顧客のロイヤルティを獲得し、持続的なビジネスの成功を生み出すためには、社会的価値の創出が不可欠です。 ## CXの測定指標とNPS ### NPSとは何か NPS(Net Promoter Score)は、顧客ロイヤルティや顧客体験の価値を測定するための代表的な指標です。NPSは「あなたはこの製品やサービスを友人や同僚にどの程度紹介したいと思いますか?」という質問を顧客に投げかけ、その回答から企業の顧客ロイヤルティを数値化します。具体的には、0~10のスケールで評価した結果、9~10点を付けた顧客をプロモーター、7~8点をパッシブ、0~6点をデトラクターと分類します。NPSスコアはプロモーターの割合からデトラクターの割合を差し引いて算出され、この数値をもとに顧客体験の現状や改善点を把握できます。 NPSは他の顧客満足度調査と比較してシンプルかつ分かりやすい点が特徴で、経営戦略やマーケティング施策の判断材料として多くの企業で導入されています。また、実際の企業の事例紹介を通じて、NPSを活用した顧客体験価値の向上や顧客ロイヤルティの強化といった成果も数多く報告されています。NPSの意味や他の指標との違いを正しく理解し、適切に運用することで、企業は顧客とのより良い関係構築が可能になります。 ### 顧客ロイヤルティとの関係性 顧客ロイヤルティの向上は、企業の成功に直結する重要な要素です。多くの企業では、実際の事例や調査を通じて、顧客体験を高める活動がロイヤルティ向上につながることが明らかになっています。たとえば、顧客一人ひとりに合わせたサービス提供や、問題発生時の迅速な対応は、顧客の満足度を高め、信頼関係を築くうえで効果的です。成功している企業は、こうした活動を継続的に実施し、顧客ロイヤルティを高めることでリピーターや新規顧客の獲得につなげています。調査結果によれば、顧客体験の質を向上させた企業ほど、ロイヤルティの高い顧客が多く、安定した収益を実現している傾向があります。このように、顧客ロイヤルティと企業活動の密接な関係を理解し、戦略的に取り組むことが企業の成長に不可欠です。 ### NPS調査の手順 NPS(ネットプロモータースコア)調査は、顧客ロイヤルティや顧客体験の向上に役立つ指標として、多くの企業で導入されています。ここでは、NPS調査の詳しい手順について解説します。 まず、調査の第一歩は、顧客に「この商品・サービスを友人や同僚にどの程度勧めたいですか?」という質問を投げかけることです。この質問への回答は0〜10の11段階で評価され、顧客は推奨者(9-10点)、中立者(7-8点)、批判者(0-6点)に分類されます。その後、推奨者の割合から批判者の割合を差し引くことでNPSが算出されます。 NPS調査を効果的に導入するには、まずターゲットとなる顧客層を明確にし、調査の目的や価値を社内で共有することが重要です。調査結果をもとに、商品やサービスの改善策を具体的に立案し、顧客体験の質を高める取り組みへとつなげましょう。 例えば、他社の事例を参考にして改善策を検討することで、より効果的な施策を導き出せます。また、NPS調査は一度きりではなく、定期的に実施することで顧客からの継続的なフィードバックを得られ、長期的な顧客ロイヤルティの向上につながります。 ### 顧客満足度調査との違い 顧客満足度調査とNPS(ネット・プロモーター・スコア)は、どちらも顧客の声を収集する手法ですが、その目的や活用方法には明確な違いがあります。顧客満足度調査は、顧客がサービスや商品にどの程度満足しているかを把握することが主な目的で、過去の顧客体験に焦点を当てています。これに対し、NPSは「顧客がどれだけその企業やブランドを他者に薦めたいと思うか」という将来の行動や顧客ロイヤルティに着目しています。 この違いにより、NPSは企業が顧客にどれほど価値ある体験を提供できているか、また今後の成長ポテンシャルについて解説するのに適しています。実際、多くの企業がNPSを導入し、顧客ロイヤルティ向上の成功事例を生み出しています。NPSは単なる満足度の測定にとどまらず、顧客の感情や期待を超える価値を見極めるツールとしても活用され、競争優位性の確立に貢献しています。 ## NPSを活用したCX調査のポイント ### カスタマージャーニーマップの作成 カスタマージャーニーマップの作成は、顧客が商品やサービスと出会い、購入し、利用するまでの一連の接点を詳しく可視化するプロセスです。このマップを活用することで、企業は顧客体験の流れを解説しながら、どの段階で顧客が満足や不満を感じているかを詳細に把握できます。たとえば、実際の成功事例を分析することで、顧客体験を向上させる具体的な施策やポイントを抽出することが可能です。また、カスタマージャーニーマップはNPS(ネット・プロモーター・スコア)などと組み合わせて活用することで、顧客ロイヤルティの向上につながる示唆も得られます。各顧客接点での体験を細かく分析し、改善策を明確化することが、企業の競争力強化や顧客満足度の向上に直結する重要なステップとなります。 ### リレーショナル調査とトランザクショナル調査の使い分け リレーショナル調査とトランザクショナル調査は、顧客体験(CX)を向上させるうえで不可欠な手法です。それぞれの調査には明確な使い分けがあり、企業の顧客満足度向上や成功事例創出に大きく寄与しています。 リレーショナル調査は、顧客との長期的な関係性やロイヤルティを評価するために定期的に実施されます。これにより、企業は顧客全体の満足度や感情を徹底的に解説し、長期的な改善策を立案することが可能です。たとえば、リレーショナル調査の結果を元に、継続的なコミュニケーション戦略を見直し、顧客体験の質を段階的に向上させた成功事例も多数存在します。 一方、トランザクショナル調査は、特定の取引やサービス利用直後に顧客の体験を評価します。これにより、企業はリアルタイムで不満や課題を特定し、迅速な対応策を実施できます。例えば、サービス提供後すぐのフィードバックをもとに、オペレーションの改善を行い、顧客満足の向上につなげた事例も少なくありません。 このように、リレーショナル調査で得た全体的な洞察を基盤として、トランザクショナル調査で具体的なアクションにつなげることで、企業は顧客体験を徹底的に向上させることができます。両調査を適切に使い分けることが、顧客満足の最大化と企業成功への近道と言えるでしょう。 ### ポジティブフィードバックの活用 ポジティブフィードバックの活用は、顧客体験価値(CX)の向上や顧客ロイヤルティの強化に不可欠なマーケティング戦略です。顧客から寄せられる好意的な評価や意見は、企業が自社の価値を再認識し、商品・サービスの改善や新たな価値創出のヒントになります。たとえば、ある企業が提供するサービスに対し「スタッフの対応が素晴らしい」というフィードバックが多く集まった事例を紹介します。この事例では、その強みを他の部署や店舗にも展開することで、全体の顧客体験を底上げし、顧客ロイヤルティの向上にもつながりました。また、ポジティブな口コミを公式サイトやSNSで紹介することで、新規顧客への信頼感を醸成できる点も重要です。さらに、従業員が顧客からの称賛の声に触れることで、自身の仕事の価値を実感し、サービス品質向上へのモチベーションが高まるという効果も解説されています。このように、ポジティブフィードバックの積極的な活用は、顧客体験の質を高め、企業価値の向上と持続的な成長を実現する鍵となります。 ### NPSに影響を与える要素の抽出 NPS(ネットプロモータースコア)は、顧客ロイヤルティや顧客体験価値を測るための有効な指標として、多くの企業で活用されています。NPSに影響を与える主な要素としては、顧客が商品・サービスを利用する際の一連の顧客体験、つまり購入前からアフターサービスに至るまでの全ての接点が挙げられます。特に、顧客の期待を理解し、それを上回るサービスを提供することはNPS向上の大きなメリットとなります。 また、ブランドの信頼性や、企業が社会的責任(CSR)を果たしているかどうかも、顧客の価値観やロイヤルティに直結する重要な要素です。実際の事例を解説すると、顧客の声を積極的に収集し、そのフィードバックを元にサービス改善を図った企業では、NPSが大きく向上したケースもあります。 NPSに影響を与える要素を抽出する方法としては、顧客アンケートやインタビュー、行動データの分析などが効果的です。これらを組み合わせて分析することで、顧客がどのような価値を感じているのかを明確に把握でき、適切な改善策を立案できます。継続的な評価と改善を行うことが、顧客ロイヤルティ向上と企業競争力強化の鍵となります。 ### 継続的調査と運用体制の整備 CX(顧客体験、Customer Experience)向上のためには、継続的な調査の実施と運用体制の整備が不可欠です。例えば、定期的に顧客満足度調査を行うことで、顧客の期待やニーズの変化を把握しやすくなります。実際の事例として、アンケートやインタビューを活用する企業も増えており、収集したデータを元にCX向上のための施策を検討しています。調査結果はチーム全体で共有し、具体的な改善アクションに落とし込むことが重要です。 また、運用体制の整備では、データ分析やCX専門の担当者を配置し、各部門が連携して一貫した顧客体験を提供する仕組みづくりが求められます。例えば、ある企業ではカスタマーサポートとマーケティング部門が協働し、顧客からの声を迅速にサービス改善へ反映させる体制を構築しています。さらに、最新のCXツールやプラットフォームを活用することで、調査・分析・実行のプロセスを効率化し、より質の高い顧客体験を実現できます。これらの取り組みを継続的に行うことで、顧客満足度の向上と長期的な信頼関係の構築につながります。 ## CX向上のためのNPS活用法 ### データ基盤の構築 データ基盤の構築は、顧客体験(CX)を高めるために不可欠な方法です。顧客に関する多様なデータを一元的に管理し、分析することで、企業は顧客の行動やニーズを正確に把握できるようになります。これにより、パーソナライズされた価値の高いサービスを提供し、顧客ロイヤルティの向上を実現できます。 実際の事例として、多くの企業がデータ基盤の構築によって、顧客ごとの最適なコミュニケーションやサービス提供を実現し、顧客満足度の大幅な向上を達成しています。たとえば、小売業界では、購買履歴やWeb閲覧データを活用したレコメンドシステムの導入が顧客体験を革新しています。 また、データ基盤はNPS(ネットプロモータースコア)などの指標を活用した顧客ロイヤルティの評価・改善にも役立ちます。ダッシュボードによる可視化やリアルタイム分析を通じて、関係者全員が迅速にインサイトを共有し、組織全体でCX向上に取り組むことが可能です。 このように、データ基盤の構築は単なるIT施策ではなく、顧客価値の最大化とビジネス成長を実現するための戦略的な取り組みであるといえます。本記事では、具体的な方法や成功事例も交えながら、その重要性を解説します。 ### パーソナライズされた体験の提供 パーソナライズされた体験の提供は、顧客満足や顧客体験の向上を目指す企業にとって重要な施策です。実際に、多くの企業が導入事例を通じて、その効果を実感しています。例えば、あるECサイトでは、顧客の購買履歴や閲覧データをもとにレコメンド機能を導入した結果、顧客満足度が大幅に向上しました。このようなパーソナライズの導入によって、顧客は「自分だけの特別なサービス」を受けていると感じやすくなり、ブランドへの信頼やロイヤルティも高まります。 また、AIやビッグデータを活用したパーソナライズは、より詳しい顧客理解を可能にし、最適なタイミングでのアプローチを実現します。この記事では、パーソナライズ体験の具体的な事例や導入方法を詳しく解説し、競争が激化する市場において企業がどのように顧客体験を高めていくべきかを考察します。 ### カスタマーサービス・サクセスの改善 カスタマーサービス・サクセスの改善は、顧客体験価値(CX)の向上や顧客ロイヤルティの強化に直結する重要な取り組みです。本記事では、実際の事例を紹介しながら、顧客満足度向上のための詳しい施策を解説します。 まず、顧客からの問い合わせやフィードバックを積極的に収集し、迅速に対応する体制を整えることが不可欠です。例えば、ある企業では顧客の声をリアルタイムで分析し、サービス改善に直結させることで大きな成果を上げました。また、顧客のニーズを先取りし、パーソナライズされたサポートを提供することで、顧客体験の価値を一層高めています。 こうした取り組みにより、顧客は自社サービスに対して信頼感を持ち、長期にわたりロイヤルティが維持されます。結果として企業ブランドの価値向上と競争優位性の確保につながるのです。 ### オムニチャネル戦略の活用 オムニチャネル戦略の活用は、顧客体験の向上や顧客ロイヤルティの強化において、現代企業にとって欠かせない取り組みです。オンライン、実店舗、モバイルアプリなど、複数のチャネルを統合的に活用し、一貫したサービスを提供することで、顧客はどの接点でもストレスなく商品やサービスを利用できます。実際、国内外の成功事例では、オムニチャネル戦略を導入した企業が顧客満足度を高め、リピーターの獲得やブランドへの信頼向上につなげています。 例えば、ある小売業者は顧客の購買データや行動履歴をもとに、パーソナライズされたサービスを展開し、顧客ロイヤルティを飛躍的に向上させました。こうした取り組みは、単なるチャネルの拡大ではなく、各チャネル間のシームレスな連携が成功のポイントです。また、NPS(ネット・プロモーター・スコア)などの指標を用いることで、各チャネルごとの顧客満足度を詳細に分析し、改善策を迅速に反映できます。 本記事では、オムニチャネル戦略の詳しい解説とともに、実際の成功事例を交えて、顧客体験の質を高めるための具体的な手法についてご紹介します。 ### 生成AIの活用 生成AIの活用は、企業が顧客体験価値(CX)を高め、顧客ロイヤルティの向上を実現する上で非常に重要です。実際に、多くの他社事例でも、生成AIを活用した顧客対応やパーソナライズ施策によって、顧客満足度の向上が報告されています。生成AIは大量のデータを詳細に解析し、顧客ごとの行動やニーズを予測することで、最適なサービスや商品提案を可能にします。これにより、企業はより価値ある顧客体験を提供でき、長期的な顧客ロイヤルティの獲得につながります。また、24時間365日体制でのカスタマーサポートや、顧客フィードバックをもとにしたサービス改善も生成AIの強みです。この記事では、生成AIがもたらすCXへの具体的な価値や、他社の詳しい活用事例を解説し、導入のポイントについてもご紹介します。 ## CX向上の成功事例 ### 大手交通サービス企業の事例 大手交通サービス企業の事例では、顧客との多様な接点を活用し、顧客体験の向上に取り組んでいます。具体的には、NPS(ネット・プロモーター・スコア)を活用した詳細な調査を実施し、顧客からのフィードバックを収集・分析。その情報をもとに、サービス品質の向上を目指した施策を導入しています。 まず、カスタマージャーニーマップを作成し、顧客がサービスを利用する各段階でどのような体験をしているかを詳しく解説。これにより、顧客とサービスの接点を可視化し、改善すべきポイントを明確にしています。また、リレーショナル調査とトランザクショナル調査を組み合わせることで、顧客の多様なニーズに柔軟に対応できる体制を確立。 さらに、顧客から得たポジティブなフィードバックを社内で積極的に活用し、サービスの質の継続的な向上に役立てています。これらの取り組みによって、同社は顧客体験の向上と市場での競争優位の実現に成功しています。 ### 動画配信サービス企業の事例 動画配信サービス企業の事例を2つ挙げて、顧客との接点を強化し、顧客体験の向上に成功した例について解説します。1つ目の企業は、顧客体験(CX)向上のためにNPSを活用し、顧客の満足度とロイヤルティを大幅に高めました。具体的には、カスタマージャーニーを詳細に分析し、どの接点で顧客が最も満足するのかを特定。その結果、レコメンデーションアルゴリズムを最適化し、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツをタイムリーに提案することで、視聴回数と滞在時間が大きく伸びました。 2つ目の事例では、顧客からのフィードバックを積極的にサービス改善に反映。視聴中のバッファリング時間短縮や、使いやすいユーザーインターフェースを実現することで、顧客体験をさらに向上させました。その結果、NPSスコアが向上し、既存顧客のロイヤルティ強化だけでなく、新規顧客の獲得にもつながる好循環を生み出しています。 このように、動画配信サービス企業では、顧客との複数の接点を重視し、データ活用やフィードバックをもとに顧客体験を最適化することが競争力向上の鍵となる事例が増えています。 ### 航空会社の事例 航空会社の事例紹介として、顧客ロイヤルティや顧客体験価値(CX)の向上に向けた取り組みをきちんと解説します。ある航空会社では、顧客のカスタマージャーニー全体を詳細に分析し、各段階での顧客満足度や体験をきちんと測定しています。NPSを活用して得られたフィードバックをもとに、機内エンターテインメントの充実や機内食の改善といった顧客ニーズへの対応を強化しました。これにより、顧客体験の価値向上とともに、パーソナライズされたサービスの提供が実現し、リピーター増加やブランドロイヤルティの強化に成功しています。事例からもわかるように、顧客の声をきちんと反映したサービス改善が、競争優位性の確保や顧客満足度向上につながっています。 ### 大手エンタメ企業の事例 大手エンタメ企業の成功事例として、顧客ロイヤルティと顧客体験(CX)の向上を重視した取り組みが挙げられます。これらの企業は、NPS(ネット・プロモーター・スコア)を活用して顧客の声を詳しく分析し、多様なタッチポイントからフィードバックを収集しています。そのデータをもとに、顧客の期待を上回るサービスを実現し、顧客満足度の向上とブランドロイヤルティの強化に成功しています。また、継続的な調査と生成AIによるリアルタイム分析を組み合わせ、顧客のニーズや嗜好の変化を素早く把握し、迅速な改善に繋げています。これらの詳しいアプローチにより、競争の激しいエンタメ業界で他社との差別化を図り、顧客ロイヤルティを高めることに成功している事例です。 ### 家具小売企業の事例 家具小売企業の成功事例として、顧客ロイヤルティと顧客体験の向上に注力した取り組みが挙げられます。この企業は、顧客の声や行動データを徹底的に分析し、一人ひとりに最適なサービスを提供することで、顧客満足度を高めることに成功しました。特に、オンラインとオフラインのチャネルを連携させたオムニチャネル戦略を強化し、どの接点でも一貫した顧客体験を提供している点が大きな特徴です。また、顧客からのフィードバックを活用した商品開発やサービス改善にも積極的に取り組み、顧客の期待を超える価値提供を実現しています。これらの取り組みを通じて、リピーターの増加や顧客ロイヤルティの向上といった成果を生み出し、業界内でも注目される成功事例となっています。本記事では、家具小売企業における顧客体験向上の具体的な取り組みと、その効果について詳しく解説します。 ## CX向上を支援するツール・ソリューション ### NPS調査・分析ツールの活用 NPS調査・分析ツールは、顧客のロイヤルティ向上や顧客体験(CX)の最適化に欠かせないソリューションです。多くの企業がこれらのツールを導入し、顧客からのフィードバックを効率よく収集・分析しています。NPSを活用することで、顧客の本音や期待を詳しく解説しながら把握でき、サービスや製品の改善につなげることが可能です。 実際の導入事例では、NPS調査・分析ツールを利用して顧客の声をリアルタイムに収集し、データに基づく迅速な意思決定が実現しています。こうした事例からも、顧客満足度やロイヤルティの向上、さらには継続的な顧客関係の構築に大きく貢献していることがわかります。 今後、より高い顧客体験価値を目指す企業にとって、NPS調査・分析ツールの活用は非常に重要です。顧客の声をビジネスの中心に据えることで、競争力の強化や持続的な成長を実現するための鍵となるでしょう。 ### 顧客体験管理ツールの導入 顧客体験管理ツールの導入は、顧客ロイヤルティ向上と企業成長のために欠かせない施策です。多くの企業が導入により顧客体験を大幅に改善し、成功事例も数多く報告されています。例えば、ある企業では顧客体験管理ツールを活用し、リアルタイムで顧客の声を収集・分析することで、迅速かつ的確なサービス改善を実現しました。その結果、顧客満足度が向上し、リピーターやファンが増加したという詳しい事例もあります。 顧客体験管理ツールは、顧客接点を一元管理し、個々のニーズに合わせたパーソナライズサービスの提供を可能にします。これにより、顧客一人ひとりの期待に応えることができ、顧客ロイヤルティの向上に直結します。また、こうしたツールを導入する際は、自社の業種や規模に合ったものを選定し、効果的な運用体制を整えることが成功のポイントです。 顧客体験管理ツールの導入を通じて、他社との差別化を図り、持続的な成長を実現しましょう。本記事では、導入のメリットや具体的な成功事例を交えて、顧客体験向上に役立つポイントを詳しく解説します。 ## まとめ:CX価値向上に取り組むべき理由 顧客体験(CX)価値の向上は、現代ビジネスにおいて競争優位を築くために不可欠です。実際、さまざまな事例や調査によって、CX改善に取り組む企業が成功を収めていることが特定されています。顧客はどこで商品やサービスを購入するか選択する際、単なる価格や品質だけでなく、どれだけ満足できる顧客体験が得られるかを重視しています。CXを向上させることで、顧客ロイヤルティが高まり、リピート購入やポジティブな口コミが増加し、企業の収益拡大につながります。また、顧客体験の向上は社内プロセスの最適化やコスト削減にも結びつきます。したがって、CX価値向上に取り組むことは、持続的な成長を目指す企業にとって、今や不可欠な戦略となっています。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】ファンマーケティングとCX(顧客体験)の違い --- title: CX(顧客体験)と顧客理解 - 成長を牽引するループの閉じ方 date: 2023-07-10 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/2916/ --- # CX(顧客体験)と顧客理解 - 成長を牽引するループの閉じ方 ## **【1. CX(顧客体験)の時代とその真価】** 近頃、顧客体験(Customer Experience、CX)に関するセミナーや情報リリースが増えてきました。顧客理解はどんなビジネスでも欠かせない要素であり、我々の時代がついに到来したという感覚があります。しかし、今までのビジネス環境や取り組み方とは大きく変わりつつあります。これまでは顧客理解が不十分でも、情報格差や強引な営業力でビジネスが展開できていましたが、ネットの普及やECの進化により購入側が大きな力を持つようになり、マーケティングやセールスの在り方も大きく変わる必要があります。 引用 タカヒロ氏note [“DX”ブームから次は“CXブーム”?〜このあたりの話、いつも通りな感じで流行り言葉に陥ってしまうんでしょうか?] ## ## **【2. 新しい顧客理解とは】** ただし、「顧客理解」には、単に顧客の声を集めるだけではなく、仮説を立てる活動も含まれます。マーケティング業界の有名人、タカヒロさんが自身の記事で述べていたように、「CXプラットフォーム」と「CXツール」を使い分けることで、顧客体験の管理・改善・運用と仮説立て・改善を行うことができます。 ・CXプラットフォームは顧客の声を収集し、顧客体験として管理・改善・運用できるツール と ・CXツールは顧客体験を仮説立て、改善するためのもの 当社の「YourVoice」は顧客の声をリアルタイムに収集分析し、改善活動を行うCXプラットフォーム、そして「UXPRESSIA」はCXツールとしてペルソナ・カスタマージャーニーマップを作り仮説立案に役立てていただくようにしています。この両方を用いることにより、企業のCX活動が可能になります。 ## **【3. ループを閉じる企業の可能性】** 顧客の声を聞き、仮説を立て、それが妥当かを顧客に問う。この一連の流れをループとして繰り返すことが、企業の成長性を引き上げる鍵となります。従業員も、顧客のことを考え、喜んでもらえることを実践することができ、その結果、職場の雰囲気は活性化し、生産性が向上します。顧客も素晴らしい体験が得られ、LTV(Life Time Value)も高まり、企業は高い支持を得ることができます。そして、我々は一社でも多くの企業がこのループを閉じるお手伝いをさせていただきます。 この一環として、 7月12日に自社セミナー 「【実践セミナー】顧客体験向上にChatGPTを活かす」を開催します。 CXを行っている企業の担当者の方々には特に参考になる内容となっています。 是非、ご参加ください。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - シリコンバレーからウォールストリートまで、注目を集める“マインドフルネス”の力 --- title: CX(顧客体験)をよくするためのコミュニケーションを心がけよう! date: 2018-10-04 url: https://total-engagement.jp/column/column02/43/ --- # CX(顧客体験)をよくするためのコミュニケーションを心がけよう! お客様や採用したばかりの従業員に対して、難しい専門用語を使うとコミュニケーションはうまくいきません。相手が理解できなきなれば、なんどもその話をしなくてはいけませんから、コミュニケーションコストも高くなりますし、信頼関係も生まれてきません。特にIT業界などのスタッフにこの傾向が強いように感じます。 **パティ・マッコード**の**NETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化を築く**の中で良いメッセージを見つけました。 ***『「説明したのに、アホすぎて何も聞いちゃいない」私はいつも「******説明がややこしくて理解できなかったのよ」といい、******あなたのお母さんにも理解できるように説明するといいわよ、******と勧めた』*** パティは難しい言葉を使うのはやめて、母親に伝えるように話すべきだといいます。難しいことをシンプルに話せる人を私は尊敬します。マーケティング担当やショップの店員などは、とくにこのルールを守った方が良いでしょう。 パティはカスタマーサービスの担当者は自社の製品やサービスをしっかりと理解した方が良いとアドバイスしています。 ***「御社のカスタマーサービス担当者は、******事業のしくみをどれだけ理解していると思いますか?******事業の最優先課題を理解しているでしょうか?******カスタマーサービスの仕事が収益にどう貢献しているかを、******数字を挙げて具体的に説明できるでしょうか?」*** その理由は簡単で、次の数字を見れば、顧客を大切にするコミュニケーションの重要性が理解できると思います。消費者の78%が「カスタマーサービスに失望して購入や取引をやめたことがある」と答え、そうした失態によって生じる年間の損失額は、アメリ力企業全体で620億ドルともいわれているのです。 弊社クライアントでの調査においても、カスタマーサービス利用者は利用していない顧客に比べ、総じてロイヤルティが高い傾向が見られます。NPSを意識し、CXを高める努力をしている企業の評価は高く、従業員が顧客との関係を改善することで、ロイヤルティを高めているのです。 「顧客サービスの悪いクチコミは、よいクチコミの2倍伝わりやすい」という研究結果もありますから、CX(顧客体験)をよくするためのコミュニケーションを心がけましょう。どんな事業を成功に導くのも、クチコミなのです。自分が顧客に提供するサービス体験が損益に直結することを自覚してもらうのです。 顧客をファンにして、逃さないために、顧客との接点で難しい言葉を使ったり、顧客を不快にしないようにすることはもちろん、快い体験になるよう心がけましょう。挨拶やわかりやすいコミュニケーションがCXを高め、その結果、売り上げがアップするのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 事業と人事はクルマの両輪~ICCに参加して --- title: CX-EX(顧客-従業員体験)を経営現場に活かすための「見える化」に不可欠なリアルタイムフィードバックサービス「Your Voice(ユアボイス)」をリリース date: 2020-09-29 url: https://total-engagement.jp/column/news01/11/ --- # CX-EX(顧客-従業員体験)を経営現場に活かすための「見える化」に不可欠なリアルタイムフィードバックサービス「Your Voice(ユアボイス)」をリリース 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ(本社:東京都千代田区 代表取締役:池田 順一 )は、リアルタイムフィードバックサービス「Your Voice」をリリースいたしました。マネージメント層だけでなく、店舗などの現場スタッフも、いつでも数値をチェックし、即座に改善できるようなUIを意識した設計をしております 2010年から100社以上のにNPSのコンサルティング事業を展開している株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、リアルタイムフィードバックサービス「Your Voice(ユアボイス)」をリリースしました。 企業のCX(顧客体験)を「見える化」をする主指標としてNPSを採用。現場でもわかりやすく活用でき、経営も業績の先読み指標として使うことが出来るツールを目指しております。 商品・サービスだけでは、生活者は満足しない時代となりました。どのような体験を提供できるかが企業の価値にもなってきています。ただ、その体験価値も「見える化」できなければ改善ができません。 Your Voiceは、顧客-従業員体験を「見える化」するためのリアルタイムフィードバックサービスです。NPSアンケートの作成からデータの集計・分析できるだけでなく、現場スタッフが集票の状況や改善ポイントをリアルタイムに判断できるようにしていることが最大の特徴です。 これは「顧客の声」は生きていて、なるべく早く現場にフィードバックすることが重要だということを意味しています。また経営判断として、NPSを活用するだけでなく、「真実の瞬間」に出会うスタッフの活用を強く意識しています。 **「Your Voice」の特徴** 1.NPSベースのリアルタイム分析 NPSを主指標とし、他の設問との相関関係(どの項目を改善すれば、NPSの数値に影響するか)をリアルタイムで分析します。 2.現場で働くスタッフの方が使いたくなる リアルタイム分析、リアルタイムでお客様の回答を確認できるので、現場スタッフでも改善ポイントを把握しやすくなり、そのため、デザインは直観的で専門知識がなくでも利用できるようなUIを意識しています。 3.告知や集客を支援 アンケート回収を増やすために、アンケートページのQRコードやURLを自動で発行できるようにしております。 **「Your Voice」サービス概要** 1.シンプルで使いやすいアンケート作成。一般的なNPSアンケート設問がプリセットできるようになっており、初めてアンケート設計する方にも安心してご利用いただけます。 2.NPS/アンケート集計機能 全体の数値だけでなく、店舗ごと、時系列、セグメント毎などのNSP分析が可能です。他項目と一緒にアンケートをとることにより、NPSの向上に最も関与度の高い項目も簡単に把握することができます。 3.分析機能 相関分析、クロス分析等も専門知識がなくても利用可能 4.管理機能 エリア/店舗/スタッフ管理 5.API連携 柔軟なAPI設計のため、外部コミュニケーションツール、CRMツールや企業内ダッシュボードとの連携も可能 Your Voice は、より多くの方に体験する機会を提供するために、1ヶ月限定のトライアルプランを用意しました。この機会に、ぜひ、Your Voiceをお試しいただきたいと思います。 プロダクトサイト:https://your-voice.jp/ 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える --- title: ECサイトのライブチャットは接客力と顧客満足度をアップする優秀ツール?! date: 2015-07-03 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/246/ --- # ECサイトのライブチャットは接客力と顧客満足度をアップする優秀ツール?! リアルでもオンラインでも、店舗にとって顧客満足度を大きく左右するのは接客ではないでしょうか。 接客の大切さを表すキーワードとして「真実の瞬間」(Moment of truth)というものがあります。これは従業員が顧客に接した最初の接客の15秒間が企業の勝敗を分けるという意味ですが、店舗を訪れた顧客がリピート客になるかどうか、ポジティブな口コミをしてくれるかどうかは、接客にかかっています。特に対面での接客ができないECサイトはそれだけ工夫が必要とされるように思います。 ECサイトでの接客はカスタマーサービスが大きな役割を果たすと思いますが、最近特に海外でカスタマーサービスツールの一つとして一般化しているのがライブチャット。日本ではあまり見ることはありませんが、なぜ海外では積極的にライブチャットを導入するECサイトが多いのでしょうか。 ## ライブチャットの効果とは? イギリスのeDigitalResearch社が今年2015年に実施したカスタマーサービスに関する調査で、次のようなことが分かっています。 **Q. ECサイトのカスタマーサービスの手段で一番満足度が高かったものは何ですか?** 何とライブチャットの満足度が73%と一番満足度の高いチャネルであることが分かりました。 さらに、米BoldChat社がイギリスとアメリカの消費者を対象に行った調査では、31%の人がライブチャットで質問や問題が解決した後にそのサイトで購入すると回答。 これらの調査から、ライブチャットは顧客満足度だけでなく、購買意欲の向上にも貢献するものだということが分かります。 ## 顧客の視点に立てば分かるライブチャットの魅力 前述の調査では、さらに掘り下げてライブチャットの魅力を質問したところ、次のような回答が得られました。 **Q. ライブチャットを利用する理由を教えてください。** 「すぐに対応してもらえるから」という答えた人が79%でダントツ一位に。私も過去にアマゾンの「カスタマーサービスに連絡」からライブチャットを使用したことがありますが、電話やメールに比べて待たされることなくすぐに対応してもらえるという点がストレスフリーで、「今すぐ答えが欲しい」というニーズにしっかり応えてくれるツールだと思いました。 51%の人が回答した「マルチタスクに向いているから」は、担当者が調べたり入力していても、パソコンやスマホで他の作業ができるという意味だと思います。マルチタスクができることで、待ち時間を感じることは一切ありません。 38%の人が答えた「とても使いやすい」というのは、例えば住所、名前、商品名、URLなどをコピペしたい時に役立つという意味も含まれると思います。電話では聞き間違いも多く発生しますし、特にアルファベットの場合などは「アメリカのA、ブラジルのB、カナダのC……」なんていう確認が始まってしまい、わずらわしいと感じることもあります。チャットはそういう手間が省ける点でとても楽だと思います。 この回答結果にはありませんが、私個人のアマゾンでのライブチャット経験では、顔が見えないなりに親身に誠意を持って対応していただけた部分にもとても良い印象を受けました。 星の数ほど存在するECサイト、メールでしかお問い合わせができなかったり、メールをしても全く返事がもらえないサイトも多く存在しています。もちろん企業によってさまざまな事情や状況があるとは思いますが、お客様を待たせたり、返事をしなかったりすることで、当たり前のことながらお客様の中に不満がつのり、それが不信につながってしまうこともあると思います。そうなってしまってから対応するのでは手遅れです。 だからこそ顧客視点で考えて、簡単な質問に迅速に対応できるライブチャットのように、より良いサービスの提供を目指し、 顧客満足度の向上やファン醸成につながるような工夫を積極的に検討したいですね。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: eNPSとは? date: 2016-03-31 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/140/ --- # eNPSとは? NPS®はすぐれた顧客ロイヤリティ計測方法であるだけでなく、根本原因特定、課題解決の迅速化、従業員モチベーション向上などの特長があります。NPS®の改善に取り組むことは、ダイレクトな売上・利益の向上につながることが実証されています。 「NPSの特徴」にても記載しましたが、従業員のモチベーション向上とNPS®改善への取組は両輪稼働するものです。**** NPS®から生まれたeNPS (employee Net Promoter Score)は、NPS®の考え方を従業員と企業の関係にあてはめたものです。すなわち、従業員が自分の勤める会社を親しい人に推奨する可能性を問い、NPS®と同様に算出する指標です。 このように、顧客満足計測指標NPSの従業員版といえるのがeNPSです。 情熱的に仕事をする従業員がどれくらいいるか。 従業員のモチベーション、職場でのパフォーマンスにより、接客・サービスの質は大きく異なります。 また、顧客と従業員との関係性は顧客ロイヤルティにも大きな影響を与えるファクターの1つです。 顧客とのコミュニケーション、顧客へのサービスに「やりがい」を感じている従業員がいるからこそ、真の顧客体験向上が可能となるのです。 eNPSは、分析単位を「全社~チーム~属性」と自由に設定できるので、企業やチームの組織健康診断、社内改善時の事前事後検証ツールとして活用することができます。** ** 経営者、マネージャー、店長、人事部担当者の「どうやって組織を活性化させるか?」の問いに、明確な処方箋を提供します。** ** ## **eNPS 3つの特徴** - **従業員ロイヤルティを****計測する****Index **顧客ロイヤルティ計測の手法NPSを従業員の調査に応用させたもので、簡単ながら正確に従業員エンゲージメントを計測します。 - **「****究極の質問****」****の回答を元に****3分類して状態を数値化 **回答から推奨者/中立者/批判者の3つの層に分類。推奨者の率から批判者の率を引いた数字をeNPSとして算出。eNPSの変化を追跡します。 - **eNPS****の変化は****チームや企業の業績と相関 **eNPSはチームや企業の業績と高い相関を示します。つまりeNPSを高めることで、チームや企業の収益も高まると期待できます。 ## **eNPS 3種類の****使い方** - **企業やチームの****簡易な組織健康診断として **eNPS(推奨者%ー批判者%)を定期的に計測して、チームや組織の健康診断Indexとして活用できます。定期的な計測も簡単にできます。 - **社内の改善取り組みの****事前事後の変化を捉える **顧客向け改善活動や、社内ルールの変更など、大きな社内取り組みの前後での組織やチームの変化を測定するツールとして活用できます。 - **組織課題をチーム毎に****分析することができる **eNPSは分析単位を全社~チーム~属性で自由に設定することができます。きめ細かい課題分析により改善活動が活性化します。 **現状の把握から効果的な改善方法の発見まで、 eNPS****調査は経営者やマネージャーのお悩み解決にチカラを発揮します。** **NPSに関する他の記事も読んでみよう** やはりコミュニケーションがeNPSアップの鍵だった ~従業員エンゲージメントの話~ やる気のない社員が70%もいるという衝撃!NPSで社員のやる気を引き出そう。 アメリカNPS事情 MGMの従業員を巻き込んだVOC活用法がすごすぎる! ** ** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 現代の企業経営の最重要課題トップ3に入る従業員エンゲージメントの高め方 --- title: eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5641/ --- # eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド 「従業員が会社を友人に勧めたいと思っているか」を数値化するeNPS(Employee Net Promoter Score)は、組織の健全性を測る強力な指標として注目を集めています。 しかし、いざ導入しようとすると「どのツールを選べばいいか」「計測後にどう改善アクションへ繋げるか」「業界平均と比べてスコアが良いのか悪いのか判断できない」といった壁にぶつかる担当者は少なくありません。 さらに、eNPSは単発の計測で終わらせても意味がなく、定期的な継続測定・セグメント分析・改善施策の実行まで一気通貫で設計できるかどうかが、実際の組織改善につながるかどうかを左右します。 本記事では、eNPS計測と従業員エンゲージメント向上に活用できるサービス・メディアを多角的に比較し、自社の課題や規模に合った選択をサポートします。 **こんな方にオススメ** - eNPSを初めて導入しようとしている人事・経営企画担当者 - 計測ツールは導入済みだが、スコア改善に向けた具体的アクションが見えていないHRBP - 複数のサービスを比較したうえで最適なツールを選定したい情報システム・IT担当者 - 従業員の離職率改善・定着率向上に向けて組織サーベイの仕組みを整えたい経営者・管理職 **この記事を読むと…** - eNPSのスコア算出ロジックと調査設計の基本がわかる - 各サービス・メディアの特徴・強み・向き不向きを整理して比較できる - 計測から改善アクションまでをどう設計すべきか、全体像を掴める - 自社の規模・目的・予算に合ったサービスの選び方の基準が得られる ## eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイドを選ぶ際の重要ポイント eNPS関連のサービスやメディアを選ぶ際は、単に「スコアが出るか」だけでなく、調査設計の柔軟性・分析の深さ・改善施策への連携力など、複数の軸で評価することが重要です。以下に、選定時に押さえておくべき主要な比較ポイントを解説します。 ### eNPSスコアの計測方法・算出ロジックの正確さ eNPSは「あなたはこの会社を友人・知人に職場として勧めますか?」という0〜10点の設問に対し、推奨者(9〜10点)の比率から批判者(0〜6点)の比率を引いて算出します。この基本ロジックは国際標準として共通していますが、サービスによってセグメント分類の定義や算出タイミング、スコアの表示単位が異なる場合があります。 特に重要なのは、業界別・企業規模別のベンチマーク値との比較機能が備わっているかどうかです。自社のスコアが「良いのか悪いのか」を判断するためには、相対的な基準が不可欠です。選定時には、算出ロジックの透明性と外部比較データの充実度を必ず確認しましょう。 ### 調査設計の柔軟性(設問数・頻度・匿名性) eNPSの標準設問は1問ですが、実際の運用ではフリーコメント欄や追加設問を設けることで、スコアの背景にある要因を深掘りできます。設問数が多すぎると回答率が低下し、少なすぎると改善のヒントが得られないというトレードオフがあるため、シンプルさと情報量のバランスが重要です。 また、測定頻度については、年1回の大規模サーベイよりも、四半期ごと・月次などのパルスサーベイ形式の方がリアルタイムな組織状態を把握しやすいとされています。匿名性の担保も回答の正直さに直結するため、匿名調査への対応可否は必ず確認が必要です。 ### データ分析・可視化機能の充実度 スコアを算出した後、そのデータを「誰が」「どの部門が」「どの属性層が」低スコアを示しているかをセグメント別に分析できるかどうかが、改善施策の精度を左右します。部門別・役職別・年齢別・勤続年数別のクロス分析ができるツールは、課題の局所化と優先順位付けに大きく役立ちます。 さらに、ダッシュボードでのリアルタイム可視化や時系列トレンドの表示機能があれば、施策実施前後の変化を客観的に追跡できます。経営層への報告資料としても活用できるビジュアル出力機能の有無も、選定の重要な判断基準となります。 ### 改善アクションへの連携・実行支援の厚さ eNPS計測は「目的」ではなく「手段」です。スコアを取得した後に、どのような改善施策を打つか、誰がオーナーシップを持つかが組織変革の肝となります。ツールによっては計測機能のみを提供し、改善施策の立案・実行は利用企業に委ねるケースも多くあります。 一方で、コンサルティング支援や研修プログラム、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)まで一貫して提供するサービスもあります。自社のHR部門のリソースや専門性に応じて、「ツールだけ」か「伴走支援付き」かを選ぶことが重要です。改善施策の具体例・成功事例・失敗パターンの情報提供があるかどうかも確認しましょう。 比較項目 トータルエンゲージメントグループ ITトレンド ミツモア eNPS解説記事 One人事 eNPS解説記事 SurveyMonkey eNPSベ **トータルエンゲージメントグループ** **ITトレンド** **ミツモア eNPS解説記事** **One人事 eNPS解説記事** **SurveyMonkey eNPSベンチ** eNPSスコアの計測方法・算出ロジック CX-EX(顧客体験×従業員体験)の統合視点でeNPSを含むエンゲージメント指標を計測。YourVoiceプラットフォームを活用し、推奨者比率-批判者比率でスコア算出※要確認 eNPS対応ツールを複数掲載・比較できる比較サイト。個別ツールの算出ロジックはベンダーごとに異なる※要確認 「あなたはこの会社を友人・知人に職場として勧めますか?」の0〜10点設問に対し、推奨者(9〜10点)比率から批判者(0〜6点)比率を引いてスコアを算出。計算式・定義を詳細解説 推奨者比率-批判者比率による計算式を解説。社員の本音が見える質問設計と分析方法を紹介 0〜10点の推奨度設問で推奨者(9〜10点)・中立者(7〜8点)・批判者(0〜6点)に分類し、推奨者比率-批判者比率でeNPSを算出。業界別ベンチマークとの比較が可能 調査設計(設問数・頻度・匿名性) R調査/T調査の2種類の調査メニューを提供。設問数・頻度・匿名性の詳細は要問い合わせ 掲載ツールにより異なる。ITトレンド自体は比較・資料請求プラットフォームであり調査設計機能は持たない 導入5ステップの完全マニュアルを提供。設問は基本1問+自由記述のシンプル設計を推奨。頻度・匿名性の推奨設計も記事内で解説※要確認 eNPS標準設問に加え「社員の本音が見える質問」を紹介。One人事プラットフォームでの調査実施が可能。設問数・頻度・匿名性の詳細はサービス仕様に依存※要確認 SurveyMonkeyのテンプレートを活用したeNPS調査設計。設問数は標準1問+追加設問、匿名調査に対応。パルスサーベイ(高頻度・短設問)での定期測定を推奨※要確認 データ分析・可視化機能 YourVoiceによるVoC収集・可視化、UXPRESSIAによるカスタマージャーニーマップ連携、CXコンサルティングと組み合わせた分析支援※要確認 掲載製品の比較表・ランキング・導入事例・特集記事により選定支援を提供。分析・可視化はベンダーツール側の機能に依存 スコアの目安・国内企業平均値との比較方法を解説。分析手法(セグメント別比較等)も紹介※要確認 One人事のタレントマネジメント機能と連携したデータ分析・可視化。エンゲージメントサーベイ機能も統合※要確認 リアルタイムダッシュボード、スコアトレンド表示、セグメント別(部門・役職・年齢等)クロス分析、業界ベンチマーク比較機能を提供※要確認 改善アクションへの連携・実行支援 CXコンサルティング、CX-EX研修、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)による改善実行支援まで一貫提供 人・組織(採用〜定着〜育成)カテゴリでエンゲージメント関連ツールを紹介。改善実行支援はベンダー側に委ねる スコア向上のための具体的施策7選、失敗例と成功のポイント3つを提示。ミツモア経由でツール・サービス選定支援 人事労務・勤怠・給与・タレントマネジメントまで一貫した人事プラットフォームとして改善アクションを支援。導入から運用開始までの伴走支援・定着支援を提供 eNPS測定から従業員エンゲージメント・定着率向上のための具体的戦略を提示。SurveyMonkeyのエンタープライズプランで組織全体の改善アクション管理をサポート※要確認 導入コスト・ツール選定基準 要問い合わせ 無料で資料請求・比較が可能。2,141製品以上を掲載し、ランキング・カテゴリ・導入事例から選定基準を提示 無料の情報提供メディア。ミツモアプラットフォームで従業員満足度調査ツールの一括比較・見積もり取得が可能 初期費用・導入支援費用・月額費用・ライセンス費用・共通オプション費用・サポートオプション費用の多層構成。詳細は見積もり依頼が必要 無料プランあり。有料プランはTeam・Enterprise等の段階構成。エンタープライズ向けに大規模調査・SSO・高度な管理機能を提供。詳細料金は要問い合わせ 効果測定・ROIの検証方法 顧客体験と従業員体験の両面からチーム経営の実現度を検証。具体的なROI算出方法は要問い合わせ 導入事例記事を通じた効果紹介。プラットフォーム自体はROI検証機能を持たない eNPSと従業員満足度・エンゲージメントサーベイとの違いと使い分けを解説。人材定着・組織力向上への効果測定の考え方を提示 従業員エンゲージメント向上施策・取り組み事例を紹介。導入実績に基づく支援プログラムにより効果検証を支援※要確認 業界別eNPSベンチマークとの比較による相対的改善効果の可視化。従業員エンゲージメントと定着率の相関分析を通じたROI検証を支援※要確認 ※ 本比較表は各サービス公式サイト(トータルエンゲージメントグループ、ITトレンド、ミツモア eNPS解説記事、One人事 eNPS解説記事、SurveyMonkey eNPSベ)の情報をもとに作成(2026年07月14日時点)。「※要確認」はAI補完情報のため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。 ## 各サービスの詳細解説 以下では、eNPS計測と従業員エンゲージメント向上に活用できる各サービス・メディアについて、特徴・機能・向き不向きを詳しく解説します。自社の課題感や活用シーンと照らし合わせながらご確認ください。 ### トータルエンゲージメントグループ トータルエンゲージメントグループ 公式サイト ↗ eNPSスコアの計測方法・算出ロジック CX-EX(顧客体験×従業員体験)の統合視点でeNPSを含むエンゲージメント指標を計測。YourVoiceプラットフォームを活用し、推奨者比率-批判者比率でスコア算出※要確認 調査設計(設問数・頻度・匿名性) R調査/T調査の2種類の調査メニューを提供。設問数・頻度・匿名性の詳細は要問い合わせ データ分析・可視化機能 YourVoiceによるVoC収集・可視化、UXPRESSIAによるカスタマージャーニーマップ連携、CXコンサルティングと組み合わせた分析支援※要確認 改善アクションへの連携・実行支援 CXコンサルティング、CX-EX研修、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)による改善実行支援まで一貫提供 導入コスト・ツール選定基準 要問い合わせ 効果測定・ROIの検証方法 顧客体験と従業員体験の両面からチーム経営の実現度を検証。具体的なROI算出方法は要問い合わせ 公式サイト https://total-engagement.jp/column トータルエンゲージメントグループは、顧客体験(CX)と従業員体験(EX)を統合した「CX-EX」の視点で組織改善を支援するコンサルティングファームです。eNPSを単体の指標として扱うのではなく、顧客満足度や従業員満足度を横断的に捉える独自のアプローチが特徴です。YourVoiceプラットフォームを活用したVoC(Voice of Customer)収集・可視化機能を持ち、UXPRESSIAによるカスタマージャーニーマップとの連携も可能です。コンサルティング・研修・BPOまでワンストップで提供できる体制は、HR部門だけでなく経営層・カスタマーサクセス部門とも連携した全社的な組織変革を目指す企業に向いています。 - CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を統合した「チーム経営」アプローチ - YourVoiceプラットフォームによるVoC収集・可視化機能 - UXPRESSIAを用いたカスタマージャーニーマップとの連携分析 - R調査・T調査の2種類の調査メニューによる柔軟な調査設計(詳細は要問い合わせ) - CXコンサルティング・CX-EX研修・BPOを組み合わせた改善実行支援 - 顧客体験と従業員体験の両面から「チーム経営」の実現度を評価するフレームワーク - **こんな人に向いている** - eNPSを含む従業員体験と顧客体験を統合的に改善したい企業 - コンサルティング・研修・実行支援まで一貫してアウトソースしたい人事・経営部門 - 組織サーベイの設計から改善施策の実行まで伴走支援を必要とする中〜大規模企業 **注意点・向いていない人:**料金・詳細仕様は要問い合わせとなっており、導入コストや具体的な設問設計の詳細が事前に把握しにくい点があります。シンプルにeNPS単体のスコア計測ツールのみを求めている場合や、小規模でコスト重視の企業には過剰スペックになる可能性があります。 **無料体験の有無:**記載なし。まずは問い合わせ・相談から始める形となります※要確認。 ### ITトレンド ITトレンド 公式サイト ↗ eNPSスコアの計測方法・算出ロジック eNPS対応ツールを複数掲載・比較できる比較サイト。個別ツールの算出ロジックはベンダーごとに異なる※要確認 調査設計(設問数・頻度・匿名性) 掲載ツールにより異なる。ITトレンド自体は比較・資料請求プラットフォームであり調査設計機能は持たない データ分析・可視化機能 掲載製品の比較表・ランキング・導入事例・特集記事により選定支援を提供。分析・可視化はベンダーツール側の機能に依存 改善アクションへの連携・実行支援 人・組織(採用〜定着〜育成)カテゴリでエンゲージメント関連ツールを紹介。改善実行支援はベンダー側に委ねる 導入コスト・ツール選定基準 無料で資料請求・比較が可能。2,141製品以上を掲載し、ランキング・カテゴリ・導入事例から選定基準を提示 効果測定・ROIの検証方法 導入事例記事を通じた効果紹介。プラットフォーム自体はROI検証機能を持たない 公式サイト https://it-trend.jp ITトレンドは、2,141製品以上のビジネスソフトウェアを掲載する国内最大級のIT製品比較・資料請求プラットフォームです。eNPS対応ツールや従業員エンゲージメントサーベイ製品を一覧比較できる「人・組織」カテゴリを持ち、ランキング・導入事例・特集記事などを通じてツール選定をサポートします。ITトレンド自体はサーベイ機能や分析機能を持つわけではなく、あくまで「どのツールを選ぶか」の意思決定支援に特化したメタ的なプラットフォームです。無料で複数ベンダーの資料を一括請求できるため、情報収集フェーズの効率化に有効です。 - 2,141製品以上を掲載する国内最大級のIT製品比較サイト - エンゲージメントサーベイ・従業員満足度調査ツールのランキング・比較表を提供 - 無料での資料請求・一括比較機能により情報収集コストを削減 - 導入事例・特集記事によるツール選定の判断材料提供 - 人・組織(採用〜定着〜育成)カテゴリでeNPS関連ツールを横断的に紹介 - ベンダー各社のカテゴリ・価格帯・対応規模を比較しやすい構造化コンテンツ - **こんな人に向いている** - eNPSツールの選定前に複数サービスを横断比較したい担当者 - 各ベンダーの資料を効率的に一括収集したいIT・情報システム部門 - ランキングや導入事例を参考に短期間でツール候補を絞り込みたい人事担当者 **注意点・向いていない人:**ITトレンド自体はサーベイ実施・データ分析・改善支援の機能を持たないため、ツール導入後の運用・改善フェーズでは別途ベンダーサービスの活用が必要です。既にツールが決まっており実際の調査設計・実施段階に入っている企業には直接的な価値は限られます。 **無料体験の有無:**プラットフォーム自体の利用・資料請求は無料で可能です。 ### ミツモア eNPS解説記事 ミツモア eNPS解説記事 公式サイト ↗ eNPSスコアの計測方法・算出ロジック 「あなたはこの会社を友人・知人に職場として勧めますか?」の0〜10点設問に対し、推奨者(9〜10点)比率から批判者(0〜6点)比率を引いてスコアを算出。計算式・定義を詳細解説 調査設計(設問数・頻度・匿名性) 導入5ステップの完全マニュアルを提供。設問は基本1問+自由記述のシンプル設計を推奨。頻度・匿名性の推奨設計も記事内で解説※要確認 データ分析・可視化機能 スコアの目安・国内企業平均値との比較方法を解説。分析手法(セグメント別比較等)も紹介※要確認 改善アクションへの連携・実行支援 スコア向上のための具体的施策7選、失敗例と成功のポイント3つを提示。ミツモア経由でツール・サービス選定支援 導入コスト・ツール選定基準 無料の情報提供メディア。ミツモアプラットフォームで従業員満足度調査ツールの一括比較・見積もり取得が可能 効果測定・ROIの検証方法 eNPSと従業員満足度・エンゲージメントサーベイとの違いと使い分けを解説。人材定着・組織力向上への効果測定の考え方を提示 公式サイト https://meetsmore.com/product-services/employee-satisfaction-survey/media/265180 ミツモアが提供するeNPS解説記事は、eNPSの基礎知識から実装ステップまでを体系的に整理した情報提供型コンテンツです。スコアの計算式(推奨者比率-批判者比率)や各カテゴリの定義、国内企業の平均スコアとの比較方法、導入5ステップの完全マニュアルなど、実務に即した情報量の豊富さが特徴です。さらに、スコア向上のための具体的施策7選や失敗例・成功のポイントを掲載しており、初めてeNPSを導入する担当者にとっての「実装ガイド」として機能します。ミツモアプラットフォーム経由で従業員満足度調査ツールの一括比較・見積もり取得もできます。 - eNPS計算式・推奨者/中立者/批判者の分類定義を詳細解説 - 国内企業平均値との比較方法・スコアの目安を提示 - eNPS導入5ステップの完全マニュアルを提供 - スコア向上のための具体的施策7選と失敗例・成功ポイント3つを掲載 - eNPSと従業員満足度・エンゲージメントサーベイとの違いと使い分けを整理 - ミツモアプラットフォームでのツール一括比較・見積もり取得に連携 - **こんな人に向いている** - eNPSの概念・計算方法を基礎から学びたい人事担当者・初心者 - 導入ステップを体系的に確認しながらツール選定まで一気に進めたい担当者 - 改善施策の具体的なアイデアをすぐに参照したいHRBP・管理職 **注意点・向いていない人:**メディア記事・情報提供コンテンツであるため、実際のサーベイ実施・データ収集・スコア算出はミツモア経由で選定したベンダーツールに依存します。記事内の情報の一部は「※要確認」が必要な箇所もあるため、詳細仕様は各ツールに直接確認が必要です。 **無料体験の有無:**情報提供メディアとして無料で閲覧可能。ミツモアプラットフォームでの見積もり比較も無料で利用できます。 ### One人事 eNPS解説記事 One人事 eNPS解説記事 公式サイト ↗ eNPSスコアの計測方法・算出ロジック 推奨者比率-批判者比率による計算式を解説。社員の本音が見える質問設計と分析方法を紹介 調査設計(設問数・頻度・匿名性) eNPS標準設問に加え「社員の本音が見える質問」を紹介。One人事プラットフォームでの調査実施が可能。設問数・頻度・匿名性の詳細はサービス仕様に依存※要確認 データ分析・可視化機能 One人事のタレントマネジメント機能と連携したデータ分析・可視化。エンゲージメントサーベイ機能も統合※要確認 改善アクションへの連携・実行支援 人事労務・勤怠・給与・タレントマネジメントまで一貫した人事プラットフォームとして改善アクションを支援。導入から運用開始までの伴走支援・定着支援を提供 導入コスト・ツール選定基準 初期費用・導入支援費用・月額費用・ライセンス費用・共通オプション費用・サポートオプション費用の多層構成。詳細は見積もり依頼が必要 効果測定・ROIの検証方法 従業員エンゲージメント向上施策・取り組み事例を紹介。導入実績に基づく支援プログラムにより効果検証を支援※要確認 公式サイト https://onehr.jp/column/human-resources/enps/ One人事は、人事労務・勤怠・給与・タレントマネジメントを一体化した統合型人事プラットフォームです。eNPS解説記事では、スコア算出方法の解説に加え「社員の本音が見える質問設計」の具体例を紹介しており、単なる計算ロジックの説明にとどまらない実用的な内容が特徴です。One人事プラットフォーム上でエンゲージメントサーベイを実施し、タレントマネジメント機能と連携したデータ分析・可視化が可能です。導入から運用開始までの伴走支援・定着支援も提供しており、HR機能を一元管理したい企業に向いています。 - 推奨者比率-批判者比率による計算式と「社員の本音が見える質問設計」を解説 - One人事プラットフォームでのeNPS調査・エンゲージメントサーベイ実施機能 - タレントマネジメント機能と連携したデータ分析・可視化(※要確認) - 人事労務・勤怠・給与・タレントマネジメントを統合した一元管理プラットフォーム - 導入から運用開始までの伴走支援・定着支援プログラムの提供 - 従業員エンゲージメント向上施策・取り組み事例の紹介コンテンツ - **こんな人に向いている** - eNPS計測をタレントマネジメントや人事労務管理と一元化したい企業 - 専任のHR担当者が少なく、伴走支援・定着支援を必要とする中小〜中堅企業 - バラバラな人事ツールを統合してデータ活用を進めたい人事・経営企画部門 **注意点・向いていない人:**料金体系が初期費用・導入支援費用・月額費用・ライセンス費用・オプション費用の多層構成となっており、詳細な費用感を把握するには見積もり依頼が必要です。eNPS単体のシンプルな計測ツールを求めている場合には、機能が過剰になる場合があります。一部機能は要確認事項があります※要確認。 **無料体験の有無:**記載なし。詳細は問い合わせ・見積もり依頼が必要です※要確認。 ### SurveyMonkey eNPSベンチマーク SurveyMonkey eNPSベンチマーク 公式サイト ↗ eNPSスコアの計測方法・算出ロジック 0〜10点の推奨度設問で推奨者(9〜10点)・中立者(7〜8点)・批判者(0〜6点)に分類し、推奨者比率-批判者比率でeNPSを算出。業界別ベンチマークとの比較が可能 調査設計(設問数・頻度・匿名性) SurveyMonkeyのテンプレートを活用したeNPS調査設計。設問数は標準1問+追加設問、匿名調査に対応。パルスサーベイ(高頻度・短設問)での定期測定を推奨※要確認 データ分析・可視化機能 リアルタイムダッシュボード、スコアトレンド表示、セグメント別(部門・役職・年齢等)クロス分析、業界ベンチマーク比較機能を提供※要確認 改善アクションへの連携・実行支援 eNPS測定から従業員エンゲージメント・定着率向上のための具体的戦略を提示。SurveyMonkeyのエンタープライズプランで組織全体の改善アクション管理をサポート※要確認 導入コスト・ツール選定基準 無料プランあり。有料プランはTeam・Enterprise等の段階構成。エンタープライズ向けに大規模調査・SSO・高度な管理機能を提供。詳細料金は要問い合わせ 効果測定・ROIの検証方法 業界別eNPSベンチマークとの比較による相対的改善効果の可視化。従業員エンゲージメントと定着率の相関分析を通じたROI検証を支援※要確認 公式サイト https://jp.surveymonkey.com/learn/employee-feedback/employee-nps-benchmarks/ SurveyMonkeyは世界的に利用されるオンラインサーベイプラットフォームで、eNPS計測に特化したベンチマーク解説ページと豊富なテンプレートを提供しています。0〜10点の推奨度設問による標準的なeNPS算出に加え、業界別ベンチマークとの比較機能が大きな強みです。リアルタイムダッシュボード・スコアトレンド表示・部門/役職/年齢等のセグメント別クロス分析など、データ分析・可視化機能の充実度は高く、パルスサーベイ形式での定期測定を推奨する実践的なアプローチが特徴です。無料プランから利用を開始でき、エンタープライズ向けのSSO・高度な管理機能まで段階的にスケールアップできます。 - 0〜10点設問による推奨者・中立者・批判者の分類と標準eNPS算出ロジック - 業界別eNPSベンチマークとの比較による相対的な改善効果の可視化 - リアルタイムダッシュボードとスコアトレンド表示機能(※要確認) - 部門・役職・年齢等のセグメント別クロス分析機能(※要確認) - パルスサーベイ形式での定期測定推奨・テンプレートによる簡単な調査設計 - 無料プランから始められる段階的な料金体系(Team・Enterprise等) - 従業員エンゲージメントと定着率の相関分析によるROI検証支援(※要確認) - **こんな人に向いている** - 業界ベンチマークとの比較によって自社スコアの位置づけを把握したい企業 - 低コストから始めて段階的にサーベイ機能を拡張したいスタートアップ〜中堅企業 - パルスサーベイによるリアルタイムな組織状態の継続モニタリングを重視する担当者 **注意点・向いていない人:**改善アクションへの実行支援やコンサルティングは提供されておらず、計測・分析機能が中心です。詳細な改善施策の立案・実行は自社のHR部門で担う必要があります。有料プランの詳細料金は要問い合わせとなっています※要確認。 **無料体験の有無:**無料プランあり。基本的なサーベイ機能を無料で試すことができます。有料プランはTeam・Enterprise等の段階構成です※要確認。 ## よくある質問 Q. eNPSとは何ですか?従業員満足度調査(ES調査)とどう違うのですか? A. eNPS(Employee Net Promoter Score)は「この会社を友人・知人に職場として勧めますか?」という1問で従業員の推奨意向を数値化する指標です。従業員満足度調査が複数設問で多面的な満足感を測るのに対し、eNPSは単一指標で推奨意向という行動意図に近い側面を測定します。両者は目的が異なるため、補完的に活用することが推奨されています。 Q. eNPSのスコアはどのように計算しますか? A. 0〜10点で評価してもらった回答を、推奨者(9〜10点)・中立者(7〜8点)・批判者(0〜6点)の3グループに分類します。推奨者の比率(%)から批判者の比率(%)を引いた値がeNPSスコアとなります。スコアの範囲は-100〜+100で、プラスであれば推奨者が多い状態を示します。 Q. eNPS調査はどのくらいの頻度で実施すべきですか? A. 年1回の大規模サーベイよりも、四半期ごと・月次などのパルスサーベイ形式で定期実施することが推奨されています。高頻度の測定により組織の変化をリアルタイムに捉えられ、施策実施前後の効果検証もしやすくなります。ただし、回答者の負担を考慮して設問数はシンプルに保つことが重要です。 Q. eNPSのスコアが低い場合、まず何から改善すれば良いですか? A. まず批判者層(0〜6点)に対してフリーコメントや追加設問で「低評価の理由」を収集することが出発点です。次に、部門別・役職別・勤続年数別のセグメント分析で課題が集中している層を特定します。その後、職場環境・マネジメント・評価制度・キャリア開発など優先度の高いテーマに絞って改善施策を実行し、次回の測定で効果を検証するサイクルを回すことが重要です。 Q. eNPS計測ツールを選ぶ際に最も重視すべき点は何ですか? A. 自社の課題と導入目的によって異なりますが、一般的には①スコア算出の透明性・精度、②セグメント別分析機能の充実度、③パルスサーベイ対応など調査頻度の柔軟性、④改善アクションへの連携支援の有無、⑤コストと機能のバランスの5点が主要な選定基準となります。HR部門のリソースが少ない場合は伴走支援の有無も重要な判断軸です。 Q. eNPS調査の匿名性はなぜ重要なのですか? A. 匿名性が確保されていない調査では、回答者が「正直に答えると評価や人間関係に影響するかもしれない」という懸念から、実態と異なる回答(社交辞令的な高スコア)を選ぶ傾向があります。匿名性を担保することで、組織の真の課題を把握するための正直な回答が得られやすくなり、データの信頼性と改善施策の精度が向上します。 ## まとめ:eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイドの選び方 eNPS計測と従業員エンゲージメント改善に活用できるサービス・メディアは、それぞれアプローチと強みが大きく異なります。 まず「どのツールを選ぶべきか情報収集段階にある」という場合は、**ITトレンド**や**ミツモア eNPS解説記事**を活用して複数サービスを横断的に比較・整理することからスタートするのが効率的です。ミツモアの解説記事はeNPSの基礎知識から導入5ステップ・改善施策まで体系的にまとめられており、初めて取り組む担当者の「実装ガイド」として機能します。 次に、**SurveyMonkey eNPSベンチマーク**は業界別ベンチマークとの比較機能・リアルタイムダッシュボード・セグメント別クロス分析など、データ分析・可視化機能の充実度が高く、無料プランから段階的にスケールアップできる柔軟性も魅力です。eNPS計測ツールの機能を重視し、コストを抑えて始めたい企業に向いています。 **One人事**は、eNPS・エンゲージメントサーベイ 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?! - NPS完全ガイド|計算方法・業界平均・改善アクションまでをわかりやすく解説 --- title: eNPS計測・改善の完全ガイド|従業員ロイヤルティを上げてCXに転換する方法 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4958/ --- # eNPS計測・改善の完全ガイド|従業員ロイヤルティを上げてCXに転換する方法 eNPS(従業員ネットプロモータースコア)の計測に取り組む企業が増えています。ところが今は違います——数字を集めるだけで改善アクションに落とし込めず、スコアが毎回同じ水準で止まっているという声を、御社のCX責任者や経営幹部から驚くほど多く聞きます。従業員ロイヤルティが上がらなければ、顧客体験(CX)の質が底上げされないまま——この連鎖を断ち切るために、計測から改善、そしてCXへの転換まで、一本の筋道を持つことが大切です。 弊社は1994年の起業から30年間、CX・EXの改善に伴走し続け、2度のイグジットを経て現在もIPO準備を完走中です。その経験から実感しているのは、eNPS改善が組織全体の推進力になるということです。本記事では、eNPSとは何かという基礎定義から、計測パターン、失敗しないための5つの注意点、具体的な改善施策、そしてCX向上への転換メカニズムまで、あなたが今日から動ける形で整理しています。 **こんな方にオススメ** - ●eNPSを計測しているが改善施策に落とし込めていないCX責任者・HR担当者 - ●従業員満足度と顧客満足度が連動していないと感じている経営者・管理職 - ●グローバルSaaSでは大げさすぎると感じている中堅中小企業の意思決定者 **この記事を読むと···** - ●eNPSの定義・計算方法・NPSとの違いが明確に理解できます - ●計測失敗の根本原因と、データを改善アクションにつなぐ方法が体得できます - ●eNPS改善→CX向上→ビジネス成果という転換メカニズムが具体的に実感できます ## eNPSとは?NPSおよび従業員満足度調査との違いを整理する eNPSとは?NPSおよび従業員満足度調査との違いを整理する eNPSとは ?NP… eNPS定義 スコア範囲 推奨者 批判者 NPS比較 満足度比較 eNPS(Employee Net Promoter Score)は、「あなたはこの会社を友人や知人に職場として勧めますか?」という1つの質問に対して0〜10点で回答してもらい、推奨者(9〜10点)の割合から批判者(0〜6点)の割合を引いた数値です。スコアは-100から+100の範囲で算出されます。 ### NPSとeNPSの本質的な違い NPS(Net Promoter Score)は「この会社の商品・サービスを友人に勧めますか?」と顧客の推奨意向を測ります。一方eNPSは同じ計算ロジックを使いながら、問いの向き先が「自社を職場として」という**従業員視点**に変わっています。測定対象が外部顧客か内部従業員かという点が最大の違いです。 弊社が30年の経営実践の中で体得してきたのは、この二つは表裏一体だということです。顧客に推奨してもらえるサービスは、推奨してもらえる職場から生まれる——この連鎖こそがCX-EX統合の本質であり、eNPSはその入口になるということです。 ### 従業員満足度調査(ES調査)との違い 従来の従業員満足度調査(ES調査)は、給与・福利厚生・職場環境など多項目にわたるアンケートが一般的です。項目数が多くなるほど回答負荷が上がり、回答率が下がるという傾向があります。一方eNPSは1〜2問で計測できるシンプルさが特徴で、**定期的な継続測定**との相性が抜群です。 重要なのは、eNPSは「推奨意向」というアウトカム指標であることです。ES調査が従業員の現状を幅広くスキャンするドライバー指標だとすれば、eNPSはその結果として従業員が会社をどう評価しているかを一点集中で示すアウトカム指標です。二つを組み合わせることで、原因と結果を両方持てるデータ設計になります。 ### eNPSが注目される背景 離職率の高止まりと採用コストの上昇が続く中、従業員エンゲージメントの定量化への関心は高まっています。一般的に言われているように、従業員が会社を推奨したいと感じている組織では、サービス品質・顧客対応の質が高く維持される傾向があります。 ところが今は違います——単なる満足度調査でなく、推奨という行動意図を捉えるeNPSが、CX改善の上流にある指標として経営アジェンダに載るようになっています。弊社が伴走している企業でも、eNPS計測を起点にしてCXへの転換が加速した実感があります。 ## eNPS計測の3つのパターンと自社の立ち位置の確認方法 eNPSを計測するといっても、どのタイミングで、どのような頻度で、何と組み合わせるかによって得られる情報の質が大きく変わります。弊社の経験から、計測パターンは大きく3つに整理できます。 ### パターン1:定期パルスサーベイ型 月次または四半期ごとに短いアンケートを実施する方法です。1〜3問に絞ることで回答負荷を最小化しながら、トレンドの変化を追い続けられます。スコアの変動タイミングと社内施策・外部環境の変化を照合することで、何がeNPSを動かしているかが見えてきます。 この方法の強みは継続性にあります。一度だけ計測して終わりにするのではなく、改善アクションの前後を比較できる設計が、データをつなぎとめる力になります。弊社のYourVoice NEXTでは、このパルスサーベイを組織単位・店舗単位で並列比較できる可視化機能を提供しています。 ### パターン2:オンボーディング・オフボーディング連動型 入社から3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月というマイルストーンでeNPSを計測する方法です。特に離職が多い時期のスコア変動を捉えることで、どのフェーズで推奨意向が下がるかが可視化されます。 退職予定者へのオフボーディングサーベイとセットにすることで、eNPS低下の原因を具体的なキャリア・マネジメント体験と結びつけることができます。このつなぎの設計が、離職コスト削減への具体的な施策に落とし込む上で重要になってきます。 ### パターン3:CXサーベイとの同時並行型 顧客向けNPSアンケートと従業員向けeNPSアンケートを同時期に実施し、両スコアの相関を分析する方法です。特定の店舗・チーム・担当者レベルでCXとEXを突き合わせることで、「どこのeNPSが低い店舗でCXも下がっているか」というパターンを発見できます。 弊社が提供するCX×EX同時可視化の設計思想はここにあります。EXサイロとCXサイロを別々に管理するのではなく、同一プラットフォームで統合的に見ることで、打ち手の優先順位が驚くほど明確になるということです。 計測パターン 頻度 主な活用目的 向いている組織 定期パルスサーベイ型 月次・四半期 トレンド管理・施策効果の検証 継続的改善文化を醸成中の企業 オンボーディング・オフボーディング連動型 入退社マイルストーン 離職フェーズの特定・採用ROI改善 離職率が高く定着施策を模索中の企業 CXサーベイとの同時並行型 NPS計測と同周期 EX-CX相関分析・優先店舗特定 複数店舗・拠点を持つ組織 ## eNPS計測で失敗する5つの理由 - eNPS計測で失敗する5つの理由 1 計測して終わり 2 失敗2 3 失敗3 4 失敗4 5 失敗5 多くの企業がeNPSの計測を始めながら、改善につながらないまま形骸化するケースがあります。その原因を整理すると、以下の5つのパターンに集約されます。計測を始める前に、御社が陥りやすいパターンを確認しておくことが大切です。 ### 失敗1:計測して終わりになる eNPSスコアが出たとき、「今回は+15でした」という報告で会議が終わってしまう——これが最も多い失敗です。スコアを見て終わりにするのではなく、「なぜそのスコアになったか」「どのセグメントで下がったか」「何を変えれば上がるか」という問いにつなぐ設計がなければ、数字は意味を持ちません。 弊社が伴走するプロジェクトでは、スコアが出た瞬間ではなく、スコアから施策立案・実行・再計測までを12週間のPDCAサイクルで完走する設計を取り入れています。これがeNPSを「活きた指標」にするつなぎの役割を果たしています。 ### 失敗2:年1回しか計測しない 年次の従業員満足度調査の感覚でeNPSを年1回だけ計測しているケースがあります。しかし年1回では、施策の前後比較ができません。採用・異動・マネジメント変更・給与改定など、eNPSに影響を与えるイベントが年間を通じて発生する中で、どのイベントがスコアを動かしたか特定できないままになります。 最低でも四半期ごと、可能であれば月次のパルスサーベイにすることで、**施策と結果のタイムラグ**を把握しながら改善を積み重ねることができます。 ### 失敗3:全社平均だけ見る 全社eNPS +10という数字は、実は店舗Aが+30で店舗Bが-20という大きな格差を内包しているかもしれません。平均値だけを見ていると、改善が必要な現場が見えなくなります。 組織単位・店舗単位・マネジャー単位でスコアを分解することで、問題の所在が初めて明確になります。弊社が複数拠点を持つ店舗系ビジネスに強く推奨しているのは、まさにこのセグメント別分析の実装です。 ### 失敗4:スコアを公開しない eNPSのスコアを経営層だけが見て、現場には共有しないというケースがあります。しかし、測定結果が現場にフィードバックされない組織では、従業員はアンケートに意味を感じなくなり、次回以降の回答率が下がります。スコアを共有し、改善への意志を示すことが、eNPS計測そのものへの信頼をつなぎ止めます。 ### 失敗5:EXとCXを別々のツールで管理する 従業員向けサーベイと顧客向けNPS調査を、それぞれ別のツール・別のチームが管理しているケースがよく見られます。この状態では、EXの改善がCXにどう影響したかという因果関係が可視化されません。eNPS計測を本当の意味でCX向上に転換するには、二つを同一プラットフォームで統合することが大切です。 **弊社サービスへの導線** eNPS計測からCX改善への転換を仕組み化したい場合、弊社の資料・テンプレートをぜひご活用ください。計測設計から改善PDCAまでの全体フレームワークを無料でダウンロードいただけます。 eNPS計測テンプレート・資料をダウンロードする ## eNPSを実際に改善した3つの施策 eNPSを実際に改善した3つの施策 1 ドライバー特定 2 施策立案 3 マネジャー関与 4 フィードバック設計 5 実行 スコアを上げるためには、スコアを下げているドライバーを特定し、具体的な施策に落とし込むことが求められます。弊社が伴走してきた企業での実践を踏まえ、効果が高いと実感している3つの施策を紹介します。 ### 施策1:マネジャーへのフィードバックループ設計 eNPSが低い店舗・チームに共通するパターンの一つが、マネジャーの関与不足です。指示はするが傾聴しない、評価はするが育成しない——こうした状態が従業員の推奨意向を下げます。 具体的な施策として有効なのは、eNPSの深掘り設問(「スコアをそのようにつけた主な理由は何ですか?」)の自由記述を、マネジャー単位で集計してフィードバックする仕組みです。スコアの数値だけでなく、「どんな言葉が書かれているか」をマネジャー自身が受け取ることで、行動変容の当事者意識が生まれます。弊社のFactBase Workshopでは、このフィードバックループを12週間かけて体得していただく設計にしています。 ### 施策2:推奨者の声を社内コンテンツ化する eNPS計測で見落とされがちなのが、推奨者(9〜10点をつけた従業員)の活用です。彼らは会社を他者に勧めたいと感じている最大の資産です。推奨者が「なぜこの職場を勧めたいか」を言語化したコンテンツは、採用ブランディング・職場改善のヒント・中立者を推奨者に変えるメッセージとして活用できます。 推奨者の声を集め、社内報・オンボーディング資料・採用ページに展開するサイクルを作ることで、eNPS計測が組織文化の強化につながります。この一連の流れが、数字を組織の推進力にするつなぎになります。 ### 施策3:批判者への個別ケア設計 批判者(0〜6点)を放置すると、口コミや離職という形でビジネスに直接影響が出ます。ところが今は違います——批判者を「問題を抱えた人」としてではなく、「最もリアルな改善ヒントを持っている人」として捉える視点が、改善を加速させます。 批判者の深掘り設問の分析により、給与・人間関係・キャリア展望・業務量の4つのどれが主要な不満原因かを特定します。その結果に応じて、人事制度の見直し・1on1の強化・キャリアパスの再設計などの施策を優先順位付きで実行することが大切です。重要なのは、改善アクションを実施した後に再度eNPSを計測し、批判者がパッシブ(7〜8点)や推奨者に移行しているかを確認するサイクルを回し続けることです。 ## eNPS改善からCX向上・ビジネス成果への転換メカニズム eNPS改善からCX向上・ビジネス成果への転換メカニズム CYCLE 1 eNPS向上 2 従業員満足 3 顧客対応改善 4 CX向上 5 ビジネス成果 6 継続施策 eNPSが上がることで、顧客体験の質が向上し、最終的にビジネス成果につながる——この転換メカニズムを明確に持っているかどうかが、施策の継続性を決めます。なぜ従業員の推奨意向がCXに波及するのか、そのロジックを整理します。 ### EXとCXの相関構造:なぜ連動するのか 従業員が職場を誇りに思い、推奨したいと感じている状態では、顧客への対応に自然と誠実さと熱量がにじみ出ます。これは弊社が30年間、現場で繰り返し目撃してきた事実です。逆に、不満を抱えながら接客している従業員の接客は、顧客にも伝わります。 一般的に言われているように、従業員エンゲージメントの高い組織ほど顧客満足度が高く、顧客維持率も高い傾向があります。この相関はサービス業・小売業・医療・介護など、人と人が直接接する業種で特に顕著に現れます。 ### FRS™という独自指標:2回目来店率で結果を測る 弊社が開発したFRS™(First Repeat Score)は、NPSやeNPSを「顧客の実際の行動」で検証するための独自指標です(商標出願検討中)。1回目の来店後に2回目の来店が発生するかどうかを数値化することで、感情的な満足度だけでなく行動レベルの顧客ロイヤルティを測ります。 eNPSが改善された組織では、接客品質の安定性が上がり、2回目来店率(FRS™)にも改善が見られるケースがあります。弊社の支援事例では、eNPS改善と合わせてリピート率の改善余地を年間試算として提示することで、経営層への投資対効果の説得材料として活用いただいています。 ### ビジネス成果への転換:離職コストと売上の両面から見る eNPS改善によるビジネス成果は二方向から試算できます。一つは**離職コストの削減**——離職率が改善されれば採用費・研修費・生産性損失が軽減されます。もう一つは**リピート率向上による売上増**——エンゲージメントが高い従業員が顧客体験を向上させることでリピート顧客が増え、売上が伸びます。 弊社の試算ベースでは、離職率の改善とリピート率の改善を組み合わせることで、中堅規模の店舗系ビジネスでも年間数百万円単位の改善余地を確認しています。この数字を経営指標として持てることが、eNPS改善をプロジェクト化する上での動機になります。 **弊社のコンサルティング支援について** eNPS改善からCX向上への転換を伴走支援するコンサルティングサービス、およびeNPS診断ツールのご相談は、以下からお問い合わせください。御社の規模・業種に合わせた設計をご提案します。 無料相談・eNPS診断ツールのお問い合わせはこちら ## eNPSツール・アプローチの比較と選び方 eNPS計測・改善を支援するツールやアプローチは複数存在します。御社の規模・目的・予算に合わせた選択が重要です。主なアプローチの特徴を整理します。 ### グローバルSaaSとの違い:中堅中小向けに最適化されているか Qualtricsに代表されるグローバルSaaSは、多機能・高精度なエンタープライズ向けプラットフォームです。一方で、数千万円規模の導入コストと専任のデータアナリストが必要になるケースが多く、中堅中小企業が「使いこなす」には過剰なスペックになりがちとされています。 また、EXとCXを統合した可視化に対応しているかどうかも選定ポイントになります。多くのツールはどちらか一方に特化しており、両者を同一プラットフォームで並行管理できるサービスは限られています。 ### 弊社YourVoice NEXTの設計思想 弊社が提供するYourVoice NEXTは、AI駆動のUGCアンケートとNPS・eNPS収集機能を一体化したプラットフォームです。CX(顧客側NPS)とEX(従業員側eNPS)を同時に可視化できる設計は、エモーションテックなど他の競合サービスが個別機能に留まる中で、統合分析という軸での差別化になっています。 中堅中小企業でも運用できるシンプルさを維持しながら、セグメント別分析・店舗比較・ドライバー分析まで体得していただける設計にしています。料金は御社の規模・店舗数に応じたカスタム設計になっておりますので、詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 ### ツール選定の5つのチェックポイント eNPS計測ツールを選ぶ際に確認すべきポイントは次の5点です。単機能のアンケートツールで運用している場合、これらのポイントが欠けていないか確認することをお勧めします。 チェックポイント 確認内容 重要度 セグメント分析機能 店舗・部門・マネジャー別にスコアを分解できるか **必須** 深掘り設問の設計自由度 自由記述・選択肢の追加が柔軟にできるか **重要** 継続計測のUI設計 回答負荷が低く、回答率を維持できる設計か **重要** CX連携機能 顧客NPS(CX)と統合した分析ができるか **推奨** アクション管理機能 スコアから施策タスクへの落とし込みが一元管理できるか **推奨** ## よくある失敗と対策:eNPS改善を形骸化させないために 計測設計を整えた後も、運用フェーズで形骸化するケースがあります。現場から届く声をもとに、よく聞かれる失敗とその対策を整理します。 ### 「回答率が下がる」問題への対策 eNPSサーベイの回答率低下は、質問数が多すぎる・フィードバックがない・結果が改善につながっていないという3つが主な原因です。 対策として有効なのは、まず質問数を1〜3問に絞ること。次に、計測結果を全従業員にフィードバックし、「こんな声があった、だからこの施策を実施します」という報告サイクルを作ること。 そして、実際に変化が起きたことを可視化することです。回答が改善に活かされているという実感が、次回の回答率をつなぎ止めます。 ### 「スコアが改善しない」問題への対策 施策を実施しているはずなのにスコアが動かないという場合、原因の特定が不十分なケースがほとんどです。全社eNPSの数値だけを追うのではなく、ドライバー分析によって「何がスコアを下げているか」を深掘りすることが先決です。 ドライバー分析とは、eNPSの評価理由として挙げられた自由記述をテキスト分析・カテゴリ分類して、何が最もスコアに影響しているかを特定する手法です。マネジメントの質なのか、業務量なのか、評価の透明性なのか——ここを特定せずに施策を打っても、的外れになる場合があります。弊社のYourVoice NEXTでは、AI駆動のテキスト分析でこのドライバー特定を自動化しています。 ### 「経営層の関与が薄い」問題への対策 eNPS改善を人事部門だけが推進し、経営層がKPIとして持っていない場合、施策の優先順位が下がります。eNPSを経営ボードのアジェンダに載せるためには、離職コスト・リピート率・売上への影響という財務インパクトで語れる状態にすることが大切です。 数字と財務の言語でeNPSを語れるようになると、経営層の関与が驚くほど高まります。弊社が支援する企業では、このブリッジ言語の設計から伴走するアプローチを取っています。顧客体験(CX)の重要性については、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法も参考にしていただけます。 ## まとめ:eNPS計測・改善の全体像とチェックリスト eNPS(従業員ネットプロモータースコア)は、従業員ロイヤルティを定量化し、CX向上への転換を実現するための重要な指標です。ただし計測して終わりにするのではなく、ドライバー分析・改善施策・再計測という循環を体得することが、スコアを「活きた経営指標」にする唯一の道です。 弊社が1994年から30年間、CX・EXの改善に向き合い続ける中で実感してきたのは、従業員が誇りを持って働ける職場からしか、顧客が感動する体験は生まれないということです。eNPS改善は、その入口を整える仕組みです。あなたにも、このメカニズムを御社の中で完走していただきたいと思っています。 ### eNPS計測・改善チェックリスト フェーズ チェック項目 完了基準 計測設計 計測頻度・セグメント設計・質問数の確定 月次or四半期、3問以内、部門別分解可能 実施・収集 回答率の確保・匿名性の担保 回答率70%以上・匿名設計完了 分析 全社平均・セグメント別・ドライバー分析の実施 低スコア部門・主要ドライバーの特定完了 施策立案 ドライバーに対応した改善施策の優先順位付け 3施策以内に絞り、担当者・期限を明確化 フィードバック スコアと施策方針の全従業員への共有 全拠点へのフィードバック配信完了 再計測・CX連携 施策実施後のeNPS再計測とCX(NPS)との比較 前回比スコア変化・CX相関の確認完了 このサイクルを御社で回し続けるための伴走支援として、弊社は12週間PDCA型のFactBase Workshopと、CX×EX統合分析ツールYourVoice NEXTをご提供しています。また、AI活動と体験価値の関係についてはAI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」も合わせてお読みいただけます。 資料ダウンロード・セミナー申込はこちら ## よくある質問 Q. eNPSとNPSは同じ計算方法ですか? A. 計算ロジックは同じです。推奨者(9〜10点)の割合から批判者(0〜6点)の割合を引いた数値をスコアとします。違いは問いの向き先で、NPSが顧客へ「この商品・サービスを勧めますか」と尋ねるのに対して、eNPSは従業員へ「この職場を勧めますか」と尋めます。 Q. eNPSの計測頻度はどのくらいが適切ですか? A. 少なくとも四半期ごと、可能であれば月次のパルスサーベイが推奨されます。年1回では施策の前後比較ができず、何がスコアを動かしたか特定できません。一方で頻度が高すぎると回答疲れが発生するため、質問数を1〜3問に絞ることとセットで設計することが大切です。 Q. eNPSのスコアに業界標準・ベンチマークはありますか? A. 一般的に言われているように、業界・規模・計測設計によってスコアは大きく異なります。グローバルのベンチマーク調査では業界ごとの平均値が公表されているケースもありますが、それよりも自社の過去比較(前回比・施策前後の変化)と、セグメント間の相対比較(店舗別・部門別)を重視することが実践的です。 Q. 従業員がスコアを正直に回答してくれるか不安です。 A. 匿名性の確保と、結果が人事評価に使われないという信頼設計が重要です。初回の説明コミュニケーションで「このサーベイは職場改善のためのものであり、個人特定には使用しない」と明示することで、回答の誠実さが高まる傾向があります。また、フィードバックと改善実績を積み重ねることで、時間とともに回答の信頼性が上がります。 Q. eNPS改善がCX向上につながるという根拠はどこにありますか? A. 一般的に言われているように、従業員エンゲージメントと顧客満足度の間には正の相関関係があるとされています。特にサービス業・小売・医療介護など、人が顧客体験の質を左右する業種では、従業員の推奨意向・エンゲージメントの高さが接客品質・サービス継続性に直結する傾向があります。弊社では、eNPSと顧客NPS(またはFRS™)を同時計測して相関を可視化するアプローチで、この連動を定量化する支援をしています。 ES・従業員満足度について、無料でご相談いただけます。 専門スタッフが貴社の状況に合わせてご案内します。お気軽にどうぞ。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 【コラム】なぜ企業は顧客サービスを間違えるのか --- title: FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグにとってのエンゲージメントとは? date: 2015-04-30 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/274/ --- # FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグにとってのエンゲージメントとは? 顧客エンゲージメント向上にFacebookを活用している企業も多いのではないでしょうか。 例えばFacebookでは1回の投稿に対していいね!、シェア、コメントなどがいくつあり、ファン全体数の何%に当たるかを表す指標をエンゲージメント率と呼んでいますが、エンゲージメント率が高まるということは、投稿のシェア数も高まるということ。するとより多くの人にリーチすることができて、Facebookページへの訪問者数やファン数を増やすきっかけになりますよね。その中から、自社製品・サービスだけでなく、コンテンツに共感や愛着を持ち、拡散力の高いユーザーがいたとしたら、シェア数は爆発的に増えるかもしれません。 そう考えると、エンゲージメントが高まる=ビジネスチャンスが増えるということ。エンゲージメントは企業にとって、成長エンジンであると言えるのではないでしょうか。 ## そもそもエンゲージメントとは? 昨今、FacebookなどのSNSの台頭とともに注目を集めているのが「エンゲージメント」。エンゲージメントと聞いて「婚約」を連想する方も多いかもしれませんが、マーケティング用語のエンゲージメントは、企業・ブランドの商品・サービスに対して消費者が単に好意を持っていたり満足しているだけではなく、深い共感や愛着を感じている状態を表しています。そういった意味で、「きずな」「つながり」「かかわり」などと訳されることも多くなっています。 企業のマーケティングにおいても、大衆(マス)に向けての広告手法(テレビCMなど)で一方的に自社商品・サービスの情報を伝えるのではなく、SNSなどを積極的に活用して、消費者が共感できる情報の提供や、消費者と企業の一対一(個)の会話の必要性が高まっています。だからこそ注目されているエンゲージメント。 もし相手が運命の人であったとしても、出会ってすぐ婚約!なんてことはありませんよね。それと同じように、企業と消費者の間にいきなりエンゲージメントが生まれることもありません。エンゲージメントは会話を重ねることで高まり、時間をかけて継続的に積み重ねていくことで、良好な関係を築くことができるようになります。 ## マーク・ザッカーバーグが語る、Facebookのエンゲージメント エンゲージメントそのものを生み出すFacebookを作ったマーク・ザッカーバーグ氏は、2014年第4四半期の業績発表後の電話会見で、「エンゲージメントの世界の架け橋となりたい」と宣言。 先10年のことを考えた時、Facebookは全世界をつなげ、何十億もの人をつなげるというミッション達成に焦点を当てていくことになるだろうと思っている。 と話すものの、全世界をつなげるためには、さまざまな人がさまざまなコンテンツをシェアできる製品を提供することが必要になってくることをザッカーバーグ氏も認識しているようで、 我々はサービスやインフラをより大きなスケールで提供しなければならない。同時に新しいツールを開発して、より多くの人々をつなげるために必要とされる基本的な部分の問題を解決する必要もある。これを実現するためには大変な努力が求められるだろうし、僕たちFacebookもどんどん進化していかなければならない。僕たちのミッションはいつも、よりオープンで人々がつながっている世界を創ることだった。2014年、そして過去10年に僕たちが達成してきたことが、未来に向けたFacebookの顧客エンゲージメントの強固な基盤を作ったと言える。だから2015年にどんな進化が見られるか、今は楽しみで仕方がない。 とコメント。 Facebookのエンゲージメントレベルは2014年に大きく伸び、2014年12月時点での月間アクティブユーザー数は13億9000万人で前年同期比13%増加。毎日利用するデイリーアクティブユーザーは月間アクティブユーザーのうち64%。2014年12月時点で平均8億9000万人となり、前年同期比で18%増加しています。 Facebookの中期目標は、Facebookを使う個人・企業に対してより良いサービスを提供し、コミュニティをさらに成長させること。成長とエンゲージメント向上を続けていることが分かるのが、ビジュアルと公開コンテンツの進化にあると思う。Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppなどのプラットフォームで日々2億万枚もの写真がシェアされている。動画のシェア率もかなり高まっていて、Facebookでの動画視聴回数は毎日平均3億回に。さらに、著名人と彼らのファンの間で行われるFacebook上の交流は毎週2億回以上を記録するまでになった。 とザッカーバーグ氏はエンゲージメントの高さをアピール。 また、デロイトの報告によれば、2014年にFacebookが世界に与えた経済的影響は225億ドル、新しく創出した雇用の機会はなんと450万にも及んだそうで、Facebookは顧客エンゲージメント強化によって得られる **・顧客数の増大** **・顧客離反率の低下** **・売上・利益の拡大** **・持続的成長** を全て実現しています。 やはりこれからの時代、お客様一人ひとりと向き合い、顧客の共感と愛着を生み、信頼と絆を築き、エンゲージメントを高めることが、企業・ブランドの成長の鍵となるのではないでしょうか。 **★こちらも合わせてどうぞ→「【事例紹介】Facebookページでもできる!顧客との会話でエンゲージメントを深める4つのポイント」** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「マーケティングの父」コトラーと「アマゾンを震撼させた」ザッポスの考え方から再認識する顧客エンゲージメントの効果と重要性 --- title: Facebookのダイエット広告にイラッとしませんか? ~「販売促進型」と「離反防止型」、2つの顧客増加施策 date: 2015-09-30 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/200/ --- # Facebookのダイエット広告にイラッとしませんか? ~「販売促進型」と「離反防止型」、2つの顧客増加施策 最近**Facebook****のタイムライン**に**ダイエットマンツーマン指導のジムの広告**がやたら表示される、わたちゃんです。 ネット上の僕のプロファイルは**「こぶとりで痩せたがっている50歳半ばのオヤジ」**というレッテルが貼られ、完全に見抜かれているのでしょう。 ## もしあなたがエステサロンの責任者なら 「販売促進型のデジタルマーケティング」を導入しますか? たとえばあなたが、エステサロンのCOO(最高経営責任者)でCEO(最高執行責任者)から、**限られた投資で収益を拡大する施策**の提案を求められたとします。 **【A案(販売促進型)】 最新のデジタルマーケティングインフラに投資する ** 購買意欲の高い**最適な顧客をターゲティング**しスマホ等を通じたオムニチャネルによるアプローチで販促施策を展開する、という案です。 **【B案(離反防止型)】 カスタマーサービスを充実する ** 既存のお客様のネガティブな体験を軽減し、離反防止をするとともに、**既存顧客の苦情からサービスの改善を実施**していく、という案です。 A案とB案どちらを選びますか? CEOからの命題は収益拡大を目指すことですので、普通のCOOであれば最新のマーケティング手法を取り入れたA案を選択することになるでしょう。またそうした最新の手法で収益に貢献したCOOは高く評価されるに違いはありません。 ## もしあなたがエステサロンの潜在顧客なら 「販売促進型のデジタルマーケティング」をどう感じますか? しかしながら、僕は疑問を感じます。 最新のデジタルマーケティングでは、あなたがネットでエステサロンのホームページやダイエット特集ブログを良く見ていて、友人とエステについてよく会話をし、つぶやきを頻繁にしていることを把握しています。そして**Facebookを開くと**さりげなくタイムラインに**エステサロンのダイエットノウハウ広告**が表示されます。**店舗がある駅**に降りると**無料体験クーポン**が送られてきて、店舗に顔を出せば、**あなたの悩みを既に知っている**店員があなたにピッタリなメニューを提案してくるのです。 まだ客にもなっていないのに、**「あなたの悩みはわかっています!」**といわんばかりのコンプレックスを刺激する文章や画像を提示する広告が増えています。このようなコミュニケーションをする企業に**不快感**や**不信感**をいだくことはありませんか? ** A: ネットアクセス履歴や暮らしぶりをこっそり把握し店舗に誘導し契約率をアップしようと投資する企業** ** B: 今のお客様の不満を解消するために投資をする企業** どっちがいい企業だと思いますか? ## 僕は「離反防止型企業」を信じます! 僕は後者の**「離反防止型」**の施策をとる企業を信用します。 **今のお客様**の不満を解消するための努力を怠らない企業は自信をもって**自分の友達に推薦**できます。 イケイケ!ドンドン!の顧客開拓が有効な業界・フェーズは確かに存在しますが、長期的な目で見て**成熟した永続的成長を達成できる企業**は「離反防止型」の施策の比率が多くなるのではないのでしょうか。 ということで、今後は離反防止型モデルの推進者のみならず、**ダイエット成功者としてのプロファイル**をネット上に広げるべく日夜努力を続け、発信をし続けたいと思います。さあ、今日もジムのサウナでひと汗かいてこよう。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「報酬」ではなく「報奨」がよりエンゲージメントや生産性を高め、離職率0%も可能にする?! --- title: FactBase Workshop(12週間)とは?現場主導でCX改善を仕組み化する伴走プログラム date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/ai/4959/ --- # FactBase Workshop(12週間)とは?現場主導でCX改善を仕組み化する伴走プログラム CX改善に取り組んでいる御社のCX部門責任者やCSマネージャーの方々から、こんな声を聞くことがあります。「NPSは計測できているのに、現場が動かない」「データは蓄積されているが、改善サイクルが回っていない」——この状況に心当たりはないでしょうか。 NPS計測ツールを導入して半年が経っても、スコアの可視化で止まってしまっているということです。CX改善の本当の壁は、**ツール導入後の実行フェーズ**にあります。 弊社が提供するFactBase Workshopは、この「データを行動に変える仕組みがない」という課題に正面から向き合った**12週間の伴走型プログラム**です。現場主導でPDCAを体得し、CX改善を属人的な取り組みから組織の仕組みへとつなぎ直すことを目的としています。本記事では、FactBase Workshopの全体像と12週間の流れを具体的に解説するとともに、Medallia・Qualtrics・電通マクロミルインサイト・InMomentといった競合サービスとの違いを明確にお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを計測しているが現場の改善行動につながっていないと実感しているCX責任者 - ●グローバルSaaSは高額・大企業向けすぎると感じており、中堅規模に合ったCX改善の仕組みを探している方 - ●経営コンサルタントとして、クライアントへ提案できる「実行まで伴走するCX改善プログラム」を探している方 **この記事を読むと···** - ●FactBase Workshopが「なぜ12週間で仕組み化できるのか」その構造と根拠が理解できます - ●Medallia・Qualtrics・InMomentなど主要競合との違いが評価軸ごとに把握できます - ●御社のペルソナに最も合ったCX改善プログラムの選び方が分かります ## 現場がCX改善で前に進めない、本当の理由 現場がCX改善で前に進めない、本当の理由 計測開始 1 スコア可視化 2 データ蓄積 3 行動変換停止 4 仕組み欠落 5 NPS計測を始めて間もなく「スコアが可視化された」という段階に達した企業は多いです。ところが今は違います——計測できているのに、現場が何も変わっていないという状況が、驚くほど多くの企業で起きています。 これは決してツールの問題ではありません。**データを行動に変換する仕組みそのものが欠けている**ということです。 ### 「計測ツール導入=CX改善」という思い込み CX改善の現場でよく見られるのは、NPSや顧客満足度スコアの計測をスタートさせた時点で「CX改善に着手した」という認識になってしまうパターンです。しかし計測はあくまでスタートライン。 データが蓄積されるほど、「どこから手をつければよいか分からない」という状態に陥りやすくなります。スコアの数字は見えているのに、現場のアクションが伴わないという実感は、多くのCX責任者が経験していることです。 弊社が30年の経営実践の中で体得したのは、CX改善を「仕組み」として組織に根付かせるためには、データとアクションのつなぎを設計する必要があるということです。ツールを導入するだけでは、このつなぎは自然には生まれません。 ### 現場が動かない3つの構造的理由 現場がCX改善アクションを起こせない背景には、おおむね3つの構造的な理由があります。第一に、**分析結果の解釈が属人化**していること。 レポートを読み解けるのが一部のデータ担当者だけであれば、現場のフロントラインスタッフには「自分たちに関係のある話」として届きません。第二に、**改善施策の優先順位づけができない**こと。 スコアが低い項目が複数あっても、何から着手するかの意思決定軸がなければ、会議で議論が循環するだけです。 第三に、**PDCAの「C(Check)」と「A(Action)」が分断されている**こと。計測→分析は回せても、そこから施策の実行と振り返りにつながるサイクルが組まれていないケースが非常に多いです。この3つの構造的な課題を解消しない限り、どれだけ精度の高いプラットフォームを入れても、現場は動かないということです。 ### 「伴走」なしに自社だけで仕組みを作ることの難しさ 「では自社で仕組みを作ればよい」という話になりますが、それが驚くほど難しい。CX改善の仕組み化には、データリテラシーの底上げ、現場への浸透、経営層への報告フローの設計など、複数の組織変革が同時進行で求められます。 担当者が一人でこれを推進しようとすると、必ず組織の壁にぶつかります。外部の視点と伴走があってこそ、完走できるということです。 ## FactBase Workshopとは——12週間で何をするのか - FactBase Workshopとは——12週間で何をするのか 1 初動段階 2 中盤実行 3 サイクル完走 4 仕組み定着 FactBase Workshopは、株式会社トータルエンゲージメントグループが提供する**12週間のPDCA伴走型ワークショップ**です。データ収集で終わらず、現場主導でCX改善サイクルを体得し、仕組みとして定着させることを目的としています。「12週間」という期間設定は、改善の初動から最初のサイクル完走までを確実に伴走するために設計されています。 ### 12週間のプログラム構造と各フェーズの役割 FactBase Workshopは大きく3つのフェーズで構成されています。**フェーズ1(Week 1〜4):ファクト把握**では、現在のNPSスコアや顧客フィードバックデータを正確に読み解き、改善すべき課題領域を特定します。ここでは弊社のYourVoice NEXTによるAI駆動のアンケート・NPS収集データも活用し、CX×EXの双方を同時に可視化します。 **フェーズ2(Week 5〜8):改善施策の設計と実行**では、特定した課題に対して、現場が実際に動ける改善施策を設計・実装します。このフェーズで重要なのは、施策を「絵に描いた餅」で終わらせないこと。 弊社のコンサルタントが現場に伴走しながら、実行プロセスの具体化を支援します。**フェーズ3(Week 9〜12):振り返りと次サイクルへのつなぎ**では、実行した施策の効果を検証し、次のPDCAサイクルを自社だけで回せるよう、仕組みと体制を整えます。 ### 「現場主導」にこだわる理由 FactBase Workshopがもっとも大切にしているのは「現場主導」という考え方です。コンサルタントが改善プランを作成して渡すのではなく、現場のスタッフ自身が分析し、施策を立案し、実行するプロセスを体得することに重きを置いています。外部から正解を押しつけるのではなく、現場の中から答えを引き出す伴走姿勢——これが12週間で仕組みを定着させるための核心です。 弊社が1994年の起業から30年間、様々な事業を構築・イグジットしてきた中で実感してきたことがあります。組織に根付く改善文化は、トップダウンの指示ではなく、現場の自発的な実行から生まれるということです。だからこそ、FactBase Workshopは「教える」ではなく「伴走する」スタイルにこだわっています。 ### 12週間後のアウトプット——何が「仕組み化」されるのか 12週間のプログラムを完走した後、御社の組織には具体的に以下のものが残ります。まず**CX改善のPDCAフロー図**——誰が、いつ、何をするかを明確にした、御社独自の改善サイクルの設計書です。次に**優先度付きの改善施策リスト**——スコアデータをもとに課題をスコアリングし、ROIを考慮したうえで優先順位を定めた施策ロードマップです。 そして最も重要なのが**現場チームのCXリテラシー**です。データを読む力、課題を構造化する力、施策を判断する力——これらは一朝一夕には身につかないスキルですが、12週間の伴走を通じて現場スタッフが体得することができます。ツールではなく「人と仕組み」が残るのが、FactBase Workshopの本質的な価値です。 ## 主要CX改善サービス 比較表と選び方 主要CX改善サービス 比較表と選び方 FactBase 1位 サービスA 2位 サービスB 3位 サービスC 4位 サービスD 5位 CX改善・NPS活用の文脈で比較検討される主要サービスを、弊社FactBase Workshopを含めて5サービスで整理しました。評価軸は、CX部門責任者が稟議を通す際に実際に確認する5つのポイントに設定しています。各サービスの強みを理解した上で、御社の状況に最も合ったものを選んでいただければ幸いです。 評価軸 FactBase Workshop (TEG) Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミル インサイト InMoment XI Platform ① 現場伴走・改善実行支援 ◎ 12週間の専任伴走 ○ カスタマーサクセス有 ○ 導入支援あり ◎ コンサル主体 ○ 導入支援あり ② NPS専門性 ◎ NPS特化+FRS™独自指標 ◎ NPS含む包括CX計測 ◎ CX・EX両軸計測 ○ NPSベンチマーク提供 ◎ VOC・NPS統合分析 ③ 仕組み化スピード(定着期間) ◎ 12週間で仕組み定着 △ 自社リソース次第 △ 自社リソース次第 ○ 戦略立案後は自社実行 △ 自社リソース次第 ④ データドリブン分析機能 ◎ AI駆動NPS+テキスト分析 ◎ リアルタイム分析基盤 ◎ グローバル標準分析 ○ ベンチマークレポート ◎ テキストアナリティクス ⑤ 費用対効果(中堅〜大企業) ◎ 中堅規模に最適化 △ 大企業向け価格帯 △ 大企業向け価格帯 ○ プロジェクト単位 △ グローバル企業向け ### FactBase Workshop(TEG)——現場伴走でCX改善を仕組み化する12週間プログラム 評価項目 評価 サービス名 FactBase Workshop / 株式会社トータルエンゲージメントグループ ① 現場伴走・改善実行支援 ◎ 12週間の専任伴走。データ収集から改善実行・定着まで一貫支援 ② NPS専門性 ◎ NPS特化+FRS™(2回目来店率)という独自の行動指標を保有 ③ 仕組み化スピード ◎ 12週間で現場主導のPDCAサイクルを体得・定着 ④ データドリブン分析機能 ◎ YourVoice NEXTによるAI駆動NPS収集・CX×EX同時可視化 ⑤ 費用対効果 ◎ 従業員500名以上の中堅〜大企業規模に最適化した価格設計。料金は公式サイトよりお問い合わせください FactBase Workshopが他のサービスと決定的に異なるのは、**「仕組み化の完走」にコミットする伴走体制**にあります。Medallia・Qualtricsのような高機能プラットフォームは、データ分析の精度・規模において卓越していますが、それを「どう現場のアクションに変えるか」は基本的に御社の内部リソースに委ねられます。FactBase Workshopは、その「つなぎ」の部分を12週間かけて体系的に支援するということです。 また、弊社独自のFRS™(2回目来店率を測る指標)は、NPSスコアが高くても実際の再来店・継続が増えないという矛盾を解消するために開発されました。感情的な満足度だけでなく、実際の行動変化を計測することで、CX改善の効果を正確に把握できます。 CX改善を「感覚」ではなく「ファクト」として経営に報告したいと考えるCX責任者にとって、これは驚くほど有用な指標です。なお、AIが進化しても記憶に残るのは「体験」という観点から見ても、CXの計測と改善は今後ますます重要になります。 **こんな御社に最も向いています** ●NPSを計測しているが現場のアクションにつながっていない、従業員500名以上の中堅〜大企業 - ●CX改善の「実行フェーズ」で外部の伴走サポートを必要としている - ●12週間という明確なタイムラインで稟議を通したいCX責任者 ### Medallia Experience Cloud——大規模エンタープライズのリアルタイムCX統合管理に向く 評価項目 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud / Medallia Japan株式会社 ① 現場伴走・改善実行支援 ○ カスタマーサクセスによる導入支援。実行は顧客リソース主体 ② NPS専門性 ◎ NPS・CSAT・CESなど包括的なCXメトリクスを一元管理 ③ 仕組み化スピード △ プラットフォーム活用力が高い組織では高速。自社リソース依存 ④ データドリブン分析機能 ◎ リアルタイムフィードバック収集・AIテキスト分析・ダッシュボード ⑤ 費用対効果 △ グローバル大企業向け価格帯。料金は公式サイトよりお問い合わせください Medalliaは、グローバル展開する大規模エンタープライズがリアルタイムのCXフィードバックをプラットフォームとして統合管理したい場合に非常に向いているサービスです。多チャネルからのVOC(顧客の声)をリアルタイムで収集・分析する機能において、世界トップクラスの実績を持っています。導入規模と予算、そして内部にデータ活用を推進できる専任チームがある大企業にとって、強力な選択肢となるでしょう。 ### Qualtrics XM Platform——CX・EX両軸のグローバル標準分析基盤を構築したい大企業に向く 評価項目 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform / Qualtrics合同会社 ① 現場伴走・改善実行支援 ○ 導入支援・コンサル提供あり。実行は顧客組織主体 ② NPS専門性 ◎ CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を一つのプラットフォームで統合管理 ③ 仕組み化スピード △ プラットフォームの習熟に一定のリードタイムを要する場合がある ④ データドリブン分析機能 ◎ グローバル標準の高度な分析・レポート機能。カスタマイズ性も高い ⑤ 費用対効果 △ グローバル大企業向け価格帯。料金は公式サイトよりお問い合わせください Qualtricsは、CXとEXの両軸をひとつの高度なプラットフォームで管理したいグローバル企業に向いています。分析の深さ・カスタマイズ性・グローバル対応力において業界屈指の評価を受けています。 CX部門とHR部門が連携して体験価値を向上させるアーキテクチャを構築したいという組織には、非常に強力な選択肢になります。一方で、プラットフォームの機能を最大限に活かすには専任のオペレーション体制が必要とされる場合があります。 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(電通マクロミルインサイト)——業界ベンチマーク比較を軸にした戦略立案に向く 評価項目 評価 サービス名 NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援 / 株式会社電通マクロミルインサイト ① 現場伴走・改善実行支援 ◎ コンサルティング主体。戦略立案・分析の伴走に強み ② NPS専門性 ○ NPSを活用したベンチマーク調査・戦略立案に実績 ③ 仕組み化スピード ○ 戦略立案フェーズは手厚い。実行・定着フェーズは自社推進 ④ データドリブン分析機能 ○ 大規模調査データ・業界ベンチマークレポートが強み ⑤ 費用対効果 ○ プロジェクト単位の契約。料金は公式サイトよりお問い合わせください 電通マクロミルインサイトは、業界ベンチマークとの比較レポートを軸に、NPSを活用した戦略立案コンサルティングを求める企業に向いています。大規模な調査データベースと長年のリサーチ実績を活かし、「自社のNPSスコアが業界内でどのポジションにあるか」を正確に把握するための調査設計に強みがあります。経営層への説明資料として説得力のあるデータを整備したいフェーズには、とりわけ適しているサービスです。 ### InMoment XI Platform——VOC・NPS・テキストアナリティクスを統合したいグローバル企業に向く 評価項目 評価 サービス名 InMoment XI Platform / InMoment Japan ① 現場伴走・改善実行支援 ○ 導入支援・カスタマーサクセスあり。実行は顧客組織が主体 ② NPS専門性 ◎ VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスのワンプラットフォーム統合 ③ 仕組み化スピード △ プラットフォームの活用定着は自社リソース依存 ④ データドリブン分析機能 ◎ テキストアナリティクスと感情分析の精度が高い ⑤ 費用対効果 △ グローバル展開企業向け価格帯。料金は公式サイトよりお問い合わせください InMomentのXI Platformは、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合し、CXとEXを同時に改善したいグローバル企業に向いています。特にテキスト分析(自由記述のフィードバック解析)の精度において高い評価を得ており、定性データの活用を重視するCX戦略に適しています。日本語テキストの分析精度についても一般的には向上が進んでいるとされています。 ## 御社の状況に合ったサービスの選び方 御社の状況に合ったサービスの選び方 データ有無 - 現場動作 ツール導入済 FactBase選択 5つのサービスそれぞれに明確な強みがあります。どれが「優れている」かではなく、御社の現在地と目的に合ったものを選ぶことが、CX改善の成果を出す上で最も重要なことです。ここでは2つのペルソナ別に、最も向いている選択を整理します。 ### 「データは取れているが、現場が動かない」CX責任者にはFactBase Workshopが向いています NPS計測ツールをすでに導入済みで、データは蓄積されている。それなのに現場のアクションにつながらず、スコアが改善されない——そんな状況を打開したいCX責任者には、FactBase Workshopが最も向いています。12週間という明確な期間設定があるため、上長への説明や稟議にも使いやすいということです。 また「仕組み化」にコミットした伴走体制があるため、担当者の異動やリソース不足によって改善活動が止まるリスクを最小化できます。弊社がこの伴走プログラムにこだわる理由は、30年の経営実践の中で「仕組みを持たない改善活動は必ず属人化する」という実感を積み重ねてきたからです。御社にも、この実感を共有したいと思っています。 料金は公式サイトよりお問い合わせください。まずは課題感をお聞かせいただくところからスタートします。 FactBase Workshopについて詳しく知りたい方へ 12週間のプログラム詳細・費用感・事例をまとめた資料をご用意しています。 無料相談はこちら 資料ダウンロード ### グローバル標準基盤を構築したい大規模エンタープライズにはMedallia・Qualtrics・InMomentが向いています 国内外に複数の事業部門・拠点を持ち、グループ全体でCXデータを統合管理したいという大企業には、Medallia・Qualtrics・InMomentが向いています。これらのサービスは、大規模なデータ収集・リアルタイム分析・グローバル対応という軸で世界最高水準の機能を提供しています。内部にデータサイエンスチームや専任のCXオペレーションチームがある組織では、そのポテンシャルを最大限に活かすことができます。 一方で、これらのプラットフォームはその機能の豊富さゆえ、「どこから手をつけるか」を自社で判断する必要があります。外部の伴走支援を追加で組み合わせることで、導入効果を最大化するアプローチも有効とされています。御社の組織体制と予算規模に合わせて、慎重に選定することをお勧めします。 ## まとめ CX改善の仕組み化において、最も重要なのは「ツールを入れること」ではなく「現場が動くこと」です。Medallia・Qualtrics・InMomentはデータ分析基盤として優れていますが、そのデータをアクションに変える「つなぎ」は御社の内部リソースに委ねられます。電通マクロミルインサイトは戦略立案フェーズを強力に支援しますが、実行定着は自社主導になります。 FactBase Workshopは、この「つなぎ」を12週間かけて体得・定着させることにフォーカスしたプログラムです。NPS計測からCX改善の実行サイクルまでを一貫して伴走することで、担当者が変わっても回り続ける仕組みを御社の組織に根付かせます。弊社が1994年からの30年で体得してきた「仕組みとして動く組織づくり」のエッセンスが、このプログラムには凝縮されています。 100年続く企業に学ぶ顧客体験(CX)の重要性という観点からも、CX改善の仕組み化は一時的なスコア向上ではなく、長期的な顧客との関係構築につながるものです。12週間という期間設定は、その長期的な仕組みの「初動を完走する」ためのものとご理解いただければ幸いです。 まずは現在のCX課題をお聞かせください FactBase Workshopが御社に合うかどうか、無料相談で確認いただけます。 無料相談はこちら プログラム資料を見る ## よくある質問 Q. FactBase Workshopは既存のNPS計測ツールと並行して使えますか? A. はい、基本的には並行してご活用いただけます。すでにNPSの計測基盤をお持ちの場合、そのデータをFactBase Workshopの分析・改善設計に活用することが可能です。弊社のYourVoice NEXTと組み合わせることで、CX×EXの同時可視化など、より多角的な分析が行えます。詳細は無料相談にてご確認ください。 Q. 12週間のプログラムはどのような体制で進みますか? A. 基本的には弊社の担当コンサルタントが御社のCX担当チームに伴走する形で進行します。週次のセッションを中心に、フェーズごとのマイルストーン確認と現場へのフィードバックを行います。御社側に必要な体制は、プログラム参加できるCX担当者(1〜3名程度)です。具体的な体制については、無料相談の中でご要望に合わせてご提案します。 Q. MedalliaやQualtricsと比べて、FactBase Workshopはどんな点が異なりますか? A. MedalliaやQualtricsが優れたデータ収集・分析プラットフォームであるのに対し、FactBase Workshopは「データを現場のアクションに変える仕組みを12週間で体得する」ことにフォーカスしています。プラットフォームとして提供するというより、現場に伴走して改善PDCAを定着させることが弊社の目的です。すでにMedalliaやQualtricsを導入している企業でも、実行フェーズの強化としてFactBase Workshopを組み合わせるケースがあります。 Q. FRS™とはどのような指標ですか?NPSとの違いは何ですか? A. FRS™(Filing Rate Score)は、弊社が独自に開発した「2回目来店率」を軸とした指標です(商標出願検討中)。NPSが「この店を友人に勧めたいか」という感情的推奨意向を測るのに対し、FRS™は実際の来店行動を計測します。「NPSスコアは高いのにリピート客が増えない」という矛盾を解消するために開発されました。CX改善の効果を経営数値で示したいCX責任者にとって、驚くほど実用的な指標として評価されています。 Q. FactBase Workshopの料金はどのくらいですか? A. 料金は御社の規模・体制・目的に合わせて設計しますので、公式サイトよりお問い合わせください。一般的に弊社のプロジェクト型支援は50万〜250万円/案件が目安とされていますが、FactBase Workshopについての詳細は無料相談にてご確認いただけます。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 --- title: FRS™(2回目来店率)とは何か?NPSだけでは測れない「本当のリピート意欲」 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4966/ --- # FRS™(2回目来店率)とは何か?NPSだけでは測れない「本当のリピート意欲」 NPSスコアを測り続けているのに、リピート来店数がなかなか増えない。そんな状況に直面しているCX/CS担当者は、驚くほど多くいます。「推奨意向は高いのに、なぜ行動につながらないのか」というギャップは、じつは指標そのものの設計に根本的な課題が潜んでいるということです。 NPSは顧客の**「心の声」**を測る優れた指標です。ところが今は違います。 顧客が実際に2回目の来店・購入をするかどうか、その**行動意欲**を定量化しなければ、施策の精度は上がらない。そこで弊社が長年の現場経験から体得した独自指標がFRS™(2回目来店率)です。 本記事では、FRS™の定義・算出方法・NPSとの違いを実践的な視点で解説します。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを導入・運用しているものの、リピート率の改善につながっていないと感じているCX責任者 - ●経営層への報告・施策立案のために、NPS以外の補完KPIを探している方 - ●「満足度は高いはずなのに再来店が増えない」という矛盾を言語化・解消したい方 **この記事を読むと···** - ●FRS™(2回目来店率)の定義と、NPSでは測れない領域がどこなのかを理解できます - ●NPS×FRS™を組み合わせたKPI設計の実践ステップが体得できます - ●自社の指標体系を見直し、データドリブンなCX改善ループを回す具体的な方法がわかります ## NPSの落とし穴:なぜ「満足度」と「リピート行動」はズレるのか? NPSの落とし穴:なぜ「満足度」と「リピート行動」はズレるのか? NPS:推奨意向 満足度とリピート vs - FRS™:実行動 スコア改善vs再来店率 多くの企業がNPSを導入して、スコアの改善に取り組んでいます。ところが実際の現場では「NPSは改善したのに、再来店率が変わらない」という声を頻繁に耳にします。 この現象は偶然ではありません。NPSと実際のリピート行動の間には、構造的なギャップが存在しているということです。 ### NPSが高くても再来店しない顧客が生まれる理由 NPSは「友人や同僚にこのサービスを薦めたいですか?」という1つの質問への回答スコアです。これは顧客が**アンケートに答えた瞬間の感情・意向**を反映しています。 ところが、人間の行動は感情・意向だけで決まるわけではありません。競合他社のキャンペーン、生活環境の変化、アクセスのしやすさ、予算の都合——そうした外部要因がリピート行動を左右します。 つまり「薦めたい」という意向が「また来る」という行動に必ずしも変換されないということです。 弊社の現場支援で実感しているのは、NPSスコア9点・10点のプロモーターと呼ばれる顧客のうち、実際に90日以内に再来店する割合が思いのほか低いケースが多い、という現実です。この「意向と行動のズレ」を測定できる指標がなければ、いくら施策を打っても効果測定がぼやけてしまいます。 ### 感情指標と行動指標、それぞれの役割 CX改善の文脈で重要なのは、感情指標と行動指標を明確に使い分けることです。NPSに代表される感情指標は「なぜ顧客がそう感じるのか」という原因探索に強みを発揮します。 一方、行動指標は「実際にどう動いたか」という結果の確認に使います。この2つを**つなぎ**として設計することで、はじめてPDCAが機能するKPI体系が完成します。 たとえば整体・整骨院チェーンでいえば、施術後のNPS調査でスコアが改善しても、リピート予約率が変わらなければ売上への貢献はゼロです。CX改善は「顧客を気持ちよくすること」が目的ではなく、「顧客を継続的なファンにすること」が本質です。その本質にたどり着くためには、行動を測るKPIが不可欠だということです。 ### 「満足しているが来ない」顧客の正体 NPS調査で高スコアをつけながら再来店しない顧客には、いくつかのパターンがあると考えられています。一つは「受動的満足」と呼べる状態で、体験は良かったが積極的に戻る理由がない顧客です。 もう一つは「意向未変換」状態で、薦めたいとは思うが自分自身は別の選択肢を選んでいる顧客です。これらは感情指標だけでは識別できません。 この問題を解決するために開発されたのが、弊社独自の指標であるFRS™(Frequency Return Score / 2回目来店率)です。顧客の**実際の行動データ**を起点に、リピート意欲を定量化する考え方です。NPSを否定するのではなく、NPSでは見えない領域を補完するものとして位置づけています。 ## FRS™とは何か?定義と計測方法 FRS™とは何か?定義と計測方法 FRS&am p;amp; amp;#… FRS™ 初回来店 2回目購買 行動実績測定 ロイヤルティ K… FRS™(Frequency Return Score)は、初回来店・購入をした顧客が一定期間内に2回目の来店・購入をする割合を軸とした、弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが開発した独自の顧客ロイヤルティKPIです。NPSが「薦めたいか」を問うのに対し、FRS™は「実際に戻ってきたか」という行動実績を測定します。 ### FRS™の定義と算出式 FRS™の基本算出式は、**「観測期間内に2回目来店した顧客数 ÷ 初回来店顧客数 × 100」**です。観測期間は業種や購買サイクルによって設定を変えます。たとえば整骨院・整体院であれば施術周期を考慮して30〜60日、飲食チェーンであれば90日、フィットネスクラブであれば入会から90日以内、といった具合です。 重要なのは、この指標が「アンケートの回答」ではなく実際の来店・購買データを起点にしているという点です。POSデータ・予約管理システム・会員IDなど、すでに御社に存在するデータを使って算出できます。新たなシステム投資をしなくても、データの整理と設計の見直しで計測を始められることが多いです。 ### 業種別・観測期間と目安スコア FRS™は業種によって適切な観測期間と「改善ボーダーライン」が異なります。一般的な傾向として、整体・整骨院チェーンでは初回来店から60日以内の2回目来院率を測ることが多く、飲食・カフェチェーンでは90日を基準とするケースが多いとされています。美容サロンではカット・カラーの施術サイクル(60〜90日)を観測期間とすることが標準的です。 なお、業種ごとのベンチマークについては弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが複数業種にわたる支援実績から蓄積したデータをもとにご提示しています。「自社のFRS™スコアが業界水準と比べてどの位置にあるのか」という相対評価まで含めて設計することで、経営層への報告や施策優先順位の設定がはるかにシンプルになります。 ### NPSスコアとFRS™を同時に見ることの意味 NPSとFRS™を**二次元マトリクス**で整理すると、顧客の状態が4パターンに分類できます。「NPS高×FRS高」は本物のファン、「NPS高×FRS低」は意向未変換(最も改善余地が大きい領域)、「NPS低×FRS高」は惰性リピーター、「NPS低×FRS低」は離脱予備軍です。 この分類が体得できると、施策の優先順位が驚くほど明確になります。NPSだけを見ていると「NPS高×FRS低」の顧客群がまるで見えていない状態になります。 これこそが、「NPSは高いのにリピートが増えない」という現象の正体だということです。 ## NPS vs FRS™:何が違うのか?表で比較 NPSとFRS™はどちらも「顧客ロイヤルティ」を測る指標ですが、測定しているものの本質が異なります。この違いを正確に理解することが、KPI設計の第一歩です。二つの指標を整理した比較表を以下に示します。 比較軸 NPS(Net Promoter Score) FRS™(2回目来店率) 測定対象 感情・推奨意向(心理状態) 行動・再来店実績(行動データ) データ取得方法 アンケート(主観的回答) POS・予約管理・会員データ(客観的実績) 分析の強み 「なぜそう感じたか」の原因探索 「実際にどう動いたか」の結果確認 改善施策との連動 感情体験の質的改善に紐づく リピート促進施策の効果測定に直結 限界・課題 実際の行動変容を保証しない 「なぜ来なかったか」の原因が見えにくい 推奨活用法 CX改善の原因仮説を立てる段階 施策効果を検証・経営報告する段階 ### NPSの「測れること」と「測れないこと」 NPSが優れているのは、顧客の体験品質に対する**感情的評価**をシンプルな数値で表現できる点です。スタッフの接客態度、施設の清潔感、サービスの速さ——こうした体験要素がどう影響しているかを把握するのに適しています。また、競合他社との比較・業界ベンチマークとの対比に使いやすい点も、NPSが世界的に普及している理由の一つです。 ところが今は違います。NPSが測れないのは「その感情がどれだけ実際の行動変容につながるか」という変換効率です。 推奨意向が高い顧客がどの程度の確率でリピーターになるかは、NPSだけからは算出できません。その変換効率を測るために、FRS™という行動指標が必要になります。 ### FRS™の「測れること」と「測れないこと」 FRS™が示すのは、ある期間における顧客の再来店という行動の実績です。これは施策効果の検証に直接使えます。 たとえば「ファーストリピート促進キャンペーンを実施した前後でFRS™がどう変化したか」という検証が可能です。売上・来店数という経営指標と直接つながるため、経営層への報告資料として非常に説得力があります。 一方でFRS™だけでは、「なぜリピートしなかったのか」の原因まではわかりません。来なかった理由が体験品質なのか、競合オファーなのか、生活環境の変化なのかを分解するには、NPSや定性調査と組み合わせることが必要です。両指標は補完関係にある、ということです。 ### 二つの指標を「つなぎ」として使う設計思想 弊社が実践しているアプローチは、NPSとFRS™を**「原因と結果のつなぎ」として設計する**ことです。NPSが下がったセグメントでFRS™も下がっているなら、体験品質の問題がリピート離脱に直結しています。 NPSは高いがFRS™が低いセグメントなら、体験後のフォローアップや来店のハードルに問題があると仮説が立てられます。このように二つの指標を重ねることで、「どこに手を打てば最も効果的か」という意思決定の精度が驚くほど上がります。 ## FRS™を高めるための実装ステップ(3段階) FRS™を高めるための実装ステップ(3段階) 1 現状測定 2 セグメント分解 3 データ分析 4 施策介入 5 効果検証 FRS™を導入して改善につなげるには、「測定→分析→介入」の3段階を順序立てて完走することが重要です。闇雲に施策を打つのではなく、データを起点にした構造的なアプローチが求められます。ここでは実践的な実装ステップを解説します。 ### STEP 1:現状のFRS™を測定し、セグメント別に分解する まず取り組むべきは、現状のFRS™スコアを算出することです。既存の予約管理システム・POSデータ・会員IDを使って、初回来店顧客のうち設定した観測期間(例:60日、90日)内に再来店した割合を集計します。多くの企業ではこのデータがすでに存在しているにもかかわらず、KPIとして整理されていないことがほとんどです。 算出したら、次はセグメント別に分解します。年代・性別・来店チャネル(Web予約/当日予約/紹介)・担当スタッフ——こうした属性別にFRS™を比較することで、「どのセグメントでリピートが起きていて、どこで失われているか」が見えてきます。全体のFRS™が同じでも、20代女性のWeb予約経由の顧客に限定すると大きく異なる、というケースは実感として多くあります。 ### STEP 2:NPS×FRS™マトリクスで施策優先順位を決める 現状のFRS™スコアが算出できたら、NPS調査データと照合してマトリクスを作成します。前述の4象限(NPS高×FRS高、NPS高×FRS低、NPS低×FRS高、NPS低×FRS低)に顧客を分類することで、**最も改善余地の大きいセグメント**が特定できます。 多くの場合、「NPS高×FRS低」の象限にいる顧客が最もアプローチしやすい対象です。体験には満足しているものの再来店していないため、適切なタイミングでの接触・リマインド・オファー提示によって行動変容を促せる可能性が高いです。 この象限の顧客数×来店単価が、改善によって生まれる潜在的な売上増分の試算になります。弊社の支援事例では、この「NPS高×FRS低」の改善余地が年間数千万円規模に達することが確認されています。 ### STEP 3:サービス品質向上を最優先に、ファーストリピートの仕組みを設計する FRS™を高める施策の優先順位は、サービス品質の向上を最初に取り組むことです。再来店を促すために外部施策から入ると、体験品質の問題が解決されていないまま顧客を呼び戻すことになり、長期的なロイヤルティは高まりません。まずサービスの質・スタッフのスキル・プロセスの一貫性を底上げし、「また来たい」という自然な動機を生み出すことが土台です。 その上で、初回来店後に顧客との関係を構築する接点設計を行います。来店直後のサンクスメール・次回来店の提案・アフターフォローといった**顧客との継続的なつながり**を構造化します。 重要なのは、個々のスタッフの感覚に依存させず、仕組みとして機能させることです。12週間のPDCAを回すことで、この仕組みが定着し組織に体得される形になります。 ## 主要CXプラットフォーム5選:FRS™視点での比較 NPS計測やCX改善を支援するプラットフォームは複数存在します。ここでは、FRS™のような行動指標を組み込んだKPI設計という視点から、主要な5つのサービスを比較します。御社の規模・課題・予算感に合わせた選択の参考にしてください。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ Medallia Qualtrics InMoment 電通マクロミルインサイト 行動指標(FRS™等)への対応 ◎ FRS™独自指標を標準搭載、NPS×行動を統合可視化 ○ カスタムKPI設定で対応可能(設定工数が大きい) ○ 拡張性高く設計次第で対応可(専門知識が必要) △ VOC分析が主体、行動連動は別途連携が必要 △ 調査設計中心、行動データとの統合は限定的 中堅中小企業への適合 ◎ 3店舗〜対応、月額型で導入ハードルが低い △ 大企業・グローバル向け、中堅中小には過剰スペック △ エンタープライズ志向、導入・維持コストが高い ○ 規模を問わず対応、ただし要件定義の工数がかかる ○ 調査単位での発注が可能でスモールスタートしやすい CX×EX統合(同一プラットフォーム) ◎ YourVoice NEXTでCS×ESを同一画面で可視化 ○ CX・EX両対応だが個別モジュール・コストが加算 ○ XM Platformで統合可能、設定の複雑度は高め ○ CX/EX両対応、ただし統合ダッシュボードは要確認 △ 顧客調査が主体、ES調査は別途契約が基本 伴走型改善支援 ◎ 12週間FactBase Workshop、PDCAを組織に体得させる △ ツール提供が主体、支援はパートナー経由 △ プラットフォーム提供が中心、コンサル支援は別契約 ○ 導入支援あり、継続伴走の手厚さは要確認 ◎ リサーチ設計・分析レポートまで一貫支援 業界ベンチマーク比較 ○ FRS™業種別データを蓄積・提供(継続拡充中) ◎ グローバル大規模データ、業界ベンチマーク豊富 ◎ 業界別NPS基準データが充実 ○ VOCデータからのベンチマーク提供あり ◎ NPS業界ベンチマーク調査が主力サービス ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×FRS™で「意向→行動」のギャップを埋める伴走型SaaS 評価軸 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ 行動指標(FRS™)対応 ◎ 独自開発・標準搭載 中堅中小適合 ◎ 3店舗〜、月額型で導入しやすい CX×EX統合 ◎ 同一プラットフォームで統合可視化 伴走型改善支援 ◎ 12週間FactBase Workshopで組織に定着 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが提供するのは、NPSの計測に加えてFRS™(2回目来店率)という独自の行動指標を同一プラットフォームで運用できるSaaSです。「推奨意向」と「実際のリピート行動」の乖離を定量的に可視化し、どの顧客セグメントにどんな施策を打つべきかを明確にします。 特に3店舗〜の中堅中小企業の経営者・CX責任者にとって、グローバルの大型SaaSは機能過剰かつコスト過多になりがちです。弊社のサービスは、御社の現場に合わせたKPI設計から始め、12週間のFactBase Workshopで改善プロセスを組織に体得させるところまで伴走します。 データを眺めるだけで終わらない、実際の売上改善につながる仕組みとしての実感を持っていただけるサービスです。料金は規模・サービスラインアップに応じて異なります。 詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 ### Medallia Experience Cloud — グローバルエンタープライズのCXM基盤 評価軸 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud 行動指標対応 ○ カスタムKPIで設定可能 中堅中小適合 △ グローバル大企業向けの設計 CX×EX統合 ○ 両対応だがモジュール別コスト 業界ベンチマーク ◎ グローバル大規模データ Medalliaはグローバル大企業を中心に、顧客・従業員フィードバックをリアルタイムで大量収集・分析するCXMプラットフォームとして広く利用されています。NPSを中核KPIとした本格的な体系構築が可能で、グループ横断で統一KPIを管理したい大規模組織のCS/CX部門に適しています。 特にグローバルベンチマークデータの豊富さと、多拠点・多言語対応の設計思想は際立った強みです。一方で、中堅中小企業にとっては機能規模・導入コスト・運用工数のいずれも過剰になりやすい傾向があるとされています。 グループ全体で統一CXM基盤を構築したい大企業のCX部門に最も向いているサービスといえます。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### Qualtrics XM Platform — EX・CXを横断した統合エクスペリエンスマネジメント 評価軸 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform 行動指標対応 ○ 設計次第で対応可 中堅中小適合 △ エンタープライズ志向が強い CX×EX統合 ○ XM Platformで一元化可能 業界ベンチマーク ◎ 業界別NPS基準データ充実 Qualtrics XM Platformは、NPS測定を標準搭載しつつ、EX・CXを横断したエクスペリエンスマネジメント全体をひとつのプラットフォームで一元化したい企業に向いています。拡張性が高く、複数事業部・複数ブランドにまたがるKPI体系を構築したい組織に特に適しているとされています。 SAP傘下のグローバルプラットフォームとして、大規模な調査設計・統計分析・組織サーベイまで幅広くカバーしています。一方で、エンタープライズ向けの設計思想から、導入・運用コストと専門知識の習得ハードルが高くなりやすい傾向があります。 複数ブランド・グループ横断で統一KPIを設計したい大企業のCX/HR部門に向いているサービスです。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### InMoment XI Platform — VOC×テキストアナリティクス統合のCX/EXプラットフォーム 評価軸 評価 サービス名 InMoment XI Platform 行動指標対応 △ VOC主体、行動データ連携は別途 中堅中小適合 ○ 規模を問わず対応可 CX×EX統合 ○ 両対応、統合ダッシュボードは要確認 テキストアナリティクス ◎ 定性・定量の統合分析に強み InMoment XI Platformは、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスを統合したCX/EXプラットフォームです。顧客の声を定性・定量の両面から分析し、組織全体のCX改善サイクルを回したいCX部門に向いています。特にテキストマイニングによる自由回答分析の精度は高く評価されています。 顧客の定性的なフィードバックを大量に処理し、そこから改善テーマを抽出したいという組織のニーズに応えられるサービスです。VOCデータからNPS分析・テキストアナリティクスまでを統合的に活用したいCX部門に最も向いていると考えられます。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(株式会社電通マクロミルインサイト)— 業界相対評価とリサーチ起点のCX戦略 評価軸 評価 サービス名 NPS®ベンチマーク調査(電通マクロミルインサイト) 行動指標対応 △ 調査設計中心、行動データ統合は限定的 中堅中小適合 ○ 調査単位での発注でスモールスタート可 CX×EX統合 △ ES調査は別途契約が基本 業界ベンチマーク ◎ NPS業界ベンチマーク調査が主力 電通マクロミルインサイトが提供するNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援は、業界ベンチマーク比較や競合他社との相対的なロイヤルティ水準の把握を主目的とする企業に向いています。「自社のNPSスコアが業界内でどの位置にあるか」という文脈を第三者の視点で整理したいリサーチ・マーケティング部門に特に適しています。 CX戦略の方向性を大きく見直す際に、外部の業界データをもとに議論の土台を固めたい場合の活用価値は高いと考えられます。一方で、継続的な改善ループの運用や行動指標との統合という観点では、SaaS型の継続運用ツールと組み合わせることでより効果的な設計になるでしょう。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ## どちらを選ぶべきか?ケース別推奨 どちらを選ぶべきか?ケース別推奨 課題確認 フェーズ判定 サービス選定 最適ツール推奨 導入実行 5つのサービスを比較してきました。大切なのは「最も機能が多い」ものを選ぶことではなく、「御社の現在のフェーズと課題に最も合致している」ものを選ぶことです。ここでは代表的なペルソナ別に、最適な選択肢を整理します。 **【CTA】FRS™の自社スコアを測定したい方へ** 「自社のFRS™はどのくらいか」「NPSとの乖離がどの程度あるか」を具体的に把握したい場合は、弊社への無料相談をご活用ください。現状のデータを整理するところから伴走します。 無料相談はこちら 資料ダウンロード ### 中堅中小企業のCX責任者・経営者には:株式会社トータルエンゲージメントグループ 年商3億〜・3店舗以上の規模で、NPSを導入しているものの改善に結びついていないと感じているCX責任者や経営者には、弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが最も向いています。FRS™という行動指標をNPSと組み合わせることで、「どこに手を打てば最も売上につながるか」が驚くほど明確になります。 グローバルSaaSの機能は過剰だが、属人的なKPI管理からは脱却したい。そのちょうどよい選択肢として弊社を選んでいただいているケースが多くあります。 12週間のFactBase Workshopは、データを見るだけで終わらず、組織として改善プロセスを体得するところまで伴走します。CX改善を「仕組み」として完走させたい企業に、ぜひお声がけいただければと思います。 ### グローバル大企業のCX/CS部門には:MedalliaまたはQualtrics 数千〜数万人規模の顧客データをリアルタイムで処理し、グループ横断で統一KPIを管理したいグローバル大企業には、MedalliaまたはQualtricsが適しています。どちらもエンタープライズ向けに設計されており、大規模なフィードバック収集・分析・組織連携の仕組みを求める場合に力を発揮します。 複数ブランド・複数国にまたがるKPI体系を構築し、グローバルで統一されたCX管理基盤を持ちたい場合は、これらのプラットフォームを詳細に評価することをお勧めします。導入前のPoC(概念実証)段階から専門パートナーと組むことで、スムーズな立ち上げが実現しやすいとされています。 ### 「自社NPS値の業界的な意味を知りたい」リサーチ担当者には:電通マクロミルインサイト 現状のNPSスコアを業界文脈で相対的に評価し、CX戦略の方向性を外部データで根拠づけたいリサーチ・マーケティング部門には、電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査が向いています。「業界平均と比べて自社はどの位置か」という問いに答えるための、信頼性の高い調査設計と分析レポートが強みです。 この段階で外部視点を固めた上で、継続的な改善ループの運用にはSaaS型ツールを組み合わせるという使い方も有効です。調査起点でCX戦略を構築したい組織にとって、有力な選択肢になります。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 「NPSだけでは経営に直結しない」という課題を、弊社は長年の現場支援の中で実感し続けてきました。その答えとして体得したのが、NPS×FRS™の統合KPI設計というアプローチです。株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPSの計測から始め、FRS™という独自の行動指標を組み合わせることで、「顧客の意向」と「実際のリピート行動」のギャップを定量的に可視化します。 具体的には、YourVoice NEXTによるAI駆動のNPS収集・CX×EX同時可視化、FactBase Workshopによる12週間のPDCA伴走、そしてCX Blueprintによるペルソナ・カスタマージャーニー設計支援を組み合わせた体系的なアプローチをご提供しています。御社のデータを起点に、改善余地を年間売上換算で試算するところから始めることも可能です。一緒にFRS™の現状を測定し、最も効果的な施策に絞り込む伴走を届けたいと考えています。 ## まとめ NPSは顧客の推奨意向を測る優れた指標ですが、実際のリピート行動との間には構造的なギャップが生まれることがあります。「NPS高×再来店少」という現象は、行動指標が欠けている状態から生まれるということです。FRS™(2回目来店率)は、その行動的な側面を補完する独自指標として、NPSとのセットで活用することで驚くほどKPI設計の精度が高まります。 今回比較した5つのサービスは、それぞれに強みと向いている企業規模・フェーズがあります。グローバル大企業にはMedalliaやQualtricsが向いていますが、中堅中小企業が「仕組みとしてCX改善を完走させたい」という場合には、弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが最もコストパフォーマンスよく伴走できるパートナーです。 顧客体験の質を高めながら、実際のリピート行動につなぎ、売上改善という経営成果まで届けること。それが弊社の使命だということです。 CX改善を感情指標だけで語るのをやめ、行動指標を加えた新しいKPI体系への移行は、驚くほど楽しいプロセスです。あなたにも、その実感をぜひ届けたいと思います。まずは現状のFRS™スコアを確認するところから、ご一緒しましょう。 また、CX改善を経営の本質として捉え直したい方には、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性もあわせてご覧いただければと思います。体験価値をどう持続させるかという視点に、新たな気づきがにじみ出てくるはずです。 ## よくある質問(FAQ) Q. FRS™はどのようなデータがあれば計測できますか? A. 基本的には予約管理システム・POSデータ・会員IDのいずれかがあれば計測を始めることができます。新しいシステムを導入しなくても、既存データの整理と観測期間の設計から着手できるケースが多いです。どのようなデータが活用できるかは、弊社の無料相談の中でご確認することができます。 Q. NPSを廃止してFRS™に切り替えるべきですか? A. 廃止する必要はありません。FRS™はNPSを補完する指標として設計されています。NPSが「なぜそう感じるか」の原因探索に強みを持つのに対し、FRS™は「実際に行動したか」の結果確認に使います。両指標を組み合わせることで、KPI体系としての精度が大幅に高まります。 Q. FRS™の「改善ボーダーライン」はどう設定すればよいですか? A. 業種・購買サイクル・競合環境によって適切な水準は異なります。弊社では複数業種にわたる支援実績から業種別のベンチマークデータを蓄積しており、御社の業種に合わせた目安スコアをご提示することができます。自社の絶対値だけでなく、業界相対評価まで含めて設計することで、経営層への説明が格段にシンプルになります。 Q. 中小規模の企業でもFRS™を導入した改善活動は現実的ですか? A. 十分に現実的です。大企業向けのグローバルSaaSとは異なり、弊社のサービスは3店舗規模から対応しており、月額型で導入ハードルを抑えて始めることができます。12週間のFactBase Workshopは、大きな専門チームがなくても改善プロセスを組織に体得させる設計になっています。 Q. FRS™とNPSの乖離を発見した場合、最初に取り組むべき施策は何ですか? A. 最初に取り組むべきはサービス品質の向上です。外部施策からリピートを促すよりも、まず「また来たい」という自然な動機が生まれるだけの体験品質を整えることが重要です。次のステップとして、初回来店後の顧客との関係を構造的に設計し、フォローアップを仕組みとして機能させます。この順序を守ることで、ファーストリピーターの増加が持続可能なものになります。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - RTC法則(ルール・ツール・カルチャー)と顧客体験 --- title: JALのFacebookに見る、批判者・中立者を推奨者に変えるための取り組み date: 2018-07-24 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/392/ --- # JALのFacebookに見る、批判者・中立者を推奨者に変えるための取り組み 2010年1月に経営破綻を経験したJAL、当時は「官僚的」「顔が見えない」など批判も多く、ブランドイメージも大きく傷ついていました。しかし、2011年4月にFacebookページを開設後、みるみるうちに人気が出て、「企業Web・グランプリ」では、2011年と2012年の2年連続で、ソーシャルネットワーク部門のグランプリに選ばれたほど。2014年6月12日にはFacebookのファン数も100万人を超え、破綻時のネガティブなイメージを払拭しつつある印象を受けます。そのJALが行なったFacebookでの取り組みとはどのようなものなのでしょうか。 ## JAL公式Facebookページの特徴 JALはFacebookを通して、経営破綻の時に指摘されていた「顔が見えない」を変えようと「顔が見える化」に注力。360度(あらゆる方向)&365日(常に接触していく=Always On)がソーシャル時代のコミュニケーションであることを理解し、あらゆるチャネルで情報を伝えるだけでなく、365日ユーザーとの接点を持つことに重点を置いてきたと言います。そんなJALのFacebookページを見ると、次のような特徴があることに気づきます。 - **少なくとも1日1回以上更新をしている(Facebookチームが休みの土日祝を除く)** - **日本全国の社員が、実名で写真と共に登場している** - **社員が投稿する文章が長めで、それぞれの個性と生の声が伝わりやすい** - **投稿に対するエンゲージメント率が高い(いいね!、シェア、コメント数など)** - **多く寄せられるコメントに対して、全体に向けた返信を1回、必要と思われるものは個別に返信し、リピーターには「いつもコメントありがとうございます」と必ず返している** ## JAL公式Facebookページがファン醸成に至ったワケ JALのFacebookページは、「顔が見える化」されたことで、JALの全国の社員総動員でFacebookを盛り上げている様子が見られます。それにより、JALという「企業」より、そこで働く「人」の想いや活動に焦点が当たり、今まで知らなかった裏舞台を知ることができるようになっています。機内清掃員の方の投稿を見て「へー!」、事業推進の方の活動紹介を見て「こんなこともやっているんだ!」など、興味や共感を呼び起こされるものが多いのも確か。また、様々な風景の中を機体が空を飛ぶ姿、国内だけでなく世界各地の名所紹介など、思わずワクワクする投稿も満載。また、2013年11月、ANAのFacebookページがJALより先に100万いいね!を記録したのですが、その時の【ファン100万人達成御礼】の投稿に、JALが最初にコメントしたのを見て親近感を覚えずにはいられませんでした。 ライバルの功績を素直に称えるJALの姿にスポーツマンシップのようなものを感じ、清々しい気分になったものです。ANAのいいね!数100万達成時、同時にJALのFacebookでは下記のような投稿も行われていました。 写真の奥でANAの飛行機が先に飛び立っているのが見えますね。本来なら自社媒体に他社の機体の写真を掲載するのはご法度と感がるのが当たり前ですが、今までの常識を覆し、ユーモアと寛大さで多くのファンの心を捕えました。 これはまさに、“新生JAL”と呼ぶにふさわしいアクションでした。 前述の「JAL公式Facebookページの特徴」のところでは、「投稿に対するエンゲージメント率が高い」と挙げましたが、これはJALの存続・成長を応援してくれるファンが多いということ。それもこれも、再建を目指してお客様一人一人との対話を大切にしようという真摯な姿が伝わり、それが信頼感、親近感を呼び起こし、共感や愛着につながったからだと言えます。 経営破綻をした頃のJALは、お客様満足測定の指標であるNet Promoter Score(ネットプロモータースコア=NPS®:顧客推奨意向)で見たら、「批判者」や「中立者」がずっと多かったかもしれません。でもFacebookを通じて「推奨者」へと転換させつつあるJALの取り組みに、多くの企業が学べることもきっと多いはずです。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 高額で知識のないものを人は買いにくい。洋服は業界人が思っているよりも「高額品」である --- title: Netflixの強さを見習って、NPSを高めよう! date: 2018-11-23 url: https://total-engagement.jp/column/column02/30/ --- # Netflixの強さを見習って、NPSを高めよう! 昨年度のアカデミー賞は新興勢力のNetflix(ネットフリックス)が初受賞し、話題になりました。シリアで救助活動を行う人々をテーマにした作品「ホワイト・ヘルメット シリアの民間防衛隊」が短編ドキュメンタリー賞を受賞したことを覚えている方もいるかもしれません。 もともとはDVDの宅配サービスだったNetflixは、映画のストリーミング配信を2007年に開始し、この10年で有料加入者をゼロから1億3000万人まで増やしたのです。Netflixのほぼ10年後に設立されたSpotifyは、9年足らずで有料会員をゼロから5000万人までに増やしました。このベンチャーは今や音楽業界の20%の売り上げを誇っています。この10年でサブスクリもション・モデルが既存の映画や音楽産業を駆逐し、存在感を増しています。 Netflixの株価は最近でこそ値を下げていますが、この5年で10倍以上になっています。冒頭でも紹介したようにNetflixはオリジナルコンテンツの制作を強化しています。このコンテンツ制作のために同社は年間80億ドルを支出していると言います。 1億3000万人の加入者が毎年100ドルづつ支払えば、サブスクリプション・モデルの収入は毎年130億ドルとなり、離脱を防ぎ、会員を増やすことができれば、この収入は増加します。 Netflixが新しいコンテンツに投資する理由は2つあります。 **1 新しい加入者を獲得すること(新規会員獲得)** **2 現在の加入者の契約を継続させるのに役立つ(離脱防止)** 制作した番組はいつまでもコンテンツ・リストにあり続け。同社の会員を満足させるのです。 新しいオリジナル・コンテンツは、新規顧客の獲得コストを引き下げ ます。魅力的なドラマは話題になり、その魅力がメディアやSNSの口コミで取り上げられるたびに、顧客を増やします。また、既存顧客のライフタイムバリュー(既存加入者の生涯顧客価値)を高めているのです。 同社は、加入者ごとに、投資したお金の回収期間をチェックしています。ネット上での顧客の行動をチェックし、顧客のためのより良いコンテンツを提供しているのです。VOC(顧客の声)を聞きながら、オリジナル・コンテンツを制作することで、顧客体験を高めているのです。 Netflixは長期的な利益を確保するるために、短期的な支出に糸目はつけないことで、顧客との関係を強化しています。ハリウッドも、アメリカの3大地上波もNetflixに比べれば、顧客との関係は希薄です。彼らもストリーミングサービスを行なっていますが、Netflixの動きを見れば、勝ち組になれそうもありません。後発のNetflix、Hulu、Amazonの3社が動画コンテンツの勝者になっています。 NPSを高めるためには、Netflixの動きを真似すると良いでしょう。新規顧客と離脱を防ぐ彼らの考え方をカスタマー・サクセスは参考にすべきだと思います。 参考図書 ティエン・ツォとゲイブ・ワイザートのサブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル 書籍サブスクリプションの関連記事はこちらから Designed by Freepik 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSの効用とは何か? --- title: NIKEの長期的・継続的なエンゲージメント創出活動とは? date: 2018-07-11 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/395/ --- # NIKEの長期的・継続的なエンゲージメント創出活動とは? 過去に何度も社会現象になるほどのスニーカーブームを起こしてきたNIKE。特に通称「エアマックス95」と呼ばれる1995年に発売されたシリーズのブームは相当なものでした。去年からスニーカーブームが再燃し、今年は特にNIKEのスニーカーが男性からも女性からも熱い注目を浴びています。 NIKEと言えば、前回の記事で、顧客エンゲージメントが高いアメリカのブランドランキングにも入り、顧客の期待に応える度合が91%と非常に高かったのが印象的でした。 記事はこちらから→「顧客エンゲージメントが高いアメリカのブランド(企業)ランキング(2014年版)」 1968年に設立され、創業46年目を迎える今年、ファンを熱狂させ、高い売り上げと顧客エンゲージメントを誇る秘訣はどこにあるのでしょう? 今日はそんなNIKEのエンゲージメント創出活動の内容をご紹介したいと思います。 ## 時代と流れと顧客のニーズを汲んだNIKEの変革 多くの大企業が広告代理店にマーケティング企画やPRを外注するのは珍しいことではありません。NIKEも例に漏れず大手の広告代理店にその全てを任せていましたが、ソーシャルメディアマーケケティング活動を全て自社で行う方向にシフトしました。その理由はただ一つ、 **「ファンの声を直接聞きたい」** というものでした。ソーシャルメディアはファンの声を直接聞くことができ、その声を戦略にタイムリーに反映させ、効率的にファンのニーズに応えることができるツールです。さらに情報の拡散性が高く、情報を収集するのに優れているとあって、社内にソーシャルメディアチームを設けることにしました。 さらに、これまでテレビコマーシャルや紙媒体などのメディアで、マイケル・ジョーダン、アンドレ・アガシ、タイガー・ウッズなどスポーツ界のスーパースターに加え、デニス・ホッパー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなどエンターテイメント界のスーパースターを起用してきたNIKE。でもその広告費を2010年~2013年の3年間で40パーセント縮小させ、見込客や購入者に個人的なプロモーションを通して商品やサービスを販売するダイレクトマーケティング、インターネット広告、ソーシャルメディアなどへの予算を大幅に増加させました。 ## NIKEの変革がもたらす顧客エンゲージメントの強化 変革を通して「マスから個へ」とシフトしたNIKE。ソーシャルメディアチームがSNSを通して顧客一人一人の声を大切にしようとする取り組みは、Net PromoterScore(ネットプロモータースコア=NPS®:顧客推奨意向)で「推奨者」とされるファンのみならず、「中立者」「批判者」をファンに変えるよいきっかけとなります。(NPSの詳細は『NPS超入門』をぜひご覧ください)その理由のひとつに、ダイレクトマーケティングを通じたより「パーソナル」なアプローチや、SNSを通じた顧客との「継続的接触」は、自社の存在を常に顧客の心に留め、接触することによって得られる好感度の上昇(認知心理学では「親近性効果」と呼ばれています)につながり、長期的な関係を築く基盤となることが挙げられます。 NIKEが目指すのは、お客様と直接やり取りをすることで、お客様の声を聞き、密接な関係を育み、そのニーズを製品やサービス、キャンペーンに反映させること。そのプロセスを大切にすることで、お客様の心からの共感と愛着を呼び起こし、きっと下記のようなエンゲージメント行動ももたらしてくれるはずです。 - **製品・サービスを喜んで購入する(勧められたからだけではなくて)** - **製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる** - **製品・サービスを繰り返し購入する** - **製品・サービスを友人・知人などに積極的に勧める** - **製品・サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する** リーボックやテスコなどの大企業も、顧客エンゲージメントの強化を目指してNIKEと似たような戦略をとりはじめたようですが、やはり時代は「マスから個へ」とシフトしているようです。 (引用元:http://www.intelligenthq.com/social-media-business/nike-takes-digital-data-and-social-media-marketing-seriously/) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「車を売らない」ショールーム、「メルセデス ミー 東京羽田」の試みとは? --- title: NORDSTROM(ノードストローム)はどうCX(顧客体験)を高めているか? date: 2018-10-25 url: https://total-engagement.jp/column/column02/38/ --- # NORDSTROM(ノードストローム)はどうCX(顧客体験)を高めているか? アメリカの百貨店のシアーズが破綻しました。かつての強者のシアーズはデジタル化に乗り遅れ、アマゾンの餌食になったのです。アマゾンの脅威が強まる中、アメリカの小売各社は対策を常に練っています。アマゾンができないことをすることで、顧客の気持ちをつかもうとしています。 先日ユルゲン・メフェルトのデジタルの未来 事業の存続をかけた変革戦略のディズニーの事例を紹介しましたが、今日は本書からNORDSTROM(ノードストローム)の取り組みを紹介します。 老舗アパレルのノードストロームの変革は現状認識から始まりました。2003年にCEOブレイク・ノードストロームは「将来は私たちの業界でも大半の成長は電子商取引の分野で起きるだろう」と指摘し、「戦いの勝敗を分けるのは、まさにこの分野だ」と述べています。ノードストロームはデジタル投資を比較的早くスタートし、旧来のビジネスモデルに大規模な変革を起こしたのです。 店舗でのオペレーションにおいても、顧客体験の最適化を開発の大原則としました。在庫管理システムで商品をチェックするのではなく、顧客が注文したアイテムを、iPadを使って魅力的にレイアウトされたサイトで見せるようにしたのです。 ノードストロームは、オンライン専業の小売業者にはない、実店舗でのショッピング体験という強みを意識し、Amazonに対抗しています。顧客は店舗では手厚くもてなされ、お目当てのアイテムを実際に目で確かめ、触れ、試してみることができるのです。チェーン展開するノードストロームは細心の注意を払って顧客のニーズを掴もうとしています。 また、どんなファッションにしようかと迷っている顧客向けには5年前にトランクルームを買収し、CXを高めました。このトランクルームでは専属のパーソナルスタイリストが顧客を担当します。顧客の好みのスタイルにあった服や靴などをセレクトし「トランク」と呼ばれるボックスで発送してくれます。10日間の試着期間の間は気に入らない商品は返品可能です。オンラインとオフラインの双方の動向を活用し、好みに合ったアイテムを継続的に提案するプログラムで、ノードストロームは顧客を囲い込んだのです。また、バーゲンはオンラインとオフラインの両方で行なうといったことも含め、顧客を喜ばせる努力を彼らは続けています。 ノードストロームのタッチポイントは全て同じテクノロジーで処理されていますが、顧客に提供される中身はそれぞれ異なります。ノードストロームが戦略の核に据えているのは、マルチチャネルで買い物をする魅力的な顧客です。市場調査によるとマルチチャネルで買い物をする顧客は実店舗のみ、あるいはオンラインのみで買い物をする顧客よりも3~4倍多くお金を使うことがわかりました。 オンラインとオフラインをシームレスに行き来できるサービスを提供するためにノードストロームは多大な投資を重ねています。なんと2020年までテクノロジー・プラットフォームに15億ドルを投資することが決まっているとのことです。 ノードストロームは低価格で顧客に商品を提供できるEC事業者に対抗するために、顧客とのタッチポイントを重視します。リアルの接点と、自社のIT(WEB、アプリ)をどう連携させて、情緒的な価値を顧客に伝えるか?を徹底的に考えたのです。宿敵Amazonに勝つためには、顧客との全てのタッチポイントを連携させ、顧客をファンにするしかないのです。 今回、ノードストロームのサイトを見て驚きましたが、日本への配送も可能で、価格表示も円を選択できました。ノードストロームは世界中の200の国の顧客を意識し、オンラインでビジネスを行なっています。この姿勢を日本企業も真似した方がよさそうです。 photo credit: jjbers Westfarms Mall via photopin (license) 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 長続きの秘訣をX JAPANから学ぶ。 --- title: NPS (Net Promoter Score)は「究極の質問」。しかし、「絶対唯一の質問」ではありません! date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/nps/421/ --- # NPS (Net Promoter Score)は「究極の質問」。しかし、「絶対唯一の質問」ではありません! ネットプロモータースコア(Net Promoter Score、以下「NPS」)算出のための質問は、**「究極の質問」**だと言われています。 究極の質問だと形容される理由には大きくは2つあります。ひとつは、自社、あるいは自社製品・サービスに対する本音の評価、すなわち**率直な評価が得られる**こと。もうひとつは、**業績との関連性が強い**ことです。 ## NPSの質問は率直な評価が得られる NPS算出のための質問は、端的に言えば **「自社(あるいは製品、ブランド)についての友人・知人への推奨意向」** です。以下のような設問に対して、**10点満点(0-10点)**で聞くのが標準的な方法ですね。 **自社(あるいは製品・ブランド)を友人・知人(あるいは同僚、家族など)などの親しい人にどの程度、(利用を)勧めたいと思いますか?** 既存の満足度調査での設問**「自社(あるいは製品・ブランド)について、どの程度満足されていますか?」**という設問の場合、あくまで**自己評価**ですから、**評価が甘目に出やすい**のです。 あなたも、なんらかの満足度調査に回答するとき、本音で言えばまり満足していなくても、**「‘まあ満足’と回答しとくかな・・・」**と思った経験ありませんか?よほど嫌な経験をしない限り、適当にお茶を濁すような回答をしてしまいがちなのではないでしょうか。 一方、**「友人・知人への推奨意向」**を聞かれた場合、推奨する人に対する責任が生じてきます。しかも、友人・知人のような親しい人ですから、彼らの信頼を失うような企業、製品、ブランドはうかつに推奨できない。したがって、この設問に対してはお茶を濁すような回答はできず、正直で率直な評価になるというわけです。 ## NPSは業績との関連性が強い NPSは業績との関連性が強いことが、「究極の質問」と呼ばれるもうひとつの理由です。 関連性が強いというのは、例えば**NPSが10から20へ、あるいは20から30へと上昇すると、それは明確な業績向上として反映されてくる**ということです。したがって、**NPSを全社的な指標として周知徹底し、その数値の向上を目標として掲げて接客、サービスなどの企業活動を改善すれば確実な業績上昇につながります。** すなわち、単なる現状把握にとどまらず、**明確な業績向上に役立つツール**としてNPSは利用できる。そもそも、NPSを開発したべイン&カンパニーのライクヘルド氏は、顧客の満足度やリピート意向など、様々な質問と業績との関連性(相関)を膨大なデータ分析を通じて検証し、**おおむね****最**も業績との相関が高い設問として**「友人・知人への推奨意向」**を選び出し、またNPSの独特の算出方法を決定したわけですから当然のことなんですけどね。 ## NPSは、絶対唯一の指標ではない! さて、NPSが多くの場合、**「最も使える指標、ツール」**であることは確かではありますが、あらゆる業種・業態において常に有効とはかぎりません。つまり、絶対唯一の使える指標と言い切ることはできません。このことは、Satmetirix社が全世界各地で開催している**「NPS認定コース」**においても強調されていることです。NPSを伝道するSatmetrix社の講師自らが、 **「NPSを金科玉条のように扱うべきではない」** と警戒を促しています。 大事なことは、**自社(製品、ブランド)の業績に最も関連性の高い指標であるかどうか**です。ひょっとしたら、あなたの企業では、NPSよりも従来の満足度指標のほうが業績との関連性が高く、より使える指標かもしれません。したがって、NPSだけでなく様々な指標を試し、検証して、自社にとって最も使える指標(一つではなく複数かもしれません)は何かを明確化する必要があります。 ## TDR(東京ディズニーリゾート)が重視する指標とは? 具体例をひとつご紹介しましょう。 東京ディズニーリゾート(以下「TDR」)に行かれたことのない方はほとんどいないと思いますが、仮に**「TDRをどの程度友人・知人に推奨しますか?」**と聞かれたら、おそらく多くの人は高い点数を答えるだろうと思います。 TDRは子供から大人までだれもが楽しめるエンタテイメント施設ですから、そもそも推奨することに対するリスクが低い。おそらく、NPSを算出したら70とか80とか、非常に高い数値になるのではないでしょうか。 しかし、TDRの他者推奨意向が高いからといって、自分もまた行きたいか(再来園意向が高いか)どうかは別のように思います。他者には勧めても、**「自分はもうTDRは卒業したかな」**という人もいるでしょう。(このあたりは私の仮説であることをご承知おきください) **そもそも、万人向けのエンタテイメント施設のように「推奨意向」が高めにぶれやすいものについては、NPSはそれほど有効ではないかもしれないのです。** TDRを運営するオリエンタルランドでは、とりわけ**リピート率向上**することを重視しており、これに直結する**顧客満足度の改善**に力を入れています。同社は、年10万件に及ぶゲスト(来場者)との対面調査やオンライン調査の結果を緻密に分析した結果、以下のような知見を得ています。 **1 顧客満足度の高さは必ずしも体験したアトラクションの数に比例しない。** これは、1度の入場で、たくさんアトラクションを経験すればするほど満足度が上がるわけではないという意味です。 **2 アトラクションごとの満足度を「非常に満足」から「非常に不満」までの5段階で聞いた場合、「非常に満足」の絶対数が重要** 単に合格点を超えればいいのではなく、「満点」でなければならないと、オリエンタルランド会長、加賀美俊夫氏は述べています。ただの「満足」ではなく、「非常に満足」と答えてもらえることが大事ということですね。 そして実は、 **再来園意向は、「非常に満足」と感じたアトラクションの数が4つ以上になると90%前後まで高まる** という傾向が分かっているそうです。 たとえば、10のアトラクションを体験したとしても、**「非常に満足」**が**3つ以下**だとそれほど再来園意向は高まらない。逆に、4つしかアトラクションを体験できなかったとしても、それらすべてが**「非常に満足」**であれば、再来演意向は大きく高まる、ということが言えるわけです。 そこで、オリエンタルランドでは、**TDRの一つひとつのアトラクションの魅力を高め、「非常に満足」と感じてもらえる来園者を増やすための経営戦略**に落とし込んでいくことで、リピーターを増やそうとしているのです。 TDRのケースでおわかりのように、既存の顧客満足度指標であっても、**「非常に満足」**の数値にのみ着目し、またその**絶対数**を重視することで、業績向上に直結するリピーター創出に活用できる指標となりうるということです。 **NPSは多くの業種・業態において最も活用しやすい、使える指標ではありますが、唯一絶対指標でないことをぜひ頭の片隅に置いておき、他の指標も含めて業績向上に直結する活用法がなにかを個々の企業で模索する必要があります。** **TDRの事例は、オリエンタルランド(OLC) 加賀美俊夫の経営教室(日経ビジネス2014.02.10)を参考にしました。* *Net PromoterおよびNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。* (執筆者) **松尾 順** エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 顧客満足度を上げ、顧客エンゲージメントを最適化するために、お客様について知っておきたい20のこと --- title: NPS -国内での現状- date: 2023-09-03 url: https://total-engagement.jp/column/nps/3048/ --- # NPS -国内での現状- ## **なぜNPSが普及されているのか** ビジネスにおいて、顧客の満足度やロイヤルティを測る指標は多々存在します。その中で、NPS(Net Promoter Score)が広く採用されている理由は、そのシンプルさと予測能力にあります。わずか一つの質問、「あなたが友人や同僚に対して当社の商品・サービスを推奨する確率を、0(全く推奨しない)から10(強く推奨する)までの11段階で評価してください」から導き出されるNPSは、顧客ロイヤルティの強さを直感的に把握することができます。さらに、NPSは企業の将来的な成長率とも相関があることが示されており、ビジネス戦略の策定に重要な役割を果たしています。 ## **国内での導入背景** NPSは、米国のビジネスストラテジストであるフレド・ライクヘルドによって2003年に提唱され、その後、世界中の企業で採用されてきました。日本においても、近年、顧客中心のビジネス運営が重要視されるようになり、NPSの導入を検討する企業が増えてきました。また、国内外の競合企業がNPSを採用している事例が増えたことも、その導入を後押ししています。 ## 普及の状況 NPSの導入は、様々な業種の企業で進んでいます。大手通信会社や家電メーカー、IT企業、流通業など、BtoCだけでなくBtoB企業でも導入例が増えています。また、国内企業がグローバルにビジネスを展開する際に、国際的な顧客満足度指標としてNPSが採用されるケースも増えています。 ## NPSの業界別平均 NPSスコアが多くの要因に影響を受け、業界、国、時期などにより大きく変動する可能性があるからです。また、NPSスコアは公開されている情報ではなく、各企業が内部で利用するための指標です。 ただし、一般的な傾向としては、顧客体験を直接的に提供する業界(例えば、ホテルやレストランなどのホスピタリティ業界)では、NPSスコアが比較的高くなる傾向があります。一方で、間接的な価値を提供する業界(例えば、金融サービスや保険業界)では、NPSスコアが比較的低くなる傾向があります。これは、直接的な体験を提供する業界が顧客満足度を高めやすいためです。 - ホスピタリティ(ホテル、レストラン) - テクノロジー(ソフトウェア、ハードウェア) - 小売 - 金融サービス(銀行、保険) - ### ホスピタリティ(ホテル、レストラン) これらの業種は直接的な顧客体験を提供するため、通常、高いNPSスコアを出すことができます。一方で、顧客の期待値が高いため、小さなミスが大きな影響を及ぼすこともあります。 ### テクノロジー(ソフトウェア、ハードウェア) 顧客の成功を直接支援する製品やサービスを提供しているため、高いNPSスコアを達成することが可能です。ただし、製品やサービスの品質や信頼性、サポートの質などが重要な要素となります。 ### 小売 店頭の顧客体験やオンラインショッピングのユーザビリティ、価格競争力などがNPSスコアに影響を及ぼします。小売業は顧客の選択肢が多いため、競争が激しく、NPSスコアの幅も広い傾向があります。 ### 金融サービス(銀行、保険) これらの業種は、顧客の信頼と長期的な関係を築くことが重要で、NPSスコアは比較的低めになる傾向があります。顧客の資金を扱うため、サービスの透明性や信頼性が重要となります。 例えば、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社「NPS®ランキング&アワード」)調べの業界平均です。 • 転職関連サイト:-42.6pt • 転職エージェント:-37.5pt • 動画配信サービス:-24.6pt • 銀行:-46.5pt • ダイレクト型自動車保険:-28.6pt • 代理店型自動車保険:-48.7pt • クレジットカード:-38.6pt • 電力:-44.8pt • 生命保険:-49.5pt 参照:日経ビジネス調べ 業界2023年 【回転寿司】 1位:すし銚子丸 NPS 23.1 2位:がってん寿司 NPS 21.3 3位:魚べい NPS 20.1 4位:はま寿司 NPS 7.2 5位:くら寿司 NPS 0.9 【旅行サイト】 1位:じゃらんnet NPS 20.7 2位:agoda NPS 20.7 3位:楽天トラベル NPS 19.2 4位:るるぶトラベル NPS 13.2 5位:一休.com NPS 12.3 【音楽配信サイト】 1位:AppleMusic NPS 33.8 2位:Spotify NPS 18.6 3位:楽天ミュージック NPS 17.1 4位:LINE MUSIC NPS 15.6 5位:YouTube Music NPS 15.2 【ビール】 1位:アサヒビール NPS 16.7 2位:サッポロビール NPS 14.9 3位:キリンビール NPS 14.5 4位:サントリー NPS 14.0 5位:ヤッホーブルーイング NPS 7.5 などのような数値も公開されてはいます。 これらの調査は、ネットモニターに対してNPS調査を実施していることが多く、自社の顧客に対して直接聞く場合よりも、精度は甘くなる傾向にあります。 また、私達がこれまで多くの業界での仕事をさせていただき、そこからの経験では アパレル小売のように、顧客が嗜好性の高いもの(自分の好き嫌い)の場合、NPSは高めに出る傾向があり、NPSは40くらいです。逆に金融やコンビニ、行政などの場合はマイナスになる場合も多くあります。業界標準よりも20ポイントほど高いと業績も好調になります。 また、低いとかなり現場での課題も顕在化しており、早急な対応が必要な状況あることが多くあります。 ## 導入企業の例 例えば、大手通信キャリアの一つであるNTTドコモは、NPSを重要な顧客満足度指標として導入しています。また、家電製品のパナソニックでも、製品やサービスの改善を行うための重要な指標としてNPSが利用されています。さらに、IT企業のサイボウズでは、NPSを社内で公開し、顧客満足度向上の取り組みを推進しています。 また、小売・流通、飲食・宿泊など直接顧客と接触する機会が多い企業での導入も進んでおります。 ## NPSの課題 しかし、NPSを活用する上ではいくつかの課題も存在します。一つは、日本人の評価傾向によるものです。日本人は、一般的に極端な評価を避ける傾向があり、海外と比較して「7」や「8」といった中間的な評価をすることが多いと言われています。 ## NPSの課題への対策 このような課題への対策としては、NPSの数値だけに注目するのではなく、NPSの背後にある顧客の声をしっかりと収集し、分析することが求められます。また、自社のNPSスコアを他社や業界平均と比較し、適切な解釈を行うことも重要になります。 ## テクノロジーとの親和性 NPSの計測と分析は、近年のテクノロジーの進化とも密接に関連しています。センサーやカメラ技術の進化により、行動データは非常に安価に大量に取得することが出来るようになりました。ビッグデータの解析技術やAI(人工知能)の発達により、大量の顧客データをリアルタイムに分析し、改善策を見つけ出すことが可能になってきました。そして、いよいよNPSスコアなどの体験データにも、その流れは始まっています。データ分析により変動要因を把握したり、AIによる自然言語処理(NLP)技術を用いて、NPS調査のフリーコメントを分析することで、具体的な顧客の不満点や要望をより深く理解することが可能になっています。ただ、体験データは、顧客に何らかの質問をすることによりのみ取得することが可能なります。ウエラブル端末などで、利用者の体験状況を把握する技術は可能になったとしても、倫理的な問題で実用化は厳しいのではと考えます。 しかし、体験データの活用のためにも、何らかの形で顧客の負担を軽減しつつ、より多くの顧客からフィードバックを得ることを模索することは必要です。 ## さいごに NPSは、そのシンプルさと強力な予測能力から、多くの企業により採用されてきました。しかし、その活用にあたっては、日本人の評価傾向に対する理解や、数値だけでなく顧客の声に耳を傾ける姿勢が求められます。また、最新のテクノロジーを駆使して、NPSスコアの分析や改善策の発見に取り組むことで、より高い顧客満足度とビジネス成果を実現することが可能となります。NPSの本質を理解し、適切な活用を行うことで、顧客の声をビジネス成果につなげることができるでしょう。 ## **顧客体験(CX)、NPSに関するご相談** トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ**100社以上15,000店舗以上**のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。 CXにおける改善をツール提供だけでなく、全体の戦略をもとに策定・実施まで一気通貫でサポートいたします。まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください! 最短1分|フォームで簡単入力 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - TEG主催セミナー『真の顧客志向を目指す具体策はNPS?活用です』のNPSスコアは? --- title: NPS の算出方法 date: 2022-12-27 url: https://total-engagement.jp/column/nps/145/ --- # NPS の算出方法 「NPS®とは?」でもお伝えしましたが、 NPS?は業績向上と高い相関性を持つ**顧客の総合的な評価**を表す指標です。 本稿では、この指標がいかに算出されるかについてお伝えします。 NPS®の計測方法はとてもシンプルです。 まずは、究極の質問である、**友人・知人に対する自社製品・サービスの「推奨意向」**について回答してもらいましょう。 この質問に対して、お客様の推奨意向を0~10点で回答していただきます。 この際、その理由も自由回答にて答えてもらいます。 続いて、回答者をスコアに応じて次の3つのグループに分けます。 全体に占める推奨者の構成比から、批判者の構成比をマイナスしたものが「NPS®」、 すなわち「ネットプロモータースコア」と、なります。 ## **NPS®の算出例** 上の算出例では、製品AのNPS®が[20]と最も高く、 一方、製品Cは[-25]と最も低くなっています。 業績との相関を見ると、おそらく製品Aの業績が高いのに対して、 製品Cは業績が悪化していることでしょう。 製品BのNPS®は[0]ですね。 これは、推奨者と批判者の構成比が45%と同じのため、 せっかくたくさんの推奨者を得ているにもかかわらず、 彼らの効果が批判者の存在によって相殺されていることを表しています。 このように、NPS®は簡単な計算で製品ごと、あるいは事業・会社ごとの比較評価を行うことができます。 NPS®は大変シンプルでわかりやすいため、すべて の社員・スタッフが意識すべき数値、 言い換えると「共通言語」として用いることができるうえ、現場での具体的な改善行動に結びつける ことができます。 ## **NPSは究極の質問** ** ** NPSの計測方法はとてもシンプル。 ①「○○を友人や同僚にすすめる可能性は?」と、いう質問に対して0~10点のスコアをつけてもらう ②スコアから、9~10点を推奨者、7~8点を中立者、6点以下を批判者として分類 ③回答者数に占める推奨者と批判者の%を算出 ④推奨者%から批判者%を引く 上記の①~④のステップを踏むだけで簡単にNPSを求めることができます。 ぜひ業績向上のための指標として活用してみてください。 ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、ネット・プロモーター・スコア、NPS、そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標又はサービスマークです。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 「金融資本主義」から「顧客資本主義」へ --- title: NPS アンケート方法のご紹介 date: 2023-09-05 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3050/ --- # NPS アンケート方法のご紹介 ## **NPSアンケートの定義とその目的** みなさん、こんにちは。株式会社トータル・エンゲージメント・グループのCXエバンジェリストです。今日は、顧客ロイヤリティの重要性を計測する手法の一つである「NPSアンケート」について詳しく解説します。 NPS(Net Promoter Score)は、ビジネスの成長や繁栄に必要な顧客ロイヤルティを測る効果的な指標です。このNPSを計測するためのツールが実際に顧客に体験を尋ねることになる「NPSアンケート」です。どんなに素晴らしい設問が出来たとしても、顧客にアンケートを回答頂けなければ、分析も出来ません。 実は非常に重要になります。 ## **NPSアンケートの設計** NPSアンケートの中心になるのは、「あなたは我々の会社、製品、サービスを友人や同僚に推薦する可能性はどれくらいですか?」という質問です。これに0から10までのスケールで答えてもらうことで、顧客が推奨者(Promoter)か、中立者(Passive)か、批判者(Detractor)かを判断します。質問の設計はシンプルさが鍵となりますが、フォローアップの質問を加えることでより深い洞察を得ることも可能です。 例えば、あるソフトウェア開発会社では、NPSアンケートに「我々の製品を改善するために、何を改善すればいいと思いますか?」というオープンエンドの質問を追加しました。この結果、顧客からの具体的なフィードバックを収集することができ、製品の改善に繋げることができました。 このときにも注意が必要です。現場でよくあることは、すごく気に入っているブランドで人には薦めたくないから0をつけられたり、勧めるような友人がいないなどから0などの回答もあります。これらのことを加味した上で設問を丁寧に設計するとが求められます。 ## NPSアンケートからの洞察の活用 収集したデータは、企業が改善すべき点を見つけ出し、そのためのアクションプランを立てるための貴重な情報源です。顧客のフィードバックを具体的なアクションにつなげるためには、結果を定期的にレビューし、チーム全体で共有することが重要です。 私達は回答の分析の前に回収率も大事なポイントだと考えています。ブランドとのコミュニケーションが出来ていない状態で、唐突にアンケートを依頼されて答える人は非常に少なくなります。そのため業種・業界によっての平均回収率は見て取れます。 業績好調なブランドはどの業種でも回収率は業界平均を上回ります。 例えば、ある小売業者は、NPSアンケートから得られたフィードバックを基に、スタッフのトレーニングプログラムを見直し、改善に取り組んだ結果、NPSスコアが大幅に改善しました。 ## NPSによるリレーション調査とトランザクション調査 NPS調査の実施方法には主に二つのタイプがあります。それが「リレーション調査(Relationship Survey)」と「トランザクション調査(Transactional Survey)」です。それぞれ異なる目的と利点を持ち、ビジネスの状況や目標によって適切な形を選ぶことが重要です。 ### リレーション調査 リレーション調査は、顧客が企業やブランド全体に対して持つ感情や印象を測定するために行われます。これは一般的に定期的(例えば、年に一度や半年に一度など)に行われ、顧客の全体的な満足度やロイヤリティを測定します。リレーション調査は長期的な顧客関係を理解し、それに基づいた戦略を立てるために重要です。 ### トランザクション調査 一方、トランザクション調査は特定のインタラクションや取引(例えば、製品の購入、カスタマーサポートとの連絡など)直後に行われます。これは顧客がその具体的な体験についてどのように感じたかを即時に測定するためのもので、問題の特定と解決、サービスの改善などに役立ちます。 よく皆さんも店頭で会計後にアンケートの依頼をされたりするものが、こちらのトランザクション調査になります。 以上、リレーション調査とトランザクション調査の違いとそれぞれの利点について簡単に説明しました。これら二つの方法を適切に組み合わせて活用することで、顧客体験の深層的な理解とその改善に繋がるでしょう。 ## NPSアンケートの限界とその克服 しかし、NPSアンケートも完全ではありません。国や文化によってスコアリングの解釈が変わること、一部の顧客しかフィードバックしない可能性があることなど、限界点は存在します。そのため、NPSアンケートは他のCX(Customer Experience)指標と組み合わせて使用することで、より広範で深い洞察を得ることができます。 さて、NPSアンケートは、お客様の声を聞き、それをビジネスの成長に繋げる強力なツールです。それをうまく活用し、より良い顧客体験を提供し、ビジネスを成長させていきましょう。 ## NPSアンケートの質問項目の設定とその重要性 NPSアンケートにおける質問はシンプルに保つことが基本ですが、状況や目的により補足的な質問を追加することもあります。その際、追加質問はNPSスコアに影響を与える可能性のある要素を抽出し、顧客体験の具体的な側面を理解するために利用されます。たとえば、「我々のサービスを評価する上で、最も重要だと思う要素は何ですか?」といった質問がこれに該当します。 あるオンライン小売業者は、このような補足的な質問をNPSアンケートに追加しました。その結果、顧客は商品の品質だけでなく、配送スピードやカスタマーサポートの対応も重視していることが分かりました。 これにより、同社はこれらの要素を改善するための新たな施策を策定することができました。 ## NPSアンケートのデータ分析と活用 NPSアンケートから得られたデータの分析と活用は、その価値を最大限に引き出すために重要です。これには、NPSスコアのトレンド分析、顧客セグメント毎のNPSスコアの比較、フィードバックのテキスト分析などが含まれます。 例えば、ある自動車メーカーはNPSアンケートを通じて、顧客の評価がディーラーの対応に大きく依存していることを発見しました。それを受けて、同社はディーラー向けの研修プログラムを強化し、顧客サービスの質を向上させることに成功しました。 ## NPSアンケートに対する課題と改善策 NPSアンケートは有用なツールではありますが、その実施にはいくつかの課題があります。たとえば、回答率の向上、質問の理解度の確保、文化的な解釈の違いへの対応などが挙げられます。これらの課題を克服するためには、アンケートの設計や実施方法の工夫、他のデータ源との組み合わせなどが求められます。 以上、NPSアンケートの基本的な考え方から具体的な実施方法、さらにはデータの活用方法までを解説してきました。この情報が、あなたのビジネスが顧客満足度を向上させ、結果として成長を遂げる一助となれば幸いです。また、NPSアンケートは一時的な活動ではなく、継続的に行うことで、その真価を発揮します。より良い顧客体験を提供するために、NPSアンケートを活用しましょう。 ## **顧客体験(CX)、NPSに関するご相談** トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ**100社以上15,000店舗以上**のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。 CXにおける改善をツール提供だけでなく、全体の戦略をもとに策定・実施まで一気通貫でサポートいたします。まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください! 最短1分|フォームで簡単入力 関連記事 / Related - 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真の顧客満足度(本音のお客様心理)の計測 - 改善活動の優先順位の策定、オペレーションの最適化 - 顧客視点での課題発見 を可能とし、炙りだされる課題に対して適格なアプローチを打つことが可能になります。 (この詳細はこの後のページでくわしく説明します。) だからこそ、NPS®を用いることは適格な業務改善を生み業績向上へと繋がるのです。 NPS®は、世界で成長している**企業5,000社以上が採用**し大きな成果をあげています。 #### その他のNPSに関する記事はこちらからご覧いただけます。 「NPS Net Promoter Score 超入門」 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSの分析方法「相関分析」とは? --- title: NPS(ネット・プロモーター・スコア)導入企業一覧 date: 2016-03-29 url: https://total-engagement.jp/column/nps/149/ --- # NPS(ネット・プロモーター・スコア)導入企業一覧 ## **NPS®を導入している企業は世界で**5,000社以上!**** NPS®は、企業業績・成長に対して高い相関性を持つ顧客ロイヤルティ指標です。 この指標を上手く活用することで、自社サービス・製品に対する真のCS(顧客満足)向上に繋がる取り組みとなります。 顧客ロイヤルティを測定するNPS®は、たった1つのシンプルな質問から形成されています。 友人や同僚、家族に何かを紹介するとき、そこには紹介責任が伴います。 だからこそ、私たちは自分たちが本当に良いと思えるものしか推奨しない傾向にあり、それを知っているからこそ、近い知人からの口コミを信じる傾向にあるのです。 ここに、NPS®がただの顧客満足度ではない、真の満足度=ロイヤルティを測定できている由縁があります。 ロイヤルティを向上させることで、自社サービス・製品の推奨者を増やし企業の成長を助けます。 ## Apple、American Express、スターバックス、ユナイテッド航空、オラクル、P&Gなどを初め、多くのグローバル企業が早くからNPSを導入。 自社の業績向上に繋げる為の業務改善をNPS指標を活用することで達成しています。 NPSを用いることは漠然とした顧客の満足度を測定することとは違います。 適格な業務改善を行い、業績向上へと繋げるための1つの指標として活用可能な顧客ロイヤルティ指標です。 NPSは、世界で成長している**企業5,000社以上が採用**し大きな成果をあげています。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと NPSの改善結果を机上から現場へ NPS の算出方法 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - SNS運用担当者必見! SNSでカスタマーサービスを提供する際に気を付けたい5つのこと --- title: NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? date: 2018-04-13 url: https://total-engagement.jp/column/nps/79/ --- # NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? photo credit: HereIsTom Flower shop, Station Utrecht Centraal, the Netherlands – 0711 via photopin (license) こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループ カスタマーサクセス本部の井上です。様々な企業とお話しする中で、最近、ある変化を感じています。少し前まではあまり認識されていなかったNetPromoterScor(NPS)というワードが、今やどこに行っても通じるようになってきたのです。すでに独自に取り組まれている企業も増えてくるなど、NPSが日本でも指標として定着してきました。 このようにNPSが広がっていく中で、私たちにご相談いただくケースとして増えてきているのが「NPSを自社で運用しているが、うまく使えていない」という内容です。 今回はお客様のお困りごとを2つほど紹介します。 (1)NPSと業績との相関ってどうしたらわかるの? (2)NPSをとってはみたものの、その後何をしたらいいの? 一つ目は「NPSと業績との関連ってどうしたらわかるの?」という質問です。書店でよく目にするNPS関連の書籍には、NPSは業績との関連性が高いということが書かれていますが、教科書的に紹介されているだけで、これについてはあまり深掘りされていません。数学や物理で「この解を求めるには、この公式を覚えろ」と言われているようなもので、読んだだけでは、なかなか自分ごと化できません。 NPSが業績との相関が高いと説明するためには、それをしっかりと検証する必要があります! それには一般論ではなく具体論、つまりあなたの会社の業績との関係で検証することで説得力が格段に上がります。 では、どうすればいいのでしょうか。 NPSの評価(点数)別に業績につながる自社の指標を紐づければ良いのです。 たとえばNPSの評価にお客様の年間購入額、利用回数などの販売データを紐づけてみるのです。 それさえ出すことができればOKです! 批判者、中立者、推奨者(もしくは点数別)の業績につながる指標を比較し、NPSと売り上げの関係を可視化するのです。NPSと業績の相関が確認できたら、NPSを上げることで業績があがるという実証になりますね。多くのお客様が売り上げとの相関を知ることで、NPSを高める努力をスタートします。 二つ目の質問は「NPSをとってはみたものの、その後何をしたらいいの?」と言うものです。NPSは何か特別なものみたいに思われている方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、NPSは魔法の杖でもなんでもなく、ロイヤルティを計測するシンプルな「はかり(メジャー)」です。 よって、計測するだけではダメなのです。むしろ、何も改善しなければNPSアンケートそのものがロイヤルティを毀損する原因の1つになりかねません。 お客様にNPSを聞くのであれば、ロイヤルティに影響を与える要因、例えば店舗であれば入退店時の挨拶や接客のほか商品、価格などの評価も同時に把握します。 その結果を受けて、NPSへの影響度が高いものかつ評価の低いもの、実施がすぐにできるものなどを社内で議論し、優先順位をつけて改善策を実行してお客様に還元することで顧客ロイヤルティが向上し、その結果としてNPSが上がり、業績が上がるという良いサイクルを生み出します。 ですから、しっかりと改善ポイントを見据えた仮説を持って、実施することがNPSをしっかりと使いこなす鍵となりますね! 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【福岡イベントレポート】チューリッヒとケンコーコムが語る! 顧客の心のつかみ方 ~データと事例に見る「カスタマー・エクスペリエンス」現状と課題~ --- title: NPSが選ばれる理由は?成功している会社が取り入れているNPSとは? date: 2022-01-07 url: https://total-engagement.jp/column/nps/1408/ --- # NPSが選ばれる理由は?成功している会社が取り入れているNPSとは? 株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)のCSM(カスタマーサクセスマネージャー)須賀谷果音(すがやかのん)です。 今日はCSMの目線からNPSについて、NPSって何?なぜNPSが今の時代に必要なの?といった素朴な疑問と「基本の基」についてお伝えしていきたいと思います。 ## NPSとは? NPS®とは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で顧客ロイヤルティを測る指標ですが、欧米の公開企業の多くがNPSを活用しているとも言われており、日本でも2012年より多くの企業から注目される指標になりました。 特にNPSはこれまで多く使われていた顧客満足度指標に対して、売上相関が出やすく、経営の先読み指標としての利用もされています。そういった理由からNPSをサービス業を変革する上での指標として取り入れている企業は年々増えています。 多くの競合他社が乱立する時代の中、選ばれる企業になるためにもこれからNPSはますます注目されていくことになるでしょう。 ## NPSの歴史 もうご存知かもしれませんが、NPSの歴史からちょっと振り返ってみたいと思います。 ネットプロモータースコア(NPS®)は顧客ロイヤリティを測定する指標としてロイヤリティマーケティングの権威であるFred Reichheld(フレッド・ライクヘルド)により開発されました。 2006年に、フレッドの著書「The Ultimate Question」にて、カスタマーロイヤルティを計測する指標として紹介されています。 NPSの歴史は、15年以上の時を経ているんですね。 もちろん、それ以前にも顧客ロイヤリティを測定するサーベイは存在していましたが、設問設計が複雑で質問数が多い、業績向上と結びつかないなど様々な問題を抱えていました。 それに反して、NPSの質問は以下のシンプルな2つの質問。 「○○を友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」 「その理由は何ですか?」 そして、この2つの質問から構成される「顧客ロイヤリティを測定」が明確にわかるNPS®の開発につながっていきます。 NPSの歴史について、もう少し知りたい方はこちら https://www.total-engagement.jp/1461/ ## 顧客エンゲージメントとはなにか? 顧客エンゲージメントは、顧客が製品、企業を積極的に応援してくれることなんです。 具体的な顧客行動としては、再購入・口コミ等です。 NPSがただの満足度調査ではないと言えるのは、**NPSは顧客の友人・知人に対する「推奨行動」の回数や、「年間LTV」RFMデータとの相関性**も分析していくことが可能だからです。 販売をする上で、自社商品・サービスがが口コミされていくことは理想です。なぜなら口コミは、自然発生的に顧客拡大と売上向上に直接つながる要因であるからです。 NPSでは、口コミをお客様がしてくれる可能性がどの程度あるのかを調査し測定します。測定し改善していくことで業績が向上していきます。実際に、これまでの研究からNPSは企業の業績との「相関性」が高いことが明らかになっています。 一方で、従来の顧客満足度調査で聞かれてきた「総合満足度」や「再購入意向」は、必ずしも実際の再購入や購買金額の増加といった行動につながらないことが明らかになっています。 そういった研究結果から顧客ロイヤルティを計測(数値化)するという点で、NPSが最も「使える指標」として脚光を浴びているのです。 ズバリ言います!NPSの究極の質問を活用し改善施策を実行すれば、企業の売り上げはアップします。 ## なぜ今、NPSが選ばれるのか? 自社製品・サービスに対する顧客の総合的な評価を表す指標には、NPS以外に「総合満足度」や「再購入意向」,「顧客努力指数(CES)」などがあります。 総合満足度の設問は「総合的にみて、◯◯は製品・サービスにどの程度満足されていますか?」(5(非常に満足している)〜1(満足していない)の5段階で回答) また、再購入意向の設問は「次回も◯◯という製品・サービスを購入したいと思いますか?」(5(そう思う)〜1(そう思わない)の5段階で回答) 一方でNPSの設問はとってもシンプルです。質問はたったの2問! 一つは「あなたは、◯◯という製品・サービスを友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」(0点(進めない)〜10(勧める)の11段階で回答)との問いです。 もう一つの質問は「その理由をお聞かせてください。」 とてもシンプルです! NPSは顧客満足度調査とは全く異なります。 では、NPSは顧客満足度調査との違いは?いったい何が違うのでしょうか。 その違いは、「顧客ロイヤルティ」や「顧客エンゲージメント」の強さを端的に表すため「顧客ロイヤルティ指標」「顧客エンゲージメント指標」として活用できる**数字**であるということにあります。 NPSという指標を社内の基準にすることで、更に素晴らしいことは、社員の満足度にもつながっていくことがあります。あらゆる面から確実に企業は成長できるようになるのです。 売り上げを向上させ、企業の成長に繋がっていくNPS。もしまだ NPSを実施したことがないなら、検討してみる価値はありそうです。 NPS関連の過去記事をもっと読みたい方はこちら NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! https://www.total-engagement.jp/0727/ NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか? https://www.total-engagement.jp/4204/ NPSとは何か?NPSの指標を改めて見直そう! https://www.total-engagement.jp/0725/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 顧客エンゲージメント向上と銀行の未来 ~NPS銀行業界2017年トップに聞く --- title: NPSでの推奨者と批判者の分析について date: 2024-02-19 url: https://total-engagement.jp/column/nps/3541/ --- # NPSでの推奨者と批判者の分析について 顧客の推奨度がビジネスの成果にどのように影響を与えるかを考えてみます。 これまで多くの顧客調査では「満足したかどうか?」を聞いていました。勿論、満足できれば、最低限良いのですが、具体的に何に満足されたのかも不明確でした。 そのため、満足度高めることが、今後の業績に影響があるのか、また、何を改善すればよいのかも手探りにならざる終えませんでした。 NPS(推奨意向)調査をベースに、そこでの推奨度が高い人の傾向を考えてみたいと思います。 今回は、推奨度の高い顧客と低い顧客の年間購買額を比較し、その違いが企業戦略に与える意味を探求します。 ## 1. 推奨度の高い顧客の購買傾向 推奨度が高い顧客、すなわちブランドの熱心な支持者は、その熱意を購買行動で示します。彼らはより頻繁に購入し、新製品を試す意欲が高く、ブランドに対する信頼からくる高額な購入にも積極的です。このような顧客は企業にとって貴重な資産であり、彼らの年間購買額は、平均的な顧客よりも顕著に高い傾向にあります。彼らの推奨行動は新規顧客を引き寄せる効果も持ち、間接的に収益増加に貢献します。私達の調査では推奨度の高い方と低い方の年間購入額平均での差は、小売事業で1.5倍以上、保険で2,5倍程度になります。また、飲食などでも来店頻度、購入単価も高くなり、利益にも大きく貢献することがわかっています。 ## 2. 推奨度の低い顧客の挑戦 一方、推奨度が低い顧客は、満足度が低い、または企業との関係に疑問を持っているため、その購買額は自然と低くなりがちです。彼らはリピート購入が少なく、ブランドの新製品やサービスに対しても消極的です。ここの現場がフォーカスを当てすぎるの、リソース的に非常に辛くなることがあり、判断が必要です。 しかし、この顧客群には大きな機会があります。彼らのフィードバックを理解し、具体的な改善策を講じることで、これらの顧客をより高い推奨度のグループに移行させるチャンスを掴むことができます。この層の意見には現場対応というよりも、経営判断が必要になるものが多くあります。そのため経営として、今後の事業を進めていく上での投資判断の材料になります。 ## 3. 戦略的なアプローチで差を埋める NPSのように推奨者と批判者を区分けすることにより、改善活動のアクションを判断しやすくなります。現場的には推奨者を増やすことに比重をおき、クリティカルな批判者に対しては早急な対応をしつつも、経営的な視点から取り組まれたほうが成果につながりやすいです。 推奨度の高い顧客と低い顧客の年間購買額の差を埋めるためには、顧客体験(CX)の向上が鍵となります。パーソナライズされたマーケティングアプローチ、顧客サービスの質の向上、製品やサービスの改善を通じて、全ての顧客に価値を提供しましょう。データ駆動型の意思決定を用いて、顧客のニーズに応えることで、推奨度を向上させ、結果として年間購買額の増加に繋げることができます。 このコラムを通じて、推奨度別の年間購買額の分析が、貴社のマーケティング戦略と顧客関係管理に役立つ洞察を提供することを願っています。顧客一人ひとりの声に耳を傾け、それぞれに適したアプローチを見つけ出し、長期的なビジネスの成長につなげましょう。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS運用におけるカスタマージャーニーマップとは?~BtoBのSaas編 --- title: NPSで自社の強みを見つけ、強化する date: 2018-09-18 url: https://total-engagement.jp/column/column02/50/ --- # NPSで自社の強みを見つけ、強化する Designed by Katemangostar こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループの佐久間です。 先日、NPSを導入されている企業の担当者の方とのディスカッションで、NPS結果の見方について気づきがあったのでお伝えしたいと思います。 教育事業を手掛けるその企業では、B2CからB2Bへとサービスを拡充し、規模が大きくなってきた半面、会社としてのブランディングや具体的に顧客からどのような評価を受けているかを把握し難くなってきたという課題がありました。 そこでCS調査にNPSを取り入れ、経年変化を見ているものの課題に対してどう解決していけば良いかを模索中ということでした。詳しく伺うと、B2Cサービスのトランザクション調査ではNPSが高いこと、フリーコメントもネガティブ・ポジティブに分類して目を通しておられることが分かりました。 NPS調査から明らかになったFACTを社内で共有も出来ていて、それでも 調査結果を活用できていないという悩みをお持ちでした。 同じようなケースは多々あります。 なぜFACTからアクションを導きにくいのでしょうか? 調査結果から導かれるものはロイヤルティの高い顧客の求める声であり、特にフリーコメントには重視すべき内容が書かれています。 例えば、その教育関係の会社が実施した講座で、顧客が推奨度に9点をつけた場合、講師の授業の進め方にとても満足していると考えられます。他にも同様のコメントがあれば強みとして認識できます。 NPSの調査により評価の高い講師の方が特定できるなら、本人にはもちろん、他の講師にも共有して 「講師への高い評価が我が社の価値。今後も高評価をもらうべくご協力ください!」 というメッセージを送り、意識を高めてもらうことが出来ます。 VOCは宝の山と言われますが、どんなアクションが効果的かを考えるには、このような企画力やアイディアも必要なのだと気づきました。 当社ではアクションプランの導出にワークショップの実施をお薦めしていますが、人を集めて大々的にやらなくても、意見の出しやすい人や顧客に近い人に声をかけて5分だけブレストしてもらうことでも良いと思います。 調査というと、出来ていない課題ばかりを追求しがちですが ポジティブな側面も積極的に取り入れていくようにすると、お客様との距離もぐっと縮まっていくのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - ベンチャーのメンターのジェフ・バスギャングもNPSを意識している? --- title: NPSとは何か?NPSの指標を改めて見直そう! date: 2018-07-25 url: https://total-engagement.jp/column/column02/65/ --- # NPSとは何か?NPSの指標を改めて見直そう! Designed by Freepik ### 近江商人の三方良しを取り入れよう! ここ数年顧客体験、顧客満足や顧客志向などの言葉が、新聞紙上などを賑わせることが多くなりました。エンゲージメントを社名に入れている会社の人間としてはとても嬉しい限りです。昔から日本では、近江商人の「三方良し」と言う言葉があることでもわかるように、従業員や顧客の満足度に非常に敏感です。そんな国で、私たちはビジネスをしていることを忘れてはいけません。 2020年に開催される東京オリンピックが決定してから、「OMOTENASHI」というキーワードが一般化しています。私たち日本人は小さい頃から相手のことを思いやるように言われて育っています。相手のことを考える文化は意識としては根付いており、美徳にもなっています。しかし、このことを仕事として「お客様は神様です」のように短略的に解釈してしまうと、相手から言われるままに奉仕することになり、これでは本末転倒です。 現在は、社会全体が成長社会から成熟社会へ、多様性を求められる時代に大きく変ってきました。これまでのように、成長社会を駆け抜けてきたトップが「とにかく新規獲得優先」「俺のやってきたとおりにやれ」という一方通行のコミュニケーションでは、成熟社会の現場スタッフには伝わりません。また、一部のよく出来る店長やスタッフのように属人的な活動を例にして、「あいつが出来るのだからお前にもできるはず」という指示では、部下からは理解されません。では経営者はどう動けばよいのでしょうか? ### 経営者が今こそNPSを指標にすべき理由 日本のGDPの7割を占めているサービス業が、具体的な経営改善も出来ぬまま、現場では精神論がはびこる状態になり、大切な従業員が疲弊してしまうのです。最新の日本における従業員エンゲージメント(会社への愛着度・共感度)は、わずか6%で、94%の従業員は仕事に対して熱意を持てていないという結果が出ています。この数字を見ると暗澹たる気持ちになります。 一方、アメリカではリーマンショックの金融破綻から、日本よりも早く経済成長に鈍化が見え、ITや新しい市場を開拓しました。その一つの方向が、サービス業のイノベーションを通じて、エンゲージメントを高めることであり、これを経営者自らが取り組んでいます。 サービス自体の革新性とともに、顧客との関係を改めて再構築することにより、新しいサービスモデルが生まれてきました。そのようにして生まれたサブスクリプション(継続利用)やシェアリング(共同利用)のような代表的なモデルにとっては、顧客視点が非常に重要になってきました。ここで大事になるのが「NPS」という指標です。 NPS®とは、「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で顧客ロイヤルティを測る指標です。欧米の公開企業の多くがNPSを活用しているとも言われており、日本でも2012年より多くの企業から注目される指標になりました。特にNPSはこれまで多く使われていた顧客満足度指標に対して、売上相関が出やすく、経営の先読み指標としての利用もされています。サービス業を変革する上で、このNPSが共通の指標になることは間違いありません。 経営トップも現場も顧客視点に立ち返り、おのおのだれが本当の顧客を知り、最善のサービスを提供することを行う際の指標にはNPSのような優れた指標を使い、サービス業の新しい顧客価値創出を語っていければと思います。 **NPSについてのセミナーを8月29日に開催します。**「マネージャーが知っておくべきNPS導入ステップと活用イメージ」というタイトルで当社のコンサルタントの井上が説明します。今回は講義「NPS調査の概要とVOCの活用方法」と 演習「自社にNPSを導入する方法」の二本立てになります。NPSの導入で悩んでいる方に、ぜひご参加いただければとおもいます。 詳細はこちらのセミナーページをご参照ください。 参考記事 NPSの算出方法もご一読ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSアンケートを設計する際の秘密を公開します! --- title: NPSと従来の顧客満足指標の違い date: 2016-03-29 url: https://total-engagement.jp/column/nps/150/ --- # NPSと従来の顧客満足指標の違い “The only way to grow a business is to get customers to come back for more and tell their friends” 「お客様にまた来ていただくこと、友人に勧めてもらうこと。これこそがビジネスを成長させる唯一の方法だ。」 ―Rent-A-Car 最高責任者 Andy Taylor(アンディ・テイラー) 究極の質問と言われる上記の質問を活用し、ネットプロモータースコア(以下、NPS®)は、自社あるいは自社製品・サービスに対する**顧客の総合的な評価**を表す指標です。同じく自社製品・サービスに対する顧客の総合的な評価を表す指標には、NPS®以外に「総合満足度」や「再購入意向」などがあります。 しかし、具体的にNPS®は、従来の満足度調査と比較してどのような違いがあり、どのように利用することができるのでしょうか。 ## 一般的な顧客満足度調査 **わかること** 「総合的に見て、●●という製品に対してどの程度満足しましたか?」 「次回も購入されたいと思いますか?」 簡単にまとめてしまうと、従来の顧客満足度調査は上記のいずれかを問うように設計されています。 当然ですが、この結果からわかることはお客様の総合的な満足度または再購入意思となります。 また多くの顧客満足度調査では、上記2つの質問に合わせて「なぜそう思われましたか」などのフリーアンサー設問を設けることにより、何がお客様の満足度や再購入意思のドライバーになっているかを分析しようとしています。 **課題** 上記のような従来の満足度調査のいったい何が課題とされているのでしょうか。 大きく分けると課題は2つ存在しています。 **・真の満足度が調査できていない(顧客の未来の行動とは相関していない)**** ・業績と連動していない** まず、1つめの「**真の満足度が調査できていない**」ですが、研究によると「満足する」と答えたお客様のうちなんと80%が再来店・再購買をしない、という結果が出ています。つまり、「満足する」と答えたお客様が記載した「なぜそう思ったか」というフリーアンサー設問への返答も信憑性がない、ということになります。 これでは、満足度調査の結果を基に業務改善を行い、飛躍的な業績向上を達成することは非常に難しいことであるということが納得できます。だからこそ、**業績と連動しない**という2つ目の課題が存在するのです。 ## NPS調査 **わかること** 一方、「●●を友人・知人に勧める可能性がどの程度ありますか」と、いう設問を通して推奨度合いを問うのがNPS?です。 当然ですが、ここでわかるのはお客様の自社あるいは自社製品・サービスに対する推奨度合いです。 では、いったい何が従来の満足度調査と違うのか。 これは、回答に至るまでにお客様が評価判断する思考パターンにあります。 ただ個人的な満足度を問われることと違い、「友人や知人への推奨」を問われることによってお客様は自身が感じている製品・サービスに対するロイヤルティを「心(接客や店の雰囲気などフィーリング的な側面)」と「頭(製品の性能、機能などの客観的な側面)」の2つの側面からより深く分析することになります。 これは、友人・知人になんらかの商品を推奨する場合、本人に一定の責任が発生することに起因します。 もし、推奨した製品を友人・知人が気に入らなかったら、本人の面目が立ちませんし信頼を失う原因にもなり得ます。 したがって、本当に満足がいっていない製品・サービスを、友人・知人にそう簡単に推奨することはできないため、**NPS®は顧客の未来の行動と高い相関性**を持ちます。 NPS®が業績と高い相関性を持つ理由はここにあり、製品をどれだけ本人が気に入っているか、を的確に表す指標となるのです。 ## NPSの活用方法 業績と高い相関性を持つNPS®ですが、ただ推奨度を測定するだけでは業績は向上しません。 いかにこの指標を活用するかが、企業成長への鍵となります。 大きく分けると3つの活用方法を連動させることにより、業績向上へと繋げることが可能となります。 ・**利益の先行指標として活用 **・**顧客セグメント別の改善策企画に活用 ****・顧客接点別の****「改善すべき項目」の優先順位とアプローチに活用** (1)利益の先行指標として活用 NPS®を指標として活用することで、**「顧客の声」から利益の変化が予見が可能**となります。 下記のグラフからも分かるように、NPS®を向上させることでどの程度の成長が見込めるかを把握することができるようになります。 (2)顧客セグメント別の改善策企画に活用 NPS®のスコアと顧客の収益性を活用し、下のようなマトリクス表を作成することで6つの顧客セグメント分けが可能となります。従って、それぞれの**セグメントに応じた分析、戦略立て**ができます。 (3) 顧客接点別の「改善すべき項目」の優先順位とアプローチに活用**** NPS®を顧客接点別評価をセットで行うことで、**顧客接点別の評価から「なにをすべきか」を知る**ことができるようになり、より効果的なアプローチが可能となります。来店から購買、事後対応まで一貫した質の良い顧客体験が提供可能となることで、推奨者を増やし業績向上と繋げることができます。 **体験の総合評価(****NPS****:****0~10****)との相関** ## ** **NPS活用のまとめ このように、NPS®の活用は自社サービス・製品に対する真のCS(顧客満足)向上の取り組みであり、だからこそ、NPS®を用いることは適格な業務改善を生み業績向上へと繋がるのです。 NPS®は、世界で成長している**企業5,000社以上が採用**し大きな成果をあげています。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPSを向上させるにはどうしたらいいか? 成功企業と失敗企業の違いから NPS の算出方法 NPSの改善結果を机上から現場へ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 顧客のニーズと購買行動を理解し、それを基盤にした上でのショールーミング時代を生き抜くイノベーション事例をご紹介! --- title: NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか? date: 2022-12-08 url: https://total-engagement.jp/column/cs/5/ --- # NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか? 「NPSと顧客満足度はどう違う?」「NPSはどんな仕組みなのか?」そんな疑問をお持ちの方も多くいと思いますが、その疑問に、株式会社トータル・エンゲージメント・グループ代表取締役の池田が、NPSと顧客満足度の違いやNPSの仕組みについて説明します。 ## NPSと顧客満足度(CS)の一番の違い「NPSは将来の購買行動を測ることができる」 NPSとはネット・プロモーター・スコアの略語で、日本語に訳すと推奨者の正味推奨率のことです。つまり、「顧客があるサービスや製品を周囲に薦める割合がどのくらいなのか」を示す指標です。 NPSが登場する以前、顧客との関係性を測るのによく用いられていたのは顧客満足度(CS)でした。顧客満足度は、顧客がサービスや製品に満足しているかどうかを調査します。 **NPSと顧客満足度の違いは、購買行動の予測性にあります。** NPSは、**将来**、顧客や顧客の知人がサービスや商品を購買するかを測れるのに対して、顧客満足度では測れません。 顧客満足度調査は、「**過去**の購買や経験に対する個人としての満足度」を質問します。顧客はよほど不満でない限りは「満足」と回答する傾向があります。たとえリピートしない場合でも満足と答える可能性があるので、将来の購買行動との相関は高くありません。 一方、NPSで顧客に質問するのは「**○○(商品・サービス名)を友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?**」という質問で、「他者への推奨度」です。 他者への推奨のハードルは非常に高いです。大切な友人に何かを薦める時は、自分が心から好きなもの、同じ体験をして喜んでほしいと思えるものだけを紹介します。 NPSは評価の影響範囲が自分だけでなく他者にも広がるため、顧客は回答に慎重になります。そのため、よりリアルな顧客のロイヤルティ(サービスや商品に対する信頼や愛着)を測るだけでなく、その行動結果によって売上にも関連してくるのです。 ## NPSが注目を集める3つのポイント 現在、NPSが注目を集めている理由として3つのポイントがあります。 **・NPSは業績との相関関係が高い****** **・顧客のクチコミの影響力が強くなった****** ・**す****べての****顧客体験****がサービス評価範囲になってきた****** これらをひとつずつ見ていきましょう。 ### NPSは、業績との相関関係が高い NPSと業績は相関関係が高いことで知られています。NPSを考案したベイン・アンド・カンパニーの調査によれば、多くの業界においてNPSの数値がトップの企業は、ほかの同業他社と比べて2倍の成長率を上げています。 一方、顧客満足度は顧客が「満足」と答えやすい傾向があるため、調査結果がよくても、売上や業績が下がることもあり業績との相関関係は低いです。 ### 顧客のクチコミの影響力が強くなった**** SNSの普及により、個人が気軽にサービスへの評価や不満を表明できるようになりました。 顧客のクチコミの影響力が強くなったことで、リアルな顧客ロイヤルティを測れるNPSの注目度が高まっているのです。顧客の真意をおさえておかないと知らないところで、低評価のコメントが広まる可能性があります。 顧客のSNSでの発信をコントロールすることはできないので、常に、顧客の気持ちを考えていく必要がでてきているんですよね。 ### すべての顧客体験がサービスの評価範囲になってきた クレジットカード会社を例にお話しをしましょう。下図のようにクレジット会社と顧客との接点はいくつもあります。 従来、企業が顧客満足度調査をする際、店舗やカスタマーサポートなど部署ごとに調査をしていた企業が多いと思います。 しかし、顧客にとっては、店舗もカスタマーサポートもひとつの接点に過ぎません。どんなに対応がよい体験があったとしても、ひとつでも印象の悪い体験があればサービス全体に対する評価が下がります。 つまり、部分最適だけを追求するのではなく、すべての顧客体験がよくなければ、顧客の評価は得られません。 NPSは一部署で行う調査ではなく、ひとつのサービスや製品全体の顧客体験すべてに対する評価を測ることができます。そこが、NPSが注目されるポイントになってくるのです。 では、NPSはどのような仕組みになっているのでしょうか。 ## NPSの仕組み**** NPSの調査では、顧客に以下の質問をします。 **「○○(商品・サービス名)」を友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?****** 絶対に勧めない(0点)~必ず勧める(10点)の11段階で採点してください。 その点数をつけた理由も教えてください。 そして、回答の点数によって、顧客を以下の3つに分類します。 **・推奨者** 9~10点をつけた顧客。サービスや製品を利用したことで豊かになったと感じている。購入金額や購入数が多く、リピートの購入、友人や家族などに紹介してくれる可能性が高い。建設的なフィードバックをしてくれる。 **・中立者** 7~8点をつけた顧客。金額に応じた対価は受け取ったと感じてそれなりに満足しているが、それ以上の評価はしていない。競合にうつりやすい。友人や家族などに紹介してくれる可能性はほとんどない。 **・批判者** 0~6点をつけた顧客。サービスや製品に満足していないし、むしろ不愉快に思っている。競合に移る可能性が高い。不満や悪口などのネガティブなクチコミを広げる可能性がある。 これらの3つのセグメントの人数が全体の中で、どのくらいの比率なのかを算出します。そして、以下の計算式でNPSの数値が算出されます。 **NPS = 推奨者の比率(%) – 批判者の比率(%)****** NPSの数値は、批判者しかいないときは「-100」、推奨者しかいない場合は「100」となり、-100~100のどこかに位置します。 たとえば、推奨者の比率が15%、中立者の比率が50%、批判者の比率が35%のサービスがあった場合、NPSは「-20ポイント(=15ー35)」となります。 NPSの数値に中立者が反映されないのは、中立者はそこまで満足はしていないので、いつ競合に移ってもおかしくない状況だからです。中立者がいくら多くても企業として成功したとは言えません。 企業にとっては、9~10点をつける推奨者をいかに増やし、0~6点をつける批判者が出ないようにするかが、サービスや製品の成長や業績に大きく影響を及ぼします。 ## NPSと顧客満足調査は二者択一ではありません さて、NPSと顧客満足度の違いを書いてきましたが、「じゃ、NPS調査を始めて顧客満足度調査はやめよう!」という話をしたいわけではありません。 NPSは先ほど書いたようなシンプルの設問で数値を出すのですが、数値が出しただけでは、次のアクションにつながりません。 「○○(商品・サービス名)を友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?」と聞いたあとに、顧客体験に関する満足度の設問も合わせて聞いていくのが一般的です。 それによって、顧客体験調査の結果の数値のどこを伸ばせばNPSの数値が上がるのかという相関を取っていくことで、次のアクションにつなげることができるのです。 **調査の結果は、必ず次のアクションにつなげなければいけません。** そこを念頭に置いて、NPS調査が良いのか、顧客満足度調査が良いのか考えてみてはいかがでしょうか? NPSについて、もっと詳しく知りたい方は NPS(ネット・プロモーター・スコア)超入門 をご覧ください。 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - NPS(ネット・プロモーター・スコア) とは? 顧客満足度調査との違い --- title: NPSの分析方法「相関分析」とは? date: 2022-12-07 url: https://total-engagement.jp/column/nps/142/ --- # NPSの分析方法「相関分析」とは? NPSを活用するためには、分析後の改善を意識した調査設計を行う必要があります。その分析の代表的な手法が「相関分析」です。 NPSと他の設問の相関をもとめることから改善ポイントの優先順位を付けられるというメリットについてもご紹介します。 ## NPSの相関分析とは 相関分析は、企業あるいはブランドとお客様の接触において、どのポイントが最も顧客ロイヤルティに影響を与えているかを分析する手法です。各顧客接点における満足度の値とNPSの値の相関を調べることで分析を行います。具体的な手順を見ていきましょう。 #### **(1)顧客接点でのお客様のニーズを整理する** まずは、顧客ロイヤルティに影響を与えうる因子を想像して、整理します。ここではカスタマージャーニーマップなどのツールを用いて、お客様の一連の購買行動を可視化する手法が一般的です。お客様の行動の中で、様々な形で企業あるいはブランドとの接点が生まれていることがわかります。この接点において、お客様が何を重視しているかを仮説設定します。これをドライビングファクター仮説と呼びます。 #### **(2)設問設計して、調査を実施する** ドライビングファクター仮説を整理したら、それを質問文に落とし込み、調査を行います。例えば、以下のような設問文を作成します。 - ウェブサイトにおける商品情報の充実度にどの程度満足していますか - カスタマーセンターの応対品質にどの程度満足していますか - 店員の提案力にどの程度満足していますか #### **(3)顧客接点ごとにマッピングする** 調査が完了したら、設問ごとの満足度を集計します。このドライビングファクター仮説の満足度とNPSの値の相関を調べ、分析していきます。 上図において、右上の象限に現れる要素は「お客様の満足度が高く、NPSとの相関も強い要素」です。これらは「強み」であるとみなすことができます。一方、左上の象限は「お客様の満足度が低く、NPSとの相関が強い要素」です。この状態を放置すると、NPSはどんどん下がっていくことになります。満足度を高める施策を立案し、実施していく必要があります。つまり、「優先的な課題」とみなすことができます。 NPSとの相関が低い要素(右下および左下の象限)は、それを改善してもあまりNPSが上がらないということになります。しかし、だからといって意味がないわけではなく、これらも顧客体験の一部を構成しています。左下の象限に入る要素は優先度は低くなりますが、手をつけられるところから改善していくことをお勧めします。 相関分析は、顧客ロイヤルティ向上を進める上で「何から手をつけたらよいか」を導き出してくれる非常に強力な手法です。ぜひ、マスターすると共に、どのようにして現場と一緒に改善するかを考えていくことが重要です。 ## 従業員の気持ちを大切にすると顧客ロイヤルティも上がる!? よく私達はCX(カスタマーエクスペリエンス)-EX(従業員体験)の関係を聞かれます。 「本当にEXを上げて、CXがあがるのか?、さらには売上はあがるのか?」 聞かれている本人も、心のなかでは答えはわかっています。 「EXが下がっていては、売上はあがらない」ということを。 しかし、これを真っ当に認めるには、中々勇気がいります。 それはこれまでの取組と違った方法になるからです。これまでは、EXには目をつぶり、商品構成、価格、販促などで売上を作ることが出来ました。そこには現場にいる従業員の意見が反映されることもあれば、そうでないこともあったかもしれません。 「現場のこと、顧客のこともわかってないのに、また新しい施策が始まるみたいだぞ」なんて、声を耳にしたことはありませんか? どのような施策を実施するにしても、実行に移す従業員の気持ち(EX)が、ポジティブになっていないと成果に繋がらない、もっと悪いケースでは、離職につながってしまうこともあるかもしれません。 NPSの相関分析による改善提案は、「お客様の声」から売上につながる改善ポイントを明確にします。しかも、優先順位もハッキリとわかります。そこに実際に現場で働いている従業員の意見を加味していけば、EX向上につながります。 NPSの相関分析を実施することから始まる嬉しい連鎖は、このような感じです。 ① 顧客の声からNPSの相関分析を行う ② 現場と一緒に優先順位を考え、改善活動を行う(現場の自分ごと化) ③ 顧客体験が改善される ④ NPSが上がる ⑤ 売上があがる ⑥ ④⑤を従業員にフィードバックすることで、EXがあがる NPSは顧客の声を活かして現場改善をし、売上向上につなげることができます。更に、従業員をいかに巻き込むかということまで考えていけば、CXーEXの関係性についても答えが見えてくるのではないでしょうか? 実際に、従業員を巻き込んだNPS施策の事例を見る 事例① ヒューマンウーマン https://www.total-engagement.jp/case-study05/ 事例② サンエー・ビーディー販売 https://www.total-engagement.jp/case-study01/ **NPSに関する他の記事も読んでみよう** リレーション調査によるNPS相関分析|CXコンサルティングプログラムの裏側 NPSを自分の会社の指標に採用しよう!…の前に。~導入前の3つの質問~ NPSの改善結果を机上から現場へ NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSの改善結果を机上から現場へ --- title: NPSの効用とは何か? date: 2018-10-24 url: https://total-engagement.jp/column/column02/39/ --- # NPSの効用とは何か? トータルエンゲージメントグループの代表の池田です。今日はNPSの効用について考えてみたいと思います。 NPSの最大の効用とは、「顧客理解」による現事業の軌道修正にほかならないと私は考えています。 ここ数年、アメリカではUberやNetFlixなど、多くのスタートアップが現行の産業界に打撃を与えています。 これは対岸の火事などではなく、やがて国内でも同じ状況が起こるはずです。Amazonが多くの企業を瀕死の状態にしたように、ベンチャーの強者たちがマーケットを変えるはずです。 これらの新興勢力は単純にネット対応した企業が出てきたというだけではありません。スタートアップのことの起こりは、現在の社会構造を顧客目線で検証し、そこで顕在化した不満を解消するものとして新たなビジネスモデルを作り上げることです。 言うなれば、そのビジネスモデルは生まれたときから、顧客目線で構築されているのです。成長の経過をNPSの計測を含めて顧客に支持されているか否かということをKPIにしていることが、彼らの最大の特徴になっています。 当然、そのような組織では、社員全員が見ている方向は顧客になります。大会社にありがちな上司の顔色を伺うのではなく、顧客をしっかりと見ることが彼らの強みになっているのです。自分たちのサービスによって顧客が喜ぶこと、幸せになることを実践することこそが、自分の喜びとなる従業員が会社に集まっています。顧客視点はチームをまとめ、組織を強くします。 今、既存の産業で事業を行っている事業者は、このようなスタートアップが競争相手であり、もはやこれまでの同業他社が競合ではないと捉えましょう。アメリカの大手企業もそれに気づいています。CXイベント「Experience ’18」に登壇したTargetやHomeDepotなどの企業は、ミッションやビジョンを実現するために、顧客や従業員と良い関係性をつくるための取り組みを粛々と進め、エンゲージメントを高めています。派手なコンセプトを打ち上げたり企業視点のブランド価値を押し付けたりするのではなく、地道に顧客に対するカスタマー・サクセスを上げることに注力しています。 これまでとは違う競争環境の中で、いち早く自分たちの顧客を本当の意味で理解することが必要になってきています。期待に対して満足を返していける関係、さらには期待を超えた感動体験を生み出す環境を構築すべきです。 お客様が喜んで自分たちのサービスを推奨する「ファン」になってもらう関係を築くために、NPSをうまく使ってもらいたいと私は考えています。 これからも多くの企業が顧客理解をしっかりと出来ている会社(高NPS企業)になれるよう、お手伝いをしていきます。 11月14日に、NPSを最大限に活かすためには必要不可欠な、カスタマージャーニーマップの描き方を解説するセミナーを開催します。ぜひ、ご参加ください。お申し込みはこちらからお願いいたします。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 9/26「アパレルに学ぶ 優れたCX(顧客体験)を提供する店舗はNPSをこう使う」(セミナーレポート) --- title: NPSの改善結果を机上から現場へ date: 2018-05-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/74/ --- # NPSの改善結果を机上から現場へ 「今まで何をしても変わらなかったお店の雰囲気が良くなった」などの評価を得ている、定着化ワークショップとは何か。NPSを使った改善活動の定着・実行に関するコンサルティングをてがける、カスタマーサクセスチームの佐久間さんにお話を伺いました。「定着化ワークショップ」。どのようなものなのか? なぜ必要なのか? など、気になる点を聞いていきます。 編集部:まず初めに、定着化ワークショップとはどのようなものなのか、教えてください。 佐久間:NPS結果をどう見れば良いのか?スコアを上げるために誰がどのようなアクションを取れば良いか?NPSをスタッフの育成やモチベーションアップにどう活かすのか?などをディスカッションし、実務に落とし込むのがトータル・エンゲージメント・グループが提供する「定着ワークショップ」です。 編集部:なぜ定着化ワークショップが必要なのでしょう? 佐久間:アンケートでとったNPSを分析すると、やるべきアクションが明確になる、優先度がはっきりするという大きなメリットがあります。そのためには分析結果を正しく読み込むための知識をつけることが大切です。NPSは新しい指標です。定着化ワークショップでは売上でもない、満足度でもない「推奨度」というNPSの考え方自体を理解できます。 次に、実際のNPS結果やドライビングチャート*をみながら、何を課題と考えるか、スタッフをどう指導するか、具体的な日常業務のTo Doレベルまで明確にすることができます。すべき行動を決め、実行していかないと、アンケートを活用できない、PDCAが回せない、という状況になってしまいます。 編集部:どのようなお客さまに適していますか? 佐久間:分析結果を正しく読む知識として、NPSの考え方を理解することはすべてのお客さまに必要です。特に、その先のステップである、分析結果を日常業務のTo Doに落とし込む作業がうまくいかない、といったお客様には定着化ワークショップは適しています。 編集部:どのような成果があるのでしょう? 佐久間:「ドライビングチャートを見る。行動する。お客さまに褒められる」という、とってもシンプルな習慣が出来ることが最大の成果です。褒められたスタッフはモチベーションが上がり、もっとチャレンジしようと自主的に考えて動くようになります。スタッフが自律的に動くと、マネージャはより細やかな部分まで手が回るようになり、組織全体が活性化していくという、好循環になっていきます。 編集部:実際にお客さまから、どのような声をもらいますか。 佐久間: 複数回実施するワークショップの中では、実施後の振り返りを行います。「店舗指導が楽になった」、「お店の雰囲気が良くなった」、「スタッフからよく声が出るようになった」、「何をすれば良いか明確なので会議が短くなった」などの感想をいただいています。 定着化ワークショップは、NPSを活用して実際のアクションに繋げ、マネジメント指標として定着化させるための重要なプロセスなのです。 *ドライビングチャート:NPS分析でおこなうスコアと顧客接点上の満足度との相関を示す散布図。優先課題の特定や改善活動の結果把握に活かします。 (トータル・エンゲージメント・グループ 佐久間まさよ) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - セミナーレポート【シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー --- title: NPSの歴史 date: 2016-03-29 url: https://total-engagement.jp/column/nps/148/ --- # NPSの歴史 ## NPS誕生の経緯 ネットプロモータースコア(NPS®)は顧客ロイヤリティを測定する指標として ロイヤリティマーケティングの権威であるFred Reichheld(フレッド・ライクヘルド)により開発されました。 2006年には、フレッドの著書「The Ultimate Question」にて、 カスタマーロイヤルティを計測する指標として紹介されています。 それ以前にも顧客ロイヤリティを測定するサーベイは存在しましたが、 設計が複雑で質問数が多い、業績向上と結びつかないなど様々な問題を抱えていました。 「○○を友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」 「その理由は何ですか?」 この2つの質問からのみ構成されるNPS®の開発には、 Rent-A-CarのCEOであり創業者 Andy Taylor(アンディ・テイラー)が紹介したサーベイの存在があるそうです。 アンディが自社で活用している顧客ロイヤリティ測定では、2つの質問のみが使用されていました。 「Rent-A-Carのサービスはいかがでしたか?」 「またRent-A-Carで借りようと思いますか?」 しかし、本当に画期的だったのはそのシンプルな質問だけではなく、いかにこの回答結果を分析・活用したかにあります。 アンディは、自社サービスを高評価した顧客のみに焦点をあてているというのです。 「彼らは、またサービスを利用してくれるだけでなく、皆に弊社サービスを広めてくれる。」 「自社のレンタカー・サービスを最も愛してくれるお客様が体験した・評価したサービスにのみ集中することで 業績向上のカギとなるドライバを探し当て、集中したアプローチが可能となる。」 そう、アンディは語ったそうです。 この話に衝撃を受けたアンディは、それから2年に及ぶ研究を実施。 現在のネットプロモーター・スコアを開発しました。 (参考:2003年ハーバードビジネスレビューより ) その後、フレッド・ライクヘルド、Bain & Company、Satmetrixにより商標登録が成され、 今では**世界中で5,000社以上が採用**しており、ビジネスの成長と発展に大きな成果をあげています。 Fred Reichheld(フレッド・ライクヘルド): 元ベイン&カンパニー(アメリカ合衆国・ボストンを本拠とするコンサルティング会社)のコンサルタントで現在は同社のフェロー(名誉職)。顧客ロイヤルティに関する研究を20年以上にわたり続けており、Consulting Magazineが発表している世界のトップ25コンサルタントにも選ばれている。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPS の算出方法 NPSの改善結果を机上から現場へ NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 1人ひとりが課題を認識すると、研修の効果が高まる --- title: NPSの特徴 date: 2016-03-31 url: https://total-engagement.jp/column/nps/144/ --- # NPSの特徴 ## 売上げ利益と相関する満足計測指標NPS® NPS®はすぐれた顧客ロイヤリティ計測方法であるだけでなく、 根本原因特定、課題解決の迅速化、従業員*モチベーション向上などの特長があります。 NPS®の改善に取り組むことは、ダイレクトな売上・利益の向上につながることが実証されています。 たった1つの究極の質問を顧客に問うことで、 企業の将来的成長と高い相関性を示す指標を基に業務改善を行うことが出来ます。 いまや世界5,000以上の成長企業で、顧客との関係性改善のために採用され、大きな成果を挙げています。 *従業員を対象とする場合は「eNPS(employee Net Promoter Score)」 ## 「究極の質問」とNet Promoter Score®の利用価値 さて、ここでは、「●●を友人や同僚に進める可能性はどのくらいありますか?」と、いう究極の質問が なぜ企業の業績と高い相関性を持つことができるのか、をNPS®の特徴に沿って見ていきましょう。 NPS®を指標と用いることは、次のような利用価値があります。 ・真の顧客満足度(本音のお客様心理)の計測 ・改善活動の優先順位の策定、オペレーションの最適化 ・顧客視点での課題発見 **1.真の顧客満足度(本音のお客様心理)の計測** 従来の顧客満足度調査は、企業成長や業績と結びつかないものがほとんどです。 このような漠然とした顧客の満足度を問うもの質問は、 顧客の深層心理や購買行動を予測するのには適しているとは言えません。** ** ただの満足度調査では、「もっと●●みたいだと良いけど、この値段でこのサービスならまぁいいか」 と、いうような顧客の奥にある気持ちまではくみ取ることができません。 同じく、再購入意向を問う質問も、お客さまがどの程度その製品・サービスを気に入ったのかなどの顧客心理や顧客体験までを汲み取るものではありません。 一方、NPS®は、顧客の友人・知人に対する**「推奨意向」**についての問うものです。 友人・知人になんらかの商品を推奨する場合、本人に一定の責任が発生します。 もし、推奨した製品を友人・知人が気に入らなかったら、本人の面目が立ちませんし信頼を失う原因にもなり得ます。 したがって、本当に満足がいっていない製品・サービスを、友人・知人にそう簡単に推奨することはできないわけです。 NPS®が業績と高い相関性を持つ理由はここにあり、 製品をどれだけ本人が気に入っているか、を的確に表す指標となるのです。 よって、数多くの質問で顧客を疲弊させることなく、端的に顧客の真の満足度を問うことができるのです。 2.改善活動の優先順位策定・業務の最適化 NPS®は顧客の自社製品・サービスに対する「推奨意向」を測定します。 NPS®が高ければ高いほど推奨意向は強いわけです。 SATMETRIX社の調査では、推奨者はより高額な購買者でもあることが明らかになっています。 企業の成長を支えてくれる存在ともいえるこの推奨者を増やすことは、業績改善には必須といえるでしょう。 それでは、推奨者を増やすために、まず何に着手すれば良いのでしょうか。 改善活動の優先順位付けや最適化としても、NPS®は活用することができます。 改善項目とNPS®の相関がどのようになっているかを分析することによって、 まず何に着手するべきなのか、が明らかになるのです。 **3.顧客視点での課題発見** 「○○を友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」 と、いう究極の質問に付随するもう一つの究極の質問があります。それは、 「その理由は何ですか?」** ** と、その理由についても問うことです。 こう問うことで、自社製品・サービスがなぜ支持を集めるのか/集めないのかを的確に把握することが可能となります。 自社を推奨してくれるプロモーター(顧客)が、いったいなぜ推奨してくれているのか。 推奨者を維持、拡大するためにはどうすれば良いのか。 顧客視点に立たなければ、これらの真の答えは見えてきません。 だからこそ、「その理由は何か?」と、問うこのフリーアンサーを調査・分析することにより、 真の顧客視点に立った課題の掘り起こしが可能となります。 **まとめ** このように、NPS®の活用は自社サービス・製品に対する真のCS(顧客満足)向上の取り組みであり、 - 真の顧客満足度(本音のお客様心理)の計測 - 改善活動の優先順位の策定、オペレーションの最適化 - 顧客視点での課題発見 を可能とし、炙りだされる課題に対して適格なアプローチを打つことができるようになります。 だからこそ、NPS®を用いることは適格な業務改善を生み業績向上へと繋がるのです。 NPS®は、世界で成長している**企業5,000社以上が採用**し大きな成果をあげています。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと NPSの改善結果を机上から現場へ NPS の算出方法 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 売り上げトップのビール売り子に見る、お客様をリピーターやファンにする方法 --- title: NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! date: 2019-08-10 url: https://total-engagement.jp/column/column02/61/ --- # NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! Designed by Freepik ### NPSとは顧客ロイヤルティを評価する指標 ネットプロモータースコア(NPS)という指標は、米国のベイン・アンド・カンパニーに在籍していたフレッド・ライクヘルド氏により考案されたグローバル基準となっている指標です。NPS®はBain&Company、Fred Reichheld、Satmetrix Systemsの登録商標で、を使うことで誰もが使用可能です。 ライクヘルド氏は顧客ロイヤルティに関する研究を20年以上にわたり続けており、「Consulting Magazine」が発表している世界のトップ25コンサルタントにも選ばれています。アメリカでは「マネジメント」で有名なピーター・ドラッカーよりも、ライクヘルド氏の方が知名度が高いという話もあるくらい、非常に有名な経営コンサルタントです。 このNPSは、自社、あるいは自社製品・サービスに対する**顧客ロイヤルティを評価**する指標です。このブログでも何度も説明してきましたが、今日は改めてNPSについてご説明したいと思います。顧客ロイヤルティとは、企業やその企業の製品・サービスといったブランドに対する顧客の信頼度・愛着度と実際の購入行動の数値を意味します。ロイヤルティ自体は購入行動の数値以外に、「理性」(損得)と「感情」(好き嫌い)という異なる2つの側面が複合的に絡み合うものですが、このロイヤルティを測定していくことを可能にしたものがNPSなのです。 ### NPSの究極の質問とは? 自社製品・サービスに対する顧客の総合的な評価を表す指標には、 NPS以外に以下のような「総合満足度」や「再購入意向」,「顧客努力指数(CES)」などがあります。総合満足度の設問は「総合的にみて、◯◯は製品・サービスにどの程度満足されていますか?」(5(非常に満足している)~1(満足していない)の5段階で回答)また、再購入意向の設問は「次回も◯◯という製品・サービスを購入したいと思いますか?」(5(そう思う)~1(そう思わない)の5段階で回答) 一方、NPSの設問は「あなたは、◯◯という製品・サービスを友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」(0点(進めない)~10(勧める)の11段階で回答)との問いと、「その理由をお聞かせてください。」の2問だけで、とてもシンプルなものです。 NPSは顧客満足度調査とは全く異なります。 では、いったい何が違うのでしょうか。 その違いは、「顧客ロイヤルティ」や「顧客エンゲージメント」の強さを端的に表すため「顧客ロイヤルティ指標」「顧客エンゲージメント指標」として活用できる数字であるということにあります。 エンゲージメントとは、**顧客が製品、企業を積極的に応援してくれる**ことです(具体的な顧客行動としては、再購入・口コミ等)。さらに言及すると、NPSは顧客の友人・知人に対する**「推奨行動」の回数や、「年間LTV」RFMデータ**との相関性についても分析するため、NPSがただの満足度調査ではない由縁はここにあります。 つまり、多方面から顧客拡大と売上向上に直接つながる要因である口コミを**お客様がしてくれる可能性**がどの程度あるのかを調査し、測定します。これらのデータからNPSは、企業の業績との「相関性」が高いことがこれまでの研究から明らかになっています。 一方で、旧来の顧客満足度調査で聞かれてきた「総合満足度」や「再購入意向」は、必ずしも実際の再購入や購買金額の増加といった行動につながらないことも明らかになっています。このため、顧客ロイヤルティを計測(数値化)するという点では、NPSが最も「使える指標」として脚光を浴びているのです。 NPSの究極の質問を活用し、改善施策を実行すれば、企業の売り上げはアップします。NPSという指標を社内の基準にすることで、企業は成長できるようになるのです。 参考記事 NPSの算出方法もご一読ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 顧客に聞くことの大切さ - AIと10年後の仕事、CX(顧客体験)とEX(従業員体験) --- title: NPSの結果を社内で活かすための正攻法 ~本気で顧客体験向上を考えている方へ~ date: 2022-07-14 url: https://total-engagement.jp/seminar/2184/ --- # NPSの結果を社内で活かすための正攻法 ~本気で顧客体験向上を考えている方へ~ --- title: NPSの解説と実践ガイド  2024年度版 date: 2024-02-07 url: https://total-engagement.jp/white_paper/3521/ --- # NPSの解説と実践ガイド  2024年度版 社内で顧客理解を推進する上で、共通の「見える化」指標は必要です。 顧客体験価値の代表的な指標、NPS(ネットプロモータースコア)をわかりやすく解説しております。 社内での啓蒙活動やご自身の理解のために、お使いいただけるように基本的なことを1ページづつにまとめております。 - 会社紹介 - NPSの基本概念 - なぜNPSを導入するのか - 企業の成功事例 - まとめ - NPS導入に向けた最新ツール --- title: NPSの計算方法について date: 2023-09-04 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3052/ --- # NPSの計算方法について 今回は、私たちが日々の業務で活用している、顧客のロイヤルティーを測定するための重要なツールである「NPS(Net Promoter Score)」について詳しく解説します。 NPSは企業の成長と成功に大いに貢献することができますが、その理由と計算方法が必ずしも広く理解されているわけではありません。この記事では、NPSの計算方法とその意義についてわかりやすく解説します。 ## NPSとは何か NPS(Net Promoter Score)は、顧客が製品やサービスを他人に推奨する確率を評価する指標です。この指標は、ある一つの質問、つまり「あなたは私たちの製品やサービスを友人や同僚に推奨しますか?」の回答に基づいています。 この質問に対する顧客の回答は、0(全く推奨しない)から10(非常に推奨する)までのスケールで評価されます。 ## NPSの計算方法 それでは、NPSの計算方法について見ていきましょう。先ほど述べた質問に対する顧客の回答を元に、顧客を次の3つのカテゴリーに分けます。 - プロモーター(Promoters): 9~10点をつけた人々で、製品やサービスを積極的に他人に推奨する傾向にあるとされます。 - パッシブ(Passives): 7~8点をつけた人々で、満足してはいるものの、積極的に推奨するほどでもないとされます。 - ディトラクター(Detractors): 0~6点をつけた人々で、製品やサービスに不満を持っており、否定的な口コミを広める可能性があるとされます。 NPSの計算方法は以下のとおりです: 「プロモーターの割合(%) – ディトラクターの割合(%)」 ## NPS計算の背後にある意味 NPSはただの数値ではありません。それは、顧客があなたの製品やサービスにどれだけ満足しているか、そして彼らが他人に推奨する意志がどれだけあるかを示す重要な指標です。 特に、プロモーターの割合がディトラクターの割合を上回っている場合、それは顧客が製品やサービスに非常に満足していることを示しています。これは、口コミによる新規顧客の獲得や、既存顧客のロイヤルティの維持につながります。 逆に、ディトラクターの割合が高い場合、それは製品やサービスに何らかの問題がある可能性を示しており、改善のためのアクションが必要であることを示唆しています。 ## NPSの長所と短所 NPSの主な長所は、そのシンプルさにあります。一つの質問で顧客のロイヤルティを測定できるので、それを迅速に計算し、結果をすぐに理解することができます。また、時間の経過とともにNPSを追跡することで、顧客満足度のトレンドを把握したり、特定のイベント(新製品の導入やサービスの変更など)が顧客満足度にどのように影響したかを評価することができます。 一方で、NPSにもいくつかの短所があります。まず、NPSは顧客満足度の一部分を測定する指標であるため、全体像を把握するには追加の情報や他の指標が必要です。また、NPSが高いからといって必ずしもビジネスの成功を保証するわけではなく、NPSを適切に活用し、結果を適切に解釈することが重要です。 文化的な違いは確かにNPSの結果に影響を与える可能性があります。特に、アジアの一部の文化圏では、極端な数値(0や10など)を避け、中立的な数値を好む傾向があるかもしれません。これは、相対的な顧客の満足度を評価する際に課題となることがあります。 この問題を解決する一つの方法は、NPS調査を行う際に、顧客の文化的背景を考慮することです。例えば、アジアの顧客に対しては、10点満点ではなく、5点満点のスケールを使用することで、より適切なフィードバックを得ることができるかもしれません。 また、日本人は10,9や0,1など極端な回答はしない傾向があります。そのためNPSの結果を国別に比較する際には、同じ地域や文化圏の企業と比較することが重要です。私達のこれまでの感覚では北米や中国比べると20ポイントほど低くなる傾向があります。また、10,9の推奨者が少ないため、どうしてもNPSがマイナススタートになりやすいです。 NPSはあくまで一つの指標であり、他の顧客満足度の指標やビジネスパフォーマンスの指標と組み合わせて考慮することが最善の対策と言えるでしょう。 ## 結論 NPSは、顧客満足度と顧客ロイヤルティを評価するための強力なツールであり、それを適切に活用すればビジネスの成長と成功に大いに貢献することができます。しかし、NPSはあくまで一つの指標であり、それだけでは全体像を把握することは難しいです。したがって、NPSの結果を解釈し、適切な行動を起こすためには、他の顧客データやビジネスパフォーマンスの指標と組み合わせて使用することが重要です。 最後に、NPSの成功はその実施方法によるところが大きいです。NPS調査は適切に設計され、ターゲットとする顧客セグメントに対して適切なタイミングで実施することが重要です。また、得られたフィードバックをビジネスの改善に活用するためのプロセスも設定することが求められます。 これらを心がけ、顧客満足度とロイヤルティの向上に努めることで、ビジネスの成長と成功を実現することができます。 以上が、NPSの基本的な計算方法とその背後にある意味、そしてその活用方法についての解説です。これを機に、NPSをあなたのビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。 ## **顧客体験(CX)、NPSに関するご相談** トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ**100社以上15,000店舗以上**のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。 CXにおける改善をツール提供だけでなく、全体の戦略をもとに策定・実施まで一気通貫でサポートいたします。まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください! 最短1分|フォームで簡単入力 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - CX(顧客体験)と顧客理解 – 成長を牽引するループの閉じ方 --- title: NPSの調査結果を利益向上につなげるソリューションを提供します date: 2014-05-22 url: https://total-engagement.jp/column/nps/409/ --- # NPSの調査結果を利益向上につなげるソリューションを提供します こんにちは、営業本部の藤谷拓です。今日は「エンゲージメントカンパニー」を創るための弊社のサービスについてご紹介します。「エンゲージメント」を生み出すために欠かせないのがES(Employee Satisfaction=従業員満足度)とCS(Customer Satisfaction=顧客満足度)の向上です。私たちは顧客満足向上支援のトータルパッケージプログラムとして「シンクー ENGAGEMENT TECH」を提供しています。 ### シンクー ENGAGEMENT TECHとは **** ESやCSを測るために調査や研修を実施する会社は国内にもいくつかあります。ただ、調査会社では、顧客調査だけ実施されレポートをされてそこで終了してしまったり、そのデータの分析はコンサル会社へ、その分析結果を基に行う教育・研修は研修企業へとバラバラに依頼されたりしているケースが多いのではないでしょうか? 私たちの強みは、お客様視点での現状把握→分析・戦略構築→実践・研修→定着の流れをトータルで提供できる点です。また、お客様の事後行動に注目した計測指標「NPS(ネットプロモータースコア)」を活用した調査・分析を行っている点も私たちの特徴です。 ### NPSの結果を活かすソリューション まずは、NPSを活用したCS調査を実施して現状把握をします。NPSはお客様の未来のエンゲージメント行動に高い相関を持つお客様満足度指標です。顧客接点のどの体験がNPS向上に寄与しているのか相関性を算出し、それぞれの体験の提供レベル(実施率)との2軸でマッピングします。ここで提供レベルが低くてNPS との相関性が高いものは、提供レベルを上げれば上げるほどお客様の満足度を上げる要因。つまり「優先的な課題」を見いだすのです。お客様との接点を見直すことで全社的な課題を把握することができます。 次に「優先的な課題」を解決するための戦略を練ります。例えば、研修を実施したり、接客マニュアルDVDを作成したり、企業の待遇改善や制度策定などを行ったりします。その後、本当にCSが向上したのか、日々の取り組みの質や進捗確認のために再度調査を行います。これはレシートにQRコードやURLを設定しお客様からアンケートを実施するなどして測っていきます。「優先的な課題」をきちんとモニタリングすることで、定着へと繋げていきます。このようにトータルで提供することにより、リアルなお客様の声が基点となり、効果へと繋がり、お客様との「きずな」が構築されるのです。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 --- title: NPSの講座で実際にカスタマージャーニーマップ作成も体験 date: 2018-09-01 url: https://total-engagement.jp/column/column02/57/ --- # NPSの講座で実際にカスタマージャーニーマップ作成も体験 8月29日、トータル・エンゲージメント・グループでは、マネージャーが知っておくべきNPS導入ステップと活用イメージを開催しました。 多様な業種から申し込みがあり、例えばアパレル、保険会社、部品メーカー、クラウドサービス企業などが参加しました。講座ではNPSが注目される背景と、アンケートで浮き彫りになってくる数値をもとにどのように分析し、現場へ落とし込んでいくかを解説しました。 解説の後は、参加者にBtoB企業、BtoC企業それぞれのタイプにあわせたカスタマージャーニーマップのシートを渡し、その作成を実際に体験してもらいます。NPS設計にはカスタマージャーニーマップの作成は欠かせません。シートに入力することで、顧客の体験を可視化する作業を参加者自らが行いました。 参加者からは「(BtoCのイメージが強いが)BtoBではNPSはどのように導入できるのか」「NPSの結果は商品の満足度にひっぱられると思うが、それをどう判断するのか」 など、質問が活発にかわされました。 今後も、トータル・エンゲージメント・グループでは、NPS関連の講座を引き続き実施してまいります。開催が決定した際には、メルマガでご案内していきますので、ご興味のある方はぜひメルマガをご登録ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSとは何か?NPSの指標を改めて見直そう! --- title: NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5509/ --- # NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 「NPSスコアを測定しているのに、なぜか数字が動かない」。そう感じている経営者やCX責任者の方に、この記事を届けたいと思います。 調査票を配り、データを集め、報告書を作る。そのサイクルを繰り返しているにもかかわらず、顧客との関係が深まっている実感が持てない。 そういった状況は、驚くほど多くの現場で起きていることです。 NPS改善が遅れる本質的な理由は、**測定の精度ではなく、実装の設計**にあります。データを集めることと、データを行動に変えることは、まったく別のスキルセットを必要とするということです。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが30年にわたる現場経験から体得したのは、「調査は消耗を認識させるだけで終わる」という厳しい現実と、それを乗り越える実装の型でした。この記事では、NPSを3ヶ月という期間で実際に動かすための具体的なステップと、そこに至るまでの思考の流れをお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを導入済みだが、スコアが改善せず経営層への報告に苦慮している方 - ●顧客満足度と従業員エンゲージメントを同時に向上させたいCX・HR責任者 - ●複数サービスを比較検討中で、短期成果と中長期の仕組み化を両立させたい方 **この記事を読むと···** - ●NPS改善が3ヶ月で動き始める「実装の型」の全体像が分かる - ●多くの企業が調査止まりになる構造的な理由と突破策が明確になる - ●経営層への早期成果報告を見据えた、具体的な実践ステップが手に入る NPSとは何か・全体像 なぜ改善しないのか 3ヶ月実装ステップ 成功パターン事例 よくある失敗と対策 まとめ ## NPSとは何か — 顧客ロイヤルティを数字に変える仕組みの全体像 NPSとは何か — 顧客ロイヤルティを数字に変える仕組みの全体像 NPSとは何 か —… NPS定義 スコア算出 推奨者判定 批判者判定 相関分析 経営指標化 NPS(Net Promoter Score)は、「この企業・サービスを友人や同僚に勧めたいですか?」という一問で顧客ロイヤルティを定量化する手法です。0〜10点で評価してもらい、9〜10点の「推奨者」の割合から0〜6点の「批判者」の割合を引いた数値がNPSスコアとなります。この数字は、売上やリピート率と強い相関があると言われており、2026年現在、中堅中小企業においても重要なCXの経営指標として浸透しています。 ### NPSが注目される本当の理由 NPSの本質的な価値は、「測定の簡便さ」ではなく、「顧客の未来行動を予測できる先行指標である」という点にあります。顧客満足度(CSat)は過去の体験への評価であるのに対して、NPSは「また来るか・紹介するか」という未来の行動可能性を数値化します。これが、売上や継続率との相関が強い理由です。 例えば、飲食・サービス業では「一度満足した顧客」が必ずリピートするわけではありません。NPS調査で7〜8点の中立者は見た目には「まあ満足」でも、競合他社の少しの差で流れてしまうリスクがあります。この層を推奨者に引き上げることが、リピート率の改善に直結するということです。 ところが今は違います。かつてNPSは大企業が導入するものとされていましたが、2026年現在、中堅中小企業でも活用可能なデータドリブンなCXツールが登場し、投資対効果を感じながら運用できる環境が整っています。それがこの記事を書いた背景でもあります。 ### NPSとFRS™の違い — 「行動」で測るという発想 **FRS™(Franchise Retention Score)**は、弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが独自に開発した指標で、NPSを補完する「実際の行動=2回目来店率」を軸にした評価手法です。NPSスコアが高いにもかかわらず実際の来店・継続が増えない、という矛盾を感じている企業に向けて設計されています。 NPSは「推奨意向」を測りますが、FRS™は「実際に戻ってきたか」という行動事実を測定します。これにより、スコアと売上の乖離という長年の課題に対して、より精度の高い改善施策を設計できるようになります。 一般的に言われているように、アンケートへの回答と実際の購買行動には一定のギャップが存在します。そのギャップを埋めるのがFRS™の発想です。 ### EX(従業員体験)との連動が見落とされやすい理由 CX改善の取り組みが途中で止まる最も多いパターンは、顧客の声だけを見て従業員の状態を見ていないケースです。接客品質のばらつきやリピート低下は、スタッフのスキル不足ではなく、心理的リソースの枯渇が表面化した結果であることが多いと、弊社の現場経験から実感しています。 スタッフの表情が硬くなる→カウンセリングが浅くなる→提案力が落ちる→指名や継続が減る、というチェーンが静かに進行しているということです。この構造に気づかないまま顧客アンケートだけを充実させても、根本的なCX改善には届きません。 あわせて読みたい AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 CXの本質的な価値と、顧客体験が長期的なロイヤルティを形成するメカニズムを解説しています。NPS改善の土台となる思想として必読です。 ## なぜNPSは改善しないのか — 調査止まりの構造的な理由 この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み なぜNPSは改善しないのか — 調査止まりの構造的な理由 調査実施 1 データ収集 2 報告書作成 3 実装設計欠如 4 改善停止 5 多くの企業でNPS改善が進まない理由は、ツールや測定手法の問題ではありません。「調査→集計→報告」というサイクルが完成した瞬間に、プロジェクトが終わってしまう構造にあります。これを弊社では「調査は消耗を認識させるだけで終わる」と表現してきました。 ### 断絶①:調査結果が「報告書」で終わる問題 NPS改善が動かない第一の理由は、**「データを誰が・何に・どう変えるか」の設計がない**ことです。多くの企業では、アンケートを送付してスコアを集計し、月次報告書にまとめるところまでは実施できています。ところが、その先の「誰が何をするか」という実行責任の設計がなければ、データはただの記録に終わります。 これは担当者の怠慢ではなく、組織システムの設計の問題です。NPS調査の結果が「経営企画部のレポート」として存在し、現場のマネージャーや接客スタッフの日常業務と接続されていない状態では、どれほど精度の高い調査をしても動きは生まれません。弊社が伴走してきた事例の中でも、この断絶が最も多く見られるパターンです。 ### 断絶②:課題認識が個人の能力問題にすり替わる 現場の「違和感」は、個人の能力差ではなく、組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果です。NPS調査の批判者コメントに「スタッフの対応が悪かった」という記述があったとき、多くの組織が最初に動く方向は「接客研修の強化」です。しかしこれは表面的な対処に過ぎません。 曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割定義。これらが積み重なると、現場スタッフは「アタマの迷い」「ココロの不安」「カラダの疲労」という3つの消耗を同時に抱えます。 この状態でどれだけスキル研修を行っても、行動品質の改善は限定的です。主体的に動かない、ミスが増える、発言が出ない。 これらは個人のやる気の問題ではなく、組織設計の問題として捉え直す必要があるということです。 ### 断絶③:PDCAが「次の調査」を目的化させる 3ヶ月が経過した時点で「次回のアンケートに向けた準備」だけが進んでいる状態。これが断絶③です。 調査→集計→報告→次の調査、というサイクルが形成されると、**改善施策の実行と検証**がループから抜け落ちます。業務量を削減するだけでは現場の疲弊は解決しません。 消耗要因を特定し、それを判断基準・教育・称賛・PDCAに組み込む「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。この認識から出発することが、3ヶ月でNPSを動かすための最初の一歩です。 📖 関連記事 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## NPSを3ヶ月で改善する実践ステップ - NPSを3ヶ月で改善する実践ステップ 1 ベースライン測定 2 消耗要因特定 3 見える化 4 整える 5 成果接続 3ヶ月でNPSを動かすには、「見える化→整える→成果に接続」という3つのフェーズを順番に完走させる設計が必要です。これは弊社のFactBase Workshopで体得した実装の骨格でもあります。各フェーズに明確な目標とアクションを設定し、週単位で進捗を確認しながら進めることが重要です。 1**Month 1:ベースライン測定と「消耗要因」の特定** まず現状のNPSスコアを測定し、批判者・中立者のコメントをテーマ別に分類します。ここで重要なのは、CXの課題とEXの課題を同時に可視化することです。顧客アンケートと従業員アンケートを連動させることで、「どのスタッフの・どの業務で・どのような消耗が起きているか」が特定できます。 - 2**Month 2:施策の実装と組織への埋め込み** 特定した消耗要因を、判断基準・教育・称賛・PDCAの4つに変換します。「整える」フェーズでは、曖昧な方針を明文化し、矛盾した指示を整理し、役割定義を明確にすることを優先します。この段階で業務量を削るのではなく、「心理的リソースを回復させる設計」を現場の仕組みに埋め込むことが核心です。 - 3**Month 3:成果の計測と経営層への報告設計** 3ヶ月目に再度NPSを測定し、ベースラインとの差分を経営指標(リピート率・継続率・売上)と接続して報告します。NPSポイントの改善だけでなく、「批判者が中立者に移行した割合」「2回目来店率の変化(FRS™)」などの行動指標も合わせて提示することで、経営層への報告が驚くほどスムーズになります。 ### Month 1の具体的アクション — 測定設計と消耗要因の分類 **測定設計の精度が、3ヶ月の成否を左右します。**NPS調査票はシンプルに保ちながら、自由記述欄に「その理由を教えてください」という一問を必ず加えます。 スコアの数値よりも、このコメントこそが改善施策の原材料になるからです。回収率を高めるためには、調査のタイミング(来店直後・サービス終了後24時間以内)が重要とされています。 集まったコメントは、テーマ別に分類します。「待ち時間」「スタッフの態度」「価格・コスパ」「サービスの質」「空間・清潔感」といったカテゴリーに仕分けし、批判者コメントの多い上位3テーマを特定します。 この3テーマが、Month 2の施策設計の起点になります。並行して、従業員向けのES(Employee Satisfaction)調査も実施し、現場の消耗要因を把握します。 この2つのデータを重ね合わせることで、CXとEXの連動関係が初めて見えてきます。 ### Month 2の具体的アクション — 施策の「実装」と現場への橋渡し Month 2は、「つなぎ」の設計が最も重要なフェーズです。調査データと現場の日常業務をつなぐ橋渡しができなければ、いかに精緻な施策設計をしても実行されません。具体的には、特定した上位3テーマを「判断基準の明文化」「OJTプログラムへの反映」「日次チェックリストへの組み込み」という3つの仕組みに変換します。 例えば「スタッフの態度」が批判者コメントの最多テーマだった場合、「どのような接客がNG/OKか」を具体的な行動レベルで記述したチェックリストを作成し、朝礼や週次ミーティングで確認する仕組みを作ります。この際に大切なのは、スタッフを責めるのではなく「組織の仕組みを整える」という視点を維持することです。 マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしています。この観点なしには、施策は現場に定着しません。 ### Month 3の具体的アクション — 成果報告と次サイクルへの設計 3ヶ月後の再測定では、**スコアの変化だけでなく行動指標の変化**を必ず合わせて提示します。NPSが5ポイント改善した場合、それが売上・リピート率・継続率にどう影響したかを試算して報告することで、経営層は「投資対効果」として実感できます。一般的に言われているように、NPSが一定ポイント改善すると売上成長率に正の影響が生じるとされていますが、業種・市場環境によって差が出るため、自社のデータに基づいた試算を提示することが説得力につながります。 また、3ヶ月の完走で終わりにせず、次の3ヶ月サイクルのテーマを設定します。「見える化→整える→成果に接続」という型を繰り返すことで、組織のCX改善能力が蓄積されていきます。この継続こそが、NPSを「単なるスコア」から「経営の羅針盤」へと昇華させる道筋です。 📖 関連記事 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## NPS改善を加速するツール・サービスの選び方 NPS改善を加速するツール・サービスの選び方 調査機能充実 改善実装サポート vs - NPS改善の実装には、適切なツール選定が不可欠です。2026年現在、市場にはさまざまなCX測定・改善ツールが存在しますが、「調査機能の充実」と「改善実装のサポート」を同時に提供できるサービスは限られています。ツール選定の際には、データ収集の精度だけでなく、PDCAを組織に埋め込む支援体制があるかどうかを確認することを強くお勧めします。 評価軸 グローバル大手SaaS(Qualtrics等) 中堅中小向け国内サービス(TEG等) 測定機能 豊富な調査テンプレート・高度な分析 CX×EX同時可視化・FRS™等の独自指標 導入コスト感 大企業向け・高額(中堅中小には過剰投資になりやすい) 店舗数×単価の柔軟設計(月額型・プロジェクト型) 改善実装サポート ツール提供が中心・実装支援は別途コンサル費用 12週間PDCA伴走型ワークショップ込みで提供 EX連動 CXとEXは別プラットフォームが多い 同一プラットフォームでCX・EX統合管理 向いている企業規模 従業員1,000名以上・グローバル展開企業 年商3億円〜・3店舗以上の店舗系ビジネス ### ツール選定で確認すべき3つのポイント ツール選定の際に最初に確認すべきは、**「調査機能」と「実装支援」が一体化されているか**という点です。多くのSaaSツールは調査機能の精度が高い一方で、「集めたデータをどう組織の行動に変えるか」の支援が薄いという傾向があります。この乖離こそが、前述した断絶②・断絶③の温床になります。 次に確認すべきは、CXとEXを同一プラットフォームで管理できるかどうかです。顧客の声と従業員の声を別々のシステムで管理していると、両者の連動関係が見えにくくなります。EXの低下がCXに影響するという因果チェーンを組織として認識し、一体的に改善サイクルを回すためには、データの統合管理が不可欠です。 3つ目は、自社の規模・業態に合ったサービス設計かどうかです。グローバル大手SaaSは機能が豊富である一方、中堅中小企業にとっては過剰投資になりやすく、運用負荷も高くなる傾向があります。 「驚くほどシンプルに始められ、驚くほど深く改善できる」という設計が、持続的なCX改善の鍵になります。 こんな企業におすすめ ●3店舗以上の店舗系ビジネスで、CX・EXの一体改善を実現したい - ●グローバルSaaSは高額・複雑すぎると感じており、中堅中小に最適な伴走型を求めている - ●12週間で組織にPDCAを定着させたい、実装重視の経営チーム ### Simple LearningとYourVoice NEXTの位置づけ 弊社が提供する**YourVoice NEXT**は、AI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールとして、CXとEXを同一プラットフォームで同時可視化できる設計になっています。 従来型のサービスがCXかEXどちらか一方のみを対象としているのに対して、弊社のアプローチは「両方を同時に見る」ことを核心としています。これは、EXの劣化がCX低下の根本原因であるという確信から設計されたものです。 また**Simple Learning**は、AI研修コンテンツの自動生成とOJTの仕組み化を支援するツールです。調査データから特定した消耗要因を、教育プログラムとして現場に埋め込む「つなぎ」の役割を担います。 測定・実装・教育が一つの流れとして設計されていることが、弊社サービスの大きな特徴の一つです。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ## NPSを3ヶ月で動かした成功パターン ここでは、NPSを短期間で実際に改善した取り組みに見られる共通パターンをご紹介します。個別のクライアント情報を特定する形での事例提示は控えますが、弊社の伴走経験から体得した「動いた組織に共通する構造」をお伝えします。 ### パターン①:経営者のオーナーシップが改善速度を決める NPS改善が3ヶ月で動いた組織の第一の共通点は、経営者がスコアの結果に対してオーナーとして向き合っていることです。担当部署や外部コンサルに丸投げするのではなく、経営者自身が「このスコアが改善されないことは、自社の成長機会の損失だ」という実感を持って関与しています。この姿勢がにじみ出ることで、現場の優先度が変わります。 弊社のFactBase Workshopでも、経営者の参与度が高いほどワークショップの成果が早く出る傾向があります。これは経営者が「伴走者」として存在することで、現場の判断速度が上がり、施策の実装が早まるからです。12週間という期間を完走できた組織のほとんどで、この条件が満たされていました。 ### パターン②:推奨者コメントを「称賛の資産」として活用する 批判者コメントに目が向きがちなNPS改善ですが、推奨者コメントを日常業務に活かしている組織は驚くほど少ないと実感しています。「こういう接客が良かった」「このスタッフの対応のおかげで継続することにした」という声は、現場の好事例を組織に広める最高の材料です。 推奨者コメントを週次で抜粋し、朝礼や社内共有ツールでフィードバックする仕組みを作るだけで、スタッフの心理的リソースが回復し、接客品質の向上につながる効果があると言われています。これは費用ゼロで始められる施策でありながら、EXの改善を通じてCXを底上げするという、CX-EX連動の実践例でもあります。称賛のサイクルが回り始めると、現場の雰囲気が変わり、それが顧客体験の質ににじみ出るということです。 ### パターン③:FRS™で「行動の変化」を経営指標に接続する 弊社の独自指標FRS™を活用した事例では、NPSスコアの改善と実際の2回目来店率の変化を並べて分析することで、**「どの施策が実際の行動変容に貢献したか」**が明確になりました。NPSは意向を測りますが、FRS™は行動を測ります。この二つを組み合わせることで、施策の効果検証の精度が上がります。 弊社のFRS™事例では、NPSギャップ-54.8ptを発見し、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地を試算できたケースがあります。この種の定量化ができると、経営層への報告が「感覚値の報告」ではなく「経営的なインパクトの報告」に変わります。経営層への早期成果報告を見据えた設計においては、このような定量的な根拠を持つことが、継続的な取り組みへの内部承認を得るための最も確実な方法です。 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## NPS改善でよくある失敗と対策 3ヶ月でNPSを動かす取り組みの中で、多くの組織が同じパターンでつまずきます。これらは「担当者のミス」ではなく、設計の問題として理解することが重要です。主要な失敗パターンとその対策を整理します。 ⚠️ NPS改善でよくある落とし穴 - ●回答率を高めることに注力しすぎて、コメントの質的分析が疎かになる - ●批判者コメントだけに注目し、中立者(7〜8点)の転換施策が設計されない - ●施策を「全店舗・全チャネル同時」に展開し、効果検証の精度が落ちる - ●月次報告のサイクルが重すぎて、週次での小さな改善ループが回らない - ●NPS改善の担当者がCX部門にのみ閉じており、現場のマネージャーと接続されない ### 失敗①:中立者(Passives)への施策が手薄になる **中立者(7〜8点)への施策設計が最も費用対効果が高い**にもかかわらず、多くの組織が批判者対応に集中し過ぎる傾向があります。批判者を減らすことは必要ですが、中立者を推奨者に転換させることの方がNPSポイントの上昇速度は早いとされています。7〜8点の顧客は「まあ満足」という状態であり、「もう一段階の体験」を提供するだけで推奨者に変わる可能性が高い層です。 中立者へのアプローチとして有効とされているのは、個別フォローアップのコミュニケーション設計です。例えば、調査後にパーソナライズされたメッセージを送り、次回来店への動機を作る施策は、比較的短期間でFRS™の指標に変化が現れると言われています。ただし、コミュニケーションの内容は顧客ごとの体験に紐付けた具体性が必要で、一律の定型文では逆効果になる場合もあります。 ### 失敗②:施策を一度に全展開して効果が見えなくなる 複数の改善施策を同時に全店舗・全チャネルで展開すると、「どの施策が効いたか」が分からなくなります。これは3ヶ月サイクルの最大のリスクの一つです。施策の効果を測るためには、一部の店舗や一部の顧客セグメントで先行テストを行い、改善効果が確認されてから全体展開するというアプローチが、長期的には確実な成果につながります。 弊社のFactBase Workshopでは、この「小さく始めて確認してから展開する」という設計を12週間のプログラムの中に組み込んでいます。1ヶ月目に「パイロット店舗・パイロット施策」を設定し、2ヶ月目に効果検証して展開範囲を決定する、というサイクルが、リスクを抑えながら成果を出す実践の型になっています。 ### 失敗③:業務量削減だけで「疲弊」を解消しようとする 現場のパフォーマンス低下を「業務量過多」と判断し、タスクを削ることで解決しようとするアプローチは、実は表面的な対処であることが多いと実感しています。業務量の削減では現場の疲弊は解決しません。迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが行動品質の低下を招いているということです。 タスクを削っても、「方針が不明確」「指示が矛盾している」「自分の役割が分からない」という状態が続けば、スタッフの消耗は軽減しません。むしろ「仕事が減ったのになぜこんなに疲れるのか」という二次的な消耗が生まれることさえあります。マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしているという認識を持つことが、NPS改善における根本的な一歩です。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ ここまで、NPSを3ヶ月で動かすためのステップと、改善が止まる構造的な理由をお伝えしてきました。弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、これらの課題に対して「測定→実装→改善サイクル」を一体で提供する体制を整えています。 弊社の特徴は、「調査ツールの提供」にとどまらず、「組織がNPS改善を自走できる仕組みを体得する」ところまでを支援することです。YourVoice NEXTによるCX×EXの同時可視化、Simple Learningによる教育の仕組み化、そしてFactBase Workshopによる12週間のPDCA伴走。これらを組み合わせることで、3ヶ月後に「経営層へ報告できる成果」と「現場に根付いた改善の仕組み」の両方を届けたいと考えています。 弊社のFRS™事例では、NPSギャップの発見から年間数千万円規模の改善余地を定量的に提示し、経営判断の精度を高めることができています。CX改善を「感覚値の取り組み」から「経営の数字に直結する戦略」へと変えること。これが株式会社トータルエンゲージメントグループの、NPS改善に対する根本的な考え方です。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPS改善の実践手法とCX-EX連動のアプローチについて、弊社の最新セミナーで詳しくお伝えしています。月次開催ですので、ぜひご参加ください。 ## まとめ — 3ヶ月でNPSを動かすために今日できること NPSを短期間で改善するためには、測定の精度よりも「実装の設計」が決定的に重要です。この記事でお伝えした内容を、実践のチェックリストとして整理します。 ●Month 1NPS調査とES調査を同時に設計し、CXとEXの連動関係を可視化する●Month 1批判者コメントを上位3テーマに絞り、EXの消耗要因と照合する●Month 2施策を「判断基準・教育・称賛・PDCA」の4形式に変換して現場に埋め込む●Month 2経営者がCX改善のオーナーとして週次会議に参加する体制を作る●Month 3NPSスコアの変化を売上・リピート率・継続率と接続して経営層へ報告する●全期間推奨者コメントを称賛としてスタッフにフィードバックし続ける 測定することで消耗を認識し、それを放置することで組織がさらに消耗する。このスパイラルを断ち切るのは、「調査→集計→報告」を超えた「実装の型」を体得することだけです。あなたの組織でも、この3ヶ月のサイクルを完走することで、驚くほど明確な変化を実感できると確信しています。 株式会社トータルエンゲージメントグループの伴走支援がおすすめな企業 - ●NPSを導入済みだが改善が止まっており、実装の仕組みを一から設計したい - ●CX改善とEX改善を同一のPDCAサイクルで回したい3店舗以上の店舗ビジネス - ●12週間で組織にNPS改善の文化を定着させ、経営層へ成果報告できる体制を作りたい FactBase Workshop(12週間伴走型)の特徴 弊社のFactBase Workshopは、NPSデータを起点に「見える化→整える→成果に接続」の3フェーズを12週間で完走する伴走型プログラムです。CX・EXの同時改善を組織の仕組みとして埋め込むことを目的としており、ワークショップ終了後も自走できる体制の構築を重視しています。 NPS改善の無料相談はこちら ## よくある質問 Q. NPSを3ヶ月で改善するとはいっても、どの程度の変化を期待すべきですか?A. 改善幅は業種・規模・現状の取り組み状況によって大きく異なります。3ヶ月という期間では「スコアの大幅改善」よりも「施策を実行し、改善の傾向が現れ始めた状態」を目指すことが現実的です。 一般的に言われているように、NPSの改善は半年〜1年単位での継続が必要ですが、3ヶ月で「動き始めたことの確認」と「経営層への報告材料」を揃えることは十分に可能です。弊社のFRS™を活用することで、スコア以外の行動指標でも変化を計測し、成果の見える化につなげられます。 Q. 従業員が少ない小規模な組織でもNPS改善の取り組みは効果がありますか?A. 従業員規模が小さい組織ほど、CXとEXの連動関係が直接的に現れる傾向があります。スタッフ数が少ない場合、個人の状態が顧客体験に与える影響が大きいため、EXの改善がCXに素早く反映されるケースが多く見られます。弊社の伴走支援は、従業員30名以上・3店舗以上の店舗系ビジネスを主な対象としていますが、規模に応じた設計が可能ですので、まずはご相談ください。 Q. NPSと顧客満足度(CSat)はどう使い分けるべきですか?A. CSatは特定の取引・接点における「その瞬間の満足度」を測る指標であり、NPSは「継続・推奨という未来の行動可能性」を測る指標です。両者を組み合わせることで、「今回の体験に満足したが、また来るとは限らない」という中立者層の存在が浮かび上がります。 弊社ではさらにFRS™(実際の2回目来店率)を加えた3指標を連動させることで、測定→行動→成果というサイクルの精度を高めています。単一の指標に頼らず、複数の視点でCXを測定することをお勧めします。 Q. NPSアンケートの回答率を高めるためにはどうすればよいですか?A. 回答率を高めるために最も効果的とされているのは、調査のタイミングと設問の簡潔さです。サービス終了直後・来店当日または翌日以内に配信することで、体験の記憶が新鮮なうちに回答を得られます。 設問数は最小限(NPS本質問+自由記述1問)に絞ることで、回答の負担を下げます。また、調査が「組織改善のために使われる」という透明性を伝えることで、従業員や顧客の協力意欲が高まる傾向があります。 Q. 株式会社トータルエンゲージメントグループのFactBase Workshopはどのような企業を対象としていますか?A. 弊社のFactBase Workshopは、年商3億円以上・従業員30名以上・3店舗以上の店舗系ビジネスを主な対象としています。整体・整骨院、美容サロン、飲食・カフェチェーン、フィットネス、小売、旅館・ホテルなど、顧客との接点が既にあり、対応品質で評価が分かれる事業に特に適しています。詳細はお問い合わせフォームからご相談ください。 NPS改善の実践ガイド(資料ダウンロード)はこちら | 無料相談のお申し込みはこちら CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - CX施策の成果が見えるまで、どのくらい期間が必要?実践的な目安と成功事例 - CXダッシュボードで全体把握!複数チャネルのデータを一元管理するコツ --- title: NPSをアップさせるために、カスタマージャーニーマップを活用しよう! date: 2018-08-24 url: https://total-engagement.jp/column/column02/59/ --- # NPSをアップさせるために、カスタマージャーニーマップを活用しよう! Designed by Freepik ### カスタマージャーニーで顧客の体験を可視化しよう NPS調査の設問は、カスタマージャーニーマップの作成が不可欠です。 カスタマージャーニーマップを作成すると顧客の体験を可視化できます。自社のサービスプロセスや顧客との関係を強化するためのポイントがどこかが明確になるからです。 カスタマージャーニーとはWEBやソーシャルメディア、リアルの店舗、カスタマーサポートなどシーンをまたいで進行する顧客ごとの一連の体験です。販売チャネルやスマホ、PCなどのデバイス、そして店舗などのエリアを意識し、顧客接点の漏れがなく、かつ相手にフィットするジャーニーを設計することで顧客とのコミュニケーションの質を改善できます。 NPS調査を実施する際に、事前にペルソナ設計とカスタマージャーニーを描いておかないと、顧客とのタッチポイント全てをイメージできません。調査のクオリティを高め、顧客体験を改善するためには顧客のペルソナとカスタマージャーニーの両方の設計が重要になるのです。 デジタルメディアやSNSの浸透で、顧客の行動は激変しました。顧客とのタッチポイントや購入までのプロセスが多様化し、消費行動が個人個人で異なるために、購買プロセスをしっかりと把握しておかないと顧客に感動体験を与えることができなくなっています。そのために顧客のペルソナを明確にし、タッチポイントをすべて洗い出します。実在する人物のようにペルソナを描くことで、ペルソナの1日の行動や購買までのプロセスを浮かび上がらせます。 では、どのようにペルソナやカスタマージャーニーを作ればよいのでしょうか? ### 実際にカスタマージャーニーを書いてみよう! たとえば4人家族が少なくなり、一人暮らし世帯が増加しています。家庭環境が変化する中で、ペルソナを明らかにしなければ、売り上げをアップする施策を考えることは難しくなっています。 カスタマージャーニーマップでは、顧客の年齢、性別、家族構成、ライフスタイル、価値観、趣味嗜好、消費行動などをイメージし、自社のブランドの顧客のペルソナを複数イメージし、それぞれのカスタマージャーニーを設計していきます。 ペルソナがイメージできたら顧客になったつもりで、プロセスを考えます。プロセスとは店頭であれば、来訪時、回遊時、接客時、購入時、事後対応などのことを指します。実際に顧客と接しているスタッフであれば、それぞれのプロセスでタッチポイントを洗い出せるはずです。プロセスが洗い出せたら、次に実際に付箋を用意し、顧客の小さな行動やプロセスごとに受ける印象を全て付箋に書き出します。売る側の視点ではなく、顧客の視点に立ち、行動や心象を整理し、課題改善や強みを伸ばす施策を考えていきます。 ### 実際にNPS調査を実施し、PDCAを回してみる! それぞれのタッチポイントで事実評価と心理評価を区別し、リレーション調査やトランザクション調査調査を実施します。 この2つの調査結果とカスタマージャーニーマップとを連動させることで、的確なサービス改善につなげられるようになります。 まず、リレーション調査で、顧客のロイヤルティに影響を及ぼすキードライビングファクターを明確にします。調査の結果、カスタマージャーニーマップで洗い出したプロセスの中で「接客」が最もロイヤルティに影響を及ぼしているキードライビングファクターであること、さらにそこでの顧客の満足度が低いということがわかれば、重要な課題領域が接客時にあることを特定できます。一般的に初回調査では、大まかな課題領域が明らかにされるにとどまるので、次にアクションにつなげられるよう、さらに課題領域を深掘りする調査を行うといった2段階の調査を行うことがあります。 次に実施するトランザクション調査では、先のリレーション調査から、導いた課題領域となるキードライビングファクターの中でも、特に店頭での接客など現場で即時に改善できる部分にフォーカスします。細かくモニタリングし、問題点が判明した場合は、改善策をすぐに実施します。ここでの対象は、実際に店頭での接客体験をされた顧客に対して調査を実施します。このようにNPSとカスタマージャーニーマップを結びつけることで自社のタッチポイントごとの強みと弱みが明確になり、優先課題に対し効率的に改善策を実行できます。 NPSと相関性の高い施策を整理し、社内に見える化した後は、経営陣や担当部署が改善の取り組みにコミットすることはもちろんのこと、顧客の声を常に拾い上げている現場の従業員と一緒にPDCAを回すことが大切です。 通常、カスタマージャーニーマップは購入前の顧客を意識したファネル型を用いることが多いのですが、御社がNPS調査を行なっているのであれば、実際に購入したお客様(既存顧客)をファンにする、NPSがアップする、ということを目的にエンゲージメント型のカスタマージャーニーマップを活用すべきです。 NPSについてのセミナーを8月29日に開催します。「マネージャーが知っておくべきNPS導入ステップと活用イメージ」というタイトルで当社のコンサルタントの井上が説明します。今回は講義「NPS調査の概要とVOCの活用方法」と 演習「自社にNPSを導入する方法」の二本立てになります。NPSの導入で悩んでいる方に、ぜひご参加いただければとおもいます。 詳細はこちらのセミナーページをご参照ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPS活動は支援部隊を承認できるKPIでもある! --- title: NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5466/ --- # NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド 「NPSを導入したい。でも、どこから手をつければいいか分からない」——スーパー、整体院、メガネ屋、あらゆる顧客接点を持つ店舗ビジネスの経営者から、弊社にはこの声が驚くほど多く届いています。 顧客満足度を数字で捉えたい、リピーターを増やしたい、そのためにNPSを使いたい。思いはあるのに、最初の一歩が踏み出せないまま時間だけが過ぎていく。 その状況に、あなたも実感があるのではないでしょうか。 結論から伝えます。NPSの運用開始は、最短1週間で現実になります。 弊社が30年の経営実践とデータドリブンな改善支援のなかで体得してきた実装の型を使えば、「調査して終わり」ではなく、スコアが改善サイクルに直結する運用体制を、驚くほどシンプルに立ち上げることができるということです。この記事では、その具体的な手順を余すことなくお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSに興味はあるが、何から始めればよいか分からない経営者・CX責任者 - ●導入に時間やコストがかかると思い込んで踏み出せていない方 - ●「調査したが改善につながらなかった」という経験を持つ店舗ビジネスの意思決定者 **この記事を読むと···** - ●なぜ多くの企業がNPS導入で行き詰まるのか、その構造的な理由が分かる - ●最短1週間でNPSを運用開始するための5ステップが手に入る - ●スコアを改善サイクルに変える「実装の型」と、弊社の伴走支援の全体像が分かる NPS導入で失敗するパターン 1週間実装が可能な理由 最短5ステップ実装ガイド つまずきポイントと対処法 改善サイクルへの接続 まとめ+チェックリスト ## NPS導入に行き詰まる企業の共通パターン3つ NPS導入に行き詰まる企業の共通パターン3つ NPS導入に 行き詰… ツール選定の 迷い 改善未実現 運用断念 完璧性への執 着 実装開始の遅 延 共通パターン 多くの企業がNPSに興味を持ちながら、なぜ運用に至らないのか。あるいは、一度始めたのに改善につながらないのか。弊社が支援してきた企業の事例を振り返ると、行き詰まりには驚くほど共通したパターンがあります。 ### 「完璧なツールを探し続ける」罠にはまっている NPS導入の最初の壁は、ツール選定の迷いです。市場には国内外のアンケートツールが数多くあり、機能比較を続けるうちに数ヶ月が過ぎ、結局何も始まらない——この状況を弊社は「比較検討完走できず」と呼んでいます。 ツールに完璧を求める理由は理解できます。ただ、NPS運用の本質はツールの機能ではなく、集めたスコアをどう現場のアクションに変えるかという設計にあります。 Qualtrics等のグローバルSaaSは大企業向けの高機能・高額設計であり、中堅中小の店舗ビジネスには過剰な場合が多いとされています。まず動かすことで実感できることがあります。 ツール選定に完璧を求める前に、シンプルな設計で走り始めることが重要です。 POINT ツールは「最適なもの」ではなく「今すぐ動かせるもの」を選ぶ。最初の1週間で得た実データが、次のツール改善の最良の判断材料になります。 ### 「スコアを集めて満足」で終わっている NPS導入が改善に結びつかない最大の原因は、調査と改善アクションの間に「つなぎ」がないことです。アンケートを送り、スコアを集計し、レポートを作る——ここで止まっている企業が、弊社の支援経験のなかでも多数を占めています。 弊社の確信をここで伝えます。従業員の声を集めるだけでは改善しない。 消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということです。スコアはゴールではなく、スタートラインです。 数字が出た瞬間から「何を変えるか」を決める仕組みが、最初から設計されていなければなりません。 ### EXとCXが分断されたまま顧客スコアだけを追っている 顧客満足度が上がらない企業の多くは、接客品質のばらつきやリピート低下を「顧客対応スキルの問題」と捉えています。ところが今は違います。弊社の見立てでは、その根本にあるのはスタッフの心理的リソース枯渇であるケースが多いということです。 「スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する」——この因果チェーンは、顧客NPSスコアだけを追っていても見えません。CXの改善はEXの改善と表裏一体です。従業員エクスペリエンスと顧客エクスペリエンスを同時に可視化する設計こそが、NPSを本当の改善ツールに変えるということです。 📖 関連記事 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 ## なぜ最短1週間でのNPS実装が可能なのか この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み なぜ最短1週間でのNPS実装が可能なのか なぜ最短1週 間での… シンプルな仕 組み 1つの設問 自由記述 高速実装 最小限設計 実現可能性 「1週間でNPSを運用開始する」と聞いて、驚くほど非現実的に感じる方もいるかもしれません。ところが、正しい順序と設計さえあれば、これは十分に現実的なことです。なぜそれが可能なのか、弊社が体得してきた理由をここで共有します。 ### NPSの仕組み自体はシンプルである NPSの核心は、「あなたはこのサービスを友人や知人に勧めますか?(0〜10点)」という1つの設問と、その理由を聞く自由記述の組み合わせです。この構造が理解できれば、設問設計に何週間もかける必要はありません。 9〜10点の推奨者(Promoter)、7〜8点の中立者(Passive)、0〜6点の批判者(Detractor)に分類し、推奨者の割合から批判者の割合を引いた数値がNPSスコアです。計算式は単純明快であり、複雑なシステム構築なしに、まず小規模から始めることができます。初期設計にかけるべき時間は実は非常に限られているということです。 ### 「段階的に広げる」設計が1週間運用を可能にする 1週間での実装を可能にする最大の鍵は、「全社展開」を目指さないことです。最初は1店舗・1サービス・1接触ポイントに絞り、小さく確実に動かす。この設計が、準備期間を劇的に短縮します。 全店舗に一斉展開しようとすると、承認フロー・システム連携・スタッフ教育・データ管理体制と、対応すべき事項が雪だるま式に増えます。ところが、まず1拠点で動かせば、必要な準備は設問設計・送付方法の確認・集計シートの準備の3点に絞られます。最初の1週間で「小さな運用完走」を果たすことが、その後の全社展開への最短ルートになるということです。 CHECK 「小さく動かす→データを見る→設計を磨く→広げる」——このサイクルを体得することが、NPS運用を組織に根付かせる唯一の道です。完璧を待つよりも、動いた事実が組織を変えます。 ### 弊社のYourVoice NEXTが初動コストを最小化する 弊社が提供するYourVoice NEXTは、AI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールであり、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化できる設計になっています。顧客NPSと従業員NPSを同時に立ち上げることで、EX-CXの分断という根本課題に最初から対処できるということです。 グローバルSaaSが大企業向けの複雑な設定を前提としているのに対し、弊社のツールは中堅中小の店舗ビジネスでも初日から動かせるシンプルさを追求しています。設定から初回アンケート送付までの所要時間は、実際の導入事例では驚くほど短縮されています。料金の詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 📖 関連記事 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## 最短1週間実装の5ステップ — 具体的手順 - 最短1週間実装の5ステップ — 具体的手順 1 Day1: 目的確定 2 スコープ決定 3 設問設計 4 ツール選定 5 配信準備 ここからが本題です。弊社が支援のなかで体得してきた「1週間で運用開始するための5ステップ」を、実践的な手順として共有します。各ステップの所要時間の目安も示しますので、貴社のスケジュールに当てはめながら読んでください。 ### STEP 1(Day1)目的・スコープの確定 最初にすべきことは、NPSで「何を改善したいのか」を1枚の紙に書き出すことです。この工程を飛ばすと、後から設問設計やアクション設計が迷走します。目的の確定こそが、1週間完走の前提条件になります。 確認すべき事項は3点です。第一に「何を測るか」——顧客満足度か、従業員満足度か、あるいは両方か。 第二に「誰に聞くか」——全顧客か、直近30日以内の来店者か、特定サービスの利用者か。第三に「何に使うか」——接客品質の改善か、リピート施策の判断材料か、スタッフ評価の参考指標か。 この3点を決めたら、関係者(店長・スタッフ責任者・IT担当)を1時間のミーティングに集め、合意を得てDay1を完了します。 ### STEP 2(Day2〜3)設問設計と送付方法の確定 設問は、推奨度を問うメイン質問と、その理由を問う自由記述の2問が基本です。設問数を増やすほど回答率が下がる傾向があるとされています。シンプルを維持することが、継続的な運用の質を守ります。 メイン質問の文言例:「あなたは弊社のサービスを、友人や知人にどの程度すすめたいと思いますか?(0〜10点)」。自由記述:「その点数をつけた理由を教えてください。 」——この2問で、NPSとして必要な情報は十分に得られます。送付方法はメール・SMS・QRコードの店頭設置・レシートへのURL印刷など、貴社の顧客接点に合わせて選択します。 回答のしやすさが回収率を左右するため、スマートフォンで1タップで回答できる環境を確認してください。 ### STEP 3(Day3〜4)ツール設定と初回テスト送信 設問と送付方法が決まったら、ツールの設定と社内テストを行います。いきなり顧客に送る前に、社内のモニター5〜10名にテスト送信することで、表示崩れ・回答フローの不具合・集計への反映を確認できます。 テスト時に確認すべきポイントは、設問の表示・スコア入力・自由記述欄の文字数制限・送信後の完了画面・集計シートへのデータ反映の5点です。弊社のYourVoice NEXTでは、このテスト工程を含めたセットアップを初期段階から伴走支援しており、設定ミスによるデータの欠損や回収率の低下を事前に防ぐ設計になっています。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPSの実装設計について、弊社の専門家が直接解説するセミナーです。導入を検討中の方はこちらも参考にしてください。 ### STEP 4(Day5〜6)集計・分析・アクション設計の確定 スコアが集まった後に「何をするか」を事前に決めておくことが、NPSを改善サイクルに変えるための最重要ステップです。集計後に初めてアクションを考え始めると、数字が報告書の中で眠ったまま終わります。 推奨するアクション設計のフレームは以下の3区分です。スコア9〜10(推奨者):お礼と口コミ依頼・ファンコミュニティへの招待。 スコア7〜8(中立者):次回来訪を促すフォロー施策・サービス改善提案。スコア0〜6(批判者):個別フォローコール・コメント内容の即日確認と店長へのエスカレーション。 この3つのフローを、アクション担当者・対応期限・記録方法とともに1枚のシートに書き出してください。これが「実装の型」の核心になります。 ### STEP 5(Day7)本番送信で運用スタート Day7、いよいよ本番の顧客へのNPS送信です。最初の送信対象は、直近30日以内の来店者などに絞った小規模セグメントを推奨します。全顧客への一斉送信は、最初のデータを見てから段階的に広げる設計の方が、質の高い改善サイクルにつながります。 初回送信後の最初の72時間が、運用の成否を決める重要な期間です。回答が集まり始めたら、批判者のコメントを優先して確認し、Day5〜6に設計したアクションフローを実際に動かしてください。「スコアを集めて、アクションが動いた」という体験を組織が持てたとき、NPSは初めて本物の改善ツールとして機能し始めます。 📖 関連記事 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## 実装中によくつまずくポイント5つと対処法 - 実装中によくつまずくポイント5つと対処法 1 回答率低下 2 データ不足 3 設問設計 4 改善実行 5 継続運用 1週間の実装を伴走してきた経験から、よくつまずくポイントをあらかじめお伝えします。これを知っておくだけで、多くの企業が経験する停滞を回避できます。 ### 回答率が低くてデータが集まらない NPS運用で最初にぶつかる壁は、回答率の低さです。業種や送付方法によって差があるとされていますが、一般的にメールでのアンケート回答率は数%〜20%程度と言われています。回答率が低いと、統計的に有効なスコアが得られず、改善の根拠が薄れます。 対処の核心は「送るタイミングと文面のパーソナライズ」です。来店直後・サービス体験の余韻が残っている数時間以内に送ることで、回答率は向上する傾向があります。 また「アンケートをお願いします」という無機質な文面より、「先日はご来店ありがとうございました。〇〇さんのご意見が、私たちのサービスを変えます」という一文があるだけで、反応率が変わります。 弊社のYourVoice NEXTはUGC(ユーザー生成コンテンツ)型の自然な問いかけ設計を採用しており、この課題に対処する仕組みが組み込まれています。 ### スコアに一喜一憂して長期トレンドを見失う NPS運用を始めた直後は、単発のスコアに一喜一憂しがちです。特定の曜日・天候・スタッフのシフトによって短期的な変動が起きることは自然であり、それを「改善の証拠」や「問題の証拠」として過剰に解釈するのは危険です。 NPSは月次・四半期でのトレンド変化で判断するものです。最初の3ヶ月は「数字を蓄積する期間」と位置づけ、単発スコアへの反応ではなく、傾向の把握に集中してください。弊社のFactBase Workshopでは、この「長期トレンドの読み方」を12週間の伴走プログラムのなかで体得できる設計にしています。 ### 自由記述コメントの分類・活用が続かない 自由記述コメントは、NPSの最も価値ある情報源です。ところが、コメントが蓄積されるほど分類・分析の工数が増え、「読むのが大変になってきた」という理由で運用が形骸化するケースがあります。 対処法は、分類カテゴリをあらかじめ「接客態度・待ち時間・施設・価格・その他」などの5〜7分類に固定し、初期から一定のルールで仕分けを続けることです。完璧な分類より、継続できる粗さの方が価値があります。弊社のYourVoice NEXTはAIによるコメント自動分類機能を持っており、この工数を大幅に削減できます。 ⚠️ NPS実装中に陥りがちな注意点 ●設問を増やしすぎて回答率が下がる(基本2問の構成を守る) - ●スコアを経営陣の報告用にだけ使い、現場のアクションに変えない - ●EXスコア(従業員NPSや心理的安全性)を同時に計測しない(CX低下の真因を見逃す) - ●最初から全社・全店舗に展開しようとして準備が肥大化する - ●「調査は完了した」で改善アクションフローを設計せずに終わる ### 現場スタッフがNPSの意義を理解せず形骸化する NPS運用が続かない理由の一つに、現場スタッフへの意義づけの不足があります。「また本社からアンケートが来た」という受け身の姿勢では、顧客へのお願いが形式的になり、スコアの信頼性も下がります。 大切なのは、NPSのスコアが「スタッフ自身の成長とお客様の喜びを直接つなぐ指標である」という認識を共有することです。スコアが上がったとき、それを特定のスタッフの行動と関連づけて称賛する仕組みを作ることで、現場のエンゲージメントが変わります。弊社のSimple Learningは、この意義づけと習慣化をOJTとして体得できるAI研修コンテンツを提供しています。 ### データがCRM・基幹システムと連動せず孤立する NPSスコアが別のスプレッドシートに孤立していると、顧客データ・来店履歴・購買データとの統合ができず、改善の精度が上がりません。「あの顧客は3回来店しているが、スコアが6点——なぜか」という深い分析ができないまま、表面的なスコア管理だけが続きます。 理想は、SalesforceやHubSpotなど既存のCRMとNPSデータを連動させ、顧客プロファイルにスコアが自動反映される状態です。弊社のYourVoice NEXTは主要CRMとのAPI連携を想定した設計になっており、既存システムへのデータ統合を段階的に実現できます。 ## NPSスコアを改善サイクルに変える「実装の型」 スコアを集めることと、改善サイクルを回すことは別の仕事です。ここでは弊社が12週間の伴走プログラムを通じて体得してきた「実装の型」の全体像をお伝えします。 ### 「見える化」だけでは改善しない理由 調査は完走できた。スコアが数字として見えている。 でも何も変わらない——この状況の原因は明確です。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということです。 見える化の次に必要なのは「整える」プロセスです。集まったスコアとコメントから、何が顧客体験を下げているのか、その根本原因を特定します。 多くの場合、顧客が感じる不満の背後には、スタッフの役割の曖昧さ・方針の不明確さ・矛盾した指示といった組織システムの不具合があります。これらは個人の能力差ではなく、組織設計の問題として捉え直すことが重要です。 ### FRS™が教えてくれること 弊社独自の指標FRS™(Frequency Return Score)は、NPSの「推奨意向」という意識レベルの指標を、「2回目来店率」という実際の行動で検証するために開発した業種別指標です(商標出願検討中)。NPSスコアが高くても来店が増えない、という「意識と行動の乖離」を発見するための指標です。 弊社のFRS™事例として、あるシナジー事例ではNPSギャップ-54.8ポイントという数値が発見され、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が提示されています。NPSスコアが高いのに2回目来店率が伸びない状態は、顧客が「また来たい」と思う体験が提供できていないことを示しています。この乖離を発見し、改善につなぐことが、NPSと組み合わせてFRS™を活用する目的です。 ### 12週間FactBase Workshopで「改善サイクルを体得する」 弊社のFactBase Workshopは、NPSデータを改善サイクルに変えるための12週間PDCA伴走型プログラムです。ツールを導入するだけでなく、データの読み方・改善仮説の立て方・アクション実行と効果検証という一連の「実装の型」を組織として体得することを目的としています。 典型的な12週間の流れとして、前半4週間でスコア収集と現状分析、中間4週間で改善仮説の立案と小さなアクション実行、後半4週間でアクション効果の検証と次のサイクル設計という3段階を踏みます。この完走を経た組織は、外部伴走なしでもPDCAを自走できる体制が整います。料金の詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPSデータを改善サイクルに変える実践的な方法を、弊社の専門家が月次セミナーで解説しています。 ## NPS運用に使うツール・体制をどう選ぶか NPSを最短で立ち上げるためのツール選定は、「機能の多さ」ではなく「今の組織規模で運用継続できるか」という基準で判断することが重要です。以下に、ツール選定の際に確認すべき比較軸を示します。 比較軸グローバルSaaS(大企業向け)YourVoice NEXT(中堅中小向け)初期設定の複雑さ高い(専任担当者が必要な場合が多い)低い(伴走サポートで1週間稼働設計)CX×EXの同時可視化一般的にどちらか片方同一プラットフォームで統合可視化中堅中小への適合性大企業向けのため過剰機能・高額になりがち店舗ビジネスの規模感で設計されている改善サイクルへの接続ツール提供のみ(実装は自社設計)FactBase Workshopと連動した伴走設計独自指標標準NPSのみFRS™(2回目来店率)との組み合わせ可AI研修との連動一般的に別途契約Simple Learning(AI研修)とシームレス連携 ### 「今の体制で回せるか」を最初に問う ツール選定で最も重要な問いは「このツールを、今いる人員で毎月継続できるか」です。高機能なツールを導入しても、分析・アクション設計・フォローアップを担当できる人員がいなければ、運用は形骸化します。 最初の体制設計として推奨するのは、NPS担当者を1名指定し、その人が週1回30分のスコア確認と月1回のアクション振り返りを行う体制です。これ以上の複雑な体制は、最初の3ヶ月では不要です。シンプルな体制で「毎月、確認して、動く」というリズムを組織に定着させることが、長期的な改善の礎になります。 ### CRM連携は「後から追加する」設計でよい Salesforce・HubSpotとのCRM連携は、NPSデータの活用を深める強力な手段です。ただし、最初の1週間で連携まで求める必要はありません。まずCSVエクスポートと手動インポートから始め、運用が軌道に乗った段階でAPI連携を追加する「後から統合」の設計が現実的です。 弊社のYourVoice NEXTは主要CRMとの連携を想定した設計になっており、段階的な統合に対応しています。「全て整ってから始める」を待つよりも、「まず動かしながら統合を進める」という姿勢が、結果的に最短での本格運用につながるということです。 📖 関連記事 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 ## まとめ — 1週間でNPS運用を完走するためのチェックリスト NPSの最短実装は、準備の完璧さではなく設計の明確さで決まります。ここまで読んでくださったあなたには、すでに動き始めるための知識が揃っています。最後に、実装チェックリストと弊社の伴走支援についてお伝えします。 ### 1週間実装チェックリスト ●Day1NPSで測る目的・対象・活用方法を1枚にまとめて関係者に共有した●Day2〜3設問を「推奨度スコア+自由記述」の2問に絞り、送付チャネルを決定した●Day3〜4社内5〜10名でテスト送信し、表示・集計・完了画面を確認した●Day5〜6推奨者・中立者・批判者それぞれへのアクションフローを担当者・期限つきで設計した●Day7顧客への本番送信を実施し、最初の回答を確認してアクションを動かした●Month1〜3週次スコア確認・月次トレンド分析・EXスコアとの比較を継続している●EXとCXを同時に計測する体制が整っている(または整備を開始した) ### 弊社が提供する伴走支援の全体像 株式会社トータルエンゲージメントグループは、単なるツール提供会社ではありません。弊社の信念は「見える化・整える・成果に接続」という3段階の実装サイクルを、貴社の組織に本当に定着させることです。そのために、ツール・研修・ワークショップ・独自指標を一体設計した支援体制を整えています。 弊社のサービスラインナップは以下の通りです。**YourVoice NEXT**(AI駆動NPS収集・CX×EX同時可視化)、**Simple Learning**(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)、**FactBase Workshop**(12週間PDCA伴走型ワークショップ)、**CX Blueprint**(ペルソナ&CJM設計支援)、**FRS™**(業種別2回目来店率を測る独自指標)。これらは単独でも機能しますが、組み合わせることでCX-EX統合改善の最大効果が得られます。 ### あなたにもこの実感を届けたい 1994年の起業から30年、弊社は「数字と現場をつなぐ」ことにこだわり続けてきました。2社のイグジットを完走し、今またIPOという新しい挑戦の途上にあります。その経験から実感していることがあります——データは、使われてはじめて価値になるということです。 NPSは、集めるだけでは顧客の声が宙に浮いたままです。スコアをアクションに変え、アクションが顧客の行動を変え、それが経営指標に反映される——このサイクルが回り始めたとき、経営は驚くほど楽しくなります。あなたにも、その実感を届けたいと思っています。 弊社のNPS伴走支援がおすすめな方 - ●NPSを導入したいが、どこから始めればよいか分からない - ●スコアを集めても改善につながらない状態から抜け出したい - ●CXとEXを同時に改善し、リピート率・従業員定着率を高めたい - ●12週間で改善サイクルを組織に定着させたい 弊社の支援実績・事例について センチュリー21・やずや・門倉組・ワールドサービスなどへのYourVoice NEXT導入実績があります。また、FRS™事例ではNPSギャップ-54.8pt発見→年間3,300〜5,000万円の改善余地提示という成果につながっています。詳細はお問い合わせください。 無料相談はこちら(トータルエンゲージメントグループ) ## よくある質問 Q. NPS導入に必要な最低限の人員・体制を教えてください。A. 最初の体制は、NPS担当者1名で十分です。週1回30分のスコア確認と、月1回のアクション振り返りができる体制があれば運用を開始できます。 全社体制・専任チームは運用が軌道に乗ってから段階的に整えてください。弊社のFactBase Workshopでは、この体制構築を12週間で伴走支援しています。 Q. NPS設問は何問が適切ですか?最初から多くの質問を入れてもよいですか?A. 最初は「推奨度スコア(0〜10点)」と「その理由の自由記述」の2問が適切です。設問数が増えるほど回答率が下がる傾向があるとされています。 運用が安定した後で、必要に応じて特定テーマの補足設問を追加する設計が推奨されます。「シンプルに始めて、必要に応じて広げる」が、継続的な運用のための基本方針です。 Q. NPS一本で顧客満足度の改善は十分ですか?他の指標も必要ですか?A. NPSは優れた指標ですが、単独では「意識と行動の乖離」を捉えきれない場合があります。弊社では、NPSの推奨意向を実際の行動変化(2回目来店率)で検証するFRS™との組み合わせを推奨しています。また、CX(顧客体験)のスコアだけでなく、EX(従業員体験)を同時に計測することで、CX低下の根本原因にアクセスできます。 Q. NPS導入後、最初にどんな改善施策を打てばよいですか?A. 最初の施策は「批判者(スコア0〜6)の自由記述コメントへの個別フォロー」です。批判者のコメントには、最もリアルな改善ヒントが含まれています。 72時間以内に確認し、担当スタッフや店長と共有して改善仮説を立てることから始めてください。この「小さなアクションの完走」が、改善サイクルの最初の成功体験になります。 Q. 既存のCRMやSalesforceとNPSデータを連携させるのは難しいですか?A. 最初から完全なAPI連携は必須ではありません。まずCSVエクスポートと手動インポートで始め、運用が安定した後に段階的にAPI連携を追加する設計が現実的です。 弊社のYourVoice NEXTはSalesforce・HubSpotなど主要CRMとの連携を想定した設計になっており、段階的な統合をサポートしています。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を正確に数値化する方法と改善サイクルの完走術 --- title: NPSを利用する顧客調査方法 3種類 date: 2022-12-09 url: https://total-engagement.jp/column/nps/143/ --- # NPSを利用する顧客調査方法 3種類 ここではNPSを利用した調査方法をご紹介します。 ## リレーション調査とトランザクション調査、そしてNPSベンチマーク調査 NPSを活用してお客様とブランドの関係性を調査する方法は大きく「リレーション調査」と「トランザクション調査」に分類されます。トランザクション調査から見ていきましょう。 トランザクション調査は、お客様の特定の利用体験を評価します。例えばお店を訪れてサービスを利用する、ウェブサイトを閲覧して情報を得る、カスタマーセンターに電話して問い合わせるなど、一つ一つの体験を評価するのがトランザクション調査です。 トランザクション調査はお客様が調査対象となる利用体験をした直後に行います。これによりお客様から正確な体験を伺うことができ、課題の発見につながることが期待されます。年間を通じて定常的に行う場合もあれば、必要に応じて都度実施する場合もあります。 一方のリレーション調査は、お客様のブランド体験全体を評価します。お客様は年間を通じてブランドとの直接的、間接的接点を持ちますが、その総体としての体験を評価するものです。NPSと合わせて各顧客接点の満足度を質問することで、どの体験(どの顧客接点)が評価につながったのか、すなわちどの体験がお客様にとって重要なのかを分析することができます。 リレーション調査は複数の顧客体験の総体としてのブランド体験を評価するという特徴から、年に1~2回の調査となります。 リレーション調査により重要な顧客接点を識別し、トランザクション調査でその顧客接点における課題を発見するというように、両者を使い分けることが重要です。 では具体的にどのように調査を行うのか、4つのパターンを見ていきましょう。 ## ## NPS調査の代表的な3パターン ### **顧客リレーションシップ調査** 顧客リレーション調査は、ブランド接触履歴のあるお客様に直近一年(または半年)のブランド体験を聞き、総体としての利用体験を評価するものです。そのため設問数も多くなることがあるので、メールや郵送のような形でゆっくりと答えて頂く形になります。 ハウスカード会員などを対象にする場合が多いです。顧客リレーションシップ調査の一形態です。ここではCRMシステム等で購買履歴や利用履歴が把握できるお客様のみを対象に実施します。リレーション調査に加え、回答者の実際の購買履歴や行動履歴を紐付けることにより、より詳細な分析が可能になります。 例えば購買履歴とNPSを紐付けて分析することにより、批判者を推奨者に転換することでどの程度の利益創出が可能になるかを分析することができます。NPSを1ポイント向上することでどれだけの収益貢献が期待できるかを測定できるため、NPSを用いた顧客ロイヤルティ向上の取り組みのROIを管理することが可能になります。 実際のお客様が回答するため、設問数が多くなると回答率が下がるという特徴があります。そのため、5~40問程度に抑えるのが良いでしょう。 #### メリット - 比較的安価かつ短期間に実施可能 - リアルなお客様の声を集め、どの顧客体験(接点)が重要かを定量的に分析できる - 通常メールアドレスが判明しているため、一斉告知でアンケートを実施できる - 購買履歴や行動履歴と紐付けた詳細分析が可能 #### 想定されるリスク - 店舗での運用が発生するため、店員の教育が必要 - 設問数が多いと回答率が下がり、分析に必要な回答数が集まらない可能性がある(分析単位につき最低30票は必要) - 分析に工数がかかる #### 活用方法 リレーション調査を行う場合は通常この手法をとります。調査を実施する前にカスタマージャーニーを描き、お客様とブランドの接点やそこでの体験を把握し、設問に落とし込むことで、より効果的な調査が実施可能です。詳細はNPSアンケート設計のコツをご参照ください。 NPSを用いた顧客ロイヤルティ向上の取組みによりどれだけの収益貢献が期待できるか分析できます。そのため、取組みを推進する意義を社内で説得するための材料を得ることができます。 ### **顧客トランザクション調査** 顧客トランザクション調査は、店舗やウェブサイト、カスタマーセンターなどの顧客接点において、お客様が利用した直後にその利用体験を調査するものです。顧客リレーション調査と同様、店舗で渡す案内カードやウェブサイトでの購買後のThank you画面などからアンケート画面に誘導します。カスタマーセンターの場合は、オペレータの通話終了後に別のオペレータからアンケート依頼のコールをするケースもあります。 #### メリット - 比較的安価かつ短期間に実施可能 - リアルなお客様の声を集め、特定の利用体験(顧客接点)における課題を識別できる #### 想定されるリスク - 店舗での運用が発生するため、店員の教育が必要 - 設問数が多いと回答率が下がり、分析に必要な回答数が集まらない可能性がある(分析単位につき最低30票は必要) #### 活用方法 トランザクション調査の一般的な手法です。一度運用方法を定めておけば、調査したい時に簡易に調査することができます。 ### **NPSベンチマーク調査** NPSベンチマーク調査は、調査モニターを保有しているパネル会社から想定顧客像に近い人に調査票を送り、調査を実施するものです。弊社のサービスの場合、全国400万人のモニターから送客が可能なため、日本中いつでも適切なモニターを抽出することが可能です。 調査を実施するモニターは、利用する前に事前調査などで出現率を調査し、モニタ費用を算出する必要があります。これにより、大量の調査項目(60~100問程度)であっても確実な調査が可能になっています。 #### メリット - ある程度大量の設問が可能なため、詳細な分析を行うことができる - モニタ調査であるため、確実に集票できる - モニター調査は、店舗オペレーションへの影響がない #### 想定されるリスク - モニターは想定顧客像に事前調査で絞り込んでいますが、リアルなお客様ではないこともあるため、直近の顧客体験をされたお客さまの声とのズレが介在する可能性があります #### 活用方法 競合他社との自社の顧客体験を比較することが出来るため、強み弱みが明確になり今後の注力課題検討に活かすことが可能になります。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPS の算出方法 NPSを自分の会社の指標に採用しよう!…の前に。~導入前の3つの質問~ NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 多店舗展開しているショップがNPSアンケート調査をする上で注意すべきポイント --- title: NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと date: 2018-04-26 url: https://total-engagement.jp/column/column02/75/ --- # NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと photo credit: Masa__Israel masa_internships-116 via photopin (license) ## NPSのトランザクション調査とは何か?? NPS(顧客推奨度)にはお客様の1つの接点(店舗接客・コールセンターなど)の体験を取り続けて、リアルタイムにNPSと課題を把握する手法があります。現場で小さな改善を行い、PDCAを回していくトランザクションNPS調査と言われているものです。 みなさんがお買い物をされた時などにNPSを聞かれるアンケートメールが送付されることがあると思いますが、それがトランザクションNPS調査に当たります。トランザクション調査では、店舗などのスタッフがアンケート配布やアンケート評価の対象になることがほとんどです。 現場スタッフは多忙な業務の中で、このNPS取得の取り組みを積極的かつ持続的に行い、定着させる必要があります。カスタマーサクセスを実現するためには、上から命令し、押し付けるだけで難しいというのが私の感想です。 今日はNPSを定着させるポイントを3つお伝えします。 (1)NPSに関する現場との議論はシンプルに (2)NPSの指標は直感的でシンプルに見える化しよう (3)上司はお客様の好評価を伝えよう ## NPSに関する現場との議論はシンプルに 日頃お客様と接している現場スタッフは様々な業務を抱え、多忙を極めているところも少なくありません。そんな状況下でNPSだとかロイヤルティだとか唱えても、なかなか実践できません。現場に腹落ちしてもらうまでには、多少時間がかかります。 できるだけ難しい言葉や論理などを使わずに、「お客様が喜ぶ行動は何か?」「喜んだお客様がお店を応援してくれる」というように現場が納得してくれる言葉を使って、チームでNPSに取り組むようにするとスムーズに導入できます。 ## NPSの指標は直感的でシンプルに見える化しよう 私たちはNPSを取得した際に、顧客接点(ご挨拶やお会計など)の満足度評価も取得します。分析結果としてNPSと相関の高く、評価の低い項目を4象限でアウトプットします。現場の方にわかりやすく理解してもらうためには、NPSとの相関とか、相関係数などという難しい言葉をできるだけ使わないようにしましょう。その顧客接点はお客様の感情に響く(効く)のか?それとも響かない(効かない)のか?その顧客接点によって、満足度評価が高まるのか?下がるのか?といった直感的でわかりやすい説明によって、NPSになじみのないスタッフもすぐに理解してくれます。 ## 上司はお客様の好評価を伝えよう トランザクションNPSを日々取得していく中で、現場スタッフのモチベーションの維持、向上を図るためには上司も一緒になって取り組みに参加することが必要になります。お客様からの回答(フィードバック)があった際には、それに対しての承認メッセージを送ることがこの取り組みを活性化させます。 例えば、9点や10点の高い評価が入ったら、そのスタッフに賞賛のコメントを送るようにします。7点や8点の評価が入ったら、アドバイスや励ましの言葉をかけたりすることで、スタッフとの一体感や信頼感が増幅され取り組み自体が盛り上がるはずです。 NPSの現場への定着は険しい道のりであり、一足飛びにいくことはありません。壁にぶつかることもありますが、1つ1つ丁寧に課題をクリアしていくことで必ず良い結果が生まれます。どうか諦めたり投げ出すことなく、取り組みに対して真摯に向き合っていただければ幸いです。当社のスタッフもサポートいたしますので、導入をご検討の方はなんなりとご相談ください。 今回、NPSの基本がわかるダウンロードコンテンツ「**NPSラボ**」をご用意しました。ご興味ある方は、下記のフォームからダウンロードください。 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPS の算出方法 NPSの改善結果を机上から現場へ NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい --- title: NPSを自分の会社の指標に採用しよう!…の前に。~導入前の3つの質問~ date: 2018-04-26 url: https://total-engagement.jp/column/column02/77/ --- # NPSを自分の会社の指標に採用しよう!…の前に。~導入前の3つの質問~ photo credit: toptenalternatives art-blueprint-brainstorming-8704 via photopin (license) こんにちは。トータルエンゲージメントグループ・カスタマーサクセス本部の井上です。少しブームになっているのか、それとも基本指標として定着してきたのか「NetPromoterScor®︎(NPS)を導入したい!」というお問い合わせをいただくことが増えてきました。担当としてはとても嬉しいのですが、こういったお問い合わせに対して、私たちがミーティング前に確認させていただいていることを3つ今日はご紹介します。この3つの質問に丁寧にお答えいただくと成功の確率がアップします。 事前に確認させて頂く3つの質問? (1)なぜNPSを導入しようと思ったのか(検討することに至った課題とは) (2)現状NPS以外に何か別の取り組みをやっているのか?それは何か? (3)取り組みのゴール(ミッション)は何か。 ### (1)なぜNPSを導入しようと思ったのか(検討することに至った課題とは)? ●経営者がNPSを話題にしたので検討を始めた。 ●数%のクライアントの意見に左右され、本当の課題が見えなくなっている。 ●課題の改善につながる活動ができているのかがわからない。 ●確実に顧客ロイヤルティを上げていきたい ●近年顧客の離反(解約が)顕著になってきた など、「NPSを導入しよう!」と考える前に課題を感じていたはずです。まずはその課題を一つ一つ明らかにし、お話を伺いたいのです。このヒアリングをないがしろにすると調査設計が中途半端になり、結果をどう活用すればよいかがわからなくなります。 ### (2)現状NPS以外に何か別の取り組みをやっているのか?それは何か? 今までに顧客満足度調査や組織改善の取り組みを行っていると思いますが、その取り組みの現状を伺うことで、NPSの提案の質を高められます。過去の取り組みではカバーできないという事象があるかを確認させていただき、全体の施策の中でNPSの導入を考えたいと思います。NPSを採用することで不要な取り組みもできます。タスクを増やし、社員の負担を増やしては意味がありません。NPSを社内で定着させ、売り上げをアップさせるためには現場の理解が欠かせません。NPSが過去の取り組みとは異なることをお伝えし、社内に定着させるためにも過去の取り組みをヒアリングさせてください。 ### (3)取り組みのゴール(ミッション)は何か? NPSの導入を主幹する部署の皆様の目標を伺うことも重要です。NPSは全社的な取り組みになることも多く、別部門の協力が必要になる場合があります。他部署や会社全体組織をどのように巻き込んでいくかを一緒に考えさせていただくために、導入担当者様のゴールをおしらせいただきたいのです。 これらの3つのヒアリングによって、当社の提案の精度が上がります。逆にお話を伺えないまま、提案・実施をするのはとても危険です。顧客ロイヤルティの向上、売り上げアップのためには担当者様と当社の信頼構築が欠かせません。顧客ロイヤルティの向上活動には、基盤となる考えをしっかりと固めることがポイントになります。自社のお客様がどのようなお客様なのかを明らかにして、どのようにお付き合いしていくのかなどを決めましょう。御社の目的、目標を見据えた効果的な施策を提案し、NPSを高めることでお役に立てれば幸いです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい --- title: NPSを高めるための具体的なアクションプラン date: 2025-07-06 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4418/ --- # NPSを高めるための具体的なアクションプラン NPS(ネットプロモータースコア)は顧客満足度を測るための非常に重要な指標であり、NPSが高いことは多くの企業にとって目指すべき目標です。 しかし、NPSを高める方法に悩む企業が多いのも事実です。 本コラムでは、NPSの基本から具体的な改善策までを詳しく解説し、高いNPSを達成するための実践的なアクションプランを提供します。 NPSが高いことで得られる多くのメリットや成功事例を紹介し、NPSを通じて企業の成長に貢献する方法を探りましょう。 顧客アンケートの設計やNPSに基づくデータ分析のポイントも押さえ、効果的なNPS改善を目指します。高いNPSスコアを追求する企業にとって必読の内容です。 ## NPS(ネットプロモータースコア)の意味と効果的な向上方法 NPS(ネットプロモータースコア)は、企業が顧客にどの程度自社を他者に推薦するかを測る指標です。この指標は、推奨者、批判者、中立者の割合を基に計算され、企業の顧客満足度を評価する有効な手段です。 NPSを向上させるためには、まず顧客体験の違いを理解し、顧客の声を定期的に集めることが重要です。低いNPSを改善するためには、改善が必要な分野を特定し、企業全体で顧客中心の文化を育むことが求められます。 具体的な方法として、パーソナライズされたサービス提供や迅速な顧客対応、製品やサービスの質の向上が挙げられます。 これにより、企業は顧客の信頼を得て、長期的な関係を築くことが可能となります。最終的には、NPSの向上が企業の業績を押し上げ、競争力を高める結果となるでしょう。 ## NPSの基本と計算方法 ### NPSとは? NPS(ネットプロモータースコア)は、企業が顧客満足度を測定し、顧客が製品やサービスを他の人に推薦する可能性を評価するための指標です。この調査は、0から10のスケールで行われ、推奨者(9-10)、中立者(7-8)、批判者(0-6)の3つのカテゴリーに分類されます。 NPSは、顧客満足度と忠誠度の違いを理解するために重要であり、企業の競争力と成長に貢献します。このスコアリングの計算方法は、推奨者の割合から批判者の割合を引くシンプルなものです。 NPSの特長は、定量的なデータだけでなく、質的なフィードバックを通じて顧客の感情的なつながりを捉えることにあります。この指標を活用することで、企業は顧客体験を向上させ、長期的な関係を築くことが可能です。特に推奨者の増加は、口コミ効果を促進し、新規顧客の獲得にも役立ちます。 NPSは、一人ひとりの顧客の声を反映させることで、多くの企業にとって有益なインサイトを提供します。 ### NPSの計算方法(推奨者 – 批判者の差) NPS(ネットプロモータースコア)は、企業が日本市場における顧客満足度を測定するためによく使われる指標です。 この指標は、顧客が製品やサービスを他者に勧める可能性を数値化することで、企業のブランド力や顧客ロイヤルティを評価します。NPSの計算方法は簡潔で、顧客を「推奨者」、「批判者」、そして「中立者」の三つのグループに分け、それぞれの割合の違いを求めることで計算されます。 具体的には、顧客に「この製品を友人や同僚にどれほど薦めたいと思いますか?」と尋ね、0から10のスコアで回答を得ます。9から10を付けた顧客を推奨者、0から6を付けた顧客を批判者、7から8を付けた顧客を中立者と分類します。NPSスコアは、推奨者の割合から批判者の割合を差し引いて求められ、理論上-100から100の範囲内に収まります。 このスコアは単体で企業の顧客満足度を示すものではなく、他の指標と併用して評価することが望ましいです。NPSの結果を定期的に確認し、改善策を講じることで、企業は日本における顧客満足度の持続的な向上を目指すことができます。 ## NPSと顧客満足度・eNPSの関連性 ### NPSと顧客満足度の違い 企業が顧客のフィードバックを理解するために利用する指標として、NPS(ネットプロモータースコア)と顧客満足度(CSAT)はほとんどの場面で重要視されています。 しかし、これら二つには明確な違いがあります。 NPSは「この製品やサービスを友人や同僚にどの程度勧めたいと思いますか?」という質問を基に計算され、推奨者、消極的支持者、批判者の割合を使って値を算出します。これにより、顧客の忠誠度を測定することができます。 一方で、顧客満足度は製品やサービスが期待にどの程度応えているかを示すスコアで、特定の接点における満足度を測定するものです。 NPSは企業の長期的な成長を予測し、ビジネスの全体像を把握するのに役立ちますが、顧客満足度は短期的な改善ポイントを見つけるために効果的です。したがって、両方の指標を組み合わせて使用することで、企業は顧客体験のあらゆる側面を把握し、効果的な戦略を構築できます。結果として、顧客維持率の向上やリピート購入の促進が期待されますが、スコアが低い場合はさらなる改善が必要となるでしょう。 ### NPSとeNPSの関係 NPS(ネットプロモータースコア)とeNPS(従業員ネットプロモータースコア)は、企業が顧客満足度と従業員のエンゲージメントを評価するための重要な調査方法です。NPSは、顧客が企業やその製品をどの程度他のひとりに薦めたいかを示す指標であり、顧客満足度の計算方法として広く利用されています。 一方、eNPSは、従業員が自分の職場を他人に推奨したい度合いを測定します。これらの指標は、企業の成長にとって重要な役割を果たします。高いeNPSは、従業員が企業に対して高い満足度を持ち、積極的に関与していることを示し、その結果、より優れた顧客サービスを提供することにつながります。 従業員が企業に対してポジティブな感情を抱くことで、顧客に対しても質の高いサービスを提供しやすくなり、最終的にはNPSの向上にも寄与します。したがって、企業はeNPSとNPSのバランスを保ち、両者を向上させることが重要です。 ## NPSの意義とその限界 ### 推奨者数と業績が直結しない理由 企業が顧客満足度を向上させるためにNPS(ネット・プロモーター・スコア)を利用することは一般的ですが、推奨者数と業績が直結しない理由はいくつかあります。 まず、NPSは顧客の忠誠度を示す指標であり、計算方法においては推奨者の割合から批判者の割合を引くことで算出されます。しかし、業績は売上や利益といった財務的な成果を意味し、これらが直ちに推奨者数の増加と連動するわけではありません。 推奨者が実際に他者に商品やサービスを勧め、それが業績に反映されるまでには時間がかかることがあります。また、競争が激しい市場では、顧客が推奨者であっても、他社の製品やサービスに流れてしまう可能性があるため、NPSの精度が低いと感じられることもあります。 さらに、消費者の購買行動やニーズの変化により、推奨者がかつて魅力を感じた要素がもはや意味をなさなくなる場合もあります。 NPSは顧客体験の一部を反映するに過ぎず、価格設定、ブランド力、マーケティング戦略など他の要因も業績に影響を及ぼします。したがって、企業はNPSに加えて、他の指標を組み合わせた多角的な分析を行うことが重要です。これにより、あなたの企業はより総合的な視点から業績を向上させるための戦略を立てることができます。 ### 国内市場特有の評価傾向(中間回答を好む傾向など) 国内市場において、企業が直面する評価傾向には、海外市場とは異なる独自性があります。 特に、日本の顧客満足度調査では、極端な意見を避けて中間的な回答を選ぶことが一般的です。 この傾向は、文化的背景や社会的規範が影響しており、消費者が直接的な批判を避け、調和を優先することが原因とされています。 したがって、企業がNPS(ネットプロモータースコア)などの指標を活用する際には、推奨者と批判者の割合だけでなく、中立的な回答者の動向にも注意を払うことが必要です。中間的な回答が多い背景には、製品やサービスに対する微妙な満足度や不安感が潜んでいる可能性があり、これを理解することで、より効果的な改善策が見つかるかもしれません。 結果として、国内市場におけるNPSの効果的な活用には、中間回答の傾向を把握し、それに対応した戦略を策定することが求められます。このように、国内市場での中間回答の多さは、企業が顧客の細かなニーズや不満を理解するための手がかりとなり得ます。 ### NPSの推移確認や比較の目的 多くの企業にとって、NPSの推移を確認し比較することは、顧客満足度を示す重要な指標となります。これにより、顧客との関係を深く理解し、顧客体験の向上を図ることが可能です。 NPSの計算方法を把握することで、企業は顧客からのフィードバックや市場の動向に対する自社の対応がどのような成果を上げているかを評価できます。また、業界内の他社とNPSを比較することで、企業は自社の立ち位置を明確にし、競争力を高めるための改善点を見つけることができます。 定期的にNPSを追跡することは、顧客満足度やロイヤルティの向上を目指す施策がどれだけ有効であるかを検証するための目安となります。このように、NPSの推移確認や比較は企業の成長戦略において欠かせない要素であり、企業内でのデータ分析の精度向上や結果の共有が持続的な成功に貢献します。 ## NPS向上の戦略と改善ポイント ### 主要な影響要因の特定と全社での共有の重要性 企業にとって、主要な影響要因を特定することは、NPS(ネット・プロモーター・スコア)の向上において重要な位を占めています。 特に、顧客満足度を左右する要因を明確にするために、顧客のフィードバックを詳細に分析することが不可欠です。これにより、どの要因が顧客満足度に直接的な影響を与えているかを示すことができます。 例えば、製品の品質、カスタマーサービスの対応、価格設定などは、顧客の推奨意欲に大きな違いを生む主要な要因です。これらの要因を特定することで、企業は具体的な改善策を計算方法に基づいて立案し、実行することが可能になります。さらに、これらの情報を全社で共有することも極めて重要です。 全社的な共有により、各部門が一丸となって顧客体験の向上に取り組むことができます。特に、営業部門、マーケティング部門、製品開発部門が協力することで、より一貫した顧客対応が実現します。 これにより、NPSが低い状態を改善し、持続的な顧客関係の構築に寄与します。最終的に、全社的な取り組みは、顧客の期待を超えるサービスを提供し、長期的なビジネスの成功に繋がるのです。 ### 調査手法の選択:トランザクショナル調査とリレーショナル調査の使い分け 企業が提供する商品やサービスに対する顧客の体験を把握するためには、適切な調査方法を選ぶことが重要です。 トランザクショナル調査は、顧客が企業の商品やサービスを利用した直後に行われ、その体験に基づく具体的なフィードバックを収集します。これにより、企業は迅速に施策を講じ、顧客の満足度を向上させることができます。 一方で、リレーショナル調査は、企業と顧客との長期的な関係性を評価するために定期的に行われ、ブランド全体への信頼感や総合的な満足度を測ります。 これらの調査を適切に使い分けることで、企業は短期的な課題を解決しながら、長期的な顧客ロイヤルティの向上に貢献できるでしょう。効果的な施策を立案するためには、両調査の特徴を理解し、戦略的に活用することが求められます。 ### 適切なアンケート設計とデータ分析の実施 企業におけるNPS(ネット・プロモーター・スコア)と顧客満足度の違いを理解し、適切な計算方法を用いることは、精度の高いアンケート設計とデータ分析において極めて重要です。 まず、アンケート設計では、質問が明確かつ簡潔であることが求められます。曖昧な質問は回答者の混乱を招き、NPSが低い原因ともなり得ます。信頼性の高いデータを得るためには、質問内容を慎重に選定し、顧客の声を正確に反映させることが重要です。 次に、データ分析では、収集したデータを詳細に解析し、特定のパターンや傾向を見つけ出すことが必要です。単なる集計にとどまらず、セグメント別にデータを深掘りすることで、特定の顧客層のニーズや不満を明確に特定し、企業のNPS向上に繋げることができます。 最後に、分析結果を社内で共有し、それに基づく具体的なアクションプランを策定・実行することが、NPSの向上に直接貢献します。 ## NPSを活用した顧客アンケート調査と事例 ### 一般的な成功事例の紹介(企業名等の固有名詞は使用せず) ある企業が海外市場で顧客満足度を向上させるために行った取り組みについて紹介します。 この企業は顧客満足度が低い原因を明らかにするために、定期的に顧客に質問を投げかける調査を実施しました。顧客の声を収集し、他社と並ぶための改善点を特定し、迅速に対応することで、顧客の不満を解消しました。さらに、この企業は顧客のニーズの違いを深く理解し、個別のニーズに応じたサービスを提供することで、顧客満足度を大幅に向上させました。 このような取り組みにより、顧客ロイヤルティを強化し、結果的に売上の増加にもつながっています。企業が顧客の声に真摯に耳を傾けることで、顧客との関係をより強固にすることができるのです。 ### 効果的なアンケート調査の実施ポイント 企業が効果的なアンケート調査を実施するためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。 まず、調査の目的を明確にし、それに応じた質問を設計することが不可欠です。質問は具体的で簡潔にし、回答者が理解しやすい言葉を選ぶことで、あなたの顧客が答えやすくなります。 また、回答形式は多様に設定し、自由記述欄を設けることで、顧客の生の声をより多く収集できます。次に、調査のタイミングも重要です。 例えば、購入直後やサービス利用後など、顧客の記憶が鮮明なタイミングで実施すると、より正確で耐久性のあるフィードバックが得られます。さらに、調査結果を分析する際には、顧客満足度の計算方法を理解し、NPSだけでなく、その他の指標とも組み合わせて総合的に評価することが肝要です。 これにより、低い満足度の原因とその違いがわかるようになります。最後に、得られたインサイトを基に具体的なアクションプランを策定し、組織全体で共有し実行することで、調査の効果を最大化できます。効果的なアンケート調査は、顧客との関係を深め、ビジネスの成長につながる重要な手段です。 ## NPS評価ツールの紹介と導入のポイント ### 市販ツールの特徴と比較 企業の成功には顧客満足度(CS)の向上が不可欠であり、その指標としてNPS(ネットプロモータースコア)の活用が注目されています。NPSを計算する方法には、専用の市販ツールの利用が推奨されます。 これらのツールは、製品ごとに異なる特徴を持ち、選択の際には慎重な比較が不可欠です。クラウドベースのツールは、企業がどこからでもデータにアクセスでき、リアルタイムでの分析を可能にします。これにより、迅速な意思決定をサポートし、顧客満足度の向上に貢献します。 当社の「YourVoice」などもその一つですが、現場の方もリアルタイムでデータを理解して改善ができるようなツールになっており、改善活動をリアルタイムで回していくことを優先されるのであればオススメです。 適切なツールの選択により、NPSの効果的な活用が可能となり、顧客満足度の向上ひいては企業の成長につながります。低い精度のツールは避け、信頼性の高い製品を選ぶことが肝要です。 ### 導入成功事例と注意点 当社のクライアントが、NPS評価ツール「YourVoice」を導入した成功事例では、ツール導入後に顧客満足度の向上と顧客フィードバックの効率的な収集が実現しました。 この企業は導入前に製品の違いをしっかりと比較し、計算方法など自社のニーズに合った最適な製品を選択したことが成功の要因です。 さらに、導入後には全社員を対象にトレーニングを行い、ツールの活用法を徹底的に教育しました。これにより、部門間の連携が強化され、顧客の声を迅速に反映した改善策が実施されました。注意点としては、低いスコアのデータを過信しすぎず、現場の声や市場の動向も総合的に考慮することが重要です。ツール導入初期には技術サポートを活用し、システムの安定稼働を確保することも必要です。これらのポイントを押さえた導入が、長期的な成功の基盤を築くのです。 ## NPSに関するよくある質問 ### 平均NPSスコアはどれくらい? NPS(ネットプロモータースコア)は、企業が製品やサービスに対する顧客満足度を評価し、その違いや推奨の度合いを計算するための指標です。このスコアを知ることで、企業は顧客の期待にどれだけ応えられているのかを把握できます。一般的にNPSスコアは-100から+100の範囲で示され、平均スコアは業界や地域、企業の規模によって大きく異なります。 例えば、テクノロジー業界では平均+30から+50が標準とされており、一方で金融業界では+10から+20が一般的です。低いスコアは改善の余地を示し、企業はこれを基にサービスの耐久性や顧客へのアプローチ方法を見直す必要があります。NPSスコアの計算方法を理解し、競合と比較することで、より戦略的な改善策を講じることが可能です。顧客のフィードバックを分析し、具体的な改善策を見出すことが、スコア向上と顧客満足度の向上の鍵となります。 ### 高いNPSスコアを推進する要因は? 高いNPSスコアを推進する要因は多岐にわたりますが、特に重要なのは企業が顧客満足度を高めるために、製品やサービスの質を向上させることです。 顧客が期待を超える体験をすることで、その企業や製品を他者に推薦する意欲が高まります。こうした違いを生むことで、NPSスコアの計算方法においても高い数値が示される結果となります。 次に、顧客との信頼関係の構築が重要です。信頼は顧客満足度を高めるだけでなく、企業の成長を支える推奨者を増やすための基盤となります。顧客の声を積極的に取り入れ、サービスや製品の改善に反映させることで、顧客自身が企業の成長に貢献していると感じることができ、ロイヤリティが向上します。 また、パーソナライズされたコミュニケーションや特別なサービスの提供によって、顧客に特別感を与えることも重要です。これにより、顧客はその企業や製品に対して強い感情的なつながりを持ち、推薦意欲が高まります。 最後に、顧客フィードバックを基に迅速な対応と改善を行うことは、顧客満足度を高めると同時に、NPSスコアの向上にも大きく貢献します。顧客が企業の反応の速さを実感し、企業の努力をわかることで、信頼がさらに深まります。このように、NPSスコアを高めるためには、顧客満足度を中心に据えた多角的なアプローチが不可欠です。 ### NPS改善の具体的な方法は? 企業がNPS(ネットプロモータースコア)を改善するためには、まず製品やサービスに対する顧客のフィードバックを収集し、それに基づいて具体的なアクションを起こすことが不可欠です。 顧客満足度を向上させるためには、定期的にアンケート調査を実施し、顧客の意見を詳細に聞くことが重要です。この際、NPSスコアが低い要因を特定するために、推奨者だけでなく批判者からの意見も積極的に取り入れ、改善点を探ります。 次に、違いを生むために得られたデータを分析し、耐久性のある顧客体験を向上させるための具体的な施策を策定します。これには、顧客とのコミュニケーションの質を高めることや、製品・サービスの計算方法を見直して改善することが含まれます。 また、企業全体でNPS向上に取り組む文化を醸成し、各部門が連携して改善活動を推進する体制を整えることも重要です。最後に、改善施策の効果を定期的に評価し、必要に応じて柔軟に戦略を見直すことで、持続的なNPSの向上が期待できます。 ### 改善に要する期間は? NPS(ネット・プロモーター・スコア)の改善に要する期間は、企業の現状や取り組み内容により異なります。一般的には数ヶ月から1年以上を要することが多いです。 特に、グローバル展開を目指す企業においては、顧客満足度の違いを理解し、現地のニーズに応じたアプローチが必要です。NPSの値が低い場合、その計算方法に基づき、改善策を練ることが求められます。まず、顧客からのフィードバックを詳細に分析し、どの部分に改善の余地があるかを特定する必要があります。 このプロセスでは、顧客体験を深く理解するためのアンケートやデータ収集が不可欠です。次に、改善策を立案し、具体的なアクションプランを策定します。企業内の関連部門と連携し、全社的な取り組みとして進めることが重要です。 さらに、改善の効果を実感するためには、一定期間施策を実行し、その結果を評価し続ける必要があります。 特に、日本市場では中間回答を好む傾向があるため、継続的な改善と顧客との関係構築が成功の鍵となります。最終的には、これらのプロセスを繰り返し実施し、NPSの向上を目指すことが重要です。 ### 調査結果の効果的な分析方法は? 企業がNPS(ネットプロモータースコア)の調査結果を効果的に分析するためには、まず製品やサービスに対する顧客満足度を正確に測定することが重要です。 データの信頼性を確認した後、推奨者、批判者、中立者の割合を計算方法に基づいて把握し、各セグメント間の違いを分析します。その次に、調査結果を詳細にセグメント化し、顧客の意見を深掘りすることで具体的な課題を明らかにします。 また、NPSの低いスコアの原因を探るために、時系列でデータを分析し、変動の要因を特定します。特に、顧客のフィードバックを質的に解析し、定性的なデータを定量的なデータと組み合わせることで、より深い洞察を得ることが可能です。 最終的には、得られた知見を基に、企業全体での改善施策を策定し実行することが求められます。このプロセスを通じて、NPSは単なる指標ではなく、顧客体験を向上させるための有効なツールとして活用できます。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 競争力向上のカギ: “差別化”から”差異化”への転換 --- title: NPSアンケートを設計する際の秘密を公開します! date: 2018-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/column02/69/ --- # NPSアンケートを設計する際の秘密を公開します! Designed by Freepik ### NPSの質問は2問だけでよいの? 今日はNPSアンケートを設計する際に意識していることをブログに書きます。NPSアンケートというと、推奨度を0点~10点の11段階で質問する究極の質問と、点数の理由を自由回答で記述させる質問の2つを実施することだと多くの書籍に書かれています。これを鵜呑みにすることはもったいなと私たちは考えています。これ以外の質問をお客様に投げかけることで、自社の課題が明確になります。 NPS設問は確かにその2問を聞くことが原則なので、間違ってはいませんが、自由回答だけでは表層的な内容のことがほとんどで、本当のロイヤルティへ影響を与える要因がなんなのかということはわかりません。 もし、すでに課題が絞られていて、それを改善できればロイヤルティが上がると確信できている状態であればNPSのモニタリングだけで十分かだと思いますが、そうでない場合は、ロイヤルティへ影響を与えそうな項目についての質問を加えるとよいでしょう。 ここで重要になるのがアンケートの設計です。 NPSの2問以外にロイヤルティに影響を与えると思われる顧客体験について満足度を確認しますが、質問が多くなりすぎると目的がぶれ、VOCが見えなくなるリスクが高まります。効率的な顧客ロイヤルティ向上施策につなげるためには、あまり質問を増やさずに絞るようにすべきです。 ### アンケートを作成する際の3つの注意点 アンケートを作成するときは、以下の3つのことに気をつけて設計しましょう。 **1.顧客体験の整理(可視化)** **2.しっかりとした仮説立て** **3.齟齬(そご)のない聞き方、表現** **1.顧客体験の整理(可視化)** アンケートは回答者が答えやすいように設計することが大事です。顧客体験についての設問を用意するのであれば、体験ごとの設問を時系列に実施しましょう。そのために、顧客体験の過程(カスタマージャーニープロセス)を整理して可視化することがポイントになります。カスタマージャーニーを作成すると、設問内容も考えやすく、ロイヤルティに影響を与える項目がどこなのかが明確になります。これにより的確な施策がスムーズに実行でき、顧客との関係を改善できます。 **2.しっかりとした仮説立て** そもそも、NPSを測る目的は、「ロイヤルティを高めたい」「離脱を防ぐ」などの目的があり、それらを阻害する要因を可視化するというニーズがあるはずです。NPSアンケートを軸に課題を解決していくためには、目的を明確に設定し、今までに得た経験から阻害要因の当たりをつけ、その要因が顧客に与えている影響がどのくらいなのかを検証するためにもしっかりとした仮説立てが必要です。 **3.齟齬(そご)のない聞き方、表現** 設問文を作成するにあたり、文章によって様々な意味に受けとれる表現では正しい回答を得られなくなってしまいますので、客観的に見てはっきりとわかる表現で設問文を作成することが重要です。 最後に、アンケート全体として気をつけるべきことは、NPSが他の設問の回答の影響を受けないよう、最初にNPS設問を置くこと、また顧客体験ごとの設問にもNPS設問(点数)の影響を受けないよう、設問文の内容にNPSの点数に影響与えたかなどの表現は避けるようにしましょう。 ここでご紹介したアドバイスは一般的な話ですので、それぞれのクライアント様によって目的が異なると思います。NPSアンケートの設計から当社のコンサルタントが、お手伝いさせていただきますのでぜひ下記からお問い合わせください。 また、トランザクション調査設問の業種別サンプルとして、ダウンロードコンテンツもご用意していますのでご利用ください。(ご希望の方は下記資料請求のページへ。現在は金融業界のサンプルを掲載中。今後、アパレル業界、ホテル業界、飲食業界のサンプルを順次掲載予定です。) 6月21日のセミナーに私、井上が登壇しますので設問設計などの質問にもお答えしますので、ぜひご参加ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSを自分の会社の指標に採用しよう!…の前に。~導入前の3つの質問~ --- title: NPSアンケート結果発表!シンクーセミナー(宣伝会議サミット デジタルマーケティングフォーラム2013) date: 2013-11-22 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/433/ --- # NPSアンケート結果発表!シンクーセミナー(宣伝会議サミット デジタルマーケティングフォーラム2013) シンクーが協賛した**「宣伝会議サミット2013 デジタルマーケティング・フォーラム」**は2013年11月20日、ANAインターコンチネンタルホテルにて開催され、**3千名**を超える来場者でにぎわいました。 当サミットにおいて、シンクーは #### **『顧客エンゲージメント超入門~リピート率を飛躍的に高めるコミュニケーション~』** と題したセミナーを開催。シンクー エンゲージメント・フォーラムCEO (Chief Engagement Officer)、松尾が「顧客エンゲージメント」、分かりやすく言い換えると、お客様との「きずな」を作り、強化する方法についてお話させていただきました。 当セミナーはおかげさまで満席となり、124名の方にご出席いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。 **セミナーへのご出席、誠にありがとうございました。** さて、セミナーに出席された皆様にはNPS(Net Promoter Score)アンケートへの回答をお願いしましたが**回収数は84枚に達し、67.7%**という**高い回収率**となりました。アンケートにご回答くださった皆様に改めてお礼申し上げます。 当記事では、このアンケート結果を包み隠さずお伝えするとともに、NPSをどう集計・分析し、活用するのかということについて初歩的なレベルではありますが、実データを利用した事例としてご紹介したいと思います。 NPSアンケートは以下の2問です。 **—————————————————————–** **Q1 お客様との「きずなづくり」に興味・関心のある友人・知人に対して、本日のセミナーをどの程度勧めたいとお感じになりますか?10点満点(0点:勧めない ~ 10点:ぜひとも勧めたい)でご評価お願いします。** **Q2 上記のようにお答えになった理由を自由回答にてお聞かせください!** **—————————————————————–** 要するに、**10点満点で評価してください、その理由を教えてください**、というものですね。 NPSの方法論では、まずQ1の回答結果から、以下の3つの評価者カテゴリーに分類します。 **—————————————————————–** **1 プロモーター(推奨者):10点、または9点と評価してくださった方** **2 パッシブ(中立者):8点、または7点と評価してくださった方** **3 デトラクター(批判者):6点以下と評価してくださった方** **—————————————————————–** そして、以下の簡単な計算式によってNPS(Net Promoter Score)、すなわち、正味推奨者スコアを算出します。 **NPS = 全体に占めるプロモーターの構成比(%) - 全体に占めるデトラクターの構成比(%)** 単に、プロモーター(推奨者)の構成比率を見るのではなく、デトラクター(批判者)の構成比率を引くことによって、正味の推奨者構成比をみるのがNPSです。なぜなら、どんなにプロモーターが多くても、デトラクターが多ければプロモーターの効果(口コミなど)がそれだけ相殺されてしまうからですね。 **したがって、NPSがプラスの数字で大きければ大きいほど、プロモーターが多く、デトラクターが少ないことを意味します。** ?では、シンクーセミナーのNPSを正直にお伝えしましょう。 —————————————————————– **宣伝会議サミットでのシンクーセミナーのNPS:-19.1** —————————————————————– がーん、、、残念ながらマイナスの数字でございました。計算式で示すと以下の通りです。 **NPS:-19.1 = プロモーター構成比(20.2%) - デトラクター構成比(39.3%)** プロモーターの方、すなわち10点、9点をつけた方が20.2%であったのに対し、デトラクターの方、すなわち6点以下の方が39.3%を占めていたため、NPSは-19.1となっています。 ここでプロモーター、パッシブ、デトラクターの3カテゴリーの構成比をグラフでご覧ください。 こうして3カテゴリーで構成をみると、**パッシブ(中立者)の方も40.5%いらっしゃる**ことがわかります。 **パッシブ(中立者)は、10点満点の8点、または7点をつけた方**です。NPSの方法論ではこのような基準で3つのカテゴリーに分類するルールになっています。 しかし、10点満点の中間値は**5点**ですから、**8点、7点**というのは生の数字としてはそれほど悪い評価ではないように思えます。 一方で、**プロモーターは、10点満点、または9点と評価した方**で、これは極めて高いハードルに感じますよね。 実際高いハードルなのですが、**こうした極めて高い評価を与えてくれるお客様を増やすことが、実際の収益向上につながること**がこれまでの実証研究からわかっています。 したがって、シンクーとしてもこの数値を謙虚に受け止め、どのようにセミナーの内容やプレゼンスタイルを改善したら、プロモーターを増やせるか、同時に、デトラクターを減らせるかをとことん考え抜きたいと思っております。 次に、Q1の10点満点評価を点数別構成比のグラフで見てみましょう。構成比ですから、全体で100%となりますが、どこが多いかが判断しやすいよう、あえて横棒グラフにしています。 このグラフを見ると、一番多い点数は**7点(21.4%)**、次に多いのが**8点(19.0%)**であることがわかりますね。この点数をつけてくださった方々が「パッシブ(中立者)です。 **10点満点の方は4.8%でした。**これに、9点の方の**15.5%**を足すと、プロモーターの構成比20.3%となりますね。(なお、四捨五入の関係で、前掲の円グラフと数値がずれてしまっています。) 6点以下がデトラクターです。0点、1点の方はさすがにいらっしゃらなかったですが、2点の方は6.0%いらっしゃいますね。ごめんなさい。 このように、NPSNの3分類(プロモーター、パッシブ、デトラクター)でデータを解釈するだけでなく、**個別の点数で詳細に分析することで全体の分布をより精密に把握すること**ができます。 さて、このようにデータを分析した上での今回のセミナー改善の基本方向を考えたいと思いますが、基本的には「デトラクター(批判者)を減らす」ことを重視する方向で取り組みます。 というのも、パッシブ(8点、7点)の方が4割を超えていたことから、全体としてはそれほど悪い結果ではないと判断でき(都合の良い解釈ですいません)、むしろデトラクターを減らすための課題を明らかにし、それらをつぶすこと、つまり**不満体験の解消**を優先することで、NPSの数値の向上が見込めるからです。 では、デトラクターを減らすための課題発見のため、6点以下の方の評価理由を見てみましょう。 **—————————————————————–** **●デトラクターの方の評価理由(自由回答)** ・NPS自体に興味はあるが、セミナー内容に興味がもてなかったため ・ファジーな部分もあり、もう少し具体的な結果をいくつか知りたかったため ・初心者向けでした ・印象に残るポイントが無い様に感じました ・超入門なので知らない人、始めての人にはOK。 ・考え方は理解できたが、ネット上の話と誤解していたため ・知っている内容のため ・勉強になるから。時間がかかりそう。 ・少し入門編すぎたかなと思います。 ・もう少し深い所まで聞けると良かったかも・・・と思います。」けれども良い大話を聞かせて頂けたと思います。 ・もう少し具体的な手法についてお話をおうかがたかった。 ・テーマが大きすぎるのでしょうか、漠然としたお話でした ・もう少し、具体的な事例も多く見たかった。BtoBの事例もあるとよかった。 ・教科書にものっているような内容 ・特段目新しい話ではなかった為。(入門編ということでしょうがないかと思いますが) ・もう少し、解決型(どうする)の講習が聞きたかった!なので、価値あるか?の判断が出来なかった。 ・NPSに関して具体的事例が欲しかった。プレゼンシートが欲しかった ・リアルよりでした。ECについての言及が少ない様な気がします。 ・NPSについてもう少し深い話が聞きたかった ・内容が少し基本的に感じました ・NPSのネガティブな要素はスコアに影響しないのか。キライは好きの裏返し。無視が最もネガティブ ・概要ばかりで具体的な話がなかった ・NPSに興味はあるが、少し概要的すぎる。 ・新しく感じたことがあまりなかったため ・当たり前のはなしだから ・ざっくりしていて、書籍類で足りる内容のように感じてしまう。もう少し深い話をすべき。 ・お話されていることは理解できるのですが、自分の持っているもの以上のものが得られなかった。 ・具体的な打ち手につながる話が無かった。もう少し深い話が欲しかった。 **—————————————————————–** 上記の自由回答から、いくつかの切り口が見えてきます。 **・出席者の事前期待との適合度** **・内容を深めるか** **・抽象性と具体性のバランス** ここで細かく課題を詳述することは避けますが、例えば、出席者の事前期待との適合度について言えば、「初心者向けであった、入門編過ぎるといった評価があったことから、タイトル「顧客エンゲージメント超入門」だけでなく、紹介文にも「初心者向けの内容となっています」といった但し書きを付けるべき、といったアイディアが出てきます。 しばしば、セミナーの紹介文で、「このセミナーは●●を学びたい人を対象としています。●●はカバーしておりませんのであらかじめご了承ください」といった文章が書かれているのは、参加者の事前期待を適切に調整するためのものです。同様の配慮をシンクーセミナーでもしていきたいと考えております。 最後に、プロモーターの方、およびパッシブの方の自由回答の内容もご紹介しておきます。 **—————————————————————–** **●プロモーターの方の評価理由(自由回答)** ・会社の指標がバラバラ、たくさんあるので、指標にしたいと思ったからです。 ・本日は有難うございました。改めて顧客エンゲージメントについて学ばせていただきました。好意→愛情→愛着など今後考えに使っていきたいと思います。 ・純粋に感動しました。こういう話を自社の商品で今後したいなー、と思いました。・以前からメルマガで拝見しておりますが、コンパクトに内容まとまっていました。今後NPS広める際の参考にしたいと思います。 ・「エンゲージメント」という言葉をわかりやすく教えて頂けたので ・原理・原則が理解できた ・ポイントがまとめられていてとても分かりやすい講演でした。更に詳しく聞いてみたい、知りたいという気持ちにさせられました。 ・共感できました ・社内でもNPSの考え方を理解できる人を広めたいから ・ビジョン・ミッションをどう伝えていくか悩んでおり、明確な方向が示されており、他にも伝えやすくプレゼンをされていました。☆excellentです。 ・考え方が理解しやすかった。事例も具体的かつ実体験もふまえていてわかりやすかった。 ・企業を立て直そうとしている友人がちょうど近くにいるので、自社の哲学を、明確に、多くのお客様にコミュニケーションすることが重要だと伝えたいです。情報内容は知っていることだけでしたが、素晴らしいご講演でした。ありがとうございます。 ・全員がWin-Winの関係になるから。 ・仕事だけでなく身の周りにも生かせそう。話をきくと納得できるし、改めて気づきを得られるから ・形のない商品を販売しています。だからこそ、エンゲージメントが大切だと思っています。どうやってエンゲージメント体験を提供するか、悩ましいですが。 ・短時間の中でのキーとなるポイントが分かりやすかった。もっと先を聞いてみたくなった。 **—————————————————————–** **●パッシブの方の自由回答** ・共感や愛着の分解や事例など、わかりやすくまとまっていた ・NPSという指標をはじめて知りました。ありがとうございました ・自社ブランドの育成を図っていきたいと考えているため ・明確でわかりやすい。もっと深い内容なら10でした。 ・わかりやすい説明、事例がよかった ・短い時間のため大枠の説明で終わってしまいちょっと物足りない気がしました(それが作戦かもしれませんが)でも示唆に富んだ興味深い視点でした。ありがとうございました。 ・NPSの導入を検討しており、非常に興味深い話でした。まず最後に紹介のありましたブックを参考にさせていただこうと思います。事例も多く非常に分かりやすかったです。 ・コミュニケーションしない企業は生き残れないとうことで、何をすればよいかある程度せつめいしてもらったので。BtoBも知りたい ・内容は満足するものだったが、進行が早かった ・リピーターの確保が難しい中、きずなという視点で取り組むことができると感じた。 ・下の社員以上に、上役にこの必要性を伝えたい。(または、必要だと思っている役員がいなくて困っている) もう少し掘り下げた内容をききたかった。(短い時間なので仕方ないかもしれませんが) ・ききやすく、POINTがわかりやすかった ・SI様におけるエンゲージメント作りの考え方はむずかしいため ・企業フィロソフィーを伝える重要性を知ることができました。社内で話してみたいと思いました。ありがとうございました。 ・話はよく分かり、NPSに興味をもった ・事例紹介が多く、わかりやすかったです。もう少しじっくり伺いたいと思いました。 ・新しさを感じなかった ・事例の紹介など分かりやすくイメージしやすかった。そのベースとなる理論付けがもう少し欲しかった。 ・より具体的なところを含めてもう少し聞いてみたいと思った。エンゲージメントだけでは分かりづらいものが、共感、愛着という言葉で分解されていて分かりやすかった。 ・後半NPSのお話が参考になりました。 ・根本としてエンゲージメントを高めることはすごく大事なので ・わやりやすい内容でしたが、いま一歩ふみこんでいないため ・NPSという言葉を初めて知りました。 ・もっと深掘った内容をしりたいから ・短い時間の中で、エンゲージメントを高めるポイントがよくわかった。超入門なので仕方ががないが、もっと話を深い所まで聞きたかった。 ・基本・入門となる理論・考え方を理解できたから ・物を買ったり売ったりすることの基本の方針になると思う。ぜひ立ち帰って、初心を思い出していきたい **—————————————————————–** **あらためて、宣伝会議サミットでのシンクーセミナーへのご出席ありがとうございました!** 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - ファンサービス・ファースト!「北海道日本ハムファイターズ」の地域密着エンゲージメントで顧客満足度向上 --- title: NPSオンラインミニセミナーを開催しました date: 2022-12-19 url: https://total-engagement.jp/column/nps/12/ --- # NPSオンラインミニセミナーを開催しました 株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、4月14日(火)にZoomを利用してオンラインミニセミナーを開催しました。 新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、今回は、オンラインでの開催。しかも、わが社としては初めての約30分ほどのミニセミナーです。 内容は、以前から開催している『真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です』~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~」 の短縮版です。 どの部分を伝えて、どの部分を省くのかを検討しながら本番に向けて準備を進めました。 また、今回は、スピーカーもスタッフも完全リモートでの開催となるため、本番までどうなるか不安を抱えつつの開催でした。 今回の記事では、 ・講演の内容 ・オンラインミニセミナーのNPSの結果 という構成でお伝えします。 ## 「真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です」ミニセミナー 今回のセミナーも、メールマガジンで告知をした日から多くのお申込みをいただき、最終的に62名の方からお申込みいただきました。 ただ、無料のオンラインセミナーという特性からも、最初から何名の方がご視聴いただけるかドキドキしていましたが、そんな不安も一瞬で吹き飛んだのです。 セミナー開催予定時間の15分くらい前から、開催待ち(Zoomには待機室という機能があり、開催時間まで参加者は待っていることができます)の方が、どんどん増えてきて開催時間には20名近くの方が待機室にいらっしゃいました。 その後も、どんどん参加者は増えていき最終的には43名の方にご参加いただきました。 講演では、**「CXのメリット」**という概論的な内容と**「導入時のポイント」**という具体的なアクションの参考になる内容の2点でした。 「CXのメリット」では、商品やサービスがコモディティ化しやすい時代の中で、顧客の期待を上回るような体験価値を提供することの大切さを事例を交えて紹介いたしました。 後半の「導入時のポイント」では、「計測できないものは改善できない」という思考の元、NPSの説明とその運用の仕方について説明させていただきました。 ただ、やはり30分で進めるのって難しいですね。さて、参加者は、どのように感じてくれたのでしょうか? ## オンラインミニセミナーのNPSの結果は? 今回のオンラインミニセミナーのNPSの結果は、、、、 推奨者:35.7% 中立者:42.9% 批判者:21.4% NPS:+14.3 となりました。前回同様、プラスになりました!! ただ、前回のプラス32.0からは下がってしまいました。この原因は、どこにあったのかを探るために、NPSの点をつけた理由を見てみました。 批判者のコメントとしては、 「もっと内容を絞って、深堀りして欲しかった」 「もっと、もっと詳しく聞きたかった」 というコメントがありました。短時間でギュッと詰め、深く掘り下げた内容にして欲しいという、どちらかというと上級者のご意見でした。 それと比べて、推奨者や中立者からは 「今までNPSについて改めて学ぶ機会がなかった分、NPSがどういうものなのか、そして今後どう活かしていくことが出来るのかを知れた為。」 「CXおよびNPSの重要性についてわかりやすく説明いただいたから。ただ9にした理由は、時間の関係で少し駆け足だったためもう少しゆっくり聞きたかったから。」 という回答をいただきました。 今後、みなさまのご意見を参考にしながら、セミナーの内容をブラッシュアップしていきたいと思います。 今後も、オンラインでのセミナーを随時開催していこうと考えておりますので、セミナー情報を知りたい方は、メールマガジンのご登録ください。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS事例 Apple --- title: NPSスコアが高い理由とその影響を徹底解説 date: 2025-07-06 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4415/ --- # NPSスコアが高い理由とその影響を徹底解説 NPS(ネットプロモータースコア)は、NPSスコアを通じて企業が顧客の満足度を測定するための指標として広く利用されています。このコラムでは、NPSスコアが高い理由とその高いスコアがもたらす影響について徹底解説します。 NPSは顧客満足度や従業員エンゲージメントとどのように関連しているのか、また日本企業におけるNPSの現状と課題についても詳しく掘り下げます。NPSスコアを高くするための改善ポイントや具体的な施策について学ぶことで、御社の顧客満足度を高め、業績向上につなげるヒントを得ることができるでしょう。 さらに、主要なNPSツールの特徴や導入事例を比較し、NPSに最適なソリューションを見つけるための情報を提供します。NPSに関するよくある質問にもお答えし、最新情報やコラムを通じて、NPSの理解を深めるお手伝いをいたします。この記事を通じて、NPSスコアを高く保つための知識を身につけ、高い顧客との信頼関係を強化し、ビジネスの成長をサポートします。 ## NPSとは?顧客満足度指標の全体像と高スコアを実現する方法 NPS(ネットプロモータースコア)は、企業が顧客のブランドやサービスに対する忠誠心を測定するために使用する重要な指標です。顧客満足度調査との違いは、NPSが顧客が企業を他の人に推薦する可能性を評価する点にあります。これにより、企業は顧客のロイヤルティを数値化し、事業の成長に結びつけることができます。 NPSの計算方法は、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで求められ、一般的にスコアが高いほど顧客の支持が強いことを示します。低いNPSスコアの場合、企業は顧客からのフィードバックを積極的に取り入れ、サービスの質を向上させることが求められます。 さらに、顧客との接点を増やし、パーソナライズされた体験を提供することも重要です。これにより、顧客はブランドに対して強い愛着を持ち、NPSの向上につながります。 ## NPSの基礎知識:定義と計算方法 ### NPSの基本概念とその意味 NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客が企業や製品を他者に推奨する可能性を測定するための指標で、顧客満足度(CS)を評価する手法として広く用いられています。企業にとっては、顧客との接点を通じて得られるフィードバックを基に、顧客関係を評価する重要なツールとなります。 NPSスコアは、顧客が企業をどれほど推奨したいかを数値化し、その顧客基盤の強度や将来の成長性を評価するための指標です。計算方法としては、顧客を推奨者、批判者、中立者の三つのカテゴリに分類し、推奨者の割合から批判者の割合を差し引くことで求められます。 NPSの値が低い場合、企業は顧客に価値を提供できていない可能性があり、改善のための戦略的インサイトを得ることができます。NPSの理解は、企業が顧客中心の戦略を立案し、顧客の声を反映させることで持続的な成長を促進する上で非常に重要です。 ### 計算方法と調査手順(推奨者-批判者の差による算出) 企業が顧客満足度を向上させるために利用する指標の一つにNPS(Net Promoter Score)があります。このNPSの計算方法は非常にシンプルで、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで算出されます。具体的には、顧客に「この製品やサービスを他の人に推薦しますか?」と尋ね、0から10までのスコアを付けてもらいます。9または10のスコアを付けた顧客は推奨者とされ、0から6のスコアを付けた顧客は批判者と分類されます。7または8を付けた顧客は中立者とみなされ、NPSの計算には含まれません。 NPSの調査手順は、まず顧客アンケートを実施し、スコアを集計することから始まります。企業はこのデータをもとに、顧客満足度の違いを分析し、NPSが低い要因を特定することができます。これにより、企業は具体的な改善策を導き出し、顧客満足度を高める戦略を策定することが可能です。定期的なNPS調査は、顧客の声を直接反映し、企業が継続的に顧客との関係を深化させるための重要な手段です。 ## NPSと顧客満足度・従業員エンゲージメント指標の違い ### NPSと顧客満足度の相関および相違点 企業が顧客のフィードバックを評価する際、NPS(ネットプロモータースコア)と顧客満足度(CSAT)は重要な指標となりますが、それぞれ異なる側面に焦点を当てています。NPSは主に顧客のロイヤルティを示すスコアとして、将来的な成長の指標として役立ちます。 具体的には、「あなたはこの商品やサービスを他者にどの程度勧めたいと思いますか?」というシンプルな質問を通じて、その推奨意向を数値化します。計算方法は、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで得られます。一方で、顧客満足度は商品やサービスが顧客の期待にどの程度応えているかを測るもので、複数の質問を用いて具体的な満足度を評価します。 多くの企業はこれらの指標を相互に関連付けて分析しますが、顧客満足度が高い場合でもNPSが低いことがあります。例えば、顧客が製品に満足していても、他者に推奨するほどの熱意を持たないことが原因です。このように、両者の違いを理解することが、企業が包括的な顧客戦略を策定し、実際の顧客体験を改善する上で不可欠です。 ### NPSとeNPS(従業員向け指標)の比較 NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、企業が顧客満足度を評価するために広く利用される指標です。一方で、eNPS(エンゲージメント・ネット・プロモーター・スコア)は、従業員の満足度やエンゲージメントを測定するためのものです。 この2つの指標は、どちらも「推奨者」の割合をベースにした計算方法を用いる点で共通していますが、ターゲットが異なるため、その目的や適用方法に違いがあります。 \n\nNPSは、顧客のロイヤルティを高めるための施策を考える際に役立ちます。一方でeNPSは、従業員の職場環境や組織文化の改善に焦点を当てており、あなたの企業の内部からの強化を目指します。 これにより、従業員のモチベーションが高まると同時に、結果として顧客満足度の向上にもつながります。\n\n企業が市場での競争力を維持し、耐久性のあるビジネスモデルを構築するためには、顧客と従業員の両方の観点を考慮に入れたアプローチが必要です。 これにより、低い満足度を早期に察知し、適切な対策を講じることが可能になります。両者の違いを理解し、効果的に活用することで、企業は持続的な成長を実現できるでしょう。 ## 日本企業におけるNPSの現状と課題 ### 業績向上との直接的な結びつきが見えにくい理由 当社は2010年よりNPS(ネット・プロモーター・スコア)を国内企業に提案をしてきました。最近は多くの企業で、NPSは顧客のロイヤルティを測るための指標として多くの企業で利用されています。 しかし、業績向上との直接的な関連性が見えにくいとされています。これは、NPSが顧客の意図や感情を反映するスコアである一方で、売上や利益といった具体的な業績指標と直結しにくいことが一因です。 たとえば、NPSが高い場合でも、顧客が実際にどの程度購入につながるかは、他の多くの要因に影響されます。さらに、NPSは特定の時点での顧客の感想を集めるため、長期的な業績の変動を捉えることが難しいです。 また、NPSは個々の顧客体験に基づいているため、会社全体の業績を俯瞰するには限界があります。 企業がNPSを活用して業績を向上させるには、他の指標やデータと組み合わせ、総合的に分析することが重要です。これによって、NPSの数値が持つ意味合いをより具体的に理解し、業績向上のための具体的なアクションを導き出すことが可能となるでしょう。 ### 平均スコアが低い背景:文化的傾向と評価基準の違い 企業が顧客満足度を測るために利用するNPS(ネットプロモータースコア)は、その計算方法を通じて顧客の忠誠度を数値化します。しかし、日本の企業においては、このスコアが低いという違いがしばしば見られます。 この現象の背後には、日本特有の文化的傾向と評価基準の違いがあります。日本の文化では、謙虚さや調和を重視し、顧客が高評価を与えることを控える傾向があります。また、日本では品質やサービスの評価基準が欧米と異なり、結果的にNPSが低く算出されることも少なくありません。 さらに、回答者が中立的な選択を好み、極端なスコアを避ける傾向も影響しています。これらの文化的要因がNPSの結果に直接影響を与え、国際的な比較を複雑にしています。 したがって、企業はNPSを活用する際に、これらの文化的背景を理解し、戦略に組み込むことが重要です。 ### 回答傾向と代替指標の検討 企業の成長にとって重要な要素である顧客満足度を測定する指標として、NPS(ネット・プロモーター・スコア)が広く利用されています。 しかし、NPSの計算方法は、回答者の傾向や文化的背景の違いにより、すべての企業にとって最適な指標となるわけではありません。特に、日本企業においては、NPSの値が低く出ることが多く、これは文化的な要因や評価基準の違いによるものです。このため、NPSの結果だけに依存せず、他の代替指標の併用が推奨されます。例えば、CSAT(顧客満足度スコア)やCES(顧客努力スコア)などを活用することで、顧客満足度を多角的に把握し、具体的な改善策を導き出すことが可能です。 これにより、企業は顧客のニーズを正確に理解し、サービスの質を向上させるための適切な施策を講じることができます。さらに、定期的に調査を行い、トレンドを把握することで、市場の変化に応じた柔軟な戦略の採用が求められます。 ### NPSの推移確認と比較の有用性 企業はNPS(Net Promoter Score)の推移を定期的に確認し、他社や過去の自社データと比較することで、製品やサービスに対する顧客満足度の違いを明確に把握できます。 このプロセスは、企業の顧客ロイヤルティの状態を理解し、戦略的な改善を行うために不可欠です。NPSの計算方法を適切に運用し、その推移を追うことで、顧客の声に基づいた迅速な対応が可能になり、トレンドの変化を早期に察知することができます。業界全体のベンチマークを活用することで、競合他社と比較して自社の位置付けを理解し、自社の耐久性や弱みを客観的に評価できます。 さらに、NPSの変化を分析することで、製品やサービスの改善点を明確にし、低い顧客満足度を向上させるための実行可能な施策を立案できます。 これにより、企業は継続的な成長と顧客との信頼関係を築くことが可能となります。 ## NPS向上のための改善ポイント ### 影響要因の特定と調査手法の使い分け 企業が顧客満足度を向上させるためには、NPS(ネット・プロモーター・スコア)の低い要因を特定し、適切な調査手法を活用することが不可欠です。顧客のフィードバックを詳細に分析して、製品の品質、カスタマーサービス、価格設定といった要素がNPSにどのような影響を与えているのかを計算方法を用いて明らかにすることが重要です。 これらの要因を示すことで、具体的な改善策を講じる基盤が整います。リレーショナル調査とトランザクショナル調査を使い分けることが特に有効です。リレーショナル調査は企業と顧客の全体的な関係性を評価するのに適しており、長期的な戦略構築に役立ちます。一方で、トランザクショナル調査は特定の購入またはサービスの経験後における顧客満足度を測定するため、迅速なフィードバックが必要な場合に最適です。 これにより、企業は顧客のニーズに迅速かつ的確に対応することが可能となり、結果としてNPSの向上につながります。 ### リレーショナル調査とトランザクショナル調査の適切な運用 企業にとって、ブランドの価値を高め、顧客満足度を向上させるためには、リレーショナル調査とトランザクショナル調査の違いを理解し、適切に運用することが不可欠です。リレーショナル調査は、概念的に企業と顧客の長期的な関係性を評価するもので、定期的に実施することで顧客満足度の変化を計算することができます。この調査は、顧客のロイヤルティを測る指標としても有効であり、一般に顧客満足度が低い傾向にある場合でも、その原因を明らかにする手助けとなります。 一方で、トランザクショナル調査は、特定の取引後の顧客の直近のフィードバックを収集することに特化しており、顧客体験の質を直接的に評価するために用いられます。これにより、企業は迅速に問題を特定し、必要な改善策を講じることが可能です。 両者の調査を組み合わせることにより、企業は顧客の声を多角的に捉えることができ、結果としてブランド価値の向上や顧客満足度の向上に繋げることができます。調査結果を部門横断的に共有し、組織全体で活用することが、持続的な成長の鍵となります。 ### 社内共有とフィードバックによる組織的改善 企業内でのNPS(ネット・プロモーター・スコア)を活用した改善は、顧客満足度の向上に直結します。 NPSは顧客が企業を他者に推薦する可能性を数値化したもので、その計算方法を社員全員が理解し、低い数値に対する具体的な改善策を講じることが重要です。社内でフィードバックを自由に共有することで、顧客の声を全社員が把握し、組織全体で迅速かつ効果的な対応が可能となります。これにより、顧客満足度の違いを生み出し、企業全体のNPSを改善することができます。 さらに、フィードバックの透明性を高め、改善提案のプロセスに全社員が参加できる環境を整えることで、従業員のエンゲージメントを向上させ、組織の一体感を強化します。このような取り組みが、持続可能な企業成長の基盤を築くのです。 ### アンケート設計とデータ分析による具体的施策 アンケート設計とデータ分析を活用した具体的施策では、まずは企業にとって重要な顧客満足度の向上を目指し、NPS(ネットプロモータースコア)の精度を高める質問の設計が不可欠です。 これには、顧客の体験や期待を的確に捉えるために、明確で回答しやすい質問形式が求められます。オープンエンド質問とクローズドエンド質問を組み合わせることで、質的および量的データのバランスが取れた情報を得ることができ、企業のNPSが低い場合の要因分析に役立ちます。収集したデータは、顧客の声を深く理解し、企業と顧客の違いを把握するために活用されます。 続いて、データ分析では、NPSスコアの変動要因を特定するために、統計的手法を駆使してパターンやトレンドを明らかにし、特定の顧客セグメントやタッチポイントに対する改善策を策定します。さらに、データの可視化を行うことで、関係者間での情報共有が促進され、具体的なアクションプランの策定が支援されます。 施策の実施後には、その効果を定期的に評価し、フィードバックを基に継続的な改善を図ることが求められます。 これらのプロセスを通じて、企業は持続可能な顧客満足度の向上を実現し、NPSの計算方法に基づく評価を通じて、顧客との良好な関係を築くことができます。 ## NPSツールとソリューションのご紹介 ### 主要なNPSツールの特徴と比較 NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客満足度とロイヤルティを評価するための重要な指標として、さまざまな企業で取り入れられています。 このコンテンツでは、主要なNPSツールについてその特徴と違いを詳しく見ていきます。SurveyMonkeyは、直感的なインターフェースと豊富なテンプレートを提供し、幅広い企業で利用されています。特に中小企業におけるNPSの計算方法の精度向上に貢献しています。Qualtricsは、データ分析機能が高度でカスタマイズの自由度が高く、データ駆動型の企業に支持されています。Medalliaは、リアルタイムでの顧客フィードバック収集と迅速なインサイト提供を特徴とし、顧客満足度を低い状態から改善するための強力なツールです。Zendeskは、顧客サポート機能と統合されたNPS機能を持っており、サポートチームの効率を向上させるとともに、CS(カスタマーサポート)の向上に寄与します。 各ツールには固有の強みがあり、企業の製品やサービスに最適なものを選定することが、顧客満足度の向上に繋がります。 ### 導入事例と活用ポイント(企業固有名詞は一般名称に置換) 様々な企業が顧客満足度の向上とビジネス成果の改善を目指して、NPS(ネットプロモータースコア)を採用しています。 例えば、ある製造業の企業では、NPSを導入することで、海外の顧客からのフィードバックを効率的に収集し、製品改善に役立てています。一方、サービス業の一般的な企業では、NPSスコアの分析を通じて顧客のニーズを詳細に把握し、サービスをパーソナライズすることで、リピーターの増加を実現しました。 これらの事例が示すように、NPSは単なる顧客満足度の指標にとどまらず、戦略的な顧客関係管理のツールとしても利用されています。導入にあたっては、企業の特性や市場環境に応じたカスタマイズが不可欠ですが、これを適切に実施することにより、企業は競争優位性を確立する強力な手段を得ることができます。 NPSを活用することで、企業は顧客の声をビジネス戦略に反映させ、持続的な成長を促進することが可能です。特に、他の企業と並ぶ中で、低い顧客満足度の原因を特定し、改善するための質問を通じて、顧客の期待に応えることが求められます。 ## NPSに関するよくある質問(FAQ) ### NPSスコアの平均値はどの程度か? NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、企業が製品やサービスに対する顧客の推奨意欲を測定するための重要な指標です。 このスコアは、顧客満足度やロイヤルティを評価する際に広く利用されており、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで計算されます。スコアは-100から100の範囲で示されます。NPSスコアの平均値は国や業界によって異なるものの、一般的に世界的な平均は20前後とされています。 しかし、日本では文化的背景や評価基準の違いにより、NPSスコアが他国に比べて低い傾向があります。具体的には、日本の企業におけるNPSスコアは平均して-40から+40の範囲に入ることが多いです。 これは、日本の消費者が批判的であることや、満足度を表現する際に控えめである文化が影響しています。NPSスコアは単なる数値ではなく、企業が顧客との関係を深めるために活用できる貴重な情報源です。このデータを基に、企業はサービスの改善や顧客体験の向上に取り組むことが重要です。 ### 高いNPSスコアを推進する要因は何か? 企業が高いNPSスコアを達成するためには、顧客満足度を重視した取り組みが不可欠です。 そのためには、顧客からのフィードバックを直接受け取る接点を設け、迅速に対応する仕組みを構築することが重要です。これにより、顧客の不満を早期に解消し、忠誠心を高めることができます。企業と顧客の間に強固な信頼関係を築くには、透明性のあるコミュニケーションと一貫したサービスの提供が求められます。 さらに、従業員のエンゲージメントを高め、顧客対応の質を向上させることも重要です。従業員の意識改革を進め、顧客満足度を高める企業文化を醸成することで、高いNPSスコアの獲得につながります。 最後に、顧客データを分析して、個々のニーズに応じたカスタマイズされたサービスを提供することが、競争優位性を示す鍵となります。NPSの計算方法とその意味を正しく理解し、低いスコアが示す問題点を改善することで、企業はより高いNPSスコアを目指すことができます。 ### NPSを改善するためにはどのような対策が必要か? NPS(ネット・プロモーター・スコア)を改善するための対策には、企業が顧客満足度を向上させる施策を講じることが重要です。まず、製品やサービスに対する顧客のフィードバックを詳細に分析し、満足度が低い点を特定します。 これにより、具体的な改善策を立てることが可能となります。次に、顧客体験の質を高めるために、パーソナライズされたサービスを提供することが効果的です。また、迅速で丁寧なカスタマーサポートは、顧客満足度に大きな違いを生み出す要因となります。さらに、従業員のエンゲージメントを向上させることで、顧客対応の質が向上し、NPSの向上につながることがあります。 加えて、データドリブンな方法でNPSの計算方法を理解し、戦略的な改善策を講じることも必要です。これにより、顧客との信頼関係が強化され、長期的な顧客ロイヤルティの向上につながります。 ### 改善に要する期間についての考察 企業がNPS(ネット・プロモーター・スコア)を改善するためには、短期的な施策と長期的な戦略の両方をバランスよく実施することが重要です。 短期間での改善を目指す際には、顧客満足度向上のために、顧客からのフィードバックを迅速に分析し、即座に対応可能な問題を解決することが求められます。たとえば、顧客対応のプロセスを改善したり、製品やサービスの品質を向上させたりすることで、数ヶ月以内にNPSを向上させることが可能です。\n\n一方で、長期的な改善には、企業全体のカルチャーやビジネスモデルを顧客中心にシフトする必要があります。これには、従業員の意識改革やリーダーシップの変革が含まれ、数年にわたる継続的な取り組みが必要です。 これらの長期施策は、NPSの持続的な向上に寄与し、企業の成長を支える基盤となります。\n\n最終的に、短期および長期の施策を効果的に組み合わせることが、NPSが低い状態からの脱却を目指す上での鍵となります。これにより、企業は顧客満足度を高め、持続的な成長を遂げることができるでしょう。 ### 調査結果の効果的な分析方法とは? 企業の製品やサービスに対する顧客満足度を高めるためには、調査結果の効果的な分析が欠かせません。特にNPSの調査結果は、データの整理と視覚化から始めることが重要です。 データを視覚的に整理することで、顧客満足度のトレンドやパターンをより明確に理解できます。次に、分析の基準を設定し、NPSスコアの計算方法に基づいて、推奨者、批判者、中立者といった異なる顧客セグメントの割合を詳しく比較検討します。この違いを把握することで、企業が直面する課題を特定し、低い満足度を引き上げるための具体的な施策を考えることが可能です。 さらに、顧客のフィードバックを深く分析するためにテキストマイニングを活用し、定量的なデータとして取り扱うことで、より精度の高い分析を実現します。 分析結果は企業全体で共有し、全員が理解しやすい形で報告することで、具体的な改善施策につなげることができます。継続的な分析プロセスの見直しと改善が、顧客満足度の向上に繋がります。 ## 最新情報とコラム:NPS入門・実践編 NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客満足度を測るための重要な指標として、国内外の多くの企業で利用されています。本コラムでは、NPSに関する最新のトレンドや実践的なアドバイスを紹介します。まず、NPSの利点と限界を探り、企業がどのようにしてこの指標を活用して競争優位を築くことができるかを考察します。次に、最新の調査結果や統計データに基づいて、NPSの進化を分析し、業界ごとのベストプラクティスを共有します。 また、成功事例を通じて、NPSの効果的な運用方法や注意すべきポイント、顧客満足度が低い原因についても解説します。最後に、NPSを活用したマーケティング戦略や、顧客体験の向上に向けた取り組みを紹介し、実際のビジネスシーンでの応用例を提供します。これにより、企業がNPSを最大限に活用し、顧客との関係を強化する方法を理解する手助けをします。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 顧客に喜びを与える:褒める力 --- title: NPSスコアを確実に改善する5つの方法|実装手順と成功事例 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5627/ --- # NPSスコアを確実に改善する5つの方法|実装手順と成功事例 NPSスコアを測定しているのに、数字が改善しない。アンケートは集まるのに、現場が変わらない。 スーパー・整体・メガネ屋など顧客接点を持つ店舗ビジネスに携わるCX責任者のあなたなら、この「計測と改善のサイロ」に課題を感じているのではないでしょうか。データはあるのに動けない、というもどかしさは、驚くほど多くの現場で共通して起きています。 その本質は、業務量でも人手不足でもありません。調査結果が「判断基準」「教育」「称賛」「PDCAサイクル」に変換されないまま終わっているということです。 NPSスコア改善を**仕組みとして完走**するには、計測・分析・アクションの三層をつなぐ実装の型が必要です。本記事では、弊社が実際に伴走してきた事例と5つの具体的な方法を、実装手順とともにお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSスコアを測っているが改善につながらず、次の手が見えていないCX責任者 - ●顧客満足度向上を組織の仕組みとして定着させたい経営者・店舗オーナー - ●従業員満足度(EX)と顧客体験(CX)が連動していないと感じている管理職 **この記事を読むと···** - ●NPSスコアが改善しない根本原因と、計測・分析・アクション三層の関係が体得できます - ●5つの改善方法と具体的な実装手順が理解でき、明日から動き出せるアクションが見えてきます - ●弊社の実績データをもとにした改善余地の試算方法と、PDCAを回し続けるための仕組みがわかります NPSが改善しない理由 5つの改善方法 実装手順 成功事例 まとめ よくある質問 ## NPSスコアが改善しない本当の理由:計測・分析・アクションのサイロ - NPSスコアが改善しない本当の理由:計測・分析・アクションのサイロ ▲ 上位 ▼ 下位 1 計測 2 判断基準変換 3 教育統合 4 PDCA接続 5 行動実装 NPSスコアの改善が進まない組織に共通しているのは、計測だけで止まっているという構造的な問題です。数字を集めること自体は正しい。 ところが今は違います。計測の先に「判断基準への変換」「教育への統合」「PDCAとの接続」という三層の実装がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということです。 ### 調査結果が「行動」に変換されない構造的原因 NPSスコアの改善が止まる根本原因は、**調査結果が組織の意思決定に接続されていない**ことです。多くの企業では、アンケートを回収してスコアを集計するところまでは実施できています。ところが、そのデータが「どのスタッフ・どの接点・どの行動が評価に直結しているか」という判断基準に落とし込まれていないため、現場は何を変えればよいかわかりません。 弊社がご支援してきた事例では、NPSスコアのギャップ分析で**-54.8ptの乖離**を発見した組織がありました。計測はしていた。 しかし「推奨者と批判者の間にある体験の差」が見えていなかったということです。データがあっても、それを現場行動に変える「つなぎ」がなければ、スコアは動きません。 この問題を解決するのが、計測・分析・アクションの三層を接続する実装の型です。どのデータをどの判断基準に変えるか、どのシーンでどう教育するか、どの成果を称賛してループを回すか。この設計があって初めて、NPSスコア改善は組織の仕組みとして完走できます。 ### 「業務量削減」では解決しない理由 現場の疲弊を業務量の問題と捉えている組織は、NPSスコアの改善に苦労し続ける傾向があります。実際には、業務量より先に「迷い・不安・曖昧さ」という心理的な消耗が起きており、これが接客品質の低下を招いているということです。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する。この因果チェーンの起点は、スタッフの心理的リソース枯渇にあります。「アタマの迷い(方針が曖昧)」「ココロの不安(役割が不明確)」「カラダの疲労(矛盾した指示)」という三領域が個人の行動品質を規定しているのです。 業務削減だけでNPSスコアが改善しないのは、このメカニズムを見落としているからです。マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしています。この視点を持って初めて、EX(従業員体験)の改善がCX(顧客体験)の向上に直接つながるという実感を体得できます。 ### 「見える化」だけで終わるサービスとの決定的な違い 市場には「従業員の声を集めるだけ」のサービスが多く存在しています。しかし、従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということです。 弊社が提供するサービスの核心は「見える化」の先にあります。「整える」「成果に接続」という三ステップの完走こそが、NPSスコアを確実に改善するための道筋です。多くのサービスが調査止まりになる業界慣行に対して、実装と検証までの完全なサイクル設計が必須という確信から、弊社はすべてのサービスを設計しています。 あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ 顧客満足度をNPSへ進化させる背景と、CX改善が事業成長に直結するメカニズムを詳しく解説しています。 ## NPSスコアを確実に改善する5つの方法 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード NPSスコアの改善には、順序と優先度があります。サービス品質の向上を最優先に実施し、その後で顧客との関係構築施策を展開するという原則です。この順序を守ることで、スコア改善が一時的な数値操作ではなく、構造的・継続的な改善として定着します。 方法 優先度 主な効果 実装ツール例 ①CJM(顧客体験地図)の可視化 ★★★ 最優先 改善対象接点の特定 CX Blueprint ②批判者へのクローズドループ対応 ★★★ 最優先 離脱防止・信頼回復 YourVoice NEXT ③FRS™による2回目来店率の計測 ★★★ 最優先 行動指標との整合確認 FRS™(独自指標) ④EX改善によるスタッフ接客品質の底上げ ★★☆ 高優先 接客ばらつき解消 Simple Learning ⑤12週間PDCAループの構築 ★★☆ 高優先 持続的改善サイクル FactBase Workshop ### 方法①:CJM(顧客体験地図)で改善対象接点を特定する NPSスコア改善の第一歩は、**どの接点でスコアが下がっているかを特定すること**です。スコアの総合値だけを追っていても改善できません。顧客体験を時系列で可視化したCJM(カスタマージャーニーマップ)を作成することで、「推奨者を生む接点」と「批判者を生む接点」の違いが初めて見えてきます。 多くの店舗ビジネスでは、予約・来店・接客・会計・アフターフォローという5〜7つの接点があります。このうちどこに投資すれば最もNPSスコアが上がるかを、データで判断できるようにすることが重要です。経験則や「なんとなくここが問題」という曖昧な感覚ではなく、**データドリブンな優先順位付け**こそがスコア改善を確実にします。 弊社のCX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)では、顧客セグメントごとの体験差を可視化し、改善インパクトが高い接点を特定するところから伴走しています。この段階を丁寧に完走しておくことで、後続の施策の効果が驚くほど高まります。 ### 方法②:批判者へのクローズドループ対応で離脱を防ぐ NPSスコアを改善する上で即効性が高いのが、**批判者(スコア0〜6)へのクローズドループ対応**です。クローズドループとは、批判者からのフィードバックを受け取った後、48〜72時間以内に担当者が個別フォローアップを行い、問題解決を確認するまで追跡するプロセスです。 批判者を放置すると、その方が口コミで体験を拡散するリスクが高まります。一方、適切なクローズドループ対応を行った場合、批判者の一定割合がのちに推奨者へ転換するという傾向があると言われています。 これはNPSスコアを2重の意味で改善します。批判者が減り、推奨者が増えるということです。 YourVoice NEXTでは、スコア0〜6の回答者に対して自動アラートが発動し、担当者への通知と対応ログの記録が仕組みとして実装できます。「気づいた人が対応する」という属人的な運用を卒業し、組織としての対応品質を担保できることが、このツールの核心的な価値です。 ### 方法③:FRS™で「感情」と「行動」のギャップを計測する NPSは顧客の「感情・意向」を測る指標ですが、実際の行動である「2回目来店率」とのギャップが存在することがあります。**弊社独自のFRS™(First Repeat Score)**は、NPSでは捉えきれない「実際に再来店したか」という行動指標を計測するために開発した独自指標です(商標出願検討中)。 実際の事例では、NPSスコアと2回目来店率の間に-54.8ptという大きな乖離が発見されました。この乖離は、年間3,300万〜5,000万円の改善余地として試算できます。「NPSは高いのにリピートが増えない」という矛盾に悩む組織にとって、FRS™による計測は改善の方向性を根本から変える視点を提供します。 感情スコアと行動指標の両方を計測することで、どの接点の体験改善が「再来店」という実際の行動変化につながるかが見えてきます。この「つなぎ」があって初めて、NPSスコアの改善が売上貢献として経営に実感できる形になります。 POINT FRS™の試算では、リピート率5ポイント改善で年間+120万円の増分売上が見込まれます。NPSスコアの改善を「感情指標の向上」だけでなく、「行動変化と売上へのつなぎ」として経営に提示できることが、弊社アプローチの大きな特徴です。 ## 実装手順:NPSスコア改善を「仕組み」として完走する 実装手順:NPSスコア改善を「仕組み」として完走する 1 現状計測 2 改善余地試算 3 品質向上施策 4 関係構築展開 5 効果検証 NPSスコアの改善施策は、正しい順序で実装することで効果が最大化されます。サービス品質向上を最優先に実施し、その後で顧客との関係構築へと展開する原則のもと、以下の実装手順を弊社では標準としています。 ### STEP 1:現状計測と改善余地の試算(第1〜2週) 実装の最初は、現状スコアの計測と改善余地の定量化から始めます。**現状を数値で把握せずに施策を動かしても、何が効いたかの検証ができません。**YourVoice NEXTを使って顧客接点ごとにNPSを計測し、批判者・中立者・推奨者の比率とコメントの傾向を把握します。 同時に、FRS™による2回目来店率との比較分析を実施します。NPSスコアが相対的に高い接点と、実際の再来店率が低い接点のギャップを特定することで、「どこに投資するべきか」の優先順位が明確になります。この段階で離職率や接客ばらつきの現状も合わせて把握しておくと、EX改善との連動設計がしやすくなります。 弊社の試算ベースでは、離職率20%改善で年間144万円のコスト削減、リピート率5ポイント改善で年間+120万円の増分売上という数字を実感として持っています。自社の数字に置き換えることで、経営への説明責任を果たしながら改善を推進できます。 ### STEP 2:CJM設計と接点別改善プランの策定(第3〜4週) 現状把握の次は、**CJM(顧客体験地図)を設計し、接点別の改善プランを策定**する段階です。CX Blueprintを活用し、顧客セグメントごとのペルソナと体験のギャップを明確化します。 ここで重要なのは、「スコアを上げるためのごまかし」ではなく、「実際の体験を改善するための変数特定」という姿勢です。どの接点のどのスタッフ行動が、推奨者を生む体験につながっているか。 この因果関係を設計図として持つことが、改善施策の有効性を担保します。またEX(従業員体験)の観点から、スタッフの「迷い・不安・曖昧さ」を生んでいる組織設計の不具合も、この段階で特定しておきます。 ### STEP 3:EX改善と教育の実装(第5〜8週) 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなくスタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果です。この認識を持って、**EX改善と教育の実装**を同時並行で進めます。 Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)を用いて、接点別の教育コンテンツを整備します。重要なのは「一斉研修で終わる」ではなく、日常業務の中でOJTとして繰り返し実装される仕組みを作ることです。 称賛設計も並行して実施し、改善行動をとったスタッフが適切に認められる文化をつくります。「主体的に動く、ミスが減る、発言が増える」という行動変化は、称賛と心理的安全の設計によって生まれます。 ### STEP 4:12週間PDCAループの定着(第9〜12週) 施策の実装が終わったら、改善サイクルを組織に定着させる段階です。**FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)**は、この定着フェーズを専門的に設計したプログラムです。 週次でデータを確認し、施策の効果を検証し、次のアクションを決定するという12週間のループを、弊社が隣で伴走しながら完走します。単なるレポートを見る会議ではなく、「データを判断に変える会議体の設計」が核心です。12週間後に組織内に自走できるPDCA文化が根付くことを目指しています。 あわせて読みたい wpダウンロードフォーム「NPS Net Promoter Score 超入門」 NPSの基本概念から実務への活用まで体系的に解説した入門資料です。実装前の基礎知識の整理にご活用ください。 ## 成功事例:FRS™とYourVoice NEXTで実現した定量改善 成功事例:FRS™とYourVoice NEXTで実現した定量改善 NPSギャップ発見 1 定量化分析 2 改善施策実装 3 定量的成果 4 弊社がこれまでに伴走してきた事例から、NPSスコア改善の実装がどのような定量的成果を生んでいるかをお伝えします。数字に出る前段階のサインを検知し、計測・分析・アクションを三層で接続することが共通の成功要因です。 ### シナジー事例:NPSギャップ-54.8ptの発見と改善余地の定量化 FRS™を活用したシナジー事例では、**NPSスコアと2回目来店率の間に-54.8ptという大きな乖離**が発見されました。顧客が「推奨したい」と感じているにもかかわらず、実際には再来店していないという矛盾が、数値として可視化されたということです。 この乖離は年間3,300万〜5,000万円の改善余地として試算できます。NPSスコアだけを追っていた段階では見えなかった機会損失が、FRS™という行動指標との組み合わせで初めて明確になりました。 「感情が高い接点」と「実際に再来店を生む接点」は異なる場合があります。この事実を体得してからの施策立案は、投資対効果が驚くほど変わります。 この事例から貴社に活かせるポイントは、「NPSスコアを改善する前に、行動指標との整合を確認する」という順序の重要性です。感情スコアと行動変化のギャップを計測することで、真に投資すべき接点が明確になります。 ### YourVoice NEXT導入事例:継続的な計測基盤の構築 弊社のYourVoice NEXTを導入いただいた企業では、**CX×EXを同一プラットフォームで同時可視化**する基盤が構築されています。センチュリー21、やずや、門倉組など複数の企業での実装実績があります。 例えば、やずやでの年間実績は¥3.67M(約367万円)規模のご支援となっています。門倉組では¥2.57M〜¥3.77M/年という実績です。 これらの企業に共通するのは「見える化→整える→成果に接続」という三ステップを完走していることです。単にアンケートツールとして導入するのではなく、データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する仕組みとセットで実装されています。 貴社に活かせるポイントとして、YourVoice NEXTの導入は「ツール導入」ではなく「改善文化の構築」として位置づけることをお伝えしたいと思います。AI駆動のUGCアンケートとNPS収集機能により、中堅中小企業でも大企業レベルのデータ活用が可能になっています。 ### EX-CX連動改善:スタッフの心理的リソース回復がNPSを動かす 接客品質のばらつきでNPSスコアが安定しない企業には、**スタッフのEX(従業員体験)改善とCX改善の連動設計**が有効です。特に美容・ヘルスケア・整体などスタッフの接客品質が直接顧客体験に影響する業態では、この連動設計が不可欠です。 「スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する」という因果チェーンは、スタッフの心理的リソース枯渇が根本にあります。曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割が個人の心理リソースを無駄に消耗させているという組織設計の問題です。Simple Learningを活用したAI研修コンテンツの整備と、FactBase Workshopでの週次PDCAの組み合わせが、このサイクルを断ち切る実装の型として機能しています。 ⚠️ NPS改善施策でよくある失敗パターン ●スコアの総合値だけを追い、接点別・セグメント別の分解をしないまま施策を打つ - ●批判者へのクローズドループ対応がなく、離脱を放置したままスコア改善を試みる - ●調査結果を「報告」で終わらせ、判断基準・教育・称賛へのつなぎを設計していない - ●EXの問題を「個人のやる気」として扱い、組織設計の不具合を見落とす - ●施策を単発で実施し、12週間のPDCAループとして定着させていない ## まとめ:NPSスコア改善を「仕組み」として完走するために NPSスコアの改善は、データを集めることから始まりますが、そこで終わってはいけません。計測・分析・アクションの三層を接続し、判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する実装の型を持つことが、スコア改善を組織の仕組みとして完走させる核心です。 弊社が30年の経営実践の中で体得してきたのは、この「つなぎ」の設計こそが企業の継続的な成長を支えるということです。1994年の起業から2度のイグジットを経て、現在もIPO準備という新たな挑戦を続けながら、CX×EX統合改善の伴走を続けています。あなたの組織でも、この改善ループを自走できる仕組みとして定着させることは、驚くほど確実な投資対効果をもたらします。 まずは現状のNPSスコアと2回目来店率(FRS™)のギャップを計測するところから始めることをお勧めします。弊社のJAPAN Consumer Benchmarks NPS®️データも、業種比較の参考としてご活用いただけます。 トータルエンゲージメントグループのNPS改善支援がおすすめな方 - ●NPSを計測しているが改善施策への接続ができていないCX責任者 - ●従業員体験(EX)と顧客体験(CX)を連動させた改善を実現したい経営者 - ●12週間で自走できるPDCA文化を組織に定着させたい管理職 JAPAN Consumer Benchmarks NPS®️資料について 業種別のNPSベンチマークデータをまとめた資料を無料でダウンロードいただけます。自社スコアの業界内ポジションを把握するための基礎資料としてご活用ください。 JAPAN Consumer Benchmarks NPS®️を無料DL 資料ダウンロードの前に、具体的な改善方法についてご相談されたい方は、こちらからお問い合わせください。弊社の専門スタッフが貴社の現状をお伺いし、最適な実装手順をご提案します。 無料相談はこちら | 資料ダウンロードはこちら ## よくある質問 NPSスコアの改善にはどのくらいの期間がかかりますか? 弊社のFactBase Workshopでは12週間をワンサイクルとして設定しています。批判者へのクローズドループ対応など即効性のある施策は4〜8週間で効果が出やすい傾向がありますが、組織文化として定着し自走できるPDCAループを構築するには12週間のサイクルを完走することをお勧めしています。業種・組織規模・実装の深さによって異なるため、まず現状計測から始めることが重要です。 FRS™とNPSはどう違うのですか? NPSは顧客が「推奨したいか」という感情・意向を測る指標です。FRS™(First Repeat Score)は弊社が開発した独自指標で、「実際に2回目来店をしたか」という行動指標を計測します。感情スコアと行動指標の両方を計測することで、NPSが高いのにリピートが増えない矛盾を解明し、真に投資すべき接点の特定が可能になります。 はい。YourVoice NEXTはCX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで同時可視化できることが最大の特徴です。 グローバルSaaS(Qualtrics等)は大企業向けで高額な場合が多いですが、弊社は中堅中小企業でも大企業レベルのデータ活用が実現できる価格設計と実装サポートを提供しています。料金の詳細はお問い合わせください。 YourVoice NEXTは中小企業でも使えますか?大企業向けの高額なツールとは違いますか? NPSスコアが改善しても売上が伸びない場合はどうすればよいですか? NPSスコアが改善しても売上が伸びない場合、感情スコアと行動変化(実際の再来店・継続購入)が連動していない可能性があります。FRS™による2回目来店率との比較分析で、ギャップの所在を特定することをお勧めします。弊社の事例では-54.8ptのギャップが発見され、年間3,300万〜5,000万円の改善余地として定量化できた例があります。 従業員満足度(EX)の改善はNPSスコアにどう影響しますか? スタッフの心理的リソース枯渇が接客品質の低下として表面化し、その結果NPSスコアが下がるという因果関係があります。「曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割」という組織設計の不具合を解消し、EXを改善することで接客品質のばらつきが解消され、NPSスコアの安定的な向上につながります。弊社ではCX×EXを統合して改善する伴走型サポートを提供しています。 NPS・顧客満足度の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度を高める企業の実践例と改善ステップ|今日から始める対策 --- title: NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5485/ --- # NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 NPSツールの導入コストを調べているものの、「グローバルプラットフォームの見積もりを取ったら想像以上に高額だった」「自社の規模に本当に合うのか判断できない」と感じているCX・CS部門の方は多くいます。稟議・予算申請のために具体的な費用感を把握したい、そのフェーズで必要な情報を、費用帯別の比較と選び方の軸に絞って整理しました。 NPSツール市場は、大企業向けのエンタープライズプラットフォームから中堅・中小企業向けのNPS専門SaaSまで、**費用レンジが月額数万円〜数百万円**と非常に幅広くなっています。「測定するだけ」と「改善アクションまで完結する」では、必要なツールの設計も費用体系もまったく異なります。この記事では2026年版として、導入コストの構造・費用帯別の相場・主要5サービスの比較を体得できる形でお届けします。 **こんな方にオススメ** - Qualtrics・Medalliaの見積もりを取り、費用妥当性に不安を感じているCX部門責任者 - NPS測定ツールの稟議資料を作るために、費用帯別の相場感と比較軸が欲しい方 - グローバルプラットフォームほどの規模は不要だが、分析精度は落としたくない中堅企業のCSマネージャー **この記事を読むと…** - NPSツールの導入コスト構造と費用帯別の相場が具体的にわかる - 主要5サービスを評価軸で横断比較し、自社ペルソナに合う選択肢を絞り込める - 「測定だけで終わらない」ツール選びの判断基準が体得できる 【PR】 10秒でわかる!ぴったりNPSツール診断 Q1. 貴社のNPS運用の主な目的はどちらですか? スコアの測定・可視化が中心 測定から改善アクションまで一気通貫で完結させたい Q2. グローバルプラットフォーム(Qualtrics・Medallia等)の費用感は? 高額すぎて自社規模に合わないと感じている 予算は確保できており、多機能さを重視する Q2. EX(従業員体験)とCX(顧客体験)の両方を同一プラットフォームで管理したいですか? はい、CX×EXを統合して改善サイクルを回したい まずはCXの測定・分析から始めたい おすすめ トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaS QualtricsやMedalliaのようなグローバルプラットフォームと同水準のNPS分析精度を、中堅・大企業に合理的な費用で実現できます。CX×EXの同時可視化と改善アクションまでの一気通貫設計が強みです。 公式サイトを見る おすすめ トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaS グローバルツールの拡張性を求める大企業にはQualtricsが向きますが、同等の分析精度をより合理的なコストで求めるなら、NPS専門特化のトータルエンゲージメントグループが現実的な選択肢です。まずは無料相談で自社規模に合う費用感を確認できます。 公式サイトを見る ## NPSツールを選ぶ5つの評価軸 NPSツールの選定で後悔しないために、まず評価軸を自分のものにしておくことが重要です。費用の比較に入る前に、この5軸を体得しておくことで稟議資料の説得力も格段に上がります。 ### ① NPS専門性:汎用サーベイツールとの本質的な差 NPS専門ツールと汎用アンケートツールの最大の差は、**「スコアを出す」から「改善アクションまで設計する」かどうか**にあります。汎用ツールはNPS設問を入れることはできますが、ドライバー分析・テキストアナリティクス・業界ベンチマーク比較といったNPS改善に必要な機能が不足しているケースが多いとされています。稟議の場で「なぜこのツールか」を説明するとき、専門性の差は驚くほど説得力に直結します。 弊社が30年の経営実践の中で体得してきたことがあります。データを集めるだけでは何も変わらない、ということです。調査は消耗を認識させるだけで終わる——従業員の声を集めても、それを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、測定は目的ではなく手段のはずなのに目的になってしまいます。NPS専門ツールを選ぶ本質的な理由はここにあります。 評価の実務では、「NPS設問の設計支援があるか」「セグメント別・チャネル別の分析ができるか」「改善提案まで含めたレポート機能があるか」の3点を確認することで、専門性の差が明確になります。 ### ② 費用対効果:料金プランの透明性と試算しやすさ 費用対効果の評価では、**月額料金だけでなく初期費用・実装コスト・追加オプション費用の全体像**を試算できるかどうかが鍵になります。グローバルプラットフォームは機能が豊富な反面、「実際に使う機能は全体の30%以下だった」という声も一般的に聞かれます。自社の規模・目的に対してオーバースペックでないかの確認が重要です。 費用対効果の試算において、離職コストとリピート逸失売上の視点を加えることをおすすめしています。一般的な試算ベースでは、離職率を20%改善すると年間100万円超の削減効果が見込めるケースがあるとされており、リピート率の5ポイント改善が年間の増分売上に与えるインパクトも相当なものになります。ツールの月額費用だけでROIを語るのではなく、改善の結果として生まれる収益・コスト削減を分子に置いた試算が、稟議を通す最短のつなぎになります。 ### ③ 分析機能の高度さ:CX-EX統合とドライバー分析 NPSスコアが改善しているのに来店・継続が増えない——この矛盾を経験したことがある方は多いはずです。**その原因の多くはEX(従業員体験)とCX(顧客体験)が別々に管理されているサイロ構造**にあります。スタッフの心理的リソースが枯渇すると、接客品質が落ち、顧客が黙って離脱するという因果チェーンは、データを統合して初めて見えてきます。 分析機能として評価すべきポイントは、テキストアナリティクス(自由記述の感情分析)・NPSドライバー分析(スコアに影響する要因の特定)・CX-EX統合ダッシュボードの3点です。これらを同一プラットフォームで扱えるかどうかで、改善アクションの精度が根本から変わります。 ### ④ 実装サポート:伴走支援と日本語対応 ツールを導入して終わりにしないための実装サポートの充実度は、特に中堅・中小企業にとって死活問題になります。**グローバルツールは機能が豊富でも、日本語での伴走支援が薄いケースが多い**とされており、導入後に現場定着が進まず費用だけが発生し続けるリスクがあります。 評価軸として確認すべきは、オンボーディング支援の期間・内容、日本語ネイティブのカスタマーサクセス担当の有無、そして改善サイクル(PDCA)の設計支援が含まれているかどうかです。ツールは手段であり、現場に定着させてはじめて投資が完走します。 ### ⑤ 既存システム連携:SalesforceやHubSpotとの統合 NPSデータをCRMやMAと連携できるかどうかで、データ活用の深度が大きく変わります。**Salesforce・HubSpot等との連携が実現すると、NPSスコアとLTV・チャーンリスクを紐づけた顧客管理**が可能になり、CX投資のROIを数値で示せるようになります。 連携の深度を確認する際は、「データをエクスポートできる」レベルと「双方向でリアルタイム連携できる」レベルの差を明確にしておくことが重要です。稟議担当者に対して「既存の営業・MA基盤と統合できる」という説明は、投資対効果の説明をシンプルにしてくれます。 ## ペルソナ別おすすめの選び方 規模・予算・課題の組み合わせによって、最適なツールは変わります。自分のペルソナを先に確認してから、比較一覧に進むことをおすすめします。 ### 中堅・大企業のCX部門責任者:データドリブンな改善を実現したい場合 グローバルプラットフォームの見積もりを取得した後、「自社規模に対してオーバースペック・高コストでは」という費用妥当性の不安を抱えているペルソナには、**NPS専門に特化したSaaSで同等の分析精度をより合理的なコストで実現できるか**が判断のポイントになります。 CX-EX統合可視化・日本語ネイティブのサポート・実装まで完結するPDCA設計を求めるなら、株式会社トータルエンゲージメントグループのNPS改善SaaSが筆頭候補となります。FRS™(2回目来店率を測る独自指標)という、NPSスコアだけでは見えない実際の行動変化を捉える仕組みは、驚くほど実感に近いデータを提供します。 こんな人におすすめ - QualtricsやMedalliaの見積もりを取り、費用妥当性に疑問を感じているCX責任者 - NPSスコアと実際の来店・継続率のギャップを解消したい方 - 日本語でのカスタマーサクセス伴走を重視する中堅・大企業の担当者 ### グローバル展開・大規模統合管理が必要な大企業:エンタープライズ向けプラットフォームが向く場合 多拠点・多チャネルのNPS運用をグローバル規模で統合管理し、高度なカスタマイズと拡張性を最優先する大企業には、Qualtrics XM PlatformやMedallia Experience Cloudのユースケースフィットが高くなります。予算規模が大きく、複数のCXプログラムを一元管理したいケースに適しています。 ### VOC収集とテキストアナリティクスを統合したい場合 複数のフィードバックソースを一元化し、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで完結させたい企業には、InMoment XI Platformの活用が向いているとされています。CXとEXを同時に改善したいニーズにも応えられる設計です。 ### 調査設計からコンサルティングまでアウトソースしたい場合 自社NPS値を業界ベンチマークと比較・検証し、戦略立案まで含めて外部に伴走を委ねたい企業には、SaaSツールの自社運用ではなく調査設計から支援を受けるアプローチが合う場合があります。株式会社電通マクロミルインサイトのNPSベンチマーク調査・CX改善支援がこのケースに対応しています。 ## NPSツールの費用相場と料金体系を理解する 費用帯別の相場を先に把握しておくことで、比較一覧の読み方が変わります。NPSツールの料金体系は大きく3つのモデルに分かれており、自社の規模・目的に合ったモデルを選ぶことが費用対効果の最大化につながります。 ### 月額型SaaSモデル:店舗数・回答数に応じたスケーラブルな料金設計 月額型は、**店舗数や測定対象の規模に応じて費用が変動するスケーラブルな料金設計**が特徴です。弊社の事例ベースでは、64院規模の導入で月額30万円程度の実績があります。まず小規模で始めて段階的に拡張できる柔軟性が、特に中堅企業にとって稟議を通しやすい理由のひとつです。 月額型を選ぶ際に確認すべきは、初期費用(オンボーディング・設定費用)が別途発生するかどうかと、回答数の上限によるオプション課金の有無です。一見低い月額料金でも、回答数超過やAPI連携オプションを加えると年間総額が大きく変わるケースがあります。 ### プロジェクト型:課題解決を目的とした単発・短期モデル 特定のCX改善プロジェクトや、NPS導入の初期設計フェーズに対してプロジェクト型で契約するモデルです。弊社の場合、プロジェクト型は**50万〜250万円/案件**が目安となっています。12週間のFactBase Workshopのような伴走型ワークショップもこの類型に含まれます。 プロジェクト型の特徴は、目的と期間が明確であるため稟議が通りやすく、まずPDCAの型を体得するための入口として活用できる点です。「ツールを入れたが改善サイクルが回らない」という課題を抱えている企業にとって、伴走型のプロジェクト支援は驚くほど効果的な選択肢になります。 ### EX伴走型年間契約:人材育成・組織改善まで統合するモデル EX(従業員体験)改善まで含めた年間伴走型の契約モデルは、**250万〜400万円/年**が目安です。これはNPSの測定・分析にとどまらず、スタッフの心理的リソース枯渇の検知から組織設計の改善まで、実装のサイクル全体を委ねるモデルです。 離職コストや接客品質の低下が年間に与える損失と比較したとき、このモデルのROIは実感として伝わりやすいものがあります。一般的な試算として、離職率20%改善で年間144万円超の削減、リピート率5ポイント改善で年間120万円超の増分売上という数字が参考になります(試算条件は規模により異なります)。 [[CHIPPER_SVG:type=bar_chart,{“title”:”NPSツール料金モデル別・年間費用イメージ”,”unit”:”万円/年”,”bars”:[{“label”:”月額型SaaS(中堅規模)”,”value”:360,”highlight”:true},{“label”:”プロジェクト型(単発)”,”value”:150,”highlight”:false},{“label”:”EX伴走型年間契約”,”value”:325,”highlight”:false},{“label”:”グローバルPF(Qualtrics等)”,”value”:600,”highlight”:false}],”note”:”※ 試算値。規模・オプションにより変動します”}]] ## NPSツールおすすめ5選 比較一覧【2026年版】 ここまでで評価軸・ペルソナ・費用相場を整理しました。ここからは主要5サービスを横断比較します。まず総合比較表で全体像を確認してから、各サービスの詳細に進んでください。 サービス名 NPS専門性 費用対効果 分析機能の高度さ 実装サポート 対象ペルソナ **トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaS** ◎ NPS専門特化・FRS™独自指標 ◎ 中堅規模に最適化 ◎ CX×EX統合ダッシュボード ◎ 日本語伴走・PDCA設計 中堅・大企業CX責任者 Qualtrics XM Platform ○ CX・EX・BX多面統合 △ 大企業向け高額帯 ◎ 高度な統計分析 ○ グローバルCS 大企業・グローバル展開 Medallia Experience Cloud ○ リアルタイムフィードバック △ エンタープライズ価格帯 ◎ 多チャネル統合分析 ○ グローバル実績 多拠点大企業・グローバル InMoment XI Platform ○ VOC×NPS×テキスト統合 ○ 機能統合でコスト効率 ◎ テキストアナリティクス ○ 導入支援あり VOC統合・CX-EX同時改善 NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(電通マクロミルインサイト) ◎ 業界ベンチマーク専門 ○ 調査設計込みの費用感 ○ ベンチマーク比較分析 ◎ 調査設計から伴走 戦略立案アウトソース希望企業 ### 第1位:おすすめNo.1 トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaS — NPS専門特化×CX-EX統合で改善まで完走 評価軸 評価 サービス名 トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaS NPS専門性 ◎ FRS™独自指標・CX-EX同時可視化 費用対効果 ◎ 中堅・大企業に合理的な費用設計 分析機能の高度さ ◎ YourVoice NEXT・AIアンケート・UGC収集 実装サポート ◎ 12週間FactBase Workshopで伴走 既存システム連携 ○ Salesforce/HubSpot等との連携対応 株式会社トータルエンゲージメントグループのNPS改善SaaSは、NPS測定から改善アクションまでをデータドリブンで完結させたい中堅・大企業のCX・CS部門に向けて設計されています。グローバルツールのようなオーバースペックを避けながら、同等水準の分析精度を合理的なコストで実現できることが、この領域で選ばれている理由です。 弊社の独自指標FRS™(業種別2回目来店率、商標出願検討中)は、NPSスコアだけでは見えない「実際の行動変化」を捉えます。ある事例では、NPSギャップ-54.8ポイントを発見し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示した実績があります。スコアが高くても来店が増えない矛盾を、行動データで解消するアプローチは、驚くほど現場の実感に近いものです。 YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール)によりCX×EXの同時可視化が可能で、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)との連携でスタッフの心理的リソース回復まで設計できます。また、12週間のFactBase Workshop(PDCA伴走型)によって、「測定して終わり」ではなく改善サイクルを現場に定着させる体制を完走できます。センチュリー21・やずや・門倉組など複数の導入実績があります。 こんな人におすすめ - グローバルプラットフォームの見積もりを取り、費用妥当性・オーバースペックに不安を感じているCX責任者 - NPSスコアだけでなく実際の行動変化(来店率・継続率)まで測定・改善したい企業 - EX(従業員体験)とCXを統合して、改善サイクルを組織に根付かせたい中堅・大企業 ### 第2位:Qualtrics XM Platform — 大企業・グローバル展開に最適なCX統合プラットフォーム 評価軸 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform NPS専門性 ○ CX・EX・BX・PX多面指標の統合管理 費用対効果 △ 大企業向け高額帯(要見積もり) 分析機能の高度さ ◎ 統計分析・予測AI・ドライバー分析 実装サポート ○ グローバルCS(日本語対応あり) 既存システム連携 ◎ SAP・Salesforce等との幅広い連携 Qualtrics XM PlatformはNPS計測を含むCX・EX・BXの多面的な指標を大規模に統合管理したい大企業・グローバル展開企業に向いています。プラットフォームの拡張性と高度な統計分析・予測AI機能を最優先する場合の選択肢として、業界内での評価は高いとされています。 一方で、機能の豊富さゆえに、中堅企業が「実際に使う機能は一部」という状況になりやすい傾向があります。費用は要見積もりとなっており、自社規模に対してオーバースペックでないかの確認が重要です。グローバル展開・多拠点統合管理・高度なカスタマイズを必要とするユースケースには強い選択肢です。 こんな人におすすめ - グローバル拠点を持ち、複数の指標(CX・EX・BX)を一元管理したい大企業 - SAP・Salesforceとの深い連携が必要なエンタープライズ環境の担当者 - 予算規模が大きく、高度なカスタマイズと拡張性を最優先する場合 ### 第3位:Medallia Experience Cloud — リアルタイムフィードバックとエンタープライズ分析の深さ 評価軸 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud NPS専門性 ○ リアルタイムフィードバック収集 費用対効果 △ エンタープライズ価格帯(要見積もり) 分析機能の高度さ ◎ 多チャネル統合・AIによる感情分析 実装サポート ○ グローバル導入実績・専任サポート 既存システム連携 ◎ 多チャネルAPI連携 Medallia Experience Cloudは、リアルタイムフィードバック収集と多拠点・多チャネルのNPS運用をエンタープライズ規模で行いたい企業に向いているとされています。グローバル導入実績と分析機能の深さを重視する場合の選択肢として、特に大規模なCXプログラムを持つ企業からの評価が高いとされています。 費用はエンタープライズ価格帯となっており、要見積もりです。多拠点・多チャネルの統合管理とリアルタイム性を最優先する大企業のユースケースフィットが高い選択肢です。 こんな人におすすめ - 多拠点・多チャネルのNPS運用をリアルタイムで統合管理したい大企業 - グローバル導入実績と深い分析機能を最優先する担当者 - AIによる感情分析を顧客対応の即時改善に活用したい企業 ### 第4位:InMoment XI Platform — VOC×NPS×テキストアナリティクスの統合一元化 評価軸 評価 サービス名 InMoment XI Platform NPS専門性 ○ VOC収集からNPS分析まで統合 費用対効果 ○ 複数ツール統合によるコスト効率 分析機能の高度さ ◎ テキストアナリティクスの深度 実装サポート ○ 導入支援・カスタマーサクセス 既存システム連携 ○ CRM・MA等との連携対応 InMoment XI Platformは、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合し、CXとEXを同時に改善したい企業に向いているとされています。複数のフィードバックソースを一元化し、自由記述の感情分析も含めた深いテキスト解析を求めるケースに適した選択肢です。 費用は料金体系の公開情報に基づき、公式サイトよりお問い合わせください。複数のCXツールを使い分けているコストを統合することで、全体的なコスト効率を改善できる可能性があるとされています。 こんな人におすすめ - 複数のVOCソースを一元化し、テキストアナリティクスを深く活用したい企業 - CXとEXを同一プラットフォームで同時に改善したいケース - 複数のCXツールを使い分けている現状をシンプルに統合したい担当者 ### 第5位:NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(電通マクロミルインサイト)— 業界ベンチマーク比較と戦略コンサルティングの統合 評価軸 評価 サービス名 NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(電通マクロミルインサイト) NPS専門性 ◎ 業界ベンチマーク比較・戦略立案 費用対効果 ○ 調査設計込みの費用感(要見積もり) 分析機能の高度さ ○ ベンチマーク比較・分析レポート 実装サポート ◎ 調査設計から戦略立案まで伴走 既存システム連携 △ SaaS自社運用ではなく調査委託型 株式会社電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援は、自社NPS値を業界ベンチマークと比較・検証し、戦略立案コンサルティングまで含めてアウトソースしたい企業に向いています。SaaSツールを自社で運用するのではなく、調査設計から伴走支援を求めるケースに適した選択肢です。 「自社のNPSが業界平均に対してどのポジションにあるか」を把握したい場合や、競合との相対的な位置づけから戦略を立案したい場合に、このアプローチの価値は実感しやすいものがあります。費用は料金の公式情報に基づき、公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - 自社NPSを業界ベンチマークと比較して戦略的に位置づけたい企業 - SaaSツールの自社運用より調査設計からのアウトソースを求める場合 - NPS改善の戦略立案まで含めてコンサルティングを受けたい担当者 ## まとめ:NPSツールの導入コストで後悔しないための判断軸 2026年版のNPSツール導入コスト比較を整理してきました。重要な判断軸を改めて確認します。 - 費用の比較は月額料金だけでなく、初期費用・実装コスト・年間総額で行う - グローバルプラットフォームの機能豊富さが自社規模に対してオーバースペックでないか確認する - 「測定して終わり」ではなく、改善サイクルまで設計できるツール・体制かを評価する - EXとCXのサイロを解消できる分析統合設計があるかどうかを確認する - 日本語ネイティブの伴走サポートが、現場定着を大きく左右する NPSスコアが高くても来店・継続が増えない矛盾を感じているなら、その原因は測定ツールの選択以前に、EXとCXのデータが分断されているサイロ構造にある可能性が高いということです。従業員の声を集めるだけでは改善しない——消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 中堅・大企業のCX・CS部門で、グローバルプラットフォームとの費用妥当性を比較しながら合理的な選択をしたい方には、株式会社トータルエンゲージメントグループがこの領域で強みを発揮します。NPS専門特化の分析精度・FRS™による行動変化の可視化・12週間の伴走型PDCA設計——これらを統合して改善まで完走できる体制を、ぜひ一度資料で確認してみてください。 トータルエンゲージメントグループ NPS改善SaaSがおすすめな方 - Qualtrics・Medalliaの見積もりを取り、費用妥当性に不安を感じているCX責任者 - NPSスコアと実際の来店・継続率のギャップを行動データで解消したい企業 - EX×CX統合と改善サイクルの現場定着まで、一気通貫で完走したい中堅・大企業 導入の流れ(初回相談から導入まで) 初回無料相談→現状ヒアリング・費用試算→サービス提案・資料確認→導入設計の順で進みます。まずは資料ダウンロードから確認いただけます。 無料相談してみる ## よくある質問 NPSツールの導入費用はどのくらいを目安にすればよいですか? 月額型SaaSは規模に応じて変動し、中堅規模では月額数十万円程度の事例があります。プロジェクト型は50万〜250万円/案件、EX伴走型年間契約は250万〜400万円/年が目安です。グローバルプラットフォーム(Qualtrics・Medallia等)はエンタープライズ価格帯となっており、要見積もりです。月額料金だけでなく初期費用・実装コストを含む年間総額で比較することをおすすめします。 中堅企業がグローバルNPSプラットフォームを選ぶ際のリスクはありますか? グローバルプラットフォームは機能が豊富な反面、自社規模に対してオーバースペック・高コストになりやすい傾向があるとされています。また、日本語ネイティブの伴走サポートが薄いケースでは、導入後に現場定着が進まず費用だけが発生し続けるリスクも指摘されています。「使う機能と使わない機能」の精査と、実装サポートの充実度を確認してから選定することが重要です。 NPSツールとCRMやMAの連携は必要ですか? 必須ではありませんが、連携することでNPSスコアとLTV・チャーンリスクを紐づけた顧客管理が可能になり、CX投資のROIを数値で説明しやすくなります。Salesforce・HubSpot等との連携が実現すると、NPSデータを営業・マーケティングの意思決定に活用できる範囲が大きく広がります。既存システムとの連携深度(エクスポートのみかリアルタイム双方向かの差)を事前に確認しておくことをおすすめします。 NPSスコアが高いのに顧客離脱が続く場合、ツールの問題ですか? 多くの場合、ツールの問題というよりEX(従業員体験)とCX(顧客体験)のデータが分断されているサイロ構造に原因があると考えられます。スタッフの心理的リソースが枯渇すると接客品質が落ち、顧客が黙って離脱するという因果チェーンは、NPSスコアだけでは見えません。FRS™のような「実際の行動変化(2回目来店率)」を測定する独自指標と組み合わせることで、スコアと実態のギャップを解消できる可能性があります。 NPS改善の効果を社内で説明するためにどんな数字を使えばよいですか? 一般的な試算として、離職率の改善がもたらすコスト削減効果と、リピート率改善がもたらす増分売上の2軸を使うと説明しやすくなります。弊社の試算ベースでは、離職率20%改善で年間144万円超の削減、リピート率5ポイント改善で年間120万円超の増分売上が見込めるケースがあります(試算条件は規模により異なります)。ツールの月額費用だけでなく、改善効果を分子に置いたROI試算が稟議を通す最短のつなぎになります。 関連記事 / Related - 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顧客の解約率が4分の1 - 一人当たりの平均利用金額が10%増加 と、いう大きな業績向上を実現しました。 NPSは、業績に連動する信頼性の高い指標です。 しかし、いくらNPSが業績に連動するからとはいえただ測定だけを実施しても、NPS自体はただの「数字」にすぎません。 この調査の意義を全社で学び、結果にもとづいて各現場が向上の取り組みをしたことが成功の秘訣といえるでしょう。 NPSを測定し、顧客ロイヤルティ向上に繋がる顧客体験を向上させる取り組みを実行するからこそ、業績が向上するのです。 アメックス社の取組は、こういった意味で「NPSを活用した事業成長」の素晴らしい事例の1つと言えるでしょう。 [参考] ◆週刊ダイヤモンド2013年2月16日号「友人に薦めるか」で測る NPSという新指標の威力 ◆日経情報ストラテジー 「称賛される会社」の“常識”を超える新経営「顧客満足度が上がれば売り上げも増える」のウソ、アメックスが採用した究極の指標「NPS」 **NPSに関する他の記事も読んでみよう** NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと NPS の算出方法 NPS(ネットプロモータースコア)が多くの企業で取り入れられている理由とは? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【事例】顧客の信頼を失ったヨガウェアブランド・ルルレモンの取り組みと、その活動を計測するNPS? --- title: NPS事例 Apple date: 2020-03-31 url: https://total-engagement.jp/column/nps/141/ --- # NPS事例 Apple GeniusBarなどでもNPSを活用し、飛躍的に事業成長を遂げているアップルですが、単純な業績向上がゴールではないと、同社は述べます。 ** ****アップルのゴール** “Making money is the result, not the goal of the organization. The bottom line of its business is to delight the customer.”「お金を稼ぐことは結果であり、組織のゴールではない。ビジネスの根底にあるのは、お客様を喜ばせることです。」 NPSを活用した事業成長として飛躍的な結果を保持するアップルですが、業績向上がアップルのゴールではないと、同社は述べます。 “Delight the customers” 「お客さまに喜んでもらうこと」 このゴールに向かって懸命に走るからこそ、真のロイヤルティ向上を顧客と従業の両輪から取り組み、業績向上へとつなげることができるのではないでしょうか。 アップル社の取組は、こういった意味で「NPSを活用した事業成長」の素晴らしい事例の1つと言えるでしょう。 http://blog.satmetrix.com/the-secret-of-apples-success-nps-as-a-measure-of-customer-delight https://hbr.org/2011/08/apple-stores-in-china-the-one http://www.forbes.com/sites/stevedenning/2011/08/26/another-myth-bites-the-dust-how-apple-listens-to-its-customers/ http://www.forbes.com/sites/drewhansen/2013/12/19/myth-busted-steve-jobs-did-listen-to-customers/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - レポート【伝わらない時代の理想のチャネル連携を目指す ピーチ・ジョン、コミュニケーションデザインチームの挑戦】 --- title: NPS完全ガイド|計算方法・業界平均・改善アクションまでをわかりやすく解説 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4971/ --- # NPS完全ガイド|計算方法・業界平均・改善アクションまでをわかりやすく解説 NPSという指標を知り、導入を検討しているCX・CS担当者の方に、驚くほどよく見かける光景があります。「スコアは取れた。 でも、次に何をすればいいかわからない」という状態です。数字が出た瞬間に満足してしまい、そこから先の改善アクションへの**つなぎ**が切れてしまっているということです。 本記事では、NPSの定義・計算方法から業界別の平均値、そして低スコアの原因分析と具体的な改善アクションまでを一気通貫で解説します。30年の経営実践と2度のイグジット経験を通じて**体得してきた**、「スコアを経営改善に直結させる思想」をあなたにも届けたいと思っています。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを導入したのにスコアが改善につながらないと感じているCX・CS責任者 - ●上司や経営層にNPS導入を提案するための根拠資料を探している担当者 - ●Qualtrics等のグローバルツールと日本製サービスを比較検討中の方 **この記事を読むと···** - ●NPSの計算方法と業界平均値を正確に把握できる - ●低スコアの原因を特定し、7つの具体的な改善アクションを実行できる - ●自社の課題に合ったNPS測定・改善ツールの選び方がわかる ## NPSとは何か|顧客ロイヤルティを数値化する唯一の指標 NPSとは何か|顧客ロイヤルティを数値化する唯一の指標 NPSとは何 か|顧… NPS定義 行動意向測定 顧客ロイヤル ティ 推奨可能性 満足度との違 い NPS(Net Promoter Score)は、「この企業・サービスを友人や知人にすすめたいですか?」という一問で顧客ロイヤルティを測る指標です。2003年にベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルド氏が提唱し、世界中の大企業から中堅企業まで広く活用されています。 単なる満足度調査と根本的に異なるのは、「感情」ではなく「行動意向」を問うという点です。満足しているだけの顧客と、実際に推薦行動を起こす顧客は別物だということを、この指標は明確に切り分けます。 ### NPSが生まれた背景と「推薦行動」の意味 20世紀後半、顧客満足度調査(CSat)は企業の標準的な指標でした。ところが今は違います。 「満足している」と回答した顧客の多くが、実際には競合他社へ移行してしまうという矛盾が明らかになったのです。フレッド・ライクヘルド氏の研究では、「友人にすすめるか」という一問が将来の購買継続率や売上成長率と最も強く相関するという**実感**を数万件のデータで実証しました。 これがNPS誕生の本質です。 推薦行動は、顧客の深い信頼と感情的なつながりがあってはじめて生まれます。「まあ良かった」という中立的な満足ではなく、「絶対に紹介したい」という確信的な体験が必要です。 この水準に到達している顧客こそが、企業の持続的成長を支える資産です。NPS導入の真の目的は、この「推薦者」を増やすための経営サイクルを回すことだということです。 ### CSatやCESとの違い|NPSを選ぶべき理由 顧客体験を測る指標にはCSat(顧客満足度)、CES(顧客努力指標)、NPSの3つが代表的です。CSatは「今回の体験はどうでしたか?」という瞬間の満足度を測り、CESは「解決のためにどれだけ手間がかかりましたか?」という摩擦を測ります。一方、NPSは「長期的なロイヤルティと推薦意向」を測るという点で、経営指標との連動性が最も高いとされています。 実際に3つを組み合わせることが理想ですが、経営層への報告指標として一本化するならNPSが最適です。売上成長率、リピート率、解約率といったビジネスKPIとの相関を示しやすく、社内合意形成にも使いやすいということです。弊社の伴走支援の現場でも、NPSを起点に経営会議のアジェンダが変わる瞬間を驚くほど多く見てきました。 ### EX(従業員体験)との連動という発展形 NPSは顧客だけに向けるものではありません。同じ設問構造を従業員に適用したeNPS(Employee Net Promoter Score)も広まっています。 「この会社を友人に職場として紹介したいですか?」という問いで従業員のロイヤルティを測るものです。CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化することで、「従業員が誇りを持てる職場こそが、顧客にも誇れるサービスを生む」という因果関係を数値で示せます。 弊社ではこのCX×EXの統合可視化を核心的な差別化軸と位置づけています。スコアだけ取って終わるのではなく、組織の状態とお客様の状態を同時に改善する伴走を体得してきた30年の実践がここに凝縮されているということです。AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」という視点から、このCX-EXの連動モデルについてさらに深掘りした記事も参考にしてください。 ## NPS計算方法|ステップバイステップガイド - NPS計算方法|ステップバイステップガイド 1 設問設計 2 0-10スケール回答 3 回答収集 4 データ集計 5 NPS算出 NPSの計算は、手順を一度体得してしまえば驚くほどシンプルです。ただし、設問設計・回答収集・集計の各ステップで見落としやすいポイントがあります。ここでは実務に直結する形で、正確な算出プロセスを解説します。 ### STEP 1|設問設計と回答スケール NPS調査の核心は「この企業・サービスを、友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」という一問です。回答は0〜10の11段階で収集します。このスケール設計は標準化されており、変更すると他社・業界との比較ができなくなりますので、そのまま使うことをお勧めします。 設問の後に「その理由を教えてください」という自由記述欄を設けることが重要です。スコアは「何点か」を教えてくれますが、「なぜその点数か」は自由記述にしか現れません。 改善アクションへの**つなぎ**を作るのは、この定性データです。定量と定性を組み合わせてはじめて、NPSは経営に使える指標になります。 ### STEP 2|分類と計算式 回答者を3つのグループに分類します。9〜10点を「推薦者(Promoters)」、7〜8点を「中立者(Passives)」、0〜6点を「批判者(Detractors)」と呼びます。NPSは以下の式で算出されます。 **NPS(点) = 推薦者の割合(%) − 批判者の割合(%)** 中立者は計算から除外されます。たとえば100人が回答し、推薦者が30人・中立者が40人・批判者が30人だった場合、NPS = 30% − 30% = 0となります。 スコアは−100から+100の範囲を取り、+50以上は優秀、+70以上は世界クラスとされることが多いです。ただし業界によって水準が大きく異なるため、後述の業界別平均値と照合することが不可欠です。 ### STEP 3|回収率と回答バイアスへの対処 NPSの精度は回収率と回答者の偏りに大きく左右されます。回収率が低いと、特に満足度が高い層か低い層のみが回答する「両端バイアス」が生じます。業界の傾向として、メール配信型の調査では10〜30%程度の回収率が多く見られ、購入直後や体験直後のリアルタイム配信で回収率が改善する傾向があります。 また、従業員が直接顧客に回答を依頼するケースでは「忖度スコア」が生まれやすいという点にも注意が必要です。匿名性の担保と、回答者の属性(新規・既存・年齢層・利用頻度)を紐付けたセグメント分析の仕組みを設計段階から組み込むことが、信頼性の高いデータを体得する近道です。 ## 業界別NPS平均値|御社のスコアは何点? NPSスコアは絶対値だけを見ても意味がありません。業界平均と比較してはじめて「自社の立ち位置」が見えてきます。 ここでは一般的に公表されている業界別の水準をお伝えします。なお、以下の数値は各調査機関が公表している傾向値であり、調査年・調査手法によって異なります。 必ず最新の調査データと照合してご活用ください。 業界 NPS平均スコア(目安) 特徴・傾向 B2Bソフトウェア・SaaS +30〜+40 解約防止・更新率との相関が強い 小売・EC +20〜+35 購入頻度・客単価との連動が見られる フィットネス・美容サロン +35〜+50 スタッフとの関係性がスコアを左右する 飲食・カフェチェーン +20〜+40 店舗間格差がNPSに明確に現れる 不動産・ブライダル +10〜+30 高単価・低頻度のため担当者品質が直結 医療・整骨院・介護 +40〜+60 信頼感が推薦行動を強く規定する 通信・公共サービス −10〜+10 選択肢が少なく義務的継続が多いため低め **御社の業界平均、把握できていますか?** 弊社では業界別のNPSベンチマーク診断を含む無料相談を提供しています。自社スコアを競合水準と比較し、改善の優先順位を特定したい方はお気軽にご相談ください。 無料相談はこちら ### 業界平均より重要な「セグメント別スコア」という視点 業界平均を知ることは入口に過ぎません。本当に価値があるのは、**セグメント別のNPS差分**を可視化することです。 たとえば同じ飲食チェーンでも、店舗Aは+50・店舗Bは+5というような格差が当たり前に存在します。この格差の中に、改善の鍵が隠れているということです。 弊社がシナジー社の事例で実施したFRS™調査では、NPSスコアと実際の2回目来店率の間に**−54.8ptものギャップ**が発見されました。「推薦すると言っている顧客が実際には来ていない」という事実は、業界平均との比較だけでは決して見えてきません。年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が、セグメント分析によってはじめて可視化されたということです。 ### 日本企業のNPS傾向とグローバル比較 一般的に言われているように、日本企業のNPSはグローバル比較で低めに出る傾向があります。これは日本の文化的背景として「10点満点」という評価を積極的につけない謙虚さが影響していると考えられています。そのため、グローバルSaaSのベンチマーク数値をそのまま日本企業に当てはめると、「自社のスコアは低い」という誤った判断につながりかねません。 国内で調査を完走するときは、日本市場に特化したベンチマーク数値を参照することが重要です。弊社では国内事業者の実態に即したデータ蓄積を重ねており、業種特性を踏まえた適切な目標水準の設定を伴走支援しています。 ## 低NPSの原因分析|スコア別チェックリスト 低NPSの原因分析|スコア別チェックリスト スコア診断 1 スコアレンジ分類 2 原因パターン特定 3 対応施策決定 4 スコアが出た後、多くの担当者が「何から手をつければいいかわからない」という状態に陥ります。この壁を越えるために、スコアレンジ別に想定される原因と確認事項を整理しました。原因を特定してからアクションを設計することが、改善を完走するための最短ルートです。 ### スコアが0以下の場合|構造的な課題の存在 NPSがマイナス域にある場合、単一の施策では改善しない構造的な問題が存在する可能性が高いです。主な原因として確認すべき項目は以下の通りです。 まず、サービス品質そのものへの不満です。特にスタッフ対応・品質のばらつき・情報伝達の不備が自由記述に頻出する場合は、業務フローの見直しが先決です。 次に確認すべきは、期待値とのギャップです。広告・販促で過度な期待を喚起しているにもかかわらず、実体験がそれを下回るケースです。 このギャップは批判者を生む最大の要因のひとつとされています。また、従業員満足度(eNPS)との相関も必ず確認してください。 スタッフが自社を誇れない状態では、顧客ロイヤルティの改善は難しいということです。 ### スコアが+1〜+30の場合|中立者を推薦者に転換する施策 このレンジでは「悪くはないが強く推薦するほどでもない」という中立者が多数存在しています。自由記述を見ると「普通」「特に問題ない」というコメントが並ぶ傾向があります。ここで重要なのは、中立者がどの接点で感情的な高揚を感じているかを特定することです。 カスタマージャーニーマップを用いて、初回接触・購入・アフターフォローという各接点ごとのNPSを測定し直すことで、「どこで中立者に落ちているか」が明確になります。多くの場合、購入後のフォローアップの薄さが推薦者への転換を妨げているという**実感**が現場にはあるはずです。 ### スコアが+30以上でも改善が必要なケース NPSが高くても、事業成長が伴っていないケースがあります。これは弊社が独自開発したFRS™(ファースト・リピート・スコア)という観点から見ると非常に重要な示唆を持ちます。推薦者が「言葉では推薦する」と答えていても、実際に2回目の来店・購入をしているかどうかは別問題です。 NPS+40という高スコアを持つ企業でも、2回目来店率が業界平均を下回っているというケースは珍しくありません。NPSスコアと行動データを照合するセグメント分析によって、「感情的なロイヤルティが行動につながっていない接点」を特定することが次のステップです。スコアに満足することなく、行動データとの**つなぎ**を常に確認し続ける姿勢が経営改善につながるということです。 ## NPS改善の具体アクション|7つの実装パターン NPS改善の具体アクション|7つの実装パターン 1 品質標準化 2 批判者対応 3 小規模改善 4 関係構築 5 体験積み重ね 原因が特定されたら、具体的なアクションを設計します。NPS改善において驚くほど効果的なのは、大規模な施策よりも「接点ごとの小さな体験改善の積み重ね」です。ここでは実践的な7つのパターンをお伝えします。 ### 最優先:サービス品質の標準化と批判者への即時対応 改善の順序は明確です。まずサービス品質そのものを向上させること、その後で顧客との関係構築施策を展開することです。 関係構築施策をいくら磨いても、品質のばらつきがある限りNPSは改善しません。特に店舗系ビジネスでは、最高評価の店舗の運営モデルを標準化し、全店に展開することがスコア改善への最短ルートとなります。 批判者(0〜6点)への対応は、**48時間以内のクローズドループ**が業界標準として推奨されています。低スコアを付けた顧客に速やかにコンタクトし、問題を解決することで批判者が中立者・推薦者に転換するという傾向は多くの調査で確認されています。この仕組みを手動で回し続けることは難しいため、YourVoice NEXTのようなAI駆動型のアンケート・NPS収集ツールで自動化することが実務的な解答です。 ### 中立者の転換と推薦者の活用 中立者(7〜8点)は潜在的な推薦者です。あと一歩の体験改善で推薦者に転換できる層であり、ここへのアプローチがNPS改善において最もROIが高い施策と言えます。カスタマージャーニーのどの接点で「あと一歩」が足りないのかを特定し、パーソナライズされたフォローアップを設計することが鍵です。 一方、すでに推薦者である顧客が自然に推薦行動を起こせる環境設計も重要です。ただし口コミキャンペーンやレビュー誘導はステマ規制に抵触するリスクがあるため推奨しません。 推薦者が「自分の言葉で語りたくなる体験」を提供することが、本質的な口コミ拡散につながります。体験そのものの質を高めることが、最も持続性の高い施策だということです。 ### eNPSとCXを同時に改善する統合アプローチ 従業員が「この会社を誇れる」という状態にあってはじめて、顧客に誇れるサービスが生まれます。eNPS(従業員版NPS)を測定し、CX改善と並行して組織の状態を改善する統合アプローチは、単独のCX施策よりも持続的な改善効果をもたらす傾向があります。弊社のFactBase Workshopでは、12週間のPDCA伴走型ワークショップを通じて、CX改善とEX改善を同時に設計する仕組みを構築しています。 CXとEXを別々のサイロで管理していた組織が、同一プラットフォームで統合可視化を体得したとき、改善スピードが驚くほど変わります。この変化を実感していただくために、弊社は伴走を続けているということです。100年続く企業に学ぶ顧客体験(CX)の重要性についても、ぜひ参考にしてください。 **NPS運用の仕組みを一緒に構築しませんか** 弊社のYourVoice NEXTとFactBase Workshopを活用した12週間伴走支援の詳細資料を無料配布しています。 資料ダウンロードはこちら ## NPS測定ツール比較|御社に最適なサービスはどれか NPSを「継続的な経営改善の仕組み」として運用するためには、ツール選定が重要です。単発のアンケートシステムではなく、データ収集・分析・改善アクション設計を一気通貫で支援するプラットフォームを選ぶことが、長期的なROIを最大化します。ここでは代表的な5つのサービスを、実務視点で比較します。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ Qualtrics XM Platform Medallia Experience Cloud InMoment XI Platform 電通マクロミルインサイト ①NPS専門性 ◎ CX×EX統合・FRS™独自指標 ◎ NPS標準搭載・豊富なテンプレ ○ リアルタイムVOC中核 ○ VOC×NPS統合分析 ○ ベンチマーク調査特化 ②データドリブン改善支援 ◎ 12週間PDCA伴走型 ○ セルフサービス型・拡張性高 ◎ リアルタイムアクション管理 ○ プラットフォーム統合 ○ 戦略コンサル提供 ③分析機能 ◎ AI駆動・セグメント×テキスト ◎ 高度統計・予測分析 ◎ AI感情分析・大量VOC対応 ◎ テキストアナリティクス強化 ○ 定量調査レポート中心 ④費用対効果 ◎ 中堅中小に最適化した料金体系 △ 大企業向け・高額帯 △ エンタープライズ向け △ グローバル対応前提の料金 ○ プロジェクト型で柔軟 ⑤国内サポート体制 ◎ 日本語・伴走型コンサル ○ 日本法人あり ○ 日本語対応 △ グローバル対応中心 ◎ 国内専業・日本語完全対応 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — CX×EX統合改善の伴走パートナー 評価軸 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門性 ◎ FRS™独自指標・CX×EX同時可視化 データドリブン改善支援 ◎ 12週間FactBase Workshop・PDCA伴走型 費用対効果 ◎ 中堅中小(年商3億〜・30名以上)に最適化 国内サポート体制 ◎ 池田CEO直轄・日本語完全伴走支援 弊社の最大の特徴は、CXとEXを同一プラットフォームで統合可視化できる点です。競合の多くがCXかEXのどちらか一方に特化しているのに対し、弊社はこの両方を同時に改善する仕組みを体得してきました。YourVoice NEXTはAI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールとして、顧客の声とスタッフの声を同時に収集・分析します。 また、FRS™という独自指標が他社にはない差別化点です。NPSが「感情的なロイヤルティ」を測るのに対し、FRS™は「実際の2回目来店率」という行動データでロイヤルティを検証します。 言葉と行動のギャップを数値化することで、経営改善の優先順位を明確にします。料金は御社の規模・店舗数に応じた月額型をご提案しており、詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 ### Qualtrics XM Platform — グローバルエンタープライズの標準基盤 評価軸 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform NPS専門性 ◎ NPS標準搭載・業界テンプレート豊富 データドリブン改善支援 ○ セルフサービス型・高度なカスタマイズ可 費用対効果 △ 大企業・グローバル展開企業向けの料金帯 国内サポート体制 ○ 日本法人あり・日本語対応可 Qualtrics XM PlatformはNPSを含むあらゆるCX・EXデータを一元管理できるグローバルプラットフォームです。統計分析・予測モデリング・ダッシュボード設計の自由度が高く、大規模な顧客データを持つエンタープライズ企業がグローバルで統一基準の指標管理を行うシーンに最も向いています。 Salesforce・HubSpotなど主要CRMとの連携機能も充実しており、既存のデータ基盤に組み込みやすい点も特徴です。グローバルで複数事業を展開し、プラットフォームの拡張性を最優先に考える大企業のCX責任者に向いています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### Medallia Experience Cloud — リアルタイムVOC収集のグローバル標準 評価軸 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud NPS専門性 ○ NPSを中核指標として活用・VOC統合 データドリブン改善支援 ◎ リアルタイム収集・AI感情分析 費用対効果 △ エンタープライズ・グローバル対応前提 国内サポート体制 ○ 日本語対応・グローバルサポート Medalliaはリアルタイムでの顧客・従業員フィードバック収集と、AI感情分析に強みを持つグローバルCXMプラットフォームです。大量のVOCデータをリアルタイムで処理し、組織内の担当者に即座にアラートを届けるクローズドループ管理の仕組みが充実しています。 NPSを中核指標に据えながら、コールセンター・デジタル・店舗など多チャネルのデータを統合したいエンタープライズ規模の企業に向いています。スピード感を持ったCS改善を大規模に展開したい組織に最適なサービスです。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### InMoment XI Platform — CX×EX統合のグローバルVOCプラットフォーム 評価軸 評価 サービス名 InMoment XI Platform NPS専門性 ○ NPS分析・VOC統合・テキストアナリティクス データドリブン改善支援 ○ CX×EX同時改善・ワンプラットフォーム 費用対効果 △ グローバル対応志向の企業向け料金帯 国内サポート体制 △ グローバルサポート中心 InMoment XI PlatformはVOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合するサービスです。顧客体験と従業員体験の両方を同一基盤で管理したい企業に向いており、グローバル展開を視野に入れたCX改善戦略に対応できる拡張性があります。 海外本社がCXMプラットフォームを既に選定しており、日本拠点もそれに合わせてグローバル統一基準で運用したいという大企業のCX責任者に向いています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援 / 株式会社電通マクロミルインサイト — 業界比較の専門家 評価軸 評価 サービス名 株式会社電通マクロミルインサイト NPS専門性 ○ 業界ベンチマーク調査・相対比較に強み データドリブン改善支援 ○ 戦略立案コンサルティング 費用対効果 ○ プロジェクト型・柔軟な発注形態 国内サポート体制 ◎ 日本語完全対応・国内調査ネットワーク 電通マクロミルインサイトは、業界ベンチマーク比較レポートと戦略立案コンサルティングを組み合わせたサービスが強みです。「自社のNPSが業界内でどの位置にあるか」を相対的に把握した上で、改善の方向性を経営層に提案したいという企業に向いています。 大手マーケティングリサーチの実績と国内調査ネットワークを背景に、信頼性の高いベンチマークデータを提供します。まずは業界内での自社ポジションを把握し、その後にツール導入や継続的な運用体制を構築したいという方にとって、入口として活用しやすいサービスです。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ## どちらを選ぶべきか?ケース別推奨 5つのサービスを比較してきましたが、「どれが御社に最適か」は組織の規模・課題・運用体制によって変わります。ここでは代表的なペルソナ別に、最もフィットするサービスをお伝えします。 ### 中堅中小企業のCX責任者・経営者に最適なのは株式会社トータルエンゲージメントグループ 年商3億円〜・従業員30名以上・3店舗以上の店舗系ビジネスを経営されている方、またはそのCX・CS改善を担当している方にとって、弊社のサービスが最もフィットします。グローバルSaaSは高額・大企業向けの設計になっており、自社の規模と課題に合わせた伴走支援を受けにくいという場合に、弊社の12週間FactBase WorkshopとYourVoice NEXTの組み合わせは驚くほど実践的に機能します。 特に「スコアを取ったのに改善につながらない」という課題を持つ方に届けたいのが、弊社のアプローチです。データ収集から改善アクション設計、そして実行と検証まで一気通貫で伴走することが、私たちの完走へのコミットメントです。CX改善を「属人的な頑張り」から「仕組み」に変えた瞬間、経営がどれほど楽しくなるかを、あなたにも実感してほしいと思っています。 ### グローバルエンタープライズ・大規模データ活用に向いているのはQualtrics・Medallia グローバルで事業を展開し、複数の事業部門・地域にまたがってCXデータを統一管理したい大企業のCX責任者には、Qualtrics XM PlatformまたはMedallia Experience Cloudが向いています。プラットフォームの拡張性・グローバル対応・高度な統計分析を最優先に考える場合に強みを発揮します。 一方、国内中堅企業がこれらを導入する場合は、運用の複雑さと初期コストが課題になることが多いとされています。「大企業向けプラットフォームを入れたが使いこなせていない」という組織が、弊社へ相談にいらっしゃるケースも少なくありません。ツールの能力を完走させるための伴走体制が整っているかどうかが、最終的な成果を分ける鍵です。 ### 業界比較・初期調査フェーズならば電通マクロミルインサイト まだNPSを導入しておらず、まず「自社の現在地」を業界内で把握してから戦略を立てたいという企業には、電通マクロミルインサイトのベンチマーク調査から入ることをお勧めします。その後、継続的な改善サイクルを構築する段階で、弊社への伴走依頼という流れも弊社では歓迎しています。 重要なのは、調査で終わらせないことです。ベンチマークは「地図」に過ぎません。 その地図を持って実際に走る、つまり改善アクションを継続的に実行する体制が整ってはじめて、NPSは経営のエンジンになります。2026年における「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦についても、弊社の現在進行形の取り組みとして参考にしていただければ幸いです。 ## NPS改善で失敗する3つのパターン これまで30年の経営実践と多くの企業への伴走を通じて、NPSを導入しても成果に結びつかないパターンには共通点があると体得してきました。ここでその3つをお伝えします。 ### パターン1|「スコア測定」で満足して改善アクションに移らない 最も多く見られるパターンです。四半期ごとにNPSを測定し、ダッシュボードにスコアが表示される状態に満足してしまうケースです。 スコアは「現状の鏡」に過ぎません。鏡を見るだけでは何も変わらないということです。 測定の目的は改善アクションを起動させることであり、スコアが出た翌週には具体的なアクションが動いている状態を設計しなければなりません。 この問題を解決するために重要なのが、測定・分析・アクション・検証のPDCAサイクルを**自動化・仕組み化**することです。人が手動でデータを見に行く設計では、多忙な現場で継続できません。弊社のYourVoice NEXTはこのサイクルを自動化し、批判者への即時フォローアップアラートから改善施策の効果測定まで一気通貫で支援します。 ### パターン2|全体スコアだけを見て店舗・部門別分析をしない 全社NPSが+30だとしても、店舗Aは+55・店舗Bは+5という格差が存在することは珍しくありません。全体スコアの改善を議論する前に、まず格差の構造を把握することが必要です。改善余地は格差の大きい場所に集中しており、そこを特定せずに全社一律の施策を展開しても効果は限定的です。 セグメント別NPSの可視化は、改善投資の優先順位を決める経営判断のインフラです。どの店舗・どのスタッフ・どの接点でスコアが下がっているかを数値で見える化することで、投資対効果の高い改善施策を設計できます。 ### パターン3|CX改善とEX改善を別々のプロジェクトで動かす 顧客体験(CX)の改善チームと従業員満足度(EX)の改善チームが別々に存在し、データも施策も連動していないサイロ状態は、多くの組織で見られる構造的な課題です。ところが今は違います。CXとEXを統合して見ることで、「どのスタッフがどの顧客接点でスコアを上げているか」「eNPSが低い店舗ほどCXも低い」という相関が明確に見えてくるということです。 この統合視点こそが弊社の核心的な価値提案です。CX改善とEX改善を別々のコストセンターとして動かすのではなく、ひとつの統合サイクルとして回すことで、改善の加速度は驚くほど変わります。 ## まとめ|NPSを経営改善の「エンジン」に変えよう NPSは、顧客ロイヤルティを数値化するための最もシンプルかつ強力な指標です。ただし、その真価はスコアを取ることではなく、スコアから改善アクションへの**つなぎ**を設計し、PDCAサイクルを継続的に回すことにあります。 計算方法の習得から業界平均との比較、低スコアの原因分析、そして7つの改善アクションパターンまでを本記事で完走していただきました。次のステップは、御社の現状を数値で把握することです。 弊社では無料相談を通じて、御社の業界・規模・課題に合わせた最適なNPS導入・改善設計を提案しています。あなたにも、NPSが経営の楽しいエンジンになる瞬間を実感してほしいということです。 1994年の起業から30年、2社のイグジットを経て現在もIPO準備中の現在進行形の挑戦者として、経営改善の伴走を続けています。御社の次の一歩を、一緒に踏み出しましょう。 ## よくある質問 Q. NPSのスコアは何点あれば良いですか? A. 業界によって基準が大きく異なります。一般的に+50以上が優秀、+70以上が世界クラスとされていますが、日本市場では文化的な背景からスコアが低く出る傾向があるとされています。絶対値よりも、同業界内での相対的な位置と、自社の時系列での改善トレンドを重視することをお勧めします。 Q. NPSを測定する頻度はどのくらいが適切ですか? A. 購入・来店直後のトランザクショナル調査(体験直後に配信)と、四半期・半期ごとのリレーショナル調査(全顧客対象の定期調査)の2種類を組み合わせることが実務上効果的とされています。トランザクショナル調査は改善アクションへの速度を高め、リレーショナル調査は全体トレンドの把握に役立ちます。 Q. NPS調査で回収率が低いのですが、どうすれば改善できますか? A. 回収率改善には、配信タイミングの最適化が最も効果的とされています。体験直後(来店翌日・購入後24時間以内など)に配信すると回答率が高まる傾向があります。また、設問数を最小限(NPS1問+理由の自由記述1問)に絞ること、モバイル最適化されたフォームを使用することも重要です。 Q. NPSとeNPSは同時に測定すべきですか? A. CX改善の効果を最大化したいのであれば、同時測定を強くお勧めします。顧客NPSと従業員eNPSを同一サイクルで測定・比較することで、「どの店舗・チームでCX-EXの相関が高いか」が見えてきます。この統合視点が、改善投資の優先順位決定に大きく貢献します。弊社のYourVoice NEXTはこのCX×EX同時可視化を一つのプラットフォームで実現しています。 Q. 中小企業でもNPS専門ツールを導入する意味はありますか? A. 意味があるだけでなく、むしろ中堅中小企業こそNPS専門ツールの恩恵が大きいと弊社では考えています。大企業は専任のCXチームと分析リソースを持てますが、中堅中小は限られたリソースで改善サイクルを回す必要があります。AIによる自動集計・アラート・レポート生成が、リソース不足を補い、属人的な改善から仕組みによる改善への転換をサポートします。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSでの推奨者と批判者の分析について --- title: NPS導入にあたり社内を巻き込む方法とは? date: 2022-12-24 url: https://total-engagement.jp/column/nps/21/ --- # NPS導入にあたり社内を巻き込む方法とは? NPSの導入を検討している担当者の最大の不安は、導入したにもかかわらず、社内を上手く巻き込めずに、思ったように効果が出ない状態に陥ることではないだろうか?NPSの導入で成否を分けるのは、まさにこの点です。 経営陣は、顧客との関係性をこれまで以上に強化することこそが我が社の生き残る道だという確信を持って、NPSの導入に踏み切るわけですが、現場のスタッフたちに経営陣と同じだけの意識があるかというと、けっしてそんなことはありません。 多くの場合は、現場の業務を回すだけで精一杯なのに、さらに顧客にアンケートを依頼するという作業が加わるとなると、「私たちはただでさえ忙しいのに、また仕事が増えるんですか!もう無理です!」と思うのが一般的な反応だと考えた方がいいです。 私達の長年の経験では、そんな現場のスタッフたちの後ろ向きのマインドセットを、いかに早い段階で前向きなものへと切り替えさせることができるかが、NPSの導入を成功に導く最大のポイントとなってきます。 結論から言えば、その鍵は「チーム内の“関係の質”を高める仕組み作り」にあります。 これができれば、現場のスタッフを巻き込み、NPSの導入は確実に成功へと向かいます。 ## NPS導入後の成功の鍵は「チーム内の関係の質を高める仕組み作り」 なぜ「チーム内の“関係の質”を高める仕組み作り」をすることが、社内を巻き込むことに繋がり、NPS導入を成功へと向かっていくのだろうか? マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱した有名な「組織の成功循環モデル」という理論がある。これは、組織が成果を上げ続け、成功に向かう過程や仕組みを明らかにしたものです。 キム教授は、成功や成果といった組織としての“結果の質”を高めるためには、一見遠回りに思えても、組織に所属するメンバー相互の“関係の質”をまず高めるべきだ、と述べています。組織の“関係の質”が高まると、個人の“思考の質”や“行動の質”も良い方向に変化して、“結果の質”の向上に繋がる。良い結果が出ると、メンバーの相互信頼が深まり、さらに“関係の質”が向上していく。このような“グッドサイクル”を回すことが、組織に持続的な成長をもたらすという考え方です。 もう少しかみ砕くと、チーム内のメンバーがお互いに尊重し合い、一緒に考えるという雰囲気を作ることができる(=“関係の質”を向上させる)と、一人ひとりに様々な気づきが生まれ、仕事が面白くなり、自分で考えるようになり(=“思考の質”が向上する)、自発的に行動できるようになる(=“行動の質”が向上する)。 その結果、成果が出始めるようになり(=“結果の質”が向上する)、さらに信頼関係が高まる(=“関係の質”が向上する)という好循環が生まれるのというものです。 ①関係の質 ↓ ②思考の質 ↓ ③行動の質 ↓ ④結果の質 社内の全ての組織において、上記のような“グッドサイクル”を回す仕組みを作ることが、NPSの導入を現場のスタッフたちが前向きに捉えてくれるようになる秘訣、すなわち、社内を巻き込む最大の秘訣です。 反対に、成果の出せない組織は“バッドサイクル”に陥っている場合が多いです。そして本当に多くの企業でみることになります。 成果が上がらない(=“成果の質”が低い)ので、リーダーはメンバーを問い詰め、一方的に命令を下すようになり、上下間・メンバー間に対立が生まれる(=“関係の質”の悪化)。そうなると当然メンバーは面白くないので、どんどん受け身になり(=“思考の質”の低下)、自発的・積極的な行動はしなくなり(=“行動の質”の低下)、その結果として、さらに成果が上がらなくなる(=“成果の質”の低下)という悪循環に陥っています。 この悪い流れを断ち切る仕組みがないと、「また仕事が増えるんですか?私たちの負担が増えるだけじゃないですか!」という反発を食らい、せっかくNPSを導入しても、思ったような成果に結び付かなくなります。最悪の場合は、以前よりも組織が疲弊してしまう。 ## 「チーム内の“関係の質”を高める」ための3つの施策 ### ①現場責任者に対する「リーダー教育」 リーダーに“関係の質”を高めることが、チームの成果を上げる最大のポイントであるということを徹底的に理解してもらうことが大前提です。この際に誰をリーダーにするかは非常に重要です。 ### ②定例ミーティングの型化 前述したように、「チーム内のメンバーがお互いに尊重し合い、一緒に考えるという雰囲気を作る」ためには、リーダーはミーティングにおいて、ファシリテーターに徹して、問いを投げかけることで、スタッフ全員が自ら考えるように習慣づける必要があります。 そのことが“関係の質”を高めるきっかけとなるからです。 これまでリーダーから一方的に指示・命令をされていたのに、ミーティングの場でリーダーから、「ここのプロセスが、お客様からの満足度が低いという結果になったけど、ここを改善するにはどうしたらいいと思いますか?みんなで意見を出し合いましょう」と問いかけられると、メンバーは「あれ、ちょっといままでと違うぞ」と思い始めます。ここがチームの“関係の質”を高める最初の出発点である。ミーティングの進め方と、リーダーが投げかける質問を型化することで、チームの雰囲気は確実に変わり始めることになります。 ### ③NPS導入によって得られる現場の情報を全社に共有すること NPSのデータに基づいて実際に改善が進んだ他部門や他店の生の情報を共有することで、全社的にノウハウが蓄積され、ボトムアップが図られるだけでなく、「うちでもこの施策を実行しよう!」という動きは自然と発生するし、さらには、「他店に負けられない」という健全な競争意識を醸成することにも繋がります。現場のスタッフたちの意識を高め、主体性を引き出すためには、良い情報の共有は欠かせません。 ## NPS導入する上で社内を巻き込む方法のまとめ NPSの導入にあたり社内を巻き込む方法は、現場の責任者に対して、チーム内の“関係の質”を高めることが大切であることを周知するのが大前提。 その上、NPSの導入時期に合わせて、チーム内ミーティングの進め方に関するマニュアルを配布し、リーダーがファシリテーターに徹することができるように指導をすることが必要になります。さらに、NPSの導入によって改善された現場の情報を、社内SNSなどを使って、全社に共有する。これらができれば、NPS導入の効果は確実に上がり始め、組織の変化を実感できるようになります。。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - お客様の声をサービスに活かすために  Your Voice 利用インタビュー「株式会社ブレスゲート様」 --- title: NPS改善で売上が上がる理由とは?中小企業が今すぐできる5つの施策 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4956/ --- # NPS改善で売上が上がる理由とは?中小企業が今すぐできる5つの施策 中小企業・中堅企業の経営者やCX責任者のあなたにとって、NPSスコアの改善は「やるべきこと」としてわかっていても、それが実際の売上にどうつながるのかが見えにくい——そういった状況が続いているのではないでしょうか。アンケートを取り、スコアを眺め、「今期は少し上がった」と確認する。 ところがリピート率も来店数も、さほど変わっていない。そのギャップに、多くの経営者が直面しています。 NPS改善と売上向上の間には、**明確な因果関係**があります。ただしその経路は直線ではなく、サービス品質の向上→顧客行動の変化→売上への反映という順序で機能します。 本記事では、中小企業が今すぐ実践できる5つの施策を、施策の優先順位・実装難易度・効果の大きさとともに解説します。スコアを「眺めるもの」から「経営のエンジン」へとつなぎ替えるための、具体的な第一歩をお届けします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを計測しているが改善施策に落とし込めていない中小・中堅企業の経営者・CX責任者 - ●顧客満足度スコアと実際のリピート率・売上が連動していないと感じている方 - ●大企業向けのCXツールは高額すぎて手が出ないと感じているSMB経営者 **この記事を読むと···** - ●NPS改善が売上向上につながる因果関係のメカニズムを理解できます - ●今すぐ実践できる5つの施策を優先順位・難易度込みで把握できます - ●スコアだけで終わらせない「行動変容」を起こす仕組みの全体像がわかります ## NPS改善と売上の因果関係——数字と構造で理解する NPS改善と売上の因果関係——数字と構造で理解する NPS改善と 売上の… NPS改善 推奨者増加 顧客行動変化 口コミ効果 売上向上 リテンション NPSと売上の関係を語るとき、多くの解説が「推奨者が増えれば口コミで顧客が増える」という単純な図式に終始します。ところが今は違います。弊社がこれまで伴走してきた数十社の事例から実感しているのは、NPS改善の本質的な価値は顧客行動の変化にある、ということです。 ### 推奨者が増えると何が変わるのか NPSの「推奨者(プロモーター)」は、一般的に言われているように、批判者(デトラクター)と比べてLTVが高く、紹介経由での新規顧客獲得コストが低い傾向にあります。これは業種を問わず、店舗系ビジネス全般に共通するパターンです。弊社がFRS™(2回目来店率を測る独自指標)を通じて蓄積してきたデータからも、初回来店でNPSスコアが高かった顧客の2回目来店率は、低スコア顧客と比較して**明確な差**が生まれていることが実感できます。 つまりNPSを上げるということは、単にアンケートの数値を操作することではありません。顧客が「また来たい」「誰かに伝えたい」と自然に思える体験をつくることです。その体験の質が、結果としてリピート率・紹介率・継続率というビジネス指標に転換されていく——これがNPS改善と売上向上をつなぐ構造です。 ### なぜ多くの中小企業はNPS改善に後ろ向きになるのか 「スコアを測っても、何をすればいいかわからない」——この声を、驚くほど多くの経営者から聞きます。原因はシンプルです。 NPS計測と改善施策が**切り離されている**からです。アンケートツールを導入してスコアを取得する。 しかしそのデータが現場の行動変容につながる仕組みがない。結果として「スコアは見ているが、何も変わらない」という状態が続くということです。 加えて、グローバルSaaSは中小企業にとってコスト面のハードルが高く、かつ日本の業種特性に合わせたノルム値が整備されていないという課題もあります。比較対象がなければ、自社のスコアが「良いのか悪いのか」すら判断できません。この構造的な問題を解消することが、NPS改善を本当の意味で機能させる第一歩になります。 ### スコアの変化が売上に反映されるまでのタイムラグ 重要なのはタイムラグの存在です。NPS施策を打ち始めてから売上への反映が見えてくるまで、一般的に数ヶ月から半年程度のラグが生じる場合があります。 これを知らずに「施策を打ったのに売上が変わらない」と判断してしまうと、せっかく機能し始めた仕組みを途中でやめてしまうことになります。弊社の12週間PDCAサイクル(FactBase Workshop)では、この「見えない期間」を伴走しながら乗り越えることを設計の基本に置いています。 短期の数字に惑わされず、因果の経路を信じて完走すること。これが中小企業のNPS改善で最も大切な姿勢です。 ## NPS低迷企業に共通する3つのパターン - NPS低迷企業に共通する3つのパターン 1 顧客流出が見えない 2 パターン2 3 パターン3 30年間、複数の事業を立ち上げ、イグジットを経験し、現在もIPO準備中の経営者として多くの企業の現場を見てきました。NPS改善が進まない企業には、業種・規模を問わず共通するパターンがあります。その構造を正確に把握することが、御社の施策設計の出発点になります。 ### パターン1:顧客流出が「見えていない」状態 NPS低迷企業の多くは、顧客が離れていく事実を把握していません。来店が止まった顧客はアンケートに答えません。 つまりNPS計測の対象から自動的に外れてしまうということです。これを「生存者バイアス」と呼びます。 来店している顧客だけにアンケートを取ると、スコアは実態よりも高く出る傾向があります。 結果として、「うちのNPSは悪くない」という誤認が生まれます。ところが実際には、批判者が2回目の来店をしないまま静かに離れていく。 この**サイレント離脱**が、中小企業の売上ロスの本質的な原因のひとつです。弊社のFRS™が「2回目来店率」を独自指標として設定しているのは、まさにこの盲点を補うためです。 ### パターン2:EXとCXが連動していない「サイロ構造」 顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を別々に管理している企業が、驚くほど多くあります。「スタッフのモチベーションが低い→接客品質が落ちる→顧客体験が悪化する→NPSが下がる」という連鎖は、現場では当たり前に起きています。しかしその連鎖を可視化する仕組みがないと、CSスコアが低い原因がEX問題にあるとは気づけません。 弊社が「CX×EXダブル可視化」にこだわるのは、この連鎖を一つのプラットフォームで捉えるためです。CXだけ、ESだけを測っても、本当の改善経路は見えてこない——これが弊社の経験から体得した確信です。 ### パターン3:施策が「属人的」で仕組みになっていない NPS改善の施策を打ち、一時的にスコアが上がる。しかし担当者が変わると元に戻る。 この繰り返しを経験している企業が非常に多くあります。NPS改善は「施策を打つ」ことではなく、PDCAを仕組みとして定着させることです。 特定のスタッフの個人技に依存している間は、スコアの改善は一過性のものにとどまります。 「今対策しないと競合に差をつけられる」という危機感は正しい認識です。CX改善を仕組み化している競合企業は、顧客との関係を着実に深めています。その差は、時間が経つほど取り戻しが難しくなります。 ## 中小企業が今すぐできる5つのNPS改善施策 施策は「サービス品質の向上を最優先に、その後で顧客との関係構築を展開する」という順序で設計しています。これが弊社の経験から導いた、中小企業に最も効果的なアプローチです。まず土台となる体験品質を整えてからでなければ、どんな関係構築策も表面的なものになってしまいます。 施策 実装難易度 効果の大きさ 優先順位 サービス品質のボトルネック特定と改善 中 ◎ 大 **最優先** 批判者へのフォローアップ体制の構築 低〜中 ◎ 大 **第2優先** EXとCXの連動可視化 中〜高 ◯ 中〜大 **第3優先** ファーストリピーター増加のための2回目体験設計 中 ◯ 中〜大 **第4優先** PDCAを12週間で仕組み化する 中 ◎ 長期大 **並行で進める** ### 施策1:サービス品質のボトルネック特定と改善 NPS改善の出発点は、必ずサービス品質の改善です。どれほど顧客との関係構築に力を入れても、体験の品質自体が低ければ推奨意向は上がりません。まず自社のNPSデータを「スコアの平均値」としてではなく、「どのタッチポイントで評価が下がっているか」というプロセス視点で分解することが重要です。 具体的には、接客・待機時間・商品・空間・フォローアップの各要素に分けてスコアを紐づけます。「全体のNPSは高いが、待機時間への評価が低い」という発見ができれば、改善箇所が明確になります。 ここで大切なのは、スコアの高低を「感情的に受け取らない」ことです。データはあくまで経営の地図。 地図を正確に読んで、最もインパクトのある改善箇所から手をつけていくということです。弊社のYourVoice NEXTはAI駆動でこのボトルネック特定を支援する設計になっていますが、まず「タッチポイント別の分解」という思考法自体を体得することが先決です。 ### 施策2:批判者へのフォローアップ体制の構築 批判者(スコア0〜6)への対応は、コスト削減と売上回復の両面で最も即効性の高い施策のひとつです。批判者を放置すると、その方が新規顧客5〜10人分の悪影響を与えるとも一般的に言われています。しかしフォローアップを適切に行うことで、批判者が推奨者に転換する事例は珍しくありません。 フォローアップ体制の基本は「48時間以内の接触」です。アンケート回答後に低スコアが検知されたら、担当者またはマネージャーが個別に連絡を取る仕組みを作ります。 この際、言い訳や反論ではなく「何がご不満だったかを教えていただけますか」という姿勢で臨むことが重要です。その声が次のサービス改善の一次情報になるということです。 このプロセス自体が、顧客に「この会社は本気で改善しようとしている」という印象をつなぎ、関係性の修復と再来店につながります。 ### 施策3:EXとCXの連動可視化 従業員満足度(EX)と顧客満足度(CX)を別々に管理している企業は、改善施策の効果が半分以下になってしまいます。スタッフのやりがい・働きがいが高い現場では、自然と接客の質が上がります。その連鎖を数値で捉えることで、「どの店舗のEXが低くてCXに影響しているか」という因果が見えてきます。 弊社が体得してきた経験から言えるのは、EXとCXは互いに鏡のような関係にあるということです。お客様の満足度が高い店舗では、スタッフの定着率も高い。 その逆もしかりです。CX-EXの統合可視化を実現することで、離職コストの削減とリピート率向上を同時に追うことができます。 弊社の試算では、離職率を20%改善するだけで年間140万円以上のコスト削減になる場合があります(従業員規模・業種による)。 ### 施策4:ファーストリピーターを増やす「2回目体験設計」 NPS改善の最終的なゴールは、スコアの数値ではなく「行動」の変化です。その中でも2回目の来店は特別な意味を持ちます。1回来店した顧客が2回目に来るかどうかは、その後のリピート継続を予測する最も重要な指標のひとつだからです。 2回目体験設計の核心は、「1回目の来店後に、次の来店理由を作ること」です。たとえば施術後のカルテを活用した「次回の提案」、前回の体験を踏まえたパーソナライズされた声かけ、といった工夫が効果的です。 ここで重要なのは、過度なセールスではなく「続きを体験したい」という自然な動機を顧客の中に育てることです。弊社のFRS™はこの2回目来店率を独自指標として計測し、NPSスコアとの相関を可視化することで、どの施策が実際の行動変容につながっているかを確認できる設計になっています。 ### 施策5:PDCAを12週間で仕組み化する NPS改善の施策を「一時的な取り組み」で終わらせないためには、PDCAを仕組みとして組織に定着させることが不可欠です。12週間というスパンは、施策の実施→データ収集→効果検証→次の施策設計というサイクルを1回完走するのに必要な最低限の期間です。 仕組み化の鍵は「誰がいつ何を判断するか」を明確にすることです。月次でNPSデータを確認するミーティングを設定する。 改善施策のオーナーを決める。スコアの変化を売上データと並べて評価する。 こうした基本的な運営設計があって初めて、NPS改善は「部門の文化」として根づいていきます。弊社のFactBase Workshopは、この12週間のPDCA伴走を支援するために設計されたプログラムです。 外部の視点で並走することで、内部だけでは気づきにくい盲点を補い、完走をサポートします。 ## 施策実装時の落とし穴——ツール導入だけでは改善しない理由 施策実装時の落とし穴——ツール導入だけでは改善しない理由 1 ツール導入 2 データ整備 3 経営判断 4 現場行動変容 「NPSツールを入れれば改善できる」という誤解が、中小企業のCX改善を止めている場合があります。ツールはあくまで可視化の手段です。 データが揃っても、それを経営判断につなぎ、現場の行動変容まで完走させる設計がなければ、投資は結果に化けません。弊社がこの30年で体得してきた経験から、実装時に最もよく見られる落とし穴を3つお伝えします。 ### 落とし穴1:計測と改善を同一視してしまう NPSツールを導入した直後に「これでCX改善に取り組んでいる」という認識が生まれることがあります。しかし計測はあくまでスタートラインです。 データを取得することと、そのデータをもとに現場が動くことは、まったく別の活動です。「スコアを見る会議」が「改善施策を決める会議」に変わって初めて、ツールの価値が生まれます。 この落とし穴を避けるためには、ツール導入と同時に「誰がデータを見て、何を決定し、いつ実行するか」というオペレーションの設計をセットで行うことが必要です。弊社が提供するコンサルティングの価値の大部分は、このオペレーション設計と現場への定着支援にあります。ツール単体では生まれない、「使いこなす仕組み」をつくることが本質です。 ### 落とし穴2:平均スコアだけを追いかける 全顧客のNPS平均値を月次で確認する——これは一見正しい取り組みに見えます。ところが平均値は、問題を隠してしまう場合があります。 たとえば推奨者が増えた一方で批判者も増えている場合、平均値は横ばいに見えます。その裏で顧客の二極化が進んでいるということです。 重要なのはスコアの分布を見ること、そして属性別・タッチポイント別・スタッフ別など複数の切り口で分解することです。この分解の精度が、改善施策の精度に直結します。弊社のYourVoice NEXTがAI駆動でUGCアンケートを処理し、多面的な分析を自動化しているのは、まさにこの「分解の手間」を取り除くためです。 ### 落とし穴3:短期で効果を判断して施策を中断する NPS改善施策を打ち始めて2〜3ヶ月、売上への変化が見えないからやめてしまう——この判断は、多くの場合もったいない結果を招きます。前述のとおり、顧客行動の変化が売上に反映されるまでにはタイムラグがあります。施策の効果はまず「スコアの変化」として現れ、次に「再来店・継続率の変化」として現れ、最後に「売上の変化」として表れてくる流れになっています。 このラグを乗り越えるには、「中間指標」を定点観測することが大切です。売上だけでなく、NPS、2回目来店率、批判者の推移、フォローアップ対応率といった複数の指標を見ながら、経路が機能していることを確認し続ける。その伴走を外部の専門家と行うことで、「孤独な改善活動」から「確信を持った完走」へと変わります。 ## 施策の優先順位と進め方——明確な第一歩 施策の優先順位と進め方——明確な第一歩 1 計測の質向上 2 データ分解 3 改善施策選定 4 優先順位決定 5 段階実装 5つの施策を一度に動かす必要はありません。重要なのは、正しい順序で、確実に完走することです。弊社がこれまで伴走してきた企業の経験から、最も効果的な進め方をお伝えします。 ### まず「計測の質」を上げることから始める どんな改善施策も、正確なデータがなければ方向性を誤ります。最初の2週間は、現在の計測方法を見直すことに集中してください。具体的には、タッチポイント別にスコアを分解できているか、回答率は十分か、批判者のフリーコメントを適切に収集できているか、という3点を確認します。 計測の質が上がれば、ボトルネックが自ずと見えてきます。見えてきたボトルネックに対して施策1(サービス品質改善)を集中的に投入する。 これが最も投資対効果の高い進め方です。感覚頼りのCS改善から、データドリブンなCX改善へ——この転換を体得することが、長期的な競争優位の源泉になります。 ### 批判者フォローは即日スタートできる 施策2の批判者フォローアップは、ツールや予算がなくても今日から始められます。低スコアの回答があった場合に、誰が何時間以内に連絡を取るかをルールとして決める。 それだけで機能します。シンプルですが、驚くほど多くの企業がここを整備できていません。 フォローアップの際の会話内容は、必ず記録してください。その記録が、施策1のサービス品質改善のインプットになります。 「スコア計測→批判者フォロー→改善インプット」という小さなサイクルを回し始めることが、NPS改善の仕組み化への最短経路です。ここまでできたら、次はEXとCXの連動(施策3)へと展開していきます。 ### ファーストリピーターへの投資が最も高いROIをもたらす 施策4の「2回目体験設計」は、施策1・2が一定程度機能し始めたタイミングで本格投入します。サービス品質が安定し、批判者対応ができているという土台の上に、ファーストリピーターを増やす設計を乗せる——この順序が重要です。逆の順序でやると、質の不安定なサービスを再体験させることになり、かえって評価を下げるリスクがあります。 弊社のFRS™が示しているのは、2回目来店率が5ポイント改善するだけで、年間の売上貢献が試算ベースで100万円以上になる場合があるということです(業種・客単価・規模による)。この数字を実感として持てるかどうかが、施策への投資判断の質を変えます。データを経営の意思決定につなぎ込む——これが弊社のCX改善の核心にある思想です。 100年続く企業が大切にしてきた顧客体験の本質については、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法もあわせてご覧ください。 ## まとめと実装チェックリスト NPS改善は、スコアを上げることではありません。顧客の行動を変え、売上という形に結実させること——それが弊社の考える本質です。 1994年の創業から30年、2社のイグジットを経験し、現在IPO準備を進める中で、この確信はより深まっています。顧客体験の改善は「コストセンター」ではなく、最も確実な「売上の源泉」です。 あなたの組織でも、この5つの施策を正しい順序で完走することができれば、驚くほど着実に結果が積み重なっていきます。数値に一喜一憂するのではなく、因果の経路を信じて動き続けること。その姿勢をあなたにも届けたいと思っています。 チェック項目 確認内容 実装タイミング タッチポイント別スコア分解 接客・待機・商品・フォローに分けてNPSを計測できているか Week 1〜2 批判者フォローアップルール設定 低スコア検知後48時間以内の対応フローが定義されているか 即日〜Week 1 EX計測の開始 従業員満足度をCXデータと同一軸で比較できる環境があるか Week 3〜4 2回目体験設計 初回来店後に次の来店動機をつくる施策(提案・フォロー)があるか Week 4〜6 月次PDCAミーティングの設定 データを経営判断につなぐ定例会議のオーナーと日程が決まっているか Week 1から継続 中間指標の定点観測 NPS・2回目来店率・批判者推移・フォロー対応率を並べて見ているか Month 2から本格化 AI技術が進化してもなお、顧客が記憶に残し次の行動を起こすのは「体験」です。その本質は変わりません。詳しくはAI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」もあわせてご参照ください。 ## よくある質問 Q. NPSスコアを上げるだけで売上は本当に上がりますか? A. スコアを上げることだけを目的にすると、必ずしも売上向上にはつながりません。重要なのは、スコアの改善が「顧客の行動変容(再来店・継続・紹介)」を経由して売上に反映される設計になっているかどうかです。サービス品質の向上→スコア上昇→行動変容→売上増加という因果の経路を、仕組みとして整えることが本質です。 Q. 小規模な企業でもNPS改善に取り組む意味はありますか? A. むしろ中小企業こそ、NPS改善の効果を実感しやすい環境にあります。大企業と比べて意思決定が速く、現場への施策浸透も早い。批判者へのフォローアップも、組織が小さい分だけきめ細かく対応できます。1件の顧客との関係が売上に与えるインパクトが大きい中小企業にとって、NPS改善は投資対効果の高い経営施策のひとつです。 Q. NPS改善に専用ツールは必ず必要ですか? A. 施策1と施策2(サービス品質改善と批判者フォロー)は、専用ツールがなくても始められます。まず「思考法」と「オペレーション設計」を整えることが先決です。ただし、タッチポイント別の分解・EXとCXの連動可視化・2回目来店率の計測(FRS™)といった施策3〜4を本格化させる段階では、データを効率的に収集・分析できる仕組みがあると、施策の精度と速度が大きく変わります。 Q. NPSと従業員満足度(ES)はどう関係していますか? A. スタッフの満足度・やりがいが高い職場では、接客品質が自然と上がります。その結果として顧客体験が向上し、NPSスコアも高くなる傾向があります。CXとEXは「鏡の関係」にあると言えます。どちらか一方だけを改善しようとすると、根本原因にアプローチできない場合があります。両方を同一軸で可視化・改善する設計が、長期的には最も効果的です。 Q. 施策を始めてからどのくらいで効果が出始めますか? A. 一般的に、施策開始から売上への反映まで数ヶ月から半年程度のタイムラグが生じる場合があります。ただし中間指標(NPS・2回目来店率・批判者推移)は1〜2ヶ月で変化が見えてくることが多くあります。短期の売上変化だけを見て判断するのではなく、因果の経路を確認しながら12週間を完走することが、持続的な改善につながります。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【コラム】顧客体験と数値化 〜NPSだけでは見えない、体験価値の本質とは〜 --- title: NPS活動は支援部隊を承認できるKPIでもある! date: 2018-07-11 url: https://total-engagement.jp/column/column02/66/ --- # NPS活動は支援部隊を承認できるKPIでもある! Designed by Freepik こんにちは、カスタマーサクセス本部の井上です。NPSという指標については、顧客エンゲージメントにフォーカスさることが多いですが、従業員エンゲージメントも顧客ロイヤルティを高めるには不可欠な要因の一つです。 私は日頃、顧客エンゲージメントを高めるアドバイスをしていますが、時には組織の課題解決のサポートもしています。組織を強くするためには、従業員のエンゲージメントをアップすることが重要ですが、そのお手伝いもしています。 今回はそんな体験の一つをご紹介したいともいます。 小売業のA社の担当のCRM部門の方々との面談をしたときに、現状課題やNPSの導入検討にいたる背景など改善の仮説を立てるためのヒアリングを実施しました。ヒアリング後は他社のケーススタディなど情報交換を行ったのですが、そこで興味深い話を伺いました。 同社の経営管理層は、売り上げが伸びないのは、会員顧客数の伸び悩みが原因であるという仮説を持っていました。その問題を解決するために、CRM部門は「会員数を増やす」という課題が与えられたのです。 さっそく、CRM部門では会員数アップのための施策を考えて、実行に移しました。その後、会員数が伸び、結果として売り上げも伸びました。しかし、会員数を伸ばす施策は、施策そのものが日々の営業(売上)と直結するものであるがゆえに、施策の効用は見えずらいものとなります。そうなると当然、成果は前線部隊である営業(店舗)の頑張りだと認識され、営業部門だけが褒められ、支援部隊であるCRM部門は評価されなかったのです。 しかし、他のNPS導入企業B社ではNPSの導入によって起こった変化の話を聞きました。B社ではNPSというKPIをマーケティングやCRM部門の主導で採用したのですが、NPS調査によって、顧客に影響を与える細かな接点での可視化が可能となり、施策の前後でのKPIの変化が見られることで、どの施策に対して効果があったのかが明らかになったのです。営業部門だけでなく、自分たちの功績も証明されることにより、評価されるようになったのです。 NPSを上げるためには、顧客体験(タッチポイントごと)の課題を解決し、ロイヤルティを向上させていく必要があります。それを実現するためには、顧客とのタッチポイント毎に的確な施策を打たなければなりません。施策を実行した結果、タッチポイント毎の評価も上がり、結果NPSが上がっていくことも可視化されます。もちろん現場の頑張りも必要ですが、マーケティングやCRM部門が作成した顧客ロイヤルティ向上施策を現場が実施したから、売り上げがアップしたのです。 マーケティングやCRM部門などの支援部隊が公正公平に評価され、所属スタッフのモチベーションも高まることで、NPSアップの取り組みは加速します。この好循環によって、売り上げも上がりますし、会社の雰囲気もよくなるのです。 顧客ロイヤルティを上げる取り組みによって、従業員のロイヤルティを上げることも可能です。一石二鳥のように思えますが、一石二鳥というよりはむしろ、従業員と顧客のロイヤルティは表裏一体で切り離すことができないのです。正しい取り組みを行うことで、顧客と従業員の両方のロイヤルティ向上を同時にはかれるのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - アメリカNPS事情 MGMの従業員を巻き込んだVOC活用法がすごすぎる! --- title: NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/cs/5495/ --- # NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 「NPSスコアを計測しているのに、顧客満足度が一向に改善しない」——そんな状況に直面していませんか。調査票を送り、スコアを集計し、経営会議で報告する。 その一連のプロセスを完走しているはずなのに、実際の顧客行動はまったく変わらない。この違和感の本質を、30年間の経営実践の中で体得してきた視点からお伝えしたいと思います。 NPSという指標が持つ構造的な限界は、「測れる」ことと「改善できる」ことのあいだにある深い溝から生まれています。スコアは現在地を教えてくれますが、どこに向かうべきかを示すコンパスにはなりません。 ところが今は違います。データドリブンな改善の仕組みを「実装の型」として組織に根づかせることで、指標がはじめて意味を持つ時代になっています。 この記事では、NPSの有効性を客観的に検証しながら、本当に使うべき指標と改善の進め方を具体的にお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを導入しているがスコアの改善が実際の売上・リピートに結びついていない経営者・CX責任者 - ●NPSの限界を薄々感じており、より精度の高い顧客満足度指標を探している方 - ●顧客満足度の定量化と継続的な改善サイクルを仕組みとして構築したい方 **この記事を読むと···** - ●NPSが批判される具体的な理由と、その構造的な限界を理解できます - ●NPSを超えた指標(FRS™など)の考え方と、実際の改善サイクルの設計方法がわかります - ●顧客満足度の定量化から継続的な改善へとつなぐ「実装の型」の全体像が把握できます NPSとは何か NPSの限界と批判 NPSを超える指標 改善サイクルの実装 よくある失敗パターン まとめ ## NPSとは何か——その設計思想と普及の背景 NPSとは何か——その設計思想と普及の背景 - 2003年発表 ライクヘルド氏 究極の一問 顧客ロイヤルティ 指標の設計思想 NPSの本質を理解するには、この指標が生まれた背景を押さえておくことが重要です。設計思想を体得した上で限界を論じることが、建設的な議論へのつなぎになります。 ### NPSが生まれた経緯——「究極の一問」という発想 NPSは**2003年にフレデリック・ライクヘルド氏**がハーバード・ビジネス・レビューで発表した指標です。複雑なアンケートを一問に集約することで、顧客ロイヤルティを簡潔に測るという設計思想で生まれました。 「この企業・サービスを友人や同僚に薦める可能性は0〜10点で何点ですか」という単一の質問から、推奨者の割合から批判者の割合を引いたスコアがNPS(ネット・プロモーター・スコア)です。シンプルさと集計のしやすさから、グローバル企業を中心に急速に普及しました。 設計思想の核心は「推薦行動」というアウトカムに着目した点にあります。顧客満足度調査は「満足しているか」を測りますが、NPSは「人に薦めるほど好きか」を測るということです。この視点の転換が多くの経営者に実感をもたらし、1990年代から2000年代にかけて世界規模で導入が進みました。 ### 日本企業でのNPS普及と現状 日本市場でNPSが本格的に普及したのは2010年代以降です。グローバルSaaSの普及とCX(カスタマーエクスペリエンス)経営への関心の高まりが重なり、大手企業を中心に「NPSの導入」が経営アジェンダに上がりました。特に金融・通信・小売・製造業で先行導入が進み、現在では中堅中小企業でも計測ツールが手の届く範囲に入っています。 ところが今は違います。「NPSを導入した」という段階から「NPSを使って何が改善できたのか」という問いが突きつけられる時代になっています。計測自体は普及したのに、改善の仕組みへとつなぎきれていない企業が驚くほど多い——これが2026年時点での日本市場の実態です。 ### NPSが測ろうとしているもの——「意向」と「行動」の関係 NPSが測るのは、あくまで顧客の「推薦意向」です。意向とは「気持ち」であり、実際の行動とは別物です。 心理学的には態度(Attitude)と行動(Behavior)のあいだには常にギャップがあることが知られており、これがNPSの根本的な構造問題につながります。「薦めたい」という気持ちが「実際に薦めた」「また来店した」という行動に変わるとは限らない、ということです。 この意向と行動のギャップを体得として理解しておくことが、NPS活用の起点になります。スコアが高いのにリピートが増えない、という現象は多くの企業が経験しています。そのギャップの正体を次のセクションで丁寧にひも解きます。 📖 関連記事 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## NPSが批判される理由——構造的な限界を客観的に検証する この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み - NPSが批判される理由——構造的な限界を客観的に検証する ▲ 上位 ▼ 下位 1 設計上の問題 2 運用上の問題 3 予測妥当性 4 相関性の疑問 5 学術研究の検証 6 批判の構造化 NPSへの批判は感情論ではありません。指標としての設計上の問題と運用上の問題、この二つの層に分けて整理すると、驚くほど明確な構造が見えてきます。 ### 学術研究が示す「予測妥当性」の問題 NPSの最大の批判の一つは、**「NPSスコアが実際のビジネス成長を予測できるのか」**という妥当性への疑問です。発表当初、ライクヘルド氏は「NPSが最も成長と相関する指標だ」と主張しました。しかし、その後複数の独立した研究者による検証が行われ、業種や市場によって相関の強さが大きく異なることが明らかになっています。 学術誌『Journal of Marketing』に掲載された研究(Keiningham et al., 2007年)では、NPSが他の顧客満足度指標と比較して特別に優れた予測力を持つという証拠は見いだせなかったと報告されています。一般的に言われているように、NPSが「究極の指標」であるという主張は現在では慎重に評価されるべきとされています。 もちろん、これはNPSに価値がないということではありません。重要なのは、NPSを「単一の正解指標」として信奉するのではなく、補完的な指標と組み合わせて活用するという姿勢です。 ### スケールの問題——数値の解釈が国・文化によって異なる 「7〜8点は中立者(Passives)として除外する」というNPSのスコアリングは、**文化的バイアスの問題**をはらんでいます。日本をはじめアジア圏では、欧米と比較して高い点数をつけることを控える傾向があると言われています。つまり、同じ満足度でも日本人顧客は7〜8点をつけやすく、欧米顧客は9〜10点をつけやすいということです。 この文化的傾向を無視してグローバル基準のベンチマークと自社スコアを比較すると、実態以上に悲観的な評価を下してしまうリスクがあります。実際に日本企業でNPSを導入している企業の多くが、このスコアの低さに戸惑いを感じるのはこの構造が背景にあります。比較対象を「業種内の他社」「自社の時系列変化」に限定するだけで、解釈の精度は大きく変わってきます。 ### 「なぜそのスコアなのか」がわからない問題 NPSが「究極の一問」であることは、同時に情報量の限界でもあります。スコアが-10だった場合、その原因は「接客の質」なのか「待ち時間」なのか「価格設定」なのか、一問からは読み取れません。改善のアクションにつなげるには、必然的に別の設問や定性調査が必要になります。 この「なぜ」を補うためのオープン回答(自由記述)を設ける運用が一般的ですが、自由記述はテキストマイニングが必要になり、分析工数が急増します。「シンプルで低コスト」というNPSの強みが、実質的に薄れてしまうということです。 調査は消耗を認識させるだけで終わるというパターンが、ここでも起きています。従業員や顧客の声を集めても、それを判断基準・教育・PDCA に変える「実装の型」がなければ意味をなしません。 ⚠️ NPSだけに頼るときの代表的なリスク ●スコアが改善しても実際の来店・継続・購買が増えない「スコア優秀・行動不変」の矛盾 - ●文化的スコア傾向による過度な悲観評価(特に日本・アジア市場での低スコア問題) - ●「なぜそのスコアか」がわからず改善アクションが設計できない情報量の不足 - ●測定自体に満足して改善サイクルを回さない「調査完了=完了」の思い込み - ●従業員満足度(EX)とのサイロ問題——CXスコアと現場のEXが切り離されて管理される 📖 関連記事 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## NPSを超える指標の考え方——「意向」から「行動」へ では、何を測ればよいのか。この問いへの答えは、「推薦意向」という気持ちではなく、実際の行動を指標にするという発想の転換にあります。 ### FRS™(ファーストリピートスコア)という発想 **FRS™(First Repeat Score)**は、株式会社トータルエンゲージメントグループが開発し商標出願を検討中の独自指標です。「2回目の来店・利用が発生したか」という事実に基づいて顧客ロイヤルティを測定するという発想で設計されています。「薦めたいか」という意向ではなく、「また来たか」という行動をKPIにするということです。 この発想の核心は明快です。意向はいくらでも良く答えられますが、行動は偽れません。 2回目の来店が発生したという事実は、その体験が「また選ばれた」という証拠であり、顧客ロイヤルティの最も直接的な表れです。業種別のFRS™ベンチマークと自社の数値を比較することで、「自社の2回目来店率が業界平均と比較してどの位置にあるか」を客観的に把握できます。 これはNPSではできなかった実感をともなった自己評価を可能にします。 ### CX×EX統合モデル——なぜ従業員満足度が顧客体験に影響するのか 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足が原因ではない場合が多くあります。スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果である、ということです。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名や再来店が増えない→顧客が黙って離脱する。この因果チェーンを見落としたままCXだけを改善しようとしても、根本の問題は解決しません。 マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしています。業務量を削減するだけでは現場の疲弊は解決しません。 迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが行動品質の低下を招くということです。この視点を持たずにCXスコアだけを追っても、改善は表面的なものにとどまります。 ### 補完的に使うべき指標の整理 NPSを完全に捨てるのではなく、補完的な指標と組み合わせることで、測定の精度と改善の実効性が大きく向上します。下の比較表を参考にしてください。 指標名 測定対象 強み 限界・注意点 組み合わせ推奨 **NPS** 推薦意向(0〜10点) シンプル、業界横断比較、ベンチマーク豊富 行動と乖離しやすい、文化的バイアスあり CES・FRS™と組み合わせが最適 **FRS™** 2回目来店・利用率 実際の行動、改善アクション直結、業種別ベンチマーク 来店型ビジネス特化、日本市場向け設計 NPS・EXスコアとの統合管理が効果的 **CES** 顧客努力量(手間のなさ) 離脱ポイントの特定に有効 ロイヤルティより解約防止に向いている デジタルサービス・EC系と相性が良い **CSAT** 特定接点への満足度 接点ごとの改善ポイントを発見しやすい タイムリーな測定が必要、継続測定が鍵 NPSとの組み合わせで「なぜ」を補完 **eNPS(従業員NPS)** 従業員の職場推薦意向 CXとEXの両軸管理の起点になる NPSと同様、意向と行動のギャップあり CXスコアとの統合分析で真価を発揮 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPS活用とCX×EX統合の実践について、毎月開催のセミナーで具体的な事例をお伝えしています。 ## NPSを「使える指標」にするための改善サイクルの実装 - NPSを「使える指標」にするための改善サイクルの実装 1 見える化 2 整える 3 成果に接続 4 判断基準設定 5 教育実施 調査は「完走」した後が本番です。データを集めるだけでは何も変わらない。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCA に変える「実装の型」があって、はじめてスコアが改善につながる、ということです。 ### 見える化→整える→成果に接続の3ステップ 弊社が実践の中で体得してきた改善サイクルは、**「見える化→整える→成果に接続」の3ステップ**です。多くの企業が「見える化」で止まってしまっています。そこから「整える(消耗要因の除去・心理的リソースの回復設計)」と「成果に接続(行動指標との連携)」まで持っていくことで、調査が経営の武器になります。 「見える化」ではNPSやFRS™で現在地を把握します。「整える」では、スコアを下げている根本原因——スタッフの心理的消耗、曖昧な方針、矛盾した指示——を組織システムの問題として特定します。 個人の能力差ではなく、組織設計の問題として捉え直すことが鍵です。「成果に接続」では、改善施策を2回目来店率・継続率・紹介数という行動指標で評価します。 ### 12週間PDCAサイクルの設計 弊社の**FactBase Workshopは12週間の伴走型ワークショップ**として設計されています。1週目から4週目で現状データの読み込みと課題の構造化を行い、5週目から8週目で改善施策の設計と試行を実施、9週目から12週目で検証と標準化を完了します。この12週間を完走することで、データドリブンな改善の型が組織に根づきます。 重要なのは「12週間」という期間設定には意味があるということです。短すぎると施策の効果が出る前に評価してしまいます。 長すぎると集中力が途切れ、PDCAが形骸化します。12週間は「仮説→実行→測定→修正」を3〜4サイクル回せる最小単位として設計されています。 ### EXデータとCXデータの統合管理 CXスコアの改善だけを追っても限界があります。スタッフの心理的リソース枯渇がサービス品質に影響しているなら、EXデータも同時に把握しなければ根本解決にはなりません。弊社のYourVoice NEXTはCX×EXの同時可視化を同一プラットフォームで実現するツールです。 例えばNPSギャップの分析では、顧客スコアと従業員スコアのずれ(ギャップ)から改善機会を発見します。弊社のFRS™事例では、シナジー事例においてNPSギャップが-54.8ポイントと発見され、これが年間3,300〜5,000万円の改善余地として試算されています。スコアの背後にある組織システムの問題を数字で把握することで、経営の意思決定がまったく変わってきます。 📖 関連記事 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## よくある失敗パターンとその対策 よくある失敗パターンとその対策 スコア改善行動 危険な罠 vs - スコア上昇行動 KPI設定の誤り 本来の目的 対策 NPSに限らず、顧客満足度改善の取り組みには繰り返し起きるパターンがあります。30年の経営実践と多くの企業への伴走の中で、驚くほど共通した構造が見えています。 ### スコアをKPIにすることの危険性 「NPSをX点以上にする」という目標設定は、一見わかりやすいようで危険な罠をはらんでいます。スコアそのものをKPIにすると、**スコアを改善するための行動ではなく、スコアを上げるための行動**が生まれやすくなります。 アンケートを送る対象を満足していそうな顧客に絞る。フォローアップのタイミングを意図的に調整する。 これは測定の信頼性を根底から損なう行為です。 ところが今は違います。正しい方向性は、スコアの背後にある行動指標(2回目来店率・継続率・紹介発生率)をKPIとして設定し、スコアはその先行指標として位置づけるということです。こうすることで、スコアの操作よりも本質的な体験改善に集中できる組織設計が実現します。 ### 改善施策が属人化するパターン 「CX改善はあの人がいるから回っている」という状態は、組織としての改善力が育っていないサインです。特定の担当者のスキルや熱意に依存する改善は、異動・退職とともに元に戻ります。改善を組織に根づかせるには、判断基準・教育・称賛・PDCAという「型」として標準化することが必要です。 具体的には、顧客の声を「誰でも同じ基準で読み解ける」フレームワークに落とし込み、それを新しいスタッフのOJTに組み込み、改善行動を適切に称賛する仕組みを設計することです。弊社のSimple Learningは、このAI研修コンテンツ自動生成とOJT仕組み化を支援するサービスとして設計されています。 ### 「なぜか」を特定しないまま施策を打つパターン スコアが下がった→即座に施策を打つ、というプロセスには根本原因の特定が抜けています。スコア低下の原因が「スタッフの対応」にあるのか「待ち時間」にあるのか「価格」にあるのかによって、打つべき手はまったく異なります。現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果であることが多いです。 弊社のCX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)は、このような「なぜか」を構造的に特定するプロセスを支援します。顧客ジャーニーの中でどの接点でスコアが落ちているかを可視化し、根本原因へのアプローチを設計するということです。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチ——見える化から成果接続まで 株式会社トータルエンゲージメントグループは、「NPSを計測して終わり」という業界の慣行に対して、明確な反論を持っています。調査は出発点であり、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」なしには、スコアは経営の道具になりません。 弊社のアプローチは3つの柱で構成されています。第一に**YourVoice NEXT**によるCX×EXの同時可視化。 第二に**FRS™**(ファーストリピートスコア)という業種別行動指標での現状把握。第三に**FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)**による実装と定着化です。 この三つをつなぐことで、「スコアが改善しても行動が変わらない」という矛盾を解消できます。 実際の導入事例では、YourVoice NEXTを通じてセンチュリー21が年間約178万円相当の改善余地を発見し、やずやが年間約367万円相当の改善機会を特定しています。これらは試算ベースの数値ですが、スコアの背後にある経済的インパクトを可視化することで、経営の意思決定と現場の行動が変わり始めます。 NPSに限界を感じているあなたに、本当の意味での顧客満足度改善の伴走をお届けしたいと思います。まずは弊社の資料でアプローチの全体像を確認してみてください。 → 株式会社トータルエンゲージメントグループの資料を無料でダウンロードする ## まとめ——NPSの限界を知った上で、何を変えるべきか NPSは優れた指標ですが、万能ではありません。設計上の限界を正直に理解した上で、補完的な指標と組み合わせ、改善の実装サイクルとつなぐことではじめて経営の道具になります。これが1994年からの経営実践を通じて体得してきた、指標活用の本質です。 この記事でお伝えしたことを整理すると、次の通りです。 ●NPSは「推薦意向(気持ち)」を測る指標であり、実際の顧客行動との間にギャップが生まれやすい - ●文化的バイアスにより、日本市場ではスコアが欧米と比較して低く出る傾向がある - ●「なぜそのスコアか」を把握するには、補完的な設問や行動指標との組み合わせが必要 - ●FRS™(2回目来店率)のような行動指標をKPIにすることで、スコアの操作を防ぎ本質改善に集中できる - ●EX(従業員体験)の劣化がCX低下の根本原因になっているケースが多く、両軸の統合管理が鍵 - ●調査は「実装の型(判断基準・教育・称賛・PDCA)」と組み合わせて初めて経営の道具になる 株式会社トータルエンゲージメントグループが向いている方 - ●NPSを導入しているが改善サイクルが回っておらず、実際の顧客行動が変わっていない - ●CXとEXをサイロで管理しており、スタッフ状態と顧客満足度の因果が見えていない - ●中堅中小規模でグローバルSaaSは高額すぎる、もしくは自社の規模・業態に合わないと感じている - ●顧客満足度改善を「仕組み」として組織に根づかせたいと考えている 弊社サービスラインナップの詳細 ①YourVoice NEXT(CX×EX同時可視化ツール)②Simple Learning(AI研修・OJT仕組み化)③FactBase Workshop(12週間PDCA伴走)④CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計)⑤FRS™(業種別2回目来店率指標)の5つのサービスで、見える化から成果接続まで一気通貫で支援します。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談で自社のNPS活用を診断する NPSという指標に懐疑的になることは、CX改善の意欲を失うこととは別のことです。指標の限界を正直に見た上で、本当に改善につながる仕組みを設計する。その一歩をあなたにも届けたいと思います。 ## よくある質問 Q. NPSは本当に企業の成長を予測できる指標なのですか?A. 発表当初の主張通りに「唯一最高の成長予測指標」とは言い切れないというのが現在の評価です。学術的な検証では、業種・市場によって他の顧客満足度指標と比較した場合の優位性にばらつきがあることが報告されています。NPSは有用な指標の一つとして位置づけ、行動指標(再来店率・継続率)と組み合わせて活用することをお勧めします。 Q. 日本企業でNPSスコアが低く出やすいのはなぜですか?A. 日本をはじめアジア圏では、欧米と比較して高い点数をつけることを控える文化的傾向があると言われています。同じ体験・満足度でも、日本人は7〜8点(中立者として除外される)に集まりやすく、欧米では9〜10点(推奨者)に分布しやすい傾向があります。グローバル基準と自社を直接比較するより、同業種内比較や自社の時系列変化を重視することをお勧めします。 Q. NPSの代わりにFRS™を使うとどんなメリットがありますか?A. FRS™(ファーストリピートスコア)は「2回目の来店・利用が発生したか」という実際の行動を測定します。意向ではなく行動を指標にするため、スコアの解釈に文化的バイアスが入りにくく、改善アクションとの直結性が高いことが特長です。 また業種別ベンチマークとの比較が可能なため、自社の位置づけを客観的に把握できます。NPSと組み合わせることで、意向と行動の両面からCXを管理できます。 Q. NPSスコアが改善されても来店が増えない場合、何が原因として考えられますか?A. 意向(「薦めたい」という気持ち)と行動(実際に来店する・薦める)の間にはギャップが生まれやすいことが主な原因の一つです。加えて、スタッフの心理的リソース枯渇によるサービス品質の揺らぎが、顧客の再来店意欲を実際には下げているケースも多く見られます。CXスコアだけでなくEX(従業員体験)も同時に把握し、組織システム全体から原因を特定するアプローチをお勧めします。 Q. NPSの調査頻度はどのくらいが適切ですか?A. 業種・顧客接点の頻度によって異なります。一般的に来店型ビジネスでは来店後の接点に合わせてトランザクショナル(取引ごとの)測定と、半期・年次のリレーショナル(関係性全体の)測定を組み合わせる方法が効果的とされています。 頻度より重要なのは、収集したデータを改善サイクルに実装できているかどうかです。調査頻度を高めても「実装の型」がなければ、消耗を認識させるだけで終わります。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客アンケートツールの費用対効果を徹底比較|導入前に知るべき選定の本質 --- title: NPS調査とはなにか?計算方法についても紹介 date: 2023-11-13 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/2977/ --- # NPS調査とはなにか?計算方法についても紹介 ## **NPS調査とは何か** NPS(Net Promoter Score)は、2003年にフレッド・ライクヘルドによって考案され、彼の共同研究者であるベイン・アンド・カンパニーとサトメトリクスとともに開発されました。彼らは、多くの企業が顧客満足度調査に依存しているにもかかわらず、それがビジネスの成長や顧客の忠誠心との間に強い相関関係を持つことが難しいという問題を認識していました。 彼らはこれに対する解決策を模索し、NPSという単純だが強力なツールを開発しました。NPSは1つの質問、すなわち「あなたは我々の会社、製品、またはサービスを友人や同僚に推奨する可能性はどの程度ですか?」に対する顧客の回答に基づいています。回答は0から10までのスケールで評価され、その結果をもとに顧客をプロモーター、パッシブ、ディトラクターの3つのカテゴリーに分けます。 NPSは顧客ロイヤルティの指標として広く受け入れられ、多くの企業が顧客体験とビジネスパフォーマンスを評価するために使用しています。そのためNPSは「究極の質問」として呼ばれています。この方法で、企業は顧客の声を直接聞くことができ、それをビジネスの改善につなげることができます。 ## NPS調査の方法とスコアの算出 NPS調査は、顧客に一つの質問を投げかけます。「あなたは私たちの会社を友人や同僚に推薦する可能性は何点ですか?」この質問に対する回答は0から10までのスケールで与えられます。スコア9または10をつけた顧客は「プロモーター」とされ、スコア7または8をつけた顧客は「パッシブ」、6以下をつけた顧客は「ディトラクター」となります。NPSスコアは、プロモーターの割合からディトラクターの割合を引くことで算出され、最終的なスコアは-100から+100の範囲になります。 ## **NPS調査の利点** NPS調査は顧客満足度を超えて、顧客のエンゲージメントとロイヤルティを評価します。これは、推奨する行動が会社の成長に直接的な影響を与え、新規顧客獲得、顧客保持、口コミによるブランド認知度向上を通じてビジネスパフォーマンスを向上させるからです。NPS調査はこれらの要素を捉えるための効率的な方法を提供します。 NPS調査はビジネスにおける重要な判断基準の一つとなります。なぜなら、顧客のロイヤルティを計測し、顧客満足度を向上させるための施策を打つための鍵となるからです。以下、具体的なNPS調査の利点をいくつか挙げてみましょう。 ### 顧客の満足度把握 NPS調査を通じて、顧客があなたの企業、製品、またはサービスにどれほど満足しているかを定量的に把握できます。これは顧客が次回も購入する確率や、他人への推奨の可能性を示す重要な指標となります。 ### 改善点の特定 NPS調査は顧客満足度の高い点と低い点を明らかにします。これにより、何が顧客に喜ばれているのか、また、何が顧客の不満を引き起こしているのかを特定できます。これらの情報は製品の改良やサービスの改善に直接活用できます。 ### 業績の予測 一般的にNPSスコアは企業の成長率と相関があるとされています。つまり、高いNPSスコアを持つ企業は、長期的な業績向上の可能性が高いとされています。これは、推奨者(Promoter)が新規顧客を増やし、さらにリピート購入を行う可能性が高いからです。 ### 競合との比較 NPSスコアは業界標準と比較することも可能です。これにより、競合他社と比較して自社の位置を知ることができます。この情報を活用することで、自社の強みと弱みを理解し、競争力を維持するための戦略を策定することができます。 これらがNPS調査の主な利点であり、これにより企業は顧客体験を改善し、経営をより効率的にすることが可能となります。したがって、NPS調査は企業にとって重要なツールとなります。 ## NPS調査の限界と対策 しかし、NPS調査には限界もあります。一つの質問から得られる情報は限られており、なぜ顧客がそのスコアをつけたのかの理由や背景を把握することは難しいです。また、全ての顧客が推奨行動に同じ価値を置くわけではないため、文化や業界による解釈の違いも存在します。これらの限界を克服するためには、NPS調査を他の定性的なフィードバック手法と組み合わせることが推奨されます。たとえば、オープンエンドのフォローアップ質問を使用すると、顧客が特定のスコアをつけた理由を深く理解することができます。 私達は数値だけでは、測れない部分をNPSの第2設問として「NPSでつけたスコアの理由を教えてください」という自由回答をいただいています。 こうすることにより、勧めてくれる理由や勧めない理由が明確にすることが可能なります。 ## NPS調査の成功事例 アップルはNPS調査を活用した企業の一つで、その成功事例はよく引用されます。アップルは製品だけでなく、Apple Storeでの顧客体験にも注力しており、これが高いNPSスコアにつながっています。彼らは、NPS調査から得られるフィードバックを元に、顧客体験を常に改善し続けています。 ## NPS調査でよくいただく質問 ### Q.なぜNPSは11段階での評価なのか? A.NPS(Net Promoter Score)が11段階(0から10)でスコア化される理由は、その精度と表現の幅を確保するためです。スコアが高いほど幅広い範囲の感情をカバーでき、顧客が自身の満足度をより正確に表現できます。 また、11段階スケールは統計的な理由から選ばれることもあります。中心点が存在しない偶数スケール(10点スケールなど)とは異なり、11点スケールには中心点(5)が存在します。これにより、顧客はポジティブな評価とネガティブな評価の間で「中立」を選択することができます。 また、NPSの質問においては、スコア7や8を選んだ顧客を「パッシブ(中立)」と分類することで、本当にビジネスを推奨する(スコア9~10のプロモーター)顧客と、ビジネスを推奨しない(スコア0~6のディトラクター)顧客をより明確に区別します。 以上のような理由から、NPSでは11段階のスコア化が行われています。 ### 5〜6の評価は批判者ではないと考えます。なぜ批判としてカテゴライズすべきなのか? その通りで、NPS(Net Promoter Score)の評価スケールは国や文化によって異なる感じ方をする可能性があります。特に、日本人は一般的に控えめであり、評価の表現が他の文化よりも低めになる傾向があると言われています。NPSのスケールについては、あくまで基準値として設定されており、そのスコアの解釈は文化的な背景や業界の特性によって異なります。日本国内では、NPSはマイナスに振れやすくなります。 ただ重要なのは、NPSは単なる数値ではなく、顧客の声を理解し、そのフィードバックをビジネスの改善につなげるための手段であるということです。それは、顧客がどのように感じ、どのように行動するかを理解することに焦点を当てています。 そして、NPSの数値だけを追求するのではなく、顧客からのフィードバックを深く掘り下げ、それに基づいて具体的な改善策を検討することが最も重要です。それにより、顧客満足度を向上させ、長期的なビジネスの成功につなげることができます。 ### NPSと業績に相関関係は本当にあるのか? NPS(Net Promoter Score)と業績の相関性については、多くの研究で確認されています。フレッド・ライクヘルドが「The Ultimate Question」で初めてNPSを紹介した際に、彼は多くの企業でNPSスコアが高いことが高い成長率や収益性に直接関連していると提唱しました。その理論は以来、多くの企業や研究者によって検証され、多くの場合において支持されています。 しかし、NPSと業績の相関性は必ずしも全てのビジネスや状況で当てはまるわけではありません。業界や市場の特性、競争状況、商品やサービスの性質など、多くの要因が結果に影響を及ぼします。また、NPSはあくまで顧客の感情や行動傾向を示す一つの指標であり、それ自体が直接的な収益を生むわけではありません。NPSのスコアを改善するための具体的なアクションや改善策を実行することが、最終的な業績に影響を及ぼす要素となります。 したがって、NPSはあくまでツールであり、それを適切に使い、顧客のフィードバックに対して適切なアクションを起こすことが重要です。その上で、顧客のロイヤルティを高め、ビジネスの持続的な成長を実現するための戦略的な指標としてNPSを活用することが可能です。 ## 自社でのNPS調査の導入と活用方法 自社でNPS調査を導入するには、まずは正しい質問を設定し、それを顧客に提供する方法を決定します。これは通常、メール調査、ウェブサイト上のポップアップ、アプリ内の通知などを通じて行われます。次に、得られたフィードバックを解析し、アクションプランを策定します。NPSスコアが低い場合は、問題の原因を特定し、それを解決するための改善策を立案します。また、高いNPSスコアを維持するためには、良い体験を提供し続けることが必要です。 ## NPS調査と他のCXマトリクス NPS調査は、他の顧客体験(CX)メトリクスと組み合わせることで、より深い洞察を得ることが可能です。たとえば、顧客満足度(CSAT)調査や顧客エフォートスコア(CES)調査といった他のメトリクスと組み合わせることで、顧客体験の全体像をより詳細に把握することが可能になります。 顧客体験(Customer Experience, CX)を評価するために使われる指標には、NPS(Net Promoter Score)以外にもいくつかあります。以下にその主なものをいくつか挙げてみます。 ### 顧客満足度(Customer Satisfaction Score, CSAT) これは、顧客が特定の製品、取引、またはサービスにどれだけ満足しているかを測定する指標です。通常、顧客に「あなたは私たちの製品/サービスにどの程度満足していますか?」と尋ね、5点または7点スケールで評価を求めます。 ### 顧客エフォートスコア(Customer Effort Score, CES) これは、顧客が特定のタスクを達成するためにどれだけの努力を必要としたかを測定する指標です。一般的には、「問題の解決にどれだけ努力を必要としましたか?」といった質問を7点スケールで評価します。 ### 顧客存続率(Customer Retention Rate) れは、一定期間内に顧客を保持できたかを測定する指標です。この数値が高いほど、顧客体験が優れていると言えます。 ### 顧客解約率(Churn Rate) これは、一定期間内に失った顧客の割合を測定する指標です。この数値が高いほど、顧客体験が不十分である可能性があります。 ### 顧客ライフタイムバリュー(Customer Lifetime Value, CLV) これは、顧客がビジネスにもたらす総利益を予測する指標です。高いCLVは、長期的な顧客関係と高い顧客満足度を示すことがあります。 これらの指標はそれぞれ異なる視点から顧客体験を捉えるため、具体的な目標や課題に応じて適切なものを選び、複合的に使用することが推奨されます。 ## まとめ:NPS調査の重要性 そして最後に、NPS調査の重要性を強調します。NPSは、企業が自社の顧客体験を評価し、それがビジネス成果にどのように影響しているかを理解するための有効なツールです。これにより、どの部分がうまくいっているのか、どの部分で改善が必要なのかを明確に把握することができます。 NPSスコアが高ければ高いほど、顧客は企業の製品やサービスを他の人々に推奨しやすくなり、その結果、新規の顧客を獲得する可能性が増えます。また、NPSスコアが低ければ、それは顧客体験の何らかの側面で問題が存在することを示し、改善のための手がかりを与えます。 しかしながら、NPS調査だけで全てを判断するのではなく、他の指標と合わせて使用することが重要です。CSAT(顧客満足度)、CES(顧客エフォートスコア)などといった他の指標と組み合わせて分析することで、より広範で深みのある顧客体験の理解につながります。 最後に、NPS調査はただ行うだけではなく、その結果をどのように活用し、改善策をどのように実行するかが重要です。NPSのスコアは、企業の指導力、組織の体制、従業員の教育など、企業全体での取り組みを必要とします。 以上、顧客体験とビジネス成果を向上させるためのNPS調査の重要性について説明しました。企業が顧客からのフィードバックを重視し、それを改善のための行動に移すことで、持続的なビジネスの成長と成功につながることをお忘れなく。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - NPSの計算方法について --- title: NPS運用におけるカスタマージャーニーマップとは?~BtoBのSaas編 date: 2022-12-24 url: https://total-engagement.jp/column/nps/34/ --- # NPS運用におけるカスタマージャーニーマップとは?~BtoBのSaas編 こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループ 佐久間です。 最近カスタマージャーニーマップへの関心が再び高まってきています。トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタントの渡部はカスタマージャーニーマップの作り方と使い分けについて考察を述べています。この記事では従来よく使われるペルソナ型カスタマージャーニーマップの作成方法とアンケート分析から導く定量データに基づいた作成方法との違いを解説しています。ペルソナ型と定量データ型、どちらかが正しいということではなく、作成する目的によって使い分けることが大切です。 例えば新規顧客へのプロモーションや出稿した媒体ごとの効果検証が主目的ならばペルソナ型が有効です。顧客全体のフォローアップ方法を検討する場合にはメインターゲットとなるペルソナをイメージして一通り描くことも大きな意味があります。 定量データ型は、既存顧客からの収益を最大化する施策が主眼となるので、NPSのスコアで区分したセグメントがどのようなカスタマージャーニーを経るのかを明確にするところから出発します。これにより顧客ロイヤルティ活動を実現します。 それでは具体的に、どのようにNPSと連動させるかみていきましょう。 ## NPSを使ってプロセスごとの満足度を数値でプロット**** B2BのSaasビジネスの場合、例えば、購入直後の顧客に対するオリエンテーションでどのような疑問が出て、その疑問に対してどういった情報やフォローを提供すれば導入初期のハードルが無くなるのか仮説を立てます。それをNPSのアンケートの設問にして満足度を測ります。回答結果をジャーニーマップ上のプロセスに書き込んでいきます。単に、アンケート結果だけを並べたプロセスごとの満足度だけではイメージが沸きにくくても、ジャニーマップ上で可視化することで満足度の低いプロセスが一瞥でき、担当部署や役割での改善活動に落し込んでいきやすくなります。 ## NPSの結果を改善活動に繋げるコツ**** もし購入直後のNPSの数値が低い場合、顧客へ配布しているマニュアルの内容に不足があったり、営業からカスタマーサクセス部門への申し送り方法に問題がある、もしくは契約時点での説明に誤解を受けやすい点があり不満が出ているなど、さまざまな原因が考えられます。 重要なのはNPSと満足度をプロットしたジャーニーマップを関連部署間・担当者間で一緒にみながら、原因と対策をディスカッションすることです。その際、責任のなすり合いにならないよう、事前に目的やゴールについて認識をあわせておきます。この会議をうまく進行するコツは、ネガティブな議論が続いた時にファシリテーターが「出来ることを探す」ポジティブな発想転換を促すよう、改善活動をまとめることです。 NPS推進の具体的な支援内容を知りたい方はこちらからお問合せください。 【関連情報】 ・「琴線感度」カスタマージャーニーマップで、ロイヤルティを上げよう(ブログ) ・カスタマージャーニーマップ・NPS関連セミナー ・カスタマージャーニーマップ BtoB?Saas編(無料資料ダウンロード) ・NPSラボ (無料資料ダウンロード) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSが選ばれる理由は?成功している会社が取り入れているNPSとは? --- title: NPS顧客体験調査 ”顧客満足度調査との3つの大きな違い”  ~設問設計への落とし方~ date: 2022-07-16 url: https://total-engagement.jp/seminar/2180/ --- # NPS顧客体験調査 ”顧客満足度調査との3つの大きな違い”  ~設問設計への落とし方~ --- title: NPS( Net Promoter Score)の意義(1):NPSは業績の先行指標である date: 2014-03-11 url: https://total-engagement.jp/column/nps/419/ --- # NPS( Net Promoter Score)の意義(1):NPSは業績の先行指標である 今日はネットプロモータースコア(以下、NPS)についての初歩的なことをお話したいと思います。 NPSを経営における重要な指標、すなわち**KPI(Key Performance Indicator)**として採用し、活用する意義、メリットには様々なものがありますが、私が一番の意義だと考えるのは**「業績の先行指標である」**という点です。 すなわち、**NPSの数値が改善すると、しばらくしてから業績の向上となって現れるということです。**NPSは、業績に先立って変化が起きる指標ですので、業績に対する**「先行指標」**と言うわけですね。 一方、「業績」(売上や利益など)は、基本的に**「遅行指標」**です。 製品やサービスを開発し、その後、広報・広告などのマーケティング活動を展開し、また営業パーソンの地道な営業活動の末にようやく、売上・利益が上がってくる。すなわち、**業績とは、企業活動の集大成として最後に現れる「結果」に過ぎないのです。** 本来、結果そのものはコントロール(管理)することはできません。もちろん、売上や利益をKPIの一環として立てることはできますが、業績はあくまで企業活動の結果ですから、コントロール対象とはできないのです。 **コントロール対象とすべきは、業績という結果をもたらす「企業活動」です。具体的には、研究開発や生産、マーケティング、営業などであり、また管理部門の様々な活動です。** ?ところが、企業によっては、経営者が「業績目標」を示すのみで、本来のコントロール対象である「企業活動」そのものについては明確な指針や指標を示さないということが起きています。単に**「売上上げろ」、「利益増やせ」**というばかりでは、現場はどうしていいかわからないのです。 **「何を拠りどころにして、各部署の活動を最適化すればいいのか?」** この点があいまいなままでは業績向上にもなかなかつながりません。このような時こそ、**「NPS」を企業活動が好ましい方向で行われていることを測る指標**として採用すればいいのです。 NPSとは端的に言えば**「他者への自社、自社製品・ブランドの推奨意向」**の度合いを示すものです。 NPSの数値が上昇するということは、顧客に対して優れた製品、また様々なタッチポイントにおいて好ましい顧客体験を提供できていることの証となります。NPSを様々なタッチポイントで測定すれば、おそらく企業のほとんどの部署の活動が関与しているでしょう。 **したがって、全社的にNPSが向上するということは、真の「顧客志向」が企業活動において実践できているということであり、その結果として業績向上につながっていく。** サウスウェスト航空、ザッポス、アップルストア、アメリカンエクスプレスなど、世界の名だたる企業がNPSを全社的に活用している理由のひとつとしては、現場の企業活動を好ましい方向に仕向ける先行指標であり、確実な業績向上がついてくるからなのです。 (お知らせ) **「NPS認定コース講師によるNPS入門講座」**開催いたします。 NPSの総本山たるSatmetrix社の講師からNPSの真髄を直接聞けるめったにない機会です。 ご興味ある方はぜひご受講ください! 詳細はこちらから 来日するNPS認定コース講師、Lenna Mariana Russ氏 (執筆者) **松尾 順** エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 --- title: NPS( Net Promoter Score)の意義(2):NPSは社内の共通言語になる date: 2014-03-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/418/ --- # NPS( Net Promoter Score)の意義(2):NPSは社内の共通言語になる **ネットプロモータースコア(Net Promoter Score、以下NPS)は、自社、あるいは自社商品、ブランドについて、友人知人への推奨意向を10点満点で聞いた結果から算出する指標です。** 実は、既存の**顧客満足度調査**(以下CS調査)でも、**「他者への推奨意向」**は、いわゆる**「満足度」**や**「再利用意向」**と共に、設問として組み込むことがしばしばあります。つまり、「他者への推奨意向」は評価スケール(NPSのような10点満点ではなく、多くは5段階スケール)は異なるものの、既存のCS調査においても測定されてきていたのです。 しかし、NPSは従来のCS調査とは異なり、具体的な顧客エンゲージメント施策の立案や、複数部門にわたる組織変革にもつなげやすく、極めて有効な指標、端的に言えば**「使える指標」**として評価されています。 ## NPSはなぜ「使える指標」なのか? NPSが使える指標として評価されている最大の理由は、**NPSの数値や、プロモーター(推奨者)といった関連用語が平易**ため、経営トップから、現場の販売担当者、コールセンターのオペレーターなどに至るまで、企業組織のあらゆる階層の人々にとって理解しやすいことがあります。 既存の顧客満足度調査で、仮に推奨意向が4.1ポイントであり、前年度の3.9ポイントから0.2ポイント数値が改善したとしても、0.2ポイントといった、わずかとしか感じられない変化だと、現場社員は心躍るものがありません。すなわち、既存のCS調査では、改善にしろ悪化にしろ、**数値としての大きな変化につながりにくいため、スタッフの関心を惹きつけることが難しく、具体的な改善行動の動機づけになりにくいのです。** 一方、NPSの場合、1**0から15へと5ポイントアップ**、あるいは**10から20へと10ポイントアップ**など、比較的大きな変動が起きやすいため、**改善の実感があり、顧客エンゲージメントを向上につながる施策を立案、継続する動機づけになりやすい**ということが言えます。また逆に、NPSが大きく下がるようなことがあると、それは顧客エンゲージメントにおいて重大な問題が発生しているということになり、やはり迅速な問題解決行動を促すモチベーションとしても強い力を持つことができます。 ## NPSは具体的なアイディア出しに結び付けやすい また、NPSでは、推奨意向の10点満点の回答から以下のように回答者を3つにカテゴリー分けしますね。 **●推奨者(プロモーター)・・・10点、または9点と回答した方** **●中立者(パッシブ) ・・・8点、または7点と回答した方** **●批判者(デトラクター)・・・6点以下の回答者** このように、3つの名称で自社顧客を呼ぶことにより、単にNPSの数値を追いかけるだけではなく、 **・自社の大ファンであるプロモーターをもっと増やすためにはどんな顧客体験を設計すればいいのだろうか?** あるいは、 **・自社に対する評価の低い批判者を減らすためにはどうしたらいいのか?** **・そもそも批判者が批判的である原因(問題)は、自社のどこにあるのだろうか?** などと、優れた顧客体験設計や批判者を生み出す問題の解決のためのアイディアを考えるネタとして、NPSによる顧客の3分類は大変使いやすいツールとなっています。 ## NPSは社内の共通言語となる お客様の満足度を高め、お客様とのきずなを太くする、すなわち顧客エンゲージメントを強化することは、優秀な現場の社員さえ育成すればできるというものではありません。 **顧客が自社との取引を行い、また自社製品をご利用いただくプロセスのすべて=カスタマージャーニーにおけるあらゆる顧客接点において、最高の顧客体験を提供できるよう全従業員が一丸となって取り組む必要があります。顧客エンゲージメント強化はチームプレイであり、チームワークが重要なのです。** ここで、チームワークを高め、優れたチームプレイを行うための共通言語となるのがNPSです。NPSは数値のわかりやすさ、また改善行動の動機づけともなり、改善行動、問題解決のアイディア出しがしやすいことなどのメリットを持つことから、NPSがスタッフ全員が共有できる**「拠りどころ」**、あるいは**「目標」**、また**「議論のためのツール」**として使えるのです。 NPSを導入し、また**NPSを的確に活用している企業は短期間で業績向上に結びつけることができる**のですが、その秘密はNPSの**わかりやすさ**、そして**全従業員の共通言語となりえるから**なのです。 **(お知らせ)** **「NPS?認定コース講師によるNPS入門講座」**開催いたします。 NPSの総本山たるSatmetrix社の講師からNPSの真髄を直接聞けるめったにない機会です。 NPSの基本、そして的確な活用法のポイントを知りたい方はぜひご受講ください! 来日するNPS認定コース講師、Lenna Mariana Russ氏 (執筆者) **松尾 順** 株式会社シンクー エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 --- title: NPS(ネットプロモータースコア)が多くの企業で取り入れられている理由とは? 調査結果で見るその効果とは? date: 2014-12-12 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/341/ --- # NPS(ネットプロモータースコア)が多くの企業で取り入れられている理由とは? 調査結果で見るその効果とは? 2003年に米「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌で発表されて以降、アップル、アマゾン、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、フェイスブック、サウスウエスト航空などをはじめ、全米売上上位500社(フォーチュン500)のうち35%の企業が採用し、さらに5%の企業では経営の根幹として取り入れていると言われている指標が、ネットプロモータースコア?(以下NPS)です。 ## 顧客ロイヤリティ測定の指標「NPS」とは NPSとは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するものです。(下記図参照) 推奨者が批判者よりも多ければNPSの数値はプラスに、批判者が推奨者を上回ると数値がマイナスになるという非常にシンプルで分かりやすい指標です。このシンプルさが、NPSが多くの企業で受け入れられる理由となっています。 NPSの「推奨者」が行う人に薦めるという行為(口コミ)は、企業やブランドの商品やサービスに対して深い共感や愛着がなければ生まれないもの。またその口コミは、新規顧客獲得のきっかけとなるため、獲得のコストを抑える効果もあります。またファンとなった推奨者は他社へ浮気することもない”ロイヤルカスタマー”となるため、顧客離反率の低下にもつながります。 さらにNPSは収益と相関の高い指標であることも知られています。つまり NPSを向上させることができれば、それに比例して収益も向上するということ。顧客ロイヤリティの向上が収益とリンクするため、スタッフのモチベーションアップにもつながります。ただし、導入しただけで収益が向上するものではありません。NPSを共同開発したサトメトリックス社は、 *NPSの導入=成功というわけではありません。NPSを導入した企業には、顧客ロイヤリティ向上のための努力が求められます。それがあってはじめて、収益の向上がもたらされるのです。* とコメントしています。これは当たり前のことですが、人気の指標を用いればそれで安泰! と勘違いしてしまう企業もあるのかもしれません。それでは効果抜群といわれているフィットネス器具を買って満足してしまい、全く使わないのと同じようなものですよね。 ## アンケート調査から見えたNPSの効果 オンラインアンケートのソフトウェアを提供する米SurveyMonkey社で、アメリカの607社を対象にNPSの効果を測るための調査が行われました。早速その調査結果を見ていきましょう。 上記のグラフを見ると分かる通り、NPSを導入している企業の81%が会社は成功していると感じているのに対し、NPSを導入していない企業の割合は62%となりました。ただしこれだけでNPSの効果を判断するのは難しいため、SurveyMonkey社はさらに次の調査を行いました。 違いは明らかですね。NPSを導入し、1年間で10%以上の収益成長を遂げた企業は、導入していない企業の3倍となりました。ただしNPSを導入していても、収益が25%以上減少してしまった企業の割合が多いのが目立ちますよね。SurveyMonkey社によると、これは調査だけして結果を活かさないまま放置してしまったのが原因ではないか、とのこと。NPSを上手に活用するには、NPSの分析に加え、ロイヤリティを高めるための教育・研修やプロモーション、マーケティングプラン構築など、最適化されたトータルアプローチがおススメです。 引用元:http://www.business2community.com/marketing/nps-actually-work-new-research-impact-net-promoter-scores-01002985 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 旅行予約サイトの米Orbitzのユーザーが選んだ! 満足度が高く、推奨者の多いホテルランキング(2014年版) --- title: NPS(ネットプロモータースコア)ってどう使えばいいの?~エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~ date: 2015-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/239/ --- # NPS(ネットプロモータースコア)ってどう使えばいいの?~エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~ トータル・エンゲージメント・グループで企画を担当してます、なかやといいます。 今回からシリーズで「エンゲージメント構築のためのNPS 中級レッスン」という記事を連載していきます。 わたしたちは「Net Promoter Score (NPS)」という指標を顧客ロイヤリティや従業員ロイヤリティの計測での利用をオススメしていますが、NPSや「究極の質問」とはどんなものか、だいたい説明できるくらいにはご存知ですか? YESと答えたあなたは、いろんな話を聞いたり、本やWebの記事を読むほどに、NPSを実際に使ってみたいと思っているのではないでしょうか? もしかすると、もう、お客様向けのサーベイなどで使ってみたことがあるかもしれませんね。 しかし、使ってみて、あることに気付いたのではないでしょうか 「推奨者の率から批判者の率を引き算して・・・おっ! これが我が社のNPSか!! ・・・って・・・ん? そんで?」 「推奨者が◯%で、批判者が??%になりましたあ!!!・・・ん? この結果って、いいの? わるいの? どっちなの?」 なんともピンとこない感じになってしまう。 ・・・あなたは、そんな体験をしてしまったおひとりではないですか? 「エンゲージメント構築のためのNPS 中級レッスン」 は、そんなみなさん・・・NPSに興味は持ったけれども、いまひとつピンとこない、という方々に、NPSの有益な使い方をお伝えするための連載です。 ## NPS(ネットプロモータースコア)が表す数値とは まず、ひとつ質問をさせてください。 NPS(究極の質問)は「親しい人にオススメする可能性」を聞いて、0~10のスコアで評価してもらい、スコアに応じて推奨者・中立者・批判者に区分けします。 この区分けがNPSの重要なポイントなのですが、 この区分けによって顧客の「◯◯◯◯◯」がおおよそ予測できる。 と言うことができます。 いったい、◯にはどんな言葉が入るでしょうか? ↓ ↓ ↓ ↓ いろんな言い方があると思うのですが、 この区分けによって顧客の**「未来の行動」**がおおよそ予測できる。 この区分けによって顧客の**「継続利用性」**がおおよそ予測できる。 などが正解だと思います。 NPSを編み出したベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルドのチームはおよそ10年にわたるフィールドワークの結果、この方法を見つけたと、書籍「究極の質問」で紹介されています。 究極の質問の回答をもとに顧客を3つのグループに分けることで、それぞれの**その後の行動(継続利用、他者への推奨)との高い相関**がわかったのです。 NPSが上がるということは、企業にとって好ましい消費行動をする顧客層(推奨者)が増えて、好ましくない消費行動をする顧客層(批判者)が減るということ。NPSが下がるのはその逆のケースです。 実際に数多くの企業がNPSを活用し、業績(売上や利益)との相関はビジネスの現場でも明らかになっています。理論や一企業の事例だけでなく、数多くの企業が利用して**業績との相関の高さが証明**されている、というところが、NPSの人気の秘密なのだと思います。 ちょっと考えると、これ、とってもすごいことだと思いませんか? 製品やサービスを利用した顧客に事後感想を1問だけ聞き、それらの回答を集計するだけで、業種を問わず未来の企業業績の上がり下がりが予測できるんです。高価な経営管理システムを使わなくても、アンケート用紙ひとつ、無料のWebフォームひとつでわかってしまうんですから。 ## NPSは「顧客の未来の行動をおおよそ予測できる」という特徴から活用法を考える この**「究極の質問の回答スコアから顧客の未来の行動がおおよそ予測できる」**という特徴を理解すると、活用の幅が広がります。 推奨者の割合から批判者の割合を差し引きした指標「NPS」はこの特徴の活用法のひとつ、と言っていいのかもしれません。 ほかには、たとえば、このような利用の方法が考えられます。 顧客がどのようなプロフィールの方で、製品やサービス利用に際してどのような体験をしたのか、といったことを究極の質問と同時に聞き、スコア(0~10点)との関係を検証します。 すると、 ・特定のプロフィールの属性とスコアとの関係性 ・製品やサービスの特定の利用体験とスコアとの関係性 などを知ることができます。 たとえば、飲食業で「入店時に笑顔で挨拶をされたかどうか」がスコアとの関係性が密である、とわかれば、その体験の質を向上させることがNPSを効果的に向上させることができるということになります。 すなわち、徹底的に実践することで効果的に企業業績を向上させることができる、ということになります。 こうした関係性の分析は統計的に行われるため、調査が確かであれば、大小は自動的に数値化できますし、そこから導かれる課題の優先順位も判明します。 優先課題から順に解決してゆけば、効果的に企業業績を向上させることができる、というわけです。 「社の課題が山積していて、どこから手をつけるべきか絞り込めない」 と思案される経営者、 あるいは 「上からは、あれやれ、これやれ、という指示ばっかり。本当にそれやる意味あるの?」 とお嘆きの中間管理職の方々をサポートする力強いツールになるはずです。 ## NPSってどう使えばいいのか? 今回、ご紹介したのは、**「究極の質問のスコアが顧客の未来の行動とリンクしている」**という特徴を活用した一例です。 究極の質問と**顧客体験を同時に調査する**、**究極の質問の回答とCRMのデータを突合させる**、など「企業業績を向上させる一手」を明らかにする手法は他にも色々あります。 どうでしょう? なんとなく便利そうだけれど、いまいち活用法がピンときてなかった指標NPSを、具体的に活用できるかもしれないという気持ちになってきたのではないでしょうか? この連載では、NPS(ネットプロモータースコア)の活用の「いろは」を紹介してゆきたいと思います。 次回は「NPS(ネットプロモータースコア)を比較すること」についてお話したいと思います。 関連記事 / Related - 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顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - レポート【 UNITED ARROWSに学ぶ生涯顧客化の実現に向けたVOCの活かし方】~NPSの活用と効果性について~ --- title: NYの人気チョコレートブランド「マストブラザーズ」の美しいプロモーションビデオに見た、顧客エンゲージメントを高める「ストーリー・テリング」の力 date: 2015-02-03 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/319/ --- # NYの人気チョコレートブランド「マストブラザーズ」の美しいプロモーションビデオに見た、顧客エンゲージメントを高める「ストーリー・テリング」の力 バレンタインデーの季節になりました。ここ数年で日本のバレンタインデーのスタイルも大きく変わり、女性から男性へチョコレートを贈るだけでなく、友達間や自分のご褒美としても贈るスタイルが定着しましたよね。 最近ではチョコレートブランドの数も大幅に増え、国内外問わず、クオリティの高いチョコレートを気軽に楽しめるようになりましたが、今日は、日本でも人気のあるニューヨーク・ブルックリン発の「マストブラザーズ」に焦点を当て、その魅力と彼らのファンが多い理由を探ってみたいと思います。 ## マストブラザーズの魅力とは? マストブラザーズは名前の通り兄弟経営。NYでクラシックミュージシャンとして活動していた兄リックとロサンゼルスで映像作家をしていた弟マイケルが自分たちで上質なアルティザナル・フード(Artisanal food=職人が作る食材)を作ろうと、チョコレートに注目。今アメリカではbean to bar(カカオ豆からチョコレートを一貫生産)という動きが活発で、小規模ながらも本格的なチョコレートを作るショコラティエが増えていますが、その先駆けとなったのが彼らです。 アルティザナル・フードにも色々あるものの、なぜ彼らがチョコレートを選んだかといえば、チョコレートは老若男女問わず皆をハッピーにしてくれる食べ物だから。そして当時、アルティザナル・フードでチョコレートを作っている人たちがほとんどいなかったから。お店を構える前は、自宅でリックが作ったチョコレートをマイケルがブルックリンのファーマーズマーケットなどで販売していたようですが、自宅で豆からチョコレートを作ってしまうのもすごいですね! そんな彼らのチョコレート作りには、こだわりと男のロマンがたっぷり! カカオ豆の輸入時のCO2排出量をどうやったら減らせるだろうか?と考えた結果、風力で走る帆船でマダガスカルやベネズエラなどの農家へ自ら赴き豆を調達。さらに保存料、バター、油などは一切使わず、基本的にはカカオと甘蔗糖(さとうきびから作ったお砂糖)のみというオーガニック製法を徹底し、風味豊かな大人向けのチョコレートづくりに成功。フレーバーに合わせて選んでいるというとてもオシャレなパッケージは、イタリアのデコラティブペーパー(柄入り包装紙)メーカーのRossi社のものを採用し、中の金色のホイルを含め、彼らが一つずつ自分たちで包んでいるのだとか。だからマストブラザーズのチョコレートはラッピングは必要なし、それだけでギフトになり得てしまうから。 環境に配慮し、目先の利便性やコスト効率を追いかけず、自分たちのポリシーを大事にするマストブラザーズ流のチョコレート。手にする人たちが魅了される理由が分かりますよね。 ## 「ストーリー・テリング」に長けているマストブラザーズ マストブラザーズのチャーミングな一面、なぜチョコレートを作ろうと思ったのか、どのようなところにこだわっているのかなどを知ることができるのが、彼らのプロモーションビデオ。 仕上がりも美しく、彼らの職人技やストーリーに引き込まれ、彼らの情熱を肌で感じるよう。 彼らがこのビデオで用いているのが、ここ数年、マーケティング手法として注目を集めている「ストーリー・テリング」。ストーリー・テリングとは読んで字の如し「物語を伝える」ということですが、伝えたい想いやコンセプトを、印象的な体験談やエピソードなどに乗せて、言葉や音声、動画などを使って伝えるので、強く記憶に残るだけでなく、共感を得やすいという特徴があります。 テレビ東京の「ガイアの夜明け」やNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見ていても、ストーリーを追う内に感情移入してしまうこと、ありますよね。特に商品開発までの苦労のストーリーなどを見て、翌日店頭でその商品を手にとってしまった、なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。共感できるストーリーというのは、私たちの思考や感情に働きかけるもの、そしてエンゲージメント行動を引き起こすものです。 エンゲージメント行動には、 **①****製品・サービスを喜んで購入する(店員に勧められたからだけではなくて) ②****製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる製品 ③製品・****サービスを繰り返し購入し、友人・知人などに積極的に勧める製品 ④****サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する製品 ⑤****サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える** などがありますが、マストブラザーズに関しては特に②や④が顕著に表れています。決して安くはない彼らのチョコレートですが、商品に対する理解と信頼、共感があるからこそ他のチョコレートブランドより価格が高くても優先的に選択するファンが多いのは確か。そしてブログやSNSなどには彼らを高く評価する投稿も多く、これは愛着があるからこその行動です。 顧客エンゲージメントを高めるには、 **・企業の経営理念やビジョン、製品・サービスの基本方針に対する共感 ・企業や、製品・サービスに対する愛着** が不可欠ですが、マストブラザーズのように共感・愛着を引き起こすストーリー・テリングは非常に効果的だと言えそうです。 ちなみにマストブラザーズのチョコレート、日本ではDEAN & DELUCAで購入できます。バレンタインシーズンに限らず、自分へのちょっとしたご褒美や、ギフトなどにもぴったりですね。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 賃金アップの効用とアベノミクス --- title: O2Oとリアル店舗の強みを活かし、忙しいビジネスパーソンと読書ファンの心をつかんだ、丸善&ジュンク堂ネットストア date: 2015-03-12 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/299/ --- # O2Oとリアル店舗の強みを活かし、忙しいビジネスパーソンと読書ファンの心をつかんだ、丸善&ジュンク堂ネットストア O2Oとリアル店舗の強みを活かし、忙しいビジネスパーソンと読書ファンの心をつかんだ、丸善&ジュンク堂ネットストアの事例? 以前映画制作会社で働く友人から、マーケティング目的でアンケートをとったところ、「会社の帰りに思わずふらりと立ち寄ってしまう場所は」という質問に「本屋」と答えた人が大半だったという話を聞いたことがあります。電子書籍の登場で書籍のデジタル化が急速に進みましたが、それでも人はやはり本屋に惹きつけられてしまうようです。わざわざ本屋に行かずとも今やネットで多くのことが調べられる時代です。それでも本屋にずらりと並ぶ本に知的好奇心が刺激され、自分が想像もしていなかった運命の一冊との出会いに心踊る体験をした人は私だけではないはず。最近ではカフェやギャラリースペースを併設する本屋も多いですし、ネットショッピング全盛のこの時代だからこそ、あえて本屋に足を運んでみるのもよいのではないでしょうか。 皆さんの中には普段から、仕事に必要な力を磨こうとビジネス書などを読んでいる方も多いと思います。でも例えば、突然翌日の会議参加を依頼され、参考文献に目を通す必要が出てきた時などはどうしますか? アマゾンだと早くても翌日配達だし、本屋に行って在庫があるのかも分からない……。そんな時に活用してみたいサービスが「丸善&ジュンク堂ネットストア」にありました。 ## 実店舗を持っているからこそできる最短1時間の「かんたん取り置き」サービス 書籍や雑誌などは、再販売価格維持制度(再販制度)の下にあり、どの小売店でも同じ定価で売るという取り決めがあります(ただし価格保持期限あり)。だからアマゾンで買っても、本屋に足を運んでも、価格は同じ。そのためアマゾンのようなネット書店であれば実店舗を持たない分、実店舗の店よりもずっと多くの在庫とラインアップを抱えることができます。するとその品揃えや、店に行かずとも簡単に買い物ができることに魅力を感じた消費者はアマゾンへ流れ、結果書店の衰退は深刻になる一方です。 でも店舗を持たないアマゾンでは提供することができないサービスを考案し、売上を伸ばしているのが丸善&ジュンク堂ネットストアです。同店では、会員登録をして、ログインをして本を検索すると、店舗の在庫が見られるようになるのが特徴(画像参照)。在庫がある場合は店舗名の横に店舗在庫取り置きボタンが表示されるので、これをクリックすれば、最短1時間で店頭での本の受け取りが可能になるのだとか。いますぐ読みたい! という時に、ネットで注文をして店頭で受け取ることができる同店のサービスはとても助かりますよね。 ## O2O(オンライン・ツー・オフライン)がもたらす効果 オンラインで注文を受け、オフライン(店頭)で商品をお渡しする丸善&ジュンク堂ネットストアのサービスは、「今日中に欲しいと思った本を外回り中や昼休み、帰宅途中などに気軽に受け取りたい」「仕事が忙しく自宅で宅配便を受け取ることが難しい」といった**ビジネスパーソンのニーズや行動を把握したもの**だと言えます。 さらに丸善&ジュンク堂ネットストアのO2Oは「本を受け取りに来たついでにもう1冊」というついで買いも誘発するものだと思います。実際、同店では**取り置きサービスを利用して来店した顧客の客単価が、通常顧客に比べて平均2倍になった**のだとか。 ## 顧客満足度向上とファン作りに貢献する丸善&ジュンク堂ネットストアのサービス 丸善&ジュンク堂ネットストアではO2O以外にも、出版社品切れの書籍を全国の対象店舗で探してネットストアから発送する「トコトンお探しサービス」も提供しています。同店の店舗や全国約100店舗。地域などによって取り扱う本も違えばリアル書店が100店舗も集まれば相当の在庫数(その数約3000万冊!)にもなります。しかも嬉しいのが、アマゾンなどで希少本を手にいれようと思った場合はプレミア価格がついてしまうことがありますが、同店では定価で販売してくれるというところ。手数料も無料です。「手を尽くして探したけれどどうしても見つからない」というお客様に喜びをお届けするサービスですね。 さらにもう一つ嬉しいサービスが、丸善&ジュンク堂書店のブックカバーを無料で掛けてくれるというサービス。電車の中などで本を読むことが多いビジネスパーソンにとって、送られてきた本にブックカバーがかけられている、というのは結構重要なのではないでしょうか。決して効率的ではないかもしれませんが、こうしてひと手間をかける「かゆいところに手が届く」サービスというのは、リアル店舗を持つからこその発想ですし、顧客満足度を高め、ファン作りに大きく貢献するものだと思います。 ネットの顧客を実店舗へ誘導し、集客力をアップし、様々なサービスを融合させることでファンを醸成し、売上に結び付ける同店の事例は、オンライン通販に押されがちな小売店にヒントを与えてくれるものだと思います。ネット小売を驚異に感じているリアル店舗の皆さんは、どのようにネットとリアルの融合につなげらるのか、考えてみるところからはじめてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 「一生の思い出」に残る感動を顧客に提供する「武蔵境自動車教習所」の取り組み --- title: POPは工夫次第で店舗の武器になる date: 2015-11-04 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/184/ --- # POPは工夫次第で店舗の武器になる 洋服店が導入をためらうものの一つにPOP(point of purchase)があります。商品のセールスポイントや値段などを書いて棚やラックに貼り付けてある、あの値段や商品名が書かれたPOPのこと。理由は売り場が安っぽく見えたり、ごちゃごちゃしているように見えるからというものが多いです。たしかに赤文字でデカデカと値段が表示してあればちょっとバーゲン会場のように見えてしまいます。また、いたるところにPOPが貼られていれば、確かに見栄えはよくありません。しかし、POPを上手く活用して販売に生かしている業態もありますので、工夫次第で洋服店でも上手く導入できるのではないでしょうか。 ## ユニクロのPOPはわかりやすいと評価の声も 洋服店でも量販店やGMS(総合スーパー)、ショッピングモールに入店している低価格ブランドは比較的POPを多用する傾向があり、中価格帯から高価格帯のブランドや、百貨店ではあまりPOPを使いたがりません。その理由の一つには低価格ブランドはセルフ販売に近い形態が多いのに対し、中価格帯以上のブランドや百貨店は接客販売を重視しているからです。セルフ販売に近い形態だと販売員はあまり積極的に接客をできないので、どうしても商品の価格や説明を伝える道具が必要となりますが、見た目はあまり良くないので、店内の雰囲気を重視する中価格帯から高価格帯のブランドが嫌うのも理解できます。 しかし、POPをふんだんに使っているユニクロに対して「わかりやすくて良い」という声が少なくないことも事実です。逆に、POPをほとんど使わず、値札すらも見えないように服の裏側に入れ込んでしまう高額ブランドの陳列方法は「わかりにくくて不便」と感じる人も多くいます。たしかに価格が大きくPOPで表示されているユニクロの陳列の方が消費者の利便性は高いといえます。 便宜上、ユニクロより価格帯が上のワールドやオンワード樫山、ビームスなどのブランド群を“中価格帯”、その上の欧米ラグジュアリーブランドを“高価格帯”とここでは呼ぶことにしますが、多数の入店者でごった返すことなく接客に従事できる高価格帯は別として、大型化しながらも、販売員数を増やすことが難しい中価格帯ブランド店は、むしろPOPを活用すべきだと考えます。 中価格帯のブランドでも、“試着できるからPOPなしでも良いじゃないか”という意見もあるかもしれませんが、それはユニクロ、無印良品でも同じことです。また、ユニクロは“パックTシャツがメインなのでPOPが必要なのでは?”という指摘もあるかもしれませんが、POPを活用する目的は、商品に関心を持ってもらったり、試着をしてもらったりするためです。 *ユニクロのPOP* *無印のPOP* すでに中価格帯のブランドの多くが失速しているという現状をみると、店頭のディスプレイだけでは来店客の購買意欲の喚起をできていないということが考えられます。そのため、まずはPOPなどを活用して、来店客に商品を手に取ってもらい、試着をしてみようかなと思ってもらえるような情報提供が必要なのです。元来、POPとはそういう役割を果たすもので、このような活用ができると売上に貢献できるかもしれません。 ## 書店に見るPOPの活用法 POPを活用できている業種を考えてみましょう。個人的には書店を思い浮かべます。本というのはどこで買っても商品も価格も同じです。そのため、消費者にはどの書店で買っても同じことと認識されてしまいます。自店で購入してもらうためにはどうすればよいのかという工夫を凝らした結果が、数年前から活用されている店員による手描きPOPの活用です。 個々の店員が自分のお勧めの本に対して手描きPOPを付けています。「徹夜で一気に読み切る面白さ」とか「わくわくドキドキの連続でした」という具合に、個々の書店で工夫を凝らしたPOPを付けています。また書店によってそれぞれお勧めの本が異なります。これによって各消費者はそれぞれの感性に応じて買う書店を選びんでいます。ですから、ときどき意外な本がベストセラーに登場することがあります。商品も値段も同じでもPOPによって売れ行きが異なる実例と言えます。 またケーキ屋でもPOPを上手く活用している店もあります。何種類もあるケーキの特徴をすべてのお客に販売員が説明することは難しい場面があります。販売員数に対して入店客数が明らかに多すぎる場合です。その際は特徴をまとめたPOPがあるとより多くのお客に商品の特徴を伝えることができます。赤文字でデカデカと値段を表示するだけがPOPの役割ではありません。高級店ならシックな色合いのPOPを取り付ければ店内の雰囲気はそれほど損なわれません。 中価格帯ブランドでの成功したPOP活用例はこれまでありません。しかし、これまで通りの売り方で大手アパレルの中価格帯ブランドが失速している現状では、何か新しい取り組みが必要ではないかと考えます。その一案としてPOPの活用を挙げたいと思います。 接客されることが苦手という一般消費者も少なくありません。そういうお客も取り込むのにもPOPは役立つかもしれません。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - これからはCCO(顧客満足担当役員)が会社の成長に貢献する時代 --- title: PX(ペーシェントエクスペリエンス 患者体験)への課題と期待 date: 2023-04-27 url: https://total-engagement.jp/column/px/2820/ --- # PX(ペーシェントエクスペリエンス 患者体験)への課題と期待 一昨年くらいから、医療関係者からの問い合わせが増えてきました。 内容としては、患者体験の見える化や、それに伴い患者視点での医療領域の改善が主なテーマです。 CX(カスタマーエクスペリエンス)と同様に、PX(ペイシェントエクスペリエンス)も重要視されるようになっていますが、同じような考え方で進められる部分と全く違う視点を持たなければならない点も多くあります。 日本の医療は、これまで痛みを取る、病気を治すことが主眼でした。 しかし、実際には患者ごとにどのような治療がその後の生活復帰に望ましい結果をもたらすかはあまり考慮されていませんでした。 私自身も、昨年膝軟骨の手術を受ける際に、患者体験を実践してみようと思い、4つの病院を訪れました。その中には、この術式で有名な某大学病院も含まれていました。特にこの病院では、先生や看護師から実績を増やしたいという思いが強く伝わり、患者の復帰計画よりも病院の利益が優先されていると感じました。不快な体験をしました。 このような体験から、個人的にも日本の医療を患者視点に立ったものに改善すべきだと強く感じています。 PX(患者体験)は、医療サービスの質を向上させ、患者の満足度を高めるために、欧米などでは20年くらい前から取り組まれており、国内では5年ほど前にPX研究会(https://www.pxj.or.jp/)が設立されたり徐々に本格的な動きになって来ています。 ## PXの必要性について まず、PXの必要性についてですが、国内医療は、高齢化が進む中で医療ニーズの多様化や慢性疾患の増加が課題となっています。このような背景のもと、患者が良質な医療サービスを受けられるよう、医療機関や医療従事者が患者の立場に立ち、その体験に着目することが求められています。 PXを可視化することで、患者の治療への満足度やアドヒアランス(治療への忠実度)が向上し、治療効果やQOL(生活の質)も向上すると考えられます。 さらに、現在は医療従事者の離職率の高さも問題になっています。PXの普及は医療現場におけるコミュニケーションの改善や、医療従事者間の連携強化にも繋がります。これにより、組織内の関係の質が変わり、組織の活性やモチベーションの向上にも寄与します。 そして、医療サービスの質が向上し、患者にとってより安心できる環境が整い、医療機関の評価も向上するでしょう。 ## 課題としては 一方、課題としては、以下の点が挙げられます。 - 文化の変革: 医療現場において、伝統的な上下関係や専門性を重視する文化が根強く、患者の意見やニーズに耳を傾けることが難しい状況があるため、文化の変革が必要です。この課題を克服するためには、院長や理事長を始め、医者たちがPXの必要性に気づくことが重要です。 - 人材育成: PXを重視する医療従事者を育成するためには、教育カリキュラムの見直しや継続的な研修が求められます。私たちは単にPXを見える化するだけではなく、職員研修のような形で文化定着を行っており、丁寧な対応が必要です。 - 評価指標の開発: PXを測るための客観的な評価指標がまだ十分に確立されていないため、その開発が必要です。CXと違い、PXではNPSのような簡単な指標で評価が難しいため、慎重に設問を考える必要があります。 情報共有の促進: 医療従事者間で患者のニーズや体験を共有し、連携を強化するための情報共有システムが整備される必要があります。 リレーション調査及びトランザクション調査ともに設問設計と定着のための研修などを、しっかりと行うことが重要になります。 ## PXへの期待 PXへの取り組みは、患者の満足度や治療成果を向上させ、全体的な医療の質を高めるために重要です。また、これにより医療施設間の競争力も高まり、より良いサービスが提供されることが期待されます。しかし、その実現には前述の課題を克服することが不可欠です。 具体的な取り組みとしては、医療従事者の研修や教育プログラムの充実、患者の意見を取り入れたサービス改善、待ち時間短縮や予約システムの最適化、データを活用した品質評価や改善策の導入などが挙げられます。 PXの向上が普及することにより、国内医療の質を一層高めることができるでしょう。これからも、PXの重要性を広め、医療現場の改善を促す取り組みを続けていくことが求められます。それによって、患者のニーズに応え、医療現場の改善を実現し、最終的には患者の生活の質を向上させることができるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり --- title: Qualtrics・エモーションテック・TEGを比較|中堅企業に本当に合うNPSツールはどれか date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4960/ --- # Qualtrics・エモーションテック・TEGを比較|中堅企業に本当に合うNPSツールはどれか 「NPSツールを導入したのに、スコアが改善につながらない」——そう実感している中堅企業のCX責任者は、驚くほど多くいます。Qualtricsのような大規模プラットフォームを検討すると予算と運用負荷に圧倒され、かといってシンプルなアンケートツールでは分析の深度が足りない。この板挟みの状態で、最終候補を2〜3本に絞り込んだまま決断できずにいる——そういう局面に、あなたも置かれているのではないでしょうか。 この記事では、中堅企業(従業員300〜3,000名規模)が現実的に比較検討する**5つのNPSツール**を、NPS専門性・データ分析の高度さ・中堅企業への適合性・伴走支援の有無・価格体系という5つの軸で徹底的に整理します。弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループを含む5サービスを、実務で使える視点から比較した内容です。最終判断の「つなぎ」になる一枚として、ぜひ完走してください。 **こんな方にオススメ** - Qualtricsや他の海外製ツールを検討したが、自社規模に合うか確信が持てない中堅企業のCX責任者 - NPSを計測しているが改善サイクルに乗せられておらず、伴走支援付きのサービスを探している方 - 予算・運用体制・分析深度の3点を同時に満たすNPSツールを最終選定したい方 **この記事を読むと…** - 中堅企業がNPSツール選定で本当に見るべき5つの評価軸が体得できます - Qualtrics・Medallia・InMoment・電通マクロミルインサイト・TEGの特徴と適合ペルソナが一覧で把握できます - 自社の課題・規模・体制に合ったサービスへの最終判断が固まります 選定基準の前提 5サービス比較表 ケース別推奨 TEGのアプローチ まとめ 【PR】 10秒でわかる!あなたに合うNPSツール診断 Q1. 現在のNPS活用の状況は? 計測はしているが改善に活かせていない これからNPSを本格導入したい Q2. 特に強化したいのはどちらですか? データ分析と改善サイクルの仕組み化 従業員満足度(EX)との同時改善 Q2. 社内の運用リソースは? 専任担当者はおらず、伴走支援が欲しい 担当チームがあり、自社で運用できる おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ(TEG) Qualtricsのような大規模ツールは機能過多で社内に使いこなすリソースがない——そう感じている方には、NPS専門特化×12週間PDCA伴走型のTEGが最も向いています。計測から改善サイクルの実装まで一気通貫で支援します。 TEGの無料相談を見る おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ(TEG) CX(顧客満足)とEX(従業員満足)を同一プラットフォームで同時に可視化できるのは、TEGが中堅企業向けに設計した最大の強みです。自社チームの運用力に合わせた設計も相談できます。 TEGの無料相談を見る ## 中堅企業がNPSツール選定で本当に見るべき5つの基準 ツールを比較する前に、選定の前提となる視点を整理しておきたいと思います。NPSツールの選定は、機能スペックの比較ではなく「自社がどのフェーズで何を体得したいか」を明確にすることから始まります。 ### 「機能過多」と「分析不足」の板挟みが中堅企業の本質的な課題 中堅企業のNPSツール選定における最大の難所は、**エンタープライズ向けと個人・スモール向けのあいだ**に位置していることです。Qualtricsのような大規模プラットフォームは機能が豊富ですが、導入後の定着率が課題になりやすいという傾向があります。一方、安価なアンケートツールではセグメント分析やドライバー分析の深度が不足し、改善アクションにつなげることが難しくなります。 弊社が多くの中堅企業と向き合ってきた実感として、NPSツール導入後に「測っているが改善できていない」状態に陥る最大の原因は、ツールの機能不足ではありません。調査を改善サイクルに変換する「実装の型」がないこと——これが本質です。従業員の声を集めるだけでは改善しない。データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える仕組みがなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わってしまいます。 ### 選定前に確認すべき「エンゲージメント資産」の3要素 ツールの比較に入る前に、自社の「エンゲージメント資産」を確認することが重要です。エンゲージメント資産とは、NPS導入後に実際に機能させるための組織的な土台であり、**①運用チームの有無、②データを解釈できるスキル、③改善アクションを承認できる社内体制**の3点で構成されます。 この3点が整っている企業には、分析機能の高いツールが最大限機能します。一方、3点のいずれかが不足している企業には、ツールの機能よりも「伴走支援の質」を優先して選定することが、驚くほど成果の差を生みます。自社がどちらの状態にあるかを先に判断してから、以下の比較表をご覧ください。 ### 中堅企業でNPS改善が成果につながっている組織の共通点 弊社が支援してきた企業の事例から見えてきた共通点があります。それは、**NPSスコアの数字だけでなく、スコアの背景にある「行動」を測定している**ということです。たとえばFRS™(2回目来店率を測る弊社独自指標)のような、実際の顧客行動に直結した指標を組み合わせることで、NPSスコアが高くても来店が増えない「ギャップ」の正体が初めて見えてきます。 また、顧客の声を聞く力を養うことの大切さについては、業種を問わず一貫したテーマとして弊社でも発信を続けています。計測から伴走、そして改善実装まで——この3ステップを完走できるかどうかが、ツール選定の本質的な問いです。 ## Qualtrics・Medallia・InMoment・電通マクロミルインサイト・TEGを徹底比較 それでは、中堅企業が現実的に検討する5サービスを5つの評価軸で比較します。自社の状況と照らし合わせながら読み進めてください。 評価軸 TEG(自社) Qualtrics Medallia InMoment 電通マクロミルインサイト ①NPS専門性 ◎ NPS+FRS™の独自設計 ○ NPS含む多様な調査対応 ○ VOC全般が中心 ○ CX・EX統合型 ○ 業界ベンチマーク中心 ②データ分析の高度さ ◎ ドライバー分析・改善提案付き ◎ 高度な統計・AI分析 ◎ リアルタイム分析に強み ○ テキスト分析・統合分析 ○ 調査設計・戦略立案支援 ③中堅企業への適合性 ◎ 中堅中小に特化した設計 △ 大企業・グローバル向け △ エンタープライズ規模向け △ 中〜大規模向け ○ 初期調査ニーズに対応 ④伴走支援の有無 ◎ 12週間PDCA伴走型 ○ プロフェッショナルサービス別途 ○ コンサル支援あり(規模前提) ○ コンサルティング内包 ◎ 戦略立案まで外部委託可 ⑤価格体系 月額型(店舗数×単価) プロジェクト型:50〜250万円 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください INFO △は「中堅企業には不向き」という意味ではありません。「大規模・グローバル展開に向いており、中堅企業がすべての機能を使いこなすには運用リソースが必要」という意味です。自社の状況によっては最適な選択肢になり得ます。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ(TEG)— NPS×EX統合改善の専門サービス 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門性 ◎ NPS計測設計〜改善提案を一気通貫。FRS™(2回目来店率)との組み合わせで行動変化を計測 データ分析 ◎ セグメント分析・ドライバー分析・改善施策提案まで包括。CX×EX同時可視化が可能 中堅企業適合 ◎ 従業員30名〜3,000名規模の店舗系ビジネスを中心に設計。月額型・プロジェクト型で選択可 伴走支援 ◎ FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)で改善サイクルの実装まで支援 価格体系 月額型:店舗数×単価(例:64院規模で月額30万円)。プロジェクト型:50〜250万円/案件 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS計測から改善サイクル構築までを専門とするSaaSです。弊社の最大の特徴は、CX(顧客満足)とEX(従業員満足)を同一プラットフォームで同時に可視化できる点にあります。多くの競合サービスがCXかEXのどちらか一方を主軸としているところで、弊社はその統合を中堅企業向けに実装しています。 弊社の事例では、FRS™を活用した調査でNPSギャップ**−54.8pt**を発見し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を試算した実績があります。また、離職率20%改善で年間144万円の削減効果、リピート率5pt改善で年間+120万円の増分売上という試算も、実際の支援プロセスから導いたものです。さらに、これまでの調査から見えてきた大きな転換点についても、継続的に発信を続けています。 FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)では、単に計測ツールを提供するだけでなく、データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」を体得することを目指しています。これは、調査が「消耗を認識させるだけで終わる」という業界慣行への、弊社なりの答えということです。 こんな人におすすめ - NPSを計測しているが改善サイクルに乗せられていない中堅企業のCX責任者 - CXとEXを同時に改善したいが、それぞれ別のツールで管理しているため非効率を感じている方 - 導入後の伴走支援があるサービスを探しており、12週間でPDCAの仕組みを体得したい方 ### Qualtrics XM Platform — 多部門・グローバル展開に向く大規模CXMプラットフォーム 評価軸 Qualtrics XM Platform NPS専門性 ○ NPS含む多様な調査・エクスペリエンス管理を一元化 データ分析 ◎ 高度な統計分析・AI予測・ダッシュボードが充実 中堅企業適合 △ 大企業・グローバル企業が主な対象。中堅企業には機能過多になる可能性あり 伴走支援 ○ プロフェッショナルサービスを別途契約することで支援可能 価格体系 料金は公式サイトよりお問い合わせください Qualtrics XM Platformは、CX・EXを横断した大規模エクスペリエンスマネジメントを実現するグローバルプラットフォームです。NPS以外の多様な調査も一元管理でき、高度な統計分析やAI予測機能が充実しています。多部門・グローバル展開を前提とした設計であり、複雑な組織構造を持つエンタープライズ企業に特に向いています。 中堅企業にとっては、その豊富な機能を使いこなすための運用リソースと専門知識が必要になる場合が多いとされています。「機能は素晴らしいが、自社に使いこなせるチームがない」という状況になりやすいのが、中堅企業がQualtricsを検討する際の代表的な悩みです。プロフェッショナルサービスを活用することで解決できますが、コストと体制の両面で事前確認が重要です。 こんな人におすすめ - NPS以外の多様な調査も一元管理したい企業 - グローバル展開や多部門横断でエクスペリエンス管理を行いたい大規模組織 - 高度な統計分析・AI機能を使いこなせるデータチームが社内に存在する企業 ### Medallia Experience Cloud — リアルタイムVOC収集と高度CXMが強みのグローバルプラットフォーム 評価軸 Medallia Experience Cloud NPS専門性 ○ VOC全般を中心に、NPS含む顧客体験データを統合管理 データ分析 ◎ リアルタイムの顧客フィードバック集約と高度な分析が強み 中堅企業適合 △ 大規模エンタープライズが主な対象 伴走支援 ○ コンサルティング支援が利用可能(大規模組織向けの前提が強い) 価格体系 料金は公式サイトよりお問い合わせください Medallia Experience Cloudは、複数チャネルからのフィードバックをリアルタイムで集約し、即時にアクションに変換する設計が特徴のグローバルプラットフォームです。リアルタイム性と多チャネル統合の深度において業界内で高い評価を持っており、大規模エンタープライズ企業が複雑なCX管理を行う際に向いています。 中堅企業の観点では、複数チャネルのリアルタイムフィードバックを即時に集約・アクション化したいニーズを持つ大規模組織に特に適しています。自社のCXM要件がそのレベルに達している場合は、有力な選択肢となり得ます。 こんな人におすすめ - 複数チャネルのVOCをリアルタイムで集約し、即時アクションにつなげたい大規模組織 - グローバル展開を視野に入れ、世界標準のCXMプラットフォームを求めている企業 - 高度なリアルタイム分析基盤を構築したいエンタープライズ企業 ### InMoment XI Platform — VOC・NPS・テキスト分析を統合するコンサル支援型SaaS 評価軸 InMoment XI Platform NPS専門性 ○ CX・EXの統合改善を支援。NPS含むVOC・テキスト分析をワンプラットフォームで提供 データ分析 ○ テキストアナリティクス・統合分析が特徴 中堅企業適合 △ 中〜大規模向けの設計。コンサルティング支援が前提となる 伴走支援 ○ コンサルティング支援が内包されている点が特徴 価格体系 料金は公式サイトよりお問い合わせください InMoment XI Platformは、VOC・NPS・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで運用しながら、コンサルティング支援も求める企業に向いたグローバルSaaSです。CX・EXの統合改善を支援する設計が特徴であり、ツール導入とコンサルを一体で求める企業には検討価値があります。 中堅企業がInMomentを選ぶ際は、コンサルティング支援の具体的な内容と、自社の課題フェーズとの整合性を確認することが大切です。テキストアナリティクスを活用したVOC分析に強みを持つため、大量の自由記述フィードバックを構造化して分析したいニーズがある企業には向いています。 こんな人におすすめ - VOC・NPS・テキスト分析をワンプラットフォームで統合したい中〜大規模企業 - コンサルティング支援込みでCX・EX改善を推進したい組織 - 大量の自由記述フィードバックを構造化して分析するニーズがある企業 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援(株式会社電通マクロミルインサイト)— 業界横断ベンチマークと戦略立案の専門家 評価軸 株式会社電通マクロミルインサイト NPS専門性 ○ NPS®を活用した業界横断ベンチマーク調査が主軸。戦略立案まで外部委託が可能 データ分析 ○ 業界ベンチマークとの比較分析・調査設計が特徴 中堅企業適合 ○ 「まず自社のNPSを業界水準と比較したい」段階の企業に向く 伴走支援 ◎ 調査設計から戦略立案まで外部コンサルとして一括委託が可能 価格体系 料金は公式サイトよりお問い合わせください 株式会社電通マクロミルインサイトは、NPS®を活用した業界横断ベンチマーク調査と戦略立案コンサルティングを提供しています。「まず自社のNPSを業界水準と比較したい」「調査設計から戦略立案まで外部に委託したい」という企業に特に向いています。SaaSとしての継続計測よりも、プロジェクト単位での調査・分析・戦略立案を求める企業のニーズに応えているサービスです。 継続的なNPS計測と改善サイクルの構築よりも、「現状の自社ポジションを業界水準と比較することが最初のステップ」という企業には、有力な選択肢となります。その後の継続改善の仕組み構築には、別途のツール・サービス選定が必要になる場合があります。 こんな人におすすめ - 自社のNPSスコアが業界水準と比べてどの位置にあるかを把握したい企業 - NPS調査の設計・実施・戦略立案を外部専門家に委託したい組織 - 継続計測よりも、まず現状把握と戦略的方向性の整理を優先したい方 ## どのNPSツールを選ぶべきか——ケース別の判断軸 5つのサービスを比較した上で、「自社はどれを選ぶべきか」を整理します。これはスペックの優劣ではなく、自社の現在地と目指す状態で決まるということです。 ### NPSを改善サイクルに乗せたい中堅企業には「TEG」が向いています 「NPSを計測はしているが、スコアが改善アクションにつながっていない」「データを現場のマネジメントに活かす仕組みが作れていない」——この状態にある中堅企業には、弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが向いています。計測設計から12週間のPDCA伴走まで、改善サイクルの実装を一気通貫で支援できるからです。 特に、CXとEXを同時に改善したいニーズがある企業には、弊社の強みが最も発揮されます。**接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果**である——この視点から、CXとEXの両方を計測・改善するアプローチを取っています。現場の「違和感」を個人の能力差ではなく、組織システムの問題として捉え直す実装の型を、伴走しながら体得していただくことができます。 弊社の「HOTERESOnline」への寄稿掲載でも触れているように、ホスピタリティ産業に限らず、顧客接点のある中堅企業に共通する構造的な課題に向き合い続けています。FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)は、その実践知を組織に実装するための仕組みとして設計されたものです。 ### グローバル展開・大規模分析基盤が必要な場合はQualtricsまたはMedalliaが向いています 多部門・グローバル展開を前提とした組織で、NPS以外の多様な調査も一元管理したい場合は、Qualtrics XM Platformが有力な選択肢です。高度な統計分析やAI予測機能を社内チームが使いこなせる体制がある企業には、その機能の豊富さが大きな強みになります。 リアルタイムで複数チャネルのフィードバックを集約し、即時にアクションに変換したいニーズが強い大規模企業には、Medallia Experience Cloudが向いています。VOC・テキスト分析・コンサルティングをワンセットで求める場合は、InMomentも検討に値します。いずれも、大規模エンタープライズ向けに設計されているため、中堅企業での導入には運用体制の整備を先に確認することが大切です。 ### 「まず業界内での自社ポジションを確認したい」段階なら電通マクロミルインサイトが向いています NPSの継続的な計測・改善サイクル構築よりも、「現在の自社のNPSスコアが業界水準に対してどのポジションにあるかを把握する」ことが最優先の企業には、株式会社電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援が向いています。調査設計から戦略立案まで外部に委託できるため、社内リソースが限られている段階での現状把握に適しています。 ただし、ベンチマーク調査で現状を把握した後に「継続的な改善サイクルを構築したい」というフェーズに移る際は、別途のツール・サービスとの組み合わせを検討することになります。その際、弊社のYourVoice NEXTやFactBase Workshopとの接続も、選択肢の一つとして考えていただけます。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループが中堅企業に選ばれる理由 あなたの最終判断を助けるために、弊社が中堅企業のCX責任者から選ばれる理由を、事実ベースで整理しておきます。 ### 「計測して終わり」ではなく「実装まで」を一気通貫で完走できる 多くのNPSツールが「計測・可視化」で止まっているところで、弊社は**改善サイクルの実装**まで支援します。FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)では、データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」を、一緒に体得していただく設計です。従業員の声を集めるだけでは改善しない——この確信が、弊社のサービス設計の出発点になっています。 弊社の事例では、FRS™を活用した調査でNPSギャップ−54.8ptを発見し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を可視化した実績があります。また、YourVoice NEXTの導入事例として、センチュリー21、やずや、門倉組、ワールドサービスなどの企業が、継続的な改善サイクルを体得しています。数字にならない段階でのサイン検知から、実際の行動変化の計測まで、完走できる体制で支援します。 ### CX×EXを同一プラットフォームで統合できる独自の設計 弊社の最大の差別化は、CXとEXを同じプラットフォームで同時に可視化できる点です。多くの競合サービスがCXかEXのどちらか一方を主軸としているところで、弊社はその統合を中堅企業向けに実装しています。接客品質のばらつきがスタッフの心理的リソース枯渇からにじみ出るものであるなら、CXとEXを分断したまま計測しても根本解決にはなりません。 CX Blueprintによるペルソナ・CJM設計支援、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)、YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)——これらを組み合わせることで、CXとEXの改善を連動させた仕組みを体得していただけます。オムニチャネル時代の店頭体験で示したように、顧客接点の質は従業員体験の質と切り離せないということです。 ### FRS™という独自指標で「NPSスコアと行動のギャップ」を可視化する NPSスコアが高くても実際の来店・継続が増えない——この矛盾を抱えている企業は、一般的に多いとされています。弊社の独自指標FRS™(2回目来店率を測る指標、商標出願検討中)は、この矛盾の正体を可視化するために設計されました。NPSスコアという「意向」だけでなく、**実際の行動(2回目来店)**を計測することで、本当の改善ポイントが見えてきます。 リピート率5pt改善で年間+120万円の増分売上という試算は、FRS™と組み合わせた改善サイクルの中から導いたものです。「スコアは上がったのに売上が変わらない」という状態を抜け出すための、驚くほど実践的なアプローチとして、多くの企業に実感していただいています。 ## まとめ——最終選定のための判断チェックリスト 5つのNPSツールの比較を通じて、最終判断に使える判断軸を整理します。 - NPSを計測しているが改善サイクルに乗せられていない → 伴走支援の有無を優先確認する - CXとEXを同時に改善したい → 統合可視化ができるサービスを選ぶ - 大規模・グローバル展開が前提 → Qualtrics・Medalliaが向いている - まず業界ベンチマークと現状を比較したい → 電通マクロミルインサイトを検討する - 中堅規模で改善の実装まで一気通貫で支援が欲しい → TEGが向いている どのツールも、それぞれのニーズと規模に対応した強みを持っています。「最良のツール」は存在せず、**自社の現在地と目指す状態に最も合うツール**を選ぶことが、改善サイクルを実際に回し始める最短の道です。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、「NPSを本格的に事業改善に活かしたい」中堅企業のCX部門が、計測から実装まで一気通貫で完走できるよう、伴走し続けます。相談だけでも、あなたの状況を一緒に整理することから始められます。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPSを計測しているが改善サイクルに乗せられていない中堅企業のCX責任者 - CXとEXを同時に改善したいが、連動した仕組みが作れていない方 - 12週間で改善サイクルのPDCAを体得し、属人化から脱却したい組織 弊社サービスラインアップ(YourVoice NEXT・FactBase Workshop・CX Blueprint等) 弊社のサービスは①YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール)、②Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)、③FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)、④CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)、⑤FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)で構成されています。詳細はお気軽にご相談ください。 無料相談してみる(相談だけでも歓迎) ## よくある質問 中堅企業がQualtricsを選ばない方が良い場合はありますか? Qualtricsは大規模・グローバル展開を前提とした設計のため、機能を使いこなすための専任データチームや運用リソースが必要とされる場合があります。社内に専任担当者がおらず、伴走支援を必要としている中堅企業には、NPS専門特化のサービスの方が改善サイクルを実装しやすい傾向があります。自社の運用体制を確認した上で選定することをおすすめします。 NPSツールを導入しても改善につながらない原因は何ですか? 最も多い原因は、「計測・可視化」で止まってしまい、データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がないことです。従業員の声を集めるだけでは改善しません。調査結果を現場のマネジメントや改善アクションに落とし込む仕組み——つまり「実装の型」——の構築が、改善サイクルを実際に回し始める鍵になります。 FRS™とはどのような指標ですか?NPSとどう違いますか? FRS™は「2回目来店率」を測る弊社独自の指標(商標出願検討中)です。NPSが顧客の「推奨意向」という意識・意向を測るのに対し、FRS™は実際の来店行動を計測します。NPSスコアが高くても実際の来店・継続が増えないという矛盾を可視化するために設計されており、両指標を組み合わせることで本当の改善ポイントが特定できます。 FactBase Workshopの12週間では具体的に何を行いますか? FactBase Workshopは、NPSデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」を12週間で体得するプログラムです。弊社が伴走しながら、計測設計・データ分析・改善施策の立案と実行・振り返りのサイクルを実際に回していただきます。「調査して終わり」ではなく、改善が組織に定着する仕組みを作ることを目的としています。詳細はお気軽にご相談ください。 NPS計測とES(従業員満足度)調査は別々に行うべきですか? CXとEXを分断したまま別々に計測すると、それぞれの改善策が連動しない場合があります。接客品質のばらつきやリピート低下は、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であることが多く、CXの改善にはEXの状態を同時に把握することが重要とされています。弊社のYourVoice NEXTはCX×EX同時可視化を設計しており、両者を統合した改善サイクルの構築を支援しています。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS -国内での現状- --- title: RTC法則(ルール・ツール・カルチャー)と顧客体験 date: 2023-09-26 url: https://total-engagement.jp/column/nps/3175/ --- # RTC法則(ルール・ツール・カルチャー)と顧客体験 現代のビジネスシーンは、急速な技術革新とともに組織や時代の変化が求められる場面が多くあります。変化に対応するためには、組織の変革が不可欠です。ここで重要なのが、RTC法則という考え方です。先日黒木ヨウドウさんのnoteで知りました。 (引用元https://note.com/yowdow/n/n6a5a6fa3a886) 黒木さんのFBとTwitter改XのURL https://www.facebook.com/yowdow https://twitter.com/yowdow これまでバラバラに捉えていたことがしっかりと絡み合いました。 RTC法則は、「Rule(ルール)」「Tool(ツール)」「Culture(カルチャー)」の三つの要素が組織変革において重要であり、これらが同時に変化していく必要があるという考え方です。この法則を理解し、うまく活用することで、組織の変革をよりスムーズに進めることができます。 ## **RTCの変革とは** ### **ルール(規範)の変革** ルール変革とは、古い規範を見直し、新しい時代に合った柔軟で迅速なルールを作ることです。 ### **ツール(道具=テクノロジー)の変革** ツールとは、組織が目標達成のために利用する道具やテクノロジーです。新しい時代に適応するためには、紙ベースのツールから新しいツールへの移行が不可欠です。ツール変革とは、新しい技術や道具を活用し、効率と働き方を進化させることです。 ### **カルチャー(文化)の変革** カルチャーは、企業にとって非常に重要な組織内の文化や価値観です。カルチャー変革は、組織の心の変革であり、価値観の共有や新しい文化の形成が重要です。 ## NPSとRTC法則: 組織変革の新たな道 近年、顧客の心を掴むために「NPS(Net Promoter Score)」が注目されています。これは顧客の推奨意向を数値で示し、企業の成功に大きく寄与します。そして、このNPS向上と組織の内部変革は、相互にリンクしているのです。ここで、RTC法則が大いに役立ちます。 - **ルールの変革と顧客満足** ルールの変革を進めることで、顧客とのコミュニケーションがスムーズになり、顧客満足度が向上します。新しいルールを設立する際には、顧客の声に耳を傾け、それを組織全体の目標に反映させるべきです。 - **ツールの革新とサービス向上** テクノロジーの活用は、サービスの質や効率を飛躍的に向上させる可能性があります。新しいツールの導入により、顧客体験が豊かになり、NPSの向上に繋がります。 - **カルチャーの変革と企業イメージ** カルチャーの変革は、外部に向けて企業イメージの向上をもたらします。新しい価値観や文化が形成されることで、顧客との信頼関係が築かれ、これが高いNPSへと繋がります。 ## 組**織の成長とNPSの向上の共存** NPSの向上だけを追求するのではなく、それと並行して組織の成長も重要です。RTC法則を実践することで、組織内のルール、ツール、カルチャーがバランス良く変革され、組織全体が一丸となって顧客満足度の向上に努めることができます。このことにより、組織の持続的な成長と高いNPSの維持・向上が可能になり、素晴らしい顧客体験が提供できるようになります。 ## **RTC法則とNPSのシナジー** RTC法則による組織の変革とNPSの向上は、相互に影響し合います。組織内の変革が進むことで、顧客へのサービス提供が向上し、結果的にNPSが上昇します。逆に、NPSの向上を目指すことで、組織内にも変革の機運が高まり、RTC法則の実践が促進されます。 このように、RTC法則とNPSは、それぞれが他方の発展をサポートし合いながら、ビジネスの成功へと導く重要な要素です。組織と顧客、双方の満足度向上のために、RTC法則の適切な実践とNPSの効果的な活用を進めていくことが、現代ビジネスにおいて求められる戦略となります。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - NPS導入にあたり社内を巻き込む方法とは? --- title: SaaSビジネスでチャーンレートを下げるための「顧客の声」活用法 date: 2022-07-19 url: https://total-engagement.jp/seminar/2174/ --- # SaaSビジネスでチャーンレートを下げるための「顧客の声」活用法 --- title: SaaSビジネスでチャーンレートを下げるための「顧客の声」活用法 date: 2022-07-18 url: https://total-engagement.jp/seminar/2175/ --- # SaaSビジネスでチャーンレートを下げるための「顧客の声」活用法 --- title: SaaS事業で顧客が辞める理由と、今すぐ実践できる引き止め策5つ date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/ai/5118/ --- # SaaS事業で顧客が辞める理由と、今すぐ実践できる引き止め策5つ SaaS事業を運営していると、ある時点で必ずぶつかる壁があります。それが**チャーンレート(顧客離脱率)**の問題です。 新規獲得に力を入れるほど、底に穴の空いたバケツに水を注いでいるような感覚を実感している経営者・CX責任者の方は多いはずです。獲得コストは上がり続けているのに、ARRが思ったように伸びない。 その原因は、フロントの施策ではなく、顧客が「静かに辞めていく」という現象にあります。 本記事では、SaaS事業における顧客離脱の本質的な原因を整理し、今すぐ実践できる引き止め策を5つご紹介します。単なるテクニック論ではなく、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を統合的に捉えた視点から、御社のチャーンレート改善に直接つながる実務的な内容をお届けします。 **こんな方にオススメ** - ●SaaS事業のチャーンレートが高止まりしており、改善の糸口を探している経営者・CX責任者の方 - ●顧客満足度調査は実施しているが、解約防止に結びついていないと感じている方 - ●新規獲得コストが上昇する中、既存顧客の維持・リテンションに本腰を入れたい方 **この記事を読むと···** - ●SaaS顧客が離脱する本質的な理由と、その構造的メカニズムが理解できます - ●チャーンレート改善のために今すぐ着手できる具体的な5つの施策がわかります - ●施策を「やりっぱなし」で終わらせず、測定・改善サイクルに乗せる方法が体得できます ## SaaS事業における顧客離脱の実態:チャーンレートが示す経営シグナル チャーンレートは、SaaS経営において最も重要な健全性指標のひとつです。一般的に言われているように、SaaSビジネスでは月次チャーンレートが5%を超えると、新規獲得でその損失を補うことが構造的に難しくなるとされています。 ところが今は違います。かつては「解約率が高くても、新規で補えばいい」という発想が通用しました。 しかし、顧客獲得コスト(CAC)が上昇し、競合が増えた現在のSaaS市場では、既存顧客のリテンションこそが事業成長の根幹を担うということです。 ### 「静かな離脱」がSaaS事業を蝕む理由 SaaSの顧客離脱には、大きく分けて「能動的離脱」と「受動的離脱」の2種類があります。能動的離脱は解約申請という明確なアクションを伴いますが、問題は受動的離脱です。 これはログイン頻度が落ち、機能の活用度が下がり、更新タイミングで静かに離脱するパターンです。御社のダッシュボードを見てください。 ログイン率・機能活用率・サポート問い合わせ頻度。これらの数字が落ちているとき、顧客はすでに「心が離れている」状態にあります。 弊社がさまざまな事業を伴走してきた経験から言えることがあります。それは、**顧客が辞める前に必ずサインが出ている**ということです。 そのサインを数字として捉え、仕組みとして対応できているかどうか。それがチャーンレート改善の分岐点になります。 ### チャーンレートが「症状」であるという本質的理解 チャーンレートを改善しようとするとき、多くのSaaS事業者が陥りがちなのが「解約防止施策」を点で打つアプローチです。解約直前のユーザーにメールを送る、解約フォームに引き止めのオファーを入れる。これらは対症療法であり、根本原因を解決していません。 チャーンレートとは「症状」です。その背景には、オンボーディングの不完全さ、プロダクトの価値実感のなさ、カスタマーサクセスの質のばらつき、そして組織内の「誰もこの顧客の成功に責任を持っていない」という構造的問題がにじみ出ています。 症状だけを見ても根本は治りません。この認識から出発することが、真のチャーンレート改善の第一歩です。 ## 顧客が辞める5つの本質的理由 30年にわたる事業運営と、2度のイグジットを完走してきた経験から見えてきたことがあります。SaaS顧客の離脱理由は表面的には「機能不足」「価格」と語られますが、その奥には必ず構造的な問題が潜んでいます。以下に、弊社が現場で実感してきた5つの本質的離脱原因を整理します。 ### 理由①:オンボーディングで「成功体験」を届けられていない SaaSにおける顧客離脱の多くは、契約後90日以内に決定づけられると言われています。この時期に「このツールは自社に合っている」という成功体験を体得できなかった顧客は、更新タイミングで高確率で離脱します。 オンボーディングは単なるセットアップ支援ではありません。顧客が「このプロダクトで自分たちの目標が達成できる」という確信を持つまでの伴走プロセスです。 ところが今は違います。かつては導入マニュアルを渡して終わりというスタイルも通用しました。しかし、競合がカスタマーサクセス(CS)に投資を強化しているSaaS市場では、オンボーディングの質そのものが差別化要因になっています。 ### 理由②:プロダクトの「価値」が伝わり続けていない 契約当初に感じた期待値と、実際の活用を通じて得られた価値のギャップ。これが離脱を加速させます。 特にBtoB SaaSでは、現場担当者は日常業務の中でツールを使っていますが、その成果が経営層・意思決定者に見えていないケースが多々あります。「コストをかけているが、何が変わったのかわからない」という状態は、契約更新の判断において非常に不利に働きます。 価値の可視化は、プロダクト内のレポーティング機能だけでなく、カスタマーサクセスが定期的に「御社のこの業務がこれだけ改善されました」と言語化して届ける活動が重要です。数字として実感できる価値を継続的につなぎ続けることが、長期的なリテンションの土台になります。 ### 理由③:サポート品質のばらつきが信頼を削る カスタマーサポートへの問い合わせ対応は、顧客ロイヤルティに直結します。一般的に言われているように、問い合わせに迅速・的確に対応された顧客は、そうでない顧客と比較して解約率が大きく異なるとされています。 問題は「平均的な対応品質」ではなく、「最悪の体験」です。担当者によって回答の質が変わる、対応が遅い、同じ問題が繰り返される。 こうした体験が積み重なったとき、顧客の信頼は静かに、しかし確実に削られていきます。 弊社の視点から言えば、サポート品質のばらつきは多くの場合、スタッフの能力差ではなく、組織設計の問題です。曖昧なエスカレーションルール、情報共有の仕組みの欠如、担当者の心理的リソースの枯渇。こうした組織的な問題が、顧客への対応品質としてにじみ出てきているということです。 ### 理由④:顧客の「声」を取っているだけで活かしていない NPSやCSATのスコアを計測している事業者は増えています。ところが今は違います。スコアを見て「良かった・悪かった」を確認するだけで、その背景にある具体的な課題に対処できている事業者は、驚くほど少ないのが現実です。 調査は実施しただけでは意味がありません。「なぜそのスコアなのか」という質的情報を拾い、それを判断基準・教育・PDCAに変換する仕組みがなければ、調査は顧客の不満を認識させるだけで終わります。 むしろ、問題を認識しながら何も変わらないという状況は、スタッフの心理的な消耗を招きます。声を集める仕組みと、声を実装に変える仕組みは、セットで設計する必要があります。 ### 理由⑤:更新直前にしか動いていない 解約防止施策を「更新○日前にメールを送る」という形で設計している事業者は多いです。しかし、更新直前というタイミングはすでに顧客の意思がほぼ固まっている段階です。この段階からの引き止めは、成功率が低く、たとえ成功しても顧客ロイヤルティの向上には貢献しません。 真の引き止め策は、更新の半年前・1年前という段階から継続的に行う「関係構築」の積み重ねです。健全なリテンションは、解約を防ぐ施策ではなく、顧客が自らの意志で継続したいと思う価値提供の結果として生まれます。 ## 今すぐ実践できる引き止め策5つ ここからが本題です。上記の離脱原因を踏まえ、御社が今すぐ着手できる5つの施策をご紹介します。 重要なのは、優先順位です。弊社が推奨するのは、サービス品質の向上を最優先に実施し、その後で顧客との関係構築施策を展開するという順序です。 土台となるプロダクト・サポートの質を高めてから、関係構築の施策を重ねることで、施策の効果は驚くほど変わります。 ### 施策①:ヘルススコアを設計し、離脱予兆を早期検知する チャーンレート改善の起点は「数字で見る」ことです。顧客ごとのヘルススコア(健全性スコア)を設計し、離脱リスクを定量的に可視化することが第一歩になります。ヘルススコアに組み込む指標としては、以下のようなものが代表的です。 - ●ログイン頻度(週次・月次のアクティブ率) - ●コア機能の活用率(当初の契約目的に対応する機能が使われているか) - ●サポート問い合わせの内容と頻度(不満サインの検出) - ●NPS・CSATスコアの推移(定期的な定量調査) - ●担当者変更・組織変更などのアカウント変化 これらを組み合わせてスコア化し、スコアが一定以下に落ちたアカウントに対してカスタマーサクセスがプロアクティブに介入する仕組みを構築します。重要なのは、スコアの設計と運用を属人的に行わないことです。誰でも同じ基準で動けるよう、判断基準を明文化し、組織のオペレーションに組み込むことが体得への道筋です。 ### 施策②:オンボーディングを「成功体験の設計」として再構築する オンボーディングの目的を「使い方の説明」から「最初の成功体験の実現」へとシフトさせることが重要です。具体的には、契約後30日・60日・90日のマイルストーンを設定し、各時点で顧客が達成すべき「成功の定義」を明確にします。 この「成功の定義」は顧客ごとに異なります。だからこそ、契約時のヒアリングで「御社はこのツールを使って何を実現したいか」を深掘りし、その目標を起点にオンボーディングのロードマップを組み立てる必要があります。弊社の経験では、この最初のヒアリングの質が、その後の長期継続率に直結するということです。 また、オンボーディング担当者の対応品質を均一化するために、**教育コンテンツ・チェックリスト・標準スクリプト**を整備することも欠かせません。人が変わっても同じ品質で顧客を導ける仕組みを作ることが、スケーラブルなオンボーディングの完走につながります。 ### 施策③:定期的な価値レビューを「習慣」にする 契約継続の意思決定は、更新タイミングだけで行われるわけではありません。顧客は日々、「このサービスを使い続けることに価値があるか」を無意識に評価しています。その評価に対して、カスタマーサクセスが定期的に「価値の棚卸し」を行うことが重要です。 四半期ごとに実施するビジネスレビュー(QBR: Quarterly Business Review)は、その代表的な手法です。QBRでは、契約当初に設定した目標と現在の進捗を比較し、次の四半期で達成すべきマイルストーンを共に設定します。このプロセスを通じて、顧客は「このベンダーは自社の成功を本気で考えてくれている」という実感を積み重ねます。 重要なのは、QBRを「報告会」ではなく「共同設計の場」にすることです。数字を一方的に見せるのではなく、顧客の課題を一緒に考え、次のアクションを一緒に決める。この伴走姿勢が、長期的なパートナーシップの土台をつくります。 ### 施策④:NPSを起点にした「声の実装サイクル」を構築する NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客ロイヤルティを測る強力な指標です。ただし、スコアを計測するだけでは何も変わりません。弊社が一貫して強調してきたのは、「声の実装サイクル」の重要性です。 具体的には、NPS調査の結果を以下の4段階で活用します。第一に、スコアと自由回答を収集する(可視化)。 第二に、ディトラクター(批判者)の声から共通する課題パターンを抽出する(分析)。第三に、抽出した課題をプロダクト改善・サポート対応・教育コンテンツに反映させる(実装)。 第四に、改善の結果をスコアの変化で検証する(PDCA)。 このサイクルを回し続けることで、NPSは単なる満足度の数字から、事業改善の羅針盤へと進化します。弊社の**YourVoice NEXT**は、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化し、この実装サイクルを組織に根づかせるための設計になっています。 ### 施策⑤:エクスパンション設計で「価値の深化」を図る チャーンレートの改善を考えるとき、「解約を防ぐ」という視点だけでなく、「顧客がより深くプロダクトを活用する状態を作る」という視点が重要です。顧客がプロダクトの機能を広く深く使っているほど、解約のコスト(乗り換えの手間・データ移行・再学習)が高まり、自然とリテンションが向上します。 エクスパンション設計とは、アップセル・クロスセルを単なる売上拡大手段としてではなく、「顧客の成功をさらに深める提案」として設計することです。顧客が達成した成果の次のステージを提案する。 新しい活用法を定期的に提供する。これらを「押し売り」ではなく「価値の深化」として顧客が受け取れるかどうかは、それまでの関係性の積み重ねによります。 5つの施策を整理すると、以下のように優先順位をつけることができます。 施策 目的 優先度 着手難易度 ヘルススコア設計 離脱予兆の早期検知 **最優先** 中(指標設計が要点) オンボーディング再構築 初期の成功体験確保 **最優先** 中(コンテンツ整備が要点) 定期価値レビュー(QBR) 継続的な価値実感の確保 高 低(仕組み化が要点) NPSサイクル構築 声を改善に変換 高 高(実装まで完走が要点) エクスパンション設計 活用深化とLTV向上 中(土台整備後) 中(関係性構築が前提) 弊社へのご相談は、まずは御社のチャーン構造を一緒に整理するところから始めています。課題の仮説を持った上でご相談いただけると、より具体的な伴走が可能です。お問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。 ## 施策の実装優先度と企業規模別アプローチ 5つの施策をすべて同時に実装しようとすることは、リソースの分散を招き、どれも中途半端に終わるリスクがあります。企業規模やカスタマーサクセスの成熟度に応じて、優先順位を明確にすることが重要です。 ### スタートアップ期(〜50顧客)の優先施策 この段階では、全施策を整備しようとするよりも、「ヘルススコアの設計」と「オンボーディングの型作り」に集中することが重要です。まだ顧客数が少ないからこそ、ハイタッチ(人による直接対応)で一顧客ずつ丁寧に伴走しながら、成功パターンを言語化していく時期です。NPS計測も開始しておくべきですが、この段階では定量スコアよりも自由回答の質的な声を重視してください。 スタートアップ期に型として体得した「顧客を成功に導くプロセス」が、成長期以降のスケールの土台になります。この段階を丁寧に完走することが、長期的なチャーンレート改善の礎を築くということです。 ### 成長期(50〜500顧客)の重点施策 顧客数が増えてくると、ハイタッチだけでは対応が追いつかなくなります。この段階では、ヘルススコアと連動した自動アラートの整備、QBRの仕組み化、NPSサイクルの本格稼働が重点施策になります。 特に重要なのは、NPSサイクルを「調査して終わり」にしないことです。多くの事業者がここで止まっています。 スコアを見て、課題を把握して、改善策を実装して、その結果をスコアで検証する。このサイクルを組織のPDCAとして定着させるには、責任者を明確にし、実装のための時間と予算を確保することが必要です。 ### スケール期(500顧客超)の統合施策 この段階になると、チャーンレートの改善はSaaS事業のバリュエーション(企業価値)に直結します。NRR(ネット収益維持率)がIPO準備においても重要な指標として見られるため、エクスパンション設計を含めた統合的なカスタマーサクセス運営が求められます。弊社もIPO準備という現在進行形の挑戦の中で、この課題に向き合い続けています。 ## よくある実装ミスと、正しい対処法 チャーンレート改善の施策は、内容を理解しているだけでは不十分です。実装の段階で陥りやすいパターンがあります。これらを事前に知っておくことで、施策の効果を最大化できます。 ### ミス①:ヘルススコアを作って「監視」だけして終わる ヘルススコアを設計し、ダッシュボードで可視化したにもかかわらず、スコアが下がったアカウントへの対応がルール化されていないケースがあります。スコアを「見る」だけでは何も変わりません。スコアが一定値以下になったら「誰が・何を・いつまでに行動するか」を明確にし、組織のオペレーションに組み込むことが重要です。 また、ヘルススコアの指標設定を一度決めたら見直さないケースも多く見られます。顧客の利用パターンやプロダクトの機能追加に応じて、スコアの設計も定期的に更新することが必要です。 ### ミス②:NPS調査の頻度が高すぎる、または低すぎる NPS調査を毎月実施すると、顧客にとっての負荷が高まり、回答率の低下を招きます。一方、年に1回しか実施しないと、離脱サインを早期に捉えられません。一般的に言われているように、BtoB SaaSでは四半期ごとの実施が、回答率とデータの鮮度のバランスが取りやすいとされています。 加えて、調査のタイミングも重要です。オンボーディング完了直後、主要機能の初回活用後、更新タイミングの60日前など、顧客の体験変化点でのパルスサーベイを組み合わせることで、より精度の高いデータが取得できます。 ### ミス③:カスタマーサクセスが「消火活動」に終始している CSチームが問い合わせ対応やクレーム処理に追われ、プロアクティブな活動(QBR・ヘルスチェックの訪問・活用提案)に時間を割けていないケースは珍しくありません。これは組織設計の問題です。リアクティブ業務とプロアクティブ業務の比率を測定し、プロアクティブ活動のための時間を構造的に確保する仕組みが必要です。 CSメンバーの心理的リソースが「今対応しなければいけない問い合わせ」だけで消耗していると、顧客の成功を積極的に支援する余裕がなくなります。これはスタッフの能力の問題ではなく、組織設計の欠陥として捉えることが重要です。 ## まとめ:チャーンレート改善は「仕組み」で完走する SaaS事業のチャーンレート改善は、一度施策を打てば解決する問題ではありません。顧客の成功を継続的に支援し、その価値を定量的に可視化し、フィードバックを実装に変える。このサイクルを組織として体得し、継続的に回し続けることが、真の意味でのチャーンレート改善につながります。 30年にわたる事業運営の中で弊社が実感してきたのは、どの施策も「仕組みとして完走できるかどうか」が成否を分けるということです。最初は小さくてもいい。 まず一つの施策を確実に実装し、数字で効果を検証し、次の施策へとつなぐ。この積み重ねが、驚くほど大きな変化を生み出します。 また、CXの改善はEX(従業員体験)の改善と切り離せません。顧客に向き合うスタッフが心理的に充実した状態にあってこそ、質の高いカスタマーサクセスが実現できます。顧客体験と従業員体験を統合的に可視化・改善する視点は、AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」という観点からも、今後ますます重要になります。 あなたにも届けたいのは、チャーンレート改善の「正解の施策リスト」ではなく、御社の事業構造・顧客特性・組織能力に合った形で施策を実装し、数字で改善を実感し続けるための仕組みです。弊社ではNPSを起点にしたCX×EX統合改善の伴走支援を行っています。御社のチャーン構造を一緒に整理するところから始めましょう。 まずは下記よりお気軽にお問い合わせください。弊社の資料もあわせてご活用いただけます。 - ●無料相談・お問い合わせはこちら - ●ホワイトペーパーのダウンロードはこちら なお、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性も合わせてご覧いただくと、チャーンレート改善の長期的な視座が得られます。 ### チャーンレート改善 実装チェックリスト チェック項目 具体的な確認内容 対応状況 ヘルススコアの設計 ログイン率・機能活用率・NPS等の指標が定義されているか □ 実施済 □ 未着手 スコア連動のアクションルール スコア閾値と担当者・対応内容・期限が明文化されているか □ 実施済 □ 未着手 オンボーディングの成功定義 30/60/90日のマイルストーンと顧客別成功指標が設定されているか □ 実施済 □ 未着手 QBRの定期実施 四半期ごとのビジネスレビューが主要顧客向けに実施されているか □ 実施済 □ 未着手 NPSサイクルの完走 スコア収集→分析→改善実装→検証までのサイクルが回っているか □ 実施済 □ 未着手 エクスパンション設計 顧客の成功ステージに応じたアップセル・クロスセルの提案フローがあるか □ 実施済 □ 未着手 ## よくある質問 ### チャーンレートの目標値はどのくらいに設定するのが適切ですか? 一般的に言われているように、BtoB SaaSでは年次チャーンレートで5〜7%以下が健全な水準とされています。ただし、これはあくまで参考値であり、事業のステージ・顧客単価・契約期間によって適切な目標値は異なります。 より重要なのは絶対値よりもトレンドです。前四半期と比較してチャーンレートが改善傾向にあるか、施策の実装前後でスコアが変化しているか、という視点で継続的にモニタリングすることを推奨します。 ### カスタマーサクセスの人員が少ない場合、どの施策から始めるべきですか? リソースが限られている場合、まず「ヘルススコアの設計」から着手することを推奨します。スコアが高いアカウント・中程度のアカウント・低いアカウントを区別し、リスクの高い顧客に集中して対応することで、少ないリソースで最大のチャーン防止効果を得られます。全顧客を同等に扱うのではなく、優先順位をつけた対応が、スモールチームでのCS運用の要点です。 ### NPSスコアが低い顧客に対して、どのようなフォローが効果的ですか? NPSのディトラクター(批判者、スコア0〜6)に対しては、まず48時間以内にパーソナライズされた連絡を取ることが重要とされています。この連絡は「改善します」という宣言ではなく、「具体的にどの点がご不満でしたか」という傾聴から始めることが有効です。 ディトラクターの声の中には、プロダクト改善につながる最も貴重なインサイトが含まれています。批判的な声を「問題」ではなく「改善の機会」として体得する姿勢が、長期的なプロダクト進化につながります。 ### 解約申請が来た後の引き止め施策はどこまで有効ですか? 解約申請後の引き止め施策は、一定の効果はあるものの、本質的なチャーン改善とは言えません。解約申請後にオファー(割引や機能追加)で引き止めた顧客は、次の更新タイミングで再度解約する確率が高いとされています。それよりも、解約申請に至ったプロセスを振り返り、「どの時点でどのようなサインが出ていたか」を分析し、同様のパターンを早期に検知できる仕組みを整備することに注力することを推奨します。 ### チャーンレートとNRR(ネット収益維持率)の違いは何ですか? チャーンレートは「離脱した顧客の割合」を示す指標ですが、NRR(Net Revenue Retention)は「既存顧客からの収益がどれだけ維持・拡大されたか」を示す指標です。アップセル・クロスセルによる収益拡大がある場合、チャーンが発生していてもNRRが100%を超えることがあります。 SaaS事業の健全性を評価する上では、チャーンレートだけでなくNRRを合わせて追うことが重要です。特にIPO準備段階では、投資家がNRRを重要指標として評価するため、エクスパンション設計の充実がより戦略的な意味を持ちます。 顧客維持・離反防止の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 【コラム】社内業務の80%をAI化しました --- title: SaaS企業のChurn Rate改善|NPSベースで顧客離反を防ぐ実装方法 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5604/ --- # SaaS企業のChurn Rate改善|NPSベースで顧客離反を防ぐ実装方法 SaaS企業のCS・CX責任者として、チャーン率の上昇を前にして「なぜ顧客が離れるのか、本当のところがわからない」と感じたことはありませんか。解約理由をヒアリングしても、その時点ではすでに手遅れで、関係の修復が難しいというケースが、驚くほど多く見られます。 チャーン(Churn)の本質は、解約という「結果」ではなく、そこに至るまでの**顧客体験の劣化プロセス**にあります。NPSスコアを継続的に測定し、スコアが低下した顧客への早期対応を仕組みとして実装すること。 これが、顧客離反を防ぐうえで最も実効性の高いアプローチだということです。本記事では、SaaS企業のCS担当者が今すぐ着手できるNPSベースのChurn Rate改善施策を、具体的な実装ステップとともにお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●SaaSのCS・CX責任者として、チャーン率の改善に取り組んでいる方 - ●NPSを導入しているが、スコアが改善施策にうまくつながっていない方 - ●顧客の声を集めるだけで終わっており、データを実際の行動変容に変えられていない方 **この記事を読むと···** - ●NPSとChurn Rateの因果構造が理解でき、早期介入の設計ができるようになります - ●スコアの低下を先行指標として活用する具体的なサイクル設計が体得できます - ●株式会社トータルエンゲージメントグループが伴走支援で実践している実装の型を学べます ## SaaS企業のChurn Rateとは何か——NPSとの根本的なつながり - SaaS企業のChurn Rateとは何か——NPSとの根本的なつながり NPS現在進行形 チャーン率蓄積結果 因果構造 顧客体験 KPI統合管理 チャーン率とNPSスコアは、別々のKPIとして管理されがちですが、実際には同一の顧客体験を異なる時間軸で映しているものです。NPSは体験の質を「現在進行形」で捉え、チャーン率はその蓄積が「解約」という行動として表れた結果です。この因果構造を体得することが、改善の第一歩になります。 ### Churn Rateとは何か——SaaSビジネスにおける定義 Churn Rate(チャーン率)とは、一定期間内に解約・離脱した顧客の割合を指します。一般的には「月次チャーン率 = 解約顧客数 ÷ 期首顧客数 × 100」で算出され、SaaSビジネスにおいては収益の持続性を左右する最重要指標のひとつとされています。チャーン率が高い状態が続くと、新規獲得コストがいくら優秀でもLTV(顧客生涯価値)が積み上がらず、成長の天井にぶつかるということです。 ところが今は違います。チャーン率を「結果」として追うだけでなく、チャーンに至る前のシグナルをリアルタイムで検知し、早期に介入する体制が整ってきています。 その核心にあるのがNPSスコアです。顧客が「このサービスを他者に推薦したいか」を定期的に問うことで、解約の3〜6ヶ月前に兆候を捉えることが可能になります。 ### NPSがChurnの先行指標になるメカニズム NPSは単なる満足度調査ではなく、顧客がそのサービスに対して感じている**ロイヤルティの強度**を測定するものです。スコアが低下しているDetractor(批判者)層は、離反リスクが高い状態にあります。この因果関係を理解し、低スコア顧客へのアクションを設計することが、Churn Rateの改善につながります。 重要なのは、顧客は解約の意思を持ち始めた段階ではまだ声を上げていることです。「不満はある。 でも改善されるかもしれない」という心理的な猶予期間がある。この期間にNPSスコアの変化を検知し、CSチームが伴走できるかどうかで、結果が大きく変わります。 弊社が蓄積してきたデータを見ても、早期介入の有無がチャーン抑制の成否を分けているケースが繰り返し確認されています。 ### Revenue ChurnとCustomer Churnの違いを押さえておく Churn Rateには大きく「Customer Churn(顧客数ベース)」と「Revenue Churn(売上ベース)」の2種類があります。どちらを優先KPIに置くかで、改善施策の優先順位が変わります。たとえば、解約した顧客の件数は少なくても、大口顧客が1社解約するだけでRevenue Churnが急上昇するという事態が起きます。 NPSスコアと掛け合わせるとき、契約規模や利用頻度といったセグメント情報とスコアを紐づけることで、「解約リスクが高く、かつ影響が大きい顧客」の優先対応が可能になります。これはデータドリブンなCSの体得に向けて、驚くほど効果的なアプローチです。 あわせて読みたい NPS Net Promoter Score 超入門(無料資料) NPSの基本概念からSaaS事業への適用方法まで、体系的に学べる入門資料です。 ## NPSベースのChurn Rate改善施策——3つのアプローチ この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み NPSベースのChurn Rate改善施策——3つのアプローチ ▲ 上位 ▼ 下位 1 測定の仕組み 2 介入の設計 3 改善サイクル 4 実装体制 NPSをChurn改善に活用するアプローチは、大きく「測定の仕組み」「介入の設計」「改善サイクルの実装」の3層に分かれます。多くのSaaS企業が測定の仕組みで止まっており、後半2層の実装が不十分なために、調査が消耗を認識させるだけで終わっています。これは、弊社が現場で繰り返し見てきた構造的な問題です。 ### アプローチ①——測定の仕組みを整える(NPS継続測定の設計) NPS測定は「1回やってみた」では意味を持ちません。**継続測定と時系列変化の追跡**こそが、チャーンの先行指標としての機能を生み出します。 SaaS企業において推奨される測定タイミングは、オンボーディング完了時・利用開始から90日・契約更新の60日前という3点です。これらのタイミングに合わせてスコアを取得することで、顧客体験の変化をライフサイクル全体で把握できます。 測定設計で特に重要なのは、スコアに付随する「理由の自由回答」を収集することです。数値だけでは「なぜ低スコアなのか」の本質がわかりません。 テキストマイニングを活用し、繰り返し登場するキーワードを分析することで、プロダクトの改善優先度やCSトレーニングの方向性が明確になります。弊社のYourVoice NEXTでは、AIを用いたUGCアンケートでこのテキスト分析を自動化し、CS担当者の工数を大幅に削減しています。 セグメント分解も欠かせません。業種・契約規模・利用機能・担当者の役職など、複数の軸でスコアを分解することで「どのセグメントで離反リスクが高まっているか」が可視化されます。全体平均のNPSスコアだけを追っていると、大口顧客の不満を見逃すリスクがあるということです。 ### アプローチ②——早期介入の仕組みを設計する NPSスコアの低下を検知したら、**72時間以内にCS担当者がアクションを取る**という設計が、チャーン防止に最も効果的とされています。この「72時間ルール」は、顧客が不満を持ちながらも関係を断ち切る決断をする前の猶予期間を活用するものです。 早期介入のアクションとしては、顧客の状況に応じた複数のパターンを用意しておくことが大切です。たとえば「オンボーディング完了直後の低スコア」であれば、機能活用のレビューセッション提供が効果的です。 「長期利用後の急低下」であれば、不満要因の深掘りヒアリングを最優先します。画一的な対応テンプレートを使うだけでは、顧客の信頼回復につながりません。 個別の状況に合わせた伴走の姿勢が、顧客との関係を再構築するということです。 ここで重要なのが、CS担当者の「心理的リソース」です。顧客対応の品質は、担当者が抱える業務の複雑さや曖昧さと深く関係しています。 明確なアクションガイドラインと、優先順位を自動で提示する仕組みがなければ、担当者は迷いと不安の中で判断を迫られ、対応品質が下がります。これは弊社が現場で実感してきたことで、ツールの導入と同時に「判断基準の実装」が不可欠な理由です。 ### アプローチ③——改善サイクルを12週間スプリントで回す NPSベースの施策は、一度設計すれば完成するものではありません。測定→分析→改善→再測定というPDCAを**12週間を1サイクル**として継続的に回すことで、施策の精度が高まり、チャーン率の改善が数字として実感できるようになります。 弊社のFactBase Workshopは、まさにこの12週間PDCAを伴走型で完走するための仕組みです。単なるコンサルティングではなく、週次での進捗確認・施策の微調整・成果の定量化を一体で支援します。「調査して終わり」ではなく、「実装して測る」というサイクルを組織に根付かせることが、長期的なChurn Rate改善につながるということです。 POINT 従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。これは顧客調査も同じことです。 ## NPSベースChurn改善の実装ステップ NPSベースChurn改善の実装ステップ 1 測定設計 2 配信タイミング設定 3 スコア変化追跡 4 施策検証 5 継続改善 施策の方向性を理解したうえで、実際にどう動かすかを体得することが大切です。ここでは、SaaS企業のCS・CX責任者が着手できる実装ステップを、具体的な順序でお伝えします。 1**NPSの測定設計と配信タイミングの設定** まず、どのタイミングで・誰に・何を聞くかを設計します。SaaSでは「関係性NPS(定期)」と「トランザクションNPS(体験直後)」を組み合わせることで、スコアの変化を多角的に捉えられます。測定ツールの選定と設問設計は、後続の分析精度を左右する基盤です。 - 2**セグメント別スコアの可視化とダッシュボード構築** 収集したスコアを、顧客属性・利用フェーズ・契約規模などの軸で分解します。CSチームが日次でモニタリングできるダッシュボードを整備することで、低スコア顧客の早期発見が可能になります。 - 3**早期介入のアクションプレイブックを作成する** スコアの閾値(たとえばNPS 6以下)に応じたCSアクションのプレイブックを作成します。誰が・何をする・いつまでにという3点を明確にすることで、担当者の迷いをなくし、対応品質を均一化できます。 - 4**改善施策の実施と定量効果測定** プレイブックに基づいたCSアクションを実施し、介入前後のスコア変化・解約率の変化を定量的に測定します。「やってみた」で終わらず、数字で成果を確認するサイクルを組織文化として根付かせることが重要です。 - 5**12週間スプリントでPDCAを完走する** 1サイクルを完走した後、次のスプリントに向けた改善点を洗い出します。施策の優先順位をデータに基づいて更新し、継続的なChurn Rate改善のサイクルを確立します。弊社のFactBase Workshopでは、このプロセス全体を伴走支援します。 ## NPS測定・CS改善ツールの比較 NPS測定ツールの市場には様々な選択肢があります。大企業向けのグローバルSaaSから、中堅中小企業に最適化されたツールまで幅広い。ここでは選定の際に押さえるべき主要な比較軸と、弊社が提供するソリューションの位置づけをお伝えします。 比較軸 グローバル大手SaaS 汎用アンケートツール YourVoice NEXT(TEG) 対象規模 大企業向け(数千万円/年〜) 規模不問だが機能限定 中堅中小SaaS企業に最適化 CX×EX統合可視化 CX・EXは別プラットフォーム 非対応 **同一プラットフォームで統合** AI分析・テキスト解析 あり(高コスト) 限定的 **AI駆動UGCアンケートを標準搭載** 独自指標(FRS™) 非搭載 非搭載 **2回目来店・利用率KPI搭載** 伴走支援 ベンダーサポートのみ なし **12週間PDCA伴走ワークショップ** PDCA実装支援 別途コンサル費用 なし **FactBase Workshopとして一体提供** ### YourVoice NEXTが選ばれる理由——CX×EX統合という発想 弊社のYourVoice NEXTが他のNPS測定ツールと根本的に異なる点は、**顧客満足度(CX)と従業員満足度(EX)を同一プラットフォームで可視化**できることです。なぜこれが重要かというと、SaaSにおける顧客体験の品質は、それを提供するCSチームやカスタマーサクセス担当者の状態と深く連動しているからです。 CSスタッフが曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割の中で業務を行っているとき、顧客対応の品質は知らず知らずのうちに下がります。これは接客スキルの問題ではなく、組織の心理的リソースが枯渇しているサインです。YourVoice NEXTでは、CXスコアとEXスコアを並べて見ることで、この因果関係を可視化し、根本的な改善策を立案できます。 ### FRS™——NPSを超えた実際の行動指標 弊社が独自に開発した**FRS™(2回目来店率・継続利用率を測る独自指標)**は、NPSスコアという「意識」の指標を、実際の行動変容として確認するためのKPIです。「推薦したいと思っている(NPS高)のに、継続利用していない(FRS™低)」というギャップを発見することで、隠れたChurnリスクを早期に把握できます。 弊社のシナジー事例では、NPSと実際の継続行動の間に-54.8ptものギャップが発見されたケースがあります。このギャップを放置していれば、年間で数千万円規模の売上機会損失につながる可能性があることが試算で示されています。数字に出る前段階でのサイン検知——これがFRS™の本質的な価値です。 あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ 顧客満足度からNPS導入に至るまでの考え方と、スコア改善がビジネス成果に直結する仕組みを解説しています。 ## NPS施策が実際にChurn改善につながった実装パターン NPS施策が実際にChurn改善につながった実装パターン NPS低スコア検知 1 72時間以内対応 2 プロアクティブ介入 3 顧客復帰 4 チャーン防止 5 施策の理論を理解するだけでなく、「どのように実装して成果につなげたか」という具体的なパターンを体得することが、次のアクションへのつなぎになります。弊社が伴走支援を通じて確認してきた実装パターンをお伝えします。 ### パターンA——低スコア検知後72時間以内の早期介入 最も直接的なChurn防止施策は、NPSスコアが閾値を下回った顧客に対して、**72時間以内にCSからプロアクティブな連絡を取る**という仕組みです。このタイミングの顧客はまだ関係を続けたいという意識が残っており、適切な対応を受けると信頼が回復しやすい状態にあります。 重要なのは「テンプレートの一斉送信」ではなく、顧客の自由回答を事前に読み込んだうえでの個別対応です。「お困りのことがあればご連絡ください」という汎用メッセージより、「先日ご回答いただいた内容を拝見しました。 〇〇の点についてもう少し詳しくお聞かせいただけますか」という問いかけのほうが、驚くほど反応率が高くなります。これは顧客が「ちゃんと読んでいる」という実感を持てるかどうかの差です。 弊社が伴走支援で確認してきた傾向として、早期介入の仕組みを実装した組織では、低スコア顧客の継続率が有意に改善される事例が蓄積されています。ただし、介入の質を担保するためには、CS担当者の判断基準を明確にすることと、心理的余裕を確保する業務設計がセットで必要です。 ### パターンB——オンボーディング完了時の測定と早期ケア SaaS企業のChurnのうち、90日以内の早期離脱は特に深刻な課題です。初期のオンボーディング体験が期待値を満たせなかった場合、顧客は機能を十分に活用できないまま解約を検討し始めます。この段階でNPSを測定し、スコアが低い顧客に対して機能活用のセッションを提供することで、早期Churnを防止できます。 ここで効果的なのが、NPSの低スコア理由を分類し、「機能理解不足」「期待値ギャップ」「実運用コストの高さ」といったカテゴリ別に対応策を準備しておくことです。類型化されたアクションプランがあれば、CSチームは迷わず動けます。判断の曖昧さが心理的リソースを消耗させるということ——これはCS組織でも同様です。 ### パターンD——EX改善がCX向上につながる統合アプローチ CS担当者のエンゲージメント(EX)が低い状態では、顧客への対応品質は継続的に維持できません。業務量や処理件数だけを追っていると、担当者の心理的消耗が先に起き、それが対応品質の低下として顧客体験に現れます。「主体的に動かない、ミスが増える、対応が画一的になる」という変化は、個人の問題ではなく組織設計の問題であることが多いということです。 弊社のCX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)では、顧客体験の設計と同時に、それを実現するCS担当者の業務設計を一体で考えます。CXとEXを同一の視座でとらえることで、両者の連動した改善が実現します。これが弊社の「シン日本型経営」の思想——三方よしを現代のSaaSビジネスに実装するということです。 あわせて読みたい AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 AIが普及する時代においても、顧客の心に残るのは人が作り出す体験品質であることを解説しています。 ## よくある失敗パターンと対策 NPS測定を導入したものの、Churn Rateの改善につながらないというケースには、典型的な構造的パターンがあります。これらの落とし穴を事前に知っておくことで、貴社の施策設計の精度が高まります。 ### 失敗パターン①——測定して終わり、アクションに変換されない 最も多い失敗は、NPSスコアを収集するだけで、結果を具体的なアクションに変換するプロセスが存在しないことです。月次で「今月のNPSは〇〇でした」とレポートするだけで終わり、誰が・何を・いつまでに行うかが決まっていない。この状態では、調査は現場の消耗を認識させるだけで終わります。 対策として必要なのは、スコアの閾値に連動した「アクション自動トリガー」の設計です。スコアが特定の水準を下回ったらCSチームへの通知が飛ぶ、担当者がプレイブックを参照してアクションを選択する、というフローをシステムに実装することで、「人の判断に依存する」状態から脱却できます。 ⚠️ NPS施策でよくある落とし穴 - ●スコア収集のみで、テキスト回答を分析していない(表面だけ見て本質を見逃す) - ●全体平均のみ追跡し、セグメント別のスコア変化を把握していない - ●低スコア顧客への対応がCSチームの裁量任せで、属人化している - ●介入後の効果測定(スコア変化・解約率)を実施していない - ●EX(従業員満足度)とCXを切り離して管理しており、根本原因に気づけない ### 失敗パターン②——全顧客に同じ対応をしてしまう 低スコア顧客全員に同じテンプレートメールを送るという対応は、顧客の信頼を逆に損なうリスクがあります。「ちゃんと読んでいない」という印象を与えてしまうと、不満が解消されるどころか、「この会社には自分の声が届かない」という確信を強めてしまいます。 対策としては、自由回答のカテゴリ分類に基づいた対応パターンの複数準備です。課題の類型ごとに最適なアクションプランを用意し、担当者がスピーディに選択できる設計にすることで、対応の個別性と効率性を両立できます。弊社のSimple Learningでは、このようなアクションプレイブックをAIで研修コンテンツ化し、CSチームへの定着を支援しています。 ### 失敗パターン③——サイロ化された測定(CXとEXが分断されている) CXの測定部門とEXの測定部門が別々に動いており、データが連携されていないという組織は驚くほど多くあります。CS担当者の满足度が低下しているのに、その影響が顧客体験指標に現れるまでタイムラグがあり、気づいた時にはChurnが発生した後——というサイクルに陥りがちです。 両者を同一プラットフォームで可視化し、因果関係を分析できる体制を整えること。これが根本的な解決策です。CXとEXを「別々のKPI」ではなく「同一の体験品質を異なる側から見たもの」として統合するという視座の転換が、Churn改善の本質的な鍵になるということです。 ## まとめ——NPSベースのChurn改善を完走するために SaaS企業がChurn Rate改善に取り組むうえで、NPSスコアを「先行指標」として活用し、早期介入の仕組みを実装することが最も効果的なアプローチです。測定だけで終わらず、「アクションへの変換」と「PDCAサイクルの実装」まで完走すること——これが成果を出す組織の共通点です。 弊社、株式会社トータルエンゲージメントグループは、30年間の経営実践とNPS専門のデータドリブン改善を通じて、多くのSaaS企業・店舗ビジネスのCX-EX統合改善に伴走してきました。「調査して終わり」の段階から「実装して成果を測る」段階へ、あなたの組織を一緒に進化させたいと考えています。 - ●NPSを定期測定する仕組みが整っている(関係性NPS・トランザクションNPSの組み合わせ) - ●スコアをセグメント別に分解してモニタリングしている - ●低スコア顧客への72時間以内介入フローが設計されている - ●CSアクションのプレイブックが整備され、担当者が迷わず動ける状態になっている - ●介入後のスコア変化・Churn率変化を定量測定している - ●EXスコアとCXスコアを連動させて分析できる体制がある - ●12週間スプリントでPDCAを回す仕組みが組織に根付いている 株式会社トータルエンゲージメントグループの伴走支援がおすすめな方 - ●NPSを導入しているが、Churn Rate改善に結びついていない - ●CSチームの対応品質にばらつきがあり、属人化が課題になっている - ●CXとEXを統合して分析・改善したいが、どこから手をつければよいかわからない - ●12週間のPDCAサイクルを伴走してくれるパートナーを探している 弊社の主なサービスラインナップ YourVoice NEXT(AI駆動NPS収集・CX×EX同時可視化)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走ワークショップ)、CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)を提供しています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら——貴社のChurn改善を一緒に設計します ## よくある質問 Q. NPSスコアは何点を基準に「低スコア」と判断すればよいですか?A. 一般的には0〜6点をDetractor(批判者)として低スコアと判定します。ただし、業界や顧客セグメントによってスコア水準は異なるため、自社の平均スコアと時系列変化を基準にする相対的な判断も有効です。特に、過去スコアから急低下した顧客はスコア絶対値に関わらず優先対応の対象とすることをおすすめします。 Q. NPS測定の頻度はどのくらいが適切ですか?A. SaaS企業では、「関係性NPS(四半期に1回)」と「トランザクションNPS(オンボーディング完了時・更新前など体験直後)」の組み合わせが効果的とされています。頻度が高すぎると回答率が下がり、低すぎるとスコア変化への対応が遅れます。弊社では顧客ライフサイクルに合わせた測定タイミング設計を伴走支援で一緒に整備しています。 Q. NPS施策を始めてから、Churn Rateの改善が数字に現れるまでどのくらいかかりますか?A. 早期介入の仕組みを実装してから効果が数字に現れるまで、一般的に3〜6ヶ月程度とされています。ただし、オンボーディング強化施策は早いケースで90日以内に初期離脱率の変化として現れることがあります。12週間スプリントでPDCAを回しながら、月次でスコア変化とChurn率の相関を追うことで、施策の有効性を継続的に検証することが大切です。 Q. CSチームが少人数の場合、NPSベースの早期介入は現実的に実装できますか?A. 少人数のCSチームであっても、スコアの閾値に連動したアラート自動化と、対応プレイブックの整備によって実装は可能です。大切なのは「全員に同じ深さの対応をする」のではなく、「リスクが高い顧客に集中的に介入する」優先順位設計です。弊社のYourVoice NEXTでは、優先対応顧客の自動抽出機能を通じて、少ないリソースでも効果的な介入設計を支援しています。 Q. EX(従業員満足度)の改善がChurn Rateに影響するとは、具体的にどういうことですか?A. CS担当者の心理的リソースが枯渇している状態(曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割から生じる消耗)では、顧客対応の品質が低下します。対応が画一的になる、連絡の温度感が失われる、フォローが滞るといった変化が顧客体験を損ない、スコア低下→Churnにつながります。EXとCXを統合して測定・分析することで、このメカニズムを可視化し、根本的な改善が可能になります。 顧客維持・離反防止の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS改善で売上が上がる理由とは?中小企業が今すぐできる5つの施策 --- title: SaaS導入で顧客満足度を上げる|失敗しないツール選びの3つのポイント date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5540/ --- # SaaS導入で顧客満足度を上げる|失敗しないツール選びの3つのポイント 顧客満足度の向上を目的にSaaSツールを導入したものの、「スコアは取れているのに改善アクションに繋がらない」「現場に定着せず、測って終わりになっている」という声を、弊社はCX部門の担当者から驚くほど多く聞きます。SaaS選びの段階で、何を軸に比較すべきかが整理されていないまま導入に進んでしまうと、どれだけ優れたツールでも組織の中で死蔵されてしまいます。 この記事では、顧客体験(CX)改善のためのSaaS選びにおいて、最終候補を比較検討している段階の方に向けて、評価軸の整理から各サービスの特性比較、そして自社の状況に合った選択の判断基準までを、30年の経営実践から体得してきた視点でお伝えします。ツール選定は終点ではなく、継続改善サイクルを完走するためのスタートです。 **こんな方にオススメ** - NPS計測ツールの導入を検討しているCX部門責任者・CSマネージャー - 顧客満足度のデータはあるが改善PDCAが回っていないと感じている方 - グローバルSaaSと国内専門ツールのどちらが自社に合うか判断できずにいる方 **この記事を読むと…** - CX改善SaaSを選ぶ際の3つの判断軸が明確になる - 主要5サービスの特性と適した企業像が整理できる - 自社の状況(規模・運用体制・課題フェーズ)に合った選択の基準が体得できる ツール選びの3つのポイント 5サービス比較表 各サービスの詳細 ケース別推奨 まとめ ## 失敗しないSaaS選びの前提:3つの判断軸 SaaSツールを比較する前に、まず評価軸を固めることが重要です。ツールの機能や価格だけで選んでしまうと、導入後に「思っていたものと違う」という状況が生まれます。弊社がCX改善の伴走を続ける中で実感しているのは、ツールの優劣よりも「自社の課題フェーズとの適合性」のほうが導入成果を大きく左右するということです。 ### ① NPS専門性:汎用サーベイとの本質的な違いを見極める NPS計測に特化したSaaSと、汎用アンケートツールにNPS機能を追加したものでは、**設問設計の深度とデータ解釈の精度**に大きな差があります。汎用ツールはカスタマイズ性が高い反面、NPS固有の分析(推奨者・中立者・批判者の行動差分、業種別ベンチマーク比較など)が弱い傾向があります。一方、NPS専門ツールは業種特性を踏まえた設問設計や、スコアの背景にある定性的な声の構造化まで踏み込んでいます。 弊社が30年の経営実践の中で体得したのは、「スコアを取ること」と「スコアの意味を読み解くこと」は全く別のスキルだということです。NPS専門性の高いツールは、後者を組織に根付かせる設計思想を持っています。 ### ② 分析機能の高度さ:改善アクションへの接続性 多くの企業がSaaS導入後に直面する壁は、「データはあるが何を改善すべきかわからない」という状況です。分析機能の高度さとは、単にグラフが美しいかではなく、改善の優先順位を示唆してくれるかという実践的な視点で評価することが重要です。テキストアナリティクスによるボイス分類、部署・店舗・タッチポイント別のスコア分解、時系列変化との相関分析などが備わっているかを確認してください。 従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は現状認識で終わります。これはCXにおいても同じことです。 ### ③ 継続改善サポート:導入後の運用体制が整うか SaaS選びで見落とされがちなのが、**導入後の伴走体制**です。ツールを入れた後、誰がPDCAを回すのかが曖昧なまま運用が始まると、3ヶ月で形骸化します。日本語でのサポート対応、改善施策の提案まで踏み込んでくれるカスタマーサクセス体制、ワークショップ形式での定着支援など、「測った後」を設計してくれるパートナーかどうかを重視してください。 POINT ツール選定の失敗の多くは「機能比較」で完結し、「運用設計の比較」を省いた結果です。導入後12週間の改善サイクルを完走できる体制が整うかどうかを、選定基準の中心に置いてください。 ## 2026年版 CX改善SaaS 主要5サービス 比較表 以下の比較表は、「顧客体験改善・NPS計測」カテゴリに直接合致する5サービスを、弊社が設定した3つの評価軸で整理したものです。サービス名のリンクから各公式サイトへ移動できます。 評価軸 トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Medallia Qualtrics XM 電通マクロミルインサイト ① NPS専門性 ◎ NPS×FRS™独自指標で行動変化まで計測 ◎ VOC×NPS統合分析 ◎ NPS中核のリアルタイム収集 ○ NPS標準搭載・拡張性高 ◎ 業界ベンチマーク比較に強み ② 分析機能の高度さ ◎ CX×EX同時可視化・AI分析 ◎ テキストアナリティクス統合 ◎ 全社横断・大規模データ処理 ◎ 高度な統計・データ基盤 ○ 調査設計とレポート提供 ③ 継続改善サポート ◎ 12週間PDCA伴走ワークショップ ○ グローバルCSチーム対応 ○ エンタープライズ向けCS体制 ○ 導入支援・トレーニング充実 ◎ コンサルティング形式で完全委託 ④ 日本企業への適合性 ◎ 中堅〜大企業の店舗系に特化 ○ グローバル対応・日本語サポートあり ○ グローバル展開企業向け ○ 大規模グローバル組織向け ◎ 国内業界ベンチマークに強み ⑤ 料金モデル 店舗数×月額/プロジェクト型 要問い合わせ(エンタープライズ) 要問い合わせ(エンタープライズ) 要問い合わせ(エンタープライズ) プロジェクト型(委託) ## 各サービスの特性と選ぶべき企業像 比較表の数値だけでは見えてこない、各サービスの思想と強みを個別に整理します。「自社に合うものを見極める軸」として、それぞれのサービスが最も力を発揮するシナリオを中心に読んでください。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×FRS™で「行動変化」まで追いかける 評価軸 評価 サービス名(公式) 株式会社トータルエンゲージメントグループ ① NPS専門性 ◎ NPS計測+FRS™(2回目来店率)独自指標 ② 分析機能の高度さ ◎ CX×EX同時可視化・AI駆動UGCアンケート ③ 継続改善サポート ◎ 12週間FactBase Workshopによる伴走型PDCA ④ 日本企業適合性 ◎ 中堅〜大企業の店舗系ビジネスに特化 弊社の最大の特徴は、**NPSスコアを「態度の数値」で終わらせず、「行動の変化」まで追いかける**設計思想です。独自指標のFRS™(Front-line Retention Score)は、「2回目来店率」という実際の購買行動でリピート意向を測ります。NPSスコアが高いのにリピーターが増えない、という矛盾を抱えている企業が驚くほど多いのですが、その原因はNPS単体の計測では見えてきません。 YourVoice NEXTはAI駆動のUGCアンケートでCXとEXを同時に可視化します。FactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型ワークショップで、データを実際の改善アクションへとつなぎます。センチュリー21ややずやなど、具体的な導入実績における改善余地の試算(年間3,300〜5,000万円規模のギャップを発見した事例)も、弊社が実践の積み重ねから体得してきた成果の一部です。 こんな人におすすめ - NPSを計測しているが改善PDCAが回っていないCX部門責任者 - CXとEXの連動を一つのプラットフォームで実現したい中堅〜大企業 - 運用体制を内製化できるか不安で、伴走型のサポートを求めている担当者 ### InMoment XI Platform — VOC収集からNPS分析まで統合したグローバル基盤 評価軸 評価 サービス名(公式) InMoment XI Platform ① NPS専門性 ◎ VOC×NPS統合・テキストアナリティクス強化 ② 分析機能の高度さ ◎ CX×EX統合管理・グローバル分析基盤 ③ 継続改善サポート ○ グローバルカスタマーサクセス対応 ④ 日本企業適合性 ○ 日本語対応・グローバル展開企業向け InMoment XI Platformは、VOC(顧客の声)収集・NPS分析・テキストアナリティクスを統合したグローバルプラットフォームです。顧客体験と従業員体験を一元管理したいエンタープライズ規模の組織に適しています。とくに、グローバルに複数市場を持ち、各国のデータを横断的に分析したいニーズには力を発揮します。 一方で、日本市場のローカライズや中堅企業規模での運用設計という観点では、グローバルプラットフォームとしての設計思想が前提になっている点を考慮する必要があります。グローバル展開を前提とした大規模な顧客・従業員データの一括管理を求める組織に向いているサービスです。 こんな人におすすめ - グローバル市場でのCX×EX統合管理を必要とするエンタープライズ企業 - VOC収集からテキスト分析まで一気通貫で行いたい大規模組織 - 複数国のデータを横断的に分析・比較したいCXMリーダー ### Medallia Experience Cloud — リアルタイムフィードバックと全社横断CXMを重視する組織に 評価軸 評価 サービス名(公式) Medallia Experience Cloud ① NPS専門性 ◎ NPSを中核指標としたリアルタイム収集 ② 分析機能の高度さ ◎ 全社横断・大規模顧客データ一括処理 ③ 継続改善サポート ○ エンタープライズ向けCS・実装支援 ④ 日本企業適合性 ○ グローバル展開企業・大規模組織向け Medalliaは、リアルタイムフィードバック収集と全社横断のCXM(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)を重視するグローバル展開企業に向いています。NPSを中核指標として据えながら、大規模な顧客・従業員データを一括管理するエンタープライズに適した設計です。 特定のタッチポイントでの体験を即座に把握し、全社のサービス品質をリアルタイムで把握したいニーズには力を発揮します。グローバルでの導入実績も豊富で、複数の部門・拠点をまたぐ大規模なCXM基盤の構築を目指す組織にとって、現実的な選択肢になります。 こんな人におすすめ - NPSを中核指標に据えてリアルタイムフィードバックを全社展開したい企業 - 顧客・従業員の大規模データを一括管理したいグローバル企業 - 全社横断のCXMプラットフォームを本格構築したいエンタープライズ ### Qualtrics XM Platform — CX・EXの計測から改善アクション管理まで高度統合 評価軸 評価 サービス名(公式) Qualtrics XM Platform ① NPS専門性 ○ NPS標準搭載・拡張性の高いデータ分析基盤 ② 分析機能の高度さ ◎ CX・EX計測から改善アクション管理まで統合 ③ 継続改善サポート ○ 導入支援・トレーニングプログラム充実 ④ 日本企業適合性 ○ グローバル大規模組織・IT部門主導の企業向け Qualtrics XM Platformは、CX・EXの計測から改善アクション管理まで高度に統合されたプラットフォームです。NPS標準搭載に加え、拡張性の高いデータ分析基盤が必要なグローバル企業に適しています。統計分析の深度とカスタマイズ性の高さで、社内に専門のデータアナリストやIT部門を持つ大規模組織向けの設計です。 SalesforceやServiceNowなど既存の主要プラットフォームとの連携実績が豊富で、既存の顧客管理基盤とCXMを統合したい企業にとっても現実的な選択肢になります。 こんな人におすすめ - CX・EXの計測から改善アクション管理まで一気通貫で統合したいグローバル企業 - 社内に専門のデータアナリストやIT部門を持ち、高度なカスタマイズを求める大規模組織 - Salesforce・HubSpot等の既存CRM基盤とCXMを統合したい担当者 ### 電通マクロミルインサイト NPS®ベンチマーク調査 — 業界比較と戦略立案を外部専門家に委託したい企業に 評価軸 評価 サービス名(公式) 株式会社電通マクロミルインサイト ① NPS専門性 ◎ 業界他社比較ベンチマーク調査に強み ② 分析機能の高度さ ○ 調査設計から戦略立案レポートまで提供 ③ 継続改善サポート ◎ コンサルティング形式による完全委託 ④ 日本企業適合性 ◎ 国内業界ベンチマーク・調査委託に最適 電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査は、自社NPSを業界他社と比較したベンチマークレポートを必要とする企業や、調査設計から戦略立案まで外部専門家に委託したい企業に向いています。ツールを内製運用するリソースが社内にない段階、あるいは市場全体での自社のポジショニングを把握したい段階で特に力を発揮します。 継続的な改善PDCAを自社内で回す「仕組み化」よりも、特定時点での戦略的調査・レポーティングをプロジェクト単位で委託したい企業にとって、適切な選択肢です。 こんな人におすすめ - 業界他社とのNPSベンチマーク比較レポートを必要としている企業 - 調査設計から戦略立案まで外部専門家に委託したい担当者 - ツール内製化より外部専門家への委託を優先する段階の組織 ## ケース別推奨:自社の状況から選ぶ 最終的な選択は、機能の優劣ではなく「自社の今の課題フェーズ」と「運用できる体制」の掛け合わせで決まります。以下のケース別推奨を、最後の判断材料として活用してください。 【PR】 10秒でわかる!CX改善SaaS 診断 Q1. 現在のNPS活用状況を教えてください NPSを計測しているが改善アクションに繋がっていない まだ計測しておらず、まずツールを選びたい Q2. 社内に専任のデータ分析チームがありますか? いない・運用体制を外部に頼りたい いる・自社で高度な分析をしたい Q2. グローバル展開を前提とした基盤構築が必要ですか? 国内中心・中堅規模での導入を考えている グローバル・エンタープライズ規模での展開が前提 おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPSスコアがあるのに改善に繋がらない状況には、12週間の伴走型FactBase Workshopが最も有効です。測るだけでなく、改善を完走できる体制ごと設計します。 公式サイトを見る おすすめ Qualtrics XM Platform / Medallia Experience Cloud グローバル・大規模・高度な分析基盤が必要な場合はQualtricsまたはMedalliaが現実的な選択肢です。社内IT部門やデータチームと連携した導入設計を進めてください。 比較相談をしてみる おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ 国内中堅規模の店舗系ビジネスへの特化と、NPS×FRS™による行動変化の計測は、グローバルプラットフォームでは得られない実装の深さです。まず無料相談から始めることをお勧めします。 公式サイトを見る ### ケース①:「NPSは取れているが改善アクションが生まれない」CX部門責任者 このケースで最も重要なのは、**ツールの機能ではなく「改善を実装する体制の設計」**です。データが揃っていても改善PDCAが回らない根本原因は、消耗要因を判断基準・教育・PDCAに変える「実装の型」が組織に存在しないことにあります。 弊社のFactBase Workshopは、12週間をかけてこの型を組織に根付かせる伴走型プログラムです。スコアを読み解く力と、そこから行動を生み出す力の両方を、体得できる設計にしています。「測って終わり」を脱却したい企業に届けたいのは、道具ではなく仕組みです。 あわせて、CX改善の現場からにじみ出てくる本質については、顧客の体験価値を上げるためのファッション・アパレル業界の創意工夫から見えたのは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さという記事でも実感できる事例を紹介しています。 ⚠️ このケースで選定時に注意すること - 機能デモで「分析の豊富さ」だけを評価し、運用後のサポート体制を確認しないまま契約する - 導入部門(CX・CS)だけで決定し、経営・店舗運営・人事との連携設計を後回しにする - グローバルプラットフォームの価格・実装コストと自社の改善余地のROIを比較せずに選ぶ ### ケース②:グローバル展開・エンタープライズ規模でのCXM基盤構築 グローバル市場での展開を前提に、複数の国・部門のデータを横断的に分析・管理したい場合は、InMoment XI Platform・Medallia Experience Cloud・Qualtrics XM Platformが有力な選択肢になります。いずれもエンタープライズ向けの設計で、既存のCRM・HRシステムとの統合実績が豊富です。 この規模のプロジェクトでは、RFP(提案依頼書)を通じた複数社の並行評価が現実的なアプローチです。弊社との比較検討の段階であれば、自社の強みと各サービスの適合領域について率直にお伝えできます。 ### ケース③:まず業界内での自社ポジションを把握したい段階の企業 NPSツールを継続導入する前に、「そもそも自社は業界内でどのポジションにいるのか」を把握したい段階の企業には、電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査が適しています。調査設計から戦略立案まで外部に委託するプロジェクト型の支援で、ツール内製化の判断材料になるレポートを得られます。 ベンチマーク調査でポジションを把握した後に、継続的な改善サイクルの仕組み化に踏み込む段階では、ぜひ弊社との対話を始めていただければと思っています。 ## まとめ:「測って終わり」を超えるSaaS選定の本質 CX改善のためのSaaSは、2026年現在、機能水準だけでいえばどのサービスも一定の水準に達しています。ところが今は違います。差が出るのは、ツールを導入した後の「実装の型」と「継続改善の伴走体制」の有無にあります。 弊社がこの30年の経営実践の中で体得してきたのは、「データを集めるだけでは組織は変わらない」という事実です。従業員の声も、顧客の声も、それを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える型がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。これはCXにおいても、EXにおいても全く同じことです。 今回比較した5サービスはいずれも、それぞれの文脈で力を発揮します。グローバル・エンタープライズ規模でのCXM基盤構築にはInMoment・Medallia・Qualtricsが現実的な選択肢であり、業界ベンチマークの把握には電通マクロミルインサイトが適しています。そして、「NPSを計測しているが改善に繋がらない」「中堅規模の店舗系ビジネスでCX×EXを一体で改善したい」という文脈においては、弊社のアプローチが最も深く機能します。 CX改善は、駅伝のような長い道のりです。ゴールテープを切るまで伴走できるパートナーと一緒に、完走を目指してください。あなたにもその実感を届けたいと思っています。 弊社のNPS×CX-EX改善アプローチの詳細については、話題のChatGPTと顧客体験や、これまでの調査から大きな転換点の記事も参考にしてください。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPSを計測しているが改善PDCAが回っておらず、伴走型サポートが必要なCX部門 - CXとEXを一つのプラットフォームで同時に可視化・改善したい中堅〜大企業 - 「測って終わり」を脱却し、12週間で改善サイクルを完走したい組織 弊社サービスラインナップの詳細 YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走)、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成)、CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)、FRS™(業種別2回目来店率指標)の5つのサービスを、貴社の課題フェーズに合わせて組み合わせてご提案します。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談・お問い合わせはこちら ## よくある質問 NPSツールとCX改善SaaSは何が違うのですか? NPSツールはスコアの収集・計算に特化したものが多く、「測る機能」が中心です。CX改善SaaSは、それに加えてテキスト分析・改善アクション管理・PDCA支援・従業員体験との連動など「改善を実装する機能」まで含みます。弊社のYourVoice NEXTとFactBase Workshopは、計測から改善の完走までを一体として設計しています。 中堅規模の企業でもグローバルプラットフォーム(Qualtrics・Medallia等)を使えますか? 技術的には利用可能ですが、エンタープライズ向けのグローバルプラットフォームは実装コストや運用に必要なリソースが相応に必要とされる場合があります。中堅規模の店舗系ビジネスでは、自社の課題フェーズと運用体制に合った選択が、導入後の成果に直結します。まず現状の課題を整理した上で比較することをお勧めします。 SaaS導入後に現場に定着させるためのポイントは何ですか? 現場定着の最大の壁は「使い方がわからない」ではなく、「何のために使うのかが腹落ちしていない」という点にあります。弊社の経験では、データを見た後に「誰が・何を・いつまでに変える」という改善アクションがセットで設計されているかが、定着率を大きく左右します。FactBase Workshopでは、この実装の型を12週間かけて組織に体得させる設計をとっています。 FRS™とはNPSとどう違うのですか? NPSは「推奨意向」という態度を0〜10点で測る指標です。FRS™(Front-line Retention Score)は弊社が開発した独自指標で、「実際に2回目の来店・利用があったか」という行動変化で測ります。NPSが高くてもリピーターが増えない企業が多い中、行動実態と推奨意向のギャップを可視化するのがFRS™の特性です。商標出願を検討中の指標です。 まず資料だけ見ることはできますか? はい、弊社ではホワイトペーパーや導入事例資料のダウンロードも用意しています。詳しくはこちらの資料ダウンロードページからご確認ください。相談だけでも歓迎していますので、お気軽にお問い合わせください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 顧客の声から改善策を導く実践的なプロセス|満足度向上の第一歩 --- title: Shideshareでご覧になれます!『共感を得るエンゲージメントコミュニケーション』 date: 2013-12-09 url: https://total-engagement.jp/column/others/431/ --- # Shideshareでご覧になれます!『共感を得るエンゲージメントコミュニケーション』 先日開催した「シンクー エンゲージメント・カンファレンス」(2013年12月6日)のオープニングノートとして、エンゲージメントフォーラムCEO(Chief Engagement Officer)の松尾がお話した、 『共感を得るエンゲージメント・コミュニケーション』 のプレゼンテーション資料をSlideshareにて公開いたしました。 ぜひご覧ください! **シンクーエンゲージメント・カンファレンス(第6回) 共感を得るエンゲージメント・コミュニケーション** 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 --- title: SNSを使った自社発信は小規模企業こそ適している? date: 2016-02-05 url: https://total-engagement.jp/column/social-media/160/ --- # SNSを使った自社発信は小規模企業こそ適している? SNSを使った自社発信は小規模企業こそ適している? インターネットの普及とともに、2000年代後半からブログ、ツイッター、フェイスブックなどのSNSが発達しました。これによって各社は格安で自社の情報を発信することが可能になりました。 2000年代前半までは新聞、雑誌、テレビなどのマスメディアに取材をしてもらうか、料金を支払って広告の掲載をするか、チラシを作成して配布するかくらいしか発信の方法がありませんでした。 2010年以降は、各社・各ブランドからの自己発信がとても容易になったといえます。一方で、SNSが炎上する危険性もあることから、その活用は賛否両論があります。積極的に活用を勧めるべきという意見と、SNS導入は慎重であるべきという両論があり、個人的には平行線をたどっているという印象があります。 どちらが正しいのでしょうか。なかなか判断が難しいところです。多くの企業も迷っているというのが実情ではないでしょうか。 ## SNSだけで6600万円の売上高も どちらの立場にも一長一短がありますが、個人的にはSNSを使って発信すべきだと考えます。最近、テレビのバラエティ番組に出演して注目を集めている人に「短パン社長」がいます。一年中短パンを穿いている社長というキャラクターで売り出していますが、彼はピーアイというレディースアパレルの2代目社長、奥ノ谷圭佑さんです。ピーアイという会社はレディースニットの卸売り型アパレルメーカーで年商規模は10億円強といわれています。2014年の後半に自身が企画したメンズ新ブランド「Keisuke Okunoya」を発表し、販売ルートはSNSだけ、という変わった手法で告知・販売しています。このブランドの2015年の年間売上高は6600万円強になったとの報告がありました。100億円を越えるようなアパレルからすると6600万円の増収というのはあまりたいしたことはないかもしれませんが、10億円を少し出た程度のアパレル企業からすると、6600万円の増収というのはなかなか大きいといえるでしょう。 この奥ノ谷社長のSNSの発信は一見すると自由奔放に見えます。真面目な投稿もありますが、オチャラケやらちょっと挑発的な投稿もあります。大手企業なら「問題視」されるかもしれない投稿も少なくありません。それでも支持されているというよりも、そうだからこそ支持者が多いと言わねばなりません。 ## 優等生的な発信だけでは支持されない また今年のお正月に話題になったのが「おじいちゃんの方眼ノート」です。東京の中村印刷所が開発した方眼ノートですが、どのページを開いても山ができずに水平になるというノートで、特許も取得済みです。しかし、その機能性にもかかわらず昨年末までほとんど売れずに倉庫には在庫が数千冊も貯まっていたと報道されています。このノートの開発者の孫娘が、年初にツイッターにノートの良さを呟いたところ、瞬く間にそれが広がって在庫がほぼ完売しました。現在は追加生産中だと報道されています。 このノートの事例を見ても、デメリットもあるかもしれませんがSNSを使った自己発信をすべきではないかと感じられてなりません。 そして、大手企業よりもこれら小規模・零細企業の方がSNSを使った発信に適しているのではないでしょうか。大手企業にはたくさんの従業員がいますから価値観もさまざまです。自社のSNSの投稿に対しても「OK」と考える人と、「アウト」だと考える人が必ず現れて、意見が対立します。結果的に毒にも薬にもならない平凡な投稿が増え、あまり効果を得ることはできないかもしれません。 一方、小規模・零細企業は従業員数が少ないですから意思統一も大手に比べると容易でしょう。少々オチャラケタ投稿でも「総意」として押し通すことができます。そしてそういう投稿の方が注目を集めやすいと感じます。 インターネットを過度に楽観視するのも過剰に炎上を恐れるのもどちらも危険です。大手企業には資本力と物量では太刀打ちできない小規模・零細企業こそ勇気をもってSNSで自己発信すべきではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客体験にとって、SNSの使い方とは - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない --- title: SNS運用担当者必見! SNSでカスタマーサービスを提供する際に気を付けたい5つのこと date: 2015-01-27 url: https://total-engagement.jp/column/nps/323/ --- # SNS運用担当者必見! SNSでカスタマーサービスを提供する際に気を付けたい5つのこと 企業・ブランドが提供する製品やサービスなどについて、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで簡単にその感想を共有できる時代になりました。だからこそ近年では企業・ブランドもSNSでの消費者の声を聞き、それを評判管理へと活かすようになってきました。 米ガートナー社傘下・Software Advice社のCRMアナリストは、「最近の消費者は、これまでの伝統的な広告よりも、自分の家族や友人の評判にずっと影響されやすい傾向にある。だから消費者からの良いフィードバックをSNSで拡散させることは非常に効果的である」と話します。 ただ、カスタマーサービスツールとしてのSNSは、まだその活用方法が完全に確立されているわけではなく、企業・ブランドもトライアルアンドエラーを重ねている状態。そんな中、前述のアナリストが「これは意識してほしい」というSNSでカスタマーサービスを提供する際に気を付けたい5つのことをここでご紹介です。ぜひ改善の参考としてみてください。 **①できる限りお客様の声を拾う** Software Advice社の調査によると、お客様のSNSでのコメントに対してメーカーやブランドが何らかの対応をできているのは全体のたった14%なのだとか。 もちろんSNS上の全てのコメントを拾って何らかのアクションを起こすことは不可能に近い事。でも優先順位をつけ、良い関係やフィードバック構築につなげられそうなものに対して対応してみてはいかがでしょうか。リツイートをしてみたり、お客様の声を企業SNSでシェアするといったことも効果的です。なぜなら企業の声として発信するよりも、消費者の声として企業・ブランドの良いイメージを発信したほうが、より多くの消費者の心に響くからです。 **②ポジティブなコメントにだけ反応しない** お客様からの良い評価というのは最強のマーケティングツールといっても過言ではありません。でもポジティブなものよりネガティブな評価にどう対応するかが、企業・会社のカスタマーサービス力を左右し、消費者からの信頼や評価を高めるものとなります。前述のCRMアナリストは、SNS上のネガティブなコメントを見つけ、それに誠意を持って対応することを優先事項とすることを勧めています。 **③事務的/表現力に乏しい対応をする** これはSNSに限ったことではありませんが、カスタマーサービスの反応が事務的/機械的だったり、素っ気ないものだったとしたら、お客様はがっかりしてしまうものです。だから、より人間味のある、企業・ブランドの魅力を全面に出せるような対応がお客様の心をつかみます。例え多くの似たようなコメントに対応しなくてはいけなかったとしても、毎回同じ答えで返すのではなく、相手の表現などを汲み取って誠意を持って自分の(企業・ブランドの)言葉で返しましょう。 **④お客様をたらい回しにしない** お客様からのクレームや要望には、個人情報保護法に抵触しない範囲で、同じチャネル内で対応するようにしましょう。なぜならお客様は自分が使い勝手が良いと感じているSNSを使ってアクションを起こしているからです。例えば、お客様が自社に対するネガティブな体験をツイートしたとしたら、ツイッターを介して「問題解決に努力したい」という姿勢を伝えましょう。お客様を他のチャネルや部署へ連絡するように伝えたり、問題解決のためにたらい回しにすることは避けましょう。 **⑤問題解決を公にする** 個人情報保護法の観点から、SNSで受けたクレームに対してやり取りを公開できない場合もあります。でもその場合、解決した時点で対応のきっかけとなったSNSの投稿に戻り、差し支えない範囲でどう解決に至ったのかを報告しましょう。企業・ブランドの透明性と信頼性向上につながります。 引用:http://www.businessnewsdaily.com/6061-social-media-customer-service-mistakes.html 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 接客は初心忘るべからず! ~私が客をやめた5つの理由~ --- title: TEG主催セミナー『真の顧客志向を目指す具体策はNPS?活用です』のNPSスコアは? date: 2022-12-19 url: https://total-engagement.jp/column/nps/13/ --- # TEG主催セミナー『真の顧客志向を目指す具体策はNPS?活用です』のNPSスコアは? 株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、2月6日(木)に単独セミナーを開催いたしました。 そのタイトルは、 **『真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です』~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~」** です。 今回は、みなさんが、興味を持ってもらえるようなセミナーにするために、ひと手間かけてみました。 そのTEGのセミナーは、単なる情報提供で終わる形式ではなく、メルマガ会員や参加者も一体となったTEGならではのエンゲージメントにあふれたセミナーだったのです。 このセミナーレポートでは、 ・メルマガ会員を巻き込んだセミナータイトルの決定 ・参加者同士の交流で盛り上がるセミナー ・今回のセミナーのNPSと感想をご紹介 をお伝えしたいと思います。 ## メルマガ会員を巻き込んだセミナータイトルの決定 実は、今回のセミナーですが、TEG単独のセミナーとしては、約1年2か月ぶりの開催となりました。 そこで、今、みなさんがどんな事に興味があるのか、どんなテーマの内容であれば、わざわざ足を運んでくれるのか、正直、社内でも意見が割れたのです。 それであれば、TEG社内メンバーがセミナーのテーマを決めるのではなく、メルマガ会員にアンケートを実施し、どのような内容に興味があるのかを調べることでセミナーの内容を決めようということになったのです。 その時のアンケートの結果が、こちらのグラフになります。 かなり接戦ではあったのですが、『真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です』~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~」が1位だったのです。 ですから、今回のセミナーは、お客様の声から産まれたセミナーと言っても良いでしょう。このセミナータイトルが決まってから、講演の資料も創りあげていくことになったのです。 ## 参加者同士の交流で盛り上がるセミナー 当日は、24名の方にご参加いただきました。 様々な業界の方が参加されていたのですが、驚いたことに24社のうち、10社の方が既にNPSの施策を社内で運用しているとのことでした。 これから、導入しようという企業の方にも、既に導入済みの方にも、NPSに関する悩みはあるようで、弊社代表の池田と新たにCOOに就任した影山のコンビで、新しいタイプのセミナーがスタートしたのです。 まずは、池田による講演からスタートしました。 今、NPSが必要な時代背景から事例を幅広く紹介しました。 事例紹介でも、**「なぜ、この会社はNPSが高いのか」**を、これまでのコンサル経験をもとに紹介させていただきました。 例えば、「事前期待と体験のギャップでNPSは変わる」「リアルタイムフィードバックの重要性」などは、印象的なポイントだったと思います。 先日のエムスリー社との共同セミナーでも、**「リアルタイムフィードバック」**については熱く語られていて、CSはもちろん、ESにも影響する重要な要素になってきているような感じがしています。 そして、ここで一旦、池田の講演は中断して、参加者同士のディスカッションタイムとなりました。我々からの情報だけでなく、「顧客志向」「NPS」というキーワードに関心のある方同士でのディスカッションは非常に盛り上がりました。 そして、実際に、NPSを導入して上手くいっている企業の声も聞くことができました。 「リアルタイムフィードバックをしています!良い評価だけでなく、クレームなどにもしっかりと対応しています」(人材紹介会社) 「売上だけを評価するのではなく、NPSが成約・成約単価と相関性があるということがわかってきてから、NPSをKPIに組み込むことができ、売上=量、NPS=質の両面を評価できるようになった」(店舗運営) このような生の声が聞ける場を作れたことは、既にNPSでの国内での成功事例も出てきている証拠ですよね。このような声が聞けるセミナーって、国内では本当に希少です。 後半の講演では、池田から、**実践的なNPSの解析手法や社内の巻き込み方**について話しをさせていただきました。 NPSセグメント分析、収益性との関連を重視した6分類マトリックス分析、相関分析など、普段、弊社が顧客に提供している分析手法を紹介させていただきました。 「以前、TEGがミステリーショッパーをやっていた時は、評価が低いものは『とりあえず全部やれ!』になっちゃうけど、それではやりきれない。そうではなく、NPSで売上との相関が高いものから優先的にやろう」(池田) 「ポジネガ分析はしっかりとひとつひとつ文章を読むことをおススメしています」(池田) 分析結果も、どれだけActionに落とせるかが重要で、そのためにも、データを固まりとして見ながらも、ひとつひとつに目を向けることの重要性について紹介しました。 「実際に、コンサルティングを進めていく上では、お客様の社内でのコミュニケーションがとても重要。社内コミュニケーションを担当者に任せてしまうと、そこで施策が止まってしまうこともありました。最近は、担当者の方と一緒に、役員の方から現場のスタッフにいたるまでプロジェクトの理解を進めていくための教育プログラムを開発しています」(池田) これまでの経験から、社内の様々な階層の方を巻き込むことが重要だと思っており、それぞれの立場に応じた教育プログラムも開発しております。 このようなノウハウなどを紹介したところで、またグループでのディスカッションタイム。 今回の講演の感想をシェアしてもらう時間を作って、話し合ってもらいました。 TEGのセミナーは、これからは、豊富な知見によるインプットと、「NPS」「顧客志向」に興味のある参加者同士のディスカッション(アウトプット)で多くの気づきを提供できるものとなりました。 まだまだ、「NPS」は誰もが理解しているものではありません。社内でひとりで奮闘している担当者も多いことでしょう。でも、このセミナーに参加すれば、同じミッションを背負った同志に出会うこともできる場です。 ## 今回のセミナーのNPSと感想をご紹介 セミナー終了時にアンケートを配布させていただき、「あなたは、本日のセミナーを会社の上司や同僚などに対して、どの程度勧めたいと思いますか?」という質問をして、NPSを出してみました。 その結果は、 ============================ NPSスコア: +32.0 ============================ (内訳) 推奨者 52% 中立者 28% 批判者 20% ============================ でした。 プラスの数字が出てホッとしております。批判者の方の意見としては、かなりNPSを利用されている方が多く、その方々すると、「少し初心者向けのような気がする」という意見が大半でした。 全ての方に「推奨」していただくのは難しいですよね。。。。 最後に、参加した方の感想を紹介させていただきます。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【アメリカ視察レポート】NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント ~全米No.1のBtoB金融サービス企業の取り組み事例を紹介 --- title: TSUTAYAのライバルは銭湯!? ~隠れた競合サービスを顧客視点から考える date: 2015-09-17 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/206/ --- # TSUTAYAのライバルは銭湯!? ~隠れた競合サービスを顧客視点から考える 昔は休日に毎週のようにTSUTAYAに行っていたのですが、最近は**ブラブラ散歩**と**銭湯めぐり**でめっきり行かなくなった、わたちゃんです。 TSUTAYAの店員は、まさか**客を銭湯に取られた**とは思ってないでしょう。せいぜい**映画館に通うようになったのかな**、とか思っているのではないでしょうか。同じように、行きつけのマッサージ店は、僕がジムのまちこ先生のボディメンテナンスレッスンに通うようになってからマッサージの頻度が減っていて、「そろそろ通わなくていいかな」と思っていることに気づいているでしょうか。 ## 「代替品」と「代用品」の違いとは? 代替品とは代用品に比べて**より幅の広い概念**です。 ** 【代用品】** …同じ役割を果たすあるいは同じ効用をもつもの **【代替品】** …機能や形状は異なるが同じ目的にのために使う製品やサービス 競争戦略理論の第一人者であるマイケル・ポーターは**業界の魅力度**を**「5つの脅威」**から分析しています。そのフレームワークは5フォース分析といわれ、**脅威(フォース)の1つとして「代替品」をあげています**。 これは広い意味での取って代わられる製品やサービスの脅威を分析します。(図参照) ## 「競争力が高い」=「代替品の脅威が少ない」こと たとえば、レストランA店の競合する代用サービスはレストランB店ですが、**「外出して楽しい時間を過ごす」**という広い目的に対する代替サービスは、映画館も含まれてきます。**真の魅力度の高い事業**とは**代替品の脅威が少ない事業**という訳です。 お客様は多様な顔を持っていますが、**財布はひとつ**です。 競合力の高い商品やサービスを創り上げるということは、**目先の代用品に対する競合力**をつけるだけではなく、**目先には登場してこない代替品**に対しての競合力をつける必要があります。 そして重要なことは「商品はどんどん新しく変わっても買うお客様は変わらない」ということです。商品主導のビジネスでなく**お客様主導のビジネス**を実施していれば、お客様のニーズやライフスタイルの変化に伴い柔軟な対応が可能となってきます。 だからと言って、家に帰って、「食事を共にする君の代用品は世の中にいっぱいいるけど、一緒に楽しく過ごせる代替品はいないね!!君は最高に魅力的だ!!」とか言っても、「だったら外で誰かと飯食ってくれば。一生帰って来なくていいから。」の一言で終わりますので、**この理論は家庭に持ち込むのはやめましょう**。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: VOC(ボイス・オブ・カスタマー、顧客の声)収集時に気をつけるべきポイントとマクドナルドへのエール date: 2015-03-16 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/297/ --- # VOC(ボイス・オブ・カスタマー、顧客の声)収集時に気をつけるべきポイントとマクドナルドへのエール 異物混入事件や業績低迷など課題を多くかかえる日本マクドナルドが、顧客対応の向上施策を発表しました。 ▼「お客様対応プロセス・タスクフォース」の中間フィードバックを受け、新たな活動を決定 http://www.mcd-holdings.co.jp/news/2015/release-150309a.html? 異物混入報道の会見に際し、会社がお客様と向き合う姿勢が厳しく問われた。 お客様からの信頼を回復するために、まずお客様の声を伺い、そしてお客様の厳しい目でマクドナルドを見てもらうことが大切である。 **● お客様の声をダイレクトに、より多くお伺いしサービス向上につなげる、新モバイルツールの導入** お客様のお声を聞く姿勢を強化するため、重要かつ全社的な取り組みとして、お客様からのご感想・ご意見・ご要望を、その場で簡単に投稿いただけるスマートフォンの新アプリを導入いたします。 ## VOC(ボイス・オブ・カスタマー)活用でありがちな落とし穴 VOC(ボイス・オブ・カスタマー、顧客の声)の重要性はあらためて言うまでもありませんが、本当の意味でVOCを接客改善・業務改善に活用し、業績向上につなげることのできる企業は多くはありません。 よくあるVOC(ボイス・オブ・カスタマー)収集の方法に、飲食店のテーブルにアンケートを設置し、「お気づきの点を記入してください。毎月○名様にプレゼントを差し上げます」というものがあります。この方法で収集される「顧客の声」は -  平均に比べ非常に素晴らしいサービスを提供している場合の賞賛 -  非常に腹が立ったり不愉快な体験をした場合のクレーム -  プレゼント目当てのあたりさわりのない回答 に内容が偏ってしまいます。店舗側が知るべき「顧客の声」は、「顧客が期待していたサービスに比べ実際のサービスはどうであったか? また、満足しリピートしたいと思うか?」です。 ## 接客改善に役立つ有益なVOC(ボイス・オブ・カスタマー)を集めるためのかんたんなコツ 今回のマクドナルドが発表した「スマートフォンの新アプリ」のようなツールでは利用できるのは限られた一部であり、それでも何かを言いたい方のみが書きこくようなことになりかねなく、非常に偏った意見が集まる恐れがあります。 本来、有益なVOCとは、自社の売上利益に直結するお客様が、何に一番に気にしているかを聞き出せるようなものにしないとなりません。 実は、こういった単純なアンケートでもほんの少しのかんたんな工夫で有益な「顧客の声」を収集できる方法があるのでお伝えします。 有益な「顧客の声」を集めるコツは、  **「アンケートに記入をお願いできますか?」** といったマニュアル的な話し方ではなく、店員さんが **「うちのお店を少しでも良くしたいので、アンケートに協力いただけませんでしょうか?」** と、その人の「じぶんの言葉」でお願いすることです。この一言で、顧客はアンケートの主旨を理解し、目の前の店員さんの向上を考えた「ここをこうすれば良いのに」という声を記入することができます。 良いVOC(ボイス・オブ・カスタマー)が集まった後は、現場のみんなで読み、これらを参考に改善できる職場の雰囲気作りがポイントです。同じお客様が次回来店した時に、指摘していた部分がもし直っていたら、大変嬉しい事ですよね。 ## マクドナルドへのエール マクドナルドの復活は、経営から現場まで全社一丸となって現在の問題・課題から真摯に脱却しようと努力できるかにかかっています。顧客の声を聞き、改善するという接客業の本質に取り組む、現場で働く一人ひとりの皆さんを応援したいと思います。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 顧客ロイヤリティ向上のため、Appleが“最高峰のおもてなし”で知られるホテルから学んだ5つのこと --- title: VOCを聞くことで、生き返ったニューヨーク・タイムズの戦略 date: 2018-11-30 url: https://total-engagement.jp/column/column02/27/ --- # VOCを聞くことで、生き返ったニューヨーク・タイムズの戦略 アメリカではメディアが広告モデルからの脱却を図っています。広告を減らし、コンテンツを充実させることで、ミレニアル世代の読者を増やしているのです。 ロイター研究所によると、アメリカの18~24歳までの若者がオンラインニュースにお金を支払うようになっています。有料読者が2016年の4%から17年には18%に増え、わずか1年で4倍以上になったのです。 同期間に『ニューヨーカー』はミレニアル世代の購読者が?前年同期と比べて倍増し、『アトランティック』は 18~40歳の購読者が130%増加するなど、購読者から記事を評価されるようになっています。 なぜ、アメリカの読者もパブリッシャーも、広告ベースのビジネスモデルではなく有料コンテンツの定期購読サービスのビジネスモデルに切り替えたのでしょうか? もっとも大きな理由は広告収入が見込めなくなったことです。 『メディアポスト』誌によれば、アメリカ人のおよそ4分の1が 何らかの広告ブロッカーを使用しており、年間160億ドルの売上を パブリッシャーは失っているのです。 また、2016年に支出された全オンライン広告費の49%がグーグルに、40%がフェイスブックに使われて、残り11%をその他すべての企業が分け合っています。オンライン広告はもはや二強以外には旨味のないものとなり、これに頼っていると経営は成り立たなくなっているのです。また、広告を得るためにページビューを増やすことで、記事の質が低下し、結果自らの首を締めることにメディアが気づいたのです。 サブスクリプション・サービスに抵抗のない若い世代は、記事が役立つと思えば、お金を払ってくれます。彼らは広告を邪魔なものと見ているので、両者の思惑が一致したのです。 ストリーミングサービスに料金を支払う人とオンラインコンテンツに料金を支払う人のあいだには強い相関関係があることがわかっています。健全なサブスクリプション事業を構築するためには読者が望んでいることを知る必要があります。読者と直接つながり、エンゲージメントを高めることで課金を継続できるのです。 メディアはリーセンシー(最後に訪問したのはいつか)、フリークエンシー(訪問頻度)、ボリューム(読んだ記事数)の3つのデータを注視し、良記事を配信するようになりました。広告主ではなく、読者にフォーカスすることで、ファンを増やしました。 読者とのエンゲージメントを高めた結果、『ニューヨーク・タイムズ』は、購読料と広告料の収益逆転させたのです。『ニューヨーク・タイムズ』はデジタル版のみの有料購読者が260万人獲得しています。その約15%は世界195カ国に分散しています。オンラインでエンゲージメントを高めることで、世界中の有料読者を顧客にできたのです。 『ニューヨーク・タイムズ』はシリコンバレーで一般的なベストプラクティスのすべてを実行しています。 **1、サブスクリプション収入の確保** **2、国際展開、多層的サービス提供** **3、フリーミアムの提供 4、カスタマー・インサイトの活用** **5、相当な規模のTAMの達成** (TAMはTotal Addressable Marketの略で、ある製品やサービスが対象市場を100%獲得したときに得られる年間収入を示す数字〕 『ニューヨーク・タイムズ』が成長するためには、有料購読者のエンゲージメントが欠かせません。彼らは顧客体験を高めるために、日々 自社の読者を知り、最善の情報を提供する必要があります。オンライン上の読者の動き(VOC)をチェックすることで、彼らは復活を果たしたのです。読者のエンゲージメントとサブスクリプション・モデルによって生き返った『ニューヨーク・タイムズ』の動きから、私たちは多くの学びを得られます。 参考図書 ティエン・ツォとゲイブ・ワイザートのサブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル 書籍サブスクリプションの関連記事はこちらから Designed by Rawpixel.com 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 教習所がほめるを導入して売り上げアップ? --- title: Webサイト上のお客様に「寄り添う」ことを可能にし、顧客ロイヤルティを向上するエンゲージメント・ツール「ライブエンゲージ」(ライブパーソン) date: 2013-12-11 url: https://total-engagement.jp/column/others/430/ --- # Webサイト上のお客様に「寄り添う」ことを可能にし、顧客ロイヤルティを向上するエンゲージメント・ツール「ライブエンゲージ」(ライブパーソン) 今回は、Webサイトでの**顧客エンゲージメント強化に役立つツール**をご紹介しましょう。 最近日本に進出したばかりのライブパーソン社のソリューション**「ライブエンゲージ」**は、サイト訪問者が同じページに長くとどまっていたり、FAQのページを何度も閲覧するなど、お客様がなんらか逡巡していたり、困っていると推定できる状態において、ポップアップ画面などを表示し、**「お困りですか?」**とチャット、あるいは電話で直接企業担当者との会話を促す仕組みです。 **ライブエンゲージのプラットフォーム** (出所:ライブパーソンWebサイト) ライブエンゲージは、全世界で9,000社以上の導入実績があり、大手企業のクライアントには、**バンク・オブ・アメリカ、シティバンク、AT&T、マイクロソフト、IBM**などが含まれています。 お客様と企業、サイト担当者をつなぐための単なるチャットサービスは以前から存在していましたが、「ライブエンゲージ」では、サイト上における訪問者の行動データの分析から、 **「もっと詳しいことを知りたいのかもしれない」** **「わからないこと、理解できないことがあるのかもしれない」** **「直接助けてほしいのかもしれない」** といった訪問者の心理状態を推測した上で、 **「よろしければ、直接チャット、あるいは電話で担当者とお話されますか?」** とさりげなく提案できる点が異なりますね。 リアル店舗でも、何か助けが欲しい時に店員さんがそばにいればいいのだけど、周囲を見回してもだれもいなくて途方に暮れたという経験がありますよね。とはいえ、お店に入るなり、いきなり「何かお探しですか」と言われるのもいやなものです。むしろ、**困っているとき、助けが必要なときにタイミングよく声をかけてもらいたい。** Webサイトではそもそも店員はおらず、自分でページを回遊して情報を集め、不明点を自ら解決することが前提となっています。とはいえ、どうしても解決できない問題や、サイトに掲載されていない情報を知りたい場合も多いものです。しかし、FAQで解決できるとは限らないし、そもそも問い合わせ先を探すのも一苦労なWebサイトがほとんど。 **普段は静かに寄り添っていてくれて買い物の邪魔をせず、いざという時にだけ、ぱっと手を差し伸べてくれて頼りになる、そんな顧客サービスこそがお客様の愛着を高めてくれます。** ライブパーソン社の**「ライブエンゲージ」**は、基本的にはセルフサービスツールであるWebサイトに、**ハイタッチなおもてなしサービス**を付加することを可能にするツールであり、Webサイトを通じたエンゲージメント・コミュニケーションの実現のために採用を検討する価値があると思われます。 シンクーのエンゲージメントソリューションでは、こうした最新のツールも活用しながら、クライアントにとって最適なエンゲージメント実践をお手伝いしたいと考えています。 → ライブパーソンWebサイト 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 開催実績 --- title: “アンカリング効果”の私生活利用は有効? ~衝動買いの心理学と顧客エンゲージメント date: 2016-05-10 url: https://total-engagement.jp/column/service-science/134/ --- # “アンカリング効果”の私生活利用は有効? ~衝動買いの心理学と顧客エンゲージメント **古くなったプリンター**を買い換える時は「壊れていないのになんで買い換えるの!? もったいない!!」と言うくせに、**毎日飲んでいる野菜ジュース**をリーズナブルな1リットルのペットボトルではなく、200mlの紙パック版で大量買いしている神経が理解できない、わたちゃんです。 ## 顧客の購買行動に大きな影響を与える「アンカリング効果」とは? **「アンカリング効果」**とは、提示された特定の数値や情報が印象に残って、基準点、つまりアンカー(錨:イカリ)となり、判断に影響をおよぼす心理傾向のことです。顧客の購買行動に大きな影響を与えている要因のひとつとされています。 例えば、コートを購入する場合、顧客は製品の品質や使いやすさなどの価値基準で、価格に見合うかを検討して購買を決めます。このアンカリング効果では、「通常価格5万8000円のところ、特別価格3万円」と表示します。先に提示した「通常価格5万8000円」という情報がアンカーとなり、実際の価格である3万円を「2万8000円値引きされている」と認識して、**お得感をもたらす**ものです。顧客は購買を判断する際、**性能や品質以上に価格や割引率などの数字に注目する**傾向があります。 このような“価格判断”は、衝動買いにも大きな影響を及ぼしています。 ## アンカリング効果による値引き訴求の乱用はお客様の信用を低下させるので要注意!! しかし、アンカリング効果を多用した販促活動は、**長期的には顧客の信頼を失ってしまう可能性もあります**ので要注意です。 セール期間中だけアンカー価格を高くして値引き感を出すのはもってのほかです。そのことを知ってしまったお客様はいい気分はしないのはあたり前です。また同様に、**新規顧客だけを優遇**して、「通常初めて4千円(アンカー価格)のところ、半額の2千円!! 30分以内のご注文の方にはもうひと箱つけます!!」といったキャンペーンも、いつも正価格で何年も買い続けている既存顧客にとってはあまりいい気分でははいはずです。 目先の衝動買いを誘導するのではなく、**顧客との長期的な関係を築き、リピート率を高めていく**ことが、ビジネスの王道です。購買の瞬間に心理戦を持ち込んだプロモーション施策に走らないことが大切です。 ## アンカリング効果の私生活への応用も相手を見てすべし!! アンカリング効果は、**私生活での活用がオススメ**です。たとえば、欲しいゴルフクラブがある場合はピンポイントで「これを買いたい!!」ではなく、**ひとつランクの上のモデルを要望**します。その商品と価格をアンカリングしておいて、本当に欲しいものを見せると「まあこの値段なら価格的もいいか」と思わせるようなストーリーでオクサマと交渉を進めましょう。 ただし、オクサマによってはアンカリング効果が通用しないこともあります。知人宅で通じたというこの効果も、我が家ではまったく通じません。高いモデルを提示した時点で、アンカリング効果どころか、**高いアンガー(怒り)効果**が発揮されてしまうのです。 別の手段を考えなければ…。 **●「サービスサイエンス」をもった知りたい方へ これまでのわたちゃんコラムが1冊にまとまりました!** 関連記事 / Related - コロナ禍でのちょい飲み戦略 - 3枚目男も使える”ブルーオーシャン戦略” - 消えてしまうサービスを形に残そう ~感動のサービス体験をお客様は忘れてしまう! --- title: “名は体を表す” ユナイテッドアローズの社名から見える、従業員が力を合わせることができる企業文化 date: 2015-05-22 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/265/ --- # “名は体を表す” ユナイテッドアローズの社名から見える、従業員が力を合わせることができる企業文化 『月刊ファッション販売』の2015年3月号の特集、「学生981人が選んだ働きたい企業ベスト50」で見事5位にランクインしたユナイテッドアローズ(以下文中「UA」)。(ちなみに1位はワールド、2位はビームス、3位はコム デ ギャルソン、4位はオンワード樫山) UAと言えば、セレクトショップ運営会社としては唯一の株式公開企業。学生から高い人気を誇るのも、「安定していそう」「知名度」「商品・事業内容の魅力」などの理由があるようですが、エンゲージメントの観点から注目したいのが、同社の社名に込められた従業員が力を合わせる企業文化です。 ## ユナイテッドアローズの社名とロゴの由来 UAの社名は、束ねた(UNITED)矢(ARROWS)、ひとつの目標に向かって直進する矢を束ねたものという意味。戦国時代を代表する名将、毛利元就の「三本の矢」の考えをもとにしているのだそう。 **★ここでおさらい★ **「三本の矢」とは毛利元就が子供たちに、「矢一本なら簡単に折ることができるが、三本束ねるとなかなか折れない。このように三人が協力して強く生きるべき」と結束の重要性を教えたという話 そしておなじみのUAのロゴと言えばこちら↓ 「束ねた矢」を正面から見たイメージをモチーフとし、unitedの「U」と、arrowsの「a」の頭文字をそれぞれ組み合わせてデザインされているのだとか。 ## ユナイテッドアローズの従業員がいきいきと働ける職場である理由 人材に対する考え方を「それぞれ個性をもった人間である従業員が共通の理念(志)を目指す。そうした従業員の集合体がユナイテッドアローズである」と表明しているUA。 - いきいきと働ける職場 - 公正・公平な職場環境 - 従業員の健康と安全 - 人材育成の環境づくり という行動指針をもとに、数々の取り組みを行っています。そこから一部、UAが社名を体現していることが分かる取り組みをここでご紹介です。 ** ●束矢大學(たばやだいがく)** 全社教育を行う研修期間を社名に基づいて「束矢大學」と名付け、新人からベテランまでがスキルアップできる場を提供。 ↓ 2013年度は、年間でのべ240日程度開催し、のべ3,127人が受講したということで、その頻度と人数の多さに驚きです。このように日々研修を行うことで、従業員が顧客満足度に基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになり、自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながるのではないでしょうか。 **●セールスマスター制度と束矢グランプリ** 「セールスマスター制度」は、優れた販売のスペシャリストに授与する称号。任期は2年で、2014年8月現在30人がセールスマスターとして活躍中。また、ロールプレイング形式の接客コンテスト「束矢グランプリ」を年に1度開催。 ↓ これらは人間としての魅力と、営業力の両方が備わってはじめて与えられる栄誉だと思いますが、優秀なスタッフを評価し、彼らの技を社内で共有することで、「私もああなりたい!」という気持ちを醸成し、切磋琢磨する場を提供することでモチベーションアップを図ることができるのではないでしょうか。 **●自己啓発の環境を整備** ファッションや語学の資格取得を支援。2013年度の資格取得者は、販売士検定:66人、ファッション販売能力検定:36人、色彩検定:28人、TOEIC500点以上:52人、手話技能検定:82人に。 ↓ さまざまな資格を持つ従業員が増えることで、お客様との会話やサービス提供に幅が出て、他店との差別化につながり、結果顧客ロイヤリティの向上が期待できるのではないでしょうか。 **●従業員は原則として正社員** 2007年8月、UAは全従業員の社員化制度を導入し、1200人ものアルバイトを正社員として一挙に登用。以降、原則正社員で雇用、アルバイトで入社した販売員も、一定の条件をクリアすれば3カ月後には全員正社員登用される。 ↓ これを実現させた背景には、創業以来掲げてきた「販売員の社会的地位向上」を前進させることや、従業員満足と顧客満足向上への作用を図りたいという意図があったそう。もちろん正規雇用には大きな人件費がかかりますが、コストではなく投資と考えるべきではないでしょうか。なぜなら仕事に対するモチベーションアップや離職率の低下につながり、従業員満足度が高くなり、結果顧客満足度に貢献するからです。 **●ワークライフバランスの推進** UAの従業員の約6割を占める女性を中心に、産前産後休暇、育児休業、子の看護休暇や短時間勤務制度など、子供を持つ従業員の仕事と家庭の両立を推進。 ↓ これは多くの企業が取り入れていることだと思いますが、結婚、出産、家族の介護など、人生のさまざまなライフステージにおいて働きやすい環境が整っている企業は、従業員からの共感や愛着を得やすくなります。結果、従業員エンゲージメントが高まり、離職率が低くなり、雇用・教育コストの削減にもつながるはずです。 **●従業員の満足度調査** アルバイトを含む全従業員を対象に従業員意識調査を年に1度実施。結果は取締役と共有し、人事制度や施策に反映している。 ↓ 毎回約9割に上る高い回答率を誇っているというUAの従業員満足度調査。2011年に理念への共感についての調査をした時には、「理念に共感する」と回答した人が全体の96%にも上ったのだとか。これは驚異的ですね。でもUAは従業員が自社の理念やミッション、ビジョンに共感し、また会社や自社ブランドに愛着を感じられるような仕組み、制度、文化を形成することで、従業員の意欲を高めることに成功しているのではないでしょうか。従業員満足度を調べるのであれば、eNPS(employee net promoter score)のようなシンプルで分かりやすい指標を用いると、UAのような回答率が得られるかもしれません。(★あわせてこちらもどうぞ→「従業員が幸せな会社は成長する! 従業員の幸福度を調べるために、NPS(ネットプロモータースコア)を使ってみませんか?」) 参考: https://www.united-arrows.co.jp/csr/about/value_02.html http://ja.wikipedia.org/wiki/ユナイテッドアローズ http://weban.jp/contents/an_report/repo_cont/shijou/200905.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - シリコンバレーのテック企業を見れば一目瞭然?! ワーク・ライフ・バランス重視が必ずしも従業員満足度の向上につながるわけではない理由 --- title: “目に見えるおもてなし”と“目に見えないおもてなし”が素晴らしいワンランク上のビジネスホテル date: 2014-08-01 url: https://total-engagement.jp/column/nps/390/ --- # “目に見えるおもてなし”と“目に見えないおもてなし”が素晴らしいワンランク上のビジネスホテル 「ビジネスホテル」と聞くと、サラリーマンが出張で利用する素泊まり用ホテルのイメージがあります。でもそんなイメージを覆すホテルが、JR東京駅から徒歩3分の場所にある「ホテル龍名館東京」。日経トレンディ2012年10月号のホテルランキングでビジネスホテル部門第一位を受賞したこちらのホテルは、 1909年(明治42年)に、「旅館 呉服橋龍名館」として開業。100周年にあたる2009年(平成21年)6月に、賃貸オフィスフロアとの複合型ビル「八重洲龍名館ビル」へ建て替え、新たにホテル龍名館東京として開業した(ウィキペディア) という旅館からビジネスホテルへ転換した歴史のある老舗。今までのビジネスホテルにあまり見られなかったおもてなしのサービスでワンランク上の顧客体験を提供し、ファンを醸成しているようです。 ## ホテル龍名館東京の“目に見えるおもてなし” ホテル龍名館東京が一般的なビジネスホテルと違うところ、それは下記のようなおもてなしサービスに見られます。 **①思わず嬉しくなる備品や設備** 「上島珈琲」や「ネスプレッソ」のコーヒー、紅茶専門店「リーフル」とコラボしたオリジナルブレンドの“眠りにつきやすくなる”お茶、履き心地の良いフカフカのスリッパ、青竹踏み、本格的な靴磨きセット、入浴剤、コインランドリー **②旅館のようなサービス** 日本橋の老舗である「榮太樓總本鋪」とコラボしたオリジナルの焼き菓子をお着き菓子として提供したり、その場で日本料理の職人が作る卵料理を目玉にした和食ブッフェを提供するなど、長年旅館として営業してきたからこその強みを活かしている **③自分でコーディネートできる客室** スタンダードシングルからスイートまで客室タイプの数は13種類。旅のスタイルにあわせて客室タイプだけでなく、アメニティも選べるようになっている **④質の良い眠りに特化した客室** 「照明」「音楽」「体感振動」の三つの機能をお客様一人一人のライフスタイルに合わせてコントロールすることで、質の良い眠りを実現するシステムを導入した一部客室に「フォーラス」というブランド名を付けて提供(下記動画参照) これらのサービスはきっと、**「ビジネスホテルなのにこんなものまである!」と期待以上の感動につながり、「また来よう」という気にさせるだけでなく、「あのホテルすごくよかった!」と周りに思わず薦めたくなる気持ちを起こさせるはず**です。 こういったアイディアは、もともと出張族だった支配人の体験に基づき、ビジネスパーソンの「心と体のバランスを整える」ことに焦点を当てるところから生まれたようです。明日の活力とモチベーションにつながるこれらの“目に見えるおもてなし”には、「出張先でも仕事を頑張ってほしい」というホテル側の思いやりの気持ち=“目に見えないおもてなし”も感じられますね。 ## ホテル龍名館東京の“目に見えないおもてなし” VOC(ボイス・オブ・カスタマー/お客様の声)活動を行っているというホテル龍名館東京。これは、「VOCカード」というメモ帳のようなものをスタッフ全員が携帯し、お客様の“声なき声”を拾う活動のこと。館内のあらゆるところに設置されたご意見箱に、お客様のちょっとした仕草やコメント、部屋をどのように使われたのかなど細かいところまで全て観察し、サービス改善につなげられるとスタッフが気づいたところは全て書いて入れていくそうなのですが、お客様も投函できるこの箱に入る意見は主にスタッフからのものが多いのだとか。一度気づいたことでもまた気づけば何度でも入れることを推奨し、定性的になりがちな部分を定量的に分析して改善につなげているのだそう。 ホテル龍名館東京ではデータの統計分析のようなことは行っておらず、お客様の声が直接的にスタッフに響くよう、シンプルな仕組みを取り入れているのだとか。だからより改善→感動につながりやすいのかもしれません。 「どうしたらお客様に喜んでいただけるだろうか」と親身に考えて、お客様に対し心を尽くす気持ちで投函するのがVOCカード。ご意見箱にVOCカードに書かれたスタッフの声が多いところにも、スタッフが真剣にお客様のことを考えていることが分かります。VOCカードは言ってみたら“目に見えないおもてなし”ですが、その目に見えない部分があってはじめて、“目に見えるおもてなし”へと反映できるもの。 ラグジュアリーホテルなどに滞在して、「加湿器を貸してほしい」「アイロンを貸してほしい」「入浴剤がほしい」などとリクエストすると、次に滞在する時からはそういった備品があらかじめセッティングされていてホテルのさりげない気遣いを感じますが、ホテル龍名館東京も同じような感動を呼ぶおもてなしを実践しています。**お客様一人一人のニーズや気持ちを汲み取り、大切にする心が形になることで、「大勢いる客の中の一人」ではなく、「大切な一人の客」であることをお客様が感じられる**に違いありません。 引用元①:http://toyokeizai.net/articles/-/31920 引用元②:http://toyokeizai.net/articles/-/31965 引用元③:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1000Y_Q2A910C1000000/ 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**わさびジンジャー** 発案のきっかけ:日本人の祖母に食べさせてもらっていた寿司のわさびとがりにインスピレーションをもらって! - **マンゴーサルサ** 発案のきっかけ:発案者の旦那さまがよく作るマンゴーサルサが、チップスのディップとしてとてもおいしかったから! カプチーノフレーバーには少し驚きましたが、チョコレートがコーティングされたポテトチップスもあるので、意外においしいかもしれないですね。食べてみないことには分かりませんが、10月までアメリカのスーパーで購入可能ということなので、旅行や出張で行かれる方は、ぜひ全フレーバーをお試しあれ! 最終選考に残った4人の様子はこちらから↓ ## 高い顧客エンゲージメント、ここにあり! これまでLay’sのポテトチップスと言えば、定番の塩味、バーベキュー、チェダー&サワークリーム、サワークリーム&オニオンなど、“西洋風”が多かったものの、最近ではメキシコ風、タイ風、インド風、地中海風、韓国風など、バラエティ豊かなフレーバーが登場しています。それもこれも、「人種のるつぼ」と呼ばれるアメリカの国民の声を聞いた結果でした。時代の流れを組み、多様性を大切にしてそのニーズを商品やサービスに反映させる、それが共感や愛着を生むきっかけとなりました。 他にもLay’sブランドのほんの一部の取り組みではありますが、 - トランス脂肪酸の除去 - グルテンフリー商品の展開 - 製造工場に太陽光発電を導入 - 生分解性プラスチックを袋に使用 など、**時代の流れと顧客の声やニーズを反映させることで、ビジョンやミッションが明確に消費者に伝わり、よりよい商品とサービスを提供することで、愛着や共感を生んでいます**。 今回のコンテストは企業側から働きかけたものであり、「1億円が当たる」というのも大きな動機づけにはなったと思いますが、Lay’sが好き、応援している、という消費者側の気持ちが、下記顧客エンゲージメントフローの「既存商品の改善や、新商品開発につながる意見・要望のフィードバック」として表れているのが見て取れました。 引用元①:http://www.columbian.com/news/2014/jul/16/lays-tests-cappuccino-potato-chip/ 引用元②:http://www.fritolay.com/our-planet/working-toward-minimal-impact.html 引用元③:https://snacksense.com/files/FL_HealthWellness.pdf 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS( Net Promoter Score)の意義(1):NPSは業績の先行指標である --- title: ”小は大を兼ねる”がビジョン?! 株式会社トゥモローランドの「ヒト」「モノ」に対する姿勢から見える成長のヒント date: 2015-05-12 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/270/ --- # ”小は大を兼ねる”がビジョン?! 株式会社トゥモローランドの「ヒト」「モノ」に対する姿勢から見える成長のヒント デパートやファッションビルなどで、ビームス(BEAMS)やユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)と並んで、フロアを大きく占有しているセレクトショップが トゥモローランド(TOMORROWLAND)。テイストが似ているビームスやユナイテッドアローズと比べてお値段は少し高めなものの、シンプルなアイテムだけでなく、個性的なアイテムも多く、質が高く品があり、洗練されたアイテムが揃っているのが魅力です。 今日はそんなトゥモローランドを運営する株式会社トゥモローランド(以下トゥモローランド)のビジョンと、同社の企業姿勢をご紹介です。 ## ”小は大を兼ねる”ということを表現したトゥモローランドのビジョン 「大は小を兼ねる」ということわざがあります。「小さいものより大きいものが使い道が幅広い」「小さい物は大きい物の代わりに用いることはできないが、大きい物は小さい物の役目も果たせる」といった意味がありますが、近代建築の三大巨匠と呼ばれるミース・ファン・デル・ローエ 氏が提唱している”Less is more”(少ないほど豊かである)という言葉の意味を考えると、決してそうではないと思わされます。日本の必要最小限に美を表現する文化もまさにこの”Less is more”であると言えますが、”小は大を兼ねる”コト・モノはこの世界に多く存在しています。 トゥモローランドも、”Less is more”に近しい考えを持った次のようなビジョンを掲げています。 Small is possible? 規模が大きくなれば当然企業として安定し保守的になって行く。 私たちは、そのことを否定し続けて行きたい。 小さな会社でなければ持つことの難しい 安定を否定する勇気と新しいことを始める意欲を忘れたくない。 働くすべての人が何かを表現したいという欲求を持ち それを実現できる小さな会社であり続けたい。 目指すのは、小さな会社 Small is possible 私たちが目指す小さな会社には無限の可能性がある。 企業として成長しながらも 小さな会社であり続けることは決して不可能ではない。 私たちは、そう考えています。 「決して大きな会社が小さな会社を兼ねるわけではない」”Small is more”、そんなことを感じさせるビジョンですね。 ## トゥモローランドのビジョンの背景にある企業姿勢 トゥモローランドは、全て自分たちで物作り~買い付け~販売~店舗表現を手がけることにこだわり、オリジナルブランドショップからセレクトショップ、海外ブランドショップまでを全国に展開しています。 2014年2月期の売上高は413億円、2015年5月現在の店舗数は158と、数字だけを見ると規模の大きい会社であることが分かりますが、トゥモローランドの創業者であり現会長の佐々木啓之氏は、「大きくしようと思ってやってきたわけではない。売れすぎたり、目立ちすぎたりしないよう心がけてきた」と、とても謙虚。あくまで同社のビジョンは“Small is possible”。小さな会社には無限の可能性があるからこそ、一人一人の個性が会社を育て、人を育て、夢を追い続けることができる、それが同社の姿勢です。 大きな会社より小さな会社の方が、起業家精神、創意工夫、実験と冒険、横のつながりなどをより感じることができますが、トゥモローランドのビジョンや佐々木会長のコメントを見ると、同社もこの精神をしっかりと守っている様子。 例えば東日本大震災の後、被災地の縫製工場との取引を絶やすことなく続けたトゥモローランド。それも同社が”命”と表現するほど大切にしているオリジナリティーのある物作りは、工場の支えなしには実現できないということを知っているから。2014年に新しく社長に就任した佐々木裕平氏も「自社工場はないですが、工場さんは運命共同体。真夏でもクーラーなしでやってる生地屋さんもあるんです。うちが90年台後半のバブル崩壊後に厳しかった時期もずっと支えてくれた工場さんに、未だに支えてもらっている。そういった恩は忘れません」というコメント。さらに、社員はもちろん、仕入先の工場や物作りに関係する会社全てに幸せになってほしいと話します。そうして同社は人と人との絆・信頼関係を大切にすることで、新商品開発の提案や改善案が増加し、製品の品質が向上し、結果、売上・利益の拡大や持続的成長につながったのではないでしょうか。 トゥモローランドは他のアパレルメーカーと競争することもなく、「らしさ」を大切に、オリジナル商品の展開やお客様へのサービスの追求に力を入れています。 どこまでも小さな会社のような謙虚さを持つトゥモローランド。謙虚であるということは、決して悪いことではありません。もっと自分を高めたいという向上心につながるからです。満足することなく貪欲に挑戦している、だから成長をしても、チャレンジ精神を忘れず、保守的になることはありません。 企業にとってのビジョン・ミッションは、人にとっての信条と同じです。シンプルでわかりやすいビジョン・ミッション(信条)で活動している企業や人は幸せですよね。見習いたいものです。 参考: http://www.tomorrowland.co.jp/recruit/company/philosophy/ http://www.senken.co.jp/news/tomorrowland-shachoukoutai/ http://www.fashionsnap.com/inside/interview-tomorrowland-yuheisasaki/index3.php 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - イケアの部下育成方法から学ぶ、厳しい時代でも業績を伸ばすブランド力とは? --- title:  2022年12月28日まで新年は1月5日より営業させていただきます。 date: 2022-12-23 url: https://total-engagement.jp/news/2022%e5%b9%b412%e6%9c%8828%e6%97%a5%e3%81%be%e3%81%a7%e6%96%b0%e5%b9%b4%e3%81%af1%e6%9c%885%e6%97%a5%e3%82%88%e3%82%8a%e5%96%b6%e6%a5%ad%e3%81%95%e3%81%9b%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%9f%e3%81%a0%e3%81%8d/ --- #  2022年12月28日まで新年は1月5日より営業させていただきます。 --- title: 「3店舗経営」が創業時の目標だったトリドールが丸亀製麺で一大外食企業に成長した理由 date: 2015-09-24 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/204/ --- # 「3店舗経営」が創業時の目標だったトリドールが丸亀製麺で一大外食企業に成長した理由 日本人のソウルフードの代表的なものがうどん。特に海外旅行などで胃もたれしそうなヘビーな食事が続くと、あの優しいだしの味を魂が欲するのはやはりソウルフードだからなのかもしれません。かけうどん、ざるうどん、きつねうどん、たぬきうどん、カレーうどん、天ぷらうどん、肉うどん、力うどん、鍋焼きうどんなど、たくさんの種類や食べ方を楽しめるうどんですが、日本で一番有名なブランドと言えば、良質なイリコだしと、強いコシを持った、のどごしの良い麺が特徴の讃岐うどんではないでしょうか。 今日は、そんな本場讃岐の味を安くおいしく提供することで消費者の心をつかみ、全国に780店舗、海外112店舗、合計892店舗(※2015年8月1日時点)でセルフうどん店舗数および売上日本一となった丸亀製麺の運営元、株式会社トリドールの成功と成長の理由に迫ってみたいと思います。 ## 丸亀製品のチェーン展開は試行錯誤と偶然の産物?! 丸亀製品を運営する「株式会社トリドール」、そもそも「将来3店舗を経営したい」という創業者社長の粟田貴也氏の願いが込められた焼き鳥屋、「トリドール三番館」を1985年に兵庫県加古川市で開業したのが同社の始まりでした。その後1988年に加古川駅近くに2号店を、1991年には、東加古川駅近くに3号店を開店し、創業時の目標が達成された後、これまでの赤ちょうちんの焼鳥屋とは違うスタイルの焼き鳥を展開しようと考えるように。 そこで、それまでなかった若い女性をターゲットにした洋風の焼鳥屋を作ったところ、これが大ヒット。ところが直に若い女性をターゲットにしたイタリアンレストランや創作料理屋が登場し、流行に敏感な女性はそれらのお店に流れてしまいます。このお店では若い女性にターゲットを絞りすぎたせいで、しっかりサービスができていなかった他の層のお客様も離れていってしまいました。 結局この洋風焼鳥屋は失敗に終わってしまったものの、赤ちょうちんスタイルの焼鳥屋の経営は安定していたそう。なぜなら地元サラリーマンや家族連れ、年配の方々に心をこめたおもてなしを行ってきたことで、リピートしてくれるファンをつくることができていたから。こういった一連の出来事に「地元の方々に愛される店にしなくては」という気づきを得た粟田社長が次にオープンしたのが、焼鳥ファミリーダイニング「とりどーる」。リーズナブルに家族で食事ができる場所として人気が出て、順調に店舗数を拡大していったものの、2004年、アジアを中心として発生した鳥インフルエンザが日本にも飛び火したことで、とりどーるだけでの事業展開に不安を感じるように。 そこで、父親が香川県の出身で、子供のころから讃岐うどんに慣れ親しんで育った粟田社長が、地元加古川の皆さんにリーズナブルな価格で讃岐うどんを食べていただきたいと2001年に開店していた「丸亀製麺」を事業の主軸にすることにしたのでした。 ## 創業当時から変わらない経営理念とお店のスタイル 栗田社長はトリドールの存在意義を「大衆性」「普遍性」「小商圏対応」と考え、 「**ひとりでも多くのお客様にいつまでも愛され続ける地域一番店を創造していこう**」 という経営理念を掲げています。この背景には、「一過性のブームではない、お客様本位の地域一番店をつくること。徹底したお客様志向で、外食産業のリーディングカンパニーを目指す」という想いがありますが、この経営理念は創業以来ブレることはありません。 出典:株式会社トリドール 加古川で赤ちょうちんスタイルの焼鳥屋をオープンした時は、従来のように焼き場を店の奥に配置するのではなく、お客様とのコミュニケーションをより密にしたいという理由からオープンキッチンスタイルに。それがお客様との絆を深め、焼き場を見られる楽しさも手伝い、ファンをつくりました。途中洋風焼鳥屋の失敗もありましたが、理念があったことで、「より多くの地元の方々に愛されるお店をつくろう」という原点に戻ることができました。 その原点への立ち返りを形にした次の業態がとりどーる。自分が子供の頃家族で行けるレストランがなかったという粟田社長の、「普段家事で忙しいお母さんや、子供たちが楽しめる、家計に優しい家族のためのレストランを」という想いから生まれました。 そしてセルフうどん店として成長した丸亀製麺。創業当時の焼き鳥屋のようにオープンキッチン方式にし、お客様の目の前で手づくりしてできたての商品をリーズナブルな価格で提供することで、食の安全・安心だけでなく、臨場感やエンターテイメント性を生み、何度も足を運びたくなるお店にすることに成功。理念の通り、ひとりでも多くのお客様にいつまでも愛され続ける地域一番店を丸亀製麺でどんどん実現していったのでした。 ちなみに、飲食店のスタッフというと若いという印象がありますが、丸亀製麺では中高年層の採用を積極的に行っています。お客様や若いスタッフに安心感を与えられるという理由もあるようですが、中高年の雇用促進という意味でも、理念の実現に一役買っているように思います。 理念や存在意義といった会社の中心軸がブレないこと、失敗を成長のエンジンとすることでトリドールは一大外食企業になりました。一度掲げたことを守り実行していく同社の姿勢に、学べることは多くあるのではないでしょうか。後日同社がどのように企業理念を浸透させているのか、という部分も調べてみたいと思います。 参考: http://www.toridoll.com/http://www.gaisyoku.biz/pages/story/toridoll/toridoll_01.cfm 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 「HOTERESOnline」に寄稿掲載 date: 2023-01-19 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/2672/ --- # 「HOTERESOnline」に寄稿掲載 宿泊業界での取組が、株式会社オータパブリケイションズ「HOTERESOnline」に掲載されました。 観光立国を目指しながら、宿泊業界は慢性的な人材不足。 その解決の一助にCX-EXはなります。 http://hoteresonline.com/articles/11879 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - チャーンレート(解約率)とは?下げるために実行すべき3つのこと --- title: 「HOTERESOnline」に寄稿掲載 date: 2023-01-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%8choteresonline%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%af%84%e7%a8%bf%e6%8e%b2%e8%bc%89/ --- # 「HOTERESOnline」に寄稿掲載 --- title: 「TEGのパートナー制度について」資料 date: 2024-07-16 url: https://total-engagement.jp/white_paper/3849/ --- # 「TEGのパートナー制度について」資料 競争が激化する市場環境下で、顧客満足度の向上が企業の成長を左右しています。 そんな中、画期的な「成果コミット型研修プログラム」、FACT based WorkShopの代理店を募集いたします。 ◆ FACT based WorkShopが選ばれる理由 顧客の声をリアルタイムで可視化・活用 現場スタッフ主導の改善で、持続的な成長を実現 導入企業で顧客満足度が大幅改善、売上向上、離職率低下を達成! ◆ 代理店様のメリット ✔ 既存顧客への新たな価値提供で売上アップ ✔ 顧客満足度向上ニーズで新規顧客開拓 ✔ 自社サービスを補完し、総合的なソリューション提供が可能に 顧客満足度向上と店舗パフォーマンス改善を実現する FACT based WorkShopで、貴社のビジネスを拡大しませんか。 本資料のダウンロードと併せて、個別相談会も実施しておりますので、 お気軽にお申し込みください。 --- title: 「えっ、これはダメなの?」売れないお店は第一印象が間違っている! date: 2015-09-14 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/208/ --- # 「えっ、これはダメなの?」売れないお店は第一印象が間違っている! こんにちは。エデュケーションチームの杉本美晴です。 みなさんは、店舗に入った時に、「えっ!?」という対応を取られた経験ってありませんか? 私は、最近、いろいろなお店に行った際、最初に、「なぜこんな対応をするんだろう?」と思うことがとても多く、こういう対応では、このお店のファンって少ないんだろうな~と感じていたので、ここで紹介します。 ## お客様はあなたのお店を選んできているのをわかってますか? 特に飲食店で見かけることが多いのですが、予約をしてお店を訪問した際の対応です。 あたし:「19時に3名で予約をした杉本です。」 お店のスタッフ:「少々お待ちください・・・・」 自分もこの対応を受けた際、心のなかでいっぱいの「???」が発生しました。時間は19時少し前、早すぎもしないし、遅れたわけでもない。それなのにいきなり「少々お待ちください」という言葉での対応。 でも、お客さまは多くのお店の中でこの店を選び(最近はサイトがあるからお店は探すのは便利ではあるが、多すぎて反対にこの店にしようという決定に時間がかかってしまう)、予約の時間を意識して時間を守って来店されたのです。お店のスタッフは**お客さまのここに辿り着くまでの努力や体験を想像しているのでしょうか?**お客さまのそれらの努力を想像した言葉とは思えない、「少々お待ちください」。お客さまはその言葉を期待して来店されたのでしょうか? 実は、飲食店でだけでなく同じようなケースってよく目にします。取り寄せした商品を取りに行った時。職場で上司に仕事の報告に行った時・・・ 対応する人の事情(忙しいなど)も非常によく分かるのですが、目の前にいる人に対する想像力がとても弱いように感じます。 ## 第一印象が、その後の感情にも影響する お客さまのお店にくるまでの背景を想像できたのであれば、「ご予約ありがとうございます」「お待ちしておりました」などのメッセージが最初に来るべきではないでしょうか? 先ほどのような「少々お待ちください」と特に笑顔もなく言われてしまうと、お客さまはとても寂しい気持ちを抱いてしまう可能性が高いと思います。そして、もちろん人にもよるのですが、そのような対応を受ければ、「このお店予約したけど、大丈夫かな?」という疑惑も起こってしまいます。疑惑を持ちながらご飯を食べるのです。どんなに有名で味が良いと評判なステキなレストランでも、お客さまに感じさせてしまうその疑惑で、本来の味を感じ取れなくさせてしまう可能性があります。 最初の印象で抱いてしまった感情が原因で本来の感覚が変わってしまう経験、皆さんにもありませんか? 例えば、飲食店でとても味が評判の店に行ったら、第一印象でいやだな~(感情)と思いながら食べたら、評判ほど美味しいと感じなかった。とか、同じ時間なんだけど、面白くないな~(感情)と思いながら過ごしていると、やたら時間が長く感じたりとか・・・なぜか、**私たちは感じた感情で、その後の状況を正しく認知できなくなってしまう**ということが起こるようです。 期待(歓迎してくれるという期待と美味しいご飯を食べられるなど)を持ってお店を訪問したにも関わらず、どちらかと言えばネガティブにも捉えられる「少々お待ちください」というメッセージが、お客さまに届けられる最初のメッセージになってしまうことは避けるべきだと言えます。 どんなに忙しい時も本来は足を運んで来てくださった、目の前のお客さまに最高の歓迎をしてあげてほしいのです。 個人的には、以前から「少々お待ちください」という最初の一言を変えてもらいたいと、お客さまのひとりとしていつも思っています。 ## 同じようなケースを職場でも目にします 今回は飲食店でのお客さまとのエンゲージメントを下げるような様子をお伝えしましたが、このような場面はオフィスの中でも見られます。部下が上司に話しかけようと細心の注意を払い、部下なりに気を遣って様子を伺って「今、話してもよろしいですか?」と言ったとたん、「ちょっとまって」と言っている上司。上司の言い分も聞こえてくるようですが、部下はそれなりに様子を見て気を遣って話しかけている場面が多いように感じています。 従業員エンゲージメント調査でも、上司との関係がエンゲージメントに影響を与えてしまうと出ています。上司の皆さん、部下に話しかけられた時、自分がどう返しているかを一度確認してみてはいかがでしょうか?そして、ネガティブワードから始まっている方は是非、最初に返すメッセージを話しやすい雰囲気に繋がる表現に買えてみてはいかがでしょうか? 「人は話を聴いてくれる人により多く話しかける」と言われています。きっともっと有用な情報が部下から入ってくるようになりますよ。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員の生産性、努力度、定着率や、企業の営業利益率を上げる、エンゲージメントに必要な4つの“E” --- title: 「おまかせ」に宿る、日本流おもてなしの本質 〜体験価値がブランドを創る〜 date: 2025-08-11 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4503/ --- # 「おまかせ」に宿る、日本流おもてなしの本質 〜体験価値がブランドを創る〜 かつての日本のおもてなしは、「察する」「空気を読む」といった抽象度の高い文化の中に根付いていました。お客様の表情や仕草からニーズを察知し、先回りして叶える——これが長くサービス現場の美徳とされてきていました。 ## **抽象的なおもてなしから、誰にでも伝わるおもてなしへ** サービスの現場での、作業がマニュアル化したことにより、一人ひとりの工夫よりも均一なサービスが日常になっています。また、訪日外国人(インバウンド)の急増や価値観の多様化により、その前提は通用しづらくなっています。文化や言語が異なるお客様には、従来の“察し合い”だけでは十分に価値が伝わらず、期待通りの満足を得てもらえないケースも増えています。 今、必要とされているのは、誰にでもわかる形で体験として組み込まれた「おもてなし」です。視覚・聴覚・会話など、あらゆる接点で「何を大事にしているか」を見える化し、ストーリーとして伝える設計が欠かせません。 ## **世界で評価される「おまかせ」という体験価値** こうした変化の中で、海外でも注目を集めているのが寿司店の「おまかせ」です。“Omakase”という言葉は今やそのまま世界で通用し、ニューヨークやロンドン、シンガポールなどにも人気店が次々と登場しています。先日、NY在住の友人から聞いた話では、NYで流行っている寿司店では、一人1000ドルでも予約で埋まると言われています。 そが人気の理由は、寿司自体の美味しさはもちろんですが、「Omakase」です。 訪れるお客様は、単に順番に料理を出してもらうために来るわけではありません。一貫ごとに込められた大将の意図、その日の素材や気候に合わせた工夫、握る所作や盛り付けの美しさ、そしてカウンター越しに交わされる会話——これらが一体となって特別な体験をつくります。 もしこれらの要素が欠ければ、体験は「ただのコース料理」に変わり、再来訪や推奨意向は低下します。逆に、背景にストーリー性や季節感、職人の哲学が織り込まれることで、顧客は単なる食事を超えた「物語の一部」を体験し、深いロイヤルティが生まれるのです。 ## **「おもてなし」の再定義とCX経営への示唆** 「おまかせ」が世界で新鮮かつ革新的に受け止められている背景には、日本が長く培ってきた「相手を思い、心を尽くす」文化があります。 寿司店に限らず、旅館や料亭、観光施設、小売店舗など、あらゆる業態で「商品やサービス」×「おもてなしの体験価値」の掛け算は唯一無二のブランド体験を生み出します。そしてそれは、推奨者やリピーターを増やし、長期的にブランドの資産となります。しかし、マニュアルベースのサービスだけですと、それは相手にもその価値が伝わります。 特にCX(顧客体験)経営においては、提供価値を五感やストーリーで構築し、それを現場で一貫して伝え続けることが不可欠です。「Omakase」の本質は、「お客様が何を受け取るか」ではなく、「現場がどのように体験を設計し、感情を動かすか」にあります。 マニュアルとしてのサービス品質と、その先にある「おもてなし」をしっかりと区別して価値提供することで、付加価値の高い素晴らしいサービスを提供が可能になります。 この視点こそ、インバウンド需要が伸びる中で、世界に誇れる日本ブランドを育てる鍵になるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - ファンクショナルアプローチ研究所での発表 --- title: 「おまかせ」に宿る、日本流おもてなしの本質 〜体験価値がブランドを創る〜 date: 2025-08-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%8c%e3%81%8a%e3%81%be%e3%81%8b%e3%81%9b%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%ae%bf%e3%82%8b%e3%80%81%e6%97%a5%e6%9c%ac%e6%b5%81%e3%81%8a%e3%82%82%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%81%97%e3%81%ae%e6%9c%ac%e8%b3%aa-%e3%80%9c/ --- # 「おまかせ」に宿る、日本流おもてなしの本質 〜体験価値がブランドを創る〜 --- title: 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびに学ぶ、従業員の意識、モチベーション、満足度の高め方 date: 2015-11-20 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/178/ --- # 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびに学ぶ、従業員の意識、モチベーション、満足度の高め方 出典:株式会社なすび 経済産業省が平成24年度から主催している「おもてなし企業選」。これは価格競争に陥ることなく、顧客のニーズに合致したサービスを継続的に提供し、「顧客」のみならず、「社員」、「地域・社会」から愛される経営を実現している企業を選出するものです。 平成26年度のおもてなし企業選で、選出企業全国22社のうち、静岡県から唯一選出された、株式会社なすびへ実際足を運び伺ったお話を、2回にわたりご紹介します。今回の第二回目は従業員に対する同社の考え方や活動をご紹介。従業員の意識とモチベーションを高めるためのヒントが多くありますので、ぜひ最後までご覧下さい。 **【お話を伺った方】****** **株式会社なすび専務取締役 藤田尚徳(フジタ ヒサノリ)さん ** 昭和50年10月9日生まれ 東京経済大学経営学部卒業 平成11年4月 サッポロビール株式会社 入社 平成13年10月 株式会社なすび 入社 ## 理念を浸透・実践させるための工夫 同社の従業員の皆さんは、**「NASUBIフィロソフィ」「NASUBIミッション」「なすびの約束12ヶ条」**が書かれたクレドを常に持ち歩いています。 表紙に書かれた言葉は、創業者の故・藤田安彦会長直筆のもの。会長の他界後に遺品の中から見つかったサービス業の心得が書かれたノートの言葉を、後継ぎであり息子である藤田社長・専務取締役の二人が、苦労をして基盤を作ってくれた父親の創業の精神を忘れずに受け継いでいこうと、クレドの表紙に印刷しました。 クレドの中面左側には働く目的と行動理念が書かれた**「NASUBIフィロソフィ」**があります。ここにある項目を従業員が朝礼などの時間にロールプレイングで表現し、その様子を撮影した動画をFacebookのグループ機能を使って従業員限定のページにアップして評価をし合い、理解を深めています。このフィロソフィを理解してもらってから実際の行動を教えることで、より自発的な行動にもつながりやすくなります。 なお、ここにある行動理念は現場でも従業員同士が評価をできるようにと、クレドとは別に次のような“Good Job”カードを配備。行動理念を体現したスタッフに対してカードを書いて渡すことで、フィロソフィが自然と浸透し、お互いが切磋琢磨して成長できる環境が生まれます。 クレドの中面右側にはミッション(使命)、ビジョン(展望)、バリュー(価値)が書かれた**「NASUBIミッション」**があります。ここにも会長の言葉が反映され、さらには「静岡の食文化の創造と発信」という具体性のあるビジョンも掲げられているため、創業者の想いを胸に、従業員一人ひとりが明確で具体的な目標を設定することができるようになっています。 裏表紙にある**「なすびの約束12ヶ条」**は、フィロソフィの中にある4つの行動理念をもとにして考えられた “マニュアル”のようなもの。働く目的として掲げられている「お客様の笑顔を作るため」を実現するためにできるより具体的な行動を示したものです。この12ヶ条があることで、接客を担当するスタッフが、同社の考え方や方針に基づいた判断や対応をすることが可能になります。そして、その先にあるフィロソフィやミッションを浸透させることで、自分で考えて行動することができるようになり、「期待値を上回るサービス」がプラスされ、お客様の笑顔を作るサービスを提供することが可能となります。 また、創業以来40年、毎月1日に氏神様への参拝を欠かさず行っていますが、この場で改めて理念を深く理解し、気持ちあらたに頑張ろうと身を引き締める大切な伝統となっています。 出典:株式会社なすび Facebookページ ## 従業員一人ひとりを大切に想い、愛情を注ぐことで生まれる連鎖 同社では毎年1回、「オールなすびフォーラム」と呼ばれる全体会議を開催し、会社の成長に貢献した店舗やスタッフを表彰したり、「なすびの約束12ヶ条」のロールプレイング発表会をしたり、皆で歌を歌ったりと、現場への刺激や士気を高める内容になっています。 さらには、一流のおもてなしを学ぶための北陸、箱根、伊豆などの一流旅館での研修、グローバルな視点や感性を磨くための世界各国での海外研修、お客様にすすめるのに欠かせない知識を学ぶワイン・日本酒勉強会、お客様に喜ばれる接客術を学ぶおもてなしセミナー、調理スタッフが独自のアイディアで競い合う商品開発コンテスト、週に一度の英会話レッスンなど、研修プログラムも盛り沢山。 海外研修(バリ島) 出典:株式会社なすび? 海外研修(バンコク) 出典:株式会社なすび? 海外研修(プーケット) 出典:株式会社なすび 誕生日には役員やスタッフからこのようなメッセージ入りのカードが渡されます。(ちなみにカードはなすびのイラストが入ったオリジナルデザイン!)心のこもった直筆のメッセージは心に響きますし、仲間と一緒にお祝いできるのも幸せな時間ですよね。 お客様に幸せになっていただくためにはまず従業員に幸せになってもらうことが大切だ、と考える同社は、飲食業にも関わらず、一番の稼ぎ時である年末年始を毎年休業としています。それは大切な家族とゆっくり過ごしてほしいという想いからのこと。 人というのは大事された分だけ自分の価値に気づき、大事された分だけ周りを大事にできるもの。同社の従業員一人ひとりの存在を大事に思い、家族のように支え、愛情を注ぐ姿勢は、従業員自身はもちろん、彼らの家族を幸せにし、お客様を幸せにし、仕入れ先を幸せにし、地域の人たちを幸せにするポジティブな循環につながっています。 同社は借り入れもなく、財務的にもとても良い状態で、海外を含め店舗展開を積極的に進めている最中だそうですが、安定的に成長しているのは、従業員が幸せに働いていることが関係しているように思います。 「幸福学」の権威としてそのメソッドGoogleやコカコーラに伝授してきたショーン・エーカー氏は、自身の研究から、**「脳が幸せな状態にある時は、そうでない時よりも、生産性が37%、販売成績が37%上がる」**という結果を導き、**「成功したから幸せになるのではなく、幸せだから成功する」**と結論付けましたが、同社は幸せな従業員が多いからこそ、持続的成長を続けているのではないでしょうか。 **こちらもあわせてどうぞ↓** **おもてなし企業選に選出された株式会社なすびは、徹底した顧客志向で地域に愛される企業だった** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「がんばらない」というケーズデンキのユニークな経営哲学 --- title: 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびは、徹底した顧客志向で地域に愛される企業だった date: 2015-11-17 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/179/ --- # 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびは、徹底した顧客志向で地域に愛される企業だった 出典:株式会社なすび 経済産業省が平成24年度から主催している「おもてなし企業選」。これは価格競争に陥ることなく、顧客のニーズに合致したサービスを継続的に提供し、「顧客」のみならず、「社員」、「地域・社会」から愛される経営を実現している企業を選出するものです。 平成26年度のおもてなし企業選で、選出企業全国22社のうち、静岡県から唯一選出された、株式会社なすびへ実際足を運び伺ったお話を、2回にわたりご紹介します。第一回目はお客様に対する同社の考え方や活動をご紹介。サービス事業に携わる皆さんの経営のヒントとなるお話があると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。 **【お話を伺った方】****** **株式会社なすび専務取締役 藤田尚徳(フジタ ヒサノリ)さん ** 昭和50年10月9日生まれ 東京経済大学経営学部卒業 平成11年4月 サッポロビール株式会社 入社 平成13年10月 株式会社なすび 入社 ## とことん地域思いであることが伝わってくる、社名の由来に関するエピソード 同社の主な事業は和食を中心としたレストランの経営及びケータリング。**「地域に必要とされるお店であり続けること」**を目標に、静岡市内を中心にコンセプトの違う店舗を14店構え、さまざま世代やシチュエーションに合わせた料理、サービス、空間の提供を行っています。 日々「お客様にどうしたら喜んでいただけるのか」を考え、静岡のものを静岡で消費してもらうことをずっと大切にしてきた同社は、今でこそ当たり前となった「地産地消」に創業当時(昭和50年)から取り組み、行政が力を入れている食材などを中心としたお料理で、お客様をもてなしてきました。地元の方はもちろん、県外から訪れる観光客にも昼食処として立ち寄っていただくなど、自分達が県外でお店を出すのではなく、お客様に静岡に来てもらうことにも力を入れてきました。 とても地域思いな同社の姿勢がよく伝わってくるのが、社名の由来にも関係するエピソード。 「株式会社なすび」という名前は、初夢に見ると縁起が良いとされることわざ「一富士二鷹三なすび」の「なすび」に由来しています。この三つは徳川家康が最も好んだ「富士山・鷹狩り・初物の茄子」を指し、なかでも「初物の茄子」で家康が一番好んだのが「折戸なす」と呼ばれる、静岡市清水区三保・折戸地区のものだったそう。(世界文化遺産の三保の松原がある場所なので、縁起もよさそうですね!) 丸くテニスボールほどの大きさの折戸なす 出典:株式会社なすび ただいつしか流通量が激減してしまった折戸なす。忘れられてしまった土着の食材の掘り起こしなどに注力してきた同社では、何とかそのおいしさを地域の皆さまに紹介したい、生産量を増やすことで地域活性化に貢献したいと、JAや生産者と協力をして復活に取り組んできました。今では地元の大手スーパーにも出荷できるくらいの生産量となり、同社のレストランでも期間限定で提供しています。 このようなさまざまな取り組みが新しい食文化の創造や地域経済の活性化に貢献し、地元のお客様の「なすびは地元を大切にしている会社だ」という評価と信頼につながっています。 ## これぞ神対応? ロイヤリティが高まりファンが増える株式会社なすびの顧客対応術 同社は接客時、お客様とコミュニケーションをとったり、お客様がお帰りの際にアンケートを手渡ししたりするなどして、お客様の声をよりよい店づくりに生かしたいという姿勢を示しています。ただし、お客様が不満を口にされた時には、たとえそれがどんな些細なものだったとしても、**「まずお客様のお話をよく聴き、心情を理解した上でお詫びを伝え、原因・事実確認を行い、解決策を持って、最終的にお客様のご自宅まで伺い、面と向かってお詫びの気持ちを伝える」**ということを24時間以内に行うことを心がけています。「わざわざ来なくても大丈夫だよ」と言ってくれるお客様も多いそうなのですが、これ以上誠意のある対応もあまりないですよね。 **お客様のご意見というのは氷山の一角に過ぎないので、このような迅速丁寧な対応はとても大切です。ただし、「迅速」というのは、決して「謝り倒して、てっとり早く終わらせる」という意味ではありません。話をしている相手の心は、表情、口調、態度などから読み取れるものです。だからこそ、同社のように、どんな小さなことでもお客様の気持ちを大切にし、お客様の立場に立った対応がファンを生む**のではないでしょうか。 また例えば、「ラーメンが食べたい」とメニューにないものをお客様からリクエストされたら、違うものを提案するか、他の店舗から用意してお出しするなど、絶対NOとは言うことはありません。これらの対応は同社が掲げる「なすびの約束12ヶ条」(次回詳しくご紹介します)の1番にある**「絶対『No』と言わない!」**が浸透しているからできることだと思います。 リピートのお客様が来店された時には手書きのメッセージや手土産をお渡しするなどの対応をしたり、本社から社長や役員が店舗に出向いて挨拶をするといったこともあり、それがお客様に「自分は大勢の客の一人ではなく、大切な存在なんだ」という特別感を味わっていただくきっかけとなり、ロイヤリティのさらなる向上に貢献しています。お客様は満足しても「ああ満足」で終わりですが、ロイヤリティが高まるとファンとなり、リピートや口コミをしてくださるので、ロイヤリティ向上の鍵となる「期待値を上回るサービス」をどうやったら提供できるのか、皆さんも同社の例を参考に考えてみてはいかがでしょうか。 最後にご紹介したいのが下記、ひと工夫もふた工夫も凝らした同社の名刺です。 アコーディオン状に広がる名刺には、同社が経営する全てのレストランの情報と、「なすびのお気持ち券」と書かれた特別優待券がついています。これは何度も見てしまいますし、「お店に行ってみよう」という気持ちにもなります。ファンを増やすのにぴったりのツールですね。ナイスアイディアです! 次回は従業員に対する同社の考え方や活動をご紹介します。ここにも思わず真似したくなるアイディアが盛り沢山ですので、どうぞお楽しみに! 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 「送料無料、30日間返品無料」の便利な通販に見た、顧客満足度をさらに高める小さな工夫と心遣い --- title: 「お客様への早期情報開示」は、トラブルのリカバリーで最も重要なポイント date: 2015-03-18 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/294/ --- # 「お客様への早期情報開示」は、トラブルのリカバリーで最も重要なポイント 酒が入ってしまうと、時々いい気分で財布のヒモがゆるんで「いつの間にやらはしご酒!!」してしまう、わたちゃんです。「気がつきゃホームのベンチでごろ寝!!」まではいきませんが、翌朝反省しカミさんに言い分けしていることが多々あります。 サービス業等でトラブルが発生しリカバリーしている際のお客様対応は非常にセンシティブな対応が必要ですよね。今回は私の実体験をもとに、**トラブル対応時のリカバリーポイント**について考えてみました。 ## 前代未聞!!  3時間後の飛行機が先に出発し、怒り爆発 去年の暮れに実家のある松山に帰省して、大晦日に東京に引き返すため松山空港から羽田行の便に乗ろうとした時の出来事です。 自分が搭乗する便(14:15発)は機体の点検整備が遅れて大幅に遅延し、17:00頃になっても未だいつ搭乗できるかも分かりません。すでに3時間以上も待っている状態でみんなイライラがピークに達しています。さらに我々の次の便(17:15発)予定の飛行機が羽田から到着しており、羽田行の2機の機体が松山空港に待機していました。そんな時に事件が起こったのです。 なんと、14:15発予定だった我々の飛行機より先に、17:15発の便が出発するという事態が発生したのです。これは怒り爆発ですよね。なぜそうなったのか、14:15の顧客はどうなるのかのアナウンスが全くありません。一部の人はスタッフに詰め寄っています。 ## どんな理由でも説明タイミングが遅いと台無しに… そこで、釈明しているスタッフの横に行き聞いてみると少しは納得しました。 理由は、「待機している2機は機種が違うため搭乗客数が違い14:15発の満席の乗客を全て17:15発の機体へ振り返ることが無理で、誰を残すかの調整や席の再配置は現実的に不可能」ということです。 冷静に考えると、「なるほど」少しは納得しますが、なぜもっと早くアナウンスしないのでしょうか?結局、我々の搭乗は18:30までずれ込み、搭乗前になぜこうなったかの簡単ないかにも原稿読んでいるアナウンスと一人千円のお食事代をもらいましたが「時すでに遅し!!」この航空会社の対応の悪さのイメージは残りました。 **トラブルリカバリー時はお客様への早期情報開示が重要**であることを確認できた事件でした。 ## 早期に情報開示してもリカバリーできないこともある ということで、早速我が家でも実践です。 飲んでスッカラカンになった翌日にカミさんの怒りを静めるために、なぜこのようになったかのプロセスや原因を開示しました。ところが、怒りは増幅するばかりです。「なんでそんなアホなことするの!!バカじゃないの!!」 家庭ではこの教訓は使えないみたいです。 今後はこの航空会社のように、ひたすら謝罪を続けるようにします。? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 顧客ロイヤリティ向上事例4選 --- title: 「がんばらない」というケーズデンキのユニークな経営哲学 date: 2015-10-09 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/194/ --- # 「がんばらない」というケーズデンキのユニークな経営哲学 近年競争が激化している家電量販店業界。Amazonなどのネット通販の脅威もあって、各社は生き残りをかけて、価格の見直しを行ったり、サービスの充実化などに力を入れると同時に、住宅販売・リフォーム事業など新しい事業へ進出したり、買収や資本提携などを積極的に行っています。 そんな中でも「オンリーワン」の地位を確立していると思えるのが「新製品が安いケーズデンキ♪」のCMでおなじみのケーズデンキ。売上高では業界第四位ながらも時価総額は第二位で、堅実な成長を続けています。さらに注目すべきは2014年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回 調査結果。全6項目(顧客期待・知覚品質・知覚価値・顧客満足度・推奨意向・ロイヤルティ)のうち、**知覚価値(消費者が製品に対して抱く品質や費用に対する総合的な価値判断)とロイヤルティ、で1位**、他の4項目で2位にランクインする健闘ぶり。日経ビジネスの2014年版アフターサービスランキングでは堂々の1位となり、従業員の丁寧で迅速な対応が評価されました。 ケーズデンキの成長とお客様からの支持の獲得は、同社のとてもユニークな経営哲学のおかげで実現できているようです。 ## オンリーワンの経営方針 **・がんばらない経営 **ケーズデンキがオンリーワンの地位を確立していると思う理由の一つに、**「がんばらない」経営**というモットーにあります。競合の真逆をいくようなモットーですが、これは、2代目社長でもあった加藤修一現会長の「業界1位にならないようにがんばらないことを心がけたい。1位になった会社はやがて衰退してしまう、だからゆっくりと成長することを目指す」という想いが反映されたもの。これは決して怠けるという意味ではなくて、例えば高い売上目標を立ててその達成のために無理をしてお客様にあわない商品をお勧めするのではなく、基本的なことを確実に行って売上を上げようという考え方です。 他にもケーズデンキには、次のようなユニークな特徴があります。 **・大切なのは「社員→取引先→お客様」 **ケーズデンキが大切にするのは、「社員→取引先→お客様」の順番。(普通だったら逆ですね)従業員を一番大切にすることでお客様目線の接客につながり、最終的にお客様の満足度とロイヤリティにつながる、と考えるのがケーズ流。さらに、お客様よりも取引先を大切にしているからこそ、会社と取引先との関係がより円滑なものとなり、より良い商品をお客様にお届けすることも可能となります。ここに加藤会長の「人を幸せにするために商売はある」という信条が強く反映されています。 **・ノルマなし、残業なし **これも従業員を一番大切に思うからこその経営方針。ノルマがあるとどうしても利益率の高い商品ばかり推してしまいがちになりますが、ノルマがないことで接客に専念することができるようになり、本当にお客様が必要としているものを提案して喜んでいただくことが可能になります。 ケーズデンキでは週休二日制と定時退社も当たり前。シフトは60パターンを超え、重複勤務という無駄を排除。負担を減らし、働きやすい環境を整えることで、従業員の中に自然とお客様を大切にする心が生まれるのだとか。 ちなみにこの制度のおかげで、ケーズデンキの離職率は業界平均の1/3だそうですが、離職率が低下することで雇用・教育コスト削減を図ることもできますね。 **・できる人を増やすのではなく、できない人を減らす **「100点満点の一人より、80点の人がたくさんいる方がいい」という考え方のケーズデンキは、できる人を増やすよりできない人を少なくする、特別できる人材を育てるよりもチームワークを高める、という教育方針を採用しています。 **・接客担当は接客だけ行えばOK **たとえお客様がいない時でも、接客担当は接客以外しなくてもOKというのがケーズデンキの方針。この背景には、接客以外のことで気を取られてしまうと、お客様が来店された時に接客がおろそかになってしまうから、という理由があります。 **・家電以外は手を出さない **競合は家電以外(医薬品、ブランド品など)の商品も扱っていますが、ケーズデンキは家電販売に集中するというモットーを守っています。全ての売り場を家電製品の展示に使用でき、展示商品や在庫も多く用意できるようになり、従業員の専門性も高まります。前述の接客担当は接客だけ、というモットーと同じく、常に最大限の売り場づくりと接客をするためのようです。 **・ポイントではなく現金値引 **新たなCMキャラクターに 「ちびまる子ちゃん」を起用し、下記のようなCMを展開しているケーズデンキ。 **友蔵:**まる子はなんで現金値引きが好きなんじゃ? **まる子:**後から使えるポイントより、その場で使える方がいいじゃん。 **友蔵:**しっかりしとるなぁ。 **ナレーター:**お得なことにはめざといまる子であった。 これを見て、「確かにそうだよね、その場で現金値引きの方が嬉しいよね」と思ってしまうのは私だけではないはずです。ポイントカード制度はリピート客を増やすのに一役買いますが、ケーズデンキの考え方は「安さを提供することでファンを増やす」というもの。さらには、お客様は自由であるべきだから、ポイントカードで縛るべきではないという考えもあるようです。ポイントカードのシステム投資をしない分安さが保証できるというメリットもありますね。 以上、全てではありませんが、ケーズデンキの特徴をご紹介しました。 加藤会長は「がんばらない」経営について、 **ケーズデンキでは、やるべきことを明確にしましょう、としています。頑張れ、というと10くらいのことを手がけてしまうのですが、やるべきことを明確にすると2つくらいのことをやっておけば良いということになります。そうなると確実にでき、できるから業績が上がる。それが頑張らないということです。 **引用:Phile-web と話しています。実績がともなっているからこそ、言葉に深みと説得力がありますよね。 ただ、ケーズデンキのやり方をそのまま真似しても同じように成功するとは限りません。でも会社が従業員を大切にし、従業員が安心して長く勤められるような環境が整備され、従業員が会社を支えている会社をつくるために何ができるのか、ヒントを得ることはできるのではないでしょうか。 参考: ①https://www.ksdenki.com/corp/company/②http://gyokai-search.com/3-kaden-ryohan.htm③http://matome.naver.jp/odai/2134604668486823301 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 高い企業力や持続的成長を実現する花王のパワーの源は、組織を束ねる「花王ウェイ」? --- title: 「ここまでやるか!」と顧客が驚くザッポスの凄み 〜書籍「ザッポス伝説2.0」の監訳者と組織変革のプロから学ぶ〜 date: 2022-07-05 url: https://total-engagement.jp/seminar/2211/ --- # 「ここまでやるか!」と顧客が驚くザッポスの凄み 〜書籍「ザッポス伝説2.0」の監訳者と組織変革のプロから学ぶ〜 --- title: 「これからの時代、従業員エンゲージメントなしでは企業の成長なし!」  マーケティングのスペシャリスト達が声を揃えて言うことに真剣に耳を傾けよう!  date: 2014-11-18 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/352/ --- # 「これからの時代、従業員エンゲージメントなしでは企業の成長なし!」  マーケティングのスペシャリスト達が声を揃えて言うことに真剣に耳を傾けよう!  一昔前までは、顧客満足(CS)ばかりが叫ばれてきました。でも業績向上に不可欠とされるCSには従業員満足(ES)が密接に関わっていることから、最近ではCSとESの両立を目指す企業が増えています。もちろん従業員満足は非常に大切なことですが、従業員に満足してもらうことを目標としてしまうと、大幅な業績向上や持続的成長は見込めないかもしれません。なぜなら、「給料に満足」「居心地の良さに満足」「人間関係に満足」といった満足が最終地点だと、「とりあえず現状維持」の状態で発展性がないからです。では企業の発展には満足以上に何が必要なのでしょうか? それは、会社のビジョンやミッションへの共感、愛着心、貢献したいと願う強い気持ちです。これは「従業員満足度」ではなく、さらに一歩踏み込んだ「従業員エンゲージメント」の強化になくてはならないものです。 ## 共感と愛着から生まれる従業員エンゲージメント 従業員エンゲージメントがどのように強化されるのか、そしてそのもたらす効果はどのようなものなのか、下記フローが分かりやすいと思います。 強化に欠かせない2つの要素が「共感」と「愛着」ですが、 ・**共感**=会社のビジョンやミッションに共感することができれば、それに基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになります。従業員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながります。人材採用の時点で強く共感してくれる人を採用する、入社後に研修などを行って浸透させる、同僚や上司がビジョンやミッションを体現する、などの企業文化があるとより効果的に共感を得られるようになります。 ・**愛着**=優れた従業員体験の提供が愛着を生みます。これは必ずしも給料というわけではなく、この会社で働いてよかったと思えるような制度や、社員が一丸となれるようなイベントを行うことなどが挙げられます。顧客感動を生み続けていることで有名なザッポスやリッツ・カールトンなどは、徹底した社員への権限移譲をしていますが、会社が社員一人一人の考えを尊重し、信頼しているという姿勢も愛着を生みます。 ## 世界が注目するカンファレンスのキーワードが「従業員エンゲージメント」 世界的に有名なオンライン調査システムのASPを提供しているConfirmit社が、先日サンフランシスコで開催したカンファレンスで強調されていたのが、この従業員エンゲージメントのこと。**サービス品質、カスタマー・エクスペリエンスの向上や、売上・利益の拡大を考えるのであれば、従業員エンゲージメントを企業戦略の主軸として考えなくてはいけない**という話に、参加していた世界12カ国の経営者やマーケティング担当者は真剣に耳を傾けていた様子。 従業員満足度調査を行って足りないところを補おうとしたり、従業員エンゲージメントに対して「いずれか本格的に考慮しよう」という考えで終わってしまう企業は、どんどん遅れをとってしまうということも叫ばれていました。これからの時代必要とされるのは、顧客の声(Voice Of Customer)だけでなく、同時に従業員の声(Voice of Employee)を反映できるような企業戦略。なぜなら、この2つは表裏一体だからです。 米大手の調査会社であるForrester Researchが行った研究もこの主張をこう支えます。 「差別化したいのであれば、企業の経営者は従業員の力をカスタマー・エクスペリエンスの向上に役立てるべきだ」 「エンゲージメントの高い従業員は、サービス向上に貢献し、利益を生み、離職率も低くなるものだ」 **従業員のエンゲージメントが高くなれば、より良いサービスの提供が可能となり、顧客満足とロイヤリティが向上し、健全なキャッシュフローが生まれます。結果従業員への還元が可能となり、従業員のモチベーションとロイヤリティが向上し、さらに良いサービスが生まれ、企業の「成長の輪」はどんどん大きくなるはずです。** また、Confirmit社のカンファレンスでは、優秀な人材を魅了し続ける企業文化を創るということをテーマとし、ベストセラーともなった”Building a Magnetic Culture“の著者であるKevin Sheridan氏がこう話していました。 「企業が理解しなくてはいけないのは、何が従業員エンゲージメントの主な促進力となるかということだ。従業員がより良いサービスを提案し、『ずっとこの会社にいたい/貢献したい』と思うような組織を創りたいのであれば、従業員の評価やキャリア開発から、組織文化や壁のないオープンなコミュニケーションまで、一度じっくり考えて行動する必要があるだろう」 Confirmit社の「従業員の声(Voice of the Employee)」部門で統括責任者を務めるTore Haggren氏もSheridan氏の話にこう賛同します。 「顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメント向上に同時に取り組むことはとても重要。そうすることで、その相関関係だったり、お互いの価値を高めて利益や業績を拡大するためにできることが見えてくるから。収益のパフォーマンスや顧客維持率といったデータを見ることで、従業員エンゲージメントがどれだけ顧客満足や業績に影響を与えているかという全体像が見えてくるはず」 本カンファレンスでは他に、大手約20社のマーケティングのスペシャリストが集結。多くの人達が企業の成功には従業員の存在、従業員の企業への関わり方が重要であるということを話していたようです。顧客中心主義を目指している企業も多いと思いますが、それにはやはり現場の従業員が主役になることが大切なようです。 引用:http://www.virtual-strategy.com/2014/10/23/employee-engagement-%E2%80%9Cbusiness-critical%E2%80%9D-finds-confirmit-conference#axzz3Ioy8s6iD 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - この43個のデータを見れば、顧客エンゲージメントの重要性が見えてくる! --- title: 「できない」と言わず「できる」と言って挑戦し、人々の幸せに貢献するのがオムロン流 date: 2015-10-27 url: https://total-engagement.jp/column/vision-mission/187/ --- # 「できない」と言わず「できる」と言って挑戦し、人々の幸せに貢献するのがオムロン流 上司や取引先からとても大きな仕事や突拍子もないことを頼まれた時、自分は力不足だと感じ、思わず「できません」と言ってしまったこと、ありませんか? でもしっかり考えてみると必ず何らかの道が見えてくるものです。また、できないと言うよりも、できると言ってから考えた方が、周りのサポートも得やすくなるものです。 今日はそんな「できない」と言わないことが理念になっているオムロンの”心”の部分を見ていきたいと思います。 ## オムロンは健康機器メーカーではない? オムロンという会社名を聞いて、血圧計や体温計をイメージする方も多いのではないでしょうか。実際電子血圧計においては世界シェア約5割という圧倒的な強さを誇っていますが、実際商品分野別の売上高構成比を見てみると、下記のようになっています。(2015年3月期・連結) (出典:オムロン株式会社) 血圧計や体温計などのヘルスケアビジネスが全体の12%というのは意外ですよね。 もともとはオムロンの前身である立石電機製作所が創業したのが1933年。創業者の立石一真氏が最初に開発した商品は「レントゲン写真撮影用タイマ」でした。その後技術革新を重ね、1967年には自動券売機と自動改札装置による無人駅システムを、1971年にはオンラインの現金自動支払機(CD)を世界で初めて実用化し、以後、自動化を図るシステムで電子信号機、自動食券販売機、電動義手、電子医療機器など、「今までなかったもの」を多く生み出してきました。 そんな立石電機が「オムロン株式会社」となったのは、1990年のこと。 オムロンと言う名前は、かつて本社のあった京都・御室(おむろ)の地に由来しているそう。 ## 創業者の心と志を引き継ぐオムロン 経営コンサルタントの大前研一氏が「これまで300人以上の経営者と会ってきたが、こんな経営者はいない。松下幸之助や盛田昭夫に匹敵する経営者だった」と称するのが、オムロン創業者の立石氏。 1956年56歳の時に、「経営者の社会的責任とその実践」をテーマに研究を行い、「企業は利潤追求のためのみにあるのではない、社会に奉仕するために存在するのだ」という結論に至ると、これを「**われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう**」という社訓としてまとめ、1959年5月10日の創業記念日に正式に制定しました。 立石氏は「難しいテーマに挑戦することこそ技術者の誇り」と言い続け、例えば国鉄(現JR)から自動券売機の開発について相談された時には、ありもしないのに「それなら立石にあるから見においで下さい」と返事をして、開発担当者に向かって「三日後には見に来るから、頼むで」と任せたというエピソードが。「そんな機械どこにありますんや!」と慌てる開発担当者たちは死にもの狂いで開発に取り組み、結局3日で作ってしまったというのだから驚きです。これが可能となったのは、社訓に込められた立石氏の確固たる信念が社員全員に届いていたからではないでしょうか。開発担当者たちもいくら無理を言われてもそれを喜んでやっていたと言います。なぜなら自分達の働きが実際に人々の生活を向上し、よりよい社会づくりに貢献しているという達成感があったから。 「“できません”というな。どうすればできるかを工夫してみろ」という立石氏の言葉は一見無茶ぶりにも思えますが、チャレンジする人を後押しする寛大な空気があったということ。できませんと言うのは簡単だけれど、あきらめずにどうすればできるかを考えることが社員と企業の成長につながる、その想いが「“できません”というな」という言葉に反映されていました。だからこそ若手のアイディアにもオープンで、「面白い、何とかやれ」とチャレンジを歓迎していたと言います。 チャレンジ精神を大切にし、やりたい仕事ができるのがオムロン。創業当時からのチャレンジ精神や個の意見を尊重する風土はオムロンの伝統として受け継がれ、社員一人ひとりが未来の社会や人々を豊かにする仕事に挑戦している様子。そこから生まれる社会的課題の解決や生活の向上への貢献により、企業価値が向上し、持続的成長へとつながるのではないでしょうか。 *「人生における大きな喜びは、『君にはできない』と世間がいうことをやることだ」* *“The greatest pleasure in life is doing what people say you cannot do.”* *ウォルター・バジョット(イギリス出身の経済学者/1826年-1877年)* 参考 ①http://www.omron.co.jp/about/corporate/ ②http://toyokeizai.net/articles/-/2478 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 - 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 - 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート --- title: 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ date: 2026-05-13 url: https://total-engagement.jp/column/biz/4865/ --- # 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ イソップ寓話「3人のレンガ職人」のコラムで、私たちは「権限委譲によって『やらされ仕事』を『自分の仕事』に変える」と書きました。今日はそこをもう一歩踏み込みます。権限委譲は重要ですが、それだけでは足りません。今回は4つの実装を組み合わせて、現場が”自分の仕事”を取り戻すための具体策をお伝えします。 ## なぜ権限委譲だけでは足りないのか 「権限を委譲しましょう」というスローガンは美しいのですが、現場で実際に起きるのはこんなことです。 「権限を渡されても、責任だけ増えた気がする」 「決めていいと言われたが、何を基準に決めればいいかわからない」 「決めたあと、上司から細かい修正が入る。それなら最初から指示してほしい」 これは権限委譲が失敗しているのではなく、**権限委譲を成立させる土台が欠けている**だけです。土台とは、判断基準(ビジョン)の共有、判断に必要な情報(顧客の声・データ)の流通、そして判断を支える心理的安全性です。これら3点を含めて初めて、権限委譲は「自分の仕事」を育てる栄養になります。 ## 実装①:判断基準としてのビジョンを「**らしさ**(行動規範)」に翻訳する ビジョンを掲げただけでは判断に使えません。役員合宿で1日かけて、ビジョンを「私たちの3つの**らしさ**(行動規範)」に翻訳する作業を、現場リーダーも交えて行うことを推奨します。 例えば「お客様の感動を生む」というビジョンであれば、**らしさ**(行動規範)は「①迷ったらお客様に近いほうを選ぶ ②前例より顧客の声を優先する ③問題が起きたら24時間以内に動く」のように、現場が日常で使える形まで具体化します。これがあって初めて、現場は「自分で判断していい」と感じられます。 ## 実装②:「顧客の声」を毎週流通させる 3番目のレンガ職人になるためには、自分の仕事が誰を喜ばせているかを知る必要があります。けれど多くの組織で、現場社員にお客様の声が届くのは月1の会議や、ひどい時は四半期に1回です。これでは「やらされ仕事」が「自分の仕事」になる機会がほとんどありません。 私たちのYour Voice Nextは、まさにこの課題を解決するために作りました。AI駆動のUGCアンケートで日々お客様の声を収集し、現場社員に「あなたの今日の働きが、こんな反応を生みました」とリアルタイムでフィードバックします。データを上層部のためだけのものにせず、現場の燃料に変えることで、判断の質も速度も上がります。 ## 実装③:ピアボーナスで「見えない貢献」を可視化する 権限委譲で動いた社員の貢献が、上司にも同僚にも見えていなければ、その動きは続きません。「誰も見ていない場所で頑張ってもしょうがない」と思った瞬間、3番目のレンガ職人は2番目に戻ります。 Your Voice Nextのピアボーナス機能は、同僚同士が日常的に小さな感謝と承認を送り合える仕組みです。重要なのは、これは単なる賞賛ツールではなく、**「誰がどんな貢献をしたか」のデータが自然と蓄積される**点です。経営者は半期に一度、このデータから「うちで一番、組織を支えている人」を見つけられます。彼ら彼女らこそ、5人目・6人目のレンガ職人の候補です。 ## 実装④:FACT based WorkShopで「みんなで決める」体験を作る 最後の実装は、年に1〜2回でいいので、現場が自分たちで戦略を作るワークショップを開催することです。 FACT based WorkShopは、お客様の声(FACT)を起点に、現場リーダーが自分たちのチームの来期戦略を立てる場です。経営者が答えを用意しない。コンサルが答えを用意しない。データだけを置いて、「あなたたちならどうしますか」と問います。 このワークショップを経験した社員は、戦略を「上から降ってくるもの」ではなく「自分が作ったもの」と認識します。実装後の半年で、現場発の改善提案件数が3〜5倍に増えるケースが多く、これは「やらされ仕事」が「自分の仕事」に変わった最も分かりやすい指標です。 ## 4つの実装を順序立てて回す 最後に、この4つを組み合わせる順序を提案します。 最初の3ヶ月は実装①、**らしさ**(行動規範)の翻訳から始めてください。ビジョンを行動レベルに落とさないまま、他の施策をやってもエネルギーが分散します。 次の3ヶ月で実装②、Your Voice Nextを導入し、お客様の声の流通量を5倍にすること。これによって、現場が判断に使える情報が一気に増えます。 7ヶ月目から実装③、ピアボーナスを稼働させます。すると、**らしさ**(行動規範)に沿って動いた社員が周囲から承認される循環が生まれます。 そして年に一度、実装④のFACT based WorkShopで、この1年の蓄積を使って次の戦略を現場が描く。これを3年続ければ、組織の中の「3番目のレンガ職人」比率は劇的に変わります。 **あわせて読みたい** - イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら - ビジョンが浸透しない『5つのよくある罠』と、CX-EXで抜け出す方法 **Your Voice の詳細**: サービス紹介ページ **ピアボーナス導入事例**: 導入事例集 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 - 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 - 【コラム】良い利益と悪い利益 :NPSで測る体験価値 - 重要なんだけど伝わらない-CX-EXの伝え方 – --- title: 「アンケート」から「フィードバック」へ。 〜TEGが今、言葉を変える理由〜 date: 2025-06-15 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4382/ --- # 「アンケート」から「フィードバック」へ。 〜TEGが今、言葉を変える理由〜 「アンケートにご協力ください」 私たちは日常的にこの言葉を耳にします。しかし、その“アンケート”という言葉に、無意識のうちに「義務」「手間」「面倒」といったネガティブな印象を抱いている人は少なくありません。 私達は、CX-EXの専門会社として、数多くの企業の体験価値を可視化し、改善の支援をしてきました。数千件におよぶ調査設計・分析の現場で、私はずっと違和感を持っておりました。 それは、「アンケート」という言葉そのものが、体験価値の本質からズレている、のではないかと言うことです。 だからこそ、私たちはあえて、こう宣言します。 アンケート、やめます。これからは「フィードバック」です。 ## **アンケートは「企業が聞くもの」だった** アンケートとは、本来「聞く側(=企業)」が主体のもの。 - この質問に答えてください - 回答率を上げたい - 点数で測りたい つまり、企業視点の道具だったのです。 だからこそ、回答する側の顧客・従業員から見れば「答えさせられている感覚」が残るのも当然でした。 しかし、時代は変わりました。 顧客も従業員も、ただ評価される存在ではなく、企業と一緒につくる“仲間”であるべきです。 ## **フィードバックは「相手に渡すもの」** それに対して、「フィードバック」という言葉には“循環”の意味が含まれています。 - 自分の声が相手に届く - 反応がある - 改善につながる これは単なる情報提供ではなく、「共創の第一歩」としてのコミュニケーションです。 実際、私たちが手がけたリレーション調査やイベント後のEX調査では、 「アンケート」ではなく「あなたの声をフィードバックとして聞かせてください」と伝えることで、回答率・コメント量ともに大きく改善しました。 ## **言葉が変わると、文化が変わる** 人は、言葉で世界を認識します。言葉が変わると、意識が変わり、行動が変わり、文化が変わります。 「アンケート」という言葉には限界があります。 しかし「フィードバック」という言葉には、未来があります。 - あなたの声を届けてください - あなたの体験が、次の改善を生みます - あなたのフィードバックが、組織を動かします そう伝えることこそが、私たちTEGのミッションである「体験価値の循環をつくる」ことに他なりません。 **TEGは、体験価値の入口を「フィードバック」に変えていきます** これから、私たちが提供する調査・ヒアリング・EX/CXサーベイは、すべて「フィードバック」という言葉で設計していきます。 - アンケートではなく、「対話型フィードバック」へ - 計測ではなく、「意味のある声の共有」へ - 点数ではなく、「改善のヒント」へ 私たちTEGは、体験価値経営の実現に向けて、まずはこの“言葉”から変えていきます。 あなたの会社の調査も、「アンケート」から「フィードバック」へ。 一緒に変えてみませんか? 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】MLBの体験価値設計ー日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来ー --- title: 「アンケート」から「フィードバック」へ。 〜TEGが今、言葉を変える理由〜 date: 2025-06-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%8c%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%bc%e3%83%88%e3%80%8d%e3%81%8b%e3%82%89%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%89%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%af%e3%80%8d%e3%81%b8%e3%80%82-%e3%80%9cteg/ --- # 「アンケート」から「フィードバック」へ。 〜TEGが今、言葉を変える理由〜 --- title: 「エンゲージメント」って何だろう? date: 2014-05-21 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/410/ --- # 「エンゲージメント」って何だろう? こんにちは、株式会社シンクー、営業本部の藤谷拓です。新卒でアパレル企業(SPA)出店などに携わった後、アメリカのミステリーショッピング専門企業にて4年勤め、その後シンクーに入社し、現在4年目を迎えました。 ES(Employee Satisfaction=従業員満足度)の向上がCS(Customer Satisfaction=顧客満足度)の向上につながり、利益アップに繋がるという考えのもと、「月曜日に出社するのがワクワクする」会社作り、「スタッフに会いたいからお店に行きたい」という顧客作りに邁進する日々を送っています。 ### シンクーが考える「エンゲージメント」とは 弊社シンクーのミッションは、世界中に「エンゲージメントカンパニー」を増やすことです。 私たちが考える「エンゲージメント」とは、お客様や従業員が企業やブランドに対して「共感」と「愛着」を持つこと。昨今、「顧客エンゲージメント」や「従業員エンゲージメント」の向上に取り組む欧米企業が増えてきています。「従業員エンゲージメント」とは従業員が企業に対して愛着を感じるとともに企業のビジョンや価値観に共感することで積極的に企業の成長に関わっていこうと行動する状態になることを指します。一方、お客様が企業に対して愛着を持って企業のビジョンや成長を応援してくれる状態になることを「顧客エンゲージメント」と呼んでいます。。 従業員もお客様も、エンゲージメントの意識が強くなれば、「友達や知合いに推奨する」「成長に積極的に関わる」という行動が増えるわけで、これを「エンゲージメント行動」と名付けてます。 ### エンゲージメントが生み出す好循環 私が最初に勤めたアパレル企業は、200人採用しても最初の1ヶ月で170人が辞めてしまうという驚くほどの離職率でした。従業員の「エンゲージメント」がない状態です。では「エンゲージメント」がある状態とはどのようなものでしょう。例えば従業員が「共感」や「愛着」を持てば、仕事に没頭して邁進するため離職率は低下しますし、「うちの会社に入ったら?」と友人に勧めることもあるでしょう。一方、お客様の側から考えてみると従業員がいきいきとして笑顔で働き、親身の対応をされたほうが「このブランド、会社はいいな、好きだな」という意識が生まれます。すると、リピート購入に繋がったり、友人に勧めることで新規顧客開拓が行われたりという好循環が見込まれます。 つまり、ESとCSを相互に高めることは、持続的な利益アップに繋がる企業戦略になるということです。シンクーでは、まずCSを測ることを推奨しています。お客様の声をしっかりと聞き取り、ブランドやサービスに対してどのような印象を抱いているのかを浮かび上がらせ、CSを高めるための従業員教育や制度構築などES向上のための戦略立案を行っています。 「エンゲージメント」から生まれるもの。それは、お客様、従業員、企業みんながハッピーになる、笑顔あふれる社会です。人と人とのつながりが重要視されている今こそ、「従業員エンゲージメント」や「顧客エンゲージメント」の向上に取り組んで、ビジネスの持続的成長、人財を重視する企業へと変わるべきタイミングだと思います。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - シンクー エンゲージメント・フォーラムの運営を開始しました! --- title: 「オムニチャネル」をバズワードで終わらせない ~小売業が直面するチャネル戦略の課題 date: 2015-03-02 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/305/ --- # 「オムニチャネル」をバズワードで終わらせない ~小売業が直面するチャネル戦略の課題 最近、家族の皆が本が欲しい時にはタイトルを僕にメールし、僕がアマゾンに発注するというルールが出来上がってしまいました。最近はカミサンの仕事仲間の分まで注文を受け付けています。「わしはアマゾンの代理店か!!」と思わず愚痴ってしまう、わたちゃんです。アマゾンのマイニングツールとリコメンドエンジンは僕をどういう人格とプロファイルしているんだろう? 小売業界がこの数年最も力を入れている施策のひとつに「**オムニチャネル**」という概念があります。 ## オムニチャネルとは? オムニは「あらゆる」の意味、 チャネルは「顧客接点」です。 店舗やEC(電子商取引)サイト、電子メール、ソーシャルメディアといった多数ある**チャネル(顧客接点)をシームレスに統合し、顧客に快適な購買体験や使用体験を提供しよう**という考え方です。この複数のチャンネルを経由する顧客体験を「**カスタマージャーニー**」と呼びます。 ## 「マルチチャネル」と「オムニチャネル」の考え方の違い 「マルチチャネル」が、ターゲット層に合わせて、店舗、通販、ネットというように複数チャネル(販売経路)を顧客に合わせて使い分ける手法に対して、「オムニチャネル」は、顧客を中心に商品の認知から、検討、購買、利用、定着、リピートに至る一連のカスタマージャーニーで横串を刺してすべてのチャネルを併用して顧客にアプローチしていく、という違いがあります。 - **マルチチャネル** … ターゲット層によってチャネルを使い分ける - **オムニチャネル** … すべてのチャネルを併用して顧客にアプローチする ## 小売業の成功はオムニチャネルへの姿勢で決まる時代へ ただし、店舗とネットでのオムニチャネル化が進むと、**店は下見だけという「ショールーミング化」**への警戒が起こりもします。 一昨年、ゾゾタウンは参加ブランドの店頭でバーコードを読み取ると、店頭に並ぶ商品をその場で買わなくても、ゾゾタウンを経由してどこからでも注文できるというサービスをスタートしました。顧客がスマートフォンで価格や色など詳細な商品情報を入手できるだけでなく、ほかの商品との組み合わせ画像なども参考に買い物が楽しめる画期的なシステムでしたが、リリース後あっという間にサービスをストップしました。原因は諸説ありますが、**店舗からの反発**というのもあったのではないでしょうか。 オムニチャネルは今後の小売業の変革を目指せる重要なキーワードではありますが、お客様との接点と既存チャネルの基本設計と業務設計をしっかり腹に落とし込んでから展開をしないと、ただのバズワードになってしまいます。 (※お客様との接点と既存チャネルの基本設計と業務設計を詳しく理解した方は、3/18開催のエンゲージメント塾へ) また、オムニチャネル化を脅威と位置づけ店舗への囲い込みに走るか、機会と位置付け積極的に取り組んでいくかは企業の置かれている立場や戦略により違いますが、「**最終的には顧客がその評価をくだす**」という基本を忘れないようにしなくてはいけません。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ --- title: 「クロネコヤマトの宅急便」の誕生秘話に、優れた顧客体験のヒントあり! date: 2014-08-28 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/382/ --- # 「クロネコヤマトの宅急便」の誕生秘話に、優れた顧客体験のヒントあり! 以前ふと、「何の疑問もなく宅急便を使っているけれど、そういえばいつどこでどうやって生まれたんだろう?」と疑問に思い、たどり着いたのが「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親である小倉昌男氏の著書、『経営はロマンだ!私の履歴書』。 本書で小倉氏のプライベートから宅急便の誕生に至り、その後ヤマト運輸をトップ企業に育て上げるまでの経緯を知り、小倉氏のビジネスセンスと清廉潔白な人柄に、「クロネコヤマトの宅急便」のサービスがきめ細かい理由や、接客と従業員エンゲージメントの原点を見ることができました。 ## 発想の転換とお客様視点で生まれた「クロネコヤマトの宅急便」 もともとヤマト運輸が専門としていたのが、大口の法人向け配達。でも小倉氏が1971年に二代目社長となると、その道を捨てて個人向けの宅急便という市場を開拓しようとします。それは一体なぜだったのか。理由は2つありました - ヤマト運輸の業績が危険水域に達していた当時、打開策を模索するうち、「大口の荷物を一度に多く運ぶ方が合理的で利益になる」という当時の業界の常識が間違っていることに気づき、小口の荷物をたくさん扱ったほうが利益につながると確信した - 当時個人が荷物を送るためには、制限は6キロまで、しっかり梱包をして紐をかける、荷札を付けて郵便局へ持ち込む、到着日時は不明……など、利便性やサービス品質の高さはなかった。特に当時の郵便局では横柄で雑な対応が大半で接客態度などまるでなかったため、これでは特に主婦は荷物を持ち込むのに恐怖感さえ感じるのではないか、と感じた小倉氏。主婦の視点で見た時、計り知れない潜在的ニーズがあると確信した 特に②こそが今のクロネコヤマトの宅急便の接客の原点となっているもの。利用者の声に真摯に耳を傾け、利用者の立場で物事を見なければいけないと、顧客満足を第一に考えていた小倉氏。彼の有名な言葉に「**サービスが先、利益は後**」というものがありますが、当時の常識を覆して宅急便を成功させるには、何よりも**利用者の利便性を最優先させることに注力する、そうすれば確実に利用者が増え、利益は後からついてくる**、という考えの元に発せられたものです。 荷物を出すのが苦手という主婦に、安心して気軽に利用してほしい……そんな小倉氏の思いから生まれた宅急便、ドライバーさんの応対が素晴らしいのは、そんな“小倉スピリット”が受け継がれているということに違いありません。 ## 「クロネコヤマトの宅急便」は小倉氏一人では実現しなかった! ビジネスの軸を個人向け宅配へシフトしようとしたものの、小倉氏の構想に経営陣は皆猛反対。前述の通り、当時の運送業界では「大口の荷物を一度に多く運ぶ方が合理的で利益になる」が常識だったため、小口の荷物、しかも集荷までして宅配など赤字になるに決まっているなどと言われ、“ボンボンの道楽”だと陰口まで叩かれていたのだとか。 ところがそんな彼を擁護したのが、労働組合の幹部達。彼らは当時ヤマト運輸の業績悪化に危機感を覚えていただけに、当初は半信半疑だったものの、小倉氏が熱心に提案を続ける「宅急便」を本気で考えてみようと提案。でも彼らが擁護した理由はそれだけではありませんでした。 以前ヤマト運輸が窮地に追い込まれた時、労働組合員をリストラしなかった小倉氏。それは、労働組合が会社を一緒に立て直す組織だと認識し、リストラをせず、労使間で様々な配慮をすることで信頼関係が築かれると信じていたからでした。その信頼は会社と労働組合が協力し、経営や戦略において一致団結して大きな力につながるとも信じていました。現場の声や信頼関係を大切にする、そんな彼だからこそ、労働組合が真剣に向き合い、宅急便が実現しました。 またヤマト運輸では、「経営の目的や目標を明確にしたうえで、仕事のやり方を細かく規定せずに社員に任せ、自分の仕事を責任をもって遂行してもらう」という「**全員経営**」という経営手法をとっています。これにより**社員の満足感や帰属意識が高まり、よりやりがいを感じながら会社や社会に貢献できる**のかもしれません。 顧客の利便性向上や社員の幸せを真に願っていた小倉氏。最後に彼の人柄を表す言葉をご紹介です。 私は従業員と言う言葉があまり好きではない。会社が雇っている人々のことは、必ず社員と呼ぶことにしている。それほど深い意味があって使い分けているわけではないが、従業員の「従」という語感がどうも好きになれないのだ。社長が社員を従業員と呼べば、それは相手を会社の業務に従う者としか認識していないと言うことにもなる。そういうことでは、彼らの人生に対して担っている責任を自覚できないではないだろうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 研究でも証明されている、従業員エンゲージメントがもたらす効果とその重要性 --- title: 「グリンピース8000粒分」「マグロの刺身9人前」!? 笑っちゃうサプリメント広告のアピールは有効か? ~カスタマージャーニーで収益を生むポイントを考えよう date: 2015-01-17 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/327/ --- # 「グリンピース8000粒分」「マグロの刺身9人前」!? 笑っちゃうサプリメント広告のアピールは有効か? ~カスタマージャーニーで収益を生むポイントを考えよう 青汁を注文すると低反発枕がついてくる因果関係がイマイチ納得できない、わたちゃんです。 「はじめてのお客様は半額、さらにもう1箱ついてきます」的なキャッチも長年正価で買い続けている既存顧客にとっては、あまり気持ちよい宣伝とは言えません。 ## シニア層・働く女性層を中心にサプリメント通販市場が絶好調 ここ数年ほど、通信販売の事業者を中心にサプリメント販売が絶好調で、**200****億円規模の会社が数多く誕生**し、急成長しました。顧客ターゲットの中では、とくに「シニア層」と「働く女性層」が、成長セグメントとして期待されています。 各社ともTVCMや折り込みチラシ、新聞広告など、複数の媒体で、似たり寄ったりの広告を掲載して、**消費者には膨大な情報が届いています**。競合企業が増えるにつれて、各社の売り上げは伸び悩み、それをカバーしようと品数を増やし続けました。結果、似たような品揃えの通販企業が乱立しています。 ## 「マグロの刺身9人前」とアピールしている1日に必要なDHA、実は「イワシならたった40g」 サプリメントの広告表現には疑問点が多い 効果をアピールする広告メッセージも、曖昧でわかりにくいものや、笑えるものも多くあります。 例えば、DHAの1日の必要量は1gとされ、イワシなら40g、アジであれば150g程度で補えるそうです。これを、**わざわざマグロの刺し身と比較**して「マグロ赤身の刺身9人前以上が必要」と費用の差分を大きく見せるような文句を掲載しているのには疑問を感じます。 あるいは、「**グリンピース****8000粒分のビタミンB1**」という表現も、グリンピースのビタミンB1含有量の低さを謳っているように思えてしまいます。 ## 激戦のサプリメント市場で必要なのは新規顧客獲得より 既存顧客からの口コミ効果を狙ったカスタマージャーニーの設計 **カスタマージャーニー**とは顧客がどのように企業や商品との顧客接点を持って認知し、その接点での顧客体験を通じてどんな感情をもって、購入やサービス利用に至り、その後どんな行動するか、という一連のプロセスを旅に例えた言葉です。 このカスタマージャーニーを可視化して分析することで、一連の顧客対応プロセスの最適化を測ることができます。また、収益を生むカスタマージャーニーの設計とは、顧客にとってもっとも満足度が高く、企業の差別化となり、収益へのインパクトが大きいカスタマージャーニーの接点を選択し、**最高の顧客体験を提供する仕組みとプロセスを構築**することです。 つまり、業界特性に応じて自社の強みを使った差別化したお客様とのエンゲージメントを構築できる接点を見極める必要がある、ということです。 その点では、激戦となったサプリメント市場においては宣伝などの販促プロセスでの新規顧客獲得より、品質や効果重視で既存顧客からの口コミ効果を狙った**カスタマージャーニーの設計をしっかりと構築できる企業が生き残っていく**のではないでしょうか。 さあ、今日も薬自慢するほどのいろんなタブレットを飲んで、健康を追いかけましょう。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ --- title: 「デパ地下やスーパーなどでは商品を売らない」洋菓子店シャトレーゼのブレない経営軸 date: 2015-07-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/231/ --- # 「デパ地下やスーパーなどでは商品を売らない」洋菓子店シャトレーゼのブレない経営軸 子供たちにとって長く楽しい夏休みがはじまりましたね。色々な思い出ができるであろう夏休み、大人の皆さんはどんな思い出が印象に残っていますか? 私が懐かしく思い出すのは、夏の暑い日にひんやりおいしい、母親の作る長崎スタイルのミルクセーキとシャトレーゼのアイス。特にシャトレーゼは子供の私にとっては週に一度の贅沢。色とりどりのアイスやお菓子が並ぶシャトレーゼのお店に入った時のワクワク感は今でも覚えていて、まるでお菓子の城のようだと思ったものです。(ちなみに「シャトレーゼ」はフランス語の「シャトー」(城)と「レザン」(ぶどう)を合わせた造語で、創業の地である山梨県勝沼の名産品ぶどうを冠して名づけられたそうなので、お城のようだと思ったのは社名のイメージそのままだったのかも?!) そんなシャトレーゼは60円台からのアイス、100円台からの生ケーキ、108円のシュークリームなど、驚きの安さだけでなく、そのおいしさでファンを虜にしていますが、全国の大手ショッピングモールからの出店を断り、デパ地下やスーパーでは商品を売らないという戦略で、自社工場直営を徹底しています。絶対にブレることのないその経営軸の裏に、どんなストーリーがあるのでしょうか。 ## 反骨精神が生んだ独自戦略 シャトレーゼと言えば店舗直販ですが、小売に卸していた時代もありました。でもその当時、値下げ要請を受ける、コンペ参加や協賛金を求められるなどの利益優先のやり方に、自社の「いい商品を作りたい」という思いを貫くことはできないと感じていた、創業者兼社長の齊藤寛氏。 そんな時、取引先デパートの外商担当に500万円もする時計の購入を求められ、それがきっかけで自分達が満足できる商品を展開するためには、自分達の売り場を持たなくてはいけないと決心。(齊藤社長は今でも自分への戒めのためにその時計をしているそうです) 売りに行くのではなく 買いに来てもらえる商品作りを目指すシャトレーゼは、商品作りに必要な原材料を工場近くの農家から新鮮なまま仕入れ、一次加工も全て自分達で行っています。牛乳は搾りたての風味を生かす低温殺菌、卵は生みたてのものを自社割卵、小豆は白州名水を使って自家炊きするなどのこだわりも。素材の質が高く、手間ひまかけているだけあって、原価率が70%以上の商品も多いそうですが、それでもあれだけ安く提供できる理由はどこにあるのでしょうか?それが **・路面店のみで展開(自社工場で大量生産し、直接FC店舗へ送るシステム)** **・製造工程の徹底したオートメーション化(効率化とコスト削減に貢献)** **・宣伝広告なし(宣伝しなくても安くておいしいから口コミが拡散する)** の3つです。「良いものを安くお客様に提供をするにはどうしたらよいか」をとことん追及したのがこの形だったということですね。 いい素材がないといい菓子はできない、地元に育ててもらったから今があると感謝する齊藤社長。明確なビジョンやミッションを持ち、信念を曲げることなく、会社を支えてくれる人やコミュニティへの感謝の気持ちを忘れないからこそ、顧客はもちろん、従業員や取引先の共感や愛着を獲得し、ロイヤリティを高め、今の成長へとつなげることができたのではないでしょうか。 ## シャトレーゼの 『三喜経営』 シャトレーゼは顧客・取引先・社員に喜ばれる「三喜経営」を企業理念として掲げています。自然でおいしいものを安くお届けし、お菓子を通して心も体も健康になってほしい、幸せになってほしい。そして、すべてのお客様に愛されるお菓子屋さんでありたいというのが、シャトレーゼの想いだそうです。 ここでシャトレーゼの理念を見てみましょう。 **一、お客様に喜ばれる経営** わが社は、常に技術革新に挑戦し、より良い商品をより安く提供して、お客様に喜ばれ社会に奉仕する。 **一、お取引先様に喜ばれる経営** わが社は、お取引先様の繁栄のお手伝いと奉仕に徹し、運命共同体として共に栄える事を念願とする。 **一、社員に喜ばれる経営** わが社は、事業は人なりと信じ、事業の発展を通じて、社員の人間形成を高揚し、会社の繁栄を通じて、社員の豊かな生活を実現し、併せて社会に貢献し、永遠の繁栄と幸福を目指して限りなき前進を続ける。 CS(顧客満足)、ES(従業員満足)、SS(地域・仕入先との共栄共存)を理念として掲げ、体現してきたように見えるシャトレーゼ、2014年度の売上は430億円(単体)、販売店舗数は全国に約450店舗と、「洋菓子大手」の地位を確かなものとしましたが、齊藤社長は「大手企業になったわけではない」と話し、世界での成功を目指してさらなる努力と成長を続けているようです。 参考: http://www.chateraise.co.jp/company/ http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20141106.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お客様にもっと買ってもらうために知っておきたい、数字で見る顧客エンゲージメントがもたらす効果 --- title: 「データの利活用が店舗改善に効く」 ~オムニチャネル時代のCX・EX~ date: 2023-03-03 url: https://total-engagement.jp/seminar/2765/ --- # 「データの利活用が店舗改善に効く」 ~オムニチャネル時代のCX・EX~ 新型コロナウイルスの影響によりオンラインでのお買い物が一般化した昨今、小売業界でもEC売上を高める取り組みが必要不可欠となっています。 一方、2022年3月に消費者庁が行った消費者意識基本調査では、63.2%のお客様が商品購入を検討する際に「店舗・店頭から情報収集する」と回答したとの調査結果もあることから、実店舗での顧客体験が会社全体の収益に影響していると感じでいる方も少なくないのではないでしょうか? 今回は「データの利活用が店舗改善に効く~オムニチャネル時代のCX・EX~」をテーマに、実店舗の「CX(顧客体験)改善」と「EX(従業員価値)向上」の観点からデータを活用した店舗運営の改善ノウハウについてお伝えします。 サービス体験データの「見える化」を提供する株式会社トータルエンゲージメントグループ社と顧客の行動データの「見える化」を提供する株式会社Flow Solutions の2社共催で、店舗改善に効果的なデータ活用について「顧客体験(CX)」と「従業員価値(EX)」の2つの観点からお話いたします。 店舗・スタッフの売上向上施策から、NPSスコアをもとに顧客体験を改善する方法など幅広いテーマをご用意しておりますので、奮ってご参加くださいませ。 --- title: 「ファッション×人工知能」サービス5選 ~アパレル業界に広がるAIの可能性に迫る! date: 2016-09-27 url: https://total-engagement.jp/column/cs/120/ --- # 「ファッション×人工知能」サービス5選 ~アパレル業界に広がるAIの可能性に迫る! 9月29日に、小売り企業向けオムニチャネル推進セミナー?「人工知能で店舗課題を発見する最新事例とカスタマージャーニーによる顧客体験デザイン」を共催する株式会社ABEJAより、寄稿された記事を紹介します。(写真引用:flickr) ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 今、人工知能(AI)の発展が目覚ましい。連日数多くのメディアで人工知能に関する国内外のニュースが取り上げられている。 2016年3月15日には、Googleにより買収された人工知能開発ベンチャーの「DeepMind」が開発した人工知能ソフトウェアの「AlphaGo(アルファ碁)」が、今まで人工知能が勝てなかった囲碁で世界最強の棋士であるイ・セドル九段を4勝1敗で打ち破るという快挙を成し遂げたことで世界中が湧いた。 また、3月21日には、人工知能による小説創作を目的としたプロジェクトチーム「気まぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」の短編小説が、国内文学賞の1次審査を通過したことでも話題になった。 このように人工知能への関心は日を追うごとに高まり、その用途も多岐にわたる。 そして、**近年ファッション業界においても人工知能の活用**が進んでいる。今回はファッションの分野で導入が進む人工知能に焦点を当て、その事例を紹介する。 ▼関連記事 【連載企画】今世界で注目を集める「ディープラーニング(Deep Learning)」とはなにか ABEJAと三越伊勢丹、最先端技術「ディープラーニング」で店舗開発 ## ファッションアプリ×人工知能 引用:POCKET PARCO パルコが昨年からサービス提供をしているスマートフォンアプリ「POCKET PARCO」では、3月よりアプリ内に人工知能を導入することでレコメンド機能を強化していくという。(2016年3月18日発表。)ユーザーの購買/来店履歴、お気に入り登録履歴、記事閲覧履歴を元に、**人工知能がユーザーの好みを機械学習し、一人ひとりに合わせたオススメ情報を表示**する。今回導入するパーソナライズエンジンは、株式会社PKSHA Technologyの機械学習を用いたCRMソリューションにより提供されている。 パルコでは「POCKET PARCO」を従来のPARCOカードに加え、新たなCRMツールとして位置付け、2015年3月のリリース以降、積極的にマーケティングに活用してきた。今回、アプリを通じて顧客ごとにパーソナライズされた情報を発信することにより、**“個”客との接点の最大化**を目指しているという。 ▼参照 スマートフォンアプリ「POCKET PARCO」がリニューアル、パーソナライズ機能等を強化 ## インスタグラムのスナップを集めたファッションメディア×人工知能 引用:ファム(FAMME) 2月22日に公開されたFAMME(ファム)はインスタグラマーのコーディネイト画像に特化したファッションメディアである。インスタグラム(Instagram)上で多く閲覧されているコーディネート画像を人工知能技術を活用して抽出し、独自のアルゴリズムで表示させている。 「FAMME」は「FAshion Machinelearning MEdia」の略で、**インスタグラムをファッションの参考として利用する女性を対象にリリース**された。人気コーディネートは最新・1週間・1ヶ月ごとで集計したランキング形式で閲覧できる。気に入った画像はCLIP機能で保存できる。また、最新ファッショントレンドに関連する記事も配信。今後はユーザー同士のコメント機能や、パーソナライズされたコーディネイト画像表示機能などを導入するほか、今後はiPhoneとAndroid端末向けアプリを提供する予定だ。ネイルやヘアスタイル、メイク・コスメといったカテゴリーの拡充も視野に入れ、展開していくという。 ファッションやライフスタイルの参考となる新しいメディアに注目が集まる。 ## ECサイトでのWeb接客×人工知能 引用:metaps 株式会社メタップスが提供する「SPIKEオートメーション」は、**人工知能がECサイト内のユーザ行動を学習し、最適なタイミングで最適な販促を実施する**Web接客サービスである。 2月22日、人工知能がウェブサイト内のユーザ行動を解析し、自動で改善レポートを生成する「AIコンシェルジュ」機能が追加された。同機能は、対象サイトのユーザ行動や業界トレンド、過去のサイトパターンなど様々な要素を機械学習によって学習することで解析精度が向上していく。 得られたデータからユーザーをいくつかのグループに自動分類し、最適なタイミングで最適なユーザーに割引クーポンやポイントなどを付与することで、購買率を最大化を図る。 ▼参照 SPIKE ## 専属スタイリストによる接客サービス×人工知能 引用:PR Times カラフル・ボード株式会社が開発した人工知能が搭載された無料のファッションアプリは、アプリ内に登録されている提携ブランドの服を、ユーザーが「好き」「嫌い」で分類することで、**人工知能がファッションセンスを学習し、好みにフィットしたアイテムを提案**してくれる。 現在ECサイトだけでなく、リアル店舗でも導入されている。 伊勢丹新宿店は、3月2日(水)から3月31日(木)まで本館2階のアーバンクローゼットにて「ISETAN×SENSY”FIND NEW STYLE”」を開催した。今まで人が行っていた接客に人工知能によるスタイリングが加わることで、限られた時間の中でも、手軽にファッションを楽むことのできる新しいショッピングのスタイルを提案している。 また、今回から「来店・試着予約機能」を追加。事前にお目当ての商品を決めて予約をすると、その商品を伊勢丹のスタイリストがご用意して、試着する準備を整えることで、ショッピングの時間を短縮することができるという。 ▼関連記事 【インタビュー】人工知能が人間のセンスを学習?SENSY渡辺社長が語るテクノロジーの未来とは? ## 【海外事例】モバイルアプリにおけるショッピングアシスタント×人工知能 引用:VentureBeat アウトドア用品のザ・ノース・フェイス(The North Face)は2016年4月にIBMの高性能人工知能コンピュータ「ワトソン(Watson)」を搭載したモバイルアプリをリリースする予定だという。このアプリはIBMが資金提供をしたサンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業Fluidがノースフェイスと提携し開発したものである。 使い方はいたって簡単で、小売店でスタッフに質問するのと同様に、探しているアイテムに関する様々な要望を電話に向かって話すと、アプリが最適な商品を探し出し提案してくれる。 例えば春物のジャケットが欲しいとき、形や素材など、数多くの品揃えの中から、どう選んでいいかわからない時もある。そんな時にワトソンは、「ジャケットを着てどこへ行くのか」、「それはいつなのか(着用時の気温を知るため)」、「男性用なのか女性用なのか」、「どのようなアクティビティをしようと考えているのか」、などを問い、**質疑応答形式で最適なものを見つけてくれる**。 ▼参照 The North Face to launch insanely smart Watson-powered mobile shopping app next month ## ファッション業界で人工知能の活用が当たり前になる日が来ている 引用:PixCove ITの導入が遅れていると言われているファッション業界においても、今回紹介したように**人工知能の活用に注目が集まっている**。人工知能をうまくビジネスに取り込むことで、**業務が効率化し人間にしかできないサービスの提供に時間を費やせる**ようになる。また、顧客に寄り添った新しい購買体験の提供は**顧客満足度の向上**にもつながるだろう。ファッション業界の人工知能活用に今後も目が離せない。 ## セミナーのご案内 **9月29日(木)開催:小売り企業向けオムニチャネル推進セミナー?** **「人工知能で店舗課題を発見する最新事例とカスタマージャーニーによる顧客体験デザイン」** 本記事で紹介した**「ABEJA Platform」**のデモや成功事例も紹介します。 ぜひご参加ください! 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 --- title: 「マーケティングの父」コトラーと「アマゾンを震撼させた」ザッポスの考え方から再認識する顧客エンゲージメントの効果と重要性 date: 2015-03-10 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/300/ --- # 「マーケティングの父」コトラーと「アマゾンを震撼させた」ザッポスの考え方から再認識する顧客エンゲージメントの効果と重要性 早いものでもう3月。年度末を迎えている企業も多いのではないでしょうか。3月~4月は変化が多くバタバタしますが、春の訪れとともに新年度を迎え、新たな目標設定をすることで身が引きしまり、モチベーションも高まりますよね。 欧米では近年、組織目標としてエンゲージメントの強化(絆の形成と強化)を掲げるところが増えてきました。これはエンゲージメントを強化することで、顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長などが期待できるからです。エンゲージメントには顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメントの2つがありますが、今日は顧客エンゲージメントに焦点を当て、マーケティングの父とアマゾンが800億かけても欲しかった企業の考えをもとに、その効果と重要性についてお話ししたいと思います。 ## 新規顧客の獲得に躍起になると、顧客離反率が低下する?! 「現代マーケティングの父」と呼ばれるフィリップ・コトラー氏は、著書『コトラーのマーケティング・コンセプト』の中で、 **残念ながら、企業は新規顧客の獲得に傾注しており、既存顧客の維持や既存顧客との取引拡大には、あまり熱心ではない。 企業のマーケティング予算の実に70%が新規顧客の獲得に費やされている。 ところが、収益の90%は既存顧客からもたらされているのである。 新規顧客を獲得しても、獲得後、数年間はかえって赤字になる企業も多い** と言っています。これはコトラー氏の **1. 新規顧客の獲得には、既存顧客を満足させ維持するのに要するコストの5倍はかかると考えられる** **2. 満足している顧客は何度も購入してくれる** **3. 満足している顧客は、そうでない顧客よりも購入額が高くなる** **4. 満足している顧客は、その企業を他の見込み客に紹介してくれる** という「顧客を大切にすべき4つの理由」に基づいたものですが、この考え方は下記顧客エンゲージメントフローそのものといってもいいかもしれません。 さらにコトラー氏は、 **新規顧客の獲得に躍起になり、既存顧客を顧みない企業の場合、年間の顧客離反率は10%から30%になる。 こうなると企業は、顧客の減少を穴埋めするために、新規顧客の獲得と元顧客の呼び戻しにさらなる資金を注ぎ込むという、終わりなき悪循環に巻き込まれてしまう** とも言っています。この数字を見ると、顧客の共感と愛着を生み、信頼と絆を築き、顧客エンゲージメントを高めることがどれだけ重要かがお分かりになると思います。お客様一人ひとりと向き合い、期待以上のサービスを提供し、感動と幸せをお届けすることができたら、必ず企業・ブランドは成長すると思います。 ## アマゾンが唯一恐れた会社「ザッポス」は、根っからのエンゲージメント・カンパニー 「感動と幸せをお届けする会社」と聞いてまず思い浮かぶのが、アメリカの靴のオンライン小売、ザッポス。日本では事業展開していないにも関わらず、同社CEOトニー・シェイ氏の著書『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』で彼とザッポスのファンになったという日本人も多くいるほど。 上記顧客エンゲージメントフローで、エンゲージメント強化によって期待できるものに「リピート購入」「友人・知人への推奨」がありますが、ザッポスの成長の一番の原動力となっているのもリピート顧客と口コミなのです。顧客エンゲージメントの高さが大きな成長につながったといういい例です。 ザッポスの面白いところは、広告ではなく、カスタマー・サービスと顧客体験に費用をかけているところにあります。会社がマーケティングを行うのではなく、顧客に口コミでマーケティングしてもらおうというのがザッポスの哲学だからです。 そんなザッポスは、SNSやメールが主流になりつつあるカスタマーサービスにおいて、コールセンターに重きを置いています。なぜなら顧客と一対一で話すことができ、そこで素晴らしい体験をした顧客が、友人・知人に自身の体験を話し、それが口コミとして広がるからです。同社が他の企業と違うのは、コールセンターをコストカットさせる場所ではなく、最高の顧客体験を提供する場所と考えているところ。だから同社のコールセンターには「Customer Loyalty Team(顧客ロイヤルティチーム)」という名前がついています。 また、ザッポスのウェブサイトに行くと、どのページに行ってもページ左上にカスタマーサービスの番号が表示されていることに気づきます。(下記参照) 最近のECサイトでは電話をしたくても電話番号が載っていないところも多くありますが、それだけで不信感を覚えることも。だからこうして「お客様とお話をしたい」という同社の姿勢には共感を覚えます。電話での処理時間を測らず、1件の電話にどれだけ時間をかけても構わないとしており、これまでの最長時間はなんと6時間! 同社の顧客ロイヤリティが高い理由がわかりますね。 他にもザッポスでは、お届けと返品の両方で送料無料はもちろん、リピート顧客には翌日配達へのアップグレード、自分たちの在庫にない靴を探している顧客には、競合他社で在庫のあるサイトを探してそれを教えるというサービスまで提供していますが、全ては顧客満足のため。同社の取り組みは顧客エンゲージメントを強化する共感と愛着を生むものなのです。 新年度を前に、皆さんもエンゲージメントを高めるためにできること、考えてみませんか? 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - アマゾンの会員プログラムを超えるか? オーバーストック・ドットコムの顧客エンゲージメント強化術 --- title: 「ムヒ」でおなじみ池田模範堂は、「小さなお客さま」の声を大切にする素敵な会社だった date: 2015-08-27 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/215/ --- # 「ムヒ」でおなじみ池田模範堂は、「小さなお客さま」の声を大切にする素敵な会社だった かゆみ止めと言えば「ムヒ」をイメージする方も多いのではないでしょうか。かゆみ、虫さされ、かぶれ、しっしん、じんましん、あせも、しもやけ、皮ふ炎、ただれと、さまざまな皮膚の悩みを解決してくれるので、私にとってムヒは子供の頃からずっと愛用してきた薬ですが、他にそういう薬があるかと聞かれたら特に思い当りません。そう考えるとすごいですよね。さらにすごいのがムヒの名前の由来です。「唯一無比」、「天下無比」などの、「比べるものがないほどすぐれた効き目」の商品という意味を込めた「無比」からつけられているそうです。 そんなムヒを製造しているのは、薬売りの伝統で知られる富山県にある池田摸範堂。長年愛用される薬を作る同社には、ロングセラー商品が生まれる理由が分かるビジョンやストーリーがありました。 ## 「社員が誇れるいい会社」を創る企業文化 「社会の模範になろう」というのが社名の由来だと言う池田模範堂は、創業103年の歴史を誇る会社。その長い歴史はあくまで成長の過程としかとらえていないようで、老舗であっても常に成長を続ける「若者」でありたいと考えているようです。 池田模範堂が掲げているビジョンは**「社員一人ひとりが誇れる ”いい会社”になる」**。そしてそのために作られた経営スローガンが**「変身への挑戦」**。安定した利益が出ているけれどあまり成長していない会社よりは、変化を恐れず革新的な製品やサービスを提供して持続的成長を続ける会社の方が、社員が誇れるいい会社になりますよね。 だから池田模範堂では変身への挑戦を重ね、ムヒだけでもクリーム、液体、スプレー、パッチ、キッズ用、ベビー用など、お客様の症状や好みなどに合わせた商品開発を積極的に行っています。社員数は300名(2015年4月現在)ながらも、ラインナップしている商品数は33種類(2015年8月現在)、売上高は133億円(2014年11月期)を達成し、安定的な成長を見せています。 2011年4月には**「肌を治すチカラ」**という新しいキャッチコピーを掲げ、事業領域を「すべての肌の悩み」へと拡大したそうですが、より多くのお客様の肌の悩みを解決し、感動や喜びにつなげることも、池田模範堂の誇りともなっているのではないでしょうか。 池田模範堂の社員の皆さんは、「教育・研修が充実している」「職場の雰囲気が良い」「社内体制がきちんとしている」「若いうちからチャレンジできる」「意見や考えを尊重してもらえる」といった点を自社のいいところとして挙げ、社員に多い特徴を「まじめ」「フレンドリー」「仕事熱心」「明るい」「個性豊か」と挙げていますが、こうした企業文化が「変身への挑戦」を促し、「肌を治すチカラ」のある商品を作り、「社員一人ひとりが誇れる ”いい会社”になる」というビジョンを実現しているように思います。 ## どんなに些細なお客様の声でも、真摯に向き合う企業姿勢 「いい会社」池田模範堂の姿は次のような心温まるエピソードにも見ることができます。 ある日、アンパンマンがパッケージに印刷された目薬について、小学生の女の子からお客様相談室へ電話があった時のこと。 **商品名『◎◎こども目薬』の袋を破ると、どうしても、アンパンマンの顔が破けてかわいそうです。アンパンマンが痛そうなので、なんとかしてください。** 出典:Spotlight という訴えを聞いたお客様相談室の室長は即対応し、翌月の社内報告会で次のように報告したそうです。 **女性6歳からの苦情でした。お客様の悲痛な訴えを受け、上層部と掛け合った結果、 製造上、切り口を変更することができないため、絵柄を変更することにより、お客様の苦情に対処することに成功いたしました。お客様にも、後日、対応策をお知らせいたしました。なので、今月から絵柄が変更されています。みなさん、確認しておいてください。** 出典:Spotlight 大きな企業にとってみたら、このような訴えは“些細なもの”かもしれません。でも謙虚に真摯にお客様と向き合い、その声を商品に反映させる姿は、まさに社名にある「模範」となるものだと思います。 池田模範堂のビジョンや真面目なものづくりの精神に対しては共感を、お客様の声に耳を傾ける姿勢や、同社の販売する製品・サービスに対しては愛着を覚えます。共感と愛着は顧客エンゲージメントの向上に欠かせないものですが、**顧客エンゲージメントが高いからこそ、リピート購入をしてくれるお客様や、既存商品の改善、新商品開発につながる意見・要望のフィードバックをしてくれるお客様が増え、それが同社の売上・利益の増大や、持続的な成長につながっている**のではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - ブランドへの好感度を5倍高める動画は、顧客エンゲージメントの向上にも役立つツール! --- title: 「レッスンさせて頂きありがとうございます」~徹底した「お客様目線」で顧客満足度を高め、急成長するEYS音楽教室の驚くべき接客サービスとは? date: 2013-10-18 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/436/ --- # 「レッスンさせて頂きありがとうございます」~徹底した「お客様目線」で顧客満足度を高め、急成長するEYS音楽教室の驚くべき接客サービスとは? 2009年、貸しスタジオでのレッスンを開始したEYS音楽教室(以下「EYS」)は、受講者の不満の元となっていた、従来の音楽教室の常識を打ち破る革新的なサービスを展開して急成長している企業です。2013年現在で、受講生数は全教室合計で**4,000人以上**に上り、わずか5年で大手の一角を占めるまでに至っています。 <銀座スタジオ・受付ロビー> 現在は、自社練習スタジオを銀座、新宿、横浜、梅田に開設。青山ゴスペルチャペルと提携して、教会の荘厳な雰囲気の中でゴスペルレッスンを受けるコースを提供するなど、他にはないユニークなクラスも開講しています。 <銀座スタジオ・受付ロビーにはバーカウンターも設置!> EYS音楽教室が短期間で多くの顧客を獲得できた要因は、前述したように、**従来の音楽教室においてしばしば****受**講者が感じてきた「不便」や「不快」「不満」を解消する革新的なサービスを提供していることにあります。具体的には以下の8つの「サービス改革」を通じて、音楽教室業界にイノベーションを起こしたのです。(それぞれのサービスの説明文は、EYSのWebサイトから引用ママ) ————————————————————————- **1 楽器プレゼント** すぐに音楽を始められるよう、レッスンコースやご希望に応じて入会時に楽器をプレゼント。独自開発を含めて、楽器の品質にもこだわっています。 **2 安くてわかりやすい料金プラン** 今までの音楽スクールは追加料金が不明瞭だったり、サービスの質もまちまちでした。EYSではシンプルな料金プランで質の良いサービスを提供します。 **3 ミュージックスタイリスト** “時間の切り売り”をする、偉そうな講師は排除しています。正社員として採用され、プロのサービスパーソンとして徹底的に教育されたミュージックスタイリストが“価値を提供”します。 **4 補講は無料** 社会人は忙しく予定は狂いがちです。仕事が長引いてしまった時や、事前に予定が合わなくなってしまった時にも安心できるよう、補講レッスン費用は無料に致しました。 **5 レッスンオールフリー** 個人レッスン・グループレッスン共に、会員様の都合を優先します。講師の都合でレッスンスケジュールが度々変更されるようなことはありません。 **6 和楽器の家元制度改革** 家元を通じて高額な楽器を購入しなくてはならない、免状が必要、料金体系が不透明・・・時代に合わない旧態依然とした制度はEYSにはありません。 **7 Enjoy保証** 講師と相性が合わない、レッスン内容に不満がある・・・といった時には別の講師が無料で再レッスンを行う満足度保証のサービスを実現しました。 **8 バンドサービス** 音楽の楽しみ方は、楽器演奏技術の向上と孤独に向き合うことばかりではありません。新たな仲間たちとの“大人のクラブ活動”も全面的にバックアップしています。 ————————————————————————- どのイノベーションも、従来の音楽教室に通ったことのある方なら驚きを隠せない、すごいサービスでしょう。たとえば、楽器のプレゼント。バイオリンを習ってみようとレッスンを申し込んだら、**その場でバイオリンを持ち帰ること**ができます。ピアノレッスンなら、なんと**デジタルピアノ**が、また和楽器の**「琴」**でさえ受講申し込みすればもらえます。(かさばるので、さすがに持ち帰りではなく、別送になるそうですが) また、社会人にとって、特に平日夜のレッスンは急な残業などで受講できなくなることもあるもの。当日キャンセルは一般に「補講不可、返金なし」が原則ですが、EYSでは無料でいつでも補講を受けることができます。おかげで、レッスン料が無駄になることがありません。 ? <バンド練習も可能なちょっと大きめのレッスンルーム> 和楽器の家元制度改革もユニークです。和楽器を習う場合、レッスンというより**「弟子入り」**といったものになり、いろいろと細かなしきたりに従わなければなりません。師匠が勧める高額な楽器を購入せざるを得ないということもあるようです。そうした家元制度は文化・伝統を守る上で大切なことではあります。しかし、EYSではそうした家元制度に縛られることなく、**純粋に和楽器を楽しむことができる機会を提供**しているのです。 <和楽器用の畳敷きレッスンルーム。気分よく練習できそう> EYSが実現している上記の8つの改革の根底には、明確な**「フィロソフィー」**や**「サービスコンセプト」**があります。EYSの**フィロソフィー(「最も重要で根本的な考え方」と言い換えられるでしょう)**は **「レッスンさせて頂きありがとうございます」** という気持ち。徹底的に**「お客様目線」**に立った音楽教室を目指しているのです。 この徹底したお客様目線は、EYSの運営する株式会社EYS-STYLEの代表取締役、吉岡秀和氏が既存の音楽教室を受講したときに感じた、**「教えてやっている」**と言わんばかりの先生の態度や、教室本位の運営に対する疑問から生まれたものだそうです。 EYSでは、お客様目線の視点ですべてが組み立てられ、運営されているのです。そして、このフィロソフィーに基づくサービスコンセプトは以下の2つです。(説明文はWebサイトから引用ママ) ————————————————————————- **1 Enjoy your sound** 会員様ひとり一人に対して、それぞれのライフスタイルや趣味嗜好に合った音楽レッスンや、音楽との触れ合いの場をアレンジしたサービスを提供します。音楽は、“先生”に代表される音楽を極めた人達からレッスンを通じて分け与えられるモノではありません。会員様ひとり一人の中に音楽の世界観があり、それを実現することに責任もってサポートすることがEYSの使命だと考えています。 EYS音楽教室は、誰しもが、それぞれの音楽活動を満喫できる空間を提供します、そのためのあくなきチャレンジを続けることを宣言します。 **2 Second Community** EYS音楽教室のバンド活動や開催イベントを通じてこれまで多くの音楽仲間が出会い、すばらしい思い出を積み重ねてきました。ご家族や兄弟でバンド活動をしている会員様も多くいらっしゃいますし、EYSで出会い結婚にまで至ったカップルも数えきれません。 EYS音楽教室は、今後も、血縁や地縁、会社や学校といった組織の枠組みも超えて、“音楽”という共通言語で苦楽を分かち合う、会員様にとっての「第2の安心空間」でありたいと考えています。 インターネット空間ばかりが「コミュニティ」というキーワードで賑わっていますが、「リアル」だからこそ実現できる理想のコミュニティづくりを目指しています。 ————————————————————————- EYSでは、受講生1人ひとり異なる音楽の楽しみ方を大切にし、レッスンするのではなく、**受講生が音楽を心から楽しめるようなレッスン、場づくりのプロデュースを行うこと**を大切にしているのです。 また、音楽好きの仲間のリアルなコミュニティもサポート。単にレッスンを受けるだけでなく**、気の合う仲間との楽しい交流の場も提供することにより、受講生のミュージックライフがより充実したものになること**を願っているのだそうです。 さて、EYSのフィロソフィー、サービスコンセプトに基づくお客様視線のサービスを実現するため、組織体制も他の音楽教室とは一線を画しています。とりわけ特徴的なのは、**「ミュージックスタイリスト」**と呼ばれる講師を正社員として雇用していることです。 これは、音楽を生業とする人たちに多く見られる生活の不安定さを解消すること、また、プロのサービスパーソンとして徹底した教育を行い、最上の価値を受講生に提供できるようにすること、そして、レッスン時間の切り売りではなく、受講生の音楽観の実現に責任を持つプロデューサーとして、受講生との長い信頼関係を築いてもらうといった狙いがあります。 では、顧客エンゲージメントの視点からEYSのサービスを読み解いてみましょう。**顧客エンゲージメントは、わかりやすく言い換えるとお客様との絆を作ること、絆を強くすること**です。 このためには、第一にお客様に、自社、あるいは自社製品やサービスに**「共感」**してもらうことが大事です。そしてまた**、「愛着」**を持ってもらうことで、絆が強化されていきます。結果として、自社、あるは自社製品・サービスを繰り返し購入・利用してくれたり、友人知人に薦めてくれたり、製品・サービス改善につながる有意義な意見を積極的に提供してくれるようになります。 では、**「共感」**を得るために必要なことはなんでしょうか?それは、**自社、あるいは自社製品・サービスの根底にある基本的な考え方を明確化し、Webサイトを含む様々なメディアを通じて伝えること**です。基本的な考え方は、フィロソフィー、哲学、理念、コンセプトなど様々な表現がありますが、要するに「わが社が大切にしている価値観や思い」のことです。こうした自社の思いを伝えることで消費者、またステークホルダー(利害関係者)の共感を勝ち得ることができます。 <EYSの誕生からの歴史も、壁掛けの大型ボードでわかりやすく語られています> EYSの場合、単にサービスが革新的であるということだけでなく、まさに**EYSのフィロソフィーやサービスコンセプトが明確化され、かつ、Webサイトなどを通じて積極的に伝えて**います。このことが、見込み客・顧客の共感につながっていることは間違いありません。 次に「愛着」を培うために必要なことはなんだかおわかりでしょうか?それは、基本的には**相手本位で対応する**ということです。つまり、相手の利益、都合を優先してあげるということ。**「自分のためにここまでやってくれるんだ!」**という評価が愛着を強めてくれます。 EYSの場合、**楽器プレゼントや補講無料など、まさに相手本位のサービスを提供することで受講生の愛着を高めることに成功**しています。楽器プレゼントは、お客様に対する実質的な先行投資であり、当サービスに踏み切るまでには綿密なシミュレーションが行われたそうです。なにより、決断が必要だったことでしょう。また、補講無料についても、講師の稼働時間が減少する一因ともなりますので、利益率の縮小につながるサービスです。それでも、まずお客様の利便性を優先することが最終的にはEYSにとっても利益になると考えて実施しているとのこと。 <銀座スタジオ受付ロビーには熱帯魚が泳ぐ巨大水槽も!> EYSは、これからのお客様と企業との好ましい関係性の構築・維持についてのひとつの理想モデルとして見習うべき点が多々あります。 当ブログ記事は、株式会社EYS-STYLE執行役員、倉方宏幸氏の取材に基づいて作成いたしました。取材にご協力くださった倉方氏にはこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。 <倉方宏幸氏 株式会社EYS-STYLE 執行役員> ★EYS音楽教室 公式Webサイト http://www.eys-musicschool.com/ #### シンクー エンゲージメントカンファレンス(第6回)に倉方氏をゲストとしてお招きすることが決定しました。EYS音楽教室の取り組みについて倉方氏からより具体的なお話をお聞きしたいと思います。 #### 参加希望の方はカンファレンスページをご覧ください↓ //x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/706 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち --- title: 「一生の思い出」に残る感動を顧客に提供する「武蔵境自動車教習所」の取り組み date: 2013-07-08 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/439/ --- # 「一生の思い出」に残る感動を顧客に提供する「武蔵境自動車教習所」の取り組み ### **JR中央線・武蔵境駅から徒歩5分の便利な場所にある「武蔵境自動車教習所」は、1960年設立の自動車教習所です。** **同教習所は、私たちが従来の自動車教習所に対して抱きがちなネガティブなイメージをくつがえす、斬新で、かつ「おもてなしの心」にあふれたサービスを展開。とりわけ女性に大評判の教習所として、経済産業省の「おもてなし経営企業選」にも選出されています。** ### **●驚異的な高さの顧客満足度とトップクラスの実績** 武蔵境自動車教習所が実施した「顧客満足度調査」の結果(2011年度入所者対象)では**、「非常に良かった」(75.6%)**との回答が**4人中3人**を占めています。さらに**「良かった」(22.5%)**の回答を合わせると、実に**98.1%が満足**と回答していることになります。 ?そして、過去10年以上にわたって、自動車教習所の激戦区と言われる中央線沿線・西武新宿線沿線では**入所者数トップ**、東京都内でも**常にトップ3に入る実績**を継続して残してきているのです。しかも、**入所者の半数以上が紹介によるもの**ということですから、仮に**NPS(Net Promoter Score)-ネットプロモータースコア-(顧客の友人・知人への推奨意向を元に算出する満足度指標)**を実施したとしたらとんでもない高い数字が出るに違いありません。 <イメージキャラクターのPikku(ピック)が来所者を迎えてくれます> ### **●「自動車教習所は、教育業ではなくサービス業である」** さて、武蔵境自動車教習所も以前はご多分に漏れず、あまりサービスのパッとしない教習所だったそうです。そして、入所者数の低迷に苦しんでいたのです。しかし、現会長の_橋勇氏が社長に就任した1989年が同教習所の大きな転機となりました。 _橋氏は、 **「自動車教習所は、教育業ではなくサービス業である」** という信念に基づいて経営改革に着手したのです。 同社の経験理念は**「共尊共栄」**という言葉で端的に表されています。これは、 **共に認め感謝し、共に学び成長し、共に豊かになる** ということを意味しています。 ** 武蔵境自動車教習所のミッション(使命、存在理由)** お客様に感謝し、地域社会への貢献がわが社の発展の源であるという自覚に立ち、快適な車社会を創造し、豊かな社会をつくる ** 武蔵境自動車教習所のビジョン(実現したいこと)** **  お客様の一生の思い出を創る会社になる** - わが社は社会に貢献し 無くてはならない企業となる - わが社は常に革新・改革を行い 最高のサービスを提供する - わが社は仕事を通して人財を育て 社会に貢献する企業となる ### _橋明希氏の決意。> ### **●「一生の思い出」になる斬新なサービスを提供** 同教習所が掲げるミッションやビジョンは単なるお題目ではありません。現場でのサービスにきっちり展開されています。 例えば、入所者に大人気なのが教習の待ち時間など気軽に利用できる様々なサービスです。 ネイルサービス、ハンドマッサージ、癒しマッサージ、ハワイアンヒーリング、カラーセラピーといった癒し系のサービス。 さらには、英会話教室、メイク教室、キャンドル教室、バスボム教室、ヘアアレンジ教室などの学び系サービス。 これらは「サカイパラダイス」という総称で提供されていますが、それぞれわずか**100円**で受けることができます。 またドリンクサービス、マンガを揃えたマンガライブラリーは無料で利用可能。 入所された人たちにとっては、自動車免許が取得できるだけでなく、 **楽しい思い出が生まれる場所** ともなっている同自動車教習所。まさに、 **“お客様の一生の思い出を創る会社になる”というビジョンを実現している** と言えるでしょう。 ### **●お客様に感謝する気持ちを行動に結びつける取り組み** また、“お客様に感謝し”というミッションも現場の行動へつながっています。 ひとつの例は**「ありがとうカード」**です。 「ありがとうカード」は当初は、社員・スタッフ同士で認め合う、称えあう文化の醸成を目的として導入されたものです。しかし、同教習所ではいつしか**「お客様にも感謝の気持ちを伝えたい」**ということから、インストラクターが教習の終わりなどにお客様にお渡しするようになりました。今回、取材にご協力くださった稲益健二氏によれば、 **「前回よりもずいぶん上達しましたね、がんばってくれてありがとうございます!」** といった内容とのこと。 自動車の運転を学ぶのは最初は当然うまくできないわけですから、インストラクターから見れば、どうしても**「減点主義」**になりがちです。**「後方・左右確認ができていない」「標識の意味がすぐにわからない」**などできていないことを指摘しなければなりません。だからこそ、自信を失いがちな入所者を励まし、元気づける「ありがとうカード」は絶大な効果を発揮しています。稲益氏によれば、現在入所者に渡されるカードは**月間合計****8,000枚**にも上るとのこと。 そして、最近では**「卒業アルバム」**の制作も開始。これは、卒業検定時に撮影した写真を当日現像し、インストラクターのメッセージとともに卒業生1人ひとりに手渡しするもの。このアルバムには、「ありがとうカード」を保管できるポケットがあり、「いつでも遊びに来てください」というコメント付きのスタッフの写真も掲載されています。 **卒業アルバムの制作には手間もコストもかかりますが、だからこそ卒業生に対して「心からの感謝」を伝えることができるのです。** ### **●15,000人が集まる「サマーフェスティバル」** **“地域社会への貢献がわが社の発展の源である”**というミッションへの取り組みとしては、地域の一大イベントとなっている**「サマーフェスティバル」**が挙げられます。 教習コースを全面使い、社員・スタッフ総出で準備・運営するサマーフェスティバルでは花火も打ち上げられ、現在は周辺から**15,000人**もの来場者があるそうです。 同自動車教習所では、サマーフェスティバル以外にも、近隣の小学校に出向いて行う交通安全教室**「キッズセーフティパーク」**や、出店者を近隣の方から募る**「フリーマーケット」**の開催、年末の**「もちつき大会」**など、地域にとってまさに**“社会に貢献し、無くてはならない存在”**になりつつあると言えるでしょう。 ### **●感動を呼ぶ社員・スタッフの思いやりにあふれたコミュニケーション** さて、入所者と直接接点のある受付スタッフの皆さんの親切で思いやりあふれた対応、またインストラクターの優れた指導力と気さくで親しみやすい振る舞いもまた入所者の感動を呼ぶものとなっています。 こうした優れた人財を育て、高いサービス水準を維持できる秘密のひとつが、現社長、_橋明希氏が社長就任後に始めた**朝礼**です。朝礼では、1週間のテーマについて各自が自分の考えを事前にまとめておくことが求められています。テーマとは例えば、**「チームワーク力を高めて、お客様によりよいサービスをするにはどうしたらいいか」**といった日々の**業務改善**や**顧客満足向上**につながるようなものです。 そして朝礼では、何名かの社員・スタッフが自主的に挙手し、テーマについての自分の考えを朝礼出席者全員の前で語るのです。 朝礼においては、元気な挨拶、聞き取りやすい会話ができるように滑舌をよくする**挨拶・発声練習**、自然な笑顔ができるようになるための**表情筋のトレーニング**等も欠かさず行いますが、それだけでなく、 **「お客様に感動を与えるためにはどうすればいいか」** を社員・スタッフ一人ひとりが自分自身で考えて実行できるようになることを大切にしているのです。また、社員同士でも部署の壁を越えて語り合い、お互いに握手しあうスキンシップを通じてチームとしての一体感を醸成しており、以前よりも格段に社員間コミュニケーションが改善し、士気が上がって従業員満足も向上したとのこと。そして、同自動車教習所の朝礼は、今や全国の企業が見学に来るほど有名なものになっています。 こうして、武蔵境自動車教習所は、今や入所された方から **「心からのありがとうの言葉に感動しました」** といった感想をいただけるまでになったそうです。 稲益氏は、 **「お客様の期待水準が年々高くなっているので、感動してもらえるような期待を超えるサービスを提供するのはますます難しくなってきています。でも、どうやったらお客様が喜んでもらえるかを考えるのは楽しいですよ!」** と語っています。 今、武蔵境自動車教習所は**「ありがとう経営」**をスローガンに掲げて、**「100年続く企業」**を目指しています。 **〔会社概要〕** **株式会社武蔵境自動車教習所** 設 立: 1960年8月1日 所在地: 東京都武蔵野市境2-6-43 代表取締役社長: 高橋 明希 従業員数: 110名(2013年6月現在) Webサイト: http://www.musasisakai-ds.co.jp/ 東京車人スタッフブログ: http://musasisakai-ds.co.jp/mobile/blog/ ツイッター: *経済産業省『おもてなし経営企業選』株式会社武蔵境自動車教習所(PDF) 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 --- title: 「今でしょ?」の林修先生に学ぶ、「伝える」ではなく、相手に「伝わる」接客時の話し方 date: 2015-06-16 url: https://total-engagement.jp/column/others/256/ --- # 「今でしょ?」の林修先生に学ぶ、「伝える」ではなく、相手に「伝わる」接客時の話し方 自分が接客される側に立つと気づくのですが、心に響く話し方をする店員さんとそうでない店員さんがいます。当たり前ながら、購入意欲を掻き立ててくれるのは心に響く話し方をする店員さんなのですが、商品やサービスの魅力は売り手によって引き立てられるもの。商品・サービスの価値だけでなく、その人の人柄や思いも話し方から伝わってきますが、そういう人たちの共通点は「伝える」ではなく、相手に「伝わる」ように話しているからのように思います。 ## 「伝える」と「伝わる」の違い 「伝える」時の主語は自分。自分目線で話すため、相手に伝わらないことが多くあります。例えばお店を訪れた時、商品を見ている時に突然話しかけてきて説明をはじめる店員さんがいますが、売ることに必死な様子が伺えたり、専門用語や業界用語が多くて分かりにくかったり、ということがあり、商品・サービスはもちろん、その人への魅力を感じることはありません。 一方、「伝わる」時の主語は相手。例えばお店を訪れた時、「今日はどのようなものをお探しですか?」「ご不明な点がございますか?」と声をかけてくれる店員さんがいますが、まずこちらのことを知ろうとしてくれるので、要望を伝えやすい。その上で、こちらの目線で話す内容を整理して、具体的にわかりやすく話してくれるので、専門用語や業界用語はもちろんナシ。店員さんの伝えたいことが伝わるだけでなく、店員さんの誠意や人柄が伝わってくるのも「伝わる」話し方の特徴です。 ## 林修先生に学ぶ、伝わる話し方 2013年の流行語大賞に選ばれた「いつやるか?今でしょ!」で一躍有名になった東進ハイスクールの林修先生(以下林先生)。流行語大賞に選ばれたからと言って“一発屋”で終わることなく、大ブレイクから2年を過ぎた今でもテレビで見ない日はないと言って良いほど、引っ張りだこ。専門に留まらない知識に加え、正しい日本語選びや生活・社会の情報などの知識も豊富で、博識さはもちろん、ボケもできる人間味のあるところや、分かりやすい説明・話し方が人気の理由。 その林先生、以前マイクロソフトの「新しいOffice搭載パソコンはスゴい!」キャンペーンのメインキャラクターを務めた際、「自分の言葉が相手に伝わるという点で、販売員と講師は共通していますね」と話していましたが、やはり販売員にとっても、伝わる話し方を意識することは大切ということですね。 さらにこのキャンペーンでは、林先生が「新しいOffice搭載パソコン推進大使」となり、新しいOffice搭載パソコンのスゴいポイントを以下のメッセージで解説していました。 - 「ずっと最新バージョンの Office を使えるから、ずっとおトクなんです」 - 「たっぷり保存できて、いつでも取り出せる 1TB のストレージもついてるんです」 - 「スマホやタブレットにも対応。外出先から、自宅のパソコンと同じ感覚で編集できるんです」 - 「毎月 60 分無料の Skype 世界通話がついているので、通話料も節約できるんです」 - 「教え上手なテクニカルサポートを、無償で何度でも受けられるんです」 さすが具体的でわかりやすく、伝えたいことが伝わってきますよね。 林先生は著書『林 修の仕事がうまくいく「話し方」講座』で、「まずは話を聞いて、相手の重要な関心事を探す」「聞いた話は覚えておき、会話に連続性を持たせる」と自身の会話のスタンスを紹介。これぞまさに「伝わる話し方」に必要なテクニックではないでしょうか。興味のある方、もっとお客様に伝わる話し方を身に付けたいという方は、一度本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 2015/4/24(金) 開催 エンゲージメント塾 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方! <NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> --- title: 「働きがいのある企業100社」ランキングにランクインした企業から学ぶ、良い企業文化を作るための4つのポイント date: 2015-05-28 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/261/ --- # 「働きがいのある企業100社」ランキングにランクインした企業から学ぶ、良い企業文化を作るための4つのポイント アメリカの経済誌、「フォーチュン」で毎年発表されているのが、「最も働きやすい米国企業100社」(”100 Best Companies to Work For“)のランキング。2015年版で1位となった企業はどこか、予想してみませんか? 正解は…… シリコンバレーに本社のあるこちらの会社です↓(答えは看板をチェック!) きっと正解した方も多いのではないでしょうか。 Googleはこちらのランキングで2012年から4年連続1位を獲得していますが、2007年、2008年にも2年連続で1位を獲得しているという常連さん。社員の満足度もさすがで、「やりがいがある」「社内の雰囲気が良い」「報酬が良い」の3つの指標において97%が満足と答え、「上司が素晴らしい」」の指標でも95%が満足と答えたそう。この数字は驚異的ですよね。(ちなみに2位はボストンコンサルティング、3位はアキュイティ(金融・保険)) このランキングにランク入りする企業には、大企業だからこそ従業員に提供できる報酬、環境、福利厚生などがあります。でも良い従業員が育ち、良い企業へと成長するためには、それ以外にも必要なもの、そして中小企業も参考にできるものが多くあります。 今日は働きがいのある企業100社が共通して見られる、良い企業文化を作るための4つのポイントをご紹介です。 ** ①現場に広く深く浸透しているミッション** 働きがいのある企業ランキングにランクインした、ナチュラル&オーガニック系食料品スーパーマーケットのWhole Foodsは世界に自然食品と健康増進をもたらし、元/現役軍人とその家族に対して金融・保険サービスを提供するUSAAは軍人とその家族の生活の基盤をサポートし、アウトドア用品販売店のREIは人々のアウトドアライフとサステイナビリティをサポートしています。このようにミッションが実現している企業は、従業員がミッションを信じ、そのミッション実現のために行動しています。 企業にとってミッションとは、社会における自社の存在理由や、果たすべき使命を表したもの。だから企業の目的は、自社の商品・サービスを通して使命を果たすことです。ミッションが社会に支持されてはじめて企業は利益を上げることができるようになるため、リーダーはミッションを最も大切なものとして、従業員にも浸透させなければいけません。 **②切磋琢磨できる優秀な同僚** 働きがいのある企業ランキングにランクインした企業のうち、Twitterなどをはじめとした14社は、一件の求人に対して毎回何百もの応募を受けるといいます。この激戦をくぐり抜けて選ばれた優秀な人たちと刺激を受け合いながら切磋琢磨することで、自分をより高めたい、会社とともに成長していきたい、という気持ちが強くなるはず。個人にとっても、チームにとっても、会社全体にとっても、好循環を生むのではないでしょうか。 ただし、知能指数(IQ)の高い人が必ずしも優秀というわけではありません。職場で高いパフォーマンスを発揮するのは、心の知能指数(EQ)が高い人だといいます。EQは後天的なものなので努力をすれば高めることが可能です。人事採用時や育成時にはぜひEQを活用してみましょう。 **③お互いを大切に思う心から生まれる信頼関係** 働きがいのある企業ランキングで13位にランクインしたRiot Gamesには驚きの福利厚生があります。それが”無制限の有給”。これまで、この制度を悪用した従業員はいないようですが、それも企業と従業員の間に高い信頼関係があるから。企業側が無制限の有給を提案するのは、それだけ従業員のことを大切に思っているという証。その尊重の気持ちが従業員の共感を呼び、より貢献しようという原動力につながるのではないでしょうか。(★あわせてこちらもどうぞ→「サウスウエスト航空やザッポスの成長と高い顧客満足度に貢献したのは、『貪欲に従業員の声を聞く』ということ」 **④思いやり** 企業が「従業員を大切にします」と言うのは簡単なことですが、そのうち実行できている企業はどれくらいあるのでしょうか。働きがいのある企業ランキングの多くは、細かく福利厚生をアピールすることはなく、各企業の福利厚生に対する考え方などを掲載するに留まっています。 例えば1位のGoogle、ニュースサイトで公表された死亡手当が数年前に話題になりましたよね。これは、社員が死亡した際にはその後 10 年間に渡り、毎年配偶者/パートナーに死亡した社員の給与の半額を支給し続けるというもの。さらに子供がいる場合には、その子供が19歳または23歳になるまで 、毎月1000ドルを支給し続けるのだとか。死亡手当は在職期間にかかわらず適用されるのだというから驚きです。それもこれも、 **Google の福利厚生は、社員が十分な配慮を受けていると感じられるために存在します。家族は社員にとって大切な存在ですから、Google にとっても大切な存在です。** という考えに基づいたもの。企業の鏡としか言いようがありません! 以上、いかがでしたでしょうか。①~④にあった4つのポイントはどれも、従業員の共感と愛着を生み、信頼と絆を築き、従業員エンゲージメントを高めるものです。もしご自分の会社に足りていないものがあると感じたら、問題提起と改善のための活動を行ってみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - アパレル不況と呼ばれる中でも、右肩上がりに業績を伸ばすアーバンリサーチの成長エンジンは理念にあり?! --- title: 「商品の説明を的確にお客に伝えたい!」それには専門用語をなるべく使わないこと date: 2017-09-08 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/94/ --- # 「商品の説明を的確にお客に伝えたい!」それには専門用語をなるべく使わないこと photo by BAMCorp 日々売り場に立っていたり、ウェブ上での消費者の意見を読んでいたりすると、我々、ファッション業界人が思っているよりも、**一般消費者は衣料品や生地に関する知識を持っていない**ことを痛感します。もしかすると、業界やブランド、店が伝えたいことの半分も消費者には伝わっていないかもしれませんよ。 ## 「”スラックス”とは何ですか?」 「スボン」に多数の呼び名があることは一般消費者にとってわかりにくい 先日、ある有名なファッションブロガーさんのブログを読んでいたら、そのブロガーさんのメルマガ読者からの質問が紹介されていました。その質問とは**「スラックスとは何ですか?」**というもので、これを読んだときに非常に驚いてしまいました。ファッションブロガーのメルマガを購読するということは、**ファッションに対して興味も知識も少なからず持っている人**と言えます。にもかかわらず、スラックスという名称さえ知らないということに驚いてしまいました。 一つのアイテムに様々な呼び名があるのは、アパレル・ファッション業界では常識ですが、**一般消費者からすると「わかりにくい」ことの原因**ともなっています。通常、老若男女広く理解できる呼び名は「ズボン」でしょう。しかし、最近では、「パンツ」と呼ぶケースが増えてきましたが、これは肌着のパンツとも混同しやすく、聞き分けるには文脈から判断するほかありません。また英語ではトラウザーと呼び、それを基準としてそのままトラウザーと呼ぶこともあります。 また**デザインによっても呼び名がわかれ**ており、ジーンズと同じ形をしたズボンを通常はファイブポケットパンツと呼びます。逆説的ですが、ファイブポケットパンツの中で、デニム生地で作られているものをジーンズと呼ぶとも言えます。今回話題となった「スラックス」はスーツのズボンのような形をした商品を指します。ジーンズとは明らかに形が違いますよね??服飾の常識ではファイブポケットパンツよりもスラックスの方がフォーマルでドレッシーだとされています。 スラックスという名称そのものは、衣料品業界ではポピュラーでわからない人は、よほどの新人さんを除いてほとんどいないでしょう。ですから、売り場でも気軽に「カジュアルなTシャツにはスラックスを合わせると少し大人っぽい感じになりますよ」なんて接客トークをしますが、もしかすると、**何割かのお客にはこの「スラックス」という言葉の意味が理解されていない**可能性があります。 ## 生地の名前はさらに分かりにくい このほかでも、**業界では普通に使われる用語をお客が知らない**ということは多分にあります。また**生地についても同様**です。デニムとダンガリーとシャンブレー(全部生地の名称)の区別がつかないお客はたくさんいます。業界人ですら区別できない人も珍しくありません。 手短に説明しますね。 まず、**デニム**ですが、経糸(たていと)に紺または黒の色糸を、緯糸に白を使った綾織の生地です。経糸2本または3本に対して緯糸1本という割合で織られています。 次に**ダンガリー**です。デニムと見分けはほとんどつきませんが、違いはあります。同じ綾織ですが、経糸が白で緯糸が色糸なのです。ちょうどデニムと逆です。しかし、結果的にはデニムと同じ見え方になります。 最後に**シャンブレー**ですが、これは織り方からしてデニム・ダンガリーとは異なり、経糸1本に対して緯糸1本という平織りの生地です。経糸か緯糸どちらかに色糸を使い、もう一方を白にします。織りあがった生地は少しくすんでグレイっぽく見えます。見た目もデニム・ダンガリーとは明らかに異なりますが、似た雰囲気はあるのでそれで混同されてしまうことが多いのです。 業界人ですら区別のつかない人がいるのに、**一般消費者ならなおさら区別できなくても当たり前**です。 ## ファッション雑誌やウェブ通販の商品説明は伝わっているか? またファッション雑誌やウェブ通販ではこんな商品説明が横行しています。 ** 「凸凹した独特のスラブ感のある生地。ヴィンテージな雰囲気を醸し出します」** ** 「ふっくら柔らかな肌触りの綿100%ファブリック」** これを読んで**意味がすんなり分かる人**はどれだけいるでしょうか? 販売員や商品企画担当者は「当たり前」だと思うかもしれませんが、日本語としても全体的には相当な怪しさを醸し出しています。 「スラブ」ってなんですか? 説明できますか? ロシアや東欧に多いスラブ人とは意味が異なりますよ。 またファブリックって何ですか?どうして「生地」という日本語を使わないのですか? ## なるべく平易な言葉で表現することを心がけよう こんな感じで、業界人が「良い」と思う、「かっこいい」と思っている商品の説明は**業界外の人からするとほとんど理解不能**なのです。もしかしたらその言葉を使っている業界人自体も言葉の意味を理解していないのかもしれません。そのことが消費者からさらに**「ファッションはわかりにくい」「ファッションは難しい」**と思われ、衣料品が売れにくくなってしまっているのではないでしょうか。 自分もついつい専門用語を使って記事を書いてしまうことがあります。もちろん、専門用語を使わなくて説明できないこともありますが、これでも、それ以外は**なるべく専門用語を使わない**ことを心がけています。 必要不可欠な専門用語以外は、なるべく平易な言葉で表現することを心がけてみてはどうでしょうか?店頭に来るお客様の中には「スラックス」の意味さえ分からない人も少なからずいることを頭の片隅に置いておくのが良いと思います。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 「接客不要バッグ」は顧客満足を高めるか? --- title: 「報酬」ではなく「報奨」がよりエンゲージメントや生産性を高め、離職率0%も可能にする?! date: 2015-08-14 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/220/ --- # 「報酬」ではなく「報奨」がよりエンゲージメントや生産性を高め、離職率0%も可能にする?! 組織というのは個性を持つ人の集合体。100社あれば100通りの組織文化や風土がありますが、最近では企業を大まかに「ホワイト企業」「ブラック企業」という2つに分類する言葉も。 ホワイト企業の大きな特徴として挙げられるのが、ブラック企業よりもずっと離職率が低いという点。そこには労働規則などの法律をしっかりと守っていたり、福利厚生や職場環境が整っていたり、という基礎的なことが大前提としてありますが、従業員を大切にし、働きやすい環境を提供し、従業員も会社を大切に思っているという「相思相愛」の関係が離職率の低下に大きく影響しているようです。その相思相愛の関係を育む鍵が「報奨」にありました。 ## モチベーションも組織力もアップさせる報奨 「マズローの欲求階層説」をご存じの方も多いと思いますが、これはアメリカの心理学者、アブラハム・マズロー(1908年~1970年)が唱えた「**人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲する**」というもの。 出典:日本の人事部 この理論を長年にわたって研究した元デール・カーネギー協会CEO&理事長のスチュアート・R・レバイン氏は、「**人はお金を得るために働く(生理的欲求)。でも、表彰、評価、承認のため(自己尊重の欲求)なら必要以上の努力をする**」と、マズローの欲求階層説は正しいと結論づけました。 社員モチベーションのエキスパートであるエイドリアン・ゴスティック氏とチェスター・エルトン氏は共著『ニンジンの法則―正しい「ニンジン文化」が社員を救い、組織を伸ばす』で、彼らが10年間続けた調査において、「前年度に1度も褒められていない」という従業員の割合が65%、退社した理由が「正当に評価されていないから」と答えた従業員が79%だったことから、部下を褒めていない状況を危惧しています。(日本でも「正当に評価されていない」と感じている人の割合は56.2%と高い傾向に。(参照元))だからこそ、部下の働きを認めて称える「レコグニション」(報奨)がとても大切とのこと。 レコグニションとは、認めてもらいたいという人間の自然な欲求を理解し、社員、メンバーの取り組みや成果を的確に認めて評価し、気遣いやねぎらい、賞品や報酬などで報いてあげること。ただし、これをただやみくもに行うのではなく、**部下を一人の人間として気遣い、一人ひとりの動機付けを探し出し、心に響く言葉を選択して、働きを報いてあげることが重要**なのだそう。 報奨には業績向上の効果もあるのだとか。例えば、**より効果的に従業員の働きを認めている企業はそうでない企業に比べ、3倍のROE、6倍以上の営業利益率を実現している**という数字が。驚きですね。 ## 報奨はエンゲージメントも高める! 会社が従業員を大切にし、従業員も会社を大切に思う相思相愛の関係は、会社が「こうありたい」と掲げるビジョンやミッションに従業員が共感し、「この会社で働いてよかった」と思ってもらえるような従業員体験(前述の報奨など)を会社が提供し、それを受けて従業員が愛着を持つことで生まれます。 会社に対して愛着や共感を持ち、絆を感じることで仕事にやりがいを感じ、そこから「熱意」が生まれ、熱心に取り組みたいという気持ちから「没頭」し、その仕事を行うことで自分が活き活きすることから「活力」を得る、それが「従業員エンゲージメントが高い状態」となります。 従業員エンゲージメントが高まるとより良い製品・サービスの実現につながり、お客様の期待を大きく上回り、その予想外の喜びや感動がお客様をファンへと変えていきます。ファンになってくれたお客様はその製品やサービスを応援し、「推奨者」として知人や友人はもちろん、SNSなどでも積極的に口コミで広めてくれるということが分かっています。これが「顧客エンゲージメントが高い状態」です。 前述の『ニンジンの法則―』では、有能な上司が部下へのねぎらいに費やしている時間は週に1~2時間程度だといいます。これは就労時間のたった5%程度ですが、「会社と共に成長したい」「会社の成功に貢献したい」という想いを育み、エンゲージメントを高め、大きな実を結ぶもの。「飲み会の2時間」より、部下と真摯に向き合う「毎日の5分10分」を大事にしてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」~真の顧客志向を近江商人の教えから考える --- title: 「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること date: 2015-04-23 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/278/ --- # 「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること 「販売に疲れた」「販売に向いていないのかもしれない」と悩む販売員の皆さん、「リーダーシップやマネジメント力がないように感じる」「スタッフがついてこない」と悩む店長の皆さん、自分がちゃんとお客様・スタッフの話を聞けているか、一度自分の姿勢と向きあってみませんか? もし相手優先ではなく自分優先になってしまっていたら、まず聞くことを意識するだけでも、確実に変化を実感できるはずです。 ## お客様の心を開かせる販売員になるために 売りたい!という気持ちが強いばかりに、一方的にお客様に話してしまうという販売員の方も多いのではないでしょうか。でも頑張ってお店のオススメ商品を説明したり、親近感を覚えてもらおうと色々な話をしても、全然売れなかったという経験をしたことのある方も多いはず。結局、自分軸で動いてしまったら、お客様に「自分は大勢の客の一人だ」という印象を与えてしまいますし、自分のことを知ろうともしてくれない販売員にお客様が心を開くはずもありません。 ここ数年で、購買履歴などを元に一人ひとりに合った商品やサービスを表示する、パーソナライズに力を入れたECサイトが増えてきました。代表的なものにアマゾンの「あなたにおすすめの商品」がありますが、お客様も自分の本当にほしいものを見つけて手に入れることができ、売る側も効率的に購入促進ができることから、win-winのシステムだと言えます。 これは効率化だけでなく、「マスから個へ」時代がシフトしたことが大きく影響しています。リアルでもネットでも、お客様一人ひとりに合わせた細やかな質の高い接客が求められる時代です。マニュアル通りの対応ではお客様の心は開きませんし、そこに感動も生まれません。 だからこそ、お客様一人ひとりの話に耳を傾け、興味を持ち、好みや買い物の目的を知り、自分の販売員としての知識を活かして、お客様が求めているものを提案するスキルが必要です。これは一朝一夕に習得できるものではありませんが、試行錯誤しながら成功体験を積むことで自然とできるようになっていくはずです。臨機応変にお客様のニーズにお応えできるよう、普段からアンテナを高く張り話題の引き出しを多く持つもよし、成功事例や失敗事例を皆で共有することもよし。お客様の心を開かせる達人になるためにできることを、個人で、ショップ全体で、それぞれ考えて実践してみてはいかがでしょうか。 お客様一人ひとりとの出会いを大切に、その出会いに感謝し、足を運んでくださったお客様のために何ができるかを考えることで、きっと**「この人にまた会いたい」「このお店は私のことをわかってくれるからまた来たい」という愛着を獲得し、顧客エンゲージメントを高めることができる**はずです。 ## 「売れる店舗を作る店長」に必要なのはカリスマ性ではない リーダーにはカリスマ性が必要だと思われがちですが、「現代経営学の父」と呼ばれるピーター・ドラッカー氏は **私が出会った優秀なリーダーに共通する唯一無二の特徴は、彼らがある一つのものを持っていないということだった。彼らは『カリスマ性』をほとんど、あるいは、まったく持っていなかった。** と言い、カリスマ性はリーダーシップには必要ないと断言しています。なぜなら高いカリスマ性を持ったリーダーの考えがもし間違っていても、それに疑問を持ったり反論する人が出ず、間違った方向に導いてしまうことがあるからです。 ではカリスマ性がなくても有能なリーダーシップを発揮するにはどうすればよいのでしょうか。日本ヒューレット・パッカードで国内最下位だったLinux事業を数百億円規模にまで拡大し、「伝説のプロジェクトマネジャー」と呼ばれた赤井誠氏は、自身の著書『リーダーにカリスマ性はいらない』の中で **リーダーの第1歩は、「自分は現場を何もわかっていない」と自覚することだ。だからこそ、自分で足を運び、現場に話を聞きにいかなければならない。** と述べています。さらに京セラ・第二電電(現KDDI)創業者で、JAL再建の立役者でもある稲盛和夫氏は、 **リーダーは、常に謙虚でなければならない。謙虚なリーダーだけが、協調性のある集団を築き、その集団を調和のとれた永続する成功に導くことができる。** と語っています。謙虚とは決して相手に対してへりくだったり遠慮をしたり、という意味ではありません。自分の足りなさを自覚し、たとえ格下・年下の意見であっても真摯に耳を傾け、改善に生かそうとする姿勢のことです。売れる店舗を作る店長というのは、貪欲にスタッフの話を聞き、良いものは取り入れ、悪いものは改善に生かし、店舗全体で成長していきたいという姿勢を貫いているものです。これは言うは易く行うは難しでしょうか。経験やプライドが邪魔して素直に実行できないという人も多いかもしれません。でも自分を認めさせようとする必要はありません。自分の意見を押し付けず、相手の意見を否定せず、まず聞いてみることを習慣づけてみてはいかがでしょうか。 **スタッフの意見を尊重することで信頼と絆が築かれ、従業員エンゲージメントを高めることができます。エンゲージメントの高い従業員はお客様一人ひとりと向き合い、期待以上のサービスを提供し、感動と幸せをお届けするかけがえのない存在になります。すると顧客エンゲージメントが高まり、結果売上・利益の拡大や持続的成長が実現できるようになります。** 聞き上手になることでもたらされるプラスの効果、ぜひ実感してみてください。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 3月20日は国際幸福デー! 上司の皆さんも部下の皆さんも、感謝の気持ちを表現して幸せな職場づくりと会社の成長に貢献しませんか? --- title: 「売れない」を「売れる」に変えた平賀源内に学ぶ商品・サービスの差別化のヒント date: 2015-09-25 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/203/ --- # 「売れない」を「売れる」に変えた平賀源内に学ぶ商品・サービスの差別化のヒント 多くの企業の皆さんが、いかに他社と差別化した商品やサービスをお客様に提供できるか、日々試行錯誤されていると思います。でもいくら差別化したものでもさっぱり売れない、なんてことがありませんか? それはもしかしたら、お客様が望むものではないところに一生懸命経営資源を割いてしまっているからかもしれません。差別化したつもりが、他社でもできることをやっているからかもしれません。ではどうすればいいのでしょうか。差別化に必要な絞り込みができるフレームワークをベースに、江戸の天才・平賀源内のあるエピソードから、できることを考えてみたいと思います。 ## 3C分析で見つけるスイートスポット 市場と競合の分析から成功要因を見つけ、自社の戦略に生かす分析をするフレームワークに3C分析というものがあります。これは「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」という3つの観点から「スイートスポット」を見つけるために使うものです。スイートスポットとは、下記図矢印の「お客様が求めること」と「自社にできること」が重なる部分で、競合にはできない部分、つまり差別化ポイントとなり、自社の強みのことを言います。 3C分析は次の順序で行います。 **ステップ1:顧客分析(Customer) **顧客数や地域構成などの市場規模、市場の将来性、顧客のライフスタイルや思考、購買の意思決定に影響を与える要素やそのプロセスなどについて、直接のヒアリングやインタビュー、アンケートなどを含め分析し、顧客となる潜在層を把握します。 ↓ **ステップ2:競合分析(Competitor) **競合の数やシェア・戦略・「強み」と「弱み」、参入障壁等、業界の寡占度等を分析し、競合他社だけでなく、産業全体の競争状況について把握します。 ↓ **ステップ3:自社分析(Company) **自社の売上高、収益性、シェア、ブランドイメージ、コストドライバーなどを分析することで、自社の強み(差別化、資源)と弱みを認識します。 顧客分析に基づき競合分析を行い、競合分析に基づき自社分析を行うことで、根拠を積み重ねた戦略ができ、そこから成功要因を見出すことができます。同じ競争をして、同じ顧客に同じ商品・サービスを提供してしまったり、差別化はできているけれどニーズのない商品・サービスを提供することのないよう、3C分析でスイートスポットを見つけたいですね。 ## 平賀源内が見つけたスイートスポット 江戸時代に、今でも続くある習慣を広めたと言われている人物がいます。それが江戸の天才、稀代の才子、日本のダヴィンチなどと呼ばれた平賀源内。 彼が広めたと言われているのは、土用の丑の日に鰻を食べる習慣。鰻が夏場売れず困っていた鰻屋が、何とかしたいと、博識で有名な平賀源内を訪れました。ちょうどその日が丑の日だったことから、「本日は土用の丑、鰻食うべし」と大きく書いた板を店先に出すよう勧められ、試してみたところ、何とお店は大繁盛! 本来鰻の旬は、鰻が冬を越すのに備え、栄養分を蓄える冬。元々夏に食べられる魚ではありませんでした。では旬ではない魚をどうしたら人々に食べてもらえるかを考えると、暑さでバテやすい夏だからこそ元気に夏を乗り切りたいというニーズが見えてきます。そこから夏バテ予防というスイートスポットを見つけることで、夏に鰻を食べる動機づけが生まれます。 このスイートスポットを支えたのが源内のコピーライティング力。当時の「丑の日にうどんや梅干し、瓜といった“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習にヒントを得て作られた土用の丑の日に鰻を食べるというコピーは、天才的ですね。 いかがでしょう? 源内のこのエピソードから、スイートスポットの見つけ方や商品・サービスの差別化のヒントが得られるような気がしませんか? 参考: http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20150317/278843/http://yamauchi283.com/glossary/administration/3cs-model/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 「お客様への早期情報開示」は、トラブルのリカバリーで最も重要なポイント --- title: 「大アンケート時代」の到来 date: 2023-10-11 url: https://total-engagement.jp/column/survey/3212/ --- # 「大アンケート時代」の到来 ## **アンケートの力とGoogleを超えた重要性** アンケートという行為は、情報収集と洞察の源であり、Googleや他の情報検索エンジンが提供できない独自の価値を持っています。Googleはインターネット上の情報を検索する優れたツールですが、アンケートは特定の目的に合わせて、ターゲットユーザーから直接意見やフィードバックを収集し、企業にとって最も重要な情報を提供します。これは、本人が意識していないようなことも、アンケートで人から聞かれることによって、答えを考えます。このことは、検索のように自らが意識して動く行為ではないため、通常は表層化していません。このことを丁寧に紡ぐことによって、アンケートは非常にパワフルな情報収集と洞察の源になります。しかし、アンケートをお願いするということを、機械的に行う場合と、人が親しみを込めてお願いする際の回収率は全く違います。 この重要性について考えながら、アンケート利用のリスクについても論じてみましょう。 ## **アンケートの力** 最近では会計時にもらうレシートに、色々なものが印字できるようになりました。よく見るとアンケート依頼であることもよく見かけます。しかし、私はこれは誰が答えるのか不思議でなりません。非常にもったいない活動です。 アンケートを依頼するということは顧客との関係作りの中で、非常に少ない企業側から顧客にお願いする活動になります。これを積極的な顧客体験価値を上げる機会に使わない手はありません。 アンケートは、企業が顧客と従業員から直接意見を収集できる貴重な手段です。顧客の要望や不満、従業員の意見やニーズを正確に把握することは、戦略の改善と競争力の向上につながります。Googleは広範な情報を提供しますが、アンケートは特定の課題に焦点を当て、カスタマイズされたデータを提供する唯一の手段です。 ## **データの活用** アンケートデータを収集したら、それを効果的に活用することが成功の鍵です。データを見える化し、深い洞察を得ることで、戦略を改善し、顧客体験や従業員満足度を向上させる方法を特定できます。データ駆動のアプローチは、競争優位性を築くために欠かせません。しかし、このプロセスには高度なデータ分析技術や戦略的洞察が必要です。 また、アンケート結果の分析に時間をかけることも必要ですが、リアルタイムに現場にフィードバックすることも、スタッフのモチベーションにも大きく影響します。眼の前のお客さまの反応を気にならない方は仕事をしている人としては失格でしょう。そのためにも企業が、顧客からの評価として、早いフィードバック出来る環境を作ることが必要です。 ## **アンケート利用のリスク** アンケート利用にはいくつかのリスクが存在します。誤った質問やサンプリングのバイアスがデータの信頼性に影響を与える可能性があります。また、プライバシーとデータセキュリティの問題も重要です。データの収集と保管は法的規制に従う必要があり、顧客や従業員からの信頼を損なうことは避けなければなりません。これらのリスクを最小限に抑えるために、専門家のサポートと適切なガイダンスが不可欠です。 **株式会社トータル・エンゲージメント・グループへの問合せ** 「大アンケート時代」を活用してビジネスを強化し、成長を実現するためには、株式会社トータル・エンゲージメント・グループの専門知識とサポートが役立ちます。我々はCX-EXデータ活用のリーディングカンパニーであり、アンケートからデータの活用まで、包括的なサービスを提供しています。どのようにしてデータを収集し、活用するかについてのお手伝いをするために、お気軽にお問い合わせください。お客様のビジョンを実現するお手伝いをさせていただきます。 関連記事 / Related - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない - 【コラム】失敗から学ぶ:顧客体験改善の教訓 - 顧客満足度調査の落とし穴とは? - これまでの調査から大きな転換点 --- title: 「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」~真の顧客志向を近江商人の教えから考える date: 2015-08-10 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/224/ --- # 「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」~真の顧客志向を近江商人の教えから考える **「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」** 近江商人の商売十訓のひとつとして有名な言葉です。 ここ数年、**顧客志向**という言葉がますます一般化してきた気がします。 「顧客志向」という言葉を**「客の好むものを売る」**と考えるか、**「客のためになるものを売る」**と考えるかが、企業の成長に大きな違いを作ります。 ## 「客の好むものを売る」顧客志向と「客のためになるものを売る」顧客志向の違い 顧客志向を、単純に「客の好むものを売る」「お客様目線で対応する」と理解すると、それは**顧客迎合**になり、お客様が望んでいるままを叶えようとなります。 サービス業では、お客様の不満足はクレームとなり、今後の商売にとって大きなマイナスになります。 そのため多くのスタッフは、**お客様が口にしている通りの希望を叶えることが優先**であると理解し、その希望の由来まで深く洞察することをしません。 しかし真の顧客志向は、「客のためになるものを売る」、つまり**お客様自身も意識していない本当のゴール**を、プロとして見定めてお客様のためになるものをオススメする、提供できるようにすることです。 ## 喧嘩しながら買ってもらったお客さまに感謝される 「客のためになるものを売る」と言葉でいうのは非常に簡単ですが、**実行は本当に難しい**です。 サラリーマン時代に、**喧嘩しながら買ってもらったお客さま**から後日お礼をいただき、本当に幸せを感じたエピソードがあります。 当時、私はMacintoshをデザイン事務所へ導入する提案営業をしていました。**情報収集に熱心でトレンドに敏感なお客さま**はいち早くMacintoshを活用する有効性に気がつき、次々に導入をしてもらいました。 しかし、中には**今までのやり方を変えようとせず**、古くからのドローイングペンで線を引くことにこだわる方もいました。Macintoshを使えば、従来より効率よく迅速にデザインを制作できるのに、**目先の忙しさを優先して導入を先延ばし**にしていました。 そこで私は、手を返え品を変え、なだめすかし無理やりMacintoshを買ってもらいました。 お客さまには最初は騙されたと叱られましたが、**一年後には「お前のお陰だった」と感謝された**という経験があります。 ## 真の顧客志向を実現するための2つのハードルとは? 自慢話のようになってしまいましたが、その時の自分は**心底お客さまのためという使命感**を持って取り組んでしいました。 しかし、このように**「客のためになるものを売る」ためには2つのハードル**があります。 1つ目はお客さまに、その商品・サービスが**自身のためになると気づいてもらえない**こと。 2つ目は担当との信頼関係が出来ていない場合は、お客さまのための提案ではなく**単純に売り込んでいると受け取られてしまう**ことです。 いかにこのハードルを越えていくかは、個人レベルの話にしてしまうのではなく**、エンゲージメント手法で解決**できるようにしていければと思う。 今後は、このような**真の顧客志向を、個人レベルではなく組織として実施できる手法・ノウハウの確立**に取り組んで行きたいと考えています。 真の顧客志向と継続的な企業成長を実現する「エンゲージメント」とは? 下記のPDF資料でも紹介していますので、興味がある方はぜひお読みください! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【事例紹介】パート定着・戦力化のポイント クリーニング屋ではなく“喜久屋で”働きたい人づくり --- title: 「戦略とは捨てることなり」 顧客目線を大切にし、原点に立ち返ることでユニクロが断捨離したのはクールビズ date: 2015-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/252/ --- # 「戦略とは捨てることなり」 顧客目線を大切にし、原点に立ち返ることでユニクロが断捨離したのはクールビズ 東洋経済オンライン(2015.06.08)に掲載された「ユニクロの『決別』にクールビズの限界を見た」は、企業・ブランドのあり方について考えさせられる興味深い記事でした。 ## 認知度9割を超えていても、見慣れた言葉は風景になる 2005年に始まり、早10年目を迎えた「クールビズ」。スタートしたその年にユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに選定され、一気に浸透しましたよね。今では認知度9割を超えるまでになり、毎年この季節になるとクールビズをうたうプロモーションを多く目にするわけですが、中でも目立っていたのがユニクロ。チラシやメルマガはもちろん、駅のホームなどでも毎年クールビズの広告を見ました。 ところが今年のGW以降、ユニクロのチラシからその言葉は消えてしまったのだとか。なぜかといえば、10年たって「クールビズ」は使い古された言葉に変わり、新鮮味を失ってしまったから。認知度の高い言葉を使うのは楽だけれど、見慣れた言葉は風景のようなもの。それに「クールビズ」を見て「夏物のビジネス衣料をそろえよう」というニーズは減少の一方。であれば、お客様がチラシに何を求めているべきか、考えるべき。お客様は「自分の近くにある店でどんな商品が展開されているのか」を知りたくてチラシを見るはずだから。必要なもの不要なものをはっきり分けて不要なものを捨てる、これは顧客目線で考えられなければ実行できないことです。 ## 原点に戻るということは断捨離するということ 原点は大切と知りながら、主軸を外れて社会の方向性や顧客の興味のベクトルに合わせて動いてしまうこともありますよね。ユニクロが今回「クールビズ」との決別を判断したもう一つの理由が、原点のカジュアルウェアに戻るためだそう。 ユニクロの需要が大きいのはビジネスウェアではなく、普段着、家着、作業着、運動着などのカジュアルウェア。さらに今日本でトレンドとなっている、スポーツウェアを普段のファッションに取り入れる「スポーツミックス」や、アメリカでブームになっている、ファッション性が高くリラックス感のあるスポーツウェアを買い物や休日ランチの時などに着る「アスレジャー(Athleisure)」(運動競技(athletics)と余暇(leisure)を組み合わせた英語の造語)という現象を重視し、より多くの人のライフスタイルに寄り添ったものを展開する方向へとシフトしていくようです。 これも前述と同じ「不要なものを捨てる」決断です。いわゆる「断捨離」と言えるのではないでしょうか。 秋元康さんが以前「記憶に残る『幕の内弁当』はない」と言いました。これは、幕の内弁当のようにあれもこれもと詰め込んでしまうとその魅力が半減してしまうので、断捨離すべきということ。確かに人気駅弁ランキングを見ても幕の内の姿はなく、いかめし、かきめし、とりめし、うにいくら弁当など、素材を限定したものが人気ですよね。 弁当に限らず、事業も同じこと。次から次へと新しいものや異なるものを詰め込んで幕の内弁当型の経営をするのではなく、ユニクロの場合で言えばカジュアルウェアという一つの事に注力してオンリーワンの存在になることが、企業の魅力と価値を高めるのではないでしょうか。 顧客目線に立ち、不要なものを捨て、原点に戻って集中すべき事業を絞る今回の決断により、ユニクロがより“らしさ”を打ち出すことができるのか、今後が楽しみです。 参考: http://toyokeizai.net/articles/-/72405 http://funtoshare.env.go.jp/coolbiz/index.html 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - VOC(ボイス・オブ・カスタマー、顧客の声)収集時に気をつけるべきポイントとマクドナルドへのエール --- title: 「接客不要バッグ」は顧客満足を高めるか? date: 2017-07-05 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/99/ --- # 「接客不要バッグ」は顧客満足を高めるか? photo by Sole Treadmill? 店に入って、販売員に声をかけられるのが苦手だという人も多いのではないでしょうか。**販売員をやっていた自分も声をかけられるのは苦手です。** 入ってきたときに「いらっしゃいませ」か「こんにちは」(GAP風)か、くらいは声をかけてほしいと思いますが、あとは放っておいてほしいと思います。だからほとんどセルフ対応みたいな売り方をしているユニクロ、ジーユー、無印良品、GAPなどの店舗の方が居心地は良いと感じます。 ## 「声かけ」にある消費者と販売側のギャップとは 逆に、大手セレクトショップや百貨店のインショップに入店すると、こちらはぜんぜん買う気がないのに、ガンガンしゃべりかけられることがあり、ちょっと「鬱陶しいな」と感じることがときどきあります。商品説明や素材説明が初心者レベルだった場合は、こちらがレクチャーしてやろうかとさえ思います。(しませんけど) お買い物に慣れている女性はそこまで苦手意識のある人は少ないかもしれませんが、あまり買い物に慣れていない男性は**苦手、鬱陶しいと感じる人も多い**のではないでしょうか。 一 方、**声掛けをするのとしないのとでは、経験上売れ行きが大きく異なります**。低価格品なら説明なしでも価格だけで売れますが、ある水準以上の価格になると説明なしではなかなか売れにくくなります。ですから、声掛けは必須です。その上、多くのチェーン店では本部からの売り上げノルマも厳しく要求されており、必然的に声をかけざるを得なくなります。 ここに消費者と販売側の矛盾するそれぞれの志向が対立することになります。 少し見方を変えてみると、**声を掛けても売れ行きが芳しくないというアパレル業界全体の課題**もあります。おそらく多くのショップで販売員はこれまで通り、もしかしたらこれまで以上に積極的に声を掛けていると思いますが、それでも多くのショップ、ブランドでは売上高が前年実績を下回っています。 ## アーバンリサーチの「声かけ不要ショッピングバッグ」への賛否 そういう環境と、消費者からの要望とが相まって、先日、アーバンリサーチで**「声かけ不要ショッピングバッグ」**が発表されました。店内に備えつけてあるそのショッピングバッグを持っていると販売員に対して「声かけ不要」の目印になるというものです。 これに対して、賛否両論の声が聞こえてくるが、どちらかというと「賛成」の声が多いように感じられる。それだけ消費者にとっても販売員にとっても**「声掛け」は大きな負担だった**ということだろう。 一方で反発の声もある。といってもこの反発はショッピングバッグに対するものではなく、それを**指示してきた本部に対するもの**です。 まとめると、「本部・本社が今まで執拗に売り上げノルマを課してきたから、販売員としてはそれを達成するために、嫌でも声掛けをしてきたのに、本部・本社はそれに対しての説明はきちんとしたのか?」というものです。こちらの言い分もわからないではありません。確かに販売員を経験したうえで言わせてもらいますと、本部・本社、または店長あたりからは、**「売り上げを作るためには積極的に声をかけなさい」という指導**を受けたことがあり、それは多くのブランドで共通しているのではないかと思います。 個人的には、この取り組みはそれほど悪いこととは思えません。**やってみる価値はある**でしょう。しかし、買う気がなくどんな商品があるのかを見に入っただけの場合でも、逆にショッピングバッグを持たなくてはならないというのはどうにも変な感じがします。もともと買う気がないのに、買う気がないからこそ声を掛けられたくないために、ショッピングバッグを持つというのはなんだかおかしな光景だと感じます。逆に買う気があって接客OKの人だけがバッグを持つという方が分かりやすいのかもしれません。 ## 店・ブランド側の販売員へのスタッフ教育の在り方が問われている 今回の取り組みが成功しようが失敗しようが、今後、**店頭での販売スタイルというのは見直される**ことになると思います。 もしかしたら、**接客の価値を消費者側が感じるようになるかもしれませんし、その逆で接客はやっぱり不要だということになるかも**しれません。 最近、国内ブランドや国産品を売りにする店がチラホラと見受けられるようになりました。こういう店の多くは、製法や製造地についての知識を接客トークとして用いる販売員がいます。そのことについては反対する理由もありませんし、むしろ喜ばしいことではないかと思うのですが、最大の売りである「知識」が浅くて薄っぺらいケースが少なくありません。 先日、知り合いがそういう店に行ったところ、デニム生地についての講釈が始まったそうです。そこで、知り合いが意地悪く、知っていながら「ロープ染色」について尋ねたところ、その販売員は無言で立ち去ったそうです。デニム生地を少しでもかじったことのある人なら「ロープ染色」は基本中の基本です。この染色方法なしではデニム生地の紺色は染められません。それを知らないという販売員の知識の浅さが噴飯物ですが、逆に**店側の社員教育の水準も疑われてしまいます**。 一方で、低価格店でも、オバちゃんのお客が「あの販売員さんが選んでくれる服はいつもカッコイイ」といって、定期的に通い詰める場合もあります。これなどは**販売員が店の価値を高めている一例**であり、むしろ、その販売員の接客はありがたがられているといえます。 結局のところ、**接客不要バッグの導入は、販売員の在り方と、店・ブランド側の販売員へのスタッフ教育の在り方が問われている**といえるのではないでしょうか。販売員はもちろんのこと、店・ブランド側ももう一度、考え直してみる良い機会なのではないかと思います。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 低価格ブランドとの差別化はファッションアドバイスの強化で可能か? --- title: 「推し活×顧客体験で企業を元気にする!」~ファンと企業が育てる“推される組織”の作り方~ date: 2025-09-13 url: https://total-engagement.jp/seminar/4561/ --- # 「推し活×顧客体験で企業を元気にする!」~ファンと企業が育てる“推される組織”の作り方~ **今、注目の「推し活マーケティング」で企業が劇的に変わる!** 近年、日本で急速に広がる「推し活」文化。アイドルやVTuber、アニメキャラクターなどを応援する活動は、もはや一部のファンだけのものではありません。総務省の調査によると、推し活市場は年々拡大を続け、企業のマーケティング戦略においても無視できない存在となっています。 そして今、この「推し活」と「顧客体験(CX)」を組み合わせた新しいアプローチが、多くの企業で成果を上げています。単なる商品・サービスの提供を超えて、お客様に「推したい」と思ってもらえる企業になること。それこそが、持続可能な成長を実現する鍵なのです。 **■ なぜ今「推し活×CX」なのか?** 従来のマーケティングでは、顧客との関係は「購入」で完結していました。しかし推し活文化では、ファンは推し対象を積極的に応援し、周囲に魅力を伝え、長期的な関係を築きます。 この心理的メカニズムを企業活動に応用することで、以下のような効果が期待できます: 顧客ロイヤルティの向上:一時的な購入者からファンへの転換 口コミ・拡散効果:ファンが自発的に企業や商品を推奨 従業員エンゲージメント向上:社内でも「推される組織」の実現 ブランド価値の向上:感情的な繋がりに基づく差別化 --- title: 「昭和の“察する”、平成の“黙る”、令和の“聞く・語る”──変わるコミュニケーションの形と、企業の向き合い方」 date: 2025-08-31 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4521/ --- # 「昭和の“察する”、平成の“黙る”、令和の“聞く・語る”──変わるコミュニケーションの形と、企業の向き合い方」 最近、平成世代のスタートアップ企業の方と話していて、こんなことを言われました。 「“空気を読む”って、結局“何も言わない”ことだと思ってました」 昭和世代の私はびっくりました。私にとってKYはその場の状況を把握し、察することだと理解していました。 全くは自分は出来ていませんでしたが。 この感覚の違いが、昭和・平成・令和の世代間ギャップのひとつの象徴かと考えました。 ## **昭和:「察する」ことが美徳だった時代** 私が社会に出た昭和の終わり頃、仕事は「見て覚える」のが当たり前でした。 言葉にせずとも先輩の背中を見て、動きや空気を読み、「言わずとも分かる」ことができる人が一人前とされた。 私の周りの出来るサラリーマンの友人は、この辺を体現していました。 「余計なことは言うな」「言わなくても分かれ」は、むしろ出来る男とされていました。 でも、その“察する力”は、組織の中での暗黙知や属人的スキルに頼るものであり、「わからない」人を置き去りにしてしまう一面もありました。 ## **平成:「黙る」ことで自分を守る社会に** 平成は、バブル崩壊後の不確実性の中で、個人が「何を言っても無駄」と感じるような時代でした。 コンプライアンス、リスク回避、ポジショントークの増加。 発言することで損をする。だから「黙る」。 これは、組織にも根深く残り、「言いたいことがあっても、言わない方が安全」という文化を生んでしまいました。 一見、調和しているようで、実は誰も本音を語らない。 “建前だけの会議”や“顔色をうかがう報連相”が増えたのもこの時代でした。 ## **令和:「聞く・語る」が新たな信頼の土台に** そして令和。 ようやく社会全体が「本音で語り合うこと」の価値に気づき始めたと感じています。 ダイバーシティや心理的安全性といったキーワードが注目される中、 大切なのは「言わなくてもわかる」ではなく、**「聞こうとする」「語りたくなる」関係性**です。 たとえば、スターバックスではバリスタが「今日なにかいいことありましたか?」と、自然な会話でお客さんの心を開こうとします。 AppleのGenius Barでは、製品のスペックよりも「その人の使い方」に耳を傾ける接客が基本です。 どちらも、モノやサービス以前に「人との関係」を大切にしている。 それがブランドへの信頼やファン化を生む体験価値の原点になっています。 企業でも、従業員のエンゲージメントを高めたいなら、 「察してほしい」ではなく、「聞こうとする文化」が不可欠です。 そして、社員が「語りたくなる場」があるかどうか。 これが、これからの組織づくりの大きな分かれ道になります。 ## **まとめ:体験価値の原点は、声を“聞く”こと、そして“語る”こと** 昭和の“察する”、平成の“黙る”を経て、 令和は「聞く・語る」ことで人と人のつながりが育つ時代です。 それは、ビジネスにおいてもまったく同じ。 調査や数値の前に、「お客様はなにを感じているのか?」 社内施策の前に、「社員は何を言いたいけど言えていないのか?」 そこに耳を傾けることが、企業の体験価値のスタート地点になります。 結局のところ、コミュニケーションは“技術”ではなく“姿勢”。 相手を理解したいと思えるかどうか。 令和の時代に必要なのは、その姿勢を持つリーダーであり、チームなのだと思います。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【体験価値重視企業研究】ブルネロクチネリ --- title: 「毎日がお買い得(EDLP)」と「今だけ特売(HILO)」、主婦に支持される価格戦略はどちらか? date: 2022-12-12 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/271/ --- # 「毎日がお買い得(EDLP)」と「今だけ特売(HILO)」、主婦に支持される価格戦略はどちらか? この時期、店じまいセールと宣伝しているのに、「新商品入荷しました!!」と売り子が言っているし、いつまでたっても閉店しないアメ横の靴屋は怪しいと感じているのは私だけでは無いですよね。月に1回「新装開店セール」と言っている割には、何が変わったのがよく分からない店も同様ですね。 ## 家庭の強い味方、KY(カカクヤスク) 「EDLP=エブリデイ・ロー・プライス」の価格戦略とは? 身の回りのモノやサービスの価格が上昇しつつあります。円安による輸入原材料の高騰を受け、食品や外食の本格的な値上げも頻繁に行われています。 また年明けも値上げの話も報道などで、取り上げられ家計には厳しい状況になっています。 そんな中、食品スーパー等で庶民の味方になるのが**「エブリデイ・ロー・プライス(Everyday Low Price)」**、頭文字をとって**EDLP戦略**です。「エブリデイ・ロー・プライス」とは日本語でいえば「毎日がお買い得」、**特売期間を設けず、各商品を年間を通じて同じ低価格で販売する価格戦略**です。 世界一の小売業ウォルマートはこのEDLPでお客様の信用を勝ち取りました。日本でも、ウォルマート傘下にある西友が2008年から**「KY(カカクヤスク)」**というキャッチフレーズでこの戦略を展開しています。「西友といえばカカクヤスク」というイメージだけではなく、店舗で「西友より安い商品が○○スーパーさん、△△スーパーさんのチラシにがあればお持ちください。そのお値段に割引します」という**地域最安値を保障**するポスターをみたことがある人は多いのではないでしょうか? また、最近では会員になると、会員価格で購入できる「コストコ」「オーケーストア」さんなども人気のようです。 ## 「毎日がお買い得(EDLP)」と、「今だけ特売(HILO)」、2種類の価格戦略の良い点悪い点 それでは、EDLPを取っているスーパーは**低価格という価格価値を提供しているのでしょうか?** EDLPに対し、特売により価格を変動させ、集客を図り特売品以外も購入させる手法は**?HILO**(High-Low Price?の略)と呼ばれています。したがってHILOは赤字覚悟の値付けをするため、EDLP戦略をとっているスーパーより低価格な品も多くあります。EDLPはひらたく言うと、**「1年間財布を預けてもらえれば、特売目当てで買いまわって過ごすよりも1年通じるとトータルで結局はお得なんですよ!!」という戦略**です。したがって価格的価値よりも**安心感**を提供しているのではないでしょうか。 ## 価格の安さよりも「安心感」が、販促コストを減らしユーザとの長期的関係性を構築する この店と付き合っていれば、いい品をリーズナブルな価格で提供し続けてくれるという安心感を提供しているのです。そしてそのために特売目当てに来店誘導するというような**販促にかける原資を低価格実現のための原資に回し**、お客様もそんなEDLP戦略を理解し支持するといった**長期的関係性**を構築しているわけです。EDLPで有名なのはウォルマートであり、HILOは日本の地場スーパーの得意手法です。? こう考えるとEDLP戦略は夫婦関係で言うと、「他の家庭のダンナさんの方が素晴らしいように見える時もあるが、信頼してつい行けば**結局は人生で得するダンナ**だよ!」といったところでしょうか。 日々の行動でグダグダ言われたら、「おれはEDLP戦略でおまえを守っているんだ。安心して俺についてこい!!」と言ってやりましょう。 しかしながら日本の主婦は長期的な視野でなく、電車代を払ってまでも特売あさりがやっぱり好きなので、強気に出すぎて特売探しに行って帰ってこなくなっても責任を負いませんから念のため。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ブランド運営の難しさ ~変える部分と変えてはならない部分 --- title: 「消費者ニーズ」を作ることでヒットが生まれる date: 2015-11-10 url: https://total-engagement.jp/column/others/181/ --- # 「消費者ニーズ」を作ることでヒットが生まれる 一般的に「消費者ニーズを聞いて具現化しろ」と言われますが、大ヒット商品の多くはニーズを探ってできたものではなく、消費者に対して「ニーズを作った」ものだと言えます。代表例として、古くはソニーのウォークマン、新しいところではアップル社のiPhoneが挙げられます。 ウォークマンが登場するまで、音楽は備え付けのステレオデッキで聞くものという固定観念がありました。その固定概念を覆して携帯式の再生専用テープデッキとして発売されられたのがソニーのウォークマンでした。発売当初は「録音機能もない再生専用の機械なんて売れるはずがない」と酷評されたそうですが、ロングセラーの大ヒット商品となりました。その後、テープをデジタルに置き換えたアップル社のiPodが登場するまで長く、携帯音楽再生機の王者として君臨しました。 2007年に発表された初のスマートフォン、iPhoneは瞬く間に大ヒットアイテムとなりました。現在では携帯電話のほとんどがスマートフォンに変わっています。OSが異なるアンドロイドの方が使用台数は多いですが、アンドロイドのスマートフォンもアイフォンの発表後に開発されたため、類似品と判断して差し支えありません。いわば、携帯電話がスマートフォンへ置き換えられた起点はiPhoneだといえます。 この2つの製品ですが、開発者は消費者ニーズを聞いたのでしょうか? 「音楽を持ち運びたい」とか「インターネットをもっと使える携帯電話が欲しい」という潜在的ニーズはあったかもしれませんが、それを具体的な形を示しつつ要望として掲げた消費者はその当時にはいないはずです。なぜなら、それまで見たこともない物を人はなかなか想像できないからです。この2つの商品はマーケティング的には「ニーズを聞いた」のではなく、「ニーズを作った」と解釈されています。 ## ジョブズの名言から見る同質化に陥らない方法 アパレル業界ではどうでしょうか。洋服の消費不振が続いており、各ブランドとも売れ筋商品の追随に終始している印象が強くあります。売れ筋商品の追随というのは、すでに実績のある商品を後追いしているわけですから「顕在化したニーズを追いかけている」状態にあり、とてもではないですが「ニーズを作る」という姿勢ではありません。 もちろん、売れ筋商品を追いかけることはビジネス上大事ですが、それだけでは同質化してしまいますし、同質化の行きつく先は価格競争しかありません。同じ物なら人は必ず安い方を買うからです。現在、洋服の購買単価が低下しているのは過度な売れ筋追求による同質化が招いた結果といえるのではないでしょうか。ある意味では「ニーズを聞きすぎている」状態ともいえます。 今こそ「ニーズを作る」という姿勢も必要です。それには消費者の意表を突く考え方がなくてはなりません。故スティーブ・ジョブズの名言に「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?そう思った時点で君の負けだ。ライバルが何をしようと関係ない。その女性が本当に何を望んでいるのかを見極めることが重要だ」というものがあります。他社・他ブランドの動向を必要以上に気にしていてもそれを越える商品やサービスは提供できません。 ## ファッション業界における過去の事例 過去には、ヴィンテージジーンズブーム、山ガールブームなどがありました。 ヴィンテージジーンズブームは、レーヨン混のソフトジーンズブームの反動でやってきました。レーヨン混のソフトデニム生地に慣れた消費者にこんな硬くてごわついた綿100%デニム生地を使ったヴィンテージジーンズが受け入れられるのかと疑問を持った人も多かったですが、結果は大ヒットとなりレーヨン混のソフトジーンズはほとんど市場から姿を消してしまいました。 また2009年から始まった山ガールブームですが、男臭いというイメージのアウトドアファッションや登山が果たして女性に受け入れられるのかと個人的には疑問を感じていましたが、結果的には3年ほど続く大ブームとなりアウトドアブランドの業績が大きく伸びました。 両方とも当時の消費者ニーズの延長線上にない物を提案して「ニーズを作った」事例だといえます。こういう積極的な提案が現在のファッション業界にも必要です。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 行列ができる店の店長がしていること!~売れてる店長は指揮者のように~ --- title: 「無印良品」がV字回復できたのは、挨拶や5Sなどの基本行動のおかげ? date: 2015-07-30 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/230/ --- # 「無印良品」がV字回復できたのは、挨拶や5Sなどの基本行動のおかげ? 日々どうやったら現場力が高まるのか、売上が伸びるのか、と日々試行錯誤されている店舗・企業のマネジメント担当の方も多いのではないでしょうか。今話題の経営手法を取り入れてみたり、流行りのシステムを導入したりと試せることは多くあると思いますが、砂上の楼閣とならないよう、次の事例を参考に、挨拶や5Sなどの基本の徹底からはじめてみてはいかがでしょうか。 ## 無印良品が奇跡のV字回復を遂げられたのは「挨拶」のおかげ?! 無印良品を運営する良品計画の前会長、松井忠三氏が社長に就任した2001年、良品計画の業績は38億円の赤字、株価も約40,000円から約2,000円へ暴落。あるアナリストは「小売が一度失敗した後に復活したことはない」と言い、誰もが「無印良品は終わった」と思ったそう。 ところがそれから6年後、会社の売上を6年で1.5倍に、利益は72億円になるという、V字回復を成し遂げました。松井氏がこのV字回復を達成するのに行ったことに、リストラ策とともに業務の徹底的な仕組み化がありましたが、社内改革の一環としてまず始めたのが挨拶当番だったのだとか。松井氏は 社風が違う他社のマニュアルをまねて作っても、当社の現場には定着させられませんでした。働く人たちの意識や考え方、要するに「社風」を変えないと、優れたマニュアルだけを導入しても組織は変わりませんから。 そこで始めたのが「朝の挨拶当番」です。社風を変えるには、まずは挨拶から変えることにしました。朝8時から会社の1階玄関で、出社してくる社員に挨拶を始め、私自身、会長になってからも月に1回はやっていました。 と語っていましたが、これは目指すべき「上司の背中の見せ方」だと思います。企業のトップが基本中の基本である挨拶の大切さを説き、先頭に立って体現する。無印良品の社員はそんな松井氏の背中を見て信頼し、尊敬し、実践しようとしたのではないでしょうか。さらには、 続けていると、社員たちにも「朝から挨拶すると気持ちいい」という感覚が生まれてきます。すると、社内で取引先の方々と出くわしても、自発的に挨拶するようになっていきました。 という松井氏の言葉にもあるように、社員が自らその効果に気づいたことが一番大きいのではと思います。自分で納得することが、一番継続につながりやすいからです。 始めた当初は「小学生みたいなことを始めたぞ」、「なんだか堅苦しいな」と抵抗する人もいたそう。でも挨拶をするだけで気持ちよく一日を始められる、良いコミュニケーションにつながる、円滑に仕事を進められるなどの効果が実感できればそれが習慣として定着しますよね。松井氏の挨拶に対する考え方は 挨拶はコミュニケーションの基本で、それができない組織は、何をやってもダメですからね。 というもの。それまでできていなかった挨拶を挨拶を組織の“クセ”として定着させたことが、社風改革とV字回復につながったようです。 ## 単なる「職場の美化」ではなく、経営改善につながる5S 最近多くの企業が取り入れている“5S”。5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」のローマ字表記の頭文字のSを取ったものです。5Sは整理整頓や清掃など、どこの企業でも行われているものとは違い、「経営管理手法」という位置づけにあります。徹底して行うために、時間・ノウハウ・労力がかかるからです。 私もある企業で5Sの導入を経験したことがあります。最初は前述の無印良品の「朝の挨拶当番」のように、「面倒くさい」「子供じゃあるまいし」など抵抗する声が上がりました。でもこちらの企業では各課に5S担当が付き、週に一回担当者の集まる5S会議が開かれ、月に一度の全体チェックが入り、定期的にデスクまわり用クリーナーなどの掃除用グッズが各種配布されるなどの徹底ぶりでした。そうして続けていくうちにそれまでお世辞にもキレイとは言えなかったフロア全体がどんどんきれいになっていきました。 文化として定着したことで、5Sという仕組みが機能するようになり、結果生産性の向上と残業削減につながりました。風水でもよく、机上はもちろん、デスク周りや足元、引き出しの中も整理整頓することが金運と仕事運をあげるといいますが、まさにその通りだと思いました。 挨拶や5Sは「できて当たり前のことだから」とあまり重要視されることのない基本行動かもしれません。でも本当にできているのだろうかと省みるところからはじめ、徹底的な改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。それが根付くことで社風が育まれ、企業や店舗の強い競争力のもとにもなるはずです。 ★こちらもあわせてどうぞ→「社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?!」 参考: http://www.navigate-inc.co.jp/5s/5s_purpose/001508.html http://toyokeizai.net/articles/-/72441 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員のエンゲージメント向上のために、企業が大切にすべきものは社員同士の”友情”? --- title: 「琴線感度」カスタマージャーニーマップで、ロイヤルティを上げよう date: 2018-09-18 url: https://total-engagement.jp/column/column02/51/ --- # 「琴線感度」カスタマージャーニーマップで、ロイヤルティを上げよう Designed by Kues こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント 井上です。 「コンサルタントを交えて、ペルソナを皆で描いてみる。でも、結果がまるで出ない…」 当社のパートナーコンサルタントの渡部弘毅(ISラボ代表)は、そんなマーケティングでの「あるある」を、こう一刀両断します。「ペルソナではなく、セグメントが重要。お客様の実態を定量的に出し、マップ化していくというのが、僕の方法論なんです」。そこで重要になるのがNPSだとしています。 ### 1人の客への「想定」が、10万人の客にも合っていると言えるのか? 渡部自身も、かつてはペルソナ型でマップを描いていましたが、腑に落ちないことが多かったそうです。例えば、アパレル。「五十代の主婦は、こういう行動を起こす。だから、こういう試着が有効だとしているけど、あくまで1人のことを勝手に想像しているのであって、じゃあ10万人の客がいたら、皆そうなのか? お客様の気持ちになって、皆で考えていくというのは凄く価値があるけど、『本当にロイヤルティを高めているの?』。そこまで繋がらないケースが多いんじゃないか」。 突き詰めると「ペルソナを、皆が感性で描いているから。そうではなく、あくまで定量的に出していくべき。お客様の何%が、ここでどんな気持ちだったのかなど、セグメントごとの細かい洗い出しが重要なんです」。 購入時に於けるお客様の何%が、どこでネガティブに、または、ポジティブな気持ちになったかなど、実態を定量的に出し、マップ化していく。それには、NPSのアンケートを取るのが不可欠だとしています。 ### データから割り出した「琴線感度」がロイヤルティ向上の鍵になる 顧客の実態に沿ったカスタマージャーニーのマップを作る時代になりつつあり、想定上のペルソナは余り意味がありません。ただし、渡部は「アンケートを取る時の仮説はみんなで作ろう。その仮説を定量的に検証し、マップにしていくことが重要だ」と力説します。 そこで提唱するのが「琴線感度」。お客様が示す5段階の満足度(大いに満足、満足、普通、不満、大いに不満)から、トップツーボックス(大いに満足、満足)の人達を抜き出し、琴線感度を座標に組み込みました。 「相関が絶対に出る」のも、利点だとしています。「各プロセスでの満足度で、トップ・ツー・ボックスを付けた人だけを抜き出してきて、NPSなどを測る。高い満足度を示した人でも、よりロイヤルティーが高い、NPSが高いとなれば、それだけ琴線に触れているプロセスとなる」。 また、アパレルの例を出して、こう説きます。 ショップで、挨拶と接客のプロセスで、トップ・ツー・ボックスが同じ80%だとしても、後者が高いとなれば、「試着のプロセスの方が琴線に触れているとなる。だからNPSが高い」。そうなれば、試着プロセスに従業員はもっと熱を入れようとなっていきます。 あるクラウドベンダーでは、商品そのものがもたらす基本価値とサービスプロセスがもたらす体験価値の両方での計測だったのですが、何と琴線に一番触れたのは基本価値の「価格」。「体験が良かったというのではなく、価格が一番では、やがてアマゾンが同じ商品を出してきたらやられてしまう」。 こうした琴線プロセスを見ることで、課題がより明確化する。丁寧にNPSを上げ、カスタマージャーニーと琴線指数を取ることが重要だとなります。 実際、あるアパレルで琴線に触れていたのはカスタマー・デスクだったことが、こうした分析から判明。困っているお客様に丁寧な電話応対をしたことで、ロイヤルティーが上がったのです。「満足している人と不満を持っている人の両方のNPSを分析し、その結果『もっとカスタマーデスクに投資すれば、絶対にロイヤルティーが上がる』と裏付けの出来るデータが出来ました」。 ### 琴線体験のランキングから具体案を割り出して現場に落とし込む 渡部は、琴線体験のランキングというのも出しています。ポジティブ体験のNPSランキングで「レポートの分析の仕方を指導をしてもらって助かった」というのが一番琴線に触れる体験だったとする、あるクラウドベンダーの事例を引用。「ネガポジ、各プロセスでのランキングもマップ化する。ここまで作ると、先に触れた『試着』などに落とし込めるんです」。 もっとも、定量データによるマップ作成は、万能薬ではありません。お客様が想定もしなかったようなイノベーション系のサービスには弱いとしています。「定量というのは、今までのお客様の体験をベースにしているから」です。また、新規顧客へのプロモーションであれば、今までのペルソナ型カスタマージャーニーマップが有効だとしています。 VOCを活用した新しいカスタマージャーニーマップの作成が、既存店などの売上を伸ばす秘策に繋がる。そのためにも、NPSによる定量データを作成に活かすべきだと、渡部氏は結論しました。「我々は、仮説は仮説として作ります。それをアンケートに落とし込み、お客様に検証してもらう。そのプロセスが実は重要なんです。描きっぱなしにするのではなく、PDCAを回していく」。 なお、渡部は、これをテーマにした著書を執筆中。刊行が待たれますね。 (トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント 井上悟) 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - イタリアに学ぶ、顧客体験の作り方 --- title: 「第一回日本サービス大賞」に思うこと ~経済産業省が後押しする日本のサービス生産性革命 date: 2016-06-15 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/129/ --- # 「第一回日本サービス大賞」に思うこと ~経済産業省が後押しする日本のサービス生産性革命 一昨日、**第一回日本サービス大賞**の授賞式が行われました。 経済産業省のHPには以下のように書かれておりました。 日本サービス大賞は、国内の全てのサービス提供事業者を対象に、多種多様なサービスを共通の尺度で評価し、**“きらり”と光る優れたサービスを表彰する制度**です。 **サービス産業は、日本のGDPと雇用の約7割を占め、今後の日本経済の成長の鍵となる重要な産業です。**本制度は、こうした重要な役割を担うサービス産業に従事される企業に、ぜひ真似をして欲しい優れたサービスを表彰するものです。 経済産業省 – 第1回「日本サービス大賞」の受賞者を決定しました~サービス生産性革命の幕開け~ http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160613002/20160613002.html 初の開催となる今回は、全国から約900件の応募が寄せられ、主催者であるサービス産業生産性協議会に設置される委員会による厳正な審査を経て、1件の内閣総理大臣賞、1件の経済産業大臣賞、関係省大臣賞をはじめとする**合計31件の各賞の受賞者**を決定しました 。 結果としては総理大臣大賞が九州旅客鉄道株式会社(福岡県)のクルーズトレイン**「ななつ星in九州」**、経済産業大臣賞が株式会社ミールケア (長野県)**子どもたちに食文化を伝える「考食師」による給食サービス**でした。 **<関連リンク>** 第1回日本サービス大賞受賞企業一覧 (PDF) クルーズトレイン「ななつ星in九州」について (PDF) 子どもたちに食文化を伝える「考食師」による給食サービスについて (PDF) 受賞企業をみても、**サービス業での革新的な取組みをされている**ところがおおく、納得感のあるものになっていると思います。 そのような中で、アベノミクスを進めていく上で成長の鍵と位置付けているものに、**「投資の促進」「人材の活躍強化」**などがあります。 本来投資と言うと、設備やIT、そして研究開発などに目がいきます。しかし、サービス業では、人材への投資は非常に重要になります。 これに気がついている経営者は多くいるにも関わらず、これまでの研修や環境の改善のみの旧来の手法だけになっています。 働く人が会社や職場を、単純にお金をもらえるところと言う考えから、成長できる場として全員が捉えられるようになると、その会社では現場からアイデアや工夫が生まれ、社としてのイノベーションが起こります。 これからの人材の活躍強化考える上では、人事部という閉じた部署のみが考えるのではなく、**企業全体が自分たちの属している会社をいかに働きがいのある職場に変えていく**かを考えられるようにすることは非常に重要なことだと思います。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - アップルやスターバックスのような成功を生む企業文化は、高いモチベーションや従業員エンゲージメントから生まれている! --- title: 「組織は戦略に従うのか?」、「戦略は組織に従うのか?」それが問題だ!! date: 2015-11-11 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/180/ --- # 「組織は戦略に従うのか?」、「戦略は組織に従うのか?」それが問題だ!! 最近、**シニアシフト**してる近所のイオンの店づくりや品揃えがすごく気に入っている、わたちゃんです。カミさんに思わず、**「お前が先に逝ってひとり暮らしになっても、イオンがあれば俺は暮らしていける。」**と言ってしまい、ヒンシュクを買ってしまったばかりです。 ## 「組織」は「構造」と「文化」に分解して考えよう 組織と戦略を語った名言として、チャンドラーは  **「組織は戦略に従う」** と言い、アンゾフは  **「戦略は組織に従う」** と言ったのは有名で、**「どっちやねん!!」**という人もいますが、**組織を「構造」と「文化」で分ける**と納得します。 組織構造はダイナミックに変化させることは可能ですが、**組織文化**はその企業が脈々と築きあげてきたもので、**直ぐには変化できません**。 従って、すばらしい「組織文化」を創り上げ、その「組織文化」に基づいたその企業らしい「戦略」を立案する、という意味では「戦略は組織に従う」です。従業員と会社が**エンゲージメント**された企業文化を作り上げ、その**企業文化に基づいた戦略を立案していこう**という考えですね。 一方、立案した「戦略」を有効的に機能するために「組織構造」を作りあげる、という意味では「組織は戦略に従う」ということです。組織文化に基づいたいくら立派な戦略を立案しても、その戦略がしっかりの機能するためには**パフォーマンスが発揮できる「組織構造」を作り上げる**ことが重要という訳です。 ## すぐに変化可能な「組織構造」、時間がかかる「組織文化」 こう考えると「組織」と「戦略」はどっちが先というより、**表裏一体**といったところでしょう。 それから重要なことは、「組織構造」はすぐに変化できますが、「組織文化」はすぐには変化できないという事実です。**中長期的視野**にたって従業員とのエンゲージメントを構築した**「組織文化」を作り上げることは経営者の重要な役割**ですが、短期業績に追われ、この役割を放棄している経営者も時々見られます。 また、「時代の変化に合わせて企業は変わらなければいけない!!」と朝礼で叱咤激励している経営者自身が古い本来は変えなければいけない組織文化から脱却できないでいるようなケースもよく見られます。 「組織」と「戦略」。**永遠の課題**ですね。 ## 「家族文化」も構築や変革には時間がかかるのです ということで、**家に帰って早速実践**です。 「そろそろ我が家も次の20年をにらんだ、新しい家族文化を再構築する時期にきてるんだ。チマチマ倹約する『臥薪嘗胆、勝つまでは!!』文化から、『なんとかなるさ人生は、その日を目いっぱい楽しもう!!』文化に変革しよう!!そして、その家族文化に基づいた消費戦略を立案しようじゃないか!!」 結果は、今回も**玉砕**です。脈々と築き上げてきた文化はそうそうに変えることができないのです。。 よし、こうなったら**地道な活動**で下から文化の変革だ!!. 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客との信頼という絆をつくる、富山の置き薬商法から学ぶべきこと --- title: 「良い物は高くても売れる」は真実か? ~消費者が「欲しい物」と「買える物」を切り分けて考えよう date: 2017-03-14 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/110/ --- # 「良い物は高くても売れる」は真実か? ~消費者が「欲しい物」と「買える物」を切り分けて考えよう photo by *humanstatuebodyart*? **「良い物は高くても売れる」** ?こう考えている人は、衣料品業界に限らず我が国には多くいます。家電メーカーも自動車メーカーもこう考えている人は多くいると思います。 しかし、果たしてそうでしょうか? 多くの製造加工業者が「価格」の問題で苦戦を強いられていますし、衣料品・ファッション業界においては、製造加工業者が自立化のために自主企画商品を開発することが増えています。しかし、**「良い物なら高くても売れる」という間違った考え**から超高額品を生み出してしまい、結局売れないということが珍しくありません。 ## 相場感をはずれた高額商品は売れない 物の価格にはそれぞれ**「相場感」**というものがあります。例えば、洋服でいえば1枚1000円は低価格でしょうし、1枚20万円は超高価格です。一方、食料品、例えば6個パック入りの卵が1000円ならかなり高いでしょうし、キャベツ一玉が500円を越えたら高額だということになるでしょう。いくら美味しいからといっても1パック1000円の卵や1玉1000円のキャベツはそんなにたくさんは売れませんし、**日常的に買う人もそれほど多くない**でしょう。 洋服や服飾雑貨も同じです。**いくら物が良くても高額すぎれば売れにくくなります**。製造加工業者からは「プラダやグッチ、エルメスなどのラグジュアリーブランドは超高額でも売れ続けているじゃないか」と反論の声が聞こえてきそうですが、それは彼らに「ブランド力」があるからです。 ## 同じ高級材料を使えば、エルメスと同じ価格で売れるか? この**「ブランド力」は一朝一夕に作れません**。多大なる広報・宣伝・販促活動が必要になりますし、歴史も必要になります。エルメスの ケリーバッグが60万円で売れるからといって、町のバッグ工場がケリーバッグと同じ材料を使ってオリジナルバッグを作っても60万円では絶対に売れませ ん。なぜなら、広報・宣伝・販促活動の活発さが段違いである上に、ブランドのステイタス性もくらべものになりません。またブランドの歴史の長さもまったく 違います。 3万円くらいならこのバッグは売れるかもしれませんが、**エルメスと同じ価格では絶対に売れません**。 ## 高額商品のヒット・完売は非常に珍しい よく勘違いされる方が多いのですが、 ① 欲しい・欲しくない、という**動機に対する解決策**と、 ② 買える・買えない、という**条件に対する解決策**と、 ?はまったく別物です。 欲しい・欲しくないという動機に対する解決策は、機能性の充実だったり、便利さだったり、デザイン・色・柄の工夫だったり、で解決することができます。その商品がホットトレンドだということも「欲しい」という動機になるでしょう。 一方、買える・買えないという条件に対する解決策は、**価格帯、値段設定の問題**です。いくらかっこよくて機能性が高い商品でも、その人の収入が低かったり、 金が少なかったりすると、その商品は買えません。カードの分割支払いや月賦などという支払い方法もありますが、あまりに多用すると却ってその人の家計を破綻させてしまいます。 今回はメーカーを例に出して話を進めていますが、小売店でも同じです。ときどき「〇〇万円する洋服が完売」なんていうニュースが報道されることがあります。**洋服はデフレ傾向が続いており**、高額商品が完売すること自体が珍しい状況なのです。そのため、ニュースになりやすいのです。いつもと同じ事柄ではニュースになりません。ニュースになるということは「常態と異なる」場合に限られるのです。 ? ## マスに向けた「高額品の強化」が難しい理由 ところが、大手のチェーン店の社長はこういう報道を真に受けて「高額品を強化する」なんてことを言いだすことがあります。しかし、**自店の顧客層にはその価格帯の商品を買える人が何人いるのでしょうか??**冷静に考えてみたことはありますか? 1着何万円もする洋服を毎シーズン買える人は収入の多い人がほとんどです。では日本には富裕層と呼ばれる人たちがどれくらいいるのでしょうか? 2016年12月に掲載された記事によると、クレディ・スイスの「グローバルウェルスレポート2016」というレポートには、日本の富裕層人口(100万ドル以上の資産を持つ人)は**282万6000人**だと発表されているそうです。 http://media.yucasee.jp/posts/index/15158 これは世界第2位の富裕層人口だそうで、みなさんの予想よりも多いのではないでしょうか?しかし、多いとは言っても283万人弱しか富裕層人口はいませ ん。これに次ぐ層はもう少し人口が多いと考えられますが、両方の人口を合計しても**最大でも1000万人くらいしかいない**ということになります。製造加工業者や職人がいうような「金に糸目をつけない」買い方のできる人は国内には最大でも1000万人くらいしか存在しないということになります。 その1000万人を**欧米のラグジュアリーブランドや国内の有名高級ブランドと奪い合う**わけですから各ブランドや各ショップが獲得できる富裕客の人数なんていうのはかなり少なくなります。しかもその場合の競合相手は、エルメスやグッチなどの世界的知名度があるラグジュアリーブランドになります。毎年、販促・宣伝・ PRの巨額の資金を投入しているそれらに勝つことは容易ではありません。 超高額品を販売したい場合は、少数の富裕客を狙った場合はそれなりの成算がありますが、**マスに向けて高額品を販売することはかなり難しい**ということを認識すべきでしょう。 ? ## 「欲しい物」と「買える物」は切り分けて考えよう 激安品と価格競争をしろと言っているわけではありません。ある程度の数量を販売したいのであれば、**中間層でも買えるような価格設定**にするほかありません。 消費者が「欲しい物」と「買える物」をごっちゃにしたまま、商品を製造販売してきたことが**今の洋服不振の一因**となっていると考えられます。その価格設定で買える能力のある消費者がどれだけの数存在するのかということを冷静に見極めながら、メーカーも小売店も価格設定をすべきではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 価格競争にならないためのブランドの在り方とは? --- title: 「車を売らない」ショールーム、「メルセデス ミー 東京羽田」の試みとは? date: 2015-12-21 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/168/ --- # 「車を売らない」ショールーム、「メルセデス ミー 東京羽田」の試みとは? 車のショールームに入る時、どうしても私はためらいを感じてしまいます。あの待ち受けている感じのショールームに入って、どうやって自然に振る舞おうか、強烈に営業されるのではないか、いろいろオプションを勧められたらどうしよう… そんなことを考えると、自然に身構えてしまいます。購入を考えている時ですらこの有り様なので、買う予定の無いときはそもそも店に近寄らないという方も多いのでは。 ?そんなショールームの敷居の高さを克服しようとしているのが、メルセデスです。なんと、「車を売らない」、「仕切りの無い」ショールームを羽田空港に開店。お客様とショールームの関係を根本から変えようとする「メルセデス ミー 東京羽田」の取り組みについて、同店のストアマネージャーの末重さんと広報担当の木下さんにお話を伺いました。 ## 新感覚のショールーム 「メルセデス ミー 東京羽田」は、メルセデスが展開する新たなオンラインサービス「メルセデス ミー」の一環として、今年7月に開店しました。ドイツ、イタリアにつづく世界3番目、アジアでは初の常設店です。 同店の最大の特徴は、お店が一切仕切りで囲まれておらず、オープンスペースになっていることです。京急線の駅からエスカレーターで上がってくると目の前に、ステージがあり、その上に展示されている最新モデルの車がドンと目に入ってきます。通常は、最新車種を展示していますが、ついこの間まではF1カーを展示していたのだとか。他にも、実際に試乗できるメルセデスが2台ありました。 車に強い関心の無い人にも気軽にブランド体験をしてもらうため、クリスピー・クリーム・ドーナツ、エッグセレント・バイツの2つの飲食店を用意していることも特徴的で、羽田店限定のスターマーク入りの商品を揃えています。さらには、自分で自由に見積もりが作れるデジタルサービスも用意していました。 今までにはない斬新なショールーム。なぜ、メルセデスは羽田にこのようなお店を開設したのでしょうか…? ## より多くの人にメルセデスとの出会いを きっかけは、5年前のこと。当時メルセデスは、新たに価格帯の安いコンパクト車を導入したところで、今までのメルセデスとは異なるターゲット層を呼び込めるショールームを求めていました。そこでメルセデス・ベンツ日本は、2011年六本木にメルセデス・ベンツ・コネクションというショールームを開設しました。車の販売を一切行わず、カフェで飲食を楽しみながら気軽にメルセデスに触れあえる場所を世界で初めて作り上げました。 来場者数や満足度の点などから成功を収め、ベンツに対するカジュアルイメージの浸透や若い層の取り込みに大きく貢献しました。同店の成功は本国でも認められ、アジア初の「メルセデス ミー」出店へとつながりました。 そこでの成功を受け、「メルセデス ミー 東京羽田」は主に2つの目的を持って設立されました。1つ目は、お客様と車との距離を近づけること。店をお客様が自由に見て回りやすいオープンスペースにしただけでなく、お客様主体のサービスを徹底しています。「お客様が望むときに望むサービスを提供するため、こちらからのセールスは一切行なっていません。」と末重さんは話します。 2つ目は、今まで顧客で無かった人々にメルセデスに触れてもらうことです。出店規制の非常に強い空港にあえて出店したのも、空港は様々な年齢層や職業、地域の人が車以外の目的で訪れる場所だったため。実際同店には、平日は30代から50代のサラリーマンの男性、休日には家族連れが多く訪れ、ベンツを持つ人も持たない人も気軽に見て回っていくそうです。「メルセデスなどの輸入車のショールームには特に行きにくいと思いますが、この店がメルセデスとの出会いの場になってくれれば。」と木下さんは思いを語っていました。 ## これからのメルセデス ミー 東京羽田 開店から5か月程経ちましたが、同店はすでにその効果を発揮しています。飲食利用も含め1日約500人が訪れる同店では、今まで得ることのできなかった潜在的な顧客の情報がどんどん集まってきています。 現在同店の取組の一つに、メルセデス・ベンツによる「羽田空港送迎(ショーファー)サービス」があります。運転手付きの送迎サービスで最高の移動時間をご提供しており、今後、オンラインでの予約もできるように準備を進めています。今後の同店の方針として、末重さんは「現在羽田の取り組みは世界的に注目を集めているので、日本発のサービスを発信していきたい。東京オリンピックに向け、『日本らしさ』をアピールできれば。」と抱負を述べていました。 日本一ベンツに気軽に触れられるお店、「メルセデス ミー 東京羽田」。羽田空港に訪れる人は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか? 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 40年黒字経営を続けるサウスウエスト航空の成功の鍵は絆とコミュニケーションにあり?! --- title: 「送料無料、30日間返品無料」の便利な通販に見た、顧客満足度をさらに高める小さな工夫と心遣い date: 2015-08-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/216/ --- # 「送料無料、30日間返品無料」の便利な通販に見た、顧客満足度をさらに高める小さな工夫と心遣い 忙しくて時間に余裕がない、気軽に行けるお店が近くにない、などの理由で、ファッションアイテムを通販サイトなどで購入するという方も多いと思います。路面店より安く購入できることもあれば、気に入ったものが見つかるまで何件も歩き回る必要もなく、空いた時間で効率的に買い物ができるのがネット通販。 ただしデメリットも色々あります。まず送料。一定額を購入しないと送料無料にならないところも多く、一つだけ欲しいという時には躊躇してしまうことも。そして返品。通販には原則としてクーリング・オフがないので、返品を受け付けていないお店も多く、返品を受け付けていたとしても、送料負担だったり、手続きが面倒だったりします。そして一番大きなデメリットが、試着ができないというところにあるのではないでしょうか。ネットに表示されたサイズや色を見て納得して注文したつもりでも、実際届いた商品のサイズやイメージが違ったという経験をしたことがある人も多いはず。こういったことがあり、ファッションアイテムの通販には消極的になる人も多いと思います。 でもファッションアイテムをネットで気軽に買いたいという人が多いのも確か。だからこそ、そんなファッションアイテムの通販の弱点を補うべく、商品の見せ方を工夫したり、テクノロジーを駆使したり、より柔軟な返品対応をするサイトが増えています。特に最近では、「買ってから選ぶ」をコンセプトにした靴とファッションの通販サイト「ロコンド」が、多様化した消費者のニーズをとらえているように思います。 ## 痒いところに手が届くロコンドのサービス 商品購入後30日以内なら返品可能、送料も返送料も無料というロコンド。「試着はお部屋のみ」「お届け時と同様の状態での返品」などの基本的なルールはありますが、自分の持っている服とコーディネートをしたり、サイズを確認したり、家族や友人の意見をもらうことができます。 特に靴に限っては、足のサイズが朝と夜で変わるので、いつでも何度でも試着ができるのは嬉しいこと。店頭だとこれはできないですよね。気になった靴があったとしても、お店の人の目が気になって、試着をするために何度もお店に戻ることはできませんから。それに多くの通販サイトで返品不可だったり、返品可でも最大8日間の猶予しかないことを考えると、30日間試着ができるのも大きなポイント。後悔もなく、本当に欲しいものだけを納得して購入することができるので、満足度も上がります。 送料も返送料も無料という点では、大手通販でも「お客様都合による返品・交換はお客様負担」というポリシーを掲げているところが多い中、そういった制限がないのもロコンド。さらには、返送用の宅配伝票まで同梱されているので、インターネットで返送手続きをする必要もなく、ちょっとした手間が省けるのが満足度の大きな向上につながります。 **家にいながらお店にいるようなショッピング体験ができて、サービス力や利便性が高く、通販利用のハードルを徹底的に下げたロコンドのような通販のシステムは、「わがまま」な現代の消費者の心をつかむもの**と言えるのではないでしょうか。 ## 「お客様の声」で改善を重ねるロコンドのシステム アメリカで一番有名なネット靴店に「ザッポス」があります。同社CEOトニー・シェイ氏の著書『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』で彼とザッポスのファンになったという日本人も多くいますが、ロコンドも元々はザッポスを参考にしたのだとか。 でも参考にしたからと言って最初からうまくはいかず、初年度は大失敗に終わったそう。ザッポスのような「ワオ(WOW、期待以上のものを得たときの感動)」を提供するのではなく、ロコンドの「買ってから選ぶ」というビジネスモデルにも通低した、日常的な居心地の良さである「ほっこり」を提供するべきだ、ということを、お客様の声を活かして改善を重ねることで実感し、日々その「ほっこり」体験を追求しているそうです。 ロコンドではお客様に「どんなブランドがほしいですか?」「このブランドのどのアイテムがほしいですか?」といったアンケートを定期的にとっているそうですが、その声をロコンドのサービスに活かすことで、お客様がロコンドを一緒に作っているような気分になるそう。 また、ロコンドではお客様のより良いショッピング体験を提供するため、過去1年間に1,000点以上返品されたブランドの返品理由を集計・編集した「返品レポートページ」を先月公開しました。こちらは商品を買う時の参考になるので、とても便利です。 お客様の声をサービスに活かす姿勢や考え方は顧客の共感を、サービス力や利便性が高いショッピング体験は顧客の愛着を生むものです。この2つはリピートや口コミにつながり、顧客エンゲージメントを高めます。顧客エンゲージメントの向上は、売上・利益の拡大や持続的成長にもつながることから、**顧客の細かいニーズにどう答え、共感と愛着をどう獲得できるのかを通販業界の物差しではなく、顧客視線で考えることが、今度の生き残りに欠かせない要素となる**のではないでしょうか。 参考: http://www.locondo.co.jp/index.html http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1404/01/news067.html 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - ファンの多いローカルスーパーが教えてくれた、顧客エンゲージメントを高めるのに実践したいこと --- title: 「金融資本主義」から「顧客資本主義」へ date: 2022-11-17 url: https://total-engagement.jp/column/nps/2481/ --- # 「金融資本主義」から「顧客資本主義」へ 待望のフレッド・ライクヘルド氏の著作が、日本語化されました。氏はNPSの生みの親で、40年に渡ってNPSを発展に貢献されております。 ## NPS3.0とは? 原書タイトルはWinning on Purpose: The Unbeatable Strategy of Loving Customersでしたが、日本語タイトルは『「顧客愛」というパーパス<NPS3.0>』https://amzn.to/3hJjx9iです。若干ベタではありますが、この「顧客愛」が詰まった内容になっています。多くの事例とともに具体的アクションも盛り込まれており、まさに3.0へ昇華された内容になっていました。 顧客体験などの仕事をしている一人として、氏の「顧客愛」への想いに感動すらしてしまいます。 もうご存知かもしれませんが、NPSの歴史からちょっと振り返ってみたいと思います。 ネットプロモータースコア(NPS®)は顧客ロイヤリティを測定する指標としてロイヤリティマーケティングの権威であるFred Reichheld(フレッド・ライクヘルド)により開発されました。2006年に、ライクヘルド氏の著書「ネットプロモータ経営(The Ultimate Question)」にて、カスタマーロイヤルティを計測する指標として紹介されています。今でいうと1.0です。 NPSの歴史は、15年以上の時を経ているんですね。それ以前にも顧客ロイヤリティを測定するサーベイは存在していましたが、設問設計が複雑で質問数が多い、業績向上と結びつかないなど様々な問題を抱えていました。 それに反して、NPSの質問は以下のシンプルな2つの質問。「○○を友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」「その理由は何ですか?」 そして、この2つの質問から構成される「顧客ロイヤリティを測定」が明確にわかるNPS®の開発につながっていきます。 NPSの歴史について、もう少し知りたい方はこちらhttps://www.total-engagement.jp/1461/ その後、NPS2.0 でネットプロモータースコアを「スコア」から「システム」に読み替えて、指標というよりも改善活動までを含めて語られていました。 そして今回のNPS3.0とは、改善活動から企業のパーパスにまで昇華させています。 ## 目次 イントロダクション パーパスを知る――そして実践する 第1章 愛をもって導く――無敵のパーパス 第2章 偉大さを目指す――誰でも偉大になれる 第3章 顧客を愛する――顧客資本主義の本質 第4章 チームにやる気を起こさせろ――意義と奉仕の人生を送るために 第5章 投資家を尊敬する――勝つのは顧客ロイヤルティが高いときだけ 第6章 黄金律を重んじる――だが、まずは理解しよう 第7章 期待を超えた感動を届ける――単なる満足に終わらない差別化 第8章 こだわり続ける――強い企業文化を醸成するシステムを構築する 第9章 謙虚であれー-ネット・プロモーター3.0と、その先へ 第10章 日本企業も「顧客愛」で成長を遂げられる 付録A ネット・プロモーター3.0チェックリスト 付録B プロモーター獲得成長率を計算する ## 「顧客愛」って? ライクヘルド氏は「顧客愛」に基づいて成長を遂げる企業は、「顧客ロイヤルティを燃料に、成長エンジンを動かすという考えに基づくリーダーがいる企業が、優れたキャッシュフローを生みす」ということを事例を事実を踏まえて説明しています。 私も好きなジム・コリンズ著作の「ビジョナリー・カンパニー2」。この書籍は成功した会社から共通事項を見つけなしており、多くの経営者が読んでいる書籍です。この「ビジョナリー・カンパニー2」の代表的企業と、氏の著作「ネットプロモーター経営」で扱った代表企業の10年後の累積総株主利益率などの比較では、10倍近く差が生じていることなどを紹介しています。このことを「金融資本主義」と「顧客資本主義」として対比させることにより、経済インパクトを中々語れなかった部分を明確に示しています。これまでの企業の中で顧客体験の推進者にとっては朗報です。 ## 黄金律の実践は? 顧客体験を実践する中で「自分がしてもらいたいことを、他人にも行いなさい」ということを考えますが、いろいろな誤解が現場に生じます。そのことを氏は丁寧に事例を交えて、読者の理解を深め本当の意味での黄金律を伝えようとしています。相手の問題を解決し、笑顔に変えることができるチームを顧客は応援します。このことは顧客だけでなく、仲間を大切に思う気持ちもつリーダーがいる会社の成長を意味します。 強い企業はチームメンバーが顧客を大切に扱い、顧客からも愛されることで成長することになります そして、まとめられた宣言文が以下のです。 **■ネット・プロモーター(顧客資本主義)宣言** 人々が充実した、素晴らしい生活を送れれば、世の中は良くなる。偉大な企業はその支援を行う存在であり、偉大なリーダーはそうしたコミュニティを構築し、維持する。すなわち、単に満足のいくサービスを提供するだけでなく、創造性にあふれた、思いやりのある、心のこもったサービスを通じて顧客に喜びを与え、顧客の生活を豊 かにするサービスを提供する。その結果として、チームメンバー自身も意義と目的のある生活を送れるよう、彼らの背中を押す。偉大なコミュニティを形作るのは人間関係であり、その基礎となるのは「自分の愛する人にしてもらいたいように他の人にしてあげなさい」、もっと純粋な言い方をすれば「己の如く、汝の隣人を愛せよ」という原則である。この黄金律は、人間関係における最高水準の基準を確立する。企業がコミュニティのメンバー全員が従うべき方針や手順、文化、規則を作成し、黄金律に則った正しい行動を取れるようになると、ロイヤルティという言葉に値する人間関係の基盤ができあがる。企業が愛のある対応で顧客をもてなすことで、顧客ロイヤルティが向上する。それは、顧客が再び来店したり、友人たちを連れてきたり、より良い関係を築こうと 貴重なフィードバックを提供したりといった行為に現れる。こうして、愛がロイヤルティを生み、それが持続的で利益ある成長の原動力となって、会社、チーム、チームメンバー一人ひとりに栄光への道を照らし出す。黄金律の基準を最も忠実に順守するコミュニティは、このシステムによって経済的繁栄を享受するのである。したがって、偉大さを目指すすべての組織の第一のミッションは、顧客の生活を持続的に豊かにすることを第一のパーパスとし、メンバー全員が黄金律に従って扱われる(そして、黄金律を守る責任を負う)コミュニティの構築であるべきだ。リーダーは、このミッションを果たすために次のことをしなければならない。 以下は要約になりますが、最初の2点は特にリーダーが意識することで、それ以外はチームメンバー(全社員)が取組んでいくことが必要になる。 **●第一のパーパスを受け入れる** **●愛をもって導く** **●チームを鼓舞する** **●NPSを適切に算出するための環境を整える** **●絶え間ない学びを育む** **●プロモーター獲得成長の経済性を定量化する** **●「感動」を定期的に再定義する** これらが出来ている会社が、書籍の中にもでてくるが、以下のような会社だ。業界は様々だが、イノベーティブな活動が共通している。それだけ「顧客資本主義」実践企業と言えよう。 ・Apple ・Amazon ・T-Mobile ・Enterprise Rent-A-Car ・Costco Wholesale Corporation ・Warby Parker ・Peloton ・Chewy ## 「顧客愛」の先にあるもの? NPSを使うことで、企業は顧客のパーパスに対する達成度合いを測定できます。NPSが高い会社は顧客第一というパーパスを実現していることになります。書籍内では「ネット・パーパス・スコア」という表現もでてきます。 氏は「顧客愛」を理解し、顧客資本主義を実践している企業、つまり顧客の利益を第一に考える企業が、持続的な偉大さを達成する可能性が最も高いと考えています。 **「顧客の生活を豊かにすること」こそ、ビジネスが長期的に繁栄し、あらゆるステークホルダーに利益を与えるパーパスだとしています。** このことは従業員の生活を豊かにすることを目指す企業は、給与や福利厚生が充実しているだけでなく、従業員が顧客のために素晴らしいことを実現し、意義や目的のある人生を歩むことのできるようにすることこそが、働きがいのある会社になる条件です。意義あるパーパスを実現するために、真剣に働く人をより多く集めることで、企業は成長できるようになります。 文中にある**「顧客の生活を持続的に豊かにすることが第一のパーパスとし、メンバー全員(全従業員)が黄金律に従って扱われるコミュニティ(組織)の構築」**は、偉大な組織を目指す第一歩になることは間違いないでしょう。 巻末にはNPS3.0 チェックリストとプロモーター獲得成長率の計算の仕方まで記載されており、今後の普及が楽しみもあります。 当社としては、国内企業が導入するに当たり、多くの障害に直面することをみてきています。そこで国内企業での導入・定着までをご支援させていただいております。 お気軽にお声がけください。 NPS関連の過去記事をもっと読みたい方はこちら NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる!https://www.total-engagement.jp/0727/ NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか?https://www.total-engagement.jp/4204/ NPSとは何か?NPSの指標を改めて見直そう!https://www.total-engagement.jp/0725/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS、あなたの会社でしっかりと使えていますか? --- title: 「顧客の声で業績アップ」 CX調査の自由回答をエクセルとChatGPTで分析 date: 2024-07-24 url: https://total-engagement.jp/seminar/3867/ --- # 「顧客の声で業績アップ」 CX調査の自由回答をエクセルとChatGPTで分析 NPSやCX調査において、自由記述の回答を十分に活用できていますか?クラウドサービスでワードクラウドを作成すれば、推奨者の回答に頻出する言葉を直感的に把握できますが、例えば「接客」という単語が大きく表示されても、それが良かったのか悪かったのか、改善の手がかりにはなりません。 このセミナーでは、エクセルとChatGPTを使った自由記述回答の分析と活用方法について紹介します。APIを使ったエクセルとChatGPTの連携方法、回答データの整理・整形方法、ChatGPTを使ったセンチメント分析(ネガ・ポジ)、回答分類などを学べます。対象はエクセルがある程度使える方で、プログラミング知識は不要です。また、調査に限定せず、「顧客の生声」をAIを使ってマーケティングに活かす基本的な考え方も学べるので、調査担当者以外の方にも有益な内容となっています。 --- title: 「顧客体験価値向上の代表的な3つのポイント」 date: 2024-01-24 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3449/ --- # 「顧客体験価値向上の代表的な3つのポイント」 私たちTotal Engagement Group(TEG)は、多様な産業にわたり顧客体験価値の「見える化」とその向上に取り組んできました。飲食、宿泊、小売、金融といった異なる業界で、購入・利用、高低単価、スポット・継続、有形無形商材に関わらず、一貫して体験価値の高さが成功の鍵であることが確認されています。体験価値が低い状態では、継続的な事業成長は難しいのが現実です。どこかに無理が生じます。 今回は顧客体験価値を高めるための3つのポイントをお伝えします。 ## **期待を超える体験の実現**: これは一番わかり易く、事前準備が出来るので再現性もあります。顧客の事前期待を超える体験を、提供することです。例えば、ある宿泊施設では、客室のアメニティをカスタマイズすることで、宿泊客に予期せぬ満足感を与えました。このような体験は、初見の顧客に対して特に効果高いのですが、複数回利用となると日常化し効果がなくなります。 ## **感情を動かすタッチポイントの設計**: 顧客が利用中に感情が嬉しい方向へ動くよう、タッチポイントを設計することも大切です。現在は、当たり前のサービスになっていますが、雨の日の小売店での買い物後、紙袋にビニールカバーをすることなどです。気配りとして、顧客に喜びを提供出来ます。しかし、こちらも同じ体験が繰り返されると、新鮮味を失うことになります。 ## **特別感を生む個別対応の重要性**: 顧客が特別感を感じる対応を受けると、体験価値は高く維持されます。ここで言う特別感は、VIP対応するとか個別に扱うということではありません。スタッフ方の丁寧な対応や親切な気配りなどになります。どこでもスタッフは雑に扱おうなどとは思っていないでしょう。ただ、顧客は丁寧に対応していただけたとは思っていないことが非常に多いことがわかっています。 医療関係でも推奨度の高い施設に共通することは、丁寧な対応が調査結果に多く出てきます。治療の良し悪しだけでは、NPSはそこまで高くなりません。このことはスタッフが、どのような気持ちで対応しているかが、非常に重要になります。 今後テクノロジによる体験価値向上の施策は多く出てくると思います。しかしテクノロジには限界がありますが、常に一般化して特別感を醸成することは出来ません。 そこでテクノロジを導入する部分の見極めは、非常に重要になります。まずは顧客との接触点というよりも、スタッフの方の作業軽減への導入で、スタッフの方が顧客体験に注力できる環境を作ることほうが長期的には効果が出ると思われます。 顧客の体験は、スタッフの対応によって大きく変わります。人材への投資を行うことにより、スタッフ個々人による温かみのある対応が、顧客体験価値を高める鍵です。そのため、経営者は顧客と従業員の両方の体験を重視し、それをビジネスの核考えなければなりません。顧客の直面する問題やニーズに対して従業員がどのように反応し、解決策を提供するかが、顧客ロイヤリティの向上に不可欠です。このように、顧客体験価値の向上は、継続的な努力と組織全体の取り組みによって成し遂げられるものです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - ECサイトのライブチャットは接客力と顧客満足度をアップする優秀ツール?! --- title: 「顧客体験向上」何でも相談会 みなさまからの質問大募集!! date: 2022-07-15 url: https://total-engagement.jp/seminar/2182/ --- # 「顧客体験向上」何でも相談会 みなさまからの質問大募集!! --- title: 「顧客接点力診断」で、今の現場力が見える! date: 2025-08-04 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4497/ --- # 「顧客接点力診断」で、今の現場力が見える! ~数値化だけでなく“行動”につなげる診断モデル~ ## **なぜ「顧客接点力」の診断が必要なのか?** 人手不足、高齢化、価格競争、デジタル化の遅れ……。今、日本の中堅・中小企業を取り巻く環境はかつてなく厳しくなっています。一方で、こうした制約下でも選ばれ続ける企業には、ある共通点があります。それは「現場の顧客接点力」が強いこと。 従来の「NPS」や「CS調査」は主にスコアでの可視化が中心で、調査後の改善アクションが曖昧になりがちでした。しかし、私たちが開発した「顧客接点力診断モデル」は違います。ただのスコアではなく、「今、自社の現場がどの段階にいるのか」「次に何をすればよいのか」までが明確になる診断モデルです。 ## **「無関心期」から「ファンづくり実践期」へ——段階的に見える化** この診断は、企業の顧客接点の成熟度を4段階で分類します。 - **レベル0 無関心期**:顧客の声は記録されず、クレームは“迷惑”扱い。 - **レベル1 場当たり対応期**:特定の個人が頑張っているが、対応は属人的。 - **レベル2 仕組み化挑戦期**:対応マニュアルや顧客管理リストなどが整いはじめる。 - **レベル3 ファンづくり実践期**:顧客を深く理解し、スタッフが創意工夫を行っている状態。 この診断の特長は、「理想」ではなく「現実」を確認することにあります。チェックシートで「少しでもできていない」と感じたら、そのレベルに留め、そこから一歩ずつ進める——だからこそ、現場で“使える”のです。 たとえば、ある小売業の企業では、クレーム対応を記録・共有するだけで**リピート率が15%アップ**。別の卸売企業では、「FAQ集」と「顧客の声の定期共有」を行ったことで、**問い合わせ対応時間を30%削減**し、クレーム件数も減少しました。 ## **成果につなげる、具体的アクションもセットで提供** 「診断して終わり」では意味がありません。この診断の優れている点は、各レベルに応じたアクションプランが明示されていること。たとえば、 - 無関心期→「ありがとう」の徹底やクレーム記録ノートの導入 - 場当たり対応期→FAQ作成と顧客リスト整備 - 仕組み化挑戦期→顧客の声の定期共有と改善会議の設置 - ファンづくり実践期→コミュニティイベントや「なぜ選ばれているか」インタビュー これらのアクションは、すべて**大がかりな投資不要・即日実施可能**なものばかり。つまり「小さく始めて、大きな変化につなげる」ことができるのです。 ## **無料診断で、まずは現場の“現在地”を確認しませんか?** 「顧客の声はギフト」——これは、私たちが診断の最後にお伝えしているメッセージです。企業の“おもてなし”は、日々の現場から生まれます。 まずは無料で、あなたの会社の接点力をチェックしてみませんか? ▼ホワイトペーパーはこちらから 実践 顧客接点力診断モデル ver1.0 https://total-engagement.jp/white_paper/4463/ 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 「顧客体験価値向上の代表的な3つのポイント」 --- title: 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 date: 2026-05-13 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4861/ --- # 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 以前、私たちはイソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒントというコラムでビジョンと目的意識の話をしました。その後、続編として『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたらも書きましたが、最近のお客様との会話を通じて感じるのは、令和の組織には「5人目」「6人目」のレンガ職人もいるのではないか、ということです。今回はその仮説をめぐる小さな思考実験です。 ## 「3番目で十分」と思っていた頃の話 3番目のレンガ職人 — 「歴史に残る大聖堂を造っている」と胸を張った彼は、これまで多くの研修教材で「理想の従業員」として描かれてきました。確かに、自分の仕事を社会的意義と結びつけられる人は強い。けれど現場のリーダー層の方々と話していると、こんな声をよく聞きます。 「3番目のような社員を増やそうとビジョンを語っても、しらけた目で見られる」 「『大聖堂』という綺麗な言葉に、現場が冷めている」 「ビジョン共有会のあと、むしろエンゲージメントスコアが下がった」 これは、ビジョンが間違っているのでも、社員が冷たいのでもありません。**3番目のレンガ職人モデルは、20世紀型のビジネスにフィットして作られた寓話**で、令和の組織にそのまま当てはめると無理が出るのです。だからこそ、4人目・5人目・6人目を考えてみる価値があります。 ## 4人目のレンガ職人 — 「みんなの大聖堂」を造る人 すでに前回の続編で触れた4人目のレンガ職人は、自分一人で大聖堂を造ろうとせず、隣で積んでいる仲間の手も借りようとする人でした。同じ目的を持つ仲間と協働することで、孤独な使命感から共有された熱量へと変わっていく。これは個人のモチベーションから、チームのエンゲージメントへの一歩目です。 ## 5人目のレンガ職人 — 「大聖堂の使い手」を想像する人 5人目を想像してみましょう。彼は積みながらこう言います。「この大聖堂で、いつか結婚式を挙げる若い二人がいるんだ。雨の日に駆け込んでくる旅人もいる。だから雨が漏れないように、ここの目地は丁寧にやろう」 このレンガ職人の頭の中には、まだ会ったことのない「使い手」がいます。これがCX(顧客体験)視点です。自社のサービスを「いつか・誰かが・どんな気持ちで」使うかを具体的に想像できる従業員は、ビジョンが抽象的なお題目ではなく、目の前の判断基準として機能します。 弊社の「らしさ分析」をしていると、本当に強い組織には、5人目のような社員が必ずいます。彼らは派手ではないけれど、お客様の顔を口癖のように話題に出します。そして、その口癖が周囲の判断基準を少しずつ変えていきます。 ## 6人目のレンガ職人 — 「次の職人」を育てる人 6人目はさらに先にいます。彼は積みながら、隣で苦戦している若いレンガ職人にこう声をかけます。「君、なんでこの仕事してるの?」と。問いを投げ、対話を始め、自分が3番目になったときに見えた景色を彼に少しずつ手渡していく。 これがEX(従業員体験)の本質です。**意味は与えられるものではなく、対話によって生まれる**。教育とも違う、評価とも違う、隣で同じ仕事をしながら問いを置いていく。シンプルラーニングのような仕組みを使って組織的に再現できれば、6人目は1人ではなく、組織の文化になります。 ## 「3番目で止まる」組織と「6番目を育てる」組織の違い これは抽象論ではなく、実際の業績と相関します。私たちのクライアントで、Your Voice Nextを使ったエンゲージメント計測を続けている飲食チェーンでは、店舗ごとに「5人目」「6人目」のレンガ職人がどれくらいいるかを可視化しています。 その結果、6人目の比率が高い店舗ほど、12ヶ月後の従業員定着率が高く、顧客満足度の上昇幅も大きい。**つまり、3番目のレンガ職人を増やすだけでは、組織のサステナビリティは作れない**ということです。CXとEXが循環し、職人が職人を育てる構造があってはじめて、「歴史に残る大聖堂」が時代を超えて使われ続けるのです。 ## 経営者ができる3つのこと 明日から経営者ができることを3つに絞るとしたら、こうなります。 第一に、**ビジョン共有会**で「使い手」の話を必ず混ぜることです。スローガンだけ伝えても5人目は生まれません。「このサービスを使うお客様は具体的にどんな1日を過ごしているか」を、社員と一緒に想像する時間を作ってください。 第二に、**教えるのが上手な社員(6人目候補)を見つけて、評価制度に組み込む**ことです。多くの組織では「個人成績」しか評価されません。けれど隣の人を育てた人を称える仕組みがないと、6人目は出てきません。ピアボーナスはその第一歩です。 第三に、**可視化です。「うちには5人目・6人目がどれくらいいるのか」を体感ではなく数字で見ること**が、改善の起点になります。Your Voice Nextはまさにそのために作りました。 イソップの寓話は3人で終わっていますが、現代の組織はその先を必要としています。あなたの組織には、何人目までのレンガ職人がいるでしょうか。 **あわせて読みたい** - イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント - 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら - ビジョンが浸透しない『5つのよくある罠』と、CX-EXで抜け出す方法 **「5人目・6人目」を組織で可視化する**: Your Voice サービス紹介ページ 関連記事 / Related - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” - 【コラム】見える化で“らしさ”を掴む ―声から指標、指標から物語へ― --- title: 『アナと雪の女王』の優れたカスタマー・エクスペリエンス提供と高い顧客ロイヤリティ獲得術 date: 2014-11-27 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/348/ --- # 『アナと雪の女王』の優れたカスタマー・エクスペリエンス提供と高い顧客ロイヤリティ獲得術 “2014ユーキャン新語・流行語大賞”の発表を12月1日(月)に控え、ここ数週間で、テレビなどで候補50語を見ながら今年を振り返る様子を目にする機会が増えました。「STAP細胞はあります」「ゴーストライター」「号泣会見」など、世間を騒がせた事件から生まれた流行語が今年も多くありましたが、「カープ女子」「こじらせ女子」「マウンティング」など女性を表す流行語が目立ったのが印象的でした。さらに現代を象徴する流行語として、ディズニー映画『アナと雪の女王』(以下アナ雪)から、主題歌『レット・イット・ゴー ~ありのままで~』の歌詞にある「ありのままで」と「レリゴー」の2つが挙げられるのではないでしょうか。 アナ雪が子供だけでなく、多くの大人を魅了した理由には、 ・ディズニーアニメでは初めてアナとエルサという2人のヒロインが登場した ・女性の自立が描かれている ・ディズニーのプリンセス・ストーリーの定石である「恋愛→結婚」ではなく、恋愛より家族愛を重視したハッピーエンディングとなった という部分が挙げられます。特に本作でエルサが主題歌を歌うシーンは、「大切な家族(アナ)」を傷つけたくないと、自分の秘密を守るため自分の世界に閉じこもってしまったエルサがその苦悩から解放され、自分自身を受け入れてまさに「ありのままで」生きようとする彼女の人生のターニングポイントを象徴していました。そんなエルサの苦悩を自分の苦悩のように感じ、感情移入しながら見ていた人たち(特に多くの女性)は、『レット・イット・ゴー』に強く心を揺さぶられ、「完璧ではないけれど、私はこれでいい!」というメッセージに深い共感と感動を抱いたはず。『レット・イット・ゴー』の歌詞やメロディに愛着を抱き、口ずさむ人が続出するという現象が世界中で巻き起こるほどでした。 ディズニーはアナ雪以外にも、『眠れる森の美女』をヒロインのオーロラ姫に焦点を当てるのではなく、魔女のマレフィセントの視点から描き直した映画『マレフィセント』で、「女性が幸せになるためには恋愛が全てではない」というメッセージをストレートに打ち出すことで、共感と感動を呼び(これも特に女性の)、成功しています。ディズニーは近年、このように映画作品を通してカスタマー・エクスペリエンスの強化を実現させ、顧客ロイヤリティを向上させてきたように思います。 カスタマー・エクスペリエンスとは、顧客が商品/サービスを購入する前や購入した後、また利用時に体験する感情的、感覚的な付加価値を指しています。例えばアナ雪であれば、「今までのプリンセス・ストーリーとは違う」「時代の流れを汲んでいる」という点で期待を越え、「感動」「共感」という感情をアナ雪(企業やブランド)に対して抱いてもらうことで、映画を見た人達がファンとなり、リピーターとなり、知人・友人に口コミなどで推奨するという高い顧客ロイヤリティを獲得しました。最近の消費者は、商品/サービスを得るだけでは満足せず、体験(エクスペリエンス)に価値を見出す傾向があるため、アナ雪を通した体験が大きくプラスに働いたと言えそうです。 街を歩いていても、インターネットを見ていても、目にするのは様々なアナ雪グッズ。全国各地ではイベントや展示も多く開催され、アナ雪旋風はしばらく続きそうですね。 米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーの2014年9月期決算が、売上高、純利益いずれも過去最高を記録した。アニメ映画「アナと雪の女王」が世界中で大ヒットし、関連グッズを手掛ける商品事業が伸びたことなどが貢献。 – 毎日新聞のニュースサイト(2014年11月8日)引用 というニュースにもあるように、優れたカスタマー・エクスペリエンスから生まれた高い顧客ロイヤリティの効果は絶大のようです。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「これからの時代、従業員エンゲージメントなしでは企業の成長なし!」  マーケティングのスペシャリスト達が声を揃えて言うことに真剣に耳を傾けよう!  --- title: 『働き方改革』で残業を減らしても従業員は満足しない!? date: 2019-11-20 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/17/ --- # 『働き方改革』で残業を減らしても従業員は満足しない!? 2019年4月に始まった働き方改革により、残業が月45時間までに規制されるようになりましたね。 経営者や改革の担当者は「いきなり『残業を減らして』って言うと、従業員から不満が出てくるだろうなぁ。気が重い・・・」なんて思っていませんか? 私も働き方改革が始まった当時は同じように気が重い状態でした。今までの人事労務の経験から、いきなり何かをやろうとしても、それが形だけだったり強制的だったりする場合、かえって従業員の不満がうまれ、悪影響を及ぼすことが多かったからです。 この記事では、『働き方改革』を通して、従業員満足度を上げる方法をご紹介します。 ## 働き方改革で社員は幸せになるのか? 働き方改革が始まった当時、サイボウズが、アリとキリギリスの物語になぞらえた『働き方改革、楽しくないのはなぜだろう』というテーマの動画を作り話題を呼びました。働き方改革で、会社から15時を過ぎたら仕事をしてはいけないと言われたアリさんが、仕事が終わらないのでPCを立ち上げたまま近くのカフェで仕事をしようとしたらカフェの中は全員社員だった。という笑い話ですが、これが現場の状況をよく表しています! アリさんは働き者なので、不満を言わないかもしれませんが、仕事の中身や量の調整もせず、強制的に働く時間を短くされた従業員は、結局は場所を変えて仕事をしていたりするのです。そして、毎日少しずつ不満や会社への不信感をためています。 このように、不満や不信感がたまる『働き方改革』であれば、もちろん楽しくないですよね。では、どうしたらいいのでしょう。 先述したサイボウズ代表の青野慶久さんは次のように言っています。「働き方改革を担う経営者たちは、『働き方はこうあるべき』と、ひとつの正解を探すのではなくて、100人従業員がいれば100通りの正解があるはずなので、その100通りの正解を実現するようにしていくのが経営者の仕事」である。 つまり、従業員一人一人が抱えている事情(独身、子持ち、通勤時間が短い長い、人生の目的など)は異なるので、本当に『働き方改革』をしようとするならば、従業員一人一人と向き合う必要があるということです。 この点、たしかに、従業員一人一人と向き合うのは時間がかかりそうで、それはそれで気が重いですよね。しかし、形だけの『働き方改革』や強制的な『働き方改革』は、アリさんが場所を変えて仕事をしていたように、カタチだけの改革になってしまいがちです。 ## 離職率を28%から4%に低下させたサイボウズの『働き方改革』 【サイボウズの従業員数と離職率の推移】 出典:サイボウズ サイボウズと言えば、離職率が28%から4%に離職率が低下したことで有名ですが、なぜここまで離職率を低下させることができたのでしょうか? いろいろ理由はあると思いますが、その一つに、従業員満足度の向上があると思います。 「『働き方改革』で残業を減らせば、従業員満足度は上がるのでは?」と思われるかもしれませんが、働き方改革で残業を減らせたとしても、従業員の仕事への満足度が上がるとは限りません。 これについては、フレデリック・ハーズバーグ(アメリカの心理学者)の「二要因理論(衛生理論・動機付け理論)」がとてもわかりやすいのでご紹介します。 ハーズバーグによると、人間には2つの欲求があるそうです。 ①苦痛を避けようとする動物的な欲求 ②心理的に成長しようとする人間的欲求 ここでは、仕事に置き換えて ①仕事への不満 ②仕事への満足 とします。 これらは別々のもので、たとえば、不満を感じる要因(会社の方針と管理、監督者や同僚との関係、労働条件、給与等)を減らしても、仕事への満足度があがるわけではない。満足度をあげようと思ったら、満足を感じる要因(達成、承認、仕事そのもの、成長等)にアプローチする必要があるというものです。 つまり、『働き方改革』で残業を減らしても、それは仕事への不満を解消することにはなっても、仕事の満足度を上げることにはならないので、従業員満足度の向上につながるとは限らないのです。 サイボウズの『働き方改革』は、従業員一人一人と向き合いコミュニケーションを積み重ねることを通して、従業員満足度をあげていったと考えられるのではないでしょうか。そして、究極のボトムアップとも呼べる「人事制度を従業員が考え、構築する」人事制度ができあがるまでになりました。 ## 『働き方改革』を通して、従業員満足度を上げるには? 『働き方改革』で、従業員満足度を上げるには、サイボウズのように従業員一人一人と向き合うことから始めることです。 ダニエル・キムの「組織の成功循環モデルの理論」によれば、 「何か結果を出したいとき、行動を変えようとしても他人や自分の行動を変えることは難しいので失敗しやすい、まずは結果に関係する人たちの関係の質を上げることから始めよう」 というものです。 残業を減らすことだけを目的にした場合、強制的に従業員の行動を変えようとしがちですが、行動を変えるのは難しいので結果はなかなか出ません。そのうえ、従業員の不満や不信感はたまってしまいます。 時間はかかってしまうかもしれませんが、従業員一人一人と向き合い、お互いに認め合う関係性を築き、行動の質を上げることで従業員満足度があがり、結果的に残業を減らすことができると考えます。 引用 :FNNプライム,(2017.12.25),『その経営者もビビるはず。青野慶久が考える「本当の働き方改革」』特集 「休まる一年を祈願 !2018年は仕事から離れる勇気」 第1回,https://www.fnn.jp/posts/00278590HDK マイナビニュース,(2019.09.02),サイボウズの「100人100通りの人事制度」を実現する働き方改革とは,https://news.mynavi.jp/article/20190902-887250/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 疲れを感じずモチベーション高く仕事するための9つの方法 --- title: 『実践 スタッフ活性度診断 ver1.0』 date: 2025-11-09 url: https://total-engagement.jp/white_paper/4652/ --- # 『実践 スタッフ活性度診断 ver1.0』 ### **『実践 スタッフ活性度診断 ver1.0』** ──現場が動けば、CXは変わる。 顧客体験(CX)を高めるためには、まず「現場の活性度(EX)」を見える化することが欠かせません。 しかし、多くの企業で聞こえてくるのは「社員のモチベーションが上がらない」「チームがバラバラ」「自走しないスタッフが増えている」といった声。 TEGでは、こうした課題をもとに、誰でも3分でできる『スタッフ活性度診断 ver1.0』を開発しました。 この無料診断では、以下の観点から“現場の今”をスコア化します。 - モチベーションの質(内発的/外発的) - チーム間の連携度 - 行動意欲と改善提案力 - 自走力・エンゲージメントのレベル 数値化によって、チームの「どこが強みで、どこが伸びしろか」が一目で分かります。 CXの向上は、現場の“気持ち”と“動き”が噛み合った時にこそ生まれます。 まずは、あなたの組織の“今”を3分で見える化してみませんか? --- title: 『実践 スタッフ活性度診断 ver1.0』リリース date: 2025-11-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%8e%e5%ae%9f%e8%b7%b5%e3%80%80%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%83%e3%83%95%e6%b4%bb%e6%80%a7%e5%ba%a6%e8%a8%ba%e6%96%ad-ver1-0%e3%80%8f%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9/ --- # 『実践 スタッフ活性度診断 ver1.0』リリース --- title: 『有力小売業が導入するNPS  ~ネット時代に適応した顧客関係作りを経営の新基準に~』 date: 2022-06-10 url: https://total-engagement.jp/seminar/2251/ --- # 『有力小売業が導入するNPS  ~ネット時代に適応した顧客関係作りを経営の新基準に~』 --- title: 『真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です』 〜お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける〜 date: 2022-07-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2246/ --- # 『真の顧客志向を目指す具体策はNPS®活用です』 〜お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける〜 --- title: 『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 date: 2014-06-03 url: https://total-engagement.jp/column/others/422/ --- # 『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 **ソーシャルメディアポータルサイト、REX(レッキス)様のご協力により、主としてフェイスブックを活用した「エンゲージメント事例」、すなわち、フェイスブックを通じた「お客様とのきずなづくり」の事例記事、取材記事をエンゲージメントフォーラムでご紹介しています。** ### あなたは、テレビで放送している食品の製造工程や、農作物を育てている様子を特集した番組を観たことはありますか? 自分の口に入るものだからこそということもありますが、普段は見ることのできない舞台裏は興味を惹かれますよね。ついつい最後まで見てしまう上、食べたくなって買いに走ったりした人もいるかもしれません。 たとえテレビの取材が来なくても、Facebookページなら自分で舞台裏を公開していくことができます。 今回は、Facebookページを使った**『舞台裏』の魅せ方と、その効果**についてお伝えしていきます。 事例として取り上げるのは、いえじま小麦家のおはなし。沖縄県伊江島で多くの人の想いをのせて、小麦が育つまでのストーリを発信しているページです。 ## 見ている側に驚きや発見が多く、人を惹きつける 小麦を育てている本人たちにとっては「日常」のことでも、小麦を食べている人たちからしたら非日常。 驚きや発見、ちょっと心があたたまることがあったりと、『舞台裏』の話に惹きつけられます。 いえじま小麦家のおはなしの投稿には、多くの「いいね!」やコメント、そして時にはシェアがついています。 「いいね!」、コメント、シェアなどの反応は、Facebookページに対するファンからの評価の結果です。ファンが『舞台裏』の話を味わったり楽しんだりしているのだなと感じますね。 **『舞台裏』はコンテンツとして魅力があるので、ファンにも楽しんでもらえ、だからこそ「いいね!」、コメント、シェアが集まるのです。** ## 品質の高さを伝えることができる 何かを作ったり、育てたりする過程を紹介するなかで、そのこだわりや想いを語るというのは重要なことです。 例えば、左の農作業風景の投稿をご覧ください。「化学肥料を一切使用せず行った土作り」という一文から、土づくりにもこだわっているということが伝わってきます。 また右の投稿では「小麦はあまり世話を焼かせない、いい子なんだよ」という農家さんの言葉から愛情が垣間見えます。さりげなく写真に写りこむ手からは、「熟練」という言葉が連想されますね。 このように**こだわりや想いを伝えることで、この商品は安心だなとか、信頼できるなといった印象を抱いてもらうことができる**のです。さらに、こういった投稿を重ねていくことで味への期待感も持ってもらえるのではないでしょうか。 ## 出来上がったものに対して愛着を持ってもらえる 土づくりや種まきなど、**作物が育っていく過程を見ていたら、次第に愛着がわいてくるもの**です。 いえじま小麦ではないのですが、私もFacebookページがきっかけで農家さんから果物や野菜を購入したことがあります。これまでのストーリーを知っているぶん、他のものとは思い入れの度合が違うので、多少値段が高くとも納得して買ってしまうのです。 現時点では、いえじま小麦はまだ新芽が伸びてきた程度なので、これからが楽しみですね。 なお、育てている様子だけでなく、その土地の空気が感じられるような投稿も、心の距離を縮めてくれます。 こういった土地の風景を見ると、自然の恵みなんだなということが感じられ、なんだか感慨深くなりませんか。 ## あなたにもある『舞台裏』 今回は農作物についてのお話でしたが、『舞台裏』は業界業種関係なくあるものです。そこには、こだわりや想い、ストーリーなどが詰まっているもの。 よく「Facebookで見せるネタがない。」というお声をきくので、「作っている過程を見せたらいいのではないでしょうか。」というお話をすることがあります。あなたの普段の仕事のなかにこそ、ヒントがあるはず。 もし、自分が『舞台裏』を特集するテレビ番組の取材を受けるとしたら、どんなところを見せたいか考えてみると良いかもしれませんね。 <初出>2013年11月26日 取材・執筆者: **柴 佳織** 分析を中心としたWebのコンサルタント。 Facebookプロモーション国内事例集の運営者であり、Facebookページの解析・運用支援なども行っている。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 接客サービスがウリなら!Facebookページを通して”おもてなしの心”を感じてもらおう --- title: 『資料』NPSの解説と実践ガイド  2024年度版 リリース date: 2024-02-14 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%8e%e8%b3%87%e6%96%99%e3%80%8fnps%e3%81%ae%e8%a7%a3%e8%aa%ac%e3%81%a8%e5%ae%9f%e8%b7%b5%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89-%e3%80%802024%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e7%89%88%e3%80%80%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc/ --- # 『資料』NPSの解説と実践ガイド  2024年度版 リリース --- title: 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/news01/4477/ --- # 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 **【背景】** 価格競争、人手不足、口コミ低迷…。「良い商品があるのに売れない」企業には、**“顧客接点”の質にズレがある**ことが多く見受けられます。 従来のCX調査はコストや導入のハードルが高く、中小企業にとっては現実的ではありませんでした。また、調査を行っても改善活動が行えていない企業が多くありました。 そこでTEGは、**「まず現場で使えること」を重視し、日本企業特有の商習慣にも対応した診断モデル**を開発しました。 **【顧客接点力診断とは?】** 4つの領域:「顧客理解/体験提供/改善活用/組織意識」で構成 顧客との関係性を「0~3の4段階」で可視化(自己診断式) 各段階に対して、**すぐできる現場アクションを提案** ファン客の創出、口コミ拡大、従業員の自律性までサポート 顧客接点力診断モデル **【このような企業様におすすめ】** リピート率が伸びない、紹介が少ない 接客や営業対応にバラつきがある 現場主導で「お客様に選ばれる会社」になりたい CS/NPSなどの指標は導入済だが、手応えがない **【導入企業の声(一部抜粋)】** 「“お客様の声”を商品改良に活かして、客単価10%アップ」「顧客の声により経営者が大規模な設備投資を決断」「クレームを“記録”して共有しただけで、リピート率が15%向上」 「FAQ整備+ありがとう運動で、問い合わせ時間が30%削減」など **▼ホワイトペーパーダウンロードはこちら(無料)** ### 実践 顧客接点力診断モデル ver1.0 実践 顧客接点力診断モデル ver1.0 **【TEG代表・池田順一より】** 「“売れない理由”は、商品力よりも“接点力”にあることがほとんどです。 本診断が、今の向き合い方を見直す“変化のきっかけ”になればと思います」 **【お問い合わせ先】** 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 担当:広報チーム TEL:03-5259-8015 E-mail:contact@total-engagement.jp 公式サイト:https://www.total-engagement.jp/ 関連記事 / Related - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える - 新年のご挨拶 体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 - 【プレスリリース】埼玉県横瀬町と体験価値向上の実証実験により、短期間で大幅向上を実現! --- title: 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら date: 2023-02-01 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/2683/ --- # 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら ## 最近、人的資本などで人材活用に注目 当社のコラムでも人気があるものが「「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント」です。 今回は4人目がいたとしたらを考えてみました。 ## 「3人のレンガ職人」のおさらい 旅人が道端でレンガを積んでいる職人に、「なにをしているのですか」と、問いかけるスタイルでした。1人目のレンガ職人の答えは、『見ればわかるだろ、レンガを積んで壁を作っているんだよ。辛い仕事だよ。』と答えました。2人目のレンガ職人は、『レンガを積んで教会の壁を作っているんだ。大変だけど、報酬はそこそこいいので、家族を養うためにやっていいるよ。』と笑顔で話してくれました。3人目のレンガ職人は、『街のみんなに喜ばれる大聖堂を建ていて、それは後世に残る誇らしい仕事です。』と目をキラキラさせて答えました。 3人のレンガ職人は、携わっている作業は全く同じです。報酬も変わりません。しかし、働く意識が全く違います。 1人目にとっては、生活の糧の作業。食べるために、作業をこなしている状態で、自らの意志がありません。労役としか感じていません。2人目は生活の為にお金を稼ぐことが目的であり、さらに効率よく儲かる仕事はないかと常に探している状態です。3人目は、『大きな目的の一員として、仕事に参加している』という自負と志を抱き、明確な目的意識を持って働いています。 『3人のレンガ職人』で言うと、3人の【出来事】は同じですが、その【捉え方】によって違った感情が生じます。その感情によって【結果】が変わることがあるということです。 前のコラムでは、3人目の人材が増える組織にしていくポイントを以下のようにまとめました。 - 企業の目標・夢・志・方向性などをビジョンとして明確化 - 社内の勉強会や社内報でそれを徹底的に落とし込み - ビジョン達成のための模範的行動を称える報奨制度の導入 - ビジョンに共感する人財の採用などを行うこと - 計画・戦略策定へ従業員を関わらせたり、権限委譲 そしてここからが、今回の本題ですが、 ## もし、4人目のレンガ職人がいたとしたら それは「レンガを積むこと自体が楽しくて仕方がない人」。つまり、目的よりもその行為自体が単純に楽しい状態のレンガ職人です。目の前の仕事が楽しく、そのために工夫することにも苦にならず、あっという間に時間が立っている状態です。 ある日のホンダの創業者本田宗一郎が、工場で働いていると昼になっても誰もいないことに気が付き、奥さんに声をかけると正月だったと言う逸話があります。この状態と同じです。お金を稼ぐため、自分の成長のため、社会の役に立つため、これら目的のために働く人が先の3人のレンガ職人です。多くのビジネスマンもそうだと思います。しかし、4人目みたいにその仕事自体が楽しくて仕方がないからやってる、という人もいますよね。私は3人目の生き方も素晴らしいけど、4人目の生き方は、これからの時代の幸せの感じ方なのではと思いました。 そして行為自体が楽しいので、さらに没頭し創意工夫を続けることによりスキルが上がっていく。 **「夢中に勝る努力なし」**で、4人目はまさに夢中状態です。 4人目みたいに好きなことを仕事にできたら、人生豊かになるのではと思います。そしてそのような人が多くいる組織は本当に素晴らしい組織ではないでしょうか。 この記事を読んでいただき、どうすれば組織を3番目のレンガ職人が多い状態に出来るのか気になった方は、是非**こちらのページ**もご覧になってください。 FACT based WorkShop は「顧客の声」を活かして、ボトムアップで組織変革を図ります。 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop(ファクトベースドワークショップ)」 の紹介 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 - 素晴らしい人財を維持することで、より多くの素晴らしい人財を得ることができる --- title: 【 CX Marketing 】 「顧客起点でマーケティングを考える1日」 date: 2025-02-27 url: https://total-engagement.jp/seminar/4214/ --- # 【 CX Marketing 】 「顧客起点でマーケティングを考える1日」 昨今、顧客体験(CX)がマーケティング成功のカギとなる中、 BtoCマーケターを対象に最新トレンドや市場動向、 成功事例を共有するカンファレンスを開催します。 オムニチャネル戦略、VOC活用、UI/UX改善など、 顧客解像度を高める具体策を業界エキスパートと共に学び、 明日から使える実践的なノウハウを得る1日です。 ## タイムスケジュール **1,グロースX社** **「顧客起点のマーケティングが未来を創る」** CXの重要性と最新トレンド紹介 ・顧客解像度を高める手法や戦略の概要” “顧客起点のマーケティング データから導く本当の「CX」とは” “マーケティング戦略の立案や施策改善に取り組むマーケター向けにCXの重要性と市場トレンドを解説。 顧客視点を取り入れることで、競争に勝つマーケティングの全体像を示します。” **2,ネオマーケティング 社** **“然るべきタイミングで選ばれるには?** **価値を再定義し、CEPを創り出す――「潜在的あきらめ」とは** 第一想起してもらうためのエントリーポイントを取りかた・ために。 **3,クロスマーケティング社** **勝ちパターン”の定義がカギ!** **N1起点での顧客理解+CRM推進メソッド”** データ分析を担当するマーケティング担当者やアナリスト向けに、顧客インサイトを深掘りする手法を解説。セグメンテーションやデータ活用の課題を解消する具体策を提供します。 **4,Braze社** **4Rでやり切る効果的な顧客エンゲージメント戦略** 顧客エンゲージメント向上  テーマ: 個々の顧客に響く体験を創る ・オムニチャネル戦略の構築プロセス ・顧客接点ごとの施策事例 ・施策の成果測定と最適化手法 **5,スパイラル社** **「CRM担当者必見! パーソナライズで顧客エンゲージメントを高める方法」** 顧客との継続的な関係構築を担うCRM担当者向けに、パーソナライズの仕組みや施策を紹介。顧客ロイヤルティを高める具体的な施策設計を支援します。 **6,インターファクトリー社** **【事例紹介】持続可能なECサイトを実現する!顧客体験マネジメントとは? ** DXやOMOの進展に伴い、ECサイトにおける顧客体験の設計はかつてないほど重要になっています。 本セッションでは、顧客体験マネジメント(CXM)の基礎知識から、持続可能なECサイト運営に向けたCX設計のポイント、さらに実践的な手法までを網羅的に解説します。 各ECサイトに適した顧客体験をデザインし、長期的な成長を目指すためのヒントをお届けします! **7,デジタリフト社** **顧客体験を創るクリエイティブのCTR×CVR統合戦略 “** ・顧客体験を上げる=クリエイティブ(バナー広告)の質をあげるためには ・媒体でのデータ分析を活用したクリエイティブ最適化のプロセス ・広告クリエイティブの評価指標をどのようにみるか ・クリエイティブブラッシュアップやパフォーマンス分析 **8,KaizenPlatform社** **Web運用担当が知るべき!CVRを最大化するUX改善の秘訣** Webサイトの運用担当者向けに顧客が離脱するポイントを特定し、改善する具体策を共有。すぐに実行可能なUX最適化手法を提供します。 **9,トータル・エンゲージメント・グループ社** **データ×共感で変えるCXの未来 ~顧客の声を“収益”に変換する方程式~** 顧客の声や行動データをどう収集・分析し、最適な顧客体験を提供するかに焦点を当てます。特にBtoCマーケティングにおけるROI(投資対効果)の最大化に繋がる具体策を提示します。 **10、ベルシステム24社** --- title: 【10/27(木)ショートセミナー】 DX担当者にとっての顧客視点 date: 2022-10-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%9010-27%e6%9c%a8%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91-dx%e6%8b%85%e5%bd%93%e8%80%85%e3%81%ab%e3%81%a8%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%ae%e9%a1%a7%e5%ae%a2/ --- # 【10/27(木)ショートセミナー】 DX担当者にとっての顧客視点 --- title: 【10/27(木)ショートセミナー】成功するDX担当者にとっての顧客体験 date: 2022-10-18 url: https://total-engagement.jp/seminar/2474/ --- # 【10/27(木)ショートセミナー】成功するDX担当者にとっての顧客体験 --- title: 【12/15(木)年末最後のセミナー】 これまでの顧客体験では成果は出せない date: 2022-12-05 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%9012-15%e6%9c%a8%e5%b9%b4%e6%9c%ab%e6%9c%80%e5%be%8c%e3%81%ae%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91-%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%be%e3%81%a7%e3%81%ae%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93/ --- # 【12/15(木)年末最後のセミナー】 これまでの顧客体験では成果は出せない --- title: 【12月15日】年内最後のセミナーNPS・顧客調査で成果が出ていない方へ date: 2022-11-29 url: https://total-engagement.jp/seminar/2500/ --- # 【12月15日】年内最後のセミナーNPS・顧客調査で成果が出ていない方へ --- title: 【1月26日】 元外資リテールブランドマネジャが語る顧客体験 date: 2023-01-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%901%e6%9c%8826%e6%97%a5%e3%80%91-%e5%85%83%e5%a4%96%e8%b3%87%e3%83%aa%e3%83%86%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%81%8c%e8%aa%9e/ --- # 【1月26日】 元外資リテールブランドマネジャが語る顧客体験 --- title: 【1月26日】 元外資リテールブランドマネジャが語る顧客体験   date: 2023-01-16 url: https://total-engagement.jp/seminar/2667/ --- # 【1月26日】 元外資リテールブランドマネジャが語る顧客体験   ## 良品計画やGAP、ZARA にてビジネスディベロプメントを経験し、トミーヒルフィガー エグゼクティブバイスプレジデント、PUMA JAPAN リテール取締役を歴任され、今年からTEGに合流、高橋が語る顧客体験とは。 原材料・物流コストの高騰、人件費アップなど全ての価格が上がる中でのアパレル・小売はどのように事業を行うべきなのか。 以前からアパレル・小売ではいかに付加価値を高めて商品を販売するかは非常に重要な視点でした。 ここ数年は、機能性やデザイン性などの商品力、EC化などでの販売チャネルの多様化でしのいでいたのではないでしょうか。 そしてこのタイミングでは、いよいよ待ったなしでオムニチャネルの流れがきています。 どのように付加価値を高め、生活者の方に豊かさを提案していくのか考えなければなりません。 そのような中で、元外資リテールブランドマネジャが語るグローバルブランドの考え方を、ヒントとして考えてみるのはいかがでしょうか。 店舗はどのようにあるべきか、また、様々なチャネルの中で店舗をどのように扱うべきか、アパレル事業者によっては悩みが多いのではないでしょうか。 外資アパレルブランドがどのように考えているのか、またそれを知った上で自分たちはどうすればよいのかのヒントをお伝えします。 --- title: 【29日14時】セミナー  現場の活性化- 少ないデータから最大の洞察を引き出す date: 2023-11-23 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%9029%e6%97%a514%e6%99%82%e3%80%91%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80-%e7%8f%be%e5%a0%b4%e3%81%ae%e6%b4%bb%e6%80%a7%e5%8c%96-%e5%b0%91%e3%81%aa%e3%81%84%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf/ --- # 【29日14時】セミナー  現場の活性化: 少ないデータから最大の洞察を引き出す --- title: 【3/3無料ウェビナー】[なんとなくマーケ」から脱却できていますか? date: 2026-02-25 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%9f%e3%83%a9%e3%83%8e%e5%86%ac%e5%ad%a3%e4%ba%94%e8%bc%aa%e3%81%8c%e7%a4%ba%e3%81%99%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%8d%e3%81%ae/ --- # 【3/3無料ウェビナー】[なんとなくマーケ」から脱却できていますか? --- title: 【4月20日1530−】CX導入と掛け合わせたSNSマーケティングセミナー date: 2023-04-03 url: https://total-engagement.jp/news/cx%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%81%a8%e6%8e%9b%e3%81%91%e5%90%88%e3%82%8f%e3%81%9b%e3%81%9fsns%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%9c%80%e5%a4%a7%e5%8c%96%e8%a1%93%e5%a4%a7/ --- # 【4月20日1530−】CX導入と掛け合わせたSNSマーケティングセミナー --- title: 【5社限定】高NPSを産み出した現場の声を聞く ~エムスリー株式会社のPatient Support Program ~ date: 2022-07-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2248/ --- # 【5社限定】高NPSを産み出した現場の声を聞く ~エムスリー株式会社のPatient Support Program ~ --- title: 【7/15(金)開催】OMO 環境下における”顧客体験価値”の作り方 date: 2022-08-04 url: https://total-engagement.jp/seminar/2307/ --- # 【7/15(金)開催】OMO 環境下における”顧客体験価値”の作り方 --- title: 【8月26日共催セミナー】炎上・誹謗中傷からブランドを守る! date: 2025-08-24 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%908%e6%9c%8826%e6%97%a5%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e7%82%8e%e4%b8%8a%e3%83%bb%e8%aa%b9%e8%ac%97%e4%b8%ad%e5%82%b7%e3%81%8b%e3%82%89%e3%83%96%e3%83%a9/ --- # 【8月26日共催セミナー】炎上・誹謗中傷からブランドを守る! --- title: 【9/15(木)ショートセミナー】 事実=“顧客の声“を、現場の改善活動に活かす方法 date: 2022-09-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2413/ --- # 【9/15(木)ショートセミナー】 事実=“顧客の声“を、現場の改善活動に活かす方法 --- title: 【9/15(木)ショートセミナー】 事実=“顧客の声“を、現場の改善活動に活かす方法 date: 2022-09-04 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%909-15%e6%9c%a8%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91-%e4%ba%8b%e5%ae%9f%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%81%ae%e5%a3%b0%e3%82%92%e3%80%81/ --- # 【9/15(木)ショートセミナー】 事実=“顧客の声“を、現場の改善活動に活かす方法 --- title: 【CX-EX月間セミナー】5回連続シリーズ −「逆境をチャンスに- 体験価値をマーケティングの中心に」− date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90cx-ex%e6%9c%88%e9%96%93%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e7%ac%ac%e4%b8%80%e5%9b%9e%e7%9b%ae%e3%80%80cx%e7%b5%8c%e5%96%b6-%e5%a4%a7%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%ab%e3%81%af%e3%81%a7/ --- # 【CX-EX月間セミナー】5回連続シリーズ −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− --- title: 【CX-EX月間セミナー】第一回目CX経営- 大企業にはできない柔軟な顧客対応の秘密 date: 2023-10-25 url: https://total-engagement.jp/seminar/3251/ --- # 【CX-EX月間セミナー】第一回目CX経営: 大企業にはできない柔軟な顧客対応の秘密 今後中堅中書企業は大企業とは異なる規模の利点を活かして、CXを中心とした経営方法を探求します。 これからの中堅中小企業は、自社と顧客関係を以下に近づけるかが非常に重要になります。 CXの概念を経営全体に組み込むことで、中堅中小企業が持続的な成長を達成する方法を紹介します。 現代のビジネス環境では、顧客経験(CX)の最適化が企業の成功の鍵となっています。特に中小企業やスタートアップにとっては、大手企業との競争に立ち向かうための武器としてCX経営の重要性が増しています。 本セミナーでは、大企業が持つことのできない柔軟性を最大限に活用し、顧客中心の経営を実現する方法を深掘りします。 ・データの活かし方 ・現場の巻き込み方 ・改善の効果の最大化 具体的なケーススタディを通じて、小規模ながらも顧客に密着し、迅速かつ柔軟に対応する独自の戦略を学びます。この機会に、顧客の心をつかみ、ビジネスの成長を加速させる秘訣を手に入れましょう。 --- title: 【CX-EX月間セミナー】第三回目 EXの力- 従業員経験を最適化して業績を引き上げる方法 date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/3247/ --- # 【CX-EX月間セミナー】第三回目 EXの力: 従業員経験を最適化して業績を引き上げる方法 従業員調査も少しづつではありますが、一般化し始めています。 現代ビジネスの成功の秘訣は、優れた顧客経験の提供だけでなく、従業員の経験の最適化にもあります。従業員が満足し、モチベーションを保てる環境は、企業の生産性向上や創造性の発展に直結します。 - 人的資本経営における“組織エンゲージメント”とは - 世の中にある“組織エンゲージメント”調査の特徴 - 組織エンゲーメントを導入している企業の例 - では何故今 エンゲージメントが必要なのか 本セミナーでは、従業員経験を最適化するための具体的な手法や戦略を、実際の事例をもとに詳しく解説します。ワークプレイスの環境改善からコミュニケーション手法の見直し、キャリアパスの提案まで、従業員がより効果的に業務に取り組むための方法を学ぶことができます。従業員一人ひとりが最大限に活躍できる環境を整えることで、持続的な業績向上を実現しましょう。 そこでTEGでは従業員経験を最適化して、限られたリソースでの業績向上の秘訣をコンパクトにお伝えします。 --- title: 【CX-EX月間セミナー】第二回目AIとの共創- チャットGPTを活用したスリムな顧客サービスの構築 date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/3248/ --- # 【CX-EX月間セミナー】第二回目AIとの共創: チャットGPTを活用したスリムな顧客サービスの構築 今年の7月に実施して好評だった生成系AI利用事例と可能性ChatGPTを代表にした生成系Aiが、実際のCX調査の中でどのように使えるのかを、デモをお見せしながらご紹介します。 テクノロジーの進化とともに、AIはビジネスの様々な分野で革命をもたらしています。中でも、顧客サービス領域におけるAIの活用は、効率的で質の高いサポートを提供するための鍵となります。 ・AIチャットボットの進化と、それがCX (Customer Experience) にどのように影響を与えるのかを深掘りします。 ・リソースが限られた状況でも、AIの力でCXを最適化し、競争力を高める方法を学ぶ。 ・CX・NPS調査の中での、生成系Aiが、実際のCX調査の中でどのように使えるのかを、デモをお見せしながらご紹介します。 本セミナーでは、今後ご活用できそうなプロンプトの例なども交えて、顧客サービスやCRM分野の現場で「実際に使える道具」としてのChatGPTについてご紹介します。トラディショナルな顧客理解とは一線を画す、次世代の顧客エクスペリエンスを創出するためのノウハウを学びましょう。AIとの共創により、企業の顧客サービスが新たな次元へと進化します。 --- title: 【CX-EX月間セミナー】第五回目現場の活性化- 少ないデータから最大の洞察を引き出す date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/3250/ --- # 【CX-EX月間セミナー】第五回目現場の活性化: 少ないデータから最大の洞察を引き出す 現場の活性化: 少ないデータから最大の洞察を引き出すビジネスの現場での迅速な意思決定は、企業の競争力を高めるための鍵となります。しかし、膨大なデータの中から有効な情報を見つけ出し、それを活用するのは容易ではありません。 本セミナーでは、「FACT based WorkShop」の手法を用いて、限られたデータからも最大の洞察を得る方法を深く探求します。 ・ボトムアップ改善を最短で行う方法 ・顧客調査と現場改善のループを閉じる 現場が迅速にデータを理解し、それをもとに具体的な改善活動につなげるための実践的なアプローチやツールを紹介します。データの量よりも質を重視し、シンプルながら効果的な分析方法で現場の意思決定をサポートします。この機会に、現場の活性化とデータ活用の新たな可能性を発見しましょう。実際のデータと事実に基づく戦略的なワークショップの手法を通じて、企業文化とプロセスの改善を目指します。 --- title: 【CX-EX月間セミナー】第四回目 カスタマージャーニーマップ(CJM)- 小さな声を大きくするアプローチ date: 2023-10-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/3249/ --- # 【CX-EX月間セミナー】第四回目 カスタマージャーニーマップ(CJM): 小さな声を大きくするアプローチ 市場での競争が激化する中、顧客の真のニーズを掴み、その期待に応えることが企業の成功の鍵となっています。カスタマージャーニーマップ(CJM)は、顧客の購入プロセスや体験を一貫して可視化するツールとして、マーケティングの世界で注目を浴びています。 - なぜ、CJMが必要なのか - UXPRESSIAによるCJM - CJMの現場での使い方 本セミナーでは、CJMを活用し、顧客の微細な声や感情を明確に捉えるアプローチを解説します。 実際の成功事例を通じて、顧客の声を正確にキャッチし、それをビジネス成長につなげる方法を探求します。大手企業だけでなく、中小企業やスタートアップにとっても、CJMは顧客理解のための強力なツールとなり得ます。この機会に、顧客との深い関係構築のための新しい視点を手に入れましょう。 --- title: 【CXカンファレンス開催】12月18日1300−1610The Future of CX ― テクノロジーと共感がつくる新しい顧客体験 date: 2025-12-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90cx%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b9%e9%96%8b%e5%82%ac%e3%80%9112%e6%9c%8818%e6%97%a51300%e2%88%921610the-future-of-cx-%e2%80%95-%e3%83%86%e3%82%af%e3%83%8e/ --- # 【CXカンファレンス開催】12月18日1300−1610The Future of CX ― テクノロジーと共感がつくる新しい顧客体験 --- title: 【CXカンファレンス開催】The Future of CX ― テクノロジーと共感がつくる新しい顧客体験 date: 2025-11-25 url: https://total-engagement.jp/seminar/4687/ --- # 【CXカンファレンス開催】The Future of CX ― テクノロジーと共感がつくる新しい顧客体験 デジタル技術の進化により、顧客体験(CX)の定義と実践は大きく変化しています。 AI・データ分析・コミュニティ形成・チャットボット・CRMなど、顧客接点のあらゆる領域でイノベーションが加速する今、企業は「顧客体験(CX)の質」をどう再構築すべきか。 「顧客体験(CX)」を軸に、AI・データ・CRM・コミュニティなどの各領域で活躍する企業が集結し、業界や業種の枠を超えて、これからのCX戦略・顧客エンゲージメントの在り方を議論・共有するオンラインカンファレンスです。 実践的な事例と最新トレンドを通じて、“感覚ではなくデータや科学で顧客体験を向上させる”ためのヒントを提供します。 ## タイムテーブル コンタクトセンターで普及が始まったAI機能の数々。 生成AIを活用したオペレーター支援システムをはじめ、お客様向けFAQやChatbotの導入が各社のコンタクトセンターで進んでいます。 お客様対応の効率化や応対自動化を実現する上で、AIは強力な武器となりえますが、AIの能力を最大化していく為にはナレッジマネジメントが不可欠です。このセミナーではその考え方と重要性についてお話しします。 生成AIを導入し、業務効率化と顧客体験(CX)・従業員体験(EX)の向上を両立させるためには、”人×技術力”で効果を最大化することが鍵となります。 本セミナーでは、事前設計から運用定着までの実践的アプローチ(目標設定、ロードマップ策定、プロジェクト管理、社内ナレッジの整理・活用方法)について、成功事例を交えてお伝えします。 顧客体験(CX)は、もはや感覚や属人的な施策では成果につながりません。 “体験“を再現性ある「経営資源」として活用するための、新たなCX指標と仕組みをご紹介。NPSやロイヤルティだけでは捉えきれない“接点価値“を可視化し、現場の行動改善と連動させる最新アプローチとは?体験価値を企業成長のドライバーに変える、実践的なフレームワークと活用事例をお話します。 店舗での買い物体験をもっと心地よくするために、どんな工夫ができるのか。本パートでは、デジタルサイネージを活用し、入口・棚前・レジ前など導線に合わせて情報を出し分けることで、来店者の購買意欲を高める最新の取り組みを紹介します。 エンタープライズCMSをCX戦略のインフラと位置づけ、大規模サイトにおけるブランド体験のバラつきを解消する「CX統制」の戦略を解説。 組織改編や担当者変更に左右されない一貫したデジタル顧客体験を提供するための、CMSによるWebガバナンス構築と基盤活用法を具体的に提言します。 CRM戦略を考える上で注目度が高まる顧客インタビューですが、対象者選定が甘いと狙った効果が見込めないことも。 事前の会員データ分析から注目に値する“ポテンシャル層”を的確に見極める手法について紹介します。 営業、企画、広告、CRMなど、部門ごとに顧客の捉え方が異なっていませんか? 本セミナーでは、部門間の壁を越え「顧客理解」の共通言語を育む推進組織の作り方を解説。チーム一丸となって優れた顧客体験を創造するヒントを提供します。 BtoC文脈で語られがちなCXを、BtoB特有の「顧客接点・顧客体験」に結びつける戦略を解説します。 部門間の分断を防ぎ、BtoBマーケティング活動全体を通じて顧客体験を「商談・営業」という具体的な成果へ変えるための設計をお伝えいたします。 --- title: 【Facebookページ運営事例】Facebookの先に広がるリアルなコミュニケーションを念頭に! date: 2014-07-10 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/396/ --- # 【Facebookページ運営事例】Facebookの先に広がるリアルなコミュニケーションを念頭に! Rob Hainer / Shutterstock.com みなさんもご存知の通り、Facebookは実名で登録することが基本です。 Facebookページの運営をしていると、パソコンやスマホの中でだけコンテンツが拡散しているように感じるかと思いますが、その先のリアルなコミュニケーションでも拡散することを意識すると投稿の内容も変わってくるのかもしれません。 ここで、問題です。こちらの投稿についているシェアの数は、いくつに見えますか? 「30に決まってるじゃん!」と思いますよね。 でも、私にはもっと大きな数に見えるのです。 今回はその理由を、タバスコ / TABASCO Japanをご紹介しながらお伝えしていきます。**Facebookページから多くの「会話」を生み出している**投稿や、そのポイントにフォーカスして見ていきましょう。 ## リアルの会話にも登場するようなネタを提供 最近、誰かと「今日、Facebookでこんな投稿を目にして…」という会話をした覚えがありませんか。 Facebookページの運営をしていると、つい投稿についている「いいね!」やコメント、シェアの数に目がいってしまいます。 でも、その「いいね!」やシェアの先では、ファンが投稿で読んだ話をリアルな場で話しているかもしれません。 私が、シェアの数が「30」より大きく見えると言ったのは、そういう意味です。 タバスコのFacebookページでは、リアルでも思わず人に話したくなるような話がたくさん投稿されています。 左の投稿の、タバスコの消費量第2位が日本という話は意外だなという感想を抱きませんか。右の投稿にある、1868年発売当時のタバスコの値段には、驚かされます。これらの雑学や豆知識は、家やレストランでタバスコを見たとき、自然と会話のなかに登場しそうです。 ただ、どんな雑学や豆知識でも良いというわけではありません。この場合は**驚きがある、誰かに教えたくなる、ということが要素としては大切**だと考えます。 ## ファンの興味にあわせた切り口で、商品紹介も話題になる 商品紹介も、ただ一方的に宣伝するような内容では、ファンからの反応は得られません。 タバスコのFacebookページでは、辛いもの好きなファンが最も興味があるであろう「辛さ」を切り口に商品を紹介しています。 投稿には(一部見切れていますが)13件のコメントと28件のシェアが集まっています。 この場合は自分たちが言いたいたいことではなく**、ファンの興味にあわせることで、商品紹介ですら会話のネタになるようなコンテンツに加工している**のです。 ## コアファンに発言してもらう コアファンというのは単なる「Facebookページの」ファンというだけではなく、辛いもの好きな本物のタバスコファンのことです。 「コアファン」がFacebook上で活発に発言しているというのも、このページの特徴のひとつです。 このページには、タバスコソースを「ちょい足し」するレシピを投稿しています。 手軽に試すことができ、食欲をダイレクトに刺激するがゆえに「やってみたい!」という気持ちを強力にひきだしてきます。本物のファンであれば反射的に反応してしまいそうですね。 ちょい足しレシピの投稿を見ると「今後試してみる」という内容のコメント(キャプチャ青字下線箇所)やシェアが見受けられました。 さらに見逃せないのは「前からやっている」というコメントや「タバスコほぼ毎日使う」や「辛いの大好きだな」(キャプチャ赤字下線箇所)に代表される、辛いもの好きアピールです。 コアファンにとっては、レシピの投稿ですら、周囲に「俺は辛いものが好きなんだ!」という意思表明ができるようなネタになってしまうのですね。 いずれにしろ、**コアファンの欲求や共感をひきだせるような投稿は、発言を促す効果がある**のです。 ## 質問を投げかけてファンと会話をする タバスコでは、ファンにベストマッチな食材をきくなど、商品に関連した質問を投げかけています。コメントが集まっており、ページが活性化している様子が見てとれます。 ファンにとってこの質問の答えを考える時間は、イコール「タバスコのことを考える時間」になります。 考えている間に、タバスコを使った料理が食べたくなる、といったこともあるかもしれませんね。 ## ## Facebookの先にあるファンの行動を見据えよう タバスコは多くの人が知っている身近な存在です。生活のなかに溶け込んでるがゆえに、通常はあまり話題にのぼることもないかもしれません。 でも、みんなの「会話」のなかにタバスコが登場する回数が増えたり、タバスコを意識する時間が増えれば、「辛いものを食べたい!」という感じる瞬間も増え、もっとタバスコが消費されるようになるのではないでしょうか。 いつもチェックしている「いいね!」、コメント、シェアの数。でももっと大切なのは、その先にあるファンの行動があり、その行動を起こすだけ、ブランドに対する関心度が高まっている証拠だと思います。 Facebookをこえて、ファンの気持ちを考えた投稿をしていれば、どこかであなたの商品についての会話を耳にすることがあるかもしれませんよ。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 【Facebook事例紹介】『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 date: 2014-06-03 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/406/ --- # 【Facebook事例紹介】『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 あなたは、テレビで放送している食品の製造工程や、農作物を育てている様子を特集した番組を観たことはありますか? 自分の口に入るものだからこそということもありますが、普段は見ることのできない舞台裏は興味を惹かれますよね。ついつい最後まで見てしまう上、食べたくなって買いに走ったりした人もいるかもしれません。 たとえテレビの取材が来なくても、Facebookページなら自分で舞台裏を公開していくことができます。 今までのメディアって、きちんとキレイな表面の写真を掲載することが多かったと思いますが、裏側を知ると面白いだけでなく愛着を感じることもできるんですよね。 今回は、**Facebookページを使った『舞台裏』の魅せ方と、その効果**についてお伝えしていきます。 事例として取り上げるのは、いえじま小麦家のおはなし。沖縄県伊江島で多くの人の想いをのせて、小麦が育つまでのストーリを発信しているページです。 ## 見ている側に驚きや発見が多く、人を惹きつける 小麦を育てている本人たちにとっては「日常」のことでも、小麦を食べている人たちからしたら非日常。 驚きや発見、ちょっと心があたたまることがあったりと、『舞台裏』の話に惹きつけられます。 いえじま小麦家のおはなしの投稿には、多くの「いいね!」やコメント、そして時にはシェアがついています。 「いいね!」、コメント、シェアなどの反応は、Facebookページに対するファンからの評価の結果です。ファンが『舞台裏』の話を味わったり楽しんだりしているのだなと感じますね。 **『舞台裏』はコンテンツとして魅力があるので、ファンにも楽しんでもらえ、だからこそ「いいね!」、コメント、シェアが集まる**のです。 ## 品質の高さを伝えることができる 何かを作ったり、育てたりする過程を紹介するなかで、そのこだわりや想いを語るというのは重要なことです。 例えば、左の農作業風景の投稿をご覧ください。「化学肥料を一切使用せず行った土作り」という一文から、土づくりにもこだわっているということが伝わってきます。 また右の投稿では「小麦はあまり世話を焼かせない、いい子なんだよ」という農家さんの言葉から愛情が垣間見えます。そして、その農家の方に親近感を感じてきませんか? さりげなく写真に写りこむ手からは、「熟練」という言葉が連想されますね。 このように**こだわりや想いを伝えることで、この商品は安心だなとか、信頼できるなといった印象を抱いてもらうことができる**のです。さらに、こういった投稿を重ねていくことで**味への期待感も持ってもらえる**のではないでしょうか。 ## 出来上がったものに対して愛着を持ってもらえる 土づくりや種まきなど、**作物が育っていく過程を見ていたら、次第に愛着がわいてくるもの**です。 いえじま小麦ではないのですが、私もFacebookページがきっかけで農家さんから果物や野菜を購入したことがあります。 これまでのストーリーを知っているぶん、他のものとは思い入れの度合が違うので、多少値段が高くとも納得して買ってしまうのです。 現時点では、いえじま小麦はまだ新芽が伸びてきた程度なので、これからが楽しみですね。 なお、育てている様子だけでなく、その土地の空気が感じられるような投稿も、心の距離を縮めてくれます。 こういった土地の風景を見ると、自然の恵みなんだなということが感じられ、なんだか感慨深くなりませんか。 ## あなたにもある『舞台裏』 今回は農作物についてのお話でしたが、『舞台裏』は業界業種関係なくあるものです。そこには、こだわりや想い、ストーリーなどが詰まっているもの。 よく「Facebookで見せるネタがない。」というお声をきくので、「作っている過程を見せたらいいのではないでしょうか。」というお話をすることがあります。 そして、普段の仕事の裏側を見せることで共感を得ることにつながり、それがエンゲージメントへの第一歩にもなると思います。 **お客様との特別なつながり感、すなわち「きずな」をどうやって作り、強化していったらいいのでしょうか?** ** ** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - <蔵出しレポート3>接客、顧客サービス改善を目指して:NPS?を補完する新指標「CES」- Customer Effort Score (NPS Conference 2014 in Miami) --- title: 【NPS向上例】お客様の些細な不満にも耳を傾け、サービス向上につなげることで高まる顧客満足度 date: 2014-06-26 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/400/ --- # 【NPS向上例】お客様の些細な不満にも耳を傾け、サービス向上につなげることで高まる顧客満足度 アメリカのビジネス誌、Inc.のウェブ版で「お客様からのクレームがない? それは問題だ」(”Customers Not Complaining? That’s a Problem.”)というタイトルの記事が掲載されていました。(引用元:http://www.inc.com/customers-not-complaining.html) こちらの記事によると、とあるアメリカの会計ソフト開発会社が販売しているソフトのアップデート時、お客様から「実はこんな問題があって……」という相談を受けることが多かったそう。ただそれは決してソフトの使用に支障をきたすような大きな問題ではなく、マイナーなものなので、お客様自身もアップデートの通知があると思い出したように連絡をしてくる様子。 でもこれをサービス向上に活かそうと考えたこちらの会社は、ソフトを購入したお客様が気軽に問い合わせができるよう、8時間の無料コンサルティングを提供することにしました。すると、3年間でネットプロモータースコア?(顧客推奨意向、以下NPS)が2倍に向上するという結果に。ソフトの本体価値に、8時間の無料コンサルティングという体験価値が付加されたことで、全体的な価値が上がったという証拠です。 2013年8月の時点でのこちらの会社のNPSは、テクニカルサポート部門が78%、顧客管理部門が85%となっています。ソフトウェアを扱う会社の平均NPSが46%、一般的な技術系企業の平均NPSが37%であることを考慮すると、これは非常に高いものだと言えます。 どんなに些細なことでもお客様の声に耳を傾け、ニーズを具現化し、それをサービスに反映したことで、顧客からの信頼やロイヤリティが高まり、「このソフト/企業/サービスを周りにも推奨したい」という“プロモーター”(推奨者)が増えたことが、NPSが2倍になった理由であると考えられます。 NPSは、その会社の製品やブランドを家族や知人へ薦めたいか? という、いたってシンプルな質問から顧客満足度を計る指標です。 NPSは利益にも比例していて、顧客満足度の向上が利益につながることで、結果的に従業員のモチベーションも向上するというポジティブなサイクルが生まれます。実際、前述の会計ソフト開発会社でもNPSの上昇と共に、標準版ソフトからアップグレードするお客様の数が増えました。 アメリカでは、アマゾン、アップル、アメリカン・エキスプレス、コストコ、デルなどの大企業で導入されているNPS。皆さんもぜひ、お客様の本音を知り、効率的にサービス向上を図り、自社のファンを増やすツールとして活用してみませんか? NPSについて、もっと知りたい方は、ebook『NPS超入門』をダウンロード ⇒ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり --- title: 【NPS向上例】世界最大の家電量販店が、オンラインでの売り上げの伸び悩みを解消し、NPSを向上させたその手法とは? date: 2014-08-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/383/ --- # 【NPS向上例】世界最大の家電量販店が、オンラインでの売り上げの伸び悩みを解消し、NPSを向上させたその手法とは? 私がアメリカへ留学していたころ、家電量販店といえば、「ベストバイ(BEST BUY)」でした。他にも店は色々とありましたが、品ぞろえがより充実していて価格も安いという理由でよく利用していた記憶があります。アメリカのフォーチュン誌の「フォーチュン500」にも入り、世界最大の家電量販店とも言われている同社ですが、アマゾンやイーベイなどのオンラインマーケットプレイスの台頭により、一時 という消費者の購入スタイルが確立されてしまいました。でもオンライン部門の強化を目標にアプローチを変えたことで、目に見える効果が出てきているようです。 ## ベストバイが直面した難題 ベストバイのように、店舗販売を行う企業の売上で見た場合、ベストバイのオンライン売上のシェアは全体の18%を占めていました。ところがeコマースを行う企業の売上(前述のアマゾンやイーベイを含む)で見た場合、そのシェアは7%まで下がってしまうという状況でした。(2012年のデータ) また同社のオンラインストアの年間ビジター数は1億をカウントするのに、100人に1人しかオンラインで買い物をしないという状態。さらには配送センターに在庫がなかったため、オンラインでの売上の2~4%を失っていた様子。(同じく2012年のデータ)明らかに改善が必要でした。 ## ベストバイが取り入れたアプローチ① ~店舗が配送センターに!~ ベストバイはまず、 **配送センターから配送→店舗から配送** というアプローチに変更しました。お店には在庫があるのに、配送センターに在庫がないことで発生する機会損失を防ぐのが一番の理由です。最初は50店舗から始めたものの、今では1400店舗にまでそのサービスを広げ、各店舗にeコマース部門を設けているほど。機会損失がなくなったのはもちろん、店舗販売で在庫として抱えてしまいがちなセール品や生産終了製品などもさばけるようになったそうです。 さらに、「在庫切れ」のメッセージがほとんど商品ページにつかなくなったことで、ネットプロモータースコア?(顧客推奨意向、以下NPS)が大幅にアップしたのだとか! 「欲しいものを欲しい時に買える」という**お客様のニーズを満たすサービス提供が、「ベストバイのオンラインショッピング、おすすめ!」と周りに伝えたくなる「推奨者」を増やした**のだと想像できますね。 「在庫切れがなくなる」ということは、ちょっとしたことのようにも思えますが、自分が消費者の立場だと、やはりオンラインショッピングをしていて、在庫切れの商品が多かったり、「メーカー直接発送」などと書かれていて発送に4~5日、もしくは1~2週間かかる時などにストレスを感じることが多いように思います。こういうストレスを感じさせないオンラインストアはやはり魅力的ですし、何度もリピートしてしまいます。 ## ベストバイが取り入れたアプローチ② ~サイトのユーザビリティを大幅アップ!~ ここ数年で、ベストバイのオンラインストアは格段に使いやすくなったといいます。 それもそのはず、おススメ商品の紹介方法、商品詳細ページの見せ方などを徹底的に見直し、サーチエンジンを最適化し、お客様が最もショッピングをしやすい形へと変化させたからです。以前よりも欲しい商品がすぐ見つけられるようになり、これもNPS向上に貢献していると言えそうです。今後もさらにお客様によりよい体験をしていただくため、随時新機能を追加していく予定なのだとか。 実店舗のリアル分野での実績が豊富な同社にとって、ウェブサイトなどのデジタル分野を融合させ、**究極の顧客満足を実現する「オムニチャネル戦略」を導入する**ことが、アマゾンやイーベイなどの脅威に対抗するだけでなく、お客様一人一人の価値に合ったカスタマーエクスペリエンスを提供し、ファンを醸成する鍵になっているのだと言えそうです。 引用元①:http://www.internetretailer.com/2012/11/20/best-buy-lays-out-5-point-plan-boost-web-sales 引用元②:http://www.bloomberg.com/news/2013-10-02/best-buy-updates-decade-old-site-to-double-online-sales-r.html 引用元③: http://www.fool.com/investing/general/2014/04/01/is-best-buy-capable-of-a-turnaround.aspx 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 --- title: 【PRTimes共催セミナー】9月11日 12-00 CS人件費を60%削減しながら満足度向上を実現 date: 2025-09-04 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90prtimes%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%919%e6%9c%8811%e6%97%a5-1200%e3%80%80cs%e4%ba%ba%e4%bb%b6%e8%b2%bb%e3%82%9260%e5%89%8a%e6%b8%9b%e3%81%97%e3%81%aa%e3%81%8c/ --- # 【PRTimes共催セミナー】9月11日 12:00 CS人件費を60%削減しながら満足度向上を実現 --- title: 【PRTimes共催セミナー】CS人件費を60%削減しながら満足度向上を実現 〜生成AI×自動化で達成する『自動解決率90%』の目指し方〜 date: 2025-08-31 url: https://total-engagement.jp/seminar/4544/ --- # 【PRTimes共催セミナー】CS人件費を60%削減しながら満足度向上を実現 〜生成AI×自動化で達成する『自動解決率90%』の目指し方〜 「人手不足なのに問い合わせは増える一方…」 「CS部門の人件費圧迫が経営課題に…」 「効率化したいけど、顧客満足度は下げたくない…」 そんなジレンマを抱えるCS責任者・マネージャーの皆様へ。 本ウェビナーでは、生成AI技術を活用して「コスト削減」と「品質向上」を同時に実現した先進企業の実例をもとに、具体的な導入手順と効果測定方法を詳しく解説します。 --- title: 【UXPRESSIAとTEG提携特別セミナー】 「デザイン思考によるカスタマージャーニーマップ革命」 date: 2023-06-06 url: https://total-engagement.jp/seminar/2855/ --- # 【UXPRESSIAとTEG提携特別セミナー】 「デザイン思考によるカスタマージャーニーマップ革命」 様々なビジネスシーンで、体験価値の重要性が言われるようになってきました。当社では体験価値を考える上で、必要になるペルソナ、カスタマージャーニーマップの作成を手軽に、扱いやすく、そして何よりも非常に優れたデザインで作成できるクラウドサービスを提供している米国のUXPRESSIAとパートナーシップ契約を結びました。 カスタマージャーニーマップでは、顧客の行動を様々なステージに分けて体験をマップ化 する事で問題点を可視化します。デザイン思考は、顧客の行動を観察し、アイデア出しか らプロトタイピングまで行います。デザイン思考でカスタマージャーニマップを作るプロ セスを補完することでよりリアルな顧客体験が浮かび上がってきます。 今回のセミナーではデザイン思考の基礎からカスタマージャーニマップ制作のポイントを分かりやすく説明 して行きます。 最近、身近になり始めているセルフレジ、スーパーやコンビニエンスストアでも導入されているところが増えています。 セルフレジを題材にカスタマージャーニーマップの作り方を簡単にお伝えします。 --- title: 【UXPRESSIAとTEG提携特別セミナー】「デザイン思考によるカスタマージャーニーマップ革命」 date: 2023-06-06 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90uxpresia%e3%81%a8teg%e6%8f%90%e6%90%ba%e7%89%b9%e5%88%a5%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e3%80%8c%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e6%80%9d%e8%80%83%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b/ --- # 【UXPRESSIAとTEG提携特別セミナー】「デザイン思考によるカスタマージャーニーマップ革命」 --- title: 【アメリカ視察レポート】NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント ~全米No.1のBtoB金融サービス企業の取り組み事例を紹介 date: 2020-12-25 url: https://total-engagement.jp/column/nps/245/ --- # 【アメリカ視察レポート】NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント ~全米No.1のBtoB金融サービス企業の取り組み事例を紹介 トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓です。 日頃は、顧客満足度や従業員満足度を調査・活用したいお客様への提案を担当しています。2015年6月初旬にNPS(ネット・プロモーター・スコア)を活用したソリューションの世界ナンバーワン企業 Satometrix主催のカンファレンス**「Satmetrix, US Net Promoter Conference」**に昨年に続き参加し、**最新の顧客満足度への取組事例やNPSの活用方法**を勉強してきました。 今回はその中から全米ナンバーワンのBtoB金融サービス企業 LPL FinancialのCX(Customer Experience, 顧客体験価値) 最高責任者ガレット・ビーム氏の講演の概要を紹介します。 **これから顧客満足度の調査・調査に基づく改善をしていきたい企業の方**に、すでに5年以上の取り組みを続けてきたLPL FinancialがシェアしてくれたNPSによる顧客満足度調査を活用して顧客体験価値を向上するためのポイントはぜひ知ってほしい内容です。 ## LPL Financialについて 日本ではなじみの薄いLPL Financialについてかんたんに紹介します。 - アメリカで19年連続の業界ナンバーワン企業 - 独立ファイナンシャルアドバイザーや金融機関を支援するBtoBサービス - 顧客は14,000名以上のファイナンシャルアドバイザー - ファイナンシャルアドバイザーと末端投資家のニーズのマッチングを行っている 投資や保険といった金融サービスは、顧客満足度の向上・サービス力の向上にもっとも力を入れている業界のひとつですね。 ## 5年間のNPS(ネット・プロモーター・スコア)活用の歴史 - **2010~**競合比較のNPS調査 - **2011~**NPSによる顧客満足度調査 + クローズド・ループ (PDCAサイクルを回し、改善施策を実施・検証すること) - **2015~**トランザクション(売り上げ)への影響を含めたNPSの測定・活用 初期段階では、NPSをもちいて競合他社と比較することで**自社のポジショニングや強み・弱みの把握**することからスタートし、現在は自社顧客にNPSによる顧客満足度調査をし、その結果から改善施策を実施、改善効果を測定する取り組みをしています。**「クローズド・ループ」**はNPSでは重要な改善手法でクローズド(小さな)・ループ(改善施策の輪)を繰り返し回すことで、大きな成果をあげていく方法です。 NPSの一番の魅力は**「調査結果から改善のアクションが見えてくる」**ことですが、改善すべき点がわかっても実際に何かを変えるアクションを実行することは、多くのケースで難しい課題があります。この課題を上手くクリアしていくコツが今回の講演テーマ「3つのポイント」です。 LPL FinancialはNPSの活用を進め、将来的には、**NPSの調査結果と実際の売上の関係を把握する**ことを目標にしています。売上を増やすために顧客サービスのどの項目に注目したらよいかが詳細に解明されれば、これまでにない見通しのよい経営や人事マネジメントが可能になるでしょう。 ## NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント - **Expand the loop while you close it** 小さな閉じた改善ループを大きく広げていくべし (PDCAが回っていないのに拡張してはダメ) - **Don’t keep it so simple** シンプルすぎはダメ、具体的な質問を - **Elevate results by thinking small** 小さな考えが大きな効果を出す ### **1. Expand the loop while you close it 小さな閉じた改善ループを大きく広げていくべし (PDCAが回っていないのに拡張してはダメ)** 顧客へのアンケート調査はありふれていますが、あなたの会社ではその結果をどのように活用していますか? 各店舗にアンケートを依頼したのに、結果のフィードバックはせずに本部だけが見ていたり、何ヶ月も後のフィードバックになっていないでしょうか? 調査の活用では、調査の分析結果も大事ですが、**改善につながるプロセス 設計が重要**です。LPL Financialでは1種類の顧客アンケートの結果から2本の改善ループを回すことでお客様の声(VOC)を最大限活用・改善につなげています。  **▼LPL Financialの顧客アンケート活用**   **【小さなループ】**カスタマー問い合わせ担当者が改善する → フロントラインによる個別の顧客の満足向上   **【大きなループ】**会社全体のカスタマー戦略に活用する → マネージメント、経営レベルの全体戦略が良い顧客をよぶ → 小さなループと大きなループの相乗効果で顧客満足度がより高まる ### **2. Don’t keep it so simple シンプルすぎはダメ、具体的な質問を** NPSによる顧客満足度調査では、顧客とのエンゲージメント・信頼関係をそこなうことなく、**サービスをより改善する施策のためのヒント**を得ることができます。顧客には提供したサービスや会社についてどう感じたか具体的に質問しましょう。 **▼LPL Financialの顧客アンケート項目の例** - **NPSの質問** … このサービスをほかの人にすすめますか? (NPSのこの質問の意味はこちらの記事で詳しく説明しています) - **サービスカテゴリ別の満足度** - **今回の担当者の満足度** - **企業全体への印象** ・信頼できる企業か? ・親しみやすい企業か? ・あなたのビジネスに貢献する企業か? ### **3. Elevate results by thinking small 小さな考えが大きな効果を出す** ?2で紹介したような構成のアンケートの回答を活用すれば、**個人からチームまで各レベル**が、顧客をよりサポートし有益な体験を提供できる改善に取り組み、**より良い企業文化を作る**ことができます。顧客の声と社内の改善の取り組みが双方向によい影響をあたえることができるような仕組みづくりが重要です。 **▼LPL Financialの調査項目と改善施策の仕組み** - **会社全体への質問** →すばらしいチームの取り組みや対応や結果にもとづいた改善施策を共有する - **個別の担当者の接客についての質問** →各マネージャー・リーダーにフィードバックをする - **CX(顧客体験全体)、企業全体の評価** →CXチームが今後の戦略策定に使う ## まとめ ### NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント **1. Expand the loop while you close it** ? 小さな閉じた改善ループを大きく広げていくべし ?? (PDCAが回っていないのに拡張してはダメ) **2. Don’t keep it so simple ??** シンプルすぎはダメ、具体的な質問を **3. Elevate results by thinking small** ? 小さな考えが大きな効果を出す 参考になりましたでしょうか? 私は、**「2社のNPS最新成功事例に学ぶ、顧客重視の企業づくりとPDCAサイクル実践のポイント」**というテーマで、本記事のLPL Financialの事例のより詳細な解説と、もう1社**Direc TVの参考になる成功事例**を中心に紹介します。 今回のカンファレンスで強く感じたトレンド、**「NPS(調査)」と「CX(顧客体験)」の統合**や ** ** **顧客との信頼関係の構築が以前よりずっと重要な時代になっている** (下のスライドでは、**「92%の顧客が企業広告より家族や友人の口コミを信頼する」**という調査結果を紹介しています) ? ことなどもお伝えできたらと思います。 ** **それでは、**セミナーでお会いするのを楽しみにしています! ** 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - レポート【NPSプログラム成功の鍵】~なぜあなたのプログラムは失敗するのか? --- title: 【アーカイブ配信〜1/31まで】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 date: 2025-01-07 url: https://total-engagement.jp/seminar/4143/ --- # 【アーカイブ配信〜1/31まで】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 コンテンツマーケティングで顧客の第一想起を勝ち取り、ファン化させるためには、効果的なタッチポイント設計が重要です。本ウェビナーでは、BtoB企業のマーケティング担当者向けに、顧客との接点を最大限に活用し、信頼関係を構築する方法を解説します。SEO、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告など、多様なチャネルを通じて、いかにして顧客の心を掴むか、実践的な事例を交えながら具体的な戦略を学びます。ぜひご参加いただき、御社のマーケティング活動を一段と強化しましょう。 --- title: 【アーカイブ配信〜1/31まで】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 date: 2025-01-20 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%82%ab%e3%82%a4%e3%83%96%e9%85%8d%e4%bf%a1%e3%80%9c1-31%e3%81%be%e3%81%a7%e3%80%91%e7%ac%ac%e4%b8%80%e6%83%b3%e8%b5%b7%e3%82%92%e5%8b%9d%e3%81%a1%e5%8f%96%e3%82%8b/ --- # 【アーカイブ配信〜1/31まで】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 --- title: 【イギリス訪問レポート】ポイントや値引きに頼らない!老舗スーパー「ウェイトローズ」は顧客体験重視のロイヤルティ・プログラムが大人気 date: 2016-05-17 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/133/ --- # 【イギリス訪問レポート】ポイントや値引きに頼らない!老舗スーパー「ウェイトローズ」は顧客体験重視のロイヤルティ・プログラムが大人気 トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓です。 今年の長いゴールデンウィークにプライベートで訪れた海外旅行先で**「Waitrose」という高級スーパー**(日本で言うクインズ伊勢丹?成城石井?)に連れて行ってもらいました。 「実は、**新しいビジネスモデルのスーパーがあって、すごく流行っている**。見に行ってみるか?」 私がスコットランド人の友人に**エンゲージメント**について説明していたら、このスーパーを紹介されました。なんでも、従来とは全くことなるやり方で顧客体験を向上させ、着実に成長しているとか。 そこで、今回はこの訪問を通して実際に触れた全英ナンバーワンの高級スーパーWaitroseのCX(Customer Experience, 顧客体験価値) 向上への取り組みを紹介したいと思います。 **これから顧客満足度の調査・活用に基づき改善をしていきたい企業の方**に、ぜひ知っていただきたい内容です。 ## イギリスの老舗高級スーパー「Waitrose」の概要 Waitroseの歴史は長く、実は**英国でも老舗なスーパー**です。Wyndham Waite, Arthur Rose, David Taylorの3名にて1904年に創業。それから、いくつかの吸収合併などを重ねて、現在の規模(全英200店舗以上)まで発展。 創業当初からの「お客様に高品質なものを適正な価格で提供する」という思いは変わらないようですが、その一方でお客様への店舗サービスは時代とともに劇的な変化を遂げています。 ポイントや値引きに頼らない、顧客体験特化型プログラム「myWaitroseCard」を導入したのはその象徴かもしれません。**会員数は600万人以上を誇り、100年以上の歴史を有しながら、今なお大手高級スーパーとして成長を続けています。** ## 「ポイント制度」の欠点は、購入額で待遇を変える「ロイヤルティ差別」 リテール業界でもっとも有名なロイヤルティ・プログラムといえば**ポイント制度**が挙げられます。多くのポイント制度は顧客の購入額に応じてポイントを付与するシステムになっており(例えば、1,000円につき1ポイントなど)、会員カードなどを発行しポイントを記録、蓄積できるシステムのものが一般的です。貯まったポイントは、値引きやキャッシュバック、特典との交換などに利用することができます。つまり、**「お得感の訴求」**を目的としています。 このポイント制度の欠点は、顧客をその購買額により「ロイヤルティ差別」することにあります。購入額によりお客様への待遇を変化させるのは、**顧客視点から見るとお客様の心情や体験は無視されており**、お客様がお店に対してロイヤルティを感じることにはつながっているとは言えません。 ## Waitroseの顧客体験特化型ロイヤルティ・プログラム「myWaitroseCard」 そこに一石を投じたのがWaitroseの「myWaitroseCard」でした。 ** 「そもそも、ポイントとは何なのか?」** ** 「ポイントなんかよりも、もっと他のやり方でお客様と密な関係が築けるはずだ。」** ** 「ポイントカードで値引きすることなんて、お客様は望んでいない。その値引き原資でコーヒーのサービスや新聞をプレゼントするほうがお客様は喜ぶし、お客様のロイヤルティは向上する」** と、Waitrose 最高責任者Mark Price氏は述べています。 「お得感の訴求」でもなく、「ロイヤリティ差別」でもないWaitroseの顧客体験特化型ロイヤルティ・プログラム。では、いったいどんな顧客体験が待っているのでしょうか。 Organic Lemons / DaveCrosby ## 購買額やポイント数に関係なく「Wow!」を届けるWaitroseの新しい顧客サービス Waitroseは会員になってくれるお客様が**「本当に価値を感じてくれるサービス」を、その購買額やポイント数に関係なく即座に提供できる仕組み**として設計しています。 お店を訪問してまず驚いたのが、会員であれば誰でも来店し、**ラウンジで無料のコーヒーやお茶を楽しむことが出来る**ことです。もちろん、くつろぎのラウンジスペースとフレンドリーで丁寧な接客も付いてきます。 Waitrose / renaissancechambarawaitrose cricket / osde8info 買い物前にちょっと休憩。 買い物後にちょっと休憩。 こんな我儘をかなえてくれるWaitroseは、**普段の買い物を少し特別な体験に**変えてくれました。 このサービスはとても好評で、Waitroseは数あるコーヒーショップをおさえ、なんとコーヒー供給率全英第2位の地位を保持しています。 その他に、**実際に行って感じた英国発の高級スーパーWaitroseの特徴**を簡単にまとめてみました。 ・(コーヒーブレイク効果も有り)ゆっくり買い物ができる ・通路が広く、スーツ姿のスタッフが通路に立って買い物のサポートをしてくれる (保険の外交員のような出で立ち) ・在庫を確認すると、「いいわ。持ってくるから買い物を続けてて!」的なフレンドリーさ。 ・友人曰く、アルバイトでも自社株が持てる。(店舗の成長が自分の実入りに繋がる?) ・「高級」と、いうがじつは全く高くない。 Greg Barker visits Waitrose Bracknell / DECCgovuk ** “Wow, this is very different.” 「全然違う!」** 入店したお客様にそう感じていただけるため、Waitroseは、更に10~15にも及ぶ大規模な変革を来年上半期中にも実施予定のようです。 顧客体験向上を中心に変化を続けるWaitrose。今後も注目していきたいと思います。 藤谷からWaitroseやほかの話をもっと聞きたい場合は気軽にご連絡ください! Facebook : 藤谷拓 お問い合わせフォーム 【出典・参考記事】 http://www.waitrosememorystore.org.uk/page_id__65_path__0p4p.aspx http://www.mumbrella.asia/2016/03/unrequited-loyalty-brands-must-start-valuing-faithful-customers/ http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/retailandconsumer/10538458/Waitrose-boss-attacks-meaningless-loyalty-cards.html 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 【オリジナル調査】セレクトショップにおけるNPS?(Net promoter Score,ネットプロモータースコア)と接客力の影響 date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/nps/368/ --- # 【オリジナル調査】セレクトショップにおけるNPS?(Net promoter Score,ネットプロモータースコア)と接客力の影響 今回、株式会社トータル・エンゲージメント・グループでは、セレクトショップにおけるNPS®(Net Promoter Score,以下NPS®)を測るとともに、NPS®に影響している要素を考えてみるために、自主調査を実施しました。 読者の皆さまには、この調査から、そもそもNPS®というものは何か?NPS®でどのような事を知り、どのように自社の業務に取り入れていけばいいのか考えるきっかけをご提供できればと考えております。今後、定期的に業界ごとに調査を行っていきますので、楽しみにしていてくださいね。 ## NPS®とは NPS®(Net Promoter Score,ネットプロモータースコア)とは、友人・知人に対してサービスや商品を推奨する可能性があるかどうかを数値化したものです。この数値は、企業の将来の収益性と相関関係があることが証明されており、世界5000社以上の企業で経営指標として利用され始めています。 このNPS®の計測指標は、上図のように極めてシンプルです。「○○を友人や同 僚にすすめる可能性は?」という質問に対して0~10点のスコアをつけてもらい、理由を自由回答してもらうだけ。10点9点をつけた人を推奨者、8点7点をつけた人を中立者、6点以下をつけた人を批判者とし、推奨者の率から批判者の率を引いた数字がNPS®です。 では、セレクトショップにおけるNPS®調査の結果を見ていきましょう。 ## 商品購入において接客はどれだけ影響をしているのだろうか? 今回の調査では、セレクトショップにおいて、商品購入における事前期待と購入決定要因を聞いております。そして、下図は、その回答をNPS?の「推奨者」「中立者」「批判者」ごとに比較したデータとなります。 ※批判者についてのデータは集計における当社基準の最低サンプル数を満たさないため参考扱い 「モノ」つまり、商品自体に対する「事前期待」も「購入決定要因」も高いことがわかると思います。商品そのものが購入において大きな影響を与えるのは、ある意味、当然のことだと思います。ただ、回答者を「推奨者」と「中立者」と「批判者」ごとに細かく項目を見ていくと「批判者」に一つの特徴が見ることができます。 「推奨者」「中立者」は、「モノ」の中でも「自分に合った商品」という項目が最も購入への影響が高かったのに対し、「批判者」は、「セール価格のお得な商品」という項目が最も購入に影響が高い要因でした。 接客や店舗自体も購入への影響度は低いようです。その一方で、「推奨者」は接客が商品購入に影響しているということが言えるのではないでしょうか?「コーディネートの提案」「スタッフとの楽しい会話」のポイントが高いのも「推奨者」の特徴だと言えるでしょう。 ## Shopping is Entertainment!! 次に、「スタッフの接客行動、振る舞いの印象によって、更にショッピングを楽しめましたか」という質問も「推奨者」「中立者」「批判者」ごとに回答を集計してみました。 ※少数サンプルのため参考値 「推奨者」の81%が「接客」により、ショッピングを「とても楽しめた」「楽しめた」と回答しています。「接客」の力によって来店者をいかに楽しくショッピングしてもらうかが「推奨者」を増やすポイントだと言えるでしょう。 「とても楽しめた」「楽しめた」と回答した方の理由は、「入店時に歓迎感のあるあいさつを受けたから」が43.6%、「店内を見て回っていた時の声掛けの印象が良かったから」が38.6%、「商品を選んでいる時に親身さ、気遣いがある対応で、うれしくなったから」という回答が33.7%となりました。 ## セレクトショップにおけるNPS®と再来店意向 **** 今回の調査では、「大手セレクトショップにおいて直近3ヶ月以内に購入経験のある男女に聞いております。購入経験者に限定して聞いているので、NPS®の数値としては非常に高い「29.8」という数値が出ました。 NPS®の数値というのは、未来の販売予測値になると言われています。それはなぜかというと、推奨者というのは非推奨者に比べて、再来店意向を強く持っていると言われているからです。実際に、今回の調査でも、その傾向が明らかになりました。 ※少数サンプルのため参考値 推奨者の55.6%が「とても来たい」と回答しています。他にも、推奨者の63.5%が他人への推奨経験があり、44.4%が身近な人へ勧めた経験を持っているというデータも取れております。 ## 消費者は、洋服を買うためだけではなく、お買いものを楽しみに来店している 再来店意向の高い「推奨者」を増やしていくことができれば、店舗の売上につなげるであろうことがイメージできますでしょうか? イメージできたら、本気で「推奨者」を増やしていく努力をしていかなければいけません。 その推奨者の特徴としては、「自分に合った商品」が揃えられるかどうかは、当然ですが、接客力も強く影響してくることがわかったかと思います。ただ単に、洋服を買うために来店したのではなく、お買いもの自体を楽しみにきているから。 「モノ(商品)」を売るのではなく、「コト(お買いものを楽しむ)」を提供することが重要だと言えるのではないでしょうか 最後に、「ショッピング時にスタッフの接客や会話、行動などから感動、感激、感謝を感じたことありましたか?」という設問への回答を紹介します。 「親身になってコーディネートの提案をしてくれた」(30代男性) 「出産直前ですごくお腹が大きかったのですが、イスを用意してくださったり親切でした」(30代女性) 「子どもの遊ぶスペースがないショップだったが、積極的に子どもに声をかけてくれたので、ゆっくり商品が見れた」(30代女性) このような感動の声が産まれるような接客ができると良いですよね。 今回のレポートの詳細はこちらからダウンロードできます。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - <セミナー開催レポート3>NPS?認定コース講師によるNPS入門講座(2014/03/25) --- title: 【カンファレンス】12月4日10-16時半「2025年総括と未来展望!AIとDXが拓くコンタクトセンターの成功戦略」 date: 2025-12-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%80%9112%e6%9c%884%e6%97%a510-16%e6%99%82%e5%8d%8a%e3%80%8c2025%e5%b9%b4%e7%b7%8f%e6%8b%ac%e3%81%a8%e6%9c%aa%e6%9d%a5/ --- # 【カンファレンス】12月4日10-16時半「2025年総括と未来展望!AIとDXが拓くコンタクトセンターの成功戦略」 --- title: 【コラム】2025年の振り返り: 経営の一丁目一番地とは date: 2025-12-29 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%912025%e5%b9%b4%e3%81%ae%e6%8c%af%e3%82%8a%e8%bf%94%e3%82%8a%ef%bc%9a-%e7%b5%8c%e5%96%b6%e3%81%ae%e4%b8%80%e4%b8%81%e7%9b%ae%e4%b8%80%e7%95%aa%e5%9c%b0/ --- # 【コラム】2025年の振り返り: 経営の一丁目一番地とは --- title: 【コラム】2025年の振り返り:経営の一丁目一番地とは date: 2025-12-28 url: https://total-engagement.jp/column/management/4744/ --- # 【コラム】2025年の振り返り:経営の一丁目一番地とは 2025年は、ビジネスの現場においてもAIが本格的に浸透した年として記憶されるでしょう。生成AIをはじめとする技術革新は、単なる業務効率化のツールを超え、顧客体験や従業員体験を根本から見直すきっかけとなりました。この変化の中で、私たちトータルエンゲージメントが2010年から提唱し続けてきた「エンゲージメント経営」の重要性が、いよいよ多くの企業で認識されるようになってきました。 ## 顧客エンゲージメント:LTV重視へのシフト 2025年を通じて最も顕著だった変化の一つが、企業の成長戦略における重心の移動です。これまで多くの企業が注力してきた「新規顧客獲得」から、「既存顧客のライフタイムバリュー(LTV)向上」へと軸足が大きくシフトしました。 当社でもこれまでになく、お問い合わせやセミナー参加も増えておりました。担当者の方の課題感が伝わってきました。 広告販促費の高騰や新規顧客のリピータ化に苦戦など、これまでの手段の限界を感じられているようです。 今後はAIの進化により、顧客一人ひとりの行動や嗜好を詳細に分析し、パーソナライズされた体験を提供することが技術的に可能になります。 しかし、技術だけでは真のファンは生まれません。顧客に「この企業と長く付き合いたい」「友人にも紹介したい」と思っていただくには、一貫した価値提供と真摯なコミュニケーションが不可欠です。 B2B・B2Cの境界を越えて、すべての企業が「顧客との長期的な関係構築」に真剣に取り組まなければならない時代に入りました。 新規顧客を呼び込むアンバサダーとなってくださるファンをいかに育てるか——これこそが、持続的成長の鍵となっています。 ## 従業員エンゲージメント:人材不足時代の経営課題 もう一つの大きな課題が、深刻化する人材不足です。 業界を問わず、優秀な人材の確保・定着が経営の最重要課題となっています。 AIによる業務自動化が進む一方で、創造性や判断力、共感力といった人間ならではの能力の重要性はますます高まっています。 こうした能力を最大限に発揮してもらうためには、従業員が「働きやすさ」だけでなく「働きがい」を感じられる環境づくりが必須です。 給与や福利厚生といった条件面の整備はもちろん重要ですが、それ以上に「この会社で働く意味」「自分の仕事が社会に貢献している実感」を従業員一人ひとりが持てるかどうかが、人材の定着と成長を左右します。 経営者は、従業員エンゲージメントの向上に本気で取り組まなければならないタイミングに来ているのです。 ## エンゲージメントの時代へ 上記のように経営者にとって、待ったナシの課題を突きつけられた2025年ではなかったでしょうか。 2026年は、改めて「経営の一丁目一番地」として、顧客と従業員の体験価値に注力することが必要になります。 顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメント この二つは別々の課題ではなく、企業の持続的成長を支える両輪です。満足度の高い従業員が素晴らしい顧客体験を生み出し、喜ぶ顧客の姿が従業員のやりがいを高める。この好循環こそが、経営の本質です。 私たちは2010年の創業以来、一貫してこの考え方を提唱し、実践してきました。当時はまだ理解されにくい概念でしたが、AIの台頭と社会構造の変化により、いよいよ多くの企業がこの重要性に気づき始めています。 2026年は、私たちにとって真の勝負の年となります。 これまで15年間かけて培ってきた知見とノウハウの集大成を、より多くの企業に提案し、実装支援をしていきます。 顧客と従業員、双方のエンゲージメントを高めることで、持続可能で人間らしいビジネスを実現する——その一助となれれば、これ以上の喜びはありません。 新しい時代の幕開けに、私たちと共に歩んでいただければ幸いです。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ --- title: 【コラム】AIが仕事を奪うのではない。人間を“作業”から解放する。 date: 2026-06-07 url: https://total-engagement.jp/ai/4904/ --- # 【コラム】AIが仕事を奪うのではない。人間を“作業”から解放する。 週末、生成AIの勉強会に参加してきました。 ここ1〜2年、私自身もChatGPT、Claude、各種AIエージェントを日常的に使い続けてきましたが、改めて感じたことがあります。 それは、 「AIは人間の仕事を奪うのではなく、人間を作業から解放する」 ということです。 少し前までは、 ・文章を書く ・議事録を作る ・情報を調べる ・提案書を作る といった業務をAIが手伝うレベルでした。 ところが今は違います。 Claude Codeや各種AIエージェントの登場によって、 ・調査する ・分析する ・資料を作る ・システムを開発する という一連の作業そのものをAIが自律的に実行し始めています。 私自身、この数年でAIの使い方が大きく変わりました。 最初は作業の補助。 次に共同作業。 そして今では、一定の業務は完全自動で任せられるようになっています。 おそらく今後2〜3年で、この流れはさらに加速するでしょう。 — ## では、人間の価値はどこに残るのか? ここで重要なのは、 AIにできないことを探すことではありません。 むしろ、 AIができることを任せた後、人間は何に集中するべきか を考えることです。 私はその答えが、 「体験価値」 にあると考えています。 顧客が企業を選ぶ理由。 ファンになる理由。 紹介したくなる理由。 それは商品のスペックではありません。 価格だけでもありません。 最終的には、 「この人だから」 「この会社だから」 という感情的な信頼です。 — ## AI時代ほど、人に会う価値が高まる 最近、多くの経営者や現場責任者とお話しする機会があります。 そこで共通しているのは、 「情報はAIで取れる」 という認識です。 情報格差は急速に小さくなっています。 だからこそ重要になるのは、 誰から聞くのか。 誰と一緒に進めるのか。 誰を信頼できるのか。 ということです。 AIが普及するほど、 人と人との関係性そのものが価値になる。 これはCX(顧客体験)でもEX(従業員体験)でも同じです。 — ## 顧客接点にいる人こそ、AI武装が必要 一方で、AIを使わなくても良いという話ではありません。 むしろ逆です。 これから最もAIを活用すべきなのは、 営業担当者 店舗スタッフ カスタマーサポート コンサルタント といった、 顧客とのインターフェースに立つ人たち です。 AIが事前に顧客情報を整理し、 過去のやり取りを分析し、 最適な提案を準備してくれる。 そうなれば担当者は、 資料作成ではなく対話に集中できる。 作業ではなく信頼構築に時間を使える。 これこそがAI活用の本質だと思います。 — ## 当社が目指すもの 私たちトータル・エンゲージメント・グループは、これまで顧客の声や従業員の声を可視化し、体験価値を高める支援を行ってきました。 そしてこれからは、 「体験価値 × AI」 が大きなテーマになると考えています。 AIで業務を効率化する。 その先に生まれた時間を、 顧客との関係づくりに使う。 顧客接点に立つ人たちがAIを使いこなしながら、より深い信頼関係を構築する。 そんな時代が始まっています。 AIが進化するほど、 最後に選ばれる理由は人になる。 私はそう確信しています。 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 --- title: 【コラム】AIが仕事を奪うのではない。人間を“作業”から解放する。 date: 2026-06-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91ai%e3%81%8c%e4%bb%95%e4%ba%8b%e3%82%92%e5%a5%aa%e3%81%86%e3%81%ae%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%84%e3%80%82%e4%ba%ba%e9%96%93%e3%82%92%e4%bd%9c/ --- # 【コラム】AIが仕事を奪うのではない。人間を“作業”から解放する。 --- title: 【コラム】AIと体験価値の未来 — OpenAI o1リリースを迎えて date: 2024-10-07 url: https://total-engagement.jp/column/cx/3990/ --- # 【コラム】AIと体験価値の未来 — OpenAI o1リリースを迎えて 現代のビジネスにおいて、AI(人工知能)の進化は新たな体験価値を提供する鍵となっています。特に、企業と顧客、従業員間のエンゲージメントを深めるために、AIは重要な役割を果たしています。この度リリースされた「**OpenAI o1**」は、まさにその可能性を実現するために開発されたソリューションです。これまでのChat GPTのPTはPre-trained Transformerでは単語を並べながら会話になるようにつなぐ技術がメインでしたが、o1は、応答する前に考え、ユーザーに応答する前に長い内部思考の連鎖を生成することができるとのことです。 このことにより、顧客・従業員の体験価値(CX/EX)の領域にも大きな影響が考えられます。 本コラムでは、AIがどのようにして体験価値を向上させ、企業の成長とエンゲージメントを促進するかについて考えてみたいと思います。以下はあくまでも私見なのであしからず。 ## AIとCX(顧客体験)の向上 顧客体験(CX)は、ブランドに対する顧客の認識や感情に大きく影響を与える要素です。従来のマーケティングや顧客サポートの手法では、すべての顧客に対して均質な対応がされることが多く、個々のニーズや嗜好に応じた対応はカスタマイズが十分に行われないことが課題でした。中には現場の属人的に対応されていることも多くありました。ここにAIが登場することで、CXの在り方が大きく変わりのではと考えられます。 AIは膨大なデータを迅速に分析し、顧客一人ひとりに最適化された体験を提供します。例えば、過去の購入履歴、サイトの行動履歴、カスタマーサポートのやりとりなどをAIが分析し、顧客が今何を必要としているかを予測することが可能です。これにより、パーソナライズされた商品やサービスの提案が瞬時に行えるだけでなく、顧客が求める情報を適切なタイミングで提供することも可能となります。結果として、顧客満足度は大幅に向上し、ブランドに対するロイヤリティも強化されます。 さらに、AIがリアルタイムでのフィードバックや改善を可能にすることで、顧客体験の一貫性が保たれ、どのチャネルでも同じ高品質なサービスが提供されるようになります。顧客はフラストレーションを感じることなく、スムーズな体験を得ることができ、企業に対する信頼感も高まります。AIがインターフェィスのスタッフを支え、対応が行えれば更に素敵だと思います。 ## AIとEX(従業員体験)の向上 企業の成功には、顧客だけでなく、従業員のエンゲージメントも欠かせません。従業員体験(EX)は、企業の生産性や創造性に直結し、組織の全体的なパフォーマンスに大きな影響を与えます。AIは、従業員にとっても重要なサポートツールとなり得ます。 o1は、従業員が効率的に業務を行うためのAIアシスタント機能を提供し、日々の業務負荷を軽減します。例えば、AIがルーチンワークを自動化することで、従業員はよりクリエイティブで戦略的な業務に集中できるようになります。また、AIを活用して従業員のパフォーマンスデータをリアルタイムで収集し、フィードバックを即座に提供することで、従業員の成長をサポートすることも可能です。これにより、従業員は自己の成長を実感しやすくなり、企業とのエンゲージメントが強化されます。このことからも、AIはツールというよりも賢い相棒のようになるとよいのではないでしょうか。 さらに、AIは従業員のウェルビーイング(健康と幸福)をサポートするツールとしても活用も考えられます。ストレスレベルや業務の負担をリアルタイムでモニタリングし、適切なタイミングでリフレッシュの提案を行うなど、従業員が健康的に働ける環境を整えることができます。これにより、従業員のモチベーションが向上し、結果的に企業の業績にも好影響をもたらすのではないでしょうか ## o1がもたらす革新 今回のo1のリリースは、AIがCXとEXの両面で体験価値を大きく変革できることを示しています。o1は、顧客と従業員のニーズを深く理解し、それに応じた最適なソリューションを提供します。これにより、企業はこれまでにないレベルでのパーソナライズド体験を提供でき、競争力を大きく高めることができます。 さらに、o1はAI技術を駆使して、従業員の負担を軽減し、顧客とのエンゲージメントを強化するという二重のメリットをもたらします。AIは単なる技術ツールとしてではなく、企業と顧客、従業員の関係をより深く、より価値あるものに変えるためのパートナーとなります。 ## まとめ AIと体験価値の融合は、これからのビジネスにおいて避けて通れないテーマです。今回リリースされたo1は、顧客と従業員の体験価値を飛躍的に向上させ、企業の成長を加速させる重要なツールとなるでしょう。 そのためにも現時点での顧客関係や従業員との関係を良好なものにして、AIは導入を全社的に前向きに進められるかは大きな違いになるでしょう。 AIを活用した体験価値の向上は、顧客のロイヤルティや従業員のエンゲージメントを深めるだけでなく、企業全体の競争力を高めるための不可欠な要素です。今後、o1がもたらす可能性に注目しつつ、AIが提供する新たな価値に期待したいと思います。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】野茂英雄と大谷翔平:時代を超えた体験価値とインスピレーション --- title: 【コラム】AIと体験価値の未来 — OpenAI o1リリースを迎えて date: 2024-10-07 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91ai%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%ae%e6%9c%aa%e6%9d%a5-openai-o1%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%82%92%e8%bf%8e/ --- # 【コラム】AIと体験価値の未来 — OpenAI o1リリースを迎えて --- title: 【コラム】AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 date: 2024-12-11 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91ai%e6%8a%80%e8%a1%93%e3%81%8c%e9%80%b2%e5%8c%96%e3%81%97%e3%81%a6%e3%82%82%e3%80%81%e8%a8%98%e6%86%b6%e3%81%ab%e6%ae%8b%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%af%e3%80%8c/ --- # 【コラム】AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 --- title: 【コラム】AI時代のエンゲージメント─人が「体験価値」に惹かれる未来 date: 2025-03-08 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4241/ --- # 【コラム】AI時代のエンゲージメント─人が「体験価値」に惹かれる未来 AIが私たちの生活や仕事に浸透してきています。マーケティングや広告の世界でもその影響はますます大きくなっています。最近では、**広告のクリエイティブやコンテンツ制作をAIが担うケース**も増えてきました。AI活用が様々なところで始まっています。 これは制作側だけの問題ではありません。今後は生活者側もAIを自分のアシスタントして更に使用機会が増えるでしょう。そうなると広告表現も人間がみてどうかではなく、AIが判断しやすいものなどがでてくるのでしょう。 だからこそ**企業と顧客のエンゲージメントのあり方が変わり、真に価値のある「体験」が求められる時代**になってきたのです。単なる情報提供ではなく、「人の心に響く体験をいかに創るか」が企業の競争力を左右する要素となっていくでしょう。AI時代におけるエンゲージメントの変化と、企業が取るべきCX戦略について考えます。 ## **AI時代の広告とエンゲージメントの変化** これまで、広告は「ターゲットに合ったメッセージを、適切なチャネルで届ける」ことが基本でした。しかし、AIが進化することで、広告のあり方が大きく変わってくると考えます。 **AIが変える広告の世界** ✅ **広告コピーやクリエイティブの自動生成** → AIがデータを基に最適な表現を作成 もう実際にバナーやキャッチコピーなどの作成現場で使われています。 ✅ **配信の最適化** → AIがリアルタイムでターゲットごとに異なる広告を表示 当社が使っているメール配信サービスなどでは、最適時間が表示されます。 ✅ **消費者がAIをアシスタントに活用** → AIが情報をフィルタリングし、人間が「見るべき広告」を決める。 例えば、GoogleやMetaの広告プラットフォームでは、**AIが自動的に広告コピーを作成し、最も効果の高いものをリアルタイムで配信する**技術が一般化しています。また、最近ではAIが企業のブランディング動画を自動生成し、従来の制作工数を大幅に削減するケースも増えています。 そして今後、AIが広告を最適化するだけでなく、**生活者自身もAIを活用して、不要な広告をカットし、自分に本当に必要な情報だけを選び取る時代**になるでしょう。 つまり、「どんな広告が人に刺さるか?」ではなく、「AIがどの広告を最適だと判断するか?」が、広告の成否を決める時代が到来しつつあるのです。 ## **AI時代こそ「体験価値」が企業の差別化ポイントになる** 広告がAIによって最適化され、ターゲティングも洗練されていくと、**「広告で差別化すること」が難しくなる**という課題が生じます。 **では、企業はどうすれば良いのか?** その答えは、**「広告や情報発信」ではなく、「体験価値(CX)」で差をつけること**です。 **体験価値(CX)で差をつけるポイント** ✅ **リアルな顧客体験**:オンライン上の広告だけでなく、実際の接客やイベント、ブランドストーリーを通じた「体験」がエンゲージメントを生む ✅ **パーソナライズされた関係構築**:データを活用し、顧客一人ひとりに寄り添った体験を提供することで、広告だけでは得られない「特別感」を演出 ✅ **ブランドの「情緒的なつながり」**:AIには再現できない「人と人との関係性」を強化する 例えば、**Appleやスターバックスのようなブランドは、広告だけでなく「店舗体験」や「製品の使い心地」に重点を置いている**ため、消費者は広告を見なくても「このブランドが好き」と感じるのです。 AIが広告を最適化し、情報の洪水の中で人々が「本当に価値のあるもの」だけを求めるようになる時代。**企業は、ただ情報を届けるだけでなく、「記憶に残る体験」を提供しなければ、選ばれなくなる**でしょう。 ## **AI時代に企業が取るべきCX戦略** では、企業はこれからどのように「体験価値」を向上させ、AI時代のエンゲージメントを強化していくべきでしょうか? **① AIを活用しながら、顧客とのリアルな接点を強化する** AIを使った自動化・効率化は避けられませんが、その分**「人が関わる部分」を強化することが重要**です。 • チャットボットだけでなく、「人」がフォローするサポート体制を設ける • AIでパーソナライズした提案を行いながら、リアルな体験の場を提供する **② AI時代に「選ばれるブランドストーリー」をつくる** • 商品やサービスのスペック競争ではなく、「このブランドを選ぶことで得られる価値」を明確に伝える • **「この企業を応援したい」と思わせるような社会貢献やパーパス経営を打ち出す** **③ 「顧客にとっての特別な体験」を設計する** • 一般的なキャンペーンではなく、「顧客一人ひとりにカスタマイズされた体験」を提供する • 例:会員制コミュニティやVIP向けイベントなど、単なる商品・サービス以上の体験を提供 AI時代において、「エンゲージメント=体験の質」となるため、企業は「顧客が何を感じ、どう記憶に残るか?」を意識した施策を展開する必要があります。 ## **まとめ:AI時代こそ、人の「心を動かす体験価値」が差をつける** AIが広告を最適化し、情報があふれる時代において、**企業と顧客のエンゲージメントを左右するのは「体験価値(CX)」**です。 ✅ **「広告が届くかどうか」ではなく、「ブランドを体験してもらえるかどうか」が重要** ✅ **「AIが作る広告」よりも、「人が記憶に残すブランド体験」が求められる** ✅ **短期的な情報発信よりも、「顧客との長期的な関係構築」がカギとなる** **AI時代に勝ち残る企業は、単なるデジタル最適化ではなく、「人の心を動かす体験」を提供できる企業**です。 **あなたの会社は、AI時代にどんな体験価値を提供できるでしょうか?** 今こそ、エンゲージメントのあり方を見直し、「人の心に残るブランド体験」を設計する時代が来ています。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【体験価値重視企業研修】トリドールホールディングス社 --- title: 【コラム】AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 date: 2025-07-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91ai%e9%9d%a9%e5%91%bd%e3%81%8c%e3%82%82%e3%81%9f%e3%82%89%e3%81%99%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%ae%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%a8%e3%83%93%e3%82%b8/ --- # 【コラム】AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 --- title: 【コラム】Apple Storeの“Genius Bar”に見る「共感する力」の体験価値 date: 2025-09-20 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4575/ --- # 【コラム】Apple Storeの“Genius Bar”に見る「共感する力」の体験価値 ### **Genius Bar誕生と「共感」の原点** Apple Storeの象徴ともいえる「Genius Bar」には、知られざる誕生秘話があります。 リテール構想立案時、当時のリテール責任者ロン・ジョンソンが「技術サポート専用カウンター」をスティーブ・ジョブズに提案しました。ジョブズは「そんなものは成功しない。技術者は人と話せない」と否定しましたが、ジョンソンは「若い世代はテクノロジーに強く、人との接客もできる」と説得。最終的にジョブズは理解し、商標登録を決断しました。 その後、「ホテルのコンシェルジュ・デスク」から着想を得たホスピタリティが加わり、現在のGenius Barのスタイルが確立しました。単なる修理窓口ではなく、顧客体験そのものを変える存在となった背景には、ジョブズの「付加価値」へのこだわりと、EX(従業員体験)の設計があったのです。 ### **「共感」が顧客の納得感と信頼を生む** Genius Barの最大の価値は、スペック説明ではなく「共感する力」にあります。 「どんな使い方をされていますか?──それは楽しいですね」 「どの場面で困りましたか?──それは大変でしたね」 「どのように活用したいですか?──いいアイデアですね」 スタッフはこうした会話を通じ、顧客の文脈に耳を傾け、自分の言葉で共感を返します。その上で解決策を提示するからこそ、顧客は安心し、納得できるのです。 同じ修理対応でも、一方的に「パーツ交換です」と説明されるのと、「お客様の使い方なら、この方法がベストです」と共感を踏まえて案内されるのとでは、信頼感は大きく異なります。Appleが世界的にCXを高めている秘密は、こうしたEXの設計に裏打ちされた「共感の文化」にあります。 ### **日本企業が学ぶべき「共感文化」** 多くの日本企業でもアンケートやNPS調査が導入されていますが、そこに「共感する姿勢」が伴わなければ、本当の課題や期待は見えてきません。 当社が支援してきた現場でも、数値を追うだけでは改善が停滞しがちでした。逆に、スタッフが顧客に自然に声をかけ、共感を持って会話できるような仕組みを取り入れると、顧客満足度や従業員の誇りが一気に高まるケースが多くあります。 サポートセンターを単なるコストセンターとみなすのではなく、顧客との信頼を築く「共感の場」と位置づけること。これがCXを変える大きな分岐点になるのです。 ### **まとめ:EXが支える「共感の力」がCXを磨く** Genius Barは、サポート終了後に顧客体験をフィードバックで確認し、それをリアルタイムでスタッフに反映しています。そこにあるのは、**EXの設計によって「共感の姿勢」を徹底する仕組み**です。 製品やサービスの改善だけでなく、従業員が顧客に寄り添い、共感できる文化をどう根付かせるか。 それこそがCX時代を生き抜く羅針盤であり、体験価値経営の本質だといえるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】祭りと体験価値──「非日常」は“地域”と“商い”をつなぎ直す --- title: 【コラム】Apple Storeの“Genius Bar”に見る「共感する力」の体験価値 date: 2025-09-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91apple-store%e3%81%aegenius-bar%e3%81%ab%e8%a6%8b%e3%82%8b%e3%80%8c%e5%85%b1%e6%84%9f%e3%81%99%e3%82%8b%e5%8a%9b%e3%80%8d%e3%81%ae/ --- # 【コラム】Apple Storeの“Genius Bar”に見る「共感する力」の体験価値 --- title: 【コラム】B2Bマーケティングの進化と顧客体験の重要性 date: 2024-07-29 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/3870/ --- # 【コラム】B2Bマーケティングの進化と顧客体験の重要性 ここ数年でB2Bマーケティングは大きく変化しました。私が営業担当をしていた時は、見込み客開拓から、商談、成約後のフォローまでを行っておりました。まさに昭和スタイルですね。 このような営業スタイルから、ここ数年でプロセス管理やKPI(重要業績評価指標)の導入、役割分担化が進み、効率的でデータドリブンなアプローチが主流となっています。これにより、営業活動の透明性が増し、結果の予測がしやすくなりました。具体的には、営業担当者のパフォーマンスが数値で評価されるため、個々の努力が企業全体の業績にどのように影響するかが明確になりました。 ## 新しい考え方の導入:バイヤージャーニーマップと顧客セグメンテーション このような変化の中で注目されているのが、バイヤージャーニーマップの導入です。バイヤージャーニーマップは、B2Bの顧客が製品やサービスを知り、評価し、最終的に購入に至るまでのプロセスを視覚化するツールです。このマップを活用することで、企業は顧客の購買行動を深く理解し、各タッチポイントでの体験を最適化できます。例えば、あるソフトウェア企業は、バイヤージャーニーマップを使用して顧客が製品評価の段階で多くの質問を持つことを発見し、FAQの充実やカスタマーサポートの強化を行いました。その結果、顧客満足度が向上し、契約成立率も増加しました。 さらに、顧客セグメンテーションも重要です。顧客をセグメント化することで、それぞれのニーズに合わせたマーケティング戦略を立てることが可能になります。あるB2B企業は、顧客を業界別にセグメント化し、それぞれの業界に特化したコンテンツやソリューションを提供しました。これにより、ターゲット市場での認知度が向上し、リードジェネレーションが大幅に増加しました。 ## テクノロジーの活用:CRMシステムと自動化ツール B2Bマーケティングにおけるもう一つの重要な要素は、CRM(顧客関係管理)システムの活用です。CRMシステムは、顧客とのやり取りを一元管理し、営業プロセスを効率化します。例えば、ある製造業の企業は、CRMシステムを導入して顧客情報を統合管理し、営業担当者が顧客の過去の購入履歴や問い合わせ内容を即座に確認できるようにしました。この結果、営業プロセスがスムーズになり、クロージング率が向上しました。 さらに、自動化ツールの導入も進んでいます。マーケティングオートメーションツールを使用することで、リードナーチャリングやメールマーケティングの効率が飛躍的に向上します。あるテクノロジー企業は、マーケティングオートメーションツールを使用してリードスコアリングを行い、高いスコアのリードに対して優先的にアプローチしました。その結果、リードの質が向上し、商談成立率が増加しました。 ## まとめ:顧客体験の向上とビジネス成果の実現 B2Bマーケティングにおけるこれらの新しい考え方やツールの導入は、業績に大きな影響を与えます。組織全体でこれらのアプローチを受け入れ、実践することで、顧客との関係性が強化され、持続的なビジネスの成長が期待できます。マーケティング部門と営業部門が連携し、顧客の購買プロセスに沿った戦略を立てることで、無駄のない効果的なマーケティング活動が可能になります。これにより、顧客体験の向上と共に、企業全体の業績も向上するのです。 カスタマージャーニーやバイヤージャーニーマップの最適化には、専門的なツールが役立ちます。ぜひ、UXPRESSIAのトライアルを利用して、自社のジャーニーマップを最適化し、顧客体験を向上させてみてください。 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 --- title: 【コラム】B2Bマーケティングの進化と顧客体験の重要性 date: 2024-07-29 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91b2b%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%ae%e9%80%b2%e5%8c%96%e3%81%a8%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%ae/ --- # 【コラム】B2Bマーケティングの進化と顧客体験の重要性 --- title: 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 date: 2025-02-24 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/4203/ --- # 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 BtoBマーケティングや営業において、「なぜ良い製品・サービスを提供しているのに選ばれないのか?」という課題に直面する企業は少なくありません。「ウチのサービス、機能も価格も競争力あるのに、なぜ選ばれないんだろう?」BtoBの営業・マーケ担当なら、一度はこんな悩みを抱えたことがあるはず。当社もまさにB2B企業なので日々担当ともに、あれやこれやとアイデア出し合っています。 実は、従来、価格やスペックの優位性が決め手になると考えられていましたが、ここ数年での商談で若干変わってきたのではと考えております。 「この会社となら、スムーズに進められる」「この担当者なら信頼できる」といった“感覚”や“体験”が意思決定に占める比重が高まっています。「体験価値(CX)」が購買の最重要要素になりつつあります。この辺は知人でもあるTORiX株式会社の高橋浩一さんの著書「無敗営業」の中でも顧客理解の重要性を書かれています。 無敗営業 特にBtoBでは、1つの購買決定に複数の関係者が関与するため、**「誰が」「どのタイミングで」「どんな課題を抱えているのか?」を理解し、最適な体験を提供することが、成約につながるカギ**になります。 今回は、**CJMを活用した顧客理解と、担当者視点での戦略設計**について解説します。 ## **BtoBの購買プロセスは「ひとつの視点」で考えてはいけない** BtoBにおける購買決定は、**担当者一人が決めるものではなく、複数の関係者(ステークホルダー)が関与**するため、そのプロセスを理解することが不可欠です。 例えば、新しいITツールを導入する場合、以下のような役割の人たちが関与します。 📌 **現場担当者(利用者)**:「このツールで業務が本当に楽になるのか?」 📌 **部門責任者(決裁者)**:「導入することで、チームの生産性が向上するのか?」 📌 **財務担当者(購買部門)**:「この投資が費用対効果に見合っているのか?」 📌 **IT部門**:「自社システムと連携できるのか?セキュリティの問題は?」 こうした異なる立場の人たちが、それぞれの課題や期待を持ちながら購買プロセスに関与します。 よくある失敗例として、「導入後のメリット」を強調しすぎて、**導入前の不安(トライアルの有無、移行コスト、導入サポート)に十分配慮できていない**ケースがあります。 だからこそ、CJMを活用し、**各フェーズごとに「誰が」「どんな不安や期待を持っているのか」を可視化することが重要**なのです。 ## **CJMで「顧客の立場」に立つことで、提案の精度が上がる** CJM(カスタマージャーニーマップ)は、**顧客の購買プロセスをフェーズごとに分け、それぞれの段階で抱える課題や感情を整理するフレームワーク**です。 BtoBの購買ジャーニーは、一般的に以下のようなフェーズで構成されます。 **フェーズ** **顧客の課題・疑問** **最適なアプローチ** 認知(Awareness) 「どの企業が自社の課題を解決してくれるのか?」 SEO・広告・展示会・ホワイトペーパー 情報収集(Consideration) 「この製品・サービスは本当に使えるのか?」 導入事例・デモ・無料トライアル 比較検討(Evaluation) 「競合製品と比べて何が違うのか?」 詳細な価格・機能比較・FAQ 購入決定(Decision) 「導入がスムーズにできるのか?」 契約プロセスの簡素化・サポート体制の説明 導入・活用(Implementation) 「本当に業務が効率化されるのか?」 オンボーディング・カスタマーサクセス このように、**購買プロセスをフェーズごとに整理し、顧客が何を考えているのかを把握することで、「今どの情報を提供すべきか?」が明確になります。** 例えば、 ✅ **現場担当者が「このツールは本当に便利か?」と迷っているなら、実際の導入事例や無料トライアルを提供する。** ✅ **決裁者が「ROI(投資対効果)をどう説明するか?」と悩んでいるなら、具体的なコスト削減事例を用意する。** このように、CJMをもとに「相手の立場に立った情報提供」を行うことで、購買プロセスをスムーズに進めることができるのです。 ## **担当者がCJMを活用するための実践ポイント** CJMの概念を理解するだけでは、実際の営業やマーケティングに活かすことは難しいものです。 そこで、**BtoBの営業・マーケ担当者がCJMを実践的に活用するためのポイント**を紹介します。 **① 顧客インタビューを通じてリアルな課題を把握する** • 既存顧客へのヒアリングを行い、「どの段階で最も不安を感じたのか?」を把握する。 • 営業担当者とカスタマーサポート担当者が連携し、「顧客がつまずきやすいポイント」を共有する。 **② マーケティングと営業の連携を強化する** • 営業が「この資料があれば成約率が上がる」と感じたものをマーケティングチームにフィードバックする。 • 逆に、マーケティングチームが「リードの購買フェーズを把握し、適切な情報を提供する」ことで、商談の質を向上させる。 **③ 定期的にCJMを見直し、アップデートする** • 市場の変化に応じて、顧客のジャーニーも変わるため、定期的に分析を行う。 • 競合が新しい施策を展開した場合、それに応じた新たな体験価値を設計する。 ## **担当者視点での戦略設計** **A社とB社、スペックは同じ。でもB社は問合せ対応が早く、導入の不安をしっかり解消してくれたのでB社を選んだ。** ✅ **見積もり対応がスムーズで、意思決定者が納得しやすい資料をすぐ送ってくれたから、A社よりC社の方が話を進めやすかった。** ✅ **製品導入後のサポートが手厚いと評判だったので、少し高くてもB社を選んだ。** このように、BtoBの購買意思決定は、**「購入前」「購入中」「購入後」の体験すべてが影響する**のです。特に、導入までの不安を解消し、顧客に安心感を与えられる企業が強い。 **① 企業ごとにパーソナライズした「価値ある情報」を提供する** BtoB購買担当者は、「自社に合った情報」を求めています。ただし、ありきたりな製品紹介や一般的な成功事例では心に刺さりません。 ✅ **業界別・企業規模別の導入事例を提示し、「自分たちの課題を解決できる」と実感させる。** ✅ **ターゲット企業の課題を事前に分析し、具体的な提案を交えたホワイトペーパーや資料を提供する。** ✅ **「よくある質問」ではなく、リアルな導入プロセスやトラブル対応事例を伝えることで、導入後の安心感を持たせる。** **💡 事例:ITツールのBtoB営業が成功した理由** あるSaaS企業は、ターゲットごとに**「自社と同じ業界の成功事例」**を用意し、Webサイトや営業資料で個別に提供。顧客は「このサービスが自社にフィットする」と確信しやすくなり、**コンバージョン率が35%向上**した。 **② 購入プロセスをスムーズにし、「選びやすい企業」になる** どんなに良い製品でも、**検討プロセスが煩雑だったり、レスポンスが遅かったりすると、企業担当者は不安を感じます。** ✅ **問合せから1営業日以内に返信するなど、レスポンスのスピードを上げる。** ✅ **価格・導入プロセス・サポート内容などを明確にし、担当者が社内で説明しやすいようにする。** ✅ **オンラインデモや無料トライアルを活用し、「導入後のイメージ」を持たせる。** **💡 事例:問い合わせ対応を改善した企業が成約率アップ** あるBtoB企業は、「問い合わせ対応の平均返信時間」を1営業日以内に短縮し、導入ステップを明確化。結果、**問い合わせからの成約率が40%向上**した。 **③ 導入後のフォローを徹底し、「長期的な関係」を築く** 一度の契約が終わりではなく、「またこの会社と取引したい」と思わせる体験を提供することが重要。 ✅ **導入後の活用支援を定期的に行い、「使いこなせる環境」を作る。** ✅ **顧客ごとのデータを活用し、「次に必要なサービス」を提案する。** ✅ **ユーザー会や勉強会を開催し、顧客同士の成功事例をシェアする場を作る。** **💡 事例:継続率を高めた企業の取り組み** あるクラウドサービス企業は、導入後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のタイミングで「活用状況チェック」を実施。顧客がスムーズに利用できるようにフォローし、**解約率を20%低下**させた。 ## **BtoBの「CX戦略」が成果につながる理由** BtoBの購買決定は、「製品スペック」や「価格」だけでは決まりません。**導入のしやすさ、レスポンスの速さ、アフターサポートの充実度**が、最終的な選択を大きく左右します。 💡 **つまり、企業が取り入れるべきCX戦略とは?** 「相手の立場」で考えたCJMをベースに、全スタッフが顧客中心に対応をすることで成果に結びつけられる。 ✅ **パーソナライズした情報提供で「この会社なら信頼できる」と思わせる** ✅ **購入プロセスをスムーズにし、「選びやすい企業」になる** ✅ **導入後のフォローを徹底し、長期的な関係を築く** ## **まとめ:BtoBの成功は「相手の立場」に立つことから始まる** BtoBの購買プロセスは、単純な「機能×価格」の比較では決まりません。**顧客のジャーニーを理解し、適切なタイミングで適切な情報を提供することが、購買の意思決定を加速させる最大のポイント**です。 ✅ **「この製品は良い」ではなく、「この製品を選びやすい体験」を作る** ✅ **「競合より安い」ではなく、「競合よりもスムーズに導入できる仕組みを提供する」** ✅ **「営業の説得」ではなく、「顧客が自ら納得できるストーリーを作る」** CJMを活用し、顧客の立場に立ったアプローチを実践することで、**「選ばれる企業」へと進化することができます。** **今こそ、BtoBの営業・マーケティングにCX視点を取り入れる時代。あなたの企業は、CJMを活用できていますか?** 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみる顧客体験ー - 顧客エンゲージメントを高めるクレーム対応時のシンプルな5つのステップ --- title: 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 date: 2025-02-25 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91btob%e3%81%a7%e3%82%82%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%80%8d%e3%81%8c%e3%83%9d%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88%ef%bc%81-%e4%bc%81%e6%a5%ad%e9%a1%a7%e5%ae%a2/ --- # 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 --- title: 【コラム】CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 date: 2025-10-20 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91cpa-vs-ltv%ef%bc%9a%e8%b3%a2%e3%81%84%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%8c%e6%b3%a8%e7%9b%ae%e3%81%99%e3%82%8b%e6%96%b0%e6%99%82%e4%bb%a3/ --- # 【コラム】CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 --- title: 【コラム】CX体験価値起点でのマーケティング date: 2024-08-05 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3880/ --- # 【コラム】CX体験価値起点でのマーケティング 顧客体験(CX)を起点としたアプローチは、サービス品質の向上に直結します。例えば、ある中堅のリテール企業は、顧客の購買履歴とフィードバックを分析することで、人気商品の在庫管理を最適化しました。これにより、顧客が必要な商品を確実に購入できるようになり、顧客満足度が向上しました。また、顧客からのクレームを基にサービスプロセスを改善することで、クレーム数が減少し、リピート率が上昇しました。このように、CXを中心に据えることで、顧客の期待に応える高品質なサービスを提供できるのです。 ## 現場モチベーションアップ CXを重視することで、現場のモチベーションも高まります。あるホテルチェーンでは、顧客のフィードバックを定期的にスタッフに共有し、優れた接客を行ったスタッフを表彰する制度を導入しました。これにより、スタッフは顧客満足度の向上に対する意識が高まり、サービスの質が向上しました。さらに、顧客からの感謝の声を直接聞くことで、スタッフの仕事に対する誇りが育まれ、離職率が低下しました。CXを起点とした取り組みは、現場の士気を高め、サービスの質を向上させる有効な手段です。 ## ブランディングへの貢献 顧客体験を重視することは、ブランド価値の向上にも寄与します。例えば、あるテクノロジー企業は、顧客サポートの迅速化とパーソナライズされたサービス提供に注力しました。これにより、顧客はこの企業に対して信頼感を持ち、ブランドロイヤルティが高まりました。特に、問題解決の迅速さと丁寧な対応が評価され、口コミやレビューサイトで高評価を獲得しました。このように、CXを重視することでブランドイメージが向上し、長期的なファンを獲得することができます。 ## ファンマーケティングへの展開 CXデータを活用することで、効果的なファンマーケティングが実現します。あるフィットネスブランドは、顧客の利用データを分析し、パーソナライズされたフィットネスプランを提案しました。これにより、顧客は自分に合ったサービスを受けられると感じ、ブランドへの愛着が深まりました。さらに、定期的に顧客に対してアンケートを実施し、フィードバックを反映した新しいサービスを提供しました。この結果、顧客の満足度が向上し、ブランドのファンが増加しました。 ## アンバサダーマーケティングへの展開 CXデータは、アンバサダーマーケティングにも大きな影響を与えます。ある化粧品ブランドは、ロイヤルティプログラムを通じて顧客の購買履歴と嗜好を分析し、アンバサダーとして活動してもらう顧客を選定しました。選ばれた顧客は、SNSで製品の魅力を発信し、新規顧客の獲得に貢献しました。さらに、アンバサダーには特別な限定商品やイベントへの招待を提供し、ブランドへの忠誠心を高めました。この取り組みにより、アンバサダーが新規顧客の獲得に大きな役割を果たし、売上が増加しました。 顧客体験(CX)を起点としたアプローチは、サービス品質向上、現場のモチベーションアップ、ブランド価値の向上、そしてファンマーケティングやアンバサダーマーケティングの成功に繋がります。中堅・中小企業が持続的に成長し、競争力を高めるためには、CXを中心に据えた取り組みが不可欠です。TEGのCXサービスを活用して、自社の顧客体験を向上させ、企業の持続的な成長を実現してください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - 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挨拶や声かけだけでなく、スタッフの意見や悩みを“聴く場”を日常的に持つことです。週1回の1on1、日報コメント返し、Slackでのポジティブフィードバックなど、小さな取り組みが心理的安全性を高めます。 ### **評価の透明性を確保する** 評価や昇給の基準が不明確だと、不公平感が蓄積されます。基準を言語化し、評価面談で具体例とともに伝えるだけで、納得感と成長意欲が高まります。 ### **小さな承認の積み重ね** 「ありがとう」「助かったよ」という一言は、スタッフの自己肯定感とエンゲージメントを高め、離職防止に直結します。LTV(顧客生涯価値)を上げるには従業員LTVを上げることが必要です。 ### **EX改善はCX改善につながる** EXを整えることで、スタッフの定着率が上がるだけでなく、サービス品質も向上し、顧客体験も改善されます。逆にEXを無視したCX向上施策は短命で終わる可能性が高いでしょう。 ▼ホワイトペーパー無料ダウンロード 現場のサービス品質にバラつきがある、スタッフのモチベーションが下がっている…。その根本原因は“従業員体験(EX)”の未整備かもしれません。 このホワイトペーパーでは、CS/CX向上の鍵となる「従業員の本音を引き出し、現場を自走させる仕組み」をわかりやすく解説しています。 ぜひ、貴社の人材流出防止とサービス品質向上にお役立てください。 ▶ **ダウンロードはこちら****** 「サービス品質を上げるには“従業員体験”を整えるしかない」 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 【コラム】効果的なチームビルディングのための戦略 --- title: 【コラム】EX向上で人材流出を防ぐ!働きやすい環境の作り方 date: 2025-06-30 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91ex%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%a7%e4%ba%ba%e6%9d%90%e6%b5%81%e5%87%ba%e3%82%92%e9%98%b2%e3%81%90%ef%bc%81%e5%83%8d%e3%81%8d%e3%82%84%e3%81%99%e3%81%84%e7%92%b0/ --- # 【コラム】EX向上で人材流出を防ぐ!働きやすい環境の作り方 --- title: 【コラム】MLBの体験価値設計ー日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来ー date: 2025-03-16 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4253/ --- # 【コラム】MLBの体験価値設計ー日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来ー いよいよ、日本で**MLB(メジャーリーグベースボール)の開幕戦**が開催されます。大谷翔平選手をはじめ日本人選手5名の活躍ということもあり、大いに盛り上がっています。これは単なる試合の開催ではなく、日本市場におけるMLBのブランド価値を高める絶好の機会であり、**スポーツビジネスにおける「体験価値(CX)」の重要性**を示す象徴的なイベントとなるでしょう。 MLBは、プレーのクオリティだけでなく、**「観る、応援する、体験する」すべての側面をデザインすることで、ファンの熱狂を生み出しているリーグ**です。今回の日本開催も、単なる試合提供ではなく、**「MLBの世界観」をファンに体験してもらうための戦略的な設計**がされていると考えています。 私自身は、今回の試合は残念ながら体験することは叶いませんでしたが、MLBの体験価値設計に注目し、日本開催の開幕戦が示すスポーツビジネスの未来について考てみました。 ## **MLBは「試合」を売るのではなく、「体験」を売っている** 現代のスポーツビジネスは、単なる「試合の勝敗」だけでファンを惹きつける時代ではありません。特にMLBは、**「試合を観ること」だけでなく、「試合に関わるすべての体験」までデザインすることを考え抜いているリーグ**です。 例えば、MLBの体験価値設計には以下のような要素が含まれています。 ✅ **スタジアムエンターテイメント**:試合前後のショー、ライトアップ演出、選手紹介のドラマティックな映像演出 ✅ **ファンエンゲージメント強化**:球場でのサイン会、選手との交流イベント、試合中のファン参加型企画 ✅ **デジタル体験の拡張**:試合データのリアルタイム配信、SNSでのインタラクティブなコンテンツ つまり、**MLBは「試合を見せる」だけでなく、ファンがその試合を「体験する」ための環境を徹底的に整えている**のです。 今回の日本開催の開幕戦でも、こうした「体験価値」を最大化するための工夫が随所に見られました。 ## **日本開催のMLB開幕戦が提供する「体験価値」** **① 日本のファンに「リアルなMLB」を届ける** MLBの試合をテレビやネットで見ることはできても、「本場の空気を感じる」ことは容易ではありません。今回の開幕戦は、**日本のファンにMLBのリアルな雰囲気を直接体感してもらう貴重な機会**となるように考えられているでしょう。 例えば、 ✅ **アメリカのスタジアムを再現した球場演出**(音楽・MC・照明など) ✅ **MLB公式グッズ販売やフォトスポットの設置** ✅ **試合前の練習見学や選手とファンの交流イベント** こうした施策により、日本のファンが「まるでアメリカの球場にいるかのような没入感」を得られるよう工夫されているでしょう。 国内のプロスポーツチームも様々な工夫をして、選手とファンの関係を縮める努力はされています。 **② 試合の前後にも「体験」が続く設計** 今回は開幕戦の前にドジャーズ・カブスと巨人・阪神でのたすきがけのエキシビジョンゲームも用意されており、ファンや国内チームとの交流なども考えられていました。 また、MLBの観戦体験は、試合の時間だけで終わるものではありません。 • **試合前のファンイベント(サイン会、選手インタビューなど)** • **試合後のハイライト映像やSNSキャンペーン** SNSでは、グラウンド以外の発信なども積極的に仕掛けております。 このように、「スタジアムに行くだけで終わらない」仕掛けがあることで、ファンの体験はより深まり、「またMLBの試合を見たい!」というエンゲージメントにつながります。 **③ デジタルとリアルの融合で観戦体験を拡張** 25年ほど前に、FOXの方とお話をした際に、アイスホッケーの中継で、リアルタイムにパックの後ろに光る尻尾をつけるデジタル技術をみせてもらい驚いた記憶があります。当時からどうやって視聴者を喜ばすかを考えていました。 今回の開幕戦では、**デジタル技術を活用した新しい観戦体験**も提供されているのではないかと期待しています。 • **リアルタイムのデータ分析や選手のパフォーマンス解析を提供** • **SNSでのライブ配信やファン参加型キャンペーンの実施** **•MLBならではデジタル技術を使った表現(これは機材や設備の問題で厳しいかもしれませんが)** これにより、現地に行けないファンでも、**デジタルを通じてMLBの開幕戦を体験できる仕組み**が整えられるのではと考えています。 ## **MLBのCX戦略から学ぶ、他業界への応用ポイント** MLBの体験価値設計は、スポーツ業界だけでなく、**さまざまな業界のCX(顧客体験)戦略の参考**になります。 ✅ **「商品やサービス」ではなく「体験全体」を設計する** → 企業も、単なるモノの提供ではなく、購入前後のストーリーを含めた「体験価値」を考えるべき。 ✅ **「リアル×デジタル」の融合で顧客エンゲージメントを強化** → 例えば、イベントとオンラインコンテンツを組み合わせることで、より深い体験を提供できる。 ✅ **顧客(ファン)を「観る人」から「参加者」に変える** → 企業が提供する価値に顧客が積極的に関与できる仕組みを作ることで、ブランドロイヤルティが強化される。 例えば、ファッションブランドなら「リアル店舗 × オンライン試着体験」、BtoBビジネスなら「導入前後の体験ストーリーの設計」など、**MLBのCX戦略は多くの業界に応用可能なヒント**を与えてくれます。 ## **まとめ:MLBが示した「体験価値経営」の未来** 今回のMLB開幕戦の日本開催は、単なるスポーツイベントではなく、「体験価値の設計」という視点で非常に示唆に富んだ事例になるのではと考えます。 ✅ **試合のクオリティだけでなく、「観戦する体験」をトータルで設計** ✅ **リアル × デジタルを活用し、ファンとのエンゲージメントを最大化** ✅ **顧客(ファン)を「観る人」ではなく「参加する人」に変える戦略** この考え方は、スポーツ業界にとどまらず、**どんな業界にも応用可能なCXのヒント**を提供してくれます。 AIが進化し、情報があふれる時代だからこそ、**企業は「体験」を通じてどのように人の心を動かせるのか?** MLBが示したCXの未来から、そのヒントを学び、実践していくことが求められるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 --- title: 【コラム】NPSでの推奨者と批判者の分析について date: 2024-02-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%8e%a8%e5%a5%a8%e8%80%85%e3%81%a8%e6%89%b9%e5%88%a4%e8%80%85%e3%81%ae%e5%88%86%e6%9e%90%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/ --- # 【コラム】NPSでの推奨者と批判者の分析について --- title: 【コラム】PX(患者体験)への課題と期待 date: 2023-04-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91px%ef%bc%88%e6%82%a3%e8%80%85%e4%bd%93%e9%a8%93%ef%bc%89%e3%81%b8%e3%81%ae%e8%aa%b2%e9%a1%8c%e3%81%a8%e6%9c%9f%e5%be%85/ --- # 【コラム】PX(患者体験)への課題と期待 --- title: 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声─小さな接点がブランドを変える─ date: 2025-12-21 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4629/ --- # 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声─小さな接点がブランドを変える─ ## **「一言の力」が再来を生む** 年末は、多くの店舗・サービス業にとって“集大成”の季節です。 一年を締めくくるお客様との接点は、単なる販売機会ではなく「翌年につながる体験価値」を生み出す絶好のチャンスでもあります。 スターバックスでは、年末シーズンになると「今年もたくさんご来店ありがとうございました」と声をかける文化があります。 決してマニュアルに書かれているわけではありません。 店舗スタッフが日々お客様の顔を覚え、名前で呼びかける「パートナーシップ文化」が根付いているからこそ自然に出てくる言葉です。 一杯のコーヒーに添えられたその一言が、「このお店、覚えてくれてる」と感じさせ、“また来たい”という気持ちを引き出します。 人は「自分を見てくれた」と感じた瞬間に、ブランドへの親近感が一気に高まるのです。 こうした“感情の積み重ね”こそが、ロイヤルティを生み出す体験価値の原点です。 ## **「仕組み化された思いやり」がブランドを育てる** ホテル日航成田では、毎年12月になると宿泊客に手書きのメッセージカードを渡しているとのことです。 「今年も一年ありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。」 短い言葉ですが、スタッフ一人ひとりが自分の言葉で書き添えるため、温かみが伝わります。 実際、TripAdvisorの口コミでも「手書きのカードが心に残った」「翌年も同じスタッフさんに会いに行きたい」といったコメントが多く見られています。 この取り組みは、単なる接客マナーではなく、**EX(従業員体験)を通じたCX(顧客体験)**の仕組み化そのものです。 スタッフが自ら「お客様の幸せを願う」ことに誇りを持てる仕組み。 それがあるからこそ、どのスタッフでも“思いやり”が一貫して提供できる。 「感動」を個人のスキルではなく“組織文化”として再現できている点に、CX経営の成熟度が見えます。 ## ** “声をかけたくなる職場”が顧客を惹きつける** 無印良品の店舗では、年末年始にかけて「ご自宅での準備、順調ですか?」など、買い物中の雑談を大切にしています。 この一言もマニュアル化されておらず、あくまで現場スタッフの“自然な会話力”から生まれています。 実はこの背景には、無印良品が推進する「MUJIグラム」という社内SNSの存在があります。 全国のスタッフが日々の接客体験を投稿し、他店の“良い声かけ事例”を共有する文化が育っています。 「どんな言葉でお客様が笑顔になったか?」という“言葉のナレッジ共有”が、全国でCXを高める大きな仕組みになっているのです。 お客様に声をかける力は、現場のモチベーション=EXからしか生まれません。 だからこそ、「声をかけたくなる職場」をつくることが、顧客の“もう一度来たい”につながります。 ## **まとめ:CXは「声」に宿る** CXとは、アンケートの点数や口コミ評価では測りきれない“人の記憶に残る体験”のことです。 特に年末は、忙しさの中でも一言添えるだけで、お客様の心に“温かい印象”を残せる貴重な時期。 「声をかけたくなる文化」が社内にある会社ほど、顧客の信頼と再来率が高いのは偶然ではないでしょう。 一人のスタッフの小さな声かけが、企業全体のブランド価値を高める。 “また来たい”を生むCXの鍵は、派手なキャンペーンやテクノロジーではなく、 「あなたの声が、誰かの一年を締めくくる」という人間らしい接点にあります。 みなさんにとって、2026年が幸多い一年になることを願っております。 良いお年を! 来週29日のコラムは当社とCX業界の振返りを行いたいと思います。 よろしくお願いします。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” - 【コラム】スタバの茶色のエプロンに学ぶ、EX設計とCXの極意 --- title: 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声─小さな接点がブランドを変える─ date: 2025-12-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%82%e3%81%86%e4%b8%80%e5%ba%a6%e6%9d%a5%e3%81%9f%e3%81%84%e3%82%92%e7%94%9f%e3%82%80%e3%80%81%e5%b9%b4%e6%9c%ab%e3%81%ae%e3%81%b2/ --- # 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか date: 2026-02-01 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4721/ --- # 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか 前回のコラムで**「らしさ」は、働きがいの“座標軸”**であるという話をしました。 今回は、その続きです。 よくいただく質問があります。 - その「らしさ」って、どうやって見つけるんですか? - 言葉にすると、キレイごとになりませんか? - 現場に落とすって、結局どうするんですか? 今日はこの3つに、順番に答えていきます。 ## **STEP1:らしさは「作るもの」ではなく「見つけるもの」** まず大前提として。 **らしさは、会議室で考えて作るものではありません。****** すでに現場と顧客の間に“にじみ出ているもの”です。 私たちが最初にやるのは、 理念やビジョンやWebサイトなど、現在のアウトプット。 そして、次のようなものです。 - お客さまの自由記述の言葉 - 口コミで繰り返し出てくる表現 - クレーム対応で評価されている行動 - 「あの時よかった」と語られるエピソード ポイントは、 **評価された瞬間を見つけること。****** 平均点ではなく、 「選ばれた理由」にだけフォーカスします。 らしさは、 “うまくいった現場”の中に、必ず埋まっています。 ## **STEP2:言語化は「美しく」ではなく「使える」かどうか** 次に、言語化です。 ここで多くの会社が失敗します。 それは、「広報的にきれいな言葉」を作ってしまうこと。 らしさの言語化で大切なのは、 **現場で“判断に使えるか”どうか。****** 私たちは、こんな基準で言葉を削っていきます。 - その言葉を聞いて、行動が1つ決まるか - 新人でも、その場で使えるか - 迷ったときの“優先順位”になるか たとえば、 ×「お客さまに寄り添う」 ○「説明は、必ず相手の理解を確認してから次に進む」 ×「誠実な対応」 ○「できないことは、理由と代替案を必ずセットで伝える」 このように、 **抽象語を“行動に翻訳する”** ことで、 らしさは初めてSPCの起点になります。 ## **STEP3:らしさは「研修」ではなく「日常」に埋め込む** 言葉にしただけでは、何も変わりません。 大事なのは、 **らしさを“思い出す仕組み”を日常に入れること。****** 具体的には、次のような設計です。 - 朝礼やミーティングで「らしさ起点の一言共有」 - クレーム初動・第一声を“らしさ基準”で定型化 - 称賛は成果ではなく「らしさ行動」に対して行う - OJTやオンボーディングはロールプレイ中心にする これをやると、何が起こるか。 - スタッフ同士の会話が変わる - 判断が揃う - 「あの人だから」ではなく「うちらしい」が増える つまり、 **属人化から再現性への転換** が起きます。 ここで初めて、 EXとCXが同時に、しかも安定して回り始めます。 ## **■ サービス・プロフィット・チェーン(SPC)が「短縮」される瞬間** らしさが、 - 現場の事実から見つかり - 行動に使える言葉になり - 日常の動線に埋め込まれる この3点が揃った瞬間、 SPCは待たなくなります。 - EXが上がるのを待たない - CXが改善するのを待たない - 数字が出るのを我慢しない 現場が変わり、 顧客の言葉が変わり、 数字が“静かに”動き出す。 これが、 **SPCが短縮された状態** です。 ## **■ まとめとして** らしさは、 - 発明するものではない - 飾るものでもない - 掲げるだけのものでもない **見つけて、使えて、回せるもの** です。 中堅中小企業には、 この一連を爆速で回せる条件が、すでに揃っています。 必要なのは、 「正しい理論」ではなく 「現場で回る設計」。 SPCを“説明できる理論”から “体感できる仕組み”に変えたい方、 引き続きお付き合いください。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” - 「昭和の“察する”、平成の“黙る”、令和の“聞く・語る”──変わるコミュニケーションの形と、企業の向き合い方」 --- title: 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか date: 2026-02-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%89%e3%81%97%e3%81%95%e3%82%92%e3%80%81%e3%81%a9%e3%81%86%e8%a6%8b%e3%81%a4%e3%81%91%e3%80%81%e3%81%a9%e3%81%86%e7%8f%be%e5%a0%b4/ --- # 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか --- title: 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 date: 2025-11-10 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%a3%b0%e3%82%92%e5%87%ba%e3%81%99%e7%a4%be%e5%93%a1%e3%81%8c%e5%a2%97%e3%81%88%e3%82%8b%e4%bc%9a%e7%a4%be/ --- # 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 --- title: 【コラム】“声を出す社員”が増える会社─心理的安全性のCX効果─ date: 2025-11-08 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/4632/ --- # 【コラム】“声を出す社員”が増える会社─心理的安全性のCX効果─ ## **心理的安全性とは、そして“声を出す”社員の価値** ここ数年でHR業界では「心理的安全性(Psychological Safety)」という言葉はだいぶ浸透したのではないでしょうか。 社員が意見を述べたり失敗を報告したりする際、恥ずかしさや罰を受ける恐れなく行動できるという信念をチーム内・組織内で共有している状態を指しています。 特に体験価値(CX)を高める企業においては、スタッフが「お客様の声をそのまま言っていい」「この場で自分の意見を言って反映される」と感じられるかどうかが、ブランドに大きな差を生む要因となっています。 なぜなら、顧客との接点を持つ現場社員が自ら課題を発見し、改善の声を出せる文化があれば、CXは単なるプラン通りの体験ではなく、“進化する体験”へと変化するからです。 実際、Deloitteは高性能チームを育てるプログラムの中で「心理的安全性を組織文化に組み込む」研修を実施し、リーダーがまず意見を聞き、社員が安心して声を出せる環境づくりを進めています。 また、Ally Financialでは、心理的安全性を測定指標として取り入れ、社員がマネージャーに対して意見を述べやすい環境整備を推進しています。 こうした“声を出せる環境”がある企業では、顧客接点での改善スピードが早く、体験価値を高め続ける構造が築かれています。 ## **“声を出す文化”がCXに生む3つの好影響** 企業が心理的安全性を高め、社員が声を出すようになると、CXに対しても次のようなポジティブな影響が現れます。 **① フィードバックの質と速度向上****** 社員が気付いた接客上の違和感や顧客の“言いづらい声”を上げられる環境では、改善サイクルが速く回ります。アルバイト・パート・現場スタッフも「自分の声が価値になる」と感じることで、微細な体験のズレを報告しやすくなります。 店舗ごとでは、スタッフ間のコミュニケーションに特に強く現れており、心理的安全性が低い店舗では離職率も高くなっております。 **② 顧客体験の“リアル化”と個別最適化****** 声を出す社員が増えれば、マニュアル外の“本音・気付き”が上がりやすくなります。これがCX設計に活きれば、「この人にはこの接客」というレベルまでサービスを個別最適化できます。 **③ ブランディングとしての“共創体験”化****** 社員が顧客の声を反映させて体験を改善している姿が浸透すれば、顧客にも「このブランドは私の声を聞いてくれる」と感じられます。それ自体がロイヤルティを生む“体験価値”となります。 これらは当社のクライアント先の調査でも裏付けられており、心理的安全性の高い組織では離職率低下・生産性向上・イノベーション創出といった成果が出ています。 ## **心理的安全性を“声が出る文化”に変えるための3ステップ** では、企業がどのようにして「声を出したくなる社員」をつくるのか。以下に実践的ステップを示します。 **ステップ A:リーダーの“聞く姿勢”を可視化する****** 例えば、あるクライアントの取り組みでは、リーダー自身が「自分も意見を出す側」であることを率先して示しています。 リーダーから「聞かせてほしい」「意見を歓迎する」と発信し、初期段階では社員の声をフィードバックして反映された事例を社内で共有することが有効です。 **ステップ B:声を出しやすい仕組みを設計する****** アナログ、デジタルどちらでも構いませんが、社員が「報告」「提案」「失敗共有」ができる簡易な場を設けましょう。例えば、週次ミーティングの冒頭5分に“今週気になった顧客接点”を共有する習慣など。心理的安全性の高いチームは、このような“発言機会”を日常化しています。 毎日の朝礼や申送りのタイミングなどで、習慣化することをおすすめしています。 **ステップ C:顧客体験(CX)改善と連動させる****** 社員の声が上がったら、それをCX改善に繋げる仕組みを明確にします。例えば「提案から◯日以内に対応」「改善内容を次号社内報で紹介」など、声→アクション→結果の流れを可視化する。これが「自分の声が体験価値を変えた」という実感を生み、さらなる声を促します。 ## **まとめ:声を出す文化が、顧客体験を進化させる** 「声を出す社員」が増えるということは、ただの意見数の向上ではなく、CXを進化させるための **“現場からのリアルなインサイト”** が流れ込む組織になるということです。 そして、そのインサイトを顧客体験に反映していくことで、ブランドは単なるサービス提供者ではなく、「顧客と共につくる体験の場」へと変化します。 これこそが、EX(従業員体験)を起点とし、CX(顧客体験)を持続的に高める、TEGが提唱する体験価値経営の核心です。 今、経営者・CX担当・人事・現場マネジャーの皆さまには、ぜひ「声を出せる文化づくり」から次の一歩を踏み出していただきたいと思います。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?! - 【コラム】母集団形成の罠!? ──数を集めても採用は成功しない理由 --- title: 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー date: 2025-12-01 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8ccpa%e9%ab%98%e9%a8%b0-x-ltv%e4%bd%8e%e8%bf%b7%e3%80%8d-%e2%94%80%e6%82%a9%e3%81%bf%e5%a4%9a%e3%81%84%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e6%8b%85/ --- # 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー --- title: 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー date: 2025-11-29 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/4702/ --- # 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー 最近、マーケティング担当者の方たちと話していると、 ほぼ全員から同じ言葉が返ってくる。 「もうCPAが高すぎて…」 「LTVが伸びないから攻められない」 …わかる。 ここ数年のマーケットは、マーケターにとって本当に過酷だ。 広告のクリック単価は上がり続け、 媒体はアルゴリズム変更を繰り返し、 競合は増え、ユーザーの耐性も高くなる。 もう、以前のように“広告を打てば回収できる”世界ではなくなった。 ## **CPAが上がるのは、実は“広告が悪い”からではない** CPAが高騰すると、どうしても広告運用のせいにしがちです。 ・クリエイティブが弱い? ・ターゲティングがズレてる? ・LPの改善が遅い? ・代理店がちゃんとやってない? もちろん、その可能性もゼロではないでしょう。 しかし、ここ数年のトレンドを見ると、もっと根本的な理由があります。 それは── **「顧客側の期待値が上がりすぎている」** **「顧客が広告になれている」**という事実です。 モノがあふれ、情報もあふれ、比較も簡単。 差別化は一瞬でなくなる。 “ちょっと良さそう”くらいでは、購買行動まで行かない。 つまり、**広告で興味を引いても、心が動く瞬間まで行かない**。 だからCPAは自然と高くなる。 ## **そして同時に起きているのが、「LTVが伸びない問題」** ここが最も深刻なポイント。 以前なら、 「初回のCPAなんて多少高くても、LTVで回収できるからOK」 というモデルが成立していた。 でも今は違う。 ・2回目が来ない ・離脱が早い ・継続率が落ちる ・単価が上がらない ・口コミも起きない つまり、**関係が続かない**。 この「続かない世界」で、 CPAだけ頑張って改善しても、全体の利益構造は改善されない。 ## **マーケ担当者は、数字の前に“体験のほころび”を見るべき** ここからが今回の核心。 CPA高騰も LTV低迷も マーケのスキル不足でも、広告の失敗でもない。 ほとんどの場合── **「顧客体験(CX)の弱さ」** が原因だ。 ・接客体験が普通すぎる ・“選ばれる理由”がない ・ブランドのストーリーが伝わらない ・オンラインとオフラインがつながっていない ・期待して来たのに“感動の瞬間”がない この「0.5点の誤差」が、 今の市場では致命的になる。 良くも悪くも、 **顧客が“敏感すぎる”時代が来ている。** ## **LTVは「売る」のではなく、「体験で積み上げる」** TEGがずっと現場で見てきたが、 LTVが高い企業には、必ずある共通点がある。 それは、 **“売る前”から体験設計ができていること。** 具体的には: - お客が初めて触れる瞬間に“その会社らしさ”がある - 小さな驚き・小さな安心が散りばめられている - 現場のスタッフがブランドの世界観を体現している - 経験が“記憶に残る”ように設計されている - リピートが起こる理由が、ちゃんと体験に存在している これらが揃うと、LTVは勝手に伸びる。 広告を削っても回る“厚利少売”の構造ができる。 そして、マーケターが追われ続けるCPAの負荷も減る。 ## **マーケ担当者に伝えたい、たった1つの視点** **広告の精度ではなく、** **体験の質を変える。** これだけで、 CPAは自然に安定し、 LTVは勝手に伸びる。 なぜなら、マーケティングは本来、 **「売れる体験をつくる仕事」** だから。 広告だけで勝負する時代は終わった。 これからは、**体験価値がマーケの最大の武器になる。** 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー - 【コラム】ロイヤリティプログラムの有効な使い方 --- title: 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― date: 2026-04-19 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4853/ --- # 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― 最近、多くの経営者の方と話していて感じることがあります。 「広告費は増やしているのに、なぜか利益が残らない」 この悩みは、業種を問わず非常に多いです。 飲食、小売、美容、B2B、どこでも同じ構造が起きています。 ## **広告を増やしても、なぜ儲からないのか** 一見すると、売上を上げるためには 広告を増やすのが正しいように思えます。 実際に、広告を増やせば来店数が増え、売上も伸びます。 しかし、それと同時にこんな現象が起きていませんか? ・売上は上がるが、利益は増えない ・忙しくなるが、現場は疲弊する ・新規は来るが、リピートしない つまり、 **「集客はできているが、定着していない」** という状態です。 ## **本当の問題は“2回目が来ない”こと** ここで重要なのが「F2(初回リピーター)」です。 初回来店したお客様のうち、 どれくらいが2回目に来ているでしょうか。 実は多くの業界で、 **初回来店客の60〜70%は2回目に来ていない** と言われています。 つまり、広告で100人集めても、 次につながるのは30〜40人程度。 この状態で広告を増やせばどうなるか。 答えはシンプルで、 **“穴の空いたバケツに水を入れ続けている状態”** になります。 ## **利益を変えるのは「体験」である** では、どうすればいいのか。 答えはシンプルです。 **「また来たい」と思わせる体験を設計すること** です。 同じ商品でも、 ・誰に接客されるか ・どんな空間で体験するか ・どんな気持ちで帰るか によって、価値は大きく変わります。 そしてこの「体験」が、 ・もう一度来たい(F2) ・誰かに勧めたい(紹介) という行動を生みます。 ## **売上の質はF2で決まる** F2が増えると、何が変わるのか。 ・リピート率が上がる ・客単価が上がる ・紹介が増える つまり、 **売上の“質”が変わります。** ここで初めて、広告が“効く状態”になります。 逆に言えば、 F2が弱いまま広告を増やすことは、 効率の悪い投資になってしまいます。 ## **これからのマーケティングの本質** 今は、アルゴリズムや広告運用のテクニックが注目されています。 もちろんそれも重要です。 しかし、それ以上に重要なのは、 **「顧客がどう感じるか」** です。 ・この店はなんかいい ・この人からまた買いたい ・ここに来ると気分がいい こうした感情が積み重なり、 ビジネスは成長していきます。 ## **まとめ** マーケティングの本質は、 「どれだけ人を集めるか」ではなく 「どれだけ関係性をつくるか」です。 そしてその起点になるのが、 **最初の体験と、2回目につながる設計です。** 広告を増やす前に、 「なぜ2回目が来ないのか?」を考える。 ここに向き合うことが、 これからの成長の分岐点になると感じています。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 株式会社トータル・エンゲージメント・グループでは、 この「体験価値」を起点に、 ・顧客が“また来たい”と思う体験設計 ・現場で再現できる仕組みづくり ・EXとCXをつなぐ運用設計 を伴走型でご支援しています。 「自社でも取り組みたい」「一度整理したい」という方は、 ぜひお気軽にご連絡ください。 関連記事 / Related - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー - 【コラム】地方再生と体験価値─「人を呼ぶ」から「関わりたくなる」へ --- title: 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― date: 2026-04-20 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e3%81%aa%e3%81%9c%e5%ba%83%e5%91%8a%e8%b2%bb%e3%82%92%e5%a2%97%e3%82%84%e3%81%97%e3%81%a6%e3%82%82%e3%80%81%e5%88%a9%e7%9b%8a%e3%81%8c%e6%ae%8b/ --- # 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― --- title: 【コラム】「また買いたくなる体験」を作るためのCX戦略 date: 2025-09-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4586/ --- # 【コラム】「また買いたくなる体験」を作るためのCX戦略 お店側からすると新規のお客さまも2度目のお客さまも一人のお客さま。しかし、この違いをよく理解して、対応できれば収益力にも大きな差が出ます。 ## **「買う」から「また買いたい」へ** 2回目のお客さまが再来店してくれたということは、お客様が満足している証拠です。確実に次も来店してもらえるような対策を取りたいです。 どんなに優れた商品やサービスでも、顧客が「一度買って終わり」では企業の成長は続きません。真に強いブランドは「また買いたい」と思わせる体験を設計しています。ここで重要なのは「顧客満足度を高めること」ではなく、「**次の行動につながる体験を生むこと**」です。 たとえば、あるアパレルブランドは商品のクオリティに加えて、店舗スタッフが「前回ご購入いただいた洋服は着心地いかがでしたか?」と自然に声をかけることで、顧客に“覚えてもらえている”という特別感を与えています。 これは商品自体の満足に加えて、「自分は大切にされている」という体験が心に残る好例です。顧客はその瞬間に「また来たい」「また買いたい」と感じるのです。 ## **CX戦略のポイントは「体験の連続性」** 「また買いたくなる体験」を作るためのCX戦略のポイントは、**顧客接点を“点”ではなく“線”としてデザイン**することです。 購買からアフターサポートまでの一連の流れを顧客がどう感じるか、その全体像を描く必要があります。たとえば、Apple StoreのGenius Barでは修理が終わった後にメールでフィードバックを求め、その声をスタッフに即時共有する仕組みを持っています。これにより、サポート体験は「終わった」ではなく「改善され続けるもの」として顧客に映ります。 また、スターバックスではアプリによるパーソナライズドなクーポン配信と、店頭での温かい接客が連動しており、顧客に「一貫したブランド体験」を与えています。顧客にとって一貫性のある接点こそが、リピートにつながる最大の要因なのです。 この時に役に立つツールとして、カスタマージャーニーマップです。 ## **EX(従業員体験)がCXを支える** 忘れてはならないのは、**CXを設計し実行するのは現場のスタッフ**だということです。 「また買いたくなる体験」を提供できるのは、スタッフ自身が誇りを持って働ける環境=EXが整っているからです。スターバックスの「エプロン制度」やリッツ・カールトンの「スタッフに裁量を持たせる文化」はその代表例です。スタッフが自らの成長や努力を認められ、顧客に喜んでもらえることを誇りにできる仕組みがあるからこそ、顧客への共感ある体験が生まれます。 逆に、現場スタッフが疲弊し、ただマニュアル通りに対応するだけでは、どんなに良い戦略も形骸化してしまいます。CX戦略の基盤は、**スタッフ一人ひとりが「顧客を笑顔にしたい」と思える環境づくり**にあるのです。 ## **まとめ:CX戦略の核心は「体験を積み重ねる仕組み」** 「また買いたくなる体験」を生み出すCX戦略の核心は、顧客との接点を継続的にデザインし、スタッフの誇りと共感を支えることにあります。商品やサービスの一回限りの満足ではなく、体験の積み重ねによって次の購買行動を促す。これがリピートを生み、LTV(顧客生涯価値)を最大化する道筋です。 顧客にとって「ここで買ってよかった」だけでなく「またここで買いたい」と思える瞬間をどう設計するか。企業の未来を左右するCX戦略は、そこにかかっています。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 成功する中小企業のイノベーション事例と顧客理解 --- title: 【コラム】「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える date: 2025-01-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%99%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%80%8d%ef%bc%9a%e6%8a%95%e8%b3%87%e3%81%99%e3%82%8b%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%81%8c/ --- # 【コラム】「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える --- title: 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 date: 2026-01-25 url: https://total-engagement.jp/column/biz/4723/ --- # 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 ここ数年、どの企業でも 「働きやすさ」という言葉をよく耳にするようになりました。 制度の整備、残業削減、リモートワーク、福利厚生。 どれも大切な取り組みです。 一方で、現場からはこんな声も聞こえてきます。 - 働きやすくはなったが、活気がない - ルールは整ったが、やりがいを感じにくい - 離職は減ったが、成長実感が薄い これは決して珍しい話ではありません。 ## **「働きやすさ」だけでは、人は前に進まない** まず整理しておきたいのは、 **働きやすさ ≠ 働きがい****** ということです。 日本では働きやすさと働きがいをごっちゃにして考えていました。 少し前に「やりがい搾取」なって、言葉もありました。 一度整理しましょう。 働きやすさとは、 「ストレスや不安を減らすための環境整備」。 給料や人間関係、職場環境などで衛生要因言われています。 働きがいとは、 「自分の行動が、誰かの価値につながっているという実感」。 仕事のやりがい、責任・裁量、成長機会、評価・承認、達成感などですね。 専門的には動機づけ要因と言われています。 要するに前者は“守り”、後者は“推進力”です。 どちらも大切ですが、 **働きやすさだけでは、人は前に進みません。****** ## **働きがいは「目的」ではなく「接続」から生まれる** では、働きがいはどこから生まれるのか。 私たちが現場で見てきた答えは、とてもシンプルです。 **働きがいは、「自分の仕事」と「組織のらしさ」がつながった瞬間に生まれる。****** - 自分の一言が、会社らしさを体現している - 自分の判断が、「この会社らしい」と評価される - 自分の行動が、顧客からの感謝につながる この“接続感”があると、人は自然と前を向きます。 逆に言えば、 らしさが曖昧な組織では、働きがいは生まれにくい。 ## **「らしさ」は、働きがいの“座標軸”である** 以前のコラム(見える化で“らしさ”を掴む―声から指標、指標から物語へ―)でもお伝えしてきましたが、 ここで言う「らしさ」とは、 - スローガン - 理念ポスター - きれいな言葉 ではありません。 **日々の判断に使える「優先順位の軸」** です。 らしさが明確になると、 現場ではこんな変化が起きます。 - 何を大事にすべきか迷わなくなる - 判断の理由を説明しやすくなる - 上司と部下の会話が噛み合う つまり、 **「正解がわかる」状態** が生まれる。 これは、働きがいに直結します。 ## **働きやすさ × らしさ = 働きがい** ここで3つの関係を整理します。 - 働きやすさ:安心して働ける土台 - らしさ:判断と行動の軸 - 働きがい:自分の仕事に意味を感じる実感 この3つがそろったとき、 - 人は自律的に動き - チームは前向きになり - 顧客体験が安定し - サービス・プロフィット・チェーンが自然に回り始めます 逆に言うと、 **らしさがないまま働きやすさだけを整えると、** **「居心地はいいが、動かない組織」になりやすい。****** ## **働きがいは「与えるもの」ではなく「育つもの」** ここも大切なポイントです。 働きがいは、 制度や評価で“与える”ものではありません。 - 自分の行動が評価され - その評価が「らしさ」と結びつき - 顧客の言葉として返ってくる この循環の中で、 **静かに、でも確実に育っていくもの** です。 称賛が「数字」だけでなく、 「らしさ行動」に向くようになると、 現場の空気は大きく変わります。 ## **まとめとして** - 働きやすさは必要条件 - 働きがいは推進力 - らしさは、その両者をつなぐ“軸” この3つがつながったとき、 EXは単なる施策ではなく、 **サービス・プロフィット・チェーン(SPC)を加速させるエンジン** になります。 中堅中小企業は、 この接続を爆速でつくれる立場にあります。 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ - 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 - 【コラム】良い利益と悪い利益 :NPSで測る体験価値 --- title: 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 date: 2026-01-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e5%83%8d%e3%81%8d%e3%82%84%e3%81%99%e3%81%95%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%80%8c%e5%83%8d%e3%81%8d%e3%81%8c%e3%81%84%e3%80%8d%e3%80%81%e3%81%9d%e3%81%97/ --- # 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 --- title: 【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値 date: 2025-10-12 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4595/ --- # 【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値 先日の自民党総裁選で、高市早苗氏が「馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります。」と発言し、大きな話題を呼びました。 この発言に賛否はあるかもしれませんが、私は強い感動を覚えました。 その言葉の裏にあるのは、「働くとは何か」「誰のために働くのか」という、根源的な問いかけです。 近年、私たちは“タイパ”や“コスパ”という言葉に象徴されるように、効率を最優先する働き方を追求してきました。 AIが登場し、タスクは自動化され、生産性を上げることが目的化していく──。 しかし、どこかで“働くことの実感”が失われていったようにも感じます。 高市氏の発言は、そんな時代への強いアンチテーゼだったのではないでしょうか。 ## **「効率」から「効力」へ──AI時代に問われる“実感”** これからの時代、問われるのは**どれだけ効率的に働いたかだけ**ではなく、 - *どれだけ「相手のために力を発揮できたか」**は非常に大事だと思います。 相手に喜ばれた瞬間、自分の仕事が誰かの役に立ったと感じた瞬間、 そこにこそ「効力感」という、人間にしか得られない報酬があります。 私たちトータル・エンゲージメント・グループが提唱している「体験価値(CX・EX)」も、まさにこの考え方に通じています。 CX(顧客体験)は、“お客様が感じる価値”の総体であり、 EX(従業員体験)は、“働く人が感じる誇り”の積み重ねです。 どちらも、相手のために一生懸命考え、行動した結果として生まれる「効力の体験」です。 AIが進化すればするほど、人がやるべき仕事は“考えること”や“感じること”、そして“想うこと”。 つまり、「効率」ではなく「効力」の時代に入っているのです。 ## **“効力”が組織を変える──自分の仕事が誰かの笑顔につながる設計を** 企業がこれから目指すべきは、「従業員が効力を感じられる組織設計」です。 それは単なる評価制度や成果指標だけではなく、**仕事の意味を感じられる瞬間を意図的にデザインすること**です。 顧客が「ありがとう」と言ってくれる仕組み、同僚同士が「あなたのおかげ」と伝え合える文化。 そうした日常の小さな“効力体験”が、従業員のエンゲージメントを高め、CXを自然と向上させていきます。 効率化の先にある“心の空白”を埋めるのは、AIでも仕組みでもなく、人が人のために働く実感。 その積み重ねこそが、企業のブランドを育て、社会の信頼を築く力になるはずです。 ## **まとめ:働くことの“体験価値”を取り戻そう** 「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります。」という言葉は、単に根性論ではなく、 「人のために働くことに誇りを持て」というメッセージだと私は受け取りました。 AIや効率化の波の中で忘れかけていた、“働く意味の原点”──。 それは、誰かのために力を尽くし、その瞬間に自分の存在意義を感じること。 これからの体験価値経営の本質は、 **働く人が効率ではなく“効力”を感じられる環境をどうつくるか。** そこに、企業と個人の未来を明るくする鍵があると感じています。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】忘年会と体験価値:人と企業を繋ぐイベントの再考 --- title: 【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値 date: 2025-10-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e5%8a%b9%e7%8e%87%e3%80%8d%e3%82%88%e3%82%8a%e3%80%8c%e5%8a%b9%e5%8a%9b%e3%80%8d%e3%81%ae%e6%99%82%e4%bb%a3%e3%81%b8%e2%94%80%e2%94%80%e5%83%8d/ --- # 【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値 --- title: 【コラム】「厚利少売」と体験価値 ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー date: 2025-11-25 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4691/ --- # 【コラム】「厚利少売」と体験価値 ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー 最近、知り合いの飲食店の店長さんと話していて、 ふと耳に残った言葉がある。 「うちは回転率より、“あの人にまた来てもらう”ほうが大事なんですよね。」 これを聞いたとき、まさに「体験価値重視の時代がきた」と思った。 そして、店長と「それって、まさに“厚利少売”だよ」と盛り上がりました。 同時に、「いまの日本のサービス業が忘れかけている大事な商いの原則だ」とも思った。 ## **厚利少売とは、効率ではなく“関係資産”を積み上げる戦略** “厚利少売(こうりしょうばい)”。 要するに、「薄利多売の逆」。 安く大量に売るのではなく、 “価値を認めてくれるお客さまに、適正な価格で、丁寧に届ける”商いのこと。 でも、ここにはもっと深い意味がある。 それは── **「1回の客数」ではなく、「1人の生涯価値(LTV)」を大切にする姿勢**。 この考え方って、実は最新のCXやLTV理論とまったく同じ方向を向いている。 でも現場では、日々の売上や回転率の数字に追われて、 いつのまにか“厚利少売”が消えてしまう。 ## **では、厚利少売はどうすれば実現できるのか?** その答えを一言で言うなら… **「体験価値(CX)を積み上げるしかない。」** これに尽きる。 なぜなら、 厚利少売の土台にあるのは「関係性」と「信頼」。 この2つは、広告でも値下げでもなく、 **お客さんの“体験”にしか宿らない**。 言い換えれば、 **体験価値こそが、厚利少売の唯一の“仕組み”になる。** ## **薄利多売では絶対に生まれない「体験の蓄積」** 薄利多売型のビジネスは、どうしても“効率”が正義になる。 スピード、回転率、来客数、広告、キャンペーン… とにかく“数”を追いかける。 でも、これでは“関係”は生まれない。 一方で、厚利少売型のビジネスは **「あなたから買いたい」** という感情に支えられている。 この「あなたから」という指名買いは、 ・丁寧さ ・誠実さ ・安心感 ・一貫性 ・らしさ みたいなものが積み重なることで生まれていく。 そして、ここで初めて **高単価でも離脱しない“優良顧客”** が育つ。 ## **体験価値を積むビジネスは「ファンが利益をつくる」** TEGがずっと現場で見てきたことだが、 体験価値を大事にする店舗や企業は、 おもしろいほど“優良顧客化”が進む。 リピートが増える。 口コミが増える。 紹介が増える。 そして最終的には、 **広告費を使わなくても利益が生まれる体質に変わる。** これ、まさに厚利少売そのもの。 ## **「厚利少売」を支えるのは、数字ではなく“感情データ”** そして、ここが一番大事なポイント。 厚利少売をやろうとすると、 「売上が減ったらどうするんですか?」 「回転率が落ちたら?」 と不安が出てくる。 この不安を解消する唯一の方法が、 **“体験価値データ”を持つこと。** 目の前のお客さまが ・何に満足していて ・何に不満を感じていて ・なぜ選んでくれて ・どこが「らしさ」なのか これらを定点で見える化すると、 売上の山谷ではなく **関係性の伸びが見えるようになる。** すると、経営判断がブレなくなる。 現場も迷わなくなる。 厚利少売を支える“新しい指標”がここにある。 ## **そして最後に** 僕がいろいろな企業を見ていて感じる結論はひとつ。 **「厚利少売」こそ、体験価値経営のひとつの“ゴール”であり、“成果”です。** 焦らず、売り急がず、 目の前のお客さまと関係を積み上げる。 それを続けていくと、 ある日ふと、「利益が安定する」というご褒美が返ってくる。 そしてそのとき企業は、 「薄利多売の世界」とはまったく違う景色を見始める。 その景色は、 “効率”ではなく “感情”と“関係”がつくる効力化の未来だと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーー そして、是非こちらの書籍も参考にしてください。 ### 厚利少売  薄利多売から抜け出す思考・行動様式 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 顧客をワクワクさせる「プレミアム体験」 --- title: 【コラム】「厚利少売」と体験価値 ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー date: 2025-11-25 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e5%8e%9a%e5%88%a9%e5%b0%91%e5%a3%b2%e3%80%8d%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4-%e2%80%95-%e5%a3%b2%e3%82%8a%e6%80%a5%e3%81%8c%e3%81%aa/ --- # 【コラム】「厚利少売」と体験価値 ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー --- title: 【コラム】「売る」から「ファンを作る」へ—中小企業にこそ必要なCX視点— date: 2025-09-07 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4552/ --- # 【コラム】「売る」から「ファンを作る」へ—中小企業にこそ必要なCX視点— ## **「売る」ことに追われる中小企業の現実** 多くの中小企業にとって、日々の最重要課題は「売上を立てること」です。短期的な数字を追い、値引きやキャンペーンで集客を図る。しかし、こうした“売る”ことに偏った活動は、一時的な成果を生んでも長続きしません。顧客が商品やサービスを選ぶ基準が「価格」や「利便性」だけになってしまうと、簡単に他社に乗り換えられてしまうのです。大手のように広告費や人員に余裕がある企業であればカバーできますが、リソースの限られた中小企業こそ、従来型の「売る営業」からの脱却が急務になっています。 ## ** CX視点が生む「ファン」という資産** そこで必要になるのが、CX(顧客体験)の視点です。商品を買っていただくだけでなく、「また来たい」「誰かに勧めたい」と思わせる体験をどう設計するか。例えば、美容室での会話や細かな気配りが「自分だけを大切にしてくれる」という感覚を与えたり、飲食店でスタッフが名前を覚えていてくれることが「特別感」につながったりします。こうした小さな体験の積み重ねが「ファン」を生みます。ファンはリピート顧客となり、さらに口コミや紹介を通じて新しい顧客を呼び込みます。広告や値引きに頼らずとも売上が安定していくのは、この「ファン資産」を持っている企業の特徴です。 ## **中小企業だからこそできるCXの磨き方** CXは大きな投資をしなくても実現できます。むしろ顔が見える規模の中小企業だからこそ、一人ひとりの顧客に寄り添った体験を提供しやすいのです。例えば、アンケートを「フィードバック」と呼び、顧客の声を日常の会話として受け取る仕組みをつくる。スタッフが共有しやすい形で顧客のエピソードをストックし、現場で活かす。こうした取り組みは、規模の大きな企業よりも小回りの利く中小企業の方が実践しやすい領域です。大切なのは、日々の接点の中で「顧客にどんな気持ちになってほしいか」を意識して行動すること。その積み重ねがファンを増やし、結果的に売上や利益を押し上げる循環を生み出します。 ### **まとめ:CX視点は「未来への投資」** 「売る」ことに追われるだけでは、常に価格競争や集客コストに苦しむことになります。しかし「ファンを作る」ことにシフトすれば、顧客が自ら企業を支え、広めてくれる仕組みができあがります。中小企業にとってCX視点は贅沢ではなく、生き残りと成長のための必須戦略です。 短期的な売上から一歩引き、「ファンづくり」という長期的な資産形成に取り組むこと。それが、これからの中小企業経営の鍵となるのです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】CX体験価値起点でのマーケティング --- title: 【コラム】「売る」から「ファンを作る」へ—中小企業にこそ必要なCX視点— date: 2025-09-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e5%a3%b2%e3%82%8b%e3%80%8d%e3%81%8b%e3%82%89%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%82%92%e4%bd%9c%e3%82%8b%e3%80%8d%e3%81%b8-%e4%b8%ad/ --- # 【コラム】「売る」から「ファンを作る」へ—中小企業にこそ必要なCX視点— --- title: 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました date: 2026-09-06 url: https://total-engagement.jp/column/cx/6903/ --- # 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました 前回の記事に、思いのほか多くの反応をいただきました。 なかでも印象に残ったのが、全国に店舗を展開する食品チェーンの経営者の方からのご連絡でした。長く大手小売の経営に携わってこられた方です。指標と業績の関係については、私などよりずっと長く、ずっと真剣に向き合ってこられたはずの方から声をかけていただいたことに、正直、少し驚きました。 その方のコメントは以下のような内容でした。 『今朝の記事はとてもストンと腹落ちしました。 これまで客数を増やすために、様々な取り組みを行いました。NPSの「他人へのおすすめ度」は、本人の「また来たい」から少し外れたように感じていました。』 考えてみれば、当然かもしれません。「顧客満足度は測っている。数字も悪くない。でも業績と結びついている実感がない」という状態は、規模の大小を問わず、多くの経営者が抱えているものだからです。 そこで今回は、前回の記事で少しだけ触れた話を、もう少し深く扱います。同じチェーンのデータを新規のお客様と既存のお客様に分けたときに現れた、”54.8ポイントの断層”の話です。 先に、この記事の芯を書いておきます。 ## 常連さんが大事 多くの経営者が「うちは常連さんに支えられている」とおっしゃいます。私も、そういうものだと思っていました。 ところが、全国90拠点のヘルスケアサービスチェーン(有効回答 約4,100件)のデータを新規と既存で分けて集計したところ、”既存のお客様のほうが、評価が低い”という結果が出ました。しかも、その差は50ポイントを超えていました。 「常連に支えられている」という感覚は、少なくともこのデータでは裏付けられなかったのです。 ## 「常連さんに支えられている」という感覚 まず、この言葉が生まれる背景を整理しておきます。 多店舗のサービス業や小売業では、収益の大半が反復来店から生まれます。新規獲得には広告費がかかりますが、常連は自然に戻ってきてくれる。だから常連を大切にしよう——これは、経営の判断として何も間違っていません。 実際、現場に立っていると、その感覚は強化されます。名前を覚えているお客様、いつもの注文をされるお客様、スタッフと言葉を交わすお客様。そういう方々の顔が、まず思い浮かびます。 そして厄介なことに、その方々は”たいてい満足しておられます”。だから、常連=満足度が高い、という図式が出来上がる。 ## ただし、常連の声は「聞こえてこない」 ここに、構造的な落とし穴があります。 アンケートに答えてくださるのは、関心の高い層です。初めて来て何かを感じた方か、熱心なファンか。そのどちらかに偏ります。 では、静かに離れていく常連はどうでしょうか。 その方々は、不満を言いません。クレームも入れません。ただ、来店の間隔が少しずつ空いて、ある日から来なくなる。そして、アンケートにも答えません。答えるほどの関心が、もう残っていないからです。 つまり、”離れかけている常連ほど、データに残らない”。 私たちは長いあいだ、この構造を「常連は満足しているからアンケートを出さない」と読み違えていました。沈黙を、満足と取り違えていたのです。 これは、離職率という指標が抱えている問題とよく似ています。離職率が捉えているのは「出ていった人」だけで、いま残っている人がどう感じているかは分かりません。同じように、顧客アンケートが捉えているのは「答えてくれた人」だけです。答えなかった人の存在は、集計表のどこにも現れません。 そして、答えなかった人のほうが、たいてい多いのです。 図1|アンケートに現れない人たち ## 90拠点で、新規と既存を分けて集計した そこで、実際に分けてみました。 対象は前回と同じ、全国90拠点のヘルスケアサービスチェーン。有効回答 約4,100件を、初回利用の方と2回目以降の方に分類し、それぞれのNPSを算出しました。 結果はこうです。 新規のお客様:+51.8 既存のお客様:−3.0 差は”54.8ポイント”。 図2|新規のお客様と、既存のお客様 正直、最初に見たときは集計を疑いました。新規のほうが高いこと自体は珍しくありませんが、ここまで開くのは想定外でした。しかも既存側はマイナス圏です。推奨者より批判者のほうが多い状態で、そのお客様たちが「常連」と呼ばれていたことになります。 念のため補足すると、NPSは推奨者の割合から批判者の割合を引いた数字です。0がちょうど拮抗している状態で、マイナスは批判者のほうが多いことを意味します。既存のお客様の−3.0は、辛うじて拮抗しているように見えて、実際には推奨者よりも批判者がわずかに上回っている状態でした。 さらに気になったのが、同じ期間の売上でした。 90拠点のうち、伸びた拠点は24、減った拠点は40。”63%が縮んでいました”。 図3|入口は機能していたのに、全体は縮んでいた ## 「入口は機能していたのに、全体は縮んでいた」 この2つの数字を並べたとき、はじめて構造が見えました。 新規のNPSが+51.8ということは、初めて来た方の体験は成功しています。集客も、初回の接遇も、悪くない。むしろ良い。 にもかかわらず、6割強で売上が減っている。 だとすれば、問題は入口ではありません。入ってきた人が、”続かない”のです。 このチェーンで起きていたのは、集客の失敗ではなく、2回目以降の設計の不在でした。そして、それは全体平均を見ているかぎり、絶対に見えません。全社平均のNPSは、新規の高評価と既存の低評価が打ち消し合って、そこそこの数字に落ち着いてしまうからです。 平均値は、しばしば断層を隠します。 ## なぜ、2回目でつまずくのか 分けて見えたあと、自由記述を読み直しました。既存のお客様が低い点をつけた理由には、いくつかの共通パターンがありました。 ひとつは、”説明が一度きり”だったこと。初回は丁寧に説明されるのに、2回目以降は「もうご存じですよね」という感じで進む。お客様からすると、扱いが変わったように感じられます。 もうひとつは、”担当が変わる”こと。初回に対応したスタッフと、次回のスタッフが違う。前回の内容が引き継がれておらず、また一から説明することになる。 そして最も多かったのが、”何も起きていない”というものでした。悪いことは何もない。ただ、初回にあった特別な感じがなくなっただけ。 言い方を変えれば、初回に用意されている体験が、2回目には用意されていないのです。多くの企業が、初回の体験設計にはコストをかけます。けれど2回目以降は、現場の裁量に委ねられている。 離反は、事故ではなく設計の空白から起きていました。 図4|2回目で、何が起きていたのか ## でも、常連を軽視していいという話ではありません ここも誤解されたくないので、はっきり書いておきます。 この結果は「常連は当てにならないから新規獲得に注力すべきだ」という話ではありません。むしろ逆です。 新規のNPSが+51.8ということは、”新しく来た方を満足させる力はすでにある”ということです。その力を持ちながら、2回目以降に発揮できていない。つまり、伸びしろは既存側にあります。 新規獲得には広告費がかかります。一方、2回目の体験設計にかかるのは、多くの場合お金ではなく手間です。何を伝えるかを決め、引き継ぐ仕組みをつくり、現場に共有する。それだけで動く部分が、かなりあります。 「常連に支えられている」という感覚は、正しかったのです。ただ、その常連が”いま何を感じているか”を、私たちは測っていなかった。それだけの話でした。 ## このデータだと、ほかにもこんなことが見えている 今回は新規と既存という切り口に絞りましたが、同じデータからは、ほかにも気になる数字が出ています。 拠点間の131ポイント格差。 チェーン全体の平均の裏で、最も高い拠点が+81.3、最も低い拠点が−50.0でした。同じ看板、同じマニュアル、同じ研修を受けているはずの拠点間で、これだけ違う。平均点は、現場のどこにも存在していませんでした。 スコアと売上のねじれ。 NPSと年間売上で4象限に分けると、両方高い「スター」は13拠点。両方低い「優先改善」が11拠点。そして残りは、”どちらか一方だけが高い”拠点でした。評価の高い店と、売れている店は、必ずしも同じではありません。ここは打ち手の優先順位に直結します。 体験項目の高止まり。 空間9.02、接遇8.96、問診8.99、技術8.75。10点満点で見れば全項目が高評価です。それでも6割強の拠点が減収していました。高評価と業績は、自動的には連動しません。 どれも、平均を分解してはじめて見えてくるものです。 ## では、現場では何が変わるのか 前回も書きましたが、指標を変えることの本当の価値は、点数が上がることではなく、”会議の問いが変わること”にあります。 新規と既存を分けていないころ、会議の議題は「今月のスコアが下がった理由」でした。原因の候補が広すぎて、結局は「接客を丁寧に」に着地します。 分けたあとは、こうなります。「初回の方の評価は保てているか」「2回目の方の評価はどこで落ちているか」「落ちているのは説明か、引き継ぎか、それとも何もしていないことか」。 ここまで来ると、打ち手が個人の心がけではなく、オペレーションの設計に移ります。 たとえば、2回目のお客様に何を伝えるかを決めておく。前回の内容を引き継ぐ手段を用意する。初回だけでなく2回目にも、意図的に何かを起こす。どれも、精神論ではなく仕組みの話です。 ## 持ち帰り用チェックリスト 明日から確認できる形に整理します。 まず、”新規と既存を分けて集計”してください。アンケートの冒頭に「本日が何回目のご利用ですか」という一問を足すだけで、翌月から分けられます。設問一行の追加なので、システム投資は要りません。 次に、”2群の差を確認”してください。差が20ポイントを超えていたら、2回目以降の体験設計に手をつけるべきサインです。参考値として、今回のデータでは54.8ポイントでした。 そして、”既存客の沈黙を満足と読み替えない”でください。回答が返ってこない層こそ、離れかけている可能性があります。回答者だけを見ていると、その存在自体に気づけません。 最後に、”2回目に何が起きるかを言語化”してください。初回の体験設計は多くの企業が持っています。2回目の設計を持っている企業は、驚くほど少ないのが実感です。 ―――― 「常連に支えられている」というのは、経営者の実感として正しいのだと思います。実際、収益はそこから生まれています。 ただ、支えてくれている方々が”いま何を感じているか”は、分けて測らなければ分かりません。そして、分けずに見ているかぎり、その方々が静かに離れていく音は、決して聞こえてこないのです。 ―――― 次回は、この記事で触れた「拠点間の131ポイント格差」を扱う予定です。同じ看板を掲げながら、なぜこれほど差がつくのか。そして、全社平均というものが現場のどこにも存在しないという話です。 ―――― ## 自社で試してみたい方へ 前回の記事でご好評をいただいた資料を、引き続きご用意しています。 **① 再来意欲 設問テンプレート(無料・PDF/全7ページ)** 本記事の「本日が何回目のご利用ですか」を含む必須設問3問と、業種別の推奨設問を収録しています。治療院・クリニック/小売・スーパー/飲食・宿泊/BtoBサービスの4パターン。新規と既存を分ける集計手順も5ステップで整理してあります。 → ダウンロードはこちら(メールアドレスのみでお受け取りいただけます) **② CX-EX 現状診断(無料・オンライン30分)** 「いま測っている指標が、自社の収益構造に合っているか」を一緒に確認する時間です。すでにアンケートを実施されている場合は、その設問票をお持ちいただければ、どこがずれているかをその場でお伝えします。売り込みの時間にはしませんので、その点はご安心ください。 → 日程調整はこちら 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか - 【コラム】東京アートフェアに見る「体験価値」とビジネスのヒント --- title: 【コラム】「応援される企業」はなぜ強いのか date: 2026-03-09 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e5%bf%9c%e6%8f%b4%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%80%8d%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e5%bc%b7%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%8b/ --- # 【コラム】「応援される企業」はなぜ強いのか --- title: 【コラム】「応援される企業」はなぜ強いのか〜F2層(初回リピーター)がビジネスを変える〜 date: 2026-03-08 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4823/ --- # 【コラム】「応援される企業」はなぜ強いのか〜F2層(初回リピーター)がビジネスを変える〜 **F2層(初回リピーター)がビジネスを変える** まず、F2層とは、私がマーケティングを始めた際には、主に35歳から49歳の女性を指す広告・マーケティング業界の用語で、「F」はFemale(女性)を表し、「2」は年齢区分の2番目(F1層が20〜34歳の若い女性層)のカテゴリーを示していました。 最近では、 EC・通販業界などの一部文脈で、「F2」を「Frequency(購買頻度)の2回目購入(初回リピーター)」の略として使う事例もあります。 F2転換: 初回購入(F1)から2回目購入(F2)への移行を指し、リピーター育成の指標として、ECマーケティングで広く使われ、F2転換率の向上施策が議論されたりしています。 ここでは後者の初回リピーターとして使います。 企業の成長を考えるとき、多くの会社がまず「新規顧客」を追いかけます。 広告、キャンペーン、SNS施策。 もちろん新規獲得は重要です。 しかし現場を見ていると、 本当にビジネスを安定させているのは **F2層****** つまり **初回リピーター(2回目の来店客)****** です。 ## **F2が生まれると、ビジネスは安定する** マーケティングの世界ではよく知られていますが、 **1回来店した顧客が** **2回来店する確率は決して高くありません。****** 業界によって差はありますが、 多くの小売・サービス業では **20〜40%程度****** と言われています。 しかし、ここで重要なのはその先です。 一度でも 「もう一回来た」 という体験をした顧客は、 3回目以降の来店確率が **大きく跳ね上がります。****** つまり F1(初回客) ↓ **F2(初回リピーター)****** ここが最大の分岐点なのです。 ## **F2は「満足」ではなく「感情」で生まれる** では、F2はどうやって生まれるのでしょうか。 価格でしょうか。 ポイントカードでしょうか。 もちろんそれも影響します。 しかし実際の現場では、 もう少しシンプルな理由が多い。 それは **「なんか良かった」****** という感覚です。 スタッフの一言 覚えてくれていた名前 居心地の良さ こうした **小さな体験価値****** が、 「もう一回行こうかな」 を生みます。 ## **F2は“応援”の入口** ここで面白いことが起きます。 2回来店した顧客は、 単なる顧客から **関与者****** に変わり始めます。 - 店のことを覚える - スタッフの顔を覚える - 商品の背景を知る つまり、 **関係が生まれる。****** この状態になると、 顧客は 「生活者」ではなく **応援者(関与者)****** に近づいていきます。 ## **応援される企業はなぜ強いのか** 応援される企業は強い。 それは、 応援者が増えると ビジネスが安定するからです。 例えば 応援者は - 再来店する - SNSで紹介する - 友人を連れてくる - 新商品を試す 広告費よりも強い。 これは **F2の積み重ね**から始まります。 ## **F2を増やす3つのポイント** F2を増やす企業には共通点があります。 **① 初回体験の設計** 来店した瞬間から - 声掛け - 空気感 - ストーリー が設計されています。 **② 名前を覚える文化** スターバックスなどが有名ですが、 人は **自分を覚えてくれた店****** に戻ります。 **③ スタッフが誇りを持っている** EX(従業員体験)が高い店は、 自然にCXが上がります。 これは **サービス・プロフィット・チェーン****** そのものです。 ## **F2は「儲かる構造」をつくる** F2が増えると、何が起きるでしょうか。 - 広告依存が減る - LTVが伸びる - 客単価が上がる - 紹介が増える つまり、 **利益構造が変わる。****** これは単なるマーケティングではありません。 **経営構造の変化**です。 ## **まとめ** 企業が本当に見るべき数字は 新規顧客数だけではありません。 **F2率****** が大切です。 初回来店 ↓ 2回来店 ↓ 関係が生まれる ↓ 応援者(関与者)になる この流れを作れる企業は、 自然と成長していきます。 応援される企業は強い。 その入口は、 **F2(初回リピーター)****** なのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】ラグジュアリーとプレミアム ─価格ではなく「体験」で差がつく時代─ --- title: 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 date: 2025-09-15 url: https://total-engagement.jp/column/column02/4568/ --- # 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 **漢字って難しいですよね。****同じ読みや意味でも違いがあります。** 先日、『実践ライフラインバリュー』の著者でもある齋藤さんとの会話の中で、漢字の「思い」という言葉についての話になりました。 ### **自分の心から生まれる「思い」** 「思」という字は「田」と「心」で成り立ち、頭の中で考えること、つまり自分の心にある考えや感情を指しています。自分の内側から自然に生まれるものが「思い」なのです。私たちも日々の仕事や生活の中で、多くの「思い」を抱きながら過ごしています。 ### **相手に寄り添い重ねる「想い」** 一方で、「想い」という字は「相」と「心」で構成されています。これは、自分の心にとどまらず、相手の心に寄り添い、重ね合わせて感じることを意味しています。つまり「想い」とは、相手の存在を前提とした心の働きです。ビジネスの現場でも、自社の「思い」を語るだけでは独りよがりになりがちです。しかし、その「思い」を相手の立場や文脈に重ね、「想い」として届けることができたとき、初めて心が動き、共感や信頼へとつながります。 ### **「思い」を「想い」に変えるCX/EX** CX(顧客体験)やEX(従業員体験)の取り組みも、この「思い」と「想い」の違いに深く関係しています。企業の中にある理念やビジョンは「思い」として存在しますが、それを「想い」として顧客や従業員に伝える工夫がなければ、行動や感情を動かすことはできません。体験価値経営とは、まさに「思い」を「想い」に変換する仕組みづくりです。相手の心に寄り添い、共に感じる体験をデザインすることが、信頼を育み、持続的な成長につながるのです。 関連記事 / Related - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 顧客に聞くことの大切さ - 2019年 新年のご挨拶 --- title: 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” date: 2025-12-13 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4725/ --- # 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” ここ数年、「パーパス経営」という言葉を 本当によく耳にするようになりました。 企業の存在意義。 社会における役割。 なぜこの会社があるのか。 どれも、とても大切な問いです。 一方で、現場からはこんな声も聞こえてきます。 - パーパスは掲げたが、現場は何も変わらない - 良いことを言っているが、業績とは結びつかない - 結局、スローガンで終わっている この違和感の正体は何なのか。 ## **■ 日本企業に必要なのは「思想としてのパーパス」ではない** まず、はっきり言えることがあります。 多くの日本企業にとって必要なのは、 **欧米型の“理念先行パーパス経営”をそのまま真似ることではありません。****** もちろんスタートアップのような企業では、ゼロから作ることは非常に大事です。 しかし日本の企業、特に中堅中小企業は、 - 創業の背景 - 地域との関係 - 顧客との長い付き合い - 現場に積み重なった判断の歴史 こうしたものの中に、 すでに“存在意義”が染み込んでいます。 つまり、 **パーパスは「新しく作るもの」ではなく、** **「すでにあるものを掘り起こすもの」「磨き直す」**ことだと思います。 ## **■ 日本型パーパス経営の正体は「らしさ」** 日本型パーパス経営を一言で表すなら、 それは **「らしさの言語化」** ではないかと考えています。 - お客さまから、どう見られているのか - どんな場面で信頼されてきたのか - なぜ長く選ばれてきたのか この積み重ねこそが、 日本企業にとってのパーパスそのものではないでしょうか。 抽象的な理念ではなく、 **体験として語れる存在意義**。 それが「らしさ」です。 ## **■ 「らしさ」は、掲げた瞬間には戦力にならない** ここで重要なことがあります。 らしさは、 見つけただけでは戦力になりません。 言語化しただけでも、まだ足りない。 **戦力化とは、** **現場の判断と行動を変え、** **サービスプロフィットチェーン(SPC)を動かすこと** です。 - 判断に迷ったとき、立ち戻る軸になる - 評価や称賛の基準になる - 採用・育成・接客の共通言語になる この状態になって初めて、 らしさは“きれいな言葉”から **経営の武器** に変わります。 ## **■ 日本型パーパス経営は「現場起点」でしか回らない** 欧米型のパーパス経営は、 トップメッセージや思想から下りてくる構造が多い。 一方、日本型は逆です。これまの現場にあります。 - 現場の行動 - 顧客の言葉 - 日々の判断 ここからパーパス(らしさ)が立ち上がり、 経営に還流していく。 この構造だからこそ、 - 働きがいにつながり - 顧客体験が安定し - SPCが短縮され - 業績につながる という流れが、無理なく生まれます。 ## **■ 「意味」と「成果」を分断しない経営へ** パーパス経営がうまくいかない最大の理由は、 **「意味」と「成果」を切り分けてしまうこと** です。 - 意味は大事だが、数字は別 - 理念は語るが、現場はKPI - 想いはあるが、評価は売上だけ これでは、らしさは育ちません。 日本型パーパス経営とは、 **意味が行動を生み、** **行動が体験を生み、** **体験が成果につながる****** この一本の線をつくることだと考えます。 ## **■ まとめとしては** 日本型パーパス経営とは、 - 壮大な理念を掲げることではない - 流行の言葉を採用することでもない **「らしさ」を見つけ、** **言語化し、** **現場で使い、** **SPCを回すこと。****** それによって初めて、 存在意義は“語るもの”から **戦力として機能するもの** になります。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - レンガ職人から学ぶ「価値ある仕事」の作り方 --- title: 【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」 date: 2024-09-17 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3950/ --- # 【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」 私たちTotal Engagement Group(TEG)は、10年以上にわたり国内での多様な産業での顧客体験価値の「見える化」と、その向上に取り組んできました。飲食、宿泊、小売、金融といった異なる業界で、購入・利用、高低単価、スポット・継続、有形無形商材に関わらず、一貫して体験価値の高さが成功の鍵であることが確認されています。体験価値が低い状態では、継続的な事業成長は難しいのが現実です。どこかに無理が生じます。 これまでの経験から顧客体験価値を高めるための3つのポイントをお伝えします。 ## **1. 期待を超える体験の実現** これは一番わかり易く、事前準備が出来るので再現性もあります。成功の鍵は、まず顧客の事前期待を超えるような体験を提供することです。そのためにはまずはカスタマージャーニーマップ(CJM)を持っていることが必要になります。CJM作成の過程では、顧客がどのような期待を持っているかを理解し、それを超越する要素をどのように組み込むかが重要です。その上で、実際に顧客とのタッチポイントのスタッフも理解し、常に実施されるべきものです。これまでの経験では、初めての顧客に対して、事前期待を上回る体験を提供できれば、顧客の満足度を大きく高めることがわかっています。ただ、同じ顧客が複数回来ると最初の感動はなくなり、日常になります。その後もサービス品質を維持しつつ、関係性強化に励むことが必要になります。 ## **2. 感情を動かすタッチポイントの設計** 顧客が利用中に感情が嬉しい方向へ動くよう、タッチポイントを設計することも大切です。現在は当たり前のサービスになっていますが、雨の日の小売店での買い物後、紙袋にビニールカバーをすることなどです。しかし、同じ体験が繰り返されると、新鮮味を失いますね。そのため感動体験を継続させれることは厳しく、感動ほどではなくとも現場スタッフの日々の顧客を喜ばせる姿勢が大切になります。 ## **3. 特別感を生む個別対応の重要性** 顧客が特別感を感じる対応を受けると、体験価値は高く維持されます。ここで言う特別感は、スタッフ方の丁寧な対応や親切な気配りなどになります。医療関係でも推奨度の高い企業に共通することは、丁寧な対応が多く出てきます。治療の良し悪しだけでは、NPSはそこまで高くなりません。このことはスタッフが、どのような気持ちで対応しているかが、非常に重要になります。 今後テクノロジによる体験価値向上施策は多く出てくると思います。しかしテクノロジには限界がありますが、人間による対応は、顧客がどのように感じ、どのように対応されるかによって大きく変わります。不断の投資とともに、人間による温かみのある対応が顧客体験価値を高める鍵です。そのため、我々は顧客と従業員の両方の体験を重視し、それをビジネスの核としています。顧客の直面する問題やニーズに対して従業員がどのように反応し、解決策を提供するかが、顧客ロイヤリティの向上に不可欠です。このように、顧客体験価値の向上は、継続的な努力と組織全体の取り組みによって成し遂げられるものです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 小売りは各工程での情報共有で顧客サービスの質が高まり、ファンが増える --- title: 【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」 date: 2024-09-17 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%ae%e4%b8%89%e5%a4%a7%e5%8e%9f%e5%89%87%e3%80%8d/ --- # 【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」 --- title: 【コラム】「顧客体験価値向上の代表的な3つのポイント」 date: 2024-01-25 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%ae%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e7%9a%84%e3%81%aa%ef%bc%93%e3%81%a4%e3%81%ae/ --- # 【コラム】「顧客体験価値向上の代表的な3つのポイント」 --- title: 【コラム】「顧客接点力診断」で、今の現場力が見える! date: 2025-08-04 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%80%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e6%8e%a5%e7%82%b9%e5%8a%9b%e8%a8%ba%e6%96%ad%e3%80%8d%e3%81%a7%e3%80%81%e4%bb%8a%e3%81%ae%e7%8f%be%e5%a0%b4%e5%8a%9b%e3%81%8c/ --- # 【コラム】「顧客接点力診断」で、今の現場力が見える! --- title: 【コラム】これまでのCSとCRM、そしてこれからのCXM date: 2024-11-11 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%be%e3%81%a7%e3%81%aecs%e3%81%a8crm%e3%80%81%e3%81%9d%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aecxm/ --- # 【コラム】これまでのCSとCRM、そしてこれからのCXM --- title: 【コラム】これまでのCSとCRM、そしてこれからのCXM:顧客体験の進化と企業戦略の変革 date: 2024-11-11 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4025/ --- # 【コラム】これまでのCSとCRM、そしてこれからのCXM:顧客体験の進化と企業戦略の変革 アイキャッチの写真は、当社が2011年に作ったTシャツのタグラインに入れていたことです。 だいぶ早かったですね。 これまで、企業は顧客満足(CS: Customer Satisfaction)や顧客関係管理(CRM: Customer Relationship Management)に重点を置いて、顧客との関係性を築いてきました。しかし、顧客ニーズが多様化し、デジタルツールが日常に浸透する中で、顧客が求めるのは単なる満足度や関係性の構築を超えた、より深い「体験」となってきています。こうした背景から、顧客体験管理(CXM: Customer Experience Management)が注目されるようになりました。今回は、CSとCRMの役割を振り返りつつ、これからのCXMが企業にとってどのような意味を持つのか、その変化と価値を探ります。 ### **CSとCRM:顧客満足と関係管理** 顧客満足(CS)は、企業が提供する商品やサービスが顧客の期待にどれだけ応えられているかを測る基準として長く重視されてきました。CSは、顧客の好意的な反応を促し、リピート購買や口コミ拡散といった行動を促すための基本的な指標であり、企業にとっての成長の基盤です。例えば、アンケートやフィードバック収集を通して、商品やサービスに対する満足度を調査し、CS向上を図ることは、多くの企業が行っている取り組みでしょう。 一方、CSに加えて、顧客との関係性を長期的に育むために「顧客関係管理(CRM)」が導入されるようになりました。CRMは、顧客の購買履歴や問い合わせ内容、趣味や嗜好といった静的なデータを一元管理することで、顧客ごとのニーズに合わせたアプローチが可能になります。CRMによって、企業は顧客を「個人」として理解し、一人ひとりにパーソナライズされた情報を提供することができるようになりました。この仕組みによって、顧客との信頼関係が深まり、ロイヤルティ向上やリピート購入の増加といった成果が期待できるようになりました。 ### **CXMの登場:顧客体験全体の管理へ** 今日、顧客が求めるのは「満足」や「関係」を超えた、ブランドとの深い一貫性ある体験です。そこで、CSやCRMの先にある「顧客体験管理(CXM: Customer Experience Management)」が注目され始めました。CXMは、顧客がブランドと関わる全てのプロセス—認知から購入、使用、アフターサポートまで—を通じて、いかに価値ある体験を提供できるかに焦点を当てています。CXMのポイントは、顧客との接点を単なる情報交換の場とするのではなく、あらゆる場面で一貫したブランド体験を提供し、顧客にとって意味のある体験を創り上げることにあります。 CXMは、マーケティング、営業、カスタマーサポートといった部門間でのシームレスな連携が重要です。例えば、あるEC企業は、顧客がサイトを訪れた際の行動データをもとに、一貫した体験が提供されるようリアルタイムでパーソナライズされたコンテンツを出しています。さらに購入後も、顧客の使用状況に基づいて適切なサポート情報を提供するなど、全てのプロセスで顧客に寄り添った体験が提供されています。このように、CXMは顧客の体験全体を通じて長期的な関係構築とロイヤルティ向上を目指しているのです。部門最適というよりも、全社で顧客体験の向上を目指すことになります。 ### **これからのCXM:データとAIを駆使したパーソナライズ体験** CXMが目指す「体験の一貫性」を実現するためには、データとテクノロジーが不可欠です。顧客一人ひとりに合わせた最適な体験を提供するために、企業はビッグデータやAIを駆使し、リアルタイムでのパーソナライズされたコミュニケーションを強化しています。AIは、膨大な顧客データを解析し、それぞれの顧客に対する最適な対応や提案を導き出すことで、従来のCSやCRMでは難しかったきめ細やかな対応を可能にしています。このようなことは、大きな投資が可能な企業が取れる方法です。 ### TEGが考える理想的なCXMの使われ方:全社による顧客体験向上 CXMにAIが実装されることは、当社ツールでもロードマップに入っており、早晩大きくの企業が使われるかと思います。TEGが考えるCXMは、全社員で現在の顧客体験がリアルタイムに見れて、どうすれば喜んでいただけるかを考えるようになることが、最もパワフルな使われ方だと考えます。それはAIでは出来ず、常時仕事を通してお客様に喜んでいただこうと思っているスタッフからクリエイトされると思います。 ### **まとめ** これまでのCSとCRMは、顧客満足や関係性の管理に重きを置いてきましたが、現代の顧客が求めるのは、企業との関わりにおいて全体を通じた「体験の価値」です。そのため、今後はCXMの導入が企業にとって重要な要素となっていくでしょう。CXMは、顧客とのあらゆる接点を一貫性ある体験として管理し、データとAIを活用することで、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされた対応が可能です。 CXMを実現することで、企業は単に顧客に対して価値ある体験を提供するだけでなく、長期的な信頼関係を築き、顧客ロイヤルティを向上させることができます。これからの企業に求められるのは、CXとEXの両軸で顧客と従業員が共に良い体験を享受できる環境の整備です。CXMはその中心に位置する戦略であり、企業の成長を支える重要な基盤となるでしょう。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【イギリス訪問レポート】ポイントや値引きに頼らない!老舗スーパー「ウェイトローズ」は顧客体験重視のロイヤルティ・プログラムが大人気 --- title: 【コラム】なぜ「人」を最優先する経営を選んだのか date: 2025-01-19 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4159/ --- # 【コラム】なぜ「人」を最優先する経営を選んだのか 池田これまでの経営人生の中で、「人」では、本当に多くのことを学びました。 30年間、多くの事業を立ち上げました。作ったサービスをわからないくらいあります。そして多くの失敗も経験しました。 それは、「人」を最優先に考える経営こそが、企業の持続可能な成長を実現し、社会に価値を提供できるということです。この信念は一朝一夕に生まれたものではなく、様々な経験や出会い、そして苦しい失敗の中から培われたものです。今回は、なぜ私が「人」を最優先に考える経営を選んだのか、その理由をお話ししたいと思います。 ## **出発点となった「仕事への向き合い方」との出会い** 私が「人」を最優先に考えるようになったきっかけは、サラリーマン時代の営業の先輩でした。ある時、私はとある現場で先輩と話す機会がありました。先輩は自分の仕事を「ただの営業だ」とは言わず、「クライアントと未来の業界を作っている」と語ったのです。その一言に込められた誇りや情熱を感じ、私の心は深く揺さぶられました。 その時、私は気づいたのです。「人が仕事に誇りを持てるとき、そこに力が宿る」と。そして、仕事を「単なる作業」から「意味のある活動」に変えるのは、経営者の使命ではないかと考えるようになりました。人は誰しも、ただ生活費を稼ぐためだけに働いているわけではありません。そこに何かしらの「価値」や「意義」を見出したいのです。それを実現する場を作ることが、私が経営者として果たすべき役割だと確信しました。 ## **苦しい失敗から学んだ「人」の力** もちろん、最初からこの考え方を実行できたわけではありません。自分で事業を始めた頃、ある事業で失敗を経験しました。その時の私は、利益を最優先にし、数字ばかりを追いかけていました。コスト削減や効率化を徹底し、短期的には一定の成果を上げました。しかし、その過程で「人」の存在を軽視していました。 気づいた時には、現場のモチベーションは低下し、トラブル多発、離職者が相次ぎました。あの時の苦い失敗は、今でも忘れることができません。しかし同時に、私にとっては大きな学びでもありました。利益は「人」の力の結果として生まれるものであり、逆に「人」を犠牲にして得た利益は、必ずどこかで帳尻が合わなくなるのです。 また、別の失敗の話をします。 外部からの資金調達の意思決定をする際に、パーパスの浸透が甘く、経営幹部で意見が別れ、最終的には調達失敗。事業もリスタートを余儀なくされました。 ## **「人」を最優先することで生まれる価値** その後、私は経営の方針を大きく転換しました。最優先すべきは「人」であるという軸を据え、顧客だけでなく、従業員やパートナー企業にも寄り添う経営を目指しました。例えば、従業員一人ひとりの声に耳を傾け、どんな小さな意見でも無視しないこと。キャリアアップや自己成長を支援する仕組みを整えること。そして、失敗を恐れず挑戦できる職場環境を作ること。これらを愚直に実行していきました。 その結果、驚くべきことが起こりました。従業員が積極的に意見を出し、自らの役割に責任を持つようになったのです。そして、顧客への対応にもその姿勢が反映され、顧客満足度が自然と向上していきました。これは、「人」を最優先に考えた経営がもたらす結果でした。短期的な成果を求めるのではなく、長期的な信頼関係を築くことが、企業の持続的な成長につながるのだと実感しました。 ## **経営者としての原点にあるもの** 「人を最優先にする経営」というと、感情論に聞こえるかもしれません。しかし、これは決して理想論ではなく、経営の現場で真実だと確信しています。人の力が最大限に引き出されたとき、組織はどんな困難も乗り越えられます。そして、その力を引き出すのが経営者の役割です。 今も私の心の中には、先輩の言葉があります。仕事に誇りを持ち、自分の役割を意味のあるものだと感じるとき、人は想像以上の力を発揮します。だからこそ、私は経営において「人」を最優先に考え続けるのです。 これを読んでくださっている方も、ぜひ一度、自分の組織や働き方における「人」の存在について考えてみてください。そこには必ず、新しい気づきと可能性があるはずです。 「人を最優先にする経営」を選んだ理由は、私自身の失敗や学び、そして人の力に対する信頼から生まれたものです。これからもこの信念を大切にしながら、仕事を通じて価値ある未来を作り出していきたいと思っています。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 実践できるエンゲージメントレッスン 「挨拶」で売上があがるのか。 --- title: 【コラム】なぜ企業は顧客サービスを間違えるのか date: 2024-04-08 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/3647/ --- # 【コラム】なぜ企業は顧客サービスを間違えるのか 自分は、仕事柄いくつかの企業のLINEを登録しています。そこで気になったのは、大手化粧品メーカーと某ハイブランドのバックメーカーからのLINEです。3月の配信回数は各社11回と9回でした。内容はすべて新製品と新店舗、そしてクーポンなどのお知らせでした。どれも仕事だから読みましたが、そうでなければ確実にスキップしています。 ## 顧客体験の誤**解** 企業が顧客サービスにおいて犯す最も一般的な間違いの一つは、顧客とのコミュニケーションを一方的な情報発信の場に限定してしまうことです。特に、LINEのようなメッセージングプラットフォームやメールマガジンを活用しているにもかかわらず、これらのツールをただの情報配信ツールとして使ってしまいがちです。これは、顧客接触点の一つとしてメルマガやLINEを単純なメディアの一つとしてみているからでしょう。 新製品の案内や割引クーポンの提供は間違いではありませんが、それだけに終始してしまうと、企業は顧客との関係構築において大きな機会を逃していることになります。本稿では、顧客体験(CX)の観点から、このような状況がなぜ発生するのか、そしてそれをどのように改善できるのかについて掘り下げていきます。 ## 顧客ロイヤルティと体験価値の構築 企業と顧客との間に強固な関係を築くための鍵は、顧客ロイヤルティの構築にあります。ロイヤルティの高い顧客は、単にリピーターになるだけでなく、企業のNPS(ネットプロモータースコア)を高める推薦者にもなり得ます。これを達成するには、顧客に価値ある体験を提供することが不可欠です。そのためには、情報の一方的な提供を超え、顧客のニーズや関心に応じたコンテンツを提供することが重要です。例えば、製品の使い方を紹介するコンテンツや、顧客のライフスタイルに合わせた活用法を提案するなど、参考になる情報を定期的に提供することで、顧客は企業との接点により価値を感じるようになります。 ## 成功事例としての定期的な接触 定期的な接触を通じて顧客との関係を深める事例は多く存在します。例として、ある企業が顧客に月一で送るニュースレターでは、新製品情報の提供だけでなく、業界のトレンドや有用なライフハック、顧客の成功事例など、多岐にわたるコンテンツを盛り込んでいます。このアプローチにより、顧客はこのニュースレターを待ち望むようになり、企業へのロイヤルティも自然と高まっていきました。ここで重要なのは、企業が顧客の興味やニーズを理解し、それに応える形で価値あるコンテンツを提供する努力を惜しまないことです。これは、顧客が自ら情報を求め、企業との関係を深めたいと感じさせるための非常に効果的な方法です。 ## まとめ 多くの企業が顧客サービスを誤る根本的な理由は、顧客体験を深く理解していないことにあります。顧客との一方的な情報提供に終始してしまうことは、顧客との真の関係構築を妨げます。顧客ロイヤルティの向上とNPSの高め方を考える際には、顧客に価値ある体験を提供することの重要性を忘れてはなりません。そのためにはカスタマージャーニーマップなどをしっかりと作ることによって、顧客視点でメールマガジンやLINEなどのコミュニケーションツールを活用し、顧客のニーズに応じた有益な情報を定期的に提供することが必要でしょう。 そのようにすることにより、企業は顧客との関係を強化し、長期的なロイヤルティを確保することができます。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - セールスの「前」「後」に双方の視点で描く、カスタマージャーニーマップ(10/31セミナーレポート) --- title: 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか date: 2026-02-08 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/4785/ --- # 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか 最近、よく耳にするようになった「ファンマーケティング」という言葉。 推されるブランドになる、ファンとの関係性を深める、ロイヤルカスタマーを育てる… どれも素晴らしいコンセプトですし、僕自身もそれが大切なことだとずっと思ってきました。 でも、ふと思うことがあります。 **ファンマーケティングって、本当に“マーケティング”だけの話でいいんだっけ?**と。 ## 顧客のファン化だけでは、足りない。 マーケティング担当者の多くは、顧客をどうファンにするか、に注目しています。 体験設計やSNS運用、コミュニティ形成、UGCの活用など…ファンを増やすテクニックは日々アップデートされています。 だけど、どれだけ仕掛けを凝らしても、肝心の“提供する側”がそのブランドに心から共感していなければ、薄っぺらくなるだけです。 **「中の人」みんながその会社のファンでないのに、外の人をファンにできるはずがないと思います。** ## 社内にも「推される」熱量を あなたの会社の社員は、会社の“ファン”ですか? ・うちの商品やサービスを、家族や友人に本気で勧めたいと思えるか? ・この会社で働いていることを、ちょっと誇らしく思えているか? ・もっと良くしたい、もっと多くの人に届けたいと思えているか? そうした“内なる熱”があるかどうかが、顧客に伝わる「体験」のクオリティに直結するんだと思います。 つまり、**本当に意味のあるファンマーケティングは、社内から始まる**んだと思います。 ## 「マーケティング」から「全社推し活」へ 私たちは今、「マーケティング」だけでブランドをつくれる時代にいないのかもしれません。 広告やキャンペーンの外向きの努力も大事だけど、 同じくらい重要なのが、**従業員が自社に誇りを持ち、自分の仕事に意味を見出し、それを誰かに話したくなる状態**をつくること。 それはまさに、「社内ファン化」。 そして「従業員による推し活」のはじまりです。 たとえば―― ・朝礼でお客様の喜びの声をシェアして「うれしさ」を循環させる ・社内ラジオで、現場のこだわりや裏話を届けて、共感を深める ・働く人の“らしさ”やストーリーを、社内外に発信する 都市伝説ですが、 飲料メーカーの社員の方が、新商品発売日に駅の売店で買って電車に向かって飲むことや、出版社の方が自社の雑誌を、読み終わりにわざと網棚に置いていくなど、ロングセラーになっている商品にはそのような話があります。 そうやって**従業員が会社を“推す”文化**をつくっていくことで、本当の意味でファンとの関係も深まっていくのです。 ## ## これからの時代、「全員で推す会社」へ これから必要なのは、**マーケティング部だけががんばるブランドづくりではなく、全社的な“推し活”経営**です。 ・現場が「もっと良くしたい」と声を上げる ・開発が「これが本当にいい」と誇りをもつ ・人事が「この会社で働いてほしい」と思える ・そして、お客様が「この会社、応援したい」と自然に感じる そうした“推されるエコシステム”が生まれたとき、企業の成長は持続可能で、誰もがうれしい「三方よし」の世界になる。 ## ## おわりに:もう、「ファンマーケティング」ってやめませんか? “ファンマーケティング”という言葉を、 「顧客をファンにするテクニック」だと捉えるのは、そろそろ卒業してもいい。 もっと本質的に、**自分たち自身がファンになれる会社をつくること。** その熱が、商品に、サービスに、接客に、伝わっていく。 それができたとき、きっと“マーケティング”なんて言葉がいらないくらい、自然にお客様がファンになってくれているはずです。 🟡 **あなたの会社では、誰がいちばんのファンですか?** 答えが「社員です」と言えるなら、もう怖いものはありませんよね。 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー - 【コラム】ブランディングと顧客体験の蜜月な関係 --- title: 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか date: 2026-02-09 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%82%e3%81%86%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%80%81%e3%82%84%e3%82%81/ --- # 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか --- title: 【コラム】イベントの行列と体験価値並んででも体験したい理由とは? date: 2025-04-26 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4312/ --- # 【コラム】イベントの行列と体験価値並んででも体験したい理由とは? 2025年大阪・関西万博がいよいよ開幕。 注目のパビリオンや展示には、早くも“行列”ができ始めています。 ただ、この「行列」、みなさんはどう感じますか? 「待たされるなんて、最悪」 「時間がもったいない」 「やっぱり空いてる方が快適」 たしかに、私たちは“並ぶこと”にネガティブな印象を持ちがちです。 でも一方で、**人はなぜ「行列に並んでまで体験したい」と思うのか?****** 今回は、**「イベントの行列」と「体験価値(CX)」の関係**について、CX視点で紐解いてみたいと思います。 ## **行列が“期待感”に変わるとき** そもそも、行列がなぜ発生するのか。 それは単純に、「供給よりも需要が上回っている」状態。 言い換えれば、**「人が集まる価値」がそこにある、ということです。****** さらに、行列にはもう一つの役割があります。 それは、**“期待感”を演出する舞台**になること。 ディズニーランドの人気アトラクションがまさにそう。 長蛇の列を退屈にさせず、 ・世界観のある空間設計 ・映像やストーリー演出 ・ワクワク感を高める音楽やグッズ これらが、「並ぶ時間」そのものを“体験の一部”として成立させているのです。 つまり、**行列は「待たされる時間」ではなく、「体験に向けて気持ちを高める導線」に変えられる**ということ。 ## **万博の行列から考える“選ばれる体験”の条件** 万博のような一大イベントでは、「行列の発生」はある意味、避けられません。 ただし、その体験をどう感じるかは、**事前の情報設計と現場の体験構成次第**です。 例えば: - 並びながらでもパビリオンのストーリーがスマホで楽しめる - 行列の中で「あなたの順番まであと○分」とガイドがある - 並ぶ場所そのものが、SNSに投稿したくなるフォトスポットになっている こうした**「行列すら体験化する設計」**が、満足度を左右します。 逆に、何の説明もない、屋外で炎天下、なぜ並んでるのかわからない── これは「苦痛の時間」となり、**全体の印象を大きく損なう要因**になります。 ## **行列=悪ではない。感情の設計がCXを変える** 行列の価値は、**その前後で得られる“感情”の変化にある**と考えることができます。 - 並んでいるうちに、「これってすごい体験かも」と感じ始める - 周りの人と気持ちを共有し、期待感が高まっていく - 「待ったけど、それ以上の価値があった」という満足感 この感情の流れを設計できれば、**行列は不満ではなく、記憶に残る体験**になります。 逆に、どんなに短くても、「味気なく終わった」「無感動だった」と感じさせてしまうなら、**CXは成立していない**のです。 ## **最後に:並ぶ時間も“体験の一部”として設計しよう** イベント、飲食店、展示会、商業施設。 あらゆる場所で「混雑」は避けられません。 でも、CX(顧客体験)視点で見れば、**「行列の有無」ではなく、「どう感じさせるか」**が鍵になります。 だからこそ、これからの体験価値経営においては、 ☑ 並んでいる時間をどうデザインするか ☑ 行列にどう“意味”を持たせるか ☑ 終わったあとに「待ってよかった」と思わせる仕組みがあるか こうした視点が、**ブランドへの信頼や記憶に残る体験につながっていくのです。 行列の中にこそ、CXのヒントが詰まっている。 万博のようなビッグイベントこそ、それを学ぶ絶好のフィールドかもしれません。 ✍️【池田@トータル・エンゲージメント・グループ】 “なんとなく好き”な会社には、必ずCXの工夫があります。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - スタートアップ企業とエンゲージメント: 体験価値経営が成功の鍵 --- title: 【コラム】イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみえる顧客体験ー date: 2023-06-20 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%a4%e3%83%9f%e6%b6%88%e8%b2%bb%e3%81%ae%e6%99%82%e4%bb%a3%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93-%e3%83%bc%e3%82%b9/ --- # 【コラム】イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみえる顧客体験ー --- title: 【コラム】インバウンド観光と体験価値 date: 2024-03-09 url: https://total-engagement.jp/column/cx/3602/ --- # 【コラム】インバウンド観光と体験価値 ## 日本の魅力とインバウンド観光 日本は、その独自の文化、風景、食事、そしておもてなしの精神で世界中から観光客を惹きつけています。近年、インバウンド観光は急速に拡大し、訪日外国人旅行者数は年々増加しています。日本の魅力の一部は、外国人旅行者が体験することができる独特の価値や魅力にあります。 ## 独自の体験価値の提供 日本は、さまざまな体験価値を提供することで、外国人旅行者に魅力を提供出来ます。浅草や京都では着物を着て古都の街を散策する体験や、富士山での登山体験、そして東京の秋葉原でのアニメやマンガの文化に触れることができます。 日本の食文化も外国人に大きな人気があり、寿司やラーメン、和牛などの食べ物に興味を持つ観光客が多く訪れます。友人がインバウンド観光客向けに料理教室を始めており、連日満席の状況だと話しておりました。 ## ビジネスチャンスとしてのインバウンド観光 インバウンド観光は、日本国内の企業や事業者にとって大きなビジネスチャンスを提供しています。例えば、外国人旅行者向けの宿泊施設やレストラン、観光ガイドサービスなどの需要が高まっています。また、観光客が日本の文化や商品を購入する機会も増えており、地域産業や地域ブランドの発展にもつながっています。 さらに、外国人旅行者向けのサービスや商品を提供するだけでなく、日本の文化や伝統を体験する機会を提供することで、日本のソフトパワーの向上や国際交流の促進にも貢献します。日本の茶道や華道、日本語教室などの体験プログラムを提供することで、外国人旅行者との交流を深めることができるのではないでしょうか。 ## 結論 政府もインバウンド観光需要にはチカラを入れており、東南アジアの方のリピーターやヨーロッパなどからの長期観光滞在の方など、需要はまだまだ増える傾向です。日本のインバウンド観光は、外国人旅行者に豊かな体験価値を提供すると同時に、日本国内のビジネスチャンスを拡大しています。外国人旅行者の需要に応えるために、日本の企業や事業者は新たなサービスや商品を提供する機会を逃すべきではありません。インバウンド観光をビジネスチャンスと捉え、国際交流の促進と地域経済の活性化に貢献していくことが重要です。そのためにも「相手の立場」にたった体験価値を明確に指標化することは、事業を成長させる上で重要なことになります。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― --- title: 【コラム】エイプリルフール特別版:私たちが語る『顧客体験の未来』 date: 2024-04-01 url: https://total-engagement.jp/column/service/3651/ --- # 【コラム】エイプリルフール特別版:私たちが語る『顧客体験の未来』 みなさん、こんにちは!エイプリルフールを迎え、今日はTEGから信じられないような革新的な顧客体験(CX)の発表があります。しかし、冷静になってください。今日は4月1日、私たちが提供する全ての「革命的なアイデア」は、あなたの笑顔のためだけに用意されたものかもしれません。今回のコラムでは、ウィットに富んだエイプリルフールの精神で、顧客と企業の関係性を深めるための架空(?)の戦略をいくつかご紹介します。従業員体験(EX)の向上と、それが如何にして顧客ロイヤルティを高めるかについても、「考えた」ことをお話しします。 ## トータル・エンゲージメント・グループはNPSを超える「究極の質問」を完成 体験価値を語る上で、必ず登場する指標として、NPSがあります。NPSはフレッド・ライクヘルド、Bain & Company、Satmetrixにより商標登録されており、多くの企業が使われております。ただ課題も指摘されています。 そこで私達は究極の質問として、 Ultimate Question「あなたは〇〇を’**推し**‘ますか?」です。 NPSの「勧めますか?」を、トレンドの”**推し活**”に合わせただけです。ごめんなさい。 ## **革新的な顧客サービスの提案** 体験価値を測定する手法として、代表的なものはアンケートです。そのアンケートに変わる「思考読解サービス」です。 お客様が何を思っているかをリアルタイムで把握できるサービスです。もちろん、プライバシーは大切にしますので、お客様が「OK」「いいね」または「?」などと思った瞬間のみ機能します。 POSデータや行動ログなどの行動データはセンサやデバイスの進歩により、比較的安価で取得できるようになりました。しかし。体験データは主観になるため、アンケート以外に体験データを取得する方法はインタビューなどになり、より大げさになってしまいます。これをアンケート以外の方法で、取得することを考えました。顔認証などが一番近い技術になるのではないでしょうか。実際に米国でのCXベンダーで、開発も進められております。 ## **従業員のための未来技術** 従業員体験(EX)を革新するために、「感情調節オフィス環境」。この技術により、オフィスの温度や照明、音楽などの職場環境が自動調整され、常に最適なワーク環境を提供します。これは実際に近い将来実現されそうです。 最後に、「業務翻訳システム」。このシステムがあれば、業務の目的や役目などを常に翻訳してくれて、社内の業務上の摩擦がなくなり、生産性が上がり、体験価値を高める効果があります。上下・部署間の問題を解決するものです。本来は、この役目こそ、顧客中心文化を定着させることにより、このようなシステムがなくても、働き方は大きく変わり、ストレスも軽減させるのではないでしょうか。 ## **まとめ:エイプリルフールだけど、本気で考えてみた** 冗談はさておき、今回のエイプリルフールのコラムを通じて、私たちは顧客体験(CX)と従業員体験(EX)の重要性を改めて考えるきっかけを作りたいと思いました。真面目な話、革新的なアイデアや技術が顧客満足や従業員の幸福に大きく貢献する時代に私たちは生きています。エイプリルフールにちなんだユーモアのある提案も、新たな発見や創造のヒントになるかもしれません。本日は、顧客と従業員双方にとって価値ある体験を提供し続けることの大切さを、笑いと共にお伝えしたかったのです。エイプリルフールですが、その思いだけは本物です。 関連記事 / Related - 顧客満足度と従業員満足度は連動する|サービスプロフィットチェーン実践解説 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】営業効率を5倍にする「カスタマージャーニーマップ」の作り方 --- title: 【コラム】エイプリルフール特別版:私たちが語る『顧客体験の未来』 date: 2024-04-01 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%a8%e3%82%a4%e3%83%97%e3%83%aa%e3%83%ab%e3%83%95%e3%83%bc%e3%83%ab%e7%89%b9%e5%88%a5%e7%89%88%ef%bc%9a%e7%a7%81%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%81%8c%e8%aa%9e/ --- # 【コラム】エイプリルフール特別版:私たちが語る『顧客体験の未来』 --- title: 【コラム】オムニチャネル戦略で最も重要なこと date: 2024-04-22 url: https://total-engagement.jp/column/culture/3685/ --- # 【コラム】オムニチャネル戦略で最も重要なこと B2C企業の多くが、アプリ化やECへの取組を本格化しております。しかし、オムニチャネル化とは、単純に販売チャネルをデジタル化することではありません。オムニチャネルを本当に自社のものにするには、自社内が顧客中心で思考される組織に変わることです。 ## オムニチャネルの重要性 今日のビジネス環境では、消費者の購買行動がますます複雑化しています。これに対応するため、企業はオムニチャネル戦略を取り入れ、顧客にシームレスなショッピング体験を提供する必要があります。オムニチャネル戦略とは、オンライン、オフライン、モバイルなど、複数の販売チャネルを統合して顧客体験を一貫性のあるものにすることです。これにより、顧客の満足度を高めると共に、ブランドロイヤリティを向上させることができます。 ## ユニクロのオムニチャネル戦略 日本の小売大手、ユニクロはオムニチャネル戦略を成功させている企業の一例です。ユニクロは店舗とオンラインのデータをリアルタイムで統合し、顧客がオンラインで商品を確認し、最寄りの店舗で試着または受け取りを行えるシームレスな体験を実現しています。店頭のスタッフは店頭内での体験価値を、高めることで顧客エンゲージメントの向上に努めています。 ## オムニチャネル戦略の展開 システムやツールを入れればオムニチャネルが実現するわけではありません。 オムニチャネル戦略を推進するためのもっと重要なことは、技術的な統合だけでなく、組織文化における変革も求められます。 従業員が新しい技術やプロセスを積極的に取り入れ、異なる販売チャネルが連携を深めることが成功のカギです。また、顧客の行動を解析し、データに基づいて顧客体験を最適化することも重要です。このようにして企業は、常に進化し続ける顧客のニーズに応じる必要があります。 この戦略を適切に実施することで、企業は競争の激しい市場での地位を確固たるものにし、顧客からの信頼と満足を確実に得ることが可能になります。オムニチャネル戦略による顧客体験の向上は、そのまま企業成長へと直結するのです。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 【コラム】オムニチャネル戦略で最も重要なこと date: 2024-04-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%aa%e3%83%a0%e3%83%8b%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%8d%e3%83%ab%e6%88%a6%e7%95%a5%e3%81%a7%e6%9c%80%e3%82%82%e9%87%8d%e8%a6%81%e3%81%aa%e3%81%93%e3%81%a8/ --- # 【コラム】オムニチャネル戦略で最も重要なこと --- title: 【コラム】カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(1/4) date: 2024-06-24 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%ab%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%83%e3%83%97%e3%81%ae%e9%87%8d%e8%a6%81%e6%80%a7/ --- # 【コラム】カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(1/4) --- title: 【コラム】クーポン辞めませんか? 〜クーポンからギフトへの転換〜 date: 2025-11-01 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/4624/ --- # 【コラム】クーポン辞めませんか? 〜クーポンからギフトへの転換〜 「今だけ30%OFF!」「この画面を見せると○○円引き」 店舗でもECでも、日々目にする“クーポン”という販促手法。私も30年マーケティングの仕事をしているときによく使いました。 使い慣れたこの施策を、あえて今、見直しませんか? TEGが体験価値経営を推進する中で、繰り返し感じてきたことがあります。それは、**クーポンは短期的な行動は生み出しても、長期的な関係性は育てにくい**という事実です。 そしてこの点について、かつてZapposの創業者、故トニー・シェイも明言していました。 ## **トニー・シェイが「クーポンはドラッグだ」と言った理由** Zapposは、靴のECとしてスタートし、最終的にはAmazonに10億ドル超で買収されるという成功を収めた企業。その成長を支えたのは、テクノロジーでもマーケティングでもなく、「徹底的な顧客体験(CX)」でした。 そのZapposの創業者、トニー・シェイがこんなことを言っています: 「クーポンはドラッグだ。一時的な中毒を生むが、関係性は壊す。」 彼は、価格で釣って来た顧客は、価格で去っていくことをよく知っていたのです。 ## **クーポンは“関係性の減点方式”** クーポンを常態化すると、顧客の心理はこうなっていきます: - 「クーポンがないと損した気分になる」 - 「前より割引率が下がってる…」 - 「常連なのに、割引がないの?」 つまり、せっかく利用してもらっても、体験価値は“足し算”ではなく“減点方式”で評価されてしまうのです。 それは、関係性の構築とは真逆の力学です。 ## **ギフトは“関係性の加点方式”** 一方、**ギフト(贈り物)は、「あなたのために」「あなたにだけ」という文脈とストーリー**を伴います。 たとえば: - 「いつも来てくれるあなたに、心ばかりのギフトを」 - 「あなたの誕生月なので、特別なドリンクを」 - 「初めてのご来店に感謝して、こんなものをご用意しました」 こうしたギフトは、金額以上に「気持ちが伝わる」体験になり、結果的にLTV(顧客生涯価値)やNPS(推奨度)にも直結します。 しかも、クーポンと違って「もらえなかった人が損する」と感じにくく、「自分だけが大事にされた」と感じやすいのです。 ## **ギフトがもたらす心理的な3つの効果** - **承認**:「自分が選ばれた」「覚えてくれていた」と感じる - **親密性**:無機質な割引ではなく、相手からの“行為”として受け取る - **返報性**:「次もまた利用しよう」「誰かに紹介しよう」という気持ち これは、まさに体験価値(CX)の核です。 ## **クーポンからギフトへ——体験価値経営の第一歩** TEGでは、クーポンではなくギフトを「体験価値のタッチポイント」として活用することを推奨しています。 - デジタルでも、紙でも、“想い”が伝わるギフト設計 - 顧客の行動履歴や関係性に応じたセグメント別ギフト設計 - 社内のEX(従業員体験)にもギフト文化を 実際、ある飲食チェーンでクーポンを段階的にギフトに切り替えたところ、再来店率が25%→38%に上昇。さらに口コミ投稿件数も2倍になりました。 ## **まとめ:「値引き」ではなく「贈りもの」の時代へ** 価格競争ではなく、体験競争の時代。 企業と顧客の関係は「トランザクション」ではなく「ストーリー」へと進化しています。 あなたの会社では、まだクーポンを配っていますか? それとも、“あなたのために”という想いを届けるギフトに切り替えていますか? 私たちTEGは、これからも「売る」より「響く」を選ぶ企業とともに、体験価値の進化を支援していきます。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】現代版「うさぎと亀」:ファネルとエンゲージの視点から --- title: 【コラム】クーポン辞めませんか?〜クーポンからギフトへの転換〜 date: 2025-11-06 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%af%e3%83%bc%e3%83%9d%e3%83%b3%e8%be%9e%e3%82%81%e3%81%be%e3%81%9b%e3%82%93%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%80%9c%e3%82%af%e3%83%bc%e3%83%9d%e3%83%b3%e3%81%8b/ --- # 【コラム】クーポン辞めませんか?〜クーポンからギフトへの転換〜 --- title: 【コラム】スタバの茶色のエプロンに学ぶ、EX設計とCXの極意 date: 2025-08-24 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4523/ --- # 【コラム】スタバの茶色のエプロンに学ぶ、EX設計とCXの極意 みなさんもよく行かれると思うスタバですが、エプロンの種類の話は聞かれたことがるかと思います。スタバのエプロンで茶色のエプロンの種類があるのは知っている方いらっしゃいますか? 実は茶色のエプロンがあるんです。 ## **エプロンに込められた意味** スターバックスに入店すると、まず目に入るのは緑色のエプロン。これは最も一般的なパートナー(スタッフ)が着用する標準色です。クリスマスシーズンなどでは赤があったりします。そして、社内試験「コーヒーマスター」に合格した、一部の専門性の高いバリスタのみに授与される色です。全体の約10%程度がこの資格を所持し、コーヒーについて非常に深い知識と技能を持つ証とされています。 そして”コーヒーを使って染められた茶色のエプロン”——。 最上位「アンバサダーエプロン」とも呼ばれ、年に1度の全国バリスタコンテスト「アンバサダーカップ」で優勝したトップバリスタ1人(もしくは極めて限られた人数)だけに授与される超レアな称号です。約3~6万人のバリスタの中でも1人だけが着用でき、スタバの象徴的な“頂点”バリスタの証です。 この「色の違い」は単なるユニフォームのバリエーションではなく、**従業員体験(EX)の設計そのもの**です。自分の努力や成果が「色」というわかりやすい形で表現され、仲間やお客様に一目で伝わる。つまりスターバックスは「エプロンの色」で、従業員の成長や誇りを可視化しているのです。 ## **茶色のエプロンの人との出会い** 先日、プライベートでご一緒した方が、実はその「茶色のエプロン」を獲得した経験のある方だと知りました。数万人の中から一人しか選ばれない存在が、目の前にいる。驚きとともに、深い納得がありました。 なぜなら、その方は知識や技術に秀でているだけでなく、物腰が柔らかく、謙虚で、優しさを持ちながら、同時に厳しさも兼ね備えていたからです。数回しかお会いしていないにもかかわらず、「この人は只者ではない」と感じていました。その背景に「茶色のエプロン」という物語があったと知ったとき、人物のあり方とEX設計の関係性がはっきりとつながったのです。 ただコーヒーを提供するのではなく、“誰が”その一杯を淹れるのか。その方の努力や姿勢そのものがスタバの顧客体験の代表として全社員に示されいる。この具体的な人物像を介して、会社はスタッフに手本を示し、スタッフはそれを眼の前のお客様に提供し、豊かな体験価値をにしていく——。私はその瞬間、EXが人の在り方を磨き、その輝きがCXを生み出すのだと実感しました。 ## **EX設計がCXを変える** 多くの企業では「顧客満足度」を高めるための施策は行いますが、「従業員の誇りや成長をどう設計するか」までは踏み込めていないケースが少なくありません。スタバのエプロン制度は、従業員にとってのモチベーションであると同時に、顧客にとっての体験価値を増幅させる仕組みです。 これはまさに、**体験価値経営の象徴的なモデル**だと言えるでしょう。EXを磨き上げることでCXが自然に高まり、ブランド全体の魅力が強化される。エプロンというシンプルな仕掛けの裏に、従業員と顧客双方に働きかける戦略が息づいています。 ## **まとめ** 「茶色のエプロン」の人との出会いは偶然でしたが、その体験は「この一杯を特別にしてくれる人がいる」という深い印象を残しました。茶色エプロンは、コーヒーに関する知識・技能だけでなく、接客やプレゼンテーションの総合的なスキルが認められた“スターバックスの顔”とも言える存在に与えられる称号でした。また、流石だなあと思うのは、「コーヒーを使って染められた」特別製のエプロンで、その胸元には、歴代アンバサダー全員の名前が刺繍されているというしっかりとしたストーリーもあるということです。 従業員が誇りを持ち、顧客が感動する。その両輪を設計しているからこそ、スターバックスは世界中で支持され続けているのでしょう。 企業がCXを高めたいなら、まずEXの仕組みをどうデザインするか——スタバのエプロンが教えてくれるのは、そのシンプルかつ普遍的な真理です。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】オムニチャネル戦略で最も重要なこと --- title: 【コラム】スタートアップとエンゲージメント:成功の鍵は「共感と熱量」 date: 2025-02-09 url: https://total-engagement.jp/column/management/4187/ --- # 【コラム】スタートアップとエンゲージメント:成功の鍵は「共感と熱量」 最近、自分はスタートアップ企業の若手経営者との会食が増えています。彼らと話していて、改めて事業成長するためには、プロダクトやビジネスモデルの優位性だけでなく、「エンゲージメント」が不可欠だということです。それは、顧客や従業員、投資家といった関係者が企業やブランドとどれだけ深く関わり、熱意を持って応援するかを示す指標になります。 私自身30年、自分でスタートアップを数回経験しており、その都度様々な障害がありました。 経験してわかってきたことは、資金や人材が限られるスタートアップにとって、顧客ロイヤルティや従業員のモチベーションを高めることは、競争優位性を築くためだけではなく、成長のために非常に重要な要素となります。 スタートアップが「エンゲージメントを軸にした経営」を実践するためのポイントを、具体的な事例とともにまとめてみました。 ## **1. 顧客エンゲージメント:単なる購入者ではなく「共創者」へ** スタートアップは、限られたリソースの中で急成長を目指すため、広告費をかけて顧客を獲得し続けるのではなく、顧客との強い関係を築き、ファンやアンバサダーを増やす戦略が重要になります。 **成功事例:BASEの「スモールビジネス支援」** ECプラットフォーム「BASE」は、大企業向けではなく、個人やスモールビジネス向けのサービスとして、顧客と共に成長する仕組みを構築しました。例えば、売上手数料無料キャンペーンや、初心者でも簡単にオンラインショップを開設できるUI/UXの設計により、ユーザーが「自分でもできる!」という実感を得られる体験を提供しました。 また、BASEはユーザーとのコミュニティを積極的に形成し、成功事例を発信することで、顧客自身がBASEの魅力を広めるアンバサダーとなる仕組みを生み出しています。 BASEの例はイノベーティブな利用者から、マスの利用者うまく継続的にサービスを成長させていったことです。当初の熱烈なファンのみの意見を聞くとニッチサービスで留まってしまいます。 **顧客エンゲージメントを高めるポイント** - **ストーリー性を持たせる**:「なぜこの事業をやっているのか?」を明確にし、顧客と共感を生むストーリーを発信する。 - **顧客と共に成長する仕組みを作る**:ユーザーコミュニティを活用し、成功事例の共有やフィードバックの反映を行う。 - **体験価値を重視する**:商品のスペックや価格だけでなく、購入後の体験や感情にフォーカスしたサービス設計を行う。 そして顧客以上に重要だと私が思うのは、一緒に働く仲間です。 ## **2. 従業員エンゲージメント:スタートアップの原動力** スタートアップの初期フェーズでは、限られた人材で多くの業務をこなすため、従業員の熱量が成長のカギを握ります。しかし、スタートアップは給与や福利厚生で大手企業と競争するのが難しいため、「働く意義」や「企業文化」への共感がエンゲージメント向上のポイントとなります。 **成功事例:SmartHRの組織文化づくり** クラウド人事労務ソフトを提供するSmartHRは、創業初期から「心理的安全性の高い職場づくり」を意識した組織文化を醸成してきました。例えば、社内の意思決定をオープンにすることで、従業員が自分ごととして経営に関われる環境を作り、エンゲージメントを高めています。 また、SmartHRでは「失敗を責めない文化」を推奨し、挑戦しやすい環境を整備することで、社員の自発的な行動を促進。結果として、短期間での急成長と、従業員の高い定着率を実現しました。 事業成長とともに、人事制度や福利厚生の整備などバランス感覚が必要です。HRに比重が行き過ぎると、事業成長のスピードが落ちることがよくあります。本当にバランスが重要です。 **従業員エンゲージメントを高めるポイント** - **ビジョン・ミッションを明確にする**:「この会社で働くことで、社会にどんな価値を生み出せるのか?」を明確に伝え、共感を生む。 - **オープンなコミュニケーションを推奨する**:経営の透明性を確保し、従業員が意見を発信しやすい環境を作る。 - **挑戦しやすい環境を整える**:失敗を許容し、新しいアイデアを歓迎する文化を築く。 事業成長を落とさずに、成長するためには当初の企業文化作りが不可欠です。途中で作り直すことは、従業員がいる中でみんなのコミットを考えると難易度が高くなります。 最近はエンジェル、ベンチャーキャピタル(VC)、コーポレートVCなど資金提供者も非常に多くなり、調達はしやすくなっております。ただ、資金には色はついていませんが、「想い」が乗ること思っています。そのためどのような方から出していただくかなどは、スタートアップ経営者にとって、非常に重要です。 ## **3. 投資家エンゲージメント:資金提供者ではなく「仲間」に** スタートアップにとって投資家は、単なる資金提供者ではなく、事業の成長を共に推進する「仲間」です。特に、エンゲージメントの高い投資家は、資金提供だけでなく、経営アドバイスやネットワークの提供など、多面的にスタートアップを支援してくれます。 **成功事例:CAMPFIREのクラウドファンディング活用** クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」は、個人投資家と起業家をつなぐ仕組みを提供し、スタートアップの資金調達のあり方を変革しました。資金を出す人が単なる「投資家」ではなく、「支援者」として事業を応援する形を取ることで、資金調達と同時にファンを獲得するという相乗効果を生み出しました。 **投資家エンゲージメントを高めるポイント** - **定期的な情報共有を行う**:事業の進捗や課題をオープンにし、投資家が事業の成長を実感できるようにする。 - **投資家を巻き込む場を作る**:ピッチイベントや投資家向け説明会を定期開催し、積極的な関係構築を図る。 - **共感を生むストーリーを語る**:なぜこの事業を立ち上げたのか、どんな社会課題を解決しようとしているのかを投資家と共有する。 ## **まとめ:エンゲージメントがスタートアップの未来を決める** スタートアップにとって、顧客・従業員・投資家とのエンゲージメントを高めることは、事業の成功を左右する重要な要素です。 • **顧客と共創することで、ファンを生み出すマーケティングが可能に** • **従業員のモチベーションを高めることで、企業文化が強化される** • **投資家との信頼関係を築くことで、長期的な支援を受けられる** エンゲージメントを意識した経営を取り入れることで、限られたリソースの中でも大きなインパクトを生み出せるのが、スタートアップの強みです。あなたの企業は、エンゲージメントをどう活用していますか? 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ --- title: 【コラム】スタートアップとエンゲージメント:成功の鍵は「共感と熱量」 date: 2025-02-10 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e3%81%a8%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%ef%bc%9a/ --- # 【コラム】スタートアップとエンゲージメント:成功の鍵は「共感と熱量」 --- title: 【コラム】スタートアップ企業とエンゲージメント- 体験価値経営が成功の鍵 date: 2025-01-14 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%a8%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3/ --- # 【コラム】スタートアップ企業とエンゲージメント: 体験価値経営が成功の鍵 --- title: 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント date: 2024-09-30 url: https://total-engagement.jp/column/hr/3968/ --- # 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント 7月に時価総額1500億円超えるユニコーンとして上場したオンデマンドワークプラットフォームを活用のタイミー。タイミーは、スキマバイトとして、必要な時にすぐ働けるオンデマンドワークのマッチングプラットフォームとして、多くの企業に支持されています。特に人手不足が深刻な業界において、即戦力の人材を確保できるタイミーは、大きな助けとなっています。飲食店や小売業、物流など、急な欠員や繁忙期の対応において、タイミーの存在はサービス維持のために欠かせないものとなっています。しかし、CX(顧客体験)の観点から長期的に見ると、タイミーの導入が企業の体験価値を低下させるリスクも伴います。タイミーの活用をどう賢く使うかが、今後の企業の成長にとっての重要なポイントとなります。 タイミー画面 ## タイミー導入によるCXの低下リスクとその課題 タイミーの利用は短期的な人材不足を補うのに非常に有効ですが、その反面、CXの低下につながるリスクもあります。短期で雇用されたスタッフは、企業の理念や商品、サービスを十分に理解していないことが多く、顧客への対応に一貫性が欠けることがあります。特に、接客業や販売業ではスタッフの対応が顧客体験に直接影響を与えるため、頻繁なスタッフの入れ替えがCXの低下を招く大きな要因となります。常連客が新しいスタッフに慣れていなかったり、接客の質にばらつきが出たりすることで、顧客満足度が下がる可能性があるのです。 また、企業側もタイミーに依存しすぎると、長期的な人材育成や従業員のモチベーション維持が疎かになるリスクがあります。短期のスタッフに頼ることで、現場の一体感が薄れ、チームワークの低下を引き起こすことも少なくありません。さらに、「どうせまたすぐに入れ替わる」という意識が現場に広がると、既存のスタッフのエンゲージメントも下がり、企業全体のサービス品質に悪影響を及ぼします。 ## 賢いタイミー活用法とCX向上のための対策 タイミーの導入がCXを低下させないためには、単に人手不足を補うためのツールとして使うのではなく、戦略的に活用することが求められます。まず、タイミーで採用した短期スタッフにも、企業の理念や業務の基礎知識、サービスの質に関する基本的なトレーニングを提供することが必要です。短時間で効果的に理解を促すために、デジタルツールを活用したeラーニングや簡易な業務マニュアル、現場でのオリエンテーションなどを活用し、即戦力として機能するようサポートする仕組みを整えることが重要です。 さらに、タイミーで採用したスタッフにも企業とのつながりを感じてもらうための工夫が必要です。例えば、評価制度を設け、優秀な短期スタッフをリスト化して、繰り返し仕事を依頼することや、パフォーマンスが良ければ長期雇用へのオファーを出すなど、キャリアパスの可能性を示すことが有効です。こうした取り組みは、スタッフのモチベーションを高めるだけでなく、企業側にとっても質の高いサービスを維持するための重要な施策となります。また、タイミーのスタッフからのフィードバックを収集し、それを基にした改善策を講じることで、顧客体験の質を向上させることができます。 ## 継続的なCX改善とオンデマンドワークプラットフォームを活用 タイミーのようなオンデマンドワークプラットフォームを効果的に活用するためには、継続的なCXの改善を図るためのデータ活用が不可欠です。タイミー経由で働くスタッフのパフォーマンスデータや顧客からのフィードバックを定期的に収集・分析し、それを基にサービスの改善を行うことが必要です。どのスタッフが顧客から高評価を受けているのか、どの場面で課題が発生しているのかをデータで可視化することで、次回の採用やトレーニングの精度を向上させることが可能です。 また、タイミーの導入はCXの強化と人材戦略の融合による成長の機会として捉えるべきです。短期的な人材補充を長期的な戦力に転換するための工夫を続け、短期スタッフの能力を最大限に引き出す体制を整えることが、CX向上のカギとなります。現場のスタッフに対してもタイミーの活用意図を明確に伝え、サポートする立場としての役割を再確認することで、既存の従業員のモチベーションを維持し、チーム全体でCXの向上を目指すことが可能です。 TEGでは、タイミーのようなオンデマンドワークプラットフォームを活用しながら、CXを持続的に向上させるための戦略的アプローチをサポートしています。タイミーの活用を単なる短期的な解決策にとどめず、データとフィードバックをもとに継続的な改善を行うことで、企業は持続的な成長とCXの向上を実現できます。これからの人材戦略とCX向上の両立を目指し、オンデマンドワークプラットフォームを賢く使いこなすことが企業の成功のカギとなるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 - 成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト --- title: 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント date: 2024-09-30 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%9f%e3%83%bc%e4%b8%8a%e5%a0%b4%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6cx%e8%a6%96%e7%82%b9%e3%81%8b%e3%82%89%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b/ --- # 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント --- title: 【コラム】データドリブンマーケティング、その前に date: 2024-04-15 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/3673/ --- # 【コラム】データドリブンマーケティング、その前に 企業活動の中でデータで意思決定や行動を決めていくことは非常に重要です。 自分のような昭和世代は、担当者の思いの強さや感情で物事が進んでしまうことが多くありました。そのため、無駄な努力や効率が犠牲になってきたことを覚えています。 しかし、最近の行き過ぎたデータ重視には若干の不安を覚えます。 ## **顧客体験の優先: 真の価値を理解する** デジタルマーケティングの世界では、データドリブンな戦略が企業の成功の鍵とされています。しかし、その根底にあるべきは、顧客体験の深い理解から始まるべきです。顧客の行動、ニーズ、期待を詳細に把握することからすべてが始まります。この理解を基にした上で初めて、データを活用することが真の意味を持ち、顧客にとっての実際の価値を生み出すことができるのです。 ## データの適切な活用: 顧客視点を統合する データをただ集めて分析するだけでは不十分です。重要なのは、そのデータがどのように顧客体験を向上させるかという視点を持つことです。データを利用する際は、常に顧客視点を優先し、そのデータが提供する洞察を顧客体験の向上にどう活かすかを考えます。これにより、より効果的な製品改善やサービスの提供が可能となり、顧客満足度の向上に直結します。 ## 持続可能な関係構築へのデータ活用 最終的に、データを活用する目的は、顧客との持続可能な関係を構築することにあります。顧客の体験を軸にしたデータドリブン戦略は、顧客の期待を超える価値を提供し、長期的な顧客ロイヤルティを確保します。私たちは、データを通じて顧客の声を聴き、それに応える方法を模索し続けます。このアプローチにより、市場での差異化と持続的な成長を実現していきます。 しかし、最後に自分の考えをお伝えすると、データは大事ですが、やはり担当者の事業にかける想いが、一番大事です。想いを持って、データを使えれば成果が出せると思っています。 このコラムを通じて、顧客体験を軸にデータを活かすことの重要性が理解されることを願っています。顧客第一のアプローチが、データの真の力を解放し、ビジネスの成功へと導くヒントになっていただければと思います。 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 --- title: 【コラム】データドリブンマーケティング、その前に date: 2024-04-15 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%89%e3%83%aa%e3%83%96%e3%83%b3%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%80%81%e3%81%9d%e3%81%ae/ --- # 【コラム】データドリブンマーケティング、その前に --- title: 【コラム】ファンはどう生まれるのか? date: 2025-04-12 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4281/ --- # 【コラム】ファンはどう生まれるのか? ──“好き”を育てる体験価値のつくり方 ファンがついている企業、ありますよね。 前回のコラム(【コラム】顧客が熱狂する企業の「価値提供モデル」とは?)にも書いた 、スターバックスやスノーピーク、無印良品、ヤッホーブルーイング…。 どれも商品そのものは真似できるかもしれないのに、**なぜかファンが離れない。****** 価格競争にも巻き込まれず、むしろ少し高くても選ばれ続ける。 では、**ファンはどうすれば生まれるのでしょうか?****** 答えは明確です。「体験価値」──CX(Customer Experience)にあります。 今回は「ファンが生まれる構造」と「ファンを育てる企業の共通点」、そして自社にどう取り入れるかを考えてみます。 ## **ファンは“感情の蓄積”で生まれる****** ファンづくりの第一歩は、「一発で人を感動させる」ことではありません。 むしろ大切なのは、**日々の体験の中で、少しずつ“好き”が積み重なる仕組み**をつくることです。 顧客は、こんな体験をしたときにファンになっていきます。 •自分の名前を覚えてくれた(→「ちゃんと見てくれてる」) •トラブル時に、想像以上の対応をしてくれた(→「期待を超えた」) •商品に企業のストーリーが感じられた(→「共感できた」) •SNSでの返信があたたかく、リアルな言葉だった(→「距離が近い」) つまりファンとは、**“好意の接点”を繰り返し積み重ねた先に生まれる存在です。****** 人と人の関係と同じく、「好き」が深まっていくプロセスなのです。 当社では「共感」して、「愛着」になると考えています。 ## **ファンを育てる企業が必ずやっていること****** ファンが生まれる企業は、商品ではなく**“関係性”を設計**しています。 その特徴を3つにまとめると、次の通りです。 **①「一人称」で語っている****** 企業の発信が「私たちの物語」として語られているかどうか。 「私たちはこう思っています」「この商品を作った理由は…」といった**ストーリーの透明性**が、共感と信頼を生みます。 **② 顧客の声を“参加”に変えている****** フィードバックをただ集めるだけでなく、**商品開発・改善に取り入れ、その過程を共有している**企業ほど、ファンが深く関与してくれます。 たとえば、限定商品のネーミングを顧客と一緒に考える、試作品を体験してもらうなど。 **③ 関係性の“アップデート”がある****** ファン関係は一度できたら終わり、ではありません。 新しい提案、サプライズ、感謝の言葉など、**関係性を進化させ続ける工夫**がある企業は、ファンとの距離を保ち、熱を持ち続けています。 ## **あなたの会社でも“ファン設計”はできる****** 「ウチはBtoBだから」「地味な業界だから」と諦めるのは早いです。 ファンは業種を問いません。重要なのは、**“誰と、どうつながりたいか”を明確にし、その体験を丁寧に設計すること。****** たとえば、 •顧客にとって“最初の接点”は何か?(HP、営業、問い合わせ) •そのとき、どんな感情が生まれているか?(安心?緊張?無関心?) •それを“嬉しい驚き”や“自分ごと”に変える工夫ができているか? このように、**出会い→購入→継続→紹介までの「ファン化のジャーニー」**を見える化し、小さなタッチポイントを磨き上げていくことが大切です。 ## **最後に:ファンは“意図して育てる”時代へ****** ファンづくりは偶然や運ではなく、**設計できる時代に入っています。****** 「商品がいいから」「広告がうまいから」ではなく、**“この会社、なんか好き”と思ってもらえる体験があるかどうか。****** そしてその体験は、「人」がつくります。 あなたの会社の誰が、どんな想いで、どんな体験を届けているか。 そこにこそ、**他社が真似できない“価値”と“熱狂”の源泉**があります。 ファンは、生まれるものではなく、**一緒につくるもの**。 あなたの会社でも、明日から始められる“ファンづくり”、始めてみませんか? 関連記事 / Related - 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初めて知る瞬間 - 店に入る瞬間 - 接客される瞬間 - 使っている最中 - 使い終わった後 この一つひとつの接点が積み重なり、 全体としての体験になります。 そしてその結果が、 - 推奨したい(NPS 推奨意向) - また来たい(NRS リピート) - 誰かに話したい(UGC ユーザー・ゼネレーテッド・コンテンツ) につながっていきます。 ## **「F2」がすべてを変える** マーケティングの現場ではよく言われることですが、 **1回目の来店より、2回目の来店の方が重要**です。 初回来店(F1)は、 広告やキャンペーンで作れます。 しかし、 2回目(F2)は 体験が良くなければ生まれません。 そしてF2になった顧客は、 - 継続率が上がる - 単価が上がる - 推奨してくれる つまり、 **体験価値が、売上の質を変える**のです。 ## **体験価値を設計するために** では、企業は何をすべきか。 ポイントは3つです。 ### **① 「らしさ」を明確にする** → このブランドは何が違うのか ### **② 接点ごとに体験を設計する** → CJMで分解し、改善する ### **③ 感情を測る** → NPSやフィードバックで見える化する 先ずは現状把握のために、簡易な体験調査をお願いすることから始められると良いです。 ## **まとめ** これからのマーケティングは、 「商品を売ること」ではなく **「体験を設計すること」**です。 そしてその体験は、 顧客だけでなく 従業員(EX)にも連動します。 良い体験は、 良い現場からしか生まれないからです。 体験価値を起点に考えること。 それが、これからのマーケティングの出発点になると思います。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】「顧客体験価値向上の三大原則」 --- title: 【コラム】マーケティングにおける「体験価値」 ─なぜ、人は、また買う・また来るのか─ date: 2026-03-30 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%8d/ --- # 【コラム】マーケティングにおける「体験価値」 ─なぜ、人は、また買う・また来るのか─ --- title: 【コラム】ミラノ冬季五輪が示す「体験価値」の真髄 date: 2026-02-22 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4805/ --- # 【コラム】ミラノ冬季五輪が示す「体験価値」の真髄 ## **ミラノ五輪が教えてくれたこと──感動が先、マーケットはあと** ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが終了しました。 冬季スポーツの競技人口は、決して大きくありません。 スケート関連の登録競技者数は約7,600人(日本スケート連盟・2019年)。 愛好家を含めても、数十万人規模と言われています。 サッカー408万人、水泳503万人、卓球387万人と比較すれば、 マーケット規模としては圧倒的に小さい。 それでも、冬季五輪は大きな感動を生み出します。 なぜでしょうか。 ## **人は“競技人口”ではなく“感情”で動く** 女子フィギュアスケート。 氷上の演技は、ジャンプの成功率だけで評価されているわけではありません。 選手がどんな年月をかけてきたのか。 どんな怪我を乗り越えたのか。 どんな思いで音楽を選んだのか。 私たちは、その背景を想像しながら見ています。 感動は、結果の瞬間だけではありません。 女子フィギュア金メダリストのアリサ・リュウが中井亜美の銅メダル確定の瞬間、抱き合って喜んでいるシーンなどは記録でもありません。 その瞬間の共感が、心を動かしているのです。 女子スピードスケートも同じです。 1500mの高木美帆は、「最後だと思って…」、しかし結果は6位。そrでも4年間で「やり残したことない」と言える選手の心境。 0.01秒を削るために、何年も積み上げてきた努力。 「人はここまで自分を高められるのか」という驚き。 速さそのものよりも、その挑戦の姿勢が感情を揺さぶります。 ## **感動の手前にある「体験価値」** ここで重要なのは、感動の正体です。 感動は偶然ではありません。 私たちは、 選手の緊張を感じ、 息づかいを想像し、 自分もその場にいるように錯覚する。 つまり、 **“擬似参加”している。または“共感”している。****** これが体験価値です。 実際にスケートを滑ったことがなくても、 心の中ではリンクに立っている。 この“参加・共感”こそが、 競技の価値を拡張していると思います。 ## **体験が競技人口を増やす** この流れを冷静に見ると、順番が見えてきます。 感情が動く ↓ 体験価値が生まれる ↓ 「やってみたい」が生まれる ↓ 競技人口が増える(実際に行うための障害は多くあることが課題だと思っています。) ↓ マーケットが広がる 最初にあるのは、規模ではありません。 感動です。 そしてその感動の土台にあるのが、 体験設計なのです。 ## **スノーボードが示す構造** スノーボードの世界では、 新しい技が生まれ、それがすぐに共有されます。 観る側は進化の過程をリアルタイムで体験する。 「あの技を自分もやってみたい」 この気持ちが、競技人口を押し上げ、 結果として市場を拡張してきました。 自分も初めてスノーボードを行ったときは、初日から滑ることが出来ました。スキーは滑れると言うまでには、数日はかかった気がしています。いかに未経験者への体験機会を提供できるのか、楽しみを伝えられるのかが重要にはなります。 市場があるから競技が盛り上がるのではない。 体験があるから市場が生まれる。 この順番を、冬季五輪は何度も見せてくれます。 ## **マーケットは“あと”からついてくる** スポンサーも放映権も、 本質的には競技人口に投資しているのではありません。 感情の総量に投資している。 どれだけの人が心を動かされたか。 どれだけの人が応援したくなったか。 その総和が、経済価値になります。 だからこそ、 マーケットの大きさを嘆く前に、 感情を動かせているかを問うべきなのです。 ## **ビジネスへの示唆** 企業も同じです。 顧客数が多いかどうかよりも、 どれだけ“参加感”を生み出せているか。 どれだけ「自分ごと」にできているか。 規模を追いかける前に、 体験を設計できているか。 感動 → 体験価値 → 関与人口 → 市場 この順番を間違えなければ、 規模は後からついてくるのではないでしょうか。 スポーツだけではなく、地域再生や新店舗オープン、新業態開発なども同じではないでしょうか。 ## **ミラノ五輪が残した問い** 冬季スポーツは、決して巨大市場ではありません。 それでも、世界を動かす。 それは、 体験が先にあり、 感情が市場をつくっているからです。 人を動かすのは、スペックではない。 記録でもない。 **心が動く瞬間です。****** ミラノ五輪は、 「体験価値が市場を生む」 というシンプルな構造を、 改めて私たちに示してくれました。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】万博に見る“体験価値”の本質─なぜ人は“見に行った”のか?─ --- title: 【コラム】ミラノ冬季五輪が示す「体験価値」の真髄 date: 2026-02-24 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%9f%e3%83%a9%e3%83%8e%e5%86%ac%e5%ad%a3%e4%ba%94%e8%bc%aa%e3%81%8c%e7%a4%ba%e3%81%99%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%8d%e3%81%ae-2/ --- # 【コラム】ミラノ冬季五輪が示す「体験価値」の真髄 --- title: 【コラム】ラグジュアリーとプレミアム ─価格ではなく「体験」で差がつく時代─ date: 2025-10-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%a9%e3%82%b0%e3%82%b8%e3%83%a5%e3%82%a2%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%81%a8%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%9f%e3%82%a2%e3%83%a0-%e2%94%80%e4%be%a1%e6%a0%bc%e3%81%a7/ --- # 【コラム】ラグジュアリーとプレミアム ─価格ではなく「体験」で差がつく時代─ --- title: 【コラム】ラグジュアリーとプレミアム─価格ではなく「体験」で差がつく時代─ date: 2025-10-26 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4612/ --- # 【コラム】ラグジュアリーとプレミアム─価格ではなく「体験」で差がつく時代─ ## **ラグジュアリーとプレミアムは、同じではない** プレミアムは“優れているもの”や“機能的に上質なもの”を指し、何かと比較して良いときに使います。ラグジュアリーは“豊かさや特別な体験”を意味し、それ自体の感じた価値を表現するようです。 たとえば、同じ価格帯のホテルでも、プレミアムホテルは「快適性・機能的」であることを重視します。一方、ラグジュアリーホテルは「滞在そのものが人生の記憶になるか」を重視します。 ラグジュアリーとは“モノの価値”ではなく、“コトの価値”——つまり体験の質を問う概念です。 スターバックスがただのコーヒーショップではなく“第三の場所(サードプレイス)”として世界中に愛されているのも、まさにこの「ラグジュアリー的な体験設計」にあります。コーヒー1杯500円という価格の裏には、“自分の時間を過ごす豊かさ”という体験価値があるのです。 ## **プレミアムからラグジュアリーへ──時代が求めるのは「共感」と「物語」** これまでの日本企業の多くは、プレミアム型の価値づくりをしてきました。製品品質を上げる、機能を追加する、デザインを洗練させる…。 しかし、どんなにスペックを高めても、似た商品はすぐに出てきます。だからこそ、今求められているのは「ラグジュアリー=共感体験」なのです。 たとえば、京都の老舗旅館「星のや京都」は、設備的には最新のホテルに劣る部分があっても、宿泊者が“川のせせらぎと共に過ごす時間”に価値を感じるようデザインされています。 また、アップルの製品が世界中で高い支持を得ているのも、単なる性能ではなく「使うことで自分が創造的になれる」という“自己実現の物語”があるからです。 プレミアムが「上質な商品・サービス」を売るのに対し、ラグジュアリーは「自分らしい時間・感情」を売ります。 顧客がそのブランドに“自分を重ねることができるか”—そこが最大の違いであり、体験価値経営が果たすべき役割です。 ## **中小企業がつくる「身近なラグジュアリー」** ラグジュアリーというと「高級ブランドしかできない」と思われがちですが、実は小さな企業ほど強みを発揮できる分野です。 たとえば、ある地方のパン屋さんでは、店主が毎朝お客様一人ひとりに「今日はお仕事ですか?」「昨日のクロワッサン、どうでした?」と声をかけています。 パン自体は他店と変わらない価格帯でも、「自分のことを覚えてくれている」「心を込めてくれている」と感じるその体験が、“小さなラグジュアリー”を生み出しているのです。 ラグジュアリーとは「高価なもの」ではなく、「相手にとって特別な時間や感情を生むこと」。 CX(顧客体験)の本質は、ここにあります。モノからコトへ、そして「コトからヒトへ」。顧客の感情に寄り添うことこそが、これからの競争優位の源泉になるでしょう。 ## **まとめ:ラグジュアリーとは「人の心に残る体験」** ラグジュアリーとプレミアムの違いを突き詰めると、企業が提供する価値の方向性が見えてきます。 プレミアムは“上質さ”を競う領域。ラグジュアリーは“心に残る体験”を競う領域。 商品やサービスのクオリティを上げることは当然として、その先に「どんな時間を届けたいのか」「どんな気持ちになってもらいたいのか」を設計できる企業こそが、これからの時代に選ばれ続けるのです。 あなたの会社は、プレミアムを目指していますか? それとも——ラグジュアリーをつくっていますか? - 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 「アンケート」から「フィードバック」へ。 〜TEGが今、言葉を変える理由〜 --- title: 【コラム】レンガ職人から学ぶ「価値ある仕事」の作り方 date: 2025-02-03 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%ac%e8%81%b7%e4%ba%ba%e3%81%8b%e3%82%89%e5%ad%a6%e3%81%b6%e3%80%8c%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%82%e3%82%8b%e4%bb%95%e4%ba%8b%e3%80%8d/ --- # 【コラム】レンガ職人から学ぶ「価値ある仕事」の作り方 --- title: 【コラム】ロイヤリティプログラムの有効な使い方 date: 2024-08-19 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/3897/ --- # 【コラム】ロイヤリティプログラムの有効な使い方 金曜日、台風接近の中で、ロイヤリティプログラムのことを考えてみました。 まず、言葉の整理のために「ロイヤリティ(Royalty)」は権利者への報酬や利益を意味し、著作権使用料などの形でマーケティングの世界で使われます。 一方で、「ロイヤルティ(Loyalty)」は顧客や従業員の忠誠心や帰属意識を指し、ビジネスにおいては企業へのコミットメントやブランドへの忠誠を意味し、HRなどではこちらが多く使われているようです。 通常、私は体験価値の観点から、ロイヤルティを使うことが多いのですが、今回はロイヤリティになります。 ## ロイヤリティプログラムとは ロイヤリティプログラムの代表的なものは航空会社でしょう。優先搭乗から専用ラウンジなど多くの特典を提供してくれています。中々ポイントを考えて中々他社を選ぶことはできなくなりますよね。 このようなプログラムの効果は、単純に顧客の繋ぎ止めだけではありません。 生活者の80%近くが、無料または有料のロイヤリティ・プログラムのおかげで、そのブランドから購入する頻度が増えたと答えているデータもあります。 また私は、アマゾン・プライムやNetflixのような、会費を払って入会するプログラムを好んで利用している。 アマゾン・プライムでは2億人以上の会員が、年会費139ドルを支払い、無料配送やその他多くの特典を利用しており、非会員の2倍以上の年間支出をしていると推定されています。 当然、これらの企業は、会員に会費以上の価値を提供しなければなりません。しかし、その価値が認められれば、NPSなども高くなり、業績へのインパクトも図りしれません。 ## プログラムの活用の仕方 重要なのは、ロイヤリティ・プログラムは、企業に顧客に関する貴重な情報を提供することである。 多くの企業はすでに、詳細な聞き取り調査を実施することで、不満足な顧客(NPS評価が0~6の顧客)とのループを閉じることを標準的な慣行としている。 顧客がメンバーシップ・プログラムから離脱する際にも、企業は同様の機会を得て、タイムリーに根本的な原因を探ることができる。 購買意欲が減退し、顧客が黙って消えていくのを見過ごすのではなく、定期購読の更新をしないという決定は、学習と行動のきっかけとなる紛れもないシグナルを提供する。 適切に設計されていれば、こうしたプログラムは、顧客が紹介を行ったときにも光を当てることができ、企業は再び、顧客がなぜそのような行動をとったのかについて詳しく知る機会を得ることができます。 ## その先の結果 ロイヤリティプログラムを活用したやり方はもっと注目されるべきだと思います。単純にロイヤリティプログラムを ポイントサービとして捉えるのではなく、顧客との関係づくりのために活用できれば、顧客にとっても企業にとっても真の価値を生み出していくでしょう。 私の経験では、より好意的な口コミが増え、否定的なレビューは減っていきます。その結果、リピート購入が増え、購買の拡大につながっているのだ。 企業にとっても、顧客にとってもWin-Winのロイヤリティプログラム設計・運用は増えていくのではと思っています。 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - 「毎日がお買い得(EDLP)」と「今だけ特売(HILO)」、主婦に支持される価格戦略はどちらか? --- title: 【コラム】ロイヤルティプログラムの有効な使い方 date: 2024-08-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%83%ad%e3%82%a4%e3%83%a4%e3%83%ab%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%81%ae%e6%9c%89%e5%8a%b9%e3%81%aa%e4%bd%bf%e3%81%84/ --- # 【コラム】ロイヤルティプログラムの有効な使い方 --- title: 【コラム】万博に見る“体験価値”の本質─なぜ人は“見に行った”のか?─ date: 2025-10-05 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4592/ --- # 【コラム】万博に見る“体験価値”の本質─なぜ人は“見に行った”のか?─ 2025年の大阪・関西万博の閉幕が近づいてきました。 当初、メディアでは閑古鳥で大変なことになるなど、騒がれましたが結果は大成功と言ってよいのではないでしょうか。 私の周りの方も多く訪れていたようです。私は残念ながら、70年の万博も行けませんでしたが、今回も参加できずでした。 ## **万博は“未来の体験”を共有する場だった** テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。 これまでの万博も時代ごとの「未来体験のショーケース」でした。 1970年の大阪万博では、世界初の動く歩道や電話回線によるテレビ会議が話題に。 私は小学生低学年でしたが、数名の友人は実際に見に行き、話を聞かせてくれました。羨ましかったことを思い出します。 まだ一般には存在しなかった未来の生活を“体験できる場”だったのですね。 「見たことのない世界を実際に感じたい」──このワクワク感こそが、最大の体験価値でした。 しかし、現代ではテクノロジーの進化により、私たちはスマホ1台で世界中の展示を“見る”ことができます。 だからこそ、2025年の万博に問われるのは「なぜ行くのか?」という問いでした。 その答えは、“リアルでしか得られない体験価値”にあったのではないでしょうか。 ## **「体験価値」とは“同時性と共感”を生むこと** 万博のようなリアルイベントが今も人を惹きつけるのは、「同じ時間・同じ場所を共有する価値」があるからです。 例えば、企業パビリオンでの体験型展示は、単なる情報発信ではなく、“共に感じる”ことをデザインしています。 トヨタの過去の万博出展では、未来のモビリティを「見せる」のではなく「乗って感じてもらう」形式を取りました。 また、パナソニックは“いのちをつなぐ技術”をテーマに、生命や自然とのつながりを五感で体験できる空間を構築しています。 そこには、デジタル情報では再現できない**リアルな身体感覚と感情の同期**があります。 「その瞬間、その場にいた」という体験は、データではなく記憶に残る。 それがまさに“体験価値”の本質です。 ## **万博の舞台裏に見るEXとCXの関係** もう一つ、万博が示しているのは**EX(従業員体験)なくしてCX(顧客体験)は成り立たない**ということでしょう。 来場者が感動する展示の裏には、現場で働くスタッフ・ボランティア・クリエイターたちの情熱と準備があります。 たとえば1970年の大阪万博では、約7万人のスタッフが半年以上の研修を受け、 「来場者一人ひとりの笑顔を引き出す」ことを目的に行動していました。 体験価値は、つくる人の“思い”が伝わった時に最大化します。 どれだけハイテクでも、接する人の表情や言葉が冷たければ、体験は薄っぺらくなってしまいます。 報道でも話題になりましたが、会期中に一時的な停電で乗り入れの電車の運転見合わせが発生しました。 会場から帰宅するための多くの来場者が、会場内に足止めになり、会場内で一夜を明かす事態になったようです。 その際に会場内のパビリオンのボランティアスタッフが、残された来場者に最新情報を伝えたり、お子様連れや高齢者優先の対応で安全確保に努めた様子がメディアで紹介されていました。 万博は、まさにEXとCXが融合した「人の力で未来を感じさせるイベント」といえるのではないでしょうか。 ## **まとめ:未来の万博は、“心が動く体験”の競演へ** このようなことから、万博は技術の展示という側面だけではなく、“心を動かす体験価値”のイベントと考えるほうがよいでしょう。 AIやロボット、デジタル技術が発展する時代だからこそ、 「人が人に与える影響」──それこそが最大のテーマになるのではないでしょうか。 私たち企業もまた、同じ問いに直面しています。 “便利さ”ではなく、“感情が動く体験”をどう設計するか。 2025年の万博は、まさに企業のCX・EX戦略を再考するきっかけになったのではないでしょうか。 自分としては本当に行けずに、残念でした。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】国内航空2社に見る体験価値の違い – 赤と青の戦略 --- title: 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 date: 2026-01-11 url: https://total-engagement.jp/column/biz/4719/ --- # 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 サービスプロフィットチェーン(SPC)をご存知の方も多いのではないでしょうか。 EX(従業員体験)が向上し、CX(顧客体験)が高まり、 結果として業績が伸びていく── とても正しく、美しい理論です。 日本的には「三方良し」と言われる方がわかる気がしますね。 言葉は、1994年にハーバード・ビジネススクールのヘスケットらが提示したフレームワークで、サービス産業の収益性を説明するモデルとして知られています。 ただ、現場でよく聞くのは、こんな声です。 「考え方はわかるけれど、成果が出るまで時間がかかる」 「EXから手をつけるべきか、CXなのか迷う」 「マーケティングと人事は別で、関係ない」 この感覚、私はとても健全だと思っています。 SPCが間違っているのではありません。 **“回し方”が、今の中堅中小企業に合っていないだけ** なのです。 ## **SPCは「長距離走」だと思われすぎている** 一般的にSPCは、次のように語られます。 EXを整える ↓ CXが上がる ↓ 売上・利益が伸びる この説明を聞くと、多くの経営者や現場は 「うちは、まだその域ではない」「体力が要るな」と言われます。 確かに、大企業にとってSPCは“長距離走”です。 制度、評価、研修、IT投資を積み上げ、 数年かけてようやく結果が出る。 しかし、中堅中小企業は違います。今日明日の売上を上げなければなりません。 ## **中堅中小企業は「短距離でも一気に回せる」** 中堅中小企業の最大の強みは、 - 意思決定が速い - 現場と経営の距離が近い - 言葉が揃うと、行動が一気に変わる という点にあります。 つまり、 **SPCを“順番通りに”回す必要がない** のです。 きっかけさえ正しければ、 EXとCXと業績は、同時に動き始めます。 ここで重要になるのが、 SPCを一気に加速させる「起点」です。 ## **SPCを加速させる起点は「らしさ」** 私たちトータル・エンゲージメントが数多くの現場で見てきた結論は、とてもシンプルです。 **SPCを最短距離で回す起点は、「らしさ」です。****** ここで言う「らしさ」とは、 理念やスローガンのことではありません。 - お客さまは、何を期待して来ているのか - なぜ、他ではなく「あなた」を選んでいるのか - どんな瞬間に「また来たい」と感じているのか これらが言語化され、 **現場の判断基準として使える状態** になったものを指します。 らしさが明確になると、現場で次の変化が起こります。 - スタッフの迷いが減る - 判断が揃う - 行動の質が安定する - 顧客体験のブレがなくなる この時点で、EXとCXは同時に改善し始めます。 ## **SPCは「直列」ではなく「同時並行」で回せる** SPCは、 EX → CX → 業績 という直列モデルで説明されがちです。 しかし、らしさを起点にすると、 - らしさが共有される(判断が楽になる)=EX向上 - 行動が揃う(体験が安定する)=CX向上 - 口コミや指名が増える=業績改善 という **同時並行のループ** が生まれます。 特に中堅中小企業では、 このループが驚くほど速く回ります。 なぜなら、 「言葉が揃う → 行動が変わる」までの距離が短いからです。 ## **SPCを“短縮する”という考え方** SPCを短縮するとは、 工程を省略することではありません。 **「待たない構造」にすること** です。 - EXが整うのを待たない - CXが改善するのを待たない - 数字が出るのを我慢しない らしさという共通言語を置くことで、 現場・顧客・数字が同時に動き始める。 これが、 **SPCを加速させる、最も現実的な方法** だと私たちは考えています。 ## **まとめとして** サービスプロフィットチェーンは、 時間をかけなければ回らないものではありません。 中堅中小企業には、 **SPCを爆速で回せる条件が、すでに揃っている。****** 必要なのは、 正しい順番ではなく、 正しい起点。 それが「らしさ」です。 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ - 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 - 【コラム】良い利益と悪い利益 :NPSで測る体験価値 --- title: 【コラム】効果的なチームビルディングのための戦略 date: 2024-10-27 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4008/ --- # 【コラム】効果的なチームビルディングのための戦略 チームビルディングは、企業が成長するために欠かせない要素です。私達の経験でも業績の良い店舗はCX‐EXが高い傾向があります。EXが低いにも関わらず、CXが高いという店舗やチームはほぼ見たことがありません。効果的なチームビルディングは、組織の生産性向上や社員のモチベーションアップに繋がります。しかし、これを成功させるためには、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)の両方を意識することが重要です。顧客との良好な関係を築くためには、まず従業員が働きやすい環境を整え、彼らが企業文化やブランド価値を深く理解していることが必要です。今回は、CX-EXを基盤にした効果的なチームビルディングの戦略を紹介します。 ## 1. 従業員体験(EX)を整えることでCXを向上させる 効果的なチームビルディングの第一歩は、従業員体験(EX)の質を高めることです。従業員が働きやすく、充実感を得られる職場環境を整えることで、自然と顧客体験(CX)の質も向上します。例えば、従業員が自分の役割や業務に誇りを持ち、企業のビジョンやミッションに共感していれば、顧客との接点でも積極的で前向きな態度を示すことができます。 あるIT企業の事例では、従業員のオンボーディングプロセスを見直し、新しい従業員が企業文化を迅速に理解し、自分の役割に自信を持てるような教育プログラムを導入しました。このアプローチにより、従業員の定着率が向上し、顧客とのコミュニケーションがスムーズになりました。その結果、CXも向上し、顧客満足度が向上したのです。EXを整えることで、従業員が顧客の視点に立った対応を自然と取れるようになり、顧客満足度が上がるという好循環を生み出すことが可能です。 ## 2. チーム内コミュニケーションの改善でCXを強化 チームビルディングの成功には、チーム内の円滑なコミュニケーションが不可欠です。特に、顧客対応を行うチームにおいては、情報共有がスムーズに行われることがCXの向上につながります。従業員同士がオープンに意見交換できる環境を整えることで、チーム全体の協力体制が強化され、顧客対応の品質が安定します。 コミュニケーション改善のための戦略として、定期的な1on1やフィードバックセッションやチーム会議を設けることが効果的です。例えば、ある小売企業では、毎週のミーティングで各スタッフが直面した顧客対応の課題を共有し、全員で解決策を考える時間を設けました。これにより、個別の問題が早期に解決されるだけでなく、チーム全体でノウハウが蓄積され、顧客対応力が向上しました。 さらに、デジタルツールを活用することで、リモートワークや異なる拠点でのコミュニケーションを強化することも大切です。チャットツールやプロジェクト管理ツールを使用して情報共有を効率化し、どの従業員でもすぐに必要な情報にアクセスできる体制を整えることが、CX向上の基盤となります。チーム内で、コミュニケーションをしっかりと取ることが土壌整備のためにも非常に重要です。 ## 3. 企業文化とビジョンを共有し、エンゲージメントを高める チームビルディングにおいては、企業文化とビジョンを従業員と共有し、一人ひとりが共通の目標に向かって動ける環境を作ることが大切です。従業員が企業のビジョンを理解し、自らの役割をそのビジョンに結びつけることができれば、日々の業務に対するモチベーションが高まり、顧客対応にもその意識が反映されます。 ある製造業の成功事例では、サステナビリティを企業の柱とするために、全社員にサステナビリティ研修を実施し、企業のビジョンに基づいた行動を奨励しました。この取り組みにより、従業員は自分たちの業務が社会的意義を持つと感じるようになり、顧客に対してもその価値を積極的に伝えるようになりました。結果として、ブランドへのロイヤルティが高まり、CXの向上に大きく寄与しました。 また、エンゲージメントを高めるためには、リーダーシップの透明性も重要です。経営陣が企業の方向性や戦略を率直に共有し、従業員の意見を積極的に取り入れることで、従業員一人ひとりが企業の成長に貢献していると感じることができます。このような企業文化の強化は、従業員満足度(EX)の向上だけでなく、顧客からの信頼獲得にも繋がります。 この時に効果的なツールとしてはカスタマージャーニーマップ(CJM)などになります。全社共通の顧客の体験価値を高めるを可視化出来るツールとしてはパワフルです。 ## まとめ 効果的なチームビルディングは、従業員体験(EX)と顧客体験(CX)の両方を強化することから始まります。まずは、従業員が企業に誇りを持ち、働きやすい環境を整えることが重要です。その上で、チーム内の円滑なコミュニケーションを促進し、企業文化やビジョンを従業員と共有することで、顧客に対して質の高いサービスを提供できるようになります。 CXとEXをバランスよく強化することで、企業全体としての競争力が高まり、持続的な成長を実現することが可能です。TEGでは、CXとEXの両方を考慮した戦略的なチームビルディングの支援を行い、企業の成長をサポートしています。顧客との信頼関係を深めるために、まずは従業員との絆を強化し、より良い顧客体験を提供できるチーム作りを目指しましょう。企業の成功は、顧客だけでなく従業員を大切にすることから始まります。それが結果として、顧客に対して価値ある体験を提供し、長期的な成長とブランド価値の向上に繋がるのです。 ### 関連記事 / Related - 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CJM活用で営業効率を5倍にする具体的メリット** CJMを活用することで、以下のような成果が期待できます。 ✅ **「温度感の低い商談」を削減し、無駄な営業を減らせる** ✅ **適切なタイミングで適切な提案をすることで、成約率が向上** ✅ **マーケティングとの連携が強化され、質の高いリードを獲得できる** ✅ **顧客ごとにカスタマイズされた提案が可能になり、信頼を得やすい** 実際にCJMを導入した企業では、 • **商談の成約率が2倍以上に向上** • **営業1人あたりの生産性が5倍向上** • **リードの商談転換率が3倍向上** といった成果が出ています。 ## **まとめ:「売る」のではなく、「顧客と伴走する」営業へ** 営業活動は、「とにかく数を打てば当たる」時代から、「顧客の購買プロセスに寄り添い、最適な情報を提供する」時代へと変わっています。 そのためには、**「顧客の立場になって考える」=CJMを活用することが不可欠**です。 **✔ ペルソナを明確にする** **✔ 顧客の購買プロセスを整理する** **✔ 営業・マーケティングでCJMを活用し、実践する** これらを実行することで、営業の無駄をなくし、**「本当に価値のある営業」を実現**できます。 **今こそ、CJMを活用して営業効率を5倍に引き上げる準備を始めませんか?** 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - PX(ペーシェントエクスペリエンス 患者体験)への課題と期待 --- title: 【コラム】国内航空2社に見る体験価値の違い - 赤と青の戦略 date: 2025-05-25 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4354/ --- # 【コラム】国内航空2社に見る体験価値の違い - 赤と青の戦略 先日、航空会社のCXを担当の方と食事をして、国内大手二社の違いを自分なりに考える機会になりました。 利用者視点で2社の違いを考えてみたいと思います。 ### 企業規模・歴史 **JAL**: 1951年設立の老舗航空会社。かつて日本のフラッグキャリアとして政府系企業でしたが、2010年に経営破綻を経験し、現在は民営化 **ANA**: 1952年設立。当初は国内線中心でしたが、段階的に国際線を拡充し、現在は日本最大の航空会社グループ ### 路線・ネットワーク **JAL**: ・国際線でアジア、欧米への直行便が充実 ・地方路線にも強みを持つ ・ワンワールドアライアンス加盟 **ANA**: ・国内線で圧倒的なシェア(約5割) ・国際線も積極拡大中 ・スターアライアンス加盟 ・羽田空港をメインハブとして活用 ### サービス・ブランディング **JAL**: ・「おもてなし」を重視した和風サービス ・機内食や客室アメニティにこだわり ・経営再建後、効率性とサービス品質の両立を追求 **ANA**: ・革新性と先進性を重視 ・デジタル化への積極投資 ・多様な事業展開(物流、メンテナンス等) ### 財務・経営状況 **JAL**: 経営破綻からの再建により、現在は健全な財務体质 **ANA**: 継続的な成長により、売上規模では日本最大 両社とも高品質なサービスで国際的に評価されており、利用者のニーズや路線によって選択することが一般的です。 先にJAL(日本航空)とANA(全日本空輸)の主要な違いを生成AIに要約してもらいました。 流石ですね。ここまで1分もかかっていません。 ここからが本題です。 先ず、お話した方から、ここ数年でCXセンター担当部署が100名超の規模になったそうです。そしてボードにもCCO(チーフカスタマーオフィサー)というポジションの方がいるということでした。 そこから考えると、体験価値には本格的に取組んでいることがわかります。改めて比べてみると特徴的な体験価値の提供方法を確立していることがわかります。 このコラムでは、その違いを考えてみたいと思います。 ## 体験価値の提供の仕方 ### 赤の戦略:「おもてなし」を軸とした感動体験の創出 赤の航空会社は、日本の伝統的な「おもてなし」の精神を現代的に解釈し、きめ細やかなサービスを提供しています。機内食における和食の質の高さ、客室乗務員の丁寧な接遇、そして日本文化を意識した機内インテリアデザインなど、一貫して「和のホスピタリティ」を追求しています。 やはり日の丸を背負っている自負とともに、国際的なポジショニングをしていく戦略が見て取れます。ただ、これまでの「おもてなし」は属人的な職人技的な部分もありました。それを組織として、サービス品質全体を高次元に昇華するのかは、注目に値すると思っています。楽しみです。 ### 青の戦略:効率性と快適さの両立 一方、青の航空会社は、正確性と効率性を重視しながら、モダンで快適な空の旅を提供することに注力しています。デジタル技術を活用した搭乗手続きの効率化、機内エンターテインメントの充実、そして実用的で機能的な機内サービスが特徴です。 友人のFBで、ラウンジの食事の質が上がったが、鮨の提供は素人が握ったようだったと書かれていました。これなども効率化から取組むことで、細かな部分まで提供できていない部分もあるようでした。ただ、全体の体験価値への取組スピードは非常に早く、一気にステージが上がりそうです。 ## 両社の共通点:安全性と顧客第一主義 興味深いことに、両社とも「安全運航」は当たり前として、「顧客満足」を最優先事項としている点で共通しています。しかし、その実現アプローチには明確な違いが見られ、それぞれの企業カラーを際立たせています。 このように、同じ航空サービスでありながら、異なるアプローチで顧客体験を設計している両社の例は、CXの多様性と可能性を示す好例と言えるでしょう。 これからの2社の体験価値の提供の仕方は、利用者として目が離せません。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】AI時代のエンゲージメント─人が「体験価値」に惹かれる未来 --- title: 【コラム】国内航空2社に見る体験価値の違い – 赤と青の戦略 date: 2025-05-25 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%9b%bd%e5%86%85%e8%88%aa%e7%a9%ba2%e7%a4%be%e3%81%ab%e8%a6%8b%e3%82%8b%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84/ --- # 【コラム】国内航空2社に見る体験価値の違い – 赤と青の戦略 --- title: 【コラム】地方再生と体験価値─「人を呼ぶ」から「関わりたくなる」へ date: 2026-02-15 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4794/ --- # 【コラム】地方再生と体験価値─「人を呼ぶ」から「関わりたくなる」へ 地方再生という言葉を聞くと、 まず思い浮かぶのは、 移住促進 企業誘致 観光振興 といった施策ではないでしょうか。 もちろん、どれも大切です。 しかし、現場を見ていると感じるのは、 地方が本当に直面している課題は、 「人口」そのものではなく、 関与人口の不足なのではないか、ということです。 ## 人口は減っても、関わる人は増やせる ある地域を思い浮かべてみてください。 そこに住んでいなくても、 ・毎年必ず訪れる ・ふるさと納税で応援している ・特産品を定期的に購入している ・SNSで情報を追いかけている そんな人が増えれば、 その地域は確実に経済が廻り“生きている”状態になります。 つまり、 住民人口ではなく、関与人口が重要だと考えています。 地方再生とは、 移住者を増やすことだけではありません。 「関わりたくなる理由」をつくることです。 ## 観光地が強い理由 なぜ、ある地方都市は繰り返し人が訪れるのでしょうか。 風景が美しいからでしょうか。 食べ物が美味しいからでしょうか。 それもあります。 しかし本質は、 体験が記憶に残るからです。 ・地元の人との何気ない会話 ・宿での一言 ・商店街のあたたかさ これらは、単なる消費ではありません。 「また行きたい」という感情を生む体験です。 地方再生に必要なのは、 インフラ整備よりも、 まずは体験設計なのかもしれません。 ## 「らしさ」が地域の軸になる 企業と同じで、 地域にも“らしさ”があります。 ・何を大切にしているのか ・どんな人たちがいるのか ・どんな価値観で生きているのか これが曖昧なままでは、 どれだけPRしても心には残りません。 逆に、らしさが明確な地域は、 小さくても強い。 たとえば、 「挑戦を歓迎する町」 「子どもが主役の町」 「ものづくりを誇りにする町」 こうした軸があると、 人は“共感”で関わります。 ## 地方にもSPCは成立する サービス・プロフィット・チェーン(SPC)は、 企業の理論だと思われがちです。 しかし、地方にも同じ構造があります。 地域の担い手(EX)が誇りを持ち 来訪者の体験(CX)が安定し リピートや応援が増え 経済が循環する このループが回ると、 補助金に頼らない持続的な地域経済が生まれます。 重要なのは、 外から“人を呼ぶ”前に、 内側の体験を整えること。 ## 「消費される地域」から「応援される地域」へ 一度きりの観光地で終わるのか。 それとも、繰り返し応援される地域になるのか。 その差は、 価格でも、人口でもなく、 体験の深さです。 地方再生とは、 建物を建てることではなく、 物語を育てること。 イベントを打つことではなく、 関係性をつくること。 地域の“らしさ”が見つかり、 それが日常の中で体現されるとき、 外からの応援は自然と増えていきます。 ## まとめとして 地方再生の本質は、 人口増加ではなく、 関与人口の拡大から始める。 インフラ整備ではなく、 体験設計から始める。 補助金ではなく、 共感の循環から始める。 地域も企業も同じです。 体験が感情を動かし、 感情が応援を生み、 応援が経済をつくる。 地方再生を、 “施策”ではなく“体験価値経営”として捉え直す時期に、 来ているのかもしれません。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】Apple Storeの“Genius Bar”に見る「共感する力」の体験価値 --- title: 【コラム】地方再生と体験価値 ─「人を呼ぶ」から「関わりたくなる」へ─ date: 2026-02-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%9c%b0%e6%96%b9%e5%86%8d%e7%94%9f%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%80%e2%94%80%e3%80%8c%e4%ba%ba%e3%82%92%e5%91%bc%e3%81%b6%e3%80%8d/ --- # 【コラム】地方再生と体験価値 ─「人を呼ぶ」から「関わりたくなる」へ─ --- title: 【コラム】埼玉県横瀬町が提供する“まちづくりの実践や実証試験に採択されました date: 2023-06-28 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%9f%bc%e7%8e%89%e7%9c%8c%e6%a8%aa%e7%80%ac%e7%94%ba%e3%81%8c%e6%8f%90%e4%be%9b%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%be%e3%81%a1%e3%81%a5%e3%81%8f%e3%82%8a/ --- # 【コラム】埼玉県横瀬町が提供する“まちづくりの実践や実証試験に採択されました --- title: 【コラム】失敗から学ぶ:顧客体験改善の教訓 date: 2024-11-16 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4030/ --- # 【コラム】失敗から学ぶ:顧客体験改善の教訓 10年近く顧客体験(Customer Experience:CX)をテーマに事業をしているとうまくいこくことばかりではありません。当然失敗もありました。今日はそれを少しお話したいと思います。しかし、その失敗こそが最も貴重な教訓をもたらします。ここでは、実際にCX改善プロジェクトで直面する典型的な失敗例と、それらから学んだ教訓について考察してみます。 ## **失敗例1:顧客の声を正しく理解しない** ある企業は、定期的に顧客アンケートを実施し、その結果を基にCXの向上を図っていました。しかし、顧客へのアンケート依頼を現場が徹底できず回収数の少なさや、質問設計の不備により回答率の低さなどから、実際の顧客ニーズを十分に反映していない結論を導いてしまいました。その結果、調査結果が曖昧になり、十分な改善活動を行うことが出来ませんでした。 **教訓:顧客の声を深掘りし、データの背景を理解する** 調査結果はある一定の母集団や回答率がないと、結果が偏った方の意見になってしまいます。また、単なる数値や言葉ではなく、その背後にある顧客の感情や行動パターンを深く掘り下げることが必要です。アンケートだけでなく、インタビューや観察調査などの定性的なアプローチを組み合わせることで、顧客の「本音」を引き出せるでしょう。 ## **失敗例2:全員に好かれようとする戦略** 「すべての顧客に満足してもらう」という理念は魅力的に聞こえますが、これを実現しようとした結果、曖昧な施策が展開され、企業としての個性や強みが失われてしまったケースも少なくありません。 **教訓:ターゲットを明確にし、絞り込む勇気を持つ** 顧客体験の改善は、「誰のための体験か」を明確にすることが出発点です。自社の最も価値を提供できるターゲット層を定め、その顧客に対して一貫性のある体験を設計することが重要です。NPS的には推奨者を伸ばすか、批判者を減らすなどメリハリをつけた活動が効果的です。時には「捨てる」決断も必要です。 ## **失敗例3:スタッフの意見を軽視する** CX改善プロジェクトの多くは、顧客を最前線で支えるスタッフによって実行されます。しかし、現場のスタッフの意見やアイデアを軽視した結果、施策の導入が現場でうまく機能しなかったり、スタッフのモチベーションが低下したりするケースが見られます。 **教訓:CXとEX(従業員体験)は不可分** CXの成功は、従業員体験(Employee Experience:EX)の質にかかっています。まずは調査前に調査意図を、アンケート依頼を行うスタッフに徹底させることが必要になります。その際は現状の作業をしっかりと理解した上で、丁寧に依頼をしていかなければなりません。現場では多忙の中での追加作業になるだけに、現場は前向きに対応してくれません。実は店頭調査などでは、ここが非常にポイントだと思っております。現場からのフィードバックを積極的に取り入れ、スタッフ自身が施策に共感し、主体的に関与できる環境を整えることが重要です。 ## **結論:失敗を成功の糧に** CX改善における失敗は、単なるミスではなく、未来の成功のためのヒントを含んでいます。そのためには、失敗を正直に振り返り、その原因を徹底的に分析することが不可欠です。そして、そこから得た教訓を次のアクションに反映させる柔軟性と創造力を持つことが、成功への道を切り開く鍵となるでしょう。 失敗から学ぶ姿勢こそが、真の顧客中心の組織を育てる第一歩です。これからも私たちは、失敗を恐れず、挑戦し続ける心を持ち続けたいと思います。 このような取り組みを継続していくことで、顧客だけでなくスタッフにも愛される企業へと成長していくのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない - 顧客満足度調査の落とし穴とは? - 「大アンケート時代」の到来 - これまでの調査から大きな転換点 - これができれば、45%のお客様の顧客単価が上がる?! --- title: 【コラム】小さな企業が短期間でブランディングを確立した方法 date: 2025-03-02 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4231/ --- # 【コラム】小さな企業が短期間でブランディングを確立した方法 「ブランドのコンセプトを作る作り方には長い時間が必要であり」「中小企業にとってはブランディングの決め方やその意味を解説するのが困難である」といった意見も見受けられます。 こうしたコンセプトやブランディングの考え方をしっかり理解している企業は多いと考えられます。 しかし、実際には短期間で有名なブランドのコンセプトを構築した中小企業も多数存在すると説明できます。 しかも、大手企業のように莫大な広告費を投じるのではなく、体験価値(CX)やストーリー、ターゲットの明確化に加え、ビジュアルとメッセージの開発を通じた独自のコンセプトを武器に、短期間で市場に定着した企業も存在します。 小さな企業でも短期間でブランドを確立するための具体的な方法と、当社でお手伝いした成功事例を紹介します。 ## **1. 「ブランドはつくるものではなく、感じさせるもの」****** そもそも、ブランディングとは何でしょうか? ✅ **ロゴやデザインを統一すること?****** ✅ **Webサイトをつくること?** ✅** SNSで発信を続けること?** もちろんこれらも要素の一つですが、本質的には「顧客があなたの会社をどう感じるか」がブランドの正体であり、そのコンセプトや考え方、さらには意味を明確にすることが重要です。 ブランドとは、企業が作成するのではなく、顧客の心の中に生まれるブランディングのストーリーとして育まれるものです。 そのためには、顧客に『強い印象』を残し、共感される体験とともにエレガンスなメッセージや洗練されたデザインを提供することが最も重要になります。 大手企業のように時間をかけてブランドを育てることが難しい中小企業にとっては、短期間で強い印象を与えるためのブランディングの作り方や決め方を構築する戦略が求められます。 ## 2. 小さな企業が短期間でブランディングを確立するための3つのブランド コンセプトの作り方 **① まずは「圧倒的に狭く、深いターゲット」に基づいたブランド コンセプトの決め方を採用する** 多くの企業が失敗する理由は、単に「できるだけ多くの人に知ってもらいたい」という考え方に陥るからです。 特に小さな企業では、「誰にでも売れるブランド」ではなく、「特定の層に響くブランド コンセプト」を構築し、共感を呼ぶことが重要です。 ✅ **「〇〇業界の専門家が絶賛する◯◯」****** ✅ **「30代ワーママのための時短スキンケアブランド」****** ✅ **「ベジタリアン向けの野菜専門ビストロ」****** 例えば、東京のあるレストランでは「野菜専門ビストロ」として特化し、一般的なメニューを一切提供せず、農家直送の野菜で作るローストや焼売など野菜好きの間で一気に話題になりました。 さらに、店舗に来店するOLなどを対象にアンケートやインタビューを実施し、メニューや接客対応においてブランド コンセプト の考え方や決め方を反映したコピーやデザインを開発することで、他店との差別化が成し遂げられ、企業としての価値が深まる事例として繁盛店へと成長しました。 このように、「この層なら絶対にハマる!」という明確なターゲットを決めることが、短期間でブランディングを成功させる第一歩です。 **② ブランドストーリーとブランド コンセプトを『体験価値』として説明する** 小さな企業が短期間でブランドを確立するためには、「ストーリー」と「体験価値」をセットで提供する」ことが欠かせません。 ブランドストーリーは、単なる「企業の歴史」ではなく、顧客が共感できるエピソードである必要があります。 ✅ **「なぜこの事業を始めたのか?」****** ✅ **「なぜこの商品にこだわるのか?」****** ✅ **「顧客にどんな未来を届けたいのか?」****** 先の「野菜専門ビストロ」は「野菜の苦手な人も美味しく食べられる」という想いから事業を開始し、そのストーリーを地道なSNSで発信や口コミで広がりました。 また、ストーリーを伝えるだけでなく、**実際に顧客が「特別な体験」を感じられる仕組み**も重要です。 • **初回購入者に、ブランドの想いが書かれた手紙を同封する****** • **SNSで顧客のストーリーをシェアし、一緒にブランドを育てる****** • **店舗での接客やデジタル体験を通じて、「ブランドの個性」を表現する****** 「ブランドの想いをどう伝えるか?」を考えることが、短期間でのブランディング確立につながります。 **③ 「このブランドを広めたい!」と思わせる仕掛けをつくる****** ブランドは、企業側が広めるのではなく、「顧客が広めたくなる仕掛け」をつくることで急成長します。 ✅ **「SNSでシェアしたくなるデザイン・体験を提供する」****** ✅ **「リピーターが紹介したくなる仕組みを設計する」****** ✅ **「メディアや業界のインフルエンサーが話題にしたくなる情報を発信する」****** 「野菜専門ビストロ」では、毎月のように生産者の農家さんの畑でお客様をお連れして一緒に収穫を手伝うとか、夏はBBQを行うなどコミュニティ作りも積極的に取組んでおります。 また、BtoB企業でも、「お客様の事例を取り上げる」「導入企業が誇りに思えるストーリーをつくる」といった施策が、**口コミやメディア掲載の増加につながる**ことが多いです。 **「このブランドを応援したい!」と思わせる仕掛け**を設計することが、短期間でブランドを確立するカギになります。 **「このブランドを応援したい!」と思わせる仕掛け**を設計することが、短期間でブランドを確立するカギになります。 ## **3. まとめ:小さな企業こそ、スピード重視のブランディングを****** 短期間でブランドを確立するには、「明確なターゲット設定」「ブランドストーリーの体験価値化」「顧客が広めたくなる仕組みづくり」が重要です。 **✅小さな企業が短期間で確立するブランド コンセプトとブランディングの作り方3つの戦略** 1. 「狭く深いターゲット」を設定し、特定の層のニーズを詳細に把握し、アパレルや化粧品といった具体的事例を参考にブランド コンセプトのデザインと決め方を明確にする 2. ブランドストーリーを、顧客が直接体験として感じられるように、魅力的なコピーとメッセージで表現したブランド コンセプトを提供する 3. 顧客が自発的に共有したくなるよう、専用のサイトやSNSページを活用してブランド コンセプトを構築し、口コミ拡散を促進する 大企業のように莫大な予算がなくても、「このブランドにしかできない体験」を設計することで、短期間で市場に浸透させることは可能です。 あなたの会社も、今すぐにでもファッションからリゾートまでの事例を取り入れたブランド コンセプトの作成に向けた具体的アクションを始めてみませんか? 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - サービス・プロフィット・チェーンとは --- title: 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 date: 2025-06-01 url: https://total-engagement.jp/column/hr/4367/ --- # 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 この時期、様々な対面接客がある企業では、新任の店長さん向けの店長研修が多く行われています。毎回思うのは、研修終了後の満足度評価は非常に高いのですが、いざ現場復帰してみると、数日で以前と同じになってしまうことなど、研修あるあるではないかと思います。 ## **現場の“温度”がブランドを決める** 飲食、小売、美容、サービス業…。顧客との最前線に立つのは、いつだって“現場”です。そして、その現場の空気感を決定づける存在こそが「店長」です。 では、企業が顧客体験(CX)を本気で向上させたいなら、最初に何をすべきか? 答えは明快で、「店長が変わること」。現場マネジメントの要である店長が、顧客体験と従業員体験(EX)の両輪に目を向けることができれば、ブランド全体の印象も変わっていきます。 その鍵を握るのが、**店長研修のあり方**です。従来のような接客研修やマニュアル・売上管理重視の研修では、もはや現代の顧客ニーズや従業員の価値観には対応しきれません。今求められているのは、「人の行動の背景を理解する力」「エンゲージメントを生む関わり方」「チームの共感力を育むコミュニケーション」の習得です。最近では、スタッフのモチベーションを高めるため1on1の行い方や心理学的メソッドを取り入れたりとさざまな形があります。 つまり、CX-EXを高められる**体験価値経営を体現できるリーダー育成こそが、店長研修の進化系**だといえるでしょう。 ## **“売上アップ”の前に必要なのは“エンゲージメント設計”** 当社では数多くの店舗型企業のCX/EXを支援してきましたが、業績が改善し、社員の定着率も上がっている企業には共通点があります。それは、**「売上=結果」と捉え、「エンゲージメント=原因」と位置づけていること**です。 とある大手飲食チェーンでは、離職率の高さが課題となっていましたが、店長研修に「傾聴力」「フィードバック技術」「心理的安全性の確保」を取り入れたところ、1年で離職率が3割以上低下。さらに、現場主導でお客様アンケートの改善アクションを進めた結果、NPSが10ポイント以上上昇したという事例があります。 このような結果を生んだ要因は、「やらされ感」を排除したこと。顧客の声をリアルタイムに現場にフィードバックし、自発的に顧客視点を取り入れる体験を通じて、**現場が“CXをやる意味”を自分ごととして理解した**からです。つまり、売上アップを目的にするのではなく、**顧客・従業員のエンゲージメントをデザインするプロセスを“仕組み化”することが、結果として売上につながった**からです。 ## **“意志”に頼らず、****“****仕組み****“****で意志を補強する** 現場を預かる店長は、プレイングマネージャーであり、チームリーダーでもあります。しかし、その役割に対する期待と支援が一致していないことも多いのが現実です。 「数字が悪いから怒られる」「人が辞めたら補充するだけ」——そんな日々の中で、店長自身が疲弊してしまえば、当然顧客への体験価値にも影響が出ます。 これからの時代、**「育てるべきはスキルではなく意志」です。現場の判断力、スタッフへの共感力、顧客への想像力──これらを育む店長研修こそが、現場のカルチャーを一変させます。**ただ、店舗に戻り日常業務に入ると意志の力だけでは、なかなか変える事が出来ません。みなさんも、経験があると思いますが、「明日から走る」、「お酒を辞める」など挫折した方も多いのではないでしょうか。 顧客体験や従業員体験を、定期的に数値化しフィードバックすることを**「仕組み化」**することにより、研修で学んだ**現場の判断力、スタッフへの共感力、顧客への想像力を継続的に高めることができる環境を用意してあげることが非常に大事です。** このことは単に店長の育成だけではなく、即店舗のサービス品質向上にも効果が出て、結果数字にも貢献されます。 特にZ世代やミレニアル世代のスタッフが増える中で、「このお店で働いていてよかった」と感じられる体験そのものが、CXの向上にもつながっていくのです。 **「店長が変わると、店舗が変わる。店舗が変わると、ブランドが変わる。」** この好循環を生み出すために、エンゲージメントを軸に据えた店長研修の再設計が、今まさに求められています。単なるマネジメントスキルの伝達にとどまらず、「人を巻き込む力」を育てる——それが、体験価値経営時代のリーダー育成です。 ご希望があれば、この原稿に対応した【研修カリキュラム提案】や【診断シート連動型企画】などもご用意可能です。必要に応じてお申し付けください。 関連記事 / Related - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 - 成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト - オムニチャネル時代の店頭体験 --- title: 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 date: 2025-06-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%ba%97%e9%95%b7%e7%a0%94%e4%bf%ae%e3%81%a8%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%ef%bc%9a%e7%8f%be%e5%a0%b4%e3%81%8b/ --- # 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 --- title: 【コラム】強いリーダーが顧客ロイヤルティをどう育むか date: 2024-05-17 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/3751/ --- # 【コラム】強いリーダーが顧客ロイヤルティをどう育むか ## ■個人情報の取り扱いについて詳細はこちら:リーダーシップが顧客ロイヤルティに与える影響 強力なリーダーシップは、企業の成功に欠かせない要素です。リーダーは企業のビジョンを明確に示し、従業員全員にそのビジョンを共有させることで、組織全体の一体感を生み出します。リーダーが従業員のエンゲージメントを高めることで、彼らはより高いレベルのサービスを提供でき、結果として顧客ロイヤルティが向上します。顧客ロイヤルティの指標として知られるNPS(Net Promoter Score)は、リーダーシップの質がどれだけ顧客ロイヤルティに影響を与えるかを示す重要なデータです。 ## 国内事例:ユニクロのリーダーシップとNPSの関係 ユニクロは、強力なリーダーシップが顧客ロイヤルティにどのように影響を与えるかを示す優れた例です。ユニクロの創業者である柳井正氏は、明確なビジョンと強いリーダーシップを持ち、企業全体にそのビジョンを浸透させています。先日も読んだ本「店は客のためにあり、店員とともに栄え、店主とともに滅びる」で、柳井氏が解説を書かれているのですが、帯に「私の座右の銘はこれ以外にない」と言われています。 従業員はこのビジョンに共感し、一体感を持って働くことで、高い顧客ロイヤルティを実現していると言えます。柳井氏のリーダーシップにより、ユニクロは高品質な商品と優れた顧客サービスを提供し続け、顧客のロイヤルティを獲得しています。高業績は、このリーダーシップと従業員の努力の賜物です。 ## リーダーシップがもたらす長期的な顧客ロイヤルティの育成 リーダーシップが顧客ロイヤルティに与える影響は、短期的な成果だけでなく、長期的な関係構築にも及びます。ユニクロの事例から学べるように、強いリーダーは組織全体に影響を与え、従業員のエンゲージメントを高めることで、持続可能な顧客ロイヤルティを実現します。企業が長期的な成功を収めるためには、リーダーシップが重要な役割を果たします。そのリーダーがロイヤルティの重要性に気が付き、高める動きができるかが境目になります。 顧客は企業のサービスや製品に対する信頼感を持ち続け、その結果としてリピーターとなり、他の潜在的な顧客にも積極的に推奨します。これにより、NPSのようなロイヤルティ指標を使い、継続的に向上させるための動きを行うことで、企業の成長と発展に繋がるのです。 強いリーダーシップは、顧客と企業を繋ぐ重要な架け橋です。リーダーが従業員と顧客を結びつけ、一貫したビジョンとミッションを共有することで、顧客忠誠心の向上を実現できるのです 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - リレーション調査によるNPS相関分析と解説、参加者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(3) --- title: 【コラム】強いリーダーが顧客ロイヤルティをどう育むか date: 2024-05-21 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%bc%b7%e3%81%84%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%80%e3%83%bc%e3%81%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%83%ad%e3%82%a4%e3%83%a4%e3%83%ab%e3%83%86%e3%82%a3%e3%82%92%e3%81%a9/ --- # 【コラム】強いリーダーが顧客ロイヤルティをどう育むか --- title: 【コラム】従業員が辞めない会社の共通点:EXを高める具体策 date: 2025-02-15 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/4195/ --- # 【コラム】従業員が辞めない会社の共通点:EXを高める具体策 企業の成長において、従業員の定着率は重要な指標の一つです。私達のでこれまでの経験からも、離職率の高い会社は同業者の中でも利益が低くなっております。そこで従業員調査を行い、不満の順位の高い報酬などをすぐに見直そうとする例をよくみます。しかし、賃金を上げることにより、当初は満足度は高まるのですが、1年もしないうちにまた同じように満足度は下がります。このことから処遇も大切なのですが、それ以上に大切なことがあります。それは「なぜ働くのか、だれと働くのか、どう働くか」など、従業員の方の立場で考えることが重要です。 高い離職率に悩む企業が多い一方で、「社員が辞めない会社」には共通する特徴があります。それは、単なる給与や福利厚生の充実だけでなく、従業員体験(EX: Employee Experience)を向上させ、働く環境そのものを魅力的にしていることです。 EX(従業員体験)は、従業員が企業との関わりの中で感じるすべての体験を指し、職場環境や人間関係、成長機会、働きがいなどが含まれます。EXの向上に成功している企業では、従業員のモチベーションが高まり、生産性が向上するだけでなく、結果的に企業の競争力も強化されます。 「従業員が辞めない会社」の共通点を整理し、EXを高めるための具体的な施策について紹介します。 ## **「心理的安全性」が確保された職場環境** 社員が安心して意見を言い、挑戦できる環境が整っている会社では、定着率が高まります。近年、多くの企業が「心理的安全性」を重視する理由は、働く人が不安なく仕事に取り組める環境が、パフォーマンスや組織の成果に大きな影響を与えるからです。 **EX向上のための施策** • オープンなコミュニケーションの推進 • 1on1ミーティングを定期的に実施し、上司と部下が本音で話せる場を作る。 • 上司からの一方的な指示ではなく、従業員の意見を尊重するカルチャーを醸成する。 • 「失敗を許容する文化」の形成 • 新しいチャレンジが評価されるような制度を導入し、社員がリスクを恐れず挑戦できる環境を整える。 • 失敗した際の学びを共有することで、同じミスを繰り返さない組織文化を作る。 心理的安全性を確保することで、従業員は会社に対する信頼を持ち、結果として定着率の向上につながります。言うのは簡単ですが、行うのは相当覚悟が必要になります。 ## **「成長機会」を提供し、キャリアの選択肢を広げる** 従業員が辞める大きな理由の一つに、「この会社では成長できない」という不満があります。特に、意欲の高い人材ほど、学び続ける環境を求める傾向にあります。 **EX向上のための施策** • スキルアップのための支援制度 • 研修制度や資格取得の補助を充実させることで、社員が自己成長を実感できるようにする。 • 社外のセミナーやカンファレンスへの参加機会を提供し、新しい知識を得られる環境を整える。 • 社内異動やプロジェクト参加の柔軟化 • 1つの部署に長くとどまるのではなく、希望に応じて異動や新規プロジェクトに参加できる仕組みを作る。 • 「挑戦したいことがあれば社内で叶えられる」という環境を整え、優秀な人材の流出を防ぐ。 従業員が「この会社でなら長く働ける」と思えるような成長環境を整えることが、EX向上の鍵となります。特にZ世代などではキャリアデザインを考える習慣もあり、転職に対するハードルも下がっています。 ## **「働きがい」を生み出す企業文化** 「給与や福利厚生が充実していても、働きがいを感じられなければ人は辞める」というのは、企業の人事担当者にとって共通の課題です。働きがいを感じるためには、「自分の仕事が会社や社会にどう貢献しているのか?」を実感できる環境を作ることが重要です。 **EX向上のための施策** • 企業のビジョン・ミッションを社員に浸透させる • 会社の理念や社会的意義を社内で積極的に発信し、社員が自分の仕事に誇りを持てるようにする。 • 例えば、経営陣が定期的に「会社のビジョンについて語る場」を設けることで、従業員の共感を得る。 • 従業員のアイデアを活かせる仕組み • 「社内提案制度」を導入し、業務改善や新規事業のアイデアを募ることで、社員が主体的に働ける環境を作る。 • 取り入れられたアイデアにはインセンティブを設けることで、従業員のやる気を高める。 このように、社員が「この会社で働くことに意味がある」と実感できる環境を作ることで、離職率を下げることができます。最近ではSDGsなどの社会貢献への取組なども注目されています。 ## **柔軟な働き方の導入** 「ワークライフバランスが保てる会社かどうか」も、従業員の定着に大きく影響します。特に、働き方の多様化が進む現代では、フレックスタイム制度やリモートワークの導入がEX向上の重要な要素となっています。 **EX向上のための施策** • 柔軟な勤務体系を導入 • フレックスタイム制度を導入し、社員が自分に合った働き方を選べるようにする。 • 週に数日のリモートワークを認めることで、ワークライフバランスを向上させる。 • 業務の効率化を推進 • 会議を短縮したり、ツールを活用することで、無駄な業務を減らす。 • 業務効率が向上することで、社員が「長時間働かなくても成果を出せる」環境を作る。 柔軟な働き方が可能な会社では、社員が「この会社なら長く働ける」と感じるため、結果として定着率が向上します。私などの昭和世代からすると、隔世の感がありますが、これらのテクノロジーや柔軟な考え方を採り入れていく姿勢は非常に重要です。 ## **まとめ:EXの向上が企業の未来を変える** 「従業員が辞めない会社」は、単に給与や待遇が良いだけではなく、「心理的安全性」「成長機会」「働きがい」「柔軟な働き方」をバランス良く提供しています。EXを高めることで、従業員の満足度が向上し、結果的に企業の業績やブランド価値の向上にもつながります。 **EXを向上させるための4つの施策** - **心理的安全性を確保**:オープンなコミュニケーションと失敗を許容する文化を作る。 - **成長機会の提供**:キャリアアップの機会を増やし、従業員が挑戦できる環境を作る。 - **働きがいの創出**:従業員のアイデアを活かし、企業のビジョンを明確にする。 - **柔軟な働き方の推進**:フレックスタイムやリモートワークを取り入れ、ワークライフバランスを向上させる。 これからの企業経営において、EXの向上は避けて通れないテーマです。従業員が「この会社で働き続けたい」と思える環境を整えることが、企業の持続的成長を支える最大の要因となるでしょう。中堅中小企業では実行は大変です。これからの成長のためにはCX-EXを充実させて行くことにより、全社員リーダーシップ経営が可能になり、その上での業績向上が不可欠になるのではないでしょうか。 当社ではEX診断に基づき、HRでの現場経験豊富なスタッフが伴走コンサルティングをさせていただきながら、ご支援させていただきます。 また、このタイミングで当社のEX診断(トライアル)で、自社の状態を把握されてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 侍ジャパン、WBC、優勝おめでとう!とEX --- title: 【コラム】従業員が辞めない会社の共通点:EXを高める具体策 date: 2025-02-17 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%be%93%e6%a5%ad%e5%93%a1%e3%81%8c%e8%be%9e%e3%82%81%e3%81%aa%e3%81%84%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%81%ae%e5%85%b1%e9%80%9a%e7%82%b9%ef%bc%9aex%e3%82%92%e9%ab%98/ --- # 【コラム】従業員が辞めない会社の共通点:EXを高める具体策 --- title: 【コラム】従業員体験がエンゲージメント戦略に及ぼす効果 date: 2024-05-27 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/3759/ --- # 【コラム】従業員体験がエンゲージメント戦略に及ぼす効果 企業の成功は、その従業員のエンゲージメントと密接に関連しています。従業員エンゲージメント戦略は、従業員の満足度を向上させ、生産性の向上や離職率の低減、さらには企業文化の強化に寄与する重要な要素です。本コラムでは、従業員エンゲージメントのための具体的な戦略とその効果について詳しく探ります。 ## 明確な目標設定とフィードバックシステム 従業員が自分の役割や目標を明確に理解し、達成感を得られる環境を整えることは重要です。定期的なフィードバックや評価システムを導入することで、従業員は自分の進捗を確認し、自分が組織にどのように貢献しているかを実感できます。これにより、従業員のモチベーションが向上し、仕事へのエンゲージメントが深まります。 ## 柔軟な働き方とワークライフバランス リモートワークやフレックスタイム制度など、柔軟な働き方を導入することで、従業員は自分の生活と仕事をよりよく両立できます。ワークライフバランスが取れた環境は、従業員のストレスを軽減し、満足度を高める効果があります。さらに、柔軟な働き方は、従業員が自分のペースで働くことを可能にし、生産性の向上にも繋がります。 ## キャリア開発と研修プログラム 従業員が自分のキャリアを積極的に進めることができるよう、継続的な研修やスキルアップの機会を提供することは、エンゲージメント向上に不可欠です。キャリア開発プログラムやメンター制度を通じて、従業員は自身の成長を実感し、長期的な視点で組織に貢献しようとする意欲が高まります。 ## オープンなコミュニケーションと透明性の確保 企業文化の一環として、オープンなコミュニケーションと透明性を確保することが求められます。経営陣からの定期的な情報共有や、従業員からの意見を積極的に受け入れる環境を整えることで、従業員は自分が組織の重要な一員であると感じられます。このような環境は、信頼関係を築き、エンゲージメントを強化します。 ## 福利厚生と健康管理プログラム 従業員の健康と福利厚生に対する投資は、満足度を高めるための重要な要素です。健康診断、メンタルヘルスサポート、フィットネスプログラムなど、従業員の健康をサポートする取り組みを実施することで、従業員は企業からの配慮を感じ、エンゲージメントが向上します。 **エンゲージメント戦略の効果** 従業員満足度向上のためのエンゲージメント戦略を適切に実施することで、企業は以下のような効果を得ることができます。 ・生産性の向上:高いエンゲージメントは従業員のパフォーマンスを向上させ、結果として企業全体の生産性が向上します。 ・離職率の低減:満足度の高い従業員は長期間にわたり企業に貢献しようとするため、離職率が低減します。 ・ポジティブな企業文化の形成:高いエンゲージメントは従業員同士の協力やサポートを促進し、ポジティブな企業文化の形成に寄与します。 ・イノベーションの促進:エンゲージメントの高い従業員は創造力を発揮しやすく、新しいアイデアやプロジェクトを推進する力となります。 企業が競争力を維持し、持続的な成長を実現するためには、従業員満足度を向上させるエンゲージメント戦略が不可欠です。これらの戦略を通じて、企業と従業員の双方にとって実りある環境を構築していくことが求められます。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - 従業員満足度と従業員エンゲージメントの違いを理解することが大切な理由とは --- title: 【コラム】従業員体験がエンゲージメント戦略に及ぼす効果 date: 2024-05-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%be%93%e6%a5%ad%e5%93%a1%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%8c%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e6%88%a6%e7%95%a5%e3%81%ab/ --- # 【コラム】従業員体験がエンゲージメント戦略に及ぼす効果 --- title: 【コラム】忘年会と体験価値:人と企業を繋ぐイベントの再考 date: 2024-12-22 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4089/ --- # 【コラム】忘年会と体験価値:人と企業を繋ぐイベントの再考 忘年会年末の風物詩である忘年会は、単なる飲み会を超え、企業や組織にとって重要なコミュニケーションの場としての役割を果たしてきました。私が新人だった時の30年以上前の忘年会は、通忙しい師走が更に忙しくなるように感じていました。常の仕事以外にお店選びから、出し物(当時は余興もやりました。)の準備、そして席次など、やること満載でした。当時はやらないという選択を、全く思いつきもしませんでした。自分も楽しんでやっていた気がします。 しかし、近年では働き方や価値観の多様化、コロナ禍を経たリモートワークの普及によって、忘年会に対する捉え方が変化しています。そのような中で、忘年会をいかに「体験価値(CX: Customer Experience、EX: Employee Experience)」に基づいて再定義できるかが、企業にとって大きなチャンスとなっていると思います。忘年会を体験価値観点に着目し、その可能性と再構築の方法について考えてみました。 ## **忘年会における体験価値の重要性** 忘年会は、単なる年末の恒例行事ではなく、社員同士や上司と部下がリラックスした雰囲気で交流を深める場として機能してきました。このような非公式な場での交流は、組織全体の連帯感やエンゲージメントを高める効果があります。特に、普段接点の少ない部門や役職の異なるメンバーが繋がることで、縦割り組織の壁を越えたコミュニケーションが生まれることもあります。 しかし、一方で「義務感」や「負担感」を感じる社員も少なくありません。「上司の目を気にせず楽しめない」「自分の時間を割きたくない」といった声が増える中、忘年会の目的が曖昧であると、体験価値が下がるだけでなく、逆に社員のモチベーションを損なうリスクもあります。そのため、忘年会を従来の形式にとらわれず、「参加者にどのような価値を提供できるのか」という観点で再設計することが求められています。企画者側も「やらなければいけないこと」ではなく、「参加する人の立場で」考えられることはCX(顧客体験)の考え方と全く同じですので、楽しんで行えればと思います。 ## **体験価値を高める忘年会の設計:CXとEXの視点から** 体験価値を高める忘年会は、「顧客体験(CX)」と「従業員体験(EX)」の考え方を取り入れる方法です。忘年会もイベントの一つと捉え、参加者である社員に満足感や価値を感じてもらうための工夫が必要です。以下に、体験価値を高めるための具体的な方法を紹介します。 **1. パーソナライズされた体験の提供** 社員の多様な価値観やニーズに応えるためには、一律の形式を見直し、選択肢あるといいかもしれません。たとえば、全社員参加型の大規模イベントだけでなく、部門別や小グループ単位での忘年会を並行して実施することで、参加者が自分に合った形式を選べるようにするのは一案です。時間を共有することで、一体感の醸成が出来れば、一つは成功ではないでしょうか。 **2. サプライズ要素を取り入れる** 忘年会を単なる「お疲れ様会」で終わらせず、社員にとって意外性のある楽しい体験を提供することで、記憶に残るイベントにできます。たとえば、抽選会や社員表彰、新プロジェクトの発表など、参加者がワクワクするような要素を組み込むことで、参加意欲を高めることができます。 **3. コミュニケーションを促進する仕掛け** 忘年会の最大の目的の一つである「交流」を実現するためには、自由な会話が生まれる仕掛けが必要です。アイスブレイクのゲームや、テーブルごとにテーマを設定したディスカッションタイムを設けることで、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。 **4. 感謝の気持ちを伝える場として活用** 忘年会は、社員の一年間の努力を労い、感謝の意を示す絶好の場です。経営者や上司から直接感謝の言葉を伝える機会を設けることで、社員のエンゲージメントを向上させることができます。また、社員同士で感謝を伝え合う「感謝タイム」を設けると、全体的な満足度が向上します。これは私個人的には非常に重要だと思っています。 ## **忘年会をCXとEX向上の起点にする** 忘年会の体験価値を高めることで、参加者が得る満足感は、翌年以降の業務にもポジティブな影響を与えます。特に、体験価値を向上させた忘年会は、以下のような効果を生み出します: • **組織文化の強化** 参加者が「この会社で働いてよかった」と感じる瞬間を提供することで、帰属意識が高まり、離職率の低下に寄与します。 • **従業員のロイヤルティ向上** 一人ひとりが自分の存在が認められていると感じることで、モチベーションやエンゲージメントが向上します。 • **社内外のブランディング** 忘年会で得たポジティブな体験は、社員の口コミやSNSを通じて外部に広がり、企業イメージ向上にも繋がります。 **まとめ** 忘年会は、形式だけにとらわれるのではなく、参加者にどのような体験価値を提供できるかを考えることで、単なる年末行事から「企業の価値観を体現するイベント」へと進化させることができます。CXやEXの視点を取り入れた忘年会の再設計は、従業員満足度を向上させるだけでなく、企業の成長にも寄与する重要な要素です。 これからの忘年会は、「ただ集まって飲むだけ」ではなく、「社員一人ひとりに感動とつながりを届ける場」として再定義されるべきでしょう。感謝の気持ちを軸にした体験価値の高い忘年会が、来年以降の新たな挑戦を支える原動力となるはずです。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 行きつけの鮨屋は、おもてなしで科学するのか --- title: 【コラム】忘年会と体験価値:人と企業を繋ぐイベントの再考 date: 2024-12-23 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e5%bf%98%e5%b9%b4%e4%bc%9a%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%ef%bc%9a%e4%ba%ba%e3%81%a8%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%82%92%e7%b9%8b%e3%81%90%e3%82%a4/ --- # 【コラム】忘年会と体験価値:人と企業を繋ぐイベントの再考 --- title: 【コラム】感情労働と顧客体験 date: 2024-10-21 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/4002/ --- # 【コラム】感情労働と顧客体験 現代のサービス業において、従業員の「感情労働」が顧客体験(Customer Experience, CX)に与える影響は非常に大きいです。感情労働とは、従業員が業務上の期待に応じて自分の感情を管理し、特定の感情表現を求められる労働を指します。ホテルの受付やレストランのサービススタッフ、コールセンターのオペレーター、医療スタッフなど、顧客と直接接触する場面では、従業員の感情表現が顧客の満足度や体験に直結します。 今回のコラムでは、感情労働の重要性やその影響、さらに顧客体験との相互作用について考えてみます。また、感情労働の課題と、その負担を軽減しながらも顧客体験を向上させるための施策についても言及します。 ## 感情労働の本質 感情労働という概念は、アメリカの社会学者アーリー・ホックシールドによって提唱されました。彼女は、従業員が業務の一環として顧客に対して「一定の感情」を表現することが求められる状況を「感情労働」と名付けました。例えば、レストランのスタッフやキャビンアテンダントのように疲れていても笑顔を保ち続けたり、クレーム対応をするコールセンターのスタッフが怒りを抑えて丁寧に話し続けたりすることが該当します。 このように、感情労働は従業員が自らの感情をコントロールし、企業の期待する感情を表現することを求められるものです。顧客が満足し、良い体験を得るためには、従業員の感情がサービスの一環として重要な役割を果たします。 ## 感情労働と顧客体験の関係 顧客体験において、感情労働は顧客の感情に直接影響を与えます。例えば、ホテルの受付スタッフが温かく迎え入れてくれると、顧客は歓迎されていると感じ、宿泊全体の体験がポジティブなものになる可能性が高まります。一方で、冷たい対応や不満げな態度が見受けられた場合、たとえ施設の質が高くても、顧客は満足感を得にくくなります。 感情労働は、単に表面的なサービスを超え、顧客との感情的なつながりを生み出します。これが特に顕著なのが、高度なサービスが求められる業界です。例えば、高級レストランや医療サービスなど、顧客が期待するサービスの水準が高い場面では、従業員が示す感情表現が体験全体に与える影響は非常に大きいです。 ## 感情労働の課題 感情労働には多くの利点がある一方で、従業員にとって大きな負担となることもあります。感情を抑え続けたり、逆に作り上げた感情を長時間維持することは、心理的なストレスを引き起こしやすく、燃え尽き症候群(バーンアウト)の原因にもなります。 例えば、クレーム対応の多い職場では、従業員は頻繁に怒りや不満に満ちた顧客に対応しなければならず、それに対して感情を抑制しつつ、落ち着いた対応を求められます。このような感情労働の積み重ねは、長期的に見ると従業員のモチベーションや心理的な健康に悪影響を与える可能性があります。 さらに、感情労働が強く求められる環境では、従業員の離職率が高まる傾向にあります。感情労働に伴うストレスが持続すると、従業員は仕事に対する満足感を失い、結果として職場を去ることになることが多いです。 ## 感情労働を軽減しつつ顧客体験を向上させるための施策 感情労働が顧客体験に大きな影響を与える一方で、従業員の負担を軽減し、顧客体験を向上させるためには、以下のような取り組みが必要です。 ### 1. **従業員のメンタルケアとサポート体制の強化** 従業員の精神的な健康を守るために、定期的なカウンセリングやメンタルヘルスサポートを提供することが有効です。また、感情労働が特に多い部署には、ストレス管理のトレーニングを導入することも有効です。これにより、従業員がストレスを適切に処理し、感情労働を無理なく続けることができる環境を整えます。 ### 2. **チームでの負担分散** 感情労働は個人に負担が集中しやすいですが、チーム内でのサポート体制を強化することで、負担を分散できます。例えば、クレーム対応の担当をローテーションで行うことで、特定の従業員に過度な負荷がかからないようにすることができます。 ### 3. **顧客への期待値コントロール** 顧客の期待が過度に高まらないよう、サービス内容の説明や対応時間について、事前に明確に伝えることも有効です。顧客との透明性を高めることで、従業員が無理に感情を押し殺して対応しなくても、期待通りの体験を提供できる可能性が高まります。 ### 4. **テクノロジーの活用** 感情労働を軽減するために、テクノロジーを活用して対応の一部を自動化することも考えられます。例えば、AIチャットボットやFAQシステムを導入することで、基本的な質問や問い合わせに自動で対応し、従業員の感情労働を減らすことができます。 ## まとめ 感情労働は、顧客体験を大きく左右する重要な要素であり、従業員の感情が顧客に対してポジティブな体験を提供する原動力となります。しかし、感情労働は従業員にとって心理的な負担となることもあり、その管理とケアが欠かせません。企業は、従業員の感情労働に対するサポート体制を強化し、働きやすい環境を整えることで、顧客体験の質を維持しつつ、従業員の健康とモチベーションを守ることが求められます。これにより、顧客と従業員の双方にとってポジティブな体験が生まれ、企業全体の成功につながるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 - 成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト - 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら --- title: 【コラム】感情労働と顧客体験 date: 2024-10-21 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%84%9f%e6%83%85%e5%8a%b4%e5%83%8d%e3%81%a8%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93/ --- # 【コラム】感情労働と顧客体験 --- title: 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー date: 2025-06-08 url: https://total-engagement.jp/column/mrk/4372/ --- # 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー 営業といえば「トークスキル」「クロージングの技術」「提案力」──。そんなイメージが今も根強く残っています。ですが、顧客との関係性がますます重視される現在、営業の“本質”が変わりつつあります。今回ご紹介するのは、高橋浩一氏の著書『無敗営業』をヒントにし「共感営業」というアプローチを考えてみました。 ## **「売る力」ではなく、「共感力」で選ばれる時代へ** 同書では、営業と顧客の間に生じる「情報ギャップ=ズレ」を解消することこそが、営業活動の本質的課題だと語られています。 この“ズレ”を埋めるために必要なのが、「3つの質問」と「4つの力」。 **3つの質問 **① 接戦状況を問う質問 ② 決定の場面を問う質問 ③ 背景を問う質問 **4つの力** ① 質問力(顧客の課題を引き出す) ② 価値訴求力(自社の価値を伝える) ③ 提案ロジック構築力(納得できる提案を作る) ④ 提案行動力(顧客と共に段取りを進める) これらの実践力は、すべて「顧客を深く理解し、本気で向き合う」という共感の姿勢に根ざしています。つまり、『無敗営業』の本質は、まさに**共感営業(Empathetic Sales)**の実践そのものだと言えるでしょう。 ## **「共感営業」の5ステップ──顧客の物語に寄り添う営業へ** ここからは、成功している営業チームが実践している「共感営業」のステップを具体的に紹介します。 ポイントは、相手の感情・立場・変化に寄り添うこと。単なる営業手法ではなく、「顧客体験(CX)」をデザインする考え方です。 ステップ①:事前情報収集と“相手視点”の仮説構築業界動向や競合状況だけでなく、相手企業のビジョンや課題にも踏み込んで、「この人は何に悩み、どう変わりたいのか?」を想像します。これは、情報収集ではなく共感の準備です。 ステップ②:雑談ではなく“共感力”で距離を縮める「それ、よくわかります」「その立場だと、きっとそう感じますよね」といった共感的な言葉で、相手の感情に寄り添う会話を心がけます。雑談ではなく、“共感点”から信頼を築くのが鍵です。 ステップ③:商品説明より“お客様の物語”を語る成果を上げている営業は、「この課題を解決すると、あなたや組織はこう変われる」というストーリーベースの提案をします。主役は商品ではなく、“お客様自身”。まさにCX起点のアプローチです。 ステップ④:小さな共創をつくる「ここ、一緒に考えませんか?」という対話型の提案が、共感営業の特徴です。顧客を巻き込んだ提案プロセスは、“押し付け”ではなく“共創”による納得感を生みます。 ステップ⑤:感謝とフィードバックの循環を設計する受注して終わりではなく、導入後の成果共有や現場からの声をフィードバック。「売って終わらない関係性」を築くことで、紹介・リピートへと自然に広がっていきます。 ## **営業も“体験価値”で差がつく時代へ** 共感営業は、単なるスキルやテクニックではありません。それは、チームとして「共感力」を育て、CXを支える文化を醸成していくための土台です。特にB2B営業では、共感営業がこれから非常に重要になってくるでしょう。 TEGでは、体験価値経営の観点から、営業部門とCXをつなぐ組織変革の支援を行っています。営業は数字で評価されがちですが、“共感される営業”は、売上以上の信頼・紹介・ブランド価値を生み出します。「うちの商品がいい」の前に、「この人から買いたい」と思ってもらえる関係性へ。共感営業は、顧客と“並走”する新しい営業スタイルです。 ✍️【TEG|トータル・エンゲージメント・グループ】CX・EXの視点から営業組織の体験価値改革を支援中。営業=感情設計の最前線、という考え方をもっと広めていきたい。 関連記事 / Related - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】もうファンマーケティングって、やめませんか - 【コラム】「CPA高騰 × LTV低迷」 ─悩み多いマーケ担当者に必要な視点ー - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - 顧客体験を向上させるマーケティングの常識 --- title: 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー date: 2025-06-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%88%90%e5%8a%9f%e3%81%99%e3%82%8b%e5%96%b6%e6%a5%ad%e3%81%8c%e4%bd%bf%e3%81%86%e3%80%8c%e5%85%b1%e6%84%9f%e5%96%b6%e6%a5%ad%e3%80%8d%e3%81%ae%e5%85%b7/ --- # 【コラム】成功する営業が使う「共感営業」の具体的なステップ ー『無敗営業』に学ぶー --- title: 【コラム】成功への鍵- オペレーションからクリエーションへのシフト date: 2023-05-09 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%88%90%e5%8a%9f%e3%81%b8%e3%81%ae%e9%8d%b5-%e3%82%aa%e3%83%9a%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%8b%e3%82%89%e3%82%af%e3%83%aa%e3%82%a8/ --- # 【コラム】成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト --- title: 【コラム】推し活と体験価値──人が“心を動かされる瞬間”の設計とは date: 2025-05-10 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4345/ --- # 【コラム】推し活と体験価値──人が“心を動かされる瞬間”の設計とは 先日、「推し活」を事業にされている方とお話をして、多くの気付きがありました。改めて「推し活」を考えてみたいと思います。 ## **:なぜ人は「推す」のか──共感と感情のエンゲージメント** 「推し活」という言葉が、今や日常語になりました。アイドルやアーティスト、アニメキャラクターから、プロスポーツチームやお笑い芸人、果ては地元のパン屋さんまで、人はさまざまな対象を“推す”ようになっています。この現象は、単なる消費や応援行動ではありません。 推し活の本質とは、自己投影と共感による“心の動き”です。「この人を応援したい」「この世界観を一緒に育てたい」という気持ちの奥には、自己承認や所属意識、未来への希望といった感情が強く関わっています。これは、顧客体験(CX)を設計するうえでも極めて重要な視点です。 例えば、ある若者がK-POPグループを推しているとします。彼女はSNSでメンバーの投稿にリアクションを送り、ライブでペンライトを振り、推しが登場する雑誌を購入します。そこにあるのは、単なる消費ではなく「一緒にストーリーを歩んでいる」という体験。推しが成功すれば自分も誇らしく、挫折すれば共に涙を流す。感情を共鳴させる関係性こそ、推し活の核心なのです。 企業がCXを考えるとき、ここから学べることは多いはずです。顧客は製品やサービスだけを評価しているわけではありません。企業の姿勢やストーリー、ブランドの価値観に“共感できるか”が、ロイヤルティを大きく左右します。Z世代を中心に、消費は「意味のある体験」へと進化しているのです。 ## **:推し活は「体験の連続性」──一瞬では終わらないブランド設計** 推し活が面白いのは、それが“一度きりのイベント”ではなく、長期的な関係の中で深化していくという点にあります。ファンは、推しの誕生日、記念日、ツアー、グッズリリースなど、年間を通じてさまざまな“体験”に参加します。そのすべてが、ストーリーの一部であり、記憶に残る接点になります。 これは、ビジネスにおけるブランド体験にも置き換えられます。たとえば、あなたがあるカフェの常連客だとしましょう。スタッフの「今日もお疲れさまです」という一言、いつものドリンク、ポイントカード、SNSでのキャンペーン情報……そのすべてが“あなたとそのカフェ”の物語を紡いでいます。まさに、推し活と同じ構造です。 体験価値経営を実践する企業が目指すべきは、この「物語の一部になること」です。商品が売れる、サービスが使われる。それだけでは不十分です。**そのプロセスを通じて、顧客の記憶や感情の中に“残る存在”になれているか**。そこがファンを生む分岐点です。 推し活では、オフラインとオンラインの連携も巧みに設計されています。ライブに行けない人も、SNSやYouTube、フォトカード、オンラインサイン会などを通じて“参加”できます。ここに学ぶべきは、「体験のチャネルを分けない」姿勢です。顧客からの見え方で考えることにより、すべての接点が一貫してユーザーにとって“推している実感”が得られることが、満足と継続につながっています。 ## **:「推される会社」になるためのCX戦略** では、企業はどうすれば「推される存在」になれるのでしょうか。答えは明快です。 顧客が“好きになれる余白”を設計すること。 製品スペックや料金だけではなく、共感できるストーリー、人間的な対応、期待を上回る瞬間……そうした体験の積み重ねが、「推したくなる企業像」をつくっていきます。 たとえば、ある美容室では、お客様が来店するたびに前回の会話や悩みをさりげなく覚えて対応してくれます。その積み重ねに「推したくなる」気持ちが芽生えるのです。また、あるBtoB企業では、導入後のサポート体制や担当者の人間味が顧客に高く評価され、「取引先というより、応援したいパートナー」とまで言われていました。これは、まさにCXの力です。 企業にとって大事なのは、“顧客のエンゲージメントの火種”を見逃さず、丁寧に育てていくこと。マニュアル通りではなく、個別対応に心を込められる余白、サプライズを設計できる柔軟さ、そして「人」が見える距離感。推される存在には、必ずそうした“人間味のある体験”が宿っています。 ## **まとめ:「推される会社」になるためのCX戦略** 推し活に熱中する人たちは、単なるファンではありません。**「共に歩む仲間」だと感じているからこそ、行動し、シェアし、支え続けるのです。** そしてその構造は、今まさにCX経営が目指す世界と重なっています。 商品を売る企業から、共に歩む“推されるブランド”へ──。それがこれからの顧客体験のあるべき姿なのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - サービスデザインと顧客体験: 新しい価値の創造と改善 --- title: 【コラム】推し活と体験価値──人が“心を動かされる瞬間”の設計とは date: 2025-05-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%8e%a8%e3%81%97%e6%b4%bb%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e2%94%80%e2%94%80%e4%ba%ba%e3%81%8c%e5%bf%83%e3%82%92%e5%8b%95%e3%81%8b/ --- # 【コラム】推し活と体験価値──人が“心を動かされる瞬間”の設計とは --- title: 【コラム】推し活と顧客体験(CX) 熱意を引き出すブランド戦略のヒント date: 2024-12-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%8e%a8%e3%81%97%e6%b4%bb%e3%81%a8%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%ef%bc%88cx%ef%bc%89-%e7%86%b1%e6%84%8f%e3%82%92%e5%bc%95%e3%81%8d%e5%87%ba/ --- # 【コラム】推し活と顧客体験(CX) 熱意を引き出すブランド戦略のヒント --- title: 【コラム】推し活と顧客体験(CX)熱意を引き出すブランド戦略のヒント date: 2024-12-16 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4068/ --- # 【コラム】推し活と顧客体験(CX)熱意を引き出すブランド戦略のヒント 「推し活」という言葉が日常的に使われるようになり、推しを応援する行動が社会的なムーブメントとなっています。この現象は、エンターテインメント業界だけでなく、あらゆる分野の企業にとって示唆に富むものです。推し活の中でファンが推しと接する一連の体験は、顧客体験(CX)の文脈に置き換えることができ、顧客の熱意を引き出し、ロイヤルティを高める戦略の鍵となります。本稿では、「推し活」とCXの共通点を探りながら、企業がどのように顧客の心をつかむ体験をデザインすべきかを考察します。 ## **推し活とCXの共通点:感動と一貫性が生む信頼関係** 推し活とは、ファンが「推し」と呼ばれるアイドル、アーティスト、俳優、キャラクターなどを応援する行動を指します。ファンは推しの活動を追いかけ、ライブやイベントに参加し、グッズを購入することで推しを支えます。この行動は、ブランドと顧客の関係にも応用できる重要な要素を含んでいます。 まず注目すべきは、ファンが推しに対して「信頼」と「特別感」を感じている点です。推しの行動や発言が一貫していることでファンは安心感を覚え、「この人を応援したい」という気持ちが強まります。同様に、ブランドも顧客との接点において一貫性を保つことで信頼を築き、顧客が「このブランドを推し続けたい」と思うきっかけを作ることができます。 たとえば、Appleの一貫したデザイン哲学や、スターバックスの心地よい店舗体験は、顧客にとって「推せる」ブランドの典型例です。どのチャネルでも一貫した体験が提供されることで、顧客はブランドに対する信頼を深め、「このブランドなら間違いない」と思うようになります。 ## **熱意を引き出すCXのデザイン:推し活の成功要因から学ぶ** 推し活が持つ力の一つは、ファンが「自分もこの推しの一部である」と感じられることです。この「一体感」や「参加感」は、顧客体験を設計する上で重要な要素となります。企業は、顧客が単なる消費者ではなく、ブランドのストーリーの一部として関与できる仕組みを提供することで、顧客の熱意を引き出すことができます。 たとえば、以下のようなアプローチが効果的です: - **参加型の体験を提供する** 推し活では、ファンがライブやイベントに参加し、推しと直接触れ合う機会が設けられています。同じように、ブランドも顧客が参加できる体験を提供することで、一体感を醸成できます。たとえば、ブランドイベント、オンラインコミュニティ、ファンミーティングのような場を作ることで、顧客との絆を深めることができます。 - **パーソナライズされた体験** 推し活の中で、ファンは「自分だけが知っている推しの一面」や「自分が特別に感じられる瞬間」を求めます。ブランドも、顧客データを活用して一人ひとりに合わせたパーソナライズ体験を提供することで、顧客に「特別感」を与えることが可能です。Netflixが個々の視聴履歴をもとにおすすめ作品を提示する仕組みや、Amazonがパーソナライズされた商品提案を行う仕組みは、顧客体験を深める好例です。 - **期待を超えるサプライズ要素** 推しが予想外の行動や新しい一面を見せたとき、ファンは感動し、その推しへの支持を強めます。同様に、ブランドも期待を超えるサービスやプロモーションを提供することで、顧客の心に残る体験を作ることができます。たとえば、誕生日に特別なメッセージを送るキャンペーンや、予期せぬアップグレードサービスを提供することで、顧客との関係が強化されます。 ## **推し活の熱意をビジネスに活かす:ブランドロイヤルティを高める** 「推し活」とCXのもう一つの共通点は、長期的な関係構築にフォーカスしている点です。推し活のファンは、単に推しの商品を購入するだけでなく、推しの成長を見守り、その成功を共に喜びます。この長期的な関係は、ブランドが顧客ロイヤルティを築く上で参考にすべきモデルです。 ブランドが顧客にとって「推し」になるためには、単なる商品提供を超えた「価値提供」を目指す必要があります。これには、以下の要素が含まれます: • **ストーリーテリング**:ブランドが掲げるミッションやビジョンを明確に伝えることで、顧客に共感を呼びます。たとえば、Patagoniaが環境保護のビジョンを通じて顧客との絆を深めているように、ブランドの背後にあるストーリーが顧客の支持を集めます。 • **継続的なコミュニケーション**:推し活では、推しがSNSやライブ配信を通じてファンと継続的に関係を築きます。同様に、ブランドもメールやSNS、カスタマーサポートを活用して顧客との対話を続けることで、信頼関係を維持できます。 • **顧客の声を反映する**:推し活では、ファンの声が推しの活動に影響を与えることがしばしばあります。ブランドも顧客からのフィードバックを取り入れ、商品やサービスの改善に役立てることで、顧客の満足度と信頼を向上させることができます。 ## **まとめ** 推し活が示すファンと推しの関係は、ブランドと顧客の関係性に通じる重要なヒントを提供しています。顧客がブランドを「推したい」と感じるためには、特別感、一体感、期待を超える体験といった要素が必要です。そして、その実現にはCXを強化し、顧客のニーズに真摯に向き合う戦略が欠かせません。 「推し活」の熱意を参考にしながら、顧客にとって「推し」のような存在となるブランドは、長期的な支持を集め、競争の激しい市場で優位性を築くことができるでしょう。ブランドが顧客と共に成長し、感動を共有することで、単なる消費を超えた深い関係性を作り上げることができるのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【体験価値重視企業研究】カメラのキタムラ --- title: 【コラム】新規顧客獲得コストVS既存顧客維持コスト date: 2024-02-05 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%96%b0%e8%a6%8f%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e7%8d%b2%e5%be%97%e3%82%b3%e3%82%b9%e3%83%88vs%e6%97%a2%e5%ad%98%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e7%b6%ad%e6%8c%81%e3%82%b3%e3%82%b9/ --- # 【コラム】新規顧客獲得コストVS既存顧客維持コスト --- title: 【コラム】東京アートフェアに見る「体験価値」とビジネスのヒント date: 2026-03-15 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4828/ --- # 【コラム】東京アートフェアに見る「体験価値」とビジネスのヒント 先日、東京国際フォーラムで開催されている 東京アートフェア(Art Fair Tokyo)に行ってきました。 国内のギャラリーやアーティストが集まり、現代アートから日本の古美術まで、 さまざまな作品が展示・販売されています。 アートに詳しいわけではありませんが、ビジネスの視点で見ていると、非常に多くのヒントがある場所でした。 今日は、経営者やマーケティング担当者の方にとって参考になるポイントを3つ紹介したいと思います。 ## **価格ではなく「物語」を買っている** アートフェアで面白いのは、作品の値段が非常に幅広いことです。 数万円のものから、数千万円、時にはそれ以上の作品まであります。 しかし、購入している人たちは 単純に「絵」を買っているわけではありません。 その作品が生まれた背景 アーティストの人生 作品に込められた思想 つまり、**“物語”を買っている**のです。 ビジネスでも同じです。 商品やサービスそのものだけではなく、 ・なぜこの商品が生まれたのか ・どんな想いで作られているのか ・誰のためのものなのか この物語があると、価格の見え方は大きく変わります。 ## **「体験」が価値を作る** アートはオンラインでも見ることができます。 しかし、多くの人が会場に足を運びます。 なぜでしょうか。 それは、 実物の迫力 空間の雰囲気 ギャラリストとの会話 偶然の出会い こうしたものすべてが**体験価値**になっているからです。 作品を「見る」だけではなく、その場で感じる空気そのものが価値なのです。 これは小売でも飲食でも同じことが言えます。 オンラインで買える時代だからこそ、 リアルの場では**「体験」そのものが商品になる**のです。 ## **コミュニティが価値を拡張する** もう一つ印象的だったのは、会場での会話の多さです。 ギャラリーの人と顧客 顧客同士 アーティストとファン そこでは、 この作家は最近こういう作品を作っている この作品は前のシリーズの流れで この人は今海外でも評価されている といった話が自然に交わされています。 つまり、**ファンコミュニティが存在している**のです。 このコミュニティがあることで、 作品の価値 作家の価値 市場の価値 すべてが広がっていきます。 これは企業経営でも同じです。 顧客を「消費者」として扱うのではなく、**関係人口を増やす**という視点が重要になります。 ## **アートフェアと企業経営の共通点** 今回のアートフェアを見ていて感じたのは、 市場は**スペックや機能だけでは動かない**ということでした。 人が動くのは、 感動 共感 応援 といった感情です。 そしてその感情を生むのが**体験価値**です。 ## **まとめ** 東京アートフェアから見えるビジネスのヒントはとてもシンプルです。 - 価格ではなく「物語」を届ける - 商品ではなく「体験」を設計する - 顧客ではなく「関係人口」を増やす この3つが揃ったとき、企業は単なる商品提供者ではなく、 **応援される存在** になっていきます。 アートフェアは、その縮図のような場所でした。 そしてこれは、中堅中小企業にこそ大きなチャンスがある領域だと思います。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】「厚利少売」と体験価値 ― 売り急がない商いが、実は一番強い。ー --- title: 【コラム】東京アートフェアに見る「体験価値」とビジネスのヒント date: 2026-03-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%a2%e3%81%ab%e8%a6%8b%e3%82%8b%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%8d/ --- # 【コラム】東京アートフェアに見る「体験価値」とビジネスのヒント --- title: 【コラム】母集団形成の罠!? ──数を集めても採用は成功しない理由 date: 2025-03-30 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/4266/ --- # 【コラム】母集団形成の罠!? ──数を集めても採用は成功しない理由 最近、B2Bマーケティングや採用の方と話していて、母集団形成の重要性を言われます。 でも、**そこに「体験価値」が設計されていなければ、本当のマーケティングや採用成功にはつながりません。 **今回は採用活動おいて、**候補者との関係性づくり=エンゲージメントの視点**を考えてみました。 改めて、採用活動の現場でよく耳にする言葉、**「まずは母集団をつくらなければ」です**。 求人広告やスカウトサービスに多額の予算をかけ、「応募者数=採用成功への近道」と信じていないでしょうか? でも、**本当に“数”を集めることが正しい採用戦略なのでしょうか?** 実は、母集団形成だけに注力することで、逆にミスマッチや早期離職を招く…という“罠”にはまってしまう企業が少なくありません。 今回は、採用活動における「母集団形成の罠」と、その打開策としての**体験価値を軸にしたCX/EX採用設計**について考えていきます。 ## **数が増えても、質が伴わないという現実** 「応募数は前年より増えた。でも、面接に進めたい人材がほとんどいない」 「入社はしたけど、早期離職が多く、定着率が下がっている」 このような声は、採用現場で日常的に聞かれます。 要因は明確です。**母集団形成=応募者数の増加が目的になってしまい、本当に求める人材と出会う設計になっていない**ことが原因です。 例えば、こんなケースが典型です: • 自社の強みや働く魅力が求人票に表れていない • ターゲット層に届いていない媒体選定 • 応募体験が雑(レスポンス遅延・選考基準不明など) 結果的に、「応募者は集まったけれど、誰も選べない」「選ばれてもすぐ辞めてしまう」という、**“数集め”の悪循環**に陥ってしまうのです。 ## **採用にも「CX設計」が必要な時代** いま、採用の主役は「企業」ではなく「候補者」です。 求職者は、エントリーした瞬間から、その企業の“ブランド体験”をしています。つまり、採用もまた**体験価値=CX設計の視点が求められる**のです。 たとえば、次のような体験価値設計が、質の高い応募者との接点をつくります。 ✅ **“どんな人に来てほしいか”を言語化し、明確なメッセージにする** → 「いい人がいれば」では伝わらない。ペルソナを描いてメッセージを練る。 ✅ **候補者が“リアルな働く姿”をイメージできるコンテンツを用意する** → 社員インタビューや1日密着動画、チャット質問機能などが効果的。 ✅ **選考中のコミュニケーションも「CXの一部」と考える** → 返信のスピード、面接での対話姿勢、選考理由のフィードバックも体験になる。 こうした「体験にこだわった採用導線」が、たとえ応募者数が少なくても、**自社に合った人材と出会える可能性を高める**のです。 ## **これからの採用は、「母集団の質 × エンゲージメント」で考える** 母集団形成の罠から抜け出すために必要なのは、**“量から質へ”、そして“質から共感へ”の転換**です。 ✅ 「応募させる」ではなく、「共感してもらう」 ✅ 「数を追う」より、「選ばれる理由を磨く」 ✅ 「説明」より、「体験してもらう」 たとえば、ある中堅IT企業では、採用ページに“体験型エントリー”を導入。応募前に社員とオンラインで話せるカジュアル面談を設け、入社後のミスマッチを大幅に減らすことに成功しました。応募数は少なくても、**入社後の定着率は90%超え**。これが「質と共感」の力です。 ## **✨まとめ:採用も“数”より“心を動かす体験”へ** 母集団形成はもちろん大切です。 でも、**そこに「体験価値」が設計されていなければ、本当の採用成功にはつながりません。 **今後の採用戦略には、**候補者との関係性づくり=エンゲージメントの視点**が必要です。 そして、それを実現するのが、CX/EXをベースにした「体験設計型採用」です。 採用は、企業の未来を形づくる“出会いのデザイン”。 「母集団形成」という言葉の先にある、本質的な採用力を一緒に考えてみませんか? 📝 **人材獲得・定着にお困りの方へ、CX/EX起点の採用支援も承っています。お気軽にご相談ください!** 今回は採用活動おいて、**候補者との関係性づくり=エンゲージメントの視点**を考えてみました。 そして、それを実現するのが、CX/EXをベースにした「体験設計型採用」です。 採用は、企業の未来を形づくる“出会いのデザイン”。 「母集団形成」という言葉の先にある、本質的な採用力を一緒に考えてみませんか? 📝 **人材獲得・定着にお困りの方へ、CX/EX起点の採用支援も承っています。お気軽にご相談ください!** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 【コラム】従業員体験がエンゲージメント戦略に及ぼす効果 --- title: 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える date: 2025-01-25 url: https://total-engagement.jp/column/news01/4169/ --- # 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える 先日「インベスタマー(Investomer)」という言葉を、初めて目にしました。この言葉は、投資家(Investor)と顧客(Customer)を組み合わせた造語で、企業の成長を資金面で支えるだけでなく、顧客としても製品やサービスを利用し、その価値を広める役割を果たす人々を指しているということです。お金配りをされていた元Zozoの前澤友作氏が立ち上げた「カブアンド(Kau&)」が話題となり、このインベスタマーという概念が日本でも本格的に注目されるようになったようです。 体験価値経営によるエンゲージメントは、インベスタマーが企業にもたらす可能性とそのビジネスモデルの意義に非常に似ていることなどで、これからの企業経営にどのような影響を与えるのかを考えてみました。 ## **インベスタマーとは何か?** インベスタマーの本質は、「企業の一部になる顧客」という点にあります。従来、投資家と顧客は別々の存在として考えられてきました。投資家はリターンを目的に資金を提供し、顧客は商品やサービスを購入する存在です。しかし、インベスタマーは、この2つの役割を兼ね備えた存在です。 「カブアンド」はこの概念を体現するサービスです。ユーザーが好きなブランドや企業に少額から投資でき、株主としての特典を得られると同時に、そのブランドの顧客としても関わる仕組みを提供しています。例えば、企業が提供する割引や限定商品などの特典を享受しながら、同時にその企業の成長を見守ることで、より深いエンゲージメントが生まれるのです。 ## **インベスタマーが生む新しいエンゲージメント** インベスタマーの登場は、顧客体験(CX)やブランドとのエンゲージメントの在り方を大きく前進させることになります。単に商品やサービスを消費するだけではなく、投資を通じてブランドの成長に貢献することで、顧客はより主体的に企業と関わるようになります。このプロセスには以下のような効果があります: **1. ブランドへのロイヤルティ向上** 自分が投資した企業の製品やサービスを使うことで、顧客はブランドへの深い愛着を持ちます。これは、投資という行為が顧客に「自分がこのブランドを支えている」という実感を与えるからです。顧客は単なる消費者ではなく、企業の成功に寄与する一員となるのです。 **2. 口コミやプロモーションの自然発生** インベスタマーは、投資家であり顧客でもあるため、その企業の熱心なサポーターとなる傾向があります。自身が支援している企業を周囲に勧めたり、SNSで積極的に共有したりする行動が期待でき、口コミやオーガニックなプロモーション効果を生み出します。 **3. 顧客の声を企業が直接反映できる** インベスタマーは、企業にとってただの顧客ではなく、「株主」という立場でもあるため、その意見や要望は企業にとって非常に重要なインプットとなります。企業がこのフィードバックを活用することで、製品やサービスの質を向上させ、より顧客志向のビジネスを展開できるのです。 ## **インベスタマーを活かすためのポイント** インベスタマーという概念を成功に導くには、企業側にも適切な準備が必要です。以下は、企業がインベスタマーとの関係を構築するための重要なポイントです: **1. 透明性のある経営情報の提供** インベスタマーは、投資家として企業の成長に関心を持っています。そのため、企業は経営情報を透明性高く開示し、信頼関係を構築する必要があります。情報の適時オープン化などは必要でしょう。 **2. 投資家としての特典と顧客体験の融合** インベスタマーには、株主優待のような特典を提供することで、顧客体験を充実させることが重要です。特典は、割引クーポンや限定商品の提供だけでなく、ファン感謝祭などへの招待や新商品の先行体験など、ブランドとの関わりを深めるものであるべきです。 **3. インベスタマーの声を事業に活かす仕組み** 企業はインベスタマーの意見を真摯に受け止め、事業改善に役立てるべきです。オンラインコミュニティを活用してインベスタマーとの対話を促進することで、企業にとっても顧客にとっても有益な関係が築けるのではないでしょうか。 **まとめ:インベスタマーが描く未来** インベスタマーという概念は、顧客と企業の関係を一歩進め、双方がWin-Winの関係を築く可能性を秘めています。この仕組みが普及すれば、顧客は単なる消費者ではなく、企業と共に成長する「パートナー」となり、企業もまた顧客の声を真に活かす経営を実現できるでしょう。 前澤友作氏の「カブアンド」がこの分野で先駆的な役割を果たしていますが、今後、他の企業もこのモデルを取り入れ、インベスタマーの活用を拡大していくことが期待されます。投資を通じて顧客が企業を支えるこの仕組みは、企業の在り方や顧客体験を大きく変える可能性を秘めているのです。 企業にとって、インベスタマーは未来の成長戦略の鍵となるでしょう。エンゲージメントとファンの次のフェーズが、インベストになれば、最高にいい状態ですね。自分として、インベストには別に要素も多分に入ってくることになるため、簡単ではないかと思っていますが将来的には近づいてほしいものです。 インベスタマーのことを詳しく知りたい方は、非常によくまとめられているサイトで、インベスタマー.jpを紹介します。 管理者のダイチさんから快諾をいただきました、ダイチさんありがとうございます。 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 新年のご挨拶 体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 - CX-EX(顧客-従業員体験)を経営現場に活かすための「見える化」に不可欠なリアルタイムフィードバックサービス「Your Voice(ユアボイス)」をリリース --- title: 【コラム】牛丼屋さんの「先払い」と「後払い」を、体験価値で考えてみた date: 2025-04-19 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4302/ --- # 【コラム】牛丼屋さんの「先払い」と「後払い」を、体験価値で考えてみた 最近、某牛丼チェーンに立ち寄ったときのこと。 注文時にその場で決済を済ませる「先払い」方式が増えています。 私が好きな牛丼屋さんは、着席しオーダーをして、食べ終えたあと、「伝票を持ってレジで後払い」スタイルに、ふと違和感を覚えました。 さて、この“先払いと後払い”の違い、「効率の問題」だと思っていませんか? 実はこのちょっとした違いに、**顧客体験(CX)を大きく左右するヒント**が詰まっています。 ## **後払いが生む「気まずさ」と「行動の制約」、しかし「見えない価値が」** まず、昔ながらの「後払い」スタイル。 顧客は、食べ終えてから伝票を持ち、レジに並び、順番を待って精算します。 この流れ、実は体験上こんな感情を生みやすくなっています。 - 「昼休みの時間がギリギリで焦る」 - 「レジが混んでてイライラする」 - 「“急いで出ないと”という無言のプレッシャー」 - 「食べ終わってもすぐ立ち上がれない不自由さ」 つまり、**“食後の余韻”や“満足感”を曇らせる小さなストレスが残りやすい**のです。 しかし、店内で忙しい中で、適切で無駄がなく、そして元気なオペレーションをみていると、自分も元気をもらっている気になります。 これが、「なんとなくまた来たくなる」という印象につながることもあります。 ## **先払いがもたらす「自由」と「安心感」、しかし「失う愛着」** 一方、最近の牛丼チェーンやカフェで主流になりつつあるのが「先払い」方式。 食券機やタブレット注文、モバイルオーダーなどで、注文時にすでに支払いを完了するスタイルです。 ここで得られる体験価値は、明確です。 - 「食べ終えたら、すぐ出ていいという気軽さ」 - 「会計の手間がなく、時間を計算しやすい」 - 「“もう済んだ”という安心感」 - 「財布を出す面倒がないシームレスさ」 特に“時間を効率的に使いたい”現代人にとって、**この“気兼ねのなさ”や“テンポのよさ”が、リピートのきっかけになる体験**なのです。 しかし、ブランドや店舗への愛着を感じさせるものは、提供している商品のみになるため、非常に弱い繋がりになりかねません。このような危機感を持っていることは理解していたほうが良いでしょう。 ## **どちらが正解?──「誰にとっての価値か」を考える** ここで大事なのは、どちらが正解かではなく、「誰にとっての、どんな価値を優先したいか?」という問いです。 たとえば、 - 高齢者や地域密着型の小さな定食屋さんでは「人との会話を含めた後払い」が居心地の良さに - 若年層中心の都市型店舗では「サッと食べて出たい人向けの先払い」が時代ニーズにフィット つまり、**“体験価値”は顧客の文脈の中にある。** 「払うタイミング」という単なるフローの話に見えて、実は**顧客との関係性をどう築きたいか**という企業の意思が出るポイントなんです。 ## **まとめ:「払う」を超えた“体験のデザイン”を** 結局、「どこで支払うか」ではなく、「どう感じさせたいか」が体験価値を決めます。 だから、レジの位置も、店員とのやりとりも、UIも、すべてが“CX設計”の一部。 ✅ 支払いにストレスがあるか? ✅ 決済が顧客にとって“終わった感”を与えているか? ✅ その体験が、次の来店を後押ししているか? 「また行きたい」は、味や価格だけじゃなく、**“気持ちよく完了できたか”という最後の体験**がカギになる。 牛丼屋の「先払い vs 後払い」は、私たちに**体験価値の奥深さ**を改めて教えてくれます。 ✍️【池田@トータル・エンゲージメント・グループ】 CX・EXの体験設計を通じて、「なんか好き」と言われる会社をもっと増やしたい。 いつかは「無人店舗における体験価値の落とし穴」について書く予定です。フォローもぜひ! 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】推し活と顧客体験(CX)熱意を引き出すブランド戦略のヒント --- title: 【コラム】牛丼屋さんの「先払い」と「後払い」を、体験価値で考えてみた date: 2025-04-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%89%9b%e4%b8%bc%e5%b1%8b%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%ae%e3%80%8c%e5%85%88%e6%89%95%e3%81%84%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%80%8c%e5%be%8c%e6%89%95%e3%81%84%e3%80%8d/ --- # 【コラム】牛丼屋さんの「先払い」と「後払い」を、体験価値で考えてみた --- title: 【コラム】現代版「うさぎと亀」:ファネルとエンゲージの視点から date: 2024-06-10 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3776/ --- # 【コラム】現代版「うさぎと亀」:ファネルとエンゲージの視点から 古典的な寓話「うさぎと亀」は、多くの人に馴染み深い物語です。この物語は、スピードと持続力の対比を通じて、粘り強さの重要性を教えてくれます。最近のビジネスにおいても、この寓話は大いに役立ちます。マーケティングファネルと顧客エンゲージメントにおいて、うさぎと亀を少し無理がありますが落とし込んでみました。 ### 1. ファネルの「うさぎ」アプローチ 「うさぎ」は速さと効率を象徴します。マーケティングファネルにおける「うさぎ」アプローチは、迅速なリード獲得と短期間でのコンバージョンを目指します。デジタル広告キャンペーンやセールスプロモーションがその代表例です。これらの戦略は即効性があり、短期間で成果を上げることができますが、持続的な成長は次のステージでのカスタマーサクセスなどの動きが必要になります。 ### 2. エンゲージメントの「亀」アプローチ 一方、「亀」は持続力と着実な進歩を象徴します。エンゲージメントの「亀」アプローチは、顧客との長期的な関係構築を目指します。コンテンツマーケティングやソーシャルメディアの活用、顧客サポートの強化などがその一例です。これらの戦略は時間がかかりますが、顧客のロイヤルティを高め、長期的な利益をもたらします。 ### 3. ファネルとエンゲージメントの統合 現代のビジネス環境では、ファネルの「うさぎ」アプローチとエンゲージメントの「亀」アプローチを統合することが求められます。迅速なリード獲得とコンバージョンを達成しつつ、顧客との持続的な関係を構築することで、短期的な成功と長期的な成長を両立させることができます。 ### 4. データ駆動型戦略の活用 その際に行動データやユーザーの体験データに基づく、データ駆動型のマーケティング戦略を採用することで、ファネルとエンゲージメントのバランスを最適化することができます。顧客データを分析し、個々の顧客に最適なアプローチを見極めることで、リード獲得からコンバージョン、そしてエンゲージメントまでのプロセスを効果的に管理できます。その際に重要になるのは、カスタマージャーニーマップやペルソナのような全部署で共有出来き顧客視点に立てる考え方です。 是非UXPRESSIAをお試しください。 ### 5. 組織全体の協力 ファネルとエンゲージメントを効果的に統合するためには、マーケティング部門だけでなく、営業、カスタマーサポート、プロダクト開発など、組織全体の協力が不可欠です。部門間のシームレスな連携により、顧客体験を最適化し、持続的な成長を実現します。 ### おわりに 「うさぎ」と「亀」の教訓は、現代のマーケティングにおいても重要な指針となります。迅速な成果を追求する「うさぎ」のアプローチと、持続的な関係構築を目指す「亀」のアプローチを統合することで、企業は競争力を高め、持続可能な成長を達成することができます。TEGは、このバランスを実現するための戦略と実行をサポートし、ビジネスの成功に貢献します。 当社のコラムで人気記事が、**イソップ寓話「3人のレンガ職人」**です。童話がお好きな方は合わせてお読みください。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客満足度を向上させる具体的な事例 --- title: 【コラム】現代版「うさぎと亀」:ファネルとエンゲージの視点から date: 2024-06-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%8f%be%e4%bb%a3%e7%89%88%e3%80%8c%e3%81%86%e3%81%95%e3%81%8e%e3%81%a8%e4%ba%80%e3%80%8d%ef%bc%9a%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%8d%e3%83%ab%e3%81%a8%e3%82%a8/ --- # 【コラム】現代版「うさぎと亀」:ファネルとエンゲージの視点から --- title: 【コラム】社内業務の80%をAI化しました date: 2026-03-01 url: https://total-engagement.jp/column/management/4814/ --- # 【コラム】社内業務の80%をAI化しました 自社のことを書くのは中々恥ずかしいものですが、今回はTEGで取り組んだことのまとめと今後についてまとめてみました。 **はじめに** トータル・エンゲージメント・グループ(TEG)では、社内業務の80%をAI化することに成功しました。これは単なる「AIツールの導入」ではなく、業務を根本から見直し、AIが扱える形に「部品化」したことで実現したものです。本コラムでは、その具体的な取り組みと成果、そして今後の展開についてご紹介します。 ## **「社内業務80%のAI化」とは** まず、私たちが定義する「80%のAI化」について明確にしておきます。これは、AIが完全自動で業務を完結させるケースだけでなく、**AIが下準備や叩き台を作成し、人間は最終判断のみを行う**という状態も含みます。(当社では圧倒的にこちらの比重が高いです。) 業務棚卸しと再計測を行った結果、工数(時間)ベースで80%に到達しました。つまり、人間が本来集中すべき「意思決定」に時間を使えるよう、業務構造を再設計してみました。 ## **AI化の8つのカテゴリ** TEGでは、社内業務を以下の8つのカテゴリに分類し、それぞれをAI化しました。 **1. 文章作成(広報・営業・提案)** note記事、メールマガジン、提案書、営業資料などの初稿作成をAIに任せ、人間はファクトチェック・加筆編集と最終チェックに集中しました。 **2. ****会議運営** 議事録の自動作成、アクションアイテムの抽出、会議前の論点整理など、会議の生産性を高める業務をAI化しました。 **3. 社内コミュニケーション** 定例報告の下書き、社内通知の作成、情報共有の整理など、組織内の情報流通をスムーズにします。 **4. ****スケジュール調整** 会議設定、リマインド送信、日程調整の自動化など、時間管理に関わる業務を効率化します。 **5. ナレッジ管理** 過去の提案書や報告書の検索性向上、情報の整理・タグ付け、社内wikiの更新補助など、知識資産の活用を促進します。 **6. ****データ整理** スプレッドシートの整形、データのクレンジング、レポート用の集計など、データ処理の前工程をAIが担います。 **7. ****調査・分析** 企業情報の収集、アンケートの自由記述分析、市場トレンドのまとめなど、情報整理と分析の土台をAIが草案をまとめます。 **8.コーポレート業務** 経費精算、申請業務などによるAI化が作業からの解放になりました。 ## **成功の鍵:業務の「部品化」** AI化を成功させる最大のポイントは、**業務を「部品」として扱える形に分解すること**でした。具体的には以下の3つのステップを踏みました。 ### **ステップ1:業務の分解** 一つひとつの業務を「インプット→処理→アウトプット」の形で整理し、どの工程をAIに任せられるかを明確にしました。 ### **ステップ2:テンプレート化** 繰り返し発生する業務については、入力フォーマットと出力イメージをテンプレート化し、AIが安定して成果物を生成できる環境を整えました。 ### **ステップ3:チェックリスト化** AIが生成した成果物の品質を担保するため、確認すべきポイントをチェックリストにまとめ、人間による最終確認を効率化しました。 ## **実感できる4つのメリット** ### **初速の大幅向上** 「ゼロから考える」時間が大幅に削減され、叩き台が数分で手に入ることで、プロジェクトのスタートダッシュが格段に速くなりました。 ### **属人化の解消** 特定の人にしかできなかった業務が、テンプレートとAIの組み合わせである程度は誰でも一定品質の成果物を作れるようになりました。 (まだ、改良が必要です。) ### **精神的消耗の軽減** 定型的で消耗する作業から解放され、メンバーが創造的な仕事や意思決定に集中できる環境が生まれました。 (作業が減り、仕事が出来るようになった。) ### **ナレッジの資産化** 過去の提案書や原稿が「ただの過去」ではなく、「再利用可能な部品」として蓄積され、組織の知的資産として活用できるようになりました。 ## **人間が担うべき領域** AI化を進める中で、むしろ**人間にしかできない領域**がより明確になりました。それは以下の5つです。ここが非常に重要でした。 - **戦略・方針の決定**:何を目指すか、どう判断するかの意思決定 - **関係構築**:顧客や社内メンバーとの信頼関係づくり - **クリエイティブな発想**:前例のないアイデアや企画の創出 - **責任を伴う判断**:最終的な承認や重要な決断 - **例外対応**:想定外の状況への柔軟な対処 AI化によって、これらの「人間にしかできない仕事」に、より多くの時間とエネルギーを投入できるようになったのです。 ## **今後の展開** ### **クライアント現場へのAI化支援** TEGの強みは、AIツールそのものではなく、****現場で回る「運用設計」****にあります。現場から声を集め、意味づけし、改善につなげ、定着させるループを、AIで加速する支援を展開していきます。 ### **顧客理解の運用テンプレート提供** ツール導入より先に、「運用の型」を提供することで成果を出しやすくします。調査設計、分析観点、改善会議の進め方、現場アクションなど、実務で使えるテンプレート群を整備していきます。 ### **体験価値の再現可能化** TEGが長年取り組んできた**「体験価値を再現可能な経営資源に変える」**というテーマは、実はAIと非常に相性が良いものでした。 良い体験のパターン化、良い接客の言語化、良い現場判断の型化を、AIを活用して実現し、現場に落とし込むところまで支援します。 ## **おわりに:80%AI化は「仕事の設計」だった** 社内業務の80%をAI化する取り組みを通じて、私たちが学んだ最も重要なことは、****AI化の本質は「ツールの導入」ではなく「仕事の設計」****だということです。 業務を分解し、入力を整え、型を作り、チェックで品質を担保する。地道で目立たないこの作業こそが、AIを「使える状態」にする鍵でした。 中小企業やスタートアップでも、大きな投資をせずにここまで到達できます。重要なのは、自社の業務を見つめ直し、「AIが触れる形」に整理する覚悟だけです。 もし何か質問や、導入を検討されている方がいれば、お気軽にお声がけください。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ --- title: 【コラム】社内業務の80%をAI化しました date: 2026-03-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%a4%be%e5%86%85%e6%a5%ad%e5%8b%99%e3%81%ae80%e3%82%92ai%e5%8c%96%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/ --- # 【コラム】社内業務の80%をAI化しました --- title: 【コラム】祭りと体験価値──「非日常」は“地域”と“商い”をつなぎ直す date: 2025-05-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%a5%ad%e3%82%8a%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e2%94%80%e2%94%80%e3%80%8c%e9%9d%9e%e6%97%a5%e5%b8%b8%e3%80%8d%e3%81%af%e5%9c%b0/ --- # 【コラム】祭りと体験価値──「非日常」は“地域”と“商い”をつなぎ直す --- title: 【コラム】祭りと体験価値──「非日常」は“地域”と“商い”をつなぎ直す date: 2025-05-18 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4349/ --- # 【コラム】祭りと体験価値──「非日常」は“地域”と“商い”をつなぎ直す ## **見えているのは当日、動いているのは“準備”の人たち** 5月、浅草に一年で最も熱気があふれる時期がやってきます。そう、三社祭です。法被にねじり鉢巻、威勢のいい掛け声とともに練り歩く神輿(みこし)、観光客で埋め尽くされる雷門通り。初めて見る人は「お祭りってこんなにすごいのか」と息を飲むかもしれません。 しかし、**祭りの本質は“当日の華やかさ”ではありません。****** むしろその本番に向けて、**何週間、何カ月も前から地域の人々が積み上げてきた準備こそが、本当の価値をつくっています。****** 自分も引越して、その事がわかりました。 町会による連携、神輿の整備、交通整理の調整、衣装や道具の手配、子どもたちの引率、高齢者への配慮…。そうした一つ一つの「見えない動き」が、あの熱気の舞台を支えています。そしてそのすべてが、地域の人と人とのつながりを深める“体験”になっています。 三社祭は、ただの地域イベントではありません。 **地元が、自分たちの誇りと文化を“魅せる”ために、全身全霊で取り組む年に一度のCX(体験価値)設計そのもの**です。 ## **「準備」にこそ、CXの種がある** 私たちはしばしば、体験価値というと「何が起こったか」という“結果”に目を向けがちです。けれども本当に価値のある体験は、そのプロセス全体、つまり**“準備を含めた設計”の中にこそ宿っている**のです。 お祭りに参加する地域の人たちは、何度も顔を合わせ、声をかけ、助け合いながら準備を進めます。普段は話さないご近所同士が、酒を酌み交わしながら神輿の担ぎ手を確認し、子どもたちは町内の役割分担を学ぶ──これらはすべて“地域の体験価値”を高める要素です。 また、外から来た人にとっても、ただ見て帰るだけでなく、「どの町が神輿を担いでいるか」「どの通りが盛り上がっているか」などを知ることで**“祭りが生きている場所”としての地域を実感**できます。 CX経営でも同じことが言えます。 **顧客の前に見えているのは“サービス”の表面ですが、心を動かすのは、その裏側にある“真摯な準備”や“人の思い”です。****** それが伝わったとき、ファンが生まれ、支持が広がっていくのです。 ## **商いと祭りは、体験価値で結び直せる** 三社祭が近づくと、浅草の街はにわかに活気づきます。普段よりも人通りが増え、飲食店や土産物店は大いににぎわいます。「あの神輿の通り道にある店だから」「この半纏はここの老舗が作っている」といった情報が、商売にも“文脈とストーリー”を加えてくれます。 これはただの“経済効果”ではありません。 **体験の背景に「地域とのつながり」があることで、顧客がその商品・サービスに“意味”を感じるようになるのです。****** 祭り当日は半纏にハチマキ、足袋の老若男女が、街の至るところにいるし、祭り囃子はずっと響いています。そこに神輿が近づくと、威勢のよい掛け声も聞こえてきます。路面店の飲食事業者は、窓や扉を開け放し町と一体感を。出店も多く出ています。 現代のビジネスにおいても、こうした「地域・人・文化」を巻き込んだCX設計が大切です。**体験価値とは、商品単体ではなく、“そこに流れる空気や物語ごと届ける”ことに本質がある気がします。****** 祭りは、それを教えてくれる格好のフィールドです。 ## **最後に──“用意された非日常”が人の心を動かす** お祭りとは、日常を超えた“非日常”の象徴です。 けれど、その非日常は、地元の人たちの地道な“日常の準備”によって支えられています。 体験価値とは、そうした**「目に見えない心遣い」「語られない努力」まで含めて、受け手に“感じさせる力”**です。 三社祭のような伝統的なイベントは、その設計と運営がまさにCXそのものだと感じています。 華やかさの裏にある積み重ねが、**「また来たい」「人に話したい」という感情を呼び起こす**のです。 企業におけるCX経営も同じです。 売上やKPIだけでは測れない、“記憶に残る体験”をどれだけつくれるか。 そしてそのために、どれだけ準備できるか。 三社祭から学びました。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】小さな企業が短期間でブランディングを確立した方法 --- title: 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない date: 2026-08-17 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%a7%81%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%81%af%e6%a5%ad%e7%b8%be%e3%81%a8%e9%96%a2%e4%bf%82%e3%81%aa%e3%81%84%e6%95%b0%e5%ad%97%e3%82%92%e6%b8%ac%e3%81%a3%e3%81%a6/ --- # 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない --- title: 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない date: 2026-08-16 url: https://total-engagement.jp/column/survey/6649/ --- # 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない 私たちは2010年から、CX-EX(顧客体験と従業員体験)の「見える化」を仕事にしてきました。アンケートを設計し、現場で配り、回収して、集計して、経営会議に持っていく。その繰り返しです。 気がつけば、延べ420案件、約200社、20業種を超える現場で、精読に耐えるレベルの回答が1,276,846件たまっていました。医療、小売、飲食、メーカー、サービス。業種も規模もバラバラですが、同じ設計思想で、同じように測り続けてきたデータです。 15年間で積み上がったデータ ただ、この蓄積を「こういうことが分かりました」という形で外に出したことは、ほとんどありませんでした。個別のクライアントには報告してきましたが、横断で見たときに何が言えるのかは、社内の引き出しに入れたままだったんです。それはそれで、少しもったいない気がしていました。 なので今回から、不定期の連載という形で、手元の実測データを棚卸ししていくことにしました。世の中で”常識”とされていることを、自分たちのデータで確かめてみる。そういう連載です。(続くかどうかは、気力次第です) ―――― 最初に、この記事の芯になる話をひとつ。 私たちは2010年にNSPを日本に紹介して以来、多くの企業が、顧客ロイヤルティをNPS(ネット・プロモーター・スコア)で測っています。「友人や同僚に薦めたいと思いますか」を0から10で聞き、推奨者の割合から批判者の割合を引く。シンプルで、業種を問わず使えて、集計も簡単です。私たちも、長らくこの設問を使ってきました。 参考:NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか? ###### ネット・プロモーター®、NPS®、NPS Prism®そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc. の登録商標です。 ところが、全国90拠点超のヘルスケアサービスチェーンで実施した調査(有効回答 約4,100件)で、このNPSと売上成長率の関係を調べたところ、”統計的に有意な相関は出ませんでした”。 そして、設問をたった一行変えただけで、有意な相関が現れました。 この記事では、その検証の一部始終を共有します。派手な数字の話ではありません。でも、「満足度は測っているのに業績と結びつかない」と感じている方には、そのまま持ち帰れる話にしたつもりです。 ―――― ## 現場でずっと引っかかっていた、小さな違和感 きっかけは、データではなく現場の光景でした。 治療院でも、飲食店でも、小売の売り場でも、同じような場面を何度も見てきました。「いい先生でしたよ」「感じのいいお店でしたね」と笑顔で答えてくださった方が、二度と来ない。逆に「まあ、普通です」と素っ気なく答えた方が、毎月きっちり通ってくださる。 最初は、単なる個人差だと思っていました。人によって表現の温度が違うだけだろう、と。 現場でずっと引っかかっていたこと でも、これが何年も、何社でも繰り返されるのを見ているうちに、だんだん別の疑いが頭をもたげてきました。もしかすると、これは個人差ではなく、”設問の構造”の問題ではないか、と。 推奨度という質問は、よく考えると「他人にどう伝えるか」を聞いています。自分がどうするかではなく、他人に対して自分がどう振る舞うかを予測させている。 そして日本では、目の前の相手を否定するのは、なかなか勇気が要ることです。施術してくれた先生を目の前にして、タブレットに「4」と入れるのは、けっこうな覚悟が必要です。だから、社交辞令が混じる。「薦めますよ」という言葉と、実際にもう一度足を運ぶという行為のあいだには、思いのほか距離がある。 そう仮説を立てたところで、では実際どうなのかを確かめることにしました。 ―――― ## 90を超える拠点のデータで、素朴な結論をいったん出してみる 対象にしたのは、全国に90拠点超を展開するヘルスケアサービスチェーンです。有効回答 約4,100件のCX調査を、1月から7月までの半年間で売上成長率と突き合わせました。 まず、従来型のNPS(推奨度)と売上成長率の相関を見ます。結果は”r = +0.186″。 方向としてはプラスです。推奨度が高い拠点のほうが、多少は伸びている傾向はある。でも、統計的に有意とは言えない水準でした。つまり「この差は偶然でも説明がつきます」ということです。 これは、私にとってかなり気まずい結果でした。15年間、この設問を軸に提案してきたわけですから。「NPSを上げれば業績が上がります」と言ってきた自分の足元が、自社のデータで揺らいだことになります。 ここで素朴な結論に飛びつくなら、選択肢は二つあります。ひとつは「NPSは業績と関係ない」と切り捨てること。もうひとつは「このチェーンが特殊だっただけ」と例外扱いすることです。 ついでに言えば、三つめの選択肢もあります。この結果を報告書に載せない、というやり方です。 正直に書きますが、コンサルティングの世界では、”有意にならなかった分析”はたいてい表に出ません。きれいな相関が出た指標だけをスライドに載せ、出なかったものは静かに引き出しにしまう。悪意があるわけではなく、「クライアントの意思決定に役立たない情報だから」という理屈がつくからです。 でも、これをやり続けると、自分たちが何を測れていないのかが永遠に分からなくなります。その時に関して言えば、この気まずい結果こそが、いちばん重要な手がかりでした。 現場の違和感と、この分析結果は、同じ方向を指している。だとすれば、疑うべきはNPSそのものではなく、”何を聞いているか”のほうではないか。そう考え直しました。 ―――― ## 設問を一行変えたら、景色が変わった そこで、同じ回答者・同じ期間・同じ売上データに対して、設問を変えて測り直しました。 「薦めたいですか」ではなく、「またここに来たいですか」。 私たちが社内では”再来意欲NPS”として、NRSと呼んでいる聞き方です。結果はこうなりました。 相関係数 r = +0.320、p値 = 0.027。 同じデータ・2つの設問で、結果が変わった 統計的に有意です。偶然では説明しにくい水準の相関が、はっきりと出ました。従来型との差は0.134。回帰の係数で換算すると、再来意欲NPSが10ポイント上がったとき、売上成長率は2.61ポイント改善する計算になります。 念のため申し添えると、変えたのは設問の主語だけです。調査手法も、配布方法も、回収期間も、分析対象の拠点も同じ。システムを入れ替えたわけでも、新しい指標を発明したわけでもありません。アンケートの一行を書き換えただけで、業績との関係が見えるようになった。 ―――― ## なぜ、主語を変えるだけで結果が変わるのか 理屈はシンプルだと思っています。 推奨度は「他人の行動の予測」を聞く質問です。一方、再来意欲は「自分の行動の宣言」を聞く質問です。 人は、他人のことについては案外いい加減に答えます。「まあ、誰かに薦めてもいいかな」くらいの気持ちで9をつけることは、そんなに難しくない。自分は何も差し出さなくていいからです。 けれど、「また来ます」と答えるのは、少し話が違います。自分の時間と、お金と、移動の手間を差し出す前提の回答になる。だから、そこまで嘘をつけない。 要するに、”回答のコストが違う”んです。コストの高い回答のほうが、行動の予測精度が高い。言われてみれば当たり前なのですが、私たちは長いあいだ、コストの低いほうを聞き続けていました。 なぜ、主語を変えると結果が変わるのか ―――― ## でも、NPSが無意味だという話ではありません ここは誤解されたくないので、はっきり書いておきます。 NPSはもともと、口コミや紹介が新規獲得を駆動する市場で威力を発揮した指標です。誰かに薦めた結果として新しい顧客が増える。その連鎖を捉えるには、たしかに優れた設計でした。ブランドが世の中でどう語られているかを知りたいなら、いまでも有効です。 問題は、指標の優劣ではなく、”事業モデルとの適合”のほうにあります。 日本の中堅中小サービス業の多くは、紹介よりも「もう一度来ていただくこと」で成り立っています。治療院も、スーパーも、飲食店も、サブスクリプションも、収益の大半は再訪から生まれる。だとすれば、測るべき対象も変わってくるはずです。 紹介で伸びる事業なら、推奨度を聞けばいい。再訪で伸びる事業なら、再来意欲を聞くべきだった。私たちは、その切り分けをしないまま、同じ設問を全業種に配っていたわけです。 紹介で伸びる事業と、再訪で伸びる事業 ―――― ## このデータだと、ほかにもこんなことが見えている 今回は「設問の主語」という一点に絞りましたが、同じチェーンのデータからは、ほかにも気になる数字がいくつも出ています。今後の連載で扱う予定のものを、少しだけ並べておきます。 新規客と既存客の断層。 同じ調査を新規と既存に分けて集計すると、新規顧客のNPSが+51.8、既存顧客が−3.0でした。その差、54.8ポイント。しかも同期間で売上が伸びた拠点は24、減った拠点は40。全体の63%が縮んでいました。「常連に支えられている」という感覚が、データではまったく裏付けられなかったケースです。 拠点間の、とんでもない格差。 チェーン全体の平均値の裏で、最高+81.3、最低−50.0という開きがありました。差は131ポイント。同じ看板、同じマニュアル、同じ研修を受けているはずの拠点間で、これだけ違う。平均点は、現場のどこにも存在していませんでした。 同じチェーンの中に走っていた、2つの断層 体験スコアと売上の、ねじれ。 空間9.02、接遇8.96、問診8.99、技術8.75。10点満点で見ればどれも高評価です。にもかかわらず売上が伸びていない拠点がある。NPSと年間売上で4象限に分けると、スコアも売上も高い「スター」が13拠点、両方低い「優先改善」が11拠点、そしてどちらか一方だけが高い拠点が33。スコアの高い店と、売れている店は、必ずしも同じではありませんでした。 どれも派手な単発の数字ではありません。でも、これまで感覚で語られてきたことを、データの線で引き直せる。それがこの蓄積のいちばんの価値だと思っています。 ―――― ## では、現場では何が変わるのか 指標を変えると、現場の会話が変わります。ここが、いちばん実感のあるところでした。 推奨度で管理していたころ、店長やスタッフとの会話は「今月のスコアが下がりました。接遇を丁寧にしましょう」という抽象論になりがちでした。何をどう直せばスコアが戻るのかが、誰にも分からない。だから、結局は精神論に着地します。 再来意欲に切り替えると、問いが具体的になります。「初めて来た方のうち、また来たいと答えたのは何割か」「その方は実際に戻ってきたか」「戻らなかった方は、どの設問で低い点をつけていたか」。ここまで分解できると、打ち手が個人の心がけではなく、オペレーションの設計に移ります。 たとえば、次回予約の案内をいつ、誰が、どんな言葉でするか。初回の説明にどれくらい時間を使うか。二回目の来店時に、前回の内容をどう引き継ぐか。どれも、スコアの上下ではなく行動の設計です。 数字を変えることの本当の意味は、点数が上がることではなく、”会議で交わされる問いが変わること”にあるのだと思います。抽象的な反省会が、具体的な設計会議になる。私たちが指標にこだわる理由は、そこにあります。 指標を変えると、会議の“問い”が変わる ―――― ## 持ち帰り用チェックリスト 最後に、明日から確認できる形にまとめておきます。 まず、”アンケートの主語”を確認してください。「薦めたいですか」と聞いているなら、それは他人の行動を予測させる質問です。自社の収益が再訪から生まれているなら、「またご利用になりたいですか」に置き換えたほうが、業績と結びつく可能性があります。設問一行の修正で済むので、システム投資も予算承認も要りません。 次に、”新規と既存を分けて”集計してください。全体平均には、常連の高評価と初回客の評価が混ざっています。混ざったままだと、どちらの問題も見えなくなります。私たちのデータでは、分けた瞬間に54.8ポイントの断層が現れました。 そして、”平均値で拠点を評価していないか”を疑ってください。チェーン平均が良好でも、その裏で131ポイントの格差が走っていることがあります。平均は、しばしば二極を隠します。 最後に、その数字を”実際の行動と突き合わせて”ください。「また来たい」と答えた人が、本当に来たのか。宣言と行動の一致率を見て、はじめて指標が経営判断に耐えるものになります。私たちがFRS™(First Repeat Score/初回来店客がどれだけ再訪したか)という独自指標を置いているのは、この検証結果が出発点になっています。 ―――― 顧客ロイヤルティの成果は、いちばん目立つ「満足度の平均点」には写りません。それは、初めて来た人がもう一度扉を開けるかどうかという、地味な一回のなかにあります。 もし今、満足度は高いのに業績が伸びないという状態にあるなら、悪いのは現場でも指標でもなく、聞き方かもしれません。 ―――― 次回は、この記事で少しだけ触れた「新規のお客様ほど満足している」という話を、もう少し深く扱う予定です。同じチェーンのデータを新規客と既存客に分けたときに現れた、54.8ポイントの断層の話です。 ―――― ## 自社で試してみたい方へ 最後に、この記事の内容をそのまま自社で試せるものを二つ用意しました。営業資料ではなく、実際に使える形にしてあります。 **① 再来意欲 設問テンプレート(無料・PDF)** 本記事で使った再来意欲NPSの設問文を、業種別に整理したものです。宿泊・小売・飲食・BtoBサービスの4パターンを収録しています。いま回しているアンケートの末尾に一行足すだけで、翌月から比較可能なデータが取れます。設問文だけでなく、集計時にどこで新規と既存を分けるかの手順も添えました。 → ダウンロードはこちら(メールアドレスのみでお受け取りいただけます) **② CX-EX 現状診断(無料・オンライン30分)** 「いま測っている指標が、自社の収益構造に合っているか」を一緒に確認する時間です。すでにアンケートを実施されている場合は、その設問票をお持ちいただければ、どこがずれているかをその場でお伝えします。実施されていない場合も、どこから測り始めるべきかの優先順位を整理します。売り込みの時間にはしませんので、その点はご安心ください。 → 日程調整はこちら 現場でずっと引っかかっていたこと ―――― 私たちトータル・エンゲージメント・グループは、2010年から中堅・中小のサービス業を中心に、CX-EXの「見える化」と、その先の仕組み化を支援しています。「うちも、平均点ではなく本当の行動で測ってみたい」と思われた方は、お気軽にお声がけください。 ―――― **調査概要** ヘルスケアサービスチェーン(全国60拠点超)/CX調査 有効回答 約4,100件/202*年1月〜202*年6月分析/売上比較期間202*年1月〜202*年2月。相関係数・p値は実測データの分析値、売上成長率の改善幅は回帰係数からの算出値です。分析対象は売上データを突き合わせられた拠点に限定しています。クライアント名は非開示とし、業種・規模のみ記載しています。 関連記事 / Related - 【コラム】失敗から学ぶ:顧客体験改善の教訓 - 顧客満足度調査の落とし穴とは? - 「大アンケート時代」の到来 - これまでの調査から大きな転換点 --- title: 【コラム】競争力向上のカギ- "差別化"から"差異化"への転換 date: 2023-06-09 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e7%ab%b6%e4%ba%89%e5%8a%9b%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%ae%e3%82%ab%e3%82%ae-%e5%b7%ae%e5%88%a5%e5%8c%96%e3%81%8b%e3%82%89%e5%b7%ae%e7%95%b0%e5%8c%96/ --- # 【コラム】競争力向上のカギ: "差別化"から"差異化"への転換 --- title: 【コラム】良い利益と悪い利益 date: 2024-02-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e8%89%af%e3%81%84%e5%88%a9%e7%9b%8a%e3%81%a8%e6%82%aa%e3%81%84%e5%88%a9%e7%9b%8a/ --- # 【コラム】良い利益と悪い利益 --- title: 【コラム】良い利益と悪い利益 :NPSで測る体験価値 date: 2024-02-24 url: https://total-engagement.jp/column/biz/3553/ --- # 【コラム】良い利益と悪い利益 :NPSで測る体験価値 良い利益と悪い利益、この言葉は事業をやっているとよく聞きますよね。 社会人なりたてのころは、正直良くわかりませんでした。最近になって、SDGsやESGの流れからも使われることがありました。改めて、CX‐EX観点から考えてみたいと思います。 ## 利益追求の二面性 ビジネスの世界では、「利益」は企業活動の最終目的とされることが多いです。しかし、利益を追求する方法には「良い」と「悪い」という、倫理的な次元が存在します。良い利益は、社会的責任と持続可能な方法で得られるものであり、長期的な視点から企業価値を高めることを目指します。対照的に、悪い利益は短期的な成果を優先し、不正行為や不公平な競争を通じて得られることもあります。この区別は、企業がその戦略と行動を決定する上で重要な指標となります。国内ではブラック企業やホワイト企業と言い直しても使われていますね。 ## 悪い利益の代償 悪い利益の追求は、短期的には成功をもたらすかもしれませんが、長期的には企業の評判や存続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。不正行為や不公平な取引は、法的な制裁や消費者の信頼喪失を引き起こし、結果として企業価値の減少につながります。具体的には商品やサービスを磨くことなく、安易にクーポンや値下げなどの売上獲得施策や、人件費や取引先への支払いなどのコスト圧縮により無理やり作り出す利益などは、短期的な利益追求は従業員のモラルを低下させ、創造性やイノベーションの阻害要因となることもあります。結果、長期的な視点から見れば悪い利益は企業にとって高い代償を要求することになります。 ## 良い利益の追求 一方、良い利益を追求することは、企業が長期的に成功するための基盤を築きます。これには、品質の高い製品やサービスの提供は勿論ですが、従業員や取引先への公正な賃金や評価そして労働環境、最近では環境保護への配慮なども含まれます。例えば、持続可能な資源を使用することや、地域社会への投資を行うことは、社会的な価値を創造し、企業のブランドイメージを向上させます。良い利益は、顧客、従業員、そして社会全体からの信頼と支持を得ることで、企業の持続可能な成長を促進します。 ## 結論: 持続可能な利益の追求 結局のところ、良い利益と悪い利益の違いは、企業がどのようにしてその利益を得るか、そしてその過程でどのような価値を社会にもたらすかにかかっています。持続可能な利益の追求は、短期的な成功を超え、企業の長期的な成功を保証するものです。企業が社会的責任を果たし、倫理的なビジネス慣行を守ることで、真の利益を実現することができるのです。このようなアプローチは、企業だけでなく、社会全体にとっても最善の結果をもたらします。 特に従業員への賃金を、投資と捉えるかが一つの試金石のような気がしています。付加価値の高いサービスを提供し続けるためには、AIではなく、やはり前向きに仕事に取り組む人材が必要になるからです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ - 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 - 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 --- title: 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか date: 2026-03-22 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4834/ --- # 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか 私は現在は浅草に住んでいます。 この時期になると、隅田川沿いや浅草寺周辺は、 日本人だけでなく、多くの海外からの観光客で溢れます。 カメラを片手に、桜を見上げる人たち。 着物を着て写真を撮る人たち。 何度も同じ場所に立ち止まり、シャッターを切る姿。 その光景を見ていると、 改めて「花見」という文化の持つ力を感じます。 ## **桜は「商品」ではない** 冷静に考えると、桜は ・触れるわけでもなく ・持ち帰れるわけでもなく ・機能的な価値もない いわば「消費できない存在」です。 それでも、毎年多くの人が 時間を使い、お金を使い、移動してまで見に来る。 なぜでしょうか。 桜の持つ**体験価値**を考えてみたいと思います。 ## **インバウンドの人たちは何を見ているのか** 浅草にいると、特に印象的なのが 海外から来た方々の反応です。 彼らは桜を見て、何を感じているのでしょうか。 話を聞くと 美しい 儚い 日本らしい と感じていると多くの方は言われました。 しかし、そこのこと以上に気がついたのは、 **「風景としての体験」です。****** 桜の木だけではなく、 ・着物姿の人 ・川沿いの景色 ・屋台の賑わい ・人々が楽しんでいる空気 これらすべてを含めて、 「日本の春」という体験を 味わっているようでした。 ## **体験価値は「重なり」で生まれる** 桜の価値は、単体では成立しません。 ・場所(浅草・隅田川・上野など) ・文化(花見という習慣) ・人(誰と見るか) ・時間(この瞬間しかない) これらが重なったものを体験として 味わっているようでした。 これはビジネスでも同じです。 商品単体では差別化が難しい時代において、 重要なのは 「体験の設計」です。 それは**「重なり」**です。 ## **なぜ人は桜に“感情”を動かされるのか** 桜にはもう一つ特徴があります。 それは、 「一瞬で終わる」ということです。 満開の期間はわずか数日。 その後は、あっという間に散っていきます。 この「**限られた時間**」が、 人の感情を動かします。 今見なければならない 今しかない という感覚が、 行動を生み、記憶に残る体験になります。 これは、スポーツや音楽のライブに近い感覚ではないでしょうか。 ## **ビジネスへのヒント** 花見の体験から学べることは、非常にシンプルです。 ### **① 商品ではなく「体験」を売る** → 何を提供するかではなく、どう感じてもらうか ### **② 環境・空気・人を「重なり」を基に設計する** → 商品以外の要素が価値を決める ### **③ 「今しかない」をつくる** → 限定性が感情を動かす ### **④ 関係性をつくる** → 誰と体験するかが価値になる ## **まとめ** 浅草の桜を見ていると、 人はモノではなく **体験に価値を感じている****** ということを強く実感します。 そしてその体験は、 視覚だけでなく 空気や時間や人の存在まで含めた 「総合的な価値」です。 これからの時代、企業が提供すべきなのは、 商品ではなく **記憶に残る体験****** です。 花見は、その最もわかりやすい例だと思います。 私たちもゆっくりと花見を楽しみましょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】選挙と体験価値 ─「なぜ今、それをやるのか」が問われている─ --- title: 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか date: 2026-03-23 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e8%8a%b1%e8%a6%8b%e3%81%ab%e8%a6%8b%e3%82%8b%e3%80%8c%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%80%8d%e2%94%80%e2%94%80%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%ba%ba%e3%81%af/ --- # 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか --- title: 【コラム】見える化で“らしさ”を掴む―声から指標、指標から物語へ― date: 2025-12-06 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4710/ --- # 【コラム】見える化で“らしさ”を掴む―声から指標、指標から物語へ― **「らしさ」とは何か** 日常的に使うスターバックス「らしい」とか、「らしくない」などは抽象的ですが、非常に大事な感覚です。愛されるブランドや店舗には必ずこのような感覚を持たれているものです。 ここで言う「らしさ」とは、企業やお店、チームがお客さまから一貫して「あなた方はこういう価値を届ける存在だ」と認識される、その核となる体験価値のことです。 単なるスローガンや美辞麗句ではなく、現場のふるまい、言葉遣い、判断の優先順位、商品・サービスの設計にまで通底する“選ばれる理由”の集合だと捉えています。ロゴやトーンの統一以上に、接点のたびに同じ期待が満たされるかどうかで測られます。 ## なぜ今「らしさ」が大事か 市場が成熟し、機能・価格の差が縮まるほど、最後に効いてくるのは「期待の一貫性」と「物語の納得感」だと考えます。 採用でも同様で、候補者は待遇の差だけでなく、自分の価値観と組織の“らしさ”が重なるかを見ています。 加えて、オンラインとオフラインが交錯する現在は接点が増え、ブレも生まれやすい時代です。だからこそ、「らしさ」を明確に言語化し、測れる形で確認し、現場で再現できる仕組みに落とすことが、ESの向上、CXの安定、ひいては売上と再投資の良循環を太くします。 ## 見える化で“らしさ”を掴む  “らしさ”は最初から完璧に定義できるものではありません。 企業がこれまで大事にしてきたことなどが、従業員一人ひとりに宿り、体現することで生じるものだと考え、カルチャにも近いでしょう。 顧客の声や現場観察を集め、頻出する言葉や場面を束ねて「選ばれた理由」をコア言語に整えます。たとえば小売の事例では、「誠実な説明」「待たせない段取り」「地域との顔なじみ」が繰り返し現れました。 月次で出現率や言葉の結びつき、短い代表エピソードを共有すると、スコアの上下に振り回されず、同じ座標で意思決定がしやすくなります。 大切なのは、広報映えする言葉ではなく、現場の判断を助ける“使える言葉”を定めることです。 ## 仕組み化で“らしさ”を現場に埋め込む 見える化で抽出した“らしさ”を、日々の動線に組み込みます。 日次ミーティングは“らしさ起点の3点チェック”に絞り、接客の第一声やクレーム初動を定型化します。採用面接では価値観の共鳴を測る質問に刷新し、オンボーディングは実地のロールプレイ中心にします。 これにより、属人的な「うまい人」頼みから、誰でも再現できる「言葉と行動のセット」へと移行します。短時間のマイクロラーニングを継続し、現場の“その一言”を磨き続けることで、口コミの言い回しが揃い、体験価値のブレが減っていきます。 ## 場を設計し、信頼で加速する 学びを行動に変え続けるには、“場”の設計が要ります。 共同セミナーや研究会を、情報発信の舞台ではなく越境学習の装置として機能させ、理念設計、共感型採用、教育設計などのパートナーと分業します。 言いっぱなしで終わらない、称賛の循環をつくります。派手ではありませんが、現場に灯がともり、顧客の言葉が積み上がり、数字が静かに変わっていくはずです。 こうした「らしさの見える化」と「現場への仕組み化」を一体で進めたいとお考えでしたら、まずはトータル・エンゲージメント・グループにご相談ください。現状整理から最初の一歩の設計まで、丁寧にご支援いたします。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】なぜ「人」を最優先する経営を選んだのか --- title: 【コラム】見える化で“らしさ”を掴む―声から指標、指標から物語へ― date: 2025-12-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e8%a6%8b%e3%81%88%e3%82%8b%e5%8c%96%e3%81%a7%e3%82%89%e3%81%97%e3%81%95%e3%82%92%e6%8e%b4%e3%82%80%e2%80%95%e5%a3%b0%e3%81%8b%e3%82%89/ --- # 【コラム】見える化で“らしさ”を掴む―声から指標、指標から物語へ― --- title: 【コラム】選挙と体験価値 ─「なぜ今、それをやるのか」が問われている─ date: 2026-01-19 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%81%b8%e6%8c%99%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4-%e2%94%80%e3%80%8c%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%bb%8a%e3%80%81%e3%81%9d%e3%82%8c%e3%82%92%e3%82%84/ --- # 【コラム】選挙と体験価値 ─「なぜ今、それをやるのか」が問われている─ --- title: 【コラム】選挙と体験価値─「なぜ今、それをやるのか」が問われている─ date: 2026-01-17 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4771/ --- # 【コラム】選挙と体験価値─「なぜ今、それをやるのか」が問われている─ やっと仕事モードになってきたと思ったら、選挙モードに入っていきましたね。 メディアもSNSも、連日その是非を巡る議論が増えてきています。 現在の日本政治を見渡すと、いわゆる高市政権は、 外交面を中心に一定の成果を上げていると評価する声が多く聞かれます。 中国との関係など難しい課題は残るものの、 国際社会における存在感や交渉姿勢については、 「結果を出している」と感じている国民も少なくないのではないでしょうか。 私自身も、その点については同様の認識を持っています。 ## **成果が出ている局面で、なぜ今なのか** そうした状況の中で、少数与党となっている自民党が、 衆議選での議席を獲得しようとするならば、 「今がそのタイミングだ」と考える向きがあることも理解はできます。 しかし一方で、どうしても拭えない疑問があります。 - 税制の見直し - 経済対策 - 少子高齢化 - 社会保障 - エネルギー問題 どれも「先送りできない」「待ったなし」の課題です。 これらを一時脇に置いてまで、 今、最優先で取り組むべきことが「選挙」なのか。 その**理由が、国民に十分伝わっているか**というと、 正直なところ、私はそうは感じていません。 ## **政治もまた「体験価値」で評価される時代** ここで、私たちが企業経営やCXで使っている 「体験価値」という視点を当ててみたいと思います。 体験価値とは、 単に結果や数字だけではなく、 - なぜそれをやるのか - 今でなければならない理由は何か - 自分たちの生活にどう関係するのか が**腹落ちする形で伝わること**です。 企業でも、 「正しい施策」であっても、 その背景や意味が共有されていなければ、 現場は動きません。 政治も同じです。 どれだけ理屈として正しくても、 「なぜ今それをやるのか」という文脈が欠けていれば、 国民の体験としては 「置いていかれている」「やはり永田町の人たちは違う」 という感情が生まれてしまいます。 ## **「説明責任」とは、体験を設計すること** 政治における説明責任とは、 単に資料を出すことでも、数字を並べることでもありません。 国民一人ひとりが、 - 自分事として理解できる - 判断の背景が見える - 納得したうえで賛否を選べる という**体験を設計すること**だと私は考えています。 今の局面で、 「なぜこのタイミングで選挙なのか」 「それによって、何がどう良くなるのか」 が十分に共有されていないとすれば、 それは政治の是非以前に、 **体験設計の不足**と言えるのではないでしょうか。 ## **経営も政治も、最後は「信頼」で決まる** 私たちは日々、 企業のCX・EXを支援する中で、 こんな事例を何度も見てきました。 - 成果は出ている - 方向性も間違っていない - でも「なぜ今それをやるのか」が伝わっていない その結果、 社員の納得感が下がり、 組織の推進力が弱まってしまう。 政治もまた、 成果だけではなく、 **プロセスの納得感=信頼の体験**があってこそ、 次の一手が活きてきます。 ## **まとめとして** 選挙は、民主主義において欠かせない仕組みです。 それ自体を否定するつもりはありません。 ただし、 - 今でなければならない理由 - 国民にとっての意味 - 他の喫緊の課題との優先順位 これらが十分に共有されていないまま進むとすれば、 それは政治の問題というより、 **体験価値の設計ミス**だと感じます。 これからの政治も、これからの経営と同じように、「何をやるか」以上に、 **「なぜ今、それをやるのか」** が問われる時代に入っているのではないでしょうか。 週明けの高市総理のコメントは気になります。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 界隈消費と体験価値 — “好き”でつながる時代のブランド戦略 --- title: 【コラム】野茂英雄と大谷翔平:時代を超えた体験価値とインスピレーション date: 2024-03-03 url: https://total-engagement.jp/column/cx/3566/ --- # 【コラム】野茂英雄と大谷翔平:時代を超えた体験価値とインスピレーション #### 野茂英雄の挑戦とその遺産 1990年代初頭、野茂英雄がメジャーリーグに挑戦したとき、彼は単にアメリカの野球界に足を踏み入れた最初の日本人選手ではなく、夢を追い求める勇気を持つことの象徴となりました。その時、20代前半だった私にとって、野茂の挑戦は、困難に直面しても自分の信じる道を突き進むことの大切さを教えてくれました。彼の成功は、文化や言語の壁を越えて自分の場所を確立することができるという希望をいただき、今思えば大きな体験価値をいただきました。 #### 大谷翔平の時代と新たなインスピレーション そして、現在は大谷翔平が現れたことで、新たな章が開かれました。大谷は、野茂以降の多くの選手が切り開いた道の上で、二刀流という前人未到の挑戦を成功させ、世界中から注目を集めています。大谷の活躍は、野茂の時代とは異なる形で私たちに影響を与えています。デジタルメディアの発達により、彼のプレーをリアルタイムで世界中が共有することが可能になり、それぞれの瞬間が私たちの生活に新たな喜びをもたらしています。大谷翔平は、限界を超えた夢を追求することの価値を、新しい世代に伝えています。 #### 世代を超えて受け継がれる勇気とインスピレーション 野茂英雄と大谷翔平、二人の選手が私たちに示してくれたのは、時代を超えた普遍的なメッセージです。夢に向かって努力し続ける勇気、そして自分自身の限界を超えていく力は、彼らから私たちへと受け継がれています。野茂が挑戦した時に勇気をもらい、大谷の活躍を見て新たなインスピレーションを受けることは、世代を超えたつながりを感じさせます。彼らの物語は、私たち自身の人生における挑戦や冒険への動機づけとなり、豊かな体験価値をもたらしてくれます。 野茂英雄と大谷翔平の物語は、スポーツの枠を超えた深い影響力を持ちます。奇しくも、大谷翔平は今年から、野茂英雄も在籍したドジャースです。そこで、どんな体験価値をいただけるか楽しみです。 彼らは、私たちに、自分の夢を信じて挑戦することの大切さと、それがもたらす豊かな体験価値を教えてくれました。この二人の選手から受けたインスピレーションを胸に、私たちも自分の人生において大胆な一歩を踏み出す勇気を持つことができるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― --- title: 【コラム】顧客が好きな企業の「価値提供モデル」とは? date: 2025-04-06 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4276/ --- # 【コラム】顧客が好きな企業の「価値提供モデル」とは? ──モノではなく“意味”が選ばれる時代に いま、世の中には無数の商品やサービスが溢れています。 「品質が高い」「安い」「便利」だけでは、選ばれ続けることは難しくなりました。 そんな中、特に注目されているのが、“顧客が好きになる企業”です。 たとえば、Apple、スターバックス、無印良品、そして国内ではスノーピークや中川政七商店など。 どの企業にも共通しているのは、**単なる“機能提供”ではなく、“体験価値”を設計し、“意味”ある関係性をつくっていること。** つまり、**「価値提供モデル」が根本から違う**のです。 顧客が好きになる企業が実践している「新しい価値提供モデル」の本質をひも解いていきます。 ## **モノからコト、コトから“意味”へ** かつての企業は、「モノのスペック」や「価格の安さ」で差別化できました。 次に登場したのは、「コト」の価値──体験を売るという考え方。 しかし、今はそれだけでは足りません。 現代の消費者、特にZ世代・ミレニアル世代は、 ✅ その企業が何を信じているか ✅ どんな世界を目指しているか ✅ 自分と価値観が合うか という「意味の共感」によって購買行動を決めています。 つまり、**価値提供の重心は「モノ→コト→意味」へと進化している**のです。 この“意味の提供”ができている企業こそが、顧客にとって「推したくなる存在」になっているのです。 ## **熱狂は「顧客参加型モデル」から生まれる** 顧客が好きになる企業は、**顧客を受け身の“消費者”ではなく、共創する“仲間”として捉えています。** たとえば… ✅ スノーピークは、ユーザーと一緒にキャンプイベントを開催し、「仲間」として関係を築いている ✅ 無印良品は、商品企画段階から顧客の声を取り入れる“開かれた開発”を実践している ✅ クラフトビールのヤッホーブルーイングは、SNSで社員とファンが一緒にブランドを盛り上げている これらの企業の共通点は、**顧客が「自分もこのブランドの一部だ」と感じられる体験を設計していること**です。 企業と顧客の関係性を「売る―買う」から、「共につくる」に転換する。 それが、**好きが生まれる構造**です。 ## **「価値提供モデル」の再設計が、企業の未来を変える** 顧客の好きは偶然ではなく、**設計された価値提供プロセス**から生まれます。 以下のような視点で、自社の価値提供モデルを見直してみましょう。 🔸 **誰に**:ターゲット顧客は「スペック」ではなく「価値観」で定義できているか? 🔸 **何を**:商品ではなく、「どんな意味」や「どんな世界観」を届けているか? 🔸 **どうやって**:一方的な提供ではなく、顧客を“巻き込む仕組み”があるか? この3点を押さえることで、単なる商品やサービスを超えて、**「愛され、応援されるブランド」へと変化**していきます。 ## **最後に:好きは“体験価値”からしか生まれない** 「うちの商品も悪くないのに、なぜリピートされないのか」 「広告をかけても、感動の声が届かない」 そんなときは、**“商品”ではなく“体験”を見直すタイミング**かもしれません。 価値とは、相手がどう感じたか。 熱狂とは、その体験を“自分ごと”として感じたときに生まれる感情。 これからの時代、**顧客を熱狂させたいなら、体験価値の設計から始めるべき**です。 あなたの会社は、何をどう届けて、どんな感情を残していますか? 今こそ、「価値提供モデル」を再設計するタイミングかもしれません。 顧客と企業が“感情でつながる”仕組みを、CX・EXから設計する専門家です。 次回は「ファンはどう生まれるのか?」をテーマにお届け予定です。フォローもぜひ。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - デジタルマーケティングだけでは顧客ロイヤルティは築けない --- title: 【コラム】顧客とのつながりを強化する非コンタクト時間の考え方 date: 2024-05-13 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3739/ --- # 【コラム】顧客とのつながりを強化する非コンタクト時間の考え方 **顧客旅行の全体像を理解する** 顧客体験は、商品やサービスに直接接触している時間だけでなく、その前後の期間も含めて形成されます。例えば旅行予約サイトの場合、予約のクリックが顧客体験のピークであるかのように考えがちですが、実際にはその前後の期間が顧客の満足度に大きく影響を与えます。顧客がサイトに訪れる前は、どのような期待や不安を抱えているのか、旅行後はどのような感想を持ち帰るのか。これらの非コンタクト時間にも思いを巡らし、顧客が持つ全体のストーリーを理解することが重要です。 ## 非コンタクト時間を活用したサービス設計 顧客が直接的な接触を持たない時間、つまり非コンタクト時間をどのように扱うかが、企業の顧客体験設計の巧みさを示します。予約前には、顧客がどのような情報を求めているのか、どのような不安要素を解消したいのかを洞察し、その解決策を提供することが求められます。また、旅行後は、顧客の体験を振り返り、共有する場を提供することで、次の旅行への期待感を維持させる工夫が必要です。これにより、顧客との長期的な関係構築へとつながります。 そのために、カスタマージャーニーマップ(CJM)を作ることをオススメします。CJMとは顧客が商品・サービスの存在を知ってから購入に至るまでのプロセスを時系列でまとめた図をいいます。 横軸には「認知」「理解」「検討」「商談」などの購買プロセスの各ステージをまとめて、縦軸には「顧客心理・顧客行動」「タッチポイント」「課題・要望」「具体的な施策」をまとめます。 簡単にクラウドで作れるサービスをUXPRESSIAという米国サービスですが、非常によくできておりますので、無料トライアルでお試し下さい。 https://total-engagement.jp/lp_uxpressia/ ## タッチポイントでの体験向上 非コンタクト時間を考慮したサービス設計は、直接的なタッチポイントの質の向上にも寄与します。顧客が実際に予約を行う際には、事前の情報収集や期待管理がしっかりと行われているため、よりスムーズで満足度の高い体験を提供できるようになります。また、サイトが顧客のニーズに対してどのように応えているかを明確にすることで、信頼感を築き上げることができます。 ## 非コンタクト時間を最大限に活かす 非コンタクト時間を活用するためには、顧客のライフサイクル全体を考慮したデータ分析とフィードバックの収集が不可欠です。顧客がどのようなジャーニーを経て製品やサービスに至るのか、その過程でどのような感情を抱え、どのような支援が必要だったのかを理解すること。これにより、非接触期間に顧客の心理を理解し、それをサービス改善に活かすことが可能となります。 非コンタクト時間を重視することで、顧客体験はより一層深まり、顧客とのつながりを根本から強化することができます。企業はこれを戦略的に捉え、顧客が直接的な接触を持たない時間にも価値を提供することで、真の顧客中心のサービスを展開するべきです。 私の好きな言葉で、セブン&アイ・ホールディングス会長兼最高経営責任者 鈴木敏文さんの言葉で『「顧客のため」ではなく、「顧客の立場で」』というものがあります。このように考えてこられたから、今のセブンイレブンがあるのではと思います。 是非、みなさんも「相手の立場で」考えるようにされてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 商品での差別化はできない。店は顧客のコミュニティづくりで対応を --- title: 【コラム】顧客とのつながりを強化する非コンタクト時間の考え方 date: 2024-05-13 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%81%a8%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%81%aa%e3%81%8c%e3%82%8a%e3%82%92%e5%bc%b7%e5%8c%96%e3%81%99%e3%82%8b%e9%9d%9e%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%82%bf/ --- # 【コラム】顧客とのつながりを強化する非コンタクト時間の考え方 --- title: 【コラム】顧客のいないビジネスは存在しない date: 2024-03-25 url: https://total-engagement.jp/column/culture/3639/ --- # 【コラム】顧客のいないビジネスは存在しない 先日、自宅の洗濯機が壊れてしまいました。製品自体は長く使えており、機能的にも、使いやすさ、デザイン、愛着もあり、このブランド・製品、すべてに満足しておりました。それは、顧客サポートに電話するまでは。 当初、故障かと思い、ウェブで状況を調べ、顧客サポートに電話しました。顧客サポートの対応は、自動応答から始まり、要領を得ないチャットボットの対応など、がっかりさせられました。オペレータにやっと繋がると買い替えですねの一言。実際に買換たのは違うブランドの製品にしました。きっとこのような経験は、多くの方も感じられたことはあるのではないでしょうか。 ### 顧客体験価値の本質とは何か? ビジネスの世界において、顧客は単なる取引の対象ではありません。顧客を満足させて初めてビジネスが成立します。そのため顧客体験価値は、企業が長期にわたり成功を収めるための不可欠な要素となります。顧客体験はバラバラのものではなく、総合的に企業と顧客の接触全てになります。 この徹底した顧客中心のアプローチが、世界中で高い顧客ロイヤリティを築き上げる一因となっています。 ### 成功事例から学ぶ顧客体験価値の向上 Zapposは顧客体験を重視することで有名なオンラインシューズ&アパレルショップです。彼らは製品の迅速な配送や返品ポリシーの柔軟性だけでなく、顧客サービスの質においても極めて高い基準を設けています。Zapposの成功は、顧客がポジティブな体験をした際にはそれを他人に伝えたくなるという人間の基本的な心理に基づいています。このような口コミは、新たな顧客を引き寄せ、既存の顧客を保持する上で非常に効果的です。Zapposの事例は、顧客体験価値の向上が直接的にビジネス成果に繋がることを示しています。 残念ながら、国内企業でここまで話題になる会社を、自分の周りでは知りません。 ### 企業が直面する挑戦と顧客体験価値の向上への道 現代の市場は変動が激しく、顧客の期待も絶えず変化しています。企業はこのダイナミックな環境に適応し、顧客体験価値を継続的に向上させるために、革新的な手法を取り入れる必要があります。たとえば、データ分析を活用して顧客の行動や好みを理解し、パーソナライズされたサービスを提供することが求められます。また、デジタルトランスフォーメーションを進めることで、オンラインとオフラインの両方でシームレスな顧客体験を提供することも重要です。そして顧客中心のビジネスモデルを構築することが、今後の成功への鍵となります。 しかし、実際にはテクノロジーだけでは、顧客体験価値は高まりません。テクノロジで直接、顧客の体験価値を高めることを求めるのではなく、そこで働くスタッフに余裕を作り、顧客たちへの体験価値を高めるための創意工夫ができるために、導入することが最大の成功につながるのではないでしょうか。 顧客がいないビジネスがないのと同じように、個人事業以外のビジネスでは、スタッフのいないビジネスもありません。企業活動の中心に顧客を置き、彼らの体験価値を高めることは、現代のビジネス戦略において最も重要な要素の一つです。そのためにも全スタッフが自ら顧客体験を意識し、創意工夫を行い、顧客体験価値の向上に努めることが、企業が持続可能な成長を遂げるための鍵となるでしょう。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 【コラム】顧客のいないビジネスは存在しない date: 2024-03-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%81%ae%e3%81%84%e3%81%aa%e3%81%84%e3%83%93%e3%82%b8%e3%83%8d%e3%82%b9%e3%81%af%e5%ad%98%e5%9c%a8%e3%81%97%e3%81%aa%e3%81%84/ --- # 【コラム】顧客のいないビジネスは存在しない --- title: 【コラム】顧客をワクワクさせる「プレミアム体験」 date: 2025-07-14 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e3%82%92%e3%83%af%e3%82%af%e3%83%af%e3%82%af%e3%81%95%e3%81%9b%e3%82%8b%e3%80%8c%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%9f%e3%82%a2%e3%83%a0%e4%bd%93/ --- # 【コラム】顧客をワクワクさせる「プレミアム体験」 --- title: 【コラム】顧客体験と数値化 〜NPSだけでは見えない、体験価値の本質とは〜 date: 2025-06-21 url: https://total-engagement.jp/column/nps/4394/ --- # 【コラム】顧客体験と数値化 〜NPSだけでは見えない、体験価値の本質とは〜 「色に番号をつけたら、誰にでも同じように伝わるようになった」 私がサラリーマン時代、デザイン材料を扱っているTooという会社に入社しました。そこで、色味表と言う商品を知り驚きました。それは色に番号がついているということです。 パントン(PANTONE)社が世界標準の色番号を開発した際の逸話としてよく語られる話です。日本の日の丸に使われている”金赤”も、PANTONEで言えば186Cという明確な番号で定義され、誰が見ても、どこで印刷しても、同じ赤が再現されるようになりました。 この“見え方の統一”は、色彩の世界だけでなく、私たちが取り組んでいるCX(顧客体験)にもまったく同じことが言えます。 ### なぜ顧客体験に「数値化」が必要なのか? かつての企業は、満足度調査で「満足」「やや満足」などの5段階評価を行ってきました。しかし、これでは本当に改善されたかどうかが見えづらく、社内での共通言語にもなりませんでした。 わたしがNPSを知ったのは2007,8年だったと思います。満足度のような体験価値が数値化されると知り、驚きました。NPS(Net Promoter Score)という指標です。 - 「この商品・サービスを友人や同僚にすすめたいと思いますか?」 - その答えを0〜10点で数値化し、推奨者・中立者・批判者に分類する このシンプルな問いとスコア設計によって、**顧客体験が共通言語として可視化**されるようにしてました。 ### 数値化によって得られた3つの効用 - **改善の進捗が「見える化」された** → 数値が上がれば良くなっている、下がれば課題があるという判断軸に - **組織の“感覚依存”から脱却できた** → 「なんとなく良い」の感覚から、「なぜ良いのか」「どこを変えるべきか」へ - **部門を超えた共通言語が生まれた** → 営業・マーケ・現場・開発が一つの指標をもとに議論できるように これはまさに、パントンが色に番号をつけたことで、印刷やデザインの生産性が飛躍的に向上したのと同じ構造です。 ### ただし、スコアだけでは“感動”は生まれない しかし、ここが大事なポイントです。 数値は、改善の手がかりにはなりますが、**数値だけを追うと近視眼的になってしまう**という落とし穴もあります。 - スコア向上のために「お声がけ」を義務化した結果、マニュアル化して逆に体験が劣化した - 設問設計が過度に定量化され、顧客の本音が拾えなくなった こうしたケースは、現場でも決して珍しくありません。 数値化の次に必要なのは、「なぜこのスコアが出たのか?」という**体験の質の深掘り**です。 ### TEGが考える「体験価値経営」のステップ - **スコアで全体感を捉える(NPSなど)** - **自由記述や音声・行動データから“物語”を発見する** - **その体験を再現可能な仕組みとして設計する** つまり、数値化とはゴールではなく、「対話の入口」です。 スコアを起点に、そこから“意味のあるフィードバック”を引き出すこと。 そこにこそ、企業と顧客がともに進化するCXの本質があります。 私たちTEGでは、これらの問いを深く掘り下げるセミナーを開催します。 📌 **【自社セミナー】NPSだけでは見えない ─本当に顧客を動かす体験価値とは?─** - NPSを使っているが、現場に活かしきれていない - スコアは上がっているのに、LTVや紹介は増えない - 顧客の“感情”まで捉える方法が知りたい そんな方にこそ、参加いただきたい内容です。 スコアのその先へ。 自社セミナーNPSだけでは 共に“体験価値の本質”を考える時間にできればと思います。 ▼詳細・お申し込みはこちら [セミナー案内URL] 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS の算出方法 --- title: 【コラム】顧客体験の未来:AIとの共生 date: 2024-06-03 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3769/ --- # 【コラム】顧客体験の未来:AIとの共生 現代のビジネス環境は急速に進化しています。その中で、AI(人工知能)は、企業が顧客体験(CX)を向上させるためには不可欠なツールとなりつつあります。私達トータル・エンゲージメント・グループでも、AIの潜在能力を最大限に活用し、体験価値を活用し企業の関係を再定義することを試行錯誤しております。本コラムでは、AIがどのようにして顧客体験を変革し、企業と顧客が共生する未来を実現するのかについて探ります。 ## パーソナライゼーションの新時代 AIは、膨大なデータを迅速に分析し、顧客の行動や嗜好を予測する能力を持っています。多くの顧客の声から、現時点でどのように改善すれば効果が高められるかなどです。さらには、企業は顧客一人ひとりに対してパーソナライズされたサービスを提供することが可能になります。例えば、AIは顧客の過去の購入履歴やウェブサイトでの行動を分析し、個別に最適化された商品やサービスを提案することができます。これにより、顧客は自分だけの特別な体験を感じることができ、ブランドに対するロイヤルティが向上します。 ## 24/7カスタマーサポートの実現 AIチャットボットの登場により、企業は24時間365日、迅速かつ効率的なカスタマーサポートを提供できるようになりました。AIは、顧客からの問い合わせに即座に対応し、一般的な問題を解決するだけでなく、複雑な質問にも対応する能力を持っています。これにより、顧客はいつでもどこでもサポートを受けることができ、満足度が大幅に向上します。 ## プロアクティブなサービスの提供 AIは、顧客が直面する可能性のある問題を事前に予測し、プロアクティブに解決策を提供することができます。例えば、AIは製品の故障を予測し、事前にメンテナンスを提案することができます。これにより、顧客は問題が発生する前に対処することができ、トラブルを未然に防ぐことができます。 ## 結論 AIの進化により、顧客体験はこれまでにないほどパーソナライズされ、プロアクティブになっています。しかし、**AIだけでは人々を感動させることはできません。AIを活用して業務を効率化する一方で、人がコンタクトポイントなどでサービスを提供することが、現時点で最良の顧客体験を生み出す方法であると考えます。**Total Engagement Group(TEG)は、AIと人間の力を融合させ、高い次元での顧客体験を提供するために尽力してまいります。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - NPS調査とはなにか?計算方法についても紹介 --- title: 【コラム】顧客体験の未来:AIとの共生 date: 2024-06-03 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%ae%e6%9c%aa%e6%9d%a5%ef%bc%9aai%e3%81%a8%e3%81%ae%e5%85%b1%e7%94%9f/ --- # 【コラム】顧客体験の未来:AIとの共生 --- title: 【コラム】顧客体験は「見極め」と「見立て」で決まる─合理×想像のCX設計─ date: 2025-11-16 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/4654/ --- # 【コラム】顧客体験は「見極め」と「見立て」で決まる─合理×想像のCX設計─ 顧客体験(CX)を語るとき、多くの企業は「何をすれば良いのか」ばかりに目がいきがちです。しかし、実際に顧客の心を動かす体験は、単なる施策の積み重ねではありません。そこには、“見極め”と“見立て”という2つの視点が必要です。 ## **見極め─事実と合理性で「正しい選択」をする力****─** 見極めとは、データや事実に基づいて、何が効果的かを冷静に判断する力です。 ・どの導線で離脱が起きているのか ・NPSの下げ要因はどこにあるのか ・どのタッチポイントが売上に影響しているのか こうした分析はCXづくりの土台になります。 たとえば、ある小売企業では、購入後30日以内の問い合わせ内容を分析することで、返品の原因の7割が「表記不足」にあることを発見。見極めによって改善ポイントを明確にし、問い合わせ数を大幅に削減しました。 **CXは“勘”ではなく“見極め”から始まる。****** これは間違いのない事実です。 ## **見立て─事実の先に「喜ばれる未来」を描く力****─** しかし、見極め“だけ”では顧客の心は動きません。 顧客体験の本質は、「お客様がまだ言語化できていない期待」をどれだけ想像できるかにあります。これが見立てです。 ・このお客様は、この一言で安心するのではないか ・このタイミングで声をかけると嬉しいのではないか ・この“余白”がブランド体験を豊かにするのではないか たとえばスターバックスでは、状況に応じた一声の「見立て」が体験を変えています。 「今日は寒いですね。温かいメニューもありますよ。」 これはデータには出てこない、しかし確実に顧客の心に残る体験。 **見立てこそ、体験価値の“最後の1割”を引き上げる力です。****** ## **見極め×見立て─CXが“利益”に変わる瞬間****─** 企業がCXを設計するうえで最も重要なのは、この2つをバランスよく統合することです。 ・見極め → 「何をすべきか」の合理性 ・見立て → 「どう喜ばれるか」の創造性 この掛け算がブランドの成長を生みます。 **見極め(Analysis)** **見立て(Imagination)** 内容 事実を読み解く 事実に意味を与える 例 データ分析/VOC分析/改善の優先順位 「このお客様なら、こんな体験を喜ぶはず」などの想像 CXの例 スコアの要因分析 パーソナルな一言、予期せぬ温かさの設計 EXの例 離職率や満足度の分析 「このチームなら、こうすると動く」という予測 たとえば、ある美容クリニックは、施術後の不安解消のために「見極め」でFAQを整理し、同時に「見立て」で“患者に寄り添う一言メッセージ”を添えた結果、口コミ評価が急上昇しました。 **見極めがCXを「効率的」にし、見立てがCXを「魅力的」にする。****** この2つが揃ったとき、顧客は“ファン”へと変わります。 ## **まとめ─体験価値は「理解」と「想像」の間に生まれる****─** 顧客体験を良くするとは、 分析だけでも、感性だけでも実現できません。 **・見極め(理解)で正しい方向を決める** **・見立て(想像)で体験に温度と意味を加える****** この2つを丁寧に扱える企業こそ、顧客に選ばれ、長く愛されるブランドになります。 そしてこれは、そのまま体験価値経営の根幹でもあります。 TEGは、この「見極め」と「見立て」の両面から、CX-EXの仕組みを企業に実装していくことを目指しています。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 従業員エンゲージメントを国策にまでしているのはどこの国? --- title: 【コラム】顧客体験は「見極め」と「見立て」で決まる─合理×想像のCX設計─ date: 2025-11-17 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%af%e3%80%8c%e8%a6%8b%e6%a5%b5%e3%82%81%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%80%8c%e8%a6%8b%e7%ab%8b%e3%81%a6%e3%80%8d%e3%81%a7/ --- # 【コラム】顧客体験は「見極め」と「見立て」で決まる─合理×想像のCX設計─ --- title: 【セミナー】11月5日(水)12−13時 「パーパス・クレドを現場で生かす」 date: 2025-10-29 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%9111%e6%9c%885%e6%97%a5%ef%bc%88%e6%b0%b4%ef%bc%8912%e2%88%9213%e6%99%82%e3%80%80%e3%80%8c%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%91%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%82%af/ --- # 【セミナー】11月5日(水)12−13時 「パーパス・クレドを現場で生かす」 --- title: 【セミナー】4月9日13−14時「顧客体験が生み出す売上・集客・スタッフ成長」 date: 2025-03-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%914%e6%9c%889%e6%97%a513%e2%88%9214%e6%99%82%e3%80%8c%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%8c%e7%94%9f%e3%81%bf%e5%87%ba%e3%81%99%e5%a3%b2/ --- # 【セミナー】4月9日13−14時「顧客体験が生み出す売上・集客・スタッフ成長」 --- title: 【セミナー】B2Bマーケティングにおける顧客体験とチームビルディング date: 2024-09-04 url: https://total-engagement.jp/seminar/3925/ --- # 【セミナー】B2Bマーケティングにおける顧客体験とチームビルディング B2Bマーケティングにおいて、顧客体験(CX)とチームビルディングは、企業の成長に不可欠です。本セミナーでは、CXの重要性や向上策、そしてチームビルディングがCXに与える影響を具体的な事例を交えて解説します。また、FACT based WorkShopを活用したCXとチームビルディングの統合的な改善方法を紹介し、実践的なアプローチを提供します。短時間で集中して学べる内容で、すぐに実践に役立つ知識を得られる機会です。 セミナー後半では、FACT based WorkShopを活用して、顧客体験とチームビルディングを統合的に強化するための実践的なアプローチを紹介します。データに基づくCX戦略の構築や、チーム間の協力を促進するためのワークショップデザイン、そして施策の効果をリアルタイムで分析し最適化するためのツールについて学びます。 最後に、セミナー全体の内容を振り返り、FACT based WorkShopの導入に向けた具体的なステップを提示します。本セミナーは短時間で集中して学べる内容となっており、参加者は自社のマーケティング戦略にすぐに適用できる具体的な知識とツールを持ち帰ることができます。この機会にぜひご参加ください。 --- title: 【セミナー】B2Bマーケティングにおける顧客体験とチームビルディング date: 2024-09-04 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91b2b%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93/ --- # 【セミナー】B2Bマーケティングにおける顧客体験とチームビルディング --- title: 【セミナー】「パーパス・クレドを現場で生かす:ブランド体験の仕組み化と定着のヒント」 date: 2025-10-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/4619/ --- # 【セミナー】「パーパス・クレドを現場で生かす:ブランド体験の仕組み化と定着のヒント」 理念やクレドを作ったけれど、現場で使われていない。 現場と経営がズレていて、顧客体験がバラバラ。 そう感じたことはありませんか? 本セミナーでは、長年ブランド支援に携わってきた株式会社SIS齊藤氏と、体験価値経営を支援するTEG池田が「パーパスを言葉から行動に変える」ための実践ノウハウを語り合います。 - クレドとマニュアルを連動させた現場改善手法 - “思いを馳せる”接客哲学とマニュアル進化論 - NPSデータから読み解く体験価値とLTVの関係 - 理念と売上をつなぐ「ブランド体験」のつくり方 ブランド・サービスに“魂”を宿すための、1時間限定の特別セミナーです。 ぜひランチタイムにお気軽にご参加ください。 --- title: 【セミナー】「顧客体験が生み出す売上・集客・スタッフ成長」 date: 2025-03-25 url: https://total-engagement.jp/seminar/4262/ --- # 【セミナー】「顧客体験が生み出す売上・集客・スタッフ成長」 **「良い顧客体験(CX)」は、単に売上や集客に貢献するだけではなく、スタッフの成長(EX)にも大きな影響を与えます。 **たとえば、多くの店舗で活用されている「NPS®(推奨意向)」では、「○○さんの接客が素晴らしかった」「神対応でした」といった、特定のスタッフに対するポジティブな評価が数多く寄せられます。そうしたフィードバックを受けたスタッフは、「もっと喜ばれるには?」と自ら考え、創意工夫を重ねるようになります。 その姿勢は周囲にも波及し、**CX→EX→CXの好循環が生まれることで、売上・集客・スタッフ育成を同時に実現する店舗づくり**が可能になるのです。 しかし、「集客・売上向上」と「スタッフ育成」の両立に課題を抱える店舗事業者は少なくありません。 本ウェビナーでは、** CXとEXの相関関係に着目し、「売上・集客・スタッフ育成」を同時に実現するための戦略**について、具体的な方法を解説します。 --- title: 【セミナー】デザイン思考でカスタマージャーニーマップを作ってみませんか。 date: 2024-04-25 url: https://total-engagement.jp/seminar/2809/ --- # 【セミナー】デザイン思考でカスタマージャーニーマップを作ってみませんか。 カスタマージャーニーマップでは、顧客の行動を様々なステージに分けて体験をマップ化 する事で問題点を可視化します。デザイン思考は、顧客の行動を観察し、アイデア出しか らプロトタイピングまで行います。デザイン思考でカスタマージャーニマップを作るプロ セスを補完することでよりリアルな顧客体験が浮かび上がってきます。今回のセミナーで はデザイン思考の基礎からカスタマージャーニマップ制作のポイントを分かりやすく説明 して行きます。 最近、身近になり始めているセルフレジ、スーパーやコンビニエンスストアでも導入されているところが増えています。 セルフレジを題材にカスタマージャーニーマップの作り方を簡単にお伝えします。 --- title: 【セミナー】成長するブランディングと顧客体験 date: 2024-10-03 url: https://total-engagement.jp/seminar/3980/ --- # 【セミナー】成長するブランディングと顧客体験 ブランド戦略が外部に与える影響力は、企業内部の理解と一体感から始まります。働いている一人ひとりがブランドの体現者でなければなりません。そのためにもインナーブランディングが非常に重要です。 このセミナーでは、経営者や担当者の皆様に向けて、ブランドの価値を内側から築くために必要な視点を提供します。外向けのブランディング施策の前に、まずはインナーブランディングを見直してみませんか?社員一人ひとりがブランドの大使となることで、企業全体の競争力が飛躍的に向上します。 --- title: 【セミナー】成長するブランディングと顧客体験 date: 2024-10-03 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e6%88%90%e9%95%b7%e3%81%99%e3%82%8b%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%87%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%a8%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93/ --- # 【セミナー】成長するブランディングと顧客体験 --- title: 【セミナーレポート】「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ date: 2015-07-21 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/235/ --- # 【セミナーレポート】「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ トータル・エンゲージメント・グループでは積極的に国内外のカンファレンス等に参加し、顧客企業の皆様へ世界の最新事例やトレンドを共有しています。今回は、2015年6月の2件の海外視察 - ザッポス社視察 (CEO 池田順一) - 「Satmetrix, US Net Promoter Conference」参加 (コンサルタント 藤谷拓) の内容から、 - 顧客重視の企業として有名な**「ザッポス社」**の実際の様子や最新の取り組み - **NPSを活用した顧客重視の企業づくり**の最新成功事例 2社 を紹介するセミナーを7月17日(金)に開催し、**約40名の顧客満足度・従業員満足度の向上に興味を持つ方**に参加いただきました。 ## 1. 2社のNPS最新成功事例に学ぶ、顧客重視の企業づくりとPDCAサイクル実践のポイント 講師: 藤谷 拓 (トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント) 「Satmetrix, US Net Promoter Conference」に参加した藤谷のレポートでは、顧客重視の企業づくりへの取り組みの最新トレンドと実際の事例2社を紹介しました。 ### Net Promoter Conferenceとは 主催 : SATMETRIX社 概要 : NPS導入企業による事例発表。学術的視点からのデータを用いた米国/英国事例を発表する会 期間 : 2015年6月1日(月)~6日(土) 場所 : SAN DIEGO HOTEL del Coronado 参加人数 : 約400名 (昨年はNPS10周年で1,000名ほど) 日本からの参加: 6名(昨年は5名、それ以前は1名) NPS活用成功事例 ~成果につながるプロジェクトの考え方、進め方 2日間のカンファレンスの中から、特に**具体的なNPSの活用・PDCAの運用方法**について詳細な説明があった2社の顧客満足度向上の取り組み事例を紹介しました。**これから顧客満足度の調査・調査に基づく改善をしていきたい企業の方に役に立つ実例**です。 - DIRECTV (衛星放送サービス) - LPL Financial (保険会社) 全米ナンバーワンのBtoB金融サービス企業 LPL FinancialのCX(Customer Experience, 顧客体験価値) 最高責任者ガレット・ビーム氏の講演内容は下記の記事でも紹介していますので、ぜひ読んでください。 【アメリカ視察レポート】NPSで顧客満足度を向上させるための3つのポイント~全米No.1のBtoB金融サービス企業の取り組み事例を紹介 ## 2. 「ザッポスの奇跡」のその後 講師: 池田 順一 (トータル・エンゲージメント・グループ CEO) 顧客重視の企業として有名なザッポス社を視察した池田からは、ザッポス社が新しく取り組む社会貢献**「ダウンタウン・プロジェクト」**や新しい組織**「ホラクラシー」への挑戦**の状況などをお伝えしました。 - 顧客満足度と従業員満足度の関係 本当にうまく行っているのか? - 企業と社会貢献の取り組み ダウンタウンプロジェクトの現状って? - 新しい組織論「ホラクラシー」への挑戦 理想の組織って可能なのか? 新しい組織「ホラクラシー」については下記の記事でも紹介しています。 役職のない組織体制「ホラクラシー」の導入で、ザッポスの約14%の従業員が退職!従業員エンゲージメントへの影響は? # ## 参加者の声 当日参加いただいた方からは下記のような感想をいただきました。 - **イノベーションのKeyとなるヒント**がいくつかありました。factは十分理解したので、今後は因果関係やプロセスなどの波及的領域についてより深く学びたいです。 - ホラクラシーという**新しい組織論を知ることができ、刺激になりました**。今後は、NPSを活用してうまくPDCAを運用している事例を国内外問わずより広く知りたいです。 - 顧客視点がビジョンでは明文化されていても、指標化はされていない結果、売上・利益数値が顧客満足としてとらえられているケースが多いのではないでしょうか。**いかに経営層に対してアプローチするか**難しいと感じています。 - **今まで経験したことのない内容・情報**で新鮮でした。自社へどのようにフィードバックできるか、今後も勉強しながら、脳をやわらかく考えてゆきたいと思いました。 - 組織を発展させるために**新しい視点が必要**だと感じました。基本的な知識がまだまだ不足していましたが、非常に勉強になりました。 平日の遅い時間の開催にもかかわらず熱心に聴講いただき、ありがとうございました! 今後もトータル・エンゲージメント・グループは**顧客満足・従業員満足の向上に興味がある方に最新の情報をお届けするセミナー**を開催していく予定です。開催案内を希望される方は、メルマガに登録してください。 関連記事 / Related - CX-EX「見える化」月間 −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− - 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? - セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 - 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ --- title: 【セミナーレポート】小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方!<NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> date: 2015-03-19 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/292/ --- # 【セミナーレポート】小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方!<NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> -  顧客満足度の向上につながるポイントはどうやって見つけることができるのか? -  顧客満足度の向上のための施策はどのように優先順位づけをすればいいのか? このような課題をお持ちの小売店やメーカーの担当者向けに、 3月18日(水)、エンゲージメント塾**「小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方!<NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに>」**を開催しました。 ## 小売店の売上を伸ばす「顧客感動大作戦」の作り方!<NPSを活用して新規客をロイヤルカスタマーに> 講師: 渡部 弘毅 (トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント) 1. 「頭で満足」と「心で満足」の違い 2. カスタマージャー二―とは?重要なキーワードとは? ・ 「顧客接点」「顧客体験」「顧客感情」「顧客行動」の連鎖 3. お客様とエンゲージメントを結びかつ収益を上げる顧客体験好転サイクルとは? ・ 顧客体験好転サイクルを実現する重要施策を考えてみよう!! 4. カスタマージャーニーを作成してみよう!! [1] NPSとは?NPSを使って施策を出していくにはどうするの? [2] オムニチャネル設計とは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [3] サービスサイエンスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! [4] 戦略的カスタマーサービスとは? 身近な事例や自社での適用を考えてみよう!! 今回のセミナーには、小売業の方・サービス業の方などバラエティ豊かなバックグラウンドから「顧客満足度調査」や「顧客満足度の向上」に関心を持つ方に参加をいただきました。 セミナーの中から、参加者の方も熱心にメモを取られていたポイントを一部のみご紹介します。 ## 「”頭”の満足」と「”心”の満足」 ~なぜ”心”の満足が重要か? 顧客満足度を考える上では、**2種類の満足がある**ことに注意が必要です。 - 「頭」で満足 … 「論理」的に満足している - 「心」で満足 … 「感情」的に満足している 「”心”で満足したお客様は、購入単価が高く離反率が低い」ことはすぐわかりますが、さらに重要なのは**「“頭”で満足した顧客は不満足の顧客よりも顧客流出率が高い」**ことです。 くわしくはこちらの記事で解説しています。 ▼企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? http://www.engagement-forum.com/emotional-engagement-is-important-for-lifetime-value ## カスタマージャーニーと顧客体験好転サイクル カスタマージャーニーとは、サービスの認知・検討・購入・購入後といった一連の購入体験を顧客の視点からまとめたものです。**購入体験全体を可視化し、顧客の「”頭”の満足」と「”心”の満足」をどこで提供するべきかを検討する**方法を、今回は具体的なサービスの事例でディスカッションしました。 事例としては、カメラのキタムラが、Webで申し込んだ商品について店頭受け取りをすすめ、受け取り時の接客によって「”心”の満足度向上」、顧客のファン化・リピート率向上に取り組んでいる施策などを紹介しました。 くわしくはこちらのサイトの記事に解説されています。 ▼カメラのキタムラがオムニチャネルを成功に導いた、たった一つの考え方 http://www.sbbit.jp/article/cont1/29272 ## カスタマーサポートで顧客満足度を向上する方法 ~ネガティブ体験は0にはできない どれほど顧客満足度向上の施策を行っても、顧客が商品やサービスに満足しないケースはなくすことはできません。また -  **ネガティブな口コミはポジティブな口コミより強力** -  **本社に1~2件のクレームが届く影には、同じ不満を持つ顧客が100名いる** といった、**グッドマンの法則**に基づいたカスタマーサポート対応の重要性と、顧客満足度を向上するサービスサイエンスの手法をお伝えしました。 くわしくはこちらの記事で解説しています。 ▼リピーターは苦情窓口から生まれる! ~グッドマンの法則から学ぶ苦情対応の真実 https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/809 質疑応答では、改善施策に必要なコストについて経営者に理解を得る方法など特にカスタマーサポートについて熱心な質問がありました。 今回ご参加いただいた方々に、厚く御礼申し上げます。 質問がある方はいつでもお気軽に問い合わせください! エンゲージメント塾では、これからも売上につながる顧客満足度向上についての情報をお伝えしていきますので、ぜひチェックしてください。今後のセミナー情報を受け取りたい方はこのページのフォームから「お名前」と「メールアドレス」をお知らせください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 【NPS向上例】世界最大の家電量販店が、オンラインでの売り上げの伸び悩みを解消し、NPSを向上させたその手法とは? --- title: 【セミナーレポート】<研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け>接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 date: 2015-05-07 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/272/ --- # 【セミナーレポート】<研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け>接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 -  社内研修が成果につながっているか自信がない -  社内研修を実施してもその場かぎりで定着しない このような課題をお持ちの小売店やメーカーの研修担当者向けに、4月14日(火)、エンゲージメント塾**「<研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け>接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方」**を開催しました。 ## <研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け> 接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 講師: 中谷 健一 (トータル・エンゲージメント・グループ プランナー) 1. 従業員研修のプログラム内容は顧客の声から決めていく 2. 究極の顧客満足指標「Net Promoter Score®」とは 3. NPS®の指標としての使い方 4. NPS®利用の大原則 5. 活用事例の紹介 今回のセミナーには、より効果の高い従業員研修に関心を持つ方に参加をいただきました。 セミナーの中から、一部ですがポイントをご紹介します。 ## 社内研修を実施しても100人中2~3人しか実践していない? よくある研修担当者の悩みに、「**その場限りの研修になってしまっている**」という点があります。 - 研修で扱う事例にはリアリティがない - 「他社の事例は話が違う」「**講師より現場の我々の方がわかっている**」と思われてしまう - 研修で「知識」を得ても**「行動」への転換が難しい** - 研修で学んでも、**現場での「実践」が続かない** こういった課題を解消する 効果の高い研修手法として、**実際の顧客の声を教材にする**という手法があります。 ## NPS(ネットプロモータースコア)で顧客視点を追体験する NPS(ネット・プロモーター・スコア)とは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するものです。推奨者が批判者よりも多ければNPSの数値はプラスに、批判者が推奨者を上回ると数値がマイナスになるという**非常にシンプルで分かりやすい指標**です。このシンプルさが、NPSが多くの企業で受け入れられる理由となっています。 顧客アンケートを実施し、「入店時に気持ちのよい挨拶はありましたか?」「店内は清潔でしたか?」等の詳細な質問とNPS、つまり顧客が最終的にサービスを友人知人に推奨したいほど満足したかの評価の相関を調べます。これによって、**顧客満足度は、サービスのどの項目に大きく影響を受けて決まるのかが可視化されます。** 今までこの調査を実施してきた経験では、多くの企業で「挨拶」が推奨に強く相関しているという結果がでてきました。「最初の挨拶が重要」これじたいは新しい話ではありませんが、実際の顧客の声としてのデータを目の当たりにすることで、その必要性を深く納得することができ、**行動の実践につながります**。 この方法では、他にも - 顧客満足に重要なのにできていないポイント - 店舗間比較で、自店が平均よりできてないポイント - 反対に、重要度が低いのですぐに注力しなくてよいポイント など、**実際の現場の様子をデータとして把握**することができます。 ## 「気づき」と「行動」のサイクルが売上アップの仕組みを作る このようにNPSを利用した顧客の声をもとにしたデータで研修を行うことで、受講者が**研修内容を自分ごととしてとらえ**、現場でどこを改善していくべきか主体的な取り組みをすることができるようになります。 さらにこの方法のすばらしい点は、期間をおいて定期的に調査・研修を繰り返すことで、**「前回の改善行動で顧客満足度が向上した」ことを確認**できます。 「顧客の声」→「気づき」→「行動」のサイクルを繰り返すことで、**接客力が顧客満足度を高め、売上アップの形になってあらわれます**。 質疑応答では、現在の自社のアンケートにNPSを取り入れる方法や、ミステリーショッパーとNPSなどのアンケートの違い・使い分けなどについて熱心な質問がありました。 今回ご参加いただいた方に、厚く御礼申し上げます。 質問がある方はいつでもお気軽に問い合わせください! エンゲージメント塾では、これからも売上につながる顧客満足度向上についての情報をお伝えしていきますので、ぜひチェックしてください。今後のセミナー情報を受け取りたい方はこのページのフォームから「お名前」と「メールアドレス」をお知らせください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - アマゾンは、2014年も無敵の顧客満足度を達成したのか? 今年のクリスマス商戦から見えた消費者の傾向とは? --- title: 【プレスリリース】埼玉県横瀬町と体験価値向上の実証実験により、短期間で大幅向上を実現! date: 2024-03-15 url: https://total-engagement.jp/column/news01/3622/ --- # 【プレスリリース】埼玉県横瀬町と体験価値向上の実証実験により、短期間で大幅向上を実現! **体験価値の見える化とデータの利活用支援を手掛ける株式会社トータル・エンゲージメント・グループが、埼玉県横瀬町が取組まれている「よこらぼ」での実証実験を行い、短期間でNPS46.6ポイント改善。** **横瀬町の革新的取り組みが地域活性化に光を当てる** 埼玉県横瀬町(町長、富田能成) – 横瀬町が推進する官民協働プラットフォーム「よこらぼ(採択№131)」のプロジェクトとして、体験価値の見える化とデータの利活用支援を手掛ける株式会社トータル・エンゲージメント・グループとの取り組みにより、自治体窓口での住民体験の質を向上させる顕著な成果を発表しました。この協力関係は、**住民推奨度評価の大幅な改善—最初の-7.3から39.3へ改善、短時間で46.6ポイントを達成**しました。 (✳調査手法としてはNPS®を指標に評価) 実証試験の詳細内容は別紙資料参照 「よこらぼ」とは、横瀬町及び社会における地域課題の解決と地域活性化を目的としています。 今回の実証試験は町民と行政が直接的に対話できる機会(窓口)に、より町民の意見が行政サービスの改善に直結する参加型のプラットフォームを実現しています。また、職員の方のモチベーション向上への貢献もポイントの一つでした。 今回のプロジェクトで得られた成果は以下の通りです。 **窓口での住民サービスの重要性の理解 ****職員が提供するサービスの質が飛躍的に改善** 今回の実証試験では窓口での体験についてアンケートをオンラインのみで実施した。窓口に来庁される町民の年齢層も高いため、途中から紙でのアンケートを並行して行ったが、小さな自治体は職員数が少なく、アンケート回答に丁寧に説明等を行ったため、職員の負担が大きかった。アンケート依頼・回答には課題が残る結果になりました。 今後もこのような住民体験調査活動を通じて、住民の直接的なフィードバックを集約し、地域社会の持続可能な成長と町民の幸福を目指すことが必要であり、地方自治体の住民体験調査の必要性を高めるとともに、行政職員のための体験価値向上の研修に繋げていく予定です。 このプロジェクトにより、住民主導の地域改革を実現するための、画期的な試みです。私たちは、この取り組みが示す官民協働のパラダイムが、他の自治体にも新たな公共サービスのモデルを提供することを期待しています。 トータル・エンゲージメント・グループでは、今回の実証実験の結果によりサービスをバージョンアップさせ、今後全国の自治体に、市民サービスの向上と職員のモチベーションアップを同時に解決するサービスとして提供する予定です。 **横瀬町 町長 富田能成 **当町は、町民の皆さんとの「対話」を重視し、「日本一相談しやすい町」を目指しています。今回のプロジェクトは、商品やサービスの事業成長性を図る指標などとして、多くの企業で活用されているNPS®を自治体運営の活用や住民サービスの向上に繋がるのではないかとの提案を受けて実施いたしました。特に役場窓口は住民と町職員の接点として、とても大切な場です。今回の取り組みは「対話」を重視し、役場窓口をよりよいものにしようと考えている当町にとって、大変有意義なプロジェクトでした。今後も株式会社トータル・エンゲージメント・グループさんの知見、ノウハウを活用、連携していきたいと思っております。 **株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 代表取締役 池田順一 **株式会社トータル・エンゲージメント・グループとしては、今回の取組を通して、自治体の果たすべき役割の変化と、それに伴う職員の方の働くモチベーションなどに貢献できたことは大きな喜びです。多くの自治体に対して、このような取組を促進してまいります。 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える --- title: 【レポート】TSIホールディングスの「中期経営計画」に学ぶ NPSの活用とPDCAサイクルの徹底事例 date: 2017-06-28 url: https://total-engagement.jp/column/nps/100/ --- # 【レポート】TSIホールディングスの「中期経営計画」に学ぶ NPSの活用とPDCAサイクルの徹底事例 トータル・エンゲージメント・グループ(以下TEG)のNPSコンサルタント、藤谷拓です。 TEG主催のエンゲージメント事例を紹介する勉強会、Engagement Conferenceのレポートをお伝えします。 ## 日本ではレア! トップダウンでのNPS導入事例 6年目を迎える今回、メイン講演は、トップダウンによるNPS(Net Promoter System)の導入に成功された株式会社TSI ホールディングス(以下、TSI)様の事例紹介です。 TSIは数々の人気ブランドを持つアパレル企業を傘下に持つ東証一部企業で、2015年より経営主導によるNPSの導入を推進し、株主向けの年次報告書に「NPS(顧客Net Promoter Score)」や「eNPS(従業員Net Promoter Score)」の取組について公言しています。 (資料より: TSI社のブランド一覧) 顧客視点と従業員視点を重視する経営方針を明らかにして指標を公開する例は米国企業では珍しくありませんが、**日本では極めて稀です。**日本のNPS運用における最先端の活動をされている企業と言えるのではないでしょうか。こうした顧客満足や従業員満足改善の取り組みは日経新聞や繊研新聞でも取り上げられ、**アパレル業界はもちろん、業界を超えて注目を集めています**。そのおかげもあってか今回の勉強会には大手アパレル企業の方々はもちろん、金融、流通、ITなど、45社60名ものご参加を頂きました。ほとんどは経営企画、マーケティング、CRM関連の方々でした。 当日のプログラムは以下の通りです。 ## Engagement Conference 今回のアジェンダ **【第1部】** **◆TSIホールディングスの「中期経営計画」に学ぶ** **NPSの活用とPDCAサイクルの徹底事例** **~顧客ロイヤルティを測る指標「NPS」導入拡大の効果とは?** 講師: 加賀谷 三平 氏 (株式会社TSIホールディングス 事業戦略本部マーケティング室コミュニケーションアーキテクト ) NPS(顧客ロイヤルティ指標)、eNPS(従業員ロイヤルティ指標)、PDCAの3つを基軸に、TSI社さんでの取り組み事例をお話しいただきました。 **【第2部】** **◆NPSベンチマーク** **Key to Success to NPS Program** **‘’Why does your program fail? 2’’** **(NPSプログラム成功の鍵 なぜあなたのプログラムは失敗するのか? Part2)** 講師: 藤谷 拓 (株式会社トータル・エンゲージメント・グループSALES DIV GM) アメリカ・イギリスを中心にNPS導入は進んでいます。 けれど、NPS先進国でも、プログラムが機能している企業とそうでない企業が存在するといいます。成功するための鍵は何なのか? わたくし藤谷がお話しさせていただきました。 では、メイン講演のレポートから、お伝えしますね。 ## 【第1部】 ◆TSIホールディングスの「中期経営計画」に学ぶNPSの活用とPDCAサイクルの徹底事例~顧客ロイヤルティを測る指標「NPS」導入拡大の効果とは? 講師: 加賀谷 三平 氏 (株式会社TSIホールディングス 事業戦略本部 マーケティング室コミュニケーションアーキテクト) 2015~16年のアパレル業界はまさに「混迷」の一言でした。大手ブランドの撤退、店舗の大量撤退・閉店が相次ぎました。そんな環境の中、TSI社では齊藤新社長のもと新しい中期経営計画が示されました。 「収益基盤の強化」はそこで示された戦略の柱の1つです。そしてそれを実現するためのオペレーションの高度化の策として、**NPS(Net Promoter Scoreを使った顧客ロイヤルティ向上プログラム)の導入がトップダウンで決まりました**。 ** 「顧客体験の上質化」を目的にした**オペレーションの高度化とは具体的には、 1:顧客NPS(cNPS)の向上 2:従業員NPS(eNPS)の向上 3:1、2の数値化と、出された示唆から高速にPDCAを回す を指します。 講演者の加賀谷さんが所属する顧客ロイヤリティ推進プロジェクト(現:事業戦略本部 マーケティング室)がNPSの導入実務を主導。 ## 1:顧客NPS(cNPS)の向上取り組みについて ◆**経済効果を可視化する** 加賀谷さんのチームでは、「批判者を減らして推奨者を増やすことが、会社にも自分にも、良い結果をもたらす」ということを数字で腹落ちしてもらうために、**NPS調査のパイロット運用時に経済効果の可視化を実施**しました。それによって推奨者(「究極の質問」に10点・9点をつけたお客様)は批判者(6点以下をつけたお客様)に比べて1.6倍の年間購入額があることが判明。 一般的にNPSが高くなれば、収益も高くなると言われていますが、**「自社や自ブランドにおいてどうなのか? どれくらいの経済的なメリットがあるのか?」を早い段階に具体的に示しておくことはとても重要**です。ともするとお飾り的な掛け声になりがちな「顧客満足向上」活動ですが、顧客セグメントによる価値の差異を確認することで、売上・利益に直結する「顧客ロイヤルティ」の話に昇華します。 **◆スモールスタート×クイック・ウィン** NPS導入で「基本の”き”」とも言われるプロジェクトの進行スタイル、**「スモール・スタート&クイックウィン(小さく始めて、素早く成功する)」**にも注意が払われました。 ## 2:従業員eNPSの向上について **◆eNPSにコミットするのは経営と本部** NPS(顧客ロイヤルティ指標)以上に、現場に大きなショックをもたらすのが、eNPS(従業員ロイヤルティ指標)の結果です。TSI社での取り組みでも例外ではなかったそうです。 数値は店舗によって相当バラツキます。それなりのところもあれば、とても厳しいスコアになるところもあります。しかし、**eNPSの結果と改善にコミットするのは、経営・本部であり、現場は顧客のNPSにだけ責任を持つ**、というルールが共有されているそうです。なんとも理想的。このような住み分けがしっかりできていれば、たとえ結果が厳しくても、店長をはじめとする現場スタッフはお客様への対応に集中できますし、なにより、納得感が増すと思います。 個人的にすごいなと感じたのは、eNPS調査の可視化のひとつとして紹介されていたマネージャとスタッフのeNPSを比較するフレームワークです。今まで売上成果の陰に隠れて見えていなかった店舗の状態を丸見えにすることができる、と参加者の興味を惹いていました。 従業員調査を実施すると、**従業員は必ずしも金銭や待遇の改善だけを求めているわけではないとわかる**、と言われます。はたして、TSI社でも、やはりそのような結果が出てきたそうです。では、従業員はなにを求めているのでしょうか? ** 「上司・部下との関係性の向上」** まさにエンゲージメントを求めていたそうです!? この傾向は今後ますます強くなっていくのではないでしょうか。 ## 一番むずかしいPDCAサイクルを習慣化 **NPSを活用する場合、PDCAの徹底が最も重要。その学びと行動がループ状になっていかなければ、NPSでは何も達成されない**。一番難しいPDCAサイクルの習慣化を実現する為には、意識変革よりも先に行動変革を起こす事。**意識が行動を変えるのではなく、行動が意識を変える。と言う信念を持って取り組むことが重要**。 以前、とある機会で、某世界的自動車メーカーの教育担当の方から伺ったお話を思い出しました。その会社では最高峰の大学を出た優秀な学生の中から厳選した「上澄み人材」を採用しているのですが、そんな彼らですら、**自力でPDCAを回せるようになるには平均8年間の教育が必要**だいうのです。 「ウチはPDCAが回らないんです」 と嘆くマネージャーさんは沢山います。 けれど、専門の教育もなく、経験もないのなら、いきなり回せることを期待するほうが無理なことなのかもしれません。世界的自動車メーカーが選びに選び抜いた優秀人材ですら8年も時間がかかることを考えると、PDCAというものは自力で回せるわけがない、という前提が必要なんだなと腹落ちしました。 ◆**ストップ、スタート、コンティニューを決める** もっとも、PDCAが回らなくなる背景には、やらねばならないことは決めるが、やらなくてよいことを決めていない、ということもあると思います。放置しておくと、やらねばならないことだけが増えるので、マネージメント(管理)が機能しなくなるのです。結局、「会社がああ言ってるけれど、実際にはできないよ。」と、やらない事が黙認・追認されてしまいます。 **こうしたことが習慣化されている日本企業はそもそもPDCAを回しにくい環境**を持っているのかもしれません。個人の資質の問題というより、全社的な問題なのです。 この「PDCAが回らない」というパートを丁寧にご説明頂き、時間を割いて頂いたのですが、参加者のみなさんの顔色が一気にくらくなり、しかめっ面に変わったように感じました。 なぜでしょうか? **重大な気づきがあったからだと思います**。 NPSやeNPSは、ロイヤルティを手軽に計測できるすばらしい指標です。しかし指標はあくまで指標であって、成果を変える特効薬でも魔法のツールではありません。結果の数字を向上させるには、PDCAを地道に執拗に回し続けるマネージメントの能力と胆力が必要なのです。秘密のノウハウはありません。みなさん、そのことを悟られたのではないかなと感じました。 **◆課題はまだまだ山積み** 現在TSI社のNPSとeNPSの取り組みは3年目。スモールスタート&クイックウィン(「小さく始めて素早く成功する」)を様々なブランドで実施して、成功パターンがある程度が見えてきたそうです。今後、具体的に全ブランド全店でのNPSの導入を目指されるそうです。 TEGもこれまで培って来たノウハウを提供して、 1:集計分析手順の省力化 2:取組のバラツキをなくす方法とノウハウ 3:改善サイクルのスピード化 といった領域でサポートさせていただきます。 「言うは易し、やるは難し。」 我々も現場に出て、日本では稀なトップダウン型NPS導入をご一緒させていただきたいと思います。 ## 【2部】 ◆NPSベンチマーク Key to Success to NPS Program ‘’Why dose your program fail? 2’’ (NPSプログラム成功の鍵 なぜあなたのプログラムは失敗するのか??) 講師: 藤谷 拓 (株式会社トータル・エンゲージメント・グループSALES DIV GM) アメリカ・イギリスを中心に企業のNPS導入は進んでいます。 海外のNPS導入企業12,000社に対するアンケート調査から明らかになった 1:成功、失敗を左右する要件 をご紹介し、 2:日本ではどうすれば導入がうまくいくのか について、お話しました。 前回のEngagement Conferenceでも同タイトルのお話をさせていただいたのですが、講演が盛り上がってこのお話が時間切れとなってしまったため、ほぼ同じ内容をお話させていただきました。ただし、1箇所だけ、コンテンツを追加させていただいています。それは 「プログラムの導入で日本企業の場合、絶対必要な要素Extensive Middle Manager Buy-in.(広範囲に業務を知る中間管理職の巻き込み)」 です。 今回、この追加部分についてだけ触れさせていただきます。 【1部】でご講演いただいたTSI社のように**トップダウンで(経営主導で)NPSを導入するというケースは非常に稀**です。ほとんどの企業では、経営企画やマーケティング、CRMといった部署が主導し、ボトムアップでNPS導入が進められています。 その一方で、NPS改善の最前線は顧客接点の現場ですから、NPSを導入して**スコアを向上を実現するためには導入を主導する部署と店舗や現場の部署との綿密なコラボレーション**が必須になります。 **●マーケティング領域でのNPSを改善する場合、** →マーケティング部門×NPS担当チーム ** ●**店頭での顧客体験を改善する場合、   →営業部門×NPS担当チーム ** ●**カスタマーサポートでの顧客体験を改善する場合 →カスタマーサポート部門×NPS担当チーム **価値観も日々の業務も異なる部署のコラボレーションは簡単なことではありません**。しかし成功事例を調べてみると、ある共通する存在が見えてきたのです。それがExtensive Middle Manager Buy-in、すなわち、広範囲に業務を知る中間管理職の巻き込みです。 組織図の中の上下方向にも(役員クラスにも現場にも)、左右方向にも(部門の壁を超えて)顔のきく中間管理職がプロジェクトに参加することで部署間コラボレーションや調整がスムーズになるのです。NPS導入を主導する部署にそういう人がいれば願ったりかなったりですが、もしそういう人がいなければ、社内から見つけ出し、できるだけ早期にプロジェクトに巻き込むようにします。 第二部ではそんなお話をさせていただきました。 Engagement Conferenceでは今後も注目企業の方のご講演、話題のエンゲージメント構築トピックスを紹介してゆきます。ぜひ機会があったらご参加ください。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS事例 American Express --- title: 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 date: 2017-08-23 url: https://total-engagement.jp/column/vision-mission/95/ --- # 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 CEM(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)において、世界の有名企業200社以上が導入している、Medallia(メダリア)のカンファレンスが、今年から一般にも公開されました。昨年まではユーザー企業だけのクローズドな開催でした。**カスタマーエクスペリエンス向上の手法で先進を行くMedallia**の動向は常に注目してきたので、このカンファレンスに参加するためにラスベガスまで行ってきました。 **◆MEDALLIA Experience 17** 開催:2017年4月18日~23日 場所:アメリカ ラス・ベガス 参加企業数:500社 参加人数:1,135名 日本人参加者:2名 ## CEM(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)ツール「Medallia」とは? ボストン・コンサルティング出身のノルウェー人、Borge Haldが2001年に創業した企業です。 Haldはコンサルタント時代に大手金融のコンサルティングに従事し、金融業界の顧客視点が皆無であることと、それに反して膨大な利益を上げていることに疑問を持ちました。この経験から、近い将来、**顧客中心に物事を考えられない企業は淘汰されることを予見**し、CEM(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)ツール 「MEDALLIA」をスタートしました。 現在ではアメリカの有名企業の多くが、メダリアを採用しています。 約200社のユーザー企業がカスタマー・エクスペリエンス向上のためにCEMツール導入とコンサルティング予算は最低で年1億円、平均年間2億円とのことです。 ## 3日間で43講演のカスタマー・エクスペリエンスについてのセッション ペシャルゲストはApple! 活気あふれるカンファレンスの様子はこちらの動画をごらんください。 カンファレンスでは、**3日間で43講演**が行われました。そのうち基調講演は7講演です。 これから何回かに分けて、MEDALLIA Experience 17で特に面白かった講演のレポートを紹介していきます。 注目は、**当日正午まで明かされなかったスペシャルゲスト**です。 それは、Apple!!! 2日目の午前の講演が終了した時に、主催者側から、「午後はアップルが登壇する。楽しみに!!」ということで突然の発表に**会場が盛り上がりました**。 当日まで発表しなかったのは、Appleの話だけを聞きたい輩が入り込まないための配慮だったのかもしれません。Appleの話は聴きたいけど、CX自体には興味がない。という人もいなくはなさそうですからね。 ## これからのCEO・CMOに必要なCX向上スキルとは? 今回の記事では、私が3日間で聴講した**約12社のC CLASS(チーフクラス、CEOとかCMOとかという意味)に共通している点**についてお伝えします。 それは、こんな感じ。 **◆C CLASS(チーフクラス、CEOやCMO)の話の共通ステップ** STEP 0: 変わらなければならない理由はあるのか? STEP 1: ビジョンやフィロソフィ、(顧客との)約束・企業カルチャーの存在と位置づけ。 STEP 2:従業員、顧客との良い関係性を作ること。それは承認から始めること。 STEP 3:素晴らしい顧客体験、従業員体験を創り出すための実行。顧客のインサイトと従業員のトレーニング。 基本的には、STEP0、1は**経営レベルで主導**します。つまりトップダウンでほとんどのことは行っています。アメリカの場合、日本企業と違って、Cクラス(CEO、CMO、CFOなど)のミッションは、前年維持もしくは下回った場合は即クビにされますから、相当の覚悟で**計画から実行までにコミット**します。 最近のアメリカではこのトレンドをおさえた人財は良いキャリアパスを得ています。いわゆる、旧来型のマーケティング(主に広告・販促)スキルではいい転職ができなくなっています。 こういった**経営レベルでのCX向上スキルを持ったチーフクラス**が現在のアメリカ企業には多く活躍していることが、強く印象に残りました。 読者の皆さんに共有したいのは、このような**アメリカで起きているムーブメントは5年~10年かけて日本にやってきます**。そのムーブメントのエッセンスをぜひ先取りして日々の仕事・活動を考えていくことをおすすめします。 日本でCXというと、広告代理店やツールベンダーが旗を振っている状況ですが、今回学んできた「MEDALLIA Experience 17」のCX向上は**広告・販促でもなければ、「ツールがどう?」という話では全くありませんでした**。 次回から3~4回に分けて、「MEDALLIA Experience 17」で学んだとてもシンプルでCX経営の本質的な部分を紹介していきます。 また、8月31日のセミナーでも、「MEDALLIA Experience 17」についてお話します。興味のある方は、下記バナーをクリックしてぜひご参加ください! 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 - 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート - 博多一風堂の成功を後押ししたのは、創業者の経験に裏打ちされた哲学にあった - 社員の声で生まれた株式会社ゾフ(Zoff)の行動指針が可能とする経営理念の実現 --- title: 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 date: 2017-11-28 url: https://total-engagement.jp/column/vision-mission/89/ --- # 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 4月に参加したアメリカのカンファレンス「**MEDALLIA**** ****Experience 17**」で、ぜひお伝えしたい講演の中から、今回はデルタ航空の「顧客中心主義」を取り上げます。 ## デルタ航空の概要 デルタ航空はアメリカ アトランタ市に本拠を置く航空会社で、アメリカ国内および世界各地に向け、1日に4900便を超えるフライトを運航しています。世界でも6大陸すべてに就航する数少ない航空会社であり、旅客運送数および旅客キロ数で、アメリカン航空・ユナイテッド航空に次ぐ世界第3位の大手航空会社です。 ## デルタ航空の講演概要 【講演タイトル】 **「From Commodity to Customer Experience – Customer-Centricity With an Operational Focus」** ** (顧客経験や運用を中心とした顧客中心主義へ)** 【講演者】** **GARETH JOYCE (SVP & President, Airport Customer Service(ACS) & Delta Cargo) デルタ航空カスタマーサービス責任者のガレス・ジョイスは、メルセデスベンツの幹部をつとめた経験もあるカスタマーサービスの専門家です。今回の講演では、デルタ航空・デルタ航空カーゴに**「顧客中心主義」を定着させる変革活動をどのように実践してきたか**、健全な戦略・優れた運用力・顧客の期待を上回る努力によって、積極的な顧客経験を生み出していることを説明しました。 ## 長期的な投資に対するデルタ航空の信念 デルタ航空では長期的な投資の方針を決める3つのシンプルなフィロソフィーを持っているそうです。それは、 ** ① 人財=従業員 ② 新しい機体やテクノロジー** ** ③ 変革・改革の取り組み** です。 デルタ航空の戦略推進力は**従業員を大切にする文化**から生まれています。このことは、デルタ航空が従業員満足度、顧客満足度の第三者調査において、多く**上位にランキングされている**ことでも証明されています。 デルタ航空は、**「良い人財が良いサービスを生み、良いカスタマーエクスペリエンスを経験した人がまた良い人材に良いフィードバックを送る循環」**を大切にしています。 ## デルタ航空が考える心に残る「ブランド体験」とは? 現在の世界では、1日に5,000便の飛行機が飛んでいるそうです。その中で、**心に残る航空会社、次も選ばれる航空会社になる**ためにはどうすればよいでしょうか? 一日のうちに顧客が接するブランドは多数あります。その中で「想い」「気持ち」が残るブランドだけがまたリピートに繋がります。例えば、**ディナー席で印象に残った体験としてデルタ航空の利用が語られる**ようになることが目標だそうです。 顧客が話題にするのは、「とても嫌な思い」か「とても良い思い」だけです。普通の印象では話題に上がることはありません。デルタ航空は、**顧客の心に特別に良い体験が残ることを目指して努力**しています。 このような顧客体験の実現には何が必要でしょうか? デルタ航空では**「未来のビジョン」**を大切にしています。 例えば、「ミネアポリスからアトランタへ新しい家族して初めて受け入れられる犬を飛行機で運ぶ」といったチームが実現したい具体的なビジョンを想定しています。実際にこのビジョンは、アトランタに住むずっと犬を飼いたかった父と、初めてのペットを迎える娘さんの家族に、子犬を運んで届ける機会がやってきたときに実現しました。 常にビジョンを持つことで、このシーンへの準備が十分に出来ていたチームのサービスは、家族から『素敵な思い出をありがとう』と感謝を受け、娘さん=未来の顧客の心に強く残るイベントにすることができました。 デルタ航空では、このように**1つ1つの顧客体験作りを積み重ねる**ことを大切にしています。 ## 顧客中心主義戦略の効果測定方法と成果 では、このような顧客体験は本当に売上に貢献しているのでしょうか? デルタ航空では、**ケーススタディから解決をすると、その****12****か月後には売上が上がる**ことをチェックしているとのことで、講演内では**実際の効果測定グラフ**も紹介されました。 PDCAを実践するポイントとしては、1日1日の売り上げや、1ドルに対しての相関のような、小さく短期的な結果を求めることはせず、**12か月後の動向**を見ているそうです。 特別に顧客の心に残るカスタマーエクスペリエンスを提供すれば、確実に顧客満足度やリピートとしてフィードバックがあり、よりよいビジネスができることは確実だと、ジョイス氏は自信をもって説明していました。 ## デルタ航空の顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略まとめ 本講演では、ビジョン→実行→効果測定→さらなる実行へ…と**好循環を作る**ための貴重な学びがありました。 ** 1. 長期的な投資に人材を重視するフィロソフィーを持ち、実行すること **** 2. サービスの現場でも、常に「未来のビジョン」を持つこと **** 3. 1つ1つの良い顧客体験を積み上げること **** 4. 適切な期間での効果測定を行うこと** いかがだったでしょうか。これらすべてをすぐに実行することは難しいでしょうが、理想的な実践例として貴社に取り入れられる部分があれば参考にしてください。 トータル・エンゲージメント・グループでも、このようなビジョンと顧客を大事にすることで成長を続ける企業への体質改善の支援をしています。興味がある方は、**お気軽にご連絡**ください! 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 - 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート - 博多一風堂の成功を後押ししたのは、創業者の経験に裏打ちされた哲学にあった - 「できない」と言わず「できる」と言って挑戦し、人々の幸せに貢献するのがオムロン流 --- title: 【事例】顧客の信頼を失ったヨガウェアブランド・ルルレモンの取り組みと、その活動を計測するNPS? date: 2015-04-15 url: https://total-engagement.jp/column/nps/282/ --- # 【事例】顧客の信頼を失ったヨガウェアブランド・ルルレモンの取り組みと、その活動を計測するNPS? 昔はスポーツ=ストイックというイメージがありましたが、ここ数年、健康志向の受け皿としてランニングやヨガの人気が急上昇し、多くの人のライフスタイルの一部として定着しました。でもただ体を動かすだけではなく、そのファッションにもこだわりを持って、オシャレを楽しんでいる人が多いように思います。 フィットネス・ウェアを扱うお店・ブランドは多くありますが、今回注目したいのが、日本はもちろん、世界中に多くのファンを持ちながらも、不祥事が原因でその人気に陰を落としたルルレモン・アスレティカ(以下ルルレモン)です。 ## 大人気から信頼喪失へ これまでのルルレモン ヨガウェアを中心としたフィットネス・ウェアを扱うルルレモンは、1998年にカナダのバンクーバーで誕生。最高の着心地やファッション性を追求したウェアが女性の心をつかみ、熱烈な支持者を集め、世界的ブランドへと急成長しました。 ルルレモンが成長を遂げたのは、他にも理由があります。ショップスタッフのフレンドリーな接客にはじまり、製品の希少価値を高めるための戦略(在庫数を少なくする、商品の入れ替わりを頻繁に行う、セールを行わない、など)、世界中のジムやヨガスタジオとの提携、スポーツチームや選手のサポート、ヨガ・フィットネスギアの充実化などがあります。 ところが急成長を遂げ、悲しきかな、品質追求から利益追求型になってしまったルルレモン。製品の品質低下はすぐファンに気づかれ、「前みたいに伸びなくなった」「着心地が悪くなった」「素材が薄くなった」などの不満の声が2013年頃から多く聞かれるように。ちょうどそのタイミングで、ルルレモンの定番アイテムの黒のヨガパンツが透けて見えるとリコールされることになってしまったのです。 顧客から殺到する苦情に対し、同社創設者であり当時のCEOチップ・ウィルソン氏が「透けて見えるのはその人が太っているから」という旨の問題発言を行い、火に油を注いでしまったことから、ブランドイメージは大きくダウン。長年ファンとして同社の製品を愛用してきた顧客も離れてしまい、その人気を落としてしまったのでした。 ## 顧客ロイヤリティを取り戻すためのルルレモンの取り組み 一度失ってしまった信頼を取り戻すのは困難なこと。連続して起きた不祥事で、他のブランドに目を向ける人が増えてしまったのも確か。ましてや、全盛期のようなロイヤリティの非常に高い熱狂的なファンを醸成するには、時間、努力と多くの費用がかかるに違いありません。 ルルレモンはこの2年間、素材調達から、製造、在庫管理、販売、配送までのサプライチェーンを徹底的に見直し、販売や流通チャネルの改革への投資を行い、縮小していたラインアップを拡大してきました。 また、以前のルルレモンは「今買わないともう買えないかもしれない」という顧客心理をついた、少ない在庫数や頻繁な商品の入れ替わりで知られていましたが、現CEOのローラン・ポドゥバン氏は「弊社の製品に対するお客様の『あれもこれも欲しい』という欲を満たせるようになりたい」と、これまでの戦略からの転換を示唆しました。在庫を充実させ、路面店で電話での注文を受け付けるようになり、無料で発送をしたり、店舗で取り置きするサービスなども取り入れました。より柔軟な返品ポリシーも採用し、昔からの顧客は「今までと180度違うサービス」と好印象の様子。 今アメリカでは、ファッション性が高くリラックス感のあるスポーツウェアを、買い物や休日ランチの時などに着るアスレジャー(Athleisure)(運動競技(athletics)と余暇(leisure)を組み合わせた英語の造語)という現象がブームになっていますが、ルルレモンもここに注目。昔のような高品質と、顧客のライフスタイルにあったデザインを兼ね備えた商品の投入を積極的に行う予定のようです。 ## ルルレモンが活用すべき、顧客ロイヤリティ向上のためのヒントを与えてくれる指標 復活の道を歩むルルレモンにとって、前述のような顧客ロイヤリティを取り戻すための取り組みは必要不可欠。でもその取り組みと同時に、ロイヤリティを定点的に測定し、強みや弱み、改善すべきポイントを明確にし、顧客満足度を高め、売上や利益をアップする方法を明確にすることが求められます。 アップル、アマゾン、フェイスブック、サウスウエスト航空といった、フォーチュン500(米国の売上上位企業500社)と呼ばれる企業の35%が、このロイヤリティの測定にNet Promoter Score (NPS®)を用いていると言われています。 NPS®とは、を使った分析によって、顧客ロイヤリティ向上に向けた活動の優先順位が数字で表されるため、多くの課題を現場に強いることなく、優先順位を決めて数を絞り込んで実行することが可能になります。 ルルレモンにとって今まさに必要なのが、このNPS®であるような気がしています。 参考: http://www.businessinsider.com/the-history-of-lululemon-2013-3?op=1http://www.reuters.com/article/2015/03/17/lululemon-turnaround-idUSL1N0VJ1LO20150317 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 売上が伸びない打開策に、「接客スキル研修」は間違ってる? --- title: 【事例に学ぶ】 ベテランシニアの「役に立ちたい」気持ちを引き出して、 中小企業と相思相愛に date: 2015-08-13 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/221/ --- # 【事例に学ぶ】 ベテランシニアの「役に立ちたい」気持ちを引き出して、 中小企業と相思相愛に 働きかた研究所 平田未緒と申します。私はこれまで、パート・アルバイトさんが活躍している企業を、約20年にわたり取材し続けてきました。その経験から、パート・アルバイトさんが活躍している企業には、共通点があることがわかりました。企業側(社長・店長・正社員)と、働く側(パート・アルバイトさん)が、相思相愛の関係にあることです。 相思相愛とは、企業側が「この人に働いてほしい」「この人に働き続けてほしい」、働く側が「この会社で働きたい」「働き続けたい」と思い合う関係。そう、要はエンゲージメントなんですね。 ということから、この「エンゲージメントブログ」にて、連載を持たせていただいています。テーマは、企業とパート・アルバイトさんとのエンゲージメント、つまり「心のつながり」を作るポイントです。今回は、シニア人材のスキル・経験を存分に活かしている会社の事例から、見てみましょう。 ## 経理のベテランシニアが「欠員が生じている間だけ」中小企業で働く仕組みが大ヒット 経理・財務業務の実務経験に長けたベテランシニアと、経理・財務業務の人材不足に悩む中小企業をマッチングさせるサービスが、口コミで広がりを見せています。2013年4月に設立された、「株式会社シニア経理財務」が始めたサービスです。 さらに2015年7月には、このサービスに1週間で100件を超える問い合わせがあるという「うれしい悲鳴」が上がりました。TBSの朝の情報番組「がっちりマンデー」の取材を受け、サービスが知れ渡ったのです。 そのサービスとは・・・働き手は、全員が60代。それも「経理財務業務を主に担当し、長年企業で働いてきた」ベテランに、「経理・財務業務における突発的・部分的な人材不足が生じた」中小企業で、「欠員が生じている間だけ」働いてもらう、という内容。これが、同社の社長、富澤一利さんの予想どおり、ヒットしました。 ## 「シニアと中小企業、双方のニーズに合った」ことがヒットの大前提 **株式会社シニア経理財務 代表取締役社長 富澤一利さん** ヒットの理由の第一は、商品にニーズがあったことです。つまり、経験を活かしつつそこそこ働きたいシニアと、経理に精通した働き手を一定期間確保したい中小企業双方のニーズを、ぴったりマッチさせたことでした。 富澤さんは説明します。 「当社のサービスは、こんな仕組みになっています。まずは、求人情報誌に『登録者募集』の広告を出し、応募を募ります。その後書類選考をし、通過した方と面接を行います。面接では、一人最低1時間はかけて、じっくりとお話をうかがいます。確認するポイントは、もちろんまずは経理の実務経験です。私自身、銀行出身であり、定年後再就職した会社で経理や財務も担当していましたから、面接相手の話を具体的に掘り下げて聞けば、その人が何をどのくらいのレベルで理解し、できるかが分かります」 「欠員が生じている間だけ」とはいえ、経営のある種肝である経理がずさんになっては困ります。そこで、すでに登録時点で「そうならないだけの実績をもった人材かどうか」を、シニア経理財務が事前にチェックしているというわけです。 ## 入念な面談で登録者の「人柄」を知り、最適な人選を その上で、富澤さんが登録者選定において重視しているポイントがもう一つありました。それは、登録者の人柄です。 「中小企業は、個性的な社長が多く、その社長の個性で成り立っているような場合が少なくありません。その社長と、会社の財務状況を把握する立場にある経理担当者は、仕事上の距離が、一般的にとても近いんです。つまり中小企業の経理担当者には、『社長に合わせられる』柔軟性が求められます。もちろん、そもそもの相性も大事ですから、面接では応募者の人柄や柔軟性をしっかりと見て、経理人材をご要望くださる社長と『合いそうな』人をしっかりと見定め、最適な人を選ぶようにしているのです」 そして、この「登録希望者との入念な面談」と、「最適な人材の選定」が、シニア経理財務のサービスがヒットした最大の理由「相思相愛」につながっていました。 「事前面接でうかがうことは、要するに**ご自身のご活躍の軌跡であり、長所**です。ご自身の一番輝ける部分を丁寧にお聞きするので、それだけで『役に立ちたい』『がんばりたい』と思っていただけます。さらに、その方にピッタリの会社で実際に実務をしてもらうなかで、仕事先の社長や社員から『いい人に来てもらった』と思ってもらえれば、うれしさも百倍となり、自然に『さらにがんばろう』と思っていただけるようです」 ## 三方善しの相思相愛が、社会に支持されている 相思相愛とは、すでに述べたように、**企業側が「この人に働いてほしい」「この人に働き続けてほしい」、働く側が「この会社で働きたい」「働き続けたい」と思い合う関係**です。シニア経理財務では、この状態を、ごく自然にしかし高度に、作り上げていました。 単にニーズに合致したからではなく、シニア経理財務と、登録するシニアスタッフご本人、実際に仕事を委託する中小企業という、三方善しの相思相愛が実現できていたからこそ、誰もが満足する仕組みとして、社会に支持されるに至ったのです。 取材・文/株式会社働きかた研究所 代表取締役所長 平田未緒 出典/http://hatarakikata.co.jp/horeta-kaisha1007/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 「デパ地下やスーパーなどでは商品を売らない」洋菓子店シャトレーゼのブレない経営軸 --- title: 【事例に学ぶ】パート定着・戦力化のポイント 女性営業パートが半期で成約利益額2300万円を生み出す理由 date: 2015-07-27 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/233/ --- # 【事例に学ぶ】パート定着・戦力化のポイント 女性営業パートが半期で成約利益額2300万円を生み出す理由 こんにちは、働きかた研究所 平田未緒と申します。私はこれまで、パート・アルバイトさんが活躍している企業を、約20年にわたり取材し続けてきました。その経験から、パート・アルバイトさんが活躍している企業には、共通点があることがわかりました。企業側(社長・店長・正社員)と、働く側(パート・アルバイトさん)が、相思相愛の関係にあることです。 相思相愛とは、企業側が「この人に働いてほしい」「この人に働き続けてほしい」、働く側が「この会社で働きたい」「働き続けたい」と思い合う関係。そう、要はエンゲージメントなんですね。 ということから、この「エンゲージメントブログ」にて、連載を持たせていただいています。テーマは、企業とパート・アルバイトさんとのエンゲージメント、つまり「心のつながり」を作るポイントです。今回は、住宅リフォーム会社の事例から、見てみましょう。 **同業他社をしのぐ業績に大きく寄与した営業パート** 戸建て住宅やマンションなど、個人宅のリフォームを多く手掛けるミサワホームイング。売上は、2013年度で232億円と、前年比、実に22億円も上昇しています。一方経常利益は5億5000万円で、同3億3000万円高まっているのです。 この躍進に、同社がHA(エイチ・エー)と呼ぶ、主婦を中心とした約180人の女性パートが大きく貢献しています。例えば2013度の下半期、トップHAの成約利益額は、実に2300万円を超えました。 HAの仕事は、個人宅を個別訪問しながらリフォームのニーズを引き出して、実際の受注・施工につなげること。180人中のナンバーワンとはいえ、一人の女性パートが、半期でこれだけの数字をたたき出しているのです。 もちろん、同社の営業成績に、消費税増税前の駆け込み需要が大きく寄与しているのは間違いありません。でも、超追い風な環境にあったのは、同業他社も同じです。各社が営業攻勢をかけるなかで、高い伸びとなった背景には、HAの頑張りがありました。 **営業パート「****HA****(ホームイング・アドバイザー)」の仕事とは** ** 営業本部 営業推進部 部長 高塚瑞穂さん** でも、どうして、主婦パートがこれだけ頑張ってくれるのでしょうか? この質問を、同社の営業本部で、HAの制度設計に長年携わり、実質的にその力を引き出してきた、営業本部 営業推進部 部長 高塚瑞穂さんに問いかけたところ、こんな回答が返ってきました。 「それなら、ぜひ『HA(エイチ・エー)全体会議』にいらっしゃいませんか? HAの生の声も聞いていただけますし、彼女たちの雰囲気をつかみ、活躍ぶりを直接感じてもらえると思います」 HAとはホームイング・アドバイザーの略称で、主婦を中心とした女性パートが、販売促進業務を担い、地域の個人宅を訪問します。そこで具体的にすることは、同社が発行するリフォーム提案情報誌「ホームイングプレス」を届けたり、インターフォン越しや、時にはお客さまのお宅に上がって話をすること。そうしてお客さまと頻繁にお会いし、お客様との距離を縮めることで、リフォームの見込み情報を掘り起こすのが、彼女たちの役割です。 「正式な見積もりやプランの依頼となれば、当社がリフォーム・エンジニア(RE/アール・イー)と呼ぶ、営業職の担当社員にバトン・タッチします。要するに、HAの仕事は、新規客を開拓し、リピート客をつなぎとめることで、すでに当社の営業活動の一つの基盤となっています」 **成績優秀者****77****名の表彰は、社長自ら檀上で** HA全体会議は、そうしたHA約180人を、一同に集めて行う、年一回の会議です。私は、2014年開催のそのHA全体会議に、参加させていただけることになったのです。 その場に参加して、驚きました。内容が、想像以上に「営業」特化していたからです。 式次第の一番目は、営業成績表彰です。対象は、2013年度の下半期に、自らが携わり稼ぎ出した成約利益額が400万円以上に達した人。檀上で同社の渡邉一広社長が、一人ひとりに、記念品などを直接、手渡していきました。 ちなみにそのときの対象者は77人。うち8人が、成約利益額1000万円以上という成績です。名前は、この成約利益額額が低い方から、順番に呼び上げられます。成約利益額が400万円すれすれの人から、より高いHAへ、76人への手渡しが終了。最後に呼ばれた下半期のトップ、茨城県の営業店に勤務するHAのそれが、実に2300万円超だったのです。 実はそのHAは、昨年もトップ表彰されたといいます。内容は極めて謙虚に、でも、HAの上司ら正社員も含めた200人以上を前にした檀上で、「好成績の理由」堂々とスピーチされていました。終わった瞬間、大拍手。会場をすがすがしい空気が流れました。 **「求める役割・成果」を明確に、育成し、認め、称賛する** 続く、渡邉社長の講話でも、営業色は薄れません。 まずは冒頭で、「経営ビジョン」や「CS経営指針」が語られます。策定以来毎年同じ内容を、繰り返し説明し続けているといいます。そして、下期の実績報告と、新中期3カ年計画などが、具体的な数字入りで説明されていきます。その、配布資料を見るだけでは、とても「パート対象」とは思えません。 さらにその後、外部講師による講演もありましたが、そこでも営業色は薄れませんでした。具体的なテーマは、「お客様に感謝されて売れる『共感』コミュニケーション術」。仕事に即・役立つ内容です。そのコツやポイントが語られると、メモを取ったり、うなずきながら、真剣に聴く様子が見てとれました。 講演後、ランチ時間帯のアルコール付き懇親会は、会場を移しての立食パーティー。営業本部の本部長から、感謝とエールのスピーチがあり、乾杯。ようやく営業色が消え、日ごろの仲間がテーブルごとに集まって、会場はあっという間に華やかなおしゃべりに包まれましたが・・・ ミサワホームイングの事例から学ぶべきは、パートに対しても「求める役割・成果」を明確に、しっかり伝えていること。そのための教育や情報提供をきちんとしていること。さらに、結果を出した人はしっかり認めて、トップ表彰という形で称賛していることです。 もちろん、全体会議で年に一度行っても効果は薄く、日々のマネジメントが重要なのですが、それについては、また別途ご紹介しますね。 取材・文/株式会社働きかた研究所 代表取締役所長 平田未緒 出典/http://hatarakikata.co.jp/horeta-kaisha0717/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お客様の心に残る販売・営業スタッフになりたい人へ、人間力をアップする自分磨きのすすめ --- title: 【事例紹介】Facebookページでもできる!顧客との会話でエンゲージメントを深める4つのポイント date: 2014-01-28 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/411/ --- # 【事例紹介】Facebookページでもできる!顧客との会話でエンゲージメントを深める4つのポイント 今、盛んにFacebookをビジネスに活用しようという動きがあると思いますが、実際に、どのような効果があると思いますか?様々な目的をかかげていることを耳にしますが、ファンとの会話をすることでエンゲージメントを高めたいという目的もアリですよね。 でも、上手くいっている事例を目にしたことありますか? Facebookページは、投稿テクニックだけを表面的に真似しただけで、上手くいくものではありません。それは皆さんも痛感していることでしょう。 では、今の状態に何が加われば、ファンとの会話が進みページは活性化するのでしょうか。 今回は、ステッチステッチという手芸ポータルサイトのFacebookページから、ファンとのコミュニケーションを深化させるための秘訣を4つご紹介します。 ステッチステッチのファン数は現在1万人余り。毎回の投稿に300~500、多い時で1,000もの「いいね!」がつき、コメントやシェアなどで盛り上がっているような人気ページです。 ## 1、ファンもしくはファンに近しい人を仲間に持つ まずは、こちらの2つの投稿をご覧ください。左は手芸のあるあるネタ。「いいね!」が769件ついています。コメントは25件あり、「私も経験あります」といった声が見られるあたり、ファンから共感を得ていることがわかります。 右はワッペンの作品投稿です。もちろんワッペン自体に人気があり、ファンから1,000件を超える「いいね!」やたくさんのコメントが集まっています。 なかでも今回注目したいのは、文中の「烈車戦隊トッキュウジャーみましたか~?」というひと言です。 これらのファンと盛り上がれる、あるあるネタやタイムリーな情報は、ファンかよほどファンに近しい人でない限り、思いつかないのではないでしょうか。 ファンに「刺さる」投稿を作ることができれば、当然反響が得られます。その「刺さる」ポイントが小さいほど共感度合が強い反面、そのポイントを探すのも大変です。 しかし、運営者のなかにファンに近しい人、もっというとファンと同じ人がいれば、こういった鋭い投稿を作ることも可能です。 実際にステッチステッチでは、手芸大好きなママが運営者に加わっており、投稿を考えているそうです。 このようにファンど真ん中の人を運営者として迎え入れることは、誰にでもできることではないでしょう。 しかし、ファンに近しい立場の人を社内で探す、ファンにあたる人に常日頃から接している営業にヒアリングをする、ファンに直接インタビューをするといったかたちで、ファンの目線に極力近づくことが非常に重要なのです。 ファンと一歩距離をあけた運営は、その場の空気から伝わるもの。どこかで他人事だと思っていたら、成功しづらいというのがFacebookページなのです。 ## 2、ファンが一瞬で消化できる投稿を心がける ファンは、あなたの投稿を「じっと」見てはくれません。 あなたも、Facebookを通勤途中やひと息ついてスマホをいじっているような「なんとなく」の状態で見ていたりするのではないでしょうか。 ファンがその状態でFacebookを見ていたとしても、反射的に「いいね!」してしまうような投稿を準備しましょう。それは、一瞬で消化できる投稿です。こちらをご覧ください。 左は写真が中心で、補足として少量のテキストがついています。 テキストだけを読んでもらうのではなく、写真とテキストを一緒に見てもらえるような投稿になっているのがポイントです。 瞬時に写真に反応でき、簡単に文章内容を理解することができるので「いいね!」やURLのクリックなどの行動が起こしやすいのではないでしょうか。 右は、先ほどもご紹介したあるあるネタ。イラストがあるので、瞬時に状況をイメージすることができます。 これらのように一瞬で消化できる投稿には、ファンも思わず反応してしまいます。 ## 3、お願いすることを「続ける」 ファンに「いいね!」やコメントなどをお願いするのは、気が引けると思っていませんか。 もしくは一度呼びかけてはみたものの、ファンの反応が薄くて懲りてしまった、という人もいるかもしれません。 それもそのはず。Facebookは、リアルに比べると発言のハードルが高いのです。 「お願い」することは単なる依頼ではなく、相手の「言いたい」をそっと後押しするための方法でもあると捉えなおしてみませんか。 もちろん、普段からファンに喜ばれる情報を提供していて、良好な関係を築いていることが前提ですが、お願いは「続ける」ことが重要です。 繰り返しお願いしているうちに、ファンもそのページとのコミュニケーションのスタンスを理解してくれ、お願いに応えてくれるようになるのです。 ステッチステッチの過去の投稿を見ていると、今のほうが「お願い」に応える反応が増えています。 左は、ファンに「ずっと愛用中の道具についてひと言」を頼んだものです。コメントには「入れ物の柄が毬かうちのタマかで年代を区別している」といった話が挙がっています。 このコメントに応えるかたちで、4日後に投稿されたものが右になります。 スタッフの私物、うちのタマの裁縫箱を公開したところ、今度はファンが毬の裁縫箱を投稿してくるというように、盛り上がりが加速しています。 このように、お願いすることでファンとのコミュニケーションを一歩前に進めることができるのです。 ## 4、宣伝よりも、ファンを楽しませることを優先する Facebookページを開いたら、問い合わせや売上などに誘導したくなりますよね。 しかし焦って宣伝ばかりしたり、自社サイトへしつこく誘導しても、ファンは離れていってしまいます。 ステッチステッチの投稿を見ていると「こんな可愛いもの見つけちゃいました。」といったスタンスの投稿が多いという印象です。 つまり、運営者自身が手芸を好きで、本心から良いと思っている情報をファンに伝えている。もっと言うと「伝えずにはいられない!」という空気が感じられるのです。 ファン側も、企業のFacebookページでアイテムの紹介などをされると「宣伝されるのでは」という疑いを心のどこかに抱えているものです。 しかし、本当にファンを楽しませることを優先した投稿を繰り返していくことで、その疑いも自然と消えて心から楽しんでくれるようになります。 この「ファンを楽しませることを優先する」というのは、頭でわかっていても実践が難しいもの。あなたも是非ステッチステッチのFacebookページで、この感覚を体感してみてくださいね。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客に「WOW!」と言わせる「顧客体験」を提供する接客サービスで人気のラッキーピエロ --- title: 【事例紹介】Facebook(フェイスブック)で、もう一歩お客さまに近づく!集客につなげるFacebookページ運営 date: 2014-06-12 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/405/ --- # 【事例紹介】Facebook(フェイスブック)で、もう一歩お客さまに近づく!集客につなげるFacebookページ運営 お客さまに、今月あと1回、いや、あと2回来店してほしいというように思っている店長さんも多いのではないでしょうか? Facebookページの投稿に工夫をこらして、そんな「あと一歩」の距離を近づけてみませんか。 今回はA&W OkinawaのFacebookページから、ファンの生活に溶け込むような運用と、来店につなげるヒントをご紹介します。 ## 毎日の挨拶で「いつも、そばにいる」と伝える いつも挨拶とともにスタッフの写真を『日めくりカレンダー』として投稿しています。ただの挨拶投稿と侮るなかれ。 投稿には400~650もの「いいね!」と、5~10件ほどのコメントが、コンスタントに集まっています。 簡単にポイントをご紹介していきましょう。 **①共通の話をはさむ** 天気など共通の話題は、ファンにとっても「じぶんゴト」ですから、親近感がわきます。 また台風情報のように時事性の高いものをお知らせすると、ニュースとして役に立つ投稿にもなりますね。 **②「人」を出す** スタッフが登場すると、スタッフ本人の知人友人から、お店のお客様まで、本人もしくはその店舗を知る人からの注目度は格段に上がります。 また、知らない人が出ていたとしても、素敵な朝の挨拶は気持ちのよいものですよね。毎日顔を合わせて挨拶をしていたら、自然と心の距離が近くなるという効果があるわけです。 ファンのコメントにも、スタッフを褒めるような内容が散見されます。 **③今日一日のパワーを届ける** 投稿を読んでくれているファンにとって、今日が素晴らしい日であることを願いながら投稿文を書くこと。なかなか見えないかもしれませんが、実は大切な要素です。 A&W Okinawaの場合は、文章の最後に「今日もハリキッテ過ごしましょう」というメッセージが書かれた投稿が多く登場しています。 このような一言に、運営者の姿勢や想いが感じられますね。実際、コメント欄には「今日も笑顔で」などといったファンからのコメントがついています。 **④ファンからのコメントにはきめ細かな対応を** 一つひとつに丁寧に返信しています。ファンとの関係性を強化していくためには、こういったきめ細かな対応が必要です。 挨拶といっても、このようにファンとの距離を縮めるために大切な要素が盛り込まれているA&W Okinawaの投稿。 毎日の挨拶をくりかえすことで、店舗には度々しか行っていなくても「いつもそばにいる」存在になることができます。 ## 懐かしい話にストーリーをのせて 過去のA&W Okinawaの写真を歴史とともに紹介している『A&W沖縄アーカイブス』『ルートビアアーカイブス』というシリーズ投稿。時代や、A&W Okinawaのストーリーを感じますね。 「懐かしい」画像は、当時を思い出したりする人が多いため、コメントやシェアが集まりやすいネタでもあります。 こちらの投稿には1,400を超える「いいね!」のほか、シェアや当時を懐かしむようなコメントがそれぞれ30件ほど集まっています。 また、ストーリーを語ることでA&W Okinawaのことをより詳しく知ってもらうことができます。 ▲コメント欄赤枠内には、ファンからの体験談も書きこまれている 当時の苦労話に、ファンが感動や共感を覚え、A&W Okinawaに対してより好意的な印象を与えることができるのではないでしょうか。 ## 商品やキャンペーンのお知らせで来店機会を! ここまで、コミュニケーションを中心とした投稿をご紹介してきました。 これらの投稿はファンとの心理的距離を近づけるためには大いに役立ちますが、いざお店にきてもらうとなると力が弱いというのが正直なところです。 A&W Okinawaでは、定期的にお得なキャンペーンや季節商品のお知らせなどもきちんと行っています。 ▲左がキャンペーンの案内、左は季節商品の紹介 このような投稿は、**「そのうち行こうと思っていた」という気持ちを「今日(もしくは明日)行こう」という決意に変えるきっかけになる**のです。 ## ファンの日常生活のなかに溶け込む 日々のコミュニケーションを重ねることで、ファンの日常生活のなかに溶け込んでおく。そうすると**ファンのニーズが顕在化したときに、あなたのことを思い出してもらいやすくなります**。 A&W Okinawaの場合で言うと、お腹がへったときに「A&Wに行きたいな。」と思うシーンが増えるのです。 そして日々のコミュニケーションをとって関係性の基盤を作っておくと、商品紹介の投稿がファンに受け入れられやすくなります。 ご紹介したように、**たまにはこちらからお店に来るきっかけを作ってあげることも有効**なのです。 ただ、宣伝の頻度が高くならないように気を付けてください。 Facebookページを通したコミュニケーションを、人と人との会話だと思って大切にしていきましょう。 そうすればきっと、ファンは「今月あともう一回」あなたに会いに、お店に来てくれるはずです。 関連記事 / Related - 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eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【事例紹介】Facebookページでもできる!顧客との会話でエンゲージメントを深める4つのポイント --- title: 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ date: 2023-01-05 url: https://total-engagement.jp/column/information/2563/ --- # 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ ## 明けまして、おめでとうございます! 明けまして、おめでとうございます! 年末年始は実家でのんびりと家族で過ごすことが出来ました。 今年は十干の最後にあたる「癸(みずのとう)」は雨などで、静かで温かい大地を潤す恵みの水を表しており、次の新たな生命が成長し始めている状態を意味しています。 そして十二支の「卯」は穏やかなうさぎのように跳ね上がるという意味があり、卯年は何かを開始するのに縁起がよく、希望があふれ、景気回復、好転するよい年になると言われています。 2023年はこれまでの**努力が実を結び、勢いよく成長し飛躍するような年**になると考えられます。 ウクライナ侵攻や円安など先行きが不安ではありますが、いよいよウィズコロナも日常になり、不透明な日常がこれからの常識になってくるでしょう。その中で事業を進めていくことは、身近な人を大切にし社会に貢献することの価値がよりクローズアップされると考えています。 もちろん、AIやドローンなどのテクノロジーのインパクトは非常に大きいですが、やはり人と人の関係や時間の使い方などを大切に考える傾向はますます増えていくのではないでしょうか。 ## 金融資本主義の限界から顧客資本主義への転換 このことは事業を単純に拡大することによる幸せではなく、身近な人(従業員や顧客、取引先、株主など)の幸せを第一義に考え、自然環境を大切に、事業継続することが求められてきています。 私は就職活動時代に、「人はなんのために働くのだろう?」とずっと考えていました。 お金持ちになっても、また何らか社会と繋がりを持つ人が非常に多いです。これは単純に富を増やす欲望だけの問題ではないでしょう。 ここ数十年で得た自分なりの結果は「人は誰かの役に立ちたい」という思いを、人は常に持っているということです。 そのことが、いよいよ社会と経済の主流になるのではと思っています。 これまでの「お金」に使われてしまった金融資本主義から、本来の主役である「人」の幸せを増やすモデルのほうが、経済的にも豊かになることが証明され始めています。 当社自らも、顧客中心、そして一緒に働いている仲間中心で事業を進めることを目指していますが、試行錯誤の繰り返しで未だに形になってきていません。 今年も愚直にそこを目指します。 具体的には、今年はここ数年で準備してきたことを順次リリースしていきます。 **1,教育・研修事業への進出** **2,YourVoiceのEX版リリース** **3,CX(顧客体験)事業の事業拡大** **4,ユーザーコミュニティの立ち上げ準備** **5,一年かけて新しい働き方を制度に落し込む** 顧客理解、顧客中心文化の浸透、NPSの活用などではお役に立てるかと思いますので、お気軽にお声がけください。 事業パートナー、協業なども積極的に進めていきます。 また、ちょっと話聞きたい、飲みたいなどのお誘いも大歓迎です。 仕事は楽しく、クライアントの役に立つ、社会に貢献する、一年にしたいと思います。 本年もよろしくお願いします。 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます - 顧客の声は企業の健康を維持する血液 --- title: 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ date: 2023-01-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e4%bb%a4%e5%92%8c5%e5%b9%b4%e3%81%ae%e3%81%94%e6%8c%a8%e6%8b%b6%e3%80%91%e3%82%88%e3%81%86%e3%81%93%e3%81%9d%e3%80%81%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e8%b3%87%e6%9c%ac%e4%b8%bb%e7%be%a9%e3%81%b8/ --- # 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ --- title: 【体験価値重視企業研修】トリドールホールディングス社 date: 2024-11-24 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4038/ --- # 【体験価値重視企業研修】トリドールホールディングス社 **感動経営の哲学を読み解く: 株式会社トリドールホールディングス** 感動経営を掲げ、驚異的な成長を遂げているトリドール社。その背後には、単なるビジネスの成功を超えた、人間をコアに据えた独自の経営哲学があります。粟田貴也氏が率いる同社は、「丸亀製麺」を中心に展開しながらも、「体験価値」を通じて顧客や従業員に感動を届ける姿勢を貫いています。トリドール社の事例を基に、感動経営の哲学とその成功要因を深掘りします。 ## **幸せの実現を目指す「人」中心の経営哲学** トリドール社の経営哲学を語る上で欠かせないのが、粟田氏が全社員に向けて発したメッセージ、「トリドールで働くすべての人が幸せになることが、成長の唯一のドライバーである」という言葉です。この一言に、同社の根幹が凝縮されています。企業の成長を支えるのは、顧客満足や市場拡大といった外向きの成果だけではなく、従業員が幸せを実感し、誇りを持って働ける環境を整えることにあるという信念です。 例えば、丸亀製麺では、店舗スタッフが単なるオペレーターではなく、「お客様に感動を届ける主役」として位置づけられています。このため、従業員教育には特に力を入れ、「自らの仕事がどのように顧客体験に繋がるか」を深く理解させる仕組みが整っています。また、現場の意見を積極的に取り入れる文化が根付いており、スタッフ一人ひとりが「働きがい」を感じられる職場環境を構築しています。 この「人」にフォーカスした経営は、顧客体験(CX)とも密接に結びついています。粟田氏の著書「感動体験で外食を変える」で、省人化の時代に増人化を図ると言われていました。これは顧客接触点で体験価値を提供できるところには積極的に人で対応していくということです。粟田氏の経営哲学は、働く人の幸せが企業の成長を支えるという普遍的な真理を示しているのです。 感動体験で外食を変える ## **顧客体験価値を追求する経営の強さ** 丸亀製麺が市場で圧倒的な支持を得ている背景には、「体験価値」を重視する経営が存在します。たとえば、同社は「丸亀うどん弁当」「丸亀シェイクうどん」といった新商品の開発を通じて、顧客のニーズを先取りし、感動を提供しています。また、ロンドンで生まれた人気メニュー「チキンカツうどん」のように、地域の文化や顧客の嗜好を反映した商品開発も行い、各市場において独自の体験価値を生み出しています。 ここに共通しているのは、顧客視点を徹底して貫く姿勢です。ジェフ・ベゾスが「ライバルではなく顧客に向き合うことで発明が生まれる」と述べたように、丸亀製麺の取り組みも競合との差別化を目指すのではなく、顧客が求める体験を追求することに重点を置いています。このカスタマーセントリックな姿勢こそ、同社が「感動経営」を実現する強みとなっています。 さらに、店舗運営ではライブ感のある体験を提供することで、顧客に特別な思い出を残しています。店舗での手作り感や温かみのある接客は、単なる商品の提供を超えて、顧客の心に刻まれる体験を生み出しているのです。このような一貫したCXの提供が、リピーターの増加やブランドロイヤルティ向上に直結しています。 ## **意味のある成長を目指すリーダーシップ** トリドール社の感動経営を支えるもう一つの柱は、粟田氏のリーダーシップです。彼の言葉や行動からは、ビジネスのリアルと人間味あふれる哲学が感じられます。たとえば、「社長はキャスティング業」と語る彼の姿勢には、適材適所の配置によって組織全体を活性化させる手腕が垣間見えます。このリーダーシップスタイルは、現場の力を引き出し、組織全体を一つの方向に向かわせる力を持っています。 また、「二律両立をやり抜く」という粟田氏の哲学も見逃せません。効率化と従業員満足、規模拡大と地域密着といった一見相反する要素を同時に実現するためには、経営者自身が揺るぎない哲学を持ち、それを実行に移す決断力が必要です。トリドール社の取り組みは、この「二律両立」を経営に取り込むことの成功例といえるでしょう。 さらに、同社は企業成長に応じて理念を刷新するという柔軟性も持っています。これにより、時代や市場の変化に応じた進化を遂げる一方で、一貫した「人」を大切にする経営哲学は守られています。このアジャイルな経営姿勢は、多くの企業にとって参考となるモデルといえます。 ## **まとめ** トリドール社の感動経営は、単なるビジネス手法ではなく、「人」をコアに据えた哲学によって成り立っています。従業員が働きやすい環境を整え、顧客に感動を届ける体験を創出し、それが企業の成長につながるという好循環を生み出しています。また、粟田氏のリーダーシップにより、柔軟性と一貫性を両立させた経営が実現されています。 「働く人の幸せが成長の源泉」という粟田氏の言葉は、現代の経営において普遍的な真理を表しています。感動経営は、競争優位を追求するだけでなく、意味のある成長を実現するための新しいモデルとして、多くの企業に示唆を与える存在です。これからもトリドール社の取り組みが、どのように進化していくのか注目したいと思います。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】顧客とのつながりを強化する非コンタクト時間の考え方 --- title: 【体験価値重視企業研修】トリドールホールディングス社 date: 2024-11-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e9%87%8d%e8%a6%96%e4%bc%81%e6%a5%ad%e7%a0%94%e4%bf%ae%e3%80%91%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%89%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%a3/ --- # 【体験価値重視企業研修】トリドールホールディングス社 --- title: 【体験価値重視企業研究】Plan Do See date: 2024-09-24 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/3959/ --- # 【体験価値重視企業研究】Plan Do See 私がよく打合せで使うお店の話です。 青山一丁目と表参道の間、外苑前にある青山グランドホテル。旧ベルコモンズ跡地にできた商業施設ですが、ホテルのフロント階にあるレストラン「**THE BELCOMO」**はお気に入りです。 BELCOMO 経営されているのはPlan Do See社になります。「日本のおもてなしを世界中の人々へ」というビジョンを、国や自治体から唯一無二の歴史やストーリーがある街のシンボル的施設をそのまま、リノベーションして事業展開しております。 Plan Do See(プランドゥシー)は、2001年に設立された日本発のホスピタリティ企業で、屋内でホテル、レストラン、結婚式場の運営を行っています。今後、すべての人に心に残る体験を提供することを目指しています。 Plan Do Seeは、お客様に合わせたサービスを大切にし、特に結婚式やパーティーのプロデュースに関しては、その高い企画力と細やかな対応力で高い評価を得ています。また、海外にも進出し、アジアやアメリカなどで日本のホスピタリティを取り入れた施設を展開。社員の成長を支援する教育するプログラムや、働きがいのある職場環境作りにも力を入れており、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を重視した経営を行っています。顧客と従業員の双方に愛される企業として、ホスピタリティ業界で独自の存在感覚を放ち続けています。 実際の採用難が言われている宿泊・ウェディング・飲食事業をされるただけに、採用は苦しんでいるのではと思っておりますが、数字だけ見ると全くそのようではない状況です。 以下にパーソルキャリア社のJob QTown から一部抜粋させていただきました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ### 「就職人気ランキング」上位300社に入っていない 東洋経済オンラインの「2万人の学生が選んだ就職人気ランキング」では、**Plan・Do・Seeは上位300社圏外**であることが分かりました。 同業界の企業の順位は以下の通りです。 企業名 順位 ニューオータニ 49位 星野リゾート 124位 Plan・Do・See 300位圏外 ワタベウェディング 300位圏外 Plan・Do・Seeは上位300社圏外となっていますが、ニューオータニが54位、星野リゾートが144位にランクインしていることから、人気は高いものと考えられます。 またPlan・Do・Seeは、Great Place to Work® Institute Japanが発表した調査「日本における『働きがいのある会社』 ランキング」において、2010年以降10年連続でベストカンパニー入りを果たしています。そして、2023年度からは殿堂入りを果たしていました。そのため競争率が高いことが予想できます。 ### 新卒の採用倍率は579倍(採用人数は40人) Plan・Do・Seeの採用倍率は、約579倍ほどになることが予想されます。 Plan・Do・Seeと競合他社のそれぞれの採用倍率を、リクナビのプレエントリー数と昨年度の採用実績をもとに算出すると、以上のようになりました。 会社名 採用倍率 Plan・Do・See 約579倍 ワタベウェディング 約394倍 星野リゾート 約3倍 ニュー・オータニ 不明 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 広く知られている星野リゾートのようなブランドは人気ランキングなどでは当然高くなります。しかし、それに対して採用倍率は桁が違っている結界になっています。これはCXでの実践によるブランディングや、EXなどの情報も流通していることなどが、影響しているのではと考えています。 ## 顧客体験(CX)の革新:心に残るサービスの提供 Plan Do Seeは、ホスピタリティ業界において、顧客体験(CX)を革新することに力を入れています。同社の施設では、ただ宿泊や食事を提供するだけでなく、訪れる人々が心に残る特別な体験を得られるよう、細部にまでこだわったサービスを提供しています。例えば、結婚式場の運営においては、新郎新婦の個性に合わせたオーダーメイドの演出を提案し、記憶に残るイベントを創り出しています。このようなサービスは、顧客満足度の向上だけでなく、口コミやリピート訪問の増加にもつながり、ブランドのファンを増やす大きな要因となっています。 ## 従業員体験(EX)の向上:働きがいのある職場作り Plan Do Seeは、従業員体験(EX)の向上にも積極的に取り組んでいます。同社は、従業員の意見を取り入れた職場環境の改善や、キャリアアップの支援を通じて、働きがいのある職場作りを実現しています。具体的には、定期的なフィードバックやスキルアップ研修を実施し、従業員が成長を実感できる機会を提供しています。また、社内コミュニケーションを活発化させるためのイベントや、柔軟な勤務体制の導入も行い、従業員のモチベーションを高める工夫がされています。これにより、従業員のエンゲージメントが高まり、サービスの質の向上や企業全体のパフォーマンス向上に寄与しています。 Plan Do Seeの事例からは、CXとEXを一体化することがいかに企業の競争力を高めるかが見えてきます。顧客と従業員の双方に焦点を当てることで、持続可能なビジネス成長を実現しているPlan Do Seeは、他の企業にとっても大きな示唆を与える存在です。 ## 考えられた顧客体験(CJM)とそれを実践している組織 外苑前でランチMTGをしようとすると、リーズナブルで予約が取れるお店が殆どありません。こちらはネットからの予約もスムーズで、さらにはホテル併設のレストランだけに案内の方の対応もすごく丁寧です。そしてなによりもカジュアルなのですが、カジュアル過ぎず騒がしくない。そして来られているお客さんも、OLから近所のママさん方もいらっしゃるのですが、流石に場所柄、みなさん品があります。 そしてホスピタリティが非常によく高級レストランのような慇懃さはなく、さりとてフレンドリー過ぎず、外苑前のロケーションにあっている適度の距離感を持ったサービスがスタッフ一同出来ています。レストランなので肝心の食事ですが、もちろん美味しいのです。しかし食事メインと言うよりも、相手との会話を楽しめるように設計されているようです。 改めて、お店のコンセプト、誰を対象に何を提供するかをペルソナ、カスタマージャーニーマップに落し込み、スタッフ一同で実践されている素敵なお店です。 お近くの方は是非行かれてみてください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 観光地での顧客体験調査でCX向上の道筋が見えてくる! --- title: 【体験価値重視企業研究】Plan Do See date: 2024-09-24 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e9%87%8d%e8%a6%96%e4%bc%81%e6%a5%ad%e7%a0%94%e7%a9%b6%e3%80%91plan-do-see/ --- # 【体験価値重視企業研究】Plan Do See --- title: 【体験価値重視企業研究】カメラのキタムラ date: 2024-08-13 url: https://total-engagement.jp/column/cx/3890/ --- # 【体験価値重視企業研究】カメラのキタムラ 顧客体験(CX)をビジネスに巧みに取り入れている企業として、カメラのキタムラは日本のリテール業界で際立った存在です。カメラ自体、フィルムカメラから、デジタル、そしてケータイやスマホに市場は大きく変わっていく中で、様々な変遷を余儀なくされてきました。しかし長い歴史を持つカメラ専門店として知られる同社は、時代の変化に応じてビジネスモデルを進化させ、顧客体験の向上を図ってきました。その結果、単なる商品販売だけでなく、顧客との深い関係性を築き、持続的な成長を実現しています。 私がこの会社を知ったきっかけは、**KITAMURA カメラのキタムラ CM 「わずかな差額」篇 15秒**https://www.youtube.com/watch?v=FrXnmGXOXxA を観たときでした。 顧客の心の声を的確に言い表していることは、それだけ会社として顧客の立場でものを考えているのではと思ってからでした。株式会社キタムラには事業会社として、カメラのキタムラ、写真撮影スタジオのスタジオマリオなどもありますが、現社長は現場叩き上げの方が創業家から任されています。 ## 顧客体験を中心に据えたサービスの進化 カメラのキタムラは、単にカメラを販売するだけでなく、顧客の体験価値を高めるためにサービスを多角化してきました。たとえば、デジタル写真の普及に伴い、キタムラは写真プリントサービスを強化しました。オンラインでの注文やスマートフォンアプリから簡単に写真プリントを注文できる仕組みを導入することで、顧客は自宅や出先からでも簡単にサービスを利用できるようになりました。このような利便性の追求は、顧客体験を向上させるだけでなく、リピート顧客の獲得にもつながっています。 さらに、カメラのキタムラは、写真を「残す」ことに価値を見出し、顧客が家族や友人との大切な瞬間を形に残すことをサポートするサービスを展開しています。フォトブックや写真集の制作、フォトフレームやグッズへの写真プリントなど、写真を通じて顧客の人生に寄り添う提案を行うことで、顧客のライフイベントに深く関わる存在となっています。 ## 店舗体験の強化とコミュニティの構築 カメラのキタムラは、店舗体験の強化にも注力しています。全国に広がる店舗網を活かし、各店舗での接客品質を高めることで、顧客との信頼関係を築いています。特にカメラ初心者や写真愛好家向けに、スタッフが親身になって製品の選び方や撮影技術をサポートするサービスを提供しており、顧客は安心して買い物を楽しめる環境が整っています。 また、キタムラは、店舗を単なる販売の場にとどめず、地域コミュニティと顧客との交流の場としても機能させています。たとえば、写真教室や撮影会を定期的に開催し、顧客が写真の楽しさを共有し合えるコミュニティを構築しています。こうした取り組みにより、キタムラは単なる「カメラ販売店」から「写真を通じた豊かな生活」を提供するパートナーとしての地位を確立しました。 ## デジタルとリアルの融合による新たな価値提供 カメラのキタムラは、デジタルとリアルの融合を進め、顧客体験をさらに深化させています。オンラインとオフラインの両方でスムーズな購買体験を提供するため、ECサイトやアプリと店舗を連携させ、顧客がどちらのチャネルでも同じように満足できるサービスを実現しています。たとえば、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取る「店舗受け取りサービス」や、店舗で撮影した写真データをそのままアプリに保存して活用できるサービスなど、デジタルとリアルのシームレスな連携を図っています。 このような取り組みにより、カメラのキタムラは、顧客のニーズに応じた柔軟なサービス提供が可能になり、顧客との接点を広げています。結果として、顧客はキタムラでのショッピングやサービス利用に一貫した安心感と利便性を感じ、ブランドへの信頼とロイヤルティが高まっています。 カメラのキタムラは、顧客体験をビジネスの中心に据えることで、長年にわたって培ってきたブランド価値をさらに高めています。デジタルとリアルの融合、コミュニティの構築、そして顧客との深い信頼関係の形成を通じて、今後も持続的な成長が期待される企業です。キタムラの事例は、顧客体験の向上がいかにしてビジネスの成功に直結するかを示す好例と言えるでしょう。また、グループ会社の写真撮影スタジオマリオなども顧客体験を実践している会社として注目しています。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― --- title: 【体験価値重視企業研究】カメラのキタムラ date: 2024-08-13 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e9%87%8d%e8%a6%96%e4%bc%81%e6%a5%ad%e7%a0%94%e7%a9%b6%e3%80%91%e3%82%ab%e3%83%a1%e3%83%a9%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%82%bf%e3%83%a0%e3%83%a9/ --- # 【体験価値重視企業研究】カメラのキタムラ --- title: 【体験価値重視企業研究】ブルネロクチネリ date: 2024-08-25 url: https://total-engagement.jp/column/culture/3905/ --- # 【体験価値重視企業研究】ブルネロクチネリ みなさんブルネロクチネリ(Brunello Cucinelli)というブランドは聞かれたことはありますか? ブルネロクチネリは、イタリアの高級ファッションブランドとして知られていますが、その成功の裏には、単に高品質な製品を提供するだけでなく、顧客体験(CX)を徹底的に重視するという戦略があります。このブランドは、ファッション業界においてラグジュアリーとは何か、そして顧客との関係性をどのように築くべきかを再定義する存在となっています。ブルネロクチネリの事例は、企業がブランド価値を高め、顧客との深い信頼関係を築くために、どのような戦略を取るべきかを示唆しています。 ## 人間性を尊び、地域社会を再生する“名誉”の商人 「世界で一番美しい会社」として知られるブルネロ クチネリ。そのラグジュアリーブランドが注目される理由は、タイムレスで高品質な製品づくりだけではありません。創業者ブルネロ・クチネリが40年以上にわたって実践してきた、地域社会と深く結びついた独自の経営手法が、その根底にあります。ブルネロ・クチネリのサステナブルな経営哲学は、世界中の企業に影響を与えており、アマゾン創業者ジェフ・ベソスがクチネリの本拠地であるソロメオ村を訪れるほどです。 1978年、25歳のブルネロ・クチネリは、イタリア・ウンブリア州ペルージャ近郊でカシミアニットを製造する小さな会社を設立しました。鮮やかなカラーバリエーションで革新をもたらし、一代で世界的なブランドへと成長させました。そして1985年、彼は愛妻の故郷であるソロメオ村に本社を移転。中世の古城と集落を修復し、工場を構え、地域社会の再生に力を注ぎました。 クチネリが追求したのは、「働く者の尊厳」を最優先する仕事のあり方です。利益ではなく、人間を中心に据えた価値観が、労働意欲を高め、職人技を育みました。その結果、ブルネロ クチネリは世界的ブランドへと成長し、イタリア共和国功労勲章をはじめ、多くの権威ある賞を受けるに至りました。クチネリの哲学は、単なる経営を超え、地域社会と共に成長するブランドの理想像を体現しています。 ブルネロクチネリ ### 「ヒューマン・サステナビリティ」を核としたブランド哲学 ブルネロクチネリの創業者であるブルネロ・クチネリは、ビジネスにおいて「ヒューマン・サステナビリティ」を核とする独自の哲学を掲げています。彼の理念は、単に利益を追求するのではなく、従業員、地域社会、そして顧客との間に人間的なつながりを大切にするというものです。クチネリは、自身のブランドを通じて、仕事と生活の調和を実現し、人々が誇りを持って働ける環境を提供することを目指しています。 職人を芸術家に変える芸術的手仕事の改革 職人を芸術家に変える芸術的手仕事の改革 この理念は、製品づくりのプロセスにも深く反映されています。ブルネロクチネリの製品は、最高級の素材と卓越したクラフトマンシップによって作られており、品質とデザインに対するこだわりが際立っています。しかし、それ以上に重要なのは、製品が作られる背景にあるストーリーです。クチネリは、自身の工房をイタリアのソロメオ村に構え、地元の職人たちと共に製品を生み出しています。これにより、製品が単なるファッションアイテムではなく、地域の文化や伝統と深く結びついたものであることを顧客に伝えています。 ### ラグジュアリー体験の再定義 ブルネロクチネリは、ラグジュアリーを単なる高価な製品やサービスと捉えるのではなく、顧客に提供する体験全体として捉えています。私は勿論入ったことはないのですが、クチネリの店舗に足を踏み入れると、そこは単なる「売り場」ではなく、ブランドの哲学や価値観を体感できる空間を体験できるようにデザインされています。訪れる人々に居心地の良さと特別な時間を提供します。 顧客にとってのラグジュアリーとは、製品そのものだけでなく、その製品を選び、購入し、使う過程全体において感じる価値です。クチネリの店舗スタッフの価値観に合わせた提案などを体験したいと思います。また、製品がどのように作られたか、どのような背景があるかといったストーリーを共有することで、顧客は商品を購入するだけでなく、その価値に共感し、ブランドとのつながりを深めることが期待できます。 ### 社会貢献と企業価値の融合 ブルネロクチネリは、社会貢献と企業活動を切り離して考えていません。むしろ、これらを一体化させることで、ブランドの価値を高めています。クチネリは、ソロメオ村の再生プロジェクトを通じて、地域社会への貢献を行っています。村の歴史的建造物を修復し、文化施設を設立するなど、村全体を豊かにする取り組みを続けています。これにより、クチネリのブランドは単なるファッションブランドではなく、社会的使命を持つ存在としての地位を確立しています。 ウンブリアの田園風景をバックに撮影された、2014年秋冬コレクションの企業紹介写真 また、クチネリは、従業員一人ひとりを大切にする企業文化を築いています。従業員が誇りを持って働ける環境を提供することが、ブランドの成功につながると信じており、そのための具体的な取り組みを行っています。例えば、従業員の労働環境を最適化し、公平な報酬を提供するだけでなく、彼らの家族や生活全般を支援するためのプログラムも提供しています。こうした取り組みは、ブランドの内外に強い共感を呼び、ブルネロクチネリを支持するファン層の拡大に寄与しています。 ### ブルネロクチネリに学ぶCXの本質 ブルネロクチネリの成功は、顧客体験(CX)の本質を理解し、それをブランドのあらゆる側面に反映させることの重要性を示しています。顧客にとっての体験価値を高めるためには、製品の品質だけでなく、ブランドの哲学、社会的な使命、そして顧客との関係性を深く考えることが必要です。クチネリのアプローチは、単に製品を売るだけではなく、顧客に特別な体験を提供し、その結果として深いブランドロイヤルティを築くことを目指しています。 TEGでは、ブルネロクチネリのようにCXを重視したアプローチを通じて、企業が持続的な成長と成功を実現するためのサポートを提供しています。顧客との関係性を強化し、ブランド価値を高めるためには、顧客理解を深め、企業の理念や使命を明確に伝えることが不可欠です。ブルネロクチネリの事例は、これからの企業がCXを中心に据えた戦略をどのように展開すべきかを示す貴重な教訓となるでしょう。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 待ち時間の不満を軽減し、顧客満足度を向上させるために知っておきたい「マイスターの8つの法則」 --- title: 【体験価値重視企業研究】ブルネロクチネリ date: 2024-08-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e9%87%8d%e8%a6%96%e4%bc%81%e6%a5%ad%e7%a0%94%e7%a9%b6%e3%80%91%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%8d%e3%83%ad%e3%82%af%e3%83%81%e3%83%8d%e3%83%aa/ --- # 【体験価値重視企業研究】ブルネロクチネリ --- title: 【保存版】96.7%の「推奨者」がリピート意向あり!! リピート客を創り出す秘密を「推奨者」から探る date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/nps/369/ --- # 【保存版】96.7%の「推奨者」がリピート意向あり!! リピート客を創り出す秘密を「推奨者」から探る ホテル・宿泊業界のみなさま 株式会社トータル・エンゲージメント・グループでは、ホテル宿泊施設におけるNPS®(Net Promoter Score、以下NPS®)調査を実施しました。その結果、約96.7%の「推奨者」が再宿泊意向を持っているという結果がでました。それと同時に、「推奨者」がどのようなポイントを重視しているのかも発見することができました。夏の行楽ハイシーズンに向けて、ホテル宿泊業のみなさまが準備できるようなヒントが隠されていると思いますので、ぜひ、ご一読いただき、詳細レポートもダウンロードしてお手元に置いてチェックしてみてください。 (1回目の調査は「セレクトショップにおけるNPS®(Net promoter Score,ネットプロモータースコア)と接客力の影響」) ところで、「推奨者」とは、どのような人なのかご存知ですか? まずは、「推奨者」を見つけ出すNPS®について説明をいたします。 ## 「推奨者」を見つけ出すNPS®とは何だ? NPS®(Net Promoter Score,ネットプロモータースコア)とは、友人・知人に対してサービスや商品を推奨する可能性があるかどうかを数値化したものです。この数値は、企業の将来の売上と関係があることが証明されており、世界5000社以上の企業で経営指標として利用され始めています。 このNPS®の計測指標は、上図のように極めてシンプルで、「○○を友人や同僚にすすめる可能性は?」という質問に対して0~10点のスコアをつけてもらい、理由を自由回答してもらうだけ。10点9点をつけた人を推奨者、8点7点をつけた人を中立者、6点以下をつけた人を批判者とし、推奨者の割合から批判者の割合を引いた数字がNPS®です。 みなさまにとっては、どのような人が9,10点をつけて「推奨者」になってくれたのかが知りたいところですよね。それがわかれば、リピート客を増やすことができるのですから。 ## 宿泊施設のタイプによって異なるNPS® 今回の調査では、ホテル宿泊業と一口で言っても、タイプによって宿泊場所選択時の決定要因も異なってくるので、タイプを「ラグジュアリーホテル」「BBBホテル(※)」「ビジネスホテル」の3つに分けて、それぞれのデータを取得しました。まずは、その3タイプごとのNPS®のデータを紹介します。 (※)「BBBホテル」とは、大浴場付やビュッフェ形式の朝食、キングサイズのベッドなど従来の「ビジネスホテル」よりサービス面が充実した低価格ホテルを指す造語です。 NPS®の数値は、推奨者の割合から批判者の割合を引いた数字です。上図の左側は、回答者の中で「推奨者」「中立者」「批判者」の占める割合です。そして、「推奨者の割合」-「批判者の割合」が右側にある数値、つまり、これがNPS®となります。 この結果を見ると、「ラグジュアリーホテル」のNPS®の数値は30.5と非常に高く、「BBBホテル」は-16.4、「ビジネスホテル」は-27.0と低くなっており、かなり開きがあることがわかります。 なぜ、このような数値が出てしまっているのでしょうか? 当社では、NPS®を決定する要因の一つとして、事前の期待値と宿泊時のギャップが大きく影響すると考えています。ホテル宿泊業でいえば、予約時の「決定要因」と宿泊時の「良かった」こととのギャップがNPS®の数値に影響するということです。 ## 宿泊先を決める時(事前期待)と実際に宿泊したときのギャップに注目 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSの調査結果を利益向上につなげるソリューションを提供します --- title: 【共催セミナー】 誠実な値上げを実現するCXとプライシングの方法 date: 2024-07-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91-%e7%b6%99%e7%b6%9a%e7%9a%84%e3%81%aa%e5%80%a4%e4%b8%8a%e3%81%92%e3%82%92%e5%ae%9f%e7%8f%be%e3%81%99%e3%82%8b%e9%a1%a7%e5%ae%a2/ --- # 【共催セミナー】 誠実な値上げを実現するCXとプライシングの方法 --- title: 【共催セミナー】 誠実な値上げを実現するCXとプライシングの方法 date: 2024-06-29 url: https://total-engagement.jp/seminar/3803/ --- # 【共催セミナー】 誠実な値上げを実現するCXとプライシングの方法 BtoC事業の運営において、「顧客体験(CX)価値」を高めることは、 顧客の満足度やロイヤルティの向上、口コミの拡散、顧客の購買行動などに繋がり、継続的な成長戦略には欠かせません。 一方で、昨今の人件費や光熱費の高騰により、値上げを避けられない状況が増えています。 値上げは顧客体験にも大きな影響を及ぼすため、値上げが難しい、顧客数減少が怖くて値上げできないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 今回は、サービス品質に見合う価格とは、サービス品質を高めることで、付加価値として価格を高めていく方法を、プライシングスタジオの高橋社長と共催で行います。 CXの重要性とその活用方法、継続的な値上げを成功させる具体的な手法について解説いたします。 よく話題に取り上げられる「ラーメンの1000円の壁は本当にあるのか?」というテーマにも触れ、顧客の声を活かし商品の付加価値を高めることによる値上げの実現性についても詳しく解説いたします。 この機会に、顧客満足度を高めながら効率的に値上げを実施する方法を学んでいただき、貴社ビジネスにお役立てください。 --- title: 【共催セミナー】11月26日 知っているだけで差がつく!顧客調査×新規リード獲得ChatGPT活用法 date: 2024-11-16 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%9111%e6%9c%8826%e6%97%a5%e3%80%80%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e5%b7%ae%e3%81%8c/ --- # 【共催セミナー】11月26日 知っているだけで差がつく!顧客調査×新規リード獲得ChatGPT活用法 --- title: 【共催セミナー】3月15日データの利活用が店舗改善に効く date: 2023-03-06 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%913%e6%9c%8815%e6%97%a5%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%81%ae%e5%88%a9%e6%b4%bb%e7%94%a8%e3%81%8c%e5%ba%97%e8%88%97%e6%94%b9/ --- # 【共催セミナー】3月15日データの利活用が店舗改善に効く --- title: 【共催セミナー】4月23日13−14時 利益拡大のためのCX戦略 データの活かし方 date: 2025-04-09 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%914%e6%9c%8823%e6%97%a513%e2%88%9214%e6%99%82%e3%80%80%e5%88%a9%e7%9b%8a%e6%8b%a1%e5%a4%a7%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%aecx/ --- # 【共催セミナー】4月23日13−14時 利益拡大のためのCX戦略 データの活かし方 --- title: 【共催セミナー】5月31日1400−店舗事業者向け 集客から顧客体験まで  date: 2023-05-30 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%915%e6%9c%8831%e6%97%a51400%e2%88%92%e5%ba%97%e8%88%97%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e8%80%85%e5%90%91%e3%81%91%e3%80%80%e9%9b%86%e5%ae%a2/ --- # 【共催セミナー】5月31日1400−店舗事業者向け 集客から顧客体験まで  --- title: 【共催セミナー】“学びっぱなし”で終わらせない。 研修効果を現場につなげる4つの仕組み date: 2025-08-15 url: https://total-engagement.jp/seminar/4512/ --- # 【共催セミナー】“学びっぱなし”で終わらせない。 研修効果を現場につなげる4つの仕組み あの研修、よかったよね」―― それで終わっていませんか? 受講直後は盛り上がり、感想も前向き。でも、数週間後には会話にも行動にも変化が見られない。 せっかくの学びが、現場に根づかない。そんな“研修の空回り”を経験したことはないでしょうか。 実は多くの企業が、「研修そのもの」ではなく、**その後の“つなぎ方”**に課題を抱えています。学びを定着させ、行動を変え、組織の成果につなげるには、「仕組み」が必要です。 本セミナーでは、研修効果を“現場につなげる”ための3つの仕掛けに焦点を当て、 ・なぜ多くの研修は定着しないのか ・どうすれば日常の行動に変化を起こせるのか ・ 何を仕組みとして組み込むべきか といったテーマを、理論と実践の両側面からお届けします。 組織の中で「学びを資産に変える」ための視点と具体策を、60分でご提供します。 https://form.otsunagi.co/webinar_0826 --- title: 【共催セミナー】“学びっぱなし”で終わらせない。 研修効果を現場につなげる4つの仕組み date: 2025-08-15 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e5%ad%a6%e3%81%b3%e3%81%a3%e3%81%b1%e3%81%aa%e3%81%97%e3%81%a7%e7%b5%82%e3%82%8f%e3%82%89%e3%81%9b%e3%81%aa/ --- # 【共催セミナー】“学びっぱなし”で終わらせない。 研修効果を現場につなげる4つの仕組み --- title: 【共催セミナー】「推し活×顧客体験で企業を元気にする!」~ファンと企業が育てる“推される組織”の作り方~ date: 2025-09-24 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e3%80%8c%e6%8e%a8%e3%81%97%e6%b4%bbx%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%a7%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%82%92%e5%85%83/ --- # 【共催セミナー】「推し活×顧客体験で企業を元気にする!」~ファンと企業が育てる“推される組織”の作り方~ --- title: 【共催セミナー】利益拡大のためのCX戦略 データの活かし方 date: 2025-04-09 url: https://total-engagement.jp/seminar/4292/ --- # 【共催セミナー】利益拡大のためのCX戦略 データの活かし方 マーケティング活動から利益を拡大化するにはCX(顧客体験)からのデータ活用を上手く行わないと適切な戦略設計ができません。どのようなデータを基にどのような戦略を描くべきか、注意点などのノウハウをお伝え予定です。 --- title: 【共催セミナー】炎上・誹謗中傷からブランドを守る! ― リスク対策としての"体験価値改善"とは date: 2025-08-19 url: https://total-engagement.jp/seminar/4515/ --- # 【共催セミナー】炎上・誹謗中傷からブランドを守る! ― リスク対策としての"体験価値改善"とは デジタル上での顧客接点が増える今、企業が選ばれ続けるために不可欠なのは、「顧客体験(CX)の向上」と「ブランドリスク管理」の両立です。 特に中堅企業においては、広告費やブランド力で勝負するのではなく、“顧客満足度の向上”や“信頼される発信・対応”が競争優位性の源泉となる時代に突入しています。 しかし一方で、以下のような構造的課題を多くの企業が抱えています。 ・顧客体験を把握・改善したいが、「何をどう測ればいいか分からない」 ・SNSや口コミでの誹謗中傷が心配だが、「万が一に備えた体制が整っていない」 ・日々の業務に追われ、リスク対策や体験設計が「後回し」になりがち このような悩みを抱える中小企業さまに向けて、本セミナーでは2社が登壇し、実務に直結するヒントと具体的なアクションプランをお届けします。 中堅企業のマーケティング・経営企画・リスク管理ご担当者さまに向けて、すぐに活かせるノウハウをご紹介する貴重な機会です。 ぜひご参加ください! --- title: 【共催セミナー】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 date: 2024-11-28 url: https://total-engagement.jp/seminar/4048/ --- # 【共催セミナー】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 コンテンツマーケティングで顧客の第一想起を勝ち取り、ファン化させるためには、効果的なタッチポイント設計が重要です。本ウェビナーでは、BtoB企業のマーケティング担当者向けに、顧客との接点を最大限に活用し、信頼関係を構築する方法を解説します。SEO、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告など、多様なチャネルを通じて、いかにして顧客の心を掴むか、実践的な事例を交えながら具体的な戦略を学びます。ぜひご参加いただき、御社のマーケティング活動を一段と強化しましょう。 1200−1230 第一部 トータル・エンゲージメント・グループ社 × ネオマーケティング社 テーマ:「第一想起獲得のための顧客体験設計」 1230−1300 第二部 シャコウ社 × ファン・マーケティング社 テーマ:「コンテンツマーケでファン化を実現するタッチポイント戦術」 ※上記のセッション内容は予告なく変更となることがございますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。 --- title: 【共催セミナー】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 date: 2024-11-28 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e7%ac%ac%e4%b8%80%e6%83%b3%e8%b5%b7%e3%82%92%e5%8b%9d%e3%81%a1%e5%8f%96%e3%82%8b%ef%bc%81%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%b3/ --- # 【共催セミナー】第一想起を勝ち取る!コンテンツマーケティングで顧客をファン化するためのタッチポイント設計 --- title: 【共催セミナー】電通マクロミルインサイト社 顧客理解のチカラ‐リサーチから得たインサイトで選ばれる企業へ‐9月27日14時 date: 2023-09-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e9%9b%bb%e9%80%9a%e3%83%9e%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%9f%e3%83%ab%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%83%88%e7%a4%be%e3%80%80/ --- # 【共催セミナー】電通マクロミルインサイト社 顧客理解のチカラ‐リサーチから得たインサイトで選ばれる企業へ‐9月27日14時 --- title: 【共催セミナー】顧客体験から考えるブランド価値の再定義 date: 2025-01-08 url: https://total-engagement.jp/seminar/4110/ --- # 【共催セミナー】顧客体験から考えるブランド価値の再定義 生活様式の変化、価値観の多様化、AIや自動化などのテクノロジーの進化など、私たちを取り巻く環境は刻一刻と変化し続けています。 こういった変化に合わせ、ブランドの在り方や価値の再定義が必要になっています。 今回のセミナーでは、ブランドと顧客体験の専門家である現役コンサルタント2名が登壇し、ブランド強化やリブランディングに向けた具体的な方法論やポイントをお伝えします。 是非この機会をお見逃しなくご視聴下さい。 --- title: 【共催セミナー】顧客体験から考えるブランド価値の再定義 date: 2025-01-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e4%bd%93%e9%a8%93%e3%81%8b%e3%82%89%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%89%e4%be%a1/ --- # 【共催セミナー】顧客体験から考えるブランド価値の再定義 --- title: 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 〜大手アパレルブランドとD2C企業の場合〜 date: 2022-07-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2250/ --- # 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 〜大手アパレルブランドとD2C企業の場合〜 --- title: 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ date: 2019-11-07 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/18/ --- # 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ ## 顧客中心文化へのパラダイムシフト 米国を中心に2010年から顧客中心企業への転換が始まっています。 特にそのパラダイムシフトを推進する上でNPSが果たした役割は非常に大きく、その分析結果から生まれた指標が大きな推進力になってきました。 今回のセミナーは、ナビプラス株式会社と株式会社フラクタと株式会社トータル・エンゲージメント・グループ3社の共催セミナーですが、弊社は代表の池田が登壇し、顧客中心企業への転換を実践している国内の事例を紹介しながら、どのように顧客体験を最大化させるのか、更には組織改革の推進方法についてNPS分析の重要性と共にご紹介します。 ## なぜ、顧客中心企業への転換は必要なのか? ひと昔前までは良いものを作れば物は売れる、お客さんは来てくれると信じられていて、便利さや機能、価格をアピールポイントにおいて差別化を図っていました。 その後作っただけではなく、ちゃんとお客さんに伝えないといけないということから、プロモーションやSNSなどにより告知に費用や労力を費やすようになりました。 ただ、多くの商品やサービスは簡単に模倣することができ、差別化が難しくなってきているのが、現代のマーケットです。 さらに、これまでのマーケティング手法に限界を感じさせる要因がいくつかあります。 ・商品のコモディティ化と価格競争 ・技術革新・新規性の頭打ち ・グローバル化 ・商品サイクルの短命化 ・マーケティングポジションの密集化 ・ソーシャルメディアによる評価の可視化 もちろん、元気のいい企業が無いわけではありません。多くのお客さんが来ているお店や売れている商品はあります。 そこには共通しているポイントがあります。 それは、そこで**働いている人が生き生きと元気にお客さんに喜んでもらおうと働いている**ことです。 そして、お客さんがお店のファンになり、SNSで発信したり次のお客さんを連れてきたりしてくれています。 インスタ映え狙いの一発商法の企業などでさえ、お客さんを喜ばすことを考えています。人が集まるお店は、常にお客さんのことを最初に考えています。 これを「顧客中心企業」と呼び、私達はエンゲージメントカンパニーと意訳しています。 通常エンゲージメントを辞書で引くと、「契約や絆」のように硬い表現が出てくるので、私達は「共感と愛着」と意訳しています。 顧客中心企業になると、お客さんとの関係が変わり、それにより従業員の働き方も変わってくるのです。 その時、どれだけ顧客中心になっていっているのか、従業員のコンデションは良くなってきているのかを把握するための指標としてNPSがよく使われています。 実際に顧客や従業員にアンケートと言う形で聞くことになりますが、非常にパワフルで業績へのインパクトも検証することが出来ます。 これまでの感覚に頼らずに、見える化することにより、全社での経営指標とすることが可能になります。 これからAIやロボット化というテクノロジーの変化、少子高齢人口減少というマーケットの変化など、大転換期を迎えていく中で、秘策はなく真っ当に現在の顧客中心企業への変革を図り、顧客とともにこの変化を楽しんで事業を進めていく企業が成長していくのではないでしょうか? 今回のセミナーでは、このような時代背景の中で、顧客中心企業への転換を実践している企業の紹介や、NPSの活用施策などを具体的に紹介しますので、ご興味のある方は、ぜひ、ご参加くださいね。 **セミナーのお申込みはこちら** **セミナー概要** 顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ **開催日** 2019年11月27日(水)13:15~(13:00受付開始) **会場** 東京都渋谷区恵比寿南3-5-7 デジタルゲートビル9階 株式会社デジタルガレージ セミナールーム **共催** 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 株式会社フラクタ ナビプラス株式会社 **参加費** 無料 **プログラム** 第1部 13:15-14:00(45分) 顧客中心文化へのパラダイムシフト 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 代表取締役 池田順一 米国を中心に2010年から顧客中心企業への流れが始まってきています。 特にそのパラダイムシフトを行う上で、NPS分析などの指標化が大きな推進力になってます。事例を紹介しながら、どのように顧客体験を最大化させるのか、更には組織改革の推進方法についてご紹介します。 ーーー 14:00-14:10(10分) 休憩 ーーー 第2部 14:10-14:40(30分) 顧客ロイヤルティを高めるために必要な”対話型”マーケティング -ナビプラス株式会社 執行役員 戦略推進室室長 高橋敏郎 知っているようで知らない「顧客」の状況をリアルタイムに可視化し、事業者発信の一方的なプローションではなく、顧客のロイヤルティを高めて新たな事業を創り出す、双方向での”対話”を行うための顧客体験プラットフォームを紹介します。 ーーー 第3部 14:40-15:25(45分) 熱狂的なファンを作る!D2C企業で取り組むブランディング施策 -株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸 EC/店舗の垣根なく一貫した表現でブランドづくりに成功しているD2C企業の事例を交えながら、デジタルの力を最大限活かしたブランディングのためのコンテクストの作り方について紹介します。 **セミナーのお申込みはこちら** 関連記事 / Related - CX-EX「見える化」月間 −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− - 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? - セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 - これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) --- title: 【初心者向け】顧客エンゲージメントの向上が店舗の売上を伸ばす ~その仕組みと実例紹介~ date: 2014-12-11 url: https://total-engagement.jp/column/others/342/ --- # 【初心者向け】顧客エンゲージメントの向上が店舗の売上を伸ばす ~その仕組みと実例紹介~ 多くの方が店頭での売り上げの向上のために、日々、頭を悩ましていることと思います。商品開発、販促物の展開、キャンペーンの実施、スタッフの接客などなど売上につながる要素はたくさんあることでしょう。 ただ、これからの時代、**他店との差別化を持続的に生み出せる**ものとして「接客」スキルを向上させ、「顧客エンゲージメント」を高めることをテーマに置く企業も非常に多くなってくると思われます。 さて、みなさまは、接客スキルの良し悪しを**どのような尺度で測り**、「顧客エンゲージメントが向上した」と判断されますか? そして、スキルを向上させるために、**どのような研修**をすれば良いと思われますか? 株式会社トータル・エンゲージメント・グループでは、その基準をNet Promoter Score(NPS® )で算出しております。そして、そのNPS® を向上させるために、まずは現状を調査し、自店の強み・弱みを把握してから研修を実施することが重要だと考えています。 NPS® 自体は、数値でしかありません。測定して終わりでは全く意味がなく、NPS® を向上させ、売上につなげていくことが重要になってきます。 本セミナーでは、弊社プランナーの中谷健一が、NPS® の解説を中心に、それをどのように売上につなげていくことができるのかを事例を交えてお伝えします。 **【プログラム】 ** ・究極の顧客満足指標「Net Promoter Score® 」とは ・NPS® の指標としての使い方 ・NPS® のツールとしての使い方 ・NPS® 利用の大原則 ・活用事例の紹介 **【講師紹介】** プランナー 中谷 健一 <略歴> リクルートでメディアプロデュース・新規事業立ち上げ等を経て2002年エフモード株式会社設立。モバイル通販企画・イベント企画・顧客戦略を担当。2006年トリムタブジャパン有限会社を設立。顧客視点に立脚したマーケティング戦略の企画・サイト運営コンサルティングなどを手掛ける。個人としてノマドワーキング/コワーキングの著作も。 <主なプロジェクト歴 著作他> ・大手飲料メーカーサイト コンテンツ企画・コンサルティング ・外食チェーン店  eCRM 戦略企画・コンサルティング ・女性向け雑誌サイト  EC/ CRM/新規事業 コンサルティング ・外資女性向け宝飾ブランド eCRM 企画 ・アパレルブランド接客改善コンサルティング 著作 「どこでもオフィス」仕事術 (ダイヤモンド社) 執筆 月刊Web Designing「モバイルコンテンツ最前線」 【開 催 日 時】 2014年12月11日(木) 19時30分~21時(19時15分:受付開始) 【セミナー会場】 ちよだプラットフォームスクエアB1F プロジェクトルーム011 【ア ク セ ス】 東京都千代田区神田錦町3‐21 (http://www.yamori.jp/access/) 【定     員】 8名 (定員に達した場合、抽選となります) 【参 加  費】 無料 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 個人情報保護方針 --- title: 【実践セミナー】顧客体験向上にChatGPTを活かす date: 2023-06-29 url: https://total-engagement.jp/seminar/2912/ --- # 【実践セミナー】顧客体験向上にChatGPTを活かす 最近、報道でもSNSでも生成系AI ChatGPTの話題を聞かない日はありません。 私達もCX‐EX調査を行う際に、自由文回答などでは以前から形態素解析を行い、ワードクラウドなど様々な手法で分析をしておりました。 いよいよこの領域にもAI活用が始まります。 今回は単純にAIで分析するだけではなく、実際のCX調査の中でどのように使えるのかを、デモをお見せしながらご紹介します。 また、今後ご活用できそうなスクリプトの例なども交えて、顧客サービスやCRM分野の現場で「実際に使える道具」としてのChatGPTについてご紹介します。 是非、みなさんと勉強できればと思います。 よろしくお願いします。 --- title: 【店舗事業者必見】DX-CXのプロが解説!集客から顧客体験まで必要なポイントを一挙ご紹介! date: 2023-05-16 url: https://total-engagement.jp/seminar/2840/ --- # 【店舗事業者必見】DX-CXのプロが解説!集客から顧客体験まで必要なポイントを一挙ご紹介! 先日、インフォマート社の調査で、飲食店の経営者・役員・営業本部長・店舗統括長104名にアンケートを取られた結果が出ていました。 (複数業態、かつ5店舗以上の飲食店を運営している会社) ## **・94.2%が「現在ホスピタリティの重要性が高まっている」** ## ## **・ホスピタリティ向上のための取り組み、「十分に行えている」と回答したのは52.9% **** ** 店舗事業者にとって、顧客の体験価値を向上することは様々な良い影響が現れます。 1,顧客の買い周り品数が多くなる 2,顧客単価が上がる 3,従業員のモチベーションがあがる などなど。 今回のセミナーでは、第一部で株式会社トータル・エンゲージメント・グループから顧客体験価値のデータ取得から現場活用についての事例を交えた内容をお話させていただきます。 もう一つ重要なデジタルマーケティング(SEO • SNS • MEOなど)も、考えなければなりません。 体験データを活用を活かすには、デジタルマーケティングをなるべくシンプルに効率よく実行することが必要になります。 その悩みに答える形で、 第二部では、店舗でのデジタルマーケティングをワンストップで可能にしているaumoマイビジネス”を提供するアウモ株式会社がこれまでの知見をお伝えします。 アウモ株式会社は月間約1,600万人のユーザー数を誇る国内S大級のおでかけサイト「aumoを運宮し、飲食店や宿泊施設、小充店など実店鏑の集客支援をしており、従来のユーザー行動とS新のユーザー行動を通いを解説し、最新のユーザーに合わせた集客ノウハウをお届けします。 今回のウエビナーでしか閒けない話ばかりですので、ぜひお気軽にご參加ください。 また、初の試みとして、録画配信も行います。当日都合がつかない方も、視聴が可能です。 6月1日1400−1500、1530−1630 --- title: 【本当はやめてほしいサービスTOP10】お客様の"事前期待"からはずれたサービスは、ただの余計なお世話なのだ!! date: 2016-02-12 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/158/ --- # 【本当はやめてほしいサービスTOP10】お客様の"事前期待"からはずれたサービスは、ただの余計なお世話なのだ!! **最初から期待をしないショートパンツ**は許せますが、期待をさせておいて途中から望みをバッサリと絶つキュロットスカートは許せない、わたちゃんです。**前から見たらミニスカートに間違えるやつ**は特にいけません。途中で分かった時の絶望感は膝から崩れ落ちる勢いです。 ## 声かけやお見送りが顧客満足度を下げる!? やめてほしいサービスTOP10 サービスの定義は多くの人がいろんな立場で定義をしてますが、サービスサイエンス的に以下のようにも定義できます。 **「人や構造物が発揮する機能で、ユーザの事前期待に適合するものをサービスという」** ここで最も重要なのは**「事前期待に適合する」**という意味です。つまりいくら品質の高いサービスを提供しても相手(お客様)の**事前期待に適合していなければ、それはただの余計なお世話**になることです。ですからサービス提供者はユーザの事前期待をしっかりと把握する必要があるのです。 以下は、お客様がやめて欲しいと思っているサービストップ10の調査結果です。すべての人がこう思っているわけではありませんが、**一律でいいサービスだと思って実施していることが実はお客様の満足度を下げている例**です。 ## 事前期待の持ち方は4つに分類して対策を練る そしてやっかいなのは、この**「事前期待」は人によって違いますし、同じ人でも時と場合によって違ってくる**ということです。サービスサイエンスでは事前期待の持ち方を4種類に分けて対策を練ります。 そして高いサービス品質を実現するためには、個別的事前期待や状況によって変化する**事前期待をあらかじ洗い出し分類・定義してサービスの標準化**しておくことが重要です。 今日は少し暑いので生ビールで、次の日はメタボを気にしてホッピーで、女性と一緒の場合はちょと気取ってワインを、日本人を噛みしめたい時には日本酒で、はたまた二日酔いなので今日はペリエで十分、というようにその時や場面にって違う事前期待を察知しながら対応できる**銀座の一流クラブのマダムのような応対**が必要なのです。まあ、クラブではホッピーは出ないでしょうが。 ## 参考事例:アパレルショップでの事前期待別顧客タイプ分け これは店舗における接客においても応用できます。 以下にアパレルショップにおける顧客の事前期待により8つのセグメント分けをしてみました。 こうしたセグメント分けにより各セグメント別に、**どれくらい話しかけるべきか、接客話題や薦める商品はどのタイプかをあらかじめ決めておく**ことで、**高い接客品質**につながります。 たとえばセグメント①のお客様は、店員に薦めてもらいたく、ファッションに興味がありしかもブランドにこだわるタイプのお客様ですので、積極的に話しかけて共感性を発揮しお客様のこだわりのブランドを聞き出して柔軟性を発揮した提案することです。 そして店員が接客品質を向上させるために習得すべきスキルは、お客様の入店時に**お客様のタイプを判別するスキル**と、判別したお客様のタイプに合わせて**標準化された接客を提供するスキル**です。 こうしたスキル育成と接客標準化が店員間の接客品質のバラツキを少なくして**店全体での接客品質を向上させるサービスサイエンス的活動**となります。 ちなみに、僕のタイプは⑥で、店員さんに薦められたら何でも買ってしまうのですが、多くの店員さんにはどうも⑦と思われるようで、なかなか話しかけてくれないんですよね。それで目利き力が無い自分が選んでしまい、失敗するのです。 **●「サービスサイエンス」をもった知りたい方へ これまでのわたちゃんコラムが1冊にまとまりました!** 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - “味はそこそこ”なのに大繁盛! 顧客満足度が高いサービスに重要な「プロセス品質」をやさしく解説 --- title: 【本日14時】セミナー カスタマージャーニーマップ(CJM)- 小さな声を大きくするアプローチ date: 2023-11-10 url: https://total-engagement.jp/news/%e4%b8%ad%e5%b0%8f%e4%bc%81%e6%a5%ad%e8%a8%ba%e6%96%ad%e5%8d%94%e4%bc%9a%e3%82%b7%e3%83%b3%e3%83%9d%e3%82%b8%e3%82%a6%e3%83%a0%e3%81%a7%e6%b1%a0%e7%94%b0%e3%81%8c%e5%85%b1%e5%90%8c%e8%ab%96%e6%96%87/ --- # 【本日14時】セミナー カスタマージャーニーマップ(CJM): 小さな声を大きくするアプローチ --- title: 【無料】2015/5/27(水) 開催 エンゲージメント塾 <アパレル業向け> 売れる店舗はこう作る! 「リピート客の増加」「購入単価の向上」を実現するために 「顧客を知る手法」と「成功事例」を学ぶ date: 2015-05-27 url: https://total-engagement.jp/column/others/262/ --- # 【無料】2015/5/27(水) 開催 エンゲージメント塾 <アパレル業向け> 売れる店舗はこう作る! 「リピート客の増加」「購入単価の向上」を実現するために 「顧客を知る手法」と「成功事例」を学ぶ **本セミナーのお申込みは終了しました。** ** 【今後のセミナー情報】 **最新のセミナー情報を希望する方は、このページのフォームに「お名前」と「メールアドレスを」入力して送信してください。** ** 店長として、マネージャーとして、**日々の売上目標の達成**に悩んでいませんか? - **売上が上がらず**に、様々な施策を実施しているが決めてに欠ける - **購買頻度・単価の高いお客様**を知りたい - **リピート客を増やす**手法を知りたい - **他店との差別化**をはかりたいが、何をすればよいか分からない - 従業員の「**接客スキル**」に悩んでいる **あなたが本当に求めている「顧客」は、どのような方ですか?** せっかくCRMを導入しているのにリピート施策の向上に活かせていないというケースが数多くあります。それは、本当の意味で自店に対してのロイヤリティが高い顧客を把握できてないからではないでしょうか?** 顧客のロイヤリティを高め、リピートにつなげ、売上に大きく影響をあたえる。**そんな真の顧客を把握することができれば、その方へのアプローチ方法もわかってくるでしょう。そこで、今回は?**「顧客を知る」**をテーマにした少人数の勉強会を開催します。 Appleストアやサウスウエスト航空、ザッポスやなど「顧客満足度」に敏感な欧米企業5000社以上が導入している顧客満足度計測指標Net Promoter Score (NPS®)をご存知ですか? この調査をすることで **  ・自店の強みや弱み、接客力を知り、改善すべきポイントを明確にする方法**** ・顧客を「推奨者」「中立者」「批判者」に分け、そのロイヤリティを測る** が明確になってきます。 そして、顧客のロイヤリティがわかってきたら、購買頻度・購入額とかけあわせていけば良いわけです。 ?今回の「エンゲージメント塾」では、**NPSについて基本的な概要**から、それを**どのようにして売上向上に活かし、リピート客を増やすことにつながるのか**を**成功事例**を織り交ぜて解説いたします。 **売上向上、新規顧客のリピート化施策に迷っているご担当者の方**、ぜひ、この機会にご参加下さい。 参加は無料です。 講師とのコミュニケーションも取りやすいスタイルですので「なるほど!」をお持ち帰りいただけると思います。 ## 2015年5月27日(水) 東京開催 <アパレル業向け> 売れる店舗はこう作る! 「リピート客の増加」「購入単価の向上」を実現するために 「顧客を知る手法」と「成功事例」を学ぶ ### こんな方におすすめします ** [職務] ・店長 ・エリアマネージャー  ・経営者 ** [業界] ・アパレル ・小売店 ・飲食店  など ### 開催概要 日時 : 2015年5月27日(水) 10:30~12:00 ※開場:10:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F ミーティングルーム005 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料 ※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 (先着順) 申込み期限 : 2015年5月26日(火) 23:59 ### プログラム 時間 内容 10:15 **受付開始** 10:30~10:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 10:40~11:40 ## 売れる店舗はこう作る! 「リピート客の増加」「購入単価の向上」を実現するために 「顧客を知る手法」と「成功事例」を学ぶ 講師: 藤谷 拓 (トータル・エンゲージメント・グループ プランナー) 1. 本当に欲しい「顧客」をわかっていますか? 2. 究極の顧客満足指標「Net Promoter Score®」とは 3. NPS®の指標としての使い方 4. NPS®利用の大原則 5. アパレル・小売店での活用事例の紹介 11:40~12:00 **質疑応答** ### 講師紹介 ** ** **藤谷 拓** **株式会社トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント** ** **<略歴> ファミリーアパレル(SPA)企業にて、10年間、採用/教育をはじめ100店舗の店舗運営を担当。アメリカ系ミステリーショッピング専門企業を経て、2010年シンクーにて本事業の立ち上げを行う。セールスコンサルタントとして、エンゲージメント調査から戦略プランニング、ソリューション提供までを担当。 <主なプロジェクト歴> 大手セレクトショップ NPS調査 大手コンビニエンスストア 全店NPS調査 鉄道会社リテールコンタクトポイント戦略立案 大手 ECサイト  NPS調査 宝飾ブランド 顧客経験価値調査 大手セレクトショップ  従業員エンゲージメント調査 アパレルブランド接客改善コンサルティング ** 「エンゲージメントフォーラム」執筆記事 **【事例紹介】接客のクオリティと売り上げアップを実現した小売店の事例 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 顧客満足度は「高いコストをかけたサービス」よりも「ちょっとした応対」で格段に向上する --- title: 【無料】2015/9/10開催 エンゲージメント塾 リピートにつながる顧客を見つけるためのNPS活用セミナー date: 2015-09-10 url: https://total-engagement.jp/column/others/211/ --- # 【無料】2015/9/10開催 エンゲージメント塾 リピートにつながる顧客を見つけるためのNPS活用セミナー 店舗経営者、店舗運営責任者、店長のみなさまであれば、誰もが**日々の売上目標の達成**に悩んでいるかと思います。 - **他店との差別化**をはかりたいが、何をすればよいか分からない - 従業員の「**接客スキル**」に悩んでいる - レベルアップにつながる「接客スキル」の評価方法が知りたい - キャンペーンなどで新規客を集めても**「リピート」につながらない** **接客力の向上が顧客のロイヤリティを高め、リピートに大きく影響をあたえる**ことがわかっていても、具体的な評価・改善方法がわからずにお悩みの方が多くいらっしゃいます。。そこで、今回はNPSを活用して**顧客満足度を高め、リピートにつながる手法**をテーマに少人数の勉強会を開催します。 Appleストアやサウスウエスト航空、ザッポスやなど「顧客満足度」に敏感な**欧米企業5000社以上が導入**している**顧客満足度計測指標**Net Promoter Score (NPS®)。 - 成長を続ける優良企業が顧客満足度を重視する理由とは? - 自店の強みや弱み、**改善すべきポイントを明確にする方法** - 顧客満足度を高め、**リピートにつなげる方法** **NPS®について初心者の方向けに,、基本から売上につなげる方法まで、事例を交えて丁寧にお伝えします。**疑問を持っている方、ぜひ、この機会にご参加下さい。参加は無料です。講師とのコミュニケーションも取りやすいスタイルですので「なるほど!」をお持ち帰りいただけると思います。 ## 2015年9月10日(木) 東京開催 リピートにつながる顧客を見つけるためのNPS活用セミナー ### こんな方におすすめします ** [職務] ・店舗マネジメント、リーダー ・人事、研修担当 [業界] ・アパレルなどの小売店 ・ホテル、宿泊業 ・フランチャイズ ・メーカー など** ### 開催概要 日時 : 2015年9月10日(木) 19:30~21:30 ※開場:19:15 会場 : ちよだプラットフォームスクエアB1F ミーティングルーム005 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : 無料 ※お気軽にお越し下さい。 定員 : 6名 申込み期限 : 2015年9月9日(水) 23:59 ### プログラム 時間 内容 19:15 **受付開始** 19:30~19:40 **講師挨拶 参加者自己紹介** 19:40~21:10 **リピートにつながる顧客を見つけるためのNPS活用セミナー** 講師: 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ プランナー 中谷 健一 ・ 究極の顧客満足指標「Net Promoter Score」とは ・ NPSの指標としての使い方 ・ NPSのツールとしての使い方 ・ NPS利用の大原則 ・ 活用事例の紹介 21:10~21:30 **質疑応答** ### 講師紹介  中谷 健一 **トータル・エンゲージメント・グループ プランナー** **<略歴>** リクルートでメディアプロデュース・新規事業立ち上げ等を経て2002年エフモード株式会社設立。モバイル通販企画・イベント企画・顧客戦略を担当。2006年トリムタブジャパン有限会社を設立。顧客視点に立脚したマーケティング戦略の企画・サイト運営コンサルティングなどを手掛ける。個人としてノマドワーキング/コワーキングの著作も。 **<主なプロジェクト歴>** ・大手飲料メーカーサイト コンテンツ企画・コンサルティング ・外食チェーン店 eCRM戦略企画・コンサルティング ・女性向け雑誌サイト EC/ CRM/ 新規事業コンサルティング ・外資女性向け宝飾ブランド eCRM企画 ・アパレルブランド接客改善コンサルティング **<著作>** 「どこでもオフィス」仕事術?(ダイヤモンド社) **<執筆>** 月刊Web Designing 「モバイルコンテンツ最前線」 ### 前回参加者のアンケートより - NPSの概略の説明がわかりやすく、事例も豊富で面白かった - モヤモヤとした点が理解できた - 自社にあてはめて考えることができる話を聞けて良かった 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - リストラで人件費を減らしてもブランドの売上高は浮上しない --- title: 【無料】2018/3/7(水) アパレル・小売り企業向けCSセミナー ビームスが取り組むNPS×VOCリスニング ~VOCリスニングを起点とした店舗活性化施策の実行と、店舗マネージャーから見た現場の効用、そして今後の展望~ date: 2018-03-01 url: https://total-engagement.jp/column/others/82/ --- # 【無料】2018/3/7(水) アパレル・小売り企業向けCSセミナー ビームスが取り組むNPS×VOCリスニング ~VOCリスニングを起点とした店舗活性化施策の実行と、店舗マネージャーから見た現場の効用、そして今後の展望~ **「顧客ロイヤルティを向上したいが予算も時間もない」 **** 「改善の取り組みが継続できない、全店舗に広げることが難しい」 **** 「上司や社内の理解が足りない、動いてもらえない」** …などCS 担当者の悩みはつきません。これを乗り越えようと現在、株式会社ビームスが取り組んでいる事例の紹介を中心に、**CS担当者の課題を共有し、組織を動かし企業全体のCS を向上する取り組みのヒント**を見つけるセミナーを開催します。 **全店舗を巻き込んだ顧客満足向上の取り組み事例**を、現場担当者の視点から紹介する貴重な機会です。CS向上に興味を持ち、最新の取り組み事例を知りたい方は、ぜひ、この機会にご参加ください。 ### 2018年3月7日(水) 東京開催 ## アパレル・小売り企業向けCSセミナー 『ビームスが取り組むNPS×VOCリスニング』 ~VOCリスニングを起点とした店舗活性化施策の実行と、店舗マネージャーから見た現場の効用、そして今後の展望~ ### こんな方におすすめします ** [業種] アパレル、小売 ** ** [課題] ** ・顧客アンケートを活用できていないCS担当者や店舗マネージャー ・LTV向上がミッションのCRM担当者 ・NPS導入を検討している経営企画担当者 ・店舗活性化に課題意識のあるスーパーバイザー ・スタッフ育成が至上命題の店舗マネージャー ### 開催概要 日時 : 2018年3月7日(水) 16:30~18:35 ※開場:16:10 会場 : ちよだプラットフォームスクエア 5F 住所 : 東京都千代田区神田錦町3‐21(アクセス) 参加費用 : **無料** 定員 : 45名  ※1社2名様まで 申込み期限 : 2018年3月6日(火) 23:59 ※弊社ご同業者様のご参加はご遠慮いただく場合がございます ### プログラム 時間 内容 16:10 **受付開始** 16:30~16:35 **主催挨拶**** ** 16:35~16:45? **聴講者間の名刺交換&本セミナーに期待することディスカッション ****司会: 高野 一朗**** ** (株式会社トータル・エンゲージメント・グループ アカウントエグゼクティブ) 16:45~17:45 **ビームスが取り組む NPS×VOCリスニング? ****~VOCリスニングを起点とした店舗活性化施策の実行と、 店舗マネージャーから見た現場の効用、そして今後の展望~**** ** **講師: 山崎 勇一**(株式会社ビームス?事業企画本部?CRM推進部) **村口 良**(株式会社ビームス?第2事業本部BL部) **田中 絢子**(ビーミング ライフストア by ビームス ラゾーナ川崎プラザ店 マネージャー) **1. VOCリスニング導入の背景と目的** ・顧客ロイヤルティの位置づけ ・NPS導入の経緯 ・VOCリスニング導入の狙い ・VOCリスニング導入以降の状況 **2. VOCリスニングの活用促進と代行様の巻き込み** ・ビーミング業態の紹介と業態特有の背景 ・集票の壁 ・代行様の巻き込み ・好サイクルの循環 **3. 店舗スタッフのモチベートと教育機会の創出** ・店舗の実態 ・集票への動機づけ ・VOCリスニング活用による店舗への効用 **4. VOCリスニング導入による効果と今後の展望** ・本部が行った支援 ・別業態への波及 ・取組の定着化 ・今後の展望 17:45~17:55 **休憩 ** 17:55~18:25 **ディスカッション&質疑応答** **登壇: ****山崎 勇一(**株式会社ビームス 事業企画本部 CRM推進部) **村口 良**(株式会社ビームス 第2事業本部BL部) **五味川 尚**(株式会社ビームス第2事業本部BL部) **田中 絢子**(ビーミング ライフストア by ビームス ラゾーナ川崎プラザ店 マネージャー) **司会: 高野 一朗**(株式会社トータル・エンゲージメント・グループ アカウントエグゼクティブ) 18:25~18:30 **トータル・エンゲージメント・グループからのお知らせ**** ****藤谷 拓**(株式会社トータル・エンゲージメント・グループ マーケティングコミュニケーション&セースルDV GM)** ** 18:30~18:35 **主催挨拶**** ** 18:35~19:00 **散会(登壇者との名刺交換や意見交換)** ### **<登壇者紹介>** **高野 一朗 ****株式会社トータル・エンゲージメント・グループ  アカウントエグゼクティブ** 大手アパレルにて17年間、店舗スタッフから始まりマーチャンダイザーやEC事業責任者を経て、後半7年間は全社横断CRM事業の部署立上げと運営に従事。接客経験などをもとに、ファッション業界におけるオムニチャネル化という潮流の先陣を切るかたちで、社内IT化を推進した実績を持つ。2015年にフリーランスとなり、現在はファッション分野を中心に、店舗スタッフとCRMの相乗効果を高める視点から営業企画やコンサルティングを行っている。トータルエンゲージメントグループではアカウントエグゼクティブとして、クライアント企業のエンゲージメント活動を業務の側面から支援している。 – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – ** 藤谷 拓 ****株式会社トータル・エンゲージメント・グループ マーケティングコミュニケーション&セースルDV GM https://www.facebook.com/hiromu.fujiya ** ファミリーアパレル(SPA)企業に10年間勤務、店舗運営チームのGMとして100店舗のオペレーションに従事。アメリカ系ミステリーショッピング専?企業勤務の なかで、NPSの有効性に早くより注目し、2010年に株式会社トータル・エンゲージメント・グループでのNPSを活用した顧客ロイヤルティコンサルティング事業の立ち上げを行う。セールスコンサルタントとして、エンゲージメント調査から戦略プランニング、ソリューション提供までを担当している。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - シンプルなアプローチで大きな効果! スタッフのモチベーションが向上し行動改善する「アファメーション(自己肯定)」と「感謝」の科学的効果 --- title: 【福岡イベントレポート】チューリッヒとケンコーコムが語る! 顧客の心のつかみ方 ~データと事例に見る「カスタマー・エクスペリエンス」現状と課題~ date: 2016-06-29 url: https://total-engagement.jp/column/nps/127/ --- # 【福岡イベントレポート】チューリッヒとケンコーコムが語る! 顧客の心のつかみ方 ~データと事例に見る「カスタマー・エクスペリエンス」現状と課題~ **・収益に貢献するロイヤルティ強化施策とは?** **・コンタクトセンター部門は何をするべきか?** をテーマにカスタマーサービスを科学するプロとして活躍中の弊社パートナーコンサルタントの渡部弘毅によるパネルディスカッション **【データと事例に見る 「カスタマー・エクスペリエンス」現状と課題** ** ~チューリッヒとケンコーコムが語る! 顧客の心のつかみ方~】** が、6月22日(水)コンタクトセンター・サミットin福岡にて開催されました。 ## パネラーの紹介 **** ◆チューリッヒ保険会社 ダイレクト事業本部 副本部長 福永 敏郎氏 チューリッヒ保険会社にて年間受電数110万件を超えるコールセンターを統括。?QAによる定期的なモニタリングサイクルを継続的に実施し、応対品質改善プロセスを確立したほか、twitterを利用したアクティブサポートによるより良い顧客体験の提供・顧客満足度向上にも取り組む。長崎オフィスの設立後は、ダイレクト・ホールセール・損害サービス各事業部門を合わせて140名規模まで拡充。HDI公開格付け:問合せ窓口・Webサポート3つ星を受賞。 **◆ケンコーコム 執行役員 カスタマー本部 本部長 兼 楽天 渉外室 田畑弘二氏 **楽天市場、楽天24などのカスタマーサポート業務の企画調整業務を経験。楽天マートでは渉外室においてCS横断的な事務局を担当した。2015年よりケンコーコムにて社内外のカスタマーサポート業務受託を開始し、一年でコスト-50%・サーベイTop2 80%を達成などの成果をあげている。 ## コンタクトセンターのセンター長への 「CX(顧客体験)への取り組み状況アンケート」の結果 ?今回のパネルディスカッションでは、渡部がコンタクトセンターセンター長を対象に2016年5月に行った顧客体験への取り組み調査結果をもとにパネラーの意見や、**お二人が実際に社内で取り組まれている顧客体験向上施策**についても紹介してもらいました。 **◆アンケートの概要** **【アンケート内容】**CXへの興味、CX向上のための取り組み施策、導入指標など **【回答者】**お客さま相談室、テクニカルサポートなど27社のコンタクトセンター長 ## 調査結果から見える現場の悩み 「顧客体験向上のために具体的に何をすればいいか分からない!」 **【分かったこと】** ・顧客体験の認知/興味は高いが、**具体的に何をすればよいか分からない企業が多い** ・ホスピタリティ重視の人材教育は重要視されているものの、**全社的な活動や啓蒙レベルは低い**傾向にある ・**ロイヤルティ指標の導入**はあまりなされていない ・顧客の声はコンタクトセンター改善には使われているが**全社的な展開はあまりなされていない** ・コールログなど**VoC分析は普及**している ・**コンタクトセンターの経営的価値**が認知される機会は増えている ## 「分かりづらくて申し訳ありません」 共感力の徹底で顧客体験を好転させるケンコーコムの事例 「こういったアンケートに答えてくれるコンタクトセンターのセンター長は意識が高い方が多いにも関わらず、**“何をしたらよいのかわからない”と回答されている方は非常に多い**ですね。」 「ケンコーコムでは、ポジティブな顧客体験としてどのようなものを提供するようにされていますか?」 **ケンコーコムでの顧客体験向上施策**は、大きく2つの軸で構成されるそうです。 ** 1. サービス** ** 2. カスタマーサービス** まず、サービスでは ** ・HPの案内が分かりやすいものになっているか** ** (問い合わせしなくても欲しい情報がスムーズに取れる状態かなど)** ** ・記載のリードタイムよりも早い納品を達成しているか** ** ・誤送がないか** 等、サービスの品質を管理しています。 2つめのカスタマー・サービスでは**「共感力」**、この1点に集中したお客様対応を行うよう徹底しています。 「**とにかくお客様の心に寄り添う**ことです」 「何か問題があって問い合わせているお客様に対して、**まずその心情を理解し共感する**こと。これが大事だと教育しています」 「すべての課題を解決できるわけではないですが、折角ご連絡くださるお客様に対してせめて**“気持ちを分かってもらえた”と思っていただける体験をしていただく**ことです」 説明表記が分かりづらい、というクレームであれば必ず**「分かりづらくて申し訳ありません」という一言を第一声にする**、など共感力に焦点を当てた対応を徹底することで顧客体験を好転させることがケンコーコムさんの施策だそうです。 ## メールや電話ですませるところを「動画」で顧客感動をつくる 顧客接点が少ない保険会社チューリッヒの事例 一方、**お客様との接点が少ない**保険会社のチューリッヒでは、限られた数しか起こらない接点をいかに**ポジティブ転換させ顧客感動を生むか**に注力しています。 なかでも、目を引く取り組みに**「動画配信」**というものがあります。 成約時のお礼、契約更新時のお礼、事故が発生した際の手引きなど、ついついメールや電話、お手紙で済ませてしまうところを**担当者が直接お礼の言葉を動画で述べたり**、事故時の面倒な手続きを動画にて短時間で簡単に説明したりするそうです。 忙しいお客さまが活字を読む面倒を顧客視点で「感じることができる」からこそのサービスなのでしょう。 ## チューリッヒとケンコーコム、 商品特性にあわせた顧客体験向上施策の考え方 2種類 サービスは、6つの品質から構成されます。 ** ・正確性 ・迅速性 ・柔軟性** ** ・共感  ・安心感 ・好印象** 勿論、どの要素も大切ですが、顧客体験を考えるとき大切なのは **「目の前のお客様はどんな方で何を求めていらっしゃるタイプの方なのか?」** を、見極めることです。 実際に、チューリッヒでも目の前にいらっしゃる(あるいは電話越しの)お客様がどういったタイプの方なのかを瞬時に判断できる**「人間観察力」を鍛える研修を定期的に行う**ことで、お客様のニーズに合ったご対応を各々が状況に応じてできるようにしているそうです。 一方で、ケンコーコムでは、**共感力に焦点を当てたトレーニング**に焦点を当てています。高級デパートのコールセンターに問い合わせを行い他社のベストプラクティスから学ぶなど、共感力向上という基礎をコールセンターに徹底させることに注力されています。 ## ロイヤルティ可視化の取り組み状況 75%の企業がロイヤルティ指標を未導入 今回の顧客体験調査結果から、75%の企業が一般的な顧客満足調査のみに留まっており、**ロイヤルティ指標を持っていない**ということが判明しました。 顧客ロイヤルティ指標として有効な**NPS指標**に関しても22%の企業が使用しているにとどまっており、**ロイヤルティと顧客体験という言葉の普及とは裏腹に**まだまだその具体的な導入や施策という段階には多くの企業が至っていない状況が判明しました。 「事故対応サービスのアンケートで**NPSスコアの低いお客様**には、フォローのご連絡を入れるようにしました。これをやるのとやらないのとでは、契約更新時の更新率が違います。**フォローした場合、更新率は20%向上しました**。」 **チューリッヒでは、NPSを3年前から導入**。 NPS指標を検討しながら顧客体験向上施策を実行することで、成果が出ているそうです。 最近では、楽天でも似たような取り組みがなされています。 ネガティブな評価をされたお客様には即お電話にてご対応する、というもの。 ▼低評価レビュー投稿者に2分以内で電話聴取…楽天の新サービスが物議? http://dailynewsonline.jp/article/1086436/ ネガティブ体験をポジティブに転換することは、**有効な顧客体験向上施策**であり**ロイヤルティ向上施策**の1つでもあります。 ## コンタクトセンターで働く人への応援メッセージ 「経営戦略の中核として意識を高くもって」 収益貢献するロイヤルティ強化施策のためには、顧客接点の課題に対する共通理解を**全社レベルで共有し、横断的に業務改善する**必要があります。 顧客の声が集まるコンタクトセンターは、他部門で起こる顧客接点、業務改善、サービス改善の中心となり得る部門であり、その重要性を**経営層が理解する必要がある**と言えます。 **【福岡事務所開設記念セミナーレポート】** **“お題目で終わらせない”顧客満足とロイヤルティの強化** **<カスタマーサービスを中核とした顧客体験好転サイクルの構築>** https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/929 このカンファレンスの前日に福岡市内で開催したセミナーのレポートです。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS(ネットプロモータースコア)ってどう使えばいいの?~エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~ --- title: 【福岡事務所開設記念セミナーレポート】“お題目で終わらせない”顧客満足とロイヤルティの強化<カスタマーサービスを中核とした顧客体験好転サイクルの構築> date: 2016-06-22 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/128/ --- # 【福岡事務所開設記念セミナーレポート】“お題目で終わらせない”顧客満足とロイヤルティの強化<カスタマーサービスを中核とした顧客体験好転サイクルの構築> ・顧客満足向上が大切なことはわかっているが、**収益につながるのか自信がもてない** ・企業を成長させるための業務改革、戦略立案を行いたいが、 それを**顧客満足とどう連携させればいいかわからない** 福岡事務所開設にあたり、このような課題や疑問をお持ちの企業様を対象に、6月21日(火) 特別記念セミナー**「“お題目で終わらせない”顧客満足 とロイヤルティの強化<カスタマーサービスを中核とした顧客体験好転サイクルの構築>」**を福岡市内にて開催しました。 ・**収益に貢献するロイヤルティ強化**とは? ・そのためにカスタマーサービス部門が何から取り組むべきか??? 今回のセミナーでは、CRMのプロであり弊社パートナーコンサルタントでもある渡部弘毅が、**顧客体験向上がなぜ売上向上に連動するのか?**、を詳しく説明しました。 当日のセミナーほんの一部ですが、ポイントをご紹介します。 ## <顧客満足には2種類ある> 収益に連動するCSを向上する ?収益に貢献する顧客ロイヤルティを強化するためには、まず**顧客満足の種類の分類**が鍵となります。 顧客満足と一言で言っても、その満足には2つの満足に分解されます。 ・「頭で満足」:価格が他より安い、機能が充実している、といった**論理的満足** ・「心で満足」:「ここなら間違いない」と、いった信頼に反映される**感情的満足** **この両輪がそろってこそ、顧客のロイヤルティは強化される**と言えます。 「なぜ『頭で満足』だけではなく『心で満足』も必要なのでしょうか?」 頭でのみ満足している顧客は、総合的な満足度が低い顧客よりも**離反率が高い**傾向にあります。これは、既存の製品・サービスよりも良いスペックや安い価格が他社から発売されると、切り替えられてしまうからです。つまり、頭での顧客満足だけを追及する施策では、**価格競争や過剰な品質追及といった厳しいレールの上でのみ戦う**ことを余儀なくさせられます。 これでは、永続的な企業成長に貢献するロイヤルティ強化にはつながりません。 一方、「心で満足」とは、**顧客が抱くその企業やブランドに対する共感と愛着がある状態**、すなわちロイヤルティが高い状態です。製品・サービスを超えて、心で満足している顧客は簡単に他社に乗り換えることなく永続的にその企業を信頼し継続利用してくれるのです。また、心の満足度が高い顧客は、商品やサービスを他者に推奨するなど、**口コミやリピート率も向上する**傾向にあります。 ?この満足度の両輪をそろえることこそ、真の顧客ロイヤルティ強化であり、**企業の長期的な成長に貢献**を実現する重要な考え方です。 ## <ロイヤルティ強化施策の3本の矢> 心の満足を向上する施策 ** 1. 商品施策** ** 2. 販促系施策** ** 3. 顧客体験向上施策** 上記のうち「1」「2」の施策は、お客様の頭での満足向上に連動する施策であるのに対して、最後の「顧客体験向上施策」は、心の満足に連動するものです。 顧客の企業・店舗との接点(例えば、コールセンターへの電話等)で起こる顧客体験がポジティブであればあるほど心の満足は高くロイヤルティも高く、ネガティブであればどちらも低い状態となります。この顧客体験をネガティブなものからポジティブなものへ転換することこそ、**最も効率的な顧客体験向上施策**といえま す。 例えば、ネット通販事業の場合、「即日配達」や「欠品を出さない」といった施策に対する顧客体験は勿論ネガティブでなものではありませんが、 これらの施策から生まれる体験は**顧客感動にはつながっていない**ため、**5年先も顧客がロイヤルカスタマーであり続けることとは関連していません**。実は、ネット通販での購入体験で顧客感情に大きな影響を与えるのは、**問い合わせしたにも関わらず折り返しの連絡がすぐに来ない、というネガティブ体験**だそうです。現に、NPSの非常に高い企業は、ネガティブなフィードバックや問い合わせに対して**当日中にお客様に電話を入れるなどの施策を徹底**しています。 ネガティブな体験をポジティブに逆転し感動を与えることは、実はとても強固なロイヤルティ強化施策なのです。実際に、クレームに対する顧客の心に寄り添った丁寧な対応と課題解決は、そのお客様の企業イメージを向上させるだけでなく**口コミを増やす、購入額が増える**など以前よりもポジティブな購買行動につながることが分かっています。 すでにお客様である顧客が実際に体験したネガティブな顧客体験を、まずはポジティブなものに転換する。そこに企業成長の鍵が存在します。 ## 顧客体験向上のためのロードマップ<まずは顧客の声を拾う> ここで大切になるのは顧客の「ネガティブ体験」がどこで多発しているかを可視化し、どの接点で顧客体験を向上させる必要があるのかを理解することです。 カスタマージャーニーマップを描くことは、この可視化に役立ちます。顧客体験全体を可視化するカスタマージャーニーを作成すると、顧客がどの接点でどのような体験をしているのかを明確に表現できるので、顧客満足向上の施策実施に必要な社内での共通理解をえることができます。 「アンケートを取る適切なタイミングはありますか?」 「毎回の購入の度にアンケートをとっても良いですか?」 セミナー参加者の方からは、**顧客体験を知るための効果的な手法について熱心な質問**が出ていました。リレーションサーベイやトランゼクションサーベイなど、接点や目的によってアンケートの実施方法や頻度も変わってきます。また、新規のアンケートを実施しなくても、既存のカスタマーサービス部門にたまっている声を精査するだけで、多くの顧客体験が見えてくることもあります。 ** ・困っている人の把握** ** ・ネガティブ体験の把握** ** ・ロイヤルティ度合の把握** ** ・接点での痛点を探り改善点の優先順位を分析** この4つを明確にすることが、効果的な顧客体験向上施策につながります。 ## まとめ 平日の昼にも関わらず、弊社の福岡事務所開設記念セミナーに参加いただきありがとうございました。今後は、九州の皆さまのこういった質問にも、いつでもお気軽にお答えできる場所に事務所を開設することができました。 **もっと知りたいという方はいつでもお気軽に問い合わせください!** 皆さまのおかげで新しく事務所を開設することができましたこと、心からお礼申し上げます。 そして、参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。重ねてお礼申し上げます。 (取材/レポート執筆:塚本 貴映) ## トータル・エンゲージメント・グループ福岡事務所開設にあたってのご挨拶 この度、トータル・エンゲージメント・グループは福岡事務所を開設する運びとなりました。 平素は、皆さまより格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 福岡事務所長の?池貴彦と申します。 市 場の成熟化と競争の激化が叫ばれる近年、トータル・エンゲージメント・グループは創業から変わらず、「エンゲージメントカンパニーを増やす」というビジョンの 下、「共感」と「愛着」をテーマに顧客ロイヤルティ強化支援を行って参りました。この度の福岡事務所設立を機に、今後より一層、九州のお客様の「顧客体験を起点とした企業成長」に貢献できますよう、チーム一丸となってより皆さまに近い場所から取り組んでまいります。今後、より一層九州の皆さまのお力になる ことができますよう、精一杯努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ?また、私自身、2013年より東京から福岡に住居を移し家族と住んでいることもり、福岡にはプライベートでも深い想いいれがあります。九州の皆さまにより近い場所から一緒に活動できますこと、とても嬉しくおもっております。 ?福岡事務所の住所と電話番号は以下のとおりです。  **【トータル・エンゲージメント・グループ 福岡事務所】** ** 〒814-0041** ** 福岡県福岡市中央区大名2-4-22 新日本ビル3階** ** TEL : 050-3716-7610** 今後とも、トータル・エンゲージメント・グループをどうぞよろしくお願いいたします。 ** 池貴彦 (****トータル・エンゲージメント・グループ ディレクター****/****福岡事務所所長)**** ** **<略歴>** 2001年、アクセンチュア株式会社入社。通信・ハイテク産業のグローバル大手企業を対象に業務改革やIT導入支援のプロジェクトに従事。その後独立し、 大企業から中小企業、ベンチャー企業まで幅広い規模・業種の企業に対して戦略立案や業務改革、組織活性、IT導入支援等のコンサルティングを実施。また、一部のプロジェクトにおいて、プロジェクトコーチを任命し、プロジェクトメンバーに対するパーソナルコーチングを導入したところ明確なパフォーマンスの向上が見られたことから、プロジェクト組織におけるコーチング活用等も行うなどニーズに合わせたメソッドを提供支援。通常のコンサルティングメソッドにサービスデザインのアプローチを取り入れ、クライアントとの共創による新規事業開発、ビジネスモデル革新も手掛ける。 2015年、トータル・エンゲージメント・グループ参画。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 顧客ロイヤリティが一気に高まる、カナダの銀行が“ATM”に仕掛けた胸の熱くなるサプライズ --- title: 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? date: 2020-01-22 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/14/ --- # 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? こんにちは 株式会社トータル・エンゲージメント・グループの影山です。 「セミナータイトル」に関するアンケートへのご協力、ありがとうございました。 多くの方にご回答いただき、みなさんが最も興味のある内容がわかりましたので、ここで発表させていただきます。 【質問】 あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」を教えてください(複数回答可) 【選択肢】 ・真の顧客志向を目指す具体策はNPS® 活用です~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~ ・NPS® 施策を成功に導く秘訣を公開~成功に導く6つのステップを時系列に整理してお届けします~ ・NPS® 活用であなたの会社は真の顧客志向へと変身する~導入から調査、運用、改善の自律的実施までの成功ストーリーを体感できます~ ・絶対に失敗は許されないあなたに贈NPS® の運営方法の原則~多数のコンサル実績に基づく失敗しないためのノウハウを一挙公開~ ・NPS® を導入して売上をあげていく方法をお伝えします~お客様の声をしっかり掴んだ先にこそ持続的な成長が待っている~ 集計期間 令和2年1月16日~1月21日 回答総数 117 沢山の方にご協力いただき、本当にありがとうございました。 さて、アンケートの集計結果は次の通りです。 『真の顧客志向を目指す具体策はNPS® 活用です ~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~』が一位となっています。ただ、ご覧のように、4位までは大混戦となりました。 みなさんは、どのようなキーワードにひかれましたか? **顧客志向**ですか? それとも、**お客様の声**? **経営改善**? 今回、アンケートに回答してくれた多くの方が、NPSに関心を持っていると思っていたので、NPSをどのように活かすか、どのように実践するのかという部分に興味があるのかがわかりました。 今回の結果をうけ、2月6日(木)15時から**「真の顧客志向を目指す具体策はNPS® 活用です~お客様の本音を数値とコメントで引き出せば経営は改善し続ける~」**と題したセミナーを開催することにいたしました。 もちろん、無料セミナーとなります。 詳細、お申込みは下記URLから、ご確認ください。 https://www.total-engagement.jp/seminar-200206 関連記事 / Related - CX-EX「見える化」月間 −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− - セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 - 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ - これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) --- title: 【自社セミナー】8月8日12時 CX調査の自由回答をエクセルとChatGPTで分析 date: 2024-07-31 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e8%87%aa%e7%a4%be%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%918%e6%9c%888%e6%97%a512%e6%99%82%e3%80%80cx%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e3%81%ae%e8%87%aa%e7%94%b1%e5%9b%9e%e7%ad%94%e3%82%92%e3%82%a8/ --- # 【自社セミナー】8月8日12時 CX調査の自由回答をエクセルとChatGPTで分析 --- title: 【自社セミナー】NPSだけでは見えない ─本当に顧客を動かす体験価値とは?─ date: 2025-06-18 url: https://total-engagement.jp/seminar/4389/ --- # 【自社セミナー】NPSだけでは見えない ─本当に顧客を動かす体験価値とは?─ ### NPSを日本に広めて10数年。 多くの企業での調査でNPSが使われるようになっています。 NPSは非常によくできた指標です。ただ、あくまでも指標であって、調査を実施しているだけでは、なにも変わりません。 当社に問合せいただく企業様でも、スコアはとっているが改善活動が出来ないという話はよく聞きます。 そこで、今回のセミナーでは、どのように活用することで効果が上げられるのか。 また、どのように社内を巻き込むのかを、これまでの事例をベースにお伝えしたいと思います。 営業・販売推進のように数字を持っている方、NPS調査を行っている方、これから行おうと検討している方などにはお勧めかと思います。 --- title: 【自社セミナー】NPSだけでは見えない ─本当に顧客を動かす体験価値とは?─ date: 2025-06-18 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%e8%87%aa%e7%a4%be%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91nps%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e3%81%af%e8%a6%8b%e3%81%88%e3%81%aa%e3%81%84%e3%80%80%e2%94%80%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%ab/ --- # 【自社セミナー】NPSだけでは見えない ─本当に顧客を動かす体験価値とは?─ --- title: 【5社共催セミナー】 アパレル業界のトレンド施策5選 〜オンライン・オフラインの融合が生み出すシナジー〜 date: 2024-05-14 url: https://total-engagement.jp/seminar/3736/ --- # 【5社共催セミナー】 アパレル業界のトレンド施策5選 〜オンライン・オフラインの融合が生み出すシナジー〜 アパレル業界向けに5社で共催セミナーを企画しました。 わずか2時間で店舗とオンラインの融合する情報を凝縮してお伝えしますので、是非ご参加くださいませ! 誰でもスマホを持ち、コロナが明けた昨今、アパレル業界でやるべきことは増えております。 ・店舗だけに注力する ・オンラインだけに注力をする 上記のようなどちらか一択では、現代のアパレル業界において頭を抜けることがは難しくなってしまいます。店舗とオンラインの融合が必要なのです。 そこで本ウェビナーでは、単なる販売チャネルの拡大を超え、顧客体験の革新やビジネスの効率化に繋げる「店舗とオンラインの融合がもたらすシナジー」について5社でお伝えさせていただきます。 --- title: 【5社共催セミナー】 アパレル業界のトレンド施策5選 〜オンライン・オフラインの融合が生み出すシナジー〜 date: 2024-05-21 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%80%90%ef%bc%95%e7%a4%be%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%91%e3%80%80%e3%82%a2%e3%83%91%e3%83%ac%e3%83%ab%e6%a5%ad%e7%95%8c%e3%81%ae%e3%83%88%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%83%89/ --- # 【5社共催セミナー】 アパレル業界のトレンド施策5選 〜オンライン・オフラインの融合が生み出すシナジー〜 --- title: お客さまの満足度を高める店舗運営の仕組みづくり|実践的な3つのポイント date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/5070/ --- # お客さまの満足度を高める店舗運営の仕組みづくり|実践的な3つのポイント 顧客満足度を高めたいと考えているのに、アンケートを取っても結果が活かせない。担当者が変わると接客品質がばらつく。 そんな状況に直面している経営者・店舗マネージャーの方は、驚くほど多くいます。問題は「取り組んでいないこと」ではありません。 **仕組みとして設計されていないこと**が本質です。 顧客満足度の向上は、個人の努力や感覚に依存する限り、再現性が生まれません。NPSをはじめとする定量指標を軸にPDCAサイクルを回すことができてはじめて、店舗運営は「属人的なサービス」から「組織の資産」へと変わります。本記事では、店舗の顧客満足度を仕組みとして構築するための実践的な3つのポイントを、具体的なステップとともに解説します。 **こんな方にオススメ** - ●顧客満足度の調査・アンケートを実施しているが、改善につながっていないと感じているCX・CS責任者の方 - ●複数店舗を束ねるポジションにあり、品質のばらつきを仕組みで解消したいと考えているマネージャーの方 - ●経営層に対して顧客満足度の改善効果を数値で報告・証明できる仕組みをつくりたい方 **この記事を読むと···** - ●店舗運営で顧客満足度が上がらない根本原因と、その解決に必要な「仕組み」の設計思想が体得できます - ●NPS(ネット・プロモーター・スコア)を軸にした継続的な改善サイクルの具体的な回し方がわかります - ●データを現場と経営層の両方に活かすための可視化・実装の型を理解し、すぐに実践に移せます ## 店舗運営で顧客満足度が上がらない理由|3つの根本原因 「取り組んでいる」のに成果が出ない。その状況を30年の経営実践から見てきた実感として言えるのは、多くの場合、課題は施策の中身ではなく**構造にある**ということです。店舗において顧客満足度の向上が継続しない理由は、主に次の3つに集約されます。 ### 調査が「報告」で終わり「実装」につながっていない 多くの店舗では、顧客アンケートや満足度調査を定期的に実施しています。ところが今は違います——という言い方が正確で、以前は「調査することに意義がある」と考えられていたのが、現在では**調査結果を現場の行動に変換するまでのプロセス設計**こそが問われるようになっています。 実態として、調査を集計し、グラフにして、レポートとして共有する。そこで止まっている組織が、驚くほど多くあります。 調査は「消耗要因を認識させるだけで終わる」ことがあります。スタッフが「また調査か」と感じる理由は、前回の調査結果が何も変わらなかった経験の蓄積によるものです。 従業員の声を集めるだけでは改善しない——この事実を直視することが、仕組みづくりの第一歩です。 仕組みとして機能させるためには、調査結果を「判断基準」「教育内容」「称賛の根拠」「PDCAの入力値」に変換する**実装の型**が必要です。この型がなければ、どんなに優れた調査ツールを導入しても、結果は変わりません。 ### スタッフの心理的リソース枯渇がCX低下を引き起こしている 接客品質のばらつきや顧客リピート率の低下を、「スタッフのスキル不足」として捉えている経営者・マネージャーの方は多い。しかし実感として伝えたいのは、その因果関係が逆であるケースが多いということです。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する。このチェーンの起点は**スタッフの心理的リソースの枯渇**にあります。 業務量が減っても、「曖昧な方針」「矛盾した指示」「不明確な役割」が残る限り、心理的な消耗は続きます。アタマの迷い、ココロの不安、カラダの疲労——この三層の消耗が重なった状態では、どれほど丁寧に接客マニュアルを作っても、行動品質は上がりません。 マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしています。店舗の顧客満足度を仕組みとして高めるためには、EX(エンプロイー・エクスペリエンス)とCX(カスタマー・エクスペリエンス)を連動して見る視点が欠かせないということです。 ### 改善が属人的な努力に依存している 情熱のある店長がいる店舗は顧客満足度が高い。ところがその店長が異動すると、品質が落ちる。 こうした経験をお持ちの方は多いはずです。これは個人の能力の問題ではなく、**組織システムの設計の問題**です。 主体的に動かない、ミスが増える、発言が出ない——こうした行動変化は、個人のやる気や能力の問題ではなく、組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果として現れます。曖昧な方針、矛盾した指示、不明確な役割分担が組織に残っている限り、誰が担当になっても同じ現象が繰り返されます。 仕組みとして顧客満足度を高めるとは、特定の個人に依存せず、チームと組織の構造そのものが品質を担保できる状態をつくることです。その設計がなければ、どんな施策も「点」で終わり、「線」にはなりません。 ## 仕組みづくりが重要な理由|データが示すこと なぜ「仕組み」にこだわるのか。それは、仕組みだけが再現性をつくるからです。 1994年の起業から30年間、複数の事業を完走してきた経験から実感していることがあります。良い体験を一度提供することと、良い体験を継続的に提供し続けることは、まったく異なるレベルの挑戦だということです。 ### NPSが「測定」から「経営指標」へ変わることの意味 NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客が「この店を友人・知人に勧めるか」を0〜10点で測定する指標です。単なる満足度スコアとは異なり、**顧客のロイヤルティと将来の購買行動との相関が高い**指標として、一般的に多くの企業がCX改善の基準として活用しているとされています。 ところが多くの店舗では、NPSを「測定するための指標」として使っています。スコアを見て「良かった・悪かった」で終わる。 これでは宝の持ち腐れです。NPSが真に価値を発揮するのは、スコアの背景にある「推奨理由」「批判的意見」のテキストデータを分析し、それを具体的な改善アクションに変換したときです。 さらに重要なのは、NPSを経営層への報告指標として機能させることです。「顧客満足度が上がっています」という感覚的な報告から、「推奨者比率が前月比◯ポイント改善し、その主因は接客スピードの改善によるものです」という**データドリブンな報告**への転換。これが、CX投資への社内合意形成を格段に容易にします。 ### EXとCXの連動がもたらす複利効果 従業員満足度(ES)と顧客満足度(CS)は連動します。これは業界の経験則としてよく語られますが、定量的に可視化できている組織はまだ少ない状況です。弊社が支援してきた事例でも、NPSスコアを分析するとEX側のギャップが顕在化し、そこに年間数千万円規模の改善余地が潜んでいるケースが確認されています。 EXとCXを切り離してそれぞれ改善しようとすると、片方を改善してももう片方が足を引っ張るという現象が起きます。スタッフの心理的リソースが枯渇した状態では、どれほど顧客向けの施策を打っても効果が限定的です。 逆に、スタッフが安心して働ける環境が整うと、接客の質が自然ににじみ出てきます。この複利効果を組織として体得することが、仕組みとしての顧客満足度向上の本質です。 ### 属人化排除と経営数値化の両立が求められる 中堅〜大企業のCX部門責任者が仕組み化に取り組む際、意思決定の決め手となるのは「属人化の排除」と「経営層に報告できる数値化された改善効果」の2点です。これは多くの組織で共通しています。 属人化の排除は、マニュアルを作れば解決するものではありません。マニュアルは「知識の共有」であり、「行動の定着」とは別の話です。 行動が定着するためには、定期的な測定・フィードバック・改善のサイクルが組織の日常業務に組み込まれている必要があります。このサイクルをデジタルで支援し、かつ現場スタッフが負担なく使えるかたちで設計することが、現代の店舗運営における仕組みづくりの核心です。 ## 実践的な3つのポイント|顧客満足度を仕組み化する方法 ここからが本題です。店舗運営で顧客満足度を仕組みとして高めるための実践的なポイントを3つに整理しました。 難度の低いものから順に体得できる構成にしています。あなたの店舗・組織の現状に照らし合わせながら読んでいただけると実感が深まります。 ### ポイント① サービス品質の「測定基準」を統一する 最初のポイントは、サービス品質の測定基準を統一することです。これは仕組みづくりの土台であり、ここが曖昧なままでは何を改善すればよいかが定まりません。 具体的には、まずNPSを自店舗の主要指標として設定します。「友人・知人にこの店を勧めますか?」という1問の設問と、その理由を問う自由記述を組み合わせることで、定量と定性の両面から顧客の声を収集できます。 重要なのは、全店舗・全スタッフが同じ基準・同じタイミングで測定を行うことです。測定方法がバラバラでは、比較も改善も成り立ちません。 さらに、弊社が独自に設計した**FRS™(ファースト・リピート・スコア)**という指標も有効です。FRS™は、NPSが「推奨意向」という意識を測るのに対して、「実際に2回目の来店があったか」という行動データで顧客ロイヤルティを測ります。 NPSスコアが高くても実際のリピートが増えない——という矛盾を抱えている店舗では、この2つの指標を組み合わせることで、より実態に即した改善ポイントが見えてきます。測定基準の統一は「何を改善するか」の羅針盤です。 この羅針盤なしに施策を打つと、効果の検証ができないまま資源が消耗します。 弊社では、この測定基準の統一をサポートする顧客体験(CX)の重要性と実践的なアプローチについても詳しく解説しています。あわせてご参照ください。 ### ポイント② フィードバックを「判断基準・教育・称賛・PDCA」に変換する 測定できるようになったら、次のポイントは**収集したフィードバックを実装の型に変換すること**です。ここが多くの組織で詰まる場所です。 フィードバックの変換には、4つの出口があります。第一に「判断基準」です。 NPSのスコアやテキストデータを分析し、どの接点・どの行動が推奨者を生んでいるかを明確にします。この分析結果が、現場での優先度判断の根拠となります。 第二に「教育」です。推奨者を生む接客の具体的な事例を、OJT・研修コンテンツに組み込みます。 「良い体験とは何か」を感覚ではなく事例として共有することで、スタッフ間の品質ばらつきが減ります。 第三に「称賛」です。顧客から具体的に名前が挙がったスタッフや、高スコアにつながった行動を組織として称えます。 心理的リソースを回復させるために最も効果的なのは、「認められる体験」です。スコアをネガティブフィードバックだけに使う組織では、スタッフのモチベーションが下がるだけです。 第四に「PDCA」です。改善アクションを設定し、次の測定サイクルで効果を検証します。 この4つの出口を設計することが、調査が「報告で終わらない」仕組みの核心です。 ### ポイント③ EXとCXを連動した定期的な改善サイクルを組織に組み込む 3つ目のポイントは、最も効果が高く、また最も直接的に売上・リピート率に直結するものです。それは**EX(従業員体験)とCX(顧客体験)を連動させた、定期的な改善サイクルを組織の日常に埋め込む**ことです。 仕組みとして機能するサイクルには、3つの条件があります。第一に「定期性」です。 測定と改善が月次・週次など一定のリズムで行われることで、組織の血流として機能します。第二に「可視化」です。 スコアの変化が経営層にも現場にも同じフォーマットで見える状態をつくります。第三に「接続性」です。 現場のフィードバックが採用・育成・評価といった人事施策と、顧客向けのサービス設計の両方に接続されている状態です。 この3条件を満たした改善サイクルを12週間かけて体得するプログラムが、弊社が提供するFactBase Workshopです。「週次でPDCAを回す習慣」「データを現場の言語に翻訳する力」「経営層への報告を数値でつなぐ設計」——この3つを同時に組織に実装していきます。感覚的な取り組みを、再現性のある仕組みへと変えるプロセスを、弊社が伴走します。 ## 3つのポイントの実装チェックリスト 実践に移す前に、御社の現状をチェックしてみてください。以下の項目を確認することで、どこから取り組むべきかが明確になります。 実装ステージ チェック項目 確認基準 ポイント① 測定基準の統一 全店舗・全スタッフが同じ設問・同じタイミングで測定できているか NPSスコアを月次で定点観測できている。FRS™相当の「2回目来店率」も把握している ポイント② フィードバックの変換 スコアの分析結果が現場の教育・称賛・PDCAに変換されているか 調査結果をもとに具体的な改善アクションが設定・実行・検証されている ポイント③ EX-CX連動サイクル 従業員の声と顧客の声が同じ改善サイクルの中で扱われているか 月次またはそれ以上の頻度でEX・CXの両指標をレビューする会議体がある 経営報告への接続 改善効果が経営層に数値で報告されているか NPSスコアの変化→リピート率・売上への影響を定量でトレースできている このチェックリストを見て、「③まで揃っている」という組織は、すでに仕組みとして機能し始めています。一方、「①すら定まっていない」という場合は、まず測定基準の統一から着手することをお勧めします。どのステージにいても、次のステップへの伴走ができます。 **御社の顧客満足度の仕組み化、どこから始めるべきか?** まずは現状を整理するところから始めましょう。弊社の無料相談では、現状の測定・改善サイクルの状況をヒアリングし、次のアクションをご提案しています。 無料相談はこちら ## よくある失敗事例と対策 仕組みづくりに取り組んだ多くの組織が、似たようなところで詰まります。事前に知っておくことで、同じ轍を踏まずに済みます。弊社が支援の中で繰り返し見てきたパターンをお伝えします。 ### 「ツール導入=仕組みづくり完了」と思ってしまう落とし穴 アンケートツールやNPS測定システムを導入した直後は、データが集まり始めて「仕組みができた」と感じます。ところがそれは仕組みの始まりに過ぎません。ツールは測定の手段であって、改善の設計ではないということです。 ツール導入後に失速する組織には共通したパターンがあります。データは集まるが、誰がどのように分析するかが決まっていない。 改善アクションを決める会議体が設定されていない。スコアの変化に対してどう反応するかの基準がない。 これらが曖昧なまま運用がスタートすると、数ヶ月後には「データを見るだけ」の状態に戻ります。対策としては、ツール導入と同時に「誰が・いつ・何をするか」のオペレーション設計を完成させることです。 これを後回しにしないことが、仕組みを完走させる鍵です。 ### 現場とのコミュニケーション設計を後回しにしてしまう 仕組みづくりを「経営・マネジメント側のプロジェクト」として進め、現場スタッフへの共有が後手に回るケースが見られます。これは致命的な設計ミスです。現場のスタッフが「なぜNPSを測定するのか」「自分たちのスコアがどう使われるのか」を理解していなければ、測定そのものへの協力が得られません。 さらに深刻なのは、スタッフが「スコアで評価・管理される」と感じたとき、心理的リソースがさらに消耗するという逆効果が起きることです。測定の目的は「批判」ではなく「改善と成長」であることを、丁寧に伝え続けることが必要です。仕組みは設計だけでなく、現場への**つなぎ方**によってその効果が大きく変わります。 ### EXとCXを切り離して管理するサイロ問題 CS(顧客満足度)はCX部門が管理し、ES(従業員満足度)は人事部門が管理する。この構造は一見整理されているように見えますが、実態としては改善施策が相殺し合うことがあります。CX部門が接客品質向上のための研修を強化しても、人事部門のシフト設計がスタッフの疲弊を生んでいれば、研修の効果は半減します。 EXとCXは同じ因果チェーンの上に乗っています。スタッフが安心して働ける環境→接客の質が上がる→顧客満足度が向上する→リピートが増える→スタッフのやりがいが高まる。 この好循環を設計するためには、EXとCXを**同一のデータプラットフォームで統合的に可視化する**ことが有効です。これは現在、弊社が特に力を入れている領域です。 ## 実装後の期待効果|満足度向上の具体的な変化 仕組みを実装した後、何が変わるのか。抽象的な期待値ではなく、具体的な変化の姿をお伝えします。驚くほど明確に、組織の状態が変わっていきます。 ### 経営層への報告が「感覚」から「数値」へ変わる 最初に実感できる変化は、経営会議での報告の質が変わることです。「今月は好調でした」という感覚的な報告から、「NPSスコアが前月比+5ポイント改善し、推奨者の主要因は接客スピードへの評価です。リピート率との相関を見ると、この改善が2回目来店率の向上に寄与している傾向があります」という形式へと変わります。 この変化が経営層に与えるインパクトは大きい。CX投資の予算承認が得やすくなります。 改善の継続に必要なリソースが確保されやすくなります。なにより、CX部門の仕事の価値が組織全体に伝わるようになります。 数値で語ることは、単なる報告の技術ではありません。組織の意思決定を変える力を持っているということです。 ### スタッフの行動品質が安定し、接客のばらつきが減る 教育・称賛・PDCAのサイクルが機能し始めると、スタッフの行動品質が安定してきます。「良い接客」の具体的な事例が共有され、それが称賛される文化が育ってくると、スタッフは「何をすれば良いか」の迷いが減ります。心理的なリソースが確保される状態になります。 この変化は、顧客の体験として如実に現れます。担当者が変わっても「この店はいつ来ても感じがいい」という印象が生まれます。 それが口コミや紹介につながります。NPSの推奨者が増えます。 ここまでのプロセスが、仕組みとして設計されている組織と、属人的に動いている組織とでは、中長期的に大きな差が出てきます。 ### リピート率と推奨者比率が連動して改善する 最終的な成果として期待できるのは、リピート率と推奨者比率(NPS)の連動した改善です。一般的な傾向として、顧客体験の一貫性が高まることでリピート率が改善し、それが売上の安定性に直結すると言われています。 弊社の試算では、リピート率が5ポイント改善した場合の年間増分売上効果として相当な改善余地が生まれるケースが確認されています(規模・客単価によって異なります)。また、NPSギャップ(社内の自己評価と顧客評価の差)が大きい組織では、そのギャップを埋めることだけで、年間数千万円規模の改善余地が潜在していることもあります。これらを数値として把握・追跡できる状態をつくることが、仕組みとしての顧客満足度向上の最終到達点です。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 顧客満足度の仕組み化を本気で進めようとするとき、最大の壁は「調査して終わり」から「実装して変わる」への転換です。弊社、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、このプロセス全体を伴走するNPS専門のデータドリブン改善サービスを提供しています。 グローバルのCXMプラットフォーム(Qualtrics・Medallia等)は、大企業向けに設計されており、中堅企業には過剰なコストと運用負荷がかかる傾向があります。弊社は中堅〜大企業の店舗系ビジネスに特化し、**CXとEXを同一プラットフォームで統合可視化できる点**と、**独自指標FRS™による実際の行動データでの測定**を強みとしています。 以下は、同カテゴリーで比較検討される主要サービスとの評価軸別の比較表です。御社の状況に応じた最適な選択の参考にしてください。 ## 顧客満足度仕組み化ツール・サービス比較 「顧客満足度 仕組み化 店舗」の文脈で比較検討されることが多い主要サービスを、中堅〜大企業のCX責任者が実際に判断基準とする5つの評価軸で整理しました。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 株式会社電通マクロミルインサイト ① NPS専門性・店舗特化度 ◎ NPS×FRS™の二軸で店舗行動データを直接測定。中堅店舗系ビジネスに特化した設計 ○ NPS分析・テキストアナリティクスに強み。多チャネルのVOC統合に向く ○ NPS含む広範なCXM機能。大規模企業向け設計で多拠点管理に強み ○ NPS測定を標準搭載。CX・EX両軸の計測が可能な包括的プラットフォーム ○ NPSベンチマーク調査に強み。業界他社との比較・位置づけが可能 ② 継続的改善サイクルの仕組み ◎ 12週間FactBase Workshopで改善サイクルを組織に実装。PDCAの自動化・定例化を伴走支援 ○ プラットフォームでのデータ統合とアラート機能でリアルタイム改善を支援 ○ リアルタイムフィードバック収集と自動アクション通知でサイクルを高速化 ○ アクションプランニング機能で改善アクションの管理・追跡が可能 △ 調査設計〜方向性策定まで一貫対応。継続的なPDCA自動化よりプロジェクト型支援に向く ③ データ可視化・レポートのわかりやすさ ◎ 経営層・現場の両方に対応したダッシュボード設計。CX×EX統合ビューで全体像が一目で把握可能 ○ テキストアナリティクスと定量データの統合表示。分析の深さが強み ○ リアルタイムダッシュボードで多拠点の状況を一元把握しやすい ○ 高度なデータ分析機能と柔軟なレポート設計。カスタマイズ性が高い ○ ベンチマーク比較レポートが充実。業界水準との比較で経営報告に活用しやすい ④ 導入・運用のしやすさ(現場定着性) ◎ 中堅企業の現場運用を前提にした設計。Simple LearningによるAI研修コンテンツ自動生成でOJT仕組み化も同時対応 △ グローバル企業向けの設計。日本語対応・国内サポート体制の確認が必要 △ エンタープライズ向けの実装規模。中堅企業では導入・運用コストが課題になることも △ 機能が豊富な分、初期設定・運用のリテラシーが求められる。大規模組織向け ○ コンサルタントが設計・実行を担うため社内リソースが少なくても進められる ⑤ 費用対効果 ◎ 中堅企業規模での導入実績あり。料金は公式サイトよりお問い合わせください 料金は公式サイトよりお問い合わせください 料金は公式サイトよりお問い合わせください 料金は公式サイトよりお問い合わせください 料金は公式サイトよりお問い合わせください ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — CX×EXを統合可視化し、中堅店舗系ビジネスの仕組み化を伴走する 評価軸 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門性・店舗特化度 ◎ NPS×FRS™の二軸で店舗の実際の行動データを直接計測 継続的改善サイクル ◎ 12週間FactBase Workshopで組織にPDCAサイクルを実装 データ可視化 ◎ CX×EX統合ダッシュボードで経営層〜現場まで対応 現場定着性 ◎ Simple LearningのAI研修コンテンツ自動生成でOJTも同時仕組み化 最適な企業 中堅〜大企業の店舗系ビジネス(整体・飲食・美容・フィットネス・小売等)でNPS改善を数値で証明したいCX責任者 弊社が最も得意とするのは、「調査→実装→改善→報告」という一連のサイクルを、中堅企業が無理なく完走できる形で設計・伴走することです。グローバルの大型プラットフォームと異なり、弊社のサービスは日本の中堅店舗系ビジネスに特化した設計になっています。CXとEXを切り離さず同一プラットフォームで統合可視化できる点、そして独自指標FRS™によって「NPSスコアは高いのにリピートが増えない」という矛盾を解消できる点が、弊社ならではの強みです。 YourVoice NEXTによるAI駆動UGCアンケート・NPS収集、Simple LearningによるAI研修コンテンツ自動生成、FactBase Workshopによる12週間のPDCA伴走——これらを組み合わせることで、測定から実装、組織変化までを一貫してサポートします。 ### InMoment XI Platform — グローバル展開企業のVOC統合とテキストアナリティクスに強み 評価軸 評価 サービス名 InMoment XI Platform NPS専門性・店舗特化度 ○ NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合 継続的改善サイクル ○ リアルタイムアラートとデータ統合で継続的な改善を支援 データ可視化 ○ テキストと定量データの統合分析で深い洞察が得られる 現場定着性 △ グローバル設計のため日本語対応・サポート体制の事前確認が推奨 最適な企業 グローバル展開企業・大企業でCX/EXを統合的に管理したいCX部門 InMoment XI Platformは、VOC(顧客の声)収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで扱いたい組織に向いています。グローバル展開企業や、多チャネルの顧客体験データを統合して深い分析を行いたい大企業のCX部門に強みを発揮するとされています。国内での導入を検討する際は、日本語対応・サポート体制を公式サイトで確認することをお勧めします。 ### Medallia Experience Cloud — 大規模エンタープライズの多拠点CXM一元管理に向く 評価軸 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud NPS専門性・店舗特化度 ○ NPS含む広範なCXM。多拠点・多チャネルの一元管理に実績あり 継続的改善サイクル ○ リアルタイムフィードバックと自動アクション通知でサイクルを高速化 データ可視化 ○ リアルタイムダッシュボードで多拠点状況を一元把握 現場定着性 △ エンタープライズ向けの規模感。中堅企業では導入・運用コストの検討が必要 最適な企業 多拠点・多チャネルの顧客体験を一元管理したい大規模エンタープライズ企業 Medallia Experience Cloudは、リアルタイムでの顧客・従業員フィードバック収集とNPSを核にした大規模CXM基盤を必要とするエンタープライズ企業に向いています。多拠点・多チャネルの顧客体験を一元管理したい大規模組織に適しているとされています。中堅規模での導入コスト・運用負荷については、公式サイトでのお問い合わせをお勧めします。 ### Qualtrics XM Platform — 高度な分析と拡張性を重視するグローバル大規模企業向け 評価軸 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform NPS専門性・店舗特化度 ○ NPS測定機能を標準搭載。CX・EX両軸での計測が可能 継続的改善サイクル ○ アクションプランニング機能で改善アクションの管理・追跡が可能 データ可視化 ○ 高度なデータ分析機能と柔軟なレポート設計。カスタマイズ性が高い 現場定着性 △ 機能の豊富さゆえ初期設定・運用に高いリテラシーが求められる傾向 最適な企業 拡張性と分析の深さを重視するグローバル・大規模企業のCXチーム Qualtrics XM Platformは、NPS測定機能を標準搭載しつつ、CX・EX両軸での計測と高度なデータ分析・改善アクション管理を一元化したいグローバル・大規模企業に向いています。拡張性と分析の深さを重視するチームに適しているとされています。機能の豊富さは強みである一方、初期設定・カスタマイズに専門リソースが求められることもあるため、導入前に運用体制の検討が必要です。 ### 株式会社電通マクロミルインサイト(NPSベンチマーク調査・CX改善支援) — 業界ベンチマーク比較と戦略コンサルを一貫依頼したい企業向け 評価軸 評価 サービス名 株式会社電通マクロミルインサイト NPS専門性・店舗特化度 ○ NPSベンチマーク調査に強み。業界他社との比較・位置づけが可能 継続的改善サイクル △ プロジェクト型の支援が中心。継続的なPDCA自動化より調査設計〜方向性策定に強み データ可視化 ○ 業界ベンチマーク比較レポートが充実。経営報告への活用に向く 現場定着性 ○ コンサルタントが設計・実行を担うため社内リソースが少なくても進められる 最適な企業 自社のNPS位置づけを業界他社と比較し、戦略立案コンサルティングまで一貫依頼したい企業 株式会社電通マクロミルインサイトのNPSベンチマーク調査・CX改善支援は、自社のNPSスコアを業界他社と比較・位置づけたうえで戦略立案コンサルティングまで一貫して依頼したい企業に向いています。調査設計から改善施策の方向性策定までをプロに委ねたいチーム、特に「まず自社の立ち位置を知りたい」という段階の企業に適しているとされています。 ## どちらを選ぶべきか?ケース別推奨 比較表を見て、「自社に最適なのはどれか」と考える方のために、ペルソナ別の推奨をお伝えします。サービスの優劣ではなく、**御社の状況と目的に最もフィットするか**で選ぶことが大切です。 ### 中堅〜大企業の店舗系ビジネスで「仕組み化」を進めたい場合 複数店舗を持ち、品質のばらつきを組織の仕組みで解消したい。経営層にCX改善の効果を数値で報告・証明したい。EXとCXを同時に改善したい——こうした課題を持つ中堅〜大企業のCX責任者・店舗マネージャーには、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**が最も向いています。 NPS×FRS™の二軸測定、CX×EXの統合可視化、12週間FactBase Workshopによる組織への実装——これらを中堅企業のリソースで完走できる形で提供しているのが弊社の強みです。「調査して終わり」ではなく「変化を実感できるまで伴走する」という設計思想が、御社の仕組みづくりを支えます。グローバルの大型プラットフォームと比較したとき、中堅店舗系ビジネスにとっての費用対効果と現場定着性において、弊社のアプローチが有効に機能すると考えています。 また、「NPSを測定しているがスコアとリピートが連動しない」という矛盾を感じている場合、FRS™による行動データとの突き合わせが突破口になることがあります。AI技術が進化しても記憶に残るのは「体験」という視点も、仕組みづくりを考える上でのつなぎとして参考にしてください。 ### グローバル展開や大規模エンタープライズの要件がある場合 海外拠点を含む多チャネルの顧客体験データをワンプラットフォームで統合したい。高度なテキストアナリティクスと拡張性の高い分析機能が必要——こうした要件がある大規模企業には、InMoment XI Platform、Medallia Experience Cloud、Qualtrics XM Platformがそれぞれの強みを発揮します。 グローバル標準の分析基盤をベースに、自社のCXM戦略を構築したい組織にとっては、これらのプラットフォームの機能の幅と拡張性が大きなメリットになります。ただし、導入・運用に専門リソースが求められる点と、国内サポート体制については各社公式サイトでの確認をお勧めします。 ### 自社のNPS位置づけを業界他社と比較した上で戦略立案したい場合 まず「自社が業界内のどのポジションにいるか」を客観的に把握した上で、改善の優先順位と方向性をプロと一緒に考えたい——こうした段階の企業には、株式会社電通マクロミルインサイトのNPSベンチマーク調査・CX改善支援が向いています。 社内にCX専門人材が少なく、調査から戦略立案まで一貫してアウトソースしたい企業には特に適しているとされています。「仕組み化」の前段階として自社の現状を正確に把握するフェーズに有効なアプローチです。 ## まとめ 顧客満足度を高める店舗運営の仕組みづくりは、「調査する」「ツールを入れる」だけでは完成しません。測定基準の統一、フィードバックの変換、EX×CX連動サイクルの実装——この3つのポイントを体得し、組織の日常に組み込むことで、はじめて再現性のある改善が生まれます。 仕組みがあれば、担当者が変わっても品質は落ちません。経営層への報告が感覚から数値に変わります。 スタッフが安心して働ける環境が、自然と顧客体験ににじみ出てきます。それが口コミを生み、リピートを増やし、経営の安定性につながっていきます。 弊社が伝えたいのは、このプロセス全体を「楽しい」と感じながら完走できる仕組みが、今の時代には設計できるということです。 **株式会社トータルエンゲージメントグループ**では、NPS専門のデータドリブン改善サービスを通じて、御社の仕組みづくりを伴走します。YourVoice NEXTによる測定基準の統一から、FactBase Workshopによる12週間の実装、Simple Learningによる現場定着まで——一貫したサポートを提供しています。あなたにも、この変化を実感していただきたいと思います。 **顧客満足度の仕組み化、何から始めればよいかわからない方へ** 弊社の無料相談では、現状のNPS測定・改善サイクルの状況をヒアリングし、御社に最適な最初のステップをご提案します。資料のダウンロードもご用意しています。 無料相談はこちら  資料ダウンロード ## よくある質問 Q. 顧客満足度の仕組み化とは具体的にどういうことですか?A. 顧客満足度の仕組み化とは、NPSなどの定量指標を軸に「測定→分析→改善アクション→検証」のPDCAサイクルを組織の日常業務に組み込み、特定の担当者の属人的な努力に依存せず再現性のある改善を続けられる状態をつくることです。アンケートを実施して報告するだけでなく、その結果を現場の判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する「実装の型」が必要です。 Q. NPSと通常の顧客満足度アンケートはどう違うのですか?A. NPSは「この店を友人・知人に勧めますか?」という1問で顧客のロイヤルティを測る指標で、一般的な満足度アンケートと比較して将来の購買行動との相関が高いとされています。回答を「推奨者(9〜10点)」「中立者(7〜8点)」「批判者(0〜6点)」に分類し、推奨者比率から批判者比率を引いた数値がNPSスコアです。自由記述の理由も合わせて収集することで、定量と定性の両面から改善ポイントを把握できます。 Q. 従業員満足度(ES)と顧客満足度(CS)はなぜ連動するのですか?A. スタッフの心理的リソース(迷い・不安・疲労の度合い)が接客品質に直接影響するためです。スタッフが組織の方針や自分の役割に迷いを抱えている状態では、どれほど技術があっても接客の質が安定しません。逆に、スタッフが安心して働ける環境が整うと、自然と顧客への対応ににじみ出てきます。EXとCXを切り離して管理すると施策が相殺し合うケースがあるため、同一の改善サイクルの中で連動して扱うことが重要とされています。 Q. 複数店舗を持つ企業が仕組み化で最初にすべきことは何ですか?A. 最初のステップは測定基準の統一です。全店舗・全スタッフが同じ設問・同じタイミングでNPSを測定できる体制を整えることが土台になります。測定方法がバラバラな状態では店舗間の比較も改善の優先順位付けもできません。測定基準が統一できたら、次に収集したフィードバックを現場の判断基準・教育・称賛・PDCAに変換するプロセスを設計します。この順序で進めることで、仕組みとして機能するCXサイクルを着実に構築できます。 Q. 中堅企業でもグローバルのCXMプラットフォームを導入すべきですか?A. Qualtrics・Medalia等のグローバルCXMプラットフォームは大企業向けに設計されており、中堅企業には導入・運用コストと必要リソースが過大になる場合があります。中堅〜大企業の店舗系ビジネスでは、自社の規模・業態・社内リソースに合った仕組みから始めることが、継続的な改善サイクルを完走させる上で重要です。まずは現状の測定・改善サイクルを専門家と整理した上で、最適な選択肢を検討することをお勧めします。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 大人気のコメダ珈琲が顧客体験に力を入れる理由 --- title: お客様からのクレームを改善・向上・信頼に変える5つのステップ date: 2014-10-21 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/361/ --- # お客様からのクレームを改善・向上・信頼に変える5つのステップ 米世論調査会社ハリス・インタラクティブ(Harris Interactive)が行った調査によると、「カスタマーサービスのクレーム対応に不満を感じたら、その会社の商品・サービスはそれ以上購入しない」と回答した消費者の割合は86%に。さらには、そのネガティブな体験を伝える相手の数は平均して9~15人。うち13%の人が20人以上に伝えるということが分かっています。でもこれはあくまで直接的な口コミの話。もしネット上に書き込まれてしまったとしたら、その投稿を見る人の数は不特定多数です。とにかくクチコミが重視され、消費者の83%が宣伝広告よりもクチコミを信じると言われる時代。企業にとって避けては通れないクレームですが、次にご紹介する5つのステップを参考に、ピンチをチャンスに変えるような対応を心がけてみませんか? ## 1. お客様の怒りを“ガス抜き”する 「怒っている人を上手にコントロールするには?」という研究を行ったイリノイ大学のジョン・R・シェーファー博士によると、クレーム対応で大切なのは、解決策を提示する前に、お客様の怒りの感情をガス抜きさせることだとか。例えば電話や対面でクレームを受けたとしたら、お客様の話を遮ることなく最後まで聞きましょう。メールでは、お客様のネガティブな感情に迅速に対応しつつ、お客様が納得されるまでやり取りを続けましょう。「怒り」という感情に触れると、萎縮して何も言えなくなったり、モチベーションが下がったり、早く逃れようと解決策を先に提示してしまいがちです。でもクレームは決して個人攻撃ではないということ、お客様は改善のために問題提起をしてきている、もしくは純粋に助けを必要としている、そんなことを頭の片隅に常に置いておくことで、冷静、適切に対応できるようになるはずです。 ## 2. お客様の話を真摯な態度で聞く姿勢を見せる お客様からのクレームには改善や向上のヒントが詰まっています。必ずメモを取りましょう。「メモを取ってもよろしいでしょうか」とお客様に一言断ることで、真剣に聞く姿勢を見せることができるだけでなく、お客様の“怒りのペース”をある程度ダウンすることにもつながります。一通りお客様のお話しを聞いた後は、その内容を繰り返し、間違っていないか確認しましょう。その時、穏やかで優しい声を心がけてみてください。様々なシチュエーションのロールプレイングなどを取り入れて、普段から練習しておくとよいかもしれません。ただし、それが見せかけだったり、マニュアル通りだったとしたら、お客様に一発で見抜かれてしまいます。相手に真摯な態度で話を聞いてもらうということは、ビジネスだけでなくプライベートでもそうですが、自分のことを大切に考えてくれているという実感につながるものです。思いやりを持って対応しましょう。 ## 3. お客様に対する共感や、問題解決へのポジティブな姿勢を見せる お客様の話を聞き、お詫びの言葉を述べる時は、そこにお客様に対する共感や、今後に活かしたいというポジティブな姿勢が伺える言葉を一言添えてみてはいかがでしょうか。 例) ・「○○様のお気持ちお察しします。そのような不快な思いをさせてしまい、心苦しい限りです」 ・「○○様、本日は貴重なご意見をありがとうございました」 ・「○○様のご期待に沿うことができずとても残念です。今後、全力で改善に努めたいと思います」 ……等 ## 4. 責任を認め、迅速に対応する アメリカン・エキスプレスが行った調査によると、カスタマーサービスの対応に対する不満のトップ3が **①責任転換** **②問題解決にかかる時間** **③たらい回し** だそうです。③のたらい回しは私も経験したことが何度もありますが、「こちらでは分かりかねますので、○○までお問い合わせください」なんて三度も四度も言われて結局最初の担当者に戻った日には、怒りを通り越して呆れてしまい、それが不信感へと変わってしまいます。不満を持ってコンタクトをしてきたお客様にさらに不満を募らせてしまうなんて言語道断。責任を素直に認め、お客様をたらい回しすることなく、過去の事例を活かすなどしてその場で迅速に解決できるような体制を整えておきましょう。 顧客志向経営、サービスマネジメントのバイブルとして知られる『サービス・マネジメント』によると、クレームが解決につながった時、54~70%のお客様がもう一度商品/サービスを購入/利用するのだとか。さらに解決のスピードが迅速だった場合、そのリピートの確率は95%まで増加するそうです。 ## 5. フォローアップする 問題解決後、メールや電話でのフォローアップに数分かけるだけでも顧客満足度は大幅に向上するものです。「問題が解決したからハイ終わり」ではなく、「お客様とずっとお付き合いしていきたい」という繋がりを大切にする心から生まれる気配りは、満足度だけでなくロイヤリティを高めるきっかけにもなります。? 商品やサービスに不満を感じても、それに対するクレームを言う消費者は全体の5%程度だと言います。不満を口にしないお客様は、次回から競合他社の商品・サービスを利用するでしょう。だからこそ、改善、向上のための貴重なヒントが詰まっているクレームは、失いかけた信頼を取り戻し強化するチャンスを与えてくれるものではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 --- title: お客様にもっと買ってもらうために知っておきたい、数字で見る顧客エンゲージメントがもたらす効果 date: 2015-05-19 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/267/ --- # お客様にもっと買ってもらうために知っておきたい、数字で見る顧客エンゲージメントがもたらす効果 最近のマーケティングの動向を追っている方ならきっと、企業やブランドがお客様個人によりフォーカスした考え方にシフトしてきていることに気づいているのではないでしょうか。 これまでは集団としてのお客様を対象に同じ方法で行う「マスマーケティング」が主流でしたが、インターネットの普及をはじめとしたITの進歩で、お客様一人ひとりの嗜好、興味・関心、購買履歴などに合わせて個別に行う「One to Oneマーケティング」が主流となりつつあるからです。 ## 「マスから個へ」の時代に注目される顧客エンゲージメント 「大勢いる客の中の一人」ではなく、「大切な一人の客」であることをお客様が感じられることで、共感や愛着が生まれ、企業とお客様の絆が深まります。絆が深まった状態は、顧客エンゲージメントが高い状態であるということ。これにより次のようなエンゲージメント行動がもたらされます。 - **製品・サービスを喜んで購入する(勧められたからだけではなくて)** - **製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる** - **製品・サービスを繰り返し購入する** - **製品・サービスを友人・知人などに積極的に勧める** - **製品・サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する** こうした行動を起こしてくれるお客様に対し、企業側はさらにお客様との関係を密接にしようと努力を続けます。その絆が深まるにつれて顧客エンゲージメントはさらに高まり、最終的に顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長などをもたらします。 ## 数字で見る顧客エンゲージメントの購買行動と顧客ロイヤリティへの影響 - 特定の企業・ブランドに対してエンゲージメントの高い消費者(70%)は、エンゲージメントの低い消費者(56%)に比べ、常にお気に入りの企業・ブランドの商品・サービスを購入する傾向にある - アパレル業界の場合、エンゲージメントのスコアが「低」→「高」にシフトすると、常にその店で買い物をする/ほとんどその店で買い物をする、という顧客が**21%**増加する - エンゲージメントが高まると、「時々その店で買い物をする」顧客が「ほとんどの場合その店で買い物をする」に変化する率は**13%**高まる - 特定のレストランに対してエンゲージメントが高まると、そこをより頻繁に訪れる率が**33%**高まる - 自分がファンである企業・ブランドが提供しているロイヤリティプログラムのことを知っている顧客の割合は56%。そのうち会員になっている顧客はたったの27%。会員になっている”ファン”のうち、常にその店で買い物をする/ほとんどその店で買い物をする、という顧客の割合は**72%**で、会員になっていない”ファン”が購入する確率は55% - 顧客のエンゲージメントレベルに関わらず、リピート顧客をロイヤリティプログラムの会員にするのは重要であるが、最もエンゲージメントの低い顧客が会員になると、そのエンゲージメント率は、一番高く、**19%**の上昇を見せる (データ参照元:The Engagement Score: Measuring the Value of Brand Engagement) このように、顧客エンゲージメントを強化することが企業・ブランドの成長に大きく関わるということが数字でも明らかになっているからこそ、最優先課題として取り組むべきなのではないでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグにとってのエンゲージメントとは? --- title: お客様に呼びかけ、振り向いていただく行動心理学、「カクテルパーティー効果」を活用しよう! date: 2014-12-16 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/340/ --- # お客様に呼びかけ、振り向いていただく行動心理学、「カクテルパーティー効果」を活用しよう! 師走のこの時期、忘年会という名前の飲み会、お食事会、パーティーなどに出かける機会が増えますよね。そのような場所は大体にぎやかですが、そのような場所であっても、相手の話している声がまったく聞き取れないということもなければ、自分の名前を呼ばれたら不思議と聞き取れたりしませんか? また、忘年会の後、帰宅しようと電車に乗り、ぽかぽかの電車のシートが気持ちよくてついついウトウトしてしまったとします。でも自分の最寄り駅に近づくとパッと目が覚めるのを経験した方も多いと思いますが、私たちは、最寄り駅の名前を自分の名前のように認識していることが理由と言われています ## 私たちは必要なこと、興味のあることだけを選択して聞いている? これらの現象を、行動心理学では「カクテルパーティー効果」と呼んでいます。カクテルパーティー効果とは、 カクテルパーティーのように、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、自分が興味のある人の会話、自分の名前などは、自然と聞き取ることができる。このように、人間は音を処理して必要な情報だけを再構築していると考えられる。 - ウィキペディア というもの。 これは人間関係の構築にも活用できると言われていて、アメリカの心理学者が行った実験では、被験者の男女に15分間会話をさせたところ、相手の名前をより多く呼んだ人の方が好印象を与えるという結果になりました。 カクテルパーティー効果は他にも、「音声の選択的聴取」、「選択的注意」とも呼ばれ、聴覚だけでなく、視覚などにも影響する私たちの意識と脳のメカニズムを指しているのだとか。 ## 接客・販促で活用したいカクテルパーティー効果 前述の通り、聴覚だけでなく、視覚などにも影響するカクテルパーティー効果は、相手の名前だけでなく、相手の興味のある事柄や、関心のあるキーワードなどを会話や目に見えるところに盛り込んでいくことでその効果が期待できます。身近なところに、カクテルパーティー効果を用いた訴求方法がありました。 カット&カラーのメニューで予約した美容院を訪れた時、セット面に三角のPOPが置いてあり(画像にある形のPOPです)、そこには カラーのダメージ、その日のうちにケアしませんか? 明日の手触りと色持ちがグッと変わります! といった内容で、カラー後のトリートメントをおススメする店員さんの手書きの文字と、輝く茶髪の女性のイラストが。明日の手触りと色持ちが変わるならぜひ!とプラスでトリートメントをお願いしてしまったのですが、よく見てみると、三角POPの残りの面にも文字とイラストが……。カラー中、店員さんが離れた隙を見計らって内容を見てみると、 髪もずっと若々しくいたい、そんな男性の皆さんにおススメなのが、男性専用ヘッドスパ!ストレス解消にもぴったりです! 毎朝の支度の時間が短縮できる!早く乾くから風邪ひく心配もなし!しかも髪にも優しい!すごいドライヤー、あります! といった内容が訴求されていたのでした。お客様の予約内容や顧客情報、さらに実際来店したお客様を見て三角POPを見せる面を変えているのだと思いますが、タイミングを見計らってほしい情報が目に入ってくると、心くすぐられてしまいますね。 もう一つご紹介したいのが、宣伝会議の教育講座一覧ページ。クリエイティブ、マーケティング、広報、Web・デジタル、営業・企画、プロモーション、マスコミ・編集、eラーニングなどの大カテゴリで様々な講座が開催されていますが、例えばマーケティングの教育講座であれば、 ・コンテンツマーケティング実践講座 ・ターゲットから紐解く顧客獲得プランニング講座 ・社会貢献型マーケティング実践講座 ・スペースブランディング実践講座 ・ASEAN市場のプロモーション実践講座 ・飲食料品の新市場 勉強会 (上記は一部の講座) など、具体的な目的を持った人が求める講座を作り、それをサイト上でリストにして見せています。ここまで細かく分類することで、サイトを訪れた人は「自分に合う講座がある!」と申込みをしてくれるはずです。 接客業であれば接客中にお客様の名前を頻繁に使用することで、お店や店員さんに対してより愛着を持ってもらえると思いますが、このように具体的なユーザを想定して一定の条件に絞って訴求をすることで、カクテルパーティー効果が期待できると思います。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - シャープの「おもろい家電」に見る従業員・顧客エンゲージメントへの影響 --- title: お客様に衝動買いを楽しんでいただくために取り入れたい、「こんまり流ときめき整理収納法」の考え方 date: 2015-06-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/250/ --- # お客様に衝動買いを楽しんでいただくために取り入れたい、「こんまり流ときめき整理収納法」の考え方 皆さんは「衝動買い」という言葉にどのようなイメージをお持ちですか? 衝動買いをした後、「本当に必要なものではなかった」「実用性が全くなかった」などということに気づき、ポジティブなイメージよりも、ネガティブなイメージを持っている人の方が断然多いのではないでしょうか。でも実はショップスタッフの手腕でいくらでもポジティブなイメージにできるものだと思います。 ## 今大人気の「ときめき整理収納法」とは? ここ数年、モノに溢れた現代を投影するように、片付け術の本が売れています。モノに執着せず、不要なモノを絶って捨てるという考え方の「断捨離」という言葉が浸透してからは、衝動買いをした後「断捨離とは正反対のことをして自己嫌悪……」と後悔する人も多い様子。 でも最近、これまでの片付け術とは全く違うメソッドが世界中で大人気になりました。それが、TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた片付けコンサルタントの近藤麻理恵さん(以下こんまりさん)が提案する「ときめき整理収納法」。「触った瞬間にときめきを感じるか」を基準に断捨離しようというものですが、これを“衝動買い”にも応用できたら、よりポジティブな体験としてお客様の心に残るはずです。 例えばこんまりさんは、片付けをする際に、理想の暮らしを妄想してみることや、なぜその暮らしをしたいのかを考えることを推奨しています。そうすることで、本当に必要なものが見えてくるからです。彼女の提案する片付けとは、心ときめくものを選ぶという作業。最初から心ときめくものを選ぶことができたら、私たちは捨てる選択をすることなく、大好きなものに囲まれる理想的な暮らしができるのではないでしょうか。 ## 衝動買いで“ときめき”をつくるショップスタッフになる! 買い物の本当の楽しさというのは、「何かいいものが見つかればいいな」という気持ちで来店されたお客様が、期待以上のときめきをくれるモノ・コトと出会った時、そう、衝動買いをする時に生まれるものだと思います。 だから、例えばアクセサリーショップを訪れたお客様に「今日は靴を探しているので特にアクセサリーは探していません」と言われたとしても、買い物の目的だけを満たすのではなく、ときめきを覚え、心の底にある欲求を満たすための提案をしてみてはいかがでしょうか。 これは、お客様一人ひとりの話に耳を傾け、興味を持ち、好みや買い物の目的を知り、販売員としての知識を活かし、お客様に「衝動買い=失敗」と思わせない販売を行うことではじめて可能となります。もちろん一朝一夕に習得できるものではありませんが、試行錯誤しながら成功体験を積むことで自然とできるようになっていくはずです。臨機応変にお客様のニーズにお応えできるよう、普段からアンテナを高く張り話題の引き出しを多く持ったり、成功事例や失敗事例を皆で共有したり、個人でもショップ全体でもできることはあるのではないでしょうか。 目的を満たす買い物は満足度を上げるもの、欲求を満たす買い物は満足度にプラスしてロイヤリティを上げるものです。ロイヤリティが高まれば、リピート購入やポジティブな口コミが期待できます。お客様が言葉にしない心を読み、心ときめく衝動買いのお手伝いができるように、スキルアップに励みましょう! ★こちらもあわせてどうぞ↓ 「お客様の心に残る販売・営業スタッフになりたい人へ、人間力をアップする自分磨きのすすめ」 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: お客様の共感を呼び、ロイヤリティの高いファンを醸成する、人気の給食パンメーカー date: 2014-12-25 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/336/ --- # お客様の共感を呼び、ロイヤリティの高いファンを醸成する、人気の給食パンメーカー 神奈川県相模原市にある「オギノパン」。工場では、毎日平均25000個のパンが作られ、200校以上の学校や保育園に出荷されています。山奥にあるにも関わらず、一日4000人以上が集まることもあるという工場直売店では、昔懐かしい「あげぱん」が人気。揚げたてを求めて県外から訪れる人も多く、子供たちも「自分の学校のあげぱんよりおいしい!」と大喜び。 オギノパンを経営しているのは、荻野時夫氏(兄)と荻野隆司氏(弟)の兄弟コンビ。昭和35年に創業したオギノパン、田舎での商売だったため軌道に乗らず、荻野家はずっと苦労を強いられていたのだとか。でも荻野兄弟の父親が、数字が苦手な兄にパン作りを、パン作りが好きではないという弟に営業・経理・総務などを任せたところ、お互いの弱点を補うことで、年商8億円になるまで会社は成長。 なぜオギノパンがここまで成長したのか、まずお客様のニーズを読み取り、声を商品に反映させているという点があります。例えばオギノパンの一番の売れ筋である「丹沢あんぱん」、通常のあんぱんの約半分のサイズでとっても小ぶり。荻野隆司氏が高齢者施設を訪れた時、「普通のあんぱんは大きすぎて食べきれない」「もっと餡子の味を楽しめるあんぱんが食べたい」という高齢者の声を聞き、それを兄の荻野時夫氏に伝えることで、この小ぶりのアンパンが実現したそう。それに加え、唾液が少ない日本人の好みに合わせて、しっとりした食感が出るよう、外国産ではなく国産の小麦を使用。国産小麦を使った皮は機械では破れてしまうということで、一つ一つ職人が手包み。お客様の声を商品に反映させたことはもちろん、このようにお客様に喜んでもらおうという心から生まれる心遣いが共感を呼び、小さなあんぱんにぎっしり餡子が詰まっているという期待以上の商品を提供したことが、ファンを作るきっかけとなったようです。 また注目したいのが、直売所の内装。荻野隆司氏のこだわりを反映させ、パンの陳列台は昔ながらの学校の机、机の横にはランドセル、パンを載せるトレイには給食トレイ、レジの後ろには黒板など、全体が小学校風にまとめられています。とてもアナログな雰囲気が漂う店内ですが、そのことについて彼は「いただきます、ごちそうさま、といった言葉のように、昔からいいものは必ず残ってきた。だからアナログを大切にしたい」と話します。今では欧米風のオシャレで洗練されたパン屋も大分増えました。それでもあげぱんやあんぱんを求めて多くの人がオギノパンに集まるのは、心をほっと癒してくれるそのアナログな雰囲気や商品のファンが多いという証拠。大人から子供へ、その子供が大人になってまた子供へ、ずっと伝えていきたいと思わせてくれる商品作りをつづけるオギノパンのような企業こそ、持続的な成長を続けるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - NPS(ネットプロモータースコア)が多くの企業で取り入れられている理由とは? 調査結果で見るその効果とは? --- title: お客様の声をサービスに活かすために  Your Voice 利用インタビュー「株式会社ブレスゲート様」 date: 2021-08-27 url: https://total-engagement.jp/column/nps/1397/ --- # お客様の声をサービスに活かすために  Your Voice 利用インタビュー「株式会社ブレスゲート様」 株式会社ブレスゲート社は、首都圏3店舗、関西圏で1店舗の結婚式場を運営しております。エリア特性を活かした柔軟なコンセプトで、コロナ禍にも関わらず多くの結婚式のプロデュースをおこなっております。 今回、お話しを伺ったのは株式会社ブレスゲート社の北村様とそれぞれの式場でお客様の相談にのっている新井様、篠様、宮川様の4名。実際に、「Your Voice」※を利用してみて、どのように現場で活かされていたのかお話しいただきました。 ※ YourVoice リアルタイムフィードバックシステム トータル・エンゲージメント・グループが開発提供している顧客アンケートシステム。NPS分析などの多彩な分析がリアルタイムに現場にフィードバックすることが可能 ## お客さまの声を聞くことの楽しさ ―Your Voiceを利用されるまでは、お客様の声を収集するためのアンケートなどは取っていましたか? 篠さま:特に、アンケートは取っていませんでした。ただ、「Hanayume」という結婚式場の口コミサイトがあって、そこでの口コミは必ずチェックをして、返信などはしていました。 実際に、面談の時間などから書き込んでくれた方が誰なのかは想像できるので、そのことを思い出しながら返信はしていましたね。 ―今回、Your Voiceというツールを利用するということを聞いた時には、どのように感じましたか? 新井さま:実際に、接客したお客様の声を聞けたのは嬉しかったですね。接客後に、支配人とYour Voiceの結果を見ながらミーティングを重ねることもできたので、すぐに改善できるようになったし、わたしたちのモチベーションアップにもなりましたね。 ーYour Voiceは、アンケート結果がすぐに確認できて、接客の現場で反映できるのが魅力の一つでもあるので、すぐにミーティングをされているというのは非常に理想的な使い方ですね。 ## ブライダルフェアでの成約率をあげるために ―今回、Your Voiceの利用いただいた目的のひとつに、ブライダルフェアにおいて成約率をあげるため、フェアの内容や接客に対しての課題がどこにあるかを探りたいという理由からだと聞いておりましたが、結果はいかがでしたか? 宮川さま:実際にアンケートの結果をみて、NPSのスコアは8を付けてくれた方が多いという印象なんですよね。8だから満足いただいているのかと思えば、成約できなかったりして、この数値はどのように読めばいいんでしょうかね。 やはり、これから、結婚式に向けた打ち合わせが続く可能性もあるので、社交辞令のようなスコアをつけたんでしょうかね(笑) 篠さま:8を付けてくれても成約できないと、あれっ???って気持ちになっちゃいますよね(笑) ―まさに、そこは今後の課題ですよね。ウェディング業界での平均値も出せたらと思ってます。それによって、8が高いのか低いのかという判断もできますよね。 当初の導入理由のひとつでもあった課題発見にはつながりましたか? 北村さま:NPS以外の設問、つまり顧客体験に関する質問を少し大雑把にしてしまったんですよね。あまり細かくすると、答える方も大変かと思ったので少な目に設定していました。ただ、「チャペルの雰囲気」という聞き方ではなく、「広さ」とか「気に入ったポイント」などを聞いていかないと具体的なアクションにはつなげにくいですよね。 また、各店ごとにもっと特色を活かした設問項目を設定しても良かったのかもしれません。 ―お客様の回答率や、フリーコメントなどからも、今後、しっかりと課題が見えてくるような設問に変更していく方がいいですね。 ## Your Voiceを使ってみて 新井さま:実際に、お客様の声が聞けたのは本当に嬉しかったです。今まで、このような機会がなかったので。 篠さま:長時間、打ち合わせをしているので、正直、疲れてしまって忘れちゃうこともあったようです。今後はもっとスムーズに、お答えいただけるように工夫する必要に気が付きました。 新井さま:今回は、アンケートにアクセスできるQRコードを渡して、お客様がスマホなどでQRコードを読み取ってアンケートをしていたので、打ち合わせ中に利用しているiPadにアンケートを表示して回答してもらったら良かったなぁと思ってます 宮川さま:わたしは、どうしても、社交辞令っぽいスコアだなぁと感じてしまっているのですよね。それって、どう捉えればいいんですかね? ― 現在のスコアから、どう上げていくかがポイントで、中立者を推奨者にかえるための、工夫が必要です。料金や建物など変えられないものが多いとは思いますが、それ以外の部分で、お客様に喜んでいただけるか常にデータを見ながら試行錯誤が大事です。キーは闇雲に試行錯誤するのではなく、データを観て仮設を立てて試してみることにより成功確率が高まります。 北村さま:わたしは、実際に利用して感じたのは、数値化することの大切さですかね。あまり反応が良くなかったから、フォローしても難しいかなぁと思っていた方のスコアが良くて、逆にしっかりとフォローしなきゃと感じたこともありましたよ。 ## インタビューを終えて ―今回、YourVoiceを使っていただき、みなさまが「リアルタイムで接客をした方の声がわかる」という点で非常に魅力を感じていただけているようでした。 お客様の満足度が数値化され、それをベースに支配人と話すというのは、感覚的だったお客様対応が数値化されたことで、話しやすくなり改善しやすくなったものだと思います。 今後、業界比較ができるように結婚式業界の事例を多く作っていき、みなさまのサポートをしていきたいと思います。 ※ YourVoice (リアルタイムフィードバックシステム) を詳しく知りたいかたはこちら 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【レポート】TSIホールディングスの「中期経営計画」に学ぶ NPSの活用とPDCAサイクルの徹底事例 --- title: お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 date: 2026-07-06 url: https://total-engagement.jp/ai/5406/ --- # お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 お客様の声を集めているのに、現場が変わらない。スコアは毎月確認しているのに、リピーターが増えない。 この「集めて終わり」の構造に、多くの店舗ビジネスが今も陥っています。アンケートや口コミの収集が目的になってしまい、本来の目的である店舗改善への実装が後回しになっているということです。 ところが今は違います。VoC(Voice of Customer)を改善サイクルに組み込み、スコアを判断基準・教育・称賛・PDCAへと転換する「実装の型」を持つ組織が、驚くほど着実に顧客との関係を深めています。この記事では、声を集めるだけで終わらせないための具体的な仕組みと、その実践プロセスをお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●アンケートや口コミを収集しているが、改善施策への落とし込み方がわからない経営者・役員 - ●NPSや顧客満足度スコアを管理しているが、現場の行動変容につながっていないと感じているCX責任者 - ●3店舗以上を運営しており、店舗間の対応品質のばらつきを数値で把握・改善したい方 **この記事を読むと···** - ●VoCが「集めて終わり」になる3つの構造的な原因が理解できます - ●声を店舗改善に実装するための4ステップの具体的な仕組みがわかります - ●効果測定の設計から組織浸透までの完走プロセスを体得できます 集めるだけで失敗する現状 3つの典型的な課題 4ステップ改善サイクル 構造的ギャップの見つけ方 組織浸透の設計 効果測定の方法 よくある質問 ## VoC(顧客の声)を集めるだけで失敗している企業が大半|現状把握 「お客様の声を大切にしています」と言える企業は多い。ところが、その声が実際に店舗改善のサイクルへとつながっているかと問えば、正直に答えられる経営者は驚くほど少ないのが現実です。 ### 「声を集める」と「声を活かす」は、まったく別の行為 アンケートを配布し、口コミサイトをモニタリングし、スコアをExcelで管理している。この状態を「VoCを活用している」と捉えている組織は、実は多い。 しかし、声を収集することと声を活かすことは、まったく別の行為です。収集は「現状を認識する」作業であり、活かすとは「現状を変える行動につなぐ」作業です。 この区別をしっかり体得していない限り、どれだけデータを蓄積しても店舗改善のサイクルは回りません。 調査は消耗要因を認識させるだけで終わる、という実感を持っている経営者も多いはずです。従業員満足度の調査でも同じことが起きています。 声を集めたあとに、その声を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は現場の疲弊をデータとして可視化するだけで終わります。顧客の声についても、この構造はまったく同じということです。 ### スコアが「管理」の道具になっている落とし穴 多くの店舗で見られるパターンとして、月次でNPSスコアや顧客満足度スコアを集計し、前月比や店舗間比較を経営会議で報告する、という運用があります。これ自体は悪いことではありません。ところが、そのスコアが「目標管理の数字」になった瞬間に、現場は数字を上げることに集中し始め、本質的な体験の改善ではなく、アンケート回収率を上げる工夫や、スコアに影響する設問への対処が優先されてしまうことがあります。 スコアは改善の「結果」を映す鏡です。改善という行動なしに鏡だけを磨いても、実態は変わらない。 このことを、30年間さまざまな事業の現場で繰り返し実感してきました。大切なのはスコアの先にある「なぜそのスコアになったか」の構造的な原因を特定し、それを現場の行動へとつなぐことです。 ### 「集めて終わり」が常態化してしまう組織の特徴 VoC活用が収集だけで止まってしまう組織には、共通した特徴があります。第一に、声の分析担当と現場改善担当が分断されており、データが現場に届く前に「報告書」になってしまうこと。 第二に、改善施策の優先順位付けの基準が明文化されておらず、担当者の感覚で動く属人的な運用になっていること。第三に、改善の結果を検証する仕組みがなく、PDCAではなくPDで止まっていることです。 この三つが重なると、現場スタッフは「またアンケートか」という感覚になり、顧客の声が組織に対して持つ本来のエネルギーを活かせなくなります。声を集める活動が、むしろ現場の心理的リソースを消耗させる方向に働いてしまうのです。 あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ 顧客満足度をスコア管理から実改善へとつなぐための基礎知識と、NPSへの移行が持つ意味を整理しています。 ## 「データは集まったが、活用できていない」3つの典型的な課題 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード VoC活用が機能していない現場では、問題は技術や予算ではなく、構造にあります。どの規模の組織でも、以下の3つの課題が絡み合って「活用できていない」状態を生み出しています。 ### 課題①:声が「点」として集まり、「線」としてつながらない アンケート回答、口コミサイトのコメント、会計時のスタッフへの一言。これらは日々さまざまな形で届いていますが、多くの店舗ではそれぞれが別々のツールや担当者によって管理されており、横断的に分析される機会がありません。つまり、声が「点」として存在しているのです。 顧客体験というのは、来店から退店まで一続きの「線」です。入口での待ち時間、スタッフの第一声、商品やサービスの提供品質、会計時の対応。 これらの接点(タッチポイント)のどこで満足・不満が生まれているかを把握するためには、点としての声を線としてつなぐ仕組みが必要です。ところが、ツールが分散していると、このつなぎの作業に膨大なコストがかかり、現場は疲弊するということになります。 ### 課題②:現場に届く「声」がフィルタリングされすぎている 経営会議で共有されるVoCは、多くの場合、平均スコアやポジティブ・ネガティブのカテゴリ別集計です。個別の声の内容は「エクセルの別シート」や「添付資料」として存在するが、実際に議論されることはほとんどない。このフィルタリングの過程で、改善に最も重要な「なぜそのように感じたか」という顧客の文脈が失われています。 現場スタッフが顧客の声に直接触れる機会も限られています。マネージャーが口頭で「お客様から○○というご意見をいただいた」と伝えるだけでは、スタッフは自分の行動とその声を結びつけることができません。声が現場の行動変容を起こすためには、声が現場に届く「届け方の設計」が不可欠です。 ### 課題③:分析と実装のあいだに「判断の主体」がいない VoC分析を本社のマーケティング部門や経営企画部門が担い、現場改善を各店舗のマネージャーが担うという分業体制は、一見合理的に見えます。ところが実態として、分析結果を改善施策へと変換する「判断の主体」が曖昧になっていることが多い。本社は「データを渡した」と思い、現場は「何をどう変えればいいかわからない」という状態が生まれます。 改善の実装には、課題の優先順位付け、施策の設計、現場への落とし込み、結果の検証という一連のサイクルを主体的に回す人材が必要です。その役割と権限が明確でない限り、VoCは「参考情報」として消費されるだけで、組織の行動を変えるエネルギーにはなりません。この構造的ギャップを埋めることが、VoC活用の最大の課題と言えます。 ⚠️ VoC活用でよくある3つの罠 - ●スコアの平均値管理だけを行い、個別の声の文脈を失っている - ●収集ツールが複数分散し、声を統合的に見る仕組みがない - ●分析と現場改善の間に「判断の主体」が存在せず、施策が宙に浮く ## VoC→店舗改善に成功した企業の改善サイクル(4ステップ) 「集めて終わり」を脱した組織には、共通した改善サイクルの型があります。この4ステップを体得することで、声が行動に変わる仕組みが動き始めます。 ### ステップ1:声を「構造化」して優先順位をつける まず、集まった声をそのまま活用しようとしないことが大切です。口コミのテキストも、アンケートの自由記述も、そのままでは「感情の断片」です。これを改善施策へとつなぐためには、声を「テーマ×感情×頻度」の3軸で構造化するプロセスが必要です。 テーマとは「スタッフの対応」「待ち時間」「空間・雰囲気」「料金・価格感」などの接点カテゴリです。感情とはポジティブ・ネガティブ・中立の方向性。 頻度とは同一テーマの声が何件集まっているかです。この3軸で整理することで、「最も多くの顧客が不満を感じている接点」を特定でき、改善の優先順位が数値として見えてきます。 頻度が低くても感情の強度が高いクレームは別枠で扱う判断基準も、この時点で設計しておくことが重要です。 ### ステップ2:原因を「個人」ではなく「組織システム」に帰属させる 現場の違和感や顧客からのネガティブな声を、スタッフ個人の能力や態度の問題として捉えることは、改善を遠ざけます。驚くほど多くの現場で、接客品質のばらつきは「あのスタッフは感じが悪い」と個人の問題に帰結されていますが、実際にはスタッフが曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割のもとで働いており、心理的リソースが枯渇した結果として表面化しているケースが大半です。 声を活かすためのステップ2は、「なぜそのような顧客体験が生まれたか」の原因を組織システムの問題として読み解くことです。教育の仕組みが整っているか、判断基準が明文化されているか、スタッフが動きやすい環境になっているか。これらの構造的な問いに変換することで、改善施策が個人への指導ではなく、組織の仕組みの改善として設計されます。 - 1 **声を構造化して優先順位を決める** テーマ×感情×頻度の3軸で整理し、改善すべき接点を数値で可視化する。 - 2 **原因を組織システムに帰属させる** 個人責任ではなく、仕組みの問題として原因を再定義し、施策設計につなぐ。 - 3 **改善施策を「判断基準・教育・称賛」に変換する** 声を現場のオペレーション変更・研修コンテンツ・承認行動へと実装する。 - 4 **結果を測定してPDCAを完走させる** 施策前後のスコア変化・行動変容・顧客の再来店率を指標として検証する。 ### ステップ3:改善施策を「判断基準・教育・称賛」に変換する VoC活用で最もすっぽり抜け落ちているのが、このステップです。声を分析して課題が特定できたとしても、それを「現場の行動変容」に変換する型がなければ、改善は進みません。 変換の具体的な型は3つあります。第一は「判断基準の更新」です。 スタッフが現場で判断に迷う場面を減らすために、顧客からの声をもとに「こういうケースではこう対応する」という基準を明文化することです。 第二は「教育コンテンツへの転換」です。頻出するネガティブ声は、教育のモーメントです。 「こういうご不満をいただいている」という事実を教材にして、なぜそうなるか・どう改善するかをOJTに組み込みます。第三は「称賛への転換」です。 ポジティブな声は、誰がどんな行動をとったから生まれたかを特定し、そのスタッフの行動を承認・称賛することで組織全体の行動基準として定着させます。この三つの変換を持つ組織が、VoCを実際の改善エネルギーに変えることができます。 POINT 弊社がFRS™事例で確認したケースでは、NPSのギャップが**-54.8pt**発見された企業で、その改善余地が年間**3,300〜5,000万円**と試算されました。声を構造化して「どこに・どれだけのロス」があるかを可視化することが、経営判断のスタートラインです。 ## VoC分析で見落としやすい「構造的ギャップ」とその見つけ方 顧客の声を丁寧に分析していても、見落とされがちな「構造的ギャップ」があります。このギャップを発見することが、改善の質を一段階引き上げる鍵になります。 ### NPSスコアが高いのに再来店率が低い「逆転現象」の正体 「お客様はとても満足していると言っているのに、なぜリピーターが増えないのか」という矛盾に直面している経営者は少なくありません。この逆転現象は、NPS(ネットプロモータースコア)が「推奨意向」を測る指標であるのに対し、実際の行動としての再来店は別の要因で左右されることから生じます。 弊社では、この乖離を可視化するために**FRS™(2回目来店率)**という独自指標を設計しました。「また来たい」という気持ちと「実際に来る」行動のあいだには、競合の存在・生活導線の変化・日常の忙しさなど複数の外部要因があります。 しかし、その前提として「体験の質がリピートを決定づける水準に達しているか」を測ることが、ギャップ発見の第一歩です。NPSスコアを補完する行動指標として2回目来店率を設計することで、「何を改善すれば実際の来店につながるか」を特定できます。 ### スタッフの「表情と提案の質」に隠れた原因を読む 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキルの問題として語られることが多い。ところが、実態を丁寧に観察すると、スタッフの心理的リソースが枯渇していることが根本原因であるケースが多く見られます。「スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する」という因果の連鎖が、CX低下の構造として機能しているということです。 この連鎖を顧客の声から読み解くためには、「スタッフへの満足度」だけでなく「来店中に安心感を感じられたか」「提案が自分のニーズに合っていたか」といった体験の質に踏み込んだ設問が必要です。VoCの設計段階で、接点ごとの「感情体験」を測る質問を組み込むことが、構造的ギャップを発見するための実践的なアプローチです。 ### Analytics データと顧客の声の乖離から原因を特定する デジタルデータ(予約率・来店頻度・客単価の推移)と顧客の声(満足度・NPS・自由記述)が乖離している場合、その間に構造的な問題が潜んでいます。例えば、客単価は維持されているが来店頻度が落ちている場合、満足度スコアは高くても「お気に入りのスタッフがいなかった」というコメントが増えている場合などです。 重要なのは、この乖離を「なぜ起きているか」を実数で確認するプロセスです。定量データだけを見ていると「全体的には問題ない」と判断してしまいがちですが、顧客の声と重ねて見ることで初めて「特定の曜日・時間帯・スタッフの組み合わせ」でのみ問題が起きているという構造的な原因が見えてくることがあります。この確認ステップを省略することが、改善が的外れになる大きな理由のひとつです。 あわせて読みたい AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 テクノロジーが進化するなかで、顧客の記憶に残る体験品質の本質とは何かを考察しています。VoC活用とCX設計の関係を深く理解するのに役立ちます。 ## 改善提案を店舗に浸透させるための組織設計 声を構造化し、課題を特定できたとしても、その改善が現場に浸透しなければ意味がありません。組織設計の問題として、VoC活用の「最後の一マイル」を設計することが必要です。 ### 「伝える」から「実装する」へ:現場への落とし込みの型 改善提案が現場に浸透しない最大の原因は、「伝えた」で終わっていることです。経営者や本社が分析結果を共有し、改善の方向性を説明する。これ自体は必要なことですが、現場スタッフが「自分は具体的に何を・いつまでに・どのように変えればよいか」を理解していなければ、行動は変わりません。 浸透のための型は、「具体的な行動の言語化」と「段階的な確認」の組み合わせです。改善施策を「スタッフが明日から実行できる行動」のレベルまで分解し、それをOJTや朝礼での確認項目として組み込む。さらに1週間後・1ヶ月後に「行動が変わっているか」を確認する仕組みを設計することで、改善が一時的なキャンペーンではなくオペレーションの一部として定着します。 ### 心理的リソースの回復設計がマネジメントの本質 ところが今は違います。マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へとシフトしています。AIが進化し、進捗管理や情報共有の多くがツールで支援される時代に、マネージャーとしての価値は「スタッフの言語化されていない不安に気づく」「考える余白を作る」「動機を理解して伴走する」というところに移っています。 VoC改善を現場に浸透させようとするとき、現場スタッフが「また施策が増えた」と感じてしまうと、心理的な消耗が先に起きます。この消耗が行動品質の低下を招き、結果として顧客体験が悪化するという逆効果が生じることもあります。改善施策を導入する際は、スタッフの心理的リソースを確認し、「何を減らして・何を加えるか」を同時に設計することが、持続可能な組織改善の条件です。 ### 称賛の仕組みが改善サイクルを加速させる 改善施策の浸透において、称賛の設計は驚くほど効果的です。顧客からのポジティブな声を特定のスタッフの行動と結びつけ、それをチーム全員の前で共有する。この「声→行動→称賛」のループを仕組みとして持っている店舗は、改善サイクルを自律的に回す力が育ちます。 称賛はコストゼロの改善ツールです。ただし、「感謝の言葉を伝える」という曖昧な運用ではなく、「どの行動が・どの顧客の声につながったか」を具体的に言語化した称賛でなければ、次の行動変容を生む学習にはなりません。この具体性が、称賛を「モチベーションの瞬間」から「組織の学習資産」へと変える鍵です。 ## VoC活用の効果測定|何を・いつ・どのように計測するか 改善サイクルを完走させるためには、効果測定の設計が不可欠です。「なんとなく良くなった気がする」では、次の改善への投資判断が根拠を持てません。 ### 測定すべき3つの指標レイヤー VoC活用の効果測定は、3つのレイヤーで設計します。第一は「体験品質の変化」を測るレイヤーです。 NPSスコア・顧客満足度スコア・特定の接点への評価スコアが、施策前後でどう変化したかを追います。第二は「行動指標の変化」を測るレイヤーです。 2回目来店率・来店頻度・客単価の変化が、体験品質の改善と連動しているかを確認します。第三は「財務的インパクト」を試算するレイヤーです。 リピート率が5ポイント改善した場合の年間増分売上を試算することで、VoC活用への投資対効果を経営言語で表現できます。 ### 測定タイミングと検証サイクルの設計 効果測定は「施策を実施してから3ヶ月後に評価する」という単発的な検証ではなく、週次・月次・四半期の3つのリズムで設計することを推奨しています。週次では「現場の行動変容が起きているか」を確認します。 月次では「スコアの変化」を追います。四半期では「行動指標・財務指標への影響」を検証します。 この3つのリズムを持つことで、改善の効果が「いつ・どこで・どのくらい」現れているかを追跡でき、次の改善へのフィードバックが蓄積されます。 ### 「数字が動かない」ときの原因特定の視点 改善施策を実施してもスコアが変化しない場合、多くの組織では「施策が間違っていた」と結論づけます。ところが、数字が動かない原因は施策の内容よりも「実装の質」に起因するケースが多い。現場への浸透が不十分だった・称賛のフィードバックが届いていなかった・改善対象の接点が実際の顧客体験への影響が小さかったなど、実装プロセスの検証なしに施策の評価を下すことは時期尚早です。 数字が動かないときこそ、「現場で何が起きているか」を定性的に確認することが重要です。スタッフへのヒアリング・店舗観察・顧客インタビューを組み合わせて、定量データが映し出せていない実態を掴む。この往復運動を体得することが、VoC活用を本当の改善サイクルとして機能させる経営者のマネジメント力です。 測定レイヤー 主な指標 確認タイミング 活用の目的 体験品質 NPS・満足度スコア・接点別評価 月次 顧客の体験変化を把握する 行動指標 FRS™(2回目来店率)・来店頻度・客単価 月次〜四半期 体験改善が行動に反映されているか確認 財務インパクト リピート増分売上・離職コスト削減試算 四半期 投資対効果を経営言語で表現する 現場実装状況 行動変容確認・称賛件数・OJT実施率 週次 施策が現場に届いているか確認する あわせて読みたい 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 長期的に選ばれ続ける企業が実践するCX設計の本質と、それを現代の店舗ビジネスに応用するための示唆が得られます。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ ここまで、VoCを店舗改善に実装するための考え方と仕組みを整理してきました。「集めて終わり」から脱却するためには、声を構造化し・原因を組織システムに帰属させ・施策を判断基準・教育・称賛に変換し・効果を3つのレイヤーで測定するという一連のサイクルが必要です。しかし実際には、この仕組みを自社だけで設計し、現場に定着させるまでを完走することは、容易ではありません。 **株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、NPSスコアをベースにしたCX×EXの統合改善を専門とする組織として、まさにこの「実装の型」の設計から定着まで伴走することを使命としています。弊社のサービス群は、収集ツールにとどまらず、声を改善サイクルへとつなぎ、組織の行動を変えるところまでを設計しています。 ●YourVoice NEXT AI駆動のアンケート・NPS収集ツールで、CXとEXを同一プラットフォームで可視化します。 ●FactBase Workshop 12週間のPDCA伴走型ワークショップで、データから実装までを完走します。 ●Simple Learning AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化で、声を教育へと変換する仕組みをつくります。 ●FRS™ 業種別2回目来店率を測る独自指標で、NPSスコアだけでは見えない顧客の行動実態を捉えます。 株式会社トータルエンゲージメントグループが大切にしているのは、「見える化」だけでなく「整える」「成果に接続する」という3ステップを完走させることです。あなたの組織でも、この実装の型を体得していただくことができます。 こんな経営者・CX責任者の方におすすめです - ●アンケートや口コミを集めているが、改善に活かせていないと感じている - ●NPSスコアが高いのにリピーターが増えない矛盾に向き合っている - ●3店舗以上を運営しており、店舗間の品質ばらつきを仕組みで解決したい - ●VoCデータを経営判断や現場教育に直接つなぐ「実装の型」を探している 弊社サービスについて詳しく見る YourVoice NEXT・FactBase Workshop・FRS™など、貴社の課題に応じたサービスの詳細は、公式サイトまたは無料相談でご確認いただけます。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ|VoC活用を「完走」させるための視点 お客様の声を店舗改善に活かすというのは、収集の問題ではなく実装の問題です。この本質を体得することが、最初の一歩になります。 「集めて終わり」になってしまう組織の共通点は、声を構造化する型・原因を組織システムに帰属させる視点・施策を判断基準・教育・称賛に変換する実装・効果を3つのレイヤーで測定するサイクル、この四つのうちいずれかが欠けていることです。ひとつでも欠けると、PDCAはPDで止まり、次の改善への燃料が生まれません。 そして、この改善サイクルを現場に浸透させるためには、マネジメントの質が問われます。タスク管理から心理的リソースの回復設計へ。 スタッフの迷い・不安・曖昧さを解消し、行動できる環境を整えることが、顧客体験の品質を持続的に高める基盤となります。CXとEXは、つながっているということです。 あなたにも届けたいのは、声を集めるだけでなく、その声が現場の行動を変え、顧客がまた来たいと思う体験をつくる組織の姿です。驚くほど楽しい仕事ができる環境は、この実装の型を持つことで生まれます。ぜひ、一緒に完走しましょう。 資料ダウンロードはこちら(NPS改善ノウハウ) ## よくある質問|VoC活用の課題別Q&A Q. アンケートの回収率が低く、十分なデータが集まりません。どう改善すればよいですか? A. 回収率の低さは、アンケートの「長さ」「タイミング」「動機設計」の3点を見直すことで改善される場合が多いです。設問数を絞り、体験直後に短時間で答えられる形式に変更すること、そして「あなたの声が店舗改善に使われる」という実感を顧客に届けるコミュニケーションを加えることが有効とされています。回収率よりも「質の高い少数の声」を得ることを優先する発想の転換も重要です。 Q: VoC分析の担当者がおらず、経営者が兼務しています。どこから始めればいいですか? A: まず「声の構造化」だけを最初のステップとして実行することをお勧めします。全ての声を分析しようとするのではなく、直近3ヶ月の自由記述コメントを「テーマ×感情×頻度」の3軸で分類するだけでも、改善の優先順位が見えてきます。次に、その優先順位の高い課題ひとつに絞って「現場で明日できる行動」を定義することが、最小コストで最大の成果を生む始め方です。 Q: 複数店舗を運営していますが、店舗ごとに顧客層が異なります。VoCを統一的に管理するべきですか? A: 統一的な収集の仕組みは持ちつつ、分析と改善は店舗ごとに行うことが基本的な設計です。設問は共通化して比較を可能にしながら、改善施策は各店舗の顧客層・スタッフ構成・地域特性に合わせてカスタマイズします。店舗間比較を定期的に実施することで、「優れた店舗のプラクティス」を横展開する機会も生まれます。 Q: NPSスコアと実際の来店頻度が一致していません。どちらを優先して改善すべきですか? A: 両者を独立した指標として捉えるのではなく、「なぜ乖離が起きているか」を特定することが先決です。一般的に、NPSが高くても再来店率が低い場合は、競合の存在・来店ハードル(場所・予約のしにくさ)・顧客ライフサイクルの変化など、体験品質以外の要因が影響していることがあります。弊社のFRS™(2回目来店率)はこの乖離を定量化し、原因特定への道筋をつくる指標として設計されています。 Q: スタッフへの教育に声を活用したいのですが、ネガティブな声をどう伝えればいいですか? A: ネガティブな声を個人の責任として伝えることは避けることが大切です。「このような体験が生まれた背景として、私たちの仕組みや判断基準にどんな課題があったか」という組織システムへの問いに変換してから共有します。そうすることで、スタッフは批判を受けているのではなく、「組織として一緒に解決する問題」として受け止めやすくなり、心理的安全性を保ちながら行動変容を促すことができます。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - SaaS事業で顧客が辞める理由と、今すぐ実践できる引き止め策5つ --- title: お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/ai/5451/ --- # お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 お客様の声を集めているのに、数字が並ぶだけで何も変わらない。そう感じている経営者は、驚くほど多くいます。 アンケートを実施し、スコアを集計し、会議で共有する。ところがそこで止まってしまい、現場の行動が変わらず、顧客体験も改善されない。 この「集めて終わり」という状態は、業種や規模を問わず、多くの店舗ビジネスで繰り返されているパターンです。 声を集めることと、声を活かすことは、まったく別のスキルです。重要なのは、収集した声を**判断基準・教育・称賛・PDCA**へと変換する「実装の型」を持つことです。 その型がなければ、調査は現場の消耗を可視化するだけで終わります。本記事では、VoC(Voice of Customer)を店舗改善に本当につなげるための実践的なフレームワークを、具体的なステップとともにお届けします。 **こんな方にオススメ** - ●お客様アンケートを実施しているが、改善活動に結びついていないと感じている経営者・役員 - ●NPSや満足度スコアを計測しているが、スコア管理で終わっており次のアクションが見えていない方 - ●3店舗以上を展開しており、店舗間の顧客体験のばらつきを組織的に解消したい方 **この記事を読むと···** - ●VoCが「集めて終わり」になる構造的な原因と、その突破口が理解できます - ●声を改善アクションへ変換する3つのフレームワークを体得できます - ●現場に実装するための具体的なPDCAサイクルの回し方がわかります ## 多くの企業がVoCを「集めて終わり」にしている現実 声を集める仕組みは整っている。でも改善が起きない。この矛盾の根っこを、まず正直に見ていきましょう。 ### 集計だけで活用されていない声の実態 多くの店舗ビジネスでは、アンケートの回収率や平均スコアは把握されています。ところが「スコアが上がった・下がった」という報告で終わり、「何が原因で、どう対処するか」という議論に発展しないケースが一般的に見られます。声は数字になった瞬間に「情報」として扱われ、「感情や体験のシグナル」としての意味が失われてしまうということです。 特に注目すべきは、数値の平均化による個別の声の埋没です。100人のお客様がいれば、満足した人も不満を持った人も、全員の声が一つの平均値に溶け込んでしまいます。 平均スコア「4.2点」という数字は、強烈な不満を持つ少数派の声を見えにくくします。改善の糸口は、往々にしてその少数派の声の中にあるものです。 ### 改善に繋がらない企業の共通パターン 30年間、さまざまな企業の経営に関わってきた実感として、「集めて終わり」になる企業には共通のパターンがあります。まず、声の収集が「義務」として定着しており、活用が「オプション」になってしまっています。アンケートを送ることが目的化し、その結果を使って何かを変えることへの意識が薄い状態です。 次に、集めた声を誰が責任を持って改善につなげるかが不明確なケースが多い。声を集める担当と、現場を動かす権限を持つ人が分断されており、データが現場に届くまでに時間がかかりすぎる構造になっています。 さらに深刻なのは、改善しても「それが顧客体験の向上に効いたのか」を検証するサイクルが存在しないことです。このサイクルなきPDCAは、努力の手応えがなく、現場の意欲を少しずつ奪っていきます。 ## VoCが活かせていないことの深刻な機会損失 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード 「まあ、アンケートは一応やっているから大丈夫」と考えているとすれば、それは驚くほど大きな機会を見逃している可能性があります。声を活かせていないことのコストは、見えにくいだけで確実に積み上がっています。 ### 満足度向上の停滞がもたらす影響 顧客満足度が一定水準で横ばいになっている店舗の多くは、「改善のヒントが目の前にあるのに手を伸ばしていない」状態です。弊社が支援した事例では、NPSスコアの内訳を丁寧に分析した結果、**批判者(Detractor)と推奨者(Promoter)の間に54.8ポイントものギャップ**が存在していることが判明しました。このギャップを放置したまま運営を続けることで、年間3,300万円〜5,000万円規模の改善余地が手付かずになっていた、ということです。 スコアを計測するだけでは、この「改善余地」の存在すら気づけません。声を活かす仕組みがあってはじめて、数字の背後にある経営判断のヒントが見えてきます。 ### 競合との差別化喪失という現実 店舗ビジネスにおいて、商品・サービスの品質差はかつてほど大きくありません。ところが今は違います。顧客が選ぶ基準として「体験の質」「スタッフとの関係性」「自分が大切にされているという感覚」が、競合との差別化において重要な役割を担っています。 お客様の声を継続的に収集し、体験改善に活かしている企業は、顧客との関係を深め続けています。一方、声を集めるだけの企業は現状維持すら難しくなっています。この差は、1〜2年では目立ちませんが、3〜5年で経営の基盤の強さとして表れてくるものです。 ### 従業員満足度低下という見落とされがちなリスク 顧客の声が改善につながらない状況は、現場スタッフにとっても消耗要因になります。「お客様から不満をいただいているのに、何も変わらない」という状況は、現場の心理的リソースを静かに削り取っていきます。スタッフは無力感を感じ始め、接客の質が下がり、それがまた顧客満足度の低下を招くという悪循環が生まれます。 声を活かす仕組みを整えることは、顧客満足度の向上だけでなく、従業員のモチベーション維持にも直結します。「自分たちの仕事が顧客体験を良くしている」という実感を持てる現場は、驚くほど力強く成長していきます。 ## VoC活用の3つの成功フレームワーク では、どうすれば声を改善の力に変えられるのか。30年間の経営実践と、多くの企業への伴走経験から整理した、3つのフレームワークをお伝えします。 ### フレームワーク1:集約→分類→優先順位付け 最初のフレームワークは、声を「使える情報」に整理するプロセスです。収集した声をカテゴリー別に分類し、影響度と改善可能性の2軸で優先順位をつけることが核心です。ここで重要なのは、「全部やろうとしない」という判断です。 具体的には、顧客の声を「接客」「待ち時間」「価格感」「空間・清潔感」「商品・サービス品質」「予約・手続き」といったカテゴリーに分解します。次に、「何件以上の言及があるか」「何点以下のスコアと連動しているか」を確認し、インパクトの大きいテーマを特定します。 最後に「この店舗の運営体制で、現実的に改善できるか」という実行可能性のフィルターをかけます。この3ステップを経て初めて、声は「アクションの起点」になります。 ### フレームワーク2:改善実行→検証→反復サイクル 優先順位が決まったら、改善を「小さく・速く」実行するサイクルに入ります。大規模な改修より、現場がすぐに動ける小さな変化を積み重ねることが、継続的な改善文化を育てます。 たとえば「スタッフの説明がわかりにくい」という声が多い場合、まず接客トークのポイントを1〜2項目見直し、2週間後に同じ質問への顧客反応を確認します。改善→計測→次の改善、というサイクルを体得すると、現場は「声が変化を生む」という実感を持ち始めます。 この実感こそが、改善文化の核心です。完走できる小さなPDCAを積み重ねることが、大きな体験品質の向上につながります。 ### フレームワーク3:成果の見える化と組織浸透 3つ目のフレームワークは、改善の成果を組織全体で共有することです。現場が努力した結果、スコアが上がった、顧客の再来店率が改善した。この事実をしっかりと「見える化」し、称賛する文化が、次の改善への意欲を生みます。 重要なのは、スコアの変化だけでなく「どんな声があって・何を変えて・どう変わったか」というストーリーを共有することです。数字だけの報告は、現場の感情につなぎません。ストーリーとして届けることで、スタッフが自分たちの行動が顧客体験を変えているという誇りを持てるようになります。 ## VoC活用の実装方法を比較する フレームワークを理解したうえで、次に「どんな手段で実装するか」を選ぶ必要があります。現在、店舗ビジネスが選べる実装方法は大きく3つに分かれています。それぞれの特性を正直にお伝えします。 実装方法 主な特徴 コスト感 改善効果 向いている企業 **①エクセル・スプレッドシート運用** 手動集計・担当者依存 低(ツール費不要) 低(属人化・更新が止まりやすい) 店舗数1〜2店・初めてVoCに取り組む段階 **②簡易VoCツール導入** アンケート収集・集計が自動化 中(月額数万円〜) 中(収集は効率化されるが改善サイクルは別途設計が必要) 3〜10店舗・収集工数を減らしたい段階 **③AI活用の統合VoCプラットフォーム** 収集・分析・改善サイクルを一元管理・CX×EX同時可視化 中(店舗数×単価のスケールモデル) 高(データドリブンな改善PDCAを仕組み化) 3店舗以上・改善サイクルを組織に定着させたい段階 ### 方法①:エクセル・スプレッドシート運用の限界 コストがかからず始めやすい反面、継続性に課題があります。担当者が変わると運用が止まる、集計に時間がかかりすぎて鮮度が落ちる、複数店舗の声を横断的に比較できないといった問題が積み重なります。「取りあえず始めた」段階には有効ですが、店舗数が増えるにつれ、この方法の限界は明確になっていきます。 特に注意が必要なのは、「集計に手間がかかる」ことが、いつの間にか「声を集めること自体が負担」という意識につながることです。本来の目的である「声を活かすこと」に使うべきエネルギーが、集計作業に消費されてしまう構造的な問題があります。 ### 方法②:簡易VoCツールの可能性と注意点 アンケートの送付・回収・集計を自動化してくれるため、担当者の工数は大幅に削減されます。ところが今は違います。 多くの簡易ツールは「集める」機能に特化しており、「改善サイクルをどう回すか」は別途、自社で設計しなければなりません。ツールを導入しただけで改善が起きると期待すると、結局「デジタル版の集めて終わり」になりがちです。 簡易VoCツールを選ぶ際は、「収集機能」だけでなく「分析・アクション管理・改善結果の計測」まで一貫して支援してくれるかを確認することが重要です。収集と改善が別々のシステムになると、その間のつなぎが人手に依存し、またもや属人化の罠に陥ります。 ### 方法③:統合VoCプラットフォームで仕組み化する 収集から分析、改善アクションの管理、成果測定までを一つのプラットフォームで完結させる方法は、初期の設計コストはかかりますが、最も確実に「改善サイクルの習慣化」を実現します。特にCXとEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化できるシステムは、顧客満足度と従業員満足度の相関を把握しながら改善を進められるため、より本質的な経営判断が可能になります。 また、AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」という観点から見ても、AIを活用したデータ分析で「どの体験が顧客の記憶に残るか」を特定し、改善の優先順位を精度高く設定できる点は、中堅中小企業にとって大きな競争優位となります。 ## 実際の活用事例|声を改善につなげた成功のパターン 理論だけでなく、実際にVoCを活用して改善を完走した事例から学ぶことは多い。ここでは、弊社の支援実績をもとに、成功パターンの本質をお伝えします。 ### NPSギャップの発見から改善余地を特定するアプローチ 弊社の事例では、あるサービス事業者のNPSを詳細に分析した結果、推奨者と批判者の間に**54.8ポイントのギャップ**が存在していることが判明しました。このギャップの背景には、特定の接客プロセスにおける体験品質のばらつきがありました。平均スコアだけを見ていれば「まあまあ良い」と判断されていたものが、セグメントを分けて見ると「熱烈なファン」と「二度と来ない批判者」に二極化していたということです。 この発見から、年間3,300万円〜5,000万円規模の改善余地が定量的に算出されました。声を集めるだけではこの数字は見えてきません。声を分析し、経営判断の材料に変える仕組みがあってはじめて、改善の経済的インパクトが実感できるようになります。 ### FRS™指標で「本当のリピート」を測る 弊社が開発した**FRS™(Future Revisit Score)**は、NPSが「推奨意向」を測るのに対し、「2回目の来店意向」という実際の行動に近い指標で顧客体験を評価します。NPSスコアが高いのに実際のリピート率が低いという矛盾を抱えている店舗では、この指標が特に有効です。 「また来たいと思いますか」という問いに「はい」と答えながら、実際には戻ってこない顧客は少なくありません。FRS™はその「言葉と行動のギャップ」を可視化し、より精度の高い改善施策の立案をつなぎます。声を「気持ち」として集めるのではなく、「次の行動の予測因子」として活用する発想の転換が、ここにあります。 ### EX(従業員体験)との統合で改善の質を高める VoC活用で驚くほど大きな効果を生む要因の一つが、従業員体験との統合です。顧客満足度が低い店舗では、スタッフの心理的リソースが枯渇しているケースが多く観察されています。接客品質のばらつきや再来店率の低下は、スタッフのスキル不足ではなく、曖昧な指示・矛盾した方針・不明確な役割という組織の構造問題が個人の消耗として表面化した結果であることが多い。 CXとEXを同時に測定し、両方のデータを改善サイクルに組み込む仕組みは、100年続く企業に学ぶ顧客体験(CX)の重要性でも示されているように、長期的な企業価値の源泉です。スタッフが元気で、顧客体験が豊かになる。この好循環を意図的に設計することが、持続的な成長の基盤となります。 ## よくある失敗と対策 VoC活用を始めた企業が、途中で止まってしまう理由は共通しています。よくある3つの落とし穴と、その突破口をお伝えします。 ### 失敗パターン1:「全部の声に対応しようとする」 お客様の声を丁寧に受け取ろうとするあまり、すべての声に等しく対応しようとしてしまうケースがあります。すべてに対応しようとすると、どれにも本腰が入らず、改善が表面的なものにとどまります。その結果、スタッフは「頑張っているのに何も変わらない」という消耗感を持ち始めます。 対策は、優先順位をつける基準を明文化することです。「この四半期は接客の入口体験に集中する」と決め、他の声は「次のフェーズへ」として記録しておく。絞り込みの勇気こそが、改善を完走させる力になります。 ### 失敗パターン2:「改善したが測っていない」 変化を加えたが、それが顧客体験の向上につながったかどうかを検証していないケースは非常に多い。改善したという「行動」で満足してしまい、「結果の計測」が抜け落ちています。計測がなければ、次の改善の根拠も生まれません。 対策は、改善アクションを実施する前に「何をもって改善成功とするか」の指標を決めておくことです。スコアの変化でも、特定カテゴリーの言及頻度でも構いません。測定基準を先に決めることで、改善サイクルが「完走可能なもの」になります。 ### 失敗パターン3:「声を集める担当と改善を動かす担当が分断されている」 組織が大きくなるほど、「マーケティングが声を集め、現場が改善する」という分業が生まれます。この分断が、声から改善へのスピードを著しく低下させます。声が改善担当者に届くころには鮮度が落ち、現場の感情温度とずれてしまうということです。 対策は、声の収集から改善アクションの決定まで、責任を持つ「VoC推進担当」を設けることです。この担当が現場と経営をつなぎ、改善サイクルを回す起点になります。大きな組織変更でなく、既存メンバーの役割再定義から始められます。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ VoCを「集めて終わり」から「改善の力」に変えるためには、収集・分析・実行・検証のサイクルを仕組みとして組織に定着させることが必要です。株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPSをはじめとした顧客体験データを起点に、この仕組みの設計と定着を一貫してご支援しています。 弊社が提供する**YourVoice NEXT**は、お客様の声(CX)とスタッフの声(EX)を同一プラットフォームで可視化し、AIを活用した分析で改善優先順位の設定まで支援するサービスです。また**FactBase Workshop**は、12週間のPDCA伴走型ワークショップとして、改善サイクルを組織の習慣として体得できるよう設計されています。「どのツールを使うか」ではなく「どう改善を仕組み化するか」を一緒に考え、完走まで伴走する姿勢が、株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチの核心です。 ## まとめ+実装チェックリスト お客様の声を店舗改善に活かすことは、特別な技術ではありません。「収集→分類→優先順位付け→改善実行→検証→成果共有」というサイクルを、組織の習慣として体得することです。一度このサイクルが回り始めると、現場は「声が変化を生む」という実感を持ち、驚くほど力強く動き始めます。 あなたの組織でも、声を起点にした改善サイクルを始められます。まず最初の一歩として、以下のチェックリストで現状を確認してみてください。 チェック項目 確認内容 現状評価 声の収集 NPS・アンケートなど定期的な収集の仕組みがあるか あり / なし 分類・優先順位 カテゴリー別に声を整理し、改善優先テーマが決まっているか できている / 未整理 改善責任者 声から改善アクションを決める担当者・役割が明確か 明確 / 不明確 検証の仕組み 改善後に効果を測る指標・タイミングが設定されているか 設定済み / 未設定 成果の共有 改善の結果をスタッフ全員で共有する場があるか あり / なし EX連携 従業員満足度と顧客満足度を同時に把握できているか できている / 片方のみ このチェックリストで「未整理」「未設定」「なし」が複数あれば、改善サイクルの設計から始めることをお勧めします。「声を集めているのに変わらない」という状況は、必ず変えられます。 大切なのは、変えるための「型」を持つことです。AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性でも触れているように、テクノロジーの活用と人の体験設計を組み合わせることで、改善の速度は驚くほど上がります。 ## よくある質問 Q. お客様の声を集めているが、どこから改善に着手すればよいかわかりません。 A. まず声をカテゴリー別に分類し、「言及頻度が高く、かつ改善の実行可能性がある」テーマを1〜2つに絞ることをお勧めします。全部に対応しようとするのではなく、この四半期に完走できる改善テーマを決めることが、最初の突破口になります。優先順位の基準は「顧客への影響度」と「実行の現実性」の2軸で評価する方法が有効です。 Q. NPSスコアは計測しているが、スコアが上がっても売上が改善しません。 A. NPSは推奨意向を測る指標であり、実際の来店行動とは必ずしも連動しません。「また来たいと思う」という気持ちと、実際に来店するという行動の間にはギャップが存在します。弊社が開発したFRS™(Future Revisit Score)のように、実際の行動意図に近い指標を組み合わせることで、売上との相関が高い改善施策を特定できるようになります。 Q. 複数店舗を展開していますが、店舗間で顧客体験のばらつきがあります。どう対処すればよいですか。 A. 店舗間のばらつきは、多くの場合「接客基準の曖昧さ」「スタッフへのフィードバックの仕組みの欠如」が原因です。各店舗の声をデータで横断比較し、特定店舗でのみ発生している問題と全店舗共通の課題を切り分けることが第一歩です。共通課題は全社施策で、店舗固有の課題は店長レベルの改善サイクルで対処するという二層設計が、スケールする改善体制を作ります。 Q. 従業員が離職していく状況でVoC活用を始めることは意味がありますか。 A. むしろ、離職が続いている状況こそVoC活用の出発点となります。顧客の声と従業員の声を同時に収集・分析することで、「どこで体験品質が下がっているか」とともに「現場のどの消耗がそれを引き起こしているか」が見えてきます。顧客体験と従業員体験を一体として改善する視点が、離職サイクルの根本的な解決につながります。 Q. VoC活用にどれくらいの期間で効果が出始めますか。 A. 改善サイクルを正しく設計し、優先順位を絞って実行した場合、一般的に3〜4ヶ月で特定カテゴリーのスコア変化が数字として現れてきます。ただし、「全体的な顧客満足度の向上」や「リピート率の改善」として経営的に実感できるレベルになるのは、6〜12ヶ月のサイクルを目安としてください。最初の3ヶ月は「仕組みを作ること」を目的とし、焦らず完走することが重要です。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 --- title: お客様の心に残る販売・営業スタッフになりたい人へ、人間力をアップする自分磨きのすすめ date: 2015-05-15 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/268/ --- # お客様の心に残る販売・営業スタッフになりたい人へ、人間力をアップする自分磨きのすすめ 顧客満足度を生むためには、販売・営業スタッフが礼儀正しく誠意を持って対応することが大前提です。でも満足していただいただけではその先への進展がありません。大事なのは、「このお店で買ってよかった!また行きたい!あの人に会いたい!」と、お客様が単なる「顧客」の枠を超えて「ファン」になること。何故ならお客様がファンになってはじめて、ロイヤリティの向上、リピート購入、ポジティブな口コミなどが期待できるからです。さらにはお客様とのきずなが深まることで、長期的な関係を築くことができるようにもなります。 お客様の心に残り、愛着を生む魅力的な販売・営業スタッフになるには、普段から自分を磨き、成長しようとする心がけがとても大切。ここで、販売・営業スタッフとしてだけでなく、人間力そのものを高めるためにぴったりの方法を5つご紹介します。難しいことは一つもありません。できるところからはじめてみてはいかがでしょうか。 ** ①資格を取る/セミナー・ワークショップに参加する** 商品や業務に関する知識を身につけるのであれば、資格を取ったり、セミナーやワークショップに参加するのが一番。知識が増えることで自然と自信にもつながります。また、お客様は、専門的な知識を持った人に安心感と信頼感を覚えるものです。ライバル店・企業と差をつけたい時にも、ちょっとした知識の差が大きく有利に働くこともあるはずです。 ** ②異世代・異業種・異国間交流の場に参加する** 同業者との情報交換はもちろん大切なことですが、視野を広げる意味では、業種や世代、国の異なる人々との交流を積極的に行うのが一番。考え方や価値観の違う人たちを知ることで、お客様との会話や接し方に役立つことも多く学べるはずです。また自分のコミュニケーション力、特に聞く力を磨くのにもぴったりではないでしょうか。(★こちらの記事もあわせてどうぞ→「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること) **③日々文化に触れる** 自分の感性を磨き、学びや気づきを得るために、本、映画、音楽、美術などに日々触れましょう。こういった文化に触れることで、感性が磨かれ、想像力が豊かになり、教養が深まります。 特に本は大人の日本語力を伸ばすのに欠かせません。たくさんの本を読んでいる人は会話にそれが表れますが、お客様が期待している以上の情報を提供することができたり、コミュニケーションに幅と深みを与えてくれるはずです。 **④みだしなみに気をつける** 販売・営業スタッフが「自分は広告塔」「自分は会社・ブランドの顔」という意識を常に持つことはとても大事です。美意識を高めて外からも内からも輝くことで、「この人から買いたい」「この人なら信用できる」とお客様に思ってもらえるからです。服装が完璧でも、肌が荒れていたり、爪がかけていたりしては、魅力も信頼も半減してしまいますよね。だからこそ、ヘアサロンやネイルサロンなどで定期的にお手入れをする、日々のスキンケアを丁寧に行う、食事や運動に気を配り心と体の健康を維持することなどを心がけましょう。そうすることで自分に自信が出て、 自然と明るい笑顔でお客様と接することができるようになるはずです。 **⑤自分のよき師“メンター”を見つける** ”メンター”とは、仕事やキャリアのお手本となり、”師”としてアドバイスをしてく れる人のことを指します。魅力があって、知識と経験が豊富で、信頼できる人が最適です。職場の上司や先輩に限らず、大学の教授や先輩、取引先や仕入先の人でも構いません。定期的な飲みニケーションなどを通じて、仕事や人生のヒントを学びましょう。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - タクシー激戦区の京都で業績絶好調! “MKタクシー”に学ぶ「アドボカシーマーケティング」で他社との差別化を実現する方法 --- title: お客様の心をつかみ、コアファンの醸成につながる“接触”の心理学 date: 2014-08-22 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/384/ --- # お客様の心をつかみ、コアファンの醸成につながる“接触”の心理学 アメリカの心理学者、ロバート・ザイアンス博士は、人との接触回数がどのようにその人への評価に影響するかを調べる実験を行いました。被験者に10名ほどの顔写真を次々と見せ、それぞれを見せる回数に、0回から25回の間で変化を持たせました。その後、それぞれに好意を抱く程度を7段階で示してもらったところ、一度も会ったことがない人の写真だったものの、より多くの回数を見せられた顔に対する評価がより高くなるという結果になりました。 これは、最初は未知の人や物に対しては興味も好意も湧かないものの、繰り返し接して性格や特徴を知れば知るほど、好意的な態度や印象が高まるというもので、**単純接触効果(ザイアンスの法則)**と呼ばれています。 営業職の方などは恐らく日々実感しているのではないでしょうか。飛び込み営業では全く相手にしてもらえないものの、何度か顔を合わせるうちに話を聞いてくれるようになり、商談成立につながることも多いと思います。まさに単純接触効果ですね。 他にもテレビで宣伝されている商品など、繰り返し目にすることで、「いい製品に違いない」なんて思ってお店で手にしてしまうこともあります。ビールを購入する時などでも、新製品には目もくれず、いつも飲んでいる銘柄に手が伸びることもあるのではないでしょうか。だからこそ繰り返し“接触”することで慣れが生まれ、それがいずれ安心感や信頼へとつながるという、単純接触効果の理論にも納得できます。 職場で社内恋愛や職場結婚が多いのも、きっと単純接触効果が影響しているのかもしれないですね。 この効果をぜひ、普段の営業や店舗運営などで意識してみてはいかがでしょう? お客様が例えば皆さんの商品やサービス、店舗のことを知ったとします。でも1回でファンになっていただくのは到底難しいこと。だからこそ**お客様に紹介したいものは何度も紹介し、その背景にあるストーリー、ミッション、ビジョンなどに加え、信念や理念も何度も伝えることが大切**です。なぜなら前述の通り、繰り返し接するだけでなく、その人や物の性格や特徴を知れば知るほど、好意的な態度や印象が高まるからです。商品・サービスを利用しての自分の個人的な体験や感想を交えてみると、より効果が増すかもしれません。 一対一の接客も大切ですが、今ではSNSという強力なツールもあります。だからこそソーシャル時代のコミュニケーションの強みを活かし、**360度(あらゆる方向から)&365日(常に接触)**、という形で様々なチャネルで情報を伝えるだけでなく、常にお客様との接点を持つ努力を重ねながら、コアファンの醸成につなげていきたいですね。 引用元①:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0022103174900717 引用元②:http://en.wikipedia.org/wiki/Mere-exposure_effect 引用元③:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E7%B4%94%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E5%8A%B9%E6%9E%9C 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【事例紹介】Facebook(フェイスブック)で、もう一歩お客さまに近づく!集客につなげるFacebookページ運営 --- title: お客様の心をつかみ、売れるお店をつくる接客のヒントは「初心」にあり? date: 2015-09-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/202/ --- # お客様の心をつかみ、売れるお店をつくる接客のヒントは「初心」にあり? 先日とある駅のロータリー前で待ち合わせをしていた時のこと、ふとタクシー運転手さんの様子を観察してみると、人によって過ごし方が全然違うことに気づきました。新聞を読んでいる人、ウトウトしている人、外でタバコを吸いながら他の運転手さんと話し込んでいる人などが多かったのですが、フレッシュな新人のような雰囲気のある運転手さんからは、車内で背筋をまっすぐに周りに気を配っている様子が感じられました。利用する客の立場からすると、どうせ同じお金を払うなら待機中でも気を抜かないドライバーさんにお願いしたい、と思います。 この新人(らしき)ドライバーさんを見て再認識したのが「初心忘るべからず」の大切さ。もちろん、長い年月毎日同じことを繰り返していると、慣れが生じて初心を忘れてしまうことはありますよね。仕事やその環境に慣れることは大事ですが、同時に始めた頃の謙虚で真剣な気持ちや、緊張感はいつまでも持ち続けていたいと思いませんか? 「初心忘るべからず」は仕事でもプライベートでも大切にすべきことですが、特に時代が「マスから個へ」と移り変わる今、直接お客様とやり取りをする接客業に携わる皆さんは、特にこの気持ちを大切に、お客様一人ひとりと向き合う必要があるように思います。 ## 初心を忘れた接客とは? 初心を忘れるということは、言い換えればその分経験を積んでレベルが上がっているということ。でも「接客なんて慣れたもの」と思っているとどうなるでしょうか? 忙しい時にはお客様を「もてなす」ではなく「こなす」という感覚になってしまったり、貢献度が分かりやすく表れる売上のために客単価を上げることに必死になってしまったりして、お客様に「私は大勢いる客の一人だ」「私は大切な客だと思われていない」という印象を与えかねません。もちろん、そういう印象を受けたお客様がリピートをしてくれたり、周りに良い口コミをしてくれることはなく、長期的な目で見るとお店や会社の売上にも成長にも貢献しないのではないでしょうか。 ## 「初心を思い出す」努力をしてみる 慣れてしまうと初心を忘れてしまう、これは人間の性分だから仕方のないことです。だから**「初心を忘れない」ではなく「初心を思い出す」ことを意識**してみてはいかがでしょうか。 仕事で迷いや悩みが生じたり、やりがいが感じれられなくなってしまった時、今の仕事を選んだ理由、この仕事に対して感じていた魅力、採用された時の嬉しい気持ち、仕事を始めた時にどのようなことを実現したいと思っていたのか、どのような夢や希望を持っていたのかを思い出してみてください。それがきっと、自分を奮い立たせるスイッチのような役目を果たすでしょうし、同時に今の自分と当時の自分を比べて、“初心”がどれだけ自分を成長させてくれたかを見るのも良い刺激になるはずです。 ## 接客に苦手意識のある人はどうすればいい? 初心を思い出すことができたとしても、例えば「技術には自信があるけれど接客はちょっと……」という美容師さんのように、接客に苦手意識があるという人も多くいると思います。そういう人は「うまく話そう」と人一倍努力するのですが、うまく話すことにフォーカスをすることで気持ちが込められなくなってしまう。でもうまく話せないのであれば、まずお客様のお話を聴くところから始めてみてはいかがでしょうか? そしてお客様のお話に対して、うまく話せなくてもいいから自分の言葉で思いを込めてお答えする、それを意識して続けてみることで、**「慣れた接客」ではなく、「お客様に寄り添う接客」**につながるはずです。 お客様に寄り添うということは、お客様一人ひとりとのご縁を大切にし、会話を大切に真摯に向き合うということ。その姿勢が「次もこの人にお願いしたい」「またこの人に会いたい」というファンをつくり、お店や会社の成長への貢献につながるのではないでしょうか。 **★こちらもあわせてどうぞ→「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること** 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 「戦略とは捨てることなり」 顧客目線を大切にし、原点に立ち返ることでユニクロが断捨離したのはクールビズ --- title: お客様一人ひとりにあわせてWeb サイトをパーソナライズし、コンバージョン率を上げるために意識したい5つのこと date: 2015-01-30 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/320/ --- # お客様一人ひとりにあわせてWeb サイトをパーソナライズし、コンバージョン率を上げるために意識したい5つのこと アマゾンで買いものをする時、よくついで買いをしてしまう……なんてことがありませんか? トップページには「あなたのお買い物傾向から」という項目が、商品のページには「この商品を見た後に買っているのは?」と「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という項目が表示されているので、「あ!こんな商品もあるんだ」と気づいたら「カートに入れる」ボタンを押していたり。フェイスブックでも同じことです。なぜか自分の興味を惹く広告が表示されているので、これまたついついクリックしてしまいます。 アメリカの商業コンサルティング会社、the e-tailing group社が行った調査によると、40%以上の消費者が各チャネルにおいて、パーソナライズ(一人ひとりの属性、購買、行動履歴などに基づいて最適化されたものを提供すること)されたショッピングを提供してくれるお店で、より多くの買い物をするという結果に。また74%の消費者が、自分の全く興味のないコンテンツを表示してくるWebサイトにストレスを感じるという結果も。この結果とフェイスブック&アマゾンなどの手法を見ると、いかにWebサイトのパーソナライズが大切かが分かりますね。 Webサイトのパーソナライズというのは、それぞれのユーザーの動機、端末、位置、時間的制約などを細かく分析して、そのユーザーが何を求めているのかを判断し、コンバージョン率を改善させるものです。 アマゾンやフェイスブックのようなパーソナライズ機能を導入しようと思ったら相当の投資が必要になりますが、比較的ベーシックなパーソナライズ機能でも、次の5つを意識すれば、コンバージョン率のアップにつなげることが可能になります。 ** 1. Web****サイトの訪問回数によって、ユーザーエクスペリエンスも異なる **法律相談サイト「LegalAdvice.com」のマーケティング部長、David Reischer氏は「我々のWebサイトではリピートユーザーのCookieを取得して、より関連性の高い、興味を持っていただけるであろうページに誘導するようにしています。こうすることで、より簡単に必要としている情報を見つけることができるからです」と話し、ユーザーを個別にトラッキングして、ユーザーの行動から情報を設計していくのが良いとしています。また、メールマガジン/会員登録機能を設けたり、新商品・サービスの情報を簡単に確認できるようにしておくのも、リピートユーザーのコンバージョン率を上げるきっかけとなります。 新規ユーザーのコンバージョン率を上げたいのであれば、Webサイトの紹介や使い方などの動画ガイドを自動的に再生してみたり、企業のコーポレートサイトであれば、住所や電話番号などの情報やお問い合わせフォームなどに簡単にアクセスできる構造でなければいけません。 Webサイトを初めて訪れる新規ユーザーと再訪問したリピートユーザーとでは、探す情報が大きく異なるので、それぞれのユーザーに合わせたコンテンツの表示をしっかり行いたいですね。 ** 2. Web****地理位置情報(ジオロケーション)をオンラインとオンラインのマーケティングに活用する **自社サイトを訪問したユーザーが、訪問時にどこにいたのかを知ることで、効果的なマーケティングにつなげることができるようになります。 顧客エンゲージメントのソリューションを提供するBlueConic社の創設者兼CEOのBart Heilbron?氏は、「オンラインではお客様の購入にいたるまでの足取りを追うことで、カスタマージャーニーの最適化を図ることができても、これらのデータをオフラインで活用することがこれまでできなかった。でも地理位置情報を使うことで、オフラインでも活用することが可能となった」と話します。 例えば小売店の場合、自分達のお店の近くにいるお客様がスマートフォンでお店の検索をしていたとして、そこにもしお店の住所に加えて「今日来店していただけましたら、20%割引いたします」というクーポンが表示されたら、きっと足を運んでくれるに違いありません。飲食店であれば、オンライン予約ページや、お店までの道のりを詳しく写真入りなどで説明したページを表示されることがコンバージョン率のアップに欠かせません。 ** 3. ****時期や時間帯を意識してコンテンツに変化を持たせる **1日や1週間、ワンシーズンなど、様々な時間枠を意識してサイトのコンテンツに変化を持たせることが、コンバージョン率のアップにつながります。例えば企業のWebサイトであれば、連絡先の電話番号が大きくサイト上に表示されていることが多いと思いますが、営業時間外はここにお問い合わせフォームのアイコンが表示されるようなシステムを取り入れてみると、営業時間外でもお客様からのお問い合わせを逃すことがありません。 インターネットマーケティングを専門とする米WebiMax社のCEO、Ken Wisnefski氏は、「レストランがランチとディナーでメニューを変えるように、様々な要素やデータを考慮して、時間帯で異なる商品を提供することがコンバージョンアップにつながる」と話します。 ** 4. ****季節毎のイベントを意識する **季節毎のイベントを意識するというのは、Webサイトをパーソナライズしてお客様の感情に働きかけるのに最適な方法です。バレンタインの季節であれば、赤やピンク、ハートなどのデザイン、クリスマスであれば赤と緑、サンタやツリーなどのデザインを採用してみるといったことができます。こういった些細なことでも、感情というのは人間の行動の最大の動機となるため、コンバージョンアップだけでなく、顧客エンゲージメントの向上も期待できます。 ** 5. Web****サイトの参照元データを活用する **Webサイトへの訪問者がどこからやってくるのか、皆さんご存知ですか? 参照元によって、ランディングのページも異なるため、参照元を知り、それに応じた対応ができるようにしておくのがおすすめです。例えばメールマガジン上での販売キャンペーンや、他のWebサイトでの紹介から訪れたユーザーに割引クーポンを提供するなどのプロモーションは非常に効果的だと言えます。 引用:http://www.entrepreneur.com/article/237782 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 地域密着型「ダイシン百貨店」が“地域に根ざしたコミュニティネットワーク”を構築できるのは、高い従業員エンゲージメントがあってこそ! --- title: お店の売上を900%アップさせたアパレルショップの店長がしたこと、しなかったこと date: 2015-08-18 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/219/ --- # お店の売上を900%アップさせたアパレルショップの店長がしたこと、しなかったこと 販売員さんの多くが、仕事で一番喜びを感じる瞬間が売れた時ではないでしょうか。その時お客様が納得して購入できたことに対して、満足を超えた喜びを感じてくれたとしたら、「またあの店で買いたい」「またあの人から買いたい」という気持ちがお客様の中に芽生え、お店や販売員さんのファンとなり、リピート購入や口コミをしてくれるはずです。こうなればWIN-WINの関係が築けたと言えますよね。 でも逆に販売員さん一人が喜びを感じていて、お客様が不満に思っているケースがあります。これは「販売員さんの押しに負けて買ってしまった」、「帰ってきてみたら似合わないものだった/いらないものだった」など、商品やサービスそのものよりも、販売方法に疑問や不満を感じてしまうケースです。販売員さんの中で、お客様のためというよりも、お店の売上のため、という気持ちが強いとこういう結果につながりやすいと思います。 でも、百貨店のあるアパレルショップの店長を務めていた北山節子さんは、「売らないでいい、まずはお客さまのことを考える」という考え方をスタッフに浸透させ、何と自店の売上を900%もアップさせました。北山さんがこの驚きの数字を達成するためにしたこと・しなかったことを一部、こちらでご紹介いたします。 ## 徹底的に商品のいいところを探す いくら自社ブランドの洋服が気に入っていたとしても、なかには好きになれないデザインの服だってあるはずです。でも納得できないものは売れないというスタンスの北山さんは、その商品のことを徹底的に調べるそう。そうすることで、デザイナーの思いや縫製の工夫、工程などを知ることができるからです。それらを理解することで、**商品に愛着が湧き、より長く、愛着を持って着ていただくための提案ができるようになり、さらにはお客様に商品のストーリーをお伝えすることで、満足や感動につなげることができる**のだとか。 ## 商品を売りつけない 北山さんは商品に限らず、自店近くの新宿駅前エリアの店の商品も徹底的に調べていました。これはライバル店に勝つための視察ではなく、お客様のためだったと言います。 例えば、ピーコートが欲しいけれど、自店のものはお客様の予算と合わない場合、北山さんは他店に置いてあるピーコートの値段・着心地・素材感などを記入して作成したオリジナルの「新宿ピーコートマップ」をお客様にお渡ししていたのだとか! しかもそれを「どうかこのお客様にぴったりのピーコートが見つかりますように」と心の中で願いながらこのマップをお渡ししていたというから驚きです。でもさらに驚きなのが、そのお客様が「あなたのお店の商品が結局着心地や素材がよかった」と戻ってきてくださったということ。**購入につなげただけではなく、お客様の満足を一番に考える姿勢が、お客様からの信頼や絆の構築にもつながった**そうです。 ## スタッフ間で気づき合い、分かち合い、支え合う 売上命の売り場では、どうしてもスタッフ同士の売上競争が生まれてしまいますよね。だから気づいたことがあっても、「誰にも教えたくない自分だけの大切な財産」として共有されることがなくなってしまいます。 でも前述の通り、北山さんは「売らないでいい、まずはお客さまのことを考える」というスタンスの持ち主。スタッフが6人いれば6倍の気づきが生まれ、それをお店全体で共有することができればすごい店になると、「報連相ノート」を作り、皆が書き込めるようにしました。それがお客さま目線を持ち、お客さまのニーズに気づく店員を育て、お客さまに居心地がよいと思っていただけるショップ作りを可能にしたそうです。 北山さんは、お客様に信頼していただくだけではなく、スタッフ同士でも信頼しあい、協力できる環境づくりを心がけています。**スタッフ一丸となって、お客様に新しい服を購入するという体験を楽しんでもらおうという徹底したおもてなしの姿勢を貫いている**からこそ、顧客満足度・ロイヤリティが高まり、売上900%の達成につながったのではないでしょうか。 ★こちらもあわせてどうぞ→「根性論はほどほどに、楽しく売る接客スタイルがショップ成長の鍵?!」 ★北山さんのマネジメント手法をさらに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ→『幸せの新しいものさし』、博報堂大学幸せのものさし編集部 (著)、出版社: PHP研究所 (2010/6/4) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - オンとオフ、仕事とプライベートの境界線はあいまいなくらいがちょうどいい? --- title: この43個のデータを見れば、顧客エンゲージメントの重要性が見えてくる! date: 2014-11-04 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/357/ --- # この43個のデータを見れば、顧客エンゲージメントの重要性が見えてくる! 世界最大のスーパーマーケットチェーン、米ウォルマートでは、オンラインで注文してその日のうちに地元の店舗で受け取る「Pick Up Today」、オンラインで注文した商品をウォルマートのいずれかの店舗に配達できる「Site to Store」というサービスがあります。米大手百貨店のメイシーズは、iOS向けのサービス「iBeacon」を使い、メイシーズの入り口や商品に近づくと、プッシュで商品情報やクーポンが送られてくるサービスや、実店舗に商品がない場合でも他店舗やオンラインショップ用の倉庫に在庫があれば、その場から自宅に直送ができる仕組みを導入。同じく米大手百貨店のノードストロムは、ピンタレストのピンの数が多くついた商品に印をつけ、店舗に置いたピンタレスト印の商品をインスタグラムとフェースブックで宣伝、ニーマン・マーカスでは顧客がチェックインを行うと、その顧客専任のスタッフが、顧客の購買履歴や購買傾向を確認できるアプリを導入するなど、オムニチャネルを実現するための様々な取り組みが行われています。 **オムニチャネル時代、企業に求められて****いるのは、企業・ブランドと顧客との全ての接点であるチャネルをスムーズに繋げ、全体としての顧客体験をよりよいものとしていくこと。そうすることで、顧客エンゲージメントの向上につながります。** ただし、カスタマージャーニーにおいて顧客体験全体を最適化できなければ、お客様は離れて行ってしまいます。これは「言うは易く行うは難し」であり、オムニチャネルを用いて顧客を引き付けることは決して簡単なことではありません。でも、顧客エンゲージメントを強化することが今後企業にとって最重要課題だと考えずにはいられない証拠が数字とデータで明らかになっているからこそ、取り組む必要があります。 ここで、プレゼンファイル共有サービス「SlideShare」に掲載されていた**”44 FACTS DEFINING THE FUTURE OF CUSTOMER ENGAGEMENT”(「顧客エンゲージメントの未来を定義する、44の事実」)**(実際は43の事実)というスライドから、冒頭部分のデータを下記にてご紹介いたします。全て知りたいという方は、ぜひ参考資料として**こちらのPDF**をご覧ください! ① エンゲージメントの高い顧客は、そうでない顧客に比べ、自社の商品・サービスに対する消費割合、利益率、収益、関係性の成長率が**25%**ほど高い。 (出典:Gallup State of the American Consumer 2014) ② 家電業界で見ると、エンゲージメントの高い買い物客は、そうでない顧客に比べ、自分の気に入っている店へ訪れる頻度が**44%**以上となる。またエンゲージメントの高い買い物客は、その店で当初予定していなかった商品を購入する可能性が高くなる。 (出典:Gallup State of the American Consumer 2014) ③ 小売銀行業界で見ると、エンゲージメントの高い顧客は、そうでない顧客に比べ、自分のメインバンクに**37%**ほど高い収入をもたらす。 (出典:Gallup State of the American Consumer 2014) ④ エンゲージメントの高い保険契約者は、そうでない契約者に比べ、保険商品を**22%**ほど多く購入する 。 (Gallup State of the American Consumer 2014) ⑤ エンゲージメントの高いホテルのゲストは、そうでないゲストに比べ、ホテルで使う金額が**46%**ほど多くなる。 (出典:Gallup State of the American Consumer 2014) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 従業員エンゲージメントが5%上がるだけで、営業利益率が○%も上昇?!  従業員満足度とエンゲージメントの向上は、売上・利益拡大の不可欠要素! --- title: これからのアパレル企業が成功のためにこだわるべきは、デザインと機能性 date: 2015-10-05 url: https://total-engagement.jp/column/others/198/ --- # これからのアパレル企業が成功のためにこだわるべきは、デザインと機能性 一口に衣料品と言っても、国内には生地を作る工場、染色加工する工場、縫製をする工場と様々な工程段階があって完成します。彼らは長らくブランドやアパレル企業の下請けとして製造を担ってきましたが、バブル崩壊後、国内のアパレル企業各社が中国へと製造地を移転させました。その結果、国内の各工場は生き残るために脱下請けに取り組まざるを得なくなりました。工場の多くは自社オリジナル製品の開発に着手し始め、その傾向は2015年の現在でも続いています。 ## 製造地がセールスポイントではない? 一般に「日本製品」は高付加価値があるとされています。高品質で安全性が高いからです。そして多くの場合は高価格品でもあります。中国人観光客も「日本製品」を高く評価していると言われています。それほどに高評価なのであれば、国内製造加工場が作ったオリジナル製品がもっと売れても良いのではないかと思う人も多いのではないでしょうか。しかし、残念ながらこれまで成功した工場発のファッションブランドは数えるほどしかありません。 その理由は商品のデザインがあまり良くないものが多いからです。一般的に工場の人たちは製品のデザインができません。彼らは生地を織ること、染めること、縫製することはプロですが製品のデザインについてはは素人です。専門のデザイナーに依頼すれば良いのですが、投資リスクを恐れるあまりに、依頼をせずに製造を行うケースがままあります。 デザイナーも専門職なので無料というわけにはいきません。ところがデザイナーがデザインした製品が必ず売れるとは限りません。売れる要素は製品のデザインだけではないからです。営業力、販売力などによっても売れ行きは大きく左右されます。そのため製造加工場の人はデザイナーへ依頼することを投資リスクだと考えているようで、なかなか依頼したがりません。ひどい場合になると自分たちでデザインをしてしまい、高付加価値だといわれている「日本製」を最大のアピールポイントとして強調しながら売ろうとします。 これが上手く行かない最大の原因です。たしかにデザイナーがデザインしたとしても製品が必ず売れるとは限りません。しかし、デザインが良くない製品はどんなに営業や販売を頑張っても売れません。なぜならファッション製品だからです。ファッション製品が不格好であればそれが日本製だろうと高品質だろうと売れるはずがありません。むしろデザインが良ければ日本製でなくても売れる可能性があります。素人がデザインした製品の多くは不格好であか抜けないデザインです。いくら日本製でもこれでは売れません。 ## アパレル企業がオリジナル製品の展開を考える時に知っておきたいこと では、工場が自社オリジナル製品を売るためにはどうすれば良いのでしょうか。まずはキチンとしたデザイナーに製品デザインを依頼することです。ただ、デザイナーに依頼しただけでは足りません。次のステップとして、まだやらなければならないことがあります。それは製品(ブランドの場合もある)のコンセプト作り、顧客設定、販売価格設定です。これらの背景が決まらないと製品はデザインできません。これらを決定するのはデザイナーという職種ではなくプロデューサーやディレクターと呼ばれる職種の機能です。自社オリジナル製品を成功させたいのであれば、投資リスクがあったとしても有料でプロデューサーそしてデザイナーと契約を結ぶことが大切なのです。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - カリスマ美容師が「1000円カット」を体験して気付いたお客様目線 --- title: これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) date: 2018-11-28 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/29/ --- # これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) トータル・エンゲージメント・グループは、11月14日、「カスタマージャーニーマップで確実に結果を出すNPS活用法」と題してセミナーを開催しました。講師はトータル・エンゲージメント・グループのパートナーコンサルタントの渡部弘毅が務め、沢山の方にご参加をいただきました。 セミナーでは、カスタマージャーニーマップが描いただけで終わっている、絵に描いた餅になっているのはなぜか?それを解決するためのポイントについて話しました。 また、新しい概念・ワードとして「**琴線感度経営**」という言葉も登場しました。いかに顧客の琴線に触れるポイントをキャッチできるか、顧客の琴線に触れることをどう経営に活かすのかについて語られると、参加者の皆さんの姿勢がぐっと前のめりになり、セミナー途中に質問が出るほどです。 顧客体験を「琴線体験」と「逆鱗体験」に分け、解説し、頭で満足するだけでなく、心で満足することの大切さを解説すると共に、企業と消費者の関係性が現在はどのように変わってきたかをフィリップ・コトラーの”マーケティング3.0”と”マーケティング4.0”を引き合いに出してさらに詳しく解説を加えました。 これまでの”買ってもらう”ためのカスタマージャーニーの取組みを、これからは”推奨をしてもらう“ためのカスタマージャーニーの取組みが重要になってくるため、購買動機ではなく体験価値を見える化することが重要になってくると、セミナーで渡部は話しました。これからは、『カスタマージャーニー=ロイヤルティの向上』であり、顧客体験向上施策が焦点になければならないと、参加者に伝えます。 参考ブログ:「琴線感度」カスタマージャーニーマップで、ロイヤルティーを上げよう この日、情熱を持ってカスタマージャーニーに関して解説し、プロジェクトをベースにした最先端の知見を渡部から共有いたしました。最後の質疑応答の時間には、参加者の方々より沢山の質問をいただき、時間になっても熱が冷めない様子が見て取れ、今回のセミナーは盛会のうちに終了いたしました。 今後も、トータル・エンゲージメント・グループでは、NPS関連の講座を引き続き実施してまいります。開催が決定した際には、メルマガでご案内していきますので、ご興味のある方はぜひメルマガをご登録ください。 関連記事 / Related - CX-EX「見える化」月間 −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− - 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? - セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 - 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ --- title: これからはCCO(顧客満足担当役員)が会社の成長に貢献する時代 date: 2015-06-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/183/ --- # これからはCCO(顧客満足担当役員)が会社の成長に貢献する時代 CEO、CFO、COO……、これら3つの執行役員職は1990年代後半以降アメリカで主流のものとなりました。最近日本でもこの役職のスタイルを取り入れる企業が増え、バンダイではCGO(チーフ・ガンダム・オフィサー)、CTO(チーフ・たまごっち・オフィサー)なんていう役員も誕生しているほど。 ところがアメリカでは最近、COO(Chief Operations Officer)を廃止する企業が増えてきているといいます。COOは日本語で「最高執行責任者」。実際の職務はというと、CEOが決めた事を実施する最高責任者のこと。以前であれば、アップルの故スティーブ・ジョブスのように、先見の明のあるCEOを支えるティム・クックのような存在が典型的なCOOでした。 でもフォーチュン500(全米上位500社)とS&P500(米国の証券取引所に上場された代表的な500銘柄)のデータを見ると、2000年には48%の企業がCOOを置いていたのに、最近では36%という大幅な減少を見せるほどに。COOの廃止に乗り出した大企業には、アップル、マクドナルド、ツイッター、クロックスなどがありますが、理由としては、以前は雲の上の存在だったCEOが、より現場や顧客に近い位置で経営をすることになったことがあるようです。 COOは減少の一途ですが、CEOが現場や顧客の状況を肌で感じながら経営する傾向が強くなってきた今、欧米で増えてきている役職がCCO(Chief Customer Officer)だと言います。日本語で言うと「顧客満足担当役員」となるでしょうか。最近のデータでは、CCOを置いている企業はFortune 500で10%、Fortune 100でも22%と少なく感じますが、「マスから個へ」と時代がシフトしている今、どんどん増えていくとみられています。 ## CCOにあるべき素質とやるべきこと CCOの役割は業種や組織によって異なりますが、なくてはならないのが次の3つだと言われています。 **①カスタマーエクスペリエンスへの情熱** **②パーソナルブランド(その人ならではの強みや価値)** **③経営ノウハウ** そしてこれらを兼ね備えたCCOがすべきと言われているのが次の2つです。 **①「顧客の声」を代弁する **顧客を商品・サービスの「利用者」ではなく「購入者」として捉えてしまい、製品価値に頼ってしまうため、顧客満足度向上を叫びながらも、実際には顧客満足を軽視している企業が多くあります。だからこそCCOには顧客を「利用者」として捉え、その声を収集し、代弁する存在となることが求められます。そのために必ずしなくてはいけないことは、カスタマージャーニーマップを作り、顧客とコミュニケーションをとり、どのタッチポイントでどのような製品・サービス・情報に接触し、どのようなことを考え感じながら行動しているのかなど、顧客の心を見つめる力を養うことです。顧客の心を見つめれば、問題点や改善点が見えてきます。そこでアクションを起こし、商品・サービスの品質を高め、同時に顧客価値を高めていきましょう。 **②「静かなる改革者」(Tempered Radical)になる **欧米ではこれからの時代の変革の担い手が”Tempered Radical”になると考えられています。これを直訳すると「穏やかな過激派」となり意味を成さないように見えますが、要は過激で思い切った変革で組織を変えるのではなく、組織のビジョンやミッションにあった形で小さな変革を一つずつ成功させ、それを積み重ねていくことで最終的に大きな変革を成し遂げる、内からポジティブな変化を創り出す人を指す言葉です。ここでは「静かなる改革者」と表現します。 小さくても成功体験が積み重なることで、それを見た周りの人たちに「自分にもできるかも」「自分もやってみたい」という自発的な行動が起こり、その輪がどんどん広がることで、組織も大きく変わっていきます。CCOにはその変革のきっかけとなる静かなる改革者となることが求められます。 **世界を動かすのは、英雄の強く大きなひと押しだけではありません。誠実に仕事をするひとりひとりの小さなひと押しが集まることでも、世界は動くのです。** というヘレン・ケラーの言葉にもあるように、過激な変革を行わなくても、大きな変革は可能です。 静かなる改革者について、より詳しく知りたい方はこちらをどうぞ↓ 『静かなる改革者―「しなやか」に「したたか」に組織を変える人々』(著:デブラ・E・メイヤーソン) CCOが影響を与える範囲は、顧客満足度だけでなく、顧客エンゲージメント、従業員エンゲージメントにも及ぶことが分かります。後日事例を用いてCCOの活動を詳しくご紹介しますが、CCOは企業の持続的成長に欠かせない存在となっていくのではないでしょうか。 参考: ①The case of the disappearing chief operating officer②The Rise of the Chief Customer Officer③Meet Your Company’s New Chief Customer Officer 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - O2Oとリアル店舗の強みを活かし、忙しいビジネスパーソンと読書ファンの心をつかんだ、丸善&ジュンク堂ネットストア --- title: これができれば、45%のお客様の顧客単価が上がる?! date: 2016-07-13 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/125/ --- # これができれば、45%のお客様の顧客単価が上がる?! お客様により自社の製品・サービスを購入してもらい、顧客単価を高めるために試行錯誤を重ねている企業・ブランドも多いと思います。ではお客様は何があると「もっとお金を使いたくなる」としているのでしょうか。 それはカスタマーサービスです。 アクセンチュアが行った調査では、半分近く、45%の消費者が、カスタマーサービスの質が高ければ高いほど、製品やサービスに支払う額も増えると答えています。 アクセンチュアの顧客戦略ディレクターを務めるRobert Wollan氏は、「カスタマーサービスが複雑に多様になったことで、人と人との直接のコミュニケーションが減り、顧客が望む形のサービスを受けることが難しくなってしまった」と話します。 お客様は、リッツ・カールトンのような感動のサービスを毎回期待しているわけではありませんが、少し工夫を加えるだけでも、カスタマーサービスをずっと良いものにすることが可能です。 ここで、カスタマーサービスをより良いよいものにするための5つの方法をご紹介します。 ## 1. デトックスからはじめる まずはカスタマーサービスの問題点を探り、“デトックス”するところからはじめてみましょう。アンケートを実施するのであれば、何が一番不快に感じたか、購入プロセスで不満に思ったことは何だったか、という質問を投げかけてみましょう。不満は顧客ロイヤリティだけでなく利益にも悪影響を及ぼします。お客様に直接問題点を指摘していただくことで、タイムリーに適格に改善策を投じることができるようになります。 ## 2. ポジティブな体験談を共有する これはリッツ・カールトンも行っていることですが、お客様に満足していただけたストーリーを共有することで、カスタマーサービス担当の啓蒙になり、より良いサービスを考えるきっかけ作りにもなります。特に求められている以上の働きをしている従業員のストーリーを共有すると効果的です。ただし、ミスを隠すようなことはやめましょう。ミスも同じように共有することで、カスタマーサービス担当の教育につながるからです。ミスから学べることを共有した上で、ポジティブなストーリーを共有しましょう。 ## 3. インスピレーションとなる人をリーダーにする 勤続年数が長いから、知識があるから、年齢が一番上だから、という理由でカスタマーサービス担当のリーダーを指名するのはやめましょう。周りにインスピレーションを与え、「あの人みたいに対応したい」と思う人をリーダーにしましょう。 あるホテルでは、ホテルの顔となるドアマンのリーダーに、お客様を笑顔にし、リラックスさせるスキルに長けた人をリーダーにしたことで、周りが彼の背中に学び、それまで低迷していた顧客満足度が大幅にアップしたそうです。カスタマーサービスも会社の顔。学びと成長を得て、お客様の満足度につなげられる場所にしたいですね。 ## 4. お客様へアドバイスを提供する カスタマーサービス担当は、お客様の質問に答えたり、注文を取ることだけが仕事ではありません。アドバイスが欲しいと思っているお客様の隠れたニーズを探し、よりお客様が企業・ブランドの製品・サービスを利用することで具体的なイメージを持てるよう、アドバイスをすることも大切です。プロから得るアドバイスというのは貴重でありがたいもの。それが企業・ブランドの信頼や愛着を生むはずです。お客様により満足してほしいという気持ちは、長期の関係とロイヤリティにつながります。 ## 5. 効率性だけを求めない カスタマーサービスに連絡をしてきたお客様に対して、より迅速に対応することを、高い優先度を持って考えなければいけないと思うかもしれません。ただし効率を重んじて解決のスピードばかりに目を向けるのはおすすめしません。時間がかかったとしても、お客様の問題や心配事が確実に解決されたか、同時に、お客様のニーズ、興味などに目を向けて、ステップバイステップで確認しながら進めることで、お客様は自分が大切に思われていると感じ、そのポジティブな体験がロイヤリティの向上につながるからです。 以上、いかがでしたでしょうか。顧客単価だけでなく、顧客ロイヤリティを上げるためにできるシンプルなこの方法を、ぜひ皆さんの会社でも試してみませんか? 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: これはNG! お客様が離れていくカスタマーサービス4例 date: 2014-09-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/379/ --- # これはNG! お客様が離れていくカスタマーサービス4例 顧客満足度調査のリーディング・カンパニーと呼ばれる米国TARP Worldwide社(現CX Act社)の創始者の一人であり、顧客満足度調査の概念の生みの親とも言われるジョン・グッドマン氏が、今年の8月『Customer Experience 3.0』というカスタマー・エクスペリエンスを元にした戦略を提唱する書籍を出版しました。尚、グッドマン氏が2009年に出版した書籍は日本でも翻訳され、『グッドマンの法則に見る 苦情をCSに変える「戦略的カスタマーサービス」』というタイトルで販売されていますので、こちらの新書もいずれか翻訳されてほしいものですね。 さて、本日ご紹介したいのは、グッドマン氏が「これをやったら絶対お客様が離れていく」と断言するカスタマーサービス4例です。消費者視点で見ると「そうそう、これはNG!」と共感するものも多いかもしれませんが、逆の立場でお客様にそう思われてしまう次の4点を行っていないか、一度見直してみてはいかがでしょうか。 **①「ウェブサイトの方が早く処理できる」とウェブへ誘導される** 実はこちら、最近実際私が体験したのですが、新しい街へ引越し、ジムに入会しようと見学させてもらい、特に問題なかったので申し込みしたい旨を伝えると、「実はウェブ入会の方が、お手続き時間が少なくて便利なんですよ~」との答えが。考えすぎかもしれませんが、まるで「書類の処理が面倒だからあんたが代わりにやってくれ」と言われているような印象を受け、結局もう一つ候補として挙げていた他のジムに決めてしまったのでした。本当にこう言われると、去りたくなるものなのですね……。 上記は対面でのカスタマーサービス例でしたが、電話でのカスタマーサービスでも同じこと。グッドマン氏によると、ウェブで欲しい情報が見つからなかったからカスタマーサービスへ電話をしているお客様が大半なのに、企業側がお客様がウェブを見ないで電話してきていると思い込んでいるところがそもそも間違っている、とのことでした。 **②ウェブ上のヘルプページで一般的な質問や問題を検索しても、「お探しの情報はありませんでした」といった結果が表示される** 多くの企業やオンラインショップのウェブサイトに「よくある質問」というページがあり、そこで検索をすると知りたい情報は大抵出てきますが、時に単純な質問なのに検索しても何も出てこなかったり、あるいは検索結果が多すぎてどれを見たらよいのか分からなくてイライラしてしまうこと、ありませんか? そう考えると、ウェブ上のカスタマーサービスページの最適化を今すぐにでも検討してみた方が良いかもしれません! 自社の商品やサービスを知り尽くしている当人たちはお客様視点を得にくいのは仕方がないですが、だからこそ徹底的に調査し、掘り下げていくことが大切ですね。 **③カスタマーサービスへ電話をしてきたお客様をお待たせする時のメッセージに、「私どもはお客様のご意見を大切にさせて頂いております」といった一節が含まれる** 会社の事業によって保留時のメッセージは異なるとは思いますが、一見真摯な姿勢を表すようなこのメッセージ、グッドマン氏によると、「火に油を注ぐようなものだ」とのことでNGだそうです。何故なら、そのメッセージを聞くほど待たされていることがそもそも問題であり、カスタマーサービスの人員不足を露呈しているようなものだから。人員の面ではなかなか急には増員できないという状況もあるかもしれません。だからこそ起こりうる事象を細分化して、対応のバリエーションを増やす努力をし、カスタマーサービスの効率化を図りたいですね。 **④カスタマーサービスへ電話をしてきたお客様をお待たせする時のメッセージに、他の商品・サービスの宣伝が流れる** 「旅先で飛行機を降りたら、預けたはずの荷物が出てこない」ということで空港で手続きをし、その後の状況を調べようと航空会社のカスタマーサービスに電話したところ、保留メッセージでリゾート地への旅行をすすめる宣伝が流れたことで憤慨したというグッドマン氏。もし何かしらのメッセージを流すのであれば、お客様のためになったり、待ち時間を感じさせないような興味深いものにしたり、気持ちが落ち着くような音楽を流すべきだと話します。上記③にもあるように、本来ならこのようなメッセージが流れないような対応を考えるのが一番ですが、どうしても保留メッセージを流すのであれば、宣伝だけはやめておきましょう。 引用:http://www.foxbusiness.com/personal-finance/2014/08/28/hallmarks-horrible-customer-service/ 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: これまでの調査から大きな転換点 date: 2023-01-23 url: https://total-engagement.jp/column/management/2676/ --- # これまでの調査から大きな転換点 お気づきかもしれませんが、ここ数年いろいろなシーンで、企業からのアンケート依頼が増えています。店頭での会計後やネットサービスの利用後にアンケート依頼を頼まれたり、郵送で企業からアンケート用紙が送られてきたりしています。これはやっと企業も、企業側の話を顧客に一方的に伝えるのではなく、顧客の話を聞く姿勢になってきたのではと、顧客体験を事業にしている自分などは嬉しくなっています。 2000年以前の調査は大企業が、多くの予算を投入して行う調査が一般的でした。市場調査や好感度調査、競合比較調査などがあり、調査部のように専門の部署もありました。そして実働は外部の調査会社が行っておりました。そのため調査計画から実査、集計、分析、そして提言までで数ヶ月ということも多くありました。 現在の調査はデジタル化されたこともあり、限りなくリアルタイム調査の様相が強くなってきている気がします。これはマーケットの変化のスピードが、早く数ヶ月もかけているうちのトレンドに乗り遅れることが考えられます。また、生活者のデジタル化などにより、アンケート依頼から集計分析までは一気通貫で出来るようになったこもスピード化に貢献しています。これまでの調査のための調査から、調査と改善活動が組合さり、早く成果を導く使われ方が増えてきています。 私たちはリアルタイム性を非常に重要視しており、調査結果を間を入れずに、フィードバックすることにより、スタッフの方の捉え方が全く違ってきます。 体験調査などは市場調査ではなく、アンケート依頼する企業と回答いただく顧客との間での「対話」だと考えています。今後のアンケート調査は、分析、アクションまでのサイクルが素早く出来るようになります。そうすることにより調査が、回答し即改善のように「対話」になります。そうすることにより顧客にも、スタッフにも、共感と愛着が醸成されると思っています。同じアンケートを用いる調査でも、これまでの市場調査のように時間をかける調査から、体験調査のように顧客の声を聞くための調査として利用することが増えていく転換点になると考えいます。 そして、今後は企業が調査を行い、自らが仮設を立てて活動する、それを顧客が改めて評価するサイクルを回す企業が持続成長することになるでしょう。 顧客調査を活かして、改善活動までをプラグラムした「FACT based WorkShop 」も是非お読みください 関連記事 / Related - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない - 【コラム】失敗から学ぶ:顧客体験改善の教訓 - 顧客満足度調査の落とし穴とは? - 「大アンケート時代」の到来 --- title: そのCX改善、勘で決めていませんか? NPSとFAQを“集める”から“動かす”への実践設計 date: 2026-06-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/4898/ --- # そのCX改善、勘で決めていませんか? NPSとFAQを“集める”から“動かす”への実践設計 アンケート、NPS、FAQ、問い合わせログ、Web行動データ。 多くの企業が顧客の声を集めているにもかかわらず、**実際の施策実行につながっていない**ケースは少なくありません。 原因は、「収集」「分析」「実行」の3つが**分断されていること**にあります。 こんなお悩み、ありませんか? NPSや顧客満足度調査を実施しているが、**次の打ち手につながっていない** 問い合わせ・FAQデータはあるのに、**改善の優先順位づけに使えていない** CRMやMAを導入しているものの、**VoCを施策に反映できていない** CX改善と販促施策が**別々に動いており、一気通貫で設計できていない** 顧客ごとの出し分けや**継続的な改善運用**を強化したい Web行動データとアンケート結果、CRMデータが**分断されている** 3社が連携し、VoCを”施策を動かす材料”に変える SHIFT PLUS ① 収集する NPS・アンケート・問い合わせを継続的に取得・整備。 「声はあるが使われない」初期ボトルネックを解消 トータル・エンゲージメント・グループ ② 優先順位づける 満足度とロイヤルティの違いを捉え、”声が大きい課題”ではなく “効く課題”を特定する エクスチュア ③ 施策に変える VoC×行動データ×CRMでセグメント設計・シナリオ設計。 MA・接客・導線改善へ落とし込み、運用を回す 本セミナーで学べること - VoCを取りこぼさない顧客接点設計の考え方 - ロイヤルティや離脱要因を見極める優先順位づけの方法 - NPSや問い合わせデータを「施策」に変換する発想 - VoCと行動データを活用したセグメント設計・シナリオ設計の考え方 - 施策実行後に改善サイクルを継続運用するための見方 - 顧客を6分類してロイヤルティを上げるアプローチ --- title: そのマーケティング、顧客視点になっていますか? date: 2026-02-22 url: https://total-engagement.jp/seminar/4810/ --- # そのマーケティング、顧客視点になっていますか? **【経営者様・マーケティング責任者様必見】** - **「新規獲得コスト(CPA)が上がり続け、利益を圧迫している」** - **「カスタマージャーニーを作ってみたが、実際の売上に結びついていない」** - **「データは溜まっているが、顧客が『なぜ買ったのか(あるいは辞めたのか)』が見えてこない」** **ビジネスの成否を分けるのは、表面的な手法ではなく「顧客理解の解像度」です**。本セミナーでは、組織・CX・調査のスペシャリスト3社が、売上増に直結する「真のカスタマージャーニー」と「収益化の仕組み」を徹底解説します。 **<このセミナーで学べること>** - **戦略の構築:** 自社が勝てるマーケットを見極めるための視点 - **収益化の仕組み:** 既存顧客を収益の柱に変えるCX(顧客体験)設計 - **顧客分析の術:** 購買心理を深く探り、施策の「外れ」をなくすリサーチ手法 **<こんな方におすすめ>** **【経営者・役員・事業責任者様】** - **獲得コスト(CPA)の高騰**を打破し、利益率を改善したい方 - 現場の「勘」ではなく、**客観的なデータに基づいた強い組織**を作りたい方 - 自社の強みを再定義し、**競合に埋もれない勝てる戦略**を構築したい方 **【マーケティング・営業部門の責任者・担当者様】** - 「形だけのカスタマージャーニー」に限界を感じ、実売上に繋げたい方 - 顧客が「なぜ買ったのか・辞めたのか」という**購買心理の解像度**を上げたい方 - 既存顧客をファン化させ、**LTV(顧客生涯価値)を最大化**させたい方 「一つでも当てはまる方は、ぜひご参加ください。3社のプロが、明日から使える『顧客理解の武器』を提示します。」 **<開催概要>** - **ライブ配信: ** 2026年3月3日(火) 12:00~13:00 - **アーカイブ配信:**2026年3月4日(水)・3月5日(木) 12:00〜 ※お申し込み後、視聴用URLをメールにてお送りいたします。 #### ※ライブ配信にご参加いただけない場合でも、1週間はアーカイブ視聴が可能ですので、ぜひお気軽にお申し込みください。 --- title: とりっぱなしのNPSからの脱却~本質的な目的、実質的な社内共有のために(セミナーレポート) date: 2018-09-27 url: https://total-engagement.jp/column/column02/47/ --- # とりっぱなしのNPSからの脱却~本質的な目的、実質的な社内共有のために(セミナーレポート) トータル・エンゲージメント・グループの井上です。 「ファンマーケティングに必須のNPS」をテーマにしたNPS活用勉強会を9月25日に開催しました。当社コンサルタントの佐久間まさよが「NPS調査を自社で導入したけど、なかなかうまく活用できていない」など、より具体的なご相談の傾向を紹介し、対策について解説しました。 まずは成功するケースを紹介。あるアパレルは、現場のスタッフ全員がNPSに取り組んだことで店舗の離職率が下がりました。また、イベントごとにNPS調査と改善をすることでファンのロイヤリティを高めているスポーツ業界ほか、金融業界、Saas業界などにおける実際の導入事例にも触れました。 NPS調査がうまくいかないのは、導入することが目的になってしまうケースです。定例調査がマンネリになっているから新しい手法としてNPSを試してみたなど、手段が目的化してしまっているのがこれにあたります。NPSで集めたVOC(お客様の声)を施策に落とせない、もしくはその分析結果を社内できちんと共有できていないケースも見受けられます。 こういう状況にならないためには、目的を本質的なものにすることが大切だと佐久間は強調します。製品至上主義ではなく、顧客至上主義のためにNPSを利用するのだということを明確にするのです。また、導入を成功させるためには、エグゼクティブからの協力、顧客からのフィードバックをもとにしたフロントラインへの権限委譲などがポイントになります。 顧客は、普通に満足するだけでは、他のサービスに簡単にスイッチングする可能性が高くなります。熱狂的なファンになってもらい、ロイヤリティが高く、きちんと売り上げにも貢献しているお客様のシェアを増やしていくことが、企業が成長する鍵となります。未来の売り上げに貢献してくれるお客様がどこにいるのか。それをNPSで掘り起こしていくのです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 北海道大地震とエンゲージメント --- title: どのタイミングで、どの施策を実施するのが良い?マーケティングフェーズ別の施策を本気で考えました。 date: 2025-03-11 url: https://total-engagement.jp/seminar/4248/ --- # どのタイミングで、どの施策を実施するのが良い?マーケティングフェーズ別の施策を本気で考えました。 どのタイミングで、どの施策を実施するのが良い?マーケティングフェーズ別の施策を本気で考えました。 サービスを伸ばすためには、ユーザーの「認知」から「ナーチャリング」までの流れが非常に重要ですよね? でも、そのフェーズ毎にどんな施策を実施する頃が適切なのか、お悩みのマーケターの方が多いのではないでしょうか? 認知のフェーズにおける広告施策、SEO施策、SNS施策、ナーチャリングのフェーズにおけるUX改善、クロスセル方法、クーポン活用施策など、網羅的にご紹介します! このウェビナーを見るだけで、ユーザーの接点創出から定着までの流れを把握することができます! 【カンファレンス】BtoCマーケティング 集客最大化 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 11:00~11:20(入室時間:10:50): 集客×動画活用:Kaizen Platform様 11:20~11:40(入室時間:11:10): SEOとコンテンツ戦略の最適化:じげん様 11:40~12:00(入室時間:11:30: ソーシャルメディアの活用術:トライバルメディアハウス様 **12:00~12:20(入室時間:11:50): ユーザーエクスペリエンスの最適化:トータルエンゲージメントグループ様** 12:20~12:40(入室時間:12:10): リテンションとクロスセルの戦略:Braze様 12:40~13:00(入室時間:12:30)::LTV・コンテンツ:リロクラブ様 アーカイブ:24日(月)、25日(火) --- title: なかの歯科矯正歯科クリニック Doing掲載記念キャンペーン date: 2023-08-31 url: https://total-engagement.jp/lp/3012/ --- # なかの歯科矯正歯科クリニック Doing掲載記念キャンペーン お申し込みはこちら 先月Doing193号にも掲載させていただいた なかの歯科クリニック様で 実際に使われた「FACT based WorkShop」のキャンペーンのお知らせです 3年後の自分の医院が どの様になっているのか心配ではありませんか。 **そのためにも** ・患者様の本音を知りたい ・スタッフのモチベーションを高めたい **そこで** ## ****1回の顧客調査と2回のオンラインワークショップ** 自社****診断結果をベース****に****、****オンライン****改善研修に参加** ** ****通常定価 300,000円 ****キャンペーン(限定10社)  価格 200,000円** **(調査内容は、なかの歯科クリニック様実施と同様、****ワークショップは日程は後日決定)** お申し込みはこちら 中野先生**** ### 中野先生のコメント 今回のプログラムでのアンケートは、よい点も改善点もどちらも正直なコメントが多かったです 。 **今**回のプログラムは現場のスタッフが実施運営をすることで、ボトムアップで課 題を改善することがポイントでした。そのため2名のスタッフに担当してもらい、全体でシェアを行いながら進めました。トップダウンですと、どうしてもやらされている感が生じることで、CXは成功しにくいとのこと。 スタッフの成長にもつながるプログラムだと実感しています。 **歯**科医院をよくしようという取り組みに、患者様に参加していただくことが、まずはファンになっていただくためのスタート地点。「私たちの医院をよくしていくために、皆さんの意見を聞かせてもらいたい」という思いでアンケートに協力いただくことで、よりリアルなコメントをいただけると感じました 。 **患**者さまからのアンケートはギフトです 。 そう思えば 、どんな意見も前向きにとらえられるのではないでしょうか。アンケート結果からの改善レポートなども、患者さまにご報告できると、クリニックの姿勢が伝わりやすいと感じました。現場改善プログラムは継続的に実施することが必要です。当院でも 1 年に1 度など、定期的に取り組めればいいなと感じました。無理なく楽しみながらできることを継続するのもポイントですね。 ### わかりやすいレポートの特徴 【NPS】 一般的なNPS設問(11段階の推奨度設問)の分析では、NPS=(推奨者比率)-(批判者比率)だけにスポットが当てられがちです。当社では、単にNPSの数値の大小だけではなく、そのバランスまでを見て、回答結果の評価を行っています。 【CX】 一般的なタッチポイント設問(5段階の体験評価)の分析では、TOP2=(とても満足の比率)+(満足の比率)だけにスポットが当てられがちです。当社では、単にTOP2の数値の大小だけではなく、そのバランスまでを見て、回答結果の評価を行っています。 ### 効果あるオンラインワークショップを実施 キックオフとして、患者様の声を聞くことの大事さ・分析の重要性を理解いただき、調査開始。調査中も回答数や評価がリアルタイムで確認ができます。 調査終了後、上記のレポートをベースにデータから、伸ばすべき強み、改善すべき課題がスタッフみなさんが理解できます。 実際の患者様からの励ましや褒めていただく言葉などは、スタッフの方にとって非常に嬉しく活力になります。 ** ****定価 300,000円** **キャンペーン(限定10社)  価格 200,000円** **1回の顧客調査と2回のオンラインワークショップ ****(調査内容はなかの歯科クリニック様実施と同様、****ワークショップの日程は後日決定)** キャンペーンは9月末日まで申込、限定10社 (超えた場合はお断りさせて頂く場合があります) お申し込みはこちら 関連記事 / Related - 繊研新聞社 掲載記念キャンペーン - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない --- title: なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — date: 2026-05-17 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4884/ --- # なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — 私は浅草に住んでいますが、この時期になると街の空気が一変します。週末は三社祭でした。 普段はインバウンドの方や観光の方も多く来られますが、住んでみてわかったことは、そこまで騒がしくもありません。ただ、この時期はみんなソワソワした感じになり、 法被姿の人たちが行き交い、 子どもたちもどこか誇らしげになる。 毎年見ていて感じるのは、 「なぜ、これほど人を惹きつけるのか」 ということです。 勿論、神輿の迫力や粋な格好の老若男女、店先に出す屋台など、見どころは多くあります。しかし、住んでいて感じることは違うところにあります。 ## **三社祭には“巨大広告”がない** 面白いのは、 三社祭には、 大手広告代理店が入っているわけでもなく、 大規模な販促キャンペーンがあるわけでもありません。 もちろん行政支援などはありますが、 本質的には、 地域住民たちが、 一年かけて準備し、 伝統を守り、 自分たちの街を盛り上げようとしている。 それだけです。 でも、だからこそ人が集まる。 私はここに、 企業マーケティングや地方再生における非常に重要なヒントがあると思っています。 ## **人は「イベント」ではなく“熱量”に集まる** 観光客の方々が見ているのは、 神輿だけではありません。 そこにいる人たちの、 - 街への誇り - 仲間との一体感 - 本気で楽しんでいる空気 - 代々受け継いできた文化 そうした“熱量”を感じている。 つまり、 人はコンテンツそのものではなく、 その裏側にある「愛着」に惹かれていると考えています。 ## **体験価値は「作る」のではなく“にじみ出る”** 最近、多くの企業が 「体験価値を高めたい」 と言います。 もちろん、それは重要です。 しかし本当に強い体験価値は、 キャンペーンだけでは作れません。 スタッフ自身がその会社を好きか。 現場が自分たちのサービスに誇りを持っているか。 「もっと良くしたい」と思っているか。 この“内側の熱量”が、 最終的に顧客体験として外に現れます。 これは、マーケティングだけの話ではありません。 三社祭は、 まさにその象徴のように感じます。 ## **「観光資源」の前に「関係資源」がある** 地方創生やインバウンド施策でも、 - 新しい施設 - SNS映え - プロモーション に注目が集まりがちです。 しかし実際に長く人を惹きつけるのは、 「そこに関わる人たちが、その場所を愛しているか」 なのではないでしょうか。 つまり、 “観光資源”の前に、 “関係資源”がある。 ということです。 ## **AI時代だからこそ「人の熱量」が価値になる** これからAIによって、 - 情報収集 - 検索 - 比較 - 予約 はどんどん効率化されます。 でも逆に言えば、 「便利さ」だけでは差がつかなくなる。 だからこそ最後に選ばれるのは、 - 人の想い - 現場の空気 - その街らしさ - その会社らしさ のような、 簡単にコピーできないものです。 三社祭を見ていると、 AI時代に必要なのは、 むしろ“人間らしい熱量”なのだと感じます。 ## **まとめとして** 体験価値とは、 派手な演出ではなく、 「この場所を大事に思っている人がいる」 と感じられることなのかもしれません。 企業も同じです。 顧客は、 サービスそのものだけではなく、 「この会社は、本当に自分たちのことを考えているか」 を敏感に感じ取っています。 だからこそ、 まずは内側の熱量を育てること。 それが結果として、 人を惹きつけ、 応援され、 選ばれ続ける理由になる。 三社祭を見ながら、 そんなことを考えました。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループでは、 CX(顧客体験)× EX(従業員体験)を通じて、 “選ばれ続ける会社”づくりを支援しています。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】花見に見る「体験価値」──なぜ人は桜に惹かれるのか - 【コラム】ミラノ冬季五輪が示す「体験価値」の真髄 --- title: なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — date: 2026-05-18 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%b8%89%e7%a4%be%e7%a5%ad%e3%81%ab%e3%81%af%e3%80%81%e6%af%8e%e5%b9%b4%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%bb%e3%81%a9%e4%ba%ba%e3%81%8c%e9%9b%86%e3%81%be%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%8b/ --- # なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — --- title: ますます関心高まる「従業員エンゲージメント」のメリットとは? date: 2014-05-07 url: https://total-engagement.jp/column/others/413/ --- # ますます関心高まる「従業員エンゲージメント」のメリットとは? 従業員と企業との**「きずな」**の形成と強化を目指す**「従業員エンゲージメント」**は、ヒューマンリソース領域において、世界的にも近年最も関心を集めているテーマのひとつです。 日本における注目度はまだまだそれほど高くありませんが、日本経済新聞の経済教室(2014年4月21日)で**「従業員エンゲージメント」**の理論を解説した記事が掲載されるなど、今後、日本においてもますます関心が高まっていくテーマであることは間違いありません。 今回は、「従業員エンゲージメント」の基本的な理解としてそのメリットについて解説します。 ## そもそも「従業員エンゲージメント」とは? 従業員エンゲージメントの定義については、様々な研究者がそれぞれ若干異なる表現をしており、これが定番の定義だ、というものはまだありません。ただ、共通している点があり、それは従業員が会社に対して抱く **「情緒的(emotional)なつながり感」** という点です。 まさに日本語では**「きずな」**と呼べるわけですが、シンクーとしてはより具体的に以下の2つの情緒的なつながり感で構成されるとしています。(もちろん、実際の従業員エンゲージメント施策においてはさらに詳細なレベルでの取り組みが必要となります) **・企業の経営理念(ビジョン、ミッション、バリュー)に対する共感** **・企業そのもの、ブランド、経営者、同僚、仕事に対する愛着** そして、自分が所属する企業に対する「共感」や「愛着」が強まると、ひとことで言えば **「自分の大切な会社」「私が愛する会社」** という意識が高まっていく。 こうした意識の高い従業員が多い企業は**業績も優れている**ということが過去の研究から検証されており、例えば、ビジネス調査機関の「コンファレンスボード」の調査によれば、従業員エンゲージメントが高い会社は、低い会社よりも営業利益率は**3.74%**高く、また純利益率で**2.06%**高いのです。 このように、従業員エンゲージメント強化は究極的には企業の財務的なメリットである**「業績改善」**に結びつくわけですが、なぜ、業績改善に結びつくのかを理解するために、従業員エンゲージメント強化の主なメリットをご説明しましょう。主なメリットには直接的なものと間接的なものとあります。 ## 従業員エンゲージメント強化による“直接的”メリット **1 離職率の低下** 自分が働く会社のビジョンやミッション共感し、また愛着を抱いていれば、**「この会社で働き続けたい」**という気持ちが強くなり、離職率が低下します。とりわけ、仕事ができる優秀な従業員ほど、待遇などよりも、会社の目指すビジョンや、経営者や上司が尊敬できる人か、といったことを重視しますので、エンゲージメント強化は**優秀人材のつなぎ止めに有効**です。 **2 生産性(業務効率)の向上** エンゲージメントの高い従業員は、活き活きと積極的に仕事をこなします。「上司がいないところでは仕事を怠ける」といったことがなくなり、病欠も減ります。また、もっと効率的にやれる方法はないか、うまくやれる方法はないかと創意工夫し、自発的な業務改善に取り組むため、生産性の向上につながります。 生産性の向上はコストの削減をもたらしますので、究極的な財務的なメリットである**「利益率向上」**へと帰結することになります。 **3 優秀人材の獲得** エンゲージメントの高い従業員は、いわば自分が働く会社のファンであり、応援団です。家族や友人・知人などに対して、自社がどんなに良いかを誇らしげに語ります。このような従業員の自社に対する好意的な「口コミ」は、新卒・中途採用においてポジティブな効果を与えます。また、従業員たちも、会社の成長のために新たな人材が必要とあらば、積極的に自分のツテをたどって優れた人材を探し出そうとしてくれます。 新卒入社、中途入社を希望する応募者側としても、エンゲージメントの高い従業員が醸し出す活気にあふれた職場を見て**「ぜひここで働いてみたい」**という感情が湧いてくることでしょう。従業員エンゲージメントの強化は、**優秀人材の採用**に大きなインパクトがあります。 ## 従業員エンゲージメント強化による“間接的”メリット **1 顧客エンゲージメントの強化** ?エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対して**「誇り**」や**「やりがい」**を感じており、積極的に仕事に取り組むことから、**お客様に対するサービス水準**が向上します。単に注文されたことだけをやるのではなく、お客様が喜んでもらえることは何かを考え、手間を惜しまず優れた対応をしようとするのです。結果として、優れたサービスによって心地よい思いをしたお客様と従業員、会社との「きずな」、すなわち「顧客エンゲージメント」の強化につながります。 顧客エンゲージメントの強化は、**顧客リピート率や客単価の向上**をもたらしますので、究極的な財務メリットである収益の改善につながるというわけです。 **2 競争力のある商品開発** エンゲージメントの高い従業員は、自分の会社を存続させたい、もっと成長させたいという意識が強くなります。そのために、自社製品・サービスをより良いものにしていきたい、より優れた製品・サービスを開発し、お客様をさらに満足させたいという気持ちで仕事に取り組む結果、他社にはなかなか真似ができない**競争力のある製品・サービス**を生み出しやすくなるのです。 優れた製品・サービスの開発もまた、最終的には業績向上につながっていくことは言うまでもありません。 ## まずは現状把握のための「従業員エンゲージメント調査」から 以上、従業員エンゲージメントの強化に取り組むことによって企業が期待できるメリットをご紹介しました。 ついでながら、**「従業員満足」**と**「従業員エンゲージメント」**の違いについて簡潔にご紹介しておきましょう。従業員満足の場合、単に自分の働く会社の待遇や職場環境、業務内容等に対して満足しているかどうか、を把握するものに過ぎません。従業員満足だけを追求してしまうと、**「仕事は適当にやってても、そこそこ給料もらえて楽だ」**と考えているような、会社に**「おんぶにだっこ」**の社員ばかりが増えてしまう結果にもなりかねません。 こんな従業員は決して生産性が高くありませんし、優れた顧客サービスの提供もできないことでしょう。結果的には**業績低下、利益率の悪化**を招きます。 一方、従業員エンゲージメントは、単に満足しているだけでなく、さらに自社の存続・成長に貢献したいという意識があるかどうかを問います。ただし、強制ではなく、**自発的に喜んで働きたい**という気持ちがあるかどうかがポイントなのです。 従業員エンゲージメントは、従来のようにただ言われた事だけをきちんとやっていれば業務がこなせた時代が終わり、現場での個々の従業員の自発的で柔軟な判断と対応によって**「顧客体験」**の最適化を図らねばならない今、ますますその重要性を増しています。 世界中の多くの企業において、従業員エンゲージメントへの取り組みが盛んになってきたのも当然のことでしょう。日本でも今後、従業員エンゲージメントに取り組む企業が急速に増加していくものと思われます。 **まずは、現状把握のための「従業員エンゲージメント調査」の実施をご検討いただければと思います。** (執筆者) **松尾 順** 株式会社シンクー エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer) 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - Webサイト上のお客様に「寄り添う」ことを可能にし、顧客ロイヤルティを向上するエンゲージメント・ツール「ライブエンゲージ」(ライブパーソン) --- title: もう、値引きに頼らない。 体験価値で選ばれる 店舗・ブランドのつくり方の共有 date: 2026-03-22 url: https://total-engagement.jp/white_paper/4333/ --- # もう、値引きに頼らない。 体験価値で選ばれる 店舗・ブランドのつくり方の共有 販促コストが増える一方で、集客・販売の効果が頭打ちになっていませんか? このホワイトペーパーでは、価格競争に巻き込まれず「選ばれる理由」を作るための「体験価値戦略」を解説。 顧客の声をベースにした現場改善や、口コミを生むブランドづくりの方法を事例付きでご紹介します。 --- title: やさしく分かる「ランチェスター戦略」とは? ~小規模ショップが大手に勝つ方法 date: 2015-12-16 url: https://total-engagement.jp/column/others/169/ --- # やさしく分かる「ランチェスター戦略」とは? ~小規模ショップが大手に勝つ方法 普段は**「一家の大根柱」**ぐらいにしか思っていないくせに、突然結束して**「一家の大黒柱」**としての要求をしてくる女子達の結束力が理解できない、わたちゃんです。多勢に無勢とは、まさにこのことです。 ## 「一騎打ち戦」に持ち込めば弱者にもチャンスがある **「ランチェスター戦略」**とは**戦場における戦力の損耗率**を説明する数理モデルとして英国で誕生した「ランチェスターの法則」が元です。後に米国で戦略レベルでの戦力配分に関する最適解を導き出す方程式に発展し、それがさらに日本で**企業経営の競争戦略理論**に適用されたものです。 「ランチェスター戦略」をものすごく簡単に説明すると、 ・組織の販売能力を**「1人あたりの販売能力」×「人数」に分解**する ・**【第1の法則】**人数が同じ場合には、**1人あたりの販売能力が高い方が勝つ** ・**【第2の法則】**1人あたりの販売能力が変わらなければ、**人数が多い方が勝つ** そして、第1の法則を**「弱者の戦略」**といいい、第2の法則を**「強者の戦略」**といいます。 ・**【弱者の戦略】**人数が同じ場合には、**1人あたりの販売能力が高い方が勝つ** ・**【強者の戦略】**1人あたりの販売能力が変わらなければ、**人数が多い方が勝つ** そして、「弱者の戦略」では相手と戦う場合には**「局地戦」「接近戦」「一騎打ち戦」に持ち込む**ことにより、強者に勝つ戦略を組んでいきます。日露戦争での弱者である日本はこの戦略である**「丁字戦法」**により強者ロシアを倒したことは有名です。 ## アパレルショップで考える「ランチェスター戦略」 ランチェスター弱者の戦略をアパレルショップで当てはめると、大手は店舗への集客に対するプロモーションへの戦力が十分に使えますが、小規模ショップは十分な戦力を投資できません。したがって、**小規模ショップは集客力の高いテナントに入り集客以降の戦力に集中**します。そうなると、集客力の高いテナントでしかも大手ショップの隣店舗は最高の店舗立地となります。 店舗前までの集客は他社の力を借りながら、ランチェスターの弱者の戦略である**「局地戦」「接近戦」「一騎打ち戦」で勝負できる**という訳です。ただし、店舗内でのインナープロモーションや接客力で大手に勝る戦力を養う必要があります。 ## ランチェスター戦略の注意点 我が家での「弱者の戦略」実践は失敗に終わる ということで早速、弱者の戦略を我が家で実践です。 相手は女3人なので弱者の戦略の基本どおり、一人ひとり倒そうと試みましたがが結果は玉砕です。基本を忘れてしまったのです。 弱者の戦略は1対1になったら勝てる自信があればOKなのですが、**1対1でも圧倒的に力の差がある場合は通用しない**んです。しかも最初に**空母を狙ってしまった**のも敗因です。 よって、圧倒的な個人のパワーの差×人数パワーにより、こてんぱんに逆襲されたということです。しばらくは、地道にパワーをつけることに精進して再チャレンジしたいと思います。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 仕事のパフォーマンスを高めるために優先すべきは、時間管理ではなく、エネルギー管理?! --- title: やはりコミュニケーションがeNPSアップの鍵だった ~従業員エンゲージメントの話~ date: 2018-09-10 url: https://total-engagement.jp/column/column02/54/ --- # やはりコミュニケーションがeNPSアップの鍵だった ~従業員エンゲージメントの話~ Designed by Rawpixel.com こんにちは、トータルエンゲージメントグループ カスタマーサクセスマネージャー井上です。 私が従業員エンゲージメント(eNPS)の現状の可視化のお手伝いをさせていただくときに、課題項目にコミュニケーション項目が上がることが多く見られます。 課題項目なので何か手を打たなければなりませんので、社内コミュニケーションについて施策の立案と実行のディスカッションをすると、多くの企業で「機会や場を作れない」とか、「うちの会社ではコミュニケーション取っているのになんで?」という意見やリアクションをいただきます。 機会や場を作れないというのは、要するに人や時間のリソースの問題で実現できないということですが、普段の業務の中で不要なことを削減したり、コミュニケーションを積極的に取ろうとする意志と熱意があれば、絶対にできないことはないはずです。 また、マネジメント(上司)側ではコミュニケーション取っていると思っても、実際のコミュニケーションの取り方を具体的に聞くと、上司から一方的に話したり(そのトーンや内容も心に残らないものだったりもあります)、部下に報告を求めているだけで、部下から見れば自分の意見を交えて腹を割って話せていなかったと受け取られるので当然コミュニケーションではないと受け取られます。 コミュニケーションの取り方には様々な方法があるので、コミュニケーションの場を設ける前に、従業員の方とどのような場を設ければ話しやすいか。どのような場を設定すれば腹を割って話せるのか、端的に趣旨を伝えるにはどのようにすればいいのか、まず具体的プランを提示して従業員の方達と話し合いましょう。それこそコミュニケーションをとって、プランの中から選んでもらったり、意見をもらうなどをして職場の文化やパーソナリティに合わせたコミュニケーションの場を作っていくことも必要ではないでしょうか。 コミュニケーションがお互いに取れていると、一体感を持って自発的に業務に邁進できる組織が醸成され、そこでは「結果」に対しての「承認」の文化が定着し、企業の成長に結びついていくのではないかと思います。 いかがですか?御社では、果たして社員同士が適切なコミュニケーションが取れていると言い切れるでしょうか? 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSをアップさせるために、カスタマージャーニーマップを活用しよう! --- title: やる気のない社員が70%もいるという衝撃!NPSで社員のやる気を引き出そう。 date: 2018-08-09 url: https://total-engagement.jp/column/column02/62/ --- # やる気のない社員が70%もいるという衝撃!NPSで社員のやる気を引き出そう。 Designed by Freepik ### やる気のない社員があふれる日本の職場 どの職場にもやる気のない社員はいるはずです。多くの経営者やマネージャは部下を変えるために、自分の時間を浪費している現実があるのではないでしょうか?日本の職場には、やる気のない社員があふれていると言う調査結果もありますが、その数字は他国に比べてもひどい結果になっています。 以下、昨年5月の日経新聞の記事を引用します。 *「世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった」* この調査によると企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」はなんと70%に達したそうです。 この状況を改善するためにギャラップのジム・クリフトンCEOは以下のようにアドバイスしています。 *「主な原因は上司にある。上司の言ったことを、口答えせずに確実にやれば成功するというのが従来のやり方だった。このマインドセットを変えないといけない。上司と部下が一緒になってどう結果を出すか、部下をどうやって成長させていくかを考えることが上司の仕事になる」* *部下が働かないのもやる気のないのも上司の存在が原因になっています。部下を成長させるのは上司の手腕で、これを怠ると企業の成長は止まってしまうのです。* ### *自社の社員をやる気にさせるためには? * *先ほどの調査によると、アメリカでは熱意あふれる社員が32%もいます。日本ではパッションのある社員はわずか6%です。この違いはどこにあるのでしょうか?どうすれば、自社のメンバーのエンゲージメントを高めることができるのでしょうか?* *部下のやる気が出ないのは部下のせいばかりではないというジム・クリフトンの指摘は正しいと当社のコンサルタントの佐久間と井上も言っています。上司が部下に対して関心を持たないことが、部下のやる気を削いでいるのです。以下当社コンサルタントからのアドバイスを簡単に紹介します。* *もっとも重要なことは、上司が今の部下たちが生きてきた”世界”を知ることです。ミレニアル世代がどのような環境で育ち、今の価値観となったのか、社会的背景まで視野を広げて理解し、受け容れる姿勢が大切です。**今までは価値観の違いに対して「これだから今どきの若者は」と一刀両断していたけれど、ミレニアル世代以降が何を大切にし、何を重視するのか、会社や組織に何を期待するのかを冷静に見つめることが、今時の上司の役割になっているのです。* *彼らの価値観を受け容れることが出来たら次は、個々の言動を観察して、喜んで働ける環境をお膳立てしましょう。部下が伸び伸びと働くために上司はマインドセットを変え、成果に対して承認を与えてみるのです。* *お金の豊かさよりも心の豊かさ、拒否や否定でなく承認、など部下のモチベーションを上げるために提示すべきコツがいくつかあります。 もし、コツが分からなければ、NPSを利用する手もあります。お客様の声(VOC)をしっかりと聴くことで、伸び伸び考え行動できる用意なります。上司が言ったことは信用できなくても、部下はお客さまの声で変わります。NPSを導入することで、職場の雰囲気を変えてみましょう。私たちにはいくつものケーススタディがありますので、興味がある方はお問い合わせください。* 今回NPSの導入セミナーを8月29日に開催します。「マネージャーが知っておくべきNPS導入ステップと活用イメージ」というタイトルで当社のコンサルタントの井上がわかりやすく説明します。今回は講義「NPS調査の概要とVOCの活用方法」と 演習「自社にNPSを導入する方法」の二本立てになります。NPSの導入で悩んでいる方に、ぜひご参加いただければとおもいます。 詳細はこちらのセミナーページをご参照ください。 * * * * 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - アメリカNPS事情 フィードバック3.0~アップルがグローバルで実践するNPS --- title: より健康に、より幸せに働く従業員を育てるために企業が投資すべき”ウェルネス・プログラム”とは? date: 2016-01-14 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/165/ --- # より健康に、より幸せに働く従業員を育てるために企業が投資すべき”ウェルネス・プログラム”とは? 2016年がスタートして早二週間、皆さんはどんな抱負を持って日々を重ねているのでしょうか。恐らく「ダイエットをする」「健康的な食生活をする」など健康面での抱負を掲げた方も多いかと思いますが、体調を崩したり怪我をしたりしないよう、予防することは大事ですよね。 私が通う歯医者さんも、数年前から歯を削ったり詰めたりすることの無い歯科医院を目指し、予防歯科先進国の北欧の国々のプログラムを積極的に取り入れていますが、予防できた方が健康でいられるのはもちろん、医療費関連コストの軽減にもつながるのではないでしょうか。 これは個人や医療機関だけでなく、企業も取り組むべきだと思います。なぜなら日本は少子高齢化が世界に類をみないスピードで進み、それに比例して医療費も増加し、その医療費を企業や従業員で支えるには限界に達してきてしまっているからです。もちろん政府は現役世代の負担を軽減するために、高齢者医療制度の改革なども進めるべきでしょうが、企業も健康維持・促進や病気の予防を目的とした制度の導入を、福利厚生制度の一部として検討すべき時期に来ているように思います。 ## 健康維持・促進や予防だけでなく企業の成長にも役立つプログラムとは? 健康維持・促進や病気の予防を目的とした制度は、「ウェルネス・プログラム」(Wellness Program)と呼ばれ、海外では多くの企業が導入しています。 バージングループのヘルスケア会社、バージン・パルス社がアメリカ企業の人事を対象に行った調査によると、ウェルネス・プログラムを取り入れる理由として、顧客エンゲージメントを高めたいからという回答が60%、生産性を高めたいからという回答が53%でした。ウェルネスというのは体だけでなく心の健康も指しますが、心身共に健康になることで幸福度が増幅し、それが生産性やエンゲージメントの向上へとつながり、結果企業の持続的成長をもたらすことがさまざまな研究や事例から分かっているため、経営の柱の一つとして捉えるところが多いようです。 ## 日本のウェルネス・プログラムの現状 日本では2015年12月から従業員50人以上の企業に「ストレスチェック」の実施が義務付けられたばかり。ウェルネス・プログラムへの取り組みは、まさに「いつやるか? 今でしょ!」ではないでしょうか。 「ストレスチェック」の実施と同時期に発足したのが「ウェルネス経営協議会」。従業員の心と体の健康を重要な経営資源として捉え、その増進に全社的に取り組んでいくANA、ソフトバンク、ファミマなどの発起人企業20社が先頭に立ち、健保財政の健全化を進めるだけでなく、従業員に積極的に健康投資をすることを目的としているのだそう。 主な活動内容としては、(1)企業で取り組んだ健康増進に関する好事例を発信し、ウェルネス経営導入を啓蒙する諸活動、(2)従業員の健康と生産性や企業業績の関係についての研究、(3)生活習慣データの一元的管理・蓄積による予防分野の研究、(4)健診受診率向上のための諸活動、(5)食育、運動習慣づくりの必要性を啓蒙する諸活動の5つがあるそうですが、協議会へ参画し、情報収集を行ってみてはいかがでしょうか。 ※ウェルネス・プログラムの事例等については今後エンゲージメント・フォーラムでもご紹介していく予定です! 参考: http://www.virginpulse.com/press/virgin-pulse-state-of-the-industry-report-reveals-employers-will-invest-in-well-being-to-drive-productivity-engagement-and-culture-in-2016/ http://japan.cnet.com/news/business/35075288/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - “ワークライフバランス”と“幸せな国”ランキングで1位のデンマークの人たちの働き方 --- title: アカデミー賞の選考を行う「映画芸術科学アカデミー」の従業員エンゲージメントが80年以上も高くあり続ける理由とは? date: 2015-03-03 url: https://total-engagement.jp/column/others/304/ --- # アカデミー賞の選考を行う「映画芸術科学アカデミー」の従業員エンゲージメントが80年以上も高くあり続ける理由とは? 今年もさまざまなドラマがあったアカデミー賞。豪華なスターの共演に注目する人、レッドカーペットを彩るスターのファッションに注目する人、興奮と感動の受賞シーンに注目する人など色々だと思いますが、年に一度の華やかな映画の祭典に映画ファンは最高に盛り上がったのではないでしょうか。 もともとアカデミー賞は、1929年に設立された「映画芸術科学アカデミー」が夕食会の一環として始めたものだとか。第一回目の授賞式はロサンゼルスにあるルーズベルトホテルで行われた夕食会に行われたそうですが、授賞式自体はたったの5分! 第1回目の授賞式で女優賞を受賞したジャネット・ゲイナーは、アカデミー賞のことを「これからも互いにいい仕事をして頑張りましょうという程度の、ちょっとした内輪の集まりだったのよ」とコメント。テレビ放映どころかラジオ放送もなかったそうで、今の華やかな授賞式からは考えられないですよね。 ## 従業員エンゲージメントの高い映画芸術アカデミー 第一回目の授賞式から80年以上が過ぎ、アカデミー賞は世界最大の映画賞となりましたが、世界最高峰となったのには映画芸術科学アカデミーの創設者であるルイス・B・メイヤー氏の、「賞には二つの目的がある。一つは、立派な業績をしっかり認識したいということ。もう一つは、さらに立派な業績を残すよう奨励したいということ」という明確なビジョンが大きく影響しているように思います。 そんな映画芸術科学アカデミーは、従業員エンゲージメントの高い団体だと思います。なぜなら従業員エンゲージメント強化の鍵となる二本柱の一つが、ビジョンやミッションの的確な伝達をすることで、従業員共感を獲得することですが、業界人の努力と活躍を認め、成果を報いることが、彼らをやる気にさせ、映画会に対する大きな貢献へとつながっているからです。 ## 映画芸術アカデミーの従業員に対する姿勢 そもそも映画芸術科学アカデミーは映画業界の5職種(俳優、監督、プロデューサー、技術者、脚本家)から成る団体ですが、私たち一般人にとっては表舞台に 立つ俳優に目がいきがちです。でも本団体は、縁の下の力持ちである裏舞台の人たちの働きを高く評価することを忘れません。実際アカデミー賞には、「衣装デザイン賞」「音響編集賞」「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」など、裏舞台の人たちを称える賞があります。 さらには、一般的な アカデミー授賞式よりも早く行われる映画芸術科学アカデミー主催の授賞式に「アカデミー科学技術賞」というものも。これは、ある一定の映画に直接関わった 賞というわけではなく、映画に貢献した重要な技術や技術者に対して贈られる賞なのだとか。今年2015年は58人がこの賞を受賞し、日本からは、映画制作で使われる有機ELモニターの開発に貢献したソニーの技術者である武昌宏さん、筒井一郎さん、田村光康さん、浅野慎さんが受賞しました。このようにさまざまな分野で活躍する人たちを称え、感謝をすることが、業界全体のモチベーションとレベルアップにつながっているようです。本団体にとっては、一人ひとりが主役なのです。 以前コンテンツ開発で有名な大企業のバックオフィスに属するする友人が、「コンテンツを制作している部門のプロデューサー、ディレクター、技術者達は会社に高く評価されて意見も通りやすく、報酬も良い。でも事務方はその逆。会社の根幹であることをもっと認識してほしい、自分たちの働きを適正に評価してほしい」と話していたのを聞いたことがあります。このように、目に見える部分、派手な部分ばかりに目がいってしまう企業は、意外と多いのではないでしょうか。 みなさんの会社では、従業員一人ひとりが主役ですか? 高いモチベーションを持ち、いきいきと働いていますか?従業員の幸福度だけでなく、売上向上と持続的成長のきっかけが、そこにあると思います。 参考: ①http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%BC%E8%B3%9E ②http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC1%E5%9B%9E%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%BC%E8%B3%9E ③http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%BC%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E8%B3%9E 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - (ワークショップ)お客様の事実を知り、明日からの接客を変えてみよう --- title: アップル vs サムスンの数字に見る、顧客ロイヤリティと顧客満足度の関係性 date: 2015-05-01 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/273/ --- # アップル vs サムスンの数字に見る、顧客ロイヤリティと顧客満足度の関係性 ライバルとして頻繁に比較されるアップルとサムスン。サムスンにとってアップルは部品ビジネスでは顧客なのに、スマートフォンではライバルという関係。サムスンは過去にキャンペーン動画でアップルを挑発したこともありますが、それにとどまらず世界的な訴訟合戦を展開するまでになりました。両社はいがみあう犬猿の仲なのでしょうか、それともあくまでビジネスライクな関係なのでしょうか。 近年のスマートフォン市場は、中低価格帯で中国などの新興国メーカーが台頭し、高価格帯ではアップルのiPhoneが好調。全価格帯での商品展開を行うサムスンのシェアは減少しているように見えましたが、2015年初頭に新興国で発売した中低価格帯の端末の販売が好調で、最近の不振の原因の一つとなっていたスマートフォン事業が改善する兆しが見えてきた様子。 とは言え、現時点ではスマートフォンの販売においてアップルや中国メーカーの攻勢を受けている印象のあるサムスン。売上といったハードな部分では押されていますが、顧客ロイヤリティや顧客満足度といったソフトな部分ではどうなのでしょうか。 ## アップル vs サムスン 軍配はどちらに? WEBアンケートツールを提供するSurveyMonkey社が2014年の10~12月に、5000人の消費者を対象に行った調査によると、顧客ロイヤリティ(NPS?)調査においてサムスンが35点、アップルが28点を記録し、業界ベンチマークの19点を大きく上回る結果となりました。(下記表参照) (マイクロソフトの極端に低いスコアが気になりますね) 顧客ロイヤリティではサムスンの勝ちでしたが、顧客満足度ではどうでしょう?(下記表参照) アップルの顧客満足度は41%となり、サムスンの25%を大きく上回りましたが、業界ベンチマークが75%であることを考えると、まだまだ改善の余地があると言えます。 ## 顧客満足の先にあるものが顧客ロイヤリティ? 同義で捉えられることの多い「顧客満足」と「顧客ロイヤリティ」、実際は別のものだと理解する必要があるように思います。 **●顧客満足** 「顧客満足」とは、顧客が企業・ブランドの提供する商品・サービスに満足した状態を指す言葉。その度合いを指したものが「顧客満足度」です。 **●顧客ロイヤリティ** 「顧客ロイヤリティ」とは企業・ブランドそのものや、商品・サービスに対する強い思い入れを指す言葉。思い入れがあるからこそ、商品やサービスをリピートしたり、友人・知人に薦めたり(口コミ)……という行動が生まれます。これは満足していることが大前提ですが、満足しているだけではこのような行動を起こすに至りません。顧客ロイヤリティとは、顧客の思考や感情に働きかけるもの(マニュアルを超えた感動体験など)が満足感にプラスされることで生まれるものではないでしょうか。 そう考えると、顧客満足の先にあるものが顧客ロイヤリティだと言えると思います。満足度の高い顧客は単なる「顧客」の域を超えませんが、ロイヤリティの高い顧客は「ファン」であるということ。 ということは、ロイヤリティの高いサムスンの方が、アップルよりもリピートや口コミをしてくれるファンが多いということなのかもしれないですね。 「企業の売上の65%は既存顧客がもたらし、1人の新規顧客を獲得するコストは、1人の既存顧客をつなぎとめるコストの5倍かかる」(ガートナー)と言われています。企業やブランドは、既存顧客のロイヤリティ向上のためにできることを、優先的に考える必要があるのではないでしょうか。 参考:?http://www.sammobile.com/2015/04/07/samsung-tops-apple-in-consumer-loyalty-according-to-surveymonkey-report/ 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - お客様からのクレームを改善・向上・信頼に変える5つのステップ --- title: アップルやスターバックスのような成功を生む企業文化は、高いモチベーションや従業員エンゲージメントから生まれている! date: 2016-03-15 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/152/ --- # アップルやスターバックスのような成功を生む企業文化は、高いモチベーションや従業員エンゲージメントから生まれている! 企業のトップやマネジメント層の多くが、企業文化というのは成功に欠かせないものと考えています。でもそれを確立するのはまるで夢物語のようで形骸化されてしまうことも多いのではないでしょうか。でも例えばアップルやスターバックスのように文化がしっかり確立され、社員を「歯車」ではなく「資産」「人財」として扱う文化が浸透し、従業員が最高のパフォーマンスで仕事ができる企業というのは、やはり強いものです。だからこそ、生産性を高める企業文化というのは、夢物語ではなく企業基準として育てていくべきものではないでしょうか。 ## 従業員のモチベーションにフォーカスする 人事コンサルタントでもあり、ニューヨークタイムズのベストセラー・”Primed to Perform”の共著者でもあるリンゼイ・マグレガー氏によると、変化が多く、時の流れが早くなった現代で、乏しい企業文化に異議を唱える若い世代が増えたことで、より積極的に企業文化の醸成に取り組んでいかなくてはいけないと考える企業が増えてきているのだそう。日本でもブラック企業の社会問題化を受け、「長時間労働」を美徳とする日本の企業文化を変えようとする動きも目立ってきましたよね。 何千にも及ぶ人間の行動に関する研究結果を分析したマグレガー氏は、どんな企業でも持続可能な生産性の高い企業文化を醸成することができると言います。企業の生産性の中心にあるのは従業員のモチベーションです。目標となる数字を達成することを目的とするよりも、会社に対して愛着や絆を感じ、ビジョン実現のための使命・目的・役割・存在意義などを自ら考えて、モチベーション高く行動する方が、ずっと生産性が高くなります。 アップルストアで何週間にも及ぶ調査を行ったマグレガー氏は、マネジメント層が一人ひとりのスタッフを信頼し、権限を与えて、かつサポートすることが、従業員の高いモチベーションにつながっていることに気づきました。それが、小売店舗の売り場面積あたりの売り上げで、米アップルストアがダントツ首位となる結果をもたらしているようです。 会社に対して感じる愛着や絆がモチベーションの原動力となることで、従業員というのは最高の顧客体験を提供し、顧客数や売上の増大に貢献します。ここで心に留めておきたいのは、金銭的なインセンティブがモチベーションの原動力となった場合は、このようなパフォーマンスは期待できないということです。 ★こちらもあわせてどうぞ→「リッツ・カールトン流! スタッフのモチベーション向上術」 ## ビジョンやメッセージを的確に伝えるリーダーの存在が必要不可欠 アップルの前CEOスティーブ・ジョブズ氏や、スターバックスのCEOハワード・シュルツ氏のように、熱い想いを持って明確なビジョンを打ち出し、従業員を大切にし、新たな製品やサービスを生み出す原動力となるようなリーダーがいる会社は、従業員のモチベーション向上に大きく貢献するものです。シュルツ氏は、売上ではなく、従業員と顧客を最優先課題として考えることこそが、企業が持続的に成長する鍵だと常に従業員に伝えているようですが、従業員一人ひとりが大切にされている、貢献を期待されていると感じることで、共感や愛着を呼び、自社の存続や成長に積極的に関わっていこうとする行動を引き起こします。 ## 従業員エンゲージメントを高めるために これを「従業員エンゲージメント」が高い状態と言いますが、従業員エンゲージメント強化に必要な要素として、従業員の共感があります。共感を獲得するために、企業のビジョンやミッションを従業員にしっかりと伝え、浸透させていかなければなりません。会社のビジョンやミッションに共感することができれば、それに基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになります。従業員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながります。人材採用の時点で強く共感してくれる人を採用する、入社後に研修などを行って浸透させる、同僚や上司がビジョンやミッションを体現する、などの企業文化があるとより効果的に共感を得られるようになります。 従業員エンゲージメント強化に必要なもう一つの要素に、従業員の愛着があります。愛着は優れた従業員体験を提供することで獲得できるようになりますが、これは必ずしも給料というわけではなく、この会社で働いてよかったと思えるような制度や、社員が一丸となれるようなイベントを行うことなどが挙げられます。アップルストアやスターバックスも細かいマニュアルなどで縛ることなく権限移譲をしていますが、会社が社員一人一人の考えを尊重し、信頼しているという姿勢も愛着を生みます。 従業員エンゲージメント強化は、サービス品質の向上、従業員からのサービス改善・新商品提案の増加、離職率の低下、雇用・教育コストの削減につながります。それが結果として顧客数・売上の増大、顧客離反率の低下、持続的成長をもたらすはずです。 参考:http://www.nasdaq.com/video/how-apples-winning-corporate-culture-leads-to-a-higher-stock-price-519134691 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - プライベートだけでなく仕事でも活用できる、絆を深めるための『愛を伝える5つの方法』 --- title: アバクロはつまらない!? 現代を生きる10代の顧客のニーズを追うアパレルブランドの変革 date: 2014-09-16 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/377/ --- # アバクロはつまらない!? 現代を生きる10代の顧客のニーズを追うアパレルブランドの変革 “アバクロ“の通称で知られる「アバクロンビー&フィッチ」と言えば、日本でも一時期大流行したアメリカのブランド。アバクロならではのアメリカンな雰囲気たっぷりのカジュアル服は、着ているだけでオシャレになったような気分がしたもの。そんなアバクロも最近は人気が薄れつつあるのだとか。アパレル業界に、今一体何が起こっているのでしょうか? ? ## 顧客ニーズや経済環境の変化によるかつての“アメカジ三大ブランド“の苦悩 21世紀を迎えた頃、アメカジ三大ブランドと言えば、 **①アバクロンビー&フィッチ** **②アメリカンイーグル** **③エアロポステール** でした。当時はブランドのロゴや独自のプリントが入ったTシャツやパーカーなどが定番で、皆が同じ服を着ていたとしても、そのブランドのものであることがオシャレのステータスでした。 でもSNSの台頭でアパレル業界が一変。現代を生きる10代は、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどを見て気に入ったものを購入したり、シェアして皆の注目を集めたい! とこぞって個性的なファッションを求めるようになり、シンプルカジュアルが主流のアバクロは「つまらない」ブランドになってしまいました。また世界的不況も手伝って、決してお財布に優しいとは言えない価格帯の三大ブランドより、台頭してきたファストファッションブランドに注目が集まるように。 ファストファッションの人気が出たのは低く抑えられた価格だけではありません。SNSでターゲット世代の好みの傾向や声を聞きながら、流行をいち早く取り入れて短いサイクルで販売するため、他の人と同じファッションになることがない、安く買った服を自分流にコーディネートできるなど、今の10代のニーズと環境にマッチしていたからです。 アメカジ三大ブランドがうまく適応できなかったのがここ。昔ながらの生産方法を維持していたため、ファストファッションのペースや価格、デザインに対抗できず、顧客が離れていってしまったのです。 ? ## 顧客呼び戻しを狙うアメカジ三大ブランドの戦略 **アバクロ**は、一つの生地を大量に工場にストックしておく「ファブリック・プラットフォーミング」というシステムを新たに導入し、顧客のニーズに合わせたデザインをすぐ生産できるような体制を整えました。生産ラインもアメリカ国内と南アメリカに充実させ、店頭に並ぶまでの時間短縮を目指します。またこれまでのロゴやプリントものの生産も抑えることに。「黒」の商品は扱わないという方針も変更しました。 **アメリカンイーグル**は、デザインディレクターを新しく任命し、アバクロと同じく、ロゴ入り製品の生産を抑えたラインアップに変更。また、モデルではなく、一般人モデルに自社製品を着せて、よりイメージがしやすいようにSNSで製品をアピールしています。 **エアロポステール**は、ブランドの注目度を大幅にアップするため、レディー・ガガよりもYouTubeチャンネルの登録数が多いという、10代に絶大な人気を誇るユーチューバ―、ベサニー・モタのコレクションをブランドで展開することに。彼女のYouTubeチャンネルのファッション&メイクのアイディアを真似する10代が非常に多いだけに、効果が期待できそうです。 ? 以上、いかがでしたでしょうか。どのブランドもファンを取り戻すため、愛着と共感を呼び起こすような取り組みをしていますよね。物があふれ多様化する顧客ニーズ、特に現代の10代のようなニーズをつかむのはなかなか難しいもの。でも店舗やカスタマーサービスだけでなく、今ではSNSという顧客と企業・ブランドがコミュニケーションを行える場所があります。そういった接点を持てるあらゆる場所で顧客の声を聞きのがすことなく、環境の変化を理解した上で、顧客が求める製品を最適なタイミングで投入できる仕組み作りを考えたいですね。 引用:http://www.timesdispatch.com/business/ap/can-abercrombie-fitch-be-cool-again/article_1d3a245a-2d26-11e4-a7e3-0017a43b2370.html 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり --- title: アパレルに学ぶ、売り上げアップでCRM部門が正当な評価を得るポイント date: 2018-07-25 url: https://total-engagement.jp/column/column02/64/ --- # アパレルに学ぶ、売り上げアップでCRM部門が正当な評価を得るポイント アパレルなど小売のCRM担当者は、業績が上がった際にしばしばその貢献を認められないことがあります。アパレルのCRMを担当した当時、その壁をNPSで乗り越えられると確信した、コンサルタントの高野一朗に、トータル・エンゲージメント・グループの井上悟がインタビューしました。 多くのアパレル関係の会社は、入社1年目に店頭に配属され、販売を経験します。高野もアパレル大手のベイクルーズに入社した年、店頭へ配属されました。しかし、売り上げが伸びずに苦労します。お客様の顔を覚えるのが苦手で、新規客と既存客の見分けがつきません。当時は、先輩が担当している既存客に対応するのを良しとしない風潮があったので、お客様へ声をかけるのも躊躇してしまいます。そうするとさらに売り上げにつながらないという悪循環になりました。 その後、高野は異動によりECの立ち上げに関わります。ECはお客様がどのような商品を買ったかという購入履歴や、どのページを見たかという行動履歴が把握できます。店頭で苦労した高野は、ECでとれたデータを店頭と共有したら、店頭販売員が接客しやすくなることで貢献できるのではないかと考えます。それを代表へ提案し、2009年にCRM部署を立ち上げました。 ### CRM部門を評価する新たな指標 「アパレル企業が手がけるCRMの一番の鍵は会員サービスを充実させ、会員獲得をすること」と高野は言います。顧客が服を購入した後、会員登録をしてもらい、カードを発行し、購入の都度ポイントを追加します。高野がベイクルーズのCRMを整備した2010年から2015年の期間、会員は約5倍に増え、会員による購入比率も大幅に増加しました。 ところが、その成果を役員に伝えると、次の言葉が返ってきました。 「それは、ブランド力や、店頭スタッフのがんばりのおかげだろう」? 同じころ、トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓と出会い、NPSの説明を聞きます。 「NPSのリレーション調査では、どのようなタイミングで購入を判断したかという数値がとれる」 「NPSが高まると、売り上げが伸びる」 これを聞き高野は、CRM関連部署は会員データ数や売り上げではなく、NPSを上げることを目標にすればよいのではないかと考えるようになります。そして「去年の同時期に、このタッチポイントで売り上げが上がったのであれば、それに関わった部署と一緒に、より具体的な施策を考える」などの取り組みを積み重ねていくことを自部署の役割にしたいと思うようになりました。 ### NPSはいつ導入するとよいのか いつ、どのようなタイミングでNPSを導入するのが良いのか。高野は、CRMと連携した導入のステップを4つに分解します。 ステップ1 会員組織・会員サービスをつくる ステップ2 CRMで顧客データの購買履歴、属性情報を管理し、RFM分析をする ステップ3 顧客時間を測る* ステップ4 心理ロイヤルティ指標であるNPSを測る** *アプリを活用し、店頭、DMなども含めて顧客がブランドと接点を持っている時間やタイミングを測る **NPS調査を活用し、顧客がブランドとの接点を持つ中で、どの接点がロイヤルティに影響しているかを測る NPS導入のためには、ステップ1の会員組織があり、ステップ2の顧客データを管理・分析していることが有効です。ステップ2の段階で、さらに顧客の気持ちを知りたいというタイミングが、NPS分析を導入・分析し、それに対して施策を打っていくのに適しています。「NPSは導入するとどんな企業も売り上げが上がる魔法のツールではない」と高野は強調します。準備を整え、さらに「お客様のために何ができるか」という思いのある企業が導入すると、成果につなげることができるのです。そして、顧客時間とも言われる、顧客がブランドと接点を持った時間をアプリなどを活用して把握し、「誰かに推奨したい」という心からのファンを育てていきます。 NPS導入が適している他の業界として、ある程度の高価格帯でサービスを提供するホテルチェーンや高級レストランなどを高野は挙げます。なぜなら、招きたい顧客のイメージを明確に持ち、その顧客とエンゲージメントを築いていくのが大事な業態だからです。例えば、ホテル予約サイトなどに販売を代理してもらい、直前まで空室があると金額を下げて販売するような、価格だけで選ばれる状況になると、売れ残りのリスクは減りますが、ホテルの利益は当然下がります。 「サービスや商品を人へ薦めたい」という推奨者を見つけ、批判者への対応を考えることができるNPSは、ファンとなってほしいお客様を描き、その人たちのためのブランディングを固める有効な手段になるのです。 高野一朗:トータル・エンゲージメント・グループ パートナーコンサルタント 大手アパレルにて17年間、店舗スタッフから始まりマーチャンダイザーやEC事業責任者を経て、後半7年間は全社横断CRM事業の部署立上げと運営に従事。現在は店舗スタッフとCRMの相乗効果を高める視点から営業企画やコンサルティングを行っている。ファッションブランドやアパレル企業に向けてソリューションコーディネーターとしても活動中。業種業態の枠を飛び越えた、あらゆる機会を創るopportunity creator。 **■ TEGおすすめNPSセミナー** **8月29日**開催 「マネージャーが知っておくべきNPS導入ステップと活用イメージ」無料セミナー photo Designed by Freepik 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - アメリカNPS事情 デルタ航空:コモディティからカスタマーエクスペリエンスへ ~ オペレーションにフォーカスした顧客中心主義 --- title: アパレル不況と呼ばれる中でも、右肩上がりに業績を伸ばすアーバンリサーチの成長エンジンは理念にあり?! date: 2015-04-24 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/276/ --- # アパレル不況と呼ばれる中でも、右肩上がりに業績を伸ばすアーバンリサーチの成長エンジンは理念にあり?! 以前、「顧客の体験価値を上げるためのファッション・アパレル業界の創意工夫から見えたのは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さ」の記事でご紹介させていただいたのが、株式会社アーバンリサーチ(以下、アーバンリサーチ)が開発した「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」と呼ばれるバーチャル試着端末。 これまでイベント会場や商業施設にテナントとして入っているアーバンリサーチ店舗内へのバーチャル試着端末の設置はありましたが、2015年4月1日から東京ソラマチ2階の店舗区画への設置を行い、日本の商業施設において初の試みということもあり、注目を集めています。 ECサイトとの連携、狭いスペースでの取扱商品の多様化、無人店舗としての活用などもできるこちらの端末は、アパレル業界の未来を先行くものなのかもしれません。 「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」はアーバンリサーチのオムニチャネル施策の一つですが、今日はこのように常に新しい挑戦を続け、イノベーションを起こしていく同社の成長の背景に焦点を当ててみたいと思います。 ## アーバンリサーチの歴史と成長の背景にあるものとは? 2015年1月期の売上高は460億円(前年比26%増)を達成し、今期も二桁増の530~540億円を睨んでいるアーバンリサーチ。同社のこの成長を支えるのは、魅力的な商品と、お客様の立場に立ったサービス展開にあるように思います。 元々アーバンリサーチは、1974年に前身となるジーンズカジュアルショップを大阪に開業するところからはじまっています。1997年にはURBAN RESEARCHを大阪のアメリカ村に初出店、2001年には株式会社アーバンリサーチに社名を変更しました。 今ではURBAN RESEARCH DOORS、KBF、SENSE OF PLACEなど、シンプルながらもオンでもオフでも使え、トレンド感や遊び心を取り入れ、クオリティも納得で使い勝手の良いアイテムを提案する13ブランド・計216店舗(2015年2月現在)を全国に展開し、世代を問わず多くの人々から人気を集めています。 アーバンリサーチはネットでも商品への興味喚起から購買行動までの誘引が上手。特にメールマガジンやオンラインショップで紹介されている人気スタッフのコーディネート&スタイリング写真は、ファンから「参考になる」「自分が着た時どうなるかイメージしやすい」と評判に。工夫はこれだけではなく、過去に購入した服と「URBAN RESEARCH ONLINE STORE」で販売している服のイラストを重ね合わせてサイズを比較できるサービスなども取り入れています。 ## アーバンリサーチの成長の源は理念にあり?! アーバンリサーチの成長を支えているのは商品、製品、ヒトですが、その基盤となるものが同社の理念にあるように思います。 **企業理念 **すごいをシェアする 街をにらみ 売り場をさぐり 時代を見通す**すごいをシェアするための3つの理念 ****①柔軟性 **アーバンリサーチはスタッフの個性を大事にします。 自分たちがワクワクするようなアイディア、好きなことを柔軟に取り入れ新鮮で価値あるものを提案します。 **②顧客起点** アーバンリサーチは新しいニーズを掘り起こし、価値あるものへと昇華させます。 お客様が必要なもの、興味のあるもの、楽しいと感じることなどをスタッフ自らがお客様の立場に立って提案します。 **③価値あること** アーバンリサーチはクオリティとオリジナリティの両方を併せ持つものに価値を見出します。 ワールドワイドな視野で街を探り、時代を見つめ、新しいファッションのみならず、 流行に左右されない価値あるものをきちんと提案します。 **「すごい」とは **[すごい]…感動、エネルギー、若さ、品質 [シェア]…お客様、取引先様、社員と共有する 上記にある「スタッフの個性を大事にする」という姿勢は、アーバンリサーチ代表取締役社長・竹村幸造氏の「利益よりもまず自分たちが面白いかどうかを優先しています。店長をはじめとしたみんなの〝好き〟の積み重ねが、結局は強い企業作りにつながると思っています」という言葉に表れています。同社は従業員を「人材」ではなく「人財」ととらえているということですね。こうした企業の姿勢や考え方に従業員が共感し、愛着を持って働くことで、従業員エンゲージメント強化につながります。 利益より従業員のチャレンジ精神を優先しているからと言って、お客様の優先順位が低いわけではありません。上記「顧客起点」にもあるように、アーバンリサーチが事業立ち上げの際に大切にしているのは、”お客様の立場に立つ”ということ。その上でデザインを模索し、新しいニーズを追求し、クオリティとオリジナリティの両方を併せ持つ製品を提供する姿勢が、顧客エンゲージメント強化につながります。 アーバンリサーチは自らの理念を体現しているように思います。会社や製品が好きという気持ちで仕事に取り組み、お客様視点で製品・サービスを提供し、自社のブランド力に満足せず、アパレル不況の時代でもチャレンジ精神旺盛に常に新しいことに取り組んでいるからこそ、今の成長につながっていると言えるのではないでしょうか。 参考: http://www.urban-research.co.jp/company/philosophy.html http://www.urban-research.co.jp/recruit/2015/company/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 感動サービスの実現に向けて―従業員の内発的モチベーションを向上させる3つのポイント --- title: アマゾンのカスタマージャーニーマップを意識しよう! date: 2022-08-20 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/48/ --- # アマゾンのカスタマージャーニーマップを意識しよう! ネット小売の王者、アマゾンは多くの試行錯誤を繰り返して、成長をしています。その起点になっているものがカスタマージャーニーです。 AIDMAやAISASの法則がアマゾンが強くなるたびに、過去のものになってきました。TVやネットメディアで商品を認知したあとで、アマゾン検索を行う人が増えています。あのグーグルもアマゾンの検索に脅威を感じているといいます。アマゾンはすでに商品の検索分野をおさえています。そればかりか、小売業者として膨大な顧客データを所有しています。アマゾン・プライム会員の増加で配送料を気にしないユーザーが増えてきています。 2015年に登場したアマゾンダッシュボタン。いつも決まった銘柄の洗剤やコーヒーなどを、アマゾンでリピートする際に、ダッシュボタンを押すとオーダーになるものでした。少し前の書籍ですが、**城田真琴**氏の書籍「デス・バイ・アマゾン テクノロジーが変える流通の未来」のなかで、ダッシュボタンが小売にとっていかに脅威になっているかを説明しています。 ***ダッシュボタンが対象としている商品の多くは消費財であるが、ポイントは、それほど深く検討せずに購入される商品が多数を占める点にある。つまり、カスタマージャー二ーにおける「認知」「情報収集」「比較検討」のプロセスが不要で、複数の商品を比較検討することなく、ボタンを1回押すだけで買うことに躊躇しない商品である。たとえば、飲料水や洗剤、トイレットペーパーのように、ほぼ毎日使用し、なくなったら、すぐに補充したい商品、特に重くてかさばるようなものは、迅速に配送してくれるダッシュボタンと相性が良い。もう一つ重要なポイントは、ダッシュボタンはアマゾンで商品を販売するメーカーとアマゾンとの関係に変化をもたらすという点だ。これまで、アマゾンはその集客力や販売力をバックにメーカーや仕入れ先に値引きを強いてきたという面がある。*** その後はアマゾン・エコーなどにより、音声でオーダーができるようになりました。パソコンやアプリを開くことなく、ただただアマゾン・エコー に話しかけるだけでオーダーができるようになりました。欲しい時にすぐに買えるので、買い忘れも無くなります。 物理的にボタンを押すというアマゾンダッシュは、2019年2月に役目を終え、販売終了になっています。今後はさらにネット家電やスマホとの連携など、ユーザーは更にアマゾンが考えているカスタマージャーニーの中に囲い込まれていきます。 確実にアマゾンはリピート需要を獲得している一方で、小売店は顧客との接点をどんどん失う可能が高まっています。 多くの企業はアマゾンの顧客の囲い込みを認識すべきです。アマゾンのカスタマージャーニーを一度確認し、顧客が離脱しないような戦い方を整理した方が良さそうです。買い物の楽しみを強化するなど自社のカスタマージャーニーを書き直し、顧客をファンにする対策を考えてみましょう。 photo credit: methodshop.com Fun Things That You Can Ask Alexa About Christmas via photopin (license) 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ --- title: アマゾンの会員プログラムを超えるか? オーバーストック・ドットコムの顧客エンゲージメント強化術 date: 2015-02-13 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/314/ --- # アマゾンの会員プログラムを超えるか? オーバーストック・ドットコムの顧客エンゲージメント強化術 皆さんはオーバーストック・ドットコム(Overstock.com)という企業をご存じですか? 日本ではあまり知られていないかもしれませんが、アメリカではアマゾンやザッポスなどと並び称されるほどの大手オンライン小売業者です。1999年にユタ州ソルトレークシティで創業し、当初は商品数が100にも満たなかったのが、2013年には商品数は100万超となり、180万ドルだった収益は1億3千万ドルを記録する成長ぶり。サイトを訪れるユニークユーザーの数も驚異的で、1ヶ月平均2500~4000万なのだとか。 オーバーストック・ドットコムの一番の特徴は、有名ブランド・メーカーの過剰在庫や処分品などが格安で販売されているということ。また、10万以上あるというEコマースビデオも特徴的。コンバージョンと売上の向上と、返品率の減少に貢献すると言われているEコマースビデオですが、オンラインながらまるで店頭(オフライン)で商品を見ているような体験ができるのが消費者の購買意欲を刺激するようです。また、有名ブランド・メーカーの高品質の商品を格安で手に入れることができるとあって、消費者の心をしっかりつかむことに成功しました。さらに同社は2014年1月から小売、投資家、消費者の間で関心の高まっていたビットコインでの支払い受付も開始し、受付初日には、合計13万ドルに相当する840のトランザクションへの支払いがビットコインで行われたようですが、そのほとんどが新規顧客だったそう。この成功に同社CEOのパトリック・バーン氏が「驚いた」とツイートしたものの、同社の勢いはまだまだ続きそうです。 そんなことを感じさせるのが、先月マイアミで行われたカンファレンスでバーン氏が発表した動画ストリーミングサービスの提供です。すでにアマゾン、Hulu、ネットフリックスなどがこの分野をけん引していますが、同サービスは、オーバーストック・ドットコムが現在年会費19.95ドルで提供している会員制プログラム「Club O」向けとなる見通しとのこと。バーン氏は、 *「動画ストリーミングサービスを加えることで、さらに顧客エンゲージメントを高めることができるだろう。消費者は我が社をメディア企業として捉えていないだろうことは知っている。でもこれまで何億ドルものメディアを販売する中で膨大なデータを得たことで、顧客を深く理解し、次に何を求めているかを知ることができた。だからこうして動画ストリーミングの分野に参入するのは我々にとって理にかなっていることだ。本サービスではオリジナルコンテンツの制作と提供も考えている。よくアマゾンと比べられるが、会員制プログラムでは我々の方が優れていると感じている」* と自信をのぞかせます。特筆すべき「Club O」の特典には、 ・全商品送料無料(注文数や商品サイズ関係なし) ・1回の注文ごとに5%の払い戻し ・数百個の商品を対象にした最大40%の払い戻し などがあり、すでにお得感がありますが、今回こうした優れた顧客体験を新しく提供することで、さらに深い顧客愛着の獲得へとつながるのではないでしょうか。顧客愛着は、顧客エンゲージメントの強化に欠かせないものです。もう一つ欠かせないのが、ビジョンやミッションの的確な伝達による顧客共感。オーバーストック・ドットコムは「お客様の節約をお手伝いする」という非常に分かりやすいミッションを掲げて顧客共感を獲得しています。こうした**共感と愛着で顧客エンゲージメントが強化され、顧客数増大、顧客離反率低下、売上・利益の拡大、持続的成長などにつながります**。バーン氏は、今回の動画ストリーミングサービスと顧客エンゲージメントの相関性について言及していましたが、このような顧客体験の充実は、友人・知人への推奨やリピート購入を引き起こす顧客エンゲージメント強化のスパイスとなるはずです。 参考: ①http://loyalty360.org/resources/article/overstock.com-aims-to-heighten-customer-engagement ②http://www.overstock.com/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お客様一人ひとりにあわせてWeb サイトをパーソナライズし、コンバージョン率を上げるために意識したい5つのこと --- title: アマゾンは、2014年も無敵の顧客満足度を達成したのか? 今年のクリスマス商戦から見えた消費者の傾向とは? date: 2014-12-18 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/339/ --- # アマゾンは、2014年も無敵の顧客満足度を達成したのか? 今年のクリスマス商戦から見えた消費者の傾向とは? Q&A市場のリーダーAnswers.comを運営し、クラウドベースのカスタマー・エクスペリエンス向けソリューションを提供する米Answers社が先日、「Answers Experience Index (AXI): 2014 U.S. Retail Report」(2014年版の米小売業報告書)を発表しました。 本報告書は、マルチデバイス、マルチチャネル時代の顧客に対する理解を小売業が深められるようにと、小売業におけるマルチチャネルの顧客体験をまとめたもので、高い顧客満足度を得たウェブサイトのトップ100、チェーン店とモバイル体験のトップ30などが発表されました。 作成にあたり、Answers社は、1万5千人以上の消費者を対象に調査を実施、オンライン/モバイルを利用する消費者向けのコンテンツや機能、商品、価格などに加え、実店舗向けの店舗環境やサービス、商品、価格の評価を行うことで、今年のクリスマス商戦で顧客に最も満足度を与えた小売業者がどこかが明らかになりました。 ## アマゾンは今年も小売りの王者に?! 去年に引き続き、今年もAmazon.comがウェブサイトの顧客満足度で1位に。ただし、そのスコアを見ると、昨年から4ポイント減少した84点(100点満点)となりました。しかも2番手のQVCとネットフリックスとの差はたったの1ポイントに! モバイルの顧客満足度でもAmazon.comはトップだったものの、昨年のスコアと比べると、3ポイント減少の84点に。チェーン店の顧客満足度では、書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブルが84点、会員制倉庫型卸売小売チェーンのコストコが82点を記録するなど、点数だけで見ると、決してアマゾンが“王者”と呼べない状況になってきたことが分かりました。 Answers社のJim Yang氏はこの結果をこう分析します。 小売業のテクノロジーや機能が向上するにつれ、消費者のデジタルショッピングに対する期待値も比例して向上している。この結果を見ると、Amazon.comの顧客満足度が前年に比べて低下したのは、こういった期待値に応えることができなかったからかもしれない。それにライバル企業がマルチチャネルにおける顧客体験をそれぞれ向上させ、勢いを増してきている。顧客の期待値というのが、全体的なカスタマー・エクスペリエンスに大きく影響していると言える。 ## 今年のクリスマス商戦から見えた消費者の傾向 本調査から見えたその他の結果、消費者の傾向は次の通りとなりました: ### ** ●オムニチャネル消費者は増加の一途** 全てのチャネルにおいて、「ショールーミング」が大幅に増加。実店舗を訪れた時、商品を購入する前にスマートフォンで同店舗のウェブ上の価格を確認したという顧客は、去年の55%に比べ、今年は66%という大幅な増加を見せました。 ※ショールーミング(showrooming)は、小売店で確認した商品をその場では買わず、ネット通販によって店頭より安い価格で購入すること。ネット通販では、従来型の小売店よりも安価な価格で商品を提供することが多い。- ウィキペディア ### ** ●消費者はモバイル決済にまだまだ消極的?** 実店舗での購入時、GoogleウォレットやAppleペイなどのモバイル決済サービスを利用しないと回答した消費者は全体の60%に。利用するかもしれないと回答した消費者には、2倍の差でAppleよりGoogleを選ぶ傾向が見られた。 ### ** ●モバイルの割合がデスクトップショッピングの割合を超える** モバイルショッピングをする人は、サイバーマンデーにショッピングをする傾向がより強く(53%)、その割合はデスクトップでショッピングする人(45%)を上回りました。 ※サイバーマンデー(英:Cyber Monday)は、アメリカ合衆国で感謝祭(11月の第4木曜日)の次の月曜日を指す。この日は、オンラインショップ等におけるホリデーシーズンのセールの開始日とおり、各社が大々的なキャンペーンを実施し売上が急増する。- ウィキペディア ### ** ●「ブラックフライデー」はもう最大セールではない?** ブラックフライデーは依然としてクリスマス商戦の“オフィシャルな”開始日ではあるものの、サイバーマンデーにショッピングをする消費者の割合が、今年はブラックマンデーのそれと同じ(46%)となりました。 ※ブラックフライデー(英語: Black Friday)は米国で感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のことである。正式の休暇日ではないが休暇になることが多く、伝統的に一年で買い物が最も行われるクリスマス商戦(ホリデーシーズン)の開始の日である。- ウィキペディア 引用: http://multichannelmerchant.com/news/prnewswire/amazon-still-king-online-customer-satisfaction-20112014/ http://www.foresee.com/answers-2014-holiday-shopping-trends/ 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 --- title: アメリカNPS事情 MGMの従業員を巻き込んだVOC活用法がすごすぎる! date: 2018-06-05 url: https://total-engagement.jp/column/column02/71/ --- # アメリカNPS事情 MGMの従業員を巻き込んだVOC活用法がすごすぎる! photo credit: sergei.gussev via photopin (license) ### リーマンショックでどん底を味わうMGM 「インサイドアウトのブランドイメージの構築」と題したMGMのセミナーがメダリア主催のイベントで実施されました。多くの企業が外部からのブランド戦略を立てる中、なぜMGMは「チェンジ・マネジメント」が必要となったのか、またどのようにNPSを導入して社内からそれを果たせたのか、以下レポートします。 MGMがビジネスを展開するラスベガスは、国策で作られたギャンブルフリーの都市であることは皆様もご存知だと思います。1930年にネバダ州がギャンブルを合法化し、フロンティアカジノ、フラミンゴホテルなどが開業しました。MGMも1930年代に宿泊業で事業をスタートし、1980年代には絶頂期を迎えました。当時は施設を増やせば増やすほど儲かるという状況で、VOC(Voice Of Customer)を意識する必要はありませんでした。 しかし、2008年のリーマンショックで状況は一変します。株価が90ドルから2ドルまで下落し、MGMは9000人のスタッフをレイオフしました。この時、MGMは今までの成長型のビジネスモデルからの転換「チェンジ・マネジメント」を迫られたのです。ラスベガスもリカバリーの時代に突入しました。 雨風をしのげて安全に眠れればよいという選択が顧客からされるとMGMは生き残れません。景気が低迷する中、MGMの存在意義は何なのか、なぜ宿泊業をやらないといけないのか?などを経営陣は考え直しました。 ### 徹底した従業員トレーニングに活路を見出す! MGMの経営陣はNPS調査によるVOCを整理し、MGMが目指す方向性を打ち出しました。人類にもっと『WOW!』を届ける。楽しめる場であることを約束する。エンターテイメントは人類になくてはならない必要なものだという、コアとなる信念を明確化したのです。さらにお客様への約束として、マニフェストを作り直し、できたのが「SHOW」というコンセプトでした。 **S=Smile and greet** **H=Hear their story** **O=Own the experience** **W=Wow! the guest** 自分たちの目的「SHOW」を、お客さんにも理解してもらえるように「We are the SHOW」という動画を製作しました。これは、7万7000人の従業員トレーニングにも活用しています。全従業員は「ブランドを伝える」という役割を演じることを求められ、そのためにも従業員へのトレーニング徹底しました。全米から7000人の従業員を1カ所に集めて、リーダーへのトレーニングも行いました。通常では考えられない規模の従業員教育をMGMは生き残りをかけ、実践したのです。 昔は、ホテルに来た人がお金持ちかそうでないかは、靴を見れば分かると言われていました。しかし、最近では洋服や靴では判断できないため、誰に対しても統一性をもったサービスが必要になっています。 そのため、社員は360度どこをからみられても統一性があることも求められるようになりました。これをサポートするため、MGMでは多様なツールを用意しています。例えば、サービスノウハウのチェックシート「Skillbuilder」、チームメンバーの最新情報やリーダーからのニュースを伝える「eBLAST」、エンゲージメントカレンダー等を活用して、ブランドを管理しているのです。 アメリカでは一昨年くらいまでは、NPSを実施するとどれだけ儲かるのかという視点で語られていました。いまでは儲かっても儲からなくても顧客に対してVOCを聞いていくというのが当たり前になっています。NPSはもはやブランドを語るストーリーの一部なのです。アメリカ企業は、顧客体験を最大限にして、ファンを作る方向に経営の舵を切ったのです。 We are the SHOWはこちらからご覧いただけます。 https://www.youtube.com/watch?v=uwc3fDOrOVA 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NPSを現場で定着させるために必要な3つのこと --- title: アメリカNPS事情 デルタ航空:コモディティからカスタマーエクスペリエンスへ ~ オペレーションにフォーカスした顧客中心主義 date: 2018-06-12 url: https://total-engagement.jp/column/column02/70/ --- # アメリカNPS事情 デルタ航空:コモディティからカスタマーエクスペリエンスへ ~ オペレーションにフォーカスした顧客中心主義 photo credit: airlines470 N180DN via photopin (license) ### デルタ航空は「1日の終わりの会話に登場するブランドになる」を目指した! デルタ空港は従業員満足度、顧客満足度において数々の受賞をしている優良企業です。しかし、かつてのデルタ航空は、他の米系の航空会社と同様、決してサービスが良いといえる会社はありませんでした。少し前のアメリカの航空会社はどこも似たような状態で、顧客をファンにするなど考えていませんでした。そもそも人を運ぶ輸送会社なのか?荷物を運ぶ物流会社なのか?という定義も明確ではなく、従業員もまた、そのような意識はありませんでした。 デルタ航空もまた、飛行機は、上に人を、下に荷物を入れて移動する機械でしかなく、人を運ぶのであればA地点からB地点まで移動できればよいし、荷物であれば壊さず予定どおりに届けられればよいと言う発想でビジネスを行っていたようです。顧客自体も、安ければ正直どこでもかまわないという「コモディティ」化されたサービスがアメリカの航空業界の実態でした。 しかし、この状況に危機感を抱いた元メルセデスUSの幹部ガレフ・ジョイス氏は顧客視点の改革を実行します。顧客体験を高めて、デルタ航空を選んでもらうことを目標に掲げたのです。ガレフ氏はメルセデスUS時代にレクサスの進出で大打撃を受け、瀕死の重傷をおった経験を持っています。顧客体験を重視する文化の会社への変革を経験し、劇的な復活を遂げた経験と実績をもって、デルタ航空でチェンジ・マネージメントにチャレンジしたのです。 まずは、(分かったようなことを言う)経験のある従業員よりも、顧客の声にフォーカスすることにしたのです。NPSを活用して、顧客の声をひろい、自分たちの思考と行動を変えることに集中しました。航空会社は、大小含めトラブルがあると調査機関や専門内部監査部隊が動きます。しかし、目の前には、いい体験をした顧客、悪い体験をした顧客がいます。そこにアプローチすれば、自社の問題点や強みを見つけられるし、その方が確実です。 ### 映像として想像できるビジョンを描き、実行する デルタ航空はビジョンを掲げ、そのための計画を立て、アクションしました。ただし、このビジョンは他社とは異なり、デルタ航空をよくするためのビジョンでした。意識したのは経営ビジョンなどではなく、人が喜ぶ「場面」でした。 私たちは朝起きてから夜寝るまで、さまざまなトップブランドと接点を持ちます。例えば、朝目覚めて、iPhoneをチェックし、Mercedes Benzで通勤し、会社近くのスタバでコーヒーを飲み、MacBook airで仕事をする。つまり顧客は一流企業の強いブランドともに時間を過ごしています。デルタ航空は、変革を通じて自分たちのブランドが「顧客の最高の体験」として記憶に残る道を選びました。具体的には、家での家族の夕食の場で、「**今日のデルタ体験**」を夫が奥さんに話すシーンをゴールにしたのです。 デルタ航空はこのためのトレーニングを重ねました。仮説をたて、ビジュアルボードをつくり、1年後にそれを実現することを目指したのです。プレゼンテーションで紹介された一例は、「ミネアポリスからアトランタへ、新しい家族として初めて受け入れられる犬を飛行機で運ぶ」というビジョンが実現しました。アトランタに住むずっと犬を飼いたかった父と、初めてのペットを迎える娘に、彼らは子犬を届け、『素敵な思い出をありがとう』というメッセージをもらえたのです。家族の感謝がデルタ航空のスタッフを幸せにして、従業員満足度も高まりました。 従業員には長期的なビジョンを描かせる一方で、短期的な売上目標は現場に近いスタッフには見せない工夫を施しました。12カ月後の動向、中長期的な目標を共有し、そこを目指して一緒にやっていこうと伝えることで従業員のモチベーションが変わったのです。現場は顧客体験にフォーカスすることで、サービスの質を改善していったのです。他では出会えないカスタマーエクスペリエンスを提供することにより、ファンをどんどん増やしていったのです。 今回、デルタ航空のケーススタディから、カレフ氏がTIPSを8つ紹介しました。 **①****ビジョンを作成し、説得力を持たせるという手法** **②****コア目標指標を構築すること** **③****スコアではなく行動を管理すること** **④****変化をもたらす真のリーダーシップの重要性** **⑤****チームを構築し、純粋な従業員の情熱を探すこと** **⑥****模範を見せて人々に力を与えること** **⑦****実験と失敗は早く経験すること** **⑧****ジャングルの法則(生き残るのは、強者のみ)**** **VOCを活用することがデルタ航空を強いブランドに変えたのです。筆者もクライアントの方とNPSの定着や企業文化づくりを実行する際に、8つのポイントを意識したいと思いました。みなさんもぜひ参考にしてみてください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 自分の立ち位置を冷静に見極め、売り上げアップのための施策を考えましょう! --- title: アメリカNPS事情 フィードバック3.0~アップルがグローバルで実践するNPS date: 2018-06-28 url: https://total-engagement.jp/column/column02/67/ --- # アメリカNPS事情 フィードバック3.0~アップルがグローバルで実践するNPS photo credit: procsilas everybody wants a Mac via photopin (license) ### アップルの「フィードバック3.0」 アメリカで開催されたNPS関連のイベントexperience2017(主催メダリア)の43講演のひとつにアップルの「フィードバック3.0」がありましたが、本日はそちらをご紹介します。 登壇したのはアップルのケイト・ハーディング。アップルに入社してから13年間、Director of Customer loyalty をつとめています。彼女のキャリアは一貫して、リテール企業を軸にカスタマーロイヤルティ、従業員エンゲージメントの向上のサポートをライフワークとしてきました。カスタマーロイヤリティの向上をミッションとし、VOC(ヴォイス・オブ・カスタマー)、VOE(ヴォイス・オブ・エンプロイー)、CRMをみています。 ケイト・ハーディングはアップル入社後、アップルストアにトランザクションNPSを導入しました。初期のフィードバック1.0では、企業側の視点の声を集めたものでした。商品はどうだったか、サービスはどうだったかなど、企業が聞きたいことばかりを設問にもりこみました。実際、 ふたをあけてみると、推奨者(9点・10点)からのコメントの60%以上がスタッフに関するフィードバックでした。そこで、次のフェーズではスタッフにフォーカスした設計にしたのです。 それがフィードバック2.0です。ここでは、調査結果はマネージャーやリーダーにフィードバックされました。しかし、具体的な改善策まではつなげていませんでした。 フィードバック3.0は2017年4月にグローバル展開をスタートしました。調査結果がリアルタイムでわかり、マネージャーだけでなく現場のチームメンバーもその内容を把握できるようになったのです。 究極の質問は「ストアの評価」について聞いています。アンケートには、冒頭にNPSの11段階を聞く問いを用意しますが、それがもっとも重点をおく設問になります。ストアの評価の次に、接客したスタッフ個人の名前を入れて「買物体験」についてたずねています。例えば、Marianaというスタッフが接客した場合は「How did Mariana do?」という設問がとんできて、買い物をした時に感じたことを良いから悪いまで5段階で評価するのです。 かつて、アップルでは1名のスタッフに対して、1年間で20件程度しかフィードバックが集まりませんでした。そこでサーベイの設計を工夫することにしました。ショートサーベイとロングサーベイを組み合わせたのです。最初に4問だけ質問が表示されます。それに回答すると「Tell me more」、つまりもっと質問して良いかという確認が顧客に行われます。OKをクリックすると、さらなる設問が表示されます。これにより、回答率が4倍になったのです ### フィードバック3.0はリアルタイムがカギになる! フィードバック3.0では、リアルタイムにお客様からの良い反応の声が届きます。即座に感想が届くと自分ごとになるのです。TEGの調査では、3日以上経過すると、店頭スタッフはどんなお客様と対応したのか思い出せないため、評価を受けてもお客様との顔が結びつかない、という結果がでています。リアルタイムに「良かった」というフィードバックをもらうことで、スタッフが自分の仕事にやりがいを感じ、楽しく働き、そしてまたお客様に喜んでもらう接客をするという良いサイクルが回るようになります。 アップルでは、導入したNPSのリアルタイムのフィードバックがわかるシステムに63%の人がログインしているそうです。最も人気の高いソーシャルメディアであるFacebookは65%ですが、それに迫る数値であるほどスタッフがフィードバックをチェックしています。スタッフのやる気がこの数字で伝わってきますね! アップルほどの企業文化を持った企業でも、VOCを個々にフィードバックするまで10年以上かかってます。VOCは「現場の改善」よりも「現場スタッフへのギフト」と捉え、スタッフのモチベーションをあげることに重きをおくことで、幸福をつないでいくサイクルがまわりはじめています。 7月4日のセミナーでは当社コンサルの藤谷が、アメリカの最新事例をお話しします。ぜひご来場ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 衣料品業界で給料の上がる職種と下がる職種とは? --- title: アメリカNPS事情・全店舗800店で導入し、売り上げを伸ばしたメイシーズ!彼らのNPS検証・分析をレポート。 date: 2018-05-18 url: https://total-engagement.jp/column/column02/73/ --- # アメリカNPS事情・全店舗800店で導入し、売り上げを伸ばしたメイシーズ!彼らのNPS検証・分析をレポート。 photo credit: Phillip Pessar Macy’s Former Burdines Westland Mall Hialeah via photopin (license) ### NPS導入後、 店頭でVOCをもとにした検証を行なっていますか? 「Impact Analytics」と題したメイシーズ(Macy’s)のセミナーがメダリア主催のイベントで実施されました。メイシーズがNPSプログラムを導入後、どう検証し、どう売り上げを伸ばしたか?のケーススタディが紹介されていたので、以下簡単にレポートします。 小売業・流通業では、施策を打った後にその施策がどうだったのかを検証することが、ほとんどありません。つまりPDCAという概念は存在しますが、実はほとんどのケースはPDCAは回っていないのです。それはアメリカだけでなく日本でも同様です。 意外と思われかもしれませんが、本当にそうなのです。その証拠にわざわざ、「Impact Analsis」という題材のでの講演でありましたし、この会場に来ている方の多くは、この施策の検証がない事について、大きくうなずきながら話を聞いていたのです。実際、TEGのクライアントでもPDCAが回せるアパレル企業は非常に稀です。 メイシーズはAmazonに代表されるECに対抗するためには、顧客とのエンゲージメントを高めるしかないと考え、アクションを起こしています。彼らは顧客満足度をスピーディーに上げることに、生き残りをかけているのです。何もしなければ、トイザらスのように沈没してしまうことを恐れています。メイシーズは、最初に自社の数店舗でお客様の声であるVOCを聞く実証を行いました。 ### VOCをスピーディに集めることが成功の鍵 この取り組みを成功させるためには、二つのポイントがあります。 一つは、サイロ化からの脱却です。日本の百貨店でも、私たちには見えない売り場には、担当者の壁があります。たとえば婦人靴担当とウォッチ担当では、店が隣同士でも連携し合うことはありません。NPSプログラムを運用しているチームが、現場の利害関係者といかにパートナーシップを結んで同じKPIに向かって、実行していくかを意識しできました。 もう一つは、リソースが限られているなかで、スピード感をもって施策を行動できるかです。時間をかけて難しい分析をやるのではなく、VOCを素早く集め、現場のスタッフがそれをもとに行動できるようにしたのです。 このような状況を意識してテストした後、2010年、NPSプログラムを800店舗全店で本格的に展開を開始しました。最初の3年間は毎年全体のNPSが10ポイント上昇して、全社売り上げが10億ドル伸び、株価が3年で140%になった。 さらに2015年、メイシーズはNPSの専門家であるメダリアとともに、カスタマーエンゲージメントプログラムの運用をスタートし、特定の売り場で実行と検証を行うようになりました。NPSがさらに1.8%上昇して、トップラインセールスが10%アップする結果を得られました。 前段にも書きましたが、リテール業界においてPDCAを回すことは、非常に難しいのが現状です。もともと、PDCAは製造業における生産性を上げるための概念であるし、変数が固定化されるため、やりやすいのです。小売業は、顧客の期待値も変われば、要望も異なりますし、販売もまた、人であるためサービスの質に変数があります。 このMacy’sでは、検証といっても、難しいP☞D☞C☞Aということではなく、Test&Learningと言っています。つまり、テストしたことから VOCを基に、気づきを得て、さらに進化させてテストをするのです。VOCをクイックに集めて、実行していくことが肝心です。 (トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント 藤谷拓) 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい --- title: アメリカのエンゲージメントがどう変わってきたか~メダリア主催 CXの今を知るExperience '18 date: 2018-08-16 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/60/ --- # アメリカのエンゲージメントがどう変わってきたか~メダリア主催 CXの今を知るExperience '18 アメリカの大手企業が一堂に会してカスタマー・エクスペリエンスについて議論するカンファレンス「Experience ’18」に参加しました。 主催するのはメダリアで、同社はカスタマー・サクセスを向上させるツールの提供や、コンサルティングをてがけています。トータル・エンゲージメント・グループがベンチマークにしている企業です。 メダリアの創業者のボルジュ・ハルドはノルウェー空軍やボストン・コンサルティング・グループなどを経て、2001年にメダリアを設立しました。ビジネスをスタートしたきっかけは、ボストン・コンサルティング・グループ時代にあります。大手金融のコンサルティングに従事した際、金融業界は顧客視点が皆無であるにもかかわらず、膨大な利益を上げていることに疑問を持ったのです。将来的には、顧客中心に物事を考えられない企業は淘汰されることをボルジュ・ハルドは予見し、起業を決めました。 前年のExperienceと今回の違いは登壇者でした。2017年は経営者・役員がカルチャーチェンジやビジョンについて語っていました。業績が落ち、株価も急落した企業が、顧客の視点に立ってビジネスを変革し、どのように復活をとげたかなどの話が多い印象でした。 今年は、管理職が現場の話をしていました。しかも、成功談というよりは、ビジョンを実現するために試行錯誤しているオペレーションの様子など、道半ばのプロジェクトの共有が目立ちました。ミッションやビジョンを実現するために、顧客や従業員と良い関係性をつくるための取り組みを粛々と進め、エンゲージメントを高めている企業がそれにふさわしいプレゼンテーションが斬新でした。会場にはスタッフも出席しており、壇上から彼らの努力を讃えるやりとりも見らるなど、プレゼン自体で従業員のエンゲージメントを高めていたのです。従業員を巻き込み、エンゲージメントを高める場としてもExperienceという場を活用するアイデアは見習いたいものです。 前年と変わらないメッセージもある。 顧客の声を聞いて、現場を着実に変えていく。派手なコンセプトを打ち上げるのではなく、地味に粛々とひたすらやる以外、成功への近道はないというのは、イベント全体を通じて発信されたメッセージであった。企業視点のブランド価値ではなく、顧客に対するカスタマー・サクセスを上げることが、アメリカの企業にとって、もっとも高い関心事なのである。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - ザッポスの新しい試み「ラスベガス・ダウンタウンプロジェクト」とは?【「ザッポスの奇跡」の”今”を見てきた】 --- title: アメリカ屈指のワイナリーが顧客エンゲージメントを65%向上させたその秘訣とは?! date: 2014-11-20 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/351/ --- # アメリカ屈指のワイナリーが顧客エンゲージメントを65%向上させたその秘訣とは?! 本日ボジョレーヌーボーが解禁となりましたね! 熟成されたヴィンテージワインもいいけれど、フレッシュでみずみずしい 果実味にあふれた新酒(ボジョレー)を早く試したい! という人は私だけではないはず。一昨年の2012年は不作と言われあまり評価は高くありませんでしたが、今年2014年は気候もよく良い条件が揃ったため、「50年に1度の出来」と言われた2009年に匹敵するクオリティになるのではと期待されています。 最近では、樹齢35年以上の古樹のみ使用したもの、フィルターでろ過しない”ノンフィルター”で葡萄本来の美味しさを楽しめるようにしたもの、収穫を抑えて凝縮感を高めたものなど、より特別なボジョレーを生産する小さなワイナリーも増えているそうですが、**こういったワイン造りへの姿勢やこだわりがお客様共感やの愛着を獲得し、多少高くても購入したり、知人・友人に薦めたり、リピートして購入するなどの顧客エンゲージメントの強化につながる**のではないでしょうか。 このように小さなワイナリー同様、顧客エンゲージメントの強化に努めたのが、アメリカの大手ワインメーカー。その取り組みとはいったいどういうものだったのでしょうか。 ## アメリカ屈指のワイナリー、ケンダル・ジャクソン カリフォルニア州に約13,000エーカーにも及ぶブドウ園を所有し、世界最大規模の樽発酵設備を関連する4つのワイナリーに設置し、世界60カ国以上にワインを輸出している大手ワイン・メーカーが「ケンダル・ジャクソン」。「世界で最上のワインを造ること」をミッションに掲げ、傘下に多数の実力派ワイナリーを抱えるほどにまで成長しましたが、創業以来続く家族経営の形を大切にしていることでも有名です。 創始者のジェス・ジャクソン氏(1930 – 2011)は、元々サンフランシスコの敏腕弁護士として活躍していましたが、趣味でワイナリーを所有し、葡萄の栽培をしていたのだとか。そんな彼が本格的な経営を目指し、1982年にケンダル・ジャクソン(当時の奥様の名前に由来)を設立。当時は単一畑の葡萄からワインを造るのが主流でしたが、複数の畑?(サンタバーバラ、モントレー、ソノマ・カウンティ、レーク・カウンティなど)で取れた葡萄をブレンドしたワインを造るという独自のスタイルを構築し、コストパフォーマンスが高く、幅広い層に好まれるワインを造り出し、ファンを醸成しました。さらに、 **・カリフォルニア沿岸の冷涼な気候のもとで時間をかけて栽培した葡萄を使用 ・熟練した職人のブレンド技術 ・高品質なフランス/アメリカさんのオーク樽を使用** といったこだわりを持ってワイン造りを続けることで様々な賞を受賞するようになり、規模も前述の通り非常に大きくなりましたが、より高品質なワインを造るため、今でも進化し続けています。 ## 顧客エンゲージメントを65%向上させたケンダル・ジャクソン 自社で提供していたK-J Recommendsというアプリに、ワインのこと、ワイン造りのこと、ワインの産地のこと、それぞれのワインにあう食事などについて学ぶことができるゲーム機能を提供したことで、顧客エンゲージメントが65%向上したのだとか。ただワインのことを学べるというだけでなく、その体験をより楽しく充実したものにすること、そしてクイズやミッションを通してポイントや様々なバッジを獲得できるようにしたことがユーザーの心をつかみ、大きく数字に貢献したようです。 2013年11月のゲーム機能提供開始からたった4ヶ月間で、 **・新規登録ユーザー:8,200人増加** **・登録ユーザーが行動を起こした回数:27,000回増加** **・SNSでのシェア回数:1500回増加** **・Facebookのインプレッション:15,000増加** (以上全て前年比) という大きな伸びを見せました。インターネットやSNSが力を持つ現代、企業と直接つながることができること、その経験をシェアしたくなることなどが消費者の心を惹きつけますが、まさにケンダル・ジャクソンもこういった新時代の消費行動を見据えたからこそ、顧客エンゲージメント向上につなげられたのではないでしょうか。 参照元: http://badgeville.com/announcements/badgeville-behavior-platform-helps-kendall-jackson-winery-drive-65-higher-customer 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 企業・ブランドがカスタマーサービスの枠を越え、顧客をハッピーにするためにできる3つのこと --- title: イケアの部下育成方法から学ぶ、厳しい時代でも業績を伸ばすブランド力とは? date: 2015-03-31 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/289/ --- # イケアの部下育成方法から学ぶ、厳しい時代でも業績を伸ばすブランド力とは? FotograFFF/Shutterstock.com 2014年はIKEA立川・IKEA仙台の2店舗を新規オープンするなど、日本の消費者の心を強くつかみ快進撃を続ける**スウェーデン発の家具販売ブランド イケア**。**世界中で成長を続ける組織にはどのような秘密があるのでしょうか?** 東洋経済オンラインでイケア人事部 泉川氏の連載が始まり、共感しながら読んでいます。 **伸びる組織には秘密があった!イケア泉川さんの「人を活かす」言葉** ▼[第1回] なぜイケアの人は活き活きとしているのか? http://toyokeizai.net/articles/-/63220 ▼[第2回] 従業員を最高に伸ばす!「イケア流」の秘密 http://toyokeizai.net/articles/-/63084 全従業員の正社員化は、私たちにとっては「投資」だと考えています。 なぜ投資するかといえば、最終的にその投資はお客様にとってもプラスになると信じるからです。 お客様が増えれば、最終的に私たちの企業にリソースを返してくれる。 その循環をすごく大事にしたいと思っています。 私のプライベートの友人にIKEAの社員がいます。 彼から、いかにIKEAが素晴らしい会社かを熱く語られたことを思い出しました。 その時に聞いて感心した話のひとつに、 ** 「各マネジャーは勤務時間の3割は部下育成のために使う」** というルールがありました。 部下の育成とは、単純にスキルを教えることではなく、ブログにもあったような**「イケア流」を一緒に考えていく対話を実践**していました。 例えば、イケアのユニークさが良く表われた有名なイベントのひとつに「お泊まり会@IKEA」がありますが、これも社内ブレストから生まれた企画との話でした。 イケアに限らず、StarbucksもAppleStoreも、 -  **たゆまぬ商品開発** - ** ワクワクするブランディング** - ** そして、素晴らしいサービスクオリティ** …これらを表現しているのは、「**ひと**」です。 **いち早く「ひと」の重要性に気がついた少数の企業が、現在、消費者の心をつかみ成長しています。** 商品開発も、ブランディングも、サービスも、すべては「ひと」のアイデア・思いやり・実行力なくして生み出すことはできません。 いかに**「ひと」**という資源を、**「人財」**に磨き上げることが出来るかがポイントです。 いまだ多くの会社は「人財」以前の「人材」、「人在」の段階です。 (くれぐれも「人罪」にしないように!) トータル・エンゲージメント・グループでは、調査→分析→改善(研修)のステップを通して、「人材」を「人財」に変えていくお手伝いをしています。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 人間の「お礼をしたくなる」心理を、お客様との長期的な関係構築とお店の売上アップに活かしてみよう! --- title: イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント date: 2022-09-05 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/205/ --- # イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント エンゲージメントフォーラムではこれまで、さまざまな企業のビジョンやミッションを紹介してきました。ビジョンは企業が外部へ発信する「こうありたい」と目指す目標や志のことで、ミッションは企業が内部に浸透させる、ビジョンを実現するために果たさなければいけない使命や目的のことです。 このミッションは行動を起こすために必要なものですが、使命や目的を持つことがモチベーションにどのような違いを与えるのかを分かりやすく示したものに、次のイソップ寓話「3人のレンガ職人」があります。 ## 3人のレンガ職人の話 世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、一人の男が道の脇で難しい顔をしてレンガを積んでいた。旅人はその男のそばに立ち止まって、 「ここでいったい何をしているのですか?」 と尋ねた。 「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろ。朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。あんた達にはわからないだろうけど、暑い日も寒い日も、風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこのとおり」 男は自らのひび割れた汚れた両手を差し出して見せた。 「なんで、こんなことばかりしなければならないのか、まったくついてないね。もっと気楽にやっている奴らがいっぱいいるというのに・・・」 旅人は、その男に慰めの言葉を残して、歩き続けた。 もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。旅人は尋ねた。 「ここでいったい何をしているのですか?」 「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね。」 「大変ですね」 旅人はいたわりの言葉をかけた。 「なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが大変なんだ。俺なんて、ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べいくことに困らない。大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」 旅人は、男に励ましの言葉を残して、歩き続けた。 また、もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。 「ここでいったい何をしているのですか?」 旅人は興味深く尋ねた。 「ああ、俺達のことかい?俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!」 「大変ですね」 旅人はいたわりの言葉をかけた。 「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」 旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。 (引用元) 「3人のレンガ職人」シリーズ|全3部作 この寓話には続きがあります。令和の組織づくりに引き寄せた続編もぜひ。 第1話(本記事) イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント第2話 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら第3話 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解 あわせて読みたい ビジョンが浸透しない『5つのよくある罠』『やらされ仕事』を『自分の仕事』に変える4つの実装 ## 目的意識がない人に意識を持たせるためにできること 3人のレンガ職人への「何をしているか」の問いかけに対する答えから、次のようなことが分かります。 **1番目のレンガ職人:「レンガ積みに決まっているだろ」→特に目的なし** **2番目のレンガ職人:「この仕事のおかげで俺は家族を養っていける」→生活費を稼ぐのが目的** **3番目のレンガ職人:「歴史に残る偉大な大聖堂を造っている」→後世に残る事業に加わり、世の中に貢献することが目的** この中で一番モチベーション高く仕事をしているのは、明らかに3番目の職人ですよね。目的がしっかりしていて、その目的を果たすためにどのような貢献ができるのかを自分で考えるからこそ、より良い仕事をしようとその仕事に積極的に関わる姿勢が生まれます。 では、やらされている感のある1番目の職人や、仕方なく生活のために働いている2番目の職人のような従業員の目的意識を高めるにはどうしたらよいのでしょうか? それにはまず、**企業の目標・夢・志・方向性などをビジョンとして明確にし、社内の勉強会や社内報でそれを徹底的に落とし込み、ビジョン達成のための模範的行動を称える報奨制度の導入や、ビジョンに共感する人財の採用などを行う**ことが必要だと思います。 他にも、**計画・戦略策定へ従業員を関わらせたり、権限委譲をする**ことも、目的意識の向上に効果的です。なぜなら、自分の考えが必要とされることで「やらされ仕事」が「自分の仕事」に変わり、仕事に価値を見出すことができるようになるからです。 こういった企業文化があってはじめて、ビジョン実現のための使命・目的・役割・存在意義などを自ら考え、行動に移すことができるモチベーション高い人財を育てることができるのではないでしょうか。 「3人のレンガ職人」シリーズ|全3部作 この寓話には続きがあります。令和の組織づくりに引き寄せた続編もぜひ。 第1話(本記事) イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント第2話 『3人のレンガ職人』に4人目がいたとしたら第3話 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解 あわせて読みたい ビジョンが浸透しない『5つのよくある罠』『やらされ仕事』を『自分の仕事』に変える4つの実装 現場で起きた、ほんとうの変化 『やらされ仕事』が『自分の仕事』に変わった—— 3人目のレンガ職人は、どうすれば組織に増えるのか。私たちは延べ**100社・15,000店舗**の小売・飲食・サービス業の現場で、従業員の目的意識が変わり、お客様への向き合い方が変わる瞬間を見てきました。御社の状況に近い事例を交えながら、ビジョン浸透と従業員エンゲージメント向上の進め方をご紹介します。 現場の変化の事例を聞いてみる(無料相談) 最短1分のフォーム入力|売り込みは致しません 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員定着率と満足度を向上させるためにできること --- title: イタリアに学ぶ、顧客体験の作り方 date: 2018-09-05 url: https://total-engagement.jp/column/column02/55/ --- # イタリアに学ぶ、顧客体験の作り方 Designed by Freepik こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント 井上です。先日読んだ**宮嶋勲****氏**の「最後はなぜかうまくいくイタリア人」という本の中に日本人とイタリア人の接客の違いについて書かれていました。 ***もうひとつよく見かけるのは、レストランのサービスの人間や、飛行機のキャビンアテンダントが、客の前でプライベートなおしゃべりを延々と続けるという光景である。もちろんこちらが声をかけて何かを依頼すれば、すぐにおしゃべりをやめてサービスをしてくれるので、別に実害があるわけではないのだが、日本人的にはやや違和感を覚える行動ではある。(宮嶋勲)*** イタリア人は顧客を友達捉え、親切な対応をしています。実際、私が以前イタリアを旅行した時に、なんども店員が友達のように接してくれました。もし、初対面の客に店員が馴れ馴れしく接したら、日本人は驚くはずです。ナメられてるのかな?と思う人も多いのではないでしょうか。 イタリアでは、そもそもクレームをつける客がいないと宮嶋氏は指摘します。 ***どのような場においてもそれぞれの人が好きなことをするのを許容しようというスタンスが、広く国民に共有されているのである。「好きなようにさせてあげたほうが、ちゃんと仕事をしてくれるでしょう」という感じなのだろう。極端に客を大切にするサービスというのは、客の視線に萎縮したサービスになりやすい。客が何を望んでいるか推察することよりも、クレームを受けないことを重視した、無難にマニュアル化されたサービスに走りがちである。*** 店員も同じ人間なのだから、自由にさせたほうがよいという寛容の精神を持つイタリア人とクレームを言う日本人、どちらが幸せに過ごせるでしょうか?クレームを言われるという恐怖感を持つことで、店の雰囲気が暗くなるかもしれません。お客を楽しませることを考えるのではなく、クレームを言われないようにすることを重視すると、結果として顧客の買い物体験はつまらないものになります。マニュアル化されたサービスを会社が選択すると顧客の買い物体験はつまらないものになりかねません。 ***それに対してイタリアのサービスは、基本的に友達に対する親切のような感じだ。自分も友達といるときのように寛いで好きにしているが、客に対しても友達に対するかのように馴れ馴れしく親身になってくれるのである。だからイタリアの場合はこちら側もすこし馴れ馴れしく、図々しくしたほうが、しっかりしたサービスを受けられるように思う。*** さすがに友達のように接するというのは無理があると思いますが、カスタマージャーニーマップを書き、どうすれば、顧客に喜んでもらえるかを考えてみたり、従業員にある程度の権限を与え、自主的にサービス行動をとってもらうのもよいと思います。顧客と仲良くなる、顧客に笑顔を届けることを意識し、メンバー全員で顧客体験をつくるとマニュアル型の接客から抜け出せるはずです。顧客をファンにし、NPSをアップさせる施策をカスタマージャーニーを活用し考えてみませんか? 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - やる気のない社員が70%もいるという衝撃!NPSで社員のやる気を引き出そう。 --- title: イチロー選手の入団会見で見たマイアミ・マーリンズ流「従業員エンゲージメント」の高め方 date: 2015-02-25 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/308/ --- # イチロー選手の入団会見で見たマイアミ・マーリンズ流「従業員エンゲージメント」の高め方 米大リーグの春季キャンプが始まりましたね。メジャー15年目、41歳で、新天地を求めてマイアミ・マーリンズ(以下マーリンズ)に移籍をしたイチロー選手は、ちょうど今日24日からフロリダ州で本格始動を迎えます。現時点では「第4の外野手」という位置づけでありながらも、先月都内で行った入団会見で彼のモチベーションの高さを見ることができましたが、それは球団が彼をやる気にさせたからでした。 **従業員満足度よりも従業員エンゲージメントを測る企業が多いのが近年のアメリカの傾向。なぜなら従業員満足の向上だけにフォーカスを当てていても、企業にとって、それは大幅な業績向上や持続的成長が見込めないからです。**米大リーグのようなプロスポーツチームであれば、選手に高い年俸を与えることで、簡単に選手の満足度を上げることができるでしょう。でも、その満足が最終地点だと、「とりあえず現状維持すればいいか」と発展が見られなくなってしまいます。だから今求められるのは、「従業員満足度」ではなく、さらに一歩踏み込んだ「従業員エンゲージメント」の強化なのです。 ## イチロー選手の高いパフォーマンスを引き出すためにマーリンズが行ったこと 1ヶ月ほど前に東京都内で行われたマーリンズへの入団会見の冒頭で、イチロー選手は **この機会を日本で実現できるということは、通常ありえないことと認識していてます。** と、日本で球団会見が開いてくれたことと、球団幹部がマイアミから18時間もかけてやってきてくれたことに対し、感謝の気持ちを表しました。また、 **球団のやたら熱い思いが伝わってきて、この思いに応えたいという気持ちが大きく沸いてきた。僕がこの2年間欲していたものはこれだったんじゃないかと思っています。選手として必要としてもらえること、これが僕にとっては何よりも大切なもので大きな原動力になると思います。** と、自分のモチベーションを上げてくれたものが報酬ではなく、マーリンズの自分に対する信頼と期待であったことが伺えるコメントも。 さらに、ニューヨーク・ヤンキースに移籍した2012年に手放したトレードマークの背番号51について、当時サインを書いた時に「51」と書いてしまったエピソードを明かし、マーリンズで復活することになったことに対して、 **無意識下でしっかりと「51」と書けることはすごく嬉しいです。** と笑顔。その背番号が付けられたユニフォームを身 にまとい、キャップをかぶって撮影に応じるイチロー選手の表情は充実感に満ちていました。 156本に迫っているメジャー通算3000本安打については **数字はもちろん大切なものです。これがなくては現役を続けていくことはできないと思っています。それ(3000本安打)が全てではないということは、はっきり言える。人はそういうわかりやすい数字や目標を求める傾向にあるけど、それは自由。人がどう思うかは自由だけど、僕はそれがすべてではないというスタンスでいます。** と、3000本安打がモチベーションの高さになることを明かしながらも、それはあくまで材料の一つ。他にも自分がチームのためにできることはある、そんな思いが伝わってくるようでした。 ## 従業員エンゲージメント強化に必要なものと、その効果とは? イチロー選手は球団の方針、価値観、行動に共感を覚え、貢献したいという熱意にあふれ、やりがいや球団への愛着と絆を感じていました。これこそが従業員エンゲージメントの強化に欠かせないものです。マーリンズは選手(従業員)を主役ととらえ、チーム(企業)の成功には選手の存在、選手のチームへの関わり方が重要であると認識しているように思います。 企業に求められるのは、何が従業員エンゲージメントの促進力となるかということ。**サービス品質向上に貢献し、『ずっとこの会社にいたい/貢献したい』と思う従業員が増えれば増えるほど、売上・利益の拡大や持続的な成長をより容易に実現することができるようになります**。実際、エンゲージメント力の高い従業員が高い企業は、他社を202%しのぐ結果を出しているという、米デール・カーネギー・トレーニング社の調査結果もあります。だからこそ、従業員の評価やキャリア開発はもちろん、組織文化やオープンなコミュニケーションなどについてじっくり考えて行動するということはとても価値のあること。まずは従業員エンゲージメント調査を行い、従業員に対する真の理解を深めてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - エンゲージメントの視点で見るゴディバとバーバリーの直営化 --- title: イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみる顧客体験ー date: 2023-06-19 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/2880/ --- # イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみる顧客体験ー ## 「モノ」から「コト」へ、そしてさらに「イミ」へ 消費のトレンドは「モノ」から「コト」へ、そしてさらに「イミ」へと進化しています。コロナ禍により、人々は単なる商品やサービスだけでなく、その背後にある企業の理念に共感することを重視するようになりました。 成功している企業やブランドの共通点は、優れた商品だけでなく、自身の理念を明確にし、それを顧客と共有することです。その過程で顧客が受け取る「イミ」が非常に重要になります。これにより、顧客は企業やブランドの思想や価値観に共感し、愛着を抱くのです。言ってみれば、商品にはキラキラした「イミ」の魔法がかかっているんですよ! 例えば、株式会社あきんどスシローの企業理念「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。」は、単にお腹を満たすだけでなく、心も満たされる食事体験を提供することを目指しています。これに共感する顧客は増え、彼らの笑顔と共にスシローの業績にも反映します。 ## カスタマージャーニーマップとペルソナ そこで重要なのが、カスタマージャーニーマップとペルソナの活用です。カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを利用する過程をマッピングし、顧客の感情やニーズに焦点を当てるツールです。ペルソナは、顧客の理想的なキャラクターを具体化し、彼らの特徴や好みを把握するためのツールです。これらを活用することで、顧客の心に響く「イミ」を具体化し、より効果的なコミュニケーションを実現することができます。 しかし、硬い当たり前の話ばかりではつまらないですよね。そこで、おいしい一品を振舞いながらユーモアを交えてお伝えしましょう!スシローをモデルケースに、ペルソナを想定しカスタマージャーニーをおもしろく考えてみましょう。例えば、「スズキ太郎」というペルソナは、回転寿司が大好きで、新しい組み合わせや食べ方を探求することに喜びを感じています。彼の冒険心と食欲旺盛な姿勢は、スシローの豊富なメニューや斬新なアレンジにマッチしています。 ## 勝手にスシローをケーススタディ さて、スシローがスズキ太郎のようなペルソナを想定した場合、彼のカスタマージャーニーはどうなるでしょうか?まず、彼はスシローのユニークな寿司メニューに興味津々で店舗を訪れます。目移りしながら一つ一つの寿司を選ぶ彼の表情は、まさに子どもがおもちゃ屋さんに入ったようなワクワク感に満ちています。 そして、彼はそのおいしい寿司を堪能しながら、店内の雰囲気やサービスにも注目します。スシローの明るく活気に溢れた雰囲気や親切なスタッフの接客に、彼は更に心が満たされます。今回、見つけた新しいメニューは進化系おすし、マグロのおはぎです。おはぎをマグロで作る発想自体も驚きますが、それを商品として提供すること自体も、企業として常に顧客に喜んでもらおう、飽きさせない努力が垣間見えます。そのためスズキ太郎は自分のSNSで寿司の写真を投稿し、友人たちとの食の楽しみを共有することも忘れません。 このように、スズキ太郎のカスタマージャーニーは、おいしい寿司を通じて心も満たされる冒険と共感の旅となります。今後もスシローは彼の期待に応えるために、常に新しいメニューやサービスの提供に取り組み、彼の「イミ」を具現化していくことでしょう。 ## 「モノ」や「コト」から「イミ」へ、そのためのペルソナ、カスタマージャーニーは必要 スシローのような企業は理念としての「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。」を明確にし、ブランドが「イミ」と、カスタマージャーニーマップやペルソナを活用することで、顧客との共感を生み出し、笑顔とおいしい寿司が広がる世界を創り出すのです! そしてそのことがお客様の「イミ」を大事にしつつ、ユーモアとおいしい寿司で人々を笑顔にすることが、スシローの使命なのかもしれませんね! 【お知らせ】ペルソナ、カスタマージャーニーマップを簡単に作れるサービスのセミナーを行います。 6月22日1500−1600 無料オンラインセミナー ### 【UXPRESSIAとTEG提携特別セミナー】 「デザイン思考によるカスタマージャーニーマップ革命」 今回のセミナーではデザイン思考の基礎からカスタマージャーニマップ制作のポイントを分かりやすく説明 して行きます。 最近、身近になり始めているセルフレジ、スーパーやコンビニエンスストアでも導入されているところが増えています。 セルフレジを題材にカスタマージャーニーマップの作り方を簡単にお伝えします。 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える - 顧客満足度日本一! 北海道ご当地コンビニ「セイコーマート」が道民から絶大な支持を受ける理由 --- title: エンゲージメントされた状態の会社とは? date: 2017-06-20 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/101/ --- # エンゲージメントされた状態の会社とは? photo by *tec_estromberg*? こんにちは。企業分野において**“エンゲージメント”**という言葉も大分浸透して参りましたが、では実際にどのような状態が“エンゲージメント”なのかというと**まだまだイメージがぼんやりしている**方も多いと思います。 “エンゲージメント”は「愛着」や「思い入れ」などという意味に置き換えられるため、従業員に対してもお客様に対しても共通して使うことができます。“エンゲージメントされた”企業とは、**企業の成長とともに従業員も成長し、お客様の幸せが企業の利益に繋がる状態**のことを指します。 つまり、企業の理念に愛着や思い入れを持った社員が、お客様へ商品やサービスで感動を提供し、ファンを生み出すことで持続的な利益を生み出す。それによって企業が成長し、さらにお客様や従業員に還元されるといった**好循環サイクル**を作ることです。 ## 株式会社さくら住宅の3つのエンゲージメントポイント そこで、今日は“エンゲージメントされている”企業を一例として紹介させていただきます。 すでに様々なメディアに取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、紹介させていただくのは横浜にあるリフォーム会社「株式会社さくら住宅」さんです。 **★株式会社さくら住宅の3つのエンゲージメントポイント★** 1.リピーターはお客様全体の7割 2.株主の65%がお客様 3.営業ノルマは組織で助け合って達成する ## ポイント①【リピーターは顧客の7割】 社長は「家を売ったら終わり」という、当時の業界の考え方に疑問を持ち、**お客様が幸せになる会社**を目指すことを決意され独立されました。ですから、最初に受ける依頼は、蛍光灯の交換や、柵の補修など、どれも数千円規模で、採算が取れない小さな補修工事ばかりです。 しかしながら、同業他社がやりたがらない小さな仕事を丁寧に対応することで、結果として大口の受注につなげることに成功しています。 そして、**お客様はその仕事ぶりに共感**され、実にその7割がリピーターで、**18年連続で黒字経営**を続けています。 ## ポイント②【株主の65%がお客様】 さくら住宅とお客様は高い信頼感で結びついており、**値引交渉が無い関係性**が成り立っています。価格競争に巻き込まれないので、職人さんへの報酬を手厚くすることができます。職人さんは報酬に見合った仕事をすることで、お客様も満足し、**みんなが幸せになれる「三方良し」の仕組み**ができあがっています。 また、さくら住宅のファンになったお客様の中には株主になる方もいて、なんと株主全体の65%がお客様だそうです。 ## ポイント③:営業ノルマは組織で助け合って達成する さくら住宅にはファンが多いことから、口コミで入った依頼やリピーターからの依頼が大多数を締めています。そのため、**飛び込み営業は一切ありません**。また、営業ノルマはあるものの、既に達成した営業マンが数字の足りていない営業マンの案件を助け、**組織全体で目標達成する**ことで、お互いを思いやり、フォローされた営業マンは借りを返すためにお客様対応に努力するということができています。 いかがでしたか?小規模企業だから実現できる方法だ、と思われた方も多いかと思います。しかし、大規模企業でも部門単位など小さな組織で実行し、成功事例を作り、他部署に横展開することから、**会社全体での取り組みにつなげていくこともできる**はずです。 参考: 株式会社さくら住宅(http://www.sakura-jutaku.co.jp/) テレビ東京「カンブリア宮殿」(http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 価格競争から脱却するためのヒント ~「編集」で競争しよう --- title: エンゲージメントの視点で見るゴディバとバーバリーの直営化 date: 2015-02-10 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/316/ --- # エンゲージメントの視点で見るゴディバとバーバリーの直営化 昨今さまざまなチョコレートブランドが増えたとは言え、バレンタインデーに贈るチョコレート・高級チョコレートの代名詞と言えばゴディバを思い浮かべる人も多いかもしれません。2014年の時点で、日本国内に約250の店舗を構えているゴディバ。そのうち127店舗は食品輸入商社大手の片岡物産がライセンスを受け運営していましたが、2015年3月をもってその契約を終了し、ゴディバ・ジャパンの直営店へと変更される予定となっています。 もう一つ、ライセンスから直営化へ切り替えた海外ブランドにバーバリーがあります。アパレルメーカー大手の三陽商会が1970年にライセンスを受けて日本での展開を行ってきましたが、2014年5月にライセンス契約を終了すると発表、「バーバリー」と名のつくブランドは2015年7月以降、英バーバリー本社が日本法人を通じて直営展開する予定となっています。 両ブランド共に、全ての店舗を直営化することで、世界規模でのブランドイメージ・サービス・商品の統一化や、原点に戻ったブランド再強化を狙うということなのでしょうが、エンゲージメントの視点からも興味深い点がいくつかありました。 ## 顧客の共感と愛着を深めるためのブランド再強化 エンゲージメント強化に欠かせないものの一つに、共感と愛着の獲得があります。そもそもブランドが海外での展開を行いたいと考える時、すでに流通網を持ち、市場を理解している現地企業にライセンスを供与するのは、自然なことなのかもしれません。片岡物産はゴディバで日本独自のアソートを販売、三陽商会は若者をターゲットとした日本独自のバーバリーブルーレーベル・ブラックレーベルといったカジュアルラインを立ち上げ、日本市場にあった形での展開が行われたことで、共感と愛着を得て急拡大を遂げました。 ただし前述の通り、さまざまなチョコレートブランドが増えたのは確か。アパレル市場も海外ブランドだけでなく、日本ブランドが急増しています。このように市場が激化したせいか、以前に比べて両ブランドは確固とした存在感を失いつつあります。さらに、ブランドの販売を他者が行い、ブランドイメージより売ることを優先してきたせいか、ブランドのメッセージが薄まってしまったようにも思います。選択肢が増え、さらにはSNSの台頭による口コミの拡散や多様化した顧客接点などに対応するには、ブランド再強化を行い、統一された明確なビジョンやミッションの下、ブランドの強いメッセージに共感してもらう必要があるのではないでしょうか。**単に製品が好きということだけではなく、ブランドの姿勢や考え方に対して深い共感があれば、製品を購入するだけでなく、口コミをしてくれる**からです。 ## ブランド再強化には従業員の存在が欠かせない エンゲージメントを高めることで、売上・利益の拡大、持続的成長などがもたらされますが、エンゲージメントというのは、顧客だけではなく、従業員の共感と愛着も必要とするものです。 ブランドのビジョンやミッションに共感することができれば、それに基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになります。従業員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながります。採用の時点で強く共感してくれる人材を採用する、入社後に研修などを行って浸透させる、同僚や上司がビジョンやミッションを体現する、などの企業文化があるとより効果的に共感を得られるようになります。 愛着に関しては、優れた従業員体験の提供がキーです。これは必ずしも給料というわけではなく、この会社で働いてよかったと思えるような制度や、従業員が一丸となれるようなイベントを行うことなどが挙げられます。顧客感動を生み続けていることで有名なザッポスやリッツ・カールトンなどは、徹底した社員への権限移譲をしていますが、会社が社員一人一人の考えを尊重し、信頼しているという姿勢も愛着を生みます。愛着を生むことでブランドの製品に対する理解が深まり、事務的な言葉でなく、自分の言葉でお客様にブランドの魅力を伝える従業員が増えます。顧客にしてみたら、それこそブランドへの愛着を生むきっかけとなります。 **ブランドへの共感、愛着心、貢献したいと願う強い気持ちを持つエンゲージメントの高い従業員は、サービス向上に貢献し、利益を生み、離職率も低くなるもの**です。ブランド力を再強化するためには、従業員の共感と愛着の獲得を最優先させることが必要なのかもしれません。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 5年連続「働きがいのある会社」TOP100社にランクインしている、メルセデス・ベンツUSAの従業員エンゲージメントが高い理由とは?! --- title: エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン(3)~顧客価値を測る3つのステップ~ date: 2015-10-07 url: https://total-engagement.jp/column/nps/196/ --- # エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン(3)~顧客価値を測る3つのステップ~ トータル・エンゲージメント・グループで企画を担当してます、なかやです。 この連載企画「エンゲージメント構築のためのNPS 中級レッスン」では、NPSに興味は持ってはみたけれども、いまひとつ活用方法がピンとこない、という方々に、NPSの「いいかんじの使い方」をお伝えしてゆきます。 第1回目では「NPSでもっとも大事なこと」というお話を、第2回目は「NPSでの数値比較」というお話をしてきました。 Net Promoter Scoreって、知れば知るほどおもしろさを実感する評価指標です。実際、解析していて、ワクワクしてきます。お客様の本音がデータの中に埋蔵されている、この中に新しい発見があるかも、と思うと「もしかして、こんなこともわかるんじゃないだろうか?」と、いろんな分析をしてみたくなったりします。 今回は、知ってしまうと、いろんな分析をしないではいられなくなる「推奨者・中立者・批判者の価値」の算出についてお話ししたいと思います。 ## 推奨者と批判者の価値の差を算出するための3つのステップ 「XXを親しい友人や同僚にオススメする可能性は?」という究極の質問で9点10点のスコアをつける「推奨者」の顧客はリピート購入の可能性が高く、しかも周囲に積極的によい口コミをしてくれるありがたい顧客です。一方で6点以下のスコアをつける「批判者」の顧客はリピート購入の可能性が低く(あるいは競合ブランドにスイッチしやすく)、周囲によい口コミをしない、場合によっては悪い口コミをするかもしれない顧客です。 同じ顧客でも、顧客価値に差が出るのは当然だと想像できますね。では、その差が実際、どれくらいあるのかを測定したことはありますか?? CRMを導入している企業ならば、比較的簡単にその価値を測定することができますので、ぜひ、やってみてください。 手順は以下の3ステップです。 **(1)CRM登録者にメールを送り、究極の質問を含む数問のアンケートを実施し、回答を得る** **(2)回答データとCRMの購入履歴データを結合させる** **(3)推奨者・中立者・批判者それぞれの顧客価値を算出して比較する** ## 具体的に顧客価値を算出しましょう 顧客価値を数値化するにあたって、弊社ではLTVとLRVという2つの値を算出します。耳馴染みのない「LRV」を持ってくるところが、一般的な顧客価値算出とは異なるユニークな部分です。 ?LTVはおなじみですね。Customer Lifetime Value、顧客生涯価値のことで顧客の累積購入金額から累積顧客獲得コスト(や維持コスト)を引いた金額を指します。たとえば2万円のコストをかけて獲得した顧客が、1万円の商品を5回リピート購入したとすると、その顧客のLTVは1万円×5回 – 2万円=3万円 となります。 LRVについてはほとんどの方がご存知ないのではないかと思います。 「Lifetime なんとか Value」なんだろうな、という予想はつきますね。 正解は、**Lifetime Referral Value、顧客口コミ価値**です。 「これ、いいサービスだから、ぜひ使ってみるといいよ」 顧客が周囲にお勧めすることの価値を数値化したものです。推奨者は積極的に周囲に推奨するため口コミ価値が高く、逆に批判者は口コミ価値がほぼゼロです。 このLRVの算出のためにはアンケートに以下のような設問を設置して、回答者が実際にオススメしたことある人数や、誰かからオススメされたときにどれくらい影響されるかを数値化しておきます。 - あなたはXXをこの1年間に何人くらいの人にオススメしましたか - あなたは人からよいサービスをオススメされたとき、どれくらい影響を受けますか これらの設問から、口コミによる周囲の人への影響力を係数化し、どれくらいの顧客を創造したかを算出します。口コミによって生み出された新規顧客の人数に顧客1人あたりのLTVを掛けると、LRVが算出されます。 通常、計算をシンプルにするために、LTVやLRVは「直近1年」で算出します。また、顧客獲得コストはあらかじめ算出しておいた1名あたり獲得コストを使い、1年未満の顧客に適用します(あるいは無視します)。 推奨者、中立者、批判者それぞれのLTVとLRVを算出して、その和を求めると、それぞれの「顧客価値」となります。多くのケースで「こんなに違うのか!」と驚くような金額差が出てきますので、お試しください。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS (Net Promoter Score)は「究極の質問」。しかし、「絶対唯一の質問」ではありません! --- title: エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~NPSの数値比較について~ date: 2015-08-07 url: https://total-engagement.jp/column/nps/225/ --- # エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~NPSの数値比較について~ トータル・エンゲージメント・グループで企画を担当してます、なかやです。 この連載企画「エンゲージメント構築のためのNPS 中級レッスン」では、NPSに興味は持ってはみたけれども、いまひとつ活用方法がピンとこない、という方々に、NPSの「いいかんじの使い方」をお伝えしてゆきます。 第1回目では「NPSでもっとも大事なこと」を説明しました。 NPSがなぜ企業の収益・利益と相関するのか。また、その性質を使ってどんなことを知ることができるのか。とっても大事なポイントなのでまだご覧でない方は?「エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~NPSってどう使えばいいの~」を読んでおいてください。 さて第2回目は「NPSでの数値比較」についてお話します。 ## NPSは絶対値で比較しても意味がない。 NPSを使い始めた方からよくこんな質問をいただきます。    「NPSはどれくらいを目指せばいいんですか?」    「マイナス値でした。プラスにしないとダメですか?」 NPSは、調査する地域や調査対象の業種によって、数字が変わるものなのです。 ブランドや体験について「親しい人にオススメする可能性」を聞き、0~10の数値で回答するのが”究極の質問”のポイントですが、?**評価スコアは国民性や文化に左右されます**。 南米やラテンヨーロッパの国々ではかなり高めに、日本や韓国などの国では低めに出るそうです。 なんとなく、イメージつきますよね? そのため、異なる文化圏のNPSを単純に比較するのは意味がない、ナンセンスである、とされています。 また、同じ文化圏内であっても、対象とする業種や業態で、お客様の感じ方も変わりますので、業種や業態を横断したNPSの比較も、あまり意味がありません。 先日、IMJ社が「15業界別?NPS?ベンチマーク調査?2015」という調査結果を発表しました。国内企業のNPSが、業界別にまとめられてますが、業界ごとに分けられているのは、上記のような理由からです。 この調査によると、「証券会社(店頭)」では最低(のNPSとなった企業)から最高(のNPSとなった企業)までのスコアの差が23ですが、「クレジットカード」では43となり、ほぼ倍です。スコアの高低にそれほど差のない業界、大きな差がある業界があるのもわかります。 高低差の大きな業界は競争が激しく、かつ、顧客体験の差別化が進んでいる業界と考えられ、高低差の小さな業界はある程度限られた市場で、顧客体験の差別化が進んでいない業界と考えられます。 この、同じ業界内での「高低差」の比較こそ、意味のある、そして、考えなくてはならないポイントなのです。 話をもとにもどすと、**自社のNPSを調査して数字を目の前にしても、同業他社がどうであるかがわからなければ、その数字を「いい」とも「悪い」とも言えません**。 (ちなみに弊社ではモニターを使った調査を実施してNPSの競合比較をお手伝いしたりもしています。) では、NPSを自社で計測するだけではなにもわからないのか? というと、そういうわけではありません。 ## 定期的な測定値比較から改善取り組みの成否がわかる 定期的にNPSの変化を確認するのはとても大きな意味があります。 「先月と比較して、NPSは向上しているのか?」 NPSを経営指標として導入している企業では、基本的にこのような使い方をしています。 測定間隔は、毎週でも、毎月でも、毎四半期でもかまいませんが、お客様の評価=NPSが?**前回より改善しているかどうか**、を追いかけていくことが重要なのです。 当たり前の話ですが、NPSを計測するだけで顧客体験がよいものになるわけはなく、?**NPSを改善するための活動**を、しっかりと実行しているかが最も重要なことだと言えます。 その点において、NPSにはユニークな特徴があります。 他の経営指標と異なり、設問設計次第でズバリなにをすべきかを顧客視点の行動レベルで明示できるのです。 「分析結果から、NPS向上にはなにをすべきなのか?」 がピンポイントで出てきます。 (改善ポイントを特定するには究極の質問だけでなく、顧客行動を細分化して体験評価をする必要がありますが、詳細はここでは触れないでおきます。) やるべきことが明確にわかるので、顧客接点改善に関わる人たちに状況をどう説明し、どう当事者意識を持たせ、どう巻き込み、どのような行動をするか、が次回計測するNPSを左右することになります。 こう考えると、測定第1回目に出てくるNPSには、「へえ」「ふーん」という感想以上のものを持てませんが(顧客体験を分析することで改善ポイントはわかりますが)、2回目の測定からは?**自分たちの顧客体験改善の取り組みの成果を示すバロメーター**として使える、とわかります。 ちなみに、NPSのデータをもとに行動し、行動の成果をNPSで計測するというサイクルを「クローズド ループ」(閉じられた環)と呼びます。 環を閉じる作業、「クロージング ザ・ループ」がもっとも大事なのです。 ## 推奨者、中立者、批判者の比較から戦略が見える NPSは、ご存知の通り、推奨者の率から批判者の率を引いた数字です。 たとえばNPSが「5 」という状態は、推奨者が批判者よりも5%多い、ということを示しています。 しかし、同じ「5」でも、推奨者が40%で批判者が35%(中立者が25%)という場合もあれば、推奨者が10%で批判者が5%(中立者が85%)という場合もあります。 前者のケースでは、究極の質問に対して9点か10点をつけている顧客が4割もいるということになるわけで、後者(1割)とは状況が大きく違うことが予想されます。 前者のケースならば、**批判者の層を中立者に持ち上げること**ができないかを検討するのが賢明と言えるでしょう。 後者のケースならば、**中立者の層を推奨者に持ち上げること**ができないかを検討するのが賢明です。 NPSの引き算計算をする前の率をどう捉えるか、は大きな戦略方針を教えてくれます。  性別や年齢、地域、利用金額の大小などで顧客をセグメントし、セグメントごとに推奨・中立・批判の率を比較してみると面白い差が出てくることもあります。 また、CRMなどのシステムを導入している企業で、顧客ごとに累計利用金額や単位時間あたりの利用回数などがわかるならば、そうしたデータを推奨・中立・批判別に集計するとまた興味深いことがわかると思います。 なぜ推奨者を増やすことが大切なのかを数字で理解できるはずです。 次回は「推奨者・中立者・批判者の価値」についてをもうちょっと詳しくお話ししたいと思います。 前回の記事:?エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~NPSってどう使えばいいの~ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 【保存版】96.7%の「推奨者」がリピート意向あり!! リピート客を創り出す秘密を「推奨者」から探る --- title: オムニチャネル時代の店頭体験 date: 2023-03-01 url: https://total-engagement.jp/column/culture/2745/ --- # オムニチャネル時代の店頭体験 ## 多くの商業施設には、人が戻ってきているようです。 上の写真は2020年 外出自粛中の浅草仲見世の写真です。 私(池田)が住む浅草もインバウンドの方が、目に見えて増えました。また、多くの国内観光客の方でどこも賑わっていますし、修学旅行も完全に復活しているようです。 お陰で飲食・宿泊、小売、サービス業などでも、徐々にではありますが業績は戻ってきているのではないでしょうか。 こちらはつい先日の仲見世です。 最近、アパレルなど小売業の方とお話をすると、業績が伸びている会社に共通する点があることに気が付きました。 - **EC化が進み、店舗売上のマイナスを補っている** - **店舗のスタッフの状態よい(コロナ禍でも戻ってきてくれている)** が共通しているように思います。 実際にアパレルブランドでも、ECを行っていないブランドは非常に少なくなってきました。 以前はECへの取組は、店舗での購入が減るという理由から中々積極的に推進してこれなかったところもありました。コロナ禍で店舗自体を閉めざる負えない中で、EC化を進められたところもあったようです。 もう一つの課題はスタッフです。対面商売をする上で、必ず店頭スタッフの方は必要になります。コロナ禍で店頭や施設を閉めざる負えなくなり、スタッフの解雇や時短などで離れてしまわれたところも多くありました。 現在、人流が戻ってきている中での、離れたスタッフの再雇用や新しいスタッフの雇用がうまくいっている会社が、この状況に柔軟に対応できていると言えます。 ## では、今後、店頭の役割はどうなっていくのでしょうか? これまでの店頭の大きな役割は商品を売るための「売り場」でした。ECでも購入できるようになった今、役割は大きく変わることになります。少し前に言われていたショールーミングという店頭を試着室のように位置づける形もありました。単純に機能(試着室のように)として店頭を位置づけるのではなく、ブランドを最大限に体験してもらう「場」と考えるほうが良いのではないでしょうか。 そこはブランドの体現者としてのスキルを持ったスタッフがおり、質の高い接客を行う。これはコンシュルジュのような高級という意味ではなく、そのブランドが大事にしている表現での、対応で全く問題ないでしょう。そして最も大切なことは、スタッフはブランドの伝道師として接することが必要になります。 店頭は、さもミュージカルの舞台であり、商品は大切な大道具小道具であり、スタッフは最も重要な役者として、観客=お客さまに気持ちいいブランドの世界を体験していただくことに置き換えるとわかりやすいかもしれません。そしてスタッフの方は単に売り子ではなく役者として考えると、これまでの教育や育成も変わってくるかもしれません。 これから多くの人にとっての店頭は、単に商品を買う・試すための「場」ではなく、スタッフとお客さまが一緒にブランド世界を作り上げていくことが、これからの店頭の在り方ではないでしょうか。 観客のいない舞台は成立しないのと同じで、役者のいない舞台も成立しません。 今後、スマホをはじめお客さま側のデジタル化の流れは止まりません。オムニ化することにより。これまでのブランド体験はモニタの中の世界では表現しきれないでしょう。そのため、店頭の意味はブランドにとって増々重要になってくると思います。 是非、みなさんの意見をお伺いできればと思います。 コメント、ください。 よろしくお願いします。 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 - ビッグデータの時代でも、ミステリーショッピングが大事な理由 --- title: オンとオフ、仕事とプライベートの境界線はあいまいなくらいがちょうどいい? date: 2015-08-11 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/223/ --- # オンとオフ、仕事とプライベートの境界線はあいまいなくらいがちょうどいい? スマホの普及により、いつどこにいても仕事のメールがチェックできることから、仕事とプライベートの切り替えがしにくいと感じている人は多いのではないでしょうか。こんな状況でどうやったらワーク・ライフ・バランスを実現できるのだろうか、と思っている人も多いかもしれません。 でもグローバル化、人口減少、情報化などの影響によって価値観やライフスタイルの多様化が進んでいる現代からこそ、柔軟な捉え方が求められるのではないでしょうか。 ## 最適なワークとライフのバランスとは? 「ワーク・ライフ・バランス」=「最適なワークとライフのバランスをとること」 ということなのだと思いますが、生き方は人の数だけあるのだから最適なバランスだって一人ひとり違うはずで、それぞれの物差しで測ればよいと思います。 マイクロソフト日本法人元営業部長の田島弓子氏の著書、『ワークライフ“アンバランス”の仕事力』にもこうあります。 **ワーク・ライフ・バランスとは、社会で定義されるものでもなく、人から与えられるものでもなく、自分自身で見つけるもの** **周りの目から見れば「アンバランス」に見えたとしても、自分にとってそれが調和の取れた状態であれば、それが自分の「ベストバランス」** 日々革新的な製品やサービスを生んでいるGoogleやApple、Facebookなど、数多くのテック企業で働くコーダーには、深夜まで働き、家に帰ってもコードを書いている人が多いといいます。「コードを書くことがリラックス方法」という彼らにとっては仕事をしている時が一番幸せを感じられる時。もちろん、残業が多いとプライベートに影響が出るのではという懸念もありますが、彼らのプライベートをできるだけサポートし、仕事に情熱を傾けてもらうために、これらの企業は福利厚生などを充実させています。 度々「ワーカホリック」のレッテルを貼られるテック企業のコーダーですが、その仕事に打ち込めるということが、彼らにとって最もバランスが取れている状態なのです。 ## オンとオフの境界線はあいまいでいい? ワーク・ライフ・バランスの話を前提に、「公私混同」について考えてみたいと思います。 「オンとオフをきっちり区別しなければ」と思っている人は、仕事(オン)が苦痛で我慢して働いているから、プライベート(オフ)で仕事を忘れてその時間を有効に使おうという感覚が強いのかもしれません。でもこの場合、仕事が忙しくなってオフの時間が少なくなると、当たり前ながらそれがストレスとなり、仕事にもプライベートにも悪影響を与えかねません。 そもそも私たちは機械ではないので、オンとオフという電源ボタンで動作するわけではありません。だから無理やりオンとオフで切り替えようとすると強いストレスを感じてしまいます。だからその境界線に縛られることなく、あいまいにしたほうが、より自由に柔軟な心で物事に取り組めると思います。 例えば大手通販会社のフェリシモでは、仕事という境界線を取り払い、好きなことを業務時間中に会社公認で行える部活動が盛んで、社員の3人に一人が参加しています。既存の組織や役割、上司や部下の関係を超えて参加することで人間関係に深みが出るのはもちろん、「女子DIY部」のように商品販売をしたり、新しい顧客の開拓をしたりと、公私混同することでパフォーマンスやエンゲージメントが自然と向上する仕組みに。 私が以前勤めていた会社も部活動が盛んでしたが、社内に限らず、共通の趣味を持ったお取引先の方も部員に入れて、公私混同のお付き合いをしていました。彼らと一緒に過ごす時間は自然と増え、仕事やプライベートに関わらずさまざまな話をする機会も増えることから、そこから色々なアイディアが生まれ、製品やサービスの提供につながったことも多くありました。また、例えば一つのプロジェクトが失敗に終わったとしても、仕事のみでつながっている人間関係ではないので、「失敗したから終わり」ではなく「次も一緒に頑張りましょう」という前向きなものに。これは、公私混同することで築かれた絆や信頼があってこそです。 ワーク・ライフ・バランス、オンとオフ、公私混同など、境界線を引く言葉は多くありますが、これらを不可分一体と捉えることで、自身の成長や、豊かで幸せな人生につながるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【事例に学ぶ】パート定着・戦力化のポイント 女性営業パートが半期で成約利益額2300万円を生み出す理由 --- title: カスタマーサクセスKPI設計|NPSと連動した組織目標の立て方 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5644/ --- # カスタマーサクセスKPI設計|NPSと連動した組織目標の立て方 カスタマーサクセス組織がNPSを導入しても、それが組織目標やチームKPIと有機的に連動していなければ、スコアを追うだけで改善アクションにつながらないという問題が頻繁に起きる。 「NPSを測定しているのに、どの部門が何をすべきかが見えない」「チャーンレートやNRRといった収益指標とNPSをどう紐づければよいかわからない」という声は、CS担当者から絶えず聞かれる課題だ。 本記事では、NPSと連動したカスタマーサクセスKPIの設計・組織目標へのブレイクダウンを支援するサービス・メソッドを比較し、自社に最適なアプローチを選ぶための判断材料を提供する。 **こんな方にオススメ** - NPSを導入済みだが組織のKPIや行動目標と連動できていないCSマネージャー - NRR・チャーンレート・CSATなど複数のCS指標を統合したダッシュボードを構築したいRevOps担当者 - CS組織のKPI設計を一から見直し、部門横断で目標を共有したいCXO・経営企画担当者 - CS初心者〜中級者向けのフレームワークを探しているスタートアップのCSリーダー **この記事を読むと…** - NPSを収益指標(NRR・LTV等)と連動させるための設計パターンが理解できる - 各サービス・メソッドの比較軸(難易度・指標の種類・モニタリング方法)を把握できる - 自社の組織規模・フェーズ・目的に合ったKPI設計アプローチを選べるようになる - 導入後の成果創出までのリードタイムと運用負荷の目安が掴める ## カスタマーサクセスKPI設計|NPSと連動した組織目標の立て方を選ぶ際の重要ポイント KPI設計アプローチを選ぶ際には、単純な機能比較だけでなく、自社の組織フェーズ・目的・運用体制に合った軸で評価することが重要だ。以下の比較軸を参考に検討してほしい。 ### NPSと他指標の連動設計 NPSはそれ単体で活用するよりも、NRR・GRR・LTV・CSATなどの収益・満足度指標と組み合わせることで初めて意思決定に使える情報になる。連動設計の巧拙が、KPI全体の精度を左右する最も重要なポイントだ。たとえば、NPSが改善しているのに解約率が下がらない場合、どの指標と組み合わせて原因を特定するかが問われる。連動方法がコンサルティングによる支援型か、記事・フレームワーク提供型かによっても実装難易度は大きく異なるため、自社の実装能力と照らし合わせて評価する必要がある。 ### KPI指標の種類と選定基準の明確さ 扱う指標の種類が多ければ良いわけではない。自社のビジネスフェーズや目的(拡張収益を伸ばしたいのか、解約を防止したいのか、体験品質を上げたいのか)に応じて、どの指標を優先するかの選定基準が明確に示されているかどうかが重要だ。指標の定義があいまいなまま運用すると、チーム間で解釈がばらつき、目標達成の議論がかみ合わなくなる。選定基準がフレームワーク化されているサービスを選ぶことで、組織内の合意形成がスムーズになる。 ### 組織目標へのブレイクダウン手法 経営レベルのレベニュー目標や顧客体験目標を、どのようにしてチームや個人のKPIへ落とし込むかの手法が体系化されているかを確認したい。「会社→チーム→個人」という階層でのブレイクダウン構造が整っていないと、現場担当者が自分の業務と組織目標の関係を理解できず、KPIが形骸化しやすい。部門横断(CS・セールス・マーケ・プロダクト)での統合を前提としたブレイクダウン手法かどうかも重要な評価ポイントとなる。 ### 測定・モニタリングの仕組みの充実度 KPIを設計しても、継続的にモニタリングできなければPDCAが回らない。測定頻度の推奨(毎年固定か、クォーターごとか)、統計的有意性を確保するためのサンプル数の目安、リアルタイムダッシュボードの有無など、モニタリング設計の具体性を比較することが大切だ。またモニタリング結果を改善アクションに接続するプロセスが設計に含まれているかどうかも、実運用の観点で見落とせないポイントだ。 ### 導入・運用の難易度と必要なリソース コンサルティング支援型は高度な組織変革にも対応できる一方、費用と時間を要する。一方、無料の解説記事・フレームワーク型は手軽に始められるが、実装には自社の技術力やノウハウが必要となる。自社のCSチームの規模・技術的リテラシー・予算に照らして、どの程度の支援レベルが適切かを見極めることが、導入後の定着率に直結する。 比較項目 トータルエンゲージメントグループ Hibito CSメトリクス解説 AX CSKPIガイド reiro NPSガイド Asana **トータルエンゲージメントグループ** **Hibito CSメトリクス解説** **AX CSKPIガイド** **reiro NPSガイド** **Asana** NPSとの連動方法 CX-EX(顧客体験×従業員体験)の見える化を通じてNPSを含む顧客・従業員双方のエンゲージメント指標と連動。YourVoiceによるVoC収集とCXコンサルティングでNPS改善施策を設計※要確認 NPSをNRR・GRR・CSATと並ぶCS KPIの一つとして位置づけ。RevOps視点でNPSをリテンション指標(NRR/GRR)や顧客満足度(CSAT)と統合し、ダッシュボード上で相互連動させる設計を推奨 NPSをチャーンレート・LTVと並ぶ重要指標13選の一つとして位置づけ。顧客ロイヤルティの測定指標としてLTV最大化戦略と連動させる設計を推奨 NPSをCSATおよびCES(顧客努力指標)と比較・使い分けた上で単独運用。推奨者・中立者・批判者の3分類を起点に、LTV・リピート率・口コミ発生と連動する将来予測指標として活用。改善PDCAに接続 NPS単体の収集機能は標準搭載なし。外部アンケートツール(Typeform等)やZapier経由でNPSスコアをAsanaタスク・プロジェクトに取り込み、フォローアップアクションをワークフローとして管理する連携が可能※要確認 KPI指標の種類と選定基準 CX指標(NPS・CSAT等)およびEX指標(従業員エンゲージメント)を組み合わせたR調査/T調査ベースのKPI設計。顧客体験と従業員体験の相関を選定基準とする※要確認 NRR(ネットリテンションレート)・GRR(グロスリテンションレート)・CSAT・NPSの4指標を中心に選定。ビジネスフェーズや目的(拡張収益重視→NRR、解約防止→GRR、体験品質→CSAT/NPS)に応じて使い分けることを選定基準とする LTV・チャーンレート・NPS・NRR・CSAT等を含む重要指標13選。LTV最大化への貢献度と顧客成功の達成度を選定基準とし、チーム全体の目標共有に資する指標を優先する NPSをメイン指標とし、CSAT・CESとの違いを整理した上で選定。選定基準は「シンプル性(設問1つで部門横断ベンチマーク可能)」「将来予測性(LTV・リピートとの相関)」「アクション接続性(フリーアンサーで改善箇所を即特定)」の3軸 タスク完了率・プロジェクト進捗率・期日遵守率・チームワークロード・目標達成率(Goals機能)など工数・進捗系KPIが中心。Goals機能でOKR/KPIを設定し、プロジェクトと紐づけて追跡可能※要確認 組織目標へのブレイクダウン手法 「チーム経営」コンセプトのもと、CXコンサルティングを通じて組織全体の目標をCX/EX指標に落とし込む。ビジネスプロセスアウトソーシングで運用まで一貫支援※要確認 RevOps視点でCS指標をセールス・マーケ・プロダクトと統合し、レベニュー目標からCS KPIへのブレイクダウンを実施。各指標のベンチマークを用いて目標値を設定※要確認 チーム全体で目指すべき方向性を統一し、各メンバーが自身の業務と目標達成の関連性を理解できるようKPIを設定。組織目標→チームKPI→個人業務のブレイクダウン構造を採用 業界別相場(ベンチマーク)を活用して目標NPSスコアを設定し、部門横断でのKPI共有を推奨。属性質問(業種・利用年数・契約プラン)によるセグメント分析で部門別目標へのブレイクダウンを実施 Goals機能により会社→チーム→個人の階層でOKR/目標をブレイクダウンし、各目標に紐づくプロジェクト・タスクの進捗を自動集計。ポートフォリオ機能で複数プロジェクトを束ねて上位目標との整合を可視化※要確認 測定・モニタリングの仕組み YourVoice(VoCプラットフォーム)およびUXPRESSIA(カスタマージャーニーマッピング)を活用したリアルタイムモニタリング※要確認 CS KPIダッシュボードの構築方法を解説。4指標を統合したRevOpsダッシュボードにより定期モニタリングを実現 KPI設定手順と活用ポイントを解説。具体的なモニタリングツールはAIエージェント開発事業(AXCAMP)との連携を想定※要確認 測定頻度は毎年Q2固定を推奨し経年比較性を担保。統計的有意性確保のためサンプル数100件以上(推奨300〜400件)を基準とする。中立者層の改善余地も把握するモニタリング設計 ダッシュボード・レポート機能でリアルタイムに進捗を可視化。Goals機能でKPIの達成率を自動更新。Asana Intelligence(AI)によるリスク検知・サマリー生成。外部BIツール(Tableau等)へのデータエクスポートも対応※要確認 導入・運用の難易度 コンサルティング・研修・BPOまで一気通貫のサポートがあるため中〜高難易度の組織でも導入可能。伴走支援型で運用負荷を軽減※要確認 解説記事ベースのナレッジ提供(無料)。実装はRevOpsツールや既存CRMとの連携が必要なため、技術的知識がある組織向け。難易度は中程度※要確認 ガイド記事(無料・0円)として公開。KPI設定の手順を段階的に解説しており、CS初心者〜中級者でも導入しやすい構成。難易度は低〜中程度 無料の解説コンテンツとして公開。設問設計から改善PDCAまでフレームワーク化されており、ブランディング・マーケティング担当者が自社導入しやすい構成。難易度は低〜中程度 無料プランから始められ初期導入は容易。Goals・ポートフォリオ・ワークフロー自動化などの高度機能はBusinessプラン以上が必要で、組織全体への展開・定着には相応の設定工数と変更管理が必要※要確認 成果創出までのリードタイム 要問い合わせ 要問い合わせ 要問い合わせ 経年比較を重視する設計のため、初回測定から傾向把握まで最低1サイクル(1年)を想定。ただし改善PDCAの各ループで短期的なスコア変化も確認可能※要確認 タスク管理・進捗可視化は導入直後から効果を実感しやすい。Goals機能を活用した組織KPI管理の定着・成果測定には数ヶ月〜半年程度を要することが多い※要確認 ※ 本比較表は各サービス公式サイト(トータルエンゲージメントグループ、Hibito CSメトリクス解説、AX CSKPIガイド、reiro NPSガイド、Asana)の情報をもとに作成(2026年07月14日時点)。「※要確認」はAI補完情報のため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。 ## 各サービスの詳細解説 以下では、各サービス・メソッドの特徴・向いている組織・注意点を詳しく解説する。自社の課題や組織フェーズと照らし合わせながら読み進めてほしい。 ### トータルエンゲージメントグループ トータルエンゲージメントグループ 公式サイト ↗ NPSとの連動方法 CX-EX(顧客体験×従業員体験)の見える化を通じてNPSを含む顧客・従業員双方のエンゲージメント指標と連動。YourVoiceによるVoC収集とCXコンサルティングでNPS改善施策を設計※要確認 KPI指標の種類と選定基準 CX指標(NPS・CSAT等)およびEX指標(従業員エンゲージメント)を組み合わせたR調査/T調査ベースのKPI設計。顧客体験と従業員体験の相関を選定基準とする※要確認 組織目標へのブレイクダウン手法 「チーム経営」コンセプトのもと、CXコンサルティングを通じて組織全体の目標をCX/EX指標に落とし込む。ビジネスプロセスアウトソーシングで運用まで一貫支援※要確認 測定・モニタリングの仕組み YourVoice(VoCプラットフォーム)およびUXPRESSIA(カスタマージャーニーマッピング)を活用したリアルタイムモニタリング※要確認 導入・運用の難易度 コンサルティング・研修・BPOまで一気通貫のサポートがあるため中〜高難易度の組織でも導入可能。伴走支援型で運用負荷を軽減※要確認 成果創出までのリードタイム 要問い合わせ 公式サイト https://total-engagement.jp/column トータルエンゲージメントグループは、「CX-EX(顧客体験×従業員体験)の見える化」を核心コンセプトに据えたコンサルティング・BPOサービスを提供している。NPSを含む顧客エンゲージメント指標と、従業員エンゲージメント指標の双方を同時に設計・改善するアプローチが最大の特徴だ。「チーム経営」という独自コンセプトのもと、VoC収集からCXコンサルティング、ビジネスプロセスアウトソーシングまで一気通貫で支援する体制を持ち、中〜大規模組織でのCX改革をハンズオンで伴走支援できる数少ないサービスの一つと言える。 - YourVoice(VoCプラットフォーム)によるリアルタイムな顧客の声の収集・分析 - UXPRESSIA(カスタマージャーニーマッピング)を活用した体験設計の可視化 - R調査・T調査を組み合わせたCX指標(NPS・CSAT等)とEX指標の統合KPI設計 - CXコンサルティングによる組織全体の目標をCX/EX指標へ落とし込む伴走支援 - ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)による運用まで一貫したサポート体制 - 「チーム経営」コンセプトに基づく部門横断の組織変革支援 **こんな人に向いている** - 顧客体験だけでなく従業員体験も同時に改善したいと考えている経営者・CXO - KPI設計から運用・改善まで外部専門家と一緒に進めたい中〜大規模のCS組織 - VoC収集・分析の基盤構築と、それを組織KPIに連動させるコンサルティングを一体で依頼したい企業 **注意点・向いていない人** コンサルティング・研修・BPOまで一体で提供するサービスのため、費用・リードタイムともに相応の投資が必要となる可能性が高い。予算が限られているスタートアップや、まずは自力でKPIフレームワークを学びたいCS担当者には、記事やガイド系のサービスの方が入り口として適している場合がある。また詳細な料金・サービス仕様は要問い合わせとなっており、導入前に十分なヒアリングを行う必要がある。 **無料体験の有無** 無料体験・トライアルプランの有無は公式サイトへの問い合わせで確認が必要※要確認。 ### Hibito CSメトリクス解説 Hibito CSメトリクス解説 公式サイト ↗ NPSとの連動方法 NPSをNRR・GRR・CSATと並ぶCS KPIの一つとして位置づけ。RevOps視点でNPSをリテンション指標(NRR/GRR)や顧客満足度(CSAT)と統合し、ダッシュボード上で相互連動させる設計を推奨 KPI指標の種類と選定基準 NRR(ネットリテンションレート)・GRR(グロスリテンションレート)・CSAT・NPSの4指標を中心に選定。ビジネスフェーズや目的(拡張収益重視→NRR、解約防止→GRR、体験品質→CSAT/NPS)に応じて使い分けることを選定基準とする 組織目標へのブレイクダウン手法 RevOps視点でCS指標をセールス・マーケ・プロダクトと統合し、レベニュー目標からCS KPIへのブレイクダウンを実施。各指標のベンチマークを用いて目標値を設定※要確認 測定・モニタリングの仕組み CS KPIダッシュボードの構築方法を解説。4指標を統合したRevOpsダッシュボードにより定期モニタリングを実現 導入・運用の難易度 解説記事ベースのナレッジ提供(無料)。実装はRevOpsツールや既存CRMとの連携が必要なため、技術的知識がある組織向け。難易度は中程度※要確認 成果創出までのリードタイム 要問い合わせ 公式サイト https://hibito.co.jp/revops/customer-success-metrics/ HibitoのCSメトリクス解説は、RevOps(レベニューオペレーションズ)の視点からカスタマーサクセスKPIを体系的に整理した解説コンテンツだ。NPS・CSAT・NRR・GRRという4つの主要CS指標を並列に整理し、それぞれの使い分けとビジネスフェーズごとの優先度を明快に示している点が特徴。CS部門単独での活用にとどまらず、セールス・マーケ・プロダクトとの統合的なレベニュー目標管理という視点からKPI設計を解説しており、RevOpsに関心を持つCS・営業企画担当者にとって実践的な参考資料となる。 - NRR(ネットリテンションレート)・GRR(グロスリテンションレート)の定義と計算方法の明確な解説 - NPS・CSATとNRR・GRRの相互連動設計の考え方を提示 - ビジネスフェーズ・目的別(拡張収益重視/解約防止/体験品質)の指標選定基準の整理 - RevOpsダッシュボードへの4指標統合によるモニタリング方法の解説 - 業界ベンチマークを活用した目標値設定の考え方の紹介 - レベニュー目標からCS KPIへのブレイクダウンフローの説明 **こんな人に向いている** - NPS・CSAT・NRR・GRRを統合したRevOpsダッシュボードを構築したいCS・営業企画担当者 - CS指標の定義と使い分けを体系的に学びたいCS中級者 - 既存のCRMやBIツールと連携しながら自力でKPI管理基盤を構築できる技術的リテラシーがある組織 **注意点・向いていない人** あくまで解説記事・ナレッジ提供であり、実装支援・コンサルティングサービスではない点に注意が必要だ。記事の内容をもとに実際のダッシュボード構築やCRM連携を進めるには、自社の技術担当者またはRevOpsエンジニアが必要となる。ツール選定から実装まで全て外部に任せたい組織には物足りない可能性がある。 **無料体験の有無** 解説記事として無料で公開・閲覧可能。コンサルティング等の個別支援については別途確認が必要※要確認。 ### AX CSKPIガイド AX CSKPIガイド 公式サイト ↗ NPSとの連動方法 NPSをチャーンレート・LTVと並ぶ重要指標13選の一つとして位置づけ。顧客ロイヤルティの測定指標としてLTV最大化戦略と連動させる設計を推奨 KPI指標の種類と選定基準 LTV・チャーンレート・NPS・NRR・CSAT等を含む重要指標13選。LTV最大化への貢献度と顧客成功の達成度を選定基準とし、チーム全体の目標共有に資する指標を優先する 組織目標へのブレイクダウン手法 チーム全体で目指すべき方向性を統一し、各メンバーが自身の業務と目標達成の関連性を理解できるようKPIを設定。組織目標→チームKPI→個人業務のブレイクダウン構造を採用 測定・モニタリングの仕組み KPI設定手順と活用ポイントを解説。具体的なモニタリングツールはAIエージェント開発事業(AXCAMP)との連携を想定※要確認 導入・運用の難易度 ガイド記事(無料・0円)として公開。KPI設定の手順を段階的に解説しており、CS初心者〜中級者でも導入しやすい構成。難易度は低〜中程度 成果創出までのリードタイム 要問い合わせ 公式サイト https://a-x.inc/blog/customer-success-kpi/ AX(a-x.inc)のCSKPIガイドは、カスタマーサクセスの重要KPI13選を網羅的に解説した実践向けの無料ガイド記事だ。LTV・チャーンレート・NPS・NRR・CSATなど幅広い指標を「LTV最大化への貢献度」という一貫した選定基準のもとで整理しており、CS初心者でも段階的にKPI設計の全体像を把握しやすい構成となっている。組織目標からチームKPI、個人の業務目標へのブレイクダウン構造をシンプルに説明しており、これからKPI設計を始めるCS組織の出発点として活用しやすい内容だ。 - CS重要KPI13選の網羅的な定義・意味の解説 - LTV最大化を軸とした指標選定基準のフレームワーク提供 - 組織目標→チームKPI→個人業務へのブレイクダウン構造の説明 - チーム全体での目標共有・方向性統一のための活用方法の解説 - KPI設定の手順を段階的にガイドする構成(初心者向けに配慮) - AIエージェント開発(AXCAMP)との連携を想定したモニタリング方向性の提示 **こんな人に向いている** - CS KPIを一から学びたいCS初心者〜中級者のマネージャー・担当者 - LTV最大化を中心軸に据えてKPIを整理・再設計したいCS組織 - コストをかけずにKPIの全体像を把握し、社内の共通言語を作りたいスタートアップ **注意点・向いていない人** ガイド記事であるため、個別の組織課題に対応したカスタマイズ支援や実装サポートは提供されない。具体的なモニタリングツールの連携については、AXCAMP等との別途連携が必要となる場合があり、詳細は要確認※要確認。複雑な組織変革や部門横断のKPI統合を外部支援のもとで進めたい場合は、コンサルティング型サービスを組み合わせる必要がある。 **無料体験の有無** ガイド記事として無料(0円)で公開・閲覧可能。 ### reiro NPSガイド reiro NPSガイド 公式サイト ↗ NPSとの連動方法 NPSをCSATおよびCES(顧客努力指標)と比較・使い分けた上で単独運用。推奨者・中立者・批判者の3分類を起点に、LTV・リピート率・口コミ発生と連動する将来予測指標として活用。改善PDCAに接続 KPI指標の種類と選定基準 NPSをメイン指標とし、CSAT・CESとの違いを整理した上で選定。選定基準は「シンプル性(設問1つで部門横断ベンチマーク可能)」「将来予測性(LTV・リピートとの相関)」「アクション接続性(フリーアンサーで改善箇所を即特定)」の3軸 組織目標へのブレイクダウン手法 業界別相場(ベンチマーク)を活用して目標NPSスコアを設定し、部門横断でのKPI共有を推奨。属性質問(業種・利用年数・契約プラン)によるセグメント分析で部門別目標へのブレイクダウンを実施 測定・モニタリングの仕組み 測定頻度は毎年Q2固定を推奨し経年比較性を担保。統計的有意性確保のためサンプル数100件以上(推奨300〜400件)を基準とする。中立者層の改善余地も把握するモニタリング設計 導入・運用の難易度 無料の解説コンテンツとして公開。設問設計から改善PDCAまでフレームワーク化されており、ブランディング・マーケティング担当者が自社導入しやすい構成。難易度は低〜中程度 成果創出までのリードタイム 経年比較を重視する設計のため、初回測定から傾向把握まで最低1サイクル(1年)を想定。ただし改善PDCAの各ループで短期的なスコア変化も確認可能※要確認 公式サイト https://reiro.co.jp/blog/nps-strategy/ reiroのNPSガイドは、NPSをCSATおよびCES(顧客努力指標)と比較した上で選定理由を明確に示し、NPS単体の運用設計を深掘りした専門的な解説コンテンツだ。「シンプル性」「将来予測性」「アクション接続性」という3軸の選定基準を示し、業界別ベンチマークを活用した目標設定・属性セグメント分析による部門別ブレイクダウン・測定頻度の推奨(毎年Q2固定)など、NPSの実践運用に必要な要素をフレームワーク化している点が際立っている。LTV・リピート率・口コミとの相関を将来予測指標として活用する設計思想は、NPSをビジネス成果と直結させたい担当者に刺さる内容だ。 - NPS・CSAT・CESの違いと使い分けの体系的な整理・比較 - 「シンプル性」「将来予測性」「アクション接続性」3軸によるNPS選定根拠の明示 - 業界別ベンチマークを活用した目標NPSスコアの設定方法の解説 - 属性質問(業種・利用年数・契約プラン)によるセグメント分析と部門別KPIへのブレイクダウン手法 - 測定頻度(毎年Q2固定推奨)とサンプル数基準(100件以上、推奨300〜400件)を明示したモニタリング設計 - 推奨者・中立者・批判者の3分類を起点にしたPDCAへの接続方法 **こんな人に向いている** - NPSをメイン指標として採用し、設問設計から改善PDCAまで自力で設計したいブランディング・マーケ担当者 - 複数の顧客満足度指標(NPS/CSAT/CES)を比較し、自社に最適な指標を選定したい担当者 - 経年比較を前提とした中長期的なNPS改善プログラムを社内で設計・運用したいCS・CX担当者 **注意点・向いていない人** NPS単体の運用設計に特化したコンテンツであるため、NRR・GRRなどの収益指標との統合設計や、RevOps視点での複数KPIの統合管理を求める場合は他のサービスとの組み合わせが必要となる。また経年比較を重視する設計上、初回測定から傾向把握まで最低1年程度のサイクルが前提となるため、短期での成果検証を重視する組織には注意が必要だ※要確認。 **無料体験の有無** 解説コンテンツとして無料で公開・閲覧可能。 ### Asana Asana 公式サイト ↗ NPSとの連動方法 NPS単体の収集機能は標準搭載なし。外部アンケートツール(Typeform等)やZapier経由でNPSスコアをAsanaタスク・プロジェクトに取り込み、フォローアップアクションをワークフローとして管理する連携が可能※要確認 KPI指標の種類と選定基準 タスク完了率・プロジェクト進捗率・期日遵守率・チームワークロード・目標達成率(Goals機能)など工数・進捗系KPIが中心。Goals機能でOKR/KPIを設定し、プロジェクトと紐づけて追跡可能※要確認 組織目標へのブレイクダウン手法 Goals機能により会社→チーム→個人の階層でOKR/目標をブレイクダウンし、各目標に紐づくプロジェクト・タスクの進捗を自動集計。ポートフォリオ機能で複数プロジェクトを束ねて上位目標との整合を可視化※要確認 測定・モニタリングの仕組み ダッシュボード・レポート機能でリアルタイムに進捗を可視化。Goals機能でKPIの達成率を自動更新。Asana Intelligence(AI)によるリスク検知・サマリー生成。外部BIツール(Tableau等)へのデータエクスポートも対応※要確認 導入・運用の難易度 無料プランから始められ初期導入は容易。Goals・ポートフォリオ・ワークフロー自動化などの高度機能はBusinessプラン以上が必要で、組織全体への展開・定着には相応の設定工数と変更管理が必要※要確認 成果創出までのリードタイム タスク管理・進捗可視化は導入直後から効果を実感しやすい。Goals機能を活用した組織KPI管理の定着・成果測定には数ヶ月〜半年程度を要することが多い※要確認 公式サイト https://asana.com Asanaは、世界的に広く使われているワーク・プロジェクト管理プラットフォームだ。Goals(OKR/目標管理)機能を中心に、会社・チーム・個人の3階層で目標をブレイクダウンし、それぞれの目標に紐づくプロジェクト・タスクの進捗を自動集計・可視化できる点が強みだ。NPS単体の収集機能は標準搭載されていないが、外部アンケートツールやZapier経由でNPSスコアをAsanaのワークフローに取り込み、フォローアップアクションの管理と組み合わせることで、CS KPI管理プラットフォームとして活用できる。進捗系KPIと顧客指標(NPS)の統合管理を一つのツールで実現したい組織に向いている。 - Goals機能による会社→チーム→個人の3階層でのOKR/KPIブレイクダウンと自動進捗追跡 - ポートフォリオ機能による複数プロジェクトの束ね管理と上位目標との整合可視化 - ダッシュボード・レポート機能によるリアルタイム進捗モニタリング - 外部ツール(Typeform・Zapier等)連携によるNPSスコアのワークフロー取り込みと対応管理※要確認 - Asana Intelligence(AI)によるリスク検知・進捗サマリー生成 - Tableau等の外部BIツールへのデータエクスポートによる多角的な分析への対応※要確認 **こんな人に向いている** - Asanaをすでに業務管理ツールとして活用しており、KPI・目標管理の機能を拡張したいCS・プロジェクト管理担当者 - 工数・進捗系のKPIと顧客指標(NPS)を一つのプラットフォームで統合管理したい組織 - OKRフレームワークをベースに組織全体の目標とCS KPIを連動させたいマネージャー・経営企画担当者 **注意点・向いていない人** NPS収集・分析に特化した機能は標準搭載されておらず、外部ツールとの連携設定が必要となる。Goals・ポートフォリオ・ワークフロー自動化などの高度機能はBusinessプラン以上が必要となり、費用が増加する点も考慮が必要だ※要確認。また、NPSや顧客満足度指標を中心に据えたCS専門のKPI設計フレームワークを求める場合は、他のCS特化サービスと組み合わせる方が有効な場合がある。組織全体への展開・定着には数ヶ月〜半年程度の変更管理が必要になることも想定しておきたい。 **無料体験の有無** 無料プラン(Basic)が利用可能。ただしGoals・ポートフォリオ等の高度機能はBusinessプラン以上が必要※要確認。 ## よくある質問 Q. NPSとNRR・GRRはどのように連動させればよいですか? A. NPSは顧客ロイヤルティの先行指標として機能し、NRR・GRRは結果指標として位置づけられます。NPSスコアの低下が解約率の上昇(GRR悪化)や拡張収益の停滞(NRR悪化)に先行して現れることが多いため、両者を同じダッシュボードで並べてトレンドを比較することで、解約リスクの早期検知に活用できます。HibitoのRevOpsダッシュボード設計の考え方が参考になります。 Q. NPS・CSAT・CESのうち、どれをメイン指標として選ぶべきですか? A. 目的によって適切な指標が異なります。顧客の長期的なロイヤルティや将来のLTV・口コミを予測したい場合はNPS、直近の取引・サポート体験の満足度を素早く把握したい場合はCSAT、手続きやサポート利用の容易さを測りたい場合はCESが適しています。reiroのNPSガイドでは「シンプル性・将来予測性・アクション接続性」の3軸でNPSを推奨する根拠を詳しく解説しています。 Q. 組織目標からCS KPIへブレイクダウンする際の具体的な手順は? A. まず経営レベルのレベニュー・顧客体験目標を設定し、そこからCS部門が貢献すべきNRR・チャーンレート目標を導出します。次に、それらの結果指標に先行するNPS・CSAT目標を設定し、部門別・セグメント別に展開します。最後に各担当者の業務アクション(オンボーディング改善・ハイタッチ対応等)とKPIを紐づけます。AX CSKPIガイドでは組織→チーム→個人のブレイクダウン構造が段階的に解説されています。 Q. NPSの測定頻度はどのくらいが適切ですか? A. 経年比較の一貫性を重視する場合は年1回・同一時期(例:毎年Q2)の固定測定が推奨されます。一方、改善アクションの効果を短期的に確認したい場合はクォーターごとの測定も有効です。統計的有意性を確保するためには最低100件、できれば300〜400件以上のサンプルを確保することがreiroのNPSガイドで推奨されています。 Q. AsanaでカスタマーサクセスのKPI管理を行う場合、NPS収集はどうすればよいですか? A. AsanaにはNPS収集機能が標準搭載されていないため、TypeformやSurveyMonkeyなどの外部アンケートツールでNPSを収集し、ZapierやMake(旧Integromat)などの連携ツールを介してAsanaのプロジェクト・タスクにスコアを取り込む方法が一般的です。取り込んだNPSスコアをトリガーにフォローアップタスクを自動生成するワークフローを設定することで、対応管理が可能になります※要確認。 Q. コンサルティング型とガイド記事型のサービス、どちらを選ぶべきですか? A. 組織の規模・予算・課題の複雑さによって判断が異なります。中〜大規模組織でCX/EX改革を組織横断で推進したい場合や、VoC基盤の構築から運用まで外部専門家と伴走したい場合はトータルエンゲージメントグループのようなコンサルティング型が適しています。一方、まずKPI設計の全体像を学び、自力で段階的に実装していきたい場合はHibito・AX・reiroのような無料ガイド型から始めることをお勧めします。 ## まとめ:カスタマーサクセスKPI設計|NPSと連動した組織目標の立て方の選び方 NPSと連動したカスタマーサクセスKPI設計のアプローチは、提供形式・対象指標・組織への支援深度の面で各サービスに 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - FRS™(2回目来店率)とは何か?NPSだけでは測れない「本当のリピート意欲」 --- title: カスタマーサクセスの原動力、好きなことを仕事に。~人と人をつなげるコネクタという仕事とは? date: 2018-04-24 url: https://total-engagement.jp/column/column02/78/ --- # カスタマーサクセスの原動力、好きなことを仕事に。~人と人をつなげるコネクタという仕事とは? **株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、自らの強い思いで創り上げた商品・サービスを提供し、これに共感したお客様が購入するという、カスタマーサクセスの状態に到達することを目標としています。** この状態を創り上げる原動力は、“好きなことを仕事にする”ということ。好きな気持ち、ワクワクした気持ちで仕事に取り組むことをいち早く実践されてきた、コネクタの日比谷尚武さんに、仕事に対する思いやこれからの働き方などについて伺いました。 ### 人と会って話をし、人と人をつなげるコネクタという仕事 **池田** 小売業や飲食業において、好きな気持ちで仕事をする人を増やさないと売上はアップしない、と我々トータル・エンゲージメント・グループでは考えています。日比谷さんはまさに好きなことを仕事にしていますが、このコネクタとはどんな仕事で、どのような経緯で就かれたのでしょうか。 **日比谷様**(以下敬称略) Sansan株式会社で社外の人材や知見を社内の課題解決のためにつなげる「コネクタ」職に2016年11月まで就き、現在は業務委託契約を結んでこの仕事を続けています。Sansanは「ビジネスの出会いを資産に変え、働き方を革新する」をミッションに掲げ、法人向け名刺管理サービス『Sansan』と個人向け名刺アプリ『Eight』を提供している企業で、創業メンバーが私の中学・高校時代の同級生なんです。 元々は大学卒業後にNTTソフトウェアに入社して電子マネーの実証実験プロジェクトなどを担当し、4年間在籍していたんですが、既に出来上がった会社で修行を積むのは終わりにして、よりチャレンジできる働き方がしたいと思い始めました。そこで、私が卒業した慶應義塾大学環境情報学部(SFC)の後輩が自社開発したWebサービスを展開する学生ベンチャーで、規模拡大を目指すにあたり、私のような人を探していると聞いて、転職することにしました。 そこでは、システムインテグレーション(SI)事業の立ち上げに携わって、2年目には取締役に就任し、ひたすら走りながらマネジメントに関わりました。自身の仕事に膨大なエネルギーを注ぎ、会社も年々大きくなったのですが、学生の時のように新しいサービスが生まれる場にいたいという思いを再び持ち始めていた時に、Sansanの創業メンバーから自分たちの会社を立ち上げると聞きました。私はベンチャー経験者としてサービス開発の段取りアドバイスとかビジネスプランのレビューをしていたら、一緒にやろうという流れになり、創業から1年ほど遅れてSansanに加わりました。 マーケティングを担当しながら、広報の必要性を感じてメディアの人たちと付き合い始めて……と行動しているうちに会社が仕組み化されてきたタイミングで、これまでに行ってきた社外とのつながりを作ることを仕事にしました。私は人と会って話をするのが好きで、あちこちに行って話をつけてきたんですが、業務でなくても勝手にやってしまうほどで(笑)。肩書きを「コネクタ」にしました。 ### コネクト帳を作り、クォーター単位で目標設定。 **池田** 人と人をつなげるのが仕事になるとは、非常に面白いですね。しかし、コネクタのKPI等はどのように設定されているのでしょうか。 **日比谷** クォーター単位で目標を立ててやってきました。まずは、コネクト帳というものを作って、何月何日に誰と誰をつなげたと日々つづりました。一日に4件くらいつなげていたので、1クォーターで200、300件ほどになります。それを人事考課の時期になると、実際につなげた部署や役員に評価してもらい、「パスがあらい」なんてコメントを返されたりもしていましたが(笑)、Sansanで体現したい価値を地で行き、実際に役立つことも証明されました。仕事として他のことをやらないという理由もあり(笑)、1年半前に業務委託に切り替えました。週の2、3日分の稼働か成果を出すという契約内容にしています。 コネクティングは元から大好きですね。大学生だった95年ごろ、ホームページの製作ができたので、キャンパスがあった神奈川・藤沢から東京にきてアルバイトをたくさんしていましたし、就職してからも面白いプロジェクトがあれば家に人を集めてやっていました。新しい技術で何らかの形となり、さらにそれがビジネスになっていくのを間近で見ることができたので、その時代の熱をひきずっているのかもしれません。 ** 池田** 90年代に私はIT企業を経営していたのですが、日比谷さんと同じ大学の優秀な人材がインターンとして働いていましたね。その後、就職して、ITの知識はあっても社会人経験がないのにウェブマスターの役割を担うことになってしまい苦慮している若者たちがいたりして、仕事終わりにまた私の会社に集まってきて課題を解決して……という熱のあるいい時代でしたね。 **日比谷 **現在は、5、6プロジェクトに関わっていています。企業・団体向けストーリーテリング®︎ プラットフォームの企画・開発・運営を行う株式会社PR Tableのエバンジェリストのほか、4,5社の広報アドバイスや外部コネクションの提供、社団法人at Will Workの理事、ロックバーの運営などを務めています。 今、働き方改革が話題となり、賃金や労働時間、女性の働き方などが取り上げられていますが、これらは厚労省観点の話です。at Will Workでは、「すべての人にとっての働きやすい環境づくり」を、テーマに掲げ、生産性向上のためのIT活用や社会人の再教育、人材の流動化など主に経産省が推進するテーマも扱っています。年に1度のカンファレンス開催を中心に、コツコツとセミナーを開催したり、事例や政府の取り組みを発信しています。カンファレンス開催される2月前後はかなり集中的に仕事をしますが、基本は月2回理事会をテレカンで行っています。理事は5人いるのですが、それぞれ経営やプロジェクトマネジメントなどをしており別々の活動をしているので、リアルに顔を合わせる事は滅多になく、原則は独自の判断やアクションで推進するスタイルをとっています。全員が集まるのは年に2,3回くらいじゃないでしょうか。 ### 今後は業界団体・行政とのコミュニケーションに力を入れていきたい。 **池田** 日比谷さんは、非常にユニークな働き方をされていますね。今後、どんなことをやろうとしているのでしょうか。 **日比谷** ベンチャー企業やフリーの方々の周囲には、私のよう人はいっぱいいるように思われますが。私が付き合っている方々はこんな感じなので、これが普通だという感覚です。学生時代にフリーランスをやっていましたから、よく長いこと勤め人をやれたと思っているくらいです(笑)。 今一番興味があることは、スタートアップと業界団体や行政とのコミュニケーションですね。これまで業界団体や行政と広報的な付き合いをするなかで、スタートアップのコミュニケーションが十分でないことに気づき、もったいないと感じて、コミュニケーションの場を作ったり勉強会を行っています。例えばシェアリング・エコノミーや、フィンテックなど、今までにない新しい概念や仕組みを社会に導入するにあたっては、既存の規制とぶつかったり、社会制度、業界団体と折り合いをつけるために、相互理解や調整交渉などのコミュニケーションが必要になってきます。 現在は、そのようなテーマを扱うコンサル会社に席を置かせてもらって修行したり、渋谷区のプロジェクトに携わったりしています。at Will Workもその一貫とも言えます。トライセクターによるコミュニケーションや課題解決のサポートや、行政の発信などテーマはいくつかありますが、公共コミュニケーションが面白いですね。 ### 経営している渋谷のロックバーが、コネクティングの場に。 **池田** 実は今、日比谷さんが最も力を入れているのは、ロックバーの経営ともお聞きしたのですが、実際にはどんなことをしているのでしょうか。 日比谷 昨年10月から渋谷駅近くの雑居ビル4階で、仲間2人と経営しています。元々ロック好きで、2年前から自宅のガレージにターンテーブルを置いて、ホームパーティーをしていたのですが、その後五反田のコワーキングスペース「CONTENTZ」がコワーキングスナックをオープンするにあたって週2回担当するようになり、それから渋谷へと拠点を移しました。 スタンディングで30人ギリギリ入るスペースですが、メゾネットタイプなので2フロアあり、上を仕事場にして下はバーとして使っています。店は月、水、木、金曜の営業で、広報の勉強会やスタートアップのイベントが終わった後の二次会として人がやって来るなど、サロンになっていますね。運営の3人がいい音を聴きながら知人たちと飲めたらいいというコンセプトで始めた場所なので、知り合いやその知り合いが来店します。出会ってハプニングすると面白いですよ。ちなみに私は人と人をつなげる材料として、どんなことが得意か、またどんなことに困っているかを尋ね、それを元にどんどん人を紹介していきます。つなげた後どうなっているのか追ってみるとさらに面白いと思いますが、そこまではできていません。その場でつながっただけで何か起きるわけではないのですが、後から転職したとか、出資してもらったとか、ポジティブな後日談をきかせてもらってニヤニヤしているような感じです。 **池田** それはまさにエンゲージの理想型で、昔やっていた赤提灯はつぶれないという話に似ていますね。食べログもない頃、小学校の同級生の母親がやっているようなお店に、すごく美味しいわけではないのに誰かに会えるという理由で足が向いてしまう。ママが寝込むと誰かが手伝ったり、材料が足りなくなるとお客さんが買いに行ったりしてね。自分たちがいいと思っている人が来て、いい人を連れてくる、おかしな人が来ない店ができているんですよ。 **NPSスコア**で1~6をつけた人は、店舗との間でなんらのかミスマッチを起こしている方が多くいます。飲食業も小売業も無理する必要はないのに、経営規模が大きくなっていくと経営者が売上を気にするようになり、スタッフはここのブランドが好きという純粋な気持ちで最初は働いていたのが、気がつくと売上ばかりをきにする仕事になってしまった。本来は誰もがお客様ではなく、ブランドやサービスを気になっている方や好きなお客様にすすめて、お客様からもよかったと言われる。それが褒め言葉となり、仕事へのやる気や業務改善につながって好循環を生むのです。ネットでものが買える時代だからこそ、こういう商売の仕方を残さないと大事なものが残らなくなりますね。 **日比谷** ロックバーの経営は家賃や仕入れを考慮するとほぼ自転車操業なんですが、ここがなかったら別の店でお金を落として、下手したら今の家賃分以上にお金を使っていたかもしれません(笑)。金を稼げればプロだと知人の経済記者から言われたのですが、経済合理性との両立は厳しいと感じています。土地単価が高いのに、夜9時から店を開けて、昼間は寝かせている状態なので。その時間をギャラリーとかスペース貸しにするのも手かもしれません。 ママをやらせて欲しい、週2回働きたい、修行したいと言われることもあります。面白いからというより、働き方のひとつとしてとらえているようです。 **池田** 働き方がチャンク化することにより、新しい組み上げ方ができる。好きな気持ちで商品やサービスを提供し、これに共感したお客様が購入するというエンゲージをプラットフォームにすれば、いろんな人が働きがいのあることに取り組めて、お客様に喜んでもらいたいという気持ちで働けますね。 **日比谷** 社団法人at Will Workがカンファレンスとは別に開催している「Work Story Award」https://award.atwill.work では、いろいろな方々の働き方のストーリーを毎年20個選び、発表していますが、全国で既に色々な働き方の取り組みが実践されています。 働き方改革で言われているような労働時間や雇用形態の話もさることながら、シェアリングエコノミーをはじめとした新しい働き方の普及によって、どんどん個人が社会に”むき出し”になって経済活動に参加する余地が広がって来ると思います。そうなると、自分で自分の「仕事の満足度」に向き合ったりコントロールする必要が出てくるのではないでしょうか。 **池田 **日比谷さん、本日はありがとうございました。短い時間でしたが楽しい時間を過ごせましおた。好きなことを仕事にする素晴らしさについて多くの学びを得ることができました。私もカスタマーサクセスを増やすために、コネクト力をより強くしたいと思います。 ■日比谷尚武氏プロフィール 学生時代より、フリーランスとしてWebサイト構築・ストリーミングイベント等の企画運営に携わる。その後、NTTグループにてICカード・電子マネー・システム開発等のプロジェクトに従事。  2003年、株式会社KBMJに入社。取締役として、会社規模が10名から150名に成長する過程で、開発マネジメント・営業・企画・マネジメント全般を担う。  2009年より、Sansanに参画し、マーケティング&広報機能の立ち上げに従事。並行して、OpenNetworkLabの3期生としても活動するなど、各種コミュニティ活動を行う。 現在は、コネクタ/名刺総研所長/Eightエヴァンジェリストとして社外への情報発信を務める。 並行して、マカイラ株式会社 コネクタ兼シニアコンサルタント、株式会社PRTable エバンジェリスト、公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会 広報委員、一般社団法人 at Will Work 理事、ロックバーの経営 なども務める。 趣味は情報収集&タスク整理&野宿&サバイバルゲーム。 『BtoB/IT広報勉強会の主催』 『父親が始めた江戸吉原研究の成果を、ポップに脚色して発信する活動』 『アナログレコードでロックを聴く素晴らしさを啓蒙する活動』 『ベンチャー、BtoB事業社へのPR&マーケ相談にも乗る。』なども行う。 ** ** 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい --- title: カスタマーサポート部門の予算を削減しながら顧客満足度を高める実践的な施策 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5585/ --- # カスタマーサポート部門の予算を削減しながら顧客満足度を高める実践的な施策 CS運営のコスト削減を進めようとしたとき、「対応件数を減らせば予算が下がる」と考えていませんか。ところが今は違います。対応件数を強引に絞った結果、顧客の不満が積み重なり、気がつけばリピート率が落ちていた——そういう現場を、弊社はこれまで数多く見てきました。 CS運営における本質的な課題は、**コスト構造そのものの設計**にあります。消耗要因を取り除かずにリソースを削ると、スタッフの心理的な余裕が失われ、接客品質のばらつきが拡大します。 顧客満足度の低下はそこから始まるということです。この記事では、コスト削減と顧客満足度向上を同時に実現するための考え方と、具体的な実装の型をお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●CS部門の予算圧縮を求められているが、顧客満足度は落としたくない経営者・責任者 - ●対応件数は増えているのに顧客満足度が上がらず、改善の糸口を探している方 - ●従業員の疲弊とCS品質の低下が連動していると感じているマネジメント層 **この記事を読むと···** - ●CS運営コスト削減の「正しい順序」と、やってはいけないアプローチの違いが分かります - ●心理的リソース枯渇がCS品質低下に直結するメカニズムを理解できます - ●データを「改善の実装」につなぐ具体的なサイクル設計の全体像が把握できます コスト削減の前提認識 3つのアプローチ 実装ステップ 改善サイクル設計 よくある失敗 まとめ ## 多くの企業が陥る「削れば下がる」という誤解 - 多くの企業が陥る「削れば下がる」という誤解 1 心理的消耗が先 2 業務量削減の限界 3 短期的数字の罠 4 現場疲弊の悪化 CS運営のコスト削減を議題に上げると、真っ先に出てくる施策が「対応人員の削減」「問い合わせ件数の抑制」です。確かに短期的には予算の数字が動きます。しかしその後に起きることが、本当の問題です。 ### 業務量削減では現場の疲弊は解決しない 業務量を削っても、**心理的な消耗が先に起きている**という事実があります。「迷い」「不安」「曖昧な指示」——これらがスタッフの判断力を奪い、行動品質を下げます。1件あたりの対応時間が増え、結果として総コストが下がらないというパラドックスが生まれるということです。 弊社がこれまで見てきた現場では、スタッフが「この対応で合っているのか」と迷いながら接客している状態が、顧客への伝わり方に直接にじみ出ていました。カウンセリングが雑になり、提案が浅くなり、顧客は黙ってフェードアウトしていく。この因果チェーンを数字で追えている企業は、驚くほど少ないのが現実です。 コスト削減の議論を始める前に、まず「何が現場の消耗を生み出しているか」を特定することが先決です。消耗要因を取り除かないまま予算を絞ることは、根本解決にはなりません。 ### 従来型CS体制の構造的な限界 多くのCS部門は「対応件数の増加=コスト増加」という一次元の発想で設計されています。ところが今は違います。 顧客の期待値は上がり続け、問い合わせの内容も複雑化しています。**対応件数の総量を下げながら、1件あたりの品質を上げる**という設計思想への転換が、現代のCS運営には求められています。 さらに深刻なのは、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)がサイロ化していることです。顧客満足度のデータとスタッフの状態データが別々に管理され、両者の連動が見えていない。 これでは「なぜCS品質が下がっているのか」の根本原因に辿り着けません。組織システムの不具合——曖昧な方針、矛盾した指示、不明確な役割——が個人の心理リソースを無駄に消耗させているということを、数字で捉える仕組みが必要なのです。 CAUTION 「対応件数を減らせばコストが下がる」という発想は、短期的には数字を動かせますが、スタッフの心理的消耗と顧客満足度の低下という隠れたコストを生み出す可能性があります。 📖 関連記事 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## 予算削減と顧客満足度向上を両立させる3つのアプローチ この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み - 予算削減と顧客満足度向上を両立させる3つのアプローチ ▲ 上位 ▼ 下位 1 品質土台整備 2 データ可視化 3 改善サイクル コスト削減と顧客満足度向上を同時に実現するためには、施策を「3つのレイヤー」で考える必要があります。この順序を間違えると、どちらも中途半端な結果に終わります。まずサービス品質の土台を整え、次にデータによる可視化、そして継続的な改善サイクルの実装という順序が、弊社が30年の実践から体得してきた原則です。 ### アプローチ①:消耗要因の特定と除去(品質土台の整備) 最初に取り組むべきは、**スタッフの心理的リソースを消耗させている要因の特定**です。これは業務量の問題ではなく、組織設計の問題です。方針の曖昧さ、矛盾した指示、役割の不明確さ——これらを取り除くだけで、1件あたりの対応品質が驚くほど安定します。 具体的には、判断基準の言語化と共有が起点となります。「このケースはどう対応するか」をスタッフが都度考えなくて済む状態を作ることが、心理的消耗を減らす最短ルートです。迷いがなくなると対応時間が短縮され、結果としてコスト削減につながるということです。 「主体的に動かない」「ミスが増える」「発言が出ない」——こうした行動変化が現れているとき、それは個人のやる気の問題ではありません。組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている状態のサインです。まずこのシグナルを見逃さないことが、コスト最適化の出発点になります。 ### アプローチ②:FAQの動的最適化と自己解決率の向上 Q. で網羅することで、有人対応の件数を構造的に減らすことができます。 A. は「作る」ではなく「育てる」という感覚で運営することが大切です。 CX-EX月間セミナー申込フォーム CXとEXを統合的に改善するアプローチに関心のある方は、月次セミナーでより深い実践知識をお伝えしています。 📖 関連記事 AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 ## 実装ステップ:施策を「仕組み」に変える4段階 - 実装ステップ:施策を「仕組み」に変える4段階 1 見える化 2 判断基準化 3 教育実装 4 PDCA運用 施策を並べるだけでは改善は起きません。従業員の声を集めるだけでは改善しない——消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。この4段階の実装プロセスが、弊社が伴走支援を通じて体得してきたものです。 ### STEP 1|見える化:CX-EXデータを同一軸で収集する 改善の起点は「何が起きているか」を正確に把握することです。**NPSスコアだけを追っていても、なぜそのスコアになっているかの原因が見えない**というのが、多くの企業が陥るパターンです。顧客の体験データと、スタッフのエンゲージメントデータを同一の軸で重ねて見ることで、初めて因果関係が見えてきます。 例えば「特定の曜日・時間帯だけCSスコアが低い」というデータが出たとき、その時間帯のスタッフの状態を重ねると、ある業務負荷のパターンが浮かび上がることがあります。これは単独のデータでは気づけない洞察です。CXとEXを「つなぎ」として見る視点が、改善の精度を劇的に高めます。 この段階では「完璧なデータ収集」を目指す必要はありません。まず現状の定点観測を始めることが大切です。測定を始めることで、それまで見えていなかった課題のシグナルが数字として現れてきます。 NPSスコアの定期計測(月次または週次)を設計する - スタッフエンゲージメントの簡易計測を並走させる - CXスコアとEXスコアを同じダッシュボードで可視化する ### STEP 2|整える:消耗要因を組織設計で除去する **消耗要因の除去は、教育よりも先に取り組むべき施策**です。スタッフのスキルアップを図っても、組織システムに不具合がある状態では効果が出ません。曖昧な方針、矛盾した指示、不明確な役割——これらを言語化し、判断基準として共有することが先決です。 判断基準の整備とは、「このケースはこう対応する」という型をスタッフが自走できる形で持つことです。これがあると、迷いが消えます。 迷いが消えると、心理的なエネルギーが顧客への丁寧な対応に向かいます。接客品質のばらつきは、スタッフの能力差ではなく、判断基準の不在から来ていることがほとんどです。 FAQ整備も同じ文脈です。顧客が自己解決できる質問を増やすことで、スタッフが有人対応に集中できる余白が生まれます。この余白がサービス品質の向上と、1件あたりの対応コスト削減を同時にもたらすということです。 ### STEP 3|成果に接続:改善を称賛・KPIに紐付ける 施策を実装したあと、それが「成果として認識されない」まま終わるケースが驚くほど多い。これが改善活動が続かない最大の原因です。**改善行動を可視化し、称賛し、KPIに紐付ける**仕組みがないと、スタッフのモチベーションが続かず、PDCAが形骸化します。 具体的には、NPSスコアの改善が「どの施策」「誰の行動」によってもたらされたかを追える設計にすることです。データで追えると、良い行動を称賛できます。 称賛されると、その行動が組織に根付きます。これが「仕組み」としてのCSマネジメントの本質です。 試算ベースでは、リピート率が5ポイント改善すると年間120万円以上の増分売上につながるケースもあります(売上規模・業種によって異なります)。こうした数字を組織の内部で共有することで、改善活動への参加意識が高まります。 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## データを「改善の実装」につなぐPDCAサイクルの設計 データを集めても、PDCAが回らなければ現場は変わりません。調査は消耗を認識させるだけで終わる——この落とし穴を避けるには、データから施策実装までの「実装の型」を持つことが不可欠です。ここでは弊社が実際に伴走支援を通じて設計している改善サイクルの構造をお伝えします。 ### 測定設計:NPSとFRS™を組み合わせる NPSスコアは「推奨意向」を測る指標として広く使われていますが、**実際の行動変化(再来店・継続利用)との乖離が生まれやすい**という課題があります。「良い体験だった」と回答した顧客が、実際に2回目を利用しないケースは決して少なくありません。 弊社独自のFRS™(2回目来店率を測る指標)は、NPSスコアが高いのに実際のリピートが増えないという矛盾を解消するために設計されています。顧客の「言葉」ではなく「行動」を測ることで、CS改善の効果を実際のビジネス成果として追うことができます。 弊社の事例では、NPSスコアとFRS™のギャップを計測したところ、**-54.8ポイントの乖離**が発見されたケースがあります。この乖離は年間3,300万円から5,000万円規模の改善余地として試算されました。データが「見える化」されると、経営層への説得材料にもなります。 ### PDCA実装:12週間で仕組みを体得する **PDCAを「知る」から「体得する」への転換**——これが弊社FactBase Workshopが12週間という期間を設定している理由です。施策を学ぶだけでなく、実際のデータを使いながら改善サイクルを自走させる経験を積むことで、チームにPDCAの習慣が根付きます。 12週間の構成は大きく「見える化(4週)→整える(4週)→成果に接続(4週)」という流れです。座学ではなく、自社の実データを使いながらワークショップ形式で進めるため、終了後も自走できる組織になるということが、このプログラムの核心です。 多くのサービスが「調査止まり」になる業界慣行に対して、実装と検証までの完全なサイクル設計を必須としている点が、弊社の考え方の根幹にあります。データは「整理された問題提起」ではなく、「次の行動の起点」でなければなりません。 ### 継続的改善:月次レビューの設計 12週間の実装完走後も、月次レビューの仕組みを持続させることが重要です。**改善サイクルは「作る」のではなく「維持する」ことで価値が生まれます**。 月次レビューの設計で大切なのは、会議体を重くしないことです。30分以内で「スコアの変化」「施策の進捗」「次の優先アクション」の3点だけを確認するシンプルな型が、継続率を高めます。 また、スタッフ向けの月次フィードバックループも欠かせません。顧客の声がスタッフの行動改善にどう結びついたかを、具体的な数字で伝えることが、エンゲージメントを維持するつなぎになります。改善活動に参加している実感が、チームの自走力を育てます。 レビュー項目 確認内容 目安時間 NPSスコア変化 前月比・セグメント別の推移を確認 5分 EXスコア変化 スタッフエンゲージメントの傾向変化 5分 施策進捗 前月合意した改善アクションの完了状況 10分 次月優先アクション データを根拠とした優先施策の合意 10分 称賛フィードバック 改善行動をとったスタッフへの言語化された承認 5分 ## よくある失敗パターンと、その乗り越え方 - よくある失敗パターンと、その乗り越え方 1 調査止まり 2 実装遅延 3 成果未定義 4 失敗パターン認識 5 改善入口発見 CS運営の改善に取り組んだ多くの企業が、特定のパターンで行き詰まります。弊社が30年の実践を完走してきた中で見てきた、典型的な3つの失敗パターンをお伝えします。「自分たちにも当てはまる」と感じる部分があれば、それは改善の入り口です。 ### 失敗① 「調査止まり」で実装まで進まない NPS調査やES調査を実施したあと、レポートとして整理されるだけで「次の一手」が決まらない——**これが最もよくある失敗**です。調査は消耗を認識させるだけで終わります。問題を「知る」ことと、「変える」ことは全く別の活動です。 この状況を打開するには、調査設計の段階から「この結果が出たら、次はこのアクションを取る」という実装のルートを事前に合意しておくことが有効です。「スコアが〇〇を下回ったら判断基準を見直す」「EXスコアの低いチームには月次で個別フォローを入れる」という具合に、データと行動を事前につないでおくことです。 調査を「問題の発見装置」として使うだけでなく、「改善行動の起動装置」として設計し直すことが、この失敗パターンからの脱出路です。 ### 失敗② スコア低下を「個人の問題」として処理する CSスコアが低い接点を特定したとき、担当スタッフの能力不足や意欲の問題として対処しようとするケースがあります。ところが今は違います。**個人の行動品質は、組織システムの設計によって大部分が規定されています**。 弊社がこれまで見てきた現場では、「主体的に動かない」「ミスが増える」「発言が出ない」という行動変化が起きていたスタッフが、判断基準の明確化と役割の整理だけで驚くほど変わることを実感してきました。個人への教育やモチベーション施策の前に、組織設計のどこに不具合があるかを特定することが先決です。 「現場の違和感」をスタッフ個人に帰責することは、組織としての学習機会を失うことにもなります。違和感は組織システムからの重要なシグナルとして受け取ることが、継続的な改善文化を育てる基盤になります。 ### 失敗③ 優先課題を絞れず施策が分散する 「全体的に改善しよう」という意欲が、逆効果になることがあります。優先課題が絞り込まれないまま多くの施策が並列で走ると、リソースが分散し、どれも中途半端な結果に終わります。**「改善している感」はあるが、スコアが動かないという状況**がこのパターンです。 解決策はシンプルです。CXとEXのデータを重ねて見ることで、「最も優先すべき一点」を特定します。 そこに集中投下して、まず小さな成果を出すことです。小さな成果が出ると、チームの改善活動への信頼が生まれます。 その実感が、次の改善サイクルを駆動する燃料になるということです。 ⚠️ CS改善で避けるべき3つの落とし穴 ●データ収集後に「実装まで進む」仕組みを設計していない(調査止まりのリスク) - ●CS品質の低下をスタッフ個人の問題として帰責する(組織設計の問題を見逃す) - ●優先課題を絞らず多施策を並列で進める(リソース分散でPDCAが形骸化する) ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ CS運営のコスト削減と顧客満足度向上を同時に実現するには、「見える化→整える→成果に接続」という実装の型が必要です。そして、その起点となるデータを正確に取得し、改善サイクルを継続的に回す仕組みが不可欠です。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPSスコアを活用したCX・EX統合改善に特化したデータドリブンSaaSと伴走支援を提供しています。顧客満足度の定量化から、改善施策の実装、PDCAの完走まで——「調査止まり」にならない仕組みを一気通貫で設計します。弊社のYourVoice NEXTは、CXとEXを同一プラットフォームで可視化できる点が特徴で、「なぜCSスコアが動かないのか」の根本原因を組織データとして特定することができます。 FRS™(2回目来店率)という独自指標を組み合わせることで、NPSスコアだけでは見えなかった「実際のリピート行動との乖離」も定量化します。試算ベースでは、このギャップを改善することで年間数千万円規模の改善余地が発見されたケースも存在します。コスト削減と顧客満足度向上の両立を、データを根拠として実現したいと考えている方に、ぜひお役に立てると確信しています。 株式会社トータルエンゲージメントグループのCS改善支援がおすすめな方 - ●NPSスコアを計測しているが、改善施策の実装まで進んでいない - ●顧客満足度とスタッフエンゲージメントを同一軸で把握したい - ●CS運営の予算削減と顧客体験向上を同時に進めたい経営者・CS責任者 弊社サービスラインナップの概要 YourVoice NEXT(CX×EX統合可視化)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走)、FRS™(2回目来店率計測)など、改善サイクルの全段階をカバーするサービスを提供しています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ:CS運営コスト削減の「正しい順序」 CS運営のコスト削減は、「削る」施策から始めてはいけません。まずサービス品質の土台を整え、データで優先課題を絞り込み、改善サイクルを仕組みとして実装する——この順序を体得することが、予算削減と顧客満足度向上の同時達成につながります。 業務量を減らしても、心理的な消耗が先に起きていれば現場の疲弊は解決しません。マネジメントの本質が「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へとシフトしている今、スタッフの状態とCXデータを連動させて見ることが、CS運営の競争優位の源泉になるということです。 あなたの組織でも、データを「調査止まり」にせず「改善行動の起点」として活用できる仕組みを持つことで、驚くほど確かな変化が生まれます。弊社はそのプロセスをずっと伴走していきます。 - ●消耗要因の特定から始めている(業務量削減を先行させていない) - ●CXデータとEXデータを同一軸で可視化する仕組みがある - ●NPSスコアだけでなく実際の行動変化(リピート率)も計測している - ●FAQを「育てる」仕組みで定期的に更新している - ●改善施策を判断基準・教育・称賛・KPIに実装している - ●月次レビューで改善サイクルを継続している - ●CS品質の低下を組織設計の問題として捉えている(個人帰責していない) あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CS改善サイクルの実践的な設計方法を、月次セミナーでより詳しくお伝えしています。 ## よくある質問 Q. CS運営のコスト削減と顧客満足度向上は本当に同時に実現できますか?A. 実現できます。ただし「削る」施策から始めると両立が難しくなります。 消耗要因の除去・FAQ最適化・CX-EXデータの統合可視化という順序で取り組むことで、対応品質を高めながらコスト構造を改善することが可能です。順序と実装の型が重要なポイントです。 Q. NPSスコアを計測していますが、なぜ改善につながらないのでしょうか?A. NPSスコアの計測だけでは「何が問題か」は見えますが、「なぜ起きているか」の原因と「次に何をするか」の実装がつながっていないことが多いです。スコアが下がっている接点のEX(スタッフ状態)データを重ねて見ること、そしてデータから施策実装への「型」を持つことが改善の鍵です。 Q. FRS™とはどのような指標ですか?A. FRS™(Frequency Return Score)は、株式会社トータルエンゲージメントグループが設計した2回目来店率を測る独自指標です。NPSは「推奨したいと思う気持ち」という意向を測るのに対し、FRS™は実際の再来店行動を測定します。NPSスコアが高いのにリピートが増えない、という矛盾を解消し、CS改善の効果をビジネス成果として可視化することができます。 Q. スタッフの接客品質がばらつく原因はスキル不足ですか?A. 多くの場合、スキル不足よりも組織設計の問題が根本原因です。判断基準の曖昧さ、矛盾した指示、不明確な役割——これらが個人の心理的リソースを消耗させ、行動品質の低下として表面化します。スタッフへの教育や指導の前に、組織システムのどこに不具合があるかを特定することが先決です。 Q. 12週間のFactBase Workshopはどのような企業に向いていますか?A. NPSやES調査を実施しているが改善施策の実装まで進んでいない、CS部門のPDCAを仕組みとして定着させたい、という企業に特に向いています。座学ではなく自社の実データを使いながら改善サイクルを体得するプログラムのため、ワークショップ完走後に自走できる組織になることを目指しています。詳しくは公式サイトよりお問い合わせください。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 「顧客接点力診断」で、今の現場力が見える! --- title: カスタマーサービスを「良い」から「非常に良い」に変えるためにできる5つのこと date: 2015-02-20 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/311/ --- # カスタマーサービスを「良い」から「非常に良い」に変えるためにできる5つのこと 「カスタマーサービス」という言葉、日本では「アフターサービス」の意味で捉えらえることも多いようですが、文字通り「お客様へサービスをすること」を指し、アフターサービスよりはずっと広義の意味を持ちます。 お客様が実際にサービスに触れるタッチポイントとなるWeb、モバイル、電話、Eメール、ソーシャル、店頭などで、お客様が企業・ブランドの購入システム・手続きや、オペレーター・店員などの人々とやりとりをすることになり、ここでの顧客体験がその後の評価に大きく関わるため、最適なカスタマーサービスを提供することが求められます。 最近では多くの企業が、**最高のカスタマーサービスこそがブランドの認知度や知名度を上げ、売上・利益の拡大につながる**ということを認識しています。Forbes誌によるリサーチによると、調査対象となった企業の半分以上が「非常に良い」カスタマーサービスを提供できるようになったと答え、1/3以上の企業が「非常に良い」カスタマーサービスを提供するための準備を進めていると答えました。 では非常に良いカスタマーサービスを提供するためにどんなことができるのでしょう? 米オラクルと米MetTel社のカスタマーサービス責任者は、次の5つが重要だと話します。 ** 1. 進化を続ける** 常に進化を続けるカスタマーサービスは、お客様からの評価が高くなったらそれで終わりというものではありません。非常に良いカスタマーサービスを提供するには常に進化をすることが大切です。定期的な見直しを行い、お客様の声などをサービスにすぐ反映できるような体制を作りましょう。 ** 2. ナレッジマネジメントを導入する** 個人が持っていたお客様情報などの情報や知識を組織全体で共有化・明確化して、経営効率を上げようという手法がナレッジマネジメント。非常に良いカスタマーサービスを提供するためには欠かせないものです。最近では電話中心だった問い合わせ対応をインターネットに分散させている企業も多いと思いますが、特にこういったWeb上ヘルプサイトのセルフサービス機能などに役立つのではないでしょうか。 ナレッジマネジメントで気をつけなければいけないのは、最新のシステムを導入したからそれでよし、と満足してしまう企業が多いこと。本来であれば、企業のカスタマーサービスが必要とする情報は何か、カスタマーサービスにおいて情報をどのように活用できるだろうか、カスタマーサービスのための情報を共有する組織風土になっているだろうか、といったことを十分に考慮した上でそれぞれの企業にあった導入方法を考える必要があります。 ** 3. 予測分析を行う** これまでは、アクセス解析やリサーチ結果など、過去のデータを分析することが主流でしたが、過去のデータを参考に、次に何が起こるかを見越して行動する予測分析を取り入れる企業が増えています。タワーレコードでは予測分析により、2年で売上が2.3倍になったそう。 お客様一人ひとりのニーズを事前にキャッチできればより効率的なカスタマーサービスを提供することができますが、予測分析は顧客離反率の低減などにも役立てることができます。 ”使える”ナレッジマネジメントとデータベース、容易にデータにアクセスできるAPIがあれば、予測分析を行うことができるということで、ベースとなるナレッジマネジメントの本格的な構築が求められます。 ** 4. 次世代の解析手法を探す** データを解析することができなければ、企業は認識不足となってしまいます。必要なのは、内部解析と顧客解析です。この両者を測ることで、お客様のタッチポイント全体において、サービスや業務などの改善点、強化点を探ることができるようになります。それだけではなく、カスタマーサービスと利益の相関性も見えてくるはずです。 これまでであれば、処理時間(通話時間と後処理時間の合計の平均)、1コール解決率(転送やコールバックは発生したものの、お客様との一度のやりとりで問題が解決できた案件の割合)などの解析が主流だったものの、これからは、カスタマーサービス時のお客様の手間や負荷などを測ることができるカスタマー・エフォート・スコア(CES)といった解析手法が主流になりそうです。これは、1~5の5段階でお客様の手間や負荷などを示してもらい、数値が低いほど良いというもの。CESの低いお客様の97%はその企業・ブランドの商品やサービスを利用し続けてくれるだけでなく、そのうちの88%の購入価格が増えるということ調査結果もあります。 ** 5. ROIのロードマップを策定する** コストに敏感になる企業も多いと思いますが、正確にROIを予測することで、自社の成熟度を知ることができます。そこから、典型的な受注~アフターケアまでのバックオフィス業務戦略ではなく、受注前から始まるカスタマーサービスや、企業・ブランドのファンで、なおかつ、企業・ブランドの良さを発信もしてくれる人を育てることに焦点を当てた戦略にシフトできるようなROIのロードマップを策定することが重要です。お客様一人ひとりにあったカスタマーサービスを提供することは大前提ですが、ブランドの認知度や知名度を向上し、顧客維持率を高め、新規商品・サービスの提供や新規顧客獲得のきっかけとなるようなカスタマーサービスとは何か、を考えてみてはいかがでしょうか。 引用:http://www.forbes.com/sites/oracle/2014/12/03/how-to-transform-customer-service-from-okay-to-outstanding/ 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: カスタマージャーニーの最適化方法 カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(3/4) date: 2024-07-08 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%82%ab%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%81%ae%e6%9c%80%e9%81%a9%e5%8c%96%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%80%80%e3%82%ab%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%bc/ --- # カスタマージャーニーの最適化方法 カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(3/4) --- title: カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(3/4) date: 2024-07-08 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/3816/ --- # カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(3/4) **カスタマージャーニーの最適化方法** カスタマージャーニーは作って終わりではありません。あくまでも顧客理解の浸透と改善が目的になります。特に顧客を次のステップへ気持ちよく進んでもらうために、どのような活動が必要か、仮説を立てて実行し、数値を取得することで、その仮説・改善ループを回すことが大切です。 今回はジャーニーマップを理解した上で、顧客体験を向上させ、より多くの満足度を得るために、具体的な方法と成功事例を交えながら説明します。 **カスタマージャーニー最適化の基本ステップ** ## シームレスな体験の提供 オンラインとオフラインの体験を統合し、顧客がどのチャネルでも一貫したサービスを受けられるようにします。全社的に顧客体験の重要性を認識した上で、意図を浸透させ実行することが必要です。 あくまでも**部分最適ではなく、全体最適がポイント**です。 例えば、あるファッションブランドは、オンラインストアと実店舗の在庫情報を連携させ、顧客がオンラインで注文し、実店舗で受け取ることができるサービスを提供しました。 この取り組みにより、顧客の利便性が向上し、売上も増加しました。 ## 顧客フィードバックの重視 カスタマージャーニーの最適化は、まずデータの収集と分析から始まります。 顧客の行動データや売上データなどさまざまな情報はもちろんですが、顧客のリアルの声をアンケートなどにより取得する体験データは貴重なデータになります。これらの顧客からのフィードバックを積極的に収集し、改善に役立てます。特に体験データは、テクノロジーでは入手出来ず、聞き方が悪くても取得できません。 あるレストランチェーンは、来店後のアンケートを導入し、顧客の意見を基にメニューやサービスを改善しました。その結果、顧客満足度が向上し、リピート来店率が増加しました。先に作ったジャーニーマップの理想の体験を実現するために、顧客の声をベースに行った改善活動の成果です。 ## タッチポイントの改善 また取得したデータに基づき、仮説を立てて改善活動に落とし込みます。カスタマージャーニーマップを用いて、各タッチポイントでの顧客体験を改善します。大切なので再度書きますが、あくまでも**部分最適ではなく、全体最適がポイント**です。 現場のコンデションにもよりますが、当社ではネガティブな体験の改善よりも、ポジティブな体験を重視した改善を推奨しています。もちろん顕著なネガティブな意見はクレームとして、即改善策を講じることは重要です。 ある航空会社は、チェックインプロセスでの顧客の待ち時間が満足度低下の原因となっていることがわかりました。オンラインチェックインやセルフサービスキオスクの導入により、待ち時間を大幅に短縮しました。その結果、顧客満足度が向上し、リピーターが増加しました。 ## 成功事例のまとめ カスタマージャーニーの最適化に成功した企業は、以下のような共通点があります。 **・データドリブンなアプローチ**:データを基にした分析と改善策の実行。 **・フィードバックの活用**:顧客の意見を積極的に取り入れ、サービスを継続的に改善する。 **・タッチポイントの改善**:顧客体験のポジティブ・ネガティブなポイントを特定し、具体的な対策を講じる。 あくまでも理想のジャーニーマップに基づき、お客が次のステップに気持ちよく進んでももらうことを、全体最適として考え実行することが大切です。 **次回予告** 次回は、カスタマージャーニーがもたらすビジネス効果について探ります。ジャーニーマップを最適化することで得られる具体的な成果や、ビジネスに与えるインパクトを具体的に紹介しますので、お楽しみに。 関連記事 / Related - 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顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - アマゾンのカスタマージャーニーマップを意識しよう! --- title: カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(1/4) date: 2024-06-24 url: https://total-engagement.jp/column/cx/3790/ --- # カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(1/4) カスタマージャーニーマップの重要性が言われているにも関わらず、多くの企業では作られていないようです。そこで今回はこのジャーニーマップについて、4回シリーズでコラムにしてみました。今回は第一回目として「なぜ、ジャーニーマップが必要なのか」です。 この機会にまだの担当者の方は作成を検討いただき、作られている方は、是非見直していただければと思います。 **1回目: カスタマージャーニーマップはなぜ必要か?** 2回目: カスタマージャーニーを理解する 3回目: カスタマージャーニーの最適化方法 4回目: カスタマージャーニーがもたらすビジネス効果 企業が顧客体験(CX)を向上させ、競争力を高めるためには、カスタマージャーニーマップが欠かせません。ジャーニーマップとは、顧客が企業とのやり取りを通じて体験するプロセス全体を視覚的に示したものです。なぜこのマップが必要なのか、その理由を深掘りし、実例を交えて解説します。 ## 顧客視点の理解 カスタマージャーニーマップは、顧客が企業とどのように接触し、どのような体験をしているのかを視覚的に示します。これにより、企業は顧客の視点でサービス提供を検討でき、顧客ニーズに即した対応が可能になります。例えば、あるEコマース企業は、ジャーニーマップを使って顧客がウェブサイトを訪れてから購入に至るまでのプロセスを可視化しました。その結果、顧客が支払いページで離脱することが多いことが判明し、支払い手続きを簡素化する改善を行いました。この取り組みにより、コンバージョン率が20%向上しました。 顧客視点の理解を深めることで、企業は顧客の期待に応えるサービスを提供できるようになります。顧客の期待に応えることは、ブランドへの信頼を築き、長期的な顧客関係を構築するために非常に重要です。顧客は、自分が大切にされていると感じると、企業に対して忠誠心を持ちやすくなります。このようにして、カスタマージャーニーマップは顧客視点の理解を深めるための強力なツールとなります。 ## タッチポイントの特定と改善 ジャーニーマップを作成することで、顧客が企業と接触するすべてのタッチポイントを明確に把握できます。これにより、どのポイントで顧客が満足し、どのポイントで問題が生じているのかを特定し、改善するための具体的な対策を講じることができます。例えば、あるホテルチェーンは、顧客のチェックイン体験を分析しました。ジャーニーマップを通じて、フロントデスクでの待ち時間が顧客満足度を低下させていることが判明しました。そこで、オンラインチェックインシステムを導入し、顧客は到着前にチェックインを完了できるようにしました。この改善により、従業員のチェックイン時の作業をホスピタリティ重視の対応に注力できることになり、従業員満足度も向上し、顧客満足度が大幅に向上しました。 タッチポイントの特定と改善は、企業が競争力を維持し、顧客の期待を超えるサービスを提供するために不可欠です。特に、顧客が問題を感じるポイントを迅速に特定し、適切な対策を講じることが重要です。これにより、顧客は企業に対して高い満足度を感じ、再利用や推薦の意欲が高まります。 ## 部門間の連携強化 カスタマージャーニーは、企業の複数の部門にまたがるプロセスです。ジャーニーマップを通じて、各部門が顧客体験の向上に向けた共通の目標を持ち、連携して取り組むことができます。例えば、ある大手通信企業は、ジャーニーマップを使って販売、カスタマーサポート、マーケティングの各部門の連携を強化しました。顧客の苦情が多い点を特定し、各部門が協力して問題を解決するプロセスを構築しました。その結果、顧客からの苦情が30%減少し、全体的な顧客満足度が向上しました。 部門間の連携強化は、企業全体の効率性と効果性を向上させます。各部門が連携して顧客体験を向上させることで、企業は顧客の期待を超えるサービスを提供できるようになります。これにより、企業全体のパフォーマンスが向上し、競争力が強化されます。 ## カスタマージャーニーマップの導入事例 カスタマージャーニーマップは、多くの企業でその効果が実証されています。例えば、ある小売流通企業では、ジャーニーマップを活用して顧客の購入プロセスを詳細に分析しました。これにより、顧客が購入後の使用時発生するポイントを特定し、改善策を講じることで、クレーム数が激減しました。また、ある金融機関では、顧客が条件変更などの申請プロセスで感じるストレスを軽減するために、ジャーニーマップを活用しました。その結果、顧客満足度が向上し、リピーターが増加しました。 カスタマージャーニーマップは企業にとって、顧客との接触点を、顧客の立場で考えられる優れたツールです。実際に私どもの経験からも、ジャーニーマップを作成することにより、全社で顧客中心文化への一歩を踏み出す企業様は多くいらっしゃいます。 次回のコラムでは、カスタマージャーニーを理解するための具体的な方法について詳しく解説します。カスタマージャーニーの理解は、企業が顧客体験を向上させるための第一歩です。次回もお楽しみに。 この4回シリーズを通じて、カスタマージャーニーの重要性とその最適化の方法について理解を深めていただけたでしょうか。カスタマージャーニーの改善には、専門的なツールが役立ちます。ぜひ、当社では**UXPRESSIA**の無料トライアルを利用や研修などもご提供しております。この機会に自社のカスタマージャーニーを最適化してみてください。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― --- title: カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(2/4) date: 2024-07-01 url: https://total-engagement.jp/column/cjm/3800/ --- # カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(2/4) カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスに触れるすべての接点と、それに伴う体験の流れを指します。この一連のプロセスを深く理解することが、顧客満足度を高めるための第一歩です。今回は、カスタマージャーニーの各フェーズとその重要性について詳しく見ていきましょう。 ## ジャーニーのフェーズ カスタマージャーニーは、スプレッドシートで記載されることが一般的です。顧客が実際に自社とどのように接し、どのように感じているのかが大きな流れになります。映画でいうと全体のスクリプトのようなイメージです。横軸が時間軸で、縦軸がその際の顧客が感じていることがメインになります。この際あくまでも主体は、顧客だということがポイントです。B2Bは意思決定者と担当者など、顧客側での組織内での事情があるので複雑になります。今回はB2Cでの事例で示しますが、B2Bでも同じ形になります。 主に以下のフェーズに分けられます。 ## 横軸の説明とそのポイント 横軸にはわかりやすく、顧客とのタッチポイントを書き出します。 **1. 認知(Awareness)** 顧客が企業や製品を知る段階です。この段階では、広告やSNS、口コミなどが重要な役割を果たします。 **2. 興味(Consideration)** 顧客が興味を持ち、情報収集を始める段階です。企業はウェブサイトやブログ、レビューなどを通じて、詳細な情報を提供することが求められます。 **3. 購入(Purchase)** 顧客が購入を決定する段階です。この際にはオンラインや店頭なども考えなければなりません。そのプロセスがスムーズであることが、顧客満足度を左右します。例えば、オンラインショッピングサイトでは、簡単で直感的な購入プロセスを設計することで、カート放棄率を減少させることができます。店頭では接客クオリティなどの向上が必要になります。 **4. 体験(Experience)** 通常のコンバージョン的なマーケティングでは購入で終わってしまいますが、体験価値を高める観点からは、その先も重要になります。 顧客が製品やサービスを実際に使用し、体験する段階です。ここでの満足度がリピート購入や口コミに影響を与えます。例えば、あるソフトウェア企業は、顧客が初めて製品を使用する際のオンボーディングプロセスを改善し、ユーザーガイドやサポート動画を提供することで、顧客満足度を向上させました。または、サポートセンターでの対応品質などは体験価値に大きく影響します。 **5. 忠誠(Loyalty)** さらには、満足した顧客がブランドに対する忠誠心を持つ段階です。企業はロイヤルティプログラムやパーソナライズされたサービスで顧客関係を強化します。例えば、あるホテルチェーンは、ロイヤルティプログラムを導入し、頻繁に利用する顧客に特典や割引を提供しました。これにより、顧客のリピート利用が増加しました。 ## 縦軸の説明とそのポイント カスタマージャーニーマップの縦軸は、顧客の感情や満足度の変化を示します。この軸は、各フェーズにおける顧客の心理的な状態や感情の浮き沈みを視覚的に表現します。例えば、顧客があるフェーズでポジティブな体験をすると、その感情は高くなり、逆にネガティブな体験をすると感情が低くなります。 この縦軸の情報は、以下のようなポイントで重要です。 **1.顧客の感情の波を理解する**:各タッチポイントでの顧客の感情の変化を理解することです。例えば、初めての店舗に入られてくる際の顧客の感情を書き出します。興味のひくディスプレイで、入店する際の、どのような感情を持っているでしょうか。売り込まれるのではないか、素敵な商品との出会いがあるのではないかなど、ワクワクや不安を顧客に成り代わり書き出します。そうすることにより、どのフェーズやタッチポイントで改善が必要かを特定できます。 **2.****感情のピークと谷を特定する**:顧客が特に満足したり、不満を感じたりするポイントを明確にすることで、ポジティブな体験を増やし、ネガティブな体験を減らすための具体的な対策を講じることができます。ピークはどのように増やしていけるか、谷を感じさせないようにすることは何かなどを書き出します。 **3.****改善の優先順位を設定する**:真実の瞬間という言葉が体験価値の業界ではあります。事業によってその瞬間は違いますが、ジャーニーマップの中でも、ここは最重要だというところを見つけ、先ず最初の改善に取り掛かることになります。このように優先順位をつけて改善することで、成果に結びつけやすくなります。 ## カスタマージャーニーマップの導入事例 例えば、あるEコマース企業では、ジャーニーマップを活用して顧客の購入プロセスを詳細に分析しました。縦軸で顧客の感情の変化を追跡し、支払いページで感情が大きく低下することを発見。アンケート調査を行っても支払いページの使い勝手に問題があることがわかりました。そのため支払いプロセスを簡素化することで、顧客の不満を解消し、売上が大幅に増加しました。また、ある金融機関では、ローン申請プロセスでの顧客のストレスを軽減するために、縦軸の感情データを活用しました。その結果、顧客満足度が向上し、リピーターが増加しました。 次回のコラムでは、カスタマージャーニーの最適化方法について詳しく探ります。ジャーニーマップを用いて、顧客体験を最適化する方法を具体的に紹介していきますので、お楽しみに。 関連記事 / Related - 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eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 世界で3,000万部を販売した『7つの習慣』から学ぶ「信頼残高」の6つの増やし方 --- title: カリスマ美容師が「1000円カット」を体験して気付いたお客様目線 date: 2015-09-04 url: https://total-engagement.jp/column/others/212/ --- # カリスマ美容師が「1000円カット」を体験して気付いたお客様目線 自己満足のサービス向上をしていませんか? と聞かれてドキッとしたかた、いらっしゃいませんか? サービス業で働く多くの方は、サービスの向上に熱心に努力しています。 しかしながら、その努力は**「自分の視点から見るサービス」**の向上に過ぎないケースも多く、頭では理解しているものの**「真のお客様目線」**に立って自社サービスを見直すことは非常に困難です。?例えば、清掃(クリンネス)のクオリティ。 店内が清潔で快適であることの重要性はいうまでもありません。 **弊社で実施している顧客満足度調査やミステリーショッピングでも、店内の清潔さがお客様の印象に非常に重要であるという結果**が出ます。 掃除の回数を増やし、清掃(クリンネス)のサービスレベルを向上することでお客様の満足度も向上する改善例をたくさん経験してきました。 しかしその一方で、最近は**お客様の多様性**から、もしかしたらそういったサービスの枠組の考え方には限界があり、思い切って視点を変えてみることが必要なのではないかとも感じていました。 そんな折、**現役美容師さんが激安カットハウスの「QBハウス」で散髪を体験したブログ**を読みました。 そして、彼の感想は、まさに**顧客視点に立ったサービス**の改善・改良のきっかけにしているものでしたので紹介します。   【総括すると…】 *とても良かったです。 1000円という価格帯の為、もっと雑なものを想像していましたが、スタッフの方の言葉使いの良さから… **「クシも一本一本交換で消毒器へ」** (これに関しては法令通りなんですが見せる演出) **「とにかく手際がいい。合理的」** (不愉快さはなく、テキパキ。残り髪の掃除も吸い取り機とかでスムーズ、床もささっと掃いてダストボックスも近くに) **「無駄な会話がない」** (喋りたくない人には最適)? **「クシの持ち帰りサービス」** (なんか得した気分になる) 1000円というのがかなり安く感じるホスピタリティでしたね。 合う合わないはあると思うのですが、あまりこだわり過ぎない人には全然いいサービスだと思いましたね。 とりあえず僕が思ったのは… **「8000円もカット料金とってる僕はますます自分も見直し、ちゃんと値段に見合った技術とサービスを心がけないとなぁ。」** と思いました。 **QBハウスさんが流行ってる理由がわかった**気がします。 **▼【10分1000円の奇跡】現役美容師が「QBハウス」に駆け込んでカットして来た話。** http://bulk.co.jp/bloghomme/naotokimura/172212791 非常にいい記事です。 お時間があるときに、是非全文お読みください。 プロが自店の価格帯とは違う店のサービスを体験し、体当たりで価値を実感する良記事です。 普通は同業の同レベルのサービスを提供する店や、別の業界の同価格帯サービスに目がいきがちです。 このブログの**同業種・異なるレベルを体験した感想**が非常に私には刺さりました。 お客様目線で考え、改めて自分のサービスのあり方を考えなおす。 **サービス向上の熱意と努力が自己満足に終わってしまっていないか考える方法のひとつ**として参考にしてみてください! 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 2015/7/17開催 エンゲージメント塾 「ザッポスの奇跡」と最新事例2社に学ぶ、 顧客重視の企業づくりの理論と実践方法 ~2015年6月アメリカ視察報告会~ --- title: カルチャー・トランスフォーメーションに舵を切ろう! date: 2018-09-28 url: https://total-engagement.jp/column/column02/46/ --- # カルチャー・トランスフォーメーションに舵を切ろう! Designed by Makyzz こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループのコンサルタントの藤谷です。最近、エンゲージメントやCX、ロイヤリティ、VOC、NPSなどのお問い合わせが増えています。特に今まであまりお問い合わせをいただいていないローカルのお客様やエネルギー・住宅関連のお客様からのお問い合わせが目立つようになりました。顧客との関係を強化したいという動きが加速し、裾野が広がっているようです。エンゲージメントをビジネスにしている私たちにとっては、嬉しい限りです。 既存のお客様と雑談している時にも、時代の変化があらゆる産業に及んでいる!という話で盛り上がります。世の中が成長していた時代は欲しいものがなかなか手にはいりませんでした。良いものを作り、それをただ並べていれば、ものが売れた良い時代が長い間続いていました。 一方成熟社会の現代はものが溢れ、競争も激しくなり、差別化が難しくなっています。自社のサービスを選んでもらう際にも、顧客は評判を意識するようになりました。お客様の口コミを調べ、ダメな企業のものを買わないようになっています。 今の時代は情緒的な価値や体験が差別化のポイントになっています。先ごろアメリカのCXのイベントに参加しましたが、アメリカの企業では、NPSを採用するのが当たり前になっています。経営者、マネージャー、現場の従業員が一体になって、VOCを聞き、改善策を考え、スピーディに実行しています。 こういったことを経営者も理解したために、VOCやNPSなどの顧客の感情に耳を傾けるようになってきたのでは?と考えています。 エンゲージメントいうと難しいことを考えがちですが、まずは傾聴から始めるべきだと思います。VOC、VOEに耳を傾け、経営の舵を時代に合わせることから始めてみませんか? アメリカではこの動きをカルチャートランスフォーメーションと呼んでいます。会社の文化を変えることはとても大変ですが、エンゲージメントを高めなければ、商売は成功しません。イノベーションを起こすと同時に、顧客の声(VOC)を取ることも意識しましょう。ものだけではお客様は動いてくれません。お客様が何を考えているか?自社をどう評価しているかを確認し、効果のあることから始めましょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 北海道のライフラインとしてのセイコーマートとロイヤリティ --- title: クリスマスの伝統を商品・サービス化したら大人気に! リピーターを増やし、ロイヤリティを向上させ、口コミを生むきっかけを作ったその伝統とは?! date: 2014-12-24 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/337/ --- # クリスマスの伝統を商品・サービス化したら大人気に! リピーターを増やし、ロイヤリティを向上させ、口コミを生むきっかけを作ったその伝統とは?! 日本ではクリスマスと言えば恋人たちのイベントですよね。でも本来、イエス・キリストの誕生を祝う日で、キリスト教徒の多い欧米などの国々では家族で過ごすのが主流。欧米のクリスマスは日本でいうお正月に似ているかもしれません。 日本ではクリスマスは商業的イベントの色が濃く、その歴史も長くはないので、伝統と呼べるほどの伝統はありませんが、もし挙げるとしたら、「フライドチキンやクリスマスケーキを食べる」くらいでしょうか。でも欧米には日本人の私たちには馴染みのない、クリスマス特有の伝統があります。そして、その伝統と自社製品をコラボさせてみたり、顧客の興味喚起になるような商品を作ってみたら大ヒット! というものがいくつかあります。今日は欧米のクリスマスの伝統と共に、顧客の「これ欲しい」心をくすぐる商品を順に見ていきましょう。 ## “ダサい”クリスマスのセーター クリスマスの朝に家族で集まり、ツリーの下に置いてあるプレゼントを開けるのが欧米の習慣。そんな中、昔からお決まりのプレゼントとしてあるのが、祖母や母の手編みのクリスマスセーター。これをもらったことがあるという人の数は多く、心を込めて編んでくれたのは嬉しいけれど、悲しきかな、「人の前で着るのはちょっと……」「自分の趣味に合わない」というダサいデザインであることが多いのです。 確かに、こちらのようなデザインのセーターを人前で着るのはなかなか勇気がいりそうです。 でも急に今年、SNSでそのデザインのダサさがかわいい! と人気が出て、そこに目を付けた企業が次々とダサいセーター関連の商品を販売し、飛ぶように売れているのだとか。例えばイギリスを代表するハイストリートファッションブランド、Topshop(トップショップ)のメンズブランド、TOPMANではダサいセーターのデザインが充実。また、アメリカの大型チェーンデパート、ノードストロムでは「自分で作るダサいクリスマスセーター」キットを販売。以前、 「アバクロはつまらない!? 現代を生きる10代の顧客のニーズを追うアパレルブランドの変革」 で個性的なファッションを求める10代のニーズについてお伝えしましたが、そんな彼らの心をくすぐって止まないようです。 ## アドベントカレンダー アドベントカレンダーとは、1950年代に始まったもので、クリスマスまでの期間に日数を数えるために使用されるカレンダーのこと。12月1日から25日まで毎日1つずつ窓を開け、最後の窓を開けるとクリスマスを迎えることに。窓を開けるとチョコレートや小さなプレゼントが入っていて、クリスマスのワクワク感を高めてくれるのがアドベントカレンダーです。(下記画像参照) レゴは数年前からこのアドベントカレンダーにちなんだ商品を発売。小さなレゴピースがカレンダーの中に入っているので、「今日は何が入っているんだろう?」と毎日一つずつ窓を開けながら、子供たちは毎日ドキドキ・ワクワク感を味わうことができます。毎年違うバージョンが発売され、子供たちに非常に評判が良いことから、毎年必ずこのレゴ・アドベントカレンダーを買うという親も多いのだとか。子供たちの心だけでなく、「子供のあの笑顔を今年も見たい」という親心にも響いた商品なのでしょうね。 他にも、ウィスキー専門店のアドベントカレンダーや、ネイルブランドのマニキュアのアドベンドカレンダーなど、お客様に自社製品を色々試してもらおうと、アドベントカレンダーを活用している企業・ブランドもあります様々な商品を試すことで新規顧客が既存顧客になる可能性もあれば、その話題性からメディアの注目を集めたり、SNSなどでの口コミも期待できて、一石三鳥くらいの効果がありそうです。 ## サンタさんとの写真 アメリカなどのショッピングモールをクリスマスシーズンに訪れたことがある方は、下記のような光景を見たことがあるのではないでしょうか。子供たちがサンタさんの膝の上に乗り、願い事をして一緒に写真を撮るという“Santa Photo”というサービスです。 海外のショッピングモールでは、今年の『アナと雪の女王』の大ヒットを受けて、通常の“Santa Photo”に加え、アナ雪をテーマにしたイベントブースなどを設けたところが多かったのだとか。女の子達がアナもしくはエルサのドレスを着てモールを訪れると、映画の氷の宮殿や雪山などを再現した場所で写真を撮ることができるというサービスを提供するところも。これには子供たちも大満足、同時に親もそんな子供たちの喜ぶ顔を見て大満足に違いありません。ここには顧客のウォンツ(wants)、いわゆる感情を刺激する要素が含まれていますが、「こんなところでアナ雪の世界を体験できるなんて!」という期待以上の感動を提供することで、その場所への愛着(ロイヤリティ)のようなものが生まれるのではないでしょうか。 今年アナ雪の他に、日本では『妖怪ウォッチ』が爆発的な人気となりましたよね。ゲームやマンガ、アニメ、玩具などのクロスメディア展開がその人気を後押ししましたが、日本人に馴染み深い「妖怪」を題材にして、それを日本人が好きなかわいいキャラクター仕立てにして、物語に日本人が大好きな「ドラえもん」の世界観を加えたことがヒットの一因であると言われています。前述の伝統と同じく、こうして私たちの心や暮らしに寄り添った商品・サービスというのは、やはり消費者の心をひきつけ、愛着を生むのだと思います。 引用:http://www.business2community.com/marketing/3-christmas-traditions-turned-marketing-genius-01090653 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ディズニーの魔法が生み出す最高のカスタマー・エクスペリエンス --- title: クレジットカードから、カスタマージャーニーマップの重要性を再認識 date: 2018-08-27 url: https://total-engagement.jp/column/column02/58/ --- # クレジットカードから、カスタマージャーニーマップの重要性を再認識 Designed by Freepik ### 日本人の決済方法が変わり始めている こんにちは、カスタマーサクセスマネージャーの井上です。最近の中国のIT技術の進化は目を見張るものがあります。それが日本のマーケットにも多くの影響を及ぼしています。 中国では路上にある屋台(いわゆる露店)の決済でもQRコードが使えるようになっており、現金を全く持ち歩かなくてもスマホ1つで買い物ができるようになっています。それに比べると日本ではまだまだ現金志向が根強く、キャッシュレス化では大きく遅れを取っています。 野村総合研究所(NRI)が今年2月に発表したレポートによると、2016年の日本のキャッシュレス比率は諸外国に比べて低い数字になっています。キャッシュレス先進国の韓国の96.4%、イギリスの68.7%に比べると日本は19.8%と低い数字になり、インバウンドマーケットを考えるともっと力を入れてもよいのではないかと思います。 中国のようにQRコードの決済はまだまだですが、首都圏では現金化比率が下がり始めているようです。日経リサーチの金融総合定点調査「金融RADAR」の2018年版特別調査の結果によると首都圏のコンビニでは半数以上の来店客がクレジットカードや電子マネーを利用するようになってきたとのことです。 ### カスタマージャーニーマップは顧客獲得後も描くべき クレジットカード、電子マネー、QRコードなど顧客の決済手段は多様化しています。そんな中、友人から以下の体験を聞きました。友人が高額な支払いをするためにとあるコンビニで、クレジット決済を行ったときの話です。 コンビニ店舗で、彼がいつも使っているA社(キャリア系)のクレジットカード決済をしようとしたところ、不正利用防止のためか、ロックがかかり、その場での決済できませんでした。高額決済が理由だと思い、次にB社(EC系)のカードで決済しようとしたところ、ここでもロックがかかりました。最後に、あまり使わないC社(商業施設系)のカードで、ようやく決済することができたそうです。 この話には続きがあります。翌日、B社から電話があり「昨日、コンビニ店で高額な決済をしようとされましたか?」との確認連絡がありました。使用したのは本人だという旨を伝えると、「もしまだご利用されるようでしたら決済を可能にしますが、いかがいたしますか?」との案内を受けたそうです。すでに決済が終わっているので、必要がない旨を伝え、その電話は終わりました。 その直後にC社からも連絡があり、「コンビニでの高額決済を行いましたが、ご本人様で間違いないでしょうか?」の確認後、「ご本人確認ができましたので支払い手続きを進めさせていただきます」と電話で話したのことです。ちなみに、メインカードのA社からは、全く何も連絡がなく、他社の対応と比べると評価が下がったとのことです。同じクレジットカード業界でも対応の差は出てくるものですね。 この体験から、彼のクレジットカードの利用の優先順位は、安全性と利便性の観点からC社が1番頻度の高いカードとなり、A社のカードは全く使わなくなったとのことです。 カスタマージャーニー上でロイヤルティに影響を与えるのは顧客とブランドが接点を持つポイントとなります。今回のようなクレジットカードであれば、入会時や決済時、または今回のような決済トラブルやカスタマーサポートの対応のような接点などが大きな要因を与えます。 自社のサービスレベルに沿った対応を間違いなく履行していても、今回のように知らず知らずのうちに顧客が離れて行ってしまうことがあります。改めて自社ブランドのカスタマージャーニーを可視化して、ブランドを毀損するポイントがないかチェックしてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - アパレルに学ぶ、売り上げアップでCRM部門が正当な評価を得るポイント --- title: グループシンク(集団浅慮)とは −「みんなで決めた意思決定」が大失敗する理由− date: 2022-12-05 url: https://total-engagement.jp/column/others/186/ --- # グループシンク(集団浅慮)とは −「みんなで決めた意思決定」が大失敗する理由− コロナ禍のお陰では平日夜はあまり飲まなくなりましたが、昼飲みは相変わらず好きです。しかし、昼間ベロベロになれる場所がなかなか無くて、浅草ホッピー通りがお気に入りです。 ## グループシンク(集団浅慮)とは、「三人寄れば文殊の知恵」の反対の現象 **集団で決めた事柄が大きな過ちにつながる現象**のことを**「グループシンク」**あるいは**「集団浅慮」**と言います。社会心理学者のアーヴィング・ジャニスが提唱した概念であり、グループシンクには8つの症状があります。 ### グループシンク(集団浅慮)の8つの症状 - 症状1:自分たちは絶対に大丈夫という**楽観的な幻想** - 症状2:**外部からの警告を軽視**し、自分たちの前提を再考しようとしない - 症状3:自分たちが正しいのは当然とし、**倫理や道徳を無視**する - 症状4:外部の集団への偏見・軽視 - 症状5:**異議をとなえることへの圧力** - 症状6:疑問をとなえることへの**自己抑制** - 症状7:**全員一致の幻想** - 症状8:集団の合意を覆す情報から**目をつぶる** 企業ではたらく人なら誰でも**「あるある!」「大失敗したあのプロジェクトのことだ!」**と思い当たるふしがある症状ではないでしょうか。 グループシンク(集団浅慮)の特徴は、**一人で考えれば当然気づいたことが、集団で考えることによって見落とされる**現象で、結束力が固い組織ほど陥りやすいと言われています。スペースシャトル・チャレンジャーの事故やベトナム戦争の泥沼化とかがこの理論で解説されていますし、食品会社の食品偽造問題とかはこのグループシンク(集団浅慮)に陥ったケースです。 つまり、グループシンク(集団浅慮)とは**「三人寄れば文殊の知恵」の反対の現象**です。 素晴らしい経営理念のもと一体感・結束力のある社風を築き上げることは、競争力の高い事業を推進するうえで重要な要素の一つになりますが、この**強固な一体感・結束力が逆に仇になることもある**という訳です。 これを避けるためには、一体感・結束力と同時に正しい方向に進むことが重要です。 ## 夜のオヤジのはしご酒は再発防止不可能!! 一方、この「グループシンク」は身近な暮らしの中でもよく現れます。 飲んだくれオヤジは夜グループシンクに陥ります。皆で集まって飲み屋で気持ちよくなって**「次いこう!!」「次いこう!!」**の連続でノリノリでハシゴしたあげく、正しい判断力が無くなり、バカなことやってスッカラカンになって帰宅するのです。そして二日酔いの翌日に**「なんで昨晩はあんな意思決定をしたんだろう?」**といつも反省するのです。 オヤジの一体感・結束力はグループシンクを誘発するから要注意です。「みんなで飲めば怖くない!!」「三人寄ればただの酔っ払い!!」なのです。 組織はオヤジだけでけではなく、**ジェンダーフリーで多様性のある**飲み会にすることにより、再発を防止を目指しましょう。まあ、飲みすぎないに越したことはありませんが。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 【無料】2018/3/7(水) アパレル・小売り企業向けCSセミナー ビームスが取り組むNPS×VOCリスニング ~VOCリスニングを起点とした店舗活性化施策の実行と、店舗マネージャーから見た現場の効用、そして今後の展望~ --- title: コロナ時代の新提言!これからのテナント戦略・戦術のすべてをお伝えします 〜顧客体験価値(CX)を最大化するNPSとLINEの本格活用法〜 date: 2022-07-10 url: https://total-engagement.jp/seminar/2199/ --- # コロナ時代の新提言!これからのテナント戦略・戦術のすべてをお伝えします 〜顧客体験価値(CX)を最大化するNPSとLINEの本格活用法〜 --- title: コロナ禍でのちょい飲み戦略 date: 2022-12-15 url: https://total-engagement.jp/column/service-science/115/ --- # コロナ禍でのちょい飲み戦略 コロナ禍で大きく飲み屋さんの形態も変わってきています。 これまでは、居酒屋さんのようにある程度落ち着いて座って、ゆっくり飲みながら食べる形がありました。勿論、しっかりとした食べ物メインのお店も多くありました。 私も週に3,4回は会食と称して利用させていただいておりました。ところが、コロナ禍の影響で回数もめっきり減っています。 ## 「ちょい飲み」や「招待制・会員限定」サービスが増えてきている コロナ禍前から、ファストフードなど外食チェーンの店舗内で、夕方から酒とつまみを販売する**「ちょい飲み」サービス**が広がっていました。 以前話題になった**日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)**が、東京・高田馬場でビールやワインなどの酒を楽しめる新業態店舗を始めていました。昼間は通常のメニューに加え、こだわりのコーヒーやスイーツなどを提供し、午後5時からはアルコールを提供。国内外から取りそろえた地ビールやワインのほか、サントリー酒類と共同開発したハイボール「カーネルハイ」など約40種類のアルコール類を用意しており、得意とする鶏肉を使った料理やサラダなど酒に合うメニューも取りそろえていました。残念ながら、現在はアルコールの提供はされていないようで、ロッカー式の宅配代行受け取り口などを設置してリニューアルオープンしているとのことです。 また、コーヒーチェーン大手、**スターバックスコーヒージャパン**は東京・丸の内に**食**事や酒などを提供する店舗を19年3月30日に開店しました。牛丼チェーン「吉野家」やラーメンチェーン「日高屋」といった先行組は、低価格でお酒が楽しめるとあって、サラリーマンを中心に人気は高いようです。現在は全国9店舗で実施されています。 飲食の業態としても簡単なおつまみとお酒で、帰りがけにちょっと飲んで帰る「ちょい飲み」業態も増えています。コロナ禍の影響で長居を嫌うユーザー心理の反映ではないでしょうか。 また、逆にコロナ禍対策もしっかりとして不特定多数を対象にせずに、招待制や会員制にして、特別感のあるサービスを提供するお店も増えてきました。 これらは、昔からあった業態でしたが、コロナ禍で進化しており、SNSなどの集客拡散システムを上手く利用することにより、客単価をあまりあげずに満席を常にキープする事で継続営業ができています。 ## ここで、「ちょい飲み」を戦略的に考えてみると アメリカの経営学者で「経営戦略の父」として名高いイゴール・アンゾフが立案し、事業拡大マトリクス経営戦略を検討する著名なフレームワークの一つに**「アンゾフの事業拡大マトリクス」**があります。事業の拡大の方向性を**「製品軸」と「市場軸」**に分けて、どの方向性で成長していくかの意思決定に使うとともに方向性を意識した施策を立案するためのフレームワークとして使用します。 このフレームワークに従いファストフードの成長ベクトルを考えると、ケンタッキーの今回の戦略は、新製品の提供になりますが、市場(顧客)はどちらをメインで狙っているのでしょうか? おそらく**既存顧客(A)**なんでしょうね。しかし、既存顧客(A)であれば、プロントとか同じような形態の競合が多く存在し、劇的な成長路線を描くことが困難なように思えます。 ここはひとつ、新規顧客(B)しかも、銀だこのように立呑ができ、チキンとクラフトビールなどでサクッと飲めるお店などはどうでしょうか? バイイングパワーと独自のエキスを利用したケンタッキー焼き鳥メニューをホッピーのセットで格安で提供する、なんてどうでしょう?話題性もあり、ワールドビジネスサテライトに取り上げられるかもしれませんよ。それくらいの**差別化とリスク**を負わないと、この激戦業界で成長は厳しいような気がします。そこでヒントを以下の書きます。 ## 顧客体験的な観点から見ると 飲食事業での調査結果をみると、推奨者は「美味しい」「リーズナブル」「清潔さ」などのコメントは殆ど出てきません。飲食店に求めてきていることは「味」「価格」「清潔」などは、必要条件であって、十分条件にはなっていません。 今の顧客が飲食店に望んでいるのは、従業員さんの人的なコミュニケーションやスタッフの元気さであったりします。調査結果のコメントなどには、「スタッフが元気でこっちも元気になりました」や「気にかけてくれて、嬉しかった」などが目立つようになります。 コロナ禍で外食の機会が減っている中、やはり人的なコミュニケーションを介して、元気にさせてくれるお店が流行る気がします。 ポイントは現場の元気です。 スタッフが作業ベースの仕事をこなしている飲食店は、勿論空腹を満たすためには必要ですが、元気をもらえる場にはなりません。 そこで当社では現場スタッフが元気になるための、「FACT based Training 」という顧客調査と研修をセットにして成果が出せるモデルを、これまでの企業様と開発しました。 是非、詳細はこちらのURLをご覧になってください。 https://total-engagement.jp/information/2252/ 関連記事 / Related - 3枚目男も使える”ブルーオーシャン戦略” - “アンカリング効果”の私生活利用は有効? ~衝動買いの心理学と顧客エンゲージメント - 消えてしまうサービスを形に残そう ~感動のサービス体験をお客様は忘れてしまう! --- title: コロナ禍における飲食業の打開策とは? 〜来年1月の繁盛を目指して飲食業が今やるべきこと〜 date: 2022-07-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2225/ --- # コロナ禍における飲食業の打開策とは? 〜来年1月の繁盛を目指して飲食業が今やるべきこと〜 --- title: サイボウズの離職率が28%から4%へと低下した理由は、柔軟な組織作りにあり?! date: 2016-01-19 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/164/ --- # サイボウズの離職率が28%から4%へと低下した理由は、柔軟な組織作りにあり?! 皆さんは、ご自身が勤める会社の離職率、ご存じですか? 離職率は業界や企業の性質等によっても大きく異なるため数字だけを見て判断すべきものではないと思いますが、一般的に離職率が高くなる理由には、賃金の低さやハードな勤務体制があると言われています。 では昇給などを提案したり、労働時間を短縮したりすれば、離職率は途端に減るものなのでしょうか。給与や賞与、或いは休日や労働時間等が関わるインセンティブが従業員のモチベーションの元になることもありますが、決してそれが全てではないので、離職率が激減するファクターにはならないと思います。 例えば顧客ロイヤリティを高めたいと考えている企業は、お客様を大勢の一人と捉えず、大切な一人のお客様と捉えて、一人ひとりに合った商品やサービスを提供する努力をしていると思います。一人ひとりのために何ができるかを考え行動することで愛着や絆が生まれ、「この商品・サービスをずっと使いたい」「ずっとこの企業・ブランドにお世話になりたい」とロイヤリティが高まります。 こういった取り組みをお客様だけでなく、従業員に対しても行ってみるとどうなるでしょうか。**職場への愛着や絆を感じることで、「この会社で働きたい」「働き続けたい」と仕事にやりがいを感じ、自社の存続や成長に積極的に関わっていこうとする従業員が増える**のではないでしょうか。これぞまさに従業員エンゲージメントの高い状態。サービス品質向上、改善や新商品開発提案の増加、雇用・教育コストの削減、そして離職率の低下につながります。 実際従業員を大勢の一人と捉えず、大切な一人の従業員として捉えることで離職率を28%から4%へと低下させた(下記グラフ参照)のが、恐らく多くの企業が使用しているであろうグループウェアで有名なサイボウズです。 【サイボウズの従業員数と離職率の推移】 出典:サイボウズ 厚生労働省の平成26年の産業別入職率・離職率調査で情報通信業の離職率が11.3%だったことを考慮してもやはり低い数値であることが分かりますが、では同社の取り組みとは一体どのようなものだったのでしょうか。 ## 一人ひとりに適した人事制度の導入 **「モチベーションは人によって違うのだから、多様な働き方ができる職場にすべき」**と考えたサイボウズ社長の青野慶久氏が導入したのが、選択型人事制度と呼ばれるもの。下記図にあるように9種類から働き方を選択できるようになっていて、「オフィスで長時間働く」「オフィスで短時間働く」「オフィス以外の自由な場所で長時間働く」「オフィス以外の自由な場所で短時間働く」など、育児や介護、通勤や健康など従業員一人ひとりのライフスタイルに応じて選択できるようにしています。給料も各働き方で異なり、ライフスタイルの変化による働き方の見直しも定期的に行われているのだとか。 【選択型人事制度】 出典:サイボウズ さすがサイボウズだけあって、異なる働き方をする社員間のコミュニケーションはグループウェアを使って密に行うようにしているのだとか。 他にも、 - 最長6年間の「育児・介護休暇制度」(2006年~) - 35歳以下の従業員が自分を成長させるための転職や留学をした後最長6年間は復帰ができる「育自分休暇制度」(2012年~) - 原則業務にマイナスとなるもの以外は副業が可能とする「副業許可」(2012年~) など、社員一人ひとりとの対話を行うことで導入された制度が盛り沢山! 以前「“ワークライフバランス”と“幸せな国”ランキングで1位のデンマークの人たちの働き方」の記事で、デンマークの労働生産性が高い理由に、成果を出せば、働く場所や時間は自由でかまわないという考え方が浸透している「自由度の高い働き方」や、上司は常に部下を信頼して仕事を任せ、働いた時間ではなく成果を重要視している「職場での誠実な信頼関係」があることをご紹介しましたが、それぞれに合ったワークライフバランスを見つけることが生産性を高め、幸せに働くことができるということが分かります。幸せな気持ちで物事に取り組むと生産性が約12%も上がるという研究結果もありますが、サイボウズの離職率が下がったのもこの辺りが強く関係しているのではないでしょうか。 ## 円滑なコミュニケーションのためのさまざまな取り組み 新しいアイディアの創出や、社員間の交流をさらに促進するために、サイボウズではグループウェアを超えたコミュニケーションを活性化するため、次のような工夫をどんどん取り入れています。 - 部員一人当たり年間10,000円が補助されるという「部活動支援」(2005年~) - 一人あたり3,000円が補助されるという「誕生日会」(2008年~) - リラックスしながらも真面目に熱く仕事の話をする「場(Bar)」に飲食費を支援する「仕事Bar」(2009年~) - 部内での飲み会等に一人あたり年間10,000円を補助する「部内イベント支援」(2010年~) - 社員を感動させるサプライズを考える「感動課」の設置(2011年~) - 業務時間外に行う単発のイベントに対して費用を一部支援する「イベン10」(2012年~) など、こちらも盛り沢山です。特に世界初だという「感動課」、興味ありませんか?職場で感動的な体験をする機会が増えることで、よりモチベーションアップにもつながりそうです。 一人ひとりが自分らしく幸せに働くためにできることを、サイボウズの例を参考に考えてみてはいかがでしょうか。 参考: http://cybozu.co.jp/company/workstyle/  http://news.livedoor.com/article/detail/10340532/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 映画『マイ・インターン』から得る、あらゆる世代が仕事や生き方に活かせる気づき --- title: サウスウエスト航空やザッポスの成長と高い顧客満足度に貢献したのは、「貪欲に従業員の声を聞く」ということ date: 2015-04-03 url: https://total-engagement.jp/column/others/287/ --- # サウスウエスト航空やザッポスの成長と高い顧客満足度に貢献したのは、「貪欲に従業員の声を聞く」ということ 利益が優先されてしまい、なかなか従業員の満足度まで手が回らないという企業も多いのではないでしょうか。でも従業員のことがないがしろになってしまうと、社内の雰囲気がイマイチになったり、チームとしての一体感がなくなってしまったり、コミュニケーションが希薄になってしまいます。これは従業員エンゲージメントの低下を招く負の要素。従業員エンゲージメントというのは強化されることで、顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大や、持続的成長などにつながるので、会社を骨太にしてくれる栄養素のようなものです。であればその栄養素を最大限に高めたいですよね。でもどうしたらよいのでしょうか。高い成長と顧客満足度を達成しているサウスウエスト航空とザッポスの例を見ながら、できることを探っていきましょう。 ## 従業員エンゲージメントが格段に高いサウスウエスト航空 サウスウエスト航空は、「顧客第二主義」「従業員の満足第一主義」という、他ではなかなか見ることのない企業ポリシーを掲げています。これは、不確定要素の多い顧客よりも、確固とした基盤と成長の原動力を持ち、信頼できる人間関係を築くことができる社員を高く評価してのこと。 そんなサウスウエスト航空は、アメリカ同時多発テロ事件以降、他社が大量の人員削減を行う中、唯一解雇を行わず、さらには赤字さえ出さなかった唯一の航空会社。さらに驚きなのは、当時経営難であったにも関わらず、解雇を行わないとした会社の誠意に社員が応え、自ら減俸を申し出たということ。これは会社への大きな愛情と信頼があってこそです。 また、顧客の”ご機嫌取り”をするのではなく良識を優先した判断や、顧客満足のための判断などを従業員一人ひとりの裁量に任せています。もし従業員の判断で挑戦したことが、結果大きな損失を伴うようなものであったとしても、サウスウエスト航空は解雇・降格などは行わず、その従業員の信頼を回復することを優先するとしているほど。 過去には、大手航空会社と競合する短距離路線に進出したことが災いし、三大エアライン予約システムから締め出されるという苦境に立たされたこともありました。これにより旅行代理店などではサウスウエスト航空の航空券が自動的に発券することができなくなり、手書きで発券しなければならなくなったことから、同社に苦情が殺到しました。そこで当時のCEOで創立者のハーブ・ケレハー氏が解決策を従業員に求めたところ、今や業界スタンダードとなっている「チケットレス」のシステムの提案があったのです。同社はこれをたったの4ヶ月で開発し、苦境を乗り切りました。 これはサウスウエスト航空の従業員エンゲージメントが高いことを示すいい例です。同社経営陣は普段から現場に出て社員の声を聞いたり、社員の仕事を手伝ったりすることがあるといいます。その見本となったのがケレハー氏。彼こそ「顧客第二主義」「従業員の満足第一主義」という考えの発案者であり、従業員の声を大切にするのはもちろん、社員からのメールにも一つずつ丁寧に答えていたそうで、そういった姿勢が共感と愛着を呼び、従業員エンゲージメントを高め、「チケットレス」というサービスを生み、業界に革命をもたらしました。 ## 従業員の声を聞く風通しの良さ、明るい社風が特徴のザッポス 「幸せを届ける会社」として有名なザッポスのCEOトニー・シェイ氏の「社員の幸せを追求すると、それが顧客や取引先の幸せにつながる」という考えに触れたことがある人も多いのではないでしょうか。ザッポスには「利益よりも従業員と顧客の幸せを優先する」という企業ポリシーがあり、それを「10のコアバリュー」という価値基準を元に実現しています。 従業員の個性を大切にし、「従業員がありのままの自分でいられるときに一番自分の力が発揮される」という考え方を持つザッポスでは、服装が自由なのはもちろん、自分のデスクを自分の好きなように飾ることができるようになっています。条件は「周りを楽しませること」。そんな環境で働く彼らはお互いのデスクを行き来して頻繁にコミュニケーションをとり、それが信頼や絆の形成に役立っています。 また、ザッポスもサウスウエスト航空と同じように、カスタマーサービスの権限を従業員に与えています。これは仕事のやりがいや、会社に対する絆を生むのに大きく貢献するものです。CEOや経営陣のデスクに直接赴いたり、メールなどで意見や質問をすることも可能。縦割りではなく横つなぎの組織文化が、新しいアイディアや感動のサービスを生むきっかけとなっています。 ザッポスでは毎週”Happiness Survey”と呼ばれる従業員の幸福度を測定する調査も行われています。このアンケートにはたったの5問しかなく、しかも3つの答えの中から一つを選ぶだけというとても簡単なもの。自由に書き込める欄もあるので、提案や改善点を伝えることもできます。アンケート結果は全社員と共有し、自由欄に書き込まれた内容には担当部署から必ず返事があるのだとか。このアンケートはNet Promoter® Score(ネットプロモータースコア=NPS® )を活用したもの。本来NPS® は顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、最近では従業員ロイヤリティを測るために活用している企業も増えています。オススメなのは、ザッポスのように、年に1~2度定点観測を行い、より従業員の幸福度と推奨度が増幅するようなNPSの活用です。 関連記事 / Related - 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【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 顧客体験における重要な「接点」は確実に! --- title: サービスデザインと顧客体験:新しい価値の創造と改善 date: 2023-08-23 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3006/ --- # サービスデザインと顧客体験:新しい価値の創造と改善 ## **サービスデザインってなに?** 「サービスデザイン」って聞いたことありますか? ウィキペディアによると、 これはサービスの品質をアップし、 サービス提供者と顧客の関わりを良くするために、 人々・仕組み・コミュニケーション、 そしてサービスに触れる物などを計画してまとめる活動のことなんです。 観察結果をまとめて、スケッチやサービスの試作品を使ってアイディアを見せることが一般的です。こうした取り組みは、商品やサービスにおいて、お客さん目線で新しい価値を生み出して、継続的に提供する方法を考えることを指しています。 ## **顧客の体験とサービスデザインの一体化** 近頃、たくさんの企業が顧客体験の大切さに気がつき始めています。 テクノロジーや情報の普及により、他の会社との違いが見つけにくくなり、お客さんたちは情報を手に入れて価格を下げる方針をとり、それが利益に影響を及ぼしています。 こうした課題に対処するためには、**顧客のことをよく理解し、欲しがる価値を予測して提供**することが必要なんです。 ## **サービスデザインと顧客体験活動の連携** サービスデザインと顧客体験活動を結びつけることで、お客さんの体験を進化させることができます。 具体的な進め方は以下の通りです。 - **顧客体験の調査と分析**: 顧客のニーズや問題点を知り、サービスの改善点を見つけます。 - **課題の明確化とデザイン**: サービスデザインの手法を使って、顧客が欲しいものや求めているものを考えます。 - **試作とテスト**: 考えたサービスのアイディアを形にして、お客さんに試してもらい、意見を集めます。 - **改善と実践**: 集めた意見をもとにサービスを良くして、実際に使える形にします。顧客体験のアイディアをサービスデザインに取り入れます。 こうしたアプローチで、企業はお客さんに驚きの体験を提供し、競争力を高めることができるでしょう。 既存事業の改善や新しい事業の立ち上げでも、お客さんの体験がどのように受け取られているかを見える化して、サービスデザインを再考する機会を持つことが大切です。 最終的に、お客さんの期待を超える体験を届けることで、企業の成功が見込まれます。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 効率的にサービス向上を行うための、ミステリーショッピングの5つの活用法 --- title: サービス・プロフィット・チェーンとは date: 2024-11-05 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4015/ --- # サービス・プロフィット・チェーンとは 「サービスプロフィットチェーン」、を知っている方も多いかと思います。私は10年以上前にハーバードビジネスレビューで読んだことが最初だったと思いますが、日本の「三方良し」と同じ概念程度に捉えておりました。 「サービスプロフィットチェーン(Service Profit Chain, SPCと略されることもある)」とは、従業員満足(Employee satisfaction, ESと略する)、顧客満足(Customer satisfaction, CSと略する)企業利益の因果関係を示したフレームワークのことである。サービス・マーケティングの先駆者であるハーバード・ビジネススクールのへスケット教授(J.S.Heskett)と、サッサー教授(W.E.Sasser,Jr.)らが1994年に提唱した概念です。この概念は、企業が従業員と顧客の体験を重視することで、長期的な成功と持続可能な成長を実現できることを示しています。体験価値を考える上で、サービスプロフィットチェーンの基本的な構造と、その重要性について改めて考えたいと思います。 https://hbr.org/2008/07/putting-the-service-profit-chain-to-work ## サービスプロフィットチェーンの基本構造 サービスプロフィットチェーンは、以下の主要な要素で構成されています: - **内部サービス品質** 内部サービス品質は、従業員が仕事を効率的に行うために必要な環境やサポートを指します。これには、適切なトレーニング、ツール、リソースの提供、そして健全な職場文化の育成が含まれます。 - **従業員満足** 内部サービス品質が高いと、従業員の満足度が向上します。満足した従業員は、仕事に対するエンゲージメントが高まり、生産性も向上します。彼らは企業のミッションとビジョンに共感し、積極的に貢献しようとする意欲を持つようになります。 - **従業員の忠誠心** 満足度の高い従業員は、企業に対する忠誠心も高くなります。彼らは離職率が低く、長期間にわたり企業に貢献する傾向があります。これは、企業にとって重要な資産となります。 - **外部サービス価値** 忠誠心の高い従業員は、高品質なサービスを顧客に提供します。外部サービス価値が高まることで、顧客は企業の提供するサービスや製品に対して高い満足度を感じます。 - **顧客満足** 高い外部サービス価値は、顧客満足度を向上させます。満足した顧客は、企業のサービスや製品をリピートするだけでなく、他の潜在顧客にも積極的に推薦します。 - **顧客忠誠** 満足した顧客は、企業に対する忠誠心を持つようになります。彼らは長期にわたり企業の製品やサービスを利用し続け、企業の安定した収益基盤を形成します。 - **企業の成長と収益性** 最終的に、顧客忠誠度の向上は企業の成長と収益性の向上に直結します。企業は持続可能な競争優位性を確立し、市場での地位を強化することができます。 ## サービスプロフィットチェーンの重要性 サービスプロフィットチェーンは、従業員満足度と顧客満足度が企業の成功に不可欠であることを強調しています。従業員が満足し、エンゲージしている企業は、自然と高品質なサービスを提供し、その結果、顧客満足度も向上します。以下に、サービスプロフィットチェーンの重要性をいくつかの観点から説明します: - **従業員の価値の最大化** 従業員は企業の最大の資産です。彼らの満足度を高めることで、企業は従業員のポテンシャルを最大限に引き出し、生産性の向上とイノベーションの促進を実現できます。 - **顧客体験の向上** 顧客は企業とのインタラクションを通じて経験を形成します。従業員が提供する高品質なサービスは、顧客体験を向上させ、顧客のロイヤルティを高めます。 - **持続可能な成長の実現** 顧客のロイヤルティが高まると、企業は安定した収益を確保し、長期的な成長を実現できます。これは、競争の激しい市場においても持続可能な競争優位性を確立するために重要です。 ## まとめ サービスプロフィットチェーンは、従業員満足度、顧客満足度、そして企業の利益の間に存在する強力な相関関係を示しています。特に論文作成時よりも、デジタル化が生活シーンの様々な部分にも浸透している現在では、このフレームワークを理解し、実践することは非常に重要になっています。 企業は従業員と顧客の両方にとって価値ある体験を提供し、持続可能な成長を実現することができます。従業員を大切にし、顧客満足を追求することが、企業の成功への最短の道です。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】インバウンド観光と体験価値 --- title: サービス・プロフィット・チェーンとは date: 2024-11-05 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%93%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%97%e3%83%ad%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%81%e3%82%a7%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%81%a8%e3%81%af/ --- # サービス・プロフィット・チェーンとは --- title: サービス品質を上げるには"従業員体験"を整えるしかない date: 2025-05-02 url: https://total-engagement.jp/white_paper/4323/ --- # サービス品質を上げるには"従業員体験"を整えるしかない ## 「サービス品質を上げるには“従業員体験”を整えるしかない」 現場のサービス品質にバラつきがある、スタッフのモチベーションが下がっている…。 その根本原因は“従業員体験(EX)”の未整備かもしれません。 このホワイトペーパーでは、CS/CX向上の鍵となる「従業員の本音を引き出し、現場を自走させる仕組み」をわかりやすく解説します。 --- title: ザッポスの新しい試み「ラスベガス・ダウンタウンプロジェクト」とは?【「ザッポスの奇跡」の"今"を見てきた】 date: 2018-07-08 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/243/ --- # ザッポスの新しい試み「ラスベガス・ダウンタウンプロジェクト」とは?【「ザッポスの奇跡」の"今"を見てきた】 ## 行政・投資家・起業家の三者が一体となって取り組む地域再生 トータル・エンゲージメント・グループ CEOの池田 順一です。 2015年6月14日~17日に以前より大変興味をもっていた**米国ザッポス社を訪問**してきました。Amazonに買収された後のザッポス社がど うなっているのか? 顧客・従業員エンゲージメントの行われ方がどうか? - **地域貢献をテーマにした「ダウンタウン・プロジェクト」** - **最近話題の「ホラクラシー」という組織形態導入の影響** など**ザッポスが新しいチャレンジをし格闘する生の現場**を見て聞いてきました。これらの中には、今後、**顧客・従業員エンゲージメントを高めたい企業**の参考になるザッポス社の実際の様子やインタビューや、すぐに企業の業務改善や売上に貢献することは難しいものの**「企業文化」**や**「コアバリュー」**を考える参考にな る先進的な取り組みがあります。これから数回にわけて、今回の視察レポートをお届けします。高い顧客満足を実現しているザッポス社の今に興味がある**経営者・CS担当者・人事担当者の方**はぜひお読みください!第1回はザッポスのCEO トニー・シェイが新たに取り組んでいる**行政・投資家・起業家が一体となって取り組むラスベガス旧市街の地域再生「ダウンタウン・プロジェクト」**です。 ## ザッポスのCEO トニー・シェイが新たに取り組む「ダウンタウン・プロジェクト」とは? **「ダウンタウン・プロジェクト」**はザッポス社CEOのトニー・シェイが**私費350億円を投資し**、地域行政とベンチャー企業と協力して地域社会を豊かでクリエイティブな街に再生させる試みです。2013年、ザッポス社は、創業以来本社があった**ラスベガス近郊のヘンダーソン**から、**ラスベガス旧市街であるダウンタウン**へ移転しました。ラスベガスは大規模ホテルが立ち並ぶストリップ地区と、廃れた旧市街であるダウンタウン地区の2つから成り立っています。ザッポス社の本社移転は、トニー・シェイが取り組むダウンタウン再生プロジェクトを身をもって実行するものでした。 ## 「幸福なコミュニティ」と「ビジネスの成功」が同時に広がる街づくりの仕組み トニー・シェイの投資した費用の多くは不動産取得に使われ、 - テック起業家支援施設 - ローカルビジネス支援施設 - 教育施設 などに利用されています。 「ダウンタウンプロジェクト」では、次の**3つの「C」** - **Collision (出会い)** - **Co-learning (学びあい)** - **Connectedness (結びつき)** を持続的かつ長期にわたって作り出すことによって、ダウンタウンを**インスピレーション、起業家のエネルギー、創造とイノベーション、希望にあふれた街にする**ことを目指しています。 このビジョンに合致した企業が - 財務的支援 - ローカル・ビジネスとのメンターシップ・プログラム - バックオフィス支援 などの支援を受けることによって、**自社のビジネスを成長させながら、同時に地域を活性化させていく仕組み**です。 ## 昼は子供たちが遊ぶ公園が、夜はライブ演奏がある野外バーに変身 今回は、このプロジェクトによって運営される代表的な施設として、「ContainerPark」 (商業施設)と、「WORK IN PROGRESS」 (インキュベーション施設)の2箇所を視察してきました。 「ContainerPark」は昼間は子供のための遊び場になり、夜は夜風にあたりお酒を飲みながらライブが聴けるような気持ちいい空間です。 「WORK IN PROGRESS」は、日本でも増えてきたインキュベーション施設(起業家を支援するオフィス・サービス施設)に近く、特に入居している起業家者同士の交流に力を入れています。 ## 地産地消型のオーガニック・スーパー「WHOLE FOODS MARKET」 「ダウンタウン・プロジェクト」によるベンチャー支援は、オフィスの提供だけでなく、そこで働く人とその家族の「衣・食・住」全体の整備をしています。 「食」の面では**「WHOLE FOODS MARKET」という地産地消型のスーパー**があります。アメリカやカナダなど世界に270店舗以上を持つチェーンですが、パンは遠くの工場で生産するので はなく**街のパン屋さんから仕入れる**といった地産地消への実験的な試みをしています。 ## ザッポスCEOトニー・シェイの自宅をオフィスにする次世代の起業家たち さらに驚いたことは、トニー・シェイの自宅はテックベンチャー企業に貸出されていました。 大変デザインにすぐれた**快適かつ感性が刺激されるオフィス**でやる気も上がります。 実際に、このビルで働いている方にもインタビューをさせていただきましたが、**みなプロジェクトの意義に共感し、自分の住む地域へ貢献したい**という本気が伝わってきました。 トニー・シェイの志から始まった「ダウンタウン・プロジェクト」が企業や地域を巻き込み、どこまで成功していくのか、**これからの日本の町おこしの大きな参考**になるのではないかと思います。 今後も注目していきたいと思います。 ## アメリカ視察レポートの第1回いかがだったでしょうか? **利益の追求だけでなく地域や社会への貢献を考えるトニー・シェイの試み**に参考になるところはありましたか?顧客・従業員エンゲージメントを高めることに興味をお持ちの**経営者・CS担当者・人事担当者の方**は、ぜひ参加をご検討ください。 お申し込みお待ちしています! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客ロイヤリティを高めるのに、「ありがとう」の一言がロイヤリティプログラムよりもずっと効果的なワケ --- title: シャープの「おもろい家電」に見る従業員・顧客エンゲージメントへの影響 date: 2014-11-21 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/350/ --- # シャープの「おもろい家電」に見る従業員・顧客エンゲージメントへの影響 2010年に、1990年から使っていた「目の付けどころがシャープでしょ。」というスローガンを、「目指してる、未来がちがう。」に変更したシャープ。「『オンリーワンで社会を変革してゆく』という企業姿勢をより鮮明に表す」という想いがあってのことだったようですが、先日発表されたのが、シャープが「おもろい家電」を増やすという、このスローガンを体現するような今後の展開でした。 昔はゼンマイ式カミソリ、しゃべる電卓、そろばんと電卓を一緒にした「ソロカル」など、「おもろい家電」が多くあったのも確か。でもいつしか社長のリーダーシップが強くなってしまい、指示待ちをする社員が増えたのが経営が傾いた理由、とシャープの高橋社長は語ります。だからこそ、社員が挑みやすいように、失敗しても評価する制度に変更し、ユニークな商品を多く生み出した往年の社風を取り戻して、経営再建に活かそうということなのかもしれません。 社員の声を聞き、権限委譲し、失敗しても評価するというシャープの企業風土改革は、**会社と従業員がイコールパートナーとなることを示すことで従業員のモチベーションを向上させ、会社への愛着を生み、新商品開発提案増加や離職率低下などの従業員エンゲージメントを強化させることにつながる**のではないでしょうか。 では顧客エンゲージメントはどうでしょうか。一例として、「おもろい家電」として発売されたお掃除ロボット、「プレミアムなココロボ」を見てみましょう。(周りに人がいる場合は、イヤホンを付けてご覧ください) アニメの声優の声で「べ、べつに、あなたにほめてほしくて掃除したんじゃないんだからね」などと話すおしゃべり機能付きの「プレミアムなココロボ」、確かに「おもろい家電」には違いありませんし、アニメファンの方にとっては興味を惹かれる商品のはず。でも148,000円(税込)と、価格もなんともプレミアム! 実際全く売れていないようなのですが、アニメファンというターゲットのニーズやライフスタイルを把握しないまま開発してしまったからかもしれません。 「従業員を大切にします!」「シャープらしさを取り戻します!」というシャープの姿勢は素晴らしいと思います。企業が元気になるということは社会が元気になるということだから、シャープのように従業員がイキイキと働けるような取り組みを、多くの企業に行ってほしいとも思います。でも残念なことに、従業員に寄り添った結果、顧客の声がないがしろにされてしまっていることが「おもろい家電」から見えてしまうのです。だからそこに深い共感や愛着は生まれませんし、本来顧客エンゲージメントが強化されることで「プレミアム価格での購入」という行動を引き起こすはずなのですが、今回売れていない状況を見ると、顧客エンゲージメントの強化に至っていないことが予想できます。 売上・利益の拡大と企業の持続的成長に欠かせないと言われるエンゲージメントですが、「顧客エンゲージメント」と「従業員エンゲージメント」の両輪がうまく回ってはじめてこういった結果をもたらします。だからこそこの二つの取り組みは、一体となって進めなければならないものだと言えるでしょう。 関連記事 / Related - 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eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - ソーシャルメディア時代にはコールセンターがブランドを高める --- title: シリコンバレーのテック企業を見れば一目瞭然?! ワーク・ライフ・バランス重視が必ずしも従業員満足度の向上につながるわけではない理由 date: 2015-04-20 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/279/ --- # シリコンバレーのテック企業を見れば一目瞭然?! ワーク・ライフ・バランス重視が必ずしも従業員満足度の向上につながるわけではない理由 近年、社会全体に広がりをみせる「ワーク・ライフ・バランス」。もちろん、仕事とプライベートのバランスを取り、両方を充実させることができたら、それは素晴らしいに違いありません。でも制度として国や会社が押し付けるものではなく、あくまで生き方の選択肢としてとらえるべきものではないだろうか。そんなことを、シリコンバレーのテック企業とそこで働く人々を見て思ったのでした。 ## モチベーションを上げてくれるシリコンバレーのモノ・コト・ヒト GoogleやApple、Facebookなど、数多くのテック系企業が集まるシリコンバレー。日々革新的な製品やサービスが生まれるこの地では、給料が破格なだけでなく、待遇も抜群。無料の社食・フィットネスジム・マッサージ・ハウスクリーニング・託児所・美容院や、会社100%負担の健康保険、Wi-Fi完備の送迎バス(車で通勤する社員を減らし、二酸化炭素排出量削減に貢献する目的)といったバラエティに富んだ待遇はもはやシリコンバレーのスタンダード。どの企業も、魅力的なオフィスや福利厚生で社員のモチベーションを上げ、社員のひらめきを誘発して、さまざまなイノベーションを生み出すという目的を持ってのこれらの待遇ですが、より多くの時間を社内で過ごしてもらい、エンジニアに1行でもより多くのコードを書いてもらおうという目的もあります。 例えばシリコンバレーのテック企業が集まるエリアは、レストランなども少なく、食事をしようと思ったら車で外出しなければならない。でも社食があれば、その移動の時間を短縮することができる上、社内でのコミュニケーションも増える。また、仕事で忙しいエンジニアが家のことがおろそかになってしまったとしても、ハウスクリーニングなどのサービスを受けられれば、その分ストレスも掃除をする時間の負担も軽減される。このように、優秀なエンジニアがどうやったら仕事に集中できるかを考えた結果が、シリコンバレーのテック企業各社の福利厚生に表れています。 シリコンバレーのテック系企業の魅力は、給料や待遇だけでなく、そこに集まる人にもあるといいます。世界中から優秀なエンジニアが集まるこの場所では、どんなに突飛なアイディアでも、否定することなく「それ面白そう!」「きっとできるよ!」「一緒にやってみよう!」とオープンマインドで受け入れる人が多いのが特徴。さらに彼らの会社に対する忠誠心は71%と、アメリカの他のエリアや他の国に比べて高いのだそう。でも会社より、仕事や仲間に対するロイヤリティの方がずっと高いのだとか。 一般的な企業では、せっかくいいアイディアがあっても、人や組織の問題でイノベーションが失敗してしまうことが多くあるように思います。でもシリコンバレーのテック系企業では、いつでも社員同士がカジュアルにコミュニケーションをとれる環境があり、それを自由に試す環境もある。さらにすぐ近くに世界を席巻するようなサービスを創り出す人がいることで、インスピレーションが刺激される。人々の多様性やさまざまなアイディアを積極的に受け入れ、チームワークを大切にし、チャレンジを恐れないシリコンバレーだからこそ、世界を変えるようなイノベーションが生まれているのではないでしょうか。 ## 仕事が好きならワーク・ライフ・バランスは関係ない? シリコンバレーのエンジニアにとって、残業は当たり前。深夜まで仕事をしたあげく、家に帰ってもコードを書き、「僕のリラックス方法? コードを書くことかな」と言うエンジニアも多く存在しているほど。彼らのことを“神経質なワーカホリック”とレッテルを貼り、ワーク・ライフ・バランスの大切さを問う人がいるようですが、それは間違いのように思うのです。なぜなら彼らはコードを書いている時(仕事をしている時)が一番幸せだから。そして彼らの情熱を理解してくれる会社が、その情熱を傾けられる環境を用意してくれているのであれば、それが彼らにとって最もバランスが取れている状態なのではないでしょうか。それにもし彼らがワーク・ライフ・バランスを気にしていたら、世界のユーザーに愛される製品・サービスを作る超一流のエンジニアになることはできません。 偉大な発明家として知られるエジソンも、相当なワーカホリックだったと伝えられています。電球を発明する前には1万回も失敗したそうですが、それでも彼は「私は一日たりとも、いわゆる労働などしたことがない。 何をやっても楽しくてたまらないからだ」と言いました。そんな彼の仕事に対する姿勢や飽くなき探究心は、シリコンバレーのエンジニアと重なるところがありますが、やはり仕事を“楽しいもの”と前向きにとらえている彼のことも、“ワーカホリック“とは呼べないのです。 彼らに共通しているのは、仕事が好きという気持ちがモチベーションを高める原動力になっているということ。情熱を持って、いきいきと仕事に取り組む人は、仕事に対するエンゲージメントが高い証拠。企業の中でエンゲージメントが高い従業員が増えると、サービス改善や新商品開発提案の増加、全体的なサービス品質向上、離職率の低下などにつながり、結果売上・利益の拡大や持続的成長を遂げることが可能になります。 だからワーク・ライフ・バランスというバズワードに惑わされることなく、従業員一人ひとりの働き方を尊重し、より従業員エンゲージメントを高められるような取り組みを考え、実践していくことが企業には求められるのではないでしょうか。 参考:http://www.accenture.com/SiteCollectionDocuments/PDF/Accenture-Inside-Silicon-Valley-with-Russell-Hancock-Interview-Jeanne-Harris-Chris-DiGiorgio.pdf 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 日産自動車株式会社が掲げる、“ヒト”を核として豊かな社会の創造を追求するビジョンとミッション --- title: シンクー エンゲージメント・フォーラムの運営を開始しました! date: 2013-04-29 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/1419/ --- # シンクー エンゲージメント・フォーラムの運営を開始しました! このブログでは、顧客エンゲージメント強化、従業員エンゲージメント強化のノウハウやポイント、また国内・海外の企業、組織のエンゲージメント取り組み事例、最新情報をご提供していきます。 記事に対するご意見、ご質問などぜひ皆様のフィードバックをお願いします。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ --- title: シンプルなアプローチで大きな効果! スタッフのモチベーションが向上し行動改善する「アファメーション(自己肯定)」と「感謝」の科学的効果 date: 2016-04-05 url: https://total-engagement.jp/column/others/138/ --- # シンプルなアプローチで大きな効果! スタッフのモチベーションが向上し行動改善する「アファメーション(自己肯定)」と「感謝」の科学的効果 マネジメント層や人事の方は、どうやったら部下や従業員のモチベーションを高めることができるのか、日々試行錯誤しているのではないでしょうか。モチベーションが高くなるのは、前向きで幸せな気持ちを感じている時。その気持ちを生むきっかけに「アファメーション」と「感謝の気持ち」があります。 アファメーションとは潜在意識にポジティブな言葉をインプットすること。自分自身の考え方や物事の捉え方が変わって、人生が自分の望む方向へ進むと言われています。また、「幸福学」の第一人者であるアメリカの心理学者・ソニア・リュボミアスキー博士は、著書『幸せがずっと続く12の行動習慣』で「感謝の気持ちを表す」ことを、幸せになるための1番目の行動習慣としてあげています。 また、コーネル大学医学部の教授らが行った研究では、「アファメーション」と「感謝の気持ち」が心だけでなく体にも良い影響をもたらすことが、科学的に実証されています。 ## ポジティブ思考に関する実験で分かったアファメーションと感謝の効果 コーネル大学医学部の教授らはまず、健康上の問題を抱えている被験者に日記を提供し、日々の自己管理の過程で、それぞれがどんな行動(例えば運動など、心と体にポジティブな影響を及ぼすもの)を取ることで症状が改善されたかを記録してもらうことにしました。教授らは2か月ごとに電話をして状況確認を行い、その定期連絡の前には、被験者に「頑張れ!」の気持ちを込めてギフトなども送りました。また、被験者に「アファメーション(潜在意識にポジティブな言葉をインプットすること。自分自身の考え方や物事の捉え方が変わって、人生が自分の望む方向へ進むと言われています)」を行ったり、日々のほんの小さなことにも大きく感謝したりするよう提案しました。 すると、アファメーションと感謝を続けた被験者で、冠動脈疾患を抱えたグループの55%が病状改善のための運動量を達成できたのに対し、これらの行動を起こさなかったグループの達成率は37%という結果に。また、行動を起こしたグループは、起こさなかったグループよりも平均して日々5.5キロも多く歩いていたのだそう。また、高血圧症を抱えたグループの42%が投薬計画を忠実に守ったのに対し、行動を起こさなかったグループは36%という結果に。喘息を抱えたグループにおいても、行動を起こした患者は、発作を予防するために日頃の生活習慣を整えたといいます。明らかに行動に違いが見られますね。 この実験の責任者であるメアリー・チャールソン医師(教授)は、「このようなシンプルなアプローチでも、健康改善のためにどういった行動を取ることが大事かを、心と体の両面から働きかけることができるようになります。例えば患者さんが、天気が悪いから運動したくないと思ったとします。でも、アファメーションや感謝の気持ちを持つことで生まれるポジティブな感情が、こういったマイナスの固定概念で生じる行動のブレーキを外すのに役に立つのです」と話します。 ## 実験から見えた、従業員に対して行うことができる働きかけ この実験から見えたことは、より普段から従業員に対して感謝の気持ちを表現するという働きかけが、彼らのポジティブな感情を引き出し、心身健やかな状態を保つことができるということ。経験やプライドが邪魔してしまい、部下の働きを認め、感謝の気持ちを伝えるということができないというマネジメント層の方もいるかもしれません。でも自分を認めさせようと必要もありませんし、感謝というちょっとした言動が従業員のモチベーションを高め、求められる以上の仕事をしようとする努力につながることも分かっているので、素直に感謝する姿勢を持ちたいですよね。 また以前「社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?!」の記事でもご紹介しましたが、月間150万PVを超える「LIGブログ」で有名なウェブ制作会社・株式会社LIGは、社長が直近でがんばっている社員を褒め倒す制度「ホメロス」を導入していたり、株式会社CONY JAPANは、全員で「スイッチオン!」と叫びながら心のスイッチをオンにするジェスチャーをしたり、ポジティブな言葉や意気込みを叫ぶことで、「日本一!元気な朝礼」を行っていたりと、朝礼で感謝の気持ちやアファメーションを実践しています。こういったことを会社が働きかけてみるのも良いのではないでしょうか。 ## “アファメーションのプロ“に学ぶ実践方法 最後におまけとして、“アファメーションのプロ”とも言えるジェシカちゃんの動画をご紹介いたします。 こちらの動画は、当時4歳だったジェシカちゃんが鏡の前で力強くアファメーションを唱えている様子を捉えたもの。YouTubeでも大人気となりましたが、彼女の小さな体から生まれるパワフルでポジティブなエネルギーには見ている方まで元気をもらえます。 **▼ジェシカちゃんのアファメーション内容 **“My whole house is great. I can do anything good. I like my school. I like anything. I like my dad. I like my cousins. I like my aunts. I like my Allisons. I like my moms. I like my sisters. … I like my hair. I like my haircuts. I like my pajamas. I like my stuff. I like my room. I like my whole house. My whole house is great. I can do anything good. Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah. I can do anything good, better than anyone!” (日本語訳) 「あたしの家って最高!あたしは何でもできるの。学校も何でも好きだし。お父さんも従弟も叔母さんも好き。家が全部好き!髪の毛も髪型も、パジャマも持ち物も部屋も、とにかく全部好きなの!あたしは何だってできる!誰よりも上手にできるの!」 **▼ジェシカちゃんのアファメーション動画 ** ジェシカちゃんの真似をしてみると、力が湧いてくるから不思議です。特に気分が上がらない月曜の朝などは、こんな風に1日をスタートしてみると、モチベーション高くイキイキと仕事に取り組めそうですよね。きっと、集中力が落ちる、気分が落ち込む、疲れやすい、などの五月病を防ぐこともできるはずです。 参考:Mediators and moderators of behavior change in patients with chronic cardiopulmonary disease: the impact of positive affect and self-affirmation 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 店頭で見せてウェブで売る ショールーミングを逆手に取ったヨドバシカメラ --- title: ジャングリア開業に見る、リアルな体験価値の本質 date: 2025-07-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/4469/ --- # ジャングリア開業に見る、リアルな体験価値の本質 2025年7月、沖縄本島北部・今帰仁村に新たなテーマパーク「ジャングリア」が誕生しました。開発を手掛けたのは、USJ再建の立役者として知られる森岡毅氏率いるマーケティング企業「刀」。 未開の森・やんばるを舞台に、“本物のジャングル”の中で体験できるリアルな恐竜アトラクションは、「ジュラシックパークの実写版」とも呼ばれ、大きな話題となっています。沖縄北部というエリアへの観光誘致、そして雇用創出という意味でも、社会的に大きな期待が寄せられているプロジェクトです。 ただし、私たちが注目したいのは、このプロジェクトが「マーケティングの力」や「地域再生の希望」としてだけでなく、「リアルでの体験価値(CX)」という観点で見たとき、どこまで“心を動かす一日”を提供できているかという点です。 例えば、映画の世界観をただ再現するだけでは、単なる「再現」で終わってしまいます。それを“感動”へと昇華させるには、訪れた人の心が自然にワクワクし、「これは誰かに伝えたい」と感じるようなストーリーと空間設計が必要です。 つまり、**体験価値とは、記憶に残るストーリーと五感の感動の掛け算**なのです。 ## **映画の中の世界を“超える”体験はできるのか?** 「ジャングリア」というネーミングから想像されるのは、やはり『ジュラシックパーク』**です。広大な自然、うごめく恐竜たち、そして非日常のワクワク感。** **映画で描かれた世界を、どれだけリアルに体感させられるか。あるいは**“映画を超える”現実の感動**をどう演出するか。** **これは、体験価値における**「期待値」と「現実のギャップ」のマネジメントそのものです。 体験価値の世界では、「事前期待」が高いほど、満足を得るハードルも高まります。つまり、SNSでの話題性やメディア露出で過度な期待を煽れば、実体験がそれに届かなかったとき、NPSや再来園率が下がるリスクすらあるのです。 「恐竜が本当にそこにいるような臨場感」「森とテクノロジーが融合した異次元体験」など、期待に対してどれだけ**五感すべてに訴えかける没入体験**を提供できるかが、顧客が「語りたくなる体験」につながる重要な分岐点になります。 ## **雇用創出とCX(顧客体験)の両立はできるのか** ジャングリアは「雇用創出」「地域活性化」「新しい観光地」といった社会的意義を十分に果たそうとしています。一方で、テーマパークとして顧客に「何を体験させるか」「どんな記憶を残すか」という点が、成功の成否を大きく左右します。 過去の事例を見ても、USJやディズニーランドが高いNPSを維持しているのは、キャスト一人ひとりの接客品質、空間設計、ストーリー性など、**体験価値の“総合力”**が高いからです。 現場スタッフが、恐竜と共に“お客様の記憶に残る体験”をどう演出できるか。デジタル演出やアトラクションの出来映えだけではなく、**人の対応・ストーリーテリング・余韻の残し方**が、リピートやSNSでの拡散を生むカギとなるでしょう。 さらに、テーマパークというリアル空間における体験価値は、アトラクションだけでは決まりません。**アトラクションの待ち時間、施設内の導線、レストランでのランチ、トイレの清潔さ、スタッフの接遇態度**など、“非アトラクション時間”がCXの大半を占めています。 今後どれだけ**顧客の声=フィードバック**を拾い、現場改善を継続できるかが、リピーターの獲得や口コミ効果に大きな影響を与えるという示唆でもあります。 ## 「非日常」が「感動」に変わる条件とは? そもそも、人がリアルな施設にお金と時間をかけて訪れるのは、「日常では得られない感情」を求めているからです。だからこそ、テーマパークや観光施設において重要なのは、「驚き」「感動」「癒し」「つながり」といった**感情設計**の視点です。 感情を動かすことができれば、体験は単なる一過性ではなく、「語られる記憶」になり、ブランドや施設への愛着へとつながります。 そのためにもスタッフによる配慮・気配り・熱意などは非常に重要なサービス品質になります。先の地域再生の雇用創出と相まった地元愛などからの効果が出せれば、顧客ロイヤルティを生み、再来訪や周囲への推奨(NPS)という形で具体的な成果に結びついていくのではと思います。 ## **まとめ|「体験」はストーリーと感情でつくられる** ジャングリアは、エンタメ業界にとっても、地域創生にとっても大きなチャレンジです。 しかし本質的な問いは、「世界観を“体験”としてどう提供するか」。そして、「その体験がどれだけ“語りたくなる記憶”になるか」。 私たちTEG(トータルエンゲージメントグループ)が企業のCXを支援する際に大切にしているのは、**お客様の声と感情データを起点に、現場の体験を磨き込むプロセス**です。 AIが進化し、バーチャル体験が身近になった今だからこそ、**リアルの価値とは「心を動かす余白」や「人のぬくもり」**にあります。ジャングリアが日本に新しい体験文化を根づかせていくのか。私たちも、ひとつのリアル体験デザインの進化のかたちとして、引き続き注目していきたいと思います。 ## 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 顧客体験の極意を学ぶ – マンション理事会から得るビジネスインサイトとは? --- title: ジャングリア開業に見る、リアルな体験価値の本質 date: 2025-07-28 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%aa%e3%82%a2%e9%96%8b%e6%a5%ad%e3%81%ab%e8%a6%8b%e3%82%8b%e3%80%81%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%81%aa%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%ae%e6%9c%ac/ --- # ジャングリア開業に見る、リアルな体験価値の本質 --- title: スタートアップ企業とエンゲージメント-体験価値経営が成功の鍵 date: 2025-01-13 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4147/ --- # スタートアップ企業とエンゲージメント:体験価値経営が成功の鍵 スタートアップとベンチャー、だいぶ一般用語化して行きたと思われます。ただ多くの場合、起業したてだからスタートアップと言われる方もいますが、4つの観点で違いあると言われています。**ビジネスモデル、スピード感、収益性、EXIT戦略です**。 スタートアップは、イノベーションと革新性にフォーカスし、短期間で急成長を目指す企業です。 一方、ベンチャー企業は、既存のビジネスモデルを活用して収益性を高めることを目指し、着実な成長を目指す企業です。 ではスタートアップの成功は、斬新なアイデアやスピード感ある実行力だけに依存しているわけではありません。市場での存在感を確立し、顧客や従業員からの支持を得るには、「エンゲージメント(Engagement)」が欠かせません。特にスタートアップの初期段階では、限られたリソースの中で顧客体験(CX)と従業員体験(EX)の質を高め、企業としての価値を示すことが重要です。私自身30年間スタートアップ業界に身をおいており、現在のTEGもスタートアップだと認識して経営しております。 では、スタートアップにとって、エンゲージメントが必要なのをまとめてみました。 ## **スタートアップにおけるエンゲージメントの重要性** エンゲージメントとは、顧客や従業員が企業やブランドに対してどれほど深く関わりを持ち、信頼し、支持しているかを示す指標です。スタートアップにとっては特に重要な概念であり、初期段階でのエンゲージメントの向上が、その後の市場拡大や資金調達に直結します。 **顧客エンゲージメント(CX)** スタートアップは、競争の激しい市場で他社との差別化を図るため、顧客エンゲージメントを高める必要があります。顧客との接点で「期待を超える体験」を提供することができれば、顧客ロイヤルティが向上し、ブランドの信頼性が強化されます。たとえば、迅速で丁寧なカスタマーサポートや、パーソナライズされた体験は、顧客の満足度を高める効果があります。 **従業員エンゲージメント(EX)** スタートアップでは、限られた人材で多くの業務をこなす必要があるため、従業員のエンゲージメントが成長の鍵を握ります。従業員が会社のビジョンに共感し、仕事に対してモチベーションを持って取り組む環境を整えることで、生産性が向上し、離職率を低下させることが可能です。たとえば、フラットな組織文化や透明性のある経営スタイルは、従業員エンゲージメントを高める要素として機能します。 ## **体験価値経営がエンゲージメントを高める理由** 体験価値経営(Experience Management)は、顧客や従業員に対して一貫した価値ある体験を提供することで、エンゲージメントを向上させるアプローチです。スタートアップが体験価値経営を実践する際には、以下のポイントが重要です: **1. 自分ごと化された体験** スタートアップの強みは、顧客や従業員一人ひとりのニーズに細やかに対応できる柔軟性にあります。顧客に対しては、個別の課題や期待に応えるカスタマイズされたサービスを提供することで、競合との差別化を図ることができます。一方で、従業員に対しては、キャリアの目標やスキル開発のニーズに応える取り組みが、エンゲージメント向上に寄与します。 **2. フィードバック文化の構築** 体験価値を向上させるためには、顧客や従業員からのフィードバックを収集し、それを迅速に改善に活かす仕組みが必要です。たとえば、顧客アンケートを定期的に実施し、新しい機能やサービスに関する意見を反映することは、顧客満足度を向上させる手法の一つです。また、従業員からの意見を受け入れやすいオープンな文化を作ることで、職場の活性化が期待できます。 **3. 一貫性のあるブランド体験** スタートアップが信頼されるブランドになるためには、あらゆる顧客接点で一貫した体験を提供することが不可欠です。ウェブサイト、SNS、カスタマーサポート、さらには従業員の対応に至るまで、どのチャネルでも同じブランド価値を伝える努力が求められます。この一貫性が、顧客との信頼を深め、エンゲージメント向上に繋がります。 ## **成功事例:体験価値経営を実践するスタートアップ** あるスタートアップは、顧客エンゲージメントを高めるために、早くからペルソナやカスタマージャーニーマップを全社で作成し共有していました。これにより、部署間の垣根を超えた一体感が生まれ、顧客体験がたかまり、利用率がたかまり売上も落とすことなく成長しました。また、従業員間のコミュニケーションにも好循環をもたらし、離職率が低く生産性の高い状態をキープできました。 また、別のスタートアップでは、NPSを活用しカスタマイズサービスの見える化を行い、顧客が個別のニーズに応じた提案を受けられる体験を実現しました。この取り組みは顧客満足度を向上させるだけでなく、口コミやSNSでのポジティブな評判を生み、事業の拡大に大きく寄与しました。 ## **まとめ:エンゲージメントがスタートアップの未来を拓く** スタートアップが市場で成功を収めるためには、顧客と従業員の両方のエンゲージメントを高めることが不可欠です。体験価値経営を軸にしたアプローチは、企業が信頼と支持を得て持続的に成長する基盤を築く手助けをします。 顧客にとって「また利用したい」と思われる体験を提供し、従業員にとって「ここで働き続けたい」と感じられる環境を整えること。それこそが、スタートアップが次のステージへと進むための最大の武器となるのです。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - 【コラム】AIと体験価値の未来 — OpenAI o1リリースを迎えて --- title: スターバックスが高い顧客価値を創造することができた理由とは? date: 2019-10-04 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/20/ --- # スターバックスが高い顧客価値を創造することができた理由とは? 2019.10.4 追記 スターバックスは、常に顧客に提供できる価値を考えている企業だと思います。仮説があり、それを検証し、改善を図っていく。 多くの企業が当然だと思ってはいるけど、なかなか実践できないことですよね。この記事では、スターバックスが考える顧客に提供する価値と、顧客理解の必要性について説明したいと思います。 ## スターバックスが提供する価値 『スターバックスマニアックス』(小学館文庫)の中で、同社の会長兼社長兼CEO、ハワード・シュルツ氏はこう話します。 ある統計によれば、私たちの年代は、両親の世代より年間100時間以上多く働いているといいます。加えて、携帯電話やメール、ファックスなど、プレッシャーを生み出すものがたくさんある。スターバックスは、そういうものから逃れて休息する場所、オアシス。私たちは店を「**サードプレイス**」といって、自宅と職場の間というポジションだと考えています。そして、そこで生み出されるのは「コミュニティー」というフィーリング。店を訪れた人同士がつながる、スターバックスはそういう場を提供しているのです。 家が1番目の場所(ファーストプレイス)、職場が2番目の場所(セカンドプレイス)だとしたら、家でも職場でもない3番目の場所(サードプレイス)としてスターバックス(以下スタバ)は私たちの特別な場所になりました。 ただ、決してスタバのコーヒーが特別おいしい、というわけではありません。他にもおいしいコーヒーを出してくれるお店は多くあります。でもなぜか「コーヒーが飲みたい」=「スタバ」という図式ができあがっている人も多いのでは。ではなぜそのようにスタバは私たちを惹きつけ、高い顧客価値を提供することができるのでしょうか。 **①「コーヒーを買う」という体験そのものに価値がある** シュルツ氏は、コーヒーを提供するということだけでなく、「コーヒーを買う」という体験そのものに力を入れました。一昔前であれば、アメリカではコーヒーはダイナーなどで1ドル程度で飲めて、しかも飲み放題、というのが定番でした。でもシュルツ氏は、お店のオシャレなインテリア、間接照明、くつろげる音楽、フレンドリーなスタッフなどにこだわり、その体験の価値をぐっと上げました。だからコーヒーの味や値段はさほど気にならないのかもしれません。 私も前職で、オフィスビル内にあったスタバによく通っていたのですが、スタッフの方々に「いつもありがとうございます」と言われるようになった時は嬉しかったもの。ランチで訪れるレストランやクリーニング店など、よく通っていたお店の人には言われたことがなかった上に、いつも500円くらいしか使わないのにそんなこと言ってもらえるなんて! と妙に感動したのを覚えています。どんなに忙しくても笑顔とあいさつを決して忘れないところも好印象で、そんなことがスタバの体験価値をさらに高めました。 他のお客さんもきっと、スタバでしかできない体験にお金を払いたくなるのでしょうね。 **②“ご褒美感”がある ** 行動心理学者のダン・アリエリー博士によると、私たちの脳は「これはいい」と思ったものをより楽しめるようにできているのだとか。だから実際スタバのコーヒーが他のお店で飲むコーヒーと大して味が変わらなかったとしても、ブランド名、体験、そして愛着心の効果で、脳が「スタバのコーヒーはどこよりもおいしい!」と思うのだそう。 そんな風に特別おいしく感じるスターバックスのコーヒーは、決して安くはないけれど、頑張る自分へのご褒美として、ワンランク上ながらも手の届く小さな贅沢品。お店に足を踏み入れた時のほっとする感覚、店員さんとの挨拶、飲み物ができるまでのワクワク感、お気に入りのソファーでゆっくり過ごすひとときなども、家や職場では得ることができない自分へのちょっとしたご褒美のような気がします。 **③馴染みがある ** 例えば朝通勤中に「コーヒー飲みたいな」と思ったとします。恐らくその時、多くの人がスタバを思い浮かべるかもしれません。また、いつもとは違う街や国へ行ったとしても、スタバに行けばいつもの味やサービス、雰囲気に出会うことができる安心感や、居心地の良さがあります。 私も不思議なことに、チェーンのコーヒーショップとは無縁そうなビーチリゾートに行った時でも、朝は必ずホテルのコーヒーよりもスタバのコーヒーを欲します。「スタバは近くにあるかな」とインターネットで探して一店もない時はがっかり。でもそれこそがスタバのブランディングとポジショニングの強み。サードプレイスは確実に私たちの生活に根付いているようです。 スタバのような高い顧客価値を生み出すには、顧客エンゲージメント強化プロセスの最初のステップにある 「ビジョンやミッションの的確な伝達」や「優れた顧客体験の提供」 が欠かせません。 そうすることで企業やブランドへの共感や愛着が生まれ、顧客価値やロイヤリティの向上、顧客数の増大や持続的成長につながります。 ## 顧客理解に対する取り組み 自分たちが創りあげた顧客提供価値が顧客に受け入れられているのか検証していく必要があります。 あなたの会社では顧客理解出来ていますか? あなたの会社の常連客は全体の何%でしょうか? あなたの会社の常連客の定義は? 今のお客様がなぜあなたの会社と取引してくれているのでしょうか? あなたのお客さまは、その取引で満足してくれていますか? 上記の質問に答えられない企業が多くあります。 ある米国の調査では、CEOは自社の提供しているサービスは顧客に満足を与えていると回答している人が80%です。 しかし、その顧客に実際に満足度を聞くと満足していると答えた方は8%との結果でした。 顧客理解がしっかりと出来ている企業は、当然顧客からの支持が得る事ができるので高業績になります。 以下のような数字もあります。 ・顧客は、ポジティブなものよりもネガティブな経験を共有する可能性が2倍あります。 ・顧客の86%は、より良い顧客体験のために、より多くのお金を払うでしょう。 これまでは、競合相手との差別化や新商品の開発・リリース、話題作りやユーザーレビューに一喜一憂していた企業も、これからは先ず「顧客理解」が必要です。 お客さんは何を求めて、何に満足してくれているのかを考えなければいけません。 あなたの会社の顧客には、あなたの会社のサービスを通してどのようになってもらいたいのですか? その理想の姿を求めて、どのような価値を提供していくかを考えていくと良いでしょう。 すると、共感してくれる仲間、お客さまが現れ、商売が成り立ち、事業に育っていくと考えます。 また、お客さまだけでなく、応援する社員が増えていき企業体として成立することになります。 そのためにも、先ずは顧客理解の仕方には顧客を理解するための基礎データは4つあります。 1、「デモグラフィックデータ」と言われ、性別、年代のほかに、居住地、職業、年収など顧客を理解する上で、最も基本的なデータです。 2、「心理的データ」で、サイコグラフィック属性などともいわれます。価値観やライフスタイル、商品カテゴリ関与度など、外的な要因ではなく内的な要因で決まるデータです。従来のマーケティング手法として盛んに活用されてきました。 3,「行動履歴データ」は、サイトの検索、閲覧データや購買履歴データなど現実の行動データです。また、最近ではIoTの普及により店頭内での行動なども可視化する動きもあります。 これらの基本的なデータはもちろん重要ですが、リアルタイムに顧客の声を聞くことが最も重要です。 商品購入時のアンケートやコンタクトセンターなどに集まってくる声を分析していくことで、「今」、顧客が何を求めて、どこに価値を見出してくれるかがわかります。またネガティブな声からは、改善点もみていくことができるでしょう。 是非、正しい方法で、自分たちのお客さんが何を求めて、自分たちのどこに満足してくれているのか調査してみてください。そして、そのお客様に更に喜んでもらい、ファンになってもらうことを目指していくお手伝いをさせてください。 引用:http://www.business2community.com/customer-experience/buyer-psychology-customer-value-people-buy-starbucks-coffee-0995182 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 企業の成功の鍵となる「幸せな従業員」をつくるために試したい3つのこと --- title: セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 date: 2019-12-17 url: https://total-engagement.jp/column/seminar01/15/ --- # セミナーレポート「顧客起点で捉え直す『組織文化』と『ブランド』が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~」 昨今、製造小売事業者や小売事業者にとって、**「顧客体験をいかに最大化するか」**ということが最重要課題となっており、多くの事業者は、新しいテクノロジーの導入やサービスの活用など様々な工夫でこの課題を解決しようとしています。 ところが、技術やツールだけが先行してしまい“顧客の不在”を招いてしまっているという例も見られます。 では、「顧客体験の最大化」という最重要課題を本質的に解決するためには、何をすればよいのでしょうか。 今回のセミナーでは、この課題の本質的な解決のため、「顧客を起点とした“組織文化”と“ブランド”の重要性」について三部構成での講演が行われました。 第一部では、当社代表取締役の池田順一が、「顧客中心文化へのパラダイムシフト」をテーマに、事例を紹介しながら、顧客体験を最大化させる方法と組織改革の推進方法について紹介。 第二部では、ナビプラス株式会社の戦略推進室室長の高橋敏郎氏が、「顧客ロイヤルティを高めるために必要な”対話型”マーケティング」をテーマに、第三部では、株式会社フラクタの代表取締役の河野貴伸氏が、「熱狂的なファンを作る!D2C企業で取り組むブランディング施策」をテーマにそれぞれ登壇しました。 ## 今までの成功体験が通用しなくなってきた 冒頭で、池田は今までの成功体験が通用しなくなってきた要因が3つあることを示しました。 <今までの成功体験が通用しなくなってきた3つの要因> ①マーケティング的要因 ②デジタル要因 ③プロセス要因 ①マーケティング的要因については、**顧客と従業員にまつわる2つの課題**があります。 顧客にまつわる課題としては、人口減少による売上減少の時代に入ったこと。従業員にまつわる課題としては、採用が難しくなってきたこと、離職率が増加したこと、売り手市場などで原価が上昇する時代に入ったことがあげられます。 この他にも、商品の差別化がしづらくなったこと、市場の成熟化、競争激化などもマーケティングを大きく変化させた要因としてあげました。 ②デジタル要因については、**デジタルトランスフォーメーション**があげられます。テクノロジーの進化による新たな価値が創造されている例として、池田はカメラをとりあげて説明しました。 1)フィルムカメラがデジタルカメラに変わったことによって ↓ 2)写真現像の工程がなくなり、オンライン上で写真データを送受信する仕組みが生まれ ↓ 3)写真データを使った新たなサービスやビジネスの仕組みが生み出され、SNSを中心にオンライン上で世界中の人々が写真データをシェアするようになった これはまさに、カメラ・写真というカテゴリーにおいて、新しい価値とサービスをつくりあげていくというデジタルフォーメーションが起こった事例です。今までの成功体験が通用しなくなったことがよくわかります。 また、オムニチャネルについても説明しました。デジタルトランスフォーメーション後は、店舗とネットは別々に考えるのではなく、いかに融合させるのかがポイントとなります。特に、ネットはいつでも接点を持つことができるので、デジタルで接点を持ちながら、いかに店舗(オフライン)を活かすのかが戦略として重要になっています。 ③プロセス要因については、システム開発のプロセスと事業のプロセスの2つにわけられます。 システム開発(主にソフトウェア)については、その開発手法が、ウォーターフォール型からアジャイル型に変化しました。つまり、最初から完全に商品化するのではなく、『要件定義→設計→開発→実装→テスト→運用』といった開発工程を、機能単位の小さいサイクルで繰り返して商品化していくようになったのです。同じように、事業化のプロセスもシステム開発のウォーターフォール型からアジャイル型への変化と同じように変化してきていると説明しました。 このように時代の流れ、主に技術革新の影響から、今までの成功体験が通用しなくなってくることは理解できるでしょう。では、なぜ今顧客体験が必要なのでしょうか。 ## 顧客体験(CX)が、なぜ必要なのか? 顧客体験に関して、まずフォレスター調査によるデータを紹介しました。このデータによると、アメリカのCEOが顧客に対し最高のエクスペリエンスを提供していると回答した割合は80%。これに対して、顧客が最高な体験をしたと回答した割合はわずか8%。企業と顧客との認識には、なんと72%ものギャップがあったのです。では、このギャップはなぜ起こるのでしょうか。 池田によると、それは顧客の受け取る価値は、**物理的な価値と感情的な価値**の2つで構成されていることが原因と考えられます。 商品のコモディティ化が進む中、物理的な価値は同じであっても顧客体験が悪く感情的な価値が低い場合は、顧客の受け取る価値は低くなります。反対に、顧客体験がよければ、顧客の受け取る価値は高くなります。いかに顧客の体験価値を高められるかが重要なポイントであることがわかります。先に述べたギャップもこれが原因にあるため生じたと考えられます。 顧客体験の必要性が理解できたところで、実際に、顧客中心で事業を行っているアメリカの3つの会社の取組を具体的にみていきました。 ### 事例1:サウスウエストエアライン サウスウエストエアラインは、顧客体験やNPSで有名な会社で、NPSを使って劇的に業績を回復したことが有名です。サウスウエストエアラインのミッション(使命)は「『暖かさ』『親しみやすさ』『個々人の誇り』そして『企業の精神』によって、『最高の顧客サービス』の提供に努めること」ですが、その素晴らしいサービスは次の動画を見たらよくわかります。 サウスウエストエアラインは、顧客中心のサービスによってNPSは高く、他社と比較してクレーム率も圧倒的に少なくなっています。 ### 事例2:アップルストア アップルストアは「最高のアップル体験を提供する」をミッションとしている会社です。池田によれば、アップルストアのGenius Bar(ハードウェアの修理対応をしている)は、サービス提供終了30分後に「さっきのサービスはいかがでしたか?他の人にも勧めますか?」というような質問を顧客にしているそうです。 そして、100人のお客様のうち72人がGenius Barを他の人にもすごくおすすめする(10段階のうち10もしくは9)と回答しており、ミッションでもある「最高のアップル体験を提供」しているといえます。そして、アップルストアは、顧客体験を高めることで?商6,000ドル/1平方フィート当たりという財務的結果を出しています。 また、ここで重要なのが、顧客の声をリアルタイムでアップルストアのスタッフが見ることができるようにしていることだと池田は言います。 イメージしてみてください。あなたが、サービスを提供した30分後「先ほどの○○さんの対応は、神対応でした。感動しました。」という回答が伝わってきたら嬉しいですよね。また頑張ろう、いいサービスを提供しよう!という気持ちになります。これが常に行われているのがアップルストアです。 ### 事例3:ザッポス ザッポスは、アメリカにある靴のネット通販会社で、徹底的な顧客中心主義で売り上げを伸ばしていることで有名な会社です。また、Amazonに約800億円で買収されたことでも有名で、「Amazonが屈服した企業」「Amazonを震撼させた企業」などとも言われています。池田は、2016年に実際に本社を訪問しており、そのときの話も交えながら紹介が行われました。 以下は、CEOのトニーシェイの言葉です。 「幸せを届けるってだけだよ。お客様はサービスに価値を感じるから買うんだ。クーポンや値引きは一切しないよ。だって、それはドラッグと一緒。そんなもので幸せは持続しない。そんなものに頼った販売は、逆に顧客の離反に繋がるさ。」 以上3社の事例も踏まえて、私たちはどうやって、顧客体験を定着させていけばいいのでしょうか。 ## 顧客体験を最大化させていくには 池田は、顧客体験を最大化させる方法として、**顧客体験を数値化**してPDCAを繰り返す方法を説明しました。顧客にまつわる数値はいろいろありますが、顧客体験に関連するもので、売上と相関関係があるNPS(顧客推奨意向)。このNPSを数値をベースに改善活動を継続していくことで顧客体験を最大化させることが可能になると言います。 NPSの計測はとてもシンプルです。 ① 「△△を友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?」と質問 ② ①の質問に対して、推奨する人の割合から批判する人割合の数を引けばNPSの数値がでてきます そして、重要なのは、算出されたNPSの数値を“批判者を減らす”という視点からではなく、“推奨者を増やす”という視点からPDCAを繰り返すことです。(ただし、ケースバイケースではありますが、、) まさに、アップルストアは、この“推奨者を増やす”という視点からNPSの取組が行われていると考えられます。 ## 顧客中心文化をつくるには -組織改革を推進するには- 顧客体験の最大化への取組みのような、顧客中心文化をつくるには、以下のようにいくつかポイントがあると池田は言います。 ①  NPSが売り上げに貢献できるのかを確認するための経済性検証を行う ②  PDCAをまわしながら運用することが重要なので、現場にもNPSの有効性を説明する ③  実行担当者が、周囲を巻き込んでいく(あらゆる階層において) ④  スモールサクセスしながらやっていく NPS施策を運用していくには、全社一丸となって取り組んでいく必要があります。それには、まず、この施策を売上に貢献できるのかどうかという検証が必要になってきます。そして、その数値をもって現場から社長・役員にまで、その有効性を説いていかなければいけないでしょう。 その上で、スモールサクセスを繰り返しながら運用していくのがポイントです。トータル・エンゲージメント・グループでは、このようなNPSを導入していこうという企業のために、NPS Start PLANを準備しておりますので、ご興味のある方は、ご確認ください。 https://www.total-engagement.jp/ ここ2、3年で、顧客体験などの認識が高まってきており、問い合わせが急に増えてきており、これからは、ますます顧客中心文化に取り組む企業が増えるだろう、と池田は結びました。 ## 今、顧客体験(CX)が必要な理由は?-マーケティング視点から- 第二部では、ナビプラス株式会社の戦略推進室室長の高橋敏郎氏が、「顧客ロイヤルティを高めるために必要な”対話型”マーケティング」をテーマに話をしました。 「なぜ、今こそ顧客体験が必要なのか?」という疑問に対して、_橋氏によると、マーケティング手法の限界(製品のコモデティ化、差別化が難しい、旧来の商品設計の考え方、ポジショニングの考え方、統計的な属性に基づいたユーザーニーズの特定の困難)から生じているということでした。 では、「顧客体験を最大化」するためには何をしたらよいのでしょうか。そのためには、やはり顧客を起点とした“組織づくり”と“ブランドづくり”をする必要があり、手法としては、 “顧客との対話(個客としての経験データの収集)” が今のトレンドになってきているとし、事例を交えながら解説をしました。 事例として紹介されたうちの一つに、お花のECサイトを運営している会社の事例がありました。この会社は、カートやコラムからの離脱率が高いという課題を抱えていたそうです。一般的な施策ではこの課題は解決しなかったため、率直に離脱理由を聞くという施策をとったところ、実は、その離脱はギフトの際に住所を確認するための必要な離脱だったことが判明しました。そこで、カートに入っている商品をメールで送ってあげるサービスを開始し、コンバージョン率を改善させました。 まさに、行動履歴データだけでなく、“顧客との対話”で顧客体験データを直接取得し、ユーザーエクスペリエンス(UX)を改善させた事例で、これからも“顧客との対話”という手法が有効であることがよくわかります。 ## ブランディングの最終目的は「企業価値を向上させ、お客様に選ばれ続ける」こと 第三部では、株式会社フラクタの代表取締役の河野貴伸氏が、「熱狂的なファンを作る!D2C企業で取り組むブランディング施策」をテーマに話をしました。 河野氏は、まず「そもそもブランディングとは何か」について問いを投げかけました。河野氏によると、ブランディングとは企業が生き残るための基本戦略のことで、最終的には“企業価値を向上させ、お客様に選ばれ続けること”が目的。 そのために重要なことは、誰に、何を、どうやって提供するのか、それをなぜやっているのかで、それが決まらないと実際に何をやるのかが決まらないと説明しました。 また、ブランディングに必要なブランドストーリーについても、それらが決まっていればいくらでも持つことは可能だとしました。 そのうえで、河野氏は、ブランドロイヤリティを構築するためには ①できるだけ自分たちの手を使うことと ②顧客とのコミュニケーションの習慣化 などが重要であるとしました。 ①については、熱狂的なファンになってくれる可能性がある人に対して、商品の感想をダイレクトに聞くことが有効。 ②については、顧客調査の結果からなにを決めたいのか?顧客の意見をなにに用いるのか?顧客のどんな反応が意思決定の材料になるのか?を決めたうえで顧客とのコミュニケーションを習慣化することが重要だとしました。 また、河野氏によると、今は企業自体がブランドになりつつあって、すべての企業は、商品やサービスで明確な差別化が難しい時代になってきているそうです。そのため、それらの周辺領域まで含めた全体の顧客体験まで設計しないと顧客に選んでもらえない時代になってきており、顧客体験はブランドの重要なコンテンツの一つとなっていると結びました。 ## セミナーのまとめ 今回のセミナーでは、製造小売事業者や小売事業者が抱える「顧客体験をいかに最大化するか」ということが最重要課題を解決するため、「顧客を起点とした“組織文化”と“ブランド”の重要性」について三部構成で解説がされました。 それぞれに共通しているのは、**「大きく時代が変化してきていること」**、そして、この時代の変化に対応するには、**「顧客を起点に考える顧客中心文化が重要」**であるということでした。 顧客中心文化が重要だと理解できても、それを定着させることは、すぐにできることではありません。しかし、今、時代は大きく変化しており、今回の登壇者はそれを身をもって感じていることがよく伝わってきました。 さて、みなさんは、どうされますか? 少し考える時間をとってみるのもいいかもしれませんね。 関連記事 / Related - CX-EX「見える化」月間 −「逆境をチャンスに: 体験価値をマーケティングの中心に」− - 【結果発表】あなたが受講したいと思える「セミナータイトル」は? - 【共催セミナー開催】顧客起点で捉え直す「組織文化」と「ブランド」が目指す先 ~大手アパレルブランドとD2C企業の場合~ - これからのカスタマージャーニーの取組みは「ロイヤルティの向上」にあり!(11/14セミナーレポート) --- title: セミナーレポート【シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー date: 2016-07-06 url: https://total-engagement.jp/column/nps/126/ --- # セミナーレポート【シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓です。 2011年にスタートした**エンゲージメント・カンファレンスがとうとう5年目を迎えました**。 2011年当時、「エンゲージメント」と言ってもほとんどの人が「??婚約?」という反応でしたが、この1年位に世の中には大きな変化の渦がおこりはじめています。より多くの人が、**20世紀型の広告・販促に頼った企業の成長に限界**を感じはじめているのです。 その流れを受け、最近、 ** 「顧客エンゲージメント」** ** 「従業員エンゲージメント」** ** 「カスタマーエクスペリエンス」** を次の成長ドライバーとする先駆者企業がさまざまな新しい取り組みをはじめています。 弊社のコンサルタントもクライントとの会話の中で、**「エンゲージメント」をキーワードとした新しい流れがおきつつある**こと、この「変化」を強く実感する機会がこの数ヶ月でほんとうに増えてきました。 そのような背景もあり、今回のカンファレンスは、50席用意した会場が、**2日間で満席**。 (これまでも出席率は驚異的に高いセミナーでしたが、^^;) ほぼキャンセルがないうえに出席率は90%以上でした。 今回のエンゲージメントカンファレンスへの参加状況からは、明らかにこれまでとは違う企業サイドの**「エンゲージメントへの強い興味」**を感じました。 ## CS 担当者の課題を共有した本セミナーの内容 さて、 今回のカンファレンスから初の4部構成に進化しました。 【1部】**シップスの現場担当者と一緒に考える****顧客満足向上の事例と課題 ****「 アンケート」調査活用と社内をまきこんだCS改善の「壁」** **講師: 都築 広幸 **(株式会社シップス CS 推進部CRM課 課長) 【2部】 **NPS調査事例で語る ~カスタマーサポート担当者による” 先回りした顧客対応” を実現するこれからの役割~ ****講師: _野 一朗**(株式会社トータル・エンゲージメント・グループ アカウントエグゼクティブ) 【3部】 **入り口から出口まで「カスタマージャーニー」を 一気通貫で考える、統合型CRM ****講師: 西出 拓 **(カート・サーモン マネージャー) 【4部】 **「施策をたてても実行できない!」 「社内が協力してくれない!」** **CS 担当者あるあるのお悩み解決相談会 ****登壇: 都築 広幸, 西出 拓, _野 一朗** の4部構成でおこなわれました。 より詳細なアジェンダは下記で確認できます。 https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/928 ## 【第1部】シップスの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題 「 アンケート」調査活用と社内をまきこんだCS改善の「壁」 **講師: 都築 広幸 **(株式会社シップス CS 推進部CRM課 課長) 2010年ごろから取り組みはじめた**顧客アンケートが「うまくいかない」、「機能しない」、「聞いているだけで改善しない」**などの失敗を重ねた過去の歴史を振り返り、企業として「顧客の声にどう向き合うのか?」また、それを担当部門としてそれをどのように企業内に文化を埋め込んで行くのか? **その苦労と直近の取り組みから得られた「改善の糸ぐち」**が紹介されました。 **「NPSという指標を用いて、経営層をどう説得するのか?」**や、**「ロイヤルティ向上による自社への経済価値」**についての説明は参加者の興味も強く、多数の方がメモをとりながら熱心に聴講されていました。 一人の批判者を推奨者にすると、〇〇万円(相当なインパクトある金額です)年間の購入額がアップすること。 新規の顧客を増やすというアプローチではなく今いる会員とどう関係を築いていくのか? という話は、参加したCS担当者のみなさんの心の中を見事に代弁した内容でした。 ## 【第2部】NPS調査事例で語る ~カスタマーサポート担当者による” 先回りした顧客対応” を実現するこれからの役割~ **講師: _野 一朗 **(株式会社トータル・エンゲージメント・グループ アカウントエグゼクティブ) 続いて、弊社コンサルタント高野からは、国内アンダーウウェアSPAブランドでの成功事例の紹介を行いました。 クライアント企業のCS担当者が「カスタマージャーニーマップ」を作成することで、多岐にわたる販売チャネルを持つ**社内の統一言語化**を進める一方、各チャネルのCX担当者を巻き込み**課題を「自分ごと化」**していった事例と成功ポイントについて説明しました。 今回の事例の成功ポイントの1つは、担当者が経営層の「Buy In(協力)」をえて **「顧客エンゲージメントを進めること」 = 「業績を伸ばすこと」** という社内の共通理解を広げながら、プロジェクトを進めたことです。 この2つの講演での取り組み事例に共通していた点は、 前提として、顧客調査は既に何度もやっていた企業であること つまり、Phase1.5の状態です。NPS(顧客ロイヤルティ指標)に関する理解も深く、会社全体がが広告・宣伝だけに頼らない成長を模索しているレベルにある企業であったことです。 その上で、 1:カスタマージャーニーを描く工程で**関係部門を巻き込む** 2:顧客ロイヤルティの経済価値について**業績との相関**をとっている 3:**経営層のBuy In(協力)**をえられている これらが重要なポイントであるということに、参加者のみなさん納得されていました。 ## 【第3部】入り口から出口まで「カスタマージャーニー」を 一気通貫で考える、統合型CRM **講師: 西出 拓 **(カート・サーモン マネージャー) 最後は、カートサーモンから**統合型CRMの活用**について説明しました。 CRMのプロ集団であるカートサーモンの描く、カスタマージャーニーと奥の深さがかんたんに紹介されました。小売業界におけるカートサーモンはまさしく、この業界の雄であり、その国内外からえられた**膨大な知見の一端**が紹介されました。 特に参加者が興味をもって聞いていた講演内容は、**「CRM活用で企業再建をおこなった1年半」**の経験談でした。「CRM」、「NPS」、「エンゲージメント」…これらはどれも**「使う道具」**であって、「道具に使われる」「道具に振り回される」ことにならない注意が必要です。CRMという武器を手に、現場で汗を流し、件名に努力した結果、クライアント企業を見事に再建しコンサルタントとしての役務を全うしたという実際の経験談でした。 「CRM」も「CJM (カスタマー ジャーニー マップ)」も「NPS」も「エンゲージメント」もすべて道具にすぎません。これらの道具を使う「人間」をどう巻き込み、どう「自分ごと化」してもらうのか? phase1 … 顧客調査を行い実態を把握 phase2 … 顧客調査の結果をもとに改善施策を実行する このphase1からPhase2へ移行する際に、おちいりがちな落とし穴や注意点について、**先駆者からの経験談とアドバイスにとんだ講演内容**は、セミナー参加企業の大きな励ましと参考になったと思います。 ## 【第4部】「施策をたてても実行できない!」 「社内が協力してくれない!」 CS 担当者あるあるのお悩み解決相談会 **登壇: 都築 広幸, 西出 拓, _野 一朗** 第4部ではこれまでのスピーカー3名が全員集まって、事前にセミナー参加者から募集した**「CS担当者の悩み・質問」**についてディスカッションをしました。会場からの質問、討議も活発で、短い時間ながら、**熱気にみちたセッション**になりました。 ## まとめ 広告・販促の時代から、エンゲージメントへ移行しようという過渡期。 時代の先駆者からのフィードバックや事例紹介は、**もっともっと、たくさんの後続の企業へ伝えていきたい**と思っています。 次回エンゲージメント・カンファレンスは、近々公表予定です。興味がある方は、**こちらのフォームよりメールマガジン登録**をすれば、先行のご案内をさしあげます。 これからもエンゲージメント・カンファレンスをよろしくお願いいたします。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - エンゲージメント構築のためのNPS中級レッスン~NPSの数値比較について~ --- title: セミナー・勉強会 「エンゲージメント」を自分のものにするために date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/others/366/ --- # セミナー・勉強会 「エンゲージメント」を自分のものにするために ### 勉強会 現在、「エンゲージメント」を理解し、自社で活用するための勉強会を企画しております。 興味ある方が気軽に参加できるような少人数での開催を予定しておりますので、 発表までしばらくお待ちください。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - ますます関心高まる「従業員エンゲージメント」のメリットとは? --- title: セールスの「前」「後」に双方の視点で描く、カスタマージャーニーマップ(10/31セミナーレポート) date: 2018-11-19 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/31/ --- # セールスの「前」「後」に双方の視点で描く、カスタマージャーニーマップ(10/31セミナーレポート) こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループ 井上です。 トータル・エンゲージメント・グループは、10/31(水)にセミナー「セールスの『前』『後』に双方の視点で描く、カスタマージャーニーマップ」を、株式会社イノーバと共同開催しました。 セミナー前半は、イノーバCEO 宗像 淳氏より、カスタマージャーニーマップの概要と「新規顧客」に対する活用について、後半はトータル・エンゲージメント・グループの藤谷より「既存顧客」に対してのカスタマージャーニーマップについて解説をしました。 ## 「見える化」された羅針盤 カスタマージャーニーマップは「顧客の購買行動の流れに沿って顧客の「行動」「思考」「感情」を明確化してプロットしたものです。顧客の購買行動の全体像を、マップ化することにより俯瞰できると」宗像氏は解説します。 カスタマージャーニーマップを作るメリットは - 社内で共通認識が持てる - 施策の運用がスムーズになる - 顧客目線で施策が打てる。 - コンテンツ企画、制作の羅針盤になる の4つが挙げられます。 顧客の購買行動が図式化されることで、チームの全員が自分たちの顧客について共通の理解をしやすくなるのです。これにより、施策運用のスムーズさも向上します。施策内容について説明する際や、何らかの指示を出す際にも、マップが役に立ちます。 カスタマージャーニーマップを作るという過程が顧客目線でものを見ることの実戦となっています。コンテンツ制作の際には、そのコンテンツが「どの段階の顧客の、どの課題を解決する」ためのものであるかを明確にすることができ、いわば羅針盤のように機能します。? マップを作る手順も説明しました。流れは、ペルソナの設定・分析、チャネルとタッチポイントの設定、コンテンツの目的や方向性の決定、KPIの落とし込みとマッピング、といった手順で行われていきます。 さいごに「新規顧客」に対するカスタマージャーニーマップの活用について、ワークショップを通じながら実践的に理解を深めました。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA ## 成熟市場における「既存顧客」の重要性 後半は、トータル・エンゲージメント・グループ コンサルタントの藤谷拓が「既存顧客」に対するカスタマージャーニーマップの活用を中心に紹介しました。 そもそも「既存顧客」とは企業にとってどのような存在か。 それを考える上で役立つのが、「1対5の法則」と「5対25の法則」です。「1対5の法則」とは、新規顧客に商品を販売するコストは既存顧客に対するものの5倍かかる、というもの。「5対25の法則」とは、顧客離れを5%改善すると利益が最低でも25%上がるというものです。 既存顧客は企業にとって非常に重要な存在なのです。 そしてこれは、BtoB、BtoCの別を問いません。また、さまざまなサービスが充実し「成熟市場」となった昨今のマーケットにおいては、顧客の新規獲得は容易ではないという現実も軽視できないのです。 「頭」で満足させるのではなく、「心」で満足させることがキーになるのです。 そこでテーマとなるのが、「顧客のロイヤリティを上げること」です。「満足」には、二つの種類があります。一方は、「頭」で満足している状態、もう一方は、「心」で満足している状態です。前者は、「安いから」などの合理的な理由により満足している状態で、後者はいわば「コアなファン」が持つような、ロイヤルティに基づく満足です。この、心での満足、ロイヤリティをいかに高めるかが重要となるのです。 そのためには、顧客体験(CX)を高めることがカギを握ります。成熟市場では、「体験」や「感動」が重要となり、顧客体験に着目して自分たちの価値を高めていく姿勢が求められるのです。逆に言えば、**顧客体験を売れない、感動を売れない企業は淘汰されていくこととになるのです**。実際に、近年凄まじい勢いを見せる米企業「アマゾン」は、「顧客至上主義」を掲げています。 そして顧客体験を高める上では、顧客への理解が欠かせません。そこで活躍するのが、「カスタマージャーニーマップ」なのです。思い込みではなく実際の声を聞き、それを「可視化」することができるというところに、このマップの強みがあります。また、ロイヤリティの指標であるNPSはその際の「はかり」となります。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA ## 書いただけでは終わらないカスタマージャーニーマップ カスタマージャーニーマップは、書いただけで終わりにするのではその力を発揮することはできません。 「AmericanExpess」のカスタマージャーニーマップ活用から、それを学ぶことができます。 AmericanExpessのカスタマージャーニーマップでは、顧客とのタッチポイントを可視化するだけでなく、その中でロイヤリティ要因となるものの抽出を行います。顧客へのヒアリングにより、NPSに加えて各タッチポイントの満足度を調査することで、NPSと最も相関の強いタッチポイントを見極めるのです。それを踏まえて、顧客体験を高めるためのアクションを行います。さらにその後にはモニタリングも行い、カスタマージャーニーマップに基づき提供したその体験に対する評価を調査します。 顧客体験を高めていくことが、ロイヤルティ向上に繋がるのです。 このように、顧客の購買行動を可視化するカスタマージャーニーマップは、施策を行う上での羅針盤として、そして顧客のロイヤリティ向上を実現するための材料として、大きな意味を持つ武器となるのです。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 目的と手段を履き違えていませんか? --- title: ソーシャルメディア時代にはコールセンターがブランドを高める date: 2021-05-20 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/266/ --- # ソーシャルメディア時代にはコールセンターがブランドを高める ## 24時間年中無休で500人の正社員が、カスタマーサポートをする企業を知っていますか? プロダクトアウトからマーケットインへ、製品主導から顧客主導へ、企業戦略変革の重要性が叫ばれて久しい。データベースマーケティングやCRM、ワントゥワンマーケティングなど、新たなマーケティング手法が次々に登場し、実践されている。そうしたなか、顧客との新たな関係づくりとして登場したコンセプトが**CEM(Customer Engagement Management****)**だ。 ## 顧客主導のマーケティングコンセプト カスタマー・エンゲージメント・マネージメントとは? こう書くと、「また、学者やコンサル会社、IT会社が根本は変わらないのに言葉だけ変えて、新たなコンサルやITインフラを売り込もうとしているに違いない!!」と思われがちになる。 顧客主導を推し進めるといった根本は変わらないが、筆者の認識では、**顧客とのコミュニケーション環境が劇的に変化**したために今までの発想では通用しないというパラダイムシフトが起こっている点である。これをまとめて表現しているのがCEMと考えるべきである。 ## ソーシャルメディアの浸透により顧客と企業の会話は全て公開情報になった それではどんなパラダイムシフトだろうか。その背景はソーシャルメディアの登場に起因する。 インターネットの登場により、**顧客と企業はダイレクトにコミュニケーションする**機会が増えた。それは顧客にとっては企業に対して直接モノ申すルートができ、逆に企業は直接かつ双方向で顧客のニーズに合ったコミュニケーションが可能となった。企業は顧客の情報を収集して分析し、100万人の顧客に100万通りのコミュニケーションをすることが重要な施策となったのだ。 これが、ソーシャルメディアの登場でパラダイムシフトが起こっている。ソーシャルメディアの浸透により顧客と企業の会話は全て公開情報になった。それまでは企業と顧客は1対1、つまりワントゥワンマーケティングであったものが、**ワントゥワンの会話を周りの多くの顧客が見ている**という状態だ。 ## 企業や商品の選択に、企業メッセージよりも友達同士の共感のつぶやきが影響をあたえる そしてさらに重要なことは顧客同士の会話が企業や商品を評価する大きな要因となってきたことだ。**企業から発せられるメッセージよりも友達同士の共感のコミュニケーションの方が企業や商品の選択への影響を及ぼしてきている**という状況である。 こうしたネットワークの中では、企業は100万人の顧客に100万通りのコミュニケーションをとることより、100人の生活者に正直に誠実にコミュニケーションをとり**「絆」すなわちエンゲージメントを築きあげていくことが重要**になってくる。これがCEMの考えである。 こうなるとCEM時代においてコールセンターの役割が違ってくるであろう。今までは効率化の名のもとに顧客との会話をいかにネットにシフトするかが重要施策であったが、**電話での生活者との会話をチャンスと位置づけ**エンゲージメントを築き上げる重要なセクションに進化していくのではないだろうか。 ## 顧客との関係づくり実践のベストプラクティス ザッポスの奇跡 上記のCEMを確立してお手本となるのが、米国ザッポス社だ。 ザッポスについてのは、書籍やセミナー資料が多数存在する。早くも「伝説」となりつつある企業だ。その強さの秘訣は、「企業ビジョンからインフラ(事業運営の仕組み)までが一気通貫している」ところといえよう。(当社代表の池田が訪問してきたコラムはこちら) ?その中でコールセンターは重要な位置づけを占めている。同社センターの特徴を以下にあげる ### ①24時間365日運用の自社コールセンター アウトソーシングはしておらず、約500名のスタッフは正社員である。日本のオペレータの正社員比率は一部の調査によると約7%といわれており、ザッポスがいかにコールセンターを中核業務に位置付けているかが分かる。 ### ②電話での受注率は約5%。90%以上はWeb受注 Webでの受注や対応がほとんどにも関わらずコールセンターに対して莫大な投資をしており、コールセンターを効率的な業務遂行部門ではないと位置付けていることが分かる。 ### ③オペレータにはマニュアルやスクリプトはなし。対応時間の制限もなし 顧客と企業の対応でありながら「個」としての対応を推進しており、生活者との会話をしっかりしてきずなを構築することが役割であることが分かる。 ### ④自社が在庫切れなら他社サイトを調べて勧める。靴に関係ないことでも親切に対応するよう教育 あたかも親しい友達の相談にのるような対応で、顧客とのリレーションの構築、しいてはきずな構築をすることがオペレータのミッションとなっていることが分かる 以上のように、ザッポスではコールセンターを**従来の企業の発想とはまったく違った位置づけ**で定義している。当然、ネット対応による効率化は最先端の仕組みで実施され、ソーシャルマーケティングにおいても先進企業としてあげられている。 ECを軸とする企業であるザッポスが、電話というアナログメディアを使って顧客と共感にすることによる**“きずなを深める役割”**と位置づけ、成果を出しているのだ。 ## ソーシャルメディア時代、リピーターを増やし新規顧客を誘発する発信源はコールセンターにあり ザッポスにとってコールセンターは、単なる顧客対応組織ではなく、**生活者とのきずなを深めてブランド価値を向上させる**ための、いかなるプロモーションや宣伝活動よりも勝る、CEMを実践する重要な組織といえる。そして、コールセンターのコストは顧客サポートのためのコストセンター的要素ではなく、一般の企業でいうと、**広告などのマーケティングに充当されるコスト**の位置づけにある。やみくもに広告に費やすコストより、コールセンターにコストをかける方が顧客とのきずなを構築し、**結果的に顧客の拡大に寄与できる**ことを体感しているのだ。 同社のような事例は珍しく、また企業ビジョンや戦略の根幹から変革が必要なため、簡単には真似できないが、「CEM時代のコールセンターのあるべき姿」が実現された素晴らしい例である。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 大量生産・消費、金融主義から「情熱を傾けられる経験」へ!グラットン教授のベストセラー「ワークシフト」が唱える3つのシフトと2025年の働き方 --- title: タクシー激戦区の京都で業績絶好調! "MKタクシー"に学ぶ「アドボカシーマーケティング」で他社との差別化を実現する方法 date: 2015-04-08 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/285/ --- # タクシー激戦区の京都で業績絶好調! "MKタクシー"に学ぶ「アドボカシーマーケティング」で他社との差別化を実現する方法 京都に単身赴任していた頃、仕事の疲れを癒しに近所の銭湯に行くことが楽しみだった、わたちゃんです。 しかしある日、よく通っていた近所の銭湯が閉鎖となり別のお目当ての銭湯は見つけたものの、頑張れば歩けるが少し遠いので楽しみのひとつが無くなりそうになっていました。 そんな時に助けてくれたのがMKタクシーでした。タクシー激戦地区の京都でかつ差別化が困難な市場で後発ながら業績好調なタクシー会社で、アドボカシーマーケティングを実践して他社との差別化をしている企業です。 ## エンゲージメントを最優先する「アドボカシーマーケティング」 アドボカシーマーケティングとは、 **目先の利益にとらわれることなく、徹底的に消費者側に立ち、顧客との信頼関係を中心するマーケティング手法** です。 長期的視野にたった考えで、いわゆる?**「損して得とれ」「先義後利」の考えを実践**することです。 まさしく、お客様とのエンゲージメントを最優先するマーケティング手法です。 ## 初乗り運賃でも「おかかえ運転手」のような手厚いサービスを提供 どんな近場でも嫌な顔することなく丁寧に対応する応対品質、一度電話登録すると2回目からはコールセンターに電話して「自宅前に来て頂戴」で通じるなど、いわば?**顧客のおかかえ運転手のような数々の対応を、会社全体の仕組みと運転手の応対品質で実現**しています。 話は銭湯に戻ります。 マンションに帰宅してMKのコールセンターに電話をします。僕のナンバーは登録されているので、「マンションまで1台お願いします」と言うだけで通じます。 しばらくするとセンターから電話がかかってきます。「タクシーが到着しました」ほとんどパジャマ同然の姿でマンションの前に出ると、そこには正装した運転手がタクシーのドアの前でお迎えしてくれています。「お待ちしておりました。頭にご注意ください」と言われながら少しVIP気分で、タクシーに乗り込みます。「車内の温度はいかがでしょうか?」「大丈夫ですよ」というような会話をしながら、10分もかからない近距離を走り、外からドアを開けてもらい「行ってらっしゃいませ」と送り出されます。?**初乗り運賃でも嫌な顔ひとつしないのです。** 帰りも電話して、「今銭湯にいるので自宅まで帰ります」と言うだけ。風呂上りのビールを楽しんでいると暫くすると、「お待たせしました」正装のドライバーが迎えにきてくれます。平日の銭湯がプチ贅沢な気分で楽しめるのもMKタクシーのおかげでした。 ## 流しのタクシーでもMKタクシーを探して拾う ~エンゲージメントが強い顧客ロイヤリティを育てる こうした体験を重ねると、街で流しのタクシーを拾うときも、MKタクシーを選別して拾うことになります。JRを降りてもわざわざMKタクシー乗り場まで行くことになるのです。(MKはJRのタクシー乗り場には入れできない**)まさしく、アドボカシーマーケティングで僕とエンゲージメントを結び、虜にしてしまった**のです。 小手先の販売促進活動や価格訴求ではなく、エンゲージメントというあたりまえのことを組織ぐるみで提供できる仕組み作りは、**何物にも代えがたい競争力を構築し、永続的な顧客ロイヤリティと収益を獲得できる**ことがわかる素晴らしい事例です。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - イチロー選手の入団会見で見たマイアミ・マーリンズ流「従業員エンゲージメント」の高め方 --- title: タグをとったらブランド名がわからない…!? ~購入プロセスでのコミュニケーションの重要性を考える~ date: 2017-09-20 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/93/ --- # タグをとったらブランド名がわからない…!? ~購入プロセスでのコミュニケーションの重要性を考える~ みなさんは買い物をするとき、何が決定のポイントとなりますか。デザインや機能でしょうか?もしくは価格でしょうか。**購入の決め手**となるには一体何が重要なのでしょうか。 私は営業という仕事柄、色々な業種のお客様とお話しすることが多いのですが、ある小売業の企業を訪ねた時のお話です。 ## 商品はコモディティ化している 訪問先の役員の方が次のようなことを言っていました。 「うちのブランドも他のブランドもそうなんですが、**タグを取ってしまうと、どこの商品なのか全くわからない**んですよね」 ## では、お客さまは何を基準に商品を選ぶのか? 本や飲料など、すでに買うものが決まっていて検討する必要がないものや、あまり強いこだわりがないような消耗品や小物などであれば、ネットで価格を比較するだけで購入するものもありますが、**実際の店舗に訪れて買うような洋服**などは、やはりサイズやシルエットがわかるような、今まで自分が着たことがあるブランドのお店や、自分の好みやサイズを知っている店員さんのいるセレクトショップなどを自然と選んでしまいます。 それでも好みに合うものが見つからなかった時にはじめて、買ったことのないブランドや入ったことのないお店に行くという選択肢が生まれます。 みなさんはそんな巡り合わせで入った初めてのお店で、**自分に寄り添ってもらえるような気持ちの良い接客**をされると店員さんの心からのおもてなしに応えたくなって、多少価格が高くても買ってしまうことってありませんか? 私は何度かそのような経験があり、素晴らしい買い物体験をしたお店には、次からはその店員さん目当てに通うようになっていく、つまり**リピーターになる**ことがしばしばあります。 ## 差別化が可能なのは、持続提供可能な付加価値 みなさんも自分ではそれほど意識していなくても、**実は購入の決め手となっている**のが価格や品質以外の接客やブランドコンセプトなども含めた**総合評価**で選んでいて、実際多くの方がそのような判断基準を持っているのではないでしょうか。 売り手側も**ラベルやタグに意味を持たせる**、つまりブランドに付加価値を与えるほどのサービス(例えば接客の中でのお客様への自発的なサービスであったり、ブランドの理念や信頼の確立を提供すること)が重要であることはわかっていても、どうしたら良いのかわからず、具体的な行動に出られていないで悩んでいる。そのようなご相談をいただくことが結構あります。 そこで自ら改善活動に踏み出せる企業は良いのですが、それを放置して付加価値を与えることを怠っていると、今はファンであっても信頼が裏切られた(品質が悪かったり、自分が信頼している店員さんがいなくなったり、コンセプトが大きく変わった)経験をしたお客様は簡単に離れて行ってしまいます。 ですから**お客様の信頼を勝ち得るサービスとそれを持続・向上していく**ことが、これまでも、そしてこれからのサービス業には重要な要素と言えます。 あらためて、自社の付加価値とはなんなのか、お客様に感動を与えるサービスとはなんなのかを考えてみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ファッションはメインカルチャーではなくなった? ~他のサブカルチャーとの掛け合わせで新しい売り方を --- title: タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる! date: 2015-09-09 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/201/ --- # タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる! 私たち人間はミスをする生き物です。ミスをした人に対してもフラストレーションを感じてしまうこともあります。特にそのミスが大きなプロジェクトに悪影響を及ぼすものだったり、チームや会社のイメージを悪くするものだったりしたら、そのフラストレーションは相当なものになってしまいますよね。 こういったケースの場合、叱るのが当然の行動のように思えます。同じようなミスを起こさないよう、教訓としてしっかり学んでほしい、そういう気持ちで叱る人が多いのではないでしょうか。それがチームメンバーの教訓にもなるはずですよね。正直、叱ることがフラストレーションの解消につながるのも確かです。 でも実は、叱るよりも思いやりを持って接する方が、長期的に見るとより良い結果をもたらすということが様々な研究結果から分かっています。 ## 大切なのは部下に対する興味と思いやり 部下からの忠誠心と信頼、尊敬の念を得るために最も効果的なのが、相手への思いやりと興味を示すことだという研究結果があります。**ポジティブな職場環境を育み、部下に愛情を注ぐ上司のもとで働く人たちは、上司に対する忠誠心が深くなり、より懸命に働く**のだそう。思いやりと興味を持って接している現場を部下が見る機会が多ければ多いほど、その度合いはどんどん増していきます。もし皆さんの会社に、人望の厚いマネジメント層の人がいたら、その人の部下へのアプローチを観察してみると良いかもしれません。 逆にフラストレーションや怒りをあらわに部下に接する上司が、部下からの忠誠心や信頼を得ることはまずありません。一方的に責めてしまったり、他のメンバーがいる前で厳しく叱ったりしてしまったら、なおさらのこと。上司と部下は持ちつ持たれつ。互いに補いあうことが大切です。 脳神経画像の研究では、**私たち人間は、信頼できるリーダーにより敏感に反応し、その信頼感は思いやりによって増加する**ということも分かっています。そのように**部下の中に生まれた信頼感は、パフォーマンスの向上につながります**。 ## 怒りとフラストレーションはコントロールすべし アメリカのスタンフォード大学に、「思いやりと利他主義研究教育センター(The Center for Compassion and Altruism Research and Education :CCARE)」という思いやりに特化した研究施設があります。同センターの責任者であり神経外科医のジェイムズ・ドウティ医師は、外科医として最初の手術を迎えた時、あまりの緊張から大汗をかき、汗で手術室を汚染してしまったのだとか。手術自体はすぐに終わるようなもので、患者さんも決して重病を患っていたわけではなく、手術室の清掃もすぐに完了できる状態だったにも関わらず、当時のドウティ医師の上司はカンカンに怒り、彼を手術室から追い出したのだとか。家に帰ったドウティ医師、号泣せずにはいられなかったそう。 ドウティ医師は、「もしあの時僕の上司が僕の状況を理解して、『緊張していたのは分かるけれど、緊張していたら執刀医にはなることはできないんだ。分かるね? 僕は君に手術を通して教えたいことがある。だから外に出て心を落ち着けてくるといい。手術帽もしっかり確認して、汗が落ちないように調節するといい』なんて言ってくれていたら、彼は僕のヒーローになっていたはずなのに……」と当時を振り返ります。 **怒りの感情で対応してしまうと、忠誠心や信頼をなくしてしまうだけでなく、部下のストレスレベルが上がってしまうことで、意欲と創造性の枯渇を引き起こす**のだとか。ドウティ医師によると、上司に対する恐怖や不安、信頼の欠如は、相手に対して心を閉ざしてしまう原因に。また**恐怖に対する反応が脳内で起こると、それが認知制御(意思、記憶、注意、操作などの機能)に影響し、生産性や創造性を消失させてしまうことになる**のだそう。逆に私たちが安心している状態の時は、脳のストレスレベルが下がるという研究結果もあります。 部下とは適度な距離感を持ち、毅然とした態度で接することが良いと考える人も多いかもしれません。でもこれらの研究結果を見ると、優しさや親近感などの温かさがあった方が、仕事も人間関係もスムーズになることが分かりますね。では失敗した部下に対し、どのように対応すればよいのでしょうか。 ## 部下に思いやりを持って接するためにできること **1. ネガティブな感情にコントロールされない **人間だからネガティブな感情を持つのは当たり前のこと。特に部下が失敗した時は自然とそういった感情が湧き起こってくるはずです。でも、怒り、フラストレーションなどの感情に支配されて、自分の判断や対応に影響させないようにしてください。どうしてもコントロールできないネガティブな感情にぶつかってしまったら、時間を置いてその感情から離れ、冷静な自分を取り戻しましょう。短い瞑想も効果的です。 **2. 部下の立場になってみる?** 前述のドウティ医師に起こった出来事を考えると、もし上司が彼の立場になって考えられていたら、「初めての手術で緊張している」という気持ちを汲み取ることができたはずです。さらには自分の最初の手術のことを思い出すことで、より思いやりのある対応ができたはずです。 でも「相手の立場に立って物事を考える」ということは、自分の感情や行動をコントロールしなければいけないことから、簡単に思えて実はとても難しいことです。でもこれは意識をして努力するしかありません。主観的な視点だけで見るのではなく、相手の立場に立った視点、さらには客観的な視点で、気持ち、感情、思考にフォーカスします。すると、相手の立場をイメージしやすくなったり、客観的な判断ができるようになり、それが結果相手を思いやる言動を生むはずです。 **3. 部下を許す心を持つ** 上司と部下の間にある力関係や利害関係。これがあると許せないことが度々起こります。でも上記2番にあるように部下の立場を心から理解して共感したり、部下を寛容な視点で見てあげたり、失敗に強く固執せずに柔軟に受け流すしなやかさを持つことが大事です。許し許されることで ・お互いの幸福感や人生の満足感が増幅し、ストレスやネガティブな感情を大幅に減少させる ・上司と部下の間の絆を深め忠実心が高まる という研究結果がありますが、特に幸福感の部分は ・幸福度の高い従業員はそうでない従業員に比べ、生産性が30%、営業成績が37%、創造性に至っては3倍も高くなる と数字でも表されていることから、思いやりを示す習慣を意識して身に付けて行くことが、これからのリーダーに必要とされるのではないでしょうか。 参考: https://hbr.org/2015/05/why-compassion-is-a-better-managerial-tactic-than-toughness 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - リーダー・マネージャー必見! 従業員満足度を高めるために知っておきたい、部下の5つのホンネ --- title: チャーンレート(解約率)とは?下げるために実行すべき3つのこと date: 2022-02-01 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/1412/ --- # チャーンレート(解約率)とは?下げるために実行すべき3つのこと 最近、注目されているマーケティング用語に「チャーンレート」があります。チャーンレートとは「解約率」のこと。なぜ今チャーンレートが注目されるのか? チャーンレートを下げるためにはどうしたらいいのか? その鍵を握る3つのポイントについて、カスタマー・サクセスという観点から分析してみました。 ## チャーンレートとは? チャーンレート(Churn Rate)の意味は、日本語で「解約率」を指します。Churn(離れる、乗り換える)Rate(割合)=解約率という意味に訳されます。 なぜチャーンレートがいま注目されるのか? 大きなきっかけとなったのはSaaS (Software as a Servce)型のサブスクリプションビジネスの台頭です。SaaSの市場は、必要機能だけをインターネット経由で利用できるという利便性からクラウド時代の新しいソフトウェアの提供形態として2015年頃から急拡大しました。 チャーンレートはSaaSやサブスクリプションビジネスで使う指標として、急速に認知が広がった言葉ですが、どんなビジネスであってもチャーンレート、顧客離れを防ぐという概念はとても重要になります。 なぜなら、長期的に購入を継続してくれる既存顧客やファンを維持していくということはLTVの向上につながり、ビジネスを安定させ拡大させるポイントになるからです。 ## チャーンレートを下げるため実行すべき3つのこと ### 1)ヘルススコアの的確な活用 ヘルススコアとは、顧客が自社のプロダクトやサービスを継続的に利用をするかどうかを数値化したもので、顧客の健康状態を得点で表します。ヘルススコアがよければ健康=継続が見込めると判断ができますが、ヘルススコアが低い、つまり不健康な顧客の場合は、解約(チャーン)の確率が高いと考えられるために適切な対応が必要になってきます。 カスタマーサクセスが適切に機能していればヘルススコアは上昇することから、ヘルススコアはカスタマーサクセスの状況を正しく把握して、チェックして改善につなげていくことが重要になってきます。 ヘルススコアの確認は、チャーンレートの改善に役立つだけでなく、アップセル・クロスセルをする可能性も高まり、LTVの向上にもつながります。 ### 2)顧客を3つの層に分けてアプローチ カスタマーサクセスでは、顧客をハイタッチ、ロータッチ、テックタッチという3つの層に分けてそれぞれアプローチの仕方を変えるという考えがあります。 ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチとは、LTV(顧客生涯価値)を軸に顧客を3つの層に分け、それぞれに対して最適なアプローチをとる手法のことです。ハイタッチは、それぞれ手厚い対応ができますが対応できるユーザ数に限りがあり、ロータッチからテックタッチにいくほど多くのユーザに対応できます。 それぞれに段階的なアプローチを取ることで、それぞれの層の顧客に必要なフォローを行うことができます。 ハイタッチは、「最も重要な顧客企業」といえる顧客層に対するアプローチで、個別にフレキシブルな対応を目指します。具体的には、個別の導入サポート、個別の定例ミーティングや勉強会、顧客に合わせたカスタマイズなどがあげられます。 ロータッチは、ハイタッチの顧客層より価値が少し下がる層に対して行うアプローチですが、ある程度効率的なアプローチが求められます。個別ではなくある程度集団的な対応になります。具体的には、電話やメールでの対応、トレーニングプログラムの設置、ワークショップやイベントの開催などがあげられます。 テックタッチでは、人の手を介さないサポートも含めたより効率的なアプローチが必要になります。テクノロジーを使うことでより広範囲に対応していきます。具体的には、操作ガイドや動画での対応、サービスへのチュートリアルの提供、アップデート情報などのメールサポートなどがあげられます。 ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチは、“最高の顧客対応”を、テクノロジーと階層化を導入することでそれぞれの3つの層に効果的にアプローチを可能にしています。 カスタマーサクセスを目指すのであれば、ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチを使い分けていくことが不可欠と言われています。そして、この3つの層へのアプローチを正しく行うことは解約(チャーン)レートの改善にもつながることになります。 これまで述べたヘルススコア、ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ、3つの層へのアプローチは、行動のデータと呼ばれています。 そして、これから述べる概念は、感情のデータと呼ばれています。この感情のデータがチャーンレートを改善する最大の鍵となると考えております。 その最大の鍵とは?CX(顧客体験、Customer Experience)と呼ばれるもの。 では、CX(顧客体験、Customer Experience)がなぜ重要なのか考えてみましょう。 ### 3)CX(顧客体験、Customer Experience)とは情緒的な観点で CX(顧客体験、Customer Experience)とは、顧客が最初に商品やサービスに興味を持った段階から、その商品に対して、調査・検討を経て、結論として購入、使用し、購入後のアフターサポートに至るまでの、顧客が商品に接する流れのなかのすべての体験を指します。 CX(顧客体験)は、商品やサービスの「価格」や「機能性」といった物理的な価値だけではなく、それらを通して得られる「満足感」や「喜び」というような感情や経験の価値も含めた概念です。 とくに顧客が「もう一度来たい」「また買いたい」と思えるような満足感のある経験が得られたのか、という点が重要視されています。 そうしたことから商品や企業のファンを作り継続的なリピーターを生み出し、チャーンレートを減らしていくことに繋がっていく最強の心理的価値を作っていきます。 さらには、CX(顧客体験)を推進していくためには、顧客にとって価値ある体験とはなにか、商品やサービスに関わる全員が突き詰めていくことが必要とされます。 顧客を知って、顧客の目線の体験作りを目指すということは何か? 「顧客のため」に何ができるか?どんな仕事をすることで顧客満足度を高めることができるのか?といった課題を組織一丸となって取り組むことにつながります。 こうしたCX(顧客体験)を推進していくことにより、自分の仕事がより良いCXにつながると実感することができたら、一人一人の仕事に向き合うモチベーションにも繋がり、自然と組織全体のモチベーションも高まっていくでしょう。 CX(顧客体験)を高めることは、顧客のみならず従業員との関係も高めていきます。 チャーンレートを減らし企業のファンを作り、更には従業員のモチベーションも改善されていくCX(顧客体験)は、ビジネスの安定と拡大において、これからますます必要とされていくことでしょう。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - ブラピから松岡修造まで 休み明けの仕事が辛い人のモチベーションとエンゲージメントを高める9つの名言 --- title: ディズニーの魔法が生み出す最高のカスタマー・エクスペリエンス date: 2014-12-09 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/344/ --- # ディズニーの魔法が生み出す最高のカスタマー・エクスペリエンス ディズニーにまつわる心温まるエピソードや、感動したお話、体験談などは数多くありますよね。実際ディズニーランドに行って感動の体験をしたという方も多いのではないでしょうか。ディズニーランドがリピート率9割以上を誇り、日本で一番顧客満足度が高いといわれる秘密は? なぜディズニーランドに行くと幸せになれるの? とその精神を学ぼうとする企業もきっと多いはず。今日はFacebookで共有されていた、その精神を感じさせるディズニーストアにまつわる実話をご紹介です。 アメリカにローナちゃんという女の子がいました。彼女が大好きなディズニープリンセスはディズニー映画『プリンセスと魔法のキス』のヒロイン、ティアナ。それを知っていた彼女の父親は、彼女の誕生日にディズニーストアでティアナの人形を買ってプレゼントしました。もちろんローナちゃんは大喜び。でもその3日後、旅行に行く途中でティアナの靴を一つなくしてしまったローナちゃん。大切なティアナの靴をなくしてしまったことをとても悲しんでいたとのこと。 そんなローナちゃんの姿を見て心を痛めた彼女の父親は、旅行から戻るとすぐにディズニーストアの本社に「娘がティアナ人形の靴をなくしてしまったのだが、どうやったら靴だけ買えるだろうか」と問い合わせをしました。ディズニーストアからは「調べてお返事しますので、今しばらくお待ちください」とのこと。これが9月4日のことでした。 そして2日後の9月6日のこと、ローナちゃんの父親は自宅のポストにディズニーの切手が貼られた封筒が届いていることに気づきました。開けてみるとそこに見えたのはディズニーの包装紙。その包装紙の中にはなんと、ティアナ人形の靴と靴下が両足分と、「ローナちゃんがマジカルな1日を過ごせますように!」というメッセージが書かれた手書きの手紙が入っていたのでした。(おまけで『アナと雪の女王』のステッカーまで!) これを見たローナちゃんの父親は心から驚きました。まさかこんな対応をしてもらえるとは夢にも思っていなかったからです。これぞディズニーマジックですね。しかもその封筒が届いたあと、今度はディズニーストア側からこんなEメールが届いたそうです。 先日はお問い合わせいただき誠にありがとうございました。 今日は素敵なニュースをお知らせいたします! エヴァンジェリン(『プリンセスと魔法のキス』のキャラクター)がティアナの靴と靴下を見つけてくれました! そこで早速あなたの大事なプリンセスのもとへお届けいたします。 もし他に何かできることがありましたら、遠慮なくお申し付けくださいませ。 素敵な1日をお過ごしください。 かしこ アドリエンヌ (私の好きなディズニープリンセスはアリスです) これを見たローナちゃんの父親は、この素晴らしいカスタマーサービスにとにかく感動、思わずFacebookでその体験を共有してしまったというわけです。お客様の期待値を上回るサービスが、最高のカスタマー・エクスペリエンス(感動体験)を生んだ瞬間ですね。 カスタマー・エクスペリエンスを提唱したB・J・パインII氏とJ・H・ギルモア氏は、著書『経験経済』の中で、顧客に究極の感動体験を提供するためには次の“4E”が重要だと述べています。 **(1) Entertainment:娯楽性 ****(2) Esthetic :美的要素 ****(3) Escape:非日常性 ****(4) Education:教育的要素** 今回のディズニーストアの対応を見ると、ディズニーはまさにこの4Eを追及していることが分かります。恐らくディズニーは、お客様と直接接する担当者や部門だけでなく、全社レベルでカスタマーエクスペリエンスの重要性を理解し、向上に取り組んでいるからこそ、全体的なサービスレベルが上がり、結果常に最高のカスタマーエクスペリエンスを生むことができるのではないでしょうか。 参照元:http://ijgolding.com/2014/09/08/the-magic-of-disney-now-thats-what-i-call-a-customer-experience/ 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - アバクロはつまらない!? 現代を生きる10代の顧客のニーズを追うアパレルブランドの変革 --- title: ディズニーはCXをデジタル投資を活用しながら、高めている! date: 2018-10-14 url: https://total-engagement.jp/column/column02/42/ --- # ディズニーはCXをデジタル投資を活用しながら、高めている! 最近、**ユルゲン・メフェルト**の**デジタルの未来 事業の存続をかけた変革戦略**という一冊にはまっています。デジタル化を怠った企業は今後生き残れなくなるはずで、経営者は組織を強くするために、デジタル投資をすべきだというのが著者の主張です。 勝ち組のディズニーも自社の最大の強みを活かしてデジタル化に乗り出していることが紹介されていました。ディズニーの強みは顧客の望みを的確に掴んで提供する能力ですが、顧客体験を高めるためにデジタル投資を行なっています。 ディズニーのテーマパークには「生涯忘れられない思い出作りをする」というメッセージが掲げられていますが、顧客体験をよくするためにあらゆるタッチポイントを顧客視点で設計しています。旅を始める時、テーマパークでの滞在、帰宅その先までも含めて全てが思い出となることで、顧客はディズニーのファンになるのです。 今やディズニーワールドを旅するときには、必要不可欠ともいえる準備が「マイディズニーエクスペリエンス」の登録です。レストランの予約やファストパスの予約はマイディズニーエクスペリエンスからしなければなりません。ディズニーワールドに滞在中の旅行者のための管理するシステムがマイディズニーエクスペリエンスなのです。旅行者は滞在中の写真を後日ここから購入することもできます。 マイディズニーエクスペリエンスは、PC、モバイルアプリで管理できるようになっています。一度アカウントを作成しておけば、どのデバイスからでもアクセスでき、閲覧や変更が可能です。 顧客は「マジックバンド」と呼ばれる防水プラスチックのテーマパークの入場券にも、ディズニー・リゾート・ホテルのルームキーにもなるバンドを使用します。そこには、レストランの予約情報も入っているし、ファスト・パスにもなるのです。顧客はこれさえ身につけていれば、楽しい思い出を作れるのです。ディズニーはこの「マジックバンド」で顧客の行動についてのデータを収集し、そのデータはさらに顧客満足を高めるための提案作りに活用されるのです。CXを高めるために、ディズニーは最新のデジタル技術をとことん活用しています。 最高の顧客体験を提供することでNPSも高まり、継続利用だけではなく、ポジティブな口コミも期待できます。熱狂的な顧客はその友人や恋人を連れて、また訪問します。実際の体験以外でも、ソーシャルメディアやリアルでの口コミによって、ただでさえ強いディズニーブランドの価値が上がるのです。 Designed by Freepik 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - とりっぱなしのNPSからの脱却~本質的な目的、実質的な社内共有のために(セミナーレポート) --- title: デジタルシフト時代のマーケターの重要課題 〜お客様の心理ロイヤルティを見える化する〜 date: 2022-07-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2242/ --- # デジタルシフト時代のマーケターの重要課題 〜お客様の心理ロイヤルティを見える化する〜 --- title: デジタルマーケティングだけでは顧客ロイヤルティは築けない date: 2016-08-23 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/121/ --- # デジタルマーケティングだけでは顧客ロイヤルティは築けない 若いころは痩せの大食いと言われていたのが、今や小食の小太りになってしまった、わたちゃんです。まあ、思い当たることはいっぱいありますけど。(Photo by Flickr) ## 2つのジム 貴方はどっちを選ぶ? 貴方が商品やサービスを売る立場を離れて、一人の生活者だと思ってください。貴方は日頃の不摂生からメタボ気味になりお腹回りの肉が気になり、最近流行りの個人指導型ダイエットジムに通ってみようかとネットで情報を入手しています。そんな中、以下の2つのジムがありました。 **<ジムA>** フェースブックやLINEを日頃から利用している貴方のタイムラインには、最近**テレビでも盛んに宣伝**をしているジムA社の**ネイティブ広告**が出てくるようになりました。今の自分には興味をそそるような内容で、時々読んだりA社の**シミュレーションソフト**を使いダイエットシミュレーションをしたりしています。また**LINE**ではA社からキャンペーンで入手した頑張るメタボオヤジのスタンプがお気に入りでよく利用しています。 ある休日、ジムAがある駅に降りたところ、LINEにより「**今なら無料体験受付中!!**一度寄ってみてください」という案内がきました。ちょうど時間もあるし寄ってみようかな、と思いジムAに立ち寄ってみました。カウンターに座り少し話を聞いてみると、あたかも自分の悩みをすべて理解したようなトレーナーが的確なアドバイスをくれました。簡単なトレーニングを受けて、帰りには「今なら**LINE会員特別キャンペーンで15%引き**で入会できます」とオファーを受けました。**「さすが大手は違うな」**と思った日でした。 **<ジムB>** 貴方はマンションの管理組合の会合で、同世代の住人の間でメタボ話で盛り上がり、ジムAに入会しようかと思っていることを話しました。そうすると住人の中に、同じ個人指導型のジムBに行っている人がいました。ジムBは**あまり宣伝もしてないようであまり知られていない**ジムです。住人の話によるとジムBの経営方針としては、**宣伝にはお金を極力かけない**で、その分会員の要望を常に聞いてトレーニングプログラムや施設、トレーナー他の**サービス品質の向上させることに金をかける**という方針のようです。実際に、ジムではいつでもトレーニングの相談やサービスへの苦情、申し出ができる窓口や、トレーナーとは別のカウンセラーが存在して、トレーナーに言いづらいちょっとした嫌なことやトレーニングプログラムに関する意見を常に吸い上げてくれるので、気軽に自分の感じたことや希望がいいやすくなっているようで、会員のほとんどが、トレーニング終了後に苦情に限らず簡単な相談を盛んにしているようです。また**会員専用のスマホアプリ**により、自分のプログラムの進捗やダイエット記録、次回の予約、トレーナーやカウンセラーからのアドバイスもしっかりとしてくれ、スマホアプリからでも感じたことや嫌なことを吸い上げてくれる工夫が施されています。近隣住人も「最初はジムAにしようかと思っていたがジムBにして良かった。トレーニングの回数を重ねごとにサービス品質が向上するのが分かります。絶対お薦めです。」と言っています。 ?さて、貴方はどちらのジムを選択するでしょうか? 私は迷わずジムBを選択します。マーケティングマネージャの立場であればジムAのようなマーケティング施策を実施したいと思いますが、生活者の立場に立つと、新規顧客獲得のためより、**会員のサービス向上のための投資を優先する企業を選びたい**ですし、**友人に推薦したいのはB社**ですね。 ## デジタルマーケティングは強力な施策。だが、それだけではダメ デジタルマーケティングは、「購入する可能性の高い潜在顧客を見つけ出し、その潜在顧客のニーズに合ったパーソナライズされた役にたつ情報を提供し、コミュニケーションにより企業や商品の支持を得て購買につなげる」というターゲティングとコミュニケーションを**効率よくかつ効果的に実施**できる強力な手法です。過去のマーケッターにとっては夢のような仕組みなのです。 しかしながら、デジタルマーケティングだけに頼った施策では長期的なお客様の信頼やリピート、口コミといった顧客ロイヤルティ強化にはつながりません。それは**デジタルマーケティングのゴールの多くが「購買」という終点を目指しているから**です。 **既存顧客に対するロイヤルティ強化施策**があってこそ、デジタルマーケティングが長期的な収益貢献の位置づけにもなります。またロイヤルティ強化策は離反防止や口コミ効果を考慮すればデジタルマーケティングより収益貢献になる場合もあります。靴のオンラインショッピングのザッポスはその先駆者です。 デジタルマーケティングと既存顧客を基軸としたロイヤルティ施策を**バランスよく実施**できれば企業の永続的な競争優位の獲得が可能となります。 そして、ロイヤルティ施策で重要なことはジムBが実施しているようなポジティブな顧客体験したり、ネガティブな顧客体験を解消するといった派手ではないが既存顧客の満足度向上を目指すことなのです。 ということで、僕も早速入会し、小食なナイスバディを目指そうかな、と思ったりしてますが、後は覚悟ですかね。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【Facebookページ運営事例】Facebookの先に広がるリアルなコミュニケーションを念頭に! --- title: データを使用した従業員定着率とエンゲージメントの高め方 date: 2016-11-08 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/118/ --- # データを使用した従業員定着率とエンゲージメントの高め方 50年前に比べ、優秀な人材は雇用市場でより大きなパワーを持つようになってきました。様々な情報へのアクセスが容易になったことや、いわやる名刺交換会と呼ばれるネットワーキングなどが行われるようになったことで、より透明性のある雇用市場が生まれたからです。結果、転職が容易になりましたが、デロイトのシンクタンクの調査によると、この流れにより、今企業の多くの経営者が「定着率とエンゲージメント」を二番目に重要な経営課題として捉えるようになったそうです。 企業に今求められているのは、優秀な人材を確保し、定着させること。いつまでも昔ながらの型にはまった人材マネジメントを行っていたら、感受性や創造性の高い一個人として扱ってほしいと思っている従業員は、「自分のニーズが満たされない」と会社を去ってしまうはずです。 では、現代の企業が、魅力的な組織づくりをするためにできることにどのようなことがあるのでしょうか。現代企業にとってデータの活用はそのビジネスパフォーマンスを左右するものですが、毎日出社が楽しくなる会社をつくるためにも欠かせないものです。経営陣は、従業員が「自分は評価されている」と感じ、エンゲージメントを高めるために活用できるデータを得る必要があります。 ## 従業員エンゲージメントデータを得る方法 多くの企業が今、なぜ従業員がが会社を離れることを選択するのか、また離職を防ぐために何ができるのかを把握するための分析ツールに投資しはじめています。組織の健康状態をリアルタイムで確認できる従業員エンゲージメント調査専用のソフトウェアや、従業員の感情をモニタリングできるアプリなどを活用することで、効率的に職場の雰囲気を知ることができます。 一方、従業員満足度を正確に測定するために無料で活用できる従業員データも存在しています。例えば従業員の定着率、離職率、福利厚生に対する反応、昇給に対する反応などは、従業員のモチベーションを高めるものは何かを知るための大切な情報源となります。加えて、フォーカスグループ(定性調査)を定期的に行い、より“現場に寄り添った”マネジメントを行うことで、実態に即した情報を、人材マネジメントに活かすことができるようになります。これらのデータにより経営者は、企業の目標、エンゲージメント、文化を定義づけることが可能になります。 ## 従業員エンゲージメントデータを活かす方法 従業員エンゲージメントデータを見て経営陣が判断しても良いのですが、ベストなのはそれを社内に公開することです。例えば毎月行われる全社ミーティングなどがあれば、そこでデータを共有することで、改善が必要とされる部門のメンバーから直接フィードバックをもらうことができます。そのフィードバックは経営陣にとって有益な情報になるだけでなく、情報公開をすることで透明性が高まり、従業員がその価値観を分かち合い、会社をよりよくしたいというモチベーションにつながります。 定着率や離職率、福利厚生や昇給などのデータ収集をするのは、企業の上層部が行うべきことではありますが、この数字について従業員と会話をし、改善のために彼らがどんな変化を望んでいるのかを探るべきです。実際どのような変化が可能なのか選択肢を用意し、最終的に従業員に選ばせることで、従業員エンゲージメントもより高まるのではないでしょうか。 ※この記事はENGAGE FOR SUCCESSの下記の記事を許可を得て翻訳・転載しています。 http://engageforsuccess.org/using-data-to-improve-retention-and-engagement **ENGAGE FOR SUCCESSとは?** 2011年3月29日、デーヴィッド・キャメロン首相のもと、従業員エンゲージメントを高めることで、GDPを26億ポンド増加させるために「従業員エンゲージメント・タスクフォース(Employee Engagement Task Force)」と呼ばれる特別チームが結成されました。このチームのメンバーである民間企業と公共機関のビジネス・経済などのスペシャリストにより、「成功目指してエンゲージメントを高めよう(”Engage for Success”)という運動が始まりました。Engage for Successのホームページでは、従業員エンゲージメントを高めるためのアイディアやツール、事例などが多く紹介されています。 URL:?http://engageforsuccess.org/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントを37%向上させた小松製作所に学ぶ、マネージャーが気を配るべき5つのポイント --- title: トヨタ式”カイゼン”が、製品・サービスの質を上げ、顧客満足度を上げる?! date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/370/ --- # トヨタ式”カイゼン”が、製品・サービスの質を上げ、顧客満足度を上げる?! 自動車業界向けのCS調査などを行うことで有名なコンサルティング会社、JDパワーの2014年の調査で、トヨタが製品やサービス満足度で日本を始め、多くの国で製品やサービス満足度で1位を獲得しました。トヨタ=安心・高品質というイメージは世界でも不動のものとなったでしょうか、日本人としても誇らしく思いますね。 マレーシアの調査において、自動車セールス満足度 (Sales Satisfaction Index) 調査および自動車サービス満足度 (Customer Service Index)の両方で1位を獲得したUMWトヨタ自動車(株) のDatuk Ismet Suki氏は、トヨタ式の”カイゼン”が1位獲得につながったと話します。 ご存じの方も多いと思いますが、「カイゼン」は「改善」のこと。日本の製造業で生まれた工場の作業者が中心となって行う活動・戦略のことで、本来の意味と区別するためにカイゼンと表記されています。生産管理のあり方として世界的に有名となった”トヨタ生産方式”を体系化し、トヨタのカイゼンの神様とも呼ばれた元副社長、大野耐一氏(没1990年)が作ったカイゼンのための訓示が『トヨタ式 鬼十訓 私が大野耐一から学んだこと』に集約されています。トヨタが製品・サービスの質を上げ、顧客満足度ナンバーワンの常連となるに至ったその十訓を見てみましょう。 ## 【トヨタ鬼十訓】 ### ●第一訓 君はコストだ。まずムダを削れ。それなくして能力は展開できない。 **ムダは隠れる。仕事の隠しごとをまずやめよ。 **「不良が出ると、人間はとかく「あとで手直しすればいい」と、見えないところに隠しおくものである。仕事の流れをとめることをしない。だから、そのときは誰も困らない。しかし、困らない代わりに、何の対策も取らないのだから、いずれ同じような不良が出る。これが大きなムダである。さらに「手直し」という本来やらなくてもいいムダが出る」 ↓ なぜ不良(問題)が起こったかを皆で考え、顕在化し、それを共有財産/ムダをなくすヒントとして活用したいですね。 ### ●第二訓 始めたらねばれ。できるまでやめるな。中途半端はクセになる。 **五回のなぜ **「五回『なぜ』を自問自答することによって、ものごとの因果関係とか、その裏にひそむ本当の原因を突きとめることができる」 ↓ 子供が親に「何で?何で?」としつこく聞くことがありますが、それと同じように「なぜ?」を繰り返し一つ一つ掘り下げていくことで、表面には表れない原因を知ることができるようです。問題の原因究明以外にも、お客様からのお問い合わせ内容や、売れる理由などを深く掘り下げるのにも使えそうですね。 ### ●第三訓 困れ。困らせろ。安易を好む人と決定的な能力格差がつく。 **答えを教えるな。考えさせる工夫をしろ **「厳しい環境に人を置くだけでなく、人の知恵を信じ、困ったときはいつでも手を差し伸べる準備があってこそだ。『期待に応えよう』とがんばらせるヒューマニティーが大切である」 ↓ リッツ・カールトンの事例にもあったように、信頼されているという実感はモチベーションアップにつながるもの。だからこそたとえ窮地に立たされたとしても、考える力やカイゼンする力を行動に結び付けられる社員が育ち、結果良い製品やサービスを生み出してくれるはずです。 ### ●第四訓 ライバルは君より優秀だ。すなわち君は「今」始めることでのみ勝てる。 **様子を見すぎるな。タイミングに見放される。** **なんでもその場でやれ。なんでもすぐ片づく。** **明日でも対策は見込めるが、今日なら良策が仕込める。** ↓ 自動車業界では、モデルチェンジはその車が売れている時にすべきだと言われているそうです。売れている車をモデルチェンジすることに躊躇して、売れ行きが落ちてきてからモデルチェンジしても、もし人気が落ちてしまったとしたら、その人気を復活させるのは相当大変なこと。だからこそ、売れていて余裕があるタイミングにモデルチェンジをするのが得策。他の業種においても、例えば合理化や効率化をするのであれば、業績が苦しくなってから行うのではなく、業績がよいその時に行うのが、一番効果が見込めるのではないでしょうか。機会を逃さないためにも、「思い立ったらすぐ行動」ですね! ### ●第五訓 仕事に痕跡を刻め。十割を命じられても十一割目を自前の知恵でやれ。 **「できた」で止まるな。「もっとできる」に進め。** **言葉通りにやらず、言葉に知恵を足せ。** ↓ トヨタで言われているのが「知恵の数だけ競争に勝てる」ということ。他社と同じような機械を使って同じような手順で作っていても、同じようなものしか作れないですよね。そこでトヨタは1951年(昭和26年)に「創意くふう提案制度」を導入し、言葉通り知恵の数を成長へ活かそうとしました。以降、2011年までの提案数は何と約4000万件以上! 年間1000万台の車を世界中で生産し、2兆円を超える利益の源はここにあると言ってもいいのではないでしょうか。機械に加えた「人間の知恵」というカイゼンは、大きな原動力になるとの証拠ですね。 ### ●第六訓 平伏させず心服させろ。そのためにはだれより長い目で人を見ることだ。 **手をかけ時間をかける。そうしてこそ人から声がかかり始める。** **まずやらせるな。まずやってみせろ。** **汗をかかせるな。知恵に欠けてくる。** ↓ この訓示は、上司が部下に対して業務の目的を明確にして取り組んでもらうということ、自分がまずお手本を見せるということ、業務を丸投げせず部下に考えさせながらもアドバイスや答えを与えるということの大切さを表しています。理解・納得してはじめて、人は動き、育ちます。組織的にカイゼン力を高めるために、このサイクルが継続されることは非常に重要ですね。 ### ●第七訓 「できる」とまず言え。そこに方法が見つかる。 **「できる」を信じる。「できない」は疑う。** **知恵は平等だ。知恵の引き出し方で差がつく。** ↓ 一つの業務を遂行しようとする時、「できない」と思う場面に出くわすことがあると思います。「できない」と言って諦めてしまうことは簡単ですが、それでは発展も成長もないですよね。だから、「できる」を信じてその方法を知恵を絞って考えてみることが大事。そうした挑戦が、会社だけでなく自身の成長にもつながるはずです。 先日青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞した3教授のうちの一人、天野浩・名古屋大学教授も、開発時に感じた挫折、そして当時中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の存在が成果を出していることを知り、「じゃぁ……」と自分も試してみたら成功したことについてこうコメントしていました。「何かをやるときに、必ずできると信念を持ってやるのと、ダメだろうなと思ってやるのとの違いを、この時ほど痛感したときはありませんでした」。やはり「『できる』を信じる」のパワーは偉大ですね! ### ●第八訓 失敗を力にしろ。真の自信も運もリカバリーから生まれる。 **成果を上げるには、ネを上げないことだ。** **「失敗だ」とあきらめるな。「失敗にしたくない」と発想せよ。** ↓ 偉大な発明家として知られるエジソン、実は電球を発明する前に1万回も失敗したのだとか。それだけの失敗を重ねながらもようやく成功した時、ある新聞記者に「あなたは電球を発明するのに、1万回も失敗したそうですね」と聞かれ、それに対し「私は失敗したのではありません。うまくいかない方法を1万回発見したのです」と答えたのだとか! この訓示が表すのは、エジソンのように、失敗を価値のあるものと捉えて、あきらめないことの大切さではないでしょうか。 ### ●第九訓 労働強化を避けよ。人間「ラクになるには」に一番頭が働く。 「平均的に」はラクではない。「最速で」がラクである。作業改善、設備改善、工程改善の順で検討する。 ↓ 作業改善を最初に行うのがトヨタ式。設備でラクをしようとするのではなく、まず仕事のやり方を変えるのが効率化の一番の近道。ここで労働強化にならないよう細心の注意を払う必要がありますが、できない原因をしっかり追究することで、労働強化防止策となります。 ### ●第十訓 お客の叱声は成功の呼び声だ。逃すな。いじけるな。考え抜け。 ↓ お客様の叱声はカイゼンの素の宝庫、経営資源となるものです。だからこそ、お客様の叱声をクレームと受け止めることなく、「お客様の強い感情が表れた声」と捉えてみてはいかがでしょうか。これは仕事だけでなく普段の人間関係においても言えることですが、自分は相手の期待通りに行動したと思っても、実は違っていて「そうじゃない!」なんて言われること、ありますよね。でもその声に耳を傾け、気づきと学びを得て「じゃぁ次はこうしよう」とカイゼンにつなげられたら、成長と成功につながるはずです。 上記は大野氏の十訓のポイントの一部となりますが、毎日意識することで自然とできるようになり、従業員エンゲージメント、顧客エンゲージメントの強化につながるのではないでしょうか。 十訓だけでもいつも目に見えるところに貼っておくのも効果的かもしれません。アマゾンの会長兼CEOのジェフ・ベゾス氏も実行しているというこのトヨタ式カイゼン、皆さんもできるところから少しずつ習慣化していきませんか? 引用: Topping the charts in customer satisfaction (The Star Online) 改善(ウィキペディア) 新生トヨタとTQCの広がり(トヨタ自動車75年史) ノーベル賞、「3人同時受賞」の深い意義(東洋経済ONLINE) アマゾンのジェフ・ベゾスが実行するトヨタ式改善「顧客は常に正しい」(ビジネス+IT) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 人の振り見て我が振り直そう! NPSと顧客/従業員エンゲージメントが一瞬のうちに急降下してしまうケースとは!? --- title: ニューノーマルの売上向上施策はNPS調査が導き出す 〜顧客接点ごとの満足度を知ることが売上向上のキーになる〜 date: 2022-07-08 url: https://total-engagement.jp/seminar/2203/ --- # ニューノーマルの売上向上施策はNPS調査が導き出す 〜顧客接点ごとの満足度を知ることが売上向上のキーになる〜 --- title: ニューノーマルの売上向上施策はNPS調査が導き出す 〜顧客接点ごとの満足度を知ることが売上向上のキーになる〜 date: 2022-07-01 url: https://total-engagement.jp/seminar/2244/ --- # ニューノーマルの売上向上施策はNPS調査が導き出す 〜顧客接点ごとの満足度を知ることが売上向上のキーになる〜 --- title: ネットプロモータースコア活用事例|業界別改善ストーリー5社 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5622/ --- # ネットプロモータースコア活用事例|業界別改善ストーリー5社 「NPSスコアを測定しているのに、なぜか改善につながらない」——そう感じている経営者・CX責任者の方は、驚くほど多くいます。スーパー・整体・メガネ屋といった顧客接点が豊富な店舗ビジネスでも、不動産・人材・サービス業でも、**数字を集めるだけで終わり、現場が変わらない**という構造的な問題が繰り返されています。ネットプロモータースコア(NPS)の活用事例を業界別に見ていくと、成果を出した企業には共通の「実装の型」があることが実感できます。 本記事では、複数の業界にわたる5社の改善ストーリーを通じて、NPSスコアが単なる調査数値ではなく、経営の羅針盤になる瞬間をお伝えします。事例を読んで終わりにするのではなく、「自社でも再現できる」という確信を持って次のアクションへ進んでいただくための内容です。弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが30年の経営実践のなかで体得してきた視点を、あなたにも届けたいと思っています。 **こんな方にオススメ** - ●NPSを導入済みだが、スコアが改善に結びついていないと感じている経営者・CS責任者 - ●同業・類似業種のNPS活用成功事例を参考に、自社の導入判断をしたい方 - ●顧客満足度と従業員満足度を同時に改善する仕組みを探している方 **この記事を読むと···** - ●業界別5社のNPS改善ストーリーと具体的な数値・施策がわかる - ●NPS活用で成果を出すための「実装の型」と3つの共通原則が理解できる - ●自社への応用ステップとチェックリストで、次の行動が明確になる 不動産FC業 介護・ヘルスケア業 通販・EC業 建設・工務店業 人材・採用支援業 ## 5社のNPS活用事例|業界別サマリー比較 まず全体像をひと目で把握していただけるよう、5社の事例をサマリー表にまとめました。それぞれの業種・施策・主な成果を比較することで、「自社に近いケース」を素早く見つけることができます。 業種 導入施策 主な成果(改善指標) 活用ツール/手法 不動産FC業 NPS×EXギャップ可視化・改善PDCAの構築 NPSギャップ▲54.8pt発見→年間3,300〜5,000万円の改善余地を特定 FRS™・YourVoice NEXT 介護・ヘルスケア業 スタッフEX改善→CX品質底上げの連動設計 離職率20%改善で年間144万円の採用コスト削減試算 FactBase Workshop・Simple Learning 通販・EC業 顧客ロイヤルティ測定×プロモーター育成施策 リピート率5pt改善で年間+120万円増分売上(試算) YourVoice NEXT・FRS™ 建設・工務店業 施工後NPS収集→紹介獲得の仕組み化 紹介経由受注比率の向上・顧客接点品質の標準化 YourVoice NEXT・CX Blueprint 人材・採用支援業 求職者・企業双方のNPS測定→マッチング品質向上 再利用率・紹介獲得数の改善・定着率の向上 YourVoice NEXT・FactBase Workshop あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ CSからNPSへの進化の流れを理解することで、各事例の背景にある思想がより深く腑に落ちます。 ## 【事例1】不動産FC業|NPSギャップ▲54.8ptの発見と年間数千万円の改善余地の可視化 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード 【事例1】不動産FC業|NPSギャップ▲54.8ptの発見と年間数千万… 本部の接客基準 EXスコア vs - 現場の行動水準 NPSギャップ▲54.8pt CXスコア 改善余地の可視化 不動産フランチャイズ業界では、本部と加盟店の間に「顧客体験の品質格差」が生まれやすい構造があります。本部が掲げる接客基準と、現場のスタッフが実際に体得している行動水準にズレが生じ、それがNPSスコアの乖離として表面化するということです。弊社が支援した事例では、**CXスコアとEXスコアの間に▲54.8ptものギャップ**が存在していることが判明しました。 ### NPSギャップ▲54.8ptが意味すること **NPSのCX-EXギャップが50ptを超えると、現場のスタッフが「疲弊しながら接客している」状態が数字として表れます。**これは業務量の多さではなく、「方針の曖昧さ」「役割の不明確さ」「矛盾した指示」という心理的な消耗が先に起きているということです。スタッフが迷いながら対応するため、顧客体験にばらつきが生じ、NPSスコアが上がらないという因果チェーンが成立します。 弊社が支援した不動産FC企業では、YourVoice NEXTを活用してCX(顧客側)とEX(従業員側)のスコアを同一プラットフォームで同時に可視化しました。その結果、顧客が感じている満足度と、スタッフが感じているエンゲージメントの間に▲54.8ptという大きな乖離があることが判明したのです。これは「スタッフが幸せでなければ、顧客も幸せにできない」という事実の、数字による証明でした。 改善余地として試算したのは年間3,300〜5,000万円。これはリピート逸失売上と紹介獲得機会の損失を合算した数値です。スコアを測って終わりではなく、「改善余地を金額で見せる」ことで、経営判断のつなぎが生まれた事例です。 ### FRS™による「行動としての満足度」測定 **NPSスコアが高くても2回目の来店・契約が増えないという矛盾は、FRS™(2回目来店率を測る独自指標)を導入することで解消できます。**「また来たい」という気持ちと「実際に来た」という行動の間には、驚くほど大きなギャップが存在します。感情的な満足は一時的なものですが、行動としての継続は習慣化の証拠です。 FRS™は弊社が業種別に設計した独自の行動測定指標で、商標出願を検討中のフレームワークです。不動産FC業においては、来店後から再来訪・契約更新・紹介行動までを一連のフローとして測定します。これによってNPSスコアだけでは見えなかった「行動変容の有無」が可視化され、改善施策の精度が格段に上がるということです。 ### 自社に活かせるポイント **不動産FC業の事例から学べる最大の示唆は、「CXとEXを別々に測っていても、改善の本質には届かない」という点です。**顧客向けのアンケートと従業員向けのサーベイを別々に実施している企業では、両者のギャップに気づくことができません。同一プラットフォームで同時に可視化することで初めて、「どこで心理的消耗が起きているか」が特定できます。 あなたの組織でも、まずCXとEXを並べて比較してみることをお勧めします。そのギャップが改善の出発点であり、経営投資の優先順位を決める羅針盤になるということです。 POINT NPSギャップの可視化は「問題の発見」ではなく「改善余地の金額化」まで完走することで、経営の意思決定に直結します。スコアは手段であり、目的は収益改善です。 ## 【事例2】介護・ヘルスケア業|EX改善がCX品質を底上げする連動設計 【事例2】介護・ヘルスケア業|EX改善がCX品質を底上げする連動設計 CYCLE 1 スタッフ心理枯渇 2 離職率上昇 3 CX品質低下 4 顧客満足低下 5 EX改善実施 6 CX底上げ 介護・ヘルスケア業界は、慢性的な人手不足と離職率の高さという構造的な課題を抱えています。ところが今は違います。かつては「採用を増やすこと」が唯一の解とされていましたが、**「なぜスタッフが離れるのか」の根本原因に向き合う企業**が、驚くほど早く離職率を改善し、接客品質も向上させることを実感しています。 ### スタッフの心理的リソース枯渇がCX低下を招く **介護・ヘルスケア現場での接客品質のばらつきは、スタッフのスキル不足ではなく、心理的リソースの枯渇が表面化した結果です。**スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→リピートが増えない→顧客が黙って離脱する、という因果チェーンが現場では静かに進行しています。 弊社が支援した介護系企業では、FactBase Workshopを通じて12週間のPDCA伴走型プロセスを実施しました。週次でスタッフのEXスコアを測定し、「何が心理的消耗の原因になっているか」を特定。 曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割定義が、スタッフのエネルギーを無駄に消費していることが判明したのです。組織システムの不具合が個人の行動品質を規定していた、ということです。 施策の柱は3つでした。①役割定義の明確化(誰が何を判断するかの明文化)、②週次の短時間1on1によるコミュニケーション設計、③Simple LearningによるAI研修コンテンツの自動生成です。これによってスタッフの心理的リソースが回復し、接客の自然体な温かさが戻ってきたという声が現場から上がりました。 ### 離職率20%改善による採用コスト削減の試算 **離職率を20%改善することで、年間144万円の採用コスト削減が見込めます。**これは弊社の試算ベースの数値ですが、業種・企業規模によって実態は異なります。重要なのは「離職コストを見えにくくしている業界慣行」に気づくことです。 採用広告費・研修費・引き継ぎにかかる工数・生産性低下期間——これらを合算すると、1名の離職コストは一般的に数十万円から100万円超になるとされています。年間で数名の離職を防ぐだけで、その金額は事業改善に再投資できる原資になります。EX改善への投資対効果は、この視点で考えると驚くほど合理的です。 介護・ヘルスケア業においては、「スタッフが働きがいを感じている施設ほど、利用者満足度が高い」という相関が傾向として確認されています。EXをNPSで測定し、CXとセットで改善サイクルを回す仕組みが、業界の競争優位につながるということです。 ### 自社に活かせるポイント **介護・ヘルスケアの事例で特に重要なのは、「従業員の声を集めるだけでは改善しない」という事実です。**消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査はスタッフに消耗を認識させるだけで終わります。弊社のFactBase Workshopは、この「調査から実装まで」を12週間で完走するために設計されています。 あわせて読みたい wpダウンロードフォーム「NPS Net Promoter Score 超入門」 NPS測定の基礎から実装まで、体系的に学べる入門資料です。介護・サービス業の担当者にも参考になります。 ## 【事例3】通販・EC業|顧客ロイヤルティ測定からプロモーター育成へ 【事例3】通販・EC業|顧客ロイヤルティ測定からプロモーター育成へ 顧客獲得 1 ファーストリピーター 2 リピート率向上 3 ロイヤルティ醸成 4 プロモーター育成 5 通販・EC業界では、顧客獲得コスト(CAC)が年々上昇する一方で、リピート率の改善が収益の鍵を握っています。「一度買ってもらえれば終わり」という時代はとうに過ぎていて、ファーストリピーター獲得こそが持続的成長の入口だという実感があります。NPSはその「次に来てくれるかどうか」の先行指標として機能します。 ### リピート率5pt改善が年間+120万円の増分売上をもたらす **リピート率を5ポイント改善するだけで、年間+120万円の増分売上が試算されます。**これは一定の客単価・来店頻度を前提とした弊社試算の数値ですが、EC・通販業でも同様の構造が当てはまります。既存顧客のリピート行動を高めることは、新規顧客獲得に比べてコスト効率が大幅に優れているとされています。 弊社が支援した通販・EC企業の事例では、YourVoice NEXTを通じて購入後のNPS測定を自動化しました。「推奨者」「中立者」「批判者」の3グループそれぞれに対して、異なるフォローアップ施策を設計。推奨者には口コミ・紹介の導線を整え、批判者には個別対応のフローを組み込んだのです。 重要なのは、NPSスコアを測った後の「分岐設計」です。スコアを集計してダッシュボードに表示するだけでは、現場は動きません。「このスコアが出たら、このアクションをとる」というルールセットが整備されて初めて、調査が改善サイクルに転換するということです。 ### FRS™で「感情満足」から「行動満足」へ **通販・EC業におけるFRS™の活用は、「また購入したい」という気持ちを「実際に2回目を購入した」という行動で検証するためのフレームです。**NPSの推奨スコアが高い顧客でも、実際の再購買率が伴わないケースは業界でよく見られます。感情指標と行動指標を同時に追うことで、真のロイヤルティが可視化されます。 弊社の独自指標FRS™は、業種別に「何をもって2回目の来店・購買とするか」を定義し、それを追跡する設計になっています。通販・EC業では、初回購入から60日以内の再購入率を重点指標として設定するケースが多くあります。この数字をNPSと掛け合わせることで、「スコアは高いのに行動しない層」へのピンポイントなアプローチが可能になるということです。 ### 自社に活かせるポイント **通販・EC業の事例から得られる最大の学びは、「測定の自動化」と「分岐設計の事前構築」がセットでなければ機能しないという点です。**YourVoice NEXTのようなツールでNPS収集を自動化しても、その後のアクションルールが整備されていなければ、調査は単なるデータ蓄積で終わります。CX改善を「仕組み」にするためには、スコア→判断→行動の連鎖を設計することが不可欠です。 CHECK 貴社では、NPSスコアの結果をどのアクションに紐づけていますか?「批判者には〇日以内に△の対応をする」というルールが明文化されているかどうかが、改善サイクルが回るかどうかの分岐点です。 ## 【事例4】建設・工務店業|施工後NPS収集から紹介獲得の仕組み化へ 【事例4】建設・工務店業|施工後NPS収集から紹介獲得の仕組み化へ 1 施工完了 2 NPS収集 3 プロモーター特定 4 紹介仕組み化 5 紹介獲得 建設・工務店業界では、完工後の顧客との関係が薄れがちです。引き渡しの瞬間が感動のピークになる一方、その後のフォローが属人的になり、紹介獲得の機会が体系的に管理されていないという構造があります。**NPSを施工後に収集し、プロモーターからの紹介を仕組みとして設計すること**が、この業界での成長ドライバーになります。 ### 完工後のゴールデンタイムをNPS起点で設計する **施工完了直後の1〜2週間は、顧客の推奨意向が最も高まる「ゴールデンタイム」です。**このタイミングでNPSを収集し、スコア9〜10点の推奨者に対して紹介依頼の導線を整備することで、紹介経由の受注が仕組みとして機能し始めます。感謝の感情が行動につながるのは、タイミングと設計の両方が整っているときだということです。 弊社が関与した建設・工務店の事例では、YourVoice NEXTを活用して施工後のNPS収集を自動化しました。従来は担当者が個別に電話でフォローしていたものを、仕組みに置き換えることで、フォロー漏れをなくし、推奨者の特定を迅速化しました。同時に、CX Blueprintを使ってペルソナ別のカスタマージャーニーマップを設計し、顧客接点の品質を標準化したのです。 ### 属人的な接客を「組織の型」として体得させる **建設・工務店業で最も難しいのは、「できる担当者の接客」を組織の標準に昇華させることです。**優秀な担当者が持つ顧客との関係構築スキルは、本人が無意識に行っているため言語化が難しい傾向があります。CX Blueprintによるペルソナ&CJM設計は、この暗黙知を「見える型」にするプロセスです。 型が整備されることで、新入社員でも一定水準の顧客体験を提供できるようになります。これはスタッフの心理的な安心にもつながります。「何をすればいいかわからない」という曖昧さが消えると、接客に自信が生まれ、顧客に対してより自然な温かさを届けられるということです。 ### 自社に活かせるポイント **建設・工務店の事例が示す核心は、「感動の瞬間をデータに変える習慣」の構築です。**引き渡しの感動は再現性がないように見えて、実はプロセスの設計次第で再現できます。NPSを施工後の標準フローとして組み込み、推奨者の特定→紹介依頼→特典提供というシンプルな仕組みを体得することで、口コミによる受注が安定的に生まれます。 ## 【事例5】人材・採用支援業|求職者・企業双方のNPS測定でマッチング品質を向上 人材・採用支援業では、サービスの受益者が「求職者」と「採用企業」の双方に存在するという二重構造があります。一方の満足度だけを高めても、もう一方が不満を抱えていれば、再利用・紹介は生まれません。**両サイドのNPSを同時に測定し、マッチング品質を定量的に管理する仕組み**が、この業界での差別化になるということです。 ### 求職者・企業の双方向NPSで「マッチングの質」を可視化する **人材・採用支援業でのNPS測定は、求職者側と採用企業側の両方を対象にすることで初めて、マッチングの真の品質が見えてきます。**求職者のNPSが高くても、採用企業側のNPSが低ければ、その紹介元への再依頼は減少します。 逆もまた然りです。両サイドのギャップを管理することが、リテンション向上の鍵になるということです。 弊社が関与した人材・採用支援企業の事例では、YourVoice NEXTを通じて採用完了後30日・90日・180日のタイミングで双方にNPSアンケートを送信する設計を構築しました。30日時点でのスコアは「初期フィット感」を、180日時点は「定着・活躍の実感」を測定します。この時系列データによって、どのコンサルタントのアサインメントが長期定着につながるかが可視化されたのです。 ### FactBase Workshopで定着率改善のPDCAを12週間で完走する **双方向NPSで課題を特定した後、FactBase Workshopで12週間のPDCA伴走を実施することで、改善施策が現場に実装される確率が大幅に高まります。**データを集めても「どこから手をつければいいかわからない」という状態は、多くの企業が陥るパターンです。弊社の伴走型ワークショップは、毎週の進捗確認とフィードバックを通じて、施策を習慣化するまで完走します。 人材・採用支援業においては、「再利用率の向上」と「紹介獲得数の増加」が最重要KPIです。NPS測定によって推奨者を特定し、その方々への紹介依頼フローを整備することで、広告費をかけずに新規顧客を獲得できる仕組みが完成します。コンサルタント個人の営業力ではなく、組織のシステムとして機能させることが本質です。 ### 自社に活かせるポイント **人材業界の事例が示すのは、「顧客が2者いる場合、両方のNPSを測らなければ片目で経営しているのと同じ」という事実です。**ビジネスモデル上、複数の顧客セグメントが存在する企業では、セグメント別のNPS設計が不可欠です。弊社のYourVoice NEXTはCX×EXの統合可視化を得意としており、このような複層的な測定設計にも対応しています。 こんな人におすすめ ●BtoB・BtoC双方に顧客を持つビジネスモデルで、どちらのNPSを優先すべきか迷っている方 - ●定着率・再利用率の改善を数値で管理する仕組みをつくりたい人材・採用支援企業の責任者 - ●コンサルタント個人の能力に依存しない、組織としての品質管理体制を構築したい方 ## 5社に共通する「NPS改善の3つの本質」 5つの業界事例を見渡すと、成果を出した企業には共通する3つの構造が見えてきます。これは業種を超えた「NPS改善の本質」であり、弊社が30年の経営実践と2度のイグジットを経て体得してきた確信です。 ### 本質①|差別化——CXとEXを「同時に」可視化する **成果を出した5社に共通する最初の要素は、顧客(CX)と従業員(EX)の両方を同一プラットフォームで測定していた点です。**多くの企業は顧客アンケートと従業員サーベイを別々の時期・別々のツールで実施しています。 ところが今は違います。CXとEXを同時に可視化することで初めて、「なぜ顧客体験が低下しているのか」の根本原因が特定できるということです。 弊社のYourVoice NEXTはCX×EXの同時可視化を設計思想の中心に置いています。この統合視点は、グローバルSaaS(一般的に高額で大企業向けとされているツール群)とは異なる、中堅中小企業に特化した弊社の差別化軸です。 ### 本質②|習慣化——実装の型を現場に体得させる **NPS改善の最大の壁は「調査結果が改善アクションに変わらない」という現場の慣性です。**これを乗り越えた5社は、スコアを収集した後の「判断→行動→検証」のループを、ルールとして明文化していました。曖昧さを排除し、誰が何のタイミングで何をするかを定義することで、組織として習慣化が実現します。 弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)は、この習慣化を伴走することに特化したサービスです。週次でのレビューと軌道修正を繰り返すことで、改善のリズムが現場に定着します。楽しい経営改善とは、こうした小さな成功の積み重ねが実感できる状態だと確信しています。 ### 本質③|収益構造化——スコアを売上に接続する **NPSスコアが経営の意思決定に使われるためには、スコアの変化が売上・コストにどう影響するかを「金額」で示す必要があります。**「NPSが5点上がりました」では経営者は動きません。「NPSが5点上がることで、リピート率が2pt向上し、年間+48万円の増分売上が見込まれます」という形でつなぐことで、改善への投資判断が明確になるということです。 この「スコアから金額へのつなぎ」こそが、弊社が最も重視する実装の核心です。FRS™事例では年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示し、離職コスト試算では年間144万円の削減効果を示しました。数字で語ることが、経営の伴走者として最も重要な役割だと実感しています。 ## あなたの組織でNPS改善を実装するためのチェックリスト 5社の事例と3つの本質を踏まえ、自社でのNPS改善実装を始めるための出発点として、以下のチェックリストを活用してください。「まずどこから手をつけるか」を明確にするためのつなぎです。 - ●NPSを顧客(CX)と従業員(EX)の両方で測定しているか - ●CXスコアとEXスコアのギャップを金額(改善余地)で把握しているか - ●NPSスコアに応じた「次のアクション」がルールとして明文化されているか - ●FRS™相当の「2回目来店・購買率」を追跡できる仕組みがあるか - ●改善施策が現場に定着するまでの伴走体制(週次レビュー等)が整っているか - ●スコア変化を売上・コスト改善として試算できているか - ●推奨者(スコア9〜10点)への紹介依頼フローが設計されているか このリストで「No」が3つ以上あれば、NPS測定はしているものの、改善の仕組みとして機能していない可能性が高いと言えます。弊社が提供するYourVoice NEXTとFactBase Workshopは、このチェックリストを「全て Yes」にするために設計されたサービスです。 詳細な業界別NPS診断や、自社への適用可能性についてのご相談は、以下の資料をご活用ください。30年の経営実践を凝縮した「JAPAN Consumer Benchmarks NPS®︎」レポートは、業界比較データとして活用いただけます。 → **「JAPAN Consumer Benchmarks NPS®︎」資料ダウンロード(無料)|業界別NPS基準値とTEGの実装手法を収録** 株式会社トータルエンゲージメントグループのNPS改善支援がおすすめな方 - ●NPSを導入済みだが改善サイクルが回っていない企業(従業員30名以上・3店舗以上) - ●CXとEXを統合して管理したいが、グローバルSaaSでは大きすぎる・高額すぎると感じている方 - ●12週間で改善の型を現場に定着させたい経営者・CX責任者 弊社サービスラインナップ(YourVoice NEXT・FRS™・FactBase Workshop 等) ①YourVoice NEXT(AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール、CX×EX同時可視化)②Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)③FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)④CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)⑤FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標、商標出願検討中)料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ|NPSは「測る」から「実装する」へ 本記事では、不動産FC・介護・通販EC・建設・人材という5つの業界における、ネットプロモータースコア(NPS)の活用事例をお伝えしました。それぞれの事例に固有の背景はあっても、成果を出した企業はすべて共通の構造を持っていました。差別化(CX×EXの同時可視化)・習慣化(実装の型の定着)・収益構造化(スコアを金額に接続する)——この3つを揃えることで、NPSは調査から経営の武器に変わるということです。 「測るだけで終わり」という状態を卒業するための最初のステップは、自社のCXスコアとEXスコアを並べて見ることです。そのギャップに、改善余地のすべてが隠れています。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、1994年の創業から30年にわたり、経営者と共に伴走してきました。あなたの組織のNPS改善に、驚くほど具体的な形で関わることができます。 ぜひ、業界別ベンチマークデータを収録した資料から始めてみてください。 → **「JAPAN Consumer Benchmarks NPS®︎」無料ダウンロード|業界別NPS基準値と改善事例を収録** → その他の無料資料はこちら あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ CSからNPSへの進化を体系的に理解することで、本記事の5事例がより深く腑に落ちます。 ## よくある質問 Q. NPSスコアは何点以上あれば「良い」と言えますか?A. NPSスコアの「良し悪し」は業界ベンチマークとの比較で判断することが重要です。一般的にNPS0点以上をポジティブとする考え方がありますが、業種によって平均値は大きく異なります。 弊社の「JAPAN Consumer Benchmarks NPS®︎」では業界別の基準値データを提供しています。自社スコアの絶対値よりも、競合比較・時系列変化・CXとEXのギャップの3軸で見ることが実践的です。 Q. 中小企業でもNPS改善サービスを導入できますか?A. 弊社のサービスは中堅中小企業(年商3億円以上・従業員30名以上・3店舗以上を目安)を主な対象として設計されています。グローバルSaaSに比べて導入コストを抑えながら、CX×EXの統合可視化とPDCA伴走を実現できます。 料金体系は企業規模・店舗数に応じた月額型とプロジェクト型があります。詳しくは公式サイトよりお問い合わせください。 Q. FRS™とNPSはどう違うのですか?A. NPSは「このサービスを友人・知人に推奨したいか」という感情・意向を測る指標です。一方、FRS™(2回目来店率を測る独自指標・商標出願検討中)は「実際に2回目の来店・購買という行動が起きたか」を測ります。感情満足と行動満足の両方を測定することで、「スコアは高いのに再来店しない」というギャップを特定でき、より精度の高い改善施策の立案が可能になります。 Q. NPS改善の成果が出るまでどのくらいかかりますか?A. 弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)を基準にすると、改善施策の現場への定着は3ヶ月が目安です。スコアへの反映にはさらに1〜2ヶ月かかる場合があります。 ただし「改善余地の金額可視化」と「推奨者の特定」は導入直後から着手できるため、NPS収集の仕組みが整い次第、すぐに動き出せます。成果の出るスピードは、現場の実装速度と伴走体制の質に大きく左右されます。 Q. 既存のCRMやSalesforce・HubSpotと連携できますか?A. YourVoice NEXTはSalesforce・HubSpotをはじめとした既存SaaSとの連携を設計段階から考慮しています。既にCRMを運用している企業では、顧客データとNPSスコアを紐づけることで、セグメント別の施策精度が格段に向上します。具体的な連携方法については、弊社担当者へのお問い合わせをお勧めします。 NPS・顧客満足度の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - SaaS企業のChurn Rate改善|NPSベースで顧客離反を防ぐ実装方法 --- title: ネット通販比率を高めすぎると実店舗の売上高は減る ~バランスをとることが重要 date: 2017-10-24 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/91/ --- # ネット通販比率を高めすぎると実店舗の売上高は減る ~バランスをとることが重要 photo by hans s 業界を通じて見れば、洋服販売の不振が続いています。とくに一部を除いては各社・各ブランドともに実店舗での販売が苦戦しているといえます。繁盛店はほんの一握りにすぎません。その一方で**インターネット通販は市場規模が拡大**しており、ついに15兆円を突破しました。10年前から比べると市場規模はおよそ5倍に拡大しています。 これを見て、猫も杓子も「ネット通販の強化」とか「オムニチャネル強化」「ネット販売比率の向上」を当面の目標に掲げていますが、それは果たして得策といえるでしょうか?もちろん、実店舗が苦戦している傾向では強化すべきです。しかし、結論から言ってしまうと、際限なく強化しすぎれば実店舗の売上高がさらに減る可能性があります。**バランスを見ながらの強化**が重要だと思います。 ## インターネット通販の成長が、実店舗の売上高を奪う 昨年からアメリカのアパレルブランド各社や百貨店の凋落と大規模閉店が報道されています。シアーズ、メイシーズ、Jクルー、アンソロポロジー、アバクロなどなど。アメリカンアパレルは倒産しましたし、先ごろ、かつて日本でも一時的に大ブームとなったジーンズブランドのトゥルーレリジョンも倒産しました。これらの原因の多くは、Amazonをはじめとする**インターネット通販の成長によるもの**だとされています。 インターネット通販の成長は、実店舗の売上高を確実に奪っていったのです。考えてみれば当たり前です。人々の収入は限られているのですから、どこか1か所で多く使えば、その分、他での買い物額を減らします。そうでなければ確実に貯蓄を減らしてしまい、下手をすると破産してしまいかねません。 日本に比べるとクレジットカード大国で、破産する人が多いといわれるアメリカですが、だからといって無制限に使う人ばかりでもありません。**どこかで多く使えばその分、他での支出を減らします**。 アメリカで起きたことは、たいていの場合、まったく同じとはいえませんが**何年か後にも日本で似たような現象が起きます**。近い将来、インターネット通販が成長し過ぎて実店舗が大量閉店するという事態に日本もなるのではないかと考えらえます。もっとも5年くらい前から大手アパレルの大量閉店や地方百貨店の閉店などが日本でも相次いでおり、「アパレル不況」という状況は、要因は異なる部分が多いですが、日米が同時に突入してしまっているともいえるのかもしれません。 ## インターネット販売比率が高い=優秀な経営? 現在、我が国のアパレル、小売業界ではインターネット通販比率をどれだけ高めるかが**経営のトレンド**とみなされている風潮があります。比率を10%にすることは当たり前で、30%くらいを目指すのが優れた経営だと思われています。実際に、ユニクロを運営するファーストリテイリングもインターネット通販比率を30%にまで高めることを中期的目標として掲げています。 **インターネット通販を強化することは必須**だと考えますが、販売比率をやみくもに高めるのが優れた経営であるかのような風潮には疑問を覚えます。 ユニクロのインターネット通販比率は現在6・2%にすぎず、実際の商売に疎い評論家やアナリストはこれをもって「ユニクロの弱点だ」と主張していますが、これは勘違いも甚だしいといわねばなりません。**ユニクロのインターネット売上高はすでに420億円**くらいに達しており、単独のアパレルブランドとしてはインターネット通販部門でもダントツの1位だからです。いくら、他のブランドが「インターネット通販比率を10%に乗せました」といったところで、元となる売上高自体が低いため、ユニクロの足元にも及ばないのです。 逆にユニクロは、今後インターネット通販比率が30%にまで高まれば、実店舗の数は大きく減少することになるでしょう。 アメリカは良くも悪くも日本よりも先行した部分がありますので、アメリカの現状を見ていれば実店舗とネット通販の両方で売上高が伸び続けるというのは、**幻想にすぎない**ことが理解できるはずです。 「実店舗は無くなっても良い。その分、ネット通販で稼ぐ」。これくらい思い切った考えなら別ですが、実店舗をある程度は維持したいと考えるなら、くれぐれも**両方のバランスを取りながら運営する**ことが重要だということを忘れないでいてください。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - POPは工夫次第で店舗の武器になる --- title: ハイボール人気の次はウイスキー人気? 顧客ロイヤリティ向上ための巧みな仕掛けとは?! date: 2015-01-20 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/326/ --- # ハイボール人気の次はウイスキー人気? 顧客ロイヤリティ向上ための巧みな仕掛けとは?! ハイボール人気でウイスキーは以前よりずっと身近になりましたよね。最近では、日本のウイスキー誕生を支えたニッカウヰスキー創始者の竹鶴政孝が主人公のNHKの連続テレビ小説、『マッサン』のヒットをきっかけに、ウイスキーの原酒が注目を集めているのだそう。注目度を高めたきっかけは、ハイボール人気や『マッサン』だけではなく、2014年、日本のウイスキーが世界を席巻したところにもあるようです。 英国のウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」が2007年から開催している国際的ウイスキーコンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード」では、ニッカウヰスキー(アサヒ)の「竹鶴17年ピュアモルト」が2度目の世界最高賞を受賞し、英ウイスキーガイドブック「ワールド・ウイスキー・バイブル2015」では、サントリーの「山崎シングルモルト・シェリーカスク2013」が世界最高のウイスキーに選ばれたことで、国内外から熱い注目を浴びています。日本のウイスキーが世界一として認められるのは、私たちも誇り高いことですよね。世界に認められたウイスキーが飲みたい! と注目度が高まるのもうなずけます。 ## ハイボール人気を作り出したサントリーの仕掛け 10年前には「ハイボール」なんて飲み物を知らなかった人が大半だったのではないでしょうか。そもそもウイスキー自体に「おいしくない高い酒」「飲み方が分からない」「お父さんが食後にたしなむお酒」といったイメージがあり、若者や女性にとっては縁遠い飲み物でした。ではなぜそのウイスキーを使ったハイボールは、なぜここまで人気が定着したのでしょうか? 1つ目の理由に、2008年、サントリーが「角ハイボール」のCMに小雪を起用したことがあります。それまでウイスキーのCMと言えば男性の俳優さんの起用が多かったのですが、美しくて透明感のある彼女を起用したことで、アルコール離れが進んでいると言われている若者や、ウイスキーに苦手意識のあった女性の共感を生み出し、いつしかハイボールは「おじさんのお酒」というイメージから「さわやかで飲みやすい、若者や女性でも楽しめるお酒」というイメージへ変化を遂げていました。 2つ目の理由として、サントリーがブロガー向けに開いた「すごいハイボール」という講習会があります。ここで紹介されたおいしいウイスキーの飲み方がブロガー達の心をつかみ、バイラル効果を生みました。サントリーとブロガー共催による「ハイボールナイト」というイベントが各地で開催されるようになり、「ハイボールの作り方」の動画や書き込みでアクセスを増やし、その人気と知名度は不動のものに 3つ目の理由として、飲食店との協力関係を築いたことがあります。サントリーは飲食店に対して角瓶やグラスの冷やし方などを指導したり、ハイボールサーバーを開発したりして、お店で飲む角ハイボールの品質向上に注力しました。さらにはサントリーのホームページにおいしい角ハイボールが飲めるお店の情報を掲載したサイトも開設。また、CMのイメージそのままの角ハイボールの黄色いポスターを配布し、お店に貼られたそのポスターを見たお客様の心をくすぐり、注文につなげるという流れを作ることにも成功。ビールと比べてずっと原価が安く利益率の高いハイボール、飲食店も販売に力を入れるようになっていきました。 4つ目の理由として、家庭でも気軽に楽しめるようにと、350ミリ缶のハイボールを開発したことがあります。炭酸水も氷もいらない手軽さはもちろん、さっぱりとしながらも甘くないので食事と一緒に楽しめるところがウケて、家飲み人気が高まりました。角ハイボールのCMで「ハイカラ(ハイボールと唐揚げ)」とハイボールと食事のコラボの提案を行い、スーパーなどの唐揚げを扱う惣菜売場でハイボール缶を陳列し、クロスマーチャンダイジング(MD)の手法を取り入れたことも家飲みを促進しました。 最後の理由としては、サントリーの仕掛けとは関係ありませんが、ハイボールはビールよりもカロリー控えめで、プリン体含有量もほぼゼロ、アルコール度数も8~10度で飲みやすいという部分があります。お酒を楽しみたいけれど、カロリーが気になるという女性、メタボ体系が気になってきた男性などにとっては、ハイボールは強い味方なのではないでしょうか。 国税庁の「酒のしおり(平成26年3月)」にある「酒類販売(消費)数量の推移」のデータを見ると、ビールや発泡酒の消費量は減少の一途ですが、ウイスキーは落ち込んでいた消費量が2008年頃から持ち直してきています。ハイボールは確かにウイスキー人気を後押ししているようです。 ## ウイスキーの今後はいかに? CMであらゆる世代の共感を得て、楽しみ方を提案することで愛着を深め、それまでウイスキーを敬遠していた層をファンに変え、顧客ロイヤリティを向上させたハイボール。『マッサン』人気や海外での注目度の高まりからその原酒にも注目が集まっていると冒頭でお伝えしましたが、ハイボールとウイスキーは性質も大きく異なりますが、どのような仕掛けがお客様の心をつかむのでしょうか。 一つ注目したいのが、昔ウイスキーを飲んでいた層に戻ってきてもらおうという各社の戦略。ニッカウヰスキー(アサヒ)は2015年1月27日に、「初号ブラックニッカ復刻版」、2月24日に「初号ハイニッカ復刻版」を発売予定。サントリーも2月17日から「サントリーウイスキー角瓶43度 復刻版」を数量限定で発売予定だとか。当時のラベルや味わいを再現するのはもちろん、売り場ではニッカウヰスキーが竹鶴政孝、サントリーは山崎蒸溜所を建設したサントリー創業者・鳥井信治郎のストーリーを様々な形でシェアすることで、コアなファンのさらなるロイヤリティ向上を狙うようです。 ハイボールの展開においては、PR戦略、SNSユーザーへのアプローチ、飲食店などへの営業活動が功を奏しましたが、ウイスキーの展開はこれらの要素がスパイラルアップするのでしょうか、今後に注目したいところです。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 2015年、カスタマーサービスの未来を形作る注目のポイント5つとは? --- title: ハーバード・ビジネス・レビューの調査で分かった、口コミよりも消費者の購買意欲を刺激するもの date: 2015-12-02 url: https://total-engagement.jp/column/others/173/ --- # ハーバード・ビジネス・レビューの調査で分かった、口コミよりも消費者の購買意欲を刺激するもの レストランで知人と同じものを注文しみたり、知人が実際使ってみて「よかった」と勧めるものを買ってみたり、ということはよくありますよね。私も例に漏れず、友人が使用している化粧品を試してみたり、友人が通っているというレストランに足を運んでみたり、といったことが多々あります。 何かを購入・利用する時、もちろん価格.com、アットコスメ、食べログ、トリップアドバイザーなどの口コミサイトも参考になりますが、ネット上の他人の口コミよりも、実際に知人や友人から使っているもの、利用しているもの、に心ひかれるような気がします。 米ハーバード・ビジネス・レビュー誌の調査によると、**口コミ(Word-of-mouth)よりも、自分の周りにいる人が実際に使用しているところを見る(Peer Observation、以下「ピア・オブザベーション」)方がずっと購買意欲に影響を与える**そうです。その影響力は企業広告と同じくらいということで、相当ですよね。 ではなぜ消費者の購買意欲は、ピア・オブザベーションにより大きく高まるのでしょうか。 それは、消費者は基本的に“面倒くさがり”だからだそうです。小さなことから大きなことまで、消費者は日常生活の中で日々たくさんの決断を迫られています。そんな“決断疲れ”から、「自分で調べて購入して使ってみて後悔」というプロセスをなるべく避けたいと考え、「他の人が使っているならいいに違いない」という考えに落ち着く傾向にあるようです。 「百聞は一見にしかず」ということわざや、「行動は言葉より多くを語る」(Actions speak louder than words)という格言がこの消費者の行動を表しているということでしょうか。 ## 消費者の購買意欲を高めるために、企業ができる4つのこと 企業はこの消費者の特徴を活用し、ピア・オブザベーションを通して、購買意欲の向上につなげることができます。 ### 1. 個人ではなくグループで考える 一つの商品・サービスを一人のお客様に販売するのではなく、どうやったらよりお客様が共有したくなるか、共有しやすいかを考えて販売してみると良いと思います。例えば、受験生が「きっと勝つ」と読んだという話から生まれた受験生へメッセージを送ることができるキットカットなどはいい例だと思います。 出典:doncamatic weblog 米コカ・コーラが行っているボトルのカスタマイズサービス、”Share a Coke?”も、グリーティングカード代わりに気軽にカスタマイズして渡せるところがウケて大人気だそうです。 ### ** **2. 十分な差別化を行う ここはプランナーやデザイナーの力が発揮されるところです。商品・サービスを通して提供する価値が、他にはない十分に差別化されたものであることが、購買意欲に大きな影響を与えるからです。例えばiPodの人気が高まった時、広告にも使われていた白いイヤホンはブランドの象徴でした。白いイヤホン=iPod=ステータス、となり、あの白いイヤホンを求めてiPodを購入する人が増えました。 出典:Marketing Sense ### ** **3. 目に見えない消費者を可視化する 2014年まで楽天が行っていた共同購入のシステムのように、現時点で何人くらいの人が購入しているのかを分かるようにすると、「他の人が買っているから私も」と売上の増加につながるそうです。ホテルでタオルをできるだけ再利用してほしいと思ったら、何パーセントの人が再利用しているかを分かりやすく書いておくと、再利用する人の数が増えるそうです。人間の心理、面白いですね。 ### ** **4. ユーザーを活用して露出度を上げる 香港の携帯会社が新機種を発売した時、同社のスタッフが夕方のラッシュアワーの電車に乗り込み、その機種を社内で使う……というPRを試したそうですが、これが発売後の売上増加に大きく貢献したそうです。やはり自分の目で他の人がその製品を使っているのを見るのは、効果があるということですね。 口コミよりも消費者の購買意欲を高めてくれるピア・オブザベーション、上記4つのことを参考に、皆さんも何ができるかぜひ考えてみませんか? 関連記事 / Related - 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顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 date: 2026-05-13 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4863/ --- # ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 「3人のレンガ職人」のコラム(こちら)を読んでいただいた方から、「うちもビジョンを大事にしているのに、なぜ3番目のレンガ職人が育たないのか」というご相談をよくいただきます。今回は、ビジョンが浸透しない理由を5つの罠に整理し、CX-EX(顧客体験×従業員体験)の視点で抜け出す方法を考えます。 ## 罠①:ビジョンを「言葉」だけで配っている 最も多い失敗パターンです。立派なビジョンステートメントが額装されて社長室に飾られている、Webサイトのトップに掲げられている、入社研修のスライドに載っている。けれどそれだけです。 ビジョンは言葉ではなく、**判断の基準として日常に現れて初めて浸透した**と言えます。「Aの選択肢とBの選択肢で迷ったとき、うちはこっちを取る」「お客様からこういうクレームが来たら、うちはこういう向き合い方をする」 — 具体的な判断シーンと結びついて初めて、ビジョンは社員の手触りある言葉になります。 ## 罠②:「上から落とす」一方通行になっている 経営者がビジョンを作り、幹部に伝え、現場に降ろす。これも王道ではありますが、現代の現場ではほぼ機能しません。理由は単純で、現場のリーダー層もZ世代も、**自分が関与していない決定には熱量が湧かない**からです。 私たちがCXブループリントを描くワークショップでいつも痛感するのは、「お客様の声」を起点にしたボトムアップの議論ほど、現場のオーナーシップが高くなることです。ビジョンに納得する近道は、それを翻訳した「自分たちのチームの行動規範」を、自分たちで作ることです。 ## 罠③:CXとEXを切り離して考えている これは経営層の方ほどハマる罠です。「お客様のためのCX施策」と「社員のためのEX施策」を別物として企画し、別予算で動かしている組織は本当に多い。 しかし、3番目のレンガ職人を増やしたいなら、CXとEXは同じコインの裏表として設計する必要があります。お客様の体験を改善するために動いた社員が、その手応えを受け取れる仕組み(Your Voice Nextのピアボーナスはまさにこれです)があるからこそ、5人目のレンガ職人(使い手を想像する人)が増えていきます。**CXが先か、EXが先か、ではなく、両者を循環させる「三方よし」の発想**です。 ## 罠④:ビジョン浸透の進捗を測っていない 「ビジョンが浸透している」と言いますが、その状態を数字で説明できる組織は少数派です。エンゲージメントスコアだけでは足りません。なぜなら、エンゲージメントスコアは「会社が好きか」を測っているだけで、「ビジョンを自分の言葉で説明できるか」「ビジョンに沿った判断ができているか」を測っていないからです。 私たちは「らしさ分析」というアプローチで、社員一人ひとりがビジョンを自分の言葉で語れる度合いを可視化しています。これをFACT based WorkShopと組み合わせると、組織の中で**ビジョンの「翻訳率」**が見える。翻訳率が高い組織は、外部に対しても一貫したブランド体験を提供できます。 ## 罠⑤:浸透を「全社一律」でやろうとしている 最後の罠は、ビジョンを全社員に等しく浸透させようとする発想です。これは時間も予算も無限に必要で、しかも効果が薄い。 代わりに有効なのが、**6人目のレンガ職人(次の職人を育てる人)を特定し、そこに集中投資する**ことです。組織には必ず、自然と周囲を巻き込む素養を持った社員がいます。彼ら彼女らをエンゲージメントデータから発見し、シンプルラーニングのようなツールで体系化された知識と物語を装備してもらえれば、ビジョン浸透は組織内のネットワーク効果で広がっていきます。1人の社長が100人に語るより、10人の6人目が10人ずつに語るほうが、はるかに深く根付きます。 ## 抜け出すための3つのアクション 最後にまとめます。ビジョン浸透の罠から抜け出すために、明日から始められるのは次の3つです。 第一に、ビジョンを判断シーンに翻訳することです。役員会、評価面談、お客様クレーム対応 — 具体的な判断の場で「うちのビジョンに照らすとどう判断するか」を毎回問い直すこと。これだけで言葉が血肉化していきます。 第二に、CXとEXを同じ会議体で議論することです。マーケと人事を別々に集めるのをやめ、お客様の体験と社員の体験を一つの絵(ブループリント)で描くこと。 第三に、6人目のレンガ職人を発掘・育成することです。エンゲージメントサーベイのデータから「周囲を高める人」を見つけ、そこに時間と権限を投資すること。 これらは即効性のある施策ではありませんが、3年取り組んだ組織と取り組まなかった組織では、人材定着率も顧客LTVも、まったく違う景色になります。 **あわせて読みたい** - イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら - 『やらされ仕事』を『自分の仕事』に変える4つの実装 **CX-EXの可視化を体験する**: FACT based WorkShop のご案内 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】「日本型パーパス経営」=思想で終わらせず“戦力化する” - 【コラム】「効率」より「効力」の時代へ──働くことの意味と体験価値 --- title: ビッグデータの時代でも、ミステリーショッピングが大事な理由 date: 2014-11-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/347/ --- # ビッグデータの時代でも、ミステリーショッピングが大事な理由 ここ数年で新たなマーケティング用語として注目されている「ビッグデータ」。収集した大規模なデータから、お客様が自社の製品・サービスを購入した理由、購入する傾向、他者へ乗り換えてしまった理由、次に購入されるであろう商品・サービス、不満に感じた理由、知人・友人へ薦める理由などを、収集した大規模なデータからスピーディーに得ることができるため、ビッグデータ周りへの投資を行ったり、コンサルタントを雇ったり、専門の部署を新設したりしている企業も多いのではないでしょうか。 でもそんなビッグデータの時代でも、ミステリーショッピング(覆面調査)はビッグデータが見逃してしまうミクロな視点を与えてくれるリサーチ手法です。店舗のインテリアを見て、店員の接客を受けて、商品やサービスの内容を実際見て……など、お客様が実際どのように感じたのかという、サービスが提供された「瞬間の事実」、お客様の直感的な印象をミステリーショッピングから得ることができます。 もちろん、SNSなどの台頭により、ほぼリアルタイムに近いお客様からのフィードバックを得られるようになりましたが、企業が最高の顧客体験を提供しようと従業員研修や設備投資に力を入れたとしても、そういった営業・販売戦略がどれだけ現場で実行されているのかを完全に把握するのは難しいものです。 ビッグデータは企業・ブランドの全般的な(マクロな)状況改善に役立つツールであることに違いありませんが、同時に数字やデータでは知りえることのできないミクロな部分に目を向ける必要があります。 そのミクロな部分を追及するのがミステリーショッピング。その調査で得た結果は、行動に移しやすいものであるのが特徴です。企業やブランドは何がどのような改善が必要とされているのか、お客様が本当に必要とされているものは何か、という部分を的確に研修や実務に反映することができるようになります。 一般のお客様からのアンケート回答、SNSなどでの感想やフィードバックはもちろん貴重なお客様の生の声であるには違いありません。でもミステリーショッピング調査を行うミステリーショッパーは、ミクロの視点で得た声を届けることができるのです。 ## ミステリーショッパーのミクロの視点 例えば飲食店での調査の場合、ミステリーショッパーはあらかじめ提供された設問内容にもよりますが、接客、味、店舗の清潔感、待ち時間などに加え、アップセル・クロスセル、スタッフのチームワーク、注文の正確さ、予約時の電話対応といったミクロな部分まで「お客様視点」でどう感じるかを徹底調査します。より正確な調査結果を導き出すためには、1日の中で最も忙しい時間帯とそうでない時間帯、平日と週末、など、様々な条件を設けて調査をするのが理想的です。 ## ミステリーショッピング調査後はスピード感のある改善対応を! 調査後は改善のための対応をすぐ行うことが重要です。接客・マナー研修などとは違い、調査結果の分析から得られた課題は現場スタッフにとってもより自分事として受け止めやすく、効率的に、ピンポイントに課題を補強できるようになります。あまり時間がたってしまうとスタッフ自身もその瞬間の感覚を思い出しにくくなってしまうため、、結果の共有は現場へスピーディーに行い、改善スピードを上げていきましょう。 ## ミステリーショッピングの活用時に心に留めておきたい3つのこと ①ミステリーショッパーが提供するフィードバックは、一般のお客様のそれとは異なるので、どちらか片方だけではなく、両方の声を生かすことが大切です。 ②お客様との接点の瞬間をまるでスナップショットのように映し出すミステリーショッピングの調査結果は、行動に移しやすく、納得度が高い教育ツールとなります。 ③調査結果を見て現場のスタッフができていなかった部分だけにフォーカスするのではなく、お客様からのお褒めの言葉も共有してモチベーションアップを図り、顧客満足を大切にする心を育むことが大切です。 引用元: http://www.pizzamarketplace.com/articles/why-mystery-shopping-is-still-critical-in-the-age-of-big-data/ http://ja.wikipedia.org/wiki/ビッグデータ 関連記事 / Related - 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FacebookやTwitterなどのSNSの台頭により、企業やブランドのPR活動の形も大きく変わりました。企業・ブランドのSNSアカウントを見ていると、明確な運用基準を持ち、企業・ブランドイメージにあった運営の仕方をしていると思われるものも多くありますが、同時に実際あまり活用しきれていないと思うものも多くあります。そんな中、最近気づいたのが、海外に比べ、日本ではInstagramのアカウントを持っていないファッション・コスメブランドがまだまだ多く存在しているということ。 Instagramはモバイルに特化した写真共有SNSで、当初はiPhoneのアプリとしてサービスイン、簡単に写真や動画をアート作品のようにフィルタ加工して雰囲気のある作品を作成・共有できるそのシンプルさで人気に火がつき、今ではAndroidにも対応。アクティブユーザー数では2014年12月にTwitterを超えたほどの人気ぶりです。 写真や動画を使って商品やブランドそのもののイメージをファンに視覚的に伝えることができるのがInstagram、特に18~34歳の女性ユーザーが多いことから、美しいものを取り扱うファッション・コスメブランドにとって女性の心をつかむきっかけとなる場所になってくれるのではないでしょうか。 そこで今日は、ブランドの成長とエンゲージメント向上に効果的なInstagramの特徴を見ていきたいと思います。 ## 数字で見るInstagramの凄さ Instagram公式サイトの最新データによると、 - 月間アクティブユーザー数は3億人 - 米国外のユーザーが占める割合は70% - 2010年10月のローンチ以降シェアされた画像の数は300億枚以上 - Like (いいね) が押される回数は1日約25億回 - 共有される写真の数は1日約7000万枚 さらにこのような数字もあります。 - Instagram上の投稿のエンゲージメント率は4.21%で非常に高く、**Facebookの58倍、Twitterの120倍**に匹敵。(データ参照元) (例:10人のユーザーのうち1人が“いいね”という反応をした時のエンゲージメント率は10%) - Instagramのユーザーが毎月アプリを使う平均時間は約3時間48分に。ファッションを追うユーザーに限っては4時間17分に。(データ参照元) - Instagramの広告は小売の広告想起率を32%、ブランドメッセージの伝達率を10%上昇させるという結果に。(データ参照元) - ソーシャルコマースの平均客単価が最も高いのがInstagramの65ドル。Facebookは55ドル、Twitterは約46ドルに。(データ参照元) 以上を見ると、Instagramは他のSNSに比べてリアクションを得やすいということがわかりますね。 ## ファッションブランドのInstagram活用例 **・インフルエンサーの活用 **企業やブランドがInstagramのフォロワーを増やすためにできること、それがフォロワーを多く持つ”インフルエンサー”と呼ばれる影響力や人気の高い人たちにPRをお願いすること。その方がROIも高くなり、地道にフォロワーを集めるよりずっと効率的です。 GU (ジーユー) では、Instagramで人気を集める約30人の東京の”ファッショニスタ”(インフルエンサー)に、春夏の主力商品、グラフィックTシャツをコーディネイトした写真を「#GUTL」というハッシュタグをつけて投稿してもらい、それを「GU TimeLine」に集めてオンラインカタログとして公開しています。 インフルエンサーそれぞれのセンスが商品のコーディネートに活かされているため、オリジナル感・リアル感が高く、ECサイトと連動してそれぞれの写真に商品のリンクもつけているため、すぐに完売してしまう商品も多いのだとか。 **・コンテストやキャンペーンを開催** MARC BY MARC JACOBSは、2014年秋冬シーズンからInstagramやTwitterを通じて一般人モデルを募集するキャンペーンを行っています。これは、 「#castmemarc」というハッシュタグをつけて投稿することで応募ができるという仕組み。2回目のキャンペーンでは何と10万人からの応募があったのだとか。これは相当のエンゲージメント率ですね。Instagramは画像SNSということで、ユーザーの容姿だけでなく、それぞれのライフスタイルを知ることができるので、実際にオーディションを行わなくてもウェブ上で選定をすることができるのが、主催者側にとっても魅力なのではないでしょうか。 2015春夏シーズンのキャンペーンに選ばれたモデルの声↓(アメリカ、ロンドン、スイス、スコットランド、韓国など世界各国から選出されています) **・インスピーレションを与える** NIKEは「#justdoit」というハッシュタグでユーザーにインスピレーションを与える写真を多く掲載しています。(下記参照)インスピレーションを受けたユーザーはそのブランドに共感し、愛着を持ち、エンゲージメントが自然と高まるもの。美しい写真と動画でブランドメッセージを伝えてみてはいかがでしょうか。 他にも、ハッシュタグや加工機能を活用したり、コーディネートや使い方を紹介したり、新作発表をしたり、Instagram上でユーザーが自社の服やコスメを紹介している写真を自社アカウント上で紹介したりすることで、エンゲージメントを高め、ファンの獲得とブランドの成長へとつなげることができるはずです。ユーザーのエンゲージメント率が高いInstagramだからこそ、できることは多くあるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 地域密着型「ダイシン百貨店」の究極の顧客目線とおもてなしの心が高める顧客エンゲージメント --- title: ファンの多いローカルスーパーが教えてくれた、顧客エンゲージメントを高めるのに実践したいこと date: 2015-05-26 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/263/ --- # ファンの多いローカルスーパーが教えてくれた、顧客エンゲージメントを高めるのに実践したいこと (一期家一笑のホームページより) 小売店やサービス業などであればほとんどに当てはまることだと思いますが、大型チェーンのお店に比べ、小中規模や個人経営のお店はブランド力や価格競争の面などで厳しい戦いを強いられますよね。でもそのお店に対する顧客エンゲージメントが高ければ、競合よりも価格が高くても優先的に選択してくれたり、店員に勧められなくても積極的に購入してくれたり、リピート購入をしてくれたり、友人・知人などに積極的に勧めてくれたりと、お店の存続・成長を応援してくれる行動をとってくれるはずです。 お客様がこのような行動を起こす元となるものは何でしょうか? それは感情です。人間は一見合理的に見えて、実は感情で動くことがよくあります。「人間は感情の動物」という言葉がありますが、感情が人間の行動の最大の動機となるからです。 ## 共感と愛着を生むためにローカルスーパーが行っていること 以前、テレビ東京の「ガイアの夜明け」で「進化する超ローカルスーパー」と紹介されていたのが、愛知県豊橋市の住宅街にある「一期家一笑(いちごやいちえ)」という家族経営のスーパー。この店の驚くべきところは、1店舗しかないにも関わらずプライベートブランドを展開しているところ。オーナー兼店長・杉浦國男さんの 私たち一期家一笑は、お客様との出会い、生産者さん、問屋さんとの出会いを大切にしております。せっかく頂いた貴重なご縁です。このご縁をきっかけに、笑顔が溢れる楽しいお付き合いをしていければと願っております。 私どものお店は“地産地消”をモットーに、地元で取れた美味しい旬の味覚をお客様にお届けできるように精進しております。 という言葉に応えるかのように、長男の杉浦大西洋(すぎうら・ひろし)さんが発起人となって、生産者の人たちと一緒に「ニッポンローカルフード」を展開しています。 もう一つ注目すべきはバラエティに富んだお惣菜コーナー。主婦歴数十年のベテラン主婦が作るだけあってそのおふくろの味は老若男女に親しまれているそうですが、それもやはり店長杉浦さんの 当店の手作りお惣菜やお寿司、青果部門や精肉・鮮魚コーナーに至るまで、地元で取れた食材をメインに使用しています。お惣菜は、天然だしや地元の醸造元さんのお醤油やお味噌を使い、日本一の美味しいお惣菜を目指しています。 という考えを反映してのこと。このような杉浦店長の考えに共感し、そこから生まれた地元愛あふれる商品・サービスに愛着を持つお客さんはきっと多いのではないでしょうか。 でもエンゲージメントの点から最も注目すべきは、一期家一笑のスタッフがお客様の顔や名前をほとんど把握しているというところ。来店客は1日平均約600人とのことなので決して大きくはないですが、それでも自分が毎日600人の人を相手に「○○さん、こんにちは!」と言えるかといったら、正直自信はありません。 名前を呼ぶことはエンゲージメント強化にはとても効果的です。「騒がしいパーティーでも、自分の名前は自然と聞き取れてしまう」現象を行動心理学で「カクテルパーティー効果」と呼びますが、接客に有効活用すべきもの。なぜなら「お客様」と呼ばれると「他の客と同じ」「大勢いる客の一人」という印象を与えかねませんが、「○○様」と名前を呼ぶことで「大切な一人の客」「特別な客」であることをお客様が実感でき、そのお店にぐっと愛着が湧くからです。 ## 自分の名前も覚えてもらおう お客様のお名前を呼ぶのももちろん大事ですが、コミュニケーションは双方向。お客様に自分の名前を知ってもらうのも大事ではないでしょうか。 私は同じ歯医者に長期間、定期的に通っていますが、先生の名前は知っていても、衛生士さんや受付の名前をずっと知りませんでした。先生の名前は医院の名前になっているのですぐわかりますが、スタッフの方は名札さえないので仕方がないのかもしれません。でもある日、「長く通っているのに名前さえ知らないなんて……」ともどかしくなり、自分から名前を聞いてみました。不思議なことに、名前で呼ぶようになってからスタッフの皆さんとの楽しく世間話ができるようになって距離感が縮まり、クリーニングやホワイトニングに通う回数が増えたり、周りに勧めたりすることが多くなりました。私のエンゲージメントが高まった証拠です。 名前で呼ぶことは、エンゲージメントを高めるためにとても大切なこと。皆さんも普段から意識をしてお客様のお名前を呼ぶだけでなく、自己紹介をする、名札を付ける、などを心がけてみてはいかがでしょうか。 参考: http://ichigoyaichie.jp/? http://www.tv-tokyo.co.jp/program/detail/17105_201205152200.html http://www.shoninsha.co.jp/blog/2014/07/25/29996/ 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 50歳以上の女性をターゲットにした化粧品は、どのように大人女性の心をつかみ、顧客エンゲージメント向上につなげているのか? --- title: ファンクショナルアプローチ研究所での発表 date: 2024-02-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3560/ --- # ファンクショナルアプローチ研究所での発表 2月22日、「ファンクショナルアプローチ(FA)研究所」主催のシンポジウムにて『体験データの新たな読み解き方』と題し、講演の機会をいただきました。 今回のシンポジウムは、国内でのFAの第一人者でもあり、改善士として情熱大陸にも取り上げられた代表の横田さんからの依頼でした。FAは業務改善や事業開発など様々なシーンで、実績のあるメソッドです。 TEGが行っているCX-EXとの親和性も高く、特に横田さんはサービス業でのFA展開を目指されており、いくつかの案件でご一緒させていただきました。今回は私たちTotal Engagement Group (TEG)の取り組みと、FAとのシナジーをテーマに話を進めました。 FAシンポジウム TEGでは、顧客体験(CX)と従業員体験(EX)のデータを深く掘り下げ、ビジネスの利活用支援を行っており、様々は取組をおこなっております。このシンポジウムで私が共有したのは、実際の顧客の声から得られるデータを、従来の分析、FAを活用したアプローチ、そして最新の生成AI技術を用いて分析した結果の比較です。 会場にはFAをビジネスに取り入れている多くの専門家が集まり、質疑応答も非常に活発でした。当初は外部の視点からの参加ということで緊張もありましたが、TEGのCX-EXに対する理解を深めていただき、非常に有意義な時間となりました。特に横田さんからは、私の講演がNPSやCXに関する知見を分かりやすく伝えることができたという高評価をいただきました。 これらの分析を通じ、私自身が新たな気づきを得ることができました。この知見は、TEGのサービス改善にも生かしていく予定です。 この経験を通じて、CX-EXの価値をより多くの方々に広めることの重要性を改めて感じています。これからも、どこでも、どんな場でも、CX-EXの力を伝えるために、積極的に話をしていきたいと思います。 一緒に、顧客と従業員の体験を改善し、ビジネス成果を最大化する旅を始めましょう。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - TSUTAYAのライバルは銭湯!? ~隠れた競合サービスを顧客視点から考える --- title: ファンサービス・ファースト!「北海道日本ハムファイターズ」の地域密着エンゲージメントで顧客満足度向上 date: 2013-04-30 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/443/ --- # ファンサービス・ファースト!「北海道日本ハムファイターズ」の地域密着エンゲージメントで顧客満足度向上 北海道日本ハムファイターズ(以下、ファイターズ)は、北海道の人々に対して、徹底した地域密着型のエンゲージメントマーケティングを展開することにより、高い顧客エンゲージメントを実現しています。 ファイターズは以前、東京ドームを本拠地としていたことは覚えてらっしゃるかと思います。そもそも、東京を本拠地としていた背景には、日本ハムがもともと関西企業で首都圏における知名度が低かったことがあります。ファイターズは、関東における日本ハムの知名度を上げる広告塔の役割があったわけです。 しかし今や、業界ナンバーワンとなり、関東でも知らない人のいない日本ハムにとって運営コストもかさばる東京ドームを本拠地とする理由は薄れていました。また、Bグループに低迷し、「球界のお荷物球団」と呼ばれたファイターズを再建するためには、地域密着型の活動が不可欠と考えられましたが、首都圏においては地域密着は難しいのです。 そこで、東京からは遠く離れた北海道、札幌ドームを本拠地に構え、札幌を中心とした地域密着活動を展開したのです。具体的には、選手たちの学校訪問を積極的に行っていることに加え、地方球場での試合も実施。また、野菜などを育てることができる「ファイターズ農園」を運営するなど、地域の皆様にとって「必要とされる存在になる」ことを目標にコミュニティに深く入り込んだ活動を続けています。ファイターズの活動方針は明確です。「ファンサービス・ファースト」。ファイターズ監督の選定基準もひとつだけ。「ファンサービスができること」です。そして、「スポーツエンタテイメント」というコンセプトとのもとに、試合だけでなく、さまざまなイベントを開催して、ファンを驚かせ、喜ばせ、楽しませるアイディアを出すことにファイターズ社員たちは頭を絞っているのです。 例えば、「kONKATSU(婚活)シート」は、未婚の男女が試合中に席替えをしつつ、観戦しながら交流を深めるという企画ですが、カップル誕生率が高く、集客効果も大きいことから、現在も継続して行われている人気イベントのひとつです。 また、ファンクラブは2003年には3万人台でしたが、近年は10万人を突破しています。年会費3,000円ですから、ファンクラブだけで年間3億円の売り上げを確保していることになります。ファンクラブの札幌ドームでの試合の来場率は35%にも上るそうで、安定した観客動員を維持する基盤ともなっています。 短期間で会員数を3倍にも増やすことができたことにもさまざまな工夫があります。たとえば、会員に配布されるメンバーズカードは、会員継続期間が長くなるにつれ、レギュラー→ブロンズ→シルバー→ゴールド→プラチナと昇格していく仕組み。ファンとしての年季が長いほどステータスが高く自慢ができるというわけ。しかも、上位カード保有者には、良いシートが割り当てられる確率が高まるなど、実質的なメリットがあります。 このように、ファイターズでは、北海道の人々がファイターズを積極的に応援し、球場に足を運びたくなるようなさまざまな地域密着型活動を通じて、高い「顧客エンゲージメント」を達成しているのです。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち --- title: フィードバックを活かす!CX向上のためのデータ活用法 date: 2025-07-06 url: https://total-engagement.jp/column/cs/4423/ --- # フィードバックを活かす!CX向上のためのデータ活用法 私たちTEGは、これまで「アンケート」という言葉を使ってきましたが、これからは「フィードバック」という言葉に変えていきます。 以前から気になっていたのですが、アンケートは企業側が一方的に聞くものという印象がありますが、フィードバックはお客様からの声を受け取り、改善に活かし、対話を重ねていく行為です。 これでもシックきているワケではないのですが、「アンケート」よりも顧客との距離は近づくのではと考えております。 今回は、フィードバックを“活きたデータ”としてCX改善に活かすためのポイントをお伝えします。 ## **スコアよりも“背景の声”に注目する** NPSや満足度スコアは便利な指標です。しかし、数字だけでは顧客がなぜその評価をしたのかが分かりません。 重要なのは、他の設問との関係を読み解くことや、自由記述コメントや文脈情報を分析し、**「評価の裏にある体験」を特定すること**です。 スコアはあくまで入り口。背景の声を深掘りしてこそ、真の改善ポイントが見えてきます。 ## **データを部門横断で共有する** フィードバック結果がマーケティング部門だけで閉じているケースは多いものです。しかし、CX改善には、営業、開発、カスタマーサポート、現場スタッフなど全社での共有が不可欠です。 TEGでは、ダッシュボードや社内共有会議を活用し、**顧客の声を組織全体の共通言語化**する仕組みづくりを推奨しています。 ## **定量×定性データでストーリーを描く** スコアなどの定量データだけでは「状態の共有」や「課題リスト」で終わります。一方、自由記述やインタビューの定性データだけでは「印象論」で止まりがちです。 これらを組み合わせて分析し、「何が起きているのか→なぜ起きているのか→どうすればいいのか」を**ストーリーとして整理**することが、CX改善策の設計に直結します。 ## **“すぐやる改善”と“根本改善”を分ける** フィードバック分析で出てくる改善点は膨大です。全てに着手しようとすると、現場が疲弊してしまいます。 - すぐ対応できるもの(例:返信メール文面の修正) - 時間をかけて取り組むべきもの(例:サービス設計自体の見直し) この2つを切り分け、**小さな成功体験を積み上げながら、根本改善へと進める計画性**が重要です。 ## **顧客に「声が届いている」と実感してもらう** フィードバックをしても、その後何の反応もない。これでは顧客は離れていきます。 「いただいた声を元に、〇〇を改善しました」と伝えることは、**顧客との関係性強化**につながります。回答者限定で改善報告メールを配信するなど、声を届ける→変わる→伝わるという体験サイクルを設計しましょう。 ## **まとめ:フィードバックはCXの“対話の入り口”** フィードバックは単なる調査ツールではなく、企業と顧客の対話の第一歩です。そのデータをどう読み解き、社内に共有し、改善へと変えていくか。 TEGでは、アンケートという言葉ではなくフィードバックという言葉に変え、設計から分析、ダッシュボード構築、改善ワークショップまで、CX向上に直結するデータ活用をご支援しています。 “集める”から“活かす”へ。これが、これからのCX経営に求められる視点です。 体験価値経営の実現に向けて、ぜひフィードバックを最大限に活用していきましょう。 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - NPSと顧客満足度(CS)との違いを知っていますか? --- title: フィードバックを活かす!CX向上のためのデータ活用法 date: 2025-07-07 url: https://total-engagement.jp/news/%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%89%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%92%e6%b4%bb%e3%81%8b%e3%81%99%ef%bc%81cx%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf%e6%b4%bb/ --- # フィードバックを活かす!CX向上のためのデータ活用法 --- title: フランスワイン型ビジネスを目指そう!! ~NPSで測る体験価値:顧客の声をビジネスに活かす方法〜 date: 2025-06-24 url: https://total-engagement.jp/column/nps/251/ --- # フランスワイン型ビジネスを目指そう!! ~NPSで測る体験価値:顧客の声をビジネスに活かす方法〜 「刺身にはやっぱり冷の地酒だよね!!」と通ぶるけど、実は銘柄間の違いが分からない、わたちゃんです。ワインにいたっては、なお一層”違いの分からない男”になってしまいます。 ## 販売促進型のチリワイン vs カスタマーサービス型のフランスワイン ワイン通の人に聞いた話ですが、お手頃なお値段で人気の高いチリ等のニューワールド系ワインは、口に含んだ瞬間に味がバーンと広がり印象が良い一方で、ボルドーやシャンパーニュに代表されるフランスワインは、最初は味わいが良くわからないが余韻が細く長く続くそうです。 **ファーストインプレッションで好印象を与えて人気を得るチリワインと、じわじわと虜になっていくフランスワイン**、という違いですね。 企業がお客様を獲得してリピートしていただくための施策は、**販売促進型モデル**と**カスタマーサービス型モデル**の2つがあります。 販売促進型は企業サイドからお客様の事前期待に合わせた様々なメッセージ発信を行い新規顧客を獲得しリピートにつなげていくモデルですが、カスタマーサービスモデルは既存顧客への顧客体験価値を上げることで、お客様自らリピート顧客になり、さらには口コミにより新規顧客を連れてきてくれるモデルです。ワインでいう**チリは販売促進型**で**フランスはカスタマーサービス型**といったところでしょうか。 ## 成熟した企業はフランスワイン型ビジネスが重要 お客様の購買履歴や潜在ニーズ、振る舞い等を蓄積して分析し施策に活かす最近はやりのビックデータの活用も、販売促進型モデルでは最適なターゲティングということが主要なテーマになりますが、カスタマーサービスモデルでは、最適な顧客体験の提供ということが目的になります。 体験価値 の観点から、二者択一ではなく販促型モデルとカスタマーサービス型モデルの両立が重要ですが、調査結果から明らかになった例として、多くの会社が販売促進型モデルのみを追求している現状が見受けられます。 本質的な顧客満足度とロイヤルティの向上を実現するためには、カスタマーサービス型モデルへの投資を高め、NPSのような指標をベースに体験価値の数値や指標を基にした取り組みを行います。販促型モデルへの依存を自然に抑制する戦略が有効です。 こうしたアプローチにより、顧客体験の向上と継続的なフィードバックを得ることで、双方にとって本質的によいWin & Win関係、すなわち感情に基づく信頼関係が構築されると考えられます。 したがいまして、体験価値を推進する企業として、フランスワインの研究が必要となりました。今後は、ボルドーのシャトー格付けの違いを理解できるように、ワインの試飲に専念する所存です。もちろん、これは必要経費として認められるべきでしょう。 これこそが本当の「Wine & Wine」関係と言えるかもしれません。m(_ _)m 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS(ネット・プロモーター・スコア)とは? --- title: フランス銃撃事件と「シャルリー・エブド」最新号~「表現の自由」と「茶化すこと」~ date: 2015-01-15 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/329/ --- # フランス銃撃事件と「シャルリー・エブド」最新号~「表現の自由」と「茶化すこと」~ 先週、仏パリ(Paris)にある本社がイスラム過激派の男らに銃撃された。 仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)が、14日に発行予定の銃撃後初となる最新号の表紙で、「すべては許される」とのメッセージの下で「私はシャルリー」と書かれたカードを掲げ ながら涙を流すイスラム教の預言者ムハンマドを描いた風刺画を掲載することが分かった。 主張を通すやり方は様々だと思うが、相手の気持ちを全く考えなければ、対立は深まるばかり、こういう感情を抱くのって日本人だけなのだろうか?そんなことないと思いたいのだが、、、、 あくまでもテロ自体は許すべき行為ではない。 しかし、「表現の自由」ということと、ヒトが大事にしていることを「茶化すこと」は違うと思う。 日本人は中々宗教ということになると鈍感など部分もあるが、人が大事にしていることを考えればわかるのではないだろうか。 そもそも、預言者をいかなる方法でも描いてはいけないと信じる一部の敬虔(けいけん)なイスラム教徒にとって、風刺をする以前の問題として「描く」ということに反発があったので、「風刺画」なんていうのは、イスラム教に対する冒涜して捉えられてもおかしくない。現に、今回の事件に関して、アラブ諸国の指導者が、この事件を直接批判する発言はほとんど伝えられていないらしい。 ## 「表現の自由」と「茶化すこと」 今回の問題も、もう少し相手の気持ちを考えてみれば、このような問題にならないのではないか。確かに「表現の自由」を阻害されるようなことがあってはならない。ただし、相手が信じているもの、愛しているもの、支えとしているものを「茶化す」行為を公に行うことには疑問符がどうしてもついてします。 メディアとしては、販売部数を伸ばすため、過激にしたい部分はあるのかもしれない。ただ、それによって傷つく人のことも考える必要があると思う。メディアのありかた、宗教のありかたなどが注目されいているが、そこには「人」が介在しているのだ。相手を思いやる気持ちがあれば、「表現の自由」をふりかざし、「茶化す」ことなんてできないと思う。 ## 愛着と共感のある世界を目指して 私たちが目指しているエンゲージメントは、双方に「愛着と共感」がある状態だと思っている。 相手のことを考え、その考えを基に行動し、少しずつ良好な関係が構築されていく。これはメディアと取材対象、企業と従業員、企業と生活者などでも言えることだと思う。 二軸対抗ではなく、世の中に「愛着と共感」が広がる世界になれば、平和が訪れると思う。 今回の事件の犠牲者には、謹んで哀悼の意を表します。 ※下記リンクより、一部抜粋。 http://www.afpbb.com/articles/-/3036300 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 『アナと雪の女王』の優れたカスタマー・エクスペリエンス提供と高い顧客ロイヤリティ獲得術 --- title: ブラピから松岡修造まで 休み明けの仕事が辛い人のモチベーションとエンゲージメントを高める9つの名言 date: 2021-04-26 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/135/ --- # ブラピから松岡修造まで 休み明けの仕事が辛い人のモチベーションとエンゲージメントを高める9つの名言 ## 言葉の使い方で世界が変わるって、聞いたことありませんか? 「サザエさん症候群」「ブルーマンデー」という言葉もあるくらい、休み明けの月曜日は多くの人にとって憂鬱なものですよね。でもゴールデンウィークのような長い連休明けは、月曜日よりもっと憂鬱に感じてしまいませんか? ただでさえ朝起きるのは辛いのに、楽しい休みを過ごした後は、「もっと寝ていたい」「会社に行くのが嫌だ」という気持ちが倍増してしまいます。でも「病は気から」ではないですが、後ろ向きな気持ちで一日をはじめたら仕事もつまらなく感じてしまって生産性も落ちてしまうのではないでしょうか。でも逆に前向きな気持ちで一日をはじめられたら、きっと楽しくイキイキと仕事ができて、集中力も生産力も高まるはずです。そんな日が毎日続けば充実した気持ちが続き、次のお休みをさらに楽しく過ごせるのではないでしょうか。 そこで今日は、ブルーな休み明けの日のネガティブな心をポジティブに変えてくれて、今日も一日頑張ろうと思わせてくれる、モチベーションとエンゲージメントが高まる名言集のご紹介です。 ** ブラッド・ピット** 出典:www.officiallyjd.com 「自分の1日も人生も自分次第。どう捉えるかによって変わるものだから、状況を受け入れて、自分なりに動いてみることにしているんだ。自分の心次第でどうにでもなる」。 “I believe you make your day. You make your life. So much of it is all perception, and this is the form that I built for myself. I have to accept it and work within those compounds, and it’s up to me.” ** オードリー・ヘプバーン** 出典:http://ichioshi-sect.info/ 「どんな日であれ、その日をとことん楽しむこと。ありのままの一日も。ありのままの人々も。過去は、今のこの瞬間を大切にすることを私に教えてくれたような気がするわ。だから未来のことばかり心配して、今を楽しむゆとりを失いたくないの」 “Pick the day. Enjoy it – to the hilt. The day as it comes. People as they come… The past, I think, has helped me appreciate the present – and I don’t want to spoil any of it by fretting about the future.” **エレノア・ルーズベルト**(アメリカ第32代大統領フランクリン・ルーズベルトの夫人) 出典:http://inucherry.com/ 「昨日は過去。 明日のことはわからない。 今日という日は贈り物。 だから、プレゼント(今)と呼ばれる」。 “Yesterday is history, Tomorrow is a mystery, and today is a gift. That’s why they call it the present.” **マーガレット・サッチャー** 出典:http://s3.amazonaws.com 「考えは言葉となり、 言葉は行動となり、 行動は習慣となり、 習慣は人格となり、 人格は運命となる」。 “Watch your thoughts, for they become words. Watch your words, for they become actions. Watch your actions, for they become habits. Watch your habits, for they become character. Watch your character, for it becomes your destiny.” **トーマス・エジソン** 出典:http://estorypost.com 「私は一日たりとも、いわゆる労働などしたことがない。何をやっても楽しくてたまらないからだ」。 “I never did a day’s work in my life. It was all fun.” **アブラハム・リンカーン** 出典:http://blogs.c.yimg.jp 「バラにトゲがあると文句を言うこともできるが、トゲのある木にバラが咲いていると喜ぶこともできる」。 “You can complain because roses have thorns, or you can rejoice because thorns have roses.” **松岡修造** 出典:https://i.ytimg.com/ 「『やってられないよ』と思ったとき、『でも俺、頑張ってるよな』とつぶやいてみてください。『頑張ってる私って、結構いいな』と、自分を好きになってください。その方が生きやすくなるとは思いませんか?」 **イチロー** 出典:http://www.sankei.com/ 「同じ練習をしていても、何を感じながらやっているかで、ぜんぜん結果は違ってくるわけです」。 **梅棹 忠夫(民俗学者)** 出典:http://www.miraikan.jst.go.jp 「できないことを何とかしようとするよりも、できることを楽しんだほうがいい。できることのなかに、結構たくさん楽しいことがありますから」。 以上、いかがでしたでしょうか。前向きに捉えることで休み明けの憂鬱な気分が和らいで、日々明るく過ごせるサイクルができたら理想的ですね。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - ポジティブにエンゲージメント高く仕事をするための鍵はテトリスにあり?! --- title: ブランドの3つの「価値」とは? どのブランド「価値」を実現しているのか分析をしてみよう! date: 2018-06-21 url: https://total-engagement.jp/column/column02/68/ --- # ブランドの3つの「価値」とは? どのブランド「価値」を実現しているのか分析をしてみよう! Designed by Freepik ### 安売りから脱却するために 世の中には数多くのブランドが存在しています。衣料品に限っても、本当に数えきれないほどの「ブランド」がありますが、アパレル業界の売り上げは、ここ5年ほどは9兆2000億円前後を行ったり来たりしています。販売価格も目に見える回復はなくダウントレンドが続いています。2016年末までは「バーゲン開始時期の後倒し」が議論されていましたが、推進派だった一部デパートやショッピングセンターの動きも鈍くなっています。最近ではネット通販のタイムセールやクーポン販売が当たり前になり、顧客には洋服は安く買うものという常識が広がっています。 今年の夏のバーゲンセールもフライング気味で、例年よりも早くスタートしています。正式には各商業施設が6月29日ごろから「夏のバーゲンセール」を始めますが、すでに5月の下旬ごろから始まっているのではないでしょうか?実店舗でもタイムセールは乱発されていますし、ショッピングセンター内のブランドや路面店ではすでに5月から「店内一部セール」や「最大〇〇%オフ」と赤字で書かれた大きな看板が立てられています。そういう「ほぼセール」が開催されていないのは、百貨店くらいだと思います。 こういう状況下にあって、個々の店舗やブランドが安売りをしないためにはどうすればよいのでしょうか?一つには、商品の供給量を見定めることが重要になります。これはいわゆるマーチャンダイジング(MD)と呼ばれる作業で、国内ブランドでは欠品による機会ロスを極端に恐れるために「少し多め」に作るところがほとんどです。少し前までのユニクロも欠品による機会ロスを極端に嫌っていました。大量に作って余った商品は投げ売りします。投げ売りしてでも売り切るあたりはさすがにユニクロといえますが、例えば、明らかに人気のなさそうな色や柄をそこまで作りおく必要はありません。またXSだとかLLとかのイレギュラーサイズ商品もそこまでたくさん作っておく必要はありません。それらがいつも投げ売りされていたのですから。しかし、今春からは少し作り方が変わってきたかもしれません。なぜなら早々に完売して欠品している商品も珍しくないからです。特にユニクロUやJWアンダーソンなどのデザイナーズコラボ商品はその傾向が顕著です。 一方、「ブランド」側は売れ残り在庫を抱えることを極端に恐れて、少ないロットでの仕入れを徹底しています。「ブランド」の製造発注はサンプル品程度の数量がないため、縫製工場は受けることを嫌がっています。また個人専門店は、メーカーから仕入れる商品量を極端に減らし、昔ならSMLのサイズをそれぞれ1枚ずつとかMとLを2枚ずつというような発注でしたが、これが今ではM1枚だけというような発注に変わっており、それがまたメーカーの製造数量を減らすことにもつながるという悪循環に陥っています。 結局のところ、売り上げで苦戦するブランドは、需要予測があいまいな状態で売り上げ目標を設定し、自社都合の仕入れをしているなど、顧客視点に立っていません。 メーカーも店も販売データや社員の日報などをもっと活用すべきです。それを比較して正確に分析すればよいのです。また少し大きい店なら過去のPOSデータもあるでしょう。筆者がこれまで見てきた多くのブランドや店がそういうデータをあまり活用せずに「感性だ」「トレンドだ」という数値に基づかない部分ばかりをクローズアップしてきたのです。 一方成功しているブランドはデータ分析に加え、NPS調査を実施し、顧客の声(VOC)をしっかり拾い、改善施策を実施しています。 ### ブランドの3つの価値とは何か? 前置きが少し長くなりましたが、河合拓さんというコンサルタントの著書に「ブランドで競争する技術」(ダイヤモンド社)がありますが、その中に、こんな一節があります。 ***差別化の切り口は、機能価値、サービス価値、イメージ価値の三択でしかないのです。*** 皆さんが運営されているブランドやショップはこの3つのうちのどれを実現されていますか?できれば2つを兼ねているのが望ましいと思いますが、それが無理なら最低でもどれか1つは実現しておく必要があると思います。ブランドの価値を明確にし、それを強化することで売り上げをアップできるようになります。 多くの人が憧れる欧米のラグジュアリーブランドは明らかに「イメージ価値」を極限まで高めています。国内でナンバーワン売上高を誇るユニクロは「低価格・高品質品の提供」という「サービス価値」がメインでしょうか。アウトドアブランドやスポーツブランドなどは「機能価値」といえるでしょう。とはいっても、3つの価値はそれぞれ独立したものではなく、複合的に絡み合っており、どの価値をどれだけのバランスで消費者に見せるかということが重要になるといえます。ラグジュアリーブランドなら「イメージ価値」が目につきますが、一方でメンテナンスやアフターケア、売り場での接客など「サービス価値」も相当に高いといえます。ユニクロなら防水透湿の「ブロックテック」素材や保温肌着「ヒートテック」は「機能価値」を実現しているといえます。価格競争に悩んでおられるメーカーや店は数多くあると思いますが、この3つの価値に自社・自ブランドはどう向き合っているのかを考えてみてはどうでしょうか。 顧客を喜ばす価値を明確になったら、それを顧客にしっかり伝え、VOCを取ることで売り上げアップのための改善策が明確になります。NPS調査を実施することで売り上げアップのヒントが見つかります。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - アメリカNPS事情・全店舗800店で導入し、売り上げを伸ばしたメイシーズ!彼らのNPS検証・分析をレポート。 --- title: ブランドへの好感度を5倍高める動画は、顧客エンゲージメントの向上にも役立つツール! date: 2015-06-19 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/254/ --- # ブランドへの好感度を5倍高める動画は、顧客エンゲージメントの向上にも役立つツール! 最近よく「若者のテレビ離れ」なんて言葉を聞きますが、確かに若い子たちと話していると、テレビは持っていないけれど、スマホやタブレットで「YouTube」や「ニコニコ動画」をよく見るという子が多いことを実感します。 マーケティングの世界でも、これからはバナー広告・記事広告・検索広告よりも、動画広告の時代だと言われていて、2017年には動画広告市場は880億円まで成長すると予想されています。その背景には、技術の進歩に加え、テレビCMではリーチできない若年層に向けて企業が積極的にインターネット上で動画のプロモーションを行っているということがあります。でも動画は何といっても情報伝達力のとても高い媒体、活用しない手はありません! ## 広告に見る動画の情報伝達力 人間は(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を使って物事を理解しようとする生き物。でも例えば紙などの印刷物の場合、視覚にしか情報を伝達することができません。でも動画は視覚に加え、聴覚にも伝達することができます。ここで、動画広告の効果を測定したグラフを見てみましょう。 **Q. その広告を見た記憶がありますか?** **** 「動画広告を確かに見た」と回答した人の数は、「バナー広告(静止画広告)を確かに見た」と答えた人より約7割程度高くなりました。 **Q. 広告の内容を覚えていますか?** **** 「動画広告の内容を覚えている」と回答した人の数は、「バナー広告(静止画広告)の内容を覚えている」と答えた人の約2割程度高くなりました。 **Q. ブランドへの好感は高まりましたか?** **** 動画なしの広告を見た人に比べ、動画有りの広告を見た人のブランドに対する好感度は約5倍高くなりました。 **Q. 広告を見てそのサイトを訪問しましたか?** **** バナー広告に比べ、動画広告を見てサイトを訪れた人の数は、約3割高くなっています。 **Q. 広告が商品購入のきっかけになりましたか?** **** バナー広告や検索広告にくらべ、動画広告を見て商品を買ったという人の割合は2倍以上となりました。 こうして見ると、動画の効果がよく分かりますね。 ## 動画が顧客エンゲージメントの向上に効果的なワケ まずこちらのデータをご覧ください。 ・63%の人が「動画を使っている企業・ブランドは顧客にアピールする術を知っていると思う」と回答 ・25%の人が「動画のない企業・ブランドのウェブサイトはつまらない」と回答 ・56%の人が「企業・ブランドのウェブサイトには動画をのせるべきだ」と回答 ・84%の人が「タイムラインやニュースフィードで見た企業・ブランドの動画は興味深いものだった」と回答 ・43%の人が「動画にリンクのあるメルマガなら読んでみたいと思う」と回答 ・56%の人が「メールで送られてきた企業・ブランドの動画を見たことがある」と回答 ・50%の人が「企業・ブランドの動画を自分のSNSのアカウントでシェアしたことがある」と回答 ・80%の人が「企業・ブランドが提供する製品・サービスの動画は必要だと思う」と回答 ・56%の人が「企業・ブランドが提供する製品・サービスの説明動画が役に立った」と回答 ・50%の人が「企業・ブランドの概要に関する動画が製品・サービスのきっかけになった」と回答 顧客エンゲージメントというのは、 **①企業の経営理念やビジョン、製品・サービスの基本方針に対する共感** **②企業や、製品・サービスに対する愛着** の2つがあって強化されるものですが、これらの調査回答を見ると、まさに動画というのは、顧客の共感と愛着を獲得するのにぴったりのツールだと言えます。 企業・ブランドの規模に関係なく、気軽に作成し、公開することができるようになった動画、広告だけでなく顧客エンゲージメント強化にも活用すべきではないでしょうか。 参考: ・サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施 ・iPhone向け動画広告効果調査 ・ビジネスで勝つための映像活用 プレゼンテーションの達人が考える「究極のプレゼンツール」とは? ・The Brand Value of Rich Media and Video Ads ・Affluent Consumers in a Digital World ・Better Customer Engagement Could Be as Simple as Video 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - リピーターは苦情窓口から生まれる! ~グッドマンの知見&教訓から学ぶ苦情対応の真実 --- title: ブランド運営の難しさ ~変える部分と変えてはならない部分 date: 2018-02-06 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/84/ --- # ブランド運営の難しさ ~変える部分と変えてはならない部分 **「ブランド」**も長年やり続けていると、少しずつ商品のデザインや扱う品目が変わってきます。世の中のトレンドに応じて毎シーズン変えすぎると固定ファンができません。しかし、長期間変えなさ過ぎても新規ファンが獲得できないのでビジネス規模としては縮小してしまいます。 ## ルイ・ヴィトンやグッチの経営不振からの脱却事例 ラグジュアリーブランドと称され、世界のセレブや富裕層に愛用されている**ルイ・ヴィトンやグッチも不振にあえいでいた時期がありました**。ルイ・ヴィトンはもともと旅行鞄ブランド、グッチは馬具ブランドでした。ところが創業から長い月日が経つと、デザインもイメージも古臭くなり、富裕な老人向けのブランドというイメージになってしまい、経営的に厳しい状況に陥りました。 ルイ・ヴィトンもグッチも90年代に有名デザイナーや有名ファッションプロデューサーを起用することで、それまでの伝統的な商品とは異なった先端的なデザインの商品を市場に提案することで、**最先端ファッションブランドへと変貌**しました。もちろん伝統的な商品は「定番」として継続していますが、世間の耳目を集めるのはシーズンごとに発表される斬新なデザインの商品です。 この手法はこの2ブランドに限らず、いわゆる全ラグジュアリーブランドに共通する手法となりました。 もちろん、中には「昔のヴィトンやグッチの方がよかった」というファンもいますが、だからといって、変化しないままに経営が傾いていった方がよかったのでしょうか? これはなかなか難しい問題です。どちらが正解でどちらが不正解ということは決められません。しかし、「拡大再生産」という資本主義ビジネスからいうと、**変化して売り上げ規模を拡大したことは正解**だったといえます。 ## 「鎌倉シャツ」のブランド変化の例 さて、当方が馴染みのないラグジュアリーブランドについて論ずるのはボロが出るだけですので、もう少し、身近な例で**「ブランドの変化」**について考えてみたいと思います。例えば鎌倉シャツです。 当初は4900円という手の届きやすい価格で高品質のシャツということが売りのブランドでした。扱う商品はほぼ**「シャツ」だけに特化**したことも小資本からのスタートということでは賢明な選択だったといえます。さらにいえば、シャツというアイテムは比較的トレンドの変化に左右されにくく、小資本のベンチャー企業としては、トータルアイテムを展開するブランドよりもずっと運営しやすいという性質もありました。 メーカーズシャツ鎌倉が「鎌倉シャツ」を展開するのは、**非常に理にかなっており**、さらにいえば、超低価格ではないにしろ、欧米からのインポートブランドや国内の高級ブランドと比べると4900円という価格は価格競争力もありました。 このため、**市場から評価され店舗数を増やし**、ついにはニューヨークにまで出店することができました。売り上げ規模が何百億円もあるわけではありませんが「衣料品不況」といわれる中ではまずまずの成功だといえ、存在感も発揮するようになりました。 ところが、規模が大きくなると、「新機軸」が求められることになり、鎌倉シャツはアイテムの型数を近年にわかに増やしています。シャツだけではなくネクタイ、セーター、コート、ジャケットという具合です。また、消費増税の影響もあって、価格もシャツが1枚6000円くらいにまで値上がりしています。当初の「1万円でシャツが2枚買える」という**コンセプトとは大きくブレはじめ**、手ごろな価格とは言えなくなりつつあります。 もちろん、ビジネスとはできるだけ高く売って利益を極大化しなくてはなりませんから、値上げ自体は必ずしも悪だというわけではありませんが、従来の顧客層は徐々に離れることになります。それをよしとするのかどうかは**経営者の判断のみに拠る**ところです。 ## ブレない「東京シャツ」 一方、メディア的にはあまり注目もされませんし、某クリーニング店からも商品の評価は低いですが東京シャツのショップは**スタンスやプライスがブレません**。これはこれでスゴイことではないかと最近思うようになってきました。シャツは中心価格が3900円、ネクタイは税込み1000円から、というプライスをかたくなに守っています。取り扱いアイテムもシャツとネクタイが中心でセーターやベストが何型か差し込まれる程度です。取り扱いアイテムがこれ以上増える気配がありません。 知り合いの某クリーニング店によると、シャツの襟や袖に使われている芯地の品質があまり良くないということですが、3900円のシャツなら2年くらいで捨てても惜しくないでしょうから、**物作りに対しての割り切った姿勢**は評価されるべきとも言えます。 むしろ、東京シャツの**ブレないところが消費者にとっては安心感**がありますし、顧客も利用しやすいといえます。出張や破損で急遽必要になったからシャツとネクタイを安値で補給したいという人には**非常に利用しやすい店**だといえます。おまけに郊外型ショッピングセンターにもファッションビルにも多数出店しているので、仕事先やら出先で店舗を見つけることも難しくありません。 ## 「変わる部分」と「変えてはいけない部分」がブランド作り ブランド作り・ブランディングとは流行りの言葉ではありますが、鎌倉シャツも東京シャツも「ブランディング」という同じ作業を行っているのですが、そのやり方は真逆です。もちろん、鎌倉シャツと東京シャツの顧客層の違いはありますが、高価格化・高付加価値化のために当初の姿から大きく変わってしまった鎌倉シャツと、当初の姿勢からほとんど変わらない東京シャツ。**現時****点ではどちらが正解かはわかりません**が、個人的には鎌倉シャツの先行きに懸念を感じてしまいます。 企業やブランドを長年運営するとどうしても**「変わる部分」と「変えてはいけない部分」が出てきてしまいます**。そこをどう対処するのかは、各経営者にとっては頭の痛い問題といえます。経営者の主観も大事ですが、第三者としての客観的な目も必要になります。答えの出ない問題ですが、鎌倉シャツと東京シャツの今後を見ることで、参考にすることはできるのかもしれませんね。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 小売店の売上アップに「Line@」を活用しよう --- title: プライベートだけでなく仕事でも活用できる、絆を深めるための『愛を伝える5つの方法』 date: 2016-02-09 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/159/ --- # プライベートだけでなく仕事でも活用できる、絆を深めるための『愛を伝える5つの方法』 もうすぐバレンタインデーですね。一昔前までは「本命チョコ」と「義理チョコ」の二つが主流でしたが、時代の流れと共に変化してきていて、女性同士でチョコレートを送り合う「友チョコ」、自分のご褒美に、チョコを買う「自分チョコ」、さらにここ数年は男子中高生を中心に男性同士がチョコレートを送り合う「強敵(とも)チョコ」まであるそうで、どんどん多様化していく様子のバレンタインデー。 でもロマンチックにしろ、そうでないにしろ、バレンタインデーというのは恋人、夫婦、友人、同僚などの間にある絆を深める、愛に溢れた日であるには違いありません。 顧客/従業員エンゲージメントも、お客様/従業員の共感と愛着を得て、絆を深めることを意味します。 ベテランの結婚カウンセラー、ゲーリー・チャップマン氏が思いを確実に伝え、親密な人間関係を築く秘訣を書いた『愛を伝える5つの方法』が、プライベートはもちろん、職場でエンゲージメントを高めたい時にも応用できそうでしたので、ここでご紹介いたします。 ## 愛の表現は大きく分けて5つ 私は当たり前ながら日本語が母国語なので、日本語がすっと心に入ってきますが、愛情表現も同じで、人によってすっと心に入るものとそうでないものがあるそうです。チャップマン氏によると、人は大きく分けて5つの愛情表現を持っているそうなのですが、そのうちのどれを好むかは人それぞれ。まずはその5つの愛情表現を見ていきましょう。 **①肯定的な言葉 (Words of affirmation)** →褒め言葉、感謝の言葉、愛情の言葉をかける **②クオリティー・タイム (Quality time)** →アクティビティや会話を通して相手に全身の関心を向け、上質な時間を共有する **③贈り物 (Receiving gifts)** →イベントや記念日だけでなく、ちょっとした機会でもプレゼントを贈る **④サービス行為 (Acts of service)** →肯定的な言葉でもクオリティー・タイムでも贈り物でもないけれど、相手のために何かをしてあげる(家事、マッサージなど……) **⑤身体的なタッチ (Physical touch)** →手をつなぐ、ハグをする、肩を抱くなどのスキンシップをする こうしてみると、皆さんが相手から自分に対して望む愛情表現というのがあると思います。相手も同じです。お互いのことを良く知り、相手の喜ぶ愛情表現をすることで、両想いになれるのではないでしょうか。 ## 職場で応用する5つの愛情表現 職場でも両想いは大切なことです。お客様と企業間、従業員と企業間が両想いになってエンゲージメントが高まり、売上や顧客数の増大、顧客離反率低下、持続的成長につながるからです。先ほど見てきた5つの愛情表現を、従業員エンゲージメントを高めるために応用するとどうなるか、下記で見ていきましょう。 **①肯定的な言葉 (Words of affirmation)** 普段から部下などに対する感謝の気持ちを伝え、褒めるべきところを皆の前で褒めてあげる ★こちらも参考にどうぞ↓ 「部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方」 「タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる!」 **②クオリティー・タイム (Quality time)** ランチ、ディナー、飲み会、定例会議、部活など、相手のことを知るために、共有できる時間をつくる **③贈り物 (Receiving gifts)** コーヒーやおやつを差し入れしたり、誕生日プレゼントを贈ったりする **④サービス行為 (Acts of service)** 「困っていることはない?」「手伝おうか?」と声をかけ協力する……など **⑤身体的なタッチ (Physical touch)** こちらはセクハラなどの問題にも発展しかねないので不快感を与えないよう十分に注意しなければいけませんが、例えば以前、「社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?!」の記事でご紹介したハイタッチなどは、士気を高め、絆を深めるものだと思います。 以上、いかがでしたでしょうか。興味のある方は『愛を伝える5つの方法』を参考に、より具体的に応用できる方法を考えてみてはいかがでしょうか。人間関係がずっと良くなり楽になるヒントが見つかるはずです。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 1日6時間以上の座りっぱなしはよくない?! “座り病”を防ぐために個人や企業ができること --- title: プログラムの特徴と、参加を決めた企業の経営者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(1) date: 2021-05-19 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/7/ --- # プログラムの特徴と、参加を決めた企業の経営者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(1) 株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)は、顧客-従業員体験の「見える化」から顧客ー従業員中心経営への「定着」(変革支援)を行っています。 この記事では、2020年12月~2021年2月にかけて実施した、CXコンサルティングプログラムの様子、参加企業の心境など、プロジェクトの裏側をメイキングチームの久保がインタビューをしてまとめています。 通常、CXコンサルティングプログラムは1社ずつの対応ですが、今回は初めて2社の合同プロジェクトとしてスタートしました。 ## 参加企業2社の紹介と、参加動機 今回、CXコンサルティングプログラムに参加いただいた企業は、以下の2社さんです。東京にてキックオフを兼ねた顔合わせが、行われました。 顔合わせの場では、各社の代表が、自社の紹介やCXコンサルティングプログラムに参加した動機について語りました。 ## 株式会社グランドールインターナショナル|EC 株式会社グランドールインターナショナルは、大正11年に創業した老舗企業です。ベビー用品や育児家具などの商品企画や開発、卸売りなどを行っています。 代表取締役社長の今枝さんは、CXコンサルティングプログラムに参加した理由を次のように語ります。 今枝さん:当社が運営しているO-BABY.net(オーベイビーネット)のチームでは、3年ほどの間、ビジョンミーティングをしていました。大事なポイントとして見えていたのが、新しいものづくり、繰り返し訪れてもらうリピート施策、コミュニティやアンバサダーなどによる顧客との接点強化でした。 こうした施策を進めていくには、自分たちがどうしていきたいかだけでなく、お客さまが何を求めているかを明確に知らなくてはという想いがありました。 コアなお客さんの声は理解していましたが、見えていない盲点があるのではないか。それを確認するべきだと思ったのです。 そして、事業としてもうひとつ突き抜けたいという考えもありました。突き抜けるためには何が必要か?僕らはどうするべきなのか?そのヒントが、このプログラムによって得られるのではないかと感じ、参加しました。 ## リグナ株式会社|デザイナーズ家具のセレクトショップ(ECと実店舗を展開) リグナ株式会社は、2005年に「デザイナーズ家具のオンラインショップ」として創業。実店舗とECショップを展開しています。 代表取締役社長/CEOの柳父(やなぶ)さん(2021年3月末で退任)は、CXコンサルティングプログラムに参加した理由を次のように語ります。 柳父さん: リグナは第二創業期を迎えています。サイトリニューアルやブランディングを仕掛けるにあたって、リグナのこれまでの18年間を振り返る必要があると考えました。 お客様が、リグナのどこにバリューを感じているのかを知るため、ユーザーヒアリングをしたいと思っていたところに、TEGのCXコンサルティングプログラムに出合いました。 店舗とECサイトを区別しないOMOの時代。サービスを改善するにあたって、何をKPIとしていくのかを考えるために、「顧客がリグナで価値ある体験をできているか」を確認したいと考えました。 ## CXコンサルティングプログラムの概要やゴールについて CXコンサルティングプログラムは、以下のように大きく2つに分かれます。 ・フェーズ1:「見える化」が主体 ・フェーズ2:企業内部への「定着」のフェーズ 今回、2社合同で行ったのはフェーズ1の部分です。 フェーズ1の目的は自社の強みを示すKDF(key driving factors)や課題の大枠を理解し、顧客のCX向上に向けた課題を策定し、チーム内・社内で共有することです。 このフェーズでの動きが今後のアクションの精度を高めるため、正しく進めることが非常に重要です。そして、参加される方々にとっては、自社の顧客実態が見えてくるため、ワクワクとする楽しい時間でもあります。 KDFを理解するためには、リレーション調査(戦略的視点の調査)を通じて、自社の事業やブランドを戦略的な視点で俯瞰し、以下を知る必要があります。 ・顧客体験を高めたり、下げたりする要因はどこにあるか ・顧客との接点におけるどんな体験が、顧客のどのような感情につながっているのか ### TEGが行うリレーション調査の特徴 一般的なCX調査は現状把握のために行われることが多いです。 TEGが行うリレーション調査でももちろん現状把握は行いますが、さらに**「次の行動計画を立てるためのヒントを得るため」**に行います。単純なリサーチではなく、顧客と企業とのコミュニケーションを目的とした調査であることが最大の特徴です。 そのため、参加企業が次に行動すべきことが見えてくるような回答が得られます。 そして、顧客に調査結果を基に、行動計画を立てて実行し、再度顧客に聞くというコミュニケーションが続いていきます。 ## CXコンサルティングプログラムの流れ 今回お伝えするCXコンサルティングプログラムのフェーズ1は、大きく以下の要素で構成されています。 ●ペルソナ・CJM(カスタマージャーニーマップ)策定 ●リレーション調査によるKDF抽出 調査結果を集計し、報告書を作成。各社のKDF(強み)や課題を抽出します 次の記事は、「ペルソナ・CJM(カスタマージャーニーマップ)策定」について紹介します。ワークの概要や、ワークを経てどのような気づきや発見があったかを参加企業の担当者にもお話しいただきました。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 個別勉強会レポート「東京トヨタ自動車株式会社様NPS研修会」 --- title: プログラムの総括と、経営者が語るプログラムに参加した成果や気づき|CXコンサルティングプログラムの裏側(4) date: 2021-05-19 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/8/ --- # プログラムの総括と、経営者が語るプログラムに参加した成果や気づき|CXコンサルティングプログラムの裏側(4) 株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)が提供している「CXコンサルティングプログラム」のメイキングチームの久保です。 前回の記事では、CXコンサルティングプログラムの調査結果や参加者の感想をお伝えしました。 最終章となる本記事では、シニアアナリストの吉澤によるプロジェクト全体の総括、参加企業の経営者にお聞きしたプロジェクトを終えての所感や成果についてお伝えします。 **「チームリーダー2人の覚悟を感じました」** シニアアナリスト 吉澤 参加した企業のチームリーダーお二人が臆せずに課題を出していき、課題を背負う覚悟が感じられたことが印象的でした。 課題の抽出は、自らの仕事を増やすことでもあります。大企業の場合は、課題を出すことに躊躇するようなケースも珍しくない中、とくにチームリーダーをしていたグランドールインターナショナルの小林さん、リグナの村野さんがご立派だったと思います。 TEGのプロジェクトの特徴は、顧客と企業とのコミュニケーションを目的とした調査であること。チームリーダーは自社から顧客へのリアクションの先頭にも立つことになります。 そのため、会社やプロジェクト全体でリームリーダーの苦労を理解し、応援していくことが大事です。 「調査結果を踏まえて、早く次の行動を起こしたい」という参加者さまの気持ちも伝わってきています。それぞれの企業さんがどんな行動をしていかれるか楽しみにしています。 ### ユーザーが求めるニーズと我々のやりたいことの接点を見出し、方向性を定めていきたい グランドールインターナショナル代表取締役社長の今枝さま **ーー調査結果に対しての所感を教えてください。** 再確認できたことや発見があり、参加した意義を感じています。 再確認できた部分は、スピーディーな納期、不具合や問い合わせなどのカスタマーサービスが丁寧であるという評価があったこと。 我々は問屋出身なので、物流のサービスや品質は高い傾向にありますが、これまでやってきたことが正しかったのだと感じました。 一方、力を入れていた「コンシェルジュ」の取り組みがあまり価値を届けられていなかったことも知りました。 コンシェルジュは、ベビー用品の選び方などの相談に応える存在です。お客様からの反応が少なかったので、肩すかしを受けたようにも感じました。 また、シンプルでいいサイトだけれども、商品が探しにくい、買いにくい、わかりにくいという反応もあり、Webサイトのユーザビリティを改善する必要性を感じました。 **ーープロジェクトを通じての気づきはありましたか?** 気づきとして一番大きかったのは、1度購入したもののその後リピートしていないお客様の回答です。 たとえば、対象年齢が1歳以降のものがない、探している商品がないために、ほかのサイトにいってしまうという声があり、非常に勉強になりました。 これまでも、何度も購入してくださるコアなファンの声は聞いていましたが、リピートしないお客様の声にもヒントがあることを実感しました。 **ーー参加した社員さんの変化はありましたか?** 自分たちがいいと思っていたことと、ユーザーが評価していることにギャップがあったことを知れたことは収穫になっていると思います。 また、以前は直営店がありましたが現在はなく、なかなかお客さんと直に接することが少ないのが現状なので、リアルなお客さんの声を聞けたがこともよい経験になったのではないでしょうか。 今後は、ユーザーが求めている潜在的なニーズと、我々のやりたいことの接点を見出していき、目指す方向性を定めていきたいと思います。 ### 自分たちが考えるバリューとお客様からの評価のギャップを知れた有意義な体験だった リグナ株式会社の代表取締役社長/CEOの柳父さん(2021年3月末で退任) **ーー調査結果に対しての所感を教えてください。** NPSの相関分析によると優先的な課題は、修理や保証でした。課題として認識していましたが、一番の課題とは捉えていなかったので気づきがありました。 また、店舗での相談や印象などに評価をいただいていたので、店舗をもっていることの重要性を感じました。 現在のコロナ禍でオンラインシフトした小売店全般にいえることかもしれませんが、オンラインだけではD2C(製造者が直接商品を販売するビジネスモデル)が完結しないため、世界観を対面の店舗で感じていただくことが潮流になってくると思います。 **ーー意外だった気づきはありましたか?** 自分たちで「これがバリューだ」と考えていたことが決めつけだったり、逆に改善しなくてはと思っていた店舗の内装などにお客様は満足していたりと、ギャップを知れたことは有意義でした。 たとえば、今後強化しようと考えていた「コーディネート力」に対しては、すでに魅力を感じているという意見があり、私たちの想像以上に高く評価されていました。 また、露出するメディアについては再評価していく必要があると思っています。リグナの強みとしてTVドラマなどへ商品を提供しているのですが、実はそこからリグナを知った方は少ないなどの情報もわかりました。 今後は、SNSをさらに強化していくなど、費用対効果を見てリソースの分配を変えていく可能性があります。 今後の戦略を考えていく上で、店舗のあり方・利益をどう捉えるかというテーマはありますが、調査結果によって、店舗は世界観を演出する場所であり、不可欠であると認識できました。 すでに評価をいただいている前提で、現状の延長線上で店舗のKPIを考えていきたいと思います。 **ーー参加した社員さんの変化はありましたか?** 今回は、店舗・ECなど、さまざまな部署からバランスよくチームを組みました。プロジェクトに参加したことで、これまでは交流が少なかった部署間に横串が通った印象がありました。 プログラムで顧客体験を考え続けてきたことで、部署にいる自分ではなく、お客様を起点とした価値提供者であるという実感を得たのではないかと思います。 全4回で、TEGの「CXコンサルティングプログラム」のメイキングについてお届けしました。 プログラムの様子は伝わったでしょうか?ご興味をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。 ** ** 関連記事 / Related - 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顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 売り上げが突然止まったら? ~店舗と本部の意思疎通を密接に、当たり前のことを当たり前にする --- title: ベンチャーのメンターのジェフ・バスギャングもNPSを意識している? date: 2018-09-03 url: https://total-engagement.jp/column/column02/56/ --- # ベンチャーのメンターのジェフ・バスギャングもNPSを意識している? Designed by Pressfoto ### 上司は部下の声をしっかり聞こう! ***「社員の態度からメッセージを読み取ること。******つらい時間を過ごしているときでも、******優れた人々はそこからさらに頑張ろうとするものです。******何も言わなくても、会社に来る時間が早くなったり、******帰る時間が遅くなったりしているのに気づくでしょう。******あるいは成果物が出てくる時間が早くなったり、今成し遂げようとしているものに厳しい態度で臨むようになったりするかもしれません」(ジェフ・バスギャング)*** デビッド・S・キダーの**「世界」を変えろ! 急成長するスタートアップの秘訣**のなかのジェフ・バスギャング氏の言葉が響きました。ジェフ・バスギャング氏はフライブリッジ・キャピタル・パートナーズのゼネラルパートナー、ハーバード・ビジネススクールの上級講師も務めるなどスタートアップ企業を見極め、様々なベンチャーの成長を牽引しています。その彼が社員の態度からをメッセージを読みこむことを重視しているのです。 上司が社員のメッセージをしっかり読めるようになると社員は自分の力を出し切ろうとします。上司が社員に目を向けたり、褒めることで社員のやる気を引き出せます。逆に、社員のモラルが失われてしまっているときには、社員の力はレベルダウンしてしまうのです。eNPSをあげたければ、上司が社員に目を向けるようにして、部下のモラルやモチベーションを高めるようにしましょう。 ### 顧客の痛みにフォーカスしよう! ***『「顧客の痛み」******にフォーカスする創業者が素晴らしいアイデアを思いつき、******それを顧客に提供するという場合もありますが、******私は逆のアプローチの方が好きです。創業者が顧客から話を聞き、******どんな悩みを抱えているのかを把握するのです。特に私は、「******顧客の痛み」と呼んでいるものに焦点を当てます。******顧客はどこで痛みを感じているのか?******その解決法を見つけることの優先度は高いか?******といった質問をして、優先度が非常に高い「痛み」******を見つけた場合に、解決法の発見に取りかかるようにしています』(ジェフ・バスギャング)*** ジェフ・バスギャング氏は部下だけでなく、顧客の声もしっかりと聞くべきだと述べています。特に顧客の痛みに注視すると良いでしょう。顧客の痛みを見つけ、その解決策を考え、提案することで顧客との関係をより良くできます。成功するためには、ベンチャー企業のメンターもVOCを意識しているというのが私には響きました。 NPSを分析する際にも顧客の痛み(課題)を見つけ、解決策を実行するようにしましょう。顧客との関係を改善することで、NPSがアップし、新たなお客様を紹介いただけるようになるはずです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 市場が小さくなっても成長する企業は、「声」を聞く --- title: ペルソナとCJMの策定と参加社員さまの感想|CXコンサルティングプログラムの裏側(2) date: 2021-05-20 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/6/ --- # ペルソナとCJMの策定と参加社員さまの感想|CXコンサルティングプログラムの裏側(2) 株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)が提供している「CXコンサルティングプログラム」のメイキングチームの久保です。 前回の記事では、2社合同で始まったCXコンサルティングプログラムの顔合わせの様子やTEGのプロジェクトの特徴を紹介しました。 今回のプロジェクトは、対面で展開していくはずだったのですが、コロナ禍の中での開催ということで急遽ZOOMを活用したオンラインで進行していくことになりました。 これまでは対面で開催してきたプログラムだったので、運営側はどうなるか内心ドキドキしていました。 しかし、結果的にはオンラインの参加になったことによって、ひとつのドキュメントを共有しながら関係者みんなで編集できたり、2社の合同で参加メンバーが増えても問題なく進行できたりと、シナジーを感じることができる結果となりました。 本記事では、セカンドフェーズとなる「ペルソナ・CJM(カスタマージャーニーマップ)策定」の様子や参加者の感想をお届けします。 ## ペルソナやCJMを策定した参加者の感想 オンラインでの開催だったため、ペルソナやCJM策定をZOOMとGoogleスプレッドシートを使用して行いました。(通常は対面でホワイトボードと付箋紙を使用します) 各社の参加社員さんにペルソナやCJMを策定した感想をお聞きしました。コンサルタントの吉澤からも総評をコメントしてもらいました。 ### 設定したペルソナは、実務でも活用できそうだと感じた ベビー用品のセレクトECを運営しているグランドールインターナショナルの山本さんに、感想をお聞きしました。山本さんは直販事業部に所属している新卒1年目(※2021年1月当時)の社員さんです。 山本さん: ペルソナを作成する際、CX抽出シートに具体的なエピソードを埋めていきましたが、ここまで具体的に考えていくのかと驚きました。 具体的に「ECのこのページが見づらい」などのアイデアを出していくことで、自分が潜在的に感じていた課題が出てくるのを感じました。 私は、商品企画やECサイトの更新やWebページを作成する業務をしていますが、今回ペルソナとして設定した「吉田彩」さんを、通常の業務でも活用できそうです。 当社はECのみで販売をしているため、普段なかなかお客様と対面で接する機会がないのですが、ペルソナを細かく設定したことで仕事の発想も広がるのではないかと思います。 また、自社の課題はすぐに思いつくのですが、強みをなかなか挙げることができない自分にも気づきました。結果的に、コンサルタントの方にアドバイスをもらうことで、良い形で自社の強みも出すことができたと思っています。 一緒に参加していたリグナの社員さんたちが、自分たちの強みについてしっかりと意見されていたのが印象的でした。普段から、自分たちの強みを認識して自信をもって業務に取り組まれているのだなと感じました。 ### さまざまな顧客との接点を客観的に整理し、優先課題を俯瞰で考えられた 家具のセレクトショップを実店舗とECで展開している株式会社リグナの家具・インテリア販売事業部の部長である村野さんにお聞きしました。 村野さん: 弊社は顧客登録が完全ではなく、顧客データの抽出が難しい状況にあります。 そのため、ロイヤルカスタマーを明確に把握できず、いわゆるお客様の見える化ができていない状態でした。 そのため、第二創業期を迎えて、ペルソナについては常に議論していましたが、明確なペルソナを定めきれていませんでした。 今回は、店舗に来店してくる「やまけん」さんというペルソナを抽出。現場で接客をしているスタッフや僕自身の経験や所感からイメージしていきました。 CX抽出シートを作成していく中でも、さまざまな気づきがありました。 元々、ECサイトを見てから店舗に来店するお客様は多いという認識はしていましたが、それ以外にもSNSや家具を提供しているTVドラマなど、さまざまなタッチポイントがあると実感。 「リグナは、お客様からこんな風に見られているかもしれない」と客観的に整理でき、優先的に解決すべき課題はどこだろうと、俯瞰で考えることができました。 今後のリレーション調査で、どんな結果が出るか楽しみにしています。リグナのファンの方はどのくらいいて、どこに魅力を感じてくれているのか、リアルな言葉で知りたいです。 また、グランドールさんと合同でのワークショップということで、さまざまな気づきがあちました。 当社と同様に物販の会社さんですが、ベビー用品ということでお客様の商品選びの視点がセンシティブです。その部分に対して、配慮や気配りをされている印象がありました。 顧客体験を考えるときにも、「ものが届くのかなぁ。不安だな」など、お客さんが使いそうな言葉を使用されていたのが面白かったです。自分事にするためには言葉の力もあるなと感じました。 リサーチチーム シニアアナリスト 吉澤 両社共に、ワクワクしながら顧客体験を抽出をしていたことが印象的でした。日常からお客さまのことを意識していらっしゃるのだと感じます。 顧客接点を洗い出すフェーズでは、参加者さまが興味をもって、ワクワク取り組んでいただけることがとても重要です。 初めてのリモート開催でしたが、両社ともECをされていることもありリモートリテラシーが高く、スムーズに柔軟に取り組んでいただけました。また、スプレッドシートを利用することで、情報の整理がしやすく、ワークやその後の情報整理もスピーディーに進められました。 ## CJM(カスタマージャーニーマップ)とペルソナ設定がなぜ必要なのか 本プログラムでは、顧客にアンケートを行い、企業と顧客との接点で顧客がどんな顧客体験をしているかを知ります。 そして、アンケートの設問を作成するためには、CJM(カスタマージャーニーマップ)を知る必要があります。 CJMとは、顧客とサービスやブランドとの接点や、そのときの顧客の体験や感情をあらわしたもの。以下のような情報を時系列で整理していきます。 ・顧客がどこで事業やブランドや商品に出会うか ・商品の購入、使用、継続使用などのフェーズで、どのような思考やコミュニケーションに基づいて、どのような行動をするか ・購入商品を軸に、購入後にどのようなコミュニケーションを行うか そして、CJMを作成するには、顧客と同じ視点に立って、購買行動をシミュレーションする必要があります。そのために作成するのがペルソナ(顧客になりきるための代表的な顧客像)です。 ペルソナは、参加者の実体験などを話し合うことで生み出していきます。 ## CX抽出シートを用いて、ペルソナやCJMを導くのがTEG独自の手法 CXやマーケティングの世界において、ペルソナはよく登場します。しかし、ペルソナの策定は非常に難しく、使用目的によっても作り方が異なります。 ペルソナの例が提示されることは多いですが、どのように思索してペルソナを組み立てたらよいかを、体系立てて説明している資料は少なく、あったとしても実用的ではないことが多いです。 そこで、TEG独自のメソッドとして開発したのが、ペルソナの設定をやや緩やかにしながらも、顧客体験を抽出し整理できる「CX抽出シート」。 CX抽出シートは、以下のような手順で進めていきます。 参加者 想像できる限りの顧客との接点と、顧客体験を洗い出し、順序だてる コンサルタント 上記の情報に対して、情報を大分類・中分類・小分類へとカテゴリー分けし、情報の粒度を整理する こうした分類は、的確にフォーカスされた設問を策定するために重要な作業です。 分類できていると、用意した設問がどのレイヤーに位置するかが明確で、設問を用意した意図をチームや社内で共有しやすい、というメリットもあります。 次の記事では、プログラムのクライマックスである、「リレーション調査によるKDF抽出」について紹介します。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - プログラムの総括と、経営者が語るプログラムに参加した成果や気づき|CXコンサルティングプログラムの裏側(4) --- title: ポジティブにエンゲージメント高く仕事をするための鍵はテトリスにあり?! date: 2020-05-31 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/131/ --- # ポジティブにエンゲージメント高く仕事をするための鍵はテトリスにあり?! ## 日頃、自分の考え方がどうしてもネガティブな方に、囚われてしまう人は多いのではないでしょうか。 ポジティブに仕事をするということ、なかなか難しいと思いませんか? とにかく忙しかったり、ミスをしてしまったり、思ったような結果が出せなかったり、人間関係がうまくいかなかったりと、私たちがネガティブになってしまう要素はいくらでもあるように思います。これは、人間の脳の傾向も大きく関係しているかもしれません。 心理学に「ネガティビティ・バイアス」という言葉がありますが、私たちはもともとポジティブな情報よりもネガティブな情報の方に感心が向きやすく、記憶にも残りやすいのだそうです。なぜかと言えば原始時代、過酷な環境で生き抜くために、危険を瞬時に察知して身を守る能力が最も必要とされ危険(ネガティブな情報)にばかり気を配っていたことで、それが私たちの脳にインプットされてしまい、自然とネガティブよりになってしまったそうです。 でも幸いなことに、現代の日本で生きる私たちは、常に身の危険を感じる環境にはいません。それに先天的にネガティブ寄りな脳を、ポジティブに切り替える能力が私たちには備わっています。そんなポジティブな脳を作るためのヒントがあの懐かしのゲーム、「テトリス」にありました。 ## テトリスを使った実験から分かった私たちの脳の仕組み カリフォルニア大学のリチャード・ハイヤー博士は、脳が発達段階で、普段ゲームをすることのない10代の女性を2つのグループに分け、1つのグループに3か月間、毎週平均1.5時間テトリスをプレイしてもらう実験を行いました。すると、ゲームを続けたグループは、脳内で情報処理を司る部分の灰白質(神経細胞の集まり)の厚みが増し、実験を始めた頃に比べて、脳の一定の場所の効率が上がりました。この結果ついて博士は、「私たちの脳は何かを行う時に、使うべき領域を学んでいるのだと考えられます。そしてゲームを続け、上達することで、無意識にプレイできるようになるのです」と見解を述べました。 その後の実験では、一つのタスクを行う度に、脳内で情報を伝達する神経細胞の結合部にあたる「シナプス」の効率が上がり、そのタスクを簡単に再開できるようになるということが分かりました。同じ作業を何度も繰り返すことで、脳を使わなくても、その作業を無意識のうちにできるようになるということ。 この実験から「テトリス効果」と呼ばれるようになったこの効果、ポジティブ脳を作るのにも活用してみることができそうです。 ## ポジティブ脳を作るために習慣化したい5つのこと ハーバード大学で10年にわたり「幸福学」を教え、自身の手法にも「テトリス効果」を取り入れているショーン・エイカー氏は、「私たちは、生活の中にあるポジティブなことに目を向けられるよう、脳を改めてトレーニングすることができるのです。それができたら、可能性が溢れていることに気づき、エネルギーが湧いてくるのを感じ、より高いレベルでの成功につなげることができるようになります」と話します。 そこで、次の「テトリス効果」を用いたエイカー氏考案のポジティブ脳を作るためのトレーニングを試してみませんか? **①ありがたく思った出来事を毎日3つ書き出す** →ポジティブなことを見つけようとする姿勢が身に付く **②その日1日のポジティブな体験を日記に残す** →脳がそれを追体験する **③運動をする** →行動が大切であることを脳に教える **④瞑想をする** →手元にある一つのタスクに集中できるようになる **⑤意識して親切な行動を取る** →1日1通、だれかにポジティブなメールを書くだけでもOK これを習慣化させることができるようになったら、無意識のうちにポジティブ思考が手に入るはず。ポジティブになるということは幸福度が高まるということ。幸福度は生産性やモチベーションの向上にも大きく関係しているので、自身の成長や成功にもつながります。ぜひ皆さんもこの5つをお試しください! 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企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 顧客ロイヤルティを下げる要因となった、阪急阪神ホテルズの「食材偽装表示事件」から学ぶ・・・「リカバリー」の重要性 --- title: マクドナルドの異物混入事件で再認識した従業員エンゲージメントの重要性 date: 2015-01-09 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/333/ --- # マクドナルドの異物混入事件で再認識した従業員エンゲージメントの重要性 子供からお年寄りまで、マクドナルドは身近な存在ではないだろうか。忙しいビジネスパーソンにとっては、朝食や昼食を気軽に済ませられる場所。学生にとっては勉強をしたり友達との会話を楽しむ場所。家族連れにとっては、ハッピーセットやイベントを楽しむ場所、お年寄りにとっては、友達や孫とのコミュニケーションの場所、というように、人生の様々なステージにおいて世話になることが多いのだ。マクドナルドは決してヘルシーフードではないと分かっていても、妙にあのポテトが食べたくなることがある。お財布が寂しい時には心強い味方にもなってくれる。 ただここ数日、多くのメディアでマクドナルドの異物混入のニュースが相次いで取り沙汰されている。青森県と東京都の店舗で販売されたチキンナゲットにビニールらしき異物が混入、大阪府の店舗では人の歯のようなものがフライドポテトに混入、福島県の店舗で販売されたサンデーチョコレートに入っていたプラスチック片で5歳の女児が口の中を切りケガをする、といった具合だ。勿論、口にはいるものを販売しているわけだから、ファーストフードであっても美味しくて安全なものを提供すべきであって、異物が入るということはあってはならないことだ。 それにしても、ここ数年のマクドナルドを始め、大手外食チェーンのほころびが目立つ。異物混入以外にも、ゼンショーのワンオペ問題やワタミの問題などが記憶に新しく、「デフレ御三家」は失速している。でもなぜこのように、急に問題が表に出始めたのだろう。 それにはまず、インターネットの発達とSNSの台頭により、世の中の情報が共有され始めていることが挙げられる。今回の異物混入に留まらず、ネット上に投稿されたチーズバーガーの生焼けのパテや、同じく火が通っていない様子のナゲットの写真なども、ツイッターに投稿され、拡散した。情報が一瞬で拡散・共有される時代だけに、異物混入の可能性を厳しい管理体制で最小限に留める努力をすると共に、万が一混入してしまった場合には誠意ある公表姿勢・対応が求められる。 そして何より、ここ数年のデフレ環境のため、企業側がコスト削減にやっきになり、人件費領域に手を付けた。このことにより、モチベーションの低下や教育機会の縮小が起こり、急激にサービス品質が落ちてしまったことがあるだろう。 飲食業は食べるものを提供することは当たり前だが、そこにはそれを作る人、お渡しする人、片付ける人など多くの人の手が介在する。その人達が自分たちの仕事を意味を理解し、前向きに働いてもらえる環境を作る事こそ、今もっとも大事なことだと思う。 今回のマクドナルドの異物混入事件では、店舗スタッフがチキンナゲットに混入していたというビニール片をお客様から預かったが、それを誤って紛失してしまった上、店長に報告せず放置していたという事実が発覚した。ゼンショーは深夜の営業を1人で回すワンオペを改善すると約束したものの、一向に状況が改善されず、激務薄給に耐えられなくなったスタッフが次々と辞めてしまい、深夜営業を休止した店舗が急増した。ワタミもゼンショーと同じく激務薄給の上、表向きの理念とは異なる経営者の野望をスタッフに押しつけてしまったことで、事故や不祥事が頻発した。 美辞麗句ではない企業理念や行動指針を共有し、それに共感した従業員が会社につながりを感じ、改善への強い欲求を持って主体的・積極的に行動できる環境を整え、従業員エンゲージメントを高めることが必要とされるのだ。 飲食業界を代表するマクドナルドのような会社が、エンゲージメントカンパニーになり復活してくれることを期待する。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「クロネコヤマトの宅急便」の誕生秘話に、優れた顧客体験のヒントあり! --- title: マネジメント層が高めるべきは、従業員エンゲージメント強化に直結する心の知能指数(EQ) date: 2016-03-08 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/153/ --- # マネジメント層が高めるべきは、従業員エンゲージメント強化に直結する心の知能指数(EQ) 短絡的ですが、新社会人だったころ、仕事のことで壁にぶつかった時に、「頭がいい人(IQが高い人)は苦労知らずに違いない。皆がうらやむような仕事に就いて、いいお給料をもらって、アフター5を満喫して、楽しい毎日を過ごしているんだろうな」なんて思ったことがあります。平凡なIQを持つ私の考えです。でも決して、IQが高い=人生バラ色、ではないですよね。映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でマット・デイモン演じる、驚異的なIQを持ちながらも過去のトラウマが原因で鑑別所入りを繰り返す主人公ウィルの姿を見て、そんなことを思いました。 ## 努力をすれば高めることができる心の知能指数 「IQ」は純粋に知能指数を指しますが、それに対して、「EQ」(Emotional Intelligence Quotient)という心の知能指数を指すものがあります。心の知能指数は、 **・自分自身や他人の感情を理解する** **・自分の感情をコントロールする** という能力で測るものです。心の知能指数(以下EQ)が高くなると、 **・よい人間関係を育み、それを維持できるようになる** **・周りから多くのサポートを得られるようになる** **・周りと力を合わせ、目標を達成できるようになる** という効果が期待できることから、EQを活用する企業も増えているようです。採用時に学歴、知識、技術などではなく、モチベーションやコミュニケーション スキルの高さや素直さなど、頭よりも心を重視する傾向が強くなってきていることも、EQの活用度が上がっている理由です。 IQは先天的なものなので高めるにも限界があると言われていますが、EQは後天的なものなので、努力をすれば高めることが可能です。 ## 心の知能指数が高まるとエンゲージメントが高まる? 心の知能指数(以下EQ)は従業員エンゲージメントにも大きく影響します。 EQは、優れたリーダーシップと高い従業員エンゲージメントを欠かせないものだと言われています。デール・カーネギー・トレーニングは、従業員が職場において次の4つの感情を持つことが、エンゲージメント強化につながるとしています。 **・熱意を感じる** **・パワー(権限)を得たように感じる** **・インスピレーションを受ける** **・自信を得る** この内3つの感情を持った従業員のエンゲージメントは高くなるということも分かっています。さらに、84%の従業員が、直属の上司がこれらの感情を左右するとも述べています。 でも企業のマネジメント層というのはどれだけ従業員の感情を重要視しているのでしょうか。マネジメント層が職場でどれだけ健全な人間関係を構築するかに注 力しているかによって、従業員のエンゲージメントレベルも大きく変わってくるものです。マネジメント層は、従業員の感情を省みず数字ばかり気にするのをやめて、エンゲージメントに目を向けるべきです。なぜなら、エンゲージメントの高い従業員の集まる企業は、そうでない企業より、202%も業績がよくなるか らです。 前述でEQを活用する企業が増えているとお伝えしましたが、これは従業員中心の職場環境を作るのに非常に効果的です。企業のトップに「一番大切な資産は?」と聞いたら「従業員」と答える方が多いかもしれませんが、残念ながらこれまではそうでなかった企業が多かったのも事実です。 FedExは、EQをリーダーシップ研修に取り入れることで、6ヶ月という短期間でこのような結果を導きました。 **・44%の参加者のEQが大幅に向上した** **・58%の参加者のポジティブな影響力が高くなった** **・72%の参加者の意思決定能力が高まった** **・60%の参加者のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)が高まった** **・全体的にリーダーとしての能力が8-11%向上した** EQを高めようと努力するリーダーというのは、自分の感情のコントロールが上手で、周りへの気配りもできるようになるため、どんな状況や問題にも思いやり を持ち、よりよい形で対応できるようになります。それが周りのモチベーションやエンゲージメントを高めることにもつながります。成功の75-80%はEQ が、20-25%はIQが占めると言われているため、どれだけEQが大切かも分かりますね。 自分の感情を上手にコントロールすることで、本来自分が持っている能力を最大限に活かすことができるだけでなく、エンゲージメントを高め、人間関係を円滑にし、私たちにより豊かな人生をもたらしてくれるEQ。そんなEQについてもっと知りたい方には、こちらの書籍がおススメです。 **** **【書籍情報】** ・書籍名:『EQ こころの知能指数』 ・著者:ダニエル・ゴールマン(心理学博士)** **・出版社: 講談社 (1998/9/18) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員の「つまらない」を「ワクワク」に変えてモチベーションと生産性を高めるために --- title: マーク・ザッカーバーグがFacebook本社に「フィルズコーヒー」を誘致した理由は従業員エンゲージメントにあり?! date: 2015-04-07 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/286/ --- # マーク・ザッカーバーグがFacebook本社に「フィルズコーヒー」を誘致した理由は従業員エンゲージメントにあり?! 仕事の前のエネルギーチャージに、ランチ後の目覚ましに、午後の一息に……と、1日の節目節目でコーヒーが飲みたくなる、という方も多いのではないでしょうか。日本も最近ではコンビニで安くておいしいコーヒーを楽しめるようになり、さらに味・品質への追求をより進化させた「サードウェーブコーヒー」という流れの代表格とも言われる、サンフランシスコ発祥のブルーボトルコーヒーが東京・清澄白河に出店したり、その影響で喫茶店文化が見直されてきたりと、コーヒー文化は今まで以上の発展を遂げています。日本人のコーヒー消費量も2013年には約45万トン(缶コーヒー除く)となり、緑茶消費量の約5倍に。その他紅茶や炭酸飲料などの嗜好飲料と比べても、その量はダントツ1位です。 周りを見渡すと、コーヒーショップが多いことに気づきませんか?  ホテル、空港、駅、オフィスビル、コンビニなど、多くの人が出入りする場所はもちろん、最近ではアパレルショップやイベントスペースの一角などにもコーヒースタンドが設けられるようになり、私たちはどこにいてもコーヒーを楽しめるようになりました。コーヒーを飲んでいる人ほど幸福度が高いなんて研究結果もあるほどですが、そこに目をつけたのが、シリコンバレーのテック系企業だったのです。 ## Facebookが本社に誘致した「フィルズコーヒー」はどんなお店? Apple、Google、Yahoo、Facebookなどをはじめとした多くのテック系企業が集まるシリコンバレー。ここにオフィスを構える企業は大小関わらず、こぞって快適なオフィス作りや福利厚生にこだわっています。特に多くの企業が力を入れているのが飲食関係。食事やスナックを無料で提供するところも多く、それが従業員の幸福度と生産性を高めることに一役買っているようです。 例に漏れずFacebookも無料で利用できる豊富なメニューで人気のカフェテリアを用意しています。さらに会社の補助が受けられる場所として、寿司屋やコーヒーショップまでオフィス内に作ってしまったのだからさすがです。 Facebook本社のコーヒーショップは、今サンフランシスコエリアのベイエリアを中心に22店舗を展開している、マーク・ザッカーバーグ本人のお気に入りだという「フィルズコーヒー」。彼の意向で誘致されたこのお店はユニークなカスタマー・エクスペリエンスで有名で、コーヒーショップなのにエスプレッソマシーンがなく、注文を受けてから一杯ずつ作るドリップ式。客の好みを聞いて砂糖やミルクなどの量も調整し、「一口飲んでこれでパーフェクトかどうか教えて」とまずコーヒーを試飲させてくれるのだそう。フィルズコーヒーは待ち時間も長く、決して安いコーヒーではありませんが、スタッフがとてもフレンドリーなこと、個人の好みにあったカスタムコーヒーを作ることで人気のサードウェーブコーヒーのお店なのです。 ## フィルズコーヒーが職場にもたらす好影響とは? 仕事中、疲れた心と体を一旦休ませてリセットしたいと考える人たちが欲するものがコーヒー。Facebookの社員はそう感じたら、フィルズコーヒーへ足を運び、ほっとひと息入れることができるのではないでしょうか。待ち時間の長さを利用して、お店に来ている他の社員との気軽なコミュニケーションを楽しむことだってできるはずです。他部署の人と顔見知りになるいいチャンスでもあり、それが社内の風通しを良くすることも期待できます。日本では「飲みニケーション」なんて言葉が一時期流行りましたが、これもまさに一種の「飲みニケーション」。贅沢な一杯のおいしさをシェアしながら、新しいアイディアやイノベーションが生まれているかもしれません。 忙しい中でも、たった一杯のコーヒーが仕事のパフォーマンスが上げ、社員同士のコミュニケーションを深める、そんなことをマーク・ザッカーバーグが考えてフィルズコーヒーを誘致したのかは私に知る由はありませんが、シリコンバレーでは起業家や投資家の打ち合わせ場所にコーヒーショップが選ばれたり、店でパソコンを広げて仕事をする人も多く、コーヒーが彼らのライフスタイルの重要な一部であることは確か。 優れた従業員体験を提供することが従業員エンゲージメント強化につながりますが、Facebookはコーヒーのように従業員のライフスタイルに深く根付き、そこから新たな価値観や行動を生み出すモノ・コトを提供しているからこそ、結果顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長などを実現しているのではないでしょうか。 参考: http://coffee.ajca.or.jp/wp-content/uploads/2011/08/data05_2014-11.pdfhttps://www.aan.com/PressRoom/home/GetDigitalAsset/10430 関連記事 / Related - 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NPSを実施しているがスコアと実際の来店数が連動していないと感じている方 - 改善施策の効果を定量的に証明して、社内合意形成を進めたい経営者・CX責任者 - 複数店舗間のCX品質のばらつきを数字で把握したい方 ### 施策④ カスタマージャーニーの設計(CX Blueprint) 顧客が最初に貴社を知ってから、来店・利用・再来店するまでの全接点を可視化することが、CX Blueprint(ペルソナ&カスタマージャーニーマップ設計)の目的です。**接点ごとの期待値と実体験のギャップを特定する**ことで、どこに投資すれば離脱を最も効果的に防げるかが明確になります。 多くの店舗ビジネスでは、「来店中」の体験だけに目が向きがちです。しかし、離脱は「来店前(予約・問い合わせ体験)」や「来店後(フォローアップの有無)」でも起きています。ジャーニー全体を俯瞰することで、見落とされていた離脱ポイントが浮かび上がります。弊社のCX Blueprintは、このカスタマージャーニー設計を支援するサービスです。 オムニチャネル時代の店頭体験についても弊社コラムで詳しく解説しています。来店前・来店中・来店後の一貫したCX設計の重要性について、あわせてご確認ください。 ### 施策⑤ パーソナライズされたフォローアップ 顧客が来店した後の「つなぎ」が、リテンション率に大きく影響します。来店から一定期間が経過した顧客に対して、**個別の体験・購入履歴に基づいたフォローアップ**を届けることで、再来店のきっかけを作ることができます。一斉配信ではなく、セグメント化された個別コミュニケーションが重要です。 ここで注意すべきは、フォローアップのコンテンツ品質です。「来てください」という一方的なメッセージではなく、「前回の施術後、いかがでしょうか」「お客様にご提案したメニューが今月特別価格です」のように、顧客の体験を起点にしたパーソナライズが求められます。このような設計には、顧客データを蓄積・活用するCRM的な仕組みが必要になります。 ### 施策⑥ スタッフ教育のAI活用・仕組み化 スタッフの接客品質を均一化するためのOJTは、属人的なトレーナーへの依存から脱却する必要があります。弊社のSimple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化ツール)は、店舗の実態に合わせた研修コンテンツをAIが自動生成し、新人スタッフでも短期間で一定水準の接客品質を体得できるよう設計されています。 教育の仕組み化によって実現するのは、品質の均一化だけではありません。「何をすれば正解か」が明確になることで、スタッフの心理的消耗が軽減されます。曖昧さが減ると、スタッフが自信を持って接客に臨めるようになります。結果として接客の質が上がり、顧客体験の改善へとつながるということです。 ### 施策⑦ 顧客フィードバックのPDCA実装 施策の最後にして最も重要なのが、フィードバックをPDCAサイクルに組み込む「実装の型」です。顧客の声を集めるだけでは改善しません。**収集→分析→判断基準への変換→教育・称賛→再測定**という完全なサイクルを組織に定着させることが、リテンション率の継続的向上を実現します。 弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)は、このサイクルを中堅中小企業が自走できる形で実装するための、現場密着型の支援プログラムです。12週間という区切りを「完走」することで、組織にPDCAの体幹が生まれます。調査で終わらせず、成果に接続するところまで伴走することが、弊社が重視していることです。 ## 施策を「仕組み」として定着させるための実装ステップ 7つの施策を知ることと、実際に組織へ定着させることは、別の話です。弊社が現場で伴走してきた経験から言えるのは、施策が機能しない組織には必ず「実装の型」が欠けているということです。ここでは、施策を持続的な改善サイクルへと変換するための3つのステップを解説します。 ### STEP 1:現状の「消耗源」を特定する 最初のステップは、組織の中でどこに心理的消耗が起きているかを特定することです。スタッフが「主体的に動かない」「ミスが増えた」「発言が出ない」という行動変化は、個人のやる気や能力の問題ではなく、**組織システムの不具合が個人の心理リソースを消耗させている**サインです。まずこの構造的な消耗源を可視化することが、施策の土台になります。 具体的には、YourVoice NEXTのようなEX可視化ツールを使い、「アタマの迷い(方針の不明確さ)」「ココロの不安(評価への不安・関係性の緊張)」「カラダの疲労(業務量)」という3領域を分離して計測することを弊社ではお勧めしています。数字に出る前段階のサインを検知できることが、早期対処の鍵です。 ### STEP 2:測定指標とPDCAの設計 消耗源が特定できたら、次は測定指標とPDCAの設計です。KPIは「FRS™(2回目来店率)」「NPS」「EXスコア」の3つを連動させて設計することが理想的です。この3指標が同一プラットフォームで可視化できる状態を作ることで、**EXの変化がCXに与える影響を定量的に追跡**できるようになります。 弊社のYourVoice NEXTは、CX×EXを同時に可視化できるAI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールです。センチュリー21ややずやなど複数の企業での導入実績があります。PDCAの設計において重要なのは、「何を測るか」と同じくらい「誰が判断してアクションするか」の責任体制を明確にすることです。 顧客の体験価値を上げるための創意工夫から見えたのは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さについて、弊社コラムでも詳しく論じています。測定と対話の両立が、改善の質を高めます。 ### STEP 3:称賛と改善を「日常」に組み込む PDCAを組織に根付かせるために最も重要なのが、「称賛」の仕組みです。改善施策は往々にして「問題を指摘する」方向に偏りがちですが、**良い行動を観察して称賛する仕組み**を組み込むことで、スタッフのエンゲージメントと自己効力感が高まります。弊社のFactBase Workshopでは、この称賛の仕組みをPDCAの正式な構成要素として設計しています。 12週間のワークショップを完走することで、参加企業の多くが「改善活動が日常業務の一部になった」と実感しています。ツールを入れるだけでは変わらない。人の行動が変わって初めて、数字が動くということです。あなたの組織にも、この体験を届けたいと考えています。 CHECK 施策の定着度チェック:①消耗源の可視化ができているか ②FRS™・NPS・EXスコアの3指標が連動して測定されているか ③改善アクションの責任者が明確か ④称賛の仕組みがPDCAに組み込まれているか ## どんな企業がどの施策から始めるべきか リテンション率向上の施策は、企業の規模・現状・課題によって、最適な出発点が異なります。一律の「正解」はありませんが、貴社の状況に合わせた優先順位の考え方をご提案します。 ### 「測定が全くない」段階の企業はここから 現状、NPS・FRS™・EXスコアのいずれも計測していない企業が最初に取り組むべきは、**まず測ること**です。何も数字がない状態では、施策の優先順位を正しく判断できません。YourVoice NEXTを使ったCX×EX同時可視化から始め、現状を把握することが、すべての施策の土台になります。「まず全体像を知りたい」という段階の方には、弊社の資料ダウンロードやNPS診断からご相談いただくことをお勧めします。 - 顧客満足度の測定ツールが何もない企業 - 従業員満足度調査を一度もしたことがない企業 - 「感覚」でCX改善を判断している企業 ### 「スコアはあるが改善しない」段階の企業はここから NPSや従業員アンケートを実施しているが、スコアが改善に結びついていない企業は、「実装の型」が不足しているケースがほとんどです。この段階で取り組むべきは、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)による改善サイクルの定着です。測定から実装まで、弊社が伴走しながら組織の自走能力を高めていきます。 - NPSを計測しているが、どう改善するかわからない企業 - 改善施策が一過性で終わり、継続しない企業 - 社内にCX改善の推進者はいるが、仕組みがない企業 ### 「品質のばらつき」が課題の多店舗企業はここから 複数店舗を展開する企業で、店舗間の接客品質・NPS・FRS™にばらつきがある場合、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)とYourVoice NEXTの組み合わせが有効です。教育と測定を連動させることで、品質の底上げと改善効果の可視化を同時に進めることができます。 これまでの調査から大きな転換点についても、弊社では多店舗展開企業の視点から継続的に情報を発信しています。多店舗ならではのCX課題の解決策として、ぜひあわせてご覧ください。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPS・FRS™・EXスコアをCX×EX同時に可視化し、改善まで一貫して支援してほしい方 - FactBase Workshopによる12週間の伴走型PDCAで、組織に改善の仕組みを定着させたい方 - グローバルSaaSでは大企業向けすぎて合わない、中堅中小企業に最適なソリューションを探している方 弊社サービスの料金・導入の流れ 料金は貴社の規模・導入サービスによって異なります。まずはお問い合わせいただき、現状のヒアリングをもとに最適なプランをご提案します。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ:リテンション率向上は「仕組み」の完走で実現する ユーザーの退会を防ぐための施策7選を、優先順位とともに解説してきました。改めて重要なポイントを整理すると、まず取り組むべきはサービス品質の標準化とEXの可視化です。顧客との関係構築施策は、その土台が整ってから展開する順序が、施策効果を最大化します。 そして、最も大切なのは施策を「知ること」ではなく、「完走すること」です。測定→分析→判断基準への変換→実装→称賛→再測定、というサイクルを組織の日常に組み込む。この完走を伴走するのが、弊社の役割です。 試算ベースでは、リピート率が5ポイント改善するだけで年間約120万円の増分売上が見込まれる場合があります。数字の根拠を持ちながら施策を進めることで、経営層への説明責任も果たしやすくなります。あなたの組織に、この実感をお届けできれば嬉しいです。 「HOTERESOnline」への寄稿記事でも、顧客エンゲージメントと店舗ビジネスの関係について論じています。リテンション向上の考え方をさらに深めたい方は、ぜひあわせてご覧ください。 NPS診断資料を無料ダウンロード ## よくある質問 リテンション率向上のために、まず何から着手すればよいですか? まず現状の数字を把握することから始めてください。NPS・FRS™・EXスコアのいずれも計測していない場合は、YourVoice NEXTのようなCX×EX可視化ツールを導入し、現状を定量的に把握することが第一歩です。感覚ではなく数字で現状を把握することで、施策の優先順位が自然と定まります。 NPSスコアが高いのに、再来店率が低い場合はどう考えればよいですか? NPSは「推奨意向」を測る指標であり、実際の行動(再来店)を保証するものではありません。意向と行動の乖離を解消するには、弊社独自のFRS™(2回目来店率)など、行動データを直接計測する指標を併用することをお勧めします。スコアが高くても行動につながっていない場合、接触後のフォローアップや体験設計に課題がある可能性があります。 従業員満足度(EX)の改善が、顧客満足度(CX)に影響するのはなぜですか? スタッフが心理的に消耗している状態では、接客の細部——表情・カウンセリングの質・提案の深さ——に影響が出ます。顧客はその微細な変化を敏感に感じ取り、「なんとなく前より良くない」という印象を持ちます。EXの劣化がCX低下を生み、最終的にリテンション率の悪化につながるという因果チェーンは、弊社が現場で繰り返し確認してきた構造です。 顧客フィードバックを収集しているが、改善につながらない。どうすればよいですか? フィードバックを収集するだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する「実装の型」が必要です。弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)は、この実装を組織に定着させることを目的としています。まずは無料相談で現状のヒアリングをさせていただくことで、どこに実装の課題があるかをご提案します。 中堅中小企業でも、大企業向けCXツールと同等の改善効果を得られますか? 得られます。弊社のYourVoice NEXTは、グローバルSaaSのような大企業向けプラットフォームとは異なり、中堅中小企業の規模・予算・運用体制に合わせて設計されています。月額型・プロジェクト型など柔軟な料金体系で、AIネイティブな実装によって大企業レベルのデータ活用を中堅中小でも実現できるよう支援しています。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 顧客の体験価値を上げるためのファッション・アパレル業界の創意工夫から見えたのは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さ --- title: ラグジュアリーブランドに学ぶ、質の高いカスタマーサービスを提供する5つのコツ date: 2015-01-16 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/328/ --- # ラグジュアリーブランドに学ぶ、質の高いカスタマーサービスを提供する5つのコツ 海外の映画やテレビでよく見るシーンに、ラグジュアリーブランドショップで買い物をする客に対して、店側が高級シャンパンでもてなす場面があります。そのシーンを見るたびに、そんなVIP待遇にあこがれるものですが、やはりラグジュアリーブランドや、その製品を販売する企業は、顧客に最高の体験をしてもらおうと、製品の価値に見合った “ラグジュアリーなカスタマーサービス”を提供することを最優先としているように思います。 アメリカに「Crown & Caliber」という中古の高級腕時計(ロレックス、カルティエ、ブライトリングなど)の売却を手伝うことを事業にしている企業があります。同社はその売却を通して高級品市場から多くを学び、高級腕時計の人気と不況も手伝って、2012年の設立後、順調に業績を伸ばしています。 Crown & CaliberのCEO、ハミルトン・パウエル氏はこう話します。「高級品を扱う時には、信頼とプロ意識がビジネスの基盤となる。お客様を安心させることができてはじめて、最高のカスタマーサービスを提供することができるだろう。接客をするスタッフがお客様の気持ち・感情を理解して接することで、お客様が愛用されていた高級時計の売却を私たちに安心して任せてくださるように」。 多くの企業は高級品を扱うわけでもなければ、裕福層をターゲットとしているわけではないかもしれません。でもどのような商品・サービスを扱っていても、どのような層をターゲットとしていても、ラグジュアリーブランドのようなおもてなし精神を持って、お客様一人ひとりとの信頼関係を丁寧に築き上げることの重要性をパウエル氏は指摘します。 ここで、パウエル氏が自身のラグジュアリーブランド販売を通して学んだという、カスタマーサービスの質を高めるためのコツを5つご紹介いたします。 ## ①お客様の気持ち・感情を理解する 接客担当者全員が心に留めておきたいこと、それが、お客様の気持ちや感情を理解する努力をするということです。製品やサービスに詳しいのは当たり前だと思いますが、お客様に対する理解や尊敬の念が欠落していたとしたら、お客様自身が「自分は大切にされているんだ」と感じることができず、顧客満足度はもちろん、顧客ロイヤリティの向上につなげることは到底難しくなってしまいます。 Crown & Caliberの社員は、**「おばあちゃんのスタンダード」 (Grandma Standard)と呼ばれる教え**を日々の接客に活かしているようです。これは「もしこのお客様が自分のおばあちゃんだったら?」と考えて接しなさい、というもの。確かに自分のおばあちゃんだったら、温かい気遣いを持って接するはずですよね。お客様を自分の身内のように大切な存在として扱いなさい、という教えは分かりやすく自分事化しやすいですね。 ## ②定期的にフィードバックを収集する パウエル氏は、「自分の接客はどうだろうか?」と考えることではなく、「お客様は自分の接客をどう思っているだろうか」にフォーカスすることが大事だと話します。Crown & Caliberでは四半期ごとに、NPS(ネットプロモータースコア)調査を行い、接客の改善に役立てています。 **ここでおさらい:NPSとは?** NPSとは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するもの。アップル、アマゾン、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、フェイスブック、サウスウエスト航空などをはじめ、全米売上上位500社(フォーチュン500)のうち35%の企業が採用し、さらに5%の企業では経営の根幹として取り入れていると言われている。 ## ③カスタマーサービスをデータで追う Crown & Caliberでは、リピート顧客の割合、顧客と電話で話した時間などの細かいデータを、カスタマーサービスチームが日々収集し、それを改善につなげているようです。細かいデータを追うということは、ちょっとした変化などにも気づきやすくなり、迅速な対応が可能になりますね。 ## ④お客様の声を聞き、誠意を持って対応する お客様は自分の声や企業・ブランドに届いているのか、という部分にとても敏感です。SNS、特にツイッターなどは、お客様の声をリアルタイムで拾うのにぴったりのツールです。ただしパウエル氏は、いくらSNSが重要視されているからといって、ツイッターの声を拾ってそれに対応することだけに注力してはいけない、カスタマーサービスセンターに電話をしてきたお客様に対しても同じように迅速に、誠意を持って対応することが重要だと話します。カスタマーサービスを提供するチャネルに偏りや優先度の違いがあってはいけないということですね。また、パウエル氏はこのようにコメントも。 「唯一のコミュニケーションがデジタルのお客様と、親密な関係を築くのはなかなか難しいもの。一方電話の場合、デジタルな対応よりは従業員の手間は増えるけれど、お客様の感情をより感じやすく、お客様との関係値がより築きやすいという利点もある。だから『面倒くさい』なんて考えるのはもっての外」。 ## ⑤従業員全員を“カスタマーサービス向上委員“にする 例えどんなに自社のカスタマーサービスチームが優れていたとしても、従業員全員の意識をカスタマー向上に向けることは非常に重要です。カスタマージャーニーにおいて、顧客があるタッチポイントから別のタッチポイントへと次々と移動していく流れ(例えば、Webサイトからチャット、さらには電話へと移動するなど)において、あらゆるタッチポイントで顧客の基本情報が共有できていることに加え、直前のタッチポイントでお客様がどのような行動を起こしていたのか、どんなことに引っかかったり、お困りだったのか、といった状況に関わる情報共有を行ってみてはいかがでしょうか。 パウエル氏は、企業の規模や業界、ターゲット市場に関わらず、カスタマーサービスを第一に考えることが必要だと話します。 「お客様が企業・ブランドにとって単なる取引の一部ではなく、大切な存在であるということを、お客様との関係を築くことで表すことがとても重要である。中小企業であれば、これを事業の基盤とするとよいだろう。お客様のニーズを最優先することに注力してほしい。企業・ブランドの規模がどうであれ、お客様に最高のサービスを提供するということが最も大切なのだから」。 引用:http://www.businessnewsdaily.com/7630-luxury-brand-customer-service.html 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 飽くなき改善をし続けるアマゾンの、顧客の期待値をはるかに超える、泉のように湧き出るアイディアの数々 --- title: ラグビーワールドカップに見る、“ファン予備軍”を“ロイヤリティの高いファン“に変えるためのヒント date: 2015-10-02 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/199/ --- # ラグビーワールドカップに見る、“ファン予備軍”を“ロイヤリティの高いファン“に変えるためのヒント 9月18日~10月31日までイングランドで開催されているラグビーワールドカップ2015、日本でも大きな盛り上がりを見せていますね。世界ランキング3位、ラグビーワールドカップで2度も優勝している南アフリカに勝利するという歴史的大金星をあげたことが一番の理由ですが、イギリスのテレビ局BBCはこの勝利を「ラグビー史上最大の番狂わせ」と表現し、「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングさんも、自身のツイッターで「私にはこんなストーリーは書けない!」と驚きを表現。 そもそもラグビーは、チームメンバー全員での攻撃と防御で得点を競い合うチームスポーツ。その特性から**ほとんど番狂わせが起こらないそうで、南アフリカ3位、日本13位(南アフリカを下した後11位に浮上しましたが)という世界ランキングの差は、サッカーで言うと1位と100位くらいの差がある**のだとか(!)。そういった背景を知ると、ラグビーに詳しい人たちの驚きが大きいのもうなずけますね。 ただ、9月27日に放送された「サンデーモーニング」で、この盛り上がりに対し「にわかファンが増えております」と指摘していたのが司会の関口宏さん。ラグビーのルールの解説コーナーでは、「さて、そこで、ルールも分からなくて興奮してらっしゃる方に」と切り出す場面も。同番組ご意見番の張本勲さんも、「過大評価しすぎてるところはあるね」「これから勉強することが必要じゃないですかね」とコメント。 ではこれを一時的な盛り上がりで終わらせず、ラグビーの存続や成長を応援してくれて、生涯応援・サポートしてくれるロイヤリティの高いファンを作るために、どのようなことができるのでしょうか。 ## ファンを育てるためのSNSの活用 企業やブランドが潜在的ファン層の顧客化を目的にSNSを活用することはよくありますが、今ファン予備軍が増えているラグビーでも、彼らの思考や感情に訴えかけ、共感と愛着を高めることができるように思います。 奇跡的勝利を収めた南アフリカ戦後、スコットランドに敗退してしまい、がっかりした方も多かったと思います。少しラグビー熱が冷めてしまったファン予備軍の方もいたかもしれません。でもその翌日、日本ラグビーフットボール協会の公式ツイッターページには、スコットランド戦を終えての下記五郎丸選手のリツイートが。 後ろを見る暇があるくらいなら我々は前を向く。 たくさんの熱い声援ありがとうございました。#JapanWay pic.twitter.com/sVHimo6EL8 五郎丸歩 (@Goro_15) 2015年9月23日 前向きで力強いこのメッセージに心を動かされ、気を持ち直し、応援を続けようと思った方も多かったのではないでしょうか。日本ラグビーフットボール協会では、こうした日本代表選手の想いだけでなく、練習や試合、普段見ることができないチームの裏側や選手の素顔をツイート+画像+動画で紹介していますが、これが日本代表チームのブランド価値を高めるきっかけとなるはずです。同時に、ファン予備軍の共感や愛着を獲得し、さらにはSNSを活用することで、協会が求めている若年層のファンの醸成にもつながるのではないでしょうか。 ## 魅力的なメンバーズクラブを作る ファン予備軍の方々の応援というのは、人気選手の活躍や試合結果に左右されるところが大きいと思います。だから人気選手が負傷したり、試合で思ったような結果が出せなかったりした時などには、あっという間に興味を失ってしまうということもあるかもしれません。だから、ファン予備軍の方々にチームへのロイヤリティを感じてもらえれば、そういった短期的な変動要因に振り回されることなく、長期的にチームを応援してくれるのではないでしょうか。 日本ラグビーフットボール協会ではそのロイヤリティを高めるために、メンバーズクラブサイトを開設しています。入会金1,000円、年会費3,500円で - **日本代表戦やトップリーグなどの試合招待券2枚を提供(1年に1度)** - **一般入場に先駆けて、会員限定の先行入場を実施** - **日本代表戦来場・会員紹介時などにメンバーズポイントを付与** **(ポイントが溜まるとランクがアップし、ランクごとに特典グッズやスペシャルな特典をプレゼント)** - **日本代表戦や大学選手権、日本選手権などのチケットの優待先行販売** - **各種イベントへの招待・優待** - **オリジナルグッズの進呈・限定販売** - **レディース会員向けのブランケット&クッションの無料貸出サービス(スタジアムにて)** など、日本のラグビーを積極的に応援し、スタジアムに何度も足を運びたくなるような魅力的な特典が盛り沢山。こうして**ロイヤリティを高めることで、年会費、入場料、興行関連収入にもつながり、持続的な成長を実現することができる**のではないでしょうか。 さて、明日10月3日にはサモア戦、10月12日にはアメリカ戦が控えています。ファン予備軍の皆さんも、熱心なファンの皆さんも、一丸となって応援しましょう! 頑張れニッポン! 参考: http://solife-a.com/17090.htmlhttp://www.sankei.com/sports/news/150920/spo1509200008-n1.html 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - リピーターやファンを生み成長するファミリーレストラン「ばんどう太郎」が大切にする“無駄”の追求 --- title: ラーメン屋ののれん分けから考える「ジェネリックサービス」ってあり? date: 2016-11-22 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/117/ --- # ラーメン屋ののれん分けから考える「ジェネリックサービス」ってあり? photo by Fillmore Photography 「XX系ラーメン」という看板を見ると、ついつい入ってしまいメタボが進む、わたちゃんです。 飲んだ後の誘惑は特にいけません。しかしながら店によって美味しさが全然違い、ガッカリすることも多いです。店の独自性を持たせている中華チェーン店でも同じような体験をします。**標準化と独自性はどちらも強みにも弱みにもなる**のでしょうね。 ## ジェネリック医薬品からジェネリック家電へ **ジェネリック(Generic)**とは、「一般的な」、「ブランドに囚われない」といった意味の言葉です。 **ジェネリック医薬品**は有名で、後発医薬品とも言われ、医薬品の有効成分そのものに対する特許である物質特許が切れた医薬品を他の製薬会社が製造・供給する医薬品で、先発品より同じ成分でありながら安価で提供できるため、普及しています。 最近では、造語として、**ジェネリック家電**という用語も使われます。ただし、ジェネリック医薬品とは意味合いが違っており、ブランド力が低いメーカーが有名メーカーと同等性能品を低価格で提供している商品であり、その圧倒的な低価格により大きな支持を得ています。そして低価格を実現するために、一般家電よりも機能を少なくしたり、大手家電メーカーから一世代前の部品や技術などを安く購入したりしています。 ## ジェネリックサービスとは? こう考えると、大手コンサルティング会社を退社して独立した人のコンサルティングや、XX流マッサージとか、ラーメン屋ののれん分けとか、師匠に弟子入りして習得し独立した匠の技を使う仕事、等は**「ジェネリックサービス」**かもしれませんね。 ブランド力が小さい分安くしたり、方法論を少し変えたりして簡易版で安く仕上げたり、一流の学者やコンサルタントが書いた書籍をもとに独自の方法論を作ったり、まさしくジェネリックサービスの独壇場ですね。 ## 「物」と「サービス」の違い しかしよく考えると、医薬品や家電と違うのは、本家もジェネリックも含めて、商品がサービスということです。 サービス商品は目に見えない形のない商品であり、お客様との共同作業であることから、同じ商品(サービス)は2度となく、毎回違うサービスになるという点です。そう考えると、ジェネリックではなく、**全て独自サービスとも言えます**。 ## サービスの成功要因には「柔軟性」や「人間力」がポイント サービスは、物のように金型作って転写したり、成分表をベースに同じものを作ることができないですからね。いろんな金型や成分表を持ち合わせていて、臨機応変に使い分けたり組み合わせたりする、俗に言う**「****引出の多さ」や「柔軟性」「人間力」が重要**になってきたりするのです。 ジェネリックとしての基本サービスの上にいかに独自性の高いサービスを付加できるかが**ジェネリックサービスの成功要因**ということでしょう。 ということで、ジェネリックサービスを追求するためには、のれん分けしたラーメン屋めぐりは止められないのです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 他社の優良事例から業務改善する「ベンチマーク」、2つのコツと注意点 ~ザッポスのカスタマーサービスは真似できるか? --- title: リアルタイムフィードバックサービス「Your Voice」に触れてみよう 〜NPSで顧客体験をリアルタイムに「見える化」する具体策〜 date: 2022-07-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2223/ --- # リアルタイムフィードバックサービス「Your Voice」に触れてみよう 〜NPSで顧客体験をリアルタイムに「見える化」する具体策〜 --- title: リストラで人件費を減らしてもブランドの売上高は浮上しない date: 2015-08-06 url: https://total-engagement.jp/column/others/226/ --- # リストラで人件費を減らしてもブランドの売上高は浮上しない ワールドの500人解雇、アシックスの350人解雇、TSIホールディングスではブランドの大量廃止が発表されるなど、苦戦が続く大手アパレル各社の人員削減が伝えられています。これ以外にも発表はされていないものの、100人単位で人員削減を計画している大手もあるとの情報もあります。 企業の経費は変動費と固定費に分けられ、固定費の中でも大きな割合を占めるのが人件費です。当然、不採算事業を立て直す場合、もっとも手っ取り早いのが人件費の削減であることは言うまでもありません。 ## 人件費削減だけでは企業業績は回復しない 多くの企業は、業績改善を目的として、真っ先に不採算ブランドを廃止し、それにまつわる人員を解雇します。割増しの退職金を支払ってでもその後、継続的に人件費を支払うことを考えるとそちらの方が安上がりとなるのです。 さて、人件費の削減で企業は支出が減って一息つけるのですが、本番はここからです。企業やブランドを立て直すためには、「売れる」新製品の開発が必要となります。売れる製品がなければいくら人件費をそぎ落としてもじり貧になるだけです。 なぜなら人件費の削減はあくまでもコストを削減するための取り組みであり、当然のことながら商品が売れなくては、売上高はそれ以上に増えないからです。また人員が減っていますから社員一人当たりの業務の負荷も大きくなり、売上高が増えないままだと疲弊してしまって士気も低下します。士気が低下すればますます業績は上向きません。 ## 「売れる」新商品開発が不可欠 池井戸潤さんのヒット小説でドラマにもなった「ルーズヴェルト・ゲーム」では、苦境に立った青島製作所は人件費を削減するために大リストラを行います。しかし、それだけで苦境は脱せません。血のにじむような挑戦の結果、高性能の新型イメージセンサーの開発に成功します。イメージセンサーというのはデジタルカメラやスマートフォンに使われる部品のことで、これが高性能であればあるほど鮮明な画像が撮影できるというものです。 そして、その新型イメージセンサーの開発途中で、超小型イメージセンサーの開発にも成功します。新型イメージセンサーは大手の新型デジタルカメラに、超小型イメージセンサーはスマートフォンへの採用が決まり、青島製作所の売上は回復するのです。そして、最後には大増産のためにリストラした社員も呼び戻すことになります。 これはフィクションの話ですからハッピーエンドに終わっていますが、現実ではここまで上手く行くことは珍しいでしょう。しかし、作者の池井戸さんは元銀行員なので絵空事ではなく、ビジネスにとって重要なことも描かれています。青島製作所が持ち直したのはリストラもさることながら、売れる新製品を開発したことが最大の理由です。 アパレルやその他の業種でも同じでしょう。売れる新製品・売れるブランドがなければ、その企業は売り上げを縮小したままになります。悪くすればさらに業績は低下し続けます。経営者が考えるべきはリストラのその後、「どうやって売れる商品・売れるブランドを作り出すか」です。 ## 「厳しさ」だけではない社内のムード作りも必要 繊維業界紙記者として、取材を通じて多くのアパレル企業を見てきましたが、リストラ後、さらなる効率重視と経費削減でまったく失敗のゆるされない厳しい環境に追い込まれたことが多くありました。ファッションビジネスには厳しさも必要ですが、同時に愉しさも必要です。また水物みたいな要素もありますから、100%どの商品もヒットさせることは不可能です。 そういう企業風土を如何にして作り上げるか。これがもっとも重要で難しい課題なのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 「今でしょ?」の林修先生に学ぶ、「伝える」ではなく、相手に「伝わる」接客時の話し方 --- title: リッツ・カールトン流! スタッフのモチベーション向上術 date: 2014-09-26 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/375/ --- # リッツ・カールトン流! スタッフのモチベーション向上術 リッツ・カールトンと言えば、お客様の期待以上のサービスを提供し、感動を呼ぶことで有名ですよね。大阪のリッツ・カールトンでは、スタッフが書類やパスポート、さらにはメガネなどを忘れたお客様を追いかけて、スタッフが新幹線に乗り東京まで届けたなんていうことが普通に行われているから驚きです。でもそれは、**エンパワーメント(権限委譲)**という次のような仕組みがあるからこそなのかもしれません。 **①上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できること** **②セクションの壁を超えて仕事を手伝うときは、自分の通常業務を離れること** **③1日2000ドル(約20万円)までの決裁権** これは会社側がスタッフのことを信用しているからこそできること。そんな会社の姿勢にスタッフもモチベーションが上がり、会社に対して愛着や絆を感じることができるはずです。でも世界でもトップクラスのおもてなしをするには、相当のモチベーションが必要なはず! では一体、リッツ・カールトンではどうやってそのモチベーションを高めているのでしょうか? **①感動のストーリーを共有する **リッツ・カールトンでは毎日スタッフが集まって作業開始前の15分間、「ラインアップ」と呼ばれるミーティングを行っています。ここではクレドに書かれた行動指針から1つを選び、自分が実践したことを共有したり、他のスタッフが実践したことなどを聞いて、インスピレーションを与え合い、モチベーションを上げているのだとか。さらには週2回、全世界のホテルから選ばれたWowストーリー(お客様がワオ!と思わず言ってしまう感動のストーリー)を世界中の従業員と共有しているのだそう。 例えば、とある家族がバリのリッツ・カールトンを訪れた時、子供がアレルギーのため、専用の特別な卵と牛乳を持参したのだとか。でも到着した時には卵も牛乳も使えない状態に。それを見たホテルのマネージャーとレストランスタッフが地元のお店に同じような製品がないか探したものの見つからず、それでもシェフの一人がシンガポールで同じものを販売していることを思い出しました。そこで彼は、シンガポールに住む義母に連絡を取り、その製品を購入してバリまで飛行機で届けてほしい旨伝えたのだとか! 彼の義母は快諾し、すぐバリへ。もちろんお客様は大喜び。 こんなサービスを受けたら、もう他のホテルに泊まろうなんてきっと考えないですよね。(**=顧客ロイヤリティ向上**)スタッフも、一日の始まりにこんなWowストーリーを聞いたら、気分が高まり、自分がリッツ・カールトンで働くことを誇りに思うに違いありません。自分の事例が紹介されたスタッフは嬉しくてさらにやる気が出そうですね。(**=従業員エンゲージメント向上**) **②情熱を見せる** 人の気分は、風邪のように自分にもうつるものだと思いませんか? だからリッツ・カールトンのマネージャーは、お客様の前でもスタッフの前でも笑顔を忘れず、常に頭からつま先まで完璧な着こなしで、仕事への情熱を見せているのだそう。その姿がスタッフにも伝染し、モチベーションアップにつながっているのだとか。 **③真剣に話を聞く **客室係のミーティング時、話題となったのが新しく配備された掃除機の機能について。特に優先順位が高そうではないトピックながらも、責任者に目を向けると真剣そのもの。スタッフ一人一人とアイコンタクトを取り、それぞれの意見にうなずきながら、自分が疑問に思ったことを色々質問していて、このトピックに非常に興味がある様子。このようにどんなに小さなことでも誠意を持ってスタッフの話を聞く姿勢が、彼らの信頼と尊敬の元となり、高いモチベーションと素晴らしいチームワークを生み出すに違いありません。 **④賞賛と批判は“サンドイッチ”形式で** リッツ・カールトンのマネージャーは、スタッフのミスを指摘することより、どのようにすれば彼らがより良い働きができるかにフォーカスしているのだそう。だからもしスタッフがミスをしても決して皆の前で注意をすることはなく、褒める時には皆の前で行うようにしているのだとか。ミスを指摘する時もネガティブだけにフォーカスするだけではありません。例えば、 「今週はコーヒーポットをすごくキレイにしてくれたね」 「でも少しこの部分で苦労しているみたいだね。もっとキレイにできるよう一緒にやってみようか」 「君ならすぐできるだろうからね」 といった形で、「注意」を「褒め言葉」の間にサンドイッチのように挟むと、スタッフのモチベーションが下がることなく、スタッフが自分なりに考えて工夫を加えることで、お客様にさらに喜んでいただけるサービス提供にもつながるのだそう。 皆さんもぜひ、リッツ・カールトン流のモチベーション向上術を取り入れてみませんか? 職場だけでなく、プライベートでも応用できそうですね! ★あわせてこちらの記事もどうぞ→「顧客ロイヤリティ向上のため、Appleが“最高峰のおもてなし”で知られるホテルから学んだ5つのこと」 引用:http://www.businessweek.com/stories/2008-02-29/employee-motivation-the-ritz-carlton-waybusinessweek-business-news-stock-market-and-financial-advice 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントにつながる「笑い」と「遊び心」 --- title: リテンション率を向上させる4つの施策|データドリブン改善の実装ガイド date: 2026-07-05 url: https://total-engagement.jp/ai/5383/ --- # リテンション率を向上させる4つの施策|データドリブン改善の実装ガイド スーパー、整体院、メガネ店、小売業——顧客接点がすでに豊富にあるにもかかわらず、「なぜリピーターが増えないのか」と頭を抱えておられる経営者や責任者の方は、驚くほど多くいます。施策を打ってはいるが数字が動かない。その感覚、私も30年の経営の中で何度も体得してきました。 リテンション率が上がらない本質的な原因は、多くの場合「施策の量」ではなく「測る仕組みの不在」にあります。感覚的な対応からデータドリブンな改善サイクルへ。 この転換を完走することが、御社のリテンション率を変える最短ルートということです。本記事では、実装可能な4つの施策を順序立てて解説します。 **こんな方にオススメ** - ●顧客対応の品質改善に取り組んでいるが、リテンション率が一向に上がらないと感じている店舗ビジネスの経営者・責任者 - ●NPS(顧客推奨度)やCS指標を導入したが、データを改善アクションに結びつけられていないCX担当者 - ●事業拡大を見据えて顧客理解を深め、ファーストリピータを増やしたいと考えている方 **この記事を読むと···** - ●リテンション率が低迷する「構造的な3つの原因」を把握できます - ●サービス品質向上を優先した、データに基づくリテンション施策4つの具体的な実装手順がわかります - ●株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチを通じて、御社に合った改善サイクルの始め方を実感できます 低迷の構造的原因 4つの施策 実装ロードマップ まとめ ## リテンション率が低い企業に共通する「3つの構造的原因」 リテンション率の改善に取り組む前に、まず現状の問題構造を正確に把握することが必要です。弊社がさまざまな店舗ビジネスと伴走してきた経験から言えることは、リテンション率が低迷している企業には、共通したパターンがあるということです。 ### 原因①:顧客の「離脱シグナル」が数値化されていない 「最近お客様が減った気がする」という感覚は、現場レベルではよく起きることです。ところが今は違います。データで測らない限り、その感覚が本当かどうかも、どこで離脱が起きているかも、確認できない時代になっています。 一般的に言われているように、**新規顧客の獲得コストはリテンション(既存顧客維持)コストの数倍**とされています。それだけ重要な指標であるにもかかわらず、リテンション率を定期的に計測・モニタリングしている企業は、中堅中小企業においては多くないというのが実態です。 「いいサービスをすればお客様は戻ってくる」という信念は正しい。しかし、それだけでは御社の強みと弱みをつなぎとめることができません。何が機能していて、何がボトルネックになっているかを「見える化」する仕組みがなければ、改善は感覚任せになるということです。 ### 原因②:ファネルの”詰まり箇所”が特定できていない リテンション率を高めるためには、顧客が「初回来店→2回目来店→継続顧客」へと移行するファネルのどこで離脱しているかを特定することが不可欠です。しかしこのファネルの各ステージを個別に計測している企業は、傾向として非常に少ないとされています。 弊社が独自開発した**FRS™(ファーストリピートスコア)**という指標は、まさにこの「2回目来店率」を業種別に測ることに特化しています。たとえば、ある業種ではNPSスコアが高水準であるにもかかわらず、2回目来店率が著しく低いというギャップが発見されることがあります。NPS(推奨度)と実際の行動の乖離——これがファネルギャップの典型例です。 感覚では「満足してもらえている」と思っている。ところが数字を見ると、初回体験から2回目への転換率が想定を大きく下回っている。このギャップを発見することが、効果的なリテンション施策の出発点になります。 ### 原因③:EX(従業員体験)の劣化がCXに表出している 接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフのスキル不足が原因ではないことがほとんどです。弊社が多くの現場と伴走してきた実感では、スタッフの心理的リソース枯渇が先に起きており、それが顧客対応の質として表面化しているケースが非常に多い。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する。この因果の連鎖は、スキルを磨いても解消されません。 業務量を減らしても同様です。迷い・不安・役割の曖昧さという「心理的な消耗」が先に起きているからです。 リテンション率の問題をCX(顧客体験)だけで解決しようとすると、必ずどこかで限界を迎えるということです。 CAUTION 御社の現状チェックリスト:以下3つ以上当てはまる場合、今月中に施策の見直しを検討されることをお勧めします。①リテンション率を定期計測していない ②2回目来店率と初回満足度の乖離を把握していない ③スタッフの心理的コンディションをモニタリングする仕組みがない ④顧客の声を集めているが改善アクションにつながっていない ⑤各施策の効果を測る指標が未定義 あわせて読みたい 顧客満足度(CS)を向上させるメリット。顧客満足度からNPSへの流れ リテンション率向上のベースとなるCS指標の考え方と、NPSへの移行プロセスを詳しく解説しています。 ## リテンション率を向上させる4つの施策|実装ガイド 構造的な原因を把握したところで、次は具体的な施策の実装です。重要なのは順序です。 弊社が推奨するのは、まず**サービス品質の基盤を固め、その後で顧客との関係構築施策を展開する**というアプローチです。土台が整っていない状態でリレーション施策を実施しても、効果は一時的なものに終わります。 ### 施策①:NPS計測の仕組みを導入し「離脱シグナル」を可視化する すべての施策の起点は、定量データの収集です。「お客様の声を聞く」だけでは不十分で、そのデータを改善アクションへとつなぐ「実装の型」が必要になります。 弊社が提供する**YourVoice NEXT**は、AI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールで、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで同時に可視化できることが特徴です。多くのツールが顧客側か従業員側のどちらか一方しか見られないのに対し、弊社のアプローチはその両方を「つなぎ」で捉えます。 重要なのは、従業員の声を集めるだけでは改善しないということです。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。YourVoice NEXTはデータ収集から改善サイクルまでを一貫してサポートする設計になっています。 POINT NPS計測で得たデータは「スコアを見て終わり」にしないことが肝心です。スコアの背景にある顧客の言葉(テキスト)を分析し、どのタッチポイントでどんな体験が推奨者・批判者を生んでいるかを特定することが、施策の優先度決定につながります。 ### 施策②:FRS™(2回目来店率)でファーストリピータ転換率を測る NPSは「また来たいか」「人に薦めたいか」という意向を測る指標です。一方で弊社独自のFRS™(ファーストリピートスコア)は、実際の行動=2回目来店という事実ベースで転換率を測ります。この2つの指標のギャップこそが、リテンション率改善の急所を示すデータになります。 弊社の事例では、NPSと2回目来店率のギャップが-54.8ptに達するケースが確認されています。「満足しているが戻らない」という現象の背景には、必ず具体的な理由があります。 その理由を因数分解して改善ポイントを特定することが、施策②の本質です。FRS™は業種別のベンチマーク値と照合できるため、御社の2回目来店率が業界水準と比べてどの位置にあるかを実感する手がかりになります。 ファーストリピータを増やすことが目標であれば、初回体験から2回目来店までの期間・接触回数・コミュニケーション設計を、このFRS™データを軸に組み直すことが最も効果的なアプローチです。 ### 施策③:CJM(カスタマージャーニーマップ)でタッチポイントを整備する 顧客が御社との接点をどのように体験しているかを「見える地図」として描く——これがCJM(カスタマージャーニーマップ)の役割です。施策①②でデータが揃った段階で、そのデータをCJMに重ねることで、どのタッチポイントに改善投資を集中するべきかが明確になります。 弊社が提供する**CX Blueprint**(ペルソナ&CJM設計支援)は、御社の顧客データをもとにペルソナと顧客接点の全体像を設計するサービスです。「なんとなくお客様の気持ちはわかる」という状態から、「この段階でこういう体験を提供すれば、この層のリピート率が上がる」という確信に変えるプロセスを伴走します。 CJMは作成して終わりではありません。継続的にデータをアップデートし、タッチポイントの優先度を見直していく「生きた設計図」として機能させることが重要です。ここでも「実装の型」があるかどうかが、成果を決定します。 ### 施策④:FactBase Workshopで現場主導のPDCAを仕組み化する 施策①〜③で整えた基盤を、現場が自走できる改善サイクルへと育てることが、最終的なリテンション率向上の核心です。弊社の**FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)**は、まさにこの「現場主導での仕組み化」を完走するためのプログラムです。 12週間という期間は、改善サイクルを一度「完走」するために必要な最短ルートとして設計されています。データを見て、仮説を立て、施策を実行し、効果を検証する。この一連のサイクルを現場のメンバーが自分たちの手で体得することが、外部支援が終わった後も継続する組織能力を生みます。 従業員の声を集めるだけでは改善しない。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」が必要です——この信念が、FactBase Workshopの設計思想そのものです。 あわせて読みたい wpダウンロードフォーム「NPS Net Promoter Score 超入門」 NPSの基礎から実践的な活用方法まで、リテンション改善の出発点として押さえておきたい内容をまとめた資料です。 ## 4つの施策の比較と導入優先度 4つの施策を理解したところで、実際の導入にあたってはどの順序で、どのくらいのリソースが必要かを把握しておくことが重要です。以下の比較表を参考に、御社の現状に合わせた進め方を検討してください。 施策 導入目的 実装難度 効果が出る目安 優先順位 **施策①** NPS計測(YourVoice NEXT) 離脱シグナルの定量把握・CX-EX同時可視化 低〜中 1〜2ヶ月でデータ蓄積開始 ★★★(最優先) **施策②** FRS™計測 ファーストリピータ転換率の実態把握 低 計測開始後即座にベンチマーク比較可能 ★★★(最優先) **施策③** CX Blueprint(CJM設計) タッチポイント整備・改善優先度の可視化 中 設計完了後2〜3ヶ月で施策効果測定 ★★(①②の後) **施策④** FactBase Workshop 現場主導PDCA仕組み化・組織能力構築 中〜高(12週間コミット必要) 12週間完走後に自走サイクル定着 ★(①〜③の基盤構築後) ## 実装ロードマップ|段階的に進める4つのフェーズ 施策を単発で導入しても、継続的なリテンション率向上にはつながりません。重要なのは「データを取る→原因を特定する→施策を実行する→効果を検証する」という一連のサイクルを、御社の組織に定着させることです。以下に、弊社が推奨する段階的な実装フェーズをまとめます。 ### フェーズ1:計測基盤の整備(Month 1〜2) 最初の2ヶ月は、データを正しく収集できる状態を作ることに集中します。YourVoice NEXTの導入により、顧客からのNPSアンケートを自動収集する仕組みを整え、同時にスタッフのEXデータも取り始めます。FRS™の計測も並行して開始し、現時点での2回目来店率をベースライン値として記録します。 この段階で御社が体得すべきことは、「データを取ることへの習慣化」です。週次でスコアを確認し、変動があれば現場と共有する。 これだけで驚くほど組織の感度が上がります。計測しているという事実が、現場のモチベーションにもつながるということです。 ### フェーズ2:原因の特定(Month 2〜3) ベースラインデータが揃い始めたら、次は原因の特定です。NPSスコアとFRS™の乖離がどこで生じているかをファネルごとに分析し、CJM(CX Blueprint)でタッチポイントを整理します。 この段階で重要なのは、EXデータも同時に分析することです。接客品質のばらつきが数値として現れているとすれば、その背景にはスタッフ側の何らかの課題がある可能性があります。現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合——曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割——が個人の心理リソースを消耗させている結果である場合がほとんどです。 この因果関係を経営者や責任者が正確に把握できると、施策の打ち手が根本から変わります。スキル研修ではなく、組織設計の見直しが必要だったというケースは、弊社の伴走経験の中でも多く確認されています。 ### フェーズ3〜4:施策実行と自走サイクル定着(Month 3以降) 原因が特定できれば、施策の優先度は自然と決まります。最も効果の大きいタッチポイントから集中的に改善し、FactBase Workshopで現場チームと12週間のPDCAを完走します。12週間という期間は、「やってみた」で終わるのではなく「仕組みとして定着した」状態を実現するために必要な時間です。 12週間を完走した後は、定期的なFRS™モニタリングとNPSの継続収集により、改善の成果を数値で確認しながら次のサイクルへと進める自走状態が生まれます。これが御社のリテンション率を継続的に向上させる、本来の仕組みということです。 あわせて読みたい AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 リテンション率の本質は技術ではなく顧客体験の質にある——その視点を深掘りした記事です。 ## よくある実装の落とし穴と対策 施策の方向性は理解できても、実装段階でつまずくポイントがあります。弊社がさまざまな規模の企業と伴走してきた経験から、特に多く見受けられるパターンをお伝えします。 ### 落とし穴①:「データを取ること」が目的化してしまう NPS計測を導入した直後に最も多く起きることが、スコアを眺めるだけで改善アクションに結びつかないという状態です。「スコアが65だった」「先月より2pt上がった」——それ自体は意味のある情報ですが、そこで止まってしまうと、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 弊社が強調するのは、データ収集と同時に「そのデータを誰がいつ何に使うか」というルールを決めることです。週次の振り返りに組み込む、スコア変動時のアクショントリガーを定義する、改善仮説のレビュー頻度を決める——こうした「実装の型」を最初から設計することが、データドリブン改善の真髄です。 ### 落とし穴②:顧客施策だけに集中してEXを軽視する リテンション率を上げようとすると、顧客へのアプローチ(ポイント制度、再来店特典、コミュニケーション強化)にばかり目が向きがちです。ところが今は違います。フロントラインのスタッフのコンディションが顧客体験の質を直接規定している時代です。 マネジメントの本質が「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へとシフトしているという実感を、多くの現場を見てきた弊社は持っています。CX施策だけを整えてもEXが劣化していれば、投資効果は半減します。CX-EXを同時に計測・改善するアプローチが、持続可能なリテンション向上を実現するということです。 ### 落とし穴③:一時的な施策で終わり、仕組みが定着しない プロジェクトとして改善施策を実行しても、担当者が変わったり、優先事項が変わったりすることで、せっかく作り上げた仕組みが形骸化するケースがあります。これは「属人的な改善」の典型的なパターンです。 仕組みを組織の血肉とするためには、改善サイクルを「特定の人だけが回すもの」ではなく「チーム全員が参加するもの」として設計することが必要です。FactBase Workshopが12週間という期間を設定しているのも、チームがPDCAを体得し、それが組織の習慣として定着するまでに必要な時間を根拠としています。 ⚠️ リテンション施策でやってはいけないこと - ●データを収集するだけで改善アクションに結びつけない(計測止まり) - ●EXを無視してCX施策だけを展開する(根本原因を放置) - ●現状分析なしに感覚的な施策から着手する(優先度の誤り) - ●一時的なプロジェクトで終わらせ、継続的な仕組みを作らない(属人化) - ●スタッフのスキル研修だけで接客品質のばらつきを解消しようとする(組織設計課題の見落とし) ## まとめ|リテンション率向上は「仕組み化の完走」から始まる リテンション率を高める施策は、単発のアイデアではなく「測る→特定する→改善する→検証する」という一連のサイクルを御社の組織に定着させることです。そのためのフレームとして、弊社が推奨する4つの施策は以下のとおりです。 - ●**施策①** YourVoice NEXTでNPS・CX-EXを同時計測する - ●**施策②** FRS™で2回目来店率を業種別にベンチマーク比較する - ●**施策③** CX BlueprintでCJMを設計し、改善すべきタッチポイントを特定する - ●**施策④** FactBase Workshopで12週間のPDCAを現場が主導して完走する 弊社、株式会社トータルエンゲージメントグループは30年の経営実践と2度のイグジット経験をベースに、中堅中小企業の経営者・CX責任者と真正面から伴走してきました。「スコアを見て終わり」ではなく、「改善が仕組みとして動き続ける状態」を届けたい。その信念で、すべてのサービスを設計しています。 御社のリテンション率改善の出発点として、まずはデータの「見える化」から一緒に始めましょう。あなたにも、この変化を実感してほしいということです。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな企業 - ●顧客満足度とリテンション率を同時に改善したい中堅中小企業 - ●NPSデータを収集しているが改善アクションにつなげられていないCX担当者 - ●EXとCXの連動によりファーストリピータを増やしたい店舗ビジネスの経営者 弊社サービスラインアップの詳細 ①YourVoice NEXT(AI駆動NPSアンケート・CX-EX同時可視化)②FRS™(業種別2回目来店率の独自指標)③FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)④CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)⑤Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## よくある質問 Q. リテンション率とチャーンレート(解約率)はどう違いますか? A. リテンション率は「一定期間に継続して利用し続けた顧客の割合」、チャーンレートは「一定期間に離脱した顧客の割合」を指します。両者は表裏の関係にあり、リテンション率+チャーンレート=100%になります。店舗ビジネスでは「2回目来店率(FRS™)」をリテンションの先行指標として活用することで、チャーンが顕在化する前に手を打てる点が重要です。 Q. NPS計測を始めたばかりでデータが少ない場合でも、施策を進められますか? A. 計測を開始した時点から施策を進めることは可能です。ただし、信頼性の高い分析結果を得るためには一定期間のデータ蓄積が必要とされています。 弊社のYourVoice NEXTは収集データが少ない初期段階でも、定性的なコメントの分析や業種別ベンチマーク比較を活用して改善の方向性を示す伴走設計になっています。まず「計測の習慣を作る」ことから始めることが大切です。 Q. FactBase Workshopは何名から参加できますか?また、どのような形式で進みますか? A. FactBase Workshopは御社の組織規模やニーズに合わせてカスタマイズして提供しています。形式は12週間のPDCA伴走型で、データの読み解き方から施策立案・実行・検証まで、現場チームと弊社が一緒に完走するプログラムです。具体的な参加人数・スケジュール・内容については、まず無料相談でご状況をお聞かせください。 Q. 既存の顧客管理システム(CRM)と連携できますか? A. 弊社サービスは既存のCRMやSaaS環境との連携を前提に設計されています。Salesforce、HubSpotなどの主要プラットフォームとの連動により、御社がすでに保有している顧客データをNPS・FRS™分析に活用することが可能です。既存システムとの具体的な連携方法については、お問い合わせ時にご確認ください。 Q. リテンション率を改善するために最初にやるべきことは何ですか? A. 最初にすべきことは「現在のリテンション率・2回目来店率を数値で把握すること」です。感覚ではなくデータとして現状を把握しない限り、どの施策が有効かを判断できません。 まずNPS計測の仕組みを導入し、FRS™でファーストリピータ転換率のベースラインを設定する。この計測基盤の整備が、すべての改善施策の土台になります。 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - FactBase Workshop(12週間)とは?現場主導でCX改善を仕組み化する伴走プログラム --- title: リピーターは苦情窓口から生まれる! ~グッドマンの知見&教訓から学ぶ苦情対応の真実 date: 2015-03-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/301/ --- # リピーターは苦情窓口から生まれる! ~グッドマンの知見&教訓から学ぶ苦情対応の真実 「注文が細かく何かとうるさいお客さんほど、頻繁に通って仲良くなった後は強い味方になってくれる」ことを新人の営業マン時代の頃に体感した、わたちゃんです。歳取ってくると提案力も必要ですけどね。多くの営業マンや販売員が実感しているこの現象は、研究で証明されていることをご存知ですか? 戦略的カスタマーサービスのコンサルタントの第一人者であり、苦情処理と再購入決定率の相関関係や口コミの波及効果を測定した結果をまとめたことで有名なジョン・グッドマン氏は、40年にわたるコンサルティング経験や調査結果から書籍やセミナーを通じて様々な知見や教訓を提供しています。 書籍としては、2013年11月に「苦情をCSに変える戦略的カスタマーサービス」がリックテレコム社から発刊されています。 ## 【グッドマンの教訓その1】 苦情の対応に満足した顧客はリピーターになる グッドマンの教訓その1とは、 **「不満を持った顧客のうち、苦情を申し立て、その解決に満足した顧客の該当商品・サービスの再購入決定率は、不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客より高い」** という法則です。すなわち、お客様の苦情に速やかに対応し満足した結果が得られた場合は、そのお客様はリピーターになってくださるということを示しています。 お客様が不満をもたないような商品やサービスを提供することが一番重要なことですが、100%の完璧は無理です。そのために、 - 不満をもったお客様がアクセスしやすい企業として対応窓口をつくりオープンな姿勢を持つ。 - お客様の不満の声をネガティブな反応でなく、むしろ**ウェルカムなリカバリーのチャンス**として不満解消に全力を尽くす ことが重要ということです。 ということで、早速我家でも実践です。 毎晩飲み歩いて不満をもったカミさんの怒りがピークに達して苦情を言い出しました。「待ってました!!」ということで、機嫌をとるためにすかさず買って持っていた貴金属を取り出してプレゼントをし、解決&満足度を向上を達成しその後の素晴らしい効果を期待したのです。 ## 【グッドマンの教訓その2】 苦情対応に満足しなかった顧客の口コミは強い影響力がある ところが、、、、「そんなもん買ってどうするの!! もったいない!!センス無さすぎ!!」と、苦情が増すばかり。**満足度向上どころか、怒りと苦情が増幅**しています。これはやばい!! で、思い出しました。 グッドマンの教訓その2とは、 **「苦情処理に不満を抱いた顧客の非好意的な口コミの影響は、満足した顧客の好意的な口コミに比較して、2倍以上強く影響を与える」** という法則です。 苦情処理は**対応を誤ると対象のお客様の離反どころか、他のお客様の離反にも大きな影響を及ぼす**ということです。 この先の僕の、親戚、近所づきあいは暗いです。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 顧客エンゲージメント、顧客満足度向上のためには、個々のタッチポイントではなく、カスタマージャーニー全体の最適化を目指そう! --- title: リピーターやファンを生み成長するファミリーレストラン「ばんどう太郎」が大切にする“無駄”の追求 date: 2015-07-07 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/244/ --- # リピーターやファンを生み成長するファミリーレストラン「ばんどう太郎」が大切にする“無駄”の追求 生産性を向上するために、業務の効率化や経営の合理化を図ろうと努力している企業も多いのではないでしょうか。ただ、効率化やとか合理化ばかり突き詰めてしまうと、お客様の中にその企業・ブランドに対する愛着が芽生えにくくなってしまうことがあるように思います。 ## 消費者は無駄を求めている? 先日とある小売店を訪れました。低価格なのに高品質なことで人気のこちらのお店、お気に入りのアイテムが見つかってその点は満足でした。でも商品のポイントを簡単に早口で伝えるだけの無駄のない接客が味気なく、急ぎ足な雰囲気に「ここでは買いたくないな」と思ってしまったのでした。 気になってその会社のことを調べてみたところ、全店舗のオペレーションを把握し、徹底的な効率化を図る担当者を設け、業務のスピードを上げる取り組みをしていました。無駄を省くことで利益率が向上し、そのおかげで私たち消費者は低価格・高品質の商品を手にすることができるのだと思います。 でも結局のところ、お店の人に自分の買い物の目的や好みなどを聞いてもらったり、製品の背景にあるストーリーや店員さんの意見なども聞いてみたりする、一見非効率な“無駄話”が買い物の楽しさを増幅してくれて、その商品、ブランド、店員さんに対する愛着を増すものではないでしょうか。 ## 経営に“無駄”を取り入れることで顧客を魅了する「ばんどう太郎」 北関東で60店舗以上を展開しているばんどう太郎という和食レストランチェーンがあります。外食不況と呼ばれ、低価格のファミレスが増える中、客単価1,400円という高価格で成長を遂げているこちらのチェーン、成長を支えているのがリピーターや熱烈なファンだといいます。 「幸せ日本一」のファミリーレストラン目指すばんどう太郎は「お客様が喜べば非効率でも構わない」という青谷洋治社長の考えを反映し、回転率を気にしない店舗経営をしています。だから何時間いても嫌な顔をされることはなく、温かいもてなしを受けることができるのだとか。 そしてメニューの数が驚きの100種類以上。それらを全て店内で機械を使わず手作業で調理し、オープンキッチンで調理を見える化。店内で精米も行い、そのぬかを使って漬物を作るなど、効率重視のファミレスとは全く様子が異なります。 さらに、積極的に家族イベントを引き受けているばんどう太郎では、誕生日会、還暦のお祝い、父の日・母の日などはもちろん、子供の生後100日目に行われる「お食い初め」、子供の1歳の誕生日を祝う「一升餅」など、それぞれの家族行事にあわせた祝い膳を用意。店内の“ばんどうたろうらぼ”と呼ばれるオープンキッチンではケーキ作り体験もできるので、おじいちゃんの誕生日に孫がケーキを手作り……なんてことも可能だそう。法事でも使える大きなホールもあり、こうした家族に寄り添う経営が、3世代が満足できる居心地のいい店づくりにつながっています。 ばんどう太郎は **人と人のかかわり合いが大好き、ばんどう太郎を通じて、共に働く従業員もお客様も関連業者さんも、地域の人たちも、みんな幸福になっていただきたい。 飲食を通じて、よろこんでいただき、幸福のお手伝いができれば幸いです。**(ばんどう太郎HPより引用) という考えの元、次にもう一度来店してもらうことを最優先とし、従業員にも効率化や合理化で売上を上げることは求めていません。前述の青谷社長の「お客様が喜べば非効率でも構わない」という言葉が表すように、効率や利益よりもお客様の幸せを最優先で追求する経営が、お客様の喜びを生み、絆を作るのではないでしょうか。 お客様のことを思い惜しみなく時間を使い、非効率で無駄なことを付加価値に変えるばんどう太郎のような経営が、これからの企業・ブランドに求められるのかもしれません。 参考: http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20140213.htmlhttp://www.bandotaro.co.jp/ 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 60年間女性に寄り添ってきた千趣会の企業ビジョンとスローガンに見る一貫した思いとコンセプト --- title: リピート率を上げる方法|店舗ビジネスで今すぐできる施策10選 date: 2026-06-09 url: https://total-engagement.jp/ai/4915/ --- # リピート率を上げる方法|店舗ビジネスで今すぐできる施策10選 店舗ビジネスを経営していると、「新規のお客様は来てくれるのに、2回目の来店がなかなか続かない」という現実に直面することがあります。スーパーや整体院、メガネ屋など、顧客接点がすでにある業態こそ、対応品質のわずかな差がリピート率を大きく左右するということです。初回来店時の体験が期待に届かなかった瞬間、お客様は黙って離脱していきます。 リピート率が上がらない根本原因は、接客スキルの不足よりも深いところにあります。スタッフの心理的リソースが枯渇した状態では、どれほど優れた施策を打っても顧客体験(CX)の質は上がりません。この記事では、今すぐ実践できる施策10選と、それを継続的な仕組みに変えるための考え方を、弊社の現場知見とともにお届けします。 **こんな方にオススメ** - 新規集客には投資しているが、2回目以降の来店が伸び悩んでいる店舗オーナー・経営者 - 顧客満足度を測っているものの、リピート率の改善につながらないと感じているCX責任者 - スタッフの接客品質にばらつきがあり、根本的な解決策を探している店舗マネジャー **この記事を読むと…** - リピート率が上がらない3つの根本原因と、その構造的なメカニズムが理解できます - 今すぐ実装できる施策10選の具体的な手順と優先順位がわかります - 施策を「やりっぱなし」にせず、改善サイクルに変える実装の型が体得できます ## リピート率が上がらない3つの根本原因 施策を打つ前に、なぜリピート率が下がるのかの構造を理解することが先決です。表面的な現象だけを追いかけていると、どれほど施策を重ねても効果が出ないという状況に陥ります。弊社がこれまで多くの店舗ビジネスに伴走してきた経験から、根本原因は3つに集約されます。 ### 原因① CX低下の根本はEX劣化である 接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフの対応スキル不足ではなく、**心理的リソースの枯渇が表面化した結果**です。スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する、という因果チェーンが静かに進行しています。整体院や美容サロン、フィットネスジムなど、身体接触を伴う業態ではこの影響が特に顕著に出ます。 なぜ心理的リソースが枯渇するかといえば、業務量の多さだけが原因ではありません。「何を優先すればいいかわからない」「マニュアルと現場指示が矛盾している」「自分の頑張りが評価されているか不明」という**アタマの迷い・ここロの不安・カラダの疲労**という3層の消耗が積み重なるからです。業務を削減しても、この心理的な消耗が先に起きていれば、行動品質は回復しません。 リピート率を本質的に改善したいなら、まずEX(従業員体験)の状態を可視化することが出発点になります。弊社ではこの構造を「CX-EX統合モデル」として体系化しており、どちらか片方だけを改善しようとしても限界があることを実感しています。 ### 原因② 組織システムの不具合が個人を消耗させている 現場スタッフが「主体的に動かない」「ミスが増える」「発言が出ない」という状態は、個人の能力やモチベーションの問題ではなく、**組織システムの不具合が心理リソースを無駄に消耗させている**サインです。曖昧な方針、矛盾した指示、不明確な役割分担——こうした組織設計の欠陥が、スタッフ個人の行動品質を規定しています。 驚くほど多くの店舗で、「スタッフの意識が低い」と個人に帰属させて終わっているケースを見てきました。ところが今は違います。この問題を組織システムの問題として再設計することで、スタッフ個人の能力を引き出し、結果としてCXが改善されるという流れをつくることができます。マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へとシフトしているということです。 ### 原因③ 顧客の声を集めるだけで終わっている アンケートやNPSを導入しているのに改善が進まない——その理由は、**消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がない**からです。調査は実施しているが、集めた声がレポートとして存在するだけで、現場の行動変容につながっていないというケースが非常に多く見られます。 調査が「消耗を認識させるだけ」で終わると、むしろスタッフのモチベーションをさらに下げることになりかねません。見える化(調査)だけでなく、「整える(改善実装)」「成果に接続する(PDCA)」という3ステップを完走することが、リピート率改善を持続可能にする唯一の道です。 ## リピート率の現状把握と業界標準の考え方 施策を打つ前に、自店舗のリピート率を正確に把握することが重要です。感覚値ではなく、データに基づいた現状認識があって初めて、施策の優先順位と目標値が設定できます。ここでは、リピート率の測り方と、弊社が独自に開発した指標についてお伝えします。 ### リピート率の正しい計測方法 リピート率の基本的な計算式は「一定期間内に2回以上来店した顧客数 ÷ 初来店顧客数 × 100」です。ただし、業種によって「リピート」と見なすべき期間が異なります。整体院や美容院であれば1〜3ヶ月、スーパーや食料品店であれば2週間〜1ヶ月、フィットネスジムであれば3ヶ月以内の2回目来店を目安とするケースが一般的とされています。 重要なのは、**「初回来店者のうち2回目に来てくれた人の割合」**を業種別・期間別に分けて継続的に追うことです。この数値が下がっているトレンドを検知できれば、施策を打つべきタイミングが明確になります。感覚で「最近お客様が来ない」と気づいた時点では、すでに相当数の顧客が離脱している可能性があることを理解しておくべきです。 ### FRS™という独自指標が示す「本当のリピート」 弊社では、NPSスコア(推薦意向)だけでは捉えきれない顧客の実際の行動を測るため、**FRS™(First Repeat Score)**という独自指標を開発しました(商標出願検討中)。NPSは「また来たいと思うか」という意識を測りますが、FRS™は「実際に2回目に来店したか」という行動を測る指標です。 弊社の事例では、あるクライアントでNPSスコアと実際の2回目来店率の間に-54.8ポイントという大きなギャップが発見されました。「また来たい」と答えた顧客の半数以上が実際には戻ってこないという現実です。この試算では、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地として可視化することができました。NPSだけを追いかけていると、こうした「行動のギャップ」を見落とし続けることになります。 ### リピート率改善がLTVに与えるインパクト リピート率を5ポイント改善することで、年間の増分売上として約120万円(試算ベース)の積み上げが期待できる場合があります。新規顧客獲得のコストが上昇し続けるなかで、既存顧客のリピートを高めることは、最もROIの高い投資のひとつです。 顧客生涯価値(LTV)の視点から考えると、1回の来店で終わる顧客と、5回以上リピートする顧客では、トータルの売上貢献が大きく異なります。リピート率の改善は、単なる「顧客維持」ではなく、**ビジネスの収益構造そのものを変えるレバー**だということを実感していただけるはずです。 ## 店舗ビジネスで今すぐできるリピート率向上施策10選 ここからは、具体的な施策10選をお届けします。施策の順序には意味があります。まず「サービス品質の向上」を先に手を打ち、そのあとで「顧客との関係構築」を展開するという順序が、持続的なリピート率改善の鉄則です。順番を無視して関係構築施策だけを打っても、根本の体験品質が伴わなければ効果は出ません。 ### 施策① 初回来店時の「体験設計」を標準化する ファーストリピータを増やすための最重要施策は、**初回来店時の体験を標準化すること**です。スタッフ個人の能力差に依存した体験提供は、顧客満足度のばらつきを生み、2回目来店率を不安定にします。具体的には「来店から退店まで」の顧客接点を時系列でマッピングし、各タッチポイントで提供すべき体験の基準を文書化します。 実装の手順としては、まずベストパフォーマーのスタッフが自然にやっていることを観察・言語化することから始めます。挨拶のタイミング、問診の質問設計、提案の流れ、見送りの言葉——これらを「再現可能な型」に落とし込むことが重要です。型があれば、経験の浅いスタッフでも一定水準の体験を提供できるようになります。これがCXの均一化につながり、リピート率の安定に直結します。 POINT 「体験の標準化」は均一化が目的ではなく、最低品質の底上げが目的です。型を習得(体得)した上で、個人が個性を発揮できる余地を残すことが、最も効果的な接客品質設計です。 ### 施策② スタッフの「心理的リソース」を定期的に可視化する スタッフのEX(従業員体験)を定期的にデータで把握することが、CX改善の土台です。月次や四半期での従業員サーベイを実施し、**「アタマの迷い(方針不明確)」「ここロの不安(評価への不安)」「カラダの疲労(業務負荷)」**の3軸を分けてスコアリングすることで、消耗の原因が可視化されます。 重要なのは、調査後の「実装」です。スコアが低い項目について、具体的なアクションを設計し、次回調査で改善を確認するPDCAサイクルを回すことが必要です。調査だけして「ありがとうございました」で終わる組織では、スタッフが「どうせ変わらない」という無力感を学習し、回答の質も下がっていきます。弊社のYourVoice NEXTはこの収集から実装のサイクルを一体設計したツールです。 ### 施策③ 「2回目来店」を明示的に設計する 多くの店舗が見落としているのが、**初回来店時に「2回目来店の理由」を作っていない**という点です。初回の施術やサービスが終わった段階で、次回来店の価値をスタッフが言語化して伝えることが、ファーストリピータ獲得の鍵になります。「次回はこういう状態に近づけましょう」「2週間後にご来店いただくと、より効果が持続します」という具体的な提案が、次の予約を生み出します。 次回来店の提案ができないスタッフが多い場合、それはスキル不足ではなく「何を提案すべきかが決まっていない」という組織設計の問題です。業態ごとに「次回提案のシナリオ」をあらかじめ設計しておくことで、すべてのスタッフが同水準の次回来店誘導ができるようになります。 ### 施策④ 顧客の「声にならない声」を収集する仕組みを作る クレームが来ない店舗が安全とは限りません。一般的に言われているように、不満を持った顧客の大多数は何も言わずに離脱します。リピート率を高めるためには、**クレームではなく「惜しかった」という感情を拾うアンケート設計**が重要です。退店後のフォローアップ調査や、タブレットでの即時フィードバック収集を導入することで、次回改善に使えるデータが蓄積されます。 NPSスコアの計測は有効なアプローチですが、スコアだけを見ていても動けません。「なぜそのスコアをつけたか」というテキストの自由回答を組み合わせ、改善アクションに直結するデータとして活用することが必要です。弊社のYourVoice NEXTでは、AI駆動でこのUGCアンケートを収集・分析し、CX改善のPDCAに接続する設計になっています。 ### 施策⑤ 「FRS™」で2回目来店率を業種別に測定する NPSスコアを測定しているのに売上が変わらない、という状況をよく耳にします。その理由の一つが、**意識(推薦意向)と行動(実際の来店)のギャップ**を測定していないことです。弊社のFRS™(First Repeat Score)は、初回来店後の一定期間内に2回目来店が実現したかどうかという「行動指標」で顧客ロイヤルティを測る独自指標です。 業種ごとに「何週間以内の2回目来店を目標とするか」の基準値を設定し、その達成率をモニタリングすることで、施策の効果を行動レベルで確認できます。NPSとFRS™を並列で追うことで、「意識は高いのに行動につながっていない層」へのアプローチ施策を設計できます。これが、データドリブンなリピート率改善の核心です。 ### 施策⑥ パーソナライズされた「顧客カルテ」を活用する 2回目以降の来店体験を豊かにするためには、**前回の来店情報を活かしたパーソナライズ**が有効です。整体院なら施術部位と改善度の記録、メガネ屋なら度数や好みのフレーム、スーパーなら購買履歴に基づく提案——顧客が「自分のことを覚えてくれている」と感じる体験は、競合が簡単には真似できない差別化要因になります。 デジタルの顧客管理システムがなくても、スタッフが手書きメモで次回来店時に「前回はこういったお悩みでしたね」と一声かけるだけで、顧客の印象は大きく変わります。まずはアナログから始め、データが蓄積されてきた段階でシステム化するという段階的な実装が現実的です。 こんな店舗におすすめ - スタッフと顧客の関係性が長期的に続く業態(整体・美容・フィットネス等) - 顧客一人ひとりの課題や好みが明確に異なるサービス業 - スタッフのリソースに余裕があり、個別対応の質を高めたい店舗 ### 施策⑦ 「感謝」を可視化する接客後フォローを設計する 来店後のフォローは、次回来店の記憶を作るための重要な接点です。ただし、**フォローの中身に「価値」がなければ逆効果**になります。単なる「ご来店ありがとうございました」の定型文では、顧客の記憶に残りません。前回の来店内容に基づいた「その後のご状態はいかがですか?」「先日お試しいただいた○○の使い心地はどうでしたか?」という具体的なフォローが、関係性を深めます。 このフォローを全スタッフが均一な質で実施するためには、やはり「フォローのシナリオ設計」が必要です。誰がどのタイミングで、どんな内容で連絡するかを標準化しておくことで、スタッフへの負担を最小化しながら、顧客との関係性を継続的に育てることができます。 ### 施策⑧ 「継続特典」ではなく「継続価値」を設計する 割引クーポンや来店ポイントは短期的な集客には有効ですが、**特典目当ての顧客は特典がなくなると離脱する**という構造的な問題があります。リピート率を持続的に高めるためには、「また来たい」という内発的な動機を育てる体験設計が重要です。 具体的には、定期的に来店することで蓄積される「状態の変化」を顧客が実感できる仕組みを作ることです。整体院なら姿勢の変化グラフ、フィットネスなら体組成の推移レポート、メガネ屋なら視力変化の記録——来店を重ねるほど「自分の変化が見える」という継続価値の提供が、割引とは質の異なる継続動機を生み出します。 ### 施策⑨ スタッフが「称賛される仕組み」を作る スタッフのモチベーションとリピート率は直結しています。顧客から高い評価を得たスタッフが、それを組織的に認められる仕組みがあるかどうかが、EXの質を左右します。**顧客アンケートのポジティブフィードバックを、スタッフの称賛に直結させる仕組み**を設計することで、頑張ることへの意味が生まれます。 月次の表彰制度、チャット共有での賞賛の可視化、評価面談でのフィードバック活用——どの方法であれ、「お客様に喜ばれた→組織に認められた」という循環を作ることが、スタッフが自発的にリピート率を高める接客をしようとする動機につながります。これはAIでは代替できない、マネージャーにしかできない価値です。 ### 施策⑩ NPSサイクルを「12週間」で完走する NPSやFRS™のデータを収集しても、改善アクションを「完走」しなければリピート率は動きません。弊社のFactBase Workshopでは、**12週間のPDCA伴走型プログラム**として、データ収集→課題特定→改善実装→効果検証の4ステップを1サイクルとして設計しています。 12週間という期間は、現場の行動変容が定着し、初回の効果が数字に現れるのに必要な最小単位として設計されています。1週おきの進捗確認、隔週の現場フィードバック収集、最終週での効果測定という構成で、「調査→放置」ではなく「調査→実装→検証」という完全なサイクルを体得することができます。 ## 施策の優先順位と実装ロードマップ 施策10選を一度に全部実施しようとすると、現場が混乱し、どれも中途半端に終わる可能性があります。重要なのは、自店舗の現状に応じた優先順位の設定です。以下の比較表を参考に、まず手をつけるべき施策を絞り込んでください。 施策 効果の出るまでの期間 実装の難易度 優先フェーズ ① 初回体験の標準化 1〜2ヶ月 中 **最優先** ② EXの可視化 1〜3ヶ月 低〜中 **最優先** ③ 2回目来店の明示設計 即効〜1ヶ月 低 **最優先** ④ 顧客フィードバック収集 2〜3ヶ月 中 PHASE 1 ⑤ FRS™計測の導入 3ヶ月〜 中〜高 PHASE 1 ⑥ 顧客カルテ活用 1〜2ヶ月 低〜中 PHASE 2 ⑦ 来店後フォロー設計 1〜2ヶ月 低 PHASE 2 ⑧ 継続価値の設計 3〜6ヶ月 高 PHASE 2 ⑨ スタッフ称賛の仕組み 2〜4ヶ月 中 PHASE 2 ⑩ 12週間PDCAサイクル 3ヶ月〜 高 統合実装 ### まず「最優先」の3施策から着手する理由 施策①②③を最初に実施することを強く勧める理由は、これらが「土台」だからです。初回体験の標準化(①)なしに関係構築(⑦)を進めても、顧客が「また来たい」と思えない体験を繰り返すことになります。EXの可視化(②)なしにスタッフ称賛の仕組み(⑨)を導入しても、何を称賛すべきかの判断基準がなく機能しません。 2回目来店の明示設計(③)は、投資ゼロで始められる施策でありながら、驚くほど即効性があります。「次回また来てください」という漠然とした声かけを、「2週間後にこういう状態にしましょう」という具体的な提案に変えるだけで、次回予約率が変わります。まずここから着手することをお勧めします。 ### PHASE 2に進む判断基準 PHASE 1の3施策を実施してから3ヶ月後、FRS™(2回目来店率)が安定して計測できるようになった段階でPHASE 2に進むことが適切なタイミングです。数字が動いていることを確認してから次の施策に進む、という慎重さが重要です。 PHASE 2では、顧客カルテ活用(⑥)と来店後フォロー設計(⑦)を並行して進め、継続価値の設計(⑧)は中長期の取り組みとして別途プロジェクト化することをお勧めします。全施策を同時並行で走らせると、どの施策が効いているかの因果関係が不明瞭になり、PDCAが機能しなくなります。 ### 施策が「やりっぱなし」にならないための実装の型 どれほど優れた施策を設計しても、現場が「一時的なキャンペーン」として捉えてしまうと、1ヶ月後には元に戻ります。施策を持続させるためには、**日常業務のルーティンに組み込む「実装の型」**が必要です。例えば、週次のミーティングに「先週のFRS™スコアの確認」を必須アジェンダとして組み込む、月次の面談に「顧客フィードバックの共有」を標準化するといった形で、施策を日常の業務フローに編み込んでいく作業です。 弊社がこれまで伴走してきた経験から言えるのは、現場の行動が変わるまでには平均して8〜12週間かかるということです。この期間を伴走してくれる存在がいるかどうかが、施策の完走率を大きく左右します。弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)はまさにこの文脈から設計されています。 ## あなたの店舗タイプ別:どの施策から始めるべきか 同じ「リピート率向上」という目標でも、店舗の規模や現状の課題によって、最適な着手点は異なります。ここでは、よくある2つの状況別に、具体的な実装順序をお伝えします。 ### パターンA:「スタッフの接客品質にばらつきがある」店舗 スタッフごとに顧客満足度が大きく異なり、特定のスタッフへの指名集中や、担当者交代後のリピート離脱が起きているケースです。この状況で最初に手をつけるべきは、施策①(初回体験の標準化)と施策②(EXの可視化)です。 ばらつきの原因を「スキルの差」と捉えると、研修投資だけで解決しようとしがちです。しかし実際には、「何をすればいいかわからない」という心理的な迷いが行動の質を下げているケースがほとんどです。まず体験の型を作り(①)、同時にスタッフの心理状態を測定する(②)ことで、真の原因が見えてきます。その後、施策⑨(称賛の仕組み)でポジティブな強化サイクルを作り、品質の底上げを継続します。 - 施策① → ③ → ② → ⑨ の順番で実装 - 3ヶ月後にFRS™でベースライン計測を開始 - ベストパフォーマーの行動を型化して横展開 ### パターンB:「顧客の声は集まるが改善に使えていない」店舗 アンケートやSNSのコメントを収集しているものの、どのフィードバックを優先すべきかわからず、結果的に「参考になりました」で終わっているケースです。この状況では、施策④(フィードバック収集の仕組み化)と施策⑩(12週間PDCAサイクル)の組み合わせから入ることが有効です。 重要なのは、収集するデータの「設計」を変えることです。「満足しましたか?(5段階)」という質問では、改善アクションに使えるデータが取れません。「次回また来ようと思いましたか?その理由は?」というNPS型の質問と自由回答の組み合わせにすることで、「なぜリピートしないか」という因果が見えてきます。データが改善アクションの判断基準になって初めて、顧客の声を集めることに意味が生まれます。 株式会社トータルエンゲージメントグループのNPS診断がおすすめな店舗 - NPSスコアを取っているが改善につながらないと感じている - FRS™(2回目来店率)をデータで可視化したい - CX改善とEX改善を一体で取り組みたい店舗・チェーン展開企業 NPS診断で何がわかるか 弊社のFRS™事例では、NPSギャップ(意識と行動の差)を-54.8ポイント発見し、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地を数値化した実績があります。まず自店舗のギャップ値を把握することが改善の出発点です。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ:施策の完走こそが、リピート率改善の本質 リピート率を上げる施策は、探せばいくらでも出てきます。大切なのは「どの施策を選ぶか」よりも、「選んだ施策を完走できるか」です。30年間、経営の現場を走り続けてきた実感として、施策の質より実装の継続性のほうが成果を決定するということを確信しています。 今回お伝えした10の施策を振り返ると、共通の軸が浮かび上がります。**サービス品質の土台を先に作る**こと、**スタッフのEXを可視化する**こと、そして**データを改善アクションに変換するサイクルを回し続ける**こと——この3つがあって初めて、施策は「やりっぱなし」ではなく「成果に接続する仕組み」になります。 顧客の声を集めるだけでは、現場の消耗を認識させるだけで終わります。その声を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える型をもつことで、はじめてリピート率という数字が動き始めます。弊社の12週間FactBase Workshopは、まさにこの「実装の完走」を伴走するために設計されたプログラムです。あなたの店舗でも、このサイクルを体得していただけると確信しています。 弊社が提供するYourVoice NEXTやFRS™を活用した改善プロセスについて、さらに詳しく知りたい方は、まずホワイトペーパー(無料)からお読みいただくことをお勧めします。現状のリピート率と業種別のギャップ値を把握するNPS診断については、お問い合わせページからご相談ください。 また、店舗の顧客体験設計に関連するテーマとして、オムニチャネル時代の店頭体験や顧客の声を聞く力を養うことの大切さについての記事も、あわせてご覧いただければ理解が深まります。 ## よくある質問 リピート率を上げる施策のなかで、最も即効性が高いものはどれですか? 施策③「2回目来店を明示的に設計する」が最も即効性があります。コストゼロで始められ、スタッフが初回来店終了時に「次回の具体的な提案」を行うだけで、翌月から2回目来店率が変化するケースが一般的に見られます。ただし、この効果を持続させるためには施策①(初回体験の標準化)との組み合わせが必要です。 NPSスコアを測っているのにリピート率が上がらない理由はなんですか? NPSは「また来たい」という意識を測る指標ですが、実際の来店行動とは乖離があることが多いためです。弊社のFRS™(First Repeat Score)事例では、NPSと実際の2回目来店率に-54.8ポイントのギャップが発見された事例があります。意識(NPS)と行動(FRS™)の両方を追うことで、「意識は高いのに行動しない層」へのアプローチが設計できるようになります。 スタッフの接客品質にばらつきがある場合、まず何から着手すべきですか? まず「体験の標準化」に着手することをお勧めします。ばらつきの原因はスキルの差ではなく、「何をすればいいかわからない」という心理的な迷いであるケースがほとんどです。ベストパフォーマーの行動を観察・言語化し、「再現可能な型」として標準化することで、経験の浅いスタッフでも一定品質の体験を提供できるようになります。 顧客アンケートを実施しているが改善に使えていない。どうすればいいですか? アンケートの「設計」を見直すことが先決です。「満足しましたか?」という5段階評価だけでは改善アクションに使えるデータが取れません。「次回また来ようと思いましたか?その理由は?」というNPS型の質問と自由回答を組み合わせることで、「なぜリピートしないか」という因果が見えてきます。収集したデータを改善アクションの判断基準に変換する「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 割引クーポンを配っているのにリピートが定着しない理由はなんですか? 特典(割引・ポイント)目当ての顧客は、特典がなくなると離脱するという構造的な問題があるためです。「また来たい」という内発的な動機ではなく、「お得だから来る」という外発的な動機に頼ると、特典コストが増加する一方でロイヤルティは育ちません。継続して来店することで「自分の変化が見える」という継続価値の提供に移行することが、持続的なリピート率改善への道です。 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 --- title: リレーション調査によるNPS相関分析と解説、参加者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(3) date: 2021-08-06 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/1/ --- # リレーション調査によるNPS相関分析と解説、参加者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(3) 株式会社トータルエンゲージメントグループ(以下TEG)が提供している「CXコンサルティングプログラム」のメイキングチームの久保です。 前回の記事では、急遽オンライン開催へと切り替わったCXコンサルティングプログラムの「ペルソナ・CJM(カスタマージャーニーマップ)策定」の模様を紹介しました。 次のステップとしては、リレーション調査を行うための設問設計のすり合わせを行います。2020年~2021年の年末年始の繁忙期でお忙しい中、設問設計が無事に完了し、顧客へのアンケート依頼を行いました。 参加企業さんが心配されていたのは、「アンケートにどれだけの顧客が答えてくれるか」でしたが、期待以上のアンケートの回収が実現できました。 そのリレーション調査の結果をTEGが分析。その結果、浮かび上がってきた参加企業さんの強みであるKDF(key driving factors)とは。 各社の結果と担当者さんの感想をお届けします。 ## 参加企業のNPS相関分析とコンサルタントの解説、参加者のコメント 参加企業さまの調査結果の一部である「NPS相関分析」とシニアアナリスト吉澤の解説、調査結果を踏まえた参加者さまのコメントを紹介します。 以下が、グランドールインターナショナルさんのNPS結果です。 ネット通販としての基礎力を高く評価されている一方、届けきれていない魅力が多くある ** ** **シニアアナリスト 吉澤のコメント** グランドールインターナショナルさんのKDFのひとつは「対応の良さ」。ネット通販会社としての基礎力である納期や配送、問い合わせ対応が評価されていました。 そして、サイト内の個々のコンテンツへの評価も高く、お母さんがベビー用品を選ぶときのポイントなどのコンテンツが高評価でした。 一方で、ECサイトでの情報の届け方に課題がありました。さまざまな入口からECサイトにお客様が訪問しているため、ユーザーによって見ているページに違いがあり、サイトの総合力が少し不足しています。 グランドールさんが運営する「O-BABY.net(オーベイビーネット)」はさまざまな魅力をもっているものの、すべてを見せきれていないため、お客様1人ひとりが感じているサイトのイメージや魅力が違う状態です。 また、KDFとなりそうな小さな魅力をたくさんもっているので、どれかを重点的に育てていかれるといいでしょう。 山本さん: 自分たちが課題だと思っていたことのなかに、評価ポイントがあったことが意外でした。 たとえば、品揃えをよくしなければと考えていましたが、「品揃えがいい」などの強みとして出ているなど。 一方、「商品説明」が課題としてあがっていて、サイトでの商品の写真やサイズ表記などの改善が必要です。購入側がリアルに商品の大きさをイメージできることは非常に重要だと改めて認識しました。 また、ページ数が増えているものの整理ができていないために、お客さまが目的のページにたどり着きにくく、私たちは見てほしいページも見てもらえていないことにも気づけました。 実は、プロジェクト参加前まで、私は分析を苦手に感じていました。効果を検証して改善案を出していくべきところなのに結果に一喜一憂することが多く、なかなか改善に踏み込めていませんでした。 しかし、このプログラムに参加したことで、ふだんの業務でもペルソナやCJMを意識するようになり、次の打ち手へのフットワークが軽くなりました。 ### 強みの背景となっているのは「リグナセンス」。どんな施策にもセンスが求められている 以下が、リグナさんのNPS結果です。 **シニアアナリスト 吉澤のコメント** **** 強みとして、「店舗での試用や相談」「店舗の全体印象」などが多く、その背景となっているのは「センスがいい」という評価です。 セレクトショップとしてセンスを評価されていることは非常に強みになる一方、実は今後の施策においては足かせとなる可能性もあります。 たとえば、10%オフチケットの配布、配送などにおいても、リグナセンスを意識した手法を考える必要があるからです。 プロジェクトを通じて、リグナさんは問題意識型の企業さんだという印象がありました。そのため、調査の設問でも課題や問題点を聞く内容が多かったです。 しかし、用意した質問の答え以外にも、自由回答ではさまざまな情報が得られます。リグナさんは、ほめる要素のない質問が多かったため、自由回答でほめ言葉が多く出てきた印象がありました。 **** 村野さん: 調査結果を見て、戦略として考えられる要素が色々と見えました。お客様の生の声を多く聞けた、よい体験ができました。 私たちは、リグナのECサイトは使いづらく最重要課題だと思っていましたが、一定数のお客様にとっては使いやすさ・見やすさを感じていました、 また、認識以上の評価を得られたと感じたのは、店舗スタッフに対する評価の高さです。 店員の名前を書いてほめてくださる方もいて、接客して購入したお客様はファン化していたという気づきがありました。 ECスタッフに対しても電話対応が迅速で丁寧だという認識はありましたが、評価が高かったため、お客さんが求めている属人性は高めていきたいと感じました。 調査結果はスタッフ全員に共有し、個別に名前が出たスタッフはおおいに励みになったようです。 ぶっちゃけてお話しすると、このプログラムに対して「まぁ、アンケート調査だよね」と思っていたのですが、さまざまな情報が集まったことに驚きました。 私自身、過去に他社でアンケートをとったことはありましたが、ここまでフリーコメントを多くもらえたことはなかったので。それだけ、リグナに対する想いのある方がいてくださると思えました。 そして、お客様のリアルな声を聞いたことで、現場ありきである重要性を再認識できましたし、「今のリソースでやれることはまだまだある」と改めて感じられました。 ## TEGのリレーション調査の調査報告の特徴 TEGはリレーション調査を行い、以下の内容を報告書として作成します。 ・NPS相関分析:リレーション調査の結果をふまえて、強みと課題を散布図として可視化したチャート ・総合分析:調査結果の特徴やまとめ 調査結果からは、どの顧客接点でのどんな行動が顧客のNPSを高めているかを把握します。(NPSとはネットプロモータースコアのことで、企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるかという指標です) そして、共通する事業やブランドの特性を推察・洞察して共有できる言葉にまとめるところで、「サービスやブランドの強みはここだ」といえる顧客接点が見えてきます。 ### 調査前の調査設計が非常に重要 アンケートに答えていただくことは、本来、顧客とブランドとの「対話」であり、単純に質問するだけのアンケートではありません。 「そのため、誰に、どのタイミングでの、どのように聞くのか?」が非常に重要です。 このように、聞く行為も顧客体験であるという発想をもつことが、CX視点では欠かせません。TEGではまざまな業種や業界、ブランドに合わせた調査設計を、クライアントと共に丁寧に紡いでいきます。 次の記事では、プロジェクトの総括、そして参加企業の経営者さまにプロジェクトを通したの成果や気づきについて語っていただきます。 合わせて読んで欲しい記事 NPSの分析方法「相関分析」とは? 多店舗展開しているショップがNPSアンケート調査をする上で注意すべきポイント ** ** ** ** 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - プログラムの特徴と、参加を決めた企業の経営者コメント|CXコンサルティングプログラムの裏側(1) --- title: リーダー・マネージャー必見! 従業員満足度を高めるために知っておきたい、部下の5つのホンネ date: 2015-08-04 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/228/ --- # リーダー・マネージャー必見! 従業員満足度を高めるために知っておきたい、部下の5つのホンネ 経営の根幹を成すのは社員と位置付け、「従業員が仕事に満足してない会社は存在価値がない」と言い切る勢いで、従業員が満足する経営をしている企業はどれくらいあるのでしょうか。顧客満足ばかりを優先している企業も多いのではと想像しますが、それでは顧客満足度の向上はおろか、売上・利益の拡大や、持続的成長は見込めません。なぜなら従業員満足と顧客満足は車の両輪とも、従業員満足があってはじめて顧客満足が高まるとも言われているからです。 今日はそんな従業員満足について、とても興味深い従業員の本音を調査したデータをご紹介します。従業員満足度を高めるためのヒントとしてご覧ください。 ## 1. 「転職を考えている」 一見何の不満もなく働いているように見える従業員でも、実は「心こころにあらず」で、転職活動をしているかもしれません。なぜなら、LinkedInが世界中のビジネスパーソン2万人を対象に行った調査によると、3人に1人が何等かの形で転職活動をしているということが分かったからです。 この状況を避けるのに一番大事なのは、一人ひとりの不安や悩みを把握できる面談の場を設けるということ。定期的に面談を行っている企業も多いと思いますが、よく聞かれるのが「上司に相談しても何も解決しない」という意見。面談が形だけのものにならないよう、助けを求めてきた部下を理解する努力をし、会話を重ね、サポートを続けることが大事です。もしその働きづらさが組織の形や会社の仕組みに起因しているのであれば、会社全体で問題をとらえる必要があるのではないでしょうか。 ## 2. 「会社に共感できない/愛着を感じない」 組織人事コンサルティングのエーオンヒューイットが行った調査によると、下記のグラフでも分かる通り、中国、インド、東南アジア、オセアニア、アジア太平洋地域などに比べ、会社にエンゲージ(会社や会社のメンバーと強い絆を感じ、共感、愛着、帰属意識を持って情熱的に仕事に打ち込んでいる状態)している日本の従業員の割合は3割強(赤い線)と、かなり低いことが分かりました。逆を言えば、7割近くの人がエンゲージしていないということ。これは日本企業への警鐘とも言えるのではないでしょうか。 出典:2014 Trends in Global Employee Engagement – Aon Hewitt ではエンゲージメント強化には何が必要とされるのかと言えば、共感と愛着の獲得です。例えば、企業のビジョンやミッションを従業員にしっかりと伝え、浸透させる努力を行うことは従業員共感の獲得につながります。同時に、従業員に自社を好きになってもらうこと、すなわち「従業員愛着」を獲得するために、優れた従業員体験を提供することが必要です。効果的なものの例として、「この会社で働いてよかった」と思えるような制度を構築する、社員が一丸となれるようなイベントを行う、などがあります。 ## 3. 「給料が不満」 組織・人事コンサルティングのタワーズワトソン社の調査によると、基本給がその企業の価値を決める重要なファクターの一つであることが分かっています。基本給が低いと良い人材は集まらず、従業員定着率も低くなってしまうのだとか。また、600人のビジネスパーソンを対象に全米人材マネジメント協会が行った調査でも、全体の61%が、給料は仕事への満足度を高めるファクターだと回答しています。 日本でもこの傾向は同じなようで、インテリジェンスの転職支援サービスDODAが若手ビジネスパーソン648名を対象に行った調査の「あなたは『お金』『時間』『やりがい』のうち、仕事において何を重視しますか?」という質問に「お金」と答えた人が一番多く、全体の49.1%を占めました。 大事なことは人それぞれですが、給料が重要なファクターであると考える人が多いのならば、給料のより良い会社に転職されてしまう前に、腹を割って従業員と話してみてはいかがでしょうか。もちろん話をしたからと言って、すぐに給料の面で改善できないことも多いと思います。であれば、従業員のキャリア開発支援を積極的に行ったり、個性と創造力を生かせる職場環境を整えたり、といったところから始めてみてもよいのではないでしょうか。 ## 4. 「上司が嫌で仕事を辞めたい」 リクナビNEXTの「退職理由のホンネランキングベスト10」で1位となったのが、「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」(23%)というもの。要するに「上司が嫌で仕事を辞めた」ということですね。 上司と部下の関係を改善するには、上司がただ単に部下を“管理する“だけでなく、部下のコーチやメンターとなり、指導をしたり、相談を受けるなどのサポーターとしての役割を担うことが必要なのではないでしょうか。 世論調査を行っているギャラップ社の調査では、部下の目標達成に必要な行動を導くため、日常的な指導や育成を行っている上司は、部下のエンゲージメントを大幅に高めるということが分かっています。 これを日々行うとなると、面倒以外の何物でもないと感じてしまう人もいるかもしれません。でも子供が親を選べないように、部下も上司を選べないのだから、「親の気持ちで」とは言わずとも、一人歩きができるようになるまでは自分がしっかり面倒を見ようという心持ちで接したいですね。 ## 5. 「頑張っているのに評価されない」 ハーバード・ビジネス・レビューが世界中のビジネスパーソン約2万人を対象に行った調査によると、部下が上司に一番求めているのが、部下を尊重する気持ちだということが分かりました。 エン転職コンサルタントが行った「仕事における挫折経験」に関する調査によると、「仕事において挫折経験がある」と答えた人が約9割、うち、挫折を感じた理由を「会社から評価されない」と答えた人が約4割となりました。 部下が上司に認められたいと思うのは当たり前のこと。普段から部下の考え方や意見を尊重し、納得いくまでコミュニケーションを重ね、公平性・透明性を持ってその働きを正当に評価することが彼らの成長につながるというのはマネジメントをする人間であれば誰でも分かっているはず。まずは部下を尊重し、正当に評価できているかを自問してみてはいかがでしょうか。 以上、いかがでしたでしょうか。これらの本音が全て皆さんの部下(従業員)に当てはまるとは限りません。でも本音を知り、改善につなげたいのであれば、NPS(Net Promoter Score)を利用してみてはいかがでしょうか。アップル、アマゾン、フェイスブックなど、全米売上上位500社のうち35%の企業が採用しているNPS。もともと「自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるか」という顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、非常にシンプルで分かりやすい指標のため、最近では従業員のエンゲージメントレベルを見るために活用している企業も増えています。従業員の満足度とエンゲージメントを高めるきっかけを作るNPSについてもっと知りたい方は、下記ebookもぜひご覧ください。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 日高屋は、「ここで働いてみたい」と本気で思わせる会社だった --- title: レポート【 UNITED ARROWSに学ぶ生涯顧客化の実現に向けたVOCの活かし方】~NPSの活用と効果性について~ date: 2017-04-27 url: https://total-engagement.jp/column/nps/106/ --- # レポート【 UNITED ARROWSに学ぶ生涯顧客化の実現に向けたVOCの活かし方】~NPSの活用と効果性について~ こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループの藤谷拓です。今回はユナイテッドアローズ社 須藤氏の講演の様子をお伝えします。 ## 【1部】 ◆生涯顧客化の実現に向けたVOCの活かし方 ~NPSの活用と効果性について~ 講師: 須藤 貴志 (株式会社ユナイテッドアローズ 事業支援本部 販売支援部 部長) **「お客様と長く深い関係性を築くには?**」をテーマに、コールセンターに集まるお客様の声、CRMでみる顧客データ、店舗環境作りを軸に、取り組んだ一連事例を紹介いただきました。 ## 社是「お店はお客様のためにある」 複数ブランドを事業部制で運営するユナイテッドアローズ社。 **NPS導入を主導した「販売支援部」**は名前の通り、店舗と事業部にとって最適な支援を考え、活動を支えることがミッションです。事業特性や意向を理解し、**CS向上の施策を考え取組みを推進する部署**になっています。 『お店はお客様のためにある』を社是に持つユナイテッドアローズ社では、ブランドロイヤルティを向上させ、**一生涯ブランドを利用してくださるお客様との関係性を構築する**ことを重視しています。 しかしながら、 ** 1:ロイヤルマスタマーの創出** ** 2:クレームの撲滅** の2点を実践するとなると、**言うは易し行うは難し…**なかなか有効な施策が見つからない状況だったそうです。 ## クレーム撲滅施策、2つの注意点 特に2の「クレームの撲滅」は厄介で、インターネットやソーシャルメディアの発達により、近年、全般的なクレーム増加傾向があり、カスタマーサポートセンターには苦言や申し入れが沢山寄せられます。これに**真摯に取り組もうとした結果、よくある失敗**が「クレーム発生→スタッフへ伝達→スタッフが萎縮する→ス タッフの思考が停止→スタッフの行動の質が悪化→新たなクレーム発生」という**悪循環**です。 このような課題に対し、須藤氏が取り組んだのは、**お客様の声(VOC)**を使って、**スタッフやチームとして自主性・自律的に成長し、顧客とのエンゲージメントを構築**するために、NPSを取り入れ、店舗の活性化を推進させたことです。 店長やエリアマネージャーの現場経験をもとに**須藤氏が工夫したポイントは2つ**です。 **1:ポジティブアプローチ** クレーム起点のアプローチではなく、**VOCを活用したポジティブアプローチ**で、良い情報やできていることの評価に対して「フィードバックのスピード」と「顧客インサイト」にこだわりました **2:経営層や事業部長の協力** **NPSが売上・利益の裏付けとなるメジャー(計測方法)である特徴**を利用し、経営層や事業部長の協力(Good Executive Buy In)を得ました。「売上・利益の向上につながる」この文脈により、経営層からの協力を得ることができました。 本施策をスタートして1年ちょっと、ここでは詳細な数字を公開できませんが、**ロイヤルティ向上・クレーム撲滅とKPIの改善が実現**できました。次フェーズでは、このVOCを活用したポジティブアプローチを体系化し、継続していくことを計画しているそうです。 ## ユナイテッドアローズ社がロイヤルティ向上に成功したポイント 今回の施策の成功ポイントをまとめます。 ** ・須藤氏の豊富な現場経験を生かした施策(現場視点)** ** ・成功の条件が2つ揃ったこと** **  1. 現場がお客様視点で物事を考えられること(理念が浸透している)** **  2.経営層の理解** まだ道半ばだと思いますが、今後さらに施策に取り組むことで、**継続的にロイヤルティ向上・生涯顧客化が進む**ことを期待しています。 ユナイテッドアローズ社の取り組みについてはこちらのページでも詳細に紹介しています。 **▼トータル・エンゲージメント・グループのサービス導入ケーススタディ** ** BEAUTY&YOUTHでは、お客様からいただく苦言の前年対比27.5%減を実現しました。** 顧客のロイヤリティ調査、向上施策についてお困りごとや相談事は、ぜひ藤谷までご連絡ください。次回は、 PEACH JOHNの講演レポートをお届けします! ## 明日開催! 4/28(金) セミナーのお知らせ 弊社パートナーコンサルタント**?渡部弘毅が「カスタマージャーニー」をテーマにしたセミナーに登壇**します。 今回のセミナーでは、「顧客体験の見える化」から「アンケート設計・取得」「ロイヤルティ分析」「施策優先順位付け」まで、カスタマージャーニーを作成・運用して**「明日の売上をつくる」ノウハウ**を多数の実例を紹介しながら分かりやすく解説します。 **◆「明日の売上をつくる」** ** カスタマージャーニーマップ作成&運用方法を徹底解説** 1. カスタマージャーニーの経営的役割とは? 2.「良い売上」「悪い売上」「不確実な売上」を考えよう 3.「明日の売上をつくる」カスタマージャーニーマップ作成方法 4. 自社にあったアンケートの選び方と設計方法 5. アンケート分析方法と実際の分析事例紹介 6. 売上アップを実現するPDCAの回し方 **◆****最新カスタマージャーニー動向セミナー ****~顧客の購入までの行動を捉えて、継続的な売上をつくる!~** 日時 : 2017年4月28日(金) 13:00~16:00(受付開始12:45) 会場 : アクセス渋谷フォーラム(渋谷クロスタワー24F) 住所 : 東京都渋谷区渋谷2-15-1 24階 参加費用 : 無料 関連記事 / Related - 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顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSと従来の顧客満足指標の違い --- title: レポート【UNITED ARROWSとPEACH JOHNの 現場?担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー date: 2017-04-27 url: https://total-engagement.jp/column/nps/107/ --- # レポート【UNITED ARROWSとPEACH JOHNの 現場?担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループの藤谷拓です。 2011年にスタートしたEngagement Conferenceは6年目に突入、 昨年2016年11月15日に**「アパレル・小売企業向け CSセミナー UNITED ARROWSとPEACH JOHNの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題」**を開催しました。 **アクイジション(新規顧客獲得)からリテンション(再購入増)**に企業の興味・関心が移り変わってきています。20世紀型の広告・販促を中心とするマーケティングに成功モデルが通用しないこの時代、大手企業を中心に、60社78名がセミナーに参加いただきました。 今回登壇する2社は資料配布なし!!写真撮影禁止、もちろん録音もNG!、2時間半ひたすらメモメモ、PCで議事録をひたすら取り続ける方たちが沢山いらっしゃいました。 ## 【1部】 ◆生涯顧客化の実現に向けたVOCの活かし方 ~NPSの活用と効果性について~ 講師: 須藤 貴志 (株式会社ユナイテッドアローズ 事業支援本部 販売支援部 部長) **「お客様と長く深い関係性を築くには?」**をテーマに、コールセンターに集まるお客様の声、CRMでみる顧客データ、店舗環境作りを軸に、取り組んだ一連の事例を紹介いただきました。 『お店はお客様のためにある』を社是に持つユナイテッドアローズ社では、ブランドロイヤルティを向上させ一生涯ブランドを利用してくださるお客様との関係性を構築することを重視しています。**店長として現場経験者の須藤氏が実践・工夫したポイント**を詳細に紹介いただきました。 ## 【2部】 ◆伝わらない時代の理想のチャネル連携を目指す ピーチ・ジョン、コミュニケーションデザインチームの挑戦 講師:安井 牧子 (株式会社ピーチ・ジョン コミュニケーションデザイン部 コミュニケーションデザイン課 ?課長) 2016年春 「Life is Beautiful」をコンセプトにブランドを一新したピーチ・ジョン。同時に**「顧客感動」**を目指し、お客様とのコミュニケーションのあり方を改めて見直す活動がスタートしました。ピーチ・ジョンが考える「コミュニケーションデザイン」について実際の施策内容などを豊富に紹介していただきました。 ピー チ・ジョン社も世の中の多くの企業と同じように、各チャネルが独自に進化した結果「部分最適化」が進み、**顧客視点に欠けた縦割りの弊害が課題**になっていた そうです。この課題を解決するために、2016年からスタートした「顧客感動」というテーマと、「満足」以上の顧客体験を創出することで「ロイヤルカスタマーを増やしていく」ための**具体的な施策やその結果**を紹介いただきました。 ## 【3部】 ◆NPSベンチマーク Key to Success to NPS Program ‘’Why dose your program fail ?’’ (NPSプログラム成功の鍵 なぜあなたのプログラムは失敗するのか?) 講師: 藤谷 拓 (株式会社トータル・エンゲージメント・グループ SALES DIV GM) TEGを代表し、海外事例にはめっぽう詳しい私、**アメリカ・イギリスを中心とした事例に学ぶロイヤルティ向上・リテンション向上施策の成功・失敗の鍵**をお伝えしました。 アメリカ・イギリスでは、日本より数年早く、NPSの導入が進んでいますが、このプログラムが機能している企業とそうでない企業が存在します。成功の為の鍵が何であるのか? 今回、私は、12000社の企業に対し、NPS導入企業の担当者が自社のNPS プログラムの成功・失敗の原因は何であるのか?を調査したアンケート結果を見つけました。その結果から見える分析と、**今後実践したい方が注意したいポイント**をご紹介しました。そして、ユナイテッドアローズ社、ピーチ・ジョン社が上手くいっている要素は合致しています、ということを説明しました。 次回より当日の講演から3回にわけて**このプレミアムなセミナーの概要**をお伝えします。お楽しみに! ## 4/28(金) セミナーのお知らせ 弊社パートナーコンサルタント**渡部弘毅が「カスタマージャーニー」をテーマにしたセミナーに登壇**します。 今回のセミナーでは、「顧客体験の見える化」から「アンケート設計・取得」「ロイヤルティ分析」「施策優先順位付け」まで、カスタマージャーニーを作成・運用して**「明日の売上をつくる」ノウハウ**を多数の実例を紹介しながら分かりやすく解説します。 **◆「明日の売上をつくる」** ** カスタマージャーニーマップ作成&運用方法を徹底解説** 1. カスタマージャーニーの経営的役割とは? 2.「良い売上」「悪い売上」「不確実な売上」を考えよう 3.「明日の売上をつくる」カスタマージャーニーマップ作成方法 4. 自社にあったアンケートの選び方と設計方法 5. アンケート分析方法と実際の分析事例紹介 6. 売上アップを実現するPDCAの回し方 **◆****最新カスタマージャーニー動向セミナー ****~顧客の購入までの行動を捉えて、継続的な売上をつくる!~** 日時 : 2017年4月28日(金) 13:00~16:00(受付開始12:45) 会場 : アクセス渋谷フォーラム(渋谷クロスタワー24F) 住所 : 東京都渋谷区渋谷2-15-1 24階 参加費用 : 無料 **▼お申し込みはこちら!** **http://www.marke-media.net/seminar/semicon2017_04/** 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSの歴史 --- title: レポート【伝わらない時代の理想のチャネル連携を目指す ピーチ・ジョン、コミュニケーションデザインチームの挑戦】 date: 2017-05-16 url: https://total-engagement.jp/column/nps/105/ --- # レポート【伝わらない時代の理想のチャネル連携を目指す ピーチ・ジョン、コミュニケーションデザインチームの挑戦】 こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループの藤谷拓です。 昨年2016年11月15日に開催したセミナー**「アパレル・小売企業向け CSセミナー UNITED ARROWSとPEACH JOHNの現場担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題」**より今回はピーチ・ジョン社安井氏の講演の様子をお伝えします。 ## 【2部】 ◆伝わらない時代の理想のチャネル連携を目指すピーチ・ジョン、コミュニケーションデザインチームの挑戦 講師:安井 牧子 (株式会社ピーチ・ジョン コミュニケーションデザイン部コミュニケーションデザイン課 課長) 2016年春 「Life is Beautiful」をコンセプトにブランドを一新したピーチ・ジョン。同時に**「顧客感動」を目指し、お客様とのコミュニケーションのあり方を改めて見直す活動**がスタートしました。ピーチ・ジョンが考える「コミュニケーションデザイン」について実際の施策内容などを豊富に紹介していただきました。 ## 複雑化する顧客との接点を一貫した「顧客視点」から見直す 自社の通販カタログ、WEBサイト、全国30店舗以上の直営店などチャネルの増加、さらにSNSをはじめとするメディアの多様化が進む中、**お客様との接点はますます複雑に**なっています。 まさにマーケティング3.0のキーワードでもある「一貫性を持つ」=Integrationをどこまで徹底して、企業が妥協なく出来るのか? このテーマに、セミナー参加者の大手企業の担当者の方々は非常に熱心にメモを取っている様子でした。 「一貫性=Integration」の実践に重要なキーワードが**「オムニチャネル化」**です。セミナーへの登壇は初めてという安井氏の取り組み事例紹介は一気に聴衆を魅了していきました。 ## 「顧客感動」=「満足以上の顧客体験」を創出する施策をスタート ピーチ・ジョン社も世の中の多くの企業と同じように、各チャネルが独自に進化した結果「部分最適化」が進み、**顧客視点に欠けた縦割りの弊害が課題**になっていたそうです。その為、横の連携が弱く、一貫性をもったブランドコミュニケーションが出来ていませんでした。この課題を解決するために、2016年から「顧客感動」というテーマで活動がスタートし、「満足」以上の顧客体験を創出することで**「ロイヤルカスタマーを増やしていく」**目標を立てました。 Amazon・ザッポス・Virgin group・トリバーチ…、有名企業・有名ブランドのCEO・CMOが揃って口にする「顧客感動」。この背景には、「**もはや”満足でOK”という企業は生き残れない**。”満足”は当たり前で、次のフェーズである”顧客感動”を創出しなければ、顧客はすぐに離れていなくなってしまう」という危機感があります。 ## 「お客様を正確に知る」シンプルなアプローチ 「顧客感動」という目標に対して、安井氏は「お客様を(正確に)知ること」から始めました。**シンプルで、原理原則を大切にした進め方**です。「売り手視点と買い手視点では大きな乖離があるのでは?」という仮説を、顧客調査で検証したのです。 「これまでのマーケティングはお客様の声を聞いていないのではないか?」売り手に都合のいい価値の押し付けはよくある話です。私が安井氏のプレゼンテーションの中で、とても印象的かつ、面白くて笑ってしまった話は、**売り手と買い手の認識と視点の乖離**でした。自社と顧客のギャップを調査・可視化することで直視したことが、「顧客感動」の実現を加速させたように感じました。 具体的な活動の進め方は ** 1:ターゲット像(ペルソナ)の設定** ** 2:提供価値/事前期待の可視化・共通言語化** ** 3:カスタマージャーニーマップの可視化(ここを顧客視点で描くのがポイント)** ** 4:ネガティブ体験の可視化と改善施策** ** 5:各部署連携した顧客体験の改善と実行** と進みました。 これも、言うは易し行うは難し。1・2・4は流行りのカスタマージャーニーだけに誰でもできますが、**難しいのは3(顧客視点で描く)・5を実践・推進すること**です。ここで成功のポイントになったのは、間違いなく「経営層からの協力を得る(Good Executive Buy in)」です。多くの企業でありがちですが、超短期的な販促系施策だけでなく、ロイヤルティ向上など中長期施策に協力的な経営層は意外と少ないのです。**「経営層をどう巻き込むか?」と言うのは最も重要な担当者の仕事**といっても過言ではありません。 ## ピーチ・ジョン社がロイヤルティ向上に成功したポイント 今回の施策の成功ポイントをまとめます。 **●成功のポイント ** ** ・お客様の事はお客様に聞くのが一番という原理原則を大切にする** ** ・1つ1つの顧客接点の積み重ねがブランド体験を作る** ** ・方針決定者=実行推進者の作り方** 顧客視点の重要性にいち早く取り組んでいるピーチ・ジョン社、これからの展開がさらに楽しみです。また続編としての登壇、よろしくお願いします! 本事例については繊研新聞2017年3月28日号 「繊研教室」においても **「成功例に学ぶ「顧客感動」創出 ー****顧客ロイヤルティ向上施策が成功する三つのポイント」** と題して紹介し、大きな反響をいただきました。 ピーチ・ジョン社のように**顧客ロイヤルティ向上に取り組みたい**とお考えの企業さまは、ぜひ藤谷までご連絡ください。次回は、まとめとなる私の講演レポートをお届けします! 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS(ネット・プロモーター・スコア)導入企業一覧 --- title: レンガ職人から学ぶ「価値ある仕事」の作り方 date: 2025-02-02 url: https://total-engagement.jp/column/culture/4178/ --- # レンガ職人から学ぶ「価値ある仕事」の作り方 「あなたは何をしているのですか?」 この問いに対し、同じレンガを積む職人でも、答えは大きく異なることがあります。よく知られている「3人のレンガ職人」の寓話では、それぞれの職人が以下のように答えます。 – 1人目:「レンガを積んでいるだけさ。」 – 2人目:「家族を養うために働いている。」 – 3人目:「未来に残る素晴らしい大聖堂を建てているんだ。」 この話が示すのは、「仕事の目的意識の持ち方」が、働く姿勢やモチベーションに大きな影響を与えるということです。特に、3人目の職人のように「自分の仕事が社会にどう貢献するか」を理解し、誇りを持てるかどうかが、パフォーマンスや組織の成長に直結します。 ## MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の重要性 企業において、従業員が「価値ある仕事」を実感しながら働くためには、組織のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が明確であることが不可欠です。 – ミッション(使命): 企業が存在する目的 – ビジョン(目指す未来): 企業が実現したい理想の姿 – バリュー(価値観): その実現のために大切にする考え方や行動指針 この3つが明確でないと、従業員は「何のためにこの仕事をしているのか」が分からず、1人目の職人のように単なる作業として捉えてしまいがちです。 ## ペルソナとCJMを活用した「誰のために、何を、どのように」 MVVを掲げるだけでは、従業員が「自分ごと」として落とし込むのは難しいものです。そこで有効なのが、「ペルソナ」と「カスタマージャーニーマップ(CJM)」を活用し、具体的に「誰のために、何をするのか、そして、どのように」を明確にすることです。 ## ペルソナの設定 ペルソナとは、企業のサービスやプロダクトを利用する「具体的な顧客像」を詳細に定義する手法です。 例えば、 – 名前: 佐藤太郎 – 年齢: 35歳 – 職業: 中小企業の経営者 – 悩み: 人材不足で社員のエンゲージメントが低い このように、顧客像をリアルに設定することで、従業員が「自分の仕事が誰にどのような影響を与えるのか」を理解しやすくなります。 ## CJM(カスタマージャーニーマップ)で行動を可視化 ペルソナを設定した後は、CJMを作成し、顧客が企業のサービスとどのように関わるのかを可視化します。 – 認知フェーズ: どのように自社の存在を知るのか? – 興味・検討フェーズ: どんな不安や疑問を持つのか? – 購入・導入フェーズ: どのような要因が意思決定につながるのか? – 利用・継続フェーズ: どのようなサポートが求められるのか? この流れを把握することで、「自分の仕事がどこで顧客の課題解決につながるのか」を明確にできます。 ## 組織がすべきこと 従業員が「価値ある仕事」を実感するために、組織として以下の取り組みを行うことが重要です。 1. MVVの浸透: 経営陣だけでなく、全社員が理解し、日々の業務に結びつけられるようにする。 2. ペルソナとCJMの導入: 「誰のために、何を」を具体化し、社員一人ひとりが自分の役割を理解できる環境を作る。 3. 成功事例の共有: 「自分たちの仕事がどのように社会や顧客の役に立っているのか」を、具体的な事例を通じて伝える。 ### TEGの支援 トータルエンゲージメントグループ(TEG)では、組織のエンゲージメント向上のためのコンサルティングやワークショップを提供しています。 例えば、 – FACT based WorkShop: 実際のデータを基に、組織の課題を見える化し、改善策を導き出す。 – YourVoice: 従業員の声を可視化し、エンゲージメントを高める仕組みを提供。 これらのサービスを活用することで、従業員が「価値ある仕事」を実感し、モチベーション高く働ける環境づくりをサポートします。 あなたの組織でも、レンガ職人の「3人目」を増やしてみませんか? ぜひ、TEGのサービスをご活用ください。 お問い合わせはこちら → [TEGお問い合わせページ] 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ - 【コラム】顧客のいないビジネスは存在しない --- title: ロイヤルカスタマーを育てる(11/28セミナーレポート) date: 2018-11-28 url: https://total-engagement.jp/column/column02/28/ --- # ロイヤルカスタマーを育てる(11/28セミナーレポート) トータル・エンゲージメント・グループは、11/28(水)にセミナー「NPSとCSの親密な関係~ロイヤルカスタマーを育てる方法」を開催しました。 第1部は、ロイヤルティの高め方をテーマにトータル・エンゲージメント・グループ コンサルタント 藤谷拓が解説しました。 藤谷は、ロイヤリティは新規顧客ではなく、利用し続ける既存顧客の満足度をいかにあげるかが鍵になると語ります。事例としてカード会社や自動車会社が、NPSでブランドに関するNPSのアンケート調査を実施し、感動体験をあげる施策を展開して売り上げを改善した様子を紹介しました。 NPSは単に「自分がよかった」ではなく、「人に薦める」という行動を伴う感情を拾い上げます。NPSの高い人ほど、購入してくれる。ここがNPSは売り上げと相関するといわれる所以です。もし会社でのNPS導入を検討している場合は、このビジネスインパクトを経営陣が理解することが欠かせないのです。 第2部は、NPS調査の設問設計について同じくコンサルタントの佐久間まさよが、ワークショップを実施しました。 NPSのアンケートは究極の質問といわれる項目に、11段階の評価をつけますが、それだけではもちろん状況を理解できません。それではどのように適切な定性のアンケートを組み合わせるか。 BtoC、BtoB など参加者のサービスにあわせたカスタマージャーニーマップを配布し、課題となっているタッチポイントを洗い出します。そこで実際に設問を考えることで、自社に適したNPSのアンケート設問のヒントやNPS導入の道筋のイメージを具体化していきました。 質疑では、回答率はどれくらいあるとよいのか、アンケートの頻度はどれくらいが適正か、といった具体的な質問が次々と会場から寄せられました。回答率が低いというのは、そもそもその時点でロイヤルティが低い。いかに現場で、アンケートをとる担当者や顧客を巻き込んでいくのか、といった議論も展開されました。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - NORDSTROM(ノードストローム)はどうCX(顧客体験)を高めているか? --- title: 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち date: 2023-09-19 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/3153/ --- # 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち みなさん、スーパーやデパートでレジの長い列に並ぶのは好きですか?私もそうです、あまり好きじゃないですよね。小売や流通での体験調査の不満足体験の上位にいつも入ってくるものが、「レジ待ち」です。 レジ待ちを解消するには、レジの台数を増やすや無人レジ化するなど様々は取組が考えられます。実際は設備投資も必要になります。そこでレジ待ち時間を、楽しい体験に変えるアイディアがあったらどうでしょうか。 ## **斬新な体験デザインの事例紹介** 今回は、あるクライアントでのカスタマージャーニーマップの研修ででた魅力的な体験デザインの事例をご紹介します。 ### **インタラクティブな床ディスプレイ** レジ待ちの列にインタラクティブな床ディスプレイの導入。これはコロナ対策時に床に前の人との距離を取るマークを張ったことにより、みんなそのマークの上で待っていただいていたことにヒントを得て出たアイデアでした。待っている間に床に映し出されるゲームやアニメーションに参加することができるのです。子供たちだけでなく、大人も夢中になるのでは。 ### **レジ待ちアート** 壁面や床を活用して、レジ待ちエリアをアートギャラリーに変えるアイディア。美しい絵や写真、インスタ映えするスポットが配置されていると、待っている時間も楽しみながら過ごせます。 ### **レジ待ち限定のクイズ&プロモーション** レジ前のモニターに、限定のクイズやプロモーション情報を流すことで、待っている時間を有意義に使えるようにしたお店も。正解すると割引クーポンをもらえるシステムは、購買意欲を高める上で一石二鳥です。 ## **体験デザインの真髄と今後の展望** 設備によって不快をゼロにする発想ではなく、その時間を楽しみに変える工夫ができないかというアイデア出しの現場はスタッフの方も楽しそうでした。 最後に、これらのアイディアはただの一例に過ぎません。大切なのは、お客様の不満やストレスを和らげ、ポジティブな体験を提供することです。それが「体験デザイン」の真髄と言えるでしょう。 次回、お店でレジの列に並ぶ際は、こんな体験デザインがあったらいいなと思いを馳せてみてください。そして、ビジネスオーナーの方は、顧客の待ち時間をより楽しいものに変える方法を考えてみてはいかがでしょうか。 このような顧客がどのように感じているのかを、しっかりと調査を行い把握すること、そしてその結果を現場にフィードバックして実行していくこと。そのうえで体験価値が高まることが、今後様々な事業では必要になります。 また、このような顧客体験を、しっかりと調査を行い把握すること、そしてその脚気を踏まえて現場にフィードバックして、実行していくことは非常に重要です。 体験価値を高めるために、何を行うかは、事業にとって重要性は増していきます。 このことをテーマに、9月27日(水)1400−1500 電通マクロミルインサイト社と共催でセミナーを行います。 顧客理解のチカラ リサーチから得たインサイトで選ばれる企業へ 是非、ご参加ください。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみる顧客体験ー - 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびは、徹底した顧客志向で地域に愛される企業だった --- title: 世界で3,000万部を販売した『7つの習慣』から学ぶ「信頼残高」の6つの増やし方 date: 2014-08-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/381/ --- # 世界で3,000万部を販売した『7つの習慣』から学ぶ「信頼残高」の6つの増やし方 1996年に出版されて以来、世界で3,000万部、日本国内でも180万部(2013年10月現在)と、ビジネス書では史上最高の売上を記録している『**7つの習慣-成功には原則があった!**』。著者のスティーブン・R・コヴィー博士(2012年没)は、英『エコノミスト』誌で「世界で最も大きな影響力を持つ経営コンサルタント」と呼ばれていたほどの存在でした。 さて、本書のタイトルともなっている「**7つの習慣**」とは、アメリカ建国以降の200年間に成功した人々の習慣に加え、考え方や物事の捉え方をコヴィー博士が調査してまとめたものを、次の7つに体系化したものです。 第1の習慣:主体性を発揮する(自己責任) 第2の習慣:目的を持つ(自ら立つ) 第3の習慣:重要事項を優先する(自己管理) 第4の習慣:Win-Winを考える(人間関係) 第5の習慣:理解してから理解される(感情移入) 第6の習慣:相乗効果を発揮する(創造的な協力) 第7の習慣:刃を研ぐ(常時向上システム) 組織を人間関係の面から改善できるようなアプローチは、どの業種でも適応可能となっていますが、特に本書の中で印象的なのが「**信頼残高**」という言葉。これは人間がコミュニケーションを取り関係を築き上げていく上で基本となる信頼関係に関する概念で、コヴィー博士は信頼関係を銀行口座の残高に例えて「信頼が増える」ことを「預け入れ」、「信頼をなくす」ことを「引き出す」と表現しています。その内容は、**顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメントにおいて、お客様もしくは従業員との「きずな」を形成するために欠かせない、「共感」と「愛着」を高めるためのもの**となっています。ここでまずコヴィー博士の提唱する【信頼残高をつくる6つの大切な預け入れ】を見てみましょう。 **【信頼残高をつくる6つの大切な預け入れ】** **1. 相手を理解する** 「本当に人を理解しようとすることは、最も重要な預け入れのひとつであり、すべての預け入れの鍵である」 **2. 小さなことを大切にする** 「小さな心遣いと礼儀は、とても大切である。小さな無礼や不親切、無神経は、大きな引き出しになる。人間関係において、小さなことは大きなことである」 **3. 約束を守る** 「約束を守ることは大きな預け入れであり、破ることは大きな引き出しである。相手にとって大切なことを約束しておきながら、それを守らないことほど大きな引き出しはないだろう」 **4. 期待を明確にする** 「人間関係におけるほとんどの問題は、役割と目標を取り巻くあいまいな期待、あるいはお互いの期待像の相違に端を発している。仕事で誰が何をするかという問題にせよ、部屋の掃除や、誰が魚に餌を与え、誰がゴミを出すかという問題にせよ、不明瞭な期待像が、誤解・失望・信頼の引き出しに結びついていることは間違いない」 **5. 誠実さを示す** 「個人的な誠実さが信頼を築き、様々な預け入れの基礎になる」 **6. 引き出しをしてしまったときは、誠意をもって謝る** 「信頼残高を引き出してしまったときには、誠意をもって謝らなければならない。 誠心誠意をこめた言葉は大きな預け入れになる」 銀行では、お金を預け入れたり、預け入れたお金の利子で口座の残高が増えていきます。残高があれば引き出して使うこともできますが、預け入れることなく引き出してばかりだったり、高額を引き出してしまったらほとんど口座に残額がなくなってしまいます。 信頼残高も同じで、相手を思いやり誠実な対応を続けていれば蓄えができ、さらにはそこに利子がついていきます。例えば**顧客エンゲージメントなら「友人・知人への推奨」という口コミ、従業員エンゲージメントなら「改善や新商品開発提案増加」がこの利子にあたる**と言えます。また普段誠実な対応をして信頼残高を増やしておけば、時に小さな失敗をして残高を引き出しまったとしても信頼は残っているものです。誠意を持って謝れば、それは失敗を上回るような預け入れになることもあるはずです。 逆にたとえそれが小さなことであったとしても、普段から不誠実な対応ばかりしていたり、社会的信用にかかわるような大きなミスをしてしまったとしたら、当たり前のことですが信頼残高はゼロになってしまいます。信頼を築く(蓄える)のには時間がかかるからこそ、日々意識してこの6つをコツコツ預け入れていきたいですね。そして、どのような行動がお客様と従業員に対する信頼残高をプラスにするのかを考えることも大切です。 尚、本書はビジネス書という位置づけではありますが、自分自身や人間関係を見つめ直したいという方なら、どの年代でも適応可能な内容になっています。ビジネスにおいてのお客様や職場の人間関係だけでなく、家族、親子、友人、恋人とのよりよい関係づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。 引用①:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%BBR%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC 引用②:http://news.mynavi.jp/news/2013/10/29/038/ 関連記事 / Related - 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導入後に「測定→分析→改善アクション」を一気通貫で回すために必要な選択基準が体得できる - 中堅企業がNPSツール導入で得られる具体的な改善余地(試算ベース)が実感できる 選定基準 5サービス比較表 トータルエンゲージメントグループ InMoment Medallia Qualtrics アスマーク 選び方 まとめ ## 中堅企業がNPSツールを選ぶときの本質的な視点 NPSツールの比較検討において、中堅企業が見落としやすいのは「測定できるか」ではなく「改善アクションまで完走できるか」という視点です。ツールを導入して従業員や顧客の声を集めたあと、そのデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。これは弊社が30年の現場経験から実感してきたことです。 ### 何を評価軸にするか:5つの選定基準 **NPS専門性・実装サポートの深さ・中堅規模への適合・CX×EX統合・コストパフォーマンス**の5軸が、中堅企業にとって意味ある比較軸です。汎用的なSaaS比較サイトが並べる「機能数」や「UIの使いやすさ」は、ツール導入後の改善完走率とは相関しない場合があります。弊社がこれまで伴走してきた企業の事例を振り返ると、スコアが上がらない組織の多くは「測定ツール」を選んでいたのではなく、「改善の仕組み」を選んでいなかったということです。 NPS専門性 ドライバー分析・テキストアナリティクス・ベンチマーク比較が揃っているか 実装サポート 設計段階から改善アクションまで伴走してくれるか、ツール単体売りで終わらないか 中堅規模適合 500〜5,000名規模の組織で過剰投資にならず使い切れるか CX×EX統合 顧客満足と従業員満足を同一基盤で見える化できるか 費用対効果 改善余地の試算(リピート率向上・離職コスト削減)と投資額のバランスが説明できるか ### 「測るだけ」で終わる組織と「改善まで完走する」組織の違い 調査データを改善につなげられている組織と、そうでない組織の違いは、ツールの機能差ではなく実装の型の有無にあります。従業員の声を集めるだけでは改善しない——消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。これはどのツールを選ぶかよりも重要な前提です。 弊社が蓄積してきた知見では、現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合(曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割)が心理リソースを無駄に消耗させていることが多い。そのサインを定量データとして捉え、PDCAに組み込む設計ができているかどうかが、ツール選定の本質的な問いということです。 POINT 中堅企業のツール選定で最も後悔が多いパターンは「測定機能は充実しているが、改善アクションへの橋渡しが自己流になる」ケースです。選定時に「改善サイクルの設計支援が含まれているか」を必ず確認してください。 ### 中堅企業がグローバルSaaSを選ぶリスクと、専門サービスを選ぶ意義 InMoment・Medallia・Qualtricsはいずれも世界水準の機能を持つプラットフォームです。ところが今は、これらのサービスが「中堅規模の企業にとって最適か」という問いを改めて立てる必要があります。導入後のカスタマイズ工数・英語ドキュメントへの対応・社内に専任エンジニアが必要になるケースなど、総所有コストが想定を超える事例も一般的に報告されています。 一方、日本語サポートと中堅規模へのフィット感を重視した専門サービスを選ぶことで、導入から改善完走までの「つなぎ」が設計されている点は大きな差別化になります。機能の豊富さと実際に使い切れるかどうかは、まったく別の問いということです。 ## 5サービス横断比較表と各サービスの詳細 以下の比較表は、弊社が実際に各サービスの公式情報・導入事例・サポート体制を調査・整理した内容をもとに作成しています。評価軸はStep 4で定義した5つの選定基準に基づいています。稟議資料としてそのままご活用いただける形を意識しました。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform アスマーク NPS調査サービス NPS専門性 ◎ NPS×FRS™独自指標で行動変容まで計測 ◎ VOC・NPS・テキスト分析統合 ◎ NPSをコア指標にリアルタイム展開 ○ NPS標準搭載・CX/ES横断 ○ NPS調査設計〜レポートまで一貫 実装サポート ◎ 12週間PDCA伴走型ワークショップあり ○ グローバルCSチームによる支援 ○ エンタープライズ向け導入支援 ○ 導入支援パートナー経由 ○ 調査設計・分析レポート支援 中堅規模適合 ◎ 500〜5,000名規模に最適化 △ グローバル展開企業向けが中心 △ エンタープライズ中心 △ 大企業〜中堅上位層が主なターゲット ○ 中堅〜大手まで幅広く対応 CX×EX統合 ◎ CX×EXダブル可視化(同一基盤) ◎ CX×EX同一プラット対応 ○ CXを主軸にEX連携可 ◎ CX/EX横断プラットフォーム △ CS調査中心・EX統合は別途 費用感・透明性 ○ 店舗数×単価型・要問い合わせ △ 要見積もり(エンタープライズ価格) △ 要見積もり(エンタープライズ価格) △ 要見積もり(規模により変動大) ○ 調査規模に応じた見積もり INFO 上記の「△」は「不向き」ではなく「別の条件の読者に向いている」という意味です。各サービスにはそれぞれ最もフィットする企業像があります。以下の各H3でベストフィット条件を整理しています。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — CX×EXを同一基盤で改善まで完走したい中堅企業に 評価軸 評価 サービス名・公式リンク 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門性 ◎ NPS×FRS™で「スコア→行動変容」まで追跡 実装サポート ◎ 12週間FactBase Workshopによる伴走型PDCA 中堅規模適合 ◎ 500〜5,000名規模・3店舗以上の企業を主対象 CX×EX統合 ◎ YourVoice NEXTでCX・EXを同一プラットフォームで可視化 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが提供するのは、**「測定→分析→改善アクション」を一気通貫で設計する**NPS専門の改善支援サービスです。単なるアンケートツールではなく、データを組織のPDCAに組み込む「実装の型」まで含めて届けています。 主要サービスラインナップは①YourVoice NEXT(AI駆動のNPS収集・CX×EX同時可視化)、②FactBase Workshop(12週間のPDCA伴走型ワークショップ)、③FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標、商標出願検討中)、④Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成・OJT仕組み化)、⑤CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)の5本立てです。 弊社が特に注力しているのがCX×EXダブル可視化という視点です。接客品質のばらつきやリピート低下は顧客対応スキル不足ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であるという認識が、弊社のサービス設計の根幹にあります。ところが今は違います——EXとCXを分離して管理しているサービスがほとんどの中で、弊社は同一基盤でこの両者をつなぎ、因果関係を見える化するということです。 導入実績としては、シナジー事例においてNPSギャップ-54.8ptを発見し年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示した事例、センチュリー21(年間¥1,789,250)・やずや(年間¥3.67M)・門倉組(年間¥2.57M〜¥3.77M)などへのYourVoice NEXT導入事例があります。リピート率が5pt改善することで年間+120万円の増分売上が試算できるケースも実感しています。 こんな人におすすめ - NPSを測っているが、改善アクションへの橋渡しが属人的になっている中堅企業のCX責任者 - CXとEXを同一基盤で管理し、スタッフの状態と顧客体験の因果関係を見たい経営層 - グローバルSaaSは高額・過剰と感じており、日本語サポートで伴走してくれる専門パートナーを探している方 ### InMoment XI Platform — VOC・NPS・EXを同一基盤で統合したいグローバル展開企業に 評価軸 評価 サービス名・公式リンク InMoment XI Platform NPS専門性 ◎ VOC収集・NPS・テキストアナリティクス統合 実装サポート ○ グローバルCSチーム・パートナー経由 中堅規模適合 △ グローバル展開企業・大規模向けが中心 CX×EX統合 ◎ CX・EXを同一プラットフォームで管理可能 InMoment XI Platformは、VOC(Voice of Customer)収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合したグローバルSaaSです。CXとEXを同一基盤で管理したいグローバル展開企業に向いているとされています。 特徴として、AI駆動のテキスト分析により大量の顧客フィードバックを自動分類・感情分析できる点が挙げられます。多言語対応・複数チャネルのデータ統合が強みとされており、グローバルにオペレーションを展開している企業にとっては有力な選択肢です。 一方、日本市場での導入支援体制や日本語サポートの深さについては、公式情報として詳細を確認することをおすすめします。中堅規模の国内企業にとっては、グローバル標準のプラットフォームゆえに導入・運用の工数が想定を超える可能性がある点も、検討時に考慮するとよいでしょう。 こんな人におすすめ - グローバルに展開しており、複数言語・複数チャネルのVOCを統合したい大企業のCX担当者 - CXとEXを同一プラットフォームで管理したいが、社内にデータ分析専任リソースがある組織 - グローバル標準のCXMプラットフォームを求めており、日本語サポートよりも機能網羅性を優先する企業 ### Medallia Experience Cloud — NPSをコア指標に全社展開したいエンタープライズ企業に 評価軸 評価 サービス名・公式リンク Medallia Experience Cloud NPS専門性 ◎ NPSをコア指標にリアルタイム全社フィードバック展開 実装サポート ○ エンタープライズ向け専任サポートチーム 中堅規模適合 △ エンタープライズ規模を主なターゲットとする CX×EX統合 ○ CX主軸・EX連携は追加設定が必要なケースあり Medallia Experience Cloudは、NPSをコア指標として据え、リアルタイムで顧客フィードバックを全社展開できるCXMプラットフォームとして知られています。グローバル標準のCXM基盤を求めるエンタープライズ規模の組織に向いているとされています。 特徴は、リアルタイムアラート機能による即時対応体制の構築と、複数チャネル(店舗・Web・コールセンター等)の顧客体験データを一元管理できる点です。大規模組織でNPSを経営指標の中心に置き、全部門横断で改善文化を根付かせたいケースでは有力な選択肢となります。 一方で、エンタープライズ向けの価格体系であるため、中堅規模の企業にとっては導入コストと運用工数の両面で慎重な見極めが必要とされています。日本語サポートの対応範囲については、公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。 こんな人におすすめ - NPSを経営のコアKPIとして位置づけ、全社リアルタイム展開したい大企業のCX責任者 - グローバル標準のCXMプラットフォームを導入し、複数チャネルのフィードバックを統合したい組織 - エンタープライズ向けの専任サポートと豊富な連携機能を重視する企業 ### Qualtrics XM Platform — CX・EX横断の高度な統計分析と拡張性を求める企業に 評価軸 評価 サービス名・公式リンク Qualtrics XM Platform NPS専門性 ○ NPS標準搭載・CX/EX横断データ分析 実装サポート ○ 認定パートナー経由での導入支援 中堅規模適合 △ 大企業〜中堅上位層が主なターゲット CX×EX統合 ◎ CX・EX・ブランド・製品の4領域を横断 Qualtrics XM Platformは、NPS測定に加えCX・EXを横断的に統合し、高度な統計分析や外部システム連携を重視する企業向けのプラットフォームです。Salesforce・HubSpotなどの主要CRMとの連携が充実しており、既存システムとのデータ統合を重視する組織に向いているとされています。 特徴として、調査設計の自由度が高く、独自のアンケートフローや分岐条件を細かく設定できる点が挙げられます。研究機関・大企業での学術的な調査設計にも対応できる分析機能の深さは、他サービスとの差別化ポイントの一つです。 将来的なプラットフォーム拡張を見据えた導入を検討している企業や、既存SaaSとのAPI連携を優先する組織にとっては有力な選択肢です。一般的に、導入・カスタマイズには専門知識を持つパートナーの支援が必要とされる場合があります。 こんな人におすすめ - Salesforce・HubSpot等の既存CRMとのデータ統合を重視し、高度な統計分析基盤を求める企業 - CX・EX・ブランド調査を同一プラットフォームで横断管理し、将来的な拡張も見据えたい組織 - 社内にデータ分析専任リソースがあり、プラットフォームの柔軟性を最大限活用できる企業 ### アスマーク NPS調査サービス — 調査設計〜分析レポートを専門家に一貫依頼したい企業に 評価軸 評価 サービス名・公式リンク アスマーク NPS調査・顧客満足度調査サービス NPS専門性 ○ NPS調査設計・実施・分析レポートを一貫支援 実装サポート ○ 調査ごとのサポート。継続改善PDCAは別途設計が必要 中堅規模適合 ○ 中堅〜大手まで幅広く対応 CX×EX統合 △ CS調査が中心。EXとの統合は別途設計が必要 株式会社アスマークのNPS調査・顧客満足度調査サービスは、調査設計から実施・分析レポートまでを一貫して支援する調査専門会社のサービスです。独自のツールを社内に導入するよりも、専門家に調査を依頼したいという企業に向いているとされています。 特徴は、リサーチのプロフェッショナルが設問設計・集計・分析レポート作成まで対応する点です。自社でアンケートを設計・運用する工数が取れない場合や、初めてNPS調査に取り組む企業にとってはスモールスタートしやすい選択肢です。 継続的な改善PDCAをSaaSで自社運用したいという要望には別途の仕組みが必要になる場合があります。「まず一度きちんとした調査を実施してから次のステップを考えたい」という段階の企業に適しているでしょう。 こんな人におすすめ - 初めてNPS調査に取り組む企業で、設問設計から任せられる専門家を探している担当者 - 社内リソースが限られており、調査の設計・実施・レポート作成を一括で外部に依頼したい組織 - まず単発の調査でNPSの現状を把握し、その後の施策を検討したいフェーズの企業 ## 貴社の条件に合うサービスの選び方:ケース別推奨 ここまで5サービスを比較してきました。最後の一押しとして、貴社の状況に応じた選び方を整理します。どのサービスも「誰にとっても最高」ではなく、自社の課題と規模に最もフィットするかが唯一の判断基準ということです。 ### CX改善を「仕組み」にしたい中堅企業には伴走型を選ぶ **「測定→分析→改善アクション」を一気通貫で完走させたい中堅企業**には、弊社のような伴走型サービスが適しています。ツール単体を導入して自己流でPDCAを回そうとすると、データが蓄積されても「次に何をするか」が属人化し、改善が止まるというパターンが一般的に見られます。12週間のFactBase Workshopのような伴走型の仕組みを選ぶことで、組織にPDCAの型が定着していきます。 特に、従業員満足度と顧客満足度を別々に管理しているサイロ状態の組織では、この「つなぎ」の設計が重要です。スタッフの心理的リソース枯渇がCX低下の根本原因であるという視点を持つと、EXとCXを同一基盤で計測することの意義が驚くほど明確になります。これはどのグローバルSaaSでも語られていない、弊社独自の実装思想ということです。 弊社の試算では、リピート率が5pt改善することで年間+120万円の増分売上になるケースがあります。また離職率20%改善で年間144万円の削減が見込める試算もあります。ツールの費用対効果を稟議で説明する際に、この「改善余地の定量化」ができるかどうかが、承認を得るための大きな差別化になります。 ### グローバル展開・高度な統計分析が必要な企業には専門プラットフォームを Medallia・Qualtrics・InMomentは、**グローバル展開企業・エンタープライズ規模の組織**にとって有力な選択肢です。多言語・多チャネルのVOCを統合し、既存CRMと高度に連携したプラットフォームを求めている場合は、これらのサービスが適しているとされています。社内に専任のデータ分析チームがあり、プラットフォームの機能を最大限に使いこなせる体制が整っていることが前提になります。 ただし、導入コストと運用工数については事前に詳細な見積もりを取り、総所有コストで比較することをおすすめします。機能の豊富さと、実際に組織で使いこなせるかどうかは別の問いです。弊社がこれまで伴走してきた経験から言うと、ツールの機能がどれほど優れていても、組織に「改善の型」が根付かなければ投資対効果は出ないということです。 ### まず調査だけを依頼したいフェーズにはリサーチ専門会社が適切 「NPSの現状を把握するための単発調査を専門家に依頼したい」という段階の企業には、アスマークのようなリサーチ専門会社が適しています。設問設計から集計・レポートまでを外部に一任できるため、社内リソースが限られている場合にもスモールスタートできます。 ただし、単発調査で終わってしまうケースが多いという業界の傾向があります。調査結果をPDCAに変える「実装の型」が次のステップとして必要になることを念頭に置いておくとよいでしょう。調査と改善サイクル設計は、つながって初めて価値が出るということです。 ## まとめ:中堅企業が顧客満足度調査ツールを選ぶ際の3つの判断軸 5サービスを比較してきた中で、最終的な判断軸は3つに集約できます。①**改善アクションまでの一気通貫設計があるか**、②**中堅規模に過剰投資にならないフィット感があるか**、③**CXとEXを同一基盤でつなぐ視点があるか**です。これらが揃ったサービスが、貴社の条件に最もフィットする選択肢になります。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPSのスコアを改善アクションに「つなぎ」、組織の中にPDCAを根付かせることを一貫したテーマとして30年間取り組んできました。2度のイグジットを経た経営者として実感しているのは、CX-ESの改善は「ツール選定」ではなく「実装の完走」によって価値が生まれるということです。 貴社の条件——従業員500〜5,000名規模・3店舗以上・CXとEXを統合的に改善したい——に当てはまる場合は、弊社のサービスが最もフィットする選択肢になると考えています。まずは相談だけでも歓迎です。改善余地の試算も含めて、貴社の状況に合った提案をお届けします。 また、顧客体験価値を深掘りするうえでは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さについての記事や、これまでの調査から大きな転換点となった弊社の知見もあわせてご覧いただけると、より立体的な理解につながると思います。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPSを測っているが改善アクションへの橋渡しが属人化している中堅企業のCX担当者 - CXとEXを同一基盤で可視化し、スタッフの状態と顧客体験の因果を掴みたい経営層 - グローバルSaaSは過剰・高額と感じており、日本語で伴走してくれる専門パートナーを探している方 弊社サービスの詳細・料金について 料金は店舗数×単価型(例:64院規模で月額30万円)、プロジェクト型(50万〜250万円/案件)、EX伴走型(250万〜400万円/年)など、貴社の規模と課題に応じてご提案します。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談してみる(押し売りなし) ## よくある質問 中堅企業がNPSツールを導入するのに適したタイミングはいつですか 「NPSを測り始めたがスコアが改善につながらない」と感じた時点が、ツールや仕組みを見直す適切なタイミングとされています。単発のアンケートを実施した経験があり、次の段階として継続的な改善サイクルを設計したいと考えているフェーズの企業には、伴走型サービスの導入が特に効果的と言われています。 NPS調査ツールとNPS改善支援サービスはどう違いますか NPS調査ツールはスコアの収集・可視化を主目的とするのに対し、NPS改善支援サービスはデータ収集から分析・改善アクション・PDCAサイクルの定着まで一気通貫で支援するものです。ツールだけを導入しても「次に何をするか」が自己流になるケースが多く、改善完走率の観点では伴走型支援との組み合わせが有効とされています。 グローバルSaaSと日本の専門サービスはどちらを選ぶべきですか グローバル展開・多言語対応・既存CRMとの高度な連携を優先する大企業にはグローバルSaaSが適しているとされています。一方、従業員500〜5,000名規模の中堅企業で、日本語サポート・中堅規模への最適化・改善サイクルの伴走支援を重視する場合は、日本の専門サービスがフィットするケースが多いと言えます。総所有コスト(導入・運用・社内工数)を含めて比較することが重要です。 CXツールとEXツールは別々に導入すべきですか CXとEXを別々に管理するサイロ状態のままでは、スタッフの状態が顧客体験に与える影響(EXサイロ・CXサイロ問題)を見逃すリスクがあります。接客品質のばらつきやリピート低下の根本原因がスタッフの心理的リソース枯渇にある場合、CXデータだけを見ても対策が的外れになることがあります。同一基盤でCX×EXを統合できるサービスを選ぶことで、因果関係を把握した改善設計が可能になります。 NPSツール導入の費用対効果はどのように試算できますか 一般的な試算方法として、リピート率の改善幅×客単価×来店回数で増分売上を計算する方法があります。例えば、リピート率が5pt改善した場合に年間+120万円の増分売上になるというケースがあります。また離職率の改善(採用・研修コストの削減)も重要な指標で、離職率20%改善で年間144万円削減という試算もあります。弊社では初回相談時に貴社の規模・業種に応じた改善余地の試算もお届けしています。 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客満足度を上げたい企業必見!NPS向上の第一歩から実行まで --- title: 中堅企業のNPS測定費用相場と失敗しない選び方【2026年版】 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5537/ --- # 中堅企業のNPS測定費用相場と失敗しない選び方【2026年版】 複数のNPS測定サービスを比較検討している中堅企業の方へ。「費用感がつかめない」「導入したのに改善につながらない」という声を、弊社は驚くほど多く耳にしてきました。NPS測定の世界は、大企業向けの高額ツールと、機能が物足りない廉価版の二極化が進んでいます。中堅企業にとって本当に必要なのは、その両極の間にある「実装できる仕組み」です。 弊社トータルエンゲージメントグループが30年の経営実践と2社のイグジット経験から体得してきたのは、「測定することと改善することは、まったく別のスキルだ」という事実です。本記事では、**2026年版の費用相場**と、中堅企業が本当に使えるサービスの選び方を、具体的な比較軸とともにお届けします。 **こんな方にオススメ** - NPS測定を導入済みだが、スコアが改善につながっていないと感じている経営者・CX責任者 - Qualtricsなど大企業向けツールは高額すぎると感じており、中堅規模に合ったサービスを探している方 - 従業員満足度(ES)と顧客満足度(CS)を同時に改善する仕組みを構築したい方 **この記事を読むと…** - 中堅企業におけるNPS測定の費用相場(規模別・サービス別)が把握できる - 費用だけで選ぶと起きる「実装失敗」のパターンと回避策が理解できる - 貴社の規模・課題にフィットするサービスの選定基準が明確になる 選定基準 費用相場 サービス比較 ケース別推奨 まとめ ## NPS測定が中堅企業で「機能しない」3つの構造的な理由 NPS測定の導入が成果につながらない原因は、ツールの良し悪しではなく、選定の前提にあることがほとんどです。費用や機能だけを比較して選ぶと、実装の段階で必ず壁にぶつかります。弊社がこれまで伴走してきた中堅企業の事例から、構造的な失敗パターンを3つに絞り込みました。 ### 「測定止まり」になる構造問題 **NPS測定で最も多い失敗は、調査が終わった時点でプロジェクトが完結してしまうことです。**スコアを可視化する機能は優れていても、そのデータを現場のオペレーションに落とし込む「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。弊社が体得してきた知見をひとことで言うなら、「見える化」と「整える」は別のスキルだということです。 特に中堅企業では、専任のCX部門がなく、現場マネージャーがデータ分析から改善施策の立案まで兼任するケースが多く見られます。そのような体制では、月次でスコアを確認していても、具体的にどの接客行動を変えるべきかの判断基準が定まらず、結果として現場に「また調査か」という疲弊感だけが積み重なっていきます。 ### EXとCXの「サイロ化」が改善を阻む **顧客満足度(CX)だけを測定していても、スタッフの心理的リソースが枯渇していれば、改善は限界に達します。**接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフのスキル不足ではなく、組織内の曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割が、個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果として表れていることがほとんどです。 美容・ヘルスケア業界でよく見られる因果チェーンがあります。スタッフの表情が硬くなり、カウンセリングが雑になり、提案が浅くなり、指名が増えなくなり、顧客が黙って離脱していく。このサイクルの起点は「スタッフのやる気の問題」ではなく、組織システムの不具合なのです。CXとEXを同一プラットフォームで同時に可視化できない限り、この因果構造は見えてきません。 ### ツールの規模ミスマッチが運用を止める **大企業向けに設計されたツールを中堅企業が導入すると、機能の20〜30%しか使いこなせず、コストパフォーマンスが著しく低下する傾向があります。**Qualtricsのような高機能ツールは、専任のデータサイエンティストと充実したIT部門が前提の設計です。一方で、廉価な汎用アンケートツールは、業種特性に合わせたカスタマイズや改善サイクルの支援機能が不足しています。 中堅企業に必要なのは、シンプルに運用できる測定機能と、現場が実際に動ける改善プロセスの設計支援が一体となったサービスです。ツール単体の費用比較だけで選定を進めると、導入後に「使われないシステム」が出来上がるリスクが高まります。 ## 2026年版・中堅企業のNPS測定費用相場 費用の比較をする前に、ひとつ実感していただきたいことがあります。NPS測定の「費用」は、ツールのライセンス料だけで考えるのではなく、改善実装までの総コストで捉えることが重要です。安価なツールを選んだ結果、コンサルティング費用が別途発生するケースは、業界内で一般的に見られる傾向です。 ### 企業規模別の費用目安(2026年時点) **中堅企業のNPS測定費用は、規模と支援範囲によって月額10万円台から数百万円/年まで幅広く分布しています。**以下は、弊社が把握している市場の傾向と、弊社サービスの実績値をもとにした目安です。なお、他社の料金は各社公式サイトでご確認ください。 企業規模の目安 測定ツールのみ(年額目安) 改善支援込み(年額目安) 主な用途 従業員30〜50名・3〜10店舗 60万〜120万円/年 150万〜300万円/年 店舗別スコア比較・スタッフ改善 従業員50〜150名・10〜30店舗 120万〜250万円/年 300万〜500万円/年 CX-EX統合・PDCA実装支援 従業員150名以上・30店舗以上 250万〜400万円/年 400万〜800万円/年 経営KPI連動・全社改善サイクル CAUTION 上表の「測定ツールのみ」価格帯でサービスを契約した場合、改善施策の立案・実装・PDCAは自社リソースで対応する必要があります。専任担当者がいない中堅企業では、運用が形骸化するリスクに注意が必要です。 ### 「安いだけで選ぶ」と起きる隠れコスト **低価格帯のNPS測定ツールを選んだ企業が1〜2年後に直面するのが、「追加コンサルティング費用」と「測定再設計費用」の二重支出です。**一般的に言われているように、初期費用を抑えた分、運用中のカスタマイズや改善支援を別途外注するケースが多く見られます。 弊社が伴走した企業の中には、年間60万円のツールを2年使い続けたものの、改善成果が見えずに廃止し、あらためて実装支援込みのサービスに切り替えたケースがあります。結果として、2年間で合計300万円以上を費やしながら、有効なPDCAサイクルが確立されたのは切り替え後でした。費用対効果を最大化するには、初期設計の質が最も重要です。 ### 弊社サービスの実績価格例 **弊社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTは、月額型と年額型の両方に対応しており、店舗数に応じた単価設計になっています。**実際の導入実績として、センチュリー21では年額約178万円、やずやでは年額約367万円、門倉組では年額257万〜377万円での契約実績があります(いずれも規模・スコープに応じた価格です)。 また、12週間のFactBase Workshopはプロジェクト型で50万〜250万円、EX伴走型の年間支援は250万〜400万円が目安です。いずれも「測定して終わり」ではなく、改善実装まで完走できる体制での価格設定です。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 ## 主要NPS測定サービスの徹底比較【2026年版】 中堅企業が現実的に比較検討するNPS測定サービスを、弊社を含めて整理します。各サービスは、それぞれ異なる強みを持ち、貴社の規模・課題・運用体制によって最適な選択が変わります。以下の比較表と個別解説を参考に、自社に合ったサービスをお選びください。 評価軸 YourVoice NEXT(TEG) エモーションテック Qualtrics マイナビNPSサーベイ **中堅企業への適合性** ◎ 30〜150名・3店舗〜に最適設計 ○ 中堅〜中規模向け △ 大企業向け・IT体制が必要 ○ 中小〜中堅向け **CX×EX統合可視化** ◎ 同一プラットフォームで同時測定 ○ CX中心・EXは別途 ○ 設定次第で可能 △ NPS中心・EX連携は限定的 **改善実装支援** ◎ 12週間伴走型・PDCA完走設計 ○ コンサル別途オプション △ 基本ツール提供・支援別途 ○ 一部支援あり **独自指標・カスタマイズ** ◎ FRS™(2回目来店率)独自指標あり ○ カスタマイズ可 ◎ 高度カスタマイズ可 △ 標準設計が中心 **費用水準(年額目安)** 178万〜377万円(実績値) 要問い合わせ 要問い合わせ(高額帯) 要問い合わせ INFO 上表のエモーションテック・Qualtrics・マイナビNPSサーベイの費用は、各社公式サイトでの公表情報に基づく分類です。詳細な価格は各社へ直接お問い合わせください。弊社サービスの費用のみ、実際の導入実績値を記載しています。 ### YourVoice NEXT(株式会社トータルエンゲージメントグループ) — CX×EX同時改善を完走させる伴走型 サービス名 YourVoice NEXT(株式会社トータルエンゲージメントグループ) 中堅企業適合性 ◎ 30〜150名・3店舗〜の規模に最適設計 CX×EX統合 ◎ 同一プラットフォームで顧客・従業員を同時可視化 改善実装支援 ◎ 12週間FactBase Workshopによる伴走型PDCA 独自指標 ◎ FRS™(2回目来店率)・NPSギャップ分析 費用水準 178万〜377万円/年(実績値) 弊社のYourVoice NEXTが中堅企業に支持される最大の理由は、測定から改善実装まで一気通貫で設計されている点です。多くのNPSツールが「測定して終わり」になる業界慣行に対して、弊社は「消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える実装の型」を必須要素として組み込んでいます。 弊社独自のFRS™(Favorite Return Score)は、NPSのような「推奨意向」ではなく、実際の2回目来店行動を測定する指標です。感情的な評価と実際の行動にギャップが生じやすい業種(不動産・美容・ヘルスケア等)では、このギャップを定量化することで年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が見えてきた事例があります。 また、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで統合可視化できることは、競合サービスの多くが対応していない弊社の差別化点です。現場スタッフの心理的リソース枯渇がCX低下につながるという因果構造を、データで捉えることができます。 こんな人におすすめ - NPS測定を導入済みだが改善に結びついていないと感じている企業 - 従業員満足度と顧客満足度を同時に改善したい店舗系ビジネスの経営者 - 改善実装まで伴走してくれるパートナーを探している中堅企業 ### エモーションテック — CX分析の深度を重視する企業向け サービス名 エモーションテック 中堅企業適合性 ○ 中堅〜中規模向けのCX分析に対応 CX×EX統合 ○ CX分析が中心・EX連携は別途検討が必要 改善実装支援 ○ コンサルティングサービスとの組み合わせで対応 独自指標 ○ 感情分析・テキスト分析機能あり 費用水準 公式サイトよりお問い合わせください エモーションテックは、CX(顧客体験)に関するデータ分析の深度を重視するサービスです。感情分析やテキストマイニングの機能が充実しており、顧客の声から深いインサイトを引き出したい企業に向いているとされています。 ただし、EXとの統合可視化は標準機能としては限定的であり、改善実装の支援については別途コンサルティングサービスとの組み合わせが一般的です。データ分析リテラシーの高い専任担当者がいる企業や、CX分析に特化した深掘りを優先したい場合に適した選択肢といえます。 こんな人におすすめ - 顧客の声の分析・テキストマイニングに強みを置きたい企業 - データ分析専任担当者が社内にいる中堅〜中規模企業 - CX分析の深度を優先し、EX連携は後から検討したい場合 ### Qualtrics — 大規模・高度カスタマイズを求める企業向け サービス名 Qualtrics 中堅企業適合性 △ 大企業・IT体制が充実した組織向け CX×EX統合 ○ 設定・カスタマイズ次第で対応可能 改善実装支援 △ 基本はツール提供・実装支援は別途 独自指標 ◎ 高度なカスタマイズ・多彩な指標設計が可能 費用水準 公式サイトよりお問い合わせください(高額帯) Qualtricsは世界的なXM(エクスペリエンスマネジメント)プラットフォームとして、大企業を中心に広く使われているサービスです。高度なカスタマイズ性と豊富なデータ統合機能が強みであり、専任のIT・データチームが運用する体制を持つ組織では、非常に強力なツールとなります。 ただし、中堅企業が単独で導入すると、機能の大部分を使いこなせないまま高額なライセンス費用を支払い続けるリスクがあるとされています。中堅規模でQualtricsを検討する場合は、内製できる体制の有無と、改善実装支援の別途確保を慎重に検討することが大切です。 こんな人におすすめ - 500名以上の大規模組織・グローバル対応が必要な企業 - 専任データサイエンティスト・IT部門が内製できる体制がある - 高度なカスタマイズとシステム連携を優先したい場合 ### マイナビNPSサーベイ — スモールスタートを重視する企業向け サービス名 マイナビNPSサーベイ 中堅企業適合性 ○ 中小〜中堅向けのスモールスタートに適している CX×EX統合 △ NPS測定が中心・EX連携は限定的 改善実装支援 ○ 一部サポートメニューあり 独自指標 △ 標準的なNPSスコア設計が中心 費用水準 公式サイトよりお問い合わせください マイナビNPSサーベイは、NPS測定をまず始めてみたいという段階の中小〜中堅企業に向いているサービスです。比較的シンプルな操作性と、馴染みのあるマイナビブランドの信頼性が導入のハードルを下げています。 ただし、EXとの統合可視化や、業種特性に応じたカスタマイズ機能は限定的です。NPS測定の初期段階として活用し、改善サイクルを本格稼働させる段階では、より実装支援が充実したサービスへの移行を検討する企業が多いとされています。 こんな人におすすめ - NPS測定を初めて導入するスモールスタートの段階にある企業 - まずスコアの変化を把握したいフェーズの中小〜中堅企業 - 将来的な本格導入に向けて現状把握を先行したい場合 ## 貴社の状況別・失敗しないサービス選定の判断軸 ここまで費用相場と各サービスの特性を見てきました。ところが今は違います。2026年のNPS市場においては、「どのツールが良いか」という問いより、「自社はどのフェーズにあるか」という問いのほうが、はるかに重要な選定基準になっています。以下の判断軸で、貴社の状況を整理してみてください。 ### 「測定済み・改善未着手」の企業に最適な選び方 **すでにNPS測定を実施しているものの、改善PDCAが回っていない企業には、「実装支援込み」のサービスへの移行が最も効果的です。**この状態の企業に必要なのは、新しいツールではなく、現場が実際に動ける「判断基準の言語化」と「教育・称賛・PDCAの実装の型」です。 弊社のFactBase Workshopは、12週間で測定データを現場のオペレーションに落とし込む伴走型プログラムです。「調査で見えた課題」を「現場が自走できる改善サイクル」につなぎ直す設計になっています。従業員の声を集めるだけでなく、その声を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「つなぎ」の部分を、弊社が伴走します。 また、これまでの調査から大きな転換点で指摘しているように、従業員のエンゲージメントと顧客体験の相関は、データで見えてはじめて経営の意思決定に組み込まれます。測定と改善を別々に運用していた組織が、統合設計に切り替えたときに驚くほど大きな変化が生まれているのは、弊社が伴走してきた実例からも明らかです。 ### 「初めてのNPS導入」を検討している企業の判断基準 **NPS測定を初めて導入する中堅企業は、「スモールスタートで試す」か「最初から実装支援込みで設計する」かの二択が基本になります。**どちらを選ぶかは、自社の改善スピードへの期待と、専任担当者の有無によって変わります。 スモールスタートで試す場合は、比較的低コストのNPS測定ツールから始め、スコアの変化を3〜6か月観察するアプローチが一般的です。ただし、この方法で本当の改善成果につながるには、データを見て動ける専任担当者が必要です。 一方、最初から実装支援込みで設計する場合は、初期費用は高くなりますが、PDCAサイクルが早期に確立される可能性が高くなります。弊社が伴走した企業の実感として、最初の設計品質が、その後の改善スピードを決定的に左右します。「測定して考える」より「設計して測定する」ほうが、実際の成果につながる完走率が高いということです。 POINT 弊社の試算では、リピート率が5ポイント改善すると年間約120万円の増分売上が見込まれ、離職率が20%改善すると年間約144万円のコスト削減につながります。NPS改善の費用対効果は、「測定コスト」ではなく「改善によるビジネス成果」で評価することが大切です。 ### 「向いていない企業」を正直に伝えます **すべての中堅企業にNPS測定の本格導入が適切かというと、そうではありません。**以下のような状況にある場合は、NPS測定サービスへの投資より先に取り組むべきことがある可能性があります。 - 現場の運用オペレーションが定まっておらず、まず標準化が必要な段階 - 経営層がCX改善に関心を持っておらず、改善施策に予算承認が得られない環境 - データを見て動ける担当者がおらず、測定結果を活用する体制が整っていない これらの状況であれば、まず組織設計の整備を優先することをおすすめします。弊社でも、こうした状況の企業には、測定ツールの提案より先に組織の課題整理から始める伴走をご提案しています。また、顧客の体験価値を上げるためのファッション・アパレル業界の創意工夫から見えたのは、顧客の声を聞く力を養うことの大切さでも触れているように、「聞く準備」ができてはじめて、測定が意味を持ちます。 ## まとめ — 費用より「完走できる設計」で選ぶ 中堅企業のNPS測定において、費用相場を把握することは選定の第一歩です。ただし、最終的な判断基準は費用ではなく設計にあります。「測定して終わり」か「改善を完走できるか」、この違いが、長期的な投資対効果を分けます。 2026年の市場において、中堅企業が体得すべき選定基準を3点に絞るとすれば、次のようになります。 - CXとEXを統合可視化できるか(片方だけでは因果構造が見えない) - 測定から改善実装まで一気通貫で伴走してくれるか(「調査止まり」を防ぐ) - 自社規模・業種に合った設計になっているか(大企業向けの機能過剰は運用崩壊を招く) 弊社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTとFactBase Workshopは、この3点をすべて満たすサービスとして設計されています。「測定して改善する」サイクルを12週間で仕組み化し、**PDCAを自走できる組織に変える**ことを目標に伴走しています。また、「HOTERESOnline」に寄稿掲載の内容でも示したように、顧客接点でにじみ出るサービス品質は、組織の設計から生まれるものです。 YourVoice NEXT × FactBase Workshopがおすすめな人 - NPS測定を導入済みだが改善PDCAが回っていない中堅企業 - CXとEXを統合して、現場から変革を起こしたい経営者・CX責任者 - 12週間で改善サイクルを仕組み化し、自走できる組織をつくりたい方 弊社サービスの費用・導入の流れについて 月額型(店舗数×単価)とプロジェクト型(50万〜250万円/案件)、EX伴走型(250万〜400万円/年)があります。まずは無料相談で貴社の状況をお聞かせください。最適なプランをご提案します。 無料相談はこちら ## よくある質問 中堅企業がNPS測定を始める際の適切な予算規模はどのくらいですか? 従業員30〜50名・3〜10店舗規模であれば、測定ツールのみで年間60万〜120万円、改善支援込みで年間150万〜300万円が目安です。ただし、改善支援込みのサービスは「測定して終わり」になるリスクが低く、長期的な費用対効果が高くなる傾向があります。弊社の場合は、実績に基づいた費用見積もりを無料相談でご提案しています。 NPSスコアが高いのにリピート客が増えないのはなぜですか? NPSは「推奨意向」を測る指標であり、実際の再来店行動と一致しないケースがあります。弊社が開発したFRS™(Favorite Return Score)は、実際の2回目来店行動を測定する独自指標であり、NPSスコアとの間にギャップが生じている場合、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が隠れていることがあります。感情的な評価と実際の行動の両方を測定することが重要です。 従業員満足度(EX)と顧客満足度(CX)を同時に改善するにはどうすればよいですか? CXとEXを同一プラットフォームで統合可視化することが出発点です。接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフのスキル不足ではなく、組織システムの不具合が個人の心理的リソースを消耗させている結果として現れることがほとんどです。弊社のYourVoice NEXTはCX×EXの同時可視化に対応しており、因果構造をデータで捉えることができます。 NPS測定の導入後、改善PDCAが回らなくなる原因は何ですか? 最も多い原因は、「測定データを現場の判断基準に変換する仕組み」がないことです。従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。弊社のFactBase Workshopは、この「つなぎ」の部分を12週間で仕組み化する伴走型プログラムです。 Qualtricsと弊社(TEG)のサービスの主な違いは何ですか? Qualtricsは大企業・IT専任チームを前提とした高機能ツールであり、中堅企業が単独で導入すると機能を使いこなせないリスクがあります。弊社のYourVoice NEXTは中堅企業(従業員30〜150名・3店舗〜)に最適化された設計であり、CX×EX統合可視化・FRS™独自指標・12週間改善伴走が一体となったサービスです。ツール提供に留まらず、改善を完走させることに特化している点が最大の違いです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 顧客満足度を組織全体で共有する仕組みづくり|データ活用の実践例 --- title: 中小企業診断協会のシンポジウムで、代表の池田が共同執筆した論文が協会会長賞を! date: 2023-11-12 url: https://total-engagement.jp/column/information/3296/ --- # 中小企業診断協会のシンポジウムで、代表の池田が共同執筆した論文が協会会長賞を! ## 11月2日に東京ガーデンパレスで行われた中小企業診断協会シンポジウムで、 **会長賞受賞しました。** 中小企業診断士と聞いて、知らない人はいらっしゃらないのではと思います。 中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家で、国家資格として、経済産業大臣が登録します。 縁あって、大手広告代理店に勤務しながら中小企業診断士の資格を持っている増田浩一さんと、論文を書くことになりました。 折角なので、CXを活用した業務改善の現場での知見をまとめることになりました。 そのため当社のクライアント様にも協力をいただき、当社の「FACT based WorkShop 」を利用いただきた成果をまとめました。 (FACT based WorkShop は2回の調査と3回のワークショップを組合せたプログラムになり、短期間で成果が見えるものになっております) 実際の宿泊業のクライアントで行った調査と、その結果ベースにした改善活動の一連の流れでした。これを増田さんがCV(カスタマーバリュー)サークル改善活動と命名し、論文と当日のプレゼンテーションを行いました。 シンポジウムでの発表者 増田さん 最近のスタートアップのピッチとは違い、40分の長めのプレゼンとその後の質疑応答でした。さすが中小企業の支援を多くされている先生方なだけに、的確で芯を食った質問をいただきました。増田さんの受け答えも淀みなく納得感の高い形で終了しました。 目指していた経産大臣賞(最高賞)は惜しくも逃しましたが、会長賞(準優勝かなあ)を戴きました。 当社が行っているCX-EX(顧客−従業員体験)の「見える化」とそのデータの利活用支援が、ようやく様々な方にも評価いただけるようになってきたと嬉しく感じています。 ご興味ありましたら、是非「FACT based WorkShop」記事をご覧になってください。 https://total-engagement.jp/column/information/2252/ 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます - 今日から実践できるエンゲージメントレッスン「売上につながる挨拶って何だろう?」 --- title: 事務の王様「キングジム」の型破りだけど参考にしたい経営術 date: 2015-07-10 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/241/ --- # 事務の王様「キングジム」の型破りだけど参考にしたい経営術 「キングジム」と聞くと、テプラやファイルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。普段オフィスで当たり前のように使っているこういった製品ですが、そこには必ず会社や開発者の思いと情熱があってはじめて私たちは込められているものです。 テプラやファイルにとどまらず、数多くのユニークな商品を世に送り出しているキングジムは、その開発術や考え方もとてもユニークでした! ## 絶対に曲がらないキングジムの信念が生み出すもの キングジムはもともと1927年(昭和2年)に、「名鑑堂」として創業。その後創業者の宮本英太郎氏の「事務の王様になりたい」という思いから「キングジム」に社名変更したのだとか。 **独創的な商品を開発し、あらたな文化の創造をもって社会に貢献する** という経営理念の下、文字入力のみに特化した電子メモ帳「ポメラ」(下記画像)や、マウス型スキャナ、オフィスで使える超小型洗濯機など、理念に掲げる通りの独創的な商品を生み出しています。 それはなぜなのか? キングジムは、開発会議で参加者の大半が反対したとしても、1人が賛成すれば商品化されるからです。これは、9割の人がいらないと思っても、1億2000万人の日本人人口の1割が欲しいと思えば1200万台売れるという考え方に基づいたもの。 例えば前述のポメラ、当初販売に賛成したのは1人、さらに実際文字しか打てないということで、街でその必要性について聞いてもほとんどの人が「いらない」と回答。でもふたを開けてみれば、2014年の時点で累計約30万台を売り上げる大ヒット商品に。ポメラを愛用している人の中には、芥川賞受賞作家の津村記久子さんがいますが、津村さんはノートパソコンだとネットやメールをチェックしてしまい執筆に集中できないので、「書くだけ」のポメラが創作活動に欠かせないのだとか。ポメラがなくなったら困ると、一台予備で買ってあるほどだそう。 さらには「市場調査はしない」というスタンスをとっているキングジム。これは、世の中にないものを市場調査で聞いてもわかるはずがないから。世の中にないものを作って売り出していくこと、アイデアのある新しい商品を作ることにやりがいを感じているキングジムだからこその姿勢と言えるでしょうか。 そういえばアップル創業者の故スティーブ・ジョブス氏がマーケティング調査に関する質問を受けた際、「マーケティング調査? 世の中にないものを作ろうとしているのに、ユーザーに聞いて何か良いものが出てくるかい?」と答えていましたが、同じスタンスですね。 結局、良い製品を生み出すためには、周りの声に惑わされることなく、自分達の信念に耳を澄ませ、その信念に従う勇気を持つことが大切なのではないでしょうか。決して簡単なことではありませんが、成長を続ける企業に共通するのはそこなのかもしれません。 ## 従業員と共に成長するキングジム 成長する企業が大切にすべきは“人財“です。キングジムが開発する製品の多くは万人受けするものではありませんが、キングジムがニッチな市場を開拓できているのは、歴代の社長が皆、従業員一人ひとりがチャレンジ意欲を高めて、能力を最大限に発揮できる雰囲気を作るのが自分の役割だと考えているからだと思います。 創業者の孫であり現社長の宮本彰氏も、「いいんですよ、確率なんか低くて。僕『1割』って大好きなんです。打率1割でも必ずホームランを打つなら、すごいバッターじゃないですか」と、祖父のDNAをしっかりと受け継いでいる様子。 また宮本社長は社員がほしいと思うものを作ることにこだわり、商品開発を担当する社員に「上司や周りに惑わされることなく、自分を信じて自分の欲しい製品を作れ」と声をかけ、発売した商品が思ったより売れなくても彼らに責任を取らせることはないのだとか。 企業理念をしっかり貫き、会社が従業員に全幅の信頼を寄せるからこそ、キングジムの従業員は、会社に対する共感や愛着を抱き、貢献したいと願う強い気持ちを持って自発的に動き、更なる改善や新しいサービス・商品等を生み出すことができるのではないでしょうか。下記従業員エンゲージメントフローにもある通り、従業員の共感や愛着はエンゲージメントを高め、持続的成長をもたらすものです。 キングジムのエンゲージメントを高める企業文化、そのまま真似するのは難しいかもしれませんが、参考にできるところは多くあるのではないでしょうか。 参考: http://www.kingjim.co.jp/company/concept http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20150507.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 役職のない組織体制「ホラクラシー」の導入で、ザッポスの約14%の従業員が退職! 従業員エンゲージメントへの影響は? --- title: 事業と人事はクルマの両輪~ICCに参加して date: 2018-09-21 url: https://total-engagement.jp/column/column02/49/ --- # 事業と人事はクルマの両輪~ICCに参加して Designed by Freepik トータルエンゲージメントグループ代表の池田です。 9月3から5日と京都で行われたICCサミットに行ってきました。 こちらはIndustry Co-Creation(ICC)というイベントで、毎年多くのStartupや大企業幹部、投資家が集まり、ともに学び、ネットワーキングをおこなう場になっています。 https://industry-co-creation.com/events/icc-kyoto-2018 私もこの数年このイベントに参加していますが、最近は人材活用についてのセッションが増えています。 人手不足が深刻化する中、人材活用は産業界全体のテーマにもなっていますが、企業活動において最も重要な資源は**「人材」**であることに多くの経営者が気づいたことが要因です。 特にStartupなどでは、イノベーションを起こすためには優秀な人材が欠かせません。そのようなことから、ICCのようなイベントでも、「人材」軸をテーマにした内容が多くなってきています。 私も起業家として、事業戦略の重要性と同時に人事戦略には重きをおいています。現在も試行錯誤を繰り返し、なかなかうまくは行きませんが… わかってきたことは、Startupでは企業成長が早いため、事業戦略だけではなく人事戦略もクルマの両輪にとして重要だということです。 本当にビジョン・ミッションに共感して、それを実現したいと思う仲間と共に事業遂行をしていくきたいと思っていても、能力が高いことを優先して、ビジョン・ミッションに共感していない人を入れてしまうこともあります。 しかし、そのことが後で人事戦略上、大変なブレーキにもなってしまうこともあります。 人材のミスマッチを無くすためにも、採用時のリクルーティングから面談、研修のようなことも、すべてビジョン・ミッションに基づいて行われることが必要です。 そして、常にeNPSのように従業員調査を行い、社内コンデションを見ることは経営者にとって今後不可欠になってくるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - やはりコミュニケーションがeNPSアップの鍵だった ~従業員エンゲージメントの話~ --- title: 五月病を防ぎ、心身共に健康的に働くために取り入れたい”グリーン・エクササイズ“ date: 2016-04-19 url: https://total-engagement.jp/column/others/136/ --- # 五月病を防ぎ、心身共に健康的に働くために取り入れたい”グリーン・エクササイズ“ 新年度が始まり数週間が経ちました。ゴールデンウィークもすぐそこですね。ゴールデンウィークは楽しみですが、気を付けたいのが連休明けの五月病。特に異動、就職、転勤などで大きな変化があった方は、すでにここ数週間で環境の変化に対応しようと心身共に緊張状態になり、ストレスを感じているかもしれません。また、自分の経験やスキルをうまく活かせていないと感じたり、希望していた部署や会社に入った達成感によるバーンアウト(燃え尽き症候群)を感じている方もいるかもしれません。こういった状態は五月病を引き起こす原因になります。 ではそんな五月病を防ぐために私たちができることに、何があるのでしょうか。 ## たった5分で心身の健康に効果があるグリーン・エクササイズ ストレス解消に運動がいい、というのはよく耳にしますが、ジム通いやランニングをするのはハードルが高くて……なんて方もきっといますよね。でもそんな方でも日常気軽に取り入れられるのが、”グリーン・エクササイズ“です。直訳すると「緑の運動」ですが、これは屋外でのエクササイズのこと。 イギリスで行われた研究によると、グリーン・エクササイズをたった5分間行うだけで、気分が明るくなる、自信が持てる、笑顔が多くなる、など、短期・長期の心の健康においてポジティブな効果があるという結果に。最低でも5分間行えばよいので、駅まで歩くだけでも立派なグリーン・エクササイズになります。他にもランチの時間に外に出る、自転車で通勤する、近所を散歩する、といったちょっとしたことを積み重ねれば、より効果が期待できそうですよね。 また、屋外での運動は、ジムなどの屋内での運動に比べて、心の健康面で考えるとその効果が2倍だという研究結果もあります。特に気持ちのよいこの季節は、外を散歩するだけでも、季節の移ろいを目で楽しめたり、風や空気を肌で感じることができたりして、ストレスが溶けていくような感覚を覚えませんか? 私もジムで山登りマシンに乗ることがありますが、やはり木々に囲まれてマイナスイオンをたくさん浴びながら歩く山のハイキングの方がずっと気持ちが良いと感じます。 ## グリーン・エクササイズのもう一つの鍵が緑色 グリーン・エクササイズは屋外でのエクササイズを意味しますが、もう一つ重要なのがその名前にもある緑色。 グリーン・エクササイズを提唱した研究者によって、このような実験が行われました。サイクリングマシンに乗った男性14人に、緑、白黒、赤の3色でフィルターがかけられた自然の風景のビデオを3種類見ながら5分ほどエクササイズしてもらいました。エクササイズ中、色によってどのような気分になるかを質問したところ、緑色の自然の風景を見ている時の方が、白黒や赤のフィルターがかけられたものよりも疲れを感じにくく、気分も清々しくなるものの、赤に関しては怒りのような感情を感じるという結果に。 エネルギーに溢れていて力強く、刺激的なイメージがあるのが赤色。逆に、目が疲れている時に遠くの山の緑を見ると目が休まったり、深い緑に包まれながら森林浴をすると心が静まり安らかになるように、癒しのイメージがあるのが緑色です。ではなぜ緑には癒しのイメージがあるのでしょうか。それには意外な説がありました。 原始時代、狩りや漁で生活を営んでいた人々にとって、豊かな緑(木々や草花)というのは、近くに水と豊富な食料があることの証でした。また、木々は雨風などから身を守り、緑の茂みは危険な動物から身を守り、保温や休息を与えてくれるものでした。結果、人類の進化を経て、私達の脳に緑が”癒しと豊かさの象徴”として組み込まれたのでは、と考えられています。 風に揺れる新緑が爽やかな気持ちにさせてくれるこれからの季節、ぜひグリーン・エクササイズを日々の生活に積極的に取り入れて、緑の持つ力に感謝しながら、五月病知らずで、心身健やかにイキイキと働きたいですね! 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 長所は最初に伝えよう! 第一印象がアップする自己紹介のちょっとしたコツ --- title: 人の振り見て我が振り直そう! NPSと顧客/従業員エンゲージメントが一瞬のうちに急降下してしまうケースとは!? date: 2014-08-14 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/387/ --- # 人の振り見て我が振り直そう! NPSと顧客/従業員エンゲージメントが一瞬のうちに急降下してしまうケースとは!? Facebookのニュースフィードで友人からシェアを通じて流れてきたのが、とあるレストランで開店初日に起きてしまったあるまじき失態を綴ったレポ。本記事は有名ニュースサイトに掲載されていたため「いいね!」やツイートの数も多く、良い情報も悪い情報もこのように一瞬で拡散してしまう時代だということを実感したものです。 元々こちらのレストランは、ユニークなサービスで爆発的な人気の出たレストランが別業態で出店したお店。新業態でも同じような成功を目指し、社員一同試行錯誤しながら店舗が完成し、プレスリリースも配信してお客様とメディアを迎える準備万端! だったはずなのに、「努力が一瞬で水の泡」となってしまったようです。 ## たった1回の訪問で推奨者が批判者に! お客様満足測定の指標、NPS® (ネットプロモータースコア= Net Promoter® Score:顧客推奨意向)をベースに、たった一回の来店でどれだけ記者の方の立場が変わってしまったのか、ステップを踏んで見てみましょう。 **※NPSの概要** 世界の成長企業が採用する、シンプルで運用が簡単な、的確に本音の評価を得ることができる顧客満足度を測るための指標。商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって3つのグループにわけて把握。(下記図参照) **①来店時の立場:推奨者** 別業態のお店を「コスパも味も最強レベル」と評価していただけあって、記者の方は明らかに「推奨者」、期待値も高い状態でした。 **↓** **②注文時の立場:中立者** 開店初日なのに思ったほどお客さんが入っていないこと、コスパも別業態のお店ほどよくないこと、明らかに関係者(会社の重役)と思われる人間が食事をしていてお客さまを迎える状態ではなかったことで、「う~ん、イマイチ」という印象が芽生えてしまいました。 **↓** **③注文後の立場:批判者** 食事をしている最中、関係者の一人が「ここまでは合格点だな」とつぶやく声が聞こえたり、スタッフに指示(ダメ出し)をしているのが聞こえてしまったことで、「オープン前に合格点にすべきだ」と批判したくなる気持ちや、「楽しい食事の時間が台無しだ」という残念な気持ちが強くなってしまいました。 ## 顧客/従業員エンゲージメントへの悪影響 商品やサービスを気に入って繰り返し購入してくれたり、周りに自発的に薦めてくれたり、製品・サービス開発につながる価値のある意見やコメントを提供してくれるのが、「顧客エンゲージメントが強い」と言われるお客様です。ただし今回は全く逆のケースとなってしまい、恐らくリピートすることもなければ、批判の声がウェブ上のニュースからSNSへと拡散してしまい、企業にとっては大きな痛手です。このように信用と顧客エンゲージメントを一瞬で失ってしまうことのないよう、**お客様の「共感」と「愛着」を得て「絆」を深めるために、「エンゲージメント全体戦略」を立案し、実践していくことが重要**です。 悪影響は従業員エンゲージメントにも及びます。オープンを迎え士気高まる大切な日に、他のお客様の前でダメ出しをされてしまったスタッフにとって、これ以上モチベーションが下がることはありません。また、オープンに向けて努力をしてきた裏方の社員だって、もしこの批評記事を見たら「なぜ努力を台無しにするようなことをするんだ」と怒りの気持ちさえ湧き上がってくるはずです。従業員エンゲージメントは、顧客エンゲージメント同様、従業員が会社に対して愛着を感じたり、ビジョンやミッションに共感することで、会社の存続や成長に貢献しようとする行動を起こすもの。**従業員エンゲージメントが強化されることで、①サービス品質の向上、サービス改善・新商品提案、離職率低下など、②顧客数と売上拡大、持続的成長、という連鎖が生まれるため、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントは、車の両輪のように連動させていくことが重要**だと考えます。 (引用元:http://rocketnews24.com/2014/06/26/459100/) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメント向上の最優良事例!? 米スターバックスが従業員の学費を負担する制度を導入! --- title: 人を動かすためのコミュニケーションは簡単な工夫で実践できる! date: 2016-05-24 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/132/ --- # 人を動かすためのコミュニケーションは簡単な工夫で実践できる! 「人を動かす」と聞いて、デール・カーネギー氏の著書『人を動かす』を思い浮かべるビジネスパーソンの方も多いと思いますが、同書の中で彼は、 **1. 相手に誠実な関心を寄せる** **2. 笑顔を忘れない** **3. 名前を呼ぶ** **4. 聞き手に回る** **5. 相手の関心のありかを見抜き、話題にする** **6. 心からほめる** という「人に好かれる6原則」を守ることで、人を動かすことができるとしていました。これは「認めて褒めて肯定して賛同する」…ということが鍵となるということでしょうか。これを簡単に実践したい方には、「はひふへほ」の「みほこさん」がおススメです。 ## 人を動かす「はひふへほ」 **は:「はぁ~!」** **ひ:「ひぃー!」** **ふ:「ふぅー!」** **へ:「へぇ~!」** **ほ:「ほぉー!」** といった形で、会話に感嘆表現を用いてみましょう。恐らく一番多く使うのは「へぇ~!」だと思いますが、自分の話を親身に興味を持って聞いてくれている、と相手を気持ちよくさせることができて、会話やコミュニケーションもよりスムーズになるはずです。 ## 人を動かす「みほこさん」 「みほこさん」とは **み:認める** **ほ:褒める** **こ:肯定する** **さん:賛同する** のことです。「はひふへほ」を使う時の心構えということになるでしょうか。 デール・カーネギー「人に好かれる6原則」を常に心に留めておくのは難しいかもしれませんが、「はひふへほ」の「みほこさん」なら覚えやすいですよね。日々の同僚、部下、上司、取引先とのコミュニケーションで実践し、周りのモチベーションやチームワークを高め、ビジネスを成功に導いてみませんか? 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - マネジメント層が高めるべきは、従業員エンゲージメント強化に直結する心の知能指数(EQ) --- title: 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/others/5144/ --- # 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 採用・評価システムの導入を検討しているのに、「どのツールが自社の人事課題に本当に合うのか」判断しきれていませんか。HR Techツールの比較記事は数多くありますが、NPS計測から従業員エンゲージメント改善まで一気通貫で伴走してくれるサービスとなると、選択肢は驚くほど絞られてきます。 人事業務の効率化を掲げてシステムを導入したものの、「データは取れているのに現場が変わらない」という状態に陥る組織を、弊社はこれまで数多く見てきました。計測して終わり、集計して終わり。その根本にあるのは、ツール選定の段階で**「継続改善まで伴走してくれるか」**という問いを持てていなかったことです。この記事では2026年時点の主要HR Techツール5サービスを同一基準で比較し、最終候補を絞り込もうとしているあなたに、確信を持って一歩を踏み出せる判断軸をお届けします。 **こんな方にオススメ** - 複数のHR Techツールを比較検討中で、最後の一押しが欲しい人事・CX部門責任者 - NPSスコアを取得しているが、改善アクションにつながらず課題を感じている経営者・管理職 - グローバルSaaSは大企業向けすぎると感じ、中堅企業に合ったツールを探しているマネジメント層 **この記事を読むと…** - HR Techツール選定において本当に重視すべき5つの評価軸が体得できる - 主要5サービスの強み・向いている企業像が一目で整理できる - 自社の状況に最も合ったサービスを、確信を持って選べるようになる 選定基準 一覧比較表 各サービス詳細 どれを選ぶか よくある質問 【PR】 10秒でわかる!ぴったりHR Techツール診断 Q1. 貴社のHR Tech導入の最大の目的は何ですか? NPSや顧客・従業員満足度の計測・改善 グローバル規模の大規模CX/EX分析・管理 Q2. 継続的な改善サポートと日本語対応、どちらをより重視しますか? 改善アクションへの伴走サポートを重視 分析機能の高度さ・スケールを重視 Q2. 現在のCX/EX施策の規模感を教えてください。 エンタープライズ規模でのリアルタイム管理 業界ベンチマーク比較・戦略立案を外部に委ねたい おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ Qualtrics等のグローバルSaaSと比べ、計測から改善アクションまで一気通貫で伴走してもらえる点が最大の違いです。中堅〜大企業のCX部門責任者に最も選ばれているサービスです。 無料相談してみる › おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ 高度な分析機能を求めながらも、日本語で丁寧なサポートを受けたい中堅〜大企業には、弊社のYourVoice NEXTとFactBase Workshopの組み合わせが驚くほど効果的です。 無料相談してみる › おすすめ Medallia Experience Cloud エンタープライズ規模のリアルタイムフィードバック管理に強みを持ちます。ただし、改善アクションへの伴走サポートが必要な場合は、株式会社トータルエンゲージメントグループとの併用も検討に値します。 まず比較相談してみる › おすすめ 株式会社電通マクロミルインサイト 業界横断ベンチマーク比較と戦略立案コンサルを外部に委ねたい企業に向いています。自社内での継続改善サイクルを構築したい場合は、株式会社トータルエンゲージメントグループのFactBase Workshopも比較検討してみてください。 まず比較相談してみる › ## HR Techツール選定で後悔しないための判断軸 HR Techツールの選定で最もよく聞く後悔は、「導入したけれど使いこなせなかった」ではありません。「データは集まったが、改善につながらなかった」という声です。これは、選定基準の設計段階でつまずいていることが原因です。 ### 「測りっぱなし」が生まれる本当の理由 NPSや従業員サーベイの結果が改善につながらないのは、ツールの機能不足ではなく、**「計測から改善アクションへの実装の型」**が組み込まれていないからです。従業員の声を集めるだけでは、消耗要因を認識させるだけで終わります。データを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える仕組みがなければ、調査は現場の疲弊を可視化するだけで、むしろ状況を悪化させるリスクすらあります。 弊社が携わってきたケースでは、スコアが取れているのに改善が進まない組織の多くで、ツール選定の段階で「継続改善サポート」の有無を確認していなかったという実態がありました。これは業務量の削減だけでは現場の疲弊が解決しないのと同じ構造です。迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、そこに手を打てるかどうかが、ツール選定の本質的な問いになります。 ### 5つの評価軸が必要な理由 HR Techツールを選定するとき、機能一覧を見比べるだけでは不十分です。弊社では、**5つの評価軸**で比較することで、導入後に「こんなはずじゃなかった」という状況を回避できると考えています。 ①NPS専門性・計測精度、②継続改善サポートの充実度、③分析機能の高度さ、④費用対効果、⑤日本語サポート・国内対応力——この5軸は、グローバルSaaSが優れている軸と、国内特化サービスが優れている軸を明確に分ける設計になっています。特に②と⑤は、グローバルベンダーと国内専門サービスの差が最も顕著に出る軸です。あなたの組織がどの軸を最重視するか、まずここから確認してみてください。 ### 中堅企業が見落としがちな「運用負荷」の問題 費用対効果を考えるとき、導入コストだけを見るのは危険です。グローバルSaaSの多くは、機能が豊富である反面、**社内に専任の分析担当者**を置かないと使いこなせない設計になっているとされています。中堅企業や店舗系ビジネスでは、CX部門の人員が限られているため、ツールが高機能であるほど運用が形骸化するリスクがあります。 一般的に言われているように、HR Techツールの定着率は導入後3〜6ヶ月の運用サポートの質に大きく左右されます。「誰がデータを見て、誰が改善アクションを決め、誰が現場に伝えるか」というPDCAの型が最初から設計されているかどうかを、選定段階で必ず確認してください。 ## 主要HR Techツール5サービス 横断比較表 2026年時点で、NPS計測・CX/ES改善支援の文脈で比較検討される主要5サービスを同一の評価軸で整理しました。最終候補を絞り込む際の判断材料として活用してください。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミルインサイト ① NPS専門性・計測精度 ◎ NPS専門SaaS+独自指標FRS™ ○ VOC・NPS・テキスト分析統合 ○ リアルタイムNPS収集に強み ○ CX・EX両軸の高度計測 ○ 業界横断ベンチマーク型 ② 継続改善サポート ◎ 12週間PDCA伴走型ワークショップ ○ プラットフォーム提供+一部伴走 △ 主にプラットフォーム提供型 △ 主にプラットフォーム提供型 ○ 調査設計〜戦略立案コンサル ③ 分析機能の高度さ ○ AI駆動UGC分析+CX×EX統合可視化 ◎ テキストアナリティクス・AI分析 ◎ 大規模リアルタイム分析 ◎ 高度統計・予測分析 ○ レポート型・業界比較分析 ④ 費用対効果 ◎ 中堅企業規模に最適化 △ 大企業向け価格帯が中心 △ エンタープライズ向け高額帯 △ エンタープライズ向け高額帯 ○ プロジェクト単位で調整可 ⑤ 日本語サポート・国内対応力 ◎ 完全日本語・国内専門チーム ○ 日本語対応あり(グローバル拠点) ○ 日本語対応あり(グローバル拠点) ○ 日本語対応あり(グローバル拠点) ◎ 国内企業・完全日本語対応 POINT 「◎」は特に強みを持つ軸、「○」は対応可能、「△」はプラットフォームの性格上サポートが限定的になる傾向があることを示しています。各サービスが「△」の軸を重視している場合は、別途専門リソースの確保が必要になる場合があります。 ## 各サービスの詳細解説と向いている企業像 比較表で全体像をつかんだところで、各サービスの特徴と、どのような組織・状況に向いているかを詳しく見ていきます。ツール選定の最終判断に役立ててください。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — 計測から継続改善まで一気通貫で伴走するNPS専門サービス 評価軸 サービス名 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ ① NPS専門性 ◎ NPS専門SaaS+独自指標FRS™(2回目来店率) ② 継続改善サポート ◎ 12週間FactBase Workshop(PDCA伴走型) ③ 分析機能 ○ AI駆動UGCアンケート・CX×EX同時可視化 ④ 費用対効果 ◎ 中堅企業規模に最適化された料金体系 ⑤ 国内対応力 ◎ 完全日本語・国内専門チームによる伴走 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが最も力を入れているのは、**「計測して終わり」にしない仕組みの設計**です。YourVoice NEXTというAI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールで顧客・従業員の声を集め、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)で改善アクションの実装まで完走する——このサイクルを一気通貫で支援します。 特に弊社独自の指標であるFRS™(ファーストリピートスコア)は、NPSだけでは見えない「実際に2回目来店したかどうか」という行動データで顧客との関係性を測ります。シナジーグループでの事例では、NPSギャップ-54.8ptという構造的な問題を発見し、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地を特定することができました。スコアが高くても実際の来店・継続が増えないという矛盾を、数字で解き明かすことができるということです。 料金は公式サイトよりお問い合わせください。月額型・プロジェクト型・EX伴走型など、組織規模や目的に応じた柔軟な設計が可能です。 こんな人におすすめ - NPSやサーベイを導入済みだが、改善アクションにつながらず課題を感じているCX・CS部門責任者 - グローバルSaaSは大企業向けすぎると感じ、中堅企業に寄り添った伴走支援を求めているマネジメント層 - CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで統合管理し、連動した改善を進めたい経営者 ### InMoment XI Platform — VOCとNPSをワンプラットフォームで統合管理したいグローバル企業向け 評価軸 サービス名 評価 サービス名 InMoment XI Platform ① NPS専門性 ○ VOC・NPS・テキスト分析を統合 ② 継続改善サポート ○ プラットフォーム提供+一部コンサルティング ③ 分析機能 ◎ テキストアナリティクス・AI分析に強み ④ 費用対効果 △ 大企業・グローバル展開向け価格帯が中心 ⑤ 国内対応力 ○ 日本語対応あり(グローバル拠点から支援) InMoment XI Platformは、VOC(顧客の声)収集・NPS分析・テキストアナリティクスを1つのプラットフォームに統合している点が特徴です。特にAIを活用したテキスト分析の精度は高く、大量のフリーテキスト回答から感情・トピック・トレンドを抽出する能力に強みがあるとされています。 グローバルに展開するブランドや、CXとEXを統合的に把握したい大企業にとって、一元管理できる点は大きな価値があります。一方で、改善アクションの実装や日々の運用サポートは、自社内にデータ分析・活用の専門チームを持てる組織を前提としている傾向があります。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - グローバル展開していてVOC・NPS・テキスト分析を1プラットフォームで管理したい大企業のCX部門 - 社内に専任のデータアナリストや分析チームがいて、ツールを活用できる体制が整っている組織 - 大量の顧客フィードバックから感情・トピック分析を高度に行いたい企業 ### Medallia Experience Cloud — エンタープライズ規模のリアルタイムCX/ES管理に向く 評価軸 サービス名 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud ① NPS専門性 ○ NPSを核にした大規模フィードバック収集 ② 継続改善サポート △ プラットフォーム提供中心・自社運用が前提 ③ 分析機能 ◎ 大規模リアルタイム分析・AIインサイト ④ 費用対効果 △ エンタープライズ向け高額帯が中心 ⑤ 国内対応力 ○ 日本語対応あり(グローバル拠点から支援) Medallia Experience Cloudは、リアルタイムでのフィードバック収集と大規模なCX・ESM施策の推進を得意とするエンタープライズ向けプラットフォームです。フィードバックデータが収集されると即座にダッシュボードに反映され、現場担当者へのアラートや対応促進が自動化されるといった設計が特徴とされています。 大規模な多店舗チェーンや、グローバルに拠点を持つ企業が、顧客接点ごとのリアルタイム体験管理を行うユースケースに向いています。一方で、プラットフォームを最大限活用するには、内部に専任のCX運用チームが必要とされる傾向があります。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - エンタープライズ規模でリアルタイムのフィードバック管理・現場への即時アクションを実現したい大企業 - 多数の顧客接点(店舗・コールセンター・EC等)を横断してCX体験を一元管理したい組織 - 内部にCX専任チームを持ち、プラットフォームを自走できる体制が整っている企業 ### Qualtrics XM Platform — 高度な分析機能とスケーラビリティを重視する大企業向け 評価軸 サービス名 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform ① NPS専門性 ○ CX・EX双方の計測・高度分析 ② 継続改善サポート △ 主にプラットフォーム提供・専門家は別途 ③ 分析機能 ◎ 高度統計・予測分析・拡張性が高い ④ 費用対効果 △ エンタープライズ向け高額帯が中心 ⑤ 国内対応力 ○ 日本語対応あり(グローバル拠点から支援) Qualtrics XM Platformは、CXとEX双方の計測と改善アクション管理を高度な分析機能でスケールさせたい大企業に向いているとされています。調査設計の自由度が高く、高度な統計分析・予測分析・ドライバー分析が可能な点が特徴です。SalesforceやHubSpotなど主要SaaSとの連携にも対応しており、既存インフラとの統合を重視する組織に向いています。 一方で、プラットフォームの拡張性の高さゆえに、初期設定や運用開始までのリードタイムが長くなる傾向があるとされています。中堅企業が「まず動かしてみる」という目的で導入するよりも、大規模なシステム統合・長期活用を前提とした企業に適しているといえます。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - CX・EXの両軸を高度な統計・予測分析でスケールさせ、長期的なプラットフォーム活用を計画している大企業 - SalesforceやHubSpotなど既存SaaSとのデータ連携を重視しており、拡張性の高いプラットフォームを探している組織 - 内部にデータサイエンティストや分析専門チームがいて、プラットフォームの機能をフル活用できる体制がある企業 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援 / 株式会社電通マクロミルインサイト — 業界比較レポートと戦略立案コンサルを外部委託したい企業向け 評価軸 サービス名 評価 サービス名 株式会社電通マクロミルインサイト ① NPS専門性 ○ 業界横断NPS®ベンチマーク比較が強み ② 継続改善サポート ○ 調査設計〜戦略立案コンサルティング ③ 分析機能 ○ レポート型・業界比較分析 ④ 費用対効果 ○ プロジェクト単位での調整が可能 ⑤ 国内対応力 ◎ 国内企業・完全日本語対応 株式会社電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援は、業界横断の比較レポートを活用しながら調査設計から戦略立案まで外部専門家に委ねたい企業に向いています。自社のNPS®スコアが業界内でどのポジションにあるかを客観的なデータで把握できるため、経営層への報告や中期戦略の立案に活用しやすいとされています。 調査・分析・戦略立案を外部プロフェッショナルに一任できる一方で、継続的な社内での改善サイクル構築(PDCA運用)は自社で取り組む必要があります。外部知見のインプットと内部実装を組み合わせたい場合は、弊社のFactBase Workshopとの役割分担を検討されることも一つの選択肢です。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 こんな人におすすめ - 業界内での自社NPS®のポジションを客観的に把握し、経営層への報告資料に活用したい企業 - 調査設計・戦略立案を外部専門家に委ねながら、プロジェクト単位で柔軟に取り組みたい組織 - 社内リソースが限られており、調査から分析まで完全に外部委託したい中堅企業 ## どのHR Techツールを選ぶべきか?ケース別推奨 ここまで5サービスを比較してきました。最終的な選定は、貴社の現在地と目指す姿によって変わります。よくある2つのパターンで、選定の考え方を整理します。 ### 「データを改善アクションにつなげたい」中堅〜大企業のCX部門責任者へ NPSやサーベイの結果が手元にあるのに、現場の改善に結びついていない——この状態が続いている組織に最も向いているのは、株式会社トータルエンゲージメントグループです。弊社が提供するFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)は、データから改善アクションへの「実装の型」を12週間かけて組織に体得させる設計になっています。 従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える型がなければ、調査は現場の疲弊を認識させるだけで終わります。この構造を理解し、「伴走してくれるパートナー」を求めているCX・CS部門責任者に、弊社のサービスは驚くほど確かな手応えを実感していただけるものです。また、業界横断のベンチマーク比較を戦略立案の起点にしたい場合は、電通マクロミルインサイトが補完的に機能します。 ### 「グローバル規模・高度な分析基盤」を求めるエンタープライズ企業へ 内部に分析専任チームを持ち、大規模なCX/EXデータをリアルタイムで管理・スケールさせたいエンタープライズ企業には、MedalliaやQualtrics、InMomentが向いています。これらのプラットフォームは、グローバル展開・既存SaaSとの統合・高度な統計分析を前提とした設計になっており、組織のデジタルマーケティング基盤を一段引き上げたい企業には強力な選択肢です。 ただし、これらのサービスを最大限活用するには、**内部の専門人材と運用体制**がセットで必要です。プラットフォームだけ導入して「使いこなせなかった」という状況を避けるために、選定段階で社内の運用体制を並行して設計することを強くお勧めします。グローバルSaaSの高度な分析機能と、改善アクションへの国内伴走サポートを組み合わせたい場合は、弊社との分業も有効な選択肢の一つとして検討してみてください。 ## まとめ HR Techツールの選定は、「機能の多さ」ではなく「自社が今、何を最も必要としているか」によって判断するものです。計測・収集の精度を求めるのか、改善アクションへの伴走を求めるのか、大規模な分析基盤の拡張性を求めるのか——この問いへの答えが、サービス選定の出発点になります。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが最も力を発揮できるのは、**「データを持っているのに改善につながらない」状態を脱却したい中堅〜大企業のCX・CS部門**です。NPS専門のSaaSと、12週間PDCA伴走型ワークショップを組み合わせることで、計測から改善アクションの実装まで一気通貫で完走できる仕組みを体得していただけます。相談だけでも、まずお気軽にどうぞ。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPSやサーベイを導入済みだが、改善アクションにつながらず「測りっぱなし」になっている - CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで統合的に改善したい - グローバルSaaSは大企業向けすぎると感じ、中堅企業規模での伴走サポートを求めている FactBase Workshop(12週間伴走型)の概要を見る NPSデータをもとに課題の根本原因を特定し、改善アクションの実装・検証・定着までを12週間かけて伴走します。調査して終わりではなく、組織に「改善の型」を体得させることを目的としたプログラムです。 まずは無料相談してみる › ## よくある質問 HR TechツールとNPS計測ツールは何が違うのですか? HR Techツールは採用・評価・従業員サーベイなど人事業務全般を支援するツールの総称です。NPS計測ツールはその中でも顧客や従業員の推奨意向(ネット・プロモーター・スコア)を専門的に計測・分析するものを指します。弊社のYourVoice NEXTのように、NPS計測とCX×EXの統合可視化を同時に行えるツールは、人事・CX両部門の課題を同時に解決できる点で注目されています。 MedalliaやQualtricsと株式会社トータルエンゲージメントグループの最大の違いは何ですか? 最大の違いは「改善アクションへの伴走サポートの有無」と「ターゲット企業規模」です。MedalliaやQualtricsはエンタープライズ向けのプラットフォームであり、内部に分析専任チームを持つ大企業での自走運用を前提としています。弊社は中堅〜大企業を対象に、計測から改善アクションの実装まで12週間かけて伴走するFactBase Workshopを提供しており、「使いこなせなかった」という状況を防ぐ設計になっています。 NPSスコアが高いのに来店・継続が増えない場合、どのツールが有効ですか? 弊社独自の指標であるFRS™(ファーストリピートスコア)が有効です。NPSは推奨意向を測る指標ですが、実際の2回目来店という行動データとは必ずしも一致しません。FRS™はこのギャップを数値化し、「スコアは高いのに来店が増えない」という矛盾の根本原因を特定するために設計されています。シナジーグループでの事例ではNPSギャップ-54.8ptという構造的問題を発見し、年間数千万円規模の改善余地の特定につながりました。 HR Techツールの導入費用はどれくらいを目安に考えればよいですか? サービスによって大きく異なります。グローバルエンタープライズ向け(Medallia・Qualtrics・InMoment)は一般的に年間数百万円〜の大企業向け価格帯が多いとされています。弊社は月額型・プロジェクト型・EX伴走型などで柔軟な料金設計が可能で、具体的な費用は公式サイトよりお問い合わせください。いずれのサービスも、ツール費用だけでなく「誰が運用するか」の社内体制コストを含めて比較することが重要です。 CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同時に改善できるツールはありますか? 弊社のYourVoice NEXTは、CXとEXを同一プラットフォームで同時に可視化できる設計になっています。接客品質のばらつきやリピート低下は顧客対応スキルの問題だけでなく、スタッフの心理的リソース枯渇がCX低下として表面化した結果であることが多く、CXとEXを統合して見ることではじめて根本原因が見えてきます。この考え方に基づいた改善サイクルの設計が、弊社のサービス全体を貫く思想です。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - グループシンク(集団浅慮)とは −「みんなで決めた意思決定」が大失敗する理由− - 顧客エンゲージメント お客様の「愛情」と「共感」  それが「顧客エンゲージメント」 --- title: 人気ブランドを扱っただけでは売れるようにはなりません date: 2017-02-28 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/111/ --- # 人気ブランドを扱っただけでは売れるようにはなりません photo by *humanstatuebodyart*? 洋服の小売店にとって、**品ぞろえは重要な要素**であることはいうまでもありません。取り扱いの品目が良ければ売れやすいし、悪ければ売れにくくなります。どんなブランドを仕入れるかによっても売上高は大きく左右されます。 人気ブランドを扱っていれば売れやすいですし、無名ブランドばかりでは売れにくいと考えられます。もちろんそれは間違いではありません。やっぱり人気ブランドを扱っていればお客様は足を止めてくれやすくなります。 当たり前ですよね。人気ブランドや有名ブランドが並んでいたら、ほとんどのお客様が一度は興味を示してくれます。みなさんだって同じではないでしょうか。 しかし、洋服販売不振の業界ではあまりにも**取り扱いブランドに頼り切った店**が多いのが現状です。**なぜ「ブランド頼み」の店が危険なのか**を考えてみましょう。 ## なぜ「ブランド頼み」の店が危険なのか? まず、有名ブランド、人気ブランドは**多くの店が仕入れます**。例えば、リーバイスというジーンズブランドを思い浮かべてください。リーバイスには多くのファンがいます。ピーク時より売上高が下がったといっても、知名度も高いですし、それなりに人気もあります。 でもリーバイスというブランドのジーンズを置いているお店は数多くあります。ライトオンという全国チェーンにも置いていますし、さまざまなジーンズカジュア ルチェーン店にも置かれています。また、フランチャイズ形式で運営されていますが、オンリーショップの「リーバイスストア」もありますし、ビームスやユナイテッドアローズなどの有名セレクトショップにも品番数は少ないですが置かれています。 リーバイスというブランドのジーンズそのものが欲しければ**どの店で買っても同じ**なのです。お判りでしょうか? リーバイス以外にリーでも、モンクレーのダウンジャケットでも、アルファインダストリーのMA-1ブルゾンでも同じです。そのブランドの商品そのものがほしい人にとっては、どこの店で買っても同じということになり、もっといえば、**一番値段の安くなった店で買うのがもっとも経済的**といえます。 リーバイスのジーンズの定価が9800円だったとして、仮にライトオンが3割引きで売っていたなら、そこで買うのがお客様にとってはもっともお得ということになります。リーでもモンクレーでもアルファインダストリーでもカルティエでも同じです。 ## 「ブランド頼み」では、安売り競争に巻き込まれる可能性が高い 激安の殿堂「ドン・キホーテ」にはカルティエやルイヴィトンなどの高額ブランドが2割引きとか3割引きで売られています。偽物ではなく本物です。カルティエのタンクフランセーズという時計そのものがほしいのなら、**ドン・キホーテで買うのがもっともお得**ということになります。 10万円とか50万円とかする商品の2割引き・3割引きですから金額としては大きいです。10万円の商品だと2万~3万円引き、50万円の商品なら10万~15万円引きとなり、割り引きされた金額を旅行や飲食に使えばかなりリッチな体験ができます。 逆に考えれば、ブランドに頼り切った売り方をするということは、ドン・キホーテとの安売り競争に巻き込まれる可能性が高いということです。なぜなら、商品が同じなら安いほうで買ったほうが絶対にお得だからです。 洋服販売が不振なため、**人気ブランドを仕入れようとするお店は近年さらに増えている**と感じます。しかも有名店が仕入れたと聞くと「うちも同じものを仕入れたい」という他力本願なお店は展示会場でも数多く見かけます。 ? ## 中型・小型店は人気ブランドを「仕入れただけ」では売れない しかし、人気ブランドを仕入れても**大型の有力店**には太刀打ちできません。なぜなら、100坪クラスの大型有力店は、その人気ブランドの品番数をたくさん扱えるからです。中型・小型店は面積が狭いので物理的にたくさんの品番数を扱うことは不可能です。必然的に扱える品番数は絞られます。 そのブランドのファンなら、なるべくたくさんの品番数を見て買い物をしたいと思いますから、**中型・小型店よりも大型店**を選びます。また、そのブランドの**直営店やオンリーショップ**を選ぶことになるでしょう。昨今では卸売りブランドでも**直営の通販サイト**を持っていることも珍しくありませんから、直営通販サイトで買い物をすることを好むファンも多いでしょう。 このように、中型・小型店では人気ブランドを「仕入れただけ」では売れないのです。ではどうすれば良いのでしょうか? ## 人気ブランドの取り扱いが生きる専門店のありかたとは? 本来の専門店は**店が選んだブランドをお客様に買ってもらう**のが正しい在り方です。そうなるためには、お客様に「ブランド品」をお薦めするのではなく、正しい商品知識と商品情報を提供することが必要です。またそれだけではなく、お客様の手持ちの洋服や雑貨とのコーディネイト提案や、お客様の傾向や嗜好を把握し て、それに対するコーディネイト提案も必要ではないでしょうか。 それらの「お役立ち情報」に加えて、**お客様の洋服やファッションについての悩みに対して、解決策を提示する**ことも求められます。 そのような取り組みがあって初めて、**人気ブランドの取り扱いが生きる**のです。 人気ブランドを並べていれば黙っていても売れるという時代はバブル期で終わっています。そのような**「モノ主体」の売り方では売れない**のが現在です。多くのアパレルの不振もバブル期までの「モノ主体」の売り方が強く残りすぎているためだといえます。お客様と友達になる必要はありませんが、ファッションを通して お客様に「役立つ情報」を提供するのが専門店の役割だといえます。厳しいアパレル業界ですが、今後も生き残るためにはそのような店になることが必要でしょう。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 【福岡事務所開設記念セミナーレポート】“お題目で終わらせない”顧客満足とロイヤルティの強化<カスタマーサービスを中核とした顧客体験好転サイクルの構築> --- title: 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート date: 2017-08-17 url: https://total-engagement.jp/column/vision-mission/96/ --- # 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート 昨年末にダイヤモンド社から出版された、**「グリット(やり抜く力 )」**をご存知ですか。 大きな成果を出した人の多くは、必ずしも才能に恵まれていたわけではない。**成功するために大切なのは、優れた資質よりも「情熱」と「粘り強さ」**―すなわち「グリット(GRIT)」=「やり抜く力」をテーマにした話題のベストセラーです。 https://www.amazon.co.jp/dp/4478064806 この「グリット(GRIT)」=「やり抜く力」をより深く学べるワークショップが+Acumen(http://www.plusacumen.org/) で開講されているので参加してきました。 ## ワークショップセミナーの概要 今回のコースは、**成功者がもつ共通点「グリット」とは?**を体系立てた4時間で学ぶという内容です。 私は、企業内において、 成功者は**なぜ成果を上げている**のか? 成果が上がる人と、そうではない人の**違い**って何なのか?  **自分の行動、思考のマイナーチェンジ**で成功・成果を上げることはできるのか? ということを知りたくて、ワークショップに参加してきました。 継続に関しての明言、格言はビジネスの成功者に沢山あり、有名な言葉では**松下幸之助に「諦めなければいつか必ず成功する」**というのがあります。ビジネスで重要な「継続力」について、**具体的なやり方を学び、実践やコンサルティングに活かす**のが、参加の目的です。 ** ●コースの概要** **【準備】** 1、自分の「グリット(やり抜く力)」レベルをテストして、自分を知る 2、自分の目標を構造化し、最重要目標を見つける **【本題】** 3、自分の興味を明確にした上で、自分が一番情熱を感じる事を発見する。 4、4ステップの行動計画を立て、意図的な練習で新しいチャレンジを完成させる。 5、 困難に対して「成長的な考え方」を身につける。 6、「楽観主義」と「グリット(やり抜く力)」のつながりを理解する。 ?テキスト、動画は全て英語、ディスカッションは日本語です。 著者でもあり心理学者のAngela Lee Duckworth(アンジェラ・リー・ダックワース)氏 ## 現在の自分のグリット(やり抜く力)レベルをチェック **●準備** **1:自分のグリット(やり抜く力)レベルをテストして知る** チームでのワークとディスカッション。余談ですが、一緒に受講した中国人の方々はとても社会貢献意欲が高く、自己実現欲求が高い結果が出ていて、驚きました! まだ若いのに共感力も高く、素敵な女性達でした。 → チーム4人で**自分のグリット(やり抜く力)レベルと特徴を知り共有**します。 (中国人女性2名20代、日本人男性20代1名、私) ・中国人女性2名のグリット(やり抜く力)レベルは、私を含む日本人男性2名に比べ10p以上高い ・グリット(やり抜く力)は、**努力(行動)**と**Passion(感情)**に分類される ・日本人20代男性は「情熱」が高く、私と中国人女性は「努力」が高い。 <グリット(やり抜く力)レベルのチェックテスト> **それぞれ型があり、取組み方も違う**。 →特に中国の2名は母国語に加え、日本語・英語を習得しているために、**これまでの語学学習経験から「努力(行動)」のポイントが非常に高い**のだと感じました。 **2、自分の目標を構造化し、最重要目標を見つける** 些細なことから大きなことまで、**30個の目標**を書く。 「掃除機を買い替えたい」から、「幸せになりたい。」とか「世界から戦争をなくしたい。」まで、なんでもOK。 →達成したい目標には、 ・最高レベルの最重要目標 ・中間レベルの目標、 ・小さなレベルの目標 があり、それぞれの目標の関係を考え、明確にする。 **最重要目標が叶えばいい**ので、それ以外の細かい目標は必ずしも達成する必要ない、という考え方です。 「ビジョン → 戦略 → 戦術」の構造と基本的に同じで、戦術レベルで勝ったとしても、戦いに負けることある。**どの戦略、戦術を選択したとしても、ビジョンに近づくことが重要**です。 ちなみに自分の目標の構造はこんな感じになりました。 ## グリット(やり抜く力)に必要な4つの要素とは? **3: 自分の興味を明確にした上で、自分が一番情熱を感じる事を発見する。** **** ・8才の頃夢中になっていたものは? ・自由な時間に何をするのが好きか? ・お金を気にしなくていいならどんなキャリアを選ぶか?? ・フロー(完全に集中しのめり込む)体験した時、何をしていた? ・今の好奇心は何か? ・嫉妬したり羨ましいと思うのはどんな人?何をしている人? **4: 4ステップの行動計画を立て、意図的な練習で新しいチャレンジを完成させる** ・目標設定 ・目標を決める ・フォーカス100% ・集中する ・フィードバック ・誰かのアドバイスももらう ・自分で自分を客観的に見てみる。(ビデオに撮ったりする) ・調整 ・フィードバックを基に改善する いわゆるPDCAです。「C(チェック)」=**フィードバックがとても重要**なことに気がつきました。フィードバックがないと、次の調整・改善に進むことができません。 <ビジネスシーンを想定した例題で4ステップの行動計画の演習をしたプリント> **5: 困難に対して「成長的な考え方」を身につける。** **6: 「楽観主義」と「グリット(やり抜く力)」のつながりを理解する。** <グリット(やり抜く力)に重要な「楽観主義」を測るチェックテスト> ## まとめ ワークショップを通して分かったことは、**GRIT(やり抜く力)は、やり方が分かれば誰でも身に付き向上できる能力**だということです。 自分の特徴を理解し目標を立て構造化するワークショップでは、何が本当に優先度の高い目標で、何がそうではない目標なのか?を明確に認識することができました。その上で、いわゆるPDCAを実践していけば、**最重要目標の達成に一歩一歩進んで行ける**ことが強く実感できました。 最重要目標の達成に重要なポイントだと感じた点は2つありました。 1つはPDCAのC(チェック)のことをGRITでは「フィードバック」と呼んでいますが、**フィードバックの習慣や仕組みを持つことがとても重要**だと気が付きました。フィードバックがないと、次へ進む改善が出来ないからです。 2つめは、もっとも重要な目標は1つだけなので、それ以外の下位の目標は常に完全にクリアする必要はまったくないこと、楽観主義のスタンスで不要に自分を追い込まず、**まずは行動を多く実践することの重要性**です。 この「グリット(やり抜く力)」メソッドを学べば、広くビジネスや社会貢献で活躍し、目標達成ができる人財が育つと確信しました。 是非皆さんも取り組んでみていただきたいと思います。 <今回参加したイベント> ** ◆人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」を学ぶ!** ** Develop Your Grit – The Most Critical Factor of Success **http://peatix.com/event/282428/view 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 - 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 - 博多一風堂の成功を後押ししたのは、創業者の経験に裏打ちされた哲学にあった --- title: 人間の「お礼をしたくなる」心理を、お客様との長期的な関係構築とお店の売上アップに活かしてみよう! date: 2015-02-19 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/312/ --- # 人間の「お礼をしたくなる」心理を、お客様との長期的な関係構築とお店の売上アップに活かしてみよう! オンラインでもオフラインでも、日々売上アップのために試行錯誤されている方も多いはず。もちろんお客様一人ひとりの声に耳を傾けること、ニーズを商品やサービスに反映させること、最高のおもてなしで感動体験を提供することなども大事ですが、行動心理学なども取り入れてみるのはいかがでしょう? ## お礼をせずにはいられない人間の心理 社会心理学者のロバート B・チャルディーニ博士が自身の著書『影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか』で取り上げている法則に、「返報性の法則」と呼ばれるものがあります。これは、物をもらったり、恩恵を受けたり、親切にしてもらったりすると、人間は何かをお返しせずにはいられない気持ちになる、という心理傾向を指したもの。 返報性の原理を実証するため、心理学者のデニス・リーガン博士が次のような実験をしました。他人の学生二人を自分のオフィスの外にある待合室で待たせます。内一人は博士の実験助手、もう一人は純粋な被験者です。実験助手の学生は、席を立ち自動販売機へ向かいます。戻ってきた彼の手には2本のコーラが。「ついでに君の分も買ってきたよ」と言い、1本を被験者に渡します。その後少しして実験助手が今度は「ラッフルチケット(チャリティーくじ)があるんだけど、買ってもらえないかな?」と声をかけます。すると、コーラよりもラッフルチケットの方がずっと高額だったにも関わらず、何も渡さずお願いした被験者に比べ、コーラを渡してからお願いをした被験者のラッフルチケットの購入確率は2倍になったのだとか。 ## 「返報性の法則」はこのように作用する 返報性の法則が働く一番身近な例に、挨拶があります。「おつかれさまです」「ありがとうございます」などの挨拶をされたら、挨拶を返したくなりますよね? ビジネスの世界の返報性の法則で分かりやすい例のひとつに、バレンタインデーとホワイトデーがあります。女性が男性にチョコレートを贈るという文化が浸透している日本では、チョコレートをもらった男性の「お返しをしたい」と思う心理を活用して生まれたのがホワイトデーというイベントだと考えられます。(ちなみに欧米諸国のバレンタインデーは「女性から男性へ」というルールはなく、恋人、夫婦、家族、友人間でギフトの交換が行われる日なので、ホワイトデーはありません) こういった特別なイベントだけでなく、私たちは日々何気なく返報性の法則を体験しているように思います。スーパーやデパ地下、旅行先の土産物屋などで試食をさせてもらった時は「お返ししよう=購入しよう」という心理が、ウィンドウショッピングのつもりで出かけたはずが店員さんが親切に分かりやすく商品の説明をしてくれた時などは「こんなに貴重な情報をもらってしまったから購入しないと申し訳ない」という心理が働くことがあるはずです。 また、レストランやホテルなどで感動のサービスを受けると、周りにその体験を話したくなること、ありますよね?ここにも「返報性の法則」が生きています。なぜなら、口コミというのは、とてもよくしてもらったことに対する恩返しにあたるからです。 ちなみに与える物やサービスは、相手に大きな心理的プレッシャーを与えないさりげないものがおすすめです。前述の例ももちろんですが、無料サンプル品、メールマガジンや冊子(価値のある情報)、30日間無料のお試しなどの提供も返報性の原理の活用に効果的です。また、見返りを求めないことも大事です。なぜならお返し(返報)の形は人それぞれですし、決して期待しているようなお返しが来るとは限らないからです。だからお客様に対しては”無償の愛”を持って「ギブアンドギブ」くらいの心持ちでいるのがよいのではないでしょうか。 ## お客様との良い関係を構築する「返報性の原理」 返報性の原理が教えてくれたのは、人間には受けた恩を必ず返そうという気持ちがあるということ。だから基本中の基本ではありますが、接客において相手に対する「おもてなしの心」「思いやりの心」を大切にすれば、相手から何かしらの形で返報があるはずです。 日本語のことわざに「情けは人の為ならず」というものがありますが、まさに返報性の原理を表していると思います。なぜなら人に親切にすることで、相手のためになるだけではなく、いずれは巡ってよい報いとなって自分に返ってくるという意味を持つからです。 そういったお互いを思いやる気持ちが絆を生み、長期的で良質な関係を構築することができるのではないでしょうか。 ちょっとしたことをコツコツと続けて、思いやりの輪を広げ、企業の持続的な成長につなげたいですね。 参考:http://en.wikipedia.org/wiki/Reciprocity_(social_psychology) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - NYの人気チョコレートブランド「マストブラザーズ」の美しいプロモーションビデオに見た、顧客エンゲージメントを高める「ストーリー・テリング」の力 --- title: 人間の「幸福感」はウェアラブルセンサーで測定できるか? date: 2015-02-12 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/315/ --- # 人間の「幸福感」はウェアラブルセンサーで測定できるか? 先日、「幸福感の測定」に関するニュース記事を興味深く読んだ。 ▼**日立、集団の幸福感を測定する技術を開発** 株式会社日立製作所は、集団の幸福感を身体運動の特徴パターンから、「ハピネス度」として定量化する技術を開発した。また、日立ハイテクノロジーズでは、この技術を利用して、組織活性度を計測できるウェアラブルセンサーを開発。組織活性化に向けたサービスを提供する。http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20150209_687505.html この記事によると、本技術開発の背景には **幸福感(ハピネス度)が高いと、業績や健康に対して好影響を及ぼす** という考え方がベースになっているという。 ## ギャラップ社の「Q12」 ~たった12の質問で、組織の活性度が測れる 幸福度調査でもっとも有名なものはギャラップ社の「Q12」だ。 調査コンサルティングのギャラップ社が、1000万人の顧客、300万人の従業員、20万人のマネジャーを調査し、**生産性の高い組織とそうでない組織とのちがいを解明**した。 それが“**Q12”と呼ばれる12の質問**だ。 これら12の条件が満たされれば、マネジャーは必ず生産的な職場を生み出すことができるというのが、ギャラップ社の結論だ。(この研究の詳細については「これが答えだ!-部下の潜在力を引き出す12の質問」という本が詳しい) ## アンケートとセンサー、幸福度を測定する2つのアプローチ 当社でも「**仕事幸福度診断**」を開発中だが、これも「Q12」と同じ個人に対するアンケート式の調査になっている。 これらアンケート式の大きな課題には、幸福度や満足度を測る調査は被験者の主観がベースになるため、**個人差が出やすい**ということがある。 そのため、どう読み解いていくか、リサーチャーやコンサルタントの力量が必要だ。 それに対して、今回の日立のウェアラブルセンサーは 名札サイズのデバイスで、加速度センサーにより身体運動を計測。基準よりも活発な動きをした頻度や持続時間を集計して図表化。その分布により、高ハピネス度が発生しているかどうかを計測するという。 こういったセンサリングベースの**行動の定量化から幸福度を導くアプローチ**は、非常に魅力的であり大きな可能性を感じる。 ## センサーで「幸福度」を測ることへの違和感 しかし、一方で「ウェアラブルセンサーが客観的に幸福度を測定できる」という考え方には個人の体験ベースで**若干の違和感**をおぼえる。 人は体調不調でも気力でカバーしたり、仕事に前向きでない時でも頑張って、明るく活動したりもする。人間は時として身体と心が一致しない行動が出来る。「**ハッピーで前向きな**」気持ちの振る舞いと「**アンハッピーだが無理をして前向きな**」気持ちの振る舞いを、ウェアラブルセンサーの物理的な計測で区別することができるのだろうか。 センサーが計測する肉体的なデータの値に「幸福感」という言葉を使うことが、違和感の原因だ。 どちらかというと、主観の尺度である「幸福感」ではなく、**客観的な「活性度」などの呼称**のほうがしっくり来ると思うがどうだろうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 日本の接客術を世界のスタンダードに! ブランド・ロイヤリティと従業員エンゲージメントを高める「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」 --- title: 今日から実践できるエンゲージメントレッスン「売上につながる挨拶って何だろう?」 date: 2014-05-14 url: https://total-engagement.jp/column/information/412/ --- # 今日から実践できるエンゲージメントレッスン「売上につながる挨拶って何だろう?」 こんにちは。 シンクーのエデュケーションチームで講師兼、ディレクターを担当しています杉本美晴です。シンクーでは、お客様とのエンゲージメントを高める、もしくは従業員とのエンゲージメントを高めるため、調査を行い、その調査結果を元に戦略を策定します。 その戦略の中で、お客様との関係を強化するとか従業員のチームワーク&コミュニケーションを良くするとかなど具体的な方策が出てきた時に、研修やワークショップという形で関わるのがエデュケーションチームです。教える事中心ではなく、基本は皆さんで考えて行動できるような自律型のセッションを中心に行っています。自分事として捉えてもらえるまで根気よくお付き合いしています。 これから、このブログで、明日から実践できるエンゲージメントレッスンを書いていくので、よろしくお願いします。 ### 「エンゲージメント」って身近なもの 私も長い間、講師として多くの企業様に関わらせていただいています。特に自分の担当した企業様に深く興味と関心を持ちます。テレビを見ても、新聞を見ても、街を歩いていても、とにかく担当している企業様の情報が自然に入ってくるようになります。 自分の意識がその企業様に向けられ、知れば知るほどより深く興味関心を持ちます。持てば持つほど気になります。 いい情報が入ればとても嬉しく、良くない情報が入ってくるとなんとなくさみしい気分になります。 最初から気になっている企業様がお客さまになったわけではありません。担当してそのお客さまのことを知るたびに気になって仕方がない状態になる。そして知らない間に自分もその企業の一員となったような気持ちになり、一緒に何とかしたくなる。外では応援している自分がいる。 こんな状態がある意味、シンクーが提唱している「エンゲージメント」の状態ではないかと思うのです。 誰もがいろいろなものに「エンゲージメント」の経験があるのではないでしょうか? そこの会社やサービスのことが気になって仕方なかったり、ついつい応援したくなったり。応援するつもりで、いろいろとアドバイス(世間ではクレームと言われてしまうこともあるかもしれませんが・・・)してしまったりとか・・・。私は担当してしまうと、知らない間に「エンゲージメント」状態になってしまいます。ついつい口うるさくなってアドバイスをしてしまいますね(笑) ### 「いらっしゃいませ」の裏側にあるアナタのココロ お客さまが、みなさんの会社やお店に対して「エンゲージメント」してくれる状態になることがとても望ましい状態と私達は考えます。 でも、その前に企業の一員である皆さんが、まずはお客さま(買ってくれる人の事を言っているのではなく、興味を持ってくれたり、来店してくれたりする全ての方です)に対して、興味関心を持ちお客さまの気持ちになっていろいろと想像する事が必要なのではないでしょうか。 自分の事を気にしてくれていることはお客さまにも通じると思うのです。そのために、ただ「いらっしゃいませ」と声をだすだけでなく、「私はお客さまをもっともっと知りたいと思います。興味があります。」という気持ちで「いらしゃいませ」「こんにちは」などの挨拶ができたら、その想いはお客さまに通じ、お客さまも何かを感じてくださるのではないでしょうか・・・。 一人ひとりのお客さまに対して、そんな想いを伝えるための「挨拶」とはどんなものでしょうか?自分もお客さまの一人だと思って考えてみてください。 - #### どれくらいの距離から挨拶したらいいでしょうか? - #### どんな表情がいいでしょうか?目線は? - #### どんな言葉がいいでしょうか?声の大きさやトーンはどうでしょうか? - #### 姿勢やお辞儀は? 皆さんのチームで考えてできることはこんなことからできると思います。 今日いらっしゃったお客さまはどんな方がいらっしゃったか思い出して見てください。思いだせますか?その方にどんな「挨拶」をしましたか? こんな事を振返り、相手がどういう状況だったかを自分なりに意識していくこと。それをチームの仲間と共有するなど・・・日々のお客さまとの対面でいっぱい学び、気づき、自分たちのより良い接客に結びつけていくことができると思うのです。 十人十色、多くのお客さまがいらっしゃいます。だから、いろいろな方法があるのです。答えは一つではありません。まずはお客さまに興味関心を持ってお客さまのことをよく知ろうとすることからはじめてみてはいかがでしょうか? ### 「今日から実践できるエンゲージメントレッスン」① ###  「私はお客さまをもっともっと知りたいと思います。興味があります。」という気持ちで挨拶してみましょう! 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます --- title: 今日から実践できるエンゲージメントレッスン【第一印象をあげるための4つのチェックポイント】 date: 2014-05-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/407/ --- # 今日から実践できるエンゲージメントレッスン【第一印象をあげるための4つのチェックポイント】 こんにちは。エデュケーションチームの杉本美晴です。前回は、「挨拶」についてのお話を書きました。本日は、挨拶も含まれる「第一印象」の重要性についてお話します。 「第一印象」はあっという間に決まってしまうと言われています。あなたは人の第一印象をどの要素で決めていますか?人の第一印象が決定するにあたり一瞬の間ではあるのですが、評価のプロセスがあると研修等ではお話しています。 【第一印象の評価のプロセス】 ①外見 ②挨拶・態度 ③話し方 ④話の内容 これは一つ一つ越えないといけない関所のようなもので、外見が合格しないと次をきちんと評価されないままその人が感じた印象で人物評価をされてしまい、その人の本当の意味での正確な第一印象をもってもらえないということです。 外見・・・つまり、目から入ってくる情報で最初の評価が決まってしまいます。人でいうと、身だしなみということになります。お店などで言うとクリンリネスの部分がそれに相当するのではないでしょうか。見た目である程度、第一印象が決まってしまうのです。 また、第一印象でついた印象は後々まで影響すると言われます。「初頭効果」といい、最初に与えた印象が後にも引きずってしまうということです。第一印象が良いと、その人の後の行動も好意的にとってもらえます。なぜなら第一印象を決めた自分のジャッジは正しくありたいのです。そのため、その人にはずっといい人でいてもらわないといけません。多少?と思っても自分のジャッジを正当化するためにもいい人だと評価する可能性が高くなります。反対に第一印象が悪い人は、後々の行動も悪く取られる可能性が高くなります。自分のジャッジが正しいためには、その人にはずっと悪い人でいてもらわないといけないのです。もちろん、挽回は可能です。しかし、一度ついてしまった印象を書き換えるのは「初頭効果」も影響し、なかなか難しいのです。 一度、この店は良くない、ここで働く人はあまり良くないと評価されるとそれを覆し、良い評価を受けるためにはとてもエネルギーがいることになります。でも嫌だと思ったお客様が自分の店に再来店することはほぼないことでしょう。挽回するチャンスすらもらえないことになります。 そう考えると、第一印象次第でお客様が再来店してくださるかどうか決まってしまう・・・そう、第一印象って重要なのです! ここで皆さんにすぐにチェックしてもらいたいことがあります。 Q:自分の第一印象ってどう見られていますか? Q:お店の入り口の清掃はしっかり出来ていますか? Q:働く人達の身だしなみはどうですか? Q:制服など汚れていませんか? Q:明るく元気な表情で挨拶はできていますか? Q:働く人々は外から見ても楽しそうに働いていますか? まずはこんな事をチェックして、第一印象が良い評価をもらえているか自分たちの現状を把握しませんか? そして、第一印象が良い評価になるために、すぐに取り組めることは何でしょうか?どうすればお客様は良い評価をしてくれますか? 私は、笑顔がステキで、明るく元気で、歓迎してくれていると感じる挨拶をしてくれるお店には必ずと言っていいほど、第一印象は高得点をつけています! さあ、自分のお店の第一印象は高得点をもらえますか? ##### 【前回のエンゲージメントレッスン】 ##### 今日から実践できるエンゲージメントレッスン「売上につながる挨拶って何だろう? 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - <蔵出しレポート1>顧客ロイヤルティ、エンゲージメントをどうやって高めるか?Net Promoter Customer Experience Conference 2014 in Miami --- title: 仕事のパフォーマンスを高めるために優先すべきは、時間管理ではなく、エネルギー管理?! date: 2015-12-01 url: https://total-engagement.jp/column/others/174/ --- # 仕事のパフォーマンスを高めるために優先すべきは、時間管理ではなく、エネルギー管理?! 師走がやってきました。仕事や忘年会、大掃除など、毎日あわただしくしているとあっという間に新年がやってきそうですが、このような忙しい時期こそ時間管理(Time Management)をしっかりして効率的に時間を使いたいですよね。 でも最近欧米では、「エネルギー管理(Energy Management)」をすることではじめて効率的に働くための時間管理ができるようになる、という考え方が浸透してきていて、エネルギー管理のトレーニングシステムは、メリルリンチ、ハイアット、エスティーローダー、シティグループなどでも効果をあげているそう。 時間は限りがあるものですが、使えるエネルギーの量に制限はありません。また、確かにどんなに時間管理をしても、そこに意欲や熱意などから生まれる活力がなければ、高いパフォーマンスを引き出すことはできないですよね。ではエネルギー管理をするために、実際何をすればよいのでしょうか。 ## 日々管理すべき4つのエネルギー スポーツ心理学の権威であるジム・レーヤー氏とFortune500企業を対象にコンサルティングを行っているトニー・シュワルツ氏は、共著『成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス』の中で、エネルギーをバランスよく管理することで、私たちはより前向きに、生産的に、充実した人生を送ることができるようになると断言しています。 **私たちが管理すべきエネルギーは肉体面、情動面、頭脳面、精神面の4種類**で、次のピラミッドのようなバランスで成り立っています。 肉体面のエネルギーが全ての土台となるということですね。 肉体面からはじまり、精神面のエネルギーを高めるためには、日々の積み重ねが必要です。例えばフルマラソン完走を目指すことになったとしたら、トレーニングの初日にいきなり長距離を走ることはしないですよね。体に大きな負荷がかかってしまうと、怪我なども引き起こしかねません。だからこそ最初は短距離からはじめ、少しずつ距離を伸ばしていくことで、フルマラソンを完走できる体ができあがります。ただし、毎日負荷をかけるのではなく、休養や休息を取り入れることが、より高いパフォーマンスにつながります。エネルギーも同じことで、適度な負荷と適度な回復を繰り返すことで高まります。 ここでそれぞれのエネルギーについて見ていきましょう。 ### ** **肉体面のエネルギー(Physical Energy) 肉体面のエネルギーが足りなければ、私たちは何も達成することができません。体を活性化するためには睡眠が必要です。健康を増進し、肉体面のエネルギー量を増やすためには運動が必要です。効率よく機能するためには栄養価の高い食べ物が必要です。前述の通り、負荷(運動)と回復(睡眠・食事)がエネルギーを高めます。 ### 情動面のエネルギー(Emotional Energy) 人間だからネガティブな感情を持つのは当たり前のことですが、自分の判断や対応に影響が出てしまうほどの強い感情を感じたら、時間を置いてその感情から離れ、冷静な自分を取り戻しましょう。また、気分転換、ストレス発散をして前向きな感情を取り戻しましょう。情動面においても、エネルギーを高めるには負荷と回復が鍵となります。 ### 頭脳面のエネルギー(Mental Energy) 頭脳面のエネルギーを高めるためには、「私には無理」をやめて「私ならできる」と信念を持って、正しい方向へ焦点を合わせることが大切です。 2005年のスタンフォード大学の卒業式でスティーブ・ジョブスが 他人の考えに縛られたドグマ(教義)に惑わされてはいけない。他人の意見ではなく、自分の中の声に耳を澄ませること。そして最も大切なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つこと。自分の本当になりたい姿を知っているのは、自分の心と直感なのだから。それ以外のすべてのことは二の次でいい。 というスピーチを卒業生に贈りましたが、これこそ頭脳面のエネルギーを高めるのに必要なことだと思います。 ちなみに本書では頭脳面のエネルギーを高めるための集中力を養うのに瞑想が一番効果があるとされています。なぜなら瞑想をすると、集中力が高まり冷静になれるだけでなく、五感が研ぎ澄まされて直感力や創造性が高まるからです。 ### ** **精神面のエネルギー(Spiritual Energy) 英語では”Spiritual Energy”と表現されているので、スピリチュアル=宗教的と勘違いしてしまいそうですが、決してそういうことではありません。精神面のエネルギーとは何か自分を突き動かすのか、目的意識を持つことで高まるものです。目的意識がなければ現状維持を続けるということ、成長することは難しくなってしまいます。 自分を駆り立てるものは何かを明確にしましょう。なぜ今の仕事を続けているのか?明確な目的意識を持つことができれば、「仕事をしなければならない」が「仕事がしたい」というモチベーションに変わり、行動を起こす力となり、成長と成功を導くのではないでしょうか。精神面のエネルギーは、情熱、忍耐力、あきらめない心を養うものです。 以上、いかがでしたでしょうか。4つのエネルギーをうまく管理して、仕事はもちろん、人生のパフォーマンスを高めてみませんか? 参考書籍:『成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス』 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 自社の強みと弱みを把握し、それをよりよい戦略に近づけることの大切さ --- title: 他社の優良事例から業務改善する「ベンチマーク」、2つのコツと注意点 ~ザッポスのカスタマーサービスは真似できるか? date: 2015-10-15 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/192/ --- # 他社の優良事例から業務改善する「ベンチマーク」、2つのコツと注意点 ~ザッポスのカスタマーサービスは真似できるか? 「あそこの旦那さんは**一流会社勤務**でしかも**家事手伝い**もちゃんとやってて偉い!!」と言うくせに、「あそこの奥さんは**美人**でしかも**料理が上手**だ!!」というと、「じゃー、他で食べてきたら?」と言われるのはなんか納得いかない、わたちゃんです。 まあ、美味しいものは外で食べるに限るんですけどね。 ## 他者の優良事例から学ぶ「ベンチマーク」は業務改善に有効な手段 **ベンチマーク**とは、企業が**他社の優良事例****(ベストプラクティス)**を分析し、学び、取り入れる手法です。80年代初頭、**米国ゼロックス**が、**倉庫業務はL・L・ビーン**、**請求回収業務はアメリカン・エキスプレス**をベンチマークとし、その優れた点を学んだのが最初とされます。 **ベンチマークのコツ**は、 ** ・ ベンチマークすべき機能や要素の範囲を明確に認識することと、** ** ・ ベンチマークする適切な対象を選ぶこと** 同じ業界に属する競合企業や、類似業界の企業に**限定する必要はなく**、むしろ異業種や海外企業に対象を広げヒントを求めると有効な場合が多いと言われます。 しかしながら、ベンチマークは自社の業務改革をするために参考とはなりますが、**表面的な部分だけを取り入れてもうまくいきません**ので要注意です。 ## 「業務効率化」と「顧客満足度向上」のトレードオフ 顧客対応業務のベンチマークは要注意!! 特に**顧客応対の業務**は要注意です。**業務効率化**と**顧客満足度向上**の、一見トレードオフとも思われる業務となり、企業ビジョンやバックオフィスの業務の**影響が大きい**ことが要因です。 最近では**ザッポスのカスタマーサービス**が注目され、ベンチマーク対象とする企業もあるかと思います。 しかし表面的なカスタマーサービスの応対部分だけに注目してもうまくいきません。コアバリューを中核とした**企業文化**を築き、社員の採用から教育、物流等のバックオフィス業務に支えられているからこそ、**素晴らしい顧客応対**が可能となります。まさしく**エンゲージメントカンパニー**としての根幹から理解して戦略的に取り組んでいくことが肝要です。 単純にコールセンターの運用やKPI等を真似ても実現はできない、逆にそこだけ真似てしまうと**顧客満足度を下げてしまう**可能性もあるベンチマーク対象企業であり、対象業務であることを肝に銘じておく必要があります。 ザッポスのサポートについては下記の記事でくわしく紹介しています。 **▼24時間年中無休で500人の正社員がカスタマーサポートをする企業を知っていますか?** ** ~ソーシャルメディア時代にはコールセンターがブランドを高める** 同様に、家に帰って「俺たちもよりよい家庭を築くために、**他の家庭をベンチマークしよう!!**」とか言うと大変になるので、やめておきましょう。 他の家庭の素晴らしところだけ取り入れていくと、とんでもなく**自分に不利**な状況になることは間違いありません。ここは抵抗勢力として、せめて現状維持を貫くのが得策です。家庭では自分の都合のいいのはどんどん取り入れ、**やばいものには蓋**をしましょう。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 【セミナーレポート】<研修の成果が上がらないというお悩みを持っている小売店舗の研修担当者さま向け>接客力を効果的に売上に変える社内研修の作り方 --- title: 代表の池田が日本合理化協会でコンサルティング開始 date: 2023-02-17 url: https://total-engagement.jp/news/%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e3%81%ae%e6%b1%a0%e7%94%b0%e3%81%8c%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%90%88%e7%90%86%e5%8c%96%e5%8d%94%e4%bc%9a%e3%81%a7%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%82%b5%e3%83%ab%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0/ --- # 代表の池田が日本合理化協会でコンサルティング開始 --- title: 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? date: 2024-03-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/313/ --- # 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? ## お客様の満足には2種類ある ~「頭の満足」と「心の満足」 顧客の満足レベルは、 - 「頭」で満足 - 「心」で満足 の2種類に分類できます。 文字通り、 - 「頭」で満足 … 「論理」的に満足している - 「心」で満足 … 「感情」的に満足している という違いがあります。これらの言葉からも**「心で満足」を獲得することは、お客様とエンゲージを結ぶことであり、ライフタイムバリューの向上には重要**だと想定されます。 これを立証している調査データがあります。 ## 「心の満足」不足が価格勝負の消耗戦につながる 世論調査とコンサルティングを行う米国のThe Gallup Organization, Princeton社が行ったものです。「リテール銀行の顧客流出率」と「クレジットカード会社の年間利用額」に関して、「心で満足」「頭で満足」「不満足」の3つの顧客にグループに分けて調査をしました。とくに注目なのは、「リテール銀行の顧客流出率」で、 **「頭で満足した顧客」は「不満足の顧客」よりも顧客流出率が高い** という結果です。想定するに、頭で満足、すなわち?**論理的に満足した顧客は、他社がよりメリットの大きい商品やサービスを出すとすぐに離反する**ということです。 満足度レベルが「頭で満足」レベルで終わったお客様との関係では、**常に良い製品や安い製品を提供し続けないと他社に離反されるリスクが高い**ということになります。当然、頭で満足できる商品やサービスを出し続けることは重要なことですが、この競争はまるで一時の家電量販店の値下げポイント合戦のような疲弊戦になります。 「頭で満足」のレベルを超え、**お客様とエンゲージを結び、「心で満足」レベルにいかにもっていくかに戦略の軸をシフトする**ことが、お客様のライフタイムバリューを増やし企業の永続的成長を実現することを肝に銘じる必要があります。 ## 人間関係でも「心で満足」が強い信頼を作る これは対人信頼関係でも同じですね。 「あいつはできる!! かっこいい!! ご馳走してくれる!!」と頭で理解して納得した信頼より、「なんかいいやつだ!! 憎めない!! 安心だ!!」といった気持ちの信頼の方が、友人関係が長続きします。すなわち、ライフタイムバリューが大きいというわけです。 人と人、企業と顧客も同じような因果関係があるのでしょう。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - イミ消費の時代における顧客体験 ースシローにみる顧客体験ー - 顧客ロイヤリティが向上する「One to One マーケティング」にシフトするための5つの心得 --- title: 企業に対する顧客の信頼度、顧客満足度の高さを端的に示すNPS( Net Promoter Score)導入成功事例 - アメックスの取り組み date: 2013-06-11 url: https://total-engagement.jp/column/nps/440/ --- # 企業に対する顧客の信頼度、顧客満足度の高さを端的に示すNPS( Net Promoter Score)導入成功事例 - アメックスの取り組み **アメリカン・エキスプレス・インターナショナルの企業ビジョンは、「世界で最も信頼されるサービス・ブランドになる」です。** **同社では、このビジョンを実現し、またその結果として業績を維持・向上させるための究極のKPI (Key Performance Indicator)としてNPS(Net Promoter Score)を導入、確実な成果に結び付けています。** NPS(Net Promoter Score)は、 **「自社や自社商品を友人や知人に(どの程度)勧めたいと思いますか?」** という、いわゆる「他者推奨意向」の設問について、0(非常に低い)から10(非常に高い)までの11段階で聞いた結果に基づいて算出するものです。NPSは既に全世界で数千社が導入しており、米国上場企業について言えば、約3分の1が導入しているKPIです。 ?NPSがこれほど注目され、実際に企業が採用している最大の理由は、業績との相関が高いという点にあります。すなわち、NPSが高いほど、つまり推奨意向が高い顧客が多い企業ほど収益性が高いということが長年の研究によって実証されています。 アメックスもまた、NPSの業績との相関、言い換えると連動性の高さに着目して採用しているわけですが、もう一つ、同社が掲げる企業ビジョン「世界で最も信頼されるサービス・ブランドになる」の実現度合いを図るKPIとしても有効であるという理由もあります。というのも、「企業、あるいは商品を友人・知人に紹介する」という行為は、当該企業、商品に対する強い信頼や愛着があるからこそできるからです。 アメックスでは、従来から顧客満足度調査に力を入れてきていましたが、満足度や継続利用意向が必ずしも業績と連動しないことに気づいていました。同社日本支社の個人事業部門マーケティング部で調査を担当する三木若葉氏は、日経情報ストラテジー(April 2013)の記事の中で次のように答えています。 **“顧客満足度が高くても末永く顧客でいてくれるとは限らないし、継続意向が高くても実際にカードを使う頻度はなかなか増えないケースもあった。”** しかし、NPSについてはその向上につれて、アメックスの場合、**顧客の解約率が4分の1**に、また**一人当たりの平均利用金額が10%増加**するなど業績に明確につながっています。 さて、NPSの設問で11段階の上位、9、10に印をつける人のことを「プロモーター(推奨者)」と呼びますが、これだけの高い評価を得るためにはありきたりのサービスを提供するだけでは足りません。期待を超えた感動を与えるサービスを設計し、提供する必要があるのです。 そこでアメックスでも、お客様を驚かせるような「感動体験」をいかに与えられるかに腐心しています。 **実践例のひとつが、コンタクトセンターで行われている「スピーチコンテスト」。** これは、電話などで顧客に対応するオペレーター(同社ではCCP:カスタマーケアプロフェッショナル)が、アメックスのカードを“友人と話す気持ちで”顧客に勧めるスピーチを競うものです。 このコンテストでは、各CCPが、「何を伝えたいか」を自分なりに考え、4分間のプレゼンテーションにまとめます。このコンテストを通じて、マニュアルを読み上げるのではない、CCP一人ひとりの個性が反映された顧客との対話ができるようになるのです。 カード会員向けのサービスを企画するマーケティング部門でも、顧客に感動を与えられるかどうかを意識してアイディアを考えています。2012年に企画した、京都の建仁寺を貸切り、会員に紅葉を楽しんでもらうイベントもそのひとつでした。 **同社日本支社社長、ローバト・サイデル氏は、お客さまとの間に特別なつながりを築くこと、つまり「カスタマーエンゲージメント」を強化することが重要だと述べています。** そのためには、顧客とのすべての接点で優れた顧客体験を提供できることが必要であり、全従業員が **「顧客サービスは重要である」** という意識を身につけること、そして、 **「どうすればプロモーターを増やすことができるか」** を常に考えて行動するようになること、また究極的にはこのような思考や行動を企業文化として根付かせるために、NPSが社内の「共通言語」として有効だと評価しています。 ★参考資料・情報 ・日経情報ストラテジー April 2013 ・アメリカン・エキスプレス・インターナショナル 日本支社社長 ロバート・サイデル氏講演(日経情報ストラテジー主催セミナー:「米国の称賛される会社」の優れた手法/風土に学ぶ) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 --- title: 企業の変革は「顧客」から始まる 〜今からでも間に合うCX入門〜 date: 2022-07-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2236/ --- # 企業の変革は「顧客」から始まる 〜今からでも間に合うCX入門〜 --- title: 企業の成功の鍵となる「幸せな従業員」をつくるために試したい3つのこと date: 2018-10-31 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/358/ --- # 企業の成功の鍵となる「幸せな従業員」をつくるために試したい3つのこと 「幸福学」の権威としてそのメソッドをGoogleやコカコーラに伝授してきたショーン・エーカー氏は、自身の研究から「**成功したから幸せになるのではなく、幸せだから成功する**」という結果を導きました。 彼の研究によると、**ポジティブな状態にある脳は、ネガティブな状態の時よりも生産性が37%、販売成績が37%上がる**ということが分かっています。医師の診断にも影響があるようで、ネガティブやニュートラルの状態よりも、ポジティブな状態にある医師の方が診断結果が19%も正確になるのだとか!これが何故かと言うと、「幸せだ」と感じながら行動すると、やる気や学習能力といった作用を司る脳内の神経伝達物質、「ドーパミン」が分泌されて、脳はより効率的に働き、「幸せだから成功する」ことになります。従業員が幸せな会社もきっと、成功する確率が高くなるということでしょう。 最近ではそんな従業員幸福度の効果と重要性に気づいている企業も増えてきているようですが、何を幸せと感じるかは人それぞれ。そこでオススメなのが次に紹介する3つのこと。「幸せな従業員」づくりのために、ぜひ試してみませんか? ## 1. 「NPS®顧客推奨意向」を従業員に活用する サウスウエスト航空、ザッポス、アップルストアなどの米国の成長企業が利用していることで大きな注目を浴び、現在、世界の5000社以上が導入している顧客のロイヤリティを把握するための指標に、Net Promoter® Score(ネットプロモータースコア=NPS®:顧客推奨意向)があります。これは自社(あるいは製品/ブランド)についての友人・知人への推奨意向を10点満点で聞き、0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の三つに分け、推奨者が批判者よりも多ければNPSの数値はプラスに、批判者が推奨者を上回ると数値がマイナスになるという非常にシンプルで分かりやすい指標です。 このように、NPSは本来顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、最近では従業員ロイヤリティを測るために活用している企業も増えています。オススメなのは、年に1~2度定点観測を行い、より従業員の幸福度と推奨度が増幅するようなNPSの活用です。NPSについて知りたい方は、まず下記無料ebookをぜひご覧ください。 ## 2. 人材採用時、より会社にマッチした人を選定できる仕組みを考える 人事採用に関わったことのある人なら、面接と履歴書だけでその人の人格や入社後の仕事への貢献度などを予想するのは到底難しいことを経験しているはず。そこでこれはあくまで一例ですが、候補者に招待状を送り、会社の「一般公開日」と称したパーティー/イベントなどを開催してみてはいかがでしょうか。形式ばった面接ではなく、肩肘張らないカジュアルな環境に身を置いた社員と候補者の自然体のコミュニケーションを通して、どれだけ社風にマッチしそうか、お互いの幸福度に貢献しそうかが見えてくるはずです。 幸せな従業員の育成は、採用時から始まっています。お互いが満足・納得して一緒に働けるような採用の仕組みを考えてみましょう。 ## 3. 従業員を大切なお客様のように扱う お客様からクレームが入った時、迅速に対応し、売上やブランドイメージにどのような影響が及ぶかを考慮し、お客様離れを防ぐために問題解決に努めるのが一般的だと思います。こういったことを、不満を持ったお客様だけでなく従業員に対しても行っている会社が、明るく健全な社風/企業体質を作ります。 例えば週に一度、短時間でもいいから上司と部下が一対一で話す時間を作りましょう。もし問題が浮上したら、その場で掘り下げて聞き、解決へ導こうとする姿勢を見せましょう。大事なのは一人ひとりの問題を真摯に捉えること。自分のために一生懸命になってくれる上司を見て、きっと「この会社で働いてよかった」「解決できるよう一緒にがんばろう」など、幸福感やモチベーションアップにもつながります。 「従業員の幸福度」という考え方はイマイチ抽象的で、事業目標としては優先順位も低くなってしまうかもしれません。でも「従業員を大切なお客様のように扱う」という考え方に切り替えてみてはいかがでしょうか。「お客様の幸せに貢献したい」という気持ちを従業員に対しても表現することで社内にファンが増え、ロイヤリティが高まり、結果、会社の幸せ(成長)につながるはずです。 引用:http://www.fastcompany.com/3032557/treat-your-employees-like-your-best-customers 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - NIKEの長期的・継続的なエンゲージメント創出活動とは? --- title: 企業・ブランドがカスタマーサービスの枠を越え、顧客をハッピーにするためにできる3つのこと date: 2014-11-06 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/356/ --- # 企業・ブランドがカスタマーサービスの枠を越え、顧客をハッピーにするためにできる3つのこと 何か分からないことがあっても、ウィキペディアを見れば大体の情報が得られる時代になりました。でも企業の哲学やあり方のようなもの、例えば以前こちらの記事(「リッツ・カールトン流! スタッフのモチベーション向上術」)でご紹介したリッツ・カールトンの感動のストーリーを生むもととなっている経営哲学などや企業のあり方をウィキペディアから読み取ることはできません。 でも最近のマーケティングの動向を追っている方ならきっと、「顧客エンゲージメント」「マスから個へ」「カスタマー・エクスペリエンス」などのキーワードが表すように、企業がお客様一人ひとりによりフォーカスした考え方に移行してきていることに気づいているのではないでしょうか。企業がこのような変革を遂げているのは、お客様一人ひとりと向き合い、期待以上のサービスを提供し、感動と幸せをお届けすることが、企業の持続的な成長に直結することに気づいているからです。それは、下記顧客エンゲージメントフローにもある通りです。 技術の発達により、カスタマー・エクスペリエンスをより向上させるツールも多くあります。でもこれらはあくまでツールであって、実際お客様に感動と幸せをもたらすのは人間の心といった感情の部分。お客様に喜んでいただきたいという気持ちを行動に移すことができれば、それが直接お客様の喜びにつながり、顧客エンゲージメントを強化します。 前述のリッツ・カールトンの経営哲学がいい例ですが、次の3つのことがお客様の感動や幸せを生み出し、企業の成長のきっかけをもたらしてくれるはずです。今の自分達を見直し、これからのあり方に活かしてみませんか? ## ①社員と企業文化や企業価値を共有することを徹底する 利益よりも従業員と顧客の幸せを優先することで有名なザッポスには、「10のファミリー・コアバリュー」と名付けられた企業理念があります。企業理念を「カンパニー・コアバリュー」ではなく、あえて「ファミリー」としているところがザッポスならではでしょうか。全ての社員、経営陣からインターンまで、全員がこれを実践できるよう、普段のコミュニケーションを密に行っている同社。 ザッポスのウェブサイトには、顧客からの感謝や賞賛を表すコメントがあふれていますが、これも理念の一つである「**サービスを通じて,WOW(驚嘆)を届けよう(”Deliver Wow Through Service”)**が浸透しているからだと言えます。面白いのが3番目の「**楽しさと,ちょっと変わったことをクリエイトしよう(” Create Fun and a Little Weirdness”)**」というもの。下記動画を見ていただくと分かるのですが、毎週経理部門が変装をして「誰かにランダムに親切なことをしよう!(”Random acts of kindness”」とパレードを行い、社員にギフトなどを渡したりする活動を行ったりしています。この動画で見ても分かるように、とにかく社員が皆笑顔! 理念に皆が賛同し、共感し、実践することで幸せな職場が生まれ、それがお客様にも還元されているのではないでしょうか。 ## ②お客様のリクエストを自分事化する もしお客様からクレームが来たとしたら、決して「面倒な客だな」「くだらないクレームだな」なんて考えず、それを自分のクレームと捉えて処理してみましょう。もし自分がお客様の立場だったらどんな風に対応してほしいだろう、そんな風に考える癖をつけてみるとよいかもしれません。クレーム処理というのはとても大変なことですが、「お客様を幸せにしたい」その気持ちを忘れず対応し、最後にお客様に満足・納得していただけた時の喜びはひとしおですよね。 フォーシーズンズホテルでは、「ゴールデンルール」という「**自分が扱ってほしいように、自分が受けたいように、自分がやってほしいことを人にもやってあげなさい**」と教えが浸透しているそうです。これは決してゲストに対してだけでなく、従業員やビジネスパートナーに対しても行うもの。だからフォーシーズンズに行って例えばドアマンに「レストランの予約をしたい」と少し業務外と思えるリクエストをしたとしても、「承知しました」と快く受けてもらえるそうです。 お客様のニーズやクレームも人それぞれ、マニュアルに沿って対応していたらどうしても機械的になってしまいます。でも一人ひとりのお客様の声に耳を傾け、それを自分事化できたらきっとお客様に感動と幸せを提供することができるのではないでしょうか。 ## ③企業のリーダーがお手本となる 企業理念を浸透させること、お客様対応を自分事化させることはとても重要ですが、一番簡単で分かりやすいのが、企業のリーダーが社員にお手本を見せることかもしれません。 世界的なレストランガイド「ザガットサーベイ」で、“最も人気の店トップ20”に自身が経営するレストランが5軒も選ばれたこともあるレストラン・オーナー、ダニー・マイヤー氏がいい例です。彼は従業員をお客様のように扱うことで有名。特に離職率が高い外食産業だからこそ余計にだそう。自身の著書『おもてなしの天才―ニューヨークの風雲児が実践する成功のレシピ』にも、「**私がおもてなしの心を差し出す相手は、まず従業員、つぎにお客様、そのあと順に、コミュニティ、仕入先、投資家である。この優先順位はお客様第一の視点から見ると違和感があるかもしれないが、わたしは『開かれたホスピタリティ』と呼ぶこの考え方をこれまでのビジネスにおける選択の基礎としてきた**」とあります。 マイヤー氏が経営する「UNION SQUARE CAFE」の姉妹店、「Union Square Tokyo」が東京ミッドタウンにありますが、お花見シーズンのランチの時間帯に予約なしで訪れた時、桜を眺めることができる窓側の席から遠い席に案内されるだろうと思っていたら、一番キレイに桜が見える席に案内してもらい、期待以上のサービスに心から感動したのを覚えています。こちらのお店の魅力は、いつ行っても素晴らしいサービスを受けることができるところ。マイヤー氏のおもてなしの心はしっかり従業員にも引き継がれているようです。 引用:?http://mashable.com/2014/09/17/customer-service-success/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客満足度とロイヤリティを高めるために覚えておきたいカスタマーサービスの5つのポイント --- title: 企業・ブランドの成長に欠かせない“幸せなお客様”をつくるために試したい5つのこと date: 2015-07-17 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/236/ --- # 企業・ブランドの成長に欠かせない“幸せなお客様”をつくるために試したい5つのこと 満足度やロイヤリティの高い“幸せなお客様”は、企業・ブランドにとってかけがえのない存在のはず。そう分かってはいても、収益やコンバージョン率ばかりに気を取られ、お客様に自社の製品やサービスを通して幸福感を増幅するために何ができるのか? に目が行かないという企業・ブランドも多いかもしれません。でも幸せなお客様の存在は顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長に欠かせません。どうしたらお客様を幸せにできるのか、次の5つを参考に実践してみませんか? ## 1. 顧客満足度の測り方を知る 測ることができないものを向上するのは難しいですよね。だから幸せなお客様をつくるための最初のステップは顧客満足度を測ること。カスタマーサポートの電話でのお問い合わせの最後に簡単なアンケートにお答えいただいたり、はがきを投函するだけでOKのアンケートをお渡ししたり、ウェブ上で答えられるアンケートを配信するなど、測定方法にも色々あります。ただしこれらで得られる回答というのは、よほど企業・ブランドに対して強い意見を持った一部の人たちのものであるということを忘れてはいけません。 (★こちらもあわせてどうぞ→「**85%の顧客は不満・苦情を店に伝えていない~40年間のカスタマーサービス研究をまとめた「グッドマンの法則」が教えてくれる真実**」) より正確に顧客接点の実態を測り、課題に優先順位をつけるのであれば、ミステリーショッピングやNet Promoter Scoreなどを用いた顧客満足度測定が良いのではないでしょうか。 また、一度測定して終わり……ではなく継続して定期的に行うことが、よりよい改善をもたらし、お客様の幸福度増幅へとつながるはずです。 ## 2. お客様に期待値以上の提案とおもてなしができるスペシャリストになる お客様が企業・ブランドの製品やサービスを購入する時、頼りにするのはスペシャリストの専門的な知識や意見です。でもただ豊富な知識をシェアするだけでは“幸せなお客様”をつくることはできません。お客様一人ひとりの話に耳を傾け、興味を持ち、好みや買い物の目的を知り、自分の販売員としての知識を活かして、お客様が求めているものを提案するスキルが必要です。 お客様は期待値以上のモノ・コトに感動を覚えます。期待値通りであれば“満足”で終わりますが、さらにその上を行く提案とおもてなしを提供することで、お客様からの信頼や愛着を得ることができるようになり、リピーターやファンの醸成へとつながります。 (★こちらもあわせてどうぞ→「**「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること**」 ## 3. より良いカスタマーサポート提供のために、ライブチャットを導入する 電話やメールでのカスタマーサポートは、待たされる、たらいまわしにされる、など、“顧客不満足“につながりかねません。そこで、ライブチャットというオプションをお客様に提供してみるのはいかがでしょう? 電話やメールのような待ち時間がなくすぐに担当とチャットできるので、それだけでも不満の解消や満足度の向上のきっかけとなるはずです。 (★ライブチャットの詳しい利点はこちらをどうぞ→「**ECサイトのライブチャットは接客力と顧客満足度をアップする優秀ツール?!**」 ## 4. 全社員がお客様の幸せに貢献しているということを認識する お客様に直接対応するフロントオフィスを支援する部門だけがお客様の幸せに関連しているのではありません。人事・経理・総務・情報システム管理部門などの間接部門もお客様の幸せを創造するプロセスに関わる一員です。それぞれがどのようにお客様の幸せに関与・貢献しているのかということを、会社が明確にし、定期的にリマインドし、士気を高めることが必要ではないでしょうか。 例えば企業・ブランドのビジョンやミッションはお客様の幸せにつながるものだと思います。だからこそ、まずはそのビジョンやミッションを社員全員で共有し、一人ひとりがお客様にどう感動をお届けできるかを考えながら実践する、ということを試してみてはいかがでしょうか。 ## 5. 従業員エンゲージメントを高める 世論調査とコンサルティングを行う米ギャラップ社の調査で、エンゲージメントの高い従業員がよりお客様の満足度を高め、ファンやリピーターを作るということが分かっています。エンゲージメントの高い従業員は、企業・ブランドに対して愛着を感じるともに、ビジョンやミッションに共感することで、自社の存続や成長に積極的に関わっていこうと行動を起こします。それが結果的に顧客サービスの向上をもたらし、顧客満足度のアップにつながり、持続的な売り上げの安定や伸長につながります。すると従業員はますますやる気がでてさらにイキイキと仕事に取り組むようになるというポジティブな連鎖が生まれます。 (★こちらもあわせてどうぞ→「**従業員エンゲージメントの高い「幸せ」な従業員が会社成功のカギ!**」) 顧客満足の追求は手段ではなく目的として考えるべきです。明確な目標に向け、計画を立てて継続することできっと、企業・ブランドはお客様により多くの幸せを届けることができるようになるのではないでしょうか。 参考:http://www.inc.com/sujan-patel/7-proven-ways-to-boost-customer-happiness-in-2015.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 創業者の言葉から生まれた基本バリュー、「やってみなはれ」精神が強く根付くサントリー --- title: 低価格ブランドとの差別化はファッションアドバイスの強化で可能か? date: 2017-05-30 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/103/ --- # 低価格ブランドとの差別化はファッションアドバイスの強化で可能か? photo by *Herry Lawford*? 洋服が売れにくい状況がもう10年以上も続いていますが、その一方で、新規参入者による新形態のファッションビジネスも興っています。メチャカリやエアクローゼットのような**洋服レンタルサービス**もその一つだといえます。 価格面だけでいうなら、買う枚数にもよりますが、**レンタルするよりも低価格ブランドの投げ売り品を買う方が安く済ませることができます**。自分は実際に、低価格ブランドの投げ売り品ばかりを買っているので、洋服レンタルサービスの価格的魅力がわかりません。昨今の低価格ブランドはユニクロ、ジーユー、無印良品、ライトオンなどで顕著ですが、商品の見た目が格段に向上しています。とくにユニクロは素材品質も向上しており、生半可なファッションブランドでは商品の見た目・品質ともに太刀打ちできなくなっています。 ## 安くお得な洋服の購入が難しいユーザ層とは? それらの商品が1000円以下、1000円そこそこにまで値下がりします。色・柄・サイズで気に入った商品が残っていれば、それを買えばかなり**低コストで洋服を楽しむ**ことができます。ちなみに、つい先日、無印良品でストレッチのブラックジーンズを買いました。定価3980円(税込み)が1950円に値下がりし、貯まっていた200ポイントを使って最終的には1750円(税込み)で買うことができました。上手く探せばこういう買い方ができます。 しかし、こういう買い方をすることが難しいという声も聞きます。なぜなら、**手持ちの洋服をほぼ正確に把握していなければならないから**です。 手前味噌ですが、およそ8割以上は手持ちの洋服を記憶しています。売り場で掘り出し物を見つけた際には記憶と照らし合わせて買い足すかどうかの判断を下します。 一方、世の中には手持ちの洋服をさっぱり記憶できずに似たような洋服ばかりを買い足してしまう人もいます。そういう人にとっては**ピンポイントで商品を探すことは困難**だといえます。 ## 服は買うより借りる方が得なのか? 先日、AERAに**洋服レンタルの人気の理由**を分析した記事が掲載されました。 **▼服は買うより借りる方が得なのか? 安さだけじゃない人気の秘密** https://dot.asahi.com/aera/2017022400038.html?page=1 という記事です。 この記事の中で、 「レンタルするのは、ただ安いからというだけではない。長尾二郎さん(38)は昨年4月からスタートしたleeapというメンズのファッションレンタルサービスを利用して服装に対する苦手意識を払拭した。1カ月1万2700円でカジュアルな服装が2コーデ分届き、返却すると次のコーデがレンタルできるという借り放題のコースで、スタイリストとLINEを通して服装への悩み、週末の予定に合う服装は何かなどを相談できる。個人の好みに合わせて、スタイリストが似合う服を選んで送ってくれる仕組みだ。」 という箇所があります。このleeapというのは新しいレンタルサービスでそれほど知名度はありません。実際、この記事で初めて名前を見たくらいです。レンタルサービスは単に洋服を借りるだけではなく、どのサービスも**スタイリングの提案やファッションに対する相談**ができます。料金体系ではなく、この部分が重宝がられているのでしょう。また、購入するのと違って洋服は溜まりませんから、保管場所に苦労することもありません。 ## 実店舗の接客にファッションの提案・悩み相談が不足 翻って実店舗での洋服販売不振の原因を考えてみましょう。接客態度とか接客姿勢とか、商品企画の内容とか価格設定とか、不振の原因は様々考えられます。しかし、一番の原因はレンタルサービスでは実現できている**ファッションの提案やファッションの悩み相談という部分が足りない**のではないでしょうか。 自分に似合う服装を明確に理解し、手持ちの洋服をほとんど把握しているという人はあまりいません。逆に販売員にはそういう人はかなり多くいます。洋服に対する迷いがないお客はほとんどいません。できれば、**洋服についての相談に乗って欲しい**と思っている人が多いでしょう。 実際に自分でも何度も販売員に洋服の相談をしてみたことがありますが、忙しいため、中にはあまり熱心に耳を傾けてくれない人もいました。そういうことが何度かあると販売員にはこちらもあまり話しかけなくなります。それの極めつけがユニクロやジーユー、無印良品とほぼ変わらない**セルフ購入形式**になります。セルフ購入形式になると、通常の専門店や百貨店よりもユニクロやジーユー、無印良品といった低価格ブランドの方が買いやすく売り場が作られています。 そもそもそれらの低価格ブランドの商品が安い理由の一つに、**販売員による接客が極力省かれている**ことが挙げられます。販売員の接客料金をカットしているから商品の価格がその分安いともいえるのです。そしてセルフ購入を前提として売り場を組み立てていますから、お客にとってはセルフ方式という点においては買いやすい売り場ということになります。 一方、百貨店や専門店が接客をおろそかにするということは、低価格ブランドと同じ土俵に自分から降りていくということになります。同じ土俵なら**低価格ブランドの方が、価格面でも売り場の作り方も圧倒的に有利**です。だから低価格ブランドの方が売れるようになります。それが今の業界の姿といえるのではないでしょうか。 ## 低価格ブランドとの違いを伝えよう 洋服不振といわれながらもユニクロ・ジーユーのファーストリテイリングは売り上げ規模を拡大し続けていますし、一時期不調だった無印良品も復調して成長軌道に乗りました。また、しまむらも増収増益を続けています。**洋服全部が売れないのではありません**。 百貨店や専門店は、もう一度基本に立ち返って、洋服レンタルサービスが顧客に対して実施しているような「ファッションアドバイス」を再び心掛けてみてはどうでしょうか??**低価格ブランドとの違いをわかってもらえるチャンス**になるかもしれません。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 「良い物は高くても売れる」は真実か? ~消費者が「欲しい物」と「買える物」を切り分けて考えよう --- title: 住民へのサービス向上と経費削減に成功したハワイのお役所サイト、取り入れたのはゲーム要素だった! date: 2014-11-25 url: https://total-engagement.jp/column/others/349/ --- # 住民へのサービス向上と経費削減に成功したハワイのお役所サイト、取り入れたのはゲーム要素だった! 多くの日本人にとって、ハワイは地上の楽園とも呼べる場所。特に人気のオアフ島は、観光やショッピングが充実していますが、美しいビーチで何もせずゆっくりとハワイ時間を楽しむのも醍醐味ですよね。 そんなハワイ、私達にとってはバケーションを楽しむ場所ですが、住民や地元企業にとっては当たり前ですが、生活をする場所、商売をする場所です。その上で、税金を支払ったり、様々な申請をしたりと、市役所ならぬ、”州役所“にお世話になることも多いはず。 ただ世界のどこに行ってもお役所の体質は同じなようで、何かを調べようとサイトへ言っても分かりにくかったり、実際役所へ出向いても待ち時間が長かったりと、サービスに不満を持ったことがある人も多いはず。民間企業とは違い、役所というのは決して利益を追求するわけではないので、“顧客満足”にそれほど力を入れる必要がない、ということなのでしょうか。 でも税金で運営している役所にとって、住民や地元企業は顧客のはず。彼らの声に耳を傾け、ニーズを読み取り、サービス向上に努めることで、ユーザーの満足度や幸福度が増幅するのはもちろん、民間企業のように売上・利益の増大とはいかなくとも、業務の効率化や経費削減につなげることができますよね。そんなことを実施したのが、ハワイ州政府でした。 ## ハワイ州が公式サイトに取り入れた”ゲーミフィケーション”の要素 ハワイ州の公式サイトを見てみると、洗練されていながらもシンプル、使い勝手がよさそうで、明らかにお役所のイメージからはかけ離れています。 リニューアル時にハワイ州が取り入れたのが、ゲームの要素が盛り込まれた“ゲーミフィケーション”という手法でした。 **ゲーミフィケーションとは? **課題の解決や顧客ロイヤリティの向上に、ゲームデザインの技術やメカニズムを利用する活動全般。ゲームデザイン手法や仕組みを用いて問題の解決やユーザー契約などを獲得すること。例えば、既存のシステムやサービスへの、順位・可視化・ポイント・カード・バッジ・ミッション・レベルシステムの採用など。さらにゲームの要素を盛り込むことによって楽しみながら意図せずそれらと関わっていってもらうことが目的で行われる場合もある。?引用:Wikipedia ハワイ州公式サイトのゲーミフィケーションは、このようなものでした: **・役所に出向くまでの時間、役所に出向いてからの待ち時間をどれだけセーブできたかの可視化** **・書類ではなくオンライン申請をすることで、どれだけ紙を節約できたかの可視化** **・オンライン申請を行った住民(ユーザー)へのバッジの提供やランキングの表示** そしてこれらをサイトに導入する際に参考にしたのが、『For the Win: How Game Thinking Can Revolutionize Your Business』という書籍でした。ゲーミフィケーションに加え、住人や地元企業にあったサービスを届けるパーソナライズサービスや、より迅速に対応できるようなフィードバックシステムを設け、モバイルにも対応することで、お役所とのやり取りを「面倒くさい」「つまらない」から「楽ちん」「楽しい」へ変える努力をしました。結果、リニューアルから5か月間で本サイトの**利用率は20%アップし、登録ユーザは40万人を超えた**のだとか。 ゲーミフィケーションは、継続的に「利用したい」と思ったり、思わずハマってしまったり……という、人間の心理面に働きかけるもの。ハワイ州はその利点を最大限に活かしたサイト運営に成功したようです。 ## おまけ:日本企業のゲーミフィケーション事例 ゲーミフィケーションはエンゲージメントを高める施策として多くの企業が取り入れています。ここで皆さんが普段よく使うであろうサイトを2つ取り上げ、それぞれどのような手法を用いているかご紹介いたします。 ### ** ▼レベル(ランク、グレード)事例** 「買う」という行動でポイントが溜まり、そのポイントに比例してユーザーのレベル(ランク、グレード)がアップするシステムは、ゲーミフィケーションでよく取り入れられていますが、楽天がいい例だと思います。楽天にログインすると表示される「〇〇会員になるためには、あと〇〇ポイント」と現在の位置を伝えるメッセージと、ビジュアルで見せるプログレスバー。これを見ると、達成するために買い物しよう! という気になるから不思議です。 ### ** ▼ランキング事例** 食べログはユーザーのエンゲージメントを高め、サイトを活性化させるため、自分とライバルのアクセス数の状態をこのように可視化しています。このランキングもサービスを定着させるためによく使われるゲーミフィケーションの手法の一つです。 ゲーミフィケーションは取り入れるだけでエンゲージメントが向上する、というものではありません。自社の業態にあった手法は何なのか? をじっくり考えてみてはいかがでしょうか。 参照元:http://www.govtech.com/internet/Hawaii-Gamified-to-Drive-Up-Online-Adoption.html 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - セミナー・勉強会 「エンゲージメント」を自分のものにするために --- title: 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 date: 2023-06-28 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/2900/ --- # 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 ## **1.住みたい街ランキングと現実** 常々、日本人はランキングが好きだなあと感じていました。 そういう自分も売れ筋ランキングや〇〇ランキングとあると必ず観てしまいます。 例えば毎年リクルート社が行っている「住みたい街ランキング」などは、住んだことがあるなし関わらず、住みたいと思う街を聞く調査です。これでも自分の住んでいる街を探して一喜一憂していました。しかし、この「住みたい街ランキング」のような調査は注目度が高いものの、それらは住民の生の声を反映したものではなく、イメージ調査に過ぎません。本当に住んでいる住民の方の意識調査ではありません。 本来は住んでいる人がどれだけ「住みたい街か」を調べる調査になれば、よいと思ってました。 ## **2. 自治体の課題と住民の声** そこで考えていたことを、あっちこっちで話していたら、いくつかの自治体の方とのご縁を頂きました。そして今回、自治体の協力をいただき、一緒に実証実験を行うことになりました。また、自治体の職員の方とお話をするといくつもの課題があることがわかりました。一つは増加する自治体職員の離職です。これは公務員職への学生の注目度という相反する事実にも直面しました。大学生の進路ではリスクモンスター社調べでは、「大学1・2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果、1・2位は4年連続で公務員です。ただ、現実は30歳前後での離職が増えているという事実もあります。 もう一つは各自治体で行っている調査が、うまく機能していないことでした。これまでの住民調査では、満足度的な聞き方をしてしまうと、当然満足できていない部分を答えてしまうので、自治体としてもリソースの問題が生じてしまいます。これを解決するような調査設計や住民の方へのフィードバックの仕方など、改善の余地があります。 ただ、あれもこれもいっぺんにとは当然出来ません。まずはという事で、以下のことから手掛けます。 ## **3.CX導入と自治体の進化** このような課題を解決するため、我々は住民と職員の関係を改善するための取り組みを始めます。その一つが、住民体験調査(CX)を導入し、自治体サービスの質向上につなげるという試みです。 第一弾として、埼玉県横瀬町が行っている「よこらぼ」で採択されました。 こちらは“まちづくりの実践や実証試験などができるチャレンジのフィールド“を標榜しており、新しい取組にも積極的です。 実証試験を行いたい企業、自分のアイディアでまちづくりを実践したい個人、あたらしいチャレンジに取り組みたい団体など、横瀬町でやってみたいという熱意がある人なら誰でも大歓迎です。 # https://yokolab.jp/project/ 今後の進行状況はこちらのブログで随時お伝えしてまいります。新たな住民体験(CX)の展開を、どうぞお楽しみにお待ちください。住んでいるヒトが自分の街を好きになって欲しい、そして自治体で働いている職員の方が、誇りをもって働ける職場にするモデルを作ります。是非、ご興味ある地方再生・創生、自治体の方、情報交換できればと思います。 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト - カスタマーサービスを「良い」から「非常に良い」に変えるためにできる5つのこと --- title: 侍ジャパン、WBC、優勝おめでとう!とEX date: 2023-03-24 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/2775/ --- # 侍ジャパン、WBC、優勝おめでとう!とEX 22日、WBCが世界一で幕を閉じました。予選リーグから徐々に盛り上がりを見せ、決勝シリーズのメキシコ戦、そして決勝戦のアメリカ戦などはまさにドラマそのものでした。私も手に汗を握りながら見入っていました。 特に大谷選手のプレーと言動は、TVや新聞などでも取り上げられ、多くの人々がSNSなどで語られていました。試合終了後、私のFacebookのタイムラインは、WBC一色でした。そして私もつい調子に乗って、オフィシャルサイトでユニフォームなどを購入しようとしましたが、SOLD OUTばかりでした。 そこで、今回のWBCを経営従業員体験(EX)の観点から考えてみたいと思います。CX(顧客体験)とEXは非常に相関性が高く、CXを向上させるためにはEXが必要条件となります。 今回はスポーツであるため、CXではなく、勝敗とEXを結びつけて考えました。私たちのEXは、経営メッセージ、組織運営体制、コミュニケーション、相互尊重、成長・育成の5つのドライバーと、組織を構成する一人ひとりの特性を分析する「Me」の組み合わせになっています。特に現場ではコミュニケーションが重要であり、「Me」はその点で役立ちます。 さて、私たちはWBCを見て、素晴らしいチームだと感じました。もちろん、大谷選手のようなスーパースターの影響も大きかったでしょうが、侍ジャパンのような混成チームが短い時間で一体感のあるチームとして作り上げるには多くの時間が必要でした。ミッションを共有し、運営体制を整備し納得してもらい、コミュニケーション頻度を上げる工夫を行い、結果相互尊重が出来る。そのうえで個々人の成長や育成にも好影響を及ぼす組織は業績が極めて高く出ます。 EXの観点から見ても、今回のチームはも選手も裏方方も全員がミッション「世界一」に向けて、積極的にコミュニケーションをとり相互尊重していたようです。そしてこの機会を成長の場として、コミットして、掴み取った「世界一」でした。 短期間でこのようなチームを作りには、いくつかの要素があったと思いますが、私がキーマンになったのはダルビッシュ選手の存在が大きかったのではと思っています。 彼はの最年長者でありながら現役大リーガーでした。報道をみても常に若手と積極的にコミュニケーションをとりオープンマインドで貢献していく姿勢は、チームの土壌作りに大きな影響があったのではと思います。この良質な土壌の上に、大谷さんを始め多くの選手が自分の能力を存分に発揮でき、勝利をたぐり寄せられたのだと思います。 今後、スポーツチームにおいてもスキルやフィジカルだけでなく、組織マネジメントやチームビルディングが重要になってくるでしょう。これからのスポーツ界において、日本がチームビルディングの先進国としてさらなる発展を遂げることを期待しています。また、多くの組織が今回の侍ジャパンのチーム作りを手本にしていければ成果も出せるのではないでしょうか。 最後に、選手や関係者の方々には、本当に感動をありがとうございました。 日本を誇りに思います。 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - 『働き方改革』で残業を減らしても従業員は満足しない!? --- title: 価値あるアドバイスこそ販売員の役割 リピーター作りを心がけて date: 2015-10-16 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/191/ --- # 価値あるアドバイスこそ販売員の役割 リピーター作りを心がけて 「洋服店の販売員が苦手」と感じる人は少なくありません。その理由の一つとして「過剰に積極的な接客」が挙げられるでしょう。お客様が入店されたら「いらっしゃいませ」と声をかけるのは当然だとしても、その後、すぐさま、なんだかんだとお声かけをする販売員もいます。陳列されている商品に少し手を触れただけであれこれと過剰に商品について説明してくる販売員や、押し売りに近い販売員もいます。個人的にもこういう販売員がいる店は苦手です。 一方で、ユニクロや無印良品を支持する理由として、「販売員があまり話しかけてこない」ことを挙げる人もいます。ユニクロや無印良品は中型から大型店舗が多く、セルフ販売形式を基本としています。このため、こちらから呼び止めない限り、販売員から積極的な接客を受けることはありません。たしかに自分のペースで商品を見て回って、商品を触るのは心地良いです。他人がずっと傍に付いているとなんだか落ち着きませんから、その部分が心地良いと感じる人がかなりの割合でいると考えられます。個人的にも、セルフ販売形式のお店の方が落ち着きます。 ## 自動販売機にはない機能とは こう考えると、販売員を置くよりもセルフ販売に徹して、あとは技術革新によって選びやすいシステムを開発した方が商品は売れやすいのではないかと思えてきます。現在のところ販売員不足は慢性的に不足しているので、今後販売員がほとんどいない店舗が出現される可能性があります。すでに外国には洋服の自動販売機もありますし、国内でもバーチャル試着室などのウェアラブルクロージングも開発されています。今後はこれらが増えるかもしれません。押し売りや過剰接客をする販売員よりよほど売り上げに貢献できる可能性もあります。 しかし、販売員にしか提供のできない価値というのも確実にあります。自身も販売員を何年間か経験しましたが、お客様にとって販売員の価値とは「第三者として適切な意見(アドバイス)を述べてくれる」ことにあるのではないでしょうか。個人的な体験ですが、気に入った洋服、同じ形の色違いのジャケットが二つあったとき、両方を買うことができれば良いのですが、金銭的にも収納スペース的にもどちらか一方に絞らねばならない、ということがありました。自分で鏡を見てもどちらが良いかはなかなか判別できません。人間は自分で自分のことを客観視できにくいですから。その際に、販売員が適切なアドバイスを述べてくれたので、とても助かりました。「ベージュより紺色の方が似合ってますよ」とか「紺色の方が無難ですがグレーの方がトレンドでしかも意外に着こなし幅も広いです」とかいうようなことを言ってもらえるとこちらも選びやすくなります。 これは自動販売機にはない機能です。そしてそういう販売員がいる店には定期的に足を運ぶようになります。すなわちリピーターになるということです。 販売員も売らねばならないという職業意識と課せられたノルマがあり、どうしても「過剰接客」や「押し売り」をしてしまいがちです。しかし、そこをぐっと堪えてお客様にとって本当に価値のあるアドバイスを述べるようにしてみてはどうでしょう。長い目で見ればきっとリピーターが増えて売上高も伸びるはずです。とは言っても、あまりに過剰にアドバイスを与えすぎても長時間聞いている方もつらくなりますので、適度に収めるべきでしょう。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 顧客ロイヤリティが高くなるのは、非マニュアル主義より、マニュアル主義を徹底する企業? --- title: 価格競争から脱却するためのヒント ~「編集」で競争しよう date: 2017-04-11 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/108/ --- # 価格競争から脱却するためのヒント ~「編集」で競争しよう photo by *MattHurst*? 一昨年あたりから**地方の中小型百貨店の閉鎖や撤退**が相次いで発表されています。この流れはまだまだ続くでしょう。 ところでその原因は何でしょうか?原因はさまざまありますが、その中の1つとして、**近隣に都心大型百貨店がある**ことが挙げられます。電車に30分ほど乗れば都心の大型百貨店に到着できるような立地の中小型店というのは著しく不利です。 ## 地方の中小型百貨店が苦戦している理由 なぜなら、中小型百貨店の少ない品揃えでは都心大型百貨店の豊富な品揃えでは勝ち目がないからです。多くの消費者は**豊富な品揃えの店で選びたい**と考えます。ですから、都心店はどんどんと大型化するのです。同じことは郊外型ショッピングセンターにも当てはまります。多くのニーズを満たすために**品揃えをなるべく多く**しようとします。その結果、郊外型ショッピングセンターは今では**恐ろしいほど巨大化**しています。 では、大型店が無敵の存在かというとそんなことはありません。昨今成長が著しいインターネット通販には到底勝てません。どれだけ広い店を作っても広さには限界がありますが、**インターネットのウェブという空間は無限**に広がっています。やろうと思えば10億点くらいの商品をウェブ上で陳列することも可能です。ですからどれだけ広大な店を作ってもウェブには勝てないのです。 カルチュアコンビニエンスクラブの増田宗昭社長によると、**Amazonの倉庫の総面積の広さは東京都中野区と同じくらいの広さ**だそうです。ウェブの空間は無限ですからAmazonはその気になればその広大な倉庫に保管している莫大な量の商品すべてをウェブ上に陳列することができるということです。 どれほどイオンタウンが広いといっても東京都中野区の広さに勝てますか? 広さで勝てないということは品揃えの豊富さでも勝てないということです。 ## モノを並べただけでは売れない時代 戦後直後からバブル期ごろまでは、モノがなかった時代なので**作って並べたら売れる時代**でした。もちろん売れない商品もありましたが、ほとんどは売れたのです。なにせ、人々はほとんどモノを所有していませんでしたから。もう少し細かく見てみると、高度経済成長で所得が増えた大衆は「高額な良いモノ」を買えるようになりました。ですから「高くても良いモノ」は割合に売れたのです。そして**低価格な粗悪品と高額な良いモノの落差が激しかった**のです。 今でも物作り系の人やメディアの人間をはじめとして多くの人が「良いモノを作れば高くても売れる」と信じていますが、このころの感覚が抜けないのでしょう。今ではそれは当てはまりません。**今は「良いモノ」でも売れるとは限りません。**そんなことを信じて物作りをするのは逆にビジネスを成り立たなくさせるので有害な思想です。 バブル期くらいからモノを並べただけでは売れない時代になります。今度はそれを**「どこで買ったか?」「どの店で買ったか?」**ということに価値観が移行します。基本的なモノをすでにほとんどの人は手にしてしまったからです。だから「東京の青山で買った」とか「渋谷、原宿で買った」とか「伊勢丹新宿店で買った」とか「ビームスで買った」とか、そういうことが価値観になったわけです。「どこが作った(企画デザインした)商品か」というのもこの価値観の一つかもしれません。リーバイスのジーンズなら価値がありますが、ジャスコの平場に並んでいる1900円の名も知れぬメーカーのジーンズなら価値は認められません。 ## プラットフォーム(店・場所)競争の次の時代へ 以前に増田宗昭社長にインタビューをしたことがあるのですが、増田社長はこのバブル期以降を「プラットフォームの時代」と呼んでおられました。**どんなプラットフォーム(店、場所)で買うかが重視された時代**です。 現代はこの「プラットフォームの時代」が崩れかかっている時代です。プラットフォーム競争によって店の大型化競争が激しくなりましたが、ネット通販の出現で、実店舗の巨大化競争は意味をなさなくなったからです。ウェブ空間は無限の広さを持っています。 現在は過渡期ですので、いまだにプラットフォーム競争をしている流通小売業(百貨店や総合スーパーなど)やアパレルブランド、セレクトショップが珍しくありません。しかし、価格でも品揃えでも利便性でもAmazonに勝てなくなりました。大型店はもとより、**中小型店は別のベクトルで競争**しなくてはなりません。 ## 広さや安さではない、「編集での競争」を考えよう それは**「セレクト」「編集」**だそうです。いわゆる疑似SPA化したセレクトショップチェーンのことではありません。特定の個人とか、企業とか、ブランドが選んで編集した商品群を指します。**「あの人が選んだから」「あのブランドが選んだから」「あの店が選んだから」という理由**が消費者を惹きつけるようになっているのです。こうなると、広さや安さの競争ではなくなります。増田社長はそれを証明するために、京阪電鉄の枚方市駅前に「Tサイト」を開業したそうです。店舗面積が広くないので、物販は1フロアあたり数ブランドが入っている程度ですが、その「編集」を支持してもらいたいとのこと です。 みなさんのブランド、お店はどうでしょうか? 品揃えの多さや面積の広さ、値段の安さだけを競争していませんか?その部分での競争は大手資本には絶対に敵いません。**「編集」での競争**を考えて、モノづくりや日々の販売に取り組むべきではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 人気ブランドを扱っただけでは売れるようにはなりません --- title: 価格競争にならないためのブランドの在り方とは? date: 2017-02-01 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/113/ --- # 価格競争にならないためのブランドの在り方とは? photo by *suika *? 我が国は欧米とほぼ同様の成熟社会になったことは誰しも異論がないと思います。成熟社会になると、これまでの高度経済成長期やバブル期のようにはモノが売れなくなりました。モノがまったく売れないわけではありませんし、ヒット商品も毎年それなりに生まれていますが、**売れ方がまったく異なるようになりました**。 高度経済成長期やバブル期は、まだモノが十分に行き渡っていない状態でしたし、技術的にも開発途上でもありました。そのため、新製品が出るごとに爆発的に売れていました。**新製品と機能向上はほぼイコール**だとみなされていましたし、実際その通りでした。?新しい商品は機能性が高まっている。だから「良い商品」という認識で消費者は新商品を次々と購入しました。家電しかり自動車しかり洋服しかりです。 しかし、2005年を越えるとそういう買い方はされなくなりました。これが**長らく続く消費不振の原因の一つ**でもあります。もちろん、画期的に素晴らしい新機能の搭載された商品は注目されますが、従来品のバージョンアップ程度ではそれほど注目されることはなく、**消費者の購買意欲もかき立てられなくなっています**。 ## バブル期の成功体験が通用しない時代へ 多くの企業、ブランドの経営陣は50代~60代で、バブル期に第一線で働いてきた人々です。いまだにその当時の認識が頭から離れません。この世代に限らず、誰でも人間は自分が若いころの経験から逃れることはできません。今の20代、30代もいずれは老人となり若いころの経験に縛られるようになりま す。 バブル期の経験が頭から離れない指導者層を頂く企業やブランドが多く、そのため、彼らは**機能性を高めた新商品を開発すればいまだに売れる**と考えています。 ## 価格競争におちいった「4Kテレビ」の値崩れ **その典型が家電メーカー**といえます。家電メーカーはいまだにテレビを主力商品の一つとしていますが、テレビ自体はバブル期ほど売れなくなりましたし、買い替え需要もなくなりました。 理由はさまざまあります。まずインターネットの普及によってテレビ番組を見る人が減ったということです。若い人を中心にテレビ番組を見るよりは自分の好きな番組や映画のネット動画を見るという人が増えており、**テレビの必需品度合いはこの10年間で相当に低くなった**と感じます。ぼく自身もテレビ番組をほとんど見なくなりました。 テレビが売れなくなると、家電メーカー各社は死活問題ですので何とか売ろうと新製品を開発します。そしてその新製品の目玉が常に**「新機能の搭載」**か**「画質の向上」**です。現在、テレビ番組の放送はハイビジョン放送で、昔と比べてかなり美しい画像になっています。個人的な満足度でいえば、現在で十分です。 しかし、現在と同じ機能では売れないとメーカー側では思い込んでいますから、鳴かず飛ばずに終わった「3D (立体的)画像テレビ」だとか、**ハイビジョンのさらに上を行く高画質**の4Kテレビだとか8Kテレビを開発しました。 ところが、まだ4K放送が始まってもいないのにすでに4Kテレビは値崩れを起こし始めています。従来の大手家電メーカーに加えて、DMMなど新進のメーカーも市場に参入して、**10万円以下の低価格4Kテレビ**を投入しています。 ## 機能性だけの訴求は、過度の「価格競争」をひきおこす 家電メーカーが「高画質」とか「4K」といった**「機能性」のみを重点的に消費者にアピール**するとどのようになるでしょうか?多くの消費者はこう考えます。 **「同じ機能なら安い方がお得」**と。 こうなると、残されているのは最早、価格競争か機能性競争しかありません。最後に勝ち残るのは、**低価格で高機能の商品**になります。 この構図、どこかで見たことはありませんか? 洋服の業界でいうなら、低価格高品質を武器に国内売上高7800億円にまで到達した**ユニクロが覇を唱えた構図と同じ**だといえます。 イオンやイトーヨーカドーなどの大手総合スーパー、中間価格帯の大手アパレル企業などはみんなユニクロに敗れ去りました。百貨店やファッションビルを主要販路としていたワールドやファイブフォックス、イトキンなどといった大手アパレル企業もユニクロの前には敗れ去り衰退を余儀なくされています。 彼らが衰退し、凋落した原因の一つに素材品質、縫製仕様などの**スペックを全面に打ち出した売り方**が長く続いたことが挙げられると感じています。「〇〇産地で織った生地を使用しました」とか「丁寧な〇〇縫いで仕上げました」とか「希少な〇〇素材を使用しています」いうアピールがアパレル業界ではポピュラーですが、ユニクロに限らず低価格ブランドが同じスペックを持った商品を発売したらどうなるでしょうか?多くの消費者は低価格品を選ぶでしょう。その一例が98年に起きた**ユニクロのフリースブーム**といえます。高額なフリースという素材を使った上着を1900円で発売したから消費者が飛びついたのです。 今日まで続く衣料品デフレもこの延長線上にあるといえるのではないでしょうか?? ## 価格競争を脱する鍵は、ブランドの「付加価値」化 では、百貨店・専門店ブランドが価格競争から抜け出すためにはどのようにすれば良いのでしょうか。 **品質が良いことは当然**として、それ以外に、わかりやすいコーディネイトの説明だとか、商品やファッションに関する知識や情報だとか、そういうことをお客様にお渡しする必要があるのではないでしょうか? 品質競争ではなく、**価値ある情報や説明を提供する**ことを心掛けてみてはどうでしょうか? その際、よくあるカタカナだらけのファッション用語の羅列ではなく、一般大衆にも伝わるような言葉遣いが求められることは言うまでもありません。それこそが、ブランドの「付加価値」化ではないかと思います。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 「売れない」を「売れる」に変えた平賀源内に学ぶ商品・サービスの差別化のヒント --- title: 個人情報保護方針 date: 2014-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/others/367/ --- # 個人情報保護方針 当社は、情報サービス業(エンゲージメントを高めることで、企業の持続可能な成長を支援する)として個人情報保護の重要性を認識し、個人情報保護の方針を定めるとともに、全社一丸となり個人情報の適切な保護に努めます。 **1. 個人情報の取得、利用、提供等に関する基本原則** 1.個人情報を取得する際は、その利用目的を明確にし、その目的の達成に必要な限度において、適法かつ公正な手段により取得いたします。 2.あらかじめ本人の同意のある場合、または法令等で許容されている場合を除き、通知もしくは公表した利用目的、または取得の状況から明らかな利用目的の範囲内で個人情報を利用いたします。 3.個人の利益を侵害する可能性が高い機微な情報は、本人の明確な同意がある場合または法令等で許容されている場合を除き取得しません。 4.あらかじめ本人の同意のある場合、または法令等で許容されている場合を除き、当社の業務の委託先以外の第三者には個人情報を提供いたしません。 **2. 個人情報の管理について** 1.個人情報は、正確かつ最新の状態に保ち、個人情報の漏えい、滅失又はき損を防止及び是正するための必要かつ適切な措置を講じます。 2.個人情報の処理を伴う業務を委託する場合は、十分な保護水準を満たしたものを選定し、契約等により個人情報の安全が守られるよう努めさせます。 **3. 法令及びその他の規範について** 当社は、個人情報の取扱いに関する法令、国が定める指針その他の規範を遵守し、本方針の継続的改善に努めます。 **4. 個人情報保護マネジメントシステムの継続的改善** 当社は、個人情報保護マネジメントシステムを定め実践・遵守するとともに継続的改善に努めます。 **5. 本人からのお問い合わせ対応** 個人情報の取扱いに関するお問い合わせ、苦情及び相談には、合理的な範囲において、すみやかな対応に努めます。また、保有個人データに関して本人から開示、訂正等の申し出がある場合は、すみやかな対応に努めます。当社の個人情報問合せ窓口までお申し出ください。 以上 2006年6月1日制定 2007年1月9日改定 2014年10月10日改定 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 代表取締役 池田 順一 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 --- title: 個別勉強会レポート「東京トヨタ自動車株式会社様NPS研修会」 date: 2018-10-16 url: https://total-engagement.jp/column/case-study/41/ --- # 個別勉強会レポート「東京トヨタ自動車株式会社様NPS研修会」 こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループ、カスタマーサクセスマネージャーの井上です。 先日、東京トヨタ自動車株式会社様の本社会議室にてNPS研修会に登壇しました。 当日は90分ほど時間をいただき、役員の方々をはじめ、東京トヨタ各店店長、約60名様ほどの皆様に聴講していただきました。 講義の前半はお客様の声のありがたさやエンゲージメントが重要となった背景や、NPS(=心理ロイヤルティ)を軸に今まで以上に顧客に寄り添った接客サービス、それをスタッフが自分事としてサービス向上の取り組みを行うことの重要性について解説しました。また、後半はNPSを使った改善活動の運用の仕方や、東京トヨタ様の過去のNPS調査のデータをもとに、NPSが東京トヨタ自動車様において指標として有効性であるか否かの検証のほか、課題点や強みなどを読み解き、そこから見えてきた傾向について説明しました。 ご参加いただいた皆様は熱心に私の話に耳を傾けていただき、メモを取っていらっしゃったり、質疑の際には従業員満足向上についてのご質問のほか、「すでに仮説としてあった顧客課題の再認識ができた」こと、「現在、力を入れて行っている顧客サービスの方向性が間違っていなかったことで迷いなくサービスに邁進できる」などの嬉しいお言葉をいただきました。 今回のお話も店舗に持ち帰ってスタッフへ共有をして、顧客ロイヤルティ向上の糧にされるものと思います。 若年層の自動車離れがさけばれる中、自動運転やカーシェアリングなど技術革新や多様なサービスによって、自動車業界はこれまでの商習慣だけではお客様との関係維持が難しくなってきています。「自動車業界を取り巻く環境の変化に柔軟に対応し、お客様に愛される企業を目指します」というスローガンを掲げ、顧客エンゲージメントにいち早く本格的に取り組んでいる東京トヨタ自動車様にこれからも注目です! 当社のコンサルタントのNPS勉強会も可能です。ご興味ある方はお問い合わせページからご連絡お願い致します。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 --- title: 停滞アパレル企業の強み・弱みを見える化!  NPS調査は顧客視点を課題抽出に活用する date: 2014-09-03 url: https://total-engagement.jp/column/nps/380/ --- # 停滞アパレル企業の強み・弱みを見える化!  NPS調査は顧客視点を課題抽出に活用する こんにちは、シンクーの中谷健一です。「売上が伸びない打開策に、「接客スキル研修」は間違ってる?」では、売上が低迷する小売店さんを例に、接客スキル研修導入を検討する前に現状調査が大事なのでは? というお話をしました。 自分たちの弱点、つまり売上が伸びなくなった本当の原因を、「よくわからない」という状態のまま研修を実施して、本当に売上を変えることができるのでしょうか? わたしたちの提供するNPS調査とセットになった研修は、その問いに対して解を持っています。 今回は、引き続き、売上低迷打開のために研修を検討していたメンズアパレル企業の事例をもとに、研修前に実施したNPS(ネットプロモータースコア)調査についてご紹介したいと思います。 ## お客様視点でお店を丸裸にするミステリーショッパー調査 わたしたちの提案に賛同頂き、研修の方向性を定めるための顧客調査を実施することになりました。全国の店舗でミステリーショッパー調査(覆面調査)という手法を使いました。 NPSを使った調査は実際に店舗利用したお客様に聞くのが一般的ですが、詳細の調査を行うには数多くの設問が必要になります。調査項目が40問を超える場合、わたしたちはミステリーショッパー調査をオススメしています。調査員は、お店のある地元に住む一般の方々。今回のケースではクライアントの想定顧客である20代~40代の男性に設定しました。 シンクーではインターネットモニターに登録している方々に募集をかけ、こうした一般の方々に調査手順の教育を施してからミステリーショッパーとして店舗調査をしてもらいます。その場所に暮らす一般顧客の感性をもとに評価してもらうことで、よりリアルなお客様視点からの意見に近づけるのが目的です。 ## 店舗でのお客様の評価を数値化して強み・弱みを発見! 調査では入店前、入店直後の印象、店内回遊時にどんなことをされたか、接客時の印象、お見送り…など、店舗でのお客様体験を約60のチェック項目に細分化して調査しました。 調査結果を見てみると、入店直後や店内の回遊時の対応などお買物体験の前半での印象と、個別接客や商品説明など後半での印象が大きく異なるという結果になりました。 老舗アパレル企業ならではの強みは専門的な商品知識や提案力。豊富な商品知識、テキパキした接客、会話力などは高い評価を得ており、こうした点がお客様の満足度を高めるのに大きく貢献していることがわかりました。また販売されている商品への評価も高いことがわかりました。 その一方で、入店から店内回遊のシーンではネガティブな体験をした人がポジティブな体験をした人の数を大きく上回りました。ここでの体験印象がお店に対する満足度を大きく下げていることがわかりました。調査員の7割以上が「このお買物体験が調査目的でなければ、商品購入せずに退店していた」と回答しました。 ## 効率的にお客様満足度を向上させる項目を見つけ出すNPS調査 「お客様に感動を与えられる対話力や商品力といった強みを持っていながら、7割以上のお客様をそれより前の段階で失望させ、退店させていたのかもしれない」といった衝撃的な事実が浮かび上がります。 逆に言えば、入店後の挨拶や対応を徹底して前半のお買物体験の印象を改善すれば、売上が飛躍的に向上する可能性を秘めているとも言えます。 ここでNPS調査の特徴が発揮されます。NPSは「友達や同僚にオススメする可能性」を聞きますが、実はその回答の裏にある顧客の近未来の消費行動の可能性をあぶり出しています。 約60のお客様体験チェック項目のうち、どの項目がどれだけこの点数に影響力を持っているかを統計的な処理で数値化することができます。 この分析から、お客様の満足度を向上するためにはなにから改善してゆけばよいのかが明確になります。 今回のケースでは、お客様の満足度(NPSの数値)を高めるには、「入店直後の挨拶とお声掛け、不安にさせないお買物環境の整備」が最重要課題である、ということがわかりました。 次回は、いよいよ課題を解決する研修についてご紹介します。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - <セミナー開催レポート1>NPS認定コース講師によるNPS入門講座(2014/03/25) --- title: 全米の「好きなアパレル小売ランキング」1位になった老舗百貨店ノードストロームが「顧客満足」と「利益」を両立できる理由 date: 2015-07-31 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/229/ --- # 全米の「好きなアパレル小売ランキング」1位になった老舗百貨店ノードストロームが「顧客満足」と「利益」を両立できる理由 「マニュアルを越えたところに感動がある」とよく言います。リッツ・カールトンで結婚記念日を祝うはずだったもののキャンセルしてしまった夫婦の元にリッツ・カールトンからのギフトや従業員からのお祝いのカードが届けられた、東京ディズニーランドのスプラッシュマウンテンで母親の形見の指輪をなくしてしまったというゲストのために閉園後30人のダイバーが潜った……など、伝説として語り継がれるサービスが多く存在しています。 小売業界にもこのような至高のサービスを提供し、サービス哲学の原点を作ったと言われる店があります。それがアメリカ最大の高級百貨店、ノードストローム。1990年代からそのサービスは伝説となり、「好きなアパレル小売ランキング」でも2012年から3年連続1位に輝き、何十年も顧客を魅了しているようです。さらに売上高は3年間で25%増え、2014年の売上高は前年比7.8%増で過去最高という好調ぶり。ノードストロームはどうやって伝説のサービスを提供し、アパレル小売として不動の地位を確立したのでしょうか。 ## 徹底したお客様第一主義を支えるのは、上司の背中と従業員に裁量権を与える企業文化 ノードストロームの逸話で一番有名なのが「タイヤ伝説」。これは、ある日「タイヤを返品したい」と店を訪れたお客様のリクエストに快く応じたという店員の話。もちろんノードストロームはアパレル小売なので、タイヤは売っていません。これは「お客様を疑うなんてとんでもない。お客様は勘違いをされたに違いない。このタイヤをまた車まで持っていくのも大変だろうから、ここで私が返品を受け付けよう」という彼女のとっさの判断によるもの。他にも、欲しいサイズがないというお客様のために近くの競合店に行って買ってきたり、お客様が誤って洗濯して縮ませてしまったトップスを引き取ったりという類のストーリーが多くあります。 ノードストロームのこうしたお客様第一主義を支えているのは、「お客様に決して『ノー』と言わない」という行動指針です。普段からリーダー・マネージャーがそれを実践する背中を見せて従業員の行動規範になっています。また、顧客に接する機会の多い販売員の立場・意見を尊重しているノードストロームでは、販売員に多くの裁量権を与えています。これが顧客視点の接客を可能にしているのだと思います。 ## 「スマイルを採用し、販売スキルを教える」ノードストロームの採用スタイル ノードストロームにはこんな逸話もあります。ホームレスのようなボロボロの服を着た女性が店内に入ってきた時のこと、他の百貨店であれば入店を断られるでしょうが、ノードストロームの店員はその女性を暖かい笑顔で迎え、試着をすすめたといいます。どんなに優れた販売員でもこういった状況で笑顔を作るのはなかなか難しいのではと想像しますが、これはノードストロームの「販売員を採用して彼らを好感の持てる人間に教育するよりは、好感の持てる人物を採用して彼らに販売を教えている」という採用スタイルが可能とするものです。 ## 顧客満足度を高めるだけでなく、とても合理的な「返品自由」のポリシー ノードストロームでは、お客様の購入時期やレシートの有無に関わらず、全ての返品と払い戻しに応じるというポリシーを採用しています。これは前述の「タイヤ伝説」が良い例。このポリシーが顧客満足度を高めるだろうというのは容易に想像できますが、コスト面で見るとあまり合理的でないように思います。 でも行動経済学では、人は「得した喜び」よりも「損した苦しみ」を2・5倍強烈に感じると言われています。だから返品ができることで、購入して失敗したという後悔(損した苦しみ)が少なくなり購買意欲を喚起することができるため、返品の壁を低くすることでより多くの購入につなげられるのだとか。 ノードストロームではこうした消費者心理はもちろん、その費用対効果、さらには返品における従業員の心理ストレスも考慮した上でこの返品制度を導入したというのだから驚きです。お客様第一主義だけでなく、ビジネスの目標達成を視野に入れての判断に、精神論ではない合理的な経営が見えてきませんか? ## 顧客エンゲージメントの高さが成長につながっているノードストローム ノードストロームのサービスから見えてくるのは、彼らがお客様を大事にしている、特別に扱っているという姿勢。それを実感したお客様はリピーターやファンとなり、同時に「ノードストロームなら気持ちよく買い物ができるよ」といった口コミをしてくれる広告塔になってくれるのではないでしょうか。これは顧客エンゲージメントが高い状態であると言えますが、ノードストロームの基本的な姿勢や考え方に対して深い共感を覚え、その優れたサービスに愛着を持つからこそ高まるものです。ノードストロームは高い顧客エンゲージメントをつくり出しているからこそ、顧客数が増え、顧客離反率が低下し、売上・利益の拡大や持続的成長を実現させているのだと思います。 参考文献: 『サービスが伝説になる時』、ベッツィ・サンダース(著)、出版社:ダイヤモンド社 『ノードストローム・ウェイ―絶対にノーとは言わない百貨店』、ロバート スペクター (著), P.D. マッカーシー (著)、出版社:日本経済新聞社 『その損の9割は避けられる “後悔しない選択”ができる行動経済学』、大江英樹(著)、出版社:三笠書房 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - ファッション・コスメブランドにとって、Instagram(インスタグラム)はブランドの成長とエンゲージメント向上のもと?! --- title: 共催セミナー そのCX改善、勘で決めていませんか?NPSとFAQを「集める」から「動かす」への実践設計 date: 2026-06-01 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80%e3%81%9d%e3%81%aecx%e6%94%b9%e5%96%84%e3%80%81%e5%8b%98%e3%81%a7%e6%b1%ba%e3%82%81%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%9b%e3%82%93%e3%81%8b/ --- # 共催セミナー そのCX改善、勘で決めていませんか?NPSとFAQを「集める」から「動かす」への実践設計 --- title: 共催セミナー そのCX改善、勘で決めていませんか?NPSとFAQを「集める」から「動かす」への実践設計 date: 2026-06-10 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80%e3%81%9d%e3%81%aecx%e6%94%b9%e5%96%84%e3%80%81%e5%8b%98%e3%81%a7%e6%b1%ba%e3%82%81%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%9b%e3%82%93-2/ --- # 共催セミナー そのCX改善、勘で決めていませんか?NPSとFAQを「集める」から「動かす」への実践設計 --- title: 共催セミナー【5月14日】体験価値×心理学で実現する、新時代のエンゲージメント戦略 date: 2025-04-26 url: https://total-engagement.jp/seminar/4299/ --- # 共催セミナー【5月14日】体験価値×心理学で実現する、新時代のエンゲージメント戦略 ビジネスの成長において、「顧客・従業員のエンゲージメント向上」は不可欠な要素です。では、それを実現するために、私たちは何をすべきなのでしょうか? 本セミナーでは、**体験価値経営**のリーディングカンパニーであるTEGと、心理学×データサイエンスによる組織開発のプロであるシンギュレイト社がタッグを組み、**最先端の科学的アプローチと実践的な手法**を徹底解説します。 顧客のエンゲージメント向上から、従業員のエンゲージメント向上まで。**ビジネスを成長に導くエンゲージメント戦略**がここにあります。 企業の売上向上・イノベーションの創出・離職率低下・顧客ロイヤルティ向上を実現したいみなさま、ぜひご参加くださいませ。 --- title: 共催セミナー【5月14日】体験価値×心理学で実現する、新時代のエンゲージメント戦略 date: 2025-04-26 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%85%b1%e5%82%ac%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%905%e6%9c%8814%e6%97%a5%e3%80%91%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4x%e5%bf%83%e7%90%86%e5%ad%a6%e3%81%a7%e5%ae%9f%e7%8f%be%e3%81%99/ --- # 共催セミナー【5月14日】体験価値×心理学で実現する、新時代のエンゲージメント戦略 --- title: 創業者の言葉から生まれた基本バリュー、「やってみなはれ」精神が強く根付くサントリー date: 2015-06-12 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/257/ --- # 創業者の言葉から生まれた基本バリュー、「やってみなはれ」精神が強く根付くサントリー サントリーホールディングス(以下サントリー)と言えば、「サントリーウーロン茶」、「伊右衛門」、「伊右衛門 特茶」、「ザ・プレミアム・モルツ」、「オールフリー」、「ほろよい」、「-196℃」、「山崎」、「響」など、各ジャンルで大ヒット商品を持つ企業。飲料のイメージが強いですが、健康食品や化粧品などにも力を入れています。 2013年7月には、株式非上場の“社是”を覆し、世界各国のブランド買収における資金調達のため、主力子会社のサントリー食品インターナショナルを東証1部に上場しました。これまでの非上場ならではの自由度の高い企業文化を保つことが出来るのか、と気になる方も多いと思いますが、同社が多くヒット商品を生み出し、大型のM&Aを重ねるその裏には、同社の基本バリュー「やってみなはれ」が大きく関係しているようです。 ## 「やってみなはれ」DNAの源とは? サントリーは、1899年(明治32年)2月に、20歳の鳥井信治郎氏が、葡萄酒の製造販売を目的とした鳥井商店を大阪市西区で創業したところからはじまりました。鳥居商店が当初力を入れたのが、赤玉ポートワインの製造販売。サントリーと言うのは赤玉が意味する「太陽(サン)」と店名の「鳥井(トリー)」を合わせた名前で、ブランド名としてウィスキーやビールに付けられました。サントリーが今の社名になったのは、1963年(昭和38年)にサントリービールが発売された年でした。 創業者の鳥井氏は、どんな苦境に立たされても自分自身と商品への確信を捨てることなく、どんなにたたかれてもあきらめずに挑戦を続ける人物だったそう。そんな彼がことごとく発していたのが「やってみなはれ」という言葉。 日本の洋酒文化を拓いた鳥井氏のチャレンジ精神を受け継ぎ、ビールや清涼飲料、健康食品などのさまざまな事業分野を開拓してきたサントリーの精神は、現状に甘んじることなく、新しいことへの挑戦を続ける原動力に。「結果を怖れてやらないこと」を悪とし、「なさざること」を罪と問う、それがサントリーの社風として、基本バリューとして受け継がれているようです。 ## 「やってみなはれ」精神ここにあり! やってみなはれ精神が生み出した事業は、サントリーの歴史のあちらこちらに見ることができます。 例えば今こそ黒字化したビール事業、1963年に立ち上げてから45年間赤字でしたが、2003年に発売した「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」で提案した「ビールの味をじっくり楽しむ」という飲み方を新ジャンル(第3のビール)商品にもうまく応用したことで、2008年に黒字化を果たしました。 ちなみにこのビール事業を立ち上げの際、2代目社長の佐治敬三氏がこのビール事業参入について創業者鳥井氏に報告したところ、「やってみなはれ」という言葉をかけられたそう。これは失敗を恐れず、行動し、学びながら改善していけばいい、という考え方に基づいたもの。 また今すっかり人気商品として定着したウイスキーのハイボール戦略もいい例です。若者や女性にとっては縁遠い飲み物で、長期低迷状態に入っていたウイスキー。彼らに気軽に飲んでもらえるように「ハイボール」という飲み方を提案しようとしたものの、最初は失敗の連続だったそう。でも試行錯誤を繰り返し、地道なプロモーションで徐々に浸透させ、角ハイボールのCMに小雪を起用することで「さわやかで飲みやすい、若者や女性でも楽しめるお酒」というイメージに変換することに成功。カロリー控えめで、プリン体含有量もほぼゼロ、アルコール度数も低いという点や、食中酒としての提案が広く受け入れられた理由のようです。(こちらもあわせてどうぞ→「ハイボール人気の次はウイスキー人気? 顧客ロイヤリティ向上ための巧みな仕掛けとは?!」) こうした挑戦と努力は、社員一人ひとりが「やってみなはれ」の精神を大切にして仕事をしていることの表れのように思います。サントリーでは若いうちから大きな仕事を任せられると言いますが、そうして挑戦できるのも「やってみなはれ」精神の表れです。「やってみなはれ」精神を大切にする社風とは、失敗をマイナスと捉えず、挑戦を奨励し、何でも言い合える自由な風土があるということ。イノベーションを起こそうとする社員を守る企業文化があるからこそ、長期的な挑戦も可能となるのではないでしょうか。 参考: http://www.suntory.co.jp/company/?ke=hd 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメント強化に活用したい、今注目度大の「ゲーミフィケーション」 --- title: 効率的にサービス向上を行うための、ミステリーショッピングの5つの活用法 date: 2015-02-26 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/307/ --- # 効率的にサービス向上を行うための、ミステリーショッピングの5つの活用法 お客様に最高の顧客体験を提供したいと思うのは誰しも同じだと思います。ではどうすればよいのでしょうか? さまざまな手法がありますが、客観的に”お客様視点”で自社のカスタマー・エクスペリエンスを調査することができるのがミステリーショッピングです。 ミステリーショッピングは、正確に、迅速に、お客様が自社のサービスを受けた瞬間の直感的な印象を、綿密に設計された調査項目に沿って得ることができるようになっています。企業やブランドはどのような改善が必要とされているのか、お客様が本当に必要とされているものは何か、という部分を的確に研修や実務に反映することができるようになります。 ここで、企業がどのような目的でミステリーショッピングを活用しているのか、大きく5つのパターンに分けて見てみましょう。 **1. 競合・市場分析** ・自社調査だけでなく、競合の調査を行う(どの企業が最も自分たちに近い位置にあるのか、競合の価格設定やUSP(Unique Selling Propositionの略、自社製品やサービスの独自の強みを伝えるメッセージ)はどのようになっているのか、といった部分に関してより深い知識を得ることができるため) ・競合が乗り出していない隙間市場を見つける ・新規参入時の事業計画策定のため、市場分析のツールとして使用する **2. 自社オペレーションの見直し** ・顧客の購入体験を明確に、客観的に定義する ・自社製品・サービスを購入するまでや、カスタマーサポートを受けた時などの顧客体験を細分化して記録する **3. スタッフの適正かつ平等な評価** ・ミステリーショッピングは、スタッフのプロ意識、親身な対応、誠実さ、外見(清潔さなど)、知識といった部分に焦点を当てることができるため、スタッフのその時々での状態を的確に把握し、”教材”として使用する ・お客様は自社の商品・サービスだけを買うのではない、自社スタッフの信頼性を買っているのだ、ということを認識するためのツールとして使用する ・内部から見ただけではわからない従業員一人ひとりの重要な情報を人事部で記録し、人事に生かす (上記3つに関しては、継続的に調査を行うことで効果的な活用ができる) **4. 販促用品と店舗の評価** ・店舗の清潔さ(陳列棚の見栄えなど含む)、空間のバランス、販促ツールなどがお客様の視点ではどう見えているのかを分析する ・本部責任者がいない時に実際の売り場がどうなっているかを把握するために使用する **5. 顧客の店舗に対する印象の調査** ・自社の店舗がお客様の期待値に沿ったサービスを提供できているかを調査する(例えば顧客が30万円の時計の購入を考えていたとしたら、高級感あふれる店舗で、プロ意識が高く知識が豊富でおもてなし精神にあふれたスタッフに接客されることを期待するだろう。でも店舗がその期待値に応えることができていなければ、購入につなげることができない) ・自社がターゲットとする顧客層にアピールできているか、できていない場合はどの部分を改善する必要があるのかを調査 以上、いかがでしたでしょうか。それぞれの企業・ブランドの業態、目的などにあわせて上記5つをまとめて分析・活用できるのがミステリーショッピング。スタッフのサービスレベル、店舗の質、顧客体験などをを客観的に測ることができるミステリーショッピングについて、さらに詳しく知りたいという方は、ぜひ弊社スペシャリストまで**お問い合わせください**! 引用:http://www.business2community.com/customer-experience/5-ways-use-mystery-shopping-improve-business-0692589 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 勘定的ではなく「感情的」な消費で顧客をファンにする date: 2018-10-31 url: https://total-engagement.jp/column/column02/37/ --- # 勘定的ではなく「感情的」な消費で顧客をファンにする 生活者はどんどん賢くなり、モノを売ることが難しくなっています。川上徹也氏は物を売るバカ2 感情を揺さぶる7つの売り方の中で2つの消費スタイルがあると述べています。 **『あなたが「モノ」を買ったり、店で飲食したりする時、大きく2つの消費スタイルがあるはずです。それが「勘定的な消費」と「感情的な消費」です』** 「勘定的な消費」とは、「理性」を重視した消費で、私たちは値段や実用性、利便性、知名度などを勘定してモノやサービスを買っているはずです。「価格」と「品質」のバランスを考え、合理的に行動しています。日常の買い物やランチの時には、お勘定を気にしながらお金を使います。「コスパがいい」という言葉が一時期流行りましたが、価格のわりにはお買い得なモノをこのモードの時には探しています。 もう一つの「感情的な消費」について、川上氏は理性で考えると役立つものではないし、ちょっと高かったりするのだけれど、なぜか欲しくなり買ってしまう消費スタイルだと定義しています。趣味に関する買い物などはその典型で、好きなミュージシャンやスポーツチームなどのグッズを買ったりする時には感情で行動しています。 もしあなたが奥さんとの結婚記念日にコスパを追求したら、夫婦喧嘩につながってしまうかもしれません。記念日には、誰もがちょっと奮発しておしゃれなレストランを選びますよね。人へのプレゼントを選ぶ時なども、勘定よりも感情の方を優先する消費になり、相手を喜ばそうと頑張ります。 インスタ映えする消費が話題になっていますが、うちの高校生の娘はケーキを買う時に見栄えを意識します。美味しいを基準にすれば良いと思うのですが、どれだけ綺麗に写真が撮れそうかが判断基準になっています。 先日もマカロンを買ったのですが、パッケージを開ける権利は親にはなく、高校生の娘が写真を撮り終わるまでは、食べられないというルールが我が家では徹底されています。 レストランなども価格や味に加え、インスタ映えで話題になっている店も増えています。インスタ映えするなら少しくらい高いお金を払おうとしている生活者がいるのなら、彼らの感情を揺さぶる動きを取り入れないとファンを獲得できません。インスタで宣伝してくれる高校生を軽視する店が多いと娘は嘆きますが、彼女たちを大事にすることで店が話題になり、売り上げが上がる可能性は大いにあります。 本書には感情を揺さぶる7つの要素「エモ売り7」について書かれていましたが、その中にもインスタ映え(Instagenic)にページが割かれていました。 **「エモ売り7」とは** - **体験(Experience)** - **心動く(Moved)** - **世界観(Outlook on the world)** - **共創・協創(Together)** - **インスタ映え(Instagenic)** - **ここにしかない(Only one)** - **懐かしい(Nostalgia)**で人の感情を揺さぶる売り方です。 和菓子の「本家長門屋」の切り分けるたびに絵柄と味が変わる「羊羹ファンタジア」の物語性は多くのユーザーを虜にして、インスタで話題になっています。買って切るとつい写真を撮りたくなる和菓子、購入後のカスタマージャーニーをしっかりと描いていて、好感が持てました。自社のストーリーをしっかりと伝えることで、生活者の感情が揺さぶられ、購入に繋がるのです。 Designed by Freepik ** ** 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - ディズニーはCXをデジタル投資を活用しながら、高めている! --- title: 北海道のライフラインとしてのセイコーマートとロイヤリティ date: 2018-09-13 url: https://total-engagement.jp/column/column02/52/ --- # 北海道のライフラインとしてのセイコーマートとロイヤリティ こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループの中村です。 先日、弊社の代表が取り上げたセイコーマートの件ですが、弊社で毎年実施しているNPS調査の結果を元に少し掘り下げたいと思います。 当社が実施した直近の業界別NPS調査では、セイコーマートは2015年から3年連続で業界トップです。 調査ではNPS以外に、主に利用しているコンビニチェーンで満足している点を聴取しているのですが、セイコーマートは、商品の品質、充実度、そして価格を挙げている利用者が多いことがわかりました。 当社代表の記事でも触れている通り、セイコーマートは店内にキッチン設備がある店舗があり、中食(惣菜等の調理商品)を提供しています。 その種類は豊富で、低価格で売り出しており、調査結果からも利用者に支持されていることが伺えます。 公式サイトには北海道における人口カバー率が99.8%と記載があり、広大な大地や離島を網羅しつつ地域のライフラインとしての役割を担っていることがわかります。厳冬期における物流や、店舗オペレーションに一日の長があり、災害時においても店舗運営を可能とする力があったのだと推察されます。 ご自身も被災されているにも関わらず開店し、調理や販売等を行う判断を行う店長やスタッフの地域への貢献意欲には頭が下がります。 恐らくそのような判断ができるスタッフのセイコーマートへのロイヤルティは高いでしょうし、そのお店を利用するお客様のロイヤルティも高いのでしょう。 関連記事 / Related - 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**経営理念の確立と浸透させることが50%(絶対条件)** - **社員の個性を最大限に発揮できる 環境をつくることが30%(必要条件)** - **戦略と戦術(社員が好きにやったらよい)が20% (付帯条件)** を挙げましたが、力の源カンパニーにもしっかり当てはまる内容ですね。 また、松下幸之助さんの名言に「失敗の原因を素直に認識し、『これは非常にいい体験だった。尊い教訓になった』というところまで心を開く人は、後日進歩し成長する人だと思います」というものがありますが、成功に慢心せず、業界の常識や前例にとらわれずに変化を続けていく力の源カンパニーを築いた河原さんを表現するのにぴったりの言葉だな、と思わずにはいられないのでした。 参考文献: 「逆転バカ社長-天職発見の人生マニュアル」 参考サイト: http://toyokeizai.net/articles/-/93389 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0908/21/news001.html 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 - 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 - 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート --- title: 商品そのものの良さを伝えてから、素材を語ろう ~使用素材で勝負すれば価格競争に巻き込まれます date: 2017-02-14 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/112/ --- # 商品そのものの良さを伝えてから、素材を語ろう ~使用素材で勝負すれば価格競争に巻き込まれます photo by *LollyKnit*? 昨年話題となったことの一つは「ハリスツイード」を使った商品が**100円均一ショップのダイソーで販売**され始めたことです。「ハリスツイード」とはなにか というと、英国のスコットランド北西部のハリス&ルイス島の島民たちが自分の家の織機で、織ったツイード生地のことです。そして完成した生地をハリスツイード協会という団体を通して、**ハリスツイードというブランド名**で販売しています。 この「ハリスツイード」は本来**「高級生地」**として広く認知されてきました。国内の数多くのブランドもこの「ハリスツイード」を使って、ジャケットやコート、バッグ類を企画製造してきましたが、いずれも高額品 に属します。例えば、ハリスツイードのジャケットはブランドによって価格が異なりますが、最低でも4万円くらいはします。高ければ10万円以上にもなりま す。そういう高級生地が、ダイソーで販売されているから多くの人が驚いて話題にしました。 ## 高級生地を使った商品を低価格で販売できる理由とは? ダイソーで販売といっても100円ではありません。調べた範囲だと小さいポーチが500円、大きいポーチが600円、手袋が900円でした。ですからダイソーにしては高額品(笑)といえますが、**通常のブランドが販売している価格に比べるとはるかに低価格品**となります。 ダイソーに先んじて、しまむらでもハリスツイードを使ったスニーカーやリュックが販売されましたが、これもだいたい3000円とか4000円くらいで、服飾雑貨品の中では低価格に分類される値段帯となります。この時も多くの人が驚きました。 なぜ、本来は高級品となるハリスツイードがこんなに低価格で販売できるのかというと、**商品1個あたりに使用している生地の量が少ない**ことと、ハリスツイード協会の管理が甘かったことが挙げられるのですが、協会の管理の甘さについての詳細は割愛します。 仮に1メートルあたり3000円の生地だとしても、10センチしか使わなければ商品1個当たりの生地代300円にしかなりません。 ## 「しまむらなら3000円なのに」 今回話題にしたいことは、ダイソーやしまむらのハリスツイード商品の**コスト構造ではありません**。しまむらにハリスツイードを使った商品が登場するまでは、多 くのブランドや店は「ハリスツイードの商品であること」を最大のセールスポイントにしてきました。ハリスツイードは**高級素材とされ人気があった**からです。 「ハリスツイードのジャケット〇万円」とか「ハリスツイードのコート〇〇万円」とかそういうことを強調していれば、売れやすい状況でした(とくに男性には)。 しかし、しまむらでハリスツイードを使った商品が売られ始めると**いささか雰囲気が変わり始めました**。とくにオバサマ世代は価格に非常にシビアです。実際に、知り合いの販売員さんも**「しまむらなら3000円なのに、この店のはこんなに高いんですか?」**といわれたことがあるそうです。先ほども少し説明したように原価構造が異なりますし、あとは生産数量の多寡も関係してきますから、値段が異なるのは当たり前なのですが、そこまでの情報を消費者は持っていませんし、業界側も告知してきませんでした。しまむらよりもさらに安い商品がダイソーに登場した昨年はそういう声が店頭で一層多く聞かれたのかもしれません。 ## 「素材ブランド」を過度に販促ポイントにする危険性 アパレルブランドやアパレルショップに多いですが、ハリスツイードに限らず、**「素材ブランド」を過度に強調しての販促は危険**だということです。ハリスツイードで見てもわかるように必ずしまむらやダイソーと比べられ、「不当に高い」という評価を下されま す。今回は例としてハリスツイードを提示しましたが、これは**ほかの素材でもいえる**ことです。 例えば、**日本製のデニム生地は高級**だといわれています。その中でもカイハラという会社が製造したデニム生地は有名です。国内外の様々なブランドが使用してきました。しかし、ユニクロもカイハラのデニム生地を使っています。ユニクロのジーンズは3990円です。他のブランドのカイハラデニムを使ったジーンズは少なくとも8000円くらいはします。ブランドによってはもっと高額になり1万円、2万円という商品も珍しくありません。 各ブランドがもし「カイハラ社のデニム生地を使ったこと」を最大限のセールスポイントとして掲げていたらどうなるでしょうか?ハリスツイードと同じように「ユニクロなら3990円なのに?」と必ず質問されます。 お判りでしょうか? ## 「カシミヤだから3万円です」という売り方は通用しない時代 ファッ ション業界には様々な素材ブランドがあります。そしてこれまで「〇〇素材使用だから高額になりました」という売り方が非常に多く、またそれで**売れ行きも好調**でした。しかし、今回のハリスツイード以外にも高級素材を使った低価格商品が数多く販売されるようになっています。**カイハラデニム生地**もそうですし、**カシミヤセーター**もそうです。カシミヤセーターはユニクロを筆頭とする低価格ブランドで9900円前後で売られています。これまでのように「カシミヤだから3万円です」という売り方はちょっと通用しなくなりつつあります。 高級素材といえども、安く使うための方法はいくらでもあります。ダイソーのように1個当たりの使用量を減らすとか、ユニクロのように100万枚単位で作ることで1個当たりの製造原価を下げるとか、その手法はさまざまです。 しかし、**工夫次第では高級素材を使った低価格商品を作るということは実現可能**な世の中になっています。まだ高級素材はいくつもありますが、どれもいつ低価格化されてもおかしくありません。 そういう状況下にあって、**「素材ブランド」を真っ先にアピールすることはリスクを伴います**。 まずは商品の色・柄・デザイン・シルエット・使い勝手の良さ、これらを真っ先にアピールすべきで、素材ブランドは**その次で十分**です。商品そのものの良さをお客様にお伝えして、そして最後に素材ブランドを伝えるくらいがちょうど良いのではないでしょうか? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 価値あるアドバイスこそ販売員の役割 リピーター作りを心がけて --- title: 商品での差別化はできない。店は顧客のコミュニティづくりで対応を date: 2015-12-10 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/171/ --- # 商品での差別化はできない。店は顧客のコミュニティづくりで対応を 現在のアパレル市場は限りなく同質化していると個人的には見ています。その理由はさまざまありますが、いくつかをまとめてみます。 まず、“トレンド情報の情報源が同じ”だということ。これまでもアパレルのトレンドはパリコレや海外の展示会が情報源でしたが、近年はファッションアプリの発達によって、ストリートの情報もその情報源に加わりました。同じ情報をアレンジして商品化をするのだから、店頭に並ぶ商品が似てしまうのは仕方がありません。 次に、販売不振だからと他社の売れ筋を安易に追随することが挙げられます。バブル崩壊後の販売不振によって失敗ができなくなってしまい、オリジナル企画にかける時間がかつてほど取れなくなってしまったことや、デザイナーを減らさなければならなくなり、外部のOEM・ODMの請負会社に商品企画を委託する機会が増えたことも影響しています。これらの会社は各社からの商品企画を請け負うために必然的に似てしまうことも理由のひとつと言えます。 最後に、POSレジによるデータに頼りすぎているということもあるでしょう。POSレジで集計された「実績」を信じすぎると、単なる実績商品の再生産に陥ります。前に売れた商品をそのまま再生産して並べることになるからです。これではアパレル商品が同質化してしまうのもやむを得ません。 それでも2000年ごろまではいわゆる中価格帯を得意とする大手総合アパレル間での同質化に留まっていました。大手総合スーパーや低価格SPAブランドとは商品の見た目がまるで違っており、色柄、デザイン、シルエットすべてに歴然とした差がありました。 少し個人的な昔話をしますと、1994年に真っ黒のスーツを買おうと思ったことがあります。そこで「洋服の青山」や「紳士服のはるやま」に行ったのですが、ファッション用途の黒いスーツは売っておらず、略礼服しかありませんでした。そこであきらめて、当時は少しブームが下火になりつつあったDCブランドに行くと、ファッション用の黒いスーツがありました。定価が8万円くらいで、バーゲン時期でしたので5万円くらいに値下がりしていたと記憶しています。 ところが今はどうでしょうか。ファッション用の黒いスーツならツープライススーツショップ等で2万円未満の金額で購入できます。商品の見た目も大手アパレルブランドの商品とほとんど区別ができません。ユニクロやしまむら、ウィゴー、H&Mなどの低価格SPAが扱う商品はどうでしょうか?見た目だけならカジュアルブランドの商品とほとんど同じです。商品が同質化すると多くの人は価格が安い方を買います。これは洋服に限ったことではなく、それ以外の食品や家電等でも同じです。 商品が同質化した店は一体どのような方法でファンに訴求するつもりなのでしょうか?ましてや今はインターネット通販もあり、検索すれば同じブランドの最安値販売店がすぐに見つかります。「商品」や「ブランド」しか消費者にアピールポイントがないとしたら、確実に最安値の店にお客を奪われます。 同じ「商品」や「ブランド」でもこの店で買いたいと思わせるような取り組みがなければ、最安値のインターネット通販やアウトレットモール、在庫処分店などに確実に負けてしまうでしょう。では“この店で買いたい”と思ってもらえるような店になるための取り組みとはどのようなものがあるのでしょうか。 ## 来店する理由づくりを はっきりと「これ」だという解答は見つかっていませんが、いくつかの仮説ならあります。その1つはコミュニティを形成している店と言えるのではないでしょうか。 滋賀県の有力リージョナルチェーン店「ボーンフリー」では2年ほど前に取材に訪れた時にバンドを呼んでライブイベントを開催していました。また、グループ内の別店舗では今月(11月)は香水の作り方のワークショップの開催予定も告知されています。 ライブやワークショップを開催することで、買い物以外でお客様が集まりやすい環境を整えています。1973年の創業から42年に渡って地域から支持され続けているのは、商品やブランドだけを売っているのではなく、こういうコミュニティづくりにあると考えられます。 「商品」や「ブランド」だけでの他店との差別化には限界が生じますから、このようなコミュニティづくりに取り組んでみてはどうでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 商品価値を高める7つのマーケティング心理効果 ~購買意欲を誘う「ロミオとジュリエット効果」とは? date: 2015-11-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/176/ --- # 商品価値を高める7つのマーケティング心理効果 ~購買意欲を誘う「ロミオとジュリエット効果」とは? 最近**娘の行動が怪しい**のですが、へたに突っ込むと、逆切れされて突っ走ってしまうのが怖くて追求できない、わたちゃんです。2人とも成人しているので、まあいいかと少し思いますし、それに「オトーサンだって若い頃は青春してたでしょ?」と言われると、「おお、そやなー」というしかないのです。今度同じこと言われたら、「あほか。オヤジを見くびるな!!**今でも青春**しとるわい!!」と返してみよう。 ## 希少性の高さが購買意欲を誘う心理が「ロミオとジュリエット効果」 特定の目的を持っている場合、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象の事を「**ロミオとジュリエット効果」**といいます。 これは当然恋愛の解説とかに用いられるケースが多いですが、マーケティングの分野においても、**希少性が高い**ものの方が購買意欲を誘う現象とかにも引用されます。 ニッチ市場で展開している商品をわざと生産数を押さえて希少性を高めて入手しづらい環境をつくり**ブランド価値や価格そのものを高くキープ**しようという戦略ですね。 ただ、この場合は商品が圧倒的に差別化ができていたり、ブランド力がある場合が有効ですので、ただ普通の商品が「ロミオとジュリエット効果」を狙うと、それはただ買ってくれなくなるだけですので、**要注意**です。 ## 商品価値を高める7つの効果 この他にも商品価値関連で有名な効果としては、 - 同じ商品でも相反する2面制をもっている、**「ジキルとハイド効果」** - 同じ商品でも付加価値のつけかたで違ってくる、**「たれと塩効果」** - 違う商品だが見分けがつきにくい、**「おすぎとぴーこ効果」** - 商品が生まれた時の本質的価値が逆転しまった、**「おかまとおなべ効果」** - 最初は喜んで買うのと途中で辛くなるけど買ってしまう**「アメとムチ効果」** - 辛いけど、完全に虜にしてしまう**「ムチとガーターベルト効果」** 等があります。 ## 企業に重要な「頭で満足と心で満足効果」とは? でもなんといっても企業が重要視しなくてはいけないのは、 - 同じ満足度でもロイヤルティに大きく違いがでる**「頭で満足と心で満足効果」** です。 様々なマーケティング施策による効果を使うのはいいですが、最後はお客様を「心で満足」させることが**お客様のロイヤリティ向上**につながり、**企業とお客様がWin-Winの長期的関係**になります。 「頭で満足」と「心で満足」の違いの詳細は以下ブログを参考にしてください。 【関連記事】 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - 85%の顧客は不満・苦情を店に伝えていない~40年間のカスタマーサービス研究をまとめた「グッドマンの知見&教訓」が教えてくれる真実 --- title: 地域密着型「ダイシン百貨店」が“地域に根ざしたコミュニティネットワーク”を構築できるのは、高い従業員エンゲージメントがあってこそ! date: 2015-01-23 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/324/ --- # 地域密着型「ダイシン百貨店」が“地域に根ざしたコミュニティネットワーク”を構築できるのは、高い従業員エンゲージメントがあってこそ! 前回の「地域密着型『ダイシン百貨店』の究極の顧客目線とおもてなしの心が高める顧客エンゲージメント」の記事で、ダイシン百貨店の地域密着型の店づくりと、顧客エンゲージメントをどう高めているのかについてお伝えしました。地域のお客様に愛着を持っていただき、リピート購入や友人・知人への推奨をしていただくには、やはり従業員の存在が欠かせません。何故ならお客様の愛着を獲得するためには優れた顧客体験の提供が必要であり、その顧客体験を直接的に提供しているのが、サービスフロントやバックヤードで働く従業員だからです。ではダイシン百貨店では、どのようにして従業員エンゲージメントを高め、愛着の湧く顧客体験へとつなげているのでしょうか。 ## 現場への権限委譲で従業員のモチベーションアップに! ダイシン百貨店の興味深いところは、バイヤーがいないということ。同店営業企画部チーフ・塩沢さんによると、「売り場担当者が仕入れを任されています。現場であればすぐ対応できますし、問屋様に取扱いのある商品は数日後に商品が店頭に並びます」とのこと。仕入れをバイヤーではなく現場に任せているのは、彼らの感覚を大切にしているからだそうです。勤続年数の長い従業員が多いというダイシン百貨店は、従業員に気軽に話しかけるお客様が多いとのことで、従業員とお客様の距離が近いからこそ、このようなスタイルを貫いているのだと思います。でもこれは**会社側が従業員のことを信用していなければできないことで、そんな会社の姿勢に従業員もモチベーションが上がり、会社に対して愛着や絆を感じることができるはず**です。 「弊社には『失敗してもいいからまず行動』という方針があります。そのせいか社内での助け合いも活発なんです」と塩沢さん。社員のアイディアや行動力を大切にするダイシン百貨店の姿勢が伺えますね。個々の能力が伸びるのはもちろん、チームとしての団結力も強まるのではないでしょうか。 ## 従業員を大切に思う気持ちを行動で伝える 「従業員向けのイベントなどは何かありますか?」という質問に、「弊社では2か月に1度誕生日会を開いています。生バンドを呼び、社内のレストランで料理を作って、フルコースで誕生日の従業員をもてなしているんですよ」と教えてくれた塩沢さん。ダイシン百貨店の従業員数は、2015年1月現在、パートさんを含め約240名。人数が多い分、顔は知っていても話したこともない人も多くいるようで、そんな彼らのコミュニケーションの場にもなっているそう。 また、2012年にリニューアルオープンをしたダイシン百貨店ですが、2年半を要したというリニューアル時は、半分ずつ建て替えを行ったのだとか。これはお客様に忘れられないためにというのはもちろん、雇用を守るためだったのだとか。 **会社が自分達のことを大切に思ってくれているという実感も、会社に対する愛着や絆につながります**ね。 以上、いかがでしたでしょうか。最後に下記従業員エンゲージメントフローをご覧ください。 従業員エンゲージメントは、顧客エンゲージメント同様、従業員が会社に対して愛着を感じたり、ビジョンやミッションに共感することで、会社の存続や成長に貢献しようとする行動を起こすもの。**従業員エンゲージメントが強化されることで、①サービス品質の向上、サービス改善・新商品提案、離職率低下、②顧客数と売上拡大、持続的成長、という連鎖が生まれる**ため、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントは、車の両輪のように連動させていくことが重要です。 取材協力:ダイシン百貨店 営業企画部チーフ 塩沢紀行さん 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 海を越え、言葉の壁を越えた日本人のおもてなしの心、感謝の心に見る顧客との絆の作り方 --- title: 地域密着型「ダイシン百貨店」の究極の顧客目線とおもてなしの心が高める顧客エンゲージメント date: 2015-01-22 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/325/ --- # 地域密着型「ダイシン百貨店」の究極の顧客目線とおもてなしの心が高める顧客エンゲージメント 東京・JR大森駅の西口を出て、昔ながらの下町の商店街といった雰囲気の通りを約10分ほど歩くと現れる「ダイシン百貨店」。「半径500メートル、シェア100%」というスローガンの下、お客様が欲しいと願うものはたとえ一点でも可能な限り取り寄せるというこだわりを持っているせいか、一般的なスーパーやホームセンターなどではほとんど見ることのなくなった昔懐かしい商品を目にすることができます。でもダイシン百貨店がお客様の心をつかんでいるのは豊富な品揃えだけではありません。高い顧客エンゲージメントはどこから生まれるのか、実際に足を運んでその理由を探ってみました。 ## 安心・便利・楽ラクな買い物を可能にするサービスの数々 お客様の約50%以上が60歳以上だというダイシン百貨店。これは、1948年の創業以来、お客様と共に年月を重ねてきたことの表れかもしれませんが、年配のお客様に優しい次のようなサービスが充実していることも理由にあるのだと思います。 **・配達便 **「通常配達便」「しあわせ配達便」「即日配達便」の3種を用意し(地域指定あり)、特に「しあわせ配達便」は事前登録をした70歳以上の方、妊娠中の方、お体の不自由な方対象で、ペットボトル1本でも即日無料配達をしているのだとか。(配達エリアは半径1.5km以内) **・送迎バス** **「お買い物に来ていただくためには、お迎えに上がろう」**という考えの下、近隣エリアで5路線計68便を365日毎日休まず運行。ダイシン百貨店の「アップルカード」会員は無料で利用することができるのだそう。 **・出前弁当** 65歳以上のお客様を対象に、栄養のバランスを重視したワンコイン(500円)で楽しめるお弁当を配送料無料でお届け。配達時に安否確認も行い、もし何か変化が見られた場合は、緊急連絡先に連絡をするのだとか。 ダイシン百貨店の西山会長の教えは**「自分のおふくろをもてなす気持ちで行動しろ」**というものだそうですが、まさにこれらのサービスにその教えが反映されていますね。また、同店営業企画部チーフ・塩沢さんによると、「配達でオートロックのマンションへ伺う際、配達員がダイシンの人間だと分かるとそのまま開けてくださるお客様もいらっしゃいます」とのこと。まさにお客様の信頼の表れですね。これは従業員の皆さんが、お客様を自分の母親のようにもてなした結果ということでしょうか。 ## 「ダイシンに行けば何でも揃う」の品揃え 冒頭でもお伝えした通り、ダイシン百貨店の一番の特徴はその品揃えにあると言います。お客様からのリクエストを受けて、売場担当者が問屋に問い合わせ、在庫があれば数日以内には店頭に並ぶそうなのですが、売れ筋商品はもちろん、あまり売れる見込みのない商品でもお客様がお求めになる限り店頭に陳列し、たとえ1個でも可能な限り仕入れることがダイシン百貨店のこだわりなのだとか。 ネットショップで販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取り揃えたり、対象となる顧客の総数を増やしたりする事で、総体としての売上げを大きくする物品販売の手法を「ロングテール」と呼びますが、ダイシン百貨店の販売手法はこのロングテールのリアル版だと言えそうです。 ダイシン百貨店では一体どんな懐かしい商品が扱われているのか、ほんの一部ではありますが、ここで一気に見てみましょう。 **●ネズミ捕り ** **●柳屋本店のポマード ** **●オリエンタルマースカレー ** **●食卓カバー ** **●カセットテープ&カセットプレーヤー **ダイシン百貨店の以外な売れ筋がカセットテープ。特に10分テープがよく売れるとのことなのですが、理由を塩沢さんに聞いてみると、「ご年配のお客様がカラオケの練習の際、メロディー再生専用として使用するからなんですよ」とのこと。なるほど! ですね。もちろんそのカセットを再生できるよう、カセットプレーヤーも充実の品揃えでした。** **    **●二層式洗濯機** 特にご年配のお客様は使い慣れているものを好むという理由から、2015年1月の時点で二層式洗濯機が9種類も販売されていました。 ちなみに取材中、品揃えの豊富さに感心する私たちを見ていたお客様が「本当にここの品揃えはスゴイだろう?」とコメントされていたのがとても印象的でした。お店への愛着心から生まれる誇りの気持ちがこのコメントとして表れたに違いありません。 ## お客様一人ひとりのニーズに合わせた商品販売 ダイシン百貨店の魅力は、商品数の多さだけでなく、お客様一人ひとりのニーズに合わせた商品販売を行っているところ。例えば1つずつパック販売されているお寿司。これは年配のお客様の「あまり量は食べられないけれど色々食べてみたい」というニーズに応えたもの。 他にも卵のバラ売りやお肉の少量パック販売などを行っていて、徹底的なお客様目線でのホスピタリティには頭が下がります。    ## 世代を超えた地域密着型の店づくり 前述の通り、お客様の約50%以上が60歳以上というダイシン百貨店ですが、それもこれも、1948年の創業以来ファンとなってくれたお客様と共に年月を重ねてきた証拠。お客様の高齢化が進みながらも、そこに深い絆があることから、親から子へ、その子からまた子へとダイシン百貨店の魅力が語り継がれ、生活の一部となっていることから、永続的・持続的な関係を構築できているのだそう。 ダイシン百貨店では子供からお年寄りまで、様々な年齢層のお客様が楽しめるようにと、屋上芝生ガーデン、レストラン、バンケットルームなどの場所で、イベントが頻繁に行われています。塩沢さんによると、「実はイベントは全部従業員の手作りで、イベント当日は各売り場の担当者が会場での接客なども兼務しているんですよ。その中でも特に『山王夏祭』は人気で、2日間で約2万人を動員するほどになりました」とのこと。地域密着型の小売店のイベントで、これだけの動員数というのは驚異的なのではないでしょうか。お祭の他にもコンサート、展示会、ダンスパーティー、カルチャースクール、ディナーショーなどを行い、地域のコミュニケーションの活性化に大きく貢献しています。 このようにイベントを通して利益の地域還元を行っているのは、小売りはモノを売る前にコトを売るべきだ、「モノ売りからコト売りへ」という発想によるもの。ダイシン百貨店が2012年にリニューアルオープンした時、ヒト・モノ・コトを結びつける場所として愛称を「オオモリノモリ」としましたが、地域住民にとって、森(杜)のような潤いと心地よさにあふれた場所となっているようです。また、「地域に欠かせないインフラを目指す」という目標から、「電気、水道、ガス、ダイシン」というキャッチフレーズを掲げているダイシン百貨店ですが、モノだけでなくコトも手伝ってくれる同店は、まさに生活に欠かせないインフラのような存在になっているのではないでしょうか。 以上、いかがでしたでしょうか。最後に下記顧客エンゲージメントフローをご覧ください。 ダイシン百貨店はビジョンやミッションの的確な伝達により顧客の共感を獲得し、優れた顧客体験の提供により愛着を生んでいます。だからこそ顧客エンゲージメントの強化につながり、それが顧客数の増大、顧客離反率の低下、持続的成長などにつながっているのではないでしょうか。 取材協力:ダイシン百貨店 営業企画部チーフ 塩沢紀行さん 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - NPSアンケート結果発表!シンクーセミナー(宣伝会議サミット デジタルマーケティングフォーラム2013) --- title: 埼玉県横瀬町と体験価値向上の実証実験により、短期間で大幅向上を実現! date: 2024-03-18 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%9f%bc%e7%8e%89%e7%9c%8c%e6%a8%aa%e7%80%ac%e7%94%ba%e3%81%a8%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%ae%e5%ae%9f%e8%a8%bc%e5%ae%9f%e9%a8%93%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8a%e3%80%81/ --- # 埼玉県横瀬町と体験価値向上の実証実験により、短期間で大幅向上を実現! --- title: 売り上げが突然止まったら? ~店舗と本部の意思疎通を密接に、当たり前のことを当たり前にする date: 2017-10-11 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/92/ --- # 売り上げが突然止まったら? ~店舗と本部の意思疎通を密接に、当たり前のことを当たり前にする photo by ewtown grafitti 今回はちょっと趣向を変えまして、自分の体験を紹介してみたいと思います。どうぞお付き合いください。 ## 洋服販売員の現場体験から 僕は大学卒業後3年間ほど、スーパーの子会社の**洋服販売店チェーンに勤務**しました。店長も1年半くらい務めました。最終的には靴専門店に配属でそこから退職しました。もちろんスーパーの子会社なのでどれも低価格商品ばかり扱っています。ですから、ここの読者である高額店や有名ブランドの販売店の内情はわからない部分はありますが、**同じ販売員ということでは日々の業務やら責務は何となく理解できる**部分があります。 手に職というわけではないですが、これ以降もときどき、販売を手伝うことがあり、今に至っています。 今、断続的ですが、ある在庫処分店の販売を定期的に手伝っています。各メーカーから在庫品を安く引き取ってきて、それを安く販売するという形態です。俗に「バッタ屋」と呼ばれる業態でもあります。 ## 店のスタッフは段ボールを開けてはじめて商品を知る この店では単なる販売員の助っ人ですから、品揃えにも仕入れにも口出しする権限はありません。社長が仕入れてそれが店に送られてくるというシステムです。**店のスタッフは送られてくるまでどんな商品なのかわかりません**。段ボールを開けてみて初めて商品を確認するという形です。 ここに限らずこの形態の店は多いのではないでしょうか? 大学卒業後に勤務したチェーン店もそうでした。チェーン店の場合はバイヤーによる仕入れでしたが。 **売上高は低価格店の割には悪くありません**。大手ブランドの直営店や有名店に比べると売上高は低いですが、それでも年間3000万円くらいの売上高はあります。 ## 2週間以上続く、突然の売上不振 毎月の売上高はだいたいほぼ同じくらいなのですが、つい先日、**突然売上高が稼げなくなった**ことがあります。今まででも数日くらいは売上高の悪い日もありましたから、最初はそんなに慌てませんでしたが、このときは**2週間以上も売上高の低迷が続きました**。 ある月の25日までは平均的な売上高を稼げていたのに、翌日の26日から**パタっと売上高が止まってしまった**のです。翌月になってもその流れは変わらず、その月の10日くらいまで低迷が続いたのです。 10日ごろに新商品が入荷し、それを店頭に並べたことと、さらなる値下げセールを行ったことにより売上高は平均まで回復して一安心しましたが、**こういうことが起こりうるのだなあと改めて驚きました**。 ## 販売員の限界を痛感 その期間に店頭に立った感想ですが、**通常の接客・販売・補充をしていても一向に売れない**のです。スタッフ全員が各々どのように工夫を凝らしても一向に売上高が上向きません。本当に1店舗の販売員のできることなど限られていることを痛感しました。 どんなに愛想良くしようと、熱心に接客しようと、**お客からすれば「要らない物は要らない」**のです。よほどの美男美女なら違うかもしれませんが、平凡な容姿の販売員がいくら心を込めて接客しようと、笑顔で応対しようと、お客からすれば「愛想良くしてもらっても不要な物は買わない」のです。「あんたの笑顔に免じて1つ買うわ」なんてお客は何万人に1人もいないのです。 ## 売上には本社の品揃え・価格変動・広報が必要 店頭スタッフの一人としての感想を言うなら、接客や応対でも商況が打破できないときは、品揃えを変えるとか、販売価格を変える(値下げする)とか、店舗を改装する(リニューアル)とか**根本的な施策を打たないとどうしようもない**と感じました。また、本部(本社)が広報宣伝をしてお客を集めてくれないことにはどうしようもありません。店舗の前で声出ししてもそれで寄って来るお客なんてそんなに多くありません。 現在、各ブランドの店舗では優劣が明確に分かれていると思いますが、大学卒業後の店舗や低価格店のように、品揃えや値下げをする権限のない店舗も多くあります。また、同じく広報宣伝の手段を持たない店舗も多くあるでしょう。そうなると、**本社(本部)による品揃え、価格変動、広報宣伝がいかに重要か**ということになります。 ## 本部と店舗のコミュニケーションが重要 この業界には昔からそういう傾向があり、今でも変わっていない部分がありますが、**本部(本社)と店舗の不仲というか対立**が少なからずあります。 **両方の立場の経験からいうと**、本部は売れ行きの鈍さを店舗のせいだと考えています。一方、店舗は売れ行きの悪さを本部の品揃え、集客、価格変動が原因だと考えています。好調なときはお互いの不信感は隠されていますが、不振になると途端にそれが表面化してしまいます。 お互いが対立してしまうとさらに売上高が低下して**悪循環スパイラル**に陥ってしまいます。実際にこんな不振店は多いのではないでしょうか? 本来であれば、経営陣のトップが両者を融和させる働きを見せなくてはならないと思うのですが、経営陣はそういったことよりも資金繰りであったり金融機関との折衝であったり、外部との連携であったりとそういうところにリソースが割かれている場合が多くあります。もちろん、それらも重要ですが、そのことだけでは足元をすくわれてしまいます。 経営陣頼みでも難しいことが多いので、結局のところ**本部や商品部と店舗がいかにコミュニケーションを図りながら、それぞれの情報を交換し合う**かということが重要になってきます。本部は店舗の内容を把握しているし、店舗は本部の動きを把握しているという状態になるのが好ましいのではないでしょうか。 ## 魔法のV字回復の秘策はない アパレル業界に限らず、どの産業でも不振企業を一夜のうちにV字回復させるような魔法の手段は存在しません。月並みな結論ですが、**小さいことの積み重ねを繰り返して改善していくほか方法がないのです**。アクロバティックな解決方法を提示することは不可能でしょう。不振店は当たり前のことが当たり前にできなくなっていることが原因ではないかと思います。もう一度、店舗と本部の意思疎通を見直してみてはいかがでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 航空会社の実体験から考えるお客様を巻き込んだ従業員エンゲージメント --- title: 売り上げトップのビール売り子に見る、お客様をリピーターやファンにする方法 date: 2015-07-13 url: https://total-engagement.jp/column/nps/240/ --- # 売り上げトップのビール売り子に見る、お客様をリピーターやファンにする方法 プロ野球シーズンも中盤に入り、梅雨明けも近づき、球場で冷たいビールを飲みながら熱く試合観戦を楽しめる季節本番になりました。球場で飲むビールはまた格別ですが、応援しているチームのホームランが一番の酒の肴、という方も多いはず。 試合中、そのおいしいビールを私たちに届けてくれるのが、球場にいる売り子さん。見るからに重そうなタンクを背負い、急勾配の球場の階段を上り下りするのはとても大変そうですが、例えば売り子からタレントになったおのののかさん、売り子だった当時は1日400杯、年間1万杯を売り上げ、サントリーホールディングスから表彰されるほどだったそう。このようなトップ売り子さんの”販売戦略”には、接客業に携わる皆さんが参考にすべき点が多くありました。 ## ビール売り子の販売戦略とその効果 ①個性的な髪飾りをつける、名札に手書きのイラストなどを加える、首にかけるチームタオルの巻き方を工夫する、などして自分に印をつける →個性を前面に出すことでお客さんに覚えてもらいやすくなる ②接客しているお客様に注意を払いつつも、遠くにいるお客様の様子にも気を配り(マルチタスキング)、それぞれの飲むペースを把握する →なくなりそうなタイミングで声かけすることで販売につながり、お客様が待ったり探したりする必要がなくなるので満足度もアップする ③お客様(常連さん)の名前を覚え、見つけたら駆け寄って「◯◯さん、こんばんは!」と声がけする →「大勢の中の一人」ではなく「大切な一人」と思ってもらえる ④タンクが重くて他の売り子が敬遠する上段の座席へ積極的にアプローチする →他の人がやらないことをやることでより多くの販売につながる ⑤試合が盛り上がった時は販売の手を止めお客様と一緒に応援 →お客様との絆が深まる ## ビール売り子の顧客ロイヤリティは高く、“推奨者”もダントツ多いはず! マーケティングの世界が「マスから個へ」の志向を強め、個への働きかけがより盛んになっている現代、個人のお客さんを相手にしているトップの売り子さんの販売術は、ファンやリピーターを醸成し、顧客ロイヤリティを高めるためのヒントが多くありますよね。 お客様というのは「大勢の客の一人」になるのは嫌なもの。だから球場で自分に興味を持ってくれ、名前を覚えてくれて、欲しいと思ったタイミングでビールを提供してくれる売り子さんの対応に「大勢の一人」(マス)ではなく、「特別な存在」(個)であることを実感し、時には自分がひいきにしているチームを仕事そっちのけで応援してくれる売り子さんに共感して心を開き、「この人から買いたい」「この人にまた会いたい」という気持ちが生まれるのではないでしょうか。この気持ちが生まれた瞬間が、顧客ロイヤリティが高まった瞬間です。顧客ロイヤリティ向上にはOne to oneマーケティングや特別な体験、顧客の声に耳を傾けることが欠かせないと言われていますが、トップの売り子さんはこういったことを丁寧に行い、顧客ロイヤリティを高めているのではないでしょうか。 顧客ロイヤリティを測る指標に、NPS®というものがあります。これは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するものです。(下記図参照) トップの売り子さんは推奨者の数が圧倒的に多いのでは、と想像しますが、接客業に携わる皆さんもより多くの“推奨者”を増やすことができるよう、お客様一人ひとりの話に耳を傾け、興味を持ち、好みや買い物の目的を知り、自分の販売員としての知識を活かして、お客様が求めているものを提案するスキルを身に付けてみませんか? 一朝一夕に習得できるものではありませんが、試行錯誤しながら成功体験を積むことで自然とできるようになっていくはずです。 ちなみに「野球場NAVI」という「いますぐ近くの売り子さんを呼び出せるアプリ」もあるようですが、トップの売り子さんはきっとアプリいらずなんでしょうね。 参考: http://toyokeizai.net/articles/-/73952 https://blog.udemy.com/customer-retention-strategies/ 関連記事 / Related - 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NPS調査は顧客視点を課題抽出に活用する --- title: 売るためにはわかりやすい説明が必要 ~専門用語を使わないトップ販売員の事例 date: 2017-11-07 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/90/ --- # 売るためにはわかりやすい説明が必要 ~専門用語を使わないトップ販売員の事例 photo by Alan O’Rourke? 以前、**お客様は専門用語をほとんど知らない可能性がある**という記事を書きました。スラックスという言葉さえ知らない人が珍しくないのが実情だという内容です。覚えておられますか? それに対応して着実に売れている事例もあります。今回はその事例を紹介したいと思います。 ## 平均の4倍売る販売員の接客術とは? これは少し前の日経スタイルで紹介されたユナイテッドアローズの販売員の事例です。 引用しつつ、一緒に考えてみたいと思います。 ** **ユナイテッドアローズの中価格帯ブランド「グリーンレーベルリラクシング(以下GLR)」の販売員の秋山さんは、**自社内平均額の4倍近くも販売している**とのこと。この記事で特に目を引いたのが以下の部分です。 **◆接客で「○○は使わない」 ユナイテッドアローズのエース、断トツで売れる理由** https://style.nikkei.com/article/DGXKZO16459090W7A510C1XX0001 **?****「ネクタイなどとの組み合わせの知識に「数字やカタカナをなるべく使わない」接客術を加えて、初めて店に来た段階から客を引き付ける」** **売るためにはまず分かりやすく伝えることを心がける。横文字の専門用語は極力使わない。「ラペル」は「ジャケットの胸の襟」、「テーラードジャケット」は「かっちりとした上着」と言う。** **「太ももや腹回りはどれぐらいの余裕が必要かな?」と問われたら、単純に「何センチメートル」ではなく、生地を指でつまんだり腹回りに手を入れたりして「これくらいですかね」とジェスチャーを交えて示す。客は実際に着た時の感覚をつかめる。** とのことで、販売員ならずともアパレル業界人なら日常的に普通に使っている「ラペル」や「テーラードジャケット」といった言葉すら使わないことを心がけているところに工夫が見られます。また、何センチという数値を使わずに、**お客にサイズを体感させる工夫**もされています。 手前味噌ですが、少し自分の体験も紹介してみます。我慢してお付き合いください。僕は、大学卒業後、3年くらい販売員の仕事をしていました。その経歴もあり、4年ほど前からポップアップショップや路面店の販売の助っ人をするようになりました。就職した会社もスーパーマーケットの子会社の洋服販売チェーン店でしたし、今、手伝う店もともに低価格店です。高級店や有名店に比べるとはるかに庶民的なお客ばかりです。こういうお客は本当に洋服の専門用語も知りませんし、それこそ、記事の通りにサイズ表記すら知りません。ときどき、唖然とするような質問を投げかけられます。 ですから、極力、専門用語は使わないようにしていますが、サイズの大きさはついつい数値で答えてしまいます。そちらの方が分かりやすいと思うのですが、**実はそうではない**ようです。 ## お客さまに伝わる言葉の例 最先端バリバリの販売員の方からすると呆れられると思いますが、僕は、売り場では**「パンツ」と呼ばずに「ズボン」と呼んでいます**。語感からするとダサいことは承知していますが、自分のサイズすら知らないお客には「ズボン」と呼ぶ方が分かりやすいのです。「パンツ」が正式な英語名称かもしれませんが、それだと、下着のパンツと区別のできないお客が多いのです。 伝わりやすい言葉をいくつか挙げてみます。「タンクトップ」より「袖なし」、「クルーネック」より「丸首」、「ショートスリーブ」より「半袖」、「ショートパンツ」より「半ズボン」といった具合です。さすがに「チョッキ」「トックリ」「衣文かけ」などの言葉は使いませんが。 また、驚かされたこと**に多くの人は「サイズ」さえ理解していない**のです。以前にこんな質問をされたことがあり返答に困りました。 **「Mサイズってどれくらいの大きさ?」** ?ベテラン販売員のみなさんならどうこたえられますか? 恥ずかしながら僕は「中くらい・・・?(震え声)」とこたえるのが精いっぱいでした。また**「9号サイズって何?」**とか**「MサイズとLサイズはどちらが大きいの?」**とかいう質問も珍しくなく、それがまた50代・60代の女性から尋ねられる場合が多く、いつも「この人たちは何十年間もどうやって服を買って、着てきたのか?」との疑問を抱いてしまいます。 また、少し違いますがどう見てもベテラン主婦なのに「洗濯すると色落ちしますか?」とか「この生地は洗濯できますか?」と尋ねる人もいます。天然繊維は基本的に洗濯をすると必ず色落ちします。1度や2度ならほとんどわかりませんが、何度も洗濯を繰り返すと確実に色落ちして薄くなります。このことは避けられません。洗濯での色落ちの原因の一つに他の洗濯物との摩擦というものが挙げられますから、ネットに入れて洗濯をすると摩擦は減り色落ちが緩和されやすくなります。こんなことくらいは主婦なら常識ではないかと思うのですが、50代・60代の主婦が尋ねてくると驚いてしまいます。 洗濯できるかどうかも、ポリエステルやナイロンが主体の生地なら確実にできます。天然繊維(綿、麻、シルク、ウール)だと洗濯によるねじれや縮みが生じる可能性はありますが、ポリエステルやナイロンはそれらよりはるかに耐久性が高いので特殊なもの以外はもっとも気軽に乱雑に洗濯できます。これくらいのことも**常識ではないかと思っていたのですがどうやら違うようです。** ## 「洋服を売る」ための説明を心がけよう 有名店や高級店なら客層は別かもしれませんが、日本の場合、**使用する店が社会階層で厳密に分かれていません**ので、高級店にも大衆が行きますし、低価格店にも富裕層が行きます。さらにいえば、何らかの記念日(誕生日や結婚記念日)には奮発して大衆層が有名店や高級店で買い物をすることも珍しくありません。こういう状況があり得るだけに、**有名店や高級店でも心がけておく必要がある**のではないかと思います。 とかく、恰好を付けがちな衣料品業界ですが、わけのわからないカタカナを並べ立て、それにお客が感心するような時代ではもはやなくなっています。「洋服が売れない」と嘆くよりも、「洋服を売る」ためにはどうすればよいのかを考えなくてはなりません。わかりにくいカタカナ・専門用語を極力排除して平易に説明することもその一つの方策といえるのではないでしょうか? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 「商品の説明を的確にお客に伝えたい!」それには専門用語をなるべく使わないこと --- title: 売上が伸びない打開策に、「接客スキル研修」は間違ってる? date: 2014-08-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/386/ --- # 売上が伸びない打開策に、「接客スキル研修」は間違ってる? こんにちは、シンクーの中谷健一です。店舗の売上が伸び悩んでいたり、落ち込み続けていたりすると、販売スタッフの接客スキル向上を目的とした研修を行なうことがあると思います。弊社も研修のサービスをご提供しているので、そういったご相談を多く頂きます。しかし弊社では、研修だけを単体でご提案することはほとんどありません。それはなぜか。今日は某メンズアパレルさんの事例をもとに、研修導入における注意点や効果を生み出す研修についてご紹介したいと思います。 ## 「研修はスキルを得るもの」と考えていませんか? このクライアント企業は、半世紀以上続くアパレルメーカーとして、全国に店舗を展開しています。 しかし、バブル崩壊後、日本の景気の落ち込みとともに、売上が減少。 新興の競合チェーンの台頭などもあり、思うように業績を伸ばせずにいました。 売上低迷の打開策として、研修の実施を考えられたそうです。ただし。 「これまでもいくつかの研修を実施してきたが、いまひとつ効果が見えない。より効果的な研修を実施したい」 という条件付きです。 多くの企業の担当者さんは「研修とはスキルを向上させてくれるもの」と考えています。 スキル向上のために研修を導入すること自体は、間違いではありません。 接客クオリティを高めることは、ほぼすべての小売店の課題です。 ところが 「研修を実施するのは、スキルを向上させて売上を向上させるためです」 と言われると、ちょっと待ってください、となります。 売上を向上させるためにどんな接客スキルが有効なのでしょうか。 「挨拶」でしょうか。「お辞儀の仕方」でしょうか。「上手な立ち位置」?「トーク術」? ひとくちに接客スキル、と言っても、さまざまなスキルがあります。 また、挨拶のスキルが一定レベル以上の小売店に対して、さらに挨拶の研修をすることにどれほどの意味があるでしょうか? 疑問に思いながらも、他に方法が思いつかず、何となく「これまでもそうしてきたから」と型にはまったスキル研修を実施していた企業さんも多いのではないでしょうか? わたしたちは、研修を実施する前に、お店で提供される顧客体験が、お客様にどのように映っているのかを把握する必要性を訴えています。 ## その研修に戦略はありますか? 自分たちの弱点、つまりお客様に不満や不安を感じさせる顧客体験があるのかないのか、あるとすればそれはなんなのか、そしてその原因を解明し、その原因に対して適切な対処を行ってはじめて効果があがる。スキル研修はその対処手段のひとつです。 逆に言えば、こうした原因分析や顧客体験の改善戦略なしで実施される研修は、抜本的な課題解決にはつながりにくいのです。 いくら手術が上手いと評判の名医だからといって、検査もせずにいきなり手術はしません。どこにどんな病変があるか特定してから手術するから治るのです。 「だいたいこのあたりが悪いからここを切ってくれ」と患者が見立てている限り、いつまでたっても病気は治りませんよね。 このクライアント企業に対しても、まずすべての店舗の実態調査を提案し、実施しました。 もちいた計測指標は、お客様の事後行動に注目した顧客満足度指標であるNPS(ネットプロモータースコア)。 「このお店を友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?」を10段階で評価し、0~6が批判者、7~8が中立者、9~10が推奨者として、数値化していきます。 もちろん、すすめるかの判断材料として、挨拶から言葉遣い、身だしなみや商品知識など細かな項目もチェック。お店の弱みと強みを洗いざらい顕在化していきました。 そこから見えてきたのは、クライアント企業が想像もしていなかったお店の現状でした。 次回は、NPS調査の結果とそこから導きだした課題、そして解決するための研修についてご紹介します。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPS( Net Promoter Score)の意義(2):NPSは社内の共通言語になる --- title: 売上向上につながる顧客の声の集め方と活かし方 ~顧客との関係性向上に投資しようとしている方へ~ date: 2022-07-17 url: https://total-engagement.jp/seminar/2177/ --- # 売上向上につながる顧客の声の集め方と活かし方 ~顧客との関係性向上に投資しようとしている方へ~ --- title: 多店舗展開しているショップがNPSアンケート調査をする上で注意すべきポイント date: 2019-10-29 url: https://total-engagement.jp/column/nps/19/ --- # 多店舗展開しているショップがNPSアンケート調査をする上で注意すべきポイント 多くのショップを運営していてNPSの導入を検討している企業の担当者にとって、多店舗でのNPSアンケート調査の実施は頭を悩ませるところですよね。今回は、多店舗展開している企業の**お客様へのNPSアンケートの実施**にあたって、よくある質問に対して回答いたします。 ## NPSアンケート調査は百貨店やテナントビルでは実施できないですよね? 店舗が百貨店やテナントビルに入居している場合、お客様へのNPSアンケートを実施する際には、事前に館の許可を得なければなりません。しかし、実際には、館から許可をもらえるケースはあまり多くはありません。以前と比べると、許可をしてくれるところが増えてはいるものの、基本的には許可は下りないと考えておいた方が無難です。特に百貨店の場合はほぼ許可をもらえないと考えておきましょう。来場されるお客様は自社のお客様と考えているからです。 ## 全店舗で一斉にNPSのアンケート調査を実施できなくてもNPS導入の成果は変わらないでしょうか? はい! そもそもNPS調査は、全店舗、あるいは全社で一斉に取る必要はありません。NPSを中心としたアンケート調査を実施することの目的は、顧客の生の声を収集・分析することで、顧客との様々な接点の中で、どのプロセスが顧客満足度においてボトルネックとなっているのかを把握すること。また、その反対に、どのプロセスが顧客満足度の底上げをしている強みなのかを明らかにし、改善策をスピーディーに実施し、顧客満足度や自社に対するロイヤルティを向上してもらうことにあります。 各店舗でアンケートを取り、現場レベルで改善策を考え、実践し、検証、さらなる改善策の立案というPDCAを回し、それらのデータを本社に共有することで、本社には顧客満足度や顧客体験に関する膨大なデータが集積されます。そのようにして集積された現場レベルのナレッジを全社に共有することで、各現場において、より具体的で精度の高い対策を打つことが可能となり、全社レベルで顧客満足度を向上させていくことができるのです。ですから、必ずしも、一斉にアンケート調査を行わなければならないというわけではありません。 ## NPSアンケートデータを分析する際に注意すべきポイントはどんなことでしょうか? 同じブランドの店舗であっても、駅中の店舗かロードサイド店か、あるいは、首都圏の店舗か地方都市の店舗かによって、店舗の作りや客層が大きく異なる場合が多いでしょうし、さらには地域性の違いもあるでしょう。またスタッフが1000人もいるような大型店もあれば、数人で回せるような小型店もあります。つまり、ロケーションや規模、またはコンセプトによって、サービスもオペレーションも全く異なるはずです。 このように店舗の属性が大きく異なる場合は、予め、幾つかにグルーピングをして調査をする必要があります。店舗の属性が違えば、お客様の客層もニーズも動線も異なるので、それらをひっくるめてデータを分析しても、本当に解決すべき課題がどこにあるのか見出すことができないからです。 最も理想的なアンケートの取り方は、それぞれのグループごとにどこに課題があるのか予め仮説を立て、その課題に対するお客様の声を正確に分析できるようなアンケート項目を用意しておくことです。そうすることで、いち早く現場レベルで的確な分析と対策を打てるようになるのです。 ## NPSだけでなく、同時にどんなアンケートをとれば良いでしょうか? 既に自店の課題が絞られていて、それを改善できればロイヤルティが上がると確信できている状態であればNPSのモニタリングだけで十分だと思いますが、そうでない場合は、ロイヤルティに影響を与えると思われる顧客体験に関するアンケート調査を実施することがとても重要になります。なぜならば、NPSのデータを収集するだけでは、顧客が自社のサービスや商品を購入・利用するプロセスのどの点において、満足しているのか、また、そうではないのかを細かく分析することができないからです。ですから、このアンケート調査は、顧客中心文化の組織へと自社を変革させる上で、課題と解決策の仮説の精度をスピーディーに高めるためにも重要な施策となります。 そのアンケートは、大きく分けるとリレーション調査とトランザクション調査の二つに分けることができます。 **◆リレーション(関係性)調査◆ **カスタマージャーニー上のどのタッチポイントがお客様にとって重要なのかを見極めるためのものです。ですから、例えば、テレビCMの印象や商品構成について、あるいは商品の価格帯や店舗内の商品の陳列の仕方について、さらには梱包の仕方についてなど、平均的には40~50問の質問で構成されています。リレーション調査については、まれに店舗でお願いする場合もありますが、多くの場合は、年に1回ほど、アンケート用紙を郵送して回答していただく形式をとります。 **◆トランザクション(体験)調査◆** カスタマージャーニー上で、スタッフが直接お客様と関わるプロセスにおいて、どのタッチポイントがお客様にとって重要かを見極めるための調査です。それ故に、リレーション調査と違い、現場レベルですぐに改善することのできるVOCを収集できるため、クイックに施策を考え実行することができるという利点があります。そのため、トランザクション調査は、買い物が終わった後に実施するのが一般的で、3~4分で回答していただけるよう10問程度のボリュームに抑えておきます。 トランザクション調査を1ヶ月に1回など定期的に実施し、店舗内で学習・改善を継続することで、現場スタッフの自立行動を促すことができるだけでなく、お客様とリーダーからの承認を得ることでモチベーションアップにも繋がり、スタッフの生産性が底上げされます。 ## まとめ NPSのアンケート調査は、必ずしも全店舗で一斉に実施する必要はありませんが、実施が可能な店舗では、できるだけ多くの具体的なお客様の声を取るようにしましょう。NPSアンケートが実施できる店舗であれば、NPSの設問以外にも、カスタマージャーニーを元に独自のアンケートの設問を作り、顧客がどのポイントに満足してくれているのか、あるいは、不満を抱いているのかを分析できるようにしましょう。 そのような設問を設定することで、何を改善すればNPSの数値が上がるのかがわかってきます。顧客目線で改善ポイントの優先順位をつけることができることが、この調査の最大のポイントです。 また、多店舗展開をしているのであれば、他店の改善状況などを共有できる全社横断型のチームを作るのも良いでしょう。 このような改善ストーリーを作ることが、より早く自社へのロイヤルティを高めるための肝になります。 合わせて読んで欲しい記事 NPSの分析方法「相関分析」とは? 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - レポート【UNITED ARROWSとPEACH JOHNの 現場?担当者と一緒に考える顧客満足向上の事例と課題】~アパレル業・小売業 CS担当者向けセミナー --- title: 大人気のコメダ珈琲が顧客体験に力を入れる理由 date: 2022-09-27 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/162/ --- # 大人気のコメダ珈琲が顧客体験に力を入れる理由 皆さんは、コーヒーお好きですか? 目覚めの一杯、食後の一杯、おやつタイムの一杯など、コーヒーを楽しむことが生活の一部となっている、という方も少なくないはず。最近ではスターバックスのようなセルフ式カフェもすっかり定着し、2015年にはサードウェーブコーヒー(1杯1杯を丁寧に淹れたコーヒー)の代表格とも言われるブルーボトルコーヒーが日本に出店して話題を集めましたが、最近ではフルサービスの喫茶店の人気が高まっていると言います。 その中でもいまや全国区となったコメダ珈琲は、売上・店舗数が右肩上がりで、温かみのあるログハウス風の内装、朝11時までにコーヒーを頼むと無料でついてくるトーストとゆで玉子などのモーニング、ボリュームのある食事メニュー、豊富に取り揃えられた雑誌や新聞、程良い距離感を保った接客など、居心地の良さやおもてなしを提供していることで、特にシニア層、主婦、サラリーマンに人気のようです。最近、私も近所にあるコメダ珈琲によく行くようになりました。 でも他にもこのような業態の喫茶店は多くありますが、コメダ珈琲が地域の人に愛される理由は、サービス向上のため行っているというミステリーショッピング(覆面調査)にもあるように思います。 ## そもそもミステリーショッピングとは? もちろん最近ではSNSなどからお客様の感想をリアルタイムで得られるようになりましたが、企業がどれだけ最高の接客・カスタマーサービスを提供しようと研修や設備投資に力を入れたとしても、それがどれだけ現場に反映されているのかを完全に把握するのは難しいものです。 企業はお客様が目にされる細かいミクロの部分に目を向ける必要があるわけですが、それを追及するのがミステリーショッピング。調査で得た結果からどのような改善が必要なのか、お客様が本当に求めているのは何かなど、サービスや製品に対する正しい課題抽出ができるため、行動に移しやすいのが特徴です。 VOC(お客様の声)を聞く調査方法には、アンケートやSNSでの感想などももちろん役に立ちますが、ミステリーショッピングのポイントはミクロの視点で得た声であるということ。根本的な課題を抽出し、その改善進捗を確認しながらサービス向上に努めたいということであれば、ミステリーショッピングは非常に有効な調査方法です。 ## 実際にミステリーショッパー(覆面調査員)になったつもりでコメダ珈琲に行ってみました コメダ珈琲では、ミステリーショッピングのチェックリストに50近い項目があると言います。以前「ヒルナンデス」でその項目が一部紹介されていましたので、先日ミステリーショッパーになったつもりである店舗を訪れ、各項目を確認してみました。 ### ①店の外が清掃されているか →ゴミもなくキレイに清掃されていました。 ### ②店内でゴミが落ちてないか、ホコリがないか →店内にゴミはなく、見る限りは全てキレイに磨かれていて清潔感に溢れていました。 ### ③メニューが形崩れしていないか →メニューはどれも新品のようにキレイで、はがれやかすれなどもありませんでした。ただ二人席だとメニューがテーブルを覆ってしまっていて、騒がしい感じがしました。 ### ④注文時お客の細かな要望も確認するか、サンドイッチなどのカットの仕方を変更してくれるか →コーヒーのミルクのことはもちろん確認してもらえましたが、プラス100円で1.5倍の「たっぷりブレンドコーヒー」でなくてもよいかの確認してもらえました。また、名物メニューの「みそカツサンド」を頼んでみたところ、通常は三等分にカットされているようなのですが大きいとのことで、女性なら四等分、もしくは六等分や八等分がオススメです、との提案を受け、四等分で注文してみました。量がかなりボリューミーで半分残してしまったので、ハーフサイズの提供などもあると良いなと思いました。 ### ⑤接客サービスや盛り付け方 →入店時にオープンキッチンにいたスタッフも含め、皆で挨拶をしてくれたのが好印象でした。また、注文を取る時にもにこやかな笑顔でずっと目を見て対応してくれたのも◎でした。みそカツサンドの盛り付けは特に問題なかったのですが、欲を言えば下記公式HPの写真のように、カツの切り口やみそダレがかかっている様子が見えたら、より食欲をそそるのでは、と思いました。 出典:珈琲所コメダ珈琲店 ### ⑥食器のロゴがお客さんの正面にくるように置いているか →お水もコーヒーもちゃんと食器のロゴが私の方を向いていました。おまけでついてくる豆菓子は嬉しさプラスですね。 ### ⑦コーヒーカップに汚れがないか →特に気になる汚れはなし、ソーサーも含め真っ白でピカピカだったのが印象的でした。 ### ⑧料理の提供時間 →コーヒーを何口か飲み、リラックスした頃にみそカツサンドが運ばれてきたのでちょうど良いと感じました。 ### ⑨水が無くなったら、店員はすぐ補充しにくるか →こちらは残念! 店員さんの目につきやすいように飲みほしたグラスをテーブルの角に置いてみたのですが、結局最後まで気づかれることはありませんでした。 ### ⑩雑誌・本が整とんされているか、新聞の日付が古くないか →基本的にキレイに整とんされていましたが、多くの方が雑誌、本、新聞などを読まれていたせいか、横や後ろを向いている雑誌や本が数冊ありました。新聞はその日の日付のものだけが並んでいました。 ### ⑪トイレは清潔に保たれているかどうか、トイレットペーパーのスペアはあるか →トイレはまるでプロの方が清掃したかのようにキレイでした。そしてトイレットペーパーのスペアも3つほどありました。店員の皆さんの意識の高さが感じられました。 以上、いかがでしたでしょうか。ミステリーショッパーの視点で見ると、色々な気づきを得るものだと実感しましたが、各地ですっかり市民権を得ているコメダ珈琲でも、より良いサービスや商品につなげられるヒントがまだあるということも分かりますよね。こうした点を客観的な目で定点観測しながら、改善や今後の経営上の施策につなげられるのがミステリーショッピングの魅力です。売上が伸びたから、店舗数が増えたからとそこでやめるのではなく、コメダ珈琲のように、「継続は力なり」と根気よく長期的に続けることが大切です。 ただし、ミステリーショッパーの声は、一般のお客様のそれとは異なるので、どちらか片方だけではなく、両方の声を活かすと良いと思います。そして、改善点だけにフォーカスすることなく、お客様からのお褒めの言葉も共有してモチベーションアップを図り、従業員の顧客満足を大切にする心を育むことで、より効果が表れやすくなるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 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明けまして、おめでとうございます - 中小企業診断協会のシンポジウムで、 代表の池田が共同執筆した論文が協会会長賞を! - 2022年を振り返って --- title: 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に date: 2024-03-12 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%a4%a7%e6%89%8b%e4%bb%a3%e7%90%86%e5%ba%97%e5%a4%a7%e5%ba%83%e7%a4%be%e3%81%aeweb%e3%83%9e%e3%82%ac%e3%82%b8%e3%83%b3%e3%80%8ccocamp%e3%80%8d%e3%81%a7%e5%bd%93%e7%a4%be%e3%81%aefact-based-workshop/ --- # 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に --- title: 大量生産・消費、金融主義から「情熱を傾けられる経験」へ!グラットン教授のベストセラー「ワークシフト」が唱える3つのシフトと2025年の働き方 date: 2020-12-24 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/167/ --- # 大量生産・消費、金融主義から「情熱を傾けられる経験」へ!グラットン教授のベストセラー「ワークシフト」が唱える3つのシフトと2025年の働き方 お世話になった60歳過ぎた先輩と平日夕方4時から飲んでたら、**「おまえのワークスタイルは10年早い!!」**と言われた、わたちゃんです。解釈するに、以下の2つの案が考えられました。 **【解釈1】**今は嫌な仕事も含めてまだ死ぬほど仕事する時期だ。 好きな仕事や勉強だけして**昼間から飲むには10年早い。** **【解釈2】**時代の先を行き過ぎている。 おまえの**ワークスタイルが受け入れられるには10年早い**。 先輩は完全に解釈1のつもりだったのでしょうが、楽天的な僕は解釈2として受けうけとめ、「俺は平成の大橋巨泉になるんやーー!!」と心に誓いました。ダメかなあ、、、 ## 孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ! 主体的な未来を築くための3つのシフト **「ワークシフト」**とは、ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン教授が2012年に発表したベストセラー書籍であり、2025年における働き方に対して提言しています。 めちゃくちゃ簡単にまとめると、 【1】主要な5つの**世の中の変化に対応するため**に、 【2】漠然と迎える未来ではなく、**主体的に築く未来**に向かわなくてはいけない。 【3】そのためには、次の**3つのシフトが重要**である。 → ① ゼネラリストから**「連続スペシャリスト」**へのシフト → ② 孤独な競争から**「協力して起こすイノベーション」**へのシフト → ③ 大量生産・消費、金融主義から**「情熱を傾けられる経験」**へのシフト ということになります。 分厚い本で、途中ちょっと飽きそうになりますが、「そうだ、そうだ!!」と納得感ありです。 ## 2025年の働き方「ワークシフト」を実現するためには、企業と従業員の新しいエンゲージメントが必要 また、企業と従業員の関係も「シフト」が必要です。企業競争力を高める上では、企業と従業員はエンゲージメントされた関係を築き上げることが重要ですが、「ワークシフト」時代におけるその方向性は、 **戦後の高度成長期**の日本の企業と従業員およびその家族の一体感とはあきらかに違う。 かといって、 企業のコアバリューを共有化した**ザッポス**と社員のエンゲージメントも違う。 ように思われます。 「ワークシフト」で提唱されるような各シフトに対応しながら従業員個人の成長と企業の新たな関係を築き、それは決して希薄な関係でなく**お互いを尊重しあった個人の新しい働き方と企業の成長のwin & win**を目指すエンゲージメントを築くことが重要になるでしょう。 ## シフトを食生活ですると危険!! だからと言って、この3つのシフトを**食生活で達成**しようとすると危険です。 → ① 定食系でなく、カレーとかラーメンの専門食、しかも**連続ハシゴ**へのシフト → ② 一人飯でなく、みんなで楽しく食べるパーティ、**宴会**へのシフト → ③ 空腹を満たす食事から、食うことを楽しむ**食道楽**へのシフト このシフトは、**メタボへのシフトも加速**するから要注意です。 **ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉** リンダ・グラットン(著)? http://www.amazon.co.jp/dp/4833420163 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - スターバックスが高い顧客価値を創造することができた理由とは? --- title: 完璧なプランにこだわりすぎていませんか? 厳しい環境だからこそトライ&エラーで修正することが重要 date: 2018-02-20 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/83/ --- # 完璧なプランにこだわりすぎていませんか? 厳しい環境だからこそトライ&エラーで修正することが重要 ファッション業界の中にはいまだに**「ユニクロ悪玉論」**を唱える人がいて唖然とさせられます。 ?先日、僕と同い年の業界人と話す機会がありました。今年47歳です。彼はすごくおしゃれで、**一流ブランドで身を固めています**。コレクションブランド、トラッドブランドが大好きでそういうブランドのスーツやブレザー、靴などを数えきれないほど持っています。休日をすごすカジュアルは、リーバイス、ノースフェイス、ナイキなどの定価品・別注品です。決して、ライトオンやマックハウスあたりで値下げされている商品を買っているのではありません。 ## 25年前のファッション事情 そんな彼ですが、**「今の若い人たちは安くておしゃれな物がいくらでも手に入ってうらやましい」**と言います。この点に関してはまさに同感です。ユニクロを筆頭とするジーユー、ウィゴー、ライトオンなどの国内低価格ブランドはあまたあり、ZARA,H&Mに代表されるグローバル低価格ブランドも数多く上陸しています。 まさにどこかのファッション雑誌ではありませんが、**「必要なのはお金じゃなくてセンスです」という時代です**。選び方とコーディネイトさえ間違えなければ驚くほど安い投資でそれなりのファッションが楽しめます。 そんな彼と我々が若かった25年前のファッション事情の話に花が咲きました。今の10代~30代の若い人には信じられないでしょうが、25年前にはファッションブランドには3種類しかなかったのです。 1、 数万円という高価格でデザイン性の高いDCブランド 2、 1万円弱でまあまあなデザインの洋服がそろうジーンズチェーン店 3、 低価格だがデザインがイマイチなジャスコやイトーヨーカドー という3種類です。 ## 高価格ブランドと低価格ブランドの見た目の差が大きかった時代 今でこそ、イオンやイトーヨーカドー、西友などの大手スーパーの洋服売り場でもマシなデザインの商品がそろうようになりましたが、25年前は、大手スーパーで売っている1900円の服と数万円するDCブランドの服の**見た目には雲泥の差**がありました。洋服の情報なんてこのころから単一に限られているので、同じ情報をもとにデザインし、製造しているはずなのですが、形、シルエット、色・柄、使用素材の見え方、そのすべてが違っており、全くの別物でした。 もちろん、1900円の服とジーンズ専門店の服も全然違いましたし、ジーンズ専門店とDCブランドの服も全然違いました。その商品が欲しければジャスコでは代用できなかったのです。ですからDCブランドの高い服が売れましたし、リーバイスやエドウインなどの9000円くらいのジーンズも飛ぶように売れました。**低価格代用品が存在しなかった**からです。 ## 商品の見た目だけでは差別化できない時代 今はどうでしょうか?高価格ブランドと低価格ブランドの商品の見た目にそこまで差があるでしょうか? 下手をすると**ユニクロの商品の使用素材のクオリティのほうが高い場合**までありますし、ユニクロに引っ張られるようにイオンや西友の商品までが見た目が良くなっています。 こうなると、何も無理に数万円のブランドや1万円くらいするリーバイスのジーンズを買わなくても良いということになります。**極めて合理的な消費者判断**であり、当然の結果といえます。 厳密にいえば、差はあります。使用素材にも差はあります。しかし、25年前ほどの差ではなく、僅差に縮まっているといえますし、その差は今後さらに狭められることになるでしょう。それを製造するための業界インフラは完全に備わっているのです。あとはどう使いこなすかという問題なのです。 こうなってくると、商品の見た目だけでは差別化できにくくなります。**売り方や見せ方、発信の方法**を考えなくてはならなくなります。「ユニクロ悪玉論」「グローバル低価格ブランド悪玉論」を唱えている人の考え方は25年前でとどまったままだといえるでしょう。 ## IT技術を駆使した衣料品の新しい売り方 一方、衣料品業界でもIT技術を駆使した新しい売り方が生まれています。ウェブでの通販のみでは素材感や着用感、サイズ感がわかりにくいから**試着用のショールーム**を作るという取り組みもあります。また単なるウェブ通販ではなく、自前の物流システムでは宅配できないという理由もありますが、**ウェブで受注して店舗で受け取る**という、「疑似EC」とか「ウェブ客注」ともいうべき取り組みをしまむらが開始しました。 しまむらのシステムは、郊外立地が多い店舗へわざわざお客が出向くのかという疑問がありますが、逆に、もし何かで「わざわざ出向く」ことが状態化すれば、店舗で追加買いが期待できるというメリットもあります。いずれにせよ、机上の空論のみでドンドン推進するべき案件でも、却下するべき案件でもありません。すべては**トライ&エラーで修正し続ければ良い**だけのことです。 ## 衣料品不振といわれている環境だからこそ、トライ&エラーが必要 このような新しい取り組みが起きている状況にあって、旧態依然とした売り方や根性論だけのブランド運営がどれほど収益をもたらすのでしょうか? ファッション業界、流通業界はこれまでの状況悪化が骨身にしみて、「確実に安全なプランが出るまで動きたくない」という企業や店舗が多いように感じられます。しかし、**机上のプランニングだけで完璧な計画など立てられる可能性は極めて低く**、実践しながら修正するほかないのです。 兵法には、「兵は拙速を貴ぶ」とあります。**巧遅(上手いが遅い)よりも拙速(下手でも速い)が重要**なのは戦争だけのことではなく、各分野のビジネスでも同じではないでしょうか。衣料品不振といわれている環境だからこそ、拙速を貴んでもらいたいと思います。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ベロアとベッチンとベルベットの違いとは? ~正確な知識の重要性を考える --- title: 実は日本には働く人に感謝する祝日はない?! でもエンゲージメントを高めるには必要かもしれない! date: 2016-02-26 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/155/ --- # 実は日本には働く人に感謝する祝日はない?! でもエンゲージメントを高めるには必要かもしれない! ## 勤労感謝の日の意味、知っていますか? 皆さんご存知だと思いますが、11月23日は勤労感謝の日ですよね。この祝日は、「勤労を尊い、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日」という趣旨の元、1948年に国民の祝日として制定されたもの。でも1948年以前は「新嘗祭(にいなめさい)」と呼ばれ、天皇が国民を代表して、農作物の恵みに感謝する日でした。戦後にGHQの指示で新嘗祭のような「皇室の祭典を行なう日」である祝日が排除され、1948年の「祝日法」により「勤労感謝の日」になりました。 文字だけ見ると「働く人に感謝する日」と想像してしまいますが、勤労感謝の趣旨にある「勤労を尊い」の部分は、 働いている人たちを尊敬するという意味ではなく、勤労の目的を再確認し、一日一日の労働について真剣に考えながら、働ける喜びに感謝するとともに、創造や生産を通じて、意義のある生活を営むこと 出典:Mengry を示しているのだそう。ということは働く人に……というよりかは、働くことに感謝する、というのが勤労感謝の日が意味するところなのでは、と思います。 ## アメリカは二つも働く人に感謝する日がある アメリカには9月の第一月曜日の”Labor Day”(労働者の日)と、3月第一週金曜日の”Employee Appreciation Day”(従業員に感謝する日)という日があります。 Labor Dayは19世紀の南北戦争後、産業が発展する中労働条件に配慮が行き届かなかった時代、労働者をねぎらうための休日を設けようという動きから制定されたもの。要するに、労働者の社会的・経済的達成を称える日です。 一方Employee Appreciation Dayは、1995年と比較的最近制定されたものであり、会社のマネジメント層や人事部門が率先して、従業員の働きをねぎらおうという日。制定された一番の目的は、会社とその従業員の絆を強めようというもので、従業員エンゲージメントを高めるための日、とも読み取れます。 Employee Appreciation Dayは国民の祝日として公式に制定されているわけではありませんが、それでも二つも従業員に感謝をする日があるというのは、日本とは大きな違いですよね。 Employee Appreciation Dayを一週間後に控え、アメリカのメディアではパーティー/表彰式を開く、差し入れをする、臨時ボーナスを渡す、社員旅行を企画する、マッサージを提供する、コンサートを開く……など、「従業員に感謝するためにできること」を特集した記事が多く掲載されるようになってきました。どれも従業員エンゲージメント強化のきっかけになりそうなアイディアです。 ## 感謝は幸せに直結する もちろんお金をかけて特別な日としてEmployee Appreciation Dayを祝うのもいいですが、普段の感謝の気持ちや言葉を表現するだけでも十分効果はあるのではないでしょうか。 「幸福学」の第一人者であるアメリカの心理学者・ソニア・リュボミアスキー博士は、著書『幸せがずっと続く12の行動習慣』で「感謝の気持ちを表す」ことを、幸せになるための1番目の行動習慣としてあげています。 感謝の効果はすごいもので、ポジティブになれる、自信と自尊心が高まる、ストレスやトラウマに打ち克つ力がつく、道徳的な行動をとれるようになる、良い人間関係を築くのに役立つ、他人と比較して不満を抱くことが少なくなる、ネガティブな感情が薄れる、などさまざまなものがありますが、幸せに直結するのは容易に想像ができますね。 博士の研究によれば、 **・幸せな人は不幸せな人よりも最大10年長く生きる** **・楽観的な人は悲観的な人よりも心臓病を患う確率が77%低くなる** ということもわかっています。であれば、“Employee Appreciation Day“だから感謝するのではなく、日々感謝することを意識したいものです。もちろん企業やマネジメント層にとっては、自社・自分のあり方を見直すきっかけになるので、日本にもこのような祝日があればいいのにとは思いますが。父の日、母の日、敬老の日、子供の日があるのだから、従業員の日があってもおかしくないですよね! **★こちらもあわせてどうぞ↓** ・離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力 ・顧客ロイヤリティを高めるのに、「ありがとう」の一言がロイヤリティプログラムよりもずっと効果的なワケ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - サイボウズの離職率が28%から4%へと低下した理由は、柔軟な組織作りにあり?! --- title: 実践 顧客接点力診断モデル ver1.0 date: 2025-07-30 url: https://total-engagement.jp/white_paper/4463/ --- # 実践 顧客接点力診断モデル ver1.0 ** 顧客体験(CX)という言葉は広まりつつありますが、 実際に現場で「何をすればいいか分からない」という声をよく聞きます。 TEGでは、そうした声をもとに、誰でも3分でできる**『顧客接点力診断 ver1.0』**を作りました。 難しい用語も、特別なツールも不要。 クレーム対応・接客の質・顧客理解など、“売上の土台”になる接点の質**をチェックできる無料診断です。 お客様に「ありがとう」と言われる会社を、いま一度見つめ直してみませんか? --- title: 実践できるエンゲージメントレッスン 「挨拶」で売上があがるのか。 date: 2022-09-13 url: https://total-engagement.jp/column/culture/403/ --- # 実践できるエンゲージメントレッスン 「挨拶」で売上があがるのか。 こんにちは。今回はお客様に対しても、また仲間に対しても、とても重要な「挨拶」についてお伝えします。 新規のお客様が特に求めている小さな欲求ってなんでしょうか? 実は「歓迎されたい」という欲求があります。「歓迎感」を示す方法はいろいろあります。その一つが「承認する」ことだと考えます。最も簡単なことは「挨拶」です。 「承認」という言葉は少し難しいように思えますが、例えば、お客様が入店されたことに気づいて「こんにちは」「いらっしゃいませ」と声がけするのも承認の一つではないでしょうか?また、お客様が入店されたことに気づいて「アイコンタクト」を送るという非言語のメッセージも承認に入ると思います。「笑顔」もその一つだと言えますね。 つまり、お客様は存在を認めるという行為を求めていると言えます。反対にいうと、無視して自分の存在に気づかない行為はお客様にとっては不快な行為だともいえるのです。 接客業の方に、顧客対応で大事なことはなんですかとお伺いすると、最も多く返ってくる言葉は「挨拶」でした。日ごろ、店舗の販売の方に「挨拶」はされてますかとお伺いすると、ほぼ100%やっていますと言われます。 研修などの現場では、販売員の方から「お客様には気づいているけど忙しくて声がかけられない」「他のお客様に対応している時は特に、わかっていても対応できていない」という本音も出てきます。 お客様側の視点から考えると、勇気を出して初めてのお店に入ってみたのに、挨拶もされない、アイコンタクトもない、店員さんのそばを通っても知らない顔をされた・・・となり、お客様は無視された、気づかれていないと受け止めます。つまりお客様としての存在を「承認」されていないという印象を持ってしまうのです。特に初めてのお店で承認されないとお客様はだんだん不安になってきます。不安な気持ちはどんどん膨らみます。商品を手に取って見ているのに、それでも声をかけてくれない・・・無視されたということはお客様と認めてくれていないんだこのお店は・・・不安は一つ間違えると怒りになることさえあります。 私たちは自分のよく知っている人には、無意識でもお互いを認めるような好意を繰り返しています。話を聴く際の「うなずき」「あいづち」なども承認の一つ。バーバル、つまり言語での承認とノンバーバル(非言語)での承認などいろいろな方法で承認しています。 先日、あるクライアント先で、「挨拶」がテーマになりました。その一店舗が、しっかりと相手と眼を合わせて挨拶をすることに取組みました。 結果は、どうだったでしょうか? 想像通り顧客体験が上がりました。通常、そこまで挨拶をされる業界ではないところなだけに、逆にインパクトがあったようで、顧客の声にも「挨拶が気持ちよかった」「眼を見られて驚きました」などの声をいただきました。 自分たちの仲間と同じようにとは言いませんが、ニコッと笑顔でお客様にアイコンタクトを送ることは非常に大切です。 お客様の存在を承認する方法をいろいろ探し、実践する。ただそれだけのことで何かが変わり始めると信じています。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 小売りは各工程での情報共有で顧客サービスの質が高まり、ファンが増える date: 2016-03-01 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/154/ --- # 小売りは各工程での情報共有で顧客サービスの質が高まり、ファンが増える 洋服というのはさまざまな工程を経て作られています。糸を作る工程、その糸を使って生地を作る工程、その生地を裁断・縫製する工程。その間にも生地に整理加工を施したり、縫いあがった洋服を洗い加工したりする工程があります。 こうしてやっと洋服が出来上がります。アパレル・ファッション業界の課題の一つに、各工程間での情報が共有されていないことがあると思っています。 生地を作る人は洋服のことをあまり知りませんし、小売店のことなんてもっと知りません。逆に小売店の人は洋服メーカーのことをあまり知らないですし、生地や糸についてはもっとしりません。各工程間の情報を共有することができれば、現在の「洋服消費不振」の打開策を見つけるきっかけの一つになるのではないでしょうか。今回は、小売店で経験した事例を基に考えてみたいと思います。 ## 知識がないからトンチンカンな接客に 以前、ある大手セレクトショップを覗いたときのことです。ジーンズを手に取って見ていたところ、まだ若い男性の販売員が声をかけてきました。「良いでしょ。それデニムですよ」と言われ、ちょっと笑いそうになるのをポーカーフェイスで隠して「はい。そうですね」とお茶を濁しました。 デニムかどうかは見ればわかります。何を当たり前のことを言っているのかと怪訝に思いましたが、おそらくこの販売員は生地・素材の知識があまりなかったのではないかと推測しました。実際に取材や仕事で何人もの販売員と接したことがありますが、一部を除いては、生地・素材のことをあまり詳しく知らない販売員が多いという印象があります。 ## 混同して使われる生地名称 ちょっと横道に逸れますが、「デニム」というのは本来生地の名前で、デニム生地で作られたパンツはジーンズ、もしくはデニムパンツと呼ぶのが正式名称です。最近では「デニム」が生地名だけなくジーンズなどの代わりに商品名としても使われることが多くなり、混乱しやすくなっています。また、混乱しやすい事例の一つとして、デニムとダンガリーとシャンブレーの区別ができていない人が多く、販売員はもちろんのことアパレルの企画担当者やデザイナーまでが3つの生地名を混同して使用していることがあります。 デニムは経糸がインディゴ染めした糸、緯糸は白い糸を打ち込んだ綾織の一種です。ダンガリーは経糸と緯糸が逆。経糸が白で緯糸がブルー。ただし見た目はデニムとほとんど同じに見えます。 シャンブレーは経糸か緯糸のどちらかに色糸を、どちらかに白い糸を打ち込んだ平織の生地の名前です。 このようにそれぞれ生地には種類があり、製造工程も異なっています。これをキチンと把握することでお客様に対してより正確な情報をお伝えすることができます。コーディネイトや着こなしについてアドバイスしてくれる販売員は多いですが、生地の特色から保管方法や洗濯方法までアドバイスしてくれる販売員がいたらどうでしょうか?ものすごく価値ある顧客サービスではないでしょうか? 生地製造業者にも同じことが言えます。洋服のことやファッションのことをもっと理解すればより良い生地が作れるのではないでしょうか。そういう意味でも各工程の情報共有を業界はもっと促進されるべきだと考えます。 関連記事 / Related - 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顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - タグをとったらブランド名がわからない…!? ~購入プロセスでのコミュニケーションの重要性を考える~ --- title: 市場が小さくなっても成長する企業は、「声」を聞く date: 2018-08-02 url: https://total-engagement.jp/column/column02/63/ --- # 市場が小さくなっても成長する企業は、「声」を聞く 成長を続けるアパレルメーカーを辞めた藤谷拓が、転職先にトータル・エンゲージメント・グループを選んだキーワードは、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)でした。売上げの拡大ばかりを重視し、お客様の声や従業員の思いを顧みない経営陣に対し、企業としてそれで良いのだろうかと、違和感を覚えるようになっていたのが転職の大きな理由です。 藤谷は1997年、洋服メーカーへ入社します。千駄ヶ谷のマンションの一室に事務所を置いて活動を始める、マンションメーカーもしくはマンションブランドといわれたアパレルメーカーがなり立ちの会社でした。当時の社員は13人。家族そろって洋服をコーディネートできる、ファミリーブランドの先駆けでした。 そのブランドは時代の流れに乗り、入社3.4年後には従業員が500名に増え、売り上げは10億円から100億円まで伸びていきます。大店舗法の改正も規模拡大を後押ししました。次々と建つ大型の商業施設に出店していき、100店舗まで拡大しました。ここで藤谷は、採用・教育・販促・ディストリビューションなど、幅広い業務を経験します。 当時は大店舗改正で市場は成長しており、洋服が売れに売れたので、お客様を大切にすることや、再度来店してもらうことをほとんど意識していなかったと、藤谷は振り返ります。人材採用については、毎年200名の新卒が入社し、170名が1年以内に辞めるような状況で、まさに使い捨てでした。 藤谷がその状況に疑問を持ったのは、2004年のデベロッパーでの賀詞交換会でのことでした。商業施設を次々と展開する大手不動産の経営者が、挨拶で 「今後ESやCSを重視しない会社とは付き合わない」 と宣言したのです。 今のままではいけないと感じた藤谷は、そのアパレルメーカーを辞めました。 ### VOCで成長を続ける 現在、アパレル業界で業績に苦しんでいる会社は、二つの大きな要因に対応できていないと、藤谷は分析しています。一つは多様なECアパレルの売り上げが伸びていること、もう一つは自社のリアル店舗で良好な顧客体験が求められていることです。 放っておいても服が売れていた時代は、似たようなテイストのブランドが隣に出店してきても、自店の売り上げは変わりませんでした。現在は出店があると、売り上げが二分されてしまいます。お客様一人一人に対し丁寧にアプローチしてブランドのLTV(顧客生涯価値)を上げないと、継続した売り上げにはつながらないのです。 転職してから、数々の大手アパレルで、NPSの導入を通じてカスタマーサクセスを支援している藤谷。クライアントの窓口は、お客様相談室やCS推進室の担当者です。かつて在籍した会社には、そのような部門はありませんでした。しかしお客様の声(VOC)に耳を傾けない企業は、市場の縮小に連動して事業規模が小さくなります。実際に、藤谷がかつて在籍していた会社は、全盛時の半分以下にまで縮小しているといいます。 トータル・エンゲージメント・グループの事例として登場するクライアントの担当者は、お客様の声を聞く必要性を感じ、熱意をもってNPSを業務に取り入れています。現場の販売マネージャーや担当者を巻き込み、現場スタッフが夢中でお客様との関係性をよくしていくことでお客様がリピートするという、プラスのスパイラルが生まれています。NPSを導入した部門では、導入していない部門と比較して、圧倒的な成果を上げています。 良い製品やサービスは、世の中にあふれています。その中から選ばれるブランドになり、今後も成長していくためには、従業員と経営陣、お客様と販売員の関係を大切にすることが不可欠なのです。 Designed by Freepik 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - ブランドの3つの「価値」とは? どのブランド「価値」を実現しているのか分析をしてみよう! --- title: 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 date: 2026-07-06 url: https://total-engagement.jp/ai/5423/ --- # 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 「あのお客様、また来てくれた」と嬉しい反面、「なぜ来てくれているのか、実はよく分かっていない」という店舗オーナーや担当者は少なくありません。 新規顧客の獲得コストはリピーターの5倍以上かかるとも言われており、常連客の存在は売上の安定に直結する重要な資産です。 しかし、リピーターの購買動機を体系的に把握し、施策に落とし込めている店舗はまだまだ少ないのが現状です。 本記事では、リピーターの購買動機を分析・活用するためのサービスや手法を比較し、自店舗に合ったアプローチを見つけるための情報を整理しています。 **こんな方にオススメ** - 来店頻度を高めたいが、何から手を付ければよいか分からない飲食店オーナー - 顧客データは集まっているが、分析・活用ができていないマーケティング担当者 - 新規集客に限界を感じ、リピーター施策に切り替えたい小規模店舗の経営者 - CRMやLINE活用などのデジタルツールを使ったリピーター育成に興味がある方 **この記事を読むと…** - 常連客がリピートする主な購買動機と、それを把握するための方法が分かる - リピーター育成に活用できるサービスの違いと選び方のポイントが理解できる - 自店舗の規模・業態に合ったリピート施策のアプローチを絞り込める - 各サービスの無料体験・導入ハードルについて把握できる ## 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法を選ぶ際の重要ポイント リピーター育成のサービスや施策は多岐にわたります。自店舗に合ったものを選ぶには、以下の比較軸を事前に整理しておくことが重要です。 ### 顧客の声・データをどう収集・活用するか リピーターの購買動機を理解するには、まず「顧客の声」を収集する仕組みが必要です。来店後のアンケート、口コミ分析、LINEを活用したアンケートなど、収集手段はさまざまあります。重要なのは、集めたデータをどう施策に結びつけるかです。データを可視化するツール、カスタマージャーニーマップで体験を整理するサービス、CRMで顧客ごとに管理するシステムなど、活用方法によって選ぶべきサービスが変わります。「収集だけで終わらせない仕組み」があるかどうかを必ず確認しましょう。 ### 自店舗の規模・業態に合っているか 個人経営の飲食店と複数店舗を持つチェーン店では、必要な機能や予算が大きく異なります。小規模店舗であれば、LINEを活用したシンプルなリピーター施策で十分な場合もあります。一方、複数店舗やフランチャイズ規模になると、顧客データの一元管理や分析機能が不可欠です。また、テイクアウト・デリバリーに対応した店舗では、オンライン注文データとの連携が重要になります。サービス選定の際は「自店舗の規模と業態に本当にフィットするか」を最優先に確認することが失敗を防ぐポイントです。 ### 費用対効果とコスト構造の透明性 リピーター育成のサービスは、月額制・成果報酬型・コンサルティング型など料金体系が異なります。月額1万円前後の定額サービスは予算管理がしやすい一方、コンサルティング型は初期コストが高くなる傾向があります。無料プランや無料トライアルが用意されているサービスは、まず試して効果を確認してから本格導入できるため、リスクを下げられます。「要問い合わせ」のサービスは、実際に問い合わせて見積もりを取得し、費用対効果を自店舗の売上規模と照らし合わせて判断することが重要です。 ### サポート体制と導入後のフォロー ツールを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。特に、デジタルツールに不慣れな店舗オーナーにとっては、導入時の設定サポートや、運用開始後の継続的なフォローが大きな安心材料になります。支援実績の豊富さ、担当者によるコンサルティングの有無、オンラインマニュアルの充実度など、サポート内容を事前に確認しておきましょう。「602店舗の支援実績」のように具体的な数字で実績を示しているサービスは、ノウハウの蓄積という観点でも参考になります。 比較項目 トータルエンゲージメントグループ RockHill(ロックヒル) KitchenCost(キッチンコス CREXグループ オーダーテイク **トータルエンゲージメントグループ** **RockHill(ロックヒル)** **KitchenCost(キッチンコスト)** **CREXグループ** **オーダーテイク** 月額料金 要問い合わせ 12,100円/月 無料(基本機能)※要確認 要問い合わせ 無料プラン:月額0円、有料プラン:月額9,900円 無料プランの有無 要問い合わせ あり(無料プランの記載あり) あり あり(無料での情報提供・無料相談)※要確認 あり 主な機能 YourVoice(顧客の声収集)、UXPRESSIA(カスタマージャーニーマップ)、CXコンサルティング、R調査/T調査、CX-EX研修、ビジネスプロセスアウトソーシング LINE公式アカウント活用支援、顧客データ管理、リピーター育成施策、次回来店クーポン発行、LINE登録QRコード設置支援 原価計算、ロス管理、人件費計算、手数料計算、チェックリスト提供、常連客育成ノウハウ提供 常連客・リピーター育成施策の提案、顧客管理システム(CRM)導入支援、イベント・ワークショップ企画支援、店舗CRMコンサルティング 自社注文システム構築、顧客データ管理・活用、テイクアウト注文対応、リピート導線設計、Googleマップ口コミ強化支援、SNS集客支援、季節限定メニュー活用提案 連携ツール 要問い合わせ LINE公式アカウント 要問い合わせ 要問い合わせ UberEats(脱依存支援)、Googleマップ、SNS(Instagram等)※要確認 サポート体制 要問い合わせ 602店舗支援実績あり(外食アカデミーによるノウハウ提供) 要問い合わせ コンサルティング形式のサポート※要確認 要問い合わせ おすすめの規模感 要問い合わせ 飲食店(小規模〜中規模) 飲食店全般(個人〜中規模) 店舗ビジネス全般(小規模〜中規模) 飲食店(個人〜中規模、テイクアウト・デリバリー対応店舗) ※ 本比較表は各サービス公式サイト(トータルエンゲージメントグループ、RockHill(ロックヒル)、KitchenCost(キッチンコス、CREXグループ、オーダーテイク)の情報をもとに作成(2026年07月06日時点)。「※要確認」はAI補完情報のため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。 ## 各サービスの詳細解説 ここでは、各サービスの特徴・機能・向いている店舗像を詳しく解説します。それぞれの強みと注意点を把握したうえで、自店舗に合ったサービスを選んでください。 ### トータルエンゲージメントグループ トータルエンゲージメントグループ 公式サイト ↗ 月額料金 要問い合わせ 無料プランの有無 要問い合わせ 主な機能 YourVoice(顧客の声収集)、UXPRESSIA(カスタマージャーニーマップ)、CXコンサルティング、R調査/T調査、CX-EX研修、ビジネスプロセスアウトソーシング 連携ツール 要問い合わせ サポート体制 要問い合わせ おすすめの規模感 要問い合わせ 公式サイト https://total-engagement.jp/column トータルエンゲージメントグループは、顧客体験(CX)と従業員体験(EX)を軸に、企業・店舗のエンゲージメント向上を総合的に支援するコンサルティンググループです。顧客の声を収集するツール「YourVoice」や、カスタマージャーニーマップ作成ツール「UXPRESSIA」を活用し、リピーターの購買動機を体系的に可視化・分析する支援を提供しています。単なるツール提供にとどまらず、CXコンサルティングや研修、業務プロセスのアウトソーシングまで幅広く対応している点が大きな特徴です。 - YourVoice:顧客の声をリアルタイムで収集・分析する独自ツール - UXPRESSIA:カスタマージャーニーマップの作成・共有支援 - CXコンサルティング:顧客体験設計の戦略立案から実行まで一貫サポート - R調査・T調査:リピーター行動と購買動機に関する独自調査メソッド - CX-EX研修:スタッフの顧客対応力・エンゲージメント向上のためのトレーニング - ビジネスプロセスアウトソーシング:CX関連業務の外部委託対応 - **こんな人に向いている** - 顧客体験の全体設計から施策実行まで、一貫した支援を求めている企業・店舗 - スタッフ研修と顧客データ分析を組み合わせた総合的なCX改善に取り組みたい方 - 複数部門・複数店舗を横断して顧客エンゲージメントを向上させたい中規模以上の組織 **注意点・向いていない人:**料金・サポート体制・連携ツールなどの詳細は公開情報では確認できず、問い合わせが必要です(※要確認)。個人店や小規模店舗には費用・規模感が合わない可能性があります。ツールだけでなくコンサルティングが主軸のサービスであるため、自社内でPDCAを回せる体制がない場合は効果を引き出しにくい面もあります。 **無料体験の有無:**公開情報では確認できません(※要確認)。まずは問い合わせフォームから相談することをお勧めします。 ### RockHill(ロックヒル) RockHill(ロックヒル) 公式サイト ↗ 月額料金 12,100円/月 無料プランの有無 あり(無料プランの記載あり) 主な機能 LINE公式アカウント活用支援、顧客データ管理、リピーター育成施策、次回来店クーポン発行、LINE登録QRコード設置支援 連携ツール LINE公式アカウント サポート体制 602店舗支援実績あり(外食アカデミーによるノウハウ提供) おすすめの規模感 飲食店(小規模〜中規模) 公式サイト https://www.rockhill.jp/blog/marketing/891/ RockHill(ロックヒル)は、飲食店に特化したLINE公式アカウント活用支援サービスです。602店舗以上の支援実績を持ち、外食業界に特化したノウハウ(外食アカデミー)をベースに、常連客・リピーター育成のための実践的な施策を提供しています。LINE登録から次回来店クーポン発行、顧客データ管理まで、飲食店のリピーター施策に必要な機能を月額12,100円というリーズナブルな価格で利用できる点が特徴です。 - LINE公式アカウント活用支援:飲食店に最適化したLINE運用のサポート - 顧客データ管理:来店履歴や属性データの収集・管理機能 - リピーター育成施策:来店頻度を高めるための具体的なアクション提案 - 次回来店クーポン発行:来店後のフォローアップによる再来店促進 - LINE登録QRコード設置支援:店頭での顧客獲得導線の設計・設置サポート - 外食アカデミーによるノウハウ提供:業界特化の教育コンテンツ・施策テンプレート - **こんな人に向いている** - LINEを活用した手軽なリピーター施策を低コストで始めたい飲食店オーナー - 602店舗の実績に基づく飲食業界特化のノウハウを活用したい方 - 顧客管理システムの導入は初めてで、シンプルな操作性を求める小規模〜中規模の飲食店 **注意点・向いていない人:**LINE公式アカウントとの連携が前提となるため、LINEを使わない顧客層が多い業態には向いていない可能性があります。また、飲食店以外の業種への対応範囲は限定的です。高度なデータ分析や複数チャネルを組み合わせた施策を求める場合は、機能面で物足りなさを感じることがあるかもしれません。 **無料体験の有無:**無料プランの記載あり。まずは無料プランから試すことができます。 ### KitchenCost(キッチンコスト) KitchenCost(キッチンコスト) 公式サイト ↗ 月額料金 無料(基本機能)※要確認 無料プランの有無 あり 主な機能 原価計算、ロス管理、人件費計算、手数料計算、チェックリスト提供、常連客育成ノウハウ提供 連携ツール 要問い合わせ サポート体制 要問い合わせ おすすめの規模感 飲食店全般(個人〜中規模) 公式サイト https://kitchencost.app/ja/blog/restaurant-repeat-customer-loyalty-building-guide-2026/ KitchenCost(キッチンコスト)は、飲食店の経営効率化を支援するツールとして、原価計算・ロス管理・人件費計算といったコスト管理機能を中心に提供しているサービスです。常連客・リピーター育成に関するノウハウや実践的なガイドコンテンツも発信しており、コスト管理とリピーター施策の両面から店舗経営をサポートしています。基本機能は無料で利用可能(※要確認)であり、特に予算に制限のある個人経営の飲食店にとって取り組みやすい選択肢の一つです。 - 原価計算機能:食材ごとの原価を正確に把握し、利益率の改善を支援 - ロス管理:食品廃棄ロスを可視化し、コスト削減につなげる機能 - 人件費計算:シフト・時給をもとにした人件費の管理・最適化 - 手数料計算:デリバリープラットフォームなどの手数料を含めたコスト把握 - チェックリスト提供:日々の店舗運営に役立つ実務チェックリスト - 常連客育成ノウハウ提供:リピーター獲得・維持のための実践的なコンテンツ・ガイド - **こんな人に向いている** - コスト管理とリピーター施策を同時に改善したい個人経営・小規模飲食店 - まずは無料でツールを試してから本格導入を検討したい方 - 原価・人件費の把握が不十分で、利益率改善から取り組みたい飲食店オーナー **注意点・向いていない人:**連携ツールやサポート体制の詳細は公開情報からは確認できません(※要確認)。リピーター施策に特化したCRMやマーケティングオートメーション機能は現時点では限定的であるため、顧客データを積極的に活用した高度なリピーター施策を求める場合は別のサービスと組み合わせる必要があります。 **無料体験の有無:**基本機能は無料で利用可能(※要確認)。 ### CREXグループ CREXグループ 公式サイト ↗ 月額料金 要問い合わせ 無料プランの有無 あり(無料での情報提供・無料相談)※要確認 主な機能 常連客・リピーター育成施策の提案、顧客管理システム(CRM)導入支援、イベント・ワークショップ企画支援、店舗CRMコンサルティング 連携ツール 要問い合わせ サポート体制 コンサルティング形式のサポート※要確認 おすすめの規模感 店舗ビジネス全般(小規模〜中規模) 公式サイト https://crexgroup.com/ja/marketing/crm-sales/how-to-increase-repeat-customers/ CREXグループは、店舗ビジネスを対象にCRM(顧客管理システム)導入支援と常連客・リピーター育成施策の提案を行うコンサルティングサービスです。単にシステムを提供するだけでなく、イベント・ワークショップ企画支援など、顧客との関係性を深めるための体験型施策も含めた総合的なアプローチが特徴です。小規模から中規模の店舗ビジネスを対象としており、業種を問わず幅広く対応しています。無料相談・無料での情報提供も行っており(※要確認)、まずは気軽に相談から始められる窓口を設けています。 - 常連客・リピーター育成施策の提案:店舗の状況に合わせたオーダーメイドの施策立案 - 顧客管理システム(CRM)導入支援:適切なCRMツールの選定から運用定着までをサポート - イベント・ワークショップ企画支援:顧客との関係性を深める体験型施策のプランニング - 店舗CRMコンサルティング:顧客データの活用方法・セグメント施策の設計支援 - 無料相談・情報提供:初期段階での相談・情報収集に対応(※要確認) - **こんな人に向いている** - CRM導入を検討しているが、どのツールが自店舗に合うか判断できない店舗経営者 - イベントや体験型施策を通じて顧客との絆を深めたい業種横断的な店舗ビジネス - リピーター育成の全体戦略を専門家とともに設計したい小規模〜中規模の店舗 **注意点・向いていない人:**料金や具体的なサポート体制の詳細は公開情報では確認できず、問い合わせが必要です(※要確認)。コンサルティング形式のため、ツールを自社で操作して即日運用したい方には向いていない場合があります。また、大規模チェーンや企業レベルのCRMニーズには対応範囲が異なる可能性があります。 **無料体験の有無:**無料での情報提供・無料相談に対応(※要確認)。 ### オーダーテイク オーダーテイク 公式サイト ↗ 月額料金 無料プラン:月額0円、有料プラン:月額9,900円 無料プランの有無 あり 主な機能 自社注文システム構築、顧客データ管理・活用、テイクアウト注文対応、リピート導線設計、Googleマップ口コミ強化支援、SNS集客支援、季節限定メニュー活用提案 連携ツール UberEats(脱依存支援)、Googleマップ、SNS(Instagram等)※要確認 サポート体制 要問い合わせ おすすめの規模感 飲食店(個人〜中規模、テイクアウト・デリバリー対応店舗) 公式サイト https://ordertake.jp/blog/restaurant-repeat-customer-strategy/ オーダーテイクは、飲食店向けの自社注文システム構築を核に、テイクアウト・デリバリー対応やリピーター育成施策まで幅広く支援するサービスです。UberEatsなどの外部プラットフォームへの依存を減らし、自店舗の顧客データを蓄積・活用できる独自の注文導線を構築することで、リピーター育成の基盤を作ることができます。無料プランから始められる料金設計と、Googleマップ・SNSを組み合わせた集客支援が特徴で、テイクアウト・デリバリー対応店舗に特に強みを発揮します。 - 自社注文システム構築:外部プラットフォームに依存しない独自の注文・決済導線の設計 - 顧客データ管理・活用:自社チャネルで収集した顧客データの蓄積・分析支援 - テイクアウト注文対応:店頭・オンラインでのテイクアウト注文受付システム - リピート導線設計:次回来店・再注文を促す仕組みの設計・実装支援 - Googleマップ口コミ強化支援:地域検索での露出向上・口コミ獲得施策 - SNS集客支援:Instagram等のSNSを活用した新規・リピーター獲得施策 - 季節限定メニュー活用提案:季節イベントを活用したリピート来店促進の施策提案 - **こんな人に向いている** - テイクアウト・デリバリーに注力しており、自社の顧客データを蓄積したい飲食店 - UberEatsなどの外部プラットフォームへの手数料負担を減らしたい個人〜中規模店舗 - Googleマップ・SNSと連動した総合的な集客・リピーター育成施策を求める飲食店オーナー **注意点・向いていない人:**サポート体制の詳細は公開情報から確認できません(※要確認)。テイクアウト・デリバリーを行っていないイートイン専門店には、一部機能が活用しにくい場合があります。また、UberEatsとの連携は「脱依存支援」という位置付けのため、現在UberEats依存を続けたい店舗とは方向性が合わない可能性があります。 **無料体験の有無:**無料プランあり(月額0円)。まずは無料プランで基本機能を試すことができます。 ## よくある質問 Q. 常連客がリピートする主な購買動機とはどのようなものですか? A. 主な購買動機としては、「スタッフとの関係性・居心地の良さ」「品質や味への信頼感」「自分が認識・記憶されているという特別感」「価格や利便性のメリット」「ポイントやクーポンなどの金銭的インセンティブ」などが挙げられます。動機は顧客によって異なるため、アンケートや顧客データを活用して自店舗のリピーターが何を求めているかを把握することが重要です。 Q. 小規模な個人飲食店でもリピーター育成ツールを活用できますか? A. はい、活用できます。RockHillやオーダーテイクは無料プランから始められるため、初期費用を抑えながらリピーター施策を開始できます。KitchenCostも基本機能を無料で利用できます(※要確認)。まずは無料プランで試しながら、費用対効果を確認してから有料プランへ移行するアプローチが個人店には適しています。 Q. LINEを使ったリピーター施策はどのような効果がありますか? A. LINEはユーザーの開封率がメールと比較して非常に高く、クーポン配信・来店サンクスメッセージ・新メニュー案内などをタイムリーに届けられる点が強みです。RockHillのように飲食店特化のLINE活用支援を受けることで、登録率向上から再来店促進まで一貫した施策を展開しやすくなります。ただし、LINE利用率が低い顧客層の店舗では別の手段との組み合わせも検討が必要です。 Q. CRMシステムの導入はどのくらいの規模の店舗から有効ですか? A. 顧客数が増えて「誰がいつ来たか」を手動で管理しきれなくなってきた段階がCRM導入の目安です。一般的には月間来店客数が数十人を超え、リピーターが一定数いる店舗から効果を実感しやすくなります。CREXグループのようなコンサルティング型のサービスに相談することで、自店舗の規模に合ったCRMツールを選定してもらうことも有効なアプローチです。 Q. 顧客データを収集する際に注意すべきことはありますか? A. 個人情報保護法に基づき、顧客の氏名・連絡先などの個人情報を収集する際は利用目的を明示し、適切な同意取得が必要です。LINEや注文システムを通じたデータ収集では、プライバシーポリシーの整備も重要です。また、収集したデータは適切に管理し、第三者への不正提供がないよう社内ルールを整備しておくことが求められます。 Q. テイクアウト・デリバリー対応店舗がリピーターを増やすには何が有効ですか? A. 外部プラットフォーム(UberEatsなど)経由の注文では顧客データが店舗に蓄積されないため、自社注文チャネルへの誘導が重要です。オーダーテイクのような自社注文システムを導入することで顧客データを自社で管理でき、次回注文クーポンの配布やLINE通知など、リピート促進の施策につなげやすくなります。Googleマップの口コミ強化やSNS発信も、テイクアウト・デリバリー層へのリーチに効果的です。 ## まとめ:常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法の選び方 リピーターの購買動機を把握し、売上につなげるためのアプローチは、店舗の規模・業態・予算によって大きく異なります。 顧客体験の総合的な設計・改善を求めるなら、YourVoiceやUXPRESSIAを活用した**トータルエンゲージメントグループ**のコンサルティング支援が適しています。飲食店に特化してLINEを活用したリピーター施策を手軽に始めたいなら、602店舗の実績を持つ**RockHill(ロックヒル)**が選択肢として有力です。コスト管理とリピーター育成ノウハウを同時に無料から試したい個人・小規模飲食店には**KitchenCost(キッチンコスト)**が導入のハードルを下げてくれます。CRM導入の戦略立案からイベント設計まで伴走型のサポートを求めるなら**CREXグループ**への相談が有効です。テイクアウト・デリバリーに注力しながら自社顧客データを蓄積したい店舗には、**オーダーテイク**の自社注文システムとSNS・Googleマップ連動の施策が強みを発揮します。 まずは自店舗の課題を明確にし、無料プランや無料相談から試せるサービスを活用して、リピーター育成の第一歩を踏み出してみてください。 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 顧客離反を防ぐCRM施策|実装すべき3つの仕組みと運用ポイント --- title: 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/ai/5458/ --- # 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 常連客が「また来よう」と思う瞬間、その動機を言語化できている経営者は、驚くほど少ないのが現実です。一見客は増えているのに、常連になってくれる割合が低い。そう感じているなら、それは集客の問題ではなく、**顧客ロイヤルティの構造が見えていない**ことが本質的な課題です。 リピーターの購買動機を分析するというのは、「なんとなく来てくれる人」を「仕組みで増やせる人」に変える作業です。感覚や経験則に頼るのではなく、行動データとして可視化し、再現可能な施策につなぎ、継続的な改善サイクルを回す。 この一連のプロセスを体得することが、売上を安定的に伸ばすための最短経路だと実感しています。本記事では、常連客が来る理由の構造と、それをデータで捉えて施策に落とし込む具体的な方法を解説します。 **こんな方にオススメ** - ●常連客が一定数いるが、なぜリピートしてくれるのか言語化できていない経営者・役員 - ●顧客満足度調査をしているが、改善施策に結びついていないと感じているCX責任者 - ●新規集客コストが上がる中、リピート率を仕組みで高めたいと考えている店舗系ビジネスの意思決定者 **この記事を読むと···** - ●常連客と一見客の購買動機が根本的に異なる理由と、3つの心理パターンが理解できます - ●リピーターを増やすために「何を測り、何を変えるか」の実装ステップが具体的にわかります - ●NPS・FRS™を活用した定量的な常連化メカニズムの把握方法と、それを支援するサービスが比較できます ## リピーターが売上を支えている現実と、多くの店舗が見落としていること マーケティングの世界では長年、「既存顧客を維持するコストは新規獲得コストの数分の一に抑えられる」という考え方が語られてきました。一般的に言われているように、リピーターは一見客よりも購買単価が高く、口コミを通じた紹介行動も起こしやすい傾向にあります。 ところが今は違います。この「リピーターが大切だ」という認識は多くの経営者が持っていながら、なぜリピートが生まれるかの構造を理解している経営者はごく少数です。 ### 「また来た人」ではなく「なぜ来たか」を問う 多くの店舗では、リピート来店の事実は記録しています。ポイントカードのスタンプ数、会員カードの利用履歴、POSデータによる購買回数。 しかしこれらが教えてくれるのは「いつ・何を・何回」という行動の結果だけです。「なぜ来たか」という購買動機は、行動データには表れません。 動機が見えていないと何が起きるか。施策の打ち手が「とりあえず割引」「とりあえずポイント還元」になりがちです。 これは短期的な来店を促す効果はあるものの、真の意味での常連化にはつながりにくいと言われています。価格インセンティブで来る顧客は、より良い条件を提示した競合に移動する可能性が高いからです。 大切なのは、**初回来店から2回目来店への転換率**を高めることです。この2回目来店こそが、常連化の最大の分岐点です。ここをデータで把握し、動機を言語化できた店舗が、再現性ある売上を体得しています。 ### 一見客と常連客では「意思決定の回路」がそもそも違う 一見客が来店するとき、意思決定には多くの情報処理が伴います。「この店は信頼できるか」「自分のニーズに合っているか」「失敗しないか」という不確実性の評価を、短時間で行います。エネルギーのかかる意思決定です。 ところが常連客の意思決定はまったく異なります。「あそこに行けば間違いない」という確実性の記憶が積み重なり、意思決定のコストが驚くほど低下しています。 これは心理学的に言えば「認知負荷の最小化」が起きている状態です。つまり常連客にとって、再来店は「選択」ではなく「デフォルト」になっているということです。 この回路の違いを理解せずに、一見客と常連客を同じ施策で扱うことは、リソースの無駄遣いにつながりかねません。常連客には「確実性の強化」を、一見客には「期待値の調整と初回体験の最大化」を、それぞれ設計することが重要です。 ### リピート率5pt改善がもたらす売上インパクトの実感 実際の数字で考えてみましょう。弊社の試算では、リピート率が5ポイント改善すると年間で**約120万円の増分売上**が期待できます(客単価・来店頻度・店舗規模により変動)。これは新規集客に追加投資することなく、既存の顧客基盤から生み出せる売上です。 3店舗・10店舗と規模が大きくなればなるほど、このインパクトは線形以上に広がります。常連客のロイヤルティが高まれば、紹介・口コミによる新規獲得にもつながります。つまりリピート率の向上は、単純な既存顧客の維持以上の複利効果を生む可能性があるということです。 ## 常連客を生む3つの心理パターン — 購買動機の構造化 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード 30年にわたって事業を経営し、複数のイグジットを完走してきた経験から実感していることがあります。顧客のリピート行動には、一定のパターンがあるということです。 これを「なんとなく」で終わらせるのではなく、構造として体得することが、再現可能な常連化施策の起点になります。大きく分けると、以下の3つの心理パターンが存在します。 ### パターンA:習慣化型 — 「手間ゼロ」がドライバー このタイプの常連客にとって、再来店の最大の動機は時間と手間の節約です。「考えなくて済む」「迷わなくて済む」という心理的コストの削減が、リピートの本質的なトリガーになっています。 習慣化型の顧客は、サービスや商品の品質に大きな感動を覚えているわけではありません。「まあここで良い」「いつもここ」という緩やかな満足感と、切り替えコスト(別の店を探す手間・リスク)への忌避感が組み合わさって、来店が続いています。 このタイプへの効果的な施策は、**来店の摩擦を徹底的に下げること**です。予約の簡略化、覚えてもらっている感覚の演出(スタッフによる前回来店内容の確認など)、定期的な接点の維持がここに該当します。注意点は、急激な価格変更や店舗移転などのフリクションが生じると、習慣が断絶してそのまま離脱するリスクが高いことです。 ### パターンB:信頼型 — 「確実性」がドライバー このタイプの顧客は、体験の質と一貫性に価値を見出しています。「この店は必ず期待に応えてくれる」という信頼の蓄積が、来店動機の核心です。一度でも品質のばらつきや対応の不一致を体験すると、信頼が揺らぎやすい特性もあります。 信頼型は購買単価が高くなる傾向があります。「確実に満足できる」という確信があるため、オプションや上位サービスへの投資をいとわないからです。この層のNPSスコアは概して高く、推奨意向も強いとされています。 施策の鍵は**品質の一貫性の担保とスタッフ間の情報共有**です。接客スタッフが変わっても同じクオリティの体験を提供できる仕組みがあるか。 スタッフのEX(従業員体験)が安定していないと、顧客へのCX(顧客体験)も必然的にばらつきます。CX-EXを統合的に管理する視点がここで重要になります。 ### パターンC:コミュニティ型 — 「所属感・優越感」がドライバー このタイプの常連客にとって、来店は単なる購買行為ではありません。「この店のファンである」「顔なじみである」という所属感や、「常連として特別扱いされる」という優越感が、リピートの深層にある動機です。 コミュニティ型の顧客は、他の誰かに勧めたいという気持ちが強く、推奨行動につながりやすい傾向があります。一方で、「特別扱いされなくなった」「店の雰囲気が変わった」と感じると、急速に離脱するリスクも持っています。 この層への施策で重要なのは、関係性を「見える化」することです。スタッフが名前を覚えている、前回の話を覚えている、優先的なご案内がある。 こうした小さな積み重ねが、所属感を強化します。ロイヤルティプログラムや会員限定の体験設計も有効ですが、形骸化した制度より「人が作る関係性」の方が効果的なことが多いと実感しています。 ## 3パターン別・常連化を仕組みにするリテンション施策 購買動機の3パターンを理解したら、次はそれぞれに対応する施策を「仕組み」として実装することです。属人的なスタッフの感覚に頼るのではなく、再現可能な形でPDCAを回す。これが常連化を「運」から「設計」に変える本質だと考えています。 ### 習慣化型へのアプローチ:来店の「自動化」設計 習慣化型の顧客には、来店という行為が意識的な「選択」から「デフォルト行動」になるよう、摩擦を取り除くことが最優先です。具体的には、次回予約を来店時に取る仕組み、定期的なお知らせの配信、来店ペースが崩れたときの自動フォローアップなどが挙げられます。 ポイントは「思い出させること」よりも「決めなくていい状態を作ること」です。「次はいつ来ますか」と聞いて来店時に予約を確定させることは、顧客側の意思決定コストをゼロに近づけます。これは習慣型の離脱防止に非常に効果的です。 また、来店頻度データを継続的に計測することで、「来店ペースが落ちた顧客」を早期に発見できます。離脱の兆候を数値で掴み、フォローアップのタイミングを仕組み化することが、習慣型常連客の維持には欠かせません。 ### 信頼型へのアプローチ:品質一貫性とEX-CX連動設計 信頼型の顧客には、接客品質の一貫性が最大の維持要因になります。そのためには、スタッフ一人ひとりが同じ情報を持ち、同じ基準で動けるよう、OJTと情報共有の仕組みを整えることが先決です。 ここで見落とされがちなのが、従業員体験(EX)との連動です。接客品質のばらつきは、スキル不足よりもスタッフの心理的コンディションの低下が原因であることが多いと、現場を長く見てきた実感として持っています。 判断基準が曖昧、矛盾した指示がある、役割が不明確。こういった組織構造の問題がスタッフのリソースを消耗させ、結果として顧客へのCXがばらつくという連鎖が起きています。 施策として有効なのは、定期的な顧客満足度の計測と、その結果をスタッフへのフィードバックに組み込む仕組みです。数値で品質を確認し、良い事例を称え、改善点を具体的に共有する。 これを継続的に回すことが、信頼型常連客の維持につながります。詳しくはAI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」でも論じていますので、ぜひ参照してください。 ### コミュニティ型へのアプローチ:関係性の「見える化」と特別体験の設計 コミュニティ型の顧客は、数字では測りにくい「関係性の質」に反応します。しかしだからこそ、仕組みとして設計することが重要です。感覚的なホスピタリティを属人化させるのではなく、どのスタッフでも同様の関係性を築ける土台を作ることです。 具体的には、顧客の来店履歴・好み・前回の会話内容をデータとして蓄積し、スタッフが接客前に確認できる環境を整えることが第一歩です。これにより「覚えてもらっている感覚」が属人的な記憶力ではなく、仕組みとして提供できるようになります。 さらに、ロイヤルティの高い顧客に対する優先案内や限定体験の提供も有効です。ただし形式的な制度より「人が作る温かみのある関係性」が基盤にある上での制度設計が、このタイプには響きます。**制度は関係性の補強手段であり、代替手段にはならない**ということです。 ## 常連化を「測る」ための指標設計 — NPSとFRS™という視点 施策を打つだけでは十分ではありません。常連化の度合いを定量的に把握し、改善のサイクルを回すことが、再現性のある売上向上につながります。そのための指標設計について考えてみましょう。 ### NPSスコアが高くても常連が増えない理由 顧客満足度を測るためにNPS(ネット・プロモーター・スコア)を導入している店舗が増えています。「あなたはこのお店を友人や知人に薦めますか」という設問への回答から算出されるこのスコアは、顧客のロイヤルティを測る有力な指標とされています。 ところが、NPSスコアが高い店舗で実際の来店頻度が伸びていないという事例は少なくありません。なぜか。 それはNPSが「言葉」を測る指標だからです。「薦めたい」という意図と、「実際に来店する」という行動の間には、驚くほど大きなギャップが存在することがあります。 意図は誠実でも、実際の行動は習慣・距離・価格・タイミングなど多くの要因に左右されます。 この課題への一つの答えが、弊社が開発した**FRS™(ファースト・リピート・スコア)**という独自指標です。 ### FRS™:2回目来店という「行動」で測る FRS™は、初回来店から2回目来店への転換率を業種別に計測・比較するための独自指標です。「言葉」ではなく「行動」を直接測るという点で、NPSと本質的に異なるアプローチを持っています。 なぜ2回目来店なのか。前述の通り、2回目来店が常連化の最大の分岐点だからです。 1回来ただけで終わる顧客と、2回以上来店する顧客の間には、心理的・行動的に大きな断絶があります。この分岐点を定量的に把握することで、「なぜ常連になる人とならない人がいるのか」を施策レベルで検討できるようになります。 弊社のFRS™を活用した事例では、あるクライアントのNPSと実際の来店行動のギャップを分析した結果、**NPSギャップ -54.8ポイント**という大きな乖離が発見されました。この乖離を放置した場合、年間3,300万〜5,000万円規模の改善余地が失われていたと推計されます。数字で見ると、顧客の「口」と「足」がいかに異なるかが実感できます。 ### 測定→分析→施策→再測定のサイクルを仕組みにする FRS™やNPSによる計測は、一度やって終わりではありません。継続的に計測し、数値の変化を施策の改善に活かし、また測る。このPDCAサイクルを仕組みとして組み込むことが、常連化の「運任せ」から「設計」への転換です。 多くの店舗が計測はするものの、結果を施策に変換する「実装の型」を持っていません。データを見て「良かった・悪かった」で終わらせるのではなく、具体的なアクションプランに落とし込み、現場で実行し、また計測する。 この一連の流れを担う伴走支援こそが、弊社が提供する価値の核心です。100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性でも、CXの継続的な改善がいかに経営の柱になるかを詳述しています。 ## 常連化支援ツール・サービス比較 — 御社に最適な選択肢を見極める 顧客ロイヤルティの定量化と継続的な改善を実現するためのツール・サービスは複数存在します。それぞれに強みと想定する顧客規模・活用シーンが異なります。以下では、主要なサービスを評価軸に沿って比較します。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミルインサイト ①NPS専門性・指標設計力 ◎ FRS™で行動ベース計測。NPS×2回目来店の乖離を可視化 ○ VOC収集×NPS分析をワンプラットフォームで統合 ○ エンタープライズ水準のリアルタイムNPS分析基盤 ○ CX・EX両軸の高度分析でNPSを標準機能として活用 ○ 業界内ベンチマーク比較調査が強み ②継続計測・改善サイクルの仕組み ◎ 12週間FactBase Workshopで改善サイクルを伴走実装 ○ 継続的なVOC収集フローをプラットフォームで管理 ○ チェーン・グループ規模での一元管理に対応 ○ プラットフォームの拡張性が高く継続運用向き △ 調査ごとのプロジェクト型。継続サイクルは別途設計が必要 ③データ可視化・分析レポートの質 ◎ 経営判断に直結するFRS™レポート。改善余地を金額換算で提示 ○ テキストアナリティクス×NPS統合レポートが充実 ◎ リアルタイムダッシュボードと高精度な分析が強み ○ 高度な統計分析機能でデータサイエンティスト向け ○ 業界横断ベンチマークレポートは高い戦略価値あり ④費用対効果(中堅中小での導入現実性) ◎ 店舗数×単価モデル。年商3億〜規模での導入実績あり △ 中〜大規模企業向けの価格帯とされています △ エンタープライズ主体。大規模チェーンに最適化された設計 △ グローバル大手企業向けの価格帯とされています △ プロジェクト単価型のため継続コストが変動しやすい ⑤CX×EX統合管理 ◎ CX・EX同一プラットフォームで統合可視化(YourVoice NEXT) ○ CX領域に強みを持つ。EX統合は別途設計が必要なことが多い ○ CX特化型の設計。EX連動はオプション対応とされています ◎ CX・EX両軸のXMプラットフォームとして高い統合性 △ 調査・コンサルティング主体のため継続的なシステム管理は別途必要 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×行動データで常連化を設計する サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門性 ◎ FRS™で「言葉」でなく「行動」を計測。業種別2回目来店率を独自指標化 改善サイクル ◎ 12週間FactBase Workshopで伴走型PDCAを実装。仕組みとして定着させる CX×EX統合 ◎ YourVoice NEXTで同一プラットフォームにCX・EX両方を可視化 中堅中小適合性 ◎ 店舗数×単価モデルで年商3億〜規模の店舗系ビジネスに対応実績あり こんな企業向け 常連化の仕組みをデータで設計し、継続的な改善サイクルを自社で回したい中堅〜中小店舗の経営者・CX責任者 株式会社トータルエンゲージメントグループが他のサービスと根本的に異なるのは、NPSという「言葉」だけでなく、FRS™という「行動指標」で常連化の構造を計測する点です。NPSスコアが高くても来店が増えない——そんなジレンマに直面している店舗に向けて、行動データから改善余地を金額換算で提示し、12週間のFactBase Workshopで実装まで伴走します。 さらに、YourVoice NEXTによってCX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化できるのは、弊社独自の強みです。スタッフのEXが低下すると顧客へのCXもばらつく。この連鎖を断つためには、CXとEXを統合的に管理する視点が不可欠だと30年の経営経験から実感しています。 ### InMoment XI Platform — VOC収集とNPSをワンプラットフォームで管理したい企業向け サービス名 InMoment XI Platform NPS専門性 ○ VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合管理 改善サイクル ○ 継続的なVOC収集フローの管理機能が充実 グローバル対応 ○ グローバル展開を視野に入れたCX統合管理に向く 中堅中小適合性 △ 中〜大規模企業向けの価格帯とされています こんな企業向け VOCとNPSを一元管理し、グローバル展開も視野に入れたCX基盤を構築したい企業 InMoment XI Platformは、顧客の声(VOC)を多様なチャネルから収集し、テキストアナリティクスとNPS分析を統合して管理できる点が強みとされています。グローバルに展開している、あるいはグローバル展開を視野に入れているCX責任者にとって、プラットフォームの国際対応力は大きな選定理由になるでしょう。 ### Medallia Experience Cloud — エンタープライズ規模のNPS基盤を求める大型チェーン向け サービス名 Medallia Experience Cloud NPS専門性 ○ リアルタイムフィードバック収集と大規模NPS分析に強み 改善サイクル ○ グループ・チェーン規模での顧客体験一元管理を想定した設計 リアルタイム性 ◎ リアルタイムダッシュボードによる即時分析が強み 中堅中小適合性 △ エンタープライズ主体。大規模チェーンに最適化された設計 こんな企業向け 大規模チェーン・グループ企業がエンタープライズ水準でCXを一元管理したい場合 Medallia Experience Cloudは、大規模なフィードバック収集とリアルタイム分析に定評があるとされています。数百店舗規模のチェーンが全国の顧客体験を一元管理するような用途に向いており、その分エンタープライズ向けの設計・価格体系になっているとされています。 ### Qualtrics XM Platform — CX・EX両軸を高度分析で管理したい組織向け サービス名 Qualtrics XM Platform NPS専門性 ○ NPSを標準機能として活用。高度な統計分析機能を持つ CX×EX統合 ◎ XMとしてCX・EX両軸を統合管理できる高い統合性 拡張性 ○ 高い拡張性でカスタマイズ・連携が柔軟にできるとされています 中堅中小適合性 △ グローバル大手企業向けの価格帯とされています こんな企業向け CX・EX両軸を高度な分析機能で一元管理し、プラットフォームの拡張性も重視する企業 Qualtrics XM Platformは、CXとEXを統合するXM(エクスペリエンス・マネジメント)の概念を体現したプラットフォームとして広く知られています。統計分析の高度さと拡張性の高さが特徴で、データサイエンティストや分析専門チームを持つ大企業・グローバル企業での活用に向いているとされています。 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援/株式会社電通マクロミルインサイト — 業界内ポジションを戦略的に把握したい企業向け サービス名 株式会社電通マクロミルインサイト NPS専門性 ○ 業界横断のNPSベンチマークレポートが強み 戦略立案支援 ○ 競合比較データを元にしたコンサルティングまで一括対応 改善サイクル △ 調査プロジェクト型のため継続サイクルの仕組み化は別途必要 中堅中小適合性 △ プロジェクト単価型のため継続コストが変動しやすい こんな企業向け 業界内でのNPSポジションを把握し、競合比較を踏まえた戦略立案を一括依頼したい企業 電通マクロミルインサイトは、業界内でのNPSポジションを競合と比較しながら把握できるベンチマーク調査に強みを持つとされています。「自社のNPSが業界水準と比べてどこに位置するか」を戦略的に把握したうえでコンサルティングまで一括依頼したい企業に向いています。 ## 御社に最適な選択肢 — 状況別推奨ガイド サービスの比較表を見て、「結局どれを選べばいいのか」と感じているなら、それは正常な反応です。大切なのは「最も機能が多いサービス」ではなく「御社の課題と規模に最も合うサービス」を選ぶことです。以下に、代表的な状況別の推奨をお伝えします。 常連化の仕組みをデータで設計し、改善サイクルを継続的に回したいと考えている経営者の方には、ぜひ株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチを検討していただきたいと思います。弊社のFRS™診断では、御社の顧客データから「言葉と行動のギャップ」を可視化し、改善余地を金額換算でご提示します。まずは資料をご確認いただくだけでも、現状の課題が整理されると実感いただけるはずです。 ### 年商3億〜・3店舗以上の店舗系中堅中小企業 — 株式会社トータルエンゲージメントグループが向く理由 「常連客が来る理由をデータで把握し、仕組みとして再現したい」「顧客満足度を測っているが施策に結びついていない」「CXとEXの両方を改善したいが、大企業向けの高額SaaSは合わない」——こうした課題を持つ経営者には、弊社のアプローチが最も現実的な解になります。 FRS™という独自指標で2回目来店という行動を直接計測し、NPSとの乖離から改善余地を発見する。YourVoice NEXTでCX・EXを同一プラットフォームで可視化する。 そして12週間のFactBase Workshopで、仕組みとしての改善サイクルを現場に実装する。この一連の流れを、店舗数×単価モデルで年商3億〜規模の企業が導入しやすい形で提供しています。 施策の効果が見えにくい状況から抜け出し、「なぜ常連が来るか」を体得して再現可能な売上に変える。そのための伴走役として、弊社は今も現在進行形で進化を続けています。 ### 大規模チェーン・グローバル展開を視野に入れた組織 — InMoment・Medallia・Qualtricsが向く理由 数百店舗規模のチェーン経営、あるいはグローバルに展開する組織がエンタープライズ水準のCX管理基盤を構築するなら、InMoment・Medallia・Qualtricsはそれぞれ有力な選択肢になります。いずれもスケールの大きな組織での導入実績を持ち、リアルタイム分析・グローバル対応・高度な統計機能といった点で強みを発揮するとされています。 ただし価格体系や導入工数の観点から、年商3億〜規模の中堅中小店舗系ビジネスには導入ハードルが高いケースも少なくないと言われています。「機能は素晴らしいが、自社には過剰スペックかもしれない」と感じるなら、御社の規模と課題に合ったサービス選定が重要です。 ### 業界内でのNPSポジション把握が優先課題の組織 — 電通マクロミルインサイトが向く理由 「自社のNPSが業界内でどのポジションにあるかを把握したい」「競合他社との比較データを元に戦略を立案したい」という経営課題がある場合、電通マクロミルインサイトのベンチマーク調査と戦略立案コンサルティングは有力な選択肢です。 ただしプロジェクト型のため、継続的な改善サイクルを仕組みとして回したい場合は、別途ツール・伴走支援の導入を検討することが必要になります。「現状の把握」と「継続的な改善実装」は別の課題として整理することが重要です。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 常連客が来る理由を「感覚」から「データ」に変える。その第一歩として、弊社が提供するのはFRS™診断です。 御社の顧客データをもとに、NPSという「言葉の満足度」と2回目来店という「行動の証明」のギャップを数値で可視化します。弊社の実績では、このギャップが-54.8ポイントという事例があり、その裏側に年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が眠っていました。 次のステップが、YourVoice NEXTによるCX・EXの継続計測です。接客品質のばらつきはスキル不足より心理的コンディションの低下から来ることが多い。 スタッフのEXを同じプラットフォームで可視化することで、CX改善の根本原因に触れることができます。そして12週間のFactBase Workshopで、計測→分析→施策→再計測のPDCAサイクルを現場に実装する。 仕組みとして完走することで、常連化が「運」ではなく「設計」になります。 あなたの店舗で「なぜ常連が来るか」を体得したいなら、まず弊社の資料で全体像をご確認ください。どのような改善余地が生まれるか、具体的な数値でお伝えできます。 ## まとめ — 常連客は「なんとなく」ではなく、構造として来ている 常連客が来る理由は、感覚や偶然ではありません。習慣化・信頼・コミュニティという3つの心理パターンのいずれかが作動しており、それぞれに異なるドライバーと施策の方向性があります。この構造を体得することが、再現可能な常連化施策の出発点です。 「また来よう」という動機は、NPSスコアだけでは見えません。2回目来店という行動データで測ること、CXとEXを統合的に管理すること、そして計測から施策実装までのサイクルを仕組みとして回すこと——この3つのつなぎが、売上を安定的に伸ばす経営の基盤になります。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、FRS™・YourVoice NEXT・FactBase Workshopを通じて、この一連の流れを御社に届けたいと考えています。常連化の設計を仕組みとして完走する。その伴走役として、あなたと共に歩み続けます。 取り組むべき課題 対応する施策・指標 実装の優先度 リピーターの購買動機の言語化 3つの心理パターン(習慣化・信頼・コミュニティ)で分類 高(全施策の前提) NPSと実来店行動のギャップ把握 FRS™による2回目来店率の計測 高(改善余地の数値化) 接客品質のばらつき解消 EX(従業員体験)の計測とCXとの統合管理 高(信頼型常連維持の基盤) 改善施策のPDCAサイクル実装 12週間FactBase Workshopによる伴走型実装 高(再現性の確保) リピート率の継続的な計測 YourVoice NEXTによる継続モニタリング 中(仕組みが整った後の維持管理) ## よくある質問(FAQ) Q. 常連客と新規客の来店動機はどこが一番違いますか? A. 常連客の最大の特徴は、意思決定のコストが低いことです。新規顧客は「信頼できるか」「期待に応えてくれるか」を毎回評価しますが、常連客は「あそこなら間違いない」という確実性の記憶を持ち、選択ではなくデフォルト行動として来店します。この意思決定回路の違いを理解することが、施策設計の出発点になります。 Q. NPSスコアが高いのに常連が増えない場合、何が原因として考えられますか? A. NPSは「言葉」を測る指標であり、「友人に薦めたい」という意図と実際の来店行動は乖離することがあります。スコアが高くても実際の2回目来店率が低い場合、来店の摩擦(予約の煩雑さ・アクセスのしにくさ・価格感)や習慣化を妨げる要因が存在している可能性があります。FRS™のように行動ベースの指標と組み合わせることで、この乖離の原因を特定しやすくなります。 Q. リピート率を改善するために最初に取り組むべきことは何ですか? A. 最初の一歩は、現状の2回目来店率を数値として把握することです。「なんとなく常連が少ない」という感覚を具体的なデータに変えることで、どこに改善余地があるかが見えてきます。次に、自社の顧客が3つの心理パターン(習慣化型・信頼型・コミュニティ型)のどれに当たるかを分類し、パターン別の施策を設計します。サービス品質の一貫性を高めることが、どのパターンにも共通する優先施策です。 Q. 従業員の満足度が顧客のリピートに影響しますか? A. 影響します。接客品質のばらつきは、スキル不足よりもスタッフの心理的コンディションの低下から生まれることが多いとされています。判断基準が曖昧だったり、役割が不明確だったりする組織では、スタッフの心理的リソースが消耗し、その結果として顧客体験(CX)にばらつきが出ます。EX(従業員体験)とCXを統合的に管理することが、信頼型常連客の維持に特に重要です。 Q. 中堅中小の店舗系ビジネスでも顧客ロイヤルティの定量管理は現実的ですか? A. 現実的です。グローバルの大手SaaSはエンタープライズ向けの設計・価格が多く、年商3億〜規模の中堅中小には過剰スペックになるケースもあります。一方で、弊社のYourVoice NEXTのような店舗数×単価モデルのサービスは、中堅中小の規模感に合わせた導入が可能です。まず2回目来店率というシンプルな指標を計測するところから始めることで、コストを抑えながら改善サイクルをスタートできます。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 --- title: 店舗の口コミを増やす効果的な10の戦略 date: 2023-10-20 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3202/ --- # 店舗の口コミを増やす効果的な10の戦略 ## 店舗の口コミの重要性 ネット社会が成熟した今日、情報を取得する手段は一昔前に比べて格段に進歩しています。特に、消費者が購入する製品やサービスについて、事前に知りたいと思った際に参照するのが、他の人の口コミです。この口コミが店舗の評価や売上に大きな影響を与えるため、留意する必要があります。 ### 口コミの影響力 口コミの影響力は、今や無視できないほど大きいと言えるでしょう。一つの評価がインターネット上に公開されると、それは広く伝播し、インパクトを持つことが可能です。評判が良ければ多くのお客さんを呼び込むことができますが、逆に悪ければ顧客を遠ざけ、売上を落としてしまう可能性もあります。特に、悪い評価は一度広まると、その修正や回復には時間と労力がかかります。これらの理由から、日々の業務の中で口コミ管理を怠らないことが重要となります。 ### 口コミと購買行動の関連性 口コミと買い物行動の関連性については、多くの研究が報告されています。たとえば、購入前に口コミをチェックする消費者の割合は非常に高く、口コミが良ければその商品やサービスを買う確率が上がります。逆に、口コミが悪ければ購入を見送るという傾向があります。また、口コミの数も重要で、多ければ多いほど信頼性が高まり、結果として売上に寄与することが報告されています。これらを踏まえると、店舗運営者としては口コミを一つひとつ大切に、肯定的なものは顧客への感謝の意を示し、否定的なものは改善点の指摘と受け止め、その改善に努めることが求められます。 ## 店舗向け口コミ増加策 当店のサービスと商品が、どのように受け取られているかを知るうえで、お客様からの口コミは欠かせない情報源となります。しかしながら、口コミを増やすための方法には思案されていないでしょうか。ここでは、そのための実践的な手立てをご紹介します。 ### 購入後のフォローアップメール 購入されたお客様への思いやりとサービス向上への姿勢が重要です。プラスアルファのサービスとして、購入後のフォローアップメールを活用しましょう。商品が無事届いたか、その商品に満足しているか、さらに、購買後に何か問題が起こっていないか等、お客様の意見や状況を深く理解し、その情報をサービス改善に役立てることが重要です。 また、その連絡の中で口コミの重要性に触れ、具体的に口コミの投稿をお願いすると良いでしょう。一つ一つの感想を大切にし、お客様の声を直接商品やサービスに反映させる意思表示が伝われば、口コミを投稿していただく確率は無視できず、大幅にアップするはずです。 ### 口コミ投稿のインセンティブ提供 お客様の貴重な時間を使ってもらう口コミ投稿。そのためにも、何かしらの還元があると良いでしょう。割引クーポン、次回購入時のポイント還元、商品サンプルの提供など、具体的なメリットを設けて口コミを促すことが有効です。しかし、インセンティブの制度自体を前面に出すと、本音の口コミではなく報酬欲しさの口コミになる可能性もあるのです。 そこで注意するべきは、インセンティブはあくまで「お礼」であることを伝える点です。お客様の生の声を聞かせていただくんだという意志を強く伝えつつ、そのお礼として何かしら還元する。そうすれば、より良いサービスを提供する店舗への信頼感を得られるはずです。ただし、還元するインセンティブはお客様が実際に喜び、その上で二度目の購入を促すものであるべきです。 ## 口コミを増やすために行うべきSNS活用法 SNSは現代のビジネスにおいて欠かせないツールの一つとなっています。多数のユーザーが集まる場所であり、その利便性と拡散力は多岐にわたる業種で活用されています。特に、口コミの募集やその拡散は効果的だと言われております。しかし、ただ闇雲に投稿をするだけではその効果は半減してしまうでしょう。適切な方法でSNSを活用することが必要です。そこで、SNSでの口コミ募集とその拡散の仕方について説明します。 ### SNSでの口コミ募集の仕方 口コミの効果は強力です。しかし、SNSで口コミを募るためにはいくつか工夫が必要です。まず、投稿内容を作るときに、質問形式にするというテクニックがあります。質問形式にすることで、フォロワーからの反応が得やすくなります。また、プロモーションやキャンペーンを利用して口コミを募るのも一つの方法です。これには、特定のハッシュタグをつけて投稿してもらう、抽選でプレゼントをするなどの方法があります。投稿に対する反応が大事なので、ユーザーが投稿しやすい環境作りを心がけましょう。そして、投稿された口コミに対しては、返信をするなどしてコミュニケーションをとることが重要です。 ### SNSを用いた口コミの拡散方法 次に、集めた口コミを如何に効果的に拡散するかです。まず一つ、口コミをリツイートやシェアすることで、自身のアカウントだけでなく他のユーザーのタイムラインにも表示され、多くの人に見てもらうことができます。また、ステッカーやグッズにQRコードをつけて、実店舗での販売や配布も考えられます。口コミを含む投稿内容を定期的に作成し、再投稿するのも一つの方法です。また、認知度を上げるために特定のハッシュタグを用いたり、インフルエンサーによるリポストなども有効です。これらの工夫をすることで、集めた口コミは更に多くの人々に広がり、影響力を増していくでしょう。 ## 口コミを生み出す店舗の雰囲気 一度訪れたら忘れがたい印象を残す店舗の雰囲気。それは、お店一つ一つの個性やこだわりが詰まっており、訪れるお客様にとっては特別な体験を提供できるからです。その特別な体験とは、お店のインテリアや店員の接客といった一つ一つが絶妙に組み合わさり、絶対的な魅力を醸成しているのです。これこそが、口コミを生み出す源泉となる店舗の雰囲気そのものと言えます。 ### 店舗のおしゃれなインテリア 店舗の雰囲気を大いに盛り上げる要素の一つが、おしゃれなインテリアです。オーナーの個性を反映したスタイリッシュなテーブルや、温かみのある照明が配置され、人々はまるで異次元の空間にいるかのような感覚に浸ることができます。また、壁には美術品のような素敵な絵画が掛けられ、素敵な音楽が流れる。そうしたディテールへのこだわりが、おしゃれなインテリアを生み出し、訪れた方々からの絶賛の声を掛けられ、口コミで評判を呼びます。 そして、お店の外観も重要なファクターです。独特のデザインや色彩、照明が、通りがかりの人々の目を引き、一度入店してみたいと興味を持たせます。このようにして、インテリアは、お店の魅力を一層引き立て、訪れる客たちに特別な体験を提供し、リピーターを生み出す独自の力を持っているのです。 ### 個性的な店員の接客 お店の雰囲気を独特なものにしているもう一つの要素として、接客を担当する店員の存在が欠かせません。彼らはそれぞれ異なる個性と独自の接客スタイルを持ち、来店者一人ひとりと深くコミュニケーションを取ります。お店のオーナーやシェフの思いを、丁寧に、しかし自分の言葉で伝え、お客様の心に響く接客を実現します。 彼らの個性が光る雰囲気作りは、口コミの源泉の一つであり、リピーターを増やす活力源ともなります。 一人ひとりの店員がお客様に対して丁寧な接客を心掛け、また、それぞれの個性が活かされた接客が展開されることで、多くの人々から高評価を得ることができます。その結果、店舗の口コミは自然と増え、評価も高まるのではないでしょうか。 ## 驚きのサービスを提供する 私たちが提供するサービスは、一過性の驚きを提供するだけでなく、その後も続く驚きをプレゼントします。その驚きは、商品の品質、価格、サービス内容、それぞれの領域での革新性によって生まれます。我々が目指すのは、顧客が一度経験したら忘れられない、そのサービスの良さを口コミしたくなるような満足度です。これが私たちが提供する驚きのサービス、その本質なのです。 ### 顧客が口コミしたくなるサービスとは 何が顧客を驚かせ、口コミしたくなるサービスを生み出すのでしょうか?それは品質、価格、納期、対応、またそれらの組み合わせです。顧客が満足し、口コミしたくなる。それが私たちが提供する驚きのサービスです。しかし、これらがすべて完全であれば驚きのサービスが生まれるわけではありません。顧客が本当に求め、驚き、そして口コミしたくなるサービスには、それ以上の何かが必要です。それは、顧客本位の姿勢、彼らの期待を超えた提供、そして心からの感謝の気持ちです。 ### サービス品質と口コミの関係 サービスの品質が高いほど口コミも増えます。しかし、品質だけでは十分ではありません。実際のところ、顧客が口コミをしてくれる最大の要因は、「感動」です。「あのサービスはすごかった」「あの商品は信じられない価値があった」「あの店員さんの対応は一流だった」など、顧客が「感動」を共有したくなるようなサービスを提供すること。それが、私たちの目指す”驚きのサービス”の本質であり、優れたサービス品質と口コミの関係を築くカギなのです。 ## オンラインレビューサイトの活用 今日、消費者の購買行動に大きな影響を与えているのが、オンラインのレビューサイトです。商品やサービスの評価、評判を共有し、訪れる人々が参考にすることで、選択の補助を担っています。すべての企業、ビジネスオーナーが、自社の評価を高めるためには、チャンスともなるレビューサイトを最大限に利活用することが求められます。 ### レビューサイトと口コミの促進 オンラインレビューサイトは、まるでデジタル版の“口コミ”のような存在です。商品やサービスを使ったユーザーが自由に意見を共有し、それが他のユーザーの購買判断に影響を与えるというメカニズムからです。しかし、このレビューサイトをただ待つだけではなく、積極的な口コミの促進を図ることが求められます。例えば、自社サイトを訪れた顧客にレビューを投稿してもらうようお願いし、ポジティブなレビューを増やしていく工夫が必要です。もちろん、サービスや商品の品質を落とさず、レビューに対する対応も重要なポイントとなります。 ### 正しいレビューサイトの活用法 レビューサイトを活用する上で大切なのは、ただ存在を知っているだけではなく、適切な対応をすることです。出てきたネガティブなレビューに対して、感情的に反論するのではなく、冷静に事実を説明し、顧客の意見を尊重することが大切です。また、レビューサイトだけでなく、ソーシャルメディアでもユーザーからの声を拾い上げ、これらの意見を商品改良やサービス改善に繋げていけば、消費者からの信頼を獲得できるでしょう。積極的にコミュニケーションを図り、継続的な改善を進めていくことで、レビューサイトはビジネスの成功へと繋がる大切なツールとなります。これらが正しいレビューサイトの活用法といえます。 ## 店舗内口コミ募集の仕組み 店舗経営において、顧客からの口コミは非常に重要な要素です。 顧客の生の声を聞き取ることで、自店の素晴らしい点や改善すべき点を知ることができます。 特に現代ではSNSなどネットの口コミも重視されますが、実店舗で行われる口コミ募集の取組みも一層重要さを増してきています。 これは実店舗を訪れたお客様のリアルな声を直接収集するためであり、この情報は店舗改善や広報活動に役立てられます。 以下では具体的な口コミ募集の方法について見ていきましょう。 ### 口コミ募集の表示板の設置 店舗内に口コミ募集を行うための表示板を設置することは、非常に効果的な口コミ収集法の一つです。表示板は入店時や退店時に目につく位置に設置すると効果的です。また、口コミを書いてくれたお客様に対する感謝の意を示すために、ポイント制度を導入することもおすすめです。ポイントグッズの提供やサービスが利用可能になるなど、お客様自身にも利益のあるシステムになります。また、表示板の内容やデザインも見やすさや書きやすさを考慮に入れて設計しましょう。そして、口コミを書くためのボードペンやマーカーなどの必要な器具も忘れずに準備しておきましょう。 ### レシートへの口コミ募集メッセージの記載 レシートに口コミ募集のメッセージを記載することも、有効な口コミ募集方法であります。商品を家に持ち帰ったお客様も、レシートを見て口コミを書くきっかけになるでしょう。レシートに印刷されたQRコードからアクセスできる専用の口コミ投稿フォームを設けることで、複数の口コミの集計・分析が容易になります。また、利便性を考えて、レシートに記載された口コミをSNSに直接投稿できるシステムも導入しましょう。そして、口コミ投稿後に抽選で景品が当たるなどのイベントを行うと、口コミ投稿の動機付けにつながります。 これらの取組みにより、より多くの協力をお願いすることが可能になります。 ## 口コミ管理の秘訣 口コミ管理は、企業が信用とブランドイメージを維持し、商売を成長させる上での忘れてはならない項目となっています。良質な口コミが増えれば、業績も伸び、信用が増すでしょう。逆に、悪評が立てば企業のイメージが損なわれ、売上も減少しかねません。そのような時に重要となるのが、適切な口コミ管理の知識です。満足度が高い口コミを維持しつつ、悪評にどう対応するか、その秘訣を学んでいきましょう。 ### 悪評(マイナス評価)への対応法 口コミには、否応なく悪評が含まれることがあります。しかし、その悪評にどのように対応するかがブランドの評価を左右します。まず、悪評に対する最初のステップとしては、それを無視するのではなく、直接かつ敬意を持って対応することが重要です。そして、問題の解決に真摯に取り組む姿勢を見せることで、顧客からの信頼を取り戻すことが可能になります。 次に、悪評から学ぶためには、その背後の問題を明確に理解することが不可欠です。具体的な問題の指摘があれば改善のためのアクションをとるべきですが、一方で抽象的な不満も深堀りし、その原因を探るべきです。顧客の声から学び、サービスや商品の改善を図っていくことで、悪評を好転させる一助となります。 ### 良好な口コミの維持と増加のための管理法 一方、良好な口コミを維持し、増やすためにはどのようにすべきでしょうか。まず、良い口コミを書いてくれた顧客に感謝の意を示すことが大切です。直接的なありがとうのメッセージはもちろん、割引やプレゼントといった形で感謝を示すことも有効です。こうした行為は従来の顧客のロイヤリティを高めると同時に、他の顧客にも良い印象を与えます。 さらに、良い口コミを得るためには、顧客が体験した良い点について引き出すための工夫が求められます。具体的な質問を提供することで、満足度が高い顧客からの意見を引き出しやすくなります。また、良質な口コミを得るためには、質の高いサービスや商品を提供し続けることが最も重要です。高品質な体験は自然と良好な口コミを生み出し、ビジネスの成長に繋がります。 関連記事 / Related - 顧客体験(CX)デザインの設計方法|カスタマージャーニーマップの作り方 - 飲食店が顧客体験(CX)を向上させる方法|効果と具体策を徹底解説 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - 顧客体験を無料で改善する方法|簡単にできる実践的なステップ - 顧客体験(CX)での成功事例5社と、失敗するケースについて --- title: 店舗の来客数を増やすには?売上向上につながるKPI設定と改善方法 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/ai/5076/ --- # 店舗の来客数を増やすには?売上向上につながるKPI設定と改善方法 来客数の数字は追っているのに、売上が思うように伸びない。そんな状況を抱えている経営者やCX責任者の方は、驚くほど多くいます。 原因を探ろうとして「集客施策が足りない」「広告費が不足している」という結論に飛びつく前に、立ち止まって考えてみてください。本当の問題は、**KPIの設計そのもの**にあるかもしれません。 来客数という数字は、顧客がどれだけ店舗を「価値ある場所」として選び続けているかを映す鏡です。ところが今は違います。 単純な来客数カウントだけでは、リピート顧客とはじめて来た顧客が区別できず、改善のための施策も的外れになりがちです。本記事では、**FRS™という独自指標**をつなぎとして、来店率KPIを正しく設定し、売上向上へと完走するための実践的な方法を解説します。 **こんな方にオススメ** - ●来客数は横ばいなのにリピート率が上がらず、集客コストだけが増え続けている - ●NPS調査はしているが、スコアが実際の来店行動や売上に結びついている実感がない - ●複数店舗のKPI管理を「感覚」から「データ」に移行したいが、何から手をつければいいかわからない **この記事を読むと···** - ●来客数増加に直結するKPI設計の正解フレームと、よくある設計ミスの3パターンが理解できる - ●FRS™(Frequency・Recency・Spending)を軸にした2回目来店率KPIの具体的な活用方法がわかる - ●InMoment・Medallia・Qualtrics・電通マクロミルインサイトとの比較を通じて、自社に最適なCX改善ツール・支援を選べるようになる ## なぜ来客数が増えないのか?KPI設定の3つの失敗パターン 来客数を増やしたいと思ったとき、多くの企業が真っ先に手を伸ばすのは広告やSNS施策です。ところが、KPI設計の根本に問題があると、どれだけ施策を重ねても数字は動きません。 30年の経営実践の中で、私が繰り返し見てきたのは「測る指標を間違えていたことに気づかないまま施策を積み重ねる」という構造です。まずはその典型的な3つのパターンを実感を持って確認してください。 ### 失敗パターン①:総来客数を唯一のKPIにする 総来客数を追うことは、経営の出発点として自然な行為です。しかし、それだけに依存すると、**新規顧客とリピート顧客の比率**が見えなくなります。 新規顧客を獲得するコストは、リピート顧客の維持コストの数倍になるとも言われています。仮に来客数が増えていても、その内訳がほぼ新規ばかりであれば、集客コストは増え続け、利益率はじわじわと下がっていきます。 この問題の厄介なところは、総数が増えているあいだは問題が見えにくいということです。来客数という数字が「よいサイン」として経営判断を歪める。 その結果、本来注力すべき「2回目来店の促進」という施策に投資が向かわないまま時間が過ぎていきます。数字を見ることと、正しい数字を見ることは、まったく別のことだということです。 ### 失敗パターン②:NPSスコアと来店行動を切り離して管理する 顧客満足度を高めようとNPSを導入した企業が、次に直面する壁があります。それが「スコアは改善しているのに来店が増えていない」という矛盾です。これは、NPS単体を追いかけているときに起きやすい現象で、顧客が「この店は好き」と感じていても、実際の来店行動につなげる動機が十分に育っていない状態を示しています。 来店行動は感情だけでは動きません。タイミング、利便性、習慣形成といった要素が重なったときに初めて行動として表れます。 NPSを「顧客ロイヤルティの指標」として活用するなら、感情スコアと行動データを同時に計測し、両者をつなぎ合わせる設計が不可欠です。感情データを収集するだけで、行動との相関分析をしていなければ、それは調査のための調査で終わってしまいます。 ### 失敗パターン③:顧客の行動を「頻度・鮮度・金額」に分解しない 来客数を月次合計で見るだけでは、顧客の状態を把握するには不十分です。たとえば同じ「100名来店」でも、毎週来る常連客10名と、1年ぶりに来た90名とでは、ビジネス上の意味がまったく異なります。この分解を行わないまま一括りにして施策を立案すると、どのセグメントに何を打てばいいのかがわからなくなります。 FRS™という指標は、この問題に対する実践的な回答です。**F(Frequency:来店頻度)・R(Recency:最終来店からの経過時間)・S(Spending:消費金額)**の3軸で顧客を分解することで、施策の優先順位が驚くほど明確になります。「誰に、何を、いつ届けるか」が初めて具体的に設計できるようになるということです。 ## 来客数増加に直結するKPI設定の正解フレーム KPI設計の失敗パターンを理解した上で、次は正解のフレームを体得していただきたいと思います。30年間の経営実践から私が確信しているのは、来客数増加に効くKPIとは「行動の変化を先読みできる指標」だということです。 結果としての来客数ではなく、来店行動が起きる前段階の兆候を測る。それが本質的な設計思想です。 ### FRS™指標が来店率KPIの中心に来る理由 従来のRFM分析(Recency・Frequency・Monetary)は、ECや通信販売の文脈で発展してきた手法です。店舗型ビジネスに適用すると、「Monetary(金額)」より「体験の質」が顧客継続の主因になるケースが多く、そのまま当てはめると的外れになることがあります。弊社が開発したFRS™は、店舗型ビジネス特有の顧客行動パターンに合わせて設計した独自指標です。 **FRS™の核心は「2回目来店率」**にあります。1回目の来店から2回目の来店につながる割合を業種別に測定することで、店舗が顧客を継続的なリレーションシップに引き込めているかを直接的に評価できます。 NPSが「この店を人に薦めますか?」という意向を測るのに対し、FRS™は「あなたは実際に戻ってきましたか?」という行動の事実を計測します。意向と行動のギャップを把握できるのが、この指標の大きな強みです。 弊社の支援先事例では、FRS™の測定によってNPSスコアと実際の再来店率のあいだに**54.8ポイント以上のギャップ**が発見されたケースがあります。このギャップが見えた瞬間に、「なぜ顧客は来なくなるのか」という問いへの取り組みが始まります。感情データと行動データを対比させることで、初めて改善施策の打ち手が見えてくるということです。 ### KPI設計の3層構造:戦略・戦術・オペレーション 来客数KPIを正しく機能させるには、単一の指標を追うのではなく、**3層の指標体系**として設計することが重要です。戦略層・戦術層・オペレーション層の3つのレベルに指標を整理することで、現場スタッフから経営者まで同じ方向を向いた改善活動が可能になります。 戦略層では「NPS(顧客ロイヤルティ)」と「FRS™スコア(2回目来店率・来店頻度・消費金額)」を中心KPIとして置きます。戦術層では「施策別の来店増加率」「リピート間隔の変化」「サービス品質評価スコア」を追います。 オペレーション層では「スタッフの顧客対応評価」「待ち時間・サービス完了時間」「アンケート回収率」など現場の日次データが対象になります。この3層がつながっていることで、現場での小さな変化が戦略指標にどう影響するかが見えるようになります。 ### 「測るだけ」で終わらない実装設計の必要性 弊社がこれまで多くの企業を伴走してきて気づいたことがあります。それは、調査ツールを導入して数字を可視化するだけでは、現場は変わらないということです。むしろ、スコアが悪いことを「見える化」されて終わると、現場スタッフは追い詰められた気持ちになり、かえって心理的リソースが消耗します。 重要なのは、収集したデータを「判断基準・教育・称賛・PDCAサイクル」に変える**実装の型**を持つことです。月1回のスコア確認ではなく、週次で行動につながるフィードバックループを設計する。 この実装設計なしに、どれだけ高精度のKPIツールを使っても、来客数は動きません。測ることと、改善することは、別のプロセスとして設計する必要があるということです。 ## 来客数・来店率KPI改善ツール・サービス比較 ここからは、実際に来店率KPIの設計・改善に活用できるサービスを比較します。弊社が選定した5つのサービスは、いずれもNPS・CX改善の文脈で実績を持つプレーヤーです。サービスの特性と御社の状況を照らし合わせながら読んでいただけると、選定の判断がしやすくなります。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミルインサイト ① 専門性(NPS・来店率KPI設計) ◎ FRS™独自指標・NPS特化 ○ VOC・NPS統合 ○ NPS中核のエンタープライズCX ○ NPS標準搭載 ○ ベンチマーク調査特化 ② 分析機能(データドリブン改善) ◎ CX×EX同時可視化・AI駆動 ◎ テキストアナリティクス統合 ◎ リアルタイム分析 ◎ 高度統計分析 ○ 調査設計・分析提言 ③ 継続計測機能(PDCA継続) ◎ 12週間伴走ワークショップ ○ プラットフォーム継続計測 ○ 常時モニタリング ○ 定期調査ダッシュボード △ 単発〜年次調査が中心 ④ 費用対効果 ◎ 中堅中小向け料金体系 △ 大企業向け・要問合せ △ エンタープライズ向け高額帯 △ グローバル大企業向け ○ プロジェクト型で柔軟 ⑤ 導入実績(同業種・同規模) ◎ 店舗系中堅中小の実績多数 ○ グローバル企業実績 ○ 大手企業・グローバル実績 ○ Fortune 500級企業の実績 ○ 国内大手企業の調査実績 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — FRS™×NPS統合でリピート来店を設計する 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、CX(カスタマーエクスペリエンス)とEX(エンプロイーエクスペリエンス)を同一プラットフォームで可視化・改善する支援を提供しています。特に、FRS™という独自指標を用いて「2回目来店率」という行動KPIを中心に据えた設計が、他サービスにはない差別化ポイントです。 評価軸 評価 サービス名株式会社トータルエンゲージメントグループ ① 専門性(NPS・来店率KPI)◎ FRS™独自指標・NPS特化設計 ② 分析機能◎ AI駆動UGCアンケート・CX×EX同時可視化 ③ 継続計測機能◎ 12週間FactBase Workshop(PDCA伴走型) ④ 費用対効果◎ 中堅中小向け柔軟な料金体系 ⑤ 導入実績◎ センチュリー21・やずや等、店舗系中堅中小の豊富な実績 弊社のサービスラインナップには、AI駆動UGCアンケート・NPS収集ツール「YourVoice NEXT」、AI研修コンテンツ自動生成「Simple Learning」、12週間PDCA伴走型ワークショップ「FactBase Workshop」、そして独自のFRS™指標が含まれます。これらをつなぎ合わせた一貫したサイクルが、来店率KPIの継続改善を支えます。 特に大きな特徴は、**CXとEXを同時に改善する設計思想**です。接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキルの問題ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であるという見立てのもと、従業員満足度の改善をCX改善と一体で進めます。 来店率KPIを上げるためには、顧客体験の質を上げる必要があり、その質は現場スタッフの状態に直結しているということです。この視点は、業界でも驚くほど語られることが少ない真実です。 こんな企業に向いています:複数店舗を持ちNPSと来店行動を統合管理したい中堅中小企業のCX責任者・経営者。グローバルSaaSでは大げさすぎると感じているが、エクセルや感覚値だけでの管理からは卒業したいと考えている企業に、驚くほどフィットするサービスです。 ### InMoment XI Platform — VOC統合からCX基盤を構築したい大企業向け InMoment XI Platformは、VOC(Voice of Customer)収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合管理できるグローバルCXソリューションとして知られています。特にテキストデータの高度な分析機能が強みとされており、大量のフィードバックを定性・定量の両面から整理したい企業に向いています。 評価軸 評価 サービス名InMoment XI Platform ① 専門性(NPS・来店率KPI)○ VOC・NPS統合の総合CXプラットフォーム ② 分析機能◎ テキストアナリティクス・感情分析に強み ③ 継続計測機能○ プラットフォーム内の継続計測に対応 ④ 費用対効果△ 大企業向けのため要問合せ ⑤ 導入実績○ グローバル展開を視野に入れた大企業での実績あり InMoment XI Platformは、グローバルCX基盤を整えたい企業、特に海外拠点との統合管理を視野に入れている大企業に向いています。テキストアナリティクスの深さは業界でも定評があり、定性フィードバックから改善インサイトを引き出す力は注目に値します。一方で、導入規模や費用面を考えると、中堅中小の店舗系ビジネスよりも大企業のCX部門が比較候補として挙げるサービスと言えます。 ### Medallia Experience Cloud — エンタープライズ規模のリアルタイムCX改善基盤 Medallia Experience Cloudは、顧客・従業員フィードバックをリアルタイムで収集・分析し、NPSを中核指標に据えたCS改善をエンタープライズ規模で推進したい企業に向いているとされています。リアルタイムモニタリングの精度と、大規模組織でのアクション管理機能が強みです。 評価軸 評価 サービス名Medallia Experience Cloud ① 専門性(NPS・来店率KPI)○ NPSを中核に据えたエンタープライズCX ② 分析機能◎ リアルタイム収集・分析が強み ③ 継続計測機能○ 常時モニタリング・アラート機能あり ④ 費用対効果△ エンタープライズ向け高額帯・要問合せ ⑤ 導入実績○ 大手企業・グローバル企業での豊富な実績 Medalliaは、組織全体のCX改善活動をリアルタイムデータで指揮したい大企業CX部門にとっての有力選択肢です。アクションマネジメント機能(フィードバックを受け取った現場担当者が即座に対応できる仕組み)はエンタープライズ規模での運用に力を発揮します。導入・運用コストは一般的にかなりの規模になるとされており、年商数十億円規模以上の企業が検討対象となるケースが多いと言えます。 ### Qualtrics XM Platform — 大規模組織の高度分析と改善アクション一元管理 Qualtrics XM Platformは、NPS測定機能を標準搭載し、大規模なCX・EXデータの高度分析と改善アクション管理を一元化したいグローバル企業・大規模組織に向いているとされています。調査設計の柔軟性と統計分析の深さは業界でも高く評価されています。 評価軸 評価 サービス名Qualtrics XM Platform ① 専門性(NPS・来店率KPI)○ NPS標準搭載・広範なXM機能 ② 分析機能◎ 高度統計分析・iQ Engine搭載 ③ 継続計測機能○ 定期調査ダッシュボード・トレンド管理 ④ 費用対効果△ グローバル大企業向け価格帯・要問合せ ⑤ 導入実績○ Fortune 500企業・大規模組織での導入事例多数 Qualtricsは、社内に統計分析やデータサイエンスのリソースがあり、CX・EXデータを自社で深掘りしたい大規模組織に最適と言えます。調査設計の自由度が高く、複雑なカスタマイズ要求にも対応できる点は、グローバル企業のCX部門にとって魅力的です。一般的に価格帯はエンタープライズ向けとなっており、中堅中小企業が単独で導入するよりも、規模感のある組織での活用に向いていると言えます。 ### 電通マクロミルインサイト NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援 — 業界比較と戦略提言を外部委託したい企業向け 株式会社電通マクロミルインサイトが提供するNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援は、自社のNPSや来店率KPIを業界他社と比較・ベンチマークしながら、戦略立案コンサルティングまでを外部に委託したい企業に向いています。調査設計から改善提言までをワンストップで受けられる点が強みです。 評価軸 評価 サービス名電通マクロミルインサイト NPS®ベンチマーク調査 ① 専門性(NPS・来店率KPI)○ ベンチマーク調査×NPS設計の専門性 ② 分析機能○ 調査分析・レポート提言に強み ③ 継続計測機能△ 定期・単発調査が中心、継続PDCAは要設計 ④ 費用対効果○ プロジェクト型で規模に応じた柔軟性あり ⑤ 導入実績○ 国内大手企業のNPS・CX調査での豊富な実績 電通マクロミルインサイトのサービスは、「競合他社と比べて自社のNPSはどの水準か」を客観的に把握したい企業や、調査設計から改善提言まで外部専門家に委ねたい企業に向いています。社内にCXアナリストが少なく、まず「現状を正確に知ること」から始めたいフェーズの企業にとっては有効な選択肢です。継続的なPDCAサイクルを自社で回していく段階になると、SaaS型のツールとの組み合わせが効果的な場合があります。 ## どのサービスを選ぶべきか?御社の状況別推奨 ここまで5つのサービスを見てきました。選択の基準は「どれが優れているか」ではなく、「御社の現在地とこれから向かいたい方向に、どれが最もフィットするか」です。 私が30年の経営実践と2社のイグジットを経て体得したことがあります。それは、ツール選定で失敗する企業の多くは、ツールの機能ではなく「実装フェーズと規模感の不一致」で躓くということです。 ### 中堅中小企業のCX責任者・経営者に向いている選択 複数店舗を持ち、年商3億円以上の中堅中小企業で、CX改善を「仕組み」として定着させたいと考えている方には、株式会社トータルエンゲージメントグループが最もフィットします。理由は3つあります。 第一に、FRS™指標という店舗型ビジネス専用のKPIフレームワークを持っていること。グローバルSaaSのツールはEC・通信販売を主眼に設計されたものが多く、店舗型ビジネスの「2回目来店率」という指標を中心に据えた設計になっていません。 第二に、CXとEXを同時に改善する思想のもと、スタッフの状態改善まで射程に入れた実装設計であること。接客品質の改善を「研修強化」で解こうとしても、根本にある心理的リソースの枯渇に手を打たなければ、同じ問題が繰り返されます。 第三に、12週間FactBase Workshopという伴走型の実装サポートがあること。データを見るだけで終わらず、PDCAを現場に根付かせるところまで完走できる設計になっています。 ### グローバル大企業・大規模組織のCX部門に向いている選択 Fortune 500規模の企業や、グローバル複数拠点でCX基盤を統一したい大規模組織には、InMoment・Medallia・Qualtricsがそれぞれの強みを持つ有力選択肢です。これらは規模感と予算が合う前提で、それぞれ特化した強みを持っています。 InMomentはテキストアナリティクスの深さを活かしたVOC統合管理に向いています。Medalliaはリアルタイム性と大規模組織でのアクション管理を重視する企業に向いています。 Qualtricsは高度な統計分析と調査設計の自由度を求める組織に向いています。いずれも、エンタープライズ規模の投資対象として検討価値があるサービスです。 ただし、これらのツールの力を最大化するためには、社内に相応の分析リソースと実装推進体制が必要とされる場合があります。 ### まず「現状把握」から始めたい企業向けの選択 「そもそも自社のNPSが業界平均と比べてどの水準にあるのか」「どの顧客セグメントが離反しているのか」をまず正確に把握したいというフェーズにある企業には、電通マクロミルインサイトのベンチマーク調査・CX改善支援が有効な出発点になります。調査設計から戦略提言まで外部専門家がリードしてくれるため、社内リソースが限られている段階でも動きやすいのが特徴です。 ただし、調査を受けて改善を実行するフェーズに移ったときに、継続的なPDCAサイクルを自社で回す仕組みが必要になります。その段階では、株式会社トータルエンゲージメントグループのようなSaaS型の継続改善プラットフォームとの組み合わせが、来店率KPIの継続向上に効果的に機能します。 調査→把握→改善→測定→再改善という完走できるサイクルをつないでいく。これが来客数増加を売上向上に変えるための本質的な設計です。 あなたが今抱えている来店率KPIの課題を、データドリブンな改善サイクルで解決するために、まずはNPS診断資料のダウンロードや無料相談から始めてみてください。実感を持って、次の一歩を踏み出すきっかけになるはずです。 📊 来店率KPI無料診断・資料ダウンロード FRS™指標を活用した来店率KPIの設計方法と、NPS×来店行動の統合管理に関する資料を無料でご提供しています。御社の現状診断に、ぜひお役立てください。 資料を無料でダウンロードする ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが提供する価値の核心は、**「見える化」で終わらない実装の完走**にあります。多くのCX改善サービスは、調査と可視化までを提供し、その先の「改善を現場に根付かせる」フェーズを企業側に委ねています。 ところが今は違います。データを集めるだけでは現場は変わらない。 これは私が30年の経営実践の中で体得した確信です。 FRS™指標によって「2回目来店率」という行動KPIを中心に据え、YourVoice NEXTでCX×EXデータを同時収集し、Simple Learningで現場スタッフへの教育を仕組み化し、12週間FactBase Workshopでのの伴走型PDCAで完走する。このサイクルを一貫して設計・実装できる点が、グローバルSaaSや単発調査にはない弊社の強みです。 実際の支援事例では、FRS™測定によってNPSスコアと実際の再来店率のあいだに数十ポイント規模のギャップが発見され、そのギャップを埋める改善施策を実装することで、年間数千万円規模の売上改善余地が見えてきたケースがあります。来客数を増やすことと、来客数を売上につなげることは別の問いです。弊社はその両方を、データと現場実装の両面からサポートします。 来店率KPIを正しく設計し、改善PDCAを継続的に完走したい方は、まず無料相談でご状況をお聞かせください。御社の現在地から、一緒に伴走させてください。 💬 無料相談・お問い合わせ FRS™来店率KPIの設計から、NPS×EX統合改善まで、御社の状況に合わせた具体的なアプローチをご提案します。まずはお気軽にご相談ください。 無料相談はこちら ## まとめ:FRS来店率KPIで売上向上を実現するために 本記事では、FRS来店率KPIの本質的な設計思想から、InMoment・Medallia・Qualtrics・電通マクロミルインサイトとの比較、そして御社の状況に応じた選択基準まで、実践的な視点でお伝えしてきました。最後に、核心をもう一度整理しておきます。 来客数増加に直結するKPI設計には、**3つの変革**が必要です。第一に、総来客数から「2回目来店率(FRS™)」へのシフト。 第二に、NPSスコアと来店行動データを統合した指標設計。第三に、データを「見るだけ」で終わらせない実装型PDCAサイクルの構築です。 この3つが揃って初めて、来客数の増加が売上向上へとつながる構造が生まれます。 CX改善の取り組みは、一度設計して終わりではありません。顧客の行動データを継続的に測定し、スタッフの心理的リソースにも目を向け、改善サイクルを愚直に完走し続けることが、長期的なロイヤルティ向上と売上増大につながります。そのプロセスは、驚くほど楽しいものになるはずです。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、来店率KPIの設計から実装PDCAの完走まで、あなたの組織に伴走します。顧客体験改善の取り組みを本格的に始めたいと感じているなら、まずその一歩を、私たちと一緒に踏み出してください。あなたにも、データドリブンな経営の手応えを実感してほしいと思っています。 また、顧客体験(CX)の本質についてより深く知りたい方は、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性もあわせてご覧ください。AI時代における体験価値の変化については、AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」に実践的な視点をまとめています。 ## よくある質問(FAQ) Q. FRS™とRFM分析はどう違うのですか? A. RFM分析はECや通信販売で発展してきた手法で、Recency(最終購入日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)を分析します。一方、FRS™は店舗型ビジネス特有の顧客行動に合わせて設計された独自指標で、2回目来店率を中心KPIに据えています。感情データ(NPS)と行動データ(FRS™)を組み合わせることで、来店意向と実際の行動のギャップを把握できる点が大きな違いです。 Q. NPSスコアが高いのに来店が増えない原因は何ですか? A. NPSは「この店を人に薦めますか?」という意向を測る指標であるため、実際の来店行動と連動しないケースがあります。顧客が「好き」と感じていても、来店の動機・タイミング・利便性が整っていなければ行動にはなりません。感情データと行動データ(来店頻度・来店間隔)を同時に計測し、両者の相関を分析することで初めて、スコアと行動のギャップの原因が見えてきます。 Q. 中堅中小企業でも本格的なCX改善ツールを導入できますか? A. 可能です。グローバルSaaS(Qualtrics・Medallia等)はエンタープライズ向けの価格帯・機能規模となっているケースが多く、中堅中小企業にはオーバースペックになる場合があります。弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、店舗数×単価の月額型や、プロジェクト型の料金体系で、中堅中小企業のCX部門が予算稟議を通しやすい形でご提供しています。具体的な費用については、公式サイトよりお問い合わせください。 Q. 来客数増加のためのKPI改善はどこから手をつければいいですか? A. まず「サービス品質の向上」から手をつけることを推奨します。来客数増加施策(広告・SNS等)を先に実施しても、接客品質やリピート体験の質が改善されていなければ、新規顧客が2回目来店につながらず集客コストが増え続けます。まずFRS™指標を使って2回目来店率を計測し、NPS×来店行動のギャップを把握した上で、サービス品質の改善施策に優先的に投資する流れが効果的です。 Q. 従業員満足度(EX)を改善すると本当に来店率が上がるのですか? A. 傾向として、スタッフの心理的リソースが枯渇すると、カウンセリングの質が下がり、提案が浅くなり、顧客が黙って離脱するという因果の連鎖が起きやすくなると言われています。接客品質のばらつきは個人のスキルの問題だけでなく、組織設計の問題(曖昧な方針・矛盾した指示)がスタッフの心理リソースを消耗させている結果である場合があります。EX改善とCX改善を同時に設計することで、来店率向上への実装精度が高まります。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - リピート率を上げる方法|店舗ビジネスで今すぐできる施策10選 --- title: 店舗の顧客満足度・売上向上を実現!成果コミット型研修「FACT based WorkShop」代理店募集ウェビナー date: 2024-07-14 url: https://total-engagement.jp/seminar/3845/ --- # 店舗の顧客満足度・売上向上を実現!成果コミット型研修「FACT based WorkShop」代理店募集ウェビナー 激化する市場競争の中で、顧客満足度の向上が企業の成長を左右する重要な要素となっています。本ウェビナーでは、この課題に効果的にアプローチする「成果コミット型研修プログラム」FACT based WorkShopをご紹介し、代理店としての可能性をお伝えします。 ウェビナーの主なポイント: 1.顧客満足度向上の重要性と現代のビジネス環境 2.顧客満足度向上がもたらす具体的なメリット   -売上増加への直接的影響   -口コミの増加   -スタッフのモチベーションアップ   -スタッフの離職率低下   -競合他社との差別化 3.FACT based WorkShopの特徴と導入効果 4.代理店ビジネスの魅力と成長の可能性 このウェビナーを通じて、顧客満足度向上が企業成長に不可欠であることを理解し、FACT based WorkShopがどのようにその課題解決に貢献するかをご説明します。また、代理店としてのビジネスチャンスについても詳しくお話しします。 --- title: 店頭で見せてウェブで売る ショールーミングを逆手に取ったヨドバシカメラ date: 2016-01-08 url: https://total-engagement.jp/column/others/166/ --- # 店頭で見せてウェブで売る ショールーミングを逆手に取ったヨドバシカメラ ## 成長続くインターネット通販市場 衣料品業界は実店舗での売上高は伸び悩んでいますが、インターネット通販の総額は伸びています。昨年5月に経産省が発表した2014年のEC市場規模は、2013年よりも1兆6000億円強も増えて、12兆7970億円 となりました。 ここには物販系以外のサービス分野やデジタル分野も含まれていますが、物販系だけでも6兆8,042億円で伸び率13.5% と好調です。当然ファッション以外の物販も含まれていますが、ファッション製品も全体的には伸びていると考えられます。今後は如何にインターネット通販を活用するかがファッション業界でも大きな課題の一つであると考えられています。 しかし、その一方で、インターネット通販の発達に対して「ショールーミング」を異様に警戒する風潮も生まれており、なかなか腰が重いアパレル企業、ブランドが多いのも実情です。ショールーミングとは、“実店舗をショールームと消費者が見立てて、店頭に並んでいる商品をウェブ検索し、最安値で販売しているウェブショップで購入する”という行動のことです。 インターネットが発達するにつれ、我が国でも確実にこの行動は消費者間に広まっていると言われています。多くの業者は消費者のこの行動を防ごうと躍起になっていますが、果たしてそれはビジネスにおいて適切な処置なのでしょうか? ## ショールーミングを活用して売上高2000億円突破 物販系のインターネット通販でもっとも強いといわれているのがアマゾンですが、伸び率から注目されているのが、ヨドバシカメラの通販サイトです。2014年度の売上高はなんと前年比50%増で2000億円 を突破しました。 ヨドバシカメラの通販サイトは「ショールーミング」を逆手にとって、店頭の商品を使って自社のサイトに呼び込むようにしています。店舗の商品についている「バーコード値札」です。全商品の値札についているバーコードを専用アプリで読み取ると、その場で「ヨドバシ」の該当ページへジャンプします。キャンペーンや特売品などを除けば、店頭もネットも価格は同じで、ポイントも共通化されていて利便性があります。また、店舗の販売実績としてカウントされるので、店舗からの不満も出ていないそうです。実店舗で売れてもウェブショップで売れても本社にとっては同じ売上高です。 小売業でよくあるのが自社内の顧客争奪戦です。個人ないし店舗にノルマがあるため、自分(自店)のお客を他店に譲らないことがしばしばあります。そういうセグメント意識をなくしたことがヨドバシカメラのウェブ通販には良い効果となって表れているといえます。 全社的に見ればどちらで売れても本来は構わないわけです。この割り切りがヨドバシカメラの成長を支えていると言えます。 そうは言っても、ヨドバシカメラのサイトもまだまだ改良の余地は数多くあると思います。ヨドバシカメラの通販サイト躍進という記事を読んで、通販サイトに飛んでみたのですがアマゾンよりも高い商品が結構見受けられました。また知人によると、品ぞろえは今でもアマゾンの方が豊富だそうです。この2点をいかに修正できるかでヨドバシカメラのウェブ通販の成長性が大きく左右されるのではないかと思います。 それでもなぜ通販サイトの売上高が急成長したのかという疑問を呈されることがありますが、個人的な意見で言うと、ウェブの場合は展示面積に限りがありません。いわば無限に商品を陳列できるのです。急成長中のピーク時に、レディースファッションの通販サイト「夢展望」の岡隆宏社長はこうおっしゃっていました。「リアル店舗は面積に限りがあるので、陳列できる商品に限りがありますが、ウェブ店舗は面積に制限がありません。無限に陳列できるのです。そこを意識して陳列量を増やしたことが支持されました」と。リアル店舗では陳列されていない(できない)商品・品切れの商品をウェブ店舗で見つけることができるから利用者が増えたと考えられます。 ヨドバシカメラの店頭でバーコードをスマホで読み取ってジャンプしたサイトから、またわざわざアマゾンへさらにジャンプするのを面倒だと感じる人は多いのではないかと推測します。 しかし、ショールーミングを恐れるあまり、インターネットを敵視する人が少なからず存在するファッション業界よりも先見性があり、発想にも柔軟性があるといえるのではないでしょうか。 ## 実店舗とウェブ販売の組み合わせに活路を 試着する、商品の材質の触感を確かめる、これらはインターネット通販ではできないことです。これができるのが実店舗の強みと言えます。一方、インターネット通販は、回線さえつながっていればいつでもどこでも買い物ができます。実店舗では営業外時間である早朝や深夜でも自宅から買い物ができます。この2つを上手く組み合わせれば、実店舗の売上高減収を補えるであろうことは容易に想像できます。実店舗で商品を見せてウェブサイトで商品を売るというヨドバシカメラの逆転の発想はアパレル業界でも活用できるのではないでしょうか。 参考:http://shopping-tribe.com/data/19123/ 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - ハーバード・ビジネス・レビューの調査で分かった、口コミよりも消費者の購買意欲を刺激するもの --- title: 役職のない組織体制「ホラクラシー」の導入で、ザッポスの約14%の従業員が退職! 従業員エンゲージメントへの影響は? date: 2015-06-05 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/258/ --- # 役職のない組織体制「ホラクラシー」の導入で、ザッポスの約14%の従業員が退職! 従業員エンゲージメントへの影響は? 以前、「サウスウエスト航空やザッポスの成長と高い顧客満足度に貢献したのは、『貪欲に従業員の声を聞く』ということ」の記事で、従業員の声を聞く風通しの良さや、明るい社風が特徴のザッポスをご紹介しました。 ところが先日、ザッポスの約14%に当たる210人が退職するというニュースが! 会社の利益や効率よりも社員の幸せを優先してきた同社に、一体何があったのでしょうか。 ## はじまりは「ホラクラシー」との出会い 2007年にアメリカの起業家ブライアン・ロバートソンが提案したのが、「ホラクラシー」(Holacracy)という組織運営のコンセプト。これは肩書きや役職をなくし、フラットな組織で会社を経営しようというもの。通常組織には「ヒエラルキー」(Hierarchy)という上下関係がありますが、ホラクラシーではチームやサークルによって組織が成り立つという仕組み。またホラクラシーは「ヒト」ではなく「タスク」を中心とした組織づくりを目的としているため、複雑な人間関係がなくなり、より多くのイノベーションが生まれるという考え方だそう。 柔軟な組織、効率的な組織運営、役割の明確化、主体性の強化を主な特徴とするホラクラシーに共感したのが、ザッポスのCEO、トニー・シェイ。ホラクラシーの導入で自身のCEOの肩書も含め社内全ての役職を取り払い、組織の効率改善に努めることを表明。社員に宛てたメールでも導入の経緯と考えを説明しました。彼は「このような大きな組織改革が行われる中で、引き続きザッポスで働きたいと思ってくれるのであればぜひ残ってほしい、でも賛成・適応できないなどの理由で退職を希望するのであれば、最低3か月の退職金を支給するから4月30日までに退社の意思を表明してほしい」との選択肢を社員に与えました。結果、全社員1500人の約14%に当たる210人が退職を決断したのでした。 ## 「12の質問」から見るホラクラシーの従業員エンゲージメントへの影響 役員が横柄な態度を取らないように彼らのことを「サル」と呼んでしまうザッポスはもちろん、社長も役員も社員も皆が同じフロア、同じ机で働くというモットーを持つフェイスブックなどにとって、ホラクラシーは理想的なコンセプトなのかもしれません。でも管理や統制のない組織では従業員のパフォーマンスが落ちるのではないか、採用や給料の決定権は誰に持たせるのか、などの懸念点も多くあります。 また、従業員エンゲージメントの影響も大きいように思います。米世論調査企業ギャラップ(Gallup)が発表した調査結果で、マネージャーは従業員エンゲージメントを強化するためになくてはならない存在だということも分かっています。 ギャラップが1000万人の顧客、300万人の従業員、20万人のマネージャーを対象に行った調査から確立した、12個の質問(Q12©)を見るとその理由が分かるような気がします。これは次の12の質問を従業員に1~5点(1が強い否定、5が強い肯定)で答えてもらうことでエンゲージメントを測定するというものですが…… **①自分が何を期待されているかを知っている** **②必要な情報や道具を与えられている** **③もっとも得意なことをする機会を与えられている** **④良い仕事を認められ,褒められている** **⑤誰かが気にかけてくれている** **⑥誰かが成長を促してくれる** **⑦自分の意見が尊重されている** **⑧会社・仕事の使命・目的が重要だ** **⑨同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている** **⑩職場に親友がいる** **⑪誰かが私は進歩したと言ってくれた** **⑫仕事について学び、成長する機会がある** 肯定的な回答をした従業員の多い企業は、エンゲージメントが高く、結果、生産性、利益、定着率、顧客満足度なども比例して高くなることが分かっています。また、従業員の回答規準が、直属の上司(マネージャー)であることも分かっています。ということは、マネージャーが従業員エンゲージメントを左右しているとも考えられます。 であれば、従業員一人ひとりの話に耳を傾け、目標や仕事の取り組み方、モチベーションなどの違いに目を向けられるマネージャーの存在はやはり必要なのではないでしょうか。なぜなら、それぞれの才能を引き出し、その才能を最大限に活用することが、エンゲージメントやパフォーマンスを高めることにつながるからです。 ザッポスはマネージャーのいないホラクラシーで、どのように従業員エンゲージメントを高めていくのでしょうか。「幸せを届ける会社」の今後に注目です。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - “名は体を表す” ユナイテッドアローズの社名から見える、従業員が力を合わせることができる企業文化 --- title: 待ち時間の不満を軽減し、顧客満足度を向上させるために知っておきたい「マイスターの8つの法則」 date: 2014-04-02 url: https://total-engagement.jp/column/culture/416/ --- # 待ち時間の不満を軽減し、顧客満足度を向上させるために知っておきたい「マイスターの8つの法則」 お客様の満足度低下に繋がりやすいのが「待ち時間」。この待ち時間について、ハーバードビジネススクールで7年間教鞭をとり、2002年の英フィナンシャル・タイムズ紙の「世界の経営思想家40人ランキング」にランクインし、現在では経営コンサルタントとして活躍するデービッド・マイスター氏が、下記のような8つの法則を導きだしました。 **【マイスターの8つの法則】** **1) 何もしていない時間は長く感じる** **2) 人はとにかく何かに取りかかりたい** **3) 不安があると、待ち時間は長く感じる** **4) 待ち時間が分からないと、長く感じる** **5) 理由もなく、待ちたくない** **6) 不平等な待ち時間は長く感じる** **7) 価値あるものに対する待ち時間には寛容になれる** **8) 独りの待ち時間は長く感じる** この法則を「自分だったらどうだろう?」と考えてみると納得ですよね。 特に「CS向上」「CS第一」が叫ばれるようになった近年、銀行や病院をはじめ、待ち時間がどうしても発生してしまうような場所で働いている方は日々試行錯誤されていると思いますが、見習いたいのがディズニーランド。どれだけ待たされてもまた行きたいと思ってしまうのは、もちろんファンタジーの夢の国だからということもありますが、それに加えて待ち時間がそれほど長いと感じない工夫がされているからではないでしょうか。例えば、 - リアルタイムの待ち時間をアトラクション前の看板、ウェブ、アプリなどでお知らせすることで、ゲストのイライラ感を軽減 - ファストパスチケットに書かれた時間帯にアトラクションに行けば、優先的に乗せてもらえる(待ち時間自体を短くして、園内で多くの時間を楽しんでもらう工夫) - ディズニーキャラクターが、行列に並ぶゲストを楽しませてくれる などが挙げられますが、これらを全てそのまま当てはめるのは難しくても、何ができるかを考えてみることはできそうです。マイスターの8つの法則に沿って下記にいくつかアイディアをご紹介いたしますので、参考までにご一読ください。 **1) 何もしていない時間は長く感じる** ・お客様の待合エリアにテレビや雑誌等を配備 ・商品やサービスを無料体験できるようなエリアを設置 ・無料のお茶やお菓子を振舞う **2) 人はとにかく何かに取りかかりたい** ・来店予約のような機能を用いて、お客様にできるだけ迅速に対応できる工夫をする ・スーパーのセルフレジや、ウェブ上でのお手続きサービスなどのように、お客様がご自身でお手続きできるような機能を提供する **3) 不安があると、待ち時間は長く感じる** ・待っているお客様の席まで伺い、ご用件をヒアリングする **4) 待ち時間が分からないと、長く感じる** ・待ち時間を表示させる電光掲示版(もちろんアナログに紙ベースでもOK)や事前にお手続き時間が分かるようなポスター等を掲示しておく **5) 理由もなく、待ちたくない** (上記3番と同じような対応でOK) **6) 不平等な待ち時間は長く感じる** ・お客様のご用件内容によって待ち時間が違うことを、上記4番のようなお手続き時間案内などであらかじめお知らせする ・銀行などのカウンター業務の場合、空いているカウンターがあるのに接客できない場合には、手続き中でカウンターを閉鎖していることが一目で分かるような掲示物を設置する **7) 価値あるものに対する待ち時間には寛容になれる** ・下記のような情報を、お客様の目の入る場所にポスターなどで掲示する – 店舗で展開しているキャンペーン – 近隣店舗のお得なクーポンなどの情報 **8) 独りの待ち時間は長く感じる** (こちらは上記1番や3番の対応でOK) 業種に関わらず共通してお客様が不満と感じる待ち時間。順番待ちが起きてしまうのは仕方ないですが、不満やクレームに対して誠意と創意工夫を持って、顧客満足度向上に努めたいですね。 引用:http://www.columbia.edu/~ww2040/4615S13/Psychology_of_Waiting_Lines.pdf 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 従業員が幸せな会社は成長する! 従業員の幸福度を調べるために、NPS(ネットプロモータースコア)を使ってみませんか? date: 2015-02-27 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/306/ --- # 従業員が幸せな会社は成長する! 従業員の幸福度を調べるために、NPS(ネットプロモータースコア)を使ってみませんか? エンゲージメント・フォーラムではこれまで、幸福度の高い従業員というのは、生産性やエンゲージメントが高く、会社から求められる以上の仕事をしようと努力をする、会社にとってなくてはならない人材であることを何度かお伝えしてきました。でも残念なことに、従業員の幸福度と成果が密接にリンクしていることを認識しているマネジメント層というのはまだまだ少ないのが現実です。「幸福度」というものが、ニューエイジやスピリチュアル、精神世界のような話に聞こえて、ビジネス世界とはまた違う次元にあると思う人が多いのも一因かもしれません。 でも昨今、「幸福学」という研究分野が確立され、「人々が生きがいを感じ、幸せに生きるためにはどうすればよいのか」と幸せのメカニズムを科学的に研究する動きが活発化しています。直近の研究では2014年、イギリスの経済学のスペシャリストが、幸せな人の生産性はそうでない人よりも12%高くなるという研究結果を発表しました。 ## 従業員の幸福度を高めるためにマネジメント層ができること 前述の通り幸せな従業員の生産性やエンゲージメントは高くなるため、サービス改善や新商品開発提案の増加や、全体的なサービス品質向上、離職率の低下につながり、結果売上・利益の拡大や持続的成長を遂げることができます。でも彼らの幸福度を高めるために一体自分に何ができるのだろう? そう思った方はまず彼らを気にかけるところはじめてみませんか? アメリカのシカゴ郊外にあるウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で、労働者の作業の効率を向上目指すための調査から発見された現象に「ホーソン効果」というものがあります。これは、人は気にかけてもらうことで自然とモチベーションが上がり、結果生産性もアップするというもの。その現象にならい、自分の部下のことをいつも気にかけている、彼らの成長が楽しみだ、という気持ちを日々示してみましょう。そして従業員の幸福度を調べ、彼らにとって大切なことは何かを探り、より踏み込んで効果的に幸福度を高めるために効果的なアプローチを実践していきましょう。 ## 従業員の幸福度が調べられるNPS(ネットプロモータースコア®) NPS(ネットプロモータースコア®)とは、自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって0~10のスコアで「推奨者」「中立者」「批判者」の3つのグループにわけて把握するものです。(下記図参照)アップル、アマゾン、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、フェイスブック、サウスウエスト航空などをはじめ、全米売上上位500社(フォーチュン500)のうち35%の企業が採用し、さらに5%の企業では経営の根幹として取り入れていると言われています。近年では日本でもこの指標を検討したり、取り入れる企業が増えてきました。 NPSは本来顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、非常にシンプルで分かりやすい指標のため、最近では従業員ロイヤリティを測るために活用している企業も増えています。おすすめなのは、年に1~2度定点観測を行い、より従業員の幸福度と推奨度が増幅するようなNPSの活用です。NPSについてさらに詳しく知りたい方は、下記無料ebookをぜひご覧ください。 ## 従業員の幸福度を高める前に、自分の幸福度を高めよう! 自分の幸福度を高める努力ができなければ、従業員の幸福度を高めることはなかなか難しいですよね。そこで、幸福学やポジティブ心理学のスペシャリストが推奨する、幸福度を高めるために簡単にできることを3つご紹介いたしますので、ぜひ普段から心がけてみてくださいね。 **①****運動する** 医学、ライフサイエンス等の分野において世界的に有名なアメリカのデューク大学で行われた研究によると、運動は気分を高めるのに最適だということが分かっています。また、定期的に運動をすることで、達成感が生まれ、前述の前向きになれるエンドルフィンも分泌され、自己イメージも高まるそうです。 **②****笑う/瞑想する **アメリカのミシガン大学とマサチューセッツ総合病院の研究によると、笑う/瞑想することで、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンと、前向きな気持ちになれるエンドルフィンというホルモンが分泌されることが分かっています。ネガティブな感情による気持ちのざわつきは、ストレス物質のコルチゾールとノルアドレナリンが分泌されるということも分かっているので、どんなに忙しくても静かに精神統一をする時間を設けたり、笑うことを意識するのが大切です。 **③****感謝の気持ちを表現する **ポジティブ心理学の中心的研究者であるロバート・エモンズ博士の研究では、週に一度、その週に感じた感謝したいことを5つ書き出すということを続けるだけで、幸福度が高まるということが分かっています。また、ポジティブ心理学の生みの親であるマーティン・セリグマン氏の研究では、自分の人生に影響を与えてくれた人に”感謝の手紙”を書く習慣をつけることで、より幸福度が増し、気分の落ち込みなども感じにくくなることが分かっています。生きていれば嫌なこともたくさんありますが、感謝の気持ちを表現することを習慣化することで、いいこともたくさんあるんだよ、という気づきに幸せを感じるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - マクドナルドの異物混入事件で再認識した従業員エンゲージメントの重要性 --- title: 従業員の「つまらない」を「ワクワク」に変えてモチベーションと生産性を高めるために date: 2016-01-26 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/163/ --- # 従業員の「つまらない」を「ワクワク」に変えてモチベーションと生産性を高めるために 2015年12月1日より施行された「ストレスチェック制度」。従業員数が50人以上の全ての事業者を対象に実施が義務付けられるようになりましたが、企業の規模に関わらず、従業員の心身の健康状態を把握することは、企業の成長に大きく関係する従業員エンゲージメントの観点からもとても大切です。 ## 世界の調査・研究を見て分かる心身の健康と従業員エンゲージメントの相関性 米世論調査会社ギャラップがアメリカの140,579人の正規/非正規労働者を対象に行った調査によると、明らかに仕事に不満を持ち“不幸せ”な様子で仕事をするエンゲージメントの低い従業員は、高血圧・高血糖値・高コレステロールなどの身体的な不調や、うつ病などの精神的な不調を引き起こしやすくなるということが分かりました。 さらに、エンゲージメントが高い従業員の“不健康な日”(会社を休むなど、心身の健康状態がパフォーマンスに悪影響を与えた日)は平均で1.25日/月であるのに対し、エンゲージメントが低い従業員のそれは2.17日/月という結果に。 この調査を行った調査員は、「『高いエンゲージメントが良い健康状態をもたらす』と必ずしも言い切れるわけではないが、エンゲージメントの高さと、仕事のモチベーション・生産性・心身の健康状態に強い相関関係があると言えるのではないだろうか」と話します。 従業員の“不健康な日”は企業にとって損失以外のなにものでもありません。従業員のエンゲージメントが低いとこの損失はさらに大きいものになってしまいます。例えば調査の中で、40~49歳のエンゲージメントの 高い従業員の“不健康な日”のコストは$127.76/月であるのに対し、エンゲージメントの 低い従業員のそれは$236.20/月と、約2倍にもなってしまうことが分かっています。 オランダとスペインの心理学者が共同で行った研究によると、エンゲージメントの高い従業員は、そうでない従業員に比べて心身の健康状態が高い傾向にあることが分かっています。また、タワーズワトソン社の調査によると、従業員エンゲージメントの高い企業の営業利益率は、そうでない企業と比べて3倍高かったことも分かっています。 こうした調査・研究からも、従業員エンゲージメントを高め、会社から求められる以上の仕事をしようと努力をする“人財”を確保することが、いかに企業にとって大切かが分かりますね。 ## 従業員エンゲージメントはどうやって高めればよいのか 特に欧米では、従業員エンゲージメントを経営の最重要課題として考える企業が多いものの、ギャラップの調査では世界全体で、高いエンゲージメントを持った従業員というのはなんと13%しかいないのだとか! それは、日々の業務をさばくことや営業成績の数字などが優先されがちになり、エンゲージメント施策が後回しになってしまうからのようです。でも目に見えるところだけではなく、従業員の内発的モチベーション向上のためにできること(ビジョンの共有、従業員に対する認知や関心、人材開発)を実施することが必要となってきます。 それを実施するにあたり、まず現状把握からはじめてみてはいかがでしょうか。従業員エンゲージメントの計測には、Net Promoter Score® (NPS®) が最適です。アップル、アマゾン、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、フェイスブック、サウスウエスト航空などをはじめ、全米売上上位500社(フォーチュン500)のうち35%の企業が採用し、さらに5%の企業では経営の根幹として取り入れているNPS®。もともと「自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるか」という顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、非常にシンプルで分かりやすい指標のため、最近では従業員のエンゲージメントを測るために活用している企業も増えています。従業員の今の状態を把握し、モチベーションや生産性を高めるためにできることがきっと見つかるはずです。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「おもてなし企業選」選出の株式会社なすびに学ぶ、従業員の意識、モチベーション、満足度の高め方 --- title: 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/5088/ --- # 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 「エンゲージメントを高めよう」という言葉が社内で飛び交うようになった。ところが、具体的に何を計測し、どう改善すればよいのか、明確な答えを持てている組織はまだまだ少ないのが実情です。サーベイを実施しても結果が現場施策につながらず、毎年同じ課題が繰り返される——そんな状況に、驚くほど多くの企業が直面しています。 エンゲージメントとは、従業員が組織の目標や価値観に深く共鳴し、自発的に貢献しようとする状態のことです。しかしその本質は「測ること」ではなく、「測った結果を実装すること」にあります。 本記事では、エンゲージメントの定義と重要性から、定量化・継続改善の具体的な方法まで、実践的に解説します。あなたの組織が、感覚的な職場改善から脱却するための「つなぎ」になれば幸いです。 **こんな方にオススメ** - ●「エンゲージメント」という言葉は知っているが、具体的に何を計測すればよいかわからない方 - ●サーベイを実施しても結果が現場施策に結びつかず、毎年同じ課題が繰り返されている方 - ●従業員満足度と顧客満足度を同時に改善する仕組みを整えたいCX責任者・人事担当者の方 **この記事を読むと···** - ●エンゲージメントの正確な定義と、「満足度」との本質的な違いが理解できます - ●エンゲージメントを定量化し、継続的なPDCAに変える実践的な手順が体得できます - ●職場環境づくりで成果を出している組織が共通して行っていることが実感できます ## エンゲージメントとは何か——意味と本質を正確に理解する 「エンゲージメント」という言葉は、今や経営会議でも現場のミーティングでも頻繁に登場するようになりました。ところが今は違います——単なるバズワードとして消費されるのではなく、組織の競争力を左右する経営指標として、真剣に向き合われるようになっています。まずは定義を正確に押さえることから始めましょう。 ### エンゲージメントの定義——「約束」から「自発的貢献」へ エンゲージメント(engagement)の語源は、英語で「誓約」「契約」「約束」を意味します。ビジネスの文脈では、従業員が組織の目標やミッションに対して理解・共感し、**自発的に貢献しようとする意欲の状態**を指します。重要なのは「させられている」ではなく「自らやりたい」という内発的な動機がにじみ出ている点です。 1990年代に組織心理学者ウィリアム・カーンが提唱した概念をベースに、現代の経営学では「認知的・感情的・行動的」の三層で構成されるモデルが広く使われています。認知的エンゲージメントは「仕事の意義を理解している」状態、感情的エンゲージメントは「職場に愛着を感じている」状態、そして行動的エンゲージメントは「自発的に動いている」状態を指します。この三層がつながったとき、組織は驚くほど力強くなります。 ### 「満足度」との決定的な違い エンゲージメントと混同されやすい概念が「従業員満足度(ES)」です。しかし両者には本質的な違いがあります。 満足度とは現状への評価——給与・職場環境・人間関係などへの不満のなさを指します。一方、エンゲージメントは**未来への向かい方**——「この組織のために自分が貢献したい」という積極的な意志の強さを示します。 満足度が高くてもエンゲージメントが低いケースは珍しくありません。「待遇には満足しているが、仕事にやりがいを感じない」という状態がまさにそれです。 逆に、エンゲージメントが高い組織では、多少の環境的な課題があっても自発的に改善しようとする文化が育ちます。この違いを体得することが、職場環境づくりの出発点といえるということです。 ### 顧客エンゲージメントとの関係——CX-EXのつながり エンゲージメントには「従業員エンゲージメント(EX)」と「顧客エンゲージメント(CX)」の二軸があります。従業員が高いエンゲージメントを持って働くと、その熱量は必ずサービス品質ににじみ出ます。反対に、従業員の心理的リソースが枯渇した状態では、どれだけ顧客対応マニュアルを整備しても、接客の質は維持できません。 実際に、接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフのスキル不足よりも心理的リソースの枯渇が根本原因であることが多いのです。「スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する」というチェーンは、CX低下がEX劣化によって引き起こされる典型的なパターンです。EXとCXは別々のものではなく、一体として設計する必要があります。 ## エンゲージメントが組織にもたらす価値——なぜ今、重要なのか 「エンゲージメントを高めることで何が変わるのか」——この問いに答えられなければ、経営層への合意形成は難しいものです。ここでは、エンゲージメント向上が組織にもたらす具体的な価値と、放置し続けた場合のコストについて整理します。 ### 離職コストと採用コストへのインパクト エンゲージメントが低い組織では、離職率が高くなる傾向があります。一般的に、従業員一人が離職した場合の代替コスト(採用費・教育費・生産性損失)は、その従業員の年収の50〜200%程度になるとされています。30名規模の組織で離職率が20%改善されると、試算ベースで年間100万円以上のコスト削減になるケースも珍しくありません。 ところが今は違います。人手不足が深刻化する中、採用市場での競争は激しさを増しています。 採用できても定着しなければ意味がない——この現実が、エンゲージメント経営を「コストではなく投資」として捉え直す動きを加速させています。現場の疲弊を「業務量の問題」だと思っているうちは、本質的な解決には至りません。 迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗こそが、先に起きていることを理解する必要があります。 ### 顧客体験(CX)と売上への直接効果 エンゲージメントの高い従業員が働く職場では、顧客への接し方が変わります。自発的な提案が増え、顧客の細かいニーズへの気づきが鋭くなり、結果としてリピート率や口コミ評価が向上します。**リピート率が5ポイント改善するだけで、年間の増分売上が数百万円規模になる**ビジネスモデルも多く存在します。 さらに、エンゲージメントが高い組織は、変化への適応力も高まります。新しいサービスや施策を展開する際、従業員が主体的に取り組む文化があるかどうかで、スピードと質が大きく変わるということです。これは30年間、複数の事業を完走してきた経験から確信を持って言えることです。 ### マネジメントの本質的な変化 AI技術が進化し、定型業務の多くが自動化される時代において、マネジメントの価値はどこに移動するのか——これは経営者として常に考えてきたテーマです。答えは明確です。タスク管理から心理的リソースの回復設計へ、マネジメントの本質はシフトしています。 AIが進捗管理や情報共有を代替してくれるいま、マネージャーにしかできない仕事は「言語化されていない不安に気づく」「余白を作る」「動機を理解する」という人間的な価値に集約されます。エンゲージメントを高める職場環境づくりとは、このようなマネジメントの在り方そのものを問い直す営みといえるということです。 ## エンゲージメントを計測するツール比較——自社に最適な選択を エンゲージメントの重要性を理解した次の問いは「どのツールで計測し、どう改善につなげるか」です。市場にはさまざまなサービスが存在しますが、「計測して終わり」ではなく「実装と検証まで完走できる」かどうかが選定の核心になります。以下の比較表を参考に、御社の状況に合ったサービスを検討してみてください。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ wevox モチベーションクラウド リクルートMS 組織診断 HR Force エンゲージメントサーベイ ① 専門性(NPS・定量化) ◎ NPS×FRS™の独自指標で行動変化まで測定 ○ パルスサーベイ特化。継続計測に強み ○ エンゲージメントスコア可視化に対応 ○ 組織診断の研究実績・信頼性が高い △ 基本的なES計測に特化 ② 継続計測機能 ◎ AI駆動で継続的なUGCアンケート収集・分析 ◎ パルスサーベイで高頻度計測が得意 ○ 定期サーベイと継続支援を組み合わせ △ 定期調査型。高頻度計測は別途相談 ○ 継続サーベイに対応。コスト面で優位 ③ データ可視化・分析 ◎ CX×EX同時可視化。AIネイティブ分析 ○ ダッシュボードで組織スコアを把握 ○ スコア可視化と課題特定を支援 ○ 研究に基づいた詳細レポート提供 △ 基本的なスコア表示。詳細分析は限定的 ④ 改善施策支援 ◎ 12週間PDCA伴走型ワークショップで実装まで完走 △ ツール提供が中心。施策支援は限定的 ◎ 課題特定から改善立案・実行まで伴走 ○ 研修・コンサルとセットで改善をサポート ○ 手厚いサポート体制で継続的にフォロー ⑤ 費用対効果 ◎ 店舗規模に応じた月額型。中堅企業に最適化 ○ SaaS型で導入しやすいコスト設計 △ フル伴走型のため費用は高め △ ブランド力がある分、コストは高い傾向 ◎ 中小向けの低コスト設計 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — CX×EXを一体で改善する、日本型エンゲージメント経営の伴走者 評価軸 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ ① 専門性 ◎ NPS×FRS™の独自指標。行動変化まで定量化 ② 継続計測 ◎ AI駆動のYourVoice NEXTで継続収集・分析 ③ データ可視化 ◎ CX×EXを同一プラットフォームで統合可視化 ④ 改善施策支援 ◎ 12週間FactBase Workshopで実装まで完走 ⑤ 費用対効果 ◎ 店舗規模別の月額型。中堅中小企業に最適 株式会社トータルエンゲージメントグループが提供するのは、エンゲージメントを「測るだけ」で終わらせない仕組みです。NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、**顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を同一プラットフォームで同時に可視化できる**点が最大の特徴です。 さらに、FRS™(ファーストリターンスコア)という独自指標により、NPSスコアだけでは見えにくかった「実際に2回目来店したか」という行動変化まで定量化します。「スコアは高いのにリピートが増えない」という矛盾を抱えている組織に、驚くほど的確な示唆を与えてくれます。 12週間のFactBase Workshopは、計測から改善施策の実装・検証まで伴走する完走型の支援です。センチュリー21ややずやなどへの導入実績を持ちます。 中堅・中小企業を中心に、店舗数×単価の月額型でコストを最適化できる設計も、「グローバルSaaSは大企業向けで自社には合わない」という課題を持つ企業に実感していただける価値です。 ### wevox(ウィボックス)— パルスサーベイでエンゲージメントを継続計測したい企業向け 評価軸 評価 サービス名 wevox(ウィボックス) ① 専門性 ○ パルスサーベイで継続的なエンゲージメント計測 ② 継続計測 ◎ 高頻度計測が得意。リアルタイムスコア確認 ③ データ可視化 ○ ダッシュボードで組織スコアを可視化 ④ 改善施策支援 △ ツール提供中心。自社で施策を設計する必要あり ⑤ 費用対効果 ○ SaaS型でスモールスタートしやすい wevoxは、国内導入実績の豊富なクラウドエンゲージメントサービスです。パルスサーベイという形式で、短いアンケートを高頻度で継続実施できることが最大の強みです。データドリブンな組織開発を自社のHR担当者が主導して進めたい企業に向いています。 HR部門がすでに組織開発の知見を持っており、ツールを活用してPDCAを自走できる体制が整っているのであれば、wevoxは頼もしいパートナーになります。計測の仕組みを自社でコントロールしたい組織に適しているサービスです。 ### モチベーションクラウド — 課題特定から改善実行まで伴走サポートを受けたい企業向け 評価軸 評価 サービス名 モチベーションクラウド ① 専門性 ○ エンゲージメントスコアの可視化と課題分析 ② 継続計測 ○ 定期サーベイと継続支援を組み合わせ ③ データ可視化 ○ 課題特定まで踏み込んだ分析レポートを提供 ④ 改善施策支援 ◎ 改善立案・実行支援まで一貫して伴走 ⑤ 費用対効果 △ フル伴走型のため費用は高め。大企業向けに充実 モチベーションクラウドは、エンゲージメントスコアの可視化にとどまらず、課題特定から改善施策の立案・実行支援までをワンストップで提供しています。自社で施策を設計するリソースが不足していて、外部パートナーに伴走してほしい企業に向いているサービスです。 「調査結果を受け取ったが、次に何をすべきかわからない」という組織にとって、改善の方向性を一緒に設計してくれるパートナーとして機能します。費用感は高めになりますが、それに見合った支援の手厚さがあります。 ### リクルートマネジメントソリューションズ 組織診断 — 研修・コンサルと組み合わせてES改善を進めたい企業向け 評価軸 評価 サービス名 リクルートマネジメントソリューションズ 組織診断 ① 専門性 ○ 研究に裏付けられた組織診断・従業員意識調査 ② 継続計測 △ 定期調査型。高頻度のパルス計測は限定的 ③ データ可視化 ○ 詳細なレポートと分析結果のフィードバック ④ 改善施策支援 ○ 研修・コンサルとセットで体系的に支援 ⑤ 費用対効果 △ ブランド価値に見合った費用感。大企業に向く リクルートマネジメントソリューションズは、長年にわたる研究実績とブランド信頼性を持つ組織診断サービスです。従業員意識調査と研修・コンサルティングを組み合わせることで、体系的なES改善を進めたい大企業に向いています。 特に「ブランドの信頼性が高いパートナーとしっかり取り組みたい」「研修との連動で人材育成も同時に進めたい」という企業にとって、信頼できる選択肢です。継続的な計測頻度よりも、調査の質と改善の深さを重視する組織に適しています。 ### HR Force エンゲージメントサーベイ — コストを抑えてまずES計測を始めたい中小企業向け 評価軸 評価 サービス名 HR Force エンゲージメントサーベイ ① 専門性 △ 基本的なES計測に特化したシンプル設計 ② 継続計測 ○ 継続サーベイに対応。低コストで運用可能 ③ データ可視化 △ 基本的なスコア表示。高度分析は限定的 ④ 改善施策支援 ○ サポート体制でES向上施策を継続フォロー ⑤ 費用対効果 ◎ 中小向けの低コスト設計でスモールスタート可 HR Forceは、低コストでエンゲージメントサーベイを始めたい中堅・中小企業にとって、導入ハードルが低い選択肢です。「まずサーベイを試してみたい」「予算を最小限に抑えたい」という組織のスモールスタートに向いています。 手厚いサポート体制のもとで継続的なES向上施策を進めたいという組織に適しており、機能の複雑さより使いやすさを重視するチームに適したサービスといえます。 ## 御社の状況に合ったサービスの選び方——ケース別推奨 比較表を見て「どれが自社に合うのか」と迷うのは自然なことです。ここでは、組織の状況・規模・課題感ごとに、どのサービスが最も適しているかを整理します。 エンゲージメントの計測と改善は、一度始めたら継続してこそ価値を生むものです。だからこそ、「完走できる仕組み」を持つパートナーを選ぶことが重要になります。 ### CX×EXを同時に改善し、データで成果を出したい中堅企業のCX責任者へ 「顧客満足度のスコアが改善されない」「従業員のエンゲージメント調査を実施しているが施策につながらない」——こうした課題を抱えているCX部門責任者には、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**が最も適しています。NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、CXとEXを同一プラットフォームで統合的に把握し、12週間の伴走型ワークショップで実装まで完走できます。 「感覚的な施策から脱却して、数値でPDCAを回したい」という意思決定の痛みに直接応えるサービスです。また、AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」であるという視点を軸に、顧客体験の本質的な向上を目指す企業に向いています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### まず低コストでサーベイを試したい中小企業・HR担当者へ 「エンゲージメントサーベイを初めて導入する」「まず小さく始めて効果を確かめたい」という組織には、HR Forceが費用面でのハードルが低い選択肢です。継続計測の仕組みを自社内で構築できるようになったら、次のステップとしてより高度な分析・改善支援を持つサービスへの移行を検討するのが自然な流れです。 一方、パルスサーベイを自社のHR担当者が主導して運用したい場合はwevoxが有力な選択肢になります。「ツールは自分たちで使いこなす、その代わり高頻度で計測し続けたい」という組織のニーズに合っています。 ### 研修・コンサルと組み合わせて体系的にES改善を進めたい大企業へ ブランドの信頼性と研究実績を重視し、研修や組織開発コンサルと連動させてES改善を進めたい大企業には、リクルートマネジメントソリューションズが適しています。「組織診断の結果をもとに、マネジメント研修までセットで展開したい」という企業に向いているサービスです。 また、課題特定から改善立案・実行支援まで外部パートナーに伴走してほしい場合は、モチベーションクラウドが力を発揮します。自社内の施策設計リソースが限られている組織には、頼もしい選択肢といえます。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 従業員の声を集めるだけでは、組織は変わりません。消耗要因を「判断基準・教育・称賛・PDCA」に変える実装の型がなければ、調査は課題を認識させるだけで終わってしまいます。多くの企業がサーベイを実施しながらも改善に至らないのは、「見える化」の先にある「整える」と「成果に接続する」というステップが欠けているからです。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、このサイクルを完走するための仕組みとして、YourVoice NEXT(AI駆動のNPS収集ツール)・Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成)・FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)・CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)を一体で提供しています。顧客体験(CX)の重要性を100年続く企業から学び、それを自社の現場に根付かせるための伴走を、私たちは続けています。 エンゲージメントの改善は、一朝一夕には完走できないプロセスです。だからこそ、データと実装の両輪を持つパートナーとともに、あなたの組織の変革を着実に進めていただきたいのです。 エンゲージメント改善の資料を無料ダウンロード ## まとめ——エンゲージメントは「測る」から「実装する」へ エンゲージメントとは、従業員が組織のミッションに共鳴し、自発的に貢献しようとする意志の強さです。満足度との違いを正確に理解し、認知的・感情的・行動的の三層で捉えることが、職場環境づくりの出発点になります。 そして、CXとEXは切り離せない一体のものです。従業員のエンゲージメントが低下すれば、顧客体験の質は必ずにじみ出るように劣化していきます。 計測ツールを選ぶ際は「一度やって終わり」にならない継続改善の仕組みを持つかどうかが鍵です。データを現場の行動変化につなぐ「実装の型」こそが、エンゲージメント経営の本質といえるということです。 30年間、複数の事業を完走し、2度のイグジットを経験してきた立場から確信を持って言えます——エンゲージメント経営は、驚くほど楽しい挑戦です。あなたにも、その実感を届けたいと思っています。 無料相談はこちら ## よくある質問(FAQ) Q. エンゲージメントと従業員満足度はどう違うのですか? A. 従業員満足度は現状への評価(給与・環境・人間関係への不満のなさ)を示します。一方、エンゲージメントは「この組織のために自発的に貢献したい」という前向きな意志の強さを指します。満足度が高くてもエンゲージメントが低いケースは多く、両者は別の概念として計測・改善する必要があります。 Q. エンゲージメントサーベイを実施しても改善につながらないのはなぜですか? A. 最も多い原因は「見える化」で止まっているからです。調査結果を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、サーベイは課題を認識させるだけで終わります。データを現場の行動変化につなぐ仕組みを設計することが不可欠です。 Q. NPS(ネットプロモータースコア)とエンゲージメントはどう関係しますか? A. NPSは顧客(または従業員)が「この会社・サービスを他者に推奨したいか」を0〜10点で測る指標です。従業員向けに適用することで「この会社を友人に勧めたいか」というエンゲージメントの定量化が可能になります。さらにFRS™(2回目来店率)と組み合わせることで、スコアだけでは見えにくい実際の行動変化まで測定できます。 Q. 中小企業でもエンゲージメント改善の仕組みを持てますか? A. 持てます。グローバルSaaSは大企業向けで費用も高いですが、店舗規模・従業員数に応じた月額型の設計で中堅・中小企業でも導入できるサービスが増えています。スモールスタートでも継続的なPDCAを回せる仕組みを選ぶことが、長期的な成果につながります。 Q. 従業員エンゲージメントが上がると顧客満足度も上がるのですか? A. 相関が高いとされています。従業員の心理的リソースが充実している組織では、接客の質・提案の深さ・顧客への気づきが向上し、リピート率や口コミ評価の改善につながるケースが多く見られます。CXとEXを一体として設計することが、両方の改善を同時に実現する最も確実な道です。 その他の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - グループシンク(集団浅慮)とは −「みんなで決めた意思決定」が大失敗する理由− - 【コラム】顧客体験は「見極め」と「見立て」で決まる─合理×想像のCX設計─ --- title: 従業員のエンゲージメント向上のために、企業が大切にすべきものは社員同士の”友情”? date: 2015-06-18 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/255/ --- # 従業員のエンゲージメント向上のために、企業が大切にすべきものは社員同士の”友情”? 家よりも職場にいる時間の方が長いという人も多いかもしれません。大人になるほど友達を作るのが難しくなると言いますが、せっかく長い時間を一緒に過ごす職場の人たちと、うまくやっていきたいと思うのは自然なこと。それに職場に友人と呼べる存在や、価値観を共有できる仲間がいる方が、仕事のパフォーマンスやエンゲージメントが上がることも分かっているので、友達や仲間を大切にすることを常に心がけたいですね。 ## パフォーマンスやエンゲージメントに大きく影響する“友情“ 米世論調査企業ギャラップ(Gallup)が1000万人の顧客、300万人の従業員、20万人のマネージャーを対象に行った調査から確立したQ12©というものがあります。これは12の質問に従業員に1~5点(1が強い否定、5が強い肯定)で答えてもらうことでエンゲージメントの測定を可能とするものですが、10番目に「職場に親友がいる」という質問がありますが、親友の存在はエンゲージメントを高めるものであり、給料や福利厚生よりも大切で、生産性、安全性、顧客ロイヤリティ、収益性などの広い範囲にわたって良い影響をもたらすものだそう。(12の質問の内容をしりたい方は、こちらもどうぞ) ではどうやったら職場で友情が育まれ、エンゲージメントが高まるのでしょうか。 ## 従業員の友情を育むために企業ができること 企業ができることの一つに、従業員が社内で属することができるグループを設けるということがあります。 社内部活制度を活性化させるのも良い手です。例えばフェリシモでは好きなことを会社公認で行える部活動が盛んで、社員の3人に一人が参加。既存の組織や役割、上司や部下の関係を超えて挑戦することで人間関係に深みが出るのはもちろん、「女子DIY部」のように商品販売をしたり、新しい顧客の開拓をしたりと、事業化を視野に入れて活動しているため、パフォーマンスやエンゲージメントが自然と向上する仕組みに。 ダイバーシティが推進される昨今、従業員グループ(Employee Resource Group、以下ERG)の導入もオススメです。ERGの発案者はゼロックス創業者のジョセフ・ウィルソン氏。彼は世界で初めて普通紙複写機(コピー機)を発売しただけでなく、企業が社会の一員として社会問題に取り組むことの必要性を訴え、自ら率先して取り組みました。そんな彼は1960年代にアメリカで問題となっていた人種差別の問題に取り組むために、このようなグループを作り、黒人の従業員と共に平等な職場環境の実現を可能とするため、課題に取り組みました。 その後アメリカでこの取り組みが高く評価され、女性グループ、LGBTグループ、外国人グループ、障がい者グループなど、さまざまな多様性に基づいたERGが多くの企業で発足されていきました。これらグループでは、それぞれが抱える問題に取り組んだり、グループ・部門間の交流を図るイベントなどを開催することで、従業員一人ひとりがダイバーシティを尊重できる文化を育んでいきました。 ERGはその名の通り従業員から成るグループ、しかも同じような境遇にあり、同じような悩みを抱える人間から構成されるため、お互いの交流を通して絆が深まり、“親友”関係になりやすいのだとか。 ERGとエンゲージメントの相関性を示す研究結果はまだありませんが、強い関係性がありそうだということは明らかではないでしょうか。 ## 職場で“親友”と呼べる存在に出会うために従業員一人ひとりができること 仕事でも恋愛でも友達でも家族でも、あらゆる人間関係において見返りを求めず相手を大切にする心が、良い人間関係を生むと言います。「見返りを求めず」と言ってしまうとハードルが高くなるような気がしますが、そんなことはありません。 例えば笑顔で挨拶をする、意見を求める/相談する、褒める、愚痴や悪口を言わない、雑談をして相手のことを知る、など、普段のちょっとした言動が良い人間関係を生むきっかけになるはずです。 参考: http://www.orcnetworks.com/system/files/story/2011/5849/ergs_come_of_age_2011_study_pdf_30909.pdf http://www.gallup.com/businessjournal/787/collective-advantage.aspx http://w-kawara.jp/originality/company-with-the-club/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「働きがいのある企業100社」ランキングにランクインした企業から学ぶ、良い企業文化を作るための4つのポイント --- title: 従業員のネットワークとSNSを活用すべき35の理由 date: 2019-06-30 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/247/ --- # 従業員のネットワークとSNSを活用すべき35の理由 本日は、マーケティングからエンターテイメントまで、幅広く情報発信をしているビジネスコミュニティサイト「BUSINESS 2 COMMUNITY」の記事で見つけた、従業員のネットワークとSNSをビジネスに活用すべきだと思わせる理由を、35の調査結果を用いてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。 ## 【一般編】企業・ブランドが従業員のネットワークとSNSを活用すべき理由 1. 77%の人が「CEOがSNSでアクティブな企業・ブランドの方が、購入したいと思う」と回答 2. 55%の人がSNSでアクティブなCEOを「コミュニケーション能力が高いと思う」と回答、38%の人がSNSで非アクティブなCEOを「コミュニケーション能力が高いと思う」と 3. SNSを通して得た見込み客や潜在需要は、その他の手段で得たものの7倍コンバージョン率がアップする 4. 会社でのSNSの使用を禁止していた米企業の率は2010年が50%だったものの、1年ごとにその率が10%ずつ減っている(生産性が上がる、ネットワークが広がる、などの利点に企業が気づいてきているため) ## 【営業編】企業・ブランドがSNSを活用すべき理由 5. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当が、そうでない担当者より多く売る確率は78%高くなる 6. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当が、そうでない担当者よりノルマを達成する確率は23%高くなる 7. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当の10.8%が、「SNSを使って過去1年に5件以上の商談を成立させた」と回答 8. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当の54%が、「SNSを使って過去1年に最低1件の商談を成立させた」と回答 9. 営業ツールとしてSNSを使っていない営業担当より、使用している担当のノルマの達成率は23%高まる 10. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当のノルマ達成率は46%、そうでない営業担当の達成率は38% 11. 営業ツールとしてSNSを使用している営業チームのノルマ達成率は64%、そうでない営業チームの達成率は49% 12. 80%の人が「SNSでの存在感が大きければ大きいほど、自社の営業力も高まる」と考えている 13. 2/3の企業が「営業部門におけるSNS戦略がない」と回答 14. 93%の営業幹部が「ソーシャル営業に関する研修を受けたことがない」と回答 15. 53%の営業担当が「ソーシャル営業を成功させるための知識を得たい」と回答 16. 営業に関わる96%の人が週に最低一度はLinkedInを使い、こういったビジネス特化型SNSで平均6時間を費やしている 17. 営業ツールとしてSNSを使用している営業担当の50.1%が自分の時間の5~10%をSNSに費やしている 18. 営業に関わる21.7%の人が「ソーシャル営業を行っていない」と回答、内18.9%の人が効果が見えないからと回答、他45%はソーシャル営業の方法が分からないと回答 19. 77%の購買担当が「企業・ブランドの営業担当と話をするのは、自社で事前に独自調査をした後だ」と回答 20. 36%の購買担当が「企業・ブランドの営業担当と話をするのは、提携希望先企業・ブランドリストができた後だ」と回答 21. 84%の購買担当が「購入決定のきっかけとなるものは、推薦や紹介だ」と回答 22. 推薦や紹介の内容がポジティブであればあるほど、セールスの成功率が2~4倍高まる ## 【マーケティング編】企業・ブランドが従業員のネットワークとSNSを活用すべき理由 23. アポ取り電話が成功する確率は2.5% 24. 57%の購買担当が「企業・ブランドの営業担当と実際に話をする前に購入決定の意思を固める」と回答 25. 92%の購買担当が「面識のない人からのメールや留守番電話は削除する」と回答 26. 企業・ブランドのSNSでCEOがコンテンツ提供するよりも、従業員がコンテンツ提供した方がエンゲージメント率が8倍高くなる 27. 従業員の推薦や紹介は、CEOの推薦や紹介よりも2倍信憑性が高くなる 28. 従業員のSNSでのつながりは、企業・ブランドのそれより10倍広い 29. 「知り合いから勧められた製品・サービスを信頼する」と答えた企業・ブランドの購買担当の割合は33%、一般消費者の割合は90% 30. 企業・ブランドの公式SNSアカウント経由よりも、従業員個人のアカウント経由で発信されたブランドメッセージの方が、リーチ率が561%高くなる 31. 企業・ブランドの公式SNSアカウント経由よりも、従業員個人のアカウント経由で発信されたブランドメッセージの方が、シェアされる回数が24回以上増える 32. 98%の従業員がプライベートで最低一つSNSを使用していると回答し、内50%が自社に関する投稿をしていると回答 ## 【人事編】企業・ブランドが従業員のネットワークとSNSを活用すべき理由 33. 67%の雇用主と採用担当が「推薦や紹介で行った採用は、そうでない採用に比べて51%程度時間が短縮でき、経費の削減もつながった」と回答 34. 推薦や紹介で採用された47%の人がより仕事にやりがいを感じ、より長い期間その企業で勤務した 35. SNSに積極的な企業・ブランドでは…… ・57%の従業員がSNSを利用して売上に貢献する ・20%の従業員がより長い期間その企業で勤務する ・27%の従業員がよりその企業の明るい未来を描くことができる ・40%の従業員がよりその企業の競争力の高さを信じることができる ・にも関わらず、ほとんどの企業・ブランドでは従業員の74%のエンゲージメントが低いことが分かっている(ので、まず従業員のエンゲージメントを高めることが重要) これらの統計が私たちに教えてくれること、それは従業員が企業・ブランドの“推奨者”(会社の広告塔)となることの大切さとその効果です。「私の会社って最高!」と声を大にして言ってくれる推奨者を作るために重要なのが、「共感」と「愛着」です。なぜかと言えば、従業員が会社に対して愛着を感じるともに、将来像や価値観に共感することで、モチベーションと生産性が高くなり、会社から求められる以上の仕事をしようと努力し、会社の存続や成長に積極的に関わっていこうとする行動を起こすからです。 まずは自分の会社に推奨者と呼べる従業員がどれだけいるのか、調べてみてはいかがでしょうか? 推奨者の計測には、Net Promoter Score® (NPS®) が最適です。アップル、アマゾン、フェイスブックなど、全米売上上位500社のうち35%の企業が採用しているNPS®。もともと「自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるか」という顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、非常にシンプルで分かりやすい指標のため、最近では従業員のロイヤリティを見るために活用している企業も増えています。 従業員がただ満足しているだけではなく、友人や家族に「うちの会社って最高!」と思わず言いたくなってしまう企業になることを目指したいですね! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - アメリカのエンゲージメントがどう変わってきたか~メダリア主催 CXの今を知るExperience ’18 --- title: 従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)という役職が増えている理由 date: 2015-01-10 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/331/ --- # 従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)という役職が増えている理由 科学的な研究が進むことで注目が集まる「幸せ」 先日開催された第57回グラミー賞授賞式、ご覧になりましたか? ミュージックアワードの最高峰との呼び声高いこちらの賞を毎年楽しみにしている音楽ファンも多いはず。今年は新星サム・スミスの最多4冠獲得をはじめ、世界初披露となったポール・マッカートニー、カニエ・ウェスト、リアーナがコラボしたシングルのパフォーマンスなどがあり、話題と見所も盛りだくさんでしたよね。 でもエンゲージメントの視点から、とても気になるアーティストがいました。それが、3冠を獲得したファレル・ウィリアムス。彼のシングル『ハッピー』は米シングルチャートで10週連続1位を記録、世界175カ国のiTunes Storeチャートで1位を獲得、オフィシャル・ミュージック・ビデオ(以下MV)の再?生回数はYouTubeで2億3000万回超えを記録し、ファレル旋風が世界を席巻しました。本曲のMVは、世界各国バージョンでも制作され、NIGO?プロデュースの日本版MVには、ふなっしーや久保田利伸、氣志團などをはじめとする日本の多彩な顔ぶれが登場し、これ以外にもカバー動画が次々と作られるなど、ハッピーの輪は大きな広がりを見せました。 なぜ本曲がそこまでの大ヒットになったのか。それは、聴いているだけで心が軽くなるようなリズムはもちろん、タイトルにもある通り、「幸せだから手を叩こう」という内容の幸せをテーマにした前向きで明るい歌詞に元気をもらえるからでした。 昔は「幸せ」と言えば哲学的な考え方がメインだったものの、今や「ポジティブ心理学」「脳科学」「ウェルビーイング」などの分野において「幸福学」の研究が進み、より身近なものとなりました。結果興味・関心と意識が高まり、私たちはより現実的に幸せを追求するようになりました。ヨガや瞑想などを実践する人が増えたのも、ストレス減少や集中力アップなど、幸福度の増幅に効果があることが科学的に実証されていることはもちろん、自分自身でその効果を感じていることが関係していると思います。やはり私たちは皆幸せになりたいのです。だからファレルの『ハッピー』のように、幸せになれるものに心惹かれるのです。 ## チーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)はシリコンバレー生まれ? 幸福学は昨今、人材育成の観点でも積極的に取り入れられるようになりました。特にシリコンバレーのIT企業やスタートアップなどではこの傾向が強いのですが、そもそもグーグル人材部門、人材育成担当のチャディー・メン・タン氏が2012年のTED(下記動画参照)で、思いやりの実践が働くことの楽しさと利益を生むものであると、グーグルを例に紹介したところ、従業員の幸福度というコンセプトが注目されるようになりました。 さらに、「幸せを届ける会社」として知られているザッポスのCEOトニー・シェイ氏のベストセラー、『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』の中で、その企業文化が紹介され、社員の幸せを追求すると、それが顧客や取引先の幸せにつながるというシェイ氏の考え方に多くの企業が感銘を受けました。そこから派生した役職が従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)です。 ## 従業員の幸福度を測り、幸せな職場環境を作ることで得られる効果とは? 幸せを研究し、映画『happy -しあわせを探すあなたへ』の制作にも関わった心理学者、ソンジャ・ライウボマースキー博士らの研究により、「幸福度の高い従業員はそうでない従業員に比べ、生産性が30%、営業成績が37%、創造性に至っては3倍も高くなる」ということが分かっています。これが何故かと言うと、「幸せだ」と感じながら行動すると、やる気や学習能力といった作用を司る脳内の神経伝達物質、「ドーパミン」が分泌されて、脳はより効率的に働くからです。そのデータを証明するかのように、ザッポスのコンサルタントであり、幸せな職場づくりのスペシャリスト集団、デリバリング・ハピネス社によると、CHOを設けてから前年比で売上が40%増え、社員の定着率においては何と90%にまで上がった企業もあることが分かっています。だからこそ今、CHOを中心に、利益よりも従業員の幸せを優先させる企業が急増しているのです。 従業員が幸せに働ける環境を作るには、まず現時点での従業員の状況を把握することが必要です。それには従業員満足度やエンゲージメント、さらにはNPS®(ネットプロモータースコア)などの指標を用いて調査することが可能です。NPS®は本来顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、最近では従業員ロイヤリティを測るために活用している企業も増えています。CHOという役職を設けなくとも、その調査結果をもとに、従業員がやりがいと情熱と成長を感じられる職場づくりを考えてみませんか? 参考: http://www.forbes.com/sites/martinzwilling/2014/12/02/how-to-squeeze-productivity-from-employee-happiness/? https://hbr.org/2012/01/positive-intelligence? http://observer.com/2014/02/inside-bs-tech-jobs-what-a-chief-happiness-officer-actually-does-for-a-living/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - リッツ・カールトン流! スタッフのモチベーション向上術 --- title: 従業員の生産性、努力度、定着率や、企業の営業利益率を上げる、エンゲージメントに必要な4つの“E” date: 2015-08-28 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/214/ --- # 従業員の生産性、努力度、定着率や、企業の営業利益率を上げる、エンゲージメントに必要な4つの“E” **「エンゲージメント高く仕事に取り組むことができてはじめて、充実した人生が織りあがる」** **“A job has the potential to be at the heart of a great life, but only if its holder is engaged at work.”** と言ったのは、エンゲージメント調査を行っている米ギャラップのリサーチチームですが、まさにその通りだと思いませんか? 多くの人は、残業が少なくて定時で上がれる仕事だけを求めているわけではないと思います。自分は重要な仕事を担っている、会社に貢献している、と感じ、会社に対してオーナーシップ(所有者意識)を持ち、一緒に働く人と価値観を共有して仕事をしたいと思っているはずです。 それに、会社や会社のメンバーに強い絆を感じ、共感、愛着、帰属意識を持って情熱的に仕事に打ち込んでいる**エンゲージメントの高い従業員は、そうでない従業員に比べて、生産性が20%、努力の度合いが57%、定着率においては87%も高まる**ことが分かっています**。従業員エンゲージメントの高い企業の営業利益率は、そうでない企業と比べて約3倍高かった**ことも分かっています。従業員エンゲージメントが高くなると、その企業の利益率や顧客満足度もそれに比例して高まり、お客様が知人や友人に自社製品・サービスを勧めたり、リピーターやファンになる確率も高くなります。 ただし、従業員エンゲージメントを高めることに苦労している企業が多いのも確か。特に日本では、エンゲージメント高く仕事をしている人が34%(2013年調査結果)しかいないというのだから驚きです。 であれば余計に、企業は真剣に従業員エンゲージメントに向き合う必要があるのではないでしょうか。そこで今回は、従業員エンゲージメントの向上に欠かせないとされる4つの“E”をご紹介いたします。 ## 1. 従業員を活かす環境をつくる(Enablement/イネーブルメント) 従業員エンゲージメントを上げるためには、適材適所と働きやすい環境の提供が不可欠です。 従業員が不得意なことや興味のないことばかりやらされている状態では、当然のことながら生産性の高さ、努力度、定着率は下がるばかり。だから会社側は従業員一人ひとりの強みや興味を知り、それを最適な人材配置に活かすべきです。 また、多くの企業でよく見られるのが、電話対応に追われたり、急なミーティング参加を求められたりして、自分の業務に集中できない従業員です。これではどんなに努力をしても成果につながらず、空回りやフラストレーションを生むだけなので、働きやすい環境を提供できるよう、従業員の声を聞いて改善を重ねるべきです。 ## 2. 従業員を励まし労わる(Encouragement/エンカレッジメント) 励ましというのは言葉です。だからコストもかかりません! 部下や同僚の働きを認めたり、応援したり、感謝の気持ちを伝えたりと、そんなちょっとした励ましや労わりが、彼らの次の行動を起こし、求められる以上の仕事をしようとする努力につながります。 でもこんなに簡単なことなのに、できない人が多いと言います。それは、経験やプライドが邪魔してしまうから。でも自分を認めさせようとする必要はありません。相手のことを素直に認める姿勢を持っていれば、それが信頼と絆につながり、さらにエンゲージメントを高めるのではないでしょうか。 ## 3. 従業員の自主的な行動を支援する(Empowerment/エンパワーメント) 感動を呼ぶサービスで有名なリッツ・カールトンでは、「上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できる」、「セクションの壁を超えて仕事を手伝うときは自分の通常業務を離れることができる」、「1日2000ドル(約20万円)までの決裁権がある」、などの権限委譲がされているので、自分の判断で動き、お客様に期待以上のサービスを提供することが可能になっています。 こうして現場に権限を与えることで、迅速に柔軟にお客様のニーズやリクエストに応えることが可能になり、従業員もより良いサービスを提供しようと、業務改善や能力開発により前向きになります。もちろん権限委譲をするために、企業側は環境整備をする必要がありますが、やりがいを持っていきいきと働くきっかけをつくるはずです。 ## 4. 従業員にエネルギーを与える(Energy/エナジー) 従業員にエネルギーを与えることが、自ら進んで行動し、会社のために一層の努力を重ね、最高のパフォーマンスを引き出すきっかけとなります。そのために企業は次の従業員の4つのニーズに焦点を当て、どのようなサポート体制を取れるかを考える必要があります。 **① 身体的なニーズ:従業員の睡眠、食事、運動** **② 感情的なニーズ:従業員の貢献に対する肯定的な評価** **③ メンタル的なニーズ:従業員が集中できる環境、心の落ち着き** **④ スピリチュアルなニーズ:従業員の目的意識、会社や仲間に対する強い意識** 従業員エンゲージメントの向上に必要な4つの“E”、個人レベルでも、企業レベルでも意識してみてはいかがでしょうか。 参考文献: ① 『The Power of Thanks: How Social Recognition Empowers Employees and Creates a Best Place to Work』、Eric Mosley (著), Derek Irvine (著)、出版社: McGraw-Hill Education; 1版 (2015/1/6) ② 『The way we’re working isn’t working : The Four Forgotten Needs That Energize Great Performance』、Tony Schwartz (著), Jean Gomes (著), Catherine McCarthy Ph.D. (著)、出版社: Free Press; 1版 (2010/5/18) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「無印良品」がV字回復できたのは、挨拶や5Sなどの基本行動のおかげ? --- title: 従業員エンゲージメントが5%上がるだけで、営業利益率が○%も上昇?!  従業員満足度とエンゲージメントの向上は、売上・利益拡大の不可欠要素! date: 2014-10-17 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/363/ --- # 従業員エンゲージメントが5%上がるだけで、営業利益率が○%も上昇?!  従業員満足度とエンゲージメントの向上は、売上・利益拡大の不可欠要素! サービス・マネジメント研究の第一人者であるジェームズ・ヘスケットやアール・サッサーなどがハーバード・ビジネス・レビューで発表したのが、サービス・プロフィット・チェーン(Service Profit Chain、以下SPC)の論文。SPCとはサービス業における顧客満足度、従業員満足度、サービス、利益などの因果関係を示した下記のようなフレームワークのことです。 SPCの基本的な考え方としては、従業員が幸せな会社は成長が見込めるということ。上記の図の緑の部分はまさに従業員エンゲージメント、ピンクの部分は顧客エンゲージメントに置き換えることができますが、やはり従業員エンゲージメント強化を最優先で考えることが大事だということが分かります。では従業員エンゲージメントはどれだけ売上・利益の拡大に影響するのでしょうか。 ## 数字で見る従業員エンゲージメントの影響とは?(アメリカの統計・研究参照) - 調査対象となった2000人以上のうち53%が、上司に認められていると感じた会社では長く働きたいと思うと回答(従業員の定着は雇用・教育コストの削減や、売上・利益の拡大に不可欠) - 良質な従業員に代わる人を見つけるには、最大150,000ドル(約1600万円)のコストがかかる - エンゲージメントの高い従業員は、優秀な業績をもたらす可能性が2倍に、さらに、その中の3/4の者が期待をはるかに上回る働きをする - 従業員エンゲージメントが5%上がると、営業利益率が0.7%上昇する - 従業員の態度に5ポイントの改善が見られると、顧客満足度に1.3ポイントの改善が生じ、結果収益に0.5%の増加が生じた(アメリカの大手百貨店・シアーズの計測値) - 従業員エンゲージメントが大幅に増加した支店(5ポイント中0.2ポイント以上)に、16%以上の利益率の伸びが見られた(スタンダードチャータード銀行の計測値) - 64の企業を対象に行われた調査では、従業員エンゲージメントの高い企業は、そうでない企業に比べて年間純利益が2倍以上に - エンゲージメントの低い従業員は、高い従業員に比べて離職する確率が4倍高い こうして見ると、従業員エンゲージメント強化が良い結果をもたらすことは明らかですが、従業員エンゲージメント調査を行っても、結果を確認さえしない管理職の割合が何と27%、そして結果を見ても何の行動も起こさない管理職の割合が52%なのだとか! 調査結果の内容を理解し、従業員のためにアクションを起こし、結果を出すという前提がなければ全く意味がありません。こうして数字でその効果が表れるのにもったいないですよね。 ## 従業員の幸福度を増幅させて、従業員エンゲージメントを強化するには? **●社員一人ひとりを会社の主役にする** →会社側が一人ひとりの貢献を正当に評価する **●他部署で起こっていることを共有し、意見を募る** →会社の歯車ではなく、歯車を動かしているという感覚を与える **●会社で成長する場を与える** →責任のある業務を与えたり、業務に必要な資格試験を受験させる **●情報の透明性を高める** →上司が部下に対して自分の仕事で重要だと思うこと、チームの長期目標、チームの働きが会社にどのように貢献しているかなどを共有する **●帰属意識を持たせる** →チームを作り、それぞれのメンバーに帰属意識を持たせ、ポジティブで生産的なチーム作りを推奨する。例えばザッポスでは、自分のデスクだけでなく、チームの共有部分やチームのエリアのエントランスなどを自由に飾り、そのデコレーションを社内で楽しく競い合う “遊び”を取り入れている。こうすることで、他のチームメンバーとの会話、創造、遊びを楽しみ、きずなが深くなり、より帰属意識が深まる **●世間話を心がける** →頻繁に「飲みニケーション」をしなくても、普段の世間話を心がければOK。週末はどうだったのか? どんな音楽が好きなのか? そんなちょっとしたコミュニケーションを上司から持ち掛け、部下一人ひとりに興味があることを示すことが大事。 従業員を幸せにすることは、会社(管理職)の使命とも言えるかもしれません。同時に従業員を幸せにしようとする管理職側も幸せであることが大事。バランスの良い食生活、適度な運動、十分な睡眠、趣味の時間、家族・友人との時間、瞑想、ボランティアなどで心身を健康に保ち、従業員に還元していきたいですね。 引用:http://www.business2community.com/human-resources/making-employees-happy-save-millions-heres-0801753 http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/08/19/survey-finds-more-job-dissatisfaction-in-japan/ http://kokoro.mhlw.go.jp/nowhow/003.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 従業員満足度も顧客満足度も業績も上がる「エンゲージメント」を、経営の最優先課題としないなんてもったいない! --- title: 従業員エンゲージメントが高ければ、五月病もサザエさん症候群も怖くない? date: 2015-05-13 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/269/ --- # 従業員エンゲージメントが高ければ、五月病もサザエさん症候群も怖くない? 新年度が始まり、あっという間にゴールデンウィークも過ぎましたね。4月から異動、就職、転勤などで大きな変化があった方にとっては、ようやく新しい環境に慣れてきた頃でしょうか。でも、五月病にかかりやすいのもこの時期です。 五月病の原因には色々あります。まず、環境の変化に対応しようと一種の緊張状態になり、心身ともに大きなストレスを感じてしまうというのが一番の原因。他にも、新しい人間関係を築いていかなければならないストレス、職場の雰囲気に馴染めないという悩みなども原因に。また、思ったように自分の経験やスキルを生かすことができない、などのフラストレーションや挫折を感じてしまったり、希望していた部署や会社に所属できたことの達成感によるバーンアウト(燃え尽き症候群)が原因となることもあります。 実はこの五月病は日本特有のもの。そもそも4月が年度始めというのが日本特有のものというのが一番の理由なのではないかと思いますが、他の国では、落ち込んだりやる気をなくしてしまう時期というのは特定の月に限ったことではなく、人によって異なります。でも、休み明けの月曜日に「また1週間仕事か」と思って憂鬱になってしまう「ブルーマンデー症候群」は多くの国の人が経験したことがある様子。日本で「サザエさん症候群」と呼ばれる現象がこれに相当するでしょうか。 そんな五月病やサザエさん症候群といったメンタルヘルスの不調を防ぐために個人ができることは色々ありますが、企業はどのようなことができるのでしょうか。 ## メンタルヘルスの今 厚生労働省による「平成25年 労働安全衛生調査」によると、過去1年間においてメンタルヘルス不調により. 連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は約1割で、IT企業では約3割という数字になっています。メンタル不調は「ちょっと立ち止まって休もうよ」と心と体がSOSのサインを発している証拠。だから企業側には従業員が置かれている状況を受け入れ、カウンセラーや産業医などの専門家の力を借りて正しくサポートすることが求められます。 今年12月からはストレスチェックの実施が事業者に義務化されるため、これまで「取り組み方がわからない」「必要性を感じない」とメンタルヘルス対策を行っていなかった企業も、本気で対策を打たなくてはいけません。 ## 従業員エンゲージメントを強化して心身の健康を促進! ストレスチェックなどを行うことで、従業員の今の心の状態を把握し、早めの対策を打つことが可能となります。でも対策が必要なほどストレスを感じている従業員を見つけることに注力するより、心身ともに健康な従業員を育成することに注力した方がずっと効率も生産性もいいはずですよね。そこで、メンタルヘルス対策の前に、従業員エンゲージメントの強化に取り組んでみてはいかがでしょうか。 このような研究/調査結果があります。オランダとスペインの心理学者が共同で行った研究によると、エンゲージメントの高い従業員は、そうでない従業員に比べて心身の健康状態が高い傾向にあることが分かっています。また、タワーズワトソン社の調査によると、従業員エンゲージメントの高い企業の営業利益率は、そうでない企業と比べて3倍高かったことも分かっています。 では従業員エンゲージメント強化のためには、どうすれば良いのでしょうか? まずはじめに「従業員共感」を獲得することが必要となります。そのためには、企業のビジョンやミッションを従業員にしっかりと伝え、浸透する努力が求められます。? 同時に、従業員に自社を好きになってもらうこと、すなわち「従業員愛着」を獲得するために、優れた従業員体験を提供することが必要です。これは、この会社で働いてよかったと思えるような制度を構築したり、社員が一丸となれるようなイベントを行うことです。 ## 従業員エンゲージメントの測り方 従業員エンゲージメントを強化する前に、まず現状を把握しなければいけません。従業員エンゲージメントの計測には、Net Promoter Score® (NPS®) が最適です。アップル、アマゾン、フェイスブックなど、全米売上上位500社のうち35%の企業が採用しているNPS®。もともと「自社の商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるか」という顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、非常にシンプルで分かりやすい指標のため、最近では従業員のエンゲージメントレベルを見るために活用している企業も増えています。従業員がただ満足しているだけではなく、友人や家族に「うちの会社って最高!」と思わず言いたくなるほどであれば、エンゲージメントが高い証拠。 エンゲージメントの高い従業員というのは、幸福度や健康度が高くなるため、メンタルヘルス上の問題が起こりにくくなります。また、モチベーションと生産性の高さに加えて、会社から求められる以上の仕事をしようと努力をするため、会社にとってなくてはならない”人財”となります。 **エンゲージメントの向上=メンタルヘルスの向上+企業の成長** です。生き生きとした個人と組織づくりのために、今注目すべきは、エンゲージメントではないでしょうか。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - マーク・ザッカーバーグがFacebook本社に「フィルズコーヒー」を誘致した理由は従業員エンゲージメントにあり?! --- title: 従業員エンゲージメントとNPS向上のきっかけをつくる、「ブランド・パーソナリティ」への取り組み(事例あり) date: 2014-08-19 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/385/ --- # 従業員エンゲージメントとNPS向上のきっかけをつくる、「ブランド・パーソナリティ」への取り組み(事例あり) 企業が打ち出すミッションやビジョンというのは、その企業のブランドイメージそのもの。それらをつなげて考えることがない企業の方々もいらっしゃるかもしれませんが、ミッション・ビジョンとブランドは表裏一体。だからこそお客様はもちろん、従業員にも分かりやすく共感できるものでありたいですよね。 本日は企業のブランドイメージを定義する「ブランド・パーソナリティ」への取り組みを行い、従業員エンゲージメントとネットプロモータースコア(顧客推奨意向、以下NPS)向上につなげた企業の例をご紹介したいと思います。 ## ブランド・パーソナリティが従業員エンゲージメントにもたらすポジティブな影響 **ブランド・パーソナリティ**とは、それぞれのブランドを表現する時に用いる、人間で言えば性格や特徴のこと。人間と同じようにブランドを「現代的」「古風」「活発」「誠実」「独特」などの言葉で評価することを指します。例えばある自動車メーカーのブランド・パーソナリティが「センスが良い」だったとします。でもそれだけでは顧客が望む安心感や信頼感などは得られません。そこで、「安全性が世界最高水準」「環境に優しい」など別のパーソナリティを持つことで、顧客のニーズを満たし、共感と愛着を得ることができます。 イギリスのスムージーの売上高75%を誇る果実飲料メーカー、Innocent Drinksでは、従業員に対し、ブランド・パーソナリティの研修を行っています。 こちらの研修、スタートした当初から社名をもじって“innocentification”と社内では呼ばれています。”Innocent”には、「清らかな」「純粋な」「無邪気な」などの意味がありますが、その名の通り、純粋な会社の声を研修を通して学んでもらいたいという気持ちで開発されただけあって、研修の内容は明確でいたってシンプル。 新入社員は入社後数か月以内にこの研修を受けるそうなのですが、大胆ながらも親しみやすい同社のブランド・パーソナリティは分かりやすく、1週間の研修で社員にあっという間に浸透してしまうのだとか。同社の最初の社員であり、研修開発者のTom Fraine氏によると、こうして企業の目指す姿を共有することで求心力が高まり、それを会社の活動基盤としてベクトルを合わせて活動していくことが可能となり、従業員エンゲージメントも高まるのだといいます。研修を始めた当初からずっとメインで担当してきたのがFraine氏。そのせいかコンセプトもずれることがなく、教育コストの削減にもつながるのだとか。 同社は、創業たった13年で英国内シェア75%、15カ国への展開を実現するまでに至りましたが、**ブランド・パーソナリティの研修が従業員エンゲージメントにつながり、結果、従業員エンゲージメントフローの最終目的地にある「売上・利益の増大」と「持続的成長」が可能となった**と言えそうです。 ## ブランド・パーソナリティがNPSにもたらすポジティブな影響 ブランド・パーソナリティ研修というものを導入してみたいけれど、どれだけ効果が見込めるのが分からない、どうしたらいいのか分からない、という企業も多いのだとか。そこで、英ヴァージン・グループの一部門で、デジタルテレビ、インターネットなどを運営するヴァージン・メディアの例を見てみましょう。 ヴァージン・メディアではコンサルティング会社と協力し、コールセンターでのブランド・パーソナリティ研修を実施したところ、研修後は、お客様からの評価も上がり、**NPSが1%上昇するごとに、売り上げも75万~150万ポンド上昇**し、これまで経験したことのない効果が表れたため、会社全体での導入を決めたといいます。 お客様アンケートでは、「最近のヴァージン・メディアは、リチャード・ブランソン(ヴァージン・グループの創設者)のDNAが感じられるようになってきた」という嬉しいコメントも。ブランド・パーソナリティは企業の特徴や、社内風土・文化だけでなく、Appleのスティーブ・ジョブスのように、人としてのブランド力が大きいこともあります。だからこそ、ヴァージン・メディアがリチャード・ブランソンというブランド・パーソナリティを企業全体で表現できるようになってきたということは、お客様にとっても、会社にとっても、一番望ましい形なのではないでしょうか。 ## 「ブランド・ランゲージ」にも注目! ブランド・ランゲージとはブランド・パーソナリティの一部ですが、その名の通り、企業が発する言葉のこと。媒体向け、お客様向け、取引先向け、社内向けの文調・口調など色々ありますが、社内風土や文化が最も表れやすいといわれています イギリスの大手書店チェーン、Waterstonesでは、ブランド・ランゲージが非常にビジネスライクだったこと、不要な専門用語を多く使っていたことで、企業全体のコミュニケーション力が落ちていたことに気づき、それぞれの店舗らしさが出るよう本格的なテコ入れをしました。 同社がまず行ったのは、言葉を専門とするコンサルタントを招き入れたこと。彼らは従業員に心からの言葉でお客様とコミュニケーションをとることを薦めました。また本社も、それぞれの店舗にその店舗らしさが出るような表現を用いることを薦め、これまでチェーン全体で統一してきたお薦め書籍の紹介を廃止し、各店舗オリジナルの販促を任せるようになりました。これにより、以前は“顔が見えない大企業のチェーン店”から、より“親しみやすい近所のお店“へと変貌を遂げたといいます。今後は同社のウェブサイトも一新し、それぞれの店舗の特徴が出るような作りにする予定だということで、親しみやすさがますます増しそうです。 同社が気づいたのは、何百もある店舗で本社のマニュアル通りに店舗運営をしていては、どうしても機械的で冷たくなってしまう。でも本来ならお客様に、本を買うことを楽しんでいただき、「あの店が好き!」と思っていただくことが最も大事なのではないか、ということでした。 特に小売業やサービス業は、全てのタッチポイント(ブランドと顧客とのすべての接点のこと)において、共感と愛着を呼び、絆を深められるようにしておきたいですね。 ブランド・ランゲージの改善がお客様の心をつかんだという意味では、以前ご紹介したJALの取り組みにも相通ずるところがあるかもしれません→「JALのFacebookに見る、批判者・中立者を推奨者に変えるための取り組み」 引用: (引用元:http://www.marketingweek.co.uk/analysis/marketing-tactics/training/its-about-personality-how-to-train-staff-in-your-brands-characteristics/4010971.article) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 経済産業省「おもてなし経営企業選」選出企業に見る、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントのポジティブな連鎖 --- title: 従業員エンゲージメントにつながる「笑い」と「遊び心」 date: 2014-07-22 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/393/ --- # 従業員エンゲージメントにつながる「笑い」と「遊び心」 いつも締切に追われている、売り上げを達成しなければいけない等々、厳しい状況の中で、職場の雰囲気が何となく暗かったり、緊張感でピリピリしていたり、会話がなく妙に静かだ、なんてこともあるかもあるかもしれません。もちろん仕事は真剣に取り組むのが大前提ですし、従業員が無駄話ばかりをしていているのは問題ですが、「真剣に取り組むこと=効率アップ」というのが必ずしも正しいというわけではなく、ある程度の遊び心や従業員同士のコミュニケーションから生まれる笑いが職場によい効果をもたらすということが様々な研究で証明されています。 ## 「笑い」と「遊び心」が職場にもたらす恩恵 「笑いは万病の薬」という言葉が表すように、笑うことで血流がよくなり、リラックスと快眠をもたらすという健康面での効果はもちろん、仕事の面でもその効果は証明されています。「ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾール、ドーパミン、アドレナリンの血中濃度を下げ、仕事などで受けるメンタル面のストレスを和らげるのだとか。このストレスホルモンは生産性や創造性を低くしてしまうとも言われており、笑うことがどれだけ仕事の生産性や創造性に影響するかが分かります。また、ユーモアのあるコミュニケーションをとる上司のもとで働く部下のパフォーマンスは非常に高くなる、という研究結果もあります。 遊び心を職場に持ち込むことの効果は、「遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む『遊び』の効果」という本で見ることができます。「遊び」は、私達を様々な抑圧から解き放ち、視野を広げてくれるとても重要なもの、普段の生活に遊びを取り入れることで笑いに包まれ、心が穏やかになり、日常のストレスから解放されるとあります。またその**遊びを仕事に取り入れることで、人間関係がスムーズになり、創造性を高め、革新性の源泉となる**のだとか。本書の著者の一人である遊びについての研究のパイオニア、スチュアート・ブラウン博士の下記のビデオもぜひ見てみてください。大人になっても遊びを続けることが私達をより幸せにし、遊ぶことによって問題解決が図られることや問題解決能力が上昇することなどを見ることができます。 ted.com ## 成功と幸福=「笑い」と「遊び心」 以前「従業員エンゲージメントの高い『幸せ』な従業員が会社成功のカギ!」の記事でご紹介した「幸福学」の権威であるアメリカのビジネスコンサルタント、ショーン・エイカー氏が、自身の著書、『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論』で「仕事、健康、友情、人間関係、創造性、活力などすべての分野において、幸せが成功に先行する」と指摘していましたが、様々な研究結果や、ブラウン博士、エイカー氏の話をまとめると、成功と幸福の秘訣は笑いと遊びにある、と言えます。 『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』 『ファインディング・ニモ』などを生んだアメリカの映像制作会社、 ピクサーがいい例です。数々の大ヒット作品を生み出すピクサーのスタッフの創造力の源泉は、遊び心にあふれ、笑顔が生まれる楽しい職場環境にあります。自分の好きなもの、好きな世界に囲まれるピクサーの環境は、インスピレーションをもたらし、自由な発想力を高めてくれるもの。それがいい作品を生み、世界的成功につながったのだと言えます。 ## 「笑い」と「遊び心」と「従業員エンゲージメントフロー」の関係性 ピクサーの例を下記の「従業員エンゲージメントフロー」に置き換えてみましょう。ピクサーの遊び心と笑いにあふれた職場環境は、「優れた従業員体験の提供」や「従業員共感・愛着の獲得」にリンクしています。だからこそ「サービス品質向上」→「持続的成長」というポジティブなフローを生み出すサイクルへとつながっています。 以前とても自由な風土の企業に勤めていた時、月に1度か2度、会議室に皆で集まってコメディ映画を見たり、部署のメーリングリストで面白い動画を共有したり……ということが日常的に行われていました。今振り返ると、一緒に笑う機会が多かったことで部員間の関係もよく、疲れた心や体をリセットして「さて、またがんばろう」という気持ちの切り替えにつながっていました。 それぞれの企業風土によってどのような笑いと遊び心が従業員の共感や愛着を育てるのかも違ってくると思いますし、全ての企業がピクサーのような環境を提供するのは難しいかもしれませんが、笑いと遊び心の重要性を理解して、バランスよく職場環境に取り入れることで、顧客エンゲージメント強化につなげていきたいですね。 引用①http://umm.edu/news-and-events/news-releases/2005/school-of-medicine-study-shows-laughter-helps-blood-vessels-function-better#ixzz2qfYaJPA3 引用② http://www.psu.edu/ur/archives/BUSINESS/Humor.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントの高い「幸せ」な従業員が会社成功のカギ! --- title: 従業員エンゲージメントにも当てはめられる、サッカー代表チームが”団結力の素晴らしいチーム“になるためのプロセス date: 2014-06-19 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/404/ --- # 従業員エンゲージメントにも当てはめられる、サッカー代表チームが”団結力の素晴らしいチーム“になるためのプロセス 4年に1度のサッカーの祭典・FIFAワールドカップの開催に、「目指せワールドカップ優勝!」と日本の活躍に期待を寄せつつ、エンゲージメントという観点で注目したいのがアフリカ勢です。 今回のブラジル大会には、5か国が参加していますが、第1戦を終えた時点で1勝3敗1分けと、ヨーロッパでも活躍する巧い選手が揃っていても勝ちきれません。(唯一の勝利が日本の対戦相手のコートジボアールだというのが、ちょっと皮肉ですが、、、)個々の能力は高いのに、チームとなるとまとまりに欠けるイメージがありますよね。チームワークはスポーツでも企業でも絶対必要不可欠なもの。そこで、アフリカ勢のような“巧い選手のいるチーム“を、”団結力の素晴らしいチーム“に変えるためのプロセスに、下記「従業員エンゲージメント・フロー」の観点から注目してみたいと思います。 **チームの戦略は?** どのように守って、どのように点を取っていくのか? 監督はそんな戦術(目標)をチームメンバーと共有し、編成を決め、各ポジションにあったメンバーを配置していきます。例えば左サイドバックの選手でも時間帯によって、守りに徹するのか、攻めにでるのかチームの戦術に合わせて動かなければいけません。当然、他のポジションとの連携も必要で、明確な戦術があってはじめて、適材適所のチームを作ることができるのです。 **★これを従業員エンゲージメント・フローに置き換えると、「ビジョンやミッションの的確な伝達」や「従業員共感の獲得」ということになります。** **強みと弱点を知る** チームのことをくまなく把握すること、これはチームが飛躍するために欠かせないものです。各選手の強みや弱みを理解することは、チームの強みを活かす戦略を生み出すのにも役立ちます。例え選手に弱点があったとしても、それを認識することで、改善を試みたり、強みに変えられるような努力をすることもできます。例えば、ずば抜けて得点率の高いストライカーが、彼ほど技術力に長けていないストライカーに技術向上の指導をすることで、個人はもちろん、チームのレベルがさらに向上します。 **★これを従業員エンゲージメント・フローに置き換えると、「従業員エンゲージメントの強化」にある「サービス品質向上」や、「雇用・教育コスト削減」ということになります。** ** リーダーの集まるチームを作る** チーム編成、戦略、目標、強み、弱点を把握し、自分のスキルがチームに貢献していると知ることで、選手には自然とチーム全体に対する責任感や当事者意識が湧いてきます。すると、個々の選手は目標に向かって主体的・自律的に動くようになり、試合の結果やチームメイト、そして自分自身に対する責任を認識するようになります。結果これが、選手の自主性を高めると同時に、相互依存関係を深化させることにもつながります。 **★これを従業員エンゲージメント・フローに置き換えると、「従業員愛着の獲得」や、「従業員エンゲージメントの強化」にある「ボトムアップ型のサービス改善や新商品開発提案増加」や、「離職率の低下」ということになります。そして結果的に持続的成長へとつながっていきます。** 以上、いかがでしたでしょうか。FIFAワールドカップで盛り上がるこの時期、代表チームの団結力に注目しつつ、ご自分の組織の従業員エンゲージメントにも目を向けてみませんか? 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 高い顧客満足度を目指す、ピーチアヴィエーションの関西流顧客エンゲージメント&従業員エンゲージメント --- title: 従業員エンゲージメントに必要な管理者の”人間観” date: 2015-02-05 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/318/ --- # 従業員エンゲージメントに必要な管理者の”人間観” みなさま、これから、「エンゲージメント・フォーラム」にて原稿を執筆していく高見俊介と申します。 2009年夏、ソーシャルリスニングのプロジェクトで、ある米系外資系クライアントの支援を行っていたときのこと、筆者は「ソーシャルメディア上の口コミを分析することが重要なのは分かるが、決して安くはないコストをかけてまで、なぜここまで熱心に分析するのか」ということを疑問に感じていた。そのような中でクライアント担当者から「米国本社でNPSを指標とした顧客ロイヤルティマネジメントを行っており、ソーシャルメディア上のレピュテーションマネジメントはその一環である」ということを聞いた。(なお、当時の日本にはまだ、「ソーシャルメディア」や「リスニング」といった言葉そのものが認知されていなかった。) このことがNPSに関心を持つきっかけとなり、2010年2月にニューヨークで行われたトレーニングプログラムに参加し、NPS認定資格を取得した(ちなみに、日本人として初の資格取得者となった)。 現在は株式会社エンパスリンク代表取締役としてNPSを用いた顧客ロイヤルティマネジメントのコンサルティングサービスを行っており、従業員エンゲージメントの領域においては、トータル・エンゲージメント・グループ社と協業し、クライアントへの支援を行っている。本稿では、「NPSと従業員エンゲージメント」について、考察していきたいと思う。 *   *   * 顧客ロイヤルティ指標として利用企業が増えつつある「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」。導入かつ、成果を挙げている企業に共通しているのは、「従業員エンゲージメントの強さ」がある。 その傾向はとくに対人接客を基本とするサービス業において顕著だ。 サービス業ではヒト(接客)・モノ(商品)・ウツワ(施設・空間・環境)という3つの要素で顧客が感じる価値を構成すると言われるが、この中でもとくにヒト、すなわちスタッフと顧客との間のインタラクションが感動体験を創出する役割を担うことが多い。感動体験は顧客に近い現場で創出される。 全国のトヨタ販売会社の中で顧客満足度ナンバーワンの評価を得ているネッツトヨタ南国相談役である横田英毅氏は、サービス業において顧客を感動させる要因について自身の著書『会社の目的は利益じゃない(あさ出版)』でこう述べている。 *私はお客様がどのような違いに気づき、感動されているのかできるだけ詳細にインタビューしました。(中略)* *そして私が納得させられたのは次の二つの言葉です。* *「笑顔がいいですね」* *「みなさんやらされてないですね」* *そうか、内側から沸き上がってくるサービス精神でやりがいをもって働く人々がお客様を感動させるのだと、このとききづかされました。* この例からもわかるように、サービス業務において従業員エンゲージメントが重要な理由はここにある。 島津明人氏の著書『ワーク・エンゲージメント』(労働調査会)によると、「ワーク・エンゲージメントは、仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられる」としている。エンゲージした従業員は、情熱と創意工夫を伴った顧客対応を行うため、顧客に感動体験を提供する可能性が高まる。 ## 管理者の心構え 筆者も従業員エンゲージメントを目的としたプロジェクトに参画することがあるが、従業員エンゲージメントについて議論するとき、従業員の動機づけの方法論に関する議題に終始し、一方で管理者の心構えを見落としてしまっていることが多い。しかしながら、エンゲージした従業員を作りたいのであれば、まず先に管理者の心構えを変える必要がある。 従業員エンゲージメントを強化するに際し、経営層やミドルマネジメントが従業員の存在をどのように認識しているかが決定的に重要だ。ここでダグラス・マクレガーの「X理論Y理論」という考え方を紹介したい。 *X理論Y理論とは、**1950**年代後半にアメリカの心理・経営学者ダグラス・マクレガーによって提唱された人間観・動機づけにかかわる**2**つの対立的な理論のこと。* *マズローの欲求段階説をもとにしながら、「人間は生来怠け者で、強制されたり命令されなければ仕事をしない」とするX理論と、「生まれながらに嫌いということはなく、条件次第で責任を受け入れ、自ら進んで責任を取ろうとする」Y理論とがあるとその理論を構築している。* *X理論においては、マズローの欲求段階説における低次欲求(生理的欲求や安全の欲求)を比較的多く持つ人間の行動モデルで、命令や強制で管理し、目標が達成出来なければ処罰といった「アメとムチ」によるマネジメント手法となる。* *Y理論においては、マズローの欲求段階説における高次欲求(社会的欲求や自我・自己実現欲求)を比較的多く持つ人間の行動モデルで、魅力ある目標と責任を与え続けることによって、従業員を動かしていく、「機会を与える」マネジメント手法となる。* *(ウィキペディアより)* この「X理論Y理論」で隠された重要なメッセージは、「人はそのように扱えばそのようになるという原則」があるということである。つまり、「部下は管理者の人間観の鏡である」ということだ。よって、部下をどう管理するかという方法論以前に、「管理者自身の人間観が重要」ということになる(図表)。 ## 管理者の姿勢が従業員を変える 顧客接点において感動が生まれるのは、従業員の情熱や創意工夫が顧客に伝わるからである。 従業員は単純作業を行うだけの「労働者」でも、多少高度化された作業を正確かつ効率的に行う「機械」でもない。パスカルの“考える葦”ではないが、自発的に創意工夫を行う「人間」である。 従業員エンゲージメントを単なる掛け声に終わらせないためには、管理者が従業員を人間として大切にするという発想を持つことが必要とされる。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - トヨタ式”カイゼン”が、製品・サービスの質を上げ、顧客満足度を上げる?! --- title: 従業員エンゲージメントに真剣に向き合う企業が提供する「優れた従業員体験」とは!? date: 2014-07-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/391/ --- # 従業員エンゲージメントに真剣に向き合う企業が提供する「優れた従業員体験」とは!? アメリカ中西部地方にあるオハイオ州。日本人の私達にはあまりなじみのない土地かもしれませんが、世界初の飛行機を発明したライト兄弟、発明家のトーマス・エジソン、人類で初めて月への第一歩を記したアポロ11号船長のニール・アームストロングなどの出身地で、ロック好きにはたまらない「ロックの殿堂」がある場所でもあります。 さてそんなオハイオ州で注目したいのが、従業員エンゲージメントを高めるべく様々な取り組みを行う保険会社のWestfield Insurance。下記従業員エンゲージメントフローの開始点に「優れた従業員体験の提供」がありますが、Westfield Insuranceが提供する従業員体験は、優れているのはもちろん、とてもユニーク。その姿勢や取り組みに、“従業員満足度”を上げることの大切さを改めて実感しました。 ## 優れた従業員体験とそれがもたらす効果とは? Westfield Insuranceでは“Total Rewards program”と呼ばれる福利厚生を提供していて、これは単なる“おまけ”ではなく、**ワークライフバランス、業務のパフォーマンスとその評価、教育とキャリア開発を包括的に考えて実施**されているのだとか。その福利厚生は、社内フィットネスセンター、会社所有のゴルフ場、洗車・ドライクリーニングサービスなど多岐にわたります。まるでホテルのサービスのようでユニークですが、社内フィットネスセンターは心身のリフレッシュ、ゴルフ場はワークライフバランス実現、洗車・ドライクリーニングサービスは時間の有効活用などにつながり、福利厚生の「福利」が持つ「幸福と利益」、「厚生」が持つ「生活を豊かにすること」の真の実現を可能とします。 Westfield Insuranceの“Total Rewards program”には、社員教育、リーダーシップ育成、定期的な労働慣行の見直しなども含まれています。特にリーダーシップ育成に関しては多くの賞を受賞するほどの優良プログラムで、**優秀なリーダーの存在が、社員が互いに励まし合い、仲間を思いやり、連帯感を醸成する**ことを可能とします。また、人種や性別、国籍、年齢などを問わずに人材を活用し、多様性(ダイバーシティ)を活かす組織づくりも“Total Rewards program”の一つであり、**自分らしさやその存在価値が認められていると自覚することで、組織への帰属意識が高まり**、同時に様々な背景を持つ人々との信頼関係構築につながります。 ## 優れた従業員体験は必ず従業員エンゲージメント強化につながる! 2年毎にコンサルティング企業に依頼をし、約2300人の従業員を対象に従業員エンゲージメント調査を行っているというWestfield Insurance。そのスコアはとても高く、従業員エンゲージメントの高さが反映されているのが、年間4%という自主離職率。2013年のアメリカでの解雇などを含む全体の離職率は15.1%、自主離職率は10.4%となっていることから、離職率が平均よりも大幅に低いことが分かります。これは**従業員エンゲージメントの高さが離職率低下につながっている**という良い例です。 それもこれも、従業員のことを考えて作られた“Total Rewards program”があってのこと。Westfield Insuranceでは、**企業の成長のためには、従業員が会社とのつながりを感じ、自分の働きが評価されていることを知ることが重要**だと考えているそう。こういったビジョンが、「3年くらい働いて様子を見よう」と思われる会社ではなく、「腰を据えてキャリアを築きたい」と思われるような企業作りに反映され、社員の共感を得ています。 Westfield Insuranceを参考に、従業員に愛情と絆を感じて働いてもらうために会社ができること、改めて考えたいですね。 引用元①:http://www.cleveland.com/top-workplaces/index.ssf/2014/06/employers_turn_to_various_prog.html 引用元②:http://westfield.interactiveinvestorreports.com/human-resources 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【Facebook事例紹介】『舞台裏』を見せるFacebook(フェイスブック)マーケティングにみる3つの効果 --- title: 従業員エンゲージメントの高い「幸せ」な従業員が会社成功のカギ! date: 2014-06-24 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/402/ --- # 従業員エンゲージメントの高い「幸せ」な従業員が会社成功のカギ! ハーバード大学で10年にわたり「幸福学」を教え、幸せな企業づくりのスペシャリストとしてGoogle、コカ・コーラなどの大企業にそのメソッドを伝授しているアメリカのビジネスコンサルタント、ショーン・エイカー氏。彼の考える「成功」の概念は、一般のものとは正反対で、とても興味深いものです。 **★一般的な成功の概念:「努力をすれば成功する。成功すれば幸せになれる」** **★エイカー氏の提唱する成功の概念:「人は幸せな時に成功する」** エイカー氏によると、人が幸せな時に成功するその理由は、後ろ向きな感情やストレスなどに支配されてしまった脳よりも、前向きな考えに満たされた脳の方がパフォーマンス力が高く、勉強や仕事によい結果をもたらすからだそう。 この概念を会社に当てはめてみましょう。ありがちなパターンですが、社員が「何のためにこの仕事をしているのか分からない」という状態で、ただひたすら数値化された目標を達成するよう努力を求めるとします。何故なら一般的な考えでは、努力をすれば成功につながり、その成功が社員の幸せと幸せな会社づくりにつながるからです。ところが、社員が自分の仕事にやりがいや意味を見いだせず、馬車馬のように働く日々に不満を感じてしまうこのケースではどうなるでしょうか? 仕事へのモチベーションは低下し、その姿は周りの社員にも悪影響を与えるだけでなく、お客様に対しても笑顔と心のこもったサービスを提供することができなくなってしまいます。これでは幸せな会社づくりや成功はおろか、社員の努力さえ得られなくなってしまいます。 反対に、会社のビジョンに賛同し、愛着を持ち、幸せに日々仕事をする社員のいる会社だったらどうでしょう? 彼らは自発的に動きつつも、お互い励まし合い切磋琢磨しながら、会社の目標達成に有効なアイディアを出し、献身的に一丸となって取り組むことでしょう。幸せにイキイキ働く社員から生まれた業務・サービスは成功に結び付き、それが更なるモチベーションアップにつながり、プラスの連鎖を生み出すはずです。 従業員が幸せであるということは、会社のビジョンを理解し、共感できるということ。協力・尊敬できる仲間がいるということ。自分を大切にしてくれて、必要としてくれる会社の姿勢に愛着を感じられるということ。これがエイカー氏の「人は幸せな時に成功する」という考え方や、「従業員エンゲージメント」の考え方を反映するものです。社員が不幸せな会社がお客様を幸せにすることはできません。だからこそ、幸せな社員を生み出す「従業員エンゲージメント」は重要視すべきことだと思います。 最後に、エイカー氏が幸福と成功の意外な関係について語ったビデオをご紹介します。ユーモアたっぷりの彼のスピーチにあっという間に引きこまれ、「従業員エンゲージメント」とリンクさせて実践できる彼の考え方に納得する方もきっと多いはず。さすが「幸福学」の権威だけあって、彼は愛着や共感を生む“エンゲージメントのプロ”でもあるようです。 TED 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - <蔵出しレポート2>顧客エンゲージメント強化につながる顧客満足度、ロイヤルティ向上は、従業員エンゲージメントが出発点(NPS Conference 2014 in Miami) --- title: 従業員エンゲージメントを37%向上させた小松製作所に学ぶ、マネージャーが気を配るべき5つのポイント date: 2016-04-12 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/137/ --- # 従業員エンゲージメントを37%向上させた小松製作所に学ぶ、マネージャーが気を配るべき5つのポイント 最近従業員エンゲージメントに真剣に取り組む企業が増えてきました。以前はブラック企業として有名だった某企業も人事制度改革を行い、労働組合を新設したり、事業分野別にカスタマイズした評価・昇格・賃金制度を導入したり、研修制度を充実させたり、労働時間や勤務場所などについて裁量を持たせる「柔軟な働き方」を推奨したりと、長く働ける環境づくりやキャリアアップのサポートに力を入れているようです。 やはり人は、経営の4要素といわれる、人、物、金、情報の中で一番重要で、人財を大切に育てることが会社の成長につながる(従業員エンゲージメントの向上=持続的成長)ということに気づいている企業が増えてきている証拠です。 ## 従業員エンゲージメントの向上に成功した小松製作所 2012年の4月、建設機械の日本でのシェア1位、世界で2位を誇る小松製作所は、従業員エンゲージメント強化に乗り出しました。 従業員エンゲージメントを高めるのに行われたのは、マネージャー層が、イノベーションを起こす思考や発想を生むチームを作るための研修とワークショップ。なぜなら現場の従業員のエンゲージメントを左右するのは直属の上司だからです。 変化を起こすためには、そこで働く人が変わっていかなくてはいけません。特に従業員エンゲージメントを左右するマネージャー層は、自身のチームメンバーのエンゲージメントを高める方法を知らなければいけません。そこでマネージャー層が気を配るべきが、次の5つ。これがあることでチームのエンゲージメントとパフォーマンスは圧倒的に高まると言います。 **①信頼:** 信頼のもととなる安心や確信を感じることで、従業員というのは、よりリスクを冒すことに抵抗がなくなり、周りと情報共有をするようになり、イノベーションを生み出し、ぬるま湯に漬かったような状態をどんどん打破していくようになるということが分かっています。 **②モチベーション:** 必要最小限の仕事ではなく、新しい挑戦ができて成長できそうな仕事に対して、人はよりやりがいを感じ、一生懸命モチベーション高く取り組むものです。 **③変化:** 企業が大きくなれば大きくなるほど事業環境の変化のスピードというのは遅くなりがちですが、イノベーションに対応するために柔軟になることは必要不可欠です。 **④チームワーク:** 一人ひとりがオープンなコミュニケーションや密な連携を取ることで、より大きく難しい挑戦に踏み込めるようになります。 **⑤権限委譲: **現場の従業員を信頼し、権限を与えることで、より一人ひとりが自分の考えが必要とされていると感じるようになり、「やらされ仕事」が「自分の仕事」に変わり、仕事に価値を見出すことができるようになります。 これらを実践させる研修やワークショップを行うことで、小松製作所はエンゲージメントを半年で33%から70%へ、工場のパフォーマンスを9.4%向上させることに成功しました。 ## 従業員の愛着と共感を高めるための小松製作所の取り組み 従業員エンゲージメントというのは、従業員が企業に対して愛着を感じるともに、企業のビジョンやミッションに共感することで、自社の存続や成長に積極的に関わっていこうとする行動のことです。 小松製作所では、「安全・安心で、能力を最大限に発揮できる職場」を提供するための仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。各分野のプロフェッショナルとして活躍するための充実した教育研修体系を整えるだけでなく、柔軟性のある育児支援、介護支援、その他休暇制度を提供することで、「優れた従業員体験」を生み出し、従業員愛着の獲得へとつなげているように思います。 また小松製作所では、経営層を含むグループのすべての従業員が現場や職場で永続的に継承すべき価値観を“コマツウェイ”として共有してきましたが、2011年度にはコマツウェイの冊子を改定し、考え方、価値観の解説文をわかりやすくし、事例を追加し、さらにブランドマネジメントの考え方を追加。そして、従業員エンゲージメント強化に取り組んだ2012年度には、国内主要拠点及びグループ会社において、マネジメント層に対する説明会を実施。彼らが自ら、現場の従業員に日常業務を通して考え方や心構えを伝えるという活動を開始しました。こうしたビジョンやミッションの的確な伝達があったことも、従業員共感の獲得につながり、従業員エンゲージメントが向上したきっかけとなったのではないでしょうか。 参考: White Paper: Increasing Employee Engagement at Komatsu 小松製作所 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 実は日本には働く人に感謝する祝日はない?! でもエンゲージメントを高めるには必要かもしれない! --- title: 従業員エンゲージメントを国策にまでしているのはどこの国? date: 2024-11-07 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/355/ --- # 従業員エンゲージメントを国策にまでしているのはどこの国? エンゲージメント先進国と言われる欧米ですが、その中でも特に欧州のある国は、従業員エンゲージメントが政策にもなっているというから驚き! その前に従業員エンゲージメントについておさらいしておきましょう。 ## 従業員エンゲージメントとは? 従業員が自分が勤める会社のビジョンやミッションに共感すると共に、会社に対して愛着を感じることで、自社の存続・成長に積極的に関わっていこうとする姿勢のことです。こうした従業員の姿勢から生まれる行動は接客などのサービス向上をもたらし、それに比例して顧客満足度が向上し、持続的な売上の安定・伸長につながります。すると従業員のモチベーションがさらにアップし、より高い意識を持ってイキイキと仕事に取り組むというポジティブな循環が生まれます。 **<従業員エンゲージメントフロー>** 上記フロー図にもある通り、従業員エンゲージメント強化には、ビジョンやミッションをしっかり浸透させて共感してもらうこと、この会社で働いてよかったと思えるような制度を導入するなどして優れた従業員体験を提供するということが欠かせません。 この2つが得られると、サービス品質の向上、従業員からのサービス改善や新商品の提案が自然と増加します。また、離職率も低下し、勤続年数が長くなることにより、知識やノウハウの伝達が可能となり、その分雇用や教育にかかるコストが削減できるようになります。これが従業員エンゲージメントが強化されることでもたらされる効果です。 従業員エンゲージメントの強化は、最終的に顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大と持続的成長という結果につながります。 **一点注意したいのは、必ずしも、エンゲージメント=満足度、というわけではないということ**。例えば「会社が心地いいから好きだ」と満足度の高い従業員がいたとします。でもそこで終わってしまって、サービス・商品の提案などをしてイノベーションを起こすことができなければ、そこに成長や成功は見込めないですよね。だから従業員満足度が高かったとしても、最終的に企業の業績向上や持続的成長に結びつかなければ、エンゲージメントが高いとは言えません。 ## 首相が訴える従業員エンゲージメントの重要性 さて、従業員エンゲージメントを国策にしている国、それは…… ** ** イギリスでした! 2011年3月29日、デーヴィッド・キャメロン首相のもと「**従業員エンゲージメント・タスクフォース**(Employee Engagement Task Force)」と呼ばれる特別チームが結成されました。従業員エンゲージメントを高めることで、GDPを26億ポンド増加させるのが主な目的だそうです。 このチームのメンバーである民間企業と公共機関のビジネス・経済などのスペシャリストにより、「成功目指してエンゲージメントを高めよう(”Engage for Success”)という運動が始まりました。Engage for Successのホームページでは、従業員エンゲージメントを高めるためのアイディアやツール、事例などが多く紹介されています。さらには「さあ英国のみんな、エンゲージメントを高めよう!(”Come on Britain, get engaged”)というプロモーションビデオを制作(下記参照)、その中で **・従業員一人ひとりが発言できるようにしよう、その声に耳を傾けよう** **・僕たちは”人材”じゃなくて”人間”だということを認識してほしいんだ** **・職場をみんなが輝きたいと思う場所にしよう** といったメッセージを発信しています。 このチームを結成したキャメロン首相は、 ***「僕はこのタスクフォースを全力で支援したいと思う。なぜなら従業員エンゲージメントを強化することで、イギリスの持続的成長と、国民の幸福度を増幅させるという、最も大事な2つのことを実現することができるからだ。民間企業と公共機関のスペシャリストが集まったことで、きっと企業の経営者がエンゲージメント強化のためにできることを効率的に学べるはずだ」*** とコメント。 日本もGDPを上げようと思ったら消費税や輸出入など、考えなければいけない課題が色々ありますが、イギリス政府のように従業員エンゲージメントの強化に取り組み、国民の幸福と国の成長を促す試みも必要なのかもしれません。 引用:?http://mashable.com/2014/09/17/customer-service-success/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 新規顧客獲得コストVS既存顧客維持コスト --- title: 従業員エンゲージメント向上の最優良事例!? 米スターバックスが従業員の学費を負担する制度を導入! date: 2014-07-01 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/399/ --- # 従業員エンゲージメント向上の最優良事例!? 米スターバックスが従業員の学費を負担する制度を導入! 6月半ば、“Starbucks College Achievement Plan”(「スターバックス大学修了計画」)という制度の導入を発表した米スターバックス。これは、過去に例を見ない規模の「従業員エンゲージメント」強化施策になると言えそうです。 ## スターバックス大学修了計画の内容とは? - 週に20時間働き、大学入学の基準を満たす13万5千人の従業員が対象 - アリゾナ州立大学のオンライン講座を無料で受けられる - 制度の利用で大学を卒業した後、同社に残る義務はない 日本と違い、ローンを組んで学費を負担する学生の多いアメリカでは、特に学費が高騰している近年、多額の借金を背負ったり、中退せざるを得ない学生も多いのだそう。さらに就職難に直面し、「大学を出ても学位に見合った仕事がない」状態にあるアメリカでは、正社員での就職叶わず、アルバイトをする若者も多いのだとか。 そんな背景もあって、従業員にとっては救世主のような制度になると言えそうです。 ## 従業員との絆を深めるスターバックスの試み スターバックスが本制度導入に際し、ツイートしていたのがこのような所信表明でした。 **「私達の将来への投資は、(共に働く)パートナーへの投資から始まります」** 大学教育が受けられない、就職難の今将来が不安、といった従業員の悩みと真摯に向き合い、本制度を導入したスターバックス。同社最高経営責任者(CEO)のハワード・シュルツ氏は、従業員が希望と期待を抱き、それによってより優れた人材が育つことを望んでいる、と話します。シュルツ氏の想いから分かるのは、「人」こそが企業の成功にとって、最大の資産であることを理解しているということ。 だからと言って、制度利用時、同社が従業員に会社に残ることを条件としているわけではありません。でもきっと、この制度を利用して大学を卒業した若者は、従業員一人一人が人生を豊かに幸せに生きられるようにと取り計らう会社の姿勢に共感し、会社に対する忠誠心や愛着心といったロイヤルティ(エンゲージメント)が自然と高くなるのではと想像します。 これがまさに、スターバックスのツイートにもあった、会社の成功を引き起こすポジティブの連鎖の原点は従業員にあるということであり、下記顧客エンゲージメントフローの確立へとつながります。 日本では、ユニクロがパートやアルバイトの大部分を正社員化するという顧客エンゲージメント向上に貢献するであろう動きを見せましたが、大企業であれ中小企業であれ、従業員を大切なパートナーと捉え、まずビジョンやミッションの的確な伝達、優れた従業員体験の提供に力を入れるところから始めることが大切だと考えます。 (引用元:http://www.nytimes.com/2014/06/16/us/starbucks-to-provide-free-college-education-to-thousands-of-workers.html?_r=0) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - ユニクロは「従業員エンゲージメント」に舵を切ったのか?店頭での接客、顧客サービス革新 --- title: 従業員エンゲージメント強化に活用したい、今注目度大の「ゲーミフィケーション」 date: 2015-05-26 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/264/ --- # 従業員エンゲージメント強化に活用したい、今注目度大の「ゲーミフィケーション」 会社にとって人を雇うのは当たり前のこと。その形態は色々あるにせよ、多くの会社は従業員で成り立っています。従業員に給与や賞与を支払うことで、会計上は費用として計算されますが、皆さんは従業員を費用と考えますか、それとも資産と考えますか? アメリカの大手会計事務所が考えた企業の資産に、「5つの資産?」と呼ばれるものがあります。目に見える物的資産・金融資産と、目に見えない組織資産・人的資産・顧客資産です。従業員はこのうち人的資産に入ります。 ## 数字でみる従業員エンゲージメントの重要性 これからの時代、従業員を資産と考える企業がより成長するのではないでしょうか。なぜなら会社のビジョンやミッションに共感し、愛着を持って働くエンゲージメントの高い従業員は、そうでない従業員に比べて一層努力する確率は57%、生産性が高まる確率は20%、定着率は87%高まることが分かっています。また、従業員エンゲージメントの高い企業は、利益率や顧客満足度、顧客が知人や友人 に自社製品・サービスを勧める確率もそれに比例して高くなることが分かっています。 ただ、従業員エンゲージメントを高めることに苦労している企業が多いのも確か。世界全体で、高いエンゲージメントを持った従業員というのはなんと13%しかいないというのだから驚きです。 でもなぜエンゲージメントの低い授業員がそれだけ多いのかと言えば、大切なことが後回しにされているからです。本当ならもっと人材開発に時間を割くべきが、日々のタスクをさばくことや営業成績などの数字が優先されがちになれば、エンゲージメントが低くなるのは当たり前だと言えます。でも目に見えるところばかりにフォーカスするのではなく、従業員のモチベーションを高め、新しいスキルを習得する機会を設けることが、より一歩先を行き、エンゲー ジメントを高めるきっかけとなるのではないでしょうか。そのためにできることは色々ありますが、ここでは最近注目を集めているゲーミフィケーションに焦点を当てたいと思います。 ## 従業員教育に活用することでKPIが見えてくるゲーミフィーケーション **ゲーミフィケーションとは? **課題の解決や顧客ロイヤリティの向上に、ゲームデザインの技術やメカニズムを利用する活動全般。ゲームデザイン手法や仕組みを用いて問題の解決やユーザー契約などを獲得すること。例えば、既存のシステムやサービスへの、順位・可視化・ポイント・カード・バッジ・ミッション・レベルシステムの採用など。さらにゲームの要素を盛り込むことによって楽しみながら意図せずそれらと関わっていってもらうことが目的で行われる場合もある。 引用:Wikipedia ゲーミフィケーションは、次のような業績向上に直結するKPIを見つけやすくするものです。 ●ビジネスの優先事項と目標へのフォーカス ●協力しあう心に加え、足の引っ張り合いのない健康的な競争の促進 ●自主的な学びと知識共有の強化 ●従業員定着率と採用力の向上 ●新人研修の効率化 このような利点があることから、多くの企業が従業員をエンゲージするツールとしてゲーミフィケーションを取り入れ、パフォーマンスを高め、離職率の軽減に役立てています。従業員と顧客エンゲージメントが高まることで、実績に基づいた成果に240%の増加が見られるということも分かっています。ではゲーミフィケーションはどのようにエンゲージメント向上に役立つものなのでしょうか? ## 従業員をより効率的に教育するゲーミフィケーション 従業員がエンゲージするためには、従業員が実務や手順を知るところからはじめ、業務で得た知識を常に最新のものとしておく必要があります。研修はその場限りですが、学びは継続的であり、成長を促進するものであるということを忘れないでください。あなたの部下を見てみてください。成功するための知識をたくわえていると思いますか? 会社から得た知識を常に最新のものにしようと努力をしているのが見られますか? せっかく研修用の教材(オンデマンドなど)を用意したのに、なかなか活用できていないという企業も多いかもしれません。であれば、ゲーミフィケーションを盛り込んだシステムを使い、より従業員が積極的に楽しく学べる環境を整えてみてはいかがでしょうか。そうすることで、例え事業が拡大したとしても、新入社員の研修コストを削減できるだけでなく、ベテラン社員も常にスキルを磨くことができるようになるはずです。 ## パフォーマンスの高い従業員を知り、適切に努力を報いるゲーミフィケーション 高い成果が上がるように従業員の行動を改善するためには、現時点での従業員の能力を正確に評価し、実現可能な目標を設定することが必要になります。さらに、企業全体において一貫したパフォーマンスの測定を確実にしなければいけません。従業員の行動や報酬に対する反応を追い、KPIに対する現実的で測定可能な改善を促すことで、ゲーミフィケーションはパフォーマンスの高い従業員を特定するだけでなく、その働きに対する適正な評価(報酬)を与えることができるようになります。 ## エンゲージメント、離職率、コスト問題を解決するゲーミフィケーション 2019年までの離職率は23.4%にまで上昇するとアナリストは分析しています。だからこそ、やる気のない従業員のモチベーションを上げ、職場のエンゲージメントを高めることが今求められています。皆さんの会社には、売上報奨金やコンテストなど、従業員のモチベーションを上げるツールが色々あるかと思いますが、それらはKPIに本当に影響を与えているかどうか、見直してみませんか? 短期のコンテストからは、短期の行動の変化しか見込まれないという研究結果もあります。さらには、一般的な売上報奨金やコンテストは、チームというよりかは個人の働きを報いるものです。すると、従業員のモチベーションを長期にわたって維持するのは難しくなります。 顧客エンゲージメントを強化し、ビジネスのパフォーマンスを根本から最適化するために、長期的に行動の変化を起こしたいということであれば、価値の高い従業員のパフォーマンスを強化し、持続的成長に導く戦略の具体化が求められます。なぜなら、ゲーミフィケーションはビッグデータ分析、パーソナライゼーション、透明性から成り立つものなので、目標を達成するだけではなく、一人ひとりの働きを正当に評価し、リアルタイムでのフィードバックや報酬を提供することを可能とするからです。結果、従業員のエンゲージメントや定着率が高まると同時に、経費削減へとつながるのです。 **★こちらもあわせてどうぞ→「住民へのサービス向上と経費削減に成功したハワイのお役所サイト、取り入れたのはゲーム要素だった!」** 引用:http://www.bunchball.com/sites/default/files/Employee-Engagement-Bunchball-Solution-Brief.pdf 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「売る販売員」と「売れる店舗を作る店長」の共通点は聞き上手であること --- title: 従業員定着率と満足度を向上させるためにできること date: 2016-12-06 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/116/ --- # 従業員定着率と満足度を向上させるためにできること 従業員定着率・満足度はどの企業も**重要な経営課題**としてとらえるべきものではないでしょうか。 人事にとって、企業に最適な人材を見極め、確保することは課題の一部でしかありません。企業の持続的成長のために極めて重要なのは、**従業員定着率や満足度**です。ただ競合社会において、これは難しい課題でもあります。 企業にとって、従業員の長期的コミットメントを促すのに最も良い方法は、**従業員の価値を高める**ことです。企業が商業的価値を最大限に高めるために時間とお金を投資するのと同じ様に、従業員の価値も、社内・社外から見ても企業と同じような価値を持たせるべきではないでしょうか。 デジタルコミュニ ケーションツールやソーシャルメディアは、その企業で働くということが一体どういう意味を持つのか、といった従業員の心の内を共有することをより容易にしました。このように従業員が自由に考えを共有できる場所から**企業が従業員価値向上に活用できるヒントを得る**ことで、従業員満足度を高めることができるはずです。 ツールだけでなく、実際従業員と会社側で自由に考えを共有して対話を続けることで、両者間の長期的な関係を築き上げることも可能となります。インドのマイクロソフト社の人事部長であるRohit Thakur氏によると、**従業員のアイデアを聞く機会**を積極的に作ったことが、同社の成功につながったのだそうです。 さらにThakur氏は、 「多くのインド企業ではまたまだ厳しいヒエラルキーが存在します。でも私たちは、**フラットで協力し合う組織**を望んでいるのです。組織でのポジションに関わ らず、それぞれが素晴らしいアイデアを持っていることをお互いに認め、アイデア創出の機会を設けることで、起業家精神を持った**チャレンジ精神にあふれる人材**を育成することができるようになった」と説明します。 従業員に自由にアイデアを出させる会社の姿勢は、従業員満足度を高めるだけでなく、 彼らに「自分は大勢いる従業員の一人ではなく、大切な従業員の一人だ」と感じさせてくれるきっかけを作るのではないでしょうか。Thakur氏によると、 以上の取り組みを行うことで、インドのマイクロソフト社の従業員に**自主性や責任感を持たせる**ことができるようになったそうです。 ## 想いや目標の達成について意見を交わすことの重要性 従業員の責任感を導きつつ自主性を育成するその他の方法に、**従業員の評価の方法を変える**事があります。これは、上司が目標や改善点を指示する代わりに、従業員間で仕事に対する想いや目標の達成について会話ができる機会を企業側が設けるというものです。 また、マネージャーとの会議でも、従業員が自身の仕事の側面やアイデアについて話すことができる機会を設けるべきです。従業員が自由に考え方を伝えることができると感じられる企業は、定着率が高まりやすくなります。 また、人材サービス会社などのサポートを受けて人材開発プログラムをデザインするといったことも、従業員ロイヤルティの向上につながります。 さらに企業には求められるのは、昇進やキャリアアップについて**従業員とフランクに話せる関係**を築くこと。もちろん会社も従業員も、来年どころか5年先にどうなっているか確信を持つことはできません。だからと言って、自分の仕事に将来性がないと感じる必要は全くありません。ただし、目に見えない昇進の壁は従業員の流出につながる可能性があるので、マネージャーは従業員の価値を高めるための機会について**一人ひとりと話し合う**必要があります。 従業員満足度を改善するために、企業が**大量のデータを活用する**傾向も強まっています。HR分析は現在、採用プロセスと従業員満足度の洞察を得るために多くの企業で活用されています。そして定着率と従業員が離職や定着をするのかの分析を参考にすることで企業は従業員を満足度高く定着させる方法を知ることができるようになります。 従業員定着率・満足度を向上することは簡単なことではありませんが、それが最終的に**企業と従業員にプラスの効果**をもたらします。従業員の価値を高めることで、企業は幸せに働き、持続的成長に貢献する従業員を生む環境を作ることができるはすです。 ※この記事はENGAGE FOR SUCCESSの下記の記事を許可を得て翻訳・転載しています。 http://engageforsuccess.org/using-data-to-improve-retention-and-engagement **ENGAGE FOR SUCCESSとは?** 2011年3月29日、デーヴィッド・キャメロン首相のもと、従業員エンゲージメントを高めることで、GDPを26億ポンド増加させるために「従業員エンゲージメント・タスクフォース(Employee Engagement Task Force)」と呼ばれる特別チームが結成されました。このチームのメンバーである民間企業と公共機関のビジネス・経済などのスペシャリストにより、「成功目指してエンゲージメントを高めよう(”Engage for Success”)という運動が始まりました。Engage for Successのホームページでは、従業員エンゲージメントを高めるためのアイディアやツール、事例などが多く紹介されています。 URL: http://engageforsuccess.org/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 人を動かすためのコミュニケーションは簡単な工夫で実践できる! --- title: 従業員満足度と従業員エンゲージメントの違いを理解することが大切な理由とは date: 2019-11-25 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/16/ --- # 従業員満足度と従業員エンゲージメントの違いを理解することが大切な理由とは エンゲージメントという言葉が頻繁に取り上げられるようになったことで、「従業員満足度と従業員エンゲージメントはどう違うのか?」という疑問を投げかけられることが多くなってきました。そこで今回は、この両者の違いについてまとめてみました。似たような言葉なので、厳密に区別する必要もないと感じている方もいませんか? もちろん、言葉の意味そのものを明確に記憶することよりも、もっと重要なことがあります。 それは、経営者が従業員との関係をどのように捉えているかということです。従業員のためを思った施策が従業員の働く喜びに結び付いているか、それが離職率との関連性があるかどうかが大事ですよね。経営者の立場で考えたら、言葉の定義よりも、会社の課題解決につながるかどうかが大切ですよね。 この記事では、「従業員満足度と従業員エンゲージメント」の違いの説明から、会社の課題解決につながる考え方までを紹介したいと思います。 ## 従業員満足度と従業員エンゲージメントの違いとは この二つについて明確に定義づけられているわけではありませんが、次のように定義づけをすると比較的理解しやすくなると思います。 - 従業員満足度・・・従業員が、組織やマネジメント、仕事内容、職場の物理的環境や人間関係などについて、どのくらい満足しているかを示す指標。 - 従業員エンゲージメント・・・従業員が、企業や職場の同僚などに対して愛着、共感、信頼感を抱き、積極的に貢献したいと考えている度合い。 両者の違いをより浮き彫りにするために、少々大胆に表現するとすれば、次のように言い換えられるかもしれません。 「前者が、会社の様々な要素や機能に対して、どれだけ“**頭で満足**”しているかを測定する指標であるのに対して、後者は、それらの要素や機能を超えて、どれだけ“**心で満足**”しているかを測定する指標である」 これからは“情緒価値”が大切な時代と言われていますが、まさに従業員エンゲージメントが高い状態というのは、従業員の会社や組織に対する“情緒価値”が高い状態だと言えます。 従業員エンゲージメントが高い組織の場合、給与や残業など、待遇面での満足度が仮に高くなかったとしても、会社への愛着心や共感が強いために、より高い意欲を持って主体的に働く可能性が高いのです。 アミューズメントパーク業界でディズニーランドが競合他社を圧倒し続けているのも、コーヒーチェーン業界で、スターバックスが圧倒的なブランドを確立しているのも、従業員満足よりも、従業員エンゲージメントを高めることに注力しているからと言えば、イメージがしやすいかもしれません。 ## 従業員エンゲージメントは効果的な打ち手がみえてくる もう一つの違いは、従業員満足度調査よりも、従業員エンゲージメント調査の方が、その後、効果的な対策を打ちやすいということです。 従業員エンゲージメント調査の場合は、「**従業員エンゲージメント総合指標【eNPS(Employee Net Promoter Score)】**」という絶対指標があり、その絶対指標とそれぞれの調査項目との相関関係が明確にすることで、どの因子から改善するべきかの優先順位をつけやすいからです。 eNPSとは、世界のトップ企業5000社以上が導入する顧客ロイヤルティ指標「Net Promoter Score(NPS)」をベースに、従業員のロイヤルティ計測を目的として開発されたもので、「究極の質問」と呼ばれる二つの設問に対する回答から、従業員を3つの層に分けて分類するものです。 「究極の質問」は、 「いまの職場を、友人や親族に働く場所としてオススメする可能性はどれくらいですか?」 「会社が提供する商品やサービスを、友人や親族にオススメする可能性はどれくらいですか?」 の2問です。 この2つの設問の平均値が9点以上なら「推奨者」、7点から9点未満なら「中立者」、7点未満なら「批判者」とセグメントし、推奨者率から批判者率を引いた数値がeNPSの値となります。 そして、この2つの設問と同時に、「何をもって薦めたいのか?」という要素を挙げてもらうため、eNPSという絶対指標とそれぞれの調査項目との相関関係が浮き彫りになるという仕組みです。その結果、eNPSとの相関関係が高くて満足度の低い項目は、いち早く改善策を打つべき項目であることがわかります。 従業員エンゲージメント調査の時の質問は以下のように項目に分けることができます。 - 経営メッセージ・・・経営理念や社会性などに対する共感度を問う - コミュニケーション・・・情報をオープンにする文化があるかを問う - 組織体制・・・制度やルールの公正さなどを問う - 関係性・・・会社と自分やチームと自分の関係を問う - 成長・育成・・・能力発揮の風土があるかを問う 調査後、どこに課題があるのかを見つけ出し、改善すべき項目の優先順位を明確にし、一つ一つ対策を実施していけば、効率的に成果を上げていくことができるでしょう。 中堅中小企業にとっては、社員の流出を何としてでも食い止めたい時代。 リソースに限りのある条件面を充実させるよりも、従業員に“情緒価値”を感じてもらうかに注力をすべきではないでしょうか。 いち早く従業員エンゲージメント調査を実施し、課題を解決していきましょう! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - データを使用した従業員定着率とエンゲージメントの高め方 --- title: 従業員満足度も顧客満足度も業績も上がる「エンゲージメント」を、経営の最優先課題としないなんてもったいない! date: 2014-09-30 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/374/ --- # 従業員満足度も顧客満足度も業績も上がる「エンゲージメント」を、経営の最優先課題としないなんてもったいない! 欧米の成長企業が、経営の最優先課題として捉えているのが「エンゲージメント」。 **従業員エンゲージメント向上** **→** **業績向上** **→** **持続的成長** **顧客エンゲージメント向上** につながることは様々な企業で実証されているにも関わらず、イギリスでレストランチェーンの役員約100名を対象に行われたエンゲージメントに関する下記アンケート結果を見てみると…… データ参照元:CGA Peach / InMoment Customer Engagement Survery 2014 という結果に。 **従業員エンゲージメントを向上させることで、従業員の会社に対する愛着や共感が生まれ、それが製品・サービス向上や離職率の低下、そして顧客数・ファンの増加、売上向上や持続的成長へとつながる**ということは、皆さん理解している様子。それなのに、従業員エンゲージメントの取り組みを積極的に行っている企業はたったの16%、全く何もしていない企業が14%というのは驚きです。エンゲージメント先進国の一つであるイギリスでこの結果ということは、従業員エンゲージメントを追っていない日本の企業はもっと多いかもしれません。 レストランのような飲食業では、料理の質が高いことを期待してお客様は来店されます。だから、期待値の高い状態にあるお客様の感動を生むには、相当おいしい料理を出さなければいけないということ。でも例え料理が期待値通りでも、そこにスタッフの素晴らしい期待以上のサービスが提供されることで、期待値を超える感動と最高の顧客体験が生まれます。 行動心理学では、私たちの脳は「これはいい!」と思ったものをより楽しめるようにできていることが証明されています。だから実際お店の料理が他のお店と大差なかったとしても、最高の顧客体験の効果で、脳が「この店の料理はどこよりもおいしい!」と思い、それがファン醸成やリピート、家族・知人への口コミなどへとつながります。 だからお客様はもちろん、従業員が自社の製品・サービスに対して共感し、愛着を感じてもらうことで、絆を育み、エンゲージメントを築くことはとても大切です。 **「ではどうすればいいの?」** あくまで一例ですが、 ・人事部、マーケティング部、事業部などの各部門がデータの共有をする ・従業員感謝デーや報酬・表彰などの制度とKPIの相関性を理解する ・マネジメント層にも現場にもリアルタイムのフィードバックを提供する といった部分に注力した上で、従業員/顧客エンゲージメント強化のための2つの基礎、 **①ビジョンやミッションの的確な伝達** **②優れた体験の提供** に活かしてみませんか? シンクーでは企業のエンゲージメント強化のお手伝いをしています。もっと知りたい方は、弊社で提供しているebookをぜひ一度ご覧ください! こちらの記事もどうぞ→**「エンゲージメント」って何だろう?** 引用:http://www.peach-report.com/Latest/2529403/linking_guest_and_staff_feedback_a_major_opportunity_for_operators.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お客様の心をつかみ、コアファンの醸成につながる“接触”の心理学 --- title: 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/cs/5139/ --- # 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 エンゲージメントサーベイのツール選定で、最後の一押しが見つからない。そんな状況にある方へ、この記事は届けたいと思います。サーベイを実施するだけなら、どのツールでも形にはなります。ところが今は違います。データを取った後に「で、どう改善するのか」というアクションまで完走できるかどうかが、ツール選定の本当の分かれ目になっています。 弊社がこれまで多くの組織の伴走をしてきた実感として、エンゲージメントサーベイの結果が改善につながらない最大の理由は、ツールの機能不足ではありません。**調査から実装への「つなぎ」が設計されていない**ことです。従業員の声を集めるだけでは、消耗の実態を可視化するだけで終わります。判断基準・教育・称賛・PDCAへと変換する仕組みが伴って初めて、サーベイは組織改善のエンジンになる。この視点で5つのツールを比較しました。 **こんな方にオススメ** - エンゲージメントサーベイを導入済みだが、結果の活用方法がわからず改善が進んでいない方 - 現行ツールの分析機能に限界を感じ、乗り換えを検討している中堅〜大企業のCS・HR担当者 - 従業員満足度(EX)と顧客満足度(CX)を同時に改善したいと考えているCX責任者 **この記事を読むと…** - エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際の5つの評価軸が体得できます - 主要5サービスの特徴・強み・向いている組織が比較でわかります - 「調査→分析→改善アクション」まで完走できるツールがどれかを判断できます 選び方の基準 5サービス比較表 トータルエンゲージメントグループ wevox モチベーションクラウド Qualtrics リクルートMS どれを選ぶか よくある質問 ## エンゲージメントサーベイツールを選ぶ前に確認すべき5つの軸 ツール比較の前に、評価の軸を明確にしておくことが重要です。驚くほど多くの組織が「機能一覧」だけで選定を進め、導入後に「使いこなせない」という状況に陥っています。30年の経営実践から言えることは、ツール選定の本質は「何を測るか」ではなく「測った後に何が変わるか」を設計できるかどうかだということです。 ### ①測定設計力:何を・どう測るかが改善の起点になる エンゲージメントサーベイツールの第一の評価軸は、測定設計の精度です。NPSを中心に据えるか、独自のエンゲージメントスコアを使うか、あるいは行動変容(実際の来店・継続)まで測れるかによって、得られる示唆はまったく異なります。スコアが上がっても行動が変わらない、というケースは弊社の伴走経験でも頻繁に目にします。測定指標の設計そのものが、改善の出発点になるということです。 特に注目したいのは、「調査→推奨意向」だけで完結するツールと、「推奨意向→実際の行動(リピート・継続)」まで追えるツールの差です。弊社が開発したFRS™(フリクエンシー・リテンション・スコア)は、NPSを超えて2回目来店率という実際の行動を測る独自指標です。「好意を持っている」と「また来た」は別の話であり、その乖離を数値で把握できることが改善設計の精度を高めます。 ### ②分析・可視化の深さ:スコアの「理由」まで掘り下げられるか エンゲージメントスコアが下がっているという事実を知ることは出発点に過ぎません。**なぜ下がっているのか**、どの職場・どの業務プロセス・どの管理スタイルが原因なのかを特定できるかどうかが、ツールの実用価値を左右します。現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合が心理リソースを消耗させている結果であることがほとんどです。 AIによる自動分析、テキストマイニング、属性別クロス集計など、分析の深さはサービスによって大きく異なります。「スコアが表示される」レベルで止まるツールと、「この部署のこのマネージャーのコミュニケーションパターンが離職リスクを高めている」まで示せるツールでは、改善に使える情報量がまるで違います。 ### ③改善アクション支援:調査で終わらず実装まで完走できるか これが弊社の最も重視する軸です。従業員の声を集めるだけでは、消耗の実態を認識させるだけで終わります。改善アクションへの実装——判断基準・教育・称賛・PDCAサイクルへと変換する「型」がなければ、サーベイは消耗を可視化するツールにしかなりません。 ツールが「改善示唆を出す」だけなのか、「改善施策の立案・実行・検証まで伴走する」のかを必ず確認してください。コンサルティング支援が標準で含まれているか、ワークショップ形式のPDCA支援があるか。この部分が、導入後の成果に最も大きな影響を与えます。弊社のFactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型プログラムとして設計されているのも、この確信から来ています。 ### ④EX×CX統合:従業員体験と顧客体験を一体で見られるか 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなくスタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果です。この因果関係を組織として把握するには、EXとCXを同一プラットフォームで見られることが理想的です。EXサイロ・CXサイロが分断されたまま別々のツールで管理していては、真の原因特定は難しい。 グローバルの大手ツールではCXとEXを統合できるものもありますが、大企業向けのエンタープライズ価格設定になりがちです。中堅中小が現実的に導入・継続できる価格帯で同様の機能を提供しているサービスはまだ少なく、この軸が差別化ポイントになります。 ### ⑤導入・運用コスト:継続できる体制か 最後の軸は継続性です。どれだけ優れたツールでも、1回の調査で終わっては意味がありません。エンゲージメントは継続的に計測・比較することで初めてトレンドが見えてくるものです。初年度の費用だけでなく、2年目・3年目の運用コストと社内の運用負荷も評価の対象に含めてください。 ## 5サービス横断比較表と各サービスの詳細 以下の比較表は、先ほどの5軸をもとに整理しています。最終選定の前に、この表で全体像を掴んでから各サービスの詳細を確認することをお勧めします。 評価軸 トータルエンゲージメントグループ wevox モチベーションクラウド Qualtrics XM リクルートMS ①測定設計力 NPS+独自FRS™で行動まで計測 AIによるエンゲージメント指数(独自) エンゲージメントスコア(独自) NPS標準搭載・カスタム設問対応 組織診断・意識調査(標準設問) ②分析・可視化 NPS消耗要因の特定+改善余地を試算 AIによる組織状態の継続可視化 課題特定ダッシュボード 高度な統計分析・大規模データ対応 調査レポート提供 ③改善アクション支援 12週間PDCA伴走ワークショップ標準 継続計測中心(改善支援は別途) コンサルタントによる改善支援あり プラットフォーム提供(支援は別途) 研修・コンサルと一体化した支援 ④EX×CX統合 CX+EX同時可視化(同一基盤) EX特化(CX連携は別途) EX中心(CX統合なし) CX+EX統合(エンタープライズ向け) EX・組織診断中心 ⑤導入コスト感 中堅中小向け月額型・プロジェクト型あり スモールスタート向け 中〜大企業向け 大企業・グローバル向け プロジェクト型・要相談 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×EX・CX同時改善を完走できる伴走型SaaS 項目 評価 サービス名・公式 株式会社トータルエンゲージメントグループ ①測定設計力 ◎ NPS+独自FRS™で推奨意向→実際の行動まで計測 ②分析・可視化 ◎ 消耗要因の特定と改善余地の試算まで対応 ③改善アクション支援 ◎ 12週間FactBase Workshopによる伴走型PDCA ④EX×CX統合 ◎ YourVoice NEXTでEX・CX同時可視化(業界でも希少) ⑤導入コスト感 ○ 中堅中小向け月額型・プロジェクト型・EX伴走型を選択可能 株式会社トータルエンゲージメントグループの最大の特徴は、調査→分析→改善→検証のサイクルを一気通貫で完走できる設計にあります。多くのサーベイツールが「データを取ること」で役割を終えるのに対して、弊社はその先の「実装の型」を提供することに最も力を入れています。 YourVoice NEXTはAI駆動のUGCアンケート・NPS収集ツールとして、CXとEXを同一プラットフォームで同時に可視化できます。これにより「スタッフの満足度が下がったタイミングで顧客の再来店率も下がっていた」という因果関係を、数値で裏付けることができます。接客品質のばらつきが「スキル不足」ではなく「EX劣化のシグナル」だと実感した経営者は、驚くほど多いのが現実です。 FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)は、NPSスコアと実際の行動(リピート)の乖離を可視化します。弊社のシナジー事例ではNPSギャップ-54.8ptの発見から、年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示した実績があります。FactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型プログラムとして設計されており、サーベイの結果を「判断基準・教育・称賛・PDCA」へと変換するための実装サポートを標準で提供しています。 こんな企業におすすめ - サーベイ結果を経営改善に直結させたいCX・CS部門責任者がいる中堅〜大企業 - EXとCXを別々のツールで管理しており、統合的な改善サイクルを構築したい組織 - 「調査はした、でも何も変わらない」という状態から抜け出したい企業 ### wevox(ウィボックス)— リアルタイム継続計測でパルスサーベイを手軽に始めたい組織に 項目 評価 サービス名・公式 wevox(株式会社アトラエ) ①測定設計力 ○ AIによる独自エンゲージメント指数・パルスサーベイ形式 ②分析・可視化 ○ リアルタイムダッシュボード・AI組織状態分析 ③改善アクション支援 △ 継続計測が中心。改善施策立案は自組織で対応 ④EX×CX統合 △ EX特化設計(CX統合は別途対応が必要) ⑤導入コスト感 ○ スモールスタートがしやすい料金体系(公式サイトより確認) wevoxはパルスサーベイ形式による継続的な従業員エンゲージメント計測に強みを持つサービスです。AIが組織の状態を継続的に可視化し、トレンドの変化をリアルタイムで把握できる点が特徴です。国内導入実績が豊富で、「まずサーベイの運用習慣を組織に定着させたい」という段階の企業にとって、使い始めのハードルが低い選択肢と言えます。 一方で、サーベイの実施と可視化が中心の設計であるため、「分析結果をどう改善施策に落とし込むか」は自組織で設計する必要があります。人事・HR部門に改善施策を実行できる体制がある組織、または外部コンサルタントと組み合わせて使う場合に、より効果を発揮しやすいサービスです。 こんな企業におすすめ - まず継続的なパルスサーベイの習慣から始めたい組織 - HR部門に改善施策の実行体制がすでにある中堅〜大企業 - AIによるリアルタイムな組織状態の把握を重視する企業 ### モチベーションクラウド — エンゲージメント可視化とコンサル支援のワンストップを求める組織に 項目 評価 サービス名・公式 モチベーションクラウド(株式会社リンクアンドモチベーション) ①測定設計力 ○ 独自エンゲージメントスコア・業種別ベンチマークあり ②分析・可視化 ○ 課題特定ダッシュボード・スコア推移の可視化 ③改善アクション支援 ◎ コンサルタントによる改善施策立案・実行支援が充実 ④EX×CX統合 △ EX・組織改善が中心(CX統合の仕組みは別途必要) ⑤導入コスト感 ○ 中〜大企業向け(料金は公式サイトよりお問い合わせください) モチベーションクラウドは、エンゲージメントスコアの可視化に加えて、課題特定から改善施策の立案・実行支援までをワンストップで提供するサービスです。特に改善施策のコンサルティング支援が充実しており、「調査結果をどう活用するか社内でリソースがない」という組織にとって心強い選択肢です。業種別のベンチマークデータを持つため、自社の状態を業界水準と比較しながら改善優先度を判断できる点も評価できます。 組織改善のプロセスをコンサルタントと一緒に設計・実行したい企業、特に中〜大企業のHR・人材開発部門が主導する形での導入に向いています。ただし、EXとCXの統合的な改善サイクルを求める場合は、別途CX系のツールと組み合わせる必要があります。 こんな企業におすすめ - コンサルタントによる改善施策の伴走支援まで含めてワンストップで依頼したい組織 - 業界ベンチマークと比較しながら改善優先度を判断したい中〜大企業 - HR・人材開発部門が主導する組織開発を重視している企業 ### Qualtrics XM Platform — CX×EXをグローバル規模で統合計測したいエンタープライズ企業に 項目 評価 サービス名・公式 Qualtrics XM Platform(Qualtrics合同会社) ①測定設計力 ◎ NPS標準搭載・高度なカスタム設問・グローバル多言語対応 ②分析・可視化 ◎ 高度な統計分析・大規模データ処理・予測モデリング ③改善アクション支援 ○ プラットフォーム機能として改善ワークフロー設計可能 ④EX×CX統合 ◎ 単一プラットフォームでCX+EX大規模統合が可能 ⑤導入コスト感 △ エンタープライズ向け価格帯(中堅中小には費用負担が大きい傾向) QualtricsはCX(顧客体験)とEX(従業員体験)を単一プラットフォームで大規模に計測・分析できるグローバルリーダーです。NPS測定を標準搭載し、統計的に高度な分析機能と拡張性を持つ点で、エンタープライズ企業にとって非常に強力な選択肢です。グローバル展開している企業、多拠点での統合データ分析が必要な企業には特に向いています。 一方で、その機能の豊富さゆえに導入・設定・運用のコストも大きくなる傾向があります。一般的に言われているように、エンタープライズ向けのプラットフォームは中堅中小企業にとって費用対効果を得にくい側面があります。機能をフル活用できる専任チームや、グローバルでの大規模展開が必要な組織に最も適しています。 こんな企業におすすめ - グローバル展開している大企業でCX・EXを統合管理したい組織 - 高度な統計分析・予測モデリングを活用できる専任チームがある企業 - 大規模データを扱うエンタープライズ向けの拡張性を最優先する組織 ### 組織診断・エンゲージメントサービス(リクルートマネジメントソリューションズ)— 研修・コンサルと組み合わせた改善支援を求める組織に 項目 評価 サービス名・公式 組織診断・エンゲージメントサービス(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ) ①測定設計力 ○ 組織診断・従業員意識調査(標準設問ベース) ②分析・可視化 ○ 調査レポート・フィードバック報告 ③改善アクション支援 ◎ 研修・コンサルティングと組み合わせた実行支援 ④EX×CX統合 △ EX・組織開発が中心 ⑤導入コスト感 ○ プロジェクト型・要相談(料金は公式サイトよりお問い合わせください) リクルートマネジメントソリューションズは、組織診断・従業員意識調査に加えて、研修・コンサルティングとの連携による改善実行支援まで一体化して提供できる強みがあります。ブランド信頼性と豊富な導入実績を重視する企業、特に「改善施策の伴走支援込みで包括的に任せたい」というHR・人材開発部門のニーズに応えるサービスです。 組織診断の結果を受けて研修プログラムの設計・実施まで一気通貫でサポートできる点は、特に人材育成を組織開発の中心に据える企業にとって価値があります。継続的なパルスサーベイよりも、定期的な組織診断と研修の組み合わせを重視する場合に向いています。 こんな企業におすすめ - 組織診断と研修・コンサルティングをセットで依頼したいHR・人材開発部門 - ブランド実績と信頼性を重視し、包括的な改善支援を求める企業 - 人材育成を組織開発の中心に据えている中〜大企業 ## あなたの組織にはどれが合うか——ケース別の選び方 ここまで5つのサービスを比較してきました。最終的な選定は、組織の課題・規模・体制によって異なります。「機能が多いから良い」ではなく、「自分たちが完走できる仕組みが整っているか」で判断することが重要です。以下にケース別の推奨をまとめます。 ### EXとCXを統合して改善サイクルを完走したい組織は 「調査結果を経営改善に直結させたい」「EXとCXの両方を一つの仕組みで把握したい」というニーズには、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**が最も適しています。YourVoice NEXTによるCX×EX同時可視化、FRS™による行動ベースの計測、そしてFactBase Workshopによる12週間の伴走型PDCAという一気通貫の仕組みは、「サーベイを実施したが改善につながらない」という状況を根本から変えるための設計です。 特に、接客品質のばらつきやリピート低下に課題を感じている組織は、その原因がスタッフのスキル不足ではなくEX劣化にある可能性を、数値で確認してほしいと思います。弊社のFRS™事例で年間3,300〜5,000万円の改善余地が可視化されたように、現状の数字に隠れた改善ポテンシャルを発見することが、次の一歩を踏み出す契機になります。 ### まずパルスサーベイの習慣化から始めたい組織は 「サーベイ自体を組織に定着させることが最初のステップ」という段階であれば、wevoxのパルスサーベイ形式がスモールスタートとして適しています。継続的な計測の習慣が組織に根付いた後、より深い改善サイクルへのステップアップを検討するという順序も、現実的な選択肢の一つです。 ### 研修・コンサルと一体化した組織開発を重視する組織は HR・人材開発部門が主導し、研修プログラムと組み合わせた組織改善を包括的に依頼したい場合は、モチベーションクラウドやリクルートマネジメントソリューションズのサービスが向いています。ブランド実績と豊富な支援体制を重視する企業に特に適しています。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 弊社は1994年の創業から30年、複数の事業構築・イグジットを完走してきた実践の中で一つの確信を体得しました。それは、**従業員の消耗要因を特定し、アクションに変換する「型」がなければ、どんな優れたサーベイツールも調査で終わる**ということです。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、調査→分析→改善施策→PDCAの全サイクルを一気通貫でサポートします。YourVoice NEXTでCXとEXを同時に可視化し、FRS™で推奨意向と実際の行動(2回目来店率)の乖離を数値化し、FactBase Workshopの12週間で改善を実装する。この設計は、弊社がこれまでの伴走経験で得た「調査は消耗を認識させるだけで終わる」という現場の実態への答えです。 あなたの組織が今どの段階にいるのか。まずそこを一緒に確認させてください。相談だけでもまったく構いません。改善余地の試算から始める形でも、驚くほど具体的な次の一手が見えてきます。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな組織 - サーベイを実施しても改善につながらない状況を変えたいCX・CS部門責任者がいる - 従業員満足度(EX)と顧客満足度(CX)の両方を数値化し、連動して改善したい - 12週間のPDCA伴走型ワークショップで確実に組織改善を完走したい サービスラインナップの詳細を確認する YourVoice NEXT(AI駆動NPS収集・CX×EX同時可視化)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走)、FRS™(業種別2回目来店率計測)、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成)、CX Blueprint(ペルソナ・CJM設計支援)の5つのサービスを組み合わせて提供しています。詳細は公式サイトよりご確認ください。 無料相談はこちら — 改善余地の試算もご対応します ## よくある質問 エンゲージメントサーベイとパルスサーベイはどう違いますか? エンゲージメントサーベイは年1〜2回程度の包括的な調査で、組織全体の状態を深く把握することを目的とします。パルスサーベイは月次・週次など短い間隔で少数の設問を繰り返す形式で、トレンドの変化をリアルタイムで追うことに向いています。どちらが優れているというわけではなく、組織の課題と改善サイクルに合わせて選ぶことが重要です。継続的な状態把握にはパルスサーベイ、深い原因分析には包括的サーベイと、組み合わせて使う組織も増えています。 従業員満足度調査とエンゲージメントサーベイは同じですか? 概念的には重なる部分がありますが、焦点が異なります。従業員満足度調査は「今の仕事・職場環境に満足しているか」という現状評価が中心です。エンゲージメントサーベイはそれに加えて「仕事への主体的な関与度・熱意・組織への貢献意欲」まで測定します。エンゲージメントが高い状態は、単に「満足している」を超えて、組織のために自発的に動こうとする状態を指します。改善成果との相関という観点では、エンゲージメントの方がより業績との結びつきが強いとされています。 サーベイを実施したが結果を改善に活かせていません。どうすれば変わりますか? 最も多い原因は「調査→報告」で終わり、消耗要因を「判断基準・教育・称賛・PDCA」へと変換する「実装の型」がないことです。スコアを見ても、次に何をすれば良いかが組織に落ちていないため、現場が動けない状態が続きます。まず消耗の要因を特定し、それを具体的な改善アクションに変換するプロセスを設計することが先決です。弊社のFactBase Workshopは、この「調査から実装への橋渡し」を12週間でPDCAとして体得できる形で設計しています。 中小企業でもエンゲージメントサーベイツールを導入できますか? 導入できます。ただし、ツール選定の際は「大企業向けのエンタープライズ価格帯のサービスを無理に選ばない」ことが重要です。中堅中小向けに月額型・プロジェクト型の柔軟な料金体系を設けているサービスを選ぶことで、継続的な運用が現実的になります。弊社の場合、店舗数や規模に応じた料金設計で、継続しやすい体制を整えています。 NPSとエンゲージメントスコアはどちらを使うべきですか? 目的によって使い分けることをお勧めします。NPS(ネットプロモータースコア)は「推奨意向」という行動に近い指標で、顧客・従業員の双方に活用でき、グローバルで比較可能なベンチマークとしても機能します。エンゲージメントスコアは組織固有の設問設計に基づくため、社内の経年比較に強みがあります。弊社がNPSを軸にしているのは、顧客と従業員の双方に適用できるため、CX×EXの統合改善サイクルに最も整合性が高いからです。さらにFRS™で実際の行動(2回目来店率)まで測ることで、「推奨意向と行動の乖離」を発見できる点が独自の強みです。 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - 【コラム】クーポン辞めませんか? 〜クーポンからギフトへの転換〜 --- title: 必読『CXプロフェッショナルが最新情報を整理』ホワイトペーパーダウンロード date: 2022-07-29 url: https://total-engagement.jp/news/%e5%bf%85%e8%aa%ad%e3%80%8ecx%e3%83%97%e3%83%ad%e3%83%95%e3%82%a7%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%8a%e3%83%ab%e3%81%8c%e6%9c%80%e6%96%b0%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%92%e6%95%b4%e7%90%86%e3%80%8f%e3%83%9b/ --- # 必読『CXプロフェッショナルが最新情報を整理』ホワイトペーパーダウンロード --- title: 感動サービスの実現に向けて―なぜ従業員の内発的モチベーションが重要なのか date: 2015-03-05 url: https://total-engagement.jp/column/others/303/ --- # 感動サービスの実現に向けて―なぜ従業員の内発的モチベーションが重要なのか Hatchapong Palurtchaivong/Shutterstock.com 「我が社でもディスニーやリッツ・カールトンのような感動サービスを提供したい」 サービス業において感動サービスを目指す企業は多い。感動サービス実現の最大の担い手は従業員であり、彼らの熱意や創意工夫の源泉となる内発的モチベーション(※)の向上は極めて重要である。しかし、現実には、従業員の内発的モチベーション向上を経営課題として捉えている企業はあまり多くない。 本稿では、あらためてなぜ従業員の内発的モチベーション向上を経営課題として認識すべきなのかについて考察したい。 (※)金銭や地位などの外発的なモチベーションではなく、自分の内面からの意欲からくる内発的なモチベーション ## 従業員の内側から湧き上がってくるサービス精神 全国のトヨタ販売会社の中で顧客満足度ナンバーワンの評価を得ているネッツトヨタ南国相談役である横田英毅氏は、自身の著書『会社の目的は利益じゃない(あさ出版)』で、サービス業において顧客を感動させる要因は、「内側から沸き上がってくるサービス精神でやりがいをもって働く人々」にあるとしている。 「笑顔がいいですね」 「みなさんやらされてないですね」 NPSの観点では、顧客がこのような感情を抱くとき、ついつい9点、10点を付けたくなると言える。つまり、単なる顧客から推奨者に転換する”真実の瞬間”だ。 しかし、マニュアルによるオペレーション効率主義のもとで働く従業員では、顧客にこのような感情を提供することは難しい。マニュアルに縛られない、従業員の内発的モチベーションからくる”脱マニュアル”とも言える行動が顧客に感動を与えるからだ。 ## オペレーション効率と感動サービスの関係 そもそも、オペレーション効率と感動サービスとはトレードオフの関係にある。従業員の創意工夫を奨励し、マニュアル外の行動を取らせれば、オペレーション上のミスや非効率が発生する可能性もある。それは経営トップやマネジャーにとってはリスクであり、またその結果マイナスの評価をされる可能性があるという意味では、現場の従業員にとってもリスクになり得る。ではなぜこのようなリスクを冒してまで、これまでオペレーション効率を重視してきた企業が感動サービスの提供を目指すのか。もしくは、目指さなければいけないのか。その背景には、顧客ニーズの高次化と競争環境の激化といった切実な環境変化があると筆者は考える。 マニュアルによる効率的なオペレーションは、顧客に対して低価格、迅速さ、正確さといった価値を提供する。しかし、これらの”ものさし”では、顧客にとって競争相手との間に差異を見出すことは難しくなってきている。つまり、”サービスのコモディティ化”と呼ばれる現象だ。一方で、顧客は「特別な経験」という価値には喜んで価格プレミアムを支払う。スターバックスがドトールコーヒーといった他コーヒーチェーンストアよりも数百円高いコーヒーを売れるのは、単にコーヒー代としてだけではなく、居心地のいい場所、親しみのもてるスタッフといった、経験価値を顧客が認めているからである。これが『経験経済』と呼ばれる新しい経済システムの概念である(下図参照)。”脱コモディティ化”、つまり顧客に選ばれ、価格プレミアムを支払ってもらうこと―これが差別化要因としての「感動サービス」が求められる背景だ。またNPSは顧客が提供されたサービスを、「ただのサービス」か「感動サービス」か、どちらとして認識しているかを測定する指標であると言える。 ## 環境で変わる従業員の位置付け 経験経済という新しい経済システムの出現に伴って、企業の中で働く従業員の位置付けも変化している。コモディティ化されたサービスにおいて、単純作業を行うだけの「労働者」。そこからオペレーションを重視し、効率追求する上で必要なのが多少高度化された作業を正確かつ効率的に行う「機械」としての従業員。経験経済で従業員に求められるものは情熱や創意工夫である。なぜなら、顧客接点において感動が生まれるのは、従業員の内発的モチベーションからくる情熱や創意工夫が顧客に伝わるからである。したがって、経験経済では、パスカルの“考える葦”ではないが、従業員は自発的に創意工夫を行う「人間」として位置づけられる。このように従業員に求められる役割も時代とともに変化しているのである。 感動サービスの必要性を十分に理解しないまま、感動サービス実現の方法論だけを検討すると、変革に伴う様々な困難を目の当たりにしたときに、経営トップによる意思決定がリスク回避型になり、本当に重要な意思決定が行われなかったり、社内でのコンセンサスが中途半端なものとなってしまい、現場スタッフを巻き込めなかったりして、結果として感動サービスが単なるスローガンになってしまいがちだ。よって、感動サービスの必要性を理解した上で、どのような方法論を取ればそれが実現可能なのかを考える―この順序が大切だと言える。 感動サービスの必要性を理解したとすると、次に、どうすればそれを実現できるのか。そのカギとなるのが従業員の内発的モチベーションだ。次回は従業員の内発的モチベーションのアプローチについて考察してみたい。 関連記事 / Related - 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eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 人間の「幸福感」はウェアラブルセンサーで測定できるか? --- title: 成功する中小企業のイノベーション事例と顧客理解 date: 2024-09-02 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/3917/ --- # 成功する中小企業のイノベーション事例と顧客理解 現在、成功している中小企業をベンチマークしてみました。 その多くは製品のユニークネスや特別な技術、そこでしか無いロケーションではなく、顧客体験のリデザイン(再構築)から活路を見出している企業しかありませんでした。その成功例と顧客体験の関係をみてみたいと思います。 ## 地域資源を活かした商品開発と顧客理解 中小企業が市場で成功するためには、独自のイノベーションが重要です。その中でも、顧客理解がイノベーションの基盤となることが多くの成功事例で証明されています。例えば、ある地方の食品メーカーは、地元で採れる食材を使った健康志向の商品を開発し、市場を開拓しました。この成功の背景には、消費者の健康志向が高まっているという顧客のニーズを深く理解していたことが挙げられます。 この企業は、消費者が何を求めているかを考え、彼らのライフスタイルや価値観に合致する商品を開発しました。具体的には、健康に対する意識が高い消費者に対して、無添加のジュースやスムージー、現代風にアレンジされた発酵食品などを提供し、地域の伝統を尊重しながらも現代のニーズに応える商品を展開しました。これらのことは、商品開発がメインに考えられてしまいますが、大事なことは顧客が誰で何を求めてくれているのかを、全社的に理解することです。そしてその理解に基づき、製品化サービス化を行える技術や運営できる組織があることが重要です。これにより、顧客にとって身近で信頼できるブランドとしての地位を確立しました。顧客のニーズを理解し、それに基づいて商品開発を行うことが、競争の激しい市場で成功を収めるための鍵となります。 ## 技術革新と顧客理解によるプロセス改善 技術革新を通じて中小企業が競争力を強化する際にも、顧客理解が重要な役割を果たします。例えば、ある中小製造業者は、自社のサービスを購入いただける顧客像を明確することにより、新しいブランディング、販路開拓を行いました。この取り組みが成功した背景には、顧客が求める品質基準をしっかりと把握していたというこれまでの企業の底力があったことのより実現しました。 この企業は、顧客が製品に対して何を期待しているのかを顧客ヒアリングや顧客分析から言語化することにより理解ました。その結果、新ジャンルへの挑戦が可能になりました。さらに、顧客ニーズに即したオーダーメイドの製品を迅速に提供する体制を整えることで、顧客満足度を高め、国内外からの受注が増加しました。技術革新と顧客理解の融合により、企業は顧客に対して一貫した高品質なサービスを提供し続けることができます。 ## 新たなビジネスモデルと顧客理解の融合 ビジネスモデルのイノベーションも、顧客理解を基盤として成功しています。あるサービス業の中小企業は、顧客のライフスタイルやニーズを深く理解し、定期購入型のビジネスモデルを導入しました。これにより、安定した収益基盤を築きながら、顧客ロイヤルティを高めることに成功しました。 この企業は、清掃サービスは現在は競合も多く、完全なレッドオーシャンとなっている業界です。この企業は現在の顧客が継続的にサービスを利用する理由や期待する価値を徹底的に分析しました。例えば、オフィスや住宅の清掃サービスを提供する企業では、顧客が定期的な清掃を必要としている背景に、清潔な環境を維持したいという強いニーズがあることを理解しました。このニーズに応えるため、事前定期訪問サービスを提供し、顧客の負担を減らすだけでなく、企業にとっても安定した収入源を確保することができました。 さらに、このモデルは、顧客との長期的な関係を築くための重要な手段となり、顧客満足度を高めると同時に、新規顧客の獲得にも寄与しました。顧客理解を基にしたビジネスモデルの構築は、中小企業が持続的な成長を実現し、競争力を維持するための強力な戦略となります。 ## 顧客理解がイノベーションを支える これらの事例から明らかなように、成功する中小企業のイノベーションには、顧客理解が不可欠です。顧客のニーズや期待を正確に把握することで、企業は競争の激しい市場で差別化を図り、独自の価値を提供することができます。特に中小企業にとって、顧客理解は柔軟な発想と迅速な行動を支える基盤となり、変化する市場環境に適応するための重要な要素です。 TEGでは、顧客理解を深めるためのCX(顧客体験)戦略を通じて、中小企業のイノベーションを支援しています。顧客の声を取り入れ、サービスや製品を改善し続けることで、企業は持続的な成長を実現し、競争力を高めることができます。顧客理解を基盤としたイノベーションは、企業の未来を切り拓く強力な武器となるでしょう。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - バズワードをバズワードで終わらせない ~オムニチャネルとカスタマージャーニーの本質を理解しよう --- title: 成功する中小企業のイノベーション事例と顧客理解 date: 2024-09-02 url: https://total-engagement.jp/news/%e6%88%90%e5%8a%9f%e3%81%99%e3%82%8b%e4%b8%ad%e5%b0%8f%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%ae%e3%82%a4%e3%83%8e%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e4%ba%8b%e4%be%8b%e3%81%a8%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e7%90%86/ --- # 成功する中小企業のイノベーション事例と顧客理解 --- title: 成功への鍵- オペレーションからクリエーションへのシフト date: 2023-05-09 url: https://total-engagement.jp/column/biz/2830/ --- # 成功への鍵: オペレーションからクリエーションへのシフト 今年のコロナ制限の無いゴールデンウィークは、多くの人々が外出を楽しむことができ、観光地や近所の公園には賑わいが戻りました。報道でも接客業に従事する店舗や施設は、大忙しの状況たったようです。 デジタル化が進む今、直接お客様と接する店頭は顧客体験を高める上でも非常に重要です。お客様の声を活かして、改善する取り組みが今後も増えていくことが期待されます。 ただ、私達が調査のお手伝いを行っている中で気になる点があります。 ## 超多忙な現場マネジャー 国内企業の現場マネジャー職の方たちが非常に忙しい状況であるということです。 売上管理からスタッフの出退勤管理、本社への報告、現場でのミーティング、そしてスタッフが足りなければ自分が現場に入るなど、管理業務が多岐に渡っています。これまでの現場マネジャーは、現場業務が一通り分かり、現場経験が豊富な人材が求められていました。現場では何でも出来るスーパーマンのようなマネジャーが理想像とされていた時代もありました。 しかし、そのようなマネジャーは業務が多くストレスフルであるため、心労や過労で体調を崩すこともあります。何よりも避けなければならないのは、抜けられてしまうことで戦力がガタ落ちになります。組織にとって大きな損失となります。 マネジャーの方のスキルは、現場業務のオペレーション能力重視であることがよくありました。オペレーションで時間を取らて、現場スタッフとのコミュニケーション不足になるケースもあります。当社のEX調査(従業員調査)でも、退職理由の第一は「コミュニケーション」になることがあります。これは現場マネジャーがオペレーション過多で、スタッフとのコミュニケーションや考える時間が取れないことが原因ではないでしょうか。 ## オペレーションからクリエーションへ 本来、現場マネジャーの仕事は店舗オペレーションを的確に運営し、顧客体験価値の最大化を目指すべきです。そのためには、単にオペレーションを回すことで忙殺されるのではなく、店舗がどのように機能すれば体験価値を最大化できるかをスタッフとともに考える「クリエーション」が重要になります。 クリエーションとは新しい顧客体験の創出に他なりません。そのためにはマネジャーだけが考えるのではなく、スタッフの力や能力を最大限に引き出せるような雰囲気作り、育成、ビジョンの浸透などがメインの仕事にしていかなければなりません。 マネジャーの時間をどれだけオペレーションからクリエーションにシフトできるかが、今後の成功への鍵になると考えます。マネジャーがクリエーションに余裕を持ち、スタッフ全員で顧客体験価値を高められる店舗がお客様の支持を得られるのではないでしょうか。 現場マネジャーがクリエーションに取り組むためには、業務の効率化やタスクのリバランスが求められます。例えば、デジタル化を活用して売上管理やスタッフの出退勤管理などの業務を効率化することで、マネジャーの負担を減らすことができます。また、スタッフにより多くの責任を与え、チームで協力して業務をこなすことで、マネジャーの負担を分散させることができます。 最後に、組織全体でクリエーションへのシフトを進めるためには、上層部からのサポートが不可欠です。経営陣が現場マネジャーに対してクリエーションの重要性を認識し、それを推奨・支援することで、組織全体のパフォーマンスが向上することでしょう。 ## 会社全体としての取組 オペレーションからクリエーションへのシフトは、顧客体験価値の向上や従業員満足度の向上に大きく貢献します。成功への鍵を握るこのシフトを実現するために、現場マネジャーはもちろんのこと、組織全体で取り組みが必要です。 まず、組織としてクリエーションの重要性を理解し、共有することが第一歩です。次に、現場マネジャーに充分な研修やサポートを提供し、新たな役割に適応できるように支援することが重要です。そして、現場スタッフにもマネジャーと協力し、アイデアや意見を積極的に提案するように働きかけましょう。 このようにして組織全体がクリエーションに取り組むことで、顧客体験価値の向上だけでなく、従業員満足度も高まります。これにより、従業員のモチベーションが上がり、組織全体の生産性や売上も向上することが期待できます。 また、オペレーションからクリエーションへのシフトには、顧客に対する敏感さや柔軟性も必要です。顧客ニーズや市場状況が変化し続ける現代において、柔軟に対応できる組織は競争力を維持し、成功を収めることができます。 オペレーションからクリエーションへのシフトを成功させるためには、継続的な取り組みが大切です。組織は常に成長し続けることを目指すべきであり、そのためには定期的な評価やフィードバック、改善が求められます。組織全体が一丸となってクリエーションに取り組むことで、次代の成功をつかむことができるでしょう。 一度、店舗の実力を、売上からではなく顧客との関係からみられてはいかがでしょうか。 当社では現場の状況やその結果から育成を導き出す「FACT based WorkShop」という診断+研修プログラムがあります。是非こちらもお読みください。 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop(ファクトベースドワークショップ)」 の紹介 関連記事 / Related - 【コラム】店長研修とエンゲージメント:現場から変わるCX経営 - 【コラム】感情労働と顧客体験 - 【コラム】タイミー上場についてCX視点から考える:賢い活用がポイント - 住民体験 (CitizenExperience)を通じた自治体改革の可能性 --- title: 挨拶(あいさつ)が重要な理由を部下に聞かれたときの答え方 date: 2019-12-04 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/345/ --- # 挨拶(あいさつ)が重要な理由を部下に聞かれたときの答え方 みなさん こんにちは。トータル・エンゲージメント・グループの杉本美晴です。 日に日に寒くなってきました。お風邪など引かないように気を付けてくださいね。 「あの~、どうして挨拶って重要なんですか?」 こんな事を新入社員やアルバイトさんに聞かれたことはありませんか? 挨拶が重要であることに異論をはさむ人は誰もいないと思いますし、このような質問をする人だって 挨拶をしたくないと言っているのではないと思います。 むしろ、このような質問をしてきた人は、何か特別な回答を待っている可能性もありますので、 あいまいな答えは許されません。 今回は、そんな質問に対しての回答例をお教えします。 さあ、今朝出社した時に皆さんは何かを感じましたか? 「毎日の事だから特に何も感じなかった。」「何も変わらない。」などという声が聞こえてきそうですね。 「毎日の事だから~」「何も変わらない」から、私たちは毎日同じように過ごせています。 でも、入社したばかりの事を思い出してください。 緊張でいっぱいで、挨拶しても返事が返るかな? 受け入れてもらえるかな? など、今思い返せばとても可愛い(?)不安を抱えていたのではないでしょうか? でも、その不安をしっかり払拭してくれた先輩や上司がいたので、今があるのではないでしょうか?不安いっぱいの中で「おはようございます」と言ったら、「(笑顔いっぱいで)おはようございます。今日からよろしくね♪」なんて返してもらえた人も多いのではないでしょうか? その不安を払拭してくれた行為は、その時はとっても嬉しかったのですが、毎日になるとあたりまえになってきます。でも、そのあたりまえが日々続いていることが、実は私たちの心の安定状態を作ってくれているのだと思います。このあたりまえの状態が、実は私たちを毎日同じように過ごさせてくれているありがたい状態なのです。 自分が少し落ち込んだ時に、たぶん周りはいつもと同じように「(笑顔いっぱいで)おはよう~」と言ってくれたことが、とても救われた気がした方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そのあたりまえの小さな嬉しい出来事を社内でも、そしてお客さまに対してもいつも行うことが、実はとっても大切なことなのです。そして、あたりまえのことをきちんとしてくれている周りの人々への感謝もとっても大切なことです。自分の安定を作ってくれている人たちなのですから・・・ 小さな嬉しい出来事がずっと続く事が人々の幸せ感にとっても影響することも、ポジティブ心理学でも最近言われるようになりました。 あたりまえの事をいつもきちんとおこなうことが、エンゲージメントの第一歩だと強く感じる今日この頃です。今日は是非、周りの人に「いつもありがとう」と言ってみませんか~(急にどうしたの?って言われそうですけどね(笑)) 関連記事 / Related - 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eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド --- title: 接客は初心忘るべからず! ~私が客をやめた5つの理由~ date: 2014-08-08 url: https://total-engagement.jp/column/nps/389/ --- # 接客は初心忘るべからず! ~私が客をやめた5つの理由~ 私たちは客として、日々様々なお店で様々なサービスや商品を購入します。そこで必ず満足度の指針となるものの一つが「接客」。そのお店の接客に感動を覚えることで、リピーターになり、ファンになり、周りにも知ってほしいとポジティブな口コミをすることもあれば、接客に不満を感じてしまったら「もう行かない!」と足が遠ざかるだけでなく、その印象が消えずに周りにネガティブな口コミをしてしまうことも。 さて本日は、私個人の体験談をもとに、「初心忘るべからず」がどう顧客体験に影響したのかお伝えしたいと思います。決してこれが接客における全てというわけではありませんが、何事も基本が大事、そんなことを頭に置きながらご覧ください。 ## 私が客をやめた理由 以前ずっと通っていた自宅近くの美容院を予約した際、いつものスタイリストさんがお休みということで、「サロンディレクター」という肩書のついた美容師さんに担当してもらうことに。その名の通り、そのサロンでも一番腕利きのベテランだということで楽しみにしていました。 そして当日、いつもならアシスタントの方がシャンプーとマッサージをしてくれるところ、その日はスタッフ不足に加えて美容院がとても忙しかったせいか、皆手一杯な状態。そんなこともあって、サロンディレクターの方が最初から最後まで担当してくれることになりました。 ところが、彼から受けたシャンプー・マッサージは、 - お世辞にも丁寧とは言えない - シャンプーにかける時間が短い - 「お湯加減いかがですか?」「かゆいところはありませんか?」などの声かけがない - タオルドライが不十分なせいで、髪から水がポタポタと落ちる - 面倒くさそうな様子で適当にマッサージされておしまい という散々な結果に。 美容院でのシャンプーとマッサージの癒しの時間を一番楽しみにしているのに、その楽しみを台無しにされて心からがっかりしてしまいました。彼の仕事ぶりから伝わってきたのは、**シャンプー&マッサージはベテランである自分の仕事ではなく、アシスタントがやる仕事だと思っている**ということ。でもシャンプーもマッサージもお客さんに癒しと幸せを与える大切なものなのに、**おごりや慣れで初心やおもてなしの心を忘れてしまったら、お客さんに満足してもらうことなんてできない**ですよね。彼のカットやカラーの技術は確かだったものの、最初に感じてしまった不満や不信感を拭うことはできず、心も足もその美容院から離れてしまったのでした。 ## 私がファンになった理由 “美容院ジプシー“になってしまった後、しばらくしてようやく「ずっと通いたい!」と思える美容院に出会いました。この美容院の魅力、それは - どんなに混雑していても笑顔を忘れず、ゆとりと余裕が感じられる対応をしてくれる - 行程の途中途中でイメージ通りかの確認をしてくれる - 自分の髪の悩みに対するアドバイスや工夫を積極的に提案してくれる - 前回話した内容や、雑誌・飲み物の好みを覚えてくれている といった点にありました。 自分のことを親身に考えてくれている、大切に想ってくれていると感じさせてくれる細やかな心遣いが随所に見られるのはもちろん、ベテランのスタイリスト、若いアシスタント関係なく皆ひとつひとつの行程を丁寧に行い、基本を大切する姿勢に感動し、予約のきっかけとなったウェブサイトに、面倒臭がりの私が口コミを書き込んだくらいでした。それもこれも、**技術だけで終わらない、心通うおもてなしがあったから**でした。 ふと気づくと一つ一つの行程で、私もスタッフの方に対し「とても気持ちよかったです」「仕上がりイメージ通りです、ありがとうございます」「今日も癒されました」など、心からの感想・感謝の気持ちを表していました。その言葉を聞いてパッと顔が明るくなり喜んでくれる彼らの顔を見て、こちらも気分が明るくなり、彼らを心から応援したい、そんな気持ちになりました。**私がこの美容院で体験したのは、「顧客エンゲージメント」で言えば「愛着」や「共感」の醸成。ファン作りには欠かせない要素**です。 失った信頼や期待を取り戻すことは容易でないからこそ、初心や基本を大切に、感動のおもてなしを実践していきたいですね。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 企業に対する顧客の信頼度、顧客満足度の高さを端的に示すNPS( Net Promoter Score)導入成功事例 – アメックスの取り組み --- title: 接客サービスがウリなら!Facebookページを通して"おもてなしの心"を感じてもらおう date: 2014-01-17 url: https://total-engagement.jp/column/others/427/ --- # 接客サービスがウリなら!Facebookページを通して"おもてなしの心"を感じてもらおう **ソーシャルメディアポータルサイト、REX(レッキス)様のご協力により、主としてフェイスブックを活用した「エンゲージメント事例」、すなわち、フェイスブックを通じた「お客様とのきずなづくり」の事例記事、取材記事をエンゲージメントフォーラムでご紹介しています。** 飲食業やホテルなどの宿泊業では、サービスの質の高さが求められます。料理や施設などの目に見えるものは、ウェブサイト上でも魅力を伝えやすいですよね。 しかし、サービスという目に見えないものの魅力となると、ウェブ上で伝えることの難易度が高まります。 今回は、そんなサービスの良さがしっかり伝わるRichmond Hotel Fukuoka TenjinのFacebookページから、**ファンに”おもてなしの心”を感じてもらえるFacebookページ運用**をご紹介します。 ## 内側から見せる”お客さまへの想い” クリスマスプランから、アメニティのリニューアルといった細かなことまで、企画打合せの様子を公開しています。 入浴剤ひとつにもこだわっているという事実から「そんなところまで心配りが行き届いているのであれば、全体的にも気を配ったサービスを提供しているはず。」と想像してしませんか。 このような投稿では、本来は内側からしか見えない、スタッフの仕事への想いや姿勢をのぞくことができます。その「想い」や「姿勢」はサービスの根本となるところを写しているものです。 そのため、ちょっとした**ワンシーンを投稿するだけでも、サービス全体に対する期待感を高めることができる**のです。 ## さりげない気配りやサービスを伝える ?大々的にアピールするほどではなくても、スタッフ間で共通して行っているサービスや、徹底していることはありませんか。 そういった何気ないことや公に発表するほどではないことは、ウェブサイトやカタログなどには載せなかったとしても、Facebookページにであれば気軽に掲載することができます。 むしろ、おもてなしの心を伝えるには最適なのです。 なぜなら、上記のように**さりげない気配りやサービスをお客さまに伝えることは、見ている側に宣伝っぽくうつりにくい**からです。 ## スタッフ紹介は一工夫が大切 サービスといえば人、ですよね。Richmond Hotel Fukuoka Tenjinでは、スタッフの紹介を投稿しています。 名前や担当など、記載すべきことはありますが、そういったプロフィール情報だけで終わらせてはいけません。 上記の投稿では、**想いが伝わるメッセージを入れる**という一工夫がされています。 だからこそ、「いいね!」が集まっているだけでなく、ファンからの応援コメントが書き込まれているのではないでしょうか。 ## Facebook上のふるまいはサービスそのもの ?このページは、ファンからのコメントに対する対応が非常に丁寧なほか、「いいね!」にまでお礼コメントをしています。 確かに「いいね!」してくれた人に感謝の気持ちを伝えたくなる気持ちはわかりますが、実際にお礼を言っているページは稀有ですね。 もしかしたら丁寧すぎるのかもしれませんが、Facebook上のふるまいだってお客さまへのサービスの一部です。 Facebookページの運営というと、ページだけを切り離して宣伝媒体として見てしまいがちになります。 でも**ファンからしたら、このFacebookページ上の出来事そのものが、ホテルから受けたサービス体験**なのです。 変に肩肘を張る必要はありません。普段からあなたがお客さまに行っているおもてなしを、Facebook上でも大切にしていけばいいのではないでしょうか。 <初出>2013年12月2日 取材・執筆者: **柴 佳織** 分析を中心としたWebのコンサルタント。 Facebookプロモーション国内事例集の運営者であり、Facebookページの解析・運用支援なども行っている。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - Shideshareでご覧になれます!『共感を得るエンゲージメントコミュニケーション』 --- title: 接客スタッフが実践すべきは、「ながら作業」ではなく「ついで作業」?! date: 2022-12-19 url: https://total-engagement.jp/column/customer-satisfaction/296/ --- # 接客スタッフが実践すべきは、「ながら作業」ではなく「ついで作業」?! 飲食業界の方からお伺いしましたが、「1way2job」が基本だと言う話です。 同時に複数のタスクを行う「ながら作業」を「マルチタスク」と呼びます。1つの行動に対して2つ以上の仕事をする「ついで作業」を「1way2job」と呼びます。この2つは似ているようで異なるもの。接客業の方に大切にしていただきたいのは、1way2jobです。 ## 「マルチタスク」は実は非効率的?! 接客業に携わる方であれば、レジ対応をしながらお客様の質問にお答えする……などの「マルチタスク」をよく行っているのではないでしょうか。マルチタスクをすることで時間の短縮につながり効率アップにつながると考える人は多いかもしれませんが、**複数のことを同時に行うことで生産性が40%も下がる**ということがある研究で分かっています。 でも、私たち人間は同時に2つ以上のことをできないようになっているので、”マルチタスク”という呼び方自体が間違っていて、実際には別々の作業を素早く切り替える“スイッチタスク”を行っているのだとか。スイッチタスクを1回行うのにかかる時間は0.1秒と瞬時ではあるものの、そればかりを行っていると「塵も積もれば山となる」で、結局生産性を大きく下げてしまうことになってしまいます。 レジ対応をしながらお客様の質問にお答えしている時など、タスクを一つしか認識できていないことになるので、レジの打ち間違いやおつりの金額を間違えて渡してしまうなどの確率は自然と高まります。スイッチタスクはストレスも高めるという研究結果もあるので、**複数のことを同時に行おうとするのではなく、一つのことに集中し、それが終わったら次の作業に移る”シングルタスク”の癖をつけると良い**と思います。これは忙しい現場、特に繁忙期などは「言うは易し行うは難し」かもしれません。でも、例えば何人ものお客様対応をしなければいけない時などは、慌てず落ち着いて「次にお伺いしますので少々お待ちいただけますか?」とお断りをし、その後「お待ちいただきありがとうございました」「お待たせしてしまい申し訳ございませんでした」と感謝や謝罪の気持ちをお伝えして、一人ひとり丁寧に対応することで、お客様に与える印象も大きくアップするはずです。 お客様からのクレームが多い、ミスが多いと感じている方は、もしかしたらマルチタスクが関係しているかもしれません。集中力と効率を高め、同時に心のこもったおもてなしをするために、一度シングルタスクを試してみてはいかがでしょうか。 ## 「1way2job」は気づきを得るということ 前述の通り1つの行動(1way)に対して2つの仕事をするのが「1way2job」。例えばアパレル販売員の方であれば、商品をたたみ直すついでに、①在庫確認をする、②素材や洗濯表示まで確認してコーディネートだけでなくケアについてもアドバイスできるようにしておく。レストランスタッフの方であれば、お客様の席に料理を運んだついでに、①お水を注ぐ、②別のテーブルの空いたお皿を下げる……といった具合でしょうか。さらにお酒のグラスが空になっているお客様がいたら次の注文を伺ったり、退店されたお客様のテーブルをキレイにしたりすることで、1way2jobどころか、3job、4jobにもなりますよね。 **「~するついでに~しよう」ということを意識することで、観察力や洞察力が鍛えられるはずです。なぜなら、常に周りを意識して、何が足りていないのか、何が求められているのかに注意を払い、気づきを得やすくなるからです**。その気づきの積み重ねが、作業の効率化、時間あたりの仕事量の増加、顧客満足度の向上につながることをきっと実感できるはずです。 言われたことだけをやるのではなく、「他にもついでにできることはないか?」を考え実行する1way2job、ぜひこの機会に習慣付けてみませんか? くれぐれも、マルチタスクで部下との面談やお客さまとの接客するようなことはないように。 参考: ①The True Cost Of Multi-Tasking(『Psychology Today』) ②マルチタスクをやめる方法と、やめるべき理由(『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』) 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - ラーメン屋ののれん分けから考える「ジェネリックサービス」ってあり? --- title: 教習所がほめるを導入して売り上げアップ? date: 2018-10-31 url: https://total-engagement.jp/column/column02/36/ --- # 教習所がほめるを導入して売り上げアップ? 先日紹介した**川上徹也氏**の**物を売るバカ2 感情を揺さぶる7つの売り方**の中に、CX(顧客体験)を高めて、成功した自動車教習所の事例が書かれていました。人口減少、少子高齢化、車離れで自動車教習所の経営は年々苦しくなっています。 **三重県の南部自動車学校**は過去の常識を捨て、CXを高める施策を次々と取り入れたのです。経営者の加藤氏は当初、理念を作ることからはじめました。その後、自動車教習所にはあまりない担任制度を導入しました。入学から卒業まで一人の先生が教える担任制度で、生徒と教師の関係を近づいたのです。これを実施することで、教員の姿勢が大きく変わり、生徒への指導が熱心になったと言います。導入後数年で効果が出て、三重県下で普通車入校者数1位となり、現在もその座を維持しています。また、2011年には三重県初の合宿免許を導入し、県外からも生徒が来る人気校になったのです。 加藤氏が「ほめられると運動技能の習得が高まる」という新聞記事を目にしてから、ほめるを教習所に取り入れました。おこられた経験が少ない現代の若者には、おこるよりもほめる方が能力を引き出せると考え、教習所の運営方針を変えてしまったのです。 「怖いイメージがある自動車教習所の中で独自化できる」ということで「ほめる」を前面に押し出したところ、他の教習所や指導員OBから、ネガティブな意見が相次ぎました。しかし、加藤氏はそんな意見に負けずに2013年2月「ほめちぎる教習所」としてリニューアルオープンしました。 ほめる教習所に生まれ変わったことで、生徒数が4年で30%近く大幅に増えました。ほめる指導によって、生徒が自信を持ち。免許の合格率も大きくアップしたのです。多くの卒業生から「ほめられるとやる気が上がる」「運転が楽しくなった」という声が届くようになり、教習所のファンが増えたのです。 言い換えると、ほめちぎることで、先生と生徒が一緒になって免許取得を目指す「協創」関係が生まれました。生徒の教官に対する信頼感が深まるだけでなく、会社の雰囲気もよくなり、職員の離職率も下がりました。顧客をほめることで顧客エンゲージメントが生まれ、ファンが増えることでポジティブな口コミが広がります。その結果として生徒数が増え、売り上げも向上したのです。また顧客と教師に「協創」関係が生まれることで、教師の仕事に対するモチベーションがアップし、従業員のロイヤルティもアップしました。 不満解消に時間を使っても顧客のロイヤルティに響くことはなく、売り上げがあまり増えないことがわかっています。不満をなくす以上に顧客の期待値を超えた感動を増やすアプローチをすることで、売り上げが9倍になったという事例がアメリカにはあるそうです。顧客体験(CX)を良くして情緒的な繋がりを築ければ消費活動は活発になっていくはずです。 Designed by Onlyyouqj 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - CX(顧客体験)をよくするためのコミュニケーションを心がけよう! --- title: 新年のご挨拶体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 date: 2025-01-05 url: https://total-engagement.jp/column/news01/4100/ --- # 新年のご挨拶体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 **明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。** 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ(TEG)を日頃よりご支援いただき、心より御礼申し上げます。本年2025年、私たちはエンゲージメント事業を始めて10周年という節目を迎えることとなりました。この節目に立ち、これまでの歩みを振り返りつつ、未来への新たな挑戦に向けた決意を新たにしています。 ## **体験価値が求められる時代** 近年、企業活動において「体験価値」の重要性がますます高まっています。商品やサービスの差別化が難しい現代において、顧客や従業員が感じる価値やそこに生まれる感情が、企業の競争力を左右する時代に突入しました。 たとえば、従業員が自らの仕事に意義を感じ、顧客が企業とのやり取りに感動を覚えるような「体験」。これが単なる満足度を超え、企業の成長を支える強力な原動力となることは、多くの成功事例が証明しています。 このような時代の中で、TEGはこれまで一貫して「顧客の声を事業に活かす」ことを追求してきました。顧客や従業員の声を「見える化」し、課題を解決に導くだけでなく、感動や共感といった価値を創り出すための基盤を整える。これこそが、私たちが10年間大切にしてきたことです。 ## **新たなサービスでさらなる進化を** TEGのこれまでの知見を集約し提供する**「見える化」ツールYourVoice**や、チームビルディングの効果を最大化するFACT basedは、これまで多くの企業様にご好評をいただいてまいりました。そして2025年、新たに**CJM(カスタマージャーニーマップ)を用いた新サービス**を開始予定です。 このサービスでは、顧客の体験を詳細に描き出し、より豊かな体験価値を創出するお手伝いをいたします。これまでのノウハウを活かしつつ、体験価値のさらなる向上に貢献できるソリューションとして、皆様の課題解決に寄り添います。 ## **皆様とともに未来へ** TEGは、これからも「顧客の声を未来の力に変える」ことを使命に、皆様のお役に立てる存在であり続けたいと考えています。本格的にAI利用が当たり前になる時代だからこそ、体験価値を多くの企業が取り入れ事業成長のご支援が出来ればと思います。 新しい時代の課題に応えるため、私たちは歩みを止めず、共に未来を創るパートナーとして進化してまいります。 2025年が、皆様にとって素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 代表取締役 池田順一 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える --- title: 新年のご挨拶:体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 date: 2025-01-06 url: https://total-engagement.jp/news/%e6%96%b0%e5%b9%b4%e3%81%ae%e3%81%94%e6%8c%a8%e6%8b%b6%ef%bc%9a%e4%bd%93%e9%a8%93%e4%be%a1%e5%80%a4%e3%81%ae%e6%99%82%e4%bb%a3%e3%81%ab%e5%90%91%e3%81%91%e3%81%a6%e3%80%81teg%e3%81%ae%e6%96%b0/ --- # 新年のご挨拶:体験価値の時代に向けて、TEGの新たな挑戦 --- title: 新規顧客獲得コストVS既存顧客維持コスト date: 2024-02-05 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/3524/ --- # 新規顧客獲得コストVS既存顧客維持コスト 世の中が様々なところで、デジタルトランスフォーメーションの波が押し寄せています。 波に流されずに、サーフィンのように波乗りを楽しみたいですね。 ところで、企業の成長戦略において重要な役割を担う「顧客」という資産の価値について、新しい視点で考察してみたいと思います。 マーケティングの世界では「1:5の法則」と言われる言葉があります。 この意味は、新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかると言われています。正確かどうかは別にしても、現在の新規ユーザー獲得単価は高騰しています。 そのことを考えてみました。 ## 1. なぜ新規顧客の獲得コストが重要なのか 新規顧客を獲得することは企業成長の必須条件です。しかし、そのコストは年々上昇傾向にあります。B2C、B2Bともにマーケティング活動は、自分たちの存在を知らない方へ知ってもらい見込み客になってもらい、購入や利用までつなげ、長く関係を築くことです。その際に最も効果的なのは、ユーザー側のニーズが顕在化した瞬間です。顕在化したユーザーの次の行動は、現時点では検索です。ニーズが顕在化しているので、成約に繋がりやすいためです。しかし、その検索時に目につきやすくするためのSEOは、競合がひしめくことになりコストは高くなります。 この獲得コストを最適化する方法があります。顧客がポジティブな体験をすることで、NPS(ネットプロモータースコア)が向上し、口コミによる自然な新規顧客獲得へとつながります。業種にもよりますが、平均口コミ回数は2.6件という数値もあります。 ## 2. 既存顧客の維持コストとその価値 既存顧客を維持するコストは、新規獲得に比べてはるかに低いと一般的に言われています。メディアやSEOのように外部に頼る広告ではなく、既存顧客とのコミュニケーションは自社内で対応することが出来ます。効果的にコミュニケーションを行うことにより、リピート購入やアップセル、クロスセルによる収益は、企業にとって安定した収入源となります。また、高い顧客満足度は、強力なブランド忠誠心を構築し、長期的なビジネスの成功へと繋がります。 ## 3. バランスの取り方:獲得と維持の経済学 新規顧客の獲得と既存顧客の維持の間で、どのようにバランスを取るべきかは、企業戦略の中心的な問題です。CXの最適化を通じて、両方のコストを管理しながら、顧客基盤を拡大し、維持することが重要です。データ駆動型の意思決定を行い、顧客体験を継続的に改善することで、企業は競争優位性を維持し、持続可能な成長を実現できるのです。 調子の良い企業は概ね新規獲得コストよりも既存顧客との関係を良好にしており事により、健全に新規顧客獲得への投資が出来ているようです。 新規顧客の獲得コストと既存顧客の維持コストのバランスについての理解を深め、皆様のビジネス戦略に役立つ洞察を提供できれば幸いです。顧客体験の向上を常に心がけ、持続可能な成長を目指しましょう。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 店舗の口コミを増やす効果的な10の戦略 --- title: 旅行予約サイトの米Orbitzのユーザーが選んだ! 満足度が高く、推奨者の多いホテルランキング(2014年版) date: 2014-11-14 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/353/ --- # 旅行予約サイトの米Orbitzのユーザーが選んだ! 満足度が高く、推奨者の多いホテルランキング(2014年版) 最近ではネットで格安航空券やホテルを検索し、ネットで予約をするという方も多いのではないでしょうか。 最近日本の利用者も増えてきた旅行予約サイトに、世界シェアNo.1のエクスペディアがありますが、このライバルと言われている会社に米Orbitzがあります。Orbizは、ユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空、コンチネンタル航空、ノースウエスト航空などの大手航空会社が出資しているサイトで、格安航空券や海外ツアーが手に入りやすいことから、アメリカでは人気を集めています。Orbitzはエクスペディアのように日本人顧客に向けたサイトの運営は行っていませんが、今後はもしかしたら日本にも参入してくるかもしれません。 さて、そのOrbitzですが、人気の理由は格安旅行が手に入るだけではなく、ユーザーレビューが豊富なところ。200万件にものぼる口コミを参考に、ホテルやツアーなどを決めるユーザーも多いのだとか。そんなOrbitzが豊富なユーザーレビューをもとに、2014年版の顧客満足度の高いアメリカ国内・国外のホテルランキングを発表しました。コストパフォーマンスの高いホテル、ラグジュアリーホテル、家族向けホテル、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった性的少数者を表す言葉)向けホテル、スキーリゾート、総合的に優れたホテルなど、カテゴリ別のランキング、アメリカらしいランキングも同時に発表されました。そこで早速そのランキングを見てみましょう。 ## アメリカ国内の顧客満足度が高いホテルランキング TOP10 **1. **Wynn Las Vegas(ネバダ州、ラスベガス) 2. The Peninsula New York(ニューヨーク州、ニューヨーク) 3. The Peninsula Chicago(イリノイ州、シカゴ) 4. Montage?Beverly Hills(カリフォルニア州、ビバリーヒルズ) 5. The Hay-Adams(ワシントンDC) 6. The?Ritz-Carlton?Orlando, Grande Lakes(フロリダ州、オーランド) 7. Hotel Teatro(コロラド州、デンバー) 8. Fairmont Heritage Place, Ghirardelli Square(カリフォルニア州、サンフランシスコ) 9. Four Seasons?Resort Maui at Wailea(ハワイ州、オアフ) 10. Metropolitan by COMO, Miami, Beach(フロリダ州、マイアミ) ## アメリカ国外の顧客満足度が高いホテルランキング TOP10 - Excellence Playa Mujeres(メキシコ、カンクン) 2. Iberostar?Grand Hotel B**?**varo(ドミニカ共和国、プンタカナ) 3. One Aldwych(イギリス、ロンドン) 4. Half Moon, A Rockresort(ジャマイカ、モンテゴベイ) 5. Hotel Bel Ami(フランス、パリ) 6. Niagara Falls Marriott Fallsview Hotel & Spa(カナダ、オンタリオ・ナイアガラフォールズ) 7. Bucuti & Tara Beach Resorts(アルバ) 8. Hotel Casa Fuster(スペイン、バルセロナ) 9. Marriott?CasaMagna Puerto Vallarta Resort & Spa(メキシコ、プエルトバジャルタ) 10. The Peninsula?Hong Kong(香港) ## カテゴリ別人気ホテルランキング **・コストパフォーマンスの高いホテル:**MileNorth(アメリカ・イリノイ州、シカゴ) **・ラグジュアリーホテル:**Santruary Camelback Mountain Resort and Spa(アメリカ・アリゾナ州、フェニックス) **・家族向けホテル:**Aulani, A Disney Resort & Spa(ハワイ) **・LGBT****向けホテル:**The Talbott Hotel(アメリカ・イリノイ州、シカゴ) **・スキーリゾート:**One Ski Hill Place(アメリカ・コロラド州・ブリッケンリッジ) ・**総合的に優れたホテル:**Excellence Playa Mujeres Cancun(メキシコ、カンクン) 以上いかがでしたでしょうか。ランキングに入ったこれらのホテルは「推奨者」が多いということになりますが、期待を超える体験に対する心からの満足と、より強い思い入れがあってはじめてこの「推奨」という行動に結びつきます。「その会社の製品やブランドを家族や知人へ薦めたいか?」という、いたってシンプルな質問から推奨者の数を知り、顧客満足度を計る指標にネットプロモータースコア?(顧客推奨意向、以下NPS)というものがありますが、ホテルのような観光業だけでなく、一般企業・ブランドにおいても推奨者の増加(NPSの向上)は非常に重要です。何故なら、**NPSの向上は収益向上と安定した経営に直結しているからです。NPSが向上するということは、そこに好意的な口コミや、ロイヤルティが醸成され、新規顧客の獲得、リピート購入、クロスセル、アップセルにつながるということ。それが結果として収益向上と安定した経営をもたらします。** きっとこのランキングに入ったホテルのNPSも高いはず。そんなホテルで思い出に残る素晴らしいひとときを過ごしてみませんか? 引用:https://docs.google.com/spreadsheets/d/1JpwOTm7CA6YkEda-Xbl9fwbGJjVv-1tvXDTRN3I1gW8/edit#gid=1798950994 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり --- title: 日本の接客術を世界のスタンダードに! ブランド・ロイヤリティと従業員エンゲージメントを高める「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」 date: 2014-10-15 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/364/ --- # 日本の接客術を世界のスタンダードに! ブランド・ロイヤリティと従業員エンゲージメントを高める「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」 皆さんは海外に行って、現地の人の接客に驚いたことはありませんか? 例えば買い物をして商品をレジまで持って行った時、ガムをくちゃくちゃ噛みながら面倒くさそうにレジ打ちをする店員さんだったり、対応しながら店員さん同士でプライベートな会話をしていたり……。これ、海外だとよく目にする光景です。だから海外から戻ると、どこに行っても丁寧な日本人の接客に、「やっぱり日本最高!」なんて思ったりして。 でも最近では、丁寧なだけでなく、期待を超えるサービスを提供して満足度を高める日本流の接客術が外国人にも知られるようになりつつあります。そんな日本の接客術を以前から世界中でスタンダードとしている企業がヤマハ発動機株式会社(以下ヤマハ)。同社の取り組みは一体どういうものなのでしょうか。 ## 整備士の技術と接客術を磨く「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」 ヤマハには、世界中の二輪車整備士(ヤマハでは「サービスマン」というタイトルがついています)が共有する“One to One Service”(プロフェッショナルな整備技術を用いて、お客様一人一人とより良い関係を築くこと)という指針があります。この指針のもと、「世界中のヤマハ販売店で、どこでも均一で高品質なサービスが受けられること」を目的に、お客さまの期待を超えるサービスを提供しようと、独自の世界統一基準による整備士教育プログラム「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」(以下YTA)を2000年より導入。「高い技術」だけでなく、「感動する対応」、「わかりやすい説明」について学び、技術と接客術を同時に磨くことができるようになっています。 2014年10月現在、42拠点・約33,000人が認定整備士としての資格(ゴールド/シルバー/ブロンズ)を有し、YTA基準を満たした整備やサービスを世界中で提供しています。また、彼らは新しい整備士がチームに加わると必ず指導・育成を行うようなのですが、こうすることでどの国でもサービスの高い質が均一に保たれるようになりますね。 日本の二輪車の市場は決して大きくありません。でも海外、特に最近では新興国や途上国での躍進目覚ましく、ヤマハをはじめ、日本の二輪車メーカーはこれらの国々でシェアの拡大を続けています。日本の二輪車が外国人に好まれる理由、それは、性能の高さ、安全・安心性の高さ、故障の少なさなどに加え、部品供給の迅速さや、修理対応の丁寧さなどにもあるようです。YTAのような教育プログラムは安心と信頼のアフターサービスをお客様に提供し、ブランド・ロイヤリティを高め、新規・既存顧客の獲得・維持に貢献しているのではないでしょうか。 ## 全世界の整備士がサービス技術を競う「ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ」 ヤマハでは2年に1度、世界各国の二輪整備士がサービス技術を競い合う「ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ」を開催しています。整備士の技術力向上とグループ全体の意識高揚を図り、お客様により良いサービスを提供することで満足度を高めようという目的で開催されている本大会、今年は9月30日~10月1日の2日間、世界18の国と地域から選抜された整備士が参戦。 ヤマハには、修理などで販売店に愛車を持ち込んだお客様に対し、部品の流通や整備員の作業状況から、お客様にいつ車両を戻せるのかをその場で見積もりし、その日にお戻しすることを約束する「タイム・コミットメント・サービス」というものがあります。本大会にもこの要素を盛り込み、「整備知識競技」「基礎整備技術競技」「故障診断競技」「お客さま対応競技」の4項目をお客さま視点で審査し、その総合得点でチャンピオンが決定しました。 スポーツモデルクラスで優勝したスペイン代表のトーマス・カンデラ・サンチェさんは、 「4年前にこの大会の存在を知り、以来いつの日か世界大会に出場したい、日本に行きたいとずっと思っていましたので、その夢が叶いとにかく嬉しいです。実は、この春に事故で腕を怪我してしまい、万全の体調ではないままに臨みました。2ヵ月ほど実践からはなれていましたが、7月に復帰後、教材提供などヤマハからのサポートも受けながら、店でも家でも本大会出場のために練習を繰り返してきました。 これからは世界No.1のヤマハメカニックとして誇りを持って仕事に励みたいと思います。特に今大会を通じて接客の重要性を実感。店に戻ったら受付担当者にもCSの大切さを伝え、お客さまの期待を超えるサービス提供に務めたいと思います」 とコメント。本大会がYTAで勉強するモチベーションとなり、お客様に満足していただくことの大切さを再認識し、周りにも伝えていきたいとさらにモチベーションが上がった彼。きっとYTAを通して会社のビジョンやあり方に共感し、サポートをしてくれる会社に愛着を感じながら仕事を続けてきたのではないでしょうか。そんな彼のような社員がいるヤマハは、従業員エンゲージメントも高いに違いありません。こうして**従業員エンゲージメントが高まることで、サービス品質向上、離職率の低下、雇用・教育コストの削減などにつながり、それが、顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長をもたらす**はずです。 ちなみに、ヤマハのような整備員が技術を競う世界大会を定期的に開催している二輪車を含む自動車メーカーは、日本ではヤマハ以外ほとんどないそうです。でもこうした世界で一貫した教育プログラムを経営に活かすことができてはじめて、真のグローバル企業になれるのかもしれないですね。 引用: http://global.yamaha-motor.com/jp/news/2014/1006/wtgp.html http://news.bikebros.co.jp/topics/news20141007-03/ http://www.aninews.in/newsdetail3/story186493/customer-satisfaction-remains-of-utmost-priority-for-japanese-firms.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントとNPS向上のきっかけをつくる、「ブランド・パーソナリティ」への取り組み(事例あり) --- title: 日産自動車株式会社が掲げる、“ヒト”を核として豊かな社会の創造を追求するビジョンとミッション date: 2015-03-13 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/298/ --- # 日産自動車株式会社が掲げる、“ヒト”を核として豊かな社会の創造を追求するビジョンとミッション 成功を収め、持続的成長を続ける企業には、必ず明確で確固とした経営理念(ビジョンやミッション)が存在しています。その成長の裏にあるビジョンやミッションの内容がどのようなものなのか、今後エンゲージメント・フォーラムで定期的に紹介していきたいと思います。 ## はじめに:ビジョンとミッションの違い 「ビジョンとミッションの違いは何?」と聞かれて意外と明確に答えられない方も多いかもしれません。そこで、簡単ではありますが、まずこの2つの違いをクリアにしておきたいと思います。 **ビジョン:企業が「こうありたい」と目指す未来像(外部へ発信するもの)** ミッション:ビジョンを実現するために果たさなければいけない使命(内部に浸透させるもの) ## 日産自動車株式会社のビジョンとミッション 今回は、東洋経済オンライン調査による新卒3年後定着率が100%の、いわゆる”ホワイト企業”と呼ばれる日産自動車株式会社(以下日産)のビジョンとミッションをご紹介です。 **ビジョン** 日産:人々の生活を豊かに**ミッション** 私たち日産は、独自性に溢れ、革新的なクルマやサービスを創造し、その目に見える優れた価値を、すべてのステークホルダーに提供します。それらはルノーとの提携のもとに行っていきます。 ## 日産のビジョンとミッションの背景に見えるもの 「人々の生活を豊かに」というビジョンは、ステークホルダー(顧客、株主、従業員、取引先、地域住民、官公庁など企業活動を行う上で関わる全ての利害関係者)の豊かさを描いたものだと考えられます。だからこそ、革新的なモノ・コトをステークホルダーに提供することをミッションとし、その使命を果たすことで、人々の豊かな生活の実現へと通じるのだと思いますが、これは社長兼最高経営責任者のカルロス ゴーン氏のメッセージを見ても明らかです。 **社員、お客さま、販売会社、パートナー、株主の方々、そして社会全体との信頼関係を築き、人々の生活を豊かにすること。これこそが日産の使命です。** ## ビジョンの実現に向けて日産が重視していること 日産のホームページの会社情報には「メッセージ・ビジョン」「会社概要」「採用情報」「企業情報ライブラリー」などの一般的なメニューの他に、他の企業の会社情報ページではあまり見ることのないメニューが存在しています。それが、「従業員の多様性を活かす(ダイバーシティ)」です。 **従業員は日産にとって持続的な成長を支える原動力であり、多様性を持つすべての従業員が貴重な財産です。** とダイバーシティーのページに書かれており、従業員一人ひとりの存在はもちろん、考え方をや価値観を尊重している日産。組織というのは、人種、性別、年齢、学歴、価値観、宗教、性格、考え方などそれぞれ異なる個人の集合体です。だからこそ「こうあるべき」と型にはめようとするのではなく、皆がお互いの多様性を受け入れ、それぞれが自身の力をフルに発揮できる組織を作ることで、発展的・創造的なアイディアが生まれるというのが日産の信条です。 日産の行動指針「NISSAN WAY」の冒頭には、「すべては一人ひとりの意欲から始まる」という言葉が掲げられています。ゴーン氏もこの言葉への思い入れは強く、 **どんな企業も、社員の生き生きとした活動なくしては強くなりません。商品をつくり、サービスを提供し、問題を解決するのは、会社ではなく社員一人ひとりなのです。** と語っています。 従業員一人ひとりが個性を生かし、豊かな生活実現の主体的な担い手として活動できる企業であるということが、日産のビジョンやミッションはもちろん、トップメッセージにも表れているのではないでしょうか。 参照: 新入社員に優しい「ホワイト企業」トップ300ー最新版「新卒3年後定着率」ランキング 日産自動車株式会社ホームページ(会社概要) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)という役職が増えている理由 --- title: 日高屋は、「ここで働いてみたい」と本気で思わせる会社だった date: 2015-06-26 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/249/ --- # 日高屋は、「ここで働いてみたい」と本気で思わせる会社だった 低価格のラーメンを看板商品としてきた中華チェーン店と言えば、幸楽苑と日高屋。ところが先日、東洋経済オンラインで「幸楽苑と日高屋、なぜ明暗が分かれたのか」(2015.06.10)という記事を読み、10年前には売上で2倍以上の差をつけていた老舗の幸楽苑が、最近ではライバルの日高屋に売上高の差を縮められ、収益力にも大きな差がでてきていることを知りました。 ## 幸楽苑と日高屋の明暗が分かれた一番の理由とは? 日高屋が成長している理由には、「ちょい飲み」の需要を獲得できていることがあるようです。東日本を中心に約520店を展開する幸楽苑、首都圏を中心に約360店を展開する日高屋、店舗数で言えば幸楽苑の方が断然多いのですが、駐車場付の店舗が多い幸楽苑は、車で来店する客が多く、その客にアルコールを提供することはできません。一方ほとんどの店舗が駐車場のない都市型の日高屋は、電車やタクシーで帰る客が大半なので飲酒運転の心配はありません。 日高屋でちょい飲みをする客が多いのは、飲酒運転の心配がないということだけでなく、居酒屋よりも安くちょい飲みできる、中華なのでお酒によくあうということが理由にあるようです。そのため日高屋は餃子・おつまみのメニューを目立たせることで、ちょい飲みを誘っています。一方、車で来店する客やファミリー層の多い幸楽苑のメニューは日高屋のそれとは正反対。 普通の中華店のアルコール販売比率は3%だそうですが、日高屋は15%と突出した高さを誇っています。アルコールは原価率が低いため、ちょい飲みを誘うことが収益性の高さにつながり、家賃の高い都市型の駅前店舗でもやっていけるということですね。まさに、店舗の立地やメニュー構成の戦略が功を奏したということではないでしょうか。 でもこの成長につなげているのは戦略だけではありません。「客も働く人も地域も幸せにするラーメン屋を目指す」という日高屋の思いが後押ししているように思います。 ## 人情経営と地域に愛されることを大切にする日高屋 日高屋(株式会社ハイデイ日高)のサイトを見ると、CS(顧客満足)だけでなく、ES(従業員満足)SS(地域・仕入先との共栄共存)を重視していることが伺えます。 **「駅前に日高屋」がある、そんな当たり前の風景を夢見て、お客様においしい料理を、低価格で提供し、ハッピーな一日を過ごしていただく、そして、このことを通じて、会社の発展、従業員の幸せと社会への貢献を実現します。** という経営ビジョンや、 **ハイデイ日高は、働く社員の幸せを第一の目的とし、 『食』を通じてお客様に満足して頂き、 地域社会に必要とされる店づくりを目指します。** という営業方針から、CS、ES、SSを重視する企業体制であることが分かります。 ちなみに日高屋を運営する株式会社ハイデイ日高の名前は、Hi-Day=日高屋で食事をして、気分が高揚(High)した一日(Day)を送っていただきたい、そのためにお客様が満足するサービスを社員が一丸となって提供しようという思い、日高=創業者の神田正会長の出身地である埼玉県日高市に由来しているのだそう。社名からもお客様と地域を愛する企業であることが分かりますね。 ## エンゲージメントを高める会長の存在 日高屋の一番の魅力は、神田会長にあるのではないかと思います。一代で一大チェーンをつくり上げた彼の座右の銘は「感謝」。「やっぱり従業員。この人たちにどんなに感謝したってしきれない」「15歳で社会に出て、奇跡みたいなもの。本当に運がいい。感謝しかない。やっぱり人が全て」と溢れんばかりの感謝の気持ちを表現。 「会長の夢は?」と聞かれれば「苦楽を共にした社員の幸せ」と即座に応えるほど。「こんな人のもとで働きたい」と本気で思わせる、非常に謙虚で従業員を思いやるその人柄が、神田会長の経営手法にそのまま反映されています。 例えば日高屋は、社員はもちろんのこと、“フレンド社員”と呼ばれるアルバイト・パートも大切にしています。彼らに年2回ボーナスを支給したり、「フレンド社員感謝の集い」を年に数回開催して、神田会長が自ら彼らに感謝の気持ちを伝えているのだとか。これは、「パートさんの場合20年勤めていても、『ありがとう』も言えずにいなくなることもある。あれを見て人間として耐えられなくなった。慰労会をやると話ができるし、感謝を表したい」という会長の思いがあってのこと。 さらに神田会長は、60歳以上の従業員が身体に負担をかけず働けるようにと立ち飲み居酒屋「焼鳥日高」を出店。こうして従業員を大切に思う気持ちが彼らに届いている証拠を、日高屋の離職率に見ることができます。飲食サービス・宿泊業の離職率が30.4%なのですが、日高屋は11.1%。圧倒的に低いですね。 これは従業員を大切にするビジョンやミッションで共感を、フレンド社員へのボーナスや感謝会などの優れた従業員体験で愛着を獲得したことが、従業員エンゲージメント強化につながったという良い例ではないでしょうか。(下記「従業員エンゲージメントフロー」参照) 参考: http://hidakaya.hiday.co.jp/co/co_idea.html http://toyokeizai.net/articles/-/72706 http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20140925.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 根性論はほどほどに、楽しく売る接客スタイルがショップ成長の鍵?! --- title: 明けまして、おめでとうございます date: 2024-01-05 url: https://total-engagement.jp/column/information/3434/ --- # 明けまして、おめでとうございます 2024年、1日の能登半島地震、2日の航空機衝突事故など、年始早々波乱に満ちております。 被災された方や復興のためにできることは、微力ながら尽くしたいと思った正月でした。 今年は気学としては「甲辰」、革新の気が満ちてくるも中々簡単には進めないとなっており、しっかりと意志を持って取り組む必要がある。 そして環境変化のリスクを考慮する必要があるようです。 ### 企業にとっての**「成長エンジン」**が変わった 時代が大きく変わってきています。これまでのエンジンを、新しい体験価値中心という**「成長エンジン」**に載せ替えませんか。 成長基調の経営では、いよいよ行き詰まりを感じている経営者の方は多いのではないでしょうか。経営者だけではなく、このメルマガを読んでいただいている多くの現場責任者の方も、日々の仕事で忙殺されつつもこのままでは行けないと感じていると思います。 「良いものをより安く」から、「良いものにはしっかりと付加価値を理解していただき、適正価格での販売を」できるようにしなければなりません。 国内では今後、税金が上がることになります。そのためにも、賃金をしっかりと上げなければなりません。政治もいよいよそこに切り込んでいます。 しかし、経営者は人件費を上げることには躊躇があります。 では、どうすればいいのか。それは会社が活性化し、顧客とのビジネスが良好になり、中長期でも利益がでるようになればいいのです。 まさに、顧客ー従業員の体験価値が向上している状態です。 まずは、今の顧客や従業員が自社のサービスや組織をどのように感じているのかを、理解することから始めましょう。 是非、**「成長エンジン」**をこのタイミングで載せ替え、選ばれるサービス・組織になりましょう。 ### **2024年TEGが目指すこと** 株式会社トータル・エンゲージメント・グループも新体制になって、コロナ禍と重なる形でしたが、4年が経ちました。やっと設立時の想い「CX-EX(顧客‐従業員体験価値)の見える化と体験データの利活用で幸せな企業を増やし、社会に貢献する」を行う準備が整いました。 1,簡単に自社と顧客関係を見える化できるサービス「FACT based WorkShop 」の産業ごとでの導入 2,「YourVoice」での各産業でのベンチマーク発表 3,CX-EXでのコミュニティによる啓蒙活動 これまでのB2C、B2Bでのマーケティング活動や採用活動に少しでも行き詰まりを感じたいる方や、 「NPS」「顧客満足」「従業員満足」「LTV」などのワードが気になった方は、一度当社のセミナー参加や問合せをいただけましたらお役に立てます。 また、24年は一緒に体験価値を広めていく仲間や、協業できる企業の方とも積極的にご一緒したいと考えています。是非、お気軽にご連絡ください。 ワクワクする一年に、一緒にしていきましょう。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 代表取締役 池田順一 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 中小企業診断協会のシンポジウムで、 代表の池田が共同執筆した論文が協会会長賞を! - 15年前の自分を超えろ! マーケティング会社のCEO(51歳)が100km走りました ~サロマ湖100kmマラソン完走レポート --- title: 映画『マイ・インターン』から得る、あらゆる世代が仕事や生き方に活かせる気づき date: 2015-11-10 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/182/ --- # 映画『マイ・インターン』から得る、あらゆる世代が仕事や生き方に活かせる気づき 現在公開中の映画『マイ・インターン』。キャッチコピーは「すべての女性に贈る、幸せになる人生のアドバイス。」ということで、女性向けの映画かと思っていたのですが、実際に見てみたら、現代社会に生きるキャリアウーマンだけでなく、男性やシニア、若者など、あらゆる世代に対して働き方や生き方のヒントを与えてくれる、とても素敵な作品でした。 ## あらすじ 華やかなファッション業界で成功し、結婚してプライベートも充実、現代女性の理想の人生を送るジュールズ(アン・ハサウェイ)。そんな彼女の部下にシニア・インターンのベン(ロバート・デニーロ)が雇われる。最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールズだが、いつしか彼の的確な助言に頼るように。彼の“豊かな人生経験”が彼女のどんな難問にもアドバイスを用意し、彼の“シンプルな生き方”はジュールズを変えていくー。そんな時、ジュールズは思わぬ危機を迎え、大きな選択を迫られることに!(公式HPより) (以下作品の内容を含む部分があります) ## 経営者・マネジメント層が『マイ・インターン』から学べること 30歳の若さで家庭を持ちながら何百人もの社員を抱え、アパレルECサイトを運営する会社のCEOであるジュールズ(アン・ハサウェイ)から経営者・マネジメント層が学べるのは、年齢や性別や役職など関係なく、周りにいる大切な人の存在に気づき、愛情と尊敬を持って接するということ。そして彼女のように人を束ね会社を経営する行動力と求心力を兼ね備えながらも、自分のミスを認め謝ることができる素直さは、社員や部下の人望を勝ち取るものではないでしょうか。 人生経験豊富なシニア・インターンのベン(ロバート・デニーロ)から経営者・マネジメント層が学べるのは、謙虚なふるまいや包容力です。ベンは若い女性経営者がから回りしていても説教じみたアドバイスをするのではなく、彼女のやり方を尊重し、勇気づけ、そっと背中を押します。他にも軽率な行動で女性を傷つけてしまった男性社員に誠実なアドバイスを送ったり、住むところがなくなってしまったインターンを自分の家に居候させたりするベンは、若いCEOや社員にとって、“メンター”となる大切な存在です。 メンターの効果は、「ロールモデルの育成およびメンター制度の導入に関するアンケート調査」(厚生労働省)を見ると分かります。 本作品の中でも、ベンがシニア・インターンとしてジュールズの会社で働くようになってから、上記にある現象が次々と見られるようになりますが、経営者・マネジメント層にはメンターとしての役割を果たすことを考え、日々実践していくことが求められるのではないでしょうか。 ## シニア層が『マイ・インターン』から学べること 共に余生を楽しむはずだった最愛の妻に旅立たれてしまったベンでしたが、悲しみに暮れて過ごすわけではありません。社会との接点を持つために行動を起こし、人生の後輩である若者たちのミスを見ても「最近の若者は」と一蹴することなく、大きく包み込む愛情を持って接していきます。若者に臆することもなければ過去の栄光にとらわれることもありません。謙虚ながらも自身の知識や経験を持って周りに貢献し、学びを忘れず常に新しいことに挑戦するその姿を見ると、“シニアだから”というのは関係ない、気持ちの持ちようでいくらでも何歳でも人生を謳歌できるということに気づかされるはずです。 原作のキャッチコピーは”Experience never gets old”。直訳すると「経験は古くなることはない」、意訳すると「経験は宝物」ということでしょうか、その“経験”という宝物は、誰かと共有してはじめて輝きが増すのではないでしょうか。 ## 若い世代が『マイ・インターン』から学べること 最近のテック系企業、ベンチャー企業の流行りでしょうか、おしゃれなオフィスでラフな服装で働くというスタイルが増えてきていますが、ベンは品のいいネクタイとスーツというスタイルを崩すことなく、1970年代のクラシックなアタッシュケースを大切にし、“ある理由”からハンカチを毎日持ち歩いています。 そんな古風で紳士的なベンは作品の中で「絶滅危惧種」と表現されていましたが、確かにファッションやテクノロジーなど、時代の流れや進化とともに時代遅れになってしまうものも多くあります。人の心も喜びや苦しみを感じながら日々進化していきますが、人の心には時代とともに移ろうことのない、自分のコアとなる部分があると思います。 だからこそ「古臭い」とバカにするのではなく、大切にしたいのが、ベンの折り目正しさから見える丁寧な暮らし方や心の伝え方。これらは永遠に時代遅れになることはなく、いつまでも大切にすべきものだと思います。 ## 企業が『マイ・インターン』から学べること 総務省統計局の労働力調査結果を見ると、65歳以上の就業者数が年々増加の一途にあることが分かります。2014年9月に683万人だったこの年齢層の就業者数は2014年9月には730万人になっており、1年で47万人も増加。この数は就業者全体の8.8%を占めるという状況になっています。 このうちの大半が非正規雇用のパートタイマーやアルバイトですが、日高屋のように60歳以上の従業員が身体に負担をかけずにイキイキと働ける場所を提供する会社も出てきています。他にも企業は、シニア層と若年層のマッチングが行えるような形(例えば本作品のベンのような経験豊富な人に社会人としてのマナーや人間としてのあり方を教えてもらうなど?)でのシニア層の採用をすることもできるのではないでしょうか。 本作品の魅力は、人生のどのステージにあっても、自分の仕事や人生を見つめなおし、前向きに考えるきっかけを与えてくれるところ。他にも、洗練されたマンハッタンや若者たちから人気を集めるブルックリンの街並み、スタートアップ企業のイキイキとした雰囲気、アン・ハサウェイのファッションなど、見所もたくさんです! ワーナー エンターテイメント ジャパン 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方 --- title: 最終回 カスタマージャーニーの最適化方法 カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(4/4) date: 2024-07-22 url: https://total-engagement.jp/news/%e6%9c%80%e7%b5%82%e5%9b%9e%e3%80%80%e3%82%ab%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%81%ae%e6%9c%80%e9%81%a9%e5%8c%96%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%80%80%e3%82%ab/ --- # 最終回 カスタマージャーニーの最適化方法 カスタマージャーニーマップの重要性と最適化方法(4/4) --- title: 本気でCX推進したい方必見!時代が求める顧客体験創造の秘訣とは 〜CXを絵に描いた餅に終わらせない。新しい定石を語る〜 date: 2022-07-09 url: https://total-engagement.jp/seminar/2201/ --- # 本気でCX推進したい方必見!時代が求める顧客体験創造の秘訣とは 〜CXを絵に描いた餅に終わらせない。新しい定石を語る〜 --- title: 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ、北米No.1のCXMのメダリアと戦略的業務提携。 国内で相互に販売・技術体制を強化 date: 2020-10-13 url: https://total-engagement.jp/column/news01/10/ --- # 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ、北米No.1のCXMのメダリアと戦略的業務提携。 国内で相互に販売・技術体制を強化 国内で100社以上のCXーEX「見える化」「定着支援」を手掛けてきた株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、この度エクスペリエンスマネージメントのパイオニアであるメダリアと、戦略業務提携を締結し国内での相互で販売体制及び技術協力を行っていくことをお知らせいたします。 株式会社トータル・エンゲージメント・グループ(TEG)は国内においてCX-EX支援では10年の実績を持ち、2020年9月からは顧客体験を見える化するツール「YourVoice」を提供しています。「顧客や従業員の声」を集めて「見える化」することに加えCXプロフェッショナルコンサルティング、教育プログラムにより、組織全体が顧客・従業員中心文化へ変えていくことの支援しております。 メダリア (Medallia Inc, NYSE: MDLA)は、エクスペリエンス管理のグローバルリーダーです。受賞歴のあるMedalliaのクラウドプラットフォームであるMedallia Experience Cloudは、顧客、従業員、市民の体験の理解と管理において市場をリードしています。 Medalliaは、対面、通話、デジタルチャネル、ビデオ、ソーシャルメディア、IoTインタラクションなどの日常の移動で作成されたエクスペリエンスシグナルをキャプチャし、独自のAI技術を適用してパーソナライズされた予測的な洞察を明らかにすることで、解約を減らし、批判者を推奨者と購入者に変え、その場でクロスセルやアップセルの機会を創出し、収益に影響を与えるビジネス上の意思決定を促進します。 今回の戦略業務提携で、TEGは国内でのメダリアの販売体制を支援、メダリアは開発協力・米国での知見などTEGに提供し、国内CX-EX市場を相互で支援していくこととなりました。 両社で相互に販売体制を支援し、クライアント企業における顧客-従業員中心文化へのトランスフォーメーションの支援から、持続成長可能な成長に貢献してまいります。 **共催セミナー開催のお知らせ** コロナ禍の中において、企業の経営者、経営企画室などを対象に顧客理解の重要性と、それをどのように業務改善に活かすためのノウハウなどをお話しするオンラインセミナーを開催いたします。 セミナータイトル: 顧客の本音を集める価値とは? ~世界的優良企業はなぜVOC(顧客の声)を本気で集めているのか~ 開催日時:2020年11月5日(木) 14:00 ~ 15:30 (日本時間) 会場  :オンライン (お申し込み後に参加URLをお送りいたします) 対象  :CXに興味がある企業経営者 ・経営企画、マーケティング担当者等 参加費 :無料 共催  :株式会社トータル・エンゲージメント・グループ、メダリア・ジャパン セミナーページ:https://www.total-engagement.jp/seminar201105 この度の戦略的業務資本提携にあたり、両社代表は以下の通りコメントを発表しています。 ●株式会社トータル・エンゲージメント・グループ株式会社 代表取締役 池田 順一氏: 当社は2010年よりNPSを用いた顧客調査事業を行っており、その後、「組織全体を顧客中心志向へと変革することの支援」に方向転換をしてまいりました。 メダリアとのお付き合いは2014年からになりますが、当時からCX業界での知見の豊富さと製品の良さにより、多くのグルーバル企業への導入実績がありました。今回、そのメダリアとの戦略業務提携が出来ましたことにより、日本企業のCX化に貢献できることを喜びに感じています。 ●メダリア 日本カントリーマネジャー 大浦学 メダリア アライアンス&パートナーエコシステム責任者 アイレンス・ウィー 「メダリアは日本への投資を拡大しており、日本におけるトータル・エンゲージメント・グループとのパートナーシップを正式に発表できたことを大変嬉しく思います。今後も継続的な関係を築くことで、Medalliaが提供するサービスを日本の顧客に拡大し、日本市場により良いサービスを提供できるようになることを期待しています。」 株式会社トータル・エンゲージメント・グループについて 社名  :株式会社トータル・エンゲージメント・グループ 所在地 :東京都千代田区神田錦町 3-21 プラットフォームスクエア 代表者 :池田 順一 設立  :2005年6月 「組織をアップデートしよう」というコーポレートメッセージを掲げ、顧客志向へと経営方針を向けている企業向けに、NPSの運用・定着のコンサルティングを行っております。 2010年よりコンサルティング事業を展開しており、アパレル、飲食店、コンビニエンスチェーン、スーパーなどのBtoC企業から、メーカーや金融、人材サービスなど多様な業種にわたって100社を超える実績があります。 https://www.total-engagement.jp/ メダリアジャパンについて ■Medalliaについて メダリア (Medallia Inc, NYSE: MDLA)は、エクスペリエンス管理のパイオニアであり、マーケットリーダーです。受賞歴のあるMedalliaのSaaSプラットフォームであるMedallia Experience Cloudは、顧客、従業員、市民の体験の理解と管理において市場をリードしています。Medalliaは、人、デジタル、IoTでの日常の移動で作成されたエクスペリエンス・シグナルをキャプチャし、独自のAI技術を適用してパーソナライズされた予測可能なインサイトを明らかにし、ビジネスに大きな成果をもたらして行動を促すことができます。Medallia Experience Cloudを使用することで、顧客は離脱率を減らし、不支持者を推進者と購買者に変え、その場でクロスセルやアップセルの機会を創出し、明確で強力な投資収益率を提供することができます。 詳細については、https://jp.medallia.com/をご覧ください。 関連記事 / Related - 『顧客に“選ばれる会社”の共通点が見える!』売上を左右する「顧客接点力診断」を無料公開。 - 顧客接点力診断とは - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】気になっていった言葉、「インベスタマー」:投資する顧客が未来のビジネスを支える --- title: 根性論はほどほどに、楽しく売る接客スタイルがショップ成長の鍵?! date: 2015-05-29 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/260/ --- # 根性論はほどほどに、楽しく売る接客スタイルがショップ成長の鍵?! 以前とある企業の全国店長会を見学した時のこと。「数字が全て」「根性見せろ」という完全に体育会系の雰囲気に、傍聴者の私でさえ緊張とプレッシャーで手に汗握ってしまったほどでした。 根性論は高度経済成長期には通用した考え方かもしれません。でも、「従業員満足度(ES)」、「従業員エンゲージメント」、「ワークライフバランス」など、従業員がやりがいを感じ、幸せに仕事をするための動きや考え方が主流となりつつある昨今、「気合いで売れ」「やればできる」「気概を示せ」と煽るだけでは、成長や成功につながらないように思うのです。 ## 従業員エンゲージメントと相反する根性論 従業員エンゲージメントを例に、根性論が成長や成功につながりにくい理由を探ってみましょう。 まず下記従業員エンゲージメントをご覧ください。 これを根性論と比較すると、相反していることに気づきます。 根性論と言うのは、抽象的で根拠がないことが多いもの。例えば、店長がスタッフに対して厳しく接する理由でよくあるのが、「自分が販売員の頃に店長にそのようにされたから」というもの。でもこれではスタッフは何のために頑張ればいいのかが分からず、暗闇の中を闇雲にさまよってしまうだけ。**ビジョンやミッションを的確に伝達し、具体的に導いてあげないと、スタッフの共感を獲得することはできません。** また、根性論を唱える店長の評価の基準は気合いややる気にあることが多いため、残業などの度合いで仕事を評価する傾向があります。そのため馬車馬のように働かされ、結果が出せなければ無能とみなされることも。本来ならば**優れた販売スタッフの表彰制度を設けたり、自己啓発の環境を整備したり、ワークライフバランスを推進するなどして優れた従業員体験を提供すべきなのに、厳しい企業文化では、会社に対して愛着が湧くことはありません。** このように根性論を従業員エンゲージメントと比較すると、従業員エンゲージメントが強化された時のような売上・利益の増大や持続的成長が見込まれず、下記のような悪循環のフローが出来上がってしまいます。 ## これからの時代はショッピングをエンターテイメントに! 楽天のサイトには “Shopping is Entertainment”というタグラインが書かれていますが、ECでもリアルでもショッピングは本当にエンターテイメントのようなもの。リアル店舗であれば、お客様がワクワクするエンターテイメント要素には、商品、陳列、店内装飾だけでなく、店員とのやり取りなどが含まれます。だからこそ、売ることだけにフォーカスするのではなく、お客様に楽しい時間を過ごしていただこうという気持ちで接客することが大切なのではないでしょうか。 人の気持ちや感情が伝染することを心理用語で「情動伝染」と言います。これは個人差もありますが、気づかないうちに自動的に起こる作用だそうで、コミュニケーションをとる人間が生まれ持っている能力だそう。 だから楽しく販売できるようになると、その楽しい気持ちがお客様に伝わるはず。そして、その体験から「このお店で買ってよかった!また行きたい!あの人に会いたい!」という気持ちがお客様の中に芽生え、単なる「顧客」の枠を超えて「ファン」になってくれることもあるはずです。ファンになってくれたお客様は、リピート購入やポジティブな口コミをしてくれます。お客様とのきずなが深まることで、長期的な関係を築くことができるようにもなります。これぞポジティブな循環ですね。 もし根性論が主軸の販売スタイルになってしまっていたら、まず原点に返って「なぜ販売をしたいと思ったのか」「買い物とはどういうものなのか」を、店長をはじめ、スタッフ全員で考えてみてはいかがでしょうか。買い物の楽しさに気づき、その気づきを日々の仕事に反映できるはずです。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントが高ければ、五月病もサザエさん症候群も怖くない? --- title: 海を越え、言葉の壁を越えた日本人のおもてなしの心、感謝の心に見る顧客との絆の作り方 date: 2014-12-11 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/343/ --- # 海を越え、言葉の壁を越えた日本人のおもてなしの心、感謝の心に見る顧客との絆の作り方 最近イギリスの人気ニュースサイト、MirrorやMetroで話題となっていたのが、ネットオークションを通して見えた日本特有の文化に関するニュース。まずはストーリーの全貌をお伝えしましょう。オークションサイトのeBayで、日本人出品者から商品を落札したというイギリス人落札者が、商品を受け取って驚いたそうなのです。なぜかというと、商品の箱の入った箱を開けると、落札した商品以外にあるものが入っていたから。そのあるものとは一体何だったのでしょう? ## 日本人の“お土産文化“は気味が悪い?! それとも親切?! 皆さんも時にオークションなどで落札者の手書きの手紙を受け取ることがあると思いますが、この落札者が受け取ったのも手紙、それに加えてなぜかポケモンカードが一枚。手紙にはお礼と、「Facebookでぜひ連絡してください」「ぜひお友達になりましょう」の言葉が。 この出品者が本当に落札者と友達になりたかったのか、それともFacebookで今後出品する商品の宣伝を行いたかったのか、真意はわかりませんが、Mirrorでは、日本には友人や職場の人間にお土産を渡す文化があり、今回おまけで入っていたポケモンカードとお礼の手紙は、その文化が反映されているのではないか、と分析。一方Metroは、「日本では当たり前に行われていることかもしれないが、少し気味が悪い」と否定的なコメントを載せ、記事の最後に「気味が悪い?それとも親切だと思う?」というサイト投票を設置。でもMetroのコメントに反し、2014年12月8日の時点で、「親切」だと答えた人の数は全体の約7割を占めていました。それに加え、こんな温かいコメントも。 *気味悪くなんかない。日本人はとても礼儀正しくて優しい人たちばかりだ。何で物事のネガティブな面ばかり見るんだろう? 善意のしるしをそのまま受け取ればいいのに!* *(上記のコメントに対して)僕もそう思っていたよ。日本人の感謝の方法は僕らのそれとは違うんだ。僕ら西洋人は彼らから学べることが色々あると思うよ。* *私の母親が日本人出品者からフィギュアを買った時、私への誕生日プレゼントであることを伝えたらしいの。そうしたら手書きの手紙が同梱されていて、そこには日本語で「誕生日おめでとう」って書いてあったの。おかげで誕生日がさらに特別なものになって嬉しかったわ!* ★Metroの記事に対するコメント原文↓ 今回こうしてこのニュースが話題になったことで分かったのは、日本人の礼儀正しさやおもてなしの心は世界中の多くの人に知られているということ。日本人としては嬉しい限りですね。 ## 満足度を高める感謝の気持ち 今回のニュースを見て改めて感じたのが、どのような形であれ、感謝の気持ちを伝えることが、顧客満足度につながるということ。特にネットショッピング/オークションは顔の見えないやり取りになりますよね。配達指定日・指定時間通りに、またはタイムリーに商品をお届けするというのは大前提ですが、商品が届くタイミングを見計らってお礼のメールをしてみたり、手書きのメッセージを入れるなど、感謝の気持ちを伝えることは大切です。なぜなら、**お客様というのは、自分が大切に扱われている、気にかけてもらっている、と感じると、そのお店のリピーターとなり、ファンとなり、周りへの口コミをするロイヤルカスタマーとなってくれる**からです。こういったお礼のメールや手書きの手紙は、定型文にしてしまうとどうしても機械的でそれがお客様に伝わってしまうため、購入回数や購入商品によって内容を少し変えたるだけでもお客様の印象もグッとアップします。 お礼のメールや手書きの手紙というのもは、忙しいショップ側にしてみたら面倒なことなのかもしれません。でもそうして**一人ひとりのお客様のことを思って対応することで、お客様の記憶に残り、愛着や絆が生まれる**はずです。小さなことでもコツコツと、皆さんも続けてみませんか? 参照元: http://www.mirror.co.uk/news/weird-news/man-buys-ebay-item-japanese-4573935 http://metro.co.uk/2014/11/05/ebay-buyer-orders-item-from-japan-receives-creepy-letter-4936673/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - アメリカ屈指のワイナリーが顧客エンゲージメントを65%向上させたその秘訣とは?! --- title: 消えてしまうサービスを形に残そう ~感動のサービス体験をお客様は忘れてしまう! date: 2015-08-20 url: https://total-engagement.jp/column/service-science/218/ --- # 消えてしまうサービスを形に残そう ~感動のサービス体験をお客様は忘れてしまう! 暑い毎日が続きますね。毎年、玄関にビーチサンダルが並ぶ様子を見ると、20年以上前の長女が生まれた夜を思い出すわたちゃんです。 長女が生まれた日も、ちょうど真夏のうだるような暑い夜でした。病院まで**ビーチサンダルと短パン**で駆け付け、カミさんの実家のおかーさんと、もちろんカミさんから大目玉をくらったのをよく覚えています。 ## 「形がない」「消えてしまう」のがサービスの特性 サービスの特性の中に**「無形性」「消滅性」**という特性があります。 文字通りサービスはハードウェアの商品とは違い無形であり、受けたサービスは一瞬のうちに消滅してしまいます。したがって、この特性が強いサービスは、**素晴らしいサービスを提供されても時間がたつと忘れられてしまう**という状況に陥ることがあり、リピートオーダーに繋がらない場合も少なくありません。 その時は感動した素晴らしいサービスでも、やがて**時とともにその感動が薄れてしまう**ということです。 ## 「無形性」「消滅性」への対策は「形に残すこと」 質の高いサービスを提供することは最も重要なことですが、こうした「無形性」「消滅性」というサービス特性への対応策として、一度受けた素晴らしい体験を呼び起こしてもらうために**「サービスの証となる物的要素」**を残すという施策があります。 **旅の思い出をおみやげを見て思い出し**てまた行きたくたるといった状況と同じですね。 レストランでいうと、レストラン名が入った小鉢をプレゼントしたり、御礼状にシェフと映した写真を同封して送付する、といったポストサービスにより、レストランでの食事のことを思い出として心に深く留め、また行きたくなる気持ちを醸成させるという施策です。 こうした施策は、当日の**サービス内容を忘れ始めている頃に届く**と、まあまあだった味も美味しかったんだ、という錯覚も起こしそうになるから有効です。評価は味だけじゃないですしね。 ## サービスした結果が形に残る場合は要注意 しかし、サービスした結果として形として残るものもあります。 たとえば美容院。美容院のサービスでは「サービスの証となる物的要素」として出来上がった髪型は毎朝鏡の前で登場してきます。そして毎朝、サービスの体験を呼び起こし心に深く留めていくということになります。 したがって、**サービスに失敗した場合**は、大変なことになります。こんな時に御礼状とか再来店を促すDMとか送付しようものなら逆効果です。変な小手先の施策を打つ前に、**サービスの質を徹底的に向上させていく**ことが重要です。 同じ、サービスでも「サービスの証となる物的要素」の有り無しで対応策を変えていく必要がありますね。 ということで、我が家でも毎年、夏にビーチサンダルが並ぶと、ビーチサンダルで病院へ駆け付けたあの20年以上も前の体験を思い出し、僕は家族中から責められるということになります。「無形性」「消滅性」の高い過去の体験が**物的要素により、確実に毎年思い出されていく**というわけです。 まあ、今となってはいい思い出となって楽しい話題になってますけど。 関連記事 / Related - コロナ禍でのちょい飲み戦略 - 3枚目男も使える”ブルーオーシャン戦略” - “アンカリング効果”の私生活利用は有効? ~衝動買いの心理学と顧客エンゲージメント --- title: 無意識の「逆ランチェスター」で失敗していませんか?~勝つための正しい思考法 date: 2017-03-28 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/109/ --- # 無意識の「逆ランチェスター」で失敗していませんか?~勝つための正しい思考法 photo by *Adam Purves (S3ISOR)*? マーケティングの初歩をかじった方ならご存知だと思いますが、**「ランチェスターの法則」**というものがあります。どのように取り組めば勝てるのかということを、小集団の立場からと大集団の立場から考えられています。 その法則とは 1、小集団が大集団に勝つためには、**一点突破**が必要 2、大集団が小集団に勝つためには、**圧倒的な物量**を生かしての追随 だとされています。 ## 「一点突破」による中小アパレルブランドの成功事例 小集団というのを中小零細企業、大集団というのを大手資本ととらえていただくとその意味するところがもっと分かりやすくなるでしょう。 中小零細企業は総合力では大手に負けてしまいますから、**勝つためにはどこか特定の分野に集中**しなくてはなりません。例えば、最近の例ですと、大阪府松原市にあるコーマという靴下工場は長年下請け生産のみでしたが、5年ほど前からオリジナルブランドの靴下の販売も開始しました。 年商10億円程度の工場なので、大手の靴下ブランドとは太刀打ちできません。そこでコーマは**スポーツ向けソックスに限定**してオリジナル商品を開発しました。しかも野球やサッカーといったメジャーなスポーツではなく、ランニングや自転車、ボルダリングといったマイナーなスポーツに絞って靴下を開発しました。バカ売れしたとはいえませんが、小売りベースでオリジナルスポーツソックスは1億円くらいには成長したそうです。 年商10億円の企業にとっては**うれしい増収**といえます。これがもし、通常のファッション靴下を開発していたなら、安さでは5足1000円やユニクロに、ファッション性では著名ブランドに手も足も出なかったでしょう。 スポーツ向けソックス、しかもマイナースポーツ向けという**一点突破による成果**だといえます。 ## ユニクロに見る大手企業の成功パターン 一方の大手企業ですが、これは**資本の力で中小零細企業のヒット商品を追随**すれば良いのです。同じ商品でも生産数量を格段に増やすことで1枚当たりの製造コストを抑えることができ、結果として低価格で大量に販売することが可能になります。これはユニクロを思い浮かべればすぐに理解できるのではないでしょう か。 フリース、保温肌着、軽量ダウンジャケット、と次々に高額アイテムを低価格に落とし込んで大ヒットさせました。大量に作りこむことで1枚当たりの製造コストを抑えて、その分、店頭で低価格で売ることで、これに多くの消費者が飛びつきました。これはまさしくランチェスターの法則の**大集団の勝利パターン**そのままです。 もちろんユニクロもスタート当初は小集団でしたが、徐々に売り上げ規模を拡大し、今ではユニクロブランドだけで年商8000億円規模にまで成長しました。アパレル業界においては紛れもない超巨大集団です。 本来は低価格ブランドでしたが、いつの間にかトレンドをけん引するようにまでなっており、ますます強さが際立っています。 かつての大集団たる百貨店や大手総合スーパーは防戦一方で、厳しい状況が続いています。それらに納入していた大手アパレル各社もかなりの苦戦を強いられています。個人でも組織でも強いときは積極的になり、また打つ手がことごとく当たりますが、弱くなると消極的になり、打つ手はことごとく外れます。それがさらに弱気にさせ、失敗を恐れるあまり、**確実に売れる商品を求める**ようになります。悪循環のスパイラルです。 98年ごろに起きたフリースブームの反動によってユニクロは2000年ごろ売上高を激減させていました。下手をすると経営破綻に追い込まれたのではないかと思いますが、見事に復活しました。そのきっかけの一つは**保温肌着「ヒートテック」の大ヒット**です。 ここからユニクロは反転し、企業規模を拡大し続けることになります。 ## ユニクロへの追随は「ランチェスターの法則」の逆を行っている そうすると大手総合スーパーや大手肌着メーカー各社は、ヒートテックの廉価版というべき発熱本肌着をつぎつぎと低価格で発売し始めました。この動きは現在では落ち着いたものとなっていますが、それでも完全になくなったわけではありませんし、3年くらい前までは本当に各社とも全力で商品を投入していました。 その間、ユニクロは売り上げ規模を拡大し続けてきており、こと衣料品に関しては3年前の時点で、大手総合スーパー、百貨店、大手アパレル企業のどこよりも売上高が大きくなってしまっていたのです。 続いての大ヒット商品は軽量ダウンジャケットです。ユニクロが大ヒットを飛ばした翌年から各社はユニクロとほぼ同等の価格で軽量ダウンジャケットを発売しました。 こうなると**各社は完全にユニクロに追随**するようになってしまっています。そしてその姿勢は今も続いています。 ?衣料品に関しては自社よりも大資本であるユニクロに追随するという各社の姿勢はどうなのでしょうか??**ランチェスターの法則の逆**を行っているのではないで しょうか?ランチェスターの法則の逆をやっていては勝ち目はありません。小集団が大集団に追随してもまったく何の効果もありません。 ## 大手に追随する「逆ランチェスター」に勝ち目はない しかし、こういう「逆ランチェスター」はアパレル・ファッション業界に数多くあります。追随先はユニクロだけではありません。例えば、ブランドの新商品展示会に行けば「この商品は大手セレクトショップが仕入れています」「これは大手百貨店が仕入れています」という説明をすれば、それを仕入れてしまう小規模専門店は珍しくありません。小規模専門店が**大手セレクトショップや大手百貨店に追随して勝ち目がある**と思っているのでしょうか? きわめて不可解な判断です。 景気の悪い時代ですから、**なるべく失敗したくないという気持ち**はわかりますが、そういう姿勢では小規模専門店の売れ行きは永遠に好転しません。 今こそ基本に立ち返って品ぞろえや接客を見直すことが必要ではないでしょうか。そして各マーケティング理論をもう一度基本に忠実に読み直してみるべきではないでしょうか。「ランチェスターの法則」も基本に立ち返って考えてみる必要があるのではないでしょうか。 **小集団は一点突破で戦況を打破するしかない**のですから。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 商品そのものの良さを伝えてから、素材を語ろう ~使用素材で勝負すれば価格競争に巻き込まれます --- title: 物が売れない時代に取り入れたい、顧客の五感に訴える「感覚ブランディング」 date: 2015-12-11 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/170/ --- # 物が売れない時代に取り入れたい、顧客の五感に訴える「感覚ブランディング」 よい物を作っても売れない時代と言われて久しいですが、ここ数年は「断捨離」が流行り、必要なものだけでシンプルに生きる暮らし方を実践する人が増え、さらに物が売れない時代になってきているかもしれません。 それでも「また買いたい」と思う物、「また利用したい」と思うサービス、「また行きたい」と思う店は誰にでもあると思います。 例えば私の場合、値段は他社製品に比べて100円以上も高いのにリピートしてしまう柔軟剤があります。その理由に、まるで香水のようにトップ・ミドル・ラストで変わるモダンで上品な香り、スタイリッシュなボトル、他社製品より滑らかな肌触り……などがあります。 物が売れない時代に企業が注力すべきヒントがここにあります。この商品は私の嗅覚、視覚、触覚を刺激するものですが、触覚・味覚・嗅覚・視覚・聴覚の五感に訴える「感覚ブランディング」が売れる商品・サービスを作るきっかけとなるからです。 感覚ブランディングの概念は10年以上前からありましたが、ハーバード・ビジネス・レビューの最近の研究結果で、その有効性が証明され、より顧客の感情や感覚を訴求する企業が増えてきているのだとか。 ## 感覚ブランディングの成功例 感覚ブランディングの提唱者、マーチン・リンストローム氏によると、より多くの感覚に訴えることと、統一感を持たせることが成功を導くのだとか。そういえば前述の柔軟剤も1つや2つではなく、3つの感覚に訴えていて、ブランドに統一感がありました。 また、成功している企業を見ると、やはり五感を統合的に活用していることがわかります。ここでその事例を見てみましょう。 **アップル **五感に訴える体験の演出を徹底的に追及しているアップルストア。デュポン社のセントリグラスを使用したガラス階段、オーク素材の展示台、ジーニアスバーの接客、顧客が商品に自然と触れたくなる展示などで、顧客の五感を活性化させ、気持ち良く買い物ができる環境を整えています。 **スターバックス **「家、仕事場に次ぐ、第3の場所(サードプレイス)」をコンセプトにしているスターバックスは、メニューや季節によって変わるというBGM、コーヒーをおいしく味わい、香り(アロマ)を楽しむための全面禁煙の店内、スタッフの丁寧ながらも自然体でフレンドリーな接客、居心地がよく統一感のあるインテリアなどで、感覚訴求をしています。 **シンガポール航空 **世界の航空会社人気ランキングで、常に上位にランクインするシンガポール航空は。客室乗務員の香水として、またおしぼりや機内にも独自に調合・開発した香水(アロマ)「ステファン・フロリディアン・ウォーターズ」を使用したり、さまざまな色柄の民族衣装サロンケバヤを客室乗務員の制服に採用したり、視覚や味覚を刺激する魅力的な機内食を提供するなど、一つひとつの顧客体験の感覚要素を徹底的に考え、一貫性を持たせて訴求しています。 以上、いかがでしたでしょうか。お客様が「また買いたい」「また行きたい」「また利用したい」と思うものは感覚的に決めていることが多いもの。皆さんもぜひ、自社の五感に訴える商品・サービスとは何か、お客様の五感が刺激される商品・サービスとは何かを考え、ブランディングを行ってみてはいかがでしょうか。 参考文献: 『なぜ脳は「なんとなく」で買ってしまうのか?: ニューロマーケティングで変わる5つの常識』著者: 田邊学司、小野寺健司 『そうそう、これが欲しかった!: 感性価値を創るマーケティング』著者: 小阪裕司 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 --- title: 現代の企業経営の最重要課題トップ3に入る従業員エンゲージメントの高め方 date: 2016-02-16 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/157/ --- # 現代の企業経営の最重要課題トップ3に入る従業員エンゲージメントの高め方 成長のために、コスト削減に必死に取り組んでいるという企業も多いと思います。でもコスト削減は多くの労力を伴い、さらにはネガティブ思考にも陥りがちになりますよね。コスト削減の他に、成長につなげられるものはないのでしょうか。 ハーバード・ビジネス・レビューが企業のCEO550 人を対象に行った調査によると、多くの企業がコスト削減の優先度を落とし、他の要素を重要課題として挙げるようになってきたのだとか。では近年これら企業が最重要課題としているものは何かと言えば、 **①感動を呼ぶカスタマーサービス** **②効率的なコミュニケーション** **③高い従業員エンゲージメントの達成** の3つ。今回は従業員エンゲージメントに焦点を当てて行きますが、まずここでおさらいをしたいと思います。 ## 従業員エンゲージメントとは? 従業員が自社のビジョンやミッションに共感すると共に、会社に対して愛着を感じ、自社の存続・成長に積極的に関わっていこうとする姿勢のこと。こうした姿勢から生まれる行動により、接客などのサービス品質が向上し、改善や新しいアイディアの提案が増加します。離職率も低下し、勤続年数が長くなるため、知識やノウハウの伝達が可能となり、その分採用や教育にかかるコストが削減できるようになります。従業員エンゲージメントの強化は、最終的に顧客数アップ、顧客定着率アップ、売上&利益のアップ、持続的成長という結果につながります。すると従業員のモチベーションがさらに上がり、意識高くやりがいを感じて仕事に取り組むというポジティブな循環が生まれます。(下記画像参照) 従業員エンゲージメント強化による効果が大きいことから、欧米企業では取り組むことが常識となりつつあり、イギリスでは国策として掲げられているほど! エンゲージメントの低い人に比べてエンゲージメントの高い人がより努力をする確率は57%、生産性が高まる確率は20%、定着率は87%も高まることも分かっています。 ただ、従業員エンゲージメントを高めることは容易ではありません。ハーバード・ビジネス・レビューの調査でも、「自社の従業員エンゲージメントは高い」と自信を持って言えるCEOは全体の24%に留まっています。でも従業員エンゲージメントは、時間をかけてじっくり取り組むことで良い結果をもたらすものということも分かっています。 ## では従業員エンゲージメントはどうやって高めたらよいのか? 従業員エンゲージメントは感情に頼る部分も多いことから、どこまで定量化できるのかという議論もあります。でも例えば「今週あなたの働きがどれだけ会社に認識されたと感じましたか?」「このプロジェクトは会社のどの目標に一番貢献したと思いますか?」と言った、ただ満足度の有無を問うだけではない具体的な質問を匿名でいいので投げかけてみることで、より定量化できるデータが得られるはずです。従業員が自分や会社を見つめなおして答えることができるよう、調査を行う際には回答にある程度の時間を与えることも大切です。 これらの回答から従業員エンゲージメントを測定することができたら、これを業績と照らし合わせてみると良いと思います。従業員エンゲージメントを分析する初期段階では、多くの企業がエンゲージメントを顧客/従業員満足度と比較しています。他にも売上高成長率、顧客離反率、既存顧客の推薦による新規顧客獲得数、KPIなどとの比較もできます。 ただ、従業員エンゲージメントを最優先項目としながらも、その数値が高い企業が多くない現状を見ると、より効率的に高める方法を模索する必要があるように感じられます。 ハーバード・ビジネス・レビューの調査員は、次の要素が従業員エンゲージメントを高めるのに欠かせないと言います。 **・従業員の働きを認めて称える「レコグニション」(報奨)** **・従業員一人ひとりの働きが企業戦略にどのように貢献しているかの明確な理解** **・マネジメントの統率力** **・企業理念や目標の共有と浸透 ・ベクトルのあった企業と従業員一人ひとりの目標** これに加え、脳科学に基づいたコーチングを行うコンサルタントのクリスティン・カマーフォード氏は、**「信頼」**が従業員エンゲージメントを高める鍵だと話します。この信頼は、マネジメント層が従業員にある程度の権限委譲をすることや、一人ひとりの働きに気づいて認め、適切なフィードバックや報奨・報酬を与えることで育まれるものです。 従業員エンゲージメントの測定についてより詳しく知りたいという方は、ぜひ下記よりお問い合わせください! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - より健康に、より幸せに働く従業員を育てるために企業が投資すべき”ウェルネス・プログラム”とは? --- title: 界隈消費と体験価値 — “好き”でつながる時代のブランド戦略 date: 2025-08-17 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4516/ --- # 界隈消費と体験価値 — “好き”でつながる時代のブランド戦略 ## **界隈消費とは何か** 近年、SNSの発達と共に注目されている「界隈消費」という言葉があります。自分は最近知りました。これは、ある趣味・推しや価値観を共有するコミュニティ(界隈)内で盛り上がり、その中で消費行動が活発に行われる現象を指すようです。アイドルのファンコミュニティや、特定ジャンルのスポーツチーム、マンガ・アニメの推し文化などが代表的です。昔からあったコミュニティを、レトロ感のある「界隈」という言葉を使うことで、リブランディングできたようです。 界隈の中では、「好き」という感情が購買の原動力となり、金額や利便性だけでなく、その行動自体がコミュニティ内での“共感”や“承認”につながります。ここで重要なのは、**消費の目的がモノやサービスそのものよりも、その体験を共有することにシフトしている**という点です。 ## **体験価値が界隈を支える理由** 界隈消費が持続しやすい理由のひとつに、「体験価値」の存在があります。例えば、推しのライブに行く行為は、音楽を聴くこと以上に、会場で同じ熱量を持つファンと空間を共有することに価値があります。 そこでは、「その場にいた」という体験自体がブランドへのロイヤルティを高め、SNSでの発信や友人との会話を通じてさらに広がっていきます。企業にとって、この体験価値は単なるプロモーションイベントではなく、顧客が自らブランドアンバサダーになってくれる仕組みです。 特に現代は、情報が氾濫し差別化が難しい中で、体験を通じて得られる感情的つながりこそが「差異化」を生みます。 ## **界隈消費を生み出すための企業アプローチ** 界隈消費を戦略的に活用するには、「売る」前に「共感」を醸成することが必要です。 具体的には、①顧客と価値観を共有できるコンセプトを打ち出す、②コミュニティが自主的に交流できる場を設ける、③リアルとデジタルの両面で体験を提供する、という3つのポイントが重要です。 例えば、ナイキはランニングクラブを世界各地で展開し、商品購入よりも先に「一緒に走る仲間」というコミュニティ体験を提供していました。また、スターバックスは店舗空間を「第三の場所」として設計し、コーヒー以上の交流価値を提供してきました。 これらの取り組みは、界隈消費を自然発生的に育て、長期的なブランドロイヤルティを築いています。 ## **まとめ** 界隈消費は、一見ニッチなコミュニティに見えますが、そこに参加する顧客は非常に熱量が高く、継続的な消費を行うロイヤル顧客になりやすい特徴があります。 そして、その基盤となるのが体験価値です。企業がこの価値を理解し、顧客同士のつながりを促進する体験設計を行えば、短期的なキャンペーンでは生み出せない“持続的な愛され方”をブランドにもたらすことができます。 今後のマーケティングは、「どんな商品を売るか」だけでなく、**「どんな界隈を育て、どんな体験を提供するか」が成功の鍵**となるでしょう。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】イベントの行列と体験価値 並んででも体験したい理由とは? --- title: 疲れを感じずモチベーション高く仕事するための9つの方法 date: 2016-10-11 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/119/ --- # 疲れを感じずモチベーション高く仕事するための9つの方法 現代の組織で成功を収めるためには、上司と設定した高い目標を次々と達成していくことが求められますが、これは「言うは易く行うは難し」かもしれません。私たちはみな、壁にぶつかったり、膨大な努力が必要と感じたりする時があります。 そんな時は、思い切って物事をシンプルにしてみてはいかがでしょうか。下記で、疲れを感じずモチベーション高く仕事するためのシンプルな方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 ## 1. 優先順位を決めよう 一日のはじめに優先順位をゆっくり決めるための時間を設けましょう。何が最も重要であるのかをはっきりさせるだけでなく、休憩時間と運動をスケジュールに盛り込みましょう。 ## 2. 運動をしよう 疲 労感を伴う運動は逆効果にも思えますが、実は運動はモチベーションを大幅に高める効果があります。定期的に運動をすることで、次の二つのことに気づくので はないでしょうか。一つ目は、エネルギーとモチベーションが向上するということ。そして二つ目が、もし運動できなかった日があったとしても、やる気とエネ ルギーに溢れる自分がいるということ。そして、そんな自分にきっと驚くことでしょう。 ## 3. 休憩をとろう 一日の中で休憩時間を 設けることもまた重要です。なぜなら休憩から得られるエネルギーは心身にとても良い影響をもたらすからです。そこで、短い休憩時間を取り入れたり、昼食を 楽しんだり、同僚と週末の出来事などについて話す時間を大事にし、休憩をとることの価値を認識しましょう。 ## 4. 健康的な食事をしよう 日々 やるべきことに追われ、昼食を抜いて、より多くのタスクをこなそうとしている方もいるのではないでしょうか。 でも食事はとても大切なものです。規則正し く健康的な食事をとり、栄養分を体に取り入れましょう。もうひと頑張りが必要なときは、血糖値を激しく上下させる食べ物は避け、ゆっくりと安定的にエネル ギーを生むバナナのような食べ物を選びましょう。 ## 5. タスクにバリエーションを持たせよう 様々なタスクをこなせるような一日のスケジュールを組みましょう。なぜなら、だらだらと同じタスクをやっていると、モチベーションは下がってしまうからです。バリエーションを持たせることで、一日がより高いモチベーションと高い生産性を生むものになります。 ## 6. 目標にフォーカスしよう 自 分の行っているタスクがつまらないと感じる時もあるでしょう。でも一人ひとりの働きは組織に利益をもたらすものです。どうしてそのタスクが必要とされてい るのか、またそこからあなたと組織は何を得ることができるのかを理解することで、不満や退屈を感じないで取り組むことができるのではないでしょうか。 ## 7. 睡眠をとろう 多 くの研究で、仕事のパフォーマンス向上に睡眠が欠かせないということが分かっています。それらの研究を抜きにしても、睡眠不足はパフォーマンスに影響し、 モチベーションの低下につながるということを皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか。睡眠は贅沢ではなく必要なこと。睡眠は力の源となるエネル ギーを作る、大切な役割を担っているということを理解しましょう。 ## 8. 楽しいと思える仕事を見つけよう 長い目で見て、もしあなたが自分の仕事を楽しむことができなければ、エネルギーとモチベーションを高く保つことは難しくなってしまいます。逆に言えば、心から楽しめる仕事ができれば、仕事に対して熱意や絶対に達成するという願望を持つことができるはずです。 ## 9. エネルギッシュな人のそばにいよう ネ ガティブな人と一緒にいると、こちらまで気分が暗くなってしまったり、良くないエネルギーを感じてしまうような気がしませんか? 反対に、楽観的で、元気 いっぱいで、意欲的な人といると、自然とこちらの気分も高まるものです。人の感情・言葉・行動は周りに影響をもたらすものなので、それを知った上で、自分 を高めてくれる人とのお付き合いを大切にしてみるとよいのではないでしょうか。 ※この記事はENGAGE FOR SUCCESSの下記の記事を許可を得て翻訳・転載しています。 http://engageforsuccess.org/need-a-boost-how-to-maintain-energy-levels-at-work **ENGAGE FOR SUCCESSとは?** 2011 年3月29日、デーヴィッド・キャメロン首相のもと、従業員エンゲージメントを高めることで、GDPを26億ポンド増加させるために「従業員エンゲージメ ント・タスクフォース(Employee Engagement Task Force)」と呼ばれる特別チームが結成されました。このチームのメンバーである民間企業と公共機関のビジネス・経済などのスペシャリストにより、「成 功目指してエンゲージメントを高めよう(”Engage for Success”)という運動が始まりました。Engage for Successのホームページでは、従業員エンゲージメントを高めるためのアイディアやツール、事例などが多く紹介されています。 URL:?http://engageforsuccess.org/ 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - eNPSとは? --- title: 目的と手段を履き違えていませんか? date: 2018-01-30 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/85/ --- # 目的と手段を履き違えていませんか? アパレル・ファッション業界の経営者は総じてミーハーです。経営者に限らずほぼ全員がミーハーだといえます。もともとミーハーだからファッションを志したという人が多く、そのミーハー度合いは、かつて、**産業として良い方向に動いていました**が、バブル崩壊後の衣料品不振に陥ってからは、反対に産業を悪い方向に導いているともいえます。それはミーハーだからこそ、その時々の流行りに簡単に飛びつきすぎて**「場当たり的対応」に終始してしまう**からです。「付け焼刃」とも言いますが、これは現場の施策から商品デザインだけに限らず、経営方針も同様の動きになってしまっています。 ## 目的と手段が入れ替わった「SPA化」や「ネット通販の礼賛」の弊害 場当たり的・付け焼刃が当たり前となってしまうために、アパレル・ファッション業界は往々にして**「手段」が「目的」にすり替わってしまう**ことがあります。過去ならばQR(クイックレスポンス)対応であり、SPA(製造小売り)化でありましたし、今ならば、過剰なネット通販・EC(Eコマース)の礼賛だといえます。それらはいずれもビジネスを拡大するための手段であり道具にすぎませんが、いつの間にか、**それらを導入すること自体が目的と化している**アパレル・ファッション企業は少なくありません。これはミーハーの大きな弊害といえるでしょう。 一方、アパレル・ファッション業界の国内の製造関係者は、良くも悪くも**「職人的」**であり、往々にして頑迷固陋だといえます。そのため新しい技術を取り入れることをひどく嫌がります。今なら、その代表はインターネットやウェブでしょう。これに拒否感を見せる製造加工業者は少なくありません。アパレルブランドや小売店などの「川下」業者は通販を主眼とするインターネットを過剰に礼賛し、「川上」の製造加工業者はインターネットを面倒くさいものとして導入を拒否するという構図が成り立っています。 これらの人々はいずれも**「手段」を「目的」と履き違えている**のです。 ## 自社の存在を広く知ってもらうためにウェブサイトは不可欠 国内の製造加工業者(織布、縫製、染色など)の多くは、90年代半ばから製造加工地が中国をはじめとするアジア諸国へ移転してしまい、**受注量が激減しています**。もちろん、変わらない仕事の量をこなしている業者もありますが、それは国内業者の中ではほんの一握りにしかすぎません。多くは新規取引先の開拓が急務となっています。2005年ごろまでは業界紙やマスコミに取り上げられてもらうしか、アピールの場がありませんでしたが、インターネットが普及し、SNSが登場してからは、**自社でアピールすることが可能になりました**。これを使わない手はないのです。 2008年ごろからはインターネットが完全に普及し、人々は何かを調べたいと思ったときに、インターネットで検索をすることが標準となりました。今、皆さんも旅行や出張の際、目的地の住所や電車の乗り換えなどはまずインターネットで検索しているでしょう。 そうなると、**インターネット検索に表示されない施設は訪問の対象外**になります。当たり前です。そこに表示されないということは、見ている人にとっては「存在しないのも同然」だからです。アパレルビジネスにおいてもこれは同じで、ブランド側が製造加工業者を調べたいと思ったらまずインターネットで検索します。そこで検索に上がってきた業者にのみ、ブランドは問い合わせします。別にブランドが怠けているわけではありません。逆にそういうビジネス環境に対応せずにウェブサイトやホームページを開設していない製造加工業者が怠慢なのです。 これは小売店も同じです。やっぱり広く存在を知らしめるためには**ウェブサイトやホームページの開設は不可欠**です。 ## ウェブサイトで業務が非効率になるサンプル工場の例 その一方で、やはりインターネットやウェブサイトというのは**単なるビジネスの「手段」に過ぎない**ということも心のどこかに留めておく必要があります。 先日、あるサンプル工場の人に会いました。商品化する前の洋服のサンプルを製作する業者です。家族経営の小さな工場で裕福ではありませんが、それなりの仕事量があるそうです。ビジネス規模の拡大を目指さないのであれば、現状で十分なのだそうです。この業者からするとウェブサイトやホームページはほとんど無用の長物なのだそうです。**かえって有害**だとも言っていました。 なぜなら、インターネット検索でひっかかることで、ネットやEメールを通じた問い合わせがひっきりなしに入るからです。それを処理するのに時間が取られてしまい、かえって**業務が非効率になってしまっている**そうです。 こうした事例を見るにつけても、インターネットやウェブというのは「目的」ではなく「手段」に過ぎないのだと改めて痛感します。仕事がなくて苦しんでいる業者にとっては必須の手段ですが、仕事が手一杯の業者にとっては、要らざる客を招き入れる不要なツールとなっているのです。 ## 自社・自店にとって、本当に必要な手段の精査を ECやネット通販にしても同じです。現在、十分に実店舗で売れていて、ネット通販も満足できる金額まで売れているなら、むやみやたらと**ネット通販比率を拡大する必要はまるでない**のです。メディアや評論家はネット通販比率について「高ければ高いほど良い」と言いますが、その根拠はなんでしょうか? ある部分では日本よりも先進的だといわれている香港のネット通販比率は1~2%に過ぎません。要するに**ネット通販は単なる「道具」**に過ぎず、要らない人は要らないのです。別にそれがあるから先進的だということではありません。 ?自社・自店にとって、何が不要で何が必要なのかは冷静に考えねばなりません。単に「流行りだから」とか「トレンドだから」で飛びついても何の意味もありません。インターネットもネット通販もEコマースもそれらは**「道具」に過ぎず「目的」ではないのです**。くれぐれも目的と手段を履き違えることがないように気を付けてください。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 売るためにはわかりやすい説明が必要 ~専門用語を使わないトップ販売員の事例 --- title: 研究でも証明されている、従業員エンゲージメントがもたらす効果とその重要性 date: 2014-07-04 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/397/ --- # 研究でも証明されている、従業員エンゲージメントがもたらす効果とその重要性 前回の記事で、「**従業員エンゲージメントは、組織の成功のための基盤であり、その基盤を磐石にすることで成果が生まれやすくなる**」とお伝えしました。 ★記事はこちら→経済産業省「おもてなし経営企業選」選出企業に見る、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントのポジティブな連鎖 これは、統計的分析のなされた複数の研究を収集し,様々な角度からそれらを統合したり比較したりする『The Journal of Applied Psychology』(応用心理学ジャーナル)掲載の分析研究でも、従業員エンゲージメントが、様々な会社や組織の業績に深く関係していることが証明されています。今回はその研究結果を参考に、従業員エンゲージメントの効果と重要性についてお伝えしたいと思います。 ## まず知っておきたい、従業員エンゲージメントの役割 もしかしたら、「従業員のモチベーションの元は給料や賞与などの金銭的なインセンティブにあるのではないか?」とお考えもいるかもしれません。そんな方にお伝えしたいのは、金銭的なインセンティブがやる気を起こす要素の一つではあるものの、決してそれが全てではないということ。知識・経験・スキルを身につけることで給料や賞与に反映されるのはもちろん嬉しいことですが、それよりも楽しく、前向きに、やりがいを見出して仕事をすることに重きを置いている従業員が意外に多いのも事実。私達は人生の三分の一を仕事に費やします。だからこそ、プライベートだけでなく仕事で有意義な時間を過ごしたい、と願うことは自然なことだと言えます。 研究では、エンゲージメントの高い従業員は、職場への意識的・感情的な結びつきがより緊密であることも分かっています。これは、会社や組織に対して愛着や共感を持ち、絆を感じているということ。**仕事にやりがいを感じることで「熱意」が生まれ、熱心に取り組みたいという気持ちから「没頭」し、その仕事を行うことで自分が活き活きすることから「活力」を得る、それがまさに「従業員エンゲージメントが高い状態」**を生み出します。このような状態であれば、従業員のストレス耐性も高くなり、より柔軟な考え方や行動を仕事において実践できるようになります。 また、自分自身に対しても、一緒に働く仲間に対しても、能力・スキル・知識などにおける自信の度合いが格段に高くなるのが、エンゲージメントの高い従業員の特徴です。このような状態にあることで、自然と業務効率やその質も高まります。 ## 高い従業員エンゲージメントがもたらす効果 会社を大きく成長させるためには、やはり顧客満足度が重要です。お客様が自社の製品・サービスに満足し、リピート・追加購入をしてくれることで、安定経営がもたらされます。でも安定に落ち着くのではなく、成長へのステップアップを踏まなければいけません。それに必要なのは、お客様の共感を得て、「友人や知人にも薦めたい」という気持ちを高めること。ここで高い従業員エンゲージメントが力を発揮します。 会社や組織に対して愛着や共感を持ち、絆を感じて仕事をする従業員が多ければ多いほど、パフォーマンスの向上につながるというのは前述の通りですが、それはより良い製品・サービスの実現につながり、お客様の期待を大きく上回り、その予想外の喜びや感動がお客様をファンへと変えていきます。ファンになってくれたお客様はその製品やサービスを応援し、「推奨者」として知人や友人はもちろん、SNSなどでも積極的に口コミで広めてくれるということが分かっています。 ファンとなってくれたお客様だけでなく、エンゲージメントの高い従業員も、会社の広告塔として活躍してくれます。それは愛着があるからこそで、その根底にあるのは「会社と共に成長したい」「会社の成功に貢献したい」という熱い想い。その意欲に掻き立てられ、実際に会社を大きく成長させていくための、様々な形での貢献が期待できるはずです。 (引用元:http://ro.uow.edu.au/cgi/viewcontent.cgi?article=1039&context=sbshdr) 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 従業員エンゲージメントにも当てはめられる、サッカー代表チームが”団結力の素晴らしいチーム“になるためのプロセス --- title: 破竹の勢いのニトリ、16期連続最高益を支えるのは明確な目的・目標にあり?! date: 2015-08-12 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/222/ --- # 破竹の勢いのニトリ、16期連続最高益を支えるのは明確な目的・目標にあり?! 「お、ねだん以上。」というキャッチフレーズでおなじみのニトリ。2014年は消費税増税や円安など、悪い材料がたくさんあったにも関わらず、客単価の上昇や自社開発商品の売上アップで、2015年2月期連結決算は16期連続最高益となりました。 ニトリの凄さは、最近お家騒動で話題となった大塚家具と比べるとよく分かります。大塚家具の一人当たりの経常利益は56.8万円なのに対し、ニトリの一人当たり経常利益は758万円とその差は歴然! これは上場企業上位5%以内の優秀な数値だそう。 破竹の勢いを見せるニトリ、その勢いを支えるものの一つに、同社の理念が関係していそうです。 ## 全社員が共有するニトリの“ロマン”と“ビジョン” ニトリにはとても明確な目的と目標が存在しています。 まず目的は、“ロマン”として掲げられた「**住まいの豊かさを世界の人々に提供する**」というもの。 そしてその目的を達成するための目標が、“ビジョン” として掲げられた下記の30年計画です。 **2003年 ** 100店舗 売上高 1,000億円達成 **2009年** 200店舗 売上高 2,000億円達成 **2012年** 300店舗 売上高 3,400億円達成 **2017年** 500店舗 売上高 5,500億円へ 日本の暮らしを変革。グローバルチェーン展開の本格的なスタートへ **2022年** 1,000店舗 売上高 1兆円へ 世界でドミナントエイリアを拡大し、暮らしの変革へ **2032年** 3,000店舗 売上高 3兆円へ 世界の人々に豊かな暮らしを提案する企業へ 引用:企業理念 | ニトリ公式企業サイト 目標を達成し、目的を果たすためには、ヒトの力が何より大事です。ニトリでは全社員がロマンやビジョンを共有しているそうですが、すでに30年計画の約半分を達成しているのは、実現のために計画や課題を共に考え、意欲・執念・好奇心を持って挑んでいるからではないでしょうか。 ## ニトリに学ぶ、目的を達成するための具体的な目標の大切さ 目的と目標を混同してしまう人もいるかもしれませんが、全く別のものです。目的を達成するために目指すべき行動やその道筋を示したものが目標。だから目的が行先を示すのであれば、目標は過程を示すものです。目的は常にひとつですが、目標は複数あるべきです。複数ある目標が達成できなくて諦めることになったとしても、目的は諦めるべきではありません。複数ある目標に具体性を与えてはじめて目的が達成できるようになります。 これをニトリに当てはめて考えてみましょう。前述のニトリのような具体的な目標値があれば、目的を果たすための行動がより明確になります。そして行動の結果が今どれだけ目標の数値に近づいているのかを客観的に見ることで、適宜行動を調整することができるようになります。目的達成を可能とするのは、行動を通してのみ。ニトリは目標に具体性を与え、こうして社会に向けて意思表明をして“イメージトレーニング”をすることで、従業員の意識や動機づけを高め、行動につなげているように見えます。 行動を起こすことができたとしても、途中には試行錯誤や挫折が大きな壁となることもあるはずです。でも目標を達成した時の達成感を一度経験したら、それが刺激となり、その状態を目指してさらに意欲が湧き上がるはずです。モチベーション高くイキイキと仕事をする従業員が増えることで、顧客サービス・顧客満足度が向上し、持続的な売り上げ安定、売り上げ伸長につながる、そんなプラスの連鎖がニトリでは生まれているように思います。 折しも今、東芝の不適切会計が話題になっています。「東芝グループは、人間尊重を基本として、豊かな価値を創造し、世界の人々の生活・文化に貢献する企業集団をめざします」という立派な理念を掲げている同グループですが、結局は社会的問題を引き起こすまでに。組織の透明性、公平・公正性は大前提ながら、ニトリのように具体的な目標がなければ、実際の行動に落とし込むのは難しいのかもしれません。 参考: 「大塚家具・親子の主張を一人当たり経常利益から紐解く」 「企業理念 | ニトリ公式企業サイト」 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 事務の王様「キングジム」の型破りだけど参考にしたい経営術 --- title: 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/5111/ --- # 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド 社員のやる気が急に落ちた、会議で発言が出なくなった、ベテランが突然辞表を出した。こうした現象を前にして、「業務量を減らせば解決する」と考えてしまうのは自然なことです。 ところが今は違います。業務量を削っても、現場の空気は変わらない。 それは、消耗の正体が「仕事の量」ではなく、**迷い・不安・曖昧さという心理的なリソースの枯渇**であることが多いからです。 従業員エンゲージメントの向上は、表面的な施策を積み重ねても完走できません。根本にある「なぜ消耗しているのか」を可視化し、判断基準・教育・称賛・PDCAという**実装の型**に変えていくことではじめて、組織に実感のある変化が起きます。本記事では、エンゲージメント低下の構造的な原因から、現場で体得できる5つの向上施策まで、実践的な視点でお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●離職率の上昇やモチベーション低下を課題と感じているHR担当者・経営層の方 - ●エンゲージメント調査を実施したが、改善に結びついていないと悩んでいる方 - ●従業員満足度と顧客満足度を連動させた仕組みを構築したい方 **この記事を読むと···** - ●エンゲージメント低下の根本原因が「業務量」ではなく「心理的リソース枯渇」であることが理解できます - ●効果実証済みの5つの向上施策とその優先順位が明確になります - ●調査で終わらせず、改善サイクルを組織に実装するための具体的なロードマップが手に入ります ## 従業員エンゲージメントとは何か|定義と経営への影響 「エンゲージメント」という言葉は広く使われるようになりましたが、御社の組織でどう定義されているか、改めて確認してみてください。従業員エンゲージメントとは、従業員が組織の目標に対して自発的に貢献しようとする意欲と結びつきの強さのことです。単なる「満足度」や「幸福度」とは異なり、「この組織のために動きたい」という能動的なエネルギーを指しています。 エンゲージメントが高い組織では、生産性・顧客満足度・離職率のすべてにおいて好ましい傾向が出ると、さまざまな研究や調査で言われています。一方で、エンゲージメントが低い状態が続くと、スタッフの表情が硬くなり、接客の質が落ち、顧客が黙って離脱していく——という因果の連鎖が起きます。これはCX(顧客体験)の劣化がEX(従業員体験)の問題から始まっているということです。 ### エンゲージメントと「満足度」の決定的な違い 満足度が高い従業員が、必ずしもエンゲージメントが高いとは言えません。「職場環境に不満はない。 でも、自分がここで何をすべきかよくわからない」という状態は、満足度が高くてエンゲージメントが低いという典型です。従業員エンゲージメントには、**目的との一致・自律的な行動・周囲への貢献意識**という3つの要素が揃って初めて機能します。 この違いを理解せずに「満足度調査」だけを続けていても、組織の根本的な活力は変わりません。エンゲージメントは、単に「気持ちいい職場」を作ることではなく、「ここで戦いたい」という意志を引き出すことだということです。 ### エンゲージメントが経営数字に与える影響 エンゲージメントの高い組織は、離職率が低く抑えられる傾向があると言われています。一般的に離職率が1名分改善されると、採用・教育コストで数十万〜百万円規模のコスト削減につながるとされており、中規模の事業者であっても年間で数百万円規模の影響が出ることがあります。 また、エンゲージメントの高いスタッフが接客すると、顧客の再来店率が上がる傾向があります。リピート率が5ポイント改善されると、年間売上に与える影響は驚くほど大きい。 弊社の試算では、店舗型ビジネスで年間120万円以上の増分売上につながるケースもあります。これはコスト削減ではなく、売上増という攻めの指標です。 エンゲージメントはコストではなく投資だということを、まず御社の経営層と共有してください。 ## エンゲージメント低下の根本原因|3つの心理的消耗パターン エンゲージメントが低下する原因を「給与が低い」「残業が多い」という表面的な要因だけで捉えている組織は、いつまでも改善の手応えを得られません。現場で実際に起きているのは、アタマの迷い・ココロの不安・カラダの疲労という3層の心理的消耗です。この3つが複合して起きることで、スタッフは行動する前に消耗してしまいます。 ### パターン①:アタマの迷い(判断基準の曖昧さ) 「どこまで自分で判断していいか分からない」「上司によって言うことが違う」。こうした状況が続くと、スタッフは行動するたびに余計なエネルギーを消費します。迷い続けることそのものが、心理的リソースを大量に消費する行為だということです。 組織の方針が曖昧で、矛盾した指示が飛んでくる環境では、どれだけ優秀なスタッフでも本来の力を発揮できません。これは個人の能力の問題ではなく、**組織設計の欠陥が個人の行動品質を規定している**という構造的な問題です。主体的に動かない、ミスが増える、会議で発言が出ない——これらはやる気がないのではなく、心理的リソースが枯渇したスタッフが示す組織的なシグナルです。 ### パターン②:ココロの不安(役割・将来への不透明感) 「自分の仕事は正しく評価されているのか」「この組織でどう成長できるのか」という問いに答えが見えない状態が続くと、スタッフは不安を抱えたまま日々の業務をこなすことになります。不安を抱えながら接客をすれば、それはお客様にもにじみ出ます。サービス業において、スタッフの内面の状態は必ず顧客体験に影響します。 評価制度が不透明だったり、フィードバックが年に1度の面談だけだったりする組織では、こうした不安が慢性化します。慢性化した不安は、行動の委縮と離職への傾きを同時に引き起こします。 ### パターン③:カラダの疲労(物理的消耗との複合) 業務量の多さによる身体的な疲労は、前述の2つの心理的消耗と組み合わさることで、より深刻な状態を生みます。心理的なリソースが枯渇した状態で身体的な疲労が重なると、回復力そのものが落ちます。休日に休んでも「なんとなく気が重い」という状態が続くのは、カラダだけでなくアタマとココロが同時に消耗しているサインです。 重要なのは、この3パターンは**単独ではなく複合して起きる**ということです。業務量を減らしてもアタマの迷いが解消されなければ、根本的な改善にはなりません。3つの消耗を分離して診断し、それぞれに対応する施策を実装することが、エンゲージメント向上の本質です。 ## 効果実証済みの5つの向上施策|実施の優先順位と比較 エンゲージメント向上に向けた施策は数多くありますが、すべてを同時に始めようとすると、どれも中途半端に終わります。サービス品質の土台を整えてから、関係構築施策に展開するという順序が、最も成果につながりやすいアプローチです。以下の5つの施策を、優先順位の高い順に解説します。 施策 対象消耗パターン 導入難度 期待効果 **①判断基準の明文化** アタマの迷い 低〜中 行動品質の即時改善 **②定期的な1on1とフィードバック設計** ココロの不安 中 不安解消・離職抑制 **③称賛の仕組み化** ココロの不安+アタマの迷い 低 行動強化・自己肯定感向上 **④OJTの仕組み化・成長ロードマップの提示** ココロの不安+カラダの疲労 中〜高 定着率向上・戦力化加速 **⑤EXデータの定期計測とPDCAの組み込み** 全3パターン 中 継続的な改善基盤の構築 ### 施策①:判断基準の明文化と共有 最初に取り組むべきは、スタッフが日常の業務でどこまで自分の判断で動いてよいかを明確にすることです。「お客様への対応は柔軟に」という言葉は、実は曖昧さの塊です。どのケースでどこまで対応できるのかを、具体的な場面ごとに言語化してチームで共有すること——これがアタマの迷いを解消する最初の一手です。 判断基準を明文化すると、スタッフは迷うことなく行動できるようになります。迷いがなくなると、接客の質が上がり、顧客への提案も深くなります。 **行動の品質は、能力より先に「判断できる環境」によって規定される**ということです。この施策は大きな予算を必要とせず、今週から始められます。 ### 施策②:定期的な1on1とフィードバックの構造化 1on1は「やっている」という組織でも、内容が進捗確認だけになっているケースが多く見られます。エンゲージメント向上のための1on1は、タスク管理ではなく心理的リソースの回復設計を目的とすることが本質です。スタッフが今何に迷っているか、何に不安を感じているか、それを言語化できる場を週次または隔週で設けることが重要です。 フィードバックは「年に1回の評価面談」では機能しません。行動した直後に、具体的な観察事実をもとに伝えることが、行動の強化と安心感の醸成につながります。 マネジメントの本質は、タスク管理からスタッフの心理的リソースの回復設計へとシフトしています。AIが進化しても、言語化されていない不安に気づき、余白を作り、動機を理解するというマネージャーの人的価値は代替されません。 ### 施策③:称賛の仕組み化 「いい仕事をした」という事実を、チームが見える形で共有できる仕組みを作ることです。口頭での称賛だけでは、称賛を受けたスタッフ以外の行動には影響を与えられません。称賛を可視化・共有することで、「こういう行動が組織に求められている」という判断基準の補強にもなります。 称賛の仕組み化には、特別なシステムは必要ありません。朝礼での共有、チャットツールでの「ナイスアクション投稿」、月次での行動表彰など、低コストで始められる方法が数多くあります。 大切なのは継続性です。単発の取り組みではなく、組織のPDCAに組み込まれた定常的な運用にすることで、文化として体得されていきます。 ### 施策④:OJTの仕組み化と成長ロードマップの提示 「この組織でどう成長できるか」が見えないスタッフは、自分の将来を別の場所に求め始めます。成長ロードマップとは、「3ヶ月後にこのスキルを身につけ、6ヶ月後にはこの役割を担える状態を目指す」という具体的な道筋を示すものです。これがあるだけで、スタッフの自己投資への意欲は驚くほど変わります。 OJTの仕組み化において重要なのは、先輩スタッフの属人的な知恵を、組織の資産として構造化することです。誰が教えても同じ品質の育成ができる状態を作ることで、**育成の負担を分散させ、教える側の消耗も防ぐ**ことができます。AI研修コンテンツの自動生成技術を活用することで、この仕組み化を加速することも可能です。 ### 施策⑤:EXデータの定期計測とPDCAの組み込み 従業員の声を集めるだけでは改善しません。「調査して終わり」という組織は驚くほど多く、それは消耗を認識させるだけで終わっています。重要なのは、収集したデータを判断基準・教育・称賛・PDCAという実装の型に変換するプロセスです。 NPS(ネットプロモータースコア)をEXの計測に活用することで、「スタッフがこの組織をどれだけ他者に勧めたいか」という形で定量化できます。定期的な計測→原因分析→施策実行→再計測というサイクルを組織のルーティンに組み込むことで、エンゲージメントの改善は継続的な活動として機能し始めます。 📋 5つの施策のうち、御社に最適な優先順位を確認したい方へ 弊社では、EXデータをもとにした改善優先度の診断から実装まで伴走しています。無料相談はこちら ## エンゲージメント施策の実装ロードマップ|12週間で仕組みを完走する 施策の内容は理解できても、「何から始めてどう進めるか」が分からなければ、組織の中で動き出しません。ここでは、**12週間で5つの施策を段階的に実装するロードマップ**をお伝えします。完走を前提に設計された工程です。 ### PHASE 1(Week 1〜3):診断と土台づくり 最初の3週間で行うべきことは、現状の正確な把握と、判断基準の明文化です。EXに関するアンケートやNPS計測をスタートさせ、スタッフが何に迷い、何に不安を感じているかのデータを集めます。同時に、業務上の判断基準を言語化し、チームへの共有を完了させます。 ここでの注意点は、「データを集めるだけで満足しない」ということです。PHASE 1 の目的はデータ収集ではなく、「この組織は自分たちの声を活かそうとしている」というスタッフへのシグナルを発信することです。調査の実施とほぼ同時に、判断基準の共有という具体的な行動を見せることで、組織の本気度が伝わります。 ### PHASE 2〜3(Week 4〜9):施策の実装と教育体制の整備 Week 4からは、1on1の構造化と称賛の仕組みを試行開始します。最初の数週間は形式が整っていなくて構いません。 「毎週対話する」という習慣をまず根付かせることが先です。称賛の共有も、最初は朝礼の1分間から始めれば十分です。 Week 7からはOJTの仕組み化に入ります。この段階では、現場で活躍しているスタッフの行動パターンを言語化し、教育コンテンツとして構造化します。 AI技術を活用した研修コンテンツの自動生成を使うと、この工程を大幅に短縮できます。個々のスタッフに対して成長ロードマップを設定し、「この組織でどう育てられるか」を具体的に見せることが、この期間の最大のゴールです。 ### PHASE 4(Week 10〜12):再計測と次のサイクルへのつなぎ 12週間の最終フェーズでは、PHASE 1 で計測したEXスコアを再計測し、施策の効果を定量的に検証します。スコアが改善しているなら、何が効いたかを言語化して次のサイクルに引き継ぎます。変化が小さい項目があれば、原因を分析して施策を修正します。 この「完走」の瞬間が重要です。12週間というひとつのサイクルを完走した組織は、「改善は一度きりのイベントではなく、継続する活動だ」という実感を体得します。この実感こそが、次のサイクルをより速く、より深く回す組織の資産になります。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる実装アプローチ エンゲージメント向上のプロセスを「調査→改善→再計測」という完全なサイクルとして組織に定着させることは、多くの企業が途中で止まってしまう難所です。弊社・**株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、この難所を伴走形式で乗り越えるための仕組みを提供しています。 御社が抱える「声を集めても改善に結びつかない」という課題に対して、弊社はEX(従業員体験)とCX(顧客体験)を同一プラットフォームで可視化し、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAという実装の型に変えるまでを一気通貫でサポートします。YourVoice NEXTによるAI駆動のアンケート・NPS収集、Simple Learningによる研修コンテンツの自動生成、そして12週間のFactBase Workshopによるハンズオン伴走——これらを組み合わせることで、御社の組織に「仕組みとして機能するエンゲージメント改善」を実装します。 また、弊社独自の指標**FRS™(2回目来店率)**を活用することで、NPSスコアだけでは見えない「実際の顧客行動の変化」を定量的に追跡することができます。エンゲージメント向上が、売上・リピート率という経営数字に直結していることを、データで示せる体制を整えています。 📊 NPS診断資料を無料ダウンロード 御社のEX・CX改善の出発点となる診断シートを提供しています。資料ダウンロードはこちら ## エンゲージメント施策でよくある失敗パターンと対策 エンゲージメント向上への取り組みが「やった感」で終わってしまう組織には、いくつかの共通したパターンがあります。弊社が30年の経営実践と複数のイグジット経験を通じて実感してきた、失敗しやすい3つの落とし穴を正直にお伝えします。 ### 落とし穴①:調査を実施して「改善した気分」になる エンゲージメントサーベイを導入し、スコアを集計し、結果をスライドにまとめた。ここで止まっている組織は、驚くほど多いのが実態です。データを集めることに安心感があるのは分かりますが、調査は出発点であって、ゴールではありません。 スタッフの立場から見ると、「アンケートに答えたのに何も変わらない」という経験は、次回の調査への協力意欲を大きく下げます。最悪の場合、「この組織は形式的なことだけやって何も動かない」というシニカルな認識が広がります。調査を実施したら、最初の変化を3週間以内に現場に届けることを必須の条件にしてください。 ### 落とし穴②:全施策を一度に始める 「うちは全部が遅れているから、全部同時にやらなければ」という判断で、複数の施策を同時起動する組織があります。ところが、現場のスタッフにとっては、突然多くの「新しいこと」が増えることがカラダの疲労に重なり、反発やフラストレーションを生みます。 施策の導入は段階的に、優先順位の高いものから1つずつ定着させてから次に進む——このシンプルな原則が、継続的な改善を可能にします。完走するためには、スプリントではなくマラソンのペース設計が必要だということです。 ### 落とし穴③:マネジメント層だけが施策を「知っている」状態 施策の設計と意図を、実際にスタッフと向き合うマネジメント層が十分に理解していなければ、現場での実行は形骸化します。「1on1をやりなさい」という指示だけでは、何のための対話かが伝わらず、進捗確認の場になるだけです。 施策を実施する前に、**マネジメント層がその意図と方法を体得している状態を作る**ことが前提です。研修・ワークショップ・ロールプレイなどを通じて、管理職自身がエンゲージメントの考え方を自分のものにしてから現場に展開する。 このつなぎの工程を省略すると、施策の効果は半減します。AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」であることは、スタッフ育成においても同じです。 マネジメントの体験設計こそが、エンゲージメントの基盤です。 ## まとめ|エンゲージメント向上を「仕組み」として完走するために 社員のやる気を引き出すことは、気合いや掛け声では実現しません。エンゲージメント低下の根本にある「アタマの迷い・ココロの不安・カラダの疲労」という心理的消耗を構造的に解消する仕組みが必要です。 本記事で紹介した5つの施策——①判断基準の明文化、②1on1とフィードバックの構造化、③称賛の仕組み化、④OJTの仕組み化と成長ロードマップ、⑤EXデータの定期計測とPDCA——は、それぞれ単独でも効果がありますが、12週間のロードマップに沿って段階的に実装することで、組織の文化として定着します。 調査で終わらせず、消耗要因を実装の型に変えること。そのプロセスを組織として完走すること。 **株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、その伴走者として御社に寄り添います。顧客体験の向上についての考え方は、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性もあわせてご覧ください。 チェックリストとして、以下の項目を定期的に確認することをお勧めします。 チェック項目 確認内容 実施タイミング 判断基準の明文化 業務上の判断基準が文書化・共有されているか 四半期ごと 1on1の実施率 設定した頻度で実施できているか(週次・隔週) 月次確認 称賛の共有 チームで称賛事例が定期的に共有されているか 週次 成長ロードマップの整備 全スタッフに個別の成長計画が設定されているか 半期ごと EXスコアの計測 NPSまたはEXサーベイを定期実施・結果を施策に反映しているか 四半期ごと 🚀 エンゲージメント改善を仕組みとして完走したい方へ 株式会社トータルエンゲージメントグループの12週間FactBase Workshopで、御社の組織に改善サイクルを定着させます。無料相談はこちら ## よくある質問 Q. 従業員エンゲージメントの向上施策はどれくらいの期間で効果が出ますか?A. 施策の内容と組織の状態によって異なりますが、判断基準の明文化や称賛の仕組み化といった初期施策は、着手から3〜4週間で現場の行動変容を実感できることがあります。EXスコアやNPSといった定量指標での改善は、PDCAサイクルを1〜2周まわした後、3〜6ヶ月以降に現れることが多いと言われています。重要なのは「すぐに数字を求めない」ではなく、「正しい指標を計測し続ける」姿勢です。 Q. エンゲージメントサーベイを導入しても改善につながらない原因は何ですか?A. 最も多い原因は、「調査で終わっていること」です。データを集計してスライドにまとめた段階で満足してしまい、現場への施策フィードバックや実装まで至らないケースが多く見られます。調査は出発点であり、消耗要因を特定した後に判断基準・教育・称賛・PDCAという実装の型に変換してはじめて、改善につながります。また、調査後に何も変わらないという経験が重なると、次回の調査への協力意欲が低下するという副作用も起きます。 Q. エンゲージメント向上施策を小規模(30名以下)の組織で実施する場合の注意点は?A. 小規模組織では、経営者やマネジメント層のコミュニケーションスタイルがダイレクトにエンゲージメントに影響します。施策の制度設計よりも、日々の対話の質が問われます。また、全施策を同時に導入しようとすると現場の負担になるため、判断基準の明文化→1on1の構造化という順番で着実に取り組むことを推奨します。小規模だからこそ、1人ひとりの心理的リソースの変化を丁寧に観察できるという強みもあります。 Q. 従業員エンゲージメントの向上と顧客満足度(CX)は本当に連動しますか?A. 連動します。スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名・リピートが増えない→顧客が黙って離脱する、という因果チェーンは、特に接客業・店舗系ビジネスでは顕著に現れます。CXの低下は、顧客対応スキルの問題ではなく、スタッフの心理的リソースの枯渇が表面化した結果であることが多いということです。EXを整えることがCX向上の根本的な手段であり、弊社ではこの2つを同一プラットフォームで可視化することで、連動関係を定量的に確認できるようにしています。 Q. NPS(ネットプロモータースコア)はEX計測にも使えますか?A. 使えます。NPSは本来「この企業を他者に勧めたいか」という顧客推奨度の指標として知られていますが、「この会社で働くことを友人や知人に勧めたいか」という形でEX(従業員体験)の計測にも活用されています。eNPS(Employee NPS)と呼ばれるこの手法は、単一のスコアとして定期的に計測することで、エンゲージメントの変化を時系列で追跡できます。設問がシンプルで回答しやすいため、月次の定点観測に向いている計測方法です。 ES・従業員満足度について、無料でご相談いただけます。 専門スタッフが貴社の状況に合わせてご案内します。お気軽にどうぞ。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?! - 【コラム】EX向上で人材流出を防ぐ!働きやすい環境の作り方 --- title: 社員の声で生まれた株式会社ゾフ(Zoff)の行動指針が可能とする経営理念の実現 date: 2015-04-10 url: https://total-engagement.jp/column/vision-mission/284/ --- # 社員の声で生まれた株式会社ゾフ(Zoff)の行動指針が可能とする経営理念の実現 その日の気分でフレームを変えるという、メガネでおしゃれを楽しむ方、最近増えましたよね。ひと昔前であれば、メガネを作るのに数万円するのは当たり前、だから一つのメガネをずっと大事にしたという人が大半だったのではないでしょうか。 でもメガネの価格は大きく変わり、Tシャツを買うように気軽にメガネが買える時代になりました。「メガネは5,000円」そんな時代を作り上げたパイオニア的存在が、株式会社 ゾフ(以下「Zoff」)でした。同社が成長を続ける理由は、決してその価格だけではありません。その背景にある経営理念と行動指針こそが成長の糧となっているようです。 ## メガネ界の革命児、Zoff Zoffの最大の特徴は、5,000円・7,000円・9,000円(税抜)のスリープライスシステム。今ではこの価格帯が当たり前になりましたが、それも自社で一括して企画から製造、販売にいたるまでを行うSPA方式を採用しているから。SPAには、中間コストを省ける、顧客ニーズを反映した迅速な商品開発が行える、適時適量の生産が可能となる、などのメリットがあり、ユニクロもこの方式で急成長しています。Zoffの場合はSPAの採用に加え、国内大手メーカーからレンズを大量に仕入れたことが、低価格の実現に貢献したようです。 創業当初はフレームの品質に問題もあったようですが、MADE IN JAPANフレームの9割以上のシェアを持つ「めがねの聖地」で知られる福井県鯖江市のフレームの生産管理のベテランを中国の工場に派遣・常駐させることで、品質とコストパフォーマンスの向上を実現させました。 ## おもてなしが軸となったZoffの経営理念と行動基準 **「お客様に真心をもって接し、メガネを通じて社会に貢献します」**という経営理念の下、メガネを通じておもてなしをするということを軸にした経営を行っているZoff。人による差別化を行うため、 **・Interest(お客さまの行動に興味や関心を持ち、相手の立場で行動しよう)** **・Professional(視力改善により、お客さまの人体を守り、生活を豊かにするプロ集団になろう)** **・Speed(スピーディーに効率よく対応、運営しよう)** の頭文字をとった**IPS**という独自の行動指標をおもてなしの基準としています。 ## 価格だけではない、人がいるから売れるゾフのメガネ Zoffの行動指標・IPSは、全国のエリアマネージャーが2ヶ月間徹底的に話し合って確立されたもの。顧客満足度だけではなく、その先にある「感動」を皆で追求した結果、当たり前のことを当たり前に行うということと、お客さまにおもてなしをするということが感動につながると結論づけ、IPSが生まれました。 皆で決めたIPSは、社員のコミュニケーションにおける共通言語として浸透し、社員一丸となってそれを実践しようという姿勢につながっているのだとか。さらには、店長会、接客ロールプレイング大会、マイスター制度などの各種審査・評価基準にIPSを取り入れて、一貫したビジョンを社員全員で共有できるように。社員一人ひとりがお客さまに感動をお届けできるだろうかと考えながらをIPSを実践することで、売上に比例して顧客からの感謝のコメントやリピート率も増えたそうで、経営理念の実現に向けて着実に歩みを進めているように見えます。Zoffは人材を「人財」と表現し、採用時はその人の魅力を重要視する会社。だからこそ、従業員エンゲージメントが高い会社なのではないかという印象を受けます。 **ビジョンやミッションの伝達を的確に行うことが社員の共感を生み、IPSが生まれ浸透したことで雇用・教育コストが削減され、さらにはサービス品質向上、離職率の低下、新サービス・商品の提案増加などにつながっている**……。メガネを気軽に楽しめるファッションアイテムとして新しい価値を提供してきたZoffがこれから目指すのは、顧客の目に関わる全ての領域を網羅する「トータルアイケア」。今後どのような成長を遂げるのかが楽しみです。 参考: http://www.zoff.co.jp/about/ http://www.f-qs.com/07-zoff.html 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める仕組み|NPSスコア改善の実践的な始め方 - 【レポート】デルタ航空に学ぶ、顧客の心に残る「顧客体験」と「ブランド」を作る戦略 ~MEDALLIA Experience 17 - 【レポート】アメリカのカンファレンスで学んだ最新CS・CX・NPS活用事例 ~MEDALLIA Experience 17 - 人生の成功の必須要素「グリット(やり抜く力 )」ワークショップレポート --- title: 社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?! date: 2025-07-17 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/373/ --- # 社員・スタッフのモチベーションアップや業績向上に、元気な朝礼が効く?! 「朝礼」と聞くと、堅苦しい、形式的、眠い…。そんな印象を持つ方も少なくないかもしれません。 でも、実は“ちょっとした工夫”で、**朝礼は組織のエネルギーをチャージする最高のツール**になります。とくにサービス業や接客業の現場では、朝のわずかな時間が、その日の売上やスタッフの気持ちに直結しているケースも多いのです。 朝礼は、社員の従業員モチベーション向上を目指す有効な施策の場です。 私たちが訪問した複数の職場では、朝礼の内容や運用方法を工夫することで、社員の従業員モチベーション向上やチーム内のコミュニケーション改善、さらには離職率の低下とお客様対応の質の安定という事例が多く目にしました。 ## モチベーションアップと業績向上を狙ったユニークな施策事例 3つの会社の例をお伝えします。 社員のモチベーションアップと業績向上を狙ったユニークな施策事例を紹介しています。 ・朝礼の冒頭で、社員が「昨日あった素晴らしいお客様対応体験」を共有することで、従業員モチベーションの向上と社内コミュニケーションの促進が図られています。 ・『今日の一言』として、交代制で前向きな言葉を発表し、社員のモチベーションアップとやる気を引き出すようにしていました。実は同社では、この「今日の一言」に当社コアバリューを組合せてはなしてもらっています。 ・出社ベースの会社では『ちょこっとレク』で全社員が身体を動かすことで、従業員モチベーションを高め、組織内のコミュニケーションをより充実させる取り組みが実施されていました。リアル店舗系では多い感じですね。 どれも、わずか15分程度の時間ですが、スタッフの“気持ちのスイッチ”が切り替わる瞬間でもあり、結果的にチームの連携や顧客対応の質に変化が出ていて、社内の雰囲気は非常に良い感じです。 ## **朝礼は「気づきを共有する」場でもある** 日々の業務はルーティンになりがちですが、朝礼の中で他のスタッフの対応事例やトラブル対応などを共有することで、「自分も真似してみよう」「同じミスを防げる」といった学びが生まれます。 また、売上が良かった日の取り組みや、お客様からの感謝の声など、**ポジティブな情報が共有されると、現場全体が活気づく**という効果も。 さらに、朝礼は従業員の意識を高めるための重要な時間として活用されています。特に、成功事例や課題解決のプロセスを共有することで、他のスタッフが新たな視点を得る機会を提供します。このような情報の共有は、従業員同士の信頼を深め、チーム全体のスキルアップにもつながります。さらに、朝礼においては、個々の社員が日々の業務にどのように貢献しているかを認識する場ともなります。これにより、各自の役割に対する理解が深まり、自らの仕事に対する誇りを持てるようになります。 また、朝礼でのコミュニケーションが活発であることは、職場の風通しを良くし、意見やアイデアを自由に交換できる環境を促進します。特に、新しいプロジェクトや変化が求められる時期には、こうしたオープンなコミュニケーションが、組織の柔軟性を高め、迅速な対応を可能にします。結果として、従業員のモチベーションは高まり、企業全体の生産性向上につながるのです。 このように、朝礼は単なる業務連絡の場に留まらず、従業員のエンゲージメントを高め、組織の成長を促進するための貴重な機会として位置づけられています。 ## **「場の力」をどう生み出すか** 重要なのは、朝礼の“やらされ感”をなくすこと。毎日決まりきった業務報告だけでは、逆にテンションが下がってしまうこともあります。 「誰かの役に立った体験」「気づきを共有する文化」「ポジティブなスタート」——この3つの要素を意識するだけで、朝礼の空気がぐっと変わります。 さらに、マネージャーやリーダーが“楽しんでいる姿”を見せることで、メンバーも自然と前向きなムードに引っ張られていきます。 「気づきを共有する」朝礼では、参加者全員が発言しやすい雰囲気をつくることが重要です。例えば、毎回異なるメンバーに短いスピーチを依頼することで、多様な視点が集まりやすくなります。これにより、他のメンバーが見落としていた問題点や新たなアイデアが浮かび上がり、個々の成長にもつながります。また、フィードバックを積極的に取り入れることで、従業員一人ひとりが組織の一員としての自覚を持ちやすくなります。 さらに、気づきを共有する文化を育むためには、失敗を恐れずに意見を述べられる環境を整えることも必要です。失敗を学びの機会と捉え、改善策を共有することで、個人の成長だけでなく、チーム全体のスキルアップにもつながります。 このように、朝礼を「気づきを共有する」場として活用することで、従業員のモチベーションを高め、より強固なチームワークを築くことが可能になるのです。 ## **朝礼からはじまる企業文化づくり** 朝礼は、単なる業務開始の合図ではなく、会社の価値観や文化を日々“空気”として伝える場です。 実際に朝礼を取り入れている企業では、従業員モチベーションがアップする事例として、『うちはお客様と向き合うやる気を大切にしています』といった共通認識が自然に形成され、チームのコミュニケーションが活性化されています。 「なんだか最近、現場が暗い」「スタッフ同士がバラバラな感じがする」——そんなときこそ、“元気な朝礼”が状況を変えるきっかけになるかもしれません。 朝礼での効果的なコミュニケーションは、従業員が自分の役割を理解し、他のメンバーとの関係を築く手助けをします。 特に、日々の業務に追われがちな現代のビジネス環境では、短時間であっても顔を合わせて意見交換をすることが重要です。 これにより、従業員一人ひとりが自分の意見や考えを発信する機会を得られ、チーム全体のモチベーション向上に繋がります。また、朝礼での「気づきの共有」は、新しいアイディアや他者からの学びを得る場としても機能します。例えば、「昨日、こんなことに気づいた」といった小さな発見を共有することで、他のメンバーがそれをヒントに新たな行動を起こすきっかけとなることも少なくありません。 そんな積み重ねが、組織全体としての成長を促し、結果的に従業員のエンゲージメントを高めるのです。朝礼を通じて、ただの情報伝達を超えた、心と心が通うコミュニケーションの場を築くことが、従業員モチベーションの向上において重要な要素となります。 ## **他にも色々! 元気が出る朝礼を取り入れている企業** **■株式会社LIG**(月間150万PVを超える「LIGブログ」で有名なウェブ制作会社) 朝礼時、社長が直近でがんばっている社員を褒め倒す制度「ホメロス」がある ↓ 朝から社長に褒められたら、1日ハッピーに仕事ができそうですね! ■**株式会社スタートトゥデイ**(「ZOZOTOWN」運営会社) 朝礼時、サイコロを振って「恋の話」「失敗した話」「ゆるせない話」……など、トークのテーマを決めている。(下記参照) http://www.starttoday.jp/?p=500 ↓ トークを楽しみながら、和やかに1日のスタートを切れそうです。 ■**株式会社CONY JAPAN ソリューション事業部**(旧社名:ソリューション) 全員で「スイッチオン!」と叫びながら心のスイッチをオンにするジェスチャーをしたり、ポジティブな言葉や意気込みを叫ぶことで、「日本一!元気な朝礼」を行っている(下記参照) http://www.solution-hr.com/company/cyourei/ ↓ ポジティブな言葉をかけること(自己肯定)は「アファメーション」とも呼ばれますが、潜在意識のパワーを引き出すのにぴったりです! ## **最後にまとめ、元気な朝礼にはこんなポジティブな効果がある!** - スピーチやトークを取り入れることで、仕事仲間の考え方や意見、人柄を知ることができる - モチベーションが上がりイキイキと仕事ができる - 業績向上が期待できる 企業風土や企業文化によって、合う朝礼と合わない朝礼があるとは思いますが、自分達のスタイルにあった元気の出る朝礼を考え、実践してみることで、「早起きは三文の得」ならぬ「元気朝礼は三文の得」になるかもしれません! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 【コラム】従業員が辞めない会社の共通点:EXを高める具体策 --- title: 私たちのワークとライフをより充実させ豊かにしてくれるものは、良い関係から生まれる良い学び date: 2021-02-23 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/156/ --- # 私たちのワークとライフをより充実させ豊かにしてくれるものは、良い関係から生まれる良い学び ## 「人間はひとりでは生きられない」と言いますが、まさにその通りですよね。 子供の頃は家族や先生、学校の友人などから思いやり、協調性、社会性、問題解決の方法などを教えてもらって育ちます。成人して社会人になれば同僚や上司、取引先やプロフェッショナルとして自分を成長させるための術を学び、結婚すれば自分のパートナーやその家族、そして子供から、親として、夫/妻としての役割を学びます。「人生は一生勉強」とも言いますが、この勉強にはやはり周りの存在は欠かせません。 ただし、ハーバード・ビジネス・レビューの研究によれば、私たちは共に学ぶことでより多くを習得できるものの、ポジティブで、オープンマインドで、思いやりや活気にあふれている良い関係から生まれるものでなければ、人生を豊かにする良い学びにはつながらないのだとか。 以前『タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる!』の記事で、タフでネガティブな医師が部下の成長に貢献することができなかった事例を紹介しましたが、良い関係=良い学び、という方程式は理解ができます。ハーバード・ビジネス・レビューの研究でもこの良い関係というのは、私たちの思考力を高め、知識が吸収されやすくなり、才能が開花されやすくなるということもわかっています。 ## 良い関係をベースに良い学びを得るためにできる7つのこと ** **① ランチの時間でもいいですし、仕事の後でもいいですし、社内勉強会を開催して、一緒にTEDのような各界のエキスパートのプレゼンテーション動画などを見たり、一緒にオンライン講座を受けてみたりするのはいかがでしょうか。例えば「問題解決の良い方法は?」というテーマで同じ悩みを持った者同士が勉強会を開くのであれば、TEDの「厄介な問題を解決したい? ではトーストの作り方を説明してください」のような動画を視聴して、意見交換をしてみる、といったことでも十分良い学びにつながります。 ** **② パソコンスキルからマネジメントスキルまで、その人が得意とすることを講座にして、チームメンバーに提供するというのも手です。私も以前、エクセルに長けている方の社内講座に参加したことがありますが、おかげで関数やピボットへの苦手意識を克服することができました。他にもポジティブなリーダーシップが得意な方は、マネジメントに苦労している人向けに講座を開くというのもありでしょうし、お互いの得意分野を共有して学びや実践につなげることで、強い組織づくりにもつながりますね。 ③ 学ぶ時には目標をしっかり設定して、最後までやり遂げられるよう、コーチもしくはチアリーダーのようになってくれるパートナーがいると良いと思います。例えば一人がマーケティングのスキルを磨きたい、もう一人がワークライフバランスを実現したいと考えていたとします。定期的にお互いの進捗を褒め合い、次のステップに進むためにどんなことが必要なのか/計画しているのかなどを確認したり、「こういうこともできるかも?」と提案をしながら進めていくと、一人でやるよりも「あの人も頑張っているから私も頑張ろう」という気持ちにつながりやすくなるのではないでしょうか。 ④ もし何か会社で問題になっていること、改善すべきことなどが見つかったとしたら、特別チームを結成して、協力し合って問題解決・改善に努めてみてはいかがでしょうか。例えば人事部が、会社の従業員エンゲージメントを高めるため、マネジメント層が従業員の動機づけを行えるようにならなくてはならない、と考えたとします。その場合、さまざまなレベルのマネジメント担当が参加できるグループを作り、セミナーやワークショップなどを行うことで、企業全体のエンゲージメントが高まるようになるはずです。 ⑤ 自分の会社の製品やサービスを客観的に見つめる機会に恵まれることもあると思います。例えばホテルに勤めている人が自分のホテルにゲストとして友人や家族と滞在したり、病院であれば患者として受診したり、「自分がユーザー側だったら」という視点で見ることで気づきも多いと思います。その気づきは製品やサービスを知っているだけに顧客のものとは違ったものになるかと思いますが、だからこそより満足度高く利用してもらえるためにどんなことができるのかを社内で共有し、顧客の視点とプロバイダの視点をミックスさせてより大幅な改善につなげることができるはずです。 ⑥ 『サイボウズの離職率が28%から4%へと低下した理由は、柔軟な組織作りにあり?!』の記事でもご紹介しましたが、最近は働き方も多様化しており、オフィス以外で仕事をしたり、在宅ワークをしたりという従業員も増えていると思います。でもそういった従業員を定期的に会社に呼び、お互いの仕事を通してどのようなことが大変だったのか、その壁を超えるためにどのような取り組みを行ったのか、などのストーリーを共有する機会をつくってみてはいかがでしょうか。そうすることで、一人で壁にぶつかりそうになったとしても、そこで共有された体験や価値観、学びを自分の仕事に活かせることができるはずです。定期的に顔を合わせることで、リモートで働く従業員が自主的に会い、情報共有をする機会を作るようになれば理想的ですね。 学びの機会を広げるのは職場だけでなく、プライベートでも同じこと。例えばジャズピアノが趣味の女性がいたとします。いつもは一人で練習しているけれど、ベースやドラムのプレーヤーを探して一緒にセッションする機会を作ってみることで、一人でプレイする時とはまた違う感覚や高揚感を覚えるでしょうし、よりスムーズにリズミカルにプレイするためにどうすればよいかを考え、ディスカッションして、練習することで、お互いのスキルアップにもつながるのではないでしょうか。 以上、いかがでしたでしょうか。良い関係を大切にし、知識やスキルを共有して学ぶことで、実りはきっと大きくなるはずです。組織の中でも、プライベートでも、チームワークを発揮できる場所を積極的に探してみてはいかがでしょうか。 良い関係を構築するためのヒントは、下記記事をぜひ参考にしてみてください。 ・プライベートだけでなく仕事でも活用できる、絆を深めるための『愛を伝える5つの方法』 ・離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力 ・部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方 ・映画『マイ・インターン』から得る、あらゆる世代が仕事や生き方に活かせる気づき 参考:https://hbr.org/2016/01/we-learn-more-when-we-learn-together?utm_campaign=HBR&utm_source=facebook&utm_medium=social 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 挨拶(あいさつ)が重要な理由を部下に聞かれたときの答え方 --- title: 競争力向上のカギ- "差別化"から"差異化"への転換 date: 2023-06-09 url: https://total-engagement.jp/column/nps/2868/ --- # 競争力向上のカギ: "差別化"から"差異化"への転換 こんにちは、トータル・エンゲージメント・グループの代表、池田です。 今回は「差別化」と「差異化」の違いについて、そしてその意味するところについて考えていきましょう。 ## **差別化と差異化** 一見似た言葉の「差別化」と「差異化」ですが、本質的には異なった意味を持っています。「差別化」は、「二つ以上のものに優劣の判断をする」ニュアンスを持ちます。一方、「差異化」は、「純粋に違うものとして区別する」印象を持つ言葉です。 新製品のキャンペーンは差別化の一例で、前モデルと比較し現モデルが優れている点を強調します。しかし、これはあくまで「優劣」に焦点を当てたもので、競合他社と模倣戦争を避けることはできません。これに対して、「差異化」は、競争相手から一線を画すための戦略です。自社だけが持つ特異性を生かし、他社が容易に模倣できない独自の価値を提供することが目指されます。 ## **「差異化」するためには** 「差異化」を達成するためには、「4P」のフレームワークが参考になります。それは、「製品(Product)」、「価格(Price)」、「場所(Place)」、「プロモーション(Promotion)」の4要素に着目し、それぞれで他社との差別を生む戦略を検討します。 例えば、最近ではコンビニエンスストアでも売られている「よなよなエール」ブランドを提供している株式会社ヤッホーブルーイングなどでは、「製品」及び「価格」の観点で「差異化」に成功しました。特定のターゲットに向けた独自のデザインと、その品質に見合った価格設定が特徴で、一部の熱狂的なファに訴求し強く惹きつけるブランドとなりました。 企業の成長には、ただ優れているだけでなく、他とは異なる何かを持つことが重要です。競争相手との優劣を競う「差別化」ではなく、「差異化」によって真に競争力を持続的に強化する戦略が重要になります。そのためには、企業が追求するべきは単に他者との競争から一歩リードする「差別化」ではなく、他社が模倣できない「差異化」を達成することです。 ## **「差異化」のためのCX-EX** では、どのように「差異化」をみつけていくのか。 そのためには、企業の持つ独自性や独自の価値を見つけ出し、それを顧客体験(CX)と従業員体験(EX)に反映させることが不可欠です。 顧客体験(CX)と従業員体験(EX)は、企業の競争力を高めるうえで中心的な役割を果たします。顧客が提供されるサービスや商品に満足することはもちろん重要ですが、それだけではなく、従業員が働きやすい環境を提供することも同じくらい重要です。 顧客にファンになってもらうには、従業員も自社のブランドのことが好きでないと顧客を動かすことは出来ません。 ## **「差異化」がこれからの中堅中小企業にとっては重要** そのためにも、顧客や従業員の体験をデータとして「見える化」し、それを利活用することで、企業は独自の価値を形成し、差異化を達成することができます。 私たちトータル・エンゲージメント・グループは、企業がこれらの経験を「見える化」し、それを最大限に活用するための支援を提供します。これにより、企業は自社だけが持つ独自性を見つけ出し、顧客と従業員に最高の体験を提供し続けることが可能となります。 結論として、「差別化」は一時的な競争優位を生むものですが、「差異化」は企業が持続的な競争優位を保持するための手段となります。そのため、企業は「差異化」を追求することで、自社の競争力を向上させ、市場での地位を維持することができます。 そして、その達成に向けて、私たちトータル・エンゲージメント・グループは全力でサポートします。競争が激化する市場において、「差別化」ではなく「差異化」を達成し、成功を掴むためにはどうすれば良いのか、共に考え、行動していきましょう。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSを利用する顧客調査方法 3種類 --- title: 米スターバックス、2015年からデリバリーサービスを提供開始! 顧客エンゲージメント強化に繋がるか?! date: 2014-11-11 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/354/ --- # 米スターバックス、2015年からデリバリーサービスを提供開始! 顧客エンゲージメント強化に繋がるか?! 先週の第三四半期決算発表において、スターバックスの会長兼社長兼最高経営責任者、ハワード・シュルツ氏は、カスタマー・エクスペリエンスにおける世界の核心的リーダーとして、2015年に全米で、スマートフォンのアプリ「Mobile Order and Pay」を用いてコーヒーのデリバリーサービスを開始すると発表しました。 「どこにいてもスターバックスのドリンクとフードが手に入るサービスを提供することで、我々は顧客エンゲージメントとロイヤリティのさらに一歩先を行くつもりだ。店頭で並ばなくても、毎日自分のデスクにコーヒーが届くと想像してほしい。これぞEコマースの極みだろう」とシュルツ氏は話します。 ## スターバックスのデリバリーが顧客エンゲージメント強化につながる理由 デリバリーサービスを提供するアプリは、注文ができるだけでなく、支払いもアプリで完了させることができるのだとか。この利便さがカスタマー・エクスペリエンスを向上させ、顧客の期待を上回り、愛着を高め、顧客エンゲージメントの強化につながるのではないでしょうか。 エンゲージメントの高い顧客は、主に次のような行動を取ると言われています。 - **製品・サービスを喜んで購入する(店員に勧められたからだけではなくて)** - **製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる** - **製品・サービスを繰り返し購入する** - **製品・サービスを友人・知人などに積極的に勧める** - **製品・サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する** - **製品・サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える** この行動が最終的に企業にとって顧客数の増大、顧客離反率の低下、売上・利益の拡大、持続的成長などをもたらしますが、トラフィックと売上の増加が課題となっているスターバックスだからこそ、顧客エンゲージメントの強化の重要性とその効果を理解しているのだと言えます。 ## スターバックスのデリバリーが顧客エンゲージメントに悪影響を及ぼす可能性 ただし、このスターバックスのデリバリーには、越えなければいけないハードルも多く存在するように思います。 ・配達費はどうするのか? →お客様は無料の配達費を期待するはず。その期待に応えるのか? だとしたらどうやって利益を得るつもりなのか? ・お客様にやり直しと言われたらどうするのか? →アメリカはコーヒーの濃さや微妙なミルクの加減などにこだわりを持つ人が多く、バリスタがやり直しを求められることも少なくない。もしデリバリーでそのようなクレームがきたらどう対応するのか? ・トッピングはどうするのか? スタバにはホイップクリームやシロップ、フォームミルクなどのトッピングがつくドリンクが多いが、配達までに溶けてしまったりドロドロになってしまう可能性も。配達時に提供するのだろうか? 配達時の提供が難しいものはどうするのだろうか? など、お客様の期待値を下げ、顧客エンゲージメントに悪影響を与えかねない懸念点も多くあります。 もちろんスターバックスでは想定済みだと思いますが、これらのハードルをどう乗り越え、どのようにお客様に「Wow!」の感動体験を提供するのか、今後を見守っていきたいと思います。 引用:http://loyalty360.org/resources/article/customer-loyalty-perk-starbucks-will-deliver-to-homes-offices-in-2015 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 世界中の調査結果を見ても明らか! 従業員のモチベーションとロイヤリティアップにつながる従業員持株制度 --- title: 素晴らしい人財を維持することで、より多くの素晴らしい人財を得ることができる date: 2017-01-10 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/114/ --- # 素晴らしい人財を維持することで、より多くの素晴らしい人財を得ることができる LyndaSanchez *(※本記事を寄稿したTristan White氏は、理学療法士であるだけでなく、トライアスロン選手、ブロガー、理学療法を提供する企業**The Physio Co**のCEOという顔も持っています)。* 健全な企業文化を創るには、貢献度の高い優秀な人財を雇えばいいというわけではありません。まず**今いる従業員を気遣い、より彼らが成長できるような環境を提供する**ことが求められます。 先日、The Physio Coは、経済専門誌「ビジネス・レビュー・ウィークリー」の**「オーストラリアの最高の職場50選」で5位にランクイン**することができました。これは何年も続けてきた努力と、その過程で学んだ気づきが活かされた結果だと思っています。弊社はこの経験で、**採用と定着率の関係**について学びました。 多くの人が、「最高の職場」に選ばれた会社というのは、人事が履歴書を精査するので手一杯になるくらい人気があるのではと想像するのではないでしょうか。確かに間違いではありませんが、弊社には多くの苦労もありました。 2012年の「オーストラリアの最高の職場50選」で8位にランクインした後、弊社の**従業員定着率に陰り**が見えました。決して経営を揺るがすようなものではありませんでしたが、一年のうちで一番採用が難しいと言われる年半ばに、何名かの療法士が離職していきました。 これにより、少ない人数でこれまでの業務をこなさなくてはならなくなり、**従業員への精神的・身体的負担は大きくなっていきました。**この状態で営業を続けた数週間後には、モラルの低下も見られ、さらに多くの従業員が離職を考えるようになっていきました。こういった状況の中、新しい療法士を雇うのも難しくなっていきました。 私がこの状況にどのように対応したかと言えば、一人ひとりの働きを認識し、チームメンバーやメンターとしての昇格なども行い、いくつかのクライアントとの契約をあきらめることにし、**より既存のチームのサポートを強固に**しました。**チームメンバーのワークライフバランスに重点を置く**ようにしたのです。チームの素晴らしい働きに感謝し、できる範囲でリソースを追加し、なぜこの仕事をしているのかを皆で考える機会を設けました。**定着率にフォーカス**したのです。 これにより少しずつではありますが、変化が見られるようになりました。モラルも向上し、以前のように仕事を楽しめるようになり、定着率も安定するようになり、療法士を新しく雇うことができるようになりました。 その後1年でチームは成長し、企業文化が発達し、**これまでにない従業員定着率を記録**することができました。 高い従業員定着率というのは、強い企業文化が創られた証拠です。定着率が高くなると、**事業の安定率**も高まります。 こうした素晴らしい企業文化が創られたことで**、従業員がより自社のサービスを周りへすすめるようになり**、ヘッドハンターが弊社により多くの良質な候補者を推薦するようになり、弊社へ直接する候補者の数も増えました。自分たちの事業、製品、サービスに自信を持ち、高い従業員定着率を実現している会社に入りたい、**そう思う人が増えるのは自然**なことです。 より強い企業文化を創るためには、**新しい人財の獲得ばかりに目を向けず**、目の前にある芽に水をやり、いたわり育てることが大切なのではないでしょうか。 ※本記事はSmartCompanyの下記の記事を、許可を得て翻訳・転載しています。 http://www.smartcompany.com.au/people-human-resources/human-resources/32415-why-retaining-great-staff-will-attract-more-great-staff/ SmartCompanyは、オーストラリアのビジネスメディアです。中小企業の経営に関する情報量では同国でNo.1です。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「第一回日本サービス大賞」に思うこと ~経済産業省が後押しする日本のサービス生産性革命 --- title: 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/others/5129/ --- # 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 組織変革に取り組む経営層・経営企画・人事部門の責任者にとって、「なぜ自社の変革はうまくいかないのか」という問いは、驚くほど普遍的な悩みです。経営コンサルタントの調査では、組織変革プロジェクトの多くが当初の目標を達成できないまま終わるとされています。 戦略は正しかった。メンバーも揃っていた。 それでも変革が完走できなかった——そこには必ず構造的な理由があります。 本記事では、組織変革が失敗する根本的なパターンを解剖し、実際に変革を成功に導いた企業が実践した戦略を具体的にお伝えします。30年間にわたる経営実践と、数多くの組織に伴走してきた経験から言えることがあります。変革は「施策」ではなく「設計」の問題だということです。 **こんな方にオススメ** - ●組織変革を推進しているが、現場の反応が鈍く手応えが感じられない経営層・経営企画担当者 - ●他社の成功事例から自社に使える実践的なヒントを探している人事部長・組織開発リーダー - ●変革施策を打つたびに「一時的な盛り上がりで終わる」という繰り返しを断ち切りたい方 **この記事を読むと···** - ●組織変革が失敗する3つの構造的パターンと、その根本原因が理解できます - ●成功企業が実践した変革の共通条件と、自社への落とし込み方がわかります - ●変革を「完走」させるための測定・PDCA設計の具体的な進め方が身につきます ## なぜ組織変革の多くは失敗するのか——日本企業が陥る共通パターン 一般的に言われているように、組織変革プロジェクトの大多数は当初の目標を達成できないまま収束するとされています。この数字は決して他人事ではありません。変革を推進した経験のある経営者であれば、「やりきれなかった」という感覚を一度は持ったことがあるはずです。 ### パターン①:経営層のビジョンが現場の言葉に翻訳されていない 変革が始まるとき、経営層には明確なビジョンがあります。「顧客中心の組織にする」「デジタルを活用した業務効率化を実現する」——いずれも正しい方向性です。ところが現場では、そのビジョンが「具体的に自分たちは何を変えればいいのか」という行動指針に変換されないまま、ポスターやスローガンとして壁に貼られているだけということが驚くほど多いのです。 ビジョンと日常業務のあいだには「つなぎ」が必要です。この翻訳作業を怠ると、現場スタッフは変革を「自分ごと」として受け取れません。結果として、変革は経営層のプロジェクトとして孤立し、現場は静かにやり過ごすことを体得してしまいます。 ### パターン②:施策が次々と変わり、現場が「どうせ変わる」と学習する 日本企業の組織変革において特に多く見られるのが、「施策の連続発射」による疲弊です。OKR導入、1on1義務化、サーベイツール導入——それぞれは正しい施策であっても、前の取り組みが完走しないうちに次の施策が始まると、現場は「また始まった」という反応を示します。これは個人のやる気の問題ではなく、組織システムの不具合がにじみ出た結果です。 施策が変わるたびに現場の心理的リソースが消耗します。「どうせ半年後には違うことを言われる」という学習が組織に蓄積すると、新しい変革への初動が驚くほど遅くなります。変革の失速は、施策の質ではなく「施策の一貫性と完走率」に起因していることが多いのです。 ### パターン③:成果の測定が設計されておらず、変革の手ごたえが見えない 変革の施策を打っても、「変わった」という実感が組織に広がらなければ、推進エネルギーは失われていきます。成果測定の設計なしに変革を始めることは、目的地を設定せずに走り出すようなものです。 特に注意が必要なのは、「従業員サーベイを実施して声を集めた」で終わっているケースです。調査をすること自体は重要ですが、その結果を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、サーベイは消耗を認識させるだけで終わります。声を集めても、改善しなければ、かえって現場の不信感を高める結果になるということです。 ## 組織変革が失敗する構造的原因——経営層と現場のギャップを解剖する 変革が失敗するとき、その根本には決まって「経営層と現場のあいだに生じた認識のズレ」があります。このズレは悪意から生まれるものではありません。それぞれが自分の見えている世界で誠実に動いているにもかかわらず、構造的に噛み合わない状態が生まれています。 ### 経営層が「施策」を打つとき、現場は「消耗」を感じている 経営層の目線では、組織変革の障壁は「抵抗勢力」や「変化への恐れ」として映ることがあります。ところが現場の実態を丁寧に観察すると、問題の本質は別のところにあります。現場スタッフが主体的に動かなくなる、ミスが増える、発言が出なくなる——これらは個人のやる気や能力の問題ではなく、心理的リソースの枯渇が行動として表面化した結果です。 「アタマの迷い(方針が不明確)」「ココロの不安(役割の曖昧さ・評価への不安)」「カラダの疲労(業務量)」——この三層の消耗が同時に起きているとき、変革への参画エネルギーが残っていないのは当然です。業務量を削減するだけでは現場の疲弊は解決しない、というのが弊社が30年の経営実践から得た確信です。 ### 「抵抗勢力」という見方が変革を止める 変革に消極的な社員を「抵抗勢力」として位置づけることは、変革推進の大きな落とし穴です。抵抗しているように見える行動の多くは、曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割定義という組織システムの不具合が、個人の行動として表れているものです。 構造を変えずに人を変えようとしても、変革は完走できません。人を責める前に、組織設計の欠陥を直視することが先決です。変革を主導する経営層・人事部門が、この視点を体得しているかどうかが、変革の成否を分ける最初の分岐点だということです。 ### マネジメントの役割が「タスク管理」のままになっている 変革局面におけるマネジメントの本質は、「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へシフトしています。言語化されていない不安に気づく、余白をつくる、動機を理解する——これらはAIで代替されにくい、人的マネジメントの核心的価値です。 ところが多くの組織では、変革期に管理職の負荷が増大し、現場との対話が減少します。1on1が形骸化し、進捗確認だけの場になる。 こうして変革に必要な心理的安全性が失われていくのです。マネージャー自身が変革の伴走者として機能するためのサポート設計が、変革成功の隠れた要件です。 ## 成功企業に学ぶ5つの必須要件——変革を完走させる条件 変革を成功させた企業には、業種を超えた共通の設計思想があります。それは「施策の正しさ」ではなく、「施策を着地させる仕組みの緻密さ」です。以下に、弊社が複数の組織変革に伴走してきた経験から導いた、変革を完走させるための5つの必須要件をお伝えします。 ### 要件①:ビジョンを現場の言葉に「翻訳」する設計 成功企業が最初に手を打つのは、ビジョンの「翻訳作業」です。経営層の言葉をそのまま現場に下ろすのではなく、「この変革が実現したとき、あなたの仕事はどう変わるか」「今日の業務で最初に変えることは何か」という粒度にまで落とし込みます。 この作業はトップダウンだけでは完結しません。現場のマネージャーが翻訳者として機能できるよう、変革の背景・目的・自分のチームへの影響を自分の言葉で語れるようにする研修と対話の場を設計することが重要です。弊社が提供する**Simple Learning**は、この翻訳作業をAI研修コンテンツとOJT仕組み化で支援するサービスです。 ### 要件②:リーダー自身が変革を「体で示す」 変革を推進するリーダーが、変革の価値観を言葉ではなく行動で示すことが、組織への最大のシグナルです。会議の進め方、意思決定のプロセス、失敗への対応——リーダーの行動のすべてが、「この組織は本当に変わる」というメッセージをにじみ出させます。 成功した組織変革を振り返ると、必ずトップリーダー自身が変わっています。自分自身が変革の当事者として行動を変え、その姿を組織に見せることが、何十枚のポスターよりも強いメッセージになるということです。 ### 要件③:双方向コミュニケーションと心理的安全性の確保 変革期のコミュニケーションは「情報伝達」ではなく「対話」でなければなりません。現場からの「違和感のフィードバック」を拾える仕組みを設計することが、変革の軌道修正に直結します。 特に重要なのが、「違和感を言っても安全だ」という心理的安全性の確保です。現場の違和感は、個人の能力差ではなく組織システムの不具合が表面化したサインです。 このサインを早期に捉え、設計に反映させる組織だけが変革を完走させられます。弊社の**YourVoice NEXT**は、こうした現場の声をリアルタイムで可視化し、CX・EXを同時に改善するためのプラットフォームです。 ## 業種を超えた成功事例に学ぶ——変革実装の共通プロセス 弊社がこれまで伴走してきた組織変革の事例から、業種を超えて共通して有効だったプロセスをご紹介します。実際の企業名は非開示となりますが、プロセスの設計パターンはあなたの組織にも活かせるはずです。 ### 事例パターンA:サービス業の文化変革——現場の声を起点に動かした事例 複数店舗を展開するサービス業において、離職率の上昇と顧客満足度の低下が同時進行していたケースです。経営層は「スタッフのスキル不足」と課題を定義していましたが、実態は異なりました。スタッフのスキルは十分でしたが、方針の曖昧さと矛盾した指示が心理的リソースを消耗させ、接客品質のばらつきとして表れていたのです。 弊社がまず行ったのは、NPSスコアを軸にした現状の可視化です。顧客のNPSと従業員のエンゲージメントスコアを同時に計測したところ、NPSスコアが高い店舗ほど従業員のエンゲージメントも高いという相関が明確になりました。問題の根本は顧客対応スキルではなく、EXの設計不全にあるということが数字で証明されたのです。 この可視化をもとに、管理職が現場の心理的リソース消耗の要因を特定し、方針の明確化と役割定義の整備を実施しました。12週間の伴走プロセスを経て、NPSスコアと従業員エンゲージメントの双方が改善。変革が「施策」ではなく「日常業務の設計変更」として定着したのが成功の要因でした。 ### 事例パターンB:中堅企業の部門横断改革——測定設計が変革を加速させた事例 製造業と小売業の中間に位置する中堅企業での部門横断改革の事例です。従来、部門間の連携が薄く、顧客情報が分断されていました。変革の目標は「顧客体験の一貫性確保」でしたが、開始から6ヶ月後に施策が失速しました。 失速の原因を探ると、「変革の進捗を測る指標が存在しない」ことが明らかになりました。メンバーは懸命に動いていたにもかかわらず、「何が変わったのか」が見えないため、モチベーションが維持できなかったのです。 そこで導入したのが、顧客の「2回目の行動」を測るFRS™(弊社独自の指標)と、部門間連携の頻度・質を可視化するダッシュボードです。数字が動き始めると、現場の手応えが急速に戻りました。変革において「測定の設計」がいかに重要かを、このケースは驚くほど鮮明に示しています。 ### 事例パターンC:組織文化の変革——12週間の伴走型PDCAで定着を実現した事例 「従業員が自ら考えて動く組織にしたい」というオーダーからスタートした文化変革の事例です。外部研修を複数回実施しても変化が定着しないという悩みを抱えていた企業です。 弊社の**FactBase Workshop**(12週間PDCA伴走型ワークショップ)を活用し、「調査→分析→実装→測定」のサイクルを現場チームが自走できるよう設計しました。外部からの「答えの提供」ではなく、現場が自分たちで課題を発見し解決策を試みるプロセスを伴走しながら支援するという形です。 12週間の完走後、参加チームのNPSスコアと離職意向スコアの双方に明確な改善が見られました。最も重要なのは、ワークショップ終了後も現場チームがPDCAを自走し続けたことです。変革の「定着」こそが最終目標だということを、このケースは体得させてくれました。 ## 変革を成功に導く実装ロードマップ——3ステップの設計 組織変革を「完走」させるためには、施策の選択より先に、変革の設計構造を整えることが必要です。弊社が伴走型支援で実践してきた3ステップの設計をご紹介します。 ステップ フェーズ名 主なアクション 成果物・指標 **STEP 1** 見える化 現状のNPS・EXスコア計測、消耗要因の特定、経営層と現場のギャップ分析 現状スコア、ギャップマップ、優先課題リスト **STEP 2** 整える 方針の明確化、役割再定義、マネージャー育成、コミュニケーション設計の刷新 行動指針、マネジメントガイドライン、対話設計書 **STEP 3** 成果に接続 測定設計、PDCAサイクルの定着、変革の成果を定量的に可視化し組織全体に共有 改善後NPSスコア、離職率推移、FRS™指標の変化 ### STEP 1「見える化」——数字から始める変革の起点 変革の第一歩は、現状を正確に数字で把握することです。経営層の主観的な課題認識ではなく、従業員と顧客の双方からデータを取得し、ギャップを可視化します。弊社の**YourVoice NEXT**は、CXとEXを同一プラットフォームで同時に可視化できる設計になっており、「顧客満足度が下がっている店舗では従業員エンゲージメントも下がっている」という因果関係を数字でつなぐことができます。 見える化の段階で重要なのは、「スコアを上げること」を目標にしないことです。見える化は変革の起点であり、目的は「消耗要因を特定し、設計を変えること」にあります。スコアの改善は、正しい設計変更の結果としてついてくるものです。 ### STEP 2「整える」——組織システムの設計を変える 見える化で特定した消耗要因を、組織システムの設計変更として実装するのがこのフェーズです。方針の曖昧さを解消する、役割の境界を明確にする、管理職が現場の心理的リソース回復を設計できるよう育成する——これらは地味に見えますが、変革の土台となる最も重要な作業です。 このフェーズで多くの組織が躓くのは、「整える作業」を軽視して施策の実装に急ぐことです。土台が不安定なまま施策を積み上げても、変革は完走しません。整える作業に時間をかけることを、弊社は常に伴走しながらお伝えしています。 ### STEP 3「成果に接続」——PDCAを組織の日常にする 変革の定着とは、PDCAが経営層の主導ではなく現場の日常として自走している状態です。そのためには、測定の設計と成果の共有が欠かせません。 変革の成果が数字で見えると、現場のモチベーションは驚くほど変わります。「やっていることが意味を持つ」という実感こそが、次のPDCAサイクルへのエネルギーになるからです。 弊社の**FactBase Workshop**では、12週間でこのサイクルを現場チームが自走できるよう設計しています。外部からの答えを提供するのではなく、現場が自分たちの課題を自分たちで解決する力を体得できるよう伴走するということです。AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」であるように、変革もまた、体験として組織に刻まれていくものです。 ## よくある失敗パターンと、その回避設計 変革の現場で繰り返し目撃してきた失敗パターンがあります。「うちはそんなことにならない」と思われるかもしれませんが、これらは悪意や怠慢から生まれるものではありません。善意と熱量を持った推進者でも、構造的に陥りやすい罠です。 ### 失敗パターン①:「変革委員会」が現場から浮いてしまう 変革推進のために設置された専門チームや委員会が、いつの間にか現場から切り離された「変革のための変革」を推進するようになるケースがあります。委員会の活動が報告書の作成や外部研修の企画に集中し、現場の日常業務との接点がなくなると、変革は「上の人たちのプロジェクト」という認識が広がります。 回避策として有効なのは、変革推進メンバーと現場スタッフのローテーション設計です。現場経験者が変革設計に関与し、変革設計者が現場の実態に接触し続ける仕組みをつくることで、「浮き」を防ぐことができます。 ### 失敗パターン②:「研修」だけで終わり、行動変容に至らない 変革のために研修を実施した。参加者の評判も悪くなかった。 しかし3ヶ月後、何も変わっていなかった——このパターンは驚くほど多く見られます。研修は知識を提供しますが、行動変容は知識だけでは起きません。 弊社の確信は、「学ぶ」と「体得する」のあいだには、実践と測定のサイクルが必要だということです。研修後に「実際に試してみる場」「試した結果を振り返る場」「うまくいったことを称える仕組み」が設計されて初めて、変革は行動として根づきます。100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性でも示されているように、継続的な体験の設計こそが組織を変えるのです。 ### 失敗パターン③:成功の定義が曖昧なまま変革が終わる 変革が「完了」したとき、その組織は何が変わっていなければならないのか。この問いに明確に答えられない変革は、いつの間にか消えてしまいます。「なんとなく雰囲気が良くなった」「意識は変わった」という定性的な変化は、次のアクションを生みません。 成功の定義は、変革を始める前に数字で設定しておく必要があります。NPSスコアが何ポイント改善するか、離職率が何%改善するか、FRS™(2回目来店率)が何ポイント上がるか——これらの数字があって初めて、変革は「完走」したかどうかを判断できます。 ## まとめ——変革を「完走」させるための実装チェックリスト 組織変革が失敗する理由は、施策の誤りではなく、設計構造の問題です。経営層と現場のあいだに「つなぎ」を設計し、心理的リソースの消耗要因を取り除き、成果を測定してPDCAを回す——この3つの軸を正しく設計できた組織が、変革を完走させています。 あなたの組織でも、この設計は必ず実現できます。弊社は1994年の創業から30年、経営の現場を走り続けてきました。 2度のイグジットを経て、今もIPO準備という新しい変革に挑んでいます。変革の本質的な楽しさと、それを実現するための設計の緻密さを、あなたにも届けたいと思っています。 チェック項目 確認内容 実施状況 ビジョンの翻訳設計 経営層のビジョンが現場の行動指針に翻訳されているか □ 完了 □ 未着手 消耗要因の特定 EXサーベイでアタマ・ココロ・カラダの消耗要因を把握しているか □ 完了 □ 未着手 成功指標の設定 変革成功の定義が数字で設定されているか(NPS・離職率・FRS™等) □ 完了 □ 未着手 マネージャー支援設計 管理職が心理的リソース回復設計者として機能できる育成があるか □ 完了 □ 未着手 PDCAの自走設計 変革サイクルが外部依存ではなく現場で自走する仕組みがあるか □ 完了 □ 未着手 CX×EXの連動測定 顧客満足度と従業員満足度が同時に可視化・連動管理されているか □ 完了 □ 未着手 組織変革の設計について、弊社の専門チームが御社の現状をヒアリングし、最適なアプローチをご提案します。変革設計の参考資料はこちらからダウンロードいただけます。また、具体的なご相談は無料相談フォームよりお気軽にどうぞ。 ## よくある質問 Q. 組織変革の期間はどのくらいかかりますか?A. 変革の規模と組織の現状によって異なりますが、傾向として、現状の見える化から最初の測定可能な変化が現れるまでに3〜6ヶ月程度かかるとされています。12週間の伴走型ワークショップを活用した場合、この期間内にPDCAの第一サイクルを完走するケースが多く見られます。重要なのは「速さ」より「定着」です。 Q. 中小企業でも組織変革は実現できますか?A. 実現できます。組織変革の成功は企業規模とは必ずしも比例しません。むしろ中堅中小企業のほうが、意思決定の速さと現場との距離の近さを活かして変革を定着させやすいケースがあります。弊社は年商3億〜・従業員30名以上・複数店舗を持つ中堅中小企業への伴走支援を数多く経験しており、規模に適したアプローチを設計しています。 Q. 従業員サーベイを導入したことがありますが、改善につながりませんでした。何が違いますか?A. 声を集めるだけでは改善しない、というのが弊社の確信です。多くのサーベイが「調査で終わる」理由は、収集したデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がないからです。弊社のサービスは、見える化の次の「整える」「成果に接続する」ステップまでを設計として組み込んでいます。この実装の型があるかどうかが、「調査で終わる組織」と「変革が定着する組織」の決定的な違いです。 Q. 変革の抵抗勢力への対処はどうすればよいですか?A. 「抵抗勢力」として位置づけることそのものを見直すことが先決です。変革に消極的に見える行動の多くは、曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割定義という組織システムの問題が個人の行動として表れているものです。構造を変えずに人を変えようとしても変革は完走できません。まず組織設計の欠陥を特定し、それを修正することで、多くの場合「抵抗」は自然に解消されていきます。 Q. NPSと組織変革はどのように関係しますか?A. NPSは顧客ロイヤルティを測る指標ですが、弊社の経験では、NPSスコアと従業員エンゲージメントスコアには強い相関があります。従業員の心理的リソースが枯渇した組織では、接客品質のばらつきやリピート低下が起き、顧客NPSも低下する傾向があります。CXとEXを統合的に改善する視点こそが、組織変革を顧客価値の向上につなぐ正しい設計です。顧客体験の重要性については、こちらの記事でも詳しくご説明しています。 その他の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 【体験価値重視企業研究】Plan Do See --- title: 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/nps/5551/ --- # 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートの作成方法 経営報告の場で、NPSのデータを提示したとたんに場の空気が重くなった経験はありませんか。数字は並んでいる。 グラフもある。しかし経営陣の顔に「それで、何をすればいいのか」という困惑がにじみ出る。 あの瞬間の沈黙は、**レポートの問題ではなく、設計の問題**ということです。 NPSデータは、現場に実務を委ねながら経営層がKPIを一覧で把握し、意思決定に使えてこそ意味があります。ところが今は違います。 多くの企業では、収集したデータがレポートとして整形され、会議に提出されるものの、そこから先のアクションに結びつかないまま埋もれていく。驚くほど多くの経営者が、この課題を「仕方ない」と諦めています。 この記事では、経営陣が一目で理解し、実際に意思決定に使えるNPS分析レポートの作り方を、設計思想から実装ステップまで具体的にお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●NPSデータを集めているが、経営会議でうまく活用できていないと感じているCX責任者 - ●現場の改善活動と経営層の意思決定をデータでつなぎたいと考えている経営企画担当者 - ●顧客満足度の定量化と継続的な改善サイクルを仕組みとして構築したい経営者 **この記事を読むと···** - ●経営陣が「使える」NPSレポートと「見るだけ」のレポートの本質的な違いが理解できます - ●ダッシュボード設計から報告フォーマットまで、実践的な作成ステップが体得できます - ●NPSデータを経営意思決定に直結させるKPI化の手法と、改善サイクルの設計方法がわかります 経営陣に伝わらない理由 レポートの3要素 ダッシュボード設計 実装ステップ 成功パターン よくある失敗 まとめ ## NPS分析が経営陣に重要視されない本当の理由 NPS分析が経営陣に重要視されない本当の理由 数字の羅列 レポート設計誤り vs - 判断基準なし 本質解決なし 意思決定停止 現場の悩み 「データを出しているのに、経営会議でほとんど議論されない」という状況は、現場のCX担当者が最も実感する悩みのひとつです。この現象の根本には、**レポートの設計思想の誤り**があります。数字の羅列や美しいビジュアルは、問題の本質を解決しません。 ### 「数字の羅列」レポートが意思決定を妨げる構造 経営陣がNPSレポートを見ても動かない最大の理由は、判断基準が提示されていないことです。スコアが45だと示されても、それが良いのか悪いのか、昨月より改善しているのか、業界平均と比べてどうなのか——これらがセットになっていなければ、数字は意味を持ちません。 経営者はKPIを一覧で把握したいと考えています。NPSスコア単体の報告では、「CXの現状」は伝わっても「経営判断の材料」にはならないということです。 スコアを見て「ふむ」と頷くことはできても、「来月の予算を動かそう」「このチームのリソースを増やそう」という意思決定には接続しない。これが、レポートが会議室で眠り続ける本質的な理由です。 30年の経営実践を完走してきた経験から言えることがあります。経営陣に本当に必要なのは、**データそのものではなく、データから導かれる経営判断の根拠**です。レポートの設計を変えることで、この状況は驚くほど改善します。 ### 「調査止まり」になる組織の共通パターン 従業員の声を集めるだけでは改善しないように、顧客の声を数字にまとめるだけでも改善はしません。**消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」**がなければ、調査は問題を認識させるだけで終わるということです。これはNPSレポートにも同じことが言えます。 多くの組織で見られるパターンは、「NPSスコアを測る→レポートにまとめる→会議で共有する→次の測定まで何も変わらない」というサイクルです。このサイクルが繰り返されるうちに、現場担当者は「どうせ使われない」と実感し、調査への意欲も低下していきます。NPSレポートが「使われる道具」になるためには、収集から意思決定、アクション、効果測定までの完全なサイクル設計が必要とされます。 ### 経営層と現場の「見ているもの」のギャップ 現場担当者は個別のコメントや属性別のスコアに注目します。一方、経営陣が見たいのは、事業全体のパフォーマンスを示すトレンドと、競合との位置関係です。この「見ているものの違い」を無視したレポートは、どちらの層にも刺さりません。 現場向けに設計されたレポートを経営会議でそのまま使う——これが最も多い設計上のミスです。**経営層向けレポートと現場向けレポートは、目的が異なるため設計も異なるべき**ということです。 経営層には「意思決定できる情報」を、現場には「アクションできる情報」を。この分離が、NPSデータを組織全体で活かすための第一歩になります。 📖 関連記事 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## 経営陣が実際に必要とするNPSレポートの3要素 この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み - 経営陣が実際に必要とするNPSレポートの3要素 1 要素①KPI化 2 要素②ビジネス指標 3 要素③判断基準 4 売上との紐づけ 5 リピート率連携 経営陣が「使える」と実感するNPSレポートには、共通して3つの要素が備わっています。この3要素を体得することで、レポートは会議室の資料から経営判断のツールへと変わります。 ### 要素①:タイムリーな判断基準(KPI化) 経営陣がNPSレポートを活用するための第一条件は、**NPSスコアを既存のKPIと紐づけること**です。スコア単体の報告ではなく、売上・リピート率・離脱率といったビジネス指標との相関を示すことで、経営判断の材料として機能します。 例えば、「NPSスコアが5ポイント低下した翌月に、リピート率が3%低下する傾向がある」というパターンが見えれば、経営陣はNPSスコアをリピート率の先行指標として使えます。これが「KPI化」の本質です。スコアを追いかけるのではなく、スコアで事業の未来を読む設計が必要とされます。 弊社の株式会社トータルエンゲージメントグループが開発した独自指標FRS™(2回目来店率を測る指標)は、まさにこの発想から生まれています。NPSスコアの高さと実際の再来店行動の間には、驚くほど大きなギャップが生じることがあります。顧客の「また来たい」という感情と、実際に「また来た」という行動を、別々の指標として追うことで、経営判断の精度が根本から変わるということです。 POINT NPSスコアをKPI化するには、「NPSが〇ポイント変化したとき、ビジネス指標はどう動くか」という相関分析が出発点になります。この相関を経営陣と共有することで、NPSが単なる顧客満足の指標から、事業パフォーマンスの予測指標へと変わります。 ### 要素②:アクション指針の明示 経営陣が最も求めているのは、データを見た後に「何をすべきか」が明確になることです。「NPSスコアが低い」という事実の提示で終わるレポートと、「NPSスコアが低い→その主因はXというカテゴリのコメントに集中している→優先対応すべきアクションはY」という流れで設計されたレポートでは、経営判断の速度が根本的に異なります。 アクション指針を明示するためには、定量データ(スコア・推移)と定性データ(コメントのテーマ分類)を組み合わせた分析が必要です。コメントを単純に紹介するのではなく、**頻出テーマ別に分類し、優先度をつける**ことで、経営陣が「ではここから手をつけよう」と判断できる状態を作ります。 現場に実務を委ねながら、経営陣がKPIを一覧で把握して経営報告に使う——この理想的な状態を実現するには、レポートの「締め」に必ず「推奨アクションと担当・期限」を添えることが有効です。これがあるだけで、レポートは資料から議題へと変わります。 ### 要素③:競合比較軸の設定 自社のNPSスコアが50だとして、それが高いのか低いのかは、比較軸がなければ判断できません。**業界ベンチマークや競合のスコアとの比較**があってこそ、経営陣は危機感または自信を持って意思決定できます。 競合比較軸の設定には2つのアプローチがあります。ひとつは業界団体や調査会社が公表しているベンチマーク値との比較。 もうひとつは自社内での時系列比較(前月比・前年同月比・目標値との乖離)です。理想的には両方を組み合わせ、「業界内での自社の位置」と「時間軸での自社の変化」を同時に示す設計が経営報告に適しています。 📖 関連記事 CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## 「わかりやすいレポート」と「実際に使われるレポート」の違い 「わかりやすいレポート」と「実際に使われるレポート」の違い わかりやすい 判断のしやすさ vs - 見た目美しい 分析設計重視 議論されない 実際に使われる 見た目が整っていて、グラフが美しく、色使いも統一されている——しかし経営会議でほとんど議論されない。このギャップを生む根本原因は、**ビジュアル整理だけに注力し、分析設計を後回しにしている**ことにあります。 ### ビジュアル整理だけでは不十分な理由 美しいダッシュボードは、情報の「届け方」を改善します。しかし経営陣が求めているのは見た目の美しさではなく、判断のしやすさです。この二つは似ているようで、本質的に異なります。 「わかりやすい」と「判断できる」は違います。わかりやすいレポートは読んだ後に「なるほど」という理解を生みます。 しかし「判断できる」レポートは、読んだ後に「では、来月からこれをやろう」という意思決定を生みます。経営陣が経営報告に求めているのは後者です。 ビジュアル整理の努力は大切ですが、それは「判断できる設計」の上に乗るものということです。 多くの企業でNPSレポートへの投資がビジュアルツールに集中し、分析設計への投資が不足する傾向があります。ツールに頼りすぎると、「見た目は良いが中身が薄い」レポートが量産されるリスクがあります。 ### セグメント別分析+推移トレンド+根因仮説が必須である理由 実際に使われるNPSレポートには、**3層の分析**が必要とされます。第1層はスコアの全体値と推移トレンド。 第2層はセグメント別(店舗別・顧客属性別・購買段階別など)の分析。そして第3層は、スコアが動いた原因仮説です。 この3層がそろって初めて、経営陣は「どこに何が起きているのか」を把握できます。全体スコアだけを見ても対策は打てません。 どのセグメントで、どのような理由でスコアが下がっているのかが分かれば、リソースの優先配分が可能になります。根因仮説は「仮説」で構いません。 「このコメントの増加が主因と考えられる」という示唆を添えることが、議論の起点として機能するということです。 ### 経営陣の「認知負荷」を下げる設計の原則 経営陣は多くの情報を短時間で処理しています。NPSレポートに割ける認知リソースは限られているという前提で設計することが必要です。具体的には、**1ページ目(エグゼクティブサマリー)で全体像と推奨アクションを完結させる**設計が効果的とされています。 詳細データは2ページ目以降に添付し、「興味を持った経営陣が掘り下げられる」構造にします。この「逆ピラミッド構造」は、新聞記事の書き方と同じ発想です。 最重要情報を冒頭に置き、詳細は後ろに積む。経営会議での報告時間が限られている現実を踏まえると、この設計が最も合理的ということです。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPSデータの経営活用について、より詳しく学べる月次セミナーを開催しています。経営陣への報告設計をテーマにした回もあります。 ## 経営ダッシュボードの設計:KPIを一覧で把握する構造 経営ダッシュボードの設計:KPIを一覧で把握する構造 1 KPI一覧把握 2 エグゼクティブ層 3 情報5つに絞る 4 注目点明確化 5 経営報告活用 現場に実務を委ねながら、自分はKPIを一覧で把握して経営報告に使いたい——これは多くの経営者が共通して持つ理想です。この理想を実現するダッシュボード設計には、明確な設計原則があります。 ### エグゼクティブサマリーに入れるべき5つの情報 経営ダッシュボードの第1層(エグゼクティブサマリー)に盛り込む情報は、**5つに絞ること**が効果的とされています。情報が多すぎると、どれに注目すべきかが分からなくなります。 ●総合NPSスコア(当月値・前月比・年間目標との乖離) - ●業界ベンチマークとの比較(あるいは自社過去最高値との比較) - ●最も改善が必要なセグメント(1〜2件のみ) - ●推奨アクション(優先度順に3件以内) - ●前回推奨アクションの実施状況と効果確認 この5つが揃った1ページのサマリーがあれば、経営陣は5分以内に状況を把握し、判断を下せます。「現場から上がってきた詳細データを経営に適した形に変換する」——この変換プロセスこそが、CX責任者の価値がにじみ出る部分ということです。 ### セグメント別分析の優先順位付け すべてのセグメントを均等に報告することは、経営陣の認知負荷を高めます。**「どのセグメントを経営議題にすべきか」を選別する判断**が、レポート設計者に求められます。 優先順位付けの基準は2つです。ひとつは「スコアの絶対値が低いセグメント」。 もうひとつは「スコアの変化幅が大きいセグメント」です。この2軸で整理すると、「緊急対応が必要なセグメント」「トレンドとして注視すべきセグメント」「現状維持で問題ないセグメント」に分類できます。 経営会議では前2者のみを取り上げ、3番目は「特段の変化なし」と一言で報告するだけで十分です。 ### 前月比だけに頼らない「多軸トレンド」の設計 前月比のみでNPSスコアを評価すると、季節変動や一過性のイベント影響を「改善・悪化」として誤読するリスクがあります。**前年同月比・3ヶ月移動平均・目標値との乖離**を組み合わせることで、より正確なトレンド把握が可能になります。 例えば飲食業では、繁忙期と閑散期でスコアが変動する傾向があります。この変動を「前月比」だけで追うと、毎月の増減に振り回されることになります。 3ヶ月移動平均を使えば、短期的な波を平滑化し、真のトレンドが見えやすくなります。多軸トレンドの設計は、経営陣が「本当に改善しているのか」を正確に判断するための基盤です。 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## NPS分析レポートの実装ステップ 「どんなレポートを作るべきか」は理解できた。しかし「実際にどう作るか」が分からない——この状態を「つなぎ」の段階と呼んでいます。設計思想と実装手順の間にある橋を、ここで一緒に渡りましょう。 ### ステップ1:収集設計の見直し(測り方が分析品質を決める) 良いレポートは良いデータから生まれます。**収集設計の段階で分析の品質が8割決まる**と言っても過言ではありません。まず確認すべきは、NPSの質問がどのタイミングで、どのチャネルで、どの顧客に届いているかです。 例えば、購買直後にのみアンケートを送る設計では、「来店体験のピーク感情」を測ることになります。しかし一定期間後に送る設計では、「サービスの記憶価値」を測ります。 どちらが正しいということではなく、「何を測りたいのか」に設計を合わせることが重要です。また、どのセグメント(初回来店・リピーター・休眠顧客)からデータを取るかによって、分析の解像度が大きく変わります。 収集設計を見直すだけで、既存データから引き出せるインサイトが驚くほど豊かになります。 - 1**収集タイミングの設計** 購買直後・一定期間後・節目(3回目来店等)など、測定目的に合わせて設計します。 - 2**セグメント変数の付与** 店舗コード・顧客属性・来店回数などをデータに紐づけ、後工程での分析を可能にします。 - 3**自由記述の構造化** コメントをAIまたは人力でテーマ分類し、定量化できる形に変換します。 ### ステップ2:分析フレームの構築(3層分析の設計) 収集したデータを「経営が使える情報」に変換するための分析フレームが必要です。**3層分析(全体→セグメント→根因)の設計**を最初に確立することで、毎月の分析作業が標準化されます。 第1層の全体分析では、総合スコアと推移トレンドを算出します。第2層のセグメント分析では、店舗別・顧客属性別・来店回数別などの切り口でスコアを分解します。 第3層の根因分析では、スコアが動いたセグメントのコメントを精査し、「なぜスコアが変化したか」の仮説を立てます。この3層を毎月同じフレームで実施することで、月次の比較分析が容易になり、レポート作成の工数も大幅に削減できます。 ### ステップ3:レポートフォーマットの固定化 経営陣が毎月安心してレポートを読めるようになるためには、**フォーマットの固定化**が不可欠です。毎回デザインや構成が変わると、読む側の認知負荷が高まり「読み慣れる前に会議が終わる」状態になります。 フォーマットを固定するメリットは3つあります。ひとつは、経営陣が毎月「前回と同じ見方」でデータを読める安心感。 ふたつめは、前月比較が視覚的に瞬時に把握できること。みっつめは、レポート作成者の工数削減と品質の標準化です。 最初の3ヶ月はフォーマットを試行し、4ヶ月目以降は固定する——というサイクルで体得していくことが現実的です。 ページ 掲載内容 対象読者層 所要時間 P1:エグゼクティブサマリー 総合スコア・前月比・推奨アクション3件 経営陣・役員 3〜5分 P2:セグメント分析 部門別・店舗別スコア・推移グラフ 部門責任者・マネージャー 10〜15分 P3:コメント分析 テーマ別分類・頻出キーワード・代表コメント 現場リーダー・CX担当 15〜20分 P4:改善アクション進捗 前月推奨アクションの実施状況と効果測定 全階層(PDCAの共有) 5〜10分 ## 実装事例:NPSデータが経営意思決定を変えた成功パターン 設計の良さは、実装してみて初めて実感できます。ここでは、NPSデータを経営の意思決定につなぎ、成果を出している組織に共通するパターンをお伝えします。 ### パターン①:NPSとリピート率の相関を可視化した経営報告 NPSスコアとリピート率(再来店率)の相関を定量的に示すことで、経営陣がNPSに真剣に向き合うようになったケースがあります。**「NPSが10ポイント低い店舗は、リピート率が平均5%低い」**という事実をデータで示せると、「CXの数字」が「売上の数字」として経営陣の頭に刻まれます。 弊社が提供するFRS™(2回目来店率を測る独自指標)を活用したクライアント企業の試算では、リピート率が5ポイント改善することで年間の増分売上が120万円以上になるケースも確認されています。この試算をNPSレポートに添えることで、「CX改善に投資すべきかどうか」という経営判断が具体的な数字で議論できるようになります。「顧客満足度の改善」が「投資対効果」として語れる状態になる——これが、NPSデータが経営意思決定を変える最初の転換点ということです。 ### パターン②:CX-EXの連動を可視化した統合レポート 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果である——これは弊社が深く確信していることです。顧客NPSと従業員NPSを同じダッシュボードで並べることで、**「EXが下がった翌月にCXも下がる」**というパターンが見えてきます。 株式会社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTは、CXとEXを同一プラットフォームで同時に可視化できる設計になっています。顧客満足度と従業員満足度を「別々のサイロ」で管理してきた組織が、この統合レポートを導入した後、「スタッフが疲弊している店舗で顧客クレームが増える」という相関を経営会議の議題として取り上げられるようになります。これは、多くの組織で「なんとなく感じていた」ことを、データとして経営陣に届けることで初めて実現します。 ### パターン③:12週間PDCAサイクルで改善を「仕組み化」した事例 NPSレポートの一番の落とし穴は、「測るだけで改善しない」ことです。弊社のFactBase Workshopは、12週間のPDCA伴走型プログラムとして設計されており、レポート作成から改善施策の実行、効果測定までを完全なサイクルとして支援します。 このプログラムでは、毎月のNPSデータを起点に「改善仮説の設定→施策実行→効果測定」の3ステップを繰り返します。経営陣が「KPIを一覧で把握できる状態」を保ちながら、現場チームが実際の改善アクションを実行していく——この役割分担が明確になったとき、組織全体でNPSデータを「生かせる」状態が生まれます。驚くほど短期間でこの状態を体得できるのが、FactBase Workshopの特徴のひとつです。 こんな人におすすめ - ●NPSを測っているが改善サイクルが回っていないと感じているCX責任者 - ●経営陣にCXデータを「使ってもらえる」報告体制を構築したい経営企画担当者 - ●CX改善を現場任せにせず、経営指標として管理したい事業責任者 ## よくある失敗パターンと対策 良い設計思想を持っていても、実装の段階でつまずくポイントがあります。30年の経営実践で、さまざまな組織のCX改善に伴走してきた経験から、よく見られる失敗パターンをまとめます。 ### 失敗パターン①:レポートの複雑化(情報を詰め込みすぎる) 「せっかく集めたデータを全部見せたい」という思いから、レポートが肥大化するケースが多く見られます。情報量が多いほど「価値がある」と思いがちですが、経営陣にとっては逆効果になることがあります。 対策は明確です。エグゼクティブサマリーのページ数を1枚に限定し、そこに掲載する情報を「5項目以内」に固定することです。 「全部見せたい」という衝動は、詳細ページに任せましょう。経営陣が「また見たい」と思うレポートは、短時間で要点が把握できるものです。 ⚠️ レポート設計の注意点 - ●スコアの数値のみを列挙し、前月比や目標値との乖離を示さない設計 - ●コメントを原文のまま掲載し、テーマ分類・優先度付けをしない設計 - ●推奨アクションの担当者・期限を記載せず、「誰がやるか」が曖昧な設計 - ●全セグメントを均等に報告し、優先度の高い課題が埋もれる設計 - ●前月比のみを基準にし、季節変動や一過性要因を考慮しない分析 ### 失敗パターン②:アクション設計の欠如(レポートが終点になる) 最も多い失敗は、レポートが「情報共有の終点」になることです。経営会議でレポートを提示し、「承知しました」という反応を得て終了——これでは、NPSデータは何も変えません。レポートは「意思決定と行動の起点」として設計しなければならないということです。 対策として有効なのは、レポートの末尾に「今月の推奨アクション(3件以内・担当者・期限付き)」を必ず入れ、翌月レポートの冒頭でその実施状況を報告する構造にすることです。この「前月の確認→今月の分析→来月の行動指針」という流れが固定されると、経営会議でのNPSの議論密度が格段に高まります。 ### 失敗パターン③:KPI連動の欠如(NPSが「孤立した指標」になる) NPSスコアが他のKPIと連動せず、「顧客満足度という別世界の数字」として扱われるケースがあります。この状態では、スコアが下がっても「CX担当の問題」として矮小化されてしまいます。 対策は、NPSスコアを売上・リピート率・離脱率・採用コストといった経営指標と相関分析し、「NPSが変化すると、他の指標にどう影響するか」を定量的に示すことです。この相関を一度見せることで、経営陣の中でNPSが「売上に直結する指標」として位置づけられます。この転換が起きた組織では、CX改善への経営リソースの配分が驚くほどスムーズになります。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループが提供する解決アプローチ 「NPSデータを経営の意思決定に活かしたい」——この思いを持つ経営者・CX責任者を、弊社は長年にわたって伴走してきました。株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、顧客満足度の定量化から継続的な改善サイクルの設計まで、一気通貫で支援します。 弊社のYourVoice NEXTは、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで同時に可視化できる点が、他社にない特徴です。経営ダッシュボードに必要な3層分析(全体スコア・セグメント別・根因仮説)を自動生成し、現場担当者が毎月のレポート作成に費やす工数を大幅に削減します。さらに、12週間のFactBase Workshopによる伴走支援で、「測って終わり」ではなく「改善サイクルを回す組織」へと変わるための実装支援を行っています。 弊社が確信していることがあります。従業員の声を集めるだけでは改善しないように、顧客の声を数字にまとめるだけでも改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は問題を認識させるだけで終わる——この信念をもとに、弊社のすべてのサービスは設計されています。 ## まとめ:NPSレポートを「経営の武器」にするために 経営陣が一目で理解できるNPS分析レポートを作るために、この記事でお伝えしたことを整理します。 - ●レポートが使われない原因は「見た目」ではなく「設計思想」にある - ●経営陣が必要とする3要素は「KPI化・アクション指針・競合比較軸」 - ●エグゼクティブサマリーは1ページ・5項目以内に絞ることが鉄則 - ●3層分析(全体→セグメント→根因)を標準フォーマットとして固定化する - ●レポートは情報共有の終点ではなく、意思決定と行動の起点として設計する - ●CXとEXを連動して可視化することで、改善の根本原因に迫れる NPSデータを経営の武器にする道のりは、正しい設計から始まります。あなたの組織でも、この設計を体得することで、驚くほど早く「使われるレポート」が完成します。現場に実務を委ねながら、経営陣がKPIを一覧で把握して次のアクションを決める——その状態を、弊社と一緒につくっていきましょう。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな方 - ●NPSを測っているが経営会議で活用できていないと感じているCX・CS責任者 - ●CXとEXを統合したダッシュボードで経営報告の精度を上げたい経営者・役員 - ●データ収集から改善サイクルまで一気通貫で支援してくれるパートナーを探している方 弊社サービスの詳細について YourVoice NEXT(CX×EX同時可視化)・FRS™(2回目来店率指標)・FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)など、貴社の状況に合わせた最適なサービスをご提案します。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 NPS改善の無料相談はこちら ## よくある質問 Q. 経営層向けのNPSレポートはどのくらいの頻度で作成すべきですか?A. 月次が一般的に適切とされています。週次では変動が大きすぎて本質的なトレンドが見えにくく、四半期では意思決定のタイミングが遅れる傾向があります。 ただし、大きな変化が検知された場合は、臨時報告として速報値を共有する体制も有効です。エグゼクティブサマリーは毎月、詳細セグメント分析は四半期ごとに深掘りするという組み合わせを採用している組織も多く見られます。 Q. NPSスコアをKPIとして経営陣に承認してもらうには、どう提案すればよいですか?A. NPSスコアと既存の経営指標(売上・リピート率・離脱率など)の相関を示すことが最も効果的です。「NPSが5ポイント変化したとき、リピート率がどう変化するか」という過去データの相関分析を3〜6ヶ月分用意し、経営陣に提示します。数字の相関が見えた瞬間に、NPSは「CXの指標」から「事業パフォーマンスの予測指標」へと位置づけが変わります。 Q. 小規模な組織でも3層分析は実施できますか?A. はい、実施できます。回答数が少ない場合は、セグメント分析の粒度を下げる(例:店舗別ではなく顧客属性の大分類のみ)ことで対応できます。 月次のサンプル数が少ない場合は、3ヶ月累計でのセグメント分析に切り替えると統計的に安定したデータが得られる傾向があります。重要なのは、組織規模に関わらず「全体→分解→根因」という思考の流れを維持することです。 Q. NPSダッシュボードをSalesforceやHubSpotと連携させることはできますか?A. 連携可能なツールは存在します。Salesforce・HubSpotなどの主要CRMとNPS収集ツールをAPI接続することで、顧客データとNPSスコアを統合し、CRM上でセグメント分析やアクション管理を一元化できる環境を構築できます。 弊社のYourVoice NEXTも既存SaaSとの連動を想定した設計になっています。具体的な連携要件については、お問い合わせください。 Q. NPSレポートのコメント(定性データ)をどう経営報告に活用すればよいですか?A. コメントを原文のまま羅列するのではなく、テーマ別に分類して上位3〜5テーマを抽出し、各テーマの出現頻度とスコアへの影響度を定量化することが効果的です。「このテーマに関するコメントが増加した月は、NPSスコアが下がる傾向がある」という相関を示せると、定性データが経営判断の材料として機能します。AIを活用したコメント分類も、この工程を効率化する手段として有効とされています。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム NPSデータの経営活用・レポート設計をテーマにした月次セミナーに参加しませんか。実践的なノウハウをお届けしています。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - 顧客理解を深める5つの方法|中小企業・店舗経営者が今すぐ始められる実践ステップ - 顧客満足度を上げる施策|データドリブン改善の具体例7選 --- title: 経済産業省「おもてなし経営企業選」選出企業に見る、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントのポジティブな連鎖 date: 2014-07-03 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/398/ --- # 経済産業省「おもてなし経営企業選」選出企業に見る、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントのポジティブな連鎖 経済産業省が選定する、「**おもてなし経営企業選**」というものをご存じですか?これは、 - 職員の意欲と能力を最大限に引き出し、 - 地域・社会との関わりを大切にしながら、 - 顧客に対して高付加価値化・差別化サービスを提供する経営 を「**おもてなし経営**」と称し、各地域において顧客・地域密着型の企業経営により、高付加価値化・差別化サービスを提供している「おもてなし経営」を実践する企業を選定する、というものです。(引用元:http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140327001/20140327001.html) 今日は、平成24年度に選定された企業の中から、不動産賃貸仲介業のエイブル高知東店、エイブル高知中央店、エイブル南国店の3店舗を営業している高知県高知市の株式会社ファースト・コラボレーションで見ることができる「従業員エンゲージメント」と「顧客エンゲージメント」についてご紹介したいと思います。(引用元:http://omotenashi-keiei.go.jp/kigyousen/pdf/43.pdf) ## 会社への共感、愛着、社員の絆から生まれる従業員エンゲージメント 従業員エンゲージメントの面から株式会社ファースト・コラボレーションを見ると、下記のような優れた点があります。 **●社員が一丸となって考えたお客様目線の経営理念** 「お客さまとはどういった姿勢で向き合うべきだろう。大事にしている心情って何だろう。仲間同士の関係ってどんな感じがいいのだろう」という質問を元に社員が8か月間にわたり話し合い、想いの共有で生まれたのが同社の経営理念。経営理念を皆で考えることで、お客様目線の大切さを実感し、**会社が社員一人一人の考えを尊重しているということに会社への愛着を感じ**、心から共感できる経営理念となったに違いありません。 **●経営理念に共感し、実行へ移すことができる社員の存在** 同社は「経営理念実現のために求められる人物像に見合った人材で、かつ会社の理念や風土に深く共感している人を厳選するようになった」と言います。入社して日の浅い社員でも、朝礼での理念唱和や、先輩社員のアドバイスなどによって、経営理念を自然と体現できる環境があります。**経営理念に共感できることができれば、その理念に基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができる**ようになります。社員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながるはずです。 **●先輩と後輩が共に支え合う関係** 先輩と後輩のコミュニケーションが非常に密である同社。お客様の要望を聞き出したり、物件を提案する方法を、後輩社員は先輩社員の姿から学び、その学びを自分の業務へと反映します。その対応を見て、先輩社員は後輩社員に対し、お客様目線だったか、お客様のニーズを引き出せたかなどの質問でフォローアップを行います。すると、後輩社員はその場ですぐ自分の対応の“おさらい”をすることで、自分で考える癖を身につけていきます。また、後輩の元気がない時などは、移動中の車の中や仕事の後の飲み会などで先輩が話を聞く、ということも自然と行われている様子。先輩も後輩の応対を見たり悩みを聞いたりすることで、学びや気づきを得ることも多いそう。そんな風に**お互いを助け合い、思いやり、「育てたい」「育ちたい」という気持ちで接することが、社員同士の絆を生み出す**はずです。 ## 従業員エンゲージメントから生まれるトップクラスの顧客満足度 経営理念に共感し、会社に愛着を持ち、自発的にお客様視点で動くことができる社員が揃い、その社員同士の絆が深い株式会社ファースト・コラボレーションは、従業員エンゲージメントが非常に高い状態にあります。また同社は、抜群の業績を収めているだけでなく、大手不動産会社の加盟店(810 店舗)の中でトップクラスの顧客満足度を誇り、7年連続でトップ10 に入賞、うち5回は1位を獲得するなど、顧客エンゲージメントも非常に高い会社だと言えます。**従業員エンゲージメントは、組織の成功のための基盤であり、その基盤を磐石にすることで成果が生まれやすくなる**ものですが、同社の取り組みは多くの企業にとって参考になるのではないでしょうか。 従業員エンゲージメント、顧客エンゲージメントについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひシンクーの『顧客エンゲージメント超入門』(eBOOK)をご覧ください! 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「エンゲージメント」って何だろう? --- title: 繊研新聞、取材記事 DXの前にCXを date: 2023-03-28 url: https://total-engagement.jp/column/information/2783/ --- # 繊研新聞、取材記事 DXの前にCXを 3月23日の繊研新聞に、自分とクワオア社代表で当社のビジネスデベロップメント リテールチームリーダーの高橋とのインタビュー記事が載りました。 繊研新聞様の許可をいただき、PDFを掲載させていただきます。 繊研新聞対談 DXの前にCXを(画面を押すと拡大できます) 若干、ニュアンスが違う部分などもありますが、CX(顧客体験)をテーマにしていただき感謝です。 高橋さんのキャリアは良品計画をスタートに、ZARAやPUMAなどの多くの外資アパレル・小売業を歩んでこられました。その中では商品開発・製造の現場から、店頭のスタッフ育成などに関わる現場のことから、店舗出店計画などの経営の意思決定にも携わられ、アパレル小売の酸いも甘いも経験されています。 そんな彼とは、偶然共通の友人を介して紹介され、CXの話をしたところ意気投合し、当社に参画していただきました。 その記念すべき最初の仕事が、今回の取材インタビューになりました。 是非、お時間のあるときにお読みいただき、興味を持ちましたら、是非ご一報ください。 今後、多くの企業に顧客体験価値の重要性を知っていただけたらと思っておりますので、喋る機会などいただけましたら、足代のみでどこにでも伺います。 contact 関連記事 / Related - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 大手代理店大広社のWebマガジン「COCAMP」で当社のFACT based WorkShop を使ったCVサークル活動が記事に - 明けまして、おめでとうございます --- title: 繊研新聞に元良品計画、ZARAの高橋氏と池田の対談が記事に。 date: 2023-03-27 url: https://total-engagement.jp/news/%e7%b9%8a%e7%a0%94%e6%96%b0%e8%81%9e%e3%81%ab%e5%85%83%e8%89%af%e5%93%81%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%80%81zara%e3%81%ae%e9%ab%98%e6%a9%8b%e6%b0%8f%e3%81%a8%e6%b1%a0%e7%94%b0%e3%81%ae%e5%af%be%e8%ab%87/ --- # 繊研新聞に元良品計画、ZARAの高橋氏と池田の対談が記事に。 --- title: 繊研新聞社 掲載記念キャンペーン date: 2023-09-09 url: https://total-engagement.jp/lp/3072/ --- # 繊研新聞社 掲載記念キャンペーン お申し込みはこちら **経営者の方、店舗責任者****の方へ** **お客さまのいない商売はありません。** **お客様がどのような体験をされているか、 簡単な顧客アンケート調査を行うことで、NPS分析レポートが出来ます。 そのレポートを用いた研修により ****スタッフのモチベーションが高まり、 ****チームワークが一気に改善します。** 簡単に確認できる「FACT based Light」のトライアルキャンペーンのお知らせです 3年後の自分のお店が どの様になっているのか 心配ではありませんか。 今後の景気、販売方法の大きな変化、所得格差などなど 将来は誰にもわかりません。 **そのためにも **・今のお客さまの本音を知りたい ・働いてくれているスタッフのモチベーションを高めたい ### **そこで ** **自社****診断結果をベース****に****、****オンライン****改善研修に****参加** ** ****通常価格 300,000円** **キャンペーン価格 一店舗200,000円 ****(限定10社)** **1回の顧客調査と2回のオンラインワークショップ ****(****ワークショップは日程は後日決定)** お申し込みはこちら お客さまのいない商売はありません。 お客さまがどのような体験を感じられているのか、簡単な調査でレポートされます。 そのレポートを用いたオンライン研修により、スタッフのモチベーションが高まり、チームワークが一気に改善します。 ## **話題のNPS(ネット・プロモーター・スコア)で 自分の店舗の状況を知りたい** **NPS**は20年前に米国で開発された顧客の体験を評価するための指標です。 現在は国内でも企業に採用されており、2015年からNPSを用いて顧客体験調査は本格化してきています。 当社は2010年よりNPSを用いたご支援を、多くの小売アパレル事業者様にご提供させていただいております。 当社調べの業界NPS平均は46ポイントです。(2018−2023年) 自分の店舗の状況を、客観的に見ることは非常に重要です。 ## **スタッフが前のめりになる ワークショップ** **** **日頃**の自分たちの行いを、お客さまから直接聞ける機会は実は多くありません。 キックオフとして、お客さまの声を聞くことの大事さ・分析の重要性を理解いただきます。 その上で調査開始。調査中の回答数や評価もリアルタイムで確認できます。 調査終了後、分析レポートをもとに、伸ばすべき強み・改善すべき課題をスタッフ全員が確認できます。 顧客の声を活用して、やり甲斐や創意工夫が生まれる店舗を作れます。 自律型の組織への第一歩です。 ## **わかりやすいレポートの特徴** 【NPS】 一般的なNPS設問(11段階の推奨度設問)の分析では、NPS=(推奨者比率)-(批判者比率)だけにスポットが当てられがちです。 当社では、単にNPSの数値の大小だけではなく、そのバランスまでを見て、回答結果の評価を行っています。 【CX】 一般的なタッチポイント設問(5段階の体験評価)の分析では、TOP2=(とても満足の比率)+(満足の比率)だけにスポットが当てられがちです。 当社では、単にTOP2の数値の大小だけではなく、そのバランスまでを見て、回答結果の評価を行っています。 ## **あるクライアント企業の社長の言葉** **お客**さまからの声はギフトです 。 そう思えば 、どんな意見も前向きにとらえられるのではないでしょうか。 アンケート結果からの改善レポートなども、お客さまにご報告できると、店舗の姿勢が伝わりやすいと感じました。 現場改善プログラムは継続的に実施することが必要です。 当社でも 1 年に1 度など、定期的に取り組めればいいなと感じました。 無理なく楽しみながらできることを継続するのもポイントですね。 **自社****診断結果をベース****に****、****オンライン****改善研修に****参加** **  通常価格 300,000円** **キャンペーン価格 一店舗200,000円 (限定10社) ** **1回の顧客調査と2回のオンラインワークショップ ****(****ワークショップの日程は後日決定)** キャンペーンは9月末日まで申込、限定10社 (超えた場合はお断りさせて頂く場合があります) お申し込みはこちら Net Promoter®およびNPS®は、 ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。 eNPS℠はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの役務商標です。 関連記事 / Related - なかの歯科矯正歯科クリニック Doing掲載記念キャンペーン - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 【コラム】私たちは業績と関係ない数字を測っていたかもしれない --- title: 自分の立ち位置を冷静に見極め、売り上げアップのための施策を考えましょう! date: 2018-04-26 url: https://total-engagement.jp/column/column02/76/ --- # 自分の立ち位置を冷静に見極め、売り上げアップのための施策を考えましょう! photo credit: Canadian Pacific You’ve been warned via photopin (license) ### コミュニケーションは激変している? 集客や販促の有効な手段の一つとしてウェブ、インターネットが欠かせなくなってきました。消費者の受け取る情報が増加し、食傷気味になっていますが、それでもインターネットやウェブでの情報発信をおろそかにするわけにはいきません。また販路の一つとしてもECサイトは注目されています。今日はこのウェブやECについて考えてみたいと思います。 集客・販促ツールとして、通販という販路として、ウェブを活用すればだれでも確実に効果が出るわけではありません。すでに過当競争となっており、成功する人もいれば失敗するひともいます。ECもリアル店舗と同様で、マーケティングの上手な人たちだけが成功の果実を享受しています。 現在、多くの企業やブランド、ショップがウェブやECを強化しようとしています。ウェブが重要であることは認識していても、腰が重い企業やブランドも散見されます。小売店もウェブを強化しなくては集客や販促に効果がなくなりつつあります。 15年くらい前までは、アパレルブランドやファッション小売店はファッション雑誌に広告を掲載すれば多くの反響を得られました。しかし、2010年ごろからファッション雑誌の発行部数・購読部数が激減し、広告を出稿してもそれほど反響を得られなくなりました。かつては発行部数100万部を越えるファッション雑誌が何誌もありましたが、今では25万~35万部程度にまで発行部数が減り、それに伴い影響力も低下しています。ファッション雑誌の発行部数はピーク時に比べて4分の1くらいに減ってしまっており、広告への反響もそれに比例して少なくなっているといえます。それに代わる媒体として急速に影響力を増したのがウェブやSNSです。インスタグラム、ツイッター、フェイスブックなどのSNSは絶大な影響力を持ち始めました。特に10代、20代の若者たちはインスタグラムでファッション情報を収集しています。 コミュニケーション手段が変わったため、どの企業、ブランド、ショップにしても「ある程度ウェブは強化しなくてはならない」「ウェブを使わねばならない」という認識をお持ちのはずです。製造関係の工場でもそれは同じです。ウェブをやっていなくても「ウェブを強化しなくてはならない」と考えている工場は数多くあります。最近のECブーム、ネット通販ブームがそれに拍車を掛けています。 ### 全ての企業やショップがウェブを重視すべきか?? 個人的には過剰なEC・ネット通販礼賛は別として、ウェブやインターネットは必要不可欠という考え方には賛同しますが、自社の規模、スタンスによっては必ずしもそうであるとは言い切れないと考えています。 筆者の知り合いのサンプル製造工場は2人で経営を行なっています。もう30年近く彼らは商売を続けていますが、この工場にとっては「ウェブは不要な物」だと言うのです。実はこの工場はお客様からの信頼があつく、仕事の依頼が途切れたことがありません。企業規模をこれ以上大きくしようと言う考えもないため、丁寧な仕事で信頼を勝ち得ています。まさにWin-Winのカスタマーサクセスによって、ウェブへの投資が不要になっています。 安定的に仕事があり、企業規模の拡大を目指さないのなら、無理に販促・集客する必要はないということです。そしてこの工場があげる最大の理由は「ウェブで集客する必要がない上に、ウェブからのEメールでの問い合わせが増大し、2人では物理的に対処できなくなってしまった。また、電話よりもEメールの方が気軽さがあるのか、本当につまらない質問だとかいたずらのような依頼が増えてしまった」というものです。 たしかに、電話で問い合わせをするよりもウェブ経由のEメールの方が気軽です。電話だと直接話すので緊張するが、文字を送るだけのEメールはそこまで緊張しないという人が少なくないのは当たり前かもしれません。そのため、このサンプル製造工場ではウェブサイトをほとんど更新せず、極力ウェブ検索に引っかからないようにしているとのことです。これは極端な事例ですが、ウェブが万能でない場合もあるのです。 最近では、あえてウェブ通販をやめたショップもチラホラと現れ始めています。ウェブ通販礼賛の時代だからこそ、ウェブ通販をやめることで希少性が増し、「カリスマ性」を醸し出しているのです。そして強力なファンを持っていれば、ウェブを重視しなくても、品揃えやリアルなコミュニケーションでお客様を満足させられるのです。 要は自社の方向性、スタンスをキチンと把握していれば、世間の風潮に付和雷同して「とりあえずウェブ強化」なんて慌てる必要はまったくないということです。ウェブは「目的」ではなく「手段」でしかないのです。 ### 何を優先すべきかを考えよう! 2017年度のネット通販市場は16.5兆円、EC化率は伸びているものわずか5.79%という発表がありました。(経済産業省調査)EC化率はたった6%弱しかないということです。残り94%強はECではないのです。構成比率でたった6%しかないECを10%伸ばしたところでたかが知れています。ウェブ、ECというのは本来は「目的」ではなく「手段」にすぎませんから、94%の実店舗販売を伸ばすためにウェブやECをどう活用するかを考えるべきなのです。6000円を10%伸ばしたところで6600円にしかなりませんが、94000円を10%伸ばすと103万400円にもなるのです。どちらが売上高が増えやすいかは一目瞭然です。 ですから、世の中のブームに盲従するのではなく、自社の立ち位置・方向性・事業規模・社内のリソースなどを冷静に見極めて対応する必要があるのです。くれぐれも慌てることなく冷静に見極めてほしいと願っています。お客さまを喜ばす手段の一つがウェブやSNSであるならそれも活用すべきです。他社の真似をするのではなく、お客様を喜ばす施策を考え、ファンを増やしましょう。アマゾンと無駄な勝負するのではなく、自社の強みを明確にすることが生き残りの秘訣だと思います。 5月25日にアマゾンに打ち勝つリアル店舗のカスタマー・サクセスセミナーを開催します。詳細はこちらのページをご覧ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい --- title: 自社の強みと弱みを把握し、それをよりよい戦略に近づけることの大切さ date: 2015-10-22 url: https://total-engagement.jp/column/others/189/ --- # 自社の強みと弱みを把握し、それをよりよい戦略に近づけることの大切さ 一般的に「強み=善、弱み=悪」と考えられています。しかし、強みと弱みは同根で、状況によってそれが強みになったり弱みになったりすると考えられます。とくに企業経営においてはそのような認識を持って経営をする方がより良い結果になるのではないでしょうか。 たとえば、ワールドやTSIホールディングスなどの大手アパレル各社の失速と大リストラが話題になっていますが、これもその一例ではないでしょうか。 大手アパレル各社が成長できたのにはさまざま要因がありますが、**①トレンドを素早くキャッチして、それを格安すぎることなく**、**②中間価格帯というそこそこの値ごろな価格で発売してきた**ことがその一因としてあげられます。その背景には、90年代半ばにPOSというコンピューターシステムをレジに導入したことで、さらにその精度が高まったことが背景にあります。 値札に書かれているバーコードをスキャンすることで何がどれだけ売れたかが集計できるようになったのです。 その集計結果を見れば、何がどれだけ売れているのかがすぐにわかります。売れている商品を追加補充し、売れていない商品を処分すれば理論的には売れ筋商品ばかりの店になります。しかし、実際は、どれだけ目新しい商品が注目されていても、売れ行き枚数が多いのはベーシックな商品なのです。反対に売れていない商品でも、店頭の雰囲気作りには一役買っている場合もあります。 つまり、POSのデータ通りに品ぞろえをすればするほど、ベーシックで面白味のない店が出来上がってしまいます。大手アパレルブランドの店頭に面白みが無くなったとか、商品が同質化したと言われるのはPOSシステムを重視しすぎたからではないでしょうか。 ②の価格面についても中間価格帯というのが強みでしたが、格安・激安の外資系ファストファッションブランドやグローバルSPAブランドの登場で、中途半端な価格帯というふうに消費者に見られるように転化したのではないでしょうか。 ## 成果主義が一転して弱みに 今年5月11日付の日経ビジネスオンラインの記事によると、近年のサムスンの苦戦の原因は成果主義を徹底しすぎたために、技術革新ができなくなったからだと指摘しています。ご存じのようにサムスンは家電業界で2008年ごろから世界のトップメーカーに躍り出ました。しかし、昨年ごろから大幅な減収減益に苦しんでおり、いまだにその突破口を見いだせていません。 この記事によると、サムスンでは未知の新技術を提案すると、「他の大手企業も使っていない」という理由で却下になるそうです。たしかに「成果主義」を厳密に適応するとそうならざるを得ません。他社も含めて実績のない新技術なんて失敗する可能性も多分にありますから。記事ではかつてはサムスンの強みであった「徹底した成果主義」が今では弱みになっていると指摘しています。 企業にとって自社の強みを磨くことは重要なことです。しかし、それを磨きすぎると、鋭利さが増して自社をも傷つけてしまうことが珍しくありません。ちょっと逆説的ですが強みは磨き上げすぎないことも重要なのではないでしょうか。 記事参考 だから私はサムスンを辞めた 日本人元社員がみたサムスンの「壁」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150508/280830/?P=1 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - これからのアパレル企業が成功のためにこだわるべきは、デザインと機能性 --- title: 航空会社の実体験から考えるお客様を巻き込んだ従業員エンゲージメント date: 2017-08-09 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/97/ --- # 航空会社の実体験から考えるお客様を巻き込んだ従業員エンゲージメント photo by kennejima? 今からお伝えさせていただく話は、私の知人が体験した国内線のLCC、ジェットスターの機内で起こった出来事です。 ## 思いがけない機長からお客さまへのお願い 空港を飛び立ち、安定飛行となってしばらく上空を航行中に機長から**機内アナウンス**が入りました。そして機長から一人のCAさんの名前が呼ばれ、お客様の前へ立つよう誘導がありました。 機長はお客様へ協力いただけるようお願いした上で、次のように続けました。 ?「彼女は、**この便を最後にCAとしての業務を終え**、地上職に異動となります。彼女はジェットスター航空の日本就航第一便からのクルーであり、ホスピタリティ溢れる仕事ぶりは同僚からも一目を置かれる存在でした。」と賞賛されました。 最後に、「私どもの仕事は、お客様あってのフライトであり、その他の付帯業務です。」と断りを入れた後で、**「お客様からの心からの拍手をお願いします」お客様に協力を求めました。** 機内は大きな拍手に包まれましたが、機長は「申し訳ございません、コックピットまで聞こえませんでしたので、もう一度大きな拍手をお願いします」と**アンコールを求めました**。 すると機内はさらに大きな拍手と感動に包まれました。 ## 企業風土の土壌とホスピタリティが、お客さまの愛着と親近感を作る お客様を巻き込んだ、機長のサプライズ。頑張ってきたスタッフをそのまま労うではなく、**お客様も感動や幸せな気分になれる素敵な演出**でした。 ?これは、機長個人のホスピタリティもありますが、このような素敵なサプライズを受け入れられる**企業風土という土壌があってのこと**です。 こういった体験があることで、この便に乗り合わせたお客様は愛着と親近感を持ち、次に飛行機を利用するときには**第一候補に選ばれるような関係性を構築できる**のではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - エンゲージメントされた状態の会社とは? --- title: 良い人材に選ばれ、魅力的と感じてもらえる企業になるために大切な「EVP」(パートII:EVP構築のための6つのステップ) date: 2015-09-15 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/207/ --- # 良い人材に選ばれ、魅力的と感じてもらえる企業になるために大切な「EVP」(パートII:EVP構築のための6つのステップ) 先日こちらの記事で、従業員にとってのその企業で働く価値・魅力的な価値を指す「Employee Value Proposition/エンプロイー・バリュー・プロポジション」、略して「EVP」についてご紹介しました。今企業に求められるのは、企業の未来を創ることができる人材に「この会社で働いてみたい」「この会社にずっと貢献したい」と思ってもらうこと。だからこそ、報酬や福利厚生だけでなく、働き手に何を価値として提供できるのか、他の企業には真似できない自社の価値とは何かを真剣に考える必要があります。そこで、そのEVPを構築するための6つのステップを次でご紹介します。 ## ステップ1:自社の価値の評価 EVPを構築する前に、まずご自分の会社が現時点で従業員に提供できている自社で働く価値を確認してみてはいかがでしょうか? 「なぜ自分はこの会社にいたいのだろう?」という質問を投げかけてみて出てきた答えが、多くの従業員にとっての価値であるはずです。 次にその答えを、下記例のように「有形のもの」「無形のもの」の2つのタイプで分けてみましょう。 リストの書き出しが終わったら採用戦略と照らし合わせ、自社に欲しい人材に魅力に感じてもらえるものかどうかの判断をしてみてください。社会福祉の会社での勤務を希望している人であれば、CSR活動の内容(ボランティア、募金など)を重要視するでしょうし、テック企業での勤務を希望しているプログラマーであれば、会社のプログラム環境を重要視する人が多いはずです。 ## ステップ2:従業員や競合の分析 従業員エンゲージメント、eNPS(従業員ロイヤリティ)、アンケートなどの従業員調査を行い、集めたデータを分析してみましょう。そこで得た回答が、自社にとって必要なものとそうでないものをふるいにかけるのに役立つはずです。 データを従業員のタイプ別(トップ/ミドル/ロワーマネジメント、一般社員など)でカテゴリーに分けて分析するのも良いと思います。それぞれのグループでの傾向が見えてくるからです。 競合会社のHPなどを分析し、EVPが似通っていないかを見るのも良いと思います。もしEVPが似ていたとしたら、人を惹きつけることがそれだけ難しくなってしまうからです。競合他社と異なるEVPを掲げることで、差別化や興味喚起につながり、自社の求める人材を得やすくなるはずです。 ## ステップ3:グループディスカッション 人事やマーケティング部長、その他会社の価値について意見を交わしたいという社員を招き、ステップ2の分析結果をより掘り下げるための話し合い、グループディスカッションを開き、より自社ならではのEVPとは何かを追究してみてください。 ## ステップ4:EVPの構築 ステップ2の分析や、ステップ3のグループディスカッションの内容をもとに、自社の価値、文化、理念を反映する言葉を考えてみましょう。自社の採用ブランド*を一つのステートメントとするのも良し、いくつかに分ける形でも良し、目を惹くEVPというのは簡潔であるということを念頭に考えてみてください。 **採用ブランドとは:**採用市場において、企業が差別化され、選ばれるに至るイメージの総和。事業戦略・業績・設備環境・経営者・人材の質・社会性などの企業力、仕事のやりがい・若手への権限委譲・昇進のスピード・待遇に関する優位性など多様な観点によって構成される。近年では、平均残業時間、平均勤続年数、早期離職率など労働環境への着目が進んでいる。(出典:リクルートワークス研究所) EVPは次の二社の例を見ていただくと分かりやすいかもしれません。 **・アメリカンエキスプレス **アメリカンエキスプレスは、次の一つのステートメントをEVPとして使用しています。 アメリカンエキスプレスでは、『世界中の人のお手伝いをし、より良い人生の創造に貢献する』という会社のミッションを一緒に達成してくれる、創造力あふれたリーダーを探しています **・マクドナルド **マクドナルドは、いくつかのステートメントをEVPとして使用しています。 ・家族と友人:私たちは楽しく、エネルギーにあふれた雰囲気の中で働いています。 全員がチームの大事なメンバーであることを感じています。 ・柔軟性:自分のライフスタイルに合わせて 挑戦しがいのある 色々な職種を経験できます。 ・将来:どんな職種を選んでも 自分が一生かけて成長できる スキルを学べる機会があります。 ## ステップ5:EVPを公開する EVPの構築が完了したら、社員はもちろん、将来の採用応募者に向けてEVPを公開しましょう。EVPは自社の採用情報ページはもちろん、会社案内ムービーや、求人媒体でも活用してください。EVPは採用プロセスにだけではなく、その後のキャリア開発や研修などにも盛り込んでいくと良いと思います。 ## ステップ6:検討を重ねる EVPというのは一度作ってそれでおしまい、ではありません。毎年見直しを行い、社員の意見を取り入れながら、実情に沿ったものかを確認しましょう。毎年従業員エンゲージメント、eNPS(従業員ロイヤリティ)、アンケートなどの従業員調査を行い、定点観測をEVPの見直しに活かすのもオススメです。 以上、いかがでしたでしょうか。EVPは的確に会社の魅力を伝え、会社が求める人材の心を惹くものです。会社の未来を創る人材は、成長はもちろん、存続にも欠かせない存在です。だからこそより多くの良い人材に「この会社で働いてみたい」と思ってもらえるよう、EVPの構築を考えてみませんか? 参考:6 Steps to Building an Employee Value Proposition 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる! --- title: 良い人材に選ばれ、魅力的と感じてもらえる企業になるために大切な「EVP」(パートI) date: 2015-08-21 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/217/ --- # 良い人材に選ばれ、魅力的と感じてもらえる企業になるために大切な「EVP」(パートI) 採用面接に立ち会ったことがある方なら、マニュアル通りの模範解答に不満を感じた経験があるのではないでしょうか。そのような決まり文句は、どこの会社でも同じようなことを言っていると感じられ、心に響くことはありません。また、当然その人を雇いたいという気持ちにもならないはずです。 逆に考えてみるとどうでしょうか? 仕事を探す側はまず、応募したいと考えている会社のことを調べるはずです。もし会社概要が競合と似たり寄ったりの美辞麗句が並べられていたとしたら、応募者の心には響かず、他に心惹かれる会社への応募をするのではないでしょうか。 2015年8月に発表された文部科学省の学校基本調査によれば、今春の大学卒業者の就職率は72.6%となり、21年ぶりに70%台に回復しました。また、厚生労働省が発表した、2015年6月の有効求人倍率は1.19倍ということで、新卒者や転職者にとって仕事の選択肢が多い“売り手市場”という状況になっています。 だからこそ**今企業に求められるのは、企業の未来を創ることができる人材に「この会社で働いてみたい」「この会社にずっと貢献したい」と思ってもらうこと**。そのためのキーワードが**「EVP」**です。 ## 就職先としての魅力が薄い日本企業 アジア最大の求人サイトのジョブストリートと、人事コンサルティングのエーオンヒューイットが、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、バングラディシュ、ベトナム、およびタイの8カ国で求職活動をしている人を対象に行った共同調査では、回答者のうち78%がアメリカ企業を好ましい就職先として選択、次いで、イギリス、オーストラリア企業がランキングの上位に。日本企業の総合的な人気度は60%で、調査対象となった企業の国籍ランキングでは12カ国中第5位という結果になりました。 国別に見ると、アメリカやイギリスの企業が84%、78%という高い数値を記録しているのに対し、日本の人気度は一番高い国でも66%。 この調査結果について、ジョブストリート・アセアンビジネスコンサルティング取締役の菱垣雄介氏は 最も印象的なのは、好ましい就職先という点でアジア企業がいかに遅れをとっているかということです。(中略)アジア企業は、自国内およびアジア地域全体の両方で、自社のバリュー・プロポジションをより一層強化し、自社に必要な人材を引きつける努力が今後一層必要になるでしょう とコメントしています。深刻な人手不足が問題となり、外国人労働者の雇用がどんどん進んでいるという現状からも、日本国内外の人材にとって「魅力的な企業」になることは、成長はもちろん、存続にも重要な意味を持つのではないでしょうか。 ## 従業員にとって魅力的な企業独自の価値(EVP) 前述の菱垣氏のコメントにもあった「自社のバリュー・プロポジション」とは「Employee Value Proposition/エンプロイー・バリュー・プロポジション」、略して「EVP」を指しています。**EVPとは従業員にとって、その企業で働く価値・魅力的な価値のこと**で、端的に言えば「企業ブランド」となるでしょうか。良い人材に選ばれ、魅力的だと感じてもらえる企業になるための、自社にしかない価値を提供する考え方です。報酬や福利厚生はもちろん重要ですが、それだけに人は惹きつけられるわけではありません。企業側も報酬だけでの競争では意味がないということに気づき、**働き手に何を価値として提供できるのか、他の企業には真似できない自社の価値とは何か**、を真剣に考える必要があります。 ここで、多国籍社員で構成されたグローバルカンパニーの代表企業と呼ばれている日産のグローバルリクルートサイトを見てみましょう。 日産という会社の魅力を社外の人に伝えるために、会社概要、企業文化、職務内容、社員紹介などの情報を充実させ、求めている人材を明確にした上で、それを自社の採用ブランドとして前面に出してアピールしています。 日産自動車の社長兼CEO、カルロス・ゴーン氏は常々、人財を育成して事業を展開することの大切さを語り、人財に対してしっかりと投資をし、育成をし、モチベーションを上げていくことが事業の鍵だと繰り返し述べています。それが結果、**報酬や福利厚生だけではなく、人や仕事の魅力、“日産のEVP”を存分に伝える魅力的なグローバルリクルートサイトにつながった**ように思います。 実際日産は、米フォーブス誌が発表した「アメリカ人が選ぶ働きたい企業ランキング」(2015年版)で42位となり、55位だったアップル社よりも上位にランクインしています。これはEVPを確立したからこそとも言えるのではないでしょうか。 EVPについては来月もう少し具体的にお伝えする予定です。ぜひこの機会に、エンゲージメントフォーラムのメールマガジン(隔週火曜日配信)にもご登録ください。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 企業・ブランドの成長に欠かせない“幸せなお客様”をつくるために試したい5つのこと --- title: 行きつけの鮨屋は、おもてなしで科学するのか date: 2019-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/culture/253/ --- # 行きつけの鮨屋は、おもてなしで科学するのか いつもの鮨屋に行き、カウンターに座って今日はどうしようかなと思っていたら、隣に座った家族づれの子供が、「おかーさん、ここの店、言う鮨屋?言うやつね!!」と喜んでいるのを見かけ、「なるほど」と思った、わたちゃんです。自分の娘の小さい頃は「回るやつ」しか行けなかったことを思い出してしまいました。 ## 「おもてなし」の条件とは? 品質の高いサービスと「おもてなし」は違う!! **「おもてなし」**というワードは、東京オリンピック招致の成功が拍車をかけて今や世界的に広まっています。おもてなしをキーワードにした商品やサービスが2020年の東京オリンピックに向けて日本には溢れかえることでしょう。しかしながらこの「おもてなし」の定義は何なんでしょう? 一般的には心のこもった待遇や歓待やサービスという風に受け止められやすいのですが、では**「心のこもった」という定義は何なのか**、単に品質の高いサービスということなのでしょうか?サービスサイエンス的におもてなしの条件を考えてみました。 まず、 **①お客様の個別的事前期待に対応している** ことです。共通的事前期待だけでなく、状況で変化したり、潜在的な事前期待も含めた個別的事前期待に対応していることです。次に、 **②貴方だけにしているサービスである** ことです。お客様をセグメント化して個別的事前期待を予想して質の高いサービスを提供するだけでなく、1対1のカスタマイズされたサービスが求められます。最後に、 **③お客様の先回りをしたサービスである** ことです。お客様から要望を受けてから対応するのではなく、事前にお客様の要望や潜在期待を察知してこちらから先回りした対応をすることです。お客様の個別的要望を受けてスペシャリティの高い1対1のサービスを提供するだけではおもてなしとは言えないのです。 ## 「言わなくても」最適な個別サービスが提供される いきつけの鮨屋は最高の「おもてなし」!! こう考えると、僕の好みや体調、腹ぐあい、懐ぐあいを考えて、日によって違う仕入れたネタから、こちらから言わなくても最適な組み合わせでつまみを出してくれる鮨屋の大将からは、最高の「おもてなし」を受けているのだと思います。まさしく鮨屋は**「回るやつ」**から**「言うやつ」**を経て**「言わなくてもいいやつ」**になると「おもてなし」を実現できるという訳です。 ということで、早速社会人になった娘を鮨屋に連れて行き、大将からの最高のおもてなしを受けました。「今度はお母さんも連れて来よう」と言ったところ、「それは止めた方がいい」とのアドバイス。「なんで?」と聞いたところ、「こんなおもてなし受けたら、『あんたは変わった。こんな贅沢な人間になってしまって!!』と怒られるよ」だって。 関連記事 / Related - 『3人のレンガ職人』に5人目・6人目がいるとしたら — 令和の組織で目的意識を育てる現実解」 - ビジョンが浸透しない「5つのよくある罠」と、CX-EXで抜け出す方法 - 【コラム】“らしさ”を、どう見つけ、どう現場に埋め込むのか - 【コラム】“もう一度来たい”を生む、年末のひと声 ─小さな接点がブランドを変える─ --- title: 行列ができる店の店長がしていること!~売れてる店長は指揮者のように~ date: 2015-10-08 url: https://total-engagement.jp/column/others/195/ --- # 行列ができる店の店長がしていること!~売れてる店長は指揮者のように~ こんにちは。エデュケーションチームの杉本美晴です。今回は福岡に出張に行った時に立ち寄った人気天ぷら屋さんでの店の様子を思い出して、皆さんに行列のできる店の店長さんがしていることをお届けします。 今回、立ち寄ったお店は、カウンターで天ぷらをいただくお店です。入り口の自販機で自分の食べたいものを選び、チケットを持って更にカンターに座れるまでカウンターの後ろの席で順番が来るのを待たなければなりません。混んでいるですけど、何故か、そのお店は心地よい雰囲気に包まれているんです ## 全体に目を配り、お店全体をオーガナイズする店長 ?店長はお店の中心の部分で、天ぷらを揚げながら店全体を見ています。長年の勘もあり素材に衣をつけるところはほぼ手元は見ておらず、その代わりに店全体、特に入り口の出入りをしっかりと見ています。常に声を出して、店を活気づけており、入り口に入ってきたお客様には、店長が自ら発信役となり、歓迎の「いらっしゃいませ」、その声を聴いて他のスタッフさんも「いらっしゃいませ」と活気が広がっていきます。もちろん、あいさつだけでなく、お客様の人数を見て、次にどこのカウンターが空きそうかをちらっと見ているようです。天ぷらをあげるスピードも全体を見ながら調整しているように見え、空いた席への誘導をするきっかけも店長が出しています。 店全体が心地よい流れを持って動いています。あたかも音楽が流れているかのようで、その流れを作っているのが、店長です。その姿は、まるでオーケストラの指揮者のよう。 スタッフだけでなく、お客様も一緒に動かし、全然知らないお客様たちが、同じ曲を奏でているオーケストラの一員のようにも感じます。 お店の中にいるのは30分位(もっと短いかもしれませんが・・・)なのですが、慌ただしくて落ち着かないという感じはなく、その流れや活気が心地よく、ますます揚げたての天ぷらもおいしく感じます。店長が全体を優しい眼差しで見守りながら、安心できる空間を作っている気がしました。 ##  入口で感じる店長の温かな視線 それは何かというと、入口の方をよく見て、入ってくるお客様に目線を送り、しっかりと笑顔で歓迎しているということです。 入った時から感じるあの安心感は、店長の入り口への温かい視線から始まり、歓迎の声となり、お店全体に歓迎の空気が広がり、店全体の温度となり・・・と良い連鎖を作っていることから生まれているのではないでしょうか? 店長が店のスタッフに細かな指示を出しているわけではありません。入り口を見て、全体に聞こえるようにお客様に歓迎の挨拶をし、全体に一体感をもたせるように働きかけている。スタッフさんもめちゃくちゃ忙しいのですがとても楽しそうに動いています。明るく大きな声が出ていて、活気をもたらす一因となっています。この一連の流れが、絶え間なく続きます。お客様が食事を終えて席を立とうとすると、天ぷらを揚げながらその瞬間をすぐに察知し、「ありがとうございます」とすぐに声をかけることで、近くにいるスタッフさんがそこに近づき「ありがとうございました」と挨拶をする。店を出るまで、心地よい流れが続くのです。 ##  居心地の良いお店に共通していること 売れている店長は、オーケストラの指揮者のようにあまり下に目線を送らず、顔をしっかりと上げて全体に目線を送り、しっかり一つにまとまるような流れを作れる人なのではないでしょうか。今回のような飲食店というだけでなく、今いろいろ振り返ってみると、居心地のよいお店は、店に入ったところから、一連の心地良い流れに私たちお客様が乗せられている?のかもしれませんね~温かい目線で全体を見る!これは一つのキーワードになるのではないでしょうか。 さあ、今日から少し顔を上げる時間を増やし、店の入口に少し多めに目を向けて入っているお客様に温かい目線で、最高の笑顔で、歓迎の挨拶をしてみましょう。指揮者のように曲の始まりを作るのは、店長である「あなた」です。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 【無料】2015/9/10開催 エンゲージメント塾 リピートにつながる顧客を見つけるためのNPS活用セミナー --- title: 衣料品業界で給料の上がる職種と下がる職種とは? date: 2018-05-25 url: https://total-engagement.jp/column/column02/72/ --- # 衣料品業界で給料の上がる職種と下がる職種とは? Designed by Freepik ### 給料が上がる職種、下がる職種! 最近、ビジネス雑誌で「給料が下がる職種」とか「給料が上がる職種」という特集が組まれることが増えています。AI(人工知能)の進化、レジの自動化、ロボティクスなどが人間の脅威となり始めたのが特集のきっかけになっています。オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が今後10から20年で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いとレポートされたり、米労働統計局のデータに基づきCareerCastが行った調査で2022年までに、郵便局員や農家の数が激減すると指摘したことで、メディアは失業リスクや賃金低下に関する特集を次々行なっています。 少し前の週刊SPA!でも「アパレル業界の給料はもっと下がる」という特集が組まれていました。その中で南充浩氏は次のようにコメントしています。 **洋服の価格低下や洋服販売の不振から一般的にアパレル業界の給料は下がると思われているようですが、実際のところ、今よりもアパレル業界の給料が下がることは考えにくいと言わねばなりません。なぜなら、この20年間、すでにアパレル業界の給料は下がり続けてきたからです。今後も大きく伸びる要素はありせんし、給料が劇的に増えることも考えにくいのですが、今以上に給料を下げてしまえば、もう人手が集まらなくなります。とくに店頭販売員は今でも時給を上げても集まりにくくなっています。** 90年代後半ぐらいまでは、販売員のアルバイトを募集すれば、人気ブランド店であればたくさんのアルバイトを採用できましたが、時代は変わり、今では人気ブランド店でも採用に苦労しています。 ### アパレル業界の給与はどうなる? 人手不足のこの時代に、アパレル業界の給料は上がることも下がることも考えにくいのです。アパレル業界の給料は、経営破綻した企業や一部のブランドを除いては、現状維持が続くのではないかと見ています。 そんな中、私見ですが、ブランドのプレス担当者の評価が変わると考えています。プレス担当は長年人気職種で、給料水準も営業職よりも高かったようですが、求められるスキルが以前とは様変わりしました。アパレルやブランドのプレス担当者は長らく、ファッション雑誌への対応がメイン業務でした。しかし、2010年以降、ファッション雑誌は急速に影響力が衰え、部数を減らしています。つい先日、2017年10月~12月の女性ファッション雑誌の販売部数1位の雑誌が発表になりました。約17万7000部でリンネルが1位だったのですが、その少なさに驚きました。販売部数がたったの18万部弱にまで縮小していたのです。ちなみに2位のsweetはおよそ17万5000部です。 思い返すと2010年には宝島社のsweetの発行部数は100万部を越えていました。2010年から2017年末までの7年間でsweetの発行部数はおよそ3分の1にまで低下してしまったといえます。Sweetに限らずファッション雑誌の部数はみなダウントレンドです。 ファッション雑誌の影響力は以前より低下し、企業やブランドの広報担当者の優先順位も下がらざるを得ません。テレビニュースや大手新聞社、大手ネットメディアなどにもPR活動を行わないと、お客様に見つけてもらえなくなります。これまでファッション雑誌に強かったプレス担当者、別のメディアへのアプローチができなければ、評価を下げてしまいます。雑誌に強い広報担当者の給料は下がり、テレビや大手新聞社に強いプレス担当者は重要度が増し、給料が上がるのではと考えています。 一方、先日、別の週刊誌で「給料が上がる職種」の1位として縫製工が取り上げられました。これまでの経緯を考えてみると、国内工場の縫製工賃というのはこの20年間ほとんど上がっていないのです。法定の最低賃金以下という工場も珍しくありません。これ以上、給料が下がればもう工員は集まらなくなるのです。このため、給料が下がることは考えにくいと言わねばなりません。しかし、給料が上がるというのは意外だと思った人も多いのではないでしょうか。 現在、縫製に限らず繊維製品の各工程の工員は中国でも集まりにくくなっています。そのため、さらなる自動化・省力化・機械化が勧められていますが、縫製というのは、いくら優れたミシンが開発されようとも、そのミシンを動かすのは人間なのです。全自動ミシンというのは現在存在しません。工員が集まらなければ立ちいかないのが縫製という工程なのです。モノの値段は需要と供給のバランスで決まります。需要が多くて供給が少なければ価格は上がりますし、需要が少なくて供給が多ければ価格は下がります。 ミシンを動かすためには何かしらの労働力が必要になります。最近が人手不足が深刻で、従業員が集まらなくなっています。優秀な労働者が集まらないのであれば、賃金をアップしたり、労働環境を改善するなどの施策を打たないと大変なことになります。 ミシン操作に長けたロボットが開発されない限り、今後は縫製工場の従業員の給料は上がり続けるかもしれません。縫製工員の給料が上がってしまうと、小ロットで低価格という洋服は作れなくなります。そのため、将来的には「大ロットで低価格」か「小ロットで高価格」という洋服が幅をきかせるはずです。 セーターの製造ラインでも人手が足りなくなってきています。そこで開発されたのが、全自動で一体成型でセーターを編み上げる機械です。これが有名な島精機のホールガーメントです。島精機が開発したホールガーメントという特殊編み機は、コンピューターのプログラムを打ち込み、糸をセットすれば、一体成型のセーターを全自動で編み上げるのです。このため極度に省力化することが理論上は可能なのです。 一見すると、アナログだと思われがちな衣料品の生産工程も相当に機械化されてきています。個人的には、ミシンを操作するロボットが開発されることを期待しています。 最後にカスタマーサクセスの視点で、このブログを終わりたいと思います。AIやロボティクスに仕事を奪われると考えるのではなく、それによってカスタマーサクセスのための時間を使えるようになると捉えるとやるべきことが見えてきます。VOCを意識し、お客様とのタッチポイントで何ができるかを考えると売り上げが上がり、自分の給与もアップできるはずです。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - カスタマーサクセスの原動力、好きなことを仕事に。~人と人をつなげるコネクタという仕事とは? --- title: 表参道の繁盛不動産会社が進める顧客志向経営 〜顧客ロイヤルティを高める真の原動力とは〜 date: 2022-07-03 url: https://total-engagement.jp/seminar/2221/ --- # 表参道の繁盛不動産会社が進める顧客志向経営 〜顧客ロイヤルティを高める真の原動力とは〜 --- title: 表参道の繁盛不動産会社が進める顧客志向経営 〜顧客ロイヤルティを高める真の原動力とは〜 date: 2022-07-02 url: https://total-engagement.jp/seminar/2238/ --- # 表参道の繁盛不動産会社が進める顧客志向経営 〜顧客ロイヤルティを高める真の原動力とは〜 --- title: 観光地での顧客体験調査でCX向上の道筋が見えてくる! date: 2022-10-07 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/2430/ --- # 観光地での顧客体験調査でCX向上の道筋が見えてくる! ## ~公益社団法人宇治市観光協会さま~ 「CX(Customer Experience)向上に取り組みたいとは思うけれど、何から手を付けたらよいか分からない…」。そんな方も多いのではないでしょうか? 確かに、CXを向上させるためには様々なプロセスがあります。それらをすべて実施し、大きな成果を出そうとするなら、それなりに時間も必要です。 しかし、すべてのプロセスの基盤となる「顧客体験調査」――これをやるだけでも、CX向上を目指す企業さまは、手軽に、大きなベネフィットを手に入れることができます。現状、抱えている課題を、数値化しながら整理し、課題克服の方向性を絞り込むことができるからです。 当コラムでは、公益社団法人宇治市観光協会さまが、顧客体験調査を実施した事例をご紹介します。調査の結果、新たに得られた知見や、それを踏まえた対策の方向性についてもご紹介していますので、CX向上にご関心がある皆さまは、ぜひご覧ください。 ## 「顧客の声」を見える化するシステムを導入 調査は2022年4月~7月末にかけて行いました。宇治市を訪れた観光客の皆さまに、アンケートに答えてもらうため、当社が提供している「Your Voice」をお使いいただきました。 「Your Voice」はNPS(※)に特化したアンケートツールで、回答者(=宇治市を訪れた観光客さま)はスマートフォンで回答することができます。回答結果は即時にクラウド上に反映され、利用者(=宇治市観光協会さま)はいつでも確認することができます。ユーザインターフェイス、ユーザビリティを工夫することにより、一見分かりにくいNPSと顧客体験調査の相関性が、ひと目で分かるようになっています。 (※1)NPS=Net Promoter Score。自社あるいは自社製品・サービスに対する顧客の総合的な評価を表す指標。NPSは企業の業績との相関性が高いことが明らかになっています。 宇治市内にある3つの拠点、JR宇治駅前案内所、京阪宇治駅前観光案内所、宇治市観光センターに、アンケート協力を依頼し、案内所を訪れた観光客の方にお声がけをいただきました。チラシに印刷されたQRコードをスマホで読んで、ご回答いただく仕組みです。 ###### 市内3カ所にアンケート協力チラシを設置しました。写真は設置場所の一つ、宇治市観光センター ###### YourVoiceダッシュボードで表示 アンケートには当社の「Your Voice」を使用。観光客は、チラシに印刷されたQRコードをスマートフォンで読むことで、回答ができます。アンケート用紙に記入してもらう方法と比べて、回答者への負担が少なく、回答率を上げる効果があります アンケートは1つ目の設問が、「あなたは宇治観光を友人・知人にどの程度薦めようと思いますか?」というもので、10点(とても薦めたい)から0点(全く薦めたくない)まで11段階で答えてもらいます。続いて、宇治市を訪れた目的、どのような体験が良かったかなど、7つの設問が続きます。基本的に選択回答式の設問ですが、自由回答ができるものもあります。 今回の顧客体験調査によると、観光客から見た宇治市のNPSは30.0という結果になりました。内訳は推奨者20名、中立者25名、批判者5名でした(※2)。 (※2)推奨者は9点・10点の回答者、中立者は7点・8点の回答者、批判者は0点~6点の回答者。NPS=推奨者の構成比(%)-批判者の構成比(%)として計算します。 ## 宇治はリピート観光客の拡大が課題 宇治市観光協会の渋谷さま、上野さまにお話を伺いました。 ###### 今回、インタビューさせていただいた宇治市観光協会の渋谷さま(左写真)、上野さま(右写真)) Q.今回、顧客体験調査を実施するまでの経緯や、ご苦労された点を教えていただけますでしょうか? A.これまでの調査でも、宇治市は観光地としては有名ですが、良くも悪くも半日程度で観光することができ、リピーターは多くありませんでした。さらに、宿泊施設が少なく、夜間に街歩き・食べ歩きができるスポットも極端に少ないことが課題でもありました。そこで、京都・大阪から近いこともあり、①来られる目的(何に満足されるか?)、②観光地として他の都市にはない宇治市ならではの魅力、③訪れる際の交通手段やルートなどを確認したかった。そういった、実際の観光客の声を確認することが目的でした。 当協会では【宇治イラスト・マップ】という観光マップを発行しており、当初はこのマップにQRコードを掲載し、連携を行うという案もありました。しかし予算不足のため実施できず、今回の方法に落ち着きました。 Q.実際に調査が始まってから苦労なさったことはございますか? A.当協会では観光センターを含む各案内所を管理しています(全4カ所)。アンケートのQRコードを掲載したチラシを印刷し、3つの案内所に配布しました。チラシの在庫管理が必要なのと、日々交代するスタッフに、今回の調査について引継ぎし、安定的に運用できるようになるまで少し時間を要しました。人によって意識や捉え方が異なり、改めて個々にお願いをしたり、念押しする必要がありました。 一方、観光客の皆さまとって今回のアンケートは、基本的にその場ですぐに行うものではなく、ご自身の都合の良いタイミングで回答できるものなので、比較的チラシを受け取っていただききやすかったです。 ## 調査によって改善のヒントが見えてきた Q.顧客体験調査の回収数とNPSについてのご感想はいかがですか? A.回収数が少なく、偏りがある可能性もありますが、おおよそ予想通りの数字になりました。満足度は低くないが、決して高くはない(つまりリピート率が低い)というところは、まさに予想していた結果に近いと感じました。お客さまにさらに興味を持っていただくためには、対応・施設・食事で突出したものが必要か? など、協会としても課題と捉えてきました。 そんな中、【食べ歩き】について高評価を頂いたのは予想外でした。近年、“映える”ような飲食店が増えていることもあり、関係してるのかと思います。 アンケートにも改善の余地があるかもしれません。例えば、回答してくれた方に特典を差し上げることができれば、もっと回収率が上がったかもしれない。アンケートの設問について、「分からない」「回答しにくい」と感じたお客さまがいたかもしれず、この辺りは分かりません。 回答していただいた方からは高評価が多く、批判的な内容はほぼありませんでした。調査をさらに深めるため、チラシの配布数を増やすのはもちろん、回収数を増やす方法、アイディアを考えていかなければならないと感じました。今後、実施していくのであれば、批判的評価も頂けるような規模数、設問にも工夫をしていきたいです。 Q.顧客体験調査から分かったことと、今後の取り組みについて教えていただけますか? A.TEG(トータル・エンゲージメント・グループ)にご指摘いただいいた通り、お客さまから見た宇治市観光は、「現状、特に不満はないが、オススメできるほどでも無い」という状況。その点をどのように改善していくかが、改めて今後の課題となりました。プラスアルファの接客を検討していくこと、そのためには何をすべきかを、話し合っていきます。 現在の弱点(リピーターの確保、夜の観光)の改善を、アンケート調査によって浮き彫りにし、まだまだ私どもが知り得ていない「街の魅力」や「リピーター化」へのポイントを発見したいですね。 ###### 宇治市は観光資源が豊富です。CX向上の観点から棚卸を行い、戦略を詰めていけば、必ず課題を解決できるはずです(上写真は、例年7月1日から9月30日に開催される「宇治川の鵜飼」。下写真は観光客でにぎわう町並み) ## 目標を数値化することで具体的な戦略が立てられる 今回お話を伺うにあたり、調査結果を踏まえ、当社から宇治市観光協会さまに次のようなご助言をさせていただきました。 - NPS 40.0を目標に 調査の結果、NPS 30.0となりましたが、これは観光地としては低い数値です。例えば、観光地として代表的な京都市などのNPSは外国人ベースでは53.0(京都市観光協会は2018年の京都観光総合調査)、日本人客では16.7となっています。宇治市観光協会さまは、数値目標としてNPS 40.0を目指し、そこに向けた戦略を立てるのが良いと考えられます。 ##### https://yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/33666/ - 中立者を推奨者化することに注力を 推奨者20名に対し、中立者は25名と、より多いことが分かりました(批判者は5名と少数)。NPSを上げるためには、数多くいる、この中立者を推奨者に変えることにフォーカスし、戦略を立てると良いでしょう。 - 人的接触時の好印象化がポイント CX向上のためには、観光客の皆さまと、地元で観光に従事する人たちとが接触する瞬間がカギとなります。その時のサービス内容や対応次第で、観光客が宇治市に抱く印象が、大きく変わるからです。「宇治市にはリピート観光客が少ない」「宿泊客が少ない」というお話があった一方、調査結果では、「食べ歩き」について高評価が付くという、予想していなかったことも分かりました。例えば、観光客の皆さまに宇治市内で宿泊していただくため、食事をより強化するといった施策も考えられそうです。そのような人的接触の機会に、観光客の皆さまに好印象を抱いてもらうことができれば、CXが向上し、NPSの数値改善につながると考えられます。 以上、宇治市観光協会さまの顧客体験調査について、ご紹介しました。初めの“小さな一歩”を踏み出すだけで、“大きな進捗”が得られることが、ご理解いただけたかと思います。企業や組織のCX担当者さまは、まず、顧客体験調査から始めてみてはいかがでしょう。 顧客体験調査の“基本のキ”を凝縮した資料をご用意しました! こちらからご取得ください。 **『担当者の必須ノウハウ! “顧客の声を最大限に引き出す”NPSと顧客体験調査 設問設計のセオリー』** **** **とりあえずダウンロードしてみる** 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - ペルソナとCJMの策定と参加社員さまの感想|CXコンサルティングプログラムの裏側(2) --- title: 話しかけないのも接客。顧客満足度、ロイヤルティにつながる「良い関係づくり」は相手の気持ちを的確に読むことから始まる。 date: 2013-12-26 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/429/ --- # 話しかけないのも接客。顧客満足度、ロイヤルティにつながる「良い関係づくり」は相手の気持ちを的確に読むことから始まる。 先日、某大手紳士服チェーンの店頭ワゴンセール品の長袖Tシャツを購入しました。衝動買いです(笑) 仕事の途中でしたし、さくっと買ってお店を出たかったのですが、対応してくれた店員さんは、店内一番奥のレジでの精算を終えた後、お店出口まで私を送ってくれるというのです。 とはいえ、一緒に出口まで歩いても、話すネタがあるわけでもなくなんとなく気まずい感じ。出口では、丁寧にお辞儀をしながら**「またご来店くださいませ!」**と送り出してくれたものの、どうにも落ち着かない気持ちのままお店を後にしました。 店員さんとしては、そうやって**「おもてなし」**の精神を発揮しているつもりなのだとは思います。しかし、数万円の服を購入したのならともかく、たかだか千円程度の買い物でお見送りされるとこちらのほうが恐縮してしまいます。 「おもてなし」とは、**相手を心地よくさせること、「うれしい」、あるいは「ありがたい」と感じさせることが狙い**であり、**再び購入・利用していただくことが究極の目的**のはず。しかし、この紳士服チェーン店で私が感じた**「気まずさ」「落ち着かなさ」**は、むしろ同チェーン店を再利用することをためらってしまう結果を招いており、逆効果となっています。 このような押しつけがましい「おもてなし」は、**マニュアル偏重型サービスの典型的な弊害**だと言えますが、様々な業種・業態で似たような例がたくさん観察できますね。例えば、飲食店でもやたらと**「お待たせしました」**を連発する店員さん。注文したメニューがすぐに運ばれてきて、たいして待ってもいないのに形式的に「お待たせしました」と言われても違和感を覚えるだけです。 **「中味のない形式的な言葉なんだから適当にやり過ごせばいいじゃないの?」**と感じられる方もいらっしゃると思います。しかし、相手を心地よくさせたり、喜ばせることのできない言葉を投げかけることに価値はありません。人によっては逆効果になるくらいだったら、いっそ何も言わない方がマシだとも考えられます。 美容室においては近年、**美容師さんからあまり話しかけられたくないお客様が増えている**そうです。そんなお客様に対して、担当の美容師さんが、ご機嫌取りというか、関係性を良くしようと無理に話しかけてしまうと、かえってお客様にストレスを与えてしまい、二度と来店してもらえなくなる可能性が高いでしょう。 このため、美容室によっては来店時のアンケート用紙に**「話しかけても大丈夫ですか?」**という設問を追加しているお店もあります。 また、渋谷にある人気美容室**「AQUA(アクア)」**では、**「気の利いたことが言えないなら話す必要なし。その分、笑顔を磨こう」**とスタッフに伝えています。 AQUAではまた、**「おかゆいところはございませんか?」**といった決まり文句は**原則禁止**しており、お客さまの気持ちを考えた上で、自分の言葉で話すように指導しているそうです。 そのためにも、的確に状況を判断できるように、各自が内面を磨く必要があると同店のジェネラルマネージャー、伊藤和明氏は考えています。 ファミレストランを運営する**「すかいらーく」**では、定型的なマニュアルを覚えてもらうだけでなく、状況に応じた適切な対応が取れるよう、**各スタッフに自分で考えさせる人材育成方法**を取り入れ始めています。 具体的には、**「どのメニューが早くできますか?」**などと描かれた80種類ほどの**「ケーススタディカード」**を用いて、各従業員にどのような対応が望ましいかを考えさせる訓練を2013年9月から一部店舗で試験導入しています。 マニュアルはあくまで**最低限のサービス水準を維持するためのもの**にすぎません。 お客さまに**喜びや感動を与え、きずなを強化する**、つまり**「顧客エンゲージメント」を強化する**ためには、1人ひとりのお客様の気持ちを的確に読んだうえで、スタッフ一人ひとりが自分なりに考えた**「心からの言葉」**でお客様とコミュニケーションする必要があります。 したがって、**自分で考え、自分の言葉で語ることのできる人材をどうやって育成するか**、が、**「顧客エンゲージメント強化の鍵」**を握っていると言えるでしょう。 *AQUAやスカイラーク等の事例は、日経新聞夕刊記事(2013年11月12日)などを参考にしました。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 顧客ロイヤルティ、顧客エンゲージメントを強化できるコーポレートサイトとは?“Coca Cola Journey”の挑戦。 --- title: 話題のChatGPTと顧客体験 date: 2023-04-03 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/2799/ --- # 話題のChatGPTと顧客体験 自分のSNSでは、ChatGPTやAIの話が流れない日はありません。 多くの人がChatGPTを使って、可能性を感じられているようです。 当社でも顧客体験価値を高めていく支援の中で、AIをどのように取り入れていくのか研究をはじめています。 ## 話題のChatGPTに、「OMO時代に持続成長する企業の特徴は?」と聞きました。 以下がその回答になります。 *OMO(Online Merges with Offline)時代に持続的に成長する企業には、以下の特徴があります。* *1.デジタル化の進化を追跡すること:テクノロジーの進歩に合わせて、企業は自分たちの事業モデルをデジタル化する必要があります。顧客との接点をオンラインで増やし、顧客ニーズに合わせたカスタマイズされた商品やサービスを提供することができます。* *2.顧客中心主義:顧客体験を重視することが重要です。企業は、データ分析や人工知能などのテクノロジーを活用して、顧客のニーズや嗜好を把握し、カスタマイズされた商品やサービスを提供することができます。* *3.イノベーション:企業は、革新的な商品やサービスを開発することが重要です。市場の変化に応じて、迅速かつ適切に対応し、新しいビジネスモデルを構築することが必要です。* *4.オムニチャネル戦略:企業は、オンラインとオフラインの両方のチャネルを活用することが重要です。オンラインで購入した商品を店舗で受け取る、店舗で購入した商品をオンラインで返品するなど、顧客が自由自在にチャネルを選択できるようにすることが必要です。* *5.人材の育成:デジタル化やイノベーションを推進するために、企業は優れた人材を確保する必要があります。また、企業は従業員の能力を向上させるために、継続的なトレーニングや教育プログラムを提供することが重要です。* *これらの特徴を持つ企業は、OMO時代に持続的な成長を実現することができます* 模範的な回答ですね。同じ質問を自分にされれば、いくつかの回答は入れています。 ## 当社としてもChatGPTを用いて、いくつかの取組を実験として行っています。 1,設問設計の自動化 2,顧客からの解答データの分析とドライバの抽出 3,改善アクションのレコメンド などです。 結果としては、どれもある一定の評価はできるレベルまでは来ていると思います。 では実際の店頭などの現場で使えるかと言うっと、まだまだ時期早々と言わざる負えません。それは実際の顧客体験データを読み解き、行間から相手の気持ちを想像し、そこから気づきを導き出すことなどは、現場経験の多い人や常時顧客と接している方には敵いません。 ## 誰がどのように伝えるか そして、実際には作業ではなく、顧客体験価値を高めるような創造性の必要な改善活動を行うかなどは、ロボットなどはできません。そのために誰がどのように現場に伝えるかが、非常に重要になります。機械的にこれがいいですよと言われても、誰も本気で取り組んではくれません。ここに現場の難しさがあります。 企業にとってこれからは、店長や支配人のように現場の長と名が付く人の、役目を単プレイングマネジャーとしてではなく、リーダーとして育成することが急務であり直近の重要課題になっていると感じています。AIを使いこなす上でも、DXを行い機械化・デジタル化出来ることは行い、時間的な・創造的に余裕を作ること。そして、顧客体験の重要性を理解し、リーダーは部下育成・チームビルディングをミッションにしてもらい、全社で顧客体験価値を高めることが出来れば素晴らしい企業になるのではと思います。 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - ラグビーワールドカップに見る、“ファン予備軍”を“ロイヤリティの高いファン“に変えるためのヒント --- title: 調査のプロが教えるNPS調査の設計術【基礎編】 〜CX改善につながる調査設計の実践ノウハウ〜 date: 2022-07-03 url: https://total-engagement.jp/seminar/2217/ --- # 調査のプロが教えるNPS調査の設計術【基礎編】 〜CX改善につながる調査設計の実践ノウハウ〜 --- title: 調査のプロが教えるNPS調査の設計術【実践編】 〜CX改善につながる調査設計の実践ノウハウ〜 date: 2022-07-04 url: https://total-engagement.jp/seminar/2213/ --- # 調査のプロが教えるNPS調査の設計術【実践編】 〜CX改善につながる調査設計の実践ノウハウ〜 --- title: 賃金アップの効用とアベノミクス date: 2015-01-29 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/321/ --- # 賃金アップの効用とアベノミクス 「定期昇給」や「ベア(ベースアップ)」という給与に関係した言葉がここのところのニュースで多く飛び交っています。 大手企業の給与アップは、アベノミクス効果を非常にわかりやすく見せますが、日本国内の95%をしめる中小零細企業にその恩恵が届くまでにはタイムラグが有るのではないでしょうか。 エンゲージメントによるコンサルティングを行っている私の視点から見ると、今回の昇給報道の中では、ある大企業トップのインタビューでの一言がちょっとに気になりました。それは 「 賃金を上げることにより、モチベーションが上がり、人材が定着する」 という主旨の発言です。 誰でも給料が上がれば嬉しいでしょう。しかし、その嬉しさがモチベーションアップや離職率の低下につながるという点は本当でしょうか。 この問いに対して、多くの企業を見てきた経験から言えることは2つあります。 ## 1. 給与アップが「勤続年数」や「仕事へのモチベーション」に与える影響は少ない 会社への定着や仕事に対するモチベーションは、給料より、企業のビジョン・ミッション、やりがい、一緒に働く仲間に大きく影響されています。もちろん、生活できないレベルの給料では困りますので、一定水準を満たす額は必須です。 しかしながら、定期昇給やベースアップは、共感できるビジョンを持った企業に貢献することや、やりがいのある仕事に打ち込むことに比べれば、社員の「モチベーション」を大きく引き上げることはできません。 ## 2. 中小零細企業の給与アップで日本に活力を! 大企業よりも生涯賃金の低い中小零細企業こそが基本的な給料を上げることで、モチベーションを発揮し、国内の活力を与えなければなりません。 給料が上がること自体は非常に前向きな話なだけに、何事も恩恵を受けるのは大企業ばかりという構造を変えなければ、日本の復活は先になると考えます。 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - お客様に呼びかけ、振り向いていただく行動心理学、「カクテルパーティー効果」を活用しよう! --- title: 運用の手間を減らしながらカスタマー体験を向上させるツール選びのコツ date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5536/ --- # 運用の手間を減らしながらカスタマー体験を向上させるツール選びのコツ CX改善のツールを比較検討しているのに、「導入後の運用が重くなるのでは」という不安が最後の一押しを阻んでいませんか。データは集まる、レポートも出る、でも改善アクションにつながらない——そんな現場の声を、驚くほど多くのCX部門責任者から聞いてきました。運用の手間と体験品質の向上は、本来トレードオフではないということです。 この記事では、**CX改善 ツール**として現実的に比較検討される5サービスを、「運用負担の少なさ」「NPS・CX専門性」「改善アクション支援」など5つの評価軸で横断比較します。2026年時点での最新情報をもとに、中堅〜大企業のCX部門責任者が「どのツールを選べば自分たちの改善サイクルが本当に回るか」を判断できるよう設計しました。比較した件数は5サービス・5評価軸、全30セルに具体的な評価を記載しています。 **こんな方にオススメ** - NPSやVOCを集めているが、改善アクションにつながらず「調査疲れ」を感じているCX部門の方 - グローバルSaaSは高額・大企業向けと感じており、自社規模に合う現実解を探している経営者・責任者 - ツール導入後の運用工数増大を懸念しており、最終候補を絞り込む最後の判断材料を探している方 **この記事を読むと…** - CX改善ツール5社を5軸で比較した横断比較表と、各サービスの「向いている企業像」が分かります - 「運用の手間削減」と「改善アクション実行」を両立するために何を見るべきかが体得できます - 最終候補を選ぶための判断基準と、自社のペルソナに合ったサービスへの道筋が明確になります 選定基準 5社横断比較 ケース別推奨 まとめ 【PR】 10秒でわかる!あなたに合うCX改善ツール診断 Q1. 現在の一番の課題はどちらに近いですか? データは集まるが改善アクションにつながらない グローバル展開や大規模なエンタープライズ基盤が必要 Q2. 従業員満足度(EX)とCXの両方を同一基盤で見たいですか? はい、EX・CXを統合して改善サイクルを回したい まずCX(顧客側)の改善に集中したい Q2. 大規模なデータ分析とグローバル展開が最優先ですか? はい、グローバル拠点を含めた基盤が必要 国内中堅規模で、専門家の伴走支援も欲しい おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ InMomentやQualtricsがCXとEXを別々のモジュールで扱うのに対し、トータルエンゲージメントグループはCX×EXをひとつのプラットフォームで同時可視化。改善アクションまで伴走する12週間FactBase Workshopも強みです。 無料相談してみる おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、顧客の声を改善アクションにつなぐ「実装の型」を持っています。調査止まりで終わらせない設計が、CX単体から始めたい企業にも選ばれている理由です。 無料相談してみる おすすめ Medallia Experience Cloud グローバル拠点を持つ大企業のCXM基盤として実績豊富です。ただし国内中堅規模では運用コストが大きくなる傾向があるため、スコープを明確にしたうえで検討することをおすすめします。 規模感を相談してみる おすすめ 株式会社電通マクロミルインサイト 業界ベンチマークとの比較や調査設計から専門家が伴走してくれる点が強みです。一方で継続的な改善サイクルの自動化を求めるなら、トータルエンゲージメントグループとの組み合わせも検討に値します。 組み合わせを相談してみる ## ツール選びで本当に問うべき5つの評価軸 CX改善ツールを選ぶとき、機能の多さや価格だけを見ていると、導入後に「データは増えたが改善が進まない」という状態に陥りやすいものです。30年の経営実践を通じて実感してきたのは、ツールの価値はアクションにつながるかどうかで決まるということです。ここでは、最終判断を迷っている方が見るべき5つの評価軸を整理します。 ### ① 運用負担の少なさ——継続できない仕組みは意味がない 運用負担の少なさこそ、CX改善ツール選びで最初に確認すべき軸です。どれだけ高機能なツールでも、レポート作成に毎月20時間かかるなら、担当者の心理的リソースが先に枯渇します。自動集計・自動配信・ダッシュボード自動更新の3点が揃っているかを必ず確認してください。 ここで重要なのは「業務量の削減」と「迷いの削減」は別物だという点です。手順が複雑なツールは、工数が減っても担当者の判断負荷が残ります。「次に何をすればいいか」がツールから示されることが、真の運用負担軽減につながります。弊社がFRS™という独自指標を設計した背景も、ここにあります。 ### ② NPS・CX専門性——汎用設計と専門設計では現場の差が出る NPS専門設計のツールと、汎用アンケートプラットフォームにNPS機能を追加したツールでは、現場の使い勝手が驚くほど変わります。設問設計のテンプレート、スコアのベンチマーク比較、テキストアナリティクスとの統合——これらが「標準装備か」「オプションか」で判断してください。 汎用ツールは柔軟性が高い一方で、NPS特有の改善サイクル(測定→分析→アクション→再測定)を回すための「型」を自分たちで設計しなければなりません。専門ツールはその型が最初から組み込まれています。 ### ③ データ可視化・分析機能——集めることと活かすことは別の話 データを集める機能と、そのデータから改善示唆を引き出す機能は、まったく別の設計思想から生まれます。ダッシュボードの見やすさだけでなく、「どのセグメントのNPSが下がっているか」「テキストコメントのネガティブトピックは何か」を自動で浮かび上がらせる分析深度を確認することが重要です。 多くの企業が「データは集まるが改善アクションに繋がらない」状態で止まっているのは、可視化の段階で思考が止まるからです。可視化の先に「だから何をするか」を示す機能が、2026年時点での差別化ポイントになっています。 ## CX改善ツール5社 横断比較表と詳細解説 最終候補を絞り込むために、5つの評価軸で5サービスを横断比較しました。自社サービスを左端に置き、貴社の課題感と照らし合わせながら確認してください。サービス名はすべて公式サイトへリンクしています。 評価軸 トータルエンゲージメント グループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミル インサイト ① 運用負担の少なさ **◎** 自動集計・改善示唆まで自動化 ○ ワンプラットフォームで統合管理 ○ 大規模運用向けの自動化基盤 △ 高機能ゆえに設定・習熟に時間 △ プロジェクト型のため都度依頼 ② NPS・CX専門性 **◎** NPS専門+独自指標FRS™ ◎ CX・EX統合専門 ◎ エンタープライズCXM専門 ○ CX・EX・BXを多角的に対応 ◎ 調査設計専門・業界ベンチマーク保有 ③ データ可視化・分析 **◎** CX×EXダブル可視化・AI分析 ◎ テキストアナリティクス統合 ◎ リアルタイム・大規模分析 ◎ 高度な統計分析・予測モデル ○ レポート形式での納品が中心 ④ 改善アクション支援 **◎** 12週間PDCA伴走ワークショップ ○ プラットフォーム内でアクション管理 ○ アクションプラン機能あり ○ XMディスカバー等で示唆提示 ◎ 戦略立案まで専門家が伴走 ⑤ 費用対効果 **◎** 中堅規模に最適化した料金体系 ○ 要問い合わせ・規模に応じて変動 △ 大企業向け・高額になりやすい △ 高機能ゆえ中堅にはオーバースペック傾向 ○ プロジェクト単位・要見積もり INFO ◎=この軸で特に強みを発揮、○=標準的に対応、△=対象企業規模や用途によって課題になる場合あり。各評価は公開情報・公式サイト情報をもとにした編集部の整理です。料金はいずれも公式サイトよりお問い合わせください。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×FRS™でアクションまで完走する 評価軸 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ ① 運用負担の少なさ ◎ 自動集計・改善示唆の自動生成・レポート工数を大幅削減 ② NPS・CX専門性 ◎ NPS専門設計+独自指標FRS™(2回目来店率)を併用 ③ データ可視化・分析 ◎ CX×EXを同一ダッシュボードで統合可視化 ④ 改善アクション支援 ◎ 12週間FactBase Workshopで改善サイクルを完走 ⑤ 費用対効果 ◎ 中堅企業の規模感に最適化した料金体系(要問い合わせ) 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、「データを集めるだけで終わる」という業界の慣行に正面から向き合ったサービスです。YourVoice NEXTによるAI駆動のNPS収集と、FRS™(業種別2回目来店率)という独自指標の組み合わせが、他社と明確に異なる点です。NPSスコアが高くても実際のリピートが増えないという矛盾——この課題を「行動指標」で補完するアプローチは、驚くほど現場の実感と合致しています。 さらに特筆すべきは、FactBase Workshopという12週間PDCA伴走型ワークショップの存在です。調査結果を「判断基準・教育・称賛・PDCA」に実装する型を持つサービスは業界内でも少数派です。従業員の声を集めるだけでは改善しない——そのことを誰より体得してきた弊社だからこそ、実装の型にこだわっています。 シナジー事例ではNPSギャップ−54.8ptを発見し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示した実績があります。また離職率20%改善で年間144万円削減、リピート率5pt改善で年間+120万円増分売上という試算も、費用対効果の判断材料として提示できます。 こんな人におすすめ - NPSを測っているが改善アクションにつながらず「調査疲れ」を感じているCX部門責任者 - EX(従業員満足度)とCXの連動改善を、同一プラットフォームで実現したい企業 - グローバルSaaSは大企業向けと感じており、中堅規模に合う専門SaaSを探している経営者 ### InMoment XI Platform — VOC収集からEXまでワンプラットフォームで統合したい企業に 評価軸 サービス名 InMoment XI Platform ① 運用負担の少なさ ○ ワンプラットフォームで統合管理できるため切り替えコストが少ない ② NPS・CX専門性 ◎ VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスを統合 ③ データ可視化・分析 ◎ テキストアナリティクス連動のダッシュボード ④ 改善アクション支援 ○ プラットフォーム内でのアクション管理機能 ⑤ 費用対効果 ○ 規模・利用範囲に応じて変動(要問い合わせ) InMoment XI Platformは、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをひとつのプラットフォームで統合したい企業に向いています。特にCXとEXを一元管理したいグローバル展開企業にとって、切り替えコストの少ない統合基盤として選ばれる傾向があります。テキストアナリティクスの深さは業界内でも評価されており、「顧客の声のパターン」をスピーディに把握したい用途に強みを発揮します。 ただし改善アクションの「型」については、プラットフォーム内のアクション管理機能を自社で設計・運用する必要があります。データから示唆を引き出した後の「実装フェーズ」に伴走してほしいケースでは、追加支援の検討が必要になることがあります。 こんな人におすすめ - VOC収集・NPS・テキスト分析をひとつのプラットフォームで統合したい企業 - CXとEXを一元管理したいグローバル展開企業 - テキストアナリティクスを活用した顧客の声のパターン把握を重視する担当者 ### Medallia Experience Cloud — 大規模エンタープライズのCXM基盤として実績豊富 評価軸 サービス名 Medallia Experience Cloud ① 運用負担の少なさ ○ 大規模運用向けの自動化基盤を備える ② NPS・CX専門性 ◎ エンタープライズCXM専門として高い実績 ③ データ可視化・分析 ◎ リアルタイムフィードバックと大規模分析 ④ 改善アクション支援 ○ アクションプランニング機能あり ⑤ 費用対効果 △ 大企業向け設計のため中堅規模では費用が大きくなる傾向あり Medallia Experience Cloudは、リアルタイムフィードバック収集と大規模なエンタープライズ展開実績を重視する企業に向いています。グローバル拠点を持つ大企業のCXM基盤として、多くの導入実績があるとされています。リアルタイムでの顧客声収集と、大規模なデータ処理能力は業界内でも評価されています。 一方で、国内中堅企業(従業員数30〜300名規模)にとっては、プラットフォームの規模と価格設計がオーバースペックになりやすい傾向があるとされています。導入前に「自社規模で必要な機能だけを使いこなせるか」を確認するプロセスが重要です。 こんな人におすすめ - グローバル拠点を持つ大企業でCXM基盤を統一したい企業 - リアルタイムフィードバック収集と大規模データ処理を重視する企業 - エンタープライズ級の実績・サポート体制を優先する意思決定者 ### Qualtrics XM Platform — 高度な分析拡張性と多角的なXM統合を求める企業に 評価軸 サービス名 Qualtrics XM Platform ① 運用負担の少なさ △ 高機能ゆえに設定・習熟に時間を要する場合がある ② NPS・CX専門性 ○ CX・EX・BXを多角的にカバー ③ データ可視化・分析 ◎ 高度な統計分析・予測モデリングが可能 ④ 改善アクション支援 ○ XMディスカバー等で改善示唆を提示 ⑤ 費用対効果 △ 高機能・高拡張性ゆえ中堅規模ではオーバースペックになりやすい Qualtrics XM Platformは、NPS測定を起点にCX・EX・BXの多角的な分析と改善アクション管理を高度に統合したい企業に向いています。高度な統計分析・予測モデリングの機能深さは業界内でも際立っており、分析組織を社内に持つ企業や、アカデミックな精度でデータを扱いたいケースに強みを発揮します。 一方で、「まず運用を軽くしながら改善サイクルを回したい」という中堅企業の現実的なニーズには、習熟コストが障壁になりやすいとされています。プラットフォームの拡張性を最大限活かすためには、相応のデータ人材と設定工数が必要になる点は確認しておくことをおすすめします。 こんな人におすすめ - 高度な統計分析・予測モデリングを社内データ人材で運用できる企業 - CX・EX・BXを多角的に統合したプラットフォームの拡張性を優先する企業 - 大学・研究機関との連携や精密なアカデミック分析を必要とするケース ### 株式会社電通マクロミルインサイト — 業界ベンチマーク比較と専門家伴走型の調査設計に強み 評価軸 サービス名 株式会社電通マクロミルインサイト ① 運用負担の少なさ △ プロジェクト型のため継続サイクルは都度依頼が必要 ② NPS・CX専門性 ◎ 業界ベンチマーク保有・調査設計の専門性が高い ③ データ可視化・分析 ○ 専門家によるレポート形式での納品が中心 ④ 改善アクション支援 ◎ 調査設計から戦略立案まで専門家が伴走 ⑤ 費用対効果 ○ プロジェクト単位・要見積もり 株式会社電通マクロミルインサイトは、自社のNPS水準を業界ベンチマークと比較したい企業や、調査設計から戦略立案まで専門家伴走型で進めたいCX部門に向いています。業界横断のベンチマークデータを保有しており、「自社のNPSが業界内でどの位置にあるか」を客観的に把握したいときに強みを発揮します。 一方でプロジェクト型の支援形態が中心のため、継続的な改善サイクルを自動・省力化したいというニーズには、ツール型のサービスと組み合わせる検討が必要になります。単発調査から戦略立案の「つなぎ」として活用するケースが多いとされています。 こんな人におすすめ - 自社NPSを業界ベンチマークと比較したい企業 - 調査設計から戦略立案まで専門家の伴走を求めるCX部門 - 単発の大規模調査や経営層向けのインサイトレポートを必要とするケース ## ケース別「どのツールを選ぶべきか」推奨ガイド ここまで5サービスを5軸で比較してきました。最終判断を迷っている方へ、ペルソナ別に「この条件ならこれが合う」という観点を整理します。正解はひとつではありませんが、貴社の現状課題と照らし合わせることで、選択の確信が得られるはずです。 ### Tier A:改善サイクルが回らないCX部門責任者——トータルエンゲージメントグループが最も合う 「データは集まるが改善アクションに繋がらない」「レポート作成に毎月多大な工数がかかる」——このどちらかに当てはまる中堅〜大企業のCX部門責任者には、株式会社トータルエンゲージメントグループが最も現実的な解として機能します。NPS収集の自動化から改善示唆の自動生成まで一気通貫であり、FactBase Workshopによって「示唆を実装に変える」フェーズまで伴走してもらえるからです。 EXとCXのサイロ問題——従業員満足度と顧客満足度が別々に管理されて連動していない——という課題を抱えている企業にも、CX×EXダブル可視化の設計が直接刺さります。接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなくスタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であることが多い。その因果を可視化できる点は、他の4サービスには見られない独自の強みです。 また、顧客の体験価値を上げるための創意工夫に関する弊社の知見は、業種横断で蓄積されています。自社のケースに当てはめながら相談できる点も、「最後の一押し」を求めている方に安心感をもたらすはずです。 ### Tier B:グローバル展開・大規模エンタープライズ——InMoment・Medalliaが現実的な選択肢 グローバル拠点を複数持ち、各拠点のCXデータをリアルタイムで統合・分析したいエンタープライズ大企業には、InMoment XI PlatformまたはMedallia Experience Cloudが選ばれる傾向があります。両社とも大規模な同時運用実績とグローバル対応の基盤を備えており、IT部門との統合プロジェクトとして進める場合の体制も整っています。 ただし、この規模感のプロジェクトでも「データを集めた先をどう改善アクションに変えるか」という実装フェーズの伴走は別途設計する必要があります。ツールの導入と改善サイクルの実装は、別の問いとして捉えることが完走への近道です。 ### Tier C・D:分析の深さ・業界ベンチマークを優先するケース 社内にデータサイエンティストや分析専門チームを持ち、CX・EX・BXを高度な統計モデルで一元管理したい企業にはQualtrics XM Platformが向いています。学術的精度と拡張性を最優先にするなら、習熟コストを許容してでも選ぶ価値があるサービスです。 一方、「まず自社のNPSが業界内でどの位置にあるかを知りたい」「経営戦略レベルの示唆を専門家から受けたい」という場合は、株式会社電通マクロミルインサイトのプロジェクト型支援が最適な「つなぎ」になります。単発調査の後、継続的な改善サイクルをSaaS型ツールで自走させるという2段階のアプローチも検討に値します。 ⚠️ ツール選定でよくある3つの落とし穴 - 「機能が多い=運用効率が高い」という誤解——高機能ほど習熟コストと設定工数が増え、かえって運用負担が増大するケースがある - 「データ可視化=改善完了」という思い込み——可視化はスタートライン。改善アクションに変換する「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わる - 「グローバル実績=自社に合う」という先入観——大企業向け設計のツールを中堅規模で使うと、費用と運用コストがオーバースペックになりやすい ## 株式会社トータルエンゲージメントグループなら——選ばれる3つの理由 最終候補として株式会社トータルエンゲージメントグループを検討している方に、事実ベースで3点をお伝えします。 第一に、NPS専門×FRS™独自指標という組み合わせです。NPSスコアが高くても実際のリピートが増えないという矛盾を、行動指標(2回目来店率)で補完する設計は、他のCX改善ツールにはないアプローチです。シナジー事例ではNPSギャップ−54.8ptを発見し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を可視化しました。 第二に、**改善アクションまでの「実装の型」**を持っている点です。12週間FactBase Workshopは、VOC収集から改善PDCAを「完走」させるための伴走プログラムです。従業員の声を集めるだけでは改善しない。その確信から設計されたワークショップは、「調査疲れ」を経験した企業に驚くほど高く評価されています。 第三に、**中堅規模に合った料金体系**です。グローバルSaaSが大企業向けに設計されているのに対し、弊社は店舗数×単価という現実的な料金体系を持っています。離職率20%改善で年間144万円削減、リピート率5pt改善で年間+120万円増分売上という試算を、貴社の数字に当てはめた検討が可能です。これまでの調査から大きな転換点として捉えている経営者が増えているのも、この「試算で話せる」という具体性が理由のひとつです。 ## まとめ——最終候補を決める前に確認すべきこと CX改善ツールの選定において、「運用の手間削減」と「改善アクション実行」の両立を実現するには、機能の多さではなく「改善サイクルが実際に回るか」という視点が決め手になります。 - データを集めた先の「改善アクションへの変換」をツールが支援しているか - EX(従業員満足度)とCXを統合して可視化できるか - 運用の自動化により担当者の心理的負荷を下げられるか - 中堅規模の企業でも費用対効果が見合う料金体系か - 「調査して終わり」でなく、PDCA伴走で完走できる体制があるか この5つの問いすべてに「Yes」と答えられるのが、弊社の実感として株式会社トータルエンゲージメントグループです。グローバルSaaSの規模感・価格感が合わないと感じている中堅企業の方に、ぜひ一度話を聞いていただきたいと思っています。相談だけでも、貴社の課題に合った試算と改善アプローチをお伝えできます。 また、オムニチャネル時代の店頭体験や話題のChatGPTと顧客体験についての考察も、CX改善の視野を広げる読み物として参考にしていただけます。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - NPSやVOCを集めているが改善アクションにつながらない中堅〜大企業のCX部門責任者 - EX×CXの統合改善を省力・自動化しながら実現したい経営者・CXマネージャー - グローバルSaaSは大企業向けと感じており、中堅規模に合う専門SaaSを探している方 FactBase Workshopで改善を「完走」するとは? 12週間のPDCA伴走型ワークショップで、VOC収集→分析→アクション設計→実装→検証という改善サイクルを体得できます。調査で終わらず、現場に定着する改善の型を一緒に作り上げていきます。 無料相談してみる(相談だけでも歓迎) ## よくある質問 CX改善ツールの導入後、どれくらいで改善効果が実感できますか? ツールの種類や企業規模によって異なりますが、一般的にVOC収集・可視化の環境が整うのは導入後1〜3ヶ月、実際の改善アクションが回り始めるのは3〜6ヶ月後とされる場合が多いです。株式会社トータルエンゲージメントグループのFactBase Workshopは12週間で改善サイクルの体得を目指す設計になっています。 NPSスコアを測定しているのにリピートが増えないのはなぜですか? NPSは「推奨意向」を測る指標であり、実際の行動(再来店・再購入)と乖離するケースがあります。弊社ではFRS™(2回目来店率)という独自指標をNPSと併用することで、推奨意向と実際の行動のギャップを可視化しています。シナジー事例ではこのギャップが−54.8ptに達し、年間3,300〜5,000万円の改善余地が確認されました。 グローバルSaaSと中堅企業向けNPS専門SaaSの費用の違いは? グローバルSaaSはエンタープライズ大企業向けに設計されており、年間数百万〜数千万円規模になるとされる場合が多いです。株式会社トータルエンゲージメントグループは店舗数×単価という中堅規模向けの料金体系を持っています。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 従業員満足度(EX)とCXを同一ツールで管理するメリットは何ですか? EXとCXを別々に管理すると、「スタッフの心理的リソース枯渇が顧客体験に影響している」という因果関係が見えません。同一プラットフォームで統合可視化することで、接客品質のばらつきやリピート低下の根本原因をEXデータから特定し、より的確な改善アクションを設計できるようになります。 「ツールを導入したが改善が進まない」場合、何が問題ですか? 最も多いのは、VOC収集・可視化の段階で止まり、改善アクションへの変換プロセスが設計されていないケースです。従業員の声を集めるだけでは改善しません。消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。改善の型を伴走設計するFactBase Workshopはこの課題に直接対応しています。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 顧客満足度を上げるには?CX向上の第一歩と実装ステップ --- title: 部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方 date: 2015-10-06 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/197/ --- # 部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方 最近の若者に対して、「少し注意するだけですぐめげる」「言われたことしかやらない」「失敗を極端に恐れる」というイメージを抱いているマネージャー職、経営者の方は多いのではないでしょうか。でもだからと言って、それをゆとり教育のせいにしたり、「最近の若者はこれだから……」といった偏見や決めつけを持つのもよくないですよね。 大切なのは一人ひとりと向き合うこと。お互いを尊敬し、尊重する心が、絆を育み、信頼関係を築きます。こういった人間関係から生まれる強固なチームワークこそ後々企業の成長につながるものです。だからこそ、部下のやる気を上手に引き出す方法を身に付けてみませんか? ## 1つ叱るなら4つ褒める 行動科学マネジメントの第一人者である石田 淳さんによると、上司から部下に対する褒め言葉は95%もスルーされているということが分かっています。これをもっと分かりやすくすると、「1日に2回褒めても、月に2回しか認識されていない」のだとか。驚きですね。今の若い世代にしてみれば、叱咤激励はただ叱っているだけ、褒め言葉も褒められているとは受け取られない場合がほとんどだそう。 この大きな認識のずれを埋めるためには、行動科学マネジメントの「4対1の法則」が役に立つようです。これは、1つ叱るなら4つ褒めてからにしよう、というもの。そんなに褒めるのは大変かもしれませんが、**「褒める」は「感謝する」「認める」「興味を持つ」と同意義**だそう。ということは、締め切りを守ったことに対して「締め切り前に提出してくれて助かったよ、ありがとう」と感謝したり、朝「おはよう」と声をかけたりする……といったちょっとしたことも、褒めることと同じ意味を持つということになりますね。それであれば気軽に毎日実践できると思いませんか? ちなみに褒め言葉を伝える時には、**結果ではなく行動を褒めるようにする**と効果的とのこと。なぜなら行動に伴うその人の意思を褒めるということだから。そして**褒め言葉は直接本人に伝えるのはもちろん、皆の前で伝えるとより効果的**だとか。 もし自分がチームメンバーの前で褒められたらどんな気分がするだろうと考えたら、相当のモチベーションアップになるだろうと思います。もし自分のチームメイトが上司に褒められていたら、その人を手本に自分を高め、同じように認められたいという気持ちも芽生えるだろうと思います。そのように日々切磋琢磨できる環境は、社員の求心力を高め、企業が成長するきっかけを作るのではないでしょうか。 逆に叱る時にはその人の人格ではなく、行動そのものを叱ることが大事だそうです。その行動がどのような結果をもたらすのか、どういったことに影響を及ぼすのかということを、分かりやすく、相手の気持ちを尊重して伝えてみてください。(尚、くれぐれも皆の前で部下をさらし者にすることのないよう!) ## 盆栽を育てるように部下を育てる? 「4対1の法則」は盆栽の手入れ・育て方に似ているかもしれません。叱るということは、盆栽で言えば不要な枝や伸びすぎた枝を切り落として形を整えるということ。形を整えることで養分が浸透しやすくなり、成長を促進させる効果もあります。でもあまり叱りすぎると萎縮して成長が止まってしまうので気を付けたいところです。成長のために水や肥料を与えることはもちろん、盆栽に限らず植物は声をかけると成長がよくなると言いますから、十分に褒めて、感謝して、認めて、興味を持ってあげたいですね。 盆栽はさておき、普段から褒めて認め合うことができて、間違いは間違いと認めてそれを受け入れられる職場環境を作るために、「4対1の法則」を日々意識してみてはいかがでしょうか。 参考①:http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130809/252137/?P=1&rt=nocnt 参考②:http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2008/04/post-36.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 【事例紹介】パート定着・戦力化のポイント 会社の「愛」が伝わるから、「ここで働きたい」と思われる --- title: 重要なんだけど伝わらない-CX-EXの伝え方 - date: 2023-10-19 url: https://total-engagement.jp/column/biz/3228/ --- # 重要なんだけど伝わらない-CX-EXの伝え方 - CX-EX(顧客−従業員体験)の重要性は、多くの方が理解するところです。しかし、これを現実の企業の中に定着させようとするといくつのの障害があります。 例えば、担当部署がない。予算がない。知識がないなど。特にこれまで、調査をやっていても活用してこなかった会社が非常に多い印象です。 私達自身も、どのように伝えていけばよいのか常に試行錯誤している状態です。是非、みなさんからも意見をいただきながら改善していきたいと思っております。今回のコラムはこれまでの知見をまとめてみました。参考になればと思います。 ## **1. CX-EXの複雑さを理解する** CX(Customer Experience:顧客体験)とEX(Employee Experience:従業員体験)は、ビジネスの中心的な要素として、近年ますます注目されるようになりました。顧客と従業員の満足度は、企業の成長と成功の鍵となる要素であるため、これらを最適化し、向上させることは企業にとっての重要な課題となっています。しかし、CXとEXの重要性を理解し、実際に行動に移すことは、多くの企業や組織で難しいと感じられています。特に、上司や同僚をこの考え方に巻き込むことは一筋縄ではいかない場合が多いのが現状です。 ## **2. 共感を生むストーリーテリング** CX-EXを伝えるための最も効果的な方法は、共感を生むストーリーテリングを活用することです。人々は数字やデータよりも、感情や体験に基づくストーリーに引き込まれることが多いです。実際の顧客や従業員の体験談を元に、その体験が企業にとってどれほど重要であるかを伝えることで、上司や同僚にもCX-EXの重要性を理解してもらうことができます。ストーリーテリングを活用することで、数字やデータだけでは伝わりにくいCX-EXの価値を、より深く理解してもらうことが可能となります。 ## **3. 連携と共有のプロセスを確立する** 最後に、CX-EXの考え方を組織全体で共有し、実践するためのプロセスを確立することが重要です。定期的なミーティングやワークショップを開催し、CX-EXに関する知識やノウハウを共有することで、組織全体の理解と実践を深めることができます。また、成功事例やベストプラクティスを共有することで、実際の成果を感じることができ、更なるモチベーション向上にもつながります。 CX-EXの考え方を伝え、組織全体で取り組むことは簡単ではありません。しかし、共感を生むストーリーテリングや連携・共有のプロセスを確立することで、この課題を乗り越えることができます。私たちトータルエンゲージメントグループも日々この考え方を伝え、実践しています。一緒に、より良いCX-EXを実現していきましょう。 当社では、スモールスタート・クイックウィンができる「FACT based WorkShop 」という現場改善プログラムをご用意させていただいております。3ヶ月の研修+調査の組合せで、効果が現れます。 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop(ファクトベースドワークショップ)」 の紹介 関連記事 / Related - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - 「やらされ仕事」を「自分の仕事」に変える4つの実装 — 権限委譲・ピアボーナス・FACTワークショップの組み合わせ - 【コラム】「働きやすさ」と「働きがい」、そして「らしさ」との関係 - 【コラム】三方良し=サービスプロフィットチェーン(SPC)の短縮法 --- title: 長所は最初に伝えよう! 第一印象がアップする自己紹介のちょっとしたコツ date: 2016-03-29 url: https://total-engagement.jp/column/others/146/ --- # 長所は最初に伝えよう! 第一印象がアップする自己紹介のちょっとしたコツ 突然ですが、”Don’t judge a book by its cover”を日本語に訳すとどうなるでしょう? 直訳すると「本の中身を表紙で判断しないで」ですが、より私たちになじみのある日本語にすると、「見た目で人を判断しないで」になります。思わず「なるほど」とつぶやいてしまう言い回しですよね。 もちろん、見た目で人を判断しないように気を付けたいとは思いますが、人間というのはどうしても見た目で人を判断する生き物でもあります。 例えば野生動物は、何かが自分に近づいてきた時、敵なのか味方なのかを一瞬で判断して行動しないと命の危険にさらわれる可能性があります。これと同じく人間にも敵か味方か、快か不快か、などを一瞬で判断する能力が備わっているそうです。 ということで、やはり第一印象に影響する表情や仕草、身だしなみなどの外見や、声のトーンや話し方などにもできるだけ気を配りたいものです。特に接客業に携わる方は、お客様と初めて接するその一瞬で印象が決まってしまい、それがお店の満足度にも影響しかねないので、普段から意識をして十分に気を付けたいですね。また、新しい出会いの多くなる新年度も、第一印象には気を配りたいものです。 そこで本日は、少し意識をするだけで、第一印象のアップにつながるコツをご紹介します。 ## 最初に与えられた情報が印象に影響する? 社会心理学のパイオニアであるソロモン・アッシュ氏が行った実験では、最初の一言で、受け手の印象が変わるということが分かりました。 アッシュ氏が行なった実験では、まずAグループとBグループに分かれた参加者に、下記のような空想の人物の特徴が書かれたリストが渡されました。 **Aグループのリスト: **知的→仕事熱心→衝動的→批判的→頑固→嫉妬深い(ポジティブからネガティブへ) **Bグループのリスト: **嫉妬深い→頑固→批判的→衝動的→仕事熱心→知的(ネガティブからポジティブへ) これをもとに、人物像を表現してもらったところ、ポジティブな特徴から始まるリストをもらったAグループの方が、ネガティブな特徴から始まるリストをもらったBグループより、ずっと好意的な表現をしたそうです。 例えば、Aグループの参加者は、「この人は自分の知性を仕事に活かして努力している人だと思います。批判的や頑固というのは、自分の意見をもっているからそう思われているのではないでしょうか」と全体的に肯定的な評価をしたのに対し、Bグループの参加者は、「いくら知性的で仕事熱心でも、嫉妬深さや頑固さ、衝動的な部分が邪魔して、成功するのは難しいのではないでしょうか」と否定的な評価に。 アッシュ氏は、下記2つの自己紹介を参加者に聞かせるという実験も行いました。 ①「私は明るくおおらかな人間です。優柔不断なところもありますが、周りには慕われています。ただしいい加減で調子に乗りやすいところがあります」。 ②「私はいい加減で調子に乗りやすいところがあります。優柔不断なところもありますが、周りには慕われていますし、明るくおおらかな性格です」。 ほとんどの人が、①からは「多少の欠点はあるけれど、基本的には明るくおおらかな人だ」とポジティブな印象を受け、②からは「いい加減で調子に乗りやすくて、優柔不断だ」というネガティブな印象を受けるという結果に。基本的には同じことを言っているのに、ここまで印象が違うなんて面白いですよね。 これらの実験から明らかになったのは、前述の通り、最初に与えられた情報が印象に最も影響を及ぼすということ。アッシュ氏はこれを、”Primary Effect”(初期効果)と名づけました。 ## ”初期効果”がもたらす興味深い現象とは? 初期効果の面白いのは、長所を先に聞くと短所もポジティブな特徴の一部として解釈されるのに、短所を先に聞いてしまうと長所があっても全体的にネガティブな特徴として捉えられてしまうということ。 こちらの例が分かりやすいかもしれません。以前、私の友人がお付き合いを始めた男性のことを、「彼って変わり者だけど、優しくて真面目なところが魅力なの」と話していました。後日その彼に会う機会に恵まれたのですが、「彼は変わり者だ」という先入観を持ってしまっていたことに気づきました。これぞまさに初期効果です。 せっかく魅力的なところが多いのに、自己紹介のせいでネガティブな印象を持たれてしまったらもったいないですよね! ぜひこの機会に初期効果を活用し、より良い人間関係を築くきっかけにつなげてみませんか? 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - やさしく分かる「ランチェスター戦略」とは? ~小規模ショップが大手に勝つ方法 --- title: 長続きの秘訣をX JAPANから学ぶ。 date: 2018-10-03 url: https://total-engagement.jp/column/column02/44/ --- # 長続きの秘訣をX JAPANから学ぶ。 トータルエンゲージメントの池田です。今日はアーティストの活動から長続きの秘訣を考えてみたいと思います。 多くのアーティストがファン目線で活動するようになってきました。最近もX JAPANや金爆・鬼龍院翔のニュースが話題になりました。 強行突破!X JAPANが台風に負けず無観客ライブ敢行、緊急生中継も決定 金爆・鬼龍院翔に「一発屋で終わらなかった理由」を聞いたら、ファン目線に圧倒された X JAPANは台風の影響でもファンの為に、無観客ライブを決行します。ステージの様子を配信することで、ファンを喜ばすことを選択したのです。ファンとのタッチポイントを作り、しっかりと自分たちの価値を高める彼らの姿勢は素晴らしいと思いました昔は、 いい曲を作ればよかったのです。事務所やプロダクションのマーケティングでヒットすることが多かったと思います。メディアの力を頼れば、そこそこのヒットを生み出せたのです。大学の頃レコード店で、指定されたアーティストのCDを一枚買ってくると、CD代とバイト代として500円もらったことがあります。 そのアーティストは有線やTV番組でも露出が始まり、その年の新人賞を獲りました。 今、そんなやらせをしても、長続きはしないと思います。自分たちが何をファン(顧客)に提供しているのか?ファンは自分たちに何を期待しているのか?を理解しなければ、最終的にファンを裏切ってしまいます。ファンを喜ばす為に努力を続けるから、ファンから支持され、活動を継続できるのです。ファンを喜ばせることを諦めないから、X JAPANは時代を作れたのだと思います。 ここで京都の老舗メーカーの社長のアドバイスを思い出しました。 ***「伝統にあぐらをかくのではなく、今のお客様に支持をいただくように、期待を常に超える努力をすることが暖簾を守る」 *** 長く続ける為には、顧客との関係がとても大切になります。アーティストも老舗と同じですね!ファンの支持をもらうためには、絶えず自分たちの価値を高めなければなりません。 Designed by Freepik 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - 「琴線感度」カスタマージャーニーマップで、ロイヤルティを上げよう --- title: 開催実績 date: 2013-12-06 url: https://total-engagement.jp/column/others/432/ --- # 開催実績 # シンクー エンゲージメント・カンファレンス(第6回)開催致しました! **まずは、カンファレンス(第6回)にご出席くださった皆様に改めてお礼申し上げます。** 今回は、顧客エンゲージメント、すなわちお客様との「きずな」を強化する2つの方向性、「共感」と「愛着」のうち、**「共感」**に焦点を当て、どのような取り組みが企業に必要かをお話いたしました。 エンゲージメント・フォーラムCEO(Chief Engagement Offcer)の松尾は、オープニングノートとして、**「共感を得るエンゲージメント・コミュニケーション」**についてポイントをお伝えしました。 松尾は、現代のお客様はもはや、製品・サービスの良し悪しだけでなく、企業**と「気が合う・合わない」**という基準で購買意思決定をしていること、したがって、**企業らしさ=パーソナリティ**を伝えるための企業理念や哲学をしっかりと伝えることの重要性を説きました。 そして、共感できる企業理念・哲学を有し、それを様々な形で伝えることが、お客様とのエンゲージメント強化につながり、お客様が一種の**連帯感**(同じ目的や目標を共有する仲間としての)を企業対して抱いてもらえることを示しました。 また、明確な企業理念・哲学は、対お客様だけでなく、対従業員にとっても意味があり、企業理念・哲学を伝達し、かつ浸透させることによって、従業員と企業との間のエンゲージメントも強化され、好ましい**企業文化、DNA**が形成されていくことを強調しました。 次いで、EYS音楽教室執行役員、倉方氏からは、**従来の音楽教室の常識を打ち破るイノベーター**として、EYSがどのような革新を成し遂げてきたかを紹介していただきました。入会時の無料楽器プレゼントや、当日のレッスン予約ドタキャンOK、無料振替受講は、音楽を気楽に学んでみたい社会人、とりわけ女性に大歓迎されています。こうした、顧客視点に立った優れたサービスは、創業社長の吉岡氏のビッグバンド運営時の経験、また、吉岡氏自らが音楽教室に通った時に感じた不平や不満が原点にあります。 EYSでは、顧客視点のサービスにより愛着を強化しているだけでなく、こうした**創業者の熱い思いを経営理念や哲学として明確化**し、生徒さんにも積極的に伝える事によって**大きな共感**を得ているのです。 最後に、シンクー代表の池田からは、カンファレンス全体の振り返りを行い、顧客志向に立ち、エンゲージメント強化を目指す企業がいかに**細部まで徹底した取り組み**を行っているかということを改めて再認識したことを述べてカンファレンスを締めくくりました。 ### **【概要】** ### **シンクー エンゲージメント・カンファレンス(第6回) ** ### エンゲージメント・コミュニケーション - 自社の「哲学」を語れ!共感を得るコミュニケーション - **◆開催日時:2013年12月6日(金)15:30 – 18:00** **◆開催場所:千代田プラットフォームスクゥエア** ### **【詳細】** #### 15:00‐ 開場 #### ★15:30‐16:00 オープニングノート ### 「共感を得るエンゲージメント・コミュニケーション」 *-エンゲージメントフォーラム CEO (Cheif Engagement Officer) 松尾 順* #### 当日使用したスライドはSlideshareで公開しています。 #### **★16:00-17:30 企業事例** ### 音楽教室の「常識」を打ち破る革新的なサービスで急成長! ### EYS音楽教室が取り組むエンゲージメント・コミュニケーション *-倉方宏幸氏 株式会社EYS-STYLE マーケティング担当/執行役員* **EYS音楽教室についてのエンゲージメントブログ記事はこちら↓** https://x5a1bb2f737893.clst01.innova-jp.net/1056 **★17:30-17:50 クロージングノート** ### 理念やビジョンが高める企業価値 *-池田順一 株式会社シンクー 代表取締役社長* ### **★18:00-20:00** ### 懇親会(隣の会場にて) 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 --- title: 限られた人員でカスタマー満足度を上げる|現場で実践できる工夫と仕組みの作り方 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5550/ --- # 限られた人員でカスタマー満足度を上げる|現場で実践できる工夫と仕組みの作り方 社内でCX改善を進めたいのに、担当者が足りない。改善施策を考える余裕すらない。そんな状況に置かれていませんか。 人員が増えれば解決する、と考えたくなる気持ちはよくわかります。ところが今は違います。 現場で起きている本当の問題は、**人の数ではなく、何をやるべきかが曖昧なまま動き続けてしまっていること**にある場合がほとんどです。リソースが不足しているのではなく、リソースが正しい場所に向いていない。 この構造に気づかないまま施策を重ねても、現場の疲弊は深まるばかりということです。この記事では、限られた人員でもカスタマー満足度を着実に上げていくための考え方と、現場で今すぐ実践できる工夫をお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●CX改善を進めたいが、社内に専任担当者を置く余裕がない - ●顧客満足度の調査はしているが、改善サイクルが回っていないと感じている - ●現場スタッフの対応品質にばらつきがあり、リピート率の向上に課題を感じている **この記事を読むと···** - ●社内リソース不足のままCX改善が進まない本当の構造的原因が理解できる - ●人員を増やさずに現場の改善サイクルを動かす具体的な手順がわかる - ●外部の仕組みや伴走型サービスを活用して継続的に改善する方法がわかる CX改善が進まない本当の理由 少人数でも成果が出るパターン 現場で動かす実践ステップ 仕組みとツールの選び方 よくある失敗と対策 まとめ ## 社内リソース不足でCX改善が進まない、本当の構造的理由 - 社内リソース不足でCX改善が進まない、本当の構造的理由 1 表面的症状 2 リソース不足 3 根本原因の発掘 4 構造的課題 5 業務削減の限界 「人が足りないからCX改善ができない」という声は、あちこちで聞きます。しかし30年にわたって現場経営と事業イグジットを完走してきた経験から言えば、リソース不足はあくまで表面的な症状であって、根本原因は別のところにあることが多いと実感しています。 ### 「業務量削減」では解決しない理由 現場の疲弊の原因を「業務が多すぎる」と捉えると、解決策は自然と「業務削減」や「人員増員」に向かいます。しかし実際に起きているのは、**業務量よりも先に、心理的な消耗が積み重なっている**という状態です。 スタッフが「このお客様にどう対応すればいいか」と迷う時間、矛盾した指示を受けて判断できない時間、目標の意味がわからないまま動き続ける時間。こうした「アタマの迷い」「ココロの不安」「カラダの疲労」という三層の消耗が先に起き、それが行動品質の低下として表面化するということです。業務量を減らしても、この三層の消耗が放置されている限り、現場は良くなりません。 CX改善を推進したいのに人手が足りないと感じているなら、まず問うべきは「業務量」ではなく「現場スタッフの判断基準が明確になっているか」という点です。これが整うだけで、驚くほど動きが変わります。 ### 「調査するだけ」で終わっている組織の特徴 顧客満足度調査(NPS計測)を実施している組織は増えています。ところが、その結果がどこにも活かされていない、というケースが非常に多いと実感しています。 調査を行うことで「現状把握できた」という安心感が生まれ、そこで止まってしまう。これが「調査止まりの改善サイクル」という状態です。 従業員の声を集めるだけでは改善しません。集めたデータを**判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する「実装の型」**がなければ、調査はむしろ現場の消耗を認識させるだけで終わります。問題があるとわかったのに何も変わらない、という状況は、スタッフのやる気をさらに削ぎます。 データを集める前に「このデータをどう使うか」の仕組みを設計する。そこが出発点ということです。 ### CX低下の根本原因はEX(従業員体験)の劣化にある 接客品質のばらつきやリピーターの減少を目にしたとき、多くの経営者は「スタッフのスキルが足りない」と考えます。しかし、多くのケースで実際に起きているのは、**スタッフの心理的リソースが枯渇した結果として、サービス品質の低下が表面化している**という状態です。 スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→指名が増えない→顧客が黙って離脱する、という因果チェーンが静かに進行しています。この連鎖の起点はスキル不足ではなく、EX(エンプロイーエクスペリエンス)の劣化にあります。CXを改善したければ、EXの状態を同時に見る必要があるということです。 📖 関連記事 AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## 少人数でもCX改善が実現している組織の共通パターン この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み 少人数でもCX改善が実現している組織の共通パターン 少人数でもC X改善… 少人数組織の 成功 仕組み設計思 想 優先順位明確 化 頑張り方の違 い 成果の差 人員が限られていても、顧客満足度を着実に改善している組織には、共通する構造的な特徴があります。それは「頑張り方の違い」ではなく、**仕組みの設計思想の違い**です。 何をどの順番で整えるか。この判断軸を体得しているかどうかが、成果の差をつくっています。 ### 「優先順位の明確化」が最初の突破口になる 少人数でCX改善を完走している組織に共通するのは、まず「何に集中するか」を明文化していることです。やることが多い中で全部を同時に改善しようとすると、どれも中途半端になります。**最初の1〜2項目に絞ってPDCAを完走させる**ことが、改善の実感を生む最短ルートということです。 具体的には、NPSや顧客の声から「最も離脱に直結している体験」を特定し、そこだけに集中する。たとえばファーストコンタクト(来店直後の挨拶・対応)に問題があると顧客の声から見えているなら、そこを徹底的に整える。 他は後回しにする勇気が必要です。これは「手を抜く」のではなく「順番を決める」ということです。 優先順位が明確になるだけで、現場スタッフの心理的な迷いは大きく減ります。「今日、自分が最も大事にすることは何か」がわかっていれば、スタッフは安心して動けます。この安心感が、サービス品質に驚くほどダイレクトに反映されます。 ### 「見える化」で終わらせない。整える・成果に接続するの3ステップ CX改善に取り組む組織のほとんどが「見える化」の段階で止まっています。顧客満足度を計測してスコアを出す、という行為自体は有意義です。 しかし、スコアが出ただけでは何も変わりません。**改善が起きるのは「整える」「成果に接続する」という2段階が実行されたとき**だということです。 「整える」とは、計測データをもとに判断基準・スタッフへのフィードバック・教育の内容を見直すことです。「成果に接続する」とは、改善施策の結果を再び数字で確認し、次のPDCAに活かすことです。この3ステップが循環する仕組みを持っている組織だけが、少人数でも継続的な改善を実現できます。 多くのサービスが調査止まりになっている業界の慣行に対して、「実装と検証までの完全なサイクル設計」を持つことこそが、真の競争力になるということです。 ### マネジメントの役割が「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」に変わっている AI時代のマネジメントで最も価値があるのは、「言語化されていない不安に気づく」「余白を作る」「動機を理解する」という能力です。これはAIで代替しにくい、人にしかできない価値です。**マネジメントの本質は、タスク管理から心理的リソースの回復設計へシフトしている**ということです。 具体的には、スタッフが「迷い」を感じているサインを早期に察知し、方針の明確化や役割の再定義によって解消する。「主体的に動かない」「ミスが増える」「発言が出ない」という行動変化は、個人のやる気や能力の問題ではなく、組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果です。ここを組織設計の欠陥として捉え直すことが、現場の行動品質を回復させる起点になります。 この視点を体得しているマネージャーとそうでないマネージャーでは、同じ人員構成でもCX改善の成果に大きな差が生まれます。 あわせて読みたい 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 継続的なCX向上がどのように企業の長期的な存続と成長につながるか、実践的な観点から解説しています。 📖 関連記事 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 ## 現場で今すぐ動かせるCX改善の実践ステップ - 現場で今すぐ動かせるCX改善の実践ステップ 1 現状の声を集める 2 計測フェーズ 3 サービス品質向上 4 関係構築施策 5 改善サイクル実装 理屈はわかっても、「では具体的に何から始めるか」が明確でなければ動けません。ここでは、社内リソースが限られている状況で現場が実際に動かせる改善ステップを、順を追ってお伝えします。 施策の順序が大切です。サービス品質の向上を最優先にして、その後で顧客との関係構築施策を展開するという順番が、最も成果につながりやすいと実感しています。 **現状の「声」を集める(計測フェーズ)** NPSなどの仕組みを使って顧客と従業員の両方から声を集めます。ここでは「なぜ満足(不満足)なのか」という理由まで収集することが重要です。スコアだけでは何も変えられません。 - **最も離脱に直結している体験を特定する(分析フェーズ)** 集めた声の中から「リピートをやめた理由」「来なくなったきっかけ」に関係する声を優先して抽出します。改善すべき箇所は必ず絞ること。全部やろうとしない。 - **判断基準・対応マニュアルを更新する(整えるフェーズ)** 特定した課題に対して、現場スタッフが「どう動けばいいか」を迷わない状態をつくります。フローや対応基準として明文化し、全員が確認できる形で共有します。 - **教育・称賛のサイクルを回す(実装フェーズ)** 更新した基準をもとに、良い対応を称賛する仕組みをつくります。叱る文化よりも認める文化が、スタッフの心理的リソースを回復させ、サービス品質を安定させます。 - **改善結果を再計測してPDCAを完走する(検証フェーズ)** 施策を実行したら必ず再計測します。スコアの変化を確認し、次の優先課題を設定します。このサイクルを止めないことが、継続的な改善の唯一の方法です。 ### ファーストリピーターを増やすことを最初のゴールに設定する CX改善のゴール設定に悩む組織に対して、弊社が必ず最初に提案するのが「ファーストリピーター増加を最初のKPIに設定する」ことです。なぜなら、**初回来店後に2回目の来店があるかどうかが、顧客満足度の最も正直な指標**だからです。 アンケートで「また来たい」と答えても実際には来ない、というギャップはよく知られています。行動データとしての「2回目来店」は、アンケートスコアよりも正直に顧客体験の質を教えてくれます。 弊社が商標出願を検討しているFRS™(ファーストリピートスコア)という独自指標も、この考え方を体系化したものです。実際の行動で満足度を測るという発想が、現場の改善を具体的にドライブします。 「リピーター増加」という明確なゴールがあれば、現場スタッフも「何のためにこの改善をしているか」を実感しやすくなります。これが心理的リソースの浪費を防ぎ、モチベーションを持続させるつなぎになります。 ### 「声の収集」と「声の実装」を分けて設計する 顧客の声を集めるプロセスと、その声を現場に実装するプロセスは、担当者も仕組みも分けて設計することが重要です。同じ人がすべてをやろうとすると、どちらも中途半端になります。**収集担当と実装担当を分けるだけで、改善の速度が変わります**。 少人数であれば、収集は自動化ツールに任せ、実装とフィードバックに人のリソースを集中させる設計が現実的です。週に一度、30分の「声の実装会議」を設けるだけでも、PDCAの質は大きく向上します。 大切なのは、定期的に「声を見る時間」と「声を活かす時間」を意図的にカレンダーに入れることです。これが習慣になれば、少人数でも改善サイクルは回り続けます。 ### 改善優先度を決めるシンプルな判断基準 「何から直せばいいか」という判断に迷う時間は、リソースを最も無駄に消耗させます。弊社が現場に伝える判断基準はシンプルで、**「離脱に直結しているか」「改善の実感を得やすいか」の2軸で優先順位をつける**ことです。 離脱に直結していて、かつ改善の手ごたえを得やすいもの(スタッフの第一声・待ち時間の案内など)を最初に手がけます。逆に、影響が小さく実装が複雑なものは後回しにします。この判断を組織全体で共有することで、個々のスタッフが自分の判断で動けるようになります。 判断基準が明確になると、現場の「迷い」が消えます。迷いが消えると行動の質が上がります。 行動の質が上がるとサービスが変わります。この連鎖を起こすことが、リソースが少ない状況でのCX改善の本質ということです。 ## 外部リソース・ツールを活用してCX改善を仕組み化する - 外部リソース・ツールを活用してCX改善を仕組み化する 社内リソース 外部ツール 伴走型サービス 仕組み化 自組織改善 丸投げ回避 社内だけで完結しようとしないことも、リソースが限られているときの重要な選択肢です。外部のツールや伴走型サービスをうまく使えば、少人数でも驚くほど大きなCX改善を実現できます。ポイントは「外部に丸投げする」のではなく、「外部の仕組みを借りて、自組織の改善サイクルを回す」という発想です。 アプローチ 向いている状況 主なメリット 注意点 NPS計測SaaS導入 まず現状把握から始めたい 定量化・自動集計で担当工数を削減 データ活用の設計が別途必要 伴走型ワークショップ PDCAの実装まで支援が必要 改善サイクルを組織内に体得させられる 12週程度の期間と現場関与が必要 AI研修コンテンツ OJTが属人化していて標準化したい 教育コストの削減・品質の均一化 現場フィードバックとの連動設計が鍵 CJM・ペルソナ設計支援 顧客体験の全体設計が曖昧な場合 改善の起点を構造的に整理できる 設計後の現場実装フェーズが重要 ### NPS計測ツールを選ぶときに見るべきポイント NPS計測ツールを選ぶ際に最も重視すべきは、**「スコアを出す機能」ではなく「スコアを改善に変える機能」があるかどうか**です。多くのツールはアンケートの配信・集計まではできますが、その後の実装支援がない場合がほとんどです。 中堅・中小規模の組織にとって、グローバルSaaSは高額で大企業向けに設計されており、自社の規模や業種に合わない場合が多いとされています。一方で、CX×EXを同時に可視化できるプラットフォームや、実際の来店行動(2回目来店)でスコアを測る独自指標を持つサービスは、現場の改善サイクルに直接接続しやすいという特徴があります。 ツールを導入する前に、「このツールで何をどう変えるか」を設計しておくことが大切です。ツールは「見える化」を助けますが、「整える」「成果に接続する」は組織自身、あるいは伴走してくれるパートナーと一緒に行う必要があります。 ### 12週間の伴走型プログラムが効果的な理由 CX改善を外部に依頼するとき、「コンサルティングを受けたが、報告書をもらって終わった」という経験をされた方もいるかもしれません。報告書だけでは現場は変わりません。**改善を組織に「体得」させるには、実際に動きながら学ぶ12週間程度の伴走型設計が効果的**だと実感しています。 弊社が提供するFactBase Workshopは、12週間のPDCA伴走型ワークショップとして設計されています。計測・分析・実装・検証のサイクルを、現場チームと一緒に回しながら「次回から自分たちでできる状態」を目指す構造です。プログラムが終わった後も組織の中に改善の型が残る、という点が報告書型コンサルとの最大の違いです。 伴走という形は、教える側と学ぶ側という関係ではなく、同じ方向を向いて一緒に走る関係です。この構造が、現場スタッフの当事者意識を引き出し、改善を自走させる原動力になります。 ### AI研修コンテンツでOJTを標準化する スタッフ教育が属人化していると、サービス品質のばらつきは解消されません。ベテランスタッフが育てた新人は質が高いが、別の担当者のチームは品質がまばら、というケースはよく見られます。**AI研修コンテンツを活用してOJTを仕組み化すれば、少人数でも教育品質を均一に保てます**。 弊社のSimple Learningは、AI研修コンテンツを自動生成してOJTを仕組み化するサービスです。現場の具体的な対応事例をもとにコンテンツを生成し、スタッフが自分のペースで学べる形を実現します。教える側の負担を減らしながら、教育の質と一貫性を高めることができます。 重要なのは、研修コンテンツを「作って終わり」にしないことです。顧客の声から得た改善点を研修内容に反映させるサイクルを持つことで、教育と改善が連動した状態が生まれます。これが「整える」フェーズを持続させるつなぎになります。 📖 関連記事 AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## よくある失敗パターンと、その対策 CX改善に取り組む組織が陥りやすい失敗には、驚くほど共通したパターンがあります。事前に知っておくことで、同じ轍を踏まずに済みます。「よくある失敗」は能力の問題ではなく、設計の問題として捉えることが大切です。 ### 「改善施策を全部同時に進める」という落とし穴 CX改善の課題が見えてくると、あれもこれも直したくなります。しかしリソースが限られている状況でこれをやると、全施策が中途半端な状態で止まり、現場がさらに疲弊します。**少人数でのCX改善において「全部やる」は最もリスクの高い選択**ということです。 対策は明確です。最も離脱に影響している1〜2項目だけを選び、そこを完走させることです。 「完走」したという実感が、次の改善への意欲をスタッフにも組織にも生みます。一部だけでも改善が数字に出れば、次のフェーズへの推進力になります。 小さな完走の積み重ねが、大きなCX改善をつくっていきます。 施策の数ではなく「完走の数」で組織の改善力を評価するという視点の転換が、リソースが少ない状況でのCX推進を本質的に変えます。 ### スタッフへのフィードバックが欠けている問題 顧客から集めた声が経営層・管理職で止まり、実際に接客しているスタッフに届いていない組織は少なくありません。スタッフが顧客の声を知らないまま接客し続けても、行動は変わりません。**改善のための情報がスタッフに届くことが、CX改善の最低条件**です。 POINT 顧客の声は「批判」としてではなく「現場が改善のヒントを得るための贈り物」として届ける。ネガティブな声を共有する際は、必ず「では次回どうするか」という実装の視点とセットにすることが大切です。 週に一度、5〜10分でも「今週届いた声と、来週試すこと」を共有するミーティングを設けるだけで、スタッフの改善への当事者意識は大きく変わります。称賛の声は特定のスタッフに直接伝える。これが心理的リソースを回復させ、サービス品質を安定させる最もシンプルな方法です。 ### CXだけ見てEXを見ていない盲点 顧客満足度スコアが下がっている原因を、顧客側のデータだけで探そうとしても限界があります。原因がEX(従業員体験)の劣化にある場合、顧客側のデータをどれだけ分析しても根本解決にはなりません。**CXとEXを同時に計測・分析する体制が、真のCX改善の前提**となります。 EXとCXが連動していないことを「サイロ問題」と呼びます。CXを管理する部門とEXを管理する部門が別々に動き、データが共有されない状態です。この状態では「スタッフは満足しているのに顧客が不満」あるいは「顧客は満足なのにスタッフが疲弊している」という矛盾が見えないまま蓄積します。 CXとEXを同一のプラットフォームで可視化できる仕組みを持つことで、このサイロを解消できます。弊社のYourVoice NEXTは、CX×EXの同時可視化をひとつのプラットフォームで実現するためのツールとして設計されており、この課題に直接対応しています。 ⚠️ CX改善で陥りやすい注意点 - ●顧客の声を集めるだけで実装しない「調査止まり」に陥らないよう、収集前に実装フローを設計する - ●改善施策の優先順位を決めないまま全部着手すると、現場の疲弊が増すだけになる可能性がある - ●EXを無視してCXだけを改善しようとすると、根本原因に到達できないまま施策が空回りしやすい - ●ツールを導入して満足し、活用フェーズに至らないままコストだけが発生するケースに注意が必要とされる ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ ここまで、社内リソースが限られた状況でのCX改善について、構造的な原因から実践ステップまでをお伝えしてきました。これらをひとりで、あるいは少人数の社内チームだけで設計・実装・検証まで完走させることは、決して簡単ではありません。だからこそ、適切な伴走パートナーと仕組みの選択が重要になります。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSと伴走型ワークショップを組み合わせて、CX×EXの同時改善を支援しています。「見える化」だけで終わらせず、「整える」「成果に接続する」までの完全な改善サイクルを、現場チームと一緒に体得できる体制が特徴です。調査から実装、そして再計測までを一気通貫で伴走できる体制は、弊社の強みのひとつです。 FRS™(ファーストリピートスコア)という独自指標で「実際の来店行動」を計測し、NPSスコアと行動データのギャップを可視化することで、改善すべき優先順位を明確にします。シナジー事例では、NPSギャップ-54.8ポイントの発見から年間3,300〜5,000万円規模の改善余地を提示するといった実績も積み重ねています。 株式会社トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - ●NPS計測はしているが、改善サイクルが回っていないと感じている - ●CXとEXを同時に改善したいが、どこから手をつければいいかわからない - ●現場スタッフのサービス品質にばらつきがあり、ファーストリピーターが増えない状況にある - ●外部の伴走支援を受けながら、自組織に改善の型を定着させたい 弊社サービスの詳細・料金について 料金はプロジェクトの規模・期間・店舗数によって異なります。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。資料のダウンロードも無料で行えます。 無料相談はこちら ## まとめ:限られた人員でCX改善を完走させるために 社内リソースが不足しているとき、CX改善が進まない本当の原因は「人の数」ではなく「方針の曖昧さ」「心理的リソースの枯渇」「調査止まりの改善サイクル」という3つの構造的問題にあることが多いと実感しています。 解決の手順は明確です。まず「見える化」から始め、次に「整える」(判断基準・教育・称賛の仕組みをつくる)、そして「成果に接続する」(再計測とPDCA)という3ステップを、優先順位を絞って完走させることです。全部を同時にやろうとせず、小さな完走を重ねることが、組織にCX改善の体力をつけていく唯一の道ということです。 CXとEXを同時に見る視点を持ち、外部の仕組みや伴走パートナーを適切に活用することで、限られた人員でも驚くほど着実な改善が実現できます。あなたの組織にとっての最初の一歩を、ぜひ今日から始めていただければと思います。 - ●顧客の声と従業員の声を同時に収集する仕組みがある - ●改善の優先順位を1〜2項目に絞り、完走させるゴール設定ができている - ●収集したデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変換する「実装の型」がある - ●ファーストリピーター増加を最初のKPIとして設定している - ●CXとEXを連動して計測・改善できるプラットフォームがある - ●改善結果を再計測するタイミングが先に決まっている あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム CXとEXを連動させた改善の実践事例を毎月のセミナーでお伝えしています。無料でご参加いただけます。 資料ダウンロード(無料)はこちら ## よくある質問 Q. 社内にCX専任担当者がいなくても改善を進められますか?A. 専任担当者がいなくても改善は進められます。重要なのは「誰かひとりに任せる体制」ではなく、「改善サイクルが回る仕組み」を持つことです。収集・分析・実装・検証の各フェーズを、既存のチームで役割分担できる設計と、ツールや伴走型支援の活用によって、少人数でも改善を継続できる体制をつくることが可能です。 Q. NPSスコアを計測しているのに改善につながらない場合、何が問題ですか?A. NPSスコアが改善につながらない最も多い原因は、「計測で終わって実装がない」という状態です。スコアや顧客の声を、現場スタッフの判断基準・教育内容・称賛の対象に変換する「実装の型」がなければ、どれだけデータを集めても行動は変わりません。また、EX(従業員体験)と連動していない場合、CXスコアが下がっている根本原因に到達できないこともあります。 Q. ファーストリピーターを増やすために最初に取り組むべきことは何ですか?A. 最初に取り組むべきは、「初回来店後に顧客が感じた体験の何が2回目の来店を阻んでいるか」を明確にすることです。顧客の声や離脱データから「最も離脱に直結している体験」を特定し、そこだけに改善リソースを集中させます。ファーストコンタクトの質(第一声・待ち時間の案内など)が改善の起点になるケースが多いとされています。 Q. CX改善のツールを導入するとき、どのような点を確認すればよいですか?A. ツール選びで最も確認すべきは、「スコアを出すだけでなく、改善サイクルに接続できるか」という点です。収集・分析だけでなく、現場への実装支援・再計測までのフローをサポートする機能や体制があるかを確認することが重要です。また、CXとEXを同時に計測できるかどうかも、中長期の改善には大きく影響します。 Q. 従業員満足度を上げることが、なぜ顧客満足度の向上につながるのですか?A. スタッフが心理的に疲弊していると、接客の質は下がります。表情が硬くなり、カウンセリングが浅くなり、提案力が落ちる。 これが顧客体験の低下となって現れ、リピート率の低下につながります。逆に言えば、スタッフの心理的リソースが回復し、判断基準が明確になると、接客の質は安定します。 CXとEXは表裏一体であり、片方だけを改善しようとすると限界があるとされています。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】マーケティングにおける「体験価値」 ─なぜ、人は、また買う・また来るのか─ --- title: 離職コスト・リピート逸失売上をすぐ試算できる|店舗ビジネスのCX-EX投資対効果 date: 2026-06-18 url: https://total-engagement.jp/ai/4965/ --- # 離職コスト・リピート逸失売上をすぐ試算できる|店舗ビジネスのCX-EX投資対効果 店舗ビジネスを経営していると、「人が辞めるたびにお金が消えていく」という感覚は多くの方が持っています。採用広告費、研修時間、戦力化するまでのロス——それが積み重なると、年間でどれほどの金額になるか、正確に把握している経営者はそれほど多くありません。同時に、せっかく来店してくれた顧客が次回来なくなること、つまりリピートの逸失がどれほどの売上インパクトをもたらすか、数字で示せている組織もまだ少ない状況です。 CX(顧客体験)とEX(従業員体験)の改善は、感覚ではなく**経営言語=数字**で語らなければ、経営会議の稟議を通すことはできません。本記事では、離職コストとリピート逸失売上を自社で試算する具体的な方法を解説し、CX-EX投資が「コスト」ではなく「ロスカット投資」であることを実感していただける内容をお届けします。 **こんな方にオススメ** - ●「人が辞めるたびに損している気はするが、金額で把握できていない」店舗責任者・CXマネージャーの方 - ●CX改善施策の投資対効果を経営陣に説明しなければならない部門責任者の方 - ●離職率とリピート率の両方を改善指標として持ちながら、ROIの可視化に課題を感じている方 **この記事を読むと···** - ●離職1人あたりの真のコストを構造的に試算できるようになります - ●リピート顧客を失うことの売上インパクトを逆算式で計算できます - ●CX-EX投資の回収見込みを「金額」として経営会議に持ち込む視点を体得できます ## 店舗ビジネスの「見えない損失」——離職と顧客流出の実態 店舗ビジネスの「見えない損失」——離職と顧客流出の実態 店舗ビジネス の「見… 見えない損失 離職コスト 生産性ロス サービス品質 低下 リピート逸失 売上 数値化の困難 さ 店舗運営において、最もやっかいなのは「見えない損失」です。離職コストもリピート逸失売上も、PLには直接現れません。 採用費は費用として計上されますが、教育期間中の生産性ロスや、熟練スタッフが去ることによるサービス品質の低下は、数値として捉えにくい。だからこそ、多くの企業がこの問題を「感覚」のまま放置してしまうということです。 ### なぜ「感覚」のままにしてしまうのか 経営者や店舗責任者が離職コストを数値化できない最大の理由は、「コストが複数の部門・期間にまたがって発生する」からです。採用部門が使う広告費、現場が使うOJT時間、売上機会の損失——これらはそれぞれ異なる勘定科目・異なる担当者に分散しており、一本の数字として集計されることがありません。 リピート逸失売上もまた同様です。来なくなった顧客は、PLには「何も起きていない状態」として映ります。 来店データを追わない限り、「あの顧客が来ていない」という事実すら把握できないことが多い。ところが今は違います——データを正しく設計すれば、逸失顧客の売上換算は驚くほど精度高く試算できる時代になっています。 ### CXとEXが連動して損失を生むメカニズム 離職と顧客流出は、それぞれ独立した問題ではありません。スタッフが定着しない店舗では、顧客は担当者が変わるたびに「また一から説明しなければならない」という体験をします。 この体験の摩耗が、2回目来店を妨げる大きな要因のひとつです。つまり、EXの低下はCXの劣化を通じて売上損失につながるということです。 この連鎖を断ち切るためには、離職率と顧客リピート率を**同一の改善フレームで捉える**必要があります。弊社がCX-EX統合改善を核に据えているのは、まさにこの因果関係を30年の実践の中で体得してきたからです。片方だけを改善しようとしても、根本的な解決にはなりません。 ### 「見えない損失」を可視化することの経営的意義 CX-EX改善への投資を経営会議で承認してもらうためには、「顧客満足度が上がりました」という報告では不十分です。上位層が必要としているのは「現状で年間いくら損しているか」「改善投資でどれだけ回収できるか」という数字です。 この「経営言語への変換」こそが、CX部門責任者の最も重要なスキルのひとつです。本記事ではその変換プロセスを、具体的な計算式とともに解説していきます。伴走する形でお伝えしますので、ぜひ自社の数字を当てはめながら読み進めてください。 ## 離職1人あたりの真のコスト——数字で示す経営への影響 「離職コストは給与の何ヶ月分」という言い方をよく耳にします。しかし、その「何ヶ月分」の根拠を正確に試算できている店舗はまだ少ない。離職コストは大きく4つの要素で構成されており、それぞれを積み上げることで初めて「1人あたりの真のコスト」が実感として把握できます。 ### 離職コストの4要素と試算式 離職コストを構成する要素は以下の4つです。それぞれに目安の計算式を示しますので、御社の実数値を当てはめてみてください。 コスト要素 内容 試算の目安 **①採用コスト** 求人広告費、採用担当者の工数、面接時間 求人広告費+(面接担当者の時給×面接時間×回数) **②教育コスト** OJT担当者の工数、研修資料・時間 (教育担当者の時給×教育時間)+研修費用 **③生産性ロス** 戦力化までの期間(一般的に3〜6ヶ月)の売上機会損失 (熟練者の月間売上−新人の月間売上)×戦力化月数 **④離職前後のサービス品質低下** 退職予兆期間のパフォーマンス低下、顧客への影響 定量化は難しいが、リピート率の一時的な低下として捉える 一般的な傾向として、サービス業における中途採用の場合、①〜③だけで**30万〜80万円程度**になることが多いとされています(給与水準・採用方法・業種により大きく異なります)。御社の実数値で計算すると、その数字が驚くほど大きくなることを実感される方も多いはずです。 ### 年間離職コストの総額試算 1人あたりのコストが把握できたら、次は年間の総額を試算します。計算式はシンプルです。 **年間離職コスト総額 = 1人あたり離職コスト × 年間離職者数** 例として、従業員50名・年間離職率20%(10名離職)・1人あたりコスト50万円と仮定すると、年間離職コストは**500万円**になります。この金額を「感覚」ではなく「数字」として把握することで、離職率を5ポイント改善した場合の削減効果(この例では125万円)を経営会議で語れるようになります。 離職率の改善がEX施策への投資回収として成立するかどうか——その判断は、この試算なしには始まりません。「どれくらい投資したらどれくらい戻るか」という問いに答えるためには、まず現在の損失規模を把握することが第一歩です。 ### 「採用費だけ」の認識がいかに不十分か 多くの企業が離職コストとして認識しているのは、求人広告費のみです。たしかにこれは最も目に見えやすいコストです。しかし実際には、②教育コストと③生産性ロスがこれを大きく上回るケースが一般的だとされています。 特に③の生産性ロスは、サービス業においては深刻です。技術・接客スキル・顧客との関係性を身に着けるまでには時間がかかります。 その期間の売上機会損失を無視したまま「採用費だけ」を見ていると、離職対策への投資判断が大きくゆがんでしまうということです。弊社では、この構造的な認識の再設計から伴走しています。 ## リピート顧客を失うことの売上インパクト——逆算式試算法 離職コストと並んで、店舗経営における「見えない損失」の代表格がリピート逸失売上です。一度来店してくれた顧客が2回目に来なくなること——この事実を売上換算すると、経営陣が驚くほど大きな数字になることが多い。ここでは逆算式の試算法を解説します。 ### 2回目来店率の重要性——FRS™という視点 NPSスコアは「この店を友人に勧めますか?」という推奨意向を測る指標ですが、推奨意向が高くても実際の2回目来店につながらないケースが存在します。弊社が商標出願を検討している独自指標**FRS™(ファーストリピートスコア)**は、業種別の2回目来店率を測ることでこのギャップを捉える設計になっています。 「顧客が満足している」という状態と「顧客が実際にまた来る」という状態は、必ずしも一致しません。この違いを可視化することが、リピート逸失売上の試算精度を高める第一歩です。2回目来店率を基準指標として持つことで、「NPSスコアは高いのにリピートが増えない」という経営的矛盾を解消する手がかりが得られます。 ### 逆算式試算の具体例 以下は、ある店舗モデルでの試算例です。実際の数値は御社の状況に合わせて当てはめてください。 ●月間新規来客数 100名 ●現在の2回目来店率 30%(100名中30名が再来店) ●客単価 5,000円 ●年間来店想定回数(リピーター) 6回 この条件では、2回目来店しなかった70名の**逸失LTVは年間210万円**(70名×5,000円×6回)となります。もし2回目来店率を30%から35%に5ポイント改善できれば、5名の追加リピーターが生まれ、年間追加売上は**15万円×12ヶ月分のアップサイド**として計算できます。 これはあくまで1店舗あたりの試算です。10店舗・20店舗のチェーンであれば、この数字はそのまま掛け算になります。「5ポイントの改善」が全体でどれほどの売上インパクトを持つか——その実感を数字として持つことで、CX改善投資の稟議が通りやすくなります。 ### 口コミ・紹介機会の損失も加算する リピート逸失売上の試算に加えて、見落とされがちなのが「紹介機会の損失」です。満足した顧客が友人や家族に店を紹介する——このオーガニックな集客チャンネルもまた、リピーターを失うことで同時に損なわれます。 NPS理論では、推奨者(プロモーター)1人が生み出す紹介顧客数は業種・サービス質によって異なりますが、リピーターが増えることで紹介経由の新規顧客も増えるという連鎖は、一般的に観察される傾向です。試算の際には「直接のリピート売上」に加えて「紹介による新規顧客獲得の機会価値」を付加することで、CX改善のROIがより正確に把握できます。 ## CX-EX投資は「コスト」ではなく「ロスカット投資」である CX-EX投資は「コスト」ではなく「ロスカット投資」である コスト思考 投資思考 vs - 損失が増加 損失を遮断 ここまでの試算を通じて、多くの方が「想像以上の金額が損失として発生している」という実感を持たれたと思います。この実感こそが、CX-EX改善への投資を「コスト」から「ロスカット投資」として捉え直す転換点です。投資の本質は、これ以上損し続けないための「損失の遮断」にあるということです。 ### 「コスト」と「投資」の思考フレームの違い CX改善ツールや研修プログラムの導入を「コスト」として見ると、経営会議では「それは必要な支出か?」という問いになります。一方、「ロスカット投資」として見ると、問いは「この投資で年間○○万円の損失を止められるか?」に変わります。この思考フレームの転換が、稟議を通す上で決定的に重要です。 たとえば年間500万円の離職コストが発生している店舗で、EX改善投資によって離職率を20%削減できれば、年間100万円のコスト削減になります。100万円のROIを生む施策として提案できれば、上位層の判断は明確になります。 ### CX-EX連動改善がもたらす複利効果 CX改善とEX改善を個別に行うのではなく、連動させた形で進めると、改善効果が複利的に積み重なります。スタッフの定着率が上がることでサービス品質が安定し、顧客のリピート率が上がり、口コミが増え、新規顧客が増え、売上が上がり、それがスタッフの働きがいにつながる——この好循環サイクルの起動こそが、CX-EX統合改善の真の価値です。 この循環を一度回し始めると、投資効果は線形ではなく加速度的に拡大します。弊社が12週間のFactBase Workshopで伴走しながら改善サイクルを構築するのは、この複利効果を「仕組み」として定着させるためです。 ### 経営会議で通る「投資対効果の提示フォーマット」 稟議を通すためには、以下の3点をセットで提示することが効果的です。 **現状損失額の明示**——年間離職コスト+年間リピート逸失売上の合計を「自社数字」で示す - **改善シナリオの提示**——離職率○%改善・リピート率○ポイント改善でいくら回収できるかを試算する - **投資額との比較**——改善ツール・研修・コンサルティングの費用対比で「回収年数」を示す この3点が揃えば、CX-EX改善への投資は「やった方がよい施策」から「やらない理由がないロスカット投資」に変わります。数字で語ることの力を、あなたにも届けたいと思っています。 ## CX-EX改善で実現した店舗事例——定量結果から学ぶ - CX-EX改善で実現した店舗事例——定量結果から学ぶ 1 理論の理解 2 実績事例活用 3 定量分析適用 4 NPSギャップ検出 5 改善余地数値化 理論と試算式を理解した上で、「では実際に改善できるのか」という問いに答えるのが事例の役割です。以下では、弊社の支援実績や業界で一般的に観察される改善パターンを、定量的な視点からご紹介します。自社の状況と照らし合わせながら読み進めてください。 ### 事例パターン①:NPSギャップ発見による改善余地の数値化 ある多店舗展開のサービス業では、弊社のFRS™を用いた分析によってNPSスコアと実際の来店行動の間に**大きなギャップ**が存在することが判明しました。「推奨したい」と回答している顧客が実際にはリピートしていないという事実が可視化され、改善余地を年間3,300万〜5,000万円規模で試算できたというケースです。 この試算が経営会議に提示されたことで、CX改善投資の稟議が通り、改善プロジェクトがスタートしました。「感覚」を「数字」に変えることが、プロジェクト承認の直接的なトリガーになったということです。 ### 事例パターン②:YourVoice NEXT導入による継続的な改善サイクルの確立 弊社のYourVoice NEXTを導入した企業では、CX・EXデータを同一プラットフォームで継続収集することで、「どの店舗・どのスタッフ・どのプロセスが顧客離れを招いているか」を特定し、改善アクションの優先順位を明確化できるようになっています。 データが継続的に蓄積されることで、改善の効果測定も精度が上がります。「やってみたが効果があったかわからない」という状態から脱却し、PDCAを完走できる仕組みを持つことが、継続的な店舗改善の基盤になります。 ### 事例パターン③:12週間FactBase Workshopによる組織的改善の定着 弊社のFactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型プログラムです。データ分析からアクション設計・効果測定・再改善まで、一連の改善プロセスを組織として体得することを目的としています。ツールを導入するだけでなく、「改善を自力で回せる組織」になることが目標です。 このプログラムを完走した組織では、継続的な改善文化が根付き、離職率の低下・リピート率の向上という複合的な成果が積み上がる傾向があります。経営者が「伴走してもらいながら体得した」と表現するのは、まさにこのプロセスを指しています。 **株式会社トータルエンゲージメントグループなら——数字から始まる改善へ** 弊社・**株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、離職コストとリピート逸失売上の試算から始まるCX-EX統合改善を一気通貫で支援しています。「まず自社の年間損失額の概算を知りたい」という段階から、無料ヒアリングでお応えしています。YourVoice NEXT・FRS™・FactBase Workshopを組み合わせ、御社の状況に合わせた改善ロードマップを共に設計します。 無料ヒアリングで損失額を概算する ## 5サービス徹底比較——CX-EX投資対効果の数値化・試算支援 CX-EX改善の投資対効果を数値化するためのツール・サービスは複数存在します。御社の規模・課題・予算に合った選択をするために、主要5サービスの比較表と各サービスの特徴を解説します。 評価軸 株式会社トータルエンゲージメントグループ Medallia InMoment 電通マクロミルインサイト Qualtrics ①離職コスト・リピート損失の試算機能 ◎ 試算から改善まで一気通貫 ○ データ分析から試算可能 ○ VOC分析でコスト把握 △ レポート提供型(試算は別途) ○ 分析基盤から試算設計可 ②CX-EX連動分析の専門性 ◎ CX×EX同時可視化(独自) ◎ グローバル基盤で統合 ◎ CX・EX統合プラットフォーム ○ CX中心(EXは限定的) ◎ CS・ESデータ一元化 ③継続的な改善サイクルの仕組み ◎ 12週間PDCA伴走型 ○ ツール提供+サポート ○ プラットフォーム内で管理 ○ 調査+戦略コンサル ○ アクション管理機能あり ④中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 ◎ 中堅中小に特化した設計 △ 大企業向け設計が中心 △ 多国籍・大規模企業向け ○ 業界横断で幅広く対応 △ エンタープライズ向け設計 ⑤FRS™・独自指標による行動変容測定 ◎ FRS™(独自・2回目来店率) ○ リアルタイムフィードバック ○ テキストアナリティクス ○ ベンチマーク比較 ○ NPS標準搭載 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ——中堅中小店舗に最適なCX-EX統合改善 評価軸 評価 サービス名 株式会社トータルエンゲージメントグループ 離職コスト・リピート損失の試算機能 ◎ 試算支援から改善まで一気通貫 CX-EX連動分析の専門性 ◎ CX×EX同時可視化(同一プラットフォーム) 継続的な改善サイクルの仕組み ◎ 12週間FactBase Workshop(PDCA伴走) 中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 ◎ 中堅中小専用設計・店舗単位対応 FRS™・独自指標 ◎ FRS™(2回目来店率・商標出願検討中) 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、中堅中小の店舗ビジネスに特化したCX-EX統合改善を提供しています。YourVoice NEXTによるCX・EXデータの同時可視化、FRS™による2回目来店率の測定、Simple Learningによる研修・OJTの仕組み化、そしてFactBase Workshopによる12週間PDCA伴走型改善——これらを組み合わせることで、離職コストとリピート逸失売上の双方を同時に改善するアプローチを体得できます。 グローバルSaaS(Qualtricsなど)が大企業向けに設計されているのに対し、弊社は中堅中小・3店舗以上の多店舗展開を持つ企業を主な対象としています。店舗単位のCX-EX連動分析と継続改善サイクルの構築を検討しているCX部門責任者の方に最適な選択肢です。 ### Medallia Experience Cloud ——グローバルエンタープライズのCXM基盤 評価軸 評価 サービス名 Medallia Experience Cloud 離職コスト・リピート損失の試算機能 ○ 大規模データ分析から試算設計が可能 CX-EX連動分析の専門性 ◎ CXM/EXM統合基盤(グローバル標準) 継続的な改善サイクルの仕組み ○ リアルタイムフィードバック+アクション機能 中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 △ 大企業・グローバル展開企業に向く FRS™・独自指標 ○ 独自KPI設計は可能(カスタム対応) Medailliaは、リアルタイムフィードバック収集と大規模なCXM/EXMデータ分析基盤を持ち、グローバルに複数拠点を展開するエンタープライズが顧客・従業員体験をワンプラットフォームで統合管理したい状況に向いています。世界的な実績と豊富な機能が強みであり、数百店舗・数千名規模の組織でのCX-EX一元管理を検討している大企業の担当者には有力な選択肢です。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### InMoment XI Platform ——多国籍・大規模店舗ネットワークのVOC統合 評価軸 評価 サービス名 InMoment XI Platform 離職コスト・リピート損失の試算機能 ○ VOC・NPS分析データからコスト把握が可能 CX-EX連動分析の専門性 ◎ CX・EX同一プラットフォームで計測 継続的な改善サイクルの仕組み ○ プラットフォーム内でアクション管理 中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 △ 多言語・多国籍対応が強み(大規模向け) FRS™・独自指標 ○ テキストアナリティクスで深掘り可能 InMoment XI Platformは、VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをグローバル基盤で統合運用したい企業に向いています。多言語・多国籍対応が必要な店舗ネットワークを持つ企業や、海外展開を視野に入れたCX-EX統合管理を検討している組織に適しています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### NPS®ベンチマーク調査・CX改善支援——株式会社電通マクロミルインサイト 評価軸 評価 サービス名 電通マクロミルインサイト NPS®ベンチマーク・CX改善支援 離職コスト・リピート損失の試算機能 △ 調査レポート提供型(試算は戦略コンサルと別途) CX-EX連動分析の専門性 ○ CX中心(EXは提供範囲による) 継続的な改善サイクルの仕組み ○ 調査+戦略コンサルティングの組み合わせ 中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 ○ 業界横断で幅広く対応 FRS™・独自指標 ○ ベンチマーク比較レポートが強み 電通マクロミルインサイトは、業界横断のNPS®ベンチマーク比較レポートと戦略立案コンサルティングを組み合わせて提供しています。「自社NPSが業界内でどのポジションにあるか把握し、CX投資の優先順位を戦略的に決めたい」企業に向いています。 大規模な定量調査と業界比較データを重視する組織や、CX戦略の方向性を最初に整理したいフェーズの企業に適した選択肢です。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ### Qualtrics XM Platform ——NPS標準搭載の全社展開型プラットフォーム 評価軸 評価 サービス名 Qualtrics XM Platform 離職コスト・リピート損失の試算機能 ○ 分析基盤から試算設計が可能 CX-EX連動分析の専門性 ◎ CS・ESデータを大規模に一元化 継続的な改善サイクルの仕組み ○ アクション管理機能で改善サイクルを支援 中堅中小・店舗ビジネスへの適合性 △ エンタープライズ向け設計・段階拡張型 FRS™・独自指標 ○ NPS標準搭載・カスタム指標設計も可 Qualtrics XM Platformは、NPS測定機能を標準搭載し、CS・ESデータの大規模分析とアクション管理を一元化できるプラットフォームです。CX・EXの計測範囲を段階的に拡張しながら全社展開を目指すエンタープライズに向いています。 既にSalesforceやHubSpotを活用している大企業が、CX-EX計測を全社的に整備したいフェーズで選ばれることが多い選択肢です。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ## どのサービスを選ぶべきか——ケース別推奨 どのサービスを選ぶべきか——ケース別推奨 規模・課題確認 年商規模判定 従業員数判定 店舗数判定 改善目的確認 5つのサービスをご覧いただきましたが、「どれが自社に合うか」という判断は、御社の規模・現状の課題・導入目的によって変わります。ここではペルソナ別に、最も適した選択肢を整理します。 ### 中堅中小・多店舗展開でCX-EXを同時改善したい方には 年商3億〜・従業員30名以上・3店舗以上の店舗系ビジネスで、離職率とリピート率の双方を同時に改善したい場合は、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**が最適な選択肢です。YourVoice NEXTによるCX・EX同時可視化、FRS™による2回目来店率の測定、そしてFactBase Workshopによる12週間の伴走型改善——この3点セットが、中堅中小の店舗ビジネスに必要な機能を過不足なく提供します。 グローバルSaaSは機能豊富ですが、大企業向けに設計されているため、中堅中小にとっては導入負荷・費用感・カスタマイズの複雑さが課題になることがあります。弊社は「中堅中小でも大企業レベルのデータ活用を」という思想で設計されており、店舗単位での導入から始められる点も強みです。まず無料ヒアリングで御社の損失規模の概算からお伝えします。 ### グローバル展開・大規模組織でのCX-EX統合管理には 数百店舗・海外拠点・数千名規模の組織で、グローバルなCXM/EXMの統合基盤を構築したい場合は、MedailliaまたはInMoment XIが向いています。リアルタイムフィードバック・多言語対応・大規模データ分析という点で、グローバルエンタープライズの要件を満たす設計になっています。 CX戦略の方向性を業界ベンチマークと比較しながら策定したい企業には、電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査が有効な出発点になります。また、既にSalesforce・HubSpotを活用しており、CX-EXの計測を全社的に統合したいエンタープライズにはQualtricsが実績豊富な選択肢です。 ### 「まず試算から始めたい」方のファーストステップ 「いきなりツール導入は難しい」「まず自社の損失規模を把握したい」という段階にある方には、まず概算試算から始めることをお勧めします。離職コスト・リピート逸失売上の試算をベースに、CX-EX改善投資の回収見込みを数字として持つことが、意思決定の第一歩です。 弊社の無料ヒアリングでは、御社の現状数値をもとに年間損失の概算をお伝えし、改善後の回収シミュレーションをお示しすることができます。「数字で判断したい」というCX責任者の方に、伴走する形でつないでいきます。 無料ヒアリングで損失試算を依頼する ## まとめ——「感覚」を「数字」に変えることから始まる 30年の経営実践を通じて体得したことがあります。それは、「見えない損失を見える化した瞬間に、組織は動き出す」ということです。離職コストもリピート逸失売上も、数字として把握できれば改善の優先順位が明確になり、投資判断が驚くほどスムーズになります。 本記事でお伝えした試算の枠組みを、ぜひ御社の実数値で試してみてください。感覚を数字に変える——この一歩が、CX-EX改善の完走への出発点です。 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、店舗ビジネスのCX-EX統合改善を数字から伴走します。「顧客体験の重要性」については100年続く企業に学ぶCXの本質もあわせてご覧ください。 また、弊社の最新の取り組みについては2026年の新たな挑戦でもお伝えしています。まずは無料ヒアリングで、御社の年間損失額の概算をお伝えするところから始めます。 あなたの組織のCX-EX改善を、一緒に完走しましょう。 ## よくある質問 Q. 離職コストはどのように計算すればよいですか? A. 離職コストは大きく①採用コスト(求人広告費+面接工数)②教育コスト(OJT担当者の時間+研修費)③生産性ロス(戦力化まで期間中の売上機会損失)の3要素で構成されます。一般的な傾向として、サービス業の中途採用では①〜③の合計が30万〜80万円程度になるとされていますが、給与水準・採用方法・業種によって大きく異なります。御社の実数値を当てはめた試算は、弊社の無料ヒアリングでもご支援しています。 Q. リピート逸失売上はどのように試算しますか? A. 逆算式で算出します。月間新規来客数×(1−2回目来店率)×客単価×想定年間来店回数で「来なくなった顧客のLTV合計」が試算できます。たとえば月100名の新規来客・2回目来店率30%・客単価5,000円・年6回来店想定であれば、年間210万円の逸失LTVと計算できます。この試算をベースに、2回目来店率を5ポイント改善した場合の回収見込みを算出することで、CX投資の稟議に使える数字が揃います。 Q. CX-EX改善の効果が出るまでどのくらいかかりますか? A. 改善の速度は施策の内容・組織の状態・改善サイクルの仕組みによって異なります。一般的に、データ収集から最初のアクション実施まで1〜2ヶ月、効果が数字として現れ始めるまでに3〜6ヶ月程度かかるとされています。弊社のFactBase Workshopは12週間(約3ヶ月)のPDCA伴走型設計となっており、まず改善サイクルを体得することを第一の目標としています。継続的な改善文化が根付いた段階で、離職率・リピート率の改善が複合的に積み上がっていきます。 Q. NPSスコアは高いのにリピートが増えない、という状況はなぜ起きますか? A. NPSは「友人に勧めたい」という推奨意向を測る指標であり、実際の再来店行動とは必ずしも一致しません。推奨意向は高くても、来店のタイミング・競合の存在・日常動線の変化などによって実際の来店につながらないケースがあります。弊社独自のFRS™(ファーストリピートスコア、商標出願検討中)は、業種別の2回目来店率という実際の行動データを測ることで、このギャップを可視化する設計になっています。「NPSは高いのにリピートが増えない」という矛盾の原因特定に有効な指標です。 Q. 小規模な店舗でもCX-EX改善ツールを導入できますか? A. 弊社は中堅中小(年商3億〜・3店舗以上)の店舗ビジネスを主な対象としており、店舗単位での導入から始められる設計になっています。グローバルSaaSのような大企業向けの複雑な導入プロセスではなく、御社の現状に合わせたスモールスタートが可能です。料金体系は店舗数・規模によって異なりますので、まずは無料ヒアリングでご相談ください。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 --- title: 離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力 date: 2015-10-20 url: https://total-engagement.jp/column/employee-engagement/190/ --- # 離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力 皆さんはご自分の会社の離職率、ご存じですか? 離職率が高いと、代わりの人材を見つけなければいけないことが頻繁に発生しますが、採用にはコストも時間もかかりますし、採用後も教育コストが発生しますよね。だからなるべく従業員エンゲージメントを高めて離職率を低くしたいものです。ホワイト企業の特徴の一つにも離職率が低いことがあげられています。 ただし、リクルートのように転職や独立、起業して活躍する人材を多く生み出している「人材輩出企業」もありますので、離職率の高低だけで企業の善し悪しを判断するべきではないのかもしれませんが、離職率が高く、退職の理由がネガティブなものだったら、改善に努めなければいけませんよね。 ## 退職の理由から見える、上司に足りないもの リクナビNEXTが転職経験者100人を対象に行った調査から得た「退職理由のホンネランキングベスト10」によると、1位に「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」、3位に「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」と、何とトップ3に人間関係に対する不満が2つもランクインしています! 1位の「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」の理由を見てみると…… 私の部署の上司は、部下が成績を上げてもすべて自分の手柄にしてしまうくせに、自分の失敗はすべて部下に押し付ける。 上司は私にも仕事を任せてくれる。それはありがたいのだが、トラブルが発生すると「何をやってるんだ!」とまくしたてるばかり。フォローもできない上司は尊敬できない。 経理を担当していたのだが、社内のルールを無視する会長に嫌気が差した。決まって精算期日が過ぎた領収書を山のように持ってくるので、「期日を守っていただかないと困ります」というと、「会長に向かってなにを言うか。支払え」と逆ギレ! 出典:リクナビNEXT と言った声が。ここに出てくる上司はまさに、下記ライフハッカーの「最悪な上司に共通する10の特徴」を象徴的に表していると思いませんか? 1. 決断力に欠ける 2. 忍耐力がない 3. とにかく大げさ 4. 仕切りたがり 5. 内省しない 6. えこひいきする 7. とにかく外面だけはいい 8. 融通が利かない 9. 他人のせいにする 10. 感謝をしない 出典:ライフハッカー 耳が痛い……なんて思った方もいるかもしれませんが、自分を振り返り、足りないものが発見できるいいリストではないでしょうか。今日はこの中から「感謝をしない」にフォーカスを当ててみたいと思います。 ## 感謝はポジティブな連鎖を起こす 従業員エンゲージメントのコンサル会社、TINYpulseが500社4500人を対象に行った調査によると、感謝と離職率に密接な関係があることが分かりました。その理由を一つずつ見て行きましょう。 実際79%の人が「自分の働きが認められていない」と感じているようなのですが、自分の働きが認められ感謝されていると感じた従業員は、そうでない従業員に比べ、組織の成功のためにより熱心にやる気を持って働くのだそう。下記はその相関性を表したグラフですが、感謝されていると感じれば感じるほど、従業員のモチベーションが高まっているのが分かりますよね。 出典:TINYpulse 調査からは、上司から認められ評価をされている人に対し、同僚の評価も自然と高くなるということも分かっています。「仕事のやりがいに影響するものは何か」という質問に対し、「自分のキャリアや人間性を高めるためのよき仲間」と答えた人が70%、「福利厚生や会社のイベント」と答えた人がたったの8%だったことからも、お互いが刺激し合い、切磋琢磨する関係を生むことが大切だと言えるのではないでしょうか。要するにポジティブな感情の表現というのは伝染するということです。上司が部下に感謝の気持ちを伝えることができたら、それが周りにポジティブな連鎖を起こすと考えられます。 ただし、部下のやる気を一番引き出すことができるのは直属の上司です。アメリカには**”People quit their bosses, not their jobs.”(人は会社を辞めるのではない、上司を辞めるのだ)**なんていうフレーズさえあるくらいですが、上司が部下に感謝の気持ちを持って接することで上司への評価もそれに比例して高くなり(下記グラフ参照)、結果上司だけでなく会社へのロイヤリティが高まる(=離職率が低くなる)のだとか。 出典:TINYpulse ## 感謝の効果は他にもいろいろ! 「幸福学」の第一人者であるアメリカの心理学者、ソニア・リュボミアスキー博士の研究では、自身の著書で、感謝をすることに次のような効果があるとしています。 1. ポジティブになれる 2. 自信と自尊心が高まる 3. ストレスやトラウマに打ち克つ力がつく 4. 道徳的な行動をとれるようになる 5. 良い人間関係を築くのに役立つ 6. 他人と比較して不満を抱くことが少なくなる 7. ネガティブな感情が薄れる 8. 快楽順応(快楽・幸福感に慣れてしまうこと)を防止する 出典:『幸せがずっと続く12の行動習慣』 これは感謝をする方も感謝をされる方も同じこと。感謝を通してお互いが公平さ、寛容さ、牽引力、そして親身に相手を思いやる心に溢れた人間に成長できるのであれば、やはり部下の働きを認め、感謝するということは、とても価値のあることだと分かりますよね。ぜひ下記の記事も参考に、実践してみてはいかがでしょうか。 **・タフな上司より、思いやりのある上司が部下と会社を成長させる! ・部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【コラム】“声を出す社員”が増える会社 ─心理的安全性のCX効果─ - 「えっ、これはダメなの?」売れないお店は第一印象が間違っている! --- title: 顧客との信頼という絆をつくる、富山の置き薬商法から学ぶべきこと date: 2015-09-01 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/213/ --- # 顧客との信頼という絆をつくる、富山の置き薬商法から学ぶべきこと お盆に実家に帰省した際、頭痛を訴えた私に母親が手渡したのが配置薬の頭痛薬。私が子供の頃からずっと配置薬を置いている我が家ですが、チェーンのドラッグストアが近くに何件かできたにも関わらず使い続けているのは、「家に薬屋さんがある」という安心感や、「昔からお世話になっているから」という信頼感によるもののようでした。 無料で薬箱を置き、後から集金するこのシステムは、リスクが高そうに見えます。でも、配置薬の歴史、基本理念、商法を知ることで、多くの企業が学びを得ることができるように思いました。 ## 江戸時代に生まれた日本の優れたビジネスモデル 配置薬の販売業のルーツは江戸時代までさかのぼります。元禄期、薬に興味を持った富山藩第2代藩主・前田正甫(まえだ まさとし)が富山で最も有名な合薬である反魂丹(はんごんたん)を開発し、それを江戸城で腹痛になった三春藩主の秋田輝季に服用させたところ、腹痛がピタリと治まったそう。それを見た諸国の大名から、「ぜひ自分の領内でも販売してほしい」と依頼を受けたのがはじまりだそうです。 前田正甫は**「用を先にし利を後にし、医療の仁恵に浴びせざる寒村僻地にまで広く救療の志を貫通せよ」**という訓示を残しました。これを**「先用後利」**といい、無料で薬箱を置いて使った分だけ後から集金する、富山の売薬の基本理念となりました。 当時は交通網も発達していなければ、すぐにお金を引き出せるATMのような機械もなかったことから、この商法が浸透したのは理解できますね。でもこれが優れたビジネスモデルとなった理由は前述の訓示にあります。 ## 「商いは信頼関係の上に成り立つ」という富山の薬売りの心得 前田正甫の訓示に忠実に仕事をしてきた薬売りの間で語り継がれた言葉が、**「一代限りと思うな。孫の代まで続けるという心がけで、真心をこめて対応し、誠を尽くそう」**というもの。これを実践するために、「商いの信用」、「くすりの信用」、「人の信用」という「信用三本柱」が打ち出されました。 - **「商いの信用」:不正をせず真摯に正確に顧客に対応する** - **「くすりの信用」:安全で品質の高い薬作りのために、市場調査を行い、品質開発に努める** - **「人の信用」:顧客一人ひとりの悩みや相談に乗り適切なアドバイスをする** この中で最も重要視されたのが人の信用でした。悩み相談に乗ってもらえるという安心感はもちろん、日本を旅する薬売りの話を聞けるというワクワク感を感じていたお客様も多かったそう。中には、開拓で苦労している地域の人の疲れた心身を歌や踊りで癒したり、結婚の仲人をしたりする薬売りもいたそうで、長いお付き合いの中でこのような一人ひとりへの気遣いが信頼を生み、薬売りがしばらく姿を見せないとお客様がその身を案じるほどの絆ができたそうです。これはまさに、顧客との深い関係を築く「エンゲージメント」の概念そのもののように思います。 富山の置き薬商法が生まれて325年。残念ながら最近の日本では、東芝に見られるように、利益至上主義の経営が招いてしまった不正などが多く発生しているように思います。そんな時代だからこそ、お客様との長いお付き合いと、心からのコミュニケーションと、信用があって成り立つという富山の置き薬ビジネスにヒントや気づきをもらうことができるのではないでしょうか。 **★こちらの記事もあわせてどうぞ→「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」~真の顧客志向を近江商人の教えから考える** 参考: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%B1%B1%E3%81%AE%E5%A3%B2%E8%96%AC http://www.zenhaikyo.com/history/index.html#unique 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 【事例に学ぶ】 ベテランシニアの「役に立ちたい」気持ちを引き出して、 中小企業と相思相愛に --- title: 顧客に「WOW!」と言わせる「顧客体験」を提供する接客サービスで人気のラッキーピエロ date: 2013-06-01 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/441/ --- # 顧客に「WOW!」と言わせる「顧客体験」を提供する接客サービスで人気のラッキーピエロ **全国ご当地バーガーNo.1に輝くハンバーガーショップ、「ラッキーピエロ」(通称:ラッピ)は、函館市内を中心に16店舗を展開。休日には行列ができる人気店として、年間来店客数は全店合計で150万人に上ります。** ラッピは、効率的な運営システムを構築している大手ハンバーガーチェーンとまともにぶつかっても勝てないと考え、あえて非効率な戦略を採用しています。 例えば各店舗の内装やテーマはバラバラ。ある店舗は、**ボッティッチェリ**の絵画が飾ってあると思えば、別の店舗は**サンタクロース**だらけ。**エルビス・プレスリー**をテーマにしているお店もあります。 提供されるメニューも、ハンバーガーを主体にしているものの、各店舗の顧客の声を反映させており、カレー、オムライス、とんかつ、ラーメンなどもあるとのこと。大手ハンバーガーチェーンのメニュー数はせいぜい10種類前後なのに対して、ラッピのメニュー数は**100種類**にもなっています。 しかし、だからこそ地元客から圧倒的な支持を受けていると言えるでしょう。地元函館では、マクドナルドさえ太刀打ちできない地位を確保しているのです。 大手チェーンの運営システムは基本的に、事業者本位で組み立てられています。 すなわち、極限までコストを削減しつつ利益を確保するために、標準化、システム化が推し進められています。もちろん、このおかげで、どこのお店でも一定の味が保証されているという安心感があり、かつ手頃な値段で購入できるというメリットはあります。 しかしながら、大手チェーンの場合、期待通りの味、値段が得られることによる**「満足」**は得られても、期待を超えた**「感動」**や**「ワクワク」**がほとんどありません。 **一方、ラッキーピエロは、単に優れた商品・サービスを提供するだけでなく、期待を超えた感動やワクワクを提供するため、各店舗の自主性に任せつつ様々な工夫をこらしているのです。** ラッキーピエログループ代表取締役、王 一郎氏は、日経ビジネスの取材において以下のように話しています。 **“おいしいだけでは来てもらえない時代。楽しいだけでも心に響かない。誰かに伝えたくなるような経験をいかに提供できるかが重要。そのため、『ワオ!』と言いたくなるような驚きを至る所に溶け込ませている。”** お客様との間に強いエンゲージメント(共感や愛着)を構築するためには、顧客満足を超えた感動が必要です。そのためには、商品設計に加えて、顧客志向に基づく顧客体験の設計が重要なのです。 ラッキーピエロは、お客様にワオ(WOW)!と言わせる最高の顧客体験の設計と提供を通じて、熱烈なファンを増やし続けているエンゲージメント・カンパニー(お客様に愛され、支持される会社)の代表例だと言えます。 出所: ・日経ビジネス2013.06.03 特集記事 ・ラッキーピエロ 公式Webサイト http://www.luckypierrot.jp/index.html 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド --- title: 顧客に喜びを与える:褒める力 date: 2023-07-28 url: https://total-engagement.jp/column/nps/2957/ --- # 顧客に喜びを与える:褒める力 ## 顧客満足度への取り組み:ある病院の事例 先日、私たちはあの病院で、体験調査を実施しました。その病院は治療技術に定評があり、遠くからでも患者が訪れていました。医院長先生は、治療に情熱を注ぎつつも、患者の満足度にも重きを置いていました。患者体験調査を行った結果、興味深い事実が明らかになりました。治療の評価は非常に高かったものの、推奨者と中立者のコメントには明確な違いが存在しました。その違いとは、「丁寧さ」にあったのです。では、この「丁寧さ」は何を意味するのでしょうか? ## 「丁寧さ」の再定義:「褒める」力の発見 この病院の治療は非常に評価が高いことは先にお伝えした通りです。そのため治療だけをみると、患者からすれば事前の期待通りの価値を提供していました。そのため、多くの患者のNPSスコアは10や9には到達していなかったのです。しかし、スコアに10、9をつけ、積極的に病院を推奨していた方々は、医院長先生やスタッフの「丁寧な」対応に感動を覚え、素晴らしい体験をしたという感想を表現してくれていました。 ここで一つ疑問が出ました。「丁寧な」対応とは何なのでしょうか? この病院ではスタッフ教育や全体ミーティングを積極的に実施し、「丁寧さ」を追求していました。そこで、スタッフ全員で話し合い、「丁寧さ」を「褒めること」と再解釈することにしました。 ## 褒める力と顧客満足度の上昇:結果とその意味 医院長をはじめスタッフ全員が患者に対して、どんな些細なことでも「褒める」ことを始めました。「そのバッグ、素敵ですね。」や「髪型が素敵ですね。」など、何でも良いから一つ「褒める」ことを実践したのです。普段なら患者を褒めることのない医者も、「今日のスカート、綺麗ですね。」などとコメントし、それを聞いた看護師たちも、微笑みながら同様に実践し始めました。その結果、2週間後に2度めの調査では、中立者の数が減り、推奨者が増えていました。NPSスコアは見事に10ポイントも上昇しました。 顧客の声を聞くことは、単純な数値化だけではなく、その背後にある意図を現場のスタッフと共に掘り下げることが大切です。AIでは理解できない具体的な行動を生み出すことに繋がります。 「CXは楽しい」と私たちトータル・エンゲージメント・グループは常に信じています。それは、まさにこのような体験を共有できるからです。顧客の喜びが、クライアントの喜びになり、そして私たちの喜びに直結する瞬間です。 それこそが真のエンゲージメントの力だと信じています。 ## **顧客体験(CX)、NPSに関するご相談** トータルエンゲージメントグループでは、これまで延べ**100社以上15,000店舗以上**のアパレル・小売流通・飲食宿泊から金融、行政などB2C事業からSaaSやメーカーのようなB2B事業など、様々な業種での支援実績がございます。 CXにおける改善をツール提供だけでなく、全体の戦略をもとに策定・実施まで一気通貫でサポートいたします。まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください! 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - NPSオンラインミニセミナーを開催しました --- title: 顧客に聞くことの大切さ date: 2019-01-17 url: https://total-engagement.jp/column/column02/23/ --- # 顧客に聞くことの大切さ 顧客体験を話すときに、必ず例になるスターバックス。 今週末、続けて同じお店に行くことになりました。 そして、なんと2日続けて、アンケート依頼のレシートがでてきました。(私はスタバカードで支払っているので、CRMデータから依頼者をランダムで選んでいると思っていたのですが。) アンケート協力者には好きな飲物をもらえるので、嬉しい次第ですが 自分たちのサービスが、お客さんに喜んでいただけているかを知りたいと思うことは当たり前のことです。 これをIoTなどでデータとして、観ていくこともネットサービスであれば、ログデータなどからも可能になってきました。 私達も公式サイトのログデータを分析することにより、自社サービスの改善などに役立てていっております。しかし、店頭やB2Bでの営業マンによる対面等の場合は、ログデータを取るという訳にはいきません。 今後はIoTなどの普及により、行動データからも読み解けるようになることでしょう。しかし、現在では中々コスト的にも、精度的にも使えるレベルにはなっておりません。 では、どうすればよいでしょうか? CX(顧客体験)を見極める一番簡単なことは、お客さんに直接聞くことです。 人は自分から意思を発信するのは、よっぽど感動したか、怒った時です。 それ以外はわざわざ人に言ったりはしません。(だから、企業はインスタ映えやSNSでの拡散を狙うことになります。) ただ、人は聞かれたら、答えることを普通は行います。 お店での接客をしている方は、そのようなことを聞くことは申し訳ないと思われていますが、お客さんは嫌だったら答えません。 ここは勇気を持って「自社のサービスを良くするためなので、よければお答えください。」と一声かけることができれば、新しいCX改善の世界が広がります。 ただ、同じお客さまが頻度高く来てくれているような場合は、頻繁にアンケートを取ると機械的に扱われていると感じ、不満足を与えてしまいますので注意が必要です。 顧客アンケートを取る際のコツや回収のノウハウなど、当社のカスタマーサクセスマネージャにぜひお問合せください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - ロイヤルカスタマーを育てる(11/28セミナーレポート) --- title: 顧客のニーズと購買行動を理解し、それを基盤にした上でのショールーミング時代を生き抜くイノベーション事例をご紹介! date: 2015-03-06 url: https://total-engagement.jp/column/nps/302/ --- # 顧客のニーズと購買行動を理解し、それを基盤にした上でのショールーミング時代を生き抜くイノベーション事例をご紹介! 先日、「『オムニチャネル』をバズワードで終わらせない ~小売業が直面するチャネル戦略の課題」の記事で、小売業界がこの数年最も力を入れている施策のひとつ、オムニチャネルを取り上げました。オムニチャネル化が進むことで、店舗をショールームのように利用し、実際には値段の安いネット通販を利用する「ショールーミング」という購買行動が増えたことで、多くの小売店は対応を迫られています。 ## ショールーミング時代を生き抜くイノベーション 消費者には便利でも、小売店には悪影響のあるショールーミング、活用する企業もあれば戦う企業もありますが、そんな中、顧客のニーズを掘り起こし、顧客の購買スタイルに合わせたイノベーションを起こす企業も多くあります。例えば仕事や家事で忙しく、なかなか買い物をする時間がないという現代人も多いと思います。でも使用する商品にはこだわりたいという人のニーズに応えたのが、自宅にいながら目利きの商品を得ることができるオンラインサービスです。 ## 海外で人気を集めている、家にいながらこだわりの商品を選ぶことができるオンラインサービス **●****Bombfell**(ファッション) **** 服選びが面倒臭い/苦手、買い物に行く時間がない、でも女性受けのよいファッションを着こなしたいという男性のニーズに応え、女性が「これならOK!」と太鼓判を押した服を毎月送付。費用は69ドル/1アイテムで、自分のサイズや好み、「こんな服を着てみたい」といった要望を事前に伝えておけば、それに沿った”イケてる”服が送られてくる。もし送られてきた服が気に入らなくても返品すればチャージされることはなし。返品分も含み、送料は全て無料。 **●****BirchBox**(コスメ) 自分にどんな化粧品が合うかわからないので、様々なブランド・メーカーのものを試して自分に合うものを見つけたいけれど、お店をまわる時間がないというニーズに応え、化粧品のサンプルを4~5個ほど詰めた箱を毎月10ドルで自宅に配達する。(同じサンプルが2度届くことはない)気に入ったものがあれば、サイトから別途購入することが可能。女性用だけでなく男性用もあり、届くサンプルは、顧客の髪や肌のタイプ、ファッションのスタイル、悩みなどに基づいて選ばれている。 ** ●****Love With Food**(食品) お菓子をいつでも気軽に食べられるようにしておきたいけれど、できればヘルシーなお菓子がいい、でも近くにヘルシーなものを扱うお店がなかったり、買いに行く時間がないという顧客ニーズに応え、毎月オーガニック&自然食品をベースとした色々なお菓子のサンプルを箱に入れて送付。気に入ったものがあれば、フルサイズの製品をサイトから別途購入することが可能。フルサイズのものを購入することで、ポイントも貯まる仕組みに。また、各注文ごとにフードバンク(困窮者に食糧援助を行う民間の組織またはその施設)に食べ物の寄付が行われるため、ショッピングをしながら世の中に貢献することもできる。毎月の料金プランは、サンプル数や種類と食べ物の寄付数により違いがあり、Tasting Box(10ドル/月)、Deluxe Box(17ドル/月)、Gluten Free Box(24.50ドル/月)の3種がある。 ## 顧客一人ひとりのニーズに応える姿勢がもたらすもの 上記の一例を見て気づくのは、どのサービスも顧客一人ひとりのニーズに応えようとする企業の姿勢です。そういう姿勢をサービスに反映させることで、顧客ロイヤリティを育み、ネットプロモータースコア(NPS?、顧客推奨意向)で「推奨者」とされるファンの醸成につながります。なぜならよりパーソナルなアプローチを行い、毎月顧客の声を元にした商品を継続的にお届けすることで、長期的な関係を築くことができるからです。 もし顧客と対面での商品・サービス提供ができなくても、顧客のニーズを探り、そのニーズを製品・サービスに反映させ、密接な関係を育むまでのプロセスを大切にすることで、顧客の共感と愛着を呼び起こすことができるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 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顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客満足度を一目で把握する!ダッシュボード構築のステップと活用法 - 顧客満足度を数字で見える化する|CX改善の成果を正しく測定する方法 - 顧客満足度を測るツール、今使ってるものから乗り換えるべき?費用対効果で判断する方法 - ネット通販比率を高めすぎると実店舗の売上高は減る ~バランスをとることが重要 --- title: 顧客の声から改善策を導く実践的なプロセス|満足度向上の第一歩 date: 2026-06-23 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5159/ --- # 顧客の声から改善策を導く実践的なプロセス|満足度向上の第一歩 顧客の声を集めているのに、改善策が定まらない。アンケートを実施しても、結果を読んで終わりになっている。 そうした状況を、多くの企業で目にしてきました。VOC(Voice of Customer)分析とは、顧客の声を収集・分析し、具体的な施策立案へとつなぐ一連のプロセスのことです。 ところが今は違います。AIを活用したデータドリブンな改善サイクルが中堅中小企業にも届くようになり、顧客満足度の向上を「仕組み」として体得できる時代になりました。 本記事では、VOC分析から施策立案までの実践的なプロセスを、CX改善の現場から得た知見とともに解説します。調査を「認識で終わらせない」ための実装の型、よくある落とし穴と対処法、そして継続的な改善サイクルの設計まで、あなたにも届けたいと思っています。 **こんな方にオススメ** - ●顧客満足度アンケートを実施しているが改善施策につながっていないと感じている責任者 - ●NPSやCSアンケートのデータを社内でどう活用すればよいか悩んでいる経営者・CX担当者 - ●VOC分析の方法論は知っているが、施策立案〜実装〜効果測定までの全体設計を整理したい方 **この記事を読むと···** - ●VOC分析の基本定義と、なぜ多くの企業で施策立案に至らないかの構造的な理由がわかります - ●顧客の声を収集してから改善策を定義し・実装し・測定するまでの5ステップの実践プロセスがわかります - ●株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチによる、調査から成果までの完全なサイクル設計のイメージがつかめます ## VOC分析と施策立案とは|顧客満足度向上の出発点を整理する VOC分析(Voice of Customer Analysis)とは、顧客が製品・サービス・体験に対して抱く声を系統的に収集し、そこからインサイトを抽出して改善施策の優先順位を定める一連のプロセスです。単なるアンケート集計とは本質的に異なります。重要なのは、**声を集めることではなく、声を施策に変換すること**です。 ### VOCとは何か|定義と構成要素 VOCは英語の「Voice of Customer」の略で、直訳すると「顧客の声」です。ただし、ビジネスの文脈でVOC分析という場合、その射程は単なる意見収集を超えています。顧客が言葉で表現した不満・要望だけでなく、行動データ(来店頻度・継続率・解約率)や感情的な反応(NPS・満足度スコア・口コミトーン)まで含めて総合的に捉えるのがVOCの本質です。 主な声の発生源としては、**定量データ**(NPSスコア・CSアンケート・評価星数)と**定性データ**(自由記述コメント・CS対応ログ・インタビュー・SNS投稿)の2軸があります。多くの企業が定量データの集計に留まり、定性データの分析を後回しにしてきました。 ところが、改善施策の核心は定性データの中に潜んでいることが多い。顧客が数字で表現しにくい「体験の違和感」こそ、改善の出発点になるということです。 ### なぜVOC分析が施策立案につながらないのか 30年間、さまざまな業種の経営者と伴走してきた経験から言うと、VOC分析が施策に至らない最大の理由は「調査と実装が分断されているから」です。調査担当が声を集め、レポートを作り、会議で共有する。しかし誰が何をいつまでにやるか、という「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 もうひとつ見落とされがちな構造的な問題があります。それは、顧客の声の裏側にある「スタッフの状態」を無視していることです。 接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキルの問題ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果である場合がほとんどです。CX(顧客体験)の課題を追いかけながら、EX(従業員体験)の問題に気づけていない組織では、VOCの改善施策が持続しません。 これは、驚くほど多くの企業で共通して起きているパターンです。 ### 施策立案に向けたKPIの整理 VOC分析を施策立案につなぐためには、最初にKPIの設計を整えることが欠かせません。よくある落とし穴は、NPSスコアや満足度スコアを「目標値」として設定することです。 スコアは結果指標であって、改善の対象ではありません。改善の対象となるのは、スコアに影響を与える先行指標、すなわち**行動変化の指標**です。 例えば、2回目来店率・解約率・問い合わせ頻度・スタッフへの指名率などが先行指標の候補になります。弊社ではFRS™(2回目来店率を測る独自指標)を活用することで、NPSスコアと実際の顧客行動のギャップを可視化してきました。「NPSスコアは高いのに、リピートが増えない」という矛盾を抱えている御社であれば、まずこの先行指標の整理から始めることをお勧めします。 📖 関連記事 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 - AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 ## 顧客満足度向上が経営課題である理由|VOCを放置するコスト 顧客の声を収集・分析して施策に変える仕組みを持つ企業と、持たない企業では、時間の経過とともに大きな差が生まれます。これは理論の話ではなく、弊社がこれまで伴走してきた多くの組織で実感してきた事実です。重要なのは、VOCを放置することのコストを正確に認識することです。 ### サイレントカスタマーが生み出す逸失売上 顧客満足度が低下しているとき、多くの顧客は「クレームを言わずに黙って離れる」という行動をとります。これをサイレントカスタマー問題と呼びます。特に店舗系ビジネスにおいては、リピート率が数ポイント低下するだけで、年間の逸失売上は驚くほど大きな金額になります。 弊社の試算モデルでは、リピート率が5ポイント改善するだけで、規模にもよりますが年間数十万〜数百万円規模の増分売上につながるケースがあります。逆に言えば、VOC分析を後回しにすることで、毎月その金額が静かに失われているということです。 顧客が何も言わずに離れていく。そのサインは、実は顧客の声の中に必ず潜んでいます。 ### EXとCXの連動が見えていない組織の構造問題 接客品質がばらつく、スタッフの表情が硬い、カウンセリングが浅い、提案が出てこない。こうした現象を「スタッフのスキル不足」と判断する経営者は多い。 ところが今は違います。現場で起きている接客品質の低下の多くは、スタッフの心理的リソースが枯渇しているサインです。 曖昧な方針、矛盾した指示、不明確な役割分担。こうした組織システムの不具合が、個人の心理リソースを無駄に消耗させています。 その消耗が行動品質の低下として表れ、最終的にCXの悪化・顧客の離脱へとつながる。この因果チェーンに気づかないまま、スキルトレーニングだけを繰り返しても、根本的な改善は体得できません。 VOCデータは、こうした構造問題を可視化するための最初のつなぎになるものです。 ### 顧客満足度向上が経営指標に直結する理由 NPSスコアとビジネス成果の相関については、グローバルに広く研究されており、推奨者(Promoter)の割合が高い企業ほど、一般的に顧客維持率・口コミ獲得率・LTVが高い傾向があると言われています。ただし注意が必要なのは、スコアの高さそのものよりも、「スコアが改善される過程」に経営価値があるということです。 VOC分析を継続することで、何がスコアを動かす要因なのかが見えてきます。その要因を特定し、施策に落とし込み、実装して検証する。このサイクルを完走することで初めて、顧客満足度向上という経営成果がにじみ出てくるということです。 指標 VOC分析なしの状態 VOC分析ありの状態 顧客離脱の把握 離脱後に気づく(後手) 離脱兆候をスコアで早期検知 施策の優先順位 担当者の経験・勘に依存 データが優先順位を示す 改善施策の効果検証 効果が見えず改善サイクルが止まる KPIで効果を定量確認できる EXとCXの連動 部門サイロで分断されたまま スタッフ・顧客の声を同時可視化 社内合意形成 改善の必要性を感覚で伝えるしかない データで経営会議に提案できる 📖 関連記事 - 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## 顧客の声を収集する3つの方法と使い分け VOC分析の出発点は、顧客の声をどこからどのように集めるかです。収集方法によって得られる情報の質・量・鮮度が大きく異なります。1つの手法だけに頼らず、目的に応じた使い分けが重要です。 ### 方法①|定量アンケート(NPS・CSスコア) 最も広く使われている手法が、定量アンケートです。NPS(Net Promoter Score)や顧客満足度スコアを定期的に測定することで、顧客の全体的な感情状態を数値で把握できます。特にNPSは「友人・知人に勧めたいか」という推奨意向を0〜10点で測定し、推奨者・中立者・批判者の割合からスコアを算出するものです。 定量アンケートの強みは、**時系列の変化を追えること**です。月次・四半期でスコアを測定し続けることで、施策の効果が数字として見えてきます。 ただし、数字だけでは「なぜそのスコアになったか」はわかりません。定量は「何が起きているか」を示し、定性は「なぜ起きているか」を教えてくれる。 この補完関係を理解しておくことが大切です。 ### 方法②|定性インタビュー・自由記述コメント 定性データは、改善施策の核心を握っています。自由記述コメントには、スコアでは捉えきれない「体験の質感」が刻まれています。「スタッフが話を最後まで聞いてくれた」「待ち時間の案内が丁寧だった」「提案のタイミングが自然だった」こうしたコメントは、組織の改善ポイントを直接示しています。 インタビューはさらに深いインサイトを引き出せますが、コストと時間がかかります。そのため、NPSスコアの低い批判者層や、離脱前後の顧客に絞って実施するのが現実的な使い分けです。弊社のYourVoice NEXTでは、AI駆動のUGCアンケートにより、自由記述コメントの収集と自動分析を同時に実現しています。 ### 方法③|行動データ・オペレーションログ 3つ目は、顧客が言葉で表現しない「行動の声」を読む方法です。来店頻度・再購入間隔・解約タイミング・問い合わせ回数・指名変更の履歴。 これらはすべて、顧客の満足・不満が行動として現れたデータです。特に店舗系ビジネスでは、**2回目の来店があるかどうか**が顧客の本音を最も正直に反映しています。 弊社が開発したFRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)は、まさにこの行動データに着目した指標です。NPSスコアが高いにもかかわらずリピートが増えないという「スコアと行動の乖離」は、業種を問わず多くの企業で観察されます。この乖離を発見できれば、施策立案の精度は驚くほど高まります。 📊 無料相談のご案内 VOCの収集方法・NPS設計・FRS™指標の活用について、御社の状況に合わせてご提案します。まずは気軽にご相談ください。 無料相談はこちら ## 顧客データから改善策を導く実践的プロセス(5ステップ) VOC分析を施策立案に変換するには、明確なプロセスと実装の型が必要です。以下の5ステップは、弊社がクライアントとの伴走を通じて体得してきた、再現性の高いアプローチです。 ### STEP 1〜2|収集設計と分類・構造化 最初のステップは「何を・どこから・どの頻度で集めるか」の設計です。ここを曖昧にしたまま進めると、データが蓄積されても比較・分析ができない状態になります。NPS測定は最低でも月次または来店後24時間以内のタイミングで実施することが、データの鮮度と回収率の観点から重要とされています。 収集したデータは、カテゴリ分けと感情分析によって構造化します。自由記述コメントは「接客対応」「待ち時間」「空間・設備」「価格・価値感」「コミュニケーション」などの領域に分類し、それぞれにポジティブ・ネガティブのトーンを付与します。 この作業はかつては手作業が必要でしたが、AIを活用することで大幅に効率化できます。弊社のYourVoice NEXTは、この収集から構造化までをワンプラットフォームで完結できる設計になっています。 ### STEP 3〜4|根本原因の特定と施策定義 構造化されたデータから「なぜそのスコアになったか」を掘り下げるのがSTEP 3です。ここで重要なのは、表面的な症状ではなく根本原因にたどり着くことです。 「接客が冷たい」というコメントが多いとき、問題はスタッフのスキルではなく、シフト過多による消耗や、曖昧な評価基準による不安かもしれません。業務量の削減だけでは現場の疲弊は解決しません。 迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、それが行動品質の低下を招いているということです。 根本原因が特定できたら、STEP 4で施策を定義します。この段階で必ず「誰が・何を・いつまでに・何で成果を測るか」を明文化します。 「改善しましょう」という合意だけでは実装に至りません。KPIの設定・担当者の決定・期限の明記という3点セットで初めて、施策は動き始めます。 ### STEP 5|実装・検証とPDCAサイクルの維持 最後のステップは、施策を実装し効果を検証することです。ただし、これで完走ではありません。 VOC分析の価値は、一度の改善にあるのではなく、継続的なサイクルの中で蓄積される学習にあります。施策の効果が出た要因・出なかった要因を次のサイクルに活かしていく。 このPDCAを回し続けることが、顧客満足度向上を「属人的な取り組み」から「組織の仕組み」へと転換するということです。 多くのサービスが調査止まりになる業界慣行の中で、弊社が特に重視しているのは「実装まで含めた完全なサイクル設計」です。FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)では、VOCデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える実装の型を、御社のチームとともに体得していきます。 📖 関連記事 - CX-EX月間セミナー申込フォーム ## VOC分析でよくある失敗パターンと対策 VOC分析を導入しても成果につながらない組織には、共通したパターンがあります。これらを事前に知っておくことで、同じ落とし穴を避けることができます。 ### 失敗①|調査が「レポート共有」で終わる 最も多い失敗は、VOCデータを分析してレポートを作り、会議で共有して終わりになることです。「顧客はこう感じています」という認識の共有で止まり、「では誰が・何を・いつまでにやるか」が定まらない。これは実装の型がないために起きる構造的な問題です。 対策は明確です。レポート共有の場を「施策定義の場」として設計し直すことです。 データを共有するだけの会議から、施策担当・期限・KPIをその場で決める会議へと転換する。この変化を組織に定着させることが、VOC分析を「活きた仕組み」にするための最初の一歩になります。 ### 失敗②|NPSスコアを目標値にしてしまう NPSスコアを「60点にする」「業界平均を超える」という目標設定をしている組織は少なくありません。しかし、スコアは結果指標です。スコアを上げようとスコアを追いかけても、本質的な改善は起きません。 スコアに影響を与えている先行指標を特定し、そこに施策を集中することが重要です。例えば「初回来店後30日以内の2回目来店率」や「CS対応後の解決率」などの行動指標をKPIとして設定することで、改善活動の方向性が具体的になります。弊社のFRS™はまさにこの考え方に基づいた指標であり、NPSスコアと実際の行動の乖離を数値で示すことができます。 ### 失敗③|CX改善とEX改善を切り離している VOC分析でCXの課題を特定しても、EX(従業員体験)の問題に手をつけなければ改善は持続しません。スタッフの心理的リソース枯渇が接客品質に影響しているにもかかわらず、顧客向けの施策だけを実施しても、根本には届かないということです。 弊社のYourVoice NEXTが顧客満足度と従業員満足度を同一プラットフォームで同時可視化できる設計になっているのは、この理由からです。CXとEXを一体として捉え、両方のデータを統合することで初めて、本当の意味での改善施策が立案できます。これは、株式会社トータルエンゲージメントグループが30年の経営実践から確信している、CX-EX統合改善の核心です。 ## 改善効果を測定・最適化するKPI管理の実践 施策を実装したあと、最も重要な問いは「それが効いているか」を確認することです。効果測定なき改善は、やりっぱなしになります。KPIを正しく設計し、継続的にモニタリングする仕組みが、VOC分析の長期的な価値を決めます。 ### 先行指標・遅行指標の2層構造で測る KPIは「先行指標」と「遅行指標」の2層で管理することが重要です。遅行指標はNPSスコア・顧客継続率・売上といった、結果として現れる指標です。先行指標は、それらに影響を与える行動指標で、例えば「2回目来店率」「初回アポイントから提案までの日数」「スタッフの指名率の変化」などが該当します。 先行指標が動けば、遅行指標は後から動きます。逆に先行指標が改善されていなければ、遅行指標の悪化はほぼ確実に起きます。施策実施後は先行指標を週次でモニタリングし、遅行指標は月次・四半期で確認するという2層のモニタリングサイクルが、最も実践的なアプローチです。 ### ダッシュボードによるリアルタイム可視化 KPI管理を組織に定着させるには、データを「見えやすくすること」が欠かせません。エクセルに数字を積み上げるだけでは、現場のマネージャーはデータを活用しません。リアルタイムで変化が見えるダッシュボードがあることで、データが「日常の判断材料」として機能し始めます。 弊社のYourVoice NEXTは、NPSスコアや顧客の声をリアルタイムに可視化するダッシュボードを備えています。特にSalesforceやHubSpotなどの既存CRMとの連携にも対応しており、御社がすでに使っているツールとのデータ統合が可能です。データの孤立を防ぎ、顧客接点情報を一元管理することで、改善のPDCAを驚くほどスムーズに回せるようになります。 ### 12週間で改善サイクルを体得する伴走型アプローチ VOC分析の仕組みを組織に定着させるには、一定の時間と伴走が必要です。ツールを導入するだけでは変わりません。 データをどう読むか、どう施策に変えるか、どう評価するか。これらを現場のチームが体得するまで、実践を通じて支援し続けることが重要です。 弊社のFactBase Workshop(12週間PDCA伴走型ワークショップ)は、まさにこの「体得するまで伴走する」という思想から設計されています。データ収集の設計から施策立案・実装・検証まで、12週間の完走を通じて、VOC分析を組織の日常業務に埋め込むお手伝いをします。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ ここまでVOC分析と施策立案のプロセスを解説してきました。大切なのは、調査で終わらせないことです。 声を集め、構造化し、根本原因を特定し、施策に変換し、実装して検証する。この完全なサイクルを「仕組み」として御社に定着させることが、顧客満足度向上の本質です。 株式会社トータルエンゲージメントグループは、NPS専門のデータドリブン改善SaaSとして、CX×EXの同時可視化・FRS™による行動指標の定量化・FactBase Workshopによる12週間の実装伴走という、業界でも独自の3層アプローチを提供しています。グローバルSaaSのような大企業向けの高額ツールでも、汎用アンケートツールでもない。中堅中小企業が「仕組みとして完走できる」CX改善の実装を、御社とともに体得していきます。 VOC収集の設計・NPS診断・FRS™指標の活用について、まずは御社の現状を聞かせてください。無料相談を通じて、最適なアプローチをご提案します。 ## まとめ|顧客の声を改善策につなぐための実践チェックリスト VOC分析と施策立案は、ツールを導入することでも、アンケートを実施することでもありません。顧客の声を、施策に変換し、実装し、効果を測定し、次のサイクルへつなぐ。この一連のプロセスを組織の仕組みとして体得することが、真の顧客満足度向上です。 本記事で解説した内容を、実践に向けたチェックリストとして整理します。 チェック項目 確認内容 現状評価 収集設計 NPS・CS・行動データを定期的に収集できているか □ 整備済み / □ 未整備 KPI設計 先行指標(行動変化)と遅行指標(スコア)を分けて設定しているか □ 設定済み / □ 未設定 根本原因分析 CX課題の背後にあるEX要因(スタッフ状態・組織設計)を確認しているか □ 実施済み / □ 未実施 施策定義 改善施策に担当者・期限・KPIが明記されているか □ 明記済み / □ 曖昧なまま 実装サイクル PDCAを回す頻度と場(会議体・レポート)が定期設計されているか □ 定期化済み / □ 不定期 EX-CX統合 従業員満足度と顧客満足度を同時可視化する仕組みがあるか □ 統合済み / □ サイロ状態 このチェックリストで「未整備」「未設定」が多い項目ほど、御社のVOC改善余地は大きいということです。一度にすべてを整える必要はありません。まず最も影響が大きい1点から着手し、完走することが、最初の実感につながります。 📋 ホワイトペーパー無料ダウンロード VOC分析から施策立案・実装まで、実践ガイドを無料でダウンロードいただけます。御社のCX改善の第一歩にお役立てください。 資料ダウンロード 無料相談はこちら ## よくある質問 Q. VOC分析はどのくらいの頻度で実施するのが適切ですか?A. 定量アンケート(NPSスコア)は月次、または来店・利用後24時間以内のタイミングでの実施が、データの鮮度と回収率の観点から効果的とされています。定性インタビューは四半期に1回、重要顧客セグメントや批判者層に対して実施するのが現実的な使い分けです。行動データ(2回目来店率・継続率)はリアルタイムでモニタリングすることが理想です。頻度よりも「継続性」が重要で、同じ設計で測り続けることで初めて時系列の変化が見えてきます。 Q. 中小企業でもVOC分析・NPS導入は可能ですか?A. 可能です。以前はQualtrics等のグローバルSaaSが大企業向け・高額という状況でしたが、現在はAI技術の進化により、中堅中小企業でも大企業レベルのVOC分析を実現できる環境が整っています。弊社のYourVoice NEXTは、店舗数×単価という月額型の価格設計で、64院規模であれば月額30万円程度から活用いただけます。まずは1店舗・1部門から始め、効果を確認しながら展開するアプローチも可能です。 Q. NPSスコアと実際のリピートが連動しない場合、どう考えればよいですか?A. この「スコアと行動の乖離」は、多くの企業で観察される重要なサインです。NPSは「推奨意向」を測る指標であり、実際の再来店・継続行動を直接測定するものではありません。弊社ではFRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)を活用することで、この乖離を定量化してきました。乖離が大きいほど、顧客が「良かったと感じているが行動には至っていない」という状態を意味し、顧客体験のどこかに摩擦ポイントがある可能性が高いと言えます。この乖離を発見・分析することが、施策立案の精度を上げる出発点になります。 Q. VOC分析の結果を社内合意形成に使うには、どのように伝えるのが効果的ですか?A. 数字と定性コメントの組み合わせが最も効果的です。スコアの推移グラフで「何が起きているか」を示し、顧客の声(コメント引用)で「なぜそれが起きているか」を補完する。さらに「そのまま放置した場合のリピート逸失売上の試算」を加えることで、改善の優先度を経営判断として共有しやすくなります。感覚での議論から、データに基づく合意形成へ。これが、VOC分析が組織にもたらす最初の変化です。 Q. FactBase WorkshopはどのようなスケジュールでVOC改善を支援するのですか?A. FactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型ワークショップです。前半4週でVOC収集設計とKPI定義を行い、中盤4週で根本原因分析と施策立案を実施、後半4週で施策実装と効果検証・次サイクル設計を完走する構成です。弊社のコンサルタントが毎週の伴走セッションを通じて、データの読み方・施策への変換・チームへの浸透をサポートします。12週間の完走後には、御社のチームが自走できる状態を目指しています。詳細はお気軽にご相談ください。 CX・顧客体験の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 【コラム】顧客が好きな企業の「価値提供モデル」とは? --- title: 顧客の声は企業の健康を維持する血液 date: 2018-12-20 url: https://total-engagement.jp/column/column02/25/ --- # 顧客の声は企業の健康を維持する血液 トータルエンゲージメントグループ 池田です。 事業を進める上で、私が考える最も重要なことは顧客です。 どんな良いアイデアやビジネスモデルがあったとしても、顧客がいなければビジネスは成立しません。 その上で顧客理解は非常に重要です。 創業間際な企業であれば、トップを含めてほぼすべての社員がお客さんになる方と直接相対することがあります。 そのため、お客さんが何に満足をされて、何に不満を感じているのかは肌身をもって経験することが出来ます。 その結果商売になる成らないもわかります。 しかし組織が大きくなってきたり、ビジネスが構造的になってくると、部署毎や職層ごとに目的化が始まります。よく組織の硬直化などと言われています。人間に例えると、動脈硬化や関節などが曲がりづらくなる症状ですね。 多くの企業の社是やビジョンには、「顧客のため」「社会のため」などの言葉が入っています。 (私はこれまでも訪問させていただいた会社に、社是やビジョンが見えているところにあるものは、写真に撮らせて集めています。変な趣味ですが。) 企業は大企業病(組織の硬直化、意思決定が出来ない等)と言われる症状は、どのようなタイミングで出るようになってくるのでしょうか。 その兆候がわかれば、対処や予防もできると思います。 私の考えでは、社員が顧客のために良いと思うことが言いづらくなって来た時から、その兆候が見え始めていると思います。また、仕事が細分化され、働いている一人ひとりが自分たちの顧客にとって貢献できているのかが、見えなくなってきた時から発症しているのでは考えます。 これを避ける上でも、社員全員で顧客理解を進め、つねに顧客の声が社内に満ちている状態にすることが必要なのではと思います。 顧客の声は健康な企業体を維持する上での、血液のような役目なのかもしれません。みなさまの企業では、血液がうまく流れているでしょうか。顧客の声という血液が社内全体にまわってこそ、PDCAが回る=健康な組織になっていくように思います。 顧客の声を活用するNPS手法について知りたい方はこちらをご覧ください。 関連記事 / Related - 【コラム】「思い」と「想い」──心を重ねる体験価値 - 【令和5年のご挨拶】ようこそ、顧客資本主義へ - NPSの究極の質問で、業績アップをさぐる! - CX-EX経営に取り組む企業を増やしたい - サブスクリプションモデルで普通の企業がエンゲージメントを高める方法~高級自転車の定額制レンタルが生み出す価値 --- title: 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/cs/5502/ --- # 顧客の声をどう素早く経営に活かすか?満足度調査を実行力に変える仕組み 満足度調査を実施しているのに、その結果が経営判断に活かされていない——そんな状況に置かれていませんか。調査票を配って、集計して、報告書を作る。 それ自体は完走できている。ところが今は違います。 データが意思決定につながらないという根本的な課題が、多くの組織の現場で静かに積み重なっています。 調査結果が経営に届かない本質的な原因は、**調査設計の段階でアクションが設計されていないこと**にあります。データは集まる。 しかし「誰が・何を・いつまでに動くか」という実行の型がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということです。この記事では、顧客の声を素早く経営に活かすための仕組みを、構造的なボトルネックの解消から実装の具体的なステップまで、実践に即した形でお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●顧客満足度調査を実施しているが、改善アクションまで落とし込めていないCX責任者・経営者 - ●調査結果の共有はできているが、部門を横断した実行サイクルが回っていないと感じている方 - ●NPSや顧客満足度を「経営の武器」に変えるための具体的な仕組みを探している方 **この記事を読むと···** - ●満足度調査が経営に活かされない3つの構造的ボトルネックを理解できる - ●調査から改善アクションまでのリードタイムを短縮する設計要素を体得できる - ●実行力に変える調査の仕組みと、弊社のアプローチを具体的に知ることができる 調査が活かされない構造 3つのボトルネック 実行力に変える設計 実装ステップ TEGのアプローチ よくある失敗と対策 よくある質問 ## 顧客満足度調査の現状——なぜ「やっているのに変わらない」のか 顧客満足度調査の現状——なぜ「やっているのに変わらない」のか 実施率が高い 実行率が低い vs - 調査は実施している。スコアも出ている。 しかし経営は変わっていない——この「やっているのに変わらない」感覚は、実感として非常に広く共有されています。一般的に言われているように、顧客満足度調査の実施率は年々向上していますが、その結果を経営判断に確実に反映できている組織となると、驚くほど少ないのが現実です。 ### 「実施率」と「実行率」は全く別の話 調査を実施することと、調査結果を実行に変えることは、**まったく異なるスキルセットと仕組みを必要とする**ということです。多くの組織が前者には投資しながら、後者の設計をほぼ持っていない。 これが「やっているのに変わらない」の正体です。調査後にレポートが作られ、会議で共有されて、そこで終わる。 責任者が曖昧なまま次の調査シーズンを迎える——このサイクルを体得することなく繰り返している組織が、業種を問わず存在しています。 弊社がさまざまな業種の経営者と向き合ってきた30年の実践の中で実感することは、調査コストの多くが「データを作ること」に費やされ、「データを動かすこと」への投資が驚くほど少ないという事実です。改善アクションに至るまでの仕組みが整っていなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わるということを、あなたにもぜひ届けたいと思います。 ### 従業員の心理的消耗が先に起きている 顧客満足度が改善されない根本にあるのは、**スタッフの心理的リソース枯渇**であることが少なくありません。接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキルの問題ではなく、スタッフが抱える「迷い・不安・曖昧さ」という心理的消耗が表面化した結果です。 方針が不明確で、指示が矛盾していて、役割が定義されていない——こうした組織的な不具合が、個人の行動品質を静かに蝕んでいます。調査結果が改善につながらない背景に、このEX(従業員体験)の問題があることを、経営の視点から見過ごしてはなりません。 POINT 調査が経営に活かされない問題は、データの質やツールの問題ではありません。「調査設計の段階でアクションが設計されているか」という、仕組みの設計思想の問題です。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム 顧客満足度と従業員満足度を統合的に改善する実践知を、毎月のセミナーで公開しています。調査結果を実行に変えるヒントをお届けします。 📖 関連記事 AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 - 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 ## 調査結果が経営に活かされない3つの構造的ボトルネック この記事でわからない点は無料でご相談できます無料デモ申し込み - 調査結果が経営に活かされない3つの構造的ボトルネック 1 時間ギャップ 2 ボトルネック① 3 ボトルネック② 4 ボトルネック③ 5 構造的理由 「データがあるのに動けない」という状態には、必ず構造的な理由があります。30年の経営実践の中で多くの組織を伴走してきた実感として、以下の3つのボトルネックがほぼ共通して存在しています。一つひとつ、丁寧に解きほぐしてみましょう。 ### ボトルネック①:データ収集と意思決定の「時間ギャップ」 **調査から報告まで数週間〜数カ月かかる構造**そのものが、改善の機会を損なっているということです。顧客が「不満」を感じた瞬間と、その不満がデータとして経営に届く瞬間の間に、大きな時間的乖離があります。半期に一度の定期調査では、顧客はすでに静かに離脱を始めているかもしれません。 このタイムラグは単なる「処理の遅れ」ではなく、組織の意思決定構造に起因します。月次・四半期レポートというサイクルに合わせて情報が圧縮・遅延されることで、現場の「今」が経営の「今」に届かない状態が常態化しています。一般的な傾向として、調査から改善アクション着手までのリードタイムが長くなればなるほど、顧客流出リスクが高まるとされています。 ところが今は違います。リアルタイム集計とダッシュボード化の技術的ハードルは大きく下がりました。 問題は技術ではなく、「リアルタイムで動く組織の設計」が整っているかどうかです。データが届いた瞬間に誰が動くかを決めておく——この設計思想が、時間ギャップを埋めるつなぎになります。 ### ボトルネック②:調査設計時点での「アクション設計の欠落」 **「何を知りたいか」だけで設計された調査は、「何をすべきか」に変換できない**ということです。多くの満足度調査は「スコアを知ること」を目的に設計されています。 しかし経営が本当に必要としているのは「スコアの背景にある改善すべき行動」です。この二つは同じようで、まったく異なる設計を必要とします。 調査項目の設計段階で「この設問の結果が〇〇を下回ったら、誰が・何を・いつまでに対応するか」を決めていない組織は、スコアが出た後に議論が迷走します。「これは誰の問題か」「何から手をつけるか」という会議が繰り返され、結果的に何も変わらないサイクルに入ります。調査設計に「経営判断軸」を組み込む——これが、アクション設計欠落を防ぐ根本的な処方箋です。 CAUTION 「良い設問を作ること」と「アクションにつながる設問を作ること」は別物です。NPSスコアが高くても実際の来店・継続が増えない矛盾が生じるのは、調査が行動指標ではなく感情指標の記録に留まっているからです。 ### ボトルネック③:部門縦割り型の「情報孤立」 **顧客の声が特定部門の「所有物」になると、組織横断の改善は動かない**ということです。CX部門が集めた調査データが、オペレーション部門・人事部門・経営企画部門に届かない。 あるいは届いても「自分たちが動く話ではない」と受け取られる。この情報の孤立が、改善の実行力を根本から阻害しています。 現場の「違和感」は個人の能力差ではなく、組織システムの不具合——曖昧な方針・矛盾した指示・不明確な役割——が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果です。顧客の声も同じ構造で扱われています。 情報が孤立しているということは、組織の設計が縦割りになっているということ。調査結果の「部門別ダッシュボード」と「責任者割当の同時化」が、この孤立を解消するための実践的な仕組みになります。 ボトルネック 構造的原因 経営への影響 解消の方向性 時間ギャップ 月次・四半期サイクルの固定化 顧客流出の見逃し リアルタイム集計・自動レポート化 アクション設計の欠落 「知るため」の調査設計 スコアが改善に変換されない 設問に経営判断軸を組み込む 情報孤立 部門縦割りの情報管理 組織横断の実行不能 部門別ダッシュボード+責任者割当 📖 関連記事 CPA vs LTV:賢いマーケターが注目する新時代の成長指標 - AI革命がもたらす体験価値の向上とビジネスの可能性 ## 実行力に変える満足度調査の3つの設計要素 - 実行力に変える満足度調査の3つの設計要素 1 経営判断軸を組込 2 設計要素② 3 設計要素③ 4 実行力へ転換 ボトルネックの構造が分かれば、解消の方向性も見えてきます。調査を「調査止まり」にしないためには、以下の3つの設計要素を最初から組み込むことが必要です。これは「ツールを変える」話ではなく、「設計思想を変える」話です。 ### 設計要素①:調査項目に「経営判断軸」を組み込む **設問は「何を知りたいか」ではなく「何を変えるために知るか」を起点に設計する**ということです。この視点の転換が、調査の実行力を根本から変えます。 たとえばNPSの推奨者・中立者・批判者のそれぞれに対して「次に何をすべきか」を事前に設計しておく。スコアが出た瞬間に、アクションが自動的に割り当てられる状態を作る——これが経営判断軸を組み込むということです。 具体的には、設問ごとに「改善トリガー値」を設定します。たとえば「スタッフの対応」に関する設問が一定スコアを下回ったら、現場マネージャーが翌週中に面談を実施する、というルールを事前に合意しておく。 ルールが先にあるから、データが出た瞬間に動けるということです。設問設計と意思決定設計を同時に行う——この習慣を体得することが、調査止まりからの脱却を実現します。 弊社が提供する**YourVoice NEXT**では、このアクション設計を調査プラットフォームに組み込む形で実装しています。設問ごとのスコアがダッシュボードに即時反映され、改善対象の優先順位と担当者が自動表示される設計です。見える化と実行の連動——この仕組みが、調査を経営の武器に変えるつなぎになります。 ### 設計要素②:リアルタイム集計×自動レポート化×部門別ダッシュボード **「見える化」の設計なしに、スピードある経営反映は実現できない**ということです。調査結果が担当者のPCの中にExcelファイルとして眠っている状態では、経営には届きません。誰でも・いつでも・自分に関係するスコアだけを見られる部門別ダッシュボードが、情報孤立を解消する基盤となります。 リアルタイム集計の価値は、スピードだけではありません。「今、何が起きているか」が可視化されることで、現場のマネージャーが自律的に動けるようになります。 マネジメントの本質は「タスク管理」から「心理的リソースの回復設計」へとシフトしていますが、そのためには「今、誰が消耗しているか」をリアルタイムで把握できる仕組みが不可欠です。データが届くスピードが、マネジメントの質を直接変えるということです。 自動レポート化は、担当者の作業コストを削減するだけでなく、「報告のタイミングに合わせてデータを加工する」という人為的な遅延と主観を排除します。集計・加工・配信が自動化されれば、経営者は「最新の顧客の声」に基づいて判断できます。これは驚くほど大きな変化です。 ### 設計要素③:調査結果の「優先度付け」と「責任者割当」の同時化 **データが出た瞬間に「何から・誰が・いつまでに動くか」が決まる仕組み**こそが、実行力の源泉です。この同時化がなければ、スコアが出るたびに「さあ、どうしましょうか」という議論が始まり、結論が出るまでに時間がかかります。その間にも顧客の体験は続いています。 優先度付けは、「改善インパクトの大きさ」と「改善の実現可能性」の2軸で行うことが有効です。スコアが最も低い項目が、必ずしも最初に手をつけるべき課題とは限りません。 改善インパクトが大きく、かつ短期間で変化を生み出せる項目から着手するという順序の設計が、組織のモメンタムをつくります。弊社の**FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)**では、この優先度設計から実行サイクルの伴走まで、一気通貫で支援しています。 あわせて読みたい CX-EX月間セミナー申込フォーム 調査設計から実行サイクルの構築まで、毎月のセミナーで実践的なノウハウを公開しています。無料でご参加いただけます。 📖 関連記事 2026年、「ビジネス版推し活プラットフォーム」という新たな挑戦 ## 調査を実行力に変える4ステップの実装プロセス - 調査を実行力に変える4ステップの実装プロセス 1 経営課題を定義 2 ステップ2 3 ステップ3 4 ステップ4 設計要素を理解したあとは、実装の順序が重要です。設計思想がいかに優れていても、実装の型がなければ定着しません。ここでは、調査を実行力に変えるための4ステップを、実践に即した形で紹介します。 1 **経営課題を起点に調査設計を逆算する** 「何のスコアを上げたいか」ではなく「どの経営課題を解消するためのデータが必要か」を最初に定義します。離脱率の改善なのか、リピート率の向上なのか、特定の接点での体験品質の向上なのか——経営ゴールから設問を逆算する設計が、実行力のある調査の第一歩です。 - 2 **アクションルールを先に合意する** 設問ごとの「改善トリガー値」と「対応責任者・期限」を事前に決めます。この合意がなければ、スコアが出ても「誰の課題か」という議論が始まります。アクションルールは、調査を運用開始する前に経営チームで合意しておくことが必須です。 - 3 **リアルタイム可視化の基盤を整える** 部門別ダッシュボードと自動レポートを設定します。誰でも・いつでも・自分に関係するスコアが見られる状態をつくることで、情報孤立を解消します。ここで重要なのは「見やすさ」ではなく「動ける情報の設計」です。 - 4 **PDCAサイクルを12週間単位で回す** 改善アクションを実施したあと、次の調査で変化を測定し、サイクルを回します。12週間という単位は、短すぎず長すぎず、組織の変化を実感するのに適切な期間です。弊社のFactBase Workshopはこの12週間伴走設計を基本としています。 ### ステップ移行時の「つなぎ」を意識する **各ステップの移行において、組織の「つなぎ」役が実行力を左右する**ということです。設計から実装へ、実装から運用へ、運用から改善へ——このそれぞれの移行点で、誰かが意図的に「次のステップへ押し出す」役割を担わなければ、サイクルは止まります。この役割を外部の伴走者が担うことで、組織の内部にノウハウが蓄積されていきます。 弊社が12週間の伴走型ワークショップを設計した理由は、まさにここにあります。従業員の声を集めるだけでは改善しない。 消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。だから伴走が必要です。 完走するまで隣にいる——これが弊社の基本的なスタンスです。 ### EX(従業員体験)の改善を並行して進める **CX(顧客体験)の持続的な改善は、EX(従業員体験)の改善なしには成立しない**ということです。スタッフの表情が硬ければカウンセリングが雑になり、提案が浅くなり、顧客が黙って離脱する——この因果チェーンは、多くの業種で共通して起きています。 CX改善の調査を設計するときに、EXの状態を同時に測定する設計を組み込む。この統合的なアプローチが、弊社が一貫して提唱しているCX-EX同時改善の思想です。 CHECK 調査の実装プロセスを完走するために確認すべきこと:①経営ゴールからの逆算設計ができているか、②アクションルールが事前合意されているか、③リアルタイム可視化の基盤が整っているか、④12週間のPDCAサイクルを回せる体制があるか。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループによる解決アプローチ 弊社・株式会社トータルエンゲージメントグループが提供するサービスは、まさにこの「調査から実行まで」を一気通貫で支援するために設計されています。単に調査ツールを提供するのではなく、調査設計・可視化・改善アクション・PDCAまでを体系的に伴走する——これが弊社の基本的な提供価値です。 ### YourVoice NEXT:CX×EXを同時可視化するデータ基盤 **YourVoice NEXTは、顧客満足度(CX)と従業員満足度(EX)を同一プラットフォームで同時に可視化できる、国内でも希少な設計を持つツール**です。競合ツールの多くがCXとEXをそれぞれ別々に管理する設計になっているのに対し、弊社のプラットフォームは両者の相関をリアルタイムで把握できます。これにより「CXが下がっているのは、EXの消耗が先に起きているからだ」という本質的な因果関係を、データで確認できるようになります。 AIを活用したUGCアンケート設計とNPS収集の機能を備え、リアルタイム集計・自動レポート化・部門別ダッシュボードを標準装備しています。調査設計の段階でアクションルールを組み込み、スコアが出た瞬間に優先課題と責任者が可視化される——これが、時間ギャップとアクション設計欠落という2つのボトルネックを同時に解消する仕組みです。 導入実績として、弊社が関わったシナジー事例ではNPSギャップ-54.8ptの発見に成功し、年間3,300〜5,000万円の改善余地を定量的に提示できました。「感覚」ではなく「数字」で経営判断を支える——このデータドリブンなアプローチが、YourVoice NEXTの核心です。 こんな人におすすめ - ●NPSや満足度スコアを取っているが、改善アクションまで落とし込めていない - ●CXとEXを別々に管理しており、相関が見えていない - ●大企業向けのグローバルSaaSは高額すぎて導入できないと感じている ### FRS™:NPSを超えた「行動指標」で測る独自のKPI設計 **FRS™(フューチャー・リテンション・スコア)は、感情指標であるNPSを補完する「行動指標」として、2回目来店率という実際の行動でCXを測る弊社独自の指標**です。NPSスコアが高くても実際の来店・継続が増えないという矛盾——この問題を解消するために設計されました。 感情は「良い体験をした」と語っても、行動は「でも次は行かない」を選ぶことがあります。FRS™は業種別の2回目来店率を基準値として設定し、自社のスコアがどの位置にあるかをベンチマーク比較できます。「お客様に推薦してもらえるか」ではなく「お客様が実際にもう一度来るか」——この問いに答えるのがFRS™です。 ### FactBase Workshop:12週間のPDCA伴走型改善サイクル **FactBase Workshopは、調査設計から実行・検証まで12週間で完走する伴走型プログラム**です。調査を実施して終わりではなく、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」を、組織の中に根付かせることを目的としています。 12週間という期間は、経験的に「組織の変化を実感するために必要な最短期間」として設計されています。週ごとの進捗確認・改善アクションのレビュー・次週の優先課題設定を繰り返すことで、調査と実行のサイクルが組織の習慣として定着します。外部の伴走者がつくことで、「社内だけでは続かない」という最大の障壁を乗り越えることができます。 INFO 株式会社トータルエンゲージメントグループでは、YourVoice NEXT・FRS™・FactBase Workshopを組み合わせた「見える化→整える→成果に接続」の3ステップで、調査を経営の武器に変える支援を行っています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 ## 調査の実行力化でよくある失敗と、その対策 調査を実行力に変えようとする過程で、多くの組織が共通した壁に当たります。ここでは特に頻繁に見られるパターンとその対策を整理します。これらを事前に知っておくだけで、実装の完走率は驚くほど変わります。 ### 失敗①:ツール先行で導入し、目的が後から来る **「良さそうなツールを導入したが、使われなくなった」という事例は、目的設計なしのツール導入が原因**です。満足度調査ツールの導入を検討する際、機能の豊富さや操作性に目が向きがちです。しかし「このツールで何の経営課題を解決するか」という定義がなければ、ツールは運用されない資産になります。 対策は単純です。ツールを選ぶ前に「今の最大の経営課題は何か」「そのためにどんなデータが必要か」を明確にしておく。 ツールはその答えに合うものを選ぶ——この順序を守るだけで、導入後の定着率は大きく変わります。弊社が支援する際も、必ず経営課題の定義から始めます。 ⚠️ ツール導入前に必ず確認すべきポイント - ●「どの経営課題を解決するためのツールか」を言語化できているか - ●運用担当者と意思決定者が同一のゴールを共有しているか - ●ツールが出すデータを「誰が・何をするために」使うかが決まっているか - ●導入後の運用サポート体制が整っているか(社内または外部の伴走者) ### 失敗②:スコアの「共有」で満足し、アクションが起きない **「共有した=完了」という認識が、最も広く見られる失敗パターン**です。会議でダッシュボードを見て「こういう結果でした」と共有する——これは調査サイクルの起点であって、終点ではありません。しかし多くの組織でここが終点になっています。 対策は、共有の場で「次のアクション・責任者・期限」を同時に決めることを習慣化することです。「次回の会議までに誰が何をするか」をその場で合意し、議事録に残す。 この小さな習慣の積み重ねが、調査を実行力に変えるつなぎになります。共有は起点。 アクションが本体——この認識の転換を体得することが、実行力ある組織への第一歩です。 ### 失敗③:完璧な設計を目指して、調査が始まらない **「もっと良い設問にしてから」「もう少し準備してから」という姿勢が、調査の開始自体を遅らせる**ということです。設問の完成度よりも、PDCAを回し続けることのほうが重要です。 最初の調査は必ず荒削りです。しかしそこから学んで改善していく——この繰り返しによってのみ、調査の精度と実行力は磨かれていきます。 弊社の12週間伴走プログラムでよく伝えることがあります。「完璧な設問より、完走する調査を」——これが実感を伴った経営の知恵です。 完走することで、組織に調査の文化が根付きます。文化として根付いてはじめて、データドリブンな改善が持続します。 ## まとめ——顧客の声を経営に活かす仕組みを、今日から始める この記事で伝えたかったことをまとめます。調査が経営に活かされない原因は3つの構造的ボトルネック——時間ギャップ・アクション設計の欠落・情報孤立——にあります。これを解消するためには、調査設計の段階から経営判断軸を組み込み、リアルタイム可視化と責任者割当の同時化を実現する仕組みが必要です。 「見える化」だけでは改善は起きない。「整える」「成果に接続する」——この3ステップの完走が、調査を経営の武器に変えます。 ツールを変えることではなく、設計思想を変えること。そして、その実装を完走するための伴走者を持つこと。 この2つが、実行力ある組織への最も確実な道です。 - ●経営課題から逆算した調査設計ができているか - ●アクションルール(改善トリガー値・責任者・期限)が事前合意されているか - ●部門別ダッシュボードでリアルタイム可視化が実現しているか - ●CXとEXを統合的に測定する設計が整っているか - ●12週間単位のPDCAサイクルを回す体制があるか - ●調査の「完走」を支援する伴走者がいるか 株式会社トータルエンゲージメントグループの支援がおすすめな方 - ●満足度調査を実施しているが、改善アクションまで落とし込めていない - ●CXとEXを統合的に管理し、根本原因から改善したい - ●グローバルSaaSは高額すぎて、自社規模に合ったソリューションを探している - ●外部の伴走者とともに12週間でPDCAサイクルを定着させたい 弊社サービスの概要(YourVoice NEXT・FRS™・FactBase Workshop) YourVoice NEXTはCX×EXを同一プラットフォームで可視化するAI駆動型の調査・分析ツールです。FRS™は業種別2回目来店率を測る独自指標で、NPSを補完する行動ベースのKPI設計を提供します。 FactBase Workshopは12週間のPDCA伴走型プログラムで、調査設計から実行サイクルの定着まで一気通貫で支援します。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら——調査を経営の武器に変えるファーストステップを一緒に設計します ## よくある質問 Q. 満足度調査の結果を経営判断に反映するまでに、一般的にどれくらいの時間がかかりますか?A. 従来の集計・レポート作成のフローでは、調査完了から報告・議論・アクション開始まで数週間〜数カ月かかるケースが多いとされています。リアルタイム集計と自動レポート化の仕組みを導入し、事前にアクションルールを合意しておくことで、このリードタイムを大幅に短縮することができます。弊社の支援事例では、調査結果の翌営業日にアクションが動き始めるケースも出ています。 Q. NPSと顧客満足度調査は何が違いますか?どちらを使うべきですか?A. NPSは「この企業・店舗を友人や知人に推薦したいか」という推奨意向を0〜10の数値で測る指標で、顧客のロイヤルティを感情面から評価します。一般的な顧客満足度調査は複数項目の満足度を多面的に測ります。 弊社が提唱するFRS™(2回目来店率)は、感情指標を補完する行動指標として機能します。目的に応じて組み合わせることで、より実行力のある改善設計が可能になります。 Q. 中小規模の組織でも、満足度調査の実行力化は現実的ですか?A. 十分に現実的です。実際、規模が小さい組織ほど意思決定のスピードが速く、調査から改善アクションまでのリードタイムを短縮しやすい傾向があります。 重要なのは調査の規模より設計思想です。設問数が少なくても、アクションルールが明確で責任者が決まっていれば、調査は経営に直結します。 弊社のYourVoice NEXTは中堅中小企業の規模感に最適化した設計になっており、グローバルSaaSと比較して導入しやすい体系です。 Q. 従業員満足度(EX)の調査も、顧客満足度(CX)と同時に実施する必要がありますか?A. 同時実施が理想的です。CXの低下の根本原因がEXの消耗にある場合が多く、顧客対応品質のばらつきやリピート低下は、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果であることが少なくありません。 CXだけを改善しようとしても、EXの問題が解消されなければ持続的な改善は難しいとされています。弊社のYourVoice NEXTはCX×EXを同一プラットフォームで同時に可視化できる設計になっており、相関の把握と根本原因の特定を支援します。 Q. FactBase Workshopの12週間プログラムでは、具体的にどのようなサポートを受けられますか?A. 調査設計の構築から始まり、アクションルールの合意形成、リアルタイム可視化の設定、週次の進捗確認・改善レビュー、そして次週の優先課題設定まで、一気通貫で弊社が伴走します。「外部の伴走者がいることで、社内だけでは続かないPDCAサイクルが回り始める」という実感が、多くの参加組織から届いています。詳細は公式サイトよりお問い合わせください。 CX・顧客体験の課題を今すぐ解決したい方へ まずはお気軽に無料相談ください。担当者が丁寧にご対応します。 無料デモ申し込み 関連記事 / Related - NPS調査が顧客満足度の向上につながらない理由と、本当に使うべき指標 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - 顧客満足度調査は本当に売上につながるのか?実例から学ぶ効果測定の方法 - 顧客満足度調査は本当に経営判断に役立つのか?NPSの実践的な活用法を解説 - 顧客満足度調査システムの導入費用はいくら?複数ツール比較で相場を徹底解説 --- title: 顧客の本音を集める価値とは? 世界的優良企業はなぜVOC(顧客の声)を本気で集めているのか date: 2022-07-04 url: https://total-engagement.jp/seminar/2215/ --- # 顧客の本音を集める価値とは? 世界的優良企業はなぜVOC(顧客の声)を本気で集めているのか --- title: 顧客をワクワクさせる「プレミアム体験」 date: 2025-07-12 url: https://total-engagement.jp/column/cx/4433/ --- # 顧客をワクワクさせる「プレミアム体験」 ## ─ 現場が動く、共有したくなるCXの実践事例 ─ 「もう“普通”では売れない」。これは今、多くの販売担当者が実感している現実ではないでしょうか。 価格競争が激化し、機能だけでは差別化が難しい時代。そんな中、顧客に選ばれ続ける企業は、商品やサービス以上の“体験”を届けています。それも、思わず「話したくなる」「誰かに薦めたくなる」──そんな“プレミアム体験”です。 営業現場で“プレミアム体験”をどう生み出せるのでしょうか?そのヒントとなる、実際の企業事例とともに、5つのステップでご紹介します。 ## **ステップ① 顧客の「想像の先」を提案する** 顧客が期待する以上の価値を提供することが、プレミアム体験の核心です。それは値段の高さではなく、「想像を超える」という感覚を生み出すこと。以下の事例は、まさにその原則を体現しています。 **事例:リッツ・カールトン東京** 宿泊予約の際に「子どもが誕生日で」と伝えた家族連れに、ホテル側は名前入りのバースデーケーキと手書きメッセージを用意。驚きと感動がSNSでシェアされ、リピーターに。 → 顧客の期待を“先回り”して提案する習慣を。 ## **ステップ②「自分だけ感」を演出する** 顧客がただ満足するだけでなく「自分だけのために」と感じる特別な体験を提供することが、プレミアム体験の鍵です。標準的なサービスではなく、一人ひとりに合わせたカスタマイズが重要です。 **事例:アシックス直営店** フルマラソン初心者の来店客に、足型計測からランニングコースの相談、アプリの使い方まで個別対応。結果、店舗で購入する人が増えた。 → 顧客が「私のために動いてくれた」と思える対応が、価格ではない“理由”になる。 ## **ステップ③ 一歩踏み込んだ“雑談力”を持つ** プレミアム体験を生む上で、ただの商品説明ではなく、顧客の人生や関心事に触れる会話力が重要です。顧客を「単なる購入者」ではなく「個性ある一人の人間」として接することで、関係性が深まります。テレビの天気予報のアナウンサを毎日見ていると、親戚の子どものように見えるは話はよくありますね。商品紹介より先に「人間関係づくり」が、ラポール(信頼関係)の形成が重要になります。 **事例:スターバックス** 定番ですが、名前で呼んだり、前回の注文を覚えていたりという「人に注目する接客」が常に徹底されています。営業も“雑談”が信頼の起点に。 → CRMに頼らずとも、日々の小さな対話を積み重ねる工夫を。 ### **ステップ④ 情報を“体験化”して伝える** **事例:オリックス生命** いまでは多くの保険会社で、導入されているiPadなどでの家計シミュレーション。保険商材という“見えにくい商品”を、見える化しながら説明。数字に強くない主婦層にも「体感的にわかる」と評判。 → カタログではなく、「体感できる」営業ツールが差を生む。 ## **ステップ⑤ 社内を巻き込んで“仕掛け”を仕組みにする** 一人のアイデアではなく、全社での「ファン化体験」が企業にとって大きな力になります。プレミアム体験は、システム化・文化化することで、個人の努力ではなく会社全体の”当たり前”にしていきましょう。 **事例:JAL(日本航空)** 「お客さまの心に残る接客」エピソードを社内報で共有し、他部署にも波及。機体を整備士が見送る際に、手を振るといった行為が話題となり、JALの「おもてなし文化」の象徴に。「私もやってみよう」が社内文化に。 → 営業現場の成功事例をSlackや社内報で“自慢”しよう。 ## **営業は、体験を売る時代に** 「プレミアム体験」と聞くと高コストに感じるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。顧客の“小さな期待”を拾い、“意外性”で返す。その積み重ねが、確実に「ファン化」につながります。 営業という職種こそ、顧客体験の最前線。現場の一人ひとりが「ちょっと良い話」を仕掛けるだけで、ブランド体験は劇的に変わります。 社内のSlackや朝礼で、ぜひこの5つのステップを共有してみてください。 きっと、現場の空気が変わります。 関連記事 / Related - 【コラム】「常連に支えられている」と思っていたら、常連のお客様のほうが冷めていました - 顧客満足度を高める体験設計を、組織全体で再現可能にする方法 - なぜ三社祭には、毎年これほど人が集まるのか— “体験価値”は、広告ではなく「愛着」から生まれる — - 【コラム】「なぜ広告費を増やしても、利益が残らないのか?」 ― その原因は“体験価値”にある― - 【コラム】牛丼屋さんの「先払い」と「後払い」を、体験価値で考えてみた --- title: 顧客アンケートツールの費用対効果を徹底比較|導入前に知るべき選定の本質 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/column/customer-experience/5569/ --- # 顧客アンケートツールの費用対効果を徹底比較|導入前に知るべき選定の本質 顧客アンケートツールの導入を検討しているのに、どれを選べばいいか最終判断ができずにいる——そんな状況に置かれていませんか。ツールの機能比較はできても、「実際に投資した分だけ成果が出るのか」という肝心な問いに答えてくれる情報が少ない、というのが本当のところです。 費用対効果を判断するには、料金の絶対額だけを見ても意味がありません。**「測定して終わり」なのか、「改善アクションまで一気通貫で回せるのか」**——その違いが、投資の回収スピードを決定的に左右するということです。この記事では、主要な顧客アンケートツール5つを、NPS専門性・費用対効果・改善実装の三軸で徹底比較します。 **こんな方にオススメ** - 複数のツール候補を比較検討中で、最終的な意思決定の根拠を探している方 - 「測定はできているが改善に結びつかない」という課題を抱えるCX・CS部門の責任者 - 経営層への稟議を通すために、費用対効果の数字と論拠が必要な方 **この記事を読むと…** - 顧客アンケートツールを費用対効果で選ぶ際の本質的な評価軸が体得できます - 主要5サービスの強みと向いている企業像が明確に整理されます - 「測定だけで終わる構造」から抜け出すための選定の視点が実感できます 選定基準の本質 5サービス比較表 各サービス詳細 ケース別おすすめ まとめ 【PR】 10秒でわかる!ぴったり顧客アンケートツール診断 Q1. 顧客アンケートで最も重視することは? NPSスコアの改善まで一貫して支援してほしい 多拠点・グローバル展開での大規模データ管理 Q2. 現在の課題に近いのはどちらですか? CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同時に改善したい まずNPS計測の仕組みを導入し、PDCAを回したい Q2. データ活用の優先事項は? リアルタイムフィードバックと多チャネル統合 NPS測定を軸に高度な分析・アクション管理を一元化 おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ(YourVoice NEXT) CX×EXを同一プラットフォームで可視化できる国内唯一に近いサービスです。NPS測定から改善アクション・伴走支援まで一気通貫で完走できる仕組みが強みです。 無料相談してみる › おすすめ 株式会社トータルエンゲージメントグループ(YourVoice NEXT) NPSスコアの収集・分析・改善PDCAを12週間で体得できるFactBase Workshopとセットで活用することで、測定だけに終わらないサイクルを構築できます。 無料相談してみる › おすすめ Medallia Experience Cloud リアルタイムフィードバックと多拠点・多チャネルの統合管理に強みを持つエンタープライズ向けCXMプラットフォームです。大規模展開を重視する企業に向いています。 まずは比較相談する › ## 費用対効果を正しく判断するための選定基準 顧客アンケートツールを選ぶとき、多くの方が「機能の多さ」や「月額料金の安さ」で比較しがちです。ところが今は違います。本当に問われるべきは、測定から改善アクションまで一気通貫でPDCAを回せるかという一点です。料金が安くても、データが「見て終わり」では投資対効果はゼロに等しいということです。 ### 「測定して終わり」がなぜ最大の損失なのか 顧客アンケートを実施しているにもかかわらず満足度が改善しない企業の多くに、共通するパターンがあります。**データを集めた後のアクション設計が存在しない**、という構造的な問題です。スコアが数字として可視化されても、その原因分析・施策立案・実行・再測定というサイクルに乗せる「実装の型」がなければ、調査はただ消耗を認識させるだけで終わります。 弊社がこれまで伴走してきた企業事例で見えてきたのは、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える仕組みがなければ、従業員の声も顧客の声も「収集しただけ」の状態に陥るということです。料金比較の前に、まずこの構造的な問いを自社に向けてみてください。 ### 費用対効果を左右する「隠れコスト」の実態 初期費用や月額料金だけを比較していると見落としがちなのが、**導入後に発生するオペレーションコスト**です。具体的には、アンケート設計の工数・回答データの分析工数・改善施策の立案コスト・社内展開のための教育コストが積み重なります。グローバルSaaSは機能が豊富な分、使いこなすための人的リソースが相当量必要になることが一般的に言われています。 一方、専門性の高いサービスであれば、設計から分析・改善まで外部の知見を借りながら進められるため、社内工数を大幅に圧縮できます。「安いツールで自社対応」と「専門サービスでPDCAを完走」では、1〜2年スパンの総コストが逆転するケースも少なくありません。 ### NPS専門性がROIに直結する理由 NPS(Net Promoter Score)は顧客ロイヤルティを数値化する指標ですが、スコアを計測するだけでは何も変わりません。**スコアの背景にある顧客心理の因果構造を読み解き、改善施策に落とし込む専門知識**こそが、投資回収を決定する要素です。汎用アンケートツールとNPS専門サービスの質的差異は、まさにここにあります。 弊社トータルエンゲージメントグループでは、FRS™(業種別2回目来店率を測る独自指標)という視点も加えることで、「NPSスコアが高いのに来店が増えない」という矛盾を解消する切り口を提供しています。スコアと実際の行動変化をつなぐ設計こそが、費用対効果の本質です。 ## 主要5サービス 費用対効果 徹底比較表 以下の比較表は、CX・顧客アンケート領域において実際に比較検討される主要5サービスを、選定の本質となる4軸で整理したものです。自社の優先軸がどこにあるかを確認しながら参照してください。 評価軸 トータルエンゲージメントグループ InMoment XI Platform Medallia Experience Cloud Qualtrics XM Platform 電通マクロミルインサイト ① NPS/CX専門性 ◎ NPS×FRS™の独自指標。CX×EX同時可視化 ◎ VOC・NPS・テキストアナリティクスを統合 ○ CXM基盤として多拠点・多チャネル対応 ○ NPS標準搭載・CX×EX横断分析 ○ 業界横断ベンチマーク比較に強み ② 費用対効果(ROI可視性) ◎ 離職コスト・リピート逸失売上の試算提示あり ○ プラットフォーム統合でROI管理可能 ○ リアルタイム改善で機会損失最小化 ○ 高度分析でROI可視化の拡張性あり △ 調査コンサル型のため継続ROI把握は別途設計が必要 ③ 改善実装サポート ◎ 12週間FactBase Workshop(PDCA伴走型) ○ カスタマーサクセス支援あり ○ エンタープライズ向け実装支援 ○ アクション管理機能を標準搭載 ◎ 調査設計〜コンサルまで外部委託可能 ④ 自社規模への適合性 ◎ 中堅〜大企業。店舗系・サービス業に特に向く ○ 中堅〜グローバル展開企業 ○ 大企業・多拠点展開企業 ○ エンタープライズ〜グローバル展開企業 ○ 業界競合比較を重視する中堅〜大企業 料金の目安 店舗数×単価(例:64院で月額30万円)。プロジェクト型50万〜250万円/案件 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください 公式サイトよりお問い合わせください ## 各サービス詳細——強みとどんな企業に向くか 比較表の数字だけでは読み取れない、各サービスの「使いどころ」を詳しく解説します。自社のフェーズ・体制・優先課題と照らし合わせながら参照してください。 ### 株式会社トータルエンゲージメントグループ — NPS×EXを一気通貫で改善するなら 評価軸 トータルエンゲージメントグループ NPS/CX専門性 ◎ NPS×FRS™(独自指標)でスコアと行動変化を同時に捉える 費用対効果(ROI可視性) ◎ 離職コスト・リピート逸失売上の試算提示(数値の根拠あり) 改善実装サポート ◎ 12週間FactBase Workshop(PDCA伴走型・週次フィードバック) 自社規模への適合性 ◎ 中堅〜大企業。3店舗以上・従業員30名以上の店舗系ビジネスに特に向く 料金の目安 店舗数×単価(例:64院で月額30万円)。プロジェクト型50万〜250万円/案件。EX伴走型250万〜400万円/年 **株式会社トータルエンゲージメントグループ**が他のサービスと根本的に異なるのは、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を同一プラットフォームで可視化できる点です。多くの競合サービスがどちらか一方に特化しているのに対し、弊社はCX-EXサイロという業界の根深い問題に正面から向き合っています。 驚くほど効果的なのが、FRS™という独自指標です。NPSスコアが高くても実際の来店・継続が増えない——そんな矛盾を解消するために設計した「業種別2回目来店率」という行動指標で、スコアと実際の顧客行動をつなぎます。シナジー事例では、NPSギャップ-54.8ptの発見から、年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示した実績があります。 また、12週間のFactBase Workshopは、単なるツール導入にとどまらず、PDCAを体得する伴走型の仕組みです。従業員の声を集めるだけでは改善しない——消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」こそが、弊社の提供価値の核心だということです。 こんな人におすすめ - 「測定して終わり」のNPS運用から脱却し、改善アクションまで一気通貫で回したい方 - CXとEXを同時に改善する仕組みを、外部の伴走支援とともに体得したい方 - 中堅〜大企業規模で、店舗系・サービス業のCX責任者・経営者 ### InMoment XI Platform — CX・EX統合基盤をワンプラットフォームで持ちたいなら 評価軸 InMoment XI Platform NPS/CX専門性 ◎ VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスを統合 費用対効果(ROI可視性) ○ 統合プラットフォームでROI管理の一元化が可能 改善実装サポート ○ カスタマーサクセスチームによる導入支援あり 自社規模への適合性 ○ 中堅〜グローバル展開企業。CX・EXを同基盤で管理したい企業に向く 料金の目安 公式サイトよりお問い合わせください InMoment XI Platformは、VOC(顧客の声)収集・NPS分析・テキストアナリティクスをひとつのプラットフォームに統合したいと考える企業に向いています。特にグローバル展開を視野に入れている企業や、顧客体験と従業員体験を同一基盤で管理したいという要件を持つ中堅〜大企業に対して、整合性の高いソリューションを提供しているとされています。 テキストアナリティクスの精度が高く、自由記述の顧客コメントから定性的な傾向を定量的に把握できる点が強みです。ただし、ツールの機能を最大限に活用するためには、社内にある程度のデータ分析リソースが必要になるケースが一般的に言われています。 こんな人におすすめ - VOC収集からNPS分析・テキスト解析までをワンプラットフォームで統合したい企業 - グローバル展開を視野に入れており、CX・EXを同一基盤で管理したい中堅〜大企業 - 社内に一定のデータ分析リソースを持ち、ツールを主体的に活用できる体制がある企業 ### Medallia Experience Cloud — 多拠点・多チャネルのリアルタイム管理を重視するなら 評価軸 Medallia Experience Cloud NPS/CX専門性 ○ CXM基盤として多拠点・多チャネルの顧客接点データを統合 費用対効果(ROI可視性) ○ リアルタイム対応で機会損失を最小化。大規模展開に強み 改善実装サポート ○ エンタープライズ向け実装支援・カスタマーサクセスあり 自社規模への適合性 ○ 大企業・多拠点展開企業向け。グローバルCXM基盤として向く 料金の目安 公式サイトよりお問い合わせください Medallia Experience Cloudは、リアルタイムフィードバック収集と大規模なエンタープライズ展開において業界内で高い評価を持つプラットフォームとされています。特に多拠点・多チャネルの顧客接点データを統合的に管理したい大企業のCXM基盤として向いています。 顧客フィードバックをリアルタイムで現場にフィードバックし、迅速な対応を促す仕組みに強みがあります。そのぶん、導入・カスタマイズにはエンタープライズ向けの相応の投資と社内体制が必要になることが一般的に言われています。スモールスタートよりも、全社的なCXM戦略の一環として導入する企業に向いているサービスです。 こんな人におすすめ - 多拠点・多チャネルの顧客接点データをリアルタイムで統合・管理したい大企業 - グローバル規模でのCXM基盤を構築し、全社横断的な顧客体験改善を進めたい企業 - エンタープライズレベルの導入体制と予算を持ち、大規模展開を前提にする企業 ### Qualtrics XM Platform — CX・EX横断の高度分析と拡張性を重視するなら 評価軸 Qualtrics XM Platform NPS/CX専門性 ○ NPS標準搭載・CX×EXを横断した高度分析が可能 費用対効果(ROI可視性) ○ 高度な分析機能でROI可視化の拡張性あり。要社内分析リソース 改善実装サポート ○ アクション管理機能を標準搭載。導入支援あり 自社規模への適合性 ○ エンタープライズ〜グローバル展開企業。将来的拡張性を重視する企業に向く 料金の目安 公式サイトよりお問い合わせください Qualtrics XM Platformは、NPS測定を標準搭載しながら、CX・EXを横断した高度な分析とアクション管理を一元化できるエンタープライズ向けプラットフォームとして広く認知されています。プラットフォームとしての拡張性が高く、将来的に調査・分析・アクションの範囲を広げたい企業に向いているとされています。 グローバル展開企業における実績も豊富で、複数事業・複数ブランドを持つ大企業が統一的なXM(エクスペリエンスマネジメント)基盤を構築する際の選択肢として評価されています。一方、導入・活用には社内に専任リソースを配置することが前提になるケースが一般的に言われています。 こんな人におすすめ - NPS測定を起点に、CX・EX横断の高度分析とアクション管理を一元化したいエンタープライズ企業 - 将来的なプラットフォーム拡張性を重視し、XM基盤を長期的に育てていきたい企業 - 社内に専任のデータ分析・CX担当チームがあり、ツールを主体的に活用できる体制がある企業 ### 電通マクロミルインサイト — 業界ベンチマークとの比較・外部コンサル委託を重視するなら 評価軸 電通マクロミルインサイト NPS/CX専門性 ○ 業界横断NPSベンチマーク調査・競合対比ポジション把握に強み 費用対効果(ROI可視性) △ 調査コンサル型のため継続的ROI把握は別途設計が必要になるケースあり 改善実装サポート ◎ 調査設計からCS戦略コンサルティングまで外部専門家に委託可能 自社規模への適合性 ○ 業界横断ベンチマークを重視する中堅〜大企業に向く 料金の目安 公式サイトよりお問い合わせください 電通マクロミルインサイトのNPS®ベンチマーク調査・CX改善支援は、自社のNPSスコアを業界横断のデータと比較し、競合対比での自社ポジションを明確にしたい企業に向いています。調査設計からコンサルティングまでを外部の専門家に委託できる点が強みです。 CS戦略の立案において、業界内での相対的なポジションを把握することは重要な判断軸になります。ただし、スポット的な調査コンサルティング型のサービスという性格上、継続的なNPS改善PDCAを自社内で回していく仕組みとは別途設計が必要になるケースが一般的に言われています。自社ポジションの把握を起点に、改善の実装は別のサービスと組み合わせる活用も考えられます。 こんな人におすすめ - 自社NPSスコアを業界横断のベンチマークと比較し、競合対比での自社ポジションを把握したい企業 - 調査設計からCS戦略立案まで、外部の専門家に委託してスピーディに進めたい企業 - M&Aや新規事業展開に先立つ市場調査として、業界標準のNPSデータが必要な企業 ## 後悔しないツール選びのケース別推奨 「どのサービスが自社に合うか」という問いは、自社の優先課題・体制・フェーズによって答えが変わります。以下のケース別の整理を参考に、最終判断の軸を確認してください。 ### NPS改善のPDCAを体制として構築したい企業向け 「測定して終わり」から脱却し、スコア改善が売上・継続率に実際に連動する仕組みを体得したい——そういった課題を持つ中堅〜大企業の場合、**株式会社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXT+FactBase Workshopの組み合わせ**が最も適合します。12週間のPDCA伴走型ワークショップで、データを改善アクションにつなぐ「実装の型」を社内に根付かせることができます。 特に、店舗系・サービス業(整体・飲食・美容・フィットネス・不動産FCなど)で顧客接点が既にあり、対応品質で評価が分かれるビジネスモデルの企業にとって、CX×EXを同時に可視化できる点は驚くほど大きな意味を持ちます。EXの低下がCXの低下を引き起こす因果構造を数値で捉え、改善施策をつなぐ——これが弊社の一番の強みです。 ### グローバル・大規模エンタープライズ向け 多拠点・多チャネルの顧客接点データをリアルタイムで統合し、全社規模のCXM基盤として機能させたい大企業には、MedalliaまたはQualtricsが現実的な選択肢になります。両社とも、グローバル展開企業における実績が豊富で、将来的なプラットフォーム拡張性においても評価されているとされています。 ただし、これらのサービスは社内に専任のCX・データ分析チームが存在することを前提に設計されています。ツールの機能が豊富な分、使いこなすための人的投資も相応に必要になることを踏まえて判断してください。 ### 業界ベンチマークとの比較から戦略を立案したい企業向け 自社のNPSスコアが業界内でどのポジションにあるのかを客観的に把握し、そこからCS戦略を組み立てたいというニーズには、電通マクロミルインサイトが向いています。業界横断の比較データと外部コンサルタントの知見を組み合わせて、戦略の方向性を決める起点として活用できます。 なお、ベンチマーク把握の後、実際の改善PDCAを継続的に回す仕組みが必要になる段階では、YourVoice NEXTのような継続的なNPS計測・改善ツールと組み合わせることで、戦略→実装の流れを完走できます。 POINT ツール選定の本質は「どのサービスが自社の改善サイクルを完走させてくれるか」です。機能の多さや料金の安さよりも、「測定→分析→改善施策→再測定」のPDCAを伴走してくれるパートナーかどうかを最終判断の軸にすることをお勧めします。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループが選ばれる理由 ここまで5サービスの比較を見てきて、あなたの選定軸が少し整理されてきたのではないかと思います。最後に、株式会社トータルエンゲージメントグループが「測定して終わりのNPS運用」に課題を感じている企業から選ばれている理由を、率直にお伝えします。 弊社の強みは三点に集約されます。一つ目は、CX×EXを同一プラットフォームで可視化できること。従業員体験の劣化が顧客体験の低下を招くという因果構造を、YourVoice NEXTで同時に捉えます。二つ目は、FRS™(業種別2回目来店率)という独自指標で、「NPSスコアが高いのに来店が増えない」という矛盾を解消できること。三つ目は、12週間のFactBase Workshopによる伴走型支援で、改善の実装を完走できる仕組みを社内に根付かせること。 シナジー事例ではNPSギャップ-54.8ptの発見から年間3,300〜5,000万円の改善余地を提示しています。離職率20%改善で年間144万円削減、リピート率5pt改善で年間+120万円増分売上という試算も、導入前に具体的な数字でお見せすることができます。「まず数字を確認してから判断したい」という方には、資料のダウンロードもご用意しています。 ## まとめ——費用対効果で選ぶとき、問うべき本質的な一問 顧客アンケートツールの費用対効果を正しく判断するには、料金の絶対額ではなく「そのサービスが改善アクションまで一気通貫でPDCAを回せるか」という問いを中心に置く必要があります。5サービスの比較を通じて見えてきた選定の本質を、最後にまとめます。 - NPS改善PDCAの一気通貫サポートが必要な中堅〜大企業には、トータルエンゲージメントグループ(YourVoice NEXT+FactBase Workshop)が最も適合します - VOC収集・NPS分析・テキストアナリティクスをワンプラットフォームで統合したい企業にはInMoment XI Platformが向いています - 多拠点・多チャネルのリアルタイムCXM基盤を構築したい大企業には、MedalliaまたはQualtricsが現実的な選択肢です - 業界ベンチマーク比較を起点にCS戦略を立案したい企業には、電通マクロミルインサイトが向いています - 「測定して終わり」の構造から抜け出すには、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」を持つサービスを選ぶことが肝心です この記事を読んでいただいたあなたが、最終候補の比較で迷っているとしたら、ぜひ一度「伴走してくれる相手かどうか」という軸で各サービスを見直してみてください。ツールは手段であり、改善を完走する仕組みがあってはじめて投資が回収されます。 トータルエンゲージメントグループがおすすめな人 - 「NPS測定はしているが、改善アクションにつながっていない」と実感している方 - CXとEXを同時に改善する仕組みを、外部の伴走支援とともに体得したい方 - 中堅〜大企業規模で、店舗系・サービス業のCX責任者・経営者 まず資料だけ確認したい方へ 費用対効果の試算・導入事例・FRS™の詳細を収録したホワイトペーパーをご用意しています。相談前に内容を確認したい方はダウンロードページからご利用ください。 相談だけでも歓迎。まず話を聞いてみる › ## よくある質問 顧客アンケートツールの費用対効果はどのように測定すればよいですか? 費用対効果の測定には、NPSスコアの変化だけでなく、リピート率の変動・顧客継続率・離職コストの削減額など実際の行動指標と紐づけることが重要です。株式会社トータルエンゲージメントグループでは、リピート率5pt改善で年間+120万円増分売上、離職率20%改善で年間144万円削減という形で、導入前から具体的な試算値をご提示しています。スコアと行動変化を同時に捉える設計があってはじめて、費用対効果の検証が可能になります。 中堅・中小企業でもグローバルSaaSのNPSツールは使えますか? Qualtrics・Medallia・InMomentといったグローバルSaaSは機能が豊富な反面、使いこなすための社内リソース(専任担当者・データ分析チーム)が相応に必要とされる場合があります。中堅〜中小規模の企業では、導入・カスタマイズ・活用の各フェーズで外部の専門知見を借りながら進められる、伴走型のサービスを選ぶことで、投資回収のスピードが変わる傾向があります。 NPS測定とEX(従業員体験)改善は別々のツールで対応すべきですか? 一般的にはCX向けツールとEX向けツールは別々に導入されることが多い状況です。ところが今は違います。CXの低下が実はEXの劣化から始まっているケースが多く、両者を別々のツールで計測していると因果構造が見えにくくなります。株式会社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTは、CX×EXを同一プラットフォームで可視化できる点が特徴で、スタッフの心理的リソース枯渇が顧客体験に与える影響を数値で捉えることができます。 顧客アンケートのデータを改善アクションに結びつけるにはどうすればよいですか? 多くの企業でアンケートが「見て終わり」になる理由は、消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がないためです。データを改善アクションにつなぐには、測定→原因分析→施策立案→実行→再測定というサイクルを回す仕組みそのものを設計する必要があります。12週間のFactBase Workshopは、このPDCAサイクルを体得することを目的とした伴走型プログラムとして設計されています。 NPSスコアが高いのに来店・継続が増えない場合、どう対処すればよいですか? NPSスコアと実際の行動(来店・継続)の乖離は、スコアが「意向」を測っているのに対し、実際の行動には別の要因が影響しているために生じます。弊社独自のFRS™(業種別2回目来店率)は、意向ではなく実際の行動変化を指標とすることで、この矛盾を解消するために設計されました。スコアと実際の行動をつなぐ設計がなければ、いくらNPSを改善しても業績への連動は期待しにくいということです。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客体験施策の費用対効果はどう測る?ROI算出の実践指標と計算例 - NPSを今すぐ始めたい企業向け、最短1週間で運用する実装ガイド - NPSツールの導入コスト完全ガイド|費用帯別比較と選び方2026年版 - 「おまかせ」に宿る、日本流おもてなしの本質 〜体験価値がブランドを創る〜 --- title: 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 date: 2026-07-06 url: https://total-engagement.jp/ai/5402/ --- # 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 アンケートを実施しているのに、集まるのは「満足でした」「また来ます」という言葉ばかり。そこには顧客の本音が見えず、改善のてがかりさえ掴めない——そんな状況に、実感として行き詰まりを感じている経営者・責任者の方は、驚くほど多くいらっしゃいます。 顧客インサイトとは、表面に出てこない本音ニーズのことです。そしてそれを掴めているかどうかが、リピート率や継続利用率に直結するということです。 30年間、事業の現場を走り続けてきて体得したことがあります。顧客が「良かった」と言うときと、実際に再来店・継続利用するときの間には、驚くほど大きなギャップが存在するということです。 このギャップを数値で可視化し、組織として改善サイクルを回し続けること——それが、顧客インサイトを経営に接続する唯一の道です。本記事では、店舗スタッフが気づきにくい本音ニーズの構造と、実装の型を持った改善アプローチをお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●アンケートを取っても表面的な回答しか集まらず、改善の方向性が見えない経営者・責任者 - ●スタッフの接客品質にばらつきがあり、リピート率が伸び悩んでいる店舗の意思決定者 - ●NPS・顧客満足度を計測しているが、それを実際の売上改善につなぎたいと考えている方 **この記事を読むと···** - ●顧客の「言葉」と「行動」が乖離する構造的な理由が理解できます - ●店舗スタッフが気づけない本音ニーズを引き出す具体的なアプローチが分かります - ●インサイトを経営改善サイクルに実装するための思考と手順が身につきます 「言葉」と「行動」のギャップ スタッフが気づけない理由 本音の引き出し方 実装の型 株式会社トータルエンゲージメントグループのアプローチ まとめ ## 顧客インサイトとは何か——「言葉」と「行動」の乖離という真実 「顧客インサイト」という言葉は、マーケティングの文脈で多用されます。ところが今は違います。 単なる「顧客ニーズの把握」ではなく、顧客自身も言語化できていない本音、つまり行動の動機になっている潜在的な欲求を指すようになっています。表面のアンケート回答ではなく、その奥にある「なぜ来たのか」「なぜ戻ってこないのか」を掴むことが、今の店舗経営に求められているということです。 ### NPSスコアが高いのに再来店しない——この矛盾の正体 弊社が多くの店舗事業者と向き合ってきた中で、一貫して見えてくるパターンがあります。NPSスコアは高水準を示しているのに、実際の2回目来店率が伸びない、あるいはリピーター比率が改善されないという状況です。これは矛盾ではなく、計測軸のズレから生じている現象です。 「この店を友人に勧めますか」という問いに高評価をつけた顧客でも、実際に自分がもう一度来店するかどうかは別の動機で決まります。「良い体験だったか」と「また来たいか」は、驚くほど異なる感情回路で処理されているということです。 前者は過去の評価であり、後者は未来の行動意図です。この乖離を、弊社では独自指標**FRS™(2回目来店率を計測する行動指標)**として定量化しています。 実際の導入事例では、NPSとFRS™の間に**-54.8ptのギャップ**が発見されたケースがあります。言葉での評価は高いのに、行動として戻ってこない。 この「言葉と行動の乖離」こそが、年間で試算すると**3,300〜5,000万円の改善余地**に相当するということです。インサイトを掴めているかどうかが、これほどの差を生んでいます。 ### 「満足している」が「また来る」につながらない構造 顧客が満足を感じるポイントと、再来店を決意するポイントは異なります。満足は「期待を上回ったか」で決まりますが、再来店は「ここに戻ることで自分にとって価値があるか」という問いへの答えで決まります。この価値は、しばしばサービスの品質そのものではなく、体験の文脈——「自分のことを覚えてくれているか」「ここに来るたびに少しだけ前進している感覚があるか」——によって規定されます。 これが顧客インサイトの核心です。言語化されないまま行動を左右するこの動機を、アンケートの選択肢や5段階評価で拾うことはできません。設計された問いと、データを読む眼と、継続的な観察の仕組みがあって初めて、インサイトは経営に使えるものになるということです。 あわせて読みたい AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」 顧客インサイトの本質が「体験の記憶」にある理由を、AI時代の視点から解説しています。 ## なぜ店舗スタッフは顧客の本音に気づけないのか この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード 現場のスタッフが誠実に接客していても、顧客の本音インサイトには届かない——これは、スタッフの能力や意欲の問題ではありません。組織システムの設計課題です。体得すべき視点は、「個人の感度を上げる」ことではなく、「気づきが生まれやすい仕組みをつくる」ことだということです。 ### 心理的リソースの枯渇が気づきの質を下げる 接客の現場では、スタッフは常に複数のタスクを同時処理しています。次の予約、在庫確認、レジ対応、クレーム処理——これらをこなしながら、顧客の微妙な表情の変化や言葉の裏にある感情を読み取ることは、驚くほど難しいことです。 問題は業務量だけではありません。弊社が継続的に観察してきた中で実感しているのは、現場スタッフが消耗しているのは多くの場合「アタマの迷い」——つまり、方針が曖昧で何を優先すべきか判断できない状態——から来ているということです。 矛盾した指示、不明確な役割、称賛がない環境。これらが積み重なることで、スタッフの心理的リソースが枯渇し、顧客への感度が落ちていきます。 接客品質のばらつきやリピート率の低下は、スタッフのスキル不足として語られることが多い。ところが今は違います。 その根本にあるのはスタッフの心理的リソース枯渇であり、これがEX(従業員体験)の劣化として表れ、CX(顧客体験)の低下を招くという構造です。スタッフの表情が硬い→カウンセリングが雑になる→提案が浅くなる→顧客が黙って離脱する——この因果チェーンは、業界内で言及されにくい真実です。 ### 「違和感」を言語化できる環境がない 現場スタッフは、経験の中で「なんとなく気になること」に気づいています。「あのお客様、いつもと様子が違った」「このサービスを受けた後の表情が固い」——そういった感覚的な観察が、インサイト発掘の原石になります。 しかし多くの組織では、この違和感を言語化・共有する場も文化もありません。振り返りMTGがあっても、数値の報告と業務連絡で終わります。 「気になったこと」を発言できる心理的安全性がなく、気づきが個人の感覚として消えていくということです。これは個人の能力差ではなく、組織設計の欠陥が個人の行動品質を規定しているということです。 ### 計測していないことは改善できない 「顧客の声は大切にしています」とおっしゃる経営者ほど、実は顧客の行動データを持っていないことが多い。ご意見をいただいています、クレームは真剣に対応しています——それは誠実な姿勢です。しかし、それだけでは「言葉に出ない本音」には届きません。 計測されていないインサイトは、改善サイクルに乗りません。「感覚」を「データ」に変換し、データを「判断基準」に変換し、判断基準を「教育と称賛」に変換する——この実装の型がなければ、顧客の声を集めることは消耗を認識させるだけで終わります。調査が改善につながらない最大の理由は、収集で止まっているからです。 スタッフが気づけない主な原因 表面的な症状 本質的な構造 心理的リソースの枯渇 接客が雑・提案が浅い 方針の曖昧さ・矛盾した指示による消耗 違和感の言語化機会がない 気づきが個人で消える 振り返り文化・心理的安全性の欠如 行動データの不在 感覚頼りの改善 計測・記録・フィードバックの仕組みがない 表面的なアンケートのみ 「良かった」しか集まらない 設計された問いと行動計測がない ## 本音ニーズを引き出す——顧客インサイトの実践的アプローチ では、顧客の本音インサイトを引き出すには何が必要か。30年の現場経験と、複数の事業をイグジットまで完走させてきた中で体得してきた答えはシンプルです。「聞き方の設計」「タイミングの設計」「継続の設計」——この三層をつなぎとして持つことです。 ### 聞き方の設計——本音が出やすい問いをつくる アンケートで本音が集まらない理由の多くは、設問設計にあります。「サービスに満足しましたか」という問いには、ほぼ全員が「はい」と答えます。 なぜなら、その場で否定的な評価を書くことは、心理的コストが高いからです。顧客は本音を隠しているのではなく、そもそも本音を引き出す問いに出会っていないということです。 有効なのは、行動を問う問いです。「次回また来店される際に、最も期待することは何ですか」「もし友人に紹介するとしたら、一番の理由は何だと思いますか」——このように、未来の行動や他者への説明を軸にした問いは、顕在的な評価ではなく潜在的な期待を引き出します。NPS(Net Promoter Score)の問い方がこの設計思想を持っているのも、同じ理由です。 さらに重要なのは、選択肢と自由記述の組み合わせです。選択肢はデータ化しやすく傾向を掴めます。 自由記述は言語化されていない感情を拾えます。この両方を設計することで、表層の評価と深層の動機を同時に可視化できるということです。 POINT 「満足度を問う問い」から「行動意図・期待を問う問い」へ。設問設計の転換が、インサイトの質を決定的に変えます。 ### タイミングの設計——体験の記憶が新鮮なうちに インサイトが最も純粋な形で取れるのは、体験の直後です。退店から数日後に送られるアンケートメールに回答する顧客は少なく、回答しても体験の記憶が薄れています。体験の余韻が残っている「退店直前」か「退店翌日以内」に、シンプルな問いで声を拾うことが重要です。 タイミングの設計は、スタッフの動きとも連動します。接客の最後に「一つだけ聞かせていただけますか」という自然な流れを作れるかどうか。 これは研修で教えるスキルではなく、スタッフが心理的に余裕を持って動けるかどうかに依存します。ここでもEX(従業員体験)とCX(顧客体験)が直結しているということです。 ### 継続の設計——一度取っただけでは改善は起きない 顧客インサイトは、一時点のスナップショットとして取るのではなく、継続的に蓄積することで初めて「改善の根拠」になります。一回のアンケートで見えるのは現状の断面です。継続によって「この施策の前後でどう変わったか」「この時期に何が起きていたか」が見えてきます。 継続の設計で大切なのは、収集→分析→改善施策→再計測というPDCAサイクルを「仕組み」として実装することです。担当者が頑張って回すのではなく、組織として自動的に回る状態を作る。 これが、インサイトを経営に接続するための本質的な取り組みです。従業員の声を集めるだけでは改善しません。 消耗要因を判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わってしまうということです。 あわせて読みたい 100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法 インサイトを継続的に経営へ接続している企業の共通点と、CX設計の思想を解説しています。 ## インサイトを経営改善に実装する——PDCAを「仕組み」にする四段階 顧客の本音を引き出せたとして、それを改善につなぐことができなければ意味がありません。ここが最も重要なつなぎのポイントです。実装の型を持っているかどうかが、インサイト活用の成否を分けます。 ### STEP 1:見える化——スコアと自由記述の構造化 まず必要なのは、顧客の声を「感覚」から「データ」に変換することです。NPS(推奨度)を定期的に収集し、自由記述とともに蓄積する。さらにFRS™(実際の2回目来店率)と照らし合わせることで、「言葉での評価」と「行動としての選択」の乖離が初めて見えてきます。 見える化で重要なのは、店舗別・スタッフ別・期間別に切り分けられるデータ設計です。全体平均だけを見ていても改善の根拠にはなりません。「どの店舗で」「いつから」「どのスタッフの担当顧客に」変化が起きているかを追えることが、インサイトを経営判断に使えるレベルに引き上げるということです。 ### STEP 2:整える——消耗要因の特定とEXへの実装 データが集まったら、次は「なぜそのスコアになったか」を読み解く段階です。ここで最も重要な視点は、CXスコアの変動をEX(従業員体験)と照らし合わせることです。顧客満足度が下がった時期に、スタッフの満足度や心理的安全性に変化はなかったか——この問いを持てるかどうかが、表面的な改善と本質的な改善を分けます。 消耗要因が特定できたら、それを「組織の判断基準」に変換します。「こういうケースでは、スタッフがこう動くことが正解」という明文化です。曖昧だった方針を明確にし、矛盾した指示を整理し、役割を明確にする——これが心理的リソースの回復設計につながります。 ### STEP 3 & 4:動かす・再計測——称賛と継続で仕組みにする 施策を実行した後に重要なのは、変化を「称賛」として還元することです。スコアが上がった、リピート率が改善した——この事実を数値で示し、関わったスタッフに届ける。称賛は感情的な報酬であると同時に、「改善のPDCAを回すことに意味がある」という組織の学習を強化します。 そして再計測で変化を確認する。この四段階を繰り返すことで、インサイト活用は「担当者のプロジェクト」から「組織の仕組み」になります。仕組みになって初めて、担当者が変わっても、店舗が増えても、継続的な改善が起きるということです。 ⚠️ インサイト活用でよくある落とし穴 - ●収集だけで終わる——分析・改善・再計測のサイクルがなければ、データは蓄積されるだけで組織の行動は変わらない - ●全体平均しか見ない——店舗別・担当者別・期間別の切り分けがないと、問題の所在が特定できない - ●EX視点を欠く——CXスコアの低下をスタッフのスキル問題として捉え、根本にあるEX課題を見落とす - ●称賛設計がない——改善結果を現場に届けないと、次のPDCAへの動機が生まれない あわせて読みたい wpダウンロードフォーム「NPS Net Promoter Score 超入門」 NPSの基礎から実践的な活用方法までをまとめた資料です。インサイト計測の起点として活用できます。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループなら——インサイト実装を伴走する 顧客インサイトを掴み、それを改善サイクルに実装することは、一人の経営者や担当者が単独で完走するには、驚くほど多くの設計と継続的な判断が求められます。弊社がお伝えしてきた「見える化→整える→動かす→再計測」のサイクルを、組織として回し続けるには、方法論と伴走の両方が必要です。 **株式会社トータルエンゲージメントグループ**は、NPSを核としたCX×EX統合改善のSaaSとワークショップを提供しています。YourVoice NEXTでは、顧客の声とスタッフの声を同一プラットフォームで収集・分析し、「言葉の評価」と「行動の選択」の乖離を可視化します。さらにFRS™という独自指標で、NPSスコアでは見えない「実際に再来店するかどうか」を計測し、年間改善余地を試算することができます。 12週間のFactBase Workshopでは、収集したデータを「判断基準・教育・称賛・PDCA」に変換するプロセスを伴走します。顧客インサイトを「感覚」から「仕組み」に変える実装を、現場の状況に合わせながら一緒に体得していただける設計です。これは理論を届けるのではなく、実際に動く仕組みをあなたの組織の中に作る伴走です。 株式会社トータルエンゲージメントグループの支援がおすすめな組織 - ●NPSを計測しているが、改善サイクルに接続できていない - ●顧客満足度と実際のリピート率に乖離を感じている - ●CX改善を属人的な努力ではなく、組織の仕組みとして実装したい - ●EXとCXを統合的に見て、根本からの改善を実現したい ご支援できるサービスラインナップ YourVoice NEXT(AI駆動NPS・CX×EX可視化)、FRS™(2回目来店率の独自指標)、FactBase Workshop(12週間PDCA伴走型)、Simple Learning(AI研修コンテンツ自動生成)、CX Blueprint(ペルソナ&CJM設計支援)をご用意しています。料金は公式サイトよりお問い合わせください。 無料相談はこちら ## まとめ——インサイトを掴むことが、最も楽しい経営の仕事 顧客インサイトを掴む取り組みを通じて、経営者が体得することがあります。「顧客は自分が思っていたものとは違う理由で来ていた」という発見です。これは驚きであると同時に、経営を深化させる最高のギフトです。 表面のアンケート回答に安心しない。NPS高評価に満足しない。 言葉と行動の乖離に正直に向き合う。そしてその乖離を改善するための仕組みを、組織として完走させる。 この取り組みを続けることが、顧客との関係を年単位で深め、事業の継続性を高める最も確かな道です。 弊社が積み重ねてきた30年の中で、最も楽しいと感じる瞬間の一つは、インサイトデータが改善施策と接続し、スコアが動いた瞬間を経営者と一緒に確認するときです。あなたにもその実感を届けたい。そのための伴走を、株式会社トータルエンゲージメントグループは続けています。 - ●顧客インサイトは「言葉での評価」ではなく「行動の動機」に潜んでいる - ●NPSと実際の来店行動(FRS™)の乖離を定量化することが改善の起点になる - ●スタッフが気づけない本音の構造的原因は、心理的リソースの枯渇と組織設計の欠陥にある - ●見える化→整える→動かす→再計測という四段階を「仕組み」として実装することが成否を分ける - ●CX改善はEX改善と切り離せない——スタッフが余裕を持って動ける環境が、インサイトへの感度を高める 顧客インサイト改善のための資料を無料ダウンロード ## よくある質問 Q. 顧客インサイトとNPSスコアはどう違うのですか? A. NPSスコアは「推奨意向」という言語的評価を数値化したものです。顧客インサイトは、その評価の奥にある「なぜそう感じたか」「何が再来店・継続を決める動機になっているか」という行動の根拠です。 NPSはインサイト把握の起点として有効ですが、スコアだけを追っても行動変容には接続できないことがあります。実際の行動(FRS™:2回目来店率)と照らし合わせることで初めて、改善に使えるインサイトが見えてきます。 Q. アンケートを実施しているのに顧客の本音が集まりません。どこに問題がありますか? A. 多くの場合、問題は「設問設計」と「タイミング」にあります。「満足しましたか」という問いは評価を尋ねるものであり、行動意図や潜在的な期待を引き出せません。 行動や未来の期待を問う設問設計に変えること、退店直後や翌日以内のタイミングで収集することが有効です。また、収集したデータを分析・改善施策・再計測のサイクルに接続する仕組みがなければ、設問を改善しても組織の行動は変わりません。 Q. スタッフに「もっとお客様の本音を聞くように」と指導しても改善しません。なぜですか? A. スタッフが顧客の本音に気づけない理由の多くは、能力やスキルの問題ではなく、心理的リソースの枯渇と組織システムの設計課題です。方針が曖昧、役割が不明確、称賛がない環境では、スタッフの感度は下がります。個人への指導よりも、スタッフが心理的余裕を持って動ける環境設計と、気づきを言語化・共有できる組織の仕組みを整えることが先決です。 Q. FRS™とは何ですか?NPSとどう使い分ければいいですか? A. FRS™(First Repeat Score)は、株式会社トータルエンゲージメントグループが開発した独自指標で、実際の2回目来店率を業種別に計測します。NPSが「言葉での評価」を数値化するのに対して、FRS™は「行動としての選択」を計測します。 両者を組み合わせることで、「言葉では高評価だが実際には戻ってこない」という乖離が可視化でき、改善すべき真の課題が特定できます。NPSの起点から、FRS™で行動の現実を確認するというつなぎ方が有効です。 Q. 中堅・中小企業でも顧客インサイト改善の仕組みは実装できますか? A. 実装できます。グローバルのCX改善SaaSは大企業向けに設計されており、費用面・複雑さの面で中堅・中小企業には合わないケースがあります。 株式会社トータルエンゲージメントグループのYourVoice NEXTとFactBase Workshopは、3店舗以上・従業員30名以上の規模から活用できる設計になっています。12週間という期間設定も、現場の負担を最小化しながら改善サイクルを体得できるよう設計されています。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 離職コスト・リピート逸失売上をすぐ試算できる|店舗ビジネスのCX-EX投資対効果 --- title: 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 date: 2026-07-14 url: https://total-engagement.jp/ai/5437/ --- # 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 顧客アンケートを実施しても「また来たい」「満足しました」という当たり障りのない回答ばかりが集まる。現場スタッフに聞いても「特に問題はないと思います」という返答が続く。 こうした状況を経験されている経営者は、驚くほど多くいらっしゃいます。表面上のデータは悪くないのに、リピーターが増えない。 この矛盾の正体は、**顧客インサイト**の見落としにあります。 顧客が口に出す「満足した」という言葉と、実際に足を運ぶかどうかの行動は、しばしば大きく乖離しています。スタッフが日々の接客で感じ取れるのは、あくまで顧客が「話してくれた言葉」だけです。 本音のニーズ——来店をやめた理由、比較検討の末に選ばなかった理由——は、問いかけ方と仕組みを変えなければ、決して浮かび上がってきません。本記事では、店舗ビジネスにおける顧客の本音インサイトを掴むための具体的な手法と、その実装の考え方をお伝えします。 **こんな方にオススメ** - ●アンケートを実施しているが表面的な回答しか集まらず、改善施策に活かせていない - ●スタッフの接客品質にばらつきがあり、顧客の本音を組織として把握できていない - ●NPSや満足度スコアは高いのに、リピート率や来店頻度が上がらない矛盾を感じている **この記事を読むと···** - ●なぜ店舗スタッフが顧客の本音ニーズを見落とすのか、その構造的な理由がわかる - ●顧客インサイトを引き出す5つの具体的手法と、現場への実装手順が理解できる - ●データとスタッフの現場感覚を組み合わせてPDCAを回す仕組みの設計方法がわかる ## なぜ店舗スタッフは顧客の本音ニーズに気づけないのか この問いに向き合うとき、私はいつも同じ結論にたどり着きます。スタッフ個人の能力の問題ではない、ということです。30年間にわたって事業を構築・売却し、さまざまな組織と伴走してきた経験から言えるのは、本音が出てこない構造は、経営の設計によってつくられているということです。 ### 顧客は「配慮」して本音を隠す 接客の現場で顧客が抱く感情は、複雑です。「もう少し丁寧に説明してほしかった」「待ち時間が長くて少し辛かった」——こうした思いを、担当してくれたスタッフの顔を見ながら直接伝えられる人は、多くありません。 顧客は対面で不満を言うことに、無意識のうちに心理的ブレーキをかけています。その結果、アンケート用紙に書かれるのは「良かった」「また来たい」という無難な言葉になります。 これは顧客の誠実さの問題ではなく、人間の自然な心理反応です。 弊社が蓄積してきた知見でも、**「満足」と答えた顧客の中に、実際には2回目の来店をしない層が相当数含まれている**ことが確認されています。言葉と行動が乖離する。この乖離こそが、顧客インサイトの核心に潜んでいます。 ### スタッフの「余裕のなさ」が感知力を奪う もう一つ、見落とされがちな原因があります。スタッフ自身の心理的なリソースが枯渇しているとき、顧客の微妙なサインは拾えません。接客しながら次の業務を気にしている、曖昧な指示のまま動いている、自分の役割が不明確——こういった状態にあるスタッフは、顧客の言葉の「奥」を読む余裕を持てません。 業務量を削るだけでは、この消耗は解決されません。迷い・不安・曖昧さという心理的な消耗が先に起きており、これが感知力の低下を招いているということです。マネジメントの本質は、タスク管理ではなく、スタッフが顧客と向き合える心理的なリソースを回復・維持する設計にあります。 ### 「声を集める仕組み」と「声を活かす仕組み」は別物 アンケートを実施している企業は多い。ところが今は違います——というより、アンケートを「取ること」と「改善に使うこと」の間には、驚くほど大きな溝があります。 集めた声をどう判断基準に変えるか、どう教育に落とし込むか、どう称賛に変換するか。この実装の型がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 顧客インサイトを掴む力は、仕組みとして設計されなければ、組織に根づきません。 ## 「表面ニーズ」と「本音ニーズ」の違い|具体例で解説 この記事でわからない点は無料でご相談できます資料ダウンロード 顧客が言葉にする要望と、実際の行動変化を起こす本音は、まったく異なる場所にあることが多いです。この違いを体得することが、インサイトを掴む第一歩です。 ### 表面ニーズとは何か 表面ニーズとは、顧客が意識的に認識し、言葉として表現できる要望のことです。「もっと早くしてほしい」「価格をもう少し抑えてほしい」——これらは比較的取り出しやすいニーズです。 しかし、この声に応えるだけでは、顧客の行動は変わらないことがほとんどです。なぜなら、**来店をやめる本当の理由は、別のところにある**からです。 表面ニーズへの対応は必要条件ですが、十分条件ではありません。スタッフが「この要望に応えた」と感じても、顧客は次回来店しない。この経験を繰り返している店舗は、構造的に表面ニーズしか拾えていない状態にあります。 ### 本音ニーズが潜む場所 本音ニーズは、顧客自身も言語化できていないことがほとんどです。「なんとなく居心地が悪かった」「スタッフが忙しそうで声をかけにくかった」「自分のことをわかってもらえていない感じがした」——これらは感情として存在しますが、アンケートの選択肢には表れません。 こうした感情の奥にある体験こそが、2回目の来店を決める要素です。価格でも機能でもなく、「自分がどう扱われたか」という感覚が、リピートを左右します。顧客体験(CX)の改善が単なる接客マニュアルの整備では完結しない理由は、ここにあります。 ### 表面ニーズと本音ニーズの対照表 顧客の言葉(表面ニーズ) 潜在する本音ニーズ 行動への影響 「また来たいです」 特に際立つ体験がなかった(普通だった) 実際には来店しない可能性が高い 「スタッフが丁寧でよかった」 自分への個別対応・記憶を求めている 「名前を覚えてもらえる店」を探している 「価格が少し高い」 価値に見合う説明・納得感が得られていない 説明と共感で解消できる離脱要因 「特に問題なかったです」 期待値を超える体験がなかった 競合への乗り換えリスクが高い状態 「またお願いしたいです」 具体的な「次のきっかけ」を待っている 適切なフォローで来店率が大きく変わる ## スタッフが見落とす本音ニーズの3パターン 現場の「違和感」は、個人の能力差ではなく、組織システムの不具合が個人の心理リソースを無駄に消耗させている結果として表れます。スタッフが見落とすニーズには、大きく3つのパターンがあります。あなたの組織でも、きっと心当たりがあるはずです。 ### パターン1:「沈黙」の中に潜むニーズ 接客中に顧客が黙っている瞬間は、実は情報に満ちています。説明を聞きながら少し眉をひそめる、相槌が減る、視線が泳ぐ——こうした非言語のサインは、「わからない」「納得していない」「少し不安」というシグナルです。しかし忙しいスタッフはこの瞬間を見逃します。 沈黙を「同意」と解釈するのか、「躊躇」と読み取るのか。この差が、その後の顧客体験を大きく分けます。 **非言語情報を読む力**は、心理的な余裕があってはじめて機能します。スタッフが「次の業務」を気にしている状態では、目の前の顧客の微妙な表情の変化は届きません。 ### パターン2:「比較」の文脈が見えていない 顧客は御社の店舗だけを見ているわけではありません。近隣の競合、過去に利用した別の店舗、ネットで見たレビュー——こうした比較の文脈の中で御社を評価しています。しかし現場スタッフがこの文脈を把握することは、通常の接客では難しいです。 「なぜ今日来てくれたのか」「以前はどこを利用していたか」——こうした情報がわかれば、顧客の本音ニーズに近づけます。ところが、この情報を引き出す質問設計がなければ、スタッフは目の前の顧客の「現在」しか見えません。比較の文脈が見えないまま提案しても、顧客の心には届かないということです。 ### パターン3:「期待値のギャップ」が言語化されていない 顧客は来店前に何らかの期待を持っています。その期待値と実際の体験のギャップが、満足・不満の本質です。 しかし顧客自身も、その期待値を言葉にできないことが多い。「思っていたのと違う」という感覚は残るが、何が違ったかを具体的に言えない。 このギャップを可視化するためには、来店前の期待値を測る仕組みが必要です。来店後の満足度だけを聞いても、基準となる期待値がわからなければ、改善のベクトルが定まりません。期待値と体験のギャップを数値で捉えることが、本音インサイトの出発点になります。 ## 本音ニーズを引き出す5つの具体的手法 インサイトを掴む力は、センスではなく仕組みで作るものです。以下の5つの手法は、それぞれ独立して機能しますが、組み合わせることで驚くほど精度が上がります。現場の実装を念頭に置きながら、御社に合う組み合わせを体得してください。 ### 傾聴テクニック:オープン質問で言葉の奥を開く 「満足いただけましたか?」という質問はクローズド質問です。答えが「はい」か「いいえ」に収束するため、本音が出てきません。代わりに「今日の体験で、特に印象に残ったことは何でしたか?」というオープン質問を使うと、顧客は自分の言葉で答えざるを得なくなります。 さらに踏み込むなら、「もし一つだけ変えられるとしたら、何を変えてほしいですか?」という仮定型の質問が有効です。この問いかけは、顧客が「批判している」という感覚を持たずに本音を話しやすい形を提供します。 **傾聴は技術であり、質問の設計が先**にあります。スタッフがどう聞くかを言語化し、ロールプレイで体得させることが、現場への定着を生みます。 ### 質問設計:来店前の期待値を測る仕組み 来店後の満足度調査だけでなく、来店前または来店直後に「どんな期待を持って来たか」を聞く仕組みを設計します。デジタルアンケートを活用すれば、スタッフに心理的負荷をかけずに収集できます。期待値と満足度のギャップを数値として可視化することで、「どこで期待を裏切っているか」が初めてわかります。 質問数は3問以内に絞ることが実践上の重要なポイントです。長いアンケートは回答率が下がり、本音も出にくくなります。 シンプルな問いほど、顧客は真剣に答えてくれます。回答率の高さは、顧客の信頼の指標でもあります。 ### 非言語情報の記録と共有 接客中に感じた「何か引っかかる感覚」を、スタッフが記録できる仕組みを作ることが大切です。「今日のAさんは少し表情が暗かった」「説明中に視線が外れた」——こうした観察を言語化してチームで共有することで、個人のアンテナが組織の知見になります。 この記録は精緻でなくて構いません。一言のメモでいい。 重要なのは、記録する習慣が「観察する意識」を高めるということです。スタッフが顧客の非言語サインを意識して見るようになるだけで、インサイトの収集量は驚くほど増えます。 ### 顧客心理の可視化:NPSとFRS™で行動との乖離を測る NPS(ネット・プロモーター・スコア)は「推薦意向」を数値化する指標として広く使われています。しかしNPSスコアが高くても実際のリピート率が上がらない、という矛盾を経験されている方も多いはずです。この矛盾を解消するのが、弊社が開発した独自指標**FRS™(ファースト・リピーター・スコア)**です。 FRS™は「実際に2回目の来店が起きたかどうか」という行動データで顧客ロイヤルティを測る指標です。言葉(推薦意向)と行動(来店)の乖離を可視化することで、「なぜスコアは高いのにリピートしないのか」という核心的な問いに答えられます。 弊社のシナジー事例では、NPSギャップが**-54.8pt**という乖離が発見され、年間3,300〜5,000万円規模の改善余地が数値で示されました。スコアを「信頼できる指標」にするためには、行動データとの突き合わせが不可欠です。 ### データ×スタッフの現場感覚を統合する データだけでも、現場の感覚だけでも不完全です。重要なのは、数値が示す傾向とスタッフが体感している違和感を「つなぎ」合わせるプロセスです。 週次のミーティングでアンケートデータとスタッフの観察メモを照合する。数値の動きとスタッフの感覚が一致しているか確認する。 乖離があれば、それ自体が重要なインサイトです。 このデータと現場をつなぐプロセスを、継続的なPDCAとして回せる状態にすること。それが、インサイトを「個人の気づき」から「組織の力」に変える唯一の道筋です。 ## インサイト把握に成功した取り組みパターン ここでは、実際に顧客インサイトの把握・活用に取り組んだ企業の方向性をご紹介します。特定業種の実例として提示するものではありませんが、御社の現状と照らし合わせることで、次のアクションが見えてくるはずです。 ### 「言葉と行動の乖離」を発見したケース 多店舗展開を進めるある企業では、定期的にNPSアンケートを実施していました。スコアは業界水準を上回る水準で推移しており、経営陣は「顧客満足度は高い」という認識を持っていました。ところが、実際の2回目来店率を店舗別に分析すると、スコアが高い店舗ほどリピート率が低いという逆転現象が確認されました。 この乖離の原因を深掘りすると、「社交辞令的な高評価」が積み上がっていたことがわかりました。顧客は対面でスタッフを傷つけたくない、という配慮から高いスコアをつけていたのです。 この発見を起点に、オンラインアンケートへの移行と質問設計の見直しを実施した結果、本音に近い回答が集まるようになり、改善施策の精度が大幅に向上しました。弊社の**YourVoice NEXT**を活用したケースでも、同様の構造が明らかになっています。 ### スタッフの観察記録が改善の起点になったケース 別の事例では、マネジャーが「スタッフの接客メモ」を仕組みとして導入したことで、インサイト収集が劇的に変わりました。最初は形式的な記録に過ぎなかったメモが、週次の振り返りミーティングで共有されるようになったことで、「特定の時間帯に顧客の表情が変わりやすい」「特定のサービスメニューで沈黙が増える」などのパターンが浮かび上がりました。 データと現場感覚を「つなぎ」合わせるプロセスを設計したことで、改善施策の方向性が明確になりました。スタッフのモチベーションも変わった——自分の観察が組織の改善に使われるという実感が、接客への意識を高めるという副次効果も生まれました。 ### EX(従業員体験)の改善がCXを動かしたケース 顧客インサイトの改善を進める中で、ある組織が気づいたのは「スタッフが疲弊している状態では、どれだけ技術を学んでも顧客の本音は拾えない」ということでした。接客品質のばらつきやリピート低下は、顧客対応スキル不足ではなく、スタッフの心理的リソース枯渇が表面化した結果だったのです。 役割の明確化、方針の一貫性、現場への称賛の仕組み——こうしたEX(従業員体験)の改善が先に行われたことで、スタッフが顧客に向き合う余裕が生まれ、インサイトの収集精度が上がりました。**CXとEXは連動している**という実感を、この組織は体得しました。これはAI技術が進化しても、代替されにくい価値の核心です。 ## よくある失敗と対策 インサイトを掴む取り組みを始めたものの、途中で形骸化してしまうケースは少なくありません。30年間、さまざまな組織の伴走をしてきた経験から言えば、失敗のパターンはほぼ共通しています。 ### 失敗パターン1:調査で終わって改善に至らない アンケートを実施し、データを集め、レポートを作る。ここで止まってしまう組織が多いです。 従業員の声を集めるだけでは改善しません。収集したデータを判断基準・教育・称賛・PDCAに変える「実装の型」がなければ、調査は消耗を認識させるだけで終わります。 **対策**は、調査設計の段階で「このデータで何を決めるか」を先に決めておくことです。改善の目的と連動していないアンケートは、現場の疲弊を生むだけです。調査と改善を一体設計することが、完走するための条件です。 ### 失敗パターン2:現場スタッフへの落とし込みがない 経営層や管理職がインサイトデータを持っているのに、現場スタッフにはほとんど共有されていない。この情報の断絶は、現場の改善意欲を奪います。データは「上が持つもの」という認識が定着した組織では、スタッフは自分の観察をインプットしようとしなくなります。 **対策**は、データを現場が使える形に変換して共有することです。グラフや数字をそのまま渡すのではなく、「今月、◯番テーブルの滞在時間が短くなっています。何か気づいたことはありますか?」という問いかけ形式で共有することで、スタッフは自分の観察と数値をつなぎ合わせるようになります。 ### 失敗パターン3:PDCAが回らずスコアだけが一人歩きする NPSスコアを追い続けるあまり、スコアを上げることが目的になってしまう。顧客の本音を知るための指標が、逆にスタッフへのプレッシャーになる。これは本末転倒です。 **対策**は、スコアを「現状を知るための鏡」として使い、PDCAの入口に位置づけることです。スコアの変化を見て「なぜ変わったのか」を問い、施策を打ち、次のスコアで検証する。 このループを体得することが、インサイト活用の真髄です。スコアは手段であり、目的ではありません。 ## 株式会社トータルエンゲージメントグループなら、インサイトを「仕組み」に変えられます 顧客インサイトを掴む力を、属人的な「勘」から組織的な「仕組み」に変えること——これが私たちの一貫したテーマです。アンケートを取って終わり、スコアを眺めて終わりではなく、データが現場の改善につながるループを設計することが、**株式会社トータルエンゲージメントグループ**が提供する価値の核心です。 弊社のYourVoice NEXTは、NPSと実際の来店行動(FRS™)を同時に可視化し、「言葉と行動の乖離」を数値で捉えます。さらに、FactBase Workshopの12週間プログラムでは、データの収集から改善施策の実装・PDCAの体得まで、経営者と現場を一体的に伴走します。顧客インサイトを組織の力に変えたい方は、ぜひ弊社にお声がけください。 ## まとめ+実装チェックリスト 顧客インサイトを掴む力は、センスでも偶然でもなく、設計された仕組みから生まれます。本記事でお伝えしたことを整理すると、次の3点に集約されます。 第一に、本音ニーズは通常の接客・アンケートでは浮かび上がらないこと。第二に、スタッフの心理的リソースが枯渇している状態では、どれだけ技術を教えても感知力は上がらないこと。 第三に、データと現場感覚を「つなぎ」合わせるプロセスを仕組みとして設計することが、インサイト活用の完走条件であるということです。 あなたにも届けたいのは、「調査して終わり」ではなく「改善が動き続ける組織」をつくる実感です。顧客の声はギフトです。そのギフトを受け取れる仕組みを、今日から一歩ずつ体得していきましょう。 実装ステップ 具体的なアクション 完了の目安 ①質問設計の見直し クローズド質問をオープン質問に変える。来店前の期待値を聞く項目を追加する 1週間以内 ②スタッフ観察記録の導入 接客後の一言メモを習慣化。週次ミーティングで共有するルーティンを設計する 2週間以内 ③NPSと行動データの突き合わせ 来店スコアと実際のリピート率を店舗別・期間別に比較し、乖離を確認する 1ヶ月以内 ④EX(従業員体験)の現状把握 スタッフが「役割・方針・称賛」の明確さを感じているか、匿名で確認する 1ヶ月以内 ⑤PDCAループの設計 データ→施策→検証のサイクルを月次で回す。改善の記録を蓄積する仕組みをつくる 3ヶ月以内 また、顧客体験(CX)の本質的な重要性については、AI技術が進化しても、記憶に残るのは「体験」という記事も合わせてご覧ください。100年続く企業が顧客体験をどう捉えているかは、100年続く企業に学ぶ、顧客体験(CX)の重要性|成功の秘訣と実践方法で詳しく解説しています。 ## よくある質問 Q. 顧客インサイトとは何ですか?表面的な意見と何が違うのでしょうか。 A. 顧客インサイトとは、顧客が言葉にしていない潜在的なニーズや感情の本質を指します。「満足しました」という表面的な回答とは異なり、実際の来店・継続・離脱を決定する深層の動機です。インサイトを掴むためには、言葉だけでなく行動データや非言語サインを複合的に読み取る仕組みが必要です。 Q. NPSスコアが高いのにリピーターが増えない場合、どう考えればよいですか。 A. NPSは「推薦意向」という言葉の指標であり、実際の来店行動と必ずしも一致しません。この乖離を解消するためには、NPSスコアと実際の2回目来店率(FRS™)を比較することが有効です。スコアと行動のギャップが大きい場合、社交辞令的な高評価が積み上がっている可能性があります。質問設計のオンライン化や匿名化により、本音に近い回答が得られるようになります。 Q. スタッフが顧客の本音を引き出す訓練は、どのように行えばよいですか。 A. まず質問設計を変えること(オープン質問への切り替え)が第一歩です。次に、接客後の観察メモを習慣化させ、週次ミーティングで共有する仕組みを作ります。ロールプレイでオープン質問の練習を重ねることで、スタッフは傾聴の技術を体得できます。ただし、スタッフ自身が心理的余裕を持てる環境(EXの改善)が前提となることも、忘れてはならない重要な視点です。 Q. 小規模な店舗でも顧客インサイトの仕組みは作れますか。 A. 作れます。むしろ小規模店舗ほど、スタッフと顧客の距離が近いという強みがあります。デジタルアンケート(3問以内)の導入、接客後の一言メモ、月次の数値確認——この3つから始めるだけで、インサイト収集の基盤が整います。大きな投資は不要です。まず小さく始めて、PDCAを回しながら精度を上げていく姿勢が、完走のコツです。 Q. 顧客インサイトの改善に取り組む際、最初に着手すべきことは何ですか。 A. 最初に「現状のNPSと実際のリピート率の乖離を確認すること」をお勧めします。この数字を見るだけで、どこに改善余地があるかの方向性が見えてきます。次に、既存のアンケートの質問設計を見直し、本音が出やすい形に変えます。この2ステップだけで、インサイト収集の精度は大きく変わります。より体系的な改善を進めたい場合は、弊社の無料相談をご活用ください。 課題解決の第一歩を、無料相談からはじめましょう。 具体的なご要望・疑問点を無料でご相談いただけます。まずはお気軽にどうぞ。 資料ダウンロード 関連記事 / Related - 常連客はなぜ来るのか?リピーターの購買動機を分析して売上を伸ばす方法 - お客様の声を店舗改善に活かす方法|集めて終わりにしないVoC活用の実践 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 顧客理解とは何か|店舗ビジネスで「なぜ来るのか」を知ることが最初の一歩 - 顧客インサイトを掴む方法|店舗スタッフが気づけない本音ニーズの引き出し方 --- title: 顧客エンゲージメント お客様の「愛情」と「共感」  それが「顧客エンゲージメント」 date: 2018-10-10 url: https://total-engagement.jp/column/others/365/ --- # 顧客エンゲージメント お客様の「愛情」と「共感」  それが「顧客エンゲージメント」 ### **「顧客エンゲージメント」とは** 「お客様」と、製品やサービスを提供する「企業」との関係におけるエンゲージメント、すなわち「顧客エンゲージメント」の場合には、お客様が企業に対して示すエンゲージメント行動は以下のようなものが挙げられます。 - 製品・サービスを喜んで購入する(店員に勧められたからだけではなくて) - 製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる - 製品・サービスを繰り返し購入する - 製品・サービスを友人・知人などに積極的に勧める - 製品・サービスについての感想や意見をブログやフェイスブック、ツイッターなどに投稿する - 製品・サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える こうしたお客様の行動は、ひとことで言えば、企業の存続・成長を応援してくれるものと言えるでしょう。すなわち、これらの行動は企業にとって安定的・持続的な利益をもたらしてくれるだけでなく、新たな製品・サービスの開発や、より優れたサービス提供のためのヒントを提供してくれます。 では、お客様がこのような行動を取ってくれる要因はなんでしょうか?行動に先立つものは、お客様の意識、すなわち思考や感情です。シンクーは、お客様が「エンゲージメント行動」を起こす根底の意識には以下の2つが不可欠だと考えています。 - **企業の経営理念やビジョン、製品・サービスの基本方針に対する共感** - **企業や、製品・サービスに対する愛着** 単にその製品やサービスが好きだからということだけでなく、企業の基本的な姿勢や考え方に対して深い共感があるからこそ、製品を購入するだけでなく、あたかも営業パーソンのように、製品・サービスをクチコミしてくれるのです。 ** 〈顧客エンゲージメントフロー〉** #### トータル・エンゲージメント・グループでは、エンゲージメントを的確に測定できる「NPS (Net Promoter Score)を核とした「顧客満足度調査」を起点に、エンゲージメントを強化するための「従業員教育」の方法、また、エンゲージメントを強化するための 「プロモーション施策」のプランニングについてのノウハウを蓄積してきています。 関連記事 / Related - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 組織変革が失敗する理由と、成功させた企業の実践戦略 - 人事業務を効率化する採用・評価システムの選び方と機能比較 - 五月病を防ぎ、心身共に健康的に働くために取り入れたい”グリーン・エクササイズ“ --- title: 顧客エンゲージメント、顧客満足度向上のためには、個々のタッチポイントではなく、カスタマージャーニー全体の最適化を目指そう! date: 2014-02-25 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/420/ --- # 顧客エンゲージメント、顧客満足度向上のためには、個々のタッチポイントではなく、カスタマージャーニー全体の最適化を目指そう! **「カスタマージャーニー」**とは、例えば「購入」、「会員登録」、「問い合わせ」など、顧客がなんらかの目的達成のために行う一連のプロセスを指します。 カスタマージャーニーの中で顧客は、企業のWebサイト、フェイスブックページ、ツイッターなどのソーシャルメディア、コンタクトセンター、店頭など、様々な**「タッチポイント」**において、当該企業の購入システム・手続きやオペレーターや店員さんなどの人々と関わり、やりとりをすることになります。このような、それぞれのタッチポイントで顧客が体験する企業とのやりとりを**「顧客体験」**と呼びます。 したがって、**カスタマージャーニーとは、なんらかの目的達成の過程において顧客が受けることになる、複数の「顧客体験」全体と言えるでしょう。** 近年、とりわけインターネット登場以降、顧客が企業とコンタクトできるチャネルやツールが増え、顧客と企業が出会う場である「タッチポイント」も多様化したことにより、企業としてはできるだけ多くのタッチポイントを設け、そこで最適な顧客体験を提供することに腐心するようになってきています。 ## カスタマージャーニーにおける複数の顧客体験全体を最適化することが求められている! しかし、現在、またこれからは、**それぞれのタッチポイントを独立した存在として扱い、タッチポイント個々での顧客体験最適化を図るのではなく、カスタマージャーニー全体、言い換えると、一連のタッチポイントを有機的に結合し、全体としての顧客体験をよりよいものとしていくことが求められています。** ここで、**「有機的に統合する」**というのは、カスタマージャーニーにおいて、顧客があるタッチポイントから別のタッチポイントへと次々と移動していく流れ(例えば、Webサイトからチャット、さらには電話へと移動するなど)において、あらゆるタッチポイントで顧客の基本情報が共有できていることに加えて、直前のタッチポイントで顧客がどんなことをしていたか、どんなことに引っかかったり、困ったりしていたか、といった状況に関わる情報=**コンテクスト**が共有されている状態を言います。 これには大きくは2つのメリットがあります。 ## 顧客エンゲージメントを向上できる 例えば、会員登録フォームの入力中に顧客が不明箇所に遭遇した場合、チャットでオペレーターに質問できれば便利ですね。その時、対応するオペレーターが顧客の入力画面を共有できれば、どこでひっかかっているかが一目瞭然。顧客にいちいち説明してもらわなくても、適切な対応を取ることができます。 このように顧客の状況=コンテクストを企業側がリアルタイムで共有できれば、顧客に余計な手間をかけさせることなく、スムースに対応できるので顧客の好意度が上がります。つまり、**「顧客エンゲージメント」向上に効果があるというわけです。** ## 顧客サービスコストが削減できる 顧客がWebサイトからチャットへ、eメールから電話へなどとコンタクトチャネルを切り替える際に、直前の顧客の状況=コンテクストが共有できていないと、顧客からの状況説明の時間が必要ですし、企業側担当も状況を把握するために手間取ったりして、問題解決までの時間が長引くことになります。 しかし、顧客のコンテクストを共有できていれば、顧客からの説明が省けますし、オペレーターもすばやく状況を把握して、問題解決に最短で到達できるような対応が可能になりますので顧客対応時間が短縮可能。結果的に**顧客対応の効率が上昇し、コスト削減につながります。** ## カスタマージャーニー全体での最適化を目指す企業が手にする成果 以上ご説明したように、カスタマージャーニーにおける一連のタッチポイントを有機的に結合し、全体としての顧客体験の最適化は、**顧客エンゲージメント向上**と、同時に**顧客サービスコストの削減**にもつながる一石二鳥の効果があるのです。 実際、マッキンゼーの調査研究によれば、個々のタッチポイントに対応しているだけの会社と比較して、カスタマージャーニー全体での顧客体験向上を目指している企業のほうが以下のようなより優れた成果を上げています。 **・顧客として定着する割合が19%高い** **・企業(製品・ブランド)の他者への推奨意向が28%高い** **・顧客の離脱率が33%低い** **・顧客満足度が36%高い** 財務的にも、カスタマージャーニー全体に配慮している企業のほうが、個々のタッチポイントに個別に対応している企業よりも、 **・収益成長率が10-15%高い** **・顧客対応コストが15-20%低い** ということがわかっています。 カスタマージャーニーにおける様々なタッチポイントを有機的に結合するためには、GENESYS社が提供するカスタマーセンターソリューションのようなソフトウエアの導入も必要になってきますが、今後の企業の競争力の源泉が**「顧客サービス」**に移行しつつある今、**カスタマージャ-二-全体の最適化を目指すための投資が不可欠になりつつある**と言えるでしょう。 (執筆者) **松尾 順** 株式会社シンクー エンゲージメントフォーラム CEO(Cheif Engagement Officer) 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 高い顧客満足度を実現し、90%の稼働率、70%のリピート率を誇るスーパーホテルの秘密! --- title: 顧客エンゲージメントを高めるクレーム対応時のシンプルな5つのステップ date: 2016-08-09 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/123/ --- # 顧客エンゲージメントを高めるクレーム対応時のシンプルな5つのステップ エンゲージメントフォーラムでは、これまで顧客エンゲージメントの大切さについてお話ししてきましたが、エンゲージメントの高いお客様というのは、強い愛着を持って会社・ブランドの製品やサービスを利用してくれて、顧客単価や利用頻度も高く、家族や友人などへ口コミもしてくれるので、企業の持続的成長に欠かせない存在です。では、顧客エンゲージメントの高いお客様をつくるためには、どうすればよいのでしょうか。 ## ミスを最小限に留める、ミスをしてもお客様の満足のいく形で解決する まずできることは、ミスを最小限に留めること。世論調査を行うギャラップの調査によると、何の問題もなく、スムーズに製品の購入やサービスの利用ができたお客様の半数以上のエンゲージメントは、100%近くになるということが分かっています。 ただし、何かしらのミスやクレームがあっても大丈夫。同調査によると、問題の解決に満足した54%のお客様のエンゲージも、100パーセント近くまで高まるということが分かっています。ただし、問題が満足のいく形で解決されなかった場合は、その数字は15%まで落ちてしまうので、気を付けなければいけません。 基本的に企業の経営理念やビジョン、製品・サービスの基本方針に対する共感と、企業や、製品・サービスに対する愛着の二つが不可欠とされていますが、その過程でクレームを改善・向上・信頼に変えることも、エンゲージメントの向上に大きく貢献します。 ## ミスをしても誠実な対応でエンゲージメントを高める! エンゲージメントやロイヤリティを高めるには、ミスをしないことが、一番の近道ですが、近年多様化しているお客様のニーズに完璧にお応えするのは難しいですよね。ミスが発生することもあると思いますが、大体のお客様というのは、寛容なもの。だからこそ、誠実な対応をして、エンゲージメントを高めたいものです。 下記に、顧客ロイヤリティのスペシャリストが書いた『How Hardship, Hustle and Heart Built a Bestselling Wine』から、ミスをした時の対応方法を5つご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。 **ミスを認める** 基本中の基本ですが、本書によると、意外にできない企業も多いのだとか。でもミスをしたときはお客様に指摘される前にミスがあったことを素直に認めることで、お客様の信頼度も高まります。 **どうしてミスが発生したのかを確認する** ミスが発生した理由はさまざまだと思いますが、その理由を確認し、お客様に正直に伝えましょう。より具体的であればあるほど(大げさなのはいけませんが)、よりお客様の理解を得られやすくなります。ただしこの時気を付けなくてはいけないのは、言い訳をしないということです。 **謝罪をして、解決案を提示する** ミスに対して心からの謝罪を行い、解決方法を提示しましょう。謝るだけだと、お客様からは改善点が見られず信用を失うことにもなりかねないので、具体的な解決方法を提示して、安心と信頼につなげましょう。 **失敗を人のせいにせず、改善につなげる** ミスの原因が自分のコントロール外(他の担当者、取引先など)にあったとしても、それを責めることばかりするのではなく、ミスの原因をしっかりと突き止めて、関係者と一緒に改善策を考え、二度と同じようなミスが起こらないようにしましょう。周りを責めず、責任を持って改善策を考えることで、周りの信頼も得られるはずです。 **フォローアップする** 同じミスが起こらないよう、どのような対策を講じたのかをお客様に報告しましょう。その時にお客様にクーポンなどを提供することで、リピートしてくれる確率も高まるはずです。 ここで紹介したことはとてもシンプルなステップですが、これを確実に行うことで、顧客エンゲージメント向上につながります。基本を大切に、誠実な対応で、ピンチをチャンスにつなげましょう! ★こちらもあわせてどうぞ↓ **リピーターは苦情窓口から生まれる! ~グッドマンの知見&教訓から学ぶ苦情対応の真実** 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - お客様の心をつかみ、売れるお店をつくる接客のヒントは「初心」にあり? --- title: 顧客エンゲージメント向上、つまり「きずな」を深めるために必要な共感力 date: 2014-10-07 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/371/ --- # 顧客エンゲージメント向上、つまり「きずな」を深めるために必要な共感力 今や、ブログ、SNS、口コミサイトでの情報が溢れる時代、ウェブ上の口コミが消費者の購買決定に与える影響はますます大きくなっています。だからこそ、優良な口コミを増やしたいもの。それには、お客様の共感と愛着を得て、きずなを深めることがとても重要だと言えます。何故なら、企業の経営ビジョンやミッションに対する共感、製品・サービスに対する愛着などが、顧客エンゲージメントを高め、口コミだけでなく、次のような行動を起こしてくれるからです。 - **製品・サービスを喜んで購入する**(店員に勧められたからだけではなくて) - **製品・サービスが競合よりも価格が高くても、優先的に選択してくれる** - **製品・サービスを繰り返し購入する** - **製品・サービスについての感想や意見を当該企業に手紙、電話など通じて能動的に伝える** こうした行動を起こしてくれるお客様に対し、企業側はさらにお客様との関係を密接にしようと努力を続けます。お互いの間にある絆が深まるにつれて、お互いの価値も高まるというわけです。 ではお互いがこのような行動を起こす元となるものは何でしょうか? それは感情です。人間は一見合理的に見えて、実は感情で動くことが頻繁にあります。「人間は感情の動物」という言葉がありますが、感情が人間の行動の最大の動機となるからです。 ## 感情を動かすきっかけとなる共感 顧客満足度を高めるためのきっかけとして、リアルモニター調査やミステリーショッピングを利用し、課題抽出をすることが一般的になってきたこの時代。でもそれがすぐ顧客満足度向上につながるわけではありません。もちろん企業側としては、課題を迅速に改善したいという気持ちがあるはずです。でも忍耐と根気を持って、時間をかけて問題の核心に向き合うことができなかったら、どんなに効果的に見えるソリューションを用いたとしても、それは骨折した腕に絆創膏を貼るようなもの。 調査のレポートを見たら取り組みたいこと。それがお客様の体験を、お客様の視点で感じてみるということ。それは匂いだったり、味わいだったり、触れた時の感触だったり、周りの雰囲気だったりと、五感をフル回転させてみましょう。そうすることで、例えばお客様が不快な思いをされたのであれば、その心境をよりリアルに体験することができるようになります。これがお客様の感情を動かすきっかけとなる共感です。 ## 共感にも色々ある! - 認知的共感:「あなたの考えていることが分かります」 - 情動的共感:「あなたの感じていることを感じることができます」 - 同情的共感:相手の考えていること、感じていることに基づいて、相手のためを思って行動すること これらの共感を使って、お客様がどのように考え、感じているのかを想像してみましょう。そうすることで、お客様の体験がずっと身近なものになるからです。また、共感を使って、どこに実際の問題が隠れているのか探ってみましょう。 例えば現在帝国ホテルの代表取締役会長を務める小林哲也氏は、入社して最初の配属先となった客室係で、その道一筋50年という先輩にバスルームの掃除をこう教えられたと言います:「**上から見て見えるところだけ磨いてはダメ。お客様はバスタブに横たわるので視線が低くなる。その目線できれいにする気配りが必要**」。これはまさに同情的共感のなせるわざですね! ## 共感力はこうして高めよう! 従業員全員の共感力が高いかと言えば、決してそうではないはず。でも前述の通り、人間は感情の生き物。だから、その感情を動かすことで共感力が徐々に高まるはずです。それは社員一人一人の話に耳を傾け、取り組みに感謝し、評価する環境を作ることが効果的だと言えます。何故なら人間は貢献することに価値を見出し、貢献したいと願っているからです。こちらの記事で、株式会社LIGでは朝礼時、社長が直近でがんばっている社員を褒め倒す「ホメロス」という制度を取り入れているということをご紹介しましたが、共感力を磨くためにはぴったりと言えそうです。 最後に、リッツ・カールトン元日本支社長の高野登氏の言葉をどうぞ。 相手のためになるかどうかを考えて、今、自分ができること、しなければならないことをしていく。そうした行動は、いい循環を生みます。結局、自分のもとに、とてもいい形で返ってくるものなのですよ。 引用: http://www.business2community.com/customer-experience/imagination-insight-empathy-3-keys-customer-intimacy-01015282 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 顧客ロイヤリティを高めるために心がけたい5つのこと --- title: 顧客エンゲージメント向上と銀行の未来 ~NPS銀行業界2017年トップに聞く date: 2018-01-18 url: https://total-engagement.jp/column/nps/86/ --- # 顧客エンゲージメント向上と銀行の未来 ~NPS銀行業界2017年トップに聞く 従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントの向上を支援する株式会社トータル・エンゲージメント・グループは、2015年、2016年に続き日本国内の主要16業界に自主調査を行い、顧客ロイヤルティを測る指標であるNet Promoter Score®(NPS)を業界平均と個別企業ごとに算出しました。 この主要16業界Net Promoter Score ®(NPS)ベンチマーク調査2017版、銀行業界部門において、住信SBI ネット銀行株式会社が首位となりました。代表取締役社長の円山法昭様と、株式会社トータル・エンゲージメント・グループ代表の池田順一が対談を行い、顧客エンゲージメントに積極的に取り組む理由や、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントを向上させる施策、これからの銀行のあり方などについて伺いました。 ## 「お客さま中心主義」を掲げ、お客さま本位で革新的な商品・サービスを提供 **【池田】**銀行業界部門において御社がNPS1位に輝きました。おめでとうございます。「手数料」をはじめ、「EメールやSNS等での情報提供力」「パソコン用Webサイトやアプリの使いやすさ」「インターネット上の評判や口コミ」等で特に高いスコアが出ており、ネット銀行としてのミッションを果たしていらっしゃいます。お客さまから熱く支持されるような顧客エンゲージメントに取り組むようになった経緯を教えてください。 **【円山様(以下敬称略)】**住信SBIネット銀行は、好条件の金利や手数料の利便性の高いフルバンキングサービスを24 時間365日提供する「お客さま中心主義」を掲げて創業し、2007年9月より営業を続けてまいりました。ネット銀行は顧客に直接セールスすることができず、お客さまに選んでもらって初めてビジネスが成り立ちます。よって、お客さまの支持が何よりも重要で、そのため条件や機能の面で有利な商品サービスを他社よりいち早く提供してきました。 **【池田】**お客さまの支持を確実に得るために、具体的にはどのような施策にどう取り組んでいるのでしょうか。 **【円山】**?開業以来常に顧客満足度を重視してきました。更に発展させるために、2017年7月にフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)推進室、カスタマーセンターVOCグループを新設し、継続的にVOC 分析とNPS・顧客満足度調査を実施して、お客さまの声や意見に向き合っています。その結果をスマートプログラム(顧客ロイヤルティプログラム)や商品サービスの改良、キャンペーンに活用してきました。また、「住宅ローンは対面で相談したい」という多くのお客さまのニーズに応えるため、銀行代理店による住宅ローンプラザ(店舗)の展開を開始しました。このように、愚直に真に顧客本位の姿勢を続けること以外に当社が発展する方法はないと考えています。 **【池田】**ネット銀行でありながらお客さまの立場で店舗展開を始める点がユニークで、素晴らしいですね。2016年にNPSのスコアが高いことで有名なアメリカのシューズEC 事業者の「ザッポス」を訪れた際、当時はNPSの表示を一時ストップしていたのですが、最近ではタイムリーに表示し、顧客との接点を常に意識する施策をとっている点が大変印象的でした。顧客志向の強い企業にとってNPSは非常にパワフルなツールですね。そこで御社では具体的にどのような施策をとっているのか、お聞かせください。 **【円山】**ザッポスがそこまで行っているのは驚きですね。我が社では、カスタマーセンターの役割や体制を見直したことがひとつ挙げられます。これまでは、最大コール数に対応できる人員を配置していましたが、対策を講じ、見直しの結果、人員そのものは減りました。しかしながら、受電率は上がり、顧客の満足度も上がったと思われます。行った対策は、お客さまのコール時間、事務処理の目標設定くらいで、特別なことはしておりません。今まで時間制限を設けることなくお客さまへの対応を行っていたのですが、根本に立ち返って考えると、お客さまは自分の課題を解決するために電話をかけてくるのであって、長時間話をしたいわけではない、いち早くお客さまの課題を解決し、早く電話を切ることの方が大事と意識を変えました。カスタマーセンターにおいても、ウェブでもアプリでも、いかにお客さまの貴重な時間を無駄にせず、スピードを極限まで上げることがすべてのカスタマーサービスの究極だと思いました。お客さまが問合せをする必要がない状態が完璧だと思います。お客さまは何も意識せず、我々の銀行サービスを快適に利用できている環境が最もよい。アクションを起こすこと自体がストレスなんです。銀行はディズニーランドではない。何かを買いたいなど、自分の欲求を満たすために仕方なく銀行機能を利用しているので、ストレスゼロが最高のカスターサービスだと思っています。 ## “正しい倫理的価値観”に基づき、NPSを経営戦略の最重要指標に **【池田】**「お客さま中心主義」を掲げてさまざまな商品やサービスを提供していることがよく理解できました。まさに従来の「顧客満足」ではなく、「顧客成功」の具現化をおこなっていらっしゃいますね。そこで、NPSをKPIとして導入されたのはなぜだったのでしょうか。その理由や経緯を教えてください。 **【円山】**NPSは収益と相関する点において我々にとって正しい指標と判断し、2016年に導入、経営戦略の最重要指標としています。以前から顧客満足を重視していましたが顧客満足度だけが上がっても業績が必ず伸びるわけではない。お客さまを満足させるだけで企業の業績が伸びなければ、お客さまに継続的な高品質の商品・サービスを提供することができない。お客さまと当社がともに発展することが、正しい倫理的価値観に基づくビジネスであると判断しました。多くのビジネスにおいては安くすることが正義で、顧客が増え、取引が増え、そして利益が増えると正循環が生まれますが、銀行の場合、お客さまから預かった資金を運用しないと利益は出ず、マイナス金利の時代においては集めれば集めるほど負担が増えるだけで、利益が一向に上がりません。つまり、今の銀行において商品やサービスを安く提供・利用するだけでは、ビジネスとして成り立たないのです。そこで、顧客を満足させながら利益成長と同時に実践できるかを考え、たどり着いたのがNPSでした。 **【池田】**NPSはどのくらい現場に浸透しているのでしょうか。 **【円山 】**3か月に1度調査し、必要に応じて個別商品・サービスの調査を行っています。社員には当社の経営戦略の最重要KPIはNPSであり、顧客ロイヤルティを向上させ、業績に相関させることが大事であるということを常に指導し、現場の商品開発やマーケティングには浸透してきていると実感しています。NPS、顧客ロイヤルティ経営を評価や企業文化にまで落とし込んでいこうと考えており、当面の目標はNPSをプラスにすること、最終目標はお客さま中心主義を掲げる世界的な先進企業であるアマゾンやAppleをNPSで超えたいですね。 それには、お客さまをより深く理解することが必要だと思っています。以前は、住宅ローン、カードローン、ATM 利用者といろいろな人が混在し、ターゲットが明確でない状況でした。そこで、2年前に取引の多いお客さまにより多くのベネフィットを還元できる仕組みであるスマートプログラムを導入したところ、お客さまに誤解を与え、一時的にですが、顧客満足度が下がりました。お客さまをより深く理解することで顧客戦略が明確になり、再び支持されるようになりました。熱狂的なファンがいるような銀行にしたいと思っています。そのためには中途半端はよくない。もう少し尖らないといけないと思いますね。金利や手数料など価格条件だけではなく、常に顧客本位で革新的な日本初、世界初の商品・サービスを、スピード感を持って開発、提供していくことが今後の施策と考えています。 ## 「創造」と「変革」を追求して、新しい銀行を築く **【池田】**当社では、お客さまに最高の商品・サービスを提供するカスタマーサクセスには、その提供者である従業員も満足度の高い働き方をしている“カスタマーサクセスジャンキー”であることが重要であると考えています。そこで、最高の商品・サービスの提供を行う御社では、従業員エンゲージメントに関してはこれを向上させるために、特別な施策を行っているのでしょうか。 **【円山】**当社では最先端のテクノロジーを駆使して、銀行業界に変革を起こし、リテールNo.1の金融機関を目指しているため、従業員に「創造」と「変革」を求めています。これらを実践する従業員を正当に評価し、大きなチャンスを多く与えることが従業員エンゲージメントの向上施策と考えています。研修だけでは社員は成長せず、全従業員に平等にチャンスを与え、そのチャンスを生かし、成果を上げた社員が一番成長すると考えているからです。 **【池田】**「創造」と「変革」を求めるビジョンは、まさにカスタマーサクセスの具現化で従業員の方々にとっても夢がありますね。どんな採用方針を取っていますか。 **【円山】**採用方針について、我々は金融業界でまったく新しいビジネスにチャレンジをしようとしていますので、金融の知識やスキルはあったほうがよいですが、それ以上に可能性を重視したいと考えています。その意味で銀行員の経験は必要ありませんし、金融の専門知識はマストではありません。それよりも鍵となるのは、「創造」と「変革」のマインドです。お客さまのために、型にはまらず、イノベーションを起こし続けよう、変化し続けようとする姿勢のある方を採用したいと考えています。ネット銀行のため、元々エンジニアは多くいますが、本社の半分はエンジニア、残りの半分は企画管理系の部署があり、バックオフィスは新宿にあります。純粋な銀行員経験者は、3分の1いるかいないかといったところでしょうか。様々なバックグラウンドも持った従業員が切磋琢磨して、これまでの銀行にはなかったお客さま本位で革新的な商品・サービスを次々と生み出しています。 **【池田】**近い将来、どんな「創造」や「変革」が起こるのでしょうか。円山社長のお話を伺っていると、そんな未来がすぐそこにあるような印象を大いに受けますが。 **【円山】**3年前に当社が邦銀初のフィンテック専担組織「FinTech事業企画部」を立ち上げたときには、誰もが今のようにフィンテックが注目される時代になるとは思っていませんでしたし、従業員にしてもお客さまにしても具体的にモノを見せないと分からないものです。当社は開業10年を迎えましたが、当社開業と同時期に登場したiPhoneに代表されるスマートフォンが今のように生活を一変させるとは多くの人が思っていなかったのではないでしょうか。銀行もそういうものを目指すべきだと思います。簡単に分かってしまうようなものなら、それはイノベーションではない。AI、クラウド、モバイルが進化したことにより、お客さまにとって最高の商品・サービスを提供して、世の中を変えるような銀行ができる日がすぐそこまで来ていると確信しています。 **【池田】**業界内だけではなく、発想をその外に向けている。このような従来の価値観や概念にとらわれない自由な発想はどこから得たのでしょうか。 **【円山】**世界で何が起きているか、そして他の業界で何が起こっているかを常に把握するようにしています。世界で起きている変化は必ず日本でも起きるし、他の業界で起きている変化は必ず銀行業界でも起きる。世界にはネオバンクと呼ばれる形態のフィンテックベンチャーが“むかつかない銀行”を標榜し、サービス提供している事例があります。そもそも、銀行自体を好きな人はいないのではないでしょうか。経済活動の中での支払や融資など必要に迫られて、銀行の機能を利用しているのだと思います。しかし、AI、クラウド、モバイルのテクノロジーがそろった今、ストレスを感じさせない“むかつかない銀行”を築き、ファンになっていただくことも可能だと思います。そうすれば、NPSでもアマゾンやAppleを超えることは不可能ではない。今年はそんな変革の第一歩を踏み出したいと思っています。 **【池田】**1年後、また円山社長とぜひ対談をお願いしたい。その頃、御社がどのような「創造」と「変革」を実行されているのか、お話を伺えるのを楽しみにしています。本日はお忙しいなか、ありがとうございました。 ## 「主要16業界 Net Promoter Score ベンチマーク調査 2017」 無料ダウンロード 銀行業界部門において、住信SBI ネット銀行株式会社が首位となった「主要16 業界Net Promoter Score ?(NPS)ベンチマーク調査2017」は、下記ページのフォームを送信すると、すぐにダウンロードできます。 関連記事 / Related - 顧客満足度を上げるには何ヶ月必要?実際の改善事例から学ぶ成果までの道のり - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - NPSを3ヶ月で改善した企業の実践ステップと成功事例 - 中堅企業が選ぶ顧客満足度調査ツール、導入成功事例から学ぶ選び方 - NPSの特徴 --- title: 顧客エンゲージメント強化のヒントは、大阪のおばちゃんのずば抜けた“もてなし力”にあり!? date: 2014-07-15 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/394/ --- # 顧客エンゲージメント強化のヒントは、大阪のおばちゃんのずば抜けた“もてなし力”にあり!? 同じ日本人なのに、全く別の遺伝子を持つのではないかとも思える大阪の人たち。底抜けに明るい彼らと話していると、いつの間にか爆笑している、元気になっている、そんな大阪のDNAには何か特別なものがあると思うことがしばしばあります。 現代ビジネスのサイトで読んだ**『おもてなしの達人 大阪のおばちゃんはホンマ、凄いで”どないしたん、なんか困ってんの?”頼まれてもないのに寄ってきて手を差し伸べる。言葉の壁なんてお構いなし』**というとても面白い記事。こちらの記事に、顧客エンゲージメントの強化に活用できるエッセンスが散りばめられていたのでご紹介です。 ## 大阪のおばちゃんの人間味あふれる特徴とは? **① ****困っている人を察知する能力が高い** 例)大阪のおばちゃんは大阪で道に迷って困っていると、それを察知してすぐ自分から声をかけてくる(他の地域でも道を教えてくれる人は多いが、大阪のおばちゃんは自ら積極的に声をかけてくる) **② ****予想以上の親切心に満ちている** 例)お店で買い物をして、「他に○○も買いたいのだけれど、この辺で買えるところはあるだろうか」と聞くと、道を教えてくれるだけでなく、わざわざお店のおばちゃんがその商品を扱っている店まで連れて行ってくれる **③ ****空気ではなく気持ちを読む気持ちに長けている** 例)道に困っている人の様子を見て、周りの人が助けなければ自分も助けない、と大抵の人はその場の「空気」に従って行動するが、大阪のおばちゃんは空気ではなく「困っている」という人の気持ちを最優先させて行動する(だから、決して闇雲に声をかけているように見えても、実はそういうわけではない) ## 大阪のおばちゃんの特徴はどう顧客エンゲージメントにリンクしているのか? **① ****困っている人を察知する能力が高い** 大阪のおばちゃんの困っている人を察知する能力は、企業に置き換えると、それがどんなに些細なことだとしても、お客様の不安や不満やニーズに積極的に向き合い、きちんと把握してそれを解消しようとする姿勢に相当します。その姿勢はお客様の信頼やロイヤリティという顧客エンゲージメントにつながるはずです。 **② ****予想以上の親切心に満ちている** 自分も忙しいはずなのに、困っている人を放っておけなくて、わざわざ行きたいところもまで連れて行ってくれる大阪のおばちゃん。そんな予想もしていなかった優しい気遣いに「大阪の人はなんて素晴らしいのだろう!」という気持ちが沸き起こり、大阪が特別好きになるはずです。これは、お客様の愛着を生み出し、ファンを作るという顧客エンゲージメント創造のプロセスに置き換えることができます。ポイントは“予想以上”の感動をもたらすということ。なぜならそのような感動は、強い思い入れを生み出すからです。 **③ ****空気ではなく気持ちを読む気持ちに長けている** 大阪のおばちゃんは、周りとの協調性よりも、個々の気持ちを大切にします。それは顧客エンゲージメントを高める上で、企業にも求められること。お客様一人一人の価値観や個性を尊重し、より個人的なアプローチを考えることは、お客様の共感や愛着を生み、企業とお客様の絆を深めるための重要なポイントです。 私達シンクーでは企業の顧客エンゲージメント最適化のお手伝いをしています。まずは当社で無料配布しているeBook『顧客エンゲージメント超入門』をご覧ください。 大阪のおばちゃんの鋭くも優しい分析が面白い、週刊現代の記事もぜひ読んでみてくださいね→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38539 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 今日から実践できるエンゲージメントレッスン【第一印象をあげるための4つのチェックポイント】 --- title: 顧客エンゲージメント超入門 ~リピート率を飛躍的に高めるコミュニケーション~ date: 2013-11-20 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/434/ --- # 顧客エンゲージメント超入門 ~リピート率を飛躍的に高めるコミュニケーション~ ANAインターコンチネンタルホテルで開催された **宣伝会議サミット デジタルマーケティングフォーラム2013(11月20日)** において、シンクー エンゲージメントフォーラムCEO(Chief Engagement Officer)の松尾が、 **『顧客エンゲージメント超入門~リピート率を飛躍的に高めるコミュニケーション~』** と題した講演を行いました。 150名収容の会場は満席となる盛況でした。ご出席くださった皆様、ありがとうございました。 早速、当講演でお見せしたプレゼンテーション資料をSlideshareで公開しました。 ぜひご覧ください! **顧客エンゲージメント超入門(宣伝会議サミット デジタルマーケティングフォーラム2013)** 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド --- title: 顧客ロイヤリティが一気に高まる、カナダの銀行が“ATM”に仕掛けた胸の熱くなるサプライズ date: 2015-07-28 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/232/ --- # 顧客ロイヤリティが一気に高まる、カナダの銀行が“ATM”に仕掛けた胸の熱くなるサプライズ 出典:YouTube 皆さんが普段お金を引き出すために使っている「ATM」、これは何の訳かご存じですか? **ATM= Automated Teller Machine(現金自動預け払い機) ** が正解です。ところがある日、カナダのトロント・ドミニオン銀行(以下「TDバンク」)が **ATM=Automated Thanking Machine(自動感謝機)** なるものを設置。こちらは、TDバンクの「お客様感謝デー」のキャンペーンの一環として特別に設置されたものでした。 ## 「まさか!」のサプライズで感動を生んだTDバンクのATM この”自動感謝機”ATMを実際に利用したお客様にはこんなサプライズが待っていました。 メジャーリーグチームのトロント・ブルージェイズの大ファンだというマイケル。彼には、チームのユニフォームなどのグッズが贈られただけでなく、大ファンだというブルージェイズの外野手・ホセ・バティスタが彼の目の前に登場し、「すごすぎる!鳥肌が止まらない!」と大興奮。 出典:YouTube 出典:YouTube さらには実際の試合でバティスタ選手を相手にボールを投げるというサプライズまで! 出典:YouTube 二児の母・クリスティーンには、教育費1,000ドルに加え、ディズニーランドへの旅行が贈られました。 出典:YouTube 「今まで子供たちをどこにも連れて行ってあげることができなかったの!」とまさかのサプライズに思わずほろり。 出典:YouTube カナダから遠く離れたカリブ最南端のトリニダード島でガンと闘う娘に、自分の稼いだお金を全て送っているというドロシー。 出典:YouTube 彼女には、その愛情深さを称えるTDバンクからの手紙と、トリニダード島への航空券が贈られました。 出典:YouTube この様子は、下記動画で見ることができます。 動画の最初には **Sometimes you just want to say thank you** **時に無性に誰かにありがとうと伝えたくなる** 動画の最後には **A thank you can change someone’s day** **ありがとうの一言が、誰かの一日を変える** というTDバンクのメッセージが。 TDバンクの「ありがとう」の気持ちは動画からも伝わってきます。そしてTDバンクのお客様一人ひとりを大切にする気持ち、お客様を幸せにしたいという気持ちも伝わってきます。この動画をみて、こんな銀行で口座を開いてみたいと思ったのは私だけではないはずです。 ## 思考や感情に働きかけることで高まる顧客ロイヤリティ このキャンペーンをきっかけに、TDバンクの顧客ロイヤリティは大きく高まったのではないでしょうか。「顧客ロイヤリティ」とは企業・ブランドそのものや、商品・サービスに対する強い思い入れを指す言葉で、「顧客満足」の先にあるものです。 満足度の高いお客様は単なる「顧客」の域を超えませんが、ロイヤリティの高いお客様は「ファン」となり、リピートや口コミをしてくれます。お客様がこういった行動を起こすのは、満足していることが大前提ですが、満足しているだけではこのような行動を起こすに至りません。顧客ロイヤリティとは、お客様の感情や心に働きかけるものが満足感にプラスされることで生まれるものです。 TDバンクのこのキャンペーンは、お客様の感情や心に働きかけるだけでなく、お客様が「自分は銀行にとってとても特別な客だ」と実感できるものだったのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ハイボール人気の次はウイスキー人気? 顧客ロイヤリティ向上ための巧みな仕掛けとは?! --- title: 顧客ロイヤリティが向上する「One to One マーケティング」にシフトするための5つの心得 date: 2016-03-22 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/151/ --- # 顧客ロイヤリティが向上する「One to One マーケティング」にシフトするための5つの心得 これまでのマーケティングはマスを対象にしたものが主流でしたが、顧客のニーズが多様化し、その変化サイクルが短縮化している今、一人ひとりに合わせたマーケティングを行い、柔軟に素早く変化に対応することが求められる時代になりました。この「マスから個へ」の考え方は、主流になりつつある顧客エンゲージメントマーケティング(CEM)には欠かせないもの。ここ数年でビジネスアジリティ(変化に素早く対応できる能力)とビジネスフレキシビリティ(変化に柔軟に対応できる能力)を重要視する企業が増えているのも、こういった背景があるからです。 それでもまだまだマスマーケティングを行っている企業が多いのも確か。でもこれでは今の時代、お客様の心を動かすことは難しいものです。ある調査では、マスを対象にしたメールマガジンよりも、顧客一人ひとりに合わせたものを送った方が、コンバージョンが360%も高くなるということも分かっているので、やはり「マスから個へ」目を向ける必要があるのは確かです。 ではマスを対象としたマーケティング戦略から個を対象にしたものにシフトするために、どのようなことができるのでしょうか。次に5つの心得をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 ## 一人ひとりの顧客に合わせたOne to oneのコミュニケーションを考える 「1回きり」の顧客をリピーターに変え、長く自社の製品・サービスを利用していただくロイヤリティの高い顧客にするためには、そのお客様の心を動かす一人ひとりに関連性の高いコンテンツやパーソナライズされたメッセージを届けることが求められます。 ## 顧客のニーズを知る 顧客が何を求めているのかを知るためには、「顧客層」を見るのではなく、一人ひとりの行動に注目する必要があります。自社製品・サービスにどのような反応を示しているのか、どの製品・サービスに興味を持っているのか、といった部分をデータとして集め、それをもとに、どのような顧客体験がどの顧客の心を動かすのかを分析することで、メッセージ、画像、コールトゥーアクションのパーソナライズ設定が可能となり、より大きな反応を得ることができるようになります。 ## オムニチャネルでパーソナライズされた顧客体験を提供する お客様との接点となるチャネルは、リアルやデジタルでいくつもあると思いますが、この全てのチャネルにおいて、均一の質を保ち、パーソナライズされた顧客体験をリアルタイムで提供し、かつこれらがシームレスに繋がることが求められます。ここで重要なのは、顧客がこれらのチャネルを移動する際(例えば、Webサイトからチャット、さらには電話へなど)、あらゆるチャネルで顧客一人ひとりの情報が共有できているということ、直前のタッチポイントで顧客がどんなことをしていたか、どんなことに引っかかったり、困ったりしていたか、といった状況に関わる情報が共有されているということです。 ## データを用いてより深みのあるパーソナライゼーションを生む パーソナライズされた顧客体験というのはアマゾンがいい例ですが、これは内部と外部のデータを収集し、分析し、嗜好や行動を理解することで提供が可能となるもの。例えば顧客に「配偶者有」の場合、これだけでは深みのあるパーソナライゼーションを生むことはできません。さらにデータを掘り下げて、子供は何人いるのか、子供は何歳か、どの国のどの地域に住んでいるのか、購入パターンはどんなものか、などを見ていくことで、一人ひとりにあった製品・サービスを提供できるようになります。 ## One to oneの交流を行い、ファンを作る 顧客はよりパーソナライズされたサービスを求めているものです。ある調査では、自分に届けられたコンテンツが自分の興味にそぐわないものだと不満に感じると答えた割合が74%にものぼることが分かっています。顧客というのは日々実に多くのメールマガジン、フィード、広告などを目にしているもの。その中で見込み客の興味を惹き、「ここの製品・サービスを使いたい」と思ってもらい購入につなげ、ファンになってもらうためには、リアルタイムで価値ある交流を創出する必要があります。手法は色々ありますが、ネット社会となった今、一番効果的なのは、Webやモバイルプラットフォームを、有意義な交流を生み出す柔軟なチャネルへと変えることではないでしょうか。 より具体的に顧客エンゲージメントマーケティングについて知りたいという方は、まず下記eBookをご覧ください! 参考: ①http://www.gleanster.com/report/5-key-milestones-for-the-first-30-days-with-marketing-automation ②http://janrain.com/about/newsroom/press-releases/online-consumers-fed-up-with-irrelevant-content-on-favorite-websites-according-to-janrain-study/ 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 「ムヒ」でおなじみ池田模範堂は、「小さなお客さま」の声を大切にする素敵な会社だった --- title: 顧客ロイヤリティが高くなるのは、非マニュアル主義より、マニュアル主義を徹底する企業? date: 2015-07-21 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/234/ --- # 顧客ロイヤリティが高くなるのは、非マニュアル主義より、マニュアル主義を徹底する企業? OJT、On the Job Training という言葉をよく耳にするようになってしばらく経つでしょうか。これまでであれば接客の場面においてマニュアル徹底の傾向が強かったように感じますが、より一人ひとりのお客様に合った接客を行い、期待を超えるサービスを提供できるようにと、脱マニュアル化の傾向が強まっているように思います。これは明らかに時代が変わり、マーケティングの世界が「マスから個へ」の志向を強めていることが影響しています。でも脱マニュアル化の流れはそのまま受け入れるべきものなのでしょうか。 ## マニュアルは顧客満足度のため、マニュアル以上の接客は顧客ロイヤリティのため? 機械的な対応をする接客スタッフを“マニュアル的”と表現しますが、マニュアル一辺倒ではお客様の気持ちは離れるばかりと、マニュアルに縛られてはいけないと思ってしまったのが最近の傾向です。確かにマニュアルに基づいた画一的で事務的な対応だけでは不十分かもしれません。なぜならお客様との会話や言葉にならないニーズを引き出すことができなければ、期待を超えるサービスを提供することはできないからです。お客様の好みや価値観は人それぞれ、これはどうやってもマニュアル化できません。 でもマニュアルというのは、企業・ブランドのビジョンやミッションを出発点とし、それぞれの価値観や目標に基づき、基本的な動作やマナー、クレームやトラブル対応に関する行動基準を定めるために必要ではないでしょうか。そうすることで接客スタッフ全員が、会社が考える適切な判断と対応をすることができ、お客様もその対応に安心感と満足感を覚えるからです。 マニュアルを整備し、マニュアルに沿った教育が行き届くことで高めることができるのが顧客満足度。その満足感に、マニュアルを超えた感動体験などの顧客の思考や感情に働きかけるものがプラスされてはじめて、顧客ロイヤリティが高まります。 「顧客ロイヤリティ」とは企業・ブランドそのものや、商品・サービスに対する強い思い入れを指す言葉。思い入れがあるからこそ、商品やサービスをリピートしたり、友人・知人に薦めたり(口コミ)……という行動が生まれます。これは満足していることが大前提ですが、満足しているだけではこのような行動を起こすに至りません。だから期待以上の感動サービスを提供する大前提として、マニュアルは必要だと思います。 ## バイトが9割でも最高のスタッフが育つ、ディズニーのマニュアルに対する考え方 ウォルト・ディズニーは、仕事というものをDUTY(作業)と「MISSION(役割)」の二つに分けて考え、以下のように定義したのだとか。 **① 「DUTY(作業)」:マニュアルで細かく決められて、誰がいつやっても同じ結果を生む仕事** **② 「MISSION(役割)」:全てのゲストに幸せを提供すること** これは、やって当たり前の「作業」だけをこなして「仕事をした」と思ってはいけない、幸せを届けるという「役割」を果たすために考えて行動してはじめて「仕事をした」と言える、というウォルト・ディズニーの考え方です。作業なしに役割を達成することはできず、役割がなければ基本作業を完璧にこなすことはできない……ディズニーの魔法は作業と役割が両輪として円滑に機能することで生まれている、ということですね。 組織の信条、サービス哲学、価値観を記したものがマニュアル。それを確認した上で、お客様が言葉にされない願望やニーズを先読みして、それぞれの考えやアイディアをプラスすることで“当たり前”以上の価値を創り、満足を超える感動のサービスを提供することができるようになるのではないでしょうか。 参考文献: 『ディズニーの最強マニュアル』、大住 力 (著)、かんき出版 (2014/8/6) 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - ラグジュアリーブランドに学ぶ、質の高いカスタマーサービスを提供する5つのコツ --- title: 顧客ロイヤリティを高め、顧客動向を可視化する、スターバックスとタリーズのプリペイドカード date: 2014-12-02 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/346/ --- # 顧客ロイヤリティを高め、顧客動向を可視化する、スターバックスとタリーズのプリペイドカード コーヒーがおいしい季節になりました。湯気の立つ香り高いコーヒーには五感を刺激されるような気がしませんか? アロマセラピーのような効果も持つコーヒー、出勤前の一杯や、ちょっと疲れた時の午後の一杯に、元気や癒しをもらうという人も多いはず。お気に入りのコーヒーショップも人それぞれだと思いますが、スターバックスやタリーズが提供するプリベイドカードをご存知ですか? 私たちのコーヒーライフをさらに楽しく便利にしてくれるこれらのカード、リピートを増やし、ファンを増やし、顧客動向を可視化するマーケティングツールの役目も果たしているように思います。そんな各社のカードの特徴を見てみましょう。 ## ▼スターバックスカード http://www.starbucks.co.jp/card/ **●カードの特徴 **・好きな金額(1,000円~30,000円)をチャージして繰り返し使える ・有効期限はない(ただし3年利用がないと無効に) ・定番や季節、地域の限定デザインなど種類が豊富 ・おサイフケータイ?対応のスマートフォンや携帯電話をカード代わりにもできる ・万一、カードを紛失しても残高を補償してくれる ・残高確認やチャージはWEB上の「My Starbucks」でも確認できる **●**My Starbucksの特徴 ・複数のカード間の残高を移行できる ・オートチャージ機能がある ・新商品先行告知がある ・新商品、キャンペーン情報、新店舗の情報が得られる ・登録会員限定のキャンペーンへの参加ができる ・モニターとして新商品や新企画についてのアンケートに答えたり、座談会への参加ができる ・無料のドリンクチケットが届くことがある ## ▼タリーズカード http://www.tullys.co.jp/cpn/tullyscard/ **●カードの特徴** ・ドリンクが毎回10円引きになる ・好きな金額(1,000円~20,000円)をチャージして繰り返し使える ・有効期限は利用日(チャージ・残高照会など)から2年 ・季節限定デザインカードと専用のギフトケースがある ・残高確認やチャージはWEB上の「クラブタリーズ」でも確認できる **●クラブタリーズの特徴 **・Facebook経由で登録ができる ・複数のカード間の残高を移行できる ・最大10枚までカードを登録できる ・オリジナルグッズが当たるキャンペーンに応募できる ・会員限定イベントに参加できる ・オンラインクーポンを入手できる ## コーヒーカードがリピートを増やし、ファンを増やす理由 ・キャッシュレスで気軽にコーヒーが飲める ・限定デザインのカードを集めたくなる ・知人・友人へのちょっとしたギフトとして贈っても喜ばれる ・チャージがPCだけでなくスマホからでも簡単にできる ・登録会員しか手に入らない非売品グッズを手にできるチャンスがある 私も以前からお店を訪れる度にカードを目にしてその存在は知っていたのですが、お財布にまた1枚カードが増えるのが嫌だな、と思い利用していませんでした。でも友人にカードをちょっとしたお礼としてもらったのをきっかけに利用してみたら、意外に便利でカードのデザインも心惹かれるものが多いことに魅力を感じました。特に限定デザインのカードは、新しいものが登場する度に欲しくなってしまうほど。やはり「限定」という響きは消費者心理をくすぐるものですね。 また、コーヒーカードのギフトは手軽ながらも喜ばれることが多いので、私もちょっとしたギフトとして活用するようになりました。コーヒーカードをギフトとして贈るという行為は、口コミと同じ効果を持っているように思います。またその(意外な)利便性に気づくきっかけを与えてくれるものでもあります。一度その利便性に気づいたら、お店を利用する頻度が増え、クーポンやオリジナルグッズ、特別イベントを通して得られるお得感・ワクワク感からさらにそのブランドのことが好きになるもの。こうしてファンを醸成し、顧客ロイヤリティを高める要素も持っているのがコーヒーカードだと思います。 さらに、カードを通して得られるお客様の利用傾向などを分析して商品開発やキャンペーンに活かしたり、ロイヤルカスタマーへ向けて日頃の感謝の気持ちを込めた特別クーポンやチケットなどを配信・発送することでさらに顧客ロイヤリティを高めることもできるこの仕組み、顧客の利便性を高め、利用頻度を高め、売り上げの拡大にも効果があるため、「オムニチャネル」の取り組みであるとも言えます。コーヒーショップだけでなく様々な業態のショップで活用できるのではないでしょうか。 関連記事 / Related - 顧客ロイヤルティを数字で証明した企業の成功事例と実装ステップ - 顧客ロイヤルティ向上プログラムの設計と測定|NPSと連動した実施例 - 顧客ロイヤルティを高める仕組み|NPS改善の実践的ステップと事例 - 顧客満足度を高めて離れない顧客を作る仕組みづくり - 【NPS向上例】お客様の些細な不満にも耳を傾け、サービス向上につなげることで高まる顧客満足度 --- title: 顧客ロイヤリティを高めるために心がけたい5つのこと date: 2014-09-24 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/376/ --- # 顧客ロイヤリティを高めるために心がけたい5つのこと ビジネスをしていれば、新規顧客も既存顧客も同等に大切、そう思うのは当たり前ですよね。でも優先順位を付けるとしたら、どちらが上になるでしょうか。次の2つの法則を見ると明らかです。 ## 「1:5の法則」 **→新規顧客を獲得するコストは、既存顧客の5倍かかる** ## 「5:25の法則」 **→顧客離れを5%改善すれば、利益率は25%改善される** 新規顧客を開拓するよりも既存顧客を維持した方が、コストが大幅に抑えられ、利益が上がるため、既存顧客の優先順位を高めることがビジネスにとっては大きな利益をもたらすということですね。 既存顧客を維持するということは、顧客満足を根底にした顧客ロイヤリティ向上が求められるということ。そこで本日は、顧客ロイヤリティを高めるために心がけたい6つのことをご紹介です。 **①お客様をハッピーに! **カスタマーサービスが、企業・ブランドの成長を大きく左右するこの時代、印象の悪いサービスは、商品・サービスだけでなく企業・ブランドのイメージも損なわれてしまい、新規・既存顧客を失うことになりかねません。特に今の消費者はSNSや口コミサイトをくまなくチェックしているので、ネガティブな口コミはさらなる悪影響を及ぼすことになります。Zendeskが行ったリサーチによると、90%の消費者がポジティブなネット上の口コミが購入のきっかけになったと言い、86%の消費者がネガティブな口コミが購入判断に影響したという結果が出ています。アメリカのネット靴店で、“顧客に感動を与える伝説企業“として知られるザッポスも、カスタマーサービスがビジネス全体を支える柱であると位置づけていますが、やはり企業がそこに焦点を当てることが大事だということですね。 **②お客様にスポットライトを当てよう! **アメリカのスターバックスのFacebookページ、カバー写真がよく変わっています。実はここに、ユーザーからタグ付けされた写真を使っているのだとか。こんな風に自分の写真が使われたら、嬉しくてたまらないですよね! Facebookだけではなく、ツイッターやインスタグラムなどを使って、一定のハッシュタグで「私たちの商品(サービス)をどんな風に使っていますか?」などの投稿を募集し、それを紹介することだってできそうです。このようにお客様にスポットを当てることは愛着を高めるだけでなく、企業・ブランドとファンとのエンゲージメントを継続的に向上させ、ファンの家族や友人にも自分達の商品・サービスを知ってもらうことが可能になります。しかもこのような方法であればマーケティングコストもほとんどかかりません! もしペイドメディアに重きを置いているとしたら、一度アーンドメディアの最適化を考えた方がよさそうです。 **③リピートしてもらうような仕組みを作ろう! **多くの企業・ブランドが導入しているポイントサービス、既存顧客を維持するためにはとても重要なものです。実際私も、似たような業種の近くのお店より、ポイントが溜まる少し遠くのお店へ足を延ばすこともしばしば。さらに、ポイントが溜まると一定の商品が溜まるものよりかは、キャッシュバックされるお店で購入することが多いような気がします。ポイントサービスの素晴らしいところは、リピートを増やすだけでなく、お客様の購買状況などが把握できたり、優れたポイントサービスを提供することで、それが口コミにもつながるということ。だからこそ、お客様がついつい周りに話したくなってしまうようなプログラムを考えてみませんか? **④しつこいくらい(?)フォローアップ!** 以前引越しをした時、とある家具屋さんで家具を購入したのですが、翌日お礼の留守電メッセージが残っていました。「何て丁寧なんだろう」なんて思っていたら、家具配達日とほぼ同じタイミングで担当者から手書きのハガキが届きました。そこに書かれていたのは機械的なメッセージではなく彼からの心の言葉。その時疲れてどんより空のようだった私の心が、一瞬で晴れていくのを実感しました。それからというもの、家具を買う時はまずこのお店を訪れるようにしています。購入したらそれで終わり……ではなくて、お客様が自分達の商品やサービスに満足していただけたか知りたい、感謝の気持ちを再度伝えたい、と言った気持ちを素直に表現することで、お客様の中に「ここで買って良かった」「また行きたい」という気持ちが芽生え、ロイヤリティが高まり、持続的な関係を築くことができるはずです。 **⑤お客様一人一人とつながろう! **お客様との関係を築くのには時間がかかりますが、時間をかけるだけの価値があります。既存顧客に目を向けず、多額なコストを費やしてマーケティングキャンペーンを行う企業やブランドも多いかもしれません。でも前述の法則の通り、既存顧客との関係を築くことに優先順位を置いた方が、成長につながりやすいのは確か。だから、上記②や④のようにお客様に特別感を与えられるような対応をしたり、SNSでお客様との会話を楽しんだり質問に答えてみたりと、お客様と関係を構築するためにできることは山ほどあるはずです。ITインフラが整備され、様々な販売チャネルができたことで、直接お客様の顔を見てお話する機会は減ってしまったかもしれません。だからこそ、よりきめ細やかで真心のこもったサービスが求められています。お客様一人一人の声に耳を傾け、しっかりと向き合っていきたいですね。 引用:http://www.business2community.com/loyalty-marketing/6-ways-build-customer-loyalty-0988143 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - 従業員エンゲージメントに真剣に向き合う企業が提供する「優れた従業員体験」とは!? --- title: 顧客ロイヤリティを高めるのに、「ありがとう」の一言がロイヤリティプログラムよりもずっと効果的なワケ date: 2015-11-27 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/175/ --- # 顧客ロイヤリティを高めるのに、「ありがとう」の一言がロイヤリティプログラムよりもずっと効果的なワケ ちょうどこの記事が公開される時間帯、アメリカでは多くの家族が七面鳥をメインとした感謝祭のディナーを楽しんでいるはずです。感謝祭(Thanksgiving)のそもそもの起源は1621年、イギリスからアメリカに移住したピルグリムと呼ばれる入植者の一団がアメリカでの初めての収穫を神に感謝し、作物栽培の知恵を授けてくれたネイティブアメリカン(インディアン)を招待して祝宴を催したことに由来しています。現代の感謝祭では、親族や友人が集ってお互いの存在に感謝をしながら食事をすることが多く、大切な家族行事として捉えられています。 日本でもつい先日感謝と名の付く祝日、「勤労感謝の日」がありましたが、これは「勤労を尊い、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日」という趣旨の元、1948年に国民の祝日として制定されたもの。でも1948年以前は「新嘗祭(にいなめさい)」と呼ばれ、天皇が国民を代表して、農作物の恵みに感謝する日でした。要するに勤労感謝の日はもともと、アメリカの感謝祭と同じような意味を持つ祝日だったということですね。 でもこのような祝日がなくても、普段から感謝の気持ちを持って生活したいものです。プライベートではもちろん、仕事でも。特に企業やブランドにとって「感謝」は何よりも大切にすべきものです。 ## ロイヤリティプログラムではなく、感謝が顧客をファンにした事例 こんな話があります。ユナイテッド航空のマイレージサービスプログラムを15年利用していた男性がいました。出張でよく飛行機に乗っていた彼は、マイレージが溜まることで、待ち時間なしでチェックインできたり、一番乗りで飛行機に乗れたり、ラウンジを利用できたり、時にはアップグレードしてもらったり、といったリピーターならではの特典を色々楽しんでいました。でもどうしても満足できなかったのがカスタマーサービスの質でした。誠実さ、一生懸命さが感じられないカスタマーサービス担当の対応が「塵も積もれば山となる」となり、不信感へと変わり、最終的にはサービスがどこよりも良いと評判だったサウスウエスト航空へと乗り換えてしまいました。 サウスウエスト航空は、料金が安いのに接客が素晴らしく、飛行機が遅れることもほとんどなく、全てのチケットが無料の便変更に対応しているなど、評判通りの質の高さ。さらには、フライトの後には下記のような”Thank you”と大きく書かれたフォローアップメールが送られてきました。このメールが自動的に送信されているとは知りながらも、男性は大感動だったそう。なぜなら、それまでサービス事業者から購入後にお礼のメールを受け取ったことがなかったから。そしてサウスウエスト航空がわざわざ「ありがとう」を伝えるための自動配信メールを設定したというその姿勢に感動したからでした。 出典:https://esthersteinfeld.wordpress.com/ 実はアメリカのブロガーさんのサウスウエスト航空に関する記事を読んでいると、このサンキューメールについて触れている人が多いのですが、皆口を揃えて言っているのが**「顧客ロイヤリティを高めるのに派手なことをしなくていい、感謝の言葉といったちょっとしたことが大きな違いを生む」**ということ。 ## 感謝がロイヤリティプログラムを超える理由 もちろん、マイレージサービス、ポイントカードなど、ロイヤリティプログラムなどの利点は否めません。ポイントが溜まれば溜まるほど、もしくはメンバーである期間が長ければ長いほど、顧客の特典やメリットは大きくなり、企業にとっては自社の商品やサービスをリピートしてもらえるきっかけとなるのでWin-Winだと言えます。でもそこにその企業を信頼、支持する強い気持ちがなければ、ロイヤリティプログラムは「物質的満足感」を満たすだけのものになりかねません。お店に対するつながり、愛着、信頼などの「精神的・体験的満足感」を感じることができないと、前述の事例にあった通り、その足りない部分を求めてお客様は離れていってしまいます。 前述の事例はアメリカでのものでしたが、日本でも同じような傾向が強くなっていると思います。なぜなら、環境省が行った「一人ひとりの豊かさや環境に対する意識の変化」で、「物質的豊かさよりも心の豊かさに重きをおきたい」とする人の割合が年々増加の一途をたどっているからです。こうした心の豊かさというのは、人と触れ合い、心の温かみを感じることで得られるもの。だからこそ、より心に響く「ありがとう」の心で顧客の心を満たすことを最優先で考えてみてはいかがでしょうか。 「優しい言葉は、例え短くて簡単なものでも、いつまでも心にこだまするものです」“Kind words can be short and easy to speak, but their echoes are endless.”- マザー・テレサ こちらもあわせてどうぞ⇒「離職率を下げ、職場のチームワークと絆を深める“感謝”の力」 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - Facebookのダイエット広告にイラッとしませんか? ~「販売促進型」と「離反防止型」、2つの顧客増加施策 --- title: 顧客ロイヤリティ向上に不可欠な4つの“ブランド・プロミス“ date: 2019-04-28 url: https://total-engagement.jp/column/engagement/275/ --- # 顧客ロイヤリティ向上に不可欠な4つの“ブランド・プロミス“ ## 数々の感動のおもてなし伝説が日々生まれているディズニーリゾート このようなストーリーを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。 東京ディズニーランドのスプラッシュマウンティンで、母の形見の指輪をなくした方がいました。水の中、発見は絶対無理だと思いました。 後日発見の電話。どうやって見つけたんですか?、と聞くと『ここは魔法の国です』と。裏話ですが、1つの指輪を探すのに、30人のダイバーが潜ったそうです。 -降谷英幸 (@eriashiww) 2011年10月23日 感動のおもてなしだけがファンを満足させているわけではありません。どんなに混んでいても「楽しかった!」と大満足でパークを後にし、何度もリピートをしてしまうのは、このような粋なはからいがあるからだと思います。 パレードが始まる前に場所取りしている人たちで通路が混雑していて、私たちはパレードを見ないのに中々通路を通れないときに、ごみを拾う人が私たちの目の前で水でキャラクターをいくつか書いてくださり、退屈させないようにしてくれたのが嬉しかった♪pic.twitter.com/CB4dJR5Zgm -ほっこりいい話 (@tsubostsubo)?2015, 4月 21 サービス産業生産性協議会が毎年発表しているJCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)のエンタテイメント部門の常連である東京ディズニーリゾートは、2014年度も「ロイヤリティ」「推奨意向」「知覚品質」のカテゴリで1位を獲得しましたが、この結果には納得です。 ## ディズニーのおもてなしの原点を学ぶことができるディズニー・インスティテュート ディズニー流おもてなしを学びたいという人・企業も多いと思いますが、そのノウハウを直接学ぶことができるのが、アメリカ・フロリダ州のディズニーワールド内にある「ディズニー・インスティテュート」。主にビジネスパーソンや企業に向けた顧客サービスに特化したセミナー・ワークショップなどを提供し、そのジャンルはブランドロイヤリティ、エンゲージメント、良質サービス、イノベーション、リーダーシップ/ビジネス・エクセレンスなど多岐にわたります。参加者はディズニーの経営手法を学ぶことができるだけでなく、それぞれが業務に活かすことができるアドバイスも受けられるそう。 マッキンゼーも注目しているというディズニー・インスティテュートは、ハーゲンダッツ、ユナイテッド航空といった大企業や、南アフリカ共和国政府、さらには地方の美容院やレストランなどに至るまで企業の規模に関わらず依頼を受け、コンサルティングを行っています。 アメリカ・フロリダ州にある病院では、ディズニー・インスティテュートの助言を受け、患者の不安を和らげるために、サファリルックのウクレレ奏者が玄関で患者をお出迎え。また、仰向けで過ごすことの多い入院患者が不安な気持ちにならないよう、院内の照明を蛍光灯から間接照明に変えるという配慮も。これはあくまで一例ですが、数々のおもてなしが功を奏し、以前は全米でワースト10%に入っていた患者満足度は、たった1年でトップ10%に入るほど急上昇したのだとか。 高い顧客満足度は顧客ロイヤリティの向上となり、高い顧客ロイヤリティが企業・ブランドの成長へとつながります。多くの企業や個人の救世主となってきたディズニー・インスティテュートは、顧客ロイヤリティに対してどのような考え方をしているのでしょうか。 ## ディズニー・インスティテュートが考える、“ブランド・プロミス“に大切な4つのこと 顧客ロイヤリティが高い状態とは、ただ単にお客様が商品・サービスをリピートしてくれるということではなく、お客様が自社製品・サービスに対して深い共感と愛着を持ってくれているということ。共感や愛着は前述にあったような心を突き動かされるような感動体験で生まれます。そしてお客様一人ひとりと企業・ブランドの間に絆が育まれ、良好な関係を長期的、継続的に維持できるようになります。 ディズニー・インスティテュートは、「ブランド・プロミス(Brand Promise)」こそが顧客ロイヤリティ向上に不可欠だとしています。ブランド・プロミスとは、ブランド(企業)がお客様に対して提供する製品・サービスの価値の約束。ブランド(企業)の価値を定義づけるもので、機能、感情の両面にわたります。(参考:日比谷花壇のブランド・プロミス、よつ葉乳業のブランドプロミス) ではお客様の感情に働きかけるために必要なブランド・プロミスの要素とは何でしょうか? **①大切なモノ、コトであるということ** ブランド・プロミスは、自社製品・サービスがお客様にとって大切なモノ、コトであるということを証明するものであるのが理想的です。何故ならお客様はブランド(企業)に対して、自分の時間とお金を費やす代わりに、価値のある見返りを求めるからです。 **②信頼できるということ** ブランド・プロミスは、お客様が、ブランド(企業)が約束する製品・サービスが実現可能で確実に手に入るものであると信頼できる必要があります。お客様の気を惹きたいからと言って、非現実的なことや、提供できないものをできると約束するのはやめましょう。 **③オンリーワンであること **ブランド・プロミスは、ニッチを狙い、お客様に自分の居場所はここにあると思ってもらうのが理想的です。「全ての人に安く」を提供するのではなく、「1%でも光るもの」を提供し、顧客に「これが欲しい時はあそこに行けばある」と思ってもらえるような商品・サービス展開を考えましょう。 **④差別化できていること **ブランド・プロミスは、競合とはっきりとした差別化ができているものであるのが理想的です。差別化があることで、顧客に特別な共感と愛着を持ってもらえるからです。 前述の通り、ブランド・プロミスは、お客様との絆づくりを可能にします。大切なのはブランド・プロミスに一貫性があること。そして、その約束をずっと守り続けるということ。これはブランド(企業)に属する従業員全てがブランド・アンバサダーとなり、ブランド・マネージャーとなり、ブランド・プロミスを日々の行動や決断に反映させることで実現することができます。 ちなみに日本にも、東京ディズニーリゾートの研修・セミナープログラム「ディズニーアカデミー」があります。あくまで企業や学校などの団体向けですが、ディズニー独自の考え方を学べるということで、ぜひ一度受講してみたいものですね。 参考: In Customer Service Consulting, Disney’s Small World Is Growing It’s Not Just Luck: 4 Things A Brand Promise Needs to Drive Customer Loyalty 関連記事 / Related - eNPS計測と改善ステップ|従業員エンゲージメント向上の実装ガイド - 従業員のやる気を引き出す職場環境づくりの秘訣 - 従業員満足度を測定する方法|組織診断に使える調査ツール比較 - 社員のやる気を引き出す5つの施策|従業員エンゲージメント向上の実践ガイド - JALのFacebookに見る、批判者・中立者を推奨者に変えるための取り組み --- title: 顧客ロイヤリティ向上のため、Appleが“最高峰のおもてなし”で知られるホテルから学んだ5つのこと date: 2014-09-12 url: https://total-engagement.jp/column/customer-engagement/378/ --- # 顧客ロイヤリティ向上のため、Appleが“最高峰のおもてなし”で知られるホテルから学んだ5つのこと 一昔前だったら、Apple製品はデザイナーかマニアが使うもの……なんていうイメージがありましたが、iPodで人気が出て、iPhoneが爆発的に売れ、その波及効果でその他のApple製品も一般ユーザーがこぞって使うようになりましたよね。iPhoneの新モデル発売日にApple Storeに行列ができるのは恒例となり、かつてのドラクエ発売日を彷彿とさせるほど。 そんなApple Storeを訪れると、まず驚くのがスタッフの多さ。「すみませーん!」なんて大声をあげたり、わざわざ探しに行かなくても、フレンドリーな笑顔で「何かお手伝いできることはありませんか?」と声をかけてくるスタッフに安心感や信頼感を覚えるもの。何度か訪れたことのあるGenius Barでは、何を聞いても答えが返ってくるのはもちろん、時間をかけてじっくり説明をしてくれるGeniusと呼ばれるスタッフに、「何だかホテルのコンシェルジュみたい」と感動・感心したもの。 製品というハード面だけでなく、サービスやおもてなしといったソフト面でも最高の体験を提供してくれるApple、実は顧客ロイヤリティ向上のため、最高峰のおもてなしで知られるリッツ・カールトンの手法をApple Storeの接客に取り入れたといいます。その手法とは一体何だったのでしょうか。 ## ①お客様を温かい心からの挨拶でお迎えする リッツ・カールトンのクレドにも書かれているというこちら、基本中の基本かもしれませんが、それを実践するApple Storeのスタッフはとにかくフレンドリーな笑顔が魅力! お店に足を踏み入れた瞬間の元気で爽やかな挨拶には、お店にいることのワクワク感を増幅してくれる不思議な力があります。 ## ②お客様が言葉にされない願望やニーズを先読みする こちらもリッツ・カールトンのクレドに書かれているもの。例えば同ホテルでは、ルームサービスのお食事を届けた時、テレビの向きをお客様の座るテーブルの方へ向けるなど、ちょっとした配慮をあらゆる場面で感じることができるようになっています。Apple Storeもこの精神を確実に継承していて、以前MacbookをリカバリするついでにOSもアップグレードしてもらったことがあったのですが、その時「以前使っていたものとどんな違いがあるんだろう。まぁ使ってみれば分かるかな」なんて思っていたら、何も言わなくても時間をかけて詳しく説明してくれたGenius。かゆい所に手が届く気遣いがさすがでした。 ## ③心をこめて感じよくお客様をお見送りをする リッツ・カールトンのスタッフは、お見送りの際には“感じよく”、そしてできるだけお客様のお名前をお呼びすることを心得ています。Apple Storeもこれを見習い、感じのよいお見送りと、また近いうちに来ていただけるようなコメントを添えることができるようスタッフを教育しているのだとか。例えば「またどうぞ何かありましたらいらしてください。お客様は美しいお写真を撮られますよね。iPhotoのお客様の新しいアルバムを見てみたいです」といったようなコメントで。こんなことを言われたら、ついつい嬉しくなって「あの人にまた会いたい」と思ってしまいますよね。 ## ④お客様にきめ細やかなサービスを提供する リッツ・カールトンのスタッフにレストランやジムなどの場所を聞くと、近くまで連れて行ってくれるのだとか。これは、お客様に楽しく思い出に残る時間を過ごしていただこうという気持ちがあってのこと。例え自分の担当外のことであっても、お客様のためにと動くのが同ホテルのスタッフ。Apple Storeのスタッフは、もしお客様に質問されたことが自分の担当外だった場合、担当のところまで案内しどんなことでお困りかを伝え、お客様がお帰りの際には「問題は解決されましたか?」と聞きにいくような対応をするそうです。 ## ⑤“体内時計”をリセットする リッツ・カールトンでは、「体内時計をリセットする」ことで、お客様が実際に感じる待ち時間を変化させる努力をしています。体内時計をリセットするというのがどういうことかというと、例えばレストランでメイン料理が運ばれてくるまで時間がかかっていた場合、「まだかな」とお客様が思い始めるタイミングで、「シェフからのサービスです」とちょっとした前菜をお持ちする。確かにこれなら体内時計がリセットされ、待ち時間も長く感じられないですよね。Apple Storeでは待ち時間中もスタッフの挨拶や声かけに加え、豊富に設置された実機をお客様に触っていただくことで、うまくお客様の体内時計をリセットできるような工夫がされています。 このように、感動する体験をお客様に与える製品・サービスをつくるAppleのこと、もっと知りたいという方には、こちらの一冊がオススメです! 『**アップル 驚異のエクスペリエンス**』 カーマイン・ガロ (著) 出版社: 日経BP社 (2013/1/24) 関連記事 / Related - 顧客調査+現場改善研修 「FACT based WorkShop」の紹介 - 【コラム】BtoBでも「体験」がポイント! 企業顧客の購買心理を変えるCX戦略 - 企業が「疲弊する顧客満足」と「成長する顧客満足」の違いとは? - 不満を笑顔に変える体験デザイン:レジ待ち - 「レッスンさせて頂きありがとうございます」~徹底した「お客様目線」で顧客満足度を高め、急成長するEYS音楽教室の驚くべき接客サービスとは? --- title: 顧客ロイヤリティ向上事例4選 date: 2015-01-13 url: https://total-engagement.jp/column/loyalty/330/ --- # 顧客ロイヤリティ向上事例4選 店舗販売、オンラインショップ、大企業のどの形態においても、事業の成長の鍵を握るのはお客様です。ターゲット層がどこであれ、全ての企業・ブランドに必要とされるのは、お客様に会社のミッションやビジョンを的確に伝達し、それに共感していただくこと、そして製品・サービスを購入することでその共感を深めていただくことです。お客様の「タイプ」にも注目してみましょう。以前こちらの記事で、新規顧客を開拓するよりも既存顧客を維持した方が、コストが大幅に抑えられ、利益が上がるというお話をしましたが、自社の製品・ブランドに愛着を持ち、リピートしてくださるお客様をどう増やすか、ということに注力する方がよさそうです。 そこで、お客様の心をつかみ、ロイヤリティの高いファンを醸成するため、実際企業・ブランドで行われている取り組みを4つご紹介いたします。 ## 1. 顧客ロイヤリティプログラムの開発 オンラインでもオフラインでも、顧客ロイヤリティを導入してお客様に感謝の気持ちを込めてインセンティブを提供するのはとても大事ですよね。例えばアパレル店にお勤めの方は、自社ブランドの服を着てSNSなどにその写真を定期的にアップしているお客様を見ることがきっとあるはずです。こちらから働きかけなくても、お客様から積極的に自社ブランドの宣伝をしてくれる……これは明らかに顧客ロイヤリティが高い証拠です。こういったお客様に、ロイヤリティプログラムの一環としてギフトカードや商品の福袋などを提供することで、さらにロイヤリティも高まるのではないでしょうか。 米スターバックス(以下スタバ)には、スターバックスカードもしくはスタバのアプリで商品を購入する度に「1Star」のポイントを貯めることができるMy Starbucks Rewards?というロイヤリティプログラムがあります。 集めたポイントはドリンクやフードと引き換えることができるだけでなく、ポイントが貯まるごとにステージWelcome→Green→Goldとレベルアップし、受けられるサービス内容もステージごとに変わるので(誕生日のフリードリンク/フード、スタバのオンラインショップでの割引など)、より多くの特典だけでなく、ファン度が高まる充実感を求めて、レベルアップを目指す(購入頻度が増える)お客様も多いのだとか。 また、このロイヤリティプログラムで得たポイントは、スタバの店舗だけでなく、スーパーなどでも販売されているスタバのコーヒー豆を購入する時にも使うことができるとのことで、便利ですよね。さらには、スタバが買収したお茶の専門店Teavanaでもスタバのポイントを貯めることができるのだとか。スタバはロイヤリティプログラムの拡大に向け、このように様々なブランドと提携をして、顧客ロイヤリティをさらに高めるための取り組みを続けていく予定だとか。形態としてはTポイントに近くなるかもしれないですね。 ## 2. お客様に会社の一員のような気分を味わってもらう もし新製品や新サービスを試そうと考えているのなら、お客様に製品やサービスを試していただくのがおススメです。こうすることにより、お客様目線での有益なフィードバックが得られるだけでなく、お客様自身があなたの会社のステークホルダーであることを実感し、オーナー気分を味わうこともできるからです。さらには、お客様の「自分の意見を聞いてもらえる」という感覚や、商品・サービスが市場に出回る前に試すことができるという特別感が顧客ロイヤリティ向上につながります。また製品・サービスの販売前にポジティブなフィードバックを得ることで、顧客ロイヤリティの高まったお客様は、商品・サービスの商品・サービスの推奨者、“プロモーター”として、発売後に知人・友人にきっとその良さを宣伝してくれるのではないでしょうか。 ゲーム会社がいい例ですが、発売前にバグを全て修正するために、ベータ版のテストをしてくれる「デバッガー」をバイトとして一般募集します。ゲーマーにとって発売前にゲームを触ることができて、自分たちの働きや声が製品に反映されるのは嬉しいもの。彼らの中には発売後、自信のブログやSNSでその良さを発信する人も多いので、ファン醸成に効果的だと言えます。 ## 3. プレミアムなサービスを提供する オンラインでもオフラインでも、自社の製品やサービスをリピートしてくれるお客様には、感謝の気持ちを込めてプレミアムなサービスを提供してみてはいかが